創作と鑑賞の談話室

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12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/01 (Fri) 00:05:49

 12月の雑談スレッドです。

Re: 12月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/12/02 (Sat) 02:07:05

今年もいよいよ最後の月ということで、本格的に忙しくなる前に、フラッシュなどの4作品クロスオーバーのネタをまとめておきますね。

なお、前回、書いたシュタイン教授の退場劇については、下記のサイトで背景が触れられていました。

https://www.cinematoday.jp/news/N0095367

要は、役者の人が、別のミュージカル舞台に専念したいという事情で、今期の退場が決まっていた、と。
まあ、元々、教授はフラッシュでのゲスト出演キャラだったのが、その後のスピンオフでレギュラーヒーローの一人になり、それから3年目だったわけで、どこかで区切りを付けたいという気持ちもあったのでしょうね。

何にせよ、ファイヤーストームが2人合体ヒーローなので、後に残されたパートナーのジェファーソンの今後が気になるところ。
しばらく傷心を抱えるとして、年明けのエピソードで、新たなパートナーを見つけた復活劇があるのか、それとも、ファイヤーストームというヒーロー自体が完全に消失なのか。また、復活劇があるとして、それは前みたいにフラッシュの話で描かれるのか、レジェンドの方で描かれるのか、先の展開を気にしたいな、と。

一つ救いなのは、教授の娘のリリーさんが健在だったことです。彼女にまつわるエピソードは、「インベージョン!」の中で描かれていましたが、「本来、生まれて来なかったはずの娘」がタイムスリップの副作用で生まれてしまった。
教授は当初、娘を「時空の歪みの産物」として修正しようと思ったけれど、ケイトリンの説得や、自身が娘に愛情を抱くようになったことで、事情を知るジェファーソン以外の仲間には内緒にしておこうと決断。
だけど、すぐにチームリーダーのサラに知られてしまい、葛藤のドラマが続くわけですが、最終的にはリリーを消さない方向で解決したようですね。

教授の葬式の場面では、教授の奥さんのクラリッサや、娘のリリーさんが、ジェファーソンと一緒に号泣するわけですが、奥さんが完全に一人きりにはならなかったことが一連のドラマでは救いに感じられます。

さて、ここから改めて、「クライシス」のストーリー概要を書いていきたいな、と。

★スーパーガール編

まず1話目。
昨年のインベージョンでは、スーパーガールが他の作品に出張する形だったので、全3話だったのですが、今年はスーパーガールからきちんと物語が始まりました。

この回では、まず各作品のキャラがそれぞれの舞台で活躍しているシーンを描いた後(スーパーガールは昨年の敵の異星人ドミネーターと自分の世界で戦っていたり)、「バリーとアイリスの結婚式」に招待される流れ。
スーパーガールことカーラは、今回、自分だけでなく、地球での養家の義理の姉アレックスを伴って来ます。このアレックスさんが、レジェンドのサラ・ランスと意気投合。結婚式前夜の酒の席で、サラが自分にも姉がいて亡くなったことを語って、妹想いの姉アレックスの気を惹いたりした挙句(妹キャラのSaraとKaraも名前似てますしね)、ええと、二人でベッドインしちゃいます。
まあ、サラは昔、オリバーと関係を持ったり、他にもいろいろと男運が悪い過去を経てきたからか、リーグ・オブ・アサシンのナイッサに命を救われてレズビアンの道に踏み込み、以降、自他共に認める女好きキャラになってしまいましたからね。

一方、アレックスは別にレズキャラじゃないのに、眼が覚めるとサラと一緒に寝ていて、思いきり動揺する場面があって、爆笑ネタになっていたり。妹のカーラにもからかわれて、必死に言い訳するアレックスが可愛かったり、それでも、その後、サラと素晴らしい連携でバトルに挑むシーンが多くて、サラ&アレックスの異世界女傑コンビプレイが一つの語り草になったり。

そして、他にもいろいろなキャラの交流劇が展開された後で、いよいよバリーとアイリスの結婚式が始まります。
なお、以前、フェリシティと婚約までしたのに諸事情でダメになったオリバーさんが、この時点で改めてフェリシティに「俺たちもどうか」とプロポーズするのですが、ひとまず断られます。

ともあれ、式もいよいよ大詰めというところで、アースXの軍隊が教会に突然、襲撃してくるわけですね。ここで最初のアクションが展開。
アースXはナチスが勝利した世界で、胸にSSマークを付けたオーバーガールや、赤い矢を持ったダークアローといった偽者ヒーローが登場。ただし、彼らは仮面を装着しているので、この時点では素顔は明かしておらず。
謎の敵軍団に対して防戦するヒーロー達ですが、乱戦の末、相手を撤退させることに成功。ついでに、ダークアローの手下のヴィラン、プロメテウスを捕まえることに成功したみたいですね。このプロメテウス、アロー第5シーズンの敵で、これも仮面を付けた偽アローみたいな容姿でした。一度倒した相手ですが、アースXのプロメテウスの正体は、また思いがけない人物だったり。

そして、撤退したアースXの刺客たち。彼らが仮面をとった姿は、オリバーとカーラその人でした。もう一人、フラッシュの偽者はリバースフラッシュ。ただし、イオバード・ソーン名義でのハリソン・ウェルズ、つまりフラッシュ第1シーズンのラスボスそのままですね。彼らが顔を見せたところで、物語は2話目に続く、と。

★アロー編

1話目は、平和な日常とキャラの集合および交流劇に時間を割いて、その平和が破られるところがクライマックスでしたが、アロー編は常に緊迫感って感じの回でした。

襲撃してきた敵の正体を調べるべく、捕まえたプロメテウスを尋問する展開。そして分かったプロメテウスの正体は、トミー・マーリン。かつてオリバーの親友で、第1シーズンラストで劇的な死を遂げた彼のドッペルゲンガーです。
その異世界トミーは、最終的に自害して果てたみたいですが(オリバー愕然)、相手が異世界からの侵略者だと理解したので、反撃に動きます。各ヒーローがそれぞれのコスチュームを身にまとって出撃態勢を整えるシーンが格好良く演出されていますね。例えるなら、必殺シリーズの出陣シーン風味。

その後の対立シーンで、オリバーやカーラも、戦う相手が自分のドッペルゲンガーだと理解。一方、フラッシュのバリーも、かつての仇敵リバースフラッシュとの対決に挑むわけで、本物と偽物の対戦カードが盛り上がるところですね。
なお、敵はヒーローだけでなく、ナチスの兵士がいっぱいなので、他のヒーローたちも大活躍する展開だったりするわけですが、バトルシーンがいっぱいでどう繋がっているか分からないほどの数々のアクションの末に、何だかターミネーターみたいな敵ロボット「メタロ」が出現。
メタロは、クリプトナイト搭載型ロボで、スーパーガールの天敵みたいなもの。それにスーパーガールが敗れたことで一気に戦況が不利になり、ヒーローたちは敗北して敵に囚われてしまいます。

オリバー、バリー、ファイヤーストームコンビ、サラ&アレックスたちは、気がつくと、異世界アースXの牢獄に囚われ、
他の多くのヒーローたちは、敵に占拠されたスターラボのメタヒューマン収容室に囚われ、
スーパーガールはスターラボの実験施設に寝かされ、リバースフラッシュことハリソン・ウェルズ姿のイオバードが何か改造手術みたいなことをしようとしている展開。

ヒーローたちが捕まった姿で、翌日のフラッシュに続いた形。

★フラッシュ編

捕まったヒーローたちがどうやって脱出するかがメインの回。

なお、シスコやケイトリンはメタヒューマン収容室に入れられていますね。
ケイトリンについては、フラッシュの第3シーズンでキラーフロストの能力が芽生えていたのですが、その際、キラーフロストの邪悪な人格に操られる副作用があって、「自分で制御できない能力を使うことが厳禁」だったわけですね。そのためにケイトリンが敵に回ったりして大変だったのですが、
第4シーズンにおいて、再びキラーフロスト化する展開があった挙句、何とかケイトリンとキラーフロストの人格がうまく統合されたようで、この話の中では、ケイトリンもキラーフロストの能力で大活躍していたり。まあ、だからこそ捕まってしまったわけですが。

捕まらなかったのは、後方支援キャラのアイリスとかフェリシティとか。彼女たちが何とかスターラボで敵の目を掻い潜って、囚われた仲間を助ける展開がメインエピソードの一つ。

そして、もう一つがアースXの方なんですが、処刑されそうになっていたバリーやオリバーたちを助けたのが、キャプテンコールドことレナード・スナートと、新ヒーローのレイ(パーマーじゃなくて、レイという光を操るヒーロー名)。
ちょっと、この辺のキャラがよく分かっていないのですが、スナートも「アースXのスナート」らしくて、前に登場した「フラッシュが過去から連れて来たスナートとか、レジェンド第2シーズンで敵側に付いていたスナート」とも何だか別人っぽい感じ。でも、そのアースXスナートがまたミックとコンビになって、次回のレジェンドチームのレギュラーキャラになるようだし、どうなってるのかな。
キャラの人間関係から推測すると、「レジェンド第1シーズン終盤で、仲間を守るために英雄的な最期を遂げたスナートが、時空転移してアースXに飛ばされて、そこでナチスに対してレジスタンス活動を展開していた」という形かな。とにかく、今回新しく出てきたスナートが、バリーたちとあっさり意気投合していて(まるで旧知の顔見知りみたいな描写)、とても異世界人だとは思えないんですね。

そして、アースXに囚われた組は、スナートたちと協力して、その世界のレジスタンス活動を支援。ナチスの支配を覆して、自分たちの世界への侵略をやめさせる決意をした模様。
で、どうもレジスタンスのリーダーが、アースXのフェリシティ(こちらは地毛の黒髪)らしくて、彼女が敵に捕まっているので、それを助けるのが目的。
その際に有利なのが、敵にもオリバーがいて、今はアース1にいること。でも、本物オリバーがナチスの軍服着て、適当に演技すれば、雑魚兵士なら騙されるんじゃないか? ということで、まあ、まんまと敵の本拠地に侵入成功。

黒髪フェリシティを救出後、一行はひとまず態勢を整えるため、アース1への帰還を目指します。
それを阻止しようと出現した強敵レッドトルネード(かつてスーパーガールと戦った敵のアースXバージョン)。太刀打ちできるのはフラッシュとレイだけで、他のメンバーは脱出のための時空ゲートの確保を目指します。

その際に、シュタイン教授がナチスの銃弾を受けてしまうんですね。教授が銃弾に倒れたところで、続く、と。

★レジェンド編

そうして最終話です。

バリーたちがレッドトルネードを倒して合流。瀕死の教授はジェファーソンが合体して、当面の救出に成功。

そのまま、アース1に帰還。
一方、アース1のスターラボでは、アイリスとフェリシティが、収容室に捕まっていた仲間を救出に成功し、さらに捕まっていたカーラもレイ・パーマーが助けたり。

状況の変化に激怒したダークアローは、フェリシティを弓矢で射殺そうとしたのですが、そこへ「待て」と現れたのが本物のオリバー。いかにもヒーローらしい。
でも、オリバーは、偽者のカーラを人質に取ったりしているわけですね。「私のことはいいから、あの女を殺せ」と偽カーラは訴えるのですが、偽オリバーも本物と同じで身内への情には甘いようで、身動きが取れなかったり。

状況を覆したのがフラッシュで、高速で走ってきてフェリシティたちを救出。一方、敵のリバースフラッシュも、偽カーラや偽オリバーを連れ去り、痛み分け。

その間に、他のヒーローたちが、一斉攻撃で敵ロボットのメタロを破壊するシーンもあって、アクション満載。

捕まったヒーローたちが全員解放されて、いよいよ最終決戦。
敵も後がないとばかりに、これまでのヒーローとその周辺だけを狙うやり方から一転、一般市民を巻き込んだ総攻撃に切り替えます。
ナチスの兵士の銃弾が街の人たちに襲いかかり、それを助けながら戦うヒーローたち。

敵の機動要塞VSレジェンドのウェイブライダーとか、
スーパーガールVSオーバーガール、
グリーンアローVSダークアロー、
フラッシュVSリバースフラッシュと、それぞれの最終決戦。

フラッシュは、仇敵の動きを止めることに成功しますが、とどめを刺すことはできず、リバースは逃走。
オーバーガールは、スーパーガールとの対決中に、限界を超えたのか自爆しそうになり、彼女を本物が宇宙に放逐。爆発に巻き込まれて地上に落下したカーラを、レジェンドの鋼鉄男スティールが救出。
最後に残ったダークアローも、恋人が自爆したことで愕然とした瞬間を突かれ、オリバーに射殺されます。

こうして、ナチスの侵攻軍は撤退を余儀なくされ、おそらくレジスタンスが押し返すのだろうと語られ、事件解決。

ここでアースXから来たスナートが、この世界に残る選択をするんですね。相方のレイは、故郷でナチスとの戦いを続けるために帰るのに。
こっちにスナートが残るってことは、元々こっちの世界の人だから、と推測しているわけですが、果たして。

で、この後、ジェファーソンとシュタイン教授の最期の会話がかわされ、教授の死に号泣するジェファーソン。その話を聞いた他の面々が教授を偲ぶ姿が描かれ、その末にジェファーソンが教授の死の知らせを家族に伝え、葬儀のシーンまで結構な尺で展開されます。

その後、中断されたバリーとアイリスの結婚式の最後の誓いの言葉が、既婚者のディグルの仕切りで執り行われ、直後に、オリバーとフェリシティの結婚式も簡易ながら行われ、二組の夫婦が誕生したところでドラマはハッピー風に締めくくられます。

本作の予告インタビューで「一つの葬儀と、二つの結婚が描かれる」と語られた通りの内容で、大きな物語が描かれた、と。

次回はクリスマス編で、その後、来年に続く形。

PS.何とか牙狼VLの前に書き上がって、達成感。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/04 (Mon) 08:18:39

 NOVAさん、どうもです。

 DCヒーローズものの詳しいご解説、いつもありがとうございます。今観ているものがよく分かって助かりますし、興味が深まりますし、観ていて面白さも高まります。レジェンド・シーズン1を観終わったら、アロー3~4を観つつ、フラッシュ2の感想を書いていきたいと思ってます(が、まだまだ全体の理解が浅い自分では、あちこちで混乱するかも)。

●シュタイン教授

 シュタイン教授退場の理由については、演じる役者さんがやりたい仕事が優先されたわけでしたか。おそらくそのせいで、フラッシュのドラマ内での必然性がなく(と想像)、突然の死となったんでしょう。そのことが逆に、リアルな死亡という喪失感を出し、ショックも大きかったのかなと思います。

 なんとか納得して、フラッシュやらレジェンドやらを観たいと思います。アース0(リアルの地球世界 ^^;)でのシュタイン教授がミュージカルをやりたいと一念発起した影響がアース1のシュタイン教授に及んでしまった、とでも考えておくことにしようかな。

●牙狼ML

 サブタイトルの意味が「出発」でしたんで、いよいよ本格的に敵集団に接触したりして、ドラマが動き出すのかと思ったら、比較的、平穏回でした。ソードがソフィの父ちゃんになったみたいな雰囲気になってましたんで、親子がのんびり旅する物語みたいな。

 さて本編。冒頭は前回の大破壊を伴うバトルの爪痕も生々しい街で、シスターの葬儀シーンから。翌朝くらいの感じですね。ここ、ちょっと違和感ありまして、前回のビルまるごと破壊、今回の瓦礫だけの現場からすると、数百人の死者、数千人の負傷者が出てもおかしくないと思うんですが、死亡したのがシスターだけだったみたいな描写になってます。救助活動も特に行われていない感じだし。

 それはさておき、ルークはやはり助かってましたね。入院もせず、簡単な手当てして自宅療養でなんとかなるみたいです。まあ、先週のあの頑丈さからすれば、一般人の感覚で考えることはできないんだろう。

 このまま敵の出方を見ていたんでは、街に同じ被害を出し続けそうだということで、こちらから乗り込むことしたわけですね。敵が欲しいものの一つがソフィだということで、一緒に連れて行くと。作劇上の要請としては分かるんですが、その判断・決定はかなり非常にして冷酷かも。考えようによっては、敵の欲しがるものを差し出すみたいな感じもあります。このML世界にも番犬所があるんでしょうけど、牙狼1stみたいにラスボスと通じてたりするのかな。

 向かう先は途中から無法地帯ということですが、途中の道中は平和なもんですね。今回、ザルバイクをはじめてまじまじと眺めてみましたが、デカいですね。特にタイヤ。その割にガソリンタンクが小さい。これじゃ満タンでもそれほど距離は出ないんじゃないかな。やはり、ザルバが主なエネルギー源と考えたほうがよさそうです。しかし、ソードもソフィもヘルメット着用したほうがいいんだけどな(演出上、できないのは分かる ^^;)。

 途中で寄ったガソリンスタンドにいたのは、レストラン:ダイナーのウエイトレスのチアキですよね(声優さんが「たかはし智秋」なのを初めて意識しまして、名前一緒だし、ファーストネームが「ウエイトレス」みたいだし、非常に適当なネーミングだ ^^;)。上でザルバがエネルギー源と言っておいてなんですが、このシーンで給油したガソリンって、普通のものじゃなさそうですね。魔戒ガソリンみたいなもののようです。なるほど、パワフルでありながら、リッター当たりの距離が出るのはそのせいなのか。でも、ザルバがエネルギー補充されてるような感じの描写もありましたな。

 道中、怪我した小鹿を助けたりして(実際には小鹿に触っちゃダメなんだそうで、人の匂いがついた小鹿は母鹿が見放すんだとか)、何事も無し、バトルもなし。ソフィが話しかけても、ザルバが沈黙を保ったりしていたのを気配を探っているのかと思い、母鹿が現れたとき、「こいつ、もしかしてホラー?」と期待したんですが、普通に鹿だったorz。

 その後、敵側の新キャラ、クイーン、ビショップがようやく出てくれたのが、一応の収穫かな。ナイトは右腕を三角布で吊っており、前回のバトルでかなりの負傷をしたようですね。なんとなく、殴り合いでは押されたものの、無傷、余裕で撤退したのかと思ってました。ビショップは斜に構え、クイーンはキングへの忠誠心で一途な模様です。

 敵側3人はチェスの駒をコード名としているようですが、単に駒名を借用しただけなのか、戦力や性格も模しているのか。もしチェスの駒性能に対応するとすれば、クイーンが最強ということになりそう。ただ、トリッキーな動きができるナイトとは比較が難しいらしいです。キングは最重要の駒だけど、戦力的にはほぼ無能ですな。キングだけはチェスの駒性能とは関係なく、ラスボスだからキングなのだろう。

 うーん、雰囲気的には牙狼VLらしからぬ平和でいい感じもあったけど(こちらとして、それを求めてるのか、という問題はある)、バトルお休みはちょっと物足りないかなあ。次回のサブタイトルは「REBIRTH」、再生、復活、あるいは転生という意味もあり得るかもですね。意味が広すぎて、どういう話なのかは見えません(^^;。

●仮面ライダービルド

 スタークの正体が石動マスターという、半ば衝撃、半ば納得という回でした。前に幻徳の護衛をあっさり殺害する冷酷さは、さすがにマスターとは感じが違う気がしていましたが、ビルド側の情報がスタークに筒抜け過ぎる点は、ビルド側内部にいることを匂わせるものでもありましたから。しかしそれなら、石動マスターが情報を流していた、で状況的に成立するので、やはりマスター=スタークというのは驚きでしたね。

 ともかく本編。冒頭、先週からの鍋島から戦兎への電話の続きで、戦兎は内容を誤魔化して龍我に伝え、部屋にこもって石動マスターの呼びかけに応じない。スタークの正体を知ってから観なおすと、戦兎の言動、行動の意味が分かりますな。初見では、「何を落ち込んでるんだか、いじけてるんだか」と、多少いらいらしながら観てました。

 がしかし、アジの開きを七輪で約臭いにつられ(気を付けないと一酸化炭素中毒になるぞ!)、あっさりと戦兎は出て来て、電話の内容を皆に伝える。初見では、やけにすんなり出て来る、あっさりしすぎてると思ったんですが、これも観なおしてみると、戦兎が覚悟を決めて出てきたという風に受け取れます。この時点でのビルドチームの仮説は、スターク=葛城巧ということですね。

 敵側では、ライダーシステムを欲しがる幻徳ですが、難波会長に見放された感じです。リスクが大きすぎると言ってますが、もしかすると小者過ぎるを婉曲に言い換えたのかも(^^;。焦ったのか、幻徳はスタークを呼び出してパンドラボックスの所在を問いただす。しかし、スタークも幻徳ローグを見放してる感じで話にならない。

 じゃあ力尽くで、というのが自然の成り行きで両者のバトルとなり、スーツ性能は互角でも、生身の戦闘スキルの差が物を言ってスタークの勝ちですか。中の人の影響は少なくないんですね。このバトル中の会話から、ローグ、スタークの変身は「トランスチームシステム」と呼ばれるもので、ライダーシステムと違い(ハザードレベルが)成長のないものと判明。なるほど、だからビルド、クローズが戦闘を重ねるにつれ、敵わなくなるわけか。中の人の戦闘スキルだけでなく、ライダースーツも強化されていくということで。

 勝ち誇るスタークさん、ローグにペラペラとよう喋る(^^;。難波会長と結託していること、東都政府軍を使えば、難波会長が北都、西都を動かして開戦させること。さらに、「俺なら政府と無関係の人間を使う」(この台詞から、カフェの戦兎と石動マスターのシーンにつなげた意味、後で分かりました)などとも。

 スタークが駄目ならと、幻徳は戦兎に会い、パンドラボックス奪回を依頼する。うーむ、なんだかあちこちに頼りまくってる気がします。依頼を受けた戦兎は美空に20本目にして最後のボトルの浄化を頼む、しっかり描写するんだなと思ったら、後のバトルへの伏線でしたか。こういうやり方が多いですが、「おー、そうだったのか」と来るのは、嫌いじゃないな。

 戦兎と龍我はさっそく難波重工がボックスを隠している施設に正面突破で侵入すると、スタークが待ち構えている。また情報が洩れているわけですが、当たり前なんでした。スターク=石動マスターですもんね。スタークはハザードレベル問題は分かりませんが、中の人のスキル的にビルドの攻撃パターンを熟知して見切っているため、スタークが優勢。がしかし、20本目のボトルが、ということですね。スタークも知らないベストマッチなんで、見切れないと。

 バトルはビルド&クローズの勝ちとなり、ボックスも奪取でビルド側勝利の感じですが、スタークの捨て台詞が気になりますね。20本のボトルを揃えさせるのが目的だったような物言いでした。まあ、ボックスはカフェに持ち帰られるわけだから、無問題でもありますな(^^;。全て、後になってから分かることですけど。

 案の定、皆が寝静まってからボックスを持ち出す石動マスターですが、戦兎にとがめられる。鍋島の話もここで明かされ、石動惣一=スタークであると。20本目のボトルによる傍証も突き付けられて、もはや言い逃れはできなさそうな石動マスターですが、店内に駆け込んだところで次週へ。

 次回予告では「僕の中で石動惣一は死んだ」などと戦兎が言っており、来週もいろいろ種明かしが期待できそうです。種明かししつつも、ボトルを20本揃えるとなんかあるみたいなことも言いだしており、深まる謎もありますな。まあ、まだまだ風呂敷を畳みにかかる段階ではないんでしょうね。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/05 (Tue) 21:09:13

 感想の続き。

●インTF

 うーん、ラストでヒーロー4人が帰還するものの、カズミチZのいきさつ紹介の後は、会話劇ということで、解説回といったところか。アクション、ドラマ的には個人的に不満が残る回でした。。

 ともかく本編。平行世界と思われるカズミチ2人がエミ2人を亡くしてしまう。平行世界のどれかで、エミが死ぬたびに別世界のカズミチが現れ、合体していくみたいですね。そうやって、エミが死んだ世界を放棄しつつ、エミが生きている世界に行く、というわけでもなさそう。全平行世界のカズミチが合体したのが、今の世界のカズミチZみたいではあるんですが。

 最初のカズミチがエミは死ぬと明言してましたんで、全平行世界のエミの運命を何らかの方法で知っている。かつ、エミがトラックにはねられて死亡するのを防ぐこともできないらしい。分かっているけど手が出せず、死んでからだといろいろできる。どうもSF設定的に不可解です。


 それはさておき、カズミチはエミと会うとエミが死ぬとか言ってて、前は別世界から声だけで会話してたのに、今回はあっさりとエミの前に姿を現してますな。イレギュラーの4人のヒーローがいなくなり、ケースも手中にある今なら、こういうことしても大丈夫ということなんだろうか? これもよく分かりません。

 何をするのかと思ったら、エッシャーの絵にあるような8の字のループ階段が現れ、おそらくエミの全生涯と思しきシーンが映し出される。この描写からすると、今の世界は時間的に閉じているのかもしれません(ゲーデルの宇宙)。全ての出来事は確定しており、未来が過去につながっているものですね。エミが天寿を全うする時刻が、エミ生誕の時間みたいになっていそうです。全ての出来事は確定なので(決定論)、天寿以外のエミの死はなく、エミのいない時間も存在していない、とか。

 もしそうなら、新世界を創造したと考えるしかなさそうです。その世界を維持するために、何らかの理由で元の世界を削ってつぎ足す、みたいなことが必要になるという設定なんだろう。……よう分からん。そこまでできて、なぜトラック1台止められないのか、あるいはエミにアイス買いに行かせないだけでもいいのに。

 閑話休題。しかしエミは決定論的世界がお気に召さない様子で、鉛筆振るって破壊し始めてしまう。ただ、壊した後どうするかは考えてないみたいですね。まあ、カズミチの見せたものを壊しただけで、世界そのものは破壊してないから、なんとかなりはしそうですが。

 エミの拒絶にキレたカズミチZ(数多の世界を滅ぼしといて、愛娘の反抗期くらい対処できんのか?)、今の世界も壊し始めましたな。シーンを見た感じと台詞を合わせて考えると、今の世界を縮小して孤立させる、みたいなもののようです。うーん、こういう「何をどうしているのか分からん」というのが多すぎるような。

 それでも考えてみると(どうも勝手設定考えるのが好きすぎまして ^^;)、カズミチZは数多の平行世界から何かを奪って今の世界を作ったため、元の平行世界の干渉をどうしても受けてしまう。そこで他の平行世界どれでも、今の世界へ悪影響があると判明次第、滅ぼし続けることでエミの死亡フラグを摘み取って来た。しかし、そのエミが今の決定論的世界を拒否したのも他の平行世界の影響(ヒーローらは特に、かな?)なので、今の世界を完全に元の平行世界群から切り離すことにした。代償は今の世界の縮小。……みたいなことかなあ。

 また脱線しました。今の世界を縮小すらできるカズミチZの力は絶大なわけですが、エミも半端なくて、「僕の前に道はない、僕の後に道はできる」で世界を拡大してしまうと。もう天地創造の神々の争いですな。ところが、カズミチZがここで能力スケールダウン、ロボット軍団をエミの前に立ちふさがらせる(でも、バトルへの期待が高まるのでOK)。

 通り抜けようとしてふっ飛ばされるエミが凄い。10メートルくらい吹っ飛んでます。カズミチZに掌底で突き飛ばされた模様で、そうなるとまず「10メートルも飛ぶ掌底を入れられたら普通は死ぬ」があり、「10メートル飛んで仰向けに倒れたら、後頭部強打等で死ぬ可能性大」もあるんですが、「いたたた」で済んじゃってます。お前はDBの子供時の悟空かと言いたくなる感じです。

 いかん、すぐ感想が本筋から逸れてしまう。ともかく、かなり抵抗するエミですが、カズミチZのほうがさすがに上らしい。エミの抵抗が行き詰ったところで(そのちょっと前に挿入されたイメージシーンが実現する感じで)、空からガッチャマンが舞い降り、ロボット軍団を次々倒し、残るヒーロー3人も続いて出現、という「待ってました!」が来ました。

 これを迎え撃つべく、カズミチZも戦闘モードに。するとエミが4人のヒーローの前に進み出て、「お前を止める!」宣言、というところで次回へ。次回は「Independent Flower」(独立/自立した花)ですか。エミのことなんだろうな。

 ようやく、ヒロイン:エミがキャラとして動き出した感じですが、はたとコミック版の冒頭を思い出しました。コミック版では、エミが誰か助けてと願うと、4人のヒーローが現れ、エミが率先してトラブルを解決しに行く(あるいは自らトラブルを作る?)感じだったと思います。アニメ版がここへきて、キャラの雰囲気や状況は違いますが、キャラクターの行動として似てきたかなと。ドラマの仕組み的に、アニメ版の終盤からコミック版へ続くみたいな感じがします。

●レジェンドオブ&アロー

 このところ視聴時間が思うに任せないこともありますが、レジェンドとアローを並行して観ると混乱するもんですから、とりあえずレジェンド1を優先して観終わろうと思い切りました。

 レジェンドは第8話まで視聴しました。ちょうど半分ですね。いろいろ印象深いものがあったんですが、なにせ1回目で見落としとか勘違いもありそうです。感想を書いて見るのはまだ尚早で、観なおしてからにしようと思います。

 それでもどうしても書いておきたいのが、ヒートウェーブ(この名前、どうも使われてない?)こと、ミックですね。ツボを突かれたのが、旧ソ連でのエピソードにて、ソ連兵につかまったときの、ミックの行動です。シュタイン教授にファイヤーストーム開発を強要するため、ミックとレイが看守にひどい目にあわされそうになる。

 そのとき、ミックと相当に仲が悪そうだったレイが突如、看守に毒づき、自分を殴らせる。これはなかなか驚きましたし感服もしました。ミックも驚いてましたね。しかし、ツボを突かれたのは、その後のミックの行動です。スナートらが救出に来て、重傷で動けないレイを残そうとするも、ミックが頑として言うことを聞かない。逃げられなくなるのも覚悟でレイを担いで行っちゃう。

 私はこういうのに弱いんです。身を挺してかばわれたら、恩義に感じ、仲の悪さなど度外視、命がけで助ける。ミックは感情のキャラで、直情径行の単純馬鹿なんですが、だからこその気持ちいい活躍ですね。そのミックがスペースパイレーツの件で裏切り(燃やせないから帰りたい、という理由がなんともはや ^^;)、第7話ラストでスナートに撃たれ、「ミックどうなるの?」となるんですが、さっき観終わった第8話になってもミックがどうなったか明かされない。なんとか時間作って、第9話以降を観たいと思ってます(焦ってる、というほうが正確かも)。

 アローについても少しだけ。オリバーがなぜ弓矢を使うか、という点がちょっと引っかかってました。銃のほうが強力だし、便利じゃないかと。第何話か失念したんですが、理由の一端が垣間見えました。武器を持ち込めないミッションで、宿泊したホテルの備品などから、弓矢を製作し、戦闘に臨んでました。

 なるほど、という感じです。銃器ならこんなことはできません。密猟者なんかが、マッチの火薬と鉄パイプなどから手製のライフルを作るという話を聞いたことはあるんですが、製作道具が相当に必要のようで、身一つで行った先で作れるものではなさそう。しかし、銃器より構造が単純な弓矢ならできないこともない。実際には殺傷力があれだけある弓矢は難しいかもしれませんが、フィクションでの納得感は充分ある感じでした。

Re: 12月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/12/06 (Wed) 02:01:14

いろいろ感想。

★牙狼VL

最初からシスターのお葬式。
自分にとっては、シュタイン教授の葬式にかぶってしまい、シスターが亡くなった回よりもよほど感情移入できました。

その後、ルークの見舞いに顔を出すソード。包帯でぐるぐる巻きのルークですが、ところどころ法師の御符なんかも貼ってあって、普通よりも回復速度は上っぽい。まあ、年内に復帰を遂げるかどうかは微妙ですが。

それから、ラッセルシティでの残務処理なんかをいろいろ済ませてから、ソードはソフィを連れてエルドラドへの旅を指令されますね。
シティの外では、携帯が圏外なのでソフィの情報収集能力が使えない模様。また、今までシティから出たことがないので、見るもの全てが新鮮な感じで、のどかな旅を満喫しつつ、シスターへの思いを吐露したり、感情を吐き出す過程などが丁寧に描写されていましたな。

実のところ、ソフィというキャラクターが好ましく思えたのは今回が初めてだったりします。これまでは片意地を張りすぎ、というか兄の行方を追うことにばかり夢中になって、周囲の大人の事情を汲まない我儘ぶりが目について、やきもきさせられた感じが抜けなかったのですが、
今回の話で、シスターの死を受け止めて、いろいろ謙虚になったというか、自分だけでなくて周囲を見るようになったというか、いろいろと成長したなあ、と感じました。
ええと、シリーズ前作の絶狼のヒロインのアリスみたいに、自分の目的のためには他を顧みないキャラになる可能性も想定していたのですが、シスターのことを思い出して泣きじゃくる年相応の振る舞い方を見せられて、普通に喜怒哀楽を見せる健全なキャラだなあ、と安心。

そんなソフィに対して、ソードの方も、今までは「自分の仕事にやたらと絡んでくる、鬱陶しい子供」という当初の視点が、「彼女なりに一生懸命に役立とうとする姿を見直す」過程を経て、「敵に狙われていることがはっきりしたことで自分が守ってやらないと」という段階になった。

ソフィにとっての兄と、ソードにとっての妹と、この辺の行方不明キャラの姿を、互いに被せているかどうかは分かりませんが、今後、回想シーンなんかで互いの兄妹像なんかも明らかになるにつれ、対比とか絆めいたドラマが期待できそう。
まあ、ソードがどう見ても親父すぎて、恋愛関係に発展することはなさそうですがね。

で、バトルの皆無なほのぼの回でしたが、前回のバトルの凄さの後始末と、新展開の幕開けということで、おざなりなバトルを見せられるよりは、ソードとソフィの新たな関係をじっくり描いたという点で、自分は評価します。
大きな事件は起こったけれど、それでキャラの思いに何らの変化も見られないという余韻の無さよりは、いいと思いますし、まあ、そういう感情ドラマばかりいつまでも引きずって行くようでは不味いですけど、事件とキャラ情緒のメリハリが上手く流れるなら、そこは歓迎。

最後に、クイーンとビショップの顔見せですね。
直情熱血キャラのナイトに比べ、飄々とした軍師風のビショップと、色気姉ちゃんのクイーンの組み合わせは、主人公陣営のソード、ルーク、ジーナとの対比にもなってそうで、今後の対峙が楽しみ。
まあ、ルークが意外と熱いキャラで、ナイトとの因縁も強いので、ビショップの立ち位置に相当するのが案外ジーナさんかもしれませんし、クイーンはソフィに対抗意識を燃やすかもしれません(クイーンはキングに好意を示すのに、キングはソフィにご執心とか)。

雑魚ホラーとの戦いよりも、人間同士のチーム戦というのが、当初から期待していた内容なので、そういう群像劇展開が来るのを楽しみにしたいな、と。
まあ、インTにもそういう要素を期待していたのですが、敵がチームを組んで襲撃してくる展開にはならなかったですからね。

★ビルド

スタークさんの正体が分かったことで、こりゃ無事に年越しできない可能性が高まりましたね。というか、次回予告を見る限り、次回で決着が付きそう?

何となく、ビルドとスタークが対峙して、スタークさんが不利になって撤退しそうになったところを、ナイトローグが奇襲攻撃を仕掛けて、スタークさんに致命傷を負わせるんじゃないかなあ、とも。

で、スタークの正体であることがほぼ確定したマスターですが(顔を変えるというトリックがなければ)、急に戦兎との関係を回想シーンなどで強調するようになりましたが、これまでの出番があまり多くなかった(レギュラーというよりも時々顔を見せるセミレギュラーって感じ)ため、あまり感情移入していません。
だから、仮に散ってしまっても、昨年の貴利矢さんほどのショックは受けないと思いますね。

貴利矢とマスターって比べてみると、共通点の多いキャラだとも思うのですが、貴利矢さんにはコメディ要素も多くて(彼の変身したレーザーが、第2形態が人型でないバイク姿だったり)、ブラッドスタークにはそういうコミカルさが一切ないのも大きいのかも。

まあ、次の回を見たその日に、劇場版も見に行く予定なので、次の書き込みは話が膨らみそう。

★インT

結局、これってセカイ系の話だったんですね。
Zとエミの父娘の諍いに、ヒーローたちやヴィランが巻き込まれただけという。

エミパパことカズミチの中では、エミに対する想いは幼少期に死んじゃった娘のままで止まっているし、
娘が成長し自立しようとする姿を見せても、カズミチの心の方が親として成長する機会が断たれているので、幼い我が子に対する過保護な愛情のまま、娘の想いを受け入れられなくなっている。

エンディングが時間をテーマにした歌詞なのを聞いて、カズミチの中の止まった時間と、それに縛られた世界の中で生きる実感を持てずにいたエミと、そして彼女の内面の成長を促したヒーローたちの熱い想い、そこからまた動き出す時間って物語に結実するような気もしましたね。

後は、まあ、カズミチがボスというよりも、カズミチに力を授けて、真に世界をおかしくさせた大ボスがいそうな気がするのですが、そいつを倒して世界を修復してTV版が完結するなら、いいのかな。
今のままだと、カズミチをボコボコに倒してハッピーエンドというのも何か違うし、だからと言って、大きなバトルもなく、エミのパワーでカズミチが浄化されて幕というのも肩透かしだし、
せっかくヒーローが4人も揃っているのだから、問答無用で倒すべき巨悪が登場して欲しいですね。その巨悪とダミアンが融合した形でもいいので。

カズミチの末路は、その巨悪の攻撃からエミを守って散るのでもいいかな。
予想というより、願望ばかりを書き連ねましたが、セカイ系の物語の時点で、世界を守るという大きなテーマにリアリティ的な意味を感じなくなったので、こうなったらキャラの感情の方にすっぱり決着をつけて、派手なアクションでスカッと終わってくれたら、それでいいかな、と。

★アローバース

現在、本国で放送中のレジェンド第3シーズンですが、スナートも改めてレギュラーになったのかなあ、と思いきや、役者の人がシリーズから完全に足を洗うというか卒業することを発表したようですね。

http://www.phantom-zone.space/article/454725919.html

まあ、レジェンドは特定の主役ヒーローを持たない群像劇スタイルなので、パワーレンジャーなんかと同じでメンバーを入れ替えながら続けることも可能ですが、場合によっては、シーズン3で終わる可能性もあるかも。一応、翌シーズンまで続けるかどうかの公表は、例年1月から2月にあるようですが、どうなるかなあ。

さて、シーズン1の話に戻しまして、

>キャラのコードネーム

基本的に、マスクで顔を隠しているヒーローや、マスコミからの言及が多いヒーローは、コードネームがしばしば使われているようですね。

そして、レジェンドはチームの内輪の会話が多いですし、時代を超えるのでマスコミがあまり関係ないため、コードネームではなく本名で呼び合ってばかり。
誰もサラのことをホワイトキャナリーとは呼ばないし、レイもスーツのことをアトムと呼ぶけれど、みんなレイと呼んでいる。
多分、劇中一番呼ばれるヒーロー名がファイヤーストームじゃないかなあ。まあ、これは合体前の二人と、合体後では印象が違いますしね。

>ミック

第1シーズンでは、一番ドラマの渦中に放り込まれるキャラでした。
9話以降の意外な再登場とか、ただのバカかと思いきや、再登場以降は、時間旅行に関してリップ・ハンターの次に詳しい参謀格になったり、立ち位置がいろいろ変動するキャラですね。
まあ、第2シーズンでは、またおバカキャラに戻ってしまうのですが。

さて、レジェンドも傑作回は多いのですが、パロディ的に楽しかったのは、11話の「八人の用心棒」ですね。邦題だと侍映画の方を思い出しますが、原題が「マグニフィセント・エイト」つまり『荒野の用心棒』が元ネタの西部劇です。
この回は、おなじみのメインテーマもマカロニウエスタン調にアレンジされて、いつもと違うノリの格好良さ。
さらに、最後にSFファンならニヤリとさせられるネタありで、それまでの重い展開を吹っ飛ばすハイテンションな回ですね。

その後の12話から最後まで、危機に次ぐ危機の本編のクライマックス展開に入りますので、箸休めの一話なんですが、ただの箸休めとして扱うには勿体ない、いかにもレジェンドらしい回だと考えます。
というか、この11話のノリがそのまま土台になったのが、第2シーズンだと思っています。

>アローの弓矢

まあ、第1シーズンの島編で、弓矢を使う理由もいろいろ語られているんですけどね。

一つの理由は、無人島でのサバイバル生活に有効だったからで、
もう一つの理由は、弓を扱うことがそのまま精神修養につながるという中国人師匠ヤオ・フェイの教え。

銃と違って、弓は心が乱れているとまともに射てないから、自分の精神を研ぎ澄ませることができるとか。

もちろん、アイデンティティとかこだわりとか、そういう要素も大きいのでしょうね。
アローに変装したディグルが、弓矢の扱いが上手くなく、「俺は銃器派なんだ」と文句を言うシーンもあったり。

あと、アローの弓矢は単なる武器だけでなく、ワイヤーに引っ掛けて空中を移動したり、相手を拘束したり、脅迫の道具にしたり、いろいろと活用しているのが楽しいです。弓に爆弾をセットして、不意の爆発で戦場を撹乱したり、IT関係のギミックを仕込んで機械を遠隔操作したり、追跡装置を仕込んだり、フェリシティがまだ仲間でない時期の方が、いろいろ弓矢を活用していたりも。
まあ、仲間ができることで、もっと効率的に役割分担できるようになったのでしょうが。

PS.レジェンドとアローの絡みだと、レジェンド6話も楽しかったですね。30年後の無法地帯と化したスターシティで、2代目グリーンアローことコナー・ホークが孤独な戦いを展開する話。
コナーは、コミックではオリバーの隠し子という設定でしたが、アローバースでは隠し子の名前がウィリアムになって、コナーはディグルの息子になっている。ディグルの子供は当初、娘のサラ(当時亡くなっていたサラ・ランスにちなんで付けられた)だったけど、フラッシュの時間改編の影響で息子になった。だけど、もしかすると、ディグルの娘が息子になったのは、バリーのせいではなく、案外、レジェンドの時間旅行の影響かもしれない、とこの話を見て思いました。
サラが生き返ったので、サラが二人いるのは紛らわしいし、コナーがディグルの息子である未来が描かれたから、番組製作上で、いろいろ設定改変の必要を感じたのかも。
あと、コナーという名前と、破滅した未来ということで、ターミネーターも連想したり。ちょうど、サラもいるわけだし。
それと、片腕を失い、引退した老オリバーが機械の義手を付けて復活した姿は、今度のスターウォーズで登場するルーク・スカイウォーカーにも通じるなあ、と感じました。

Re: 12月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/12/08 (Fri) 20:52:13

 2週ほど貯めこんでしまいました。

・牙狼VL
 前回が派手なバトル回。この回のバトルシーンは実際にスタントに動いてもらってトレスする形をとってる話みたいですね、話によってバトルクオリティに差がでてるのはこの辺の理由からかな。
 今週回。街の大破壊やシスターの葬式など日常との別れを告げて、と、思ったら唐突なロードムービーに突入した感です。派手なバトル回の後の骨休めがてらキャラの心情に焦点を充てるのもありかな的な感想です。
 ダイナーのチアキさんはクローンなのかなんなのかちょっぴり疑問がわいたりしましたが、後ザルバの燃料は魔界の炎なのかな?
 海外のサイトにて吹き替え版視聴、ザルバゥァと呼ぶアクセントがちょっと新鮮感。

・インTF
 ラジャ・カーンがヒーロー側に覚醒したのはよかったけど攻略のきっかけになったとはいえ、これといった見せ場なくエミを庇う形で退場になったのは少し残念かなぁな展開。倒されたベル・リンが凍結保存されて脇側の敵対勢力の退場(ダミアンがどうなったかが気になりますが)、そこから最後にヒーロー達の消滅だけど、フレンダーだけ残されたのはZパパ的には脅威というよりは何かあったときに護衛役になるからなのかな?
 で、今回に続くでだけどZパパの真意が語られると当たり前のようにエミに拒絶される展開、Z的にはこのやり方を決めた上にはいっさいエミと交流をとるべきでは無かったはずだけどヒーローという異分子が自分が作った世界に混ざりこんでそうもいかなくなった的な話と感じました。後は目的を見つけたエミの力によってヒーロー再召喚で続くと。

・仮面ライダービルド
 
 女スパイ紗羽さんなし崩し的にライダー側につくけど、今後の展開次第ではみたいな感もまだなきにしもあらず。
 スタークの正体的にはほぼマスターでしょって展開なんだけど、なんかぎりぎりまで正体を明かすことに引きをつくる感じの展開だなぁこの流れで劇場版にもつなげていくのかな?と大雑把な感想としてはこんな感じ。


・ガンダムビルドファイターズ第4話
http://gundam-bf.net/battlogue/episodes/04/

 今回のメインは第1期のキャラからレーナト兄弟、双子キャラのマリオとフリオに初顔見せの三男セリオで一人声優祭りといった感。オチ的には今月発売の1/60PGモデルのガンダムエクシアの宣伝回で途中までは正統派な展開と見せておいてギャグで落とす感じだけど、ギャグだけでみたら前回の話の方がはっちゃけてた分イマイチかなと。

 このレナート兄弟は、今のメイジン・カワグチが誰でもスポーツライクに楽しめるガンプラバトルを理念とする一方で、サバイバルゲームのように勝利至上主義で勝つために徹底的に妥協しない考え方のキャラでガンプラバトルの現行の流れと一線をかくキャラでその因縁は1期のエピソードが詳しいですね、先代メイジンも勝利至上主義者だったようで、その流れについていけずバトルから離れた人間も多くないようで、このへんは90年代の
やりこんだプレイヤーの意見を中心に新作を開発していてライト層のユーザー離れを引き起こしたシューティングや格闘ゲーム事情にも通じる感じでしょうかね。
 限定配信中の5話でバトローグは一区切りのようですね。流れてる情報だと2月あたりにまた動きがあるですね。

Re: 12月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/12/10 (Sun) 23:07:15

今週は、インTが休みなので、少し早めの書き込み。
あと、年末ライダー映画も本日、見て参りましたが、細かい感想はまた後日。
先に、それ以外を消化します。

★牙狼VL

怪我の治療のために街に残っていたルークの主役編。

ソードとソフィが旅に出ている一方で、その頃……って感じの時間設定かな。

前回の感想で、K.Kさんが気にされていた点(シスター以外の街の被害や救出活動の描写の欠如)が、後から補完されていた感じで良かったんじゃないでしょうか。

というか、想像以上に被害が生々しくて、しかも救助活動中に邪魔してくるホラーなんかも現れて、ハードな状況でした。

そんな中で、母親の仇のナイトに敗れて意気消沈モードなルークさんが、トラウマめいた過去回想シーンなんかも思い返しながら、自分の戦う目的を改めて確認して復活を遂げる良回だったな、と思います。
結局、ナイトが力の追求に溺れたルーク父だったことが確定し、ルーク母がそれを止めようとして敗れた魔戒法師だった背景も描かれ、ルークのキャラ設定の根幹がこれで明らかになったな、と。

さらに、自らの命を掛けて人々を救出したレスキュー隊の隊長の姿と、その墓標に助けられた娘が現れて感謝の気持ちを述べた姿に接して、ルークの心情にも変化が。
これまでは「父親に負けない力の追求者」として振る舞い、どこかで父親同様の歪みを抱きかけたのが、「ソードや母親の語った『守りし者』としての自覚」に目覚めることで、新たな旅立ちに至る、と。

迷える若者が試練を経て成長する、これまでのアニメ版牙狼の主人公みたいな描写で、今回、ルークが描かれたことで、彼に対する感情移入度が増した感。
ソードの立ち位置が親父キャラという点でヘルマン寄りで、ルークこそがレオンの立ち位置になるのかな。まあ、レオンの声はルーク父のナイトなので、いろいろと因縁が面白いんですけどね。

前回のソフィ同様、ルークも精神的に成長する姿が一話掛けて丁寧に描かれたことで、作品に対しても好印象。

次回はkidnap(誘拐)というサブタイトルから、ソフィが拉致されてそれを助けるためのソードのドタバタ劇って雰囲気かな。
ジーナさんの主役回も来て欲しいんだけど。

★ビルド

マスターの正体がスタークだと分かって、対決およびビルドがスパークリングにパワーアップした回。

マスターの退場も危ぶまれていましたが、敗れたものの、何だか生身で大ジャンプして脱出を果たした、と。ええと、パンドラボックスに触れたことで、変身とか蒸血とか関係なしに、もはや人間じゃなくなってるのかな?

途中でマスターが語るには、パンドラボックスの力を扱うためのボトルの浄化が目的。
当初はファウスト組織内で美空にさせていたけど、美空が悪事に手を貸すことを拒んだので、「ボトルの浄化はファウストに対抗し、正義のライダーを助けるための行動」という芝居を打つことにより、ここまでボトルを浄化することができた。
戦兎たちの正義と信じた行動も、全てはマスターの手の平で踊らされていたライダーごっこに過ぎない、と。

それでも、自分の正義はごっこ遊びじゃない、と意を決した戦兎がマスターとの決別を宣言し、スパークリングの力で撃退。逃走間際に、幻徳こそがナイトローグの本当の正体だと明かして去って行ったマスター。これにて、内海の替え玉が無意味な結果に。

そして、次回予告では、幻徳に詰め寄った戦兎が、彼から自分自身の正体を告げられるようですね。やはり、葛城巧に関係するのかな。

なお、劇場版では、マスターが去った後の物語で、仮面ライダーとしてのアイデンティティーに迷う龍我が、別世界に飛ばされてエグゼイド他のライダーと交流する中で、自分の戦う理由を見つめ直す話でした。
一方、戦兎の方には、パラドが現れて攻撃して来ます。ええと、夏の劇場版のラストで、「ビルドがエグゼイドの力を奪った」経緯があるのですが、戦兎にとって、それは「夢の中のおぼろげな記憶」らしい。よくよく話を聞くと、「エグゼイドの世界に現れたビルドは、戦兎が記憶を失う前に活動をしており、葛城巧が変身していた可能性が高い」とのこと。
この辺、戦兎と葛城巧の記憶のつながりについては、映画では「たぶんボトルの影響だろう」と匂わす程度でしたが、事件解決後の龍我に「本当にボトルのせいなのか?」とツッコミ入れさせることで、TVの今後への伏線っぽい流れでした。

後はまあ、葛城巧と今回の映画のボスキャラの関わりとか(当初は科学者同士協力していたけど、相手の計画の恐ろしさを知った葛城が裏切る形で、悪の計画を失敗させた過去が語られる。何となくドライブのクリムと蛮野の関係に似ている?)、
そして、映画ボスの計画は、マスターにとっても、幻徳にとっても都合が悪いもので、二人は戦兎に不審に思われながらも、それぞれの立場で協力してくれます(変身しての共闘はないけど、マスターは情報提供と新しいボトル2本をくれますし、幻徳は東都の兵隊でビルドの戦いを支援してくれる)。

後は、ラストで、第3のライダー・グリスが顔見せ。北都のために戦う黄色いライダーで、ビルドが持っているボトル2本(マスターからもらった、フェニックスとロボのボトル)を奪い取って行きます。

一応、テレビのストーリーに絡んで来そうなのは以上ですね。
やはり、戦兎と葛城の関係や、北都の方にストーリーの比重が移りそうな感じか、と。

★ビルドファイターズ

たささんの書き込みを受けてのレス。

巨大サイズのエクシアと、パイロットフィギュアの刹那を見て、いかにもプラモのバトルだな、と感じましたね。

マスターグレードだったら100分の1だけど、今回の3兄弟が使っていたのは、HGの144分の1の方かな。それなら、60分の1とのサイズ比が2.5倍というので納得ですね。
ガンダムのMSの身長が20メートル弱とするなら、パーフェクトグレードは50メートルほどになるので、うん、今回のエクシアはサイコガンダムみたいなサイズになるわけか。

ともあれ、ソレスタルビーイングの機体とか、GN粒子の描写を懐かしいなあ、と思いながら、見てました。
ストーリーが楽しいというよりも、機体の描写そのものが楽しかった回ですね。

★おまけ

レジェンドで、まちがい直しをば。

前に書いた西部劇ネタのタイトルを『荒野の用心棒』としていましたが、正しくは『荒野の七人』の方です。
なお、黒澤明監督の『七人の侍』が元ネタなのが『荒野の七人』で、『用心棒』が元ネタなのが『荒野の用心棒』、さらに『隠し砦の三悪人』が元ネタなのが『スターウォーズ』と話をつなげてみます。

で、スターウォーズネタだと、レジェンドの第2シーズンで、若き日のジョージ・ルーカスが登場する回があって、いろいろ楽しめました。
時間の歪みの影響で、ルーカスが映画を作るのを断念するようになってしまい、これで困ったのがレイ・パーマーと、新メンバーのネイト。
レイが物理学者を志したのは、『スターウォーズ』の影響で、ネイトが歴史学者を志したのも『インディージョーンズ』の影響ということが語られ、もしもルーカスがそれらの作品を作らなくなれば、自分たちのアイデンティティーも失われてしまうことに。
だから、二人で必死に、ルーカスを説得するんですね。「君の映画は世界を変える。君が映画を作らなくなれば、それは人類全体の損失だ」

そして、敵の襲撃からルーカスを守るために、必死に戦うレジェンドのメンバーたち。その非日常な戦いの場面からインスピレーションを刺激されて、ルーカスはスターウォーズなどを作ったらしい(笑)。
なるほど、だからミレニアムファルコンとウェーブライダーは似ていたのか、とか。

こりゃ、後のトールキン(ホビットや指輪の原作者)の回も楽しみだ。

★おまけ2

映画館での予告編なんかも楽しみの一つですが、とりあえず、インTのエミ役の茅野愛が、『マジンガーZインフィニティ』の弓さやか役であることも、今日初めて意識しました。
Zとかインフィニティという単語だけで、両者をつなげていましたが、そうか、ヒロイン声優つながりでもあったんだ、と。

とりあえず、今夜はこれにて。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/11 (Mon) 00:28:01

 NOVAさん、たささん、どうもです。

 またもやですが、ごちょごちょ書いていて投稿しようとしたら、NOVAさんからの書き込みが。いろいろ反応できなかったり、被ったりすると思いますが、ご容赦のほどを。

●牙狼VL

 ルークの回でした。負傷から復活してソードらを追っかけて行くということなんでしょうけど、そうするだけの理由がルークにあることを示すための回という印象。バトルがない回というのもそろそろ慣れてきまして(その代り、たっぷりと質のいいのを見せてくれる回がある)、こういうのもありかなと思えるようになってきました。

 ともかく本編。前回の感想で街の被害の割には死傷者が出た様子が窺えない旨、書いてしまいましたが、今回の冒頭では直接的描写を避けつつも、人的被害も相当に酷かったことが描写されていました。

 その様子を間近で実見して荒れるルークですが、暴れっぷりからすると、もうほぼ全快の感じですね。前回、ルークの包帯に呪術的な仕掛けが施されているの、NOVAさんのご指摘があるまで気が付きませんでした。ぼんやり観てて、単に汚れた包帯と思ってしまってました(^^;。

 メイファンが飯持ってきて、包帯まき直すわけですが(護符が貼ってあるの、今回はしっかり確認)、まだ相当に外傷残ってますな。この程度はルークからすると怪我のうちには入らないのかも。メイファンの話によれば、結界がほころんだ街にはホラーが徘徊し出したとのことですが、ナイトの襲撃時に多数出現してましたから、既に地下には潜伏していたんでしょうね。それが破壊に乗じて地上をうろつき出したんだろう。

 夜だけでなく、白昼堂々、人目をはばからず出て来るわけで、ホラー的な治安はかなり悪化している模様で、ルークが見つけ次第処理してはいるようですが、どこまで間に合っているのやら。この辺りの描写、出てきたホラーを逐次潰してもキリがなく、策源地を叩くしかないという雰囲気を出しているような気がします。ルークが馬鹿力で子供を助け(一見すると、既に死亡の感じ)、消防隊長が蘇生させるシーンも加えた印象では、ルークに対する「出発」の動機になっている感じですね。

 CMを挟んで後半パート、ルークの回想で、ルーク父(クリストフェル=ナイト)とルーク母(アデレート)に騎士として育てられてて行った経緯ですね。ルーク母は銃使いの法師で、牙狼闇照編~掌編での莉杏と戦闘タイプが同じらしい。牙狼世界史ではいつごろから銃の正式採用が始まったんだろうか。

 それはともかく、ルーク両親がサクサクとホラーを討滅した夜、禁術の書を巡って揉めとりますな。騎士が禁忌を犯して暗黒騎士化は1stで観たパターンですな。法師はどうかと考えて、アニメ版だと紅蓮ノ月の蘆屋道満はそうかも。未見ですがMAKAISENKIの布道シグマが魔に堕ちた法師でしょうか。

 閑話休題。親の言い合いの翌日、ルークは一転して銃の訓練してますな。前日の討伐訓練では剣を手放したりしてましたんで、剣は子供の頃から苦手だったのかも。しかし、銃は腕前を母親から褒められたりして、なかなかの模様。ルークは騎士の資格はあるものの、素質としては法師向きだったんだろうか。

 が、その夜、帰宅したルーク父をルーク母が一目見て、異変に気付いた模様。禁術の書で闇化したということなんでしょうね。こうなると力尽くで止めるしかない。ルーク父母のバトルは、互角のようでしたが、ルークが母を心配して割って入ろうとしたのが仇となり、ルーク母死亡。なるほど、これがルークの負い目になってたわけか。前の映画館の一件でも、こういう背景があったということなんでしょうね。

 シーンが回想から現実に戻ってみると、さっき子供を蘇生させた消防隊長が亡くなっている。絶望する部下の許へ、さっき助けられた子供が献花に現れ、隊長の「あきらめるんじゃねえ!」の台詞が思い起こされると。これにルーク母の今わの際の言葉、「本当の強さって、人のためにある」が重なり、父憎しで凝り固まっていたルークが開眼に至るわけですか。なるほど、という感じです。

 これでスッキリしたルークがソードらを追って、エルドラドへ向かうわけですか。メイファンに気合入れてもらってたのはご愛敬ですが、怪我してた間に面倒見てもらってたことへの感謝でもあるのかな。次回は「KIDNAP」(誘拐)ということで、ソフィに危機が迫る展開を予感させます。

●マン・オブ・スティール

 TVでやってたので観ました。前に一度観てまして(ここへ軽く感想書いた記憶が)、「まあ、そこそこだけど観てみようか」と軽い気持ちで観始めたら、今回は非常に面白く感じまして。前だと何も分からず知らず、せいぜい80年前後のクリストファー・リーブ主演のスーパーマンシリーズとの比較で観てたんですが、今回はフラッシュに始まる一連の鑑賞や、ここで教えてもらったことなどが加わり、しっかり観られたことで、かなり印象が変わったようです。

 今回、強く感じたのは、「スーパーマン、ことカル・エルはマイノリティである」「自分の強さを活かせない葛藤がある」「人助けの正当防衛とはいえ、同族への殺人をしてしまった」「敵が悪というより、そうせざるを得ないキャラ(なので単純に憎めない)」といったことですね。

 カル・エルがマイノリティであると意識して観られたのは、やはりフラッシュの視聴経験が大きかったような気がします。しかも、大きな特殊能力を持っていて、人に知られないように振る舞わないといけない。もし超人的な能力を知られたら、疎外されてしまうから。

 子供の頃から高校生まで、人に知られないように人助けをしつつ、いじめっ子にやられても決して歯向かわず、なんて人生だったわけで、これは悔しいだろうなと思います。自分の出生の秘密を知り、一人で力を思う存分使って見たときの嬉しそうな様子は、悔しさの裏返し、解放といったところでしょうか。

 しかし、育ての父が息子たるスーパーマンに正体を秘すため、自分の命を助けることを許さなかった行為がカル・エルには大きく、抜きがたく影響していたと。こういったシーン、前回もきちんと観ていたはずなんですが、ほとんど何とも思わず流してしまっていたようです。父親が竜巻に飲まれつつも、助けに出ようとしたカル・エルを手で制したシーン、ぐっと胸に堪えました。

 しかし敵たるゾッド将軍が襲来し、地球が危機に陥り、スーパーマンの存在が公けになる。敵の狙いはスーパーマンの身柄引き渡し(実はコデックスが欲しい)ですから、地球人としては、身柄引き渡せば安全なのなら、引き渡してしまえと。

 が、ゾッドらやスーパーマンと小競り合いを続けるうち、地球人にも誰を観方とすべきなのかが分かって来る。現場司令官がスーパーマンを「敵ではない」と部下に告げた辺りから、観ているこちらもぐっとテンション上がってきました。あそこで、スーパーマン以外にも感情移入が生じたようです。ゾッドの副官(ファオラ)がスーパーマンのみならず、ロイス・レインも要求したとき、軍司令官がきっぱり断ったのは、もう「そう来なくちゃ」という感じでした。

 スーパーマンと軍が協力してほぼ撃退するわけですが、最後に残ったゾッド将軍はスーパーマンが一騎打ちで迎え撃つ。このシーンで、自然出生のカル・エルを除き、クリプトン人が予め役割を決めて生まれる、ということの重さを感じます。ゾッド将軍としては、一連の行動は「生得的にそうするしかない、他の選択肢は許されない」という悲劇性を背負ってるわけですね。

 ですので、スーパーマンがやむを得ず止めを刺すこと、その後の嘆きに重みを実感しました。重みはスーパーマンの心中を通して、ゾッドの心中を感じたことが大きいですね。「ここまでせねばならんかったのか」とでも表現したらいいんでしょうか。

 そこまでのスーパーマンのぶれ方と相まって、ゾッド将軍殺害という件が、今後のスーパーマンに大きく影響しそうな印象でした(だから、バットマンと対決する映画では闇堕ちしてたのかな?)。あれこれ書き出すと、キリがないですし、きちんと感想を言うにはもう一度観たほうがよさそうですので、このくらいで。

 別の点ですが、群集劇であることを意識しました。各キャラクターがそれぞれの活躍をするではなく、あっちのキャラがこういうことをした結果、こっちのキャラにこういう影響が出て、みたいな相互作用をしつつ、次第に1本の線に集約されていくというものです。

 これ、フラッシュもそういう印象ですし、仮面ライダードライブ(そして鎧武)もそういう作りだったと、今さらながらに思えて来ます。前にNOVAさんが、フラッシュ(おそらく3以降でしょうか)とドライブの類似性について仰ってましたが、キャラ配置といった直接的な面以外に、物語の構造的なものもあるのかもしれません。フラッシュ3を視聴するときは(はよ廉価版出て欲しい ^^;)、そういう点も注意して観てみたいなと思います。


 ちょっと書き疲れ。ビルドは月曜以降に感想を書こうと思います。いろいろ面白かったんで、かなり書きたくなるような気がしています。それとせっかくたささんから情報を貰ったんですが、なかなか時間が取れなくて、まだバトローグを観られてない。こちらも月曜には観たいと思ってます。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/11 (Mon) 11:03:02

 感想の続きです。が、インTFが1週お休みというNOVAさんのご指摘に愕然。慌てて録画機の番組表を確認すると、MANPA枠はあるものの、インTFが入ってなかったorz。

 それと、訂正を頂きました「荒野の用心棒」→「荒野の七人」ですが、私のほうでは誤記に全く気付かず、「荒野の七人」と書かれてあると思って読んでました。黒澤監督の「七人の侍」は昔にテレビで観たことがあり、「荒野の七人」が舞台が異なり筋が同じなのはオマージュだからと聞かされたのが非常に印象が強かったせいだと思います。しかし、他の黒澤作品も西部劇に翻案されていたとは知らず、今回、非常に参考になりました。改めてお礼申し上げたいと思います。

●仮面ライダービルド

 インTFショックから気を取り直しまして(^^;。NOVAさんの劇場版情報、大変参考になります。いつもすみません。お話の内容からすると、あからさまにTV編の補完で劇場版を観ないと分からなくなる、ということではなさそうですが(この点、ちょっとホッとしました)、じわーっと影響しそうな感じはあり、劇場版を観たかどうかが感想にも影響しそうな気がします。

 それはともかく本編。前回の感想で、石動マスターが再び店内に駆け込んだ、と言ってしまいましたが、今回の冒頭を観て、全くの勘違いだったのに気が付きましたorz。

 石動マスターがボックスなどを持ち出すのに使ったのが風呂敷で、古風な泥棒風なのにちょっと笑いました。が、そんなことで可笑しがっている間もなく、スターク vs ビルドの対決へ。未だにスタークのほうが戦闘力が上のようですね。あっさりとスタークの勝利で、ボックスとボトルを持ち去ってしまう。スーツの能力はローグとスタークは等しく、ローグはビルドに敵わなくなってますから、スーツ性能はスタークが劣るはず。ということは、装着者の戦闘スキルの差が物を言ってるんでしょうね。それと、なぜか石動マスターがボックスの使い方を知っていることも大きいか。

 カフェでの作戦会議では、マスターのことは美空に隠し、戦兎と龍我でボックス奪還をすると方針決定。しかし、反撃しようにもボトルもあらかた奪われたんでは、と思ったら、石動マスターが盗んだボトルは偽物でしたか。前々話ラスト~前話冒頭で戦兎が鍋島から石動マスター=スタークと聞かされていたこと、改めて思い出しました。知っていた(疑っていた)んだから、備えをするのも道理ですね。

 スタークがボトルを奪い返しに来るという予想も立てていて、力の差を埋めるべく、パワーアップアイテムの開発。うーむ、泥縄な気もしますが、スタークがいるときに開発始めちゃうと、対策されてしまう可能性がありますから、こうなるのも仕方ないか(おもちゃメーカー的な都合は措いといて、と ^^;)。

 続いて、紗羽が石動マスターの経歴を美空のことも絡めて紹介。内容からすると、石動マスターは、パンドラボックスに触れるところからして、全てを計画的に行っていたようにも受け取れます。気になるのは、もともとは性格的に(気さくで)正義感が強い、という部分ですね。今までの描写からすると策士でもある感じです。マスターは自分の利益のために動いているようでもあり、ボックスの悪用を潰す策をめぐらせているようでもあり、いろいろと闇が深そうです(^^;。

 一方、龍我が連れ出した美空ですが、ボトル浄化能力が生じ、最初はボトル浄化に応じてたものの、軍事利用のことなどを知ると、浄化ができなくなった。これに困った石動マスターが、ファウストに対抗するため、必要なんだと説得して、再び浄化ができるようにしたと。マスターによれば、これもボトル浄化のための策略とのことで、その点を素直に受け取れば、マスター=悪のラスボス、みたいなことになりそう。でも、一人でいるときの描写などを踏まえての印象では、そこまで悪に徹している雰囲気が感じられず、なんとも判断しにくい感じです。

 戦兎の予想通り、マスターのほうからコンタクトしてきて、最初に出会ったという思い出の場所で対決となる。このバトルで明らかとなったのは、スタークの(中の人の)戦闘力が高いこと以外に、マスターに恩を感じ、まだどこか信じたい戦兎がスタークを倒すことに徹しきれないことが、ビルド不利の状況を作っているということですね。

 これだと、たとえ互角に戦えたとしてもビルドは勝てない。それならば、と助けに入ったのが龍我ということですか。しかし、クローズもスタークに勝てませんね。格闘技では強くても、武器を使う軍人流戦闘術みたいなルール無用のバトルではスタークのほうが上のようです。

 スタークはなぜか龍我に止めを刺さず、戦兎に美空を利用したことなどを暴露して、徹底的に絶望するよう追い詰めてますな。聞かれもせず、言わんでもいいことをようペラペラしゃべる。このスタークのネタバラシで吹っ切れたのか、戦兎は新アイテムを使用、ほう、スパークリングですか。炭酸飲料になってきましたな(^^;。新アイテム、及び吹っ切れたことで、強さが逆転、スタークの奥の手も退けて、ビルドの完勝。

 変身を解かれた石動マスターは捨て台詞ついでに「氷室幻徳には気を付けろ、奴がナイトローグだ」と教えて去る。パンドラボックスも残し、強くなれとも言うし、こういう動きはビルド側を利するための感じなんですよねえ。次回は「桐生戦兎をジャッジしろ!」ですか。戦兎が何者なのかということが焦点になるみたいですね。

●バトローグ

 出だしからパイロット3名がジャングルか山岳地帯にいる描写があり、ガンプラバトルではないとしか思えません。が、バトル終了してみるとガンプラバトルの競技場にいたという点が不可解なまま残りました(^^;。もしかすると、バトル前からガンダムファイトの雰囲気を楽しめるよう、システムがアップグレードされたんだろうか?

 内容はたささんのご感想にもある通りで、ガンダムエクシアの1/60スケール版がリリースされるタイミングを狙ったと思しき、巨大エクシアがラスボスになっているというものでしたね。だから敵組織を名前こそ出さないものの、あからさまにソレスタル・ビーイングにしたわけか。

 前話がファンタジー風、第1話が声優つながりパロディ風、第2話が(ビルドファイターズに出たものとはいえ)スパロボ風、ということで、ちょっとビルドファイターズ本流から外れたところを狙った作風かなと思います。第5話で一段落させるとのことですので、一応のワイ終話としては、ビルドファイターズのど真ん中ストライクなものも観てみたい気がします。

 とはいえ、来年2月からまた何か企画しているみたいですので、それほど待たずしてビルドファイターズかその関連が観られそうです。その点から考えると、バトローグは作風を遊び倒してくれても楽しめるかなという気もします。

Re: 12月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/12/12 (Tue) 17:55:17

・牙狼VL
 冒頭の少し時間はさかのぼって街の後処理のシーン。ルークの過去の経緯にあわせ災害救助に携わるレスキュー隊を観てルークの守る決意や成長を描いた回。元々外国を舞台にはしてる今作だけどレスキュー隊の焦点の当て方とか前回のロードムービっぽさなどと合わせて演出が明確にハリウッドぽくなってきたなぁといった感じです。心情などの表現やフォローの当て方もそういった感じでこれはこれでいい雰囲気を出してるなと。
 ルークの両親は改めてナイトである倒す力に溺れ闇堕ちした父とネイティブ・アメリカン系の母かな、守る考え方などがフューチャリングされ得る感じかな?ナイトが「お前のそういったとこに惹かれた」な感じのセリフ言ってはいたけど、正直どういった経緯でこの二人が結婚して子までなしたのかがもう少し掘り下げて欲しいかなとも思ったりも。なんというか後々暗黒騎士になったにしても、どう考えてもこの二人にひかれあう要素があったのか想像しづらいですね。

・ビルド
 マスターの正体はもうほぼ前回のヒキでバレてたけど、一週ひっぱって冒頭で正体ばらし、このあたりは劇場版公開とうまく調整させて本編からの流れに合わせて劇場版でのマスターの新フォーム用アイテムを貰うためのアクセントの為といったとこかな。ただマスターの口から出た今までのも日常もボトル浄化の為などばらしはしたけど、本音の部分はまだまだ隠してる感じでトリックスターとしての立ち回りっぷりが今後気になるところですね。この手のキャラはタイプとしては最後にしっぺ返しを食らうことが多いので美空のことなど含め上手いこと生存フラグを出して欲しいですね。

・ビルドファイターズ
>> K.Kさん
>> 出だしからパイロット3名がジャングルか山岳地帯にいる描写があり、ガンプラバトルではないとしか思えません。
>> が、バトル終了してみるとガンプラバトルの競技場にいたという点が不可解なまま残りました(^^;。

 何気に流して観てたのですが、彼らは1期でも作りこんだ1/144のジオン兵を武器オプション扱いで使っていて、対戦相手の強度の弱い可動関節部にジオン兵に爆薬を設置させて勝利する戦法を披露してます(ファーストガンダムの14話「時間よ、とまれ」オマージュ)。最後のセリフでコックピット回りまで詳細に作りこんだのにって言ってる様子からあのシーンは最低でもレゴブロックフィギュア程度の可動域は確保できるようカスタマイズしてるフィギュアなのかな?だとしたらサイズ的にもサカイ・ミナトのスーパーフミナどころではないサイズを考えてもシャレにならない作り込みをしてるとも言えますね、youtubeあたりだと米粒に絵を描いたり、つまようじの軸を削ってアートに仕上げてる人とかもいるので、出来なくはないんだろうけどもフィギュアに合わせてテントやサバイバルキットまで作りこんでるのなら少し凄すぎですね。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/16 (Sat) 21:32:39

 たささん、NOVAさん、どうもです。

●バトローグ(補足)

 たささんの、コックピットを作り込んだという台詞から、パイロットもフィギュアだったという推測を拝読し、「あ、そうか。それなら、つじつまが合うな」と納得しました。1期の各話をきちんと観て覚えてないと、そういうことに気が付かないですよね。

 私は後追いで1期の再放送を観はしたものの、そこに注意が行ってなかったもんで、言われてみるまで思いつきもしませんでした。ともかく、これで納得がいきました。ご教示に感謝申し上げたいと思います。

●牙狼VL

 なんとなく、時代も含めて西部劇風の舞台だなと感じた回。

 冒頭、酒場で女主人(今回のメインゲスト、でいいのかな>)と保安官風の警官が話し込んでる。どうも、ソードとソフィの二人連れを、誘拐犯が女の子をさらったと誤認している模様。これは後で策謀があったと判明するんですが、大男が奇怪なバイクで子供を連れているのを事情を知らずに見かけたら、「もしかして?」と思って、念のため、通報する人もいるかもしれません。

 しかし、もうソードの写真入り手配書が回ってて、生死問わず(Dead or alive)になってるし。さすがに、そこまで疑われるのはなんかおかしいな、という気がしました。ともかく、(無駄に ^^;)勇気を奮って女の子救出を決意する女性と警官、というわけか。

 視聴者/観客である自分は何が起こっていて、どこがおかしいか分かるけど、登場人物は全く知らない。ハラハラしつつも、もどかしくて、できれば登場人物に教えたい気すらする。そういう状況ってドラマでよくあって、用語もあるんですが、ずっと思い出せませんでした。考えてググって、「劇的アイロニー」(dramatic irony)と分かりました。用語があるくらいだから、頻繁に用いられる手法なんでしょうね。

 街中の市民にソードの手配書は知られている模様で、おばあさんまで出張って来て、ソードを罠にはめるつもりらしい。危機レベルとしては、騎士は人間に手出しできない掟があるものの、力の差は圧倒的のはずですんで、市民の側が痛い目に遭わないか、心配になってきます。

 ともかく、二人はばあちゃんのお勧めの酒場に行く。ホラーの気配もなし。この辺りまでは市民の勘違いはさておき、平穏なんですが、外のシーンに移ると状況が一変。さっきの警官が姿の見えない男(ビショップでしょうね)と話してて、黄金騎士を狩る算段をしている。この警官、ホラーということかな?

 シーンは酒場に戻り、街が以前は無法地帯だったことなどが、女主人から語られる。警察の力が及ばないから自警主義ですか。運ばれてきた料理は、うーん、これっていわゆる「マンガのお肉」みたいな感じですね。骨が突き出てる肉料理。しかし、リアルに描いてあって、どうも動物の腿肉の感じです。ソフィアのは若鶏の骨付きもも肉かも。

 保安官風の警官と思った男アルフィルは本当に保安官でしたか。女主人はトイレに立ったソフィに付き添うふりをして、「誘拐された女の子」を保安官に送り届ける、と。なるほど、こういう段取りだったわけね。キング側は、何かあったときのため、本拠周辺の街に手下を送り込み、街のために働かせて信用を得ておいて、いざというときのために備えてるんだろうか。かなり用意周到な敵という感じがします。

 しかし、ソードから引き離す動きをソフィが不審に思うのは当然で、助けを求める。が、酒場の市民全員、ソフィの声を合図にした感じで銃をソードに向ける。歓待する芝居をして、何が起こったときにどうするか、事前に打ち合わせてあったんでしょうか。すごい団結と規律ですね。

 が、ソードがテーブルを蹴り、テーブルが落ちたら、ソードは消えており、市民が構えた銃も全て奪われている。まるでフラッシュですな(^^;。牙狼1stで鋼牙が銃に立ち向かう回がありましたが、こんな能力があったら、あんな苦労はしなかったはず。

 鋼牙以降の時代に例の事故が起こり、スピードフォースが導入されたのかしらん(いや、ないない ^^;)。が、その直後、ソードはソフィまであと一歩というところで、追って来た市民の人海戦術に押しつぶされてるし。うーん、速いんだか遅いんだか、よう分からん演出です。

 そんなことになっても、ソードは危機感なしですね。よく考えたら、ソードとしてはホラー、それもビショップが配下使って策動してるなんて知らないんでした。まあ、追うにしてもザルバイクあるし、と思ったら、鎖でがんじがらめにされとる。この辺りでようやく、ソードもソフィも市民の勘違い(ソードが誘拐犯)に気づき始める、と。ホラーが絡んでなければ、このままコミカルなギャグ回になったんでしょうね。

 ソフィが勘違いを訴えるも、保安官はストックホルム症候群だと言い出す。観ていて、この保安官の正体を知ってなければ、腹抱えて笑ったかもしれませんが、コイツの正体がホラーらしいこと、少なくともビショップ配下だということは分かっています。かなり笑えない展開になってきました。なるほど、サブタイトルの「KIDNAP」はこういうことを指していたのか。

 一方、ソードのほうですが、追う市民の武装が凄い(^^;。銃→手りゅう弾→ロケットランチャー→乳母車ガトリングガン(大五郎がおらんぞー)とパワーアップしていく。なるほどなー、これだけ武装してれば悪党も恐れおののくわけだ。しかし、最後は銃持って取り囲むわけね。西部劇のセオリーですな。

 ソードの言動からすると、この程度はなんとかなりそうですが、相手は人間なんで倒すわけにはいかず、膠着状態。と思ったら助けが入り、誰かと思えばジーナじゃないですか。てっきり、前回はルークが後を追って出発する話でしたんで、ルークが来たのかと思いました。ようやくジーナが物語に復帰、待ってましたという感じです。

 シーンはソフィらに移り、どうやらソフィが銃を奪って主導権を握った模様。しかし銃を構えたままで撃つ様子はなく、ソードを待つと言い張る。さすがに女主人もこの状況が何かおかしいと気づくわけですが、もうビショップが忍び寄ってましたか。ビショップの指示を受けて、保安官が強硬手段に出る。女主人を殴り倒したところからみて、もう信用される気はなく、街は放棄するつもりなんでしょうね。それくらいソフィには、キングにとって価値があるということか。

 保安官がホラーの正体を現しそうになった、と思ったら、なんか時間が経過しとる。気絶したソフィが目覚めて、ソードが「もう大丈夫だ」とか言っとる。全て片付いたのか、と思ったんですが、どうも保安官ホラーを殴り飛ばしただけみたいですね。保安官ホラーが立ち上がり、今度こそ正体を現して襲い掛かるも、実力差は歴然でしたね。

 戦闘の隙をついてビショップがソフィを狙うも、タイミングよくジーナが駆けつけて撃退と。しかしビショップは(何かよく分からない呪術的な仕掛けで)街を消し去って逃走と。出だしのコミカルさと裏腹に、今まで食われた人間もいたらしいとか、全員死亡とか、かなりシビアなラストだ、と思ったら、市民はジーナが保護してましたか。生活の拠点は失ったものの、今回の件での犠牲者はなしという穏当な結末で、後味は悪くないかな。

 次回は「FAMILY」ですか。家族とも取れるし、ギャングは仲間内をファミリーと言ったりするし、単語だけではよう分からん感じです。予告映像も断片的だし。

●スターウォーズ(フォースの覚醒)

 金曜にTV初放映でしたので、視聴してみました。ざっくりした感想としては、「面白かったと言えはするんだけど、ハマる感じがしない」というものになります。何かこう、「最初のスターウォーズ(EP4)を現代の映像技術でリメイクしたみたいな?」という感じがしてしまったんです。

 EP4公開当時、劇場で観たんですが、ハマりました。当時はあのノリでよかったし、特撮映像は群を抜いている感じがしました(日本の特撮は後れを取った、という気が強くした)。以降、ハリウッド等の特撮物に注目もしました。

 しかし、今ですとどうも今一つ乗れません。映像は文句なしにいい。ですが、例えばアクションシーンの進め方としてドミノ倒し的なハプニングを多用し、敵や味方の遭遇や成り行きに偶然を用いている感じがします。

 そういうのも以前は好きでした。ハプニングや偶然を立て続けに用いる他の映画シリーズとしては、やはり最近、TVで連続(再)放映したインディ・ジョーンズシリーズがあります。これも公開当時、特に最初のものは、でかいボールが迫って来る名シーンなど、夢中になって観てました。だけど、今観なおしてみるとどうも集中力が保てません。
(後でなんとなく思ったのは、フォースについてもです。もしかするとガンダムでのニュータイプに覚えた違和感と似たものかもしれません。)

 それでも、インディ・ジョーンズ、スターウォーズEP4なら「昔の映画だからな」とうそぶいていられますが、「フォースの覚醒」は最近のもの。聞くところによれば、ジョージ・ルーカスも(スターウォーズの権利をディズニーに売却したこと含めて)、がっかりしたと一度はコメントしたらしい(後に撤回、褒めるコメントに差し替え)。

 旧作のヒーローも登場するのも、レジェンドというよりは、旧作のファンサービスみたいな気も。どうも懐古趣味もウリの一つらしいですね。今回も例によって三部作構成。その最初を飾る1本なわけですが、1本でも完結感があったEP4とは違い、明確に次作があることを窺わせるラストでした。

 まあ、次作が確定しているんなら、それでもいいかなとも思います。やはり聞くところによればですが、次作「最後のジェダイ」はがらりと作風が変わるそうです。それなら「フォースの覚醒」も、これでいいのかも、ともかく3部作が完結してから評価を定めるべきだな、という気がしてきています。続きを観てみたら、以前のものが印象変わるって、よくあることですので。

 いずれ「最後のジェダイ」も観る機会があるはず(、TVで、無料で ^^;)。となると、スターウォーズを復習する必要があると思い、とりあえずウィキペディアを読み始めたら、記事の数も長さも半端ないですね。「クローン大戦」の項なんか、とてもきちんとは読み切れないほど戦乱・事件が多い。その上位項目の「戦いの一覧」を見ると、作品内歴史の長さも含めて「どんだけあるんや」と呆れるほど(まあ、嬉しくて、ですが ^^;)。

 ちらっと「映画だけでなく、小説、コミック、アニメ等で外伝や補足的な作品が多数作られた」と聞いてはいましたが、これほど膨れ上がっていたとは。正史と外伝等の区別もきっちり出来ているらしい。昔も今もスターウォーズが好きな人、多いようですね。とりあえず思ったのは、「ローグ・ワンだけでも観ておいたほうがいいのかも」です。TVでやってくれるんだろうか。未見ながら、キャラクターに焦点が当たっていそうな印象ですので、もしかすると好みかもしれないという期待があります。


「フォースの覚醒」は軽く触れるだけのつもりが、意外と長くなりました。仮面ライダービルド、インTFは火曜以降に感想を書きたいと思います。

 レジェンドオブ・シーズン1はようやく観終わり、強い印象があるんですが、キャラクターの複雑な動きや絡み合いのせいか、うまく感想がまとまりません。スナートとか、書いてみたいことはいろいろあるんですが。観なおして、自分なりに整理してみて、何か言えそうになったら感想を申し上げてみたいと思います(アロー3・4観て、フラッシュ2観なおしてからの予定なんで、ちょっと先になりそう ^^;)。

Re: 12月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/12/17 (Sun) 19:57:42

今日スターウォーズを見に行く予定が、諸事情で来週に延期になったり。
まあ、先の楽しみにしつつ。

★牙狼VL

Kidnapというタイトルで、ソフィが誘拐される話と視聴前は単純に考えていたら、OP前のアバンで「ソードが誘拐犯だとされた」件で、そう来たか〜と楽しめた回。

鎧装着後のホラー退治は短かったですが、そこに至る前の生身アクションが非常に多くて、怒涛の展開にワクワクハラハラドキドキしまくりな回でした。
ええと、例えるなら、「ジョジョにおいて、最後のスタープラチナオラオラで相手を殴り倒すまでに、敵の仕掛けでいろいろ追い詰められながら走り回る」ような回だったとか。
ソードが何だかポルナレフとか、ジョースターさんみたいなギャグキャラで、「何がどうなってるんだ〜」と叫びながら必死に危機から逃れるようなドタバタ展開。

さらに、ジーナさんが助っ人で駆けつけたのもグッド。ああ、ソードがギャグキャラに描かれているのも、ジーナさん登場の伏線だったのね、と納得。
ジーナが出ると、ソードのギャグ成分が跳ね上がるので、これから彼女が旅に同行すると、果たしてソードがシリアスさを維持できるのだろうか、と気になりつつ、彼女の加入は嬉しいです。

で、ホラーに憑依された保安官はただの雑魚キャラなのでスルーして、問題はビショップですね。ああ、ナイトみたいに正面から仕掛けてくるキャラではなく、こそこそ陰謀を巡らせるタイプの嫌らしいキャラでしたか。すると、やはりジーナさんが相手するのに適任って感じですね。ソードやルークじゃ、簡単にあしらわれてしまいそうだ。

最後に街を爆破させたことで、うわ、大惨劇か、と思いきや、ジーナさんの結界で人的被害は免れた、と。
ガトリング婆さんが無事で良かったです。

>フラッシュ

スピードフォースがあるにも関わらず、大勢に押しつぶされた件。
言われてみれば、第1シーズン序盤の「増殖する敵」を思い出しました。相手の動きを読んで回避はできるんだけど、避ける場所もなくて大勢に一度にのし掛かられると力で押さえ込まれてしまうという。
まあ、ソードの場合、バリーと違って、力こそが真髄なので、押さえ込まれても強引に振り払えてしまうんですけどね。
ネックなのは、相手を傷つけてはいけないというハンデがあるので、まともに戦うことができない点。パワー特化の戦士だと、峰打ちとかで相手を傷つけずに無力化、という器用なマネができないようですからね。
そういう大勢の無力化という細かい芸当は、ジーナさんの役目なんでしょうな。

>FAMILY

今回がビショップなので、次回はクイーンかな。

家族ってタイトルからは、ソードの家族とか、ソフィの兄とか、過去にまつわるエピソードかな、と予測しつつ。まあ、ジーナさんの家族かもしれないけど。
今のところ、ジーナだけが背景が全く語られない謎の女のままですからね。そういうミステリアスなところも彼女の魅力だと思っているので、あっさり過去のいろんな因縁が明かされない方がいいのかな、とは思いつつ。

すると、やはりソードの過去話が一番期待したいところ。

一応、次回で今年の物語は終わって、年末最終放送が恒例の声優鍋回で、新年の展開が紹介されると踏んでいるので。
あとは、ルークの年内合流はあるのか、それとも追いついて来るのは年明けか、ということを気にしてみる。

★ビルド

いろいろあって、幻徳さんの悪行が父親の首相にバレてしまい、捕まってしまいました。
内海の犠牲は何だったのか、と思いつつ、これで東都編が終了、次から北都編に流れる感じかな。

まず、序盤から問題になっている龍我の冤罪ですが、首相にコネができたり、葛城巧=戦兎という流れになった件で、公には解決と考えていいでしょうし。
次に、仮面ライダーグリスが早くも次回に登場するみたいなので(ビルドVSクローズのメインイベントの後で、グリスが顔見せ的に登場する感じか)、年明けからグリス絡みと、葛城巧の謎を追うために北都行きになりそうですし。

ともあれ、TVの展開が予想よりも早いので、先週見た劇場版の情報がいきなり古びてしまう感じですね。
幻徳捕まるし、戦兎=葛城巧とバレちゃうし、戦兎と龍我が対立関係になるなら、劇場版の状況が根底から覆ってしまうので、TVの展開が、公開中の劇場版を置いて、どんどん先に進んでしまうという珍しい流れです。
例年ですと、劇場版で明かされた情報が、TVに関わってくるのは、年明けから2月にかけてじわじわとって感じですが。

あ、それでも去年も急展開でしたか。
年末劇場版で「貴利矢含むサブライダーがエグゼイドを支援」→TVのクリスマス回で「貴利矢死亡」と流れたり。
TV版のその時期の物語では、飛彩も大我も、まだ永夢に協力的ではなく、バラバラだった人間関係でしたが、貴利矢の死をきっかけに結束していく形。
劇場版は、そのライダー結束を、巨悪の出現で先に見せてくれた感じでした。また、「永夢が最初のバグスター患者であったこと」「マイティーブラザーズに分裂できる特異性」を提示し、それが後のTVの伏線として、しっかり機能していたことなど、うまい情報開示だったな、と考えます。

一方、今回のビルド劇場版は、そこで提示された新情報をあっさり年内のTV放送で消化してしまう感じですね。

前回の書き込みで書いたのが「エグゼイド世界に出現した、かつてのビルドが葛城巧だったこと=戦兎とは別人とされつつ、戦兎の正体に関する疑惑提示」
「スターク=石動が、フェニックスロボのボトルを戦兎に提供」
「物語の最後に、グリスが出現。フェニックスロボのボトルを奪う。グリスは北都のライダーで、フェニックスロボも元々北都から奪われたものらしい」

このフェニックスロボのエピソードが、TVでどう扱われるかは気になりますが、劇場版を踏襲するなら、石動の次の目的が戦兎たちを北都に誘導することみたいですね。

ナイトローグは今回で一時的に退場みたいなので(2月ごろに仮面ライダーローグが登場することは確定なのですが、これが幻徳なのかどうかは未定。案外、石動がブラッドスタークから乗り換える可能性もあったり)、
次からは、グリスがライバルキャラとして立ちはだかるのでしょうが、彼とスタークの関係性もどうなるか。
また、クローズこと龍我の立ち位置が、次回以降で変わる可能性も。戦兎の相棒ポジションが解消されるとか、グリスとクローズの間に因縁が生まれるとか、いろいろ流動的になっていきそう。

付け加えるなら、劇場版のボスキャラは、「ライダーシステムを凌駕したカイザーシステム」を使っていました。ビルド世界の青いライトカイザーと、エグゼイド世界の赤いレフトカイザーが融合して次元を超越した最強のバイカイザーになるという仕様。
その際、ネビュラガスとバグスターウィルスを融合させたネビュラバグスターを生成させるなど、劇場版ならではのギミックを披露していましたが、このカイザーシステムがTVにも登場する可能性が、玩具情報から示唆されたり。

ええと、仮面ライダーローグが、このカイザーシステムを備えた戦士と一緒に写っているようなパッケージ写真があって、少なくとも、劇場版ではナイトローグが登場していないので(幻徳は戦兎に協力する立場で出ていたけど)、ダミー情報でなければ、ローグとカイザーの間に何らかの関連があることが推察されます。
ローグがカイザーシステムに基づいて強化されたライダーなのかも。
そうであれば、カイザーシステムこそが今後の展開の一番の伏線になるのでしょうし、それは年内では消化しきれないネタかと。

最後に、カイザーシステムに何ができるかを考えると、劇場版では、エニグマという次元連結装置と連動して、二つの世界を融合させようとしていました。
まあ、TVではエグゼイド世界との絡みは少ないと考えますので、カイザーシステムが何を融合させるか、を想像すると、「東都、北都、西都に分断された日本」の壁を破壊してもう一度、一つの日本に結合させる計画の一環になるのかな、と推測。
そして、三つの地域を融合させて一つにして、その世界を統べる皇帝になることを目指すのなら、規模は小さいながらも劇場版とリンクする設定ですね。
カイザーシステムは、葛城巧も製作協力していたので、TVで登場してもおかしくないですし、それが年明けから2月の物語を引っ張る伏線だったら面白そう。

PS.『マン・オブ・スティール』とか『スターウォーズ』関連のレスもしたいと思いつつ、また後の機会に。

Re: 12月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/12/18 (Mon) 20:09:39

・牙狼VL
 立ち寄った砂漠の街で罠にはめられ分断させられるソードとソフィア、助けに駆けつけるジーナ細かい展開は既に書かれてるので一番ツボにはまったところは市民の武装がどんどん物騒になりつつお婆さんのガトリングのところで、どこまで訓練された市民だよってなりましたね。
 次回タイトルの「FAMILY」はルークはもう程度描かれてるので他のキャラの掘り下げかなぁ、さすがにダイナーチアキは実は姉妹で12人いてなんてネタはさすがにないか。

・ライダービルド
 幻徳=ローグのマスターからの情報を受けて、序盤レコーダーを使って言質を取ろうとするも短気な龍我の行動であっさりと失敗、とはいえここは作戦通りに慎重に行動をとったととしても幻徳の方も用心してたようで上手くいたとも限らない様子、後は派手なバトルをはさみつつ結果父親にバレたというオチ、もっともマスターは幻徳に対しても戦兎=葛城巧の情報を流していたようで、自分の政府側に正体がバレたことよりもそのことを戦兎に伝えて記憶が戻るように画策出来たことのほうが満足だったような印象、処分をくらってもまだどうとでもなる手札が残ってるのかな?
 謎解きのヒントというより時期が来たら作中でそのものズバリ答えを事前に提示して次の回までひっぱって、そこで改めて画面上で答え合わせって感じの展開の印象ですが、逆にそこを逆手にとって実は違う真実が隠されてましたって続きにも期待してみたいとこです。

P.S.今期いい意味で騙されたというか変化球で全力空振りを奪われたという感想だとウルトラマンジードの石狩アリエの正体かなぁ、なまじ過去のウルトラ作品のゴシップマスコミ系キャラの派生くらいに思っていたので、うぉそう来たかという感想でした。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/19 (Tue) 10:58:21

 NOVAさん、たささん、どうもです。

 スターウォーズ新作、NOVAさんはご観覧予定でしたか。もしよろしければですが、ネタバレ含むご感想などを、こちらで伺えれば幸いです。

●仮面ライダービルド

 劇場版(平成ジェネレーションFINAL)での新情報(設定、キャラクター、イベント等々)がTV本編とどう噛み合うか、劇場版先行情報を知らないために「?」となったりしないか、などを気にしていたんですが、劇場版の内容をTV本編にどんどん取り込んでいる状況でしたか。TV本編でよく分かるのは嬉しい半面、劇場版の内容をお聞きして「なるほど、あれはそういうことか」みたいな楽しみが減りそうな感じがするのは、ちょっと残念かもです。

 劇場版で出たもののうち、私もカイザーシステムが気になります。TV編に絡んでくると面白そう。というか、NOVAさんの予想が幾分かでも実現しないと、ビルド世界の根本問題:日本三分、三国鼎立・抗争が解決できそうにありません。

 ともかく今週の本編。冒頭から幻徳が兵を率いてカフェを急襲、ボックスを探し回るも、もぬけのから。以前ですと、石動スタークからの情報漏洩・操作で幻徳が先手を打ててたんでしょうけど、スタークを欠くと情報戦では弱体化するようですね。

 が、争点としては葛城巧殺害事件もあるわけで、幻徳が首相を代行していては、冤罪問題が解決しない。どうするのかと思ったら、政府をターゲットにするんですか。普通なら、個人が政府に挑んでも無理ですが、スカイウォールはもちろん首相が病に倒れるなどの混乱した状況なら勝ち目はある、という読みなのかな。

 じゃあどう出るのか、と思ったら、正面切って幻徳ローグに喧嘩売りに行ったんかいな(^^;。幻徳もよく会う気を起こしたもんだ、と思いかけたんですが、ボックスとボトルは戦兎らが持ってるんでした。

 交渉はすぐに決裂、バトルとなるも、戦兎&龍我はさっさと撤退。ボックスどうすんの、と思ったら餌として持っていったボックスはホログラムか何かの偽物ですか。カフェアジトに戻った戦兎はたちまち葛城巧のデータから最強兵器を作り上げ、そこへ病床の東都首相から連絡が入る、と。しかしそれは幻徳の差し金で、さらに石動マスターが策動したものでもあると。ドラマ展開がめちゃくちゃ速いな(^^;。

 首相の入院先におびき出された戦兎と龍我、たちまち警備兵に取り囲まれ、本日2回目のバトルスタート、と。一方、石動マスターはカフェに侵入、「あれ」の完成を知る。なるほど、こう出るために二人を病院へ誘い出したのか。が、マスターは美空に見つかり、問い詰められるものの、相変わらずのらくらかわして帰っちゃう。笑って見送り、泣き出す美空。このシーンからは、石動マスターのファウスト側策士という面が感じられず、現状で最も謎のキャラという感じがします。

 病院でのバトルのほうは、ファウスト(政府)側がスマッシュなどのボスキャラを欠いているため、ビルド側優勢で進むものの、人海戦術にてこずり、ビルドはボックス持って強行脱出、クローズも別ルートで逃走、ですか。これに幻徳が激怒、石動マスターに詰め寄るものの、難なく丸め込まれてしもうとる。幻徳ローグ、最初は巨悪っぽかったのに、その後はしゅるしゅると小者化、今では「いわゆるお人好し」の感すらありますな。猫じゃらしでいいように遊ばれてる猫みたいだ(^^;。

 でもまあ、戦兎らとボックスの所在の情報を貰えたんなら、石動スタークのことは後回し、とりあえずボックス奪還に向かうのもやむを得ないのかも。石動スタークの情報は所在だけじゃなく、戦兎も知らないビルドの情報みたいですね。そしてバトルとなるわけですが、今回はビルドのフルバージョンバトルという感じで、なかなかの見応え。フォームを変えて、現状で最強のスパークリングまでステップアップしつつ、でしたから。

 一方、幻徳ローグですが、「こういうノリのボスキャラって、なんか既視感が」という気がして、思い出しました。エグゼイドの正宗ですね。自信満々で挑みかかってはボコられ、少しも学習しないというのがありました。幻徳ローグも余裕を見せつけつつ戦い始め、最後はぶっ飛ばされとる。少し前から戦闘力が逆転したのは知っているはずなに、またもやこういうことをするとは(^^;。

 が、そこへ首相の泰山が現れ、全ては明るみに出ましたな。これ、石動スタークが手を回したんでしょうね。もしかして、濡れ衣問題もこれで解決、でいいのかな。ともかく、進退窮まり連行される幻徳が捨て台詞で残したのが、戦兎は葛城巧である、というわけでしたか。

 次回タイトルが「兵器のヒーロー」で、正義のヒーローのようでいて、実はそうではないという含みを感じます。戦兎の正体としては「佐藤太郎」も挙がっていたわけで、戦兎というキャラが混乱し、迷走していくような予感がします。人物ドラマ的にも面白くなってきたな、これは。

●インTF

 最終回は次回のはずですが、大筋では決着ついちゃいましたね。もっとも、今話のラストで、「もしかすると劇場版につなげる流れか?」と思えるアクシデントも。それと、エミの正体って、実はすごいことになってんじゃないか、と思える描写もありました。

 それらも含め、NOVAさんの「セカイ系」というご指摘に、はっとするものがありました。そういう視点で考え直してみると、インTFの作り、狙いが(好き嫌いは別として ^^;)見えてくるような気がしました。少なくとも、「なんじゃこれ?」「何がしたいの?」感が著しく減少したことは確かです。最終回までいったら、もっとはっきりするだろうと思います。

 ともかく本編。前回のヒーロー復帰から当然の流れですが、ガチンコバトルですね。方向性の対立でもありますんで、舌戦も交えるのも自然な流れ。で、力的にはカズミチZに分があり、倒すには何かもう一押し必要なわけですが、それはエミだろうと予想できる流れです。なんといってもセカイ系ですから。君(エミ)と僕(カズミチ)の物語、ならば君と僕が決着つけるしかないよね、といったところ。

 バトル中のガッチャマンの述懐に、オールドファンとしては聞き入るものがありました。父を失ったと言っているわけですが、ということはギャラクターがヴァンアレン帯降下事件を起こし、ガッチャマンの父であるレッドインパルス隊長が有人ミサイルで突入、戦死して人類を救った後ということになります。父について悩むエミにガッチャマン(健)がこうも入れ込んできたのは、そういう背景があったのか。

 それはともかく、バトルはカズミチZが力では上の感じですが、エミとガッチャマンの心理攻撃(?)により膠着状態に陥り、カズミチZはおそらく最後の大技(メテオストライク、とでも呼んだらいいんだろうか?)を放たんとする。これに対し、ガッチャマンは「カレーか。楽しみに待っているぞ、エミ」と死亡フラグっぽい台詞で、不吉な雰囲気に。

 落下する大隕石に対し、超破壊光線、竜巻ファイター+真空片手駒、ボルテッカー、とヒーローらも期待通りの大技、さらに驚いたことに、ガッチャマンが一人で、ゴッドフェニックスもなしに科学忍法・火の鳥放ってましたな。そこまでできるんかい、あのスーツは。でも、止めに火の鳥使ってくれて大満足です。……ガッチャマンが体当たり的に突っ込んでいく大技って、ガッチャマンFであったような。今回の一人火の鳥って、そこに至るまでの過渡的な必殺技なんだろうか。

 戦い済んで日が暮れて。自分の役割が終わった、と思ったらしい海堂一道は老兵のごとく静かに消え去る。これで最大のコンフリクトは解消(解決、ではない)、残るは消してしまった世界の再建でしょうか。途中退場した敵側の元ヒーローらの救済も必要かな(今回の最終対決で復帰してくれるの、少し期待したりしてたんだけど)。

 バトル中に出た話で気になるのは、多世界含めて願い通りに改変する力=ケース(=巨大鉛筆)は、エミが描いた太陽だということですね。これ、よく考えると、ケースに力を与えたのはエミということになります。ということは、エミが多世界に干渉し、この世界も意のままに変える力がある、ということになりそうです。

 もしそうならばですが、ここまでカズミチZが画策し、仲間も呼び寄せてやってきたことは、実は全てエミの仕業ということにもなりそうです。もしかすると、多世界で次々とエミが死亡していったことにより、例えば各世界のエミの「可能性」を、この世界のエミに与える結果になったんじゃないかと。

 となると、カズミチZは(エミを死なせないという意識の底の無意識では)暴走すると何が起こるか分からないエミを制御するため、この世界に封印しようと躍起になっていた、という可能性も……あったらおもしろいなと思いました(^^;。なんとなく、絶狼でのアリスを思い出すような流れです。「お前がラスボスだったんかいな!」というものですね。

 脱線しました。大団円、と思ったらガッチャマンが帰ってこない。次回タイトルは「I'll Find」で、「必ずガッチャマン(健)を見つけるからね」とも取れ、ガッチャマンを軸とするらしき劇場版につなげる、ということなんでしょうか。

 劇場版の予告映像では、ガッチャマン健在、エミも出てくるようですから、最終回はどうなるんだろうか。

1.ガッチャマンはこの世界からいなくなるが、元の世界へ帰った痕跡が見つかる。
2.ガッチャマンは消失、だが元の世界を再創造すればガッチャマンも一緒に蘇る。
3.皆が忘れた頃にガッチャマン、「やあ、遅くなってすまん」と言って帰って来る。

 1はまだ多世界が滅んだままだろうから難しい。3は個人的に嫌だなあ(今回のラストが単に次回も観たくなるためだけの演出)。納得できるとしたら、2かなあ。

 レジェンドオブで過去の改変が未来をおかしくするのと似たような感じで、劇場版ではガッチャマン世界を再建したものの、やりようがまずくて前より悲惨な世界になり、ヒーロー3人とエミが歴史を正しく戻すために来援し、ガッチャマンチームと一緒に頑張る、とか。

 まあ妄想が当たった試しがないので、来週のお楽しみというところですね(^^;。

Re: 12月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/12/20 (Wed) 11:18:36

定例のインTと、映画ネタをいくつか。

★インT

最終回前の対Z決戦回。
充実したバトルアクションと、エミとカズミチの父娘ドラマの決着、そしてラストで健だけ帰還せず、の3つでまとめられるかな。

すると、最終話のラスボス的存在は、ダミアン・グレイ? いや、ひたすら健の捜索とか、思い出話とか、後日譚で終わるかもしれませんが。
想像してみると、次元の狭間に囚われ、脱出しようとあがく健の前に現れたダミアン。前に健にやられた意趣返しを企てるダミアンに応戦する健。
その頃、ブルーアースのセンサーで健の行方を探知しようとする一行だけど、なかなか手掛かりが得られず。そんな中、健とダミアンの戦闘反応が分かって、救出に向かうチーム。そして、後始末的な最後の戦いで綺麗に終わる。

世界の復活に関しては、エンディングで匂わせる程度でいいかな。
I‘ll Findというサブタイトルに関しては、「健探し」のように見せかけて、最終的には「エミの生き方探し、未来探し、またはヒーローたちの世界探しの旅」に通じるのかもしれません。

自分的な好みの展開としては、Zの作った狭い箱庭のような世界から飛び立って、時空航行船のブルーアースに乗って、世界修復の旅を始めるチーム5人の冒険物語のスタートって感じですね。これで終わりではなく、ここから始まる壮大な物語って形で、続編への引きを匂わせる形なら、満足かな。

あ、ついでに、健の捜索に、目覚めたベルも協力して、なし崩しにチームに加わってくれてもいいのよ。
続編があるなら、ダブルヒロイン体制にしてくれると、拍手ものです。

★レディプレイヤー1

http://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/

来年の春に公開予定の話題作です。

日本では「スティーブン・スピルバーグ監督が、ガンダムの映像を撮った」などの話題が盛り上がってますね。

ええと、2015年8月に、ここでちらっと書いた近未来SF小説の映画化なんですが、小説の邦題は『ゲームウォーズ』。
80年代中心のレトロなサブカル愛にあふれたバーチャル世界(その世界を構築した開発者の趣味嗜好が濃厚)。そこに隠された、世界を統べる権限を掛けたお宝探しで競うオタク仲間と大企業の争奪戦ですね。
自分たちの利益のためなら、平気で人を抹殺する大企業に対して、反抗する少年少女のレジスタンス要素あり。

原作では、主人公がバトルのために乗り込む巨大ロボが、和製スパイダーマンのレオパルドンだったり、マジンガーZに登場したミネルバXだったり、勇者ライディーンだったり、ロボットが破壊された後にベーターカプセルでウルトラマンに変身したり、「え、これ、アメリカ人が書いてるの? 何てマニアックな」と感じ入ったりも。
もちろん、和製ヒーローネタ以上に、向こうのサブカルネタも豊富で、これを映像化したら、版権とかいろいろ大変だろうな、と思っていたら、まあ、ウルトラマンなんかは割愛されていました。

映画の予告編では、原作以上にアクション要素が強調されているようですね。
原作はクライマックスの派手なシーンになる前は、バーチャル世界の中でのオタクの日常生活や、お宝にまつわる雑学知識を駆使した推理展開、暗躍する企業のじわじわ迫り来る陰謀的恐ろしさなど、じっくり楽しめる感じでしたが、映画の場合は、たぶん怒涛の展開になりそう。

原作は、お宝探しの謎解きもので、プレイヤー全員がライバルという中で、身近な友人同士のコネを利用しながらの情報収集が続く序盤。
そんな中で、金と人力の大量動員で強引にお宝を奪取しようとする企業幹部の悪事が主人公たちに判明します。ネット上で知り合った好敵手の一人が殺害されたこともあって、主人公と対戦相手たちが手を組んで、企業に対するレジスタンスチーム結成。
この辺、オタク同士の互いのサブカル知識への称賛とかあって、「お前、よく、そんなマイナーなことを知ってるな」とか、「異なるジャンルの知識を融通し合っての情報交換」とか、読んでて、こっちが作者の知識に驚嘆することも多し。「この仕掛けは、とあるRPGのシナリオに書かれたものを参考にしてる。それと、この謎はモンティ・パイソンのあの話が元ネタだ」などなど。

一方、企業幹部は、そういうオタク知識に無縁なので、自分の力では謎が解けない。だから、謎が解けそうな人物をスカウトしたり、人海戦術でバーチャル世界の隅々まで探させたり、強引なやり方で物事を進めるしかない。
で、そのやり方が露骨になるにつれ、オタクの中では嫌われるわけですな。まあ、それでも長い物には巻かれろ、と従う者や、無抵抗にならざるを得ない者なんかもいて、それでも個人のオタク知識だけで企業のやり方の先を行く主人公たちに対して、次第に敬意と尊敬が集まってくるわけですね。それと同時に、企業側の妨害工作もますます高まって来て、ついには派手なバトル展開になる、と。

最後は、企業の悪事の証拠(とりわけ殺人)が明らかにされ、ゲーム世界でお宝を確保して勝利した主人公チームが現実世界でも覇者になるというハッピーエンド。
まあ、主人公たちの望みは、お宝の権限を利用して、ますます愛するバーチャル世界が(開発者の意図どおりの)全てのオタク仲間のパラダイスになるよう尽力する、という終わり方ですけどね。企業に管理された息苦しい世界でなく、自由な夢にあふれた世界であることを願いつつ。

なお、映画の方は、原作よりも重々しいディストピア的なバーチャル世界の描かれ方をしているようですが、圧制に対する解放運動、革命劇的な方向を目指しているのかな。
一応、原作では、企業そのものが完全悪というわけでもなく、内部で穏健派と強権派の派閥争いもあって、その結果、強健派幹部が力を得たために暴走したという背景があり、そもそも企業がなければバーチャル世界の構築もできなかったわけで、企業の持つ光と闇の両面が描かれていた感じですが(だから、主人公の立ち位置も、結果的に企業の光の面をフォローする流れ)、映画の予告編のイメージでは、企業がナチスみたいな絶対悪にも見えてきて、本当に組織vs個人のサバイバルみたいな作風。
とりあえず、バーチャル世界の日常的な学生生活とか、競争が激化する前の平和なオタク空間がきちんと描かれているか、が自分的な鑑賞ポイントかと考えています。

★マン・オブ・スティール

初見の印象は、「予想よりも暗いスーパーマン」って感じですね。
80年代の陽性な作風ではなく、悩める若者が力の使い方を模索しようとしていたら、強烈な負の十字架(ゾッド将軍襲来事件を解決しようとして、大規模な破壊をもたらした)を背負わされてしまった、と。それでも、とりあえずヒーローとして生きて行こうと、自分の土台(新聞記者としての表の社会的地位)を獲得して幕。

今回、2度目の放送を見ましたが(仕事の都合で後半部分のみ)、大規模な都市破壊でレックス・ルーサーのロゴ付き会社が吹っ飛んでいくのを見て、思わず笑いました。
ああ、自分の会社がこんな風に破壊されたら、そりゃ彼がスーパーマン憎しになるのも納得、と。

レックス・ルーサーは、スーパーマンの代表的な敵役ですが、80年代のリーブ版だと、コミカルな演出なんですね。米軍の核ミサイルを遠隔操作して、アメリカ西海岸の断層にぶつけて大規模地震を引き起こし、崩壊した土地を再建する事業を経営して儲けようと考える闇の不動産業者だったんですが、やってることは凄いんだけど、ドラマ面では「自分の策士っぷりを自分で持ち上げ、無能な部下に怒鳴りつけたり、皮肉を言いながら、こき使う嫌味な上司」でしかない。
ええと、昔のマジンガーZのドクターヘルみたいな感じかな。確かに天才科学者で、世界征服を企む悪党なんだけど、演技としては、「おのれマジンガーZ、兜甲児よ。次こそは必ず貴様を倒してくれるぞ。ええい、この間抜けなあしゅらめ。失敗ばかりのお前の顔など見たくもないわ」「お許しください、ドクターヘル。どうか、どうか、この次こそは何としても」といった感じのルーティン悪役漫才を繰り広げるわけで。

で、そんな小悪党に思っていたレックス・ルーサーが暗躍して一気に大物ぶりを見せるのが、次作の『バットマンVSスーパーマン』だったり。

『BVS』では、予告編詐欺というか、闇堕ちしたスーパーマンの姿はあくまで、バットマンやレックスの心象風景や悪夢に登場する姿で、本人は相変わらず正義のために苦悩する正当派ヒーロー路線を崩していません。
『MOS』で、超人ヒーローとして鮮烈デビューしたスーパーマンでしたが、ゾッド将軍とのバトルで生じた被害の大きさから、その評価は大きく二分していました。曰く、地球を危機から救った救世主。曰く、制御できない破壊神で、いつ暴走するか分からない危険な化け物。

自社のビルを破壊されたレックスは当然、スーパーマンを危険視し、彼を抹殺するために、いろいろと策を講じます。その一つが、かつてダークヒーローとして一世風靡したバットマンを焚きつけ、スーパーマンと戦わせるというもの。
そして、バットマンこと大企業主のブルース・ウェインもまた、自分の支部会社を破壊され、大勢の社員の犠牲者を出したことから、レックスに賛同し、彼の弱点のクリプトン鉱石を仕込んだバットスーツをまとって戦うことを了承。

つまり、スーパーマンが闇堕ちしたわけではなく、スーパーマンに復讐心を抱いた者たちの想像する「破壊神、化け物として描かれたスーパーマンの姿」が映像で示されただけ、という。
一応、スーパーヒーローとしての対比では、明朗快活で素朴な田舎者、理想主義的なスーパーマンに対し、陰鬱な現実主義者で、洗練された都会人でありながら裏の顔はトラウマを抱えた悪への復讐者のバットマンという構図で、レックスにそそのかされたバットマンが持ち前の復讐心でスーパーマンを悪と断定し、裁きを下そうとする物語だった、と。

まあ、それが実際に戦うにつれて、スーパーマンの優しさとか家族愛とか高潔さを知って、さらにワンダーウーマンの仲立ちもあって、バットマンが改心する流れなんですけどね。
で、結局のところ、全てはスーパーマンを抹殺しようとするレックスの陰謀だと明らかになりますが、レックスはゾッド将軍の遺体に自分のDNAを混ぜ込んだ怪物「ドゥームズデイデイ」を解放して、スーパーマンにけしかけます。もちろん、周辺都市の被害など意に介さず、ひたすらスーパーマン抹殺だけを目指して。

こうして、巨敵に対して、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンの3ヒーローが戦うわけですが、結果的にスーパーマンがドゥームズデイと相討ちになるという陰鬱な幕切れを迎えます。
レックスは都市破壊の首謀者として逮捕され、バットマンはスーパーマンの名誉回復の広報活動などで、彼を攻撃した贖罪を図りますが、それでも心は晴れず、彼の遺志を継いだヒーローチームを結成し、予想される巨敵の襲来に備えようと決意します。


ここまでが、映画『ジャスティスリーグ』の前日譚に当たります。
で、『JL』の出だしですが、いきなりスーパーヒーローの故スーパーマンを賞賛する人々の姿から始まります。これまでの話では、スーパーマンの強大な力に対する畏怖が強調され、彼のヒーロー性を受け入れる世間一般の声はじっくり描写される機会がなかったですが(彼を理解した身内の賞賛はあっても)、死んだことでその高潔さが美化された形。もちろん、バットマンのポジティブな宣伝活動の効果かもしれないけど。

で、まあ、いろいろあって、ヒーローチームが結成、晴れてスーパーマンも復活し、ようやくめでたしめでたし、となったのが『ジャスティスリーグ』です。ここまで陰鬱な物語を経験して、ここに来てようやく明るいヒーロー物が蘇ったというか。
一応、『ジャスティスリーグ』の制作途中で監督が変わったというのも大きいですね。前の監督のままだと、どうも暗い雰囲気が消えなかったらしく、『アベンジャーズ』の監督を起用したことで、マーベルヒーローの脳筋アクションなノリをもたらして、ヒーロー同士のやりとりでもクスリと笑えるネタが投入されたそうですから。
内容的にも、それまで「孤独な戦いを強いられて来たロンリーヒーローたち」が結集して協力して絆を勝ち得る物語なので、「友達ができて嬉しい」というフラッシュの言葉が真に迫るような作劇。

「俺に関わるな。不幸になるぞ」というスタンスだったヒーローたちが、「大丈夫だ。俺も不幸だから、これ以上不幸になりようがない」と軽口で返せるようなツレができて、本音で愚痴を言い合えるような関係がいいな、と。
ついでに、「金とコネで解決できる不幸なら、俺が何とかしてやる」というバットマンのリーダーっぷりとか、チームの良き父親っぷりを発揮。

マーベルのアベンジャーズがこれからクライマックスで、巨敵に対してチーム壊滅の危機がいろいろ噂されて、これから陰鬱な展開になっていきそうなのに対し、反面的にジャスティスリーグの方が陽性の流れを作ってくれれば、うまくバランスが取れるだろうな、と期待しています。

★フラッシュとドライブの類似性

第3シーズンについて触れられていましたが、自分が類似性を話題に出したのは、第2シーズンまでの話ですね。
第3シーズンは、概要こそ間接的につかんだものの、作品そのものは見ていないので、類似性を意識するほど作品の雰囲気はまだつかんでいません。

まあ、第3シーズンで気になるキャラは、キッドフラッシュになるウォリーですね。主人公のバリーにとっては、第3シーズンは贖罪の物語なので、彼自身の成長物語は期待できない。すると、ヒーローの成長要素は、ウォリーに引き継がれるわけですね。
これは、ある意味、アローの第3シーズンと同じ流れを踏襲したとも言えます。ヒーローが自分の役割を果たし終わり、後事を成長した仲間に託し、ラストで去って行く。まあ、次のシーズンで、やはりヒーローが必要だということで呼び戻されるわけですが。

ドライブの場合は、TV版の後の劇場版やDVD外伝で、主人公の結婚が描かれ、弟分が主役を務めるようにもなり、さらに後輩ライダーを助けるOBライダーとして出演するなどの経緯がありますが、
フラッシュの方も、先日、アイリスと結婚して、一方の弟分のウォリーはどうも別作品へのスピンオフが予定されているようで、類似性を比較する要素はこれからも増えるかもしれません。

★ウォリーの動向と、レジェンド

現在放送中のフラッシュ第4シーズンでは、ウォリーが彼女に振られた傷心を癒すため、別の街に向かう形で降板しました。
しかし、アイリスとバリーの結婚に際して、祝いを言うために顔見せ出演したみたいですね。ヒーローとしての活躍シーンがあったのかどうかは未確認ですが。

さて、その後の情報ですが、シュタイン教授が亡くなったことで、どうなるか気になっていた相棒のジェファーソンは、レジェンドの次の回で降板したようです。
その回は、タイムスリップに巻き込まれた若き日のシュタイン教授を助けるため、ヒーローが北欧バイキングの時代でてんやわんやする話で、宿敵のダミアン・ダークが北欧の主神オーディンの真似をして、バイキングを支配し、それに立ち向かうレジェンドの面々。一方、見知らぬ時代に飛ばされたヤング・シュタイン教授の運命は? という流れ。
で、ヤング・シュタインと会話したりして、いろいろ考えたジェファーソンが船を降りることを決意。彼を見送る場でのクリスマスパーティーが開かれ、今年の放送は終了、と。

そして、来年の予告ですが、シュタイン教授とジェファーソンの代わりとして、まずは魔法使いのコンスタンティンがチームに参加確定。彼は、アロー第4シーズンでゲスト出演し、サラの復活にも関わっていますし、今シーズンのメイン敵が魔法使いのダミアン・ダークなので、ちょうど良い助っ人と言えます。

さらに、次回のゲスト出演として、ウォリーもレジェンドチームに出てくるみたい。ええと、ジェファーソンの代わりの黒人枠としてレギュラー参加の可能性もありますが、確定事項ではありませんね。

というのも、新たなDCヒーロー物として『タイタンズ』というタイトルが挙がっていて、バットマンのロビンを初めとする若手の助手ヒーローチーム「ティーンタイタンズ」の実写化作品みたいなのですが、そこにキッドフラッシュも参加するという噂がありまして。
この辺、噂段階だと、公式映像だけでなくファンの妄想を形にした自作映像も散見しますので、どこまでが真実なのか断定しにくいというのもあります。

あと、アローバースには今のところバットマンは出ていないので、当然、バットマンのロビンの登場する話がアローバースに関わるのかどうかも怪しいし、そこにフラッシュのウォリーが出張するなら、どういう経緯で? というのも気になるところ。

付け加えると、アローバースは実写作品だけを追っていますが、最近、アニメの『ヴィクセン』に加えて、新たなアニメ作品『レイ』が始まったそうな。
ええと、先日のアースXからナチスが攻めて来たクライシスの話で、異世界のヒーローとして光を操るヒーローのレイが登場していたのですが、彼の故郷での戦いを描いた物語っぽいですね。
アローの偽者やオーバーガールなんかも出ているので、前日譚みたい。今のところ、アニメにまで手を伸ばすかどうかは分かりませんが、アローバースも驚異的なスピードで増殖しているなあ、と感じ入りつつ。

★レジェンド第1シーズン

鑑賞終了おつかれさまです。

自分の目下の感想としては、急激な老化現象に見舞われたジェファーソンを助けるために、シュタイン教授が彼を元の時代に送り返すエピソード。

そこで、ジェファーソンが旅立つ直前のシュタイン教授に接触。
「睡眠薬を注射して、俺を強引に連れ出したことで、一度は関係がギクシャクしたけど、今では感謝しているから、俺が文句を言っても気にせず連れて行ってくれ」と。

それを聞いたシュタイン教授。「睡眠薬なんて、考えもしなかった」
これで、いろいろ腑に落ちた次第。レジェンド第1話で、シュタイン教授らしからぬ強引な行動にでて、あれ、教授ってそういうキャラだった? (純粋な少年みたいな探究心は持っているけど、割と頭の固い常識人の面もあったので)と思っていたら、ジェファーソン自身の入れ知恵だったのね、と。

他にも語りたいネタがいろいろあった作品でしたが、文面がずいぶん長くなったので、また後の機会に。

Re: 12月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/12/21 (Thu) 20:36:31

・インTF
 Zのやっかいな質量・慣性制御攻撃というか擬似太陽をマイクロブラックホールのように使ってるのかな、決定打を与えられない流れの中でエミとカズミチの精神世界にわって入る感じでヒーロー4人特に健の心理攻撃というか親子関係のカウンセリングに奮闘しつつ攻撃の隙を伺えないかという形かな。レッドインパルスの下りを健が語ったのは借り物感の強かったオールドヒーローが原典からの流れを改めて感じさせてくれてここは自分もうるっときましたかね。

> 一人火の鳥
 隕石落としに対する4人の合体攻撃で発生したエネルギーがGメカ5機を格納したゴッドフェニックスの出力エネルギーに達したことで発動できた大技って感じかな、そうなると火の鳥発生トリガーはゴッドフェニックスの機体システムそのものじゃなくてGスーツに組み込まれてるって解釈もできそう。
 フレンダー。変形が最後まで無かったのはちょっと残念だったかな、バトル描写そのものは満足でしたけど、あとダミアンがダメージをくらってその後がはっきりせずに退場状態なので、最後に絡みあるかどうかですかね、エミはまどマギの如く最後は女神にもなりかねない力を持ってそうだけど、日常に回帰することは望みとしては明白だしともあれ最終回待ちですね。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/24 (Sun) 21:30:45

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●レディプレイヤー1

 まずはリンクして頂いた予告編の動画を観て、改めて本文を拝読、「ああ、これが前にここで出た話の、あれか」とちょっと驚きです。と申しますのも、東映版スパイダーマンからも引っ張っているということで、東映特撮っぽいものを勝手に想像してたんです。

 何も知らずに観た段階では、「富裕層がおためごかし言って、貧困層を都市周辺に追いやり、バーチャル世界で夢を見させておく。しかし、貧困層も次第に事実を直視、ついに立ち上がる」みたいな印象でした。

 しかし、『ゲームウォーズ』だということでしたか。貧民ではなくオタクが自分の領域で挑んできた悪質企業幹部をとっちめる、という理解でいいのかな。原作と映画化では、必ずしも原作に忠実とは限りませんから、どういう作風になるかという点も含めて、面白そうですね。

 ちょっとウィキペディアで「ゲームウォーズ」と「レディプレイヤー1」を確認すると、映画版のほうが地球の荒廃が激しい感じですが、ドラマ内容に関わる舞台設定としては、それほどの差異はなさそうです。映画がどういう評判になるか、ちょっと注意してみようと思います。

 もともと好印象を持っていた「ピクセル」が、観てみると予想以上に好みだったわけで、レディプレイヤー1のコンセプトを聞いた限りでは、同じツボを突かれる確率は高いと感じます。

●スーパーマン

 マン・オブ・スティールと長いけど、略称がMOSでいいわけでしたか。バットマン vs スーパーマンはBVS。これはいいことを教わりました。BVSでのダークなスーパーマンは悪夢や妄想の中でのことでしたか。これも知って驚きつつも納得の感じです。

 MOSにおけるスーパーマンの評価が、救世主か破壊神かで二分している点、日本や古代ギリシアの神々に近いものがあるのかなと思いました。機嫌が良ければ慈悲の神、怒りに我を忘れると荒ぶる神、みたいな。80年前後のクリストファー・リーブ版だと、天使。正義以外のことは決して為せない。ある意味、MOSでのゾッド将軍(ひいてはカル・エル以外)みたいに、「そのように作られたから、そのようにする」存在といえるかもしれません。

 リーブ版だと、1はレンタルで観て面白いと思い(映画館で観なかったのを後悔したほど、あの映画観てから高所から飛び降りた大人がいるという報道に納得したり ^^;)、2は映画館に行ったんですが、ゾッド将軍ら3悪人が出てくれるものの、それほど感じ入るところがなかった。

 3はコミカルで方向性がちょっと分からない。4は、スーパーマンと比肩できる強敵ニュークリヤマンがそこそこ見応えがありました。しかし、いかんせん1を超えるものがなく、興味が薄れて行った記憶があります。

 その後、リターンで再映画化は知ったものの観ず。MOSを二度めに観て、アメコミ系にはまり出していることもあって、ようやく面白さを再発見した次第。

●牙狼VL

 前回は市民が強く団結した街でしたが、今回は対比されるかのように、個々人がバラバラになっている街でしたね。ホラーが付け入るのは心、気持ちであることを思い出すような2話構成だったのかもしれません。

 のっけから、荒れ果てた荒野に不気味なモーテルと、「これは何か起こるな」という雰囲気。案の定、バスタブでばっさり。明示はされていませんが、ホラーだと強く匂わせる犯行状況でした。付近の街は無法状態で荒廃しまくってますね。

 ソード一行はジーナが加わったお陰で、ソフィは車に乗っており、これならだいぶ楽だろうと思えます。で、案の定、怪しいモーテルに泊まると。ソフィがベッドだなんだとはしゃぐ様子から、そこまでの野宿が相当きつかったことが窺えます。まだ子供ですもんね。

 が、疲れてたのはソードですか。さっさと居眠り始めちゃった。ソフィは元気なようで、モーテルにいた同年代くらいの男の子とさっそく仲良くなる。男の子はモーテルオーナーの子で、ラッセルシティにいたものの、零落してシティを出て、モーテル始めたわけか(それくらいの元手があるうちに転身か、賢い選択ではあるんだけど)。

 しかし、モーテルオーナー、あからさまに挙動不審ですな。「今回のゲスト敵はこいつだよ」と演出してるも同然の感じです。CM後、明らかになってきますが、過去の栄光が忘れられず妻へ暴力、とホラーに付け入られる陰我満載の様子。案の定というべきか、既にホラーにとりつかれたわけですけど(まだ食われてませんが)。

 ソードが胸について熱弁を振るったり、ジーナとソフィがのん気に入浴楽しんだりしてますが、ソードとジーナはこの時点で既にモーテルオーナーの正体に気が付いているんでしょうね。その前のシーンで、オーナーを見る目がちらっと厳しかったりしてましたし。なので、ソードはともかく、ジーナが世間話風にソフィに話していたことも、この後のオーナーホラー討伐を覚悟させるためでもあったのかも。

 そのオーナーは、客を襲って金品を奪い取っているんでしたか。ギリシア神話とか、水滸伝にそういうキャラクターがいたような。古今東西、無法地帯の宿屋のフィクションにおけるテンプレなんだろうか。予告CMだけ見たホラー映画で(スプラッターっぽかった)、モーテルのネオンサイン"Motel Hello"の"o"が消灯してて、「モーテル地獄」と読め、その通りに酷いモーテルというのがあったのを、ふと思い出したりも。

 オーナー、ホラーを使っていたのが家族にバレ、ホラーに食われてしまう。そのホラーはかなりでかいですが、強さはそれほどでもなかったみたいですね。ジーナが援護し、鎧装着したソードが剣を一閃して退治されちゃった。うーん、アクション少なめだったな、今回は。家族の記憶は改変して、ソード一行は去って行くと。キングらが関与した形跡もないし、独立性の高い一話でした(多少不満ながら、次回次第ではある)。

 来週からお休みのようで、その次の年明け回は座談会。NOVAさんご明察通りの段取りなんですね。私だと、そういう流れが読めませんでしたorz。

●仮面ライダービルド

 なんだか、石動マスターが三都をまたがる陰謀の幹事やってるみたいな流れになってきた気がします(^^;。

 冒頭から幻徳の解説。石動マスターが他人の顔(自分のも、なのかな?)を変えられるという、観ているこちらには既知の話なんですが、最序盤でマスターが物を変形させていたことを思い出しました。もしかすると、顔限定ではなく、物質を自由に変形させられるのかもですね。もしかすると内部構造まで。

 それはともかく、メインの話は葛城巧殺人事件と、戦兎そっくりのサトウ・タロウ(佐藤太郎、でしたっけ?)のこと。要約すると、スタークがサトウ・タロウを殺害、葛城巧と顔を入れ替え、記憶消去して戦兎に仕立てた。そこで龍我を呼び出して、葛城巧そっくりのサトウ・タロウ殺人犯に仕立て上げもした、と。

 戦兎が物理学に精通していること、特に葛城巧の仕事を極めてスムーズに受け継げたこと、葛城巧の母の手料理に感激したことなどから、戦兎=葛城巧というのは納得がいきます。ただし、再現映像(?)ではスタークのそばに幻徳ローグがいませんでした。幻徳としてもスターク=石動マスターからの伝聞かもしれません。また、幻徳が真実を歪めて話している恐れもあります。

 ともかく、「幻徳に話によれば」ということで理解しておきたいと思います。葛城巧そっくりのサトウ・タロウ殺人と龍我の冤罪についてのトリックは、一部、疑問点もあります。石動スタークがナイフでサトウ・タロウを殺害してから、龍我を呼び出しているわけで、時間差があります。龍我が葛城の部屋に入るや否や、捜査員が踏み込んでますから、死亡時刻で齟齬が出そう。
(もし、死体をきちんと調べた場合、指紋や歯の治療跡でも分かるし、血液型はもとよりDNA鑑定まで行えば、別人と分かるはず。その辺りは、幻徳がもみ消したりしたんだろうか。)

 もっとも、ドラマとして重要なのは、そう明かされた戦兎への心理的影響ですね。悪魔の科学者であり、石動スタークにいいように利用された、と思い込んでしまったようです。そこからどうするのか、這い上がるのか、崩れるのか、といった感じ。

 案の定、その後の戦兎は手仕事っぽいことに逃避した感じになってますが、こういうとき役立つのが、直情径行・一直線。熱血馬鹿の龍我ですね(^^;。意味不明の問答無用でげんこつで悩み解消と来ましたか。が、龍我の彼女を殺し、大勢を傷つけたのが自分だと、戦兎はさらに(いったん)落ち込むことに。

 この結果は、龍我も納得いかない方向みたいですね(そこが観ていて龍我を信頼したくなるポイントなのかも)。しかし、そういう「いったん底まで落ちる」みたいなことが大事なんでしょうね。大凶の解釈「今が最悪なので、今後は必ずいい方向に行く」みたいな。

 一方、三都首脳会談は雲行きが怪しく、軍事への傾倒を隠さなくなってる感じですね。その後、東都にスマッシュ2体が突如出現、戦兎・龍我とのバトルとなる。しかしスマッシュ開発者との自責で戦兎は身動き取れない。さっきはバトル挑んだ龍我クローズが一喝、要は戦兎となって以降の生き方でいいじゃないかと。それで戦兎は吹っ切れたわけか。落ちるところまで落ちた強さであるでしょうし、後一押しで復活というところまで溜めができていたということもあるんでしょうね。

 復活したビルドが戦線復帰すると、スマッシュ2体はサクサクと一掃。誰がスマッシュを放ったかといえば、北都ですか。もう宣戦布告してたのか。さらに、ラストで謎の3人が破壊活動し、彼らが「頭(かしら)」と呼んでいるらしい、なんだかゴルドドライブみたいなライダーが出てきて、続く、ですか。ラストで思いっきり話を動かしてきましたな。

 ビルドは年内分は終了、次回は1月7日(日)なのか。年末年始はいろいろ観られないものが出ますねえ。個人的嗜好基準では退屈な時期です(^^;。

●アローなど

 アロー3は視聴をゆるゆると進め、

・スーサイド・スクワット(前に出てきたストーカー弓使い、これに所属したんだ)の眼帯の狙撃手が功績を立てながら殉職、
・目からビームを発するメタヒューマンが出てきて、レイとオリバーが二人羽織で倒し、
・オリバーが殺人者アローとして警察に自首するも、ロイが身代わりとなって逮捕され、
・ロイが収監先で刺殺されたと思ったら、実は計略、仮死状態にして獄から出し、世間的には死んだことにしてとりあえず危機解決、
・と思ったらテアが殺された、ラーズ何すんねん!

という、物凄く目まぐるしくて、かつ重い展開になってるところです。だんだん、自分なりにですが、どうしてフラッシュとアローが対のドラマになっているか、分かって来たような気がします。

 フラッシュだと、新能力・新装備が即座にドラマの種となり大いに使われますが、アローは逆にそういうものを抑制する方向でドラマが進む。対極的ともいえるんですが、ときどき合流して相補的にもなると。陰と陽みたいなもんでしょうか。あるいはサラダドレッシング。普段は、それぞれが美味しい酢と油が見た目にもきれいな層になってますが、振って混ぜると野菜向きに美味しい、ほっとくとまた勝手に分離する、みたいな。3の途中までの印象ですので、4まで観終わったら、また感想が変わるかもしれません。

 指輪物語(小説)もぼちぼち読み進めているところ。第1巻がかなり進んでも(3/4くらいか)、まだ黒衣の騎士が探し回ってたりして、物語量が多いですね。映画版だと、さくっとそこまで進み、さっさと次へと進めちゃってる。事前に映画はバッサリ削ったダイジェストと伺ってはいたものの、実際に読んでみるとやはり凄いもんだと実感します。

Re: 12月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/12/25 (Mon) 00:49:19

スターウォーズep8を見て参りました。

内容的に、オールドファンの賛否両論ある映画ですが、「ルーク・スカイウォーカー最期の活躍」と「女優キャリー・フィッシャーの遺作」ということで、ep7の「ハン・ソロの死」と相まって、これで旧3部作のメインキャラクターが退場。
まあ、人間じゃないチューバッカと、R2、C 3POおよびミレニアム・ファルコンは健在ですが、とにかく旧作からのつながりをどんどん排除し、新世代のスターウォーズにつなげよう、との制作方針が露骨に出た作品。
一方で、新キャラが見せ場というほどの活躍を見せず、むしろ余計なことをして、どんどん状況を悪化させる方向で動く。敵も味方も無能なことばかりをしながらも、上の世代のものを排除していき、後を継いだ者が果たして物語世界を立派に牽引していけるのかな、とep9を不安視しつつ、今回はルークとレイアの最後の物語として、ノスタルジー気分を満喫しながら感じ入った作品。

ep7も合わせて、整理した感想はまた後日に改めて書くとして。

★牙狼VL

年内最終放送なので、最後に盛り上がる内容を期待したら、まあ、通常ホラー回というか、とりたてて感想を書く内容でもないな、と思いました。

一番、力が入ったシーンが、ソードの「おっぱい教祖の説法」というぐらいで。
この同じ声で、Zことカズミチに対して、「父親のあるべき姿=我が子を過去の妄執に縛り付けるのではなく、父親として未来を与える」を訴えていたとは、タイミング的に笑えます。

まあ、悪堕ちした父親を裁くなり、改心させるなり、そういうヒーロー作品が多かった週ですけどね、今週は。ウルトラマンしかり、戦隊しかり、インTも、牙狼も。父親との決別がテーマというか。

クイーンとか、ソード妹とかのエピソードは、年明けを期待しつつ。

★ビルド

これも年内最終放送ですね。

佐藤太郎が葛城巧の身代わりとして、スタークさんの手で殺害済みだった、と明かされ、戦兎が佐藤と葛城の融合説はこれで終了かな。
「スタークの手で記憶を消されて、ライダーごっこをさせられていた葛城巧」というネタバラシでした。まあ、嘘つきスタークと、又聞き幻徳の情報操作でなければ。

で、ビルドとクローズの殴り合いを経て、北都製スマッシュの襲撃の末に、東都と北都のライダーウォーズ開戦、という段階に流れた、と。

今回の放送で、一番驚いたのは、「幻徳を陥れたスタークが、今度は幻徳をフォローして、東都首相を毒で昏睡させ、幻徳が東都トップに返り咲いたこと」ですね。
本当に何がしたいんだ、スターク。

前回、戦兎が生み出した新型ベルトの公式も、スタークが盗み出して、北都のライダーにもたらしたようですし。ええと、ライダー同士で戦わせて、軍事兵器としてのライダーシステムをさらに強化させようという腹か?

今回ラストで登場した仮面ライダーグリスを演じるのが、10年前に仮面ライダーキバで主役の父親であり、過去編の主人公であった紅音也役の人だと公表され、ファンの間で盛り上がっている状況。

今朝の話を見るまでは、「東都のいざこざは解決したので、北都の事件を追って、舞台が移るのかな?」と予想していましたが、北都の方から攻めて来たので、舞台は変わらず敵が変わった形ですね。

東都を守るためという名目で、幻徳がビルドと手を結ぼうと提案するとか、
龍我の方もパワーアップの関係(グリスと共用のアイテムを使用)で北都ライダーの方に接近しそうとか、
こういう一連の状況の変化に、紗羽さんがまた怪しいスパイ活動を始めるのか、とか、
それらを影で仕切っているのは、やはり難波重工なのか、とか、いろいろ先に展開を気にしつつ、年明けの放送を期待。

★ゲームウォーズ

原作小説をもう一度、読み直しているところです。

原作での未来世界は、エネルギー資源の枯渇によって、多くの人々が貧窮生活に追いやられた夢のない時代ですね。
そんな貧しい若者の一人である主人公が、唯一自分の居場所として逃避的に可能性を追求できる世界が、OASISというバーチャルな世界。

バーチャルワールドを作ったのは、80年代のサブカルチャーオタクの技術者で、彼の理想は「自分が少年時代を過ごした古き良き時代の再現と、自由な理想郷としてのバーチャルワールドの維持」なんだけど、
そこに企業論理を持ち込んで金の支配する汚れた世界に堕落させようとする勢力があって、主人公の立ち位置としては「自分のような貧しく恵まれない若者が楽しめる楽園からも、営利企業として金を搾り取ろうとする悪徳企業が許せない」ということですね。

そして、莫大な資産を持つ技術者が亡くなる際に、「自分の遺産とOASISの運営権を委ねる宝を、バーチャル世界のどこかに隠した。詩文に秘められた謎を解いて三つの鍵を探し、それで三つの門をクリアした者に全てを託す」という遺言メッセージを公開して、お宝探しの競争が始まる、と。

主人公は、その技術者の趣味に共感し、彼のオタクライフを後追いしながら(80年代の映画やドラマ、ゲームなどに没頭)、ライバルと競ったり、コミュニケーションを取ったりしつつ、ふとしたことから最初の鍵を発見する第一号となり、バーチャル世界のアバターが一躍有名人になります。なお、二位がヒロインで、三位が主人公の親友、四位と五位がオタクの日本人兄弟。

そんな主人公に接触して来たのが、企業の幹部で、彼は主人公を懐柔して、鍵の手掛かりを聞き出そうとするのですが、主人公に断られると、主人公の現実世界の住居を爆破して、主人公の身内を殺害するという暴挙に出ます。
運良く九死に一生を得た主人公は、ヒロインや親友、日本人兄弟に警告しますが、他人とつるむのを拒否した日本人兄弟は自分たちだけで競技に勝つことを宣言した挙句、企業の手で兄が殺害され、ゲーム世界の競争が苛酷な戦争に発展していく流れ。

企業側は、主人公ほどのオタク知識を持たないので、世界製作者の仕掛けた謎が解けずに、人海戦術で闇雲に世界を探し回るだけなのですが、そういう連中の目をかすめて、主人公と仲間たちが知恵をしぼって謎を解いていく流れが痛快。
まあ、その謎が「某RPGのシナリオと同じ背景の地下迷宮を見つけ出し、その奥でボスキャラとアーケードゲームで対決する」ものであったり、それをクリアして最初の鍵を手に入れると、次は「某SF映画の主人公のセリフや演技を真似して、ポイントを稼ぐ試練」を経ることで門をクリアしたり、など、元ネタを知っているほどニヤリとできるもの。
この部分は、映画でどう再現されているか、あるいは改変されているかが気になります。

物語が進むほど、企業軍の妨害行動が露骨になっていき、ついには映画に予告編で見られるような、大規模な軍勢同士のアクションバトルになるわけですね。
最初は競争相手だったライバル競技者のチーム群が、企業軍の悪辣な遊び場荒らしに我慢できなくなり、「こいつらは俺たちが抑えておくから、お前は何としても宝をゲットして、自由な世界を守ってくれ」とばかりに加勢していく展開は燃えますね。

とりあえず、アクション部分が凄そうというのは予告編段階で分かるのですが、前半の謎解きメインの部分がどう描かれるか。
まあ、インディー・ジョーンズのような雰囲気なら、大当たりだと思っています。凄い映像もさることながら、80年代のレトロゲームの雰囲気まで原作再現していれば申し分ないですね。

ただ、スピルバーグ監督曰く、「原作には、自分の映画作品に関するネタもいっぱいあったけど、さすがに自分の作品を自分で宣揚するような演出は品がないので、その辺の多くは割愛した」とのことで、何を削って、逆に何を新しく加えたかなど、公開後にいろいろ話題に挙がりそうで感想会も楽しそう。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/26 (Tue) 16:27:43

 NOVAさん、たささん、どうもです。

 感想の続きです。

●インTF

 どうも、ガッチャマン(健)の復帰も含め、不満の残る終わり方でした。もしかして、セカイ系ハッピーエンドとしては、こういうものになるんだろうか。だとすると、私はセカイ系と相性が悪いのかもしれないorz。

 ともかく本編。すっかり元通りで平和になったエミの街の様子が描かれ、エミの周りにヒーローらはいない。最後の事件から、かなり時間経過したことが窺えます。カズミチZがいなくなっても、この世界ではとりあえず死ぬ運命は回避されているのか、と思ったんですが、後でどういうことになったかが明らかに。

 なんか長々とエミの哲学語りやら感想やら回想やらが続くんですが、正直なところ、「そういう話は割とどうでもいい」と、ちょっとイライラしたりも。ただ、探偵事務所を掃除したり、健のやってた腹筋を試みたりする描写は、エミの気持ちをすんなりとうかがわせるものがあります。その前後のあれこれがどうも趣味にあわないんです。

 で、突如回想シーン転換して、ガッチャマン(健)がカズミチZの攻撃を撃破した直後に。「おそらく彼は」とか口ごもるヒーロー3人。ようやく来たか、ガッチャマンどうなった、とCMの後を注目したんですが、あっさりと飛んで戻ってきやがったあっ! 先週ラストは単に今週を観させるためだけの演出だったのか?

 あまりにも怒り心頭に発し、ビデオのリモコンを手に取ってポーズボタンを押してビデオを止め、ヘッドフォンを壊れないよう注意してそっと耳から外し、すぐそばの寝床の枕元に立ち、蹴る方向に何もないことをよく確認して、枕を蹴り飛ばしてしまいました。それからタバコを一服と。

 続きを観てみると、エミの世界は「さらばヤマト/ヤマト2」の白色彗星の都市帝国みたいになってるようですが、エミが世界を取り戻したい云々言って鉛筆振ったら元通り。他の世界も元通り、でいいのかな。退場した敵側の元ヒーローはどうなったんだろう。このときに、エミが「もっと生きたい」と言ったので、冒頭のような平穏なことになったのか。(じゃあ、さっさとそうすりゃ、と愚痴が出てしまいましたorz。)

 ヒーロー4人はそれぞれの世界に帰る、って、あれ? 異世界と行き来する能力、いつの間に身に着けたの? この世界でバトルフィールドの空間へ自在に行けるようになったときに、同時に身に着いたんだろうか? まあ、ヒーロー4人が帰ったことで、数多の平行世界も元通りと示した、くらいに受け取っておきますか。

 でまあ、このままおとなしくヒーロー4人がそれぞれの世界へ帰還、で終わり、劇場版はヒーローとエミ再会のところからを期待したんですが、ED曲の後、交通事故に遭いそうになった子を能力で助けようとしたエミが事故に巻き込まれそうになったが能力で回避、世界をヘンテコにした上(これって、時間停止の描写?)、あっさりガッチャマン(健)まで帰還しやがった。(枕をまた蹴った。)

 で、きゃっきゃうふふで、二人はどっか行くと。腹立つわー、こういう締めくくり方。

 不満は不満で措いとくとしまして、ラストや途中で「ガッチャマンメインの演出なのかな?」と思うシーンがありました。途中だと、ヒーロー4人+エミが降下していくとき、科学忍者隊の降下シーンを模しているようでしたし、遠景の丸い地球の上からから太陽が昇り出すのも、ガッチャマン1stのOP/ED曲で使われた絵を思い出します。ラストは健だけ戻って来てますんで、当然のごとくバード・ゴー。

 このラストが劇場版に続くんだろうか。だとすると、ガッチャマン(健)の様子に深刻さが見られず、気軽にエミを連れ出した感じがありますので、劇場版の当初の事件としては割と軽めのものになりそうな気がします。その後、予想外の深刻な展開になっていくのかな。劇場版予告が新しいのが出なくて、よう分からんです。

 ともあれ、TV編は不満を残しつつ終了してしまったので、劇場版は見ごたえのあるSFドラマを期待したい(たぶん、観に行かずTV放映待ちする ^^;)。あるいは、コミック版のドラマはいいね、ということになれば、そちらで不満解消できるかもしれません。


 アローの続きとか(テアって死んだんじゃなかったのか等)、NOVAさんが書きこんでくれた情報、特にスターウォーズには反応したい気持ちがあったんですが、インTFでちょっとめげてしまい、稿を改めて(もしかすると来年)、あれこれ話してみたいと思います。

Re: 12月のスレッド(2017) - White NOVA

2017/12/27 (Wed) 00:56:21

今年の書き込みは、これが最後になる予定。まあ、インTの最終話感想メインで。

★インT

笑顔を取り戻したエミの日常回帰と、新たな旅立ちという形でまとめた感じですが、自分も不満は残りましたね。

大きな不満点は二つ。
行方不明と思われた健があっさり帰ってきたことと、ダミアンが消化不良ということ。まさか、あのまま完全にフェードアウトしてしまったとは。

健の扱いについては、いろいろと課題はあるんですね。
例えば、Zとの最終決戦で「カレーを食べたい」とエミに約束している。これで、健が帰って来なければ、エミにとっては、「健は必ず約束を守るヒーローだから、カレーを作って待っている」というモチベーションができる。
でも、健はあっさり帰還した。それなのに、世界が修復されると、他のヒーローと共に自分たちの世界に帰るべく消失した。この消失は、自分たちの意思によるものか、不可抗力なのか知らないけど、作劇演出としては、せめて約束のカレーぐらい食べさせてやれよ、と感じましたね。
別れのシーンの演出に時間を割きたいのも分かりますが、だったら前半のエミの日常シーンの方を削れば良かったのに。

一応、テレビの物語としては、父親の呪縛によって孤独で笑顔を失ったエミが、ヒーローたちのフォローで解放されて、笑顔を取り戻して自立して未来を目指すまでがテーマということは分かります。
だから、ヒーローたちも、自分たちに依存することなく、エミの元から去って行く展開にした。健があっさり帰還したのも、「もしも、ここで健が消えてしまったら、エミの依存対象が行方不明の父親から、単に健に移ってしまい、エミ自身の心の成長がスポイルされてしまう」ことが予想されてしまうので、健はきちんと帰還し、その上でエミの自立を促してから別れを描く方向性になった、と。

ただ、ここでエミの成長を描くなら、健は行方不明のままにして、エミの願いの対象として葛藤を描くべきだったんじゃないかなあ。
つまり、エミが世界の再生を願うか、それとも個人的に健の帰還の方を願うか、少し悩ませる。もちろん、世界よりも自分の依存対象の復活を優先するなら、それは父親のカズミチと同じ過ちを犯してしまうことになる。そこで、健との思い出の回想シーンがあって、エミが決断。世界と健の両方を取り戻すために「父の手で失った全てを取り戻す」という願いに至るならいいのかな、と。

それで、世界は再生したけど健は戻って来ない。
エミは約束のカレーを健以外の仲間に振る舞う。その時、夜空に火の鳥のような流れ星が見え、宇宙のある星に向かう。もしかして、あれが健なのか?
そこで、ポリマー武士がエミに訴える。「俺は探偵だ。お嬢さん、依頼してくれないか。おっさんを探してくれ、と。そうすれば、世界の果てまで探しに行く」
テッカマン城二も追従する。「次元を超えるなら、ブルーアースが必要になるでしょう。私もお伴しますよ」
そしてキャシャーン鉄也曰く、「人探しなら、フレンダーのセンサーも役に立つかも知れない」

それを聞いて、エミが「私も一緒に行く」と訴えますが、ヒーローたちは「ダメだ」と一蹴する。
エミ「どうして?」
鉄也「君には、この世界という居場所がある。僕たちには、自分たちの世界に帰るという用事もある。健を探すのは、そのついで、ということになるかな」
城二「健を見つけたら、必ず連絡します。ここにあなたが残っていなければ、私たちも広い世界で行くべき道を見失うかもしれない。帰るべき場所があるからこそ、人は安心して旅立てるのですよ。行く当てなき未知の世界に希望を見出すのは、なかなか難しいのだから」
武士「そういうことだ、嬢ちゃん。あんたには俺の探偵事務所の鍵を預けておく。ヒーローの基地って奴だ。しっかりと留守を頼んだぜ。ついでに、この世界の日常もしっかり守ってやってくれ。何しろ、あんたも世界を守るヒーローの仲間なんだからな」

やっぱ、健が行方不明のまま、健以外の仲間が中心で、エミとの別れを描いた方が良かったな。だって、最後に健との再会を描くのなら、その前の別れのシーンが蛇足になるわけで。

その後、日常生活を描くのはOK。
で、エミが事故に巻き込まれるのもOK。
そこでエミをこっそり助けるのが、ダミアンだと面白いのにな。「やれやれ。今さら、この私がヒーローの真似事など。だけど、武士たちもいなくなったし、あのお嬢ちゃんがまたケースの力を取り戻すなら、ここで死なれても都合が悪いですしね。なーに、時間は十分ある。その時が来るまで、じっくり見守らせてもらいますよ、フフフ」

で、エミが日常生活を送っていると、不意に次元が歪んで、健が登場。お互い呆然とした後で、「エ、エミか?」「健、どうして? みんな、あなたのことを探して……」「詳しい話をしている暇はない。敵が来る」
そこに、ガッチャマンの世界からやって来る軍勢。
エミは身を守るため、ケースの力を発動。バードゴーした健と一緒に次元の扉が開き、新たな世界へ。

ダミアン「いよいよ、時がまた動き始めたようですね。私も彼らを追うことにしましょう。武士、あなたたちも早く追いついてらっしゃい」

……とまあ、TVと同じ展開ながら、細部を自分好みに脚色すると、こんな感じですかね。

健が行方不明のままになっていて、最後で帰って来たと思ったら、エミを巻き込んで事件の渦中に飛び込むことになって、劇場版に続く、といいかな。
エミが日常生活で未来に迷っているから、健が爽やかに外の世界に連れ出す、綺麗な終わり方じゃなくて、「エミの都合で召喚された健が、今度は健の都合でエミを巻き込んでしまう」というクリフハンガーエンドで。

ともあれ、映画でガッチャマンの世界をやった後、さらにTVシリーズの続編があって、ポリマーの世界とか、テッカマンの世界とか、キャシャーンの世界とか順に巡る展開だと、末永く楽しめるのになあ。
TVの第1シリーズが、エミの成長物語で幕を閉じたなら、その後の続編は、エミが他のヒーローのそれぞれの事情に巻き込まれたり、世界を巡る冒険で翻弄されたりしながら、持ち前の現実改変能力を駆使してヒーローたちを助ける明るい冒険譚にブラッシュアップしてくれたら、と希望します。

PS.とりあえず、今年はこれまで。
最後の一仕事を片付けた後で、年末年始の空き時間は、まず12月に入って滞っているレジェンド第2シーズンの残り話を消化してしまいたいなあ、と。
では、良いお年を、と申し上げて。

Re: 12月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/12/28 (Thu) 06:37:58

今年は最後になりますかな、たさです。

・牙狼VL
 冒頭の街は、なんだか急にアメリカからメキシコあたりに国境を越えた感じのする(いやメキシコにどんなイメージ持ってんだと思われたらあれですが^^;)まぁ急に治安の悪さを提示して敵の本拠地も近いよ的な演出かな?肝心の本編としては旅の合間の穴埋め的な感じでこれといった感想はないですが、改めてソフィがソードとジーナという魔戒騎士と魔戒法師に関わって行く上で、ホラーに襲われた人の救いの有り様に納得をつけるためのエピソードだったかなと思うところです。

・ライダービルド
 戦兎のの正体と提示されてた佐藤太郎は顔を変えられ死亡済みでしたか、で、葛城巧が戦兎へと、まぁ顔だけは佐藤太郎さんなんだけど。石堂スタークは火星でこうした異能の力を身につけたようだけど、そう考えるとシステムが同等だと普通に宇宙パイロットってスペックを抜きにしてもスタークの方が細かい部分で戦闘スキル等でそりゃ強いかなと、スターク変身時に使ってる触手攻撃なども異能の力と併用しての能力なのかもしれないですね。気になるのは役者の都合もあるから可能性としては低いとしても巧の顔が戻ることあるのかってことだけど、どうなんでしょうね。
 しかし石堂スタークは火星でなにを観て体験したのかが語れるとしたらパンドラボックスとあわせてそちらも展開上の鍵になる気がします、と予想。それ以上に今は物語のかき乱し役をやってる感じですが。

 事実を告げされ落ち込む巧にフォローアップにまわる龍我が劇場版の流れからの成長具合が気持ちいい展開で、技術屋かつ頭脳派の戦兎に対して龍我は熱血だけどある種冷静に自分が置かれた状況理解して吹っ切った上で覚悟決めてる部分みたいなとこもあわせて最高の2号ライダーをしてる感が実にいいですね、一応格闘アスリートだから試合運びというか時に冷静に物事を考えるだけの面はあるんでしょう。

 新年にはいると3人目のライダーが出てきますが役者的にどのような他振る舞いを決めてくれるか期待したいところです。

・インTF
 ええっと前半がエミの回復した日常パートで、その後に前回の引きからの続き。ここは海外の刑事ドラマで最後に爆弾の起動スイッチの赤い線と青い線をこんなの簡単だよって起動側の線を切って最後に大爆発、そしてプロデューサーが出てきて「この話はここで打ち切りです、しかし続きがあるなら彼はこう言うでしょう『ふぅ〜死ぬかと思った』
 まさに帰還したガッチャマン健が言った一言で何故かこれが連想されたけど、そうでもしないとちょっと笑い話に添加してめでたしめでたしに出来なそうなノリでした。
 で、その後あらためて無事女神エミとなって平行世界含めての世界修復で4人のヒーローと別れを告げるここの演出はK.Kさんおっしゃる通りにガッチャマン風味でしたね、その後4人が各世界に戻るときのエフェクトが昭和タツノコお得意のスキャニメイト風味だったのがいい小技が効いていました。

 そして前半の日常パートに回帰してトラックに轢かれそうな子どもを救ったら、今度はエミ自身がピンチになって死にそうってところに謎空間発動、そして健があらわれて……と、纏めるとセカイ系少女から女神を経て異世界転生少女となり旅立つと。こんな感じのシメかな、で劇場版に続くと。全体としては楽しめただけに一つの物語の最終話としては弱いかなという感想でした。
 今後の展開的に私的に注目してるのはキャシャーンに移植された人間としてのデータから鉄也


 せっかくなので軽く今年度みたSF・ファンタジー系の作品の羅列感想をば。

・この素晴らしい世界に祝福を!2期
 というわけで異世界転生物から一本ですがギャグのテンポと決めるところは決めるバトルシーンが楽しめた一作。主人公パーティの女神アクア(通称駄女神)の信者達のキ印な描かれ方は笑ったけど、大丈夫かって思うくらいにはやばかったです(笑)

・小林さんちのメイドラゴン
 近年は日常系の作品が目立っていた京都アニメーションですが、面白い作風の原作を見つけてきた感じですね、こちらは異世界からやってきたドラゴンのトールがメイド少女に姿を擬態して主人公?の小林(女性IT系サラリーマン)の家に居候する物語。
 異世界のドラゴン達ではあるけど、昔からちょいちょい人間の世界にやってきては人に見られた個体がこの作品内の設定における世界中の神話の龍のモチーフになっているようで、主人公達にかかわってくるキャラとしてケツァルコアトルやファフニール、またトールとともに小林家に居候する幼女の姿に擬態しているカンナカムイ(アイヌの雷神)といったキャラが出てきます。
 ファフニールのセリフで面白いと思ったのは寸劇の練習で「仇討ちか、人間らしい野蛮な風習だ」といったセリフが印象深い、神話のモデル的には仇討じゃなくてお金を払って賠償だよね、まぁ家族を殺して独り占めしちゃうわけだけど。

・異世界食堂
 こちらも人間界の食堂と異世界が週に一回だけつながって、その時の客として訪れる異世界の住人とのやりとりを描いた作品。毎回ごとに違う種族や人間の英雄、神話クラスの6大竜といった存在までも食レポにスポットを当てる展開で目当ての料理を食べ始めるとなぜか料理漫画の登場キャラの如くみな饒舌に味を語るところが面白いと思った次第。毎回ごと異世界の物語がキャラを通じて断片的に描かれ本筋ではないけどかなり設定としては作りこまれていて90年代の和製TTRPGの影響を受けてるかなと。ただ毎回の展開が基本的に食レポが軸になっているので人によっては飽きやすい展開でもあるかな。

・メイドインアビス
 不可思議な生態系と魔法的な力場で人を寄せ付けない大穴「アビス」の謎を舞台にヒロインの少女と人造人間の少年を主人公に展開する物語。アビスの設定はレベル毎の階層構造になっていて深く進んでいくほど生還が厳しくなるなど、オンラインRPGに即応用できるくらい作りこまれていて魅力的ではあります、ただ登場キャラが日常系4コマな絵柄なのに対して、キービジュアル的な要素としてメカや生物等かなりジブリ系というか宮崎作品系のオマージュ要素が強いのですね、それにプラスしてややきついグロリョナ要素もあるため、グロ且つ虫要素(ナウシカの腐海の巨大虫などがイメージしやすい)の嫌いな人に進めにくいのが難かな。ただ物語としてはボーイミーツガール物としても冒険ファンタジーとしても非常に完成度の高かったのでそういった要素がクリア出来れば個人的に2018年度前半では一番オススメな作品です。

・いぬやしき
 ある日突然宇宙人の事故にまき込まてれて隠蔽の為機械兵器の身体に共に改造された58歳のサラリーマン主人公「犬屋敷壱郎」と後々サイコパス化して敵対する高校生「獅子神皓」の物語。
 初代ウルトラマン1話な導入部と仮面ライダー的SF設定とバトル要素があるので興味がてら観ていたけど、作品中連続殺人の犯人が獅子神とわかって日本に戦線布告した獅子神の現代科学の常識を超えた殺人手法(スマホ・ネットのつながったPCディスプレイ・テレビ画像などを通じて対面してる人間を圧縮した空気弾なのかわからないけど銃撃できることや、飛行機にハッキングをかけて複数機を一気に墜落させるなど)に対して警察や日本政府の対応があくまで終始、実行犯は獅子神一人とみなして対応しているような描写がいまいち納得できなかったですね、後ちょっと物語のたたみ方がちょっと強引かなと思った次第です。

・けものフレンズ
 1話だけでみると動物擬人化の世界に迷い込んだ人間の少女がその世界での日常をコミカルに進めていくようなノリからスタートしますが、一言でいうと1話の構成が個人的には残念な作りで初見だとここでかなりの脱落者が出たんだろうなという印象。でもずっと我慢して見続けていた人が口コミで根気よく広めていたおかげで5話辺りから一気に視聴者が増えだした感じ(某歌手が自身のラジオで推したのが一番なんでしょうが)ともあれ、順をおって観ていくと舞台になってる世界の謎を追っていく構成になっており、制作サイドが求めたやさしい世界のコンセプトのもと大団円のシメへと繋がっていく展開。日本のアニメ作品としては個人的に見てもほんとに社会現象といってもいい作品として盛り上がっただけに、終了後に制作チーム内でのいざこざが残念な展開になった作品です。

・魔法陣グルグル
 三度目のアニメ化ですが、従来の続きではなく2クールで原作を全部消化。なのでかなり足早な展開なのと省略されたエピソードもあり。ただし各話ごとにYOUTUBE上でフラッシュアニメライクなノリでその週で描ききれなかった分を巻末アニメ的な感じで補足的に付け足してますね。ミニアニメを使ってこういう展開をする深夜アニメが最近は増えた感じなのかな。最終話の再重要シーンで旧アニメの曲を使ってくれたのは懐かしくて嬉しい限りでした。

・少女終末紀行
 セカイ系ともちょっと違うような終末ロードムービ日常系というか、末期的な戦争の後にイメージ的には未来少年コナンが近いっぽいかな?生き残った二人の少女が食料求めがてら他に生き残った少数の人間と出会う経緯を綴ったり人のいた痕跡から感慨じみたものを感じたりしながら最後はなんとなくセカイ系に落ち着くような、でもノリとしては全体的には雰囲気系作品。最後まで観た感想としては終盤緊迫感を感じつつもやっぱ世界線としてはコナンの工場都市郡というか世界そのものが廃棄されたようなとこで鈍行列車の旅を楽しむ感覚かな、ツボに入ると楽しめる作品かと。

P.S.今年はこんなとこで締めかな。個人的にマクロスΔが未消化なのでなるだけ劇場版までには見ておきたいところです(ダイジェスト的にメッサー退場のあたりまでは追ってはいたけど)
 それでは、良いお年を。(といいつつ追記で編集)

Re: 12月のスレッド(2017) - たさくらたすな

2017/12/29 (Fri) 02:03:37

上半期の作品で、もう一作品忘れてたので追加(^^;

・アトム ザ・ビギニング
 インTFのコミカライズと同じ、月刊ヒーローズで連載されてる作品のアニメ化。鉄腕アトムを元にエピソード0的な内容で院生時代の天馬とお茶の水、そしてアトムのプロトタイプともいうべきAI搭載ロボットA10−6との関係を軸を描いています。
 個人的にアトムってなんで死んだ天馬の息子の代替としてのファミリーロボットとしての表面上のフォーマットであるのと同時に天馬の趣味としての世界最強のロボットとしての能力を付加された、一見相反するシステムなんだろうって疑問をあったりもしたんですが、そういったところの解釈が描かれてるのが興味深かったです。
 友達になれるロボットを作りたい=お茶の水、世界最強のロボットを作りたい=天馬。この違いをめぐって衝突しつつも互いを認め合いながらアトムに繋がっていくコンセプトを提示されていたりもします。

 もう一つ個人的に面白いと思ったのが二人とももちろん原作だと博士号を取ってるわけだけど、この作品内だと落ちこぼれの研究生で定期的な発表会で論文の成果を出さないと費用が削られるリーチがかかってるので、直接的には違うけどオーバードクター的なものをテーマにした作品を一度読んでみたいなぁと思っていたりもしてたのでそちらの面からもちょっと興味をひかれたりも。
 ただこの作品の天馬は5年ほど飛び級をしてる優秀な設定なのでこうしたキャラがもし研究費削除どころか号をとれなかったり大学追放みたいな展開になったなら、今の早卒制度のない日本だと大学を中退して院入り(もしかしたら高校とかも2年次あたりで中退→大学入学)みたいな感じだろうから最終的に修士なり博士なりの号がとれずに終わると最終学歴が高卒ないしは中卒になったりもするので、単純に飛び級優秀な完璧人間みたいなステレオタイプのキャラではなくそういうテーマを描いてみた作品も読んでみたいかなって、ちょっと脱線した感想を抱いたりも。

・ついでのニチアサ・スーパーヒーロータイムの放送時間移動の感想
 10月から時間が朝9時になるとともにライダー枠と戦隊枠が入れ替わりましたが、個人的にだと終盤ハードな展開になったりしても緩い感じで基本視聴できる戦隊に対し情報の整理が細かく必要なライダーという感覚でずっと観てきたのが、放送枠が入れ替わって、
単純にのんびり視聴→頭を使った視聴の流れから、頭を使う→のんびり視聴の流れに変わり、頭を使ったら休めながらのんびり観れるならとかったんだろうけど、実際はビルドが一話あたりで情報を提示する量が多いせいか戦隊の放送時に入ったころはかなりのんびりどころか雑な視聴状態になっている感じなので、できたら戦隊→ライダーの順で観れるのが個人的にはベストだったなという締めの感想です(笑)

 書き忘れなければ、これで今年はほんとに最後ということで、よいお年をです。

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/29 (Fri) 15:12:43

 たささんの、今期と前期の視聴アニメ総ざらい的なご感想に乗っかりまして(^^;、私も観た中から印象に残ったものをいくつか。。

●メイド・イン・アビス

 たささんも、これに注目されておられたとは。重点評価ポイントは違うかもしれませんが、自分と好みが似ている点があったようですね。キャラクターの外見的なかわいらしさと裏腹に、かなりシビアな展開ですので、他の方が重いかもと恐れて、こちらで感想を言うのを控えておりました。

 閉鎖的な世界の中心に大きくて深く縦穴アビスがあり、人を引き付けるものがあるんだけど、視界が悪く、上からは深層部が分からない。それなら潜ってみようとなるが、ある程度以上深く入り込んだ者は帰還しないことが多い。

 主人公ヒロインのリコ(12歳)は、アビスに潜って未帰還の母親の笛が発見されたことから、アビスに潜ることを決意、早々になぜかロボット(もしかしてサイボーグ)である少年レグとアビスの浅い層で出会い、とここまでは冒険ものっぽい軽さもありました。

 が、「深く潜るほど危険な生物が増える」というお約束だけでなく、「戻ろうとすると、死ぬか、化け物になるかの二択」となり、雰囲気が重くなってきます。死ぬか化け物か、は言葉だけの段階だとピンとこないんですが、途中で以前のアビス冒険者(作中では「探窟家」と呼称)と出会い、化け物とはどういうことかが明らかに。

 その先行冒険者は相棒の女性を連れていたんですが、女性が上昇のときに、スライムみたいな姿となり、精神も崩壊、知能も失ってしまった。しかも、殺しても死なない。「帰ろうとするとこうなりますよ、それでも故郷に戻りますか?」を、観ているこちらにも突きつけてくるわけですね。

 しかも、先行冒険者は実はアビスの影響を調べる人体実験に、騙されて使われていたことも明らかとなる(多数の子供が犠牲になったことが示唆されている)。救いのない展開です。また、主人公の一人、ロボットのレグは強力な火力を装備しているものの、一発撃つと数時間気絶するため、敵性生物だらけのアビスでは事実上、火力が使用不能。もう一人の主人公ヒロイン、リコは毒を受けた左腕を「ここで死ぬわけには」と、レグに切断するよう依頼したりもする。麻酔なしです。幸い、切断途中で先行冒険者に助けられ、一命も左腕も残るんですが(後遺症はあった模様)。

 12歳の子になんとも酷い、というものですが、それがゆえに目が離せなくなった感じです。残念ながら1クールで終わり、物語も当然、中途なところまで。2期、あるのかなあ。

 これの後続っぽいのが「少女終末旅行」で、世界大戦らしきカタストロフの後、生き残りと思しき少女2名が人けがなく、破壊された世界をさまよう話なんですが、あまり興味を抱けず、3話くらいで視聴離脱。変な世界を巡る話だと「キノの旅」(リメイク、でいいのかな?)があったんですが、それも主人公キノの安全な立ち位置からの第三者目線のせいか、興味を抱けず、同じく3話辺りで離脱。

 似ているようでいて、気に入るかどうかが大きく違うのはなんでだろうと思いますが、自分でもよく分かりません。

●ボールルームへようこそ

 なんといいますか、社交ダンスのスポ根ものとでも呼びたいようなアニメ(コミック原作)。社交ダンスに興味を持った男子高校生が、だんだんと上級ダンサーになっていく話です。2クールものでした。

 出だしからの1クールは、無我夢中で試行錯誤しつつ、努力と根性で伸びていく、というよくある半人前の成長物語。ヒロインが入れ代わり立ち代わりになる点はユニークかも。最初は同級生の女子に上級ダンサーとの絡みで進んで行くんですが、途中でライバルの一人となりそうな、やはり男子高校生ダンサーがダンスパートナーの妹にひどい仕打ちをするのを見て、主人公が一念発起、妹とコンビを組み、妹の長所を引き出して、コンテストで(初級者としては)いい線まで行く、というのが1クール目。ここまでは素直に面白かったです。1クール目で終わっても、一応の完結とできる感じでもありました。

 2クール目に入ると、主人公は別の同級生女子とコンビを組むことになるんですが、その女子高生・新ヒロインは長らく男子役でやっていたため、主人公とダンス演技で衝突しがち。主人公とヒロイン双方、なかなか自分が思い描くダンスができない。さらに、その女子高生ダンサーの元パートナーの女性が絡んできて、とややこしい展開に。

 この2クール目は、一応、新ヒロインと主人公が噛み合うようになるところまで持っていったんですが、ずっと停滞していたような印象がぬぐえず、1クール目のような感動は感じられず。2期がある前提の組み立てだったのかもしれません。あるいは、1クール目で原作の面白いところを一気に使い切ってしまい、原作を引き延ばして使ったのかも(「けいおん!」でも、1期目で高校入学~2年の文化祭まで原作を使い、2期目は残る期間をちまちま使ってた感じと似てるかも)。

●うまるちゃんRなど

 うまるちゃんもう、感想とか説明とかどうでもいい感じ。猫動画見てるようなもんで、クスクス笑いながら、暇つぶしするアニメでした。1期目と同じですね。原作が終了というネット記事があったので、「じゃあアニメも次はないかな」と思ったら、「うまるちゃん」作者の次の連載が「うまるちゃんG」なんだそうで。うーん、最終回詐欺のような気がします(^^;。

 この項についでに書いちゃいますが、「魔法陣グルグル」は以前のものは面白くて仕方なく、終わってしまって残念でした。リメイクが来たと思い、観てみたんですが、乗れない。どうも、作風はあの当時のノリにうまく合ってたんだけど、今の自分のノリとはずれがある感じです。ドラクエその他を長らくプレイしていないのも、大きく作用していると感じます。ゲームから離れてなければ、面白かったのかもですね。

●ブラッククローバー

 これは深夜ではなく、夕方のもの。当然、対象年齢層は低めと思いますし、ストーリーもそれに応じて分かりやすく、シビア度も控えめ。これを毎週観ているのは、ずっと通しで面白いわけではないけど、ときどき好みの、ツボにはまる演出があるから。

 逆転勝利というベタな燃え、ですね。ギリギリまで敵に押されて、もう駄目だとキャラクターも観ているこちらも思いそうになったとき、何かをきっかけとして根性見せて逆転する、というもの。

 魔法主体の世界設定なんですが、主人公が魔法がまるで駄目の落ちこぼれ、ただし根性だけは一流というお約束的な設定からして、ベタ過ぎて好みです(^^;。ナルトでいえば、ロック・リーとか、その師匠のマイト・ガイといったキャラに近いかも。

 主人公だけではなく、ヒロインも根性で立ち直ったりしてまして。主人公・ヒロインらが立ち寄った村で、、優勢な敵に囲まれ絶体絶命に陥る。ヒロインは怖気づいて逃げようと思うんですが、村の小さな子がヒロインにすがって、「お姉ちゃん、助けて」と言うと、ヒロインが俄然奮起、というありきたりベタで、背中がゾクゾクっとして感激してしまい、「おっしゃー!」となるんですから、つくづく自分が単純だと改めて思います(^^;。

●いぬやしき

 宇宙人がうっかり死なせてしまい、ヤバいぞってんでロボットとしてよみがえらせた、50代で歳より老けて見えるサラリーマンと男子高校生、ダブル主人公の話ですね。双方、人類を滅ぼす力を持たされてしまった。

 前半は割とよかったです。主人公は二人とも、自分が生きているのか、人間なのかといった問題を抱え、さらに強すぎる力をどう使っていいか分からない。高校生は殺戮の限りを尽くした後、急に人助けをしたかと思うと、警察に追われ、母親が巻き込まれて死ぬとまた一変し、人類皆殺しを始める。

 一方、老けたサラリーマンは、ロボット化した体の使い方がよく分からず、それでも不幸な人を助けようとするんだけど、ときどき意識喪失し、ロボット化した身体がオートで防御、殺さないまでも「目をえぐり、手足を回復不能なまで破壊」したりする。この会社員主人公も、自分がしたことを割と悔いてなくて、悪人に対しては冷酷な一面、力を恣意的に行使する側面が見受けられました。

 となると、「こういう不完全な超人二人がいるとどうなる?」と期待するわけですが、物語終盤では、地球を破壊するほどの巨大隕石が迫って来て、最初は男子高校生、続いてサラリーマンが自爆して隕石を破壊し、地球を救ってお終い。うーん、ラスボスは無生物の災害、二人とも自分が死んでもみんなを守った、みたいな締めくくり方は好みではないなあ。

 ともかく、ちょっと肩透かしでした。似たキャラ構図の作品に、大友克洋の「童夢」があります。他人に知られず無法の限りを尽くす超能力老人と、それを阻止しようとするやはり超能力者の小さな女の子の話ですね。ラストまでいっても、形容しがたい気持ち悪さ、怖さがありました。ラスボスが極めて人間臭くて強大、という点が好みなのかも。

●その他の現在進行形

 キリのいい時間が確保できず、アロー含め、なかなか視聴進まず(3の終盤で緊張感高まってるだけに、やきもき)。ハルク映画を深夜にやってたんで、録画はしてあるんだけどまだ視聴できず。
(深夜映画録画は、リディックとかジャッジ・ドレッドとかは観られたんだけど。ただし早送りで ^^;。SFということで期待したけど、そんなに面白いわけではなかった。)

 意外と長くなりました。実は別のことをもう少し書きたくて、稿を改めます

Re: 12月のスレッド(2017) - K.K

2017/12/29 (Fri) 15:33:58

●インTF(別エンディング夢想)

 NOVAさんの、インTF最終回別案に刺激されまして。おおむね、NOVAさん案だったらよかったのに、と思えます。さらに自分なりに納得いく別演出などをしきりと妄想しました。例えばこんなの。

 最終回冒頭、エミ邸。台所ででカレーを作るエミと、居間でソファに座って待つヒーロー4人。健は盛んに喋り、「エミ、学校のほうはどうなんだ?」などと、父親っぽいことを言っているが、エミは黙して答えない。他のヒーロー3人も押し黙ったまま。

 やがてカレーライスが出来上がり、エミが健の前に出すと、健は目を閉じて匂いを嗅ぎ、「こりゃいい出来だ、やればできるんじゃないか」と言い、スプーンに手を伸ばす。と、そこで健のの動きが止まり、そのまますーっとフェードアウト。

 テーブルをよく見ると、写真立てが飾ってあり、カメラがズームインすると健の笑っている写真。ようやく他のヒーロー3人が健について話し始め、エミが答えようとする。そこで、時間巻き戻しでカズミチZの隕石攻撃迎撃のシーンに戻り、ガッチャマンがついに帰還しなかったことが描かれる。

 その後、また時間は冒頭の時に戻り、エミと3人のヒーローの別れのシーンで、これはNOVAさんの案をそっくりそのまま頂きたいなと。ダミアンがカズミチZの後継として密かにエミを守っているという設定もいいですね。実はダミアンについては、片目負傷ということで、古いタツノコプロ作品を引き継いでくれないかなという期待もあるんです。

 作品名は「紅三四郎」で、調べなおすと放映時期は1960年代末ですね。主人公ではなくて、主人公が仇と追う男が「片目の男」。記憶では「片目が義眼の男」なんですが、ネットで調べなおすと「片目の男」となっています。そいつを主人公が探し回り、毎回のように片目の男がいるんですが、いつも人違い。

 ダミアンは敵サイドなわけで(Zに次ぐ実力者?)、片目を負傷で失明しているとなれば、「紅三四郎」のラスボスと類似性が出ます。こっそりとZの後継をやっているとなれば、あまり劇中に姿を現さず、しかしラスボスということで、役割的にマッチしそうだと思っているわけです。

 ただ、さすがに古過ぎるし、おそらくマイナー過ぎるしで、たとえ「片目(が義眼)の男」のオマージュをやっても、分かる人が少なすぎる結果になるかもしれません(^^;。

 では皆さま、よいお年を。

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