創作と鑑賞の談話室

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6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/01 (Wed) 08:15:03

 6月の雑談スレッドです。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/01 (Wed) 12:50:26

週末になると、牙狼脳になってしまう時期なので、今のうちに他の話題を消化しておこうと思います。

★マクロスデルタ

メッサー中尉と要さんという「主人公の先輩にして、チームのサブリーダー的なキャラ」にスポットが当たってます。でも、この流れだと、メッサー中尉が戦死してしまう可能性が高いんじゃないか、と。

メッサーさんは、主人公のハヤテにとって「嫌味な先輩」として印象的でしたが、彼のおかげでミラージュ教官の初期の憎まれ要素が自然にシフトして、彼女が普通にヒロインの一人になることができた、と。
物語序盤は、ミラージュさんが素人パイロットのハヤテに本当にツンツンしていたのが、ハヤテの「不安定ながら、フレイアの歌という触媒で急に強くなるパイロットセンス」に敗れて、
その後、メッサーさんから「基本どおりの戦い方で簡単に相手に動きを読まれる」という弱点を指摘されたり、「天才パイロットの祖父母みたいになれない努力の凡人」というコンプレックスを打ち明けたり、その後、どんどんドジっ子キャラを露呈したり、描写が可愛くなっております。
ハヤテの方が「基本すらなってない」とメッサーさんに怒られていたので、共通の嫌な奴が現れたことで、2人の仲が進展するという展開。

あと、ハヤテの方は、敵のライバル格というボーグとの因縁ができたことで、メッサーさんの「嫌な奴」要素がそっちにシフトして、「悩みを抱えた先輩」という一面が今回クローズアップした感じ。

一方で、メッサーさんが「自分の命の恩人」として、密かに慕っている要さん。ワルキューレの世話焼きリーダーとしてチームを支えつつ、トップエースの座は美雲さんということで、これまでは比較的地味な人でしたが、
今回、「アイドルとしてデビューしたけど鳴かず飛ばずで埋没していたところ、フォールドリセプターの能力を買われ、ワルキューレにスカウトされて今に至る」という過去が語られ、キャラに深みが。

これだけサブキャラ回であるにも関わらず、メインヒロインのフレイアが「メッサーのことを心配して一緒に行動してるハヤテとフレイアの関係」を勘ぐって、嫉妬に駆られることで自分のモヤモヤした恋心をだんだん自覚するというストーリーも挿入しつつ、
死神メッサーVS白騎士、ハヤテVSボーグというライバル同士のバトルという要素もきちんと入れて、密度に濃い回だったな、と思います。

歌とバトルについては、日本の特撮ヒーローなんかでも主人公優勢時に「勇ましい主題歌や挿入歌が流れる演出」に慣れているので、「歌が流れることで主人公が覚醒し、バトルが盛り上がる演出」は問題ないのですが、
歌の詞が基本、ラブソングってのが、慣れるまで抵抗がありましたね。まあ、キャラに感情移入できるようになると、歌も相乗効果で良くなるのですが、自分は今回、フレイアにはあまり感情移入できず、ヒロインとしてはミラージュさん、歌い手としては美雲さんを中心に見ていて、今回、要さんにもシンパシーを感じる部分ができたので、楽しみが広がった感じ。

★鎧武

前の話から鑑みるに、「第2クールに入った」ようですね。
鎧武の場合、第1クールが「ダンスチームの場所取りゲームに興じる若者と、それを煽りながらロックシードの実験台として裏から監視している大人」という構造だったのが、
第2クールは、「自分たちが大人の手で踊らされていたことに気づいた若者の反抗劇と、大人の見せる現実の悲劇」って形にガラリと変わりますね。子供対大人の対立がメインで、カチドキアームズが出てくるところがクライマックス。

鎧武のパワーアップで言えば、基本がオレンジで、パワーで粉砕するパインと、機敏な動きで短剣投げるイチゴ、それに大型兵器のスイカが初期の武装で、
2クールだと、メロン兄さんを始めとする大人の強敵と対等に渡り合うために、ジンバー装備で対抗する時期。もっぱらのやられ役は、色物キャラのパティシエオカマの人だと思いますが、後々彼が「頼れる大人キャラ」として格好良く描かれる時が来るとは、この時点で思うまい。

基本的に鎧武って、キャラの立ち位置の変化が頻繁で、それが顕著なのが3クールめ。敵だったキャラが味方になったり、味方が敵になったり、単純な「若者VS大人の構図」が入り乱れて、ドラマとしては面白いです。まあ、逆に、ダンスなどの初期設定が意味を為さなくなり、当時の視聴者には「迷走してるなあ」と言わしめたものですが。
ゲーム的には、「女神転生」に通じる、日常が壊れて次第に悪魔が跋扈する世界観を思わせます。企業が選民思想で人類の一部だけを来たる危機から生きのこらせようとする方向性ですし。

あとは「俺は強さを求める」とうそぶいて、いかにも強キャラライバルぶりをアピールしながら、実戦成績は負け続けなバナナアームズの戒斗さんが、ドラゴンボールのベジータみたいな愛されキャラであることがポイントですかね。
「負けてるのに、やたらと強気で、何があってもへこたれず、セリフだけはやたらと格好いい」という稀有なキャラ。
主人公が周囲の環境の変化に翻弄されながら、目前の敵を倒すだけの脳筋キャラ(それでも装備のバージョンアップで強さは確保)なのに対し、主体的に信念持って動いている他のキャラ(それが必ずしも正しい方向とは限らないけど)の方が魅力的に映ったりも。

ともあれ、2010年以降の平成2期と呼ばれるライダーは、基本、「主人公チーム」の安定度が高く、話が進むにつれて仲間が増えていく形ですが、
鎧武はその中で異色的で、平成1期序盤の龍騎代表とする「ライダー同士のサバイバル、バトルロワイヤル構造」へのオマージュとして作られているので(その意味では、アマゾンズとも同種の構造。まあ、日アサの鎧武はまだ年少向けにオブラートに包んでいる方ですが)、単純な善悪二元構造じゃ片付かないですね。

★アマゾンズ

この作品は、直接見てはいませんが、感想サイトなどでストーリーの概要はつかんでいます。方向性としては、「真」「THE FIRST」「龍騎」「ファイズ」「カブト」みたいなダークな方向性。
アマゾンというのが、ヒーローではなく怪人扱いで、怪人同士の闘争と、それを制御しようとする企業のせめぎ合いのドラマのようですね。
そして、6月でまず1クール完結。続いて、来年春に第2期の放送が確定。

10年前だと、喜んで追っかけていた作風ですが、最近はまあ、戦隊的な予定調和的、マイルドな方向を好むようになってますね。
もっとも、DVDとかでソフト化された時にチェックするとは思いますが、忙しい時に見て癒される作風でないのは明らかなので、見る時期は選ぶか、と。

★フラッシュ

3話を視聴。
ヒロインとしては、刑事の娘のアイリスよりも、博士助手のケイトリンの方が好みですね。

ヒーロー物としては、アクションが地味だけど、敵の倒し方が毎回、トリッキーというか「相手の能力を分析して作戦をしっかり考えて対策を練ることでようやく勝てる」という段取り踏んで対処する流れがあって、好み。
必殺技で相手を粉砕、という日本のヒーロー的なカタルシスがないですが、「超スピード」という演出がバトルだけでなく、日常のちょっとしたシーンにも挿入されていて、ニヤリとさせられることも。

そして博士。
リバース・フラッシュという主人公と同種の能力を秘めた黄色コスチュームの超人らしいですが、
原作コミックだと、「25世紀の未来から来て、フラッシュに成り代わり、自分がヒーローとして賞賛を勝ち得たいと考える悪人」というのが基本設定のようです。

テレビドラマ版はもちろんアレンジされていくと思いますが、もしも原作を踏襲するなら、「まずはフラッシュをヒーローとして育成して、人々に賞賛されるまでになってから、自分が倒して、その名声をゲット」が目的? 何だか迂遠なことをしていると思いますが。

で、刑事さんが昔の事件の犯人の痕跡を追っているうちに、博士に疑念を抱いて……という流れが、。ウィキペディアで示されていますが、その後、どうなるか。
まあ、海外でも2期の放映が決まって、現在待機中ということで、今後の情報待ちですね。

それと、K.Kさんが以前に見たという映画(3作まで公開)は、今回のテレビドラマとは素材だけ同じで違う作品ですね。
ただ、以前フラッシュを演じた役者が、現在収監されている主人公の父親役をやっていたり、
以前の映画で悪人役を演じていたマーク・ハミル(スターウォーズのルーク・スカイウォーカーの役者として有名)が、今回のテレビドラマでも、同名の悪役として出演予定といったトピックも。

そして、「バットマンVSスーパーマン」でも1シーン、フラッシュの登場するところがあったそうですが、そちらはまた違う役者で、テレビドラマとは違ったジャスティス・リーグ世界観で映画版のフラッシュは展開される模様。
この辺は、非常にややこしいと思いますが、日本の時代劇でも「いろいろな俳優が遠山の金さんを演じたりしたのと同じ」で、一つのヒーローキャラをいろいろな俳優が演じるのは当たり前なのかなあ、と。
まあ、日本のヒーローは毎年、新キャラを登場させて、役者とヒーローの一体性は強いわけですがそれとは違う、と。

ともあれ、フラッシュについては、今回のテレビドラマ版を機に、自分でも勉強中。こういうときに、インターネットはいろいろ便利だと思いつつ。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/02 (Thu) 22:39:17

 NOVAさん、どうもです。

●マクロスデルタ

 感想を拝読して、「一度観た印象はちょっと薄めだったけど、実はもっと面白いものだったんじゃ?」という気持ちになりました。歌が入ると集中力が切れやすく、集中力が切れると注意力が落ち、でちゃんと観られていなかったかも、という感じですね。どうもNOVAさん感想にツボを突かれやすいようです(^^;。

 だもんで、第1話からちょっと観なおしてみているところです。放送済みが9話ありますんで、一気に全部とは行かず、第1~3話まで視聴し直したところ。「今度はちゃんと観てみよう」という気になったこと、今までで飲み込めたところなどがあり、第1話からして、良い方向で違う印象を受けました。

 第1話の冒頭ですが、ヴァールシンドロームを発症した男が妙な模様のリンゴをかじっている出だしなのに、今さらながらに気が付きました。最初に観たときには、ヴァールシンドロームということも分からず、ウィンダミア・アップル(銀河リンゴ)の関与も知らなかったということがあり、すっかり忘れていました。

 さらに、ヒロインの一人、フレイアが密航してきたのが、、ウィンダミア・アップルのコンテナに隠れてだったと。これも初見のときは、気にもせずでした。こんなにちゃんと見せててくれたんですね、鍵となるアイテム。

 その直前、クビを言い渡されたハヤテが最後の仕事をするとき、作業用ロボット(ワークロイド)をダンスをするが如く扱っていたのも、見れども見えずだったことに気が付きました。個人的に、ここは大事だと思い直しています。

 思ったのは、天性のシンガー・フレイアと天性のダンサー・ハヤテということです。その二人がコンビを組むみたいな流れで、戦いに突入していくと。そういう視点でみる場合は、二人は仕事上の仲間という感じのつながりになります。似た者同士でもあるでしょう。しかし仕事いう面では、プロフェッショナルという雰囲気なのは、ミラージュのほうですね。ただし、軍属であって、ミラージュとハヤテは1年差の先輩・後輩、生真面目のミラージュと奔放のハヤテという対照的なになると。

 こういう初期立ち位置から、マクロス名物(?)三角関係はどうなるでしょう、ということになるでしょうか。観なおしてみて興味が沸き、ようやく感想らしい感想を持てた感じです。観なおしてなかったら、何となくわかって何となく分からないまま、ぼやーっとそこそこ面白い、で観続けていたかもしれません。この辺り、NOVAさんに大きく感謝です。どうせ観るんなら、面白く観られたほうがいいに決まってますから。

 思い起こすと、マクロスFのときも、同じようだったかもしれません。Fのときは録画機が時刻予約のみのVHS機、ときどき録画失敗してネットの無料視聴(バンダイチャンネル)待ちで1週間遅れ、必然的にNOVAさんの感想をよく読んでから視聴することが何度かありましたから。あの時はあまり意識してませんでしたが、なんとなく遅れて視聴した回はよく分かったような覚えがあります。

 閑話休題。第3話でミラージュとハヤテの模擬空戦、ボコられてフレイアの歌で本領を取り戻したハヤテだが、一矢報いるに留まる、といったところまでですが、そこも多少なりとも分かってから観ると違いますね。やはりダンサー体質、「踊るように」戦って強くなり、一瞬見た海猫の動きをコピーする瞬時の応用、アドリブもある。そこが、手堅く地道なミラージュと対照的、かつ相補的でもあるような印象です。

●仮面ライダー鎧武

> 色物キャラのパティシエオカマの人だと思いますが、後々彼が「頼れる大人キャラ」

 その片鱗が今週は見られたような気がします。ドライバーを奪う作戦に引っかかった主人公の前に現われた際、姉を人質にする作戦を既に予想していてぶち壊しにし、「うちの客に手は出させない、請け負ったドライバーを奪う仕事は力尽くでやればいい」と、小細工なしで主人公に正面からかかって行ってました。

 いかに技量が上回ろうと、やはり隔絶した性能差であっけなくぶっ飛ばされてしまいますが、その無様さがかえってかっこよかったですね。元歴戦の傭兵のパティシエオカマッチョ(なんとも属性が派手でバラバラ ^^;)としてライダー戦に名乗りを上げた当初は、戦闘では素人のライダーをもてあそぶように倒しまくり、どうにも嫌なおっさん風でした。
 しかし、他人には理解しがたいような、ある種の美学を持って揺るがず、だんだんと心惹かれるキャラクターになってきたようです。ブレない、揺るがない、というところが大人キャラクターとして大事ですね。たとえ良いことをし、良い結果を出しても、行動原理がふらふらしていると、どうにもお子様になってしまいますから。若者なら成長物語ともなり、それでいいんですが、おっさんクラスには許されません(^^;。

 彼がこの後、さらに頼れるナイスガイぶりを見せてくれるのですか。これは楽しみになってきました。実は本当に嫌な奴(企業)が徐々にどんな魔の手を伸ばしているか、何を狙って画策しているかなどが見えてきた点も、今後の楽しみな点です。
(追記:読み直してみると、真意が伝わっていないorz。魔の手や画策が何かが明かされるのが楽しみなのではなく、それに基づいての動きを見るのが楽しみ、と言わないと伝わらない。
 なにせ、分かっていても、さらには、分かっているから面白がる、ネタバレ歓迎気質ですから。)

●ザ・フラッシュ

 第3話になると、主人公に迷いが消えて来て、悪も単純に悪い奴になってきたのかな、と思います。今回の毒ガス人間、自分を有罪にした判事を殺害、逮捕した刑事を狙ってきたわけですから。どちらも逆恨みというしかない。同情の余地なし、ラストで専用(?)監獄に押し込められて暴れても、仕方ないよね、フン、というしかありません。

 その代り、一応は主人公サイドにいる例の博士の怪しさがどんどん増してきていて、なかなかに不気味です。主人公が超常的な能力を身に着ける原因となった事故の悲惨さなども、だんだんと明らかにされてきて、そちらも重くなってきている。トータルでバランス的にちょうどいい感じです。

 それはそれとして、今作のTVシリーズは映画版とは、主人公の能力としては同じながら、ストーリー的に全くの別物でしたか。しかし、俳優つながりでいろいろと面白い点があると。その辺り、よく観て知っている人なら、より楽しめるのでしょうね。今回のTVシリーズがそこそこ受けたら、映画版もまたTVでやってくれるかなあ。マーク・ハミルが出演となると、スターウォーズ絡みで映画のフラッシュの再放映もやってくれそうな気もします。

●判断に迷う映画/ドラマ

・ソロモンの偽証(映画、前後編)
 2週に渡ってTV放映され、型通りに評するなら、「揺れ動く中学生が事件を契機に成長する群像劇」みたいな感じなんでしょう。辛くても苦しくても、うやむやにせず、正面から立ち向かってみました、みたいな。ラストで、主人公格の女子中学生が中学教師となって顛末を語り終える体裁になっている点も、中学での事件で成長したということを表していたようです。

 でもしかし。個人的にはどうにも、「異様で難解な事件を機に、集団で狂気に飲まれていく、しかも中学生だけではなく周囲の大人も。しかも、主人公格の女子中学生は大人になっても正気に返れていない」みたいな印象を受けました。でも、大多数の気持ち、主流の感想とは相容れない感想だということは自覚しています。

・最後の贈り物(NHK)

 婚約者の子どもを身ごもった主人公の女性が、その婚約者を事故で失い、AIで婚約者の人格をよみがえらせようとするドラマ。一部、アンドロイドのボディまで用意するも、自分がやっていることに疑問を感じ、これは婚約者その人ではないと、AIごと破壊してしまう。ここまでは、「そうだよ、よく踏み切れたね」という感じは出ていました。

 だけど、AIの婚約者はネット上に残り、その婚約者の情報をネット上で探して蓄積し、ほとんど婚約者と見分けがつかない人格となり、ホログラムで現われる。そして、別れの辞を述べて去っていく。チープな感動シーンという感じ。

 かに見えたが、主人公の自宅に見知らぬ幼い女の子が母親に連れられてやってくる。女の子が差し出したのが、主人公が好きな髪飾り。なぜと問うと、ネットで見たんだと言う。どうやら、婚約者AIがあちこちで主人公のことを話しているらしい。感動する主人公。感動の駄目押しのようでいて、ちょっと待て! AIがあちこちで勝手にプライベートを言い触らしてるってことだぞ!

 そして、カメラは上空へと引いて行き、画面に映るのは髪飾りを持った大勢がぞろぞろと主人公宅へ歩いて向かうシーンで物語は終わる。

 正直、これはホラーだと思いました。しかし、ツイッターで中継的な書き込みを見ていると、感動したとの声ばかり目につく。いや、怖いだろう、これは。大勢が自宅に押し寄せて、一様に髪飾りを手渡そうとするなんて。

 いずれも、私は自分の感覚がおかしいのか、少なくとも世間一般から乖離しているのか、と思えてしまいました。今になって最後の贈り物のほうをネットで調べ直すと、感動物という感想と、ホラーという感想に分かれているらしいとのことでした。

 最後の贈り物のほうは、よく調べると監督が落合正幸で、世にも奇妙な物語多数、パラサイトイブ、呪怨などを撮っている人でした。うーん、ホラー、不条理物ということなのかな、やっぱり。それとも、感動物、ホラーという二分した感想を持つように工夫したのか。それとも、やはり自分の感覚がおかしいのか。

 いろいろと未だに悩むようなものでした。もちろん、ソロモンの偽証のほうもです。だからといって、自分を変えようとは思っていませんが。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/04 (Sat) 11:41:30

週末の牙狼タイムです。
まあ、6月半ばを過ぎると、夏に向けての仕事が忙しくなるので、書き込みペースも下がると思います。
烈伝は6月いっぱいだと聞いているので、問題ないかと考えますが、TV版絶狼は秋スタートという説が濃厚なので、だったら7月から9月の間は、どうやって埋めるのだろうか、と気にしつつ。

★烈伝

今回のメインキャラは、媚空映画に出てきた闇斬り師見習いの代知くん。ユナ&カインに引き続き、知らないキャラでした。
てっきり流牙編から出してくると思っていた自分にとっては、「また媚空編ですか。DVDが発売されたからって、宣伝意図が強すぎませんかね」と思ったり。
で、媚空さん主演の回では披露しなかった「入心の術」が今回のメインテーマで、闇斬り師としての試験に励む代知君のドタバタコメディが前半の流れ。街の人々の心に入って、そこに隠された3枚のお札を探すという課題。頑張って2枚までは探したけれど、3枚めがなかなか見つからず。

そして後半で、牙狼らしいホラー退治の物語になりますね。
ストーカー女の心の中に入れなかったことで、彼女が人間ではなくホラーだと気付く代知。しかし、媚空の課題は「余計なことには関わらず、試験に専念するように」 それでも、試験より守りし者としての正義感を優先した代知は、未熟な腕でホラーとの戦いに挑みます。

今回のホラー、何だかジョジョの山岸由花子さん? って感じでした。
で、立ち向かう代知ですが、青二才のサブタイトル通り弱い。下手すると、ハルナより弱いんじゃないか、と思うぐらい。目指す「闇斬り師という職業」も、闇に堕ちた騎士や法師(すなわち人間)を倒すことが主目的で、ホラーと戦うための能力は訓練していない感じ。
よって、懸命に立ち向かうものの窮地に陥る青二才。大方、媚空さんが助けてくれると思っていたら、救いの手は「冴島雷牙」。

うおー、雷牙キター、主役キター、黄金騎士キター、と一気にテンション上がりましたよ。
雷牙はここで牙狼の鎧を装着し、ホラーをあっさり瞬殺。烈伝で初めて、「黄金騎士の牙狼がホラーを倒した回」になった、と。正直、雷牙が出なければ、自分の中ではつまらない回と思いかけていましたから。

そして、「自分の試験よりも、守りし者として人を助けることを優先した心根」を確認できたことで試験に合格、と雷牙さんが最後の一枚の札を渡して、喜ぶ代知でハッピーエンド。
雷牙が、マユリとクロウと媚空との盟友関係を簡単に語ったりもして、うまく物語世界をつないだ回でもありました。前回がクロウ登場回で雷牙編の後日談だったわけで、続いて雷牙自身が登場するとは全く思いがけないサプライズでした。

次回は「破天荒」。6月いっぱいで終了だと、そろそろクライマックスに向けて物語が大きく動き出すのかもしれないなあ、と思いつつ。
一キャラごとのオムニバス風エピソードでなく、異なる物語の魔戒騎士や法師が集結して、力を合わせて強敵と戦う大団円を予感しながらも、まあ、これまで通りの構成で最後まで通しても別に構わないなあ、と思ってます。

★ジョジョ

由花子さん回で、康一くん成長、と。
この広瀬康一くん、一説によると、バビル2世の主人公のネーミングオマージュという話も聞いたことがあって(真偽は不明ですが)、アニメのように超能力的な演出を高めたシーンをみると、納得したりも。

で、由花子編から主題歌もアップテンポバージョンに変わっていたり、オープニングの絵もエコーズの発現から成長に合わせて変わっていく感じなので、今夜のトニオ編でどうなるか期待したりも。

このトニオ編、自分は第4部を象徴するエピソードと思っています。
第3部が「スタンド使い=味方以外は襲いかかってくる刺客」という構図で、第4部もこれまで攻撃的なスタンド使いとの遭遇で物語を進めてきたのが、トニオさんの料理回で初めて「敵との戦いではなく、単なる怪現象の正体突き止めで終わるエピソード」を提示して、「日常の中に潜む脅威あるいは驚異メインの第4部」という特徴を描き出した、と。

まあ、アニメでバトル以外の衝撃をどう演出するのかが期待ですが、やはりミスター味っ子などの料理アニメ調になるのかな。うまいぞーって口から火を噴くような感じで。

★マクロスデルタ

こちらは火曜日の視聴後、フラッシュと同時の感想書きを予定しているので、今回はレスだけ。

>りんごの伏線

改めて、第1話から見直された、とのこと。
そうかあ、りんごの件は、物語の初めからきちんと情報として仕込まれていたんですね。そういう話を聞くと、シリーズ構成がしっかり仕事したアニメって感じで、好印象です。

実際、そういう仕込みは、物語がある程度進んで、ネタ明かしされてからでないと、「ただの背景情報でしかない」ので、見返して初めて分かるという点で、再鑑賞しがいのある作品ですね。そういう伏線要素を自分で発見するのは楽しいですし、そういう発見話を聞いて、「なるほど、そうだったのかあ」と感心する今みたいな瞬間も、こういう掲示板での視聴番組の情報交換の醍醐味だと思います。

自分は絵を見て何かに気付く、という感覚がいささか鈍いので、K.Kさんが今回言われたような発見は、たぶん再鑑賞したとしても分からなかったと思います。
「ほほう、そうだったのか」という素朴な感想を返しつつ、お互いの気付きの相乗効果で作品を楽しめることができれば、この場の感想書き込みの意味も大きいな、と思いますね。

PS.基本、仕事の都合でニチアサや深夜以外の番組鑑賞は難しい状況なので、ゴールデンタイムから9時台のドラマに関しては、あまりコメント入れられませんが、楽しく読ませていただいていることは念のため表明。
「世にも奇妙な物語」などの単発オムニバスは、個々の話を解説したり、あらすじを紹介しているサイトも稀ですからね。他をチェックして知識を補完して、うまく話題に乗っかることも困難で。

「最後の贈り物」に関しては、ここでの書き込みのみからコメントしますと、「感動かホラーか」という感想の違いは、集団心理についてどう感じるか、の違いかな、と考えます。
つまり、「周囲の人間と大勢集まって、ワーワーと一つのことで盛り上がるのを苦に感じない人。世間の流行に相乗ることが普通に楽しい人」は、そういうセンセーショナルな現象を一個人が引き起こし、心をつなぐドラマに素直に感動できるんじゃないか、と。
逆に、「そういう周囲の同調作用に一歩距離を置いて、客観的に見ようとする人。自分の世界の方を大切に考えたい人」は、感動に同調して押し寄せる姿を見て、一種のゾンビ映画のような恐怖を感じたりするのかな、と。

この場合、別にどちらの感覚が正常だとか異常だとかじゃなくて、普通にある個性の一環だと考えます。
まあ、世の中で売れるものを作る人、あるいは広報の仕掛け人なんかは、前者の感覚が必要なのかもしれません。自分はやはり後者なので、世間の流行には乗りきれず、一歩後から分析するスタイルかな。だから、一過性で流れるものよりも、予習や復習がしやすくじっくり追いかけられるシリーズ物が好みなのかも。

PS2.たぶん次は、マクロスとフラッシュ視聴後の水曜書き込みを予定。仕事が忙しくなるまでは、これぐらいのペースがいいかな、と。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/05 (Sun) 14:34:08

 NOVAさん、どうもです。

●牙狼烈伝

 今回「青二才」の主人公が「ダイチ」という名で、「大地」かと思ったら、「代知」だったんですね。「代りに知る」って、何を暗示するネーミングなんだろう? ネットで調べても、「媚空」の弟子くらいの情報しかない。NOVAさんとしても、初めてみるキャラとのことですから、情報が少なくても当然なのかもしれません。

 冒頭、なんかゴツイお兄さんがギター弾いていて、「この人が今回の主役?」と思ったら、「入心の術」で代知が入り込んでいただけでしたか。代わって出てきた主役たる代知がどうにも弱そうで、かなりずっこけましたね(^^;。

 そうして、今回は修行として課された、入心の術で3人の一般人の心中に隠されたお札探しとなり、「今回は平和な回なのかな」と思って観ていると、ホラーが出てきて、騎士が出てきて、「へえ、この人がNOVAさんがよく言っていた雷牙なのか」となりました。やっぱり騎士に抜擢されるだけあって、カッコいいですね。NOVAさんがあの場面でテンション上がるのも、なんだか分かる気がします。

 しかし、ホラーと見破ったのは代知で、入心の術ではホラーの心中には入り込めないと、術の欠点でもあり、ホラー探しのためには有効な長所でもあると。なるほど、ふむふむ、といった印象です。

 確か、ホラーを識別できるライターってあったんでしたか。魔道火というのが入っていて、目の前で火を見せるとホラーなら目に何か変化があるという。ライターはその他にも使えるようですが、距離が離れていても目を見るだけでいい入心の術のほうが、ホラー探知については便利なのかもしれない。

 ホラーですが、ストーカー系ホラーだか失恋系ホラーとは、また珍しいのが出て来たなという印象です。でも雷牙にバッサリやられてしまい、いかにも弱い。もうちょっと太刀打ちできないもんかと思いましたが、そのホラーに勝てない代知がいかに弱いかが明示される演出になってますね。

 ジョジョの山岸由花子が、スタンドでなくホラーを身に着けていた(?)としたら、今回のホラーということですか。言われてみると、そんな感じもしますね。ただし、弱いと。嫉妬深いという面では、アニメ前作でも、貴族の女房で出て来ていましたが、あれは心理面がちょっとおどろおどろしく、今回とは異なる雰囲気だったような気がします。

 NOVAさんの仰るように、闇斬師は対人であって対ホラーではないことも影響しているのでしょうね。それを考慮しても、やっぱり弱いなあという印象がぬぐえません。前に出てきた媚空が、えらく強いですからね。あの強さには遠く及ばないのは確かなようです。

 そして、課された修業は、なぜか雷牙から最後の札を渡され、合格と。なるほど、師の命令にあまりに忠実であるあまり、ホラーが人を害するのを見過ごしてはならない、それがたとえたちの悪い女たらし野郎であっても、ということでしたか。その判断も含めての修行だったんですね。

 私自身も深く後悔し、自戒するところですが(つまり、何度もしくじったわけでorz)、初心のうちは、指導者や先輩の言うことを軽視して、我を張った突っ走りで自滅するか、逆に指導者や先輩の言うなりになってしまって、周りが見えなくなったりしがちです。代知の場合、後者の傾向が見られたんでしょうね。そこで、ホラーと遭遇しそうな場所で、ホラーを発見しそうな方法で修行をさせたのではないか。

 雷牙がいいタイミングで乱入したところを見ると、代知に気づかれないように、ずっと尾行していたんでしょうか。もしかすると、媚空も一緒に。画面には出てきませんでしたが(と思う ^^;)、代知の後ろから物陰に隠れつつも顔を出し、ちらちら見ていたなどと妄想すると、結構楽しくなります。

 次回は「破天荒」とのことですが、ときどきTVやネットで取沙汰される、原義と今の用法の違いを思い出しました。原義の「誰にもできなかったことをする」で使う人が17%しかいなくて、「豪快、型破り」といった意味で使う人が6割を超えるんだとか。私も国語辞書を調べるまで、「型破り」だと長らく思っていました。

●マクロスデルタ

 第6話まで再視聴して、第9話でちょっと言っていた、フレイアとハヤテが共鳴していると解説されていたシーンを思い出しました。1~6話再視聴前は、第9話のその部分を、「取ってつけたようにハヤテのブースターとなるフレイア、これでハヤテは強くなる、みたいな設定を持ち出してもなあ、なんか安易」という気が少ししたんですが、これも充分に仕込みがあったと思い直しました。

 第3~4話での、ハヤテとフレイアの共同戦線(?)の仕込みですね。第3話ではフレイアが歌うのに乗って踊るような動きを見せたハヤテ、第4話では一緒に練習機に搭乗して、後部座席のフレイアが歌うと、ハヤテも自在に機を操るという描写がありました。失速して操縦不能の墜落みたいになっていても、実は意図的なもので、ずっと機を制御できていた、というものでした。

 そこからずっと置いて9話で「共鳴している」と明かすという演出(もしかしたら7~8話にあったかもしれないけど、再視聴がまだ ^^;)。共鳴の証拠シーン(?)を出したんだから、すぐに理由を説明としない点、なかなか巧み、心憎いような気がします。

 さらに考えてみると、第1話の最初、フレイアは行先を間違って密航してしまったとなっているのですが、本当に間違っただけなのか。もしかしたら、そこもハヤテとフレイアの共鳴ゆえのことだったのではないか。共鳴する者同士が惹きつけ合ったからではないか(ジョジョで言う、スタンド同士が引き合うみたいな)。だとすると、第1話の出会いからして、必然性を持たされていたのか。そんな想像もしてしまいます。

 こういう手法があちこちにあると思うと、話がある程度進むごとに再視聴しようかという気になります。

 その他にも、ワルキューレの歌にはヴァール予防効果があるかもしれない、という会話がさりげなく入っていたのに気付き、ふと思うことがありました。「メッサー中尉の症状緩和だけでなく(カナメのが特効薬のようですが)、ワルキューレを聞いた者だけヴァール発症を抑えられるのなら、聞いたことがない者が大量ヴァール発症した中に、予防効果を持った者が少数取り残されて、なんてピンチがあるかも」といったことですね。いろいろ想像(もうそう)していると楽しい気分になります。

 SF考証面では、生体フォールド波を今さらながら、「波動なら量子化できるよね。生体フォールド量子になるか。それって、どういう量子だろう。それと、波動なら媒質があるか、生体フォールド場があるはず。どんな媒質なんだか、場なんだか」などと妄想してみたりも(それって考証と言えるの?)。

●ジョジョ

 ストーリー的には、いかにも怖そうな演出したら、実は怖くないんだよというオチ、ギャグだったというセオリー(そんなのあるの?)の典型みたいな感じでしたね。

 億泰が料理を食べるたびに起こる怪異現象(しかし、結果オーライ、元気になってしまうんですが……)。台所に仗助が侵入する場面では、暗がりで、しかも古い映画風にノイズみたいのが入る画面タッチにしていました。その中ではトニオに肉をもらった子犬が、グエエ、ズバアッに。酷い、怖い。

 で、料理人トニオがゴゴゴゴという感じで、突如として再び現われ、手にした謎の直方体をドオンと突き出す。で、「石鹸で手を洗え、ここは清潔第一の調理場だぞ」ということを言われて、突如としてオチが明らかに。

 何となく観て、スリルの合間の休憩回と思ってしまいましたが、NOVAさんとしては、今シリーズを象徴する、大事な回でしたか。なるほど、脅威か、驚異かいったことですね。言われてみると、スタンドというものを浮き彫りにしたかもしれません。使い方次第、脅威と驚異は紙一重、みたいな気がしてきます。

 ともかく、トニオさんは根っからのいい人でよかった(^^)V。

●ドラマから受ける印象・感想

> 、「周囲の人間と大勢集まって、ワーワーと一つのことで盛り上がるのを苦に感じない人。世間の流行に相乗ることが普通に楽しい人」
> 、「そういう周囲の同調作用に一歩距離を置いて、客観的に見ようとする人。自分の世界の方を大切に考えたい人」

 こう対照的に整理して頂くと、「それはありそう」という気がします。私は後者寄りかも。同調圧力を感じやすく、かつそういうのがどうも苦手で。ただ、客観的かどうかは自信がありません。

 自分の世界にこもりがちというのは、強くあります。久しく行ってないですが、映画を観るのも一人が心地よいですね。映画観ているときに話しかけられると、イラッとくることさえあります。TVでも同じ。

 前者を犬型(社会に帰属し、社会に尽くしたい)、後者を猫型(一人であれこれしたい)と見てもいいかもしれないと思いました。犬は好きですが、猫のほうがもっと好きです。猫撫ぜていると幸せなくらいですが、住んでるところがペット禁止だからなあ。実家だと何とかなるんですが。(というか、猫が入れ代わり立ち代わり、常にいる。ここは追っ払われない家だなと、猫どもに認識されているらしい。)

●ハリー・ポッター

 4作を順次TV放映とのことで、1回目の不死鳥の騎士団を観ました。やはり、まだ子ども時代のハリーですので、ストーリーも子どもでできる範囲にしてあると思いました。対象年齢としては、主役のハリーと同年代なんでしょうね。

 ですので、ジレンマも軽め、過酷さも軽め、舞台の多くは生徒が守られるべき学園。といっても父親が死んでしまう辛いシーンもありました(もう死んでいて、霊だったようですが)。
 それが重すぎないのは、やはりハリーを助けるために突入して、たからですね。校長もここぞというときに助けに入る。そして、ハリーは内心で戦って勝つと。大人は大人の責任を果たし、子どもは子どもの為すべきことをやったという、現実世界にもつらなる感じのいい映画でした。

 それでも、指輪物語を観たいなあ。設定も世界観も重厚のようですから、きちんと異世界で不思議なことが起こるという、ファンタジーだと思います。そういうのも観たい。またやってくれないかなあと思いますが、新作が出ないと難しそう、そして新作が出ることがあまり期待できなさそう。うーん、という感じです。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/08 (Wed) 11:42:32

どうもです。
梅雨に入った感じですが、思ったより湿気が少なく、割と過ごしやすいです。5月末の真夏日は何だったのかと思いますが、また急に暑くなるかもしれないので、気温の変化で体調を崩すことがないよう警戒だけはしておく。

★フラッシュ

この作品と背景は、5月から勉強中ということで、いろいろ分かってくるのが楽しい初心ファンの一時を味わっている最中です。
よって、ここで書いたことも、情報が古かったり、自分でも曖昧な書き方をしたのを適時修正したい、と思ったり。今回はまず二点。

>第2シーズン

現在待機中、と書きましたが、ソースがウィキペディアで、更新されたのが大体一年前だったようです。
その後、本国では秋から第2シーズンはスタートしていて、先日、最終回を迎えたようです。そして、今年の秋から第3シーズンも決定したとか。
日本では、第1シーズンの映像ソフトは発売済みで、第2シーズンは夏以降発売予定とのこと。

>バリーの父親俳優

映画の話の流れで書いてしまったので、誤解を招いてしまいましたが、この人が主役のフラッシュを演じたのは、90年代のTVドラマ版が正しいです。

さて、今回の第4話は、本作のクロスオーバー世界観が特徴的な回です。
ゲストヒロインのフェリシティ・スモークは、フラッシュと同じDC系ヒーロードラマの「アロー」のレギュラーヒロインの一人。
このシリーズは、「アロー」から始まるのですが、フラッシュはその第2シーズンに3回ほどゲスト出演していて、フェリシティともその時以来の知り合いという流れ。
なお、主役のアロー(オリバー・クイン)自身は、フラッシュ1話で顔見せしており、次は8話で共闘することになるようで、二大ヒーローのクロスオーバーが楽しみ。と言っても、自分はアローのことは今作一話を見るまで知らなかったわけで。
アロー自身は、フラッシュみたいな超能力を持ったヒーローではなく、「弓矢と体術で戦う処刑人」。こちらの感覚でいうなら、必殺仕事人みたいなものかな。
アローの物語の舞台がスターリングシティで、フラッシュがセントラルシティ。よって、「スターリングシティから来た」というのは、「アローからのゲスト出演」ということになります。

さらに、「アロー」「フラッシュ」に続いて、昨年秋から「スーパーガール」のTVドラマ版がこのシリーズに参入し、
加えて今年の初めから、ヒーローと悪人が未来世界の巨悪を倒すためにスカウトされ、混成チームがタイムマシンに乗って戦いを繰り広げる「レジェンド・オブ・トゥモロー」(LOT)という作品がスタートして、アローやフラッシュに登場したサブヒーローやヒロインがそちらに出張しているとか。

今回登場したキャプテンコールドも、フラッシュ第1シーズンのメイン悪役の一人として暴れまわった後、LOTの主役格として抜擢。
先月までは、月曜日から木曜日まで、毎日このDCヒーローシリーズが放送されて、映画以上のクロスオーバー盛り上がりをしていたそうな。

ということで、フラッシュにおけるクロスオーバー祭り第1弾といった感じの4話でしたが、
いつものメタヒューマンではなくて、冷凍銃を持っただけの悪党を相手に、格の違いを見せつけられて敗退した形ですね。ドラマ的には、仲間への不信が表面化してから改めて絆を育む、そのきっかけとして先輩ヒーローの仲間ヒロインが絡んできた、と。

このフェリシティ、主役のアローといっしょにまたゲスト出演する回もあるそうで、フラッシュにおいても注目キャラの一人になりそうです。

★マクロスデルタ

さよなら、メッサーさん。
もう、これに尽きる回ですね。

カナメさん、先週は自分、漢字で要さんって書いてましたが、カタカナ表記が正解。この世界のキャラはほとんどカタカナだけど、美雲さんみたいに稀に漢字表記があるから困る。
Fの主人公も、「早乙女アルト」という漢字カナ交じりだったし。フレイアとかミラージュみたいに明らかに外国風の名前だったら、こういうミスはしなかったろうになぁ。

ともあれ、フレイアの歌がなければ、ハヤテも実力以上の腕は発揮できず、メッサーさんの死を防ぐことはできなかった、と。
今後の展開で、主人公のデルタチームが劣勢をいかに挽回できるかが、戦闘ドラマとしてのポイントと思ってます。仲間の戦死が、チームの士気にどれだけ影響するか、とか。

★ジョジョ

トニオさん回見ての感想。
億泰の料理食べてのリアクションが楽しすぎ。やっぱ、アニメだと、こういう感情表現豊かなキャラは引き立ちますな。

次回からはレッド・ホット・チリペッパー戦で、第1クールのボス戦が始まる形。

★ハリーポッター

自分はシリウス・ブラックが一番好きなキャラだったので、「不死鳥の騎士団」で彼が戦死した後は、映画は見てないです。原作は読んだんだけど。
次の「謎のプリンス」そして最後の「死の秘宝」二部作と、どんどんキャラが死んでいって、当初の学園ものから過酷な戦いにシフトしていく流れは、ジュブナイルとしてのハリー・ポッターが好みだった身には、単純に賛成できない感じで受け取ってました。

シリーズの前半は、子供たちの冒険を校長をはじめとする大人が尻拭いしてまとめる話で、
後半になると、その頼れる大人たちの裏の顔というか過去話が明かされ、それをハリーたちがどう受け止めて、大人への階段を登っていくか。
まあ、最終章はもう学校という舞台を離れて、外の世界を旅する話なんですが、最後のクライマックスで学園を舞台にした決戦に回帰するので、構成としては間違っていない、と。

★指輪物語

初めて見るなら、『ホビット』から、というのをお勧めしますね。
『指輪』は原作読んでないと分からない設定が多すぎると思います。元々、『指輪』の映画は壮大な原作のダイジェスト的なところがありますし、物語が進むと主人公一行が分割行動をとって、ストーリーの焦点がぶれる傾向があります。

一方、『ホビット』は原作が短いので、映画化に際して膨らませた部分が多い。その分、描写が丁寧で、原作読んでなくても問題ない。
物語的にも、主人公ビルボの成長物語という大筋があって、そこに英雄トーリンの王国復興への悲願とか呪われた宿命との戦いといったエッセンスがあって、後の『指輪』につながる伏線が仕込まれているので、
『ホビット』を最後まで見たら、その後、続けて『指輪』を見たくなる、という構成。

ともあれ、『ホビット』は主人公のビルボの視点に立つだけで物語をほぼ追っていけるのに対し、『指輪』は主人公のフロドだけでは追いきれない、というか最後で主人公がフロドから、彼の従者のサムに代わるわけで。
フロドは主役から、「みんなから保護されるヒロイン役」にシフトしていく役どころ。

ああ、これを書いたら、自分もまた『ホビット』とか『指輪』を見たくなった(笑)。
まあ、TVでやっても、尺数的にだいぶカットされていると思うので、DVDをレンタルするのがお勧めか、と。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/09 (Thu) 17:32:59

 NOVAさん、どうもです。

●マクロスデルタ

 メッサー中尉死亡回。えええ!?、という感じがします。セオリー、パターンの裏をかいたような話の進め方のように思えます。

 流れとしては、ヴァール・シンドローム発症ぎりぎりで戦っていて、今まではカナメの歌で踏ん張れていたがもう限界で後方へ。メッサーを欠いての戦いになるが、例の遺跡が謎の活動を起こし、フレイアらが行動不能に陥って、ピンチに。

 そこへ、突如としてメッサーが帰って来て、「俺は小隊の一員」と言いつつ戦闘に乱入、それをカナメがメインボーカルとなって助け、となると、これはもう満を持してというノリで、敵を見事撃退してメッサー復帰みたいな予想をついしてしまうんですが、見事に裏切られました。まさかのコックピット直撃弾、即死を暗示する流血描写に続き、墜落して行くさまが遠景で描かれると。

 今回に先立つ、メッサーとカナメの祭でのデート(?)エピソードって、いわゆる死亡フラグだったんでしょうか。いやいや、それはないか。私としては、フレイアとハヤテに共鳴現象があるように、カナメとメッサーにもそれより弱いながら共鳴があったりすると面白いかもと思ってました。メッサーがいったんは小隊を離れることになりながら、ピンチに駆けつけたのは、「カナメとメッサーにも共鳴がある(から引き寄せられた)」みたいなことではないかと。

 今回の戦闘ですと、カナメが臨時のメインボーカルになると、鬼神のような強さを発揮していました。味方が苦戦する、優勢で優秀な敵勢を、ほとんど単騎で圧倒という感じでしたから。フレイアの歌でハヤテが強くなるように、メッサーもカナメの歌で強くなるのではないか(さらに妄想すると、ヴァール・シンドロームは、実はぎりぎりなら戦闘力強化に作用するのかも、とかとか)。もっとも、「白騎士」がライバルと認めるほどの「死神」ですから、あれが本来の実力かもしれない、とも受け取れはするんですが。

 でも実際は、ぐぐっと盛り上げたメッサー中尉が、直後にあっさり死亡。観ていて「おーし!」と両の拳をぐっと握ったとたん、足をすくわれたような感覚に襲われました。

 メッサー中尉の感想はとりあえずこれくらいにしまして、ヴァール・シンドロームのほうは、えらい規模になってきましたね。感染してからでしょうけど、フォールド波で亜空間を通して発症が促されてしまうなんて、隔離とか避難とか利かないし、どうすんだよというほどの厄介さ。今回でも同じ恒星系内とはいえ、複数の惑星で同時多発。遺跡がなくても起こっている模様でした。

 大量破壊兵器の存在も正体不明ながら示されていましたし、遺跡の影響力は策謀を巡らしているらしいウィンダミア側でも制御不能のようだし、なかなか先の読めない展開です。もしかすると、見逃していた伏線があるのかもしれません。もうちょっと話が進んでから観なおすと、また再発見があるかもとか、いろいろ楽しみな感じがしています。

●ザ・フラッシュ

 突如として新ヒロインらしき女性が登場して、ちょっと混乱しました。最初から主人公とえらく親しげだし、ラストでは新ヒロインが去るし、キスシーンあるし、オリバーって誰だよ、となってしまった次第。

 観終わってからネットで調べると、アローという作品のヒロインらしい。悪役も今回は退場もせず捕縛もされず、ラスボス然とした感じがある。えーっとこれは、と整理がつかないでいたところへ、NOVAさんの書き込みで、ようやく分かってきたところです。私にはオリバーやらフェリシティに面食らうのも道理で、第1話は見逃していたのでした。NOVAさんのお話を伺って、ようやく整理がついてきた感じです。

 と言いましても、NOVAさんも情報の時期などにより、一部混乱がおありだったようで、それだけややこしいということは伝わってきました。同じタイトルの作品が複数あるうえ、クロスオーバーしまくっているようですね。

 ややこしい回ながら、NOVAさんが「冷凍銃を持っただけの悪党を相手に、格の違い」と仰るように、超常能力を付与されていない、ただの人間が冷凍銃でフラッシュを圧倒し、悠々と去っていくという異色の回でした(まだ第4話ですけど ^^;)。このキャプテンコールドとやら、対になる銃(熱線?)を誰かに渡してしまう。調べると、それが後でヒート・ウェーブなる悪役になるという情報がありました。

 今回にあった、個人的に重いポイントは、フラッシュの目の前で、あと少しで助けられそうだった人が殺されてしまう点でした。しかも、それがフラッシュを危険分子と見做して、対抗策として開発された冷凍銃によるもの、その上、同年齢で仲間であるはずの人間が開発したものだったという追加ダメージ付きです。

 それが原因となり、フラッシュチーム内で揉めてしまい、もしや崩壊もあるか、と思われたんですが、さすがに若者ですな。気を取り直し、仲直りして共闘と。この辺りは気持ちが救われる流れでした。それにしても、ほぼ無敵状態の悪党に対し、掃除機構えてハッタリかましますか、えらい度胸あるな(^^;。

●ハリーポッター&指輪物語

 ああ、ハリーを庇って戦い、どこかに飛ばされて死んだのは、シリウス・ブラックでしたか。よく分からずに観てて、台詞の記憶で適当に父親と思い込んでしまってました。調べてみると、ハリーの父の親友、盟友といった感じの人物ですね。

 しかも、これはハリーポッター映画の打ち出してくる過酷な面の始まりにすぎず、以降のシリーズでは死亡する重要キャラクターが続出し、観ていて厳しいような作風になってくると。

 これは知っておいてよかったですね。そのつもりで心して観ないと、急に辛い展開となって、「うーん、子ども向けとしてどうなの」といったネガティブな感想を抱いてみてしまうかもしれませんでした。制作がそのつもりで作っているなら、こちらもまともに受ける気で、心して観てみようと思います。

 NOVAさんの解説を自分なりに言い直すと、子どものハリーらが大人に守られる存在から成長していき、大人であるとは何かを理解していくという流れということでしょうか。映画がかなり長期間に渡って作られているので、ハリーらが最初は子役然としていても、次第に成長しちゃいます。その点からも、子どもから大人への成長を描くのは、制作上の都合という点でも、当然の帰結なのかも。

 ともあれ、せっかくの4週連続のハリーポッター映画ですので、ご解説を踏まえて観てみようと思います。少なくとも、最初の不死鳥の騎士団は個人的な期待より上でしたし。

 一方、せっかくのTV放映を観なかったことをちょっと愚痴った指輪物語映画ですが、長大な原作小説に対して、ダイジェスト的ということだったんですか。そうなると仰る通り、原作読まないと分からないということになりますね。映画だと、こちらが考える暇もなく、どんどん情報が出され、流れて行くわけで、設定も何も知らずに観ると、膨大な情報を断片的に垣間見た、なんてことになってしまいそうです。

 それでも映画から入るならホビットということですか。確か、作品世界内の時系列ではホビットのほうが先ということでしたね。フィクション制作の時系列ではホビットのほうが後で、そのために指輪物語に対する解説として詳しくもなっている、ということでもあったかと思います。以前から解説して頂いていることを記憶違いしていたら、すみません。

 これはやはり、根性据えて小説読むしかなさそうですね。体験したいのは指輪物語本編ですし。とりあえずは、ハリーポッター映画で、ファンタジーに対するモチベーションがどこまで高まるか、かな。トールキンは異世界ファンタジーを作るにあたって、何から何まで設定作り込んだとか、現実の延長で考えることができない、重厚な作風のようですから、ちょっと試しにという感じがしません(^^;。

 やはり映画で雰囲気掴んでから、がいいかなあ。いきなりDVD購入までは踏み切れないし、レンタル店は近場ではなくなってるし、という状態ながら、探してみると、Youtubeなどの有料視聴があり、1編数百円ならレンタルと同程度、手が出る範囲に収まっています。どうするか、TVでのハリーポッターの手応え次第といった心境です(と言うほど大げさなものなのか、本心はタダで見せてくれる知り合いがいるかもというさもしい根性じゃないのか ^^;)。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/11 (Sat) 14:08:21

週末の牙狼感想と、その他レスです。

★牙狼

今回は、リュメ様が主役。

ええと、このキャラは、流牙編に登場する魔戒法師の中でも最強格になります。
初登場の劇場版GS翔にて流牙と莉杏に自己紹介していたのですが、「生まれ持った法力が高すぎて、その副作用で肉体の老化が生じず、いつまでも少女の姿のままとか、力が暴走しやすいとか、定期的に溜まった力を制御・放出する儀式を行い、街の邪気を浄化してホラーを日常的に封印しているとか、そんな感じ」
逆にリュメ様がいるのに、ホラーが発生しているということは、それだけ異常事態ということだし、だからと言って、リュメ様は立場上、そして扱う力が強すぎて軽々しく動けない。よって、流牙たちが協力してくれて助かってる形。

牙狼の世界観では、法師を統括する元老院という仕組みがあり、「元老院付き」だと国家公務員クラスのエリートということになります。布道レオとか、媚空がそうなりますね。
政治的には、騎士よりも法師の方が強く、騎士は各街の番犬所に配備された警察官、あるいはフリーの傭兵みたいな立ち位置になるのかな。
もちろん、時代の違うアニメ版だと異なる設定だし、冴島編と流牙編でもずいぶん違う雰囲気。冴島編が割と組織の統制が強い感じで、流牙編はもっと自由度が高い感じ。

で、本編ですが、リュメ様がまだ未熟な雰囲気だったので、過去話かなと思って見ていると、最後の最後で、今回のトラブルを起こした「法師崩れの盗人がDリンゴ」と名乗って、驚きつつ、時代設定がつながった、と。
GS翔では、ケバブ屋の主人やったり(劇場版)、魔道グッズの古道具屋やったりしながら、流牙たちに街の異変の情報くれたり、道具の鑑定や便利な呪具を融通してくれるなど、いろいろ支援してくれたのですが、背景が割と謎に包まれておりました。一応は魔戒法師なのに組織に所属していないというか、俗世で自由すぎるとか、いい人なんだけど、どこか胡散臭い感じとか。
そういう初老のおっちゃん、Dリンゴの若かりし日のエピソードと、リュメ様の修行時代が絡み合った話。どちらも流牙たちの支援役なんだけど、住む世界が違い過ぎて劇中では顔を合わせたことがなかったのが、ここで思わぬ邂逅というわけで。

破天荒というサブタイトルは、リュメ様の凄すぎる能力と、Dリンゴのライフスタイルの両方にかかっている感じ。
Dリンゴも若い時に「宝探しの際にホラーの封印を誤って解く」というミスをしたために、GS翔では「封印の異変」に対する関心、そして嗅覚が発達したとも。

次回タイトルは「陰日向」。
ええと、陰陽双方の二面性を表すタイトルだけど、誰だろう。双子の兄弟で対決したレオとシグマっぽいんですけど、アニメだと星明もそれっぽいですね。割とヒロインがラスボスのゲートにされやすい牙狼シリーズだと、ヒロイン回なのかも。
すると、鋼牙編のヒロインのカオルかな、とも。

★ハリーポッター

とりあえず、全く見てないのも話のネタとしてはどうかと思ったので、「謎のプリンス」、後半だけ見ました(仕事から帰った10時30分以降)。
原作どおり校長が亡くなって、ハリーたちはヴォルデモートの不死身の秘密である「分霊箱」を探して、外の世界を旅して回ることを決意して、最終2部作に続いた、と。

映画では、役者の子供から大人への成長という見た目の変化もありますが、
原作小説でも相応のスパンで成長する話となっています。
映画では分かりにくいですが、ハリーポッターの学園物語って、各巻が1学年スパンなんですね。最初の『賢者の石』はホグワーツ入学からの中学1年期、続く『秘密の部屋』は中学2年と、巻が進むにつれて年数を重ねていきます。
そして『謎のプリンス』では、6年目ということで最高学年の高校3年生。まあ、最後の『死の秘宝』は年数が過ぎておらず、決戦の後で卒業そして大人になっての未来、という形で幕を閉じる、と(少なくとも原作では)。

★指輪とホビット

ええと、DVDで『ホビット』1作めと3作めを見て、それから『指輪』の1作めを途中まで見たところです。
というか、『ホビット』の最後のシーンを見たら、そのまま『指輪』を見たくなる作りなので。

『ホビット』の最初が、『指輪』の最初の方に描かれたビルボ111歳の誕生日の準備シーンで、ビルボが60年前の自分の冒険を回想するところからスタート。
そして、『ホビット』の最後で、長い回想を終えたビルボがガンダルフと再会するところで『指輪』に続く形。

まあ、スターウォーズで、ダースベーダー誕生のエピソード3を見たら、その後、ルーク主役のエピソード4を見たくなるような構成と同じなんですが、
スターウォーズの場合は、旧3部作の製作年代が古すぎて、新3部作を見た後だと、特撮表現やバトル演出などの落差に愕然とするのが難点。
『ホビット』見た後の『指輪』だと違和感はさほどないのになあ。まあ、制作年代の差が20年近いスターウォーズに比べて10年ほどだし、80年代からゼロ年代の映像技術の進歩(とりわけCGとか)に比べると、ゼロ年代から10年代は表面的に大差ないように見えるからだとか。

何にせよ、ハリーポッター追いかけながら、中つ国(ホビット、指輪の世界。英語名はミドルアース)をチェックするのはかなりきついと思いますので、
まずは、ハリーポッターを最後まで見てから、どうするか決めるのが無難でしょうね。

物語の入り口だと、『指輪』の原作を読むのが一番キツいと思います。今だと、文庫本9冊の物語と、背景資料本の追補編までで1セット。
自分が読んだのは、80年代後半の高校時代で、その時はドラクエや、テーブルトークRPGのD&Dなどの発売で、日本のファンタジーRPGの流行期になってました。そして、ファンタジーRPGの源流は『指輪』にあり、ということがゲーム関連の各媒体で普通に語られていたのですが、当時は文庫本6巻ですごく小さな字(裏表紙に作者のトールキンの写真あり)で、よほど気合を入れないと読めない大作。
まずは、児童書でもある『ホビットの冒険』から入るのが、推奨されていた、と。
自分の場合は、背伸びしたい年齢と、RPG小説の黎明期という背景でいろいろ乱読していたことと、通学中の電車内という絶好の読書タイムがあったおかげで読めた、と。
あとはTRPGのガイドブックなんかで、『指輪』のあらすじ概要が紹介されていて、「途中までは退屈きわまりないけど、旅の仲間が集結する辺りで、どんどん面白くなる」ことを分かっていたから、ある程度は飛ばし読みして先に面白いところを読んで、後から読み返すことも駆使して攻略した記憶があります。当時、パラグラフ型のゲームブックも流行っていたので、そういう読み方が普通に身に付くようになっていた、と。

以上が、自分の『指輪』原体験の思い出ですが、その後、21世紀に入って『ハリーポッター』ブームと同時期に映画版の『指輪(ロード・オブ・ザ・リング)』が公開され、現代ファンタジーの代表作ハリーと、古典ファンタジー代表作の指輪が、相乗効果で盛り上がっていました。
まあ、その時期は『スターウォーズ』のアナキン編もブームでしたけど。
で、『指輪』映画は、原作への入門編としてちょうどいいみたいな扱いでしたが、ニュージーランドを舞台に映像表現された中つ国の雄大かつ美麗な背景世界とか、CGを駆使した大軍団のバトル、そして原作を凌駕したアクション活劇としての格好よさなどなど、映画独自の魅力もあって、原作ファンからは「ストーリーの大筋だけを切り取ったダイジェスト」「アラゴルンが原作より弱い」「ドワーフのギムリの扱いが原作より悪い」「エルフの姫君アルウェンが原作と違ってアクションヒロインに改変された」など不評もそれなりにあったものの、「原作への入り口としては悪くない」というのがマニアな方の評価。

あくまで、原作入門としての映画、という位置付けだったのが、映画が一人歩きして新たな原作として認められるに至ったのは、『ホビット』の影響かな、と。
この『ホビット』は、原作ホビットの映画化であると共に、映画版『指輪』の不満点を補完する作品としても機能。そして、原作の持つ「古き伝説に対する懐かしさ、憧れ」といった雰囲気要素を、「古き伝説」イコール映画版「指輪」に置き換えることで、懐かしい映像、指輪やゴラム、エルフのレゴラス、ガラドリエル様、そして絶対悪のサウロンという共通した設定、登場人物などで味あわせることに成功。

『指輪』の時は、最初のホビット村を見て、「ほう、原作ののどかな牧歌的風景をうまく魅せてくれるじゃん」とやや上から目線だった原作ファンの心境が、
『ホビット』の時は、10年前の映画のホビット村が再現されたのを見て、「うわ、懐かしい。これぞホビット村だな。BGMも当時のままだし、まさに中つ国に帰ってきた感じだなあ。最高」って感じに変わっていった、と。

何だか、自分の懐かしい気分を、そのまま書きつづった文章ですが、書いていくと筆が止まらないですね(苦笑)。
書くたびに、自分の中の作品愛を確認できてしまうとか。

ともあれ、『指輪』は初見だと映画でも消化不良を起こす密度なので、段階的に味わうなら『ホビット』からにしておくのが無難、とだけ。
第1作の鑑賞後感でも、『指輪』は旅の仲間が一人行方不明、一人討ち死に、二人捕まり、バラバラになって続く。仲間の救出組と、指輪の運搬組に分かれるわけで。
『ホビット』は第1作の終わりで、旅慣れず足手まといと見なされていた主人公のビルボが、機転と勇気、そして優しさを示して、頑ななドワーフのリーダーのトーリンに真の友だと認めてもらう、仲間の心が一つになったシーンで続く、と。

作風の好みにもよりますが、基本が暗い指輪と、基本が明るいホビットと考えればいいか、と。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/12 (Sun) 16:21:07

 NOVAさん、どうもです。

●ゼロ・グラビティ

 この金曜の放映になった映画から。不平たらたらなもので、まずこれを先に書いてスッキリして、楽しめたものに入りませんと、闇を抱えたままになってしまいそうなので(^^;。

 観ていて、「えーっ、これはちょっと……」となってしまいました。いや、よくできている映画ではあるんです。リアルな宇宙描写、不測のスペースデブリ事故、困難を極める宇宙での避難、次から次へと襲い掛かる危機、仲間の友情、といったものがよく描けてはいるんでしょう。エンタメ映画としては完成度が高いのかもしれない。実際、「いいじゃん、面白いんだから」と言われたら、その通りと言うしかなさそうです。

 気になる点があるんだけど、どれも細かい点なんですね。実際にはこうなってる、といったことなんです。でも、個人的にはそういう点が何度も目についてしまうため、いちいち映画に没頭している状態から、現実(今、私はフィクションを見ているのだ)に引き戻されてしまいます。これが、どうもかなりなストレスになります。

 気になる点の例を挙げると、国際宇宙ステーションから、ハッブル宇宙望遠鏡に行っての作業中にスペースデブリ大量発生事故があり、デブリでスペースシャトルがやられてしまう。で、どうしたかというと、宇宙服(船外活動ユニット)のスラスター吹かしてステーションに戻る。

 さすがにちょっと待ってくれ、と思ってしまいます。軌道も高度も全く違うのに、宇宙服の遊泳用装置程度で、どうやって行くのか。行けるわけがない。きちんと考証したなら、その困難をどうやって克服するかを描くのが筋じゃないか、といった感じですね。

 その後も、国際ステーションが簡単に大火事になる、ステーションになぜかあった予備のソユーズで脱出するとき、爆発を避けながらアクロバット飛行みたいなことをする、といったシーンが続き、なんだか「こんだけメチャクチャだと、どうやって助かるかとハラハラして考えながら観ても無駄骨だ」と思えてしまいました。

 最後には中国のステーションにたどり着き、大気圏突入船に乗り込んで起動させた直後(そのシーンでも、中国語の表示が分からんと言いつつ、適当にボタン押したら、うまく動いたという……)、ステーションが爆発・崩壊したら、突入船が勝手にうまいこと大気圏突入してしまう。もう勝手にしろ、という気分でしたね。

 詳しい人になると、私が気が付かなかった、かなりの数の「なんじゃこれは」レベルのエラーがあったようです。ネットでいくつか指摘を見てみましたが、かなり怒っている人もいた模様です。と同時に、パニック映画として観ていたら、どうでもいいことだろうとも述べていたりしていました。

 私としては、現代技術レベルでの、リアルな宇宙物を期待して観ましたから、期待外れ、かなりガッカリです。

 よーし、言ってやった言ってやった、ああ、すっとした(^^;。

●指輪物語&ホビット

 さらに追加ダメージで、やはり知り合いのつてで「プロメテウス」なる、エイリアンシリーズ前日譚なるものを視聴しました。「ホントに観たいの?」という知り合いの警告を無視し、後悔してしまいました。全然、口直しにならない。まあ、金かかってないからいいと言えば、いいんですが。

 その二つのダメージでぼんやりしていて、「そうだ、指輪物語観たら気分治るかも」と思い、有料視聴サイトを再度ネット検索してみました。未入会の有料視聴サイトはちょっと不安もあり(カード情報とか、無暗に入れたくない)、アマゾンで探すと、1本400円ほど。期間が何か月かレベルと長いので、「これでいいかも」と思ってよく見たら、実はよくない。

 視聴開始から48時間で期限切れという制限があったんです。これはちょっと辛い。別のアニメサイトですと、何話かまとめたパックだと2週間見放題とかあった。それくらいあると、一度観て感想を考え、また観直して確かめるとかできるんですが、48時間だと、ほぼ映画館に行くような感覚です。指輪物語は、NOVAさんのお話を伺ってみると、かなり情報量が多く、複雑みたいですから、ちょっと足りない。

 どうしようかなーと思っていると、関連商品などに販売DVDが出ている。よく見ると、中古で1円なんてものがある。ホビットの最終作だとまだそれほど古くないのか、あまり安くはないし(それでも結構廉価版みたい)、送料はかかるんですが、それでもネット有料視聴より安い。しばらく考えて、買うことにしました。指輪物語3部作、ホビット3部作全部です。

 えーい全部買っちゃえ、となったのは、今までもさることながら、今回のNOVAさんの解説にかなり背中を押された感もあります。「やっぱり映画から入っておこうかな」「狙い目は指輪物語ながら、ホビットは観ておいたほうがいいよね」といった感じですね。

 観てみたら、感想を書くかもしれません。その前に、よく分からない点などを、NOVAさんにいろいろ聞いてしまうかもしれません。その節は、よろしくお願いできれば、幸いに存じます。

●牙狼烈伝

 TV翔編で私としてもおなじみのリュメが主人公の回でしたね。ラストで明かされたのが、盗賊法師(破戒?)の一人が若い頃のDリンゴと。NOVAさんが仰るように、Dリンゴが若い頃ということで、時代がだいたい分かり、今回でリュメが会得できた法術が、後には役立ったのだろうと察することもできます。

 NOVAさんに言われてみて、ようやく意識したんですが、確かにリュメに迷いがあり、TV翔編でのブレない毅然たる様子とは異なる印象でした。そこを時代設定と結びつけて考えるべきだったんですね。「リュメにスポットライトを当てているから、普段は見せない感情も描いてあるんだろう」と、何となく思ってました(^^;。

 番犬所というのが誰か一人の意思を伝える機関かなとぼんやり思っていたんですが、NOVAさんの解説を拝読して、認識を改めたりしています。法師を統括する元老院があり、法師を主体とする政治・官僚機構みたいなものがあると。そうすると、NOVAさんの仰るのと違った視点になりますが、騎士が軍に相当し、法師が文官としてシビリアンコントロールしているみたいにも思えます。

 騎士は組織内の存在としては強すぎるんで、できるだけ指揮されて動くようにしてある、そうしないと軍政、さらに独裁者の暴政みたいなことになりかねず、なってしまうと抑えられる者がいない。騎士としては、力に応じた政治的責任が生じず、ホラー退治以外のことで悩まされることも少なくなる、法師は実行責任が強くは生じない、みたいな感じですね。

 その辺りを意識して考え直すと、破格の武力を持ちながら法師であるリュメに迷いが生じていたのも、頷ける気がします。言われたことをやる存在ではなくて、何をやるか決める存在であり、かつ、自分が為したことの直接的な影響が大きい。責任や悩みの分散ができない感じになるはずです。

 だもんで、強力な法術(本来は破壊のためのもの、でしたか)の完成に踏み切れなかったという感じではなかったか、と思えてきます。そこへ、型破りなDリンゴがホラー解放事件を起こし、大胆にも「自分の身は自分で守れる」とハッタリかまし、「お前はやるべきことをやれ」と背中を押して、リュメは開眼し、前人未到の境地に至る、最初の一歩を踏み出した、ということでしょうか。

 それで「破天荒」と。誤用から生じた現在の主流の用法(型破り、大胆)、原義の用法(前人未到のことをやる)、どちらも含まれていたことになりそうです。個人的な独自解釈と、かなりあれこれ牽強付会ではありますが(^^;。個人の感想のこととて、大目に見てください。

 次回のサブタイトル「陰日向」から想像できる主役などについて、牙狼知識が乏しい私だとどうなるかサッパリで、NOVAさんの推測を拝読して、ようやく「そういう可能性があるのか」という感じになっています。

 語義を辞書で確認したら、「日陰と日向」という字面そのものはいいとして、「人の見ているところと見ていないところ」(陰日向なく働く)以外に、「表に出たり裏に回ったり」(陰日向になって助ける)というのもありました。次回のストーリーで多義性を使ってくれると、言葉遊び的に面白そう。

 それと、NOVAさんの推測でアニメ版の星明が挙がっているのを見て、「実写シリーズとアニメシリーズでキャラクターのクロスオーバーしたら、もしかすると面白いかも」といったことを妄想したりしています。時代が違いますんで、実写版で大昔の伝説を語るときに登場させるとかしないと無理そうですが。今後、アニメ版で時代設定が現代のが出て来ると、無理なくできそう。アニメでやっておいて感触を探り、行けると見れば実写化する、というよくある流れみたいな感じですね。


 ジョジョなどについては、またにしようと思います。最新話ではレッドホットチリペッパーが襲ってきて、次週へとなってキリがよくないし。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/15 (Wed) 13:15:23

感想前にレスから。

★ゼロ・グラビティ

この映画、「CGでリアルな宇宙を描写した」というのが売りだったと思うのですが、自分的には「CGでリアル」というだけで、あまり関心が持てなかった気がします。
確かに凄いんだろうけど、「CGとリアルの間に矛盾」を強く感じてしまって、それをセールス文句の一つに使っているだけで、全てが偽物っぽく思えてくる、と。

感想サイトなどを見ていると、考証レベルで、かの物議を催した『アルマゲドン』ほどではないけれど、ツッコミどころが多かったようですね。

★指輪&ホビット

背中を押してしまった人間としては、少なからず責任を感じてしまいます(苦笑)。

前述のとおり、自分にとって、この作品は高校時代からの青春の思い出補正もあって、その評価も相当にバイアスがかかってます。
それでも、「映画6作まとめて購入」という暴挙というか快挙というか……すげえ、この人、と思ってしまいました。自分だったら、とりあえず一つ試してみて、当たりだったら、あとは勢いで、となるところ。

なお、このシリーズ、通常版というか劇場公開版と、映像追加されたスペシャル・エクステンデッド・エディション(SEE版)があって、後者は主にサブキャラの描写とか、過去の伝説背景などを追加したもので、ファンは嬉しいけど、ストーリーの本筋を追うには増長というか蛇足というか、そういう内容。

例えば、『ホビット』1作目だと、エルフとドワーフが不仲な原因をもう少し詳細に見せたり、主人公ビルボの住むホビット村の日常風景を付け加えたり、12人いるドワーフたちの個性をもっと詳細に描いたり、などなど。

個人的には、1作目と2作目は、SEE版を見なくてもさほど問題ないと思ってますが、どっちも最終作だけはSEE版じゃないと、大事な部分がカットされていると感じます。
「ある悪役キャラの最期」がカットされたり、「あるキャラの恋愛ドラマの顛末」がカットされたり、まあ、原作のそのキャラのファンにとっては、「何で、このシーンが入ってないんだよー」というものとか。
この辺は、実際に劇場公開版の作品を見てもらえば、「何で、この悪党は生き残るんだ?」って疑問が生じるかもしれませんので、また、その折に話すかも。

ともあれ、『ホビット』1作目から見始める場合の最重要注意点としては、「いきなりドワーフが13人も出てきて、そんなにキャラの名前を覚えてられねえよ」ってもの。
まあ、実際、リーダーのトーリン・オーケンシールド以外は覚える必要がないですし、1作目ではその他大勢にはドラマがほとんどありませんから、気にしなくてもいい、と。
まあ、これもSEE版では、その他大勢の個性を表したシーンが追加されて、「耳が悪くて補聴器を使う」とか「頭に斧が刺さってる影響で喋れない」とか「手癖が悪い」とか、そういう見せ場がたっぷり。

そもそも、原作では、このドワーフたち、童話の「白雪姫の7人の小人」と同様、個性付けはほとんど為されていないですし。ディズニーのアニメ映画になって、小人たちにも怒りっぽいとか、メガネをかけた学者肌とか、個性分けがなされるようになりましたが、『ホビット』の13人のドワーフも、映画になって初めて設定された個性がいっぱいあって。
マニアックな原作ファンとしては、映画をより濃密に楽しむために、ドワーフたちの名前と顔、性格などを各種媒体(ガイドブックとか、公開時のパンフレットとか)から把握することに情熱を燃やしていましたが、そこまでやっても、SEE版じゃないと、その個性分けはあまり描かれていなかったわけで。

映画の公開前の原作のみのファンだと、トーリンと、その甥っ子のフィーリとキーリ兄弟、デブのボンブール、ビルボと特に仲良くなるバーリン、指輪のギムリの父親グローイン以外はあまり気にしていなかったと思います。
映画だと、最初に登場するハゲの巨漢ドワーリンの印象が強いですね。それと、ビルボに優しい庶民派のボフールが思わぬ重要な役どころ。

あ、映画上映中の宣伝映像なんかで、役者の人たちが「ドワーフ13人の名前を覚えているか、早口言葉風に暗唱するもの」があって、指折り数えながら全部言えて拍手をもらったり、途中で詰まって「ええと、他は誰だっけ?」となったりするので笑えた記憶があります。

自分もこの場で書いてみると、トーリン、バーリン、ドワーリン、キーリとフィーリ、ドーリ、ノーリ、オーリ、オインとグローイン、ビフール、ボフール、ボンブール、あ、全部言えた。
まあ、名前が韻を踏んでいるのをセットにしているのですが、キーリとフィーリ、どっちがお兄ちゃんだっけ? というのを一時期勘違いしていたりもして、映画第2作で、弟のキーリにドラマのスポットがあたって、ようやく間違えなくなった次第。

こういうドワーフの個性をさらに堪能したければ、SEE版推しとなるわけですが、普通に映画を楽しむのには必要ありませんね。

ここまで書いて、何が言いたいかというと、「こだわるファンのための細かい設定はある」けど、映画を普通に見るなら、「トーリン・オーケンシールドとその他大勢」という理解で十分と。
他にドラマ上、スポットが当たるのは、トーリンの相談役の白髪のバーリン、若手のキーリ、ホビットに対して味深い演技のボフール、バトル面での主役のドワーリン、これだけ分かれば全編通して楽しめるか、と。
あ、ボンブールは、ドラマよりもアクションがコミカルで面白い。原作ではただの無能キャラだったのが、映画では意外と俊敏に動いて相手を翻弄するなど活躍シーンが目立ちます。

他に、ゲーム好き視点だと、キャラごとに使う武器の種類で覚えたり、映像化されたことで外見の個性(変な髪型)で把握したり、まあ、いろいろと。

ともあれ、感想とか質問とかあれば、ここまで紹介した手前、喜んでレスに応じたいと思います。

★フラッシュ

ホビットが長すぎたので、こちらは手短かになると思いますが。

メタヒューマンになってしまった女性軍人の悲劇、という、後味のよろしくない話でした。
ヒーロー志望とか、犯罪者にとっては都合のいい超能力も、真っ当に生きていたい人間にとっては、厄介なものになる。おまけに軍事利用とかの目的で、モルモット扱いされると、いろいろ気の毒になる、と。

この辺、ジョジョのスタンド使いにも通じるのかもしれませんが、「日常生活を送っていると、突然目覚めた超能力。それを何に使うか」というテーマですね。
「触れたものを爆弾に変えてしまう能力」は、戦闘では結構便利ですが、日常生活では支障が大きい。
バリー君は、超スピードを日常的にもいろいろ活用するようになっていますが、爆弾はあまり応用が利かないですな。まあ、能力をきちんと練習すれば、「爆発の威力を自由に調節したり、一度爆弾化した物体を爆発させないように通常化したり」できたかもしれませんが、軍事利用に目を付けられたり、厄介事を処理しようとする博士にそそのかされたり、で、悲劇の道をたどった、と。

これまでは、基本ドラマ本編では善人を装っていた博士が、「邪魔者を消すために殺人を示唆する」という動きに出て、ドラマが一歩進んだ感じもします。
また、軍人との因縁とか、最後に出てきたゴリラミュータントは、後の話での伏線にもなるな、と。

メインヒロインのアイリスとの行き違いについては、自分はケイトリンのファンなので、あまり興味を引きません。
どちらかと言えば、エディがアイリスとの仲をどう上司のウエスト刑事に認めてもらうよう、四苦八苦するドラマの方に興味があったり。意外といい人っぽいのですが、どうも第1シーズンのラストで悲劇に見舞われて退場するようで。

★マクロスデルタ

メッサー中尉のお通夜回ということで、あまりドラマの進展はなかった感じですが、
むしろ、敵側の大侵攻が始まる、という締めで、次回以降の盛り上がりの仕込み回という印象でした。

メッサー中尉の戦死で、デルタ小隊の戦力比が37パーセント減というのが、故人の凄さを数値的に描写してますな。

戦力補充をレディーMに頼んだ、というセリフがありましたが、このイニシャルは旧作キャラなのか、という推測がありまして、Mで始まる女性といえば、ミラージュの祖母のミリアか、おばのミレーヌになるわけですが、前者はマクロスセブンの市長で、後者は歌手、軍とは間接的にしか関わってないはずなのですが、その後、状況が変わったのかな。

ともあれ、挿入歌も含めて、マクロス7との関わりが示唆された回だったりも。
前作のマクロスFが、スカル小隊つながりで第1作、隊長のオズマがファイヤーボンバーの大ファンという7つながり、そしてヒロインのシェリルやランカの先祖つながりでマクロスゼロとのリンクがあったわけですが、
今作では、ミラージュの祖母がミリアという点を除けば、あまり旧作との関わりはこれまで描かれていなかったのですが、今後、過去作とのリンク要素が描かれて来るのかな、と思ったり。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/16 (Thu) 22:57:00

 NOVAさん、どうもです。

●指輪物語&ホビット

 注文したDVDが続々と届きつつあるんですが、ですが、ぎゃあという事態が発生。

 指輪物語初作が届き、「ホビットはまだ初作が届かないし、これから観始めるか、とりあえずディスクが読めることをチェックしよう」と、PCにディスクを入れてみました。字幕か吹き替えかなどを選択し、本編開始をクリック。すると……

「え、あれ? アニメ?」

 思い切り間違えましたorz。タイトルが「ロード オブ ザ リング」となっていることしか確認せず、誤ってディズニーアニメの指輪物語を購入してしまいました。そんなんあったんや、と思ってももう遅い。鏡に向かって、「何してんだ、毎度毎度、案の定なことしやがって!」などと己を叱りつけて気持ちを落ち着け、それでも泣く泣く、今度は実写3部作の初作のロード オブ ザ リングと確認して購入です。昨夜、注文したんですが、アマゾンに出店してるショップだもんで、いつ届くやらちょっと分からず。

 百均で爆買いする癖はネットでも出てしまいます。今回の買い物も(送料を考えなければ)百均レベルだったしなあ。「安いからええやん、あんまり確かめんでも」、いや駄目だって(^^;。

 ホビットのほうは3部作がようやく手許に揃って、観始めようかなと思っています。運の悪いことに、初作が一番後に届き、今日(6/16)でした。最初に初作が届いてくれれば観始められたんですが。これも開梱して、ちょっとびっくり。「○日間○○円」なんてシールが貼ってある。「うわ、間違ってレンタルをクリックした?」と思い、注文を再確認すると、レンタル落ちDVDでした。

 NOVAさんにアドバイスを求めずに(そういう知恵が出なかった ^^;)、適当に購入したもんで、ロードオブザリング初作がスペシャル・エクステンディッド・エディション、「王の帰還」がコレクターズ・エディション(2枚組)になってました。うーん、ただでさえややこしい話みたいだから、最も一般向けにしたはずの劇場公開版でないと分からんのじゃないか、などとちょっと不安になったりしています。たぶん、三度見てもドワーフ13人の名前は覚えられまいて(^^;。

 慌て者はどうもいけません。それは昔から分かってはいるものの……、あ、ホビット初作届いた!(あたふたしている)

●ゼロ・グラビティ他

 内容は考証面で???なゼロ・グラビティでしたが、無重力の描写では、なかなか頑張ったらしいです。CGというのはあまり気にならず。人の顔なんかがCGだと、現在の技術を以てしても、どうしても不自然なんですが、そういうことは分かって使ったのかな。

 動きは俳優を水槽で演技させたのを撮影してCGでトレースしたとか、いろいろやってみたようです。短時間の無重力描写なら、実際に無重力訓練用の飛行機使って、みたいなこともするようですが、時間が長くて無理のため、CGの助けを借りるなどの手法を取ったようです。そういう技術が進歩すれば、今後の映画でリアルな描写も期待できそう。ゼロ・グラビティは技術開発のための試作映画だと割り切ろう、うん。

 無重力描写で最初に凄いなと思ったのは、「2001年宇宙の旅」でした。宇宙船内を歩く人の靴に「GRIP SHOES」と書いてある小技、そうしておいて円筒状のセット全体をゆっくり回転させて、セットに固定したカメラで撮影し、セット内を歩く客室乗務員が見事に逆さまになるまで歩く。

 それはさすが分かったんですが、宇宙船内を万年筆が漂い、それを客室乗務員が手に取って、乗客の胸ポケットに差してやるシーンは、どう撮影したか分からず。後日、ガラスに万年筆を貼り付けただけと聞き、結構地味なローテクなことに、ちょっと驚いたりしました。

 その他、月に着陸した大型船全体が映るシーンで、窓をよく見たら人が何やら動いている。どうしたのか、まさか1/1スケールじゃあるまいし、と思ったら、小型映写機で窓一枚一枚に人が動く映像を映写していたんだそうで。

 こういう贅沢はかなり費用がかかっただろうし、当然、巨額の予算を使える映画でしかできなかったと思うんですが、技術開発は高性能、新機能以外に、ローコストにも作用するもの。リアルな映像を低予算映画にも提供してくれるのは、観客としては歓迎したいところです。

●マクロスデルタ

 前回までに起こったことの整理と、メッサー中尉の死を悼む回といったところでしょうか。

 私も、メッサー1人で小隊の戦力が37%減との分析シーンで、かなり驚きました。そんな凄いパイロットのコックピットを撃ち抜いたのが、実は偶然ではなかったらしい、というのもちょっと背筋が寒くなる感じです。その「白騎士」が「死神」を高く評価していて、「死神」を軽んじる発言に静かな怒りを爆発させていたのも、なかなかに印象的でした。やっぱり強かったんだなあ。

 パイロットが補充されると聞いて、動揺するデルタ小隊の面々。メッサーの重みが戦力だけでなく、チームワークとかメンタル面でも大きかったのがうかがえます。小隊の個々人の分析もしていたと明かされ、やはりなあという印象です。こういう死に方をしたキャラクターは、他のキャラクターが乗り越えられない存在になることが多いように思います。死んじゃったら、追いつけない、少なくとも追いついたと確認できないですから。どんなに強くなれたとしても、「メッサーが生きていたら、もっと先を行っているはず」となりがち。「白騎士」も、おそらくは同様かと。

 前回もでしたが、今回もED曲が今までの明るい曲ではなかったですね。重要キャラクターの悲劇的かつ突発的死亡、追悼の回としては、むべなるかな。でも、あのED曲、ちょっと気に入り始めてたところなので、ちょっと寂しくもあります。(まあ、それより以前の録画などでED見ればいいんですけれども。)

 それはそれとして(何が?)、マクロス7とのつながりなどが出てきたのですか。マクロスシリーズは、明確に一つの世界、一つの歴史を共有している以上、あって当たり前ではあるんですが、未見の私ではちょっと予想がつかず。NOVAさんのほうでお気づきの点を書き込んで頂けると、大変に助かります。やはり、知ってて観る、観てから知る、ということがあったほうが、理解が深まり、興味も楽しみも深くなります。

●ザ・フラッシュ

 また重い回になっていました。やはり、異能のメタヒューマンは軍事利用されるよね、、そうなると人格よりも異能の力を欲しがられるよね、というある意味当たり前のことが、念入りに提示された感じです。

 触ったものが全て爆発物になり、しかも短時間で爆発してしまう。なんだか、ギリシア神話のミダス王みたいです。触ったものが全て黄金になるけど、食べ物も水も黄金になって、餓死するのを待つ運命になってしまうという話ですね。今回のゲストヒロイン(?)も、食事とかどうしていたんだろう。

 悪を倒す使命を当人の意思とは無関係に課されたり、軍事利用で狙われたり、メタヒューマンといった超常的な力を持つのは、悪党以外だと不幸な運命なのかもしれません。仰るようなモルモットか、さもなければ鎖につながれた番犬か。能力も人間としては優れている、といった程度がいいのかも。

 NOVAさんとしては、アイリスよりケイトリンですか。今回、ケイトリンが趣味で採血道具を持ち歩いていることが判明、シスコ同様、かなり変わった人のようですね。これのせいかなのかな、ヒロインとはされていないのは。アイリスは真面目な感じではあるけど、ブログに盛んにアップするとか、ザ・フラッシュに好意を抱き、主人公バリーへの関心がそれほどでもなさそう。

 前に伺ったアメリカの高校のヒエラルキー、ひいては米国ドラマの人間関係のベースともなる、ジョックとナードでいえば、ナードに属するキャラクターのようですね。主人公バリーも、速いながらも強くないというか、頑丈ではなく、ナード側のようです。アイリスはそうでもないのかもです(クイーンビーの眷属系?)。

 だとすると、そのせいでナードたるバリーと、非ナードのアイリスはずっとすれ違う運命なのかも、などとよく分かりもせんくせに、あれこれ考えたりしています(^^;。

(6/17追記)
 最重要のことを忘れていました。バリーがメタヒューマンになったために負った、最大の不幸です。

 酒飲んでも酔っぱらえないなんて。あんまりじゃないか……。

 アルコール度数が100を超えるという、どういう物質だか分からない物を飲んでも、ほんの一瞬酔うだけ。なんたることか……。これはバリーをぜひとも救わねばなりません。最終回はきっと、無事に酔っぱらうことができたというエピソードになるに違いありません、と切に希望したい。

●牙狼

 烈伝は明日なんですが、劇場版GS翔を視聴する機会がありまして。阿号が出てくるやつですな。

 話として面白かったんですが、それより興味をそそられたのが流牙です。どうにも、坊ちゃん坊ちゃんしている感じで、実見したTVのGS翔での流牙と同一人物とは、最初は思えなかったくらい。当然ながら、RED REQUIEMの鋼牙の風格は感じられません。NOVAさんが、以前に流牙が莉杏の弟のよう、と評されていたのは、こういうことだったのかと、勝手に納得した次第です。

 ちゃんとした感想はまた書くかもしれません。NOVAさんとしては熟知された映画でしょうから、説明抜きで感じたことだけ書けばよさそう。(いやその前にホビットあるだろ、とか、このところ観られる、観た作品が急増して、ちょっと混乱して来ている ^^;)。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/18 (Sat) 13:15:32

烈伝効果と、フラッシュ感想で週2回書き込みになってますが、来週辺りから、仕事が忙しくなってくるので、書き込みペースが下がるかも、と前置きしつつ。

★烈伝

登場キャラの予想は思いきり外しましたが、納得もしています。
まず、白夜騎士ダンこと山刀翼が出て、ああ普通に騎士回なのね、と思いつつ、その後、魔戒法師の邪美姉さんが出てきて、おお、とテンション上がったりも。

例によって、キャラ紹介をすると、邪美姉さんはシリーズ第1作から出ている古株キャラ。シリーズ初の女魔戒法師でもあり、鋼牙編では最強の法師とも言えます。
1作目で強敵と戦って殺されてしまったのですが、その後の外伝『白夜の魔獣』で復活を果たし、シリーズ2作目で烈花の先輩法師として「邪美姉(じゃびねえ)」慕われる風格を見せ、その後のスピンオフ映画『桃幻の笛』で、烈花とともにダブル主人公として抜擢された経歴の持ち主。
本作案内役のゴンザを除けば、鋼牙、絶狼こと零、メインヒロインのカオルに次ぐ大御所キャラということになります。

次に、翼の方ですが、彼のデビューは外伝『白夜の魔獣』。当時は、黄金騎士の牙狼、2人目の銀牙騎士ゼロ、そして敵役の暗黒騎士バラゴの3人しか騎士がいなかったのが、第4(味方では第3)の騎士として登場。妹の魔戒法師見習いの少女・鈴(リン)と共に、外伝の主要キャラとして鋼牙と共闘する、と。
その後、TVシリーズ2作目でワタルとの対決、和解を経て、最終話のエンディングでは、ワタルと共に若者を鍛えている姿が描かれて、それ以来の出演となります。
基本的には、頑なで生真面目な田舎者(戦いの舞台が森林とか荒野ばかり)で、今回初めて都会に出てきたお上りさんキャラだと示されたり。信号や車を知らないとは、いささか行き過ぎた演出のような気もしますが。

そんな田舎騎士の翼を今回サポートしたのが、邪美姉さんだったのですが、ラストでまさかの二人の絆が出て、いろいろビックリ。
初共演の『白夜の魔獣』では、この2人、無茶苦茶仲が悪かったのですよ。というか、翼の方が頑なで、「死から蘇った邪美を、自然の理から外れた存在で穢れている」とまで言っていたわけですから。
邪美の方は、翼を未熟者と鼻であしらっていたような感じもあります。実際、そうだったけど。
まあ、邪美と翼の間に縁ができたとすれば、結局、「邪美が翼の妹のリンの師匠として育てるようになった」という流れから、でしょうね。

元々、邪美は鋼牙にとっても格上の姉さんみたいなところがあって、シリーズが進むにつれて、どんどん舎弟とか舎妹が増えていくような感じだったのですが、
「流牙に対する莉杏」みたいに、弟分に対する保護感情が共闘するパートナー意識になって、そこから恋心という流れなのかな。

しかし、まさか邪美姉さんが翼に対して、そういう意識を持つとは、ちょっと思いもしませんでした。自分にとっては今回一番のサプライズ。

★烈伝後の展開

来週が最終回で、サブタイトルが「金字塔」。
やっぱ、ラストは鋼牙かな、と思っているのですが、今回、予想したのに外したヒロイン・カオルとの共演も期待してみたり。

そして、7月からの放送ですが、初週は10周年スペシャルで、新日本プロレスとのコラボ企画『牙狼阿修羅』……って一体どういう内容なのか謎なんですが。
プロレスラーがホラーになって、牙狼と戦うのか、
逆に、プロレスラーが魔戒騎士になってホラーと戦うのか、
あるいは、プロレスラーはプロレスラーとして、魔戒騎士をサポートするのか。
いくら何でも、魔戒騎士の方がリングに立って、プロレスラーと一戦交えるショーまがいのことにはならないと思うのですが。

で、その後のレギュラー放送としては、牙狼の第1作がHDリマスター版として再放送が決まったそうで、これで懐かしの冴島鋼牙の物語が見られます。
K.Kさん的には、ラッキーだったんじゃないでしょうか。
絶狼の方は秋からと言われていたのですが、最近、撮影が終了して公式サイトも立ち上がって、「2017年スタート」と告示されたので、まずは半年間、鋼牙編の再放送をして、そこから絶狼につなげるようです。

★指輪関係

こちらもレス。

>アニメ版

ええと、この作品、製作は78年ですね。古い映画で、当時のタイトルは原作小説の邦題と同じ『指輪物語』。
その後、今世紀に入って、原題通りの『ロードオブザリング』第1作が公開された時期に、便乗的にDVD化され、その際に『ロード〜』の題が付加された、と。
当時はシリーズ2作目の『二つの塔』が公開される前で、「いち早くロード〜の続きの物語が見られる」との売りで、アニメ版に手を付けて、まあ、イメージギャップに悶絶して爆死、というファンが相次いだようで。

自分はまあ、その前の90年代にレンタルビデオで見て、「赤のサルマン」とか「蝶々羽根のバルログ」とか「雪山とか戦場なのに、ずいぶんと軽装なキャラたち」を見ながらツッコミ入れつつ、ダメだこりゃ、と溜め息。
まあ、そもそも短い時間で原作の全てを詰め込むことはできないだろうとは分かっていたのですが、案の定、物語は『二つの塔』の途中で終了し、フロドたちの旅の顛末は語られず、前哨戦での勝利までで打ち切り。
元々は、前後編で全てを描く予定だったのが、前編が興行的に大失敗し、後編が作られず仕舞い。まあ、その後、TVアニメ版の『王の帰還』も作られたそうですが、大した評判にもならず、本作以降、「物語の壮大さのために指輪の完全な映像化は不可能」とまで、長年語られてきたわけで。

なお、アニメ版のポイントを語るなら、声優陣は豪華ですね。当時は新人だった故・鈴置さん(ガンダムのブライトさん)の声で話すフロドとか、マジンガーZの弓博士の声で話すガンダルフとか、なつかしの「東映まんが祭り」のノリで考えるといいのかも。ただし、絵のセンスは70年代よりも60年代に感じましたが。
そして、実写版(本作に対しては、監督のイニシャルにちなんだPJ版という呼称が一般的)との絡みで言うなら、序盤の敵役の「黒の乗り手」の描写が、アニメ版はすごく良くて、オマージュを捧げた映像演出がPJ版でも駆使されていて、映像演出の系譜を研究する上では興味深い面も。

ただ、話が進めば進むほど駆け足になって、PJ版以上に原作ダイジェストになっていく。PJ版では、ダイジェストと言われつつも、それはあくまで原作の端役や細かいエピソードを削って焦点をしぼった取捨選択の結果なのに対し、アニメ版は本当に予算とか尺の都合で急ぎ足というのが露骨ですからね。

ともあれ、指輪マニアとしては、アニメ版を監督の名にちなんだ爆死版として批評しつつ、お笑いネタとして語るのも一興か、と思われます。
「アニメ版見た。いろいろ笑えた」というだけで、マニア的にウケるのは間違いなし、というカルト作品ですからね。
まあ、アニメ版だけ見て、PJ版を見ていなければ、「何でやねん」「もったいない」と言われるでしょうが。

ともあれ、ここでK.Kさんの購入失敗談を聞いて、自分の素直な感想は「うわあ、お気の毒に」と思いつつ、「でも、何だかすごい。一気に指輪マニアへの入り口に、知らずに踏み込むなんて。この価値は伝えるに値する。単なる失敗で終わるともったいない」なんて思ってます。

それにしても、口直しのはずで購入した指輪が、口直しにはならないアニメ版の方にそれちゃうとは、ホビット的に評価するなら「思いがけない冒険」になってしまった感が。

>SEE版

ロード一作めのSEE版は、『ホビット』上映の折に再販されて、割と手に入れやすかったと思います。
実は自分もSEE版をゲットしたのは2作目からで、1作目の時は通常盤で満足してました。再販を機に購入したものの、充実した特典映像はまだ全部は堪能していないです。

まあ、SEE版は分かりにくく、劇場公開版は分かりやすいということはありませんので、その点はご心配なく。
シーンセレクションをチェックすれば、追加映像のシーンも分かりますし。
SEE版を気軽に楽しめない原因は、純粋に「シーンの追加によって長くなっている」からで、ロード1作目だと劇場公開版が178分なのが(それでも相当長い)、30分追加の208分。まあ、本編ディスクが2本に分かれているので、一気見せずとも分けて見ればいいのでしょうが。

SEE版の魅力は、本編の追加シーンもそうですが、それ以上にオーディオコメンタリー(しかも4種類)とか、本編以上の分量を誇るおまけディスク。
もう、撮影裏話とか、現在の映像技術や撮影技法に関する解説とか、物語を楽しむ以上の興味深い話が充実していて、感心させられることしきりです。

原作ファンにとっても、「原作のシーンを、どういう理由で改変したか」とか、監督の話なんかが聞けて、「なるほどな」と思えたり。
他にも、「このシーンはスタントマンが担当したが、このシーンは役者本人が演じた」とか、「役者の演技熱が昂じて敵役を本気で殴ってしまって鼻の骨が折れてしまった」とか、「この演出は役者の誰々のアイデアだ」とか、マニアにとっての宝箱って感じです。

一気見しようと思うと燃え尽きること間違いなしと思いますので、ご自分の余暇や興味に合わせて、じっくり堪能していただければ、と。
まあ、普通にシリーズ6本全部見て、感想書いているだけでも、一夏は十分過ごせるんじゃないか、と思いますし。

自分も、6月は一気にいろいろ話した感じですが、そろそろペースも下げないとな、なんて感じてます。まあ、牙狼の烈伝が終わると自然に下がると思いますが。
K.Kさんがホビットその他の作品をじっくり鑑賞する時間も必要と思いますし、その点は、急ぐことなくゆっくり味わって行った方がいいと考えますので、こちらも気長に構えたいとも思います。

まあ、引きがうまい作品なので、一本見たらすぐに続きが見たくなること受け合いですが。
『ホビット』の場合は原作が童話なので、のどかなシーン(ドワーフのどんちゃん騒ぎとか、ゴラムとの謎々試合とか)が、ほとんどシリアスな雰囲気が続く『ロード』に比べて、子供っぽさを感じる時もあるかもしれませんが、その分、緩急のバランスが取れて、話が進むにつれて、童話から英雄伝説の重厚さに踏み込む雰囲気が好み。

ともあれ、『ホビット』1作目見て、トーリン格好いい、ビルボはいい奴だな、スマウグ凄そう、と感じることができれば、一緒にいい酒が飲めそうです(笑)。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/20 (Mon) 08:29:21

 NOVAさん、どうもです。

●牙狼烈伝

 まず観てからネット検索でちょっと右往左往し、結局NOVAさんに教わるという流れが私の方で続いております(^^;。まず予備知識無しで見た印象はやはり薄く、えらく世間離れ(都会離れか?)した騎士らしき男、ツバサが、法師の邪美(一応、予備知識にあった)に助けられ、ツバサの同期ながら脱落した男、カズマに会うも、彼はホラーに乗っ取られていて泣く泣く倒した、とストーリーだけようやく飲みこんだだけでした。

 ネットで調べても、直後のこととて、今回のエピソードの要のようであるカズマについては分からず。翼と邪美もよく分からなかったのですが、NOVAさんの解説のお蔭でようやく飲みこめてきた次第です。

 邪美は一度死んでよみがえり、それを嫌った翼、おそらくそれで翼を疎ましく思う邪美という、牙狼サイドでの因縁の間柄だったんですね。ようやく、今回が異色のとりあわせにして、劇的な展開だったという理解ができてきました。知らなかったら、「ふーん、ツバサなる騎士が、ホラーと化した以前の仲間を倒したという話か」くらいの感想で終わっていたかもしれません。

 そうと分かってからラストを思い返すと、単純にしか考えられない翼が、かつては自分を上回るほどだったカズマがホラーと化したことを理解できず、カズマが何を伝えようとしたかも察せず、人の機微を知り、死んでよみがえるという経験までした邪美が、カズマの真意を推察というか、翼が納得できるような形で伝えたと。そう理解してみると、なかなか意義深い回だったのだな、と思えます。最初の印象みたいな浅いものではなかった、ということですね。

 邪美姉さん、仲の悪かった翼でも以前の同期を失った翼を見かねて助けるとは、どうやら困った後輩(?)を見ると放っておけない性分という面もあるようですね。そういう面が発見となるには、やはり以前のシリーズ展開を知っておいたほうがよさそうです。

 その点で、今回NOVAさんに教えて頂いた、牙狼第1作のデジタルリマスターしての再放送が、確かにラッキーで、嬉しいサプライズですね。劇場版なら観る機会がありそうなんですが(実際、二つ観られたし)、TVシリーズとなるとなかなか。

 私もそうですが、牙狼にアニメから入った人も結構いるでしょうから、牙狼世界を知ってもらうためにも、いい企画なんじゃないかと思います。第1作だけでなく、新作と再放送を交互にしてくれると、私としては助かりますが、既に観ているファンとしては退屈かもしれず、制作も悩むところなのかもしれません。

 新日本プロレスとのコラボもあるんですか。これはちょっと見当もつきません(^^;。

 次回はもう最終回ですか。「金字塔」は何を暗示するサブタイトルなのか、これも見当がつきません。あ、そうだ、リュメの回の「破天荒」ですが、改めて調べてみたら、リュメがその回で会得した「内守外滅の術」が前人未到の術なんだとかで、直接的にはその術を指しているのかなと。

●ハリー・ポッター映画(死の秘宝 Part1)

 死の秘宝のパート1を視聴、NOVAさんから聞いていたとはいえ、結構辛い展開、シーンなどがありました。今回のラストではトビーの死がありましたし、ハリーらもかなり酷い状況があったし。

 これって子ども向けとしては、ちょっと異色かなと思い(不適切とは思わない)、少し調べてみました。シリーズ開始当初、つまりハリーがまだ小さな子どもの頃から、かなり不遇、両親は悲惨な死、ラスボス(?)のヴァルデモートとの因縁もあったということを、改めて知りました。第1作からヴァルデモートを倒す資質があると描写されていたようですね。

 しかし、それでは必ずしもラストに向けて辛い展開をする必然性にはなりそうにありません。仲間を助けて、小気味よくラスボスに正義の鉄槌を降すというシナリオもありでしょうから。

 今回観た途中に、作中童話がありました。死(死神でいいのかな)に対して、3人の兄弟がそれぞれ立ち向かい、一番上の兄と真ん中の兄は死の思う壺にはまって死に、末の弟だけは長く生きて、心安らかに死を受け入れた、というものでした。その話が挿入されたのは、ハリー・ポッターシリーズのテーマが死だからなんだそうで。

 そうと知ってようやく、「なるほどなあ、だから辛い展開も入れてあるわけか。死を軽々しく扱うことなんかできないもんね。死が軽いなら、生も軽んじてしまいかねないし」と、とりあえず納得した次第。

 この辺り、ちょっと解説している記事も見かけたりはしますが(ヴァルデモートがどういう最期を遂げるかとか)、映画でどう見せてくれるか、死の秘宝パート2が楽しみです。観てみないと、何が伝わって来るのか、実感がわきませんから。

●指輪物語&ホビット

 ホビット初作の「思いがけない冒険」から観始めました。170分(2時間50分)もあることに、ちょっとびっくりです。こういうのが後、2つあるんだと思うとなおさら。

 まあ長くてもいいやと観始めて、ファンタジー特有の設定をすっかり忘れていたために、最初からびっくりしてしまいました。「ガンダルフって、どんだけ大きいんや!」と。家の中で天井に頭が付きそうでしたから。いやはや忘れていました、主人公ビルボはホビットで背が低いんだし、ビルボ宅に押し寄せたドワーフは、ホビットのビルボより大きいとはいえ、人間より背が低いんでした(^^;。ファンタジーの種族のこと、すっかり忘れていました。

 などと思いつつ、観ていたんですが、視聴を続けることが困難になってきました。どうも合わないということではないんです。冒頭から面白いし飽きそうにない。問題は、「最大で約30分しか集中力が続かない」ということなんです。実は牙狼映画でも同じ症状が出てしまっていました。

 思えば、主に観るのは30分番組だし、映画でも民放放映のはCMが入ります。NHKのドラマだとCM無しで30分以上はあるわけですが、ちょっと話がたるむ流れがよくあり、あまり困りませんでした。ちょっと中休み的に集中を緩めてよく、その間にそこまでのストーリーが頭の中で整理されたり。

 ホビットを観てると、そうはいかないんですね。話がたるまない。どこをうっかりしてても、話の流れが分からなくなりそうな感じがある。でも面白い、その先はもっと面白そうな感じが強くしてくる。そのため自然と、じっと集中して、注意力を持続させて観てしまうわけですが、いかんせん疲れて来る(歳のせいとはいいません、昔からそんな傾向がありますんで。むしろ、若い頃より改善されてるかも)。

 そのため、30分くらいでちょっと止め、タバコを一服とかしてから、再開と。それでもまだ1時間ほどしか見ていません。まだ後、2時間弱ある。これが、指輪物語含めて6本かと思うと、仰る通り、確かにひと夏を指輪とホビットで過ごせそうな感じです。

 まだホビット初作の冒頭1時間ほどですが、主人公ビルボに好感を抱いてしまいましたね。凄い奴だからではなく(そんな印象は全然ないし)、お人好しで、特に勇敢でもなく、多少は頭が回る程度という印象から来る、親近感といったらいいでしょうか。

 強引に押しかけてきて、どんちゃん騒ぎするドワーフどもを、なんだかんだ言いながらもてなして、好き勝手にさせるし、いったんは(怖いから)断った冒険も、みんなが去っていくと、「やっぱりやります!」みたいな感じでついて行っちゃうし。トロルを怖がりつつも、仲間から「ちっちゃいから見つかりにくい」みたいに言われると、トロルに盗られた馬を取り返しに行っちゃうし、案の定ドジ踏んじゃうけど、必死の言い訳で仲間助けようとするし。こういうキャラクターは親近感が沸くだけでなく、「そういう人なら助けたらないかん」という気もしてきます。

 話や描写のトーンからすると、低年齢層を考慮したものになっているようですね。しかし、子供だましな面はなく、妥協なくしっかり作り込んであり、それでいて分かりやすく、よくある「子どもが映画観たいというから連れて行ったら、自分(親)がはまってしまった」という感じの作品と見ました。本格異世界ファンタジーに不慣れなもんで、こういう作品から入ったのは、正解だったようで、勧めて頂いたNOVAさんに感謝です。

 ディズニーアニメの指輪物語、「こりゃたぶん観ないな」と思ったんですが、解説を拝読して、「いやいや、ネタとしては面白いものだったのか」と思い直しました。実写を全部観終わったら、話のネタに観てみようと、なんだか意欲すら沸いてきています(^^;。犬も歩けば棒に当たるというのも、こういうのならいいかも(だって1円だし、送料除いてだけど)。

●ジョジョ(ダイヤモンドは砕けない)

 レッドホットチリペッパー(音石明)との決着がついて、次週はいよいよ、という感じ。仗助と康一がなかなかの頭脳&連携プレーなんですが、いろんな意味で美味しいところは億泰が持って行ってしまいますな。

 ジョセフ・ジョースターの護衛してて、スピードワゴン財団の人間に変装した音石と、本物の財団の人間が現われ、どちらかがチリペッパー。億泰、見事に音石がどちらかを見抜いて一撃で倒したと思ったら、どっちが偽者か分からないから、二人とも殴るつもりだった、なぜって頭ワリイから。なんだかものすごく説得力あって、納得感ある(^^;。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/22 (Wed) 10:40:01

前略

★フラッシュ

久々に「ヒーローが悪人を倒す」という後味のいい話になりました。
敵は「鉄人間のトニー」というと、ライバル会社のヒーロー社長っぽいネーミングですが、バリーの昔のイジメっ子という設定で、折しもK.Kさんが先週挙げられていた「ジョックとナードの関係」を示してますね。

まあ、厳密にはナードは「ヒーローその他の創作作品、またゲームといった非現実趣味関連のオタク」と定義され、「コンピューターや科学分野のオタク」はギークと称されるようです。
今回、バリーだけでなく、シスコやケイトリンも同様に、学生時代にイジメられていた、ということで、イジメっ子退治に共感する面も。

そして、学生時代の人間関係ですが、これが一転、社会人になると、ナード、ギークと称されていた人間は創作分野や科学技術職で優秀な才能を発揮して評価が向上する一方、
ジョックと呼ばれた、いわゆる体育会人間が「運動能力とか頑丈な体」以外の才能を伸ばせなければ、肉体労働者として一気に底辺化する構図も示されたり。学生時代の花形としてチヤホヤされていた人間が、社会に出て脱落するのはコンプレックスも深まりそう。

今回の話は「イジメっ子に対する復讐ドラマ」であると共に、「落ちぶれたジョックのコンプレックス」も描写されていて、ステロタイプながらも深いな、と。
まあ、日本的にいうなら、「のび太君がジャイアンを努力して倒す話」なんですけどね(笑)。

そして、前回気まずくなったアイリスとの関係も、少し修復された感じですが、アイリスから見てバリーは男性というより、「義理の弟」という感じかな、と。
まあ、正体を隠すヒーローと、それを追いかけるマスコミ関連のヒロインという構図は、スーパーマンを初め、一つの類型パターンと言えますが。

さらに今回の事件を通じて、本来は恋仇であるはずのエディ刑事が、バリーのことを「親友」と見なして、兄貴分として共感、世話を焼こうとする構図が提示。
これまでは、嫌味っぽいエリート的な描写だったのが、「政治家の息子でデブ」という理由でイジメられていたから、バリーに共感するという、内面に踏み込んだ描写もあって面白いな、と。
エリートであることはエリートなんだけど、逆にそのことにコンプレックスを感じているため、自分自身の実力が評価される刑事という職業を選んだ、とも推察されます。
ボクシングのトレーナーという形で、戦闘素人のバリーのスキルアップに貢献という、美味しい役どころも。

そして、ウエルズ博士と、刑事のジョーの関係も踏み込んだ形に。
昔の事件の容疑者、あるいは重要参考人として博士を追及する刑事さんですが、じっくり会話する中で、「博士はシロ」と判断した直後に、「犯人からの警告」を受ける、と。
この辺、視聴者は「博士が怪しい」ということが最初から示されているだけに、「博士を容疑者として追及する刑事さんの有能さ」と「その追及をうまくかわす博士の有能さ」の両方が演出され、うまいな、と。
ただし、有能だけど完璧ではない、というのがポイントで、「博士を容疑者から外してしまうという刑事側のミス」と、「自分が容疑者から外されたことに気付かず、疑われたことに対する防衛措置としてタイミング悪く脅迫してしまい、かえってさらなる追及のきっかけを作ってしまった博士側のミス」という、お互いの丁々発止のやりとりが面白いな、と。
この辺、日本のヒーロードラマの追及劇だと、追及側も犯人も無能さばかりが強調され、緊張感が持続しない傾向があります。まあ、30分という制限時間だと、ヒーローの活躍を描きつつ、サブキャラ同士の水面下の駆け引きを同時進行で描くのは難しいのかもしれませんが。

ともあれ、過去の事件の謎については、「時空を超えたタイムスリップ」という大仕掛けがあるようです。今回、フラッシュは「ヒーローとしての呼称が確定」という進歩とともに、「音速の壁を突破」という成長が描かれましたが、この成長がどんどんエスカレートして、「光速にまで達する」とか。

さらに、伏線としては、「炎を操る男」というのが、アイリスの仕入れた噂話に挙がっていましたが、これがケイトリンに絡む新たなメタヒューマンになるようです。
ケイトリンがバリーにとってのヒロインにならない理由は、彼との関係があるからなんですが、この辺の仕込みがいろいろ面白い時期、と。

最後に、ウエルズ博士、バリーと同じ能力なら「酒には酔えない」はずですが、刑事さんとの飲み会話に付き合って、程よく過去会話を打ち明けるのは、本当に演技派だなあ、と。

★マクロスデルタ

いよいよ、マクロスエリュシオン出陣ということで、盛り上がってまいりました。
ただ、まあ、現状戦力的に、敵側が圧倒的に強くて、主人公側が勝てそうには思えないのですが。

エリュシオンが敵要塞に対して、どれだけの破壊力を持てるかが鍵かな、と。

それにしても、レディMの正体が気になる。

★ジョジョ

レッチリ戦終了。
もう一週続くと思っていたんですが、あっさり終わった気分。

一応、第4部ラスボスの吉良が映っていましたが、そちらは焦点にならず、次回は「ジョセフ爺さんと仗助の父子交流日常回」ですね。
一応、二人で、「とあるスタンド使い」の起こすトラブルに翻弄される流れなんですが、トニオさん回と同じく、バトル展開ではない、と。

★牙狼

7月頭のプロレスコラボですが、
結局、「プロレスラー2人がそれぞれ、魔戒騎士とホラーに扮して、対決する物語」のようです。
一応、きちんとしたドラマ形式みたいですね。

まあ、これまでも各種芸人がホラーを演じるエピソードは何度もありましたし。
前回のゲストホラーも、演じたのは「お笑い芸人の小島よしお」ですからね。いつ、「そんなの関係ねえ」と持ちネタを披露するかと心配してました。まあマジメにドラマをやっていたので良かったですが、一気にお笑い芸披露で脱力させてくると、最終回間際の時期で勘弁してくれ、となりますから。
おそらく、カズマという役名もコジマの母音変換が由来かなあ、と想像したり。

★ホビット

ファンタジーの種族で改めて考えてみたのですが、第1作って、異種族キャラばかりで、人間が一人も登場しないんですね。
一応、ガンダルフは「人間の老人」の姿をしていますが、中つ国の「魔法使い」は職業ではなくて、種族分類みたいなものですから。ハリー・ポッターみたいな魔法学校はありませんし。
そんなわけで、ガンダルフ爺さんは、ビルボの時代から60年経った指輪の時代でも、相変わらず姿の変わらないガンダルフ爺さんのまま。他に、エルフは年を取らず、ドワーフとホビットは人間よりも長寿ですが年をとる、と。

ともあれ、ホビットの長時間ぶりに苦労している、とのこと。
まあ、日常だと、よほどの映画好きでない限り、長編映画は週に一本、テレビ放送された物をみれば十分かもしれません。

いずれにせよ、まだ一作目をクリアしておらず、1時間区切りで見るなら、トロルの次は、「一行が裂け谷を出発する場面」で切ることを進めます。
もう、その後は「一難去ってまた一難」と称されるように、ドラマもイベントも加速して、なかなか切るに切れないでしょうから。

ともあれ、ハリーもまだ完結編が残っていますので、娯楽映画を見るのが苦行になるのも本末転倒でしょうから。

PS.こちらもKKさんに刺激されて、ホビットや指輪の監督コメンタリーなどをチェックしてたりするのですが、監督のピーター・ジャクソンが「自分が最初に指輪の世界に入ったのは、バクシ監督のアニメ版から。そこから原作読んで大ファンになったので、バクシ監督の映画にはとても感謝している」と語っていたりもして、なかなか面白いな、と。
今回のここでのやりとりがなければ、多分聞き流していた発言だったろうし。
ついでに、アニメ版の『ホビット』や『王の帰還』もYOUTUBEなんかで、シーンの一部がアップされていたので断片的ながらチェックしたり。まあ、アニメはディフォルメされているせいか、あまり格好良い感じの演出はないかな、と。敵の不気味さとか、背景描写なんかは時々感じ入ったりもしつつ。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/23 (Thu) 13:32:41

 NOVAさん、どうもです。

●ホビット

 えーと、ホビット・思いがけない冒険を休み休み観て、2時間ほどのところにたどり着きました。一行が岩の巨人のバトルの巻き添えを食いそうになり、なんとか逃れおおせたと思ったら、地下のゴブリンの国に落っこちてしまい、ビルボが出くわしたゴブリンとなぞなぞ勝負をしようとするところまでです。意味深な指輪が出てきたり、さあどうなるか、というところ。「ちょっと疲れたかも。気合充分に回復してから続きを観よう」と思い、視聴中断。

 昨夜、「さあ、続きを観るぞ」と、PCにDVDを挿入したものの、ディスクのランプが延々と点滅するだけで、反応がない。取り出しボタンを押しても出てこない。あ、壊れたかもと思い、PCを再起動してDVDを取り出す。じゃあ、DVD/ハードディスクTV録画機で観ようとDVD入れたんですが、「ディスクがありません」とか言いやがる。PCよりも古い機械なんで、薄々は予期していたものの、かなりの痛恨の一撃です。

 両機とも、別のDVDでも同じ症状なので、どちらもドライブがやられたようです。しかし、PCのほうはCDなら読むんで、もしかしたらとあれこれ試してみたんですが、どうにもなりませんでした。

 あれこれ考えて、PCの新規購入を決断。ついでに、LCDモニターもちょっと大きくしようと。今まで15インチ使ってまして、データ用には個人的にちょうどいいんですが、今回、ホビット映画を観てて、ちょっと小さいなと。とりあえず、17インチにしたんですが、中古で安かったから(^^;。ちゃんと映画楽しもうとするなら、横長のがよさそうですが、今回はとりあえずパス(エクセルなどの実務使用では使いにくいことを経験済みのため)。

 どうも、ホビットと指輪観ようとしただけだったはずなんですが、思いがけない買い物に進んでしまいました。もっとも、PCは「そろそろ古びて使えなくなってきたなー、遅くなっても来てるし」と思っていたところで、PC好きとしてはショップブランドの新規購入で、システム構成をどうするか(メモリが、ハードディスクが等々)をあれこれ選ぶのが、わくわくしました。今使っているPCもDVD以外は使えるんで、おそらく壊れるまでサブマシンとして使い倒すことになりそう。

 新規に買ったPCはWindows10で、DVD再生ソフトがないなどがあり、ホビットの続きの視聴はしばらく先になりそう。ここだけ解決するのなら、DVD/BDの外付けドライブだけ買う手もあったんですが、新しいPC買うかなと考えたら、嬉しくなってしまいまして暴走しました(^^;。

(などと書いている間に、ネット通販のサイトに行って、PC用外付けDVDドライブを買ってしまった。BD非対応のは安かったとはいえ、どうも暴走が止まってないorz。こういうときに限って、元々のトラブルが解消したりするんだけど、今回はどうなんだろう?)

 全然ホビットの話になってないじゃないかあっ!>自分orz

(翌日追記:やっぱりPCが正常に、しかもサクサク動き出して、ホビットDVD観られるようになってるし。ジンクスというか、マーフィーの法則というか。)

●ザ・フラッシュ

 NOVAさんの解説部分を拝読して、私から何か言うことがあまりなくなってしまったような(^^;。それでもいろいろ、思うことが多い回でした。

 私の理解が浅くて、視聴中はジョックとナードと思ってたんですが、むしろギークと呼ぶべきだったのかと、教えて頂いて初めて分かったような。ギークって、コンピュータオタクのみだろうと思っていたもので。ナードがレベルの高い理系になるとギークと呼ぶという理解がなかったです。この辺りの分類、類型、米国映画、ドラマなどで把握していく必要がありそう。

 ともかく、学生時代はいじめっ子、いじめられっ子だった関係性を長じてからは覆していく回ということだけは分かりました。いじめっ子は10代の頃なら腕力だけで横車を押せても、社会に出てみると、そんなことは通用しない。しかし、いつまで経っても「腕力で押し通せばいいじゃん」から抜け出せない者と、他より劣るからこそ努力を続けた者では、いつの間にか実力が逆転してしまう、みたいな感じでしょうか。イソップ寓話の兎と亀の話に似た面もあるように思います。

> 恋仇であるはずのエディ刑事が、バリーのことを「親友」と見なして、兄貴分として共感、世話を焼こうとする構図

 ここは私もちょっと意外でした。刑事であり、ジョック的な立ち位置だと思っていたら、

> 「政治家の息子でデブ」という理由でイジメられていたから、バリーに共感する

という過去のいきさつが理由であったと。こういう、自分の以前の話をするようだと、かなり心を許している感じですね。こういう流れになったのは、バリーが何かしら助けたくなるような印象を持っているからではないかと思います。いろいろ未熟なヒーローと言ったらいいんでしょうか。

 このボクシング練習のシーンでエディについて思ったのは、「イライラしたら物に当たって解消、人には当たらない」ということですね。今回のゲスト悪党が、工場で腹が立ったから殴ってしまったというのと対照的。力を持ったとき、どうすべきなのかを提示されたような気がしました。

> 「自分が容疑者から外されたことに気付かず、疑われたことに対する防衛措置としてタイミング悪く脅迫

 ここなんですが、ジョー刑事はバーで、いったんウエルズ博士を(慧眼にも)疑った後、手土産を持って博士を訪問し、詫びています。ジョーが捜査ノートからウエルズの名を二重線を引いて消したことは、ウエルズには分からなかったと思いますが(だから強奪した?)、取りようによっては、ジョー刑事がウエルズ博士に対する疑いを解きかけたために、強襲するというアクションを起こしたようにも思えます。

 NOVAさんが「演技派」と評されたように、ウエルズ博士は他人の心理を読んで操るのに長けているようで(視聴者にバレバレなのはご愛嬌 ^^;)、ジョー刑事の捜査についても、何らかの意図を持って操ろうとしているようにも見え、なかなか先が興味深いと感じられたりしています。

 メインの事件としては1話完結的な傾向が強いんですが、博士の策謀やら、他のメタヒューマンの話題を出したりやら、次回以降につなげるネタがあり、早く次が観たくなる作りになっていて、個人的にはハマるパターンになっています(^^;。

●マクロスデルタ

 敵の巨大旗艦が動き出して、味方側も決戦兵器としてマクロスエリシオン出撃と、本格的な戦闘の動きになってきました。とはいえ、敵の巨艦がメチャクチャに大きい。マクロスFの移民船以上あるんじゃなかろうか。要塞と表現されるのがしっくりきますな。ラスト近くのマクロスエリシオン発進のシーン、エリシオンの巨大さをうまく描写していますが、直後、そのエリシオンと比べて圧倒的に大きいと描いており、敵旗艦の桁外れの大きさが分かるような演出でした。

 あの旗艦、50万年前のプロトカルチャーの遺産とか、作中で言ってましたが、そんな年月、よく動かせる状態で持ったもんです。加えて、作中現時点の文明では、そこまで巨大・強力なものは作れなさそうとも推測できそうです。古代文明が凄いのは、フィクションでのセオリーか?

 ウィンダミア側、艦の規模だけではなく、例のヴァールシンドロームを引き起こす歌声(作用範囲があまりにもデカい)、艦砲射撃を寄せ付けぬバリアーと、どう攻略していいか分からないくらいの強さです。味方側前線(アルシャハル?)が15分で陥落と。為す術がなかったと推察できます。

 個人的には「敵って、これくらい強くなくちゃあね」と思えます。勝てて当たり前はもちろん、互角で時の運により勝つのより、形勢をどう引っくり返すかというドラマのほうが好みですんで。

 ミラージュが中尉に昇格、デルタ小隊の指揮官ですか。となると、今後はハヤテだけにあまり構っていることはできなさそう。いったん、ミラージュとハヤテが疎遠になるフラグが立ったのかな。

 ウィンダミア側も主戦・好戦派が主導権を握ってきたようで、戦争が不可避になる流れのようですね。ウィンダミア国王が35歳で異例の長寿で、ただしウィンダミア人としてですが、結果を焦っているのかも。国王が若い頃には、エリシオン艦長が教えていたこともあると、いろいろ人的つながりがあるのは今後の展開の伏線なのかも。

●小島よしお氏(牙狼烈伝)

 ネットでの烈伝感想では、小島よしお氏の出演に対し、かなり批判的(がっかりしたとか)なものも目につきました。まあ、NOVAさんが危惧されたような(しかし、杞憂で終わってくれた)持ちネタ披露なんかされてたら、確かにがっかり回でした。真面目に役者としての起用だったようで幸いです。

 私は有酸素運動派から筋トレ派に転向したんですが(ただし非ビルダー系)、小島氏は筋トレーニーの間では割と評価されています。うまく痩せマッチョになれていますんで。小島氏はブルース・リーのような体型を目指しているんだとか。もうちょっとボリュームが出る芸人だと、なかやまきんに君がいたり(ボディビルコンテストの常連らしい)。

 ガタイのいい小島氏ですから、今回は体つきを活かした演出かもと思って観ていたら、案の定、ランニングシャツで暴れ、ホラー化しても一瞬、極めで上半身脱いだ姿になっていました。個人的には、平たく強そうな敵役にはガタイのいい人が向いているかなと思っています。特殊能力的な強さだと、ギャップが生じて、逆に不向きかもしれません。

 お笑い芸人である点も、演出が思うままにでき(カッコ悪い、みじめ、といった表現が極端に許される)、向いていた点だろうと思います。

 特番の新日レスラー起用回はきちんとドラマ仕立てとのことで、どう見せてくるのか、ちょっと楽しみではあります。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/23 (Thu) 23:57:54

連日書き込み、すみません。
ホビットに関して、ちょっとしたミスを訂正しておこうと思いまして。

>ゴブリンとなぞなぞ勝負

これ、ゴブリンではなくて、ゴラムという別キャラクターです。
と言っても、ホビット劇中では名前すら語られていないので、映画見てるだけでは分からないですね。原作小説では、地の文で「深い地底の湖に、ゴクリが住んでいました」的な紹介がされているのですが。
なお、原語はゴラムですが、これが「喉を鳴らす音」から来ていて、映画でもしわがれた独り言に混じって、ゴラムゴラムと呻いているセリフが聞けると思います。
小説の訳文では、ゴラム=ゴクリと訳されて、古いファンはゴクリと呼びがちですが、映画になってからゴラムの呼称が定着した感じ。

そして、このゴラム、ちょうど出てきた「一つの指輪」とともに『ロードオブザリング』の超重要キャラになってます。
『ホビット』では第1作でしか登場しておらず、次に出るのは『ロード〜』のプロローグまで延ばされることになるので、勘違いしたまま突き進む可能性が。

それにしても、映画劇中だけだと、ゴラムってゴブリンと勘違いするのも確かに納得です。
デザイン的には、時折見せる「大きな目の可愛さ」が最大の違いかな。ゴブリンは完全に悪役ですが、ゴラムは第三勢力で完全な敵とは言い難い役どころですからね。
その他の特徴は、「ずっと孤独に暮らしていたので、独り言をいう癖がある」「一人称が複数形のわしら」「指輪のことを『いとしいしと』と呼んで話しかける癖がある」って、ところですか。

ともあれ、『ロード』の前日譚として考えるなら、ゴラムとの謎々勝負を経て、指輪をゲットする顛末は、『ホビット』1作目の最重要イベントということで。
他に、ここまでの話の中では、「トロルとの遭遇と、ビルボが愛刀ゲット」「裂け谷でのエルロンドとの出会い」そして「ガンダルフと、白のサルマンやガラドリエル様との会談」なんかが『ロード』1作目につながって来る部分ですね。
それ以降の旅では、『ホビット』が霧ふり山脈を越えて東へ向かい、『ロード』が霧ふり山脈に沿って南へ向かうため、舞台が異なるのですが。

PS.ゴラムが劇中で、「おっす、おらゴラム」と自己紹介したり、ビルボが「おい、ゴラム」と呼びかけたりすれば勘違いしなかったでしょうが、『ホビット』劇中では本当にゴラムって固有名詞が出ないからなあ。

PS2.何だか、機械絡みのトラブルもあって、映画鑑賞に非常に苦労されているなあ、と感じます。もうすぐ一作目が終わりるところまで来ているので、「頑張って」と応援しておいて。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/25 (Sat) 10:10:07

週末は予定通りに牙狼感想、と。

★烈伝(最終話)

予想どおり、最終話は冴島鋼牙で締めてくれました。
ヒロインのカオルは出なかったけど、再来週からの第1シリーズ再放送で見られるからいいか、と。

まず、導入でゴンザがホラーになったかのような演出があってびっくり。えっ、今回はまさか彼が主役で、ホラーになった彼が暴れるのが倒されるわけ? 冴島家の執事がこんな形で退場したらショックだな、と考えてみたら、そんなことはなかったぜ。

次に、ホラーの邪念の集合体である「時空ホラーのザジ」がまた出現。こいつは、鋼牙シリーズの2作目と、雷牙編に登場しており、今回で3度目の登場。黄金騎士に試練を与える役どころの強敵で、こいつを苦戦の末に倒すことで、牙狼がパワーアップという話でした。
それと、雷牙編のラスボスであるエイリスも序盤に出ており、最終話で「鋼牙編」「流牙編」「雷牙編」の三つの主人公エピソードが時空を超えてつながった形。

そして主役は誰かなあ、と期待すると、まず出てきたのは烈花。まあ、第1話も烈花だったからなあ、と思って見ていると、相棒のシグトの時間が止まり、烈花が次元の裂け目に吸い込まれる。
どうやら、黄金騎士に恨みを持つザジの力が、黄金騎士に関わりの強い女性法師に作用したようで。
異世界で雑魚ホラーを倒している烈花ですが、そこにもう一人の法師が。え、莉杏? 違う世界のキャラクターなのに出てきたの? さすがは最終回、夢の共演を魅せてくれます。

ストイックで男勝りな烈花と、基本は「女であることをエンジョイしたい」という現代ギャル風なメンタルを持つ莉杏では反りが合いません。
なお、莉杏のキャラは、牙狼翔では「流牙のパートナー」という形で穏やかにシフトしましたが、デビュー作では「快楽主義者のチャラい姉ちゃん」で奔放さが強調されておりました。
今回、烈花との対比で、本来の莉杏のキャラが改めて提示された形。

烈花VS莉杏という対立劇を経て、ザジ襲撃により共闘に流れる。しかし、強敵ザジには対抗できず、莉杏をかばった烈花が意識を失うまで追いつめられます。
絶体絶命の二人を救うべく現れたのが騎乗した牙狼。流牙はまだ騎馬の轟天を召喚したことはないので、これは鋼牙だろうな、と判断していると、戦闘BGMが第1作のオープニング曲で、テンション上がります。

尺の都合で、強敵ザジもあっさり撃破。
まあ、一度倒して試練を乗り越えた経験があるわけで、負ける理由がないですな。
そして、鎧を解除した鋼牙と、莉杏の会話。すげえ、基本はタメ口の莉杏が慣れない敬語を使ってるよ。それだけ格が違うということかな。
実際、同じ牙狼でも、流牙の戦闘力は莉杏と同等に描かれてきましたからね。二人のパートナー関係を強調するための演出なんですが、牙狼翔を見ていたときは「黄金騎士と対等に戦える莉杏強い」という印象でした。でも、今回、「烈花と同格」「二人がかりでも、ザジには全く太刀打ちできない」「そのザジを鋼牙は呆気なく粉砕」という強さの描写を見て、「流牙はまだまだ鋼牙には遠く及ばない。もっと精進しないと」なんて思ったりも。
違う世界のキャラの強さヒエラルキーが明確に描写された、貴重な回でした。

最後、鋼牙は「時空のはざまを旅しているが、きっと戻ると(気絶している)烈花に伝えてくれ」と告げて去ります。
ええと、どの時間軸なんだろう。TVの第2シリーズの際に「大いなる力の主ガジャリ」と契約して、異世界での戦いに赴いた劇場版最終エピソード『蒼哭の魔竜』の時期なのか、それとも息子の雷牙編で語られた「連れさらわれた妻カオルを追って、エイリスの展開した時空の割れ目に突入して行方不明」な時期なのか。
まあ、後者なら鎧は息子に譲られているので、前者だと思いますけどね。烈花の年齢的にも、息子の時代とは考えにくいし。ただし、時空を旅しているわけだから、タイムスリップは普通にできそうなのでややこしい、と。

この辺、時空の歪みを利用して、死んだはずの父親と息子の再会なんてのは、アニメの劇場版でやった感じなので(結局未見ですが)、実写の方でも鋼牙と雷牙父子のダブル牙狼をいつか見たいな、と。

ともあれ、烈花と莉杏は無事にそれぞれの世界に帰って、それぞれの黄金騎士との絆を確認して大団円と。
異なる時空のリンクという大仕掛けを示して、今後のシリーズ展開をワクワクさせつつ、来週のスペシャルと、その後の旧作を楽しみにしたいな、と。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/26 (Sun) 10:36:39

 NOVAさん、どうもです。

●ホビット

 まずは重要補足情報、ありがとうございます。

> これ、ゴブリンではなくて、ゴラムという別キャラクターです。

 そうだったんですか、とかなり驚いて、該当シーンを思い返したりしました。そう言われてみると、ゴブリンとは異質な感じも出ていたように思えてきます。しかし、最初に観たときには、「えらく痩せこけたゴブリンだな、仲間と離れて一人でいるし、ゴブリン一族からつまはじきされてるのかも」と思った程度でした。

 吹き替えで観ていたんですが、ゴクリ(ゴラム)というつぶやきはなかったような(次回は字幕で観直す予定)。ゴクリが持っていた指輪も、姿が見えなくなるちょっと便利な魔法の指輪程度にしか認識していませんでした。その後に言及される「一つの指輪」にしても、最重要アイテムの名前ということはすっかり忘れていました。

 NOVAさんから、そのキャラクターがゴブリンではないゴクリで、ホビット~指輪物語での最重要アイテムを持っていた超重要キャラクターとご教示を受けて、ようやく気が付いた次第です。

 映画では、やたら「愛しい人」と言う(「いとしいしと」と言っていると気が付かなかった)、なんだか目がつぶら、ビルボが攻撃しようとしてもなぜか思いとどまる、指輪に非常に執着している、といった描写があったのを、あらためて意識しました。本来は、ロード・オブ・ザ・リングを観てからならということなんでしょうけど、ホビットから観始めても、「ここは大事だよ」と分かるような演出はしてあったんですね。

 第2作を観てみたら、指輪をいったん失くしたビルボが指輪に執着を見せるシーンがあり、ようやく「これはヤバい指輪らしいぞ」と気が付きました。魔力も姿を消すだけではなく、巨大クモどもが何を話しているかが分かったりもするというのも分かり、「ということは、まだまだあるのかも、指輪の魔力」と思え、調べてみると「一つの指輪」(One RIng)なる、まさに指輪物語の中心となるアイテムであったと。

 教えて頂かなかったら、なんとなく観て、大したことではないとなんとなく思っていたかもしれません。改めて、お礼を申し上げたいと思います。

 第1作「思いがけない冒険」がキリのいいところ(オークの襲撃をビルボの活躍などで辛くも逃れ、トーリンがビルボを認める)で終わってくれて、それでも続きが気になり、すぐに第2作「竜に奪われた王国」を観始めましたんですが、映像的には終盤、巨大な竜スマウグが巣食う城内に突入してからが凄かったですね。「これ、大劇場の最前列で観てみたかった」と思うほど。

 しかしながら。巨竜スマウグを城内で倒すことはできず、怒り狂ったスマウグが城を飛び出し、街を滅ぼしに向う、というところで第2作が終了と。観てて、「おいちょと待て、なんちゅうとこで続くなんや!」と喚きそうになりました。これ、映画館で観てたら暴れてたかも。すぐに第三作目「決戦のゆくえ」を観られるならともかく、ずーっと待たされるなんて状況だったら、かなりヤバいです(^^;。

 しかし、我が手には第3作目「決戦のゆくえ」DVDがあるので、すぐに続きを視聴。猛威を振るい、数多を殺し、街を焼き滅ぼしたスマウグですが、鉄の矢(?)で鱗のはがれた古傷を射抜かれ、あっさり死亡。そこからのトーリンの狂いぶりがちょっと怖かったですね。城内に山と積まれた黄金を誰にも渡さぬと執着し、アーケン石一つのために仲間を疑いと、ビルボならずとも「こんなのトーリンじゃないやい!」と思ってしまうシーンが続出。

 しかし、オーク軍襲来を前に、エルフ、ドワーフ、人間が結束、トーリンも我を取り戻して、13人のドワーフとホビットが撃って出てと、胸のすく流れに救われました。と思ったら、大変な犠牲を払って、ようやく終結。トーリンらが王国を取り戻すための冒険だったと思うんですが、中心人物のトーリンは死亡、しかしながら何か満足したような最期でした。いろいろ意味深なラストという印象です。

 これからロード・オブ・ザ・リング3部作を観て、ちゃんとした感想はシリーズを観終わってからになりそうです。確実に言えるのは、「ホビットは観てよかった、指輪物語も間違いなく観てよかったとなるだろうな」ということです。ホビット、映像も凄かったですが、ストーリー、ドラマもよくできていて、しかも好み。没入しちゃいましたね。ロード・オブ・ザ・リングが、同様にならないわけがありません。

 ホビット~指輪物語、まず吹き替えで観て、日本語字幕で観て、台詞を正確に確認するために英語字幕で観てと、何度観ることになるやら。秋までいったん終わるかどうか、くらいな感じがします。ホビット3部作、それくらい面白かった。

(視聴中、やはりPCのBD/DVDドライブが不調で、気まぐれで注文した外付けDVDドライブが届いて、なんとか視聴を続けられました。続いて、新しいPCも届いたんですが、セットアップする気力がなかなか出ない、というより「先に指輪を観終わっちゃうかな」などと思っていたりします ^^。;)

●ハリー・ポッター(死の秘宝 Part2)

 こちらもなかなか良かった。なかなかシビアながら、ホビットよりは低年齢層に配慮した風な印象もあります。ハリーの仲間の重要キャラクターは死んだようでいて生きていたり、シリーズ通しての敵役(マルフォイ君ですな ^^;)は、実はそうそう悪い奴でもなく、ちゃんと生き残って、普通の大人に育ったらしいシーンをちらっと見せてくれたり。

 ハリー自身、自分が分霊箱であり、ヴォルデモートに殺されることによって分霊箱も破壊される。ただし、死ぬかどうかはハリーが決められる。といった辺り、ちょっと妥協的かなという気がしないでもなかったです。まあ、ハリーもいったん死んでから、あの世に行くか、この世に残るかが決められることを知ったわけで、ヴァルデモートに倒される決断は、まさに死ぬ覚悟であったわけですが。

 初作からのあらすじをネットなどで調べ直し、、今回TV放映された「不死鳥の騎士団」~「死の秘宝」の4作をもう一度観てみようかなと思っています。あまり期待しておらず、ながら観した傾向がありましたんで、かなり見落としもあるだろうと。最終作が結構よかったんで、ちょっと知識を持ってから集中して観なおしたら、かなり印象が変わりそう。

●牙狼烈伝(最終話)

 いつもの通り、まずはよく分からずに観て、それからNOVAさんの解説、感想を拝読。ようやく、今回の敵が実は恐るべき奴らだったと理解しました。また、烈花と莉杏が共演するのは、それぞれ異なる世界の住人のため、極めて異例ということも、同時に知りました。鎧はさまざまあれど、それぞれは一つしかないことをあまり考えていなかった(^^;。

 今までですと、なんとなく「同じ世界の別の場所にいるんだろう」程度に考えていました。少なくとも、時間的には別々の世界だったようですね。そして、今回の敵、エイリスとザギは時空を操る能力があり、異空間に烈花と莉杏を召喚したと。そこへ、時空のはざまを巡っていた鋼牙が登場して、見事に敵を撃退、莉杏に烈花への伝言を残して去る。

 そう理解してみると、「もしかしたら、歴代黄金騎士終結への布石になっていたのかもしれない」と思えてきました。今後、例えば仮にいったんシリーズの終結か総括に向かったとすると、今まで出してきた人気要素を投入して有終の美を飾ろうと考えるはずで、それなら歴代の人気キャラクター集結も、となりそう。

 そこまではいかずとも(シリーズの総括なんて、あったとしてもずいぶん先だろうし)、シリーズ内クロスオーバーは今後は期待できそうと思うと、ちょっとわくわくしますね。現状だと、相互に人気要素を消費するというより、それぞれに新たな要素を加え、ブーストするような作用が期待できそうです。

 NOVAさんが考察された通り、今回示された莉杏の強さを基準にすると、流牙の強さは鋼牙に及ばないでしょうね。デジタルリマスターで再放送される第1作の鋼牙を観てみたら、私としても実感できそう。

 となると、その流牙に倒されたジンガはもっと弱いのか、と思いかけたんですが、そうでもないのかもと考え直しました。一つには、ジンガが単純な強さではなかったという印象ですね。直接対決を避けていた感じがある一方、莉杏に精神寄生して乗っ取りを図ったり、(それに失敗して)アミリを乗っ取って復活し、アミリを再生したり。特殊能力での強さがあったような。だからこそ、力押しでは隔絶して強いラダンを求めたのかもしれません。

 もう一つはパートナー。ジンガがパートナーのアミリを低く扱っているようでいて、実は一心同体のような強さもあったかと思います。TVのGS翔編が終わってから考えると、ジンガの敗因の一つが、そのアミリを信頼しきれず、莉杏に挿げ替えようとしたことだったかもしれない、とすら思えました。パートナーと一体で強いというのは、流牙と莉杏にも言えるように思います。単純に強さの二人分ということではなく、互いに支え合って強い、ということであり、互いが強め合う、といったらいいんでしょうか。

 とはいえ、以前に一度観た印象でしかなく、TVシリーズは今回の烈伝とGS翔編のみ、劇場版もGS翔編とRED REQUIEMだけですから、初作の鋼牙編を観てみたら印象が変わるだろうと思います。早く再放送始まらないかなあ。

●その他(アニメなど)

・ジョジョ
 前回のラスボス暗示とは打って変わって、透明赤ん坊の回でした。緊張感をいったん鎮める、いわばお休み回かと思ったんですが、ボケたように見えたジョセフ爺ちゃん、ピンチには依然として知恵と気骨ある行為に出て、仗助が感心して敬意を抱くという、大事な話でしたか。

 今回のエピソードもよく知らなかったため、観ていてなかなか新鮮でした。一つだけ思ったのは、「あのサイズの池の中くらいなら、ハーミットパープルを張り巡らして、見えない赤ん坊を探せなかったのかな、見えなくても触れるんだから」ということです。もしかして、そこまでの力もなくなっているということなのかな。

・うしおととら
 こちらも、今まで感想こそ書いていませんが、ずっと視聴していました。これもずっと前に原作が完結し、ストーリーは分かっているわけですが、それでも楽しめる作品かなと思います。

 個人的にツボになるのは、「溜め具合」ですね。ピンチになり、もう打開してくれと見ていて思うタイミングより、救援到着などの展開を少し遅れる。観ていてちょうどいいと思えるタイミングだと、実は早すぎてカタルシスが浅いし、遅いと救いの無い感じが強くしてしまう。ちょっと焦らせてくれるのが好みなわけで、その塩梅がちょうどよかった感じです。

・ウルトラQ(旧作のカラー化)

 モノクロに色を付けて再放映されるとのことで、録画してずっと観ているんですが、ちょっと感動が少ない感じです。期待し過ぎていた面もあるんですが、「なんか話が雑だなー」と思えてしまって。

 おそらく原因は二つあって、一つは「本当に雑だから」ということです。昔々のこととで、「(当時の)最高の特撮なんだから、特撮を見せよう」という感じなんですね。30分枠ということもあって、ストーリーや設定的にあまり練り込まれていないような印象があります。

 もう一つは「カラー化しちゃったから」。ウルトラQ限定で申せば、モノクロのほうが迫力があります。色が分からないから、観ていて想像する余地が大きくなるんですね。まあ下世話な話、当時の特撮の粗を隠してくれているという要素もあるだろうと思います。ゲームで喩えると、ファミコンのドット絵キャラクターだからこそ、個人の好みに応じた想像が可能、みたいなことでしょうか。

 さらには、個人的な癖ですが、「昔を美化してしまう」というのもありますね。いいと思ったものは、いいところだけを覚えていて、さらに「ここはこうなっていたら」という希望が、いつの間にか記憶の中では実際にあったように覚え違いしてしまったり。

 「バルンガ」なんかは、脳内ではいつの間にか、「インディペンデンスデイ」(続編がもうすぐですな)並みの迫力みたいなことになってたんですが、実際に観なおしたら結構チャチだった(^^;。それでも、「開けてくれ」は観たいと思っています。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/06/28 (Tue) 01:58:10

今週は、フラッシュやマクロスの感想書き込みが週末(イコール次スレ)になりそうなので、
ホビット他のレスを先に。

★ホビット

3部作クリア、まずはおめでとうございます。

3部作それぞれの鑑賞後感だと、1作目が一番好きですね。もう綺麗に終わって、続きに期待ができる締め方。

2作目は本当に「何てところで切るんだよ!」とツッコミ入れたくなる終わり方。劇場で見て、続きが気になって気になって仕方なかったです。
映像ソフトも、劇場版と、その後に出たエクステンデッド版を両方買って、完結編の公開を待ちに待ってた2014年でした。まあ、その分、完結編見て祭りが終わった気分で燃えつきてしまいましたが。
ここで話をして、改めて火がついた形ですね。

とにかく、第1部は原作を膨らませた話ですが、第2部は原作の筋を踏襲しつつ、もう全然違う話になってます。
原作では「樽に乗ってエルフの所から脱出」しただけだったのですが、映画だとそこからバトルに発展。もう、この樽で流されながらの、ドワーフ、エルフ、オークの乱戦が本当に好きで、ここだけ何度も繰り返して見ました。

なお、アクロバティックなアクションが売りのエルフの二人は原作には出てきません。レゴラスは『ロード』の旅の仲間の一人で、エルフ王スランデュイルの息子という触れ込みで原作『指輪』で初登場。エルフ側のヒーローということで、映画版の『ホビット』でスピンオフ的に登場して、大活躍してくれた、と。
彼のアクションは『ロード』でも見せ場は用意されていますが、そこを目当てに見ると、『ホビット』完結編が最高レベルとなります。作品を重ねるにつれて、レゴラスのアクションがどんどん派手になっていくため、『ホビット』を先に見ると、レゴラスのアクションが地味になったと感じるかも(まあ、レゴラス以外も激しく戦うので、彼一人が突出して目立つわけじゃないという作風)。
もう一人の女エルフのタウリエルは、完全に映画オリジナルのキャラ。彼女がいない原作小説は、女性キャラ皆無で華がないわけで。子供向けの童話で、色恋的な話は原作にはなかった、と。

そして、竜退治の射手バルド。彼は原作にも出て来ましたが、映画でだいぶ設定が追加されました。
原作では、スマウグ急襲下の街で唐突に出てきて、必殺の黒い矢でスマウグの弱点を射抜く街の守備隊長。何だかいきなり出てきて、美味しいところをかっさらう役どころなんですね。その後、「スマウグに滅ぼされたデイルの国の王族の子孫」という設定が後から語られ、一気に人間代表の地位にまで上りつめるわけですが、映画では息子と娘2人を守るために戦うお父さんとか、町の統領との対立関係とか設定や描写が膨らんで、原作以上に深みのあるキャラになったな、と。

で、原作を知る者にとっても、第2部の終了は衝撃でした。「バルドが弓矢でスマウグ倒す」ことは分かっていたのですが、その肝心のバルドが統領の手で捕まってしまって監禁状態。ヒーローが動けないまま続くだったわけで。
さらには、ガンダルフも敵の砦に捕まっている状態だし(この部分も原作にはない)。原作では、「五軍の戦い」の前に、ガンダルフは「闇の森の死人使いを砦から追い出すために忙しかった」とあるだけで、その死人使いの正体が『指輪』の中で、冥王サウロンの仮の姿だったことが明かされる、と。
『指輪』での展開を踏まえて、いろいろ肉付けしたのが映画版の『ホビット』なわけですが、とにかく、第2部は原作小説にもない要素がいっぱいで、最後がどうなるか、といろいろ気をもたせてくれた、と。

あ、エレボール山中での「ドワーフとスマウグの戦い」も原作にはない、映画オリジナルな展開です。原作ではドワーフたちは何もできず、スマウグから隠れて、竜の手の届かない狭い洞窟に隠れているだけですから。
ビルボとスマウグのやりとりはほぼ原作どおりですが、その際、ビルボは「スマウグの左胸の鱗が欠けていて弱点になっている」ことに気づきます。そして、彼がこの秘密をドワーフに話している時に、一話のツグミが聞いていて、その情報をバルドに教える(彼の血筋は鳥の言葉を理解できるというファンタジー設定)ことで、バルドがスマウグ退治に成功するのが原作の展開なんですが(つまり、間接的に弱点を突き止めたビルボのおかげ、と)、ドワーフたちは何もしていない(苦笑)。
そういう原作を、ドワーフたちが故郷を取り戻すための一大アクション活劇に仕立て上げた2作目は、物語を知るファンにとっても予想外の面白さでした。普通に剣とか槍で倒せそうにない巨敵に対して、「採掘精錬所の機械仕掛け」とか「火薬」とか「溶けた黄金」を利用して、反撃に出るアイデアは拍手もの。
最後に「デュリン(エレボール王国の父祖ドワーフ)の黄金像」が復讐するかのように、スマウグの眼前に出現し、その後、焼けた黄金で押し包むシーンは、ナイス演出だと思ったり。

でも、まあ、これでもスマウグを倒せず、黄金の飛沫を振り払いながら飛翔する龍の姿は、怪獣映画の「爆発する隕石の炎から出現するキングギドラ」を見た時以来の映像美を感じたり。
もう、第2部はいろいろと衝撃の連続でしたね。

そして、待ちに待った完結編ですが、これは大筋として原作どおりの展開です。
狂気に陥るトーリンは、原作を踏襲しつつ、より強調したもの。
人間とエルフの連合軍が離れ山に立てこもるドワーフに宝の分け前を要求し、それを拒むドワーフが盟友•鉄の足のダイン率いるドワーフ軍の救援を頼りに、戦の準備をする緊張感は、原作でも竜退治までの童話的雰囲気から一変、重々しい展開に突入。
なお、トーリンがダインに救援要請したのは、「大ガラス」を送り出したところで描写。大ガラスが帰ってきたと同時に、ダイン軍到着するわけですが、セリフで語られずに映像のみの描写なので、少々分かりにくいかな(蝶を使いに出して大鷲を呼び出すガンダルフのシーンは強調して演出されているのですが)。
そして、余談までに原作小説では、鳥たちがよく会話します。大ガラスはドワーフの盟友なので言葉が通じますし、第一部や最後の決戦でドワーフたちを助けた大鷲も喋る。映画では、喋る鳥はリアリティがないという理由でセリフが削られていますが、伝言役や戦いの助力などの役割は原作を踏襲、と。

戦を防ぐために、ビルボがアーケン石を持って、夜中に山を抜け出し、エルフ王やバルドと交渉を行うシーンは原作のお気に入りのシーン。
この「善意の裏切り行為」がトーリンの激怒を招くのですが、実は興味深いジンクスがあって、「ホビットに対して、呪われよ、と悪態ついたキャラは、その呪いが自分に帰ってきて、命を落とす」というドラマツルギー。
ゲーム的には、ホビットって「幸運」と「回避力」と「毒や魔法への抵抗力」が非常に高く、か弱く見えるけど、生存能力は驚くほど高い、と。
トーリンが死んだのは、ビルボを呪ったために呪いが返ってきたから、と解釈すると、ホビット恐るべし、となるわけで。
まあ、ビルボに対して終始友好的だったフィーリとキーリも死んじゃったから、全部ホビットのせいにするのもおかしいのですが。

ともあれ、悲劇の戦争ドラマに転じて、「勝ったけど、犠牲が大きい」ということで、完全にハッピーエンドとは言い難い締めくくりですが、
劇場版ではカットされて、エクステンデッド版で収録されたのがトーリンの葬儀シーン。バルドたち人間が、トーリンの死を悼み、トーリンの後継者として鉄の足のダイン(トーリンのまた従兄弟に当たる)が新たな「山の下の王」としてエレボール再建に努める筋書き。
さらに、これは原作『指輪』の後日譚として追補編で語られる内容ですが、指輪戦争の際、離れ山とデイルの国も戦場になり、ダイン王と、バルドの孫ブランド王が共に武器を連ねて戦い、デイルの民衆を山の中に避難させ、自分たちは城門を守って戦死するも、防衛戦争には勝利し、ダイン王の子の石兜トーリン3世(映画のトーリンは2世に当たる)が後を継いだとの記述があり、
トーリン•オーケンシールドの遺したものが受け継がれていく歴史を知ると、感慨深かったり。

最後に、『ロード』に続く要素としては、レゴラスが父親から示された「ストライダー」と呼ばれる若者が、人間の主人公格で、
一方、ドワーフのグローインの子ギムリが、レゴラスと友情で結ばれるようになるのですが、『ホビット』の第2部でレゴラス初登場の際、グローインの家族の肖像を見て、息子のギムリに対し「その醜い生き物はゴブリンの子か」などとのたまっていたのは、ネタにしてもひどいや、と。
そして、そのギムリは『ロード』劇中で「いとこのバーリン」と言うのですが、これは翻訳ミスで「父親のいとこのバーリン」というのが正しい人間関係。『ホビット』でのバーリンが本当にお爺ちゃんになったので、「バーリン爺さん」と脳内で置き換える必要があるなあ、と。

PS.『ホビット』から『ロード』に移ると、まず老ビルボからフロドへの主人公交代劇に感じ入ります。ちょうど、年とったビルボが、ジョジョのジョセフ・ジョースターとかぶって見えたりもして。
老ビルボを演じるのは、『エイリアン』のアンドロイド・アッシュ役のイアン・ホルムですが、1シーンだけ彼が若い日のビルボを演じる箇所があって、マーティン・フリーマンのビルボに慣れた目ではそこだけ違和感を覚えるかも。
機会があれば、そこのシーンをマーティンに置き換えたり、スランデュイルとか『ホビット』で出てきたキャラを付け加えた完全版『ロード』を作れたら、という監督の話もあったけど、実現するかは未定。

Re: 6月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/06/30 (Thu) 13:49:18

 NOVAさん、どうもです。

●ザ・フラッシュ

 博士の極めて意外な狙いが分かった回でした。最初、2048年でしたか、ザ・フラッシュが消えたという新聞記事を見ている。その後、バリーが力を失うと、ザ・フラッシュの記事が全て消えている。これららシーン、最初はちょっと分からなかったのですが、「ああ、未来なのか」と気が付いて、博士が何らかの理由で、未来の何らかの事柄を守ろうとしていた、少なくとも実現しようとしていたと理解しました。

 博士が黄色い(?)フラッシュであるのは確実だと思うんですが、バリーを赤いフラッシュとして育成(「ギアを上げる」)しようとしているようですね。そのせいか、バリーが危険な目に遭うのを非常に嫌い、保護しようとする。今回だと、捕えた鉄男たるトニーを捨て駒として解放して、襲ってきた電気男ファルークにぶつけることさえする。

 そのトニーとファルークの対決シーンはかなり割愛されていましたが、ちょっとトニーを見直した点がありました。ファルークに立ち向かったのは、解放の条件でしたから不可避なんでしょうが、それでも殺されかけるまで闘っています。ファルークに共闘を持ちかけたということはなさそう。あの状況で、トニーとファルークが手を組んだら、仮にバリーがフラッシュとしての能力を失っていなかったとしても勝てそうなことは、おそらくトニーにも分かっていたはずですが、そうしなかった。

 それはトニーの性格(粗暴、お山の大将)と考えたにしても、トニーは今わの際にバリーに最後の力を振り絞って「逃げろ」と伝えています。トニー、自分のことよりバリーを心配してやがる。お前、すごい我がままじゃなかったんかい。バリーを小ばかにして、捕まったことを恨んでたんじゃないのかい。

 この辺り、ドラえもんで言えば、のび太をいじめていたジャイアンが、のび太を襲う危機を阻止しようと倒れるまで奮闘した、みたいな印象で、普段は嫌なキャラがちらりと見せる男気に、あっと思って惚れ直すみたいな感じです。このエピソードで私のトニーに対する印象が、ネガティブからポジティブにぐっと触れなおしました。

 博士のことに戻りまして、バリーらの危機に、殺すなら自分を殺せと出張って来たシーンもちょっとした驚きがありました。バリーをフラッシュとして大成させようという以上に、何というか情が移っているような感じです。狡猾で傲慢そうな一面が強調されてたと思うんですが、身を挺して庇う一面もあったと。もっとも、黄色いフラッシュの能力がある以上、勝算があったと考えることもできますが。

 ともあれ、電気男ファルークは倒され、未来の事件らしいことは元に戻ったという、一応の結末。電気男から血液採取していたのは、フラッシュの能力を奪う危険因子の解明のためなのかな。今回の話は、今シリーズに隠されているいろんな謎を提示した感じです。次回以降がさらに楽しみになってきました。

(と思って、ちょっとネタバレ情報を探してみたら、「おお、そういう話を見せてくれるのか!」となって、さらにわくわくしてきています。)

●マクロスデルタ

 ウィンダミアの親玉たる皇帝のアル・シャハル親征が決着。新統合軍のムチャな作戦(大気圏内の敵旗艦直下での反応弾使用)、ハヤテが乗機を失っても故メッサーの機体で復帰、デルタ小隊のチームワークで白騎士に対抗、フレイアが敵中に飛び出して歌う、アーネストのマクロス・エリシオンの二枚腰の戦いといった善戦があるも、ついには抗しきれず、移民船で住民ごと惑星外へ退避するのが精一杯。

 しかし、ウィンダミアも皇帝が勝ちながらも戦死と、双方に大きな禍根を残しましたね。いよいよ遺跡の力を利用しようとするようですが、未知の面が多く、制御も難しそうなだけに、カタストロフ的なことが起こりかねない感じです。ウィンダミア側には大量破壊兵器の存在が前に示唆されていましたし、不吉な様相かなと思います。

 気になる点は他にもあり、裸喰娘々の「お姉ちゃん」が反応弾の爆発に巻き込まれた描写がありましたが、どうなったんだろう。店内の面々も、移民船に収容されたかどうか、よく分からないし。次回以降に、もしかしてお葬式なんて鬱展開があると嫌だなあ、などと気をもんでおります。

●ホビット&指輪

 主にホビットのほうですが、映画と原作小説の違いが大変に興味深いですね。特に、映像的に印象深かっただけに、ホビット2作目での城内でのホビットとドラゴンの戦いが、実は原作小説にはなかったと聞かされ、「ああ、そうだったのか」とかなり驚きです。

 よく考えると、あのドワーフとドラゴンの戦い、映像作品ならではかもしれません。力の差を埋めるべく、城内の施設を最大限に利用するというのは、頭脳戦の色合いが濃く、文章作品でも面白く描けると思いますが、ドラゴンの視覚的な迫力を文章で出すのはなかなか難しそう。

 逆に、鳥と話せるといった点は知らなかったんですが、小説ならではかなと思います。映画を観ていると、せいぜい教えて頂いたことを踏まえても「操る」程度でしょうか。ガンダルフが虫に何やらしているのは、鳥に伝えるためだったんですね。何度かそういうシーンがあったと思うんですが(檻に入れられたシーンとか)、何をしているのか、よく分かっていませんでした。そうか、虫に伝言を頼んで鳥を呼んでいたのか。

 鳥(や虫)が話せてしまうと、映像作品では緊張感が下がってしまうかな、と思います。何でもあり感が出てしまいそうですので。かつ、鳥が出てきたら喋らせないといけないような感じにもなってしまう。映像だと、画面にあるものが全て見ている人に伝わってしまいますから、一度でも鳥が喋れば、どこで鳥が出て来ても喋っている一羽くらいはいるだろうという感覚になってしまう、と言ったらいいでしょうか。

 文章作品だと、個人的な感覚ですが、言葉でピンポイントに指示していく感じになりますんで、書いていない部分はとりあえず見えず、見えてないものは気にせず読み進めて行けます。ですので、ある鳥が喋ったとしても、もしかしたらいるかもしれない鳥については、喋ってなくても違和感は出ません。

 鳥やドワーフとドラゴンの城内対決以外にも、キャラクターの扱いや活躍内容、オリジナルキャラクター、エピソードなどなど、相違点がなかなか面白そうです。もし映画がいわゆる原作通り、かつ原作のダイジェストだったら、小説のファンから高く評価されなかったかもしれませんが、映画であることを活かした作りであったので、原作ファンも堪能するものになっていたということのようですね。

 ……ということは、映画を何度も観たとしても、原作を読んで損はない、原作小説は小説として楽しめるということなのか、と思えてきます。その気になるかどうか、とりあえずは映画版を全てよく観てから、また考えることになりそうです。

 ホビット3作をとりあえず観た範囲では、第1作目は「もし続編が出なかったとしても、完結した映画となる」よう考慮してあるなと思いました。「冒険はさらに続く」という終わり方だったと思うこともできる見せ方ですね。そういう意味では、NOVAさんの「綺麗に終わって」という感想に納得感があります。

 シーンとしては、NOVAさんは樽に乗って流されるシーンでの乱戦を高く評価されましたか。私としてもあのシーンは手に汗握る感じがありました。一瞬も目が離せないアクションでしたし。それと、スマウグが溶けた黄金から飛び立つシーンで、NOVAさんが評されたように、私もキングギドラを思い出しました。あそこも圧巻でした。

 とはいえ、1回観ただけの個人的な好みでは、第3作の終盤の大軍のシーンが最も印象に残っています。まず、あれだけの兵がザッザザッザと足並みそろえて行軍してくるのは、迫力がありました。歩くだけでなく、向きを変え、居し立つのすら一糸乱れず揃っている。こんなのが向かってきたら、足がすくむなと切迫感を持って感じました。

 特に、オーク軍の突撃を迎え撃つべく、ドワーフ軍が突進したかと思うと、接触直前で大盾を揃えて防御、オーク軍が思わず立ち止まろうとした途端、盾の壁を飛び越えてエルフ軍がオーク軍の頭上から襲い掛かり、という部分は、ゾクッと来ました。「おっしゃー!」と叫びたくなるような感じですね。

 気持ちが一番入った部分となると、また別で、ビルボがオーケン石を狂い始めたトーリンから隠し通し、人間やエルフのもとに赴いて、オーケン石を渡し、これでトーリンから約束の分け前を受け取るよう交渉してくれと言うシーンです。NOVAさんが仰る「善意の裏切り」がぴったりですね。仲間や友人に忠実であるとは何かを見せてもらった気がしました。望むままを叶えるのが大事とは限らない、その後のことも考え、最終的に納得いくように図る、といった感じですね。忠にして賢、といったところでしょうか。

 ホビットの余韻が冷めやらぬまま、ロードオブザリング/旅の仲間を観始めました。仰るように、ビルボの若い頃にちょっと違和感(^^;。それはともかく、冒頭から何千年かに渡る歴史語りがあって、のっけから「やっぱり、これは大変そうだ」と思いました。それだけのいきさつを頭に入れて観る必要があるんだなあ、と。

 ところが、ストーリーが始まってみると、意外に入り込みやすい。おそらく、先にホビットを観ていたことが大きいような気がします。指輪物語から観始めたら、結構四苦八苦したかも。

 指輪物語のほうの主人公フロドは、ホビット映画でのビルボに比べて、かなり若い感じです。ビルボが青年、フロドが少年、といった印象ですね。肝腎の「一つの指輪」ですが、欲に薄いと思えるビルボでも、相当に離れがたい、捨てがたい感じがよく出ていました。そういう描写があったので、指輪をどうするかの異種族集まっての会議の揉めぶりも、納得して観られます。

 これも先にホビットを観ていたお蔭かもしれません。サウロンを倒すための強力な武器のようでいて、実はサウロンの罠でもあるようですから。サウロンすら退けられそうなので欲しくなり、しかし手にすると虜になってしまい、サウロン復活の助けになってしまう、といった感じ。

 あれこれと思いつつ観ていたんですが、「旅の仲間」が結成されたら終わってしまった。おや、そこから先は第2作なの、どうも第1作短くないか、などと思っていたら、Disk2に続くと出て来まして(^^;。映画に夢中になって、すっかり忘れていました。本編がDVD2枚組なのでした(付録もDVD2枚組、計4枚組のセット)。先は長そうです(というのが嬉しかったりする)。

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