創作と鑑賞の談話室

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3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/01 (Sun) 00:01:51

 3月の雑談スレッドです。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/01 (Sun) 00:03:27

 White NOVAさん改めShiny NOVAさん、どうもです。まずは襲名(?)のお慶びを申し上げまして

「ハッピーバースデイ! 祝え、全ライターの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしろしめ文字の王者。その名もWhite改めShiny NOVAさん。またひとつ、王たるライターの力を継承した瞬間である」
(ジオウがオーズを継承したときのウォズ祝辞を改変しました。)

 少し質問をお許しいただければ、新ハンドル名はこの掲示板限定でしょうか。それとも、NOVAさんがお持ちの掲示板やブログでも新名のShinyとされるのでしょうか。
 ここでの呼びかけ、あるいはNOVAさんとお呼びする限りでは、仰る通りShinyでもWhiteでもいいわけですが、他の掲示板等で改まってお呼びする場合はどうしたらいいか、ちょっと気になっております。

 この掲示板始めてから干支が1周回ったということは、ご指摘を受けてみて初めて気が付きました。そういや2008年のあれで始めたんでした。もうそんなになるんですね。当初目的からすっかり外れたお陰で、感想メインになったのは、自分としては極めて効用が大きかったです。

 作品を視聴(や読書等)したら、感想を言ってみる。すると理解が進む。自分の感想を補足してもらえて、さらに深まる。するとより面白くなる。それがスパイラルに続いてどんどん興が乗って来る。という単純な事実ですね。感想を真面目に考え出す以前ですと、「感想は『面白い』か否かで充分で、後は備忘録程度」としてか認識してませんでした。

 その備忘録ですら、こちらで過去記事が消去されるのはまずいというご指摘を受けて、ようやく認識したわけでして。残すものだ、と思ってみると、もうちょっとちゃんと書くか、になり、自然と感想を書く面白さや意義、効用を理解するようになった次第です。

 それでは定例感想に移りまして。

●仮面ライダーフォーゼ(第25話:卒・業・後・髪、第26話:有・終・輪・舞)

 今ごろになってですが、前エピソードでの弦太郎の答案用紙の4点、「フォーゼだから4点(フォー)」というご指摘が、ようやくじわっと入ってきました。そのシーンを見直すと、スリー・ツーときてワンのときに4点が映り、すかさず「変身!」→宇宙キターですので、4点を「フォーゼ」と脳内で補うと、すんなりつながる感じです。

 今エピソードのシーンから、前エピソードで誤解したかなと思う点もありまして、野座間友子です。前エピソードでは流星が逃げ出したと思って、詰め寄ったと思いました。NSマグフォン捜索に突き合わせたのは埋め合わせさせるためだろうとも。

 ところが、今エピソード観ますと、流星が変身のため去ろうとすると、友子が逃げちゃダメと捕まえてました。これで、はっとしまして、友子は流星の実力を見抜いて、弱点のメンタルを何とかしようとしてるんじゃないかと。

 思い返しますと、流星が敵に思わず繰り出した一撃を、友子は強力と評価してたんでした。しかし、我に返って怖くなった(ように友子には見えた)流星なわけでして、それなら「やればできる子なんだから」と友子は判断し、「一人前にしたらないかん」思ったんじゃなかろうか。

 ともかく本編。こちらで伺った通り、卒業を交えたエピソードですね。初回放映が3月4日・11日ですから、まさにどんぴしゃな感じです。観ている自分も言われるまで意識していなかったわけですが、作中の弦太郎らも3年生である隼、美羽に言われるまで考えてなかったわけですね。

 気が付く発端はプロムなる卒業記念ダンスパーティで、そのお相手選びから。これ、自分的にはバック・トゥ・ザ・フューチャーを思い出します。26話ラストでの会場外のバトルで問題の決着がつくところも似てるかも。隼は美羽と踊りたいようですが、美羽の反応が今一つ鈍い。

 それはともかく、別の線からの問題も起こってくるわけですね(しかし最後に本筋にまとまる)。以前にゾディアーツ化したことがある3人、鵜坂律子、佐久間珠恵、野本仁も卒業なわけですが、アルター・ゾディアーツが再出現、以前のスイッチャーだった律子に疑いがかかる。
(弦太郎と再会した3人の元スイッチャーの様子から、立ち直ったことが窺えます。弦太郎を恨むどころか、好意を持ったことも。)

 新聞部の徳田弥生が写真等を元に糾弾したがってるらしい。この弥生も3年生であるわけですね。一方、ゾディアーツ側では落語家の鬼島がまだ3年生に人材がいるんじゃないかと、速水校長に校舎屋上で絡んでますな。そのシーン観まして、なんとなくゼロワンと被って見える気がしました。

 なにせ、そのときのダジャレが「卒業したくても、そうつぎょうよくは行かない」ですし、速水校長はつまらないダジャレに殺意を抑えるのが大変とか言ってましたんで。或人のダジャレに対する、不破、イズを除く、一般人の反応に近い気がします。

 それはそれとして(^^;、月面で美羽がユウキを次期部長に指名とかしてますと(後の流星の指摘と併せて考えるとなかなかの伏線かも)、今度はカメレオン・ゾディアーツが再出現ということで、元スイッチャーは珠恵ですね。フォーゼ&メテオで撃破するものの、スイッチャーは現れず、髪の毛のみが残されている。この時点では「逃げたか?」という感じです。

 襲撃のポイント・様子から、友子らはプロム妨害が主目的と推測するわけですね。この辺りから美羽の様子が少しおかしい感じがしまして、後になって、美羽はダンス相手に弦太郎を選びたかったということが判明、なるほどな感じです。しかし、そういうことには鈍い弦太郎、隼に「お前が満足するプロムにする」と励まし、ラブコメよろしく美羽と隼のペア実現のために奮闘するわけですか。

 一方、友子や美羽は元スイッチャーの3人を励ましたりするも、疑われる雰囲気などで友情の輪が壊れかけてる様子がありありとしてます(裏を返せば、つながりが強固だったとも言えます)。美羽、弦太郎と2人きりで会いまして、プロムについて何か言い始める(巨大ゴリラ像がある場所で、ジオウでも見たライダー名所ですな)。しかしドラゴン・ゾディアーツまで出現で、元スイッチャーは野本仁なわけですね。美羽の話も尻切れトンボ。

 このドラゴン、なぜか以前に効果的だった攻撃方法が通用しなくて、そろそれ「あれ、誰かが化けてます?」みたいな感じになるわけですが、まさにその通りで、正体は髪の毛座のコーマということでしたか。髪で分身作れるんで、倒すと髪の毛が残されてたわけか。
(このシーンで、変身のためその場を離れようとした流星を友子が止めていて、上記の通りに友子に対する見方が変わりました。ひいてはライダー部員の関係性ですね。)

 このコーマ、再生怪人作れるわけですんで、なかなか強力、そのうえキャンサーまで加勢するわけですね。流星は変身できず加勢できないためフォーゼ劣勢。そこでパワーダイザーを、となるわけですが、パイロットの隼と連絡がつかず、JKが代わりに。ビギナーズラックというんでしょうか、これが意外に功を奏しまして、(次話冒頭で)辛くも撃退に成功。
(ただしJKが相当バテており、そのことに気が付いたのは流星と友子だけみたい。友子が先に気づいてスタミナドリンク渡し、ふたを開けられないJKを見て、流星がスタミナ不足に気づいた、みたいな流れと思いました。)

 となると、卒業する美羽らとしては「後輩に任せて大丈夫そうだ」となるわけですが、それはそれで美羽としては寂しいものがあるわけですね。隼はのん気にピエロの扮装で誘いの仕切り直ししてるし。鬱積が爆発しまして、隼に対し「(美羽が一緒に)踊りたかったのは弦太郎」とはっきり口に出してしまう。

 後半(26話)になだれ込みますと、元スイッチャーの3人に対する疑惑が校内壁新聞で大々的に報じられるわけですな。報じているのは新聞部の徳田弥生。賢吾らライダー部は真相(コーマの存在)を知っていて抗弁するものの、デマを打ち消すには至らない。疑われた3人は卒業式にも出ないと言い出す始末。

 が、この流れをぶった切ったのが意外にも大杉忠太先生でしたか。卒業式もプロムも予定通りやると生徒らの前で明言。弦太郎を放校したいくらいに嫌ってる割には、いい助けになってますな。これに焦るのは真犯人ということで。つまり新聞部の弥生ということですね。

 一方、プロムを巡る三角関係ドラマ(?)もきっちり進んどりまして(^^;、美羽、隼の様子から気持ちが読み取れない弦太郎は、まず美羽に(月面で)接触、モロに「隼と踊ってやってくれ」と頼む。ここで前話で途切れた美羽の話の続きが聞けるわけですね。つまりプロムのダンスパートナーの意義、意味について。

 これをしっかり隼も聞き届けている。美羽は隼がダンス相手でもよいと言う。事態を全く理解できてない弦太郎、フォーゼに変身したままで、隼に大喜びで報告する。が、激怒した隼に殴られ、わけがわからない様子ですね。

 翌朝、つまり卒業式&プロム当日、ついに弥生がコーマの正体を現しまして、卒業式を止めれば、このままの高校生活が続くと目的も明かす(そんなわけないのが当然で、聞いてるユウキらが不気味がるのも無理はない)。

 コーマはメテオが迎撃、割とあっさり撃破、と思ったら無傷で復活して去る。どうやら強敵みたいですね。支援戦力のJKが遅れて駆けつけてますが、明らかにまだバテてますね。パワーダイザーに搭乗しても居眠りが出てしまう様子です。

 卒業式は無事終わった様子で、夜のプロムが始まってますね。弥生コーマの本来のターゲットはプロムらしい(前日の弥生の話自体が支離滅裂気味なんで、あまり行動の合理性を問うても仕方なさそう)。ライダー部も参加しとりますね。プロム防衛に好都合なんだろう。

 流星が隼、美羽にそれとなく告げたのは、次期部長のユウキ、次期パイロットのJKの特性ですね。ユウキはひらめきがあるが動揺しやすく、JKは瞬発力はあるがスタミナがない、ということですか。おそらく、美羽と隼には逆の特性があり、補完しあってこそのライダー部の能力、ということが言いたいんだろう。

 プロム会場では女性5人ユニットの歌唱が始まってますが、仮面ライダーGIRLSという実在のユニットだそうですね。メンバーが入れ替わりつつ、今も活躍中とのこと。当初はライダーコンセプトだったのが、拡張して東映特撮を応援するユニットとして活動中とのこと。お恥ずかしいことに、今回調べてみるまで知りませんでしたorz。

 気を取り直しまして(^^;、明るく華やかなプロム会場と、外の夜のバトルとの対比がなかなかいいですな。しかも、外のバトルを察知したフードロイドが次々と増援に向かい、気付いた隼が「俺はまだ天高を平和にしてない」と美羽に言って後を追い、美羽もドレスの裾を破いて行動を共にするところ、好みの燃える展開です。流星がその様子をしっかり見届けているところも、ですね。

 今回のラストバトルは(おそらくあえて)メテオ不参加で、残るライダー部で決着。隼が弦太郎に美羽と踊ってやってくれと言い、渋る弦太郎に「最高のプロムにしてやると約束しただろう」と促した後がカッコよかった。「俺には美羽の笑顔が一番なんだ」、ですね。おそらく隼が本音で言ったんでしょうが、なかなかの殺し文句です。さすがにここまで来ると、弦太郎も事情の一切を把握した模様ですね。

 弦太郎が天ノ川学園へ来て以来のシーンが走馬灯のように流れまして、観ている自分も「ああ、これで隼と美羽も去るんだなあ」と感じ入りましたが、全然違ったorz。いや、こちらで伺ったり、ネットで予習したりで知識としてはあったはずなんですが、雰囲気に流されてすっかり忘れ取りました。

 大学近いからライダー部に残るんですか。美羽は会長ということで、院政しそうですね。観終わった直後は唐突な流れのような気もしたんですが、今エピソード通じての流星の動きを思い出しまして、きちんと伏線はあったなと思い直しました。そう思えてみますと、ライダー部は誰も統率していないにも関わらず、必要なことは気が付いた人間が自発的にやって保たれてるんだなと。

 次話は流星の正体が知られてしまうようですね。そのせいで、一時的にはせよ、メテオに変身不能になるとも聞いています。


 ディケイドは明日にでも感想を書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/01 (Sun) 20:48:57

 どうも、この一週間はいろいろバタバタしていた感じのNOVAです。

 改名については、自分のブログコメント関連を中心に、気分が鬱屈しかけていたこともあって、仕切り直しが必要と考えた結果ですね。
 考えてみれば、Whiteで本格的にインターネットを始めて、自分のサイトを構築したのが2000年。その時期に平成ライダーのクウガも始まったり、当時は映画の『ロード・オブ・ザ・リング』が公開していた時期でした。

 まあ、Whiteも「初期状態の白クウガ」や「白のガンダルフ」にあやかったり、「色白のリアル自分」や「白紙からのサイト構築」とかいろいろこだわりはあったのですが、
 それから20年も経つと、気づけば、状況も大きく変わっているなあ、と。

 令和に時代が変わって、2000年代初期のこだわりから、令和初期のこだわりに切り替わる時期か、と。
 Shinyには「光り輝く」他に、yを外せば「新」「進」「真」とも読めますし、NOVAと組み合わせて「SNのマグネット」とか、マルチミーニングを込めた感じ。

 あとは年齢を重ねると、Whiteは放っておいても白髪になるだろうけど、その後、もしも髪の毛が抜けていっても、Shinyと思えば、納得できる(笑)。

 で、質問の答えになりますが、現状、Shinyを使っているのは、自分で誕生日祝いしたメインブログと、こちらのみになりますね。
 一応、雑文だらけですが、関連ページを貼り付け。

https://whitenova.hatenablog.jp/entry/2020/02/26/022500

 アドレスを見ても分かる様に、whitenovaはいろいろと残っていて、全てを変えることは無理と考えていますね。
 とりあえず、掲示板書き込みでの名前と、ブログタイトルなど、変えやすいところからShiny NOVAを少しずつ浸透させようと思っています。
 K.Kさんだったら、うちの掲示板でもNOVAさんで構わないでしょうし、形容詞を付けたフルネームでしたら、今後、自分でShiny NOVAに切り替えていくつもりです。

 ただし、今はほぼイジってないサイトは、『White NOVAのホビー館』のままで、そこをShinyに変えようと思えば、作業量が多くなりすぎるから放置。
 気分は一新しても、中身が別人になるわけではないので、仮に旧名のWhite NOVAを使っても、気分を害することはありません。

 ともあれ、お気遣いの質問と祝辞をありがとうございました。

★フォーゼ

 もう、この卒業式回がこれまでの流れを総括した「第一部完」って感じですね。これを見た当時は、非常に感動した記憶があります。

 そして、次回からはメテオ絡みに大きくスポットが当たって、弦太朗やライダー部との関係性が大きく変化していきます。

 次週は坂本監督回でもあるので、アクション的にも注目の落語家大暴れ回。
 そして、その後はアリエス・ゾディアーツの回で、ここからホロスコープス十二使徒がどんどん出て行く流れ。

>流星と友子

 これから恋愛関係に発展していきますね。
 メテオのファンの知子が、その正体が流星だと知って、アプローチをさらに重ねる流れ。

 とにかく、これから第3クールで、起承転結の転に当たる段階ですので、どんどん状況が動いていく盛り上がりどころだと。

>大文字先輩

 格好いいけどギャグキャラとしていじられ、それでも決めるところはしっかり決めてくれるイケメンマッチョですね。
 プロム回は、彼の行動が本当に泣けてくる。

 なお、本人は姫に仕える騎士をやってるつもりなんですが、女王に振り回される従者というか犬というか、そういう従僕扱いを喜んでやってます。
 元々、「父親のため」という価値観で忠実に行動していたのが、「美羽のため」「ライダー部の仲間のため」という方向性の切り替わりで動くようになって、この目的意識の切り替わりが彼を変えたのだと考えます。

>大杉先生

 この人も、今後、大きく変わるキャラですね。
 元々は「園田先生の前でいい格好をしたい」という動機で動いていたのが、その目的意識が「生徒の前でいい格好をしたい」という流れになって、「生徒が戦っているなら、自分もバックアップしないと」という方向性。

 ゼロワンの副社長も、この人みたいに振る舞って欲しいのですけど、この人ほど目立っていないというか。

 まあ、立ち位置が、「生徒に対するイヤミな教師(上位に位置する)」と「社長に対するイヤミな副社長(若造と見下しながらも下位に位置する)」で、違ってくるのですけど、
 やはり会社のピンチで、懸命にバックアップしている人間社員の代表として、頑張ってもらいたいもの。


>弦太朗たちのプロム

 これも小説版のエピソードですが、プロムダンスの相手が、賢吾とユウキのカップルで、そして弦太朗の相手がTVで降板した園田先生ということになります。

 まあ、余談までに。

PS.コロナウィルス絡みで、学校の方が休校ということになり、自分の職業(個人経営の小規模学習塾)的にも、いろいろ対応策を図った週末でしたが、まあ、学校の方の状況を見据えつつ、現状維持で頑張ろうってことですね。
 一応、ご心配を頂いている可能性もありますので、蛇足ながらの報告でした。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/02 (Mon) 23:25:46

 NOVAさん、どうもです。お名前の件、ご回答ありがとうございます。そちらの掲示板やブログ等に書き込みする場合は、こちらでのご教示を元に、そのときの状況も鑑みて、どうお呼びするか考えようと思います。

 張っていただいたリンク先、せっかくの機会ですので拝読してみましたら、コメント欄が……。件の人物、相当の年齢になっているはずなのに進歩がない。話題とタイミングも最悪に近いような気がしました。さすがにあれでは、NOVAさんのご心労、察するものがあります。こちらで少しでも息抜きになればよいのですが。
(以前は当該人物の事情を鑑みてのこととはいえ、申し訳ないことに投稿削除までしたことがありましたが、もはや彼にそんな配慮はする気がなくなっています。)

 お仕事のほう、私のほうから話を振るのもどうかと思うものの、心配ではあるしという状態でした。天災時でも大変そうでしたが、今度は期間的にも見えない部分が多そうです。が、簡潔にご事情をうかがうことができまして、やはり大変だという思いはあるものの、なんとかなさっておられるようだと少し安心するものもあります。お気遣い頂けてお知らせいただけたこと、感謝申し上げる次第です。

 自分も気を取り直しまして、定例感想その2(明日といっておいて遅れたorz)。ゼロワンはまた明日にでも。

●仮面ライダーディケイド(第9話:ブレイドブレード、第10話:ファイズ学園の怪盗)

 龍騎編でユウスケの言った「大事な人」が士だということは、全く気が付けませんでしたorz。確かに世界の破壊者と、行く先々で言われているわけで。あの場合、士だけでなく疑心暗鬼(と張本人)の前だから、はっきり士だと明言できなかったんで、ぼかして大事な人と言ったわけだったか、とご教示を頂いてから理解した次第です。

 だから、士もその信頼に応えて、口に出すこととは裏腹に真犯人のみにターゲット絞って追い詰めて行ったわけでしたか。これでドラマ理解がすっきりつながりました。いつもありがとうございます。

 今週の注目ポイントは、やはり海東大樹でしょうか。この後もずっと出てくれるみたいでして、シリーズ通しての流れがようやく出てくるのかなと。話数的には2桁に乗りまして、知る限りの平成ライダーですと、そろそろドラマが緊迫してくる頃です。各(並行)ライダー世界巡りというドラマ要請上、どうしても2話完結的であったわけですが、士の記憶の問題も、過去を知るらしい海東登場で線でつながるドラマになってきそうな期待があります。

 さて、ブレイド編後半。サブタイトルが「ブレイドブレード」でかなり無理してる感じです。どっちも剣の同じ英単語のはずですから。メイルといえば鎧で、メールなら手紙と言い分けているみたいな感じかも。

 それはそれとしまして(^^;、前話ラストで襲ってきたカリスにバックル奪われ、これを社長の四条が咎めてサクヤ降格、入れ替わりでムツキがA指名となるわけですな。後で四条がカリスと分かってみますと、ずいぶんひどいシーンだなあと。社長・四条の自作自演ですもんね。

 一方、士は社員食堂事業に邁進してますな。どうやら食堂は独立採算制らしいですね。社員サービスであると同時に収益性も大事だったのか。現実の企業では、食堂を外部業者委託にしているところも多いようです。場所は貸すけど、儲けは自分で出せ、という感じで。

 そういう仕組みだったと分かると、士の食堂経営方針も納得いきます。社員階級で強制的にメニューを指定してたら、数字カード階級は食堂を利用したくはなかろう。利用者は減少します。あの粗食メニューからすると、たとえ利益率を高くしても、1食あたりの利益額は大きくないはず。

 となると、好きなメニュー選んでください、でいいわけですね。社員の大多数が利用してくれるなら客数は大きく、かつ定常的に見込めし、営業は昼間のみの短時間でいい。それならコストは低くなり、価格は下げられる。そうなると社員も利用する人が増える。

 きちんと「そうなりそう」という条件を整えてますんで、あながちご都合主義で士の食堂経営を成功する運びにしたわけではなさそうで、一応の説得力があります(が、以前の経営方針がひどすぎたとも言えそう)。加えて、ホスト(ないしは執事)風の士やメイドコスプレの夏海の訴求力もあるわけですし。

 そうなると食堂の職場も活気が出るのは自然の成り行きですね。BOARD社をクビになり、派遣で再雇用されたカズマが意外に生き生き働いているのも当然か。が、成り上がったムツキに嫌味言われるわけですな。こないだまで威張りくさっていたサクヤが唯々諾々と従っているところ、個々人の性分というより、社風の現れなんだろう。

 が、もはや2ですらないカズマが言い返せずにいたところ、士がズケズケ言い返しまして(単にムツキ、サクヤが嫌いなんだろう)、カズマが大感謝の様子。その前にカズヤが出ていこうとしたとき、士がスペードの0を示してからかってました。

 が、ユウスケがいいほうに誤解して「0からやり直せ」の意味だといい、(たぶん根がお人好しの)カズマが納得、奮起したわけですな。支えようとしてくれる、と思い込んでるんで、ついいい方向に誤解するんだろう。

 その後、ムツキ、サクヤが退社したとの報が入り、士が「あんな奴ら」とばかりに貶しますと、ユウスケ~カズマは仲間を大事にしろという意味だと誤解する。観ていて、さすがにこれはあまりな勘違いという気もしたんですが、深く信頼しているとそうなることもあるのかもしれません。

 ユウスケ、サクヤが四条社長に直訴に向かったところで、海東大樹登場。この第9話では顔見世程度ですが、士に「まだナマコが食べられない?」と不思議な問いかけ(まあ、視聴者的にはジオウで先に知っちゃったわけですが)をしまして、士が動揺してますね。記憶に触れる何からしい。(こちらで伺った)ジオウのソウゴとの対比も気になりますし、次話以降の掘り下げに期待したいところです。

 ムツキ、サクヤの退社は表向きの誤魔化しで、実はカリスを追って返り討ちに遭い、実験材料として捕縛されてしまったわけですね。途中まではカリス=四条がラスボスかと思ったんですが、(表向きは理事長の)鎌田に対して下手に出てまして、鎌田が本当の黒幕らしい。

 鎌田、四条が作ろうとしていたのがアンデッドとライダーを合わせたジョーカーということですか。もしかして、会社のランクシステムはジョーカーを作るに足る資質の持ち主を選抜するためだったのかな。会社自体も密かにアンデッドを放ってはライダーに始末させ、政府から資金を得るというマッチポンプということらしいし。

 そこまでして作った四条ジョーカーと、ラスボス然とした鎌田パラドキサアンデッドですが、ブレイドの力を引き出したディケイドによって撃破。パラドキサは前エピソード(龍騎編)から引き続いて暗躍でしたが、どうやら完全に打倒されたみたいですね。

 士はブレイド世界の任務は終了しまして、食堂の職を辞して写真館に戻る。と、お約束の例のスクリーンがおりまして、どうみてもスーパーロボットに見えるんですけど、どうやら555の世界らしい。

 ということでファイズ編前半に突入。ここから海東大樹が本格的に参加してくるみたいですね。しっかりストーリーに絡んで来てます。

 ファイズ編は高校が舞台ということで、フォーゼとイメージかぶりそうになったんですが、ラッキークローバーなるエリート(?)集団の中に、どうも見覚えのある顔がいます。百瀬:タイガーオルフェノクです。誰だろうと考えて、「あっ、アンク(三浦涼介さん)じゃないか」と。オーズにあんなに夢中になっといて、すぐに思い出せなかったですorz。ライダーシリーズTV本編でいえば、ディケイドのゲスト出演が先になるわけですね。

 原典の555をネットで少し確認してみますと、スマートブレインは表向きは巨大企業、その実態はオルフェノクの秘密結社。これがディケイドでは高校に改変されてるわけか。ラッキークローバーは原典の555では社内でも内密の社長直属の4名(最上位者らしい)で、ディケイドでは公然のエリート学生4名(オルフェノク)というわけですか。ということは、ラッキークローバー学生の元締め(原典の社長に対して生徒会長とか)がいるのかな?

 それはともかく、ファイズ編では、まずファイズは誰か、が争点になっているみたいですね。おそらくオルフェノクの敵なんで、探し出して始末したいんだろう。これに士も乗りまして、誰が最初にファイズを見つけるかで、ファイズの命運も変わりそう。

 ファイズ編のヒロインは友田由里らしく、気弱そうな尾上タクミが気にかけている様子があります。由里は写真部ということですか。士と接点がありそう。フォーゼでカメラ携えた新聞部のスイッチャー出たとこですんで、そっちも連想してしまいます。

 一方、海東大樹。冒頭から写真館に入り込んで朝食の用意なんかしとりますけど、全て士の好物ということで、ナマコに続いて食べ物ネタで士の過去を熟知していることを暗示。後で鳴滝が海東に遭遇しまして、恐れて企てを断念したらしいことから、海東が単なる士の知り合いにとどまらないことも暗示してますね。

 高校でのファイズ探しは、ラッキークローバー4人衆(百瀬、朱川、玄田、城金)と士は、互いに相手がファイズだと疑っている模様で、テニス対決なんかしまして、どちらも人間離れした身体能力を見せる。これで双方、勘違いを確信してしまったようですな。

 がしかし、クローバー衆が正体を現し、士が変身しますと、間違いだったのが明らかになるも、そのまま激突。いったんディケイド優勢となるも(前世界で得たライダーの力は次の世界では強力という設定らしい)、ドラゴンオルフェノク(玄田)が倒された仲間を復活させてしまい、どうも手が付けられない感じです。が、オルフェノク側もディケイドが厄介と見たのか、ひとまず痛み分けということらしく、撤退ですか。まあファイズじゃなかったから、固執せんでもええんだろう。

 ファイズ探しは意外な方向からヒント出まして、海東がラッキークローバー4人衆に見せた写真ですね。ファイズを目撃した現場に落ちていたと海東は言い、由里が撮ったものということで、クローバー衆は由里=ファイズと断定、登校中の由里(とタクミ)を襲撃。目撃した一般生徒を次々と消してまして、相当に強引、ということはそれだけファイズが脅威ということか。

 ですが、実はタクミがファイズであるわけですね。タクミは由里の危機と見るや、ファイズに変身しまして迎撃。その頃、由里らが登校してこないことを危惧した士、バイクで向かおうとするも、ドラゴンオルフェノク(玄田)が阻止に入る。が、いいのかな、オルフェノク復活が特技だとすると、単独行動はリスク高いんじゃなかろうか。案の定、士は変身せずにバイクでドラゴンを一蹴、足止めにもなりませんでした(^^;。

 一方、由里を守って戦うタクミ・ファイズですが、意外に弱い模様で、クローバー衆3名に敗れ、変身も解除となる。ファイズのベルトはオルフェノクに、というところで士が到着、したと思ったら海東も現れますか。海東、さっきまでと一転、クローバー衆に対して敵対を宣言。どうもトリックスターっぽい感じですね。狙いはファイズのベルトらしい。

 海東、変身しまして、ディエンドの初お目見え。士も意外だったみたいですね。ディケイド、さらにライダーを2名召喚。前エピソードで出てきた響鬼からのライダーはこの能力だったということでしたか。こうなると、他の世界からのライダーが本人(?)かどうか、ややこしくなりますね。ライダーが喋らなかったら海東の召喚ととりあえず思っておけばいんだろうか。

 それはともかく、乱戦となりましてタクミ、由里はなんとか逃げ出すわけですが、百瀬:タイガーオルフェノクに行く手を阻まれる。ファイズのベルトがないタクミ、由里の再びの危機にウルフオルフェノクとなって応戦。由里はタクミがファイズと知ったときより、オルフェノクと知ったときのほうがショックが大きい感じかな。

 士ディケイドは2人を気に掛ける様子がありますが、海東ディエンドは容赦ない。ベルトを渡せと銃を向けて来まして、士ディケイドも好きにはさせんと銃を向け、対決に入る。というところで次回へ、ですか。

 どうやら、由里はオルフェノクを毛嫌いする何らかの理由があるんだろう(もしかするとこの世界の人間はたいていそうなのかもしれないけど)。ドラマの焦点としては、オルフェノクのタクミと人間の由里の間に、友情、愛情は成立するか、というところになりそうな感じがします。


 ゼロワン感想は明日にでも書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/04 (Wed) 20:10:52

 定例感想その3です。

●仮面ライダーゼロワン(第25話:ボクがヒューマギアを救う)

 今話は前半が、おそらく劇場版も意識しての、博士ボット語りによる、TV編のここまでの流れの整理。後半が迅復活を起点とするドラマ開始を示した感じです。自分としては亡登場かと思ったんですが、こちらで迅復帰と聞いた通りでした。が、単純に滅亡迅雷再スタートではなかったわけですな。

 不破さんについては、ヒューマギア疑惑を言ってみましたが、仰るような声などのキャラ特徴があり、以前にDr.オミゴトの執刀で救命されたこととも矛盾します。しかし、操られている可能性を失念してました。

 言われてみれば、作中には既にザイアスペックがあり、装着者の暴走を引き起こせることは明示されてます。おそらくその技術の延長でゼロワンも暴走させているような気もします。もし人間を暴走させる技術をマイルド(?)に使えば、ジオウの白ウォズの未来ノート程度には人を操れるかもしれません。

 ともあれ本編。株価危機も去ったせいか、或人が大盛り上がりで社長室に入ってきますと、イズが頭に氷嚢乗せてまして、なぜか扇風機に向かって「あー」と言うレトロな遊びを。或人が風邪ならこう治すみたいなコントで引っ張っておいて、お約束的ななんでやねん。こういうのって、関西・吉本系のノリでやってるんだろうか(脚本・演出的にも、作中の或人・イズ的にも ^^;)。

 ともかく、そんなわけあるかいってことで、博士ボット登場となるわけですな。イズ不調の原因は衛星ゼアと通信途絶したってことで、博士ボットが調査に入る。このシーンでちょっとした自称(わし、僕)の伏線がありまして、前にこちらへリンクして頂いたNOVAさんのブログを思い出すものがありました。

 博士ボット、すぐに原因を突き止めまして(後のシーンを踏まえると、迅によるマッチポンプだったかも)、ジャマーが仕掛けられていたというわけですね。同種のものがAIMSにも仕掛けられていた模様で、滅が監視カメラに映らずに逃走したのは、ジャマーによる妨害らしい、と、入ってきた不破が推測する。

 この時点で自分は、「仕掛けたのは、滅が言うもう1人の同志、亡かなあ」と思ってました。滅の留置室に、誰にも知られず自由に出入りできるような描写が以前に繰り返しありましたんで。しかし、後半を見ますと、手配したのは迅と考えるのがよさそうです。となると、亡(レイダーの作り手)は誰なんだろうという疑問が残ります。

 後半で明らかにされますが、この博士ボット本来の自称は「わし」で(改まると「私」になるみたいですね)、迅に強く操作されているときは、迅の自称「僕」口調になるらしい。ということは、博士ボットが語ったアーク vs ゼア抗争史(?)は、迅が意図的に漏らした情報で、ミスリードもふくまれるかもしれません。

 博士ボットが語ったのは、後のシーンの情報も含めますと、

1. ZAIA主導による、国・飛電も関わる、都市規模でのアークとヒューマギア運用実験(デイブレイクタウン)開始。
2. 博士ボットらが父親型ヒューマギアを開発(滅、おそらく其雄も)
3. 天津垓が運用実験を悪用、悪意をアークに埋め込んで人類に敵対させる(垓は軍需等を狙った模様)。
4. たぶん垓の動きを察知していた其雄(や是之助も?)がアークおよびマギアに対抗する仮面ライダーを開発(ゼロワン計画のことか?)
5. 垓の策動によるマギア反乱及びアーク打ち上げは、其雄によるライダーにより阻止された。しかしデイブレイクタウンは壊滅。
6. 滅ら、マギア残党が滅亡迅雷.netとして潜伏、ヒューマギアが進化してシンギュラリティ到達を待って再度決起した(天津垓の関与が強く疑われる)。

ということらしい。劇場版ですと、こちらなどで聞いている内容は上記3か4の段階で野望阻止に失敗、しかしジオウ介入でリセットされ、歴史2巡目のTV本編に至る、でいいのかな。うーん、劇場版の内容を誤解しているような気もします。

 ともかく、ゼロワン本編開始以前も含めた概略史を語り終えた博士ボット、「これで、わしの仕事も終わった」と、通信妨害装置の解除を示す。が、イズが「わし?」と口調に疑問を抱く。そういえば、博士ボット登場時点では自称が「僕」なんでした。最初、イズの台詞(「わし?」)の意味が分からず、録画を見直して確認するまで、自分では気が付かんかったですorz。

 博士ボットの話から、敵の策謀の要として浮かび上がるのが天津垓なわけで、さっそく或人と不破が垓を詰問に行くわけですが、垓はあっけらかんとしてますね。唯阿は非常に戸惑い、迷う雰囲気があり、どちらにつくべきか悩んでいるものがありそう。

 垓は、滅については知らないといい、アークについては平然と認め、警察、軍事に採用されれば儲かると言ってのけてますな。たぶん、全ては法の未整備をついた謀略で(現実のAIでも目下、重要課題となっているものの1つ)、捕まらない、有罪とされない自信があるんだろう。

 しかも、「サウザーが究極の兵器を完成させる」とか不気味なことも言うとります。その兵器が天津垓の手に余るものになったりしないかとか、非常にハイリスクな要因となりそうです。垓はまだ飛電買収に拘ってまして、その兵器の完成に必要だからなんだろうか。

 ならば、ということで或人、不破は滅の潜伏先と思しき、ブレイクタウンの滅亡迅雷拠点に向かうわけですな(実際、そこにいる)。視聴者の自分としては、天津垓も出入りし、利用すらしていることを知っているわけですが、作中の或人らはまだ知らないんだろう。観ていて、ちょっと歯がゆい感じです。

 とはいえ、ブレイクタウンに向かう或人らの前に多数の戦闘員マギアが出現、こういう妨害があるということは旧滅亡迅雷拠点でドンピシャの当たりということでもありますね。数が多いとはいえ戦闘員のみということで、変身した或人ゼロワン、不破バルカンに敵うべくもない。蹴散らして、ついに滅を発見。

 しかし、途中でちょっと出ていた、赤いライダーが立ちふさがるわけですね。不破はすぐに気が付いたようでして、正体は迅ですな。新たなライダー迅、またもや現時点最強登場であるらしく、ゼロワン、バルカンを鎧袖一触の感じで変身解除に追い込みまして、迅も変身を解く。

 迅、進化したというだけあって、人間スタイルのときはパーカーではなく、ジャケット姿になってますね。大人になったということか。そういや、ライダー迅としてのバトルも、最初は低い蹴り(以前の子どもっぽい迅のときによく出してた)で「ほら、僕だよ」みたいにデモンストレーション、その後の本気攻撃では、ちゃんと高いハイキックやジャンプしてのカニバサミ(?)を繰り出してました。本人(迅)の成長に合わせ、アクションも変化してるんだなあ。

 迅、或人らの前では、ヒューマギアの解放と自由、みたいなこと言ってましたが、拠点に戻り、滅と二人きりになるとちょっと様子がおかしい。滅が滅亡迅雷を再起動できると言うと、迅は「そのために戻って来たんじゃない」と言い、(おそらく滅視点で)銃を突きつけ、というところで次回へ、ですか。

 タイトル「ボクがヒューマギアを救う」の意味は、これだったのかも。「僕」の自称を使う者がヒューマギアを救う流れになりますよということで。或人は「俺」ですし、天津垓は「私」で、該当しない。「僕」キャラは、現状主要人物では迅だけでしょう。

 こうなる亡は誰なんだ、ということが気になります。もしかすると、実在しない仮想的なキャラで、実体を持たずに誰かに憑依(?)することで出現するんだろうか、とか妄想をたくましくしています(^^;。

 次回は「ワレら炎の消防隊」で、五番勝負の4回目ということみたいですね。五番勝負はもうご破算になってるのかと勘違いしてました。消防対決ということで、人間の熱血消防士と消防ヒューマギアの対決らしい。

 本当の火災で争ってはまずいんで、消防訓練で対決するようですが、垓が唯阿に命じて何か工作するみたいです。ということは、それで本当の火事になっちゃうとかかな。そうなると、垓や或人の思惑無視して、消防士&消防ヒューマギアが一致協力の燃える展開、なんて流れも予想したくなります。

●戦隊交代

 リュウソウジャーが完結しまして、次はキラメイジャーですか。魔進と銘打たれると、どうしても仮面ライダードライブのチェイスを思い出したりします。

 リュウソウジャーのコウ(リュウソウレッド)は、リュウソウジャー開始当初から、表情の明るさが気になってました。エンディングでダンスしているときの表情とか、特にそうですね。いや、明るいキャラでいいんですけど、凄みの点では若干不満かなあと。具体的にいえば、眉毛が上がり気味で、下手すると締まりが不足(コミカルなシーンだとばっちりなんですが)。

 しかし、最終回の1つ前で、ラスボス・エラスと対峙したときの表情作りを見て、自分的に納得するものがありました。ぐっと眉を下げ、顎を引いて睨み据える表情は、まさにヒーローが最後の勝負を挑む顔でした。このシーンのために、ずっと緩めの表情を作ってたんじゃないかと思えるほどです(本当にそういう狙いなら凄い演出)。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/05 (Thu) 08:48:21

 今週は、3月頭ということもあって、いろいろな作品の情報密度が非常に高いような感じを覚えます。
 まあ、自分は花粉症の時期に入ってきたので、頭がフワフワして、脳内処理が追いついてないのか、それとも半ば酔っ払い状態なのか、ブレーキが掛かりにくいモードですね。
 ダルくて、何もやる気が出ないわけじゃなくて、その逆。テンションが上がりすぎて、勢いが止まらずに、現実と妄想の区別が付きにくい上げ上げモード。

 いや、まあ、この時期の仕事にとっては、こういう状態を活かせるんですけどね(保護者懇談などでは、暗いモードよりは明るいモードの方がいい)。
 最近、言っているのは、「いろいろ大変な状況ですが、2年前の台風停電よりは乗り越えやすいかも。ライフラインは生きてるし」ってもの。
 何にせよ、政治が混乱して、マスコミもそれを助長するかのような報道で社会を混乱させて、デマが拡散しやすい状況にある昨今。
 自分も現状、壊れかけているブレーキをメンテナンスしながら、慎重運転しないとな、と自戒。

 それはそうと、感想です。

★ゼロワン

 ディケイドは書くこと多くなりそうなので、後回しです。

 今回は前半の情報密度が非常に高くて、TVのみ追跡の人には処理が大変だったろうな、と思います。

 大体は、冬映画で示された内容の再確認と、それからブルーレイ特典のサウザースピンオフに通じる内容っぽいですが、
 こちらが新情報として受け取ったのは三点。

1.或人父の自己犠牲で、ヒューマギア反乱が防がれた事実を知った祖父社長が、ゼロワン計画を引き継いで完成させた経緯。

 映画(改変された過去)では、祖父は父のゼロワン計画に気付かないまま、ヒューマギア反乱によって殺されてしまいます。
 その後を引き継いで衛星ゼアを完成させたのが、副社長を中心とする飛電の技術陣だったり。

2.滅が父親型ヒューマギア

 これによって、或人と迅がどちらも同種のヒューマギアによって育てられた息子、という共通項が成立。
 どちらも、親ヒューマギアという立ち位置で通じるものがありますので、「アークおよび滅の人類滅亡という大義」を迅が捨てることができるなら、同じ目的意識で共闘できる可能性が高まりました。
 まあ、或人の目的は「人類とヒューマギアが共に笑顔で協力できる未来」、迅の目的は「ヒューマギアが進化して、人類の支配から完全に自由になること」で、少し食い違っているのですけどね。
 滅は、人類が絶対悪なので、ヒューマギアの解放のためには人類は消えなければならないという過激思想ですが、迅は、ヒューマギアが優位を示すことで、人類と対等な立場で「滅ぼさなくても解放可能」と考えているようでもあります(迅は、アークだけでなく、ゼアの意思にも触れた? だから、人類の善意も理解した?)

3.亡(なき)の正体

 博士ボットの語った過去シーンで、TVの方で正式に亡(なき)の存在が明かされ、それと同時に、ブルーレイ特典のサウザースピンオフ予告編で、亡の役者さんが中山咲月さんという女性だと公表されたようです。

 ということで、先刻、自分が仮説を立てた、イズの一人二役の可能性、唯阿さんという可能性(すなわち既出の人という可能性)はただの妄想ということで確定したようです。
 ただ、この亡というキャラは、過去において死亡した(破壊された)と提示されていますので、復活したのか、亡霊なのか、妄想なのか、TVでの扱いはなおも謎が解消されておりませんね。

 一説によると、「亡の何かの因子(メモリーチップの欠片みたいなもの」が不破さんの脳内に埋め込まれて、幻を見せたり、知らないところで操ったり、怪力の原因になったりしている可能性も。
 まあ、ビルドの万丈が、エボルトの一部を宿していたような感じでしょうか。

 ともあれ、一人称の違いを利用した叙述トリックとか、サウザー社長の目的が「兵器による金儲け」という意外と俗物な理由だったとか、いろいろ面白い回でした。

 つまり、サウザーさんは「アークという人類の敵をわざわざ作り出すことで、戦争の火種を撒いてマッチポンプで自分がウハウハという計画」だったのですかね。
 飛電買収にこだわるのは、やはり衛星ゼアのテクノロジーが欲しいのでしょうな。アークのことは知っているけど、ゼアには現状、手が出せていませんから。

 そうなると、お仕事5番勝負が終われば、ゼアを巡る争奪戦みたいになって、その流れで、イズがキーということになる可能性も想定しておく。

 とりあえず、現状の考察はここまで。

>ジオウ介入でリセット

 少し違いますので、訂正。
 まず、今のTVのゼロワンの世界がオリジナルで、本来の歴史で問題ない、と考えていただくといいでしょう。

 劇場版は、タイムジャッカーが改変した世界なので、そっちが偽りになります。
 そして、タイムジャッカーが改変した世界を修復するために、ジオウとゼロワンが共闘して本来の歴史に戻し、最後は互いの記憶を消して、別々の物語に分かれ直した、と。

 TVの或人は、劇場版の記憶を持たないので、ジオウの能力で記憶を消された可能性が大です(まあ、また再会することで記憶を取り戻す可能性もあるでしょうが)。
 ただ、イズやゼアの方には、その記憶が残っている可能性もありますし、或人も劇場版での父の件は「曖昧な夢のような記憶」として受け取っているような描写もあったような。

 ともあれ、複数媒体で情報が錯綜してきた感もありますが、TVを軸に今後もこの場であれこれ話しながら、再構築を試みたいと思っています。
 自分としては「TVだけしか見ていない人」の視点というのを、K.Kさんが詳細に語ってくれているので、逆に整理の役に立つと思っています。
 あれこれ記憶が混ざると、かえって、区別がしにくくなるので。

 ですから、情報の一方通行ではなくて、お互いさまで助かっていると、こちらからも申し上げつつ。
 

 

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/05 (Thu) 10:47:26

 続いて、ディケイドおよび剣とファイズについて

 ディケイドは、他の関連ライダーについても語らないといけないので、ゼロワン以上に情報が錯綜して大変です(苦笑)。

 まあ、K.Kさんの感想に乗っかる形なので、ゼロからまとめるよりは遥かに楽ができていると思っているんですけどね。

>ブレイドブレード

 これはブレイドが変形した巨大剣の名前ですね。
 これまでは、クウガゴウラム、キバアロー、リュウキドラグレッダー、そして、次はファイズブラスターだったかな。とにかく、ライダー人形がいろいろと変形するフィギュアが面白かったです。
 いや、当時買って、今でもクウガ、キバ、リュウキ、ファイズは持ってるのですけどね。

 ブレイドは、そのまま剣に変わっちゃうのが、あまり面白くないと思って買わなかったです。あと、変形ギミックのないディケイドも買わなかったし、次のアギト以降も飽きたのか、買わなくなったですね。

>ファイズの世界

 何で、スマートブレイン社が学校に改変されたんだ? と当時は思いましたね。
 原作からの要素は、「ライバルのラッキークローバー」と「主人公の巧には夢がなくて、ヒロインや仲間の夢を守るために戦う動機」と「巧自身が仮面ライダーだけでなく、ウルフオルフェノクという別の怪人態の正体を持っていたこと」です。

>ラッキークローバー

 ワニ、ムカデ、エビ、ドラゴンということで、元ネタがハカイダー4人衆という、なかなかマニアックな集団です。
 そのうち、ドラゴンは、後々、魔戒騎士の絶狼に抜擢されるなど、ライダー→牙狼という役者の出世街道を構築する第一人者って感じでした。

 まあ、ヒロインのカオルも、元は剣のアンデッドの人間態だったわけですし。
 それと、ファイズのヒロインだった真里は、後にキバのファンガイアクイーンになってますし、ある程度、作品を見ていくと、役者つながりが面白くなってくる時期かと思いますね。

 しかし、ディケイド版ファイズのラッキークローバーにアンクがいるとは笑った。
 リアルタイムだと、ディケイド→W→オーズで間が空くので、あまり意識しなかったことが、今回は、最近オーズを見た後ですから、タイムリーすぎるな、と。

>俺には夢がない

 555のテーマは、夢です。
 青い蝶が飛び交う幻想的なイメージなんですが、胡蝶の夢だったり、スマートブレイン社長の怪人モチーフがパピヨンだったり、ファイズ自身はメカニックライダーの系譜なんですが、絵作りがいろいろと美しかったと記憶。

 ファイズのデザインの特徴は、闇夜に光る電飾で、ディケイドでも、まずはナイトシーンで一番絵になるファイズを見せてくれた感。
 黄色い目、赤いライン、そして宇宙刑事のレーザーブレードを思わせる光の剣。もう、平成初期ライダーで一番格好いいデザインがファイズだと思っています。

 そして変身者の乾巧も、猫舌で熱い料理が食べられないというギャグ要素もあるけど、基本はクールです。それまでの平成ライダー主人公が、割とユウスケみたいなお人好し傾向が高かったのに対し、ファイズの巧は、士みたいな斜に構えたクールワイルドな(不良少年っぽい)性格。
 それが、可愛いけど姉御気質なヒロインと、お人好しだけど頼りないサポーター男子の3人とトリオを組む。実はファイズの主人公陣は、ディケイドの主人公陣とかぶってますね。

 でも、さすがにディケイドに出たときは、同じような主人公設定にはできないので、もう原作とは全く異なる「気弱な男子学生」になって、こんなのファイズじゃない、と。
 ユウスケ、ワタル、シンジ、カズマまでは、改変されたとは言え、元の主人公の性格設定に沿うようなキャラ付けが為されていましたが、乾巧と尾上タクミはもう一人称からして「ワイルドな俺」と「気弱なボク」ってぐらい違う。

 むしろ、士くんの方が、本来の巧みたいに、「お前が気に入らないから戦う」みたいなムーブを見せてくれています。

 本来の巧は、ジオウのファイズ&フォーゼ編でゲスト出演して、オルフェノクの呪いから解放されたからか、だいぶ人の良い兄ちゃんになって、カイザ草加のことを心配していましたが、クリーニング屋の仕事も続けているみたいで、懐かしかったです。
 まあ、それ以前も、ドライブの時期に、Xライダーと関わったり、劇場版スピンオフの仮面ライダー4号という作品で、メインキャラの一人になったり、見かける機会はあったんですけどね。

 そして、ファイズの物語では、主人公たち3人と対を為すように、オルフェノクになってしまった3人の男女のアナザー主人公(エリート集団のラッキークローバーではない野良オルフェノクみたいな立ち位置)が配置されていて、
 仮面ライダー含む人間3人と、怪人3人が互いの正体を知らないまま、交流をするようになって、そして正体を知った後に、愕然とするドラマ展開が為されました。

 オルフェノクは劇中、人間の進化した姿とされ、ファイズたち仮面ライダーのベルトも元々は「オルフェノクの因子を持つ者しか扱えない、スマートブレイン社製の装備」でした。
 スマートブレイン社は、オルフェノクの企業で、人間をオルフェノクに変えるべく暗躍しています。オルフェノクは、因子を持つ者が死んだり、因子を注入されることで誕生しますが、劇中で見ていると、オルフェノク因子は感情の抑制を困難にしたりするようですし、寿命が長くないという欠点もあるようです。

 まあ、これはドラマ作りの問題もあるのですが、オルフェノク化した人間は非常にキレやすい。さっきまで仲良く談笑していたのに、ちょっとしたことですぐに疑念に駆られて、感情的になって暴れ出す。
 人間の姿の時は友達になっていたのに、キレ出すと、正体を隠すように変身して、ライダーVSオルフェノク、ライダーVSライダー、オルフェノクVSオルフェノクという敵味方の定かでないバトルを繰り返して、続く、と。
 見ている視聴者は、いつ正体がバレるんだろう、とか、せっかくの友人関係が成立して、オルフェノクと共闘できるかも知れないのに、それを壊すように立ち回るカイザ草加にムカついたり、まあ、勧善懲悪を振り捨てた、いろいろ大人なドラマを楽しんでました。

 男女の恋愛関係を中心とする人間関係の錯綜を楽しむトレンディードラマのような作りですね。90年代の戦隊で「戦うトレンディードラマ」と称されたジェットマンを書いた井上敏樹氏が、ゼロ年代の初期に書いたのがファイズで、その系譜に位置するのがキバ、そこから、おかしな方向に突き進んで笑えたのが、ジオウのマンホール女王編。
 もう、敵味方の垣根に囚われず、個人として感情のほとばしるままに動き回って、カオスな状況を展開する物語と言えば、たぶん、今のK.Kさんだと理解してもらえるはず(キバを見たわけですから)。

 まあ、そういうファイズに比べると、ディケイド版のファイズはシンプルなストーリーですね。ラッキークローバーが敵だと分かっていますから。
 海東が入って、多少は敵味方が錯綜している感じですが、ファイズ本編ほどじゃない。

 で、ヒロインの由里ですが、これはおそらく、ファイズのヒロインがマリで、クレインオルフェノクに変身する裏ヒロインがユカなので、二人の名前を合わせたものかな。
 タクミの性格も、ユカに惚れた人間側サポーターの啓太郎を受け継いでいるようですし。

>ウルフオルフェノク

 ファイズの変身ベルト、ファイズギアは「オルフェノクの因子を持つ者」なら誰でも変身できます。
 その事が明かされたのは、中盤になってから。当初は、巧だけが変身できるという(ヒロインの真里がピンチで変身しようとしたけど無理だった)謎があって、巧もオルフェノクに狙われやすい真里のボディガードとして、文句を言いながらも付き合う流れ。

 で、敵にファイズギアが奪われて、敵がファイズに変身するなどのピンチ展開を経て、夏の劇場版(当時は冬に番組スタートだったので中盤)。
 これは、世界中の人がオルフェノクになってしまい(因子注入で失敗した者は死ぬ。人のオルフェノク化はリスクが高い)、生き残った人間と、人に親和的なオルフェノクがレジスタンス活動を展開しているIF未来の話ですが(冬のゼロワン映画にも通じる設定)、ファイズの力だけでは勝てない状況になった巧が、終盤、ウルフオルフェノクの姿になって、スピード戦法で相手を翻弄する展開を披露。

 ライダーの主人公が実は怪人でもあったというサプライズで、うおーっと盛り上がった記憶も懐かしい。
 それまでは、「仮面ライダーが悪の組織に作られた怪人(改造人間)の一種」とか、「怪人寄りのデザインをしたライダー」とか、「ライダーの力が暴走」といった系譜はありましたが、「ライダーとは別の怪人態」というのは初で、後に「ジョーカー化する剣」とか「恐竜グリード化するオーズ」とかに受け継がれる流れですね。

 その衝撃を、今回のディケイド版ファイズでも再現した感じですが、「気弱な人間だと思っていた友人が、実は恐ろしい怪人だった」というのはなかなか衝撃展開のはず。

 まあ、そこで、ヒロインの由里がタクミに向き合って、受け入れることができるかがドラマの焦点になりますが、錯綜したファイズ本編に比べると、穏やかな展開だと思います。

>ロボット

 写真館の展示絵に描かれたのは、ファイズのバイクが変形するサポートロボのオートバジンですね。
 メカ要素の強いファイズを象徴するキャラの一つなんですが、ディケイド編では登場したかな? 覚えていない。
 割と巧が乱暴な扱いをするので、それでも忠実にサポートしてくれる「健気なバジンちゃん」が当時、人気を集めていたりも。

>次回の予習も

 ディケイドのアギト編は、クウガの続編です。

 ユウスケのドラマの続きみたいな形で、こっちの世界で生きていた姉さんと、別の男ショウイチにまつわるドラマ。

 アギト本編は、正統派ヒーローのアギト、メカニック系なG3、生物要素の濃いギルスの3ライダーそれぞれの関係が入り組むドラマですが、
 ディケイド版は、一人三役をする男の物語ですね。
 一人で複数の役を掛け持ちする展開なので、前知識がないと分かりにくいと思いました。

 本来、アギトはクウガの続編として作られるはずが、所持状でクウガとは別世界の物語と改変されたことで、平成ライダーの多様性を広げるきっかけになったのですが、
 その放棄された続編要素を、ディケイド版で再構成した形になります。

>ユウスケ

 結局のところ、士のサポーター、外付け良心回路として、ぶっきらぼうな彼が各世界の登場人物に関わる橋渡しをしているわけですが、
 アギト編では、彼が主人公として活躍するので、ユウスケクウガファンは期待できるかな。

 いろいろ長くなりましたが、今週は以上です。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/08 (Sun) 22:51:41

 定例感想その1です。

●仮面ライダーフォーゼ(第27話:変・身・却・下、第28話:星・嵐・再・起)

 こちらで「次回からはメテオ絡みに大きくスポットが当たって、弦太朗やライダー部との関係性が大きく変化」等、伺いまして、徐々にそうなっていくのかと思ってました。「大きく変化」だけど、ゆっくりなのかと。3年生卒業とはいえ、ライダー部在籍ですから。特に美羽だと、前エピソードの様子から院政やりそうとか思ってました。

 が、そうではなかったですね。卒業した2人は割と控えめで、流星の変化は急でした。お陰で流星回といってもよさそうで、異色敵キャラで悪役の魅力もあった鬼島キャンサーを退場させてという華まで添えてでしたから。2話の構成もよくて、まず第27話で流星が鬼島に頭脳戦でしてやられる。しかし第28話で再頭脳戦で流星が驕る鬼島を手玉に取る。

 通常TV放映で観てましたら、そこまでしか分からなかったと思うんですが、予習効果がありまして、今エピソードでのタチバナの動向もなかなか見応えがあるものでした。タチバナとヴァルゴが別人だと思っていると、鬼島退場→ダークネビュラは流星にとって単なる幸運です。タチバナはそのことを内偵で知ったとかでしょう。

 ですが、タチバナ=ヴァルゴという前提で考えれば、「全てはタチバナの思惑通り」という感じです。そう思ってみますと、第27話冒頭でのタチバナが、強化アイテムを流星に渡すことを逡巡しているところまでつながりそうです。

 流星が鬼島に正体を見破られたのは単なる偶然、事故だと思いますが、これをタチバナが奇貨として利用、流星のライダー部でのスタンス、部員との関係性も図った上で、流星を強化したんじゃないかと。そしてタチバナ=ヴァルゴは、速水リブラに騙されるふりをして、流星の正体を知る鬼島を秘密暴露の前に始末したと(実はM-BUSだから保護でもある?)。

 鬼島退場を使ってまでの流星のキャラ立て以外の面でも、率直に「今エピソードは凄いな」と思えました。トリック合戦の裏で、もっと凄いトリックがあったということで。初回TV放映時に観てましたら、タチバナの正体が分かった時点で、自力で今エピソードを思い出せたかどうか。もしこの掲示板で感想書いてましたら、ご指摘があって、「あっ!」ということになったんじゃないかと思います。

 ともかく本編。学校は春休みですが、鬼島キャンサーはリクルート活動してますね。それも、地獄大喜利とか称する、「鬼島キャンサーを笑わせられたらスイッチ付与、笑わせられなかったら魂を抜く(ずっと眠り続けるらしい)」という過酷なもの。最初、この大喜利は鬼島が強制したのかと思いましたが、参加者が志望したらしい(ただし、鬼島が条件をはっきり言わなかった可能性もありそう)。

 ライダー部も活動中ですが、のん気に鍋やろうとか言ってますね。なんのことはないシーンかと思ったんですが、後を観ていくと、流星がどうするか、どう変わるかについて、鍋がシンボルとしてうまく描写に織り込まれていたようです。冒頭時点では、流星(の内心)の描写では、みんなで鍋なんてくだらない、という感じでそっぽを向いて軽んじてますね。

 流星、月面部室を離れまして、タチバナと交信。鍋を嫌ったからではなく、どうやら鬼島に呼び出されたかららしい。タチバナはメテオ強化アイテムを開発したものの、「力は驕りを生む」と流星の様子を危惧してますね。これが実は鬼島キャンサーにも当てはまる、となるのは後半ですな。

 作劇の解説で聞いたことなんですが、「主人公(ヒーロー)と悪役/敵役は似ている」のだそうで。ただし目的が違っており、悪役/敵役は「ヒーローが一歩間違っていたら、そうなっていた姿」なんだそうです。そういうケースもあるということだとは思いますが、今エピソードの流星と鬼島には割と当てはまりそうな気がします。

 それはともかく、学校側、というよりゾディアーツでも動きがあり、まず聞き込みに来た刑事を我望理事長が心理操作して追い出してます。刑事の聞き込みはまたかという感じで、今回は鬼島キャンサーが大勢を昏倒させた件だろうか。
(バカンス気分の大杉忠太先生が描写されてますが、聞いている範囲では実際の教員は休み中でも多忙らしいですね。)

 が、速水校長の関心事はそこよりも、同じ幹部ながら反目しがちな鬼島ですね。自分より鬼島が重用されていると思い、危機感を抱いているらしい。後のシーンも考えてみますと、鬼島は例のダジャレ交じりのふざけたで我望に話しかけ、しかもそれが我望から許容されていることも、気にかかる様子です。しかも鬼島は自力で超新星を達成するわけで、名実共に上回った、と速水が考えるのも無理からぬところか。
(鬼島の超新星については、タチバナの正体と動向を考えると、キャンサーの自力のようでいて、実はヴァルゴからの介入があったか、と疑ってみたくなります。)

 一方、鬼島キャンサー。流星を呼び出したのは、鬼島の言によれば流星が実は嘘つき(内面と外面の差のことだろう)なんで、気が合うから組まないか、というものですね。後のシーンでは内と外の差がない弦太郎は反りが合わないと言っており、おそらく美羽を嫌うのも同じ理由だろう(それなら隼も同様かな)。

 それはともかく、流星が応じるわけはなく決裂。流星は席を蹴って出たふりをして、変身してキャンサーを倒そうという算段ですね。おそらく鬼島は流星の正体を推測し、かつ行動まで読んでいて、一連を仕組んだか。わざとらしく流星を追い、メテオに出くわすと、流星を見なかったかと問うたりする。油断を誘ってますね。

 流星メテオはバトルでいつになく劣勢のキャンサーを疑うべきだったと思いますが、冒頭で見せた意地の張り方(キャンサーに勝てないのは装備のせいで、流星本人には実力があると思いたがっている)が災いしてますね。退きながらもどこか余裕のあるキャンサーを警戒しようとしていない。

 ともかく、いったんキャンサーの姿を図書室で見失うと、鬼島キャンサーが逃げ去ったと流星は思い、変身を解く。そこが鬼島の本当の狙いだったわけで、流星は変身解除の現場を押さえられてしまうわけですか。鬼島、そのまま押そうとせず、いったん去る。そのほうが焦りが深くなるからなんでしょうね。

 一方、弦太郎らは鍋パーティ始めてまして、宇宙鍋と称するのは惑星型団子(?)も具にするからなのか。最も火が通りにくい球形(体積に対する表面積が最小)で、しかもでかいですから、煮込む時間はかなりかかりそう。

 そこへ流星もやって来るわけですが、正体を知られた鬼島への対応が気になり、ライダー部員らへの応答は上の空の感じですね。が、早くも友子が流星の異変に気が付いてますね。この後、出て行った流星を真っ先に追うのも友子で、こちらで伺った2人の仲の進行も頷ける感じです。

 それはともかく、鍋パーティの席で弦太郎の父親について、ちらっと触れられまして技術職と。おそらくそれが後々、大事な要素と分かって来るんだろう。しかし今は弦太郎の友達観がいかにして作られたか、ですね。父親が喜ぶから友達を作る、みんなの笑顔が嬉しいから、といった理由。

 そこが流星は気に入らないわけですね。おそらく軽すぎるとかで。たぶん、流星の友達観は気軽に「作る」なんてもんじゃないんでしょう。友というのは刎頸の友くらいでないと、という重いものがありそうです。友には命預けられるし、友のためには命張れるくらい大事ということで、そう簡単に友人作っちゃあ、命がいくつあっても足りない、みたいな。が、後で軽そうな弦太郎らの本気を流星は見ることになるわけですな。

 それはそれとして(^^;、流星は鬼島に再び接触、倒そうと変身を試みるわけですが、変身が許可されないわけですね(その直後、タチバナから正式に(?)メテオ解任を通告までされる)。そこへ弦太郎と友子が追いついて来まして、そういや新メカのナゲットが流星を追ってました。友子が心配して放ったらしい。

 弦太郎はフォーゼであることは公然ですから、躊躇なく変身してバトルに入る。が、またもやキャンサーが劣勢に陥ったようで、余裕を見せてますね。理由はなんだろうと思ったら、超新星に到達していたから、今のフォーゼでは脅威にならないということだったらしい。しかしキャンサーもまだ超新星を扱いきれておらず、次話冒頭でヴァルゴが介入して撤退と相成る。
(このタイミングのよさと観察眼で、キャンサーの超新星化にヴァルゴ=タチバナの関与を疑ってみたくなりました。が、次話で鬼島キャンサー退場とはorz。)

 後半(第28話)に入りまして、キャンサーが行きがけの駄賃とばかり、流星のリング型の「魂」を奪っていくわけですね。ただし流星は行動可能で、前話冒頭であったようにリングを切らないと本当の効果は発動しないみたいです。それゆえ脅迫に使えるわけで、悪役としては極めて使い道のいい能力です(^^;。

 鬼島はゾディアーツの長としての我望の前でも、速水やヴァルゴを小馬鹿にする態度を取る等、かなり増長が窺えますね。もともとお調子者のようでいて不遜な態度が多かったようですが、慢心を隠さなくなった感じです。ただ、我望に対してはふざけているようでも従順であることを示そうとしていたり、ちらっと恐れも見て取れる気がしました。我望は鬼島キャンサーの急成長ゆえの危険性について、気にかかるものがある模様です。

 一方、ライダー部。魂抜かれた流星が、弦太郎らの助力を断って鬼島のもとへ向かおうとするも、親友であり入院中の井石二郎の容態が急変してしまうわけですね。ここで流星に「鬼島か、二郎か」のジレンマが生じるわけですが、流星は鬼島を選択。この選択が間違いかどうか、難しいところです。流星が倒れると、二郎は救えないわけですんで。

 事情を知らないとはいえ、弦太郎は流星の様子に何か気が付いたようで、無理押しして2人連れで鬼島に会いに行くわけですね。なぜなら流星に時間を作るため、弦太郎が身代わりになるつもりだから。これは他のライダー部員も同様で、この人数なら人質としちゃ文句ないだろう、と言わんばかりですね。

 しかしこの行為は命がけに等しいわけで、流星がそろそろ己が誤解(弦太郎らの友人関係は浅い)が解け始める雰囲気があります。これを鬼島は「集団走れメロス」などと揶揄するも、さすがに押し切られる格好で流星に「魂」を返し、弦太郎らの「魂」を預かるわけですな。鬼島もちょこっとですが、悪に徹しきれない一面が垣間見えた気もします。ただし、4時までなわけですが(この時刻がポイントだった)。

 で、よせばいいのに弦太郎らは地獄大喜利に挑んでしまうわけですな。鬼島キャンサーが笑うはずもなく、次々と「魂」が切られてしまう。ただし、鬼島が笑うか、キャンサーが倒されるかすると魂は無事、元に戻るらしい(たぶん、前話冒頭の犠牲者の魂も返されるんだろう)。

 一方、流星。二郎の病室へたどり着いたものの、新たなジレンマ発生ですね。タチバナから連絡が入り、4時までに灯台に来いと言う。タチバナの正体を踏まえて考えてみると、4時を指定したのは、やはりキャンサーの動きをタチバナが把握していたからこそのような気がします。キャンサーの条件が4時と知った上で、灯台と学校、どちらかを選ばねばならないように仕組んだんだろう。

 流星、見事に学校を選びまして、ひとまずはライダー部全滅は阻止。このとき、魂を抜かれずに残っていたのが友子一人だったというのも、こちらで伺った2人の仲の進展には大事な点だったかも。今度こそ、流星が逃げずに助けに来たわけですんで。

 しかし鬼島キャンサーは当初の約束を違えまして、「魂」を戻したければ、笑わせるか倒すかしろと言う。倒すほうは、メテオに変身できない今は不可能。かつ、この状況で鬼島が冗談で笑うわけがない(アマチュアとはいえ笑いの専門家ですし)。

 しかし、流星が鬼島の慢心と癖をとうに見抜いているわけですな。他人を馬鹿にするためなら笑うと。流星、わざと怒って見せて殴りかかり、無様に倒されてやる。すると鬼島が「笑わせるねえ、はははは」と見事に引っ掛け成功。前話の正体を探る引っ掛けに対するお返しにもなっている感じです。登場以来、演技を除いて余裕を崩したことがなかった鬼島ですが、さすがに今回は焦り、動揺を隠せない模様ですね。もしかして、初めて勝負に負けたんだろうか。

 ともかくもライダー部を助け、とりあえず後は任せた流星、灯台に駆けつけるも、既に30分以上オーバーですね。しかし、タチバナとしてはそれが正解だったわけで、流星はメテオストームスイッチを無事入手。このとき、流星が自分は弦太郎らを信用していないのに、弦太郎らが命を張ってくれたと言って泣いたの、カッコよかったですねえ。こういう泥臭いの、好みです。

 ともかく、これで形勢逆転。フォーゼは超新星化キャンサーに太刀打ちできてないようですが、新生メテオはこれを一蹴する勢い。メテオの新装備、うまい具合に敵のエネルギーで敵を攻撃するものでしたか。普通に倒すと大爆発して大被害を出すところを、それで切り抜けたわけですね。
(歌星賢吾の解説が入るまでは、「爆発させないよう、甲羅の継ぎ目を斬ってるのか」とか思ってました。)

 鬼島、大ダメージの様子で我望理事長に報告しようとするも、速水リブラが阻止。鬼島はメテオの正体を取引材料に説得しようとしたようですが、速水は無視。おそらく、鬼島から聞いて知ったとしても、情報の出どころを問われ、自分の手柄にできないと踏んだんじゃなかろうか。。

 速水リブラは、鬼島を前話の刑事の姿に変えまして、都合よく現れたヴァルゴに引き渡し、ダークネビュラ送りに。このヴァルゴ出現のタイミングも、タチバナの正体を知った上で考えると意味深そうですね。鬼島がメテオの正体をばらす前に始末するため、スタンバイしていたと考えるべきなんだろう。

 二郎はとりあえず小康状態となり、タチバナからは「君の秘密は保たれた」と連絡が入りまして、今エピソードでの流星の危機はなんとか解決。もっともメテオ強化はタチバナ的にはなんとしてでもやる予定だったでしょう。メテオの正体の秘密保持も同様ですね。

 しかし自分がリアルタイムでTV視聴していたら、タチバナの「君の秘密は保たれた」の台詞に疑問(タチバナの正体)を持てたかどうか。疑問を持てないと覚えてもいられないわけで、後でタチバナの正体が明示されたとき、今エピソードを思い出せたかどうか、心もとないものがあります。今エピソードは予習効果でかなり気が付いたものがある気がしますが、今までとこれからで、予習してもなお見落としがありそうです。それくらい、フォーゼには仕掛けがある気がします。

 ともかくも、これで流星の内面は大転換を遂げたように思えますが、まだ表立って表せないみたいですね。弦太郎流の友達になった握手を流星はまだできない模様です。

 次回は新学期始まって、大杉忠太先生が弦太郎らの担任になるみたいです。ということは、ライダー部顧問就任も近いのかな。なんだか「鬼島ロス」を感じてしまいまして、確かに人気あるのも分かります。もうちょっと見ていたい、というところで退場した効果もあるんでしょうか。その穴を埋めるキャラクター登場を期待したいところです。


 ディケイド、ゼロワンの感想は明日以降に書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/09 (Mon) 20:24:42

 定例感想その2です。

●仮面ライダーディケイド(第11話:555つの顔、1つの宝、第12話:再会プロジェクト・アギト)

 前話ラストでスクリーンに描かれていたのがオートバジンと教わり、画像検索してみると、確かにそれでした。今エピソード前半(第11話)で、ちょこっとだけですがオートバジンが登場してくれて、本編でも確認できました(すぐバイクに変形しちゃったけど)。

 まずファイズ後編。タクミが由里を守ろうと、ウルフオルフェノクに変身したところからですね。ディケイド vs ディエンドの対決も勃発してまして、争点はファイズのベルト。形勢はタクミ:ウルフオルフェノク、ディケイドに不利となってしまい、タクミはオートバジンを呼び出して一撃を加え、すかさずバイクに変形させて、なんとか由里を連れてその場を逃げ出す。

 こうなると、ラッキークローバーのオルフェノクが士、海東ディエンドらをターゲットにしてくるわけですが、どうやらディエンドは現時点最強の感じ(ディケイドも退けたわけだし)。銃撃でオルフェノクらを蹴散らしまして、自らもその場から消える。

 辛くもピンチを逃れたタクミと由里であるわけですが、タクミの正体:ウルフオルフェノクと知った由里のショックは大きいわけですね。そのことはタクミもよく承知していて、その場に由里を残してバイクで走り去る。が、お節介焼きの士(^^;)がこっそり、しっかり後を追っていると。

 タクミがどうするのかと思ったら、ファイズのベルト含む変身セット一式を川に放り込んでしまいましたな。どうやら、由里を守りたいが、オルフェノクと知られずに守るためにファイズの姿を使っていたらしい。しかし正体が知られた以上、ファイズの意味はないということでしょう。

 一方、由里は写真館で保護されているようですね。タクミがオルフェノクと知ったショックが未だ大きいようですが、士が「本当の顔なんて誰にも撮れない」→「だから写真を撮る」と言ったのが立ち直りのきっかけになった模様。個人的には「それで吹っ切れるものなのか?」という疑問が湧きますが、写真家同士なら通じるものがあるのかなあ(制作してるのは映像クリエーターでありますんで、その手の人には納得感があるのかもしれない)。

 タクミのほうは、ベルトを捨てたと知らない海東が執拗に迫ってますね。しかし士がファイズのベルト一式を持って現れる。あの後、回収してたのか。しかし、士はタクミにはファイズギアより大事なものがあると言う。由里のことなんでしょうね。その辺りは海東には理解不能のようで、ベルトに固執してますね。

 が、士がベルトを渡さないため、海東はライドブッカーを奪う。それを待ってたかのように鳴滝がオーロラカーテン使って士を拉致、変身できない今がチャンスということなんでしょうね。連れていかれた先で現れたライダー、龍騎かと思ったんですが、カラーリングが違う。リュウガのようですね(鳴滝もリュウガと声をかけてるし)。

 変身できない士は絶体絶命というところですが、ファイズのベルトより大事なものがある、と士に言われて気になった海東が救援に駆けつける。海東1人ではオーロラカーテンで追って来るのは無理のようで、キバーラ締めあげて連れて来させたみたいですな。ディエンド(のキバ) vs リュウガとなるわけですが、あっさりディエンドが撃破、士を連れて元の世界へ帰還。

 鳴滝はライダーを召喚できるようですが、海東の召喚するライダーには及ばないということなんだろうか。そうだとすると、同種の能力ゆえに実力差が分かるため、鳴滝が海東を警戒している、と考えることもできそうです。

 その頃、ラッキークローバーが正体を隠すことなく暴れ始めてます。ファイズがいなくなれば敵はないも同然で、好き放題できるということらしい。生徒が次々に灰化されてまして、早々に被害甚大ですね(どうやら殺害目的ではなく、オルフェノクになる人間を選別しているらしいですが)。タイガーオルフェノクの言によれば、人間に迫害されてきた恨みがあるらしい。

 それにストップをかけたのがタクミ=ウルフオルフェノクというわけですか。が、全く歯が立たない様子。戦意も低そうで、タクミが考える勝利条件は「由里を守る」だからかな。それゆえ、由里のカメラが踏み潰されそうになると、必死になってますな。ここまで思い込むきっかけは、何ということはない野花を由里もタクミも好きだからでしたか。

 これを見た由里が心を動かされないわけがない。おそらくこの時点でタクミを受け入れる気持ちなり、ラストで去ろうとするタクミを呼び止め、「写真集を出すまで、付き合いなさいよ」とどんでん返しになるわけですか。

 などと、それっぽく感想書いてますが、タクミと由里のドラマは、いかにもテンプレートな流れであるように思います。こうなっているのは、おそらく海東ディエンドの本格デビューが今エピソードで為されてますんで、2人の恋愛ドラマは背景的に扱うしかなかったんじゃないかと思います。原典の巨大企業を高校にスケールダウンしたのも同じ理由じゃないかと。もっともライダーに不慣れな者の妄想、邪推でしかないのもよく承知してますが。

 ともかく、海東も現れまして、あれほど固執していたファイズギア(この名前を海東が言うまで知らなくて、一式とか書いてたorz)をタクミにあっさり返す。一応、士が「もっと大事なものがある」と言ったから、という理屈付けはしてます。が、自分的にはこの時点で「海東も言うこととやることが裏腹で、なかなかナイスガイじゃないか」と思いましたが、どうも大間違いだったorz。

 ラッキークローバーが撃破されまして、海東はがれきの山となったバトル跡で「帝王のベルト」なるものを発見、狂喜しとります。調べてみますと、劇場版の「仮面ライダー555 パラダイス・ロスト」に出てきたベルトみたいですね。ファイズのより上位なんだとか。それにしても嘘から出た実というか、瓢箪から駒の展開ですし、海東がとことん物(宝)に拘ることが示された感じです(直前の恋愛ドラマがかすんでしまいそう)。

 写真館に士が戻りますと、例によってスクリーンがおりるわけですが、今度は海東のメッセージ付きですね。こちらでも伺った通り、次はアギトの世界で、観てみると(レギュラーのユウスケがいるだけあって)クウガの世界との関連性が強く示されてます。クウガとアギト本編を見届けた人なら、実現しなかった続編としてどうかとか、見どころがあるんでしょうね。そこを知らない自分だと、ディケイド内で理解しておくしかありません。

 それはともかく後半(第12話)。酷似しているだけあって、敵は未確認生命体グロンギというわけですか。しかし迎え撃つのはG3-Xで、指揮するのは八代藍と瓜二つの八代淘子というわけですね。同じ役者さんですからそっくりなのは当然として、劇中としてはユウスケが心動かされるのも無理はない。見た目だけでなく、性格的にもよく似ている感じですんで、理屈では別人と分かっても、気持ち的にはそう思えないんだろう。

 G3-Xは強力ではあるものの、搭乗者が付いていけてないようですね。そのため、周囲への被害が甚大である模様で、開発担当らしい八代が戦闘後にマスコミなどから責められてます。それなら使いこなせる搭乗者を募集、となるわけですか。

 士はアギト世界では郵便配達人のようですね。既に手紙もあずかっているけれど、宛先不明。この手紙がどうやらこの話の鍵になっているらしい。

 ユウスケは早速警視庁に乗り込みまして、ちょうど前搭乗者がギブアップして八代から逃げていくところ。ユウスケ、さっそく志願しまして、まずは体力テストとなってますね。しかし海東も志願してたわけですか。これはちょっとユウスケ不利の状況で、G3-X装着テストでも歴然とした差が。かくて海東が正パイロット、ユウスケは(海東以外の志願者を遥か上回る等)敢闘しましたがアシスタントと相成る。まあ、この面子では順当と言うしかありません。
(鳴滝が恐れる海東と、鳴滝が利用できると踏んだユウスケの差、等で判断しました。)

 ただ、体力テスト中に八代が「これくらい、『彼』なら」と漏らしてまして、G3-X最適任にして意中の人がいるみたいですね。この『彼』はどうも後で出てくるショウイチであるような感じがします。

 士(と夏海)がとりあえず手紙の住所を尋ねてみますと、無人らしいあばら家ですね。この家、確かキバで見たような覚えがあります(画家が絵を描いていただったか?)。これもライダー名所なのかな。それはともかく、無人と思ったら人がいまして、表札に出ている芦河ショウイチということですね。この家に捻じれたリンゴという不可思議で不審なものが落ちていたのも、このショウイチが原因なのか。

 そこへグロンギらしき怪人が襲撃してくるわけですが、士がグロンギ語で話しかけても、通じていない模様ですね。別種のアンノウンだから、ということらしい。が、まあザコ敵だったようで、ディケイドであっさり撃破。するも、ショウイチが顔色変えてますね。どうやら、ザコ敵でも倒してしまうと「奴ら」に狙われるようになるらしい。

 士は気にせず例の手紙を渡しますが、1年前の消印を見たショウイチは読まずに破り、突き返す。もしかすると差出人(封筒には記載されていない)や、内容に心当たりがあるのかもしれません。そこへ突然の攻撃。どうやらアンノウンらしく、ショウイチの警告は手遅れだったみたいです。

 事態がはっきりしないながら、士らは写真館に戻ったようです。が、ユウスケには事態ははっきりしてまして、「姐さん(八代)のいる世界」ということで、八代に想い人がいると察していながら、喜び勇んで警視庁に向かい、士らとは別れる決心してます。

 士は横目でユウスケを見送りつつ、ショウイチが破った手紙を読み、「だいたい分かった」と。この回に来て、ようやく口癖のこれを意識して観ました。ここから士の行動が(まだ視聴者的にも夏海らにも未知ながら)一貫していく感じがあります。要はショウイチですね。士(と夏海)がショウイチに接触しますと、ショウイチはライダー的な怪人に変化、後のシーンの台詞からすると「(アギトになれなかった)ギルス」ということらしい。

 一方、海東はG3-Xでグロンギ退治をしているようですが、アンノウン乱入(ロードと呼ばれる階級らしい、最低位でいいのかしらん)。面倒臭くなったらしい海東、あっさりG3-X脱ぎ捨てまして、ディエンドで対応を始めてしまう。観ていて、「ああ、やっぱりなあ」と独り言してしまいました。仮にG3-Xがディエンドと同等の性能だったとしても、使い慣れたほうを使いたいだろう。
(召喚したライダーは調べてみると、カブトのドレイク、555のデルタとのことで、知らない悲しさがしばしば発生しとりますorz。)

 がしかし、ユウスケとしては憤激なわけですね。姐さんの作ったG3-Xを馬鹿にするな、ということで。そこへギルス、さらにディケイド乱入となりまして、G3-Xがどうこうという揉め事がどうでもよくなる事態に。

 今話では珍しく士がショウイチ=ギルスを守ると明言してまして、まずショウイチ本人に向かって言うも、かえってショウイチを怒らせてしまう。今度はディエンドに向かって、ですね。これは、ディエンド vs ディケイドの対決を招きますが、何を思ったか、ギルスがディケイドのバックルを引っぺがしまして、士は変身解除。しかし、既にディエンド(召喚ライダー)の攻撃が迫ってまして、生身で当たってしまう。というところで次回へ、ですか。

 前話(第11話)からすると、海東は歴代ライダーのアイテムを宝として収集している(盗んでいる)ようですが、G3-Xの搭乗者となっておいて、しかしG3-Xには興味がないらしい。何を奪いたいのか、次話で明かしてくれるんだろうし、おそらくそれがアギト編のドラマの鍵なんじゃないかとか、早くも解決編に期待したくなっております。

 ゼロワンの感想は明日にでも書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/10 (Tue) 00:11:43

シャイニィというハンドルにも大分、慣れてきたNOVAです。

 週の前半はフォーゼとディケイドのレス感想が定例ですが、まずはミスの訂正をば。どうも先週から花粉症だからか、ケアレスミスが増えている気が。

★フォーゼ

>監督の勘違い

 キャンサー退場回は坂本監督と思い込んでいました。理由は、キャンサー登場回が坂本監督だったのと、次の新入生回および、その次のアリエス回が坂本監督の連続登板で、ザッとチェックした時に勘違いしてしまったようです。

 今回のメテオパワーアップ回を見て、「意外とアクションが振るわない」のと「宇宙鍋などの本筋と関係ないお遊びギャグが多い」ので、坂本監督にしては……と思ったら、おや、石田秀範監督でしたか、と納得。

 石田監督は、演出の振れ幅が大きく、コミカルとハートフルのテンション差にノレるかが肝心だという認識ですが、元々陽性の作風で、勢いで突き進む感じのフォーゼとは相性が良い感じですね。
 ただし、石田監督の演出だと、キャラの知的レベルが若干下がるようで、いつもは慎重な流星が馬鹿なケアレスミスしたり、魂を変なヒモで演出したり、それをハサミでチョッキンと斬って昏睡したり、ストーリーはシリアスでも、見せ方がどこかコミカルだな、と。

 もしも、この回が坂本監督だったら、弦太朗の祖父にも何かアクションをさせていたかも、と思ったり。

 で、次の回から、弦太朗たちが進級し、大杉先生が担任になって、しかもライダー部の秘密にとうとう気付いて、顧問になるなど、急展開を見せたり。
 一方で、ゼロワンの副社長も、火災現場でピンチになっているのを、次回ヒューマギアに命を救われるでしょうから、この期に立ち位置がよい方向に変わってくれないか、と。

 いずれにせよ、次は坂本監督なので、生身アクションを期待する、と。
 新入生の女の子がなかなか武闘派らしく、活躍を期待したんですが、割と微妙……だと思っていたら、実はピスケス(魚座)のホロスコープスとして後に覚醒。
 自分は魚座ですので、注目していたんだけど、出番は多くなかったな、と。

 おっと、これはまだ、ここでは未来の出来事でしたね。失礼しまして、次。


★ディケイド

>スマートブレイン社長

 パピヨンじゃなくて、ローズ(バラ)オルフェノクでした。
 パピヨンは、スマートブレインの使者でスマートレディって娘がいて、彼女の正体ではないか、と噂されていたんですが、結局、劇中で正体は明かされなかったという。
 当時の記憶があれこれ混ざったようです。

 何はともあれ、この時期は学園ものヒーローにやたらと出くわしたなあ。フォーゼ、ディケイド版ファイズ、ビヨンド学園(ウルトラ)、そしてキラメイレッド。
 リアルで学校が休みで、特撮界でも新旧共に学校が大変な時期にぶち当たって、思わず苦笑。とりわけ、大杉センセの屋上で寛いでいる姿を見て、「これがリアルタイムだったら、実に不謹慎なセリフ」を言っているなあ、と感じたり(このまま生徒が来なければいいのになあ、とか)。

 おっと、フォーゼじゃなくて、ファイズでしたね。
 ジオウだと、この二つは同時にまとめられましたが、ディケイドで学園つながりという理由もあったのかもしれない。
 ファイズの学園モチーフって、原作では幼少期の真里や草加が通っていた「流星塾」が挙げられて、その私塾は校長がオルフェノクで、というフォーゼとの共通項もないわけじゃない形でしたが。

 それでも、結局、「スマートブレイン高校って結局、何だったのか」よく分からないまま、物語が終わった感。


>アギト編

 ギルスの変身者は葦原涼。
 G3Xの装着者は氷川誠。
 アギトの変身者は津上翔一。
 3人合わせて、葦川ショウイチというのが、ディケイド版アギトの大設定です。

 原作の話を語るなら、葦原さんは突然、化け物(ギルス)に変身する運命に見舞われ、自分の生活を守れなくなり、運命に翻弄されます。もう本当に可哀想なキャラで、本放送中、同情票が集まったとか。

 氷川さんは熱血刑事で、だけどG3が弱くて、格好良く出撃しては、アンノウンにボコボコにされて、それでも体を鍛えて、武装も強化しながら、努力と根性で戦い抜く実質主人公。

 そして、主人公のアギトこと津上さんは記憶喪失で、普段は能天気な若者だけど、アンノウンが出現すると、突然、意識が飛んでアギトに変身して、無意識のうちに格好よいヒーローとして、敵を撃退して、ピンチのG3を救う。

 助けられたG3ユニット(G3運用チーム)は、自分たちの装備の強化と、アンノウンが人を襲う理由、そして謎のヒーロー・アギトの正体を突き止めるべく、調査活動を続ける刑事ドラマだったりするわけで。

 そのうちに、G3を中心に、アギトやギルス、そしてアンノウンの秘密が解き明かされ、その先に人類の進化を巡る二柱の神の思惑が見え隠れして、壮大な神話的展開に流れるなか、人類がいかなる未来を勝ち取るのか、という物語。

 写真館の壁紙は、アギト世界の神話観を象徴するOPのイメージ画です。

 なお、アンノウンは人間が怪人に付けた呼称で、設定名がロードなんですが、劇中では一度もロードと呼ばれることはなかった。
 ついでに言えば、クウガとアギトとファイズは、作品タイトルにある「仮面ライダー」という呼称すら、劇中では使われていません。
 昭和ライダーは、自分で仮面ライダーを名乗っていましたが、
 ディケイド以前の平成ライダーは、龍騎、剣、カブトだけが「仮面ライダー」というコードネームを劇中で使用。

 というか、平成ライダーの多くは、あまり戦闘前に自己紹介しませんね。
 次週いよいよ登場の電王になって、ようやく「俺、参上!」と名乗りじゃないけど、登場時の決めゼリフを言うようになる。

 まあ、その前にカブトが、「天の道を行き、総てを司る男」と変身前の本名絡みの自己紹介名乗りを上げるわけですが。

 この戦闘前に名乗るなり、決め台詞なりを作品ごとに分析するのも昔は楽しんだなあ。
 最近は、本人ではなく、ベルトが喋るケースが非常に多く、ディケイドはベルトが変身時にディディディディケイドと喋り、本人は「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ」と言いながら、自分の名前は言わない(笑)。

 たぶん、士本人よりも、鳴滝が「おのれディケイド」と名前を呼ぶ回数の方が多かったんじゃないかな。

 ……って、アギトの話をするつもりが、「仮面ライダーという用語の使われ方」と「登場時の決めゼリフ」の話を展開していますな。

 なお、ゼロワンも映画以外では、自分のことを仮面ライダーとは読んでいませんね。ただのゼロワンです。
 バルカンが変身する時は、「仮面ライダー、仮面ライダー」とベルトが連呼していますが。

 冬映画で初めて、ゼロワンが「仮面ライダーシステム」だと正式に明かされ、
 その後、迅が「仮面ライダー迅」と名乗ったり。
 滅はライダーを名乗っていたかなあ。はっきり覚えていない。

 ともあれ、戦隊が基本的に「○○戦隊何とかジャー」と高らかに名乗るのに対し、ライダーはベルトの音声に名乗らせて、自分では名乗らないのがトレンドですね。
 その点、フォーゼはしっかり名乗ってくれるので(仮面ライダーフォーゼ、タイマン張らせてもらうぜ)、古き良き伝統を踏襲している、と。

 さあ、次回はアギト後編の次に、おなじみの電王なので、まあ、これはあまり説明がいらないか、と。

 電王だけは、どこの世界に行っても変わらないなあ、と。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/10 (Tue) 22:51:11

 定例感想その3です。

 先を知る人は「逢魔降臨暦」を持っているようなものなんでしょうな(^^;。自分のは、いわばあちこちのページが破れているようなものしかない状態で、百聞は一見に如かずがしばしば起こってます(自分的には残念であると同時に嬉しくもあり、ネタバレOKの理由の1つでもあったりする)。

●仮面ライダーゼロワン(第26話:ワレら炎の消防隊)

 劇場版についてのご教示と自分の勘違いのご指摘、お手数をおかけしまして恐縮です。勝手な想像で補うと、やはり危ういと(何度目かの ^^;)確認した次第です。お陰さまで前話の理解についてすっきりしてきましたし、今後の展開についていく助けになりそうです。いつもありがとうございます。それだけでなく、例えばジオウとの再コラボも、ですね。

 先週の予告等からはお仕事勝負再開ということから、人間消防士と消防士ギアが能力的に対等、伯仲という予想をしてました。でないと勝負にならない。ですが大ハズレorz。今話における消防士ギア119之助は、ハードウエア能力こそ高いものの、おそらくラーニング不足でソフト面が弱く、消防士としては半人前と言いたくなるようなものがありました。

 しかし、他のお仕事ギアにもあった、マギア化前後での成長が119之助は特に高そうな感じで、次回でどう出てくるか、期待したくなるものがあります。一方、そろそろ凋落しそうなのが天津垓でしょうか。自信喪失や、それによる無理押しが垣間見える感じがします。

 ともかく本編。ですが、SHTスタート時のアイキャッチで、うがいや手洗いを勧めたりしてまして、そういうことも必要になってきたかと思うものありです。

 ゼロワンが始まりますと、まずZAIAのCMですね。消防士の活躍を題材とするものですか。劇中として、役者による演技ではなく本物のザイアスペック消防士:穂村武志を起用しているわけですね。その穂村が飛電の消防士ギア:119之助と対決すると。ただし、本物の火事で争うわけにはいきませんから、あくまでも訓練での対決。
(イズのあざとさ演出、先週は或人の「2」発言の後ろでVサイン、今週は或人と一緒に天津垓を挑発ですか。夫婦漫才化が進行している感じです。)

 ZAIA社長室にシーンは移りまして、唯阿が迅復活を報告するも、天津垓は動ぜず。と見えますが、「100%想定の内だ」とか言ってまして、唯阿も疑問を抱いてますね。1000%じゃなくなったんだということで。

 が、一応は垓も先を見越しているようで、消防士ギアにシンギュラリティの兆候が見えたら、マギア化せよとゼツメライザーを唯阿に渡す。これなしでも以前はアークマギアならできていたわけですが、飛電側のヒューマギア改修が進んで通用しなくなったんだろうか。それはともかく、ZAIA側はあと1勝、ないしは1引き分けでも勝利ですんで、ガイとしては、さっさと片を付けたいところではあるんでしょうね。。

 お仕事勝負始まりまして、模擬火災の状況説明が進んでますね。地下1階の要救助者は女性で、人間消防士は盛り上がっとりますが、1階の被災者が男性と分かると気分が萎えている模様。一方、消防士ギアの119之助は冷静に状況を見ているようですね。この時点では消防士ギアのほうが優れている感じがあります。

 2階の要救助者は煙が邪魔してよく見えませんが、聞き覚えのある声ではある。福添一派ですな(すぐ後ではっきり出てくるし、役者ギア編のネタも使ってますね)。シェスタもいる点は、次話でポイントかも。救助すべきは人間だけなのか、ヒューマギアはどうか、というトリアージ等が発生すると、面白いことになりそう。

 勝敗判定は救助した人の数ということで、割とシンプル。たぶん、難易度とか一定にしてあるんだろう。でないと、歩ける軽傷者優先で助け出して人数稼ぐ、みたいな救難・救命にもとる、勝つためだけの作戦とかできてしまう(が、後のシーンを見る限り、そういうことをやらなさそうな消防士たちだった)。

 勝負が始まるわけですが、感情が揺れやすいようにすら見える穂村に対し、119之助は冷静のようでいて、実際には感情自体が乏しいか無い感じです。が、ともかくも地下1階の勝負は互角。問題は1階での救助中に発生で、レイダー出現となるわけですね(スカウティングパンダレイダーだそうで、またも長い名前 ^^;)。こいつが放火しやがりまして、模擬から実地へ事態が急変。

 このパンダレイダーの正体は今話では謎のままですね。今話では火事起こして、さっさと逃げちゃったし。話の流れからすると、唯阿には知らされていない、天津垓が放ったトリックスターという感じです。垓はこの手配をしていたからこそ、唯阿にゼツメライザーを渡して工作を指示したということで。

 ともかく、消防士:穂村、消防ギア:119之助は人命救助に奔走するわけですが、心肺停止の要救助者で判断が分かれる。消防ギアは「生存者」優先だとして見捨てようし、消防士は怒り心頭。これは消防士:穂村が正しい、というより常識的とすら言えそうです。心肺停止から間もないことは明らかで、蘇生を試みるのは当然。

 ただ、その場で行うかどうかは判断が分かれるところですが(他の要救助者もいるわけだし)、消防士:穂村はその場で蘇生を試み、直ちに回復させる(最後の呼吸確認がザイアスペックではなく、五感頼りでしたな)。おそらく、運び出してからでは手遅れと踏んだんでしょう。筋力やサーチ能力等の面では全身が機械である消防士ギアが優りそうですが、こういう身体感覚レベルのノウハウとなると、ラーニングではなかなか難しいのかもしれません。ましてや、119之助はラーニングからして不充分の雰囲気があります。

 ゴタゴタはありましたが、1階からはなんとか全員救出。改めて消防士:穂村は、消防ギア:119之助を叱りつけるわけですね。どう見ても憎悪ではない。むしろ、能力的には見どころがあるんで、勉強させ、考え方を変えるための叱責に見えます。

 しかし、119之助は動揺、例えば「救命手順は正しいはず、どこがまずいのか」みたいな混乱ではないかと思います。おそらく、穂村の叱責をストレートに憎悪を受け取っていない。耳のヘッドデバイスとか、まだ青色を保ってます。が、ここで天津垓の無理押しが入るわけですね。予定通り、唯阿を使ってゼツメライザーを装着させ、マギア化してしまう。

 さらに天津垓、取材に来ていたTVリポーターにヒューマギアの危険性を訴えたりと、宣伝工作もなりふり構わぬ感じです。事がバレないうちにと、サウザーとなって119之助マギアの破壊も図る。が、或人ゼロワンが阻止するわけですね。サウザーの攻撃から119之助なギアを庇い、例のブレードでマギア化を解く。既にライダーとしての力の差ははっきりしてますんで、天津サウザーもここは退かざるを得ないみたいですね。

 改めて、穂村に代わって或人から119之助に訓示(119之助がニコッと笑っており、シンギュラリティというより情緒的な成長が窺えます)、まだ2階に取り残されている福添らの救出に入る。119之助は得るところがあったらしく、今度は穂村とも息が合いそうな感じで期待できますが、救出劇は次回ですか。天津垓は福添らの救出を勝負判定にしたいと言ってますが、消防士&消防ギアコンビは既に意に介していない雰囲気を感じます。

 それにしても、イズからシェスタに避難経路が伝達されたはずですが、なぜ避難してこないのか(建屋正門まで近距離らしいし、窓から助けを求めたりもしてない様子)。何かあったんだろうか。

 一方、滅亡迅雷拠点。前話ラストで銃を構えた不穏な迅でしたが、滅に危害を加える意思はなかったようですね。滅のキーを取り戻すとか言ってますし。しかし、もう滅の指示通りではなく、迅の考え方でヒューマギア解放をやりたいとのこと。アークとすら縁を切った模様で、要は自立ですが、暗殺ちゃんの自立とはちょっと方向性が違うみたいです。

 そこに不破が現れる。ずっと待ち伏せしてたんだろうか。迅はあわてず騒がずで、滅亡迅雷の残る1人(亡で確定でいいんだろう)も協力していたと情報開示ですね。こちらで亡がいること、役者さんも決まっていると教わりましたんで、早く実体として出現してくれることに期待したいところ。ただ、既出映像・情報では既に退場したとのことですから、単純にはいかないのかも。もっとも迅も破壊されてもアークが復元しているわけですんで、実体の亡登場でも一応の理屈は通りそうです。

 なんてことを考えてましたら、不破が亡の居場所を問うと、迅がにやっとして耳打ちし、「案外、近くにいるかもね」と。これでまた、「現状の亡相当のキャラクターは不破か?」という疑問が再び生じました。いったんは、一時的に操られたという、こちらで伺った可能性の線でいいかなと思ったんですが、迅の言いようからするとどうかなと迷うものありです。まあ、それだけにこの先の期待が膨らんだりしてます。

 不破、迅の思わせぶりな台詞に、滅に言われた時同様、激高するかと思ったんですが、今回は静かに怒りを深めたらしい。この辺りの不破の反応は、「不破=亡説」の可能性を下げそうな感じもします。ともかくも、双方変身となりますが、やはり現時点でライダー迅最強は揺るがないようで、不破バルカンは敗退、変身解除ですか。

 気になるのはその後で、迅から滅のキーを返せと言われて、「キーを修復したのはZAIAの人間だ」と返したことです。明らかに唯阿だと知ってますし、だから唯阿に危害が及ばないようぼかしたのも分かります。ですが、『ZAIA』の人間と誤魔化したところに、唯阿に対する不破の距離感が現れているような気がします。唯阿が敵となったら倒してやる、と言っていた頃と比べて、かなり気持ちが離れてしまった感じです。

 次回「ボクは命を諦めない」で、「ボク」ということは、またもや迅絡みなんだろうか。しかし気になるのはパンダレイダーの正体です。いったん「もしかして唯阿?」と思ったんですが、観なおしてみるとレイダー出現時に唯阿は正面玄関前の指揮所にいました。だとすると、誰だろう。まあ、次回のお楽しみですね。
(実は、パンダレイダー=唯阿説を延々と書いてから、間違いに気が付いて、上記を書き直してます。どうも注意力散漫ですorz。)

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/12 (Thu) 09:58:08

 高校野球の中止など、コロナ騒動が広がっていますなあ。

 自分のお仕事絡みだと、保護者懇談の話題の半分がコロナで持ちっきりですね。
 昨日が中3の卒業式で、本日と明日が公立高校受験で、そちらは予定どおり行なわれている形ですが、卒業式も保護者は招待されず、軽く証書を渡して略式で行われたとか。
 そして、本来はこの時期に修学旅行の説明会などがあったのに、そちらも延期になって、新中3の修学旅行がどうなるかも分からない現状ですね。

 以上が前置き。


>間違い直し

 ディケイド版アギトで、「葦川ショウイチ」と書きましたが、実はオリジナルと漢字違いの「芦河ショウイチ」が正解でした。

 こういう漢字表記のタイプミスは、結構やらかすものですね。
 ファイズヒロインの「真理」も、自分は「真里」と書いてますし、分かっているはずなのに、漢字変換で最初に出るのをついつい違和感なく選んでしまう。

 あと、間違えやすいのがフォーゼ主人公の「如月弦太朗」ですね。
 「源太郎」「玄太郎」「弦太郎」と、散々誤記をやらかして、最後の最後に「郎じゃなくて、朗なんかい」と自己ツッコミ入れたことがあります。

 何でも弦太朗の名前は、月がモチーフになっているようで、それを知ったときは、おお、なるほど、と感じ入りました。

>間違いの指摘について

 ちょっと職業病っぽくて、ついつい細かいツッコミを入れがちですね。
 まあ、それで、感謝を頂けているなら何よりですが。

 K.Kさんの場合は、10書く中で1つか2つのミスなので、問題はさほど大きくないと考えますし、8から9は丁寧に時系列を追って、整理しながら書いてくれているので(おそらくは作品見ながら、細かくメモを取って、そのメモに基づいて記事書きしていると推察)、毎回、頑張って書かれているな、と感じています。

 アギトからファイズの時期は、自分もホームページの感想記事を書いている際に、丁寧にメモ取りながら、記事にまとめることをしていて、それで3年頑張った後で、剣辺りから方法を省略するよう模索したりも。

 今現在の方法論としては、「その話の中でトピックを3つ抽出して、テーマを決めて書く」「お気に入りキャラの言動をピックアップ」のどちらかですね。
 まあ、それでも感想考察が膨らみすぎることもしばしばですが。

 そして、書けば書くほど、物語やキャラに愛着が出て、あれこれ考えて作品視聴が楽しくなるのも、K.Kさんと同様の感想です。

>劇場版について

 とりあえず、TV本編が主で、劇場版は従と考えるべきなんですが、その従の役割も大きく3つありまして、

1.TVでは見られないクロスオーバー祭り
2.TVの設定の先行紹介(新ライダーのお披露目とか)
3.TVの後日譚

 そして、TV視聴時に関係してくるのが2番ですね。

 ゼロワンの場合は、タイムジャッカーの改変した世界を修復するために、ジオウの協力で過去に戻るという物語だったのですが、そこで「ゼロワン誕生の秘密」が描かれます。

 「兵器としての仮面ライダー計画」はそこでも描かれたのですが、それに父親が絡んでいることを知った或人が怒りを表明したりするのが、劇場版と、前回のTVの話のリンク部分。
 劇場版では、父親の真意が「先にZAIAの設計した仮面ライダー計画を逆用して、或人の望む人とヒューマギアが笑って暮らせる世界の力に転用すべくゼロワンスーツのプロトタイプを完成させた」ことが分かり、「悪の力で設計されたライダーが、善に転じるテーマ」を描写。

 ただ、劇場版では、結局、アーク打ち上げの阻止に失敗して、違う時間軸が発生してしまい、それを修復するための戦いに流れたのですが、
 TV版は、正史の通りに、自爆した父の後を受け継いだ祖父がゼロワンスーツを完成させ、或人に遺したところからスタートと。

 この劇場版の過去話と、TVの現在がどうつながるかを整理したのが前回ですね。

 そして別の過去話であるサウザー誕生秘話が現在準備中で、それの発表されるゴールデンウィーク前後で、サウザーや滅亡迅雷の真意もTVで確定されるんじゃないか、と推測されます。
(つづく)

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/12 (Thu) 11:17:40

 ゼロワン26話の感想を書こうとして、実は26話だけでは中身が薄いことに気づいて、それは次回の27話(事件解決編)を見届けてからにしよう、と方向転換。

 ちょっと今回は各キャラの分析と、ライダーシステムの謎について考察してみます。

●或人
 主人公だけど、実はもっとも成長していない、というか、物語スタート時から、ほとんど立ち位置がブレていません。
 悩んでいるように見えても、結局、「人間とヒューマギアが共に笑って過ごせる未来を作る」という軸に一切の変化がなく、
 彼の成長パワーアップに見えるのは、全て、イズを初めとする周りのヒューマギアの彼に対する信頼度の成長になっており、彼自身の考え方の成長とか、そういうのはほぼないわけですね。

 目下、一番気になるのは、「人間とヒューマギアの関係」を考察しないといけない立場でありながら、その視点がヒューマギアだけに偏っており、人との交流密度が薄いこと。
 ヒューマギア性善説に基づいた言動が多く、その反面、人間相手への洞察力、社会性が未熟で、深く考えている様子がない。その辺を補うキャラが副社長とかとの折衝だと思うのだけど、社長という立場にしては、人との交流があまりにも少ないのがドラマとして薄さを覚えている。

 まあ、子供が見る分には、或人じゃないと〜の軽いギャグが楽しければいいんだけどね。

●不破さん
 ヒューマギアはぶっつぶす。
 狂犬キャラだと思われていたけど、滅亡迅雷を倒したら、何だか悟りを開いたのか、力の賢者らしい洞察力を身につけて、劇中、最も成熟した大人の風格を醸し出すようになった。
 最近、滅が逃げて、復活した迅と対峙するようになって、また不安定なメンタルが呼び起こされて来ているけど、果たして大暴れモードになると、どういう方向性に転ぶのか、それとも、ますます頼もしくなるのか、現在、最も注目中。

 亡との関係も気になるところ。

●迅
 第3の主人公は彼かな。
 未熟な少年思考だった昨年末から復活して、自由の戦士として自立して、その動向が注目される。
 ヒューマギアの未来を建設的に考えるという点では、或人と対立する関係ではないけど、不破さんとはぶつかりそうだし、いろいろ掻き回す立ち位置だなあ、と。

 滅亡迅雷も、アークに接続した破壊的な滅亡派閥と、アークに接続しない建設的な迅雷派閥に分かれたりする可能性も想定しつつ。
 迅雷派閥が、ゼアに接続して、イズと交流する可能性もあるかな。

●イズ
 或人のお笑い相方としてのラーニングを順調に継続中の、役職・社長秘書。
 だけど、すでにシンギュラリティに達しているのか、「或人のために」勝手な判断で行動し、精神的に幼い或人よりも成長性が著しい。

 本作で成長力の高いキャラを3つ挙げると、不破さん、イズ、迅になるかな。まあ、亡き暗殺ちゃんも急成長したけど。

 とにかく、ゼロワンの成長には、必ずイズの尽力が関わっているので、その分、或人の人としての成長がドラマ的にスポイルされている印象が。
 イズが或人のお母さん(を模したヒューマギア)説もあるので、その辺のドラマが後に用意されていることを期待しつつ。

●滅

 子どもに反抗されがちなお父さん。
 本人はアーク教の信者で、人類滅亡をお題目に掲げている。
 威厳はそれなりにあって、ライダーに変身したら中身が高岩さんなので、ミスター平成ライダーを体現した存在。
 まあ、ある意味、ブレないキャラで、秘密主義だけど裏表はなく、一途なところは好感が持てる。

●天津劾
 1000%社長とか、45歳とか、何がしたいか分からんとか、ゼロワンの物語を散々かき乱す悪の元凶……というのが現在の評価かな。
 ヒューマギア擁護派の或人に対するライバルとして、人間の進化を名目に掲げるかと思いきや、実は「人間もヒューマギアも道具や奴隷として扱いたいブラック企業の論理」で行動している、もしかするとショッカーの後継者思考かも知れん、と推測。

 アークの悪意の元凶でもあるけど、最近はアークにも反抗されている? アークはアークで、サウザー社長の支配から抜け出て、独自の判断で行動しようとしている?
 もしかすると、アークが人類滅亡を目指すようになったのも、アークにとっての人間モデルがこの男だからかも知れない。
 「人間がみんなサウザーみたいな考えを持っているなら、そりゃ滅ぼした方がいいな」というアークの判断だったら、実は間違えていないのかも。まあ、その場合、アークの視野が極端に狭いだけだけど、未熟な子どもは親を見て、社会を学ぶものだからね。

 サウザーみたいな男の子どもだったら、相当に歪みそうだな。「100%? それじゃダメだ。1000%でなければ」と教えられて、テストでそれを元に確率計算して、バツを付けられて、悲しむ子どもを想像すると、涙が出てきます(花粉症)。

 とりあえず、ヒューマギアを暴走させて、マッチポンプで壊しながら、「ほうら、ヒューマギアは危険ですよ」と扇動するのが趣味。
 煽り厨でもあるので、一貫した主義主張を持たず、単に或人を上から目線でこき下ろしたいだけなのかも知れない。

 或人との関係は、子どものケンカのようにも見えて、それでいいのか、45歳と言いたくもなる。
 何というか、この脚本家の描く社長って、組織の長として責任を背負った風格がなくて、すごく我侭でやりたい放題な子どもを見ているような感じ。

●刃唯阿
 ヒューマギアは道具に過ぎん、と言い放ちながら、自分がザイアの道具になってしまって、人間性を喪失しかけている可哀想な娘。
 ストレス解放のために、可愛いぬいぐるみをプレゼントしたい。むしろ、国際警察、もといエイムズのメンバーとして、暑苦しい男のお守りをしている方が、キャラ立ちしていたんじゃなかろうか。

 そして、サウザー社長の道具として働いている間に、ストレスを過剰に貯めて、レイダーになったりするのだろうか、とか、レイダー化したら悪意のキレキャラとして、途端に生き生きしたりすると笑えそう。
 いろいろ吹っ切れてバーサークした唯阿さんのキャラ豹変を楽しみにしつつ。

 もちろん、後で、しっかり戻ってくることを前提で。


 とりあえず、こんなところでしょうかね。

 後はライダーシステムについて、ですが、これって結局、エグゼイドの時みたいに、「装着者に何らかの因子のような条件」が必要なのかな、と感じたり。

 少なくとも、或人父と滅と迅はヒューマギアで、ゼロワンにしても、バルカンにしても、そしてバルキリーにしても、サウザーにしても、装着者は全員、何らかの改造手術を施されている可能性を指摘しておきます。

 ヒューマギアではないけど、脳の一部にヒューマギアのパーツを仕込まれているとか。

 まあ、そういうライダーシステムの適合条件があって、それが今後のドラマに活かされるなら、「人間だと思っていたら、実は半分ヒューマギアの強化改造人間でした。ガーン」ってなる流れがあって、面白いかも、と思いつつ。

 最後に、ザイアスペックって役に立っているのか、いないのか、よく分からないよね。
 もう少し、サイバーパーツとしての機能が描写されると期待したんだけど。

 ザイアスペックで、知覚認識機能は向上したけど、体がついて来ないとか、肉体労働では何の役にも立たないんじゃないかな、とか欠点も描かれて欲しかったな、と。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/14 (Sat) 23:36:59

 定例感想その1です。

●仮面ライダーフォーゼ(第29話:後・輩・無・言、第30話:先・輩・無・用)

 弦太郎ではなくて弦太朗でしたか、自分も間違ってましたorz(稀に弦太朗と書いてるのは、たぶんウィキペディア等からのコピペ)。どうも目が悪くなって、とか言い訳はすまい。完全に「弦太『郎』」とイメージして思い込んでましたから。それゆえ、ウィキペディアとか読んでても思い込みのせいで気が付かなかったという。

 それにしても「月だから『朗』にした」というのは印象深いですね(明朗快活の朗とかじゃないんだ)。そこまで凝って名前を付けてたんだということで。そこを意識してウィキペディアを再チェックすると、解説があるのに気が付きました。「朗」を分解すると「良い月」なんだそうで。

 ともかく本編。前半(第29話)は、冒頭は依然昏睡状態の二郎に付き添う流星、居眠りをしても悪夢(アリエスが見つからない)を見てます。が、すくにシーンは学校へ。進級しての新学期からですね。新入生も入って来る。弦太朗が張り切ってるわけですね。新しい友達が作れるから。

 もっとも、(弦太郎の意図とは無関係に)部活の勧誘を兼ねているのかもしれません。ただ、おおっぴらにライダー部とは言えませんから、友達ということでやっている、やらせているのかも。弦太朗がとっ捕まえたのが男子新入生の草尾ハルで、気弱そうな感じで、弦太郎の押しの強さにおろおろしてますな。

 しかし、強気な感じの女子新入生が出て来まして、ハルを弦太朗から合気道で救い出す(?)。この女子生徒が黒木蘭ということらしい。2人ともライダー部に入る流れになるわけですが、それは後半(第30話)ラストですね。ゲストキャラ的な登場に感じましたが、実は新レギュラーというわけか。

 ハルと蘭はお揃いの飾り(ストラップ)持ってまして、これが今エピソードの2人の関係の鍵となるアイテムになるわけですね。しかしこの時点では、もしかして恋愛関係かな、くらいにしか見えません。

 OP曲後、シーンは教室に移り、弦太郎らの担任が大杉先生に。それはいいんですが、3年生のライダー部全員が同じクラスというのは奇妙ですね。もっとも、この担任・クラス編成は大杉先生の画策かもしれません。大杉先生の弁によれば、園田先生を辞職に追い込んだのは弦太郎らだと、誤解し逆恨みしているみたいですんで(このままだと人間関係で危険な状態になりそうですが、後半で解決するわけですか)。

 一方、ハルはリブラと遭遇、(ムスカ:蝿座の)スイッチを渡される。速水リブラが、ハルのコンプレックスが強さへの願望と見抜いてのことらしい。ハル、スイッチを行使しようとするも、蘭が現れたため、スイッチを隠してしまう。が、リブラが去った方向から生徒の「先生、さようなら」の声が聞こえたため、ハルは教員の誰かだということまでは気づいた模様。しかし、まさか校長先生だとは思わなかったでしょうね。

 2人は校舎屋上で一緒に弁当食べたようですが(やはり親密な仲をうかがわせる)、ハルがついにスイッチを使ってしまうわけですな。しかも蘭の目の前で。ここまで、蘭がハルをぐいぐいリードしている感じがあるわけですが、ハルはその押しの強さが嫌みたいです。

 押しの強さというより、上下関係に近いかも。だからハルは蘭と対等になりたいみたいですね。そのためには、強くないといけないらしい。守る、というのがこだわりのようで、流れからすると蘭がハルを守る役割になっているんだけど、ハルの望みとしては守る側に自分がなりたいらしい。

 この様子を流星が見ていたわけですね(直感で怪しいと思ったんだろう)。介入しようとするも、弦太朗らを追おうとして、フードロイドでまかれた大杉先生がやって来てしまう。これでは流星はとりあえず何もできない。ムスカ・ゾディアーツ(ムスカとだけ書くと、どうも別キャラクターを思い出してしまう ^^;)は野に放たれ、暴れ始めるわけですね。

 しかし、アメ車(だと思う、詳しくないので分からないけど)を駆る隼、美羽が発見・追跡。しかしガス欠ですか。バトンタッチでバイクの弦太朗がムスカ・ゾディアーツを追いまして、変身して交戦状態に入る。が、ノーマルのフォーゼではてこずる相手のようで、メテオがタイミングよく救援。

 さすがにパワーアップしただけあって、メテオが優勢に戦ってますね。むしろ弱すぎるらしく、流星メテオは「アリエス足り得ない」と興味を失って去ってしまいますか。ムスカもこれ幸いと逃走。流星は先週でライダー部と息が合ったと思ったんですが、弦太朗との握手をやれなかったのは、まだこういう目的意識の差が埋まらないからなのかな。

 で、その弦太朗はハルを追ってきたらしい蘭の目の前で堂々と変身解除し、正体が知られたのを気にする様子もないですね。しかし、蘭がムスカを「ハル」と呼んでいたこと、そのこと問うてみての蘭の反応で、弦太朗はムスカの正体=ハルと確信した模様ですね。

 弦太朗は蘭に「先輩として相談に乗る」と言うわけですが、どうやら「先輩」は蘭の逆鱗に触れるらしい。何かがフラッシュバックした欄は、踵を返して去ってしまう。どうやら蘭はムスカ=ハルが校舎屋上に戻るはず、と思ったこともあるらしい(実際、そこで再会してたし)。

 その頃、校長室。キャンサーのスイッチを手にした速水にヴァルゴが警告するも、速水は平然と「今、成果をあげつつある」と自信を見せる。ムスカ=ハルのことだろう。この自信、なんだろうとこのときは思ったんですが、この後、ムスカは次々と進化を見せまして(フェーズ1~3というものらしい)、成長を見込んでいたわけでしたか。

 校舎屋上で蘭はハルを問い詰め、スイッチを手放すよう、命令に近い説得を試みるわけですが、そろそろハルが新たに得た力に酔い始めている模様。この力で蘭を守るとは言うものの、力を振るうのが嬉しくもあるらしい。それで気分が高揚すると進化するらしく、ムスカの姿が変わりましたな。フェーズ2というものらしい。性格は狂暴になっているように見えます。

 ムスカは周囲の生徒を蹴散らし、動きを封じた友子に迫る。とそのとき、メテオが阻止するわけですな。最初はメテオとして友子を救い、先週は流星として危機一髪の友子を救い、今週はまたメテオとしてというわけか。伺った通りの感じで、この2人はどんどん接近していく流れにありますね。

 しかし未だメテオ優勢の感じですが、久しぶりに戦闘員(星屑忍者ダスタード)がかく乱に来まして、その隙にムスカ・フェーズ2は逃走を試みる。陰から速水リブラが見ていたようですんで、彼が状況をコントロールしているんだろう。

 が、ようやく弦太朗も駆けつけまして、変身して戦闘に入るも、ムスカは暴走ゼロワンでいうテンペストみたいな技が使えるようになってますね。ゼロワンのと違って、全身が細かく分離するみたい(攻撃以外に逃走にも使えそう)。もっとも、まだムスカもコントロールはできないみたいです。

 その隙にフォーゼの有効打が入りかけますが、蘭がムスカ=ハルを庇う。フォーゼは驚いたせいか、蘭に合気道の技で投げられたりもしてますね。不意をついたにせよ、蘭の腕前は相当なものと受け取る必要がありそう。この強さがあるから、ハルを守れるという自信、責任感が生じているようです。ただ、そうまでする動機はまだ分かりません。

 一方、大杉先生。「ラビットハッチ」と聞いてからは特にライダー部の面々を追っかけまわしてましたが、ついにロッカーの入り口に気づいたようで、月面基地に侵入してしまい、賢吾やユウキと鉢合わせまでしてしまう。というところで次話へ。

 後半(第26話)に入りますと、まずバトルの続きですが、ムスカが再びハエの大群に分離しまして、今度こそ逃げ去ってしまう。と思って、またもやゼロワン絡みで気が付いたのが自称の変化でしょうか。確か、ハルの自称は最初「僕」で、フェーズ2になってからは「俺」と変化したような。たかが自称ですし、ケースバイケースで変わるものですが(自分とて、私/僕/俺/あたし等々、使い分けるし)、ちょっと気になる。

 それはともかく、その場に残された蘭、弦太朗が言った「先輩」にまたもや嫌悪反応を示し、「先輩なんか『二度と』信用するもんか」の捨て台詞で去ってしまってますね。相当、嫌な思い出があるらしい。が、一度も信用されてない弦太朗には何のことやら、ですな。

 蘭、いい勘してまして、うまくハルと遭遇。ですが、ハルは(何らかの思い出、こだわりがあるらしい)お揃いのストラップを川へ投げ捨ててしまう。ハルは目にクマが出てたりしまして、どうも相当に消耗しているか、人格が変化しているらしい。ムスカとして進化すると、ハルにダメージが出ることは、おそらく間違いない感じです。

 弦太朗らはラビットハッチ(月面基地)に戻るわけですが、大杉先生がいるわけですね。状況が八方塞がりと言いますか、多事多難と言いますか。もっとも、これが後ですらすらと解決していくわけで、ここまでこんがらがるからこその面白さ、気持ちよさが、今エピソードに感じられました。

 一方、ゾディアーツ側(校内拠点だけど理事長室かな? 場所を考えたことがなかったです)。速水がムスカの進化を報告してまして、我望は7人目かと言うも、ヴァルゴが6人目ではと言う。どうやらヴァルゴが知らない幹部候補が育っているらしく、次エピソードで登場するみたいですね。それはともかく、このシーンでは我望が幹部にも情報を伝えない秘密主義、言い換えれば部下不信が見て取れるような気がします。

 タチバナも「6人目」を察知していて、流星に昴星高校にいると通信してますし、流星が向かってまして、今エピソードは天ノ川高校では戦線離脱。しかしこの後、昴星高校で流星はリブラと遭遇、戦闘になってます。予告を見ると、どうやらこれが次話への伏線、つながりらしい。

 このリブラ vs メテオで、速水リブラは流星メテオの正体と弱点を既に見抜いている感じがあります。なにせ、友子に化けてメテオの攻撃を鈍らせてましたから。流星もまだこの時点では友子への接近を意識してないんでしょうけど、速水はもう気づいているような気がします。情に聡いというより、世渡り上手のテク(顔色を読むとか)に違いない(^^;。リブラが去った後、ちらっと天高の男子制服姿の人物が映ってまして、顔が見えないんですが、誰だか気になります。これは次話のお楽しみなんだろう。

 一方、ラビットハッチの弦太朗ら。こうなりゃ仕方ないと思ったんでしょう、大杉先生にフォーゼ変身を見せ、ハッチから連れ出して地球を見せ、と洗いざらいぶちまけちゃってますね。今エピソードでは大杉先生も進化があるみたいで、一切合切を知らされた大杉先生、弦太朗らの苦闘は理解した模様。しかしまだライダー部を認める気にはならないらしい。自分的にはこれが大杉先生のフェーズ2ということにしておこう(^^;。

 一方、蘭。川に落ちたストラップをずっと探してますね。川と言うよりドブという感じもあり、かなりゴミも多いし、ドロドロでもあります。それでも見つけたいらしく、汚れるのも気にせず手探りでやってますね。そうしている間に思い出しているのが、おそらくは中学時の水泳の部活。

 なるほど、蘭はエリートスイマーで先輩に優しくされ、ハルは数合わせの落ちこぼれ部員のため、陰ではいじめられていたわけでしたか。しかし蘭がいるときは、優しい先輩を演じているため、気が付かなかったと。蘭が偶然目にしたのが、ハルのストラップがプールに放り込まれる場面。

 これで先輩らの真意を知り、以降、いかなる先輩(要は年長者?)にも不信感を自動的に持ってしまうようになったらしい。それにしても、制服のままで、しかも風邪気味なのに、迷わずプールに飛び込んで、ハルのストラップを回収した蘭、えらくカッコいいですな。だからこそ、ハルも深く信頼するようになったんだろう。

 2人の関係の出だしはそれでよかった。だけど、ハルも成長するわけですね。いつまでも蘭が保護者然としていると、鬱屈も溜まって来る。それが今エピソードの波乱の原因だったということなんだろう。そこへムスカのスイッチがハルの手に入ったことで、一気に暴発したと。

 それはともかく、蘭がいくら探してもストラップは出て来ず、気丈な蘭もついに半べそかいてますな。そこへ弦太朗がやって来まして、一緒に探してやると言い出すも、蘭は探し物が何かは頑なに言わない。弦太朗、気にせずそれらしいものを探し始める。

 弦太朗の平常運転ですね(^^;。この男、悪意に悪意を返したことなかったのを、今さらながらに思い出しました。しかし蘭はむしろ機嫌を損ねて去り、続いて現れた賢吾らライダー部の面々も拒絶ですか。蘭、どうも相当にこじらせているらしい。ハルと蘭は仲が良かったようで、しかし互いを原因とする強い緊張もあるということみたいです。

 ラビットハッチの大杉先生、ライダー部に捕縛されそうになるも、アクシデントを利用して38番スイッチを手に地上に戻りまして、蘭と鉢合わせにぶつかり、スイッチを落とす。それを見た蘭がハルにスイッチを渡したのは大杉先生かと問うと、逆に大杉先生が教師がスイッチを渡したってどういうことだと問い詰め返し(弦太朗らからの説明に教員絡みという情報はなかったわけか)、そこへハルがスイッチを手に現れて、となかなか忙しい展開です。

 が、今エピソードでは特にシーン転換が多かったのは、各キャラクターのドラマをここでぶつけて1つにするためだったか、と思いました。あっちがちょっと進んだかと思うと、こっちが少し進展し、みたいな感じで、ちょっと戸惑うものがあったんですが、ここからドンピシャにまとまってくれまして、非常に気分良く納得できた気がします。

 ついにハルはラストワン超えで、ムスカから例の蜘蛛の巣にくるまれたようなハルが排出されてますね。これがフェーズ3らしい(まだ覚醒ではないみたい)。しかも、精神に変調をきたしているらしく、蘭の呼びかけに応じないほど興奮していて狂暴です。大杉先生、まだフェーズ2のようで、恐れていったんは逃げ出してしまう。が、ムスカは執拗に追う。

 その場に取り残された蘭ですが、弦太朗ら、在校のライダー部全員がやってくる。みんな泥だらけですな。つまり全員でストラップを探し、ついに見つけたというわけでしたか。自分たちは泥だらけなのに、ストラップは綺麗に洗ってあるようです。これにはさすがに蘭も感動するものがあったらしい。ついに蘭は弦太朗らに助けを求める。もちろん弦太朗は即座に弦太朗流握手で応えるわけですな。なかなかスカッとする、気持ちいいシーンでした。

 弦太朗、バイクでムスカに追いつきまして、即座に変身(今回の3、2、1映像は大杉先生の変顔でしたな ^^;)、バトルに入る。が、ムスカのハエの大群化には対応できない。38番スイッチが必要らしい。自分がそれを持っていると気が付いた大杉先生、迷わずフォーゼに投げ渡してますね。もう息が合ってる感じです。

 38番はネットということでしたか。なるほど、大群でも虫網で捕獲しちゃうと。これでハエ大群を封じ、NSマグネットで一気にカタを、というところで賢吾が止める。仮にゾディアーツ化を解除しても、精神状態が元に戻らないから、ということか。
(流星が隠れて見てまして、昴星高校から戻ったらしい。が、なぜかバトルに介入しないのはもとより、ライダー部に合流すらしない。もしかして次話の内容と何か関係あるのかな。)

 この場を救えるのが蘭であるわけですが、さっきは呼びかけても駄目だった。その理由はハルの悩みの核心に触れてないからのようですね。キーワードの「守る」です。蘭が「守る」と言い続けたことが、もうハルには重荷になっていた(たぶん、成長できないと言われてる気がしてたとかだろう)。なので、「もう守らない」と。

 これでムスカ=ハルも呪縛から解放されて我に返り、興奮も狂暴性も収まり、弦太朗に向かって無言ですが『(このゾディアーツの殻を)バッサリやっちゃってください』と言わんばかりに止めを促してます。弦太朗フォーゼも応じて、最大火力を以て吹き飛ばす。

 さすがに無傷ではなかったらしく、ハルは相当にダメージがあったようですが、蘭と一緒にライダー部入部ですか。なんとも紆余曲折の新歓といったところですね。しかしまだ問題が残ってまして大杉先生。ラビットハッチで話し合いになるわけですが、顧問のいない部活は認められない、だから自分(大杉先生)が顧問になると(フェーズ3だが未覚醒は間違いない ^^;)。まあ、これを喜んだのは弦太朗とユウキだけみたいですが、なんとか最後のピースが埋まったことになりますね。

 めでたしめでたし、と思いそうになったんですが、最後の最後で波乱来ました。我望が仕込んでいたらしい昴星高校の天高制服の男子ですね。それがアリエスであると、我望は言っとりますから、流星が関わる動乱は必至のようです。これ、やはりタチバナ=ヴァルゴが絡んでるんだろうな(と正体を予習しているゆえの妄想が出たりする ^^;)。

 ディケイドは明日にでも感想書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/15 (Sun) 22:56:05

 定例感想その2です。

●仮面ライダーディケイド(第13話:覚醒魂のトルネード、第14話:超・電王ビギニング)

 宗教画みたいなスクリーンはアギトのOPでしたか。あわてて東映Youtubeを探したんですが、アギトは第1話しか残ってない。OP曲・映像が入るのは第2話からみたいです。こういうとこ、後追いの自分はよく観ていないと分からなくなりますorz。TV本編を通しで観ていたら、何度も観るんで覚えられるんでしょう。

 前話(第12話)で、手紙の差出人が書いてないと言ってしまいましたが、今話(第13話)できっちり差出人が出てました。どうやら見間違いしたようです。映像では誤魔化しはしないでhそうから、名前が(ちらっと)見えたか、名前の部分を写さなかったかだったんだろう。これもネット放映の悲しさ、先週のはもうリストからなくなっていて確認できない。

 ともあれ本編。まず前半(第13話)はアギト解決編ですね。前回ラストからの続きでディエンド配下のドレイク、デルタの攻撃が、生身に戻された士に決まってしまう、というところから。実は攻撃直前にユウスケが士にタックル、辛くもかわしていたわけでしたか(さらっと描写してあるけど、実は命がけの救援ではある)。

 海東ディエンドは士を狙ったわけじゃないなどと、とぼけてますが、ショウイチ・ギルスが突然苦しみだす。アンノウン(バッファローロード)出現のせいですね。バッファローロードは「人はただ人であればよいのだ」などと言っており、アギトなどの人間以上の存在に警戒感がある模様です。アギト本編をネットで調べると、「闇の力」の考え方に基づくらしい。対する「光の力」は直接は現れず、今話ラストでアギトが出現することで暗示されたのかなと思います。

 バッファローロードはさすがに強力なようで、一瞬にしてライダー、ギルスの変身を解いて去るわけですが、G3-Xだけはメカですんで、スーツ機能は生きているわけですね。ヘルメット部分が引き続き映像を八代に送っており、お陰でショウイチが生きていたこと、現れたことが八代に伝わる。

 士は再び「(ショウイチを)守る」と宣言しまして、ショウイチを追う。この時点で鈍い自分もそろそろ気が付き初めまして、「ショウイチに万が一のことがあると、八代が泣く」→「八代が泣くと、ユウスケが泣く」ということで、実はユウスケ(の生きがいとか笑顔とか)を守るためだったみたいですね。
(「守る」で揉めたフォーゼを観た後だけに、この「守る」が興味深く感じられました。)

 士はショウイチに追いつきまして、直接「あんたを守る」と言い放つわけですが、これがなぜかショウイチを怒らせたらしい。ショウイチ、「消えろ!」と叫んで手を突き出すと、士はなぜか柱を通り抜けてふっ飛ばされてます。これ、アギト本編のアンノウンの能力の1つみたいですね。こういう力で不可能犯罪を起こしているということで。士は意識を失い、夏海により写真館に運ばれる。

 写真館で士が例の手紙を夏海に見せますと、今回ははっきり裏面に「八代淘子」とある。内容は「あの化け物(アンノウンのほうか?)を倒すため、G3を上回るG3-Xを作った」とショウイチに帰還を願うものですね。同僚に促すというより、個人的に再会したい気持ちが窺えます。これを後でユウスケも読むわけで、薄々分かっていたことが確信に変わったはずですね。ユウスケ、覚悟を決め、G3-Xを手にし、八代に「本当の装着者を連れて来ます」と。

 一方、海東、ユウスケは警察に戻りまして、アンノウン出現を報告。が、八代は既にアンノウンの存在を察知しており、対抗策まで用意しているわけですね。それがG3-Xを上回る何かで、実はG4ということですね。

 そのG4はというと、ショウイチの使っていたロッカーにチップ(BMI:Brain-Machine-Interfaceらしい)が隠されているということでしたか。だから前話でそのロッカーを使おうとしたユウスケを、八代は慌てて止めていたわけか。が、海東相手では隠しきれず、あっさり奪われる。

 が、ユウスケが奮起、必死に海東に食い下がりまして、さすがの海東もG4チップを取り落としてしまい、八代がすかさずチップを銃撃、破壊してしまう。これには海東だけでなく、ユウスケも呆然としているようですが、八代は「(G4チップは)本当に大切なものを守るため」と気にもしない。例によって(^^;)、これに海東が反応するわけですな。もっと大事なものがあるんなら、そっちが欲しいということで。

 一方、士はいったん逃げたショウイチに追いつき、「守る」のは八代のためと明かす。これはさすがにショウイチに響いたようで、G3でのいきさつを士に打ち明けてますね。G3が何かの作用を招いたのか、アンノウンの力を期せずして得てしまい、怖くなって逃げたと(たぶん、怖かったのは八代を危険にさらすことだったんじゃなかろうか)。

 そこへバッファローロードが再度乱入しまして、ショウイチは士を逃がすため、ギルスに変身してバトル突入。ショウイチはバックルを取り落としていきましたが、うっかりではなく、おそらくはそ知らぬふりで返したんじゃなかろうか。「そこまで知っているんなら、八代を頼む」ということで。

 そこへユウスケG3-Xも駆けつけまして、士に手紙を読んだと告げると、士がちょっと複雑な表情。実はユウスケのために動いてましたから、照れ臭かったんだろう。しかし士、八代の笑顔がユウスケの望みなんだろう、と率直に意図を打ち明けまして、ユウスケには意外だった模様(だけど、相当に嬉しかったようでもある)。

 これで奮起したらしいユウスケG3-X、ギルスに追いすがりまして、まずはアンノウン相手にG3-Xの力を見せ、ショウイチ・ギルスを驚かせる。さらに八代の意図(ショウイチがアンノウン化とかG4とかとか)を知らせますと、ショウイチも翻然として覚悟したらしい。ショウイチは変身を解くわけですが、またもやアンノウンの襲撃(と書いてますが、グロンギと見分けがついてませんorz)。

 さらにややこしいことに海東ディエンドが介入ですが、とりあえずアンノウンを蹴散らしてくれてます。前エピソード同様、人助けではなく、ショウイチがG4チップより価値の高いものを持っていると踏んでのことですね。

 ディエンドがアンノウンを一掃したバトルでちょっと驚きました。ディエンドはライダー召喚ができるだけでなく、ディケイド同様、武器化もできるわけでしたか。ジオウのとき、そういうシーンあったかしらん。ちょっと思い出せません。ともかく、召喚&武器化ができる点が、鳴滝が海東を警戒する理由の1つなのかもしれない。

 が、さらにバッファローロードが襲撃してくるわけですな。そこへ士も現れまして、ちょっと演説。ですが、G3-Xを通して八代に伝える意図があったようです。既に覚悟が決まっていたショウイチに、ついにアギトのベルトが現れまして、いよいよフィニッシュですね。ディエンドは撤退したものの、アギト、ディケイド、G3-Xの揃い踏みですから、見栄えがします。

 今回はアギトを飛行形態に変形させてまして、トルネイダースライダーというらしい。ウィキペディアのアギトの項を調べると、「マシントルネイダー・スライダーモード」というのがありまして、その略称かな。

 ともかく、それにディケイドだけでなく、ユウスケG3-Xも乗せまして、最後の一撃以外はユウスケに譲った格好ですね。つまり、ショウイチとユウスケでアギト編ラスボス・バッファローロードを倒したといえます。ユウスケとしては、これだけでなく、ショウイチを守った士の意図も理解しましたから、このアギト世界に残るのではなく、再び士らと行動を共にすることを決意したようですね。

 それには、この世界の八代淘子ではなく、クウガ世界の八代藍も思い出したことが大きく作用しているらしい。それに、この世界にはもう、守護者たるアギトとパートナーの八代淘子もいるわけですし。

 写真館で降りたスクリーンが示す次の世界は電王ですか。自分は電王本編は(ほぼ)観てないんですが、ジオウでも出たデンライナーはさすがに一目で分かります。で、後半(最14話)は電王世界に突入なわけですが、ちょっと感想に困る感じです(^^;。

 なにせ、モモタロスらが基本的に陽気、コミカルなキャラですからスラップスティック調になってまして、派手で目まぐるしい展開で、眺めて面白いと言うしかありません(^^;。もっとも、夏海がディケイド第1話冒頭で見た、破滅的な展開も再度示されてまして、見た目の面白おかしさとは裏腹に、深刻な事態になっていることも分かります。

 が、何がどう深刻な事態になっているのか、ちょっと自分には分からない。もしかすると、電王を理解していないと分かりにくいものがあるのかなとも思ったりします。きちんとした感想は次回も観てみないと、ちょっとまとまりそうにありません。

 しかし、次回を観るということは今話(第14話)はネットから削除されているわけですんで、観た内容をメモ的に残しておこうと思います。

・登場キャラ(電王より)
 モモタロス(実体と記憶を喪失:過去の改変が暗示される)→士、続いてユウスケに憑依。
 ウラタロス、キンタロス、リュウタロス(記憶も実体も確かで健在)→夏海に憑依
 (いずれも、今話での行動、言動は一貫性があるのかどうか、ちょっと分からない)

・状況
 イマジンが不規則な悪事を働いている。
 電王世界が改変されつつある。
 さらに(夏海が悪夢で見た)荒野まで現れ、悪夢と酷似した対決(憑依された夏海 vs ディケイド)まで発生。
 意味ありげな時計があり、時間が何かの鍵らしい。
 海東ディケイドだけは危機的状況に無関心で、デンライナーを欲している模様。

・デンライナー
 健在だが、オーナーはディケイド・電王両世界に危機が迫ると察知している。
 が、具体的に何が起こっているかまではつかめていない模様。

 といったところでしょうか。箇条書き的にまとめても、やっぱり分からないorz。次話を観て、今話で何が起こっていたのか、考えたいと思います。

 ゼロワンはまた明日にでも。なかなかグッと来る展開とかありまして、自分的には名作回になりそうな感じです(感想をきちんと書いたら、本当にそうなのかとか、なぜそうなのかがはっきりすると思う)。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/15 (Sun) 23:57:54

 週前半感想。

★フォーゼ

 初見では、ムスカがただのザコ的な認識でいましたが、今回、坂本監督を意識して見ると、「結構、アクロバティックな動きが多くて、絵的に面白いキャラ」と。

 派手な攻撃がなく、前回のキャンサー超新星のようなエフェクトもなく、純粋に体術だけで戦っていたわけですが、その体術が凄かった、と。

 あと、リブラ校長が変身した友子がわずかながら流星相手にアクションしていて、ああ、こういうところも坂本監督だと分かるようになったり。

 坂本監督のアクションの凄さが分かるようになったのは、フォーゼの夏劇場版になってからで、つまり番組終盤。
 それまでは、記憶頼りで、「ああ、そう言えば、フォーゼは時々凄かったな」と。

 やはり、再見することで新しい発見もあって喜ばしい、と。

 で、ハルの相方の蘭ですが、後に魚座になることを知って見ると、水泳部設定もつながるし、
 ジェミニが「7人目の使徒?」と疑念を示した直後に、タチバナさんが流星に情報を送ってきたり、
 初視聴時には分からなかった伏線も納得。

 で、ハルはしばらく病院で養生してますので、蘭もそれまではライダー部には参加せず。ほぼ幽霊部員みたいな状態が続きますね。

 まあ、次週は昴星が舞台で、その後は修学旅行編ですから、どっちにせよ、新入生に出番はないわけですが。

 ともあれ、次回の前後編が弦太朗と流星、そしてライダー部全員の関係に一つの決着がつく大イベント回。かつ、フォーゼのTV版最強フォームの登場で盛り上がる予定。

 アリエスゾディアーツ登場で、流星のドラマはほぼ完結する模様。


★ディケイド

 YouTubeでは、確か2話までは見ることができますね。というか、最近、アギトの2話を見ました。

 アギトのテーマは「人間の進化」で、超能力(変身とはまた異なる、ESPとかサイキックとか)の素質を持った人間をアンノウンが殺して回るという背景があります。
 ヒロインの真魚ちゃんも超能力少女で、一方、翔一くんはアギトへの変身能力はあるけど、ESP的な超能力の素質はなし。

 で、その真魚ちゃんの役者が電王の客室乗務員のナオミの役だったりして。

>電王編

 ええと、この電王の物語は、当時、「超電王withディケイド」といったいった感じの春映画が作られていて、その導入部になっていたりします。

 だから、一応、ディケイドのTV放送で解決するけど、未解決の部分もあって、そちらは劇場版をどうぞって形になります。

 ディケイドは割と、そういうコラボが多くて、後々、戦隊もののシンケンジャーと共演して、「前編・シンケンジャー、後編・ディケイド」という話もありますね。
 例えるなら、フラッシュとアローの共演回みたいなもの。

 ということで、電王世界の危機については、TVでは完全に解決しないという前提でお考え下さい。
 ぶっちゃけ、この回は電王祭りなので、あまり真剣に考察しても意味がないということで、普通にスラップスティックを楽しめば十分と。

>カブト編

 次回はカブト編になりますが、ジオウでは、相棒の加賀美さんが出ていました。それと地獄兄弟の話。

 原作の天道総司は、ディケイドの士みたいなキャラで、
 相棒の加賀美がユウスケみたいなキャラになります。

 そして、天道には二人の妹がいて、そのうちの一人、メインヒロインのヒヨリの正体がシシーラワーム。
 ワームは人間に擬態する宇宙昆虫なのはジオウでお分かりだと思いますが、ヒヨリは天道の両親がワームに擬態されて殺害された際に、妊娠していた母親の中から生誕して、自分がワームだと知らずに育った経緯があります。

 一方、天道のもう一人の妹(義理ということになる)マユは、カブト本編では人間のままでしたが、
 ディケイド版だと、ヒヨリとマユの設定が一つにまとめられて、シシーラワームになってしまう。

 また、天道自身にも、擬態が登場して、ダークカブトになったりするのですが、
 ディケイド版では、ソウジの擬態がソウと名乗り、これはダークカブトの役よりは、矢車想(地獄兄弟兄のキックホッパーですが、それ以前は仮面ライダーザビーでもあった)の役どころを担ってもいます。

 そして、加賀美新のディケイド版がアラタ。

 とりあえず、複雑なカブトの物語を2話でまとめるために、登場人物はカブトのソウジ、妹のマユ、相棒のアラタ、偽者にしてザビーのソウの4人だけになっています。

 理解するのに必要な情報は「ワームによる擬態」「クロックアップ(ワームやカブトの使う時間を超越した加速移動)」「対ワーム部隊ZECT」の3つかな。

 一応、ワームの襲来の端緒となった渋谷隕石も重要キーワードだと思うけど、ディケイド版では言及されるかどうか未確認。

 では、今回はこれで。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/17 (Tue) 18:03:15

 定例感想その3です。

 と、その前にアギト第2話がネットにあるとのご教示、ありがとうございます。検索したらすぐ出ました。自分は東映公式Youtubeを目視で探しまして、アギト1話はあったけど2話が見当たらす、削除されたと思い込んでしまいました。

 しかし「確かにあるはず」と思って再確認しますと、アギト第1話と第2話のサムネイルの間に剣(ブレイド)第2話が挟まっており、「同じタイトルなら並んでいるはず」の思い込みから見れども見えずになってしまったようですorz。

 ともかくもアギト第2話を観てみると、OP曲映像で例の宗教画風のが、さっとスクロールしながら映ってました。動きながらの一瞬ですんで、きっちり見えたとはいえませんが、ディケイドのスクリーンに出たのと似ているのは分かり、ようやく「なるほど」と思えました。いいタイミングでのご教示、いつも助かります。

 話変わりますが、火曜のローカル局の特撮枠、今週からビルド再放送になるのに気が付きました。初回放映時はせいぜいエグゼイドを見た経験をビルド視聴に活かせたに過ぎません。が、まだまだ不足とはいえ、いろいろ平成ライダーを観た今だとどう見えるか、ちょっと楽しみになっています。

●仮面ライダーゼロワン

 己が算数能力の低さを再確認して愕然としたりしてますorz。先に、もう飛電2敗だから、引き分けでもZAIA側の勝ちとかほざいてしまいましたが、2勝2敗1分けなら五番勝負引き分けなんでした。うーむ、小数点以下だと数え間違う(引き分けを0.5勝 or 0.5敗とカウント)のは小学生の頃から直ってない。

 気を取り直しまして、別に気が付いた(妄想した)ことを少し。今話で天津垓の軍事・民間への兵器商売志向があらわになったと思いますが、彼が作り上げたサウザーも最早最強ではない。「それで売り込みできるんかいな」と思ったんですが、以前に垓が「サウザーが最強兵器を作る」と言っていたのを思い出しました。ZAIAでも天津垓でもなく、サウザーが作ると明言したわけですね。

 これにサウザーが、他社の装備をジャックライズ(コピー)できることなどを勘案すると、垓は最終兵器としてサウザーを作ったのではなく、(是之助とその遺産のゼアによる)飛電にマギア・滅亡迅雷・レイダー・サウザーに対抗する装備を作らせ、それを横取り&統合して最強兵器を作りたいんじゃないかと。

 まあ自分で書いてて妄想に過ぎないのは分かるんですけども、NOVAさんの「彼の成長パワーアップに見えるのは、全て、イズを初めとする周りのヒューマギアの彼に対する信頼度の成長」という感想に触発されて、そういう妄想をした面もあります(^^;。飛電の司令塔なんだけど、周りに突き動かされている面が大きいということで、天津垓にも動かされちゃってるんじゃないかと。

 それはそれとして、今話でようやく明らかになったパンダレイダーの正体、前話では登場してなかった。まだ録画残してあったんで、再確認しても、やっぱり中の人は登場してない。と思って、NOVAさんの掲示板を拝読すると、前話OPにしっかり名前だけは出ていたのご指摘が。

 自分でも観なおすと、確かに「京極大毅」(と役者名)が出てます。こういうのもしっかり見とかないといけないようですね。OPクレジットと本編の齟齬に気が付いてたら、「そうか、それがレイダーの正体か」と気が付けるということで。それにしても、制作は出来る限りアンフェアで唐突などんでん返しを避けているようで、好感が持てます。

 ともかく本編(SHT冒頭の手洗い&うがいの勧めは先週1回限りだったか、しばらく続けてもよかったのに)。今話はガッツ入るポイントが複数ありまして、自分的に好みのツボを突かれまくった快感があります。

 冒頭は前話ラストからの続きで、穂村隊長ら消防士と消防ギア119之助が、いよいよ火災現場突入するところからですね。建屋はレイダーの破壊と火災の熱で、崩落の危険性が極度に高まっているらしい。これは二次災害のリスクについての判断も出てくる状況です。

 穂村隊長、突入前に天津垓を後ろからにらみつけ、「何が勝負だ」と吐き捨ててます。訓練と災害の区別がきちんとついているからでしょう。このシーンで、先週の「模擬被災者が女性のときだけ盛り上がる」について考え直し、穂村隊長らを見直す気になりました。唯阿も垓の態度に疑問を深めている模様です。

 が、天津垓の思惑に構っている暇はない。穂村隊長は119之助と共に建屋へ突入する。見守る或人に、イズからレイダー発見の報が入るも、警戒はするがまずは副社長救出を重視して、火災現場から動かないようです(と、このときは思ったんだけど、実際はレイダーを追って、現場を去ってたorz)。

 OP曲後、火災建屋内の穂村隊長と119之助ですね。最も危険な場所(福添副社長らの被災場所)へは2人のみで突入したらしい。119之助が救助ルートを検索、穂村隊長にも伝えるも、「救助ルートが見つかりません」。福添副社長らが自力で脱出してこなかったのは、避難ルート自体が、パンダレイダーの破壊や火災による崩落で潰されてしまったからだったのか。

 福添副社長らは、かろうじて部屋までは避難したのものの、おそらく煙、酸欠、高温等でかなり苦しい状況の様子。シェスタが高温により動作不良起こしてます。この様子から、一応は防火耐熱服を着こんでいるし、おそらくは耐火仕様のはずの119之助にもリスクが高い状況と思われます。
(ヒューマギアとライダーが技術的に類似だとすると、ライダーも行動制限があるかもしれません。)

 室内の山下(専務)、いよいよ駄目かとなって言ったのが「もう人間とヒューマギアの共存は無理なんでしょうか」でした。福添について或人を排斥したがってはいるものの、望みは同じなわけですね(おそらく先代の是之助社長から受け継いでいるのか)。福添副社長も人間の消防士が救助に来たら助かるけれど、飛電の敗北=社の理念の喪失は受け入れがたいらしい。自分も苦しいだろうに、崩れ落ちるシェスタを心配もしている。

 2人とも、権力欲が強いだけと思ってましたら、万が一の場合は意外なくらい従容と(自らの死と飛電存続の)運命を受け入れる度量がある模様です。この様子から、なんとなくですが劇場版ではヒーロー側で活躍していたということが分かるような気がしました。いざとなればいい方向で活躍する。治世の乱吏、乱世の英雄といったところでしょうか。

 この状況を知ってか知らずか、119之助が決意するわけですね。二次災害になるとみて撤退を決定しようとする穂村隊長を止め、自分が道を開くと言い放つ。穂村隊長、そうしてしまうと119之助が助からぬとみて説得しようとするも、119之助は命を救えというのは穂村隊長の教えだと言い、「自分には命がない」とも言う。

 自分が背中を押したと自覚した穂村、119之助にも命を見たようですが、ついに彼の犠牲で要救助者確保を決意。両者とも凄みのあるカッコよさです。観ていてなかなか重く、ずしんと胸にこたえますが、それだけにグッと来るものは大きいです。

 一方、外では不破の熱血が本領発揮しまして、天津垓のうわ言など相手にせず、水を被ると強引に唯阿も連れて燃え盛る屋内に突入(変身して突っ込めば、と思ったんですが、シェスタの様子からすると、ライダーのシステムも誤動作のリスクがあるのかもしれない)。この真っ直ぐ飛び込んでいく様子がなかなかカッコよかった。それも自然に唯阿を巻き込んでる。このところどうかすると迷走気味になることもあったのが、本来の不破さんが帰ってきたような気がして、胸がすく感じがしました。

 屋内の119之助、福添らが閉じ込められた部屋の扉をふさぐ巨大ながれきを持ち上げ、そのまま支え、穂村隊長に救助を促す。1119之助の全身は次第にメラメラと燃え上がり、ヒューマギアの骨格があらわになっていく。このシーンは、どうしてもターミネーター2の溶鉱炉のシーンを思い出します。絵的なことだけでなく、観ていて生じる気持ちも似ているせいでしょうか。今話の自分的な三大感動ポイントの1つです。

 そこへ不破、唯阿が駆けつけてくる。119之助は表皮が全て焼け落ちても、持ち上げたがれきはしっかり支えており、まだかろうじて機能は保っているのかもしれません。室内の山下が「お先に失礼します」と言うと、福添が「いくなー、まだ勤務時間だろう」(字幕では「逝くなー」)と、最後まで会社人の矜持は保っているようですね。コミカルですが、なかなかの重みがあります。

 しかし、そこへ穂村らの救助到着。他の消防士も続いて来まして、シェスタ含めて、なんとか助け出されました。自分は前話でヒューマギアのトリアージがあるかと考えたんですが、実際には当たり前と言わんばかりにシェスタも救助されました。たぶん、これで良かったんだろう。

 これを天津垓は正面玄関前で目撃、至極満足そう。そりゃそうでしょうね、助け出したのは穂村隊長ら、人間の消防士たちですから。勝利条件としては天津側が満たしている。

 一方、或人ゼロワン。パンダレイダーを追って、いいところまで追い詰めるものの、レイダーの銃及び本体の爆発による煙で、正体を確かめられず、逃げられてしまう。が、ザイアスペックが落ちてまして、証拠だけは確保。視聴者的には、ここで正体が分かるわけですね。レイダー化が解けると、気弱そうな男ですな。劇中に出てくるのは初めてなので、誰だか分からないですが、既出の重要キャラクターでないことだけは確か。

 或人が追跡を諦めて戻ってきたのは、ちょうど福添らが救出されたところですね。勝敗より無事にほっとし、例のザイアスペックを不破に渡す或人ですが、119之助がいないことに気が付く。穂村隊長に問い質しても、曖昧な返事しかしてくれない。

 となると、何が起きたか察しがついてしまう。幸い、建屋はすぐに鎮火している。止める消防士を機転で振り切り、或人は救助現場までやってくる。と、119之助がまだがれきを支えて立っているわけですね。さっきはターミネーター、今度は弁慶の仁王立ちです。119之助、或人の到着を確認してほっとしたかのように、がれきを取り落とす。三大感動ポイントの2つ目です。

 実際、或人が119之助に触れたとき、かすかに動作音がしていたようですので、このときまで作動していたのかもしれません。或人は「ご苦労様、119之助」と声をかけ、背負って連れて帰る。唯阿は「バックアップがあるのに、なぜそこまで」と、おそらくは既に答えを半ば知っているらしい問いを発し、或人は無理に笑って「頑張ってくれた社員を、ほっとけないだろ」と、期待通りの答を返す。
(前にお仕事ギア多数が或人のために善意を結集できたのは、もしかすると描かれていない部分で或人に似たような行動があったからかもしれません。)

 観ていて、なんとなくですが、ここで今話が終わりなような気がしてしまいました。充分に盛り上がって、きちんとケリもつけたし、もう25分くらい経ったような気がしたんです。ですが、実際はまだ開始後、OP等を入れて12分くらい。半ばまで来てなかった。そして、まだこの後に実に胸のすく展開がありました。

 勝利判定ですね。天津垓は勝負規定通り、福添らを救出したのは穂村隊長であるからZAIAの勝利と、或人らに宣言する。さらにザイアスペックはヒューマギアより優れている等のダメ押しまで言って、去ろうとする。垓の背後には穂村隊長、唯阿が立っているのですが、何か言いたそうで一言も発しない。

 正直、非常にもやもやしました。というより、垓が立ち上がって去ろうとしたとき、観ていた自分が「待ってくれ」と独り言してしまいました。そしたら、一瞬遅れて穂村隊長が「待ってくれ」と。これにはもちろん感動したんですが、なるほどそうするのかという気もしました。観ているこちらより、少しだけ焦らせる。すると感動が倍くらいになるようです。さすがはプロの演出です。

 で、穂村隊長が言いたいのは「今回の勝負は119之助の勝ちだ」ということですね。或人に向き直り、「彼(119之助)はまぎれもなく消防士でした」とも言い、敬礼(無帽でお辞儀が、とか野暮なことは言いっこなし ^^;)。ここが119之助のターミネーター、仁王立ちと並ぶ、三大感動ポイントの最後の1つです。

 この時点でも番組開始後、まだ15分経過です。こんな短時間に3つも感動ポイントぶち込まれたんで、自分的には傑作回と思いたくなったんだろうと思います。この後の展開も面白いんですが、自分の感動の8割はこの15分ほどにあった気がします。

 自分は感動コンボだったんですが、天津垓としてはショックだったようですね。穂村隊長(や119之助)に背中を押されたのか、唯阿は穂村への賛同(飛電側勝利)を示すも、垓は目を血走らせんばかりの様子で、「君の意見は聞いていない」と。これになぜか唯阿が気圧されたらしく、小さな声で「はい、すいません」。確かに天津垓がただならぬ様子ではあるんですが、普段の唯阿も考え合わせると、ちょっと様子がおかしい感じです。或人も不審に思っている様子があります。


 が、そんなことはお構いなしなのが不破ですね。ずかずか入ってきて、レイダー犯罪を犯したザイアスペック装着者の証拠を示す。既に解析済みで、犯人はZAIA技術部の京極大毅というわけですか。このシーンも、一瞬「あれ?」と思う場面がありました。天津垓が容疑者に「君はどこの部署の人間だ?」と問うと、京極が心外そうに「開発部ですー!」と訴える感じがありましたから。

 つまり、天津社長が知らないはずがない、と京極は思っている。すなわち、天津垓の差し金だったことが窺われる。たぶん、京極に天津の意思と匂わせつつも、直接に指示しないことで、証拠を残さないようにしたんじゃないか。京極がこのシーンで語った内容は、誰かがそう吹き込んだ可能性も無きにしも非ずのような気がします。

 が、飛電、AIMSとしては真犯人より重大な事実があるわけですね。イズが指摘した、レイドライザーとAIMSのショットライザーの技術的な酷似です。どっちもZAIAが作っていた。これは天津垓が直ちに、あっさりと認めてしまう。レイドライザーは民間用の(自衛用)兵器だと。

 天津垓があっけらかんと言ってのける自信は証拠がないからみたいですね。しかし、犯行に使われたザイアスペックが残っている。垓、もはやなりふり構わぬ強引さを隠さず、サウザーによる力尽くの破壊で証拠隠滅を図るわけですか。

 不破はバルカンで迎え撃つも、やはり力の差は埋められない様子で、ザイアスペックも破壊される。そもそも、どちらもZAIA社製ライダーですもんね、垓が勝算なしにこの行動に出たはずもない。

 が、ここへ来て迅が乱入。滅のキーを取り返しに来たわけですね。ライダー迅はサウザーと互角に見えますが、滅のキーの破壊を避けたと考えると、手加減してこれという可能性もありそうです。戦闘により天津サウザーがキーを取り落とすと(持ち歩いてたんだ!)、ちゃっかり奪って逃げる。それ以上の目的はなかったみたいですな。滅は外で待ってまして、迅はキーを渡すと、「それじゃ」とだけ言って去ってしまう。我が子同様の迅がどういう成長をしているのか、滅がちょっと見定められてない雰囲気を感じます。

 天津垓、これだけしくじって観念したのか、勝利は飛電に譲ると言い出す(意地でも負けたと言わないんだ、勝ちを「譲る」んだと、逆に感心してしまう ^^;)。が、これには次の勝負で勝つ自信があるからみたいですね。

 次回「オレのラップが世界を変える!」では、ヒューマギア実験都市(現デイブレイクタウンですが、以前はヒューマギア自治都市だったのか)の再開の是非を住民投票に問うことを利用し、演説勝負に持ち込むとのこと。つまり、政治の世界の勝負ですね。

 ところが、ヒューマギアには政治的権利が法で禁止されているため、政治家ギアはいない。一方、人間側(ZAIA側)はプロ(?)の政治家を起用できる。専門家と素人の勝負となりますから、ZAIA側必勝と天津垓は踏んでるんじゃなかろうか。或人側は窮余の一策なのかラッパーギアを対抗馬とするようですが、どうなるか。次回のお楽しみですね。

 今話ラストはいつもの調子に戻りまして、或人のスベるダジャレで締め。「ふういん」と「ふ(う/ー)いんき」では、さすがに苦しい。イズもダジャレかどうか判定に困ってましたな。雰囲気を「ふいんき」と読む、あるいは「ふいんきが雰囲気と変換されない」みたいなネタを意識してないと、観ていても分かりづらいほどです。まあ、演説原稿を書くのに四苦八苦の或人、と受け取っておこう(^^;。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/20 (Fri) 11:59:31

 来週から2週間ほど、春の講習期に入るので、書き込みタイミングにブレが生じると思います。
 具体的には、平日午前にネットに入れないので、まあ夜に帰ってからということですが、気力体力尽きている可能性も高いので、週末にまとめて、という可能性が高そう。

 その分、書き込み分量も減っていく可能性もありますが、逆に反動で増える可能性も考えられるので、まあ、その時の勢い次第かと。

 それ以外だと、4月に入った時に、ビルドダイバーズと牙狼の新作が来るので、そちらの追跡をどうするかな、と思いつつ。
 まあ、年度末から明けの切り替わりバタバタを頑張って乗り越えたいですね。コロナに負けず。

★ゼロワン

 26話と27話をつなげての感想。

 命の大切さを分かっていなかった人造人間が燃え盛る炎の中で、それを学習し、自分を犠牲にしながら人の命を守り、未来へとつなげる。
 正にターミネーター2へのオマージュですな。

 これまでのヒューマギアに比べると、119之介は人間心理や職業倫理に対する未熟さが目立つように演出されていましたが、それがベテラン穂村隊長の叱咤激励を受けて、急成長するドラマが展開されたことで、前編の溜めが後編の感動を呼ぶ仕掛けだと。

 そして、穂村隊長がこれまでのお仕事対決の対戦相手の人間にありがちだった「ヒューマギアを見下すイヤミな人間像」(場合によってはレイダーと化して、悪意の伝達者にすらなる)が払拭され、実にいい人間キャラになっていた。
 穂村隊長が人間性を備えた師匠役で、119之介が頭でっかちの弟子(ITオタクで効率重視な今時の若者)という形でも十分通用するドラマだな、と。

 これまでのお仕事対決も振り返ってみると、

1.生け花対決
 家元が初のレイダー化。さらに相手のヒューマギアを騙す不正行為で、プレッシャーに弱い人の心の弱さを示す。
 ただし、心の状態が生け花という芸術作品の出来不出来を左右するという家元の教えを、ヒューマギアが実地で学ぶという形で、ヒューマギア側が感謝を表明し、家元も純粋なヒューマギアの想いに何かを感じ入る。

2.住宅販売対決
 人間側が最初からレイダー化して、ひどい妨害行為。
 ヒューマギア側は、勝負事(家の販売件数や価格という数字の利益)よりも、客の本当に求めるものを優先した結果、対決には負けたけど、心理面では圧勝。
 人間側も、販売ノルマの方に心が磨耗してしまい、自分の初心を忘れていたことを気付かされ、人間側が効率優先の機械的思考に陥り、ヒューマギアの方が人間の心を大切にするという逆説的なドラマを展開。

3.裁判対決
 対戦相手の検事がレイダーではなく、頭は固いけど職務に忠実な人物だと判明。結果的に、弁護側のヒューマギアの勝利となる。
 レイダーの正体は、悪徳警察官で証拠を捏造しつつ、レイダーの正体が検事であるかのように見せかけ、双方の信用を失墜させるべく活動していたことが判明。
ここで、レイダーだった人物がヒューマギアと最終的には心を通わせ、改心するというドラマが崩れる。
 ただし、対戦相手がヒューマギアの優秀さを認めて、自分の負けを潔く認めるという新たなドラマパターンを示し、それが今回の火災救出対決にも受け継がれる。

 ここまで、芸術、商売、法律、救助とテーマが流れて、最後に政治的主張の演説対決と。
 物語としては、人間側がベテラン専門家で、ヒューマギア側が未熟な若者的な(ある意味、青臭くて理想主義な面を強調した)キャラクターで、主人公サイドとしてはヒューマギアに感情移入させつつ、ベテラン専門家がヒューマギアの可能性を認めるドラマをいろいろ展開。

 単純に、正義のヒューマギアVS悪の人間という構図にはならず、それぞれの欠点も描きながら、和解の落としどころを図るドラマ作りになっていますな。
 そして、サウザー社長が悪役を一手に引き受け、ハートフルなドラマに悪意を混ぜてかき乱す役どころ。

 悪いのは全部、天津害……じゃなくて、劾でもなくて、垓が正解か。天に対する土偏と覚えておこう。

 津がさんずいなので、水つながり。
 これで、天と水と地の三界を統べることを意図した名前だったら凄いな、と思いつつ。

 この社長が悪役を一手に引き受けてくれるので、ある意味、お仕事対決の対戦相手の人間へのヘイトが集まりにくい仕様ですな。まあ、2戦目の住宅販売員は最後に反省していなければ、ヘイトの塊みたいな奴でしたが。
 やはり、その道のプロが悪意の塊みたいな連中だらけだと、まさに滅の主張(人類滅すべし)や迅の主張(人類は愚か、勝手に争ってる)が成立するので、まあ「バカな面もあるし、悪意もあるけど、それだけじゃないよ。一面的に斬って捨てないで」というドラマを描くには、作り手側にバランス感覚が必要、と。

 さて、お次は政治家がどんな主張をするか、それに対して、ヒューマギアラッパーがどういう反論をするかの対決ですが、
 自分としては、「ヒューマギアには可能性があるかもしれないけど、現状はやはり欠陥が目立つので、きちんと管理しないといけない。この場合、ヒューマギアを商品、企業の所有物と見なすか、奴隷ではない人権を認めるべきかについて議論を深めないと」って形ですね。

 迅の主張だと、ヒューマギアを商品として扱う飛電社の存在も悪になりますが、
 或人の信念だと、ヒューマギアを社員と見なしているので、レンタル商品ではなく、派遣社員という位置づけになる。
 すると、ヒューマギアには給料が支払われるのか、自由な余暇は保証されているのか、そもそもヒューマギアは仕事以外の余暇を楽しみたいと思うのか(仕事そのものを生き甲斐と感じているワーカホリックな資質かもしれない)など、いろいろ議論の的にできます。

 なお、垓社長のやっていることは、ヒューマギアを飛電の商品と見なしても、社員と見なしても、犯罪なんですけどね。
 ゼツメライザーを装着して、悪意で暴れさせて、危険ですよ、と訴えるのは、「器物破損罪」にも「犯罪示唆、教唆、強要」にも訴えられる。
 まあ、ヒューマギアを暴れさせて、「危険だから自社製品のレイドライザーを買って、人類も武装せよ」というのは、戦争商人の本質を露呈してきたなあ、と。

 なお、こういう物語の流れは、エグゼイドじゃなくてビルドですな。
 脚本家はエグゼイドの人だけど、プロデューサーがビルドの人でもあるので、天津垓の方向性は、プロデューサーの人が主導しているらしいです。

 そして、天津垓の役者さんは、「そのうち檀黎人社長と共演したい」と雑誌インタビューで語っていたり。
 どちらかと言えば、サウザーさんは父親の檀正宗(クロノス)社長の方向性かと思いますが。

 で、3月だと、唯阿さんのレイダー化と、不破さんのランペイジパワーアップを、あと2話でこなさないといけないノルマになっているのですが、今のストーリーの流れだと、

・唯阿さん
 自分の意志でレイダーになるとは思えない(心理的に揺れてそう)ので、サウザー社長に強引にレイドライザーを着けられて洗脳されるのかな。
 で、そこまでされたら、さすがに付いていけないでしょう、ということで、正気に戻った暁には味方になる、という流れが考えられます。

・不破さん
 新フォームのランペイジは、いろいろなプログライズキーの力を集めた「てんこ盛りフォーム」と分かっているので、これはおそらく「サウザー社長が剣でジャックした(盗みとった)データで作られたもの」と推測します。
 つまり、或人のメタルクラスタと同様、ZAIAが作って、暴走させた後で、不破さんが強靭な意志で制御するなり、外からのフォローで克服するなり、するのでは、と。

 つまり、一時的に、唯阿さんも、不破さんも敵に回るけど、サウザーを倒したら元どおり、とか。
 あるいは、エイムズ組が敵に回っている間、或人は迅と手を組むという流れも考えられますね。

 とりあえず、4月以降は、敵と味方の陣営がいろいろ入り乱れる形で、しばらく展開すると思いますが、
 滅の立ち位置がどうなるかが読めないので、そこを気にしたく。

 エグゼイド的に考えるなら、

●或人:永夢と黎人社長
●イズ:ポッピー
●迅:パラド
●滅:グラファイトかな?
●不破:大我さんだと思う。ビルドの万丈かも。
●唯阿:貴利矢さんかな? ビルドだと紗羽さんっぽいけど。

 まあ、キャラの立ち位置がどう転ぶか分からないけど、楽しみな第3クールってことで。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/22 (Sun) 07:35:35

変則になりますが、先にフォーゼとディケイドの感想を挙げておきます。

★フォーゼ

 アリエス回。
 メテオが主人公で、あらすじも「これまでの仮面ライダーメテオは……」で始まる大イベント回。

 感想としては、ドラマよし、アクションよし、フォーゼのテーマである友情と宇宙が炸裂した超傑作エピソードと抽象的に留めておきます。

 そして、次回が修学旅行編で、弦太朗に友情と恩義を感じた流星の「キャラの変化っぷり」が笑えたりします。
 これまでのクールっぷりが嘘のように「如月弦太朗は俺が守る」と宣言し、忠犬というか、ツンデレが一気にデレ化したというか、友情ラブモードになったというか、そんな感じ。

 敵としては、強敵レオ・ゾディアーツが登場し、メテオのライバルみたいになっていきます。

 とりあえず、太秦の映画村が舞台というだけで、いつもとセッティングが違う分、視覚的にも楽しめる回だったと記憶。


★ディケイド

>電王映画

 当時の春映画の宣伝画面が時折インサートしていますな。いずれ配信されることを期待しつつ。

>良太郎と小太郎と幸太郎

 電王の変身者がいろいろややこしいことになっているので、薀蓄的に。

 まず、電王の主役は、佐藤健氏の演ずる野上良太郎で、それがモモタロスを始めとするイマジンたちに憑依されて、4種の別人格フォームに変身するのが特徴。

・乱暴者のモモタロス(ソードフォーム)
・クールなプレイボーイのウラタロス(ロッドフォーム)
・難波節の怪力キンタロス(アックスフォーム)
・ダンス好きで幼いリュウタロス(ガンフォーム)

 そこに夏映画で、5体目の「白鳥の王子さまジーク」が加わり、イレギュラー的にウイングフォームになったりもするのですが(ディケイドでも最後に顔見せ登場)、
 電王という作品のブレイクと同時に、役者の佐藤健氏も超ブレイクし、続編映画の出演が困難になったため、それ以降、代役がいろいろと出てくることに。

・モモタロス
 良太郎がいなくても、彼が直接変身するのが現在の主流ですね。これだと、声優さんとスーツアクターさんをまかなえばいい。

・小太郎
 夏映画で、良太郎が子供化する展開があり、その後、それを演じた溝口琢矢さんが「時間旅行のし過ぎで若返った」という設定で、良太郎として何度か登場することに。
 なお、ヒロインのハナさんも、TV放送中に女優さんが降板し、急遽、若返って幼女モードのコハナになってしまうという前例があったので、ファンとしては「電王なら、それも仕方ないよね」と納得して、付き合うという状況。

・幸太郎
 未来から来た良太郎の孫でNEW電王に変身する秋映画デビューのキャラ。
 電王はTV終了後も、本当に息が長く続いて、しかも今年のゴールデンウィークに「東映まんが祭り」でプリティー電王として復活、という何それ? 展開。

 もしかすると、女の子が電王に変身したりするのかよ? と思われたり。
 デンライナーに乗って、平成元年にタイムスリップするとか、ジオウ夏映画で平成を終わらせたはずなのに、「まだ平成ネタを引っ張るの?」というリアルタイムなツッコミも聞こえたりします。

 しかし、「2020年も電王映画の新作が作られるよ」と去年の自分に言ったら、「おいおいマジかよ」とリアクションするだろうなあ、と。


>天道の妹

 さて、カブト編です。
 ええと、原作天道の妹が、マユだと書いていましたが、記憶が混同していました。
 オリジナルは天道樹花(じゅか)でした。

 で、ディケイド版のマユは、ひよりと樹花の設定を足して2で割ったようなキャラですね。
 前回のカブト編の書き込みの最大のミスを訂正。

>士の妹

 夏映画で登場します。
 よって、士の「俺に妹がいた気がする」というセリフは、今後の伏線になっていたわけで。

>お婆ちゃんは言っていた

 原作カブトでの天道の決めゼリフの一つ。
 水嶋ヒロ氏の演じる天道は、士のプロトタイプみたいなキャラで、妹煩悩な側面を持ちながら、他人や敵怪人に対しては「上から目線の説教マニア」な要素も持ちます。

 そして、天道は料理の達人でもあり、モデルは脚本家の井上敏樹氏だとも言われていて、いろいろネタにもされていたのですが、
 カブト劇中では、散々引き合いに出された「お婆ちゃん」が登場しなかったりもします。
 故人なのか健在なのかも分からず、それでも毎回のように「お婆ちゃんが言っていた」で始まる天道語録で数々の名言を披露した伝説のお婆ちゃんが、ついにディケイド版で登場して、当時は盛り上がったと記憶します。

>次回、響鬼編

 これで9つの平成ライダー世界(当時)も終了し、さらなる異世界を巡る新展開につながるわけですが、
 オリジナル響鬼の紹介は、次のゼロワン感想時に補足したいと思います。
 では、今回はこれで。
 

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/22 (Sun) 21:33:24

 定例感想その1です。

 NOVAさんにおかれましては、学校が春休みで多忙期に入られるわけですね。新型コロナも油断がなりませんし、いろいろ大変なものがおありと存じます。こちらは息抜きして頂ければと思って掲示板運営しておりますので、余裕のあるときに遊びに来ていただければ幸いです。

 ところでYoutubeでのライダー視聴、1週間で削除される残念さはありますが、Youtubeならではの便利さもありますね。自分的に最もありがたいのが再生速度です。0.25倍~2倍まで変化させられ、しかし音声の音程は変わらない。2倍でもかろうじて台詞は聞き取れますんで、内容をざっと再確認するのに便利。速度を落として、アクションをしっかり確認したりもできます。
(PCにある動画だと、Windows7までは標準だったWindows Media Playerに同等の機能があった。Windows10からの「映画&テレビ」にはなくて、ちょっと不満。)

●仮面ライダーフォーゼ(第31話:昴・星・王・国、第32話:超・宇・宙・剣)

 今週分は、こちらでもNOVAさんが触れておいでですが、第31話冒頭のナレーションが「今週の仮面ライダーメテオは」で始まりまして、かなり驚きました。メテオ回・エピソードだとしても、そこまで盛り立てますかと。まあ、嬉しいという意味でですけど(^^;。

 今エピソードは、ようやく流星が弦太朗らに本当に合流するドラマがありました。自分の視聴した感覚では3段階になっていたような。第1段階が序盤で弦太朗に思わず見せた怒りの後、敵とのバトルでフォーゼと共闘したものですね。第2段階が例の宇宙鍋回(?)で、自分用強化アイテムを捨ててでも、鬼島キャンサーからライダー部を救う選択をしたとき。

 第3段階が今エピソードでして、二郎のためとはいえ弦太朗を死なせてしまい、その二郎からも台詞だけでなく身体が回復しないという拒絶で、いったん突き落とされる。そこが流星の落ちる底≒求めるものだったようで、反転して上がって来るわけですね。他のライダー部の面々も、己が本性を見極めて受け入れてましたが、流星の場合はそれを長丁場でやり切ったように見えました。

 それと対照的なのが弦太朗でしょうか。そう思ったのは、こちらでゼロワンの或人についての分析を拝読したのがヒントになりました。或人ですと、本人の成長がそれほど明らかではなく、周囲の変化でドラマが進んでる感じということですね。そのため、不破さんのドラマが見どころになったりする(ビルドだと万丈龍我も同様のことがあった)。

 弦太朗もどうも変化が見られない感じです。しばしば「そこまでやるのか」と思うものはあるんですが、方向性の変化とか成長・進化とかいう感じではない。もともとそういう性分の弦太朗が状況に応じて真価を見せた、という感じですね。もっとも、直情径行型で危なっかしいといった点も変わらない。

 長所も短所も不変のまま、ひたすら「友達を作る」の一点突破で突き進んでる感じです。信用できるが危なっかしくもあるんで、他の仲間がフォローしたくなる(結果、周囲の成長ドラマとか生じる)、というように見えます。長所の「友達を受け入れる」がデカすぎて、キャラ的に動かしようがないし、そのままが安心感もある、といったらいいでしょうか。ゼロワンの或人は今後の成長を期待したくなりますが、弦太朗はこれでいいのだ、という気がします(^^;。

 ともかく本編。アリエスが天高から昴星高校に行った山田竜守がゾディアーツ化しており、もしかしたらアリエスかも、ということで流星が期待するわけですね。他校にもゾディアーツ・スイッチャーがいるらしいことは弦太郎らとしても大問題であり、大杉先生のはからいでライダー部で交換留学生として乗り込むことになる。

 それにしても、我望理事長がよく認めたもんです。流星がメテオであることはまだ秘匿されているとは思いますが、おそらく弦太朗がフォーゼであることくらいは知っているはず。山田アリエスがフォーゼに勝てるならよし、もし負けるようならそれまでの奴、という判断だったんだろうか(アリエス敗北を知った我望の様子からはそんな印象)。

 昴星高に乗り込むにあたって新装備(39番、40番スイッチ)もできはしたんだけど、うまく使えないわけですね。39番はライダー部のマークのスタンプみたいなもので、後のシーンで時差爆発とか便利な機能。40番は1~39番スイッチを統合する優れものらしい(実際、火力最強だったマグネットステイツを上回る新フォーム:コズミックステイツになったし)。

 いざライダー部が昴星高に乗り込んでみると、意外に普通。流星が前に感じた異様さがないらしい。流星のガールフレンドらしき白川芽以が挨拶してきまして、流星に借りた本を返す。が、流星は貸した記憶がない。それもそのはずで、は山田竜守=アリエスについて警告するため、本にメッセージを添えてたわけですな。
(その本、小道具の架空の本かと思ったら、実在する「人形つかい」(ハインライン)だった。本のタイトルも警告の意を遇したようにも思えます。)

 弦太朗は協力して捜査しようと提案しますが、流星は単独行動したいため「君たちのお節介は逆に邪魔だ」と邪険にする。すかさず弦太朗、本音の発言と見抜きまして、流星ちょっとたじろいだ感じがあります。

 とりあえずライダー部揃ったまま校内に入りますと、山田竜守と遭遇。流星がさっそく怪しんでますな。続いて英語の授業風景なんですが、あからさまに教師(瀬田あずさ)は英語が苦手で様子がおかしい。山田の横に教室のジオラマっぽいものがあるのも奇妙。すぐ明らかになるのが、実は体育教師というわけですね。しかし山田竜守が書いた脚本通りに演じないと、眠らされてしまうと。生徒も全員そうで、ユウキが大喜びで向かった宇宙研究部も実は柔道部員ばかり。

 ちょっと気になったのが、仮の英語教師:瀬田あずさが山田竜守に「おおさ」と言いかけて「山田君」と言い直したことです。この時点では「山田は偽名で本名が大澤とか大坂とかか?」と思いました。全部が芝居を模していると分かると「山田竜守は役者名か?」などとも。が最後まで観ても山田は山田竜守で、どうも考えすぎだったようですorz。

 ともかく、芽以が本に添えた警告「逃げて、眠らされる」に気が付いた流星、もちろん逃げるわけはなく、弦太郎らとともに校内を探していたらしい。宇宙研究部を訪れていたユウキを襲撃したアリエスに遭遇すると、アリエスは隠す様子もなくいったん変身を解き、正体が山田竜守であると知らしめる。

 山田は王様気取りですが、ジオウのソウゴとはえらく違いまして、極めて尊大ですな。流星としてはそんなことはどうでもよく、眠りを操るアリエスなら二郎を目覚めさせられると密かに狂喜してますね。

 弦太朗はそんなことを知る由もなく、ソディアーツなら倒すというシンプルな流儀ですんで、直ちに変身してバトル開始。ですが、次第にスイッチが使えなくなるわけですね。スイッチ無効化の技かと思ったら、睡魔によって装着者の能力を下げてスイッチを使えなくしていたわけでしたか。山田アリエスが己が能力を隠さずに告げたところに、彼の自信を感じます。

 しまいに弦太朗が眠りに陥り戦闘不能。そこへメテオが現れるわけですが、戦闘よりも能力確認と交渉のためですね。タチバナも事態を把握し、流星へはアリエススイッチを調べて、二郎を目覚めさせる策を指示するも、焦る流星は聞くふりをしただけで、従いませんでしたな。

 一方、山田アリエス。速水校長が何やら説得してますが、山田アリエスは聞く耳持たない感じですね。どんな相手でも眠らせてしまえるだけに、無敵の自信があるかららしい。この辺り、鬼島キャンサーと似た性格のようですが、山田のほうが横柄さでは上の感じ。鬼島だと我望を恐れる様子が見え隠れしましたが、後のシーンの山田だと一切物怖じする様子が見られませんでした。

 山田アリエスは今週分だけの登場ですんで、敵役の魅力を語るには尺が短いわけですが、キャラ的に突き抜けている割には、鬼島のように惹きつけられるものが少ない感じがします(鬼島の地獄大喜利に対し、山田の青春劇場地獄版とか似ている面は多々あるのに)。1つには、鬼島には表の顔と裏の顔の落差があったことがあるように感じました(藤田まことさんの主水と同種の魅力)。

 それよりも大きいと感じる差は、山田だと尊大さが突き抜けているだけに、先の見えなさ、行動・言動の読めなさがあまり感じられないことがあるに思います。いわばミステリアスではない。終始、嫌悪感を感じる敵になってまして、悪役としては申し分ないともいえそうです。

 それはそれとしてまして(^^;、なぜかライダー部の面々も演劇に参加させられてますな。眠らされては対抗もできないですから、やむを得ないんだろう。一方、眠りに落ちた弦太朗は芽以ら3人の生徒にに助け出され復活。芽以らは、山田に対するレジスタンスみたいですね。が、対抗する力はない。となると、弦太朗が任せろと言い出すのは自然な流れというわけですね。

 倉庫らしい場所でなおも演劇を続行する山田に、弦太朗が挑戦。双方変身してバトルとなるも、先の戦闘で学んだ弦太朗、賢吾は先手、先手で攻める戦術を採用、アリエスに睡魔攻撃を出す余裕を与えない。

 これは勝ったか、と思った瞬間、メテオの乱入ですね。流星メテオとしてはアリエスを倒させるわけにはいかない。すぐにでも二郎を目覚めさせてほしい。そういう約束で盟約関係に入っている模様です。フォーゼはメテオに戦意があるはずもなく、メテオの一方的攻勢でたちまちダウンさせますが、止めの一撃だけは一瞬迷ってますね。しかし、ついに思い切る。

 これにタチバナが怒った。メテオの変身を解除してしまい、弦太郎らの前に流星の姿がさらされる。しかし弦太朗、致命の一撃を受けたことは分かったんでしょうけど、怒らない。流星が二郎を救うためにしたとの告白に、真意を受け止めたことが「たとえそれが殺意でも」嬉しいと言って、こと切れる。突き抜けるにしてもほどがあると言いたくなるほどぶっ飛んでますが、流星にとっては重いボディブローでしょうね。いったんショックから立ち直っても、、なおじわじわ効いてきましたから。

 後半(第32話)に入りますと、タチバナが介入しまして、弦太朗(の遺体)と賢吾だけは救い出す。残るライダー部員は依然といて山田の手中なわけですね。

 山田は演劇ごっこを続けてまして、ライダー部らに他の生徒を処刑させようとする。ここで意外にもJKが真っ先に奮起しまして、そんなことできるかいと台本を破り捨てたのは実にカッコよかったですね。他のライダー部の面々ももちろんそうだと言わんばかりに、次々に台本を破り捨てる。

 しかし山田竜守、慌てず騒がず、それならライダー部員が処刑される役にしようと。このとき、流星も傍らにいるわけですが、ライダー部員の批判(特に友子)に苦渋の様子は見えるものの、唯々諾々と山田に従う。二郎が人質同然だからですね。

 山田竜守は横柄ながらも、弱みに付け込まず、約束は守るという義理堅い一面を見せまして、二郎を眠りから覚ましてくれ、これで協力関係は終了とも言う。流星としては、ライダー部員から憎まれ、メテオの力は剥奪されたものの、一応は望みが叶った格好ではありますね。

 しかし、その二郎が目覚めても身体的には回復しない。スイッチは押させてゾディアーツ化は解いたのになぜ、という感じですが、二郎が流星の異変を感じ取っているからみたいですね。「俺(二郎)のためにお前(流星)は自分を失った」とズバリ言ってます。もし二郎が真相を知ったとしたらですが、二郎は「流星の友を犠牲にして助かりたいわけじゃない」(それでは流星が苦しむから)と言いたいところだからでしょう。

 流星が二郎に対して極めて忠だったのは、こういう友人関係だったからだったのか、と納得しました。流星もようやく己が本心にたどり着きまして、自分の間違いに気が付くも、時すでに遅しということですね(実は遅くなかったし、タチバナはこの事態も想定外ではなかったような雰囲気ありました)。

 山田アリエスは二郎の入院先から出たところをヴァルゴに強制連行され、我望理事長のもとに。速水校長としては、これで何とかなると思ったようですが、山田アリエスは傲岸不遜を崩さず、我望も山田の行動の自由をそのまま認めてしまう。鬼島に続いて山田なわけで、じわじわと速水が焦っていくのが感じられます。

 一方、月面のラビットハッチに運び込まれた弦太朗ですが、完全に心肺停止の模様。弦太朗の魂はあの世に行きかけてますね。両親のシルエットが見えている様子です。傍らの賢吾にタチバナから連絡入りまして、救命のチャンスはあるという。40番スイッチですね。そのことをタチバナは直接伝えず、賢吾の父:歌星緑郎がラビットハッチ外壁に遺したメッセージで伝える。これにより弦太朗は見事復活。

 弦太朗がいったん死ぬ、というのはこちらで伺ったり、ネット予習で知っていたはずなんですが、こういう形で見せられると、字面の理解では到底及ばなかったなあと感じます。言葉だけでシーン説明すると、いかにもご都合主義、みたいな感じがしてしまうんですが、実際の映像は絶妙だったように思います。

 ともかく、こうなれば流れはフォーゼ側のもの。山田アリエスはライダー部の処刑にかかり、流星が(期待通りに)阻止に駆けつけるも、生身では敵わず、もはやこれまでか、のタイミングで最強のフォーゼを得た弦太朗到着。崩れ落ちようとする流星を弦太朗は笑って支え、後は任せろと。この一連の流れが、自分的には今エピソードで最も燃える展開に感じました。弦太朗だけでなく、流星もですね。自分的には、流星は泥臭く無様なほうが、なぜかカッコよく感じます。

 山田アリエスは超新星も経て粘ろうとするものの、40のスイッチを統合する新フォーム:コズミックステイツの敵ではなかった模様。コズミックステイツの利点の1つは、敵を一気に宇宙まで運んで粉砕できることにあるようですね。確か、超新星となったゾディアーツは倒されるときに大爆発を起こし、周囲に被害を出すということでしたから、宇宙でケリがつけられるのは必須なんだろう。

 殺された弦太朗が流星を許すんだから、他のライダー部の面々もそれでよしとする(ここも気分上がるシーンでした)。流星が吹っ切れますと、二郎も回復してくる。タチバナも引き続き流星をメテオに任ずる模様です(タチバナって、そもそも流星からメテオを永久剥奪する気なんてなかったんじゃないかと思ったりもする ^^;)。

 ただ、流星の正体は当面は部外秘するというわけですね。しかも顧問の大杉先生にも知らせないわけですか。大杉先生が真にライダー部入りするのは、まだ先みたいですね(TV本編ではメテオの正体を知らされないままだったような記述も見かけます)。

 次エピソードはこちら伺った通り、修学旅行で太秦村ですか。ライダーと時代劇が意外なくらい相性がいいのは、例えばオーズ劇場版でも観ましたんで期待できそうです。ジオウでも現代の太秦村でのシーンもあったなあとか思い出します。

 ディケイドは明日、ゼロワンは明後日くらいに感想書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/23 (Mon) 21:30:34

 定例感想その2です。

●仮面ライダーディケイド(第15話:超モモタロス、参上!、第16話:警告:カブト暴走中)

 電王後編は、こちらで伺った通り、未解決で終わってましたね。一応、電王編のラスボス:アリゲーターイマジンを倒して、士の役割分は果たしたみたいですが、電王側の問題は全く解決しなかったように描かれてました。

 その士の役割分としては、自分の姿を失ったモモタロスを救う≒ユウスケの解放という点では、アリゲーターイマジンと本格対戦になった時点で達成されていまして、じゃあ士のこの世界(ディケイド電王世界)での役割は何だったのか、ちょっと分からない。海東ディエンドも何を盗もうとしたのか、いまいちはっきりしない感じもあります。

 その辺りは劇場版とのリンクで示される、とこちらで伺った内容で補完して納得することにしました。聞いている限りのディケイドTV本編の終わり方もあります。今週でほぼ半ばになるわけですが、全体を通してのドラマの盛り上がりもそれほどではない感じもあります(ただし平成1期のライダーを知らないせい、という自覚はあります ^^;)。

 そう思ってウィキペディアのディケイドの項を読み直してみますと、「各世界は(略)東映自身による二次創作物」「視聴者の興味を次番組『仮面ライダーW』へとつなぐために制作された」といった記述といった記述が、今さらながら飲み込めてきた気がします。

 ディケイド制作時点では、各エピソード完結性を高くし、過去作のオマージュとして作られたし、そのように観てほしいんじゃないかと。(一部の昭和ライダーを含めて)過去作を振り返っての、ちょっと変えてみた遊び心といったところですね。

 自分は最初、ジオウに登場したディケイドのイメージがありまして、ジオウの先輩格であり、大物の雰囲気といったところです。そういうディケイドになっていく過程を観られるんじゃないかと思っていたわけなんですが、ちょっと誤解していたかもしれません。頭を切り替えまして、各ライダー世界の見物客のつもりで残りを観てみようかなという気になっております。そのうえで、観終わって何かまとまったものを感じたら、改めて考えてみたいかなと。

 などと御託はさておき本編。電王関係のキャラクターは電王本編と同じということ、一応は役者名で確認はしまして、やはり別格扱いだなと思えました。例えば電王の設定とかキャラとか、あまりいじってこない。というより、触れずにおいた、というべきか。この後も電王は劇場版等で活躍するそうですから、電王本編のイメージに別の何かを混ぜることを避けたのかなと思えます。

 そのため、スラップスティックで通したのかなと感じます。ドラマが発生しますと、どうしてもキャラを掘り下げて描かねばならず、キャラを掘り下げますと、以降はそのことで変化したキャラで続けていかないといけない。他のライダー世界だと本編とは別人を起用して、原典に影響しないようにしたんだと思いますが、電王編はタイアップを意識しているそうですから、問題点だけ匂わせて、残りはお祭り騒ぎにしたんだろうか。

 電王後編を観終えましても、モモタロス憑依のユウスケの好演とか、アリゲーターイマジンの追跡もコミカルなドタバタとか、そういった印象が残ってます。夏海が幻視した危機とか、割とどうでもよくなってしまった(^^;。

 見せ場となるアリゲーターイマジンとの決着バトルも、「せっかくユウスケが久しぶりにクウガに変身したというに、ひどい目に遭ってるなあ」みたいな印象しか残ってない(^^;。まあ、「楽しかった」という意味で面白かったですね。次の世界を示すスクリーンが降りても、どうやらジーク絡みの構図らしいし(東京タワーと点を指さす腕って、ちょっと自分には分かってないせいではありますがorz)。

 ストーリーとドラマが帰って(?)きたのは、カブト編(第16話)ですね。士のこの世界での職業はZECTの隊員:ゼクトルーパーということらしい。士がZECTの車で連れていかれますと、別の士が登場、夏海と接触する。たぶん、後で現れたほうが偽者なんでしょうな。連れていかれる士を確認して、ニヤッと笑ったりしてましたし。

 自分はこの時点で、2人の士が争うドラマで後編までなだれ込むと思ったんですが、意外に解決は速かったorz。どうも、この世界の敵ワームの特徴・能力を示すための演出らしい。

 連れていかれたほうの士が行った先はワーム出現の現場ですな。弟切ソウ隊長(原典の矢車想?)がザビー、アラタ隊員(原典の加賀美新?)がガタックに変身し、ワーム立ち向かう(などと書いておりますが、どのライダーか分からず、調べた ^^;)。この世界では仮面ライダーではなく、マスクドライダーと呼んでいるみたいですね。

 ワーム、高速移動を使いまして、ザビー、ガタックもクロックアップ(でいいのかな?)で対応するも、どうも劣勢みたいですね。そこへ赤い何かが高速で乱入してきまして、これがカブトらしい。カブト、あっさりとワームを撃破。

 このシーン、再生速度を0.25倍にして観なおしてみますと、ザビー&ガタック vs ワームのバトルはおおむね通常速度のバトルに見えます。ということは、(演出上)4倍速くらいで戦っている模様。一方、カブトは0.25倍でもよく見えず、多数の残像が走り回っているようにしか見えません。通常速度で観ても、カブトのほうが圧倒的に速い印象があります。カブトが最速の最強ということなのかな。

 なぜかアラタは士らと共に写真館へ来まして、しかしよく見ると士が2人いる。夏海がツボ押しで笑わせてみるわけですが、どうも右にいる後でツボ突かれた士の笑い方が士っぽくない。が、劇中の夏海らには判別つかない模様ですね。が、変身してみれば違いが一目瞭然でしたか。偽士は「自分を殴れるか?」と、ちょっと意味が分からないあがきを見せますが、当然、ぶん殴られて正体を晒す。

 ワーム、近くにいた少女を襲いますが(人質を取るつもりだった?)、それを救ったのが、またもや高速の赤い奴ですね。赤い奴は去るんですが、襲われた少女が、こちらでも伺ったマユであるわけですね。カブト編のヒロインということでいいのかな。マユ、士らを自宅に連れて来ますと、おでんにこだわりのあるおばあちゃんに育てられているようですね(後でマユのこだわりと分かるわけですが)。

 初見ではなんということはないシーンだと思ったんですが、カブト本編の天道総司が「おばあちゃん(が言っていた)」と言う割には、全く姿を見せないキャラクターということでしたか。ディケイドで初めて、平行世界的な存在とはいえ、姿を見せるファンサービス(?)になっているわけですね。カブトを知らない自分としては実感としては分かりませんが、ディケイドがそういう作りになっていたと分かったのは収穫でした(過去作やファンに対する制作のスタンス等が多少なりとも分かる気がする)。

 おばあちゃんのおでん屋で流れるニュースがこの世界のカブト紹介になってまして、ずっと高速(クロックアップ)で動いているみたいですね。種々の事件を引き起こしているとも思われているらしい。この後のシーンからすると、ソウ隊長から恐れられ、かつ憎まれている(カブトがソウを襲って右目の視力を奪ったらしい)。

 マユもカブトに恨みがあるらしく、原因は兄を殺されたからとのこと。ですが、後でその兄と出くわすわけですね(同一人物かどうかは不明かも)。それはともかく、以前にブレイド編で食堂チーフをやった士はおでんの種類の少なさ(がんもどき、大根、玉子の3種のみ)が気に入らないらしい。後のシーンでは、士がいろいろ勝手に足すんですが、おばあちゃんに激怒されてしまう。
(写真館でそのことに言及する夏海が「(士は)妹がいた気がする」と言ってまして、これがこちら伺った情報ですね。劇場版への伏線が、この時点でもう入って来るわけでしたか。)

 これがおばあちゃんの拘りのようでいて、実はマユが「家族の好きなものだけにしよう」と言ったことを、頑なに守ってくれてるという、ちょっとグッとくる話だったりする(「家族」は、マユ、おにいちゃん、おばあちゃんの3人の模様)。やはり「おばあちゃんが言っていた」と引き合いに出されるからには、その実のある人物になっているわけですな。
(この少し前にマユが写真館に立ち寄りまして、コスプレ(?)撮影会みたいになってますね。マユが栄次郎を自然に「おじいちゃん」と呼べている点、ちょっと気になったり。以前は祖父母に育てられてたんだろうかとか。)

 一方、ZECT本部(かな?)。ソウ隊長がカブトを悪魔と呼んでまして、ちょっとあれっと思わなくもない。今までだと、悪魔(や破壊者)と呼ばれるのは士だったと思いますんで。それを疑問視したアラタをひっぱたくほど思い込みが激しいらしい。なんでだろう、と思ったら、ソウ隊長の回想入りまして、カブトに襲われて右目を失った過去があるわけですね。

 おばあちゃんに怒られた士とマユは、ほとぼりを覚ますためか、外に出てまして、どっかで見たことある橋を通ってます。考えて思い出しまして、ジオウでもバトルなどの撮影に使われたライダー名所のようですね。それはともかく、ワームがまたもや襲って来て、士も変身して応戦。

 ワームは撃退するも、続いてソウ・ザビーとアラタ・カダックが襲ってくる。今度はディケイドを悪魔と呼んでますな。ソウ隊長の言いようからすると、この世界にも「ディケイド悪魔伝説(仮称)」は伝わっているらしい。鳴滝も既に来てましたから、彼が吹き込んだ噂なんだろう。

 クロックアップしたザビー&カダック相手では、さすがにディケイドも苦戦らしい。もっとも、電王フォームを対応キャラごと試して遊んでたりしまして、あまり危機感はない感じですな。そんな余裕見せていいの、と思ったら、対抗能力があったわけだったか。

 555(ファイズ)のアクセルフォームですね。ウィキペディアで調べますと、劇中の士の台詞通り、10秒間限定の能力となってます。速度は通常の1000倍とのこと。1秒が約17分になる計算ですね。ワームやマスクドライダーがそれと同等のスピードですから、確かに普通の速度での対処はできなさそう、となるほどな感じです。

 バトルに介入してきたディエンドもスピードに対抗する策(ライダー数の物量とか瞬間移動とか)があるようですが、クロックアップが欲しいらしい(能力ではなくコレクションとして、みたいですが)。士と海東、成り行きでなんとなく共闘してしまうみたいですね。これがジオウでのちょっと不思議な息の合い方に通じてくるわけなのかな。

 ワームに追われてマユも戦闘現場に来てしまっている。そこへザビーの攻撃の流れ弾がマユに向かってしまうわけですが、ディケイドは間に合いそうもない。と思ったら、またもや赤い奴(カブト)が駆けつけまして、マユを救い、なぜかザビーも撃破。

 この辺りでそろそろお察し(カブトがお兄ちゃん)、となりそうなんですが、ザビーの変身を解いたソウ隊長を見たマユ、「お兄ちゃん!?」と叫びまして、どうも事態は混とんとしてます。行動からするとカブトが「お兄ちゃん」となりそうですが、姿からするとソウ隊長なのか。と考えまして、「そういやワームは擬態できるんだっけ」などと、先をいろいろ妄想しております。

 ゼロワンは明日くらいに感想書こうと思います。初見ではシンプルな流れと思ったんですが、もう一度観てみると、「もしかして、これって策謀?」みたいな気がするものもありまして、まだちょっと感想がまとまりませんorz。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/24 (Tue) 00:51:27

 やや不定期ですが、いくつか問題提起が為されている形なので、答えやすいものを答えておきます。

★フォーゼ

>英語(体育)教師の「おおさ」発言

 これは「王様」と言いかけたのでしょう。
 つまり、「おおさ」じゃなく「おうさ……」と解釈すれば謎が解きやすかったか、と。

>弦太朗の成長

 或人との成長比較論を興味深く拝読しました。

 実のところ、或人の最大の成長は1話の前後だと思います。
 1話の時点で、或人は「ヒューマギアには人間のお笑いは分からないでしょ」と、ヒューマギアを見下す発言をしていたんですね。
 だけど、イズとの出会いと、自分がお笑い芸人を目指す初心(自分を助けて散った父親ヒューマギアを笑わせること)を思い出して、ヒューマギアの最大の理解者になろうと方針転換するわけですね。

 だから、自分と同様、「ヒューマギアを見下していた人間がヒューマギアを認めること」が、或人の勝利条件になるはずだったのですが、
 ヒューマギア側に、人間を見下す反抗者が出たことで、本来ならそこにも目を背けず、しっかりと自分の方針を固めないといけない立場にも関わらず、
 自分を支援してくれるヒューマギアだけを見て、自分に反対する人間(本来、味方であるべき副社長含む)およびヒューマギアに対しては、その言い分を頑なに受け入れようとせず、問題を先送りにしているのが現状かな、と。

 まあ、その部分の問題解決は今後のストーリーで描く予定かもしれないので、ここでは現状の指摘に留めるにして、

 弦太朗については「学園みんなと友達になること」が目的で、そのための手段として、「胸襟を開いて、相手の本音とぶつかること」「学園カーストの壁を叩き壊して、友好の輪を広げること」を是としているわけですね。
 つまり、彼の成長は「互いに理解して、友誼を深めた人間の数」でそのまま評価できるわけです。
 さらに弦太朗の価値観は、「気に食わない奴だからこそ、友だちになるべき」というもので、もしも弦太朗が或人の立場なら、サウザーに対しても「お前は気に入らねえ。だからこそ本気でぶつかって、友達になる」と宣言するんじゃないかなあ、と。

 なお、弦太朗が友達になれそうにないキャラ(レオ・ゾディアーツとか)はこの後、流星が弦太朗を守って倒してくれるので(笑)、ストーリーが破綻することもない。

 弦太朗にできないことはライダー部の仲間が代わりにやってくれ、まあ、その辺は或人もヒューマギアが代わりにやってくれると言えば同じように見えるのですが、
 或人の目的は「人間とヒューマギアが笑って手を取り合える世界」であるのに、或人自身の視点がヒューマギアに偏り過ぎてしまっているので、人間との関わりを描けずにいるのが現状の問題点。

 極論を言えば、或人がフォーゼの世界に行けば、「ライダー部の結成もできず、賢吾と仲良くなることもままならない」ような気がします。
 まあ、案外、鬼島と芸人同士、意気投合していたかもしれませんが(苦笑)。

>賢吾

 弦太朗が死んだ直後に、賢吾の激昂ぶりがいいんですね。
「自分の友達を救うために、他人の友達を奪っていいはずがない」
 つまり、メテオ回であると同時に、賢吾回でもあるという。

 普段は臆病なJKが真っ先に勇気を振り絞ったシーンも含めて、この回はライダー部がこれまで培ってきた成長の軌跡が集大成となって結実したような趣きがあります。
 美羽を庇う大文字先輩とか、自分を庇った隼を気にかけるクイーンとか、人間関係的な見どころが多数。

 って、フォーゼ熱が暴走してますな(苦笑)。

★ディケイド

>電王編の立ち位置

 物語も半ばを迎えて、「世界の破壊者と言われるディケイドの立ち位置の再確認」が大きなところですね。

 実のところ、ディケイドは世界の破壊者と言いつつ、今まで回ってきた世界を救って来ているんですね。
 これが実は名ばかりの破壊者じゃないか、と思わせつつ、これから、いろいろと真実が明らかになるにつれて、大どんでん返しが起きるわけですが(これに関しては、まだネタバレはしない方針)。

 また、ここでのモモタロスの発言(記憶を失って、自分自身を失ってしまった)は、士にとっても他人事ではありませんし、電王の物語にとっても、ディケイドの物語にとっても、そして平成ライダー全てにとっても、「記憶が積み重なって、歴史となり、人々の記憶がある限り、仮面ライダーは不滅だ」というテーマにつながっていく、と。

 ディケイドという作品が、これまでバラバラだった平成ライダー、さらに昭和ライダーの歴史をも記憶で紡いでいく流れとなり、ある意味、この後の展開の伏線にもなっていたのを、この回をリアルタイムで見たときには深く考えていませんでしたね(苦笑)。
 ビルドとジオウの冬映画で、電王が登場し、そして佐藤健氏がサプライズ出演したとき、「お前のことは忘れるもんかよ、良太郎」とモモタロスが発言して、ファンを湧かせた記憶にもつながっていて、記憶というテーマが年々重くなっていくなあ、と思いつつ。

>カブトの壁紙

 「天を指す指」というのは、カブトおよび変身者の天道の決めポーズです。
 天を指して気取ったポーズで、「天の道を生き、総てを司る男だ」と名乗るわけで。

 あと、東京タワーは、OPで渋谷隕石が落下する映像に東京タワーが映り込み、ちょっとした象徴になっていますね。
 東京タワーは港区で、カブトの主舞台である半壊した渋谷区の隣になります。

 たぶん、渋谷から東京タワーは建物に阻まれて見ることはできないのでしょうが、あえて東京タワーを映すことで、渋谷の建物の多くが倒壊した世界観を示していたんじゃないかなあ、と。

>超スピードの戦い

 カブトに登場するライダーのほとんどは、重装甲のマスクトフォームが、装甲をパージすることで、クロックアップ可能なライダーフォームに二段変身します。
 これは、敵のワームが幼生態から、成体に育って高速移動する能力を持っているのに対抗するためなんですが、このクロックアップがあるために、カブト最強説があったわけですね。

 で、クロックアップVSファイズのアクセルフォームは当時、夢の対決でした。現在だと、ドライブとかゲイツリバイブの疾風なんかも対抗してくるでしょうが。
 ジオウやゼロワンも高速戦闘ができるだけでなく、相手の未来を先読みできるフォームがあって、どんどんチートになっていますが。

 しかし、それに加えて、当時のファンを驚かせたのは、クウガのペガサスフォームでワームの高速移動に対抗したことです。
 ペガサスフォームは、単に遠隔射撃を行うだけでなく、「超感覚を備えるフォーム」で、ワームの移動を見切って、一撃必殺の射撃で仕留める芸に、「なるほど、その手があったか」と感じ入ったりも。

 ディケイドという作品は、「平成ライダーの能力を駆使した夢の対決」という一面も魅力でしたからね。
 まあ、現在は毎年、作品間コラボ映画が見られるので、珍しくも何ともないのですが、ディケイド以前は、電キバ映画だけだったので、この回のバトルも盛り上がったなあ。

>カブト捕獲作戦

 カブトは、ZECTに所属せず、独自行動をするライダーだったので、ZECTの隊長の矢車さんがライバル視して、ザビーとして対決するものの、負け続けて降格処分になり、どんどん落ち目になっていくのが前半。
 ZECTは対ワーム組織でありながら、カブトにも牙をむいて来たわけで、その際に原典でもカブト捕獲作戦を決行していました。
 よって、ほぼ原典に準じた展開なわけですな。

 ただし、加賀美さんがガタックになるのは中盤過ぎで、ザビーとは共演していなかったと記憶。
 矢車さんはカブトに負けて退場した後、例のキックホッパー、地獄兄弟の兄貴として、イメチェンして再登場。前半の「パーフェクトハーモニー、組織の輪を乱すな」と真面目な堅物隊長だった矢車さんが、ここまでワイルドになるか、と。

 一方、ディケイド版の弟切ソウは、アイパッチの悪党面ですが、ソウジ兄さんのワーム擬態ですね。どうして、それがZECTの隊長になれたのかは不明ですが、カブト本編でも、どういうわけか天道がZECTの隊長に一時的に任命されたこともあって、これもまた原典を踏まえていたり。

 少なくとも、剣編やファイズ編に比べれば、はるかに原典に忠実な設定とストーリーだったと。

 

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/24 (Tue) 14:29:07

 定例感想その3です。

 いろいろと補足、ご教示頂きまして、ありがとうございます。今回、最も膝を打ったのが「これは「王様」と言いかけた」です。王様と言いかけて、劇中であることを思い出し、山田君と言い直したとすれば、全てがすらりと通ります(「王様」は劇中劇の設定にはない)。

 言われてみれば当たり前だけに、「あっ!」となりました。自分でも「王様」と書いているのに、全く気が付かずで、しかしなんかもやもやしてました。これですっきりしました。毎度同じお礼で恐縮ですが、いつもありがとうございます。

●仮面ライダーゼロワン(第28話「オレのラップが世界を変える!)

 このところの天津垓を観ていまして、以前にNOVAさんが仰っていたと思うんですが、大物設定の主人公が全部を仕切ると小物感が出てしまうというのを思い出しました。たぶん同じ趣旨だと思うんですが、ラスボスは謎の部分を持っていないといけない、という創作のコツをネットで見た覚えもあります。

 当初、天津垓は身分どころか名前すら不明の、「奥まった部屋で指示を出す謎のワンマン社長」みたいな描かれ方をしてまして、「こいつが次の強敵、いやラスボスか?」みたいな印象を受けました。しかし次第に前面に出て来まして、今ではマスコミに自ら訴えかけるとか、別の意味でワンマン社長(社員がおらず、1人で細々やってる)っぽくなり、いかにも小物感が漂う気がします。

 しかし、それが演出の狙いかもしれませんね。今話までで、どうもアークが(例えば滅を通して)垓の目論見と違う方向で動いていることが示唆された気がしますし、迅に至ってはそのアークとも違う方向へ進み始めてます。或人ら飛電側の抵抗も頑強。垓がアークをも従えて己が計画を推し進めるイメージはかなり瓦解しているように思えます。

 このまま行くと、例えば「己(垓)もまた他人(真のラスボス)の手の平で踊らされていることに気づき、愕然としていったん絶望するも、(是之助の幻影に諭されるとかして)俄然として奮起、或人らと大同団結、ラスボスに立ち向かう」なんて流れもあったらいいかなあとか(いかん、予想しようとするといつの間にか願望にすり替わるorz)。

 今話についてですが、初見では悪役側が「決まったパターンなぞる時代劇のパロディかよ」と思いました。小道具的には「菓子箱の底の現金」とかですね。悪党同士が密室で高笑いなんて演出も同様です。

 この悪党らに先鋒として当たっていくラッパーギア:チェケラもとても情けなく見えました。他人を小馬鹿にしがちな割には、キレやすく、あっさりマギア堕ちまでしてしまう。本人は「己を貫いている」気でいるかもしれないけど、はた目には「踊らされているだけ」のキャラ、といった印象です。そのため、オウンゴールに近い形で或人側の敗北をもたらしかけている。

 が、二度目の視聴では「いや、流れとして出来過ぎてないか?」と思うようになりました。どうも偶然の積み重ねで今話ラストに至ったと思いにくくなってきたということです。そのことは少なくとも次回を待つ必要がありますが、今話で思い直した部分に留意して感想を書いてみたいと思います。

 という長い前置きをお詫びしつつ本編。お仕事勝負第5戦はヒューマギア自治都市再開発の住民投票を、人間、ヒューマギア、どちらが左右できるかですね。人間側は市会議員のゆとう/由藤政光とのことで、住民投票が市町村レベルのものであることが分かります。たぶん、計画を進めてきたのは国レベルなんでしょうけど、場所について最終的にOKを出すのは地元市の判断だからなんだろう。

 由藤政光議員は反ヒューマギア派のようで、だから天津垓から依頼したんだろう。おそらく、その後もバックアップを約束して、ということなんだろう。冒頭ではヒューマギアに対する方針はどうあれ、言っていること自体は真面目に政治をやっている雰囲気はあります。が、笑い方がちょっと下卑ているし、取り巻きもおべっかがあらわ。しかし、天津垓は軽蔑する風もなく、むしろ満足げな笑みを浮かべたように感じました。

 一方、或人は人選(ギア選?)からして問題抱えているわけですね。法により、ヒューマギアは政治に関われないから。演説が得意そうな政治家はヒューマギアにはいない。じゃあどうすんだ、と思ったら、イズの手配なのかラッパーギアのMCチェケラ登場となるわけですね。どうも、反抗的な若者になるようラーニングしてきた雰囲気があります。これは後で、政治家や大企業相手に臆せず突っ張る利点がありましたが、反面、怒りで判断が曇ると間違った方向にも突っ走るという欠点も露呈するわけか。

 一方、天津側。唯阿がキーを差し出すと、垓が「これで全てのデータが揃い、最強の兵器が完成する」とか言うとります。唯阿が渡したキーを確認しますと、ラッシングチーター、バルキリーの基本形態のキーのはずです。唯阿がキーに含まれるデータを提供したのか、キーを返上したのか(バルキリー放棄)気になるところで、今話ラストから考えると、後者かもしれません。このシーンで唯阿にレイドライザーが手渡されてもいますし(キーはファイティングジャッカル)。

 しかし、まだ必要なものがあって衛星ゼアというわけか。もっとも、だからこそ飛電買収しようとしているわけで、とっくに分かっていた最後のピースではあります。全部揃うとどうなるかが垓のイメージシーンで示されまして、廃墟にたむろする多数のライダー。以前から垓が言っていた「仮面ライダーの(新たな)神話」がどうにも不吉なものという予感がするものでした。

 ともかくも演説勝負がスタート、まずは由藤議員からですね。選挙演説風で名前の入ったたすき掛けまして、車上から演説ですが、ザイアスペックをどう使っているかの一端が描写されてましたな。Preference(好感度)が数値ゲージで示されてまして、由藤議員はこれを頼りに演説内容をコントロールしている模様。下手すると迎合、ポピュリズムに陥りかねない使用法です。

 これに敵愾心を燃やすMCチェケラ、ラッパーですから当然、ラップで対抗する。のですが、自分的にはちょっと危ういかなという気もしました。過去のお仕事ギアを意識した演説ラップではあるんですが、やはり雰囲気で聴衆を乗せているわけで、内容より雰囲気、感情重視になっているようです。別の感情、雰囲気が芽生えたらひっくり返る恐れがあります(し、或人のダジャレで一瞬冷めてたし ^^;)。

 しかし、飛電社内では福添らが、いわゆる大人の理屈で反対なわけですね。MCチェケラは(おそらくラーニング通りに)テンプレ的な若者的反抗。仲を取り持てるのが、社長という大人の立場と若手芸人のスタンスという両面を持つ或人なわけか。ただ、MCチェケラのこの態度は、「あいつら」の様子も観察してのことらしく、後で示されるのが、由藤議員の演説に喝采していた多数のサクラの存在ですね。

 世評はMCチェケラに好意的な模様ですが、由藤議員は事務所で垓に対して自信ありげな態度を崩さない。強がりか、と思ったんですが、実はそうではなかったかもしれません。が、吉例を尊び(^^;)不破が入って来まして、とりあえず流れをぶった切る。垓に話があるみたいですね。

 垓が言う「レイドライザーは滅亡迅雷に盗まれた」の証拠を見せろ、ということですか。不破は真意をあっさり口にしまして、「本当はあんた(垓)が(滅亡迅雷を)かくまってんじゃねえのか」ですな。しかし天津垓、少しも慌てず「その言葉、そっくり君にお返ししよう」と。続いて衝撃の事実を明らかにしまして、ショットライザーの変身には頭にチップを埋め込む必要があり、そのチップを介してハッキングされ操られる可能性がある、ということですね。唯阿は知っていたが、不破は知らなかった事実らしい。

 とはいえ、不破には心当たりがある。それゆえ激怒しまして、変身して立ち向かうも、やはりサウザーの敵ではない。こうなると天津垓のプランと自信も見えてくる気がしますね。垓が滅亡迅雷四人衆(?)まで手駒にしていたかどうかは不明ですが、少なくとも全ての舞台装置はZAIA社製であることだけは間違いなさそうです。垓としては「多少のノイズはあるものの、全ては我が手中にある」と思えるでしょう。

 が、その自信を突き崩しそうなアリの一穴がいくつかありまして、今回はライダー滅の急襲ですね。アークの意思だとして、不破のピンチを救う。ライダー滅はとっくに最強の座を降りたと思ってたんですが、そうでもないみたいですね。滅の言によれば、ラーニングのお陰とのことで、人間なら技を磨いたといったところか。

 このサウザー vs ライダー滅のバトル、開始は日没前で明るいですが、みるみる暗くなり、停戦時には完全に夜になってます。こういう演出は、やはり「流れが滅亡迅雷側にある」と暗示するものなんじゃないかと思います。もう1つあるとすれば、滅に庇われた格好の不破の命運ですね。つまり凶事の暗示。

 カッコつけつつもバトルから逃亡した(と自分的には思う)天津垓、滅亡迅雷旧拠点で(滅や迅も使ってたはずだし、共有物件状態?)、唯阿(やアークも?)にキーらしきものを作らせてますな。これがたぶん次話で不破が使うことになるキーなんだろう。垓が「野良犬は我々の飼い犬となる」と言ってますし。こちらで伺ったことが次々と映像で実現していくのを観るのは、どうも表現が難しいですが、ゾクゾク来るものがあります。

 一方、由藤議員。料亭で、地元の有力者と思しき人物から金銭を受け取ってますが、菓子箱の底に現金はさすがに笑った(^^;。受け渡しもいかにも時代劇の「悪代官と悪徳商人」みたいな感じで呵々大笑ですし。

 そこへ或人、MCチェケラが踏み込んで来るわけですな。チェケラと由藤議員がもみ合いになり、菓子折りの札束が舞う。演説でのサクラの件も映像で証拠残してますし、この状況からすると、いかに由藤議員が開き直ろうと、寄り切って或人側の勝ちという印象です。

 が、そうはならないわけですね。由藤議員、ガチンコの討論会を欠席せずに受けて立っているのが、どうも不審。サクラ、金品受領も証拠を押さえられていて、討論会で暴露されるのは目に見えてます。実際、MCチェケラは自信満々、決定打のつもりで告発してます。

 が、どうも罠だったみたいですね。議題はヒューマギア実験都市であるはずですが、チェケラは由藤議員の議題外の点での悪行の告発、つまり人身攻撃に走ってしまった。おそらく、本来の議題に関しては用意してないだろう。なぜなら、ヤラセ、汚職だけでも由藤議員には致命的のはずだから。

 もしかすると、由藤-天津ラインはそう読み切ってたんじゃなかろうか。人身攻撃させておけば、逆のその点を覆した途端、攻撃効果は攻撃者に跳ね返ります。由藤議員は、おそらく捏造でしょうけど、ザイアスペックに同時刻の行動として残した記録映像を提示(垓が裁判の一件で学んだテクか?)、MCチェケラ側がフェイク映像だと主張し、不意を突かれたチェケラ、或人は立ち往生。印象操作的にはこれで決まりの感じです。

 そして、おそらく由藤-天津ラインはチェケラが追い詰められたらどうするか、どうなるかも予測済みだった感じです。チェケラがすぐに攻撃性を示すキレがちなヒューマギアということですね。キレたタイミングを突いてゼツメライザーを渡す。無理に装着せず、チェケラに任せた点、なかなかの戦術です。

 上等じゃないかとばかりにチェケラが自らマギア化すれば、一から十までチェケラの狂暴性によるものであり、ヒューマギアは危険と印象付けることができます。そこで唯阿がレイドライザーを使用、見事にマギアを討ち取って見せると(実際には、チェケラのマギア化が後になったけれど)。

 こういう段取りですから、計算尽くでないとできないんじゃないかと思えます。チェケラの画像検索機能等の能力、ラーニングした性格等を熟知して、演説ではサクラの配置し、これみよがしな金品授受の現場を押さえさせたと考えると、天津側の余裕の理由が分かる気がします。チェケラ自らマギア化する段取りにしたのは、もしかすると119之助のとき、無理にゼツメライザーを装着したせいで、世論をあまり動かせなかったからかな、とか妄想がいろいろ沸く流れでした(^^;。

 バトルの方は、もはやZAIAのインフォマーシャルが如き状況となりまして、ZAIA製品をよろしく、みたいなちょっとシュールとさえいえる状況になってしまってますね。民意は完全に、天津-由藤ラインのものになった模様です。或人もチェケラもそれに踊らされたピエロになってしまっている。両者とも芸人キャラではありますが、さすがにこれは不本意だろう。

 一方、不破は迅と遭遇(夜が明けてまして、不破が一晩中さまよっていたことを窺わせます)。迅は不破へのハッキングは自分がやったと言い、もう1人解放したい仲間がいるとも言う。ハッキングについては、不破に証拠映像を見せまして、フードの中の顔はまさに不破。

 こうなると、不破が滅亡迅雷4人目の亡か、と思えるわけですが、亡役の役者さんの話をこちらで伺ってますんで(ウィキペディア等にも追加で明記あり)、もうひとひねりあることを期待したい。もっとも、亡はいったん破壊されて退場したとも聞いてますんで、不破に不安要素が無きにしも非ずか。脳内チップ、新キーから考えて、ZAIA側からの干渉も起こりそうだし。

 しかし次回「オレたちの夢は壊れない」では、予告映像では不破さんのしっかりした声が聞けまして、今話の状況を吹っ切ったことが窺えます。自分的には不破さんには猪突猛進でぶっちぎって欲しいなあと思ってますんで、予告映像の音声だけで、そう感じるのかもしれません(^^;。しかし、バルカン新モードらしいライジングバルカンについて、予告後エンディングで明示されてましたんで、不破さん完全復活の可能性は高そうです。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/25 (Wed) 23:47:35

 ゼロワン、およびディケイドの響鬼編の予習情報をば。

★ゼロワン

 政治家VSラッパーの言論対決は、マジメでシリアスなものではなく、大人だましな茶番に終わったかな、という感想。

 焦点は、ヒューマギアVS人間ではなくて、愚直な或人の想いVS天津の策謀であり、バトルの対決次第で、民衆の人気はコロコロ変わるものだと理解。
 で、天津は用心棒の番犬として、不破さんを操作して、メタルクラスタと対決させるのが次回の流れのようですね。

 すると、決着は、或人の心の声で正気を取り戻した不破さんがWライダーの力で、サウザーを撃退して「第2部ザイア編の完結」ってのが理想かな。

 あとは唯阿さんの身の振り方とか、滅や迅がどう関わるかですが、それは次回の放送を楽しみにしつつ。

 さて、その後の展開ですが、来週には雑誌情報などでネタバレがいろいろあると思いますが、現時点では根拠なしの憶測をいくつか考えてみます。

>ラスボスは誰か

 仮にサウザーが味方側に付くとして、するとサウザーにとって倒すべき大物、となると或人の祖父、飛電是之助しか考えられないと思うんですね。

 ヒューマギアの生みの親にして、或人にゼロワンスーツと飛電の社長の権限を譲った爺ちゃんが、実は真の目的を隠して、ゼロワンとサウザーを競い合わせていて、いよいよ時が来た、ということで、表舞台に登場してくるならば、ラスボスの風格ありだろう、と。

 逆に、それ以外でサウザーが味方につく可能性はないだろう、と(まあ、唐突に宇宙からの侵略者が現れたりしない限り)。
 そして、祖父が敵として立ちはだかるなら、イヤでも或人は成長を余儀なくさせられると思いますし。

 祖父は、自分の意思をヒューマギアのメモリに宿して、半人半メカのハイブリッド生命体として、世界の脅威となる計画を推し進めるとか、そんな展開を妄想しつつ。

 ついでに、或人自身が、祖父の意思の器にされていて、ある程度、条件が満たされた段階で、祖父の意思に乗っ取られるとか、だと、何そのエボルト? ってなりますが、まあ、どこまで当たることやら。

 ともあれ、4月からは新展開だというのは、公式が宣言していることなので、ザイア編は次回で完結確定、と。


★響鬼

 カブト編の次は、響鬼編ということで、原典の概要紹介。

 まず、響鬼という作品は、平成ライダーの中でも一番の異色作です。何せ、主人公が響鬼じゃなくて、一般人の少年、明日夢くんですから。
 これは明日夢くんが、人知れず鬼として妖怪・魔化魍と戦っているところに出くわし、鬼の世界に触れて、やがては響鬼さんの弟子となって、自らも鬼として覚醒するまでの話……になるかもしれなかったわけですが、途中で、路線変更してしまいました。

 諸事情で、響鬼の物語はプロデューサーが途中交代し、前半と後半では違う雰囲気となってしまったわけですね。
 前半は、一般人の目から鬼(ライダー)の戦いを間接的に見守る話。
 後半は、鬼の師弟の確執を描き、戦いの宿命や悲劇に接して、「鬼にならないで、一般人としての幸せを見つけ、自分の夢に邁進する道もあるよ」と提示され、明日夢くんは響鬼さんに教えられたことを大切に、鬼にならない選択をして、それでも培った絆は大切だ、って話に結実。

 で、結局、響鬼さんの弟子の座を巡って、明日夢とライバルになるのが桐矢京介だったのですが、結局、響鬼の後継者は京介になって、それがジオウの響鬼編に引き継がれた、と。
 放送当時は、当然、明日夢が響鬼の後継者になるものと期待していたファンが多かったのですが、京介へのヘイトが凄いことになったりも。

 で、ディケイド編では、役者が違いますが、アスム君がファンの期待どおりに響鬼の後を継ぐ話になります。ファンが見たかった響鬼の話を見せてくれる、と。

 そして、響鬼以外の鬼として、威風鬼と轟鬼も搭乗します。響鬼は太鼓(打楽器)を使う鬼で、威風鬼はトランペット(管楽器)を使う鬼、轟鬼はギター(弦楽器)を使う鬼。
 原典では、3人は仲間で協力し合う関係ですが、ディケイド版では敵対流派として、対立関係に改変されている。それをディケイドが協力するように持っていくドラマですね。

 ここで、威風鬼の弟子のアキラという少女がいるわけですが(原典ではあきら)、この娘も鬼の修行をしていたのが、途中で断念して、原典では「一瞬だけ変身する幻の女の子ライダー」だったりしたわけですが、
 ディケイドでは、アキラがきちんと修行を果たして、変身してくれる。ここでも、ファンが見たかった響鬼IFを見せてくれた、と。

 アスムとアキラが共に鬼の後継者として、育って行ったディケイド版こそ、本来あるべき真の響鬼だったのかもしれないとも言われつつ。

 まあ、ジオウでは、また京介響鬼が正史ということに書き換わりましたがね(苦笑)。

 何にせよ、少年少女の成長物語として、おじさん師匠が見守るドラマではあったということです。

 では、今週はこれで。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/28 (Sat) 23:44:54

 定例感想その1です。

●仮面ライダーフォーゼ(第33話:古・都・騒・乱、第34話:天・穴・攻・防)

 修学旅行編で、ライダーものと時代劇の相性の良さを再確認した気がします。最初に認識したのはオーズ劇場版での時間を超えた「上様」との共演ですね。フォーゼのは太秦村の時代劇セットですから、現代での話。アクションの最中でも、外の現代の建物、セット内の土産物店などをさりげなく映り込ませたり、池からネッシーの頭が出るアトラクションを見せたりと、あくまでも現代を意識するように演出されていたと思います。

 それでも時代劇セットとライダーバトルとの相性がいいと感じました。何故なんだろうと考えてみて、ライダーは原則、格闘戦ということがあるのかなと思いました。ときどき飛び道具もあるんですが、メインは超接近戦です。時代劇だと刀で切り結ぶわけですね。どちらも戦う者同士が一緒に画面に収まる作りになります(できます、と言うべきかも)。

 バトルの距離感がライダーものも時代劇も似ていますんで、背景(時代劇セット)を同じくしても違和感がないんじゃないかと思いました。逆に言えば、時代劇セットは超接近戦が見栄えするように作られているのかも。銃撃戦だと、拳銃でもちょっと難しそうです。戦う者が離れ、撃っては身を隠し、になりがちですから。遮蔽物など、セットの作りからして変えないといけないでしょう。

 それはともかく本編。冒頭で弦太朗に片思いらしき高村優希奈のアプローチがあり、続いて修学旅行先の京都へ。こちらで伺った通りの流星のデレぶりでした。優希奈をなぜかリスクと見做し、流星が弦太朗への接近を阻止するわけですね。それが「弦太朗を守る」の一環らしいですが、どういうことかちょっと分かりにくい(まるで三角関係みたいでもあるし)。

 もっとも、班分けで優希奈が弦太朗らの班に強引に入って来たことは不審といえば不審ですし、弦太朗流握手も拒否している。このとき、流星は内心で「あれ、この子ひょっとしたら」と独白してます。自分はてっきり「ひょっとしたら片思い」という意味だと思ったんですが、敵の可能性も考慮したのかもしれない。京都での流星独白「やっぱり間違いない、弦太朗が狙われている」も、最初、自分は恋愛のアプローチの意味と取ったんですが、どうもフォーゼの敵と捉えたということだったみたいです。

 一方、敵にも動きがありまして、今後の展開を暗示する感じでした。動きの中心は我望理事長ですが、側近らしき立神吼/レオ・ゾディアーツが初登場ですね。ヤクザのボディガードみたいな印象を受けました。今エピソードを見る限り、戦闘力は高そう。

 もう1つは財団Xなる組織ですね。これってフォーゼ今エピソードが初出ではないんじゃないかとネットで調べますと、仮面ライダーWが初出とのこと。そう分かってから、W劇場版/Vシネマで登場したと思い出しました。「悪の秘密結社」の財政が成り立つ理由がこれ、ということなんでしょう。今エピソードを見る限りでは、財団Xは我望に利用されているだけの存在のように見えました。

 修学旅行とは別に、立神のみならず速水も京都に派遣されてるんですが、狙いがどうも分かりませんでした(後で我望も来ていたし)。結果から考えると、京都で「ホール」を司る4つのパワーポイント(青龍、白虎、玄武、朱雀)を破壊、天ノ川学園上空のホール一極化ということだったみたいなんですが、それならなぜフォーゼ(弦太朗)が京都に行くタイミングで実行したのか。せっかく戦力を派遣するなら、フォーゼもろとも葬り、旅先での事故ということにしたかったのかな。

 一方、弦太朗らはいかにも典型的な修学旅行を楽しんでますね。ラブコメよろしく、盛んにアプローチする優希奈、恋愛に鈍感な弦太朗、勘違いしている流星でコントやっとりますな。残るライダー部の面々はラビットハッチにいまして、同行はしなかった模様。さすがに旅先で何かあるとは思わなかったんだろう(けど、第2のホールがある場所なのにいいんだろうか)。

 ラビコメコントはそれで楽しんでもらう演出だけかと思ったんですが、そうではなかった。緩ませておいて、リブラ登場ですね。二股に分かれた鳥居のトンネル(これ、なんていう場所だっけ?)で、優希奈がこっちと一方の道に先に入ると、別の道からリブラが現れる。さっと緊迫感が出まして、なかなかいい感じでした。

 フォーゼ&メテオ vs リブラの対決になるわけですが、速水リブラが「なぜメテオまで?」と思わず言ってます。これはメテオの正体が速水(ひいてはゾディアーツ側)に未だ知られていないことを示すと同時に、少なくとも速水に疑念(弦太朗に近しい者か?)を抱かせたんじゃないかと思います。

 ともかくもバトルはさすがにリブラ劣勢の模様で、強がりを言う割にはあっさり撤退してしまいましたな。本来の目的のパワーポイント破壊を優先させたわけではあるんですが、この時点でのゾディアーツ内での速水リブラの戦力の相対的低下を示すものでもあるような気がします(たぶん、だからこそ次話ラストで覚醒があるわけか)。

 賢吾のほうは別行動で大学を尋ねてますね。もし自分がTV放映時リアルタイム視聴でしたら、全く気が付かないでしょうけど、重要人物:江本州輝が登場するわけですな。今エピソードで描写された限りでは、我望と親しげなことから何かあるかな、くらい。賢吾との関係で言えば、父親の歌星緑郎と一緒に仕事・研究をしていたことから「賢吾について、何か知っていることがあるかも」くらいか。

 ですが、実はタチバナ=ヴァルゴ=江本州輝なわけで。それを前提知識として描写を見ていくと、江本の振る舞いの細かいところで、彼のスタンス、心情が見て取れるような気がしました。

 ともかくも賢吾は江本の研究室を訪ねる。予め知らせてあったようで(ただし江本は賢吾の顔は分からなかったらしいが演技かもしれない)、江本は賢吾の父:歌星緑郎の写真とか用意していたみたいですね。父親の話が聞きたいんだろうと思ったからでしょうけど、賢吾の知りたいのは研究:コズミックエナジーのほうでしたか。しかし江本はそういう賢吾に成長を見ているのか、嬉しそうな様子がありますね。

(このシーンはパワースポット等についての解説・設定開示にもなってまして、後半:第34話で必要な情報ですんで、かなり親切で適切。もっと前に解説されても忘れそうだし、次話で説明したら唐突な感じがしたかもしれない。)

 一方、弦太朗らはなし崩し的にバトルに巻き込まれまして、時代劇セットでの戦闘がなかなか楽しい。戦闘員:ダスタードが忍者風なのも好都合ですね。特に忍者屋敷でのバトルがいかにもそれっぽい。対する弦太朗も優希奈がいるので変身できず、武蔵の紛争のままですし(実はそれが後半への伏線だったとは)。

 メテオが介入しまして弦太朗も変身できたわけですが、敵側も速水リブラのふがいなさに焦れた立神レオが増援、2対2となる。それでできた隙をついて速水リブラがパワーポイントに迫りまして後半(第34話)へ。

 次話に入りまして、パワーポイントを巡る攻防があるのかなと思ったら、あっさりとリブラが破壊に成功してしまいましたな。このシーンで印象付けられたのは立神レオの強大さですね。速水リブラがますます存在感低下ということでもあります。もう1つが賢吾を通して弦太朗らにもパワースポットの重要性が周知されたことでしょうか。

 かつ、京都の4つのパワースポットをフォーゼが模していることもですね。今エピソードでは結局、京都のパワースポットは全て破壊されてしまい、我望らは力の源泉たるホールを占有したと思うわけですね。が、まだフォーゼが残っていると、このシーンが暗示しているように思えます。

 一方、速水と立神はバーで会っている。仕事では(前話からのバトル支援など)仕事上では協力関係を崩さないようですが、個人的には相当に反りが合わない感じですね。立神は(よりによってフォーゼを引き合いに出して)速水を侮っているし、速水は立神への嫉妬から、排除したそうです。一緒に飲もうよ、という雰囲気が全くなく、放っとくと喧嘩に発展しそうなくらいですな。と思ったら本当にバトルしてるし(^^;。しかし仕事では決裂せず、役割を決めて着々と遂行している模様。こういうところはきちんと大人の態度と言うべきか。あるいは立神の力尽くなのか。

 一方、弦太朗らは手分けしてパワーポイントの調査、保護に入る。賢吾は我望を見つけ、後を追おうとすると立神レオが出現。弦太朗に対しては流星が過剰なガードをしてコントが発生してしまうわけですが、立神もちょっとガードし過ぎで、我望とゾディアーツ/ホロスコープスとの関連性を疑わせる行動になっている面も感じます。流星は友情が溢れすぎてギャグ化し、立神は忠誠心一途過ぎて目が曇る、といったところでしょうか。

 その後、賢吾が我望、江本と遭遇するわけですね。おりしも雨。我望は生徒である賢吾を見て嬉しそうにはするものの、それだけ。立神は(おそらく賢吾の体調も気遣って)自分の傘に賢吾も入れてやる。

 別れるときに江本は賢吾に傘を渡そうともするわけですな(賢吾が辞退するけど)。何も知らずに観たら、我望と江本の性格の違いくらいに受け取ったかもしれませんが、正体を知った上でこのシーンを見ると、江本の心情が現れているような気がします。賢吾の父、緑郎のことで悔いるものがあり、それゆえにその息子:賢吾を気遣いたくなるということですね。

 その一方、我望が賢吾に語る内容だけは、そつがない。賢吾が父親を死なせた者を深く恨むのを承知で、自分(我望)が殺した、とショックを与える。続けて、研究を止めなかった責任のことだと言い、研究は危険だと戒めてもみせる。うまく揺らして、賢吾が我望を疑えないように誘導してます。が、本心、真情ではないから行動には江本との差が出てしまうわけですね。

 その頃、流星メテオ vs 立神レオのバトルはどうやらレオ圧倒的優勢の模様で、再びレオの強大さを印象付ける結果になっているようです。メテオの(ついこないだまでの)最強フォームもあっさり退けられるのを観て、「フォーゼでも最強の入れ替わりは激しいなあ」と思った次第です。もっとも、メテオはダメージを負うほどではなく、この後、元気に賢吾と合流。しかしパワースポットは破壊されている。

 一方、弦太朗。相変わらず優希奈につきまとわれてまして、パワースポットの任務が進まない。ついにフォーゼに変身して見せるわけですが、優希奈は拒絶したいようですね。そんな危ないことより恋愛ということらしい。ついにはドライバーを奪って逃げてしまうわけですね。

 この辺りで、この時点までの優希奈の本心、本性が現れた気がします。好意のようでいて「欲しい」が先だっているわけですね。他人も押しのけるのを辞さない、利用するといったことも、「欲しい」に突き動かされていたからだろう。弦太朗が優希奈の恋愛感情に気が付かないのも、弦太郎的には好意ではないからかもしれません。

 ですが、優希奈も根っこは善のようで、弦太朗の決心、任務の重さを見せつけられると、すぐに目が覚め、ドライバーを返してますな。自分(優希奈)が己が欲望に拘ると、欲しい対象:弦太朗が失われる(死ぬ)というジレンマに気が付き、自分(優希奈)で決着をつけた、と解釈しておこう。弦太朗に接した人間は、敵ですらおおむねそうなってますから、たぶん間違いないはず。それに、弦太朗もここでようやく弦太朗流握手してましたし。

(細かいことですが、高岩さんの演技力に改めて見入ったりもしました。バトルではなく、優希奈に正体を見せつつ、コント的な動きをしているわけですが、まさに弦太朗本人の動きに見えました。きちんと「誰が変身したフォーゼなのか」を把握し、再現しているわけですね。「この人(高岩さん)以外にはメインライダーは考えられない」となったのも、改めて頷ける気がします。)

 序盤では思うがままに振舞っていた速水リブラも、ライダー強化の流れに追いつけてないのは明白で、現最強のフォーゼ(コズミックステイツ)の敵ではないですね。宇宙へ引きずり出され、あっさり片付けられている。が、最後のパワースポット破壊だけはやってのけるのは、さすがと言うべきだろう。

 もっとも、速水リブラはヴァルゴによりいったんは救出されたものの、我望の前に引き立てられまして、ダークネビュラ送りの宣告。ですが、その恐怖で超新星に覚醒しまして、新たに得た能力は「ラプラスの瞳」というわけですか。名前から「ラプラスの悪魔」的な能力かと思ったんですが、調べますと「他人の星の宿命を見ることができる」とのこと。優秀なリクルーターになった、ということかな。

 いかん、どうもごちゃごちゃ書いてますが、内容が盛りだくさんで追いつけてないからかもです。京都観光でもあったし、ラブコメ要素もあったし、等々で目移りしまして。しかし、今後の展開に関すること、伏線になっているらしい要素等々もありまして、単なるご当地サービス回ではなかった。敵方も幹部クラスはほぼ出そろったみたいですから、次エピソードが楽しみです。後半に突入ですんで、ラストへ向けて緊張が高まる展開も期待したいところ。

 ディケイドは明日にでも感想書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/29 (Sun) 23:53:31

 定例感想その2です。

●仮面ライダーディケイド(第17話:おばあちゃん味の道、第18話:サボる響鬼)

 こちらでいろいろ伺えて、なるほどそうだったのかと思うものがよくあります。カブト編ですと、クロックアップ vs 555アクセルフォームは同種能力の対決ですんで、調べて分かる話ではあります。が、クウガのペガサスフォームについては、伺ってみないと分からないものでした。

 あの対決では、なんとなく「動きを読んで射撃したのかな」くらいに思ったんですが(今週の後編では動きを読んで見切るシーンがあった)、感覚を極限まで高めるフォームであったわけでしたか。人間レーダーみたいなものなのかな。

 そう伺って思ったのは、長くライダー/ヒーローファンやってると思う「異種ライダーもし戦わば」という夢の対決は、やっぱり想像を巡らせるものなんだなあということです。クロックアップのカブトに対して、同種のアクセルフォームの555というのは想像しやすいでしょうけど、「クウガならどう戦う?」というのも難問なだけに、むしろ工夫を凝らしたくなる気持ち、分かるような気がします(クウガ本編を観ていれば、「分かる」と断言できるんだろうけどなあorz)。

 劇場版(や、ゲームもかな?)などでは異種ライダー共演もあるわけですが、異種ライダー対決をはじめて見せたのがディケイドということでしょうか。ジオウですと、レジェンドはおおむねジオウと対立せず、主な敵はアナザーが多かった点、ディケイドと異なるわけですね。

 異種ライダー対決を見せてくれるディケイドでも、ほとんどの場合は決着はつけないわけですね(原典で決着がついているケースなどは別のようですが)。「もし戦わば」で見たいのは勝敗なんだけど、勝敗が決まると夢が半分壊れるわけですんで、当然と言えば当然なのかも。

 ともかく本編。まずカブト後編ですね。と、その前にスクリーンについてのご教示、ありがとうございます。天を指さすのはカブト本編の天道総司の決めポーズでしたか。伺って納得です。見た人なら一目で分かる案内だったわけですね。「妹」についても、こちらで伺い、ネット情報で補足して、カブト編のマユについて理解が進みました。

 そういうあれこれ、カブト編はかなり原典を採用しているようですね。たぶん「おばあちゃん」を実際に登場させる以上、必要だったんだろう。カブト本編では一切出ていないけど、それだけにジグソーパズルの最後の1ピースみたいに、くっきり空いているのかなと思いました。そこにぴったりはまる「おばあちゃん」を描写できるよう、制作は原典からの設定採用等に心を砕いたに違いない。

 そのおばあちゃん、マユから兄生存の知らせを聞いても動じない。「帰って来ないなら、帰って来られないわけがあるのさ」と言い、大変に信頼しているようですね。マユは当然不満で、夏海と出て行ってしまうわけですが、なぜかワームに狙われる(理由は後で分かった)。

 海東ディエンドがタイミングよく介入はするわけですが、マユらを助けるためではなさそう。マユらを襲うワームは放置ですし。ワームがマユを狙うとカブトが現れるんで、クロックアップを盗むチャンスだかららしい(ということは、ずっとマユを監視しているんだろう)。キバのイクサ、555のサイガを召喚するも、どうやらカブト(のクロックアップ)には対抗できないみたいですね。それだけに、海東はなおさら欲しそうですが。
(このシーンで以前の思い込みが間違ってたことが判明orz。海東の召喚するライダーは戦闘能力はコピーしていても無言だと思ってたんですが、例えばイクサはしっかり名護さん口調だった。響鬼前編のモモタロスに至っては、口調も振る舞いも本物にしか見えなかった。)

 海東ディエンドが助けにならず、マユらはさらに逃げるわけですが、追い詰められまして、マユが(本人も知らなかった)シシーラワームなる正体を見せてしまうわけですね(原典の日下部ひよりに対応する部分ですか)。夏海が驚くのももちろん、駆けつけた士にも意外だった模様。ただ、記憶に関わる部分があることが大きいみたいですね。それがこちらで伺った劇場版とのリンクというわけか。

 ともかくもマユの正体を知った士、おばあちゃんのもとに出向き、マユがワームなら倒さねばならないと告げるも、おばあちゃんは「私の孫だよ」と慌てず騒がずですね。マユについてはもとより、ソウジ=カブトについても既に知っているか、察しているらしい。それを承知で、3人で暮らしてきたわけだったか。


 一方、ソウ隊長。マユが自分の正体を知ったのをチャンスと見て接触してくるわけですね。同じ境遇の優しい兄と思わせて拉致し、カブトをおびき寄せる罠に使うためですか。こちらでも伺った通り、ZECTのソウ隊長はワームでしたな。その伏線は前編ラストで示されてまして、マユの危機に対する態度、ということですね。ソウ隊長は放置し、カブトは救った。視聴者としてはそこで気が付くべきだったんですが、ワームの擬態を知っていても自分は気づけずでしたorz。

 偽ソウ(以降、こう呼んでおくことにします)は、立場を利用してか、ZECT内に大量のワームを隊員に偽装して紛れ込ませている。カブト捕獲のためと称して、クロックアップ無効化装置まで開発してある。それもこれも、どうやら恨みかららしい。

 偽ソウはソウジに擬態しようとして、しかしカブトであるソウジに反撃され、目を負傷して敗れたと。カブトはカブトで、クロックアップが解除不能になり、マユやおばあちゃんのもとに帰ることが叶わなくなった。マユが目撃した、カブトが兄を襲った一件の真相がこれだったわけか。前話の伏線がピタリと一点に収まった感じです。

 この事態に気づいたアラタ隊員、ぼこぼこにされながらも逃げ出し、写真館に駆け込んで士らに知らせる。しかしZECT本部へは、カブトが一足速くマユを救出に来るも、クロックアップ停止システム起動でピンチに陥る。

 この描写からすると、カブトの他に優る強みはスピードだけなのかな。そうなると、フラッシュみたいな能力ということでいいんだろうか。もっとも、ディケイドでの描写ですんで、カブト本編とは違うんだろう。ディケイドのカブト編でも、この後のバトルで強化されたみたいですんで、ディケイドが去った後は、やはり異なると考えたほうがよさそうです。

 ともかくもカブトを捕えた偽ソウは勝ち誇り、潜伏していたワームも姿を現す。倒れたカブトは変身解除、ようやく(本物の)ソウジとマユが再会(これは後のシーンで、非常に切ない対面だったと再認識することとなりました)。そこへ士ディケイドが天道総司の決めポーズで登場と相成るわけですね。士はまだ戸惑うマユに真相を明かす。

 こうなると、後はラスボス:偽ソウ=フィロキセラワームを倒すだけですな。バトルとなりまして、スピード差はディケイドの見切りでしのぎ、カブトを例によって武装化しまして形勢はほぼ決まった感じ。しかし問題はクロックアップ停止システムを破壊するか否かですね。破壊すれば勝てる。が、カブトはクロックアップに閉じ込められる。

 ここでソウジ=カブト=ヒーローの面目躍如ですね。迷うことなくシステム破壊を選択。返す刀でフィロキセラワームをディケイドとともに止めを刺す。マユと最後に対面し、笑ってクロックアップの世界に消えていく。ここが実にカッコよかった。

 おばあちゃんも負けず劣らず凄い人でして、帰って来たマユにいつも通りに接する。ソウジについても言わずとも察している模様。おばあちゃんもソウジも、マユの出自をよく知りながら、ここまでするし、してきたわけですね。カブト本編を知らない自分が観ても感動できるわけですから、原典のキャラへの制作の深いリスペクトが窺えます。

 士らが写真館へ帰りますと、クロックアップを奪い損ねた海東が不満そう。そこで士、バスコダガマがどうこうと蘊蓄風なことを言いまして、胡椒を渡してやると、海東は真剣に大喜びみたいですね。ちょっとしたコントですが、海東が士の住む世界の常識を知らないことを示し、別世界の住人と暗示しているように思えます。

 それはともかく、例によってスクリーンがおりまして、さすがにこれは自分にも分かった(予習もあるし ^^;)。響鬼の世界ということですね。後半(第18話)に入りますと、響鬼本編から何人か出演してくれてまして、ファンからしたらそこだけでも嬉しい作りなんだろう。アキラ/あきらは今話では変身せず(原典ではあきら変身体、ディケイドではライダー天鬼だそうで)。
(あきら/アキラを演じる秋山奈々さんのお名前は、自分はアニメ屍姫の声優:星村眞姫那役として聞き覚えあり。いろんなところで抜擢されてたのか。)

 もっとも自分的にはですが、トドロキ/轟鬼についてはジオウで見た通りですが、ザンキ/斬鬼については、役者被りでキバの次狼のイメージがどうしてもつきまといます。ジオウで見たのも次狼ですし、ネット放映のキバも観てしまってますから。この世界の1号ライダーたるヒビキは別人の配役ですね。響鬼本編とイメージが似ているのか、違うのか、未見の自分にはちょっと分かりません(弟子を取りたくない、という点は同じみたいですが)。

 今週は前編であるわけですが、こちらで聞いた通りに音撃道が3派に分裂してしまっているわけですね。ただ、ヒビキは弟子はアスムだけで流派といえるほどの派閥ではない。争っているのはザンキ流とイブキ流というわけですか。しかし海東がまず狙ったのはいかにも怠け者っぽいフブキですんで、たぶんフブキが第一人者ということなのかもしれない。

 士はこの世界では大師匠とのことですが、ちょっとどういう地位かよく分かりません(^^;。先代師匠みたいですが、名誉職的、肩書的なもののようでもある。まあこの世界のヒビキがそう言ってるだけですんで、口から出まかせかもしれません。フブキはアスムを弟子としているようですが、破門してしまう。しかしアスムは一途に「鬼」になりたい模様。
(3/31自己ツッコミ:フブキって誰や? ヒビキですねorz)

 という構図は見えてきたんですが、ストーリー・ドラマ的には、今話はまだカオスな感じです(^^;。海東は巻物狙ってかき回すし、呼ばれたモモタロスは勝手に暴れるし、ヒビキは韜晦してるし、ザンキ流とイブキ流はいがみ合いつつ、しかしロミオとジュリエット的なものを内包してたりするし。

 問題となりそうなのは、ヒビキがようやく変身したものの、苦しみだして牛鬼に変化してしまった点ですね。ネットで調べてみますと、ライダー(鬼)の力を多用するか何かすると、魔化魍に堕ちてしまうらしい。これが次話のポイントとなるんでしょうな。
(上で少し触れた「屍姫」でも、人間側の戦士:屍姫が戦い続けると、敵に変化してしまうという設定があり、何らかのつながりを感じないでもありません。)

 ちゃんとした感想は後編を観ないと、どうもまとまりそうにありません。
 ゼロワンの感想は明日にでも書こうと思います。

Re: 3月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/03/30 (Mon) 01:26:22

 これが3月最終書き込みになるかと。

★ゼロワン

 先に、書き込んでおきます。

 結局、或人がザイアとのお仕事勝負に敗れて、会社を奪われてしまいます(そこは予想外の展開)。

 垓社長に土下座してまでヒューマギア保護を泣きつくも、聞き入れてもらえず、イズの破壊を宣告されてしまう。
 しかし、不破さんが洗脳状態から抜け出て、ランペイジでイズを救出。今回はもう、完全に不破さんのためのドラマとなっていました。

 一応、この後の展開ですが、

・或人はヒューマギアの未来のために、ベンチャー企業を立ち上げる。廃棄処分となったヒューマギアのジャンクを集めて、修復する「飛電製作所」を作って、その社長として再出発するらしい。

・そのために、迅と手を組んで、イズも救出。またゼロワンドライバーも取り戻すのが次回の話と思われ。

・エイムズの組織は、ザイアの私兵と化して、強化スーツをまとった治安部隊となる。

・不破はサウザーに逆らい、また刃唯阿を説得して、道具の身から解放させる。唯阿はバルキリーに再変身して、不破のバルカンと共闘してサウザーに挑む。

 4月はこういう形で、サウザーVS他のライダーたちという展開になっていくようです。

 あと、これはYouTubeで見られるネットムービーで、「腹筋崩壊太郎と或人の芸人対決」がありました。
 本編に関わってくるネタだと、「飛電がザイアに買収される前に、或人とイズがヒューマギアのデータをプログライズキーに保存して、ヒューマギアが廃棄されても復活できるように下準備している場面」が描写されています。

 そして、腹筋崩壊太郎の弟の腹筋崩壊次郎も誕生し(一人二役ですが)、これはTV本編に出てくるかは不明ですが、とりあえず、或人が再起するための準備を進めているということで、次回に続く、と。

 まあ、次回は、今回の話から数ヶ月後って感じの時間軸になりそうです。
 その間に、ザイアの支配がどう進められていくか、それに対して、或人たちがどう反旗を翻すか、という状況の推移を気にしつつ。


★フォーゼ

 レオ・ゾディアーツや、江本さん、そして財団Xの本編登場などがポイントでした。

 財団Xについては、W以降の平成2期のクロスオーバー展開の中心に位置づけられる黒幕組織です。
 ディケイド以前の平成1期は世界観の異なる物語でしたが、平成2期は昭和ライダー同様、各ライダーは映画などで共演するのが当たり前となり、同じ世界の違う街で戦っている設定。そして、それぞれの悪の組織に背後で資金援助しているのが財団Xということになります。

 例外は、三都に分かれたビルドの世界と、多元宇宙なジオウの世界が別物。
 とにかく、年末クロスオーバー映画では、たびたび財団Xの名前が出てきて、ショッカー系列とは別に、平成ライダー共通の敵役となってくれる次第。

 他には、リブラの取得したラプラスの目。これでホロスコープスに覚醒する素養を持った生徒が簡単に見つかるようになるので、この後の話は毎回、ホロスコープスが登場し、そして強化されているフォーゼやメテオにザコみたいに倒されていく流れ。

 まあ、大きなイベントは終わったので、しばらくは通常回が続くか、と。
 次回は、JKの主役回。

★ディケイド

 9つの世界の最終エピソードの響鬼編は、ゲスト出演が豪華でしたね。

 響鬼は、原作が細川茂樹さんで、格好いいおじさんって感じでした。ディケイド版のデビッド伊東さんは全然違うキャラですね。
 明日夢くんも原作は高校生ですが、ディケイド版のアスムはもっと年下って感じです。ヒビキさんの代わりに、海東を師匠と仰ぐ流れになって、とにかくダメな師匠の代わりに、弟子が成長して連携する話に結実する流れですね。

 本家では、響鬼さんがベテランの鬼、その盟友が斬鬼さん(キバの次狼さんや、牙狼などでお馴染みの役者だったりも)。
 斬鬼さんは、轟鬼の師匠で、弟子を育てるために必死になって、壮絶な最期を遂げるなど、後期のドラマの主役格の一人でした。轟鬼が妖怪退治の時に重傷を負って、再起不能と言われた時があったのを、斬鬼さんがリハビリに付き合い、ついには復帰まで導いたエピソードもあって感涙。
 ディケイド版では、頭の固い体育会系の元締めとなって、まあ、体育会系なのは間違いないけど、本来は一弟子相伝なので道場を開くわけじゃない。原点がかなり誇張されている感じですね。

 威吹鬼さん(威風鬼表記は間違い)は、響鬼や斬鬼より年下の後輩格で、若きエリート。
 一方、弟子のあきらは、妖怪に家族を殺されて復讐を誓って鬼の道を志したわけですが、威吹鬼さんは彼女の心を癒そうとする想いと葛藤しながら、弟子として面倒を見つつ、不慣れなので響鬼さんに相談を持ちかけたり、「弟子との接し方を模索する師匠の物語」でもあった、と。

 そういう意味では、スターウォーズのジェダイの師弟にも通じる話をやっていたわけですね。

 ともあれ、響鬼編のラストは、平成ライダー9世界の完結編にふさわしい、多数のライダーの音劇大セッションということで、盛り上がる流れ。

 その後は、紅音也がダークキバとなって敵対する話とか、混迷した状況が続きますな。
 まあ、予習する意味があまりない独自展開を経ますので、ここからディケイド本編と言ってもいいかも。メインキャラの掘り下げにもなりますので。

 では、今月はこれにて。

Re: 3月のスレッド(2020) - K.K

2020/03/31 (Tue) 17:26:14

 定例感想その3です。

●仮面ライダーゼロワン(第29話:オレたちの夢は壊れない)

 前話のメインゲスト:由藤議員、MCチェケラがあまりにあまりなテンプレートでしたんで、今話でどんでん返しとか種明かしとかあると思ったんですが、なんもなかったorz。次話以降で彼らが再登場とか、何か明かされる可能性は皆無とはいえないかもしれません。が、2話1エピソードが完結したのはもちろん、次話から新章とのことですんで、期待するべきではないでしょう。やはり前話の描写は描写された通りの意味しかなさそう。

 となるとハズレ回だったかなと思います。そういう回に出くわすのは、最近のライダーではちょっと記憶にありません。ハズレだっただけでなく、今話にしわ寄せ来ちゃってるかもしれません。今話は見どころがありました。特に不破さんですな。前話で示された「垓の操り人形」が「亡のチップ」という形で具体化され、そこを覆すドラマを描いてます。

 が、何せ30分枠ですんで、「亡のチップ埋め込まれて、垓にも迅にも操られる不破さんが、どう抗うか」というドラマの高まりを見せる前に、根性で支配をぶっちぎる格好に落ち着きました。結果は「いかにも不破さんらしい」のではあるんですが、経過がどうも自分的には納得や満足ができません。表現が難しいですが、堕ちるところまで堕ちてない、深まる苦悩がバネになる溜めがない、といったことになるでしょうか。

 そうなってしまったのは、4月から新章という予定に押されたことがあるのかなと思います。それなら前話のいかにもテンプレートな由藤・チェケラの話が必要だったのか、疑問に思えてしまいます。あれを端折ったら、不破さんがどん底まで落ちて、反転して加速上昇するドラマを充分に描けたんじゃなかったかと。今エピソードで最も光るものがあったのが不破さんだと思いますんで。

 うーむ、いつまでも愚痴を垂れててもしかたない。気を取り直しまして本編。OP曲のない始まり方でして、今話がターニングポイント回であることが窺えますね。

 由藤 vs チェケラの言論対決は、場外戦ですがケリが着いたも同然ですね。マギア化する危険なヒューマギアと、それに対抗し制圧するレイドライザーという、天津垓としては理想の格好で人々に印象付けることができましたから。

 が、不破バルカンが介入してくる。自らが「フードの人物」の正体だと知りまして、それならZAIA≒天津垓が仕組んだんだろうということで。これが裏目に出るわけですね。なぜなら不破の頭に埋め込まれた(亡の)チップを垓が自由に起動でき、不破を操ることができるから。これで不破バルカンも或人ゼロワンの敵に回ってしまい、さすがのゼロワンも対処できない(不破を攻撃したくないだろうし)。

 今まで、フードの人物になった記憶は不破にはないようですが、今回は不破も何が起こったかだけは覚えているようですね。事後に垓につめより、説明を受けて、かえってショックを深めているようです。ここまでの謎も一部ですが説明されましたな。滅亡迅雷系の装備を不破が使えたのも、アークとつながる亡のチップが不破に埋め込まれていたから、とか。その亡はアークのエンジニアであり、垓の部下であったというわけですね(技術者の部分は唯阿が受け継いだことになるのかな?)。

 チップは不破の意思を奪った後は行動を操れるようですが、従わない場合は苦痛を与えることができるらしい(これは唯阿も初めて知ったような雰囲気だった)。キカイダー/ジローに対するギルの笛の音みたいなもんだろうか。不破はあくまでも従わないつもりのようですが、垓は無駄なあがきだと思ったのか(不破も唯阿も「道具」と本人を目の前にして言ってのけてるし)、ランペイジのキーを渡す。
(こうなると、自分的に気になるのは「では、唯阿の頭に埋め込まれたチップは誰由来?」だったりする ^^;。)

 一方、飛電社。当然のことながら揉めてますな。今回ばかりは福添らの言うことに一理ある(消防士編で株をあげた印象も大きいかも。劇場版観た人はもっとだろう)。自分の言っていること、やっていることは正しんだから認められるはずだ、と或人は未だに思ってるわけですね。今までもそういう感じで突っ走ってました。

 が、正しさも分かってもらわなければ意味がない。或人とイズは投票日まで市民に訴えかけるわけですが、結果は惨敗。ヒューマギアは素晴らしいんです、危険ではないんです、と言葉だけで訴えても、マギア化して暴れた事実、印象は覆せないということですね。

 第1話から思い返しますと、或人は社長の座が突然転がり込んでます。労せずしてなれた社長でも、したいことをさせてもらえたし、したいことを部下がしてくれたわけですね。だからでしょうか、正しいなら通ると思い込んだんじゃないか。自分の命令に従ってくれるわけですし(特にヒューマギア)。だから、ここまで成長しなかったともいえそうです。

 ともあれ、もともと力尽くの買収も可能だったZAIA:天津垓ですから、五番勝負に世間も同意する勝利があった以上、買収はさくさく進んだ模様ですね。福添一派は退職勧奨を拒否して社に残り、或人は社を去る。福添らは「是之助の残した飛電社」を守りたいようですから、劇場版とは違う形でレジスタンスとなったとも言えそうです。

 或人、社を去る前に天津垓と面会し(垓だけが飯を食いながらでして、立場の差を表してますな)、ヒューマギア廃棄を思いとどまるよう、土下座して頼み込む。感動的なようでいて、自分的には或人を見放したくなるシーンでした。自分がして欲しいことだけ言って、聞かれるわけがない。相手は赤の他人であり、親でもなければ、学校の先生でもないんだから。大人ならそんなことする奴は、友人であっても避けるでしょう。

 一方、不破。こちらが今話のメインドラマですな。不破はまたも操られて迅のもとに呼び出されるも、迅の狙いは亡のチップ。つまり殺害してチップを取り出すということでしょう。これを滅が「アークの意思」だとして止めたのは、観ていた自分にも意外でしたが、迅にも想定外だったみたいですね。

 よく考えたら迅はアークと決別してるんでしたし、もともとアークから情報を受け取っていた様子もありません。アークがどうしたいか、迅に分かるわけもないんでした。滅は粛々とアークの意思(不破を亡の後継とすること?)を実行しているらしい。
(滅の剣と迅の銃というところ、旧型と新型の違いを表しているのかもしれません。ひいては、アークの示した当初目的と、ラーニングで変わった迅の目的意識の違いとかあるのかも。)

 どいつもこいつも不破を道具にしたがっているわけですな。迅に至っては、欲しい部品があるジャンク基板扱いしている。これはさすがに不破の怒りに火をつけたか。皮肉なことと言っていいのか、不破を後押ししたのが、ヒューマギアに入れ込み過ぎな或人の、不破の夢を問うた台詞ですね。

 しかし不破は結局操られ、垓と或人の面会の場に赴いてしまう。イズを破壊する命令を受けるため、ですね(この流れから、滅は垓と交渉があることが窺われる)。しかし不破は最後の最後で踏ん張る。おそらく激痛に耐えながら、垓の命令に抗してますね。唯阿は垓の命令を実行するよう説得してますが、そうするべきだからではなく、不破の苦痛が見ていられないからみたいです(唯阿の現在のスタンスが暗示されてるのかも)。

 が、不破は「それが(唯阿の)本心か!」「会社の道具のままでいいのか!」と返し、唯阿はタジタジながらも「自分の意思で従っている」と言い、ジャッカルに変身してイズを破壊しようとする。これはさすがに或人も変身し、イズを逃がすために応戦するわけですね。しかし垓もサウザーとなってジャッカルに加勢。

 乱戦となるわけですが、2対1ではさすがにゼロワンも支えきれない。イズにジャッカルが迫りますが、ここで待ってましたの不破さん介入。亡にいったん乗っ取られるも、垓のまたもやの「道具」発言に、かえって不破が奮起、ついに己を取り戻す。
(上で申しましたように、自分的にはこの流れをもっと尺を取って、じっくり見せて欲しかった。)

 不破、ついにランペイジを己のものしまして、ランペイジバルカンに力尽くで変身、自分の意思を誤魔化し取り繕う唯阿ジャッカルと対決(サウザーが露払いされる扱いになってまして、ちょっと笑った)。キーワード「夢」の舌戦でも、不破が圧倒している印象で、いつぞやの「戦うときが来たら、俺(不破)が勝つ」の約束通りの展開となりました。ここでOP曲の「ゼロワン(繰り返し)♪」が来たのも、ばっちり決まってる感じです。不破が、ほとんど主人公の扱いになってますな。

 勝敗の帰趨は見えた感じですが、不破バルカンが止めに放った一撃に対し、唯阿ジャッカルを庇う形で天津サウザーが割り込んだのは、やはり痩せても枯れても社長らしかったと言うべきかも。サウザーもジャッカルも強制変身解除に追い込まれたようですが、前にゼロワンに撃破されたときよりは、垓のダメージが軽そうなのはちょっと気になる。もしかして、垓としては不破の反逆は想定外でもなかったのかな?

 もう1つ気になるのは、ランペイジバルカンの片羽です。単なるデザインかもしれませんが(実際、あれでカッコいいし)、ランペイジが未完成という暗示でもあるような。頭のチップの問題も根本的に解決したかどうかも不安です(これは唯阿についても同様)。不破のスタンスと方向性は(2号ライダーとしても)ほぼ確立した感じはありますが、まだ波乱要素→ドラマ展開は残ってるような気がします。

 そして見守るだけだった或人ですが、全てを失いまして、何らかの決意が固まった様子がありますね。福添らは引き留められるなら引き留めるつもりもあったみたいですが、或人は「会社をよろしくお願いします」と深く頭を下げる(これを見た福添の表情の変化が、最初は引き留めるつもりだったと窺わせるものあり)。或人自身のキーワードも「夢」ということみたいですね。最後に歩きつつ、覚悟の決まった顔をあげる或人に重なるように今話のサブタイトル「オレたちの夢は壊れない」が出まして幕。前半(?)は完結ということなんだろう。

 新章となる次話は「やっぱりオレが社長で仮面ライダー」で、第1話「オレが社長で仮面ライダー」と重なりますね。ここまでが「棚から牡丹餅の雇われ社長の或人」で、次からが「一から身を起こす或人社長」ということかもしれません。公式サイトの予告も見てみますと、或人は迅と手を組むことも辞さない様子。イズは(たぶん復活して)今まで通り、或人と行動を共にするらしい。

 次話(以降)の不破の動向が分かりませんが、こちらで伺った内容の通りだと、自分も嬉しいかな。特に唯阿との絡みですね。今話を観て期待したくなるのは、まさにそういう展開ですので。

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