創作と鑑賞の談話室

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7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/01 (Wed) 00:00:21

 7月の雑談スレッドです。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/01 (Wed) 18:53:59

 定期感想その1です。

 BDリライズが7月9日(木)から通常ネット放映復帰とのことで、ようやく帰って来たか、これで感想の続きが書けると張り切る気持ちが出てきます。

 必殺2020は、NOVAさんのこちらでのご感想はもちろん、ブログのほうも2つ記事を拝読しまして、少し自分の視聴傾向が分かったような気もします。リアル視聴経験の80年代主水必殺が感動経験のベースにあるようです。面白がった覚えがあるのが、三味線屋の勇次が登場したときからだったりしますんで。

 だから物語全体として、去年の必殺2019(70年作風継承)に今一つ乗れず、今年の必殺2020は納得できたのかもしれません。その辺り、録画を観なおして、もし思うところが出てくれば、再度感想を書こうかと思います。

●ULTRAMAN(第12話:エースキラー)

 ずっと南夕子と両親の安否が不明だったんですが、今話冒頭での星司の台詞から、南夕子の存命はほぼ確定かなと思います。洋上プラントが敵襲を受けたとの報に、星司は「夕子ちゃんは大丈夫か」と問い返してましたんで。夕子の両親についても、科特隊で取り調べを受けたヤプールが、一家3人を助けたと証言してまして、まず間違いなく夕子と両親ではないかと。

(もっとも、疑ってみる気になると、洋上プラントには南夕子の墓標があって(異星人なので普通に葬儀・埋葬できなくてこっそり)、とか思いつけはするんですが、星司の性分を考慮すると、まずあり得なさそう ^^;。)

 星司の幼い頃の回想で、顔は映りませんでしたが南夕子が登場。星司より少し年上の感じですね。あの回想がいつなのかがちょっと分かりにくいですが、星司は航空機事故時に救出されて、南夕子一家と共にヤプールに保護されたはずですから、事故後でしょうか。もう義肢になってるときですね。

 もしその時点で人並外れた力を与えられていたなら、泣く夕子を見て、何らかの(ヒーローとしての)決意を固めたのかもしれません。もしそうならですが、星司が進次郎をウルトラマンとしては侮りがちなのも無理ないかも。ヒーロー歴では先輩になりますから。

 いかん妄想垂れ流しが長すぎる(^^;。洋上プラントを襲撃したのは、後で明らかになりますが、エースキラーとその部下というわけですね。彼らのターゲットがそこにいたらしい。後のシーンも考え合わせると、エースキラー一味はターゲットが2つありそうで、1つは調査団生き残りの南夕子一家でしょう。もう1つはエース=星司ですね。共通点は航空機事故(実は事件)で生き残ったことで、エースキラーらの狙いは事件の証拠・証人を消し去ることかもしれません。

 洋上プラントについては、ベムラーの介入があり、とりあえず星司の心配はセーフだったようです。ホッとする星司にエドが武装した部下を引き連れて会いに来る。何しに来たのかと思ったら、星司の科特隊不採用を伝えたいだけらしい。エドはそのお詫びにと言って、航空機事故の真相やら、エースキラーらの情報などを渡す。たぶん、後者が本当のエドの目的っぽいですね。星司の独断専行、暴発を狙っている感じでしょうか。

 星司はヤプールから修理した戦闘用義手を受け取り、エースキラーらと戦うと告げる。ヤプールは大いに慌てまして、無謀だと止めるも、星司は聞く耳なし。ヤプールが星司を追おうとすると、エドが姿を現しまして、ヤプールはさらに慌てる、というより怯えている?

 結局、ヤプールは記念館≒科特隊基地に助けを求めに来たわけですが、ちょっと分からない点もあります。エドを見て恐れたということは、ヤプールは科特隊幹部だからなんじゃなかろうか。しかしエドから逃げて、記念館を科特隊と分かって助けを求めたようです。

 となると、ヤプールはエドが科特隊関係者とは知らないということになりそう。すると、恐れた理由はエドに科特隊以外の別の顔があって、それがヤプールにとってマズいということかもしれません。

 それはともかく(^^;、ヤプールはたちまち弾らに取り押さえられまして、取調室へ連行される。科特隊では星司について調べが進んでまして、年齢、名前などから、12年前の航空機事故の生き残りと特定されたようですね。そこへ飛んで火にいるヤプールというタイミングでしたか。

 航空機事故の真相はヤプールから語られまして、航空機は事故でなく敵襲によって破壊されたもので、ベムラーは敵を撃退しようと駆けつけたものの、果たせなかったということですね。敵が襲った理由は、航空機には星団評議会の地球調査先遣隊(エドも含まれる?)が乗っており、エースキラーらが調査を阻止するためか、攻撃・撃墜したと。

 えーと、星団評議会が送った先遣隊を星団評議会が暗殺したわけですか。どうもややこしい内部事情がありそうですね。こちらで既にややこしいらしいとは伺ってましたが、実際に観てみますと、「なんだそりゃ?」と呆然となりそうなほどです(^^;。

 が、ともかくも12年前の敵:エースキラーが再度襲来していることは間違いない。科特隊はセブン率いる対処チームと、ウルトラマンを潜伏先の邸宅へ派遣、先手を取ろうとする。が、敵が一枚上手だったわけですね。邸宅のドアにトラップの爆弾が仕掛けてあった。ドアを開けようとしたセブンはかろうじて助かったようですが、スーツ性能が低い隊員は全滅した感じです。
(星司がセブンと本部の通信を傍受してたみたいですから、もしかして敵にも筒抜けだったか?)

 こういう可能性を考慮して、セブンは進次郎=ウルトラマンを指揮車に留まらせたんだろうか。が、爆発が起きて進次郎が駆けつけないわけがない。弾=セブンは逃げろと言うも、進次郎が聞くわけもない。

 そこへエースキラーらが現れる。セブンは大ダメージで闘えず、隊員も全滅。進次郎=ウルトラマンが戦うしかないわけですが、実力差があり過ぎますね。エースキラーの不意の一撃でウルトラマンはふっ飛ばされ、後はエースキラーのやりたい放題。

 実力差は歴然のようですが、それでも不意をついた先制攻撃は、やはりプロの殺し屋だからだろうか。その割には自己顕示欲が強そうで、自らエース(超一流の)キラー(殺し屋)と名乗って、得意げですな。エースキラーはセブン、ウルトラマンを捕縛、人質にしてエースをおびき出そうとする。

 その様子を星司=エースは遠めの物陰から見ているわけですね。弾、進次郎らが真っ直ぐ突っ込んで行ったことを馬鹿にするようなこと言ってますが、おそらく内心穏やかではないみたいです。他人をなめた態度を取りがちですが、今話では12年前(かな?)に夕子を思いやる様子が描かれてました。彼のエース(ウルトラマン)としての原点はそこにありそうです。

 が、エースキラーの術中にはまっている可能性が高そう。エースキラーとしては、隠れて好機を伺うターゲット=エースに、一連を見せつけてたでしょうから。エースキラーとしては、エースが真っ先に突っ込んで来るなら爆弾で始末することを狙い、それが失敗と見ると、人質作戦に切り替えているようです。

 これに星司はどうするか。敵に周到な用意がある以上、状況は不利。復讐者ならば、捲土重来でここは撤退。ヒーローならば、進次郎らを救いに飛び出すところ。星司の決断は後者でしたな。というところで、最終回へ続くのか。

 エースキラーらの行動の背景まで明らかにするには1話では足りないなあと不審に思ったんですが、2期は確定だと思い出して納得。たぶん、エースキラーを撃退するか何かして、いったん区切りを付けるくらいで終わるんじゃないかと思います。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/03 (Fri) 10:09:29

 週末感想です。

 来週から、ビルドダイバーズのリライズも帰ってくるのかあ。ちょうど、牙狼VRと入れ替わる形ですね。
 ULTRAMANも次週で終わりなので、感想ネタとしては、うまく引き継ぎができる感じです。

★牙狼(本家)

 VRの後なので、深夜1時からと思い込んでおりました。
 実際は12時30分だったんですね。
 40分ごろに気づいて、途中から視聴。

 あ、竹中直人さんだ。
 ゴーストの仙人役をやる前に、ホラーをやってたと思い出します。
 うん、いろいろと怪演だ。ゲスト役者のこういう演技を見る楽しみもあったなあ、昔の牙狼は。

 で、やはり本家の牙狼、冴島鋼牙の頼り甲斐は、見ていて安心感です。

 そんな彼が、謎の赤仮面(腕がアンクみたいに飛び出す)の奇襲で、「破滅の刻印」を押されて始まる波乱の幕開けです。
 初作では、ヒロインのカオルがホラーの呪いで命の危険にさらされましたが、
 今作では、主人公の鋼牙に命をむしばむ呪いが。

 強すぎる黄金騎士が、序盤の雑魚ホラーと戦う際のハンデという意味合いもあって、作劇的には初作と合わせ鏡になる構造。
 だけど、鋼牙とカオルは気持ちが通じ合っていて、それでも自分の不調をカオルに打ち明けられないまま、黙々とホラー退治を続ける鋼牙がいじらしいというか、それだけに事実を知ったカオルが鋼牙のために何かできることを、と模索する中盤の流れが、またいいんだ。

 そして、盟友にして名サポーターの絶狼が顔見せ登場するのが3話で、そこから遠からずダブル主人公にシフトしていくとか、ヒロインのカオルが主人公の回もあって、ヴァリエーション豊かなのが、今作の特徴。

 まあ、自分が一番見たいというか聞きたいのが、赤仮面のBGM。
 おどろおどろしい旋律なんですが、実はエンディング後の静かな童謡風のメロディーのアレンジだと初見の最終回で気付いて、音楽にも伏線を張っていたんだなあ、と。
 この赤仮面のBGMが要所要所で形を変えて使われて、ラスボス戦のアクションテーマにまでつながっていくのが、凄い大仕掛けだと、ネタバレしておきます。

 そして、新キャラのレオ登場と、元老院の主人がひし美ゆり子さん、すなわちウルトラセブンのアンヌ隊員だとか、当時は「え? 何、このセブンつながり?」なんて思ったりも。

 とにかく、10年前の作品を今、見て、懐古と新発見を語れる環境があることを嬉しく思いつつ。
 また、楽しい牙狼話をよろしく、と申し上げておいて。

★ULTRAMAN

 星団評議会の内部抗争がチラチラと窺える回でした。

 地球人に対する穏健派と、強硬派の対立が背景にあるみたいですね。
 夕子さんの家族は、穏健派で、友好的な交渉を進めて行こうとしたのですが、強硬派の妨害にあった形。

 一方、ヤプールさんは優秀な技術者として、強硬派のために兵器を造らされようとしたのを、逃げ出した形です。

 で、科特隊の協力者であるエドは、星団評議会の使者として表面上は温厚さを示しつつ、いろいろと隠していることもあって、ヤプールさんから見たら、そこが恐ろしい。
 現段階で、エドさんが何を考えているか、はっきりしませんから。

 そしてベムラーこと初代ウルトラマンの成れの果ては、星団評議会とは対立する立場。
 この世界でのウルトラマン、光の国は、「星団評議会に参加せず、独自の判断で他星の治安維持に介入する、宇宙の秩序を乱す存在」で、星団評議会から見たらテロリストと同じ扱い。

 さらに、この世界のウルトラの星は、エネルギー源のプラズマスパークの事故で大爆発してしまい、しかも、その事故が原因で宇宙に多大な迷惑をかけているという背景が、星団評議会側からの情報で語られ、本家の歴史とは全く違う背景になっているんですな。
 まあ、星団評議会側も虚偽情報の多い、胡散臭い組織なので、どこまで真実を語っているのか不明ですが。

 と言うように、原作コミックでは、物語が割と二転三転して、しかも複数のキャラの物語を錯綜させて描いているため、アニメと比べて、スッキリしてません。
 あるキャラの回想シーンとして描かれたのが、そのキャラの誤解に基づくものだと分かったり、連載マンガ特有の「整合性よりもインパクト重視で、細かい矛盾は後から言い訳を考えたり、実は虚偽情報でした、とぶち撒けたりしながら、先を読ませないストーリー」ですね。
 で、アニメはそれを整理したり、ややこしいところを削ったりして、比較的スッキリ整えている感です。

 大筋はいっしょ。
 だけど、アクション重視、ドラマ性重視で、そこに寄与しない細部は改変したり、省略したりしながら、海外のファンにも受け入れられやすいように、アメコミ風味に仕立て上げられている。

 さらに現在は、本家ウルトラマンがマーベルに進出というネタもあって、近い将来、アイアンマンなどのアベンジャーズと、ウルトラマンがコミックで共演というニュースも期待されていたり。

 あ、今夜のレディプレイヤー1も原作では、ウルトラマンが出ていたりしましたな。
 映画では、ガンダム対メカゴジラでしたが。
 最初は、キングコングだかドンキーコングが邪魔してくるカーレースからスタートして、
 その後、スティーブン・キングのシャイニングの映画オマージュの仕掛けだったり、いろいろ。

 ヴァーチャルゲーム内の陰謀劇と、それをリアルとヴァーチャルの両面で解決しようと奔走し、世界の創造主が仕込んだ「イースターエッグと呼称されるお宝」を探すストーリー。

 原作では、TRPGのD&Dのシナリオに基づく謎解きとかもあって、海外オタクの夢がたっぷりの本でしたが、映画ではTRPGネタは大幅にカットされ、「世界の創造主のリアルの部屋の小物(ポスターとか)」などに名残を残すぐらい。
 あとは、主人公を助けてくれる魔法使いさんがそれっぽく描写されているかな。

 総じて、創造主のファンのオタク少年が、創造主の仕込んだ宝を企業の力で奪い取ろうと人海戦術で強引に攻略する企業帝国の幹部との対決劇になりますね。
 そこをオタクのファンの力を結集して、悪徳企業のやり方に反旗を翻す若者たちの革命劇に展開するクライマックスとかで、「サブカルチャーの夢が企業に支配された現実を改革する」という物語。

 少なくとも、牙狼VRよりは夢がありますな。


 って、ウルトラマン感想のはずが、ずいぶん寄り道してしまいました。

 ええと、ウルトラマンの方は、エースキラーたちのトラップと戦闘力の前に、進次郎と弾さんがピンチの状態で、北斗がヒーロー魂を燃やすところで、続く、と。

 原作だと、ハヤタパパとベムラーの介入が勝利の鍵でしたが、果たしてアニメのクライマックスでは、どう料理されるかな、と最後を期待です。

 やはり、これが当面の最後だと、進次郎と弾さんと北斗の3人トリオにも見せ場を与えて、パパたちは脇役サポーターぐらいに抑えておく方がいいのかな、と思いつつ。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/03 (Fri) 13:03:29

 定期感想その2です。

 まず、お詫び申し上げねばなりません。先月の感想で自分は「牙狼VRの後枠に「MAKAISENKI」」とうかつなことを書いてしまい、リアルタイム視聴されておられるNOVAさんが貴重な第1話冒頭10分を見逃すこととなり、大変申し訳ありません。

 自分は0時以降は原則録画視聴なこともあり、どうも曜日の一致だけで何となく牙狼VRの後枠だと思い込んでしまっていたようです。NOVAさんのご指摘で時間帯が違っていたことを、ようやく認識しました。

 楽しみに待つ新番組は時刻まで確実に押さえておかねばと反省する次第です。もし自分もリアルタイム視聴したくなったら、時刻間違いで視聴し損なう恐れもあるわけですし。NOVAさんには、重ねてお詫び申し上げます。

●牙狼MAKAISENKI(第1話:火花)

 気を取り直しまして感想。この作品タイトル、アルファベット表記でちょっと長いですね。調べてみますと、漢字表記は「魔戒閃騎」だそうで、戦記じゃなかったのか。牙狼MSと略するとモビルスーツみたいだし。とりあえず略さず、MAKAISENKIをそのまま採用しようと思います。

 視聴してみると、画面サイズが現行TVの横長になってまして、ちょっと意外でした。牙狼1stの続きだから同じ画面サイズと思い込んでいたようです。改めて調べると2011年の作品で、前作の2005年から6年経ってたわけでしたか。その間にTVスペシャル「白夜の魔獣」があって、邪美姐さんはそこで復活してくれてるわけですか。

 大事な第1話で、ゲストホラー(の人間態:阿南英一)役が竹中直人さんだったのも、なかなかの配役ですね。思い切りコミカルに振れることもウリである方ですから、情けないヘタレっぷり、怯えようも充分演じてくれて、ホラーに憑依されての豹変、特に傲岸さ、恐ろしさとの落差が大きく、なかなか見応えがあります。雷牙編での松方弘樹さんの演技でも、人間時の温厚さとホラー時の憑りつかれ方の落差が大きくて、楽しめたことを思い出しました。

 レギュラー配役では、元老院神官:グレスが、ひし美ゆり子さんと知りまして驚きました。ウルトラセブンのアンヌ役時とはもちろん年齢的に違うわけではあるんですが、雰囲気からして全く違ってまして、同じ役者さんと聞いてないと別人としか思えません。プロとして、役柄をきちんとこなしたからなんだろうと思います。

 ともかく本編。竹中直人さん演じる阿南英一が骨董品のライターを盗んだことで事件が始まる。ライターは第2次大戦のドイツ軍将校を思わせる人物の所持品だったらしい(それも殺して敵から奪った物)。その将校は戦争をやっているというより、快楽殺人のために戦争を利用している様子がありました。1人殺すごとにライターに傷をつけていったらしい。

 その将校が既にホラーに侵されていたいたか、あるいは殺人で陰我がライターに蓄積したか、はっきりしませんが、現代ではライターに宿るホラー:シガレインであるわけですね。

 阿南がヤクザと思しき一団に捕まりまして、阿南は仲間と組んで、どうやら裏の取引で得た大金を横取りか何かしたらしい。阿南の仲間らしき連中は既に捕まってまして、処刑を兼ねるらしい拷問に遭ってますな。阿南に見せつけて怯えさせ、口を割らせるためでもあるらしい。
(もっとも、大金は既に奪い返したと思しき描写もあり、裏切りへの報復、あるいは映像記録しての見せしめが目的の可能性もありそう。)

 それをヤクザの兄貴分らしき片桐が愛人と別室にいてモニターで監視しつつ、指示を出している。そういう設備があるということは、こういうことが常習的に行われていたことを窺わせます。阿南変じたホラー:シガレインが後で、人間ではない連中を餌にしたという意味の言い訳をしてましたが、確かに人間がやることではなさそう。

 が、拷問役のリーダーらしき男が、阿南が盗んだライターを珍しがって使ってみたことで事態が一変。阿南だけに見える形でホラーが出現し、誘惑し、憑依するわけですね。阿南にはホラーに言っていること(魔戒語)が理解できてないようですが、ニュアンスくらいは伝わったんだろう。

 ホラー化してしまっては、人間のヤクザがたとえ拳銃を持っていても敵うわけもなし。たちまち逆転の殺戮劇となりまして、兄貴分の片桐はもとより、その愛人まであっさり始末される。それも、いったん見逃したと思わせておいての爆殺ですんで、なかなかシビアですな。

 街へさまよい出たシガレイン、タバコを吸う人間をターゲットにして次々捕食しているようですが、どうやら魔戒側に筒抜けだったらしく、鋼牙が対処に現れる。鋼牙は、使徒ホラー7体を全て討伐した功により番犬所付きから元老院付きに昇進しており、前作時より戦力的に格段の向上がある感じです。

 シガレインも鋼牙の(黄金騎士としても)名声はもちろん、実力も感じ取っている模様で、できるだけ戦闘を避けようとしている様子があります。戦いたくなさげにして見せたり、餌食は悪党だけにしていると弁明したりしながら、鋼牙が隙を見せたと思ったら襲い掛かり、かわされると本気じゃないとか言い訳する。

 真面目ぶったり、ヘタレて見せたりと、ころころと態度を変えてるわけですが、竹中直人さんの演技の幅の広さで説得力ある感じになってます。人間態のままアクションするときは、ところどころ代役だと思いますが、きっちり顔を見せつつのアクションもある。竹中さんはこの当時、50代半ばだったはずですが、アクションもなかなかやれる方でしたか。動きは激しくなくとも、型がきっちり決まってる感じです。

 生身の鋼牙に対し、シガレインは人間態でいろいろ試みるわけですが、ついに万策尽きたらしい。キレてホラー態に変化しまして、襲い掛かるも、鋼牙も鎧召喚すると全く歯が立たないようですな。戦いの趨勢が全く一方的です。

 考えようによっては、阿南が冒頭で拘束され、拷問を受けようとしていたことの続きが始まってしまったとも受け取れそうです。が、鋼牙はホラーに厳しくてもむごい男ではない。ほぼ撃破されて小さな玉となった阿南の命乞いは叶わなかったものの、一突きであの世へ送られました。

 この辺りで、NOVAさんが事前に本作を激賞されていた理由の一端が自分にも分かるような気がしました。もし本作が牙狼を観る最初の作品でしたら、阿南の命乞いが聞かれなかったことを多少疑問に思ったかもしれません。

 しかし前作でホラーとはどういうものか、ホラーに対処する騎士・法師は何を為すべきかを、自分もきっちり見届けています。そのため、鋼牙の阿南に対する最後の措置にすんなり納得しました。

 つまり、前作で得た理解を以てして、本作を観ることができるわけですね。言い換えますと、前作に積み重ねる格好で本作を観ることができる。物語を実感するに、既に開始位置が高いわけです。それなら、今後の展開での盛り上がり感も高くなるはず。もちろん、最後まで観てみての判断となりますが、充分に期待して外れることはなさそうです。

 それはともかく、危なげなく勝ったとはいえ、ホッとして油断した隙を突かれ、謎の敵の攻撃を受けるわけですね。ただし、驚きはするがダメージはなさそうな程度。敵は姿を現してはいますが、フードと仮面で正体を隠してますな。

 しかし冴島邸に戻ってみると、謎の敵の攻撃は「破滅の刻印」なるものを刻み付けるものであったと判明。謎の敵の攻撃時が鋼牙を突き抜け、壁に残された文様と同一。この刻印が徐々に体を蝕み、遠からず死に至るらしい。前作でホラーの血を受けてわずかな余命となったのがヒロインのカオルですが、本作では鋼牙自身が予定された死に直面するわけですか。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/04 (Sat) 18:49:17

 定期感想その3です。

●仮面ライダーウィザード(第13話:夢を継ぐ者、第14話:帰って来た映画監督)

 今週前半の和菓子屋後編は、敵味方の攻防・ゲート奪い合いは割と順当に進んだ感じがしました。その代わりに入っていた意外要素が、瞬平の努力の空回りが良い副作用を生じた点ではなかったかと。連想的に思い出したのが、「古畑任三郎」の「今泉君」です。要らんことばっかりするキャラクターですが、それが事件解決に結びついて、古畑から「お手柄だよ、今泉君」と褒められるわけですが、今泉は自分が何にどう役立ったか分かってないというパターンが多用されてました。

 それはともかく本編。ゲートは和菓子屋主人の松木で、晴人は前話のヴァルキリーの行動から既に推測はしていたわけですね。ファントム側の策としては、まず饅頭を台無しにする、得意先との縁を断つ、偽の商談でぬか喜びさせておいて嘘だとあざける、と松木の絶望を誘ってみたものの、松木はしぶとい。決して希望を失わない。

 松木は淡々と店をたたむ決断をするも、知り合いの和菓子屋:梅林堂の主人に徹也の再就職を依頼するわけですな。前話で松木が代わりの和菓子を発注したのも、たぶんこの梅林堂なんだろう。梅林堂主人も松木に対する信頼は厚いようですが、しかし職人として妥協もしない。

 徹也に和菓子を作らせて持ってこい、というわけですね。面接・就職試験の代わりということなんだろう。が、肝心の徹也が絶望してやけを起こしかけており、精魂込めて和菓子作りできる状況ではなさそう。

 その事態をひっくり返したのが瞬平であるわけですな。もっとも、徹也を励まそうとしたわけじゃない。瞬平自身も自信喪失しており、なぜなら松木がゲートの可能性が高いと晴人は推測していながら、瞬平には告げなかったから。凜子はそういう瞬平を励ますわけですが、もしかしてそれが三度の空回り努力を誘発したかも。

 ともかく、瞬平は例の料亭に乗り込みまして、玄関先で土下座までして、松木庵との絶縁撤回をお願いする。でも、これって料亭側からしたら迷惑行為ですよね。たぶん店の客用正面玄関であり、そんなところで騒ぎを起こしたことになりますから。女将が困っていると、店の者が出てきて、瞬平を叩き出す。

 これを徹也が目撃するわけですね。瞬平から事情を聞いた徹也、思うところが出てきた模様。瞬平も必死に自分(徹也)を助けようとしているし、見えないところで晴人らも心配していると分かったんでしょう。

 そうと知れば、徹也も気合入って来る。松木庵に立ち戻りまして、「きぼう」饅頭の完成度を上げての作り直しに挑んでます。これには帰って来た松木も意外に思ったようですが、嬉しくもある様子ですね。

 徹也の「きぼう」饅頭が完成しまして、松木も試食して納得したらしい。その「きぼう」饅頭を履歴書に、梅林堂で雇ってもらえと告げる。徹也は梅林堂に向かうわけですが、ヴァルキリーが妨害してくる。せっかくの「きぼう」饅頭は、徹也の手から叩き落される。

 このシーンでようやく気が付いたんですが、徹也は殺されかねないですね。なにせゲートである松木の最後の希望であるわけですから。これはまずい、と思ったら、晴人が駆けつけて応戦。が、戦いながらですから「きぼう」饅頭をなかなか徹也に渡せない。

 ようやく2個だけ渡せたと思ったら、またもヴァルキリーに弾かれる。1個は地面に落ちて割れ、もう1個は噴水池に落ちんとするも、やって来た瞬平が奪取してキャッチ、ぎりぎりで水に落とさずに済む。後で瞬平が言うに、何のことか分からなかったけど、(たぶん奪い合ってると見て)飛び込んでキャッチしてみたとのこと。

 ヴァルキリーのほうは、ハリケーンドラゴンを使いまして、ウィザードの快勝ですね。ヴァルキリーはドラゴンの能力を甘く見ていたようで、ウィザードが飛行能力を見せると驚いてました。前にミサ(メドゥーサ)がコヨミの復活に驚いてまして、ファントム側はウィザード側についてよく知らないことが多そうです。もしかして、ファントム側ボスがわざと情報隠蔽しているのか(そう思わせるエピソードが次話にあったりする)。

 事件は解決しまして、徹也は無事に梅林堂で働くこととなり、松木が絶望に落ちる心配はもうない。瞬平も自信を取り戻したようですね。上記感想以外での今話注目ポイントは、ウィザードとメデューサの初手合わせですが、双方、相手の実力を探る前哨戦くらいの感じでした。次話でもちょこっと対戦ありましたが、やはり同様かな。

 次話(第14話)に入りますと、かなりややこしい状況が生じたんですが、メインゲスト敵の正体とかが今話内で早々に割れまして、後編で何をどう解決するのかが、ちょっと見えにくい感じがします。もっとも、ワイズマンと白い魔法使いについては予習効果で分かるんですが、今話では別人と見せる巧みな演出もあって感心しました。

 ともかく本編。ファントム側の本拠と思しき洞窟・寝室で、ワイズマンが青い魔宝石を生み出してますね。これを頭が3つのプラモンスター(ケルベロス)が覗き見てまして、確認すると逃げるように出ていく。

 ケルベロスの向かった先は、コヨミを(おそらく息抜きに定期的に)外に連れ出した晴人ですな。ケルベロスはしぐさで必死に訴え、おそらくはさっきの洞窟に連れて行こうとする。結局、途中で晴人は別行動となりますが、コヨミがもぬけの殻のベッドで青い魔宝石を発見、持ち帰ることとなる。

 その直後、洞窟入り口に白い魔法使いが現れ、ケルベロスに『よくやった』という感じで接してます。これを見ると、「白い魔法使いがワイズマンの動静を窺い、青い魔宝石を晴人ら奪いうよう、内緒で手配した」ように見えます。が実は、というわけですね。もし初回放映のリアルタイム視聴でしたら、自分は完全に「ワイズマン vs 白い魔法使い」の暗闘があると信じて疑わなかったと思います。

 それはともかく(^^;、今回のメインゲスト敵:リザードマン(石井悟史)。登場時にゴツイ男の方にぶつかって絡まれたと思ったら、逆に締め上げ、自信ありげに「今日の死体役」などと言う。これはてっきりファントムだと思ったら、メデューサに襲われてしまい、コヨミと別行動となった晴人に助けられる。

 こうなると、粗暴な男のようだがゲートらしいとなります。が、ちょっと様子がおかしい。晴人の顔を見知っていそうなそぶりがあり、しかし否定して見せる。それでも晴人が護衛のため、拠点の骨とう品店に連れ帰る。

 そこで石井悟史の知り合いに出くわすわけですね。骨とう品店の映写機に興味を持って入店した女性:真中千鶴ですな。千鶴は悟史を知っているも何も、悟史が大学で一目で役者と見初めて、自主映画のヒロインに抜擢していた経緯があった。

 しかし、悟史はなぜか映画を完成させずに行方をくらましてしまったわけですね。が、悟史の千鶴に対する態度がどうも挙動不審といいますか。千鶴の言うことを肯定し、一応は受け答えはするものの、実は覚えてないような感じでもある。

 しかしともかくも映画制作を再開すべく、皆で大学に戻ることになる。が、悟史の行動が依然としておかしい。せっかく連れ立ってきたのに部室から追い出したり、またも行方をくらませたり。この謎は直後で解けまして、ゲートではなくリザードマンなるファントムだったわけですね。

 リザードマン、はぐれファントムみたいなものらしく、好き勝手に人間を殺してしまうので、ゲートを狙うメデューサらとしては頭の痛い存在みたいですね。が、力の差は歴然らしく、リザードマンは反抗の素振りは見せるものの、ウィザード暗殺を命令されると従うしかないようです。

 まだそのことは晴人らは知らない(はず)。悟史は晴人に見つかると、大学へ連れ帰られるふりをしつつ、事故に見せかけての殺害を狙う。が、ことごとく外されるわけですね。偶然のようですが、もしかして晴人は感がいいですから、半ばくらいは疑ってかかってるのかも。

 ともかくも、三度目はガラスに映ったリザードマンに晴人が気が付き、双方、変身しての勝負となる。そこへ千鶴がやって来てしまうわけですね。しかも同じくやって来たメデューサが千鶴がゲートだと見抜いてしまう。というところで次週へ。

 今話は、観ているこちらが把握できる情報、晴人らが知り得た情報、リザードマン・メデューサの把握する情報をきちんと区別して、何が起こっているか把握するのがなかなかややかしかったかもです。それにワイズマンに白い魔法使いの動向もあります。整理しながら観るのが大変だったわけですが、しかしこれくらいのほうが面白くもありますね。

 それにしても、次話で解決すべき事項は少なくとも今話ではほとんどなくなってしまったような。制作が後編をどうするのかも楽しみになります。

●レディ・プレーヤー1

 とりあえず、TVでリアルタイム視聴して大いに楽しめたのは事実で、しかも「自分は楽しみ切れてないなあ」と深く自覚もしました。

 冒頭から盛りだくさんのネタがあるわけですが、まず間違いなく、自分はほんの一部しか分かってない。分からないのに、なぜそう確信できるかは、例えば中盤の「シャイニング」に理由があります。

 映画「シャイニング」は映画館で観まして、レンタルビデオでも何度か観ました。ですので、「レディ・プレーヤー1」で使われた「VR(?)シャイニング」もかなりの部分、分かります。例えば、白黒の集合写真の重要性とかですね。分からないシーンになった、と思ったら、別の映画のシーンとも明かされまして、納得もしました。

 その「シャイニング」シーンで、パロディ、オマージュ、アレンジ等がふんだんなことが分かったわけですから、他のシーンでも同じはずだとも分かります。だけど自分には他のシーンでは気が付く数、量が激減しています。

 IOI社の地下強制労働所(?)なんかですと、特にラストの決戦時の様子がなんだかスターウォーズを思い出したりしたんですが(特に同盟側の雰囲気かも)、何がどう使われているのか、そもそも本当に似ているのかとか、ちょっと分からずじまいですorz。

 となると、自分が知らなくて見過ごしたものが膨大にあるはず。ネットで調べてみますと、実にたくさんの作品から拝借されているとの記載もあります。なにより、こちらで既に伺ったことでありますな。

 しかし、分からないもの・こと多々でも、大変なお祭りだということは実感できました。盛りだくさんだけど、ストーリーは単純明快、キャラクターも裏表がなくて分かりやすい。

 と、今回は感想はこのくらいで。録画をCMカットして観なおさないと、本当に観たかどうか自信がないので(このことは「ローグ・ワン」で何度目かの思い知っての反省があったりする)。既にCMカット作業は完了するも、ちょっと間をおいて観たい気がします。

 もしそれで本当に面白かったら、どうしようかなあ。CMカットしてみると、本編120分ほどでした。ウィキペディアで調べると140分の作品らしい。ということは、20分も何かがカットされているはず。多少はエンディングロールでしょうけど、本編でもカットがあるのは確実でしょう。オタク色が濃いシーンはカットされやすいんじゃないかとか、疑心暗鬼状態です(^^;。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/06 (Mon) 20:10:43

 定期感想その4です。

 何十年かに一度の豪雨とのことで、この掲示板を投稿後即時公開にすべきかどうか迷ってます。さらに状況が悪化するかどうか、事態の推移を見ているところです。

●仮面ライダーゼロワン(第37話:ソレはダレにも止められない)

 途中で入った雑誌CMでゼロツーがお目見えしてましたな。黄と赤のカラーリングで、形的には今の最強形態よりシンプルに戻ったような。またもや本編や予告より前にCMで紹介された格好ですが、既に雑誌情報としてリリースされたから問題ないんだろう。

 今話は福添副社長がぐぐーッとヒーロー化してきた感じがありました。或人が追い出されたときなど、ちょっと真面目なカッコよさを垣間見せることはありましたが、今話でスタンスが固まって来た感じです。山下専務のほうは、福添と方向性は共通ですが(単に従っている感じではなく本心っぽい)、汚れ役が性分的にも合う感じをコミカルに見せてたような。

 ともかく本編。前話ラストからの続きで、アークゼロ(滅)にゼロワンは全く歯が立たず、強制変身解除。アークゼロは次にイズを狙い、迅がギリギリで救うも、アークゼロに翻弄される。が、この迅の頑張りで或人らはなんとか逃げ延びたわけですね。迅は隙を見て、アークゼロのデータをどこかに送信したらしい。

 この後も迅はアークゼロの支配に抵抗しているようで、迅のセキュリティがかろうじて破られていないのか、それとも(滅の父親性の影響を受けて)アークゼロが手を緩めているのか。

 或人らは飛電製作所に戻るも、打つ手が見つからず。肝心の或人が放心に近い状態で、ヒューマギア~AIがライダーを含む自分(或人)を能力的に遥かに超えたことに恐怖心を持ったせいらしい。となると、今までの或人のヒューマギアへの好意、信頼も、もしかすると本物ではなかったかも。望む通りに押さえつける自信があるから信頼できたのであれば、天津垓の方向性と重なるものがあることになります。

 唯阿はまだ負傷が癒えず、入院中。不破の目論見通り、唯阿はアイちゃんと会話して、己が内面を掘り下げて行ってる感じですね。天津に従っていた当時、自分(唯阿)の意思でそうしていると言い張ってましたが、今話ではっきり「チップに逆らえなかった」と。それでようやく心の整理がついたのか、その後、不破に本心から謝ったりできてまして、天津垓を殴り倒しての成長から、さらに進めた感じがあります。

 天津垓は独自の動きを見せてまして、ザイアスペックを意図的に暴走させ、レイドライザーの宣伝とするという無茶苦茶な方針を立て、さすがに福添副社長、山下専務が激怒、内心で天津転覆を決意した模様。この後、飛電製作所に乗り込んで、或人に社内クーデター計画を打ち明け、復元されたシェスタが内情偵察に入るわけですな。天津垓出撃の隙を突いて、福添副社長が同伴したとはいえ、なぜか(ヒューマギアなのに)社長室まですんなり入れて、サクサクと機密データを手に入れてます。やはりシェスタの性能が高いからかしらん。

 再度復活したシェスタは自分が社長秘書ではなく、副社長秘書の自覚こそあったものの、福添を最初は目に入っておらず、山下専務に至っては、(ヒューマギアなのに)「確か」などと言って、おぼろげにしか覚えてなかったみたいですね。うーん、シェスタは「二君に仕えず」の忠義があると、前に期待したんですが、そうでもないんだろうか。それとも、前の火事事件の高熱ダメージで記憶データに破損でも出たのかしらん。

 一方、アーク拠点では、アークゼロに支配されてしまったらしい迅が亡にキーを授けて、ZAIA≒天津垓のもとに向かわせる。いよいよライダー亡の誕生ですな。亡と雷がZAIAジャパンに乗り込みまして、天津垓と対決。ですが亡は変身するや、天津の変身前に衣服を切り裂くデモンストレーションですか。ルパン三世の五ェ門が(力の差を見せつけるためとかで)よくやるやつですな、決め台詞が「またつまらぬものを斬ってしまった」で。

 これに力の差とかを学ばず、天津垓は激怒し、AIMS部隊を率いてアークゼロ本拠への攻撃をかける。が、ザイアスペック等、ZAIA製品をアークが操れないわけがなく、一般隊員は一瞬で戦闘不能状態になり、腹心のバトルレイダーも撃破され、戦力的地位が下がる一方の天津サウザー単騎で立ち向かう羽目に。

 それでも、そこそこやれてるかな。アークゼロ抜きだと滅亡迅雷四人衆と互角に戦える素地はあるみたい。なにせ敵の能力をラーニングして使えるのがサウザーの強みですから。しかしアークゼロがいる状況では、しょせん勝ち目はなし。変身解除されまして、またもやボロボロの生身で毒づきながら逃げる。その一方、AIMS部隊を無力化した、アークのハッキング攻撃は、市中のザイアスペックも暴走させまして、図らずも天津社長の商業戦略には利した格好ですね。いや、レイドライザーで迎撃できてないから駄目かな。

 この戦闘時に、天津垓は相当にアークゼロから皮肉言われてまして、ちょっと笑った。亡らがZAIAに乗り込んだときに、天津垓が「よくもノコノコやって来れたものだ」と言ったのを、垓がアーク拠点に乗り込んだときに、そのまま返してるし、変身した天津サウザーに「『道具』が思考するな」と、今話でも、今までも天津垓がさんざん言った「道具」であざけってるし。

 ともかくも、そこへ現れたのが或人であるわけですね。怯えてしょげ返ってたところを、福添から励まされ、活を入れられたのが効いたらしい。福添「君(或人)がヒューマギアを信じないでどうする、君ほどヒューマギアを好きな人間を見たことがない」ですな。これはつまり、祖父であり発明者の是之助より、或人のヒューマギア愛が上だと言ってるわけで、最上の尊敬を表しているとも言えそう。

 それはともかく、或人ゼロワンは、正直にアークゼロが怖いと言い、しかし逃げないと宣言、力の差を省みず立ち向かう。決め台詞「お前を止められるのはただ一人、俺だ」も発してます。激戦となりますが、アークゼロに異変。素体とされた迅の抵抗ですね。アークゼロの動きを妨害、ゼロワンに戦えと告げる。

 が、アークゼロは即座に「抗うな」と抑え込みまして、現状で最大威力と思われる「オール・エクスティンクション」でゼロワンも撃破、変身解除してしまう。もはや動けない或人にアークゼロが歩み寄り、止めの一撃、と思ったら、なぜか中止して去ってしまいましたな。迅はもう抑え込まれてますから、アークゼロに敵を残すメリットが生じたのかな。よう分からん動きです。

 一方、ZAIA社長室に大怪我を応急処置した垓が戻ってくると、福添らが待ち構えてまして、シェスタが入手したデータを示して退陣を迫る。垓が自分以外の誰に社長が務まるわけないと言い放つと、福添も心当たりがあると言い放つ。続いて一瞬映る、飛電製作所の或人。というところで次回へ、ですか。映像からすると福添の心当たりは或人と思えますが、意外な展開持ってくるパターンも多いですから、どうなるやら。

 次回「ボクは1000%キミの友だち」では、天津垓の過去、元はAIが好きだったのに、今のようになった経緯が明かされるみたいですね。タイトルの「ボク」は天津垓でしょうけど、「キミ」が誰なのか気になります。1000%が今はもう失敗フラグみたいになってますんで、友だちと言いつつ裏切る展開もあり得なくもないかも。

●海賊戦隊ゴーカイジャー(第23話:人の命は地球の未来、第24話:愚かな地球人)

 BDリライズが通常ネット放映復帰しますし、牙狼MAKAISENKIは感想をぜひ書きたい出来栄えで間違いなさそう。となると、感想書きに使える時間配分が問題になってきまして、ゴーカイジャーは不定期感想にするか、とか考えてました。そしたら今週分、特に後半が(大笑いの)面白さで。もしかすると、不定期と称しても事実上の定期感想になってしまうかもしれません。

 前半はレジェンド戦隊編で、今回はゴーゴーファイブのゴーピンク:巽マツリですか。ウィキペディアによると、命を重んじ、弱い者いじめを憎み、子どもに優しいということみたいです。今話の描写にもその辺りは入っているように感じました。ゴーピンク独自の能力としては、メディカル機能があったとのことで、だから今話では救急救命士になってるわけかな。戦隊戦士の能力は失ったかもしれないけど、経験があるということで。

 メイン敵としてはザンギャックというよりはバスコでした。産気づいた女性を運ぶ救急車をバスコらが襲い、妊婦を事実上の人質に「大いなる力」を要求する。これを居合わせたルカ、アイムが対処するわけですね。特にルカは妹のフィアを亡くした経験があり、見過ごすことができないらしく、囮となって皆を逃がそうと。

 これにアイムも感じ入るものがあり、一致協力。マジレンジャーの力でややこしい入れ替え使ってかく乱、バスコを撃退、巨大化敵もゴーゴーファイブの力を継承して撃退。バスコとしても、手に入ったお宝もあるんで、それでも良しというところらしい。

 そして後半(第24話)。懐かしの(?)ジェラシットがゴミ捨て場でうずくまってまして、何してるんだろうと思ったら、粗大ごみとして捨てられたらしい。何ともシュールな出だし、ゴミ捨てに来たおばちゃんから生ごみだろうと言われてしまう。が、このおばちゃんが今話の最重要人物だったわけですな(^^;。

 ゴーカイジャーが気が付くも、ジェラシットに関わりたくないらしい(気持ちは分かる ^^;)。ジェラシットは大人しく粗大ごみになるつもりだったみたいですが、腹が減って、近くの移動たこ焼き屋のたこ焼きに手を出しまして、怒られる。これは弟子入りになるかと思ったら、たこ焼き屋の主人がペットにするとか言い出しまして、観ていて「?」でした(^^;。これはいったい何の話なんだと。

 しかしともかくも、ザンギャック側の今回のメインゲスト敵:センデンが出て来まして、ペットになったジェラシットに怒り出しまして、襲い掛かる。これはさすがにゴーカイジャーが介入、いったんは撃退と相成る。

 ゴーカイジャーも関わってしまった以上は仕方ないと、事情を聞きまして、やっぱりペットはまずかろうということで、ジェラシットはたこ焼き屋目指して弟子入りと。話しが順当になってきたかなと思ったんですが、店主の実家に挨拶に行って、またややこしくなってきた。

 冒頭でジェラシットを生ごみと言ったおばちゃんが店主の母ちゃんであるわけですな。しかも宇宙人嫌いらしい。「これはジェラシットが美味いたこ焼き作って認められる話になるか」と思いそうになったんですが、センデンが再襲来。が、「今話し込んでるから」と言われると、センデンは律義にも大人しく待つ。どうも順当になりかけたらまた展開がシュールになってきまして、だいぶ混乱しました(^^;。

 ともかくも、店主実家での話がこじれまして、センデンがまた暴れ始める。乱戦の中、センデンの攻撃が母ちゃんに当たるか、と思ったら、ジェラシットが身を挺して庇い、攻撃をまともに食らって倒れる。ここで自分は「おお、これでジェラシットが認めらるのか、お空の星としてとかだけど」と思ったんですが、違ってた。

 ジェラシットは防御力が高いらしく、大したダメージじゃなかったらしい。ともかくも戦闘は通常パターンでセンデンらは撃退される。問題はそこからですね。たこ焼き屋実家に行ってみると、ジェラシットと母ちゃんが駆け落ちし、どっかの田舎で温泉やってると。しかも、母ちゃんは子宝が授かったらしい。

 この最後の最後でのぎゅーんとひん曲がる急展開がモロにツボでして、しばらく笑ってました。たぶん、そこまでの真面目に話が進みそうになるとシュールに曲がる展開がラストを活かす素地になってたんじゃないかと思います。カーレンジャー回が真っ直ぐ斜め上に突っ切る作風だとすると、今話はワインディングの先が落とし穴という感じでした。もちろん、気持ちよく落とされました。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/07 (Tue) 09:01:59

週始め感想です。

★ゼロワン

 この回は、人間キャラの描かれ方に、いろいろ変化が見られて、ストーリーが大きく動いた感がありました。順に挙げてみると、

・ヒューマギアに恐れを抱いた或人
・自分の心に向き合った唯阿
・漢気を見せてドラマを作った福添副社長
・やりたい放題が公に裁かれる天津垓

 これまでのゼロワンのドラマ的に批判を受けていた部分が、いっぺんに改善されて、「ヒューマギアの危険性を理解せず、成長しない或人」「他罰的で自省しない唯阿」「ギャグキャラにしか使われていない副社長」「やりたい放題なのに、公に罰せられない天津」という問題点の改善を図ってきたなあ、と感じたり。

 さあ、こうなると、サウザーの味方化フラグまで立ったような描かれ方ですが、次回の展開次第。
 犬型ヒューマギアのAIBOがサウザーさんの昔のAI友だちだったみたいですが、果たして、どういうドラマになるのか。

 そして、ゼロツーがどういう経緯で登場するのか。
 また、アークゼロの進化形のアークワンの中の人が、天津ではないか、という説が出ているのですが、果たしてそれで当たりなのか。

 アークに支配された滅亡迅雷が戻ってくるのか。
 アークの使者であるアズの出番はまだあるのか。

 自分が今、気にするのはこんなところでしょうかね。
 あとは、番組終了が予定どおりの8月なのか、9月に延期されたのか、といったところ。

 7月末の映画が延期になったということは、おそらく8月末の公開かな、と思っているわけで、するとTV本編も1ヶ月ズレる方が、納得できる感じ。

★ウィザード

 これまでは、「ファントムに狙われるゲートを絶望させないようにするストーリー」だったのですが、この辺りから「絶望してファントムになってしまった人間の、過去にまつわる悲劇」を掘り下げる内容が目立つようになっていきますね。

 ファントム化した人間は、Wのドーパント、オーズのヤミー、フォーゼのゾディアーツと違い、元の人間には戻せません。
 生前の人間と同じ姿をとりながら、別の人格をもった化け物というわけで、それと生前の知り合いの間にどういう哀しいドラマが展開するか、という内容ですね。

 ファントム化した人間は、生前の人格が完全に失われているのか、それとも、もしかすると少しぐらいは生前の意識が残っていて、それを呼び戻すことができれば、もしかすると共存できるのではないか。

 平成ライダー1期にしばしば見られた「同情すべき怪人と、怪人以上に悪どい人間」「仮面ライダーも怪人の一種」「怪人との共闘や共存の可能性を描いたドラマ」が、ウィザードの場合はこの後、濃厚に描かれていくことになります。

 最初の仮面ライダーが「悪の組織に改造されたバッタ男が、人間性を失わずに、人類の自由と平和のために戦うことを決意して、自分と同じ境遇で悪堕ちした改造人間を、哀しみと怒りで倒していく同族殺し」のテーマを帯びていたわけで、
 平成ライダーはそのテーマを軸に、時には陽性の、時には陰性のドラマを紡ぎ上げてきた、と。

 そして、倒すべき怪人側のドラマが深まっていき、時には和解したり、時には苦悩の末に断絶したり、時には主人公すら怪人化・悪堕ちの危険に直面したり、時には2号ライダーの方が「主人公よりも過激な正義の執行者」として立ちはだかったり、
 対立軸が錯綜していくのが中盤だな、と感じます。

 Wはドーパント犯罪者だから、罪を指摘して、怪人化アイテムを破壊して、警察に逮捕させる。
 オーズは、非人間のグリードと、人間が怪人化させられたヤミーを序盤は解放し、中盤からグリードの悲劇や、グリード化する人間の対立などに展開する。
 フォーゼは、ゾディアーツ化した学園生徒の心の闇を、青春の熱い情熱で解消し、受け入れてダチになる。

 そして、ウィザードの場合は「絶望しきって怪人化した人間は元に戻せない」という前3作とは違うルールを提示し、「でも、元に戻せなくても、ファントムとの共存は可能では?」というテーマに突入。
 少なくとも、ファントムの元であるウィザードラゴンや、ビーストのパワーソースであるキマイラは、契約相手として共闘関係にあるわけで、話が通じない相手じゃない。

 ワイズマンの意思で、人を襲うことさえなければ、ファントムの中には平和志向の者もいたりするわけで。
 もちろん、好戦的に人を襲い、命を何とも思わないファントムの方が多数派っぽいので、魔法使いが必要なんですけどね。

 このワイズマンを、アークに置き換えると、ファントム=ヒューマギアと見なすことも可能ですが、ヒューマギアの場合は好戦的に人を襲うキャラの方が少数派(滅亡迅雷を除けば、MCチェケラとか、悪意で勝手に暴走しちゃう奴もいる)という点で、ドラマの質が変わっています。

 ともあれ、この善悪の境界線の曖昧さが、ライダーと戦隊の大きな違いで、戦隊は基本的に勧善懲悪で、ライダーは主人公の中に悪要素を内包して葛藤し、他にウルトラは「怪獣や異星人にも善悪の区別をしながら、あくまで災害対策や犯罪への対処という形でドラマを作る」流れですな。

 同じヒーローシリーズでも大まかな作風の違いがあるわけで、何が好みかファン層が分かれることも。

 ともあれ、次回がクリスマス決戦で、その次が2号ライダーのビースト登場。
 今話での年末映画ネタとしては、ドーナツ屋さんのポワトリン・ドーナツがありました。

 ポワトリン=ウィザードを助けた魔法少女(元は浦沢脚本の不思議コメディー作品)なんですが、その正体が「ドーナツ屋店長の夢が実体化したヒロイン」というオチです。

★ゴーカイジャー

>ゴーピンク

 救命士なのは、戦隊活動を始める前の前職ですね。

 ゴーゴーファイブは、メンバー各員が「レスキュー活動のプロ」という設定で、しかも、兄弟設定。
 長男レッドが、熱血消防士。
 ブルーが化学班で、グリーンが飛行部隊、イエローが警察官で、それぞれ職業持ち。

 だけど、1999年に地球を攻撃してきた災魔の出現によって、父親の博士が結成した救急戦隊として活動を開始し、人命救助と怪人打倒を両立すべく戦った戦隊です。

 ですから、戦隊活動を終えたら、前職に戻るのも必然ですし、「ゴーゴーファイブは公組織なので、一般人に知られていても納得」という形。

 で、ゴーピンクは一番下の妹設定だけど、4人の兄の世話を焼くしっかり者という設定もあって、「無力に見えた妹分が、自分は守られるだけじゃない、人を守る力と知恵を持ってるんだ」と自己主張するドラマにもつながって来る、と。

 この辺の香村さんの戦隊リスペクトぶり、うまく心情をつなげて来る丁寧さはいいですね。


 なお、マーベラスの老人おんぶとか、オカマに翻弄されるジョーとハカセのギャグシーンは、いかにも坂本太郎監督っぽい描写。

 で、問題は鬼才・浦沢義雄脚本と、坂本太郎監督のジェラシット第二弾。
 「粗大ゴミ→生ゴミ」から始まって、「たこ焼き屋のペット」とか、「宇宙人初のたこ焼き屋修行」とか、「宇宙人に偏見持つ母親への説得」とか、「ラストの駆け落ちオチ」とか、ツッコミどころ満載シュールギャグな一編。
 もう、これ以上のギャグはないですな。

 まあ、この手のギャグに飢えているなら、そろそろ終盤のカーレンジャーか、不思議コメディー最終作のシュシュトリアンがお勧め、となるのですが、それはさておき。

 この回で自分が笑ったのが、いつもはクールなジョーの「歯、磨けよ」と「お前、本当は強いだろう」のツッコミ2点ですね。
 あと、今回のメイン敵センデンの「武力に頼らなくても、情報戦でザンギャックの脅威を知らしめれば、地球人を降伏させられます」と断言して、やってることはビラ撒きだったり、結局、海賊に邪魔されて、「やっぱり武力は必要です」と、あっさり宗旨替えしての必殺武器「ザンギャックバズーカ」。

 だけど、ジェラシットは倒せず。

 まあ、その前にジェラシットの顔を見た途端、やる気をなくす王子と、インサーンが、後のことを真面目な武人ダマラスに任せっきりになるところとか、
 描写の一つ一つが面白すぎます。

 宇宙にタコ焼き屋を開こうとして、「でも、宇宙にタコはいません」「火星人がタコみたいだし、それでいいのでは?」「それだと火星人焼きになってしまいます」という流れるようなギャグセリフとか、
 「あたしゃ聞いたいんだよ。宇宙人は顔を洗わないそうじゃないかい」「失礼な。顔ぐらい洗いますよ」「歯だって磨かないそうだ」「磨くぞ」
 このゴーカイジャーが宇宙人設定だから成り立つギャグゼリフとか、

 笑いどころ、ツッコミどころ多数でした。

 ラストのたこ焼き屋さんの哀愁といい、呆れたようにスルーして帰っていくゴーカイジャーの後ろ姿といい、名監督と迷脚本家の絶妙なコンビプレイに爆笑しながらの拍手喝采回だったということで。

 で、次回はハリケンジャー前後編ですな。
 坂本浩一監督曰く、「この回は自分が撮りたかった」らしいです(長澤奈央さんのファンだったので)。
 フォーゼの序盤を撮った後で、この回を見て、自分も長澤奈央さんを撮りたいのに、とプロデューサーに要望したら、フォーゼに長澤さんの出演がかなったとか、その辺のエピソードが楽しい。

 なお、次の坂本浩一監督の登板は、ウルトラマンZの予定。ジード登場回かなあ、と期待しつつ。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/08 (Wed) 19:05:51

 定期感想その1です。

 ゴーゴーファイブの設定を完全に勘違いしてまして、実際にはレスキューのプロが戦隊戦士となって本職の腕を活かすわけでしたか。正反対に考えてしまってましたorz。正しく捉え直してみると、ゴーカイジャー・ゴーゴーファイブ編の印象が深まりました。いつもご指摘・ご教示ありがとうございます。

●ULTRAMAN(第13話/最終回:本当のウルトラマン)

 こちらで伺ったたコミック情報「ピンチに駆けつける進のウルトラマン」にも期待するものがあったんですが、アニメでは端折られたか、次シーズンに先送りしたみたいですね。

 ウルトラマン、セブン、エースによるバトルですんで、あれ以上に増えると、スピーディな場面で見分けがつきにくいという判断かな。それとも、アニメで動かすととりあえず第1期ラストとして充分な見栄えになるんで、進ウルトラマンを次期の目玉の1つにする戦略かも。

 ともかく本編。前話ラストからの続きで、敵アジト邸前での決戦でウルトラマン、セブンがピンチに陥り、物陰で様子見していたエースが飛び込んで来るところから。エースは腕も戦闘用、それも今まで最高の出来のに戻したこともあるのか、まずエースキラーに一撃入れ、手下勢も圧倒してますね。

 このバトルアクションがなかなかの見栄えでして、「こんなに動かせたんか、今まで出し惜しみしてたな」と思うほど。制作としては最高の山場を作るべく、全力をクライマックスまで温存してたんでしょうね。

 それはともかく、怒りのエースの健闘も、1対1までは持ち込めたものの、エースキラーには通用せず。しかも副官の触手援護まである。エースキラーとしては、南夕子の情報を聞き出したいらしく、止めは刺ささないよう、実力差を見せつけつついたぶってますな。これでエースはダメージを受けたのか、手下勢にまでいいようにあしらわれまして、たちまち形勢逆転か。

 これに奮起したウルトラマンが援護を試みるも、触手副官に抑えられ、セブンに対しては手下勢小隊長と思しき敵が立ちふさがる。セブン vs 小隊長は、最初は小隊長が押し気味のものの、セブンが本部から剣を転送されると、セブンが互角以上ですね。

 剣を得たセブン、まず敵下っ端を撫で斬り、小隊長との一瞬の交錯の斬り合いも制する。いったんセブンががっくりと膝を落とすも、実は致命傷を受けていたのは敵だった、なんて何度も見たテンプレートですが、やっぱりこういうのはばっちり決まるなあ。でも、セブン=弾さん、「刀の扱いは僕のほうが上だ」と、やっぱり誰が強いか気にしている雰囲気ありますな(^^;。

 ともかく、その勢いでウルトラマンとともに副官に突撃するも、触手で絡めとられる。遠距離かつ不規則な動き、軌道なんで対処が難しいみたい。ウルトラマンはこれにより、背中の放熱ゲートが開放不可能となり、リミッター解除ができなくなり、最大のピンチか。なにせ戦えるのはエースたった1人になってしまった。

 そのエースも最早ボロボロで、メット割れまでしてますな。中の星司は血を吐き、壊れたメットを外す。意識もぼんやりしてるらしく、自分の流血に気が付くのに時間がかかってます。こうなるとエースキラーのしたい放題。しかし、南夕子情報に拘り、銃を突き付けて聞き出そうとするのみ。

 ここで進次郎=ウルトラマンの活が入りまして、「お前には目的があるんだろう!」「お前もウルトラマンなんだろう!」と。これに星司も夕子を思い出し、ウルトラマンの自覚も戻って奮起、得意の切断技の不意打ちでエースキラーの左腕を叩き斬る。さらに返す刀で手下勢を瞬殺。

 これは勝ったか、と思ったんですが、そう甘くはなかった。エースキラーはまだ奥の手:高速移動があったわけですね。あまりに速いため、星司=エースは瞬間移動と勘違いするほど。エースキラー、腕を落とされキレたのか、それとも未だ南夕子情報を狙っているのか、エースの武装をメインにダメージを与えて行ってる感じです。

 と思ったら、エースの胸をグッサリ、ですか。が、エースは相討ち狙いで待ってたわけですね。刺し貫いたエースキラー首根っこをしっかりとらえておいて、右手首に仕込んだ切り札のブラスターでゼロ距離砲撃、見事にエースキラーの胸を撃ち抜く。勝利を確信して倒れる星司の言葉が意外なもので「やりましたよ、先輩」ですか。本気で進次郎を畏敬する気持ちがあったらしい。

 さすがに決まり、と思ったら、エースキラー不死身なんですか。300年ぶりに死んだとか言ってまして、寿命の長さ≒戦闘経験の豊富さもうかがえます。もはや星司は意識不明、下手すると死ぬかもしれない。ウルトラマンもセブンも副官にからめとられている。

 エースキラー、勝ち誇りまして、まず動かない星司をいたぶり、「どくろで杯を作ってやるよ」などとうそぶいて、止めを刺す模様。これに進次郎が心底怒ったことで、何らかの覚醒が起きたみたいですね。まず自力でリミッターを解除してしまう。

 それだけなら想定内の強さのはずですが、どうやらそうではなさそう。移動速度からしてエースキラーを上回ってます。まず副官を斬られたことも気づかせずに一刀両断するや、自らメットを吹き飛ばし、エースキラーの刃を止める。科特隊では遅れてやって来たエドだけが、何が起こっているか把握している模様ですね。

 覚醒したウルトラマン、エースキラーを全く寄せ付けず、スペシウム光線で文字通りの粉砕。ですが、エースキラーの不死身性って、どのレベルまでなんだろう。もし再び出現するようなら、どうやって倒すのかをまず探さないといけなくなりそうです。

 が、ともかく今回はこれでエースキラー退場、と思ったら、エースキラーの最後っ屁がありまして、最期に上空に待機していたステルス母船にミサイル攻撃を指示、もし直撃なら地上に甚大な被害が予想される。ウルトラマンもエネルギーが尽き、セブンもボロボロ、エースは危篤状態で打つ手なし。

 ここでベムラー登場となるわけですな。ミサイルをスペシウムで簡単に排除しまして、母船まで粉砕、悠々と地上へ降りてくる。進次郎=ウルトラマンは警戒するわけですが、ベムラーはもう戦う意思はないと言う。ウルトラマンが覚醒したから、と言うわけですが、観ているこちらとしては謎の理由でしかない。

 が、ベムラーは星司は助けてくれるようですね。前に地球人は助けたことがあると言い、たぶん進のことだろうか。進には心当たりがある模様。これでようやく、一時的かもしれませんが、大団円。ULTRAMANは通常の(?)活躍に戻るも、レナからのメッセージを見ると、正体は完全にバレてますし、進次郎も困ってない。つまり、まだ弾さんにバレてないらしい(^^;。

 ベムラーの見せた戦力から考えると、いつでも介入してエースキラーらを排除できたんでしょうけど(あるいは進次郎を無力化も)、そうしなかった。ベムラーとしても不確定要素があって、成り行きを見守りたかったんだろうか。

 などと考えてましたら、ジャックが不審な動きを見せまして、ヤプールを拉致してしまう。これで帰れるとか言って、上空のヘリを見上げてましたから、予習したことを考慮すると、アメリカへ連れ去るつもりなんだろうか。ともかく、これが次期につながる線となりそうですね。

 このULTRAMAN1期、GRIDMANや3Dつながりでリヴィジョンスと比べてしまい、どうかなあと思っていたんですが、最終回に来て印象がぐっと良くなりました。メカ的な面を強調したスーツで暴れまわってくれるのはCGの得意とするところで、それを最後にふんだんに見せてくれたのが最大の要因です。

 次期に期待しつつ、ULTRMANの感想はこれでお終いですな。放送の後枠を録画機予約画面で見てみたんですが、好みのものではなさそうでした。別の深夜枠では「A.I.C.O」というNetflixアニメがTV放映されるようですが、一応SFっぽいものの未知数な感じ。Netflixのなら、雨宮慶太監督の「ソードガイ」をやってくれないかなあ。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/10 (Fri) 11:59:22

週末感想です。

 前回のゴーカイ感想ですが、「顔を洗わない」じゃなくて、「トイレの後で手を洗わない」でした。まあ、どうでもいい自己ツッコミですけど。

 あと、牙狼の件でお詫びをいただきましたが、一応、ノー・プロブレムと応じておきます。自分は再視聴ですし、1話の序盤10分は、竹中直人さんがホラーに憑依されるシーンがメインで、本筋を見逃したわけではないですから。
 むしろ、前回はラッキーだったと思っています。完全に1時からだと思い込んでいて、下手したら丸々見逃していた可能性があったところを、たまたまの気まぐれで「番組交代時期なので、前時間の番組を見ようかな」と見てみたら、牙狼だったという。
 あれ? 時間が狂ってる? と思ったり、一瞬、慌てましたが、状況を把握してホッと一息。要所をしっかり見ることができて、幸いだった、と受け止めたり。

 あと、K.Kさんの方は、ちゃんと時間を間違えずにいるだろうか、と思ったけど、無事に1話の感想を伺えて安心しました。
 ともあれ、こちらは再視聴ですが、実のところ「これまで、この作品については感想を書く機会がなかった」ので、今回が初感想ということになります。その意味で、牙狼感想のやりとりができる、という意味では新鮮にも感じております。

★牙狼

 ということで、長い前置きを終えて、2話めの感想です。
 リアルタイムの視聴時では、1話を見てから「鋼牙とカオルがまたすれ違いを続けるのかな」と思ったら、2話めでうまく再会できて、二人の恋愛感情が不器用ながらも進展していることに微笑ましいものを感じたりも。

 もちろん、鋼牙の破滅の刻印が不安材料ですけど。

 そして、ホラーの誕生と人間襲撃、カオルの日常、鋼牙が元老院で指令を受けての調査活動とホラーとの1次遭遇、逃げたホラーの追撃、その最中にカオルが巻き込まれる、戦場でのカオルとの再会、カオルを避難させて鋼牙とホラーの決戦、戦い終えての改めて二人の交流劇。
 30分の間の情報量としては必要十分で、構成的にも非常に完成度が高い。再視聴だと、無駄なシーンが一つもないな、と。

 烈火からもらった魔界魚の稚魚にカオルと名付けるザルバのウィットセンスとか、「カオルが何かを探り当てたようだ」と言った直後に、人間のカオルがホラーの寝ぐらに踏み込んでしまったり、「つくづくホラーに縁のある女だな」とザルバのツッコミ芸とか、思わずクスリと笑ってしまう和ませ方もいいなあ、とか。

 アクションも決して長くはありませんが、敵キャラの4本脚のデザインや、戦術など逐一ザルバが解説してくれるし、鋼牙が寡黙な分、ザルバのお喋りが功を奏しているなあ、と感じる面が多数。

 そして、牙狼のバトルも、CG一本ではないので、質感が大いに感じられる。やっぱり、CG技術が上がっても、実際にスーツを着込んでの重量感ある撮影技法は、「とりわけ甲冑という重量感あるキャラ」なので、まだ、こちらに軍配が上がるなあ、とも。
 CGでの軽やかかつ滑らかな動きも魅力はあるのですが、相手の炎を装甲で受け止めながら、ズンズン歩んで来る重厚な姿に、「そうだよ。鎧をまとっている間は無敵で、傷一つつかない強さが牙狼だよ」と安定の強さを感じたり。

 それでいて、壁を蹴って空中高く舞い上がり、相手の背面に回って、剣を一閃するアクロバティックな動きもあって、見惚れるアクションでした。

 次回は、バイクホラーの登場で、牙狼には珍しいバイクアクションが見られたり、魔導馬・轟天の登場だったり、ここまで顔見せだけだったレオにスポットが当たったり、一話一話段取りよく話を作ってくるなあ、と期待。

★リライズ

 再開第一話は、ヒロトの過去回想回その1。

 小型サイズのコアガンダムを愛機にする理由とか、イブとの出会いと交流、彼女の言葉にインスパイアされて、アースリーなどのアーマーパーツを製作するに至った流れとか、もう悲劇を体験する前のほのぼの過去が丁寧に描写された後で、
 最後に「私を消して」とヒロトに告げるイブの衝撃で、続く。

 まあ、これは前作でサラを巡るドラマであった「Lダイバーを消さなければ、GBNの世界が壊れてしまう」という背景から考えて想像がつくわけですが。
 サラのデータは、現実世界に物理的なボディを与えて、GBN世界から解放することで、彼女も世界もどちらも生かすことができたけれど、
 イブの場合は、そういう解決策を取れなかったので、世界を守るために……という別れを予想させます。

 まあ、次回の回想後編でその顛末が描かれたあと、現在の話に戻ってくるのでしょうけど、イブは完全に失われたのか、それともメイ、あるいはコアガンダムのどこかに魂の欠片でも残っていて、そこからデータ修復しての再生が可能なのか。
 失われたものを取り戻す、というのが物語テーマなのかなあ、とも感じて、続きを見るのが楽しみな作品となってます。

★ULTRAMAN

 原作でのハヤタパパの役割を、諸星さんが担ってくれたおかげで、三人の戦士のそれぞれの見せ場が描かれた最終決戦。

 原作では、ハヤタとベムラーのやりとりが大きなポイントでしたが(そこで、ベムラーがかつての初代ウルトラマンということも判明する)、
 アニメでは、ベムラーの正体も、諸星さんが異星人であることも、この時点で語られず仕舞い。これは第2シーズンに持ち越されたということですな。

 そして、進次郎のリミッター解除による逆転劇を描いて、第一シーズン完。
 北斗は瀕死の重傷なのが、ベムラーさんに引き取られたり、
 ジャックさんは、アメリカ政府のスパイだったということで、技術者のヤプールさんを拉致したり、
 いろいろ続きを仕込んできました。

 そして、最後に「現在、製作中の第2シーズン」へ向けて、タロウさんのキャラ紹介をして、期待を持たせて続いた、と。

 なお、タロウは「異星人テロ組織の薬物の影響で、エネルギー代謝が活性化し、熱暴走するなどの超能力を得たミュータント戦士」という設定。

・ハヤタパパ:異星人の初代マンとの融合で超人化。
・進次郎:パパの因子を遺伝することで超人化。
・諸星弾:軍事的な鍛錬で自己を鍛えた異星人。
・北斗星司:義手義足のサイボーグ。

 この世界のウルトラマンは、それぞれが異なる経緯で、超人となった者たちですね。

 原作では、熱暴走ミュータントのタロウの後、異星人の凶暴な傭兵兄弟としてレオ&アストラが登場し、さらに弾さんを支援する兵器としてウインダムが登場するなど、原典の設定をアメコミ風にアレンジして、ウルトラ版アベンジャーズ風味となっています。

 まあ、これも先の展開を楽しみにしつつ。

★レディプレイヤー2

 何だか、秋に原作小説の続編がアメリカで出るらしい。そして、そちらの映画企画も進行とのこと。

 すると、日本で翻訳されるのは、1年後かな、とか、映画も来年か再来年か、と予想したりするわけですが、
 ちょうどいいタイミングで情報が出たな、と思いつつ。

 では、今週はこれにて。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/10 (Fri) 22:39:53

 定期感想その2です。

 MAKAISENKI放映時間の不手際をお詫びしましたら、かえってこちらへのご心配も頂きまして恐縮です。自分は原則、深夜帯(0時以降)は録画して、翌日に観ることが多いです。それでもリアルタイム視聴したくなることはあるわけですが、放映時間をうろ覚えしてても、ほぼ失敗しません。

 録画予約時は番組表みたいな画面で番組を選ぶ方式なもんですから、まずこの時点で放映時間(と局)をしっかり覚えていません。昔の時刻と放送局(チャンネル)を指定する方式だと、必然的に正確に認識してたわけですが、便利になるとおろそかになるものもあったりします(^^;。

 放映時間直前になりますと、自動的に録画機の電源が入り、キュイーンという音がしてランプがピカピカ光るため、(起きていれば)たいてい気が付きます。そこでTVを電源オンして観ます(TVのチャンネル合わすこともあるし、TV画面を録画機に切り替えることもある)。

 そういう次第ですので、まず失敗しませんし、見損ねても録画を観ればいいわけですんで、たいてい大丈夫です。こちらで感想書く番組ですと、2回以上観ないときちんと書くことが難しく、録画は自分的には必須です(そのため、一度観ただけで感想書ける方は素直に凄いと思ってたりもする)。

●BDリライズ(第19話:君がいなければ)

 残り5、6話だと思うんですが、第1話以前からの回想で、復習以外に主人公:ヒロトにとっての事の発端から明かしてくれた点、ストーリー理解が大いに進んだ気がします。特にイヴの出自がかなり分かりまして、前作のいわゆる黒サラが何者かについても示唆になっているようです。

 ともかく本編。まずヒロトが前作で既に過去のものとなりつつあったGPDを遊んでいたわけですね。当時はGBNロールアウト直前くらいらしい。本作が前作の2年後という設定を考慮すると、プラモ屋でのGPD対決が3年前くらいでしょうか、ヒロトが中学生の頃ですね。

 そのGPD対決でルール違反ぎりぎりの巨大ガンプラと対戦、ヒロトはヒナタが記念品として貰った小型ガンプラで、あえて勝負に臨む。当然、パワー差で不利となるも、破壊され敗退したガンプラのパーツを利用して、かろうじて逆転勝利を掴むと。おそらく、この経験がヒロトのコアガンダムベースの合体機という路線につながったんだろう。
(しかし、最初にコアガンダムを託したのはヒナタという見方もでき、最後の最後でヒロトがヒナタに回帰する可能性も考えてみたくなります。)

 やがてGBNがサービス開始し、ヒロトも参加する。ということは、前作のリクらよりGBN歴は長いわけか。それはともかく、ヒロトは一目でガンプラの性質を気持ちとして理解できるイヴに出会う。イヴがヒロトに興味を持ったのは、おそらく着陸し損なっても花を踏み潰さない配慮を見てのことなどだと思われます。

 ヒロトとしてイヴの慧眼に驚くものがあったみたいですね。イヴがヒロトのガンプラが痛そうだと表現し、ヒロトがリアルに戻ってガンプラを調べると、プラの欠片が挟まっていた。これが上手く操縦できない原因だったわけで、ヒロトはイヴに感心するとともに、ガンプラの仕上げの重要性を認識したと思われます。以前にカザミの機体の仕上げの粗さを、ヒロトがちょこっと言及していた気がしますが、イヴのアドバイスに端を発するものだったようです。

 ちょっと気になるのがイヴがヒロトに名前を告げるとき、ちょっと考える様子があったことですね。もしかすると、この時点まで名無しで、ヒロトに言われてとっさにつけた名前だったかもしれません。もしそうだとすると、イヴにとって、ヒロトは初めて個人として認識してくれた相手だったのかも。ちょっと誇張しますと、存在意義を与えた、みたいな感じか。

 さらに、小型機体でGBNを始めたヒロトの真意も、イヴはガンプラを通して気づいてしまう。もしかするとヒロトもはっきり意識してなかったものでしょう。GBNにログインするときに何気なく「小さいガンプラでもできることがある気がして」と言ってはいますが、その場の思い付きの感じがありました。ともかくヒロトはイヴに対しては、ちょっと考えてから、バトルで勝ちたいとしか言えなかった。このことは、ヒロトもまたイヴから存在意義を与えられたことになるかもしれません。ただし、GBNにおいては、ですが。

 ともかくも、ヒロトとイヴはGBNではうまくやれていたし、ヒロトの学校での様子からすると、リアルもなおざりにはしていない感じです。ヒロトはイヴのアドバイスを受けてでしょうか、合体機による強化も着々と進めている(命名の由来も描写してくれましたな)。コアガンダムを活躍させることと、バトルに勝つことを両立できてる感じです。

 が、ヒロトの悪夢ではイヴには裏の顔(?)がありそうなわけですな。おそらく正夢でしょう。イヴはELダイバーの黒サラと思しきキャラクターを次々と吸収している。おそらく、黒サラ(仮称)が苦しそうだからであり、結果的にはGBNの崩壊を遅らせる効果があったんじゃないか。しかし、白サラが生まれて完成し、最後の黒サラは白サラに助けられた、といったところだったかも。

 イヴはGBNの別の面、おそらくエルドラとつながることについて、薄々かもしれませんが、予感はあったみたいですね。GBNではなく、リアルの宇宙の先へ行ってみたいとか言い出してますから。後の展開を考えると、この時点ではまだ、イヴは己が存在について不安は抱いてなかったかもしれません。

 前作の有志連合戦含めての作中時系列がちょっとはっきりしませんが、おそらく連合戦前にイヴは自分の存在の不安定性、リスクを認識し、ラストシーンでの「私を消して欲しいの」とヒロトに願うようになったんじゃなかろうか。これにヒロトがどう思ったかは、次話以降で明かされそうです。

 おそらく、その後にサラの存在によるGBN崩壊危機からの有志連合戦に至り、イヴは消滅に至ったように思います。もしかすると、サラを助けるためにイヴは消滅を選択したかもしれない。あるいはサラを救うビルドデカールがイヴには悪影響だったのかも。

 そうだとしますと、いったんはアヴァロンに入隊したらしいヒロトが、本作開始時点ではフォースを渡り歩く単独プレイヤーだったことも納得できそうです。つまり、有志連合を恨んでいるということですね。もしかするとサラに対しても複雑な思いがあるのかもしれません。ともかく次話「託された願い」次第ですか。

●牙狼MAKAISENKI(第2話:街灯)

 前作から続いての鋼牙編ではあるんですが、やはり間が空いているだけあって、ホラーについて描き込んできましたか。美に固執する女性形ホラーで、前作・第6話「美貌」に通じるものがあったような気がします。前作のは加齢で衰えてきたところへ、ホラーの誘いに乗って若返ったわけですが、本作・今話ではホラー化した事情は語られず。前作のが「いかにしてホラーになったか」に重点を置いたのに対し、今話は「ホラーになっても失われない我執」みたいな感じかとも思いました。

 ともかく本編。夜釣りに海へ来た3人組の男が、のっけから薄汚れた感じの女=一貝志乃、実はホラーに出くわしすわけですね。この直後、普段はないはずの街灯の下に姿を現しまして、さっきの3人を誘惑し、品定めするようなことを言って食らってしまう。残る1人はお眼鏡にかなったようですが、後のシーンを見ると、食われたほうがマシなくらいだと分かるわけですな。

 この女を演じたのが広田レオナさんとなってて、調べてみると当時48歳くらい。薄汚れたおばさんと妖艶な美女を演じ分けていたのも、年齢的にどちらも手が届くからなんでしょう。あまりに若いと薄汚れたおばさん風がわざとらしくなるし、もっと年長だと妖艶な美女のほうに無理が出やすい。メインゲスト敵の人選、上手くやってる感じです。

 それはともかく、冴島邸。鋼牙は平静な風ですが、胸の刻印の痛みに耐えながららしい。で、NOVAさんも言及された、ザルバ命名の「カオル」ですね。平成ライダーではミニメカ(?)が多用されて、便利だったり、こちらの緊張をほぐしたりがあるわけですが、この「カオル」もそういう効用がありそうです。NOVAさんのご感想にもある、「カオル」つながりもありますし、ミスマッチな感じでちょっと笑いも誘ったり。

 それはともかく、鋼牙は元老院に呼ばれたらしく、出向いてみると、魔戒法師のレオを紹介される。予習によれば、このレオがこれから重要人物ともなるし、その兄は実は、というわけですな。が、この時点では鋼牙の見知らぬ法師ということで、鋼牙は一応、赤い仮面の男かどうか確認する用心を見せる。別人と分かって安心し、号竜の発明者として評価したらしい。そして鋼牙はその場で指令を受け、ホラー討伐に向かうことになるわけですね。

 一方、人間のほうのカオル。前作ラストで絵の勉強にイタリアへ旅立ったはずですが、修行を終えて日本に戻ったみたいですね。もう絵本作家として編集者と会い、絵柄などを相談したりしてまして、どうやら絵で食っていけるようになったらしい。が、ホラーの使う街灯で呼び寄せられてしまうわけですね。全く必然性はなく(ホラーが狙うのは男だし)、ザルバが皮肉るのも分かる気がします(^^;。一方、魔道具の「カオル」はホラーの所在を示す。

 一方、ホラーの人間(一貝志乃)時の過去もちょっと回想される。殺人を重ねていたらしい。その陰我にホラーが呼び寄せられ、憑依されてしまった模様。おそらく志乃は殺人の目的からして、ホラーは歓迎だったんじゃなかろうか。思わぬ美貌も手に入れたわけですし。

 その後も殺人を重ねるも、元老院から遣わされた鋼牙にはバレてしまうわけですね。神ノ牙TV編で狼斬太師が見せていた、現場から過去の出来事を感知する能力を鋼牙も持っている(時系列的には逆ですが ^^;)。志乃にホラーが与えた能力はかなり格闘戦向きらしく、俊敏で力も強いわけですか。

 ホラーは己が拠点・隠れ家に大量の死体を隠してまして、保存食とかではなくコレクションであるわけですね。鋼牙が踏み込んでみると、カオルも続いて入って来る。が、鋼牙は「ここはお前(カオル)と再会する場所じゃない」と言い、逃げるよう促す。

 それを待っていたかのように、人間態(志乃)のホラー(ルーザギン)が現れる。鋼牙が醜いと評すると、志乃は「あたしのどこが醜い」と不満げ。ですが、街灯を壊して光を失うと、冒頭の「薄汚いおばさん」に変わってしまうわけですね。この街灯の光は力以外に、見た目も変える力があるらしい。ホラーが再び、複数の街灯を出現んさせると、また妖艶美女に戻る。

 そこからのバトルは、おそらく代役スタントも使ってるんでしょう、なかなかの見応えでした。ホラー態に変じてからも、なかなかよく動いてくれてます。鋼牙が鎧を装着してからも、ホラーの防御がなかなかのものですが、背後を取られてバッサリ。

 ようやく一件落着しまして、カオルと鋼牙は2人きりで会うことが叶い、カオルは自分の絵を見せて、絵本の仕事が入ったと嬉しそう。鋼牙は胸の痛みを隠し、刻印のことは一言も漏らさず、ただ喜んだ顔を見せて励ますわけですな。というところで次回へ。

 前作ではカオルの命を守ったわけですが、今作ではカオルの気持ちを守ろうと必死になっていく感じです。鋼牙が自分の死の予感を深めていく中で、あくまでも隠すのか、それとも真実を知らせて心を一つにするか、あるいは別のやり方か、といった点も見どころになりそうです。

 今話はバトルがなかなかのものでしたんで、NOVAさんのご感想にある、着ぐるみ(?)鎧とCG鎧の差は、自分的にも思うところありです。ULTRAMANなどですと、形状は人間なんですが、中のキャラクターの力ではなく、スーツの力が感じられます。つまり、中の人は「操縦者」のイメージ。

 ですんで、CG(や物理エンジン併用)で見栄えがする。もしかすると、着ぐるみより迫真性があるかもしれません。これが「これはいかにも鎧、甲冑だ」と感じる牙狼ですと、ちょっと違ってきます。

 あくまでも「中の人の力で動いている」という感じで見ますから。これには、計算不能要素がありますし、モーションキャプチャを使っても、なかなか「いかにも人が動いている」ようにはしにくく、アナログ的な着ぐるみが向く(と、元PCソフト屋は思う)。

 結局、「鎧なのか(アナログ向き)、モビルスーツなのか(デジタル向き)」で、適する描写技術が異なるということになるのかもしれません。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/12 (Sun) 13:47:02

 定期感想その3です。

●仮面ライダーウィザード(第15話:ラストシーンの後は、第16話:クリスマスの奇跡)

 今週分の後半(第16話)は単独エピソードで、タイトルにもありますし、放映時期を確認してもクリスマス回だからということみたいですね。ということは、次週から前後編がその週の放映分に収まるか、と期待したんですが、調べてみますと第17話も単発回らしい。仁藤攻介=仮面ライダービースト登場回で1話分使い、次からまた2話で1エピソードのパターンに戻るということですか。まあ、1週2話なんて放映パターンは想定してないだろうから仕方ないか。

 ともかく本編。まず前半(第15話)は映画回解決編ですね。こちらで既に「ファントムになった者は元の人間には戻らない」と伺っていたことが、今話辺りから(視聴者向けに)はっきり示していくようだと感じました。

 前話ですと、「もしかしたら悟史=リザードマンに人間時の気持ちの欠片くらいは残っているのかも」と期待したくなる作りでした。なにせ、ゲストヒロインの千鶴と人間時の悟史の良い関係とかが強調されてましたんで。

 しかし後編の今話になってみますと、リザードマンは冷酷なくらいの計算高さで千鶴の絶望を狙い、しかも喜々としてやっている感じがありました。こうなると、観ているこちらも「やっぱり駄目か、元の人間の気持ちは片りんもないらしい」と思わざるを得ません。一度は期待したくなっただけに、突き落とされる落差がありました。

 たぶん、そこが制作の狙いで、今話の千鶴への感情移入、晴人の行動選択などに重みが出て、リアリティを増すことに成功していたように思います。千鶴が嘘を用いてでも絶望から守られたことも、観ているこちらも悟史に絶望しただけに、「もし絶望に落ちたらひどいことになってた」という強い印象も生じました。

 それ以外ではワイズマンについてのミスリードも、今話ラストで強めるようにフォロー描写ありまして、なかなか巧いことやるなあという印象です。ワイズマンが青い魔宝石がなくなったベッドを見て、なかなかやる、と言うわけですが、単純に受け取れば、コヨミが奪取したこと対する感想に見えます。が、ワイズマンの正体を踏まえると、別の意味にも取れるわけですね。

 そういうポイントがありましたが、ストーリーを追って考えてみると、ゲストヒロインの千鶴が、まるでスパイ映画の争奪対象アイテム(マクガフィンと呼ぶらしい)になっていて、なかなかスリリングです。千鶴に絶望スイッチが入ればバッドエンドと考えてみて、そこをどう回避するか、偶然も含めてなかなか緊張感ある展開でした。

 まず前話ラストからの続きで、リザードマンにメデューサも加勢に来て、千鶴を狙うわけですが、リザードマンの正体を知られる前に、晴人=ウィザードがファントム側を阻止、なんとか千鶴を逃がす。この時点では千鶴が何が起こると絶望するかは不明であるわけですが、結果的に晴人側が成功した格好でしょうか。

 が、千鶴を単独で逃げさせたことが災いして、悟史が晴人を出し抜く格好で千鶴に接触、何が絶望のスイッチかを聞き出そうとする。が、これも千鶴が悟史と接触する直前に、千鶴が(あまりに嬉しくて)晴人に連絡したため、すんでのところで晴人が割って入りまして、なんとかセーフ。

 晴人と悟史は互いにけん制し、千鶴から遠ざけようとするわけですが、事の次第を知らない千鶴は2人とも必要だとして引き留める。が、千鶴は悟史が作りかけていた映画が心の支えだと漏らしてしまうわけですね。これを聞いた悟史が絶望のトリガーが分かったと狂喜、リザードマンの正体を見せ、とっさに晴人が千鶴を庇いつつ、視界を遮る。

 千鶴としては「悟史が消えて、リザードマンが出現した」となるわけですね。観ていて「さすがに悟史の正体に気が付かないか?」という気がしないでもないですが、悟史がゲートであり敵のターゲットと千鶴が信じているため、悟史がリザードマンという考えに至らないんでしょう。と、この時点では思ったんですが、実はもっと深い理由があったわけですな。

 リザードマンが千鶴を突き飛ばし、鉄柱にぶつけたことで、千鶴は気を失ってしまう。晴人がウィザードとして迎え撃ちますが、リザードマンは撮りかけの映画を奪取したいですから、バトルはさっさと終了。

 千鶴は拠点の骨とう品店に運ばれ、そこで意識回復するも、悟史が気になって仕方ない様子。晴人が悟史について誤魔化そうとすると、キレて出て行ってしまいさえする。この辺りに来て、晴人は千鶴の心の支えが何か、推測がついたようですね。千鶴の絶望についての争奪の焦点は、映画ではなく、悟史本人であると。

 そんなことに気が付かないリザードマン(悟史の人間性の喪失を窺わせる演出)、映画の内容を確かめつつ、フィルムを使っての有効な絶望のさせ方を考えてます。メドューサらに急かされても、そう慌てるなという感じで返してまして、どうやら千鶴を絶望に追い込むのが楽しくて仕方ないらしい(これも人間時の感情喪失を強く示す感じ)。

 リザードマンが映画から結論したのは、映画のラストシーンに似せて突き落とすことらしい。リザードマンにとって都合がいいことに、千鶴も(実は悟史を慕う気持ちゆえに)そこに現れる。ただし、晴人が先に追いつきまして、リザードマンの出現を予測し、千鶴を眠らせる。そこへリザードマンがフィルムを持って現れるわけですね。

 リザードマンとしては、千鶴の絶望トリガーがフィルムと思い込んでますから、本気で攻撃されないと思っていたかもしれません。しかし千鶴の支えが悟史と読んだ晴人はウィザードに変身、容赦なく攻撃を加える。フィルムが吹っ飛んでもお構いなしですね。

 バトルに突入するも、形勢不利となったリザードマンは海へ逃亡を試みるも、ウィザードは新たに得た青い魔宝石によるウォータードラゴンがある。つまり「飛んで火にいる夏の虫」であるわけですな。ウィザードはウォータードラゴン使って海を割り(旧約聖書にある伝説みたい)、凍らせて滑ってリザードマンに迫り(ジョジョ黄金の風のギアッチョみたい)、一撃で撃破。

 事の経緯に一切気が付かないまま目が覚めた千鶴に、晴人は「リザードマンは倒した」と正直に言うも、「悟史は映画の勉強をしようと渡米した」と嘘をつくわけですね。ここまでくる途中で、骨とう品店主:輪島から正直に告げるべきとアドバイスされたりもしましたが、騙しとおす道を選んだわけですか。それも、いずれ真相は知られると承知の上で。下手すると晴人は千鶴に恨まれる可能性もあるわけですが、その覚悟もあるんだろう。

 後半(第16話)はクリスマス回ですね。1話完結のほのぼの系の話でした。冒頭、前エピソードで入手した青い魔宝石の場所まで、コヨミが晴人を連れて行こうとし、しかし迷わされて辿りつけない。それをワイズマンが見ていたことから、てっきり「ワイズマンの正体に迫る展開か?」と思ったんですが、違ってたorz。

 ゲートの物語としては割と直球で、ちょっと粗暴そうな青年:達郎が、実は児童養護施設出身であり(勝手に出て行ったしまったらしい)、こっそりクリスマスプレゼントをその養護施設に届けていたというものですね。

 そのプレゼント費用捻出のため、いくつもバイトを掛け持ちしていた。大半は生活費に充てるんだと思われます。しかし切り詰めて、年1回のプレゼント費用を捻出していたと。おそらく、身元保証・引受人がいないため、職探しにも苦労しているんでしょう。

 それだけに、ファントム、今回はフェニックス(復活1回目)にプレゼントを燃やされると絶望もしてしまう。達郎としてはサンクコストがデカすぎるでしょうし、施設の子どもががっかりする様子もありありとイメージできてしまうんじゃないか。

 しかし、晴人は絶望に落ちることを防ぐのが精いっぱい。のはずだったんですが、達郎のアンダーワールドに現れたサンタクロースの贈り物が現実でも指輪として具現化し、使ってみるとプレゼントが元通りとなり、施設の園長にも暖かく迎えられ、めでたしめでたしとなるわけですね。

 このサンタは、クリスマス回ならではの夢のある演出でもあるでしょうし(サンタは本当にいる、みたいな)、達郎の願望と行為が一致し続けて生まれたものと考えることもできそうです。精神に潜むファントムに現実でもなれるのなら、同じく精神に宿るサンタにもなれるんだろう(達郎がファントム化した場合、サンタになるという可能性も無きにしも非ず?)。

 しかし、ある意味、クリスマス回テンプレートみたいでもありまして、ゲートの話としてはそこそこといった感じだったかも。自分的に興味深い点もあり、フェニックスですね。メデューサに表面的には従いつつも、自分の願望に沿うよう、言葉尻を捉えてでも独自の行動に出始めている感じがあります。

 それはどうやら「ウィザードに勝ちたい」というもののように思えます。それも、己が復活の能力を使っての、「勝てるまでやる」→「ウィザードに力を出し尽くさせておいての完勝」ではなかろうか。つまり、自分が納得する勝利を収めないと気がすまなくなっていそうということです。

 しかし、フェニックスは中盤で退場ですか。ウィキペディアで見てみると、ユウゴ/フェニックスの登場は、第1~ 23話となってます。あと7話ということですね。敵・ライバルキャラの「あいつに勝ちたい」のドラマは好みのパターンの1つですんで、終盤まで粘ってくれないのはちょっと残念かもです。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/12 (Sun) 21:56:08

 定期感想その4です。

●仮面ライダーゼロワン(第38話:ボクは1000%キミの友だち)

 いかにもな悪役だった天津垓がナイスガイになってしまったようで、自分的にはちょっと残念かも。ですが、燃える展開としてはこうならなくちゃ、というものでもある気が強くします。

 天津垓の物語としては、埋もれていたかもしれないけど、しっかりあった素地(AIを通じて飛電社が好きになった)を手掛かりに、過去を手繰ってターニングポイントまでたどり着き、本当に進むべきだった方向を想像してやり直したといえるでしょうか。実際にやったことは変えられないので、脳内シミュレーション・イメージトレーニングで人生をやり直して、今話ラストで新たな出発点を得たような感じです。

 天津垓の子どもの頃に得た素地は、飛電社の犬型AIロボットだったようで、いったん捨てたものの、今になってゼアによって新型モデルを与えられたわけですね。映像に出てきたものは、明らかにAIBOですね。

 子どもの頃のものが1999年の最初期モデルで、ゼア製作とされるものが2017年のモデルのようです。AIBOの公式HPにもゼロワンで採用されたことをもう記載してました。2つのモデルを見比べると、見た目にも技術進展が感じられまして、AIBOのゼロワン採用も頷けるものがあります。

 それはともかく本編。天津垓は会社資金の私的流用から、裏取引での軍事転用などを図っていたことまで、大小の証拠を調べ上げられたものの、しょせんはデータのみと見て、コンピュータ操作で隠滅を図る。ただ、ちょっと変かなという気もしました。

 シェスタが調べ上げ、福添副社長らが示したのはUSBメモリですから、天津がコンピュータ端末に取り付いてサーバ上のデータを完全消去しても、意味はなさそう。せいぜい、照合が出来なくなるくらいでしょうか。

 仮に福添らが見せたUSBメモリも奪って、共にデータ破壊したとしても、シェスタが収集した以上、バックアップくらいはあるでしょう(少なくともシェスタ内にはありそう)。天津の証拠隠滅はあまり意味がないんじゃなかろうか。

 が、観ているこちらの推測でしかありません。天津垓がこれで大丈夫というのなら、証拠隠滅は成り立ったんだろう。が、証拠を目にした証人がいる。シェスタ含めると少なくとも3名ですね。おそらく或人も見てるんでしょう。

 天津垓が最後の拠り所とする商売上の儲けのようです。確かに稼ぐ(支)社長であれば、取締役会で信任されることもあり得るでしょうし、ZAIA本社が重用を続けてくれる可能性はありそうです。が、そこは福添らが先手を打っていた。レイドライザーの予約販売を中止、予約もキャンセルしていたわけですね。天津垓がザイアスペックの暴走を使ってでも売り込みたかったほどですから、その利益が見込めないとなると天津のZAIAでの立場は危ういものとなりそう。

 これを知ったあたりから、どうも天津垓が幼児退行を起こし始めたようで、まずサウザーに変身して暴れ始める。イズが「パワハラ」と指摘してますが、その表現で納まる行為ではなさそうです。しかし、現状での戦力としてはゼロワンが既に優位ですから、或人も変身して抑えきる。今回は中の天津垓をぼろぼろにせず、ドライバーに一撃しての変身解除ですね。要は手加減して勝っている。

 天津垓、さらに幼児退行が進みまして、社長室の椅子にしがみついて喚いてしまう。前話ラストで福添副社長が新社長に心当たりがあると言い、それがライダーとしてはですが、自分を上回った或人であると思い知ったせいでしょうね。

 が、或人は飛電インテリジェンスの社長に返り咲く気はないと言う。自分(本当はイズですが)が起業した飛電製作所を育てたいから、が理由らしい。まずそれが天津垓に腹を括らせる第一撃になった模様。「同じ社長でも大会社のほうが偉い」みたいな、子供じみた面を自覚したのかもしれません。

 続いて、或人が放った第二撃は例の会話AI:アイちゃんですな。既に強情な不破と頑固な唯阿を立ち直らせた実績がありますから、我執の天津垓にも有効と或人は思ったのかもしれません。実際、有効でしたな。アイちゃんは常に、話題の方向性をリードせず、相手が気になっていることを相手に喋らせる感じなのが、不破、唯阿、さらに天津垓にも有効だったのかもしれません。

 ともかく、アイちゃんと会話して天津垓が思い出したのが、子どもの頃に大事にしていた犬型AIロボット「さうざー」でしたか。観ていて、音声だけだと「サウザー」と同じ名前と思ったんですが、公式HPを見たり、字幕を出してみたりすると「さうざー」とひらがなだと気が付きました。

 ひらがなだと少し柔らかい感じがします。もしかすると、天津垓は物柔らかな「さうざー」ではなく、堅物の「サウザー」を目指したのが、今の体たらくにつながったとか、制作は匂わす気があるんだろうか。垓の父親の名前が「一京」となっているのにも気が付きまして、ちょっと笑った。垓は親父さんの1万倍を期待されたのか、とか。

 その父親の口癖が1000だったみたいですね。100点満点ですら不満で、1000点取って来いと無理を言うのが、垓に受け継がれてしまったわけでしたか。それが昂じて、子どもらしさ、人間味での心の支えだった「さうざー」を手放してしまったわけですね。以降、強迫観念的な野心に突き動かされて、今に至ったんだろう。
(フォーゼの大文字隼も似たような境遇でしたが、幸いにも高校時点で弦太朗に会えたわけですな。対して天津垓は45歳になるまで、ヒーローに出会えなかった。)

 が、野心もくじかれてしまい、アイちゃんの手助けで自らを省みたという絶好のタイミングで、突如としてゼアが動き出すわけですね。今まで沈黙していたのに、何を始めたのかと思ったら、最新モデルの「さうざー」をザックで製造したわけか。これがおそらく変わりつつある天津垓へのとどめの一撃となった模様ですね。

 と、そこまで観てみて、天津垓の気の毒になるほどの惨敗と負け犬の遠吠えを、何度も繰り返し、描写したのか、作劇的な一端が分かった気がしました。天津垓の今話の一連は、幼児退行してからの立ち直りのようです。何度もガキじみた惨敗と負け惜しみを印象付けておいたからこそ、幼児退行も、情けなくはあるけど、リアリティも持たせられたんじゃないかという気がしました。

 一方、アーク側。アークゼロは着々と計画を進めているようで、その1つがゼア対策らしい。アークが唯一予測できないのがゼアのようですから。それさえ何とかなれば、おそらくアークのほしいままにできるんだろう。

 ただ、今話で見た範囲では、もしかすると滅亡迅雷四人衆にアークに対する反逆の兆しが見えつつあるかなと思いました。まず迅ですが、隙を見せておいて、アークゼロに攻撃を試みている(予測され、対処されましたが)。

 そのときの亡の行動も気になります。迅が隠し持った武器に気が付いていますが、アークゼロに告げることなく、黙って成り行きを見ていました。アークゼロの対処能力を信用したからかもしれませんが、アークゼロが倒されてもいいと考えている可能性もあり得ます。

 雷にも不安定要素が見られまして、アークゼロ(滅)に連れられて飛電の宇宙事業センターを襲いに行ったときですね。打ち上げ用意中らしきロケットを見て、弟の昴を思い出している模様。それも夢を語っている場面の記憶ですね。現状の雷としては、不可解以上ではないようですが、シンギュラリティに関わる重要部分が記憶に残っていることは間違いない。
(ただ、アークゼロ(滅)は気が付いていながら、せせら笑う様子があり、想定内、さらには予定の行動という可能性もありそう。しかし、笑ったのがアークではなく、滅の部分だとすると、ややこしくなってきそうでもあります。)

 或人は宇宙事業センターの異変を察知し、向かう。AIMSの通信を傍受した不破&唯阿もですが、AIMS隊員2名が唯阿を慕ってやって来る。あくまでも自分たち(AIMS)の隊長は今も唯阿だ、というわけですね。燃える展開ではあるものの、「不破さんの立場はどうなるの?」と思うと、ちょっとクスリと来るもののありました(^^;。

 宇宙事業センターには或人が先に到着、アークゼロとの対戦となるも、現状のゼロワンではやはり勝ち目はなく、或人の狙い「まず迅を奪還する」もお見通しであるわけですな。ゼロワンはダメージを受けて強制変身解除となり、絶体絶命か。というところで、天津サウザー登場ですね。

 しかも、新型「さうざー」も伴ってます。「さうざー」はかなり機動性ある動きでして、なんとなく、キャシャーン&フレンダ―のコンビみたいに思えます。もしかして「さうざー」は単なるる癒しロボットはなく、戦闘もこなすサポーターとしてゼアが天津に与えたんだろうか。ともかく天津サウザー、立ちふさがるや「さあアークを倒すぞ。我々二人の手で」と宣言。というとこで次回へ、ですか。
(天津サウザーが登場しなかったどうなっていたか、ということが気になったりしてます。前話でアークゼロは同様の状況で、或人に止めを刺さずに去ってますんで。)

 次回「ソノ結論、予測不能」では、或人と天津の共闘が成立し、迅は取り戻すものの、ゼアはアークの手にかかるようです(「サヨナラ、衛星ゼア」とかキャプションに出てるし)。

●海賊戦隊ゴーカイジャー(第25話:海賊とニンジャ、第25話:海賊とニンジャ)

 2話分使ってハリケンジャー編で、しかも最初期ハリケンジャー3名も、役者さんそのままに登場してくれるんですね。それだけでなく、メインゲスト敵もハリケンジャー本編での敵幹部2名を起用してくれてます(ただし、Jr.と設定されてますが)。その敵2名も、真面目のサンダールと、コミカルのサタラクラと、上手く対照的にしてありますね。

 自分はなんとなくハリケンジャーを見ていたため、あまり覚えていません。ずいぶん前ということもあります。調べつつ、「ああ、そうだっけ」と思いながら観なおして納得したりしてます。しかし、ハリケンブルー/野乃七海:長澤奈央さんだけははっきり見覚えがありました。

 ただし、フォーゼで観たから、ですけども(^^;。ハリケンジャーは東映公式Youtubeでやってくれているところですんで観なおしてみたんですけど、ゴーカイジャーでは、やはり時期的に近いフォーゼでの長澤奈央さんをまず思い出してしまいます。印象的には、フォーゼやゴーカイジャーの頃の長澤奈央さんは、ハリケンジャー当時よりカッコよさが増している感じがします。

 それはともかく本編。今までのレジェンド戦隊編では1話内でゴーカイジャーが認められるまでを描いてますが、今エピソードでは2話かけてになるわけですね。敵の動きは、真面目な感じのサンダールよりも、サタラクラが要となっている感じです。サンダールは第25話で敗退して退場してしまいますし。

 まず第25話では、中盤だけあって状況整理で始まり、鎧の講義という形で残る「大いなる力」が22になったと示される。一方、ザンギャックは宇宙忍者を招聘、それがハリケンジャーを強く匂わせるサンダールJr.とサタラクラJr.であるわけですね。

 サタラクラJr.が作戦を主導しまして、コミカルだけに作戦もジョークっぽさがあり、人間をビックリさせる→クリ爆弾にする、というもの。ダジャレはへなへなした笑いを誘いますが、やってることは地味に恐ろしくもあります。人間爆弾であり、人質でもあるわけですんで。

 これを察知したゴーカイジャーが迎え撃って計画を挫こうとするわけですが、相手が忍者だけあって翻弄されてますな。これを(元)ハリケンジャーがこっそり観察している。大いなる力を託せるかどうか見届けよう、というわけですな。

 ゴーカイジャーの戦いのほうは、サンダールJrを倒しつつも、いったん撤退。しかし鎧がクリ爆弾の成分分析から所在の探知に成功、アジトを急襲するわけですが、サタラクラJr.の術策にハマり、分断され、ゴーカイレッド(マーベラス)・ブルー(ジョー)・イエロー(ルカ)は敵の手中に。

 これを見届けた(元)ハリケンジャーの椎名鷹介(ハリケンレッド)はゴーカイジャーを信任するに足らずと思い、ハリケンジャーのレンジャーキーを渡せ、自分たちがハリケンジャーとして救出に向かう、と言う。ハリケンジャーの風雷丸が、ゴーカイジャーのために駆けつけただけでは不足みたいですね。

 これに鎧が怒る。マーベラスを信じる気持ちも強いし、鎧自身、シルバーの力を譲るのを思いとどまって勝った経験もあるからでしょう。しかし次話(第26話)に入ると、アイムがとりなし、ハリケンジャーにレンジャーキーを渡し、拉致された3名の救出を託してみることに。

 でまあ、ハリケンジャーがハリケンジャーとして救出に出向いてみるわけですが、敵サタラクラJr.のやってることがなんともはやなもので、クイズ大会ですね。答えて不正解、もしくは答えないと罰ゲームみたいなものがある。ただし、意地悪を超えた不条理クイズみたいなもので、何と答えても正解にはさせないつもりらしい。

 というのも、サタラクラJr.が正解に「ピンポーン」と言ったら、クリ爆弾となった人質を解放するという条件でやってるから(何のためにそんなことやってるのか、は考えないでおこう ^^;)。しかし、そこは無理な条件があり、クイズに正解するとクリ爆弾は爆発してしまう。これではどうしようもないわけで、クイズを重ねるうち、ゴーカイジャーの3人はすっかり答える気をなくしたらしく、ひたすら不貞腐れてる感じですね。

 これを見たハリケンジャーの3人はガッカリする。努力を続ける気概すらないんでは、力を託すには足らず、ということですね。それならハリケンジャーだけで事態を解決してやる、と飛び出してみたものの、ようやく上記の無理な条件が課されていたと理解する。

 ようやくハリケンジャーの3人は、事態とゴーカイジャー3名の意図:人質を守るために答えない、を知りまして、ゴーカイジャーの心意気を認める気になったらしい。それならトリック返しは任せておけ、というわけで、サタラクラJr.にクイズ返しで誘導、「卓球」→「ピンポ(ー)ン」と答えさせ、無事に人質を解放。

 ハリケンジャー&ゴーカイジャーはサタラクラJr.を撃破、巨大サタラクラJr.も風雷丸の再度の応援を得て撃破、で一件落着。力の継承としては、2話分ですし、ハリケンジャー本編からの出演もぜいたくで、なかなか楽しめるエピソードでした。楽しめたのはたぶん、記憶もおぼろげな程度とはいえ、一応はハリケンジャーをある程度見ていたことも大きかったと思います。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/14 (Tue) 00:35:04

週初め感想です。

★ゼロワン

 天津垓の父親は、かつてウルトラマンネクサスという番組でダークザギという悪のウルトラマンの変身者を演っていたことがありまして、つまりラスボスにして、諸悪の根源だった、と。

 すると、アークのモデルケースというのが、垓の父親をイメージした悪意なのかもしれませんな。
 ここに来て、悪の父親VS反抗する息子というフォーマットですと、プロデューサー的にキバ、ドライブ、エグゼイド、ビルドという前例がいろいろありまして(ダークキバ、ゴルドドライブ、クロノス、エボルト)、するとサウザーの立ち位置も、サガ、マッハ、ゲンム、それからエボルトの息子という形だと万丈(クローズ)になってしまうという。

 ともあれ、アークに悪意をラーニングさせたのがサウザーだけど、その悪意のイメージ像が厳格すぎる父親ということなら、いろいろつながった感ですな。

 そして、父親から善意を受け継いだのが或人で、その友人という形で、父親の滅から距離を置こうとしたのが迅。
 友情とか兄弟愛が、父親からの束縛の鎖を断ち切る話ということで決着がつくのかも、とプロデューサーさんの癖から読み取れた気分です。

 まあ、それを後押ししているのが、友だち型ヒューマギアのアイちゃんだったり、犬型AIのさうざーだったりして、「理想的なAIとは、人間型じゃない方が望ましいのでは?」という話にもなっていきそう。
 いや、さすがにイズや迅たちを否定するわけにもいかないのでしょうが、人間に似すぎた存在は、かえって脅威度があるので、もっと機能限定したAIの方が扱いやすいのかも、と思えますね。

 そして、おそらく天津垓という男は、人間不審で人間の友だちを持ち得ないように育ってしまった(蹴落とす敵か、支配する道具としてしか接することができない)ため、人型のヒューマギアにも感情移入できなかったのが、「人型じゃなければ、心を開くことができた」のかもしれないなあ、と思ったり。

 で、しばらくは「犬のさうざー依存症」にもなりそうですし、多分、さうざーを破壊されると、絶望してファントムになったりもしそうですな(番組、違う)。

 ともあれ、これで天津垓が味方になって、ゼロワンのパワーアップであるゼロツーが天津の製作になると、それこそ役割がゲンム社長になってしまうわけですが、果たして、そういう流れなのか。

 まあ、アークが天津を乗っ取ってアークワンに強化する可能性もあって、最後はみんなで協力して「天津を倒して、アークから解放する形で救出する」と、いろいろ丸く収まるのかな、と。

 そして、例年ですと、この時期に劇場版の情報が入ってきて、TVとのリンクがどうなるかを考えるのが楽しいのですが、今年は劇場版が延期したので、そちらの話も一体どうなることやら、と。

 とにかく、来週はサウザーの罪がどう裁かれるのか、きれいなサウザーがいつまで続くのかを見届けたいです。


★ウィザード

 頭部から火を吐くフレイムドラゴン
 翼で空を飛ぶハリケーンドラゴン
 尻尾で氷攻撃をするウォータードラゴン

 ここまでが登場して、後は爪を武器とするランドドラゴンを残すのみ。
 その後は、全ドラゴンフォームを召喚して、合体するオールドラゴン形態になって、フェニックスさんとの決戦に至るわけですが、

 その前に、2号ライダーの仁藤くん登場ですな。

 仁藤くんのデビューは年末劇場版ですが、ラストシーンで顔見せして「喰ってやる」と発言。
 彼の目的は、ファントムを契約相手のビーストキマイラの餌にすることで、当初は「ゲートをファントムにしてしまえば、餌も増えてラッキーじゃないか」と考えたりもするのですが、ゲートを必死で守ろうとする晴人の姿に触れて、考えを改めて、一応の盟友となります。

 ただまあ、ディケイド士と同レベルで人の話を最後まで聞かず(「皆まで言うな」が口癖)、思い込みが激しいまま無闇に突き進んで、混乱を助長する「瞬平に輪をかけたトラブルメーカー、コメディーキャラ」になるのですが、戦闘力と行動力はあるので、何だかんだ言って頼れる局面も増えてきて、しかも地頭は決して悪くない(職業は考古学者の卵)。

 クールな晴人と、破天荒な仁藤の組み合わせで、良くも悪くも物語を動かすのが仁藤という風になっていく、と。
 敵側にとっても、仁藤が計算外の存在で、ウィザードを仕留めるための作戦がビーストに覆される展開も増えていき、いい意味のトリックスターになっていくわけですな。

 あと、ビーストの思い出ですと、年末映画の初披露時に、映画館にいた一人の子どもが「あ、これ知ってる。ラトラーターや」とオーズのコンボ名を父親に話し掛けているのが聞こえて、
 「そいつは違う。似てるけど違う新キャラや」とツッコミ入れたくなったという思い出が。まあ、実際にツッコミ入れると、変なお兄さん、いや、おじさんになりそうなので、自制しましたが(苦笑)。

 確かにオーズのラトラーターと、ビーストはライオン頭がそっくりですけど、体は全然違う。
 胸に丸いマークがラトラーターというかオーズで、肩にマントを付けてるのがビースト。
 ベルトにメダルを入れるのがオーズで、ベルトがパカッと開くのがビースト。

 あとは、「L・I・O・N、ライオーン」とベルトが歌うのがビーストです。

 とにかく、「ピンチはチャーンス」と超前向きで、何にでもマヨネーズを付けて食べ、ワイルドに突き進む豪快な奴が仁藤で、初ゼリフの「喰ってやる」が本当に終盤で主人公の活躍を喰ってしまい、サバトを食い止めて、皆を救ってしまった殊勲賞の2号ライダーだった、と。

 以上、次回登場のビーストの紹介編でした。
 まあ、最初は晴人との対立で、トラブルメーカー的な描かれ方なんですけどね。アクが強いというか。

★ゴーカイジャー

 スペシャル版「ゴーカイジャーVSハリケンジャー」的な回でした。

 なお、ハリケンジャーは3人戦隊で、追加メンバーのゴウライジャー2名は、別戦隊という設定。
 基本的に未熟戦隊のハリケンジャーと、クールで悪ぶったゴウライジャーが対立しながら、やがて共闘するまでがハリケンジャー中盤までのストーリー。

 で、ゴウライジャーとゴーカイジャーはネーミングも似ていますが、キャラの性格も似ている面があって、
 ハリケンジャー本編では、クールなゴウライジャーが、未熟なハリケンジャーを見下して、「お前たちごときの手は借りん」と言っていたのが、やがて一生懸命で成長力の高い3人に感化されるようになり……という流れでしたが、
 今回は、成長したハリケンジャーが、後輩になる海賊を見下していたのが、その心意気に接して見直すようになって……と対になる構成でした。

 劇中で散々未熟呼ばわりされたハリケンジャーが、それでも自分たちは「伝説の後継者」という自負を口癖に頑張っていたのを、
 今度は宇宙海賊に、「伝説の後継者」と認定する橋渡しも行われて、感無量と。


 そして、次回。
 まずは、ハカセとルカの人格が入れ替わるオモシロ回です。
 クールで凛々しいハカセと、気弱なルカの、いつもと違う演技が見られるわけで、「たまにある戦隊入れ替わり回」の一つです。
 こういうのは、役者の演技力というか入れ替わり芸が楽しめて、演出も含めて楽しくドキドキできる回だなあ、と思います。

 まあ、ルカの場合は、現在、声優でゼロワンのアイちゃん役ですからね。そこでも違ったキャラだ。
 アイちゃんが天津に対して、「うっさいバーカ」と海賊演技で接するとどうなるかなあ、と妄想したりも。


 そして、もう1話がレジェンド回のジェットマン編。

 ここで登場するのが、ジェットマンのブラックコンドル結城凱です。
 最終回で通り魔に刺されて故人になってしまったので、天国のバーで地上を見守る形で登場。

 このジェットマンという作品は、「戦うトレンディードラマ」と呼称され、ブラック→ヒロインのホワイト→レッド→敵に洗脳されて女幹部になった昔の恋人……という恋愛関係が描かれ、実にアダルティーな要素を投入した異色作の戦隊でした。

 で、脚本家がキバの井上敏樹で、メイン監督が牙狼の雨宮慶太という、平成初期から21世紀に特撮ヒーロー物を大人でも楽しめるスタイリッシュな雰囲気に引き上げた功労者たちの作品です。

 なお、アメリカでパワーレンジャーになったジュウレンジャーの前の作品がジェットマンでして、「ジェットマンが面白かったから、パワーレンジャーの企画にOKが出た」という向こうのインタビューもあったり。
 ともあれ、次週は、天津垓、結城凱、そして伊狩鎧の3人にも注目かな、と思ったり。
 

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/17 (Fri) 09:44:54

週末感想です。

★牙狼

 類まれなるバイクアクションが魅力の車輪回。

 2ndユニット監督・坂本浩一の名を見て、いろいろ納得。要するに、バイクに乗りながらの跳び蹴りとか、凄いスタントシーンはこの人が作ったわけですね。
 最近の日本のヒーロー物では、バイクシーンの撮影が非常に難しく(公道ではまともに撮影できないので、CGに頼るか、私道とかレース場で撮影するしかない。オフロードのシーンも見られなくなったなあ)、逆にパワーレンジャーなど海外ヒーローは「日本の映像ではないカースタントシーン、バイクスタントシーン」を撮り足して、違うシーンにしてる。

 そういう現場経験豊富な坂本監督ならではの超絶バイクシーンも含めて、全編ほぼアクションだらけの回。
 途中で轟天に乗り換えて、バイクVS魔導馬(こちらは当然CG)のシーンも面白い映像ですが、CGメインの方はメイン監督の横山誠さんかな、とか、いろいろ考えながら、まあ今、日本の誇る2大アクションヒーロー監督(私見)のコラボ回ということで、感じ入った回です。

 で、ツイッターで、雨宮慶太監督が毎週、今回の見どころとか、メイキング事情とかを語ってくれるのも、リアルタイムでは味わえなかった鑑賞環境です。
 「後半は王道ストーリーになっていくので、前半は毎回いかに趣向を凝らした変化球を見せていくか、最初の牙狼では描ききれなかった要素を拾い上げていく形で、各回、力が入っていた」
 「普通の特撮ヒーロー物は、1、2話で立ち上がりの派手な映像を見せて、3話から通常回のフォーマットになるところを、牙狼では逆に3話で突き抜けたアクションを披露する構成を意識した」
 とかで、なるほどな、と感じたり。

 で、次回は井上敏樹脚本のギャンブル回です。
 というか、真面目な鋼牙がイカサマ上等のギャンブルホラーの土俵で、まともに戦えるのか。
 正攻法の力技の通じない環境で、どれだけクールに、相手のイカサマを分析し、対応手段をとるか、ジョジョ第3部や、ゴーカイでもルカ&ジョーのギャンブル回があったように、頭脳戦的な面白さが描かれるのがギャンブル回ですね。
 こういう変化球も期待したく。

 というか、ゴーカイのジェットマン回→牙狼と、うまく雨宮監督と井上脚本ゆかりの話が重なってきたなあ、と思いつつ。


★リライズ


 前作クライマックス展開を懐かしく思いつつ、その裏でヒロトが何を考え、見てきたかが描かれた過去編その2。

 イブにとって、サラが妹になるのか。
 そして、前作のリクは、ヒロトにとっては後輩というか、年下の新人ビルダー。

 リクはサラを救い、ヒロトはイブを救えなかった。
 それだけでも複雑な気持ちになるけど、ヒロトはリクを遠隔狙撃で撃墜できたかもしれないシチュエーションだったわけですな。

 ヒロトが「サラを救おうと賢明なリクを落とそうとする」けど、散り行くイブの幻影がちらつき、心が迷いを感じ、それでも「トリガーを引いてしまった」。
 この「トリガーを引いた」という事実が、ヒロトの心にトラウマとして残ったわけか。
 結果として、「射線がそれて、リクは無事にサラを救出できた」のだけど、ヒロトは自分の意思で射線をそらしたとは思っておらず、「トリガーを引いて、イブの妹のサラを助ける妨害をしてしまった」ことを罪に感じている。

 その涙の告白に対して、メイがとった行動の意味とか、今回はヒロトの罪の意識が明かされ、それに対する贖罪回とも言えるわけで。
 メイにとってのママとは、当初イブのことかな、と思ったけど(イブの意識はどこかに残っている?)、実はマギーさんのことだったんだね。

 ともあれ、ここに来て、前作の懐古が入ってきた辺り、最終決戦では、前作の面々の支援が見られるのか、それともエルドラの平和は現ビルドダイバーズだけの手で守るのか。
 そして、今作のテーマがリライズ(再生)にあるなら、敵役を単純に倒して終わりではなく、理解と改心、和解と贖罪からの復活まで描かれることを期待しつつ。

 とりあえず、次回は洗脳された仮面の彼が、意識を取り戻すドラマが描かれそう。

 これはこれで、アークに洗脳された迅たちの解放ドラマとタイムリーかな、と。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/18 (Sat) 16:35:59

 定期感想その1です。

●BDリライズ(第20話:託された願い)

 前話の、おそらくは最大の伏線が今話でほぼ明かされた感じですね。イヴはGBNの矛盾(バグ)を全て引き受けることによって、己が存在と引き換えにGBNを守ったと。しかも、どうやら安全に自分を消去できないらしく、ヒロトに願って、撃ち抜かせてのことだったわけか。

 そこが前作終盤とオーバーラップしていて、リクらが「サラもGBNも救う」を得る過程で、ヒロトは逆に失っていったわけでしたか。リクらが光の翼で事態を打開していく裏で、イヴには変調~消滅が迫って行ったとかですね。それをイヴ自身がどう思っていたかは不明な点が多い気がしますが、「こうするしかない」と考えていたようではあります。

 しかしヒロトとしては、リクらの行為とサラの存在がイヴの仇になってしまったわけですね。それも自ら手を下さるを得なかった点がむごいといえましょうか。当然、恨みは深く、アヴァロン所属で第2次有志連合戦となれば、リクらとは敵対の立場。

 撃ってしかるべきではあったんですが、そこもイヴの願い「誰かのためのヒロトでいて」で迷いが出て、撃ちはしたものの外したわけですね。それがリアルでは雨の夜で、ログアウトして帰宅したときの異様な雰囲気にヒナタは驚き、おそらく未だ気にかけてもいる。

 そこからヒロトは延々と悩んでいたわけか。撃ったこと、外したこと、リクらが心底喜んだことやサラのこと等々ですね。しかし、全部を仲間に告白し、奇しくも同じELダイバーのメイに抱き留められて、とりあえず半ばくらいは吹っ切った模様ですね。前にイヴの気配とか感じてましたから、全てとはいかないでしょうし、マサキ問題もおそらく絡んで来そうです。

 それにしても、バグを見つけては回収して溜め込むイヴの存在は、GBN開発者のミス・トーリやGMは察知してなかったんだろうか。管理者権限でシステム状態には目を配ってたでしょうから、気が付いていてもおかしくない。システムの隙をついたシバ・ツカサも同様です。この後、彼らがイヴ問題、エルドラ問題に絡んで来てもおかしくはないはず。ただ、今作でも健在であり、今の問題の焦点ともなり得るサラは、前作では状況がよく分からず動いていた感じですんで、除外かな。

 ともかく本編。といっても、回想メインの設定提示が主な話だったようですから、ストーリーを追って書くことも少ないかな。もう上記で主な点は言っちゃったかんじですし。

 前話のヒロトのGBN参加とイヴとの出会いで楽しさのテンションが上がって、しかし一転、なぜイヴが「私を消して」と言うに至ったかを辿っていくわけですな。イヴが、黒サラらしきELダイバーを吸収し、破局回避するにも限界が来てしまった。おそらくその頃、シバ・ツカサらによるGBN&サラ救済策が発動している。GBNの命運は、そっちに任せたということなんだろう。

 イヴは「あの奇跡を起こしたのは、皆の思いと、もう一つ」と言ってまして、「もう一つ」がはっきりしませんね。サラと解するのが順当な気もしますが、今話ラストでようやく話が再開したエルドラの件も考慮しておくべきかも(GBNの皆の思いに対して、エルドラ民の願いもあるとかで)。

 しかし時間がない。イヴが巨大バグとしてGBNを崩壊させる存在になりかねないわけですね。だから撃って消してくれ、というわけですが、ヒロトがはいそうですかと応じられるわけがない。半ば強制し(イヴが無人ガンプラを操れるというのはちょっと驚いた ^^;)、最後は説得して撃ってもらってイヴは消える。イヴの言によれば、GBNに遍在する存在になった、みたいな感じのようですが。

 ヒロトがイヴ喪失のショックから立ち直る間もなく、第2次有志連合戦が始まってしまうわけですな。最大の争点はサラで、おそらくイヴ消滅の最大要因らしいとヒロトは思っていそう(たぶん正しい推察)。そして大出力遠距離射撃のヒロト機の射程範囲内にリク機が飛び込んで来る。

 そのとき、リクらとキョウヤの舌戦が聞こえても来ると。前作のリク視点では燃える展開ですが、今作のヒロト視点ではいわゆる鬱展開でしょうか。迷うヒロトは結局、撃ちはするも外す。当たればその時点で有志連合側の勝利となりそうなくらいの威力でしたな。地面がえぐれて溶解までしてます。直後、バトルは終わりまして、一気に緊張が解けたらしいヒロト、嘔吐しそうになってまして、かなり錯乱が大きかった感じがします。

 とまあ、ヒロトの回想は終わったわけですが、未だに「これでよかったのか?」という苦悩は深いわけですね。そこをメイが「それでいいんだ」と言わんばかりに抱きとめる。メイは感情が(深くは)分からない、こういうときはこうすると教わった、と言ってますが、どうなんだろう。ただ、ずっと落ちて来たヒロトがメイに「着地」するようでは、なんか違いますね。それはメイも分かっているのかもしれない。抱きとめておいて、背中を押そうとしたのかも。

 一方、エルドラはえらいことになってますな。状況がよく分かりませんが、戦乱状態に陥っていることは間違いない。前に住民が遺跡に退避して、防御まで施したはずですが、もう限界になってたんだろうか。

 マサキ機が暴れているようですんで、アルスが侵攻を命じたのかと思ったら、どうやらヒトツメ軍団と交戦中の模様ですし、エルドラ民を守っているようでもある。その頃、地球でこん睡状態のマサキ本体は容体が変化している模様ですな。マサキがアルスの支配を脱しつつあるような雰囲気ですが、次回へ続くのか。

 2クールだとして、たぶん残り5話だと思うんですが、イヴ問題にエルドラ問題、さらに前作のリクらとの因縁まで示されたわけで、どう風呂敷畳めるのか予想しにくい感じです。前作では終盤にサラ問題を顕在化させつつきっちり終えた実績ありますんで、今作も納得できるラストは期待できそうです。

●牙狼MAKAISENKI(第3話:車輪)

 ここでOPでの情報が大事なことを教わりまして、今話では坂本浩一監督の名前があるのに気が付き、「おや?」と思いました。ぱっと見では何の監督か判読できず、アクション監督は別にいらっしゃる。観なおす前にこちらへNOVAさんのご感想・解説を頂きまして、「ああ、バイクシーンの監督として呼ばれたのか」と納得した次第です。

 坂本浩一「セカンドユニット監督」が「武士レーシング」のプロスタントの演技指導をした、というわけですな。自分では「セカンドユニット」の意味が分かりませんで、改めて調べてみました。カーアクション/カースタント担当の監督らしいですが、日本では特に決まった呼称がないらしい(そういう専任からしてないみたい、下位職らしきカースタントコーディネータならある模様)。だから英語そのままでカタカナ表記したんだろう。

 今話で感じたのは、もちろん第1にはバイクアクションでした。ライダーシリーズでは、バイクの重要性が低下していまして、原因は法規制でしょうか。ライダーと銘打っても、今はやりたくてもやれない(改造車では、ナンバーも取れないとかもあるはず)。その分は、CGも併用したアクションなどで見応えを出してるのではありますが。

 しかし牙狼でバイクアクションを、しかも1話丸ごとに近いレベルでやってくれたわけですね。バイク自体はノーマル(塗装くらいはしたかもしれない)ですから、かなり自由にやれたんでしょうな。これは今までの牙狼シリーズ視聴に加え、昭和含むライダーで感動した記憶を刺激されるわけでして、自分的には非常に効いたといえます。

 アクション以外で印象深かったのは、号竜、今話ではその中でも秀でているらしい「コルト」がホラー化する点ですね。もともとホラー(の力)を利用したメカ(?)で、布道レオの血を浴びたせいで、ホラーとして覚醒してしまった。すると近くにあったバイクに憑依してしまう(乗り手も現れたけど義体らしい)。

 そのまま人を食らってしまうかもしれませんが、さらに強力・便利なマシンに乗り換える可能性もありそう。通常(?)のホラーですと、対人的な危険のみですが、機械を乗っ取られるようになると、いずれ文明を乗っ取られるリスクが生じるはずです。技術者的観点からしますと、「おい、何でこのレベルで実用化したんだよ」と言いたくなるものでした。

 それはともかく本編。車で移動中の鋼牙、レオがトンネルでホラーに遭遇、討伐しようとする鋼牙をレオは押さえ、号竜コルトの初陣・初勝利としたいようですね。これが、まずかった。コルトの弱点「人の血を浴びると暴走」をレオは予測出来てなかったから。

 コルトがホラーを迎え撃ち、レオは札で強化してまして、戦力的には相当やれそうな感じですね。法師の力を増幅する機能もあるみたいです。生身の鋼牙のサポートあってですが、ホラーを討滅する力もある。が、この戦いでレオが負傷で血濡れた手でコルトを触ったのが、後で祟るわけですな。

 この時点で鋼牙は号竜の仕組み(ホラーの力を利用)を知らず、車が壊れて夜営したときにレオから聞かされて渋い顔に。が、レオは自分の技術に自信を持ち過ぎてまして、聞く耳持ってなさそう(駆け出し技術者などによくある現象だったりする)。

 で、夜が明けると案の定、コルトの暴走が始まってしまうわけですね。レオは「あり得ない、そんなはずは」と焦るのも、駆け出し技術者の定番かもしれません。失敗した経験が少ないと、どうしてもそうなりがちです。

 しかし眼前の事実=コルトの暴走は事態が悪化していく。バイクに憑依してしまうわけですね。観ていて、「あ、乗り手が出てきた。こいつがホラー本体か?」と思ったんですが、バイクが本体だった模様。

 ともかく、もうレオの法術では止まらない。こうなれば、と鋼牙が手近のバイクを借りて追い、レオが支援でコルトを元に戻そうという作戦開始ですね。そこからは「いいアクションですな」としか感想が言いようがない感じです。鋼牙がなんとか、レオの法術トラップ:魔導陣へ追い込み、コルト・ホラーの能力を封じることに成功。

 ただし夜までしか効力が続かない。当然、第2ラウンドが来るわけですね。鋼牙の作戦は、ホラー化号竜の力を抑えるのではなく、逆にホラー化を進めるというもの。ホラー化するときに核が露出するので、そこを叩くと。失敗するとホラー完全体となって、どれくらい強いかは分からないほどらしい。

 そこからが前半以上のバイクアクションとなりまして、CG併用もあって、なかなかのスピードと迫力です。途中から鋼牙が鎧装着、轟天に騎乗しての勝負に変わったのも、長いアクションでもテンション保てた要因でしょうな。もうちょっとこのまま見たい、というところで切り替えてまして、実に上手いと感じます。

 バトルは、レオが捨て身の技で号竜を止めようとするも(やはり責任を感じているんだろう)、鋼牙が間一髪で間に合いまして、ヘッドライトの奥の核を剣で貫く。これで号竜が破壊されたかと思ったんですが、多少ダメージを受けた程度で元に戻れたみたいですね。罪悪感からか崩れ落ちようとするレオを鋼牙が叱咤し、かつ励ましまたシーン、なかなかカッコいい締めでした。

 そこへ現れたのが零というわけですね。何をしに来たのかと思ったら、零も刻印を刻まれていたという衝撃の展開であるわけですね。零の「お前(鋼牙)と一緒なんて、趣味悪いぜ」の台詞で、レオは鋼牙に刻印があることを知らされると。零は、しょげるレオを責めなかったり、うっかりを装って鋼牙の危機をレオに知らせたり、相変わらずとぼけたふりして人情に通じた振る舞いですな。

 なぜか月にも刻印が現れまして、次回へ続くと。次回「切札」はギャンブルネタですか。アクションの次は頭脳戦ということかな。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/20 (Mon) 20:41:27

 定期感想その2です。

●仮面ライダーウィザード(第17話:もう一人の魔法使い、第18話:18話:魔力が食事)

 第17話で仁藤攻介登場&紹介、第18話から2号ライダー仁藤加えての通常回と、なんとなく思ってたんですが、どうやら少なくとも3話構成で仁藤攻介編みたいですね。ジオウのウィザード編での仁藤攻介は謎めいた渋さがあるような気がしたんですが、ウィザード本編での登場では、楽観的で陽気な青年といった感じですね。

 かつ、敵側の重要新キャラのソラも登場。調べると、ソラは敵というより敵味方を渡り歩くかく乱要素的なキャラらしい。今週分では「こいつ、誰だろう?」という感じですが、いずれ敗れて退場するユウゴ=フェニックス(第23話らしい)と入れ替わるように前面に出て来て、活躍ならぬ暗躍を見せてくれるらしい。

 ともかく本編。前半は仁藤攻介登場編ですね。が、出だしは瞬平の餅食いすぎからスタート。これが事件につながるわけではないですが、仁藤攻介の「空腹」のダブルミーニングに対する、上手いミスディレクションになってる感じです。

 攻介はバックパッカーの旅行者という感じで、それもテント生活をしているわけですが、出だしでは腹が減って「マジでヤバい」と言って、行き倒れる。そこを見たミサがゲートかと興味を示すわけですが、ワイズマンまで現れまして、何やらただ事ではなさそう。フェニックスが逸りますが、ワイズマンはマンティコアを刺客として放つ。まだ様子見の段階ということなんだろうか。

 攻介のほうは、なぜかオープンカフェで山盛りの串刺しフランクフルトを注文してまして、ジオウでも見たし、ここでも伺った通り、マヨネーズをかけて食うわけですね。このシーン、攻介の空腹が単純なものではないことを匂わせてるのかもしれません。カフェで食う金があって、しかし街中で空腹で倒れそうというのはどうもおかしい。が、マスタード・ケチャップを断ってマヨネーズで食う奇異さで、その辺りは気が付きにくいように演出してるのかもしれません。

 攻介が食い始めるや否や、マンティコアがグール隊率いて強襲してくる。が、晴人が駆けつけ、ウィザードで応戦となる。これでフランクフルトひっくり返され、攻介は食事が台無しと怒る。これがまたもミスリードであるわけですな。攻介の「食事」を晴人らはしばらく普通の飯だと思ってしまうけれど、実は攻介はファントムを食わないと身が持たない。この行き違いが、攻介の「みなまで言うな」もあって、ちょっとコミカルでもありますな。

 攻介は凜子らが連れて逃げ、バトルはウィザードがマンティコアに対して優勢に進めるも、隙を突かれて毒を受けてしまうわけですね。ほぼ行動不能になって変身を解いた晴人に、マンティコアも人間態となる。人間時はタロット占い師だったらしい。死のカードを示して予言めいたことを言ってますが、この後も事あるごとにカードを引いて何か言う癖がありますな。部分的には当たったものもありますが、あまり予言としては役立ってない感じです。

 攻介は凜子に助けられたという意識はないらしく、そもそもマンティコアの襲撃を襲撃と思ってない模様。それで凜子らと話が通じない。後で「攻介はファントムを食らう」が判明して、このシーンの行き違いが理解できる演出なわけですね。

 が、今の凜子らには分からない。腹が減ってるならと移動ドーナツ屋「はんぐり~」へ連れて行きますと、攻介はまたもドーナツにマヨネーズかけて食う。これは店長もさすがに怒るわけですが、食ってみると意外にいけるらしい。が、なぜか攻介の「飢え」は満たされないわけですね。この辺りで凜子も様子がおかしいと気が付いたらしい。

 観ていて、「演出だろうけど、さすがにドーナツにマヨでは美味いわけない」と思ったんですが、もしかするとそうでもないかもしれません。以前にマヨネーズで饅頭の餡を作ったというのをTVで見たのを思い出しました。和菓子職人がいわゆるマヨラーで、マヨネーズ好きが高じて、マヨネーズ和菓子を作りたくなったそうで。

 取材陣が試食する様子は、このシーンと同様でした。「そんなの美味いわけない」と言って、食ってみると「おや?」→「いける」となってました。さらに後半(第18話)でマヨネーズドーナツが商品化されるところも、和菓子職人がマヨネーズ饅頭を作った流れと似ているかもしれません。
(考えてみると、マヨネーズは卵黄、植物油、酢ですんで、酢をレモンと置き換えたら、洋菓子と材料的にかぶっているんで相性いいのかもしれない。)

 一方、晴人は拠点の骨とう品店で寝かされますが、毒を抜く方法はないらしい。知らせを受けた凜子、瞬平も急いで戻って来たようですが、打つ手はなし。晴人は心配させまいと平気なふりをしようとはしてますが、立とうとしてもふらついてますね。それでもゲートを心配し、対応しようとしているのはさすがと言うべきか。

 ファントム側ではミサがマンティコア(占い師)が晴人にとどめを刺さなかったことを問いただすと、マンティコアはフェニックスに弱った晴人(へのとどめ)を譲ると言い、わざとフェニックスを怒らせたりする。マンティコアはミサらがボスではなく、ワイズマンであると思っている様子で、ターゲットはあくまでも攻介=ゲートだとも考えているらしいですね。

 占い師(マンティコア)はついに1人になった攻介と接触、占いを装って心の支えを聞き出そうとする。が、占いは部分的に真実を突くも、話が通じないわけですね。攻介が楽天的過ぎて、絶望させる手段が見つからない。ピンチはチャンス、絶望は希望みたいな信条だと、どうにも隙が無い。ファントム側からすると「生きていることが心の支え」みたいな条件突きつけられた感じでしょうか。絶望させるには死を与えるしかないですが、死んだらゲートにできない。

 そこへ、ファントムが攻介に接触したとの連絡を受けた晴人が駆けつけるわけですね。占い師もこうなればと、マンティコアの正体を現す。が、攻介が狂喜してしまうわけですな。戦闘不能の晴人に代わり、攻介がビーストに変身し、「さあ、食事の時間だ」と戦い始める。これでようやく、晴人らにも「攻介の食事とはファントムのこと」と判明するわけですね。

 バトルはマンティコアの毒もビーストには通じず、ビーストはついでという感じで晴人も治療してしまう。そのままあっさりマンティコアを倒し、食らって勝利と。晴人の毒のピンチでどうするのかと思ったんですが、割と肩透かしできましたか。ですが、初登場の2号ライダーの戦力の高さがよく出る演出ですんで(ウィザードが苦戦した相手に楽勝)、納得感はあります。

 続いて後半にして画家編の前編ですね(第18話)。攻介が(第2の)魔法使いであり、2号ライダーであることが分かったけど、それ以上は晴人らには不明で行き詰っている模様。その攻介は神社の境内に勝手にテントを張り、1人でバーベキューしとりまして、ソースはやはりマヨネーズですか。神主が気が付いて苦情を言おうとするも、攻介は何がいけないか分からないらしい。当然、追い出されると。
(パンツが干してあるのを見ると、どうもオーズを連想してしまいます ^^;。)

 追い出された攻介が行った先は池のほとりで、画家(及川博)がスケッチしてます。そこへアクアラングの男が現れまして、こいつがファントム:ヒドラであるわけですか。ヒドラの狙いは及川=ゲートですが、攻介としては棚から牡丹餅であるわけですね。それにしてもアクアラングの男を見た攻介、「水の中に住んでる奴がいるのか」と言ってまして、今までの生活か常識にかなり問題がある感じですね(^^;。

 そこへ、またも(?)晴人が現れて迎え撃つ。攻介にすれば、常に食事の邪魔をする男ということになるんだろう。ともかくも、晴人も攻介も変身してバトル開始ですが、目的意識が異なるため、共闘にはならず、かえって互いを邪魔してしまい、ヒドラに逃げられると。しかし、その隙にゲートらしい及川は逃げおおせまして、自宅まで戻る。帰宅した及川は「ただいま」とか言ってまして、家に誰かいるようですが、姿は映らず。

 とりあえず状況が一時的ながら落ち着きまして、移動ドーナツ店で晴人らが攻介にファントムについて講義。攻介は今までよく知らずにファントムを食らってたみたいですね。晴人が説明しても攻介は、ゲート(の人間)→絶望→ファントム化(元の人間は死亡)、という流れが分からないらしい。

「みなまで言うな」で一人合点して、ゲートにファントムが引き寄せられる、くらいの理解に留まっている模様。まあ「自分(攻介)がファントムを糧にするとは、人が死んだからということ」と理解してたら、あんな陽気にはやってられないだろう。知らぬが仏というわけですな。

 攻介、自分の経歴を晴人らに話しはじめまして、こちらはさすがに辻褄合った説明ですね。要は考古学の現地調査中にビーストキマイラに遭遇、見込まれて魔法・ライダーの力を授かるも、引き換えにキマイラにフォントムを食わせてやらないと生きていけなくなったということでしたか。その攻介からすると、魔力が自力で補給できる晴人はお気楽に見えてしまうわけですね。少なくとも、晴人はファントムを倒さなくても生きてはいける。

 ファントム側も攻介について情報収集が進んでいるようで、ワイズマンが攻介を「古の魔法使い」と呼んで警戒してますね。ウィキペディアを読んでみますと、これも二重の意味があるみたいですね。ライダーであるということは魔法使いであるという、既に分かっていることが1つ。もう1つは、「古の魔法使い」はビーストの力の源泉たるキマイラに関わった魔法使いであるらしいこと。その辺りは、おいおい劇中で明かされるのがちょっと楽しみです。

 攻介が魔法使いと聞いたミサが何か思いついたらしく、策謀を巡らせ始めましたな。要は、あまり事情を知らない攻介を口車に乗せて、晴人と敵対させ、できれば味方陣営に取り込む算段みたいです。あるいは共倒れ狙いか。ミサは攻介に接触しまして、ゲートはファントムを増やす手段であり、食べ放題だと言う。さらに晴人も本当はファントムを食うとも言い、離反を促してますね。

 唐突に(←こう言うしかない感じでした)謎の青年が現れて、ファントムと見抜いたコヨミに、黄色い魔宝石を渡して去る。敵味方どちらか判別しづらい行動ですね。この青年がソラということらしい。コヨミを「お人形さん」と呼んでおり、正体も見抜いている感じですね。

 一方、晴人らはゲートらしき画家(及川)を追おうとしてまして、ヒドラが再びゲートを狙ったことを察知したらしく、駆けつけて現場を押さえることに成功。バトルとなりますが、形勢不利と見たヒドラが水中に逃げてもウォータードラゴンで対応され、勝負の帰趨は見えた感じ。と思ったところで攻介が介入してくるわけですな。

 攻介としては晴人に騙されたと思っているはずですが、あまり怒っているようでもない。単純に「餌」を取り合うライバルと見做しているらしい。ヒドラは、攻介=ビーストが晴人=ウィザードの邪魔をしたことで、いったん仲間かと思いかけたようですが、ゲート襲撃をビーストに邪魔されまして混乱している模様。攻介は自覚のないトリックスターみたいになってます。

 攻介ビーストは、どちらに付けば自分の得になるかと問いかけまして(この問いかけも攻介に恨みの感情がない証左のような)、しかし乱戦は続くと。

 仁藤攻介が登場してからまだ2話ですが、ドラマの動きがテンポ上がった感じがします。攻介登場エピソードですから、ドラマ展開に工夫を凝らしたということもありそうですが、攻介のキャラによる部分も大きいような。ただ、攻介が「ファントムが出現するならば、元の人間は死んでいる」という、牙狼のホラーにも通じる仕組み、真実を知ったときどうなるか、どうするかが気になります。その辺りは次話以降で明かされるようで、この点も楽しみになってきました。

●海賊戦隊ゴーカイジャー(第27話:いつもより豪快なチェンジ、第28話:翼は永遠に)

 前半(第27話)は、こちらでも伺った通り、ハカセとルカが入れ替わる話でコメディ路線でした。が、コメディだけではなく、ハカセの臆病と(ルカには)見える行動が、実はルカの身体を傷つけてはならないというハカセの配慮ということで、ハカセ-ルカの仲間意識の深まりも描くものでした。

 途中参加の伊狩鎧には、既にそういう仲間になっていく過程、各メンバーとの間が深まるドラマがあったわけですが、よく考えたらハカセ(とアイム)も本編開始前ですが、途中参加組なんでした。観ている途中でそう思いだしたら、なかなか自然な流れの話だと思えました。

 しかし、今週で自分的により印象深いのは後半(第28話)でした。レジェンドゲストが鳥人戦隊ジェットマンの結城凱/ブラックコンドルで、雨宮慶太監督、井上敏樹脚本ということは伺って期待してましたが、かなりの異色回という印象です。

 とは言うものの、ジェットマンを未見で知らないので、分からないところだらけではありました。ジェットマンを視聴してたら、いろいろ原典とリンクさせて楽しめたんだろうと思います。それでも、なかなか感じ入るものがあったし、実は幽霊であった結城凱の人となりも感じ取れるものがありました。

 話の流れとしては、マーベラスが以前に苦杯をなめて恐怖した賞金稼ぎのキアイドーが現れ、伊狩鎧にだけ見えない結城凱が「ジェットマンを探すな」と関わって来るというものですね。マーベラスが恐怖を克服したことで(これも通過儀礼か)、結城凱は力を託すことができ、またあの世(?)のバーで静かに酒を飲むと。

 死せる結城凱がゴーカイジャーの邪魔立てをしたのも、実は仲間のジェットマンに対する配慮であったらしい。その姿にマーベラスが力を貰ったことで勝てたわけですな。ある意味、マーベラスが結城凱の心意気を継いだといえましょうか。

 それだけでもなかなかに燃えるものがあったんですが、改めてウィキペディアのジェットマンの項を読んでみると、より味わい深い感じがありました。結城凱というキャラクターは、ジェットマン、特にリーダーたる天堂竜/レッドホークとしばしば対立関係になり、ジェットマンとは組織的には、各メンバー的にも、離反することが一度ならずあったらしい。

 しかし、肝心なところではヒーローとして振舞ったらしい。ブレるが踏み外さないということで、自分的には好みのパターンに入りそうです。今話ではそういう結城凱の面をあからさまには見せなかったですが、暗示的、雰囲気的には出せてたんじゃないかと思います(ウィキペディアの記述にすんなり納得できましたんで)。

 その最期も「ラスボスと刺し違えて」みたいな華々しいものではなく、泥棒を取り押さえはしたものの刺されてしまい、必死に仲間の結婚式にたどり着いて陰ながら祝し、ひっそりと公園に去って亡くなったとのこと。なんとなく、フォーゼのラスボス:我望光明を思わせる最期です。

 ジェットマン本編では、はっきりと死亡したと明示されなかったとのことですが、ゴーカイジャーにおいて、正式に死亡が明かされたわけですね。同時に、仲間から常に墓参されるほどであったことも。知らずに観ても感動したほどですから、ジェットマンファンとしたら、泣けるほど嬉しい一編だったんじゃないかと思えました。

●クライシス・オン・インフィニットアース

 ちょっとだけ言及。一応は観終えましたが、正直な感想を申せば「何を描こうとしたか、よく分からない」→「自分が観るには早すぎたらしい」です。危機の規模が大きすぎて、自分には何がどう危ういのか、理屈は分かっても、感情が付随して動いてくれなかったと申しましょうか。

 グリーン・アロー:オリバー・クイーンが本当に死んでしまったことは、よく分かりました。復活に手を尽くしたものの、オリバーの意思で実現しなかった感じです。が、他のキャラクターの感情が、うまく自分には入ってこなかったようです。

 これはまず間違いなく、「自分はクライシス・オン・インフィニットアースを含む、アローバース各シリーズ最新までたどり着いてないから」が主要原因です。キャラクターの雰囲気で申しますと、自分は例えばスーパーガールはまだスカート付き(^^;)のスーパーガールしか見ていない。

 インフィニットアースのスーパーガールはスーツデザインも変わってるし、何より本人の雰囲気が違います。第1~2シーズンの頃の「ヒーロー初心者」という感じが消えて、本当にヒーローになった感じがあります。

 それはフラッシュ、もちろんアローにもあるはずです。そのため、自分はまだ「インフィニットアース」の世界観までは分かっても、ドラマを作るキャラクターが理解できてないし、だから実感もきちんとできてない。

 新規に加わったヒーローもいますんで、やはりそこも理解しとかないといけないんでしょう。ともかくも、今の自分では、このクロスオーバーをきちんと観ることはできなさそうです。

 アローバースは買ったもののまだ観てないDVDがありますし、廉価版が出たら買いたいものもあります。おいおいインフィニットアースを理解したいとは思うものの、なかなか先が遠いなあ、と思ったりも(^^;。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/21 (Tue) 11:19:43

 定期感想その3です。

●仮面ライダーゼロワン(第39話:ソノ結論、予測不能)

 前回ラストで「満を持して」と言いたくなるような天津垓のゼロワン側参戦で、今話でも前非を悔いて謝罪する様子もありました。が、「さうざー」に叱られた途端に態度が豹変してまして、どうやらコメディ担当になったのかなと思います。

 話数から考えて、終盤までこのままなのかもとも思いますが、ラスト辺りでコミカルなキャラクターが見せる真剣さを演出する狙いだったりすると、ぐっと来るものがあるかもです(主水さんの殺しのシーンみたいな感じで)。

 しかし、そこよりも気になったのが「さうざー」だったりします。或人ゼロワン&天津サウザー vs アークゼロのバトルで、或人が気にするほどの反応を「さうざー」が示してました。その「さうざー」はゼア製であり、ゼアがアークに容易く屈したことを考えると、「もしかして、ゼアは(コア部分だけでも)さうざーに転送されたのかも」とか思いたくなります。

 ともかく本編。天津の申し出で或人とタッグを組んでの対アークゼロ(迅)戦からですね。或人は半信半疑だったようですが、垓の「飛電インテリジェンスを守るのが社長の役目だからな」に心を動かされたみたいですね。

 これで共闘成立、燃える展開ではあるんですが、ちょっと「あれ?」という気もしました。いかに2ライダーがかりとはいえ、アークゼロと互角以上に戦えているのは、なんか変な気もします。ゼロワン&ライダー迅でもアークゼロには一蹴という感じで敗れていたはずで、おそらく天津サウザーはライダー迅より戦力的に優るとは思えません。

 バトル中にサウザーがアークゼロにジャックライズを仕掛け、しかしアークゼロが逆にハッキングし返した点も気になります。ともかくもアークゼロ本体を分離させて、迅を奪還することには成功した形ですが、後で雷電が偽のシンギュラリティでスパイに仕立てられたことも考え合わせると、このバトルはアークゼロが一芝居売った可能性も考えておく必要がありそうな気がします。

 しかしともかくも勝利は勝利。飛電製作所に垓が出向きまして、謝罪の儀となる。が、イズは容易には許せないみたいですね。或人の怒りも深いですが、その先も考えているらしい。不破、唯阿とも和解させて、アークへの対処を始めたいと思っていそう。垓も応じて、両名に謝罪しまして、例の「さうざーに怒られて、メロメロの垓」のコメディとなるわけですな。が、そこよりも不破もこの先どうするかを優先している点がなかなか。或人と息が合ってる感じです。

 一方、アーク拠点。アークゼロ滅がちらっと雷を見た途端、また雷は弟:昴の記憶が蘇ってるらしい。後のシーンも併せてみますと、亡の不安を無視し、アークゼロ滅は雷が雷電として飛電製作所に向かうことを止めなかった模様です。このことは、全てアークゼロの計算済みの行動であったと分かるわけですね。

 つまり、雷電がまたも自分も気が付かないまま、アークによりスパイに仕立て上げられていたと。しかも、ゼアさえ乗っ取れば雷電≒雷は用済みでもある様子。いいように使われているわけですが、雷電兄貴の性分を考えますと、このままで済まないような気もします。雷電≒雷のシンギュラリティは弟:昴とされてますが、道具として扱われることに対する怒りで覚醒とかしてくれるんじゃなかろうか(という妄想、期待です ^^;)。

 それはともかく、飛電製作所では迅が目覚め、或人にアークの狙いはゼアであると告げる。或人&イズがゼアにコンタクトするも、ゼアの回答は「アークゼロについては分からない」~「ゼロワンのこれ以上のアップデートは不可能」ですか。それなら、と或人は自力でゼロワンの次のライダーを作る気になるわけですな。それが祖父:是之助を超えることにもなるらしい(という或人の台詞がまた気になる。是之助ラスボス説が気になってますんで)。

 さっそく新ライダー開発を始める或人(いつ、それだけの技術を学んだんだろう? と思ったけど、第1回のときみたいなゼアによる学習をやってたと考えておこう ^^;)。そこへ雷ならぬ雷電が駆け込んでくるわけですね。どうやってと疑う迅に、雷電曰く「ダッシュで」ですか。

 全く信用ならない台詞と態度ですが、或人としてはそうだからこそ信じる気を起こしたらしい。ですが、後のシーンを踏まえますと、終始疑っていた迅の判断のほうが正確だったわけか。が、或人の雷電~ヒューマギアに対する信頼はいつか功を奏すると思いたいところです。

 ともかくも、雷ならぬ雷電は先手を打てという積極策ですね。垓が唯阿の独立指揮権を認めたらしいAIMSは、宇宙開発センターが再び襲われると見て防衛態勢を取っていますが、垓がデータを盗まれたことから、アークゼロの狙いが別にあると気が付くわけですね。

 どうやらそれがアーク拠点前での決戦ということらしい。或人らは雷電に先手を打つと偽られ、実際は雷におびき寄せられたわけでしたか。しかしそれでも或人は「兄貴(雷電)の仕事はゼアを守ることだ」と言い放ち、雷電に対する信頼が揺るがないと示す。これが、もしまだ雷に雷電の記憶が残っているならですが、響くものがあるかもしれません。

 が、垓の急報も一歩遅く、結果は或人ゼロワンの一方的敗北。迅は再びアークに捕らわれ、ゼロワンのドライバーは奪われ、ゼアはアークに乗っ取られるわけですね。冒頭でのバトル勝利は、やはりアークゼロが手加減していたのだろうか。誰も止めらない、と勝ち誇るアークゼロ。が、変身解除でぼろぼろの姿を現した或人、それでも「俺が止める」と戦意は失ってない模様ですな。

 次回「オレとワタシの夢に向かって」では、いよいよゼロツーお目見えのようですな。が、飛電或人死す、とかキャプションに出てまして、何が起こるかが予測しにくい感じです。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/22 (Wed) 00:22:37

週前半感想です。

★ゼロワン

 サウザー改心謝罪行脚&ゼロツー企画始め回。

 前者は、犬のさうざーのおかげですが、さうざーは今後も出るのかな。

 そして、ゼロツーですが、或人はアイデア出しだけで、実際に技術を持って作るのは、アイちゃんの時みたいにハカセbotとか、刃さんとか天津さんとか、技術者さんになるんじゃないかな、と。

 で、ゼロツーが対アーク用として、どういう性能を持ち得るかを想像すると、「全てのヒューマギアから外部干渉を遮断排除するシステム」だとすると、現在のアークゼロ(滅亡迅雷のボディを流用してる)に対する切り札になりそうですね。

 一方、アークの方は、自分独自のボディを作る必要に駆られて、それがアークワンだと納得します。

 ともあれ、ゼロワンが対滅亡迅雷を想定していたシステムなので、想定外の対アークには無力という設定には納得。

 そして、善意を伝達するシステムとしてのプロトタイプがアイちゃんとか、「愛」「友情」「笑顔」などのアークが理解できない感情を増幅して、ヒューマギアにぶつけるシステムだったりとか、ゼロツーのツーは「意思疎通の通」とか、いろいろ妄想想像しておきます。

 ともあれ、次回はゼロツー登場して続く、そのバトルは8月に持ち越されるだろう、と想定しつつ、どういう能力かに期待したい、と。

★ウィザード

 ビースト登場編で、ドラマ展開が面白くなったと思います。

 何というか、仁藤がボケて、晴人がツッコミ入れる漫才が機能したり。
 これまでは、瞬平がボケ役だったけど、晴人もいちいちツッコミ入れず、ボケが滑っていたのが、
 仁藤相手だと、晴人も容赦なくツッコみ、仁藤もヘコまず言い返し、ドタバタが加速する。

 魔法使いとして、対等な立場だからこそ、お互いに遠慮なく言い合える関係が成立したわけで。

 で、その次は、強敵登場で、ウィザードのオールドラゴンへの布石回になります。
 ここからが、ウィザードの物語が活性化するような形なので、楽しみにしつつ。

★ゴーカイジャー

 ジェットマン回。
 初見の感想を思い出すと、「結城凱がどういう形で登場するのか?」というのが最初の懸念。

 で、バーで飲みながらギャンブルしてる凱がいかにも彼らしくて、その後、現世で登場。だけど、それが「幽霊なので、地球人には見えない」ということが分かって、何だか怪談めいた要素(あるいは世にも奇妙な物語)を帯びてくる。

 そして、最後のベンチでのセリフ(空がまぶしい云々)は、凱が竜を祝福している時のそれ。
 ジェットマンは鳥人戦隊で(ガッチャマンのパロディ要素もあり、凱はコンドルのジョーの立ち位置でもある)、空というのも重要なキーワード。

 その後、バーに帰ってきた凱が、「神さまの癖にギャンブルに弱い」というセリフを語るように、ああ、天国なのか、と粋な状況設定。

 ジェットマンという作品設定は、ファンタジーではなくSF要素が強いので、神さまという設定はそぐわないのですが、以降のスーパー戦隊はファンタジー色が増していくので、精霊とか神さまが当たり前に登場する作品も多し。

 で、次回は2つともレジェンド回です。

 まず、一本めはアバレンジャーです。
 前に、鎧が登場したときに、アバレキラーから大いなる力を授かったのですが、もう一度、アバレンジャーが来るのは意外でした。
 今度のゲストは、アバレブルーだけど、さらに自称アバレピンクの登場です。

 自称というのは、正式メンバーが赤青黄の3人に、異界の戦士であるブラックと、ライバルのアバレキラーの5人構成。
 ピンクは、アバレンジャーのサポート役の少女(高校生)が、自分も変身したい願望が募って、アバレピンクのコスプレ衣装を自作した挙句、敵怪人の能力でアバレピッグ(ブタ)になったりする回があって、要するにギャグネタなんですね。

 で、アバレンジャーのさらなる大いなる力は、ゴーカイオーと豪獣神の2体が合体する機能です。といっても腕を換装するだけですが。

 続くのがライブマン回。
 こちらはシリアス回で、「友よどうして裏切ったのか」がキーワードです。

 学生時代の同級生3人が、敵組織にスカウトされて幹部となり、
 第一話で、5人のメンバー中、2人が殺されて、残った3人で戦うハードな出だしがライブマンです。
 その後、殺されたメンバーの弟2人が加入して、5人になる流れですが(戦隊初の追加メンバーレギュラー化)、
 今回は初期メンバーの一人、イエローライオンの大原丈です。役者は先日、牙狼VRに登場して、アザミに殺されていました。

 で、丈とジョーの絡みがメインですが、「悪堕ちした自分の知り合いと戦う覚悟」がテーマとなります。

 この回を機に、シリアス度が高まってきた印象です。

★クライシス

 いつもは大体、7月に出て、お盆休みに見ている感じだったので、購入したものの、まだ見ていなかったりします(苦笑)。

 自分もアローバースはだいぶ溜まっている状態なので、そろそろ、また消化していかないといけないなあ、と思いつつ、夏場は忙しいので、秋になるかなあ、と。

 機を見て、また感想を書くつもり。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/24 (Fri) 08:03:19

週後半感想です。

★ディケイド夏映画

 昨日からYouTubeで配信されたので、念のため報告。

 感想は「思ったよりも上映時間が短かったんだな」というのと、今見ると「オールライダーと言っても、少ないな」って感じ。
 前者は、「夏映画は戦隊とのカップリングなので1時間程度」なのと、3時間以上の多い洋画大作ヒーロー映画に慣れちゃったから、と思います。
 後者は、ゴーカイジャーなどの戦隊総登場の圧倒的な数や、その後のライダーの数のインフレを体験した後であって、当時はこの数のライダー全員集合もすごい快挙だったわけで(昭和15人と平成10人で25人か)。

 後に昭和ライダー共演作品が量産されるので、その第一作で、共演そのものは割とシンプル感。
 後のオーズ映画での共演劇は、よりドラマチックになっているなあ、と。

 ともあれ、士の過去の秘密やらの情報が公開される作品ということで、待望の配信でした。

 あと、Wとのカップリングである冬映画の配信は、8月8日ということで、夏のディケイド祭り願望は実現した、ということですな。

★牙狼

 雨宮監督ツイッターによるメイキング情報。

 この回は、ギャンブル施設のセットに手をかけたり、スーツ姿の鋼牙を見せたり、仮面ライダーカイザ役の村上幸平氏のゲスト登場で井上敏樹ワールドっぽかったり(村上氏は当時、井上脚本の常連役者的な立ち位置でした)。

 そして、セットに手を掛けた都合で、最初に撮影した回だったそうです。
 セットを設置する場所の都合で、牙狼では「冴島邸のセット」が一番場所をとる。で、冴島邸はずっと使うので、それを構築する前に、同じくらい場所をとるギャンブル会場は撮影して、すぐに解体する必要があったために、最初に撮らざるを得なかった、とか。

 ストーリー的には、ギャンブルの客の誰かがホラーという情報で、それを探すためのサスペンス展開。
 まあ、視聴者目線では、役者的には村上幸平だろうと思うわけですが、そこにちょっとしたどんでん返しを見せて、あれ? と感じさせる仕掛けも。

 そして、ホラーの正体判明後は、セットを破壊する生身アクション大暴れと、長時間の屋内ドラマの閉鎖感を打ち破るCG空中戦の対比など、30分の間によく詰め込んだなあ、と濃密な回でした。

 次回は、ジオウに受け継がれる(?)マンホール女の話です。脚本は、ジョジョの小林靖子さん。
 まあ、当時は電王→シンケンジャーの小林靖子さんという時期でしたけど。

★リライズ

 一言で言えば、決戦前の仕込み回となりますか。

 マサキのゼルトザームとの対決を控えて、ヒロトとヒナタの交流と、カザミの新型機イージスナイトの製作、パルのアイデアで聖獣クアドランの翼をガンプラパーツで修復、そして久々のマイヤ姉さん登場などなど。

 まあ、この作品は、二話一構成が基本だったので、ゼルトザームとの対決前編と受け止めるべきかな。

 強敵マサキと対峙する際に、クアドランさんが戦力的な切り札だけど、最終的には新型機サターニクスとヒロト、そしてミズキ姉さんとヒナタさんの願いが、マサキを復活させる展開かな、と予想。

 サターニクスは、装甲の厚いガンダムフレーム対策(オルフェンズの悪魔名ガンダム、バルバトスなど)と語られ、「宇宙世紀由来の相手に使うとは思わなかったけど、悪魔っぽい敵と戦うにはちょうどいい」というマニアックなセリフが(少し意味合いを考えた後で)、おおっと感じ入ったり。
 VSオルフェンズの機体なら、物理攻撃で打撃力、貫通力に特化した機体、かつ強装甲かな。
 カザミのイージスナイトも含めて、敵の猛攻にひたすら耐えて、機を見て骨を断つ的なバトル展開を想像したりも。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/24 (Fri) 18:14:36

 定期感想その1です。

 劇場版ディケイド(夏版)の注意喚起、ありがとうございます。おおむね毎日、東映公式Youtubeはチェックしてましたので、昨日に気が付きました。ただし、プレミアム公開終わった後でしたが(^^;。観てみると、本編終了後の予告で冬版が8/8(土)と出て来て、「おお!」と。これでようやくディケイドを一通り観終えることができるなあと、喜んでます。

●BDリライズ(第21話:もういちど飛ぶために)

 今話は確かに決戦前の静けさという感じですね。静かながら、着々と準備が整っていく感じです。

 とはいえ冒頭早々、ヒナタのいかにも嬉しそうな満面の笑みで、「おふらいんみーてぃんぐ!!」の文字入り。なんでヒナタはそんなに喜ぶんだろう、確かに面白そうではあるけれど、と思いましたが、興味、好奇心だけではないのかもしれません。

 ヒナタのこの喜びようは、例の雨の夜を境に、すっかり暗く、人付き合いも悪くなったヒロトを気遣っていたせいかも知れません。ゲーム内だけでなく、オフラインで対面しての付き合いもやっている、少なくとやる気を起こしたのなら、ヒナタ視点ではヒロトが元の明るさを取り戻す兆しと思えるかもしれません。レジ袋片手に去るヒロトに、幼い頃のヒロトが重なって見えたのも、そのせいかも。

 が、オフラインミーティングはそんな気軽なものではないわけで。エルドラやマサキの命運がかかっている。それだけに秘密厳守で、パルの持つ豪華客船内で行われるわけですな。あまり時間に余裕もなく、アルスの予想再攻撃時間まで500時間≒3週間しかない。しかも、前回のように興味を持ったアルスから招かれるわけもなく、自力で上がって突破しないといけない。

 となると、とりあえずは機体整備やら強化やらするしかないわけですね。データ化するとはいえ、その元となるガンプラの出来が勝負を決めるというわけか。今までの失敗に学んだのか、大雑把な傾向があったカザミも、今回は入念な仕上げに拘っている模様。

 そしてエルドラに向かうわけですが、聖獣クアドルンの治療(補修?)アイテムも持参しているわけですね。パルが前々から考えていた、ガンプラパーツの翼ですね。パルとヒロトがハルのアバターを使ったのは、補修のためのマシン(これもガンプラのバリエーションだろう):ハロローダー、ハロフィッターがハロ用だからか。GBNではそういう役割分担設定があるのかしらん。スターウォーズでいえば、R2D2専用マシン/シートといったところなのかも。

 が、とりあえず昼食休憩ですか。ベアッガイに乗って来たマイヤが用意した手料理ですね。コックピットに3人は無理だったらしく、ムランは箱入り(?)で運ばれたようですが、緩衝装置がないせいか相当にきつそう。ムランは第1期ではシリアスなレジスタンス隊長だったのに、今やすっかりコメディ担当ですな。

 で、聖獣クアドルンにも振舞おうというわけですが、クアドルンがなかなかの気配り上手。食べ物は必要ない体だ、と言っておいて、しかし頂こうと言う。言外に「美味しそう」と暗示してるわけですね。一口食べて、美味しいとも言う。これは料理作った人からしたら嬉しいものでしょう。

 そう喜ばせておいて、「(マイヤが)口うるさくて、すぐに手が出るとも(フレディから)聞いている」とグッサリ来ることを言う。途端にマイヤが反応しまして、フレディを睨みつけるわけですね。このクアドルンの押したり引いたりで、最初のマイヤの、クアドルンに対する緊張がすっかりほぐれているようです。

 が、戦況の話になると途端に深刻になってますね。自分は前話ラストの描写で、マサキがアルスに背いたと思ったんですが、どうやらそうではなかった模様。遺跡はヒトツメらは襲えないが、異世界から来たマサキは攻撃できる。それで遺跡が攻められて、住民はさらに逃げなくてはならなくなったわけですね。

 しかしマサキに対するアルスの支配が弱まっているのも事実らしく、一部のマサキの行動はアルス民を守るためのものになっていると。そのアルスの支配はマサキ機の頭部ガードを通じて行われているらしく、以前に攻撃を受けて破損したから、マサキは部分的な行動の自由を得たわけか。

 ヒロトらはいったんログアウト=地球リアルに戻るも、入院中のマサキ本体の容態が急変、事はいよいよ急を要するわけですね。次回は「刻限のゼルトザーム」とのことで、まずマサキ問題の解決に入るようなタイトルです。ヒロトらはエルドラで決戦でしょうけど、(前話までは)知らずにマサキつながりになっているヒナタの動向も気になったりします。

●牙狼MAKAISENKI(第4話:切札)

 前話のアクション主体に対し、今話は頭脳戦でしたな。まず「誰がホラー:ゲノジカか?」があり、特定できたらできたで、「ゲノジカの封印から抜け出るには?」が焦点になり、さらに「ゲノジカが人間を捕獲する術を破るには?」が続き、それをクリアしての通常(?)戦闘でバッサリやって解決と。

 なかなかスリリングな展開である一方、「破滅の刻印」や、それを刻んだ敵等については進展はなかったですね。既にホラーの恐ろしさについては第2話(街灯)で描いたので、今話では人間の持つ陰我の醜さを描いたといえましょうか。ホラーと陰我をセットで理解できれば、敵の脅威についても分かってくるはず、という制作の配慮かなと思います。

 ともかく本編。怪しげな邸でギャンブル:ポーカーをやると紹介状が届いた人々が行方不明ということで、鋼牙が派遣される運びとなるわけですね。招待状は誰かのを横取りした模様。しかし堅物の鋼牙がポーカーを知らないと真顔で言うのは、ちょっと笑った。そこはザルバが教え、途中でもフォローするわけですな。

 敵のアジトに乗り込みますと、所持品は預けないといけない。剣を隠したコートも脱がざるを得ない。これはポーカーのイカサマ防止のためのようでいて、ホラーとしては魔戒関係者が討伐のためのアイテムを持ち込むことを用心してのことでもありそう。

 ポーカーが始まりますが、招待客は4人。ディーラー含め、ホスト側も何人かいますが、その中に今回のターゲットのホラーはいないらしい。ホラーがいても手下レベルということなんでしょうな。敵ボスは招待客の中にいるはずだけど、次々と退場して行くわけですな。退場順に自分が考えたことを書き出してみようと思います。

1.ビッグママ(中年女性)
 自信過剰が災いし、リリカのイカサマに引っかかって敗れ、あっけなく退場。自分が「ホラーはこいつか?」と最も疑った人物です。鋼牙が魔戒騎士と見破ったとすると、まずホラーの自分が安全な場所に退避しておいて、手下に指示を出していくんじゃないかと。

2.リリカ(若い女性)
 鋼牙にイカサマ(煙草に仕込んだ幻覚剤?)を見破られて敗退。このリリカについては、「ホラーではなさそう」と思いました。なぜなら、大事なもの=不治の重傷らしき思い人がいるから。どうも狂気が混じっているようではありますが、人間としての執着の感じです。
 ただ、その思い人をチップを借りるために差し出した点、重症ギャンブラーの業の深さ≒陰我の大きさを感じます。

3.キッド(髭の青年)
 こちらでNOVAさんのご感想を拝読して、「そうか、そういう視聴者としての知識を生かした推理ができるわけか」と感心しました。自分も「どっかで見た役者さんだが」とは思いましたが、555の草加雅人でしたか。ジオウ、ディケイドのゲスト出演(及びYoutubeの第1・2話特集)で見た程度ですんで、思い出せなかったようです。
 それはともかく(^^;、各招待客の後ろのロウソクを凝った演出だとか言うし、場を安心させるための言動も多かったようですんで、あまり疑いませんでした。が、それこそがポーカーフェイス的な演技だったわけですな。すっかり騙されました。

4.イチロー(眼鏡の青年)
 最後に勝ち残ったわけですが、大事なものがあるわけですし、勝った時の喜びようが幼稚な感じだし、「こいつは違うな」と思いました。それにキッドと共に連れ去られてしまうわけですし。

 となりまして、「あれれ、じゃあ誰がホラー?」と分からなくなってしまいましたorz。依然として自分はビッグママを疑ってはいるんですが、それならそれで皆が消えたところで現れそうなものです。

 しかし、すぐに種明かし。鋼牙が負けたのは、敵が捕らえた人間を封印する場所を探り、食いに来たホラーを待ち構える為だったわけですね。そこへ後から捕らわれた風で転送されてきたキッドがニヤリと笑いまして、「ああ、こいつか」となるわけですな。

 ホラーの正体は分かったものの、鋼牙はカードに封印されている。そこで、ザルバが隠し持っていたチップ1枚で勝負を挑むわけか。このホラーもギャンブルにのめり込んでいるらしく、挑発したら乗って来ることも予想していたんだろう。これで封印からいったん逃れることに成功。

 互いの正体が分かった上で、サシのポーカー勝負となるわけですが、トランプセットを指定し、ジョーカーも入れさせたのがミソだったわけですね。鋼牙が封印される直前に見えたカードのうちの1枚で、それが封印の力を持っていると(たぶんザルバが)見抜いたわけか。

 が、ポーカー勝負はホラー:ゲノジカがA4枚+ジョーカーの5カードという最強の役となり、ゲノジカの勝利。おそらくディーラーが気を利かせて手配したんだろう。勝ち誇るゲノジカですが、鋼牙からしたら「バカか、お前は」ということですね。ポーカーでケリ着けるわきゃない、ジョーカーさえ出してくれればいい、と封印のカードを破壊しまして、捕らわれた人間を解放。

 こうなれば、後は通常の討伐ですね。まず手下を次々斬り捨て、鎧装着でゲノジカも討伐と。なかなかトリッキーな展開で楽しめる話でした。

●仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー

 NOVAさんのご感想にもありますが、自分も視聴前に本編時間確認して「約1時間か、短めだな」と思いました。その尺のためか、かなり唐突な展開もちらほらあったような気がしました。ディレクターズ版だと約1時間20分だそうで、それくらいあったほうが良かったかもしれません。

 この劇場版はディケイドTV本編のアマゾン編とライダー大戦編の間に起こった出来事なんだそうで、いろいろ納得もすれば、考える(妄想する ^^;)こともいろいろあります。士に代わって大ショッカーのトップとなったシャドームーンは、おそらく完全に打倒された感じです。

 が、劇中時系列で直後のTV本編ライダー大戦では、依然として大ショッカーがあるわけですよね(記憶が戻った士がライダー大戦編をどう見ていたかも気になる)。ということは、この劇場版での大ショッカーは支部レベル(ゴルゴム?)か、もしくはフェイク的なものだったのか。

 大ショッカー幹部にしても、怪人態に変身する際、地獄大使:うがいでガラガラ→ガラガランダ、死神博士(光栄次郎)イカでビール(合うけど ^^;)→イカデビルとダジャレ言ってまして、どうも冗談っぽい。栄次郎はイカデビルとしては敗れて爆散するも、ぼやきながら写真館主に戻っていて、しかも誰も気にしてないし。

 もしかすると、士の世界のようでいて、実際にはそうではなく、この世界での士の役割が大ショッカー首領だっただけとか。と、一応の完結編である冬の劇場版を8/8に観てみるまでは、とりとめのない妄想にしかなりませんな。ともかく本編。

 いきなりのライダートーナメント、それもスタジアムでスタートしてまして、「何を始めた?」と思ってしまいました。その後にフォローがありまして、士がかすかな記憶を頼りにたどり着いた洋館で、妹と会い、ついに大ショッカー首領としての記憶が蘇ったわけですね。

 既に士は(AR)ライダー各世界の崩壊と、理由を知っていますから、執事らしき月影(シャドームーン)に言われずとも、最強ライダーが勝ち残る戦いを始めるわけですね。が、ユウスケ・クウガらの協力を得て、ライダーの頂点を極めたはずなのに、各世界の崩壊が止まらない。

 で、月影=シャドームーンがネタバラシするわけですな。各ライダーが引き寄せ合って崩壊が起きるというのは嘘であり、本当の目的は各世界間の「橋」を作って侵攻するためだったと。

 そこからの展開が早い早い。士の妹:小夜は兄への恨みで大神官ビシュムになるし、シャドームーンは自分が創世王になると宣言して士を追い出すし、士はすっかり改心したらしいし(写真館に戻ろうとめそめそみたいな)、大ショッカーは各世界へ侵攻するし、鳴滝は焦ってるし、ヘタレた士にライダーマン:結城丈二が恨みを超えて活入れるし等々。

 で、残ったライダーを集めて抵抗しようとする目論見は、相手(王蛇、キックホッパーでいいのかな)が悪くて失敗すると。仕方ないからディケイド&ディエンドで闘おうとすると、なぜか倒したはずのを含めて昭和~平成ライダー集結。1号、2号、V3をまずバイクで登場させた点、やはり元祖シリーズへの敬意でしょうか。自分としても嬉しい演出です。

 総勢集まりまして、なかなかの壮観ですな。ライダーの枠を超えて石ノ森・東映ヒーローが集結した劇場版(オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー)もあったわけですが、時期的にはこの劇場版が先ですか。というより、昭和・平成コラボの先駆けだったわけでしたか。

 なぜこんな奇跡が、と思う間もなく(^^;、1号が「ライダーの力が必要とされる限り、俺たちは不死身だ」と理屈無用は昭和的な決め台詞かも。平成ライダーTV本編の場合(劇場版はあまり知らないorz)、死んだはずが生還等では、伏線~種明かしを入れることが多いような気がします。自分が平成ライダーを今も楽しめる理由の1つです。「なるほど」となって、興が乗ります。

 対して昭和ライダーによくあった気がする、こういう流れは今は、相対的にはですが、あまり好きとはいえません。ですが、1号~V3視聴当時はそういうノリで大いに興奮していたわけで。このシーンも、理屈では「やはり敵を欺くトリックの種明かしがあったほうが」とは思いつつ、腹から燃えるものが上がって来まして、ゾクゾクする感覚が強く生じます。

 それはそれとして(^^;、流れがディケイド側に傾きますと、さらに一気呵成ですね。小夜ビシュムは改心して、事態を制御しているらしい地の石を破壊、ユウスケ・クウガは正気に返るし、怒って出てきたシャドームーンは突如飛び込んできたWが対処し、止めはライダー全員キックで止めを刺す。

 と思ったら、巨大怪人:キングダークが出まして、元ネタはライダーXらしいですね。これが戦隊ですと、「さあ、戦隊も巨大ロボ呼び出してラストバトルだ」と期待するんですが、自分的にはライダーではそうならないことを発見しました。敵は巨大でもいい(レッツゴー仮面ライダーでも最後の敵は納得できたし、MOVIE大戦COREでも同様)。でも、正義側の仮面ライダーは等身大を、自分は期待しているようです。今の今まで、自分でも気が付いてませんでした。

 ともかくも、巨大ラスボスも撃破となりまして、ようやく終結。と思ったら、TV本編でのライダー大戦に至ってしまうわけですね。その続きが8/8に放映される次の劇場版で決着するわけですか。しかし約2週間待たないといけなのかorz。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/26 (Sun) 17:11:18

 定期感想その2です。

 ゼロワンが(次回予告キャプションも含めて考えると)相当な急展開でして、ちょっとびっくりするほど。ですが、次期ライダー物のお披露目ネット放送があるみたいでして(7/29 水)、9月も近いわけで、もうそういう時期かと。

●仮面ライダーウィザード(第19話:今日の命、明日の命、第20話:近づく真相)

 今週分の前半(第19話)までが仁藤攻介登場編、後半(第20話)からはユウゴ:フェニックスの正体に迫る流れですね。第23話でユウゴは退場のようなんで、4話かけての退場の花道(?)といったところなのかなと思います。

 ともかく本編。画家編後半は前話ラストからの続きで、ウィザード・ビースト・ヒドラの混戦ですが、攻介が画家の及川:ゲート候補を連れ去ってしまう。が、ゲートからファントムが出てくる、くらいの理解でしかないですから、捕えてどうこうしようというわけではなかったみたい。

 攻介はのん気に、これ食うかい、ファントム出せるかい、みたいなノリで及川にせがんでますな。しかし及川はファントムだのゲートだの知らないですから、呆れて帰ってしまう。攻介は諦めず、しつこく追いかけて付いて行くわけですな。

 及川の家に上がり込んだ攻介が見たのは、女性の絵で、実は及川の亡くなった妻の肖像画ということですね。遺影の代わりといったところでしょうか。及川の心の支えはその妻の絵と話すこと、という重い展開に、軽いノリの攻介もさすがに驚いた模様。

 さらに攻介に追撃がありまして、追いついてやって来た晴人らの話ですね。攻介は画家の話でショックを受けたせいか、「みなまで言うな」とは言わず、晴人の話を今度は最後まで聞く。ゲートを持つ人間はファントムにされ、その時点で人間としては死んでしまう、と知った攻介、さすがにショックだった模様。他人が死んでくれないと、自分(攻介)が生きられない、と知ったんですから当然かも。

 晴人もアドバイスに困ったのか、「明日の命より、まずは今日の命だ」と、ちょっと禅問答というか、無理難題っぽいことを言う。単純に解釈すると、明日の命は攻介、今日の命はゲートの及川ということになるんでしょう。

 晴人としてはゲートの保護が優先ということで、及川が大事にする妻の絵とともに、及川を拠点の骨とう品店に連れて行く。このとき、晴人は絵に何か隠されていることに気が付くわけですな。それも、これがラストでのキーになる重要アイテムだったと。

 この動きはファントム:ヒドラも察知してまして、妻の絵さえ破壊すれば及川が絶望するはず、と動き出すわけですね。晴人と及川らが骨とう品店に移動するタイミングで急襲、絵を破ってしまう。これで及川が絶望し始めますが、ウィザードで応戦する晴人は手が回らない。

 そこへ現れたのが攻介であるわけですな。何をどう考えて吹っ切ったのは、ちょっと不明な感じですが、「明日のことを、今日は考えないことにした!」と宣言しまして、晴人に代わって及川のアンダーワールドに突入、巨大ファントム(アンダースナッチという名らしい)を倒し、及川を絶望から救うと。

 ヒドラのほうは、もしかすると現状のウィザードでも勝てたかもしれませんが、黄色い魔宝石から作った「ランドドラゴン」を得たことで、圧倒しての勝利。魔法石はファントムのソラがもたらしたわけですが、自分が予習抜きで観てたら、ファントムにもウィザード側をサポートする勢力があると思い込んだかもしれません。前に白い魔法使いのミスリードな感じの描写もありましたし。

 これにて一件落着、なわけはなく、今日の命(及川)は何とかなったけど、明日の命(攻介)はどうすんだということですね。瞬平が提案するに、晴人が攻介のアンダーワールドに行って、ファントム倒せばいいんじゃないかと。晴人が応じて攻介に指輪をはめようとしたところ、「俺は男に指輪をはめてもらう趣味はない」と攻介が拒絶。

 これは「明日のことを、今日は考えないことにした!」の一環かもしれませんが、もしかすると自分(攻介)に宿ったビーストキマイラに情が移っていたから、ということもあるんじゃなかろうか。攻介は及川には迷わず指輪をはめて助けたわけで、自分が指輪を(男に)はめられるのがどうしても嫌というのも、ちょっと強引な理屈の気もしますし。

 ともかく、攻介の明日の命問題(?)は先送りとなりまして、後半(第20話)。屋台のラーメンにマヨネーズかける攻介は置いといて(^^;、ファントム側ではユウゴ=フェニックスが荒れているようですね。どうやらバトルマニアの血が騒いでいるという感じで、ウィザードにどうしても勝ちたいらしい。

 が、ワイズマンは許さないわけですな。予習したワイズマンの正体を考えれば、行動原理が見えてくる気もしますが、そんなことユウゴは知る由もなし。理不尽に思えても仕方ないところでしょうか。憤懣やるかたなしでして、機嫌よく飲んでる酔っぱらい連中に八つ当たりとかしてますな。そこで凜子と遭遇すると。興味を持った凜子は、この後、ユウゴについて追及していくこととなる。

 凜子はユウゴの以前の勤め先:花屋を突き止めまして聞き込みしてみる。店長は「藤田雄吾」という名前の、花が好きな心優しい青年だと証言するわけですね。現在のユウゴとはだいぶ人物像が違う。しかし、日食の日を境に姿を消したと。となると、例のサバトに参加した1人ということが疑われるわけですね。

 凜子はユウゴが住んでいた/いるアパートを店長から教わりまして、訪ねてみるも、どうもここしばらくは人が住んでいた気配がない。ますます怪しい、となったところで背後からユウゴ登場。で、この件は次回へ続く模様。

 今回のゲート候補らしき人物は、見た感じは仲のいい新婚夫婦の妻と思しき新井志保。夫の寿史とも仲が良く、結構裕福そうでもありますな。志保は割とちゃらちゃらした感じでして、人付き合いが心の支えらしい。そこを今回のメインゲスト敵:ベルゼバブに狙われることとなる。

 このベルゼバブ、かなり能力が高いようで、本気ではないとはいえ、かかって行ったユウゴ=フェニックスの攻撃を軽くあしらっており、その能力には自信がある模様ですね。防御に長けた厄介な技のようでして、要は物理攻撃がすり抜けるし、任意の場所への攻撃に変えてもしまえる。後のシーンでも、ウィザードらが有効な攻撃を入れられず、かえって同士討ちになってたりしますな。

 それはともかく、ファントム:ベルゼバブに襲われても会食に駆けつけた志保、既に食事・談話中の友人から無視される。それだけなら遅刻に怒った一時的なものと解することもできそうですが、続いて行ったダンススクールでも友人が志保を無視。むしろ邪険に扱っているようでもある。瞬平もそれに倣うかのような態度を取るし、冒頭では仲睦まじく優しそうだった夫も態度が一変してしまっている。

 が、志保を無視する面々は皆、目が死んでいるわけですね。何者かに操られている。つまりベルゼバブの仕業。そんなことは分かるはずもない志保は、心のよりどころだった、人とのつながりが断たれたと思い、絶望に沈みそうになる。

 そんなことさせてはならじとウィザード、ビーストが迎え撃とうとするわけですが、攻撃がすり抜け、同士討ちまでさせられて手が付けられない感じですね。というところで次回へ、ですか。ウィザードのドラゴンは揃ったみたいですから、お披露目があるかな。そのためにベルゼバブは攻略が難しい敵に設定されてるのかもしれない。

●海賊戦隊ゴーカイジャー(第29話:アバレ七変化で新合体、第30話:友の魂だけでも)

 こちらで伺った通りの2回連続のレジェンド継承でした。まず前半(第29話)がアバレンジャー編ですね。三条幸人/アバレブルーと、自称アバレピンクの今中笑里ですが、今話時点で2人は結婚していて、三条笑里ということらしい。

 ザンギャック側の作戦が「地球の女性の幸せエナジーを奪う」ということで、それも「ワルズ・ギルのための風邪薬原料」ということですか。それで結婚式での花嫁がターゲットになるわけか。この辺りは三条幸人/笑里の結婚を暗示する設定なのかも。

 ゲストメイン敵はダイヤールで、サイズ自在を利用して逃げ回るのが得意技(?)であるため、終盤までは追っかけっこが主体のドラマですね。自在に逃げ回るダイヤールに対して、アイムがコスプレで対抗すると。

 これが最後の決戦での「アバレンジャー継承でも、アイムだけコスプレのアバレピンク/ピッグ」につながる演出でして、なるほどな感じです。これをサポートしたのが鎧で、もしかすると笑里との立ち位置や設定の近さがあるのかも、と思ったりもしました。アイム/ゴーカイピンクが等身大バトルに不参加で(コスプレですもんね)、巨大化戦も豪獣ゴーカイオー初登場ながら、アイムが笑里から託されたピンクのキーは使用されず。

 これもアバレンジャーへのリスペクトを表してるんだろう。笑里のアバレンジャー戦士になりたいという望みをアイムが代わって叶える形でもよかった気もしますが、原典の「ピンク」より活躍させるのはためらわれたのかもしれない。そうだとするとですが、この話の作りに納得できます。

 後半(第30話)は一転して重い話になりました。レジェンドはライブマンで、戦隊通の鎧が「自分の生まれる前の戦隊」と言ってますな。確認すると1988年の作品ですね。登場してくれたのは、大原丈/イエローライオンで、仲間を救えなかった過去があり、そこがジョー・ギブケン/ゴーカイブルーと重なるもの(シド・バミック→バリゾーグ)があるらしい。

 調べてみますと、ライブマン本編での敵組織ボルトの月形剣史/ドクター・ケンプが、大原丈が救えずに悔恨を残すことになった「仲間」らしい。ドクター・ケンプはリーダーのレッドファルコン:天宮勇介の友人となってますが、大原丈とも親友だったんだろうか。それとも、月形剣史のことで苦悩する天宮勇介を見て、月形を救えなかったことが痛恨だったのか。ライブマンを観てないので、いろいろモヤモヤします(^^;。

 ともかく、ザンギャックがバリゾーグが優秀であることから、量産を目指して身体機能の高い地球人≒アスリートを狙ってくるわけですね。指揮するのはシド・バミックをバリゾーグに改造したザンギャック側科学者ザイエン。

 そのザイエンの携帯端末をジョーが入手し、大原丈に解析してもらう。なんとかバリゾーグをシドに戻せないか、というわけですが、大原丈が調べた限りでは不可能と。ジョーは、がっかり、というより絶望しかけるわけですが、同様の過去がある大原丈は「魂だけでも救え」と。

 その台詞の持つ意味は重そうです。これで覚悟を固めたブルー、ザイエンを斬り、巨大化したザイエンも葬る。バリゾーグ/元シド・バミックとジョー・ギブケン/ゴーカイブルーの決着は第38話で着くようですが、もう今話で事の成り行きは強く暗示された感じです(今話は仇討の先取りだった、みたいなことで)。

Re: 7月のスレッド(2020) - K.K

2020/07/26 (Sun) 22:20:23

 定期感想その3です。

●仮面ライダーゼロワン(第40話:オレとワタシの夢に向かって)

 ゼアが天津垓に贈った「さうざー」は、もう登場しなくなりまして、どうやらリアルで今あるAI犬のaiboを使った遊び要素だったみたいですね。アズも本編再開特別編以来、顔を見せなくなりまして、こちらも同様だったみたい。自分的にはちょっと残念な気がしないでもない。会話AIのアイちゃんはどうなるかなあ。

 それはともかく本編。先週の予告キャプションで、或人死す、みたいなことがありましたんで気をもんでましたら、「なるほど、そういうことでしたか」というものでした。

 冒頭は飛電製作所で始まりまして、或人らが善後策を練ろうとするも、ゼアと交信不能のイズは困り果て、迅は既に打つ手なしと判断している模様。しかし、或人が希望はあるとしてゼロツーの設計資料(アイデアメモっぽい?)を示す。

 さらに、或人がイズに「君に頼みたいことがある」と言う。この後を踏まえますと、この台詞がイズに対する大事な指示になっているみたいですね。飛電インテリジェンスで、同様に協議難航の天津垓らのもとに、イズが出向いて、協力を依頼する。最初、これが或人の頼みかと思ったんですが、どうやらそうではなかった。

 しかし、早くもアークゼロ(雷)が飛電製作所の天井を破って襲来、成り行きを先読みしての行動らしい。ライダー迅とゼロワンの現状最強フォームでも対抗できないんですから、或人が変身できない今、ライダー迅単独では敵うはずもない。アドバイスを出せたかもしれないイズも天津のもとに出向いている。

 アークゼロは或人をターゲットとしているようで、最初の一撃はライダー迅が身を挺し、かろうじて庇いきる。が、社屋を吹き飛ばしてからの、第二撃は或人を仕留めてしまう。それでアークゼロは満足して引き上げたらしく、或人の遺体は飛電インテリジェンスに運ばれる。

 これには垓も不破も唯阿も激しく動揺してますね。イズは事態を受け入れられず、ひたすら或人に指示を乞うている。迅は相変わらず絶望しているみたいです。が、アークは容赦なく作戦を続行、まず都市機能の破壊を図り、垓らを屋外へおびき出し、まず垓、続いて唯阿、さらに不破を射殺。これで或人側人間ライダー戦士全滅ですね。

 屋内に残ったイズ、死んだ或人に語り掛けるうちに感極まった模様で、思わず涙を流す。これは迅も理解できない状況みたいですね。イズ本人ですら何が起こっているか、戸惑っている模様。しかし、そこに響く或人の声「君に頼みたいことがある」で状況がリセットされる。

 時間が冒頭の飛電製作所のシーンにもどっているわけですね。起こることも少し違いまして、イズは飛電インテリジェンスの垓のもとに向かわない。そこへ、これは前回と同じくアークゼロ(雷)が襲来。

 観ていて一瞬、「あれ、時間ループかな?」と思い出しましたが、タイムトラベル技術は今まで少しも示されませんでした。願えば魔法で、みたいなファンタジー要素もなかったはず。それで、「ああ、これはシミュレーションか」と気が付きました。勝つための方策を探しているんだと思ったんですが、どうやら別の目的があったみたいですね。

 ともかく2巡目。やはり、ライダー迅がいったんは或人を庇うも、やはり社屋は吹き飛ばされ、或人はアークゼロに射殺される。そこから前回と違いまして、倒れた或人を見た途端、イズが涙を流す(悲しくて泣いている自覚はありそう)。そこでまた「君に頼みたいことがある」でリセット。

 3巡目に入りますと、イズはついに(←まさにこういう感じがした)或人の死を予見しただけで涙を流してしまう。これが本当の自我発生、あるいは最も深いシンギュラリティだったみたいですね。これはシミュレーションではなかった模様。

 やはりアークゼロ(雷)襲来ですが、今度こそリアルでの襲撃らしい。が、ライダー迅が庇って、飛電製作所社屋が吹っ飛んで、というところまでは同じ。逃げろという迅を或人が制して、「俺は逃げない」と立ち上がるのも一緒(ここまで観て、「たぶん、シミュレーションは「逃走パターン排除」の条件があったんだろう」と思いました)。

 ですが、今回はアークゼロの射撃を防ぎ切るわけですな。或人には新開発のゼロツーのキーがあるから。劇中で観たのはシミュレーション2回分ですが、そういう失敗パターンを何十億回も繰り返していたわけか。その中でも成功に至るパターンが、劇中の2例なんでしょうね。

 シミュレーション目的は「イズに宿るはずのゼアを起動すること」で、そうするためには「イズが悲しくて泣くほどの自我を得ること」だったらしい。それも、目の前で或人の死を見て泣く程度では不足で、或人が死ぬかもしれないと予見したら悲しくなるほどの深さが必要だったんでしょう。人間で言えば、例えばフィクションの悲劇で泣けることにも相当するかも(しれないし、嘘をつける能力でもありそう、後であざとく「許しません」と拗ねたのとか ^^;)。

 ともかく、これでイズの中のゼアが起動、前に見た記憶デバイス(のはず)がヘッドセットから出て来まして、ゼロツードライバーに変化する。ゼアが起動しただけでなく、ザックの機能も持っているんでしょうな。

 最強三日天下は相変わらずで、雷ベースのアークゼロは全力を尽くしてもゼロツーには全く敵わないみたいですね。先読み予測の深さからして違う感じですし、公式HPを見たところ、ハッキング対策も強化されているようで、アークの現有対戦能力は全て封じることができているらしい。

 見事撃破となりまして、行動不能らしき雷の姿が現れる。迅はこれでアークゼロに勝ったと思ったようですが、突如、滅が現れまして、「衛星が存在する限り、アークが滅びることはない」と不気味に宣言して、雷を連れて去る。これに呼応するように、衛星ゼア/アークも赤く発光、で次回へ続く。

 次回「ナンジ、隣人と手をとれ!」では、或人が飛電インテリジェンスに社長として返り咲くみたいですね。天津垓との協議の上での行動なんだろうか。それより気になったのが、予告映像で示され、その後のキャプションにも出てきたもので、滅がアークに反旗を翻すらしいことです。

 そこが分かってみますと今話ラストの滅の台詞「衛星が存在する限り、アークが滅びることはない」も意味が違って聞こえてきます。何も知らずに聞いた段階では、負けた側の捨て台詞、強がりに見えたんですが、滅の叛意を前提にすると、「衛星を破壊、ないしは取り戻さないとアークに勝ったことにならない」→「出先機関は放っといて、衛星をターゲットにしろ」という意味に思えます。来週の展開に期待するもの大です。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/27 (Mon) 23:02:04

週前半感想です。

★ゼロワン、いや、ゼロツー

 前回はいろいろと予想をしてみましたが、大体は外れましたorz

 「或人には技術がないので、アイデア出しだけ」という部分だけは的中で、それ以外の予想は2つ。

1.アイちゃんや犬のさうざーに善意が宿って、ゼロツー製作に貢献

2.実際の製作は、刃さんや天津垓たちが協力。

 結果として、AIと人間の協力でゼロツー完成というもの。

 まあ、結果的には間違っていなかったけど、1は「衛星ゼアの能力はイズが獲得した」 2は「新アイテム作成能力もイズが獲得した」ということで、

 全てはイズが完成させたことに。

 ゼアとイズが融合して、「ゼア・イズ=ある」という意見も見かけて、つまり、或人とである、と。

 ついでにゼロツーも、或人とイズが融合合体する仕様かな、と思ったら、それは違う。
 だけど、こうなると「仮面ライダーイズ」も見てみたいものですが、冬映画かオリジナルビデオのネタかなあ。

 それと予想を外したのは、「ゼロツーに変身して、美味しいところで続く」と考えたのが、アークゼロを撃退するところまで、しっかり見せてくれた点。

 一応は、すっきりした形で8月に続く。
 次回は、滅と共闘ですが、こうなるとアークも自前のボディーを製造する必要に駆られて、噂のアークワンがすぐに出て来そうですね。

 何にせよ、今年は高校野球に邪魔されずに、他の地域と同様に終盤を追いかけられるのは、不幸中の幸いと思いたいです。
 これで、コロナ第2波で、再び制作中断の憂き目には合わないよう願いつつ。

★ウィザード

 仁藤登場編の後半と、オールドラゴン前の強敵ベルゼバブ編ですな。

 次回は、ドラゴンが乱舞して、派手な展開が続く形です。フェニックスさんの哀しき末路も味わいつつ。

★ゴーカイジャー

 次は、超力戦隊オーレンジャーの赤桃がゲスト出演する前後編。
 どちらかと言えば、バスコの脅威がますます強まった回という記憶。

 そして、例によってレジェンド戦隊の紹介。

 オーレンジャーは、カーレンジャーの前年の戦隊で、恐竜・中華の聖獣・忍者とファンタジーモチーフが続いた戦隊の流れで、久しぶりに登場したミリタリー戦隊です。

 宮内洋演じる三浦参謀長がトップとなって、古代遺跡から発掘した超パワーを元に戦隊を結成。
 地球侵略を企むマシン帝国バラノイアの魔の手から、地球防衛をするためのシリアスな物語です(当初は)。

 まあ、途中で路線変更したりして、軽いノリのバラエティー色を見せるようになるわけですが。
 あと、戦隊20年の記念作でもあって、ここから「前年の戦隊と共演するVシネのVSシリーズが製作される」とか、いろいろトピックもあったのですが、翌年のカーレンジャーのインパクトには勝てず、今だと地味扱いかな。

 あ、でも関智一の戦隊デビュー作でもありますな。彼がこの作品で、ドラえもんのスネ夫役だった肝付兼太さんの相方を務めた縁で、今のドラえもんのスネ夫の座を勝ち得たという噂も。

 で、海賊戦隊との関わりとしては、「地球を守るバリバリの軍人キャラ」として、自由な海賊にも指揮権を発動して、共闘を要請する形ですな。
 当然、マーベラスたちが従うはずもないのですが、バスコの襲撃に際して、不承不承、協力する流れだったと記憶。

 なお、当時は参謀長も登場して、ついでにアオレンジャーやビッグワンにもスポットが当たらないかなあ、とか期待したんですが、そこまでのお祭り騒ぎにはならず。
 改めて、どんな話だったか、確認したいと思います。

★オールライダー

 追加感想。

 士の妹の小夜が、シャドームーンこと月影さんにたぶらかされて、悪堕ちする展開。

 ええと、月影と小夜が融合して、ツクヨミ?
 ジオウのスウォルツがアナザーディケイドになったのは、もしかすると、この映画の士のアンチテーゼを意識したのか? という意見を見て、後から腑に落ちたり。

 ジオウを見ていたときは、そこまで突っ込んで考えてなかったですよ。

 なお、TVの最終回がバッドエンドで、夏の劇場版がグッドエンドで、では冬の劇場版は何かというと、夏の劇場版とはパラレルの平成2期(W以降)への橋渡しエンドということになりますか。

 昭和ライダーにつなげたのが、夏映画で、
 平成2期につなげたのが、冬映画で、
 あとはスーパー戦隊につなげたり、ウィザードにつなげたり、ジオウにつなげたり、どこまでも続く旅を見せてくれました。
 まあ、神牙にもつなげたりしましたが、そちらはどこに向かったのか、よく分からないままなのが現状ですな。

 令和のライダーがどこに向かうのかも気にしつつ、29日には新作発表会で、いろいろ情報解禁なのを楽しみにしつつ。

Re: 7月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/07/31 (Fri) 07:03:42

 今月最後の感想コメントです。

★リライズ

 シドー・マサキ救出作戦のクライマックス回でした。

 OPなしというスペシャル仕様。
 すなわち、最終回並みという特別演出ですな。
 これによって、本編に当てられる尺を増やすことができ、それだけ力の入った回だと思わせることができるという意味もあって、実際に力が入っていた。

 ヒロトの新型機サタニクスも最後の切り札という感じで、槍による突貫機能と合わせて、クローというかペンチあるいは万力状の武器で、力技で粉砕というMS戦では珍しい必殺技を見せてくれました。
 元ネタは、オルフェンズに出てきたガンダムグシオンリベイクなんでしょうけど、タイムリーなのは、戦隊のキラメイシルバーの武器「シャイニーブレイカー」。

 ドリルとパワーアームの切り替え武装で、まあ、サタニクスと同種の力強い、シャイニーでワンダーな(最近、このフレーズにハマりまくり)武器です。
 なお、キラメイシルバー専用ロボのギガントドリラーも、片手がドリル、片手がペンチ状のアームになっていて、次の日曜にデビュー予定。
 その前に、ガンダムで似たような武装が見られるとは。

 なお、この手の武装の元祖は、ゲッターロボのゲッター2になります。

 って、ストーリーよりもメカの武装ギミックに興奮してしまいました(苦笑)。
 本編としては、マサキを自らの罪として殺して決着をつけようとするクアドルンに対して、パルとヒロトがそれぞれの体験から、我が事のように受け止め、自らの想いを語ったり、自ら盾となって守ろうとしたり、マサキを生かそうと懸命な姿が印象強し。
 それは同時に、クアドルンにさらなる罪を重ねさせないようにする彼らの決意であり、優しさとか、「自らの過去のトラウマを乗り越えようとするリライズ精神」の発露というか、それぞれの抱えたドラマが有機的にリンクした心地良さを感じました。
 こういう関わり合いドラマの結晶を見ると、本当に計算されたストーリーっぽさを感じて、よくできたパズルを解いたような達成感も。

 一方、カザミもイージスナイトで守りの戦いを見せて、ヒロトとメイを援護しつつ、キングモードという隠し技でヒロトの突破口を開きますし、
 メイはメイで、人ではない生命体としての視点から、アルスを説得する。「星を守る」という頑なな目的意識から、エルドラの民を異物として排除しようとする「暴走したエコマシン」と化したアルス(SF的には70年代からよく見る狂ったコンピューター像だけど)、ヒロトたちとアルスの「守るために戦う」という立ち位置の共通性と違いが浮き彫りにされたストーリー。

 こういう流れだと、アルスを単に排除して終わり、という形にはならないでしょうし、だからと言って、「救出説得を描くにしても、バトルはバトルで力強く描く」という本義も、今回を見ると期待できそう。
 やはりラスボス戦が、戦闘によらない説得だけで終わりました、というのはがっかりですからね。

 最後には総力戦になりそうな雰囲気も、今回ラストでマギーさんが伏線張ってくれましたし。
 今回のミッションを攻略するためのアイデアを、ネットを通じて募集というのが「世界に生きるみんなの想いを結集」ってドラマに流れそうで、これはこれで大いに期待です。

 そして、罪を背負っても生き延びたマサキがどう復活するか。その内面ドラマにも期待しつつ。
 普通に考えれば、2度とGBNには関わらないと思うだろうけど(姉も心配するだろうし、獣人姉弟を助けようとする辺り、姉想いの弟キャラなんだろうし)、それでも自らの贖罪のために最終決戦でヒロトたちを助けてくれるんだろうなあ、と期待します。

 こういう罪を背負ったと自覚しているキャラが、「それでも自分を許してくれたあいつらのために何とか力になりたい」と頼れる盟友になってくれる展開は大好物です。
 これもまたリライズ精神なんだろうと期待しつつ。

★牙狼

 初代マンホール女回。
 もう、マンホールのフタを武器や楯代わりにして、魔戒騎士と生身で戦う華麗なアクションが、他に類を見ない面白さ……と初視聴時は思っておりました。

 その分、ホラーの怪人態になると、あっさり烈火炎装で倒されてしまって、尺的にややがっかりなんですが、まあ、緑の炎の剣が格好いいので良しとしよう。この緑の炎というのも、他にはあまりない演出ですね。

 で、魔戒騎士には手が出せない「ホラーではない幽霊による怨みの念で、ショック死した男の因縁」というオチも愕然。

 次回は、鋼牙ではなく、零の主役エピソード。
 ホラー退治ではなく、家族への歪んだ情愛が暴走して罪を冒す老夫婦の人間的な悲劇を描いた、牙狼らしくない異色作ですね。

★新しいライダー

 仮面ライダーセイバーが発表されました。

 結局、ゼロワンが8月終了確定で、9月からの新番組です。
 ゼロワンがそのために展開を急ぐ形になっているようですね。

 で、セイバーのキーワードを並べると、

・文豪にして剣豪
・本を愛する小説家(にして古書堂の主人)が変身
・力を秘めた本をベルトにセットして、ベルトに仕込まれた聖剣を抜刀すると変身

・変身時に、本のあらすじ的な紹介文が音声で語られる(喋るベルト、歌うベルトなどいろいろあったけど、あらすじを語るベルトって、何て長い音声ギミックだ)
 なお、玩具だと、音声機能が省略された廉価版のコレクター本と、音声機能が再現された完全版仕様のスペシャル本が用意されてます。

・今度のライダーは、聖剣を持った10人の戦士とか。主人公側は4人まで発表され、敵側に1人の5人ライダーがまずはネーミング発表。
 最初に登場するのは、主人公のセイバーと、2号のブレイズ。セイバーは、龍の力で変身。ブレイズは、ライオンの力で変身。まるで、ウィザードだ。

・敵は、本の魔力で世界を書き換えようとする本の精霊と、それを支配する裏切りのライダーであるカリバー。
 それに対して、本の秩序を守る組織が応戦するファンタジー風味な世界観。

・物語の結末は俺が決める、が主人公の決めゼリフ。まあ、小説家ですから。
 「本の力は確かに世界を変える。だが、それは人々を幸せにするための力のはずだ。人々は俺が救ってみせる」と叫ぶ小説家。
 なお、ヒロインは「あまり本を読まない編集者」らしい。

・特撮ヒーロー好きの小説家の諸先生が、ツイッター上で大興奮。さらに「文豪にして剣豪」ってキーワードに時代小説の書き手も反応したり、物書きの人たちへのインパクトが非常に大きい設定だなあ、と。
 まあ、アマチュア趣味人の自分もワクワク中。

PS.前回のゴーカイジャーで、声優の関智一さんについての蘊蓄。
 確かに戦隊デビュー作はオーレンジャーでしたが、肝付兼太さんとの共演は、その2年後のメガレンジャーでした。知識が混ざっていたようで、この場にて修正(m0m)。

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