創作と鑑賞の談話室

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11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/01 (Tue) 00:04:55

 11月の雑談スレッドです。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/11/01 (Tue) 12:17:31

今夜は、うちのネット回線が定期メンテナンスのために使えないとの連絡があったので、朝のうちに、牙狼とオルフェンズとジョジョの感想を書いておきます。

★牙狼

カオルが「ホラーの血を浴びた影響」を知ることに。
以前、「自分の寿命が残り少ないことを知る」と書きましたが、記憶違いだったようで、正確には「ホラーを誘き寄せる餌として利用されていることを知る」でした。

まあ、女心的には、「自分を好意から守ってくれる、ぶっきらぼうだけど優しい黄金騎士」と思っていた相手が、実は「冷徹な打算で自分を利用していた」と分かれば、ショックだし、信用が失墜することにもなりますな。

もちろん、視聴者的には、「ホラーの餌」云々というのが「ホラーの返り血を浴びた者は、苦しんで死ぬ前に斬らなければいけない」という慈悲故の掟に反するための方便に過ぎないことは分かっていますし、
鋼牙が本心からカオルを守りたい、その命を助けたいと考えていることは知っているものの、カオルはその事実を知らないため、人間関係にヒビが入る、起承転結の転状態。

ここまでの流れを整理すると、まず「鋼牙とカオルの出会いと関係の深化を描いた序盤」が起、次に「零の登場と、主要キャラの過去話が語られる中盤」が承に当たるかな。
そして、魔戒法師登場からカオルの問題が表面化し、その解決までの流れが転で、この後、3話にかけての展開が、無印牙狼の物語の一番の盛り上がりどころかと考えます。
次は、邪美が本格的に登場し、零との対決も描かれ、アクション的にもドラマ的にも盛り上がります。
その次は、強力な合体ホラーとの戦いと、暗黒騎士キバことバラゴの登場。
そして、その次にカオルを癒すための試練編。

一話たりとも見逃せない重要回の連続になることを明言しつつ、期待モード。

★オルフェンズ

地上のタカキたちをメインにした仕込み回ですが、きな臭いことになってきました。
テイワズから派遣された鉄華団の事務顧問の人が、ギャラルホルンの回し者の傭兵と手を組んで、アーブラウを陥れて、戦争の火種をまくように行動。

第1期におけるドルトコロニーの話にも似た感じ。あの時は、フミタンが犠牲になりましたが、今回もタカキかその妹か、それとも……と悲劇に向けたフラグ立てが濃厚。
そして、肝心のオルガやミカヅキたちが火星にいて、地球に来るまでに3週間かかるということで、地上は少ない戦力で当面、対処しなければならないという。
まあ、火星から地球まで3週間で来れるという点で、現在よりも宇宙開発技術が発達した未来ということが分かりますが。

通信を裏切り者に握られているために、タカキがオルガに連絡できないという状況が最大のピンチ。
ここから、どう巻き直しを図るか、それとも地球支部は救えずに、数々の犠牲の果てに撤収せざるを得ず、そのまま地球で戦争勃発という泥沼になるのか。
物語としては、ガンダムなんだから戦争勃発する方が盛り上がるというか、普通はそこから物語が始まる感じなのですが、これまでが「腐敗した巨大組織の支配する世界で、一旗上げようとする若者愚連隊の成り上がりストーリー」でしたし、「その革命集団になりかねない若者を潰そうとする大人の思惑と、逆に彼らを利用して改革を進めようとする陰謀家の物語」でもある、と。

大規模戦争が必ずしも物語では必要ではなかったのが、果たしてどう描かれていくのか、ドキドキして見守りつつ。
次回は、まあ、「タカキたちのピンチ。本当にやばい状況で、宇宙から舞い降りてきたバルバトスと鉄華団主力部隊。さあ、ここから逆転の大暴れだ」というところで続く、となりそうだなあ。

で、その事件が解決してからは、今度は火星がピンチ。そこで独断で新型機に乗り込んだハッシュの奮闘で、危機を凌ぐという展開まで妄想的に予想してみる。

★ジョジョ

猫草話は、K.Kさんの猫愛に満ちた感想を楽しみにするとして、自分は「7月15日(木)」に焦点を絞ります。
実は自分のジョジョ視聴は、MBSの土曜深夜ではなくて、アニマックスの日曜夜なもので、関西での放送延期には巻き込まれていないんですね。

よって、猫草回は先に見ていて、次回予告の「7月15日(木)」というサブタイトルに、東京勢同様、騒然となった口。
これまでは、原作コミックと同じサブタイトルだったので、次にどの話をやるのか普通に予想できた。まあ、吉良絡みは、ワンシーン登場の伏線強化などを駆使して、原作をアレンジしたりもしているのですが。
ところが、今回の「7月15日」は原作にないタイトルで、一体どういう話をするのか物議をかもしたり。

そして、結局は、原作の3本のエピソードを同時並行で描く流れ。原作では、「鉄塔男の話」「エニグマの少年によって、康一と仗助母が人質にされて、仗助がハイウェイスターの協力で戦う話」「露伴が背中に張り付くスタンドでピンチになる話」の個別エピソードなんですが、それを同じ日に起きた事件として、同時並行させて展開。
この時間を強調する演出は、後の吉良の時間を巻き戻す能力「バイツァ・ダスト」への伏線にもなっているんだなあ、と考えてもみたり。

こういう時間軸にまつわるストーリー構成は、メインライターの小林靖子さんの得意とするところだしね。特撮物では、未来戦隊タイムレンジャーとか、仮面ライダー電王とか、タイムマシンの登場する作品で定評があったり。

この7月15日エピソードを3つぐらい続けた後で、いよいよ吉良との最終決戦を3つか4つぐらい続ければ、年内でめでたく第4部終了という段取りですな。
第3部のDIOとの決戦は少ない話数をやりくりして、濃い密度に詰め込んだ印象がありましたが、吉良戦の方は尺に余裕を持って描けそう。正直、吉良の時間巻き戻し能力は、DIOよりも演出がややこしそうなので、短い尺に詰め込まれても分かりにくくなりそうでしたし。
吉良パパの刺客3人のエピソードを切り分けるのではなく、連続ストーリーで次々と見せる展開には、アニメらしいストーリー構成アレンジに敬意を示しつつ。

PS:フラッシュ総括は、今夜、試しのアンダー・ザ・ドーム視聴を終えてから、明日以降にでも。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/02 (Wed) 08:36:31

 NOVAさん、どうもです。

●牙狼

 NOVAさんから訂正情報を頂いたように、カオルが知ったのは自分の残り寿命ではなく、自分がホラーを誘引するおとりにされていたということでしたね。ただし、この件は鋼牙の嘘が言えない、かつ言い訳できない性分が災いしたように感じます。確かにおとりに使ったわけですが、一つには人間がホラーの餌食になることが許せない、もう一つは番犬所からの指示(命令に近いんだろうな)があったことが大きい。

 もちろん、カオルをおとりに使わない決断も不可能ではないでしょうから、自責の念がある。そのため、事情の説明とか抜きに、餌に使ったことだけを認めてしまったように見えました。この辺り、鋼牙はまだまだ人情に疎い、世知に長けていないといった面が強いようです。

 別にうまく言い訳するのが必ずしも卑怯ではないからですね。今回だと、おとりに使ったという事実だけを伝えたため、カオルのショックは最大となってしまったようです。この点、NOVAさんの予告情報のように、自分の寿命を知るというエピソードだったら、鋼牙は治療のためのアイテムを探していたわけですし、手に入りそうにもなっていたので、そのことを告げれば、破局的な展開にはならなかったんじゃないかと思います。むしろカオルの信頼が深まり、仲が緊密になったかもです。

 ところがそうではなく、ホラーの被害者を出したくない、番犬所に強いられたといった、カオルにも理解できる事情は伏せて、餌にしたということだけが伝わったため、カオルの絶望を招いたんじゃないかと思います。よしんば、嘘が見え透いた言い訳でもよかったはずなんですね。カオルは鋼牙を信じたいわけですから、傷つけまいとする気持ちは伝わる可能性が大ですので。

 でも本当に餌に使ったかとカオルに問われて鋼牙は、あっさり、短く肯定だけしてしまいました。突き放した感じが強く出てしまいましたね。もっとも、カオルが過去に、例えば恋愛経験があったりすると、鋼牙の苦渋を察することができたかもしれず……まあ、二人は若~いというわけで、メンタル10代かよと(^^;。

 それはそれとして、今回のホラー。今までのホラーみたいに憑依するように食ったりしない、珍しいタイプでした。人に憑りついて食うというより、人の血を餌にして成長する。成長と言っても、人ひとり分の血を得るたびに、身体のパーツが付いていくというものですが。そのため、ホラーに魅入られた男は、最後まで人間のままでしたな。ホラーと関わったのに死ななかった珍しい例ということになるでしょうか。

 そのホラー(ハル)が最初は打ち捨てられた水槽にいて、通りがかった人間に拾われるのを待っているというのも、これまた今までにないタイプかも。時計のホラーがちょっと近いですか。でもハルの場合は、観賞用小魚好きという割と珍しい人に出会わないと拾ってもらえないですから、なんと申しますかアグレッシブさが感じられなかったですね。ひたすら待っているわけで、そこが可愛げのような感じもあります、ホラーなのに(^^;。

 拾った男は、個人でコンピュータソフトウエア開発を請け負っているようですね。フリーなのかな。最初は偶然に割れたガラス瓶で指を切ってしまい、拾った魚が人の血を好み、成長の糧になることを見出すわけですが、次からは積極的に自分を切って血を与えるようになる。

 このシーン、自分の職業経験からすると、指、特に指先辺りを自分で傷つけるというのは、完全にプログラマーとしての仕事放棄する気なのが見て取れます。キーボード叩くのに差し障りますからね。しかも、分厚く布で指先を覆ってしまっていますから、もう仕事する気全くなしです。それだけに、拾った魚に引き寄せられ、魅入られているということがよく分かる演出でした。

 しかし自分の血では足りない。ついに他人を襲って拉致し、魚に与えるようになってしまう。自分に仕事を回していたらしい女性も餌食にしてしまう。ただ、あの女性、かなりバカにしている態度があからさまでしたから、男の私怨もかなり混じっていそう。このことは番犬所も察知して、対策に乗り出す。

 その番犬所の三神官の態度、今回は特にひどいですね。高慢な態度は前からですが、今回だとやたら足を組み替える、鋼牙とカオルの様子を何らかの方法で見ていて、寝っ転がって嘲笑っている。既にこちらでNOVAさんから、番犬所は冷酷、しかも実は敵であるという情報を頂いているので、あの態度は番犬所としてはさもありなんという感じがしますが、知らずに観ていたら「なんだろう、この番犬所は?」とかなり頭を悩ましたかもです。もしかすると、今回の番犬所の演出は「そろそろ番犬所が敵だと気が付くかな?」という制作のサインなのかもしれません。

 プログラマーの男、拾った魚、実はホラー ハルが餌食の血を得るたびに人間の女性になっていくのを喜び、ハルにそそのかされてカオルに目を付ける。ホラーがカオルに引き付けられるのをはっきり証言したのは、今回が最初でしょうか。途中、複数のホラーに襲われますが、コメンタリーではこのシーンに苦労したとのことです。この時点では、ホラーの着ぐるみは1体しか用意できず、頭だけ作るなどして、カメラアングルを工夫して、いかにも複数のホラーが襲っているような撮影をしたそうです。そうかー低予算で苦労していたんだなあ、それにしては完成度高いよね、しかも10年前だし、などと思いながら観ていました。

 鋼牙はカオルを追ってホラーにたどり着き、水槽を破壊するとホラー ハルが飛び出してくるが、床に横たわるだけでまだ活動もままならない様子。プログラマーの男に助けを求めるという無力さ。このシーンで「この男の目にはホラーがどう見えているんだろう?」と思いました。鋼牙やカオルの目にはグロテスクなホラー(ながらも美しいんだよなあ ^^;)ですが、男の目にはその前のシーン通りの美女に見えているんだろうか。もしそうだとすると、ホラーが美女として男に語り掛けていたシーン、実はこのホラーの姿だったんだろうか、などといろいろ考えてしまいました。

 おそらくはホラーが美女に見えたままの男、半狂乱になって鋼牙を止めようとしますが、鋼牙は構わず鎧を装着すると、ホラーの首をバッサリ。泣き喚く男を殺しそうになりますが、すんでのところでカオルが止め、鋼牙も我に返ったのか、殴って気絶させるにとどめる。この男のその後の運命が気になります。もしかして、カオル同様、血を浴びっちゃってるとか。ウィキペディアなどで調べると、今回のハルは五体揃うと、今まで保護してくれた人間を食ってしまうんだとか。プログラマーの男、とりあえずは辛くも生き延びたことになりますね。

 そして、ホラー ハルは今わの際に、鋼牙がカオルをおとりにしたとばらす。カオルは絶望して指輪を返し、二人の仲は決裂、と。

 NOVAさんのこの後の展開の解説を拝読する通り、「一話たりとも見逃せない重要回の連続」になりそうですね。仮に展開を知らないとしても、ラストでストーリーがガタッと傾いたというのが分かりますから、もう止まれない感じです。流れの速い川にいくつかある飛び石つたいに川を渡り始めた感じと言ったらいいんでしょうか。跳び続けないとバランスが取れない。もし途中で逡巡したら川に落ちる、みたいな印象です。

●ジョジョ(ダイヤモンドは砕けない)

 猫愛に満ちた感想と言われてしまいましたが(^^;、これはアニメ鑑賞、ジョジョなんですから、猫ばかり見るわけではありません。ええ、ありませんとも。それはそれとして、NOVAさんはBSでジョジョをご覧になっていたんですか。うちはBS観られないんで(電波は来てるんだけど、BS対応機器を持ってないorz)、ちょっとうらやましい。こっちのジョジョが見られないなら、あっちがある、ということだったらこんなに悔しがらなくても済むんですが。

 さて猫草編。吉良は早人には疑われてますが、奥さんからはベタぼれされている状態。朝っぱらから奥さんに抱き着かれて、なんだと思ったら地下室に猫が入り込んだとのこと。あれ、この奥さん猫好きだったんじゃなかったっけ、と思ったんですが、猫の様子がおかしいんですか。まあ喉に穴が開いていたらびっくりするわな、一般人としては(猫好き度がちょい低め、けしからん)。

 吉良は抱き着く奥さんの背中に手を回しますが、首を絞めるのか、と緊張して観ていたら、とりあえず思いとどまる。後のシーンと合わせると、首を絞めるんじゃなくて、思わず抱きしめようとした可能性が無きにしも非ずか。ともあれ、カリオストロの城ラストでクラリスを抱きしめようとして思いとどまったルパンとは事情が違うんだろう、たぶん。

 で、ちょっと時間をさかのぼって奥さんの回想、猫と出会うシーンへ。ブリティッシュブルー種のような猫がいる。この猫、ホントにブリティッシュブルーの可能性はありますが、もしかするとブリティッシュブルーと他の野良ネコとの雑種かもしれません。シャムネコそっくりの雑種とかいますから、先祖に野良化したシャムネコがいたりして。黒猫の子がシャムネコそっくりとか、いろいろあります。

 それはともかく、この奥さん、結構猫バカですな。猫の気を引こうと、後ろ向いてみたり(お尻を向けるのは猫語では友好メッセージ)、さらに猫を安心させようと仰向けは降伏ポーズだとやってみたり(それは犬語なので間違い、猫語では全力で遊びますよという意味になる)。接近されて警戒するようですから、結構野良入ってますね、この猫さんは。しかし、かなり近くに人間がいても逃げない点では、ある程度は人馴れもしている模様。

 猫の警戒を見てとった奥さん、すぐにがばっと腹這いに直るのは、どうも猫化が進んでいるのかもしれない。物を拾って投げつけるポーズ、野良猫なら(昔はよく見かけた野良犬も)、人間の攻撃準備と知っていますから、普通は逃げるとかするんですが、猫さん大あくび。奥さんが戦闘能力ないしは戦意が低いのを察知してるみたいですね。百戦錬磨なのか。しかも、投げつけられたたわしを尻尾で払うとは。なかなかの手練れの猫さんだわ、これは。おお、箒攻撃にはジャンプして天井に張り付くのか。どこで覚えたんだ、その技は?

 そこで奥さんはようやく猫の首に空いた穴を発見、パニックを起こして暴れ、逃げ出したと。吉良は猫の喉に空いた穴という目撃証言から、猫がスタンド使いの可能性を考慮、地下室に向かう。しかし見つけたのは、運悪く箒で破壊されたガラスの破片が刺さって死んでしまった猫。えー、もう猫死んじゃったん?

 と思ったら、埋葬した猫が猫草になって復活ですか。埋葬したのは吉良のようですが、意外に丁寧に猫を遇しているようです。で、まあ猫草になって復活した猫さんの心中の台詞をナレーションが喋り出したよ(^o^)。以降、猫草と呼称することにして、体ひねったり、うんしょーとばかり力んでみたが、「なんか俺の体いつもと違うぞ!変な形になってるぞ! おかしいぞ! どうしてこの場所から動けないんだ!?」とのこと。顔つきも確かにそんなことを言っている(猫は顔つきで喋ります)。

 そこへ偶然、箒を持った奥さんが家から出てくる。当然、彼は思い出しますな、箒の女に会ったらこうなったんだと。もちろん、彼は激怒です。すると、ようやくスタンド能力発現だ。なるほど、猫のときは不自由してなかったから矢に射られてもスタンド能力の使い方を覚えなかったわけか。それにしても、かなり時間が経った、たった1回のことをよく覚えているもんだ。この猫(草)さん、かなり賢いようですよ。

 だけど奥さんを一撃したら、今度はスズメを一撃して仕留めましたか。やはりそこは猫の習性、恨みなんかより食欲のようですね。しかも食ったら寝るとこも猫。吉良が出てきて目の前に立っても気にもしてないところを見ると、やっぱり半野良で元飼い猫だったのかなあ。吉良がピシュピシュ言ってみると、いったん寝た猫草さん、おや、という顔をして起きる。

 吉良、反応を見ようと親指を猫草に近づけていますが、吉良としてはもうこの奇妙な植物は猫で確定しているらしい。しかし、まっすぐ伸ばした人差し指のほうが効果あるんだけどな。猫同士のあいさつでは鼻を突き合わせるんですが、人間の指先が鼻のように見えるので、おもわず顔を使づけて匂いを嗅いでみるらしいです。そこそこ人を警戒する猫でも、目の前に指先が来るとくんくんと嗅いでから、はっと気が付いて後じさりします。結構面白いです。人に馴れている猫だと、指先を嗅いでから舐めたりします。そうなると、もう撫ぜ放題になります。

 それはともかく、猫草さんは親指の匂いを嗅いだら安心したのか、撫ぜられてまた寝てしまう。猫も人馴れしているようですが、好かれる吉良もかなり天性の猫好き、いや猫好かれらしい。でまあ吉良の奴め、猫飼いならよくやる猫の鼻の穴ふさぎをやっとる。猫は基本、口で息できないもんですから、鼻の穴をふさがれると、息ができずむずむず動き始め、最後にはじたばたします。なお、この時点では虐待ではないです、ホントに苦しくなったら本気で引っ掻くか、噛みつくかしますから。じたばたしたら手を放し、もし猫が不服を言うようなら、ごしごし撫ぜれば猫は納得します。そしたらまた鼻の穴をふさぐと。この繰り返しです。

 それはそれとして、吉良の背後から奥さんが再び接近、察知した猫草が戦闘態勢に入ってしまう。吉良も即応、キラークイーンで猫草を吹っ飛ばそうとします。このとき、吉良は「可哀そうだが」と思わず言っちゃってますな、あの冷酷な吉良が(^^;。で、爆発しない。なるほど、キラークイーンの爆弾は空気(酸素)がないと爆発しないのか。

 で、奥さんが攻撃されてしまうんだけど、吉良め、思わず「しのぶ!」とか名前呼んで焦ってるよ。あれあれあれれ、という感じです。猫草さんの第二撃、吉良はキラークイーンで猫草を踏みつぶしにかかるが……あ、空気の塊でガードしたのか。なかなか凄い能力だな。猫草さん、なんか勝ち誇っとる。と思ったら、サボテンを攻撃、とげとげを吹き飛ばして奥さんを攻撃なのか。かなりな頭脳プレーやってくれますな。実家にいた猫のうちの最も賢い一匹くらいの知恵はあるみたい。その一匹、猫じゃらしで遊ぶと、動かしている手が弱点と見抜いて攻撃してくるなど、うかつには遊び難いほどだったです。

 それはともかく、吉良の奴め、奥さんが軽傷と分かると、ほっとしてやがる。それを認めまいと、あれこれ葛藤もするし。なんだか心情的にかなり変化してるんじゃなかろうか。もしかして、本当は吉良の運命の赤い糸はこの奥さんとつながっていたりして。さっさと出会っていれば、連続猟奇殺人鬼にはならなかった、のかもしれません。

 しかしそんな様子を意に介せず、猫草さんはさらなる攻撃を入れてくる。しかし防がれた、と思ったら、血管(静脈でしょう)に空気の塊入れたのかよ! これはもう尋常じゃない高度な戦術ですね。戦闘センスにかけてはジョジョ世界でも有数なんじゃなかろうか、スタンドが使えると理解して数分を経ずしてこれだもん。生きていれば、「おおー、なんて賢い猫さんなんだ」と、誰かが感動して大事に世話にしたに違いない。いや、生きているときは不自由してないから、知恵も出さないか。猫ってそういう生き物だもんな。にゃあ言うたら、誰かがご飯くれるし。

 それはそれとして、辛くも血管内の空気を排除した吉良に、猫草さんの最終攻撃が迫る。ここで吉良の反撃の鬼手が。えっと、ボール転がしたんですか。ボールなんて転がってなかったはずだから、吉良はボールを隠し持っていたことになる。つまり、吉良は猫にいつ出会ってもいいようにボールを持ち歩いていたと。しかもすぐ取り出せるようにして。なんだ、吉良も相当猫好きなんだ。奥さんも猫好き、つまり猫好き疑似夫婦だったのか。そんな隠し設定、ウィキペディアにも載ってなかったはずで、どうして執筆者が気が付かないんだろう?

 とりあえず猫草をなだめるのに成功、鉢植えに移して屋根裏部屋へかくまわれる。おそらく翌朝、吉良は朝食でうっかり、しいたけ食べれる~♪なのを示してしまい、奥さんから疑われる、かと思いきや、喜ばれてしまう。一方、息子の早人は父親の靴のサイズと言い、食の嗜好といい、そもそも急に夫婦仲が良くなったことといい、疑っている。吉良=偽父親が出かけるのを見届け、早人はクローゼットの探索へ。

 なぜ分かった、と思ったら、例の監視カメラでしたか。植木鉢の土とキャットフードをクローゼットへ運んでいたら、おかしいと思いますわな。「ははーん、猫のおトイレとご飯だな! つまりクローゼットには猫がいる!」とか。早人がクローゼットへ向かったと思ったら、既に家を出た吉良が「胸騒ぎがする」と言って、自宅に戻る。今まで殺人を重ねながら、バレずに「平穏な暮らし」を維持していただけあって、勘は鋭いようです。

 クローゼットから屋根裏部屋へとたどり着いた早人、なかなか鋭い勘、観察力のようです。暗いんで窓を開けたら猫草に太陽光が当たり、猫草がもぞもぞ動き出す。これに気づいた早人ですが、一定以上の年齢だと、音がするとくねくね動くおもちゃを思い出しそうですな。でも猫草は光に反応。このことに気が付いた早人、猫草に空気の塊で攻撃されるも、攻撃を逆手にとって塊に穴をあけて窓を閉める。うーむ、小学生と猫の戦いにしてはえらい高度な戦術だなあ。

 早人、暗くなって猫草が活動停止したと見届けるや、キャットフードをそこらにぶちまけて偽装、証拠隠滅し、追うように屋根裏部屋に上がってきた吉良を誤魔化す。これもなかなか。常に周囲に疑いを持ち、観察している吉良の上手を行ったわけですからね、しかも小学生が。さらにこの一件で父親が別人であると確信するに至ったらしい。というところで次週へ。

 ではなく、すぐに次の話なんですが(先週の放送延期により60分枠の2話)、ちょっと力尽きてきました。ジョジョ最新話とオルフェンズ、また後で書こうと思います。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/02 (Wed) 18:57:29

(続きです)

●ジョジョ(7月15日(木)その1)

 時代設定が1999年のはずですんで、1999年7月15日の曜日を調べてみると、確かに木曜日でした。ふーむ、ちゃんと曜日まで合わせてあるのか。細かいところまで気を遣ってありますね。

 タイトルがどうも内容を表していないなと思ったら、NOVAさんのご教示「原作の3本のエピソードを同時並行で描く流れ」「同じ日に起きた事件として、同時並行させて展開」ということで、なるほどそういうことかと納得です。相変わらず、原作コミックを贅沢に使うアニメだなあ(^^;。

 さて今回の話、冒頭から承太郎・仗助チームの状況がちょこっと出て、それと吉良親父がひらひら舞いつつ、ジョジョサイドの連戦連勝を憤っている。で、化けた吉良を伸びた爪から見抜き、感激して泣いとるわ。感情があっちこっち高ぶりやすいタイプなんだなあ(声の人がはまり役でもある ^^;)。

 鉄塔の男に関わる仗助・億泰・宇宙人を中心にしつつ、早人、康一、仗助の母、露伴に不審者が迫りつつあることが示されてますね。それぞれの危機を順に描きつつ、一つの話にまとまっていくんだろうか。NOVAさんからの事前情報によれば、脚本家がそういう手法を得意とするとのことですから、原作にさらに一味加えた展開が楽しめそうです。

 今回のメイン敵役は鉄塔の男。目立つ場所での不可思議な自給自足生活で、ぽんと飛び出したボルト乗って移動とか、いかにもスタンド使い臭い。仗助らが思わず近くまで行ってみるのも無理はないですね。怪しいのもあるけど、こんな変人いたら誰でも見物したくなるでしょう。エキセントリックなくらい変だけど害がありそうではないし。

 でまあ、近くまで寄ってみると「肥料」を与えつつの食べられる野草栽培、魚釣りにウサギを捕らえる罠、となかなか本格的。でも、風呂はどうしているのか。3年くらいいるとのことだから、3年風呂に入っていないはず。水も充分ではなさそうなんで、洗濯もできなさそう。かなり臭うかもしれないですね、この鉄塔の男は。

 仗助らが寄ってきたところで、これ見よがしに鉄塔の男のポケットから写真がひらひら落ちる。まごうことなく吉良親父で、仗助が思わず鉄塔内に踏み込んで、トラップ成立ですか。出ようとすると鉄塔になっちゃうとのことですが、半身だけ出てしまった仗助は鎧装着みたいになって、これはこれで結構カッコいいぞ。

 鉄塔は男のスタンドではあるけれど、独り歩きするスタンドなんで、スタンド使いである男自身でもどうにもならず、ルールは「一人入ったら、一人出られる」。ということは、鉄塔の男自体の戦闘能力は人間レベルということになりますね。それにしては、なかなかに渡り合ってて、鉄塔を上り下りしていたのがいい訓練になっていたのかもです。上級の体操選手レベルくらいはありそう。

 厄介なのは鉄塔。出られないし、殴れば殴り返される。ということは、吉良を鉄塔に誘い込めば、事実上の勝利になるのかな、などと思いつつ観ていると、今回活躍するのは宇宙人なのか。男が伝って逃げようとした電線に化けて捕まえ、鉄塔に戻してしまう。ジョジョシリーズの定番、頭脳戦に入りましたな。

 鉄塔の男、手にできたタコに刃物を隠し持ってるって、さすがにそれは無理があるだろう、お前はルパンか(^^;。ともかく、意表をついて宇宙人が化けた電線を切断、なんとか逃れる。と思ったら、電線は本物だったのか。宇宙人、ノーダメージです。と思ったら、鉄塔の男は電線が本物であることが狙いだったのか。鉄塔スタンドが発動、電線切断面が宇宙人を攻撃、ですか。戦局が二転三転して、この一戦は鉄塔の男の勝ちのようですね。とどめに鉄塔のボルトを矢のように射ち出して宇宙人の腕を鉄塔に張り付けてしまう。

 これは鉄塔の男の完勝か、と思ったんですが、よく考えたら、この宇宙人ってなんにでも化けられるんですよねえ。この程度の拘束、するすると抜け出ちゃうんじゃなかろうか。しかし、鉄塔につりさげられる宇宙人、というところで戦闘描写は今回はお終い。吉良や早人、露伴宅を訪れる謎の男などをぱぱっと見せつつ次週へ。ピンチやら、何か起きそうな暗示やら、いいところで切りやがるなあ。

●鉄血のオルフェンズ

 まず、NOVAさんのご指摘のおかげで勘違いに気が付きました。ジュリエッタですね。

> 忠誠を誓うのはイオクではなくて、ラスタルおじさんの方ですね。

 これを理解してませんでしたorz。しかもラスタルはエリオン家、イオクはクジャン家と家系も違う。なるほど、ジュリエッタは拾って地位も与えてくれたラスタルに忠誠を誓っていたわけでしたか。ラスタルがアリアンロッド総司令で、イオクはその第2艦隊司令、ラスタルおじさまの命によりイオク麾下になっているから一応は従い、守りもするが、といったところみたいですね。分かってみると、ジュリエッタの言行が前よりは理解できるようになってきました(が、相当に変人であることも間違いなさそう ^^;)。

 さて今回。蒔苗東護ノ介(この名字で「まかない」って読むんだと今さらながら)が狙われ、その陰に裏切者がいた、しかも鉄華団内部に入り込んでいる、悪いことに鉄華団が地球と火星に分離している最中だった、という話でしたね。

 アーブラウ防衛軍発足とのことで(以前はどうやって自衛してたのか?)、代表に返り咲いた蒔苗を招いて盛大に執り行おうとする。これに鉄華団地球組も加わるんだけど、テイワズから来ているラディーチェの様子がおかしい。鉄華団員を残して部屋を出たラディーチェ、室内の「俺達がアホすぎるってんで諦めただけかもしれないけどな」という話し声を聞いて、ぼそっと「その通りですよ」と。

 一方、鉄華団地球組を任されてるらしいチャドは慣れないスーツを着てネクタイ締めて、蒔苗の部屋に顔を出すけど、誰も気づかないうちに部屋には花瓶と花が置かれていた。入ってきた秘書はなかなか聡く、見知らぬ花瓶に気が付き、秘書の言葉にチャドが花瓶が爆弾と察知、とっさに蒔苗を庇いに飛び込む。と、さすがはVIPの周りを任されるだけのことはありますね。

 そしてチャドの勘通り、どっかーんと。蒔苗とチャドはこの後に映像は出て来ませんが、話としては負傷とだけ伝わっているのがかえって不安。観てるほうも不安ですが、劇中の鉄華団もはっきりしない状況に振り回されている感じです。タカキはチャドから万が一の場合に後を託されるだけあって、不用意な行動をしようとする鉄華団員を抑えてます。かなり冷静で胆力があるようで、設定年齢を調べると13歳になってる。中学1年生がこれだけのことをやったと思うと、かなり優れているのか、あるいはそれだけ苦労してきたのか。

 一方、ラディーチェはバーらしきところで謎のひげもじゃ男ガランと話している。裏切ったことが明白な台詞があり、言うに事欠いて鉄華団員を動物扱いする言動とか、かなりひどいな。このシーンになる前は「言いようはひどいが、仕事はちゃんとやるんじゃないか」と無駄な期待したりしたんですが、最悪の展開ですね。ラストでガランがアーブラウ防衛軍を任されたことが明かされてますが、もうしょっぱなから防衛軍はがたがたの様相です。

 後半に入るとタカキが奔走するものの、通信という要所をラディーチェが握っており、オルガ、三日月のいる火星との物理的な距離以外に、情報も遮断されているという、形勢、情報ともに鉄華団地球組は極めて危うい状況です。まだラディーチェを信用しているタカキは、体よく追っ払われ、どうしようかと迷ってるところに、アストンが不愛想ながら強い信頼をタカキに示すと。気持ち的には鉄華団はよくまとまってるんだよなあ。形勢不利でも崩れない集団の特徴ですね。

 一方、火星の鉄華団では地球での異変を一応は察知しているものの、おそらくラディーチェが情報操作しているために、真相にたどり着けない。しかし何か変だと勘づいたのか、オルガが計画前倒しで獅電とともに増援を地球に送ると決断。なかなか察しがいいですな。まあ、これだけ注意深いから、兵力的に優勢な夜明けの地平線団にも勝てたんだろう。

 アーブラウでは、代表に対するテロをSAUの仕業と断定したようで、戦争も辞さない構えになったようですね。この辺りの意思決定、鉄華団は全く関与できないようで、強く、大きな組織になってきて実績もあるようでいて、世界全体から見れば小さな勢力でしかないことが感じられます。だからなんだろうな、まだまだ若手のマクギリスが鉄華団に接近しても、特に何も問題視されないのは。

 ラストでは、チャドの後任をこなそうと必死なタカキに、裏切者の二人、ラディーチェとガランが何食わぬ顔であいさつ、もうしたい放題な感じです。タカキの回想と思しき台詞も気になります。「想像もできないような状況にいつの間にか誰かの手によって追い込まれていた」とのことですが、どういう状況なのか。たぶん、1~2回で全貌が明らかになるような簡単なものではないんだろうな。

 というようなメインのストーリーに、主に鉄華団員それぞれの会話、小エピソードや回想を多数挿入してました。数が多いのと、一つ一つが断片的でどういうことなのかは、今後の展開の中で語られるのでしょう。第2話も全体が似たような仕込みがちりばめられてましたし、なんというかショットガン的な見せ方をうまく使っているようですね。いや、うまく使えているかどうかは、伏線回収などができてからということではあるんですが。

 話の感想としてはこんな感じですが、「地球と火星の間の航行所要時間が3週間」というのが、この時代の惑星間宇宙船がどの程度なのかを示しているようで、ちょっと興味を惹かれます(制作は単にストーリーに適した期間を選んだんだとは思うけど)。

 改めて調べると、地球-火星間は、最大で3億7800万km(21光分)、最小で7800万km(4.3光分)です。公転軌道上の位置次第で遠くも近くもなるわけですが、最も近くても光で4.3分かかるわけで、運行以前に通信が大変そうです。通信で何か喋ったら、5分~20分ほどして返事が来るわけですからね。たぶん音声通信はやらず、ある程度まとまった量をデータ通信するしかなさそうです。

 ラディーチェがタカキの火星との通信要請をすげなく断ったのも、裏切っていたからだけではなく、そもそも火星と地球間の通信がそもそも一般人には手に負えない代物だったからなんでしょう。タカキはそのことが分かっていたので、あっさり引き下がったのかもしれません。

 この回の時点で、地球と火星の位置関係が気になりますが、地球と火星の行き来がどうも頻繁なようですから、おそらく最接近前後の時期ではないかと思います。距離8000万kmくらいということですね。それを片道3週間だとすると、1日で380万km=毎時16万km=秒速44km(※ 平均速度で一時的には秒速50kmもありそう)となります。地球の公転速度(秒速30km)より早く、かなりべらぼうな速度ということになります。

 火星や地球の公転速度を利用、さらにフライバイ航法も使うとしても、化学燃料ロケットでは難しそう。太陽からの脱出速度(第3宇宙速度:秒速16.7km)より速いわけで、軌道計算間違えたら太陽系から飛び出してしまうほどの速度ですから。

 たぶんですが、原子力推進使ってるんじゃないでしょうか。拠点からの近距離は使いやすい化学燃料だとしても、惑星間には原子力。たぶん核融合タイプではなく、核分裂利用でしょう。核融合が使える場合はもっと短縮できるはずですから(オリオン計画とダイダロス計画の差がそんな感じだったはず)。もしそうなら、この世界では核兵器があるのか、などと妄想が膨らむ一方です(^^;。

●アンダー・ザ・ドーム

 ここへ感想は書かないという前言を翻して(^^;、簡潔に、とりあえず第1話を見ましたよと。第1話は突如として巨大で透明な壁が町を周囲から断絶させました、ということを描くのにほとんど手いっぱいな感じで、どういうドラマかはまだ見えてきません。とりあえず「予告編とはどうも印象が違う」くらいなところでしょうか。

 ただ、演出手法が真っ二つになった牛とか、壁に激突した軽飛行機の搭乗者の足とか、見せ方をショッキングにしようという意図が見て取れ、その点については「どうも安い手に頼りがちかな?」という感じがします。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/11/03 (Thu) 14:16:10

K.Kさん、どうも。

ジョジョの力入った猫草感想に、感心しきり。アニメで描かれる猫の仕草見て、心理状態を分析するのはさすがですなあ。自分が見ても、単に可愛いとしか映らないもので。

さて、フラッシュ総括の前にいくつか。

★オルフェンズ

アーブラウにスポットが当たる回で、防衛軍発足の前の自衛状況への疑問ですが、地球圏の防衛を一手に仕切っていたのがギャラルホルンみたいですね。
よって、防衛軍発足に一番危機感を持っていたのも、ギャラルホルンということに。

改めて、地球の権力状況を調べてみると、経済圏別に4つの組織が存在するようです。

アーブラウは、ロシアとアラスカとカナダの北極圏を中心にした組織。ロシアはともかく、他は経済の中心に発展するとは思えないのですが、地球の温暖化などで気候が今よりも過ごしやすくなっている地域なのかな。それとも厄災戦の影響で、かつての先進国が廃れていって、比較的被害が少ないのがアーブラウなのかも。

次に、今回名前が出てきたSAUが、アメリカ合衆国および中南米を中心とした地域。まあ、アメリカとロシアが仲悪いということなら納得。ましてや、カナダまでロシアに取られたとなれば、その辺りが火種になるのは必至。

他には、ヨーロッパとアフリカ圏、中東を中心とする勢力と、東アジアからオーストラリアを中心とする勢力が存在するようですが、日本は中国とオーストラリアの経済圏の一部で、アメリカの影響力は落ちている模様。

こういう未来の架空世界での国家間の関係とか変化は、改めて調べると面白いですな。

★アンダー・ザ・ドーム

原作スティーブン・キングというところばかり注目していましたが、制作総指揮スティーブン・スピルバーグとか、予想以上に大物が関わっているんだなあ、と、第1話見て驚き。
鳴り物入りで始まった話題作という立ち位置だったんですね、当初は。

で、実際に見た感想としては、自分には合わない、と。
見ていて安心できるドラマって、「毎回、事件が起こって、それを解決して一段落」ですね。怪人倒して終わりとか、悪人を逮捕して一件落着とか。その流れの中で、ラスボスの存在が次第にクローズアップされたり、提示された謎が解き明かされていくような縦糸が仕込まれている。そういうのが理想。

ドームの場合、そもそも倒すべき敵がいない(まあ、ヒーロードラマじゃないので当然ですが)ので、そういうカタルシスが期待できない。

次に、こういう連続ストーリーの群像劇ドラマで話題になった作品に『ロスト』という作品があって、本作もこの『ロスト』のスタッフによるという宣伝文句もありました。
『ロスト』の内容は、謎の島に不時着した飛行機の乗客たちがサバイバルのために協力したり、一部のメンバーが不仲になって派閥争いをしたりしながら、島の謎を解き明かすという内容。
無人島探検もの特有のワクワク感と、脱出困難な閉鎖空間でいかに生き延びて帰還するか、というテーマで、6シーズンまで続いたそうな。もっとも、後半になると、主要メンバーは島から脱出したにも関わらず、島の謎を求めてわざわざ戻ってきて、新たな状況に直面するという「単なる人気ドラマの引き伸ばしを狙っただけのグダグダ感」が批判の的になったようですが。

で、ドームの場合は、島ではなくて、閉ざされた田舎町を舞台にしたのはキングの原作の影響でしょうが、原作ではまず日常生活をしっかり描いた後で、じわじわと非日常の影響が浸透していく流れがキングの真骨頂。
でも、ドラマだと先に非日常の事件をバンと描いて、後から、日常の背景なんかがセリフや回想シーンなんかで触れられる流れに改変。まあ、これは小説と映像作品の違いということで納得。
そもそも、キングの作品って、2時間から3時間の映画だと面白く、そこから原作を読み返すと、登場人物の(映像では割愛された)背景が分かって、より深く楽しめるもの。でも、連続テレビドラマだと、原作に忠実に描いた場合、退屈な展開が長く続く傾向が。

ドームの場合は、そのキング作品の映像化におけるリスクを理解した上で、原作から離れた展開で、視聴者の興味を引きつなごうと試みる。
で、そこにスピルバーグのSF作品の一つの特徴である「宇宙の神秘性に対する宗教じみた憧れ」が加味されて、何だかおかしな方向に。原作では「宇宙人の子供のいたずら」でしかなかったドームが、ドラマ版では「宇宙からのメッセージ、地球人への警告、一方的な救済の手段」の雰囲気も醸し出してきて、オカルト色、宇宙宗教色が高まっていく。その一端が「ピンクの星が云々」のうわ言。

まあ、切羽詰まった状況から、救いを求めて宗教に走るというカルト心理は分からなくもないですが、それがドラマの中心になっていくと、リアルなサバイバル劇を期待するドラマファンは???状態に。

もちろん、リアルといっても、キングの原作の場合、ドームに閉ざされていたのは数週間の出来事で、期間限定の中で日常生活の崩壊をじわじわ描くのがポイント。
ドラマの場合、ずるずる引き伸ばした挙句、数ヶ月もの長期間の出来事になったらしいです。もう、日常の崩壊では事が収まらず、非日常が当たり前になった世界で、権力闘争というお決まりのドラマ。ちょっと、キングの作風じゃないよね。

で、街を牛耳る権力者と、そのバカ息子、それに反発する通りすがりの正義のガンマンの対立劇になりそうなキャラ配置にも関わらず、
最終的には、権力者が好き放題しまくった挙句(彼なりの葛藤はあったようですが)、主人公は街からの脱出以上のことはできず(ヒロインを救うこともできず)、権力者の勝利で終わったそうで、ドラマとしてもおいおい、と。

結局、日常の崩壊の先にあるのは、野心と暴力に忠実な者こそが美味しいところを勝ち取るという、皮肉なリアリティーで、弱者は宇宙人からの救済という奇跡にすがるしかない、という作品になったらしい。

そもそも、「密閉空間からの脱出」というテーマだけで、何年もドラマが続けられるわけがないので、いろいろな要素を混ぜこぜした挙句、カオスに至った作品ですな。
テーマ的には、ジョジョの「吉良親父の写真の枠に閉じ込められた」とか「鉄塔に囚われた」とか、そういう一話完結向きの要素だし、せいぜい長くて2時間ぐらいの映画で締めるだけの中身でしょう。

もう最初の、ドームが降ってきて、牛が真っ二つに割れて、飛行機が落ちてきて……以上の映像的インパクトはなさそうですので、自分は一話切り確定ってことで。

PS.それでも結構、作品批評を書いたので、フラッシュ総括はまた先送りです。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/04 (Fri) 09:36:52

 NOVAさんの鉄血のオルフェンズ感想を拝読して、「あっそうか!」と思うところがあったので、追記。

> 地球圏の防衛を一手に仕切っていたのがギャラルホルンみたいですね。
> 防衛軍発足に一番危機感を持っていたのも、ギャラルホルンということに。

 このご教示で、頭の中で何かがつながり、全体がすらりと通るようになりました。といっても、かなり勝手解釈をしてのことですが(^^;。

1.前作でギャラルホルンが鉄華団などから痛撃を食らい、弱体化(した、ないしは露呈したと周囲から思われた)。
2.これを好機と見た海賊などは活発化し、地球の四大勢力はギャラルホルンに頼っていた防衛を自らが行う必要性を感じ、軍備増強に走る。
3.アーブラウとしては(自分も軍備増強し始めたのに)、他の勢力の軍備増強を見て、「もし攻め込まれたら」と危機感を感じる。他の勢力も同様で、軍拡競争が起こり始めている。
4.ギャラルホルンとしてはこの状況を座視していられず(最悪のケースとして厄祭戦の再発を危惧してるかも)、介入を試みる必要性を感じる(蒔苗へのテロはもしかして)。

 例えばこういう状況があるのかな、と思ってみると、先日の鉄血のオルフェンズでの出来事が、ある種の整合性を持つように思えてきました。まあ、あれこれハズレまくりでしょうけど、とりあえずは脳内の「?」マーク多数や、観ていて目が泳ぐのだけは収まりそうです(^^;。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/08 (Tue) 17:11:36

 火曜深夜のアンダー・ザ・ドームはもういいんじゃないかということで、今週の感想をば。

●牙狼

 タイトルが「界符」となっていて、「それってホラーを封じた短剣のことかな」と思って、ウィキペディアで調べてみると、「魔導八卦札:魔戒法師が使う8種類の札」とのこと。なるほど牙狼で初めて魔戒法師が戦闘してくれる回なので、法師アイテムのタイトルになっていたのかと、一人で勝手に納得(^^;。

 冒頭、今までもときどき見せていた鋼牙の剣の一人稽古ですが、今回はなにかやけくそで剣を振り回しているようにも見えます。前回ラストでカオルが餌に使われたとショックで離れていったのですから、当然の成り行きか。

 ゴンザが顔を青ざめさせて告げたのが、こともあろうに阿門法師が死んだ/殺されたと告げる。一方、番犬所では邪美がホラーを封じた12本の剣を奪って逃走する。これを追うコダマ。番犬所に呼び出された鋼牙に、三神官が邪美の追っ手に差し向けようとするけど、鋼牙は指令書がないことを口実に断り、事実上番犬所に背いてしまう。続いて呼び出されたのが零で、鋼牙が父と恋人を殺害したと吹き込み、追っ手に差し向ける。

 もう一気に大事件連発ですな。前回にNOVAさんの仰った「一話たりとも見逃せない重要回の連続」の通り、いやそれ以上の感じでしょうか。のっけからこれだけ詰め込んで来るとは予想していませんでした(^^;。もうちょっと小出しなんじゃないかと思ったら、新キャラ邪美が番犬所に反逆、鋼牙も事実上の右へ倣え、零がそれに対するアンチとなっちゃったよ。メインキャラ全員に爆発的に起動かかってますね。

 邪美を追ったコダマ、戦闘になりますが双方、相当に強そう。この後、鋼牙と邪美も戦いますが、一応は鋼牙のほうが強いかなという感じ。それからすると、邪美を逃したものの優勢に戦ったように見えるコダマは相当の手練れなんだろう。邪美は最初から逃走狙いで、逃げる隙を作るために戦っていた感じでした。

 このシーンでのコメンタリーでは、邪美役の佐藤康恵さんは10年のバレエダンスの経験があるとのことで、柔軟に飛んだり跳ねたりはお得意のようです。邪美のそばかす顔は本人のもので、性格を表すようにとメイキャップで隠さない工夫をしたそうで、確かに一度見たら覚えるし、インパクトもありますな。鋼牙の迫力に負けてない。

 さまようカオルは疑心暗鬼のあまりなのか、あちこちにホラーが見えてしまい、必死に逃げ回る。で、なぜか龍崎駈音の自宅で目が覚め、お茶を振る舞われたり、事情を聴かれたりして、ようやく落ち着いたと思ったら、そこにもホラーが現れたりして、どうも危うい状況。

 さて邪美と鋼牙。二人が会うものの、昔からの顔見知りながら、邪美は騎士を信用しないと言い出す。これが阿門法師死亡のせいなのか、それ以前に何かあったのか、詳しいところは今回ははっきりしません。直接の原因は阿門法師の死亡だと思いますが、いきなり番犬所を襲撃しているところからは、もっと前から疑う点があったと考えるほうが自然なような気がします。

 邪美と鋼牙の戦闘は邪美のほうが優位に進めているかなという感じです。もっとも、双方本気で殺そうとはしていないようだし、鋼牙は変身もしていないので、本当の実力差はちょっと測りがたい。しかし、法師らしい多彩な戦闘は楽しめました。このときに見せた赤い旗(法師の道具はどれもこれも戦闘向きじゃないな ^^;)は、このときのものはかなり重かったそうで、鍛えた人でないとあのようには振り回せないものだったそうです。その後、軽量化が図られたらしい。

 このときの舞台は神社で、コメンタリーによれば和風は牙狼シリーズで避けているそうなんですが、邪美に関しては和風をOKとしているそうです(理由はよく分からない)。バトルは、邪美の隙を突いて鋼牙がなんとか取り押さえる。そこへカオルを人質にした零がやってくると。短剣を取り返そうとした零をうまくかわし、カオルと短剣を邪美に預けて逃がし、いよいよ零と鋼牙が決戦に突入。双方本気なのは変身したことでも分かりますね。

 鎧装着後も互角の戦いで、大木から駆け下りて斬りかかる零と迎え撃つ鋼牙、というところで次週へ。このシーン、前に鋼牙と零が変身して戦い、ビルから駆け下りつつ斬りあいを演じたシーンを思い出しました。垂直の迫力や緊張感をうまくつかって来るなあ。

 次回は「黒炎」、12本の剣に封じられたホラーが復活・合体して襲ってくるみたいですね。大河を殺した謎の騎士も三度の登場をするらしい。今まで用意して来た伏線をバンバン突っ込んできているようです(^o^)V。

●ジョジョ

 鉄塔男とのバトルは、自分が塔に残ると言い出す宇宙人に対し、仗助が黙っているはずもなく、前回鉄塔男が切った電線をクレイジーダイヤモンドで直してつなげて、仗助は鉄塔男に一気に迫る、とジョジョバトルの伝統、頭脳戦をやってくれます。しかし、鉄塔男もさすがで、鉄塔が仗助を攻撃するように鉄塔に傷をつけてあった。

 しかも仗助が攻撃をスタンドで返したと思ったら、それも反射する鉄塔の攻撃を受けて、もはや決着かと思ったら、その攻撃自体を「直して」しまい、攻撃がもとに戻っていて鉄塔男にカウンター、これでようやく決着がつく。有利不利がくるくる変わる、作者のいつもの手法ですが、分かっていても手に汗握ってしまいます、こういうの好きなもん(^^;で。

 で、これもいつものようにと言うべきか、負けたとなると敵スタンド使いが情けない。鉄塔に仗助を閉じ込めたら、外での生活の面倒を見ると吉良親父が言ったからやったけど、こんなことになるんなら、もう一生鉄塔から出ないと言い出す(そして、後に社王町名物の一つに)。う、うーん、勝つには勝ったけど、奇妙な引きこもり野郎を一人作っちゃったか。こういう奴だと知っていれば、何か別のやり方があったのかなあ。が、この鉄塔男、吉良親父の「康一を始末した」という重要情報を最後にもたらす。これは焦りますな、仗助らは(観ているこっちも焦る)。

 さて一方、露伴。呼ばれて訪ねてきた建築業者の男が、あからさまにおかしな行動を取っている。ともかく背中を見られたくないらしい。露伴が念のため露伴がヘブンズドアーで思考を読み取ってもスタンド使いではなさそうだし、背中を見せたくないという以外は怪しい点がない。

 がしかし、階段を昇るのに腹を上にしての四つん這い(逆四つん這いとでも言ったらいいか)で昇って来るし、露伴としては気になって気になって仕方がない。観ている一般人の私でも気になるんですから、なんでも知りたがりの露伴の気になり方は尋常ではないでしょう(^^;。ついにだまして背中を見てやる気を起こした露伴、背中がかゆいがかけないとか言い出して、おびき寄せる。というところで、露伴パートは今回はお終い。

 康一の捜索に乗り出した仗助、前に戦った、異様に文字通り鼻が利く噴上裕也に捜索を依頼しようとするが、裕也は断る。じゃあいいやってことで仗助があっさり立ち去ろうとすると、裕也がもうちょっと交渉しろよ、受けるよ、怪我治してくれよ、とこれまた負けたスタンド使いの情けなさをいかんなく発揮している(^^;。

 で、やはり裕也の鼻は尋常ではなく、すいすいと康一の臭いを追って進んでいく。これには仗助パートの新たな敵スタンド使い エニグマの男も意外だったようですね。ここまでとは思わなかったと。もっとも、エニグマの男としては追わせるためにやっていたことでもあり、単にスケジュールが短縮されただけらしい。どうも敵の術中にハマりつつあるようです。

 裕也はただならぬ気配を察知したのか、追跡だけの約束だよなとか言い出して、しり込みし始める。そこへ、仗助の目の前に姿を現すエニグマの男。なかなか不敵な奴と思ったら、仗助が肩に手を掛けた途端に仗助の母親にすり替わってしまう。裕也は承太郎のスタープラチナの時間停止でも無理だと言ってましたが、そんなこといつ知ったんだろう。吉良親父が教えてあったんだろうか。いや、そうだとしても吉良親父はどうやってスタープラチナのことを知ったのか、と分からないことだらけ。

 それはともかく、エニグマの男が仗助の母を襲った回想シーンになり、エニグマの能力が明らかに。ふーむ、恐怖を感じた相手を紙に封印できるのか。なるほど、封印した仗助母をさっと元に戻し、仗助らが驚いた隙に逃げて隠れたわけだな。このエニグマの男、手品の心得もあるんじゃなかろうか。

 その母親のポケットに折りたたまれた紙が。どうやら康一の臭いがついているらしい。しり込みする裕也を怒鳴りつける仗助だが、エニグマの男が仗助の恐怖のサインが出るのをじっと待ち構える。そして仗助は母親のポケットから出した紙を開こうと。というところで次週へ。

 うーむ、敵スタンドを含めて、キャラクターが次々と入れ替わり、時間も行ったり来たりで目まぐるしい。三つも原作の話をまとめたということでしたんで、どうなるかと思って観ていたら、目まぐるしいけどうまく一つの話になってますね。

●鉄血のオルフェンズ

 のっけからアーブラウとSAUの開戦のいきさつ。既に半月も戦闘が継続しているというのが、かなりいきなり感です。そうか、おそらく先週ラストで発進したらしい鉄華団火星組が3週間かけて地球近くまでたどり着いているようだから、前回ラストから1週間で開戦、約2週間も鉄華団地球組は前線で戦ってきたんだろう。

 よく分からないのがギャラルホルンの動向で、今回の冒頭時点ではSAU駐屯のギャラルホルンは戦闘に加わっているとのこと。この後での紹介ではアーブラウ駐屯のギャラルホルンもいて、準備が整わないからまだ戦闘に参加していないだけらしい。ということは、ギャラルホルン同士での戦闘もあり得るということなのかな。よく分からない組織です。

 アーブラウ側視点での描写では、アーブラウ防衛軍も戦っているもの、戦闘経験がないため、鉄華団地球組が主軸となっているらしい。アーブラウ駐屯のギャラルホルン軍は戦闘経験あるんだろうけど、蒔苗代表が意識不明のためか、はたまた何者かの妨害のためか(前回のあいつらだろうな)、アーブラウからの支援要請がなく、手をこまねいている模様。

 よく戦っている鉄華団に比べ、おそらくアーブラウ防衛軍正規兵と思しき、大の大人の兵がほとんどパニック状態になっていて、無謀に突っ込んでいき、それをまだ子どもの鉄華団兵が止めて助けようとしてやられてしまったり、かなり悲惨な状況のようです。鉄華団の戦死者はもう12名なのか。

 死んだ鉄華団兵に弔いの言葉を言いたいと、ぬけぬけとやってきたのが髭のガランですな。この後の描写でもそうですが、だまして操る気満々の様子。泣き落としみたいな手も使ってやがるよ。このガランめ、個人戦闘も指揮ははおそらく慣れていて、戦局を局地戦に限定したまま、勝ちも負けもしない消耗戦を維持しているようですね。ラディーチェも鉄華団に嘘の情報を流している模様。何の目的なのか、まだ分かりませんが。

 こういう裏切者、情けない正規兵、疲れ果てていく鉄華団兵と、板挟みどころから三方から責め立てられているに等しいタカキの苦渋は察するに余りあります。まだ13歳かそこらなのに。アストンだけはうまくタカキをサポートしていますが、それもガランにとって好都合のようで、まさに八方ふさがりになっているみたいです。

 というような気の重い展開を観ていると、突然、仮面男と話すジュリエッタのシーンに。髭のおじ様とか言ってますが、おなじ髭男でも大違いらしい、少なくともジュリエッタにとっては(^^;。え、いや、ちょっと待った。髭のおじ様、ことラスタル・エリオンって、容貌も能力の高さもなんかガランと似てなくないか? そもそも、こんな手の込んだことを手配できるのも、相当に地位や力がないとできなさそうだし。でも総帥クラスが前線で暴れるというのもおかしいか。あ、ちゃんとラスタルは自分の椅子に収まってイオクと話してるか。この辺りの動向、どうなんだろう。

 地球にたどり着きつつある鉄華団のほうでは、昭弘が筋トレに励んでいます。種目がよく分からない、ターゲット筋などもよく分からないというのもあるんですが、これって火星から地球に向かってる船内ですよね。このシーンの他に食事シーンなどをみても、1Gの重力がありそうなんですが、どうやって重力を作り出しているのか。ま、まあいいか。無重力だと3週間もいたら筋力などが衰えてしまい、地球に着いた途端に立てなくなるはずだもんな。あるに越したことはない、重力(と思って納得してしまおう)。

 ようやく地球にたどり着いた三日月らですが、アーブラウがシャトルの発着を認めない。これはやっぱりあいつらだよなー、と思ったら、やっぱりガランとラディーチェがそれらしい密談してやがるし。しかし指揮する副団長のユージンはめげない様子。何らかの手段で強行着陸しそうな雰囲気です。要所要所に頼りになる人材がいるな、鉄華団は。

 これは鉄華団地球組が壊滅するまで消耗戦なのか、と思ったときに、マクギリスが動いたよ。MSに登場して出撃、この報告を受けたガランの台詞でようやく裏切者どもの狙い(の一つ?)が明らかに。そうか、マクギリス追い落とし狙いだったのか。戦闘中なら死んでもしゃあないやろ、みたいなノリで出撃に入り、鉄華団にも最後の戦いだといって出撃を命じる。タカキは最後なら隊の指揮はいらない、などといって戦いに臨むが、妹のイメージシーンとか、「俺は、ただ流されていく」みたいな心中の台詞とか、嫌な予感が目いっぱいで不安、というところで次回へ。

 うーん、もしかして大事なキャラクターが続々と退場する前触れなんでしょうか。不吉な予感がします。

●ロードオブザリング(王の帰還)

 英語台詞・日本語字幕で「王の帰還」をようやく視聴完了。二度目の視聴になるわけですが、一度目では見落としがあったり、よく分かっていなかったりしたせいで、いろいろ印象が異なりますね。

 二度目で感じたのは、サウロンの軍勢の多さです。進行してくる軍勢の多さは一度目でも実感したんですが、二度目で感じたのは倒しても倒しても、限りなく湧いて出るように新たな軍勢が出現してしまうところです。

 一度目だと、白のサルマンの大軍に対して、まずローハン侵攻軍についてはガンダルフが引き連れてきた援軍の到着により逆転の快勝、続いてサルマン本軍に対しては木の精エントの応援も得て撃破。変わってサウロンが直接送り込んだらしい大軍については、アングマールの魔王なども加わり、足長象部隊などもいる軍勢を死者の軍勢を味方につけて、またもや逆転で撃破と。

 勝ってはいるんだけど、サウロンの軍勢はどれだけいるのかという、ある種の絶望感が起こってきました。一度目だと、「よっしゃー、また勝ったぞ」くらいにしか思ってなかったんですが、二度目だと「勝てども討てども尽きぬ敵勢」みたいな印象に変わってしまいました。

 その印象が頂点に達したのが、サウロンの拠点まで進撃したときですね。巨大な門が開くと、味方に数倍する敵勢が押し出してきて包囲してしまう。それでも踏ん張ってはみるものの、フロドが指輪を破壊するためにおとりとなって死ぬ覚悟をするしかない。

 指輪を破壊したら地が避けてようやく敵勢が戦意を失ってくれたわけですが、「サウロンはまともに戦って勝てる相手ではない」というのが、強く印象に残りました。

 フロドのほうでは、やはりサム、それとスメアゴル(ゴラム)ですね。フロドの頑張りよりもサムの健気に尽くす様子のほうが印象に残ったほどで、どうもフロドよりサムに感情移入してしまいがちです。それにスメアゴル。このキャラクターの複雑さは、二度目に観てもいろいろと新鮮です。特に二度目にしてようやく、「一つの指輪を破壊する者は死ぬ」という運命があったと知ったので、スメアゴルの死は感慨深いものがあります。

 スメアゴルはビルボが指輪を所持するまでは、ただひたすらに指輪を持ち続け、かつ指輪の魔力で何かを欲することもなく、フロドが指輪を破壊する身代わりとなって、指輪とともに死んでしまいました。指輪に関しては主人公といってもいいような存在だったのかも。

 ちょっと間をおいて、ホビットからまた日本語吹き替えで観てみようと思います。ディズニーアニメ版は実写版がおおよそ頭に入ってから。でないとストーリーや設定がこんがらがりそうで怖いですから。でもいつになることやら。実写版は本編以外の特典映像とかも、まだ見ていないしなあ。

メールサーバーがあふれて大変な話 - White NOVA

2016/11/09 (Wed) 00:28:28

いつもの番組感想を書く前に、最近あったマシントラブルの話ということで。

先日、プロバイダーのサーバーからお知らせがあって、その後、大量のメールが送られてくる惨事に。
ええと、サーバーのメール容量がいっぱいになったせいなのですが、自分としてはそうなった原因が分かっていなくて、先方が原因なんだと思い込んでいたんですね。

でも、実は、自分の方に原因があることが判明。
この1年ほど、自分はパソコンをもっぱら仕事の書類作りにしか使っておらず、普段のネット活動やメール処理は、タブレットのみになっていたんです。最初は、パソコンとタブレットを併用していたんですが、だんだんタブレット一本に。
そして、タブレット側のメーラー設定が、「サーバーのメール削除をしない」になっていたんです。他に「週一で削除」とか「タブレット側で削除した時に同時に削除」とか設定があるのですが、デフォルトでは「サーバーのメール削除をしない」になっていたために、サーバーにメールデータがたまる一方だった。
メール処理をパソコン側と併用していれば、そちら側でサーバーのメールデータも処理できたのでしょうが(デフォルトでそうなっている)、タブレット側だけだと、基本設定を変えなければいけなかったわけで。

結果的に、サーバーのメール容量がいっぱいいっぱいになっていて、警告メールまで届いていたのに、自分は「こっちは普通にメール処理しているのに、何が問題か分からない」と思って放置してしまっていた。「サーバーに問題があるんだったら、こっちはどうしようもないじゃん」と。

その結果、先ほど、容量を超えたメールデータが大量にこちらに送られてくることに(爆)。
え、何? どういうこと?
慌てて、いろいろ調べましたよ。
その結果、「サーバー側のメールデータを削除する」ようにタブレットの設定を変更して、ようやく状況修復に成功。

一時期は、どんどん送られてくるメールに気づいて、こちらは次から次へと削除を繰り返してました。何だかワラワラ湧いてくる敵キャラをどんどん倒していく「無双風ゲーム」をやっている気分(苦笑)。
一時は、5000とか8000なんて数字も見えたりして、雑魚敵でもそんなに押し寄せてきたら、脅威だな、と思いつつ、こちらの削除スピードよりも増殖する敵の方が多くて、絶望的な気持ちに駆られたりも。

結局、サーバー側のデータが消えないものだから、削除したメールがまた送られたりして、倒しても復活するゾンビの集団を相手にしているようなものだと気付き、
「ええい、このままじゃ埒があかん」と対策を検討した末に、サーバー側のデータを消す方法にようやく気付いて、メールの増殖を止めることに成功。

サーバー側のトラブルを修復できた後は、自分のタブレットのメールボックスにたまったメールを削除する作業に。
どうも「まとめて削除」するコマンドがうまく働かなくなっているようで、仕方なく、一つ一つ消していく地道な作業に。
そして、一時期は5000通以上あったメールも、残り2000を切るまでになりました。

サーバーの調子がおかしい、という兆候は前からあったのに(ここでもK.Kさんから送られたメールが届かなかったとか)、改善する方法に気づかず、
大惨事に至って、初めて根本的な問題に気付き、遅まきながら必死に対策に当たる。後から、「こうしておけば良かった」と自分の浅はかさを嘆きながら、事後処理に当たる。
まあ、世間でもよくある事故や災害の縮図をこの数日で感じた次第。

ともあれ、現実のトラブルを、ゲームやフィクションのように軽く受け止められるぐらいには、状況改善できたのは幸いなり、と。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/11/09 (Wed) 02:07:43

さて、本来するべきだった話に移ります。

★牙狼

「邪美VSコダマ」「邪美VS鋼牙」と生身アクションが続いた後で、「鋼牙VS零」の騎士対決にシフトして続く、と。

「カオルの寿命問題」についても、零の口から語られて、ホラーをおびき寄せる餌として利用される以上の重みとなって、カオルにのしかかることに。

ストーリーとしても、「番犬所との対立」や「コダマの大暴れ」や「暗黒騎士の登場」など佳境に突入する流れ。
ええと、本作で生身アクションが一番凄いのがコダマだったりして、鋼牙と零の二人がかりでも圧倒されるほどの強敵だったりします。
もちろん、牙狼のバトルは、CGを使った鎧召喚後が本番でもあるのですが、CGバトルは近年の作品の方が洗練されていて見応えもある一方、生身のアクションは第一作が最高という意見もあって(CGで補えない分、昔ながらの技術や体を張った製作体制の賜物)、その筆頭がコダマことマーク武蔵さんだったり。

一方の邪美は、後に烈花の姉貴分になったり、翼の妹リンの師匠になったり、鋼牙編の女性魔戒法師の元締め格になっていくのですが、本作では次回であっさり退場。
当時の印象としては、「ウルトラマンネクサスの防衛チームの副隊長」という前歴もあって、やっぱり主人公に批判的な厳しい姉さんだったりも。そして、彼女の凄いのは、日本でも数少ない「ウルトラマンに変身した女優さんということ」。
ええと、「ウルトラの母」みたいな女性ウルトラマンではなくて、主人公ウルトラマンの「ネクサス」そのものです。このネクサスは、変身者が固定しておらず、物語の進展に応じて継承していく設定で、人間側の主人公は最終話で初めてネクサスに変身する、と。それまでは、劇場版から数えて4人の変身者がいて、邪美役の女優さんはその4人めに当たります。まあ、変身したと思ったら、その力を闇に吸収されてしまい、あっさり変身解除してしまうのですが、それでも「主役ウルトラマンに変身した女性」という点では、ウルトラマンAの南夕子並のレア女優。
邪美のアクション見ても、当時は「さすがウルトラマンに変身した副隊長だなあ」という目で見ていたり。

次回は、その邪美とコダマに注目しつつ。

★ジョジョ

宇宙人の協力を受けて、鉄塔男を倒したと思ったら、次は噴上くんの協力でエニグマに挑む仗助の話。
ええと、億泰って結構、仗助とつるんでいるのに、協力して戦う場面って意外とないのですね。仗助はいろんな人と連携して戦うキャラで、まあ、相方のサポートしながら、自身も前で戦えるスタンド能力を持っている。
まあ、億泰の活躍は、対キラークイーンwith猫草を期待するとして、承太郎とは違う仗助の主人公らしさって、「仲間との連携」にあるのかなって。

承太郎は一人で無双できる前衛キャラなのに対し、仗助の場合は、「誰かをフォローし、またフォローされる」という中衛的な立ち位置。
そして、そのスタンド能力も活かしたトリッキーな戦術は、父親のジョセフに通じるもの。
また、敵だった相手とダチになって、協力する関係になるのは、仗助の人懐っこさあってのもの。

次回は、仗助の男気に影響された噴上君の奮起シーンが、自分の注目したいところ。

そして、その後は、露伴先生のピンチに続く、かな。
3話かと思いきや、実は4話まで続くかもしれない、この一連のエピソード。
牙狼ともども、ジョジョも年内で終わる予定なので、盛り上がるタイミングが同じ感じかなあ、と。

★オルフェンズ

鉄華団本隊が宇宙にいるので、陰謀と争乱の渦中にいるタカキたち地上組。
予想よりも重い雰囲気のまま、明日をも知れぬ戦いが続く。その先に待つ運命は?

主人公不在の過酷な戦場ドラマというのは、ちょっとガンダムっぽくなくて、ダグラムとか高橋良輔的な雰囲気。ヒーローのいない戦場が、これほど重くなるとはね。
停滞した戦場で、物語そのものは進展していない感ですが、仕込み回どころか、いろいろ溜め込んでいる雰囲気。これが爆発するところが見てみたいというか、ちょっと怖いというか。

総合評価は、次回を見てから、ということになるでしょうが、マクギリスが結果的にタカキを救うのか、それとも倒してしまうのか、で、ミカヅキたち鉄華団との関係も劇的に変わるんだろうな、と。

★ロード・オブ・ザ・リング

「限りなく湧いて出てくる新たな軍勢」という記述に、タイミング良く、「自分が最近陥ったメール処理」を重ね合わせてしまったり(苦笑)。

そうか、今回のトラブルは、サウロンの仕業だったのか(違う)。

ゴラムについては、火口に落ちて溶ける彼の最後のシーンが、「ターミネーター2のT1000みたい」だったり、「落ちる際に、彼の表情のアップから指輪の中をすり抜けて、上から落下する様子を映し出すカメラワーク」が非常に凄い技術だという話があったり(言われてみれば、確かにカメラで小さな指輪の中を通るのは不可能なので、どのように撮影したのか不思議なシーンだったり)。

第1作の特典映像で、自分がおおっと思った一つは、没になった絵コンテ。
「川を下る旅の仲間一行に対して、襲ってくるオーク達と水上で一戦交えるシーン」があったのですが、そのシーンを撮影できなかったのを監督が残念に思っていたのが、後年の「ホビット2作め」の水上樽バトルに昇華されたのかなあ、と思ったり。

他には、『王の帰還』の城塞戦で、飛んでくる大きな岩の応酬とかがCGでも凄いなあ、と思ったり。
岩壁が砕けたり、大軍の上から降ってくる巨石とか、人間のアクションにも負けないスペクタクル映像だな、と。

怪獣に壊される建物とか、怪獣の足に踏まれる地上の存在は時々見るけど、岩が飛んでくる迫力は珍しい映像ですからインパクトありました。

「指輪」から「ホビット」だと、やはり一番の注目はスマウグになりますね。それこそ、怪獣映画のノリですし。
って、この話題を語りだすと、また止まらなくなりそうなので、今宵はこれまで。

PS.フラッシュはメールの処理が終わってからになりそう。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/10 (Thu) 14:50:29

 NOVAさん、どうもです。メールの話につい反応しまして(^^;。

●メールサーバーパンク事件

> プロバイダーのサーバーからお知らせがあって、その後、大量のメールが送られてくる惨事に。

 類似のことをやってしまったことがありますorz。私の場合は以下のような事態でした。

1.使用しているメールアドレスがA、Bと2つある。メーラーは別々。
2.BへのメールをAを読んだときに見ようと思い、B→Aへ転送設定した。
3.Bを読んだときもAへのメールを読めたほうがいいと思い、A→Bへ転送設定した。
4.Aにメールが届き、A→Bへ転送された。
5.Bは届いた転送メールを再びAへ転送!
6.それを受けたAも再びBへメールを転送し返す!
7.5と6の無限ループ→メールサーバーがパンク(容量上限によりメール受信不能状態)。

 3の段階で気づけよみたいな話ですが、気づかないのが私の私たるところなわけでありまして(^^;。

 7の段階でPCのメーラーでローカルへ受信したわけですが、当然のことながら同じメールを延々と受信しました。このとき、「ローカルにメール受信後、メールサーバーには1週間メールを残す」という設定だったもので、メールサーバーがパンクしたまま、全メール(ただし全部同じメール)をPCのメーラーに受信できたんですが、もし「ローカルにメール受信後、直ちにサーバーから削除」だったらヤバかったかもです。

 メールサーバーA・Bとも、「ローカルでメール受信してくれたぞ、そのメールは削除っと、よし容量が空いた!」となって、「じゃあメール転送再開だ!」となり、PCのメーラーには無限に同じメールが送り続けられるという、サウロンでも起こせないような災厄になっていたかもしれません。

 とりあえず有限個数のメールで止まったんで、転送設定を解除し、PCとメールサーバーから重複するメールを延々と削除しました。

 ま、まあよくあるこっちゃ(ないない、普通はないorz)。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/16 (Wed) 14:37:43

 改めまして、今週の感想をば。

●牙狼

 NOVAさんから邪美退場と聞いて、そのつもりで観ていたものの、「うわ、これは」となってしまいました。あんな退場とは、ちょっと予想できません。いい意味で反則レベルですね。

 冒頭は前回の大木の上から駆け下りつつ、鋼牙に襲い掛かる零で始まり、騎士同士の激しいバトルに加えて、剣同士が空を舞って戦い、地では騎士同士が殴り合うという、おおー! という感じのもの。いいですね、これは。こういうアイデア、どうやって思いついたんだろう。もしかして、アイデアの元となる先例があるのかしらん。

 鋼牙が零をぐっさりやっちゃったんで、うわどうすんだよ、と思ったんですが、なるほど先読みのイメージでしたか。よく見ると血以外はモノクロのようですね。そのまま反撃すると、こうなっちゃうのが見えたから、鋼牙は手を緩めたと。だが、それを隙とみて全力で反撃した零に倒されてしまう。零は止めを刺しに来るが、すんでのところで邪美が介入、鋼牙を救出して逃走と。

 零と鋼牙の差がよく出ていた対決でした。人格としての完成度もありますが(18歳と25歳だしなあ)、零の復讐は相手(この時点では鋼牙と思ってる)が明確ですからね。復讐心という面では、父のことをからかわれるだけで激怒する鋼牙も同じでしょうけど、いかんせん父の仇が誰だか判明していない。カオルに対する態度をみると、復讐心に駆られる零も人を守るという意思はしっかり持っていると思いますが、その他の面での差が大きいようです。

 邪美は直前んに助けていたカオルをかくまった小屋に鋼牙を運んで、カオル、鋼牙ともども治療に当たる。なかなか手回し、段取りがよさそうです。騎士を支援しての戦いの経験が豊富だからなのかな。が、カオルを助けておきながら、カオルが気が付くと、なんかねちねち絡んでますな、邪美は。うーん、軽い嫉妬か何かか? あ、違うわ。鋼牙がホラーの血を浴びたカオルを救うために必死なことを伝えてる。ふむふむ、鋼牙が言えなさそうなことを、お姉さんキャラの邪美がうまいこと伝えたりしているわけだな。

 しかしカオルはパニクって走り出し、今度はゴンザが迎えに走ってくると。この後、カオルがゴンザに話したことがなかなか意味深ですな。昔、死ぬまでに何枚絵を描けるか考えたことがあり、思ったより少ない、だから残された時間を大事にしようと思った、と。ホラーの血を浴びることを予見していたかのような意味合いを感じます。カオルの悩み方が自暴自棄というか、迷走し始めたのを見て、ゴンザがきりっと引き締まり、カオルは鋼牙を見てきたんだろうと言って諭す。今までちょっと喜劇寄りのキャラだったゴンザがカッコいいのって、初めてじゃないかしらん。

 一方、邪美と鋼牙。鋼牙が目を覚まして起き上がると、うわ背中にひどい傷跡が。と思ったんですが、無駄に足を見せびらかすような変な座り方の邪美が気になってしまいまして。副音声のコメンタリーによると、監督がやたら「足を見せろ」という演出をしたがったんだそうで。まあ、バレエダンサーの足だからなあ。分からなくもない(^^;。

 鋼牙に対する疑いを解く邪美。背中にもたれかかったりしているのが、ある種の感情を感じます。。一方、カオルはゴンザから鋼牙が具体的にどうやって助けようとしているかを説明。それがヴァランカスの実で、紅蓮の森にあるんですか。入るには魔戒法師の助けが必要。それを察知したのか、番犬所の三神官は零をまた刺客に差し向ける。さらにコダマも。三神官は子どもの姿は仮、実は数百年前からいることも明かされる。ややこしいことになってきました。

 今回の焦点は12本のホラーの短剣。何かの儀式を行って封じるようですが、儀式セッティングの最中に鋼牙が邪美に「阿門法師が邪美がいい魔戒法師になった」と言うと、邪美が「だけどいい女にはなり損ねた」と笑って返す。コメンタリーによると、このとき鋼牙が「そんなことはない」と返せなかったのが、鋼牙がまだまだな面を表しているんだとか。確かになあ、そつなく答えるなら「そうでもないよ」だろうし。

 そこは残念な感じですが、いい感じで会話が進んできて、邪美が「いいか、絶対に守り切れ」と言い終わらぬうちに、いきなり致命の一撃を食らった! 邪美が鋼牙に手を差し出して何か言おうとすると、第二撃、邪美が木っ端みじんじゃないか! うわあと思ったら、その先にコダマが立っている。やったのはコイツだったのか。こんなことをしていながら、相変わらず無表情なところが結構怖い奴だわ、コダマは。

 当然、鋼牙とコダマが戦闘開始ですが、コダマがよく動くわ。くるりと空中で1回転して蹴りとか、格闘ゲームなみですな。戦闘の合間に、乱れた髪をさっと両手でなでつけるとかの余裕も、格闘ゲームではときおりあるようなしぐさです。超能力的な飛び道具もあるしなあ。要は格闘ゲーム的にカッコいい戦闘ができるコダマということで。牙狼の格闘ゲームがあれば、コダマでプレーしてみたいところです(^^;。

 戦闘中、いったん倒れた鋼牙が上から襲い掛かるコダマに蹴りを入れたシーン、コダマが喉を押さえてちょっと焦ったのが一瞬意味が分からず、ちょっと遅れて「あ、声を潰したわけか」と気が付きました。なるほど、コダマの得意技封じもあるわけか(さらに格ゲー的に面白そう ^^;)。

 二人とも、相手を倒すことよりは12本の剣の奪取に重きを置いている模様。そのせいか、なかなか決着がつかない。そこへ零が現れる。12本の短剣を手にしたのが、なんだか漁夫の利のようにも見えます。といっても、12本の剣を見る零が「どうすんだよ、これ」と呆然としたような気がして、ちょっとおかしかったりもしました。

 実際には零は番犬所(側のコダマ)と鋼牙のどちらに着くべきかで迷っていたようで、鋼牙の「俺『たち』は魔戒騎士じゃないのかーっ!」の叫びに心が決まったようですね。思い切りをつけて、短剣を封印するらしい穴に放り込む。封じたかと思ったら、実はわずかに手遅れで巨大ホラーが出現してしまう。こういう話運び、セオリー通りで、かつ二番煎じ感を生じずに効果を上げていると感じました。邪美の死からここまで、スピーディに持ってきてるからでしょうか。

 一方、番犬所では三神官が誰かに恭しく杖を捧げている。受け取った謎の人物は、当然ながら問題の暗黒騎士 呀ですな(この後の登場シーン背景にしっかり「呀」と出ている)。牙に口ヘンなのは牙(牙狼)から変わった、外れたという意図が込めてあるんだろうか。

 巨大ホラーと戦う鋼牙と零ですが、変身して二人がかりでも歯が立たない。吹っ飛ばされて変身が解けてしまっている。もっとも、炎装や騎乗して大剣を持つモードまでは使ってないので、本当に全力でやって敵わないかどうかは不明な感じです。

 そこへ突然現れる件の謎の騎士。巨大ホラーをあっさり倒して(喰らって?)去ってしまう。というところで次回へ。仮に鋼牙と零がまだ全力を尽くして戦っていなかったとしても、力量の差は歴然としてあるようです。

 観終わってからしばらくして、むくむくと持ち上がって来た気持ちが、「もうちょっと邪美が観たいんだけど」というものです。邪美の死の直後がから激しいバトルがラストまで続いたもんで、そっちに気を取られてましたが、終わって落ち着いてくると、邪美が重要キャラであると同時に、魅力的なキャラでもあったということが分かってきたような気がします。前回と今回でたった2回ではあるんですが、もっと前からいたキャラのような錯覚も覚えます。NOVAさんから邪美が生き返るという話を以前から伺っているんで、改めて調べて治してみると、今やっている牙狼のすぐ後の特別編で復活しているとのこと。やっぱり、邪美を見せろというファンの声も大きかったのかなと思います。

●ジョジョ

 仗助の主人公らしさは「連携」と言われてみると、なるほどそうだなという気がします。つい前作スターダストクルセイダースの承太郎と単純比較してしまい、なんだか格下の主人公だなあという気がしていました。その承太郎が年長者かつ先輩スタンド使いで社王町に来てますしね。

 ですが、彼のスタンドは「直す/治す」なわけで、RPGパーティでいえば神官/僧侶の役割。最前線での派手なバトルという視点では地味ながら、体を張ってでもパーティを支えて、各員が戦えるようにしていると考えたら、印象が変わりました。

 さて今回。NOVAさんのご解説通り、負けてヘタレていた噴上裕也が大いに踏ん張るの回でした。裕也、恐ろしい→情けない→カッコいい、と三段変化ですな。

 前回の続きで仗助が紙を開こうとすると、裕也の不安が的中、いきなり拳銃がにゅっと出てきて仗助を撃つ。うわあと思いましたが、ようやくエニグマの少年(先にエニグマの男と書いちゃいましたが、ラストで少年と言ってたし、ウィキペディアにもしっかり明記orz)が神出鬼没な理由が分かりました。エニグマの少年は紙へ自由に出入りできるようですね。だからだったのか、目の前で現れたり消えたりできていたのは。

 仗助はなんとかスタンドで弾を掴んでセーフ。スピードとコントロールはかなりあるようですね。エニグマの少年は余裕しゃくしゃく、これで仗助を倒せるとは思ってなかったようで、すべては仗助から恐怖の反応を引き出すためのようですね。余裕ついでに自分のスタンド能力を説明までし始めたよ。

 なるほど、直接戦闘では弱いスタンドだけど、なんでも紙に閉じ込められるし、閉じ込めた紙を破けば、中身も破壊できると。捕まったら最後ということなのか。紙を破いたらラーメンが丼割られて地面にぶちまけられてしまった。ということは、人間は恐怖のサインがないと閉じ込められないけど、生物でなければ自由に出し入れできるわけか。時間も紙の中では止まるらしい。しかも出すのは誰でもできると。

 うーん凄いぞ、その能力欲しいぞ、と思ってしまいました。まず冷蔵庫が要りません。それどころか、料理を温かい/冷たいまま保存できる。麺類も伸びてしまわない。夏場でもアイス(特にガリガリ君)を持ち放題じゃないか。宅急便だって、どんな大きくて重いものでも、薄い封筒で届けられるぞ。出張に行くときも、封筒の郵送で行けてしまう(でも怖がる必要があるからストレスたまるかも)。それどころじゃないか、いずれ人類が火星に行く時だって……。

 いかん、閑話休題。仗助がエニグマの少年を殴ろうとすると、またひらりと紙に変わり、「広瀬康一」と名前が書かれた紙が車道に舞い落ち、そこへ車が。これにはさすがの仗助も恐怖を感じて、唇を噛んでしまう。エニグマ発動条件が成立して仗助は紙の中へ。仗助が引き込まれまいとスタンド使って踏ん張るものの、エニグマの力が優ったか。

 引き込まれるときに仗助の吐いた台詞がカッコよかったですな。康一と書かれた紙はまず間違いなく康一ではなく罠、しかしもし万が一、康一かもしれないと思ったら、助けに入らずにはいられない。仗助が完全に紙に取り込まれたのをみて、あからさまにホッとしつつも、大したことない奴だ、ははは、みたいなことを言うエニグマの少年(ちょっとヘタレ感出てたかも)。

 しかし、これには裕也が参った。自分が露伴を襲ったときも、仗助は迷わず恐れず裕也のスタンド内に入り込んできたんですもんね、露伴が自分の命と引き換えに入るなと警告したのに。今度も自分がやられる、おそらく罠だと知りつつも、友人の危機は迷わず助ける。裕也も我が身を振り返り、取り巻きのガールフレンドを思い出し、自分だって同じことするはずだと気が付く。

 エニグマの少年は恐怖のサインを見せた裕也に何もせずに去ったわけですが、吉良パパから殺せとは言われていないからだとのこと。鉄塔の男も吉良パパから細かく指示されてたようですし、単に感情にかられてスタンド使い増やし、結果的にかく乱してたんじゃなく、何らかの計画を立てて、綿密に行動してたみたいですね。

 それはともかく、裕也はいったん覚悟を決めたらなかなかのもの。幸いにして時速60km以下なら追跡は完璧、いったんエニグマの少年のタクシーに追いついて、正面切って喧嘩吹っ掛けたよ。裕也のスタンド、タクシーが速度を上げても、捕まっていればついていけるのか。しかも、その後がなんかだか凄い。

 タクシーは時速60km以上で走り、裕也のスタンドは捕まってついていった。それはいいんです。前にいったん振り切られても匂いでだいたいの位置を掴んで、いきなり近場に現れたりもしてましたから、仮に引き離されてもスタンドはついていけるはず。

 でも、なんでタクシーが停車した地点に裕也まで現れたんだ? スタンドがいる場所に裕也も瞬間移動できるんだろうか。うーん、分かりません。

 ともかく、裕也本人もタクシーに追いつき、最終決戦開始。タクシー内は無人、怪しげな紙だけがある。当然ながら罠で、裕也が紙を手に取ると、火とか、サソリとか、硫酸らしき液体とか仕込んであった。なんとかかわして紙を開いたら、え、現れたのはシュレッダー?

 何したいんだと思ったら、そうか、仗助、康一が閉じ込められた紙をシュレッダーにかけるわけか。手の込んだ始末の仕方するなあ、と思ったら、裕也を怖がらせて紙に閉じ込めるだけだったのか。なるほど、そうやって3人まとめて始末すると。エニグマの少年、恐ろしく用意周到ですな。こうなると読んでいないと、ここまで準備できませんから。

 仗助、康一の紙がシュレッダーに引き込まれそうになり、引っ張っても引き戻せないと分かった裕也、顎を触る恐怖のサインを見せてしまう。当然、エニグマが発動して裕也も紙へ。これでおしまいかと思ったら、おお、ジョジョならでは頭脳戦だったのか。なるほど、紙になってシュレッダーに入り込んで、ぎりぎりのところで仗助と康一の紙を引きずり出すと。しくじったら、自分もシュレッドされてしまうわけで、捨て身の戦法ですな。

 うん、カッコいいぞ、裕也! という感じです。喜んで紙になってやる、が捨て台詞のようで勝利宣言なのもなかなかのもの。自分で敵を倒すんじゃなく、命がけで仲間を助けて、後は任せる、という点、仗助と同じタイプですね。そして開いた紙からスタンドのパンチが裕也に炸裂、続いて仗助、康一が現れる。2人とも相当怒っているせいか、目つきも雰囲気も悪いなー(^^;。康一、いわゆるヤンキー座りなんかしてるし。

 エニグマの少年、裕也を閉じ込めた紙を人質に取ろうとするも、康一のスタンドで重くされて行動不能になり、そこへ仗助のスタンド攻撃。うわ、本にしちゃったよ。前に連続殺人鬼を石にしたとき以来の、かなり酷いケリの付け方です。500年くらいしたら聖者に救われ、改心して聖地までお供したりするのかもしれない(ないない ^^;)。

 一方、露伴。前回、建築業の男をだましてカーペット下の穴に落とし(落とし穴だよなあ、これは)、まんまと背中を見ることに成功する、けどなんもないな。と思ったら、建築屋さん、背中が裂けて死んじゃったよ! ああ、この建築屋さん、スタンド使いというよりは、スタンドに憑りつかれた被害者だったのか。背中を見せたらマズイということだけは分かってたけど、見せたらどうなるのか、なんのせいなのかは知らなかったみたい。

 このスタンド、背中を見た露伴に憑りついてしまう。背中を見た者に憑りつき、前の宿主(?)は死んじゃうわけか。ということは、建築屋さん、奇妙な行動は結果的にですが、我が身だけでなく、他人を守ってたことになりますね。新たに憑りつかれた人も、いずれは誰かに背中を見られて死んじゃうんでしょうから。

 で、このスタンド、攻撃すると露伴が傷ついてしまう。そうか、言うことを聞かず、憑りついているように見えるけど、あくまでもスタンド、憑りつかれた人がスタンド使いなわけで、スタンドが傷つくとスタンド使いも傷つくという、ジョジョ世界のルールが発動してしまうのか。極めて厄介な奴ですな。このスタンド、やはり吉良親父に何かを吹き込まれているのか、露伴の撮影した写真を焼き捨てろなどと言ってくる。いや、そんなこと言っても焼き捨てやせんでしょ、焼き捨てたら離れるとかいうんだったらともかく。

 露伴パートは行き詰まり、承太郎とジョセフは吉良吉影の捜索を続け、早人も偽の父親の正体を暴くべくカメラを手に、というところで次回へ、かあ。エニグマが倒されて収束してきたと思いましたが、背中に憑りつくスタンドが異様なくらい厄介で(離れるときは死ぬとき、みたいな)、事態が好転した感じがないですね。

●鉄血のオルフェンズ

 今回を観て、勘違いしていたのをいろいろ気が付きました。以下の2つなんかは、相当にひどい間違い方でした。orz

1.マクギリスはSAUサイドにいる(ギャラルホルンが2派に別れているなんてことはない)。
2.ジュリエッタの言う「髭のおじ様」とはガランのことである(ラスタルではない)。

 うーむ、ストーリーやら設定やら、根本的に取り違えておりましたな、いやはやです。まだいろいろあるんだろうけど(前にもあったし)、気が付き次第、脳内に修正をかけるしかなさそう。

 さて今回。マクギリスが出撃して、サクサクとアーブラウを退けていき、鉄華団地球組までたどり着き、「団長はどういう命令出したんだ、そもそも団長と話したのか」旨、告げてみる。私の勘違いを正してみると、オルガが鉄華団地球支部をマクギリスと対立させるようなことをするわけないですよね、もう手を組んでるんですから。動揺するタカキですが、盟友アストンはしょせんは敵の言だとして揺るがない。タカキを焚きつけて、戦闘再開に持ち込む。

 ガランも駆けつけて来るけど、逸ったタカキがマクギリス機へ突っ込んでしまい、マクギリスと一騎打ち状態に。こうなるとタカキがマクギリスに敵うわけがなく、一撃で葬られるか、先週からの不吉なイメージや台詞はこのシーンのことか、と思ったときにアストンが割って入り、身代わりとなってやられてしまう。しかし、アストンは瀕死状態ながらマクギリス機に組み付いて動きを止めようとする。「俺はもう駄目だが、せめてコイツを道連れに」ということなんでしょうね。おののくべき覚悟です。

 ガランはマクギリスはもう仕留めたも同然と高笑いですが、そこへ突如として乱入したのが三日月ですか。何らかの手段で強行着陸して駆けつけたきたんでしょうね。ぎりぎり間に合ったようでいて、手遅れの面も多々。もう3分早ければアストンは死ななかったでしょうし、2週間早かったら開戦自体を阻止して、タカキが先週言ってた鉄華団の12人の戦死者も助かったはず。

 到着した三日月、相当に激怒してますね。アストンを含む仲間がやられてしまった、しかも裏切りによるものだと分かっているからでしょう。それでもオルガの指示通り、マクギリスには、ぎりぎりこらえて手を出さない。怒りの矛先は当然ガランらに向かう。形勢逆転と見て逃げにかかるガランに「逃がすわけだろ」と。

 タカキはアストンをMSから引っ張り出そうとするものの、既にアストンは虫の息で手遅れ状態。アストンがタカキに残した最期の言葉で、「俺はお前(タカキ)に、フウカに出会わなければよかった」というのが、ずしりと重く、胸にこたえました。ジョージ秋山の漫画「アシュラ」で、主人公アシュラが「生まれてこなければよかった」と言ったのを、ふと思い出したりも。

 なぜ出会わなければよかったと思ったのか、それは「死にたくないって思いながら死ななくちゃいけないんだからな」だからですか。ということは、死に際して死ぬのが嫌だと強烈に思うのが苦痛であり、かつ、生きていてよかったと思えることがあったということなんでしょうね。なんと申しますが、絶望と希望が半々にあって、しかも互いに一切打ち消しあわないという感じです。タカキとアストンをじっと見ていたらしい三日月、珍しく(もしかして初めてか?)複雑な表情を見せていました。

 さて通信を仕切っていたラディーチェは急変する状況についていけない。鉄華団の増援が到着したし、コイツの命運はもうここに極まってますな。ユージンが現れ、ラディーチェの通信に答えるかのように「俺らがどうかしたか?」と。

 ユージンの台詞で鉄華団増援部隊がどうやってここまでたどり着いたかが判明。なるほど、アーブラウでは駄目と分かると、SAUに頼んで着陸したわけでしたか。この辺りの動きは、SAUも戦争状態に戸惑っていて停戦を望んでいることを掴んでいなければできないですね。鉄華団地球組はSAUと戦っているわけですから、そのSAUに鉄華団が着陸要請出したら拒否されるか、応じてもらっても、着陸後に拘束されるかすると思うはずなんで、SAUの真意を理解していなければできない芸当です。

 で、ユージン以上に昭弘が怒っている。ガランのせいなんです、みんなガランが悪いんですー、みたいなラディーチェの言い訳が通じるはずもない。前線のラフタから通信が入り、戦闘停止になったこと、鉄華団に犠牲が出たこと、ついさっきアストンも戦死したことなどが伝えられる。もう詰んでるところへさらに駄目押しされたラディーチェですが、まだ下手な言い訳しとるな。

 一方、ガラン。ひとり言をぶつくさ言うとりますが、はっきりラスタルの名前出してますね。正体不明なガランですが、ラスタルに頼まれて今回の事件を仕組んだということだけは間違いなさそう。しかも、あちこちの戦場を渡り歩いていて、それらもラスタルのためである模様です。何者なんだ、ガランって?

 しかしそこへブチ切れた昭弘が急襲してくる。ガランは敵数多しとみて、即座に散開して撤退と決断、自分も逃げにかかるが、昭弘も三日月もコイツを逃がすわけがない。昭弘がガランに追いすがり、三日月はやられる寸前のハッシュを救う。が、ひと言「邪魔」とハッシュに。厳しいのう、三日月さんは。ハッシュがこの言に発奮しようとするも、気持ちを立て直せない。ラストで三日月を別格扱いするようなことも漏らしてました。追いつこうとて追いつける相手じゃないと見極めたんだろうか。

 ガランと昭弘の一騎打ちは、パワーで勝り、怒りで一直線に押しまくり、殺意で迷わない昭弘に軍配が上がる。まともな奴から死んでいくというガランですが、このシーンはさっきまで憎たらしかったガランのほうがまともに見えてしまいます。そのガランの最期の言葉(お前もいずれ俺みたいになる)から察するに、ガランも昔は怒りに駆られて狂気の振る舞いをしていた時期があったんでしょうか。その結果が、今のような、他人を利用する生き方になっちゃったと。どうも、あれこれ不吉だなあ。

 ガラン、プロの策謀家らしく、自分を含めて証拠は全て爆破して、真相を闇の中に放り込んでしまう。昭弘を道連れにするような威力の爆弾ではなかったようで、昭弘は機体ともども無傷でした。MS内部を確実に破壊、焼却するようなセッティングだったんでしょう。

 残るはガラン言うところの小者、ラディーチェですな。証拠として契約者まで出てきたのに、まだ言い訳してる。けれど、三日月が激怒した冷たい目で「話なんてする必要あるの?」などと言い、もう命運尽きてます。が、タカキがいったん割って入り、自分が話をすると言い出す。タカキがどうしたいか分かったのか、三日月は自分の銃をタカキに預ける、と。鉄華団の他の面々はタカキは人を殺せないと思っているようですが、三日月だけはタカキがさすがに今回は違うと悟ったのかな。

 ラディーチェもタカキは殺さないだろうと踏んでいる様子。口車に乗せようとしますが、無駄無駄。タカキの「俺も選びます」の言葉を合図にするかのように、シーンが遠景に変わって銃声数発。何が起こったかは明白です。

 マクギリスが三日月と話すシーン、マクギリスが三日月にチョコを差し出してますが、なんか大阪のおばちゃんの「飴ちゃん要る?」みたいなことやっとるな。気になるのは会話で出てきた「ギャラルホルンを作った男、アグニカ」です。おそらくはもう死去してるんでしょうけど、この後の展開に何らかの関りを持ちそう。

 一方、ラスタルのほうではジュリエッタが髭のおじ様が死んだというて泣いとるわ。ジュリエッタには、ラスタル以外にも心酔する人がいて、それが髭のおじ様、ことガランなのか。ラスタルも「友よ」などとひとり言を漏らすほど信頼している風だし(今回のタイトルの意味はこれ?)、やっぱり何者なのか気になります、ガランは。ここまでの事件にも一役買ってたりしてたんだろうか、とか。

 こうしてアーブラウとSAUの戦争状態は終結と。次回は「火星の王」、これってラスタル、ではないですよね、マクギリスによれば「月の蛇」でしょうから。だとすると、誰なんだろう?

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/11/17 (Thu) 12:56:53

なかなかフラッシュ総括ができずに来たので、今回は「牙狼」と「フラッシュ」関係に絞り、ジョジョとオルフェンズは後に回そうか、と。

★牙狼

邪美の死があまりにも突然だったので、初視聴時は呆気にとられましたなあ。
そして、直後の対コダマ戦でおおっとどよめき。鎧召喚の際に攻撃を加えて、召喚さえさせない。

このコダマ(マーク武蔵)、絶狼のスーツアクターだったりもして、序盤の牙狼VS絶狼戦でも暴れてますし、スタントもしているので、鋼牙や零の時折見せる超絶ムーブの代役だったりも。もう、牙狼第1シーズンのアクションの立役者だったわけで。
先日、マーク武蔵さんのホームページを見に行って(現在はアメリカ在住)、そこにある自分の宣伝用プロモーション動画を拝見。コダマ自身だけでなく、鋼牙などのアクションシーンの一部もこの人だったと知って、改めて凄いな、この人となった次第。他に「仮面ライダーTHE FIRST」でもスーツに入っていて活躍。

ともあれ、スーツアクターの人が顔出しで超絶アクション見せてくれるのは、特撮番組の見せ場の一つと考えています。

CGで言えば、やはり序盤の牙狼VS絶狼がいいですな。剣を飛ばして自律的に戦わせるのは、ガンダムのファンネルが元ネタかも知れませんが、元々、絶狼の方が二本の剣を持っていて、一本をブーメランのように投げる技を使っていたので、その発展かも。
そして、演出としては、剣での斬り合いだけでなく、拳の殴り合いを見せたかったのかも知れません。とにかく、剣同士が飛び回りながら斬り合いしているのと同時に、鎧の騎士同士が殴り合っているシーンは、これだけでお腹いっぱいになる戦闘シーンですが、それがこの回の前座試合でしたからねえ。

暗黒騎士については、12体合体ホラーの巨大さ、脅威を見せつけた直後で、さらに強い威容を見せることで、満を持しての登場といった感。
策謀家の三神官や、強敵のコダマすら恭しく頭を下げる場面も含めて、ラスボスオーラを漂わせまくり。
キバの計画は、ホラーを餌食に自分の力を高め、さらにカオルをホラーの王メシアの依り代にして、この世に顕現させようとするもの。
このキバと、三神官が合体したガルム、そしてメシアの三悪が本作のラスボス級で、コダマがその前の前座に当たる、と。

次回の20話で、零との和解、カオルの寿命問題の解決が描かれ、一旦ハッピーエンド風味にまとまる。その後から1話ぐらいの箸休めホラー退治回(合体ホラーのうち一体だけが逃げ延びていて、復讐戦の形)なんかを挟んで、また終盤の怒涛の展開ということで。

★邪美のその後

復活するのは、スペシャル版の「白夜の魔獣」ですね。これはDVDを持っているので、今回の邪美の死亡を見た後で、もう一度見ました。
阿門法師の霊に導かれた魔戒法師の少女リンが、鋼牙のところにやって来て、「邪美を復活させるための方法」を伝えます。何でも、コダマに倒された邪美の魂をとっさに阿門さんが救い上げて、魔界樹の中に保護させた、と。
魔界樹の中で肉体は再生させたものの、魂を目覚めさせるには彼女に親しい者、鋼牙の助けが必要とのことで、リンと共に魔界樹の森に向かう鋼牙。しかし、魔界樹は邪美を娘のように溺愛し、復活することで再び邪美が戦いに巻き込まれることを毛嫌いし、鋼牙を妨害します。
鋼牙の前に立ちはだかる魔界樹の作った幻影たち。父親の大河を始め、コダマ、零、カオル、バラゴといった、かつての強敵や縁の者たちが攻撃を仕掛けて来て、それを乗り越えるための試練に直面。
それを切り抜けて、ようやく魔界樹の中から邪美を取り戻して、帰還する鋼牙。ここまでが前半。

後半になると、「白夜の魔獣」レギュレイスとの戦いがメインになります。これを倒すための儀式の矢が力を失っていて、それに力を取り戻すのは阿門法師の弟子の邪美にしかできない。そういった事情で、生命の理を破ってまで法師は邪美を復活させたのですが、リンの兄の白夜騎士ダンこと山刀翼は納得できない。
鋼牙にライバル意識を燃やし、邪美に対しても嫌悪感むき出しな翼ですが、それを仲介したのが零。零曰く、「翼の頑固なところは、昔の鋼牙そっくりだ」

翼曰く、「魔戒騎士の使命を果たすには、情なんて不要だ」
それを諌める鋼牙曰く、「守るべき者があってこその魔戒騎士だ」 そしてリンがピンチになって、「お前の妹リンは、お前にとって守るべき者じゃないのか」
そこで頑なだった翼が鋼牙に同意して、牙狼、絶狼、打無(ダン)の三人の魔戒騎士がレギュレイスに挑む最終決戦。

その後、翼は牙狼のTVシリーズ第2弾でゲスト出演して、無頼漢のワタルと絡んだり、鋼牙のフォローをしたり。

一方の邪美は、同じく第2弾のゲスト出演を経て、妹分の烈花共々スピンオフ作品『桃幻の笛』の主人公として、その後が描かれました。

でも、今年、『烈伝』で、まさかの翼とのカップリングでゲスト出演を果たすとは思いませんでしたな。
邪美も烈花も、鋼牙にほのかな恋心を抱く描写が見られるわけですが、どちらも鋼牙のカオルに対する気持ちを知って、潔く身を引いて二人の想いを応援する流れ。
でも、邪美が、「昔の鋼牙に似ている」と零に評された翼に関心を抱くことになるとは、と感慨した次第。

★金狼感謝の日

毎年、11月23日の祭日に、牙狼シリーズのスペシャルイベントが行われ、そこで翌年の作品の放送予定とか重大情報が公開されております。
一応、ファミリー劇場とニコニコ生放送で見られるようですが、自分は後からYOUTUBEにアップされた物を見る形になるかな。昨年が10周年で盛り上がった感じで、今年はどうなることやら。

まあ、絶狼のテレビシリーズの放送がいつからになるか(いまだに2017年放送予定としか示されていない)が最大の関心事。
順当に行くなら、来年の初めからスタートなんでしょうが、もしも春以降にズレてくるようなら、穴埋めのためにいくつかスペシャル回を放送する流れもありかなあ、と。
とりわけ「白夜の魔獣」は、第一シーズンのブルーレイにも収録されているし、今の放送が終了した直後に放送するのも妥当な内容ですからね。とりわけ邪美ファンにとっては。

ともあれ、来年の牙狼についての重大発表が、来週の祭日にあるのは確実でしょうから、それも期待しつつ。

★フラッシュ

さて、ようやく。
ええと、以前、フラッシュの映画(TVシリーズとは異なる内容)が2017年予定ということを言ったと思いますが、最近確認した情報では「2018年予定」にズレ込んでいました。まあ、映画版フラッシュは「バットマンVSスーパーマン」や「スーサイド・スクワッド」の映画でも、ワンシーンだけ顔見せ登場しているようですが、現状は、TVシリーズほどの興味を持てないでいます。

さて、TVシリーズの方ですが、11月のラストの週から12月の頭にかけて、「フラッシュ」「アロー」「スーパーガール」「レジェンドOFトゥモロー」の4作品クロスオーバーが4夜連続で放送されるとのことで、海外のDCヒーローファンが盛り上がっているそうな。
ええと、4作品のヒーロー、ヒロインが集結して戦う相手は何かと言えば、「宇宙から来たエイリアン」だそうです。まあ、一口にエイリアンと言っても、アメコミヒーローでエイリアンは無数にあるわけで、ちっとも具体的ではないのですが、少なくとも未来人でも異世界人でも魔法使いでもテロリストでもないことが分かった、と。
もっとも、宇宙人がそういった地球上の悪党勢力と協力する可能性もあるわけですが。

そういった現状はさておき、今回はフラッシュの1stシーズンの総括ということで、フラッシュの裏のアロー第3シーズンで何があったか、という確認。

まず、フラッシュ第1話で、自分の得た力に悩むバリーが、先輩ヒーローのオリバーに相談するために、スターリングシティーに向かうシーンがありました。
この前段階で、アローのところにバリーから「今、意識が戻りました。それで相談したいことが」と電話があったりするわけで(アロー3-1話)。

続いて、4話。フラッシュのこの回で、フェリシティがゲスト出演。彼女は、アロー第2シーズンで、ゲスト出演したバリーやシスコ、ケイトリンとすでに顔見知りになっていて、昏睡状態のバリーのお見舞いにも時折行っていたことが語られています。
アローの4話では、フェリシティ不在な状況が描かれていたりもして。

オリバー「フェリシティは?」
ディグル「バリーに会いに、セントラルシティーへ行った」
オリバー「……そうか」

ええと、フラッシュ劇中では、フェリシティが「オリバーが自分や仲間のことをあんまり気に掛けずに、一人で突っ走りがち」なことを愚痴っていて、バリーには「仲間の絆を大切にね」と言っていた陰で、
実はオリバーの方は、「フェリシティがいないと、気になって気になって仕方ない」という様子を示しているのが、両方を見比べると笑えたり。

その後の8話。アローとフラッシュの共演回。
フラッシュサイドでは、いかにも頼れる先輩ヒーローとして大活躍だったオリバー。「ブーメラン使いの手掛かりを追って、セントラルシティで情報収集しに来たついでに、フラッシュの敵である『怒り発症させるメタヒューマン』との戦いに協力。まあ、実質は怒りの感情に飲まれたバリーを正気に戻すための対決に時間を割かれ、共闘シーンは描かれず仕舞いで、何だか物足りない終わり方でしたが。

二大ヒーローの共闘は、アローの8話の方で、じっくり描かれることに。
敵はキャプテンブーメラン。映画『スーサイド・スクワッド』の方にも同じキャラが登場していることが、自分は後から分かったのですが、向こうではそれなりに有名な悪役の一人みたいですね。
次から次にブーメランを投げてきて、アローは身をかわすだけで手一杯。でも、そこにフラッシュが駆けつけると、あっさり形勢逆転。高速移動で全てのブーメランをあっさり回収すると、犯罪者は逃げ出さざるを得ない。まあ、フラッシュの方も、犯人追跡よりも負傷者救出と、オリバーへの挨拶を優先するのですが。

アローでのこの回は、もうゲストのフラッシュの凄さばかりが強調されて、主役のアローはあまりいいところがなし。まあ、フラッシュの方では、アローの活躍メインだったわけで、互いにゲストに華を持たせることでバランスを取っているのでしょうね。
そして、キャプテンブーメランの凄さは、戦闘力もさることながら、用意周到なところ。オリバーとバリーの二人に追いつめられても、「俺の相手にかまけていていいのかな。街の5ヶ所に爆弾を仕掛けた。早く止めないとドカンだ」と脅しながら、逃走を図ろうとする。

それに対するオリバーは、相手が起爆スイッチを押さないよう弓を構えて脅しつけている一方で、爆弾の処理はバリーに任せることに。
街の5ヶ所に設置されている爆弾の位置を、フェリシティが爆弾の発している無線電波をたどって突き止めるも、5ヶ所の爆弾を同時に解除しないといけない仕様に、「いくら僕が高速で動けても、同時に5ヶ所にはいられないよ」と嘆くバリー。
でも、そこでひらめく。自分は一人でも、仲間の頭数を合わせると5人いることに。シスコとケイトリン、そしてオリバーの仲間の二人と、自分を合わせての5人をそれぞれ爆弾のところに高速で運び、シスコの合図で同時に5ヶ所を解除。

爆弾の解除の連絡がバリーから来ると、安心してオリバーがキャプテンブーメランを撃退。
アローサイドのクロスオーバー回は、双方の協力がうまく描かれた良回でした。

なお、フラッシュサイドのラストで、「セントラルシティにオリバーの昔の知り合いの女性がいて、子供がどうこう」という当時は謎なエピソードがあったのですが、
この経緯は、アロー第2シーズンから描かれています。オリバーがまだ大学生だった頃、プレイボーイとして一人の女性を妊娠させてしまったんですね。それを、オリバーの母親がこっそり手切れ金を渡して、「息子と別れて、セントラルシティにでも行くように」と送り出した。
その女性は、オリバーに対しては「妊娠したというのは勘違いだった」と言い残して、シングルマザーとしてこっそり暮らしていたんだけど、オリバーがフラッシュを応援するためにセントラルシティに来たら、偶然、昔の女と顔を合わせてしまった、という経緯。
そして、この話はこれで終わりかと思いきや、第4シーズンのフラッシュ共演クロスオーバー回で、さらなる続きが描かれることに。オリバーの隠し子が発覚して、いろいろとトラブルの火種になるんですね。

なお、笑えるのは、その子はセントラルシティ育ちなので、フラッシュのファンになるわけで、「フラッシュ人形」を持っているんですね。それを見たオリバーは、同じヒーローなのに、フラッシュばかりがちらほらされて……と複雑な嫉妬心が。
でも、その子がピンチになって、フラッシュと共に、グリーンアロー(ただのアローから改名)として助けることに。すると、その子は「今度はグリーンアロー人形が欲しいな」と打ち明けて、オリバーが笑顔に。

……とまあ、アローサイドから見たフラッシュの裏話を紹介しました。
次は、今年のクロスオーバーエピソードを絡めた話の予定。まあ、月一ぐらいでフラッシュの話をしながら、「アンダー・ザ・ドーム」の後番組に期待する流れになるかな。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/11/19 (Sat) 00:33:58

今夜の牙狼を楽しみにしつつ、ジョジョとオルフェンズの宿題を片付けたい、と。

あ、それから前回のフラッシュ(アロー)話にて、

>フラッシュばかりがちらほらされて……

ちらほら、じゃなくて、ちやほや、が正解ですな。日本語って微妙に難しい。

★ジョジョ

「鉄塔の男」「エニグマの少年」そして「背中憑きスタンド」の3敵をまとめた今回のエピソードも、いよいよ大詰め。

原作では、これらの話がバラバラに描かれたので、連載時の読後感としては、強敵の吉良の後で間延びした印象だったんですね。
吉良パパが次々と送り出す刺客集団ということは分かるのですが、「みんなで協力して、吉良を追い詰める決戦ムードの雰囲気」から一転、「それぞれがバラバラの日常回に戻ってしまった、気の抜けたエピソード」のように受け止めていました。
だけど、アニメで「同じ一日の間に起こった連続エピソード」として同時並行に編集されたことで、非常に密度の濃い緊迫感に満ちた流れになっていると思います。

毎週、ピンチのまま続く、という引っ張り方をしていると同時に、最初の回を除けば、一体ずつスタンド(使い)がきっちり倒されて、メリハリがきちんとついている。
さらに、「仗助とミキタカ」「仗助と裕也」と、以前のエピソードで知り合った相方との絆を深めながら、個々の能力を面白く見せているし、「康一のピンチを仗助が救おうとし、仗助のピンチを裕也が救おうとし」、うまくフォローの連鎖が続いている。このまま、露伴のピンチを「康一が救う流れ」になりつつ、吉良とのいよいよ決戦に向けて、例の幽霊少女の登場に至る、お膳立てもしっかり整えられる展開に期待。

とにかく、今はジョジョも毎回、密度が濃くて面白い展開になっていて、番組終了時はしばらく気の抜けた状態になりやしないかな、と心配になります。
牙狼も、ジョジョも終われば、ここでは現状、オルフェンズしかネタが続かないですし。まあ、牙狼の次の展開次第。

★オルフェンズ

異常に重く感じたタカキたちの地上編終了。

犠牲者がアストンだけで済んで良かった、と自分は思っています。本当に、タカキまで犠牲になったら、鬱モードもいいところですから。

そして、ヒューマンデブリの弟分だったアストンの死に対し、激怒する昭弘の活躍が光った回だったりも。2期に入って、昭弘の影が薄くなったと感じていたので、今回しっかり暴れてくれたので、その点は拍手です。ガランが自爆した時にはビックリしましたが、グシオンは頑丈なので無事でした。

ガラン(ヒゲのおじさま)は、もっとしぶとく生き残るかと思いきや、あっさり散りましたな。
こうなると、おじさまを慕っていたジュリエッタが、前期のアインみたいに復讐キャラとして、昭弘他の鉄華団をしつこく狙って来そうですね。
ジュリエッタが昭弘に絡むようなら、昭弘を守ろうと動くラフタとライバル的にぶつかる関係になりそう。キャラの因縁としては面白い展開。

マクギリスと鉄華団の関係がどうなるか、と思っていたら、ミカヅキがマッキーを助けたことで良好な関係を維持、と。
一方で、ラディーチェの裏切りの件で、テイワズの中で、どういう動きになっていくか。次回は、そういう政治背景がメインになっていきそう。

それと、今は地上にメイン戦力が行ってしまったので、オルガのところには手駒がいない形ですが、そっちで事件が起こる可能性も危惧。サブタイトルが「火星」絡みだし。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/22 (Tue) 15:45:52

 NOVAさん、どうもです。

●ザ・フラッシュ

> >フラッシュばかりがちらほらされて……

 これ、NOVAさんから訂正があるまで、気が付きませんでした。言われてから読み直すと、確かに「ちやほや」となるべきところが「ちらほら」って書いてある。全く気付かず疑わず「ちやほや」で読んでました。ひらがなだと、多少間違えても文脈から推測して読んでしまうようで、わざとひらがなの文字順を入れ替えた文章をサンプルで示していたりしたのを思い出しました。アルファベットでもよくあることみたいです。漢字でもときとして起こるんだったか。文脈がいかに強い影響なのかを思い知ります。

 さて、NOVAさんの解説、感想をずっと拝読していて、アメリカンヒーローのクロスオーバーに圧倒されるような印象が深まってきますね。作品は追えていないのですが(ときとしてTV放映される映画版を観るくらい)、異種ヒーローの組み合わせでネズミ算的に増やせる下地ができて、しかしチームという形に落とし込んで発散してしまうのを防止、しかしそこから平行世界、時間移動などを使って作品世界を無数に作っていく。そこに悪役、敵役視点も持ち込む。なんだか有限の要素に魔法をかけて、尽きないネタの宝庫を作りました、みたいな印象を受けます。

 フラッシュとアローだと、NOVAさんの解説を拝読して、2つで1つ、リバーシブルの服みたいな感じが改めてします。アローを知らずに観てたら、「なんか、どっかから知らん人がときどき来るなあ、よう分からんけど」という程度ですが、こちらで情報をもらってからだと、フラッシュがこうしている間に、アロー側ではこうなっているから、というセットでの動きがある感じが強くしてきます。やっぱり、ザ・フラッシュだけ観てても、ちゃんとは分からないみたいだなあと。

 私もフラッシュは気に入ってしまいましたんで、自分なりにシーズン1の流れを思い返したい気はあります。ただ、終盤に来るまでは録画を残すところまではいかず(裏番組を優先させたりしたため)、記憶だよりで、せいぜいネットであらすじを探して読んでみる程度です。どうしても貧弱な回想しかできません。

 NOVAさんの解説&感想ですと、放映内容がしっかり織り込まれてて、しかもアロー含めてですんで、拝読していて「ああ、なるほど」という点が多々あって、助かります。続きを拝読できるのを楽しみにしております。拝読しているうちに私の頭の中が整理されてきたら、今まで違う感想が出たり、質問してみたいことも出てきそう。そのときはよろしくお願いいたします。

 TV放映のほうも、フラッシュ続編、アローが来ないかなあと期待もしつつ。フラッシュ・シーズン1って、私の興味をアニメから実写(特に特撮)に移した作品の一つになったりしています。鎧武もかなり効きました。最大級の影響だと、やはりロードオブザリング&ホビットになりますが、映画の大作とTV作品を直接比較するのはちょっとTV作品に酷かもです。

 なんにせよ、放映しているアニメはとりあえず全部観ておく、というのはやめてしまいました。やめてみると、気に入った作品がはっきり印象に残るようになったことに気が付きます。さらに、ここで感想を書くことも効いてきますね。印象に残ったから感想をあれこれ考えて書くようになるのか、感想を一生懸命書くから作品の印象が深くなるのか、どちらもあるような気がします。

●牙狼

 邪美復活についての解説、ありがとうございます。具体的に分かってみると、阿門法師が助けたということから、牙狼世界では肉体が死んだだけでは消滅とはならず、死後もある程度は現実に関与できるということが、ストーリーを以て示されたのかなと思えます。今の牙狼1stに続いて、「白夜の魔獣」も放映してくれないかなあ、という気が強くしてきます。

 それに関しては、やはりご教示いただいた「金狼感謝の日」も観てみたくなりますね。。放映情報が分かれば、再放送があるものは楽しみにしていればいいし、なさそうなものは何とか探して観てみればいいし。「金狼感謝の日」はニコ動の生だと時間的に、もしかしたら無理かもしれず、その場合はYoutubeなどの再放送でなんとか観てみようと思います。

 さて今回。冒頭、霧の濃い森の中を歩くカオルが出てきて、「なんだろう?」と思ったら、シーンが切り替わってカオルがベッドでうなされとる。ああ、なるほど夢を見てるのか、本人はいよいよ浴びたホラーの血の影響が末期なんだなと気が付きました。この時点では単なる悪夢と思ったんですが、この後の展開を見ると、この夢から無事帰還できるかどうかが、生死を分けることになるようですね。

 この事態を何とかするのがヴァランカスの実で、本来なら魔戒法師しか入れない紅蓮の森にあるんだけど、鋼牙一人で取りに行く。森の門番がいて、タム婆と名乗っとるな。下半身が木みたいで、大地に根を下ろしており、一歩も動けなさそうですが、よく阿門法師と酒を酌み交わしたことがあるなんて言ってる。阿門法師が宴会セット持参でここまで来たんだろう。

 どうしても通りたいなら、一番大事にしてるものを差し出せなんぞとタム婆さんは言うものの、いざ差し出したら要らん、試しただけなどと言い、結構話の分かる人のようですね。森に入り込んだ鋼牙ですが、どうやらカオルがさ迷い歩いているのも、この森の模様です。

 タム婆さんが紅蓮の森はホラーだらけと言ってましたから、ホラーが襲ってくるのは当然として、分かれ道で双子らしき少女が現れてなぞかけするというのは、ちょっと面白い趣向かも。双子それぞれが正解率70%と1%ですが、Yes/Noクエスチョンなら1%を取るよね、1%の逆張りなら99%なんだから、と思ったらやっぱりそうなのか。前に出てきたゲーム好きホラーを思い出したりしました。
(ここで、1%の少女が指さした道を選んで正解だったりする演出かとも考えたんですが、さすがにそこまではやりすぎなんでしょう、無難に99%を選んでOKでした (^^;。)

 正解の道を鋼牙が進むと、やはりなという感じでカオルに出会う。この森で出会えるということは、カオルは悪夢にうなされているのではなく、精神だけがこの森に飛んでくるということみたいですね。もしかして、ホラーの血を浴びた者の悲惨な最期って、この森で起きることなのか、という気もしました。

 でまあ、キレるカオルにビンタする鋼牙、そのあと抱きしめて「必ず助ける」と言い、とお約束的な展開ですが、もうちょっと早めにやっとけよ、鋼牙、という気がしないでもありません。奥手というか、情緒未発達というか、締め切りぎりぎりまでやらんからかえって仕事が増えるんじゃーみたいな話に近いかも。

 カオルはザルバに任せて森の外へ向かわせ、鋼牙が進むと今回のラスボスが出てきた。ロボットというよりは、古風なからくり仕掛けといった風体です。グラウ竜っていうのか。なんとなく聖書に出てきた天使にこんな感じのいたなと思い、調べなおしてみると、エゼキエル書のケルビムでした。が、詳しい描写を見てみたらグラウ竜とはかなり違ってました。うろ覚えは恐ろしい(^^;。

 一方、カオルのほうは逃げる先に見慣れたぬいぐるみのクマさんが現れる。ホラー映画の定番表現ではカワイイのが怖いなんてありますけど、このクマも突如として化けやがりました。しかし、ザルバの一撃で撃退されてしまったことからみて、かなり見掛け倒しなのかも。しかし、鋼牙が森に入ってすぐ襲ってきたホラーは、鋼牙が気の迷いを払うと撃退できてましたから、もしかするとこの森の化け物は全て本人の気の迷いや恐怖で強さが変わるのかなとも思えます。あるいは、気の迷いや恐怖そのものが姿となっているとか。

 グラウ竜と対峙する鋼牙にシーンは戻り。なるほどヴァランカスの実はグラウ竜が持っていたのか。てっきり、ヴァランカスの木があって、それに実がいっぱいついているのかと思ってた。ヴァランカスの実は木になるようなものではなく、ホラーの恐怖心が固まったものでしたか(ホラーも怖いと思うことがあるのか)。実を手に入れいるにはグラウ竜を倒して奪うしかない。でき方といい、所有者が強力なことといい、最重要アイテムだけあって、簡単に手に入るようにはなってませんね。

 でもグラウ竜め、森の制限「鎧が召喚できない」を取っ払って、鎧装備で全力でかかってこいとサービスするなど、なかなかいい奴じゃないか(^^;。魔導馬まで呼び出せてるし。一方、カオルはホラーに襲われ、きゃーきゃー言いながら逃げとりますが、ザルバが黙ってサクサク倒して進むと(ヒロインの指輪が何かを吐いてモンスターと倒すということで、かなり以前のOVA:イクサー1を思い出したり)。

 グラウ竜と鋼牙の対決は、轟天がやられ、鎧が外れと鋼牙ピンチですが、一瞬の隙をついて実を奪取、しかしそれがフェイントだったのか、狙いすましたようなグラウ竜の一撃が来るが、そこへ飛んできたブーメランの剣、と零登場。そう来なくっちゃという感じです。がしかし、独力では取れなかったと素直に敗北宣言する鋼牙。グラウ竜さん、ここでカッコいいこと言いますね、仲間が助けに来るのも実力のうちだよ、と。

 でも、もう鋼牙はボロボロで、零に肩を貸してもらって、よたよたと冴島邸になんとか戻って来る(台詞カットのシーンですが、玄関先で零が「ゴンザー」とでかい声出してるのが分かる。零、いつの間にそんなになじんじゃったのか ^^;)。ヴァランカスの実を絞ってカオルに与えると、無事にホラーの血の呪いが解除。でも、果物からジュース絞るみたいに簡単なのか、飲めばたちまちすっきり治ってるし。前々から名前は出てきて、こんだけ苦労して手に入れたんだから、もったいぶった魔術的な儀式とかあるのかと思ってました。まあ、そんなの余計なシーンですわな。

 やれやれよかった、と思ったら、零もゴンザもおらん。鋼牙とカオルが二人きり。ちょっと戻して観なおすと、カオルが無事に起きたら、ポンポンとゴンザの肩を叩いて出て行ってしまってましたか。ゴンザも零の意図を察して去ると。さすがは恋愛では先輩格の零ですな(^^;。

 これでカオルのホラーの血の呪いは解決ですが、問題が半分だけしか解決してませんね。ここで予習できてますんで;、ゲートの問題がこれからいよいよ出てくるはずなのは分かる。次の「魔弾」がたぶん一休みの単発回、その後にゲート問題絡めて最終解決編ということかなと思っています。

 今回の森のシーンの撮影、非常に寒かったんだそうです。カオルはシーンが終わるたびにスタッフが毛布何枚も持って走って来たんだとか。それより辛そうなのは、喋るときに白い息が出るのを監督が嫌い、喋る前に氷を食わせたんだそうで。極寒でかき氷食わされつつお芝居。我慢比べ大会みたいだ。役者さんは大変な職業のようです。

●ジョジョ

 鉄塔、エニグマと片付いて、今回はチープトリック、それだけなく吉良の動向と、ずっとうまく話がつながり、緩急やテンポ、盛り上げがうまくて、自然と見入ってしまう感じです。これが原作ではそれぞれが独立した、別々の話というんですから、脚本や演出が相当に上手い人が揃ってるんだろうな。

 さて冒頭からピンチの露伴ですけど、第三者的に見た目では前の建築屋さん同様、きわめて変な人でしかなく、せっかく呼ばれてやって来た康一も呆れて帰ってしまう。再び孤立無援の露伴。まあそうだよなあ、背中に、背中に敵があっ、とか言いつつ、絶対背中を見せない。階段だって、建築屋さん同様、あの逆さ四つん這いじゃあ、からかっているとしか思えません。誰でも呆れて帰るわ、これじゃあ。しかし、だからこそ変に強いということなのかも、チープトリックって。

 チープトリックの被害者は、ミイラのフィギュアみたいになってしまうことも判明。これだと、元は人間だったとは誰も思わないでしょうね。DNA鑑定とかする人がいたら、小さいミイラみたいなのが人間で、照合元のDNAデータさえあれば誰なのかも分かるんでしょうけど、疑いもしないのでは調べもしないはず。こういうバレにくさの面でもやはりチープトリックは強そう。

 露伴、仕方なく社王グランドホテルとやらに一人で向かう。承太郎が泊まってるところですよね、確か。第一の関門が横断歩道。他人に背中を見られずに渡り切るにはどうしたらいいか。どうもこのチープトリック、攻撃が致命的ながら(背中見られたら死んじゃうよ)、攻撃回避が冗談みたいになるな。横断歩道とて、渡る人に背中合わせになってついていくとか、事情を知らずに傍目から見たら、単なる変な人でしかない。

 背中合わせはおそらく建築屋さんも使ったテクニックだけど、露伴の場合はチープトリックが邪魔しに来る。まあそうだな、露伴狙いなんだから、建築屋さんは背中見えないように渡らせるのに協力的でも、露伴ならできるだけ背中を見られるように細工してくるのは当然の成り行きか。

 しかし露伴はヘブンズドアーで背中合わせになった男に「振り向かない」と書き込んで回避。うーん、頭脳戦といえば頭脳戦だけど、どうも何か、なんとなく情けない戦いに見えて仕方ありません(^^;。

 しかし次なる苦難が犬と猫ですか。ここはチープトリックがうらやましくなりました。猫と喋れるんだもん(犬は割とどうでもいい)。しかしヘブンズドアーも凄いな。犬や猫に書き込んで、操れるのか。この二人がいたら、動物を仕込んで芸をさせるのは思うまま、見世物興行やって儲かりそうです。

 が、いかんせん多勢に無勢、ヘブンズドアーの書き込み速度に犬猫の頭数が優った、と思ったら康一が駆けつけてきて、事を収めたか。このシーンからちょっと色調が変わり(顔の色が顕著)、エコーズのせいかと思いましたが、どうやらこのバトルに決着をつける、アレのせいだったようですね。この辺り、後であっと思わせる効果を増大させている感じがします。

 しかし、チープトリックに対してエコーズACT3は攻撃不能。無理すると露伴の背中がはがされて死んでしまう。ACT3は途中で攻撃をやめたものの、露伴は背中にかなりの怪我をした模様で、壁伝いに進むのも壁に血痕残しながらです。それでも進む露伴ですが、空とかがあからさまに変な色調と模様で、最初はこれは露伴の心理描写かと思いました。

 少し進んだ露伴の様子が変になってしまう。出血で頭がもうろうとしてきたのか。背中見せたげるよ~などと言いつつ、康一にまともに背を向けてしまう。ああ終わったと思ったら、終わったのはチープトリックのほうでした。なるほど、幽霊の鈴美がいる路地でしたか。振り向いた者はあの世に引き込まれるという。なるほど、色調などが変わったのは、ここへ来ていたからなのか。

 振り向いたチープトリックはあの世へ、しかも露伴が「地獄へ行く」と書き込んであげるサービスつき(^^;。露伴、こういう意地悪駄目押しは好きみたいですね。いや、ジョジョの戦闘キャラはだいたいそうかも。勝ちが確定した(と思った)ら、少なくとも勝利宣言はしてますもんね、かなり意地悪なうっぷん晴らしっぽいのを(しかし、ケンシロウほどではない)。

 しかし、見事に勝てましたが、可能性としてはいろいろあったはずです。振り向いたチープトリックだけが引き込まれるか、露伴道連れに引き込まれたりしないか、チープトリックだけ引き込まれるとしても、はがれるときに露伴にダメージはないか等々。そういった要素はギャンブルとしてリスクは受け入れたのか、それともこうなると読み切っていたのか。

 それはともかく、勝つと鈴美が現れる。露伴が撮り集めた写真を見て、「ちょっと気になるわ」などと言い出し、ようやく別人に化けた吉良とつながってきたか?

 その吉良のパートでは、通勤電車で乗り合わせたカップルともめそうになってる。が、この場はなんとかやり過ごす。爪が伸びる時期らしく、女性を見ては殺人衝動が高まっている模様で、かなり危ない。

 カップルが自宅アパートに着くと、吉良め、つけてやがったか。カップルに続いて部屋に入り、まず彼氏さんを文字通り消してしまう。続いて彼女さんも。例によって手首だけは残して。しかし、これを早人が見ていた、しかも撮影してるし。すごいな、この早人は。小学生にしてこれだけの尾行と証拠押さえ、吉良相手では大人でも難しいはずで、並大抵の小学生ではないですね。

 がしかし、吉良もさるもの、逃げる早人に気が付く。こうなると、吉良 vs 早人のバトルが始まるのはもう止められません。吉良が本気になったのは、せっかく入手した手首を即座に消滅させたことからも窺えます。早人が逃げる途中、承太郎とすれ違いますが、今後の関りを暗示しているのかな。ちょこちょことあちこちつなげる演出なんでしょう。その承太郎は吉良が押し入って襲ったアパートの一室にたどり着いており、もしかすると承太郎も化けた吉良にたどり着きつつあるのかしらん。

 そして吉良邸、ではなく化けた元の川尻の家、入浴中の早人。証拠の録画テープはしっかり浴室に持ち込んでいます。どこまで抜かりないんだか。こんなレベル、私は高校生のときでも到達できてないぞ(今でも危うい ^^;)。そこへ浴室のドアを開けて入って来る吉良。(このシーンを声優つながりパロディ漫画で見ました、しんのすけとひろしにキャラを入れ替えた漫画です)

 最初は双方誤魔化してますが、そんなことがいつまでも持つはずもなく、たちまち互いにばれてしまう、いやばらしてしまうと言うべきか。戦闘能力では当然ながら吉良が格段に上ですが、ここは早人の頭脳戦の勝利。なんと浴室内にまで監視カメラつけてましたか。父親に成りすましているのは、何かがバレたくないからと見抜いて、かねてから趣味でやってた自宅内盗撮をバージョンアップしてたんでしょうね。もし何か起こったら証拠が残るようにと。

 しかも撮影内容は自宅外に転送かなにかしてあって、データの所在は早人以外には分からないし、早人に異変が起これば、誰か(警察とかだろう)が見つけるような手筈にもなっていると。浴室内に持ち込んたテープは、こっそり足の甲の上に乗せ、泡で隠しているし。どんだけ凄いんだか、この早人は。このバトルは早人の完全勝利でしょう。父親が偽者であることも事実上暴いたし、早人と母親に手出しさせないよう脅せもしたし。

 が、ここで今週は幕切れ。まだ早人は危機から脱出できていない。次回は「アナザーワン バイツァ・ダスト」ですか。吉良最大のスタンド能力がいよいよ目覚めるのか。大詰めに入っての、このうまい盛り上げ方、ばらばらの原作をつないだことを考慮すると、原作の功績に加えて、アニメ制作陣が頑張ったことが大いに寄与しているような印象です。

●鉄血のオルフェンズ

 鉄華団や現場ではとりあえずの始末はつけたアーブラウ・SAU武力紛争ですが、ギャラルホルンではまだちょっともめてるみたい。といっても、ギャラルホルントップ連中が揶揄しあう程度ですし、この後の石動の報告も紛争首謀者のガランも完璧に素性も動静も隠蔽されている模様。しかし、内部紛争がこれから激化するような印象を受けます。そもそも、マクギリスはそういうつもりなんですし。

 突然、ラスタルの回想シーンになったと思ったら、マクギリスが子どもの頃からの顔見知りでしたか。いわゆる腹違いの兄弟ということだったんですね。それも、実は父親が違うかもしれないということで、ややこしい間柄だなあ。昔から仲はよくなさそう。そういうマクギリスが本格的に牙をむいてきた、というのが現状ということでいいのかな。

 一方、アーブラウでは無事に回復したらしい蒔苗代表、チャドも元気になったとのことで、先週まで気になっていたことは大丈夫だったみたいです。が、蒔苗代表、自分の寿命を自覚しているのか、早く次の世代に道を譲りたい模様です。死ぬまで頑張る人もいれば、引退できる時機を考える人もいるし、いろいろですね。どちらがいいとはいえず、状況と本人の能力次第でしょうか。

 チャド、目が覚めてみると紛争は終わっており、見せられたのは鉄華団の戦死者リスト。指揮官の辛いところです。指揮官は部隊の要ですから死んではならず、しかも死地に部下を送り込んで、実際に戦死者も出る。しかも今回のチャドは、のっけから指揮すらできなかったわけで、無力感はいやがうえにも増してしまうでしょう。こういうとき、将たる器がない者だと、代わって指揮した者(今回はタカキ)を罵ったりしますが(もっとうまくやれば、とか)、チャドは一切そういうことを言わない。やはり地球組を任されただけのことはあるんだろうな。

 そのタカキはといえば、一人で落ち込んでます。第三者的には、通信を牛耳っていたラディーチェに加え、辣腕らしいガランが黒幕にいたんですから仕方ないというところなんですが、タカキとしては「もっとうまくやれば」と後悔することが多々あるんでしょう。三日月も仕方ないことだったと慰めますが、タカキの自責の念は深まるばかりの様子です。

 と思ったら、今度はクーデリアが説得にかかったか。ええこと言うてるとは思うんやけど、ちょっと話が抽象的過ぎるというか、風呂敷がデカすぎるというか。最後にアップになったタカキの顔、呆然としているようにも見えます。さすがに目が点にはなってないけど(^^;。あのねえクーデリアはん、人を見て法を説けとか言いますやろ、相手に分かるように話せなあきませへんで~。

 場面は突如として変わり、クーデリアとは正反対そうなジュリエッタ。例の仮面の男と一緒です。ジュリエッタ、まだ髭のおじ様のことをあれこれ言うてますな。仮面の男がなかなかに辛辣。自分がいれば助けられたと思うのは、ガランに対する侮辱ですか。ジュリエッタは「もっと私に力があれば」という前提で話しているのに、そこは無視で容赦ありませんな。

 しかし、このシーンの会話で髭のおじ様がジュリエッタを教育し、ラスタルに推薦したことが語られており、少しずつ人間関係が明らかになってきています。ガラン(偽名だろうけどとりあえず)が今までに何をしてきたか、今後、もう少し語られるのではないかと期待。これだけ重要っぽい扱いで、今回の紛争だけ登場ということだと、ちょっと不自然な気もしますので。

 しかしジュリエッタ、シンプルな精神構造などと言われて、もしかして本気で褒められたとか思ってるのかな。一応、誉め言葉かどうか聞き返してはいるものの、表情は喜んでいるように見えるんだけど。いやそんなわけないって、「バカ」の言い換えだから、それって(simpleの語義に「バカ」が含まれるし)。

 シーンが変わって、自動車の中。なんか別の仮面の男がおるなと思ったら、マクギリスでしたか。なるほど、オルガに会いに来るにはマクギリスとは別人を装う必要があるのか。マクギリスと鉄華団のつながりは、一応は秘密ということなんだろう。ラスタルは嗅ぎつけてそうだし、マクギリスもそれくらいは承知してるんだろうけど、公然とやっちゃうと宣戦布告ととほぼ同義になるせいなのかもしれません。

 SAU・アーブラウ紛争もあったし、話が大きくなってきて、オルガがしり込みではないんだろうけど、鉄華団を買いかぶり過ぎなんじゃないかとマクギリスに言い出す。しかしマクギリス、鉄華団にギャラルホルン創始者の姿を見たとか言い出し、オルガの予想を超える買いかぶりを示してしまう(^^;。てっきり、「そんなことはない」と言って、現実的なプランでも示すのかと思ったら、真逆だった。

 で、オルガに「(鉄華団は)火星の王になれ」とまで言い出してしまう。なるほど、タイトルの「火星の王」とはこのことでしたか。誘惑の罠、「もしワシに味方すれば、世界の半分をお前にやろう」とはちょっと違いますな(^^;。「世界の半分をお前が取ってもいいよ」と言い換えれば、ある程度は近いかも。それにしても、ずいぶん遠大な計画だなあ。マクギリスも鉄華団も、まだ弱小勢力なのに。

 さて悩めるタカキ。結局、心に響いたのは妹のフウカの言だったようですね。クーデリアとは対照的に、極めて身近で具体的なことを言っている。いや言だけではないか、態度も雰囲気も、ですね。たぶん、このシーンのときにタカキは鉄華団を抜けることを決めたんじゃないかと思います。このとき、ようやく涙を流してましたし。

 一方、マクギリスとオルガの対談は、三日月ら鉄華団主要メンバーやクーデリアも加わり、大いに盛り上がってます。オルガが火星の王になると言うと、三日月はもちろん、他の鉄華団メンバーも無条件で賛同。ビスケットがいたらどう言っただろう、という気がふとしました。

 タカキは賛否を言う代わりに、退団を表明。世界という大枠より、身の回りのほうを取りましたか。さすがに今回の事件・紛争でのタカキの苦悩は分かるのか、オルガは即座に了承、感謝すらしています。仕事も探してくれるつもりなのが、タカキを送るチャドから語られていて、手抜かりのなさと好意・厚意も感じられます。三日月も言葉をかけますが、いかにも不器用というか、情緒未発達の三日月らしい(^^;。あれでも精いっぱいの好意なんだろう。

 その後も、各キャラの会話シーンがありましたが、気になるのは蒔苗代表の感想でしょうか。鉄華団とクーデリアの行く先について、保証はできないというものですね。そして、タカキのシーンですが、最初は鉄華団退団して自宅に帰って来たときのものかと思いましたが、スーツ着てるし、フウカが「お仕事どうだった」と聞いてますから、退団して転職した、少し後のものなんでしょうね。そう気が付いて、「ああ、タカキも落ち着いてきたんだな」と、こればかりはホッとする感じです。ただ、元鉄華団ということが、後で悪影響なければいいんだが、という一抹の不安もあります。特に鉄華団が恨まれるようになるとか、勢力が弱まったときとかですね。

 次回は「ヴィダール立つ」ですか。いよいよ仮面の男(正体はあの人だよな)が動き出すということで、新たな展開が観られそうです。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/11/24 (Thu) 01:36:20

今回も、先週同様、特撮系の感想を先に。

まず、牙狼なんですが、今夜、ニコニコ生放送の方で、「金狼感謝祭2016」も視聴して、来年の予定情報もいくつか仕入れたので、その話題も含めて。

★牙狼(第1シーズン)

ついにカオルの寿命問題が解決。
初視聴当時は、牙狼が2クール放送だということを知らず、戦隊やライダー同様の1年放送だと思い込んでいたので、「カオルの問題解決」「零との和解」まで描いた後は、どういう展開で続けるのかなあ、と期待してみたわけですな。
暗黒騎士や番犬所の裏切りが明確になったことで、ここから魔戒騎士の世界の存亡をかけた大きな展開の幕開けとか、いろいろ想像。実際、零の師匠は「西の番犬所」に在籍していたわけだし、「東の番犬所の三神官」が裏切った以上は、番犬所同士の攻防戦が行われて、その中で鋼牙や零たちがどう立ち回るのか、という流れで物語がスケールアップするのではないか、と考えていた、と。

実際には、そこまで広げずに、暗黒騎士の野望(ホラーの王メシアを復活させて、世界を闇に包む)を描いて、一気に最終決戦に持ち込んで、ひとまずは物語を締めくくった形。
ただし、本編終了時に「暗黒魔戒騎士篇 完」と提示して、続編に至る布石は示していたわけですが、戦隊やライダーみたいにすぐに後番組が始まるでもなく、いろいろとやきもきさせられた形。

さて、「生命」の回ですが、これも後から振り返って、牙狼の世界観を広げるエピソードだったということが分かります。
これまでの基本設定は、「現代の都市を舞台に、闇に潜むホラーを斬る退魔騎士の物語」だったわけですが、ここに来て「異世界ファンタジー」の要素を投入。

以前、ここでK.Kさんが、オーディオコメンタリーのネタとして、「魔戒法師の登場で、それまで牙狼の世界では禁じ手としていた和風の要素を解禁した」という話を紹介していましたが、その理由について疑問を提示しておられました。

これについて推察になりますが、元々、総監督の雨宮慶太氏が「和風の要素を得意とする特撮監督」という背景がまずありまして、敵のデザインにしても、「能面みたいな白塗りのマスク」や「陣傘を被ったような頭部」とか、和風の世界観を随所に投入することで自分の個性としていた面があります。
しかし、新たに西洋風の甲冑をまとった黄金騎士と、絵本風の童話ファンタジーと、現代社会の闇という要素で新たな世界観を構築するに当たって、そこに和風という要素は噛み合わないと判断したのでしょう。(あえて和風という得意技を封じた理由)

一方で、新たに魔戒法師という設定を投入するに辺り、本来は騎士に合わせるなら、西洋風の魔術師や聖職者のようなローブとフードと杖の出で立ちが類型になるのでしょうが、そういう格好だと求められるアクションに不向きだということも分かります。
元々は、女性の魔戒騎士を求められて、騎士ではない機敏な戦闘スタイルの女性キャラに相当する職業設定を考えた場合、最初に思いつくのはくノ一めいた忍者の系譜。しかし、忍者だと戦闘職のイメージが強いので、より裏方っぽい陰陽師の方向性で設定を考えたのかなあ、と。
陰陽師の持つ道具として、式神を封じた札と、それに記入するための筆があります。このうち、筆はカオルの使う絵筆とも接点があって、カオルは法師ではないものの、彼女の描く絵によって牙狼がパワーアップするシーンもあり、筆を通じて想いを具現化するという要素で通じていたりも。
ということで、1クールも過ぎて、ある程度、魔戒騎士の世界観が固まった後で、新たな要素として魔戒法師を導入する際に、本来の監督が得意とする和風の要素を解禁したんじゃないかなあ、と。
そこから騎士の持つ西洋の世界観がアニメ第1作に、法師の持つ和風の世界観がアニメ第2作に展開されたと考えるのも一興。

それに加えて、都会とは異なる「異世界ファンタジー」の要素をかいま見せたのが、今回なわけで。さらに、魔戒法師がホラー退治のためにこしらえた「からくり仕掛け」という要素も、今後の世界観を広げるきっかけになったりも。

でも、次回は改めて、現代の人間社会を舞台にして、あくまで牙狼の世界観の本流はこっちなんだよ、と提示する回とも言えるかも。
ホラーに憑依されて斬られた娘の敵討ちのため、鋼牙を狙う父親の話。ホラーは斬れるが、人間を斬ってはいけない魔戒騎士の掟があって、その辺りの葛藤がテーマの一つ。

★金狼感謝祭

いや、実質、「銀狼感謝祭」の要素が大きかったり。
ということで、テレビ版『絶狼』の放送開始日が来年1月6日から、と確定して、新番組への期待を高める内容でした。

「10周年を越えて、2017年はZEROから始まる」なんてキャッチフレーズもなかなか格好いい。
公開されているあらすじによると、「ドラゴンの卵」をめぐる戦いが始まり、「長い眠りから目覚めた古代の竜騎士」なる存在が立ちはだかるらしい。

その竜騎士エデルを演じるのが、弓削(ゆげ)さんという人で、「仮面ライダー龍騎」の吾郎ちゃんとか、「仮面ライダーカブト」のラスボスの三島さんと言っても、多分通じないでしょうが、「仮面ライダー鎧武」のフルーツパーラーのマスターの人だと通じると思う。
あるいは、牙狼でも、ホラー化した腕コレクターの娘の亡き恋人を演じていた人、だったり。
あまり、メジャーとは言いにくいですが、平成ライダーファンだと「名バイプレイヤー」として印象に残っている人であります。

竜騎士さんが最後まで敵として立ちはだかるのか、それとも真のラスボスを前に共闘する流れになるかは目下謎。
ともあれ、「かつてドラゴンオルフェノクという怪人だった絶狼VSかつて龍騎に登場していた竜騎士」の対決というネタで、副題の「DRAGON BLOOD」に通じるキャスティングが面白いと思ったりも。

他の新作情報は、以下の三つ。

•アニメ版3作め
サブタイトルすら不明で、詳細は後日。

•流牙編新作「神の牙」
サブタイトルから、前作のラスボスであったジンガ(神牙)にまつわるエピソードと思われるけど、これも詳細不明。
生前の神牙を描くストーリーなら、流牙が登場しにくいと思うので、神牙が復活する話になるのかな。ま
いずれにせよ、今夜の時点で、「リアン役の人が、その企画話を初めて聞いた」ということなので、企画が始まったところかと思います。

・雷牙編新作「月虹の旅人」
これは雷牙とマユリをフィーチャーした映像が見られたので、それなりに撮影が進んでいるものと思われます。
ただ、テレビ放送になるのか、それとも映画なのかは不明。映画なら、春から5月ぐらいにかけて、だと思うけど。

★フラッシュ

アロー視点から見たフラッシュ総括ですが、クロスオーバーの8話の後、9話になると、それぞれがラスボスと初遭遇する形になりますね。

フラッシュの方はリバースフラッシュが初めて姿を表し、アローの方は暗殺者集団の首領ラーズと対決することになります。そして、どちらも敗れる、と。
フラッシュの場合は、単に勝てなかっただけですが、
アローの場合は、刀で体を貫かれて崖から落下という悲惨なことに。

この後、しばらくアローことオリバーが行方不明のまま、残されたチームのドラマが描かれます。その過程で、ローレルが2代目ブラックキャナリーとして活動を開始したり、レイ・パーマーが街の平和を守るためにフェリシティの協力でアトムスーツを製作する過程が描かれたりしながら、後のフラッシュでの登場に向けての仕込みが描かれていく流れ。

一方のフラッシュでは、その間にキャプテンコールドとやり合ったり、ファイヤーストーム事件の解決を図ったりしながら、こちらはこちらで、後のクロスオーバー作品の種まきに勤しんでいたり。
そして、一際大きなエピソードは、マーク•マードンの引き起こした大津波から街を守るために、初の時間移動をしたことですね。

フラッシュがそうやって自身の能力のパワーアップや、仲間との絆を確立させている間に、
生還したアローの方は、よりギスギスした流れに。街の平和が、自分のいないチームのメンバーの手で何とか守られているのを知って、自分の課題である暗殺者組織への対処をあれこれ考えます。
その結果、第1シーズンのラスボスにして、かつて暗殺者集団の一員であったダークアーチャーことマルコム・マーリンと手を組むという選択に。
一度は街を滅ぼそうとして大地震を起こしたマルコムを仲間たちは信じようとしませんが、オリバーはラーズと渡り合うためにはマルコムの力が必要だと、言い張ります。

そういう状況の中で、敵ボスのラーズは、アローの力を認めて、自分の後継者にならないかと勧誘してきて、人間関係がますますややこしくなっていくわけですが。
一度は断ったオリバーですが、ラーズは強引に話を進めるため、アローに変装して市長を殺害。この工作によって、街のヒーローだったアローが一転、街の敵として警察からも追われ、市民からも糾弾されることに。

さらに、ラーズはオリバーの妹を殺害し、「私の提案を受け入れれば、私の管理する復活の泉で妹を生き返らせることができるが、どうするかね?」と脅しをかけてくる。
ここまで追い詰められて、オリバーはやむなく暗殺者首領の後継者になる選択をとることに。

そういうややこしい状況の中で、フラッシュの方も、フェリシティとレイがやって来たり、シスコとジョー刑事がブラックキャナリーやランス刑事と出会ったりするわけですが。

まず、アトムスーツが完成したのは、アローによる市長殺しが勃発したとき。
レイはアローにスーツで戦いを挑むのですが、バッテリーパーツを見抜かれてあっさり矢で破壊され、スーツが起動できなくなって、あっさり敗退。オリバーは「自分は市長を殺していない」と訴え、フェリシティの説得もあって、何とかレイはオリバーの言い分を信じることになります。
その後、レイは「バッテリーパーツが外から破壊されるような目立つ構造になっていることを反省」して、もっと小型化できないか、とスターラボに相談に来るわけですね。
そして、フラッシュでのハチ女との対決を経て、自分の街で「目からビームを出すメタヒューマン」と対決。犯人を無力化させた後、収容してもらうために、またスターラボに来てシスコと会話したり。

一方、ランス刑事。
この人、時期によって、アローと敵対したり、街の平和を守るためにはアローとの協力も仕方ないと手を貸してくれたり、シリーズを通してみると立ち位置がコロコロ変わりがちです。
大まかに言って、第1シーズンはもっぱら敵対し、第2シーズンではアローが殺人を止めたので認めるようになり、第3シーズンでは娘のサラが死んだことを隠されていた件で情緒不安定になり、さらにはラーズの陰謀の件で完全に敵対。一方、もう一人の娘のローレルは、チームアローの一員になっているので、父娘の関係が完全に決裂している時期。この父娘関係に比べると、フラッシュの方のジョーとアイリス父娘の関係はよっぽど良好に思えます。

ともあれ、ジョー刑事とシスコがスターリングシティに来た時は、「街の市長がアローに殺されて、極端に治安が悪化して、警察がいろいろと忙しい時期」と推察できるにも関わらず、ランス刑事はフラッシュ組の捜査に付き合ってくれたわけで、その点をとっても、非常にいい人なのが分かります。
でも、その一話前のアローのエピソードでは、アローのメンバーの一人を牢屋に投獄して、チームの活動を完全に停止せざるを得ない状況にまで追い込んでいたわけで。 (アローの仲間のロイが、自分がアローだと自首してオリバーの身を守った挙句、牢屋で殺害されたように見せかけて街から姿を消す工作に至る。こうして、街ではアローは死んだことになり、その件もあって、オリバーは二度とアローとしての活動を封じられ、暗殺者集団のところに走るきっかけにもなる流れ)。

フラッシュの方では、この時期、ハリソン•ウェルズ博士への疑惑が表面化し、スターラボのチーム崩壊する危険があったのが、シスコやケイトリンがバリーと良好な関係を保ち、またジョー刑事がチームの大黒柱役になってくれたおかげで、崩壊は免れた形になります。
しかし、アローの方は、オリバーが街の敵として扱われ、暗殺者集団の下に走り、警察の監視下でチームとしての活動も困難になり、ほぼバラバラになって、それぞれの身の振り方を考えざるを得ない事態になっている、と。

フェリシティがバリーに、「チームの絆を大切にして」と訴えたのも、自分のところのチームが取り返しのつかないところに来ていることを意識したため、と考えられます。
こういう状況で、アロー第3シーズンの最終盤のテーマは、「暗殺者集団の元から、破れかぶれになったオリバーを取り返す」という目的で、アローのいないチームアローVS暗殺者集団という決戦に至る、と。(つづく)

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - White NOVA

2016/11/25 (Fri) 23:39:58

先週同様に、牙狼前にアニメの感想をば。

★ジョジョ

吉良パパの送ってきた連続刺客エピソード集から、いよいよ本命の吉良との決戦に流れる展開。

まずは、スタンド使いでないのに、ラスボスに挑む少年の緊迫感を溜めたまま続いた、と。

ところで、「自分にもしものことがあれば、証拠が他人に知られることになる」と早人が言っていたのは、真実ではなくてハッタリですね。
さすがに、手回しのいい早人も、そこまで周到なことはできません。彼の持つ証拠は、隠し持っているビデオテープ一本だけですし、だからそれを何とか隠し通そうとするわけです。
さらに言うなら、現代ではなくて1999年の設定なので、映像メディアも今みたいに簡単にダビングできそうにない。早人もインターネットを活用しているわけではなさそうですし。

そんな早人の怯えながらの孤軍奮闘ぶりと、彼に主人公たちスタンド使いが接触するまでの流れが、非常にドキドキしながら見られそうです。

個人的には、前回に続いて、露伴先生が悲惨なことになる展開を気にしつつ。

★オルフェンズ

前回の感想では、「火星に残っているオルガ」を心配していましたが、今回はいきなり一月が経過した後になっていて、オルガも地球に来ているところからスタート。

鉄華団地上支部やアーブラウをめぐる闘争の後始末が描かれ、結局、鉄華団は地球から撤退、火星に絞っての活動に重心を置く形に。
折しも、マクギリスがオルガに、自分に協力すれば火星の利権を与えるという約束を散らつかせ、オルガもリスクの大きさを承知しつつ、その野心に乗ることを決断。

一方で、タカキは妹との小さな家族の幸せを守るため、鉄華団からの脱退を決めます。これって、前シーズンでビスケットが望みながらも果たせなかったことですね。

ちょっと最近、ハードボイルド小説家の北方さんの『水滸伝』シリーズの続編『岳飛伝』の文庫版が発刊開始になって読み始めています。これも梁山泊に集まった無頼漢の集団が、中国の宋から遼・金との抗争に至る戦乱期に独自の武装勢力を立ち上げ、自由と夢を求めた国づくりを志すも儚く敗れ、それでも志を受け継いだ者たちがまた立ち上がる流れとして継続しているわけですが、雰囲気としてオルフェンズに通じるものがあります。
小説としては、水滸伝から続編の楊令伝、そして3シリーズ目の岳飛伝にかけて、各シリーズ15巻ほどに及ぶ大長編なのですが、それだけ長く続くと、キャラクターも多士多才で(元の水滸伝もそうだし、その子孫の代にまで入ってる)、中には「親は梁山泊の一員だったけど、息子は武術には馴染めず、商売の道を歩む者とか、医療を志す者とか、違う世界で中国の乱世を生き抜くキャラ」まで出てくるわけで。

今回のタカキを見て、それから岳飛伝を読み始めたわけですが、「意を決して、組織から抜けて新たな人生を模索する者もいる」という流れで、つながった気がしました。

これで、鉄華団が夢破れて、壊滅するようなラストを迎えたとしても、生き残って彼らのことを語り伝えるキャラがいると思うと、大河ドラマの雰囲気が出るなあ、などと踏んでいます。
いや、まあ、チーム崩壊なんて過酷な展開よりは、ハッピーエンドを望むんですけどね。

後は、ミカヅキを越えようと生意気だった新人のハッシュ君が、先輩の偉大さに触れて、「この人にはやっぱり勝てないや。だけど、せめて足手まといにならないように、自分を鍛え直そう」と心機一転した姿に期待してみる。
こういうキャラも、北方水滸には普通にいたなあ、とか思いながら。

Re: 11月の雑談スレッド(2016) - K.K

2016/11/29 (Tue) 11:15:41

 NOVAさん、どうもです。
 雨宮監督が実は和風の映像美が得意とか、水滸伝を鉄華団に例えるといったことに、感じるところが多々ありますが、思考にまで熟して、さらに整理するにはちょっと時間がかかりそうです。個人的には割と深い感じがします。

●フラッシュ

 ああなるほど、ザ・フラッシュ第8話の結末が、そのままアロー第8話につながってたんですか。フラッシュ8話では、そもそもアローにちょっと反抗的だったバリーですが、さらに赤い目のメタヒューマンに魅入られて暴れ、アローになんとか止めてもらったものの、そのまま別れた感じで、ちょっと物足りないなという印象でした。

 しかし、そのままアロー8話になだれ込んでおり、バリーはフラッシュ8話での態度の反省と恩返しに、アロー8話で奮闘して、ということみたいですね。ということは、フラッシュ8話はアロー8話を観ないと、エピソードがきちんと結末を迎えたことにはならなさそうです。

 こういうことが、まだいろいろあるんでしょうね。フラッシュTV放映中にも、アローサイドのキャラクターがフラッシュサイドへ来たときなどに、こちらで多少伺ったこともありましたし。うーん、フラッシュがブラックホールに突入してどうなったかも早く観たいですが、アローを観てフラッシュシーズン1がきちんと補完されるのも面白そうであるし。ともかく、どちらでもいいから早くTV放映してくれ、という気が強くします。

●牙狼

 今回がNOVAさんの仰っていた箸休めのホラー退治回でしたね。といっても、ホラー(モロク)に乗っ取られた女性の父親が復讐に来て、という重いものでした。12体が合体したホラーで逃げ延びたのがモロクだったということで納得しかけたんですが、これまでの登場ホラーを数えてみると12体。

 数が合ってるな、と思いかけたんですが、じゃあ12体ホラーって、と思って考えると、第12話(旧第13話)の前半総集編で1体(ブエル/ヴエル)いるなと気が付きました。あれと思いそうになって、1体は鋼牙が子供の頃の話に登場(ノウル)だと気が付き、やっぱり12体だなと。そこでまた思い出したのが、このHDリマスター再放映でカットされた1話(旧第4話)のパズズがいると。

 もっとも、五百年に一度の災厄で多数のホラーを退治したりもしてるし(ただし本当にホラーが出現したかどうか疑問ではある)、放映されていないホラー退治もあるでしょうから、放映されたゲストホラーだけで数が合うわけじゃないと思いなおしました。

 番犬所で今回のゲストラスボス(神須川祐樹)に渡されたホラー封印の剣の扱いからすると、やはり12体ホラーのうち、1体だけは暗黒騎士に食われなかったか、剣に戻されて、使いまわしされたような感じがします。モロクの前回の宿主(神須川美理)の父親が強い復讐心を起こすのを予見していた、みたいなことで。どうも、些細なことが後で気になってしまいまして。

 閑話休題。タイトルの「魔弾」はホラーを作れる銃弾ということでしたか。博物館の守衛の男を神須川銃で撃ってしまう。男が神須川にタメ口、呼び捨ての会話からすると守衛の男は神須川の同僚か上司のようですが、後で部下だと言っているのは、心中では見下していたのかな。町で不良らしき若者を、あからさまに軽蔑を表してから撃っており、かなり独善的な性格であるようです。

 冒頭での鋼牙とカオルの会話シーンのほうでは、第1話に出てきたカオルの絵が再びクローズアップになっていましたね。鋼牙は似た風景を見て思い出したりするくらい大事な絵になっているらしい。第1話時点では、カオルとのつてに買っただけのように見えましたが、どうやら本気で気に入っていたのかもしれない。鋼牙が言うには、生まれ育った町の風景と似た印象があるとのことですが、他に何かあるのかもしれない感じもします。

 で、今回は鋼牙がカオルによく喋る喋る。出会ったときにカオルがホラーの血を浴びたときから救う決意をしたとか(要は一目ぼれだと告白か)、その決意を一度も後悔したことがないとか(要はベタぼれと告白か)、カオルはそれに答えて「あたしも同じ」なんて言うとりますが、違うやろ違うやろと。最初はかなり怪しんでたじゃないかと(心理的な転機となる旧第4話は飛ばされましたしね)。鋼牙は終始ぶっきらぼうなんでよく分かりませんが。もしかすると、二人とも記憶が美化されてしまったのかもしれません。

 神須川はゴンザと偶然ぶつかったふりをして、例の赤い手紙を渡す。以前なら番犬所からの指令書ですな。魔導火のライターで燃やすと、指令ではなくて脅迫と呼び出し。魔戒文字ですから、神須川に書けるはずもなく、番犬所が介入した事件であることが窺えます。鋼牙はもう番犬所に背いていますから、番犬所も鋼牙を敵として扱っているわけか。三神官は暗黒騎士に仕えるがごときですから、魔戒騎士道からすれば、悪は番犬所ということで間違いないはず。

 鋼牙が呼びだれた場所は、もちろん神須川の本拠で、何体ものホラーに武装させ、迎え撃つ準備を整えてある。今回のバトルは銃撃に対して剣で戦うというものですね。最初はホールという広い場所ですから、銃が有利なはずです。そこで鋼牙は廊下から狭い部屋、さらに階段と、銃の優位性を封じる場所へと戦いの場を移し、接近戦に持ち込む。

 魔戒騎士を滅ぼしてホラーの世界を作る、人間は道具を手にしたときから他人を殺してきたんだから人間はそもそもホラーなんだ、などと演説しつつ今回のホラーの親玉が出て来ますが、この後で鋼牙に倒されてみると神須川じゃない。冒頭で神須川に撃たれた守衛の男でした。神須川はホラーになってはいなかった。

 撃たれたかに見えた鋼牙ですが、ザルバがとっさに銃弾に噛みついて受け止めてましたか、頑丈な奴だな(^^;。鋼牙が鎧を装着すると、銃弾が全然効いてない。剣と鎧で銃弾をカンカンと跳ね返しつつ、親玉をばっさり。しかしホラーは神須川とは別人で、カーテンがさっと開いて、今回のラスボス、神須川が登場。魔弾でホラーが作れるという種明かしをする。今回の事件を仕組んだ動機は、娘の美理を殺されたことへの復讐ということも宣言する。

 こんな簡単にホラーを作れるということは、あの番犬所のことですから、暗黒騎士のためにホラーを量産していた可能性もありますね。ホラーを封じた短剣で刺してもいいし、魔弾にして撃ってもいい。ホラーを倒しても、短剣(の金属?)と化すだけだから、永久封印しない限り、ホラーは全然減らないということになるのかも。

 それはさておき、神須川は人間であるので鋼牙は決して手を出さない。前に水槽の回で人間を次々とホラーの餌にしたエンジニアを、さすがに手にかけそうになった鋼牙ですが、カオルに止められてから、さらに揺るがなくなったのかな。おそらく、襲ってきたホラーは全て神須川が人間を撃って作ったことは鋼牙には分かっていると思いますし、それでも踏みとどまった。

 もしかすると、そこを番犬所は理解していて、ホラーになりそうでならない神須川を差し向けたのかもしれません。鋼牙が手を出せない相手なら、いずれ鋼牙は負けるでしょ、ということで、ある意味、最強の刺客と思ったのかもしれません。もし今回、鋼牙が神須川を斬らずに立ち去ったら、神須川はまた人を襲ってホラーを作り、再戦を挑むという、鋼牙が負けるまで終わらない泥沼の戦いになっていたかも。

 しかし神須川はどうしても一度で決着をつけたかったようですね。しかも勝敗を気にしていない感じ。相手の生死よりも、娘を殺したことを深く後悔させられれば、という心情であったような印象を受けました。そのせいか、自分が娘と同じホラーになることもためらわない。もしかすると、「お前は娘を殺した、父親も殺した、さあ悔いろ」という感情だったのでしょうか。

 しかし神須川は自分がホラーになってみると苦しい。娘もホラーになって苦しかったのか、と思うと、気持ちが変わったようで、とどめを刺してくれと頼み、娘のことでの恨みを捨て、感謝すらして成仏していったと。ホラーになると苦しいというのは、今までの回を見た限りでは初めてじゃないでしょうか。最初は大変に違和感がありました。ホラーに憑依されて、力を振るって喜んでいるようなシーンしか覚えがないですから。

 神須川はホラーには不適合な人間だったのかもしれませんね。他人を見下しており、命すら軽視するような非人道的な男ですが、彼の内面では(他人には測りがたい)整合性があり、ホラーが付け込めるような陰我がなかったのかもしれません。陰我がないのに、無理にホラーに喰われたものだから苦しかったと。(さらに考えると、ホラーに憑依されて喜んで力を振るう者は、苦しいことが自覚できないくらい壊れているとも思ってみたりする。)

 他人は見下して、命すら粗末に扱うが、我が娘はホラーとなっても溺愛しているという、なんと言いますが、まるで吉良パパ(吉良吉廣、写真の親父)みたいな敵だったんだろうということで、強引にまとめておきます(^^;。

 鋼牙が水槽の回で(カオルに止められたからとはいえ)連続殺人者を害さなかったのも、今回も何人もホラーの餌食にした神須川を(人間でいる間は)斬らなかったのも、単に「魔戒騎士道に背くから」ということではなく、ホラーであっても斬るのが苦しいからかもしれません。元は人間ですから。ましてや人間を、ということではなく、ホラーを斬るのは人間を斬っているということだ、という自覚があるのかもしれません。(これ以上語り出すと、辛気臭い道徳話に陥るので、ここでカット ^^;)

●ジョジョ

 NOVAさんのご指摘で、早人の脅迫が単なるはったりだったと、ようやく飲み込めました。それもそうですね、仮に物凄くハイテクで手回しのいい小学生だったとしても、舞台はは1999年なのでした。一応、ネットはあるものの、今みたいに動画をどこかへアップしておくとか、監視カメラをネットにつないでおくとか、ちょっと無理そう。つい、今ならできること基準で考えてしまいがちです。

 吉良吉影の新たな能力バイツァダスト発現で、新展開ですね。このところずっと、しつこいくらい「7月○○日○○時〇〇分」と出ていたんですが、吉良の時間を操る能力を際立たせ、かつ分かりやすくするための演出だったんじゃないかと思いました。パイツァダストは極めてややこしいストンド能力ですんで。

 冒頭は前回のチープトリックを倒したシーンの続きで、幽霊の鈴美が露伴の撮り集めた写真から、川尻早人と川尻浩作の姓が同じと指摘するところから。写真とともに名前まで調べ上げていた露伴が見逃していたポイントですね。吉良親父がこれを見ていて、またもや焦る焦る(^^;。

 その川尻家。早人が前回ラストの風呂場の対決で辛勝かと思ったら、殺されていました。吉良としては激高して思わずやってしまったもので、吉良親父ともども深刻に焦ってしまう。追い詰められた心理が頂点に達したとき、矢が吉良の腕に突き刺さり、第3の能力パイツァダスト発現。ピンチのたびに強くなりやがるな、コイツは。もっとも、吉良が追い詰められたのは「社王町から出たくない」ということが吉良の絶対的な条件ということがあり、無敵に近い吉良の数少ない弱点かもしれません。社王町に未練がなければ、さっさと逃げ出してしまうでしょうから、そうなると追いかけようがなくなる。

 時間が1時間戻り、早人は無事、吉良は余裕しゃくしゃく、吉良親父は事態が飲み込めずにおろおろ。一方、仗助チームは露伴が夕刻までに川尻家の情報を掴み、翌日には本格調査に乗り出す予定まで組んであるらしい。そして大事件連発で長かった7月15日が終わり、ようやく翌朝。

 この後の描写から、早人は時間が巻き戻っても起こったこと全てを記憶できるようですが、昨晩殺されたことは覚えていないらしい。背後から一瞬でしたから、分からなかったんだろう。自分や母親に手出しさせないよう、吉良を脅して逃げたことだけ記憶しているらしい。

 早人がリビングで朝飯食っていると、吉良が入って来るんですが、髪形はおろか、髪の色まで変わっとる。どうやら新しい能力を得てから、ブラシでなでつけたら、あの頭になったようですが、なんか思い切り怪しまれそう。でも、誰もなんも言わん。どうなってるんだ。

 早人が学校に行こうとすると、吉良の奴め、ドアの外で待ってやがったよ。そこまで一緒に、というわけで二人して連れもて行こらですが、吉良が自分の素性から何から、喋るわ喋るわ。しかしそれだけに、もう早人に手を出す気はないというのも、本気なんだろうと思えます。じゃあなんで吉良は何もかも早人に言っちゃったのか、は露伴との対決(?)でネタが明かされる。

 吉良と別れた早人は露伴に出くわす。露伴、通学路を調べて待ってたんだろうな。あれこれ聞くのは面倒と、いきなりヘブンズドアーで早人の情報を読み取ろうとする。と、これより先を読むなという警告が。もちろん警告で引き返すような露伴ではなく、読み進むと、数十秒後くらいに起こることが書いてある。通りがかる人の言動や天候の急変など、早人の記憶に全部あった。

 さらに早人の記憶を読んでいくと、吉良の正体が書いてある。早人の父親(になりすましているの)が殺人鬼の吉良吉影だと。それがパイツァダストの発動条件だった、ということになるわけか。早人から吉良の正体を探ろうとする者、早人が吉良の正体を喋った者は爆殺されると。吉良の変装(?)に気が付けば、早人に接触してくる可能性が高いわけで、吉良を探す者をおびき寄せて殺してしまうということになりますね。そうして、吉良を探す者はいなくなると。

 このシーンでの表現、コミックではできない動画特有のものがちょっといいなと思いました。写真に写った、姿は川尻浩作の吉良が元の吉良の姿になり、こっちをジロリと睨むところですね。

 しかし、露伴がさらに読み進むと、岸部露伴は吉良に殺されたとある。そこでバイツァダスト、小さいキラークイーンがはい出て来る。見えたときには爆殺対象者の瞳の中にいるみたいですね。もう防御不能です(いや、思いつくことはあるけど、ちょっと実行できそうにない、たとえ仗助がいても)。そして、まず露伴に一撃して、勝ち誇るように能力解説。嫌な奴だな、バイツァダストは(視聴者向けに必要な解説ではあるけど)。

 そして、承太郎と康一は近くを通りがかったときに、第二撃が発動し、露伴は完全消滅。康一に知らせようと必死になる姿、前に吉良に殺された重ちーを思い出しました。重ちーも無念だったろうし、露伴も無念だったろう。おのれ、吉良許すまじという気持ちをかき立てられます。

 そして、早人は自室のベッドで目覚める。目覚まし時計がの表示は、7月16日7時31分。露伴が早人に会ったのが同日8時24分でしたから(日時を画面表示してた)、約1時間戻ってる。起こしに来る母親、リビングの出来事が、多少変わりながらも、ほぼ繰り返されている。これなら、さすがに時間が戻ったことに気が付きますわな。そうでなくとも早人は聡いし、自分が爆弾になっていることにも気が付く。しかし吉良本人は早人がどこで誰を吹っ飛ばしたのか、分からない様子ながら、岸部露伴だと見当を付けた辺り、相変わらず勘が鋭そう。

 というところで次週へ。しかし、吉良吉影が無敵すぎてどうしようもない印象がありまくりですね。作者もあまりに無敵ではいかんと、吉良の能力にいろいろ制限をかけたものの、どう倒していいか分からなくなったと聞き及びます。そりゃそうだ、と思いかけたんですが、よく考えると、社王町内で法に違反することなく、吉良を捕まえるか倒すかするという勝利条件では無敵、ということになります。

 もし、前作のDioや、その前の柱の男とかが吉良の敵として出てきたら、「面倒くさい、社王町民を皆殺しにしとけ」みたいなことになりそうですし、人間の力でなんとかするには、警察、さらには軍隊が町を封鎖して、みたいな対処はできそうです。と考えて、「やはり荒木飛呂彦氏は上手いな、視聴者/読者を物語世界のルール内で考えるように、きっちり誘導している」と感心しました。

●鉄血のオルフェンズ

 鉄華団は自分たちのやりたいようにできることを求めて、歯を食いしばってここまできたけれど、とりあえずの落ち着き先のテイワズでも、組織の論理に従わうことが求められる、という、好き放題はできないもんだということが示された回だった気がします。

 当初は三日月に反抗的だったハッシュが、前の紛争で力の差を思い知り、もう完全に三日月について行く気になり、はきはきといいご返事なのが冒頭から示され、ちょっとおかしかったりしました。この後の食事のシーンでは、三日月がうるさがるほどな懐き方わけで、ハッシュって屈折していそうで、実は割と単純な性格なのかしらん。

 冒頭からギャラルホルンやら鉄華団やら、細切れの会話シーンが続き、ネタ仕込みかなと思います。広域の情勢として、コロニーの独立運動が激化しつつあり、ギャラルホルンが逐次、鎮圧を行っているらしいというのが、今後の物語の方向性に影響しそうな感じです。前作でギャラルホルンに騙される形ではありましたが、不満を抱いた市民の反乱の動きがありましたが、それが各地で本格的に勃発しているんでしょう。

 小ネタでは、先行きに不安を覚えるメリビットの頭を、おやっさん(ナディ・雪之丞・カッサパ)が撫ぜて、考えすぎだと安心させようとするシーン。頭撫ぜるって、どうも子ども扱いかなという気がしたんですが、メリビットが特に嫌そうではない。これがその後のチャドが驚くシーンの前ふりでいいのかな。この二人、いつの間に付き合うようになってたんだ。

 付き合いだしてから、おやっさんが臭くなくなった(以前は目に来るほどだと、アトラが手厳しい ^^;)ということで、メリビットが身の回りの世話をする程度までは付き合っているということでいいんだろう。となると、かなりあからさまだったはずで、チャドが気が付かないのは、チャドがよほどに鈍いのかと思ったんですが、もしかしてチャドが負傷して入院している間に急速に接近したのかもしれない。

 メカ設定の情報としては。前に火星で発掘したMSとそれより大型の機体について話しているシーンでの、「モビルスーツのフレームが300年以上、劣化すらしない。リアクターの寿命はフレームより長い(スリープ状態があるから?)」ということですね。MSより大きい機体のほうは不明点多しということで、この機体が何かという点が今後のストーリーに影響しそうです。

 そういうあれこれは今後の展開でどうなるかを観ていくことになると思いますが、個人的に今回のポイントと思ったのが、テイワズのトップ会合ですね。前に、「おやじ」(マクマード)と名瀬が話して、海賊退治で功のあった鉄華団に火星の採掘場を任せるという話がありました。ナンバー2と目されるジャスレイが反対したものの、マクマードが鉄華団を買いとみて採掘場を任せることにした。

 今度は、マクギリスと水面下で結託し、裏切者に騙されるという仕方ない面があったとはいえ、アーブラウ・SAU紛争に巻き込まれ、鉄華団内部で齟齬をきたす事態に至ってもいる。前者はテイワズに無断ということで出過ぎた真似の面があり、後者は失態の面がある。しかしながら、マクギリスの提案は「鉄華団が火星の王」であり、テイワズに莫大な利益をもたらす可能性もある。とはいえ、火星を牛耳るというのもデカすぎる話で、にわかにはどうしようもないし、リスクも大きい。

 テイワズが暴走しがちな鉄華団によってリスクを背負うのをどうするかということで、この一件についてだけは名瀬がいざというときは腹を切るということで決着。しかし、これ以上は無理だぞと名瀬は鉄華団に釘も刺しておくということで、一応は事は収まったということになりますか。名瀬の「おやじは裏切れない」というのは、下手をすると鉄華団と縁を切って敵対するということでしょうね。

 名瀬としても、今後はかなり危険な綱渡りということは分かっている模様です。名瀬はテイワズのメンバーであり、タービンズの頭であるわけですから、下手をすれば自分だけでなく、タービンズのメンバーも死んだり、路頭に迷ったりするわけで、鉄華団の兄貴分としていい顔だけ見せているわけにもいきません。

 マクギリスは鉄華団が火星を支配するための段取りを着々と進めているし、クーデリアには武器商人が接触してくる。鉄華団の否応に関わらず、周囲、さらに世界全体はどんどん話が進んで行っているようです。スポットが当たる鉄華団を見ていて、つい過大評価しがちですが(買いかぶり、か)、弱小勢力ですもんね。ガンダム1stでいえば、ホワイトベースといったところでしょうか。基本は流されるままという感じです。

 コロニーの独立運動での武装蜂起のシーンもちょっと気になります。今回のタイトルが「ヴィダール立つ」で、直接的にはどういう意味かと思ったら、ヴィダールがヴィダールというガンダムで出撃ということでしたか。そのヴィダールを見たジュリエットが、「自らをモビルスーツと一つにし本来の自分を捨て去ろうというのですか? 復讐のために」と言っているのが不吉な予言のようです。今は仮面であるだけですが(機械化されてるかも)、脳以外を全部捨てて、ガンダムサイボーグみたいになる恐れもあるような気がしました。

 でまあ、そのヴィダールが強い強い。独立派と思しき武装蜂起をあっというまにせん滅してしまった。おそらくは戦闘バカのジュリエッタが「きれい」といって、うっとりするほどの戦いでしたから、単に相手が弱かったということではなさそう。イオクが苦戦したから弱くない、ということではありません、あくまでもジュリエッタの反応からの推測ということで(^^;。イオクさんって、ジュリエッタだけでなく、部下も必死で引き留めたり守ったりですからねえ。

 とはいえ、太刀筋などからジュリエッタの受けた印象は、ヴィダールには復讐心を含む邪心はなさそうということですか。目的、意図が相変わらず読めない感じです。ストーリーへの絡み方も複雑なものになりそう。

 ラストはマクギリス&アルミリアの会話で締めですが、マクギリスのプランは平等な世界ということであるらしい。ただし、競争原理が働くものですね。かつ、好きなものは好きでいいという、ちょっと分かりにくいビジョンもあるようです。なんだろう、「誰に反対されることもなく愛する者を愛せる世界」って。マクギリスの過去の苦い経験があるのかな。

 次回は「目覚めし厄祭」ということで、モビルスーツが暴れているらしいシーンが挿入されてましたが、なんだろう。厄祭戦が再び勃発する予兆的ななにかなのかな。

●ロードオブザリング

 DVDをじーっと眺めていて、ふと思い立ってアマゾンのサイトを見る。で、購入してしまいました。古本ですが、指輪物語全巻とホビット全巻。先に届いたホビットは上下巻構成で、「ああ、なるほど。この文量をあの3部作映画にしたら、かなりオリジナル入るわけだ」と思いました。

 そして、指輪物語が到着。9巻構成って、こんなに分量あるんだ、映画がダイジェストってこのことか。と思って呆然とし、全く手を付けられずorz。とりあえず、映画をホビットからまた観てみるのが無難な気がしました(^^;。

●アメトーク(仮面ライダー芸人)

 日曜にやってたんですが、仮面ライダー好きの芸人が何人も集まって、思い出のシーンなどを紹介しつつ語ったりするもの。前に同じ企画でやってて好評だったので第2弾なんだそうで。

 仮面ライダーは昭和はV3までしかよく知らず、平成はときどき見ただけで、鎧武だけ再放送で一応は通しで見た程度ですが、結構面白かったです。前のも観ておけばよかった。今回のは初代1号から最新のエグゼイドまでを駆け足で。

 印象に残ったのは、ストロンガーのある下りで、催眠ガスで眠らされたはずのストロンガーが怪人の前に立ちふさがる。怪人が催眠ガスで眠らせたはず、どうして出てこれたと問うと、ストロンガーが一言「俺が知るか!」でそのまま戦闘状態になった、というのが非常に印象に残ってしまいました。「ああ、そうだったねえ。昭和のドラマはあちこち強引だったよねえ」と、ある種の納得もしてしまいました。

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