創作と鑑賞の談話室

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3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/01 (Wed) 00:02:09

 3月の雑談スレッドです。

Re: 3月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/03/02 (Thu) 12:25:23

案の定、スパロボVが「AIロボ同士のコミュニケーションやら成長やら」を描いていて、今の自分のツボをついて楽しい作品となっています。
とりわけ、貢献している作品が、今回初参戦の『勇者特急マイトガイン』。この作品を含む勇者シリーズは、90年代のロボット作品の代表シリーズみたいなもので、いずれ、ここでも紹介するつもりでしたが、簡単に言えば、「少年と、勇者=心を持ったロボットの交流劇と、悪に対するバトルを描いた作品群」ということになりますね。
80年代に量産されたリアルロボットの系譜が、子供たちには難解ということもあって、だんだん子供離れが起こっていた時代に、もう一度、子供が楽しめるスーパーロボットの復権を目指して誕生した作品の一つ(その源流は、トランスフォーマーシリーズだったり)。

一応、ここで書いている記事も、80年代にレイズナー(パイロットの戦闘をサポートする、機体に搭載されたAI)と、トランスフォーマー(心を持ったロボット生命体と人間の交流)を語って、90年代の勇者シリーズにつなげる予定でした。
それが戻ってしまったのは、ヤマトのアナライザーとか、スパロボでは参戦機会の少ないタツノコ作品に触れておきたかったわけで。

では、改めてオルフェンズの感想から。

★オルフェンズ

シノが散った話。
これが軍人なら、名誉の戦死を遂げたって感じだけど、鉄華団の場合は軍ではないので、この死は公では称えられないわけですね。軍隊ものなら、勇気と自己犠牲に敬礼される場面なんでしょうけど。

今回の一番の殊勲賞は、ミカの足止め任務を務め、シノの鉄砲玉突撃から何とかラスタル様を守ることのできたジュリエッタに尽きますね。
鉄華団に感情移入するなら、非常に鬱陶しい存在だけど、彼女は彼女で、鉄華団同様に感情移入をそそる対象として描かれているので、「よくやった」と言いたかったりします。

それだけに、次回、怒りの鉄華団の前に粉砕されてしまう可能性を懸念しますが。
また、今回、圧倒的に優勢を示したラスタル様ですが、あ、次回予告に出て来ましたか。「珍しいキャラが次回予告に登場=次の回で死亡」というフラグがあったりするわけで、大丈夫なのかな、と。

自分は、ジュリエッタ同様、この作品ではラスタル様に心酔しているのですが、まあ、物語の役どころとしては「主人公たちに立ちはだかる大きな壁」としての任をしっかり全うしているので、次週で倒されても、止むなしだと考えます。
その上で、この世界の安定を考えるなら、ラスタル様がしっかり生き延びないと、世界はますますカオスになるな、と。

死ぬ前にラスタルさんの今回の魅力を語ってみると、「戦いは強い個で行うものじゃない」という考えで、組織戦の強みを大いに活かしている合理性にありますね。
鉄華団が個の力(筆頭はミカヅキ)を当てにした突撃戦術しかできないのに対し、武田騎馬軍に対する織田の鉄砲隊みたいな布陣で、一気に殲滅にかかるアリアンロッド陣営。しかも、禁断の兵器を使う大義名分を得るに当たって、相手陣営に内通者を仕込む周到さを見せ、さらには戦後のことも見据えた余裕ある采配を示すなど、「有能な大人の風格」を見せてくれます。
少年が主人公であるロボット物において、しばしば敵サイドの大人は「傲慢で、相手を見下す割に、才に乏しく、魅力の薄い存在」に描かれがち。いわば、ジャスレイみたいな小悪党が敵幹部だったりするのに対し、ラスタルさんは若者への理解を示しつつ、自分の役割を果たすために汚れ仕事も辞さない姿勢でありながら、決して下衆には陥らない将っぽさも備えている。

こういう相手にケンカを売ったマクギリスの身の程知らずっぷりと、それに引き込まれてしまった鉄華団の見る目のなさが、気の毒でなりません。

まあ、でも、これでラスタルさんが愚か者の反乱を鎮圧して、世界を再び安定させるべく頑張る話になってしまっては締まりがないので、ミカやオルガ、マクギリスには世界に混乱をもたらすことになっても、一打逆転の起死回生を見せて欲しいわけですが、バエルに何か大技があるのかな?

マクギリス「フフフ。今こそ見せてやろう、バエルに秘められた真の力を。それは、戦場に散っていった多くの命を力にして発動する、魂の不協和音。吸い取れ、バエルよ、死者の慟哭を。これぞ究極の力。アグニカ・カイエルの名において、この呪われた世界を滅すべし」

最後の最後で、こんなオカルト路線に走って、バエルの魔王化が始まり、世界を守るためのラスボス戦になるなら、まあ話に締めが付くかな、と。

まあ、ここまで真面目に見続けていると、少々馬鹿馬鹿しい展開な気もしますが、現状のマッキーの戦場での無能ぶりを見ていると、それぐらいのハッタリを見せてくれないと、本当にガッカリなので。

ともあれ、シノの死を契機に、これからどんどんキャラが散っていくことも覚悟しつつ、終盤の決戦を見届けましょう。

★ロボットレス

とりあえず、自分の表記ミスに関して修正をば。

・マーチャンタイズ→マーチャンダイズ

tじゃなくて、dなんですね。
書いていて、あれ、どっちだっけ? と思いもしたのですが、「マーチャント(商人)」という単語に合わせて見れば、語形変化の際に有声音化した感じ。

それはともかく、70年代の玩具業界の発展は、60年代というタイミングでは家庭の経済事情の問題で、そこまで効果的には進まなかったろうという意見は、なるほど、と思いました。
白黒テレビ云々は分かっていたのですが、60年代はまだTVっ子と、それを対象とした商品で大稼ぎができるような社会にはなっていなかったわけですね。

逆に、70年代にフィクションのメカ物が爆発的に盛り上がった背景には、家電などの機械が身近に浸透していった状況と連動していたのかもしれません。

さて、70年代後半の話を一気にまとめようか、それとも1年ずつ段階を追って、じっくり語ろうか、と考えてみたのですが、ここは後者を選ぼうと思いました。
まあ、話にお互い飽きた段階で、一気に加速すればいいだろう、と。今はまだ、じっくり展開してもいいかな、と。

★1976年

この時期に放送開始したロボット物は、7本。
羅列すると、『大空魔竜ガイキング』『ゴワッパー5 ゴーダム』『UFO戦士ダイアポロン』『超電磁ロボ コン・バトラーV』『グロイザーX』『ブロッカー軍団IV マシーンブラスター』『マグネロボ ガ・キーン』です。
このうち、地底人と戦ったゴーダムと、海底人と戦ったマシーンブラスターを除く5作は、敵が宇宙人ばかりです。つまり、この年は放送中のグレンダイザーも合わせて、1週間に6種類もの宇宙人に攻撃されていたことになります。大変だ、地球。

さらに、特撮方面では『宇宙鉄人キョーダイン』と『円盤戦争バンキッド』の2作で宇宙人と戦っていますので、合計8種類。
こちらは、ゴレンジャーの影響で複数ヒーローが乱立していった時代になるわけですが、ロボット史的には、やはりキョーダインがポイントになりますね。
ゴレンジャーの影響と言えば、もう一つ。それまでのヒーローの乗り物といえば、バイクか車がメインだったのですが、ゴレンジャーのバリブルーン以降、「大型飛行メカ」が定番になります。つまり、単なる移動手段や、せいぜいカーチェイス程度のメカアクションに、敵戦闘機との空中戦や、敵要塞への爆撃といったシーンが加わって、物語の見せ場も「等身大ヒーローの肉弾戦」と「大型兵器を使ったメカ戦」の二段構成が定着していき、それが後に発展して戦隊ロボに至る流れがあるわけですが、玩具的にも商品となるメカは大歓迎という状況。

キョーダインの設定はちょっと独特で、宇宙人に奴隷として拉致された博士と兄弟がいて、その兄弟をコピーして作ったロボなんですね。
この兄弟、年長の兄二人と、もう一人の弟少年がいて、この少年の方は拉致されずに地球に残っているのですが、家族のいなくなった弟くんが可哀想なので、兄二人の代わりとして、かつ地球を侵略から守るための戦士として、キョーダインが送られてきた、と。
それまでのよくある話だと、兄二人が改造されたりしてキョーダインになるのでしょうけど、本作では、兄二人とキョーダインは完全に別個体。

まあ、家族を拉致された少年にとっては、兄さんの代わりとして現れたロボ2人に戸惑いながら、「お前たちなんか兄ちゃんじゃない」とツッパねるシーンもあって、それでも懸命に兄の代わりを務めながら戦うロボのドラマを描く回もあって、なかなか感動的なのですが、
最終回では、兄二人が戻ってきたことで、自分たちの役目は終わったと考えたキョーダインが敵の要塞に突っ込んで自爆して散るエンディングもあって、ジャイアントロボの伝統を受け継いだ形。

これも、まあ、ベイマックスの原型だと感じさせる設定だな、と思いつつ。

さて、特撮に寄り道しましたが、アニメに話を戻すと、それぞれ個性あるロボット群ですが、後への影響の大きいものだと、「ガイキング」と「コン・バトラー」になりますね。

前者は、母艦の大空魔竜を中心とするチーム構成のロボット物。主人公メカのガイキング以外に、恐竜モチーフ(この時期の流行ネタの一つ)の空陸海の支援メカ3体、そしてロボ以上の戦闘力を持つ大空魔竜で悪のゼーラ星人・暗黒ホラー軍団と戦う話。
まあ、このゼーラ星を率いる大帝ダリウスの正体が、星を管理する役割を与えられた狂ったコンピューターということで、キャシャーンに続く機械の侵略テーマを内包しているわけですが、外見的にはただの魔王って感じで、機械っぽさはあまりなかったですね。コンピューターなのに、すごく感情的ですぐ怒る首領でしたし。

そして、特撮同様、チーム戦が流行の時期に、当時究極の5機合体ロボを成し遂げた作品がコン・バトラー。
この作品の影響は非常に大きいですが、3点にまとめると、「敵に美形ライバルを配置して、ドラマを盛り上げた」「ヒロインも、ただの支援役ではなく、メインロボに乗り込むチームの一員になった」「最終決戦の際に、敵側の星に革命が起こり、軍事政権が打倒されて、地球との講和で平和的に幕を閉じた」ことでしょうか。
特に最後、これまでのロボ物では、侵略者を全滅させて話をまとめることが多かったのが、「革命による政治体制の変革と和解」という類型を示したのは、バトルドラマの幕引きとして大きい、と思いますね。

まあ、コンVの場合は、最終回で唐突に「敵の母星で革命があったので、侵略の前線にいる者たちは母星から見捨てられたため、やむなく最終決戦に出向いて来る」という展開で、革命の詳細が描かれることはなかったのですが、翌年のシリーズ続編ボルテスVにおいて、その革命劇と、それを支援する主人公側のドラマが詳細に描かれて、傑作大河ドラマとの評価を獲得するわけですが。
ともあれ、単なるバトルの連続で終わらない、物語の縦糸をきちんと示すことで、女性や年長のロボットファンも大いに獲得した作品シリーズの第1作、と。

そして、AIロボ的には、味方側のサポートをするマスコットロボのロペットがポイント高いですね。デザイン的にも、赤いボディと、チームメンバー5人の脳波を測定する5つのメーターで、明確にアナライザーの後継者ですし、チームの体調管理や戦況分析、さらにコーヒーの給仕など非常に有能なサポートメカ。声も、野沢雅子さんですし、戦えば戦闘力も高そうな声ですね。金色のオーラを放って、スーパーロペットとか(笑)。

コンVは後の合体ロボと違って、5人の脳波が揃って、ロペットが「コンバインOK、コンバインOK」とサインを送らないと合体できないのもポイント大きいです。
サポートロボによる合体指示が出て、みんなで「レエッツ・コンバイーン」と叫んで、主題歌アレンジの合体BGMが流れて、おなじみのバンクシーンによる合体シークエンスが続き、最後に「コン・バトラーV」と名乗りを上げるまでが一連の様式美。

一方、敵側も、前半のオレアナ&ガルーダ編がロボ物的にはポイント高いです。彼女らは、キャンベル星人の先遣隊でしかなく、実は全てが機械化された部隊。後半には、その黒幕であった女帝ジャネラ率いる部隊が出張ってくるわけですが、そちらは類型的な悪党(わがままな女王と、知謀派幹部と、武闘派幹部って構成はタイムボカンの3悪にも通じる)で、しかも最終話では前述の通り「侵略活動にかまけている間に、母星で革命が起こって」というオチなので、威厳も少なし。

一方、前半のオレアナは、悪の女神像ボディに宿り、息子のガルーダに侵略を命じる、どこか人間離れした神々しい存在に演出されていました。声も、野沢雅子さんですしね(笑)。
って、銀河鉄道999の星野鉄郎くん(声・野沢雅子)は、機械の体を手に入れるために999に乗っていたのですが、実はその2年前に、敵味方双方のメカ役で出ていたという。

で、オレアナは、女性天才科学者が自分の意識を女神像に封じたロボットだったわけですが、息子のガルーダには「お前は生身の身体だから、しっかり身をいたわれ」と表面上は優しい声を掛けていたわけですね。
で、美少年キャラのガルーダは、母親の愛情を感じながら、地球侵略に勤しみ、ライバルの主人公と正々堂々と一騎討ちしたりするほどの好漢だったりするわけですが、自分に想いを寄せるロボ娘の健気な愛情に対し、「ロボット相手に、報われない愛を向けることはできない」と袖にしていた流れ。
しかし、ある時、そのガルーダが、自分のためにコンVを倒そうと決死の突撃を敢行したロボ娘を修理するために、ロボット工場に入ったところ、そこには自分自身の失敗作ボディがいっぱい保存されていて、自分自身も母の作ったロボットでしかなかったことを悟るわけです。

自分は生粋のキャンベル星人であると信じ、ロボットを見下していた誇り高き将軍が、自身もロボットであることを知って、それを陰で嘲っていた母親を倒し、ロボットの誇りをかけて、コンVに最後の決戦を挑むドラマが中盤の盛り上がりどころで、AIロボットを語る上では忘れられないキャラだったな、と思います(スパロボでも、しばしば題材にされましたしね)。
この悲劇の敵美形ライバルの存在が、当時の女性のロボアニメファンを増やしたわけで、これも後のガンダムのシャアに通じる系譜と。

最後に、この年のタツノコ代表のゴーダムをば。
あまり語られる機会は少ないのですが、女性リーダーの少年チームと、それをバックアップする博士の頭脳を宿した要塞ロボット・ゴーダムが地底人と戦う物語です。
まず、女性リーダーというのが先駆的ですね。まあ、だからこそ自分も含む男の子のロボットファンには、あまり受け入れられなかったのですが。
ゴーダムも、がっちりした寸胴体型のロボットで、パワフルではあっても、あまりスタイリッシュなデザインではなく、同じマグネロボ系の鋼鉄ジーグや、そちらの続編のガ・キーンに比べて、格好いいとは言い難いです。まあ、テッカマンのペガスも似たような寸胴体型なんで、タツノコロボの特色と言えば納得なんですけどね。

それと、タツノコの作風は、ロボがメインではなく、あくまで人間ヒーローが主役で、ロボはそれをサポートする相棒感覚。
ゴーダムも、メインは少年少女たちの操る小型メカを駆使したアクション物で、ゴーダムはあくまで彼らがピンチの時に駆けつける助っ人的な存在。まあ、子供をフォローする保護者なわけですな。

でも、その保護者ロボが、内部に工場を備えていて、強化パーツや小型メカをいろいろ作ってくれる設定で、実はこれが翌年のヤッターマンにつながる流れ。
ゴーダムの設定をもっとギャグ風味にして、少女リーダーの設定を改めて、少年少女の2人体制にしたのがまあヤッターマンですが、一応、ガッチャマンとヤッターマンの間をつなぐミッシングリンクということで紹介。

今回はここまで。

Re: 3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/02 (Thu) 14:42:23

 NOVAさん、どうもです。

 ご解説のほうですが、面白いと思うものを説明するときの感じが出ていて、楽しそうな雰囲気が伝わって来る感じです。放映当時に面白いと感じられ、今またスパロボで楽しまれているからかな、と思ったりしています。
 スパロボのお話も、もしNOVAさんのお気が向けばですが、お伺いしてみたいところです。ジャンルが別ですが、ドラクエビルダーの話も興味深かったですし、私もゲームは(最近あまりやってないけど)好きなわけですし。

●タツノコの大真面目ネーミング

 脱線にして余談ですが、タツノコ系の話からちょっと思い出したことがあります。今回だとゴーダム、未見なのでちょっとネットで調べると、ウィキペディアの解説で「ああ、タツノコっぽい名前を付けてるなあ」と。

 まず、「ゴワッパー」が「小童(こわっぱ)」から来ていますよね。その他にも、オヤジギャグのダジャレみたいのがありました。

 地底軍団ドロンジャー(泥棒? ドロンする?)、皇帝ジゴクダー(地獄だ?)、ネンドロイド(粘土なのか? 今はフィギュアでそんなんあったな)、チテイバー(地底だからか?)と、まあなんと言いますか(^^;。

 ガッチャマンでは、最初に番組名を耳にしたとき「ガッチャって?」と思い、ギャグものかと思ったら、えらいシリアス。その割には、劇中の重要国家の名前が「ホントワール国」(ホントはある国なのか?)などと。

 テッカマンもそうですね。「テッカマン」は最初「鉄火巻き」のもじりかと思ったら、「鉄仮面」のもじりだそうで、まあそれならという感じです。でも、味方になる宇宙人が「アンドロー梅田」(アンドロメダ?)、敵組織が「悪党星団ワルダスター」(悪だ+ster?)といかにも悪そう、地球へ来たのが「首領ランボス」(まあ、ボスなんだろう)で、特殊兵が「宇宙忍者シノビーノ」(忍者は忍びと言うもんねえ)、とふざけてんのかと思うようなネーミングでした。

 ぱっと思い出すものだけでもこれだけあり、キャラ名とか細かく見ていったら、もっとあるはずです。もしかするとタツノコ特有のものではなく、70年代はこういうぶっ飛んだものでも受け入れられたのか、むしろ好まれたのかもしれません。石森系では、「キカイダー」(機械だ)に「ハカイダー」(破壊だ)ですし。

 しかし慣れとは恐ろしいもので、「なんだ、その名前は」とひっくり返りそうになったのはほんの一時、すぐにおかしいと思わなくなり、続いてカッコいいと思うようになってしまいました(^^;。

●ロデム&フレンダ―

 今頃になってふと気がついたんですが、もしバビル二世を今リメイクしたら、ロデムは流体金属ロボットという設定にされるんじゃないかと思いました。ターミネーター2で一躍有名になりましたからね、流体金属ロボット。

 フレンダ―ですが、フィギュアなどをネットで探して見ても、可動型のフレンダ―はあるものの、原作の支離滅裂に近い変形(^^;)をするものは、さすがにありませんでした。こちらも、もし今リメイクされるとしたら、骨格を持つ流体金属ロボットならあり得そうな設定かなと思います。

 最近ですが、TVの折り紙についての特集番組をTVで観ていると、「数学的には1枚の紙を折って、どんな多角形(ロボットみたいに複雑なのを含む)でも折れる」なんて言ってまして。実際にコンピュータで折り方を計算して紙に折れ線をプリンターで印字、折ってみたら人間業でできそうもない形に折り上がっていました。

 となると、曲線的なロデムは無理にしても、フレンダ―ならなんとかなるんじゃないかと思えます。キャシャーンがフレンダ―に声をかけると、フレンダ―がいったん一枚の平たくて四角い金属板になり、そこからえっちらおっちら折れて行って、変形が完了するとか(^^;。
(フレンダ―に限らず、ゴツゴツしたロボットなら、どれでも同様にやれるはず。)

 でも色が難しいかなあ、変形と同時になんか色使い変わってるみたいだし、それにガラス部分とか(いや、たぶん問題はそこじゃない)。

----------(追記:3月2日)----------

 無駄に返信を増やさないよう、追記で少し。60年代話でふと思い出したことがあり、下調べすると「ああ、だからだったのか」ということが出て来ましたもんで、追記(脱線しまくってるなあorz)。

●女の子のお陰

 なんのことかと申せば、リカちゃん人形ですね。60年代後半に売り出され、ヒット商品となり、今も人気を保っている「着せ替え人形」です。当時にしては、かなり先進技術的なおもちゃで、私ら野郎向けおもちゃとは(おそらく同価格帯でも)段違いの高品質商品でした。

 類似の先行商品にバービー人形があります。調べてみると、バービー人形は最初は日本で製造して輸出していた商品だということが分かりました。それでピンときました。「そうか、バービー人形を米国と共同開発し、そのノウハウを使ったから、あのリカちゃん人形が作れたんだな」と。

 男性向けのGIジョーなんかだと、ポーズがいろいろ取れないと、さまにならないわけですが(小銃構えて立ったり寝たり、ジープに乗ったりとか)、女児向けの着せ替え人形なら可動性はあんまりなくても大丈夫。衣服を着せて楽しむわけで、小さいマネキンみたいなものですね。可動性が低くてもいいなら、その分コストダウンできる(それでも徐々に可動性を増していってはいる)。

 そうだしても、リカちゃん人形は決して安くはなかったはずです。買ってもらえるとしたら、やはりクリスマス商戦のときくらいでしょうか。60年代当時ですと、男児は外で遊ぶものと思われており、安いボール持って友達と走り回ってれば、あまり退屈はしなかった。でも女児はそういう遊びをしないものとされており、家で遊ぶのが主だった。しかし家には遊ぶものがない。

 そうなると、女児には家で遊べるおもちゃを買い与えたくなるのが親の気持ちですね。しかし、人形はせいぜい年に1回しか買えない。ですが、そこが「着せ替え人形」のねらい目でもあります。本体よりずっと安い衣装やアクセサリーなどを付け替えて遊ぶことができます。

 当時ですと、縫製ができる主婦も多く、内職で洋服を作る人も少なくありませんでした。オーダーメイド(テーラーメイド)というわけですが、決して今のように値が張るものではありません。よそ行き用の意匠を凝らした服だと、デパートで売ってる既製品はバカ高く、街の洋服屋さんで売ってる既製品では安物感が目立つ。ちょっと腕のある主婦が家事の合間に縫う程度の服でも、価格面、品質面で充分勝負になったんですね。

 そういう家庭内の縫製力みたいなもんが高かったので、リカちゃん人形のお手製の着せ替え服もあったはずです。もちろん、買うより安い。親のほうだって、手製ならばリカちゃん人形の既製品の服を買うより安く、我が子がそれで満足してくれるなら、親子でいわゆるウィン-ウィンとなります。

 こういう背景があって、リカちゃん人形がよく売れ、60年代末にはトップセラーになったんだと思います。余裕があれば、家財道具、果てはドールハウスなんかも徐々に買いそろえる人も出て来ます。そこまで行くと、高級おままごとみたいなものだったのかもしれません。

 これはもちろん、おもちゃ業界にお金をもたらすわけで、おそらくは男児向け商品の開発、販売に資金の一助になったんじゃないかと思います。当時の男児としては、「ちぇっ、女の子ばっかいいおもちゃ買ってもらいやがって」といったところですが、その後に潤沢に男児用おもちゃが普及価格帯で出てきたのは、実は知らないうちに恩恵を受けていたのかもしれません。

Re: 3月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/03/05 (Sun) 16:16:18

3月に入って、そろそろ今年度の仕事にもゴールが見えてきて、来年度の準備を考える頃合いです。
ここで話しているオルフェンズと絶狼も終盤に入って、来月以降はどうなるかな、と気にしてみたところ。絶狼の後は、また牙狼の別シリーズをやるだろう、と思い込んでいたのですが、どうやら違うようです。
一応、アクションドラマで、主役も仮面ライダーWを務めていた人らしいので、全く違う方向性ということはないのですが、SFとかファンタジー方面か、それともリアルな方向で刑事や探偵ドラマの方向か、詳細を気にしつつ。

★絶狼

まずは、オープニングキャストを見て、竜騎士もカゴメ(花罪)も出ていないことを確認して、あまり盛り上がらない回かな、と思いましたが、予想よりは楽しかった回。

前回生まれた竜の幼体(ループと名付けられる)とアリスの交流劇と、虫の群体を操る女ホラーの事件との、二つの筋立てで構成。
どちらも、全編CGを使いまくりの映像で、手が掛かっているなあ、と。

アリスはひたすらCGのループとの交流シーンなので、撮影時は一人芝居ばかり。これが下手な役者だと、人間相手とは違ったぎこちない演技になりがちですが、彼女の場合、人間相手がすでにぎこちないので、CG相手でも普段どおりで違和感がなかったという。
人間のアリスよりも、CGのループの方が演技が上手で、可愛らしいという効果も。アリスには感情移入できなくても、ループには感情移入できるという。

一方の女ホラー。
エロい虫使いで、あっさり倒されるのかなと思いきや、虫の集団をバトルで攻防ともに駆使して、しかも剣で切っても群れが拡散するのでトドメが刺しにくい。烈花の術の援護があって、ようやく本体を倒せたものの、大量の小虫が残っていて、そこにループの火炎で始末をつける形。

CGとバトルの比重が思ったよりも多くて、楽しめた回。まあ、一期や竜騎士との前の決戦回みたいに体術を駆使した派手なアクションシーンではないのですが、CGバリバリの変幻自在な映像演出が今期最高だったかな、と思える良回。

で、次回予告では、竜騎士も復活して、順調にクライマックスに入るんだな、と一安心。
カゴメについては、まあ、復活してもしなくてもどうでもいいか、という気になってます。でも、妖精の花罪があるこれでフェードアウトするのも締まりがないので、妖精の活躍ぐらいは期待したい。

★玩具レス

ロデム=T1000の液体金属説は、なるほどと思いました。どうして、自分はこれまでその関連に気付かなかったか、と目から鱗感も。

一方、フレンダーについては、形態変化もすごいですが、質量の変化も大きいですね。猟犬サイズから、キャシャーンが登場する乗り物サイズまで巨大化しますから。

ロボじゃないので話題には出しませんでしたが、キャシャーンの後のタツノコヒーローに、『破裏拳ポリマー』という作品がありまして、特殊スーツに身を包んだ探偵助手が犯罪組織と、肉弾戦で戦う内容なんですが、このスーツが凄くて、単なる肉体強化や防護機能だけでなく、「フレンダーみたいに複数のマシンに、ポリマー自身を変形させる機能」が付いているんですね。
つまり、人間がジェット機や潜水艦、ドリル戦車なんかに変形するわけで。なお、変身者はただの人で別に改造されているわけじゃありません。本当に強化服の力だけで変形できてしまうという。
で、その『破裏拳ポリマー』が今年の5月に実写映画で上映されるので、この変形機能がどう映像化されるのかな、と期待してみたら、変形はなしで、ただの拳法アクションになったらしく残念(アクションレベルは高そうなんですが)。

ちょっと寄り道しつつ、リカちゃん話にもレス。
話題に出たので、こちらもwikipediaその他で調べてみました。バービー人形が30センチ大のサイズで、日本人や日本住宅は大きすぎたので、サウンサイジングして20センチほどにしたのがリカちゃん、と。
つまり、外国製の高級玩具を庶民にも買える手頃な商品にアレンジしたわけですな。

リカちゃん登場が1967年。
それを生んだ玩具会社のタカラ(現タカラトミー)は、60年のダッコちゃんブームを作ったことをきっかけに、それまでのプラスチック加工会社から、玩具主体の方向に切り替えたそうで。
さらに、海外の玩具会社との提携をしばしば行い、その一つが1968年にアメリカンボードゲームの和訳版として売り出した「人生ゲーム」。

後年はバンダイのライバルとしてタカラを見なすことが多かったですが、実際はタカラが老舗で、バンダイは後発の会社。
バンダイがキャラクター商品メインの子会社ポピーを立ち上げて、超合金ブランドを立ち上げてブームを生み出したことから、老舗のタカラもいろいろと対抗作を生み出しつつも、テレビ番組とは関係ない独自企画もいろいろと模索していたのは、老舗ならでは。

男性用の人形として、K.Kさんは、GIジョーを挙げていましたが、その後、72年の変身ブーム真っ最中の時期に、タカラは「変身サイボーグ」を売り出しています。これは男の子用の着せ替え人形で、素体人形に「仮面ライダー」などのヒーローコスチュームをまとわせるコスプレ玩具。
そこから、さらにオリジナルSF設定を組み込んだり、人形をさらに10センチほどの小さいサイズにして、「人形と一緒に遊べるマシンやロボ」といった流行のメカ要素を投入したシリーズが、ミクロマン、さらにダイアクロン。

その後、このダイアクロンに出てくる変形マシンを海外の玩具会社ハズブロと提携して新企画にしたのが、80年代に始まったトランスフォーマーで、人形遊びに端を発するロボット玩具の発展史というのも、なかなか興味深い話題になりますね。

なお、女の子向きには、着せ替えメインのリカちゃんとは別に、ギミック付きの住居玩具をメインにした「こえだちゃんと木のおうち」シリーズが後に作られて、
うちの妹なんかは、ぼくの持っていたミクロロボットと組み合わせて、おままごとをしていたような記憶が(笑)。ミクロロボットが学校の先生役で、こえだちゃん人形を椅子に座らせて、授業をやっているようなイメージを思い出します。

とりあえず、今回はここまで。
ロボット史の続く77年は、ちょうど今から40年前で、『スターウォーズ』が向こうで初公開された年に当たりますね(日本初公開は翌78年。同年に『スーパーマン』も公開されて、日本中が一気にSFヒーロー祭りになっていった感)。
しかし、40年後も、スターウォーズとかスーパーマンが旬の話題として語られるとは、当時のアメリカ人も想像していなかったろうな、と思いつつ。

Re: 3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/06 (Mon) 18:59:54

 NOVAさん、どうもです。

 絶狼の後番組が牙狼シリーズでないとのこと、私のほうでもネットをちょっと見てみると、「CODE:M コードネームミラージュ」というタイトル、内容はNOVAさんご紹介の通りでした。まだ詳しい情報は出てないみたいですね。牙狼の新シリーズか再放送を期待していたので、ちょっとがっかりです。でもまあ、面白い実写特撮ものであってくれれば、それもいいかなあとも思えます。ふたを開けて観てからですね。

●絶狼

 前にNOVAさんにOPの重要事項、すなわちキャスティング情報があると教わり、私も注目してみたんですが、仰るようにカゴメも竜騎士エデルもなし。うーん、そうなのかと思って観始めました。しかし、バトルなどの映像や設定的にはなかなか見応えのある回でした。

 冒頭、暗い中に女性の顔などがさまざまな角度で走馬灯のように映し出され、この後のシーンからすると、ベッドシーンをイメージ映像的に挿入したみたいですね。牙狼1期のデジタルリマスター再放映のコメンタリーでは、ヌードを出しにくくなったと言ってましたから、その手のシーンは制作も工夫しているようです。

 セオリー的に(^^;)この女性はホラーかなと思ったら、その通りで、相手の男はたちまち食われてしまう。ホラー女性が子供がざっと1000匹と言うとおり、無数のメタリックな昆虫みたいのがわらわら出てきて、ですね。ラスト近くまで、「この小さいホラーは本体の使い魔か、いやもしかしてこの群体ホラーみたいなのの中に本体があるのか」などと考えつつ観ておりました。

 で、アリス。卵から孵った竜にループと名付け、とのん気にうろつき回っとります。なんとなしにストーリーを追っかけて観ていましたが、NOVAさんのご感想の、

> 彼女の場合、人間相手がすでにぎこちないので、CG相手でも普段どおりで違和感がなかったという。

を拝読して、思わず大笑い(^^;。確かにその通りだわと納得です。そうか、だから今回は演技があまり気にならずに観ていたのか、ということですね。

 一方、竜のループですが、かなり滑らかな動きだと感じました。またたきしたりといった小技もさることながら、他のメカ的使い魔(義竜)や、今シリーズのメカ的な雰囲気のホラー、あるいは牙狼1stで出てきた機械(森で出てきた奴ですな)などと異質な感じの動きです。

 竜ループが異質というより、それまでのメカ的なものの動きが、なんとなくギクシャクというか、古いコマ撮り特撮(パペットアニメ等)の動きみたいな感じだったように思います。おそらくわざとやってたんじゃないかと。洋画ですとスターウォーズからはパペットアニメが実に滑らかに動くようになったんですが、前にTVの解説番組によれば、コマ撮りのときにわざとブレを入れて滑らかに感じられるようになったんだとか。

 竜ループもそういう滑らかな動きでメカ的な雰囲気を消したんじゃないかと思います。いかにも生物みたいに見えるように。それ以前のものだと、わざと滑らかにせず、メカニカルな雰囲気を出していたんでしょう。そういうメカニカルな雰囲気があったのを使った演出というわけで、なかなかうまいと感じました(もしかすると単に考えすぎなのかも、)。

 それはそれとして、本編では竜ループがリンゴを次々と吐き出したりする。日本の神話で、ある女神が口(を含む体の穴という穴)から食物を吐き出すというのがあったのを思い出しました。大地の恵みの象徴の神ではあるんですが、それを見ておどろいた男神に殺されてしまう。もしもその手の神話を下敷きにしてたりすると、ちょっとループの今後に不安がよぎります(これももしかして考えすぎで、盗んだリンゴを大量に隠し持ってただけかも ^^;)。

 今回は生まれたばかりの竜ループの可愛さを強調していますが、ラストで見せた能力もさることながら、成長して独り立ちできる頃になると、手に負えないモンスターになる可能性があるなと考えました。普通の動物でもよくあることです。小さいうちは言うことを聞く動物は多いですが、成長すると本能に従って行動し、制御できなくなることが多いです。人間相手以外でも、狼の子どもと小鹿が仲良く遊んだりしますが、成長すると食物連鎖ですね。犬や猫を含む家畜動物は例外的な存在ですね(猫は人間を支配するよう進化した動物と思うけど割愛 ^^:)。たぶん、ループが竜の本能に目覚めたとき、大事件となるはず。

 CM後のBパート、また冒頭のホラーが出てきて男をたぶらかし、餌にしようとする。それを察知した零が追う。烈花は零に代わってアリスの追跡へ。ホラーが男を襲おうとしたそのとき、例の如く(^^;)零が助けに入り、バトルへ。壁に剣を付けて火花を出しつつ歩いてくるという演出、なんだか久しぶりに見たような気がします。

 今回のホラーの群体使い魔、ジョジョの重ちーのスタンド能力みたいな感じもしますし、集合して様々に形態になるところは映画ベイマックスのマイクロボットのような感じもしました。このホラー、便利なもの持ってやがるなあ。ホラーが群体使い魔を鎧のように装着すると、零も鎧召喚、バトルになりますが攻めあぐね、残り73.6秒で鎧解除、ホラーは逃げてしまう。シルヴァの分析によれば、攻撃を先読みしてたのか。

 一方、烈花はアリスを発見、竜を回収しようとするも、捕獲のために張った結界を竜が突破、竜にもアリスにも逃げられてしまう。じわじわと竜の力を出してきた感じですね。竜はアリスと再会するも、何かに気がついて走り出す。その先には件のホラーが。アリスって、つくづくホラーにたどり着く癖があるな(^^;。そして零がまたも危機一髪のタイミングで救いに来ると。

 烈花も駆けつけ、対ホラー2回戦。が、今回は零がホラーの攻撃先読みの謎を解いていた。烈花に陽動の攻撃をさせておいて、群体の中の1匹を剣で突き刺すと、そいつに目があった。群体の中に目があったんでしたか。なるほど、違う角度からも見てたから、動きを把握しやすかったわけか。目の小ホラーが死ぬと、他の群体も飛び去っていましたから、目のホラーが全体を統御する脳みたな役割もあったのかな。だとすると、女ホラーと群体ホラーは別々のホラーで、共生関係にあったんだろうか。

 ともかく攻撃を先読みされなければ問題無し、今度はホラー本体を一閃すると爆発四散、残っていた一部の群体ホラーがそばで見ていたアリスに襲い掛かるも、竜ループが咆哮で叩き落とし、ブレスで焼き払ってしまう。生まれたばかりでこれでは、やはり恐るべき力を秘めているんでしょうね。考えたら当たり前か。昔々は竜騎士の力となってホラーを倒しまくってたんだもんな。

 竜ループはつむじ風のようなものを巻き上げ、アリスとともにその場から消え去ると、離れた森らしき場所に出現、というところで次回へ。次のタイトルは「伝説」で、何かの秘密が明らかになりそうな感じの題名です。NOVAさん同様、次回予告に竜騎士が映ったことで、私もちょっと安心です。

 でもカゴメ(や花罪)もいないんだよなあ。そう思って妄想をたくましくしてみて、はたと思ったことがあります。カゴメと花罪はなんで同じ役者さんなんだろうと。費用節約というのは措いといて(^^;、もしかして今までのカゴメは実は妖精が成り代わっていて、花罪のほうがカゴメなんじゃないかとか。うーん、ちょっと無理あるなあ。でも、そんな妄想をついしてしまうくらいカゴメの退場に納得いってないということで。

●鉄血のオルフェンズ

 冒頭が先週ラストのところからと、かなり辛い繰り返しを見せつけてきましたね。先週になかったのは、三日月がどうやら無表情で激怒、「お前、消えろよ」と言うシーン(相手はジュリエッタですよね)。がしかし、この後の展開からすると、このシーンはやはり必要だったような気がします。

 次の展開とは、シノの突撃という単発の攻撃だったのではなく、突撃の盾にした戦闘艦ホタルビを自爆させ、仕掛けておいたチャフを散布する戦術ですね。なるほど、

1.もしラスタルのいるブリッジを潰せれば、チャフで通信途絶して統制が取れなくなった敵艦隊と接近の混戦に持ち込む。
2.もしラスタルを討ち取れなかったら、チャフで混乱した隙をついて撤退。

という二段構えにして、シノの攻撃の成否を問わず継戦する作戦を立てていたのか。先週、かなり鉄華団側の動きをやけくその破れかぶれみたいに考えてしまいましたが、ちょっと見直しました。でも、その作戦を立てたのはおそらくシノ、敵が混乱すると知ってて逃げなかったのは、やはりあまりにも悔しかったんだろうか。なんとかこらえて、逃げて欲しかったなあ。

 一方、三日月とジュリエッタ。三日月は撃破する気はあっても、とどめを刺す気がないような印象を受けましたが、ジュリエッタのほうが食らいついて離れない。機体が大破し、ジュリエッタ自身も血まみれの重傷を負っても放さない。

 ジュリエッタは自分が弱いと思ったことに加え、ラスタルへの忠誠心で死んでもいいから命じられた任務を遂行したいみたいですね。それで思ったのは、ラスタルは孫子の兵法通りの将なんじゃないかということ。孫子では兵士については、死ぬ気を起こさせる工夫をいろいろ解いています(恐るべき書物です、どんなホラーよりも怖いほど)。ラスタルがジュリエッタに施した心理操作は、まさに孫子通りと言えるような気がしました。

 結局、三日月は瀕死のジュリエッタを蹴飛ばして去り、この後、ジュリエッタはどうなるかと思いましたが、ガエリオに救助されて、何とか帰艦、重傷ながらも一命を取り止めると。これで自分でもちょっと驚いたんですが、「おお、ジュリエッタ助かったのか、よかったあ」と割と真剣にほっとしました。いつの間にか、かなり思い入れが生じてたみたいです。

 ジュリエッタは結局助かりましたが、重要人物としては石動がマクギリスを庇って戦死。いつも冷静な石動ですが、コロニー出で社会的に冷遇されてきて悔しかったというのが、そこまでする動機だったみたいですね。ポーカーフェイスの裏の激情を見たような気がしました。この人がいなくなると、なんだかドラマに大きな穴がぽっかり開いたような気がします。

 CM後のBパート、やはり今週もザックだけが一人、鉄華団の方針に不平を鳴らしています。最後の戦いのつもりでやったんだから、勝敗に関わらずもうやめようと。戦力的にもMSが半減、戦闘艦も1隻失いましたしね。個人的には順当な判断だと思いますが、ザックが言うとなぜかなんだか説得力を欠いてしまうんだよなあ(^^;。ユージンに一喝されると、すぐ謝っちゃうし。

 鉄華団の雰囲気は戦闘前と違って、思い切り暗く、戦意低下してますね。そんな鉄華団のオルガらにマクギリスがはっぱをかける。火星支部にはまだ戦力があると。ユージンがそんな小勢ではどうしようもないと返すと、鉄華団は小勢で大兵を破って来たとか言い出す。らしくないと。しかも敵が火星に進撃するのなら、相手は補給線が長くなる弱点が生じるとも。要はこっちが土地っ子だから勝てるってか。うーん、前に火星の王と言われて実はこき使われるなんて話があった気がしますが、まさにそんな感じになってる気がします。

 それはともかく、敵も味方も戦闘の合間の一時の休息で、各人各様の気持ちの整理でしたね。シノへの回顧なんかも。その中で印象に残ったのは、ジュリエッタでした。次の台詞ですね。

「強くあればどのような強さでもいい。もうそうは思いません。私は人として私のままで強くなります」

 三日月を意識してのものでしょうね。人間的であることを捨てれば強くなることは分かりつつも、そういう道へは行くべきでないと思った。だけど、強くなるのを諦めてはいない。いないけれど、限界があることも分かっているような印象も受けました。最初に天然風で登場したときとは、えらい違いです。さきほどジュリエッタに思い入れが生じていたと申しましたが、こういう成長面に惹かれるものがあったのかもしれません。

 一方、三日月は成長どころか、寸分も変わっていなかったようです。三日月の次の台詞、

「俺が邪魔する奴らを全部片づけてればオルガの言ったことは嘘にならなかった」

を、オルガは最初から三日月がそうだったと認めています。こういう点が個人的に、どうも三日月への感情移入を妨げているような気がします。

 しかしながら、最も恐るべきはラスタル。マクギリスと鉄華団が火星へ活路を求めるのを予測していて、既に火星支部に手を回していた。火星支部はマクギリスがギャラルホルンを除名されたのを理由に、寄港を拒否、これでマクギリス軍、鉄華団は行く当ても、戦力補充もなくなってしまったようです。いよいよ切羽詰まってしまった。

 というところで次回へ。今週もTVでは予告カットで、ネットで確認しました。タイトルは「生け贄」と、かなり不安を煽るものでした。マクギリスのナレーションで、「やはり簡単には手に入らないか。お前はどうだった、アグニカ・カイエル」などと言ってます。印象的にはかなり独善的、今回の大失態で反省するところなし、といったところ。もう石動もいないしなあ。下手すると部下に背かれて殺されてもおかしくないような展開になっている気がします。

●TV放映の映画

 まず「アナと雪の女王」。ジャンル的には好みから外れるとは思いつつ、人気作でしたし、ネットでの感想でちょっと深い部分があるという情報もあり、期待して観てみたんですが、個人的にはいまいち感じるものがありませんでした。

 もしかすると、ミュージカルであることが原因の一つかもしれません。前から申していた、歌が入ると集中が妨げられるのは歌がBGM的に入るからで、ミュージカルだと歌と台詞が一致していますから、その点は支障になりません。

 ただ、歌で台詞を言うため、ジレンマが生じて感情や思考が迷うシーンでは大味になりやすい難点を感じます。歌を秒で単位長調、短調に切り替えるわけにはいきませんしね。好きな演出の一つがまるで目が泳ぐがごとくに選択を迷うものですので、意思決定が一本調子に感じると、今一つ乗れなくなってしまいます。

 もう一つは「A.I.」で深夜にやってました。録画して観たんですが、あまり感心せず、感動できず。不治の病の子の代わりに(気休めで)作られた子供ロボットが、流浪の果てに心を手に入れるというものなんですが、ロボットであるために感動できませんでした。

 SFとして見ちゃいますから。SFだと、そうなる理屈、理論的なものが、科学考証→SF考証となって、いかにもありそうな気がしないと、どうもやっつけ仕事に見えてしまいます。あれなら、木の人形のピノキオ(もしかすると映画の下敷き題材か?)が心を持ちました、のほうがよかった。

 うーん、期待していた二つがちょっと期待外れでしたということで。もしNOVAさんがご覧になっていて、何らかの印象をお受けでしたら、ちょっと拝聴してみたい気がします。私が見逃している点、勘違いしている点に気がつくかもしれませんし。もしご興味を持てなかったということでしたら、パスということでお願いします。

Re: 3月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/03/07 (Tue) 22:02:35

 だらっとしながらWBCとか前哨試合とか観ていたら3月になってしまいました。たさです。
 さて以前ドラゴンボール関連の話をしていましたがアニメの方も新シリーズに入りましたのでメモがてら現状の世界設定的なものをまとめておこうかと思います。

・多元宇宙と神々
 悟空たちのいる宇宙が第7宇宙という名称であり全部で12の宇宙が存在している設定が追加され、それぞれに管理者として従来いた界王神に追加して破壊神またそれらの宇宙を束ねる上位の神の存在が設定されてます。

・破壊神と付き人(天使)
 従来いた界王神が命の創造神という立ち位置だったことが設定として追加され、対の存在として破壊神が1人と後見役の付き人(天使)も1人その宇宙にいることが設定された(破壊神ビルスと天使のウイス)

 界王神及び界王は旧作から芯人という設定があり界樹とよばれる木になる実から生まれ、存在として神の種族である(通常の実から界王、たまになるレアな実から界王神候補は生まれる)

 対して、破壊神は惑星の神同様に人間(知的種族)の強者から選出される(なおビルスの双子の兄弟シャンパが別の宇宙の破壊神をしてるので担当する宇宙出身の人間でなければならないというわけでもない感じ)
 人間出自ということで界王神に比べ各破壊神ごとのデザインバリエーションは豊富で、破壊神としての仕事をこなしてされいれば人格面も極端にとわれる感じでもないようでこちらも破壊神ごとに多様な感じ(人格面に難ありな界王神もいるみたいだけど)。
 戦士としての通常の攻撃能力とは別に破壊スキルを有してる表現がありギャグ寄りのアラレちゃんとのコラボ回ではあるけど、ゴーストとなって現れたマシリトを魂ごと破壊している。

 寿命に関しては芯人種である界王神が7万5千年ほどなのに対して、本来人間(種族ごとの差はあり)の寿命しか持ち合わせてない破壊神は界王神の寿命と紐付けされることで神としての活動をしている。
 その為立場的に対ではあるけど破壊を担当し本来最強クラスの戦士からスカウトされることから攻撃能力面では破壊神のほうが強い半面、攻撃力で劣るその宇宙の界王神が全員死んでしまうと破壊神も合わせて死んでしまうという弱点もある(未来トランクス編のラスボスのザマスは界王神候補だっためその知識を利用して全ての神々が死んでいなくなった状態になっていた)

 ちなみに悟飯に覚醒能力をあたえた老界王神をZソードに封印していたのはビルスの仕業で会合の席で言い争いになりそのまま封印という流れで、その為老界王神が誰からも干渉を受けないから自分が死ぬことは無いだろうとたかをくくっていたためか、旧作でブウが暴れてかって5人いた界王神が壊滅しそうな時代にも寝てすごしていたという設定(度々目を覚ましては若い頃のフリーザやベジータ王に睨みを効かせてはいたようです)
 なお未来トランクスの時間軸ではその怠慢が悪い結果に働いており、Zソードを抜いたトランクスが武器として使おうとそのままダーブラの唾の石化攻撃を剣で受け止めてしまい石化破壊から老界王神と若い界王神共々死んでしまい寝てる間に死亡という駄目な流れに。

 天使は破壊神の後見役で本来は破壊神に修行をつけたりしている武術の師的な側面もあり天使という名称であっても実質的には各宇宙における最強の戦士だったりはしますが、その宇宙が危機的状況にあっても直接は手をだすことはなく中立を守る立ち位置にある存在(コミカライズの方には説明がしっかりなされていて天使が必要以上に介入するとルール違反ということで後述の全王に宇宙が消滅させられる)
 そのための措置なのか破壊神が死ぬと天使は機能が停止するようになっていて、つまり界王神を殺すことで連動して破壊神が死にその流れで天使が機能停止をするため実質その宇宙は無法地帯になってしまうというある意味宇宙を管理する意味で非効率的なシステムになっています。
 なおこうした設定から地球の神の付き人としてピッコロと分かれていた頃の神のさらに先代の神の時代からいたミスターポポも神の認証を司るなんらかのシステマライズ的な生命体ではないのかという予想も。

・全王及び護衛の戦士と大神官
 全王は全12の宇宙を束ね、ユルキャラのような見た目に反して全ての宇宙を一瞬で消滅させれるインフラの頂点。(ただし界王→界王神の命名規則により全王神がいるのでは?的な予想ネタも)
 なおかって宇宙は18あったが6つは消滅させられている(破壊神の破壊とは消滅はちょっと違う感じ?)
 全王の住んでる神殿には全王他、護衛役の戦士が二人、実務的な立ち位置の大神官が計4人が当初いたけど、この後の未来トランクス編で悟空が未来の全王を連れてきたため全王が2人、護衛役も4人になっている。
 護衛の戦士は無口でとりたてて性格付けがなされてる感じでないけど、大神官に関しては第7、第6宇宙の天使の親が説明されていて(おそらく他の宇宙の天使にも身内がいるかな?)このことから界王神達芯人のような上位の種族だと思われる。全王に関しては生まれの最初からずっと1人で全王だったのか先代がいたのか今のとこ説明がなくその幼児のような言動振る舞いと合わせて何かとまだ謎。

 それ以外にはまだ名前だけだけど龍神ザラマというドラゴンボールのオリジナルともいえるスーパードラゴンボール(神々の言葉では願い玉)を作ったとされる存在がいます。(ナメック星人は願い玉のかけらからドラゴンボールを作ったとのこと)

・サイヤ人まわりの追加設定
 旧原作終了後のスピンオフ的な作品内で成長曲線的に子供の状態が長く続き、その後第二次性徴期を向かえると一気に成長し大人の戦士になるという設定が追加されて、悟空の作品内での成長の仕方に説明がされてます。なので旧原作終了時から5年ほどたった現時間軸でもトランクスと悟天がブウ編のころからさほど背格好が変わってない設定になってます。
 これは戦闘民族としての子供のうちから各惑星に送られる設定とあわせ戦闘能力の低い子供のうちはなるだけ子供の姿で相手を油断させるという説明付けがなされています、そして今度は大人の戦士としての時間が長く続きある段階で一気に老いるとのこと。

 一方悟飯達のような地球人とのミックスの場合生まれながらに強い潜在能力をもつが地球人としての特性も出てしまう為に継続して体作りをしておかないとすぐに鈍って常に最高のパフォーマンスを発揮できないとのことで学者になってから以降の悟飯の説明設定にもなってたりします。

 スーパーサイヤ人ブルー。神の気を体得したスーパーサイヤ人の形態で悟空とベジータがいまのとこサイヤ人としては修得。穏やかかつ気のコントロールのに長けた状態とのことなので悟空は長らく封印していた界王拳との併用が可能(旧アニメで死んであの世にいるときに肉体への負担がないとのことでスーパーサイヤ人と併用した流れを汲んだ設定のようでコミカライズには併用技は出てこないのが残念)

・コミカライズ
 Vジャンプで連載。とよたろう氏作画のほうはアニメと同じ鳥山氏のプロットを用いながらもネーム作業の最終段階まで鳥山氏のチェックがされてるため、キャラの表現が旧原作からの流れに対し自然なのと説明がきちんとはいってるので補完目的で考えた場合正直こちらのほうが完成度が高いです。(未来トランクスがタイムマシンで移動のさいに一年後にまた来たりするさいに未来と過去で同じ時間を経過させないと来れないSF的な理由説明などがしっかりしている。未来といってもパラレル宇宙なのでタイムマシンに一度セットした時間座標をずらしてしまうと同じ宇宙にいけなくなってしまう等)

・ここからは自分が考える考察。
 破壊神は何故本来寿命・強さにムラのある人間(知的種)からスカウトするのか?
→界王神同様に芯人あるいは天使といった神系種族だけで創造と破壊両方やったほうが効率がいいんだろうけど、生命の創造はともかく、生命の破壊のさいに善悪等何を基準にして破壊していくかをその宇宙のことは人間に委ねてみよう的な考えから最低限のバックアップを天使が行い人間から選ばれた破壊神の判断とあわせて宇宙の運営を行っていこうみたいな感じかなと。

 破壊神の破壊と全王の消滅の違い?
→循環論的にみると宇宙には生命のインフラの元となる材料に限りがあるので界王神が創造し生まれた生命が反映しながら増えていくと最終的に多分その材料がつきていわゆる冷えた宇宙になるので、破壊神が破壊を行うことでインフラを保つ役割をしているのかなと、それに対して全王の消滅は宇宙そのもののインフラごと無にしてしまうものだろうと推察。

Re: 3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/08 (Wed) 15:41:38

たささん、どうもです。

 前にたささんからドラゴンボール超のことを伺って、日曜のアニメを観始めたんですが(再開したというべきか?)、最初はちょっととっつきにくかった感じがあります。それもそのはずで、ドラゴンボール、ずいぶんと世界観が広大になってきてたんですね。

 全王というのが特に別格で、二人いるし、どうもわけが分からないと思ったら、一人は未来から来てたんでしたか。そのことを含め、DB超を観始めてから、ちょろちょろとウィキペディアなどを読んではみたものの、多数の項目が羅列してあるもんで、なかなか頭の中に入らず、たささんがまとめてくださったものを拝読して、ようやく整理がつき始めた感じです。

 全王やタイムトラベルについて、あれこれ妄想をたくましくしてみると、「もしかして、量子力学の多世界解釈で、ある程度の説明がつくかも」と思いついたことがあり、ちょっと書いてみようと思います。


●量子力学のエヴェレット解釈

 有名な「シュレディンガーの猫」(未観測の状態では1匹の猫が50%は死んでて、50%は生きていることがあり得るが、どういう状況なのか?)の思考実験に端を発する量子力学の観測問題の解釈の一つです。しばしば「多世界解釈」と同義に扱われますが、エヴェレットのアイデアはちょっと違っています。

 多世界解釈は、コイントスで例えて考えてみます。コイントス前にはコインを投げた後の世界は未来で、まだ観測されていない。その未観測の未来世界は50%がコインが表、残る50%はコインが裏で、コイントス後にはどちらかになる。

 コペンハーゲン解釈ではトス前はコインの表と裏が重なり合った状態だとし、それがどういうコインなのかは説明していません(トス後、表か裏か、どちらかに「収縮」する)。これに対し、多世界解釈では、コインの表が出る世界と裏が出る世界に分岐し、宇宙が2つに分かれるというものですね。

 オリジナルのエヴェレット解釈では、「トス後のコインは表と裏がどちらも出ている状態である、ただし人間が観測できるのは表か裏か、どちらか一方だけになる」というものです。人間の観測が不完全だということですね。もっとも、ある1人の人間でも「コインが表と観測する状態」「コインが裏と観測する状態」の2つの状態があるんですが、表と観測した人は裏を見た自分を知ることはできず、裏と観測した自分も同様です。

 これを敷衍すると、宇宙全体もそういう状況だということになります。あり得る全ての状態を持った宇宙があるんだけど、人間はその中からたった1つの状態の宇宙しか観測(経験)できないということになります。

●12個の宇宙

 もし宇宙に生物、特に脳を持った生物が誕生しなければ、ミクロのレベルの不確定性原理だけに基づいて(電子がこっちにあるか、あっちにあるかみたいなこと)、宇宙のあり得る状態が決まります。非常に機械的に決まるというわけですね。

 しかし、人間みたいに高度な知能に基づく自由意志を持った生物がいると、状況がちょっとややこしくなります。
(自由意志は幻想という論もありますが、単なる確率ではない自由な意思決定があるものとしておきます。)

 コイントスで言えば、トスせずに意図的に表か裏かを決めて、コインを置いてやることができるわけですね。あり得る状態の中から自由意志により意図的に状態を選ぶことができるわけです。宇宙の状態だって、それによって変わってきます。人間により純粋に確率的であった宇宙の状態が、意図的に捻じ曲げられるわけです。

 例えば悟空が「邪悪な強敵を殺す/殺さない」の二択でも、それぞれ状態が2つになります。この辺りはエヴェレットオリジナルより多世界解釈のほうがイメージしやすいですね。二択の選択により、強敵が死んだ宇宙と生き残った宇宙の2つの平行世界が生まれ、それぞれの宇宙が歴史を異にしていくわけです。

 知能による自由意志は単に自由なだけでなく、理性的、思考的でもありますから、ある種の傾向を持つはずです。ですので、上記のような各種の選択にも傾向が生まれます。すると、人間の知能による起こりやすい選択をする平行世界が多くなっていきます。

 とはいえ、最も多い平行世界の特徴(歴史)がたった1つに定まることは考えにくい。正反対やジレンマの二択で悩んで、どっちを選ぶかなんてよくあるわけで、やはり大別しても複数の特徴のある宇宙に別れていくはず。それがDB超における12の宇宙なのではないかと考えてみました。

●タイムトラベルと宇宙間の移動

 DBのタイムトラベルではトランクスが初出ですが、過去を改変しても自分の世界は変わらず、過去へのタイムトラベルは多世界解釈での別の世界に行くだけということが示唆されています。

 ということは、同じくらいに思える年代の別の宇宙に行くというのは、タイムトラベルと同じことかもしれません。12種の宇宙において、ある宇宙から自分と同種の宇宙に行けばタイムトラベルと思えるような現象になり、別種の宇宙に行けば別の宇宙に来たと感じるということですね。

●全王

 人間は多世界解釈における1つの世界(状態)しか分かりませんが、もし複数の世界を同時に認識できる存在がいたとしたらどうなるか。その存在はコイントスでいえば、トスしたコインが表も裏も出ると認識するはずです。これを敷衍すれば、多世界に分岐した平行世界全部を認識できる存在も考えられます。まあ神に近い存在ですね(全知だが全能ではない)。

 コイントスでは人間の論理では、「出たのが表なら、裏ではない」みたいな排他の論理が成立します。「コインの表が出て、かつ裏である」のは矛盾とされます。ところが、全知の存在にはこの論理が通用しません。「出たのが表、かつ裏である」ということが許されます。というか、それしかない。人間には測りがたい思考に見えるはずです。

 そういう存在を考えるには、「多世界を同時に認識する」というより、エヴェレットのオリジナル「あらゆる状態を持った宇宙が1つだけある(が人間には1つの状態しか認識できない)」のほうが分かりやすくなります。全知の存在は、単にあらゆる状態を持った1つの宇宙を認識しているだけ。

 それが全王なのかなと思いました。現在進んでいるDB超の話では、競技に負けた宇宙が消されるということになっています。最初、「全王というのはなんと酷い奴だ」みたいな印象を持ってしまいました。しかし、全王が上記のような全知の存在だとすると、少し話が違ってきます。

●宇宙は消されていない

 全王が消そうが消すまいが(と見えるけれど)、実は全王の宇宙(=エヴェレット的な全ての状態を持つ宇宙)は1つですから、12種のうち、どれかが消えている世界も当然ある。仮に話が進んで宇宙が消去されたとして(あるいは既に消去された宇宙について)、悟空たちは単に認識する世界を変えただけということになります。

 つまり、エヴェレット的な宇宙は何ら変わっていないが、観測する人間が「あの宇宙が消えた」とか、見ている世界を選び変えただけになるわけです。こう解釈すると、全王は酷くもなんともありません。まさにほぼ何もしていない。見せる世界を変えただけになるわけです。

 全王は人間に見せる世界を自由に変えることができるんでしょう。消したりしてるんではなく、何を見せるか選んであげるだけ。

 なんてことを妄想してみたんですが)、本編はどう進むかなあ。上記のような妄想をした結果、全王に対する抵抗感がなくなっちゃったんで(^^;)、素直に期待して観られそうです。

Re: 3月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/03/10 (Fri) 02:07:46

スパロボのせいで、一週間が妙に速く感じているNOVAです。楽しいことに夢中になっていると、時の流れが短く思えるのは、今回も事実のようですね。
おかげで、書き込みタイミングもズレこんだり。

★オルフェンズ

シノの特攻も失敗に終わり、負け戦を悟った鉄華団はチャフ煙幕をまいて、撤退を選択。
ミカヅキを止めようと死に物狂いの戦いを繰り広げたジュリエッタさんは、重傷を負いながらも何とか命だけは助かった状況。このまま散っていくかと思いましたが、生き延びたと。
なお、同じ声の別キャラは、その朝、妄想どおりのピンクヒロインへの変身を果たして大活躍。ニチアサで活躍したから、こっちでは退場してもいいかな、と思っていたのですが、彼女の健気さを見ていると、生き延びて幸い、と思う気持ちが強し。

で、火星に逃げ延びての再起を志すマクギリスですが、この人の無策ぶりにはいろいろ呆れ返りますね。腹心の石動を失って、もう鉄華団以外の自前の戦力はろくに残っていないんじゃないの? と思えてきます。
撤退の判断も、鉄華団任せになっていたし。
パイロットとしては優秀で、かつ策謀家ではあっても、戦術家ではなかったということですね。「フッ、こんなこともあろうかと」というセリフの一つぐらいは言って欲しいですし、「戦いはいつも二手先、三手先を読んで行うものだ」と言ったガンダム界の初代仮面キャラの爪の垢でも煎じて飲むべし、ですよ。

マクギリスを自分は今後、「負けギリス」と呼ぶか、「幕切れス」と呼ぶか、検討中。

一方、ラスタルさんの用意周到さには頭が下がりますな。火星に撤退することまで読んで、そちらも抜かりなく手を打っておく。将の鑑とも呼べます。
こういう経験豊かな老将と、若き天才の知略を尽くした戦いを期待したのですが(そして、知略を越えた鉄華団の火事場のバカ力的な突破力を描いてカタルシスを得ることも)、結局はマッキーが予想以上の無能で、鉄華団の戦いが悲壮感と絶望感溢れすぎるものになってしまい、ここから、どう逆転の目があるのか。
火星で、MAが大量に復活して、ラスタル艦隊に襲い掛かるぐらいしか思いつきません。

あ、ラスタルさんが有能なのは、イオク様を出撃させずに手元に置いていることですね。
イオク様は行動すると、味方に思わぬ損害を与える御仁ですが、実は悪運が強いという長所もあるので、手元に置いておくとお守り代わりになるんじゃないかな。
たぶん、ジュリエッタの妨害でシノの切り札が無効化されたのも、本当はイオク様のラッキー効果のおかげかもしれません。

ともあれ、次回のサブタイトルは「生贄」ですか。誰が生贄になるのかなあ、とドキドキ。

★映画レス

アナ雪も、A.I.もチェックしていなかったですね。
まあ、アナ雪はどういう話か、大筋ぐらいは知っていましたが、多くのディズニー童話同様、女の子向きのおとぎ話以上のイメージを持っていません。
もちろん、これが実写なら、メインとなる女優さんの魅力とかアクション目当てで興味が湧くとも思いますが、ディズニーのCGアニメの女性キャラを可愛いと思えない今の自分にとっては、あえて見たいものではない、と考えます。

A.Iについては、「機械の見せる擬似的な人間性が気持ちの悪いもの」と考える西洋ロボット観がはっきり出ている作品と感じました。
そして、親子の情愛をロボットに代替させる話って、破綻を前提にした設定だとも感じますね。
最初は交通事故で死んだ子供代わりとして作られた鉄腕アトムも、「成長しない息子」にガッカリした生みの親の天馬博士の手で、サーカスに売られてしまったし、この手の話は児童虐待のニュアンスも含むので、好きになれません。

逆に、ロボットを親代わりとして育った子供、という設定の方が、自分のツボを突きやすいかも。
ロボットの持つ人間的な情愛ではなく、人間の側でロボットに寄せる想いの方をテーマにする方が、好みになりやすいと思います。
あと、ロボット視点で物事を描くにしても、情愛ではなく、理論的に世界を考えるキャラであって欲しいな、と思います。そして「本来は論理的に物事を考えるはずなのに、人間の感情に戸惑いを感じて、好奇心からそれを学ぼうとあれこれ行動し、妙な誤解を抱いてドタバタコメディを繰り広げながら、人間性を理解していく、という学習シーン」があれば、当たりだと。

まあ、その過程で学び損なうと、「人間とは何と不条理な生き物なのだ。こんな矛盾した存在は害悪でしかない。抹消すべし」と短絡的な結論を出して、敵キャラ化するんでしょうけどね。

★ドラゴンボール話

たささんの話題に、自分も乗っかってみます。
まあ、最近はニチアサのツイッターで、リアルタイムに感想つぶやいてもいるのですが、今の展開には、あまり乗りきれないでいますね。
懐かしキャラのその後のバトル、という意味での興味はあるのですが、戦う動機とか世界設定の見せ方が、感情移入対象として、ちょっとついて行けないと思ってます。

基本的に、ドラゴンボールの戦う動機って、「ドラゴンボール集めの冒険を邪魔する妖怪や軍隊と戦う」から始まり、「悪の組織の世界征服に立ち向かう」話と、「修行の成果を見せるためのバトルトーナメントを通じて、因縁のライバルと激突する」話をローテーションした流れがあって、
その後、アニメにおけるZ編から、「地球の危機から宇宙の危機にスケールアップする流れ」があり、その後、未来世界からの敵とか、魔神ブウとか、敵のバリエーションを増やすとともに、世界観を多彩に広げていった形。

そして、近年の劇場版の新作アニメから、「上位的存在としての新たな神」を設定し、世界観の拡張を促進させつつ、自分的には訳の分からない方向に突き進んでいるなあ、と思います。

この場合、設定が難解というよりは、物語の登場人物に感情移入するのに必要な「地に足ついた日常的演出」および「守るべきものとか、手に入れたい何かに対する情動的演出」が欠けているように感じて、「バトルのためのバトル」でしかなくなって来ている現状への違和感ですね。

「全王さまを喜ばせるための全覧試合」「負けたら、その世界は消し去られる」というハッタリ効いた設定は、スケールこそ大きいですが、あまり危機感を感じません。
多元宇宙にしても、それぞれの世界の生活をしっかり描いているわけではないので、世界が消えることにも危機感や喪失感を覚えるわけでもないし、
観戦している神様勢にしても、天下一武闘会の時と違って、一般人レベルの観客ではないので、バトルトーナメント物特有の会場での熱気とか、応援している選手への視聴者側の共感とか、「観戦している場の空気への一体感」が、視聴者的には感じられない。
一番の観客である全王様と同様に、視聴者も「これは凄い戦いだ。面白い」と思えるバトルなら、そして「全王様以外の観客がいて、試合展開に興奮するような会場の雰囲気」を描いているなら、素直に楽しい展開だと思うんですけどね。
どうも、冷静にこそこそ話し合う各世界の神様連中だけの描写では、バトルトーナメント特有の熱気は感じられないのが、現状の演出の問題点かな、と。

そして、多元世界ものをやりたいなら、せめて主役の悟空たちが二つか三つの異世界を冒険して、ある程度、馴染みのある異世界キャラを見せた上で、そこから段階的に世界を広げる段取りが望ましいんだけど、
一気に、第九世界とか、第七世界とか、数だけ出して、人間レベルがどうこうと言われても、はて? という状況。

第九世界の人間レベルが低いのは、住人が全員、獣人種族だからなの? とか、あの狼さんたちの背景世界がよく分からないので、世界滅亡への危機感が視聴者的には軽すぎて、何とも言えません。

現状、「世界を滅ぼす能力を持ちながら、個人の楽しみのためにバトル大会を主催している全王」と「強い奴と戦うことが楽しみだ。向かってくる奴は全員倒してやる」と公言した悟空が、悪の魔王みたいな立ち位置で、
それに対して、自分たちの世界を守るために必死になっている各世界のファイター(デザイン的にはモブキャラ集団であって、ライバルとして輝きそうなキャラが今のところ皆無っぽい)という奇妙な構図。

これで、どうすればバトルドラマとして盛り上げていけるのかなあ、と気にしてみたり。

Re: 3月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/03/12 (Sun) 22:59:36

スパロボもそろそろ終盤ですが、春季休みが近づいてきて、その準備なんかで仕事がまた忙しくなってきたので、AI話は、少し延期したいと思っています。

よって、今回は絶狼関係のみ。

★絶狼

竜騎士が復活して、アリスに自分の来歴を語りながら、竜の成長儀式を敢行。もう少しで、儀式が終わる頃合いに、零と烈花が駆けつけ、次回バトル、というところで続きました。

竜騎士の語る昔話が、墨絵を交えた独特の映像表現でいい感じです。牙狼シリーズでは、劇場版の「口牙(キバ) 暗黒騎士外伝」で同様の演出でキバの闇堕ち話を描いておりました。
あと、ハリー・ポッター最終作で、「死の秘宝」にまつわる伝承が語られる際も、こんな感じの墨絵アニメだったと記憶。こういう手法に、何か呼称があるのかな。

ホラーの生贄に捧げられた少年が、竜に命を救われ、共にホラーと戦う竜騎士として成長、ともに歳月を重ねて行った展開ですが、人間を恨むようになった経緯はまだはっきり示されていませんね。
まあ、いろいろと推測はできますが。

アリスはアリスで、孤独な幼少期を送っていたらしく、イジメられたシーンが描かれましたが、まあ、これで変わり者ではあるけれど魔道具説はなし、と考えた方がいいですね。
孤独な自分に、美を感じさせてくれたのが竜の卵で、卵に魅せられたからこそ、世界に美しいものがあり、それを探し求める感性が育まれたっぽい。
「竜に取り憑かれた」と魔戒関係者からは解釈されていましたが、竜騎士サイドに付くわけでもなし、複雑な葛藤を抱きそうな状況。

カゴメについては、回想シーンと花罪役で出て来ましたが、復活の可能性はもうなさそうです。残念。
それでも、花罪が竜の伝承を零たちに伝える役どころを果たし、アリスのところにたどり着くフォローをした点で、重要な立ち位置になった、と。

次回は、クライマックスのバトル展開に突入することを期待。

★コードM

後番組は、近未来刑事アクションという感じで、変身ヒーローではないものの楽しめるかもしれません。
AI搭載の支援車両が登場するようで、人型ロボットではないけど、ナイトライダーみたいなメカギミックを楽しめるといいなあ。

コンピューターなどを駆使した情報収集の末に、犯罪者を特定し、最後にアクションできちんと倒してくれる作品なら、普通に面白そうだと思っています。
2クール物なので、秋まで盛り上がれる話題になってくれることを期待。

Re: 3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/13 (Mon) 09:00:59

 NOVAさん、どうもです。

●絶狼

 OPでカゴメ役の名前が出てるので期待したんですが、回想と花罪でしたorz。竜騎士は復活しても、カゴメの再登場はやっぱりないのかなあ(未練たらたら)。

 さて本編。竜ループと竜騎士にまつわる謎がかなり明かされてきましたね。竜騎士本人の言でしたから、大筋で間違いないんでしょう。

 冒頭、バーで気持ちが沈み込んでるらしいマスターですが、アリスの撮った写真を何枚も見て、あることに気がつく。後で明かされますが、アリスの撮った写真を並べたら、竜の形が浮かび上がるというものですね。このマスターは、まず頭の中で写真を組み立てたはずで、ジグソーパズルが得意なんじゃないでしょうか(^^;。

(3/14 はたと気がついて追記)
 組み合わせ写真で浮かび上がった竜、写真がモノクロであることも手伝って、水墨画風に見えますね。この後の竜騎士の回想シーンも水墨画風で語られています。もしかして、こういう絵柄つながりも狙った演出なのかもしれません。

 続いてアリスの夢の中での回想シーン。70年代の日本の工業地帯を思わせる場所で、公害が垂れ流しの感じに見えました。アリスは幼い頃はずいぶんひどい目にあったみたいですね。ここで話題に出た、アリス=魔導具説を裏付けるような示唆を期待したんですが、特に何もなし。

 目覚めると竜ループがなぜか死にかけてるみたい。水を飲ませても吐いてしまう。このシーンでのアリスがループに言った台詞、

「~私を一人にしないで。私ずっと一人ぼっちだった~」

はよくある物言いですが、個人的には身勝手さを若干感じます。要は「私のために~してね」という気持ちの表れですから。死にかけている人(竜)に言うべきことではないように思えます。もっとも常によくないというわけではなく、自分のことならあきらめるけど、人のためであれば頑張れる人もいますので、使いどころ次第ですね。

 このシーンでは違和感を感じたものですから、その直後にアリスが意を決した表情(のつもりで ^^;)「絶対に死なせない」と言ったのが、なんだかラスボスが怖いこと言ったみたいな感じがしてしまいました(^^;。割れた鏡で手を切って血を飲ませようとか、なかなか怖いことしましたし。

 そこへ竜騎士登場。心臓を吹き飛ばされても、正体不明の生き物が心臓をよみがえらせるみたいで、ほとんど不死ですね。倒しようがないことが示された感じがします。しかし竜騎士の言によれば、竜ループはそのままでは死んでしまうとのこと。竜は案外簡単に死ぬこともあるらしい。ともかく、竜の生きる糧たる邪気を食わさんといかんらしい。

 竜騎士は邪気が溜まっている湖にアリスをいざない、そこへループを放つ。邪気が溜まっているのは魔界に通じているからとのことで、ヤバい湖ですね。少なくとも遊泳禁止にせんといかん(^^;。

 竜騎士の回顧談が始まり、竜騎士が大昔、赤子のときにホラーに捧げられようとし、そこを竜が救って、今度は竜騎士が新たに生まれた竜(名前がノバとのことで、なかなかの偶然の一致 ^^;)を育てて、と長い歴史を簡潔に語ってくれました。なるほどそういういきさつか、という感じで、竜騎士の出自についてはほぼ明かされましたね。

 ここで古い特撮ものをなぜか思い出しました。「怪獣王子」です。怪獣と銘打ちながら、出てくるのは恐竜でしたけど。恐竜に育てられた人間の子どもがブーメランを武器に恐竜と一緒に敵と戦い、というものでした。今話の墨絵風に描かれたシーンで、竜に育てられた子どもが上半身裸である点が似ていたので、はたと思い出したのかもしれません。

 回顧談によれば、竜騎士と竜は成り行きで人間を守って戦うようになったみたいですね。なるほど、人間を守ると誓ってなる魔戒騎士とは違い、契約みたいなものもないんで、気分次第では人間を敵としてもおかしくはなかったのか。牙狼1stの魔に堕ちた暗黒魔戒騎士とは違い、ずっと己のポリシーに従って生きて来たんだろうな。ということは、光の側に戻れみたいな説得などは通じなさそうです。それにしても、人間をなぜ強く嫌うのか、まだ明かされていないエピソードがありそうです。

 零と烈花は竜ループをずっと追ってたみたいですね。バーのマスターから連絡が入ったので戻ってみると、アリスの写真の組み合わせで浮かび上がった竜の姿ですね。マスターの推理ではアリスが竜に魅入られているというもの。組み合わせた写真では、竜の頭に零が乗っているかのようになってますね。

 ということは、竜から零につながることを暗示しているのかな。前の絵の話では女神像の絵も隠された意味がありました。あの絵の秘密が今回の写真の秘密とリンクしたりすると面白そうです。

 竜ループとアリスの捜索に戻った零と烈花ですが、花罪が烈花の懐から飛び出す。覚えた魔導書を宙に映して見せる花罪ですが、便利な特技だし、大変に記憶力いいし。悪用すれば、試験のカンニングはし放題になりそうですから、試験会場への出入りは禁止されてしまうだろう(^^;。

 それはともかく、魔導書の示唆により、零らも竜ループが邪気の補充に向かうと気がつく。ちょっと思ったんですが、魔戒騎士の剣は確かホラーを斬ると邪気を受け、邪気が溜まり過ぎるとまずかったはず。竜だって邪気を補充し続けると、その影響で変質しちゃうんじゃなかろうか。なんだか、生きる糧が毒みたいな感じがします。

 竜騎士がアリスに過去のいきさつを語っているとき、ようやく零と烈花が駆けつけ、バトルとなる。竜騎士のカゴメをあざける言葉に烈花が激高、攻撃を試みるけど簡単に退けられる。続いて零が剣で打ちかかり、というとろで次回へ。ラスト間際の剣と剣がぶつかって火花が散るショット、なかなかカッコいい。本編の記念イラスト・写真集が出たら収録されそうな感じです。第1話ラストの月夜に橋を疾駆する馬車の絵もよかったし、なかなかのセンスで映像作ってる感じですね。

 次回「神殿」は予告映像はバトル主体みたいですが(白く丸い光をバックに暗がりで戦うシーンがカッコいい)、ナレーションは竜騎士の過去に受けた恨みか何かが明かされる予感を抱かせます。絵と声がミスマッチで、ちょっと内容が予想できない気がします。

●鉄血のオルフェンズ

 冒頭、前回ラスト辺りでのマクギリスの火星寄港を拒否する新江のシーンから始まりますが、続きがあって要は「見て見ぬふりをしますよ」でしたか。新江としては、マクギリスが死ぬか、どんな形で生き残るか分からず、不安要素を考慮しての最適解ということみたいですね。

 ちょっと前まではガエリオとともに主役級にすら見えたマクギリスですが、なんだかお目こぼししてもらうような情けなさ、しかも鉄華団との関係ではオルガに主導権を握られたかのようになり、オルガはこの後、マクギリス切り捨てて鉄華団員を救うような動きも見せてました。落ちたものだなあ、マクギリス。でもラストでちょっと不気味な様子も見せたりして。

 全世界的な状況としては、反逆者のマクギリスに犯罪者集団の鉄華団ということで、急速に四面楚歌が進みつつありますね。どうやら手配り名人のラスタルの差し金の模様。もう駄目かと思ったが、そうではなかった! あのイオク様が出撃したいと言い出しました。そうだ、本人の意図とは無関係に敵味方区別なく大ダメージを与える疫病魔神イオク様が暴れてくれればなんとかなるかも(^^;。

 それはさておき、犯罪者扱いともなれば、鉄華団は資金も物資も思うに任せなくなる。鉄血は戦闘継続には補給は大事という事実をきちんと打ち出してくれてますね。もちろん、ドラマ的に解釈するとラスタルの補給を断つ作戦ということになり、戦略的に状況を動かすラスタルが凄いということになります。

 それはそれとして、クーデリアと再会したアトラですが、なにやら顔を赤らめて何か言いたそう。後で明らかにされますが、三日月とやることやっちゃってたわけですね。アトラが子ども作ろうと言ったら、すっとその話に乗ったんでしょう。やっぱり、三日月はクーデリアではなくアトラとくっついたか。

 価値観的にアトラと三日月が相性よかったんでしょうね。クーデリアとアトラは質的には価値観が似ていると思いますが、考慮する範囲の広さが異なり、狭い範囲で考えるアトラはその分、考える範囲内では精密になる。クーデリアは広範囲で考えるため、身の回りレベルではいい加減気味に。三日月もあまり全世界に興味はなさそうで、クーデリアは大雑把に見えていそうです。その点、アトラは三日月に対してはかゆいところにすぐ手が届くようなところがある。うん、三日月はアトラといるほうが幸せだろう。

 一方、オルガは鉄華団がいよいよ土壇場になったことで、ようやく逃げるが勝ちの選択をする。もっとも「逃げたい者は逃げてもいい」ですけど。ちょっと手遅れな気もしますし、不徹底なものでもありますが、それでもやらないよりはずっといい。ただ、前にあったクーデリアのナレーションの「あの日」がふと思い出され、不安になります。

 オルガの申し出に鉄華団員はほぼ全員が拒否のようで、ただ一人、前から方針に不服を唱えていたザックが退団を希望。他の団員に対して説得らしき弁舌を振るうも誰もついてこず。人望的に仕方ないんですが、ザックはザックなりのやり方で真剣に団員を心配していることだけは分かりました。自分の身だけを案じて今まで怒っていたわけではなかった。観ていて、ちょっと救われたような気分になりました。

 オルガもう一つの手を打ち、テイワズのマクマードにコンタクト取って、ラスタルとの直接交渉のために便宜を図るよう願い出る。がしかし、後の通信による会見では、ラスタルは徹底的に突き放してしまいましたね。ラスタルとしたら鉄華団みたいな独立武装集団、しかも歯向かった者は見せしめに根絶するのが最適解。タイトルの「生け贄」はラスタルの台詞では鉄華団ということになりましたが、その鉄華団も役立たずになったマクギリスをギャラルホルンに差し出して自分たちの助命を図ろうとした。こちらも「生け贄」ですね。

 オルガとラスタルの直接交渉ですが、完全にオルガが助命を乞う姿勢をあらわにしてしまいました。オルガの0か1の二者択一的な交渉はよくない。ラスタルはオルガの弱気を見て、水に落ちた犬は叩くべしと確信してしまった。前のジャスレイがオルガに対してしたような完敗してるのに高圧的なのはよくありませんが、ここはオルガはダメ元で「確かに俺たちの負けで全員殺されるが、それなら全員で特攻かけて戦うぞ」みたいなことを言っておくべきでした。相手は慈悲深い神ではなく、冷酷な悪魔なんですから。

 ラスタルとの交渉も無駄に終わり、もう打つ手がないと思ったとき、クーデリアが奇手を提案する。鉄華団員はアーブラウ所属になっているので、アーブラウの記録を改ざん、鉄華団員を追跡不能にしようと言う。幸いにも、鉄華団の資金の一部が封鎖を逃れて入手もできた。

 となると、「戦って勝つか負けるか」から「逃げきれるか否か」にドラマのポイントが移って来たことになりますね。しかし、そこへギャラルホルン大部隊が襲ってくる。それをなぜかニヤリと笑って見ているマクギリスが不気味です。

 うーんと考えてはたと思ったのがモビルアーマーです。ガンダムに反応して攻撃してくる性質がある。もしモビルアーマーがギャラルホルン部隊の進路近くで休眠していれば。それにイオク様もいるはずだし(^^;、意外なハプニングで鉄華団は逃げきれるかも。というところで今週はおしまい。

 今回も次回予告はネットのみ。タイトルは「約束」で、オルガがナレーション、「行くんだよ、ここじゃないどっか、俺達みんなでな!」と言ってます。やはり逃避行ものに急変なのか。映像的には戦闘はあまりなく(一騎打ちのようなシーンのみ)、キャラクターがいろいろ映りましたが、考え込んだり呆然としたりとあまり動かない感じでした。

●ドラゴンボール話

 NOVAさんのお話に、私も再び触発されまして。ドラゴンボールが個人的にどう見えていたか、スタート時点からちょっとメモ的にまとめてみます。

1.初期(開始~初代ピッコロ大魔王打倒まで)
 ギャグ主体のドラゴンボールを探し求める冒険談が、悟空が強敵と遭遇して修行など始め、強さが増大していく。次第に敵はどこへやら、一騎打ちバトルものになり、天下一武道会などのイベントになる。しかし最後はピッコロ大魔王(初代)、つまり世界を滅ぼす悪のラスボスを倒すことに帰着する。

 この時期、最初はアラレちゃんの次にまたギャグ的な話が始まった当初、あまり楽しめてませんでした。アラレちゃんにマンネリを感じ、ドラゴンボールにもマンネリが持ち込まれた気がして。しかし、ドラマでバトルに熱が入ってくると、興が乗ってきました。

2.前期(~サイヤ人襲来編)
 ピッコロ大魔王が倒され、マジュニア=2代目ピッコロが登場するわけですが、ピッコロは親ピッコロの遺志を継いで世界を滅ぼすかと思いきや、ひたすら悟空に勝ちたいキャラクター、つまりライバルになり、またも1対1勝負のバトルものに。

 と思っていたら、サイヤ人が来襲して、またもや地球を滅ぼすラスボスと戦って勝つ、つまり勧善懲悪で締めることになりました。

 この時期も興が乗って楽しんでました。しかし、強敵出現→悟空の修行→強敵撃破、の繰り返しのマンネリが、この時期にフォーマットとして仕込まれてしまったのかもしれません。

3.中期(~フリーザ編)
 計り知れない強さのラスボス登場ですね。DB歴代の強敵でも、この後のもっと強いラスボスを差し置くかのように、恐るべきラスボスの代名詞みたいな感じがあります。戦闘力と言えば53万とか(^^;。

 終盤になるまで恐るべきフリーザが戦闘をすることはなく、ストーリー的にはシンプルかも。フリーザって戦うシーンがないからこそ、恐るべきというイメージができたんだと思います。実際にフリーザがバトルをすると、相手を雑魚扱いで蹴散らすだけか、悟空の100倍重力修行→界王拳→スーパーサイヤ人で期待通りに撃破され、とあまり意外性はなし。

4.後期(~セル編)
 ポイントはラスボス=セル完全体の出現阻止になるわけですが、単にフリーザより強い敵というだけでは工夫がなさすぎだからでしょうね。2段階に渡るセルの強化の阻止を図るも失敗と盛り上げ、いよいよラスボス出現となると悟空より強い悟飯へバトンタッチ、といろいろ頑張ってました。

 が、フリーザ編を超えた感じはありませんでした。読んだり観たりしていて、「やっぱりもうマンネリかもなあ」とはっきり思うようになってました。

5.晩期(~ブウ編)
 工夫としては主役を悟飯へのバトンタッチしようとしたものの、失敗。悟空人気はやはり根強かったですね。ラスボスのブウの善と悪の二面性を打ち出し、ラスボス撃破は善の面はもちろん、悪の面も救うというもの。ブウから生まれたウーブですね。ラスボスの改心ものみたいなものでしょうか。

 でももうダメです。フリーザ編を超えてもいないし、違う趣向という感じもなかった。さすがに鳥山明氏もこれにて長かったドラゴンボールの連載を終了したのも、うなずける話でした。それでもアニメは続き、GT編となりますが、個人的には迷走した時期の気がします。GTは途中で視聴をやめてしまいました。

 ここまでのDBの特徴として個人的に思うのは、

A. 悟空が自分より強い強敵に遭遇し、修行で強くなって撃破する。
B. 強くなっていく悟空にライバルたちが奮起して悟空に勝とうとする。

という二面性があるということですね。Aはよくある王道ですが、Bは主人公がライバルに追われる立場になっていて、悟空がラスボス的です。これと似ているのが、古い作品ですが「巨人の星」です。

 巨人の星では主人公の飛雄馬が大リーグボールを編み出してからは、ライバルたちがいかにして飛雄馬を打ち破るかが主要なドラマとなっていました。主人公が自分より強い敵に挑むのではなく、逆の構図ですね。

 DBでは上記のAとBをうまく組み合わせたことが、面白さの理由の一つだったような気がします。


6.今のアニメ編
 そして今のDB超ですね。強さのインフレではもう人気が出ないし、ネタも尽きた。それなら上限を設けようということで、絶対に勝てない全王を出したんじゃないかと思えます。

 ラスボスが勝負にならないどころか、戦うことすら不可能なので、ドラマは強制的に強さ以外の面白さを模索することになるはず。しかし、今のストーリーでは全王主催の武闘会。うーん、どうするんだろうと思いますが、この間から観始めたばかりなんで、まだ判断ができず、様子見の状態です。

 ただ、前にここで全王に無理矢理な理屈をつけたくなったほど、個人的には嫌な感じです。「人質を取って、脅して戦わせる」というのが、どうにも受け入れられません。NOVAさんは、宇宙消滅といっても描写されていなくて思い入れも生じてなければ気にしないとの懐の深さですが、私は駄目ですね(コンシューマ製品の技術者だから云々の理由があるけど割愛)。

 これがもし、「お前が勝てば財宝をやるが、負ければお前は死ぬ。やってみるか?」→「おっしゃあ、やってやらあ!」なら大歓迎なんですけどね。賭けるのが自分で、自分の意思で危ない話に乗るんならOKなんです。

 しかも前の回のラストで分かったのが、「全員が同時参加で、武闘台から落ちたら負け」というもの。これで「バトルロワイアル」を思い出してしまいました。未見ではあるものの、ある程度の話は把握しています。中学生を強制的に殺し合わせる。仕組んだ者に報いはあるにしても、ちょっと受け付けないですね。

 なんだか、そういう嫌な感じがモヤモヤしています。これで仮に「実は宇宙を消すなんてないんですよ」みたいな流れになったとしても、各々の属する宇宙を人質にとったことは帳消しになりそうもありません。このモヤモヤどうするかなあ、でもドラゴンボールは思い入れがあるから観てみたくはあるし、などと考えが揺らいでいます。

Re: 3月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/03/17 (Fri) 02:32:04

 野球のWBCで日本が決勝ラウンドに進んで一区切りほっとしているたさです(勝ってるとはいえ采配面で心配な部分も)
ただ試合は6時から開始してくれたほうがテレビで視聴する側も夜が遅くなる面が減るだろうから改善してほしいなぁと思いつつ。

・ドラゴンボール
 話を振った立場でいうのもなんではあるけど、現シリーズの流れはあまり芳しい方向性ではないですね。超が再開した直後も最初は新規劇場版2作を2クールに間延びさせて作画も映画レベルからは著しくダウンしていたのもあってこの時は自分もすぐ切ってました。この辺やはりシリーズ全体でみると構成的にはむらの強い作品であるなとは思います。

 現シリーズの武道大会も宇宙の存続をかけてるのに殺すのは禁止ってルールなのも微妙な感じではありますね、もともとドラゴンボールがメディア展開を再開するにあたって当時は震災後の復興時期にあったのもあって鳥山先生自身が完全懲悪的な展開で戦う相手を倒すのではなく最後は和気藹々とほっとするような形にしたいからという要望もあるのも関係してるかなとは思いますが。
 またそうした経緯から生み出されたのが破壊神ビルスというのもあって悟空のとりあえずは越えるべき新たな山であるのに、その成り立ちのせいかライバル的なポジションからは早々に撤退して感もあり、追加で登場した神々もライバル前提としてデザインされてる感に乏しいのが難なのかなぁとも。

 単純に作品の流れをまとめると
1期。破壊神ビルス編(劇場版Z神と神に相当する内容)
2期。ゴールデンフリーザ編(〃復活の「F」相当)
↑ナンバリングを劇場版のZから超(スーパー)にするにあたって多少設定の変更点があるようですが、観るのであればやはり劇場版作品で確認したほうが時間をとらず手っ取り早いかな、自分も未視聴だし。

3期。破壊神シャンパ率いる第6宇宙の戦士達との交流試合編
 第6宇宙は第7宇宙とは兄弟宇宙(パラレルではないが似通った宇宙)ということで、フリーザと同種族のフロストといたキャラも出てくるけど、後半の第6宇宙のサイヤ人副将キャベとベジータとのやりとり、大将であるヒットとの戦いがおすすめかな。

 当初第6宇宙のフリーザたるフロストはサイヤ人共々正義の戦士として宇宙の治安をまもるパトロール隊であると説明されて第7宇宙のとの違いが表現されていたけど、このフロストさん実は事前に目を付けた惑星を手下に荒廃させて自分が助けにいった後にその惑星を再開発して高く不動産にして売るというマッチポンプ方式で実はやっぱりゲスなキャラだったというご愛嬌キャラ。でも今の悟空ベジータの敵ではなかったですね。

 サイヤ人たちのほうは全滅もしておらずその戦闘能力を治安の為に活用しているようでサイヤ人の星が健在なのを聞いてベジータが懐かしんでるような様子が印象的だったかな(このあたりが急に出てきた人間レベルの設定の差になってるのかも)

 しかし第6宇宙は誰もスーパーサイヤ人には目覚めておらずキャベが試合を放棄してベジータになり方を教えてくださいと頭を下げると、サイヤ人の誇りを大事にしろと怒り心頭のベジータがツンデレを発揮してわざとキャベを怒らせてスーパーサイヤ人に導いたあたり、ベジータの元からちょくちょく見受けられていたヒロインポジションが絶対的に確立した感があります。

 大将のヒットはデザイン的には完全体セルのオマージュ的な面が強いですね、タイプとしては登場初期の天津飯やピッコロ大魔王のように体技と超能力のような特殊能力を組み合わせて戦うタイプで殺し屋という設定もあって戦士というよりウィーザドリィの忍者のような感じでパワーインフラ型のドラゴンボールにあっては特殊能力を駆使して戦い悟空のスーパーサイヤ人ブルー界王券と現状人間の戦士としてやりあえる実力があります、それでいて現状もっともクールな武人然としたキャラ設定でライバル格としても魅力的なキャラですね。


4期。正義感の暴走した第10宇宙の界王神見習いのザマスとの戦いを描いた未来トランクス編
 このシリーズは展開自体がセル編の頃のオマージュが多い感じで構成がきっちりしていたなら一番ドラゴンボールらしいエピソードになったかなぁと思います。
 パラレルの未来ではトランクスだけが戦士(ヤジロベーが生き残ってましたが)として孤軍奮闘していて界王神を殺してその座をうばったザマスと悟空の姿をした悟空ブラック(まぁ正体は悟空時間軸のザマスが超ドラゴンボールで悟空の体を奪った存在←この時点でさらにパラレル宇宙が誕生している)の連合チームとの戦いを描いています

 かっての人造人間達との戦火から生き延びた未来の人間たちとトランクスとの交流がわりと丁寧に描かれて(別シーンでモブキャラとして人造人間8号ことはっちゃんとスノもいたり)、終盤のトランクスソードに宿った元気玉に似たオーラーソード斬りまでの流れがものすごく気に入ってるのですが、結局執念で空間そのものに概念ゴースト化したザマスに他の人間みな殺されてしまい宇宙自体が汚染されようとしたところで未来の全王があらわれて宇宙そのものが消滅させられてしまい、トランクスが守りたかった世界が守れなかったという辛いオチで、オマージュとしてわりと強調されていたHOPEが最後の別れのシーンもタイムマシンに書かれていた文字が強調されていただけに後味の悪い演出で締めくくられていました。
(人類が全滅寸前でも、でぇじょうぶだドラゴンボールでなんとかなるパターンが多かった従来の展開からすると珍しいパターンではあるけど賛否両論おおかった印象ですね)

5期。全宇宙サバイバル編←今ここ。3期に登場したヒットが如何に活用されるかが面白さの鍵になるかなと思います。
 予定ではここまでで一旦終わるようなのであまり不評な終わらせ方だとそのまま区切りになりかねない感じかなと。今までのながれからだとどうにも序盤はもっさり展開で進む感じがするのであらすじだけ確認しながら展開が激しくなりだしたかなと思ったらまた再視聴してみる感じでもありかと思います。

 もともと超の前にやっていた改がハイビジョン仕様と旧テレビ版の引き延ばしのテンポの悪さを改善するのためのプロジェクトだったのに超になって2時間ものの劇場版をテレビ用に引き伸ばすとこから物語を始めたせいもあって、その流れを引きずっている感が今もちょっとありますね。後東映のアニメとしては他の作品にベテランのスタッフがとられていて、終盤にべテランスタッフが使われるまでつなぎの話っぽさがさらに浮き出てる感じとかもマイナスに働いてる感じがしますね。
 ジャンプ全盛期のやはり思い入れのある作品だけに頑張ってほしいところです。

Re: 3月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/03/17 (Fri) 02:33:58

 なんか箇条書きにしたドラゴンボールの神々の説明で勘違いする人がいて筋違いな解釈をする人がいましても困るのでもうちょい自分なりに補則を。

全王→会社組織でいうところの会長兼社長、CEOあたり。
護衛→上記SP
大神官→常務専務あたりの取締役、横文字だとCOOあたりの立ち位置かな。
ここまで親会社の面子。

ここから子会社
天使→本社から派遣された監査役(子会社を清算して潰れても本社に戻ったら本部長くらいの立ち位置で待機かな)

界王神・破壊神→子会社の生産・リストラ部門のそれぞれの長、便宜上それぞれ子会社社長的な役付だけどそれぞれの部門の本部長みたいな感じかなぁ。

各界王→執行役員あたりか部長くらい。
惑星神・閻魔大王→課長くらいかな。

 詳しくない面もあっていやこっちはこの役職のほうがしっくりくるよって意見もあると思うけど、会社組織で例えてみました。
 ドラゴンボールの場合いわゆる既存の神話的な設定に基づく神々の設定で解釈するよりはこういうたとえの方がしっくりくるんじゃないかなぁと。ではまたです。

Re: 3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/17 (Fri) 14:44:33

 たささん、どうもです。

 今のドラゴンボール超、悟飯が映画に出てというところ(の途中)から観始めたんですが、その前の未来トランクス編ではかなり暗い部分があり、ファンの間でも評価が分かれているということでしたか。まとめて頂いたもの、やはり参考になりました。

 前にウィキペディアの「ドラゴンボール超」の「“未来”トランクス編」を一応は読んでみたときには、

> 惨状を目の当たりにした全王は、万物を消し去る力を行使してザマスを未来世界ごと消滅させる。

というのが、消滅がローカルなものとなぜか思い込んでしまってました。たささんのご解説を拝読して、これが宇宙ごと消されたということで認識を改めました。ご教示いただかなかったら、ずっと勘違いしていたはずで、感謝です。

 たぶんですが、宇宙まるごと(当然、全生命まるごと)消滅を、少しでも軽く、明るく見せるための方策なんでしょうか、

> 新たな未来世界のザマスらは、悪事を働く前に未来のビルスが必ず討伐することも約束する。

ということも入れたんでしょうね(ウィキペディアより)。ザマスが事を起こす前に始末すれば、宇宙が消し去られることもないと予感させるために。不幸な歴史はこれから正されますよ、安心してね、ということですね。

 それにしても、初期にはDB戦士が1人死ぬのも大事件でしたが、それが惑星規模になり、個々の全宇宙となってきた背景には、ドラゴンボールにおける死の軽さへのインフレがあるように思えてきました。そのことをちょっとメモ的に記してみたいと思います。

1.地球のドラゴンボールのみの時期(神竜)
 一度だけ死んだ人を生き返らせることができる。その他、自分より強い者を倒す願いは無理な点で対ラスボスの決め手にはならない。

 この時期は、命を捨てての攻撃は一度だけできるものの、二度目はできないため、主人公側の行動の歯止め、足枷になり、ドラマを盛り上げる要素になっていた。
 まとめて大勢をよみがえらせることも可能なため、ラスボスのもたらした被害をリセットするという、物語の後味調整に役立ってもいた。

2.ナメック星のドラゴンボールも出て来た時期(ボルンガ)
 1人なら何度でも生き返らせることができるが、複数は無理。その欠点を補うべく、地球の神龍との組み合わせの願いでパズルゲーム的な面白さを演出していたりも。

 ちょっとご都合主義的になり、死の扱いが軽くなってきたかなという雰囲気を感じました。ブウ編ではボルンガの力がアップされ、一度で複数の復活も可能になったようですし。

 ブウ編での大界王神のギャグ要素を交えた描写ではこんなのもありました。大界王神が悟飯をパワーアップしてやり、その無理がたたって死んでしまう。居合わせた皆が頭を垂れて悲しむと、大界王神の頭上に輪っかができ、むっくり起き上がって言う。

「わしの死を無駄にする気か。早う行け」

 このエピソード以前から、死ぬのはあの世にそのまま行くだけという描写があり、死ぬのはそんなに悪くないという雰囲気を醸し出していました。ますます死の扱いが軽くなって行ったわけですね。上記は思わず笑ってしまいましたが、後になってちょっと気が重くなったりも。

 モラル的にいやな感じもありますし、死ぬか生きるかというピンチも、こういう状況ではピンチ足り得なくなってきますから。喪失でドラマを盛り上げることも難しいし。

3.後から出て来た元祖ドラゴンボール(究極神龍)

 GTで出て来たもので、神龍より凄いらしいですが、一つ一つのドラゴンボールが強敵となるために設定されたんでしょうね。願いをかなえてもらってから1年以内に集めなおさないと、地球が爆発するというタイムリミット設定にもなっていました。願いをかなえる点では特筆事項はなさそうです。

4.もっと後から出て来たドラゴンボールの始祖(超神龍)

 DB超のもので、惑星サイズのドラゴンボールを集めて呼び出すみたいですね。未見ながら台詞で描写された範囲では、消された第6宇宙の地球を、おそらく全生命とともに復活させている。今のところ、全神龍中で能力が最大のようです。

 死ぬ/破壊される→生き返る/元に戻すというリセットが次第に規模が大きくなり、際限ないような感じです。キャラの強さに応じたものなんでしょう。キャラが強いほど、被害も大きい(でないとキャラが強く見えない)。でもリセットはしなければいけない。

 そのせいで、死の扱いもどうしても軽くなってくる。戦士など個人の死ではもうドラマ作りには力不足。それで行き着いたのが、全王による宇宙まるごと消去のような気がしてきます。

 たささんが前に全王の上位の存在を考えておられましたが、全王の行為(宇宙消去など)をリセットできる存在が、もしかしたら出てくるのかもしれませんね。未来のトランクス編では原因となるラスボスを過去にさかのぼって倒すはず、でなんとかなったかもしれません。しかし、今の宇宙サバイバル編では、無敵の全王の行為なわけで。全王の行為の後味の悪さを消す必要が出てきたら、やはり上位の存在が必要とされるのかもしれません。
(大全王と大超神龍→全王神と神超神龍→大全王神と大神超神龍、とかか ^^;)

 でも、だとするとやっぱり以前を踏襲したインフレ、マンネリなんですよね。また死を重くするとか、なんとか趣向を変えることで乗り切って欲しいかな。もし「おや、そういう手を使ってきたか」と思えるようなものなら、今のシーズンが終わっても、新シリーズにつなげることもできそうです。ネームバリューのあるビッグタイトルですから、大事に扱って欲しいところです。

 趣向を変えていくという点で思い出すのは、ジョジョです。アニメの最新作ではラスボスが吉良吉影で、なんとなく「今までで最も厄介なラスボス」という感じがありました。しかしよく考えると、Dioや柱の男より強いかといえば、そうではなさそう。たぶんですが、直接対決したら吉良が負ける。

 なのに吉良には歴代最強感があった。思うに、吉良と戦う場所や条件をうまく設定したからなんでしょう。周りに被害を出さずに(ラスボス吉良からして、ターゲット以外は殺さない、攻撃しないだし)、違法行為を行うことなく、吉良を倒さなければならない。敵の強さを無暗に上げず、ゲームルールをいじってドラマを盛り上げた効果なんだと思います。

 ドラゴンボールも、せっかく全王なる絶対に勝てない最上位者を出したんですから(DB世界の絶対的ルールとも呼べる存在)、単純な強さ志向以外に活路を求めて欲しい気がします。

Re: 3月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/03/19 (Sun) 11:40:10

どうもです。
先週は、仕事で慌ただしくなってきたのと、何よりも花粉症のなり始めの影響で、夜は早寝せざるを得なくなったために、平日書き込みが困難でした。

この状況は、たぶん春休み明けぐらいまで続くので、今後3週間は週末休みの週一書き込みがデフォになるか、と先に宣言。

★絶狼

竜騎士パートナーの母竜の名前がノヴァってんで、視聴中はそれなりにムズがゆさを感じたり(苦笑)。

正に「俺が竜だ」的な気分です(^^;)

前回の続きで、バトルが盛り上がるかなあ、と期待したら、竜騎士側が「時間は十分に稼げた」と宣言して、あっさり撤退を選択。成長中にループの繭と共に姿を消します。

とっさに烈花が使い魔の花罪を送り出しますが、あっさり竜騎士に気付かれた花罪は、たちまち粉砕されます。おいおい、カゴメ復活を諦めたと思ったら、妖精さん君もか、と衝撃。
まあ、光の欠片に砕かれた花罪が、後で光が集って復活したことでホッと安心したり。

ループに執着するアリスは、なおも零たちに付いてこようとするのですが、零と烈花が厳しく拒絶します。
まあ、足手まといどころか、利敵行為を平気でやらかすキャラですからね。視聴者的には、ウザキャラでしかないと思ってますし。
このアリスのウザさは、「零が当然、自分を守ってくれること」を見透かし、甘えていることにあるのと、
「相手の使命や立場を意に介さずに、自分の気持ちだけを押し付けてくること」と、
「相手の過去の傷などに、ズケズケと踏み込んできて、自分ならそれを理解して癒せるかのように錯覚していること」なんかにあるわけですが、
要は身勝手さが目立つんですね。

生い立ちからして、周囲と折り合えない社会性の欠如が見られるのは設定的に納得ですが、そういう人間が「自分一人で生きていくしかない」と割り切って、自分を精一杯磨こうとする努力を見せてくれるなら可愛げがあったりします(カゴメはそういう要素を持っていただけに、死んだのが残念に思えたり)。
一方のアリスは、「美しい物への執着心」はあるにしても、それを得るために努力するってキャラには描かれていなくて、「ただの野次馬的好奇心で突き進む」だけで、危険に対してあまりにも鈍感というか、力がないのにチョロチョロすんな、と言わざるを得ない。
とりわけ、カゴメの死を見知ったのに、状況の危険さを本当に認識していないというか、学習しないというか。

で、そんなアリスに対して、「零の周りに女は二人もいらない」と宣言し、零にキスして見せ、「女としてアリスはお邪魔虫でしかない」という風情の演技をして見せた烈花に萌えを感じたりも。
元々は、鋼牙に反発しながらも父性を感じ、憧れるようになった男勝りながら未熟な魔戒法師としてスタートした彼女ですが(レッドレクイエム)、
牙狼のTV第2シーズンで再登場した際は、カオルと一時的に恋仇みたいな立場になりつつ、鋼牙とカオルの相互の愛情を知って、自分は身を引きつつ、カオルの想いを後押しする方向にシフト。
今回の零へのセリフで「全く魔戒騎士は手がかかる奴ばかりだ」というのも、「女性に対する不器用な優しさ」を示しながらも、しっかり決断できない騎士を自分がサポートしないと、って気持ちの表れかな、と。

まあ、鋼牙の場合は、「自分を犠牲にして、カオルを巻き込まないようにしようという気持ち」が強すぎて、孤立してしまってピンチになったのを、「鋼牙の心を救えるのはカオルしかいない」と見切ったアリスが、カオルを戦場に連れて行くバックアップをする形でフォローしたわけですが、
今回は、零にとってのアリスはそうじゃない、と考えて、それでもアリスを拒絶しにくい零の決断の方を後押しする形。まあ、烈花が鋼牙の代わりに、零に恋愛感情を抱くようになるかは分かりませんが、今のところは鋼牙の盟友としての対等な戦友関係を重視していますからね。恋愛よりも、魔戒法師としてのキャリアアップに努める姉さんキャラに育って行く流れ。

さて、光が集まって復活した花罪の案内で、竜騎士の神殿に赴いた零と烈花。そこで激しいバトルが繰り広げられますが、死闘の末に成長したループが覚醒。
ループは零を足蹴にし、烈花を尻尾で締め付け、圧倒的な力を示します。

「よし、始末しろ」と命ずる竜騎士。

ループは、その命令に応えて、竜騎士をガブリンチョ。
ここ、笑えました。確かに、竜騎士は「誰を」始末しろ、と言ってませんから、その対象が目前で偉そうにしている男と考えても不思議じゃない。

「何故だ」とループの口の中で呻く竜騎士。

その時、「やめなさい」と暴れるループの動きを封じて、3人を解放させる凛とした声。
まさかのアリスの乱入。ニヤリと微笑を浮かべる彼女に何があったのかな、と思わせて続いた、と。

まあ、ループがアリスの命令に従う理由は、彼女を母親と認識しているだろうから納得。
謎なのは、どうしてアリスが、竜の神殿の場所を突き止めて来ることができたか、ということですね。

ええと、母竜ノヴァの魂が転生した少女なのか、あるいは最初の竜の卵との接触の際、「人間に迫害されたノヴァ」の魂が「人間のいじめられていた少女アリス」と同調して取り付いたのか。
アリスの中に封じられた龍の血が覚醒したってことなら、タイトルの「ドラゴン・ブラッド」も納得ですね。
で、竜少女アリス・ノヴァが変身して、いろいろアクションを繰り広げてくれるなら、自分的にはこれまでの彼女の言動も故あることとして受け止めたいですが、そうなるとラスボスがどうなるか。

アリスがラスボスというよりは、彼女が人間と竜をつなぐ立ち位置になりそうな雰囲気だけど、それを竜騎士が受け入れることができるかが最後の鍵になりそう。
ノヴァの魂を持ったアリスは、竜騎士を助けようとするんだけど、人類を憎み、今また竜からも裏切られたと感じた彼が絶望のあまりに暴走してホラーの力で暴れ回るのがラスボスで、その魂を救うために零がループに騎乗して陰我を断ち切るラストバトルなら、うまくまとまりそう。

★オルフェンズ

今夕の放送を期待しつつ、先週のおさらい感想をば。

と言っても、先週は全体的に仕込み回ですからね。
実のところ、自分的なテンションは盛り下がっております。

シノの死で終わった「ラスタル軍との最後の決戦」が最後の大戦で、その後は落武者狩りみたいな流れ。
バトル物としては、もうクライマックスは終わって、最後のドラマ的なまとめ方、締めくくり方だけが気掛かりなか消化試合と申しましょうか。

一番の戦犯であるマクギリスが、何だかのほほんと構え、そのマクギリスに乗ったオルガが、一人覚悟が定まらず、いろいろと醜態をさらしている中、ユージンやアキヒロ、ミカヅキの方が腹をくくっているというか、ミカなんか子作りまでしているという(苦笑)。

ここに来て、 舞台が火星となり、敵の大軍の包囲を受けて、虐待された少年たちがいかに生き残りを掛けて死闘を繰り広げるか、という物語開始時の立ち位置に戻ってきたわけで、
こうなると死に際の派手な大暴れと、散り行く戦士の美学をたっぷり見せてくれて、戦士たちは散ったけれど、それでも未来への希望だけは守り通した、という締め方かなあ。

あと、今日の放送で期待するのは、マクギリスVSイオク様のポンコツ悪運頂上対決。まあ、いくらマクギリスがポンコツに成り下がったとしても、イオク様と戦って負けるとは思えないのですが、悪運パワーではイオク様の方が上だと思っています。
で、イオク様がニチアサヒーローに負けないぐらい、「よっしゃ、ラッキー」って戦いを見せてくれるなら、それはそれで期待したりも。

まあ、マクギリスが覚醒して、「今こそ見せてやろう。バエルに秘められた真の力を」とか言って、敵も味方も圧倒するラスボスになってくれることも期待するんですけどね。

★DB超

こちらは、主にたささん宛て。

超の展開について、まとめていただき感謝。

自分は、映画を元にした1期と2期、それから4期は、まとめサイトなんかでストーリーのあらましは把握していましたが、どうも3期の部分が分かっていなかったようです。
おそらく放送時期的に他の作品に夢中になっていて、ドラゴンボールの間接的な追跡すら怠っていた時期だったのか、と。

よって、前の自分の書き込みでは、第6宇宙との戦い話がすでに描かれていることを認識しておらず、今回の全覧試合エピソードで初めて多元宇宙の構造が明かされた、と思い込んでおりました。

ええと、3期で第6宇宙、4期で第10宇宙にまつわるエピソードってことは、悟空たちの第7宇宙、狼たちの第9宇宙、そして今朝の正義の戦士トッポの第11宇宙と来て、ここまで5つの世界の敵と戦ってきた形。
すると、番号的には、第8宇宙と、第5以下の数字が残っている形ですが、TRPG者としては、各世界のワールドガイドとか、その世界特有の特殊ルールなどが欲しくなりますね(笑)。

なお、ドラゴンボールの各エピソードの中で、自分が一番好きなのが、「レッドリボン軍編」です。
この時期は、ドラゴンボールを集めるという物語の目的にまだ意味があって、筋斗雲に乗って世界中を駆け回って大冒険を繰り広げる少年・孫悟空の物語を純粋に楽しむことができました。
あと、ロボットの8ちゃんとか、桃白白とか、当時の悟空よりも普通に戦って強いと思われるキャラがいろいろいて、協力や競争がアクセントになっていたり。

アニメがZ編に切り替わったこともありますが、息子の孫悟飯が出てきた段階で、修行と冒険の物語から、バトル一本の話になっていき、グレートサイヤマンなどのエピソードが迷走に感じられるようにもなったかな、と。

それと、自分のドラゴンボール観は、Z以降のアニメ版をあまり見ていなかったこともあって、原作コミックが主体になっています。
よって、フリーザ編のアニメは、Zではなく改で初めて見た、という。

今の超は、プリキュアの延長上で見ていますが、まあ、プリキュアも主に序盤と新メンバー加入期と終盤だけ見て、後は気まぐれ視聴が続いていますからね。
今年は5人が出揃って、例年だと、キャラの性格をつかんだ段階で切り時か、と考えるのですが、現状はまあ、どうなるかな、と。
今のところ、敵幹部の掛け合いという要素がないので、話が味方サイドだけで膨らまない、と感じているのですが、今後は敵側のドラマの深化にも期待しつつ。

Re: 3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/20 (Mon) 12:42:36

 NOVAさん、どうもです。

●絶狼

 ストーリーのほうはNOVAさんの記事で必要十分にご紹介いただいていますので、私から改めてリアルタイム追跡的に述べることもなしという感じです。

 花罪が竜騎士に握り砕かれたシーン、私も大いに驚き、思わず「うわ、何すんねん!」と喚いてしまいました(^^;。後で何事もなかったかのように復活して、ほっとしました。
 今回もOPでも花罪/カゴメ役の人の名前が出てましたんで、「カゴメ復活しないかなあ、でも花罪だけなんだろうな」と思いつつ観て、やはりカゴメは復活の兆しすらなし。残り話数を考えると、さすがにもう無理なんでしょうね。うーん、残念。

 アリスのウザさについては、「ああ、そう、そんな感じだわ」と大変に共感しました(^^;。私なりに簡潔に表現してみると、「聖母のつもりのわがまま娘」ということになるでしょうか。さらに味方に平気で害をもたらしてもいますね。鉄血のイオク様になんとも似ている。

      イオク様←→アリス
自分が大義と思い込む←→自分が心優しいと思い込む
 行動が全てはた迷惑←→行動がいちいちはた迷惑
 困るとラスタル頼り←→困ると零頼り
     反省しない←→反省できない
       ロン毛←→ロン毛(……八つ当たりだなあ ^^;)
つい皆が庇ってしまう←→つい皆が守ってしまう

 こんな感じでしょうか。両者とも、よくない末路を辿るがよいわっ!

 竜ループ(成体)が竜騎士に噛みついた件ですが、もしかして竜には「刷り込み」の習性があるんじゃないかと思いました。卵から孵って初めてみた者を親と思うというものですね。

 先代竜ノヴァは卵から孵るときに竜騎士が見ていたはずで、このときに刷り込みを起こして懐いたと思われます。現竜ループは卵から孵って初めて見たのがアリスなわけで、竜ループはアリスに刷り込みを起こしており、竜騎士は単なる他人と見なしていそう。だから、成体に変化して目覚めたときに周囲にいた人間を無差別に襲った。

 ただ、刷り込み説だと先々代(初代)の竜がまだ子供だった竜騎士を保護した点は説明できません。もしかすると、何らかの理由で子供を失った竜が、まだ幼い竜騎士を自分の子と誤認したのかなと思いますが、推測(読み「もうそう」)でしかありません。

 NOVAさんのお考えでは竜騎士の命令に対象者がいないからというもので、拝読して「そうか、それもあり得るな」と思いました。竜ループは成体になったばかりで、やはりまだ幼い。経験不足で判断力がまだまだ足りず、竜騎士の命令をうまく遂行できなかったというのは合理性があります。刷り込み説の欠点の初代竜についての難点もない。

 その辺りは次回にラスボスのアリス(^^;がどうするか、竜ループがどう反応するかなどが描写されると、はっきりしてきそうです。次回の楽しみな点の一つですね。

 今回でいろいろあった波乱を上回る圧倒的な印象を残したのが、ラストのアリスですね。ニタ~という感じで、ラスボスの不敵な笑みとしか思えないものでした(^^;。監督や役者本人のつもりとしてはどうか知りませんが、「フフフ、これで世界は我が手に!」みたいな、思い切り怖い悪の笑顔です。

 ふと思ったんですが、竜って回想を含めて、常に1体しか出て来ませんね。仮に親子ともにいる時期があったとしても最大で2体。でも、人工的に作られたのでない限り(竜騎士の回想からは人工ではなさそう)、自然発生の生物のはずですから、他にもいるはず。どこにいるんだろう。

 もっとも、人工生物説以外にも、本来は魔界の生き物で現世に出てくるのは稀、あるいは魔界の何らか法則でこの世に出てくるのは1体のみとかあり得ます。竜の生態について、後出しでもいいから設定紹介とか出てこないかなあ。

 次回「微笑」は、ナレーションでは「少女の背中には翼があった」とのことで、少女はアリスでしょうから、なんらかの秘密を明かしてくれそうです。残り話数もほとんどないわけですし、そもそもアリスがなぜ今シリーズに出て来たか、種明かしくらいはして欲しいところです(たまたま竜好きが絡んだだけ、とかだったら暴れたくなりそう ^^;)。

 ストーリー的には以上のようなところですが、前の書き込みでカッコいいと申してた点、どこがどうカッコいいかを考えて、ちょっと分かってきました。

 要は黒基調のカッコよさです。零のコートは黒で、暗がりで戦うことが多い。すると全体は見えにくくて、剣戟の火花などが光源として出てくると、一瞬、シルエットなどが浮かび上がる。見えては消え、消えては現れるというダイナミズムといったらいいんでしょうか。そこを「カッコいい」と思ったようです。

 じゃあ鋼牙はあんまりカッコよくなかったかといえば、もちろんそんなことはない。ただ、カッコいいと表現するよりは、威風堂々辺りを払うが如きの迫力みたいな印象だったと、今になって思います。今シリーズの零と対比させてみて、ようやく整理がついてきた感じですね。

 鋼牙だとコートは白で、暗闇でも常にくっきり浮かび上がります。突如現れるんではなくて、遠くからでもはっきり視認できて、それがつかつかと歩み寄ってきたり、駆けつけてきたり。こういうのを見ると、常に自分を晒して平気でいられる、揺るぎない自信を感じます。画面内にいるだけで迫力を感じるわけですね。

 鎧も同じような違いがあるように思います。鋼牙のは燦然と輝く金色、零のは光を強調せず、いぶし銀っぽさがある。ですので、黄金騎士は常にもっともよく見える頼りがいのある戦士ですし、銀牙騎士は闇より出でて闇に消える忍者の感じがあります。私が「カッコいい」と表現したくなるのは、零のような演出に対してのようです。

●鉄血のオルフェンズ

 もう「うわあ……」です。オルガが、オルガが。鉄血って「オルガの物語」みたいな感じがしてましたから。終盤、ちょっとマクギリスとガエリアの相克に焦点が当たったりもしましたが、今編通して最も動き、悩み、成長したのがオルガのように見えました。

 冒頭は前回ラストから引き続き、鉄華団拠点に押し寄せるギャラルホルン軍団のことから。ザックは抜ける気を起こしたものの、周囲を敵に囲まれてはどうしようもない。1人たりとも逃がさず、鉄華団が抗戦の構えと偽の宣伝を流し、現場にマスコミまで呼んで、見せしめのなぶり殺しということですね。

 マクギリスが三日月に誘いをかけ、何をしたいのかと問うと三日月の答はいつも同じ、オルガのやりたいことをしたい(助けたい)ですね。少し前までは私は誤解していて、三日月はオルガに判断を頼り切ってて、オルガの言いなりになるだけと思ってました。三日月の考えはもっと深かった。オルガと三日月だけで考えると、願いをかなえてもらうのは三日月ではなく、オルガだったということですね。

 鉄華団としては、まずは逃げる算段に集中、拠点を破壊して全滅を偽装することも考えている。物も人も惜しむのではなく、ようやく思い切って来たかという感じです。方針が決まると、その線で具体的な知恵も出て来る。雪之丞から脱出ルートのアイデアが出てきたり、ですね。とりあえず、通信できる場所まで逃げられれば、後はなんとかなりそうです。

 鉄華団の決断を受けて、マクギリスがなかなかの提案をする。外と連絡を付けるためには鉄華団の少数でも包囲外に出られればいい。そのためには、敵の目を引き付ける陽動として、マクギリス自身が強行突破を試みる。マクギリスは自分の目的のためだと言ってはいますが、多少なりとも今の事態の責任を取るつもりもあるんでしょう、と思いたい。

 CMまで、各人各様みたいな会話やら、最初の脱出の人選やら、いろいろと印象深いやり取りや動きがありました。それぞれに感想を言い出すとキリがなさそうなので、思い切ってバッサリと割愛(^^;。ただ、団員が今のオルガを評して「昔のオルガみたい」とあったのは、もしかしたらこの雰囲気は1期当初と似ている面があるのかもしれないと思いました。

 CM後のBパート、ギャラルホルン側の動きが描写されています。しゃしゃり出てきたのはもちろん(^^;、イオク様ですね。またやらかすか、と思いきや、そうではない。発砲しないという指揮官命令を守り、皆にもそう説得してる。撃たれるまでは動くな、味方の損害は覚悟と。

 しかしやはりイオク様、武装を捨てた上で、自分がこれ見よがしに突進して、敵に攻撃させようとする。味方の損害を覚悟せよというのは、自分のことだったんですね。クジャン家当主としては、当主責任放棄ではありますが、戦場に立つ一兵士としてはなかなかの覚悟といえそうです。

 と思って、はっと気がつきました。「ラスタルめ、イオクがこうすると分かってて、包囲陣の前線に配置しやがったな」と。前にジュリエッタが死を覚悟で三日月に食らいついたときと同じです。イオクの場合、ジャスレイ戦以降は謹慎で動きを封じておいてじらせ、対マクギリス・鉄華団連合戦では連れて行ったものの、視察レベルに留めていました。イオクとしては戦いたくて焦れに焦れたはずです。そこへ今回、前線に置いておいた。イオクの性格に加え、事前のこの手配り、彼が飛び出すのも当然の成り行きだったかと。

 飛び出したイオクは、対戦したマクギリスとしても、視聴者としても、他ならぬイオクにとっても案の定、マクギリスに一蹴されてしまう。しかしさすがは悪運のイオク様、どう見ても重傷ですが、元気のようです。これで(前の違法兵器行使のときと同様)、ラスタルには開戦の口実ができた。殲滅戦の開始です。

 と思ったんですが、どうもそうではない。マクギリスはさっさと包囲を突破した感じですし、鉄華団のオルガら先行脱出組もやすやすと逃れ出てしまった。拠点に残る鉄華団の脱出ルートたるトンネル堀りも着々と進んでいる(ザックもザックザックと、ああダメだ、おやじギャグをどうしても言ってしまうorz)。どうも、何か変ですね。上手くいきすぎる。ラスタルは何か落ち着いて状況を見ていて、さらに策謀を進めているようだし。全て予定通りなのか?

 それはともかく、オルガらはアドモス商会にたどり着く。オルガらはここでようやくギャラルホルンの情報操作を知る。鉄華団が降伏勧告を無視、非武装のイオクを攻撃したことで開戦に至ってしまった、と世間には流布されていたということですね。

 しかし、アーブラウの蒔苗からは受け入れが許可される。その蒔苗のそばで働いていたのが、誰あろうタカキでしたか。さらに、タービンズの名瀬の後継、アジーからも協力の申し出が。しかもマクマードも黙認。状況が一気に好転してきました。

 このエピソードで分かったのは、鉄華団が力尽くで障害を倒して進んでいっても敵が増えるだけで行き詰ったのに対し、手を結んで助け合った間柄の人間からは、いったんは縁が切れてもまた助けが入るということですね。古代中国の事例で例えると、項羽流では一時はよくても結局はじり貧、劉邦流なら緒戦は負け続けてでも、いずれはよくなる、みたいなことだと思います。

 よーし、これでなんとかなるぞ、ということで屋外に出たオルガ一行。突如聞こえた車の急ブレーキ音、そして銃撃。オルガは団員を庇って弾を背に受け、三日月の拳銃で反撃し追い払う。でもオルガの足元にたまる血だまり。オルガ死亡。最終回でもないのに、なんてこったよ。
(なんで防弾チョッキくらい着ておかないんだ、と思い、なんとなくバックトゥザフューチャーを思い出したりも。どうも連想に脈絡がないorz。)

 ラスタルの差し金でしょうね。包囲を逃れたオルガ一行がどこへ行くか分かっていたか。包囲を逃れたからこそ、少数の無防備になり、暗殺も容易になった。やはりすべてはラスタルのお膳立て、計画通りだったのでしょう。

 こうなると、もし指揮を引き継げる者が出なければ、鉄華団は暴走して、ラスタルの思惑通りになりそうです。ユージンでは引き継げると思えない。もし引き継げるとしたら、三日月でしょうか。団員に畏怖される点では、おそらくオルガに対する団員の信頼と同等な感じがしますし、三日月は実はオルガのやりたいこともよく分かっている。もし三日月がオルガのやりたいこと通りに団員を動かせれば、とわずかな期待をつなぎたい気がします。

 次回予告もまたネットのみでタイトルは「マクギリス・ファリド」。ナレーションは三日月で、アトラの子供の名前は何しようか、オルガに聞いてみよう、みたいなことを言っとります(まだオルガの死を知らない設定なんだろう)。映像を見ても、どういう内容なのか、ちょっと想像がつきませんでした。

●リトルウィッチアカデミア

 ここで感想を書いたりはしませんでしたが、私としては激減した深夜アニメ視聴の中でも、これだけは熱心に観ているものです。

 といっても、ストーリーに感心しているわけではありません。魔女学校の日常コメディ1話ごと完結もので、話の面白さはそこそこ程度。

 ではなんで熱心に観ているかといえば、よく動くアニメなんですね。動くだけではなく、キャラクターがいかにもコミックぽくデフォルメされています。それがきちんと動いてくれる。CG技術頼りではできないはずのものです。「コミックの絵が動くとこういう感じなんだ」ということを再認識した気がします。

 さらに一部のキャラクター造形が、どうもどこか、それも昔に見た感じだなと思う点が多々あり、考えてみてようやく思い出しました。昔々の東映まんがです。60年代頃ですね。人物デッサンからは絶対出てこないような顔など、その辺りもコミック風です。

 深夜アニメではキャラクター造形が、萌えだ、カワイイだ、というテンプレが多くなり、ストーリーもそれに合わせるかのようなテンプレで食傷してしまい、観なくなってきたんですが、こういう「きちんとコミック絵が動く」みたいなものだと、やはり観ていたい感じがします。

Re: 3月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/03/25 (Sat) 11:31:55

前略

★絶狼

アリスがラスボスとして覚醒……と思いきや、最初から全てが計画どおり、ということが語られて、何て悪女なんだ、こいつ、と良い意味で物語のどんでん返しに感心した回。

ずっと、守るべきヒロインとして扱われてきたのに、まさかのラスボス化。しかも、「ヒロインにしては演技が棒だし、性格も自己中だし、好きになれないなあ」と考えていたキャラだったのが、「ラスボスが演技していた」という視点に立つと、キャラに向ける視聴者のヘイトも含めて、実にぴったりと収まるべきところに収まった、という納得感がある。
それでも、零の中では「これまで守ってきた」という経緯があるので、思いきって戦うことができないどころか、瓦礫から身を呈して守ろうとした挙句、決断した時には少し遅くて、盟友・烈花が後ろから剣で刺し貫かれてしまう。そこで、激怒の「アリスゥゥゥ!」って叫びで、続いた、と。

次回、最終回。
アリスがラスボスとしてのコスチュームをまとったので、これでアクションを目一杯見せてくれて、盛り上げた後で、しっかり倒されてくれると拍手ってところ。

以下、細部について。

>カオルとの対比

前回、鋼牙とカオルの関係を後押ししたのが、「烈花」と書くべきところを、アリスと間違えて書いてしまったのを訂正しつつ。

カオルは無印の終盤で、メシアに憑依されて、ヒロインがラスボス? と思わせてくれたのですが、今回もその前例を踏襲するのかな。
アリスの「美しい景色を見るために、竜の劫火(アリス曰く、聖火)で世界を焼き尽くす」発言が、完全に本人の物なのか、それともアリスに憑依している(かもしれない)ノヴァの物なのか、現状ではどちらとも考えられますね。
憑依されているとすれば、文字どおり憑き物が落ちて、零の守ってきた無邪気な少女のアリスが正気を取り戻すのか、それだったら完全にカオルの方向性になりますが。
もう、憑依とか関係なしに、最初から最後までアリスは人間性を捨てた完全な悪女だった、という方向性もあって、その場合、零にとっては「裏切られた虚しさと、少女を斬るという苦渋の決断」を示すことになりますが、どっちがいいのかなあ。

それと、鋼牙はカオルがメシアに憑依されていたことを認識していましたが、今回の零の場合は、そもそも竜騎士とノヴァの関係を知らないので、アリスがどういう状態なのかも知り得ない状況。まあ、次回でアリスが「我が名はノヴァ、この娘、竜の巫女の体を依り代として蘇った」とか語ってくれたなら、状況を察することもできるのでしょうが果たして。

アリスが正気じゃないのは、「花を踏みにじるワンカット」があったところ。本来のアリスは、「いじめっ子に花を踏まないで、と訴える根の優しさ」があって、それが竜の卵に魅せられて、変質したようなので。

>竜騎士の扱い

今回は、レイがループに乗って飛び立ったアリスを追っていたので、後に残された烈花とエデルとの戦いが展開されました。
烈花から見れば、相手は妹分として情の湧いたカゴメの仇になるので、闘志抜群。
一方のエデルにとっても、古代の魔戒法師が竜を迫害した経緯があるので、恨みを晴らす相手として烈花を見なします。

結果は、苦戦の末に、カゴメの遺品である刷毛状の魔導筆をトラップとして、「一人ではない、二人の力」を駆使した烈花が、カゴメの幻と共にエデルを撃退。
エデルの方は、せっかく復活させた「我が子のループ」をアリスに奪われた上、ガブリンチョされて大ダメージを追っていた流れもあったわけですが、ここまで引っ張ってきた割に呆気ないという気もします。

まあ、竜騎士が、無印牙狼における暗黒騎士バラゴの立場だと考えるなら、最終話で復活して、零との最後の死闘を見せてくれる可能性も期待できますがね。

>バトルシーン

青い烈火炎装に、烈花の赤い魔力が加わった「烈花炎装」とでも言うべきモードで、ループと激突。もう、このシーンだけで、今回のバトルはお腹いっぱいです。

悪女アリスの衝撃的な告白でドラマ部分の密度も非常に高かったし、これまでのアリスの「学習能力やら状況の深刻さを気にしない無邪気な振る舞い(視聴者として苛立ってきた部分)」も全ては計画どおりの演技だったと明かされての、腑に落ちた感で昇華された気分。

ただのバカから、「計画どおりにバカを装っていた、とんでもない悪女」と分かって、アリスに向けられるヘイトも作り手の計算どおりだったのか、と。
後は、最終話で悪コス・アリスがどれだけ華麗なアクションを魅せてくれるか、ですね。演技は棒でも、実はアクションが凄かった、ということなら、これまでのマイナス要素が全てプラスに転化されますし。
棒演技も、憑依されていたための異物感、無機質感を表現していたと解釈することも可能。

ともあれ、今回はサブタイトルの「微笑」どおり、悪女としてのニヤリ笑い、幻夢に陶酔するところとか、零に向ける無邪気そうな演技笑いなど、いろいろな意味づけの微笑バリエーションがあって、役者の娘も難しい演技を要求されたんだろうなあ、と分かります。

次回、背中から刺された烈花が、これで死にさえしなければ、傑作最終回になりそうな期待感。

★オルフェンズ

オルガ死亡。

次回、マクギリスがサブタイトルに出ましたが、やはり死亡するのかな。
ラスタル様が火星に降りてきて、マクギリスが倒そうと向かってきたところをガエリオが立ちはだかって、激しいバトル、という流れなら期待なんですけどね。

今回のイオク様、結局、自己陶酔に浸って「自分を犠牲にして、突進しがちな性格」は何も変わっていないのね、と思いました。
元々、臆病だったり保身が過ぎるキャラが成長して、自分を犠牲にしてでも、と考えられるようになったなら、おおっと感じ入る場面なんでしょうが、
イオクさんの場合、「自分が前線に立ちたがって、それをサポートする部下たちが犠牲になるパターン」が多くて、結局、今回もそういう形。

バエルの長所として、飛行能力による地上での機動性があります。宇宙戦では効果を発揮できませんが、地上だとマクギリスは圧倒的優位に敵陣を翻弄できますし、撤退も容易。
イオクにとっての勝利条件は、「マクギリスに先に攻撃させて、大義名分を得た上で、相手を逃さずに殲滅させる」ことにあったわけですが、前半の条件は満たせても、結局、マクギリスには逃げられ、またマクギリスを囮にした作戦で、オルガたちは包囲網をすり抜けているわけだから(しかもイオク自身はその状況に気付いていない)、役割は果たせていないわけですね。
突撃して、本人は自己犠牲による陶酔感は得られたとしても、結局、実質的な戦果は得られていない。まあ、死ななかったのは幸いというか何というか。視聴者的には、イオクを生かす必然性はないにも関わらず。
アリスみたいにラスボスになるわけでもないのなら、何で生き残ったんだろう。あ、オルガの死を知ったミカヅキが暴走して、その前に供される生贄としてなら、ありかな。
頑張れイオク、悪鬼と化したバルバトスルプスレクスを止めるんだ(止められるとは言っていない)。

とにかく、今回、それなりに期待したマクギリスVSイオクの戦闘シーンがあまりに短く終わったので、何だよこれ、と興醒めしたのも事実。

で、オルガですが、前回の醜態を洗い流すかのように、鉄華団リーダーとしての魅力をいろいろ描いて持ち上げて、状況を改善に導くかなあ、と思ったら、刺客の銃弾を浴びて死亡。
刺客の背景は、ラスタルよりも、むしろ鉄華団とクーデリアの縁切りを目論むノブリス一派じゃないのかなあ、と。
ラスタルは、鉄華団をマスコミの前で公開処刑して、ギャラルホルンの威信回復を目論んでいるのだから、表に出ない暗殺で鉄華団のリーダーを殺してもメリットがない。

むしろ、オルガやクーデリアが包囲網を抜けて、アドモス商会に来ることまで読んでいるなら、「その前に止めて逃がさない」よう部隊に指示するだろうしね。

オルガを暗殺して得するのは、ノブリスか、あるいはマクギリスという意見もあるようですが。
ミカヅキがオルガに付いて行くことを明言し、自分に従わないなら、オルガがいなくなればいい、と考えて部下に命じて……という推察もあったのですが、ポンコツマクギリスにそんな器用なことができたとは思いません(石動が存命なら有り得たかもしれませんが)。

フミタンを殺したノブリスのヒットマン説が一番可能性が高いんじゃないかなあ、と考えます。

オルガの死については、「ミカヅキが愛用の銃を渡して、絶対返してね、と約束した」時点で、あ、これ死亡フラグだ、と思いました。
実はラフタの死ほど衝撃は味わっていません。普通に、来るべきものが来たか、という感じですね。

後は、オルガの死という状況で、鉄華団がオルガの敷いた脱出作戦を続けるのか、それとも頭を失ったことで、タガが外れて玉砕ルートで大暴れしてくれるのか。

自分としては、荒れ狂うミカヅキと、怯えるイオク様が見られたら、十分かな。

でも、ここまでの流れだと、次回マクギリスとガエリオが相打ち。最終話は、「いきなり時間が流れての後日譚からスタート」で、鉄華団の運命が回顧的に語られる展開になりそうかな。
一番、描いて欲しい戦闘シーンなんかは、断片的なブツ切りで挿入される程度。

15年後とかで、ミカヅキの子が成長した世界。
ギャラルホルンのトップに立っているイオク様とか、相変わらず火種をいろいろ抱えた状況で、クッキー・クラッカー姉妹とか、美しく成長したアルミリアとか、悲劇を克服して、それぞれの場所で活動している生き残りキャラを描いて、「オルフェンズの涙」が流れて幕って想像。

★いろいろリメイク

「劇場版マジンガーZ」とか、タツノコ版アベンジャーズとも言うべき「InfiniT 何ちゃら」って3DCGアニメが制作されているようで、ここで懐古的に話している70年代にスポットが当たっている模様。

詳細が分かれば、ここで話題にしてもいいかな、と。では。

Re: 3月のスレッド(2017) - K.K

2017/03/27 (Mon) 15:34:16

 NOVAさん、どうもです。

 最も熱を入れて視聴中の2本が共に最終回が間近で、非常に緊迫してきています。今のところ、どちらも最後に納得いきそうな感じです。

●絶狼

 私も驚き、かつ部分的には納得した種明かし、アリス=ラスボスでした。前回の感想でラストシーンのアリスに「ラスボスの不敵な笑み」なんて書きましたが、あくまでも下手な演技のせい、という意味であって、本当にラスボス化すると思っていたわけではありません。

 それと竜騎士エデルの退場ですね。さすがに爆散してしまっては復活はしなさそう。ラストで次代の竜騎士アリスが登場してしまいましたし。もっとも、牙狼シリーズの「最大の危機と思えた巨大敵の後に真の敵」フォーマットからすると、NOVAさんがお考えのように、牙狼1stの暗黒騎士復活と同じく、竜騎士エデルが全てを食らって復活というのもあり得そう。

 本編の感想の前にNOVAさんの書き込みから。

> 「烈花」と書くべきところを、アリスと間違えて書いてしまった

 これ、言われてから私も気がつきました。どうも、おそらく「ここにはこういう単語が来るはず」と無意識に判断しながら読んでいるせいで、「アリス」を「烈花」と無意識に読み替えていたようです。

 さて本編。冒頭は竜ループを止めたアリスですが、この後の怒涛の種明かしのスピード感が凄かったですね。それはともかく、竜ループの頭に座るアリスが、ちょうど前に写真を組みあわせて浮かび上がった竜の頭にいた零と被ります。零の場合は、足の下の空間が目、持っていた2本の剣が竜の角のようでもあったんですが、アリスの場合は単に竜の頭に乗っているだけ(まあ当たり前で、写真に出たシルエット的ではなく、ちゃんと竜ですから)。

 シーンとしてはアリスと竜ループを追った零は後に譲られ、まずは烈花と竜騎士アデルの対決。烈花は竜騎士アデルの再生能力に欠点があることをもう見抜いていたみたいですね。ということは、カゴメに打ちぬかれた心臓部分も万全ではないんだろうか。

 おそらく竜騎士は万全ではないんでしょうね。いかに生身のままとはいえ、以前なら竜騎士アデルが圧倒する強さだったと思うんですが、今回はかなり互角に渡り合えている。もっとも、烈花にはカゴメの残した筆があり、もしかすると密かに花罪も力を貸しているかも。さらに烈花は単に戦うだけに見せて、要所にカゴメの筆を仕掛けておくという頭脳プレイも。

 そのかいあって、単独で竜騎士アデルを撃破。ああ、いや烈花の言では「おれたち」で、カゴメと共闘してでしたか。アデルは木っ端みじんでしたから、さすがに復活はないか。と思うんですが、NOVAさんも思い出された暗黒騎士の例を考えると、この後で竜に取り込まれて、竜騎士のようになって出て来たアリスが体を乗っ取られたりするかもですね。

 一方、竜ループに必死に取りすがる零ですが、背景が無人の砂漠か荒野の月夜。「神殿」がいったいどこにあったのか、ちょっと想像がつきかねる感じです。突き出た形の崖の上で竜と対峙する零らを照らす月のシーンが、今回で最も印象に残った絵です。

 でまあ、アリスがここまでのことは全て仕組んだもので、竜を使って世界を炎上させて、灰の中から「きれいなもの」を再生させるというプランを告白。NOVAさん同様、倒れた先に見えた花を大事にしようとするアリス(しかし誰かに花を踏まれる)→アリス自身が足元の花を見もせずに踏みつける、という変化に注目しました。アリスの中で何が変わったんでしょうね?

 ホラーに近づいたり、零らにあれこれさせてみたりと、一応は頭脳派策士、嘘の演技ということになるとは思うんですが、だとすると真に迫らない演技がどうも気に入らんですね。嘘なんだからあの演技という解釈も自然ではあるんですが、百戦錬磨の零や烈花が騙されるほどの演技を見せて欲しかったですね。視聴者も騙されるような。この辺り、やはり暗黒騎士を思い出し、バラゴが化けた龍崎駈音はきちんと周囲を騙せる振る舞いだったなと思い出します。あれなら周囲が騙されるのも仕方ないという説得力があった気がします。

 このアリスの告白は、当然人間を全て滅ぼす望みにつながるわけなんですが、竜騎士アデルも人は滅ぼすと豪語してましたね。どうも望みが似ている。二人の共通点は竜であるわけで、もしかすると世界を焼き尽くしたいというのは竜の望みであって、竜騎士というのは実は竜に使役される僕(しもべ)なんじゃないかという気もしました。刷り込み現象でいえば、人間のほうが刷り込みを起こすみたいな感じですね。

 閑話休題。竜騎士アデルを撃破した烈花も追いついてきて、いよいよ役者が揃って最終決戦ですね。再び竜に乗ったアリスは大事にしていたはずのカメラ(零がプレゼントしたものですな)も不要と言って投げ捨ててしまう。うーん、このカメラというアイテムは物語でどういう役割になってたんだろう。写真を組み合わせたら竜のシルエットが浮かび上がるためだけ? あと、女神像が実は鳥になる騙し絵みたいなのもまだ気になる。

 逃げ去るアリスと竜ループを追おうとする零に烈花が言ったことが、結構意味深長かもしれません。アリスを倒せるかという問いかけですね。アリスはもう人ではないから、あるいは人でなくなったときには、殺せるかというものです。

 牙狼1stだと、鋼牙は、ホラーならほぼ無差別に迷うことなく斬る非情さがありました。非情さというよりは、「ホラーは問答無用で倒すもの」というルールにひたすら従うといったほうがいいのかな。しかし、カオルがメシアに取り込まれたときには助けたいと思い、実際にそうしたのが鋼牙の成長だったと思います。

 零だと最初から情け深い面を隠し持っていて(そのせいで復讐心も強くなっていた)、悪く言えば情に流されやすい。もし鋼牙と同じような葛藤が起こるとすると、アリスを助けられないと思い切り、アリスを斬るということになるでしょうか。そういう「心を鬼にしてでも」が零の成長になりそうな気もします。まあ後味の良さを重視するならアリスを闇から救って、無垢な状態に戻して、(記憶操作した上で)浮世に帰してやる、みたいな感じだとは思います。

 CM後、竜に追いついて立ちふさがった烈花と零と竜&アリスの戦闘。この期に及んでも竜から落ちたアリスを零は救い、上から降り注ぐ岩石を身をもって庇ってしまう。アリスがちょっと動揺し、零の台詞がベタでカッコよかったですな。

「(守る)価値ならある、いや、俺がお前を守るのに理由なんて要らない」

 これに対するアリスの具体的な応答は描かずに、即座に竜との戦闘に戻るところ、なかなか興味深い演出です。上記の極め台詞(にして殺し文句でもある?)がアリスにどう楔として作用するか。今回のラストまででは特に反応らしきものがみられませんが、もしかするとじわじわ効いてきて最終回で何らかの影響があるかもと思います。

 竜との対決はNOVAさんも注目され命名されたように、烈花炎装ですな。一瞬、竜ループが爆散したかと思いましたが、後ろにふっ飛ばされただけでしたか。この描写、古代で水墨画風の回顧シーンでの竜ノヴァの強さとはちょっと異なり、竜ループがどうも弱い。体躯も少し小さい気がしますす。もしかすると、竜ループは幼生から成体に変化したものの、まだまだ子供なのかもしれません。そうでないとすれば、古代にはまだいなかった魔戒騎士が極めて強く、魔戒法師の術も高度に進化したということでしょう。、

 竜ループの敗勢を感じたアリスがまずい方向に意を決してしまう。自分を竜に取り込ませてしまった。このときの「ありがとう、零」に多少は零の気持ちが通じたことが感じられます。私はこの時点でアリスが消滅したと思ったんですが、後で竜騎士風で復活してしまいましたね。

 零が竜(とアリス)は俺がやると言い、頷く烈花が背後から刺される。復活した竜騎士アリスです。牙狼1stでの邪美の最期とちょっと重なりました。今回は烈花は重傷ながらも、とりあえずは存命で、このまま助かって欲しいところです。アリスはしかし、もう情け無用で容赦ない。ほとんど動けない烈花に止めにならない追加攻撃を行っている。いわゆる「いたぶる」というものですね。

 これに怒った零が「アリスー!」と叫んだところで次回へ続く。次回「世界」は最終回ですよね(「次回!」となっていて「最終回」とは出てなかった)。予告に映像はなく、シルヴァの語りのみ。内容がちょっと予想がつきません。

 今回で気になった点はやはり、アリスと踏まれる花です。3回も描写されましたね。1度目は今の年齢のアリスが路上で人とぶつかって倒れ、見えた先に敷石の隙間から生える花。手を伸ばすも誰かに踏まれる。2度目が幼少時で、同じように倒れた先に見えた花が誰かに踏まれてしまう。3度目は、アリスが足元の花に気づきもしない感じでアリス自ら花を踏む。

 こうも繰り返し描かれると、花を踏むという行為が何らかの重要なテーマを暗示している気もするんですが、どうもそれ以上の推測ができません。その他にも気になる諸々も含めて、次回に期待です。

●鉄血のオルフェンズ

 NOVAさんの予想がいろいろ当たってて、かなり感心した回でした。もちろん、本編内容もいろいろと衝撃的で、かつ話が収束してくる感じがあり、観ていてなかなかの満足感ありです。

 観ていて「これ、NOVAさんの予想通りだわ」と思ったのは、例えばオルガ殺害が事実上、ノブリスの差し金という件ですね。私は旧ジャスレイ派の残党とか、いろいろ考えて、ラスタルの差し金と思いましたが、ノブリスは全く考慮に入れてませんでした。クーデリアと関係が深いからですね。しかし実際の主犯はノブリス。殺せと直接命じたわけではなさそうですが、部下の行動、言動から見て、鉄華団は問答無用で排除くらいの指示はあったとみるべきでしょう。

 それに、マクギリス死亡。コイツはもうちょっと悪運が強いと思ってたんですが、サブタイの法則通り(^^;、あっけなく。さらに、少し前にNOVAさんが危惧されていたハッシュ死亡。三日月のキャラからして、ハッシュは三日月に守られると私は踏んでたんですが、今回、独り立ちし、男気を見せる形で退場でした。

 まだあって、マクギリスの駆るバエルですね。飛翔能力により地上戦では優位に立てるけど、宇宙では多少性能がいいという程度でしかない。と、NOVAさんが前回指摘されて、今話ではその通りに宇宙で撃破されてしまいました。

 一応は私の予想に近かったといえなくもないのが、三日月がオルガの遺志を継いで、鉄華団を引っ張ったことくらいですね。ただし、暴走するという予想もしていたわけで、せいぜい半分程度の的中ですし、あそこまで見事にやるとも思ってませんでしたので、さらに的中率は低かったorz。三日月め、子づくりはするわ(まだできたか分からないけど)、指揮が取れるようになってるわ、気配も見せずに大成長してやがったわい。
(一応、三日月が事実上のリーダーと見ましたが、三日月はユージンに指揮権委譲が行われるよう、活を入れただけという可能性もある。)

 三日月がオルガの遺志を継ぐにあたって、オルガの素志であり命令だとして、団員を納得させ、自分の武力を以て威圧もしたわけですが、現状を鑑みるとそれしかないというもので、ベストと言ってもいいとは思います。しかし、それはそれで危惧もあります。オルガの神格化ですね。下手をすると、「オルガならこうするはず」という得手勝手な解釈が権威を持ってしまい、オルガの名前を出せばなんでも通るという雰囲気が出来上がってしまいかねません。その辺りをどう抑えていくか、この後のサバイバルに影響しそうな気がします。

 そんなことを考えながら観ていると、ジュリエッタが五体満足でほぼ全回復したらしい感じで登場。前にジュリエッタに思い入れが生じたらしいと申しましたが、やはりそうだったようで、なんだか嬉しくなってしまいました。しかし、ラスタルに「大義を示して見せろ」と言われている。この後のマクギリスとガエリオの対決の顛末から考えると、ジュリエッタのターゲットは三日月なのかなという気がしました。だとすると、ジュリエッタが生き残らない感じがしてしまい、どうも不安です。三日月は……どのみち、オルガの後を追うように退場しそうな気もする。

 拠点に残る鉄華団は、脱出トンネル開通に必要な残り時間を計算、敵の攻撃開始と勘案して、2時間の時間稼ぎの攻撃部隊を編成する。もう決死の出撃になるんでしょうね。やることがもうなくなった大人キャラはといえば、雪之丞とメリビットがなにやらごちょごちょと会話。どうもいわゆる「死亡フラグ」立ててるっぽいなあ(^^;。

 そうこうするうち、ギャラルホルン側の予定時刻通り、鉄華団拠点へ攻撃開始、鉄華団側からは決死隊が突入しつつ反撃。かなり激しい戦いで、バトル描写的にはなかなかの見応えでした(相変わらず酷い戦いではありますが)。普通ならクラウゼヴィッツの言うとおり、防御戦法を取るほうが有効なはずですが、防御戦法に使える陣地は大事なトンネル工事をしているわけで、こういう突入戦法にならざるを得なかったのでしょうね。

 それを傍目で見ながら、なにやらごちゃごちゃ言うてるダメ男に堕したマクギリス。部下を解散させ、戦闘艦でラスタル旗艦へ突撃ですか。戦艦で特攻かと焦る敵にバエルで追い打ちをかけ、ラスタルを討ち取るつもりだったのか。シノ戦法ですな。しかし、案の定というべきか、ガエリオが介入、一騎打ちになり、バエルはアインの力を得たヴィダールに撃破されてしまう。古代の神剣も現代の突撃銃の前には敗れ去る運命だった、みたいな感じがします。

 トド・ミルコネンがちょこっと出てきたのには、思わず笑ってしまいました。この男は強いほうにすぐ寝返るような奴であるわけですが、行状からして始末されそうでいて、始末されない。あまりにも小者過ぎるからなのか。しかし、いつの間にかマクギリスをうまく送り届ける程度のことはできるようになっていたみたいですね。こういうタイプも、鉄血世界で生き残れるパターンの一つなのかな。

 一方、こういう戦国波乱的な世界では不幸になるのがアルミリアみたいなタイプなわけで、いったん「自分はこういう者である」と思い定めてしまうと、自分の信念に殉じなければならなくなってしまいます。まだ幼いんだし、誰かこの子に「そんな風に考えてなくてもいいんだよ」と呪縛を解いてやれるといいんですが。

 マクギリスとガエリオの一騎打ちですが、両者の特徴がよくあらわれているやり取りがあったように思います。バエルの機体性能を自分の実力と混同するマクギリスと、アインのお陰でやれていると思うガエリオですね。マクギリスはいわば呪われた鎧を装備し、取り憑かれてしまったわけで、そのせいで狂ってしまっています(牙狼の暗黒騎士とはちょっと違うかも)。思えば、バエルを手に入れたときから自信過剰でおかしくなってしまっていました。ガエリオはその呪われた鎧をはぎ取るのに躍起になっている感じでした。こんな鎧があるから話が通じないんだ、みたいな。

 アインのヴィダールがようやくバエルを撃破、それでもマクギリスは単身艦内に潜入して、おそらくはラスタルを討ち取るつもりらしいですが、既に瀕死の重傷。ガエリオがマクギリスの最期の言葉を言わせまいとしていましたが、本当は聞きたかったんだろうな。そういう印象のマクギリスの最期のシーンでした。……だからって、こんなもんで誤魔化されないぞおっ! マクギリスって、結局は敵味方に無駄に大被害出しただけの小者じゃないか!

 要は「ハンドル握ると性格変わるドライバー」みたいなもんですね、マクギリスは。助手席のナビゲータ(石動)すら、もういないわけだし。

 小者感いっぱいという点ではイオク様もいますね。NOVAさんとしては、イオク様がMS戦で少しはマクギリスに抗し、次には三日月のバルバトスに「一矢報いる」程度を期待されていた/いるのかもしれませんが、悪運を考慮しても、ちょっと無理っぽい気もします。

 前からMS格闘戦になりそうになると、部下が命を賭してでも止め、上からは遠距離狙撃を割り当てられていたのは、「イオク様がMSがとてもお下手」であるからなはずで、イオク様がちょっとでもMS戦でいいところを見せでもしたら、もう敵としては恥、名折れになってしまいます(^^;。やはり鎧袖一触でぶっ飛ばされて、それでもなぜか生きているというのがイオク様の役柄としては順当な気がします。

 オルガが退場し、マクギリスも退場し、で次回はいよいよ最終回ですか。EDで座って眠りこけそうになる三日月の襟首をオルガらしき手が掴んで起こすのが、なにか意味深な感じがします。

 今週もやはり次回予告はネットのみで、「彼らの居場所」。クーデリアのナレーションで「またブレスレット汚して、アトラさんに怒られますよ。一緒に帰りましょう、私たちの家に」だそうです。映像的にはあまり悲惨さを感じさせないものでしたが、本編でもそうなってくれるのかな。
(予告の印象と裏腹に、だったらどうしよう。前にクーデリアのナレーションで「あの日」と悪い予感がする語りだったのがどうも気にかかる。)

 もう2期に思いをはせてまして、なぜかといえば例えばモビルアーマーが単発のエピソードだったから(^^;。イオク様が要らんことばかりし、マクギリスがアホなことをやり、鉄華団がとばっちりを受ける形で終結すると思いますが、イオクやらマクギリスやら、もしかするとラスタルも要らんことをして、モビルアーマーが大挙して復活する伏線が最終回に張られる。2期では鉄華団の生き残りが新たな仲間を加えて再結集、モビルアーマー掃討に尽力する、みたいな話で続かないかなあと思っとります。要はまあ、鉄血にハマっちゃったわけですね(^^;。

●リメイク:マジンガー・Infini-T Forceなど

 そんなリメイクが企画進行中とは全く知らず、ネットで検索してみると、なるほどありますね。マジンガーのほうは公式サイトで内容が全く出ていないに等しく、ブレストファイヤー発射直前と思しき絵がゆらゆらしているだけ。Infini-T Forceのほうは、タツノコヒーロー総進撃みたいな感じですが、宣伝動画などからはそれ以上がやはり分からず。

 しかし面白そうです。なにせ慣れ親しんだ思い入れのあるヒーローですからね。詳報が入るにつれ、ここで話題にするのも悪くないですね。

 ゴジラのアニメ版はどうなったのやら。そろそろTV宣伝とか出てきてもよさそうなんだけど。思うように進んでないのかしらん。3部作になるとかくらいの情報は出てきてるけど、ウィキペディアなどでもあまり情報はないようです(公式サイトは重すぎて見て回る気がしない)。

 ウィキペディアの一部の記述がちょっと謎(設定か考証のミスっぽい)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/GODZILLA_(%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E6%98%A0%E7%94%BB)
(↑リンクが途中から切れてしまっています(カッコ記号のせいみたい)。URLをコピーして、ブラウザのURL欄に貼り付けてください。)
> 『11.9光年』彼方の「くじら座タウ星e」を目指し(略)『20年かけて』たどりついたその星も(略)地球へ引き返した。だがその間に、『2万年が経過』した地球では(略)。

 相対論的効果(ウラシマ効果)を考えてもあり得ん。20年が船内時間だとして、光速度の50%くらい(このくらいの速度だと、ニュートン力学の計算とさほど変わらない)。2万年(1万9960年)はどっから出て来た?

 書かれてはいないですが、どこかで未来へタイムスリップしたと考えるしかなさそうです。そうならいいんですが(もしかすると物語の謎を解いたり、解決のカギになり得るかも)、もし「ウラシマ効果ってそんなもんだろ」みたいにやってるんだったら、相当に科学/SF考証をなめていることになり、そういう安易さで作る映画は不安です(オールモスト・ヒューマンみたいな ^^;)。うーん、こんなのは杞憂であると願いたい。

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