創作と鑑賞の談話室

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9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/01 (Thu) 00:01:42

 9月の雑談スレッドです。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/01 (Thu) 07:47:44

(前スレッドから)NOVAさん、どうもです。

●牙狼

 のっけからかなり猟奇的な連続殺人者で、この女は既にホラー化しているのか、と思ったら違う。どうやら、ピアニストの恋人が手をやられてピアノが弾けなくなり、女の目の前で遮断機の下りた踏切に飛び込んで自殺、残された男の手首を見て、連続殺人者になってしまったと。

 しかも被害者の指を収集し、冷凍庫で保存とは、かなり行っちゃってますね。指を10本揃えるのが、死んだ恋人の供養になるという気でもしたんだろうか。仏教説話の、バラモン僧が弟子が妻と内通したと疑い、弟子に人を殺して被害者の指でネックレスを作らせようとした話を思い出しました(弟子が襲った最後の1人がシャカで、と続く)。

 次々と殺人を犯していたところ、ホラーが襲ったのでしたか。ホラーと化して得た能力が、腕だけを別の場所に出現させるもので、さらに殺人を重ねていくんだけど、やはり指に執着を残している。ホラー化する前と後、どっちがより恐ろしいかな、なんてことを考えましたが、自問自答してもどうも結論を得ずです。

 そして吉例を尊び(^^;、カオルがそのホラーに襲われそうになるわけですが、そのピンチに現れたのが零。鋼牙じゃないんだ。これってあまりにパターン化するのを防ぐ、変化球なんだろうか。しかし、零は自分がカオルに声をかけたことでホラーをとりあえず止めただけで、素知らぬ顔でクリームソーダを注文。

 バーなのに、と一瞬思ったんですが、そうでした、零は甘党という以前に、未成年なのでした。変なところで律儀だなあ(^^;。もしかすると、ちょっとグレてそうな雰囲気にも関わらず、酒に手を出さない設定として、大の甘党ということにしたんだろうか。飲酒シーンは深夜でもまずいと思って。ジョジョの承太郎は原作では、高校生のときからタバコ吸わせてて、アニメではそれをどう処理するかで四苦八苦していたことを考えると、実写では絶対にできない暗黙のルールなのかもしれません。

 しかしながらホラーの正体を現して、黄金騎士と対決になると、バッサリやられてしまう。おどろおどろしい割には、物理的闘争となると弱かった、今回のホラーも。この掲示板でNOVAさんに、飛ばされた第4話での話を聞けていなかったら、緑の炎に燃え上がって敵を倒すシーン、「うえー、なんか無雑作に必殺技作って出しちゃってるよ、強引だなあ」とがっかりしただろうと思います。予備知識をいただいたおかげで、「おお、これが第4話で身に着けた必殺技か」と気分よく観ることができました。

 次回のバトル設定の見どころが、新アイテムの魔導馬「轟天」ですか。さらにカオルの父のエピソードも出てくると。放映をクールではなく、序盤、中盤、終盤の3期に区切ると、今回までが序盤で主要キャラクターが紹介含めて一通り揃い、次くらいからが中盤で各キャラクターの掘り下げということになりそうですね。バトルも充実してくるみたいで、なかなか楽しみです。

●ザ・フラッシュ

 かなりいろいろ驚きの回でした。という感想の前に、グロッドにつきまして。NOVAさんから訂正情報を頂きましたが、私のほうもかなり混乱してしまっていたことを白状します(^^;。NOVAさんから頂いた情報だけでなく、ネットでもささっと検索して、グロッドはゴリラシティという文明圏から来たなんて情報もあったので、「もともと知能が優れたゴリラが軍に捕獲されて」みたいな想像をしていました。

 どうやら、ザ・フラッシュに出てくるグロッドは設定的に、このザ・フラッシュシリーズ専用みたいですね。別設定のグロッドもあって、ゴリラシティにいたグロッドもいれば、軍が生体実験したグロッドもいたり、ということのようです。とりあえず、このザ・フラッシュのグロッドは、NOVAさんが訂正して仰るような、粒子加速器実験に巻き込まれて能力を得たゴリラ、という認識にしておこうと思います。

 それと、エイリング大将、グロッドが殺したんじゃなかったんですか。あのラストだと、てっきりやられて退場なのかと思ってました。なるほど、洗脳してということですか。それなら、軍を味方につけられそう、さらに操れそう。軍がメタヒューマン対策を始めていることもあり、ウェルズ博士にはそういう手を打つ必要があるんでしょうね。

 で、今回の話。ゲスト敵役は私が見逃した第1話のゲスト敵役クライドの兄貴のマークですか。能力は弟と同じく気象操作という、かなり大規模なもの。

 まず冒頭の事件は、死体安置所の警報を知らされたフラッシュが駆けつけようとするが、ふと自分と並走するフラッシュに気が付く。それが何者なのかは分からず、とりあえず死体安置所に駆けつけると死体があった。もっとも、検死官ですが(というジョークを劇中でやっちゃってた、こんなのでもネタにするんだ^^;)。

 雷撃による殺人らしいということで、天候操作のメタヒューマンだろうということになり、シスコが早速新兵器の天候操作キャンセラーみたいな筒状の装置を出してくる。ジョー刑事に渡したのはいいですが、なんで飾り物みたいに置いておくのか。肌身離さず持っておかないから、襲ってきたマークの攻撃を防げず、まんまとしてやられちゃったじゃないか。

 しかし、攻撃を受けそうになったジョー刑事を突き飛ばして難を逃れさせたのが、上司の警部でしたか。自分の身の危険を顧みず、ジョーを助けて、自分がやられちゃった。入院先で、もしかすると回復不能の後遺症が残るかも、と言われてしまうほどの重傷。そこにジョーとバリーがいるのは当然として、見知らぬ男も心配している。

 その男に、警部は面会謝絶だというナースに、ジョーが警部のフィアンセだと紹介するのをみて、「おお、そういうことだったの」と納得。ネットで調べてみると、そのことを匂わせたシーンが以前にあったらしいのですが、私は鈍いせいか、気が付きませんでした。このドラマ、マイノリティのキャラクターが多いですな。

 バリーが、アイリスの指導をしている先輩記者のメイスンに会うと、メイスンはウェルズ博士を嫌悪するくらいに疑っている様子(「反社会的で嘘つき」は、たぶん「いかれた」よりきつい言い方だと思う、英語では)。何か証拠も既につかんだみたいで、日曜の新聞には洗いざらい載るみたい。ウェルズ博士、ピンチです。

 アイリスはエディと同棲したにも関わらず、バリーに接近して行く。今回なんとなく明かされたのは、アイリスはどうやら高校時代からバリーが意中の人だったらしいこと。それを察したのか、非常に憤懣やるかたなしといった感じのエディ。そりゃ怒るだろう、アイリスがバリーとの仲はきちんと整理したのを確認し、エディもバリーとは仲良くやっていこうとしてたんだから。

 なんかかなりめちゃくちゃになってきましたが、さらにシスコがウェルズ博士への疑いから、ケイトリンに頼んで博士を足止めし、その隙にリバース・フラッシュ捕縛用に作って作動させ、しかし取り逃がしたマシンを調べなおす。と、そこまではいいんだけど、やはり狡猾にして老獪な博士、ケイトリンの前から一瞬にして姿を消すと、シスコのところに現れる。

 そして、シスコに正体をばらしてしまい、シスコが家族と不和らしいことをうかがわせる短い会話の後、フラッシュによって未来に帰るという計画を明かし、息子のように思っていたなどと言いつつも、それなら協力したいと言い、涙すら流すシスコの胸を貫手(高速振動してた、超音波メスみたいなものなのかな)でぐっさり突き通しちゃったよ! どうすんだよ、これは! どうみても、あれじゃ死んでます。

 しかし、博士の最後の台詞、「君(シスコ)は何百年も前に死んでたんだ」って、どういうことだろう。博士が元いた未来からみて、ドラマの現時点は何百年も前ではないだろうし。

 さらにさらに、ジョー刑事を海辺で人質にしたマーク、能力を使って巨大津波で街を破壊せんとする(あれって、自暴自棄で自分もろともという感じなのかな)。アイリスと駆けつけていたバリー、ケイトリンの助言通り、フラッシュとなってダメ元で海岸線を往復疾走、風で津波を防ごうとする。そういう大事件では、愛の告白やら、アイリスに正体を知らせるのは小事として仕方ないのだろう。

 フラッシュは必死で駆けて風を起こすも、どう見ても津波を防げそうにない。どうすんだよと思ったら、フラッシュの周りの景色が変わり、自分と並走するフラッシュを見て、あっと思って止まったら夜の街の中。見覚えのある女性が、見覚えのある怒り方で叫んでいる。これは……過去に戻ったということか……。

 そーゆーことかいっ! どうすんだよこれ、をちゃぶ台に多数満載しておいて、ちゃぶ台ひっくり返したんかいな! もしかして、「実際に過去へ行けるんです!」を見せるために、こんなんをやったの? あのねえ……いやいかん、深呼吸、深呼吸。

 落ち着いて考えてみると、おそらく唯一未来の記憶を持っているバリーはシスコの死を知らない。是非ともシスコは助けてほしいけれど、頼みの未来からのバリーが知らないんじゃあ、ちと不安です。どうするんだろう。シスコを助けられたら、ついでにアイリスとエディの仲も修復しておいてくれ、バリー(^^;。

●マクロスデルタ

 好漢カシム死すの回でした。NOVAさんが予見された通りになってしまいましたね。

 皇帝が病の床に伏し(例の老化の兆しは秘匿されてるんだろうな)、神殿も封鎖され、戦線維持はおろか、防衛にも不安を覚えるウィンダミアの風の騎士団。しかし、カシムはリンゴ園を目の前に満足げな感じ。さらに息子の写真(だけど動画)に見入る。このシーンがラストで効いてくるとは、この時点では予想もせず。

 病床のハインツを白騎士キースが見舞い、ハインツはロイドをかばい、自らの兆候について口止めをする。キースは詫びをすると称していたようですが、ハインツは別の意図があると見抜いている。キースはハインツは委細承知だと思ったのか、単に不測の事態多発をどうお考えかと聞く。ハインツとしては、仕切っているロイドが大丈夫と言うからには大丈夫だろうと、ロイドを全面的に信頼して任せている模様。

 ちょっと回想シーンになって、まだ少年といった感じのロイドに付き添われるハインツが訓練中と思しきキースに手を振ったりと、3人仲が良かったようですね。今まで、側近としてのロイドの助言に信頼を寄せてもいたでしょう。なので、いつもの通りと、今回もロイドの風を信用して任せることに、ハインツとしては違和感は全くなさそう。

 しかし、キースはそれは陛下の真の風であるのかと問う。キースは先帝の真の風に触れたことがあり、ハインツの現在の風に何か疑問を抱いているのかな。他人任せの風は真の風ではないと。それでも最後は忠誠を尽くすと約束して去る。兄貴にして臣下という立場の振る舞いは難しそうです。

 一方、出撃準備を整えつつあるマクロス側では、ミラージュがハヤテとフレイアに出撃許可を得たと説明、万が一、ハヤテが暴走するようならミラージュが撃墜してでも止めると宣言。ミラージュ、安心のさせ方がどうも不器用だな(^^;。

 ワルキューレの控室では、着替えとメーキャップのようですが、下着姿になると体に線が描いてあるし、腰に多数の筒を装備しているし、なんだろうとしばらく考えてしまいました。で、「そうか、衣装チェンジのプロジェクターかホログラム装置だろう」と気が付きました。今まで、一瞬でコスチューム変えてたの、こういう装備でやってたんでしょうね。いわゆるサービスシーンのように見せかけて、小道具設定を見せてきましたか。

 美雲は歌う覚悟は決めていても、その思いも作られたものかもしれない、と他のメンバーがギクッとするようなことを平気で言ってしまう。本人は何とも思っていなさそうなところが、何か怖い感じです。支度を整えて出たらしい美雲がハヤテと会話してますが、なんだか珍しい組み合わせですな。ハヤテは、要はワルキューレは歌えばいい、俺らは飛べばいい、と割り切ったこと言うんですが、美雲が単純でいいわね、でもそれでいいのかもね、とこれまた、「おや?」と思うようなことを言う。

 どうやら、美雲はポーカーフェイスながら、内心ではいろいろありそうです。まだ3歳なのに(by ハヤテ ^^;)。その一端は美雲が語っている、フレイアより美雲の歌のほうがヴァール化に対して効力が強いのに(さらにプロトカルチャーの遺跡が強く反応するし)、ハヤテに限ってはフレイアと反応してしまうということ。これは確かに不思議ではあるんでしょうね。もしかすると、歌はパワーではない、ということなのかもしれません。じゃあ何だというと、分からないんですが(^^;。フィーリング?

 とあれこれ会話した挙句、美雲はまたもや、歌うだけなんだと宣言する。薬指と中指だけをクロスさせた手が決めポーズになってますね。自分でも真似してやろうとしたら、かなり難しくて、スポックのバルカン挨拶よりはるかに難易度は高そうです。

 そして、ハインツの歌が止まっていることを察知した今が好機としてマクロス側が出撃、久しぶりの大規模戦闘を見せてくれました。とはいえ、板野サーカスでしたか、追尾ミサイルの複雑な軌道という演出ではなく、もっぱら機銃。

 そもそも、なんで惑星アルヴヘイムを急襲するんだと疑問に思っていたんですが、戦術ライブでフォールドゲートを開き、ウィンダミア本星に到達できるということですか。次元断層に囲まれたウィンダミア本星は、ウィンダミア軍としても行き来には困るわけで、ウィンダミアがアルヴヘイムを経由して出入りしていたということなんだろう。それをマクロス側が察知して、今回の作戦になったということか。

 で、作戦開始直前に「片道切符になるかもしれん」と隊長機から各機に言い渡したりして、かなり生還率が低そうな決死の作戦であることが窺えます。これで動揺しないんだからかなりな覚悟ですが、ついこないだ、ふらっと成り行きで兵士になったハヤテも動揺した様子がない。フレイアもワルキューレも。もしかして、地球での現実の戦闘行為と比べて、マクロス世界での戦死率って、異様に低いのかも(この後の、ハヤテとカシムのガチの空戦でも、そんな雰囲気が感じられた)。うーん……謎だ。

 出撃に際し、歌の実力ナンバーワンの美雲(おそらく人気も)ではなく、カナメが「行くわよ」と号令をかけ、他のメンバーは「はい」と返事。ワルキューレのリーダーはやっぱりはっきりカナメのようですね。この辺り、かなりリアリティある感じです。しかし、いざ実戦で歌い出すと、さっきの返事の勢いはどこへやら、フレイアが歌えない。今度は美雲が即座に動いて、気合のビンタですか。猪木か、お前は(^^;。

 すかさず戦闘機で駆けつけてきたハヤテが激励、ってなかなかタイミングいいじゃないか。ワルキューレメンバーも続いて激励。フレイア、このコンボ攻撃ですっかり立ち直り、全力に攻勢にかかれるようになると。

 この戦闘でハヤテの前に立ちふさがったのは、白騎士キースではなく、リンゴ園のおじさん、カシムでしたな。どうやら、前にフレイアと並んで平服のカシムと話し込んだことで因縁ができてしまったらしい。カシム、あのとき騎士の装備だったら容赦はしないと言ってましたし。

 カシムとハヤテが戦闘に入ると、カシムは何か力を解放するかのごとくルンを光らせ高い能力を発揮、対するハヤテは前言を違えて暴走してしまう。そこを見逃さないカシムだが、例の老化の兆候が急速に進行してしまう。やはりどうも、もともと高い能力をさらに高めると老化してしまうんでしょうか、ウィンダミア人は。そもそも寿命が短いのに。

 暴走するハヤテを救ったのは、ミラージュでしたな。フレイアもサポートはしていた感じですが、ダイレクトに引き戻したのはミラージュという印象でした。無防備を衝かれたハヤテを身を盾にして守り、ハヤテ機から銃を向けられても恐れずに組み付き、直接呼びかけて落ち着かせるまではミラージュが一人でやった感じです。そこへフレイアがようやく駆けつけてきた(メンタルイメージ描写ではありますけどね)。

 ハヤテがようやく礼を言ったときに呼んだ名も、ミラージュが先でフレイアが後。このシーンでの立役者が誰なのかを物語っているのではないかと思いました。結論、このところサブヒロインからすら陥落しかけていたミラージュ、一気にメインヒロインに復帰(^^;。とはいえ、これで3人が互いに不可欠であるということが示されたんだろうな。

 戦闘再開(いや、他の面々はずっと戦ってるんですが)、そしてワルキューレの歌でフォールドゲートが開き、戦場はウィンダミア本星へ(しんがりらしき一機が「クラゲの嫁入り」なる必殺技してたけど、どういう攻撃方法なんだろう?)。ウィンダミア側は本星に突入され、激怒レベルで反撃にかかり、ワルキューレのシャトルがまず被弾、不時着。どうやら全員無事でよかった。

 などと言っている間もなく、最終形態フルパワーのカシムとハヤテの一騎打ち、カシムは白騎士の風を思わせる獅子奮迅ぶりですが、間もなく力尽きて戦闘不能に。この辺り、もしかすると白騎士キースも衣服の下の皮膚には老化を示す兆候が表れているんじゃないかといった不安を抱いてしまいました。風を人一倍読めるキースがルンの力で高い能力を出し続けているとすると、ハインツやカシムと同じことが起こっているでしょうから。

 墜落していくカシム機。しかし前方の森に不時着すれば助かりそう(というのに疑問があるけど、そういうことだとしておこう^^;)。だが、カシムは森を目の前に、突如として操縦かんを倒し、手前の雪原に落ちる。ハヤテも緊急着陸して駆け寄るも、カシムは虫の息。ヘルメットを取ると、例の老化の兆候があり、目もろくに見えていなさそう。そしてカシムが一言。

「リンゴ畑は……無事か?」

 ああ、そうだったのか、森がリンゴ畑に見えたのか、だからリンゴ畑を避けて落ちたのか、と深く納得。実際にリンゴの木の森だったかどうかは問題ではないですね。意図的な墜落直前、いつも持っていた写真通り、リンゴ畑を背に笑う息子の姿が見えていたんでしょう。そしてカシムのルンの光が静かに消え、永眠。カシムって、何かを為しそうで、特に何も為せなかったキャラクターのような気がします。それなのに、非常に重い存在感がありました。目に見える何かではなく、メンタル的に周囲に大きな影響を及ぼしていたのかなあと思ったりします。マクロスデルタ終了後にもう一度観るとき、カシムに注意してみようかなという気になっています。

●ジョジョ
 吉良吉影は静かに暮らしたい 前後編でしたが、あれで静かに暮らしているというのなら、007だって楽隠居してることになっちゃうでしょう(^^;。前編はともかく、後編が異様なくらい重かった。

 ストーリーは既に原作でよく知られているところですんで、今さらどうこう言うことはないんですが、しかし重ちーが。相手のスタンド能力が分からなかったとはいえ、おそらくは最強クラスのスタンドを操る重ちーが、ほとんど為す術もなく敗退、殺害されてしまうとは。

 触れたものを爆弾とできる吉良のスタンド能力が反則レベルの強さということになるでしょうか。しかも、触れたものを自在に爆発させられるんだけど、そのもの自体は破壊されずに無事に残るというのも、謎の強さです。吉良の説明によれば、

「この100円硬貨を爆弾に変えたんだ。そして好きな時にスイッチを入れれば相手は肉体の内側から粉々に爆破されるんだよ」

ということで、爆弾にしたものに触れたら内部から破壊されるって、なんだか北斗神拳のような。で、重ちー。前に500万円を巡って仗助、億泰ともめた回では、重ちーの性格や考え方にいまいちなじめなかったんですが、今回の前後編ではショックを受けるレベルの重ちーの悲惨な死に、観ていて最初は吉良への恐怖心が起こり、続いてふつふつと怒りがこみ上げるという、思い切り揺さぶられた感じがしました。

 遭遇した吉良との対比で、重ちーへの好感度が増したといいますか。意外な勇気も見せてもらいましたしね。重傷を負いながら、仗助や億泰について問う吉良に知らぬ存ぜぬを通すとは。中学生にしてそこまでやれるのは驚きです。両親を殺すと脅されると、結構察しがいいながら馬鹿正直といいますか、杉本鈴美の殺害犯だろうと吉良を指さして言ってしまう。重ちー、状況考えて誤魔化すとか、そういうことは一切やらない、考えもしないタイプみたいですね。

 よく分からないと言いますか、それでええんかいと思うようなシーンがちらほら。重ちーが一目見て死にかけの重傷と分かる姿で校内をよたよた進んでいるのを見た女子生徒、のん気に「どっか悪いの?」「なんか変よこの子」って、あの姿見て言うセリフがそれかいと。もしかして、吉良のスタンドでやられた外傷は、スタンドと同じく、一般人には見えないのかな? だとすると、単にふらふら歩いているだけということになり、女子生徒が重ちーを変な子扱いしたのも分かるんですが。

 それと、跳び箱に隠れた吉良が、針金ハンガーで取り違えられて持ち去られたサンドイッチの袋を引き寄せたこと。吉良のスタンドで取れる距離だと思うんですが。このとき、仗助らがスタンドが見えるとは知らないはず。

 スタンドがバレるのと、単にサンドイッチ泥棒呼ばわりされるのとでは、後者のほうが「静かに暮らせる」ので、万が一中の万が一を考慮してスタンドを出さなかったのかもしれない、と一応は考えられるとは思いますが。(でも、この後、屋外で堂々とスタンド出しちゃうしなあ……。)

 最後に全身爆発させられた重ちーの体は、その場で消滅してましたしね。吉良のスタンド攻撃の結果は誰にも見えないのかもしれない。重ちーのスタンド、一体だけが死後に吉良の上着のボタンを仗助らに届けていましたが、自立自律スタンドなだけに、一定時間は死後も動けるのかも。それにしても、ボタンという証拠、ダイイングメッセージを残すとは、重ちーもなかなかのものです。

 がしかし。杉本鈴美が空を見上げると、あの世に向かうらしい重ちーが。死んでもズダボロのままで、しかも途中で爆発四散してしまう。これはちょっと……悲惨過ぎるというか、救いが一片もないというか。ここですね、怒りがふつふつと湧いてきたのは。

 そして、杜王町の怒れるスタンド使いが集結、吉良探索、退治に乗り出すと。「おーし!」という展開ですが、よく見たらあの小林玉美サンがいません(^^;。嫌々ながらも間田敏和ですら来ているのに、億泰の父ちゃんまで駆けつけているのに、小林サンときたらもう。

 吉良の身勝手で不快な異常ぶりがよく示され、倒すべきという動機がしっかり与えられた回でした。コイツだけは許せん、必ずを倒せ! という感じで。同時に、どう対処すればいいのか分からないほどの桁外れの強さも、ですね。

 今週は、シスコが死に(まあリセットですが)、カシムが死に、重ちーが死に、と重要キャラクターが3人も死んでしまいました。猟奇連続殺人者も牙狼と合わせて2名になっちゃったし。呪われた1週間です(^^;。

●ロードオブザリング
 今週はちょっと視聴進行が停滞気味です。そうではあるんですが、設定的に気になる点が出てきました。一度目の視聴ではあまり気にせず観ていたのに。

 それはガンダルフの怒鳴り声(?)です。最初の使用は、ビルボが一つの指輪を捨てようとして執着しそうになったとき、怒鳴りつけてすくみ上らせ、しかし直後にビルボが正気に返って反省するシーン。次がボロミアが指輪に魅入られそうになったときに、怒鳴りつけて退かせ、やはり直後にボロミアが己が行いを悔いるシーン。その後、エルフからそれはここでやってほしくなかったと言われもしていました。

 どうも、驚かせつつも鎮静効果があり、しかも反省を促す効果がある、特殊な大声のようですね。一応は魔法なんだろうか、エルフが嫌がってたし。今週の美雲のビンタと似ていると言えるのかもしれない(^^;。

●鎧武

 サッカー回などのノイズ回は見て見ぬふりで視聴を続けて、ほとんどラストの感じになってきました。ヘルヘイムに君臨する王、ロシュオが配下のレデュエに倒されてしまい、こいつがラスボスじゃなかったのか、じゃあDJサガラかと思ったんですが、サガラはヘルヘイムを目を付けた種族に渡したら、後はほとんど傍観している模様。

 話は禁断の果実を体内に授かった舞を巡るドラマに移行し、ヘルヘイムの森の侵食もフェムシンム絶滅後も止まらない。プロフェッサー凌馬の策動も止まない。回数的に終盤だと思うんですが、なかなかネタが尽きない作りのようです。虚淵玄氏が脚本とのことで、そういう作りになるのも氏の特徴なのかもと思えます。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/03 (Sat) 11:31:27

K.Kさん、どうも。
夏の仕事が終わって、気持ち的には解放感で満たされていたり。
ここで話題に挙げている番組も、いろいろと盛り上がっていて、テンション挙がっている状況ですし、このまま勢いが続くといいなあ、と。

★ジョジョ

今回は、視聴した順に感想を。

まず、ラスボス吉良が本格的に暴れるエピソードに突入。日常編で知り合った重ちーが犠牲になったことで、一気に物語に緊迫感が。

元々、第4部はそれ以前に比べて、人死にが少なく、これまでの死者は、名もないモブキャラを除けば、「アンジェロに殺された仗助祖父」「チリペッパーに殺された形兆兄貴」ぐらい。
第1クールのボスがチリペッパー(音石明)なんですが、実際に戦ってみると、億泰の機転でギャグ風味の撃退をされて、強敵っぽさの割にボスとしては興醒めに終わった感。
そして、第2クールのボスエピソードとなっている、キラークイーンの吉良。彼の悪役としての特徴が、「ピンチになって成長する敵」という点。これがあるために、追いつめても逃げられて、また姿をくらませて潜まれるという流れになる、と(その過程で、また犠牲者が一人)。
ピンチになって成長というのは、基本的に主人公の特権なんですが、4部の場合、仗助の能力は最初から完成されていて、味方サイドの成長は康一君の担当。そして、成長するラスボスを描くために、吉良視点のエピソードが豊富。「マズい。このままでは私の正体がバレてしまう。自分の静かな日常が脅かさせるわけにはいかない。何とか切り抜けないと」って思考。これで、常習的な殺人鬼でさえなければ、巨悪とは言えないただの小市民マインドなんですけどね。

キラークイーンの能力は、触れた物を爆弾に変える……って、以前、フラッシュでもそういう能力を得た女性兵士のエピソードがありましたが、意図的に爆発物を選ぶことができる点で、キラークイーンの能力が優れていますね。というか、スタンド使いって、能力発現と共に割とあっさり使いこなしている感じ。康一くん辺りは、進化した自分のスタンド能力に戸惑うシーンも描かれていますが、あっさり使い方を把握して、使いこなす。フラッシュのメタヒューマンが、自分の得た超能力をコントロールするのに苦労しがちに見られるのと比べると、順応力が高いというか。

そして、第2の能力のシアーハートアタック。これは、キラークイーン本体から分離した自律型戦車ユニット。
本体の射程は短いのですが、シアーハートアタックが勝手に動いて、周囲の敵を排除してくれるので、対複数戦でも厄介になる。しかも、承太郎のオラオララッシュでも傷付かないという頑丈さを誇るため、排除も困難と。

今後もいろいろと新たな芸を生み出して、逃げ続ける吉良と、それに対処しながら追い詰めようとする主人公陣営の駆け引きめいた攻防を楽しみつつ。
でも、この吉良の潜みっぷり、秘密に気付いたものを容赦なく排除しようとする冷酷さは、フラッシュのハリソン・ウェルズ博士(本名イオバード・ソーン)に通じるものがありまして、両番組を並行して見ながら比較対照させるのも面白いな、と。
いざという時には、時間をすっ飛ばして状況をリセットさせるという能力発現も含めて。

★フラッシュ

リセット前提に、話が凄いことになってました。
ウエスト刑事を庇った警部さんの重傷、博士の正体に行き着いたシスコが博士に殺される、ウエスト刑事も脚を骨折するまで痛めつけられる、アイリスへの告白と正体バレ、そして街を襲う大津波。
ゆっくり状況を処理する間もない怒涛の物語展開で、この後のストーリーをどう構築するのか、と危惧させての時間巻き戻してのリセット。ほとんど、夢オチと変わらない強引さ、ですが、きちんと伏線は張って来ていたので、納得度は高い、と。むしろ、時間移動という大仕掛けの印象を強めるために、いろいろ盛ってきた周到さ、と。

その中でも、以前の謎解きをきっちりしてましたね。
タキオン装置を奪取するために、いかにリバース・フラッシュがトラップから脱出し、同一人物のはずの博士を攻撃しているように見せかけ、当面の博士への疑いをそらさせたか。
自分の予想は3点。「自立行動のアンドロイド説」「映像に仕掛けを施した説」「高速移動による一人二役説」。
結果的には、後の二つを組み合わせたものと種明かしされて、納得と。

まず、トラップの中に囚われたように見えたのは、ホログラム映像だったという。前もって準備された音声付き映像なので、限られたセリフを繰り返すだけという仕掛け。
そして、刑事さんを襲い、博士と格闘したリバースは、博士が素早い動きの残像を駆使して、一人二役をして見せた、と。ええと、瞬時にコスチュームをまとって敵役に扮し、自分を殴ったように見せかけて、直後に自分に戻って弾き飛ばされる演技をする。どれだけ速いんだよ、とツッコミ入れたくなりますが、瞬時に引っ越し後の散らかった部屋を片付けられるバリーとか、そもそも時間の壁を超えられるなんて話をやっているわけだから、今さら分身の術を使ったところで、ツッコミは野暮に思えてきたり。

それよりも、新たな謎は、シスコが「何百年も前に死んでいたはず」ということですね。こればかりは、今のところ、どういう意味なのか分かりません。

博士の名乗ったイオバード・ソーンという本名が、エディ・ソーンの子孫であることは明かされるのですが、シスコの謎は現状、未解明なまま、と。
なお、このシスコ、せっかくリセットで命が助かったのに、次回はコールドに拉致されて、変わらず受難が続く、と。しかも、本人もまだ気付いていないのですが、実はメタヒューマンになっていて、今回の死や危難のためのストレスが加わって、能力が発現するらしいです。ええと、「超感覚で普通は気付かないものに気づいたり、メタヒューマンの存在を感知したり、別の時間軸の記憶や光景を夢で見たり」といった調査系の能力で、ますますバリーのバックアップに磨きがかかる有能ぶりを、第2部から示す予定。まだまだ、先の話だけど、一応、シスコの超感覚の伏線は、今後、博士の正体暴きにもつながってくることに。時間がリセットされたにも関わらず、自分が博士に殺された記憶が心に呼び起こされるようで。

一方、バリーの方はタイムスリップして、マードンを放置していると大事になることが分かったので、そうなる前に手を打って、あっさりマードンを捕まえることに成功。
今回の事件はそれで解決するようですが、すぐにコールド一味が街に戻ってきて、そちらの解決に奔走することに。

残り8話なので、途中の休みがなければ、10月いっぱいで第1部が終わるようですね。第2部の日本語版DVDもレンタルが始まったようなので、英語サイト以外でも情報が得やすくなっているのも、追いかける側としては吉。
フラッシュ終わってから、次は何が始まるのかはまだ分かっていませんが、アローのフラッシュ共演エピソードが見られるとラッキーだなあ、と思いつつ。

★マクロスデルタ

やはり、ミラージュさんは、ハヤテにとっての抑え、というかブレーキの役どころですね。
フレイアがアクセル二なるのかな。アクセルだけだと、車は加速するけど止まれずに事故に至るわけで。ブレーキなしの車だと、アクセルを思いきり踏み込むのに躊躇する気持ちもよく分かります。

よって、ブレーキがきちんと機能する車なら、アクセルを思いきり踏んで、トップギアまで加速しても大丈夫ということが確定した今回。

都市ユニットに接続していたマクロス・エリシオンも、ようやく切り離して、いよいよ敵本星まで突入という段取りを経た決戦回その1、という勢いで、
これまでのくすぶり感を解消しつつ、カシムさんが散る、と。撃墜されたのではなく、力の使い過ぎで寿命が尽きた形。

今後のクライマックス戦闘で、もう一月失速することはないだろうと期待しつつ、どういう形で風呂敷をたたむか、謎をきれいに解決するかを見届けたいな、と。
自分としては、ハヤテにとってのミラージュの立ち位置、必要性を実感できたので、これで三角関係には決着がついたのかな、と思っております。保護者あってこそ成立する関係だけど、ただ、ウィンダミア人がルンに力を使いまくると寿命が削られるという今回の描写のために、最後にフレイアが無茶して、寿命を消費し尽くす可能性があることは懸念してみる。

長くなったので、牙狼と他のレスは切り分けます。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/03 (Sat) 13:32:21

つづき。

★牙狼

試練、の回。

カオルと鋼牙が、それぞれの立場(画家と魔戒騎士)で、自分の壁に向き合い、心の成長や内省の末に一つの悟りに到達した話、と。

前回の鋼牙は、さほどの強敵ではないのに「烈火炎装」という大技を放ったことへの疑問を、K.Kさんは指摘しておりましたが、物語の流れとして見ると、その前のVS零戦辺りから、相当なストレスを貯めてきていたように思えます。
零に、父親のことを揶揄されての怒りに任せての対決。
そして、前回は、「ホラーを退治し続ける魔戒騎士の指も、ホラーと同様に汚れている」という指摘を受けての動揺。
そういう怒りの情念を発現させたのが、前回の烈火炎装かな、と。

カオルに対する鋼牙への態度も、ここ数回は苛立ちが目立っていた感じですが、これも彼の心の余裕のなさが描写されたと見えます。鋼牙は基本、コミュ障なので(笑)、他人との会話でストレスを発散させることはできず、剣技の練習とホラー退治だけの日常を送ってきた。
一方のカオルにとっては、鋼牙のぶっきらぼうさ、仕事に徹して他を省みない傾向は、今回、判明したように父親のそれなんですね。元々、カオルにとっての黄金騎士の印象は、父親の描いた絵本の登場人物の思い出に通じるもので、鋼牙を父親と同一視する傾向があるんじゃないかなあ、と。

それに対して、鋼牙は父親への想いが絶大だけど、実は母親への思い出がほとんどない。これは後の外伝エピソードで母親の記憶を思い出す流れがあって、鋼牙の人間性に欠けたピースが一つ埋まるのだけど、
カオルに対する接し方が不器用すぎるのは、家族を含めて女性に対する経験が皆無だから、と。強いて言えば、後で出てくる、姉的存在の邪美ぐらい。

ともあれ、今回の試練回を経たことで、鋼牙の心にも余裕が生まれて、カオルに対して苛立ちをぶつけることも減るんじゃないかな、と思います。
次回は、人の疑心暗鬼を煽るピエロホラーの登場で、零との対立と共闘を描き、
その次は、ゲーム好きのホラーとの心理対決(ジョジョ第3部のダービー回みたいな感じ)という形で、
ホラーとの凝ったバトル話が続きます。

純粋に一話完結の、後先考えずに楽しめる回だったと記憶します。もちろん、総集編になると、掘り下げられずにカットされそうな小エピソードですけど、
各回の個性的なホラーのキャラ演出も、無印牙狼の魅力と考える向きには好評な回かな、と。

★鎧武

元々、鎧武は「仮面ライダー龍騎のような作品」を目指していた、という脚本家談がありまして、

基本的に平成ライダーという作品シリーズは、1号ライダー以外に、そのライバルとなる2号ライダー他と対決したり、共闘したりしながら、巨悪と向き合うクライマックスまでを描いた作品。
そして、その原型は牙狼の方にしっかり踏襲されていて、平成ライダーがある程度続いて、そろそろマンネリ化を恐れて新機軸を打ち出しながら迷走を始めた時期に、平成ライダーの原点に忠実に大人向き特撮として作られたのが牙狼、という流れがあります。

一方、龍騎は、平成ライダーの中でも異色作の一つで、「仮面ライダーは正義のために戦うヒーローではなく、それぞれの欲望や理想のためにモンスターを召喚しつつ、餌のために他のモンスターを倒し、他のライバルライダーと競い合って、バトルロワイヤルゲームに勝ち残ることを目指すという世界観」だったりします。
こう書いただけで、鎧武との共通点が多いことに納得できる、かと。

一応、主人公の龍騎だけはヒーローらしい正義感の持ち主で、元々は異世界から出現したモンスターから人々を守るためにライダーの力を得るわけですが、
他のライダーは、「モンスターに襲われて昏睡状態に陥った恋人を目覚めさせる」「病気で長生きできない自分の寿命を伸ばす」「戦いが好きなバトルジャンキー」「戦いをゲーム感覚で楽しむ若者」などなど、正義という概念とは無縁の連中ばかり。
そんな不毛なライダーバトルをやめさせようと、主人公がバタバタ動き回りながら、最後はそれぞれが華々しく散っていくという、どこかヤクザの抗争劇じみた終焉を迎えたり。
主人公の龍騎が、最終回の1話前に、大量発生したモンスターから子供をかばって死んでしまうという超展開にびっくり。それまで主人公と時には対立しながらも基本は共闘していた仮面ライダーナイトが、最後は主人公属性を受け継いで、バトルロワイヤルに勝利して、恋人を救うんだけど、自身は力を使い果たして、倒れる。
そして、バトルロワイヤル主催者のラスボスが、一連のドラマの果てに、自分の目論んだ不毛なバトルの終了を決意し、世界がリセットされ、ライダーバトルのないパラレルワールドで幸せに暮らす元ライダーたち、という描写で幕、と。

鎧武も、そういう原型となる物語を基盤に、善悪入り乱れたライダーバトルを展開してきたわけですが、
コウタさん主人公の物語は、最終回の1話前で終わります。
最終回は、コウタさんがいなくなった後の世界で、かつて映画でコウタが倒した敵キャラが復活して、世界の危機が再発して、かつて競い合っていたライダーたちが、残り少ないライダーの力を使って、共闘するというもの。龍騎同様に、物語のメインの主人公が交代し、そのまま、年末の最終劇場版に至って大団円という形。

ともあれ、鎧武の終盤は、龍騎同様、主要キャラがどんどん命を落としたり、戦いから脱落する中で、最後は龍騎と違って、ライバル同士の最後の決着という盛り上がり方で終結します。
龍騎の場合は、王道を外した意外な結末ばかりでしたからね。ライバルと思って、最後の決着をと望んでいた相手が、寿命であっさり死んでしまい、絶望のあまり自暴自棄な死に方をしたキャラとか、それ以前も交通事故で死んだライダーとか、自分の仲間モンスターの餌にされたライダーとか。そういうのに比べると、鎧武は王道を外さずに盛り上げるところはきちんと盛り上げていたなあ、と思い出します。
どっちがいいとか悪いとかはないですが、龍騎もその皮肉な結末が予定調和と違う独特の味だと言うこともできるし、鎧武は貴虎兄さんの脱落が残念ですけど、きっちり生き残っていて、次世代のリーダーとしての立ち位置を確保する未来があるし、終盤で一番ヒーローらしく格好良く振る舞うのがナックルで、まさかの外伝作品が作られるほどだし。

とまあ、本放送中は、ひいきのキャラを見つけて、その言動を楽しんでいた記憶が蘇ってきたり。
終盤の鳳蓮さんの大人としての仕切りっぷりとか、ヘタレだったメガネ君の奮闘ぶりとか、どのキャラにも救いが与えられたのも好評価でした。

次は、最終回感想を期待しつつ、2週後くらいでしょうかね。
で、鎧武が終われば、次は刑事ライダーのドライブの再放送かな、と期待しつつ。これはこれで、王道ヒーロー路線で楽しかった、と評価。というか、自分の中では、現役のゴースト以上に外伝を楽しみに待っているのが現状。
映像演出も、ドライブはフラッシュに通じるものがあって、「周囲が止まった世界で、超加速で活動できるヒーロー」という共通点が。

★指輪

ガンダルフといえば、ホビットでも怒鳴ってましたね。
ドワーフたちがビルボの能力を疑う最初の宴で、「誰が何と言おうと、ホビットがこの任務に適任と言えば間違いなく適任なのじゃ」と脅しつける。

そして、終盤、ビルボを城壁から突き落とそうとするトーリンに向かって、「ビルボを殺すことは、わしが絶対に許さん」と啖呵を切る姿。

一応、ガンダルフの能力の一つですが、エルフの三つの指輪の一つ「炎の指輪」の所持者であって、人々の心に勇気を灯して焚きつけることができる一方で、闇の恐怖を醸し出すこともできるのかも。
ロード一部の方では、「一つの指輪に固執する者に対して、闇をまとうことで恐れさせる」場面が印象的でしたし、
とりわけエルフ会議の方では、「指輪に刻まれたモルドールの文字をそのまま読み上げることで、警告の形にした」と。エルロンド卿が、それを嫌がっていた理由は、ガンダルフ自身の力ではなく、「一つの指輪に内在された闇の力をかいま見せたこと」への懸念だったり。

エルロンド自身、「三つの指輪の一つ、風の指輪」の所持者であり、同じく「水の指輪」を持つガラドリエル様同様、サウロンが一つの指輪を取り戻せば、まともにその影響を受けてしまう立ち位置にあるわけで。
指輪所持者としての責任と、それを身に帯びて力に溺れる危険性をもっとも知っているキャラの一人。
エルロンドとしては、そういう危険な指輪は人知れず葬り去ろうとすることを目指していた(必要以上に関わりたくない)けど、ガンダルフが人知れずどころか、多くの種族を巻き込んで、指輪の恐怖も含めて公開情報にしてしまったので、苦言を呈した形。

この辺、エルフも、そしてドワーフもそうですが割と保守的で、自分の種族に関わらないことには、基本的にノータッチで済ませようという傾向があります。
それに対して、他の種族の絆を積極的につなげようとしたのがガンダルフで、
ガンダルフがアクセル、エルロンドが慎重なブレーキ役、そしてガラドリエル様が潤滑油みたいな立ち位置。そして、指輪を持たないサルマンが一人だけ疎外された状態になって、指輪への渇望のあまり裏切ることになった経緯も見え隠れしたり。

それにしても、全編通して、「お前ら、自分勝手に考えるんじゃなくて、世界のために手を取り合って、団結しろよ」と各種族に説得して回っているガンダルフの姿は、素晴らしい爺ちゃんですな。
そんなガンダルフ様の役者が、一方でX-MENのマグニートー様だというのも配役の面白さだな、と思ったり。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/08 (Thu) 23:45:33

 NOVAさん、どうもです。

●牙狼

 鋼牙、カオルそれぞれが内なる壁を乗り越えるといった話でした。NOVAさんの仰る通り、何らかの悟りに達したようですね。ただし、最終到達点としてではなく、仕切りなおしてさらに先へ行け、みたいな感じ。

 いったん前回に戻りまして、「烈火炎装」について。飛ばされた第4回を考慮しなければ、あの必殺技が出てくるのはお手軽過ぎると感じたはず、ということから、それなら第4回を観たとしても、あそこで烈火炎装という大技が出てくるのは強さ演出のバランスとして疑問に感じているはずだ。というご指摘だと読み取りました。

 言われてみるとその通りで、表面的に「おお、この技が実は初出が第4回のなんだな」と感じてなんとなく納得してしまったんですが、納得感に気を取られて、「なぜ弱敵に大技を出したのか?」という疑問を無意識に封印してしまったようです。しかし、言葉の端々には出てしまうものなのか、NOVAさんにずばりと指摘された感じです。

 なぜ大技を、の解釈について、鋼牙が父親を侮辱されると激怒するというポイントを踏まえて考えることが大事かもしれませんね。鋼牙の父、大河(なぜ大牙じゃないんだろう?)のエピソードはまだちょっと先ですんで、まだちょっと実感はできないんですが、鋼牙は父親のことをあしざまに言われるたびにキレて、そしてストレス解消して元通りの気分、ではないかもしれません。

 なんと言いますか、釘を金づちで叩くみたいなもんで、叩かれるたびに釘は深く刺さっていくみたいなものかも。父親を侮辱されて怒りをあらわにしても(さらに相手に当たっても)、心中の怒りは決して鎮まらず、むしろ大きくなる。ただし、その怒りは強さにもつながるものでもありそう。その表れが「烈火炎装」。

 しかし、それだと最後には怒りに自分を食われることにもなりかねません。そこで今回の話につながる、と考えてみました。NOVAさんの感想を拝読する前だと、精神世界みたいな場所に現れた黄金騎士は、鋼牙の理想化された自己投影で、「俺は強い、俺は凄い、俺は無敵」みたいな慢心でもあるのかなと思っていました。それに打ち勝つわけですから、「神に逢うは神を斬り、仏に逢うては仏を斬る」を実行できて、一回り成長したんだな、という印象でした。

 しかし、父親のことが深く鋼牙の心に刺さっているとすると、あの黄金騎士は鋼牙のみならず、父親も重ね合わせた存在として出てきたんじゃないかと思えてきました。とはいえ、台詞などを考えると、父の大河と同じように普通の鋼の剣で、父親がどうやったのかを必死に追って、ということですから、父の歩んだ道を一生懸命追っているという解釈をすべきではあります。父親は常に鋼牙の側にいる。

 しかし、あの黄金騎士は鋼牙の投影でもあるのなら、父親も投影してもいいじゃないか、と勝手解釈しています(^^;。で、父が殺されたことが未だに刺さっているなら、その父を剣で貫いてしまうことで、乗り越えることもできるんじゃないか、みたいに妄想が続いております。この辺り、大河のエピソードをきちんと観てから、また考えようっと。

 カオルのほうですが、ちょっと面白い番組の内容と重なりました。「しくじり先生」なんですが、オリエンタルラジオの中田氏が過去の偉人のエピソードを紹介するコーナーがあります。今回はピカソ。多種多様な作風で、総計15万点も作品があり、ピカソが「ミュージアムを一つくれ。埋めてやる」と豪語したことがあるなんてエピソードなどが紹介されていました。

 ちょっと女性にだらしなく、次々と女性と付き合い、付き合った女性をモデルに絵を描いてもいる。そのピカソの死後、遺産を孫の女性が相続するんですが、孫は祖父のピカソを恨んでいると言っていた。なぜなんだと調べると、女性は相続後にピカソの作品を全て調べたんだそうです。目的は「自分が描かれた絵を探すこと」だったそうで。しかし、15万点もある中に一つもなかったんだそうです。それで、孫の女性は自分がピカソから愛されていなかったと思い、恨んでいると言い、ピカソの作品を売り払い始めてしまった。

 で、カオルの今回のことと重なったわけです。修復を頼まれた絵は家族を顧みない父親が描いたもので、必死で修復した結果、カオルではないものの、カオルと一緒に見上げた母親をモデルにしていたと気づいた。ピカソの孫のエピソードとは逆で、忘れていた記憶が戻ったこともあり、実は愛されていたということを実感する結末に。芸術家が誰を作品にするかは、どうも非常に重みがあることのようです。

 でまあ、鋼牙、カオルとも何かが吹っ切れて一段上がり、そのことが互いに分かりもしたという、今回はホラーの悲惨な被害者なども出ない回でした。バトル的には、今までの鋼牙で通用しない強敵の存在が示され(やたら硬いって、流牙も似たようなホラーに苦戦してたような)、鋼牙は天駆ける馬とどでかい刀でパワーアップして、そんな敵も倒せるようになった、という次回以降のお楽しみを提供してくれたなと思っています。

 次回はピエロのホラー、その次はゲーム好きのホラーですか。ピエロって、見ようによってはかなり怖くもなりますんで、演出次第では印象に残るホラーにできそう。ゲーム好きのホラーならゲームで対決して負けたほうが、なんて条件を出すところでしょうか。お約束としては自信をもって対決を迫ったゲームで負け、しかし負けてないと言い張って力尽くで挑んで、しかし倒される、といったところなのかな。ホラーもだんだんと個性的な奴が増えてくるようですね。

●ザ・フラッシュ

 サブタイトルが「巻き戻せない時間」なんですが、「いや、既に1日戻ってるじゃん」と不思議に思いながら観てみると、ウェルズ博士が事件を防ぐために過去を改変すると、代わりにもっと悲惨なことが起こると警告していて、「ああ、フラッシュの世界観では『歴史は大枠では変えられない』というものなんだな」と勝手に納得。

 フラッシュはマーク・マードンが事件を起こす前に急襲して捕らえて例の監獄へ送り、シスコはウェルズ博士と仲良くやって殺されず、とうまい具合に進むようでいて、マークの代わりにキャプテン・コールドとヒートウェーブ(ただし武器喪失のまま)が現れ、シスコの兄を人質にしてシスコに奪われた武器と同じものを作らせ、ついでに妹にもゴールドガンなる銃を作らせ(使用シーンを見ても、どういう威力でどういう仕掛けか理解できない ^^;)、フラッシュの正体がバリーであることまで自白させる、とかなり面倒なことになってしまいました。

 でもまあ、町ごと津波に飲まれるよりはマシか、という気はします(^^;。ウェルズ博士(その実体はイオバード・ソーン)は、心配になったのか、未来が変わっていないか、例のAIらしきコンピュータに尋ね、特に変化はなさそうなのでほっと一安心していたようですね。

 バリーはバリーで、これでもう安心と、戻る前の歴史ではうまくいきそうになったアイリスに接近するも、アイリスは全くその気なし。エディにバレて殴られてしまう。どうやら、マーク・マードンが暴れて大被害を出さないと、アイリスはバリーになびかないらしい。コールドとウェーブに続き、代わりの不運をもう一つゲットしてしまった(^^;。ふ、ざまあみろ、人の恋路を邪魔するからだ!

 バリーとしては不運ですが、まあアイリスとエディの仲を裂かないほうが人徳的にはよかろうて。しかも、シスコは兄と一緒にさらわれたものの、死亡をまぬかれたし、シスコは兄と深く和解もできたし、周囲には歴史のやり直しは好影響を与えた模様です。ウェルズ博士は終始、ひたすら過去を変えるなの一点張り。かなりまずいんだろうなあ、博士的、いやイオバード的に。

 前回はウェルズ博士、シスコに別れの言葉として「君は息子のようだ」と言って、ぐっさりやっちゃいましたが、今回は「君は息子のようだ」の台詞はそのまま残り、しかしシスコをスターラボに引き留めるために言ってましたな。これも、時間は巻き戻せない現象の一つなのか。

 アイリスとエディに対するバリーの立場はどうなるんだと思ったら、ケイトリンが「落雷による一時的な混乱」とか、でたらめを言ってごまかしちゃった(^^;。素直に信じるアイリスとエディも相当にお人好しかもですね。まあ、もともと仲良くやりたいという素志がありますから、当然の流れと思っておくべきなんでしょう。前と同じにやれるなら、理由はなんでもいい。

 一方、武器を取り戻した上、武装した妹も加えたコールド・ウェーブ一味、現金輸送車を襲撃するも、フラッシュが介入、コールドを離れた林に連れていく。しかしコールド、自動的にフラッシュの正体をばらす仕組みが動作するぞ(大意)と脅す。フラッシュ、どうするのかと思ったら、ばらせばいいと開き直り(たぶん、コールドちょっとびっくり)、コールドに「お前ほどの奴ならなんでも殺さずにできるはずだ、何をしようと構わないが殺すな」(大意)と迫る。

 これにはコールドも参ったようですね。コールドに高い実力があると素直に認め、かつ、その実力を見せる方法とは殺さないことだと言いきっちゃった。道徳とか倫理なんか知ったことではないコールドも、能力や知性は高いというプライドがあり、それを周囲から認められたいという欲求を持っています。知能犯に多いタイプかもしれません。そこにど真ん中直球を入れちゃった。こうなるとコールドも後へは引けません。強敵と目する相手から認められた嬉しさもあります。確約はしませんでしたが、たぶんコールドは今後は人を殺さないでしょう。

 代わりの約束なのか、しばらくはという限定付きながら、フラッシュの正体はばらさないと宣言し、フラッシュが納得して去るという結末。めでたしめでたしと言いたいところですが、そうは問屋が卸さぬのがフラッシュシリーズですな。

 アイリスの先輩社員にして、ウェルズ博士を洗っていたメイソン記者のところへ、突如としてリバースフラッシュが現れ、メイソンを殺害。メイソンが収集したデータを削除し、周囲の痕跡を回収して去ってしまいました。もしかして、シスコが生き残る歴史ではメイソンは死ぬ運命なんだろうか。

 ウェルズ博士、何食わぬ顔でバリーにコールドを逃がしたのは、少なくともそのときは最善と判断したのだろう、と「それでいいんだよ」言わんばかり。しかしそのとき、バリーが見ていたモニターにメイソンの事件が報じられている。ウェルズ博士に悟られぬようオフにして去り、ジョー刑事にウェルズはジョーの推理通りだと告げる。ラストになかなかの仕込みをして来週へ、とザ・フラッシュは必ず来週も観たくなる仕掛けをしてきますね。

●マクロスデルタ

 ウィンダミアに降下して、徒歩で地上を進むデルタ一行。目的地の位置、距離は把握できているらしい。ターゲットの破壊方法も戦術ライブで共鳴させて、と全て承知している、すごいぞ(歌ってるような余裕ができるかどうか知りませんが ^^:)。派手に空戦で制圧するといった戦法ではなかったようです。考えてみれば当たり前か、小国とはいえ敵の本拠地ですからね。大戦力を一気に投入できない限り、ゲリラ戦術、隠密作戦になるのは当然でした。

 デルタ側は少数の戦力をさらに分散して進むという、惑星ヴォルドール潜入のときと同じ戦術のようで、もしかして常套手段、得意な戦術だったりするのかな。今回は浮遊バイクのような乗り物まで用意している。ウィンダミア側も同じ手は食わないぞと、効率のいい捜査体制を敷いている模様です。

 などと思って観ていて驚いたのなんの、「ハヤテ、お前いつルン生えたんや!」となりました(^^;。ハヤテの垂らした髪の先に星型のルンがついていました。先週にはなかったはず、あの短時間で何が、と頭が混乱しましたが、よく考えたら敵地への潜入ですから、敵地の人に変装するのは当たり前でした。よく見ると、フレイア以外のワルキューレの頭にもハート形がついてたりしてました。

 それはそれとして、フレイアはさすが生ま育った星、さらに土地っ子、間道も把握していて、サクサクと道案内して進んでいきます。しかも楽しそうですらある。一応は敵地、すなわち自分の故郷に対する破壊活動のはずですが、古代テクノロジーベースの風の歌の巨大増幅・拡散装置の破壊だけということが周知徹底されているのか、フレイアに作戦参加へのためらいは微塵も見られないようです。前にもちょっと思ったんですが、この時代の戦争って、やっぱり戦死などが極端に少ないんじゃなかろうか。

 地球の古代なんかでも、未開拓の土地が有り余ってると、横暴な権力者でも土地より民を大事にしたらしいですから、宇宙移民という行けるところが極端に広大という状況では、戦争だろうが何だろうが、人が死ぬのを避けるのが第一という常識になってるのかもしれません。

 故郷に近づくと、フレイアはまだ小さかったころを思い出したりもしています。地球の軍人さんとやらに、いいもの貰ったりして、かなりいい思い出がいっぱいあるみたいですね。なんだか、破壊活動に来ているというのを忘れそうなシーンが続出です。だけどフレイア、崖の近くで歌ったり遊んだりは危ないよ、と高いところが怖い私は思ったりも(^^;。

 カナメ・アラドコンビは放棄されたらしい統合軍基地に立ち寄って物資漁ったり、はまあ普通に軍事行動だけど、残るワルキューレ一行はまるでピクニックみたいに、缶詰のお食事してる。うーん、楽しそう。本当にこれは戦争なのか? 美雲さん、好き嫌いはもちろん、食べず嫌いもいけませんよ、それと雪玉を背中に入れられたくらいで顔を真っ青にしないの(^^;。

 と思ったら、ミラージュとフレイアがサシで話し込んでたりするし。ああ、ハヤテが偵察に出たのか、たぶん見つからないような、安全なルートを探すんだろう。ミラージュとフレイアの会話、どうもミラージュがヒロインの座争いを投了するかのよう。フレイアが前回の「ハヤテが暴走したら自分が撃つ」なるミラージュの宣言を褒め返したりはしてるけど、そこを褒めてもなあ、という感じです。が両者、「ハヤテのこと」でハモるという、引き分けフラグを立てたらハヤテが駆け戻ってきた。

 空中騎士団がデルタ一行を発見して、急襲してきましたか。もしかしてハヤテ、偵察に出て、逆に見つかっちゃったのか? ウィンダミア側、現実の地球でも実用化されている、ムササビみたいなスーツの飛行装備も使って襲ってきました。現実にあるのだと着地はパラシュートを使いますが、そこは能力の高さが売りのウィンダミア人、急降下してきてしゅたっと降り立つとは、さすがです。

 が、ワルキューレチームは美雲が隠し持っていた能力を全開、一人で数名のウィンダミア戦闘員を瞬く間に叩きのめしてしまう。なんちゅう強さや。とても3歳児の戦闘技術とは思えません(^^;。生体フォールド波の歌の能力、身体能力の高さを考えると、美雲のクローン元はウィンダミア人なのかな。クローンとして生まれて、サイボーグ化したという可能性もあるだろうか。

 さらに、スカートの中からジェット噴射してジャンプ。前回、腰回りに多数装備していた筒、こういう機能があるようです(ホログラム投影機兼ジェットエンジンか?)。しかし美雲の奮戦もそこまで、ロイドが現れて呪文のような言葉を言うと、美雲は動きが止まり、あっさりと当て身を入れられて気絶。そんな呪文知っているとは、ロイドは何をどこまで掴んでいるのやら、やはり不気味な一面がありますね。

 一方、ハヤテチームはボーグに機銃掃射され、動きを止められます。ハヤテら3人の周囲に大穴が多数穿たれるような攻撃で、しかし3人にかすり傷すらなく、意図しての威嚇射撃であることは間違いないでしょう。ボーグの射撃能力は異様に高いようです。その後の会話から、カシムの死がハヤテらのしたこととボーグは思っているようですね。実はヴォルドールで仲良くなってました、なんて知らんだろうから仕方ないか。

 そして、ウィンダミア側は捕らえたハヤテが、あの次元兵器投下事件のライト・インメルマンの息子だと知ることになる。いきりたつウィンダミア若手ですが、何が起こったのか見せようということになる。反応弾投下現場に近づくと、フレイアの様子がおかしくなる。何か感じるものがあるんでしょうか。

 そして、巨大な半球状にえぐれた大地にたどり着いてしまう。ここで大勢死んだと、改めて事実を知らされる。フレイアはさっきの幼いときの記憶の続きが、故郷を焼き尽くす大爆発だったと思い出す。それでも歌おうとするフレイアと、激しく怒るボーグたち。観ていて、ここでどーんと突き落とされた気持ちになりました。この直前まで、やたら楽しそうだったり、軽快なバトルだったりと、気分が上がるような展開だっただけに、物凄い落差で突き落とされたような感じでした。こういう演出、個人的には高く評価します。

 ロイドは神殿へ向かうと言い、残る一行はライト・インメルマンがコックピットで発見されたというVF-22へ。でも、ロイドが向かったのは自室、そこでは美雲が捕らえられていて、ロイドは美雲を星の歌い手と呼びかける。あれ、さっき美雲を呪文でフリーズさせたのって、ロイドが内緒で行ったの? どうなっているの? というところで次回へ。うーん、確か後3回だったような。どうやって話を畳む気なんだろう。

●ジョジョ

 やはり原作で既に明らかになっている作品ですから、NOVAさんに先行解説して頂いた通り、吉良がいかに難敵であるかを見せつけられた回でした。どこへでも爆弾を仕掛けられ、しかも爆発するのが触った側だという反則レベルのスタンド能力に加え、単純ながら敵を温度で識別して襲うミニ戦車、しかも硬くて承太郎のオラオララッシュでも破壊できずという(原作では数ページに渡って殴り続けたとかネット情報に)、どうすんだよこれ的な代物まで持ってやがる。

 なんかもう、吉良のスタンド能力がややこしい気がして、ちょっと頭を整理しようとウィキペディアの吉良の項を見てみたら、吉良の強さが超どうすんだよこれレベルで絶望したという(^^;。吉良の秘密を知ったものを必ず爆破してしまう、しかも時間を操るので、時間停止能力を以てしてもどうしようもない、何がどうあっても対象が必ず死亡するというスタンド能力ですね。とりあえず、アニメ現時点ではまだ吉良にない能力のようですが。

 NOVAさんからは吉良の能力が進化するとの情報で、猫草鉄砲とか含め、どうやら吉良は困り果てるたびに強くなるという、サイヤ人みたいな奴のようです。とりあえず今回の話に限っては、進化したのは康一のスタンドで、3に進化してましたね。進化して人型になり、喋るようにもなったんだけど、どうも態度が悪い(^^;。

 しかし、能力がシアー・ハートアタックに対して天敵となるようなもので、重力を局所的に強めるんでしょうか、ミニ戦車を地面にめり込ませるほど押さえつけて止め、連動する吉良の左手も押さえつけるという、急所に一撃食らわせるような反撃でした。思わず「おーし!」と呟いてしまいした。

 しかし、そこに至るまでの康一が、一時的にせよ、ちょっと情けなかったりもしました。まだ高校生ですから、当然といえば当然ですが、いわゆる上から目線だと思い込むと、客観的な状況より目線が気になってしまい、それ基準で考えて行動しようとしてしまったりする。要は我を張るということですね。

 しかしさすがに資質的には賢明な康一、自分が失敗したと理解するや、自分の勝手な行動を反省するも落ち込んで時間を浪費することはなく、今まで得た情報から最適な戦略を考えて実行、しかもこれが駄目なら次の手と、すぱすぱ切り替えていくのはなかなか見事でした。しかも、なんかスーパーサイヤ人化みたいにもなってるし(^^;。

 最後の策が、「ドジュウ」という高温を表す効果音文字ですかー。うーん、音でも温度が感じられるんだ(駄目だ、考えては駄目だ)。しかし、最後の策も失敗、万策尽きるとさすがの康一も慌てるしかできなかったようですな。そして、エコーズACT3頼みの展開に。で、運よく勝っちゃった。

 エンヤ婆が弓と矢を持っていたということは、スターダストクルセイダース編でも弓と矢でスタンド能力者を大量に作ってたということになりますね。スターダスト編ではDioの魅力、かつ寄生肉芽による強制でスタンド能力者はDioの部下としてまとまり、振る舞っていたわけですが、このダイヤモンド編ではスタンド能力者が続々と生み出されるものの、ほとんど全員ばらばらに動いてます。

 しかし、それが吉良の存在を目立たせなくしていると考えると、吉良が「静かな生活」を望んでいることから考えて、スタンド能力者は吉良の思惑通りに動いているともいえそうです。スターダスト編がDio正規軍との戦いだとすると、このダイヤモンド編は吉良ゲリラ軍との戦いみたいな感じになるでしょうか。強さのインフレを避けて長く続ける工夫として、今さらながらですが、なかなかのものだなあという感じがします。

●ロードオブザリング

 そうか、ガンダルフの魔声(仮称)はホビットでもありましたね。指輪に魅入られた者を正気に返すのではなく、ビルボを侮るドワーフらを怒鳴りつけただけという印象があったので、同じものと意識できていなかったようです。

 ホビットを呪うと死亡フラグというNOVAさんのご教示を聞いたお陰で、ボロミアが戦死する直前に、フロドに向かって呪いの言葉を吐いたシーンにしっかり気づき、かつ印象に残りました。「あ、ホビットを呪ったぞ! そうか、この直後にオークが襲って」と納得した次第です。

 それはさておき、「旅の仲間」を日本語字幕で視聴をようやく完了、「二つの塔」を日本語字幕で視聴中です。「旅の仲間」の1回目の視聴では、情報量に圧倒されて目が泳ぐような感じで観ていたようで、2回目になるとちょっと印象が変わったりしています。

 指輪を火口に投げ込むべく結成された異種族混成旅団ですが、最初の印象では結成前の会議で揉めたりとか、終盤でのボロミアの一時的な乱心とかの印象が強く、結束が緩んだ一行が、オークの襲撃などで半ば自壊するように別れた面がある、といった印象を持ってしまったんですが、改めて観なおしたら全く間違ってました(^^;。

 オークの襲撃で分かれ分かれになったら、アラルゴンらはさらわれたピピンとメリーを必死に追っているし、精神的な結束はいささかも緩んではいませんでした。まだこれから観なおす分も記憶を辿って考えると、むしろ一行が分散してしまったのは結果的にはよかったみたいですね。

 指輪をひたすら火口へと運ぶフロド一行を助けるかのように、他のメンバーが動いているように思えてきました。例えば、オークにさらわれたメリーとピピンも不運を幸運に変えています。人間の襲撃を受けて混乱したオークの隙に乗じ、からくも逃れたら木の精みたいな集団と出くわして、ついに仲間につけることに成功しています。この出会いがなかったら、情勢がどう悪化していたか分かりません。

 不運にも分散したんだけれども、各々が再集結しようと頑張っていたら、思わぬ幸運や成果を呼び込んだような感じです。なんと言いますか、正義は勝つ、ってこういうことなんじゃないのかと思えるような、いい感じです。

●鎧武

 大ラスに来て、ストーリーが激変といっていいようなペースで進んでいます。プロフェッサーが黄金の果実を手にしたと思ったら失うわ、戒斗は無謀にも果実を口にしてオーバーロード化するわ、自信満々だったプロフェッサーはその戒斗にやられて退場するわ、話に加速装置が働いたかのようです(^^;。

 最初の女となった舞が時間を行き来して歴史を選ぶみたいな感じのことが明かされ、初回に最初の女のいでたちで出てきたのを思い出したりしました。確か、ベルトを手にすると過酷な運命が待っている、といった警告をしていたかと。

 ここへ来て、初回の意味深な舞の台詞は、こういう結末を知っているからこそのものだったし、時間を行き来できるからこそのものでもあったと、ようやく納得感が得られたりしています。

 ラストに近くなるまでの途中、「話を畳みにかかるまでは、一話完結ものに近いんだろう」などと思い違いして、結構見逃したものがいろいろあるので(のはず)、結構後悔していたりします。平成ライダー物を甘く見ていました。平成ライダーの竜騎などは、話がかなり複雑でシリアスなのは知っていたはずなのに。しかし後悔しても始まりません。たぶん来週放送の2話が最後だと思いますんで、どうなるか楽しみです。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/10 (Sat) 11:42:18

9月に入って、少し涼しくなったかな、と思いつつ。

★ジョジョ

吉良ゲリラ軍という表現は、言い得て妙と思いましたね。
実際、第3部はDIOを頂点とする刺客軍団VSジョースター側のバトルがメインで、敵味方の構図が明確。戦争状態なので、双方ともに日常生活を捨てて、互いを倒すことを主目的に考える作風。
一方、第4部は、戦争というよりもゲリラとかテロリストみたいに、日常生活を脅かす相手に対して、居合わせたスタンド使いが個々に対処する形。吉良側が別に組織を結成しているわけではない一方、仗助たちも必ずしもチームではない。第3部の「ジョースター一行」という集団活動に対し、第4部は「リーダーの承太郎」と「仗助&康一の友人および知人たち」が緩やかな結束の連絡をとりあう、せいぜい「互助会」程度の付き合い。

もっとも、ゲリラという表現は的を得ている一方で、吉良が頭につくことは(第3部のDIOとの対比があるにせよ)、否定的にならざるを得ません。
吉良って、ラスボス的立場にしては、驚くぐらい孤立したキャラなんですよね。一応、猫草と遭遇して、アイテム的に利用することはしますが、吉良自身が自分の身を守るために他のスタンド使いと協力して事に当たることはしない。それ以外は、吉良の父親がこっそり息子を守るために、スタンド使いの刺客を雇う的な話があって、少し第3部的に見えたエピソードもあったのですが、吉良の魅力って言って差し支えなければ、「孤軍奮闘で日常を守ることに苦心している」という一点かなあ、と。

よくあるバトル物だと、敵側が組織を結成していて、日常生活を営んでいる主人公側にちょっかいを掛けてくる。それに反発する主人公が、防衛のために仲間とチームを結成して迎え撃つか、敵組織の野望を粉砕するために孤独な戦いを開始するか、が王道なんでしょうけど。
吉良の立ち位置は、「殺人鬼」という一点を除けば、本当に主人公的というか、他にあまり例を見ないと思っています。

ともかく、一人で多くのスタンド使いの追跡をかわさなければいけないという吉良の追い詰められっぷりと、そこからの逆転逃走という視点で楽しめればいいかな、と思っています。
連載中は、そこまで達観できず、主人公チームがなかなか結束せずに、吉良を追いつめるのに一致団結しないストーリー展開にやきもきしていたものですが。
そもそも、音石明のケースがあったために、吉良もラスボスではなく、一時的な中ボス程度に考えていて、あっさり倒されると思っていました。
アニメだからこそ、オープニングなんかで巨悪っぷりを早めに感じられる演出になっていますね。

★フラッシュ

時間がリセットされて、もう一度、同じ日を繰り返す展開なわけですが、
バリーが博士の警告を無視して、マードン逮捕にさっさと動いてしまったために、いろいろと変化が生じたのが、前話と比較して面白いな、と。

まず、マードンが事件を起こせなくなったので、警部さんが怪我をせず、ジョー刑事も無事で、シスコも兄の誕生日に出席することになった(よって、マードンの天候操作を封じる機械は作られないことに)。

この後、歴史の変化に注目して、追っていくと、

1.マードン逮捕のために、リンダとのデートをすっぽかす形になって、彼女とはあっさり破局。よって、デート中にアイリス・エディのデートと遭遇して、エディが「バリーとアイリスの親しげな様子を見て嫉妬する展開」はなし。
アイリスも、「バリーとリンダの付き合いを見て、無意識にもやもやして、バリーに絡もうとする心情のブレ」を示さず。

2.バリー、マードン事件解決後に、リンダと別れたことをきっかけに、アイリスに絡む。アイリスの前でフラッシュになったことや、アイリスが自分を好きだったという告白の記憶があるために、上手く行くと確信していたんだけど、相手の微妙な心情の流れを意に介さず、独り善がりな言動になって、アイリスに避けられる。

3.シスコ、マードンに対抗するための天候操作抑制装置の代わりに、コールドの妹リサのためのゴールドガンを作らされる。

4.メイスン記者、アイリスに「ウェルズ博士が怪しい記事の取材協力」を要請しようとしたけど、バリーとの件で不機嫌になった彼女に、話すきっかけを与えられず。

5.メイスン→アイリス→バリー→シスコという流れで、「ウェルズ博士が怪しいから調べる」という動機が絶たれる。よって、シスコが博士のことを調べる展開にならず、博士がシスコを殺害する展開もなし。まあ、代わりにシスコはコールド一味に捕まって、博士を調べるどころじゃなかったんだけど。

6.博士、自分の秘密を探っていたメイスンを殺害。これは、歴史が変わっていなくても、当然殺害していたんだろうけど、メイスンがアイリスに話していたら、アイリスも殺害されていた可能性が。ついでに、シスコだけでなく、ケイトリンも殺されていた可能性があったわけで、今回は結果的にメイスン一人の犠牲で済んで良かった形に。

7.バリーの正体、アイリスではなく、シスコを通じて、キャプテン・コールドに明かされることに。これによって、コールドがバリーに恋心を抱く……わけではないけれど、後に両者の協力、ひいてはフラッシュ第2シーズンを経て、スピンオフ作品「レジェンド・オブ・トゥモロー」でのコールド主人公化、ヒーロー化路線への伏線に。

あと、ケイトリンが、バリーのために、アイリスとエディについた嘘「落雷による一時的な精神障害」ですが、これは一話の流れを受けての説明です。
実は、バリー、一話で粒子加速器の爆発事故に遭遇した後、「半年ほどの意識不明昏睡状態にあった」わけです。その間に、アイリスはバリーの心配をしながら、スターラボに収容された彼のお見舞いなんかを度々していたのですが、その際に彼女を精神的にフォローしていたのがエディ。そして、バリーが半年ぶりに目覚めてみると、アイリスとエディがすでに付き合い始めていたという状況。
そういう背景があったために、ケイトリンの今回の嘘は、エディとアイリスには十分納得できる話だったわけですよ。
半年も昏睡状態にあったのだから、後遺症で一時的におかしくなっても仕方ないよね、と。

さて、次回は、スターウォーズのマイク・ハミルが、トリックスターというヴィランとしてゲスト出演する回。彼は以前のフラッシュでも、トリックスターを演じていて、その時のフラッシュを演じていたのが、今作でのバリーの父親役の人。
さらに、今回はマイク・ハミルの息子役で二代目トリックスターが登場するそうで、「収監された先代フラッシュ&トリックスターと、その息子の二代目フラッシュ&トリックスター」の父子共演劇という体裁。

フラッシュ劇中でも、たびたびスターウォーズネタが挙がって、いろいろと楽しませてくれますが、今回のキャスティングも、それだけで楽しそうだなあ、と。

★マクロスデルタ

戦闘機の空中戦は先送りで、物語の焦点が「ハヤテ父の次元兵器投下の謎」と「ロイドの計画」の二点に絞られてきたかなあ、と。

ライト・インメルマンの件は、地球側だけでなく、ウィンダミア側でも、次元兵器投下の大罪人扱いになっていることが今回判明しましたが、カシム辺りの年配連中は、別にインメルマンの名前を聞いて憤るでもなく、若手だけに向けられた情報操作が行われたようです。
全てをインメルマンのせいにして、真相を隠そうという動きが、両軍それぞれにあった模様。

一方、空中騎士団タカ派の筆頭ともいうべきボーグさん。彼がここまで攻撃的に振る舞ってきた事情が判明。そうか、次元兵器で家族を殺されていたのか。そりゃ、怒るのも無理はない。
これまでは、やたらとワルキューレなんかに突っ掛かってきて、ハヤテ機に阻止される小物臭程度に思っていたのですが、ここに来て、急に射撃の力量とか、激怒しながらも上からの命令には従う軍人としての姿勢とか、持ち上げられたかなあ、と思います。

白騎士のキースは、ハヤテのライバルという立ち位置ではなく、ロイドとの絡みに焦点が当たるようなので、ハヤテとボーグの方がライバルとして成立する気配かな、と。

3歳児アイドルを拉致監禁して、縄で縛るという事案行為を行ったメガネオタクのロイドさん。このまま、美雲ちゃんとハインツ君を遺跡兵器に接続して、「最終決戦兵器プロトロイドカルチャー起動」なんてことになったら、ラスボス街道まっしぐらですね。
風呂敷をたたむとしたら、諸悪の根源としてロイドが全て悪かったってことにすれば、ひとまず物語は解決しそうな感じ。

最悪な展開は、テレビ版では解決せず、続きは劇場版でね、という展開。
まあ、テレビ版とはパラレルな劇場版という可能性も十分ありますが(マクロスFみたいに)。
マクロスFでは、シェリルのマネージャーだったメガネ美女のグレイスさんが、諸悪の根源という形でケリを付けたテレビ版と、
彼女の背後に、失踪したとされていたギャラクシー船団の陰謀があって、グレイスさんは最終的にギャラクシー側を裏切って、シェリルを助けて命を落とす「綺麗な立ち位置になった」劇場版と、二種類の展開が。

これに基づくなら、デルタもテレビ版のラスボスはロイドさんが担当して、劇場版ではもう一段階、踏み込む形も想定できるかなあ、と。

いずれにせよ、ジョジョと並行させて見ると、吉良の声優の森川さんがアラド隊長役でもあるため、実はラスボスはアラド隊長だったという妄想も湧いて出てきたり(笑)。
声優ネタだと、クレヨンしんちゃんの父親ひろしの声優が、森川さんに代わったことを踏まえて、「父ちゃんが別人になった」話もありますが、この件をあまり突っ込むと重大なネタバレになるので、匂わす程度に。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/10 (Sat) 13:52:10

つづきです。

★牙狼

ホラーそれ自体よりも、ホラーの能力で本音を引き出されて、笑いながら暴れ回る人間たちの姿の方が不気味で怖かった印象の回。

魔戒騎士は、ホラーの精神操作の影響には耐性があるようで、荒れ狂う鋼牙や零の姿は見られませんでしたが、
もしも、前回の試練を克服していなければ、鋼牙は危なかったかもしれません。

カオルはホラーの影響で凶暴化。
これを見て、「女優さんも大変だなあ」と思ったのが当時の記憶。

カオルのピンチに、まずは零が登場し、その後で少し遅れて、本命の鋼牙が駆けつける流れが出てきたかな。

★鎧武

舞については、歴史を変えようと思って過去にタイムスリップしても、干渉が限定的なものに制約されているため、重要な警告をしようとしても断片的で思わせぶりなメッセージしか伝えられず、結局、歴史のつじつま合わせにしかならない、という結末がリアルでいい、と当時は思ってました。

まあ、今はこのタイミングで、フラッシュを見て、「過去を変えたがために生じる歪みとかの面白さ」を知ったわけで、どっちがいいってことでもないのですが。

鎧武の歴史改変で一番印象的なのは、「第1話冒頭」で、鎧武陣営とバロン陣営が戦国武将的な決戦を行うのを、ミッチ(龍玄)と貴虎兄さん(残月)が二人で見守っているシーン。
最後は、そういう光景に帰結するのかと本放送中は思っていましたが、結果的に貴虎兄さんがミッチに倒されて行方不明になってしまったために、冒頭のシーンは単なるイメージ映像でしかなかった形。

まあ、鎧武とバロンの一騎討ちで大筋が終わるという結末には至ったわけですが、
最後は、日本の戦国武将バトルから、北欧神話と日本神話を混ぜた伝説になるという壮大な結末。そして、地に足ついた日常に回帰しつつも、それを脅かす敵、と。

それと、今の平成ライダーは9月に番組が終了して、その後、年末の劇場版で、後日譚的な最後の戦いを描く流れが定着しております。
テレビ版では不完全燃焼だった貴虎兄さんは、そちらで大活躍。プロフェッサーとの因縁も、そちらでしっかり描かれる形になってました。
テレビでは、独り善がりな研究者として舞殺害にまで及び、ミッチを絶望させた挙句、戒斗の怒りを買って倒される結末でしたが、
年末劇場版で、宇宙から来た侵略者の手で復活を遂げます。それに立ち向かうのが貴虎兄さんで、「プロフェッサーの野心で歪んだ正義を、侵略者に歪められた凌馬を倒すことで亡き友への手向けにすること」で因縁昇華。
最後は、倒されたプロフェッサーが「さすがだ。それでこそ、ぼくが見込んだ貴虎だ」と笑顔で消滅する戦極凌馬。テレビでは見られなかった二人の決着が見られて満足、と。

ミッチの方も、テレビの終盤は散々でしたが、最終回から年末劇場版にかけて、過去の過ちを乗り越えて、新世代のヒーローとしてコウタさんの後を継いで戦う姿が描かれ、呉島兄弟のファンにとっては報われた作品だった、と。

★ホビット

先ほど、声優の森川智之氏のことをネタに挙げて、ちょっとwikipediaで調べてみると、ビルボ・バギンズの吹き替えも彼だったんですね。

すると、吉良がビルボの悪堕ちした姿? 女性の手を切断して、「いとしいしと」なんて話し掛けているビルボの姿が浮かび上がって、苦笑い。

それはともかく、ホビットにおいてトーリンが執着したアーケン石、そしてロードにおける一つの指輪。どちらも権力の象徴であると共に、執着しすぎると不和と争いの元になるという。
ガラドリエルの奥方が、フロドの心に対して「お前はこの森に災いをもたらした」という脅し的なことを訴えるのですが、結果的に、指輪がフロドと共に、サムを除く仲間から遠ざかったことが吉になったみたいです。

何しろ、ホビットを除く種族は、指輪の魔力になかなか打ち勝つことができないのですから。
ホビットは、指輪と全く関わりがない種族という前提があって、物語冒頭でも「三つの指輪はエルフに、七つはドワーフに、九つは人間に与えられた」ということが語られ、それを統べるのが「一つの指輪」だから、結果的に、一つの指輪を持つ者が他の種族に多かれ少なかれ、影響力を行使できるわけですね。
でも、逆に言えば、指輪を与えられることのなかった種族であるホビットこそが、そういう呪縛からある程度、自由でいることができた。

この辺の背景設定を、物語と絡めて深読みするのも、なかなか楽しいなあ、という作品。
そして、サウロンに対抗するのに、各種族がいさかいを捨てて協力することが必要だ、と主張するガンダルフにとって、どの種族にも警戒心をもたらさず、友好的に振る舞える「小さき人」こそが、ある意味での切り札になったのは間違いないわけで、

木の髭を初めとするエントたちも、ホビットとの交流あってこそ、サルマン戦に臨んだ、と。
英語圏では「うさぎの足」というのが幸運をもたらすお守りという言い伝えがあるのですが、ホビットの語源の一つにラビットがあって、元々は「地面の穴に住むウサギのような種族」という起源も語られたり。
指輪が不幸と不和をもたらし、ホビットが幸運と和解をもたらすという解釈が、物語上は成り立つな、とも。

★DCドラマ

先日、海外ドラマを特集した雑誌を購入いたしまして(日経エンタテインメントの季刊別冊)、付録のDVDで「レジェンド・オブ・トゥモロー」と「スーパーガール」の一話を見ることができました。

前者は、アローやフラッシュに登場したサブヒーローや敵役がチームを結成して、時間を超えて巨悪に立ち向かう内容。
後者は、スーパーマンの従姉の女性が、スーパーヒーローとなって新たに活躍する話。こちらも18話で、別の世界からフラッシュが迷い込んで共闘する内容。

この9月から、本国ではフラッシュも第3シーズンが始まったようですが、
その前の第2シーズンのテーマが、「パラレルワールド的な異世界からの侵略者ズームと対決する形」。

フラッシュで共闘したファイヤーストームと、敵役のキャプテン・コールド&ヒートウェーブ、そしてアローに登場したアトム(フラッシュ日本版でも次々回にゲスト出演)、アローで死から復活したホワイトキャナリー、そしてフラッシュ第2シーズンの序盤に出てくるホークマン&ホークガールがチームとなって、タイムマシンに乗って時空を股にかけた冒険を繰り広げる内容。

この辺のリンクの仕方が非常に面白そうだな、と思いながら、まあ、1話を視聴してみた次第。

面白いのは、やはりフラッシュでも知っているコールドですね。
「俺たちは悪党だ。ヒーローなんて柄じゃない」と言いながらも、「要は、そのヴァンダル・サベッジって悪党をぶっ潰せばいいんだな。どっちが真の悪党か思い知らせてやるのも悪くない」なんてツンデレ。

で、タイムマシンで過去に戻ったのをいいことに、「これを利用すれば、モナ・リザの絵を高い値がつく前に買い取って、持ち帰ることもできるって寸法だ」とか、悪党らしいセリフが楽しい。

ファイヤーストームは、フラッシュでも登場したシュタイン教授と、もう一人がロニーではなく、別のキャラ。ロニーは、フラッシュ第2シーズンに入る際にいろいろあって交代、別のパートナーと組むことになるわけですが、まだコンビの連携ができていないようで、
「時間旅行か、素晴らしい各戸と大いに乗り気の教授と、「そんなややこしいことには付き合えない」というパートナーの間で意見が衝突。教授は、無理矢理、相棒に付き合わせるために、眠り薬を飲ませて拉致。タイムマシンに連れ込むという展開。フラッシュで出たときは、まだそこまではっちゃけたキャラじゃなかったのになあ。
フラッシュ第2シーズンでも、ウェルズ博士がいなくなった後の序盤のチームの柱みたいな形になるようです。

アトムは、フラッシュで登場してから語るとして、

ブラックキャナリーとホワイトキャナリーは、先に解説しておきます。元々は、アローの恋人ローレルの妹サラが暗殺者組織に誘拐され、戦闘技術を仕込まれたのがブラックキャナリー。その後、組織から脱走して、アローの協力者になったのが殺害されてしまいます。
その直後ぐらいが、フラッシュで前にゲスト出演した時のアローでした。大切な仲間を守れなかった想いが、バリーに対する厳しい言葉となって現れていた、と。

その後、サラの姉のローレルが妹の後を継いで、二代目ブラックキャナリーとして戦うことになります。この姉が、フラッシュ19話にゲスト出演して、シスコと交流することに。つまり、18話と19話は、8話以来のアローとのクロスオーバーエピソードになる、と。

さらに、その後、死んだ妹のサラが魔法の泉の力で復活することになるわけですが、姉がすでにブラックキャナリーとして活動していたので、初代は新たに白いコスチュームを身につけて、ホワイトキャナリーに。
そのホワイトのスーツを渡される時に、姉が「友達のシスコに頼んで、用意してもらったの」というセリフがあってあって、ニヤリとする瞬間。

このシスコさん、キャナリー姉妹だけでなく、フラッシュ第2シーズンではホークガールとも共闘したり、主人公のバリーを差し置いて、ヒーローというかヒロイン交流に勤しんでおります。ヒーローオタク冥利につきるというか、発明家として作品を股にかけて、いろいろ頑張っているんだなあ、というのが面白い。
ただのサポートキャラかと思っていたのですが、予想以上にドラマの中心に踊り出てくることが分かって、今後のテレビのエピソードでも注目株だなあ、と考えております。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/16 (Fri) 12:06:10

 NOVAさん、どうもです。

●ジョジョ

 吉良ゲリラ軍につきまして。

> 吉良が頭につくことは(第3部のDIOとの対比があるにせよ)、否定的にならざるを得ません。

 これは自分で「吉良ゲリラ軍」と書いておいてなんですが、「やはりそうだよねえ」ということになりますorz。正規軍との対比で「ゲリラ軍」と思いついたものの、実は「吉良」と書いてみて、10秒ほど固まってしまいました(^^;。「いや、吉良吉影は敵の頭目でもないし、吉良のために戦っている敵もいないし、吉良の父ちゃんに置き換えても違うし」と思ったんですが、適当な表現や例えが思い浮かばず(「灰色の魔女とも違うしなあ」などといろいろ)、ええいままよとそのまま書き進めた次第です。

 書いている者が、実は違和感持ってたわけですので、読んだ方が違和感を持つのも当然でした。吉良ゲリラ軍の吉良は、私としてもここで却下ということにさせてください。集団として見たときの戦闘スタイルはダイヤモンド編では(正規軍との対比として)ゲリラという例えは、おおむね大丈夫のようで、その点ではどう観ているかに共通点がありそうですね。

 さて、今週の「シアー・ハートアタック2」。重くなった左手を抱えたままシアー・ハートアタックの回収に向かう吉良ですが、不良だかチーマーだかチンピラだか、二人の絡まれてしまう。今までの敵スタンド使いですと、いきなり怒ってスタンドでぶっ飛ばすところなんでしょうけど、吉良は立ち去らぬとみるまでは攻撃しませんでしたな。絡んできた二人が消えたら行方不明事件となるわけで、目立たないことを優先する吉良らしい感じがします。

 一方、己がスタンドACT3と漫才でもしてるみたいな康一、スタンドの射程距離5メートルで、近づくほど威力(重力)が増すと知らされても、なんだか怖くてシアー・ハートアタックに近づけない。そこへ吉良が現れると(ゴゴゴゴゴといった効果音文字欲しかったなあ ^^;)。勝利を確信しているのか、体力低下を嘆きつつも、ジムに行くと不潔な奴がいるかもと極度の潔癖症を示す。この後、とどめを刺す前に康一の裏返しに履いた靴下も許せないほどということも示されていました。

 康一 vs 吉良戦はあっさり吉良の勝利。完全に手の内を読まれてましたな。しかし康一も頭脳戦で一矢報いるとはなかなか。財布を抜き取り免許証から身元を確認したわけですが、もしかして最初からこの手も考えていた? がしかし、この場は吉良に精神的な揺さぶりをかけるに留まる。

 と思ったら、一時的でしたが承太郎が復活、康一の行動はいい時間稼ぎになったようです。まあ、緊急時に靴下の裏表に拘泥した吉良が間抜けともいえますが(^^;。スピードとパワーに加え、おそらくは時間停止も使って吉良を圧倒してしまう。近接打撃戦では差は歴然、北斗の拳でザコボスがなめてかかって、ケンシロウにボコられるルーティンギャグを思い出しました(^^;。

 承太郎は吉良の天敵なのか、と思って、はたと思い出したことがあります。相手の良心を責め立てるスタンド使いの小林玉美サンです。吉良は極度のナルシストゆえに、一度でもしくじると「この吉良としたことが!」的な後悔をします。そこを小林玉美サンのスタンドが突けばどうなるか。たぶん、吉良はさらなる後悔にさいなまれ、再起不能になるかと。ただしスタンドがとりついている間だけですが、自殺まで追い込めれば完勝かも。だからなんだ、私の一押しの小林玉美サンが吉良狩りから外れているのは! 全部、ドラマの都合なんだ!(なわけはないorz。)

 しかし承太郎も吉良を殴り倒すのが限界で倒れてしまう。そこへタイミングよく(?)仗助と億泰が駆けつけると。吉良としては戦闘現場は見られていないと、巻き込まれた通行人風を装うも、仗助は直感からか疑いを解かず、ハメ手で吉良がスタンド使いであることを明らかにし、敵認定。ここまで承太郎・仗助サイドが圧倒的優位で進んでる。

 が、吉良の本気が凄かったですね。シアー・ハートアタックの左手を切り離した上で攻撃させ、自分は逃走するとは。普通はできんぞ、左手首からすっぱり切り落とすなんて。仮にできたとしても、激痛で何もできなくなる。吉良の強烈な意志力が垣間見えたシーンでした。

 しかし、それを利用した仗助がナイスプレイでした。シアー・ハートアタックを壊すんじゃなくて治す。左手は吉良のもとへ飛んでいく。それを追いかけて捕まえる。な、なかなかじゃないか、仗助! 承太郎もこの手は思いつけなかったようで、かなり驚いたはずです。観ていて一瞬、「億泰がザ・ハンドで削ったらどうか」と思ったんですが、そうしてしまうとシアー・ハートアタックは完全消滅するものの、吉良に逃げられてしまうわけで、もしかして仗助は億泰が攻撃にかかる機先を制して、この手を発動したんだろうか。

 だがしかし、吉良はそれも読んでいたのか、辻彩のところに身代わりの男を連れて押しかけ、自分の顔と指紋がある手を入れ替えさせるとは。究極の変装みたいなもんですね。あるいは、人ごみに紛れて逃げるどころじゃない、忍者でも為し得ない究極の逃走といったところでしょうか。これでバレた身元という件も無効化してしまいました。これは……吉良的には吉良の勝ちかな。静かに暮らすというのが彼の勝利条件ですし、切った左手も戻ってますから。

 逆転の連続でしたので感想を書いていても逆接ばかりになってしまいます。パワーで押すよりも頭脳戦という、ジョジョの伝統的なバトルが楽しめた回でした。

 しかし辻彩死亡。吉良の爆弾は仗助のクレイジー・ダイヤモンドでも治せないみたいですね。康一の言動に感心して、山岸由花子に課したゲームの勝敗抜きで、由花子に顔を返したことは、たぶんまだ二人に伝わってないだろうな。ちょっと無念な感じです。

(ネットで、しんちゃんのひろしパパが「ゴゴゴゴゴゴ」の効果音文字とともにジョジョ立ちで現れ、というパロディ漫画を見ました。なるほど、声優つながりのネタだったか、と感想を拝読して分かった次第です。)

●牙狼

 今回は事前に教えて頂いた通り、変わり種ホラーの1回完結性の高い話でしたね。ホラーからすれば人間は本音部分では醜悪という見方で、本性をむき出しにさせれば自滅するということなんでしょう。しかし、ホラー側から都合のいい部分だけ見ていないか、とちょっと考えるところがありました。

 フロイト説を借用して、意識のメインたる自我(エゴ)が、快楽を求める本能的なイド(エス)と、知恵によって得た倫理を司るスーパーエゴ(超自我)との間で揺れ動く、と大雑把に捉えてみました(ちゃんと学んだ人からは「そうじゃなくて」と言われそうではありますが、感想用に改変 ^^;)。古いSF映画でラ、スボスが「イドの怪物」なる、人の心が生み出した化け物なんてのがあったような。

 今回のホラーとしてはイドを人間の本性と見ているのではないか。他人を類推するのには、自分を以てするとすれば、ホラーの本性でもあるかも。スーパーエゴなんてものは、単なる後知恵で身に着いたものではない、などと考えているのかも。だから自我にはイドだけが反映しちゃうようにして、何の問題があるのか。それで人間が自滅するなら自業自得であろうよ(結果として俺が食えるし、とも)、とそんなことを思って、人間を襲っていたのかもしれません。

 ちょっと前のザ・フラッシュに出てきた目を見て狂わせる敵をちょっと思い出したりしていました。同じ週の放映だったら、「おお、また嬉しい被りだ」と思ったかもしれません。フラッシュは遅効性ながらやられてしまいましたが、零と鋼牙は影響を受けず。鋼牙については、父親のことがありますから今回のホラーからすれば弱点なわけで、仰るように試練前だと危なかったかもしれませんね。その点は「騎士だから大丈夫なんだろう」くらいに観ていて、言われてみるまで気が付きませんでした。

 などと思いながら観てたら、やっぱりカオルがホラーに襲われるし。その前にバイト先の上司からセクハラ受けてましたが、押し付けようとした衣装、客受けより上司の趣味なんだろう(ピエロがいなかったら、上司がホラーという流れになりそう)。でも、上司もホラーに魅入られると、衣装のことなんかはどこへやら。もしかして、悪趣味もスーパーエゴの仕業なのか。まあカオルも相当でしたが(^^;。NOVAさんが「女優さんも大変だなあ」と思われるのも、もっともな演技でした。

 ドタバタやってると零が現れ、ホラーピエロが化け。ピエロの奴め、ひょうきんに転げて正体を現わしたら、相当にデカい奴だった。どんだけ強いんだろうと思ったら、鼻を斬り落とされたらあっけなく滅んじゃったよ。急所なんでしょうけど、かなり見掛け倒しな感じです。ザ・フラッシュでは、愉快犯的なトリックスター、しかもコンビが暴れたわけですが、牙狼の今回のピエロ、次回のゲーム好きと合わせると、なんとなく対応してそう、とふと思ったりもしました。

 しかし、バトル中のホラーの「貴様も人間だ」という台詞は、逆に鋼牙が人間ではないと認識していなければ出てこないものではないかと、はっとするものがありました。直後に「貴様の本性は」とも言いかけていますね。鋼牙が騎士であるためには、人間としての何かを切り捨てたということなのか、といった疑問、興味が湧きます。

 冒頭ではカオルと例の医師の会話で、例の絵本のことにちょっと触れていたり。今のところ、絵本は半ば予言書みたいな印象もありますので、絵本ネタが出てくると気になります。10年前の作品ですので、この医師の正体はウィキペディアにもしっかり書かれていて、「なるほど、こいつが」という感じです。しかし、その正体自体がまだまだ本編で出てきてませんので、どう描かれるのかが今後のお楽しみ。

 ちょっと個人的に笑ったのが、お姫様の扮装をしたカオルが鋼牙に抱えられて脱出するシーン。「おー、ホントのお姫様抱っこだよ」とちょっと感心しつつ、お遊び演出の面白さに笑ってしまいました。


●ザ・フラッシュ

 前回の歴史改変点について、すっきりまとめて頂いたのを拝読して、「そうだったか」と頭に整理して入りまして、それならもう一度と本編を観なおして、「おお、そうなってる、なんかいろいろ勘違いしてたかな」と、脳内の情報を整理できました。特に、

> メイスン→アイリス→バリー→シスコという流れで、「ウェルズ博士が怪しいから調べる」

という点は前々回の時点で意識できていなかったようで、当然、前回でどこで変わったかということがよく分かっていませんでした。それと、

> 「落雷による一時的な精神障害」ですが、これは一話の流れを受けての説明

という点ですね。ここは無理に納得した面があったのですが、見逃した第1話にちゃんとあったということで、ようやくすんなりと流れが分かりました。アイリスとエディが、その件で接近したというのもポイントですね。ちゃんと仕込みがあったんだ。やはり、力を入れて作る第1話を見逃してしまうというのは、結構大きいようです。

 そして今回。既にNOVAさんからマーク・ハミルが悪役で出演との情報を頂いていて、期待して観始めたんですが、案にたがわずしっかりスター・ウォーズネタが仕込まれていましたね。メイン(?)としては、"I am your father."でした。ルーク(ハミル)の台詞ではありませんが、ルーク・スカイウォーカーが父親のダース・ベーダ―から言われた衝撃の台詞で、ルーク転じて元祖トリック・スターこと父親のジェームズ・ジェシーから、息子の二代目トリックスターのアクセル・ウォーカーへ。

 アクセル・ウォーカーという名前もスカイウォーカーと少し似ているし、トリックスターはスターウォーズと、と思ったら、Tricksterであって、Trick Starではなかったorz。ま、まあ、音は似てるから(^^;。シスコのTシャツネタはハン・ソロだったしなあなどと思い出したりもして。しかし劇中で引き合いに出された映画はスピードだった。スターウォーズを引き合いに出すと、さすがにしつこい感じになるからかな。

 そういうネタに気を取られつつも、ストーリーががぜん進展しだしたようです。よく考えたら、バリー・フラッシュ(リバースとの区別のため仮称)がタイムトラベルを無制御ながら成し遂げたということは、ウェルズ博士ことイオバード・ソーンの計画としては大幅な進歩のはずで、ウェルズ=ソーンが動き出すはずですよね。

 まだ計画的な動きはこれといったものを見せてはいませんが、回想シーンで未来から来たものの力(スピードフォース)を使い果たしたことや、ウェルズ博士の体を乗っ取った(吸収?)ことが示されたのは、もう明示的に示して話が次の段階へ進むというサインだろうと思います。ソーンは本物のウェルズ博士の恋人に対しても、何百年も前に死んでいた(has been dead for centuries)と言っていて、やはり謎です。136年先の未来から来たらしいので、136年はぎりぎりcenturiesかもしれないけど、あまり言わなさそうな気がします。

 ラスト辺りでは、バリーがフラッシュだとエディに明かし、ウェルズ=イオバードが怪しいとしてジョー刑事チーム(仮称)が完全に情報共有して結束、対決の構図が固まった感じです。さらに、ついに父親にもフラッシュだったことを明かすバリー、となんとなくですが、心理的な後顧の憂いを断ったような印象を受けます。まあ、以前に父ヘンリーは息子バリーがフラッシュだと勘づいてはいたようですが。

 ウェルズ博士を疑う駄目押しは、やはりバリーに壁通過のコツを伝授した教授の喋り方でしょうね。初見でも、あまりにも知り過ぎていて、不自然なことが分かる。やってみたことがないと分からないような感覚的なことまで、明快に述べていましたから。用意周到にして細心の注意を払ってきたウェルズ=イオバードも、バリーフラッシュの成長で計画遂行まであと少しと思い、油断したんだろうか。詳しすぎる点はバリーも証言していたわけですが、もう一つ気になる点もありました。

 冒頭でのトリック・スター(実は二代目)の喋り方でシスコが三人称で喋る奴はどうも、といったことを言っていて、英語音声で確認したら、確かにTricksterを主語にしている部分がある(普通、I, Trickster doみたいになるところを、Trickster doesみたいに喋っていた)。教授の壁抜け走法伝授のところを英語音声で聞き直してみると、どうもI got a shock.と言っているらしい部分がありました。「私」が主語になってしまった箇所があるようなんですね。伝授するときの教授の高揚したような、陶酔したような表情と合わせて考えると、つい自分の経験の説明になっちゃたんじゃないかと。
(でも、劇中の誰も指摘しないし、単なる私個人の聞き間違いなのかも。)

 ゲスト悪役については、マーク・ハミルの初代トリックスターがなかなかに怪演だったような印象でした。いわゆるハマり役ですね。興奮しやすい愉快犯であり、しかし実は冷静に興奮した演技をして警察を煙に巻く演技(ああ、ややこしい)などはなかなかのものだったかと思います。

 獄中の俺様キャラで始まったかと思ったら、なぜかシャバの息子について熟知しており、二代目トリックスターに仕立て上げるべく、何らかの手段で強力にプッシュしていた模様。(だからこその偽トリックスターに怒る演技が迫真だったような気がします。しかも、自分の脱獄をさせに来るよう手配までしている。バカな愉快犯だと思ったら、とんでもない知能犯でした。凄い奴だ、初代トリックスターって……。

 そして、パーティ会場でカツラを取り、髪をバサバサっとやっての自己紹介。実に嬉しそうにして同時に不気味でもありました。やっぱり愉快犯じゃないか。しかし、ここまでやられると、むしろ爽快な感じもしてきます。つい感情移入して、「一生に一度でいいから、こういうことしてみたいなあ」などとぼんやりと思いうほどでした。観終わってから、「いかんいかん、自分が面白いからといって命まで奪うようなことは……いや、そもそもできるわけがないか」などと正気に返りました(^^;。

 今回は、ザ・フラッシュで視聴中に一番乗ってしまった回だったかもしれません。悪党が面白い、カッコいい、強い等々というのがまずあって、それとの対比でヒーローが光るというのが通例でしょうから(善や正義は悪がないと普通と見分けがつかない)、まず悪党は念入りに設定されるわけで、心惹かれる悪党が出てきてしまうのも、むべなるかな。NOVAさんが解説してくださった、未登場、未見の悪党(シュタイン教授もなんか悪っぽいし ^^;)も、なかなか凝っていて、1話限りの使い捨て悪役とは一線を画す感じですね。そういや、フラッシュに挿入されるCMでも、悪党集結の映画の宣伝してて、結構面白そうな感じです。

●マクロスデルタ

 捕虜となったデルタ小隊のハヤテら3人ですが、民間組織ながら軍属として先輩のミラージュは条約の知識があり、残る2人を安心させる説明をするところから始まりました。後で、この安心はあっさり崩されてしまいますが。

 ウィンダミア側は一応の手続きに則り、法廷へ3人を引き出す。軍事法廷なんでしょうけど、皇帝の面前での審理とは、かなり重要視した裁判らしい。やはり本国への侵入は威信に関わることだったのか。しかし皇帝ハインツは3人の裁判官の決定を追認するだけの役割のようです。変なところで「君臨すれども統治せず」みたいなことになってるんだなあ。年齢のせいだろうか。

 がしかし、検察、弁護共、省略されてしまう。そもそも弁護側がいないようです。のっけから結論ありきの裁判であることが明らか。3人の羽根なる裁判官が罪状を述べて、被告3人に認めさせてお終いらしい。多少の問答はあり、フレイアが皇帝批判と取れる発言をしてしまいました。激怒するボーグ。あ、ボーグですが、「例の次元兵器事件で親を殺されている」という点を軽視してしまっていました。NOVAさんから指摘があって、ようやく考慮に入れられるようになった次第。そういう理由が明かされる前、すぐに激高する場面を何度も見ているうち、なんとなく小者感がしてしまい、あまりボーグに注意が行かなくなってしまっていたようです。

 閑話休題。フレイアの皇帝批判、というより、素直な感想ですが、以前の白騎士キースの「ハインツの風は真の風でない」と取れる発言と符合するように、ハインツの歌は空っぽ、となかなか意味深です。ハインツはフレイアの歌に何らかの実(じつ)を感じてたようですね。ここからハインツとフレイアの問答が進めば、というところで水を差す裁判官。判決内容は既に予定されていて、要は「捕虜の条約はどうなるんだ?」→「でも君らは軍属じゃないよね。はい死刑」で即決。

 一方、拘束したままの美雲を連れたロイド。NOVAさんは(3歳児を)縄で縛った(不埒者)とご覧になったようですが、私の見るところ、あれはベルト状の専用用具であり、かなりマニアックなもののようです。しかも急に用意した様子はなく、、使いこなしてもいるようですから、以前から持っていた……ロイドはきっとこういうのの常習の変質者だぞ、逮捕して裁判にかけるのはコイツだ! それはそれとして、星の歌い手の絵画(だと思う)を見せて、美雲がレディMに奪われた星の歌い手の何か(おそらく遺骸の一部か?)から作られた人工生命と告げる。

 星の歌い手が古代にプロカルチャーからもたらされた重要な何者かで、風の歌い手が末裔、ということらしい。能力的に星の歌い手が上で、そのコピーが美雲となると、ロイドが欲しがるわけだ。敵の手中にあると、脅威なんだろうし。美雲、終盤に来て秘密が明かされるたびに、どんどん大物度がレベルアップしていくようです。このまま行くと、ラスボスレベルになっちゃうんじゃないか。

 捕縛を逃れたワルキューレの残る3人とアラドは、ハヤテら一行と美雲を追跡に入っていましたか。そこへ例の商人、ベルガーが現れる。神出鬼没ですし(声音まで変えてるし ^^;)、どうやってアラドらの居所をピンポイントで知って追ってきたんだか。と思ったんですが、デルタ小隊の装備のの部品に発信装置か何かを仕込んであるとかバラしてる。
 ヤバい武器商人だなあ。もっとも、今まで納入したの全品返品、とか食らいそうだけど。ベルガーの奴め、ウィンダミア側にも細工したようで、ハヤテ父のVF-22を可動状態にしてあり、アラドらに引き渡す。……もしかして、このことを予期して大破したVF-22ウィンダミアにを修復させたのだとしたら、どこまで先読んでるんだか、底が知れません(いや、さすがにそれはないか)。

 最後にウィンダミアからいったん手を引くというベルガー、どこまで行っても腹に一物ありそう。ふと思い出したんですが、ベルガーが以前、ウィンダミアに大量破壊兵器があると言ってましたが、そういう武器が出てこないような。確か、神殿のシステムとは別にあるような話だと思ったんですが。うーん、残りの話数を考えると、本格的な使用に関わる話は出てこなそう(NOVAさんの想定中の最悪、「後は劇場版でね♪」になるといやだなあ ^^;)。

 一方、処刑場に引き出されたハヤテら3人。どんな処刑かと思ったら、高所から飛び降りさせるんですか、しかも途中から途切れた狭い一本橋みたいのを進ませて。海賊も似たようなの使うけど、海に放り込むためで、九死に一生を得るチャンスがないわけではない。ウィンダミアの処刑、見せしめも兼ねてなのか、かなりエグイ、とは思うものの、文化圏が違うことを考慮しないといけないのかも。あれはあれで名誉を考えたものなのかも。日本も昔、武士限定ながら、一思いに首を落とすのは侮辱、死ぬまで時間がかかり、その間激痛を伴う切腹は名誉だったりしたしなあ。

 などと考えながら観ていると、ハヤテの台詞がおかしい。白騎士に「次に戦うときはあんたを超える」とかなんとか言っている。いや、次はないだろうと思うんですが。しかも、最初の処刑を指名されたフレイアを押さえるようにして、ハヤテが自分が最初としゃしゃり出てくるし。着ている衣服は、ウィンダミアが前に使ってた飛行スーツでもないしなあ。

 なんで自信満々なんだと思ったら、さっきのVF-22が襲来、これを予見していたのか、まさかな、と思ったら、谷底から自動操縦の機体が上がってきた。さっきの「次に戦うときは」の台詞は、これがあることを知っていたから? うーん、ちょっとよく分かりません。この谷底に自機を隠していたという伏線は気が付かなかったし。遠隔操縦装置、要はリモコンを隠し持っていて、密かに呼び寄せたということなのか。でも、捕らわれたときに身体検査されて、着替えさせられてるだろうし。

 しかし、次のシーンではハヤテと同じく捕らえられて着替えさせられたフレイアが、前に出てきた腰の周りに多数装備する筒を持っているし、線が入ったスキンタイトな服は着ているようだし、ウィンダミアの検査が意外に甘かったのかな、という線で納得しています(^^;。美雲以外は再集結したデルタ側が戦術ライブを試みるも、マキナが被弾、ロイドの呪文(?)で操られて星の歌い手化した美雲の歌攻勢で分が悪く、撤退ですか。

 マキマキ死亡かと思ったんですが、撤退するシャトル機内で手当てを受けており、なんとか助かりそうですね。あのスキンタイトスーツ、こういうときは便利なのかも。普通の服だと負傷個所の衣服を剥いで止血処理ですが、あのスーツだとそのまま上から押さえればOKでしょう。うーん、でもロード&ホビットのミスリル銀の鎖帷子くらいの強度さえあればなあ。改善の余地ありです。

 催眠状態(?)の美雲の歌、他人の意識に深く入り込む作用があるようで、ガンダムOOの脳量子波でその場にいる全員の意識がつながるシーンをちょっと思い出しました。今回は他人を操作とか洗脳とかは無縁の何かだったような描写でした。ロイドはこれを全銀河に広げたいようですが、一体何がしたいんだか。ベルガーといい、ロイドといい、どうも目的が不明で未だに不気味です。

 しかしラストにそういったことを上回る衝撃が(正確にはフレイアが気が付いたのがラストで、そのちょっと前に描写はありました)。フレイアの手の甲に現れた、死が近づくときに現れる白いしるしですね。これでどうなるかは来週次第ですが、かなりショックが大きいです。

 マクロスF劇場版の情報、ありがとうございます。未見ながら、単なる総集編+新作カットくらいだろうと高をくくっていたんですが、ラスボスの設定ががらっと変わってたんですね。グレイスの先には行方をくらまして策動するギャラクシー船団がいて、グレイスの動きはむしろギャラクシー船団を止めるためだったと。ちょっと観たくなってきました。描写次第では、がらっと雰囲気、印象が変わりそうですから。

●ロードオブザリング(二つの塔)

 ゆるゆると視聴を進めて、「二つの塔」の1時間くらい進んだところ。老境というよりもうろくとでも言うべき風体のセオデン王が出てくるところです。最初に観たとき、このセオデンがりりしくよみがえって軍を率い、ウルク=ハイ軍と激突するようになるとは、思いもよりませんでした。一応、ネット情報でそうなると知りはしたものの、あそこまでとは思えず、やはり観てみないと分からないものだなあということを再認識した次第。

 セオデン王に従うふりをするグリマが「蛇(の舌)」と呼ばれていて、鎧武のサガラを思い出したりもします。でも、キャラクターとしては全く違うわけで、イメージが重なったりすることはありません。

 フロドとサム、加えてゴラムことスメアゴルの一行ですが、視聴二度目となるとフロドとサムの違いが見えてくるような気がしてきました。特に、ゴラムが加わっているから見える相違ですね。フロドはゴラムに沼で助けられたりしたこともあり、ゴラムに信を置こうとする。ゴラムの善の面が大きく見えているんでしょうね。一方、サムはゴラムはまだ信用できない、危険と見て、フロドから遠ざけようとする。忠誠心ゆえですが、ゴラムの悪の面をしっかり見ているがゆえの模様です。

 フロドは一行のホビットの中では長といったポジションで、仲間のホビットに活躍してもらえるのが大事なわけで、疑ったり排除したりしていたら何も成し遂げられなくなってくる。「この人のためなら働こう」という気を起こさせないといけない役割ですね。

 一方、サムは全体的な指示は仕える上の人=フロドに出してもらい、自分はフロドを火山まで無事に送り届けることに専念していい。そのためには我が身を投げだすほどですが、上記のフロドの役割による人徳がそのモチベーションを支えていますね。だからこそ、フロドが行使できない用心深さをサムが代行すると。二人がこういう役割分担を意識しているとは限りませんが、結果的にはそうなっているかと思います。

 英語音声になってようやく気が付いたんですが、ゴラムのプレシャススス喋りです。なんでスススなのか。他の喋り方を含めて、どうも喋るときに息が漏れがちのようなんですね。そう気が付いてよく見たら、ゴラムの歯並びが(^^;。歯がだいぶ抜けています。どうやら、もしかして原作者からして、「ゴラムの喋り方に特徴を持たせたい」→「しゅしゅという音をさせようか」→「それなら歯が抜けているとすればいいかな」という具合にゴラムを設定したんじゃないかと思いました。

 普通だと、「いや考えすぎだろう」と自分で否定しにかかるんですが、ロードオブザリングの設定をもうちょっと知っておこうとウィキペディアのリンクを飛び回りまして。そしたら、いろんなものが出るわ出るわ、何千年だか何万年だかの歴史と世界まるごと創造した膨大な設定で、吸収不能になって逃げ去るようにウィキペディアを閉じました。

 これくらい設定に凝るんなら、ゴラムだって細部に至るまで、かつ合理的に設定しただろうと。なので、「歯が抜けているからしゅしゅしゅ喋り」もあり得るんじゃないかと思っています(ハズレならハズレで、別のちゃんとした理由があるはず、とも思っている)。

●鎧武

 ようやく長らく続いた抗争に終止符が打たれ、始まりの男と始まりの女は地球で新たな種族を生み出すのではなく、外宇宙の荒野の星に向かい、そこで世界を創造するという結末にたどり着いたところです。来週の最終回を観てから印象が定まると思いますが、こちらで伺った、残る面々に再度危機が襲い、奮起して立ち向かうという話(劇場版も含めてだったかしらん)に、ようやく納得感が出てきました。

 文字情報だけで理解している時点では、枠が余ったからエピローグを付け足したのかも、劇場版もあるから引っ張るために無理に話を作った面があるかも、という可能性も頭をよぎったことがあるんですが、本編で紘汰と舞が去ってみると、ようやく「まだ何か欠けてるんじゃないか」という感覚が湧いてきました。

 旧約聖書の創世記をベースにしているらしいことも考慮して、「人間はまだまだ未完成であるから、エデンの園みたいな安全な箱庭の外に出されたらどうするんだ」ということがあるように思えてきたんですね。だからこそ、始まりの男と女が元の種族に何らかの介入をする仕組みを、サガラが持ち込んだんじゃないかと(彼は宇宙のあちこちで同じことしてるみたいですね)。

 となると、「いや、人間はそのままにします。僕たちが新天地へ去ります」という流れになると、取り残された人間は種族としてどうなるんだと。これは何らかの後日譚を入れてくれないと完結しないよね、というような気がしてきたわけです。その後の地球の人間はどうなるのか、どうするのかを最終回、さらには劇場版で補完してくれたらいいな、という印象です(最終回で物足りなかったら、劇場版はどうしようか、などと気の早い気の揉み方をしています ^^;)。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/17 (Sat) 11:22:22

今年は例年以上に、台風が多い年だなあ、と思いつつ。
まあ、関西は今のところ、雨はあまり降らず、湿気だけが高い日が続いている感じですが。目下は、16号の動向が気になる。

★牙狼

「遊戯」回。
番組欄だと、その後の番組が「遊戯王」だったりして、字面のカブり具合が面白いな、と思った。

内容は、カオルが魂コインになって、それを助けるために鋼牙が敵の仕掛けたゲームに挑むという、ジョジョのダービー回を彷彿とさせる話でしたが、

最後に、「多くの偽物の中から、カオルの本体を見つけ出さないと救えない」という状況が、辻彩回を連想しました。
前回のお姫様だっこもそうですが、少しずつ進行する恋愛劇模様がハードな世界観に、甘い味わいを付与と。

次回は、いよいよ待望していた「大河」回。
渡辺裕之演じる父親が、いかにも寡黙で、厳しさの中に優しさを宿した鋼牙の父親って感じで格好良かった印象。
今週から来週にかけては、いろいろな作品で父親推しの模様。

★フラッシュ

前回の自分の書き込みで、ミスが3点ありましたので修正。

・初代トリックスターの俳優
マーク・ハミルでしたね。マイクと誤解してました。
スターウォーズネタとしては、ご指摘の「私がお前の父親だ」もそうですが、自分はウェルズ博士がバリーに「スピードフォース」から力を引き出すことを伝えたのも、ジェダイのフォースつながりかなあ、と思いました。
俳優としては、ハミルの乗り乗りな演技も魅力ですが、ルークのイメージはあまりなかったですね。声優さんが、水島裕じゃなかったのも大きいかな。ルークの声のイメージは吹き替えの水島さんが、自分は固まっていますからね。
今回の吹き替えは、石丸博也って、マジンガーZの兜甲児かジャッキー・チェンじゃないですか。自分にとっては、スパロボでおなじみの声ですが、視聴中は気付かなかったです。さわやかなヒーロー声ではなくて、悪役らしく、しゃがれた声の演技をしていたからかな。

・バリーの昏睡期間
「半年ほど」と書いていましたが、実際はもう少し長くて「9ヶ月間」でした。

・フラッシュ第3シーズン
「9月放送開始」と考えていましたが、実際は「10月から」でした。よって、まだ始まっていないことになります。秋から、と思っていたのでミスった次第。

さて、ミスの修正をした後で、いろいろと劇的な要素を仕込んで来た回だなあ、という感想。
まず、前回の「コールドへの正体暴露」に続き、今回は父親のヘンリー・アレンと、エディ刑事への正体明かしに至っています。
父親は、まあバリーが戦う大きな動機の一つですが、今後のドラマにはあまり大きく関わって来ない模様。
一方のエディは、今後、子孫のイオバード・ソーンとの対峙で、ドラマの中心になるようですね。自分の秘密を探ろうとする者を次々と殺してきたイオバードですが、さすがに先祖を殺すわけにはいかないので(自分の存在が消えてしまう)、協力を要請する形になり、そこからエディが葛藤する流れ。

そして、トリックスターの爆弾ネタを見て、キラークイーンを連想したり、
イオバードが本物のハリソン・ウェルズの姿を奪って成りすますに至った過程を見て、やはり吉良吉影を連想したり、
ジョジョとのタイムリーなリンクが多すぎ、と思いました。

「お前は何百年も前に死んでいた」ってのは、深い意味のない口癖なんですかね。北斗の拳の「お前はすでに死んでいる」的な。
それとも、イオバードが結構長生きで、時間移動を繰り返していたから、彼の主観における「何百年」なのか。

いずれにせよ、この世界でのハリソン・ウェルズは故人で、未来人のイオバードに姿と知識、記憶を奪われていたという秘密が、今回、視聴者に先に明かされて、
以降、物語の登場人物がそれを追究していくことになります。

次回と次々回は、アローとのリンク回で、

まず、次回はフェリシティとアトム(レイ・パーマー)が登場します。レイは、アローことオリバーのライバル社長で科学者でもあるプレイボーイキャラ。ヒーローとして活躍するアローに対抗するように、自作のヒーロースーツをまとって競争相手になったり、フェリシティにモーションをかけて一時的に恋人的な立ち位置に収まったりしています。まあ、フェリシティはオリバーに惚れていても、オリバーが距離を置こうとするので、半ば当てつけみたいな関係なんですが。
今回は、アトムのスーツの改良のために、スターラボに協力してもらおうというつもりでやって来たところ、メタヒューマン事件に遭遇して、フラッシュと共に解決するという流れ。
アトムの能力は、飛行と、名前の通り、原子サイズへの縮小能力。後にシュタイン教授の教え子だったという背景も加わり(教授は覚えていなかったけど)、バリーとも科学談義が盛り上がるかも。というか、シスコの方が、アローのスーツに興味を持ちそうだなあ。

次々回は、ウェルズ博士の謎を追うという名目で、ジョーとシスコがアローの街に出張するエピソード。ウェルズ博士の交通事故の現場がそちらの街の近くなのだそうな。
アローからのゲストキャラは、ヒロインのブラックキャナリー(2代目)ことローレルと、その父親のランス刑事。ジョーとランスが刑事会話(と共に危険に飛び込みがちな娘を心配する父親会話)をしている一方で、ローレルはシスコの発明家としての腕を見込んで、自分の武器である「キャナリー・クライ(超音波の鳴き声)」装置の改良を依頼するという流れ。

フラッシュの第1シーズン最終決戦は、フラッシュに加勢するために、ファイヤーストーム、アロー、アトムが駆けつけてきて、ヒーロー集結劇が面白くなるようなので、その仕込みと思って期待しつつ、
ここからの人間関係が第2シーズンへの流れにつながるようです。ウェルズ博士がいなくなった後、シスコはジョー刑事が長となるメタヒューマン対策課に所属するようになり、ケイトリンの方は次回にスポットが当たるマーキュリー・ラボ(以前にタキオン装置を開発した女社長がいたところ)で働くようになる、と。

一応、アロー色の強い回が続くので、予習的に書き込んでみました。これから終盤に突入するので、ますます期待を高めつつ。

PS.現在公開中のDC悪党映画「スーサイド・スクワッド」。ジャスティス・リーグとリンクしそうなら見ようか、とも思ったのですが、そうではなさそうなので当面は保留。
悪かわ(いい)ヒロインとして一押しされているハーレイ・クイーンが、自分にはちょっと合わない気がして。
バットマンのジョーカーに惚れて、似たような白塗りメイクで暴れている設定ですが、どちらかと言えば、ジョーカーやキャットウーマンなどをメインに出す方が、自分のツボは突いたんじゃないか、と思いつつ。

なお、アニメ版のジョーカーの声優を、マーク・ハミルが務めていたり、さらには海外版の「天空の城ラピュタ」のムスカ大佐の吹き替えを務めていたり、
かつてのルーク・スカイウォーカーは近年は悪役のはっちゃけた演技が定着しているそうな。ウルトラマンの俳優・黒部進が、後年、悪役ばかりやっていたようなものかな。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/17 (Sat) 12:52:29

こちらはアニメ中心で。

★ジョジョ

シアーハートアタック2は、緊迫感の高いストーリーでした。
ジャンプで連載分の5話ぐらいを、30分の中に詰め込んでいるようで、逆転に次ぐ逆転は、仕様ですね。

次回は、承太郎や仗助たちが手がかりを探すために吉良の実家に向かい、そこで吉良の父親の幽霊と遭遇する一方で、
顔を変えた吉良が、なりすまし生活を行う場面が描かれるようで、
そこで当面のボスキャラ対決は終了。

その後は、露伴先生絡みの日常エピソードが続くようで、オープニングの変更もその辺りかな。

いろいろと番組改編期にも当たっているので、いろいろとクライマックスとか、模様替えが気になる頃合い。

★マクロスデルタ

結局、マキナの負傷と、美雲の捕縛という結果で、戦果もなく撤退という状況。

これで残り2話で本当に終われるのか、とやきもきモード。

次回、「星の歌い手」というサブタイトルで、美雲を確保したロイドが一気に侵攻してきそうな流れ。

マキナが回復するまで、一気に時間が経過して、その間に、遺跡要塞が侵攻していて、銀河がピンチ。
そして、決死の覚悟で出撃するワルキューレとデルタ小隊の最終ドラマを1話で展開して、最終話で無理矢理、風呂敷をたたむのかな。
心のない空っぽの美雲の歌が宇宙を飲み込もうとするのを、フレイアが命がけで止めようとする。それを支援する仲間の、そして、フレイアから歌の心を学んだハインツの支援で、美雲の心を呼び戻す。そこまでは予想したところで、

ハヤテ父親の真相と、ウィンダミアとの和解まで、描ききれるのかどうか、納得いく形で終われるとは思えません。

とりあえず、最終話でフレイアが死にそうになって、それでもボロボロの状態で歌い続ける姿が感動を生むとか、死にそうになった彼女を、正気に戻った美雲さんが「星の歌い手」の超パワーで奇跡を起こして救うとか、その代償に美雲さんが消滅するとか、いろいろ妄想だけはよぎりまする。

そして、マクロスFのテレビ版と比べると、終盤で「ランカが敵に捕まり、バジュラクイーンとしてその歌声を武器に侵攻してくる」「一方のシェリルは、バジュラによる感染症のために残り少ない命を燃やして、歌い続ける」という形だったので、
それはそのまま、美雲とフレイアの状況に重なります。元々は、先輩歌手の美雲がシェリルの立ち位置で、新人歌手のフレイアがランカの立ち位置だったことを踏まえると、逆転の構図になっているのですが、こうなると、ますますミラージュの立場がなくなるという。

まあ、一応、空中騎士団のベテランさんが、ミラージュのパイロットとしての素質を見込んでくれて、ライバル宣言をしてくれた形なので、そこを消化すれば、存在感が維持できるのでしょうが。

後はまあ、敵側の憎まれ役を一身に背負っているボーグさんが最後にどうなるか、ですな。
これで、ワルキューレのレイレイを庇って撃墜されれば、「死ぬ前にいい人になった」と評価されるのでしょうが、今までの言動を考えると、最後に共闘して仲直りにはならないだろう、と。死んで空中騎士団の誇りを守るぐらいしか、すっきり終わる形にはならないとは思いますが、その場合でも、多少はマシな散り方を見せてもらいたいもの。
でも、下手すると、最後までハヤテに突っ掛かって来て、ヴァール状態に暴走した挙句、「お前の相手をしている場合じゃないんだ」と叫ぶハヤテによって呆気なく撃墜される可能性も否めない。Zガンダムのジェリドみたいな立ち位置にも見えるので。

★ロード・オブ・ザ・リング

ゴラムその他の設定ですが、もちろん原作者のトールキンが考えた設定は膨大なものですが、さらにファンが膨らませた設定もいろいろあるのでしょうね(ガンダムの宇宙世紀設定みたいに)。
当然、後付け設定もあるだろうし、そもそもトールキン原作でも、ホビット書いた時期と、その後の指輪を書いた時期で設定が変わっていて、ホビット原作では「ただの便利な小道具だった指輪」に、後から壮大な背景を付与した経緯があります。

ゴラムのデザインにしても、いろいろと変遷があって、トールキンのイメージは「水かきを持ったカエルみたいな半魚人」。この辺のイメージは、アニメ版をチェックするといいのかもしれません。
実写版では、ホビットがねじ曲がった小柄で痩せた人型生物で、その表情も普通に読み取れる姿に置き換わってますが、実写版以前のモンスターじみたゴラム像とはずいぶん変わった感じ。

後は、サムの立ち位置なんですが、これは原作小説における視点キャラの変化に由来するものかもしれません。
「旅の仲間」での視点キャラはもっぱらフロドですが、「二つの塔」以降になるとサムの比重が圧倒的に高く、フロドがゴラムに情けを示しながらも、どんどん指輪の影響でおかしくなっていく様子がサム視点で描写されていく、と。

映画の方では、「指輪は麻薬のようなもの」という方針がスタッフの間で語られ、後半のフロドは麻薬中毒者のような演技が求められたそうです。そして、ゴラムはジャンキー仲間みたいなもので、サムは愛する家族が麻薬に苛まれるのを心配しながら気遣う立ち位置。
さすがに、トールキン本人は、指輪を麻薬のようには考えていなかったでしょうし(時代背景が違う)、それは後世の時代に合わせた解釈でしょう。

まあ、熱心なファンの間の設定語りが、時代を経て世界観を深めていったように、ここでのやり取りも、深読みにせよ、有意義には思えてきます。

★鎧武

確か、そちらの放送では週に2話あるんですよね。
すると、鎧武の最終話と、続くドライブ1話になるのかな、次回は。

ドライブの予習をしておきますと、敵はロイミュードというアンドロイドで、人間に擬態して、人間性を学び取ろうとします。ただ、人間の中で強い感情に惹かれる傾向があって、「犯罪を起こすほどの強い感情」に飛びつきがち。
よって、ロイミュード犯罪が発生する世界観で、ロイミュード対策のための特状課が設置される。仮面ライダードライブは、その特状課(当初は秘密組織)が生み出した対ロイミュード強化スーツ、と。
世界観的には、ロイミュードをメタヒューマンに置き換えると、フラッシュに近い部分もあります。

ロイミュードの特殊能力として、人間への擬態能力の他、周囲の時間を遅くする重加速現象(一般的には「どんより」と呼称される)があります。これによって、動きが封じ込められるため、普通の人間ではロイミュードに対抗できない。仮面ライダーだけが、重加速の空間でも自由に動くことができて、人間視点では「目に見えないスピードで戦って、いつの間にか戦いが終了している」ように見える、というかほとんど認識できない。

鎧武と違って、基本は二話で一つのエピソード(事件解決)なので、事件の原因とか、ロイミュードが誰に擬態しているかを調査する回と、決着回に分かれて、メリハリが付いた作風。
科学的な調査メインなので、発明家の女性と、インターネットの専門家のオタク男性と、ベテラン刑事と……って、周囲の人間関係もフラッシュに近いかも。まあ、最初は主人公も状況をよく分かっておらず、ベルトさん(変身ベルトに人格移植した博士)や相棒の婦警さんに導かれるまま、やみくもに戦っているだけなんですが、だんだん刑事チームとしての連帯感が出てくるまでが1クール。

そして、話が進めば、ロイミュード側も単なる悪役だけでなく、人間に憧れるアンドロイドとしてのドラマが出てきて、キカイダーとかターミネーター的な要素も加わってくる、と。
鎧武とはだいぶ作風が異なりますが、自分の好みの作品だと宣伝しつつ。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/22 (Thu) 23:06:27

 NOVAさん、どうもです。

●ザ・フラッシュ

 前回のウェルズ博士の英語台詞で、"I got a shock."と言っていると書いてしまいましたが、ヘッドフォンで多少音量上げて聞き直したら、"Like a shock."でした。げげ、この程度も聞き取れんようになってたのかいorz、とちょっと凹んでしまいました。

 NOVAさんのご指摘、スピード・フォースがジェダイのフォースつながりという点、見過ごしてました。そこもダイレクトなパロディ、オマージュの感じですね。I am your fatherのほうは、吹き替えの翻訳でIが「俺が」になっている点、私としてはちょっと残念に思ったりも。字幕で「私が」の印象がありましたもんで。

 声優の石丸博也氏については、「ホビット」のビルボ・バギンスの声を、「あれ、ジャッキー・チェンの吹替の人?」と思ってしまい、調べたら違ってて森川智之氏だと確認できたんですが、以降、ビルボにジャッキー・チェンのイメージが重なってしまいました。鼻が大きく見えるせいかもしれません。

 さて今回ですが、NOVAさんに事前に教えて頂いた内容を飲み込み、備えて観たつもりだったのですが、アトムことレイ・パーマーがどうにもかなり難しいというか、ぶっ飛んだキャラで、やはり観てみるまでは分からないもんだなあと。しかし、このアトムがラストで加勢に駆けつけるとのことですから、1回限りのゲストと忘れてしまうわけにはいきません。

 冒頭で「鳥だ」「いや飛行機だ」というおなじみの台詞で遊びを入れたと思ったら、来たのがかなり扱いづらい方のようで(^^;。誤解を招くようなセリフはわざと言ってるんじゃないかと思うほどで、フェリシティがとりなす様子を、NOVAさんの「半ば当てつけみたいな関係」という解説を思い出し、「なるほど、そんな感じだ」とちょっと笑ってしまいました。レイは相手の思考や気持ちを読まないタイプのようですから、そういうことはとんと感じないご様子です。

 しかし、いったん技術系の話となるとレイはシスコとは盛り上がるようで、会話も打てば響くといった感じです。技術者にはよくいるタイプかなと思います。シスコは技術的な慧眼が鋭いようで、アトムスーツの改良はすいすい進みそう。で、もちろんそんな日常回で終わるはずもなく(いや、日常と言えるんだろうか?)、謎のハチの襲撃による殺人事件が起こると。もっとも殺人事件と最初からわかるのはからくりを見せられている視聴者だけで、作中ではそこから推理を進めていくわけですね。

 同時にシスコにタイムトラベルによってキャンセルされた過去(なのか未来なのか)のフラッシュバックが起こる。これもNOVAさんから事前に解説を頂いたお陰で、何が起こっているか即座に理解できました。今のところ、経験しないことになった歴史を見る力は、まだ制御できないようですね。ちょこっとネットでさらに情報を見てみると、もっとすごい能力らしく、量子力学でいう「多世界解釈」の平行世界をいろいろと見ることができるらしい。作中では地味な能力となるようですが、量子力学的にはすごい力で、神とまではいいませんが、古典物理学の「ラプラスの悪魔」(宇宙の過去から未来まですべてを知る存在)の現代版みたいなものといったらいいでしょうか。

 ハチ事件を追っていくうち、ようやく今回の敵役のブリー・ラーバンに行き当たり、動機はマーキュリー・ラボで軍事研究をしたせいで解雇されたという怨恨でしたか。ハチは超小型かつ高性能ロボットで、極めて優秀なエンジニアではあるものの、メタヒューマンではないようですね。だからスター・ラボは狙わなかったのかな。フラッシュが介入したので、フラッシュを襲いはしましたが。ロボットハチの毒、1回の襲撃でアナフィラキシーショック(←アナキフィラシーと間違えて覚えて以降、1回間違わないと正しく言えない、書けないになってるorz)を起こせるようで、フラッシュが一時は心肺停止。スーツに蘇生装置がついててよかった(シスコの手配か?)。

 そんなことしつつも、レイ、フェリシティ、エディ&アイリス、バリーでレストランでお食事。シスコとケイトリンは誘わないんだ、なんでだ。がしかし、行かなくてよかったかも。バリーはウェルズ博士を疑うあまり、シスコとケイトリンについてまで疑心暗鬼になってたのか。道理で誘わないわけだ。などとバリーが自分のことでいっぱいいっぱいになっていると、アイリスとエディが大揉め。既に兆候はあった、エディがアイリスに隠し事をしているという件ですな。

 隠し事で揉めるところまでは分かるんですが、ラストのカップル解消に至るというのが、以前ですと私には理解不能だったかもしれません。米国製映画、ドラマでなかなか分からなかったことです。それは「家族のつながり、結束が異様なくらい強い」ということで、それはなぜかということですね。いや、理解したつもりで間違っているかもしれませんが。

 どうも、アメリカでは個人の自由が日本では想像しにくいくらい極めて強く尊重されていて、国レベルとして共同体の諸々が個人の自由より下位に置かれているほどらしい。個々人は権利的にはしたいことができるわけですが、そういう状況は、その個々人にいざ危難が迫ると、個人のことは本人が解決するものであるため、しんどい状況にもなってしまう。そのため、個人が属する最小の集団、牙城としての家族の結束が強いようなんです。なので、家族間では秘密は原則として無しがルール、マナー。

 アイリスとしたら、エディが隠し事をするというのは、「近い将来、家族となるつもりがない」という受け取り方をしたんじゃないかと思えます。一方、エディは実は「家族には何でも話す」という原則より強い、「家族の生命は守る」という方針を堅持しているため、今回のエピソードのようになったんじゃないかと。そんな風に思いながら観ていましたので、この二人の今回の結末はちょっと辛いものがあります。

 そういう行き違いによる争いのため、レストランでの二人の喧嘩はかなりシリアスなものがあったんでしょうね。もっとも、レイでは軽い喧嘩でも持て余しそうですが(^^;。金持ちの坊ちゃんで苦労知らずに育てられたため、自分の損得は気にしないし、無垢の善意、強い正義感は持っているものの(←皮肉ではなく、本当にそういう傾向がある)、他人の感情となると経験不足で分からないという感じです。

 ハチロボットですが、集団で襲ってくるとやはり怖いですね。パニック映画で扱われたりもするほどですから。しかも、第二の被害者をフラッシュが目撃したとき、ハチがいないと思ったら、被害者の口から一匹、二匹、続いて大量に飛び出してくるのは、ホラー映画演出の感じで、なかなかよかった。敵の強さ、怖さをよく感じ取れるものでした。

 敵ブリーの最後の標的、マーキュリー・ラボのマギー博士に襲い掛かるハチロボットの群れは、スーツを改良したアトムとハッカー・フェリシティの協力で他所へ引き離す、その隙を突くようにしてフラッシュが敵本拠を襲撃、まではよかったんですが、ハチロボット集団には相変わらず有効な対策がない。時間稼ぎして、結局はブリーとフェリシティのハッキング対決でフェリシティが勝利、全体としては辛勝でしょうか。別の誰かがハチロボットを使ってきたら、特に対策ないですもんね。

 ラストではハチに襲われそうになったレイをかばって、自らが刺され心肺停止に。これ、レイのハチロボットの残党かしらん。一瞬、「シスコが未来を予知してかばったのか?」と思ったんですが、どうもそういう感じではないと思いなおしました。フラッシュがスーツを使って蘇生させましたが、もしかするとこのショックでシスコの能力がさらに目覚めるかな、などと妄想に耽っております。

 ラストではフェリシティの説得を受け入れたのか、バリーがシスコとケイトリンにもウェルズ博士疑惑を明かし、どうやらウェルズ博士を追い詰める布陣が整った模様です。ストーリのギヤが上がってきたようで、わくわくします。レイは「スーツを小さくすれば問題解決」などと言って去っていきましたが、これが原子サイズまで小型化するきっかけ? もしそうなら、アトムの実質的な生みの親はシスコになるんだろうか。

P.S.

 フラッシュの合間のCMで知ったスーサイド・スクワットですが、TVで放映してくれたら観る、という気がしています。アメコミ関係の情報を得る手間をかけていなかったため、どうにも分からなくて。スパイダーマン映画放映以降、ちょっとネット検索はしてみたものの、歴史と作家数が凄すぎて脳の容量をオーバーフロー、指輪物語を始めとするトールキン世界と同じくらいの情報量と密度のような印象です。

 スーサイド・スクワットは映画舘観ても、誰が誰でどうなのかやら、目が滑っているうちに終わりそう。録画して観なおせる体制でないと無理っぽいです(^^;。おそらく初心者の初見でも楽しめる作りなんでしょうけど、分かるほどに面白くなるでしょうから、そこが楽しめないと。

●牙狼

 今回もNOVAさんに教わった通り、1話完結性の高い話でした。ホラーとの闘いが、ホラーの趣味に合わせて知恵比べですが、長く楽しめた回でもありました。こういう変則バトルも、時々はありかも。

 冒頭で女性が襲われて食われたシーンからすると、魂はコレクションして、肉体だけを食らうホラーのようですね。襲われた人間が「しまった、ゲームに負けた」と思ってしまうと、魂を取られてしまう模様。確かにジョジョ・スターダスト編のダービーを思い出させるホラーです。

 クイズショーに誘われたかと期待したゴンザさんを袖にしたカオル、剣の稽古をする鋼牙に声をかけ、しかし鋼牙にうるさがられる。このシーン、一見はカオルが気の毒に見えますが、一度に一つのことしかできないタイプと、パラレルで同時に複数をこなせるタイプの相性の悪さのようにも見えます。

 一度に一つしかできないのは男性に多く、パラレルでやれるのは女性に多いそうです。ただし、生得的なものか、後天的なものかはまだ分かってないみたいです。鋼牙はパラレル苦手、カオルはパラレル平気なんでしょうね。なので、カオルとしては剣に集中する鋼牙に声をかけても邪魔にならないと思う。鋼牙は大いに集中を乱されてイライラしてしまう。ただ、もしかするとカオルが鋼牙を試している可能性はあります。「剣と私と、どっちが大事?」みたいなことですね。もしそうだとしても、無意識にやっちゃってるのだとは思います。

 カオルが魂を取られ、肉体も誘拐され、ホラーが鋼牙を勝負に誘う。ゲーム対決ですが、最初のクイズに疑問が。ジプシーが天使に会いに行く途中で、というものですが、余計な情報をごちゃごちゃ入れておいて、天使に会ったのは何人、何匹、何個か、というもの。鋼牙の答は1人、なぜならジプシー以外は関係ない、というものですが、私は「誰も天使に会ってないよ、だって話は天使に会いに行く途中で終わってるから」と思い、作中のクイズからすると不正解になってしまいました。

 それはともかく、鋼牙は落とし床、コイン隠しを相手のトリックを逆手にとってクリアし、案の定ですがホラーは負けを認めず、美学はどこへやら、肉弾戦を挑みましたな。倒された後にも最後のゲームを残していて、かなり未練がましい奴でした。NOVAさんが仰る通り、ジョジョ・ダイヤモンド編の辻彩の試練を思わせるような、偽カオルの中に本物のカオルが一人、3回以内で見つけるというもの。3回まで許可してある点、ちゃんと本物がいる点、辻彩よりはルール順守ではあるなあ、などと思いつつ観ていたら、鋼牙め、カオルをうざがって無視してみせてた割には、ちゃーんとカオルを今までしっかり詳しく見て、かつ覚えているじゃないか(^^;。

 無事に見つけ、さあ魂を戻すぞ、となるわけですが、その手順、本当にいるの、とふと疑いました。もしかしてザルバ、こんなこともあろうかと、鋼牙の朴念仁ぶりの治療を兼ねて、不要な手順も混ぜて教えといたんじゃないかしらん。

 番犬所の3人の神官(でいいのかな)、ゲームを持ち掛け、鋼牙が寿命を縮めたくないと断ってましたが、神官らは普段から遊び感覚で寿命をもてあそんでいるのかしらん。なんだかかなりホラーに近いような印象も受けます。それとも、騎士って寿命が重視されていないものなのか。どうも番犬所は謎です。

(なんか長いみたいです、ここで分けます。)

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/22 (Thu) 23:07:19

(続きです。)

●ジョジョ(ダイヤモンド)

 シアー・ハートアタック前後編が漫画連載5話分と聞き、「なるほどそれで逆転また逆転と密度が濃かったのか」と納得した次第です。贅沢なアニメ2話だったんだ。

 さて今回は、吉良パパ大いに暴れるの回。でも冒頭は逃走に成功した吉良のその後が紹介されていて、普通の家庭の夫としてうまく化けているようですね。乗っ取った顔と手、うまいことに吉良好みに目立たない男のものだったらしい。がしかし、さすがに食事にカップラーメンは気に入らなかったらしい。料理を始めてしまいましたが、CDラジカセ(に見える)のスイッチ入れたら、ホラーの兄貴が喋り出したあっ! なわけはないですが、ともかくてきぱき食事を作る。自炊経験長いんでしょうね。でも、豹変が怪しまれると思うんですが。
(この後の料理の映像からすると、アスパラのベーコン巻き炒め、ネギ入りスクランブルドエッグ、付け合わせのパセリ、だったみたい。)

 一方、今回の本題というべきか、承太郎・仗助チームの吉良邸探索。吉良は両親がかなりの歳になってからの子でしたか。そういう場合、溺愛されやすいのかも。経歴も交友関係も手掛かりにならず、いろいろトロフィー取ってるけどオール3位。虫歯もなければ大した病気もなかったようで、ほとんど追跡不能。といっても、もう別人に成りすましていますが。あ、そうか、歯の治療痕は本人特定になるんだっけ。それと今ならDNA鑑定も。でも犯罪容疑もないし、警察でもないから、分かったとしても無理そうです。

 がしかし。大量の自分の爪を保存しているとは。記録までつけて。爪が伸びるのが速いと調子がいいのか。承太郎説では「殺しの調子」とのだけど、なんで分かるのか。それはそれとして、爪ってDNA採れたっけ(まだ拘っている自分が情けない)。

 机の上には1台のポラロイドカメラが。デジカメじゃないのか、と一瞬思いましたが、原作の年代、作中の年代からすると問題ないと思い直し。そして写真に潜む死せるスタンド使いの吉良親父登場。相手と一緒に写った写真の中に相手を閉じ込めるとは、かなり無敵に近いスタンド能力です。

 写真に写った世界の外からは手出しできないし(見えているけど空間自体が無いという想像しにくい状態)、写真を破けば閉じ込められた自分ごと引き裂かれるし、吉良親父は写真世界の中の写真世界で勝手に行動したことが実現しちゃうし、かなり反則レベルの強さだなあ、と思っていたら、ジョジョの十八番、知恵比べに移行。緒戦は承太郎が写真を写真に撮るというアイデアで吉良パパを逆に写真に一人だけ引き出し、撮った写真を二つ折りにしてテープでぐるぐる巻きにして完全捕縛。

(でも吉良パパの写っているところだけ切り取るとかできないのかな、などとその後も無駄に考え続けています(^^;。)

 承太郎に促されて仗助の決め台詞、「お前なんか全然怖くなかったぜバーカ」ですが、かなり負け惜しみっぽいのは気のせいか(^^;。

 だけど承太郎・仗助サイドには億泰がいたのでしたな。コイツが何するかくらい予想しろよ、仗助。吉良親父に二段構えで引っ掛けられると億泰、いとも容易く乗ってしまい、吉良親父はカラスの助けを借りて逃げてしまう。せっかく仗助が発見した矢も取られてしまう。承太郎の感想通り、この子にしてこの親あり、ということになりますか。カラスに掴まれ逃げつつある吉良パパの台詞が歪んだ愛情でいっぱいなのも、この親にしてこの子ありということか。ちっとは反面教師というものを考えて欲しいんだけど。

 それにしても、スタンド使いを生み出せる矢がいくつもあると分かったということは、こういう戦いが延々と続くことも示唆しているわけで、かなり危機的な状況です(が、作者的にはいくらでも続けられるというメリットが)。

 さて、写真を掴んだままのカラスが飛びながらフンを落としたのが、吉良逃走先の家のポスト、と映像的にうまくつなげたなと感心しました。冒頭の場所に帰ってきたら、シーンとしても食事の用意ができたところ。ワインを用意し、ふと思い立って爪を切る吉良。昨日切ったのに、もうだいぶ伸びているのか。つまり絶好調なのか。前回の戦闘でかなりダメージ受けたのに、やはりあれは吉良的には吉良の勝ちだった?

 作った料理は美味いし、猫は締め出しちゃうし、その猫に警戒されちゃうし、これでなんで奥さんは疑わないのかと思いましたが、よく考えたら、夫が顔と手以外は入れ替わったなんて、考えるわけがないか。そして吉良の吉良たる魔力、人を魅せる能力が発動。大家のカバンから金を抜き取って家賃として渡したの、奥さんは気が付いたのに、十数年バカにしてきた夫なのに、「なんてロマンティックなの!」ですか。恐るべしですな。ほいほいととっかえひっかえ女性をたぶらかして殺せたのは、こういう魔力があるからだったのか。でもダイアル式金庫開けろと言われて焦ってた部分では、かなり小心な面も垣間見えたような気がします。

 もうすぐ始まる新吉良との再戦で活躍するはずのニューヒーロー、今回はちょこっとだけ顔出し。今後に期待ですが、あんまり無茶させないようにしてくれとも思ってしまいます。

●マクロスデルタ

 ハヤテの父、ライト・インメルマンが何をしたか、しようとしていたかが明かされたのが最大の収穫の回でした。冒頭ではデルタ側でも星の歌い手、星の歌、さらに歌声は闇とはっきり認識したことが示されていましたが、最終決戦へ向けてのことのように思います。どちらも、取り散らかった謎、伏線を着々と回収しつつある感じです。

 さて個人的に今回の肝の、ハヤテ父ライト搭乗のVF-22のブラックボックス。ボイスレコーダーからは、ライトが次元兵器による攻撃作戦を遂行するふりをしながら、実は人里離れた場所まで兵器を運ぼうとしていたことが判明、しかし遠隔操作されて、ついに次元兵器が使用されたと。順当に考えると、ライトの命令違反を察知した統合軍側がやったと思われますが、ちょっとはっきりしない感じです。誰が遠隔操作したか、よく分からない。この辺りは次回で明かされるのかな。

 次元兵器による攻撃作戦自体は、ウィンダミアにある遺跡が危険と見た統合軍ということは確実なようですが、ライトがスパイだったとか、聞いたことがないコールサインとか、謎も増やしてしまいましたね。この伏線、ちゃんと回収できるんだろうか。ハヤテのドラマの決着のためには重要なものだと思うんですが。父の形見のフォールドクォーツも、意味ありげのまま放置されている感じだし。

 しかしてベルガーがまたデルタ側に顔を出してますね。出入り禁止食らったのに、やっぱり気にしてないか。統合軍、ウィンダミア双方に軍事含む物資を売って、裏でうまく立ち回っている様子がありありです。統合軍にウィンダミア攻撃を示唆したのもベルガーみたいだし。。が、こういうキャラクターはたいてい末路が良くないような気がします。最後に、「フフフ、これでよし、えっ、ああっ! ぎゃー」みたいになるのがパターンかと。

 それはそれとして、ベルガーめ、ロイドが前回言っていた「美雲は星の歌い手の遺骸から作られた」説を披露してやがります。ベルガーは細胞片とまで言っていて、しかも採取して統合軍にもたらしたのが、他ならぬハヤテの父、ライト・インメルマンであると。あれこれ、かなり詳しく分かっているらしい。何者だよ、このベルガーは。

 遺跡が動作する仕組みは、歌が星の歌い手からプロトカルチャーシステムへと流れて増幅・拡散され、人間を脳波をデルタ波レベルに下げて、多数を同調させてネットワークを形成するというもの。このシステム、同調というのが全員の脳の情報を共有するみたいで、多人数の脳の情報を持たされた個体の中には自我崩壊も、というムチャクチャな代物だったのか。

 どうにもよく分からない作用ですが、どうもそうすることにより人間を操れるみたいですね。ラストで次元兵器搭載の統合軍攻撃艦隊、増幅された歌を防御できず、操られて自爆してしまってましたから、小規模でもそこまで思いのまま操れるわけで、支配の道具としては強力無比ということになるんでしょう。デルタ側が最悪は美雲暗殺も考慮するのも、事ここに至っては、やむを得ないのかも。

 一方、ウィンダミア側。星の歌作戦(仮称)をいよいよ発動ですが、ウィンダミアの遺跡だけではだめで、ラグナの遺跡も反応させないと作動しないと明かされていました。だからラグナを奪取したのか。やはり危険なものなんでしょうね、安全装置が大掛かりです。ロイドはここまで仕切っておいて、「命令するのは皇帝だもんね」と来たもんだ、卑怯な奴め(^^;。さすがの騎士団もざわつきますが、ロイドは「こっちはルンがあるから大丈夫だよん、と思う」などとうそぶいてやがる。

 ここへ来て、すぐ激怒する好戦派っぽかったボーグが男気を見せたのは意外でした。星の歌じゃない、風の歌だよと皇帝ハインツに直訴、でもハインツは「ロイドに従うのだ」と。い、いかん、指揮権のピンポンしてやがるよ。しかし、終末期まで老化したことを示す白いうろこ状の皮膚をハインツが見せると、さすがにボーグもショックだったようで、黙ってしまう。それでも、ひざまずいて従順の意志を示したのは、ボーグが最後、しかもかなり遅めだった。どうやらボーグは納得していないらしいですね。

 こうなると、ここへ来てマズイ方向への流れを断ち切る動きを見せるのはボーグなのではないかと思えてきます。根は真面目、しかし思い込んだら直情径行、しかも激情型ですからね。刺激次第でどうとでも動きそう。なんかボーグを不幸な過去があるとはいえ、しょせんは小者と軽く見てしまっていましたが、急に重要度が出てきたように思え、わくわくしてきました。

 でも、レディMからデルタチームへの通達がよく分からない。統合軍の攻撃前(ウィンダミア攻撃のことだよね?)に、ラグナに侵攻するウィンダミア軍を撃退せよとは? ラグナって前にウィンダミアに占領されたんじゃなかったっけ。だからデルタ側は住民をできるだけ収容して撤退したはず。うーん、何か見落としてたんだろうか。

 それはそれとして、またもやキースとロイドが並んで何やら会話してましたな。キースは皇帝ハインツの風が真の風ではないと諫言するものの、ロイドに対しては特に何も言わない。ロイドは風としては大丈夫なものなんだろうか。キースのウィンダミアの平和希求に対して、ロイドは銀河規模の平和(でないとウィンダミアの平和も保てない、だろう)、目的自体は同じだからなのかな、などと思いますが、この辺りもよく分からないというのが本音です。ロイドは根本のところで何かを間違えているような気がするんですが。

 そのころ、デルタ側では。マキマキは負傷が癒えずに出撃不能のまま。ワルキューレとしては歌のパワーの中核の美雲は敵の手中どころか敵の歌兵器と化しているし、美雲と同様に遺跡に反応までした期待のフレイアは例の死のしるしが現れてしまっているし、かなり戦術ライブの戦力的に不安です。ウィンダミアがラグナに再び(?)手を伸ばしたのが、ラグナに星の神殿が出現したからだという情報がベルガーからもたらされ、さらに、えっと50年前に失踪した長距離移民船団の旗艦、メガロード1ですと?

 確か、過去のマクロスシリーズ絡みのようですね。調べてみると、「ええっ!?」となるような艦でした。早瀬未沙、後の一条未沙が艦長、一条輝、リン・ミンメイも乗艦して銀河系中心へ居住可能な惑星探査に出発って、1stの主人公全員乗ってるじゃないか。しかも単なる失踪ではなく、未知のメロディをキャッチ、正体を探るべく追って、別の銀河へ転移したとの噂もあると。しかし公式発表ではつつがなく探査飛行を継続中となっている、ですか。えらいもんがつながってきたな。そんな情報掴んでるとは、いったい何者なんだ、ベルガー。

 あれやこれや不安要素いっぱいのデルタ側ですが、民間とはいえさすがは軍事組織、着々、粛々と出撃準備は進む。そんなさなかに今頃になってという感じの、ハヤテへの母親からの小包が届く。たらい回しにされてたって、軍事以外は結構ルーズなのかも。ケイオスってカオスってことだからか(違います)。それはともかく、小包の中身は小型望遠鏡、紅葉の葉、貝殻といった、ほのぼのと平和な品。

 一緒に開けたフレイアといい雰囲気にするのに絶好のアイテムですな、と思ったらハヤテ、例のフォールドクォーツ出したよ。やっぱり重要アイテムなの? 幼いハヤテと父ライトの写真も出てきて、フレイアがライトに会った記憶がよみがえる。な、なにかがつながったか、こういう描写ということは。手紙はといえば、"The sky is vast."、「空は広い」ですか。あ、いや、この世界では「銀河は広い」なの? ふーむ、skyは銀河を意味するように変わっているわけか。

 平和なED曲が流れ、今日は特に何事もなく終わると思ったら大間違いでした(^^;。ハインツが呪文を唱えて、美雲の星の歌い手モード強制起動、迫りつつあった統合軍攻撃艦隊乗員を操り、次元兵器を自爆させて葬ってしまった。しかし、大量死亡のショックがハインツに伝わり、ハインツは予期していなかったようで呆然とするほどのショックだったらしい。となると、ロイドに聞いていたことと違うことが起きたのかな。でかい不安要素をラストに突っ込んで来週へ、ですか。うーん。

●鎧武者
 ついに最終回を視聴、たまたま気まぐれで観始めましたが、ラスト近くで引き込まれ、なかなかに満足できました。途中ももっとちゃんと観ればよかった。ハードディスク容量をやたら食う裏録画が多く、観ては消ししてたのが悔やまれます。最終回とその2回前分は残っているので、何度か観なおしてみるつもりです。

 最終回を一度観ただけの感想としては、「ちょっと不満」という印象です。悪い大人のいい餌食になった悪い子の光実が立ち直るきっかけを得たのはいいんですが、始まりの男に進化した紘汰が本格的に介入してしまっては、光実のドラマの完結が為されていないように思えてしまうのです。

 できれば紘汰は駆けつけたとしてもアドバイスだけにとどめて欲しかった(精神だけしか地球に到達できない、とか理由はつけられたと思う)。手取り足取り、かばうように手伝う、さらには光実に代わってイレギュラーの敵を倒したような印象で、この後の劇場版への考慮はあるにせよ、TV編の最終回としては、期待したものとはちょっと違ってしまっていました。ラストは光実の事実上の独力で最後の敵を倒して、「地球に残された人類もなかなかやるもんだ」という結末が観たかったですね。そこが勝手に妄想ながら、個人的に最終回前の話で感じたものでしたので。

 視聴途中で気が付き、最終回で確認できたんですが、最初から最後まで、舞台は沢芽市でしたね。拡大する事件は世界中で認識され、そのためにミサイル攻撃まで受けかけたわけですが、沢芽市以外は描写がなかった点、真・女神転生1を思い出しました。あれも世界規模のような感じでいて、現実世界としては東京以外は一切出てこないですから。鎧武、真・女神転生1とも、異世界が一つ出てくる点も同じです。

 沢芽市以外のことが分からない、というのもドラマとしては暗示的に不安要素を盛り上げていたような気もします(下世話で現実的なことを考えると、舞台を広げる資金がなかったということかもしれませんが ^^;)。

 もうちょっと鎧武世界を理解しようと、斜め読みというか眺める程度だったウィキペディアの鎧武の項目を真面目に読み始めたんですが、今さらながらに主要キャラクターの解説が多いことに驚きます。主人公だけ分量が多いとかはあると思うんですが、かなりの数のキャラクターにかなりの分量が割かれている。群像劇だったということなんでしょうね。

 そういえば、感情移入できるキャラクターの数がやたら多かった気がします。おそらく、ウィキペディアの各執筆者もそれぞれのキャラクターに思い入れがあるんだろうな、という雰囲気も解説文章から伝わってくるような気がします。

 最終回1話分を放送して終わりの30分枠でした。NOVAさんからのドライブへつなげる予想で期待したんですが、とりあえず9月は鎧武を終えるだけにするようです。鎧武の枠が10月以降どうなるかは不明です。このままドライブの再放送だといいんだけどなあ。

●ロードオブザリング

 ちょっと今週はあまり観ていません。ザ・フラッシュを2回以上観たり、いろいろ他に時間割いたりして、なかなかロードに時間がかけられず。そうではあるものの、1回目の視聴で見逃していた、観てもしっかり意識できていなかったシーンをようやく認識し、けっこうショックを受けています。

 ガラドリエル様が、一つの指輪を破壊する者は死ぬ、と明かすシーンですね。こんな大事なシーン、気が付かずにぼーっと見てたんかい、と我ながら情けない。フロドがこのまま使命を果たせば死ぬ、と分かっていれば、1回目の視聴はもっと緊張感を持って観ていたはず、そうすればもっと面白いと感じたはず、と後悔です(10分くらいですが ^^;)。

 とはいえ、ネタバレ歓迎で、何度でも観て楽しめる性分ですんで、こういう見落としも探しつつ、何度も観ることになりそうです。秋までは、とNOVAさんが仰ったこともあり、最初は秋からは別のものをと思っていましたが、この分だと冬が来るまではロードとホビットで楽しめそうです。
(当初は、「小説までは手を出さないだろうなー、さすがに」という気がしていたんですが、それも怪しくなってきた。「この世界はどうなってるんだろう」という興味が大きくなってきています。でも、底なし沼に入るようで怖くもあります、沈んで楽しい底なし沼でしょうから(^^;。)

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/24 (Sat) 12:24:06

K.Kさん、どうも。
番組改編期で、次に見る番組を検討しつつ。

まあ、ここで話題にしている番組で終わるのは、マクロスデルタだけですが。
その代わりに始まるのが、「鉄血のオルフェンズ」の第2期。10月2日の日曜夕方5時から。
他には、鎧武の後番組がまだ未定ですか。番組欄を確認すると、今は特番が続いているみたいですね。10月から順当にドライブならいいのですが、他の番組の可能性もある、と。

★牙狼

大河回、視聴。
鋼牙の父親回想がメインで、彼の黄金騎士としてのルーツを描写しつつ、父親の仇のバラゴ(後の暗黒騎士キバ)を登場させて、第2クールにつなげた回。

次回の「約束」は総集編で、1クールの総まとめ。
その次からが第2クールで、オープニングとエンディングが変わり、零の過去話を見せる、と。

零については、来年放送予定の彼主役のTVシリーズ「ドラゴン・ブラッド」の追加情報が公開されました。
劇場版「ブラック・ブラッド」で共演した女魔戒剣士のユナは続投せず、代わりに烈伝の出番が多かった烈花が登場するようです(レギュラーか準レギュラーかは不明)。
他に、新たな魔戒法師として、芳賀優里亜さんが抜擢(こちらはレギュラーっぽい)。彼女は、仮面ライダー555(ファイズ)のヒロインであり、仮面ライダーキバの主人公の恋人(にして、怪人たちのクイーン)を演じており、平成ライダーシリーズファンにとってはおなじみの女優さん。
主役の零も、先述の通り、元は555の怪人上がりであり、相変わらずライダー色の強いキャスティングになってるな、と。

>番犬所

牙狼シリーズでは、胡散臭い上位機関として描写されがち。その印象を決定的にしたのが、最初のシリーズなんですね。
「命をもてあそぶ」「ホラーっぽい」というご指摘の通り、実は暗黒騎士と結託して、ホラーの王メシアを復活させようと目論んでいます。そのために、多くのホラーを生贄に捧げる必要があって、黄金騎士を利用してホラー狩りをさせているという裏が。
回が進むうちに、次第に「番犬所への不信感」が高まって、それに気付いた魔戒法師の邪美が登場して、物語が一気にクライマックスに突入、と(19話ぐらい)。それまでは、「カオルの寿命問題」「零との対立」「暗黒騎士の脅威」を縦軸にじわじわと物語が展開する流れ。

1期めの番犬所が完全に敵だったわけで、その後のシリーズを見ても、番犬所がいつ裏切るかドキドキしながら見ている、と。
まあ、主役の個人的な感情と、「大の虫を生かすために非情な決断をしがち」な番犬所の対立は、よく描かれていますが、番犬所が完全に敵だった作品は、第1期だけなんですがね。最初の印象が強すぎる。

なお、三人の少女(ケイル、ベル、ローズ)の名前が、地獄の番犬ケルベロスが元ネタで、なかなか秀逸なネーミングと思いました。
そして、彼女たちのボディガード役を務める執事風の男(コダマ)が本当に強くて、その生身アクションのキレは歴代シリーズでもトップクラスだと思っています。

★フラッシュ

アトム登場回。
今回は縮小機能が未搭載で、小型化された高性能のハチロボットの技術も参考にして、縮小化機能を組み込む模様ですね。

アローにおけるレイというキャラを改めて調べると、フラッシュと同時期のアロー第3シーズンからのレギュラーで、主役のオリバーの経営するクイーン社を買収して、乗っ取ったようです。
アローは暗殺技術を習得した悪人ハンターという裏の顔と、大企業の社長という表の顔を持つヒーローで、フラッシュと比べてもセレブ色が強いドラマ。フラッシュの方が、大人といってもまだ学生上がりの感覚が抜けない「日本の特撮ヒーローに近い雰囲気」かつ「刑事ドラマ」なのに対し、アローはヒーロー劇とは別に、企業経営ドラマの一面も持っている、と。
アロー劇中におけるレイの立ち位置は、フラッシュのエディに近いというか、当初は主人公に対する嫌味なライバルみたいな感じで、でも悪人ではなく、むしろ善人。アローの場合、主人公のオリバーが「陰を持つ男」で、そこからフェリシティを始めとする周囲の善人に感化されて、ヒーローとして再生する物語。一方のレイは、オリバーの対極に位置するキャラで、フェリシティを奪おうと動き、さらにはアローのヒーローとしての立ち位置にまで競争意識を持って、自らスーツを作ってしまう、と。

この時期のアローは、レイがオリバーからいろいろと奪っていた時期で、一方のオリバーは、敵対する暗殺者組織の長に、その力量を認められて「後継者にならないか」と打診され、心が陰の方に揺れ動いていたようです。
ここまで未見で、アローを語っていますが、日本での放送は昨年「第1シーズン」がフラッシュと同じ枠であって、その後の第2シーズン以降は未放送。ちょっとレンタルでもして見たい気持ちになっています。
理想をいえば、フラッシュの後番組に「アロー第3シーズン」が放送されることですが。第2シーズンの方は、「フラッシュになる前のバリーがゲスト出演して、オリバーを光サイドに引き上げる助けになる」流れ。

なお、先日コールドに対して、バリーが「人を殺すな」と釘を刺した件ですが、これって、ある意味、オリバーに対してバリーが訴えたことの焼き直しかもしれないなあ、と思いました。
バリーは、オリバーを悪と戦うヒーローとしての先輩として尊敬する一方、「オリバーの暗殺者の流儀」には否定的で、「より理想的なヒーローのあり方」を訴えたようで、オリバーの方も「暗殺者の自分への嫌悪を覚えていた時期」でもあったので、バリーに感化されてヒーローとしての生き方を模索する。これが第2シーズン。

でも、第3シーズンは、「光を目指していたオリバー」が挫折する一方で、「光しか見えていないレイ」の登場で、オリバーが闇に回帰しそうになる物語と理解。まあ、最終的には仲間のフォローで、闇との決別に成功するようですが。

今回の女王バチ女に関しては、フラッシュよりもフェリシティの因縁の相手になったようで、アロー第4シーズンでもゲスト悪役として登場するみたい。
マッドサイエンティストの系譜で、決してメタヒューマンではないわけですが、公式サイトのあらすじでも「ハチを操るメタヒューマン」と書かれていて、誤解が生じがちだな、と。
それにしても、大量のハチを自在に操って、襲い掛からせるのは、重ちーのハーベスト? なんて、ついつい考えるジョジョ脳です(苦笑)。

シスコがレイを庇った件ですが、ハチの動きにとっさに気づけたのは、シスコの感知超能力かな、と思いました。
それ以前に、スターラボでウェルズ博士を襲おうとしたハチに博士が気付いて、その動きを観察しながら、危なくなったらリバースの能力で対処しようか、と思っていたら、バリーがすかさず救助に入るシーンがありましたが、「ハチの細かい動きに気付いて対処できる」のは超感覚の一環だと思うんですね。
いずれにせよ、シスコは最初からハチ恐怖症だった。ここまでビビるのは、多分一回刺されたことがある、と推察できるわけですが、それでも勇気を出してレイを庇って、刺されたのは凄いなあ、と。
バリーがシスコの勇気こそヒーローにふさわしい、と賞賛するのも分かります。以前、コールド初登場回でも、バリーを守るために掃除機を強力な武器だとハッタリを張った件がありましたが、基本は弱いシスコの仲間を庇う勇気は、ビルボ・バギンズにも通じる格好良さと思ったり。

★ジョジョ

「アトム・ハート・ファーザー」。
父親回なのは予想どおりですが、改めてタイトルを見たときに感じたこと。フラッシュと「アトム」つながり、ですか。

それにしても、父親亡霊戦。
仗助がひたすら騒いでいただけで、主人公としての威厳ゼロですな。ネズミ回の時のような逆転要素もなし。承太郎さんがいるおかげで、主人公が活躍しなくても、話が回る、と。

しかも、ここからの主人公は露伴先生の方にシフトするわけだし。

とりあえず、吉良回は一段落なので一息ついて、第3クールの新オープニングなんかに期待してみる、と。

(つづく。昼からは用事があるので、マクロスデルタ他は夜に書く予定)

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/25 (Sun) 01:33:33

つづきです。

★マクロスデルタ

残り1話。
サブタイトル「永遠のワルキューレ」という題で、誰かがいなくなるのかな、と気になりつつ。

「ハヤテ父の真意」が判明した回ですが、あまり盛り上がるでもなく、ここまで来て、なおも仕込み回の様相。できれば、最終回1話前は、クライマックス戦闘に突入していて、最終話の前半で戦いが終わり、後半で後日譚的に綺麗に締めくくって欲しかったんだけど、広げた風呂敷を最後まできちんと畳めるのか、それともオルフェンズみたいに「半年後に第2期」を予定しているのか、今後の展開の方を気にしつつ。

とりあえず、最終回では、ミラージュさんが空中戦でしっかり活躍してくれたら、自分的には当たり、と判断します。
その上で、戦場には出られないマキナがベッドの上でも歌っていて、「心は一つ」な様子を描いてくれればいいかな。
フレイアと美雲さんについては、できれば死んで欲しくないけど、どちらかが散ることも想定しつつ。

カナメさんは最後まで生き延びて欲しいな。彼女が散ると、メッサー君が不幸すぎる。

今回、話題に出た初代マクロスゆかりのメガロード。ええと、最終話で唐突に出現して、戦場を混乱させることはないよね。

とにかく、最終話を見ないと、自分の中の評価は定まらない作品。
盛り上がりそうだと思ったら、肩透かしになることが多く、ワクワクよりはヤキモキを感じることが多かった作品。それでも、最後は一応すっきり終わってくれることを願いつつ。

★鎧武

最終話の敵コウガネは、夏の劇場版でコウタさんが倒した敵だったんですね。それが復活して、恨みを晴らそうとしたわけだから、その因縁的にもコウタさんが帰ってきて、ミッチをフォローしつつ倒すのが綺麗な終わり方だと思いました。

K.Kさんの期待していた「ミッチの独り立ち」は、やはり年末の劇場版のテーマだったと思います。
そちらでは、異星のコウタと舞が機械生命体に襲撃され、舞は敵に捕らわれ、コウタは敗北して消滅するという衝撃的なスタート。
そういう状況で、ミッチと貴虎兄さんが頑張るというのが最終決戦の大筋。二人の奮闘あってこそ、舞の解放とコウタの復活に至るわけで、そこに至る前段階がテレビ版の最終回だったと思います。

TV版は、コウタとミッチの共闘、散々仕出かしたミッチがコウタに救われるというのが、TV版序盤の二人の先輩、後輩の関係性に戻れた感じで、放送時はすっきり終われた感。そして、年末にミッチの独立後日譚につながったので、さらによっしゃあ、と感じた次第。

なお、テレビでは亡くなった戒斗さん。年末ではどうなるのか、と思われたのですが、「死者のコピー体を蘇らせる敵ボス」の手で復活。
先に蘇っていた戦極さんは、敵ボスの命令に忠実に貴虎兄さんと戦っていたわけですが、
戒斗さんは天邪鬼で、「何をしたらいいか分かっているな」と確認する敵ボスに対して、「当然だ」と応じつつ、敵ボスを攻撃。
「何をする?」と驚く相手に、「俺のするべきことは強い奴と戦うこと。今、この場で一番強いのはお前のようだからな」と主人に対して下剋上。結果的に他のライダーと共闘する形になったと。

まあ、最後はボスが倒されたと同時に、自身も消滅するに至ったわけですが、死んでも戒斗さんは相変わらずだなあ、と拍手気分でした。

ともあれ、鎧武の放送中に、メガテンを思い出したとのこと。確かに、自分も同じことを思いました。
元々、モンスターを召喚するゲームから、鎧武はスタートしたわけだし、そこから各勢力の思惑に翻弄されつつ、破滅に瀕した世界を救う手段を模索して、最後は神に至るという意味で、メガテン的と称されたことも。

★ホビットと指輪

小説を読むなら、先に『ホビットの冒険』(岩波書店版)がお勧めです。翻訳文の童話的文体(ですます口調とか)に抵抗がなければ、そこから『指輪物語』に入る方がいいと思います。

もっとも、原作『ホビット』は映画とは細部が随分と異なっていて、英雄物語の要素はだいぶ薄いです。最後の「五軍の戦い」になるまでは、ドワーフたちはお荷物でしかなく、ガンダルフとビルボがいなければ、何もできない連中だったりします。
逆に言えば、主人公ビルボの機転と活躍が映画以上に目立つ感じ。

映画のもう一人の主人公であるトーリンは、後々英雄として美化される流れがあり、最初の原作「ホビット」だと頑固で猪突猛進なお爺ちゃんキャラだったり。
亡国の若い王子が苦労を重ねて、リーダーとしての風格を備えた熟達の戦士に成長した、格好いい英雄としてのイメージは、映画ならではの物。

原作『ホビット』読みながら映画を見ると、よく、このシーンをあれだけ膨らませたもんだ、と映画の作り手の方に感心することが多いです。原作ののどかな旅物語を、オークの追跡という要素を加えるだけで、非常に緊迫感のある冒険に仕上げたセンスとか、諸々。

逆に、原作の方が好きなのは「ビルボの蜘蛛退治」のシーン。映画では、指輪の魔力に飲み込まれて凶暴化したビルボが印象的でしたが、原作では「指輪と愛刀つらぬき丸を駆使して八面六臂の大活躍をするビルボ」という描写で、爽快感あるシーンだったり。

あとは原作の魅力は、ビルボの心情描写ですね。
好奇心とか、調子に乗って失敗しながらも、窮地を挽回しようと必死に知恵を巡らせるところとか、慎重かつ大胆な主人公らしさとか、 ビルボの感じ方、考え方が映画以上にストレートに伝わる感じ。
まあ、映画だとガンダルフ視点とか、トーリン視点とか、複数キャラの動向に目移りしますからなあ。他に、エルフ視点とか、湖の街のバルド視点とか。
原作では、視点がビルボから離れるのは、「ゴブリンの洞窟で捕まったドワーフたちがガンダルフに助けられるシーン」と「スマウグが湖の街を襲撃してバルドに撃退されるシーン」ぐらいと記憶。

と、簡単な原作ガイドのつもり。では。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/29 (Thu) 19:51:38

 NOVAさん、どうもです。

●マクロスデルタ(最終回?)

 これをまず書かないと落ち着けず、他が書けないどころか考えられないくらいな感じです。要は大変に不満。

 きっかけや伏線を回収できたストーリーとしては、物凄く短く言えば「ロイド事件が解決した」というものでした。いろいろ起こっている問題のうち、ロイドが引き起こしたものについては、ロイドを倒してストップをかけられましたよ、と。それしかないですね。

 とりあえず最終回を振り返ってみると、星の歌い手能力が証明された美雲を連れ、ロイドの計画がいよいよ最終段階へ。一方、皇帝ハインツは、次元兵器でウィンダミア壊滅を狙う統合軍艦隊とはいえ、数万の死をともに体験したようで、前皇帝の父の苦痛を知る。もしかすると、これが前皇帝が最後に死を望んだ原因かもしれませんね(この伏線はこれで回収?)。

 この経験のためか、星の歌い手の力を和平交渉に使うとハインツは宣言、ロイドは従うふりをして、星の歌い手を操るのは大変だからと玉座への着席を望む。この後のシーンから考えて、玉座に星の歌い手を操る仕組みが施されているようです。

 ウィンダミア側、デルタサイド、双方の作戦が発動(デルタの「オペレーション・ラグナロク」ってなんと不吉なネーミング ^^;)、敵の手中の美雲と負傷のマキナを欠きつつも、残るワルキューレ3人も出撃、小惑星(?)にワルキューレ投影、とバトルスタンバイでテンション上がります(^^)V。これを感知したのか、マキナも病床からながら参加してる。

 ここまで準備したら、派手なバトルがあるに決まっています。ようやく最終回にて、目まぐるしいほどの空戦を披露してくれましたな。戦闘機がブースターパックらしきものを投棄するなど、細かい演出もなかなかに光っています。マクロス級母艦も大暴れし、マクロスらしい戦闘シーンを楽しめました(と偉そうに言っていますが、きちんと観始めたのは前作のFからというのがちと情けないorz)。

 歌合戦(なんか他にいい言い方ないかな)のほうは、美雲のビジュアルが巨大化し、ラスボス感すら出てます。が、デルタ側ワルキューレも負けてない。フレイアについては、皇帝ハインツも何事かを感じ取るほど。「いつもと風が違う、太陽が雲に隠れ」とか言ってますが、太陽フレア(flare)≒フレイア、雲=美雲を意識した言葉遊びかな。ネズミの婿取りなる昔話では、太陽より雲が強く、雲より風が強く、風より土壁が強く(現代においては疑問視される、のかも)、土壁よりネズミが強い、なんだネズミでいいじゃん、なんてのを思い出しました(関係ない雑念が湧きがち)。

 がしかし、ロイドの作戦が発動し、全銀河規模で人間がニューラルネットワークとされようとする。ロイドは、全人類がウィンダミア人をコアとする一つの知性となり、かつ、「一瞬が永遠となる」ようなものと言ってますが、エヴァンゲリオンの人類補完計画を思い出すような代物です(ナルトの「無限月読」とは似ているようで異なる)。ロイド視点では完全平和実現、しかしウィダンミア視点では叛逆、統合軍やデルタ側からすれば侵略でしょう。ボーグはやはり激怒ですね。

 しかし抗うのは非常に難しい模様でロイドの野望がネタバレ早々一気に実現か、と思いきや、フレイアが奮起して抵抗、ハインツもニューラルネットワークを逆用して風の騎士にデルタ側と共同してロイドを討てと命じる。戦況がロイド vs ウィンダミア・デルタ連合チームへと一挙に変わってしまいました。でも、フレイアは死力を振り絞る代償なのか、手の老化のしるしが急速に拡大してしまう。

 フォールドクォーツを掴んだハヤテが、呪縛を払い、とりあえずやったのがフレイアへの告白、って、おいまず戦えよ。ミラージュも告白ですが、既に二人のお姉さんキャラと化してしまっていたようで、わざと「腐ったリンゴ娘」とフレイアを罵るなど、フレイアにも好きと言わせるために背中を押したようですな。でまあ、フレイアも「好き」と叫ぶと。これで三角関係ドラマは完結なの?

 これに怒った(わけはないが)ロイドがパワーを強めるが、フレイアが対抗して「一度だけの恋ならああっ」の前にも出た声が一瞬裏返る歌い方で押し返し、皆が次々に我に返る。ルンを光らせたボーグさんがなぜか顔を赤らめてるんだが、一度だけだからなといわゆるツンデレでワルキューレ助けたりしてましたな(※ 正直なところ、そういうお遊びまでは入れなくてもよかったと思う)。

 事態は、「星の歌い手を誰が奪取するか」になり、星の歌影響下の兵士と正気に返った兵士の戦闘となり、ワルキューレにはマキナも復帰、形勢は逆転した模様。力を増したワルキューレの歌に、素志としては星の歌い手として操られることに不満な美雲がようやく呪縛を解いてロイドから離脱、マクロス級が敵旗艦に砲火を噴くと、白騎士キースが突入、ロイドと刺し違えて旗艦ごと破壊。最後の一瞬にキースがロイドに伝えたのは、一瞬に命を燃やす輝きをロイドから教わったということでした。そこに気が付かなかったことで間違えたと、ロイドは思ったかもしれません。

 これで全戦闘停止、双方は帰還したようで、ラグナでは行方不明扱いのままだった「お姉ちゃん」ことマリアンヌが負傷ながらも元気に手を振っている。マキナはもう全快に近い感じで動いとります。フラッシュか、お前は(^^;。ミラージュさんはさばさばした顔で空を見上げとります。コックピットでハヤテと並んだフレイアのルンは光っとります。ふむふむ、めでたし、めでたし

 ……こ、こんなもんで騙されないぞおっ! 問題山積のままじゃないか。あれこれ気になること、全部考えるのは時間がかかるし、念のため今作を全部観なおしたくもあるのですが、ざっと考えても以下のようなことが未解決問題です。私個人としては、ですけど。

・ロイド事件
 ロイドは何をしようとしていたの?

・ロイドのもくろんだ世界(一瞬が永遠)
 ロイドの台詞からすると、全人類の意識がつながり、かつ超高速化して、実時間の1秒を体感時間で1000年くらい(数字は適当)にするものでしょう。体感時間的には不老不死ですし、外界は事実上の時間停止ですので、天災の類もないし、未知・既知の外敵の影響も受けない。こうなるとウィンダミア人の寿命の短さなんかどうでもよくなる。
 まあ合ってるかどうか分かりませんが、この設定自体は特に問題ない。

・美雲=星の歌い手クローン問題
 しかし、美雲は今回はワルキューレの尽力もあって星の歌い手の能力を利用されることは防げたんですが、同じことが二度とないという保証は全くない。しかも、「あの美雲が最後の一人だったとは思えない。また第二、第三の美雲が現れるだろう」みたいなこともあり得ると思っておくべきでしょう。
(関連事項として、歌は兵器なのか問題、もあり、ベルガー問題とも絡む。下手をするとマクロスの世界観にも影響しかねない。)

・レディMは何者か
 なぜなら、美雲を作ったと思しきレディMは思惑も正体も明かされず、現状、今後の動向が不明ですから。

・ベルガーの動向
 さらに別方面から裏で糸を引いていたか、状況を利用していたらしいベルガーも何をしようとしたか、しているかなどが不明です。今回の事件を相当にプッシュしたように思わますが、レディMの情報が皆無に等しいこともあって、この男も今後どう出るか、全く分かりません。

・ウィダンミア vs 統合軍戦争
 首謀者ロイドは倒されたものの、ローカルな戦闘と事件に過ぎず、ウィンダミアと統合軍の対立は解消したとは思えません。

・ライト・インメルマン次元兵器行使事件
 これが双方で見解が対立したままですしね。

・ヴァールシンドローム問題
 これも解決したとは思えない。確かに銀河リンゴと例の水による症状の促進は今後は防がれると思いますが、ヴァジュラの残した細菌とその影響によるフォールド・レセプターなど身体的変化(進化?)といった根本原因は残されたままですから。

・三角関係問題(ミラージュ、フレイア、ハヤテ)
 ミラージュが早々に引いて譲った感じなので、ちゃんと解決したような雰囲気がしないです。なんと申しますか、行けるところまで行って壊れて、それから作り直し、みたいにならないと。

・フレイア急速老化問題
 仮にハヤテとフレイアでカップル完全成立だとしても、普通でも15年程度しかなく、ましてや例の白い皮膚への変化が始まり、かつ急速に拡大となると、下手すると数年を経ずしてフレイアが死亡するなんてことも。

・メガロード1問題
 謎のメロディを追って消えた、という伏線だとして、だからなんなの?

・残りは劇場版かゲームでね、なのか。
 しかし、TVのマクロスデルタ全編ではロイドの陰謀というメインストーリーが崩れるとは思えず、そのロイドはドラマを動かす鍵となれるキースを道連れに死んでしまいました。となると、2期をやれるだけのストーリーの余地はなさそう。編集して付け加えてしての劇場版か、あるいはマルチエンディングのゲームで好みの結末にたどり着け、となるかも。

 どうにも完結したとは言い難いですね。NOVAさんが危惧されていた、広げた風呂敷を折りたためるのか、については、「端を折り曲げて畳んだつもり」みたいなことになったようです。

 最終回を観てからのもやもやを、とりあえず吐き出しまして、もう一度通しで観てから、また考えたいと思っています。よし、とりあえずすっきりしたぞ!

●鎧武

 落ち着いたところで、NOVAさんから追加情報を頂いた、これにつきまして。私としては、TV本編だけで完結しているとしたら、という観点だったわけですが、劇場版も並行してリンクされていると理解して、ようやく納得感が出てきました。

 最後に襲ってきたコウガネは紘汰との因縁が深い敵で、紘汰がやり残したことでもあったわけでしたか。これを光実が独力で返り討ちにしてもいいんでしょうけど、それだと紘汰の肩代わりを光実がしたという印象になりかねないともいえそうです。すると、光実が紘汰の後継というイメージもでてきてしまう。

 そうではなく、紘汰がやり残したことにケリをつけるのに、光実が巻き込まれ型で加わって、光実が立ち直るスタートがかかり、今度は紘汰が消滅するという流れになってから光実が兄の貴虎とともに奮戦する。となると、光実は深い悔恨である貴虎とも和解できる。こう理解して、なるほどそうだったのか、という印象になってきました。

 戒斗もTV編では世界の行方を決める敵役として紘汰と争って死んだわけですが、劇場版で描かれたのは、せっかく復活しても、己が命よりは己が信念に殉じるということで、そうなるとTV本編での最期も本望であった、ということになります。

 ご教示のおかげで、ようやく納得がいった感じです。ありがとうございました。

 なお、10月からの枠はトッキュウジャーになることを録画機の予約欄で確認しました。平成ライダーの以前のものだからと興味が湧いて鎧武を観始めたんですが(最初はさほど期待せず、徐々に興味が高まり、終盤で「これは面白い」と驚いた)、戦隊ものだとちょっと興味が高まってきません。
(と言いつつ、日曜のジュウオウジャーはリアルタイムで観て、EDの動物かくれんぼは必ずやってみている ^^;)

 しかし1時間枠ですんで、普通の放映の倍で消化することになりますから、その次はまたライダー物か、もしそうならドライブが来るか、という期待はあります。

(デルタの感想でちょっと力尽きたかも。牙狼やザ・フラッシュはまた後で書こうと思います。牙狼は副音声で出演者や監督のコメンタリーがあると先週気が付き、コメンタリーが聞けるよう、今回から視聴方法を変えました。)

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/09/30 (Fri) 00:44:53

どうもです。
少々変則的ながら、先に最終話2作分の感想レスを返しておきますね。

★マクロスデルタ

無事に第1部完って感じでしたね。
ちょっと「鉄血のオルフェンズ」の第1部完と同じような流れに思えました。

細部や物語の大きな雰囲気は異なりますが、いかにも続編を作る気満々な一時中断の仕方が同じで。

・世界の大きな問題は何の解決もしていない。

オルフェンズのラストは、クーデリアの護送任務という鉄華団の大きな初仕事が苦難の末に何とか終了して、ひとまずはめでたしの幕。
デルタの方も、ワルキューレを擁した私設軍隊企業のケイオスの大きな仕事(惑星ラグナを始めとする星団をウィンダミアの占拠から解放する)を果たして終了。
どちらも、主人公の所属するのが国家規模の軍隊ではなく、独立愚連隊めいた民間企業なので、戦争終結というところまでまとめなくても、小競り合いの一時的な勝利だけで十分、任務終了と言える。
もちろん、火種は抱えたままなので、それが再燃すれば容易に続編を始めることができる。

・決着は敵の内紛によるもの

オルフェンズでは、アインをミカヅキが倒すという大一番がありましたが、それ以上にマクギリスがガレリオを倒す方が世界に与えた影響が大きいわけで。
一方、デルタは白騎士キースがロイドを倒して決着。主役のハヤテは、ロイドと対面すらしていないんじゃないかなあ。もちろん、ハヤテが何もしていないわけではないけれど(彼とフレイアの絆が、ロイドの野望を弾き飛ばすきっかけにはなった)、それでも、美味しいところはライバルが持って行った感が濃厚。

・死ぬ死ぬ詐欺

最終決戦の一話前では、味方側の戦況があまりに敗色濃厚で、相応数の犠牲者が想定されていたのだけど、フタを開けてみると、怪我人も含めて、味方サイドはみんな元気だったなあ、と。
結局死んだ重要キャラは、オルフェンズではフミタンとビスケット、デルタではメッサーとカシムさん。フミタンとメッサーは、甘ちゃんだったクーデリアやハヤテが一皮剥けるための成長促進剤的な犠牲で、ビスケットとカシムさんは「故郷の農場つながり」ですな。
または、ビスケットとメッサーさんが味方サイドの重要な立ち位置キャラで、フミタンとカシムは「対立サイドながらヒロインと交流を交えた、死ぬのが惜しい人」。
途中では死者が出たけど、最後の決戦はそこまでひどいことにはならず、ハッピーエンド。

・主人公格の背負った不調

ミカヅキの片手と片目の神経不良(阿頼耶識システムと接続時のみハンデがなくなる)に対し、
フレイヤの老化促進が、最終話での勝利の代償になります。
どちらも、圧倒的な戦力と、ルンピカ歌唱力という強キャラでありながら、ハンデを抱えることで、物語の単調さを防ぐことにつながり、第2部でハラハラさせるための仕込みかな、と感じつつ。

さて、仮にデルタが2期をやろうとするなら、敵対しそうなのは商人のベルガーさんになるのでは?
彼はウィンダミアとの交流で、遺跡のシステムとかをいろいろ解析してそうですし、統合軍にウィンダミア侵攻を促し、結果的に自滅に追い込んだのも、想定内の目論見だったのでは、と考えます。
レディーMが結局、何者か分からず仕舞いなので、その種明かしをしつつ、ベルガーの野望を防ぐための物語なら続けられそうですね。

一方、ウィンダミアはどうなるかなあ。白騎士や遺跡という切り札がない以上、このまま自分の星に引っ込んでいる方が身のためだと思うんですけどね。
むしろ、野心を明確にしたベルガーが、ウィンダミアにある遺跡を回収するために侵攻して、それに対する防衛戦を展開。フレイアも自分の故郷を守るために、ウィンダミアとなし崩しに協力するのが有り得るかも。

そして、ベルガーの繰り出す大量の無人戦闘機の前にケイオス・ウィンダミア連合部隊がピンチになったときに、突然飛来する謎の仮面の男。まさかの白騎士、生きていたのか? って展開。

とりあえず、デルタというコンテンツは、ワルキューレのプロモーションアニメという観点では、もっと引っ張った方がいいという商業スタンスなら、大風呂敷は畳まずに、重箱のフタだけ閉めた形でいいんじゃないかなあ、と思います。
ボーグは第2部の方が、ツンデレぶりが面白そうなキャラに育ちそうですし、彼が死ななかったのは幸いなり。

★鎧武の後番組

トッキュウジャーですか。
ええと、春から秋がライダーで、秋から春が戦隊というローテーションっぽいですね。
鎧武が元々、2013年秋にスタートして、トッキュウジャーが翌2014年冬スタート、そしてドライブが同年秋スタートという流れなので、そちらでのドライブはその次、半年後と考えられますな。

トッキュウジャーの作品内容は、文字どおりの「お子様戦隊」で、大人が見て普通に楽しめるとは思いません。ヒーローサイドはデザインも格好良いとは言い難いですし、アクションも完全にコミカルな方向性。子供番組と割り切って見るのではない限り、無理にはお勧めしません。

一応、あらすじを書いておきますと、
主人公側は、光の線路レインボーラインに所属し、闇の線路のシャドーラインと対立する立場。シャドーラインは日本の各都市の駅を闇に包み、それを主人公側が解放する流れ。
その主人公5人は、小学生の時からの幼馴染ですが、故郷の街が闇に飲み込まれ、自分たちもそのショックで子供の時以降の記憶を失い、自分たちの失った記憶と故郷を見つけるために戦いを展開する序盤のスタンス。

しかし、第3クールの終わる頃に重大な秘密が明かされます。主人公たちは記憶を失ったのではなく、闇に飲み込まれた際の副作用で「子供が急成長していた」という事実。つまり、彼らは体だけが大人になっていて、中身は子供だったのです。
ここで、ずっと見てきた視聴者は納得。だって、トッキュウジャーの面々は、言動が妙に幼い連中で、戦いもどこか遊び感覚(まあ、夢とか想像力とか子供っぽい発想が、闇と戦う上での強みという背景設定もあったのですが)。
こいつら、いい年して子供っぽいなあ、と思っていたら、本当に子供だった、というオチ。江戸川コナン君とは逆のパターンなんですね。

子供を戦わせることについて、葛藤する大人とか、
このまま戦いを続けると、もう一度子供に戻ることはできなくなり、家族の元に帰れなくなるという葛藤とか、
それでも、家族や故郷の街を闇の封印から解放するために、自分たちが犠牲になっても戦いを決意する子供たちとか、そういうハードな展開に突入して行きます。
まあ、メインライターがジョジョの脚本シリーズ構成やってる小林靖子だったりして、特撮ヒーロー物では、明るい序盤からの意外なドンデン返しが特徴だったり。

一方、トッキュウジャーという作品の格好よさ要素は敵勢力のデザインに集約されていたり。着ぐるみ幹部のスタイルがゴシック貴族風だったり軍人っぽかったり、電車から変形するロボ・クライナーロボが、味方のダサいロボット・トッキュウオーを凌駕していたり。
「格好よくスタイリッシュな闇と、陽性のお子様戦隊が戦う物語」であり、そこに中盤から闇の皇帝ゼッドが登場して来ます。彼は闇を生み出す強力な存在なんだけど、光に憧れて、ピンチのトッキュウジャーが生み出すキラキラが見たいから、トッキュウジャーに攻撃を仕掛けて来る、と。「頑張ってるお前たちの姿が見たいから、試練を与えてやる。さあ、せいぜい頑張って、俺を楽しませてくれよ」というスタンス。

終盤、その闇の皇帝が光に憧れるようになった原因が明かされます。それは、昔、トッキュウジャーの故郷を闇に飲み込んだ際、トッキュウ赤と精神がリンクしてしまい、赤の光が融合してしまったため。逆に、赤の方も皇帝の闇にリンクしてしまい、自分の中の闇の力に苛まれたり。

また、戦隊恒例の追加メンバーが、元・闇の怪人だったのが虹の光に憧れて正義に転向したり、醜い闇娘が純粋な心で恋愛に憧れたり、闇側のドラマが人情感たっぷりで、トッキュウジャーの子供成分に辟易している大人の特撮ファンは敵のドラマを楽しむ形でした。
子供主人公と、大人の敵役の対立劇という意味では、鎧武とかぶった面も。

以上ですね。
序盤の子供劇をクリアして、2クール目から皇帝ゼッドが出て来る辺りから見ると、割と楽しみやすいかもしれませんが、序盤から見ると、低年齢層を意識した味方サイドのコミカルな外面が耐えられなくなる可能性も。

第一印象「子供子供した戦隊にうんざり。ふざけるな」
感情移入以降、終盤にかけて「子供なのに、何て過酷な運命なんだ。頑張れ」

こんな作風に興味があれば、どうぞ、と。
自分は、本放送時、格好いいデザインの敵サイドを応援してました。それと、ハーモニカを吹きながら、自分の死に場所を探している古風な正義のヒーロー調な6人目が好き。

Re: 9月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/09/30 (Fri) 15:37:50

(続きです)

●マクロスデルタ(二つ目)

 NOVAさんの感想を拝読して、鉄血のオルフェンズと対比させてみるという観点、(2期が始まりそうというのに)全く思いつかなかっただけに、はっとする感じがあり、考えてみると物語の構造的に続きがあって然るべきという見方が充分成り立つと思えてきました。

 デルタチームの戦いは、擁するワルキューレの美雲が星の歌い手クローンということを含め、ウィンダミアとの最終決戦などで目立ってはいるものの、あくまでも民間軍事会社としての参加、自分でもウィンダミア(軍)と統合軍の対立と言っておきながら、主人公らの活躍は大きな流れの中の奔流の一つという点をうっかりしていたようです。

> ・死ぬ死ぬ詐欺

 このネーミングはちょっと笑って気に入り、自分でもどこかで使ってみようという気が起こります。……と思って念のためネット検索すると、リアルで既にある種の詐欺の名前になっていたのか。ただし、「難病の○○ちゃんが渡米して治療を受けるために募金を」などに対して批判する人が用いている模様(どうやら難癖率が多いらしい)。その他に、自殺すると言い出して相手から利益を引き出すのも死ぬ死ぬ詐欺と呼ばれるらしい。

 一方、フィクションでも用いられていて(こちらが先に言い出し、定着させた可能性が高そう)、「死亡フラグが立ったのに死なない現象」に用いられていると。この意味での「死ぬ死ぬ詐欺」の歴史的経緯(?)は、

1.名作などで重要人物が死ぬイベントの前には当該人物が取りやすい行動があることに気が付く創作者が出る(思い残したこと、無念さ、みたいな強い印象を残すための演出のせいかも)
2.そういう創作者多数が死ぬ前に取りやすい行動をオマージュで取り入れる
3.死ぬ前に取りやすい行動パターンに視聴者、読者が気が付き、既にゲームから派生して確立していた「フラグ」の一種として「死亡フラグ」の概念が確立する
4.しかしあまりにも多用され、ネタバレ・マンネリ化した死亡フラグをあえて破る遊びで新規性を狙う創作者が出てくる
5.視聴者、読者が「あれもこれも死亡フラグが裏切られた」と言い出し、「死ぬ死ぬ詐欺」として概念、用語が確立

ということのようですね(なのか?)。ということは、あるキャラクターの勝利条件を提示した上で条件を満たしてめでたしめでたし、というごく普通のことが紆余曲折を経て異常事態と認識されるようになったと解釈できるかもしれません。こういうことって、いろいろあるのかも。他人に「この作品のここがこう面白かったよ」と説明して、「それって、どこが面白いの?」みたいなことを言われることもよくありますんで、自分だけが持っている(ひねくれた)前提はよく考えればいろいろありそうに思えます(だからといって、くだらなくはないんだぞ、自分にとっては、ということは厳としてあることに変わりはない)。

●牙狼

 鋼牙の父、大河の主人公回と言ってもよさそうな話でした。大河は現時点での成人した鋼牙と比べると、20年くらい年長でしょうか。成人した鋼牙と比べても、風格と言いますか、迫力が格段に上という印象を受けました。演じた渡辺裕之氏を調べてみると、なんと1955年生まれで、牙狼出演当時は50歳ということになります。

 剣を振るう前にひと睨みで相手を威圧して動けなくするがごときの威圧感がうまく描かれていましたね。人に化けたホラーを一目で見破り、我が子を人質にされても動じず、すたすた歩み寄るやホラーをぐっさり、正体を現わしたホラーをばっさり。手が付けられないほどの、有無を言わせぬ強さといったらいいんでしょうか、今後、鋼牙がこの父親を乗り越えられるのか、観ていて不安になるほどです。

 しかし、そんな大河も宿敵がいましたか。顔がよく見えない、ホラーと見まがう敵バラゴが出てきて大河と死闘を演じる。勝ったかに見えた大河ですが、鋼牙をかばう隙を突かれて倒される。冒頭のホラーは鋼牙をがっちり捕まえて人質にしても大河は気にも留めなかったのに、バラゴだと「鋼牙がやられる」ととっさに判断したんでしょうね。それだけバラゴは強敵であると。

 ここで教えて頂いていたおかげで、「コイツが鋼牙の仇、宿敵となるバラゴか」と理解でき、後に連なる重要イベントだと、注意して観ることができました。「試練」の回での鋼牙のイメージ世界に出てきた黄金騎士と重ね合わせたりも。事前情報なしだと、単に鋼牙が騎士になるきっかけの事件程度に認識したかもしれません(そして、後で「あの回とシーンは重要だった」と気が付いて観なおす、になったかも)。

 既に息絶えたらしい父に取りすがって泣く鋼牙ですが、やがて立ち直ったらしい。残された父の剣は極めて重く、鋼牙はもとより、重機で持ち上げようとしても頑丈な鎖が引きちぎれて落ち、地に刺さってどうしようもない。意を決した鋼牙は指輪のザルバと契約、修行を開始、おそらくは10年以上かけて、ようやく地に刺さったままになっていた剣を引き抜く。ここに新たなる黄金騎士誕生、と。

 と、そこで場面が大河の死の直後に巻き戻される。ようやく父 大河からザルバを通して鋼牙に最期の言葉が伝えられていたことが明らかになる。なるほど、これで鋼牙が黄金騎士を受け継ぐ決意をしたのか、と理解し、納得できました。このラストがなかったら、「全体のストーリー的に狙いは分かるけど、ちょっと強引かな」と思ったでしょうし、ラストシーンに至るまではちょっと不満な感じもありました。

 しかし、ラストの遺言があり、しかもザルバを通してという演出で、強引さという不満があったおかげで、一気にすっきりし、かえって納得感が強まったという印象に落ち着きました。ちょっとモヤモヤさせてから、すっきり落とすという、なかなかうまい運びにしてくれましたな。後になっても父のことをあしざまに言われると激怒することはもちろん、なぜ命がけの仕事をやり抜く決意をしたのか、なぜ決意が揺るがないのか、といったことも納得できます。

 もっとも、これがある種のコンプレックスともなるでしょうから、乗り越えるべきものでもありそう(その一端が、前の「試練」なのかな)。観終わってから考えてみても、気になる点はやはり大河の風格でしょうか。父親であり先代騎士ですから、鋼牙が戦う相手ではないんですが、越えるべき相手であることは確かに思えます。頑張ってるけど親父さんには及ばないね、で今作が終わってしまってはもったいないし、不満も残ります。あしたのジョーの力石徹みたいに、死んだライバルは乗り越えがたい者になります。

 そこでバラゴ。コイツが隙を突いたとはいえ、大河を倒した本人であるわけですから、鋼牙がバラゴを倒せば、一応は大河を乗り越えたことにはなるかと。もっとも、こちらでNOVAさんの解説を伺うと、もっと事態は複雑になるようで、そんな単純にはいかないようですね。例の3人の神官がいる番犬所が実は敵対組織になっちゃってるという点はその最たるものでしょうか。その点がうまく飲み込めていなかったため、ネットの解説などで理解できないものが多々あったんですが、ようやく分かってきた次第です。

 実は前回ようやくですが、オープンニングで右に副音声でコメンタリーがあるという表示が出ているのに気が付きました。普段は長期保存のための容量圧縮を考えて、録画画質を少し下げていて、副音声(や字幕)などが見られない録画になっていました。今回は裏録画も使って、副音声も聞いてみたら、主演の二人と監督による、なかなか楽しい会話が入っていました。

 だんだん成長していくシルエットのシーン、コメンタリーでの解説では武術をやっている少年が演武しているんだそうで、道理でびしっと決まっている感じがすると思いました。鋼牙役の小西氏によれば、シルエットの少年があまりに上手いので、その後に自分が出てくるのがつらいほどだったそうです。

 その他、鋼牙の子供時代の子役さん(当時9歳)が、収録の合間には小西氏らの膝の上に座りたがったりしていたとか、そこそこ面白いこぼれ話がありましたが、牙狼シリーズを最初から観ている人だと、さらに感慨深い話やネタなんだろうと思えます。今後はコメンタリーも聞けるように録画しておくつもりにしています。

 全く関係ない話ですが、最近のタンスにゴンのCMに出てきた双子の若い女性らしき二人(リズミカルに商品を扱いながら歌うもの)、「どっかで見たような?」と思い、調べてみたら翔編第1話に出てきた双子ホラーを演じた二人でした。二人はそっくりだし同性なんで一卵性と思ったんですが、二卵性なんだそうで。双子の美女となると、需要が高いらしいです。あちこち出てるんだろう、私が気が付いてないだけで。

●ザ・フラッシュ

 タイトルがそのものずばりな「ウェルズ博士の正体」で、実際に殺害された本物のウェルズ博士が発見され、今いるウェルズ博士は偽物なんだ、別人が化けているはずだと明かされる回でした。

 と、今回の感想の前に、前回気になった女王バチ女(←NOVAさんのネーミング気に入っている ^^;)のブリー・ラーバンがメタヒューマンとされている件。もう一度観なおしてみると、ウェルズ博士も含めてスター・ラボチームの面々は、敵の正体を探り当てる前は事件の異様性のせいか、メタヒューマンの仕業だと仮定して話をしています。

 それが公式サイトなどにも記載されたのかも、と思えます。メタヒューマンではない、というのがネタバレだと考えたのなら、襲ったのがマッドサイエンティスト系だったと記すのはためらわれたのではないかと。もっとも、メタヒューマンの能力を隠し持っていたなんて展開もいつかはやれるよう配慮したのかもしれませんが。

 閑話休題。そして、ゲスト敵役が触った人なら誰にでも化けられるメタヒューマンのハンニバル・ベイツ。ターミネーター2のT-1000を思い起こすような能力です。監視カメラを逆用し、無実の人間に化けて犯行を重ね、濡れ衣を着せて自分は逃げるという、対処の難しい敵です。

 一方、ジョーとシスコは偽ウェルズ博士の尻尾を掴むべく、スターリング・シティに赴く。アローとの接点ができそうだという予想は裏切られず、会った人の中にブラック・キャナリーがいる。しかも、シスコがフラッシュの仲間であると知っていて、積極的に接触してくる。腕の立つ技術者だということも知っている。しかしシスコ、なんでそんなに嬉しそうなんだよ、いつの間にファンになってたんだよ (^^;。こうなると今回はブラック・キャナリーも事件解決に一枚かむのかなと思ったんですが、音波兵器と思しきものをシスコが改良してキャナリー・クライと命名して渡し、お礼に2ショット写真をもらうに留まってましたね。

 こちらでNOVAさんに事前に教えて頂いてなかったら、「ブラック・キャナリーって?」くらいで観ていたかもしれません。シスコが音波兵器は前に経験があるからという台詞などはザ・フラッシュ今期の本編中に出てきたものですんで分かるんですが(ハートリー・ラサウェイですな)、ブラック・キャナリーは私の見聞きした範囲では初出なもので、どうしてそういうヒーローらしき女性が出てきたのか分からず、キョトンとしたかもしれません。ニヤリとするかキョトンとするか、楽しみ方として大きな差です。

 ジョー・エディ・バリーチームはウェルズ博士=リバース・フラッシュ=殺害犯との疑いが確信まで高まっていますが、スターラボチームは大量の状況証拠を見せられてもまだまだ信用する気になれず。ケイトリンはウェルズ博士に直接問いただそうと自宅を訪れることまでやりますが、寸前でフラッシュが阻止。ここはバリーの判断を支持したいですね。キャンセルされた歴史では疑いを持ったシスコをぐっさりやっちゃってるからなあ。

 一方、ベイツは続々と犯行を重ねつつ追跡をかわしているらしい。ベイツの祖母を訪ねると、その祖母はベイツが化けたものだった。ベイツ、逃げてるのかバリーらの立ち回り先に先回りしているのか、どっちなんだ。とりあえずベイツ、また逃げる。これを追うバリー。

 この時点でのバリーサイドの問題は「ベイツは姿かたちだけコピーなのか、記憶や能力もコピーなのか」というもの。万が一、記憶がコピーされると情報がじゃじゃ漏れ、能力もコピーだと超高速で動かれてしまい、手が付けられなくなる。

 やむを得ず、走って追うわけですが、触られなきゃいいんじゃないの、と浅はかにも思ってしまいました。それは視聴者が知っていることで、劇中のバリーらは化けるために何が必要なのか、はっきり分かっていません。一度見ただけで化けるのかもしれない。万が一を考えて、普通に走って追うのは合理的な選択なのでした。

 しかし、ベイツめ、既にエディにタッチしており、エディに化けて油断させた警官を銃で撃ち、逃走。「左手で撃ちやがったな」と思ったんですが、このことが後で効いてきましたね。警官かパトカーが記録した映像から、アイリスが利き腕が違うと気が付くわけですが、エディに最も近くにいて、最も心配する人ならではでしょうか。

 もちろん、エディの手には銃を発射したときに残るべきものが残っていない。さらに弾丸が見つかれば線状痕から銃が違うことも分かったでしょう。でも、エディとしか思えない人物が銃を撃つところががカメラに写っているわけですから、極めて不利な状況には違いありません(現在の特殊メイクならできそうではあるけど、そこまでやるのかという疑いは残ってしまいそう)。

 バリーもエディも「他人そっくりに化けるメタヒューマン」と知ってはいるけど、他人に信用してもらえるほどの証拠を持っていない。バリーは苛立ちと父親のことと重ねて考えてしまう心痛から、思わずフラッシュの能力でバリーを連れ出して警察から逃がそうとしますが、さすがに大人のエディ、諫めて戒めて警察に戻る。

 そういうことをベイツはどこからか見ていたのか、エディの姿になってバリーに会い、油断させて背後から殴って昏倒させ、バリーに化ける。ベイツが何を狙っているのか、よく分かりません。逃走してしまえばいいのに、どうしてこんなにリスクを承知でバリーらに拘るんだ。メタヒューマンだからスターラボ関係者に何か求めるものがあるんだろうか。

 ケイトリンはそんなことはつゆ知らず、現れた偽バリーの目の前でコピーを解除する血清が作れるよ、などと喋ってしまい、スターラボで実際に作り上げてしまう。さすがにこれはヤバいと思ったのか、偽バリーの奴め、ケイトリンを抱きしめてキスするなど、したい放題(ケイトリン、ビンタで返すかと思ったんですが、どうもそういう雰囲気ではないような……)。えーっと、仮にベイツが「自分の能力をキャンセルする何かがスターラボで作られてしまうかも」と予想してこういう込み入ったことを仕組んだとしても、何やってんだろう。この後のシーンからすると、銃は所持しているんだし。

 しかし、アイリスがやってきて、ベイツの行動は一時中断。アイリスがエディが銃を撃つ瞬間の画像から、左で撃っているから右利きのエディ本人ではないと看破してみせ、ようやくこれはマズイと銃に手をかけた偽バリー=ベイツを偽ウェルズ博士がスタンガンで昏倒させる。こうなると偽者同士の争いですね、これは。

 ようやく捕まえたと思ったら、手錠をかけて車で警察へ連行する途中で、ベイツは小さい女の子に化けて悲鳴を上げ、通行人が寄って来て車が立ち往生した隙を突いて、またもや逃走。なんて持ちキャラが多い奴なんだ。本物のバリーはまだ気絶しているところをケイトリンにビンタされたうえで救出され、ベイツを空港まで追って1対1で対決、能力差を活かしてようやく取り押さえて、コピー能力解除の血清を投与。

 だけど戻ったのはアイリスの姿だった。それでもともかく特殊監獄に放り込み、事件は解決、とほっとしたんですが、今回のゲスト敵のベイツの悲哀が最後の最後で明かされていました。ウェルズ博士に本当はどんな人間だと聞かれて、いろいろな姿に変わった挙句、自分がどんな人間なのか忘れてしまったと言う。望まぬメタヒューマンになってしまったというのではなく、得た能力におぼれて我を見失ったというものですね。

 他人に化けているうちに自分を見失って破滅するって、暗に偽ウェルズ博士=イオバード・ソーンの運命を暗示しているようにも思えます。

 そして、ウェルズ博士の15年前の事故現場からタキオンを頼りに遺体を発見。さすがに動かぬ証拠にケイトリンも納得せざるを得ません。ジョーチームとスターラボチームが一つとなり、偽ウェルズ博士=イオバード・ソーンを追い詰める体制が確立といったところでしょう。そんな心中を隠して偽ウェルズと会うジョー。妻を亡くしたらしいジョーですが、そのことについては立場が似ているウェルズには何も語りません。まあ偽者でもあるし、当然か。会った場所の石碑に刻まれた「真実・自由・正義」が意味深です。

 そして、バリーらは隠し部屋を探りあて、黄色のスーツを発見し、フラッシュが行方不明になったと報じる未来の新聞を見つけ、次回へ。残りは4話、サブタイトルを見ると、リバースフラッシュ、グロッドといよいよ敵の主力が明らかに見えてきて、決戦から解決へと至るように配されているようです。盛り上がるなあ、これは。

●ジョジョ

 逃走した吉良父がスタンド使いを新たに生み出し、岸部露伴と対決する回ですが、仗助やジョセフは出て来はするものの関わらず、1回完結性が高い回でした。

 ともかく30分、やたらジャンケンして終わった、みたいな感じですね。一応、岸部露伴が逃走した吉良を追い詰めるべく、駅で大勢をカメラ撮影し、観察しているんだという仕込みを見せてくれたんですが、まだ成果は上がっておらず(でも、吉良が化けた男はしっかり写真に写ってアルバムに収まっているぞ)。

 でまあ、今回のゲストスタンド使いの子ども、悪ガキと呼ぶにふさわしい風貌と態度で、電柱によじ登って民家からカキ泥棒とは、昭和前期の子どもかよといったところ。この後、露伴に絡みだすときには頬に穴が開いている。ここを矢で射抜かれたらしい。どうやら痛くはないらしいけど、吉良親父め、ひどいことをしやがる。

 この子のスタンド能力、対スタンド使い限定のようで、ジャンケンで勝つと相手のスタンドを吸い取っていき、5回中3回勝てば完全に奪い取れる。奪い取ったスタンドはたとえ一部でも自分の能力となるようで、放っておくと恐るべき奴になりますな。露伴にジャンケンで勝つや否や、露伴の書き込みによる強制操作を解除してしまいやがった。Dioとジャンケンさせてみたいぞ、これは(^^;。

 絡まれているうちについついテンションが上がって、ジャンケン小僧に本気で相手をし出す露伴先生、年長だと威張りつつも大人げありません(^^;。ジャンケンするふりしてグーで殴るし。いい大人が何してんだよ。ジャンケン小僧も仕返しするけど、コイツはホントにガキだからなあ、仕方ない。

 ふと、前に「世にも奇妙な物語」でやっていたジャンケンの話を思い出しました。その話では世の中の大事なことを最後はジャンケンで決めるようになっており、「ジャンケンすなわち人生なり」などとうそぶくジャンケン老師みたいなのが出てきて、やたら派手なジャンケンバトルが展開されておりました。ジョジョ原作から考えると、ジョジョの今回の話のほうが先出し、世にも奇妙が後出しのはず。ジョジョのほうは露伴は負けるとスタンド取られるわけで、おそらく死亡するはずでもある。必死になるのもやむを得ないか。

 露伴、小僧、双方気合目いっぱいで2勝2敗、高くジャンプしてジャンケン、ぎりぎりの駆け引きとか、引き分けで叫ぶとか、何の空中戦なのか。そこへ、のそのそと仗助とジョセフ、透明赤ちゃんがそばを通り、いったん水入り。小僧め、運試しにと窓ガラスを割ってガラスの破片を浴び、無傷という強運を見せつける。対する露伴、手に破片が刺さる。運試し勝負は小僧の勝ち。

 ジャンケン勝負だよね、ジャンケンなんだよね、と思いつつ観ていると、露伴まさかの先出パー宣言。9年も長く生きていると小僧に自慢しつつ、名言っぽい台詞まで吐いて、というのがホント、大人げない。そしてチョキを出そうとした小僧の手はグーを握ってしまい、露伴は勝つ。

 なんでや、と思ったら、例の透明赤ちゃんをスタンドで操って、小僧の手をグーに握らせたのかよ! 露伴先生、お前は自分の強運だけに頼った、僕は自分の力で運を変えた、なんて言っとりますが、要はイカサマじゃないか。何を威張ってるんだか。まあこんなもんか、たまにはこういう息抜き回も、と思ったら、無駄に熱い二人がこれで終わるわけなかったよ。

 一生ジャンケンに勝てないとスタンドで書き込んでやると言う露伴、透明赤ちゃんを人質に取る小僧、さっきよりビジュアルが派手なジャンケン五番勝負再戦ですが、今度は露伴の3連勝でケリがついた。露伴が強いというより、ジャンケン小僧がやたら弱いんじゃなかろうか、あまりに運がなくて。

 小僧はお前のスタンドでは死なぬとばかり(お前は北斗の拳のシンか)道路に飛び出してしまう。しかし露伴は体張って、自分の運で救ってしまう。露伴の言い分からすると、こういう変な奴を好きらしいけど、そもそも子ども好きなんじゃないのかなあ、少年漫画誌に描く漫画家だし。

 で、救ったのが実は写真に納まった吉良親父だったというオチ。まあ矢で射たことは許しがたいし、こうなったのは吉良親父のせいであるものの、偶然にせよ助けたことは評価せねばなるまい。しかし行方不明になる行方不明が得意な透明赤ちゃんで締めくくられる。

 まあ、こういうバカバカしい話も好きです(^^)V。

(必殺仕事人2016スペシャルは来月に書こうと思っています。)

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