創作と鑑賞の談話室

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6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/01 (Fri) 00:04:26

 6月の雑談スレッドです。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/02 (Sat) 08:43:42

ビルドダイバーズと、他の話題を少々の予定。

★ガンダムBD

偉大な兄貴を持った弟くんの暴走回。
まあ、一応、オーガのチームの状況を説明しつつ、今後の関わりについて伏線を張ってみた、と。

オーガについては、バトルマニアで荒っぽいけど、不正行為はしない正統派ライバルキャラで、主人公の成長の試金石という役どころ。
で、真の悪が出現すると共闘できるという立ち位置を今回、明確化した上で、いろいろと不器用な奴やな、と思わせてくれます。

とりあえず、リクがオーガを乗り越えようとし、そのリクをオーガが買っているため、兄貴に認められたいドージが嫉妬心をむき出しにして……という人間関係が出てきて、ドラマ作りが面白くなってきた段階。

本作のテーマが、プラモバトルを通じた様々な人との関係性を描くという形になってきて、最終的にはその人々の出会いの場であるゲーム世界を守る、という流れになりそうですね。
そう、途中、諍い、確執はいろいろあるだろうけど、世界そのものを守るということなら共闘できるだろうし、それぞれのキャラの立場でのガンプラ愛や、バトルへのこだわり(スポーツと見るか、コミュニケーションの一手段と見るか、それとも死闘を好むか)とか、だけど熟練者への敬意などの描かれる世界は、見ていて心地いいですね。

これが「ガンプラは自由だ」と叫んで、羽目を外したネタ合戦になってしまうと、自分的には何だかなあ、と思わなくもないですが(やり過ぎると物語世界から浮いてしまったり、世界観を壊してしまったり)、まあ、ネタはネタとしてお笑い視点で見るべきだろうけど、
本作は、割と世界観の方がしっかりしていて、そのバリエーション豊かな枠内で、いろいろな要素を順次紹介してくれています。

で、主人公は天才というわけでもなく、だからと言ってズブの素人というわけでもなく、初期段階では中程度の存在。ただ、人脈には恵まれていますね。
信念もった成長する期待の新人みたいな目で、諸先輩がたが見守ってくれるという、ある意味、理想的な成長環境なのは、非常に羨ましい(笑)。

子供番組としては、「才能ではなくて、周囲とのコミュニケーションを大切に受け止めながら、真っ直ぐ努力して成長するのが格好いい」ってメッセージにもなるし、
大人視点としては、「成長する若者を応援したくなる」わけで、逆に若者に励まされて、一度は挫折したメガネエルフみたいなキャラに感情移入してみたり。

うん、はっきり「昔とった杵柄」で頼れる参謀ポジションを確保しているんだけど、本当に強い敵には太刀打ちできなくて、可能性を秘めた主人公に「済まん。後は任せた。何とか凌いでくれ」と言える立ち位置って、美味しいと思います、個人的に。

何で、年甲斐もなく、面倒なことは自分が全部やらないといけないんだよ。チッ、自分が頑張らないとな、というリアルな仕事環境なので(自営業ってそんなもん)、それがネットでも、やはりそんな状況になるのは勘弁して欲しいと思っている今日この頃ですが、
今年は趣味も仕事も全力で頑張るとアクティブに動いてみたら、そのアクティブさに、趣味でも仕事でもない人間までが惹かれてくるのかな、と状況分析してみます。まあ、エネルギーをプラスに向かうように意識しながら、マイナスに引っ張るダークマターのような人との距離を程々に保つのが現在の課題か、と。

で、ドージは真っ直ぐ成長する主人公のアンチテーゼ的なキャラになってきましたが、逆にドージが主人公みたいに兄貴に認められる男になりたいと、そういう気持ちに己を昇華できれば、いいキャラになりますな。

ともあれ、世界の中のキャラって物語構造は好きなので(読んだり視聴したりする場合は)、面白く作品を見られています。
なお、自分が書く場合は、DM気質なので、世界の枠外で物を見て、事件解決を図るキャラになりがちなのかな。そういうのは師匠ポジションなので、仕事でも「自分がテストを受けずに、テストという戦いに挑む若者に陰ながらフォローしたり、戦い前後のメンタルケアをしたりする」役どころを続けると、やはりフィクションを見ていても、そういうキャラばかり目が行ってしまいます。

それとは別に、真っ直ぐな気質のキャラが、気合と根性と勇気だあ、と情熱燃やすのも、エンタメとして見ていてスカッとするので、自分もエネルギーをもらえるような気がしますね。
そういうのは、本作ではタイガーウルフさんの役どころで、主役は意外とそうでもない。どちらかと言えば、周囲のキャラの方が個性的で、主役は没個性的な感じ。

以前は、ユッキーももっとマニアックなキャラになって欲しいな、と思ってましたが、この世界は世界そのものがマニアックで、キャラはそれに触れてワーッて驚くような観光案内役だから、変に出しゃばらない方がいいのかな、と思うようになりました。

PS.ゴーストやフラッシュについても書きたいと思っていましたが、予定時間切れ。それらはまた改めて。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/02 (Sat) 23:08:30

今朝、書き残したゴーストおよびフラッシュに関しての話です。

★ゴースト

この時期のゴーストは、物語的には「偉人英雄との対話」とか「アランの背景である眼魔の世界」とか、いろいろ面白くなってきた頃合いなんですが、実は「ニュートンと卑弥呼のケンカ」という話で、「あ、この物語の作り手は、肝心の英雄について、しっかり勉強してないな」ってことを露骨に感じたので、自分の中での作品評価が大いに減退した記憶があります。

偉人英雄をテーマにした物語のはずなのに、偉人に関するリサーチが通り一辺倒で、まあ、子供番組だから仕方ないといえばそうなんだけど、前作のドライブが刑事という大人職業のライダー、次作もエグゼイドがゲームという一見、子供向きの素材を扱いながら、医者という職業意識や、ゲームの作り手側の視点に注目し、ゲームという素材の扱い方、展開の仕方がマニアックで楽しめた一方、

ゴーストって、話が進むうちにどんどん荒唐無稽な子供騙しになっていった、登場人物の中に、いわゆる大人がほとんどおらず(精神年齢という意味において)、ヒロインのアカリが母親役なのを除けば、みんな子供のケンカになっているという「自分の大人心を満足させてくれない作品」になりました。
いやね、英雄とか偉人とか、歴史好きには十分ツボにハマるはずだったんですよ、素材的には。だけど、実際には英雄キャラが小学生向きにアレンジされた物で、マニアックなツボにちっとも刺さらない描写。

で、ニュートンと卑弥呼ですが、ニュートンが科学の人なので、オカルト系の卑弥呼と相性悪いというのは、思いきり嘘で酷いな、と思った次第。
これがエジソンならまだ分かる。
だけど、この話を書いた脚本家の長谷川圭一さんは、偉人に関してははっきりリサーチ不足を感じたり(決して、話作りが嫌いな人じゃないんだけど、ゴーストの話を脚本家別に見ると、自分的には「毛利さん当たり」「長谷川さん微妙」「メインの福田さん、う〜ん、ちょっとな」って感じで、たまに毛利さんの当たり回があるから視聴意欲の継続に繋がったか、と思います。

一応、ゴーストは以上の脚本家3人体制なので、エグゼイドやビルドのようにメインライター一人体制ではないということから、連続ドラマ性が薄く、良く言えばバラエティーに富み、悪く言えば迷走三昧(特に第3クールの31話以降)。

それと、ぼくが今回、問題視したニュートンに関しては、ウィキペディアを読んでもらうと分かるのですが、別に自然科学一辺倒の人ではなく、結構多才で、その中には神学や錬金術など中世のオカルト方面の研究もあって、「オカルトの卑弥呼と仲が悪い」なんて、ことニュートンに限っては、そんなことあるか、というツッコミが。

自然科学とオカルト的疑似科学が分化されていない時代の人物であり、「最後の魔術師」とも呼ばれることのある人物なので、こういう大嘘が見えちゃうと、この時期辺りから英雄の扱いがひどいなあ、と感じたり。

>1号と劇場版

17話だと、本放送は2月で、1号の映画は3月公開ですから、普通に宣伝活動の一環でしょうね。

>イゴール

この時期は、まだイヤミな敵キャラだったですな。
その前のジャベルが堅物軍人キャラで、まあ脳筋系幹部。で、次に出るのがクール系幹部で、まあ無難な展開ですが、この後、3クールになると、どんどん崩れて行きますからな。
割と2クール目はまだマジメにやっていた人たちが、どんどんおバカでダメンズになっていくのは、本放送時はうわあ、真面目に追っかけてると損だ、これは頭を空っぽにして見た方がいい、という流れ。

御成がギャグキャラなのは最初からの路線なのでいいのですが、後半はアカリ以外がどんどん崩れ、最初からブレない御成の評価も相対的に上がり、「関さん、今週も頑張ってるな」というのが視聴ポイントだったと記憶。

アランのギャグキャラ化については、第2クールの後半から味方になるフラグなので、無邪気なカノンちゃん(精神年齢幼児)とか、アランの精神年齢も小学生ぐらいとか、実は眼魔の世界で育った人は精神的に習熟できないという設定が後半に明かされると、そこで大いに納得させられる(半分呆れ気味でしたが)のが、まあゴーストだったという。

ともあれ、ゴーストの段階では未完成設定に見えた眼魂化される人々という設定が、エグゼイドのバグスター化する人々に繋がったと考えますので、シリーズの流れを考えるなら、エグゼイドのおかげでゴーストは救われた、と考えたりもします。一作では微妙な作品も、他の作品との絡みで面白さが再発見されるというのもありますしね。

★フラッシュ

イオバードの話ですか。

この辺、第1シーズンとの絡みがあって、非常に楽しかったと思います。まあ、フラッシュ第2シーズンは全部楽しかったんですが。

秋に第3シーズンを購入してから、また第2シーズンを振り返るのがいいかな、と思いつつ、K.Kさんの文章を読んで、記憶を確認したり。

あと、イオバードで思い出すのが、レジェンド第2シーズンですね。彼がラスボスですから。
もう、イオバードがスピンオフで大暴れするわけで、アローのマルコム・マーリンと、ダミアン・ダークを誘って、悪役チームを結成して、チーム戦が楽しめる。

イオバード「お前ら、未来でオリバーに酷い目にあわされたり、殺されたりするから、その運命を変えるために、俺に協力しろ」

ダミアン「分かった(しかし、このイオバードって奴、やたらと偉そうに命令してくるんだよな。そのうち、痛い目に合わせてやろうか。おい、マーリン、耳を貸せ)」

マルコム「ハハ、さすがはスピードスター、大したものだ(ダミアン、今はまだ大人しくしておけ。短絡的なのが君の悪い癖だ。そのうちイオバードの弱点を突き止めてからが下剋上の時だから、それまでの我慢だ)」

ダミアン「何? マーリン、貴様。俺を短絡的だとバカにしたな。どっちが格上か忘れたわけではないな」

マルコム「そういう、すぐに怒るところが短絡的だと言っているのだ。大体、敵は私じゃないだろう。相手を間違えるな」

イオバード「その通りだ。お前たちみたいな無能な奴らが人生やり直すチャンスを与えてやってるのに、どうして、愚かに仲間どうしケンカが絶えないんだ。敵はレジェンドの連中だろうに」

ダミアン&マルコム(レジェンドの奴らより、お前の方が鬱陶しいんだよ!)


こんな感じの悪役トリオになったりします。
この敵役ギスギスコントがなかなか楽しくて、こいつらが本気を出せば、レジェンドよりも強いのに、まあ、足を引っ張って逆転される仲の悪さが、何だかタイムボカンシリーズを見ているようで(時間移動ものだし)

ともあれ、6月に入って、アメリカは早くも夏休みなのかな。いろいろエンタメイベントが展開されて、そこから秋以降の新作情報が漏れ出て来る時期に入るので、日本の夏情報と合わせて、いろいろアンテナを張れたらなあ、と思っていたり。
まあ、7月に入ると、こっちが忙しくなるので、6月の今のうちにやりたいことをやる所存。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/03 (Sun) 15:07:37

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●仮面ライダービルド(第38話:マッドな世界)

 今話のタイトルはエボルトが人間の狂気(←あえてこう記します)を面白がったことと、マッドローグ登場の2つを意識したタイトルだったのかな。でも、マッドローグを「狂気の悪役」と訳してみると1つに集約となるかも。

 などと考えてふと思ったのは、ナイトローグはNight Rogueであるわけですが、同じ発音で Knight Rouge(騎士/勇士/義人の暴れん坊)もあるかなあとか。今話では内海が闇の力を求めてエボルトの軍門に下ったわけですが(このことは後述)、元祖ローグの幻徳がビルド側で対抗馬となると面白いかも。

 ともかく本編。今回の前説もお遊び要素を期待して観ていたら、意外にも真面目に前話の流れを説明をするのに専念してました。けど、ちょっと思ったのは「キャラは戦兎らしい」ということです。記憶を取り戻した葛城巧状態を外から見て解説してるわけか。それで「もしかして今話内で戦兎のキャラも復活?」と思ったりしたんですがハズレでした(^^;。

 エボルBHは、前回の感想で「フェーズ4ではない」とか言ってしまったんですが、本人が今話冒頭で「フェーズ4完了」と明言してまして、そこも間違ってたorz。エボルP4=エボルBHだったのか。後のシーンから考えて、フェーズ4より先がありそうな気がして、「どこまで強化できるんだろう?」みたいな疑問が生じました。

 ともかく、エボルBHを見た龍我に少し記憶がよみがえったらしく、火星と思しき状況がフラッシュバックしてましたな。しかし思い出に浸る余裕があるわけなく、クローズ、グリス、ローグでエボルBHに立ち向かう。が、とても敵わず、ローグの判断で撤退。エボルBHは意に介さず、「俺はさらなる進化を遂げる」とか言うとります。完全体の先がまだあるんか。進化がエボルト本体のことだとすると、宇宙を巡っている理由がそれなのかも。

 そのままOP曲が流れず、今話がどうも特別なエピソードらしいと窺えます。シーンは難波会長の部屋に移り、石動マスターの姿のエボルトが入って来る。前話の感想で石動マスターがまた憑依されたのかと書いてしまいましたが、その後で「公式サイトの次回予告は詳しめだった」と思い出し、確認すると石動惣一に擬態とあり、ちょっとホッとしました。だもんで、今話のこのシーンも動揺せず観てました(^^;。

 難波会長自室のシーンで配役などのキャプションが流れまして、ライダー含む配役が順当なものになっていることも確認し、これもちょっと安心(誰が「葛城巧」なのかの点で、ちょっと分からない感じもあったけど)。

 それはともかく、石動エボルトが本性を現し、もはや難波会長には従わず、むしろ従えようとする態度をあらわに。一方、転移したカフェでは戦兎が葛城巧として、あれこれ説明しとります。そこへ幻徳が入って来ると、戦兎が驚いて「氷室さん」とか言うてまして、これは確かに葛城巧だなという感じです。戦兎=葛城と幻徳2人は屋外に出て、これまでのことを絡めて話し合いするも、決裂。

 一方、内海はブロス兄弟、もとい、後の行動に敬意を表して鷲尾兄弟を強化してますね。強くなるが負けたら消滅という、スマッシュにも施されたものです。その内海に石動エボルトがエボルドライバーを示して誘いをかける。

 内海は屈せず、幻徳のもとに赴いて、エボルト打倒を依頼する、いや頭を下げて懇願する。ちょっと前は小物感たっぷりに傲慢な態度に出ていただけに、急変に驚くとともに、内海を見直す気になりました。

 さらに、(難波会長の指示もあり)内海は鷲尾兄弟とガーディアンでエボルトに仕掛けてみる。エボルトは彼らの行動を見て、「哀れな奴らだ、せっかく豊かな感情を持つ人間に生まれたのに」と言っており、もしかするとエボルトの欠点、弱点を示唆する台詞なのではという気がしました。

 ともかく、ガーディアンは一撃で消滅、鷲尾兄弟も子ども扱い。案の定ですが、全く歯が立ちませんな。難波側は、スカイウォール~パンドラタワーを見ていてもなお、エボルトが操作可能なエネルギーの量・強度・率を見誤ってるんじゃなかろうか。

 幻徳と決裂した戦兎=葛城はカフェで新装備開発にいそしんでいるようですが、頭の毛が跳ねてますね。これ、考え事をする戦兎の特徴ですが、個人的妄想では佐藤太郎由来かもという気がしてます(←まだ佐藤太郎残存説に固執している ^^;)。そのせいか、「この戦兎はいったい誰やねん?」という印象が強くありました。

 その戦兎=葛城らがどう察知したのか分かりませんが、内海・鷲尾兄弟 vs エボルBHの戦闘に介入。カフェに幻徳が入って来て「(エボルトを)倒すには今しかない」と言ってましたから、幻徳が何らかの情報を持ってたのかな。余談ですが、今頃になってローグの後頭部に「割れ物注意」の張り紙があることに気が付きました(^^;。そうか、「割れる(食われる)砕け散る」だからなのか。

 それはさておき、ビルドらを加えた5人がかりでもエボルBHには全く歯が立ちませんか。ビルドについては、人格が葛城巧の戦兎ではうまく扱えていないようなのも原因か。ビルドが黒いボックスをドライバーに装着して何かしようとして失敗してましたが、あれはなんだったのかよく分かりませんでした。

 まずは鷲尾弟(雷)がエボルBHにやられ、消滅。雷から託されたボトルで鷲尾兄(風)はヘルブロスとなって再びエボルBHに挑むも、実力差はありあり。やられそうになるわけですが、クローズが負傷にも関わらず救援に入る、と。これが風に何かをもたらしたようですね。龍我がやられそうになると、今度は風が庇う。結局、風はエボルBHの攻撃をモロに受けて消滅するも、今わの際に「誰かのために戦うのも、悪くない。弟にも、教えてあげ…」と。

 ……あ、あれ? ブロスに感情移入したことがなくて、前の3対3バトルのときなんかは、あまりにも卑怯、小物だったため、どうでもいいキャラだと思ってたはず。ですが、今話での鷲尾兄弟の最期はぐっと胸に来ました。弟が言い残したのが「難波重工のために」で、龍我を庇った兄が「誰かのために戦うのも」だったからかな。うーん、いなくなる直前に感動させるとは、どうにもずるいじゃないか。

 それはともかく、エボルBHは戦兎=葛城らに止めは刺さず、「そろそろ締めに入ろうか」と言って、難波会長の自室に転移。命乞いする難波を(いったん安心させておいて)殺害してしまう。エボルBHは元の戦場に戻り、内海に難波の杖を渡して再度誘いをかける。観ていて、「ここが運命の分かれ道、どうするんだ内海!」という感じです。

 難波重工での経験を走馬灯のように思い浮かべた内海ですが、「ならば、答は1つだ!」と叫んでステッキをへし折り、エボルトにつくことを宣言。エボルトは内海にエボルドライバーを渡すと、内海は仮面ライダーマッドローグに変身、ですか。

 この内海の変化ですが、もちろん内海が(また小物化して)強いほうについたと受け取れる描写です。でも、幻徳に頭を下げたことや、走馬灯シーンからの印象では、単純にそうと割り切っていいかどうか迷います。「エボルドライバーが強力ならば、そいつを入手して返り討ち」なんてことを考えている可能性も考慮しておきたくなりました。

 そう思ってから、「あ、それって先週のガンダムBDじゃないか、相手の武器で相手倒した話」と思い出しました。ガンダムBD観てなかったら、内海が実はややこしいこと考えているかもと想像しなかったかもしれません。

 今週はいろんなキャラクターが大激変だった印象です。こんなに大勢を大きく変えて大丈夫なんかと思うくらいでした。キャラ変化はドラマ変化に直結しそうですから、ターニングポイントのエピソードになりそうで、OP曲なしなどの特別扱いも頷ける感じ。

 次回は「第39話 ジーニアスは止まらない」ですか。戦兎(まだ葛城なのかな?)が新装備の開発に成功したようなシーンがあることから、なんとなくどういう話か分かる気がします。CMでジーニアスフォーム、出てるしなあ。といっても、「『彼』がエボルトとして覚醒する前に倒すべきだ」の「彼」って誰なんだろうと疑問も生じます。

 と思ったんですが、またもや忘れてました。公式サイトの予告はもう少し詳しいんでした。見てみると、もう更新されてました。「彼」はエボルトの半身だった龍我で、だから葛城=戦兎は龍我もエボルト化するかもと恐れ、龍我も始末しようと企むようです。うーん、えらく込み入って来たなあ。

●その他(雑感など)

・見世物としての科学者

 ゴーストでニュートンがオカルティスト扱いの卑弥呼と仲が悪くて、という設定がNOVAさん的には安易で受け入れにくい設定だと拝読して、ちょっと嬉しくなり、少し書いてみたくなりました。あ、ニュートンについては、力学を学んだ端くれとしては、錬金術なども熱心にやってみていたといった話は学生時代から漏れ聞いており、「当時は錬金術だって、まだ不可能とは判明してなかったしなあ」と思ったりしました。

 それはさておき、どうも、(自然)科学という分野が厳密に定義され、確固として存在している、という誤解が世間によくあるようです。「科学者」なる人種はそういう科学を盲信していて、とかも。そのため、「科学では決して分からないことがあるんだ」というのが、科学批判足り得てると思う人も少なくない感じ。

 もちろん、そういうものではないわけです。個人的な定義ですが、ある現象が不特定の第三者に正誤が確認可能なように説明できれば科学、みたいな感じです。ですので、幽霊だって観測方法を確立できれば科学分野に入ってきます。この世にあるものは研究対象、ということにもなります。逆に、見つからなければ科学の手法では調べようがありません。主として観念上のものも調べようがありません(これが、哲学が決して科学分野にならない理由の1つかも。宗教も)。

 しかし、現実では「科学は幽霊を否定」「科学者は幽霊を頭ごなしに否定」と認識されているようで、フィクションでもそういう風に描かれています。理系~技術の徒としては不満です。ゴーストのニュートンだって、幽霊を見つけたら狂喜して研究に没頭するだろうと思います。

 ゴースト以外だと、某小説・アニメなどでは「魔法と科学」とか称して、二項対立のように描いてあるようです(超能力は科学分野としている)。でも、それで大勢が面白がって読んだり観たりしてます。

 ですんで、自分もフィクションでは割り切ることにしています。フィクションでは「科学者なる、オカルトや宗教と対極のキャラがいる」と思って、現実の科学とは関係ないものと思って観るようにしています。

 刑事ドラマなんかでも、警察関係の人が観ると「そんな警察はあり得ない」と思うそうです。でも、それはそれで割り切って観ているらしい。それと似たようなものかもしれません。

・ターゲット層の低年齢化~視聴率

 それとは別に、ゴーストは3クール目くらいから、さらに低年齢層狙いの作風になってくるわけですか。自分が覚えているのは、主にそういう時期だったかもしれません。私も「ライダー物って、やはり小学生向きなのか」みたいな印象がありました。それならそれで、たこ焼きネタとか御成の演技をするアランなどで面白がったりはしてたような。

 しかし、エグゼイド(の途中)から「おや、これは?」と思い、ビルドは初回から熱心に観て、鎧武、ドライブも観て、でハマって来た気分からすると、ちょっと残念な気もします。エグゼイドがゲーム病患者を復活させずに終わったのも、ゴーストのそういう面からの揺り戻しなのかな。

 しかし視聴率もあるんですね。こちらでの指摘で改めて気が付いたわけですが、ビルドが視聴率的には苦戦だったのか。ニチアサだと主たる対象年齢層の他に、ご指摘にあるように鬼太郎が裏番組だときついでしょうな。しかも鬼太郎の前番組がドラゴンボールだったわけで、放送時間変更後はずっと大物裏番組との競争になってたわけか。

 でも、やはりこれもここでご指摘があったように録画機の存在は大きいですね。リアルタイム視聴での視聴率だけでなく、録画されているかどうかも大事。どっちも観てもらえるわけですから。今の録画機だと2番組同時録画が可能なのが多いし、テレビのリアルタイム視聴と合わせると3番組まで観られるわけで、視聴率がどの程度の重みなのか、ちょっと気になります(だいぶ前に、視聴率が次第に重視されなくなってきたと聞いたりはしたけど)。

Re: 6月のスレッド(2018) - たさくらたすな

2018/06/03 (Sun) 22:53:52

■ビルド

 戦兎の記憶が戻った葛城巧の人格が最終的にどうなるのかなと考えています、戦兎と違い戦闘スキルがおぼつかないのと一年近くにわたる状況を説明はされたのでしょうが経験してなく、万丈に対してもどの程度認めているかなどいろいろありますし、最終的に戦兎との人格融合という形に落ち着くのか、それともそれぞれ別人格として脳内ベストマッチしつつなのりとか、エボルトと一緒に葛城巧の精神だけがこいつを事象の地平につれていくと後は戦兎に託す形をとるのか、それともパンドラボックスの超パワーでそれぞれの役者さんの姿に性格も分離してしまうとか、それらの要素が組み合わされるのかどうかみたいな感じになっています。

 ブロス兄弟こと鷲尾兄弟、最後に見せ場は用意されたかなと思いつつも、兄の最後が万丈を庇いそれまでのイメージを払拭する最後だった反面、弟のほうは最後まで難波重工への忠誠を見せるぶれなさを示しつつな消滅で弟にもなんらかの見せ場はほしかったかなと、たとえば最後の消滅シーンで兄を少し距離的に離した上で、近くにいた万丈に不本意だがこれを兄に頼むとボトルを渡す絡みがあっての兄の最後に繋げたら、多少は万丈と兄弟それぞれの死に、より繋がりが生まれたかなとも思ったりも。

 難波会長はあっさりと退場消滅、エボルトが西都首相と難波会長を引き継ぐのならその時その時の姿に応じた役者の演技を楽しめそう。エボルト側についたかのような内海さん、エボルトも最後に裏切るのは想定済みでライダーにしたのかこの辺もきになります。さすがに生き延びてほしいですね。


・他
 ルパンはフランス警察のお偉いさんになった?かってのパートナー、アルベール相手に珍しく後手後手に回ってる感じ、また5話構成かな。
 パンドーラは銃撃から回復した姫と敵の元締めとの直接対決ならぬ直接挨拶。気になったのは自称ミスターゴールドのことを姫が火鍋屋の金(キン)と読んでいたことですね、基本この作品人物名とかの固有名詞は中国語読みにあわせているのでこの場合の金は名前じゃなくてなにか仇名的なものなのかな?

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/05 (Tue) 23:41:53

ビルドの話。

★マッドローグ

難波重工絡みのキャラ一掃という形で、ややこしい物語をクライマックスに向けてスッキリさせた回。

そして、唯一の生き残りである内海さんをエボルさんがスカウトし、葛藤の末に狂気炸裂した内海さんが嬉々としてマッドローグに変身するという衝撃の展開で終了。

なお、記憶喪失の戦兎は、葛城状態でビルドを扱おうとしますが、自分の知らないビルドにバージョンアップしていたので、うまく使いこなせないという状況。
葛城も内海も科学者としての葛藤が生じるということで、次回はその二人が焦点と考えられますね。

とりあえず、マッドローグが大暴れして、他のライダーと小競り合いして、そこにジーニアスとなったビルドが現れ、マッドローグと雌雄を決する流れかな。

いずれにせよ、今のエボルは強すぎて誰も勝てないので、中ボス格にして妨害役のマッドローグがライダーと戦うキャラとして設定されたのかな。
エボルは、マッドローグに時間稼ぎを任せて、自分は裏で何やら画策する方向性になるかも。

で、次回の予想ですが、マッドローグはエボルドライバーを使っているため、その能力は高く、他のライダーを寄せつけない暴れっぷりを示すと思われ。強いぞ、マッドローグと持ち上げる中で、
ビルドが最強のジーニアスとして登場し、マッドローグをあっさり返り討ちに。内海さん、短い天下だったね、これから噛ませ犬生活が待っているよ。

なお、一部では、内海さんこそ世界を救った救世主だと持ち上げる声も聞かれます。
あの最後の場面で、勝ち誇るエボル。もしも、内海が了承しなかったら、つまらんと憤ったエボルがボロボロのビルドたちを抹殺し、その勢いでパンドラタワーの力を発動し、誰も止められないまま地球を滅ぼしていた可能性が。
そういう未来を見越した内海さんが、迫真の演技で、エボルの想像以上の狂気っぷりを見せつけ、「こいつは面白い。もう少し遊んでみるか」と思わせるに至った、という意見。

つまり、難波会長の杖を折ったのも、狂気の笑顔でライダーに変身するのも、エボルを抑えるための演技という解釈。

まあ、内海の真意が分かるのは、2週ぐらい掛かると思いますので、それまでは役者の怪演を楽しむつもり。
「ふえーん、内海さんが狂っちゃった」と嘆き哀しむ、どこかの娘の気持ちはさておき。

Re: 6月のスレッド(2018) - たさくらたすな

2018/06/06 (Wed) 23:47:47

 いろいろと説明のなされた作品が多かった印象でした。


■ガンダムBD

 冒頭GMとシークレットルームで対話するチャンピオン・キョウヤ。いわゆる一般のオンラインゲームなんかだとGM権限で呼び出される、不正を働いたプレイヤーを隔離して注意する通称説教部屋の類かな?ベータテスターの頃からのプレイ協力してきた特権なのかキョウヤ自らシークレットルームコールしてるのは大ぴらになると、これはこれで運営的にはあまりいい感じではないようでさりげに注意してますね。

 で、肝心のブレイクデカールの件だけど8話で使用したゲスト娘の件の様子からサーバーログごと改組してるようで、このあたりは運営は何をしてるだという疑問に答える形でしたね、でもそれってブレイクデカールは一時的にSU(スーパーユーザー)権限どころか管理者権限レベルでサーバーに介入してるレベルでかなりセキュリティ的にもやばい感じ、もしかすると運営内部に内通してる状況なのかも。

 個人的にはナノICチップをデカールに組み込んでるって相当なもので、工業技術だけならガンダム世界のサイコフレームの組み立ての技術に準ずるレベルなんじゃないかと。でもゲーム内で取引してリアルなアイテムを受け渡しって以前出た3Dプリンタ技術で生成してるわけではないだろうし、多分住所を聞いて直送りとかかな?実際そこまでの手間や技術あるならシステムごとクラックしてしまえそうだけど、あえてプレイヤー側主導でゲームサービスを楽しめないものにしようとするのが意図なのかな。

 そのブレイクデカールの効果もゾンビのように自動ダメージ修復する効果が今回付与され、こちらも厄介な状況のようですね。そこでキョウヤの呼びかけで勇士連合の呼びかけという流れに、本来ならまだ中級クラスに入ったあたりのリク達のフォースを推薦したのが百鬼オーガという説明もあって、このあたりの細かい部分でのフォローが行き届いてる回だなと思った次第。個人的にはフォース鉄仮面ズがじわじわくるものがありました。あとゾンビMSと不死身のコーラーサワーの対決というの見てみたいものですな。

 先行潜入していたプレイヤーの犠牲というか実質強制ログアウトかな?もしかしたらMSに乗り込んでない状態もしくは初心者エリアということでプレイヤーキル出来ないのを出来るようにブレイクデカールで改組してるかもしれないけど。ともあれ本拠地が確定したので全員で乗り込むのにGMを権限を使ってここは手助けと。

 マギーさんの機体は最初デスサイズベースかなと思ったけど公式だとストフリベースとのことで頭部と武装(カマ)がデスサイズ由来てとこかな、他シャフリさんや中堅キャラの露払いを受けてキョウヤ達と一緒にリクとアヤメさんが本拠地に潜入成功、しかしゾンビMSに対して防衛任務側はジリ貧なてんかいですな、何気にマイトガインの終盤の展開あたりを思い出します。
 潜入隊のリクの方は一緒に乗り込んでたサラの導きで黒幕のキャラに直接向かうことに、そのリクに対し黒幕からの指令を受けたアヤメさんがくノ一属性を発揮して裏切り、というか元々スパイとして忍び込んでいたので本来の仕事ともいえるけども、ただ次回タイトルからしてフェス回でも片鱗をみせてた過去の胸中に踏み込む展開になりそうですね。
 モモカちゃん成分が少し薄かったのが残念だったけどこのへんはサラ共々次回アヤメさんへの精神面で働きかけで出番があればいいなと。


■ひそねとまそたん

 前回が妙な工作で人間関係に手を入れてDパイがドラゴンから心離れをしないようにという、ややギャグ仕立ての回から引き続いての話ながら、OP曲が途中まで一緒でサビのところから別のメロディに変えるという、初めて観る演出手法で(話が進むと2番の歌詞に変わるか、新曲かというのが大体の定番)新規のバンク映像も含めて怪獣映画っぽさが一気に増した雰囲気です。

 今回ヤクルト売りのジョアおばさんこと樋本貞が改めて第二次大戦中のDパイであることと、Dパイとドラゴンの役目がミタツさまと呼称される74年周期で活動するオオナマズ型の巨大ドラゴンを問題なく次に眠りにつくポイントまで誘導することがマツリゴトの内容と説明されました、仮に誘導に失敗すると経路を外れた先で厄災をもたらす可能性もとも。リアルに74年前の終戦期って東海地域に大地震があって、そのへん考察する意見もあったりで仮面ライダー響鬼のオオナマズでも以前暴れた年がさかのぼって計算すると関東大震災の年に符合するみたいな話を思い出したりも。
 ミタツさま自体は台風のような結界を伴い速度も台風レベルでゆっくりと移動するとのことなのではたから観る分には突然発生したスーパーセルのような感じなんでしょうね。なんとなくラピュタの結界を思い浮かべたりもです。

 ミタツさまの再活動まで3ヶ月ということでミタツさまの移動速度に合わせた三日三晩ドラゴンと共に飛び続ける特訓と模擬が開始に貞さんも後見役として参加、そしてメカニックの小此木も神官系の出自という説明があり気になって姓の由来を調べたら村上源氏由来とあったので他の名前も調べていくとなにか面白い考察ができそうですね。
 最後Dパイとは別に巫女と呼ばれる5人の女子高生(うち一人は小此木の関係者かな)が登場、この時に貞さんがあまりよい表情を浮かべなかったので、こちらも何かあるのだろうなと、個人的にDパイ=巫女かなと思っていただけに次回の説明がきになるところですね。


他。ブラック・クローバー。敵光魔法と味方闇魔法という取り合わせが面白いな思ったり、閃光速度タイプの光に、対にはなるけど速度の遅い闇魔法を刀にエンチャントして元から恵まれた肉体を強化して組み合わせる魔法剣士型で対応する設定が面白いと思ったり。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/07 (Thu) 18:09:39

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●ガンダムビルドダイバーズ(第10話:有志連合)

 アヤメがもともとの役割に戻ると正体を明かした、キャラのドラマが動き出しそうなラストがなかなかに期待の高まるエピソードでした。観終わって、個人的にアヤメに期待したくなったのは、昔々の東映まんがでいえば、「太陽の王子ホルスの大冒険」の「ヒルダ」辺りです。複雑な内面のドラマを演じてくれる役どころということですね。

 ともかく本編。冒頭、運営側のゲームマスターが出てきてまして、「おや、GBNってコンピュータプログラムのオートだと思ってたけど、人が操作してたのか」と、ちょっと驚き。システム管理者ということで出てきたのなら普通のコンピュータゲームですが、要所要所で人間の判断が入っているのかもしれませんし、TRPGみたいな要素があるのかも。

 そのゲームマスターを呼び出したのがキョウヤで、用件は増悪するブレイクデカール問題の対処。ゲームシステムのメモリ内には不正の痕跡はなくて、運営も対処しようがないわけか。かなり巧妙なものですな。もしくは運営内に協力者がいるのか。ゲーム上であれだけの症状が発生しているわけですから、ブレイクデカール発動中なら仕込みをキャッチできるとは思うんですが、GBNが広すぎてリアルタイム監視が追い付いてないといったところかな。

 それならと、有力フォースが協力して対処、まずはマスダイバーの原因となるブレイクデカールの売人~黒幕をあぶりだそうというわけか。定例の「コーラサワーを探せ」は、ロンメルさんと握手していたフォースの1人が彼らしいんですが、観てもよう分からんかったorz。それはともかく、進化したマスダイバーの機体は破壊しても再生するという厄介な代物で、さてどうするのか。

 一方、黒幕らしき人物を探すことも行われていて、見つけてみると初心者用サーバーにいたわけか。なるほど、それなら上級者に見つかりにくいし、弱いプレイヤーほど強化アイテムを欲しがるだろう。しかし、黒幕は見つかることも計算済みだったようで、有力フォースが連合して攻撃してくることも予定通りだとは。
(プレイヤーの殺害機能までGBNにあることにちょっと驚き。ログアウトするだけみたいですが、そんな機能まで実装してあるとは、何考えてシステム組んだんだろう?)

 そんなことは知らない有志連合、強制ログアウトさせられたダイバーからの連絡で判明したポイントに黒幕がいると見て仕掛ける。リクにサラが同行を願い出たのは、やっぱりGBNに深く関わる問題だからなんだろう(←サラにとってはGBNがリアルという説に固執しとります ^^;)。

 バトルが開始されるわけですが、当然ではあるんですがガンプラ多数が出て来まして、なかなか見応えがある。マギーのガンプラ(ラヴファントム)は初登場だったかな。調べるとSEEDシリーズのストライクフリーガンダムなのか。ザク(6/9追記:間違えた、グフだorz)ならピンク塗装のが偽ラクス専用機で出てましたな。その色を貰ったわけではないでしょうが、オネエキャラならピンクというテンプレなのか。もっとも大鎌が死神っぽく禍々しくてミスマッチのカッコよさもある。
(一方、シャフリヤールのプトレマイオスは「小さすぎだわ、縮尺が違うんだろうな」とか、改めて思ったりも ^^;。)
(感想サイトを見てみると、「赤いバーザムだ!」とか登場機種名を挙げて観入っているらしき人がいて、「ああ、自分はやっぱり知識不足で楽しみが浅いんだ」と少し凹みましたorz。)

 陽動隊の援護で、突入隊のリクはなんとか敵拠点に潜り込むわけですが、そこでサラの能力が発動してますな。センサーなしの生身で敵黒幕の位置が分かってしまう。宇宙世紀ガンダムでいえば、ニュータイプといったところか。こういう点も、個人的にはサラのリアルがGBNだという気がします(←「こういう気がする」と、そういう描写が目についたり、解釈したりする現象 ^^;)。

 一方、キョウヤ率いる突入隊の主力が探知して入った先はトラップだった模様。キョウヤに対して、ヤバそうな雰囲気のガンプラとダイバーがお相手するつもりらしい。この様子を見ていた黒幕は自分に接近するOO(リク)に気が付き不審がる。サラが察知しているとは思いも寄らんでしょうな。

 そこで以前に登場した敵側と思しき鳥メカがリクを襲う。これがアヤメのものだと判明するわけですな。驚くリクに、アヤメはお遊びは終わりと宣言、さあどうなるかというところでED曲へ。うーん、いいところで切りやがる(^^)V。

 次回は「アヤメの涙」ですか。予告映像、台詞からすると、意外にあっさりとアヤメが敵側から離脱、リク側につきそうな気がします。しかし、そうでない場合は終盤まで敵側にいそうな感じかも(←要は予想がついてないorz)。

 観終わってからの妄想。プレイヤー(ダイバー)殺害機能まであるGBNってなんなの、と思ったんですが、はたと「既に存在していた素性不明の巨大なプログラム+データがあって、それを、多少手直ししたのがGBNかも」と思ったり。プログラムは解明できてないので、実は運営も深いところまでは知らないとか。また、プレイヤーの飲食や殺害も既に元のプログラムにあったからとか。で、実はそのプログラムってのが異世界そのものだったり(そんなことないない ^^;)。まあ、それくらいと考えないと、GBN内の描写がいろいろ分からないということだったりします。

●仮面ライダーゴースト(第19話:爆発!絵を描く心!、第20話:炸裂!炎の友情!)

 先週の1号ライダーマスコット人形は、少し後に1号ライダー出演映画があったとのことで、なるほどと腑に落ちました。ご教示ありがとうございます。「これがエジソンなら」で思い出したんですが(今ごろになって ^^;)、エジソンの名言「成功は99%の努力と1%のひらめき」というのは、記者が改変して伝えたんだそうで。エジソンは「1%の妖精さん」と言ったらしくて、どうも本気で妖精がいると思ってたみたいです。でも、そのまま記事に書くとエジソンが変人扱いされるかと危惧した記者が、妖精をひらめきと言い換えたんだとか。

 それはともかく、今週は画材眼魔が登場。なんとなく覚えてたキャラなんですが、改めて観ると、モデルは画家の山下清(ただしTVドラマ版)のようですね。デザイン的にはピカソの絵か。同様の眼魔としては、(序盤に出てきたのではない)音符眼魔もいずれ出てくるようですが、どうも思い出せません。

 この2話の要点の1つは、アランの言う「完璧な友」と、タケルの考える「本当の友達」との違いかなと感じました。そこを突き詰めるようならドライブやエグゼイド、ビルドのようなハード寄りのドラマとなるんでしょうけど、ゴーストは過酷度を下げているせいか、割とあっさりタケルに軍配が上がり、洗脳されて取り込まれたマコトは何も犠牲にせずにタケル側に戻ってました。

 それはともかく本編。いろんなものが抽象画風に変わる怪異が起きて、要は画材眼魔の仕業。丸いものに興味があるようで、円(球)は幾何学的に完璧ということだからかな。確か古代ギリシア~中世まで、そういう観念があったような(なので、惑星の楕円軌道は悩ましかったんだとか)。

 事件の原因たる画材眼魔はすぐに見つかるも逃げられる。画材眼魔は丸いものばかり描いていたのに、なぜ丸くないビルが狙われたのか、ということになって、それはイゴールがそのビルを占拠して拠点にしたかったから(でも、あのビルは上から見たら丸そうなんだけどなあ)。

 一方、兄のアデル~イゴールから非主流扱いされてるっぽいアランはふらふらしとりますな。たこ焼き食ったり、カノンとマコトのことで揉めたり。上司がイゴールだと思っている画材眼魔からも相手にされてない。やってきたタケルと、特に意味もなく(そう見えた)バトルしたり、さらにスペクターを召喚したり。カノンが仲裁して、アランらは撤退と。

 しかし、ちょっとしたポイントもあって、イゴールが「完璧な世界に友は不必要」と言い切った点ですね。アランの考え(完璧な友がある)と乖離があります。いずれアランは人間化してタケル側につくわけで、このエピソード辺りからそうした点を伏線として入れてあったのかも。

 今話の会話する英雄眼魔は弁慶。円弧型の橋の上でタケルと話すんですが、水面に映る橋と合わせると目の形になり、ちょっとした映像的な工夫に感心。演じる声も「全部が関智一さんだ」と知ってなかったら、ちょっと分からなかった感じです。

 続いて次話。2話1エピソードなんで、1週2話は助かります。画材眼魔が描いたうち、上述の理由で丸くないビルを調査開始(でも、見れば見るほど丸いんだけど)。その画材眼魔は芸術心が芽生えて育ち、だんだん眼魔的な完璧から離れてくる。そのせいでイゴールにリセットされそうになるわけですが、タケルが庇って守る。

 それが今話ラストのバトルで画材眼魔がタケルを庇って守る流れにつながるわけですね。ゴーストのドラマのこととて、「あ、画材眼魔退場」と思わせる描写でも「実は無事でした」となる点、現在のビルドの鷲尾兄弟と照らし合わせると、作風の差異が分かる気がします。

 それはさておき、カノンがアランに付きまとい(←そういう印象を受けた ^^;)、兄を返せと言っていると、タケルが追って来てバトルとなり、アランはまたもやスペクターを召喚。スペクターの一撃から画材眼魔がタケルを庇って、となるわけですが、上述の通り。スペクターはというと、タケルとカノンにしがみつかれ、信長の英雄眼魂が力を貸すと意外にあっさり正気に戻る、というのはちょっと呆気なかったかも。

 しかし、そこからアランの変身したネクロムとの戦闘に入ってくれまして、バトルが多くて、その点は満足かもです。ネクロムって、前に「倒しても倒しても復活」がありましたんで、どうするかと思ったら、ネクロムが何らかの攻撃を仕掛けようとしたら通信らしきものが入って撤退。この点は次話へのつなぎかな。

 何の通信かと思えば、眼魔界でアドニス大帝一家の会議への呼び出しですか。そこへイーディス長官なるキャラクターが入って来たと思ったら、例の仙人そっくり。この時点では「なんでや?」となりそうですが、同一人物だと分かって観るのが再放映(^^;。同一人物とだけ分かっている(推測している)と、「イーディスがタケルをミスリードしている、あるいは第二の黒幕か」みたいな疑いも生じそうですが、そうではないわけですね。

 このラストシーンで、アドニスがイーディスを「我が友」と呼んでおり、ここもイゴールが言っていたことと異なる点はポイントかも。今週に出てきたビルの社長(スティーブ・ビルズ、って、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツを合わせた名前?)がイゴールに操られ、デミアプロジェクトを進めるわけですが、アデル-イゴールの陣営と、アドニス大帝との亀裂も見え隠れして来た感じです。

 しかも、取り戻したと思ったマコトの本当の身体は眼魔界にあり、洗脳の次は人質状態という解決の目途が立たない状況も示される。

 なんとなくですが、NOVAさんがこの第2シーズンが最も見応えがある旨仰っていたのが、自分的にですが、分かって来るような気がします。この時点では、例えばキャラ関係や立ち位置がかなり複雑。こういう仕掛けから何が出てくるのかという期待が生じます。しかし、落としどころはご承知の通りとなるわけか。

●フラッシュ2(第12話:葛藤、Fast Lane)

 今話の英語タイトルは「追い越し車線/高速車線」で、ウォリーのドラッグレースを指しているんだと思います。そこがジョーとアイリスに関してはキャラのドラマの中核になっているからでしょう。一方、日本語タイトルの「葛藤」はウェルズの「愛娘か、バリーか、はたまた」といった今話の葛藤を指しているようです。そこも、ウォリーのドラッグレースが重要ポイントになってて、今話についての視点の違いを表しているようで興味深いですね。

 ともかく本編。ゲスト敵のメタヒューマンは前回のイオバードと同様、ラスボス ズームとは無関係で、久々にフラッシュ1の感覚でメタヒューマン対処劇を見られたような気がします。悪党と元悪党が揉めて、元悪党が溶けたコールタールに落とされ、そこで粒子加速器爆発事故が起こり、元悪党がメタヒューマン化。しかし、コールタールと化したまま道路工事に使われちゃったんで、出現は2年後に道路が割れたとき。

 メタヒューマンの命名は例によってシスコでタールピット(pitがいろんな語義があって、なかなか意味深な命名かも)。コールタールに落とされた苦痛、2年間封じ込められた恨みから、自分を殺した悪党に復讐をしようとするわけですが、そこにウォリー、さらにアイリスが巻き込まれてくるわけですね。

 一方、ズームに娘を拉致されて脅されているウェストはついにフラッシュのスピードを盗み出す行動に出る。胸のマークにスピードフォースを取り出す装置をこっそり入れてしまうわけですね。そのせいでフラッシュのスピードが落ちてくる。時速2400km(マッハ約2)が2200kmに、さらに2%落ちてるんで計算すると2350km。これがアイリスの事故につながる。盗んだスピードフォースを渡しても、ズームはウェルズの娘を延々と苦しめ続けると脅してくる。

 ジョーとアイリスのドラマとしては、ウォリーを危険な賭けドラッグレースから足を洗わせることで、ウォリーを説得しても聞き入れないのを見て、アイリスは賭けレース胴元のヤバいボスに掛け合いに行ってしまう。さすがにウォリーはひどく心配するわけですが、ドラッグレースはやめてくれない。

 そしてウォリーのドラッグレース現場にコールピットが現れ、ウォリーの車はスリップ事故を起こし、割れた窓ガラスがアイリスに向かって飛ぶ。駆けつけていたフラッシュがガラス破片をなんとか掴もうとするけど、スピードが足りなくて追いつけず、破片はアイリスを直撃。不幸中の幸い、ガラス破片は左胸を少しそれてくれて、重傷ながらなんとか一命はとりとめる、と。

 これでウェルズが苦悩するわけですね。バリーだけでなく、アイリスまで死ぬところだった、全部自分のせいだと。ついに、フラッシュのースピードを盗み出してズームに渡してしまったことを告白する。後のシーンと合わせて考えると、この時点までに、

1.バリーらを裏切り、スピードフォースを差し出して娘を助ける(バリーも死なせない)。
2.それが叶わないようなら、ズームをアース2から逃がさないようにして、1人で戦う。

と考えていたのだろうと思います。1人で戦っても勝ち目は薄いと知りつつ、娘を助けるために他人の命を犠牲にはできない、ということですね。そういう根っこがウェルズにはあるんだと感じました。ここへ来て、ウェルズがえらくカッコよくなってきた。もっとも、この後の展開を見ると、ズームはアース1も2も崩壊させてしまうつもりだったようで、ちょっとズームを読みそこなっているようではありますな。

 ウェルズの告白のシーンがちょっと気になったので、一部、英語音声を確認してみました。日本語では「(ズームがまた脅して来たら)、娘を助ける。君(バリー)を裏切る。」と言ってます。断言です。しかし英語音声では、"I would choose my daughter, I would betray you."と言ってました。I willじゃないんですね。事情を知らずに聞くと、単なる婉曲評言のようですが、実は既に裏切っている。もしかすると、そのせいでI willと言えず、I would(既にやってしまった可能性を含意)と言ったのかもと思えました。

 それはさておき、ジョーはアイリスが危うく死ぬところでしたんで大激怒、ウェルズをぶん殴ってメタヒューマン用監獄に放り込んでしまう。しかし、バリーは自分の経験と今も抱えている悩み(母親を救うべきか否か)にも照らして、家族が人質に取られたのでは仕方ない、許すと決断。許してどうするのかといえば、アース2へ攻め込むということですな。次話でアース2へ行き、しかしその次で逃げかえって来るわけですが(^^;。

 こういう展開、やはり私はアメコミドラマに慣れてなくて、1度目の視聴では目があちこちに泳いでしまって、いろいろ見落としがあったようです。かなり気が付いてない部分がありました。


(ルパンもひそねとまそたんも、ちょっと気になる展開なんだけど、判断に迷うものがあったので感想は先送りです。)

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/09 (Sat) 08:44:52

ビルドダイバーズ感想です。

★ガンダムBD

そろそろ1クール目も終わりに近づいてきたので、一気にドラマが加速して、クライマックスに突入した感。
まあ、6月でいろいろ盛り上げて、また7月から新展開って感じでしょうな。

で、前回までは割と新生フォースによる小規模ながら丁寧なバトルを見せてくれましたが、今回は大掛かりな大戦争に突入。
自分としては、個々の戦術を分析できる規模の小さい敵味方10機程度の戦いが好みですが、ここまで規模が大きくなると、もう細かい分析をする気にもならなくなって、単に流れを追うだけになりますね。バトルが単なる背景になってしまって、そこで生じたドラマの添え物になってしまう感が否めません。

まあ、徐々に戦の機運が盛り上がった末の大規模バトルなら、感情も付いていけるのですが、前回までの小規模な流れから、いきなり大規模戦争になると、気持ちの方が付いて行かなかったというか、ああ、鑑賞の仕方を切り替えないとな、と思った次第。

とりあえず、倒すべき敵の正体がまだ見えていない段階で、そこにサラの導きで向かおうとするリクに対し、立ちはだかるアヤメというところで続く、と。
ドラマ的な盛り上がりはきちんと構築しているので、話が悪いのではなく、見る側のスタンスが切り替わらなかったのが悪い、と。
先に、こういう大規模戦になると知っていれば、そういう心構えで見ることができたのでしょうが、まあ、もう少しゆっくり物語展開するだろうと思い込んでいたために、今回の話で、あ、気持ち切り替えないと、って思ったり。

慣れた特撮と違って、リアルタイムのアニメは話の展開が未知数なので、ある意味、新鮮で、ある意味、うまく受け止められない感覚で、感想書く際にも、どういう視点で書くかに戸惑いを覚えながら、そういう戸惑っている自分を表明するのがいいかなあ、と。

で、今回の話で一番印象に残ったのは、最初のゲームマスター(管理役)とチャンピオンの対談シーン。
ゲームマスター、すなわち運営側の人間と、最強プレイヤーの内密対談ってだけで、随分ワクワクします。

そして、運営側で対処できないブレイクデカール、そしてブレイクデカールの暴走はゲーム世界そのものをも破壊してしまう。
タイトルがビルドで、敵がブレイク。まさに建設と破壊の対比の中で、誰が世界を破棄しようと企んでいるかと言えば、やはりシステム開発関係者以外に妥当な解は……古いゲームの開発者の線があったか。

現役ゲームの開発者が、何らかの社内トラブルで追い出されて恨みの余りの犯行か、
前のゲームの開発者が、自分たちの世界を奪った新ゲームに恨みを抱いての犯行か。

とりあえず、二つの可能性を提示してみます。

話は変わりますが、昔、アスキーコミックで『ブレイク・エイジ』というオンラインネットロボ対戦ゲームを題材にした作品がありまして、そこでもプレイヤーのバトルとは別に、その過労死した開発者のゲームへの想いをテーマにしたドラマが描かれていました。
主人公の憧れるヒロインが、過労死した開発者の妹で、「ゲームが公開する前に開発者が死んだという情報が公開されるとゲームの体面が悪いとのことで、開発者の名前を会社が公開しなかった」という背景があって、ヒロインは開発者の遺したチートマシンを駆って、復讐のためのバトルを繰り広げ、それに主人公が立ち向かうという内容。

ベンケイと名付けられたチートマシンは、1000機の機体を破壊すると、内部に仕込まれたブラックボックスが解放され(いわゆるパンドラの箱)、ゲーム世界そのものを完全の破棄してしまうという代物。
主人公は彼女を止めようとするのですが、結果、主人公機が1000機目の機体となって、世界崩壊。

ただ、その後で「世界は崩壊したが、ブラックボックスの中に隠された最後の希望が、開発者の遺したゲームのバージョンアップ構想のデータ」とのことで、破壊の後の再建というテーマで、悲劇のヒロインを主人公の機転と駆け引きで、現実の罪から救い出すという展開。
その後、主人公は開発者の想いに触れて、自らも開発者への道を志す、という話でした。

まだ、ネット環境が未来の夢だった90年代のマンガですが、ゲーム開発の裏側を丁寧に描写した物語が結構好評で、OVA化もされた作品。
一応、仮面ライダービルドや、ガンダムビルドダイバーの両方に通じるものを感じたので、紹介した次第。

とりあえず、ビルドダイバーも開発者というキーワードで、自分も見てみようと思って、懐かしいブレイクエイジという作品を思い出したりもした回でした。では。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/10 (Sun) 15:18:52

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●仮面ライダービルド(第39話:ジーニアスは止まらない)

 前説は今回も真面目に前話の流れをまとめるのかなと思ったら、サイボーグ内海さんの乱入ですか(^^;。言われてみると、もともとの仮面ライダーは改造人間ですから、サイボーグと言えるのかな。それはともかく、映像的にも効果入れて遊んできましたか。今話本編でも龍我にサルのアニメを被せるなんてやってましたな。

 ともかく本編。前話ラストからの続きで、内海マッドローグ vs 幻徳ローグですが、舌戦はともかく、格闘戦ではマッドローグが圧勝。エボルドライバーと他のドライバーの差なんでしょうね。そこへグリスが救援に入り、戦って勝ち目はないので素早く撤退。

 拠点のカフェで対策を練るわけですが、葛城の戦兎がエボルトの狙いをよく分かっている。知り過ぎなんじゃ、と思いかけて、「いや、戦兎はいったんエボルトに乗っ取られたんだった」と思い出して納得。龍我もエボルトの記憶がよみがえりつつある模様で、人格はそのまま、記憶だけ入手できれば、情報戦的にはかなりメリットになりそう。

 しかし、葛城の戦兎は龍我はエボルト化することを恐れてるわけか。現状の龍我のライダーとしての戦力的には、たとえ人格がエボルト化しても対処できるとは思うんですが、記憶と一緒にエボルトの能力も蘇ったらまずいといったことを懸念してるのかな。それにしてもベルさん出てこんけど、どこ行ったん? こういうときこそ頼りになりそうなのに(だから出てこないんだよ、ご都合主義になるから ^^;)。

 幻徳もカフェに連れてきてもらって、紗羽に介抱されてましたか。内海の前話ラストからの行動に責任を感じているようですね。そこでシーンが内海に移り(最初、幻徳の回想かと思った ^^;)、内海はあれこれ思い出して考えて、結局「俺は間違ってない~!」と叫んどりますな。

 この辺りに内海の迷いを感じます。自分を疑ってない人間はわざわざそんなこと言わないし、考えもしません。やりたいことや、やろうと決めたこと、あるいは思いついたことをどんどんやっていく。しかし迷ってる人間は「自分は正しい(はずだ)」と己を鼓舞するわけですね。そうしないと前へ進めない。
(この後の、ビルドとの対戦時の舌戦描写でも同様のことを感じました。自分に自信がないから他人の賛同が欲しい、特にライダーシステム開発した葛城巧の。考えすぎかもしれませんが。)

 一方、葛城の戦兎はジーニアスフルボトルを完成させ……あれ、これって桐生戦兎なんじゃないの? 序盤の台詞やしぐさが出とります。と思ったら、やっぱり葛城巧なのか。桐生戦兎の癖は葛城由来ということですか。葛城戦兎は美空の問いに答えて、仲間なんて定義があいまいなものは、とか言うてて冷酷、唯我独尊的に見えますね。

 しかし、視聴者としてはちゃんと北都のエピソード覚えてるぞ。葛城巧の母親や知り合いの子どもの証言ですね。あるいは母親の卵焼きを食べた桐生戦兎の反応。それに、後のシーンからすると、どうやら葛城戦兎の中で桐生戦兎は完全休眠ではないらしい。この時点での葛城戦兎は、まだ何かの迷いが吹っ切れてないんでしょうね。

 その葛城戦兎に幻徳が文字通り這いつくばって懇願。自分を戦わせてくれ、もう一度だけ信じてくれ、と。この無様さがカッコいいですね。こういうの好きです。しかも、このシーンを観て思い出すのが、以前にライダーとしてのローグになるとき、スターク(当時)一派に這いつくばらされたときのこと。

 あのときは身勝手な野望という感じもあったんですが、その後、幻徳の素志が判明したわけですね。彼の動機は一貫していた。そうなっての今回ですから、なおさらにカッコいい。なぜなら、今までの幻徳の全てがこうだったと感じられるわけですんで。葛城戦兎はそこまでは知らないでしょうけど、幻徳の異様な気迫に何かを感じた模様。

 一方、エボルトの記憶に怯えて外に出た龍我は、追って来た一海と生身バトルですか。息の上がるところまでやって一休み、一海が言うに「ハザードレベル上がっただろ」と、前にもやった模擬戦でのレベル上げみたいなこと言うてますが、嘘だな。明らかに、様子のおかしい龍我を心配して、しかし相変わらず不器用なんでゲンコツで吹っ切らせようとしたんだろう。

 そこへアニメのサルが、とか怖いこと言ってるとか気になりそうになったんですが、どうでもいいことが気になってしまいまして。うつむいたときに見えた龍我の髪形です。真ん中で分けてあるのはいいとして、Vの字型にセットしてあるというか、ライダーみたいな顔というか。最初からこんな髪形だったっけ?(←書いてて、ホントどうでもいいこと気にしてると、自分が情けなくなるorz)

 エボルト側ではエボルトと内海が悪だくみ(^^;。内海が嬉しそうにエボルドライバーは誰が作ったんですかあ、と聞いてますが、「もしや?」という気がしました。エボルドライバーの情報を入手して何かしようとしてるんじゃないか。自分的な期待としては、エボルドライバーを解明して打倒エボルトの流れですが、現状の内海だと冒頭でも喚いてたように科学を振り回して遊びたいという可能性が高そう。

 内海の好奇心をエボルトが「言う通りにしてればいい」と抑えるわけですが、とりあえずの「言う通り」は西都からの東都侵攻か。急報を受けた龍我と一海が迎撃するも、ガーディアンはともかく、内海マッドローグが出張って来るとどうしようもない。しかし、そこへ戦兎がやって来る。ボトルを調整して自分に合わせ、さらにジーニアスフルボトルが完成して自信があるんでしょうけど、いざ使おうとすると不発。龍我によるとですが、覚悟が足りんようですな。

 その龍我クローズが葛城戦兎を庇って戦い、ズダボロにされる。これを見て葛城巧は今までの龍我の戦いを思い出し、ようやく覚悟ができたようですね。己の中の桐生戦兎に自分を明け渡す(融合と言うべきか?)。このシーン、もしかするとOP映像に出てくる類似シーン(葛城巧と桐生戦兎がすれ違い、葛城が振り返る)が暗示してたのかもしれませんね。
(このとき、ようやく「兵器のヒーロー」を脱したのかもと思ったりした。)

 これで桐生戦兎が心身ともに復活(強化もされた?)、ジーニアスフルボトルを使って変身、これがジーニアスフォームですか。「さあ、実験を始めようか」~「勝利の法則は決まった」、久しぶりに聞いた気がします。

 次回は第40話「終末のレボリューション」ですか。北都首相の多治見が出てますな。どっち側としてだろう? 公式サイトの予告も読んでみると、エボルトは人間同士の争いで地球を滅ぼす戦術に切り替えたのかなという気がします。

●ブレイク・エイジ

 そんな作品があったのかとググってみますと、ウィキペディアに項目があることはもとより、年数経過のせいなのか合法無料コミックサイトに全巻ありました。

「BREAK-AGE 1」(マンガ図書館Z)
https://www.mangaz.com/book/detail/45341

 読み始めてみたんですが(ざっと見る感じで4巻目まで)、やはり92年開始のせいか、ちょっと絵柄やコマ割りが古めかなという気がします。その点は当時もコミック読んでましたから違和感まではいかないものの、サイトの掲載の仕方でちょっと戸惑っております。

 コミックのページをめくっていくと、サイトからのメッセージが表示されるんです。おそらくある確率でランダムに発生させていています。そのため、どこでそういう表示が出てくるかは予想できません。メッセージの多くは「違法サイトで読むな」旨のもの(他に、「読み過ぎは疲れるから注意」旨などもある)。これは、

1.「合法サイトで読んでる人間に言っても仕方ない」とカチンと来る。
2.作品に没頭しかけると現実に引き戻される。

という点がどうも気に入りません。特に2ですね。各章・節の間などに固定で入れてくれてたら、作品への没入を妨げないのになあと思います。サイト側としては「無料なんだからいいだろう」ということだと思いますが、これでは違法サイトに行っちゃう人が出てしまう作るなんじゃないかと不安になります。

 それはそれとして、作品内容。インターネットの(完全)民間化は1995年ですが、その前からありますし、前身のARPANETだと1970年代から開始してます。会社だと80年代以降はLANくらいはあるところも多かったし、パソコン通信なら既に日本でも家庭レベルで普及していました。ですので、もし連載当時に読んだとしてもリアリティは感じられただろうと思います。

 しかし、個人的に今一つ引き付けられる要素が見つけにくい感じですね。ガンダムビルドシリーズなら、ガンダム→ガンプラという目立つ引き付け要素があるわけですが、そういうものはない。とはいえ、つまらないと感じるわけでもない。

 微妙ですが、なにせ無料(^^;。ぼちぼち読んでみるかなと思っています。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/13 (Wed) 06:34:05

ビルドを少々と、ブレイクエイジについて

★ビルド

39話ということは、これで第3クールが終了という形で、いろいろと懐かしいセリフが続出してた印象。

次回から、第4クールのクライマックスシーズンに突入ってことになりますか。

ビルドは9月スタートなので、8月いっぱいで終了と考えられ、そろそろ8月4日公開の夏の劇場版の情報も出始めたかな、という頃合い。

ともあれ、第3クールがダレなくて盛り上がり続いてのクライマックスということで、この時点で当たりのライダーであることが確定。後は、ラストでハッピーエンドにこぎ着ければ、これ幸いなり、と。

で、現状の台風の目である内海さんがどうなるかですが、「狂気の笑いとともに変身」ってのが特徴。

戦兎ー内海ー幻徳ー葛城という人間関係の絡みができていて、こういうドラマ的因縁が物語をしっかり支えていると、どのキャラにも等しく重みが与えられていて、毎回、空気となる男がいないというのもお見事。
まあ、女性関係はあまりスポットが当たることが少なく、添え物って感じですが(アクションに期待していたのに)、要所要所で目立つので、基本、熱い漢の物語に華を添える役どころをしっかり押さえているのはナイス。

ライダー同士だと、戦兎ー万丈ー一海ー幻徳という絡みが定着した感じで、どのキャラを見ても、うまくベストマッチな関係が構築されて、群像劇の楽しさを見せてくれるな、と。

そして、今回は葛城と内海の科学者対決を軸に、万丈の戦兎に対する熱い想いや、一海のサポート兄貴ぶり、幻徳の贖罪精神、そしてラストの戦兎の主役ヒーローとしての復活など、それぞれの盛り上げどころがあって、どのキャラのファンにとっても楽しめた回。
まあ、内海さんの動向が心配でもあるのですが、まあ、次回はジーニアスVSマッドをクリアした後、北都絡みで一海と葛城の過去にスポットが当たるかな、と期待。

★ブレイクエイジ

K.Kさんが紹介してくれたページで、懐かしい気持ちに駆られながら、読みふけっております。

ええと、このマンガの背景ですが、ガンダムではないものの、実はマクロスとダグラムの流れを継承していたりします。

80年代に日本のロボットアニメが海外に輸出され、そのうち、マクロスやダグラムのロボットを元に「バトルテック」というボードゲームおよびTRPGが制作されました。
バトルテックは、90年代初頭に日本に逆輸入され、また、対戦型アーケードゲームとしても人気を博したり。このバトルテックの対戦システムをブラッシュアップしたのが、「ガンダム 戦場の絆」だったりするわけですな。90年代頭はガンダムも下火だった時期で、SDガンダムの方に主流が移っていて、例えば91年公開のF91はあまりヒットしなくて、続編が作られなかったり。

ガンダムがもう一度、息を吹き返すのはゲーム関連とのカップリングで、スパロボを通じてみたり、対戦格闘ゲームを題材にしたGガンダムが新しい世界観を見せてくれたり、まあ、90年代半ばぐらいで復権しつつ、その後、エヴァに関心を奪われていった頃ですね。
90年代前半がスーパーロボット復権の時期で、後半はSFメカ物復権の流れで、その狭間の時期にガンダムが輝いた時期があった、というのが世紀末ガンダム考。

で、ブレイクエイジですが、系譜を辿ると、
「マクロスやダグラム」→「バトルテック」→「ブレイクエイジ」という流れに位置付けられます。

ただし、この場合のマクロスとは、可変戦闘機のバルキリー主体ではなく、地上支援部隊のデストロイドを主流にしているため、これとダグラムのロボ観を組み合わせると、リアルで地味な戦場ということになりますね。
ビュンビュン空を飛び回る戦場ではなくて、地上での射撃戦が中心で、たまにバーニアふかしてジャンプ飛行する流れ。

そういう地味なロボが、次第に飛行や複座合体システムを獲得して、最終的にスーパーロボット風味に発展していくのが、機体の進化とゲームシステムの進化をオーバーラップさせているようで楽しい時期のマンガでした。

そして、90年代当時の近未来ゲーム業界開発裏話めいたストーリーもあって、オンラインゲームの未来像みたいなのが、逆に振り返るとレトロ感覚で懐かしさを覚えたり。

一応、リアルタイムで読んだ者としては、当時の空気と照らし合わせて、派手じゃないけど、地に足ついた未来観に心惹かれていたな、と。
うん、荒唐無稽ではないけど、古いSFを読んだ感覚そのものですね。

一応の読解ポイントを語ってみたり。
個人的には、技術者視点で楽しめるポイントとかあれば、伺いたいな、と思っております。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/13 (Wed) 17:36:27

 NOVAさん、たささん、どうもです。

 ブレイクエイジは、紙のコミックで言うと「パラパラめくってみた」読み方で雰囲気だけ見てみました。ですが、NOVAさんが再び読みふけっておられるとのことで、「もしかすると自分も面白がれるかも」と思い始めてまして、ちょっと時間を取ってきっちり読んでみようかなという気になっています。それで何か感じる、分かることがあれば、感想として何か書くかもしれません。

●ガンダムBD(第11話:アヤメの涙)

 前話ラストでアヤメがリクらに(最初から黒幕側の)裏切り者だったことを明かしたものの、ラストでは一見はあっさりとリク側に戻ってますね。しかし、リクらのフォースに潜入する1つ前のフォースでの出来事により、そもそもあと一歩で黒幕から離れるところまで来ていたことが、しっかり描かれていたように感じました。

 それはともかく本編。敵の策にはまった格好のキョウヤは敵の最強の駒と思しき敵手(ルディ:字幕で確認)にかかり切りながらも、リクのための足止めにもなるはずですが、アヤメがリクを行かせない。

 敵手のルディですが、GBNを少ししかやっておらず、普段は別のゲームをやっていると言ってます。どうも、やっぱりGPDかその後継などのGBN以外に流れたプレーヤーがGBN潰しを画策しているのかも(そして、その背後にはGBNに後れを取った企業が資金援助とか)。

 シーンはアヤメの回想に移り、以前に声(と字幕の名前)だけ出ていた、コージーやらスーやらが出てくる。コージーをリーダーとするフォースだったわけか。特色はフォース全員の使用機がSDタイプに特化していること。しかし、そこがメリットとデメリット共に際立たせ、デメリットを突かれるようになると連敗、チームの雰囲気が悪化してくる。そこを例の黒幕に突かれてしまうわけですな。

 SDタイプだけだと、どういう弱点になってくるのかよく分かりません。ゲームのスパロボ大戦シリーズとか、ガンダムだとガンダムブレイカー辺りに情報があるのかもしれませんが、未プレイのためよく分からず、どこを探せばいいかもよく分からず。とりあえず「同種ゆえに多様性に欠ける傾向が出てしまう」くらいに理解しておこう。

 コージーのフォースに参加したアヤメですが、マスクを取ってますね。飲み物を手にしていたりですから、実用上のためではあるんでしょうけど、こういう描写で気持ちの変化を暗示しているような気もします。メンバーへの好意、信頼ですね。そのフォースも連勝でテンション上がってる。連勝記念に特製SDガンダムまであつらえた。

 そういう順調、昇り竜のときに例の黒幕が声をかけてくるわけですか。なるほど、なかなか用意周到。相手(コージー)が援助を断ると分かっていて、あえて今後の方針に関わる話をしておくと。いずれ、亢竜悔いあり、となると予見しての布石ですね。

 黒幕が声を掛けた後、コージーのフォースはアヤメも動揺するほどの連戦連敗ですか。憶測ですが、黒幕はコージーチームが勝ちに乗るときも、急に負けが込むときも、全て手配していたような気もします。痕跡を残さないブレイクデカールがあるわけですから、コージーチームの対戦相手も、こっそり操作できたんじゃないかな。

 憶測はさておき(^^;、急に連敗になるとフォースの雰囲気も悪くなるわけか(阪神ファンではないな、このフォースのメンバーは)。焦ったコージーは、せっかくの特製SDガンダムを黒幕(シバ・ツカサという名前でコーイチの元友人というの、忘れてた ^^;)を対価に、黒幕からリアルタイプを購入。これも黒幕の予定通りなんじゃないかな。だとすると、そのSDガンダムがアヤメに対する人質となってるわけで、かなりの深謀遠慮です。

 しかし、リアルタイプの導入も虚しく、連戦連敗は止まらないわけか(このときも、リアルタイプを考慮しても相性の悪い相手と対戦させられていた?)。ついにコージーのフォースは崩壊、離散。アヤメとしてはチームのシンボルだった特製SDガンダムを取り戻せば、またチームが結集するはずと思い、そこを黒幕に突かれて今に至るわけか。

 一連の流れからすると、黒幕はコージーのフォースを潰すというより、アヤメをスカウトする狙いだったような感じもしました。黒幕を裏切ってリク側に戻ったアヤメがNT-D(忍闘道)なる凄ワザ使ってまし、忍者キャラで潜入や諜報に特化したキャラですから、貴重な人材だったのかも。

 NT-Dってどっかで聞いたようなと思い、ネット検索してみるとUCガンダムで出てきた「ニュータイプデストロイヤー/ドライブ」というのが同名ですね。BDでは「忍闘道」の略になっているようですが、何らかの機能的なつながりが今後出てくるかもですね。

 ともかく、ブレイクデカールの再生能力にも限界があることなどから、敵拠点内外の戦闘は有志連合の勝利と。今話通じて、何度か「ガンプラ・GBNへの愛・敬意」といったことが語られてました。そろそろ1クール目が終わりますんで、2クール目からのテーマがそれなのかなという気がします。サラの素性もそろそろ明かして欲しいんですが、2クール目のテーマと深く関わるキャラであることを期待したいかな。

 次回は「光る翼」ですか。予告映像の最後にそれらしきものがありましたが、はちょっと予想しにくいですね。ビグザムが出てくるようですし、1stのア・バオア・クー攻略戦を意識した話になってくるんだろうか。

 とりあえず、ここまででいったん書き込みます。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/14 (Thu) 13:21:18

 感想の続き。

●仮面ライダーゴースト(第21話:驚異!眼魔の世界!、第22話:謀略!アデルの罠!)

 OPに1号ライダーが出てまして、卑弥呼の回の1号ライダーマスコット~ここで伺った情報を思い出し、納得。

 今週の2話分は何となく覚えていまして(逆に言えば、細部や見るべきポイントがあやふや)、おそらくゲスト敵が騎士キャラで、騎士道を貫きたい本人と、イゴールの洗脳で非道な振る舞いをしてしまうブレがツボにはまったようです。もっとも、初回放映時点では「眼魔」という用語すらあやふやに観てまして、昭和のライダーよろしく「敵の怪人は騎士キャラ」みたいに思っていたような記憶がありますorz。

 それはともかく本編。アデル~イゴール陣営の策動は乗っ取った企業での開発を含めて着々と進行中。マコトは自分の体を取り戻し、アランらとけじめをつけるために眼魔界に行ってしまう。街では甲冑眼魔が人々の魂を奪っている。といった緊張感を高める要素があるかと思えば、画材眼魔にキュピちゃんと名付けてまして、彼のキャラ・喋りも相まって、大いに緊張感を下げとりますな。

 21話(今週前半)では甲冑眼魔は結局、騎士たる自分を取り戻し、奪取した不特定多数の魂を自分の判断で解放、勝負を次話に預ける。といった、いかにも騎士道キャラの印象でした。ある意味、オリジナリティよりもテンプレですね。騎士ならこうするだろうと思ったら、そうした、みたいなものに沿っていました。

 もっとも次話では騎士道にもとる行いの上司(イゴール)に敵対するのかと思いきや、ゴーストとの勝負にこだわって敗死するも満足げという、バトルキャラ志向に転じてました。個人的には「武士の一分」とか、英雄眼魂にもいる宮本武蔵的な武士道に近い要素もあったようです。(もしかすると、この辺りにもNOVAさんも気にされた設定作りの詰めの甘さがあるのかも。)

 第22話より第21話のほうが記憶に残る部分が多かったようなんですが(それでも断片的ですが ^^;)、今回観なおしてみて、第22話のほうが重要な回のように思えてきました。特に眼魔界の実態が示され始める点ですね。

 ストーリー的にはアデルがアドニス大帝を弑逆、罪をアランになすりつけ、自らは帝位に就くという大きな変化があるわけですが、そこよりも22話で描かれた眼魔界が、ここまででアランの説明等とだいぶ違うことがインパクトありました。

 映画マトリクス(とか牙狼VL)よろしく大量のカプセルで眠る多数の人間、しかも消滅する人もときおり出ているらしい。眼魔の霊魂集めと合わせて考えると、霊魂を消費して成り立つのが眼魔界であるように見えます。初回のときは、確か「この中にマコトがいるわけか。どうやって探すの?」みたいなことを考えていた気がします(←記憶が曖昧)。マコトも大事ですが、あのシーンのポイントは「眼魔界、聞くと見るでは大違い」ということだったようです。

 その他の点では、完璧を謳う割には王家の内紛が骨肉の争いなこともそう。まあ、それは「こういう完璧か、それともあっちの完璧か」みたいな、完璧といっても1つに定まるわけではないという考え方もできそう。しかし、それならそれで「創始して長年やってきた割には、未だに方針が定まらないのか」という、完璧から程遠い運営という点が問題になりそう。要は、宣伝文句の割には実態は酷いもんだ、という演出なんでしょう。

 そう考えて、なぜか脈絡もなくガンダムSEED DESTINYを思い出しました。あれは、「遺伝子適性による最適化か、自由意志による選択か」みたいな相克でした。最終的には自由意志派のキラらが、遺伝子管理派の首魁デュランダル議長を倒すわけですが、デュランダルのプランにも理があるような流れだった印象があります。実際、制作もデュランダルに理があると倒せないので、悪印象が生じるような演出を加えるのに苦労したんだとか。そこまでのラスボスだからこそ、最後までドラマが引き立つんでしょうね。

 一方、ゴーストだとまだまだ中盤の時点で、眼魔側が酷い実態だと示してきたわけで、既に「アデル(とイゴール)が悪い奴で確定」「これは倒されるべき敵だし、倒されるだろう」という、ある種の分かりやすさ、安ど感が生じています。安心して観ていられるか、終盤までハラハラする緊張感か、で前者を採用したようですね。

 それでも、22話の時点ではアランを消滅させ、復活させてます。今までの倒しても倒しても再生する眼魔人から、死ぬとそれまでの実体のある人間になった、となって、「アランはどうするんだ?」というドラマのスタートになってます。普通に肉体ある人間に戻りたいタケルと好対照のキャラになったわけでもあり、タケルのドラマにも重みを加えることができそう。
(だけど、過酷なドラマは避けちゃう、ということになるわけか……。)

 イーディスが意味ありげにもてあそぶ白いアイテムがタケルの手に渡ったりしてましたが、これは覚えてないですね。なんだっけ、あれは? それと、ジャベルが(おそらく普通に肉体持つ形で)復活してましたが、ジャベルがこの後どうしたかも記憶に残ってない。ウィキペディアの解説を読んでも思い出せないので、相当にぼんやり観てたんだなあと改めて思いますorz。ま、まあ、それならそれで2度めでも楽しめるだろう(←負け惜しみ)。

●フラッシュ2(第13話:アース2、Welcome to Earth-2)

 ゴーストで眼魔界へのゲートをくぐるタケルを見て、フラッシュを観るとこちらもバリーらが(他は閉じて1つだけ残した研究所の)ゲート(裂け目)潜ってアース2へ、と偶然に同様の展開で、なんとなく面白がってます。

 ゲートをくぐっている最中、スーパーガールなどのヒーローが垣間見えるサービスシーンとなっているわけですが、こういうのゴーストでもやってくれてもよかったかも。もっとも、ゴーストはOPで劇場版登場のキャラクター出してくれますんで、そこまでやる必要もないのかな。

 それはともかく、裂け目をくぐったと思ったら、裂け目を維持する装置が崩壊。ジェイが他の裂け目を閉じたせいとか言うとりますが、装置を操作してたのがジェイです。視聴が2度目で、ジェイ=ズームと分かってる目で見ればですが、その証言は怪しいもんですな。

 アース1での騒動をよそに、バリーら遠征チーム(バリー、シスコ、ウェルズ)は無事にアース2に到着、さっそく行動開始。平行世界モノの定番ネタですが「アース1での悪い奴(ファイヤーストーム候補者だったヘンリー・ヒューイット)がアース2では善人だったりして戸惑う」のは、飽きの来ない手法だなと思ったり(今話ではそういうのが目白押し)。この後、シスコにもケイトリンにもメタヒューマンのドッペルゲンガーが出てくるわけですから、軽く布石する演出なのかも。それと、アース2のウェルズがアース1で感じた不当さもちょっと思い出させるようでもあります。

 アース2のTVニュースでは、ズームの被害が拡大していると報じており、ズームがこっそりアース1・2を行き来しているか、あるいはズームに配下がいることを伺わせます。事態はアース2でも急を要するわけですが、シスコの能力が発動しない。困ったな、となるわけですが、メタヒューマンではないアース2のバリー2を見つける。やはり警察勤務であることから、バリー1がバリー2に成りすまして、情報収集開始。

 が、アース2ではバリー2とアイリス2が結婚してたり、キラーフロストのケイトリン2だけでなく、そのパートナーのロニー2もファイヤーストーム、もといデスストームだったりして(相棒のはずのシュタイン教授はロニー内部に囚われたままの模様)、なかなか先行き困難なことを窺わせてますな。ケイトリン2もロニー2も容赦なく人を殺すし、後でズーム配下であることが明らかになるわけですし。

 一方アース1。メタヒューマン(アダム・フェルズ、ジオマンサー)が事件を起こしているけど、バリーらがアース2遠征中のため対応できない。またもやジェイにスピードフォース付与のヴェロシティ6を投与するかとなるわけですが、ジェイが強く拒絶。このヴェロシティ6(後の9)は後々で重要アイテムとなってくるわけですが、ジェイ=ズームの拒絶がどういう意味なのか、結末まで分かって観なおすと、なかなか興味深いですね。

 それはさておき、(ヴェロシティ9の副作用を知っている)ジェイはケイトリンにヴェロシティ6の副作用について告げる。いかにもバリーを心配している風を装って、ですね。本当は副作用を抑制したヴェロシティxが欲しいわけなんだろう。彼の策動は着々と進行中。

 一方、アース2ではキラーフロスト&デスストームの襲撃に対し、バリーがマスク・スーツなしで応戦。しかし、彼らの初撃をジョー・ウエスト2が食らって重傷(後で病院で死亡)。バリーは見た目が同じなら同じ感情を持ってしまうため、気持ちが動揺してしまう。ドッペルゲンガーが別人であることを身をもって知るウェストが強く警告してもバリーには受け入れられないようですな。

 最初の視聴時(フラッシュ2の感想を言い始めてからしばらくの間も)、こういうバリーをちょっと批判的に見ていました。感想書きを中断してしまった「重神機パンドーラ」では、多重次元のシステムに同調すると(←こういう表現でいいのかしらん?)、平行世界の自分を同時に認識できてしまい、死にゆく自分も感じられるという演出をしていました。量子力学の多世界解釈ですね。。

 改めて考えてみて、フラッシュ2のマルチバース(アース1、2、…等々)に、もし同様の解釈をするなら、もしかするとバリーは平行世界の自分だけでなく、その自分を通して他人も見ているのかもしれない、とか妄想が湧いてきます。それなら、アース2のそっくりさん(ドッペルゲンガー)にも、アース1同様の感情を抱いてもおかしくないのかもしれません。

 いかん脱線し過ぎました、妄想は置いといて。アース1ではジオマンサーに対し、ヴェロシティ6の改良型の7を投与されたジェイが立ち向かうも(1度目は銀色ヘルメットが古臭く感じたけど、2度目だと結構いい感じに思えてきた)、効果が不安定でジェイが倒れる(もしかしてわざとか?)。しかし、ジョーの援護射撃でなんとかジオマンサーは追い払い、ですか。

 一方、アース2(シーンがころころ切り替わって、混乱しそう。1度目の視聴できちんと観ていたかどうか、自信がなくなってきますorz)。バリーを伏兵として、シスコらが陽動、キラーフロスト&デスストームを攻撃するも、途中から現れたシスコのドッペルゲンガー(リバーブ)により形勢逆転。がしかし、調子に乗ってバリーを痛めつけたリバーブ、デスストームは突如現れたズームに咎められて処刑され、ですな。

 1度目の視聴で「うわ、せっかく出てきた有力敵手なのに」と思いまして、2度めでもやはり「もったいないなあ」と思います。しかし、デスストームまでズームにあっさり殺されてしまうからこそ、キラーフロスト(ケイトリン2)に「ズームに与していていいのか?」というドラマのきっかけが生じたわけですね。視聴者的に「キャラがもったいない」と思うからこそのドラマの説得力と言えましょうか。

 アース1では壊れた裂け目維持装置の修復が喫緊の課題。アース2では囚われたバリーの目の前には人質となったウェルズの娘ジェシーだけでなく、謎の鉄仮面男。というところで次回へ。

 鉄仮面は、後にアース3のフラッシュにしてバリーの父ヘンリーのドッペルゲンガーと判明するわけですが、予習抜きに1度めに観たら、正体を推測するのは難しそうです。難しいんだけど、「ズームに囚われている」「わざわざ鉄仮面を被せてる→何かの抑制装置?」(演出的には「誰かのそっくさんなのを隠してるな!」)などから、「正体が分かってみると納得する」という伏線もちゃんとありますね。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/16 (Sat) 10:43:47

ブレイクエイジは10巻まで読了。
懐かしい時間をありがとうって感じです。

そして、ゲームとロボットというテーマで、それを受け継いでいるビルドダイバーズへの継承という流れも味わえた感じ。

★ガンダムBD

前作のフミナ機もそうですが、SDからリアルへのフォームチェンジというのが定番になりつつありますな。

往年のガラットとか、カブタックとか、日常系のSDロボが、バトル系のリアル体型にスーパーチェンジする系のロボ物の系譜でもあったり。
これが勇者系列だと、マイク・ザ・サウンダースというキャラもいるわけで。

そもそも、勇者ロボって、普段は車とかに偽装して、少年の友達だったりすることが多く、そこから小型ロボに変形、さらに他のマシンを召喚して、巨大ロボに合体するのが定番。
普段は数メートルサイズの小型ロボが、大型トレーラーやジャンボジェットなどと合体して、数十メートルサイズの巨大ロボになって激しいバトルを展開するのが、90年代に確立された、と。

近年は、マスコット的なナビロボが少年の友達で、それが巨大ロボの操縦席に組み込まれて、サポートAIとして共に戦うパターンが定番かな。

さて、K.Kさんの感じた疑問に対し、自分なりの回答を試みるとします。

>SDガンダムの性能

サイズ的には小型なので、「人間に対するホビットの優位と欠点」という観点で考察します。

小型でいいことは、回避力が高くて、相手の懐に飛び込むような接近戦重視になるのでしょうな。
アヤメさんの操る忍者ロボは、SDの長所を十分生かしていると考えられます。

逆に、遠隔攻撃だとどうなるか、ですが、大型火器が持てない上、サイズの影響で弾薬なんかもあまり詰め込めない。よって、持久戦が困難だろうと思います。
だからと言って、短期決戦、一撃必殺の破壊力を持てるわけでもない。
どうしても、不意を討っての奇襲攻撃、トリッキーに仕掛けるか、回避に専念して隙を伺うパターンになりがち。

これがリクのチームだと、接近戦のリクとアヤメ、楯役のコーイチさん、遠距離支援のユッキー、トリッキーな伏兵モモカプルと、非常にバランスのとれたチーム構成。

しかし、SDのみだと、まず頑丈な楯役がいないので、各個撃破を狙われると防ぎようがない。回避だけだと、操縦者個々の技量に頼るしかないので、チームとしての連携が活かせない。
それと、この旧アヤメフォースは、趣味のチームで、志だけは高くとも、軍事兵器知識を持った作戦司令や参謀になるキャラがいなかった。仲良しグループの枠を超えるフォースではなかったと考えます。
この点、現在の成長したアヤメなら、参謀として計略を練る事もできたかもしれませんが、旧フォース在籍時は経験的にも未熟な新人プレイヤーであり、経験豊富な現在のアヤメは、あくまでフォース崩壊の悲劇を経たからこそ。

で、SDチームとして、「趣味の楽しい集団」としての結束を謳った時期は良かったのでしょうが、「調子に乗りすぎて、戦略もろくに考えず、勢いだけで上を目指そうという無謀な夢」を持ったなら、そりゃ、負け続けでチーム仲もギスギスするよなあ、とか。
企業経営に例えるなら、ベンチャー企業がそのままの友達感覚で、ニッチ精神だけを武器に、大企業に戦いを挑むなら、目標設定のマズさから倒産の憂き目に合うような崩壊劇かな。

敵対相手の陰謀がなくても、経営戦略の甘さから潰れるのが定めと考えます。
ニッチなSD戦略で進むなら、自分たちの利点は何か、欠点は何か、など考えられる人材が必要だったのでしょう。

結局は、学生サークルのノリから脱却できないままだったので、大人のゲーマーから抜けていき、だったら「高望みせずに、趣味の仲良しチームのままで普通に楽しく遊ぼう」とリーダーが方針を示せば良かったのに、それすらできずに己を見失った、と。

チームの絆たるSDを売り払って、V2アサルトバスターというてんこ盛り機体に全てを委ねた時点で、方針も見えないままにてんこ盛りで貪欲に走り過ぎた、と解釈。

なお、V2アサルトバスターはある意味、宇宙世紀最強の機体と言われていますが、それは「何でもできる万能機体」ということで、パイロットに万能の機体操縦センスが求められるわけで。
高速機動機体のV2に、突撃しての一撃離脱武装に偏ったアサルトパーツと、遠距離重火力武装に偏ったバスターパーツを全て詰め込んだ機体で、理論上は何でもできるけど、「接近戦ではバスターパーツが邪魔」で、しかもパイロットが「こんなに何でもかんでも詰め込んでちゃ、V2の特性が活かせない。武器を作る方は現場のことを何も考えちゃいない」と毒づく始末。

ニッチで成り上がった者は、常に自分たちにできることに特化した「他にはマネできない凄み」を武器にして、一点特化と、それをマネされても、さらに先を進むアイデアとか技術力を武器にすべきなのに、
「何でもこなそうとする万能型」に走っては、長所さえ見失うことに。

これがV2アサルトバスターではなく、「接近戦での超絶破壊力を売りにしたGガンダム」とかだと、また変わって来たんじゃないかなあとか。
SDで奇襲攻撃を仕掛けて、相手が対応しようとしたところを、強力な打撃で粉砕とか。
本当に、SDガンダムにV2アサルトバスターを一機だけ混ぜて、どういう作戦を狙っていたのか、自分には読めません。V2の強力な火器を全開しようとすれば、味方のSDも巻き込みかねないし。

結局、大局を見据えた戦略家も、現場の機体運用とチームプレイのノウハウを持った戦術家もいなかったんだろうなあ、と考えます。

>NTーD

これは、ユニコーンガンダムの機能ですね。
ニュータイプの扱うファンネルなどの「思念による遠隔操縦兵器(サイコミュ)」のコントロールを奪って、相手のファンネルで相手を攻撃する「ニュータイプ殺し」な機能も備えています。

さらに、それが発展すると、サイコフレームを内蔵したあらゆる武装を自在にコントロールできたり、もう超能力的な機体操作、武器誘導にまで到達しますが。

で、アヤメの機体の名前は「RX零丸」。
ユニコーンガンダムの形式番号が「RX0」なので、まあ、ユニコーンガンダムに基づくことは察して然るべきなのに、相手がガンダムに無知なために、サイコミュ兵器をうかつに使ってしまった。
ガンダムマニアなら、ユニコーン相手にファンネルを使うのは自滅行為だと知っていたろうに。

>光る翼

これは、V2の特徴的な装備「光の翼」由来か、
それとも、エルメスのララァが戦死した「光る宇宙」由来か。

もしも、後者なら、アヤメさんがララァみたいに散る可能性も危惧しつつ、
あるいは、サラがララァみたいにニュータイプ風味の超絶能力を発動させて、リクを支援する奇跡を起こすのかもしれませんね。
本作の作風を考えるなら、戦死という悲劇はなく、ただ「世界崩壊」「人間関係のこじれによるチーム崩壊」という悲劇は示唆されているので、逆に「世界を守ろう」「仲間との人間関係を大切にしよう」の陽性テーマが主人公たちの目指すものじゃないかな。

そして、「トランザムのような安易な力」を追求するのではなく、「仲間との連携」を重視するのがサラなのかなあ。強力な一機ではなく、みんなの想いを一つにつなぐ機体が求められているとか。
そういう大切なものを主人公のリクが感じとった時に、サラの祈りで「光の翼」発動だと、ドラマ的に美しそう。

一方、敵さんはビグザムという力の象徴。まあ、1クール目のラスボスに相応しそう。
舞台はソロモンの方ですね。
ア・バオア・クーは最終決戦の戦場で(後にゼダンの門と改名し、Zガンダムでも最終決戦に関わる)、ジオングが暴れて、ソーラレイで自軍も半壊し、敵が内乱を起こし、ガンダムが半壊して、コアファイターで脱出する流れ。

ともあれ、ビグザムは邪悪なオーラを発する悪鬼の象徴として、原作でも描かれておりますので、それに対する浄化の光という話を期待しつつ。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/17 (Sun) 17:52:39

 感想の続き。

●ソロモンであってア・バオア・クーではないのに

 間違いのご指摘、ありがとうございます。NOVAさんのご指摘を拝読し、「あ、『また』間違えてしもた」となりましたorz。今回限りでしたら、「ああ、確かに。ご指摘ありがとうございます」で済みそうですが、しかし『また』なんですね。今までもしばしば間違ってしまってました(この掲示板で、その辺りの話が少ないため、ばれてなかったかも ^^;)。

 なんでソロモンをア・バオア・クーと間違ってしまうかですが、1つには「ソロモン」という固有名詞が旧約聖書や地名にあるためです(見慣れ、耳慣れてしまって印象が弱まる)。が、主要原因ではありません。大きな原因はFC版の「女神転生」です。序盤に「アバオアクー」というザコ魔物(悪魔)が出てくるんです。

 今ですと、ネットで調べたりして「ア・バオア・クー」が神話・伝承での幻獣と知ることができ、そっちが本来のルーツだと思うことができたと思います。だけど、当時はネット検索もなく、ガンダムを連想するのみ。しかも、モンスターデザインがなんとなく宇宙要塞っぽい。

 その女神転生のアバオアクーは何度も出てきて、そのたびにガンダムを思い出してしまう。そのため「ガンダム1stでの宇宙要塞攻略」→「ア・バオア・クー」とほとんど条件反射的に出てくるようになってしまってまして。

 間違ってるよと教えてもらうたびに、「しまった、気を付けないと」と思うんですが、たぶんまたやってしまうんじゃないかという不安があります。またやらかしましたらご指摘を賜りたいとともに、「三つ子の魂百まで」といったことで、お笑いくださると幸いに存じます。

 ガンダムBDの感想で、分からないことを申してみたら、丁寧にご教示を頂き、恐縮です。いくつかはネット検索(ほぼウィキペディアと同義 ^^;)してみたものの、今一つ分からない感じでした。が、こちらでのご説明を拝読し、ようやく分かって来た感じがします。

 しかし、あくまでも「分かって来た感じ」なんですよね。なかなか「ああ、なるほど」とならない。これはまず間違いなく(真剣に)視聴したか否かによるものですね。私はガンダム1stでいったんガンダムシリーズから事実上脱落してしまっております(Zガンダム以降は、少ししか観てない)。

 しかし、ガンダムビルドシリーズを観始めたわけです。一応、こちらやウィキペディア等の解説で知識を得ることはできます。が、座学の知識止まりなんですね。実感が伴ってこない。

 これがガンダム1stで出てきた機体、例えばザクですと、「いかにも戦争の兵器の感じがあるな」と感銘を受けましたし、ドムだと三連星を思い出します。MSそれぞれにドラマ的な印象が付随してますんで、機体名だけでなにがしかを感じます。

 しかし(事実上)未見の作品に出てきたものだと、カタログスペック的な理解しかできません。ライダー物で、各仮面ライダーのパンチ力が何トンみたいな比較や理解になってしまうわけですね。固有名詞にドラマを感じられるかどうかは大きいように思います。

 自分だけでネット頼りでは分かる感じがせず、NOVAさんの解説を拝読して分かって来るのは、私の興味の方向を知って頂いていることはもちろんありますが、エピソードを感じられるご説明によるところが大きい気がします。もちろんそれは、作品を熱心に視聴したこと、たぶんですが、さらにゲームのスパロボ大戦シリーズをプレイしていることもあるのかなと思います。

 ガンダムビルドシリーズって、今までのガンダムの機体が総出演みたいなところがあります。クロスオーバーがあるわけですね。スパロボシリーズはさらに枠を広げてロボット・MSを集結させているわけですから、クロスオーバーに工夫を凝らしている(はず)。私はガンダム主要作品で未見のものが多すぎるわけですから、どうクロスオーバーされているかすらよく分かっていません。

 そういう初心者に、どうクロスオーバーしているかを分かる人が説明して頂いているわけですんで、単なるネット解説より腑に落ちるのも当然かもしれません。なんだか、ついあれこれ思い至って長くなってしまいましたが、要は「いつも大変助かっております」ということでm(_ _)m。

●仮面ライダービルド(第40話:終末のレボリューション)

 感想を書こうとしてビルドをネット検索しましたら、スーツアクター(アクションクルー)を務めておられる野邉大地(のべ・だいち)さんが訓練中の事故で、去る14日に死去されたとの報が。視聴者としては派手なアクションで喜んでいたわけですが、非常に難しいアクションをこなされていたのでしょうか。

 2017年頃からライダー物・戦隊物に出演されており、まだ21歳とのことで、これからの方がそんなことになるとは極めて残念です。ビルドやルパン・パトレンジャーのアクションも少し変わってしまうかもしれません。今までのご活躍に深謝するとともに、ご冥福を祈りたいと思います。

 なんとか気を取り直して感想をば。今話はストーリーはシリアスなのに、幻徳、いや幻さんがコメディコントで暴れてくれやがりまして(^^;、受けた印象が混乱しておりますorz。幻さんえらくファンキーで、どうなってしもたんや? 前話では泥臭く、這いつくばるまでしたカッコよさ、迫力はどこに行った? うーん、気持ちが中庸にとどまれずに、極端に振れるタイプなんだろうか(なんて思わせといて意外な種明かしが、と期待してたりする ^^;)。

 それはともかく本編。前話ラストからの続きで、ビルドジーニアス vs マッドローグ。前説通り、龍我が「マジ強え、マジ最強」と感嘆するほどのワンサイドゲームでジーニアスの勝利ですな。ドライバー音声「ワンサイド」通りな感じです。マッドローグって、満を持して登場だと思ったんですが、過去の「当面の最強フォームは1週天下」の前例通りになっちゃうわけか。

 しかし、そこへエボルトが現れ、三羽ガラスのボトルを奪い、内海ローグを連れて去る。このボトルが今話だけでなく、以降の重要アイテムになってくるようですね。敵が去ってはどうしようもなく、戦兎側は拠点のカフェへ撤退。カフェでの会話で、視聴者のボトル設定の復習になってますね。

 自分もちょっと、いやだいぶ混乱してきてます。技術開発の流れが複雑になってますんで。今回奪われたのが地球製のロストボトルで、パンドラボックス付属のがフルボトルと。この辺り、忘れ始めてた設定で、「そういやそうだった…んだっけ?」みたいになっとりますorz。

 ドライバーなんかでも、エボルドライバーが原形で、そこからビルドドライバーが開発された。ビルドドライバーの派生なのか、スクラッシュドライバーも開発されており、クローズチャージに使用され(しかし一時に留まる)、北都がデータを盗んでグリス用を開発、その後、ローグがライダーとなるためにも使われた。でいいのかなあ。

 それとは別にカイザーシステムの流れもあるし、トランスチームシステムの位置づけは未だよく理解できないし、どうもややこしい。軍拡競争的な強化が一段落して、設定がまとまっていると感じたら、自分なりに「ビルド技術開発史」をまとめてみてもいいかもと思い始めています(←たぶんやらない、ウィキペディアがあるし)。

 さらに、今話ではスマッシュに再びスポットが当たったのには、ちょっと驚きです。実体のある個々のスマッシュではなく、スマッシュ開発の目的ですね。後で明かされたのが「スマッシュの最終形態により、ライダー同士の争いを誘発する」ということでした。

 そういう話とは無関係に、というか流れをぶった切って現れたのが、幻徳、もとい幻さんですか。私服らしいですが、龍我の台詞「もはやどっからツッコんでいいか分かんねえ」、美空の「これ放送事故レベルでしょ」の通り。もしかして、制服でびしっと極めていた時期でも、プライベートではああいう格好をしていたんだろうか。別の私服も凄かった。だとすると、またもや幻徳、いや幻さんについての認識を改めねばなるまい。えらく幅のあるキャラだったんだ(^^;。
(今週のルパン・パトレンジャーのゲスト敵ギャングラーの人間形態が、髭にファンキーな服だったもんで、一瞬「あれ、幻さんがこっちに出張って来た?」と勘違いしましたorz。)

 とりあえずCMが入って幻さんのかく乱はリセット(^^;、カフェを出て浜辺で考え込む戦兎に、葛城巧の意識が語り掛けてますね。先週の様子からは葛城巧が戦兎に吸収されるような融合かと考えたんですが、そうではなく別個の意識として残り、普段は後ろに隠れるようにしていたわけか。となると、今の戦兎がまたロストする可能性は無きにしも非ずなのかな。北都に戻る意思を固めた一海と龍我がやってきて、戦兎は同行すると言い、同行しないらしい龍我は一海にボトルを渡す。

 そしてシーンは北都の施設に移り、女性の苦しむ声がする。誰かがスマッシュ化されようとしているようですが、後で分かったのは北都首相の多治見だったということですね。この時点では、自分的な最悪も想像してまして、それは「葛城巧の母親がスマッシュ化されているのではないか?」というもの。予想が外れてちょっとホッとしました。

 でまあ、スマッシュと言ってもロストスマッシュなる新種(の実験)で、エボルとの目論見はライダーをロストスマッシュ化して互いに争わせて自滅劇を演じさせる、ということですか。今話ラストでは、戦兎のジーニアスによる浄化が行われてましたんで、早くも対抗~解決策が示唆されている感じです。となるとエボルトはどう出るのか、に興味が出てきます。

 それはさておき、葛城巧の意識との会話によれば、ロストボトルは人間を狂暴化させる作用があるものの、巧の父親の開発であり、その意図は不明と。この辺り、父親の目的にも焦点が当たってきましたな。巧の父は設定背景的なキャラと思ってたんですが、急に重要性が出てきた感じです。しかも、遺品の写真の時期などから、生存の可能性まで出てきましたし。

 一方、北都施設に潜入した一海ですがあっさりバレて掴まり、ネビュラガスの注入術式を受ける。これでハザードレベルが上がったわけですが、おそらくこの後に脅迫か洗脳の手はずだったんでしょう。しかし、なんとか脱出。この辺りの流れ、なんとなく昭和のライダー1stを思い出します。ショッカーに改造されつつも、身体改造が済んだ時点で脱出したからこそ、ショッカーに抵抗する仮面ライダーになったというものですね。

 しかし、そこへ多治見首相が現れ、随伴のスマッシュを吸収する形でロストスマッシュの正体を現す(ここで、「あ、葛城巧の母親じゃなかったんだ」とホッとしました)。字幕によれば「オウルロストスマッシュ」となってます。一海グリスはハザードレベル上がったとされてますが、どうも敵わない様子。しかし後で見違える活躍になったところを見ると、メンタルが重要な要因としてありそうです。フィジカルの強化とメンタルの奮起が揃ってこその能力発揮なんじゃないかと(ハザードレベルに依らない強さ旨、一海が前に言っていたのも思い出したりも)。

 内海ローグも参戦、乱戦となりますが、グリスがローグに痛恨の一撃を受け、ネビュラガスの過度強化の弊害「倒されたら消滅」の危機に。ビルドがこのとき敵に向かって「俺たちには心がある、魂がある」「誰かを守るため」と叫んでまして、これがグリスを奮起させ、消滅から免れたようですね。さらに龍我から渡されたボトルを使い、内海ローグを寄せ付けないほどの強さに。内海にはハザードレベルしか見えてないようですが、以前の龍我のことも考えると、やっぱりメンタル(心~魂)大事なのかも。

 このまま多治見スマッシュを倒して、となるかと思ったら、アイアンマン風に顔を見せた戦兎が浄化を試みる。成功して多治見は元の姿に。姿どころか、今までの権力志向的な態度、政策まで悔いているようで、パンドラボックスの影響でおかしくなったと考えていいのかな。ともかく、以前の三都会談~東都侵攻のときとえらい違いです。北都首相になってから、スターク(当時)に何かされたのかもしれません。

 次回は「ベストマッチの真実」ですか。かなり込み入った内容のようで、ちょっと内容が予想しにくい感じです。ただ、タイトルの「ビルド」は、どうやら(エボルトのテーマ)「破壊(からの創造?)」に対するアンチテーゼのような印象を受けました。今のままで良いものなら壊すな、みたいなものですね。

●ズートピア

 金曜に放映されてまして、なかなか深いという噂を聞いてましたんで、冒頭から真剣に視聴。ベイマックスは非常に気に入ったわけですが(ファンの宣伝文句に対する不満等もかなる分かるほど)、ズートピアは全く方向性の違う作品ではあるものの、どれくらいハマれるかという期待がありました。

 結論から申せば、「興味深いが、どうもアメリカにおける状況を踏まえないと深く理解できないのかも」という印象を受けました。感銘度合いはベイマックスのほうが深かったんですが、ズートピアが作りの点で劣るかどうかは、自分では判断しがたい感じです。価値観の(米国への)ローカライズ度合いがズートピアのほうが深いからなんでしょう。

 動物が進化して知的生物になった世界での話ですね。ズートピアでは人間がおらず、動物が(多様な)人間を模したような世界になっており、手塚治虫のジャングル大帝とはまた違った行き方です。

 ストーリーとしては主要イベントが前半・後半に別れていて、前半は「肉食獣が野生に帰って狂暴化、草食獣が危険に陥る」という事件の発生と、一応の解決。事件は主人公のウサギ:ジュディ(苦労してウサギ初の警官となる)と、キツネのニック(詐欺すれすれの商いが生業)が最初は反目しながらも、事件解決に奔走するうちに次第に協力~信頼し合うようになる。

 2人が一応の解決までこぎつけたものの、肉食獣の狂暴化の原因までは突き止められない。ズートピア世界では、「進化で肉食獣が草食獣を襲う本能は失われた」と言われているものの、「肉食獣の遺伝的特質が失われているはずがない」という牢固として抜きがたい偏見も存在する。ジュディは記者会見でうっかり「肉食獣は危険」と匂わせる失言をしてしまい、せっかく信頼関係ができたキツネのニックは落胆して去ってしまう(そこまでで、肉食もするキツネとウサギが仲良くなることは奇跡的と示されている)。

 実はニックも子どもの頃、草食獣と友達になろうとして、肉食もするからと拒絶されてショックだった過去があるんですね。ジュディは友人ニックを失っただけでなく、肉食獣(人口1割ながら社会的優位がある)と草食獣(人口の9割を占めつつも、大型を除き、社会的には不遇が多い)の反目を招いた自分にショックを受け、警官の職を辞して失意のまま故郷に帰ってしまう。ここまでが前半。

 しかし、ジュディは故郷に「美しいが口にすると精神的錯乱を来す毒花」の存在を知り、それが肉食獣狂暴化の原因だと悟る。このことは同時に草食獣でも狂暴化するということになる。ジュディはニックのもとに戻り、泣いて謝ると、ニックは(ちょっとひねくれた形で)応えて、コンビ再結成。ここ、ちょっといい感じでした。

 問題は「肉食獣だけ狂暴化した」→「意図的なものだ」→「では誰が?」ということになり、毒花の入手経路をたどっていくと、前半で非常におとなしくて協力的だった羊の女性副市長に行き当たる。彼女が黒幕だった。副市長は正体を現すと、ニックに毒を作用させてジュディを襲わせるも、毒はニックがすり替えていたため不発。副市長は逮捕され、めでたしめでたしと。最後はジュディの多様性と平等を訴える演説で締めくくり。

 いいストーリーです。がしかし社会を重要な要素の1つとするドラマであり、やはり米国の事情に疎い自分では訴求ポイントをうまく理解できなかった感じです。ベイマックスだと、各キャラクターのドラマに集中していて、キャラの気持ちで多様性や平等観が表現されていました。だから、かなり分かった感じがします。

 そういう相違はズートピアの締めくくり方にも表れていて、ジュディが口頭でテーマを語る形で終わるズートピアと、最後まで行動で語っていたベイマックスとの差異になっているように思いました。個人的な好みでは、ベイマックスですね。といっても、ベイマックスを基準として100点だとすると、ズートピアは80点以上はある感じですんで、観て良かったということは間違いありません。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/20 (Wed) 00:39:32

さて、ビルド感想その他を書きますな。

★ビルド

メインは戦兎と脳内葛城、そして一海の北都行き。
しかし、幻徳の狂ったファッションで妙なノリに。ええと、エルガー作曲の「威風堂々」で、こんな使われ方をしたのは初めてじゃないか。
「親しみやすさ」と書かれたピンクシャツって、ええとローグのイメージカラーの紫も、今度からピンクに変えて親しみやすくしようとか、いや、威風堂々でしょうとか、いろいろ遊びのネタになりそう。

しかも、幻徳の「威風堂々 白シャツ」とか「親しみやすさ 桃シャツ」が商品化されるらしい。画像検索すると、笑った。
http://p-bandai.jp/item/item-1000126472
http://p-bandai.jp/item/item-1000126470/

もう、これ着て内海さんところに乗り込んだら、マッドぶりで勝てるんじゃないだろうか。
親しみローグと、威風ローグで、勝利の法則は決まった感。
おまけに、来週はさらにバージョンアップするらしくて、これでエボルにも勝てそう。お笑い度では。

さて、葛城忍なる親父キャラにスポットが当たった回。今年も、父親が終盤の台風の目ですか。
去年のクロノスといい、その前のスペクター父(夏の劇場版)といい、さらに前のゴルドドライブ蛮野といい、もう夏の父親大暴れというのが定番化しているような。

とりあえず、終盤は「スマッシュ化した人間を元に戻す」序盤の展開に回帰し、ある意味、振り切れた針を元に戻す物語にもなりそう。

★ここからレス

>質問と回答

実のところ、K.Kさんの質問って、答えるのが楽しい部類ですね。
というのも、それまでの話の流れが丁寧で、自力での考察の過程をしっかり明示した上での疑問表明なので、唐突感が薄く、脈絡とか段取りとか、しっかり押さえているから。

「何で、このタイミングでこんな質問?」とか、「こんなことを聞いて、どうしたいんだ、この人は?」ってのが、不味い質問にありがちですが、
K.Kさんの疑問点は、話の筋から納得度の高いものだし、そこまでの思考過程が見えているから、こちらも何をどう答えたらいいのか、見えやすい。
その上で、話をさらに展開する余地のあるテーマをしっかり振って下さるので、答える方も楽しく答え甲斐がある、と思っています。

そこから話が広がるなり、深まるので、上手く回って行くんじゃないかな、と思ったりも。

>異世界への扉

ビルドダイバーズもそうですが、ゴーストやフラッシュ2が、タイミングよく、そういう展開なのもあって、近年のフィクション作品が多元宇宙とかクロスオーバーが多くなったなあ、と考えております。

昭和の時に、ウルトラ兄弟とか、歴代ライダーが集結するなど、シリーズが続くとヒーロー大集合な流れになっていくのが定番でしたが、
平成が始まったり、21世紀が始まったり、時代が新しくなると、一度それらをリセットし、新ヒーローの模索が始まりました。
90年代には、歴代オールスターのノリはゲームの方に移り、本編は基本、毎回が新しいヒーローの話として展開。シリーズとして続いても、3作ぐらいでまたリセットって感じでした。

こういうリセット多用の空気が変わり始めたのがゼロ年代の半ば過ぎから。
2006年からウルトラマンの方が、昭和の旧作を新作のメビウスに登場させるようになり(40周年という意味合いも大きい)、それに応じるように、戦隊やライダーが次々と旧作とのコラボを展開していったのが、まあ、この10年近くの流れだった、と大雑把に振り返ります。

一方、アメリカでも2012年のアベンジャーズ辺りから、ヒーロー集結映画を盛り上げ始め、日米ともにヒーローのクロスオーバーを加速するようになって行った。
そういう中で、違う街に行って他のヒーローに協力するとか、違う世界に行って共通の敵を倒すために力を合わせるとか、時にはヒーロー同士の対決と和解なんかが定番になって行ったのが現状。

今後は、まあ、平成最後ということで、最大級のお祭り企画をするんじゃないかなあ、とか、そして来年の新元号を機に、新たにゼロから世界観を構築しての新出発になるんじゃないかなあ、と思います。
面白いのは、元号が関係ないはずのアメリカでも、アベンジャーズがそういう流れに乗っかっているように見えることです。

その中で、来し方をあれこれ総括して、それから新たな世界、新たな時代へ突入する新スタートのワクワク感があるのが、今年から来年に掛けての世相じゃないか、と考えております。
とりあえずの現状分析ってことで。

PS.だけど、震災まで世紀末を思い出させるように発生しなくていいと思うんだ(苦笑)

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/20 (Wed) 17:55:01

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●ガンダムBD(第12話:光る翼)

 冒頭、黒幕シバ・ツカサが本性を現し、GBNの破壊とダイバーに覚醒を促すなんてこと言ってますね。後の描写からすると、自分がラスボスのつもりのようですが、自分がやっていることがGBNにどう影響しているか把握しきれていない面があるようで、その辺りがこの黒幕ツカサの限界~さらに大物黒幕を示唆してるような気もします。

 演説を続けるツカサのアバターがノイズで揺らぐんですが、なるほどフード姿のアバターは仮のもので、本来のアバターは黒いハロなのか。ゲストアカウントのままなのか、アバター作りをサボっているのか(GBN嫌いのようですから、意図的に)。

 そのハロ・ツカサはビグザムを駆って、外の舞台の迎撃に出る。どうもスケールを変えてあるようで、ビグザムでか過ぎ。MSが、ゴジラに立ち向かう自衛隊ヘリがごとくのサイズ差に感じます。キョウヤ解説によれば、サイズ管理もブレイクデカールの機能の一端らしい。拡散波動砲(旗艦アンドロメダ他、宇宙戦艦ヤマト)+ホーミングレーザー(ガンバスター、トップをねらえ)のような攻撃も、おそらくはそれかと。

 このときのビグザムコックピットの描写では、「PHASE1」となっており、この直後にPHASE2→FINALと上げて行ってました。不特定多数に配布したブレイクデカールはサンプル~一般向けレベルだったようで、本物(?)は3段階なのか。FINALレベルは相当のもののようで、感知能力があるらしいサラが影響受けてますな。

 ブレイクデカールのFINALレベルは、周囲のマスダイバー機に影響を与えるようで、パイロットの操縦を拒絶し、ビグザムに呼応した動きをオートで行ってしまうようですね。この辺り、以前に劇場版パトレイバー初作のような機能(レイバー用OSに自律型造反プログラムが組み込まれている)を期待したことがあったんですが、ハズレたorz。BDのは、他を端末化するセンター集中型のようなシステムらしい。

 それはさておき、このFINALレベルはGBNシステム自体を消去する作用もあり、しかも発生サーバーのファイやウォールを越えて、他のサーバーにも影響を及ぼす、か。デカすぎるバッファオーバーランみたいなものなのかな。ダイバーからの視覚的には「時空が裂ける」ようになってます。これをコンピュータ的にガチで考えると「じゃあ、正常動作の範囲内のはずだよね」となります。壊れ行くCGが見えるんなら、意図的にそう見せているはず。

 脱線ついでに余談(^^;。普通はバグは「機能が実行できないか、プログラム実行状態そのものがクラッシュする(暴走)」になります。しかし例外がありまして、「幾何学模様を延々と描き続ける」バグに経験したことがあります。プログラムを移植してまして、「ここ、どう考えても暴走しそうだが?」と思い、移植元のマシンで実行してみました。

 すると、画面の1点から同心円状に模様が広がり、さらに画面端で反射して、モニターには綺麗な(ホントに綺麗だったんです ^^;)幾何学模様が描かれ続けました。「うお、凄いや」と思って眺めてましたが、ハッと我に返り、移植元プログラムの開発者に連絡しました。その開発者は驚いて試してみて、しかし面白がってずっと眺めてました。

 開発者たるもの、バグに気が付いたら、すぐに原因究明して直そうとします。バグを面白がって眺めるなんてことはありません。だけど、そのバグだけはしばらく眺めてしまいました。非常にレアケースだからなんですね。実は綺麗だから眺め続けたわけじゃないんです。延々と視覚効果を持つ動作を続けるバグがあり得たんだ、という驚きのために眺め続けてしまったんです。

 いかん、さすがに道草し過ぎました。閑話休題。CM後、黒幕ツカサの台詞では、ビグザムに使用したのが強化型ブレイクデカールであること、それを使うと使用サーバー以外に影響が出ることを知らなかったこと、を述べています。後者から、「あれ、黒幕ツカサは自分が使ってるデカールのこと、あまり知らないんじゃ?」と疑問に思い、「もしかすると、本当の黒幕が別にいるのでは?」と思った次第です。

 それはともかく、中央集中型処理ならば中央を処置すればいいわけで、戦線をビグザム集中攻撃に立て直す。が、ビグザムの火力に加え、支配下にはいったガンプラも立ち向かってきますんで、大変な乱戦。その中、アヤメは搭乗機が動かなくてピンチのところ、ユッキー・モモ・コーイチが必死の救出、これにはアヤメもくのいちの目にも涙というところか。前回ラストでリク側につくことを鮮明にしたものの、未だ恐れと迷いがあるらしきアヤメでしたが(そこまでの行動がありますもんね)、これでアヤメのドラマは一応の解決かな。後は、例の特別製SDガンダムをどうするか、くらいか。

 ビグザムは遠距離からのビーム砲はもとより、上級者連携の超接近攻撃も無効、と、この辺りはソロモン攻略戦をなぞったような展開になっているかも。ただし、ソロモン戦で決定打となった戦術を返されてますが。あのサイズ差じゃあねえ、という気もします。リクのOOの全長がビグザムの目の大きさくらいに描かれてますから。有志連合総がかりでもどうにもならん感じです。

 打つ手なしなわけですが、サラがまたもや決め手となった模様で、どういう仕組みかは不明ながら、リクのOOの両肩から光の翼が伸びる。NOVAさんからご教示頂いたうちの、V2の光の翼みたいですね。ネットで画像検索すると、見た感じが似ているし、MSに対するサイズ感も同様。

 リクのOOが小さすぎて見えなくなるくらい巨大な翼ですね。防御力も、高すぎるくらいある。そこでハッとして、「ああ、この光の翼が出てくる流れだから、ビグザムをあれだけデカくしといたのか」と邪推した次第です(^^;。通常サイズのビグザムにこんなデカい翼で襲い掛かっては、リクが卑怯に見えかねません。かといって、これだけデカい翼じゃないと迫力が出ない。それならビグザムを大きくしとけ、と演出を考えたのじゃないかしらん。

 邪推はともかく(^^;、システムの暴走を含め形勢が一気に逆転、ビグザムを有志連合が葬って、なんとかなりましたか。サラの謎などがなければ、これで最終回といった雰囲気すらありました。が、そんなわけはなく、次回は「デュエル -決闘-」ですか。どうも、以前に記録映像だけ出てきたGPDの話になるような予告映像でした。一連のブレイクデカール事件は、GPDの残党絡みだったという感じもありますな。

 NOVAさんの、SDガンダムならスピード&回避力というご考察を拝読して、今頃ですがシャアザクを思い出しました。あれば3倍の速度ということになってますが、ちょっと分からない性能表現です。

 宇宙なんだから摩擦等はなく、燃料がある限りはどこまでも速度は上がる。と考えて、「加速度が3倍なのでは?」と、以前に思ったことがあります。そうだとすると、シャアザクは、

1.エンジンが3倍の出力
2.質量が1/3しかない(装甲が中空でお飾り等)

のどちらかなんじゃ、と思いました。ジオンの国力からすると、旧日本軍のゼロ戦のように「防御力無視で軽量化」の2なんじゃないか。質量1/3なら加速は3倍、それならパイロットに技量があれば弾を避けられる。シャアの「当たらねばどうということはない!」の名セリフ通りということですね。

 しかし、やっぱりそれではまずい。じゃあどうするか、ということで「装甲は厚くても、、全体を小型化すれば軽いじゃん」となり、SDガンダムシリーズの開発に至ったのかも(←脳内でSDシリーズが実用に供されている妄想が広がってる ^^;)。仮に幾何学的縮小をすると、1/3の質量(≒体積)にするには機体サイズが7割で達成できます。装甲はそのままの厚さという条件を考慮しても、全長が半分ほどでいけそうです。

 と考えてみて、「SDって結構凄いのかも」と思えてきました。しかし、素早いが攻撃力が、といった点はNOVAさんのお考えの通りだと思います。格闘ゲームでいえば、女性キャラ(スト2なら春麗とか)に多いタイプなのかも。動きが素早いんで初心者には向いてるんだけど、すぐに強さの上限に行き当たりがちです。BDでのSDのメリット・デメリットもそんな感じなのかなあ、とか妄想が尽きません(^^;。

●仮面ライダーゴースト(第23話:入魂!デッカい眼魂!、第24:出現!謎の戦士!)

 BDを多いに楽しんだ後、ゴーストがあるわけなんですが、どうやら個人的には2話ともハズレ回だったようです。

 第23話は新アイテム「眼魂ドライバー」(←ウィキペディアに言及がなく、公式サイトのストーリー紹介から)の導入のためだけの話だった感じです。前から出ていた白っぽいアイテムは、英雄眼魂複数を収容してゴーストが「ゴーストグレイトフル魂」になれるというもの。

 それはいいんですが、そのためだけに「タケルがヘタレる→英雄眼魂が愛想をつかす→マコトが命と引き換えの活躍→タケル目覚める→英雄眼魂が戻る」という、書いてみるとなかなかいいストーリーなのに、かなり強引に話を進めてしまった印象です。正直に感想を言うなら、せっかくのストーリーが台無し。

 第24話だと、1号ライダー絡みでショッカーの怪人が出てくるが延々とコントやっとる。ジュウオウジャーとのコラボで大和がゲスト出演なんだけど、敵がコメディアン調なもんで、どうも盛り上がらない。別の流れで、本郷猛~1号ライダーが戦うシーンがあるのは「お、これか!」と思えるものの、断片的だしなあ

 どちらのエピソードも、おそらくは同時期の劇場版を意識してのものなんでしょうね。初回放映であれば、劇場版の話も進行中のものとなり、いろいろ感想が出てきたかもしれませんが、いかんせん再放映。旬ではなくなってしまっています。

 第24話ラストでは、ようやくタケルとアランにドラマが生じそうなシーンでしたんで、来週に期待したいところです。


 フラッシュ2などの感想は、明日にでも書こうと思います。

Re: 6月のスレッド(2018) - たさくらたすな

2018/06/21 (Thu) 01:39:03

 ひといきついてどうものたさです。

■ブレイク・エイジ

 サイトでところどころ警告がはいるのは広告ブロック系の追加(自分はクローム系ブラウザでAdblock Plusを使っています)で、警告画面が出てきたら「要素を追加」でテンポよく見やすくはなるかな。但し両サイドの広告等最低限はホワイトリストして表示するような工夫も必要ですが。
 古いコミックを電子化すると読みにくくなる要因の一つに、今のモニターやスマホの画面サイズにスクリーントーン回りが最適化されてないというのもあるのかな。今のデジタルツールや印刷所のシステムだと各種トーン=256階調のグレー情報との変換にヒモ付みたいな感じになっていますので。

 ベースになってるバトルテックは当時仲間内でやろうやろうと言ってるうちに高校卒業、メンバーがバラけるという感じだったかなぁという思い出ですね。


■ビルド

 アクションクルーの野邉大地さんの訃報は残念ですね、ビルの5階(高さ15メートル)からエアマットに向けての着地訓練での事故のようで成功はしたものの着地後に気分を悪くされてという流れのようで、今はCG処理でワイヤーは完全に消せるので衝撃を少しでも緩衝できるなら単純な着地アクションであってもワイヤー装着は必須とかにしたほうがいいかもですね。
 格闘技の選手等で頭部精密検査をしたら良性だけど生まれつき脳室が大きいとか、のう胞があるとかで頭部への衝撃に対して脳内出血しやすくパンチドランカーになったり最悪死亡するタイプの人がいるようなので彼もそういうタイプだったのかなという感じもします。

 前回、葛城巧が戦兎の仲間との絆を信じてジーニアスを託して、母親と邂逅しないままフェードアウトといった感じだったので、今回物語的に置きざり状態ぎみだった北都に久しぶりに焦点があたって嬉しいところ、惜しむらくは戦兎(巧)の母親役の古村比呂さんが病気療養中ということで最終回までに顔合わせするのは難しいかな、無事治療が終わって復帰した際に外伝作品でも顔合わせが出来ればいいかなと。
 その事情か冒頭ロストスマッシュの被験者に選ばれたのは北都首相の多治見ですね、自分も最初はエボルの狡猾さを考えたら巧母親かと思っていましたが、多治見首相も展開上置きざりにはされていた役どころなので、これはこれで納得かなと。

 同じくネビュラガスの過剰投与の一海グリスですが、消滅の危機を心の強さで自分ものにしたけど目に見えたパワーアップ要素が姿形に欲しいかなと思ったりも。
 ジーニアスの力は浄化能力ですね、スマッシュのシステム上が途中浄化が効かなくなってという重い展開があっただけにここにきて再度副作用なくネビュラガスやパンドラボックスの効果を浄化出来るようになったのは意味が大きいなと。

 同じくパンドラボックスの影響から解き放たれた幻徳のほうは、これまたなんともな服装センスの持ち主だったようで、いやもしかすると本編は全員なにがしかパンドラボックスの影響う受けてる世界で、そうした影響下から開放された世界があらすじの世界線なのかも。

 ウルトラシリーズの方はクリスマス時期が父の日として確立してるものがあるけど、ライダーの方はリアル父の日あたりから父ライダーあたりの動きが定番化するのかという流れですかね、古くはライダーマンとデストロン首領の関係が擬似的な意味合いでそんな関係だったかなと。人間ベースの身体から強化システムを使って変身する平成ライダーの祖の一人にも上げられることの多いライダーマンだけどそのへんがオマージュとして生かされてる感じなのかな、もっともキカイダーの影響が強いとも考察されてるビルドだけに単純にマッドな父親で終わるのかどうかといった感じですかね。


■ガンダムBD

 前回のアヤメのエピソードから今回の締めといったかんじなので、ほどよく纏めて。

 アヤメのSDを主体としたフォース、当時のGDNプレイヤーの規模はわからないけど50位までランクを上げたのが3000位代まで下がったのを考えるとK.Kさんの考察も無きにしもあらずという可能性もあるのかも、もっとも終盤はフォース戦に定期的に参加するような状態ですらなかったのかもだろうけど。

 その時の想いを引きずるアヤメを熱い言葉で解きほぐすリクという構図、アヤメの零丸はサポートメカを使ってのリアルタイプへの変形。辿ってきた経緯を考えたらフミナとはまた違うアヤメなりのSDへのこだわりと火力不足を両立するスタイルといったところかな。

 さてリク達やチャンプらと対峙したツカサもっとも本体はゲストアバターのハロだったので本格的な姿見せは次回に持ち越しかな、そのツカサがビグザムブレイク(模型誌展開のバリエーションにしたがって便宜上こう呼びます)に乗り込んで乱戦状態かといったところに各ブレイクデカール機を中継ネットワークにシステム破壊の本領を発揮といたところかな、構造的にはバグを利用した簡単な改造プログラムというよりブレイクデカール一つ一つが簡易的なミニコンピュータークラスの動作をしてる感じですかね。

 システム改組しまくりのビグザムBに対してはブレイクデカールならぬビルドデカールといった感じでサラの力が00に作用したのか光の翼を展開、ちょうどNOVAさんが悪霊化とも評する過去作を浄化する展開に創作スレの流れになってるので、感じとして今作でヤナギランの花摘みミッションからの流れを含めてVガンの悪霊化したながれを浄化するような感じにダブって見えたりも。

 K.Kさんの脱線話で高校の頃の物理部(という名のほぼパソコン部)の知人が直線を引くライン命令を行列座標とサイン関数を使ってラインを引く際の座標点をずらしながらモニタ上に曲線を描画するプログラムを組んでたのを思い出したり、バグとはまた違うけど本来2つの座標点間を直線しか引けない命令を使って曲線を描くのを証明するためのプログラムだよって熱弁してたのを思い出したり。

・SD考察
 ガンダム的には小回りは効くけど決定的な決めてのないボールにそこそこの火力ややれることを拡張した感じなのかなとも考えたり、あとニュータイプやトランザム的なのとは別に少年漫画的な覚醒動作がそれなりにSDは拡充してるイメージなのでそこで決定力不足を補ってる感じなのかな。もっとも本来のボールもジム等の護衛役がいないとそれだけでは的になるだけなのでNOVAさんの言うように盾をどうするのかを考えないと駄目なんでしょうね。

・シャアの3倍
 旧作だと思いっきりホワイトベースクルーがレーダーサイト上の移動速度で3倍早いと言ってるけど、あと付けされた設定だと、可動モータ等の多いエース機仕様を装甲を薄くして動作レスポンスをピーキーにしたカスタム設計になってる感じだったかな、それに加えて他のパイロットが加減速をコントールして操作しなきゃいけない障害物があるような状況でも、シャアの場合はトップスピードを保ったままMSの足を活かして対象を蹴る、反動を利用してまたトップスピードまで加速という感じで赤い彗星の異名で呼ばれるようになったという感じですかね。

 その流れの一旦を観れるガンダム・オリジンの冒頭の広告動画が以前は観れたけど今は削除されてますね、90秒CM等部分的には観れますけど
http://www.gundam-the-origin.net/special/movie.html


・ズートピア
 キリスト教的な文化の理解が必要な作品とはツイッターでも感想が流れてましたね、神に祝福された獣の代表の羊がストーリ上の黒幕だったりで向こうの文化圏だとそれが意外性になってるとか、草食系の動物も寓話にあるようなヒモ付の癖をみせる動作が組み込まれていたりでジュディの動作の癖にもそういうのが含まれてるとかのようで。

 他作品は随時視聴後また次にでも

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/21 (Thu) 19:18:10

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●フラッシュ2(第14話:アース2からの帰還、Escape from Earth-2)

 観ると(かなり)思い出すものの、結構あれこれ忘れてきているのを実感。原因の一つとしては、(DVDでの)1度目はストーリー追うのが精いっぱいという、前にも言ったことですね。あのときはまだアローも未見でしたんで、一目見て分かるわけにはいかず、理解しようと必死に考えながらの視聴でした。もっとも、今でも「見ればたちどころに分かる」なんて境地には全く至ってないんですがorz。

 ともかく本編。バリーらがアース2に遠征し、ジェイとケイトリンはアース1に留まっての2方面作戦の後半。

 アース2ではズームが荒れ狂ってまして、2度目の視聴となると「これはズームとジェイが別人と見せるミスリードらしい」と感じます。この後で、アーズ2のズームの牢獄に囚われた鉄仮面がJAYと伝えてくるシーンで効果を上げているように思います。

 ズームはバリーらにも襲い掛かって来るものの、ウェルズの機転で間一髪のところでなんとか逃れる。このシーンを見て改めて思ったんですが、ここまでのズームは映画などでのドラキュラやエイリアン(1、2)の描かれ方に似ている気もします。突然現れるわけですね。現れそうで現れず、観ていて緩んだところで思いがけない方向から突然来たりしているように思えます。

 まだ、ジェイの正体がズーム(ハンター・ゾロモン)とは明かされてないからなんでしょうね。ミステリアスな敵なんで、ミステリアスに出てくる演出なのかなと思います。しかし今話で鉄仮面から「ジェイ」という名前が知らされるわけですから、正体不明からだんだんと判明してくるターニングポイントのような回になっているようです。

 また、アース2のドッペルゲンガーは、アース1のキャラと全く違うように描かれてますが(たいてい正反対?)、少なくともアイリスについては同じキャラになっているように感じます。アース2のアイリス2が秘密を嫌うかどうかは不明ですが、仕事を含め、思った方向にずんずん進む性分は同じに描かれているようです。方向性も正義ですしね。

 アース2のバリー2は、気弱そうですが真面目で、ここぞというときには勇気を見せる辺り、やはり対極的なキャラではなく、根っこではアース1のバリー1=フラッシュと同じ性分という感じがあります。

 おそらくは、バリー1がスピード不足で牢獄を抜けられず、バリー2が励まして、ようやくバリー1が充分なスピードを得る、というシーンに説得力を持たせるためかと。そのためには、バリー2がバリー1と似た性質を持たねばならず、そうなるのが自然となるにはアイリス2も同じようなキャラ(姉的?)である必要があるんでしょう。

 そういうキャラがいるお陰で、キラーフロスト(ケイトリン2)が際立って印象的になっているようです。登場時は残忍な悪女ではあるものの、いわゆる悪女の深情け(※)というやつで、デスストーム(ロニー2)をズームに殺されたことへの恨みをシスコ1に指摘され、ついにはズームを裏切る流れに。
(※ 「悪女の深情け」の「悪女」は容貌を言うのが通例ですが、「悪側の女」の意味を意図しています。)

 それも、いったん裏切ってシスコらをズームの牢獄に案内したものの、実はズームの指示通りだったと見せておくわけですね。そこから本気でズームを裏切りますんで、余計に印象的でした。

 その牢獄では、喋れない様子の鉄仮面がなんで牢獄の扉を叩いているのかを、ウェルズの娘ジェシーが「アルファベットの暗号通信だ」と気づき、「JAY」と解読するわけですね。ここが、ジェイがズームと分かって来る起点になるわけですが、今話はなかなか込み入った目くらましがかけてあります。

 アース1では前話から引き続いてジオマンサーが暴れるも、ベロシティ6から段階的に改良したベロシティ9の投与を受けたジェイが対処、なんとか追い払う(たぶん、わざと捕まえないんだろう)。ベロシティの投与にはジェイが相変わらず難色を示しておいて、自分に打てという辺り、傍目には自己犠牲の精神ということになりますね。

 しかし、正体を知って観ていると「嘘だよね、副作用のないベロシティが欲しいんだよね、だから自分を実験台にしてでもケイトリンに開発させたいんだよね」と思ってしまいます。どうなっているか知っているかどうかで、正反対の印象が生じる、うまい作りだなあと感じます。

 しかしアース2では「JAY」という情報が鉄仮面から出てくる。そこで「おや?」と思うわけですね。しかも、アース1でジェイがジオマンサー撃退後、「仮眠を取りたい」といって退出すると、アース2では牢獄にズームが戻って来る。ここで「あ、やっぱりジェイはズームか?」と思わせる。

 アース1では、ジオマンサーが研究所を襲撃して大騒ぎになるけど、ジェイは出て来ず、ケイトリンとアイリスだけでの防戦となる。「これだけの騒ぎなのに、仮眠中とはいえジェイが気が付かないはずがない。やっぱりジェイがズームか」となります。そう思ってみると、前からアース1・2間ゲートが壊れたり直ったりするのもタイミングがおかしい。ズーム=ジェイだとつじつまが合いそうだし、ゲートの管理をしているのはジェイ。

 これは決まりか、と思わせておいて、ひっくり返す演出入れてきてますね。ラスト辺りで、ゲートの向こう(アース2)でズームが暴れており、ゲートのこっち(アース1)ではジェイがゲートを必死に操作している。これだけでも「いや、やはり別人か?」と疑うと、その疑問を強めるように、ゲートの向こうから伸びて来たズームの手がジェイの胸を後ろから貫く、となるわけですな。

 この時点まででも、1人2役は1での偽ウェルズ(イオバード・ソーン)によるものが知られていますから、「いや、ジェイがやられたように見えても実は、というのはあり得る」と気が付くわけですよね。「怪しい点が出てきたが、どっちなんだろう?」と思わせる、うまい運びです。話が進むと、別の時間軸の自分を連れてくるなんて離れ業も出てくるわけですが、さすがにこの時点だとそこまで予想するのは難しい。

 などと知った風なことを言っておいてなんですが、私はこのジェイ刺殺シーンが「どういうトリックだっけ?」と思い出せずにいますorz。手持ちのDVD観ればいいんですが、「いや、せっかくリアルタイム視聴の雰囲気味わってるんだから、このまま行こう」とか「観て復習じゃなく、ネットで情報探して楽しもうか」という気になっています。

●マンガ図書館Z(BREAK-AGE)

 インターフェースの悪さのため、コミックを楽しめていない状態にあります。ランダムで出てくるらしい宣伝ページは前に申した通りです。たささんのご教示のAdBlockは以前から使ってますんで、操作を試してみたんですがどうも改善しない模様。

 それだけではなく、ブラウザを終了して再起動したときに、1ページ目を表示してしまう仕様にも困っています。BREAK-AGEは巻ごとに表示する構成で、1つの巻がかなりのページ数がありますんで、どうしても途中でやめて、また読み始めることになります(←自分的な状況によるもの)。

 ところが1ページ目からになる。何ページ目か覚えていればいいんですが、記録でもしない限り、そこまでは思い出せない。ページをめくって行って、「あ、ここだ」と探すわけですが、似たようなページ等で戸惑います(「ここだっけ? あ、違う」みたいな)。しかも、不定期に現れる宣伝ページのため、分かりにくさが増してしまいます。

 上に現れる操作用バーも、出たと思うと消えてしまい、二度と現れません(リロードすると出たりするが、表示ページが1ページ目に戻される)。操作用バーで上記の読みにくさを補いたいんですが、要るときに限って出てこない。かなり操作性が悪いです。

 無料なんだから、ということはあるんでしょうけど、「となりのヤングジャンプ」サイトで「ワンパンマン」(無料版)を呼んでいると、こういうストレスはありません。操作バーは必要なときに出せるし、ブラウザのリロード・再起動でも読んでいたページが出てきます。表示サイズも変えられる。大変読みやすい。

 ちょっと前に、違法サイト「漫画村」が話題になってました。あれが閉鎖(及び一部のプロバイダからの遮断)して、漫画家さんで収入が増えた人が多いようです(←ツイッターでいくつかツイート見ただけの情報です)。

 それくらい酷いサイトであるわけですが、インターフェースはいいと感想を述べている人が(1人ならず)いました。「あのインターフェースで正規サイトは負けてる」「正規サイトがこれでは、違法サイトから読者を取り戻すことはできない」といった感想ですね。

 ワンパンマン正規無料版だけを読んでいたときは、「そう言うたりなや。文句言うほど悪うはない」と思ってましたが、マンガ図書館Zで読み始めて意見が変わりました。あれでは客が付きません。無料版で引き込んで有料へ誘導、という戦略なのだとしたらですが、失敗してます。

 サイトを作ったのは、ある有名漫画家さんだそうですね。違法サイトから読者を取り返す志は高いらしいけれど、ちょっとどうしたのかなと。使ってみて、どの程度のものか分からないとは思えないですから。

 ふー、ちょっとそのサイトでストレス溜まってしまいましたが、吐き出してみると大したことないような気もしてきました(^^;。要は「BREAK-AGE読むときは、まとまった時間が取れるときにすりゃいいんだ」ということですしね。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/22 (Fri) 10:49:53

★ビルドダイバーズ感想

クール末の一大決戦って感じのクライマックス回で、とにかく派手で面白かった一話って感じです。

ダブルオーダイバーの発動した光る翼が、ブレイクデカールのバグ効果を消去して、逆転の奇跡を起こしたということに集約されますが、

実はそこに至るための各ゲーマーたちの「仲間を助けようとする想い」と「世界を守ろうとする愛」の描写が、白眉だな、と感じました。
それらの細かい積み重ねがあったからこそ、おそらく「GBN世界の精霊」的な存在であるサラの心が感応し、リクの機体とリンクして、システムの自浄能力、対バグ修復機能が活性化しての奇跡、と自分は理解した次第。

その意味で、サラはGBN世界そのものの化身、世界を司るコンピューターネットワークが生み出した架空人格と推測するわけですが、まあ、その辺はファンタジーですね。
本来は無機物だったものに生まれた想念の化身とか、付喪神とか、器物霊とか。
コンピューターだと、やはり擬似人格と考えるとSFっぽく聞こえる感じだし、「ロボットが心を持つか」というテーマで考えることもできる。

当初、思っていたよりも、SFファンタジー的に面白い設定と考えます。

そして、本作で度々言及される「世界を守る」というワード。
これが、リアルのように世界と称されるものが「地球サイズで、たびたび民族紛争や価値観の違いなどが見える現実世界」だと、何だか子供騙しの理想論に聞こえますが、
「ゲームという限られた枠の仮想世界」というレベルで身近な遊び場、出会いの場、時には戦うこともあるけれど絆をそこから深めることもできる場というドラマを構築してきたことで「自分たちのかけがえのない居場所」と同一視してきたことで、非常にリアルな感情として伝わってきたな、と考えます。

大切なのは、そういう想いを持っているのが主人公だけでなく、その他の世界の住人がみんな共有していること。
一方で、敵役は「その皆が愛するGBN世界の素晴らしさを享受できず、偽りの世界、真の楽しさは別にあり、それを教えてやる。虚飾のGBN世界など滅んでしまえ」と主張。
まあ、これはファンタジー的には、「世界の外から来た破壊者、悪魔」的な立ち位置ですが、ゲーム的に考えるなら、やはり「昔の廃れたバトルオンリーのゲームの信奉者」なんでしょうね。
コーイチさんの時に描かれましたが、「GBNの発展のおかげで、自分の居場所である旧世界を奪われたと感じた者による怨念」とか。

旧SFファンのアニメファンに対する憤りとか(アニメが流行ったから真のSFが堕落した的主張)、昭和ヒーローオタクの新世紀ヒーローに対する厳しい目とか(昔の爆発は本物で、今のCGは生ぬるい。昔は役者が体を張っていたが云々)と同質の、時代に取り残されながらも昔の楽しかった記憶が忘れられない心情かなあ、と感じたり。

まあ、これがSF小説とか、古い映像作品だと、本を保存したり、DVDとかで昔の作品を鑑賞して思い出に浸ることもできるのでしょうが、ゲームの場合は個人だけで楽しむものではなくて、「仲間との濃密な関係」とか「提供会社のシステム的なサポート」とかが必要になるので、個人の保存記録だけではどうしようもない。
「俺の楽しんだ旧世界を返してくれ。若者の甘っちょろい新世界などいらん。そんなのは間違っている。潰してやる」って想いですね。

結局、世代間対決かよ、と。
スイッチよりWiiが良かったとか、Wiiよりもゲームキューブ、ゲームキューブより64、64よりスーパーファミコンとか、ハードを遡るのかもしれないし、
スパロボαの時代は良かったのに、スパロボZになってダメになったとか、まあ、いろいろ。

この辺は、何に見立てるかによって、いろいろ面白いなあと考えます。

そして、今回は多数の入り乱れた大規模戦場でしたが、次回は1対1の世代間闘争的なバトルで、1クール完結。
互いの世界への愛を訴え合うバトルに、どんな決着がつけられるか、世界そのものを愛するという意味での理解、和解はあるのか、とか。
新世界の住人は、旧世界の行方を見失った想いを受け止められるのか、とか、そんな感想です。

まあ、エルメスとかコアブースターとか、
ビグザムが「イデオンみたいに世界を切り裂く伝説の巨神(これも旧時代の遺物)」になってるよ、とか、
イデの力だったら、「そりゃ戦場以外の場所にも天変地異を引き起こすよな」とか、
その発動を止めるには「人の心の良き力を示さないとダメ」とか、
宇宙世紀に出現したイデオンを抑えるには、VガンダムとZZガンダムの世代を越えた協力が必要とか(コミックの「逆襲のギガンティス」ネタ)、
まあ、いろいろ繋がる要素もあるのですが、

何よりも遠い宇宙の戦場を見上げるように一人たたずむガンタンクが、某映画の原始人のようで味があるなあ、と感じたり。

それと連続必殺技とかに燃えたり。

PS.規模は変われど、そこに人同士の団欒空間や、コミュニケーションがあれば、それは世界だよね。そういう自分たちの知悉できる範囲での小世界を守ろうとする気持ちは好きですな。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/24 (Sun) 19:53:51

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●仮面ライダービルド(第41話:ベストマッチの真実)

 前説にまで幻さんファッションショーが入り込んで来ましたか(^^;。しかも、1人では電車の切符が変えない等々、プライベートではお子ちゃま状態という告白までしとります。エグゼイドでの黎斗でもここまで激変しなかったような。本編でも乱入が続いているわけですが、ふと「説明をほどよく謎を残して止めたり、大事な伏線から視聴者の注意を逸らすために、幻さん暴走(やかずみんタイム)を入れてるのでは?」という気がしました。

 NOVAさんご紹介の「幻徳さんTシャツ」、欲しいけど高いな。安売りショップなら500円セールでありそうなくらいですが、やっぱりキャラ性が付与されると、これくらいの値付けになるんだろう。フラッシュではシスコのTシャツがやはり遊び要素になってまして、あれも結構欲しいかも。
(でもよく考えたら、英語圏の人が気が付く、非英語圏製(安物)Tシャツのおかしさが元になってるんだろうな。)

 それはともかく本編。前話ラストからの続きで、戦兎(ビルドジーニアス) vs エボル。このエボルはどれだか記憶では判別できず、公式サイトの画像と見比べると、エボルP1(コブラフォーム)のようですね。このフォーム、まだ使ってたのか。それとも基本形態なので、エボルBHになるにはP1を経由する仕様なのか。
(P2は龍我のドラゴン、P3は戦兎のラビット・タンクがベースなので、龍我、戦兎への憑依が解けたんで使えなくなってるのかなどとも疑問が湧いてくる。)

 今回は勝利の法則がはっきり示されまして、それはライダー物の禁忌とも言える(のか?)「変身の妨害」でしたか。エボルBHは難敵なんで、P1に留めたまま倒してしまえばいいわけか。が、やっぱりエボルトはスタークだった頃から引き続き、防御力が高いようですね。変身の強制解除にはなったものの、石動エボルトは涼しい顔して去っていく。なんか興味深いことがあったらしい。

 そこへ龍我から連絡が入り、戦兎(葛城巧)の父親 葛城忍の生存を確認したと。これでまた、「忍はどこにいるんだ?」の展開があるのかなと思ったんですが、そんな悠長な話運びではなく、ラストで意外な出現でした。

 戦兎らは拠点カフェに戻って作戦会議ですが、また幻さんが(^^;。今回の衣装は何風なんだろう? 期待通り、その下に文字入りTシャツ着てまして、「二枚目気どりの三枚目」ですか。前説で戦兎が注意喚起してたのが、これというわけか。しかし、ついに美空の堪忍袋の緒が切れて、幻さんに出禁通告。

 真面目に戻ったカフェでは、紗羽がUSBメモリを渡して中身を確認すると、と思ったらまた幻さんかく乱発生、しかも繰り返してきやがります。観ていて、何の話だったか分からなくなりそう。ともかく、ロストボトルがどうこうという話の後、エボルトについてのここまでの流れの復習タイム。
(美空から「エボルトはこれまで一瞬で惑星を滅ぼしてきたが、地球だけ10年経っても」旨の発言があり、ちょっと疑問に思った。自分的な理解では、エボルトは火星を滅ばしたのは確かだけど期間は不明、それ以前の行動はさらに不明。「一瞬で滅ぼしてきた」は(ベルさん由来の)新情報として受け取るべきなのかも。)

 ともかく、エボルトは地球到着から数年間は活動状況が不明、その後スタークとしてファウストを振り出しに活動して来たということか。しかもスマッシュ含めて関係して来た人々は戦兎・龍我とつながりがあった人ばかり。それはいったい、と観ていて考え始めたら、今度はかずみんタイム。うーん、上手い具合に話の流れをぶった切ってやがるな。

 話が再開したと思ったら、カフェ内にカメラが戻ると、なんかみんながメガネかけとる。あれって、3D映画用のグラスでいいのかな。ポップコーンやドリンクとかも映画鑑賞中っぽいものだったし。と、またもや注意が逸れてしまってますorz。

 せっかくの回想映像付きの復習でしたが、どうも役立ちそうな話が出てこなかった、と(美空だけでなく自分も)思ったんですが、そこは自称天才はさすがに一味違う。戦兎・龍我とつながりのないはずの人物がスマッシュ化されていることに気が付く。エボルトの謎の空白期間からは、彼が「物理法則を超える現象」に気が付いて関与していた可能性もあるわけですか。

 物理法則を超える現象って何だろうと考えてみると、劇中にある単語では「ブラックホール」がありますね。ブラックホールって物理法則超えてないし、そもそも物理法則から存在が分かったものです。が、中心の「特異点」は別です。質量有限であるものの、体積が0ですんで密度が無限大になる。すると重力も無限大まで存在してしまう。

 ちょっと不評を覚悟で数式で説明してみます。しかもアインシュタインの一般相対論ではなく、ニュートンの重力式で考えてみます。

 F=GMm/r^2 (重力は2つの物体の質量の積に比例し、距離の2乗に反比例する)

 普通は物体にはサイズがありますから、分母のrは0になりません。必ず重力は有限の値になる。しかし、特異点はサイズが0です。rを0にできるわけですね。これではどんなに質量が軽い物体同士でもぴったりくっつけば(r=0)、互いに及ぼす重力は無限大になってしまいます。

 ニュートン理論だと2つの物体同士だけの話ですが、一般相対論の重力方程式は1つの物体が周囲に作る重力場を表してます。場所(空間、時空)に無限大が生じるわけですね。ですので、特異点のある空間(時空)には、物理法則(全て数学に基づく)が適用できません。無限大は計算できないものが多いので(1/∞=0としてよい、なんてのは計算可能な例外)。要は「特異点付近はなんでもあり、神や悪魔が飛び出して来たって構わない」と、パンドラの箱以上です。

 しかし大丈夫なのは、ブラックホールが事象の地平面なる、「吸い込まれる一方で、そこからは何も出てこない壁」で覆われているからですね(数式的には「事象の地平面に近づくと、地平面が無限に離れて行ってしまう」なるヘンテコなもの)。事象の地平面がないブラックホール「裸の特異点」があるか否かは長らく議論されてましたが、結局、「ない」で決着がついたようです。

 しかし、フィクションでは「裸の特異点はある」としてしまったほうが面白く、フラッシュ1ラスト~フラッシュ2冒頭でも使われてますね。ビルドでもせっかく「エボルブラックホール」出したんですから、ブラックホール絡みの設定を使ってくれないかと期待してます。

 いかん、脱線がまたもや長すぎました。すみません。閑話休題。石動エボルトは「(ロストボトルが)あと6本」とニヤつき、石動マスターは病床で未だ眠っている。ここで、エボルト声でベストマッチボトルの種明かしですか。なるほど、(父親の惣一が考える)美空の大事なものと、その大事なものを壊すものがセットになってたわけでしたか。

 一方、石動エボルトは自分に感情が宿ったと狂喜しとりますな。喜ぶ理由が分からなかったんですが、後のシーンでエボルBHが感情を高めてパワーアップしたのを見て納得。しかも、葛城忍(巧の父)は(エボルトにはない)感情がエボルトを倒す鍵になると思ってビルドのシリーズを作ったようですが、その感情がエボルトに力を与えてしまうわけか。ビルド側の戦力強化がエボルトを利する流れが続いているようです(でも、だからこそ面白い)。

 前に一海が言った「ハザードレベルによらない強さ」が気になってるんですが、今話の情報も踏まえると、感情によるパワーアップかもしれません。一海はそうとは知らずに「心火」と言ってるのかも。しかし、「感情でハザードレベルが上がる」と明示されたわけですから、

1.ネビュラガスによるハザードレベルアップ
2.感情によるハザードレベルアップ

と分類しておくしかなさそう。2が一海の言った「ハザードレベルによらない強さ」だとすると、今回でエボルトも身に着けちゃったことになりますね。すると素体性能の差でエボルト優位か。だけど、前に「心」「魂」という言葉で一海が奮起したことから考えて、「感情を超える魂」で逆転もあるのかなと、いろいろ妄想しております。

 いかん、また脱線が過ぎた。葛城忍の助手だった志水恭一が(殺すと脅されて)スタッグロストスマッシュとして襲来するも、戦兎はジーニアスで浄化成功。志水が「黒いパネル」について語り始めるや、エボルBHがバッサリ(序盤のスタークが使った、サソリの尾のような暗殺器官?)。ビルドジーニアスがエボルBHをいったんは退けるも、これにエボルBHが激怒、パワーアップしてしまってビルド返り討ち。

 展開の速さについていくのが精いっぱいです。エボルトがアジトに戻って、ようやく観ているこちらも落ち着いたのもつかの間でした。ずっと作業していた防毒面の人の正体は葛城忍だった、で「ええっ!」となったところで次回へ。終わり際の引き込みの強さは毎回上手いなあ。

 次回は「疑惑のレガシー」ですか。公式サイトの予告も見てみると、いい意味でなかなかカオスな展開になるようです。特にビルドがもう1人出てくる点は、今まで伏線がなかった気がしますんで、どんな登場をするのか楽しみ。

●ウルトラマンレオ

 感想を言ってなかったものの、土曜午前のウルトラマンシリーズは一応は観てまして、今は「ウルトラマンオーブ THE CHRONICLE」ですね。7月からの新たなウルトラマンが(双子の?)兄弟設定のようで、昨日は昭和のウルトラマンシリーズで設定が似ているレオが1話だけ放映されてました。

 たささんはレオに深い思い入れがおありのようですね。こういうことを言うとご不興を買うかもしれませんが、私はレオを放映当時はあまり面白いとは思えず、早々に視聴を離脱してしまいました。しかし、今回1話だけながら観なおしてみて、「ああ、やっぱりあのときの評価は間違ってたようだ」と思い直した次第。

 レオ以前のシリーズにも言及しますと、初代ウルトラマンから観始めてます。年齢的に、ドラマ内容なんて分かるわけはなく、怪獣と巨人が特撮効果使って戦う映像を喜んでました。ウルトラセブンになっても同様です。この傾向・興味はその後も長く続いて、SFドラマや映画を「特撮を見る」と称してました。

 その後、「帰って来たウルトラマン」になると、多少はドラマが分かり始めます。年齢なりに、ですね。ヒロインが殺される展開はなかなかに重かった(後で裏事情を知りました)。一方、特撮面では次第に飽きてきたような覚えがあります。次の「ウルトラマンA」になると、制作が「飽きてきた」を意識してか、怪獣より強い超獣という設定を打ち出してきました。

 だけど見分けがつかない。呼び方を変えただけのように思える。しかも、超獣が怪獣より強いことを示すため、過去に既出の怪獣を超獣に惨殺させる(としか言いようがない)演出をしていました。この頃の自分はこの手の目を引く演出を「安っぽい演出しやがって」みたいに思うようになってました。ホラーは好きだけどスプラッターは嫌いだ、みたいな感じでしょうか。

 個人的に最初はネーミングに非常に違和感を覚えた「ウルトラマンタロウ」を経て、「ウルトラマンレオ」になるわけですね。ウルトラセブンのモロボシ・ダンが隊長役という点は期待したし、観て嬉しかったんですが、「あれ、特撮がちょっと?」というのが実感でした。当時の自分の視聴意欲を高めるメインのポイントですね。

 友人などからの情報では「資金難のため、金のかかる特撮で苦労している」とのことでした。合成処理なんかが少なくなってて、相対的に安価でできる火炎放射、火花などを多用していたようです。そのことは、今回の再放映でも確認できた気がします。

 今話は行方不明だったアストラが帰還してくる重要回だったようですが、ドラマ面は1話だけのこととて見直しまでは行かず。しかし、アクション面は初めて気が付いた気がします。レオは設定からして拳法の達人となっているだけあって、肉弾戦部分がしっかりしている。怪獣も同じレベルで素早く、大きく動いて暴れてくれてます。

 そこは初回放映時は観てませんでした。なにせ「特撮が見たい」が視聴動機ですから。肉弾戦は主に等身大ヒーローに期待していた気がします(リアル格闘的な昭和仮面ライダーより、同時期の派手な床体操的の超人バロム1に惹かれたりした)。

 もし、その点がレオだけに留まるなら、感銘度はそれほど高くならなかったかもしれません。しかし「あっ、こうなってたのか!」と感心したのは、平成のウルトラマンを思い起こしたからなんですね。どれとは特定できないんですが(平成の各ウルトラマンを整理して理解できてないorz)、アクションでなかなかいいシーンがあったのを覚えています。

 例えば、ウルトラマンが単にビル街を疾走するシーンと思ったら、駆ける足が接地するたびに埃を舞い上げる演出がありました。いかにも「巨人が疾走している」ように見えるわけですね。そういう細かい拘りまであるわけですから、「巨人と巨体が格闘する」のもいかにも激しいものだと実感するような作りになっていると思います。

 その先鞭をつけたのがレオなんじゃないか、と今回思ったわけです。特撮がふんだんには入れらない、だったら格闘に凝ろう、みたいなことがあったんじゃないか。初回放映時はそこが分かるほどの年齢ではなかったようです(例えば「大きいんだからゆっくり動くはず」という固定観念にとらわれてたり、だったかも)。レオのみの苦肉の策のつもりだったかもしれませんし、レオでしばらくはウルトラマンシリーズは休止。だけど、その苦肉の策が後に与えた影響は大きかった、みたいなことですね。

Re: 6月のスレッド(2018) - たさくらたすな

2018/06/27 (Wed) 00:00:39

 ぼちぼち未消化の作品を視聴中のたさです。放送クールの切り替え期というのもあって、続き物でも一息つくエピソードが印象深い週といったとこかな。

■ビルド

 幻徳はコネを活かしてきた人生だっただけに一部基礎的な知識に欠けるといった感じのあらすじコントといった感じなのかな、もしかしたら初期のホテル発言も当時はネビュラガスの影響があったとはいえ官僚とはかくあるべしみたいなマニュアルを読んで身につけた彼なりの勘違いの社交術だったのではという気もしてきました。

 エボルト、感情を覚えたことでハザードレベルアップを身につけたことの他に、人の感情をより蜜に弄ぶという喜びを知ったことがやっかいかなと、かなり面倒なサイコパス的な方向にいくのか、それとももっと沢山の感情を学んで違う方向にいってしまうのかといろいろと感じ入るものがありますね。


■K.Kさん、レオ話。
 以前話題に出した際はNOVAさんが話題を引き取ってくださったので補足的に。
 好きだからこそ言える部分もありますが、兄弟対決のこの回は単独で当時のウルトラ映画作品の同時上映に選ばるだけあって、レオ屈指の名エピソードの一つとってもいいかと思います。逆に言うとレオ全体で観るとやはり、当時既にある程度の年齢に達していてウルトラマン、セブンと継続して見続けてきて人にはタロウ、レオの頃の作風評価に対して厳しくなる面は仕方ないかなと言う気がします。アニメだと並行して宇宙戦艦ヤマトなんかを観ていたような世代になるかと思いますし。

 自分が72年生まれなので物心ついたあたりの頃にレオを観た(明確な記憶としては先に述べた映画の同時上映時)のが大きかったのかなとも思います、逆に既に50代になってる上の家族は先に出したヤマトが好きだったようで、こちらも当時映画に引っ付いて観に行った記憶があります。

 セブンやヤマトの魅力がわかるようになったのはある程度の年齢になってからで、逆にこの時期再放送のなかったレオやタロウをもし改めて観る機会があったら評価が逆方向に上塗りされていたかもしれません。
 桂正和原作のウイングマンの作中で敵の策略でヒーローとしてのアイデンティティを失った主人公の健太のヒーロー魂を取り戻すべく、記憶をたどってヒーローのルーツを辿るワンシーンでレオのソフビをもって遊ぶ幼少期の健太の姿があり、うまい具合に他作品でそういう共感性を覚える部分や映画という大画面でみた、かっこいいところの記憶が上手いこと優先されていたのが功を奏したのかなという感じも。

 ウルトラ作品は怪獣特撮とヒーロー特撮の組み合わせでもあるので、その辺りのバランスを重視するファンは今でもそれなりにいる感じでして、どっちかに偏っても合う合わないの感想がその都度見受けられたりはしますね、今回の兄弟戦エピソードはブルース・リーが演出として使っていたフィルムの早回しを行うことで格闘の醍醐味をだしてますが、場合によってはウルトラマンや怪獣の巨大感が弱まってしまうこともあるのでそのへんを突いてくる人もいたるかもですね。
 今はデジタル撮影ということもあって格闘戦部分で早回しして投げなどで吹っ飛んでビルを壊したりして破片などが飛び散ったりする際にはスローに小まめに切り替えつつの演出に昇華されてる感じです。フィルムでも出来なくはないんだろうけど、そうとう切り貼りをする必要があるので当時としてはやはり実用的ではなかったのかもしれませんね。今の炎エフェクトのレオキックがみれるようになったのはレオファンとして幸せ冥利につきるというもです。


■ルパン三世・P5(7〜10話)
 終盤はアクションがいい感じで、割と無理なく五右エ門のピンチを加工した爪や歯で武装して体術で圧倒する敵を出すことで描いていたのがよい感じでした。
 斬鉄剣を手から弾かれてからの逆転劇が、切り落とした相手の爪の一部を手裏剣術の用に相手の目に投げさして切り抜けるのが気に入った次第ですが、ゲストキャラのルパンの昔の相棒のアルベールも相手の武器を利用してやはり目に突き刺す演出で被ってしまったのがちと残念かなと。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/27 (Wed) 01:09:16

定例ビルド感想ですが、その前に。

先週に、アニメのジョジョ第5部の正式発表がありましたので、報告をば。

公式サイトと関連記事は下記に。

http://jojo-animation.com
https://natalie.mu/comic/news/287695

放送開始は10月なので、まだ先のことですが、これで秋の楽しみができたと思えば。

★ビルド

ええと、謎の民族衣装に身を包んだ幻徳さんがシリアスな空気を笑いに包むという、総集編だかOPコントだか箸休め回なんだかよく分からない回でしたが、

子供には受けているらしい。

でも、ああいう服装だと、幻徳って名前もお坊さんっぽく見えてくる。何だか御成と共演させたくなりまする。
ハゲとヒゲでお似合いかも。

怒りと破壊のパワーで戦うエボルに対し、笑いと建設のパワーで立ち向かうビルド陣営と理解すればいいのか、それとも次回はシリアス幻徳が見られるのか、よく分かりませんが、分かっていることは一つ。

夏映画の撮影もあって、スタッフ一同忙しく、もうネジがいろいろぶっ飛んだ映画販促回じゃないかな、これって雰囲気。
みんなで映画鑑賞って空気を作っている時点で、明らかにそうだし、来週以降が7月で映画との関連ネタをぶち込んで来そう。

とにかく、次回は「父親への想い」ってのがテーマっぽいので、戦兎、幻徳、そして美空辺りがドラマの中心になるんじゃないかな。
そろそろ病院で寝ている本物の石動さんも起きて欲しいですけど。

★ウルトラシリーズ

ここでの話題に乗っかりまして。
自分の初ウルトラは、再放送の「帰ってきたウルトラマン」になりますね。物心がついた時には、レオまでの放送も終わっていましたから。

で、自分の生まれた年も、仮面ライダーや帰ってきたウルトラマンと同じ年なので、後から知ってますます愛着が持てるように。

そして、リアルタイム組ではなかったので、自分がウルトラマンに興味を持ち始めた時には、ケイブンシャの大百科や小学館などの関連単行本とか玩具とか、すでに出揃っていましたので、「先にあらすじ読んで、予習を済ませてから、再放送での視聴を楽しみに待つ」という視聴方法でしたね。
「あ、今日はセブンがウルトラブレスレットを持ってくるベムスターの回だから、早く家に帰って放送を見よう」とか、「今日のはあまり面白そうじゃないから、外でずっと遊んでよう」とか、そういうデータ主導の見方をしておりました。
その辺が、三つ子の魂百までって感じで、先に情報を集めてからでないと、いきなり手が伸びない感じですね。

あと、シリーズ物の追っかけに走りがちなのも、たぶんデータが充実している物の方が安心感を覚えるというか。

で、後年知った情報は、ウルトラとライダーだと、ウルトラの方が派手なんだけど、ライダーの方は企業体力がしっかりしていて、継続はしやすい、と。

ウルトラの場合は、円谷英二監督のコネで、東宝映画用の機材が使えたり、怪獣のスーツとか、小物とか、映像素材とか、そういうのを譲ってもらえたりしていたから、初代マンやセブンの時はすごく豪華な映像も作れたんだけど、それでも予算が超過してしまい、赤字経営で頑張って来た、と。
まあ、それでも1年間は続けられなかったんですけどね。

一方、ライダーの方は、企業体力はあっても、部所ごとに分割する組織内の壁があったもので、たかが子供番組にそれほどの金は回せないと、予算とか撮影環境は劣悪なのをスタッフの創意工夫で補ってきた経緯があります。
あと、これは東映の当時の子供番組製作スタッフの工夫の結果なんですが、変身ベルトや超合金などの玩具スポンサーと提携して、外部からの予算獲得に成功し、番組存続に余裕ができたとのこと。

そして、大らかなSFファンタジーの初代ウルトラマン、侵略宇宙人との軍事バトルを背景にしたハードSF調のセブンを経て(ここまではシリーズ物とは意識しておらず)、

帰ってきたウルトラマンでシリーズ復活。
この作品から、ウルトラマンシリーズとして定着し、作劇にも定番様式化が為されます。

また、実のところワンパターンなシリーズに見えて、実は作品カラーが全然異なっていて、ある程度、意識して比べてみると違いがはっきり分かるようになっています。

・帰ってきたウルトラマン(新マン)

下町人情物路線のスポーツ根性もの。
防衛チームのMATも泥にまみれて怪獣に決死の突撃を敢行する、汗と涙と血の結晶的な雰囲気。
初代マンのアットホームさも、セブンのクールさもなくて、燃える夕日を背景にワンダバダダと悲壮感溢れる努力の方向性。その果てにウルトラマンが登場して、おおっと盛り上がるんだけど、やっぱり苦戦の末の逆転勝利というパターン。
なお、この路線をさらに突き詰めたのがレオなので、新マン好きとレオ好きは分かり合える、と。

・ウルトラマンA

泥臭い新マンに比べると華やかで派手なんですね。

新マンの怪獣と、エースの超獣を比べると、実はカラーリングが全然違います。新マンの怪獣は茶色系とか生物カラーなのに対し、エースの超獣は異星人の侵略兵器という設定なので、赤とか青とか原色系が多くて、やたらと派手。
さらに、ミサイルとか光線技とか、武器を仕込んだものが多く、サイボーグ怪獣的な描写。

迎え撃つエースの方も、派手な光線技を多用し、光の刃で切断して倒すなど、とにかく演出が派手で鮮烈。きらびやか。

一方、ドラマ面は異次元人の侵略が背景にあるので、どこかおどろおどろしい感じで、怪談調のエピソードが多い。鬼太郎的な妖怪物語と、人間の心の闇を突いてくる話が多いです。
ある意味、光と闇の対決をテーマにした、宗教っぽい雰囲気の作品になっています。

・ウルトラマンタロウ

エースから闇を取っ払った、光街道まっしぐらな陽性ウルトラの頂点。
テーマは、日本昔話・世界の民話などのおとぎ話。だから、タロウなんですね。

なお、この時期の円谷は70年代でも最盛期だったようで、同時期にファイヤーマンとジャンボーグAを制作発表。これに新マンと同時期のミラーマンを加えた3作品が、円谷の非ウルトラ御三家となります。

・ミラーマン
同時期の新マンが、初代マンのリメイク的な要素も踏まえていたのに対し、こちらはセブンの対侵略者SFの要素を踏襲したクール路線のヒーローです。
まあ、この作品の光と闇の要素がエースにも流入したとも考えられます。

・ファイヤーマン
方向性としては、新マンの後継者になります。要するに、地味で泥臭い熱血ヒーロー。

・ジャンボーグA
こちらは、ウルトラマンA的な派手な作風です。侵略宇宙人に立ち向かうメカニックヒーロー。
なお、マジンガーZのロボット路線や、仮面ライダーの路線も受け継いでいますね。


そして、これらの非ウルトラヒーローに分派が構築されたのですが、石油ショックなどの背景事情もあって、これ以上の展開が不可能になり、集大成であるレオが制作されたわけですが、まあ、目指した方向性が「ブルース・リーの拳法路線と、ユリ・ゲラーのオカルト超能力路線と、セブンとレオの宇宙人師弟の特訓成長物語」。

光学合成は、エースとジャンボーグAがこの時期の最盛期で、タロウはストリウム光線のバンク映像は派手なものの、トランポリンを生かした軽やかな跳躍が特徴。
あと、ウルトラマンもさることながら、やたらと人間が生身で怪獣にしがみ付いたり体を張ったアクションが特徴だったり。
対抗ヒーロー番組も多かった時期なので、どんどん動きも派手になっている時代だったんですね。ウルトラマンもライダーみたいに飛び跳ねて、バック宙するのは当たり前で、今の目で見ると中の人が大変だなあ、と。

★その後のウルトラ

・ウルトラマン80

人の心の光と闇という意味では、エースの方向性を踏襲。まあ、ウルトラマン先生が、悩める生徒の心の闇から生まれた怪獣を浄化するのが、初期設定ですから。

で、エイティは光線技も、格闘技も非常に高いレベルで使いこなすんですが、番組そのものが地味な扱いを受けているんですね。ゲームでも隠しキャラ扱いだし。

・ウルトラマンティガ

80年の次が、96年という平成ウルトラ第1弾。

セブンの方向性を受け継いだクールなイメージ。

・ウルトラマンダイナ

ティガの続編の、平成ウルトラ第2弾。

こちらは熱血根性路線で新マンの方向性とも言えますが、はるかに派手で陽性かつ豪快。タロウの後継者でもあり、また現在のウルトラの陽性作風の土台じゃないかな。

ティガとダイナの2作品で、フォームチェンジという技を描写し、実は2000年発の平成ライダーよりウルトラの方が、先にそういう要素を定着させたんですね。


・ウルトラマンガイア

平成3部作、最後の一本。
こちらの特徴は、初のウルトラマン複数路線。
主人公の赤いガイアと、ライバルの青いアグルが登場し、どちらも天才科学者だけど、人類に希望があるという立場の高山我夢(ガム。ガイアに変身)と、人類に希望はないと見限った藤宮博也(アグルの変身)が、互いに意見をぶつけながら、中盤で激突。
アグルに絶望の未来を見せた黒幕の出現で、両者は和解に転じ、アグルはガイアに力を託し、贖罪の旅に出る。しかし、ガイア一人に戦いを委ねたことを、アグルは思い悩み、再度の変身能力を確保し、終盤は共闘の流れに。

赤と青のウルトラマンの対決と和解、終盤の共闘ドラマは、ある意味、平成ライダーに受け継がれた要素も。
そして、ウルトラマンが着地し、砂埃が飛び散る演出も、これが起源だったりします。

平成3部作の中では、NOVAが一番好きなのがこの作品。他の2作は、旧作を受け継いだリメイク要素が濃厚だったのに対し、このガイアはいろいろと斬新な設定が多い意欲作で、当時は「うお、ウルトラでこういう設定やドラマが描けるのか。感じ入った」と驚きの作品だったり。

なお、平成3部作は、ウルトラマンは宇宙から来た、という設定を覆し「地球生まれのウルトラマン」という共通設定も、真新しいです。

それと、ガイアの防衛チームの隊長が、後の牙狼の鋼牙の父、冴島大河になるというトピックもあったりして、いろいろと系譜語りもできたりして。

以上、長文お目汚しを失礼しました(m0m)

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/27 (Wed) 17:03:42

 NOVAさん、たささん、どうもです。

●ガンダムBD(第13話:デュエル‐決闘‐)

 一連の事件の首謀者シバ・ツカサの最後の挑戦(?)がメインのようでいて、段取り的にはアヤメのドラマ回収のための必然性を作っていたような印象でした。シバ・ツカサですが、終盤のコーイチとのやり取りで見せた兆し以外に、リクに挑戦するときの物言いから少し感じることもあったり(後述)。

 ともかく本編。GBN内での祝勝会ですか(こういうのを見て相変わらず「ダイエッターはGBNに入り浸ったりするだろうなあ」などと考えてしまったりするorz)。前話の光の翼は発生条件等が不明ながらも、どういう動作をしてブレイクデカールを無効化したかは記録されていたんで、そこからアンチブレイクデカールパッチを作れそうということか。

 アヤメは近くまでは来ていたものの、会場には入らず、リクの目の前でログアウトしてしまう。前話で(リク以外の)ビルドダイバーズフォースの面々に救出されたものの、まだ己が所業への自責の念などを乗り越えてないようですね。でも、雰囲気からすると後一押しまでは来てる感じです。その一押しが何かはラストで明かされる流れ、と。

 おそらく次の日くらいでしょうか、キョウヤがリクにその後の経過を簡単に語るに、匿名でリークされたブレイクデカールの配布・使用などの関係者リストが入手できていて、一段と対策は進んでいる模様。キョウヤの推測ではアヤメからのリークだと睨んでますね。個人的には、この後のツカサの言行からツカサ自身がリーク、ないしはアヤメがリークするよう手配した可能性を感じています。

 いずれにせよ、ブレイクデカールの痕跡はGBN内にないので、おそらくは誰もお咎めなしということらしい(個人的には、楽屋裏でエンジニアが処分食らってる気がする)。

 そうこうしていると、GBN内でいかにも怪しげなメッセンジャーと名乗る者がリクにコンタクトしてくる。要は、アヤメの大事なガンプラは預かってる、リクのガンプラ持って来てGPDタイマンやれ、ということですね。場所はいかにもな廃工場ですか。

 リクが廃工場に入ると、ツカサも現れる。このシーン、ツカサが「リクが仲間連れてきてないか」「GPDすると見せて、力尽くで取り押さえに来てないか」といったことを疑う様子が感じられません。相手(リク)が約束を守ると思っている。

 それはともかく、ツカサによるGPDの解説が入る。前作までのガンプラバトルによく似たものと思えばいいようですね。ツカサの不満点はどうやら「GBNじゃあ、どんな戦い方しようがガンプラ壊れないじゃん、それじゃスリルないじゃん」みたいなものと思いました。ツカサに好意的に取れば、大事なものを賭けてないからいい加減になる(普通ならが塗らが壊れるようなことを気にしない等)、負けて壊れたら単なる修理ではなく改良したくなる、といった面でGPDがGBNのせいで廃れるのを許せないんでしょうか。

 こういうの、新技術により衰退する旧技術でよく起こることかもしれません。自分が技術の仕事に就く前でも、そろ盤が電卓に取って代わられたのは印象深い出来事でした。そろ盤熟達者の抵抗は執拗でした。それもそのはずで、例えば企業内で計算需要を主に賄っていたのがそろ盤熟達者で、だから熟達者は地位も安定、給与も良かった。そろ盤に熟達するために何年も修練するだけのことはあった。

 そこへボタンさえ叩けば計算できちゃう電卓が安く手に入るようになった。カシオミニなる電卓以降、低価格化、小型化が激しく進みました。もう、そろ盤熟練者を高給で雇用しておく理由がなくなった。計算のみに特化したそろ盤熟練者からしたら、冗談ではありません。仕事のうちの一部ではなく、職として不要とされてしまったわけですので。一生食えると信じて、子どもの頃から修行したそろ盤で、です。

「そろ盤のほうが速いじゃん!」→「10人分の計算任せてんだから、各人に電卓配布したほうが速い」
「電池切れたら仕事にならないじゃん!」→「電池買っとけばいい」→「太陽電池電卓出たよ」
「暗かったら太陽電池使えないじゃん!」→「誰が真っ暗な中で仕事するんじゃい!」

みたいなやり取りが大真面目で発生したようです。後にPCが1人1台が当たり前になり、表計算ソフトで電卓すら不要になっていったり(一部の電卓マスターには打撃)、ワープロソフトで清書不要になったり(ボールペン習字マスターには打撃)といったことがありましたが、機械が人から奪ったのはあくまでも仕事の一部です(この先のことで考えると、例えばAIが仕事奪うとか騒いでいるけど、まず間違いなく仕事の一部を自動化するに過ぎない)。工場での産業用ロボットでも電卓ほどのことはなかったと思います。

 それが趣味とはいえ、自分がハマって時間も手間も注ぎ込んできたものだと、やはり悔しいでしょうね。ラッダイト運動みたいなこともしてみたくなるかもしれない。ですが、何と理屈をこねようが、上記のように屁理屈にしかなってこないし、合理性に基づく、あるいは自然に流れていく動きには逆らえません。でも、技術系の人間としましては、「リアルでもツカサのような人間を出しちゃってるんだ」といったことはよく考えます。

 いかんまた脱線が過ぎました。感想に戻りまして、GPD始める前にツカサがリクに言った言葉の細部が気になります。アヤメの大事なSDを返せと迫るリクに、ツカサは「返してやるとも、俺と戦えばな」と言ってます。勝てば、じゃないんですね。これは、ツカサが「戦えば勝つ、必ず」と思う自信の現れでもあるんでしょうけど、「GPDで戦いたいんだ、勝てばいいわけじゃないんだ」という気持ちの現れのような気がします。この後も、リクがGDPで戦えると確認するまで待ったりもする。なんと申しますか、ツカサの根っこの性分や救済フラグがちょこっと見えたような。

 ツカサがリクをターゲットに選んだのは、旧友のコーイチと同じフォースのメンバーであることもあるけど、リクがツカサなみにシステムにハッキングしていたと睨んだからみたいですね。要は「対等の敵」認定といった感じ。本当はサラの能力らしいけど、ツカサはサラの存在を知らないんで、リク単独で行ったように見えるんだろう。

 バトルが始まると、映像的にはGBNのものと遜色ない演出ですね。しかし、(おそらくは)自分が入り込んで見ているようなGBNと、普通のモニターとバトルフィールド内のみのGPDではやはり迫力などは違ってくるんじゃないかな。しかし、リクはGPD凄いと本気で言っている模様ですんで、何か別の特徴もあるのかもしれない。

 といったことを考える間もなく、最初の視聴では用語で混乱。まず「ビームシールド」。鉄血の対MA戦を思い出しましたが、それが初出ではなかろうと思って調べると、Zガンダムから出ているギミックらしい。続いて「エグザム」「ナイトロシステム」と知らない用語で、後で調べると対ニュータイプ、サイコミュのシステムと出てきました。すっと分かったのは「トランザム」くらい。

 用語「エグザム」「ナイトロシステム」の意味を知ってみると、このバトルは一般人のツカサがニュータイプのリクと戦った、みたいにも思えます。バトル時にサラがリクに反応していたのも、なんとなくニュータイプっぽい描写の気がします。前話で敵拠点攻略後のシーン描写で、「ここ劇場版OOっぽいかな」と思ったものがありましたし、NOVAさんは空を見上げるが如くのガンタンクに何かを感じられたようですね。それら以外にもオマージュと思しき描写がよく挿入されますんで、今話のこのニュータイプっぽさも過去作のオマージュかもしれませんが、今後の展開の伏線の可能性もあるかな。

 それはさておき、ガンプラが壊れて辛い、というのはリクは初めて経験した様子。バトル中は「ガンプラ(とそのバトル)が好き」が勝利の契機となってました。失って/失いかけてみてはじめてわかる愛着、といったこと自覚したんじゃないかと思います。

 一方、ツカサ。露見したのは一連の行動の動機は、偏見が中核にあったことですね。GBNプレイヤー(ダイバー)はシステムを面白がってるんであって、ガンプラは添え物に過ぎない、みたいな感じでしょうか。この点、先週の感想の時点で趣味世界での新旧世代の対立について仰っていたこととが、かなりはっきり描写されたような印象です。

 アヤメはGBN内で例のSDと共に現れたコージー、スーに会う。コージーらはアヤメがSDを取り戻したと思っていたようですが、そうではないと知るとアヤメに仲間ができたことを察知し祝福する。アヤメはコージーのフォースに溶け込んでいた時期と同じく、マスクを取ってにっこり。ここまで純真に笑ったのは、初めて描写されたんじゃないかな。

 そのシーンの前のツカサとコーイチのやり取りが、いい対照になっている気がします。アヤメはGBNでフォースの崩壊を経験し、ようやく立ち直った。ツカサはGPDでチーム崩壊を経験して、まだあと一歩のところで立ち直れない感じ。違いは一緒にやれる仲間がいるか否かですね。アヤメは以前の仲間を取り戻す過程で得た新しい仲間と前に進めることになったわけですが(以前の仲間に祝福されてもいる)、ツカサだとGPDを取り戻す過程で何を得たかはまだはっきりしません。「神に遭うては神を斬り、仏に遭うては仏を斬る」ことができるかどうか、みたいな試練(通過儀礼)があるんじゃないかと期待。
(と書いて、主人公よりサブキャラが気になっている自分に愕然とするものあり。)
(投稿直後に追記。なんでツカサがこうも気になったか、もしかすると「あしたのジョー」をなぜか連想したからかも。主人公の矢吹丈が力石徹にボクシングの技術を使った喧嘩で完敗し、それならボクシングで勝ってやる、とボクサーになっていくわけですね。ツカサの今後が「リクを倒したい。それには正統派ダイバーとしてGBNに行くしかない」になると面白そう、となんとなく思った気がします。)

 次回サブタイは「新しい力」ですか。予告中の台詞からすると、OOダイバーの後継機を作る話になりそうです。ブレイクデカール事件は一応の締めくくりが今話でできたようですんで、新しいテーマに対応できる機体を用意してくれるんだろう。


 ちょっと一区切りして投稿します。ゴーストやフラッシュの感想はまた後で書きます。
 ウルトラマンは、たささん、NOVAさんのご投稿に刺激され、さらに思うことが出てきたものの、まだまとまりません。もしまとまってきたら少し書くかもです。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/27 (Wed) 23:45:53

 感想の続きです。

●仮面ライダーゴースト(第25話:異変!赤い空!、第26話:葛藤!決断の条件!)

 第25話で冒頭、過去のライダー総特集みたいな始まり方で、一瞬「あ、あれ、番組変更になった?」と混乱しましたが、このときの劇場版絡み(1号ライダー出演)のためのものでした。ざっと全ライダーを紹介してくれるのはいい勉強になったかも。

 それはともかく本編。先週ラストでタケルとアランが互いに「話がある」で終わったわけですが、今週冒頭であっさり「力を貸せ」→「了解」と。う、うーん、次週へ期待を持たせるほどのことだったのか疑問。でもまあ、「なんだろう?」と思わせれば成功ですな。

 しかし、アランはタケルの意図を完全には承服しておらず、いわゆる腹に一物ありで、この後もしばしばニタリと笑ったりしてますね。あまりにも分かりやすいせいか(^^;、アカリに疑われるわけですが、アランに邪心があるわけではなく、何をすべきか~何がしたいか、で揺れていたということのようでした。

 事件としては「赤い空」の出現で、これがカノン、アランに悪影響を及ぼすものでもあるわけか。でもサンプルを採取して調べて、後で対策が判明してしまい、シールみたいのを貼れば元気になるわけか。と書くと安易にやってる感じがしてしまいますが、そうではなく過去、特に昭和フォーマットの「事件を起こした怪人を倒して、現象も解決」を覆してありました。

 それはともかく、まだ赤い雲がよく分からない段階では、ドラゴンボール的な「じゃあ眼魂揃えて願いを叶えればいい」となり、しかもアカリが欲を出して5つの願いにしようなどと言いだし、結局失敗。ただ、タケルが自分の生き返りよりカノンの治癒を願うと言い出したことで、アランになにがしかの影響があった模様。後で、そこに加えてマコトの態度も思い出して、ようやくアランがタケル側に転向してくるわけですね。

 赤い空の原因と思しき飛行機眼魔をゴーストが倒しても、赤い空は消滅せず。生身で復活したジャベルがアランを襲うも、双方は生身・赤い空の影響で力を出せず。で、次話へ続く。その第26話、赤い空のサンプル解析の副作用として、デミアプロジェクトの線がつながってきてますね。視聴者側には分かっているわけですが、ようやく作中キャラにも知られ始めたわけか。

 アラン襲撃に失敗したジャベルはイゴールからはっきり用済み扱いが宣告され、アランについても同様。25話でのバトルがいかにも精彩を欠いていたのは「用済み」の伏線描写だったんでしょうな。

 設定情報としては、眼魔側の「力の根源」という概念が明かされたのが進展かな。現在は大帝アドニスにも反応しなくなっており、それを使えるのは誰か、あるいは力の根源に変わるものは何か、といったドラマが生じることが示唆される感じがします。

 その辺りをイーディス長官がアデルに説明するわけですが、特に意味のない単語選択かもしれませんが、意図的ならちょっと興味深い言葉遣いがありました。イーディスが現大帝のアドニスに語りかけるとき、「閣下」と呼んでいるんですね。帝なら「陛下」であるはず。イーディス(であり仙人)がアドニスを認めてない意思表示とも受け取れます。

 もしかしたらアドニスに対しても「閣下」だったかもしれません(よく覚えてないorz)。もしそうなら、アドニス王家そのものを認めていないことにもなりそう。いや、考えすぎだと分かってはいるんですが、そういう妄想を広げたくなる性分でして(^^;。

 カノンの病状、アランの不調、さらに赤い雲はアカリの対策で解決。今回の眼魔は飛行機眼魔兄弟で、オーブクロニクルでレオ・アストラ兄弟に感心した後だけに、なんだか偶然という気がせず。フミ婆ちゃんの助言もあって、ようやくアランも吹っ切れ、タケルと2人で眼魔界へ。その眼魔界では長姉アリアがアドニスを発見、アランに通知する。アデルの前には何か炎のような人型が現れて、で次回へ、か。

 うーん各話ラストの「それってなんだ?」「どうなるんだ?」感が今一つ弱い感じです。再放映では鎧武、ドライブ、ニチアサの視聴ではエグゼイド、ドライブでは、各話の終わりで早く次週が見たくなる引きと感じるんですが、ゴーストだと「なるほど」という感じに近いかも。安心して観られることを意識して作ってるからなのかな。

●フラッシュ2(第15話:キング・シャーク、King Shark)

 前話でバリー一行はアース2から帰還、ジェイは死亡、ゲートが全て閉じたため、ズームの襲来は恐れなくてよくなったが、ウェルズ2親子はアース1に取り残されてしまった。現時点のバリーらから見た事態は、そんな感じですね。バッドエンド寄りの最終回のような状況です。2度目の視聴者的には全く違うわけなんですけれども。

 しかし、序盤で出現したキング・シャークが暴れ出すわけですね。バリーら、作中のキャラクターはもとより、1度目の視聴だと「ズームの残した混乱はまだ鎮まらない」といった印象となります。ところが、フラッシュのチームはロニーの次はジェイも失ったケイトリンが失意のため、ギスギスした雰囲気になってしまっている(ジェイの正体を知る視聴者としては、「それでよかったんだ、危ないとこだった」と思うわけですが)。

 そんなときに、アローチームのディグとライラが現れて、警告するわけですね。序盤で倒されたと思われたメタヒューマン:キング・シャークはアーガスが引き取って研究していたけど逃げられたと。DVDでの1度目の視聴だと「誰、この人ら?」と思ってしまいました。アーガス云々言い出したところで、ようやく「ああ、アロー関係の」と思った程度orz。コラボ回を見た後ではあるんですが、どうもアロー側のキャラクターが頭に入ってない。アロー3/4を視聴し、今話を2度目だと、「お、ここでもアローと関わってる」となります。

 アース2から来たとはいえ、ズーム抜きのズームの手下なら、と対策に乗り出すわけですが、ドッペルゲンガーの法則(ドッペルゲンガーは対照的なキャラである)を使おうと思ったら、アース1のドッペルゲンガーは粒子加速器の事故時に死亡、しかしその妻がサメが専攻の海洋生物学者と判明。ドッペルゲンガーは本人以外にも何らかの影響を及ぼすと考えていいのかもしれません。

 ドッペルゲンガーの妻に協力を依頼しようとなるわけですが、妻は粒子加速器の事故で夫を失っただけでなく、夫が死亡前に姿が変わってしまったことを恨んでいる(明示的な台詞はないですが、おそらくキング・シャーク類似)。妻の態度からすると、死亡した夫は姿が変わってもメンタルは元の人間のままだったようです。

 そこへ、サメ化した人間を倒す方法を聞きに行ってしまったわけで、非常にデリケートに話さないと協力してもらえるわけがない。しかし、ケイトリンは冷酷とも取れる態度で妻に詰め寄ってしまう。当然、決裂するわけですが、それだけにとどまらないわけですね。冒頭辺りで、バリーとシスコがケイトリンのキラーフロスト化を危惧する会話をしてまして、ケイトリンの態度はその心配を増してしまうようなものでした。うまいこと、伏線(だけどダミー)を置いてるなと、2度目でようやく気が付きました。

 妻の協力は得られなかったようで、そうとなれば仕方ないと、フラッシュらが独自でキング・シャーク対策に乗り出す。ディグとライラも協力。そのときの彼らの会話で「フェリシティが辛そうだ」と言ってまして、1度目はよく分からずでした。今だと、「アロー4のあの辺りのはずだな、とするとフェリシティは」と同期できます。

 一方、研究所では吉例を尊んで(^^;)シスコがケイトリンにキラーフロストのことを伝えてしまう。そしたらまあ、ケイトリンの怒ること怒ること。怒鳴ったりするわけではなく、静かにしかし怒気を込めてシスコに詰め寄ってます。このとき、ケイトリンが斜め下を睨むようにしてまして、この間TVで見た、怪談語りのコツを思い出しました。

 人間は何かに注意を向けるとき、目が先に行くとのことです。ですので、誰かの顔を見ていて、目が違う方向に向き、特に白目部分が多くなると、「あ、そっちに何かまずいものがある」と思い、不安になるんだそうです。

 シスコに詰め寄るケイトリンがまさにそういう目つきをしていて(カメラ視点から大きく外れてもいる)、不安をあおる演出を入れてるのかなと思いました。しかも、どうも下からのライトが強めの感じ。怖がらせる意図がないと、こういう顔の演技、演出にはならないんじゃないかと。とはいえ、自分は一般の視聴者です。面白がって観ていて、そういう細かいテクって気が付かないんだと思いますけど、こういう作り手の工夫でじわじわ影響を受けてるんだろうなという気がします。

 それはさておき、ケイトリンはケイトリンなりにキング・シャーク対策を考えてのことだったと明かしてくれる。ショックを受けた状態でも、なんとか耐えて頑張っているということですね。シスコはそれを受けて、何か思い直すことがある感じでした。

 ケイトリンほどではないですが、バリーも微妙に態度がおかしくなっているようで、ウォリーとの関係が少しこじれてきてますね。ウォリーのエンジン試作案をこき下ろしてしまったりしています(エンジニアだったら普通だと思うけど、やっぱり家族同様の相手にはまずいんだろうな)。ウォリーも機嫌を悪くして去ろうとしたとき、キング・シャーク襲来。

 このときはバリーがフラッシュであることはウォリーに知らせておらず、バリーはやむなく退避したふりをして、フラッシュにチェンジし、キング・シャークとの対決に臨んでしまうわけですね。ウォリーも守る行動ながら、タートルからパティ・スピヴォットを守ったときと同じく、「バリーは自分を置いて逃げた」という誤解を招いてしまう。この辺り、他人を巻き込まないための秘密主義の逆効果が強くなってきている感じです。

 しかも、ウォリーがバリーを責めようとすると、バリーがフラッシュと知っていて辛いジョーが強く制止してしまい、ウォリーが孤立を感じたのか去ってしまう。ここに至って、バリーが秘密主義を緩めることを決意、ジョーとアイリスにアース1のドッペルゲンガーの話をする。当然、アース2のジョー2死亡の話もするわけですね。1度目はなんとなく観てしまってましたが、次第に仲間に仲間でいてもらうため、情報開示をする方向性を出し始めていたようです。仮面ライダードライブの中盤のような、急にかつ明示的なものではないんで、なかなか気が付けなかったようです。

 それはともかく、海に逃げたキング・シャークの捕獲作戦は(自分ではよく分からない理論で)発動。要はフラッシュ等身大人形を餌にしての釣りですな。このときの描写は、キング・シャークの姿は見えず、探知装置のみが接近を知らせるというもので、なかなかに緊迫感が出ています。映画エイリアン1・2などでも効果的に使われた手法ですね。

 キング・シャークは餌にかかったものの強力すぎて釣りのようにはいかず、フラッシュが円を描いて高速走行、サメの弱点(らしい)電気を発生させて、なんとか気絶させて捕獲に至る。さすがに今度は、メタヒューマン専用監獄に送るらしい。

 メインの事件は解決したんですが、かなり時間が残っている。なんかあるなと思ったら、こじれてきた各キャラクターの気持ちの整理が描写されていました。まず、ウォリー。初見では何とも思わず観てたんですが、バリーに対する不信感をいったんは持ちながら、また思い直したようで、試作エンジンの設計を完成させ、ジョーに凄いと褒められる。するとウォリーはバリーのお陰だと言う(そこに感動したジョーが、バリーもいろいろ欠点があるんだととりなすという、いい流れ)。

 おや、と思いました。なんでこういう重要なポイントを初見では忘れたのか、それとも見逃したのか。ウォリーのキャラがよく出ているシーンです。最初は反抗的だったわけですが、次第に一生懸命なジョー一家やバリーに気持ちが向いてくる。そうなると、その方向性がブレない。ヒーローに必要な資質ですね。こういうところがあるから、未見のフラッシュ3では能力を得てヒーローとなってくるわけだったのか。

 ケイトリンはキラーフロストを思わせる非常に怖い態度と顔つきでシスコに話しかけますが、観ていてさっきと違い、わざとらしさがありあり。でもシスコはキラーフロストを思い出して、本気で怖がっとります。それを見たケイトリンが屈託なく笑いだして、「そんなわけないじゃない」と。ケイトリンが立ち直ってきたことを窺わせるシーンでした。

 さらにバリー。なんとなく態度がおかしかったわけですが、皆の前でズームを倒すと宣言。どうやら、ズームをアース2に追いやって事足れりとしようとしたのが、ずっと引っ掛かっていたようです。我が身と親しい人さえ無事ならいいのか、アース2の鉄仮面はいいのか、アース2の住人は、と迷っていたのが微妙に態度に影響していたわけですね。

 これで主要メンバーの迷いはとりあえず解消、と思ったところで、シーンはアース2のズームへ。前回ラストでジェイが胸を貫かれたわけですが、そのジェイを抱えたズームが現れ、死んだジェイを放り出してます。ということは、死んだジェイは違う時間軸から連れて来ていたで確定、でいいのかな。初見で予習なしだと、この時点では「このジェイは誰だろう?」になりますが、同時に「スピードフォースを持つ影武者かな。だとすると、アース1にまだ影武者がいるかも」といったことも匂わせる流れのようです。

(6/30追記:先の展開をなまじ知っている悪影響に気が付いたorz。ジェーが放り出されるシーンは、普通に観ていたら「やっぱりジェイはズームじゃなかった」と思うほうが自然。どうも「ジェイはズームなんだから」で考えてしまっているようです。駄目だなあ、自分は。)

 知らなくても一連の事件が未解決らしいと分かるし、知っているとさらに納得のシーンです。ここも前回ラストを観ても思い出せなかった自分がどうも情けない。大まかにストーリーを追うのに必死で、余裕なく観ていたようです。細かいところはおろか、大事なポイントも注意散漫で把握できてなかったorz。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/28 (Thu) 19:32:42

 NOVAさん、たささん、どうもです。

 順序が後先してしまいましたが、ジョジョが10月からとの情報、ありがとうございます。実写牙狼(神ノ牙)も10月スタートだとすると、秋は感想を言いたくなるものが多くなりそうだと嬉しい予感。

 ウルトラマンレオの話をちょこっとしてみたら、たささん、NOVAさんからいろいろ伺えまして、大変喜んでおります。いろいろ知らないネタがあったり、整理して教えて頂けて、こちらも今までのウルトラシリーズが分かりやすくなってきたり。

 自分では、普段はウルトラマンについては書かなかったり、今期だと重神機、ルパンやまそたんの感想を途中でやめたりもしていますが、ご興味のあるものについてはご遠慮なく感想などを頂ければと思います。仮にある番組には自分では全く興味を持てないとしても、その番組を面白がる方のお話を伺うのは大好きだったりしますので。そこから自分でも興味を持ち始めて、結局観てハマったりすることもありまして、指輪物語やホビット、フラッシュやアローなどのアメコミ系がそういう感じです。

●ウルトラマンシリーズ

 ウルトラマンシリーズについて、やはりもう少し書いておこうと思います。中心となるポイントはウルトラマンA、特に先に少し言及しました超獣が怪獣より強いという設定、そこを描写した方法についてなどです。ウルトラマンシリーズ以外にも関係していたりします。

1.完璧なヒーローのウルトラマン~ウルトラセブン

 視聴した時系列的にここから。これを観たのは本当に小さい頃で、ドラマ内容としてはろくに分かっちゃいません。デカい怪獣が暴れて、人間チームが戦うも及ばず、ウルトラマン/セブンが出てきて怪獣を倒してくれる、くらいな理解ですね。

 ただ、例外はあります。前にもここで触れたような気がしますが、ウルトラマンの「射つな! アラシ」というエピソードだけはドラマに感動しました。科特隊のアラシ隊員がメインの話です。困った人を見過ごせないがゆえの行動で、かえって自分を追い詰めてしまうも、なんとか立ち直るというエピソードですね。
(アラシ隊員を演じた毒蝮さん、当時は石井さんはセブンではフルハシ隊員も演じてますが、そういう惹きつけられる粗、隙は見せなかったような印象です。)

 これがハヤタやモロボシ・ダンですと、人間のときでもブレない理想のヒーロー像≒超人を維持していた印象があります。ですんで凄いとは思ったけど、どうすればそうなれるか分からない。見習おうにも手掛かりがなく、キャラへの共感が生じにくい。ところがアラシ隊員だと、欠点も見せつけて来ますんで、何を考えてどうしたかが分かる。そこがまだ小さな自分でも感動し、「こういう大人になればいいのか」と思えた原因だろうと思います。

2.成長物語の帰ってきたウルトラマン

 ところが、次の郷秀樹。ウルトラマンに見込まれたのが、自分の身を省みずに他人を救おうとしたから、という点は立派なんですが、ウルトラマンとなってからがブレまくってます。未熟なゆえの試行錯誤ですね。この帰マンは、そういう不完全ヒーロー(ただし人間側)の成長物語の側面があったと思います。

 ウルトラマンにより優れた能力を身に着けたがゆえに傲慢となって、ウルトラマンから見放されたり、他の隊員と関係悪化したり、落ち込んでやる気を失ったこともあったような。そうやっているうちに、だんだんヒーローらしくなっていくわけですね。

 その郷隊員がヒーローらしからぬ揺らぎを見せた印象的なエピソードの1つが「怪獣使いと少年」で、登場怪獣はムルチ。後にウルトラマンAで超獣に惨殺される怪獣です(調べなおすと、色や体形が微妙に異なる点があり、同じ怪獣ではないかもしれないらしい)。

「怪獣使いと少年」は、地球に紛れ込んだ宇宙人が汚染された地球環境で健康を悪化させ、母星に帰ることもままならなくなる、という話です。その宇宙人を、ある少年(父失踪、母死亡)が心配して看病を始める。宇宙人はうまく老人に化けているものの、周囲からは怪しまれていた。そこへ、少年が宇宙人と同居を始めたもんだから、まとめて気味悪がられ、2人への迫害まで起こってきた。
(少年が商店から販売拒否を受けるなど、気が重くなる描写が延々となされる。)

 結局、宇宙人は警官に射殺されてしまう。すると怪獣ムルチが現れ、手当たり次第の破壊を始めてしまう。実は宇宙人がムルチを封印していたからなんですね。一連の経緯を見ていた郷隊員は、老人(宇宙人)と少年を迫害して殺害までした周囲に怒るあまり、ムルチと戦えない。しかし、隊長が説得し、一喝してようやく郷も思い切り、という結末へ至ります。

 このエピソードも強く印象に残っています(調べなおすと、人気の高いエピソードだったらしい)。少年の悔しさがよく伝わったのが主な要因かな。郷の怒り、逡巡も少年の悔しさが説得力になってますんで。加えて、なんだか「射つな! アラシ」とコンセプトが似ているせいかもしれません。マイノリティがテーマだったり、怒りや落胆から一転して心を奮い立たせる、という燃えるものがあるタイプのストーリーに弱いみたいです。

3.怪獣より強い超獣

 そこでウルトラマンAとなります。怪獣が超獣にいとも簡単に惨殺されてしまうわけですね。それもよりによって、帰マンで非常に強い印象を残したエピソードの怪獣なんです。天罰を具現するような雰囲気があり、それゆえに強いと感じた怪獣です。

 これは観ていて、がっかりしました。初代マンからセブン、そして帰マンが戦ってきた怪獣の強さを否定する描写と設定ですから。「じゃあ、今までの巨大ヒーローも(Aよりずっと)弱いってこと?」みたいな印象が生じます。熱心に観ていて、応援も感動もしたヒーローに、いきなり駄目出しされた感じですね。それも、作り手自身から、です。

 見せ方にも問題点を感じました。超獣が怪獣の下顎を持ち、下に向かって引き裂く様子をモロに描写していました。確かにきっちり見せれば何が起こったかよく分かる。むごさが克明に伝わり、超獣の恐るべき強さが描写できたことも分かります。

 だけど、「なんではっきり見せたりするかなあ、もったいない」「観ているこっちを馬鹿にしてるのかな」と当時、思いました。今でもこの手の描写は同じように感じます。なぜはっきり見せたら、もったいないのか。それは、こちらの想像力を使ってくれてないからです。

4.間接的に示されると不安がつのる

 ちょっとわき道にそれるようですが、映画エイリアン(1)から。船長のダラスがエイリアンを探してダクトに入り込むシーンがあります。外で待機しているクルーは検知器で様子を見ている。検知器には最初、ダラスを示す青く光る点だけが移動していく。すると検知器に新たな反応、エイリアンの位置を赤く光る点で示す。赤い点はだんだん青い点に近づいて行く。逃げるようダラスに必死で伝えるクルーたち。

 しかし、ダラスがダクト内を懐中電灯で照らしても発見できず、後ろを振り向いたらエイリアンがそこにいた、というところでダクト内のシーンは突如終わる。時間的に飛んで、ダラスの所持品しか回収できなかったことが語られる。

 これは真剣にハラハラし、怖かったです。制作側の実情からいえば、予算がないからエイリアンもダクトも最小限しか見せることができなかったのかもしれません。だから、ほとんどを検知器画面の光る点だけで見せて来た。エイリアンも少ししか出せないので、出た途端にシーンを終えるしかない。ダラス殺害(ないしは繭化)までは見せられない。

5.猫も知る間接の効果

 だけど、それが効果的だったんです。これをさらに寄り道して猫を使ったストレス実験で考えてみます。檻を二つ並べてそれぞれ猫を入れます。一方の檻の床は軽い電気ショックを与えらえるものになっています。ランダムな時間間隔で電気を流すと、猫は驚いて鳴き、飛びあがります。

 電気ショックは予想できませんから、猫は何度も突然来るショックに驚きますし、ストレスも受けます。だけどだんだん慣れてくる。ストレス障害までは至りません。ところが、単に横で檻に入れられているだけで、電気ショックを受けていない猫にストレス障害が出るんです。たびたび驚く猫を見ていただけの猫に過度のストレスが生じた。

 これは「猫でも異変を察知し、状況を想像する」ことを示唆しています。かつ、「具体的に分からないと、不安や恐れは減じてくれない」~「電気ショックを受けた猫よりもひどい状況を想像している」ことも示しています。人間なら、なおさらなわけですね。

 上述の映画エイリアンのダクトシーンの怖さも同様です。分からないから必死で想像し、だからこそ怖くなるわけです。しかも映画終盤まで怖さが持続する。正解(実際の状況)を与えてくれないので、さまざまな最悪をあれこれ想像し続けてしまうからなんですね。もし、船長ダラスとエイリアンを交互に、克明に見せていたら、あれほどは怖くなかっただろうと思います。

6.見せつければ凄いのか?

 これがウルトラマンAの当該シーンにも言えます。凄い出来事をモロに見せちゃった、だからこそ凄くない。そうなると、「見せないと分からないと思ってるの?」といった不満にも発展してきます。
(なお、「子供なんだからはっきり見せてやらないと分からない」ということも考えられますが、それなら「しっかり見せないと分からない年齢の子供に、あれを見せちゃダメだろ」となります。)

 むごいシーンって目を引きます。不快情報は危険を察知させるわけで、まず思わず見つめてしまう(それから目を逸らすケースも生じることもあるけど割愛)。せっかく目を引いたんですから、もし全部見せる必要があるなら、見せるべきです。

 でも、目を引くためだけにむごさを見せるようなら、個人的にはアウトです。見せない描写の価値が分からない作り手なのか、こちらの想像力を馬鹿にしてるのか。あるいは、映像表現不能なものでも脳内イメージなら可能なことを、作り手が知らないのか。

 例えばですが、「なぜ最悪の想像を遮るのか」「楽観と悲観の間で気持ちが揺れ動くハラハラをどうして邪魔するのか」等々と申したらいいでしょうか。

 繰り返しになりますが、それに加えて今までの視聴=快経験を否定された感覚も与えられたわけですね。それでも、一応はAは最後まで観た気がしますんで、やっぱり特撮は見たかったんだろうなと思います。ウルトラマンAの頃、そんなややこしいこと考えてたかといえば、もちろんそんなことはありません。上記は当時のもやもやを、今の自分で考えて解釈し、説明してみたものになります。

7.でも昔の自分には理解できなさそう

 A開始の頃までは「映像の通りに受け取って喜ぶ」という感性でした。まだ自分なりにあれこれ思うことはできなかったですね(映像や、ナレーションや台詞が語る設定に従って受け取ることしかできなかった)。

 Aからタロウ、さらにレオの頃だと、映像の通りに受け取れなくなってきまして、しかしまだ自分なりの受け取り方もできない。どっちつかずの状態です。ですので、上記の説明を当時の自分にしてやっても、理解はできないことは間違いありません。こうして、さんざん文句を言っている自分でも、観続けることは間違いない気がしますから仕方ない。

 怪獣ものとしてはちゃんとできているわけだし、期待するポイントもありましたから。例えば、巨大ヒーローになるのは北斗と南の初の2人制です。2人が合意しないとAになれない。2人制は等身大ヒーローだと超人バロム1がありました。どちらも、1人だけの判断ではどうしようもないし、2人の仲が世界の平和に直結(^^;。Aでは突如、南が月から来ていて帰らないといけない、なんて展開になって「なんでや?」と驚きましたけど(裏事情を知ったのはずっと後)。

8.革命機ヴァルブレイヴ再び

 この掲示板でむごい描写について、似たようなことを申し上げたことがあるなと思い、過去ログを眺めてみると「革命機ヴァルブレイヴ」でした。あるシーンに激怒して視聴打ち切りを宣言したのが2013年11月。だけど12月に入ってもあれこれ感想めいたものを言っている自分に苦笑いです(^^;。たささんにも今と同様、アクティブに書き込んで頂いていたころです。あるアニメの作画の疑問点について、貴重で具体的なご教示を頂いたりしてました。
(なお、いったん視聴を打ち切っても、一応は最後まで録画、後でまとめて観てストーリー確認し、上記印象は自分にとって間違ってはいなかったと確認しました。)

 自分が問題視したのは、ヒロインの1人、流木野サキが密かに不死性を得るも、敵に捕らわれて、不死=化け物として世界中に見せつけるために、剣でぐっさり刺し貫かれるシーンでした。あのとき、いったん「グロは苦手」という誤解を生じかけまして、説明はしてみたんですけれども、どうも説明下手できちんと言えてなかったorz。上記のようなあれこれがまとめて全部入って、あのときの自分の反応を引き起こしています。

(当該シーンは、いくつかの18禁画像サイトで「リョナ」分類等で収録されたりしており、映像の性質を物語る一端となっている模様。)

 なお、サキは1期ラスト辺りで主人公からレイプされており、それが2期への引きだったかと記憶しております。サキは主人公に好意があり、主人公は正気を失っており、事後に主人公からプロポーズがあったとはいえ、やはり不遇なキャラでした。そのシーンも存在意義があったか、当時、強く疑問を抱きました。そこも2期の上記シーンへの印象に影響しています。

9.自分的には「トロッコ問題」もグロだが歓迎

 何がグロかということになると、例えば有名な「トロッコ問題」(暴走トロッコから1人を犠牲にして5人を守るか否か)は自分的にはグロです。しかし、グロ感覚に耐えてでも延々と考える値打ちがあります。今でも悪夢に出てくるのが「トロッコ問題」ですが、後悔はありません。

 トロッコ問題がグロいなんて言うと、まず間違いなく理解されません。だけど、トロッコに轢かれて死ぬ人をリアルに想像し、その人の遺族の気持ちをリアルに想像し、さらに友人知人と関係者全員を子細に想像していくと(さらに世間一般まで考えてみる)、物凄いストレスが生じます。それをグロと表現しています。そこまで考えないと自分なりの回答を出せたことにはなりません。クイズ感覚で、5人のほうだ、いや1人のほうだとワイワイ言うのは無意味です。
(その他にも、トロッコ問題には直観と熟慮の判断の真逆性があったりして、とても興味深い。トロッコ問題を軽く見たのか、サンデル教授ブームのせいか、安易なジレンマ問題がいろいろクイズ的に使われた状況はとても残念な気がした。)

 要は、受け取るだけの意味や効果があるなら、受け手としてどんなにむごくてもいいわけです。が、何なら意味を持つのかは予測がしにくい。また、作り手としてむごいと思わず作ってても、個人的にはむごさが生じてしまうこともあります。ですので、作り手の意図に反する反応を、受け手としてやってしまうこともあります。この辺り、かなり微妙で難しい問題です。

Re: 6月のスレッド(2018) - White NOVA

2018/06/29 (Fri) 08:27:15

ビルドダイバーズ感想と、いくつかレス

★ガンダムBD

さよならダブルオーダイバー回。
GPDという過酷なゲームシステムにより、主人公機が大破という状況に陥るも、ギリギリのところで勝利する決闘回。

最後は頭部を破壊されながらも、相手のコクピットを貫くラストは、『ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の決着場面のオマージュに見えました。
もちろん、その前に最初のガンダムがジオングとの決戦時に「頭部破壊されつつも、胸部をライフルで貫く痛み分け」みたいな戦闘シーンがある訳ですがね。

一応、アムロさんは「たかがメインカメラを破壊されただけだ」と凄いことを言いながら、戦闘続行したり、ガンダムに自動操縦プログラムを起動させて、無人で予定動作を行わせ、ジオング頭部を撃破する脅威のラストシューティングを成功させるのですが。
メインカメラがない状態で戦うというのは、視界が制限されているわけだし、よほどニュータイプとしての勘が冴えていない限り索敵もままならないはず。
さらに、自動操縦で敵を破壊というモーションを瞬時に組めるというのは、アムロの機械慣れと、敵の動きの予想の両方があって可能なこと。

後年、すごいMSパイロットはいっぱい出ましたが、機体の操作と自分の能力を最大限に組み合わせた熟達ガンダムパイロットは彼ぐらいなのでは、と思いますね。
相手の強さによって機体の性能不足を感じるケースもいっぱいありましたが、自分の操縦技術に機体が追いつかないなんてことを言ったのも、アムロさんぐらいですし。

で、旧作はともかく、GPD(これも旧作ゲームですが)。頭部破壊は負けにならないようです。その意味で、Gガンダムのガンダムファイトとは違うルールのようですな。

エグザムシステム他は、ガンダムアニメではなく、ゲーム起源ですね。ユニコーンガンダムのNTDの元ネタとか派生作ということになるのかな。

そして、今回の会話を聞くと、自分は「ウィザードリィ」と「ドラゴンクエスト」のコンピューターRPGの話を思い出しました。

前者は、最初期のコンピューターRPGで、80年代初期のパソコンユーザーにとっての思い出の作品。ここでは、キャラの「ロスト」という試練がありまして、要するに冒険中に死んじゃったキャラが復活に失敗して、永遠に失われてしまうというもの。正にガンプラが破壊されるGPD。

そして、後者はマニアックで難易度の高いウィザードリィのシステムも参考にしながら、より簡単に、一般層向けにプレイアビリティーを高め、一躍RPGというジャンルを浸透させて代表作ともなった作品。正にGBNと言ったところ。

で、ウィザードリィマニアは、ドラクエで喜んでいる一般のファンに対し、「あんなのはお子様向きのゲームで、真のRPGじゃない。ロストもエナジードレインも経験していないユーザーに、RPGの何たるかを語る資格はない」的な言動を行なっていたわけで(笑)。
まあ、何でしょうな。「過酷な経験をして乗り越えた旧世代マニア」は、「よりプレイしやすい作品を楽しんでいる新世代の若者」に、年長者視点で物申したくなるものかもしれません。曰く、「お前たちのやってることは生ぬるい。昔はもっと大変だったが、そういう経験をしない奴が、大きな顔をするんじゃない」という意見。

まあ、特撮業界でもあるんですけどね。「CGに頼りすぎだ。本当の爆発はこんなものじゃない」とか、いろいろ。

ちなみに、ゲームじゃなくて、ガンプラということに話を展開するなら、「昔のガンプラは、接着剤も必要だし、色も自分で塗らないといけない。今のガンプラは、そういう苦労をしなくて簡単に作れるようになった。モデラーは甘えている」的なもの。
ちなみに、部品点数は今のガンプラの方が多いんですけどね。まあ、値段層にもよりますが。自分は買うならマスターグレードを基準にしているのですが、この間の地震で一部の飾っていたものがシクシク。今回のリクの気持ちに感情移入しましたぞ。たかが、ちょっとしたパーツ破損で悲しくなったり(苦笑)。

で、次から、新型機の登場ですか。
こういうのはちょっとワクワクします。

後は、アヤメの笑顔とか、旧世代からの復帰組のコーイチさんと怨念つのらせたツカサの関係性とかが、今回のポイントかな、と。

★エースの残虐性

ええと、これの背景を語ってみますと、60年代末に特撮の神様の円谷英二さんが亡くなったことが一番大きいと思うんですね。
彼には、子供向きのウルトラ怪獣や、60年代半ば以降のゴジラ映画で残虐なシーンを撮ることを嫌ったという話があります。曰く、子供たちに夢を与える怪獣で、そういう生々しいものを見せてはいけない、と。

で、彼が亡くなって70年代になると、特撮作品が世の中に溢れる時代になって、「差別化のために、過激な表現を売りにする作品」が増えて来ます。そして、煽りに煽られて、どんどん描写がキツくなり、という形。
ゴジラが、対抗馬のガメラに合わせるように流血するようになり、
怪獣もノコギリや鋭角的な角を装備して、ウルトラマンすら重傷を負ったりするようになり、新マンのバラバラ遺体とか、エースたちウルトラ兄弟の十字架張り付けとか(その前にセブンが張り付けられていましたが)、最近の特撮では、そういう十字架張り付けシーンってなくなりましたね。

とにかく、ウルトラに限らず、ヒーローや怪獣が残虐に、グロく見せられるシーンが流行ったのが、その時期だったわけですね。
まあ、その流れがエスカレートしたのが、80年代のスプラッター映画なんですが、さすがにその時代になると、作り手も自粛して、「子供向きのソフトな映像表現」と「15歳以上ないし18歳以上対象の、よりリアルなエグい映像表現」に分かれて演出するようになります。70年代は、その区別が未分化なため、今の基準だと「よくも、子供たちにこんな残虐なシーンを見せられたものだ」と思われますが、当時の子供は平気で「首チョンパ」などと過激な言葉で喜んでいたと思いますね。「爆竹でカエルをぶっ飛ばしたり」とかリアルでもエグいことを平気でしていたなあ、自分の周りの一部では。

まあ、ウルトラが急に残虐になったと言うよりは、当時の業界が全体的にそういう方向に進みながら、またマイルドな方向に戻って来たり、スターウォーズの影響などで表現が洗練されて行く流れがあったり。

70年代の空気だと、原作版のデビルマンがマンガ誌(当時は大人が読むものと想定されていない)に掲載されていたという背景からも察することができるんじゃないでしょうか。実は、放送されないマンガの怪奇路線がさらに過激なわけで、その一部が吹き出したのが、ヒーロー物の方向性になるのかな、と。
流血バトルは、タイガーマスクもアニメでやってますしね。やはり時代性だなぁ、と。

Re: 6月のスレッド(2018) - K.K

2018/06/30 (Sat) 23:53:18

 ざっと書いてみて、7月のスレッドに持ち込むのもどうかなと思ったものですから、なんとか形にして6月用に投下。

●メインカメラがやられただけ

 終盤でのアムロの名セリフですね。当時のアニメは手描きセルで、ややこしい形状のガンダム頭部はアニメータ泣かせ、ガンダム頭部が吹っ飛んだシーンにアニメータは喝采したという有名な逸話に納得した覚えがあります。ガンダム1stを観た人だと、MS、ロボット頭部が破壊されると、つい思い出すものでもあります。

 それはさておき、そのシーンだけ観ると、さすがに違和感が出そうな気がします。シャアに対して優勢に戦えるアムロとはいえ、メインカメラ抜きではどうなんだと。しかし、なんとなく納得して観てました。終盤のアムロの超人性(高度のNT)を意識していたんだと思います。

 そういう印象が(おそらく初めて)生じたエピソードが「コンスコン強襲」です。アムロが視界によらない敵捕捉を行い(たぶん、あそこまであからさまなのは初出)、3分でリック・ドム9機撃墜(残る3機は自軍が撃破)。ジオン軍を指揮したコンスコン准将が椅子からずり落ちそうになってましたっけ(無重力なのに)。

 主人公とはいえ凄すぎで、「アムロって何もんや?」と自分だけでなく、当時の視聴仲間とあれこれ言っていた記憶があります。さらに、ガンダムがアムロの操縦についていけなくなり、高速化の補修を施すといった流れになり、「ニュータイプは戦闘に強い」というイメージが確立していったかと。

 個人的には戦闘時のニュータイプの一般人に対する冷酷さも感じました。赤の他人だし、しかも敵なんですから倒す≒殺すのをためらわないのは当然なんですが、さすがに1つ、2つと数を数えながらドムを撃墜するってどうなんだろうと思いました。

 一応は知り合いになっており、ニュータイプ同士の感応があるララァ・スンだと、死なせたことで激しくショックを受けてます。状況や関係性に差異があるのは分かるんですけど、「あのドム兵との差はどうなんだ」という気がしてしまったのも確かです。

 そういうこともあってか、終盤ではアムロへの感情移入が薄れていき、序盤~中盤では冷酷であり化け物感があったシャアのほうに感情移入が高まり、彼に人間味を感じるようになりました。もっとも、そういうことは表面的な理屈かもしれません。自分でもよく分からない性分として「弱いほうに勝ってて欲しいと思う」というのがありますので(「痩せ蛙、負けるな一茶、これにあり」みたいな)。

●苦労のしどころ

 ウィザードリィって、PCソフト開発が最初の職でしたんで、少しやれました。PCの価格破壊が起こる前ですので、個人でPCを持つことがまだできず、昼休みに会社のPCで遊ぶ程度でした。その後、ドラクエ2が周りで流行りまして。ドラクエ1は特に注目されなかったのに、2になると途端にプレイする者はもちろんドラクエ談義に熱中してまして。

 少なくとも周囲ではドラクエよりウィザードリィをありがたかる傾向はなかったですね。むしろ、ドラクエ2が出て以降、ウィザードリィの話をする者がいなくなりました。ファミコンでもウィザードリィが出まして、PC時代にハマった人は再びやってみたり、ファミコンからウィザードリィ始めた人もいた模様。だけど、ドラクエ2のときみたいに、ウィザードリィ談義する人はなし。

 これはたぶん、自分も周囲もPC技術者だからだろうと思います。ロストだ、エナジードレインだ、全滅パーティの救出だ等々、全部コンピュータの都合じゃないか、という感覚だったんですね。当時はメモリ制限も厳しく、さまざまなイベント入れるのは難しいし、各イベントの自由度も上げられない。しかし、それではささっとクリアできるものにしかならない。

 じゃあどうしようか、ということで「シンプルで、しかし無駄に難しくする条件を入れとくしかない」となるわけですね。ゲームクリアの嬉しさって、プレイに注ぎ込んだ時間と手間が大いに関係します。手間かけてみると、その手間が無駄と思いたくないし、(おそらく人間の特性として)無駄と感じなくなってきます。

 ですんで、ウィザードリィマニアがドラクエファンを貶すような言動は、おそらくは本気だし、正直な感想なんでしょう。だけど上記のような、いわゆるサンクコストです。技術者としては、他社製品だしジャンル違いとはいえ、そういうものでユーザーに無理に満足して欲しくない。途中も面白くて、クリアも達成感があったほうがいい。無駄な作業ゆえに感じた達成感は偽物というしかない。

 ですので、自分や周囲の技術者が遊んでみると、ウィザードリィよりドラクエを好みがちになったんですね。なぜなら、コンピュータを使ってもらって、今まで以上のことをして欲しいと思ってますので(そうでない技術者もいたりするけど割愛)。コンピュータにユーザーを縛り付けるがごとき真似は、決してやりたくないわけです(しかし技術の未熟ゆえ、仰るようなマニアが後々も出てしまっている)。

 つまり、コンピュータは使うことが目的ではなく、できるだけ黒子、縁の下の力持ちにしたいわけです。言い換えれば、苦労のための苦労を尊ぶ苦労至上主義は排したいわけですね。もう少し一般化するなら、「機械の不出来を補う苦労ではなく、機械の出来ることの先にある苦労をしようよ」ということになります。自分の考える技術の役割の大事なポイントの1つです。

 自分がPCソフトの仕事をやろうとしたのも、自分も使う側になりたかったから。しかし当時は「コンピュータを使う」と「コンピュータソフトを作る」がほぼ同義だったから、(やむを得ず)作るほうに回ってみたんですね。そのうち、大小さまざまのソフトが出て、フリーソフトも多くて、という状況になると、めっきり開発意欲が下がったのを覚えています。

●モノクロTVで観る流血

 ウルトラマンAのムルチ惨殺について長々申してしまったわけなんですが、円谷英二の影響というのは全く知りませんでした。が、聞いてみると納得です。改めてネット検索してみると、ウィキペディアの「円谷英二」の項に同じ旨の記述がありました。さらに、「キングコングの逆襲」では、共同制作のアメリカ側が「アゴを引き裂かれた恐竜が、その口から鮮血を流すことを望んだが、円谷はここでも血は流させず」とあり、Aでのムルチと重なりそうで、驚きです(他にも興味深い記述が多々で、後でじっくり読んでみたい)。

 しかし、アゴは裂くところまではやったわけか。じゃあ初代マン~セブンではどうなんだ、と思い返すと、怪獣の首を落とすといったシーンはしばしばありましたね。初代マンでは八つ裂き光輪がスペシウム光線以上の強力技とされてましたし、セブンの代表的技の1つがアイスラッガー。ただ、血が流れる描写はなかったかと思います。円谷英二さんの制作ポリシーだったのか。

 それがAの当該シーン(流血は描写されていない)とどう違うかと改めて考えると、観ているこちら側にあった気がします。テレビですね。初代マン~セブンはカラー撮影ながら、モノクロテレビで観ていた人が多かったはず。カラーで観るのが多数派になったのは、帰マン以降でしょう。自分もモノクロ/カラーの切り替わりは同様でした。
(2回目のアポロ月面着陸からの映像がカラーとなり、カラーテレビのある家に近所の住民が集まって中継を見たりしていたような状況。)

 裂かれたり切断された部分は血を流さないものの真っ赤です。それをモノクロで観るのと、カラーで観るのでは印象が相当違います。モノクロテレビでの視聴者からすると、元の映像が相当にスプラッターでも、なかなか生々しい臨場感は生じにくい。それがカラーで観るようになると、もっと抑えた表現でもびっくりすることがあったような気がします。
(もっとも、モノクロTVでプロレス観た老人が派手な流血に驚き、観戦中にショック死なんて事件もあったような。老人というのがおそらくポイントで、戦中体験などからモノクロ画面でも流血状況の意味を実感できすぎた可能性があるように思う。)

 モノクロテレビでむごさを表現するのは、難しかったともいえます。それで思い出したのが、初代マンのジャミラです。弱点は水。まず科特隊、続いてウルトラマンがジャミラを水攻めにする。ジャミラはのたうち回って苦しんだ挙句、ようやく死ぬ。

 ジャミラの悲劇性をのたうち回る苦しみで表したんでしょうけど、これは流血がなくてもむごい。色で表すむごさではないんで、モノクロかカラーかはほとんど影響しません。なぜ一思いにやってやらないんだ、と思いました。そのため、ジャミラの墓標に刻まれた言葉を見たイデ隊員が「言葉だけは美しいけれど」と呟いても、観ていて「あんなことしておいてよく言う」みたいな気がしました。

 ジャミラは事故で遭難した宇宙飛行士で、事故隠しのために見捨てられ、水のない惑星で苦しんだ結果、怪獣化したわけですから、悲惨さが伝わるような描写を考えたんでしょう。だけど、科特隊とウルトラマンがジャミラを苦しみ抜かせるのは、どうかなあという印象でした。見捨てた国が水攻めにした、というストーリーだったら納得できたかもしれません。

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