創作と鑑賞の談話室

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4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/01 (Thu) 00:00:42

 4月の雑談スレッドです。
 エイプリルフールネタはご遠慮ください(管理人の管理能力を超えるため)。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/01 (Thu) 00:38:29

 3月最終で感想書いている間に、4月分のスレが上がったみたいなので、
 こちらにも書き込みます。

 先ほど、「エスパーダ」は剣とは関係ないと思ってたけど、よくよく調べると、スペイン語で「剣」って意味でした。
 なお、イタリア語だと「スパーダ」となって、トランプのスペードに通じますね。

 エスパーダがスペイン語とは分かっていたのですが、自分の中で「希望」という意味に勘違いして変換されていたもので。

 あと、ファルシオンの剣名は「無銘剣虚無」で、無の剣士という肩書きですね、念のため。
 彼がTV本編でも、今後出てくる可能性を噂されていますので、一応の紹介ぐらいはしておこう、と。

 ではでは。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/06 (Tue) 20:43:22

 定期感想その1です。

 東映公式Youtubeに昭和のライダー大量出現で、何が起こったのかと思いました。よく見るとライダー50周年とのことで、なるほどと。さらに情報をいろいろ見まして、仮面ライダーW由来の「風都探偵」アニメ化、仮面ライダーBLACKリメイク、シン・仮面ライダーと目白押しとのこと。面白いことになってきました。

 セイバーでのライダー名と剣名のご解説、ありがとうございました。ご投稿に気が付き、エスパーダだけは例外とのことで、自分でも調べてみますとスペイン語の剣と。これは一応投稿すべきかと思ったんですが、ちまちま書き始めたらもう訂正の書き込みを頂いてました。

 アヴァロンについてはストーリーとリンクする命名だったんですが、剣名については由来とかを話に取り入れたりするかな。単にスペイン語であるというのもありますから、少なくとも剣名全部が対応ライダーや内容に関わることはなさそうですね。

●青天を衝け

 定期と言いつつ非定期のこれから(^^;。このところ、日常パートが面白かったもので。栄一と千代ですね。第6話「栄一、胸騒ぎ」で千代がうっかり告白しまして(「お慕いしておるんだに」)、栄一が一瞬呆然、それから「胸がぐるぐるする」とか言い出しまして、ジタバタしとりましたな。

 観ていてもうその辺りで「えーい、じれったい」となったんですが、そこへ従兄の喜作が絡んでくるわけで。尾高長七郎に千代をもらいたいと申し出るわけですが、それを栄一が目撃しまして、「えー!」。あそこは思わず吹き出しました。

 栄一と喜作が千代を巡って争うわけですが、急転直下で決まりましたな。剣道の試合でケリをつけようというわけですが、判定で勝利とされた喜作が栄一に千代を頼むと言い出す。その直前、えらく嬉しそうに喜作を励ました「よし」が鍵だったんでしょうか。
(勝っても退いた喜作がえらくカッコよかった。)

 この後、栄一と千代の祝言より先に喜作とよしが結婚してます。自分は何か見落としたのか、ちょっと分からない展開でした。よしが乱入したとき、喜作はきょとんとした感じだったような。よしが喜作に惚れているとすると、千代を巡っての剣道勝負で励ますというのがよく分からない。

 うーんと悩んで妄想深読みすると、喜作らのお芝居だったのかな。栄一と千代の中が進展しないんで、まず喜作が「千代をもらいたい」と栄一に聞こえるように言い、焦らせる。それでも栄一の動きが鈍いんで、剣道勝負にして喜作が負ければそのままゴー、勝てば先日の通り、あえて譲って去る。この筋書きをよしが小耳にはさんでいれば、喜作を応援したのも分からなくはないです。

 うーん、なんだったんだろと思いはするんですが、そこまででヤキモキしながら観てましたんで、あんまり気にならない。そうなって欲しい通りになりましたし。そう納得してみると、自分が制作に上手く乗せられたと気が付きました。やきもきしたり、イライラしたりの後、落としどころに来てくれて「よっしゃあ」と思い、喜作に感心したわけで。たぶん制作の思う壺の観方をしてたんでしょうな。

 そういうほのぼの日常も、もしかすると今週で最後だったのかも。来週は桜田門外の変があるわけで、激動に巻き込まれていき、かかりきりになっていくような予感がします。次に平和な日常が描かれるとしたら、栄一の老境となるのかな。それとは別に、家康公はいつまで前説やってくれるかも気になります(^^;。

●仮面ライダーアギト(第7話:記憶の一片、第8話:赤い炎の剣)

 今週からドラマが展開し出した感じがします。先週まで(第6話まで)でもちゃんとドラマになってるんですが、3ライダー紹介という面もあって、ストーリーとの直結が少し薄かったかもです。

 前半冒頭は先週ラストからの続きで、ギルスのマスクルス撃破からですね。圧勝といっていいほどですが、変身を解いた涼がよたついてますね。これがこちらで伺っていたギルスが体を蝕むという現象みたい。さらに手が老化したのか、皴だらけになってますね。そこへ例の少年(闇の力)が通りがかって、助けると。予習によれば人類が特別な力を得るのを快く思ってないそうですが、なぜ助けたんだろう。

 この後、廃墟の病院らしき施設に運び込み、光を放って回復までさせてますね。涼は少年の正体は知らないわけですが、治癒だけでなく、みるみる成長する様子に驚き、恐れたらしい。何らかの超感覚の刺激も受けたようで、ギルスになって挑みかかろうとしてますね(その結果は来週に持ち越しかあ)。

 それはともかく、アンノウンの殺人事件は続いてますな。今週は「不可能犯罪」とまでは言いにくい感じです。警察としては同一犯にしては、距離が離れすぎ、かつ事件感覚が短すぎるため、不可能犯罪分類にしているみたい。視聴者に対しては種明かしされてまして、犯人のクロウロード:コルウス・クロッキオが高速で飛べるわけですね。殺害方法も上空から飛来してのボディアタック。

 今回も被害者は血縁・家族が多く、被害者の1人は予知能力があった可能性があると。競馬の結果を予知していたようですが、不完全な能力のため、レースの順番を1つずらしてしまっていたらしい。氷川は予知能力だと思いたいようですが、美杉義彦は偶然だと一蹴する。アンノウン側の狙いに気づくチャンスを逸してまして、観ていてやきもきします(^^;。

 氷川は警察内部で不利に陥りまして、北條の仕業ですね。あかつき号事件に絡んでの人事だと上層部を半ば脅し、G3装着者を解任させ、北條自らG3要員に就任したらしい。してやったりと慢心したらしい北條、氷川に慇懃無礼な嫌味を言ってますが、氷川はストレートに受け取っているみたいですね。

 G3チーフの小沢澄子は北條の意図を正確に理解してキレ、サポーターの尾室隆弘は氷川の不器用さをぶしつけに指摘する。この「不器用」が今週分では氷川にグサッと来てたみたい。美杉邸での日常ドラマにも反映されてましたな。ベッドを壊した翔一が手作りでベッドを作るのを手伝い、ノコギリを2本も駄目にしてしまう。かなり意地になってた感じで、「不器用」を自らが克服すべき短所と思い込んでる感じですね。他人の悪意を悪意と受け取れない性分らしい(が、前に翔一に嫌味言ってたはずで、分かりにくい性格なのかも)。

 翔一がベッドを壊すきっかけとなった異変が、なかなかシビアなわけですね。真魚が持つ父親の死亡を報じる記事の切り抜きに、翔一が触れると、記憶らしきイメージが湧きまして、追い詰められる真魚の父(伸幸)を幻視したところで気絶。

 驚いた真魚が翔一に触れると、真魚も同じイメージを幻視する。翔一の記憶だとすると、視点となる人物も翔一のはず。となると翔一が父:伸幸を殺害した可能性もある。が、ちょっと変でもあるわけですね。視点の人物が近づいたとき、既に父:伸幸は負傷して倒れてまして、視点の人物はいったん近寄ってから、走って逃げたらしい。

 途中で鏡を見たようですが、鏡に映るのが誰なのかちょっと判然としません。殺害犯だとすると、どうもおかしな行動ではあります。父:伸幸の負傷はそれほどでもなく、その後に何もなければ無事に助かった可能性が高そう。真魚は混乱しまして、とりあえず翔一を避けるようになる。

 氷川が今回の事件のヒントを得ようと美杉邸にやって来ますが、そのタイミングでアンノウン:クロッキオが次の事件を起こす。感知した翔一が向かい、変身しての対決となりますが、かなり強力な敵の模様。アギトはまだ飛行する敵に対する迎撃能力が低いみたいですね。翻弄されて叩きのめされ後半へ。

 後半、クロッキオは止めを刺さずに去り、翔一はとりあえず隠れてみた模様。そこへ子供が模型飛行機で遊んだことがクロッキオ撃退のヒントになったようなんですが、最初はちょっと気が付きませんでした(2度目の視聴で、ここかと思った次第)。

 が、クロッキオは事実上の野放しとなるも、警視庁はG3装着者の後任人事をモタモタしてますね。北條はごり押ししてますが、上層部は迷うものがあるらしい(理由は来週分かるのかな?)。

 翔一はようやく美杉邸に帰宅しますが、真魚の部屋でもう一度、新聞の切り抜きに触れてみようとしたものの、真魚が隠してしまったらしい。そこへ太一が入って来てふざけまして、翔一はベッドに倒れ込んで壊してしまうと。そこへ真魚が部屋に戻って来まして険悪な雰囲気がちょっと怖いかも(^^;。

 が、翔一が代わりのベッドを完成させ、大きすぎてそのままは運び込めず、分解して持ち込んで組み立てて、と悪戦苦闘するさまを見た真魚が思い直したらしい。こんなお人好しが父を殺害するとは考えにくい、ということでしょうね。記憶イメージの謎は残りますが、とりあえず翔一への疑いは解き、仲直りと。

 しかし折あしく、またもクロッキオ出現で、察知した翔一は駆けつける。今回は赤ベースでして、調べると「フレイムフォーム」なる感覚が優れた形態らしい。クウガで言えば緑のペガサス相当かしらん。ともかく、フレイムフォームで敵を捉え、子供の模型飛行機をキャッチした要領で一刀両断(と書くしかないけど、ちょっと自分の中で飛行機と敵アンノウンがいまいち結びつかないorz)。

 涼のほうは上述通り、闇の力(と涼は知らないけど)で回復するも、子供→少年→青年への急速な成長を見て恐れ、ギルスとなって襲い掛かって次週へ。

 いろいろ敵味方のドラマが転がり出した感じはするんですが、あちこち謎だらけの感じです。一応の予習してても、なかなか理解が追いつかない。自分が初放映時にリアルタイム視聴してたら、かなり混乱したんじゃないかと思います。しかし、それだけにこの先に期待するもの大です。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/06 (Tue) 23:44:09

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第26話:竜騎衆大接近)

 OPは映像が少し変わったようですね。竜騎衆のカットが入ったのは確かだと思うんですが、他にも変わった点があるかも(見かけないキャラが部分的に映ってるみたい)。EDは曲からして差し替えになってますね。第3クールに入って、内容的も変わったということなんだろう。

 今話はまたもポップが光った感じです。ダイが記憶を失ったため、戦えるアバンの弟子はポップだけ。しかし、以前のヘタレぶりを取り戻したかのように、勝てっこない、逃げると言い出すわけですね。前回はマァム、今回はレオナに引っ叩かれる。

 が、前回とは違うわけで。ダイをレオナらに任せ、せめて時間稼ぎと敵戦力ダウンを狙っての決死の単騎出撃でしたか。一周回ってきたら、こっそり一皮むけてたわけですね。対バラン戦では負傷したクロコダインの前に出て、バランと対峙したわけですが、今話で皆がポップの真意を見抜けなかったのは、以前のヘタレぶりゆえかしらん。メルルが察知できなかった点からすると、演技力も優れてたのかも。

 だからこそですが、ポップは大変に損な役回りを買って出たわけですね。おそらく生きて帰れないでしょうし、そうなるとレオナらはポップは逃げて行方をくらましたと誤解するはずです。命に代えて皆を守ろうとしたのに、ずっと卑怯者呼ばわりされるわけで。その覚悟でポップは1人で敵に当たろうとした。自分好みのカッコよさです。

 ともかく本編。バランに呼び寄せられた竜騎衆3名は、バランや妻(ソアラ)に何があったか知ってるみたいですね(ラーハルトだけかもしれないけど)。たぶん、恨み、怒りを共有してそう。ディーノ/ダイについては、バランもこないだまで知らなかったくらいですから、初めて知らされるんじゃなかろうか。

 それはともかく、前戦はバラン1人でも(ダイ拉致に拘ってなお)圧勝しそうな勢いで、唯一対抗できそうな(仲間に支えられた)ダイは記憶を失っている。勝てると踏んでもよさそうですが、油断しないみたいですね。竜騎衆にクロコダイン、それにまだ姿を見せないヒュンケルへの警戒を促してます。

 一方、レオナらはテラン王国のフォルケン王に謁見。ただし病床でして、もう正式の作法に則る体力もないみたいですね。で、余計な話なんですが、フォルケン王の顔を見て「この人だけ劇画調だ」とか思ってしまいました(^^;。なんと申しますか、面構えがシリアスな感じがしまして。

 それはともかく、フォルケン王は体は病で衰えても精神は冴えているらしく、メルルを見て、能力の高さを見抜いたみたいですね。あまりに高い能力なので、辛い未来を見てしまうことも分かったみたい(ということは、フォルケン王もこの先をある程度は見通している?)。

 さっそくメルルが敵の襲来を察知。冒頭のバランの描写通り「憎悪」を感じ取ったみたいですね。これで緊急対応となり、ダイを最も安全な場所にかくまうわけですが、地下の牢ですか。非武・非戦の小国だけに、攻撃に耐える城塞とかはないということか。ダイはすっかり子供に返ってますから、相当に怖いみたいですね。が、構ってる余裕はない。

 それでもかなりひどい扱いですが、クロコダインによると、ダイが記憶を失った状態でバランと相対すると、同じ竜の紋章を持つ者として、刷り込みを起こしてしまうらしい。ましてや実の父親だからなあ、絶対に会わせてはならないわけか(ハドラーの心配もそこだったんだろうか?)。

 ホッとする間もなく、メルルの祖母ナバラの水晶玉が敵をキャッチ、バランのみならず竜騎衆を引き連れての襲来と判明。クロコダインはその強さをよく知っている。これでポップが諦めてしまうわけですね。勝てない、逃げると。皆に責められ、レオナに引っ叩かれますが、ポップは構わず去る。

 メルルだけは一縷の望みを託して追いすがるも、ポップは冷たく返して城を出る。メルルは怒り「あなた(ポップ)のことが嫌いになりました」と叫ぶわけですが(ポップ、ちょっと辛そう)、ということは好意抱いてたわけですね。まあ、泥臭くカッコよかったからなあ。この人ならば、と感じ入るものがあったんだろう。

 ポップはへらへらしてますが、城門を出ると雰囲気が一変。皆を守るため、ヘタレ演技で呆れさせて、たった1人で立ち向かうつもりだったと。上述しましたが、ここが実にカッコいい。死しても悪名しか残らない覚悟ですから。大成長したなあ、ポップ。

 ナバラの水晶玉で目視して位置を把握していたのか、ポップは間違いなくバラン隊に立ちふさがる。竜騎衆はポップを侮る様子がありますが(特にガルダンディー)、バランは魔力の高さを知っており、警戒を緩めない。自分は魔力に耐性があっても、竜騎衆は普通にダメージ受けかねないんでしょうか。

 バランの警告通り、ポップはいきなりベタンを放つ。たぶん現時点でのポップの最強の魔術なんでしょうな。バランには効かないことは知ってるはずですが、部下の竜騎衆ならもしかして、という戦術なんだろう。

 が、ガルダンディーはバランの警告を軽視しなかったのか、愛竜(?)のスカイドラゴンで上を取っていたわけですね。すぐにポップを取り押さえ、ベタンは半ばで停止。が、ラーハルトとボラホーンの竜は倒せた模様で、足止めは半ば成功した格好ですな。

 しかし、これで敵は本気モードになる。特にラーハルトは「窮鼠猫を噛む」か、くらいに構えた模様。今週の予告ではラーハルトを「最後の竜騎衆」と言ってまして、来週を待たずにガルダンディー、ボラホーンの死亡が確定してました。うーん、そこは曖昧にしようと、とちょっと愚痴ったり。まあ用心の差が結果を生むんでしょうな。だからバランは油断しないと。

 それはともかく(^^;、まずボラホーンがポップに襲い掛かり、ポップはメラゾーマで反撃するも、あっさり無効化される。やはり力量差は埋めがたいか。ラーハルトが声をかけまして、もう一思いにやってやれと。戦士流の憐れみであり、敵への敬意でもあるといったところか。

 が、ガルダンディーは戦士らしからぬ残忍さがある模様。弱いんならいたぶって殺すというわけですね。ちょっと調べてみたんですが、原作ではガルダンディーがベンガーナ王国を襲撃するシーンがあるとのこと。ガルダンディーの性格がよく現れたものらしい。バランも容認しており、恨みの深さも分かるものになっていたとのこと。このアニメだとカットされたみたいです。ちょっともったいないかも。

 ポップは締めあげられますが、音をあげて見せて、一思いにやってくれと懇願する。今話で2回目の嘘であるわけですね。さすがのガルダンディーもそれならと、スカイドラゴンを近づけて食い殺させようとしたところをベギラマでふっ飛ばす。ラーハルトは驚いたような、後悔するような様子が見えた気がしました。窮鼠猫を噛む、と思っていながら、ガルダンディーの好きにさせたせいで、その通りにさせちゃったわけですから。

 これで竜騎衆の竜は全て倒し、バラン以外の足止めはとりあえず成功。バランは先に行っちゃってますけど、仕方ない。たぶんポップの心づもりでは、ヒュンケルが駆けつけることで打開の可能性を考えてるんだろう(こっちに来ちゃうわけですが ^^;)。

 ガルダンディーのベンガーナ王国襲撃はカットされたとしても、性格の異様さははっきり出てますね。スカイドラゴンの死においおい泣き出してしまう(ジョジョシリーズにそういう感じの敵って出て来てた気がする)。直後、案の定といいますか、激怒を見せまして「切り刻んでやる、拾い集められねえくらいにバラバラになあ!」と。

 ポップがガルダンディーも人間を多数殺したと抗弁しますが(カットされたベンガーナ王国の件?)、「ドブくせぇ人間」なんかと一緒にするなと一蹴。むしろ怒りが高まった模様ですね。ガルダンディーの価値観がなんとなく分かるやり取りです。

 ガルダンディー、怒りに任せて斬りかかるかと思ったら、さすがに用心してましたな。まず魔力を吸い取る羽根矢を打ち込んで大威力の魔法を封じ、続いて体力を削る羽根矢を打ち込んで行動不能に追い込もうとする。ポップはベタンもメラゾーマも出ず、動くこともままならないピンチに。かろうじてメラミは打てたものの、全くダメージ与えてない感じですね。

 さすがに絶望しかけるポップですが、ガルダンディーはそれこをが見たかったらしい。負けたことを自覚した敵だからこそ倒し甲斐があるらしい。なるほど、ラーハルトの言う通り、残忍なようですね。が、すんでのところでヒュンケルが飛び込んで来まして阻止。ポップと定番的な憎まれ口叩き合いまして続く。

 次回「陸戦騎ラーハルト」では、上述しましたが、ガルダンディーとボラホーンが倒されるらしい。ラーハルトは後々まで活躍するキャラクターらしいので、痛み分けで去るのかな。ポップについては、またも美味しいところをヒュンケルに持ってかれチャンだろうか。最終決戦でのポップは大魔王バーンも警戒するほどになるようですから、中盤ではまだ活躍は、根性と気概以外は抑え目なのかも。

●特命戦隊ゴーバスターズ

 アバレンジャーに続き、こちらも最終回。アバレンジャーの後はデカレンジャーが始まってますね。

 それはさておきゴーバスターズ。なかなか楽しめました。アバレンジャーの、というよりアバレキラーの突出した印象ほどのものはないですが、代わりにバランスよく各キャラクターの活躍が観られた感じです。

 中盤でまさかのラスボス撃退があり、それもバスター戦士らが必死の取り戻そうとした、亜空間に取り込まれた肉親の奪還を諦めてのものでした(むしろそうしろと促された)。なかなかシビアです。過ぎたことは仕方ない、と思おうとしたら、陣マサトの本体が亜空間に取り残されまして、そこが争点になってくる。

 陣マサトは地球に帰還したかったでしょう。しかし最後に、桜田ヒロムを救うべく、陣マサト自身の判断で本体を犠牲にする。なかなかカッコいい。そういう大人の責任を果たすキャラクターはツボです。

 敵が序盤でのラスボス:メサイアから、エンターにバトンタッチした点も、自分的には高評価ですね。常にそれがいいというわけではないですが、生身の顔が見えるラスボスは表情が分かるだけに、心情を察しやすい。

 ゴーバスターズの場合、途中までは対等に対抗するエスケイプがいたわけで。中盤までですと、性格の違いが表情から読み取れる。表情の効果がもっと出たのは終盤で、エスケイプはエンターの操り人魚となり、作り直されるたびに機械的になっていく。表情も機械的な笑みとかになっていって、自我の喪失といった悲哀が感じられました。

 そのエスケイプだけでなく、そうしてしまったエンターも割と複雑でした。単なる道具としてエスケイプを扱っているようで、こんなはずじゃなかったという気持ちも垣間見えます(実際、台詞にも表れてた)。そういう微妙な感情の動きって、やっぱり生身の顔が見えていると感じ取りやすいです。自分的に見どころの1つでした。

 そういう納得、満足できる点もありましたが、ちょっともったいなかったかなという点もあります。序盤ですと、特撮の雰囲気以外に期待した仕掛けがいくつかありました。

 まず等身大敵が策動して、続いて巨大敵が出現となるわけですが、カウントダウンするわけですね。緊迫感を盛り上げやすい演出です。が、カウントダウン通りになったり、阻止されたりするからこその緊迫感なわけで。

 戦隊の作風、フォーマットとして巨大敵が出ないわけにはいかない。となるとカウントダウンが形式的なものになりやすい。面白い仕掛けになりそうでしたが、戦隊ものでは効果を出しにくかったかも。

 初期バスター戦士3名の弱点も、最初は期待した設定です。はっきりした弱点があるということは、分かりやすい争点、勝利条件にしやすいわけで。弱点が最も帰納したのは、岩崎リュウジの熱暴走でしょうか。例えば宇佐見ヨーコとの関係性の明示と発展を見せるドラマにうまく組み込まれてました。ここぞというときの短時間の活躍も、一か八かの感じが緊張感ありました(多用はできない演出ですが)。どう克服するか、という面も見せ場にできる。

 宇佐見ヨーコの空腹~脱力は熱暴走とは違った演出が可能で、多用しても飽きない弱点になってました。「え、ここで?」という、予想しにくいポイントで行動不能に陥らせ、しかし食い物さえ渡せれば、という危機演出ができますから。使いやすそうな弱点でした。しかし熱暴走とは逆に、弱点に立ち向かう演出はできないですね。例えば、腹が減っても耐える、となると弱点ではなくなってしまう。

 最も使いにくそうだったのが、桜田ヒロムのニワトリ恐怖症でしょうか。一見、演出的に使いやすい弱点だと思ったんですが。なぜなら、敵がニワトリさえ使えばいいから。絵でもいいんですから、レッドバスターの行動を縛ることがいつでもできる。が、ちょっとコミカル寄りだったせいで、緊張感を出したいときには不向きだったかも。

 それぞれの弱点の特徴だけでなく、弱点を組み合わせたピンチの作り方、弱点を庇い合い、補い合っての逆転劇とかも難しかったみたい。上手く行けば、ジョジョ名物の頭脳戦みたいなことも可能かと思ったんですが、それぞれに特徴持たせた弱点だっただけに、組み合わせは難しかったのかも。

 そういう、自分的には「ここは、もったいなかったかも」はありましたが、最終回を観終えると、結局、満足してました。上述しました通り、やはり陣マサトの最後の決断と行動がツボだったからみたいです。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/07 (Wed) 00:03:34

 どうもです。
 4月になって、大量の情報が公表されて、受け止めるのが大変な現状ですな。
 まあ、ライダーは今年ではなく、来年以降の企画を前倒しで発表している形ですが、自分的には『風都探偵』が一番ワクワクです。
 理由は、どんな話か原作コミックを読んでいるので、はっきりしているから。

 他は、現段階でサプライズ要素が大きすぎて、何を期待していいものやら分からない。

 で、『風都探偵』と言えば、原作者が三条陸さんで、ダイの大冒険と同じです。
 さらに、今週終わったゴーバスターズの次が、順当に言えば、獣電戦隊キョウリュウジャーなんですが、坂本監督がメインで、三条陸全話脚本という作品。
 つまり、ダイ大、風都探偵、キョウリュウジャーと話題的に三条尽くしに感じている次第。

 それにしても……先日、アバレンジャーが終わって、今度はキョウリュウジャーかい、と恐竜系戦隊の連続登板に笑いました。アメリカでは、リュウソウジャーのパワレン版がやっていて、おまけにダイナゼノンとか、ゼンカイジャーの赤も恐竜だし、何というかドラゴンとか恐竜だらけなんですけど?
 今年は辰年じゃないはずなのに。

 ということで、キョウリュウジャーは、アバレンジャーの後でまた恐竜か、と似たものに思えますが、ダイ大とセットで見ることをお勧めします。
 文字どおり「ダイゴの大冒険」って内容で、強き龍の者で熱く燃える戦隊ですから。

 あと、ジョジョの第6部がアニメ化決定ですね。秋からの放送らしいです。
 番組感想よりも、新作ニュースで頭がいっぱいですな。

★ダイ大

 アギトはまだ見ていないので、先にこちらをば。

 ええと、EDが変わって、OPは一部の絵が差し替えになりました。
 最初が同じなので、あっ変わってないのか、と思って、がっかりしていたら、ちょっと目を離した隙に、あれ? 今、ハドラー親衛騎団らしきものが映ってなかった? とマイナーチェンジに気づいて、次はもっとしっかり見ないと、と考えた次第。

 マァムの武闘家姿は、バラン編が終了後の5月になるかな。

 主題歌の歌詞自体は、ダイが記憶をなくした現状だと通じるものがありそうですね。「ぼくがぼくであるために」とか、そんな感じ。

 さて、ポップです。
 ダイが戦闘不能になって、敵が迫ってくる現状で、敵前逃亡らしいことを言い始めましたが、それは単独で敵を迎え撃つための方便。
 自分が犠牲になって、相手を足留めして……とまあ、勇気はあるけど、クールとは言えない無謀さで、後でマトリフ師匠にたしなめられたりもするのですが、とにかくポップの決死の覚悟が泣けてきます。

 そして、竜騎衆との戦いに入るわけですが、勝てなくて、ヒュンケルに助けられる。
 次回はヒュンケルVSラーハルトがメインですが、他の2騎はポップとヒュンケルが1体ずつ仕留める流れですね。ポップも助けられるだけじゃなく、きちんと仕事するはず。

 そして、バランVSポップという展開がポップの漢気の頂点になるわけで、うん、これが見たかったんだ、となる予定。

 今のポップに足りないものは、相手の技を見極める観察力。
 ベタンという大技を覚えたものだから、先手必勝とばかりに大技を放って、その後に続かない戦術構築の甘さが出た形ですね。
 勇気だけが空回りしている感はあるので、魔法使いとしてはまだまだなんですが、そこを師匠からしっかり教わることで、成長する流れは納得。

 次回はヒュンケル戦ですが、鎧の魔剣VS鎧の魔槍というライバル対決でもあり、
 バランの過去をラーハルトが語ってくれる。バラン自身が「私にはこんな辛いことがあった」と語ると、威厳丸つぶれなので、バランを慕う部下の口から語るというのが話の持って行きようとしてナイスです。
 バランの悲劇が、そのままヒュンケルやダイの境遇に突き刺さるものがあり、それでも人間の良心を体現する役としてのポップの想いが状況を覆すというのが、盛り上がりどころだと予告して。

★青天

 これは、栄一の恋話が自分的には、あまり感情移入できませんでした。
 と言うのも、栄一って割と浮気者で、せっかくの恋愛劇の盛り上げも嫁1号でしかないというのが史実。

 そう言う話は、ドラマではアレンジするのかな。

 で、栄一の結婚を手紙で唆した長七郎も不穏な気配を漂わせているし(もうすぐ死ぬらしい)、結婚のほのぼのした日常から過酷な流れに突入する感じですね。

 それにしても笑ったのは、今回が安政の大獄で、次回が桜田門外ノ変という展開の早さ。
 井伊さん、注目されたと思ったら、退場早すぎでしょう、となる。

 あと、14代将軍は、仮面ライダーゴーストのアランさんですね。ここで、メテオ、G3、ネクロムの3大ライダーが出たわけですな。これもライダー50周年イベントの一環だと個人的に思ってみたり。

 で、水戸の斉昭はゴーストの仙人だったから、仙人とアランは敵対する関係だったか、とライダー脳で考えてみたり。
 斉昭も来週で退場だろうし、一気に人間の入れ替わりが加速しそうな時期ですな。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/08 (Thu) 12:27:25

 忙しい時期が一段落して、いろいろと未視聴分も消化したので、感想アップです。

★アギト

 氷川さんの不器用伝説の開幕回です。
 ノコギリ2本を追ってしまうわけで、そりゃG3の剣を相手に命中させることはできないなあ、と思いつつ。
 一応、G3は射撃だけでなく、近接戦用の武装も用意されているのに、氷川さんが実戦で使いこなせていないのも事実。

 で、次回、北條さんが装着員に選ばれて、テクニックは氷川さん以上のものを見せるわけですな。
 あと、後に翔一が改良型のG3Xの装着員に試しに選ばれて、氷川さん以上の器用さを発揮したりもして、確かに氷川さんは優秀な装着員ではないということが強調されていきますが、

 もう努力と根性で大器晩成に登りつめて行くのが氷川さん。
 不器用だけど頑張る。そして悩みつつも、へこたれない。

 で、優秀な北條さんは、ヤバいと思ったら、離脱も早いというヘタレぶりを見せるんだけど、邪魔だからスーツを脱ぎ捨てて戦線放棄するというギャグ風描写。
 これで、北條さんは「G3は欠陥システムだから、私のような優秀な装着員でもアンノウンに勝てない」と宣言し、「こんな欠陥品で戦うのは氷川さんだからこそ」と、貶しているんだか褒めているんだか分からない嫌味で、装着員の座を返上する流れ。

 まあ、次回が非常に楽しみです。

>黒神さん

 今回、涼を助けていますが、基本的に、「弱い人間や生き物を慈しむ慈愛の持ち主」なんですね。
 で、人間が力を持ちすぎると不幸になるから、超能力者という異質な進化を遂げたものを間引くという行動方針なんですが、

 ギルスに対しては、「欠陥品で可哀想で、はかない存在」だから、脅威にならないと大目に見てくれるようで。

 一方で、もう一人の白神さんというキャラが対立関係だったんですが、彼は「黒神さんの停滞した楽園に、進化と混沌をもたらそうと介入してきた」わけで、その禁断の力を地上にまき散らして、アギトの力の源にもなっている。
 で、制御できない力が世の中を覆うと、「可哀想な人類は不幸になる」と慈愛で異分子を排除するという方針。

 その神の思惑に気付いた北條さんが同調し、終盤、アギト抹殺指令を立ち上げるなど、「秩序」VS「進化」みたいな対立軸に。

 暴走する力の制御というテーマが全体にあって、制御しようとする側も思い込みが強すぎて、過剰に力を暴走させてしまう危険があって、
 どう心でバランスをとっていくか、という話に結実する感じ。

 クウガは、暴走の危機に五代の心が打ち勝ったけど、アギトの場合は誰もが暴走する危険に陥って、そのうねりがドラマを築いていくわけですな。

 あと、一条さんはクウガの正体が五代だと最初から分かっていましたが、氷川さんはなかなか分からないので、日常での翔一とのトボけたやりとりが面白いです。
 まあ、リアルタイム視聴時は、早く気付かないかなあとやきもきしていましたが。

 そして、涼だけが独り別のドラマを紡いで、なかなか出会わない。翔一も、氷川も、ギルスの存在をまだ認知していないし。
 出会ったら、いきなり対決して、敵か味方か謎の存在となるまでがデフォ。

 ともあれ、次回は北條透の主人公回ってことで、彼の台風の目っぷりが炸裂します。


★バスターズ

 最終回を見ました。
 エンターを倒すには、レッドバスターのヒロムを倒す必要があるけど、それを陣さんが肩代わりしてくれた形ですね。

 アバレキラーもそうですが、追加メンバーの殉職率が高いというか、初期メンバーをハッピーに終わらせるために、追加メンバーが命を張ることで、陽性とシリアスを両立させる形が定着。
 もちろん、誰も犠牲にならないことが通例なんですが、たまにこう来るからな。とりわけ、小林靖子脚本。

 で、バスターズの次はキョウリュウジャーでしょうが、作品のパッと見な雰囲気としては、バスターズ→デカレンジャーで、アバレンジャー→キョウリュウジャーという印象があります。

 バスターズは特命戦隊で、デカレンジャーは特捜戦隊。プロの規律ある戦士チームが、任務のために戦うスタイリッシュな事件解決ものって感じで、公的に認められた組織が大掛かりな基地を擁していて、敵戦闘員もメカ人間。

 もちろん、細部は違っていて、バスターズとアバレンジャーは3人スタートだったのが、デカとキョウリュウは5人スタートで、司令役は犬人間だったり鳥人間だったりして、どちらも着ぐるみキャラなのに渋くて、後で変身する。

★デカレンジャー

 敵は宇宙人犯罪者で、エイリアンを英語表記して別読みしたアリエナイザー(alienaizer)。こういう駄洒落風の言語センスは造語としてオシャレに思えます。

 で、宇宙人の特殊能力で生じる不可能犯罪に対して、宇宙警察地球署の個性あふれる面々が対処する刑事ドラマなんですが、
 「太陽にほえろ」のパロディー要素が大きいですね。ボスとか、愛称で呼ぶ刑事たちとか、「破天荒な新人刑事」を中心に織り成すドラマとか。

 赤と青がいがみ合う序盤から、相棒関係が成立とか、刑事ドラマ好きだと楽しめます。
 あと、宇宙刑事ギャバンっぽい描写も魅力的ですし(では、そのプロセスをもう一度見てみよう)、
 後にギャバンと手を組んで、スペーススクワッド結成とか、放送終了後も活躍している人気番組でした。

 脚本は……これもメインは荒川さんですな。
 アバレでは相当暴れた脚本を書いたけれど、デカは割と基本のフォーマットに忠実で、戦隊らしい戦隊だと考えます。

 スパイアクションの特命チームVS電脳メカ生命体から、宇宙警察VS宇宙人犯罪者(組織ではない。個人犯罪者がレンタルで戦闘員や巨大メカの怪重機を購入して、犯罪活動に利用。ラスボスは黒幕の宇宙商人)に移り変わった気分で、楽しんで視聴する所存。

★ターボレンジャー

 ラスボスのネオラゴーン復活で、主人公たちと流れ暴魔コンビの両方が追い詰められ、ライバル同士の共闘に突入する最終決戦期になりました。

 ちょっと忙しくて視聴離れしていたのですが、ここから先は見逃さずに行こう、と思っています。

★ゴレンジャー

 最初の幹部、日輪仮面がアカの怒りで倒されて、次の武闘派幹部・鉄人仮面テムジン将軍登場。

 ここからさらに盛り上がる感じですが、シリアス要素がコミカル満載にシフトしていく流れも楽しみにしつつ。

 とりあえずは、こんなところですかね。

 あとは、ゴジラSPとかダイナゼノンも見たのですが、謎の多い作品っぽくて、まだ楽しむポイントが分かっていないと思います。
 とりあえず、怪獣とかロボットを楽しむのは間違いないのですが、それだけだと、この場で感想にまとめるのが難しいですね。
 ストーリーが見えてきた段階で、自分のツボとかストーリーがこれだとつかめた頃に、触れようかな、と。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/08 (Thu) 21:20:12

 定期感想その3です。

 自分もゴジラSPとDYNAZENON(ダイナゼノン)は第2話観てから、感想考えようかなと。

 ゴジラSPは第1話ラストで現れた翼竜っぽい怪獣、地下に納められたゴジラが描かれ、あれこれ何なのかがまだ不明。伊福部楽曲が部分的ですが使われている点からすると、オマージュを意識してくれる可能性も感じます。しかし「なぜゴジラでこれをやる?」となる恐れもぬぐいきれない気もしまして、不安と期待が相半ばしてます。

 DYNAZENONは第1話で、怪獣 vs 巨大ヒーロー(ロボットっぽい)という図式は明示されましたが、どうなってるとかはまだ不明。前作GRIDMANでは、第2話で本格的に謎が提示されてました(破壊された街がなぜか修復)。DYNAZENONも同様になる可能性に期待。

 注目作としては他に、シンカリオン2期も始まりますね。前作での途中離脱を後悔してますんで、今度こそ最初から最後まで見届けようと思う次第です。もしこれも感想書きたくなると、ちょっと大変かも(感想の取捨選択が必要になるかも)。

●仮面ライダーセイバー(第29話:その時、剣士が動いた。)

 今話は倫太郎回でいいのかな。再び飛羽真の仲間として戻って来るということで。尾上ですと仲間として戻ると決意までがドラマですが、倫太郎だと生真面目さが災いして、決意してからがドラマになってますな。わざわざトラップにかかりに行った結果になっちゃってるし。

 ともかくも、それが「けじめ」というわけですが、自分的には何のけじめだったのか、今一つはっきりせずです。公式サイトのあらすじによると、組織内部の裏切り者を見つける、少なくともマスターロゴスに告げて対処を願う、ということらしい。しかし、もしそうならロゴスを離脱する理由が減じそうなわけで。例えば、組織の掃除をして、飛羽真を迎え入れる運びになりそう。実際の成り行きはマスターロゴス~神代兄妹の策動に巻き込まれちゃいまして、倫太郎の狙いははっきりしない感じでした。

 倫太郎の今話の行動、言動はおおむね納得なんですが、「ここは自分的に惜しい、もったいないかも」という点もありました。マスターロゴスの裏切りを知って、、飛羽真との会話でいったんロゴスなど潰してしまえと言う。飛羽真がそれでいいのかと問うと、即座にいいわけないじゃないですかと叫ぶ。

 もちろん、この気持ち、考えの揺れは刺さるものがあります。それだけに「そこをドラマで見せてくれたら、凄く燃える展開になってたんじゃなかろうか」とも思えます。組織への愛情が憎悪に変わり、怒りに任せて壊そうとして、しかしできない自分(倫太郎)を見出すとか。いや、自分の好みですんで万人受けは今話通りがいいんでしょうけど(^^;。

 ともかく本編。冒頭、倫太郎が芽依に飛羽真との合流を決意したと知らせるも、ロゴスに出頭してけじめをつけると言い、いったん去る。しかし、そのロゴスではロゴスマスターが裏切り者であるわけですね。この後、せっかく先週に存在が示された4人の賢神も始末されたことが明かされますし。

 マスターロゴスの狙いは聖剣であって、剣士は不要だと。聖剣を賢人カリバーが封印しても、そのカリバーから闇黒剣月闇を奪えば問題なしらしい。封印できる剣だから解除もできるということなんだろう。

 ノーザンの剣士らはロゴスのそういう動きは知らないものの、倫太郎が単独で出向くのは危険と見たようですね。護衛についていきたいところですが侵入手段がない。と思ったらユーリが助け舟。「古い友人」(タッセルでしょうな)がマスターロゴスに会いに行く際に作った「光の道」があるはずと。ただし通れるのはユーリと後1名のみで、飛羽真が行くことになる。

 一方、倫太郎。サウザンに入るも神代玲花を警戒してますね。見つからないよう後をつけると玲花が壁の中に消える。ソフィアを幽閉している部屋ですね。そんなこと知ったら倫太郎は黙っていられない。が、まだマスターロゴスを信用していますから、黒幕に注進となってしまうわけですな。

 神代玲花がソフィアを尋問した内容も不穏ですね。「人間を創造できる秘術が記された本」ですから。賢人も剣を通じて実地で見た、本に世界の終わりが記されていることを踏まえてみますと、マスターロゴスの計画が見えてくるような。世界の破壊と再創造ですね(剣/ブレイドでもそんな流れだったと思い出したりもする)。

 それはともかく、倫太郎は異常事態をマスターロゴスに報告、神代玲花を裏切り者として告発する。が、マスターロゴスが親玉ですもんね、聴かれるはずがない。玲花の兄の神代凌牙/仮面ライダーデュランダルを差し向けられてしまう。

 デュランダルの聖剣:時国剣界時は特殊能力があるようですが、ちょっと機能が掴めない。神代玲花/仮面ライダーサーベラの煙叡剣狼煙はまだ「煙を通じての空間移動」かなと思えますが、デュランダルはジョジョシリーズのラスボス並みの分かりにくさ。単なる時間停止(Dioのザ・ワールド)ではなさそうだし、時間を飛ばしているような感じか(ディアボロのキング・クリムゾン)。

 その頃、ユーリと飛羽真もサウザンに侵入、倫太郎を探すわけですが、倫太郎ブレイズとデュランダルのバトルの影響に巻き込まれますな。倫太郎ブレイズと同様、一瞬にして少し離れた場所に出現してます(でも、行こうと思った方向みたい)。

 倫太郎ブレイズのほうは、(ブレイズ自身も)神出鬼没のデュランダルに全く歯が立たず、大ダメージで変身解除ですね。そこへ飛羽真が駆けつ、変身して対決となるも、やっぱり翻弄される。ただし、完全にデュランダルの思うままではないらいい。エレメンタルドラゴンが抵抗するみたいです。

 が、倫太郎が人質として捕らわれている。デュランダルは飛羽真の聖剣とブックを要求。これに応えようとする飛羽真に倫太郎が心情を告白するわけですね。これについての感想は上述の通りです。ともかくも飛羽真は要求に応じて、ブックと聖剣を差し出す。

 しかし、隠れて見ていたユーリと示し合わせての計略であるわけですな。神代凌牙/デュランダルは、まんまと引っ掛かったとも言えますが、飛羽真の倫太郎に対する気持ちに嘘がないからでもあるんでしょうね。飛羽真は本気で、決して倫太郎を見捨てられないから、デュランダルも嘘偽りの無さを感じたはず(無力化してから始末すればいい、という計算ではあるんでしょうけど)。

 ブックと聖剣はデュランダルが一気に引き寄せ奪い、さらに倫太郎に止めを刺しに来る。が、ユーリが介入、倫太郎を救い、ブックと聖剣を奪い返しまして第2ラウンドですが、ミッションとしては脱出ですね。倫太郎のブックで離脱を図るも、デュランダルが先回りして飛羽真を斬る。

 再び戦おうとする倫太郎ブレイズに、飛羽真がエレメンタルドラゴンを貸したのは、ちょっと驚きました。あれだけ特殊な経緯で飛羽真が入手したブックですが、倫太郎ブレイズにも使えるんですね。仮面ライダーWEBによれば「仮面ライダーブレイズ エレメンタルマシマシ」とのこと。

 ブレイズが使うエレメンタルもデュランダルの能力に抵抗性があるらしく、ダメージは与えられなかったようですが、辛くも逃れることに成功。一行はノーザンに帰り着くも、敵の追撃を警戒する。のですが、ソフィアが現れまして結界を張ったから大丈夫と。

 そのソフィアはどうやら賢人/カリバーが救出したみたいですね。ソフィアが幽閉された部屋に入り込むまでしか描写されてませんが、前後からすると賢人がソフィアを逃したとみて間違いなさそう。己が命に代えても仲間の剣士を救いたい賢人ですから、ソフィアも見捨てられないんでしょうな。

 次回「絆、切り裂かれても。」では、前にワンダーワールドが見えてしまった芽依がメギド化されるみたいですね。メギドのモチーフはネコみたいなんですが、何の物語由来なんだろう。ともかく、芽依は倫太郎を非常に気にかけていた経緯がありますんで、倫太郎の奮起が期待できそうです。

●青天を衝け(補足?)

 栄一と千代のラブコメに単純に見入ってたんですが、こちらで「嫁1号でしかない」と伺って、「……えー!」でした(^^;。あんな大騒ぎしてめとったのに、史実では後々、浮気者になっちゃうわけですか。

 どう描かれるんでしょうね。大河ドラマでは原作者・脚本家次第でかなり自由に解釈しそうなドラマポイントかも。豊臣秀吉ですと、ある秀吉は終生、正室のねね(北政所)を大事にし、別の秀吉は淀殿を側室に向かえるとあまり顧みなくなったりしてたような気がします。

 色恋ではないですが、徳川家康の豊臣秀頼に対する態度も、大河ごとでさまざま。ある家康は焼け落ちた大阪城を見て、秀頼が死んだと泣き、別の家康はほくそ笑んでます。三島由紀夫でしたか、「歴史は記録されてないことは何でも起こってよく、そこが創作者のねらい目」みたいな話をしたそうで、なんとなく納得した覚えがあります。

 栄一の千代に対する態度は、先に期待ですが、直近は仰るように急に出て来て、次はもう暗殺される井伊直弼ですね。これも原作者・脚本家の解釈なんでしょうね。のし上がる経緯、大老としての執政など、いかにも小物の感じに描かれてました。早々に退場させる気満々だったからなんでしょうな(^^;。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/09 (Fri) 10:49:20

 セイバーとゴジラSP感想です。

★セイバー

 倫太郎の思いつめた気持ちと行動が表れた回でした。

 それとユーリが久々にチート能力で活躍したな、と。
 彼の能力は、神出鬼没な移動能力と、怪我人を回復させる治癒能力。それと昔からの知識で、状況解説も担当してくれて、物語を進めるのに欠かせない。

 本来、こういう役割はソフィアさんが行うといいんじゃないかな、と思っていましたが、行方不明状態が長すぎたので、ユーリが代わりを務めていたのかもしれません。

 で、帰って来たソフィアさんがどういう仕事をするか、どういう情報をもたらすかで、物語が前に進む頃合いですな。
 1月はユーリと飛羽真の関わり、そして仲間だった剣士との対決を経て、飛羽真の剣士としての成長を描く。
 2月はサウザンベースにスポットを当てて、飛羽真のプリミティブ暴走を描きながら危機感を募らせる。
 3月は危機的な状況の中で、飛羽真の小説家の一面で、暴走を克服すると共に、サーベラやカリバー賢人などの登場で、それまでの剣士VSメギドの二項対立から複数勢力の乱立で物語を大きくかき混ぜる。

 そして今の4月で、混迷した状況を一度整理して後半戦の立ち上げとなるわけですな。

 で、ここに来て、飛羽真の小説家としての才能が「人の想いを汲みとる洞察力にある」ことが強調されます。
 プリミティブドラゴンの寂しい気持ちを察して、彼の望み(孤独を癒す友人)を物語の中で示すこと。仲間のドラゴンの想いは、地水火風の精霊として自然の中に息づいているから、君は独りじゃない、というのはファンタジー作家らしい想像力だと思いますし、飛羽真自身、剣士として孤立していた時期があって、傷つき、それでも人々を守りたいという想いがあればこその説得力だったかな、と。

 そして今回の倫太郎の件ですね。
 組織という家族をアイデンティティーの中核に置く彼は、そこを抜きにして物を考えられない。だからこそ、組織の頂点であるマスターが悪党で、自分の想いを裏切っていたことに気づいたとき、もう自暴自棄になってしまったのでしょう。
 もし、倫太郎がもっと大人で、「組織を自分で改革する」という気概に溢れた人物だったら、組織の膿を取り除き、内部改革する道も考えられたかもしれませんが、「倫太郎の考えたけじめ」はそこまでのものじゃない。
 せいぜい、「組織の闇が何なのか探り当てる」程度だったのでしょうね。で、玲花にターゲットを絞ってみたら(それまでは身内の玲花を疑うという発想すらなかったのでしょう)、やっぱり彼女が裏切り者だと確定した段階で、ああ、後はマスターに直訴すれば解決する、と子ども的な発想で嬉々として注進に及んだ。

 この辺の倫太郎の演技は、非常に面白く見ていました。ある意味、2号ライダーにしては過去に例がないほど、純粋で真っ直ぐで幼い。どちらかと言えば、斜に構えたキャラや、独り善がりで突き進むキャラが多い2号ライダーの中で、倫太郎は疑うことを知らないピュアさを持っていた。
 で、その盲目的な信仰が裏切られた際、大抵は自暴自棄から闇堕ち(賢人を崇拝していた蓮がそうなりかねない)に走りそうなのを、今回、飛羽真が「それがお前の本当の想いか?」とつなぎ止めて、倫太郎の心を救ったと解釈します。

 で、飛羽真は、倫太郎の求める家族としての組織は、同じノーザンベース剣士の仲間たちの想いとして息づいていることを提示して、「組織への想いを切り捨てる必要はない」と諭すわけですな。
 この辺の理屈の立て方は、さすが長谷川さんと感じ入った次第。闇堕ちしそうな人の心情と、それをつなぎ止めるポイントがどこにあるかをきちんと描けている。

 キャラの想いを描くのは、ストーリーテラーなら当然だけど、その揺れ動く心情を、どのようなエピソードで、どのようなセリフ回しで、どのような気持ちの交流で描くかが、作家ごとのセンスとかプロット構築の妙とかになるのですが(映像演出は監督の役割なので別)、今回の倫太郎の物語は、自分的に大当たりですね。

 そしてサプライズとして、飛羽真がデュランダルに背中からバッサリ斬られて、エレメンタルドラゴンのブックを倫太郎に託すシーン。
 これ見て、ああ、倫太郎が完全に飛羽真に心酔したな、と納得しました。師匠とか、先輩キャラが「後を頼む」と言いそうな流れじゃないですか。
 自分を助けるために来てくれた飛羽真が、自分を守って死ぬ。そりゃあ、これで心が奮い立たないはずがない。倫太郎がエレメンタルドラゴンの力を使えたのも、そういう飛羽真の漢気をきちんと受け止めたからでしょうな。言わば、ライドブックの授受が想いの伝達のメタファーになる。

 で、便利なのがユーリですな。
 彼の治癒能力があるからこそ、背中からバッサリという演出もできたのでしょうな。普通なら死んでる。変身していない生身で斬られていたわけだから。

 そして、ここまで不遇気味だった倫太郎に焦点が当たるのが、次の芽依ちゃんエピソードでしょうね。敵も因縁のズオスだし、倫太郎パワーアップの生贄としてズオスが退場してもおかしくはないかな、と。
 そうなると、ストリウスの方は、カリバー賢人辺りが倒すと、メギド全滅して、物語的に一段進むと推測。

 さて、後は新登場のデュランダルですな。
 相手に察知できない時間を飛ばす能力で、瞬間移動するジョジョ的なラスボスクラスの技使い。
 これに時間巻き戻し能力まで加わると、さらにチートなんですがね。
 敵に斬られた、と思ったら、リセット押して、今のはなしにするという、まるでクロノスかよ、と。

 まあ、それに対抗できる属性があるとしたら、「神」とかかな。神話剣荒神とかいう名前の剣を扱う神の剣士、マスターロゴスが狙ってそうだ。
 ネタ的には、寿司剣令寿とかの方が笑えるけど。

 それにしても、彼に排除された四賢神というのも気になる。どんな連中だったのか。
 いや、案外、排除というのは倒したという意味ではなく、どこかに封印されたという意味で、ソード・オブ・ロゴスを正すために、「四賢神クエスト」とか、「四賢神の想いや力を継承するイベント」という形につながるのかもしれませんな。

 で、賢神の中に、キョウリュウジャーの賢神トリンが絡んでくるとブレイブだぜ、とつなげてみる。
 とまあ、いろいろ妄想をたぎらせてみる今日この頃ですが、自分的に妄想をワクワク広げられる作品はいい話だということで。

★ゴジラSP

 2話は面白かった。
 歌舞伎調に戦うジェットジャガー。町工場で作ったようなポンコツロボが、ボロボロになりながらも健闘して、窮地を切り抜けて、そして改修されて、少しずつ新しい武器とか基礎性能がアップしたりして、強くなる流れが期待できると、ハマるというものです。
 やっぱり、手の届く範囲で段取りを踏んでパワーアップしていく職人ものづくり感覚が見えると、感情移入できますな。

 内部コクピットで操縦するのもいいけど、AI搭載して遠隔操縦とか自動制御とかも燃えそうだし、今回、そういう伏線も出たわけですから。
 元々、ジェットジャガーは遠隔操縦型のロボットが、内蔵された良心回路の作用で、自我に目覚めて、勝手に巨大化して、ゴジラと共闘して悪い怪獣をやっつけるという不思議ロボットなんですが、そういうのを今風に再現してくれるのかな、と。

 何だか、ヒロインのパソコン内でネコAIが勝手に成長して、ヒロインの研究データからオカルト論文をまとめてましたし、これも勝手に行動するAIの伏線に見える。
 怪獣ものだと思っていたら、実はAI物としても楽しめる作品かもしれない。

 もちろん、昨年のセブンガーとか、ボスボロットみたいに愛嬌あるポンコツ風味ロボットが、知恵と工夫と努力で頑張って、ダサ格好いいドラマ演出で成長する流れにも期待できそうですし。

 で、怪獣。
 ラドンの名前の由来が、プテラノドンではなくて、元素のラドン由来ということで、そう来たか、と笑った。
 そして、電波に絡んだり、最後の大量発生で、平成ガメラのギャオスへのオマージュにもなっていたり、怪獣ものとしては非常にワクワクな展開になっております。

 エンディングの絵では、アンギラスとか、モスラとか、ゴキブリ宇宙人とか、メカゴジラとか、これらが今後出てきたら、本当に面白そうと感じさせるネタが豊富だし。
 ええと、単なる客引きのためのイメージ画像ってことはないよね。
 13話ある中で、毎回、ラストに新怪獣出て来て、次回に引くって作品なら、それだけで楽しめそう。

 そして、CMでゴジラ関連とかドラクエ関連が流れるのも、思いきり自分のツボを突いてくるので、ワクワクが止まらない木曜深夜となっています。

★ダイ大OP画像

 ネットに映像が上がっていたので、チェック。
 バランと竜騎衆が挙がっていたり、超魔生物とダイが戦っていたり、ポップが最強呪文のメドローアを放つシーンがあったり、北の勇者ノヴァが映っていたり、今後をワクワクさせてくれました。

 自分としては、北の勇者ノヴァの登場を楽しみにしています(笑)。誰が声優やるんだろう?
 ええと、このノヴァ、ダイに対抗意識を燃やすライバルとして登場して、最初は北條さんみたいなイケすかない奴なんですが、すぐに自分の未熟さを悟りながら、いい友人関係になりつつ、やがてはものづくりに目覚めて、鍛冶屋の弟子になるという、未熟ゆえの慢心→謙虚に覚醒→コツコツ努力→自分の道を見出す注目に値する人物に育っていきます。
 主役以外の脇役にも、それぞれの人生ドラマがあって、主役をサポートしつつ、ただの主役を助けるだけのコマではないという作者の愛情が細部まで描写されている作品はいい話だと思っています。

 まあ、ノヴァ登場は先の話ですが、ネーミングネタとしても大いに楽しむ所存。

★青天補足

 栄一は、最初の妻の千代が病死して、その後、2人めの妻を娶り、また他にも妾が公式に3人いて、20人ぐらいの子持ちと言われていますね。
 遊郭の常連でもあったらしく、非公式では50人近い子どもがいたのでは、という話もあって、女性関係でもいろいろ手を広げがちだったとか。

 家族の手記では、「栄一翁は、表面的には論語を口にして、聖人君子みたいなことを言っているけど、私生活の女性関係はだらしがなかった」的な書かれ方をされたりもして、その辺をドラマ化すると生々しく感じるわけで。
 今風の価値観だと褒められないけれど、そういう精力あればこそ、経済的にもいろいろと手を広げて大成できたのだろうし、本当に驚くほど長生きしましたからね。
 江戸幕末から明治、大正、昭和初期まで生きて、世界大恐慌の直後に亡くなっている。

 もしも、恋愛ドラマとして描くなら、千代が生きている間は一途で、その死後に千代の面影を求めて、いろいろな女性に寂しさを紛らわすという脚色で描くのか、それとも、千代に申し訳ないと思いつつ、その場その場で女性から言い寄られ、流されてしまう多情なキャラになるのか。
 後は、千代の側の気持ちですね。史実では、妾の人も実家で同居して、大家族を構成して、栄一の事業を一族挙げて盛り立てようとしていた流れもありますので、今の価値観ではなく、当時では「家族が増えるのはいいことだ」と受け入れていたのかも。
 何にせよ、そういう甲斐性を栄一が持ち合わせていたのは、偉人伝としても凄いことだと思いつつ、オーズの鴻上会長曰く「欲望は世界を救う」ですからね。

 栄一のキャラは、清廉潔白というわけでなく、むしろワイルドで豪快かつ合理主義という矛盾があって、政治思想的には機を見て敏な転向ぶりも発揮しながら(後年、あの時は若く、何も見えていなかったと回想したり)、そういう多面的、複数視点で広く物を見ることができる点が面白いなあ、と。

 で、安政の大獄が1858年、その年に栄一結婚。
 次に桜田門外が1860年。
 栄一の攘夷活動テロリスト未遂が1863年。その件で親から勘当されて、故郷から出奔。
 翌1864年に京都で、慶喜と出会うことで幕臣に転向するのが一つの山場でしょうな。

 後は、長七郎を気にかけていますが、桜田門外では散らず、むしろ栄一の攘夷暴走を止めるように動くのですが、幕末の動乱の中で荒れていくようで、人斬り的に錯乱して投獄、栄一の助力で出所したものの、1868年の明治維新期に不遇に病死みたいですね。
 栄一自身は、慶喜に命じられてフランスに視察に行っていなければ、自分も同じ道を辿っていた可能性があり、と語って、その辺をドラマが掘り下げるか、それとも事実だけをナレーションで淡々と流すかも気にしつつ。

 ある意味、長七郎は侍の時代の終焉を象徴するキャラとして、ドラマチックだと思いますし、剣の道に生きた人物がどんどん居場所を失いながら散っていき、新時代に転向できた人間が生き残っていくというのが、ちょっとした歴史の教訓として勉強になるかな、と。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/12 (Mon) 12:03:44

 定期感想その1です。

 ゴジラSPとDYNAZENONが第2話まで来たんですが、感想がどう書けるか、まだ悩んでます。

 ゴジラSPは、放送前の自分の期待するゴジラ(直近ではシン・ゴジラ等)とはちょっと違うかもと思っています。設定とか世界観とかではなく、視点ですね。ゴジラとかとは無縁だった一般人が怪獣の出現に巻き込まれていく話みたいです。自分の事前予想は、シン・ゴジラなどに見られる通り、対処すべき人、組織に焦点が当たるものでした。

 もっとも昭和ゴジラでは自分は「怪獣大戦争」が最も好きだったりします。「怪獣大戦争」では、人の注意を引きやすい不協和音の防犯ブザーを発明した一般人が大事な役割で巻き込まれてました。ゴジラSPが同様になるようなら、琴線の可能性もあります。もうちょっと様子見しようかと思います。

 DYNAZENONのほうは、GRIDMANのときと違い、奇をてらわない感じがします。謎といえば「怪獣使い」なんて存在が、なぜ、なんのためにいるか、くらいでしょうか。それ以外をざっくり申せば、怪獣がいて、怪獣を巡って敵味方がいて、と王道、正道的な怪獣物の感じです。

 そうなりますと「アニメでやる怪獣物」というざっくりした期待をするしかなく、DYNAZENONだからという固有のものが見出しにくい感じです。さらにはGRIDMANのときは実写グリッドマンが原作相当とはっきりしてまして、元ネタ、オマージュを調べる楽しみがありました。DYNAZENONもたぶんそういうものがあるんでしょうけど、対応する作品がはっきりしないので、自分ではちょっと調べようがない感じです。

 ゴジラSP、DYNAZXENONとも、第3話以降に感想の書きようが分かるかなあと漠然と期待している状態です。しかし、きちんと見入るだけの値打ちははっきり感じます。最後まで熱心に観ることは、まず間違いありません。

●仮面ライダーアギト(第9話:2人のG3、第10話:銀の点と線)

 予め伺っていたのではあるんですが、北條透のG3装着員の座の強奪と転落(正式にはまだですが)がなかなかの見ものでした。一度目の視聴後、すぐは「北條はヘタレ。状況がいいと調子に乗るが、相手が手強いと怯えて逃げるとは」と思いました。

 が、ちょっと思い直すものありです。北條のスタンスは攻撃なんじゃないかと。だから「攻撃は最大の防御」と思ってるかもしれません(警察内部でいえば、氷川を蹴落とす策に出た)。例えば、アンノウン(オクトパスロード:モリペス・オクティペス)が子どもを襲ったとき、オクティペスを連続射撃して、子どもの解放につなげてました。

 しかし、攻撃スタンスですから分が悪くなれば(攻撃が通じなければ)打つ手なしと見て逃げるが勝ちに転じてしまう。だから、再生したオクティペスが強化され、最大火力に耐えたと見て取ると身一つで逃れるわけですね。しかし敵前逃亡ではある。きちんと警察に帰還して後始末をするなら(そうなるはず)、北條なりに捲土重来を期したと好意的に受け取ることも可能な気がします。

 この今週の北條の動きで、氷川の性分やスタンスが浮き彫りになった気がします。氷川は防御型なんじゃないかと。守る責任・任務だと思うから逃げない。今週の北條G3と比較できそうなのは第1~2話での対アンノウン戦での苦闘でしょうか。初戦ですとG3の基本装備が通じなくても、G3が大破しても逃げず、気絶してようやく行動不能に。

 あのとき、G3ユニットリーダーの小沢澄子は氷川G3の撤退も考慮していたと思いますが、氷川が『逃げるわけにはいかない』という感じで受け入れないわけですね。北條G3だと、小沢澄子の判断ではまだ打つ手はありそうなのに、北條個人の判断で撤退(というか逃亡 ^^;)。

 そう考えて、ふと牙狼を思い出しまして。「守りし者」です。騎士の基本にして、一生かけて極めるべき心得ですが、北條によって浮かび上がった氷川のスタンスが分かった気がすると、「守りし者」の理解も深まった気がします。アギトにおける「守りし者」は氷川なんじゃないかとも思う次第です。

 話の構成もなかなかじゃないでしょうか。例えば、複数話に渡るものですが、真魚の動き。先週分ではいったん翔一に疑いを持って離れる方向になり、しかしお人好しぶりを見てまた接近する。そして今週分では翔一の無実を証明しようと頑張るわけですね。先週分での揺れがありましたんで、今週の動きの納得、感銘が深くなります。

 その無実の証明における小道具の使い方もなかなか。前半で何気なしに庭の植木を直すのに針金が要ると翔一が言い出す。なんてことはない会話です。それが三浦智子(重要人物らしいと匂わされる)の殺害の凶器となり、翔一に疑いがかかり、その針金で真魚の能力が発揮され、真犯人特定に至ると(しかも「闇の力」)。

 その真魚の異能を使った証言を信用する氷川についても納得度が高かった。正直申しますと、初見では「いくら免許証番号言い当てたからと言って、そこまで信用するか? トリックと疑わないのか?」と、一瞬ですが、思いました。ですが、すぐに思い出しまして、氷川は美杉義彦と対照的に、不可能犯罪には人知を超えた力が働いているかもと疑ってたんでした。

 加害者だけでなく被害者もですね。馬券の当たりを(ずれていたけど)予知した被害者、百円硬貨が入った飲料瓶とか、氷川はトリックではない可能性を追いたがってました。作劇的にそういう仕込みがあって、今週の真魚の能力に対して賭けてみたわけですね。一瞬疑ったものの、そこを思い出し、氷川なら信じて任せそう、という気がしました。

 クウガのときはひたすら話のスピードを追っかけてましたが、アギトは一瞬考えては納得するという感じかも。

 ともかく本編。冒頭では前話の涼/ギルスの続きで、急成長した「闇の力」青年に襲い掛かるところからですね。「闇の力」は涼ギルスに対して余裕の構えで、怯えて襲い掛かっていること、アギトではなくギルスであることを受け止め、あえて攻撃を受けてやって消え去る。

 今の涼程度なら構わないよ、といったところでしょうか。今週の涼は相変わらず不遇でしたな。この後、叔父から連絡が入って父親の死を知らされる。父親は翔一の正体に気づいたらしい三浦智子との接点もあるんですが、涼は知る由もないでしょうな。何も分からないまま巻き込まれていく感じです。しかし今は子ども扱いされて放免された格好。

 今週のメイン(?)たる北條は前半は大活躍の印象ですね。演習での射撃は身のこなしも含めて完璧。G3ユニットリーダーの小沢澄子は不満げながらも認めざるを得ない感じで、尾室隆弘は最適任と感じ入ったみたいです。図に乗ったらしい北條は氷川に皮肉言ったりしまして、氷川はむっとする様子はありますが、適性は認めてる感じでもある。こういうとこも小沢澄子の言う「可愛い」なのかも。子供みたいな素直さということで(もう1つは逃げずに踏ん張る一生懸命さかな)。

 この後、今週のメイン敵アンノウン:オクトパスロード/モリペス・オクティペスの襲撃に駆けつけ、テキパキと撃退するわけですな。歌入りのBGMまでかかりまして、ほぼ完全にヒーローモードでした。ただし子供の救出とかは問題ありまして、上述の通りの感想です。オクティペスは頭上に光が現れる点は倒せた感じだったんですが、爆発せずに崩れて消えたところが次話への伏線だったわけですね。

 翔一にもじわじわ動きがありまして、まず翔一に見覚えがあるらしい女性に真魚が気が付きまして、接点ができる。この女性(三浦智子)、実際にはすぐ思い出せず、帰宅してから気が付いて、どこかへ連絡してますね。後で涼の父親のメモにも名前が出てきたりする。

 が、あっさり殺されてしまうわけですな。市販の針金による絞殺で、オクティペスの殺害方法(地面を沼と化して溺死させる)とは異なる。そして翔一は庭木の手入れのためにホームセンターで針金を買っている。被害者(三浦智子)から連絡があって待ち合わせの約束もしていた。しかも警察が翔一に任意同行を求めたときに、アンノウンを察知して向かおうとしたもんだから、逃走と疑われて公務執行妨害で逮捕と。

 そこで後半(第10話)にはいりまして、真魚が翔一を救おうと動き出すわけですね。美杉義彦は順当に弁護士を頼んで、と考えてますが、真魚は己が能力に自信がある。まず接点のある氷川から説得に入りまして、免許証番号を言い当てて信用させ、針金を調べ、現場も調べる。浮かび上がったのは、2本の線、数字、黒服の男、ということですね。

 これを信用する氷川はいろいろ可能性を考え、鉄道だと気が付く。2本の線は線路、数字は貨車の番号だったわけですね。貨車はじきに見つかりまして、扉を開けてみると確かに黒服の男(後で「闇の力」とはっきりし、ギルスに倒されていなかったことが確定)。黒服の男は正直に殺害を自白しまして(しかしそれ以上は黙秘したらしい)、翔一は放免となる。

 さて今週本命の北條。前に襲った少年を再び狙うアンノウン出現。再びの自信満々で急行すると、倒したはずのオクティペスでちょっと動揺の気配ありですね。銃撃が通じずに焦り、砲撃でも倒せないと分かるとパニックに陥った模様。格闘戦でもオクティペスに圧倒されてますね。

 指揮車の小沢澄子らはバッテリ残量も充分なことから打開を図ろうとするも、北條が装着を解除して逃走してしまう。悲鳴まであげてまして、かなりみっともない。これはもう、少なくともG3装着員としては詰んだも同様で、小沢澄子は多少慌てつつも、内心は「してやったり」とか思ってるのかも(^^;。が、自分の感想は上述の通りで、北條の得手不得手の問題も大きかった気がします。

 オクティペスに対しては、警察から放免された翔一がアギトとして駆けつけ、見事撃破。その一連を観終えてみますと、自分的に氷川の評価がぐっと上がった気がします。現状のG3は装備としては強化されてます。今週の装着員の北條は、自分としても不本意ながら(^^;、氷川より戦闘能力は高い。それでも強さは、G3<アンノウン<アギトだったわけで。

 アンノウン初戦の氷川G3(第1~2話)がどれだけ苦戦したか分かるというものです。しかも一切引く様子がなかった。その後、アンノウンを撃破するようにもなるわけですね。これはもう懸命の踏ん張りができるか否かと言うしかなさそう。たぶんそこが小沢澄子の言う「可愛い」なんでしょう。彼女は天才ですから、たいていの他人は子供同然に見えてそうで、だから表現が常人には通じないのかもしれません。

 策を弄し、自信過剰になり、嫌味たっぷりに皮肉り、しかし無様に敵前逃亡の北條が、来週にどう落とし前着けるか、ちょっと期待したくなってきました。予習によると、北條は北條なりの正義、警察官の矜持があるそうなんで、子供っぽい悔しさをにじませながらも、潔い一面があるとかだと、自分的にはツボかなあ。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/12 (Mon) 15:00:26

 定期感想その2です。

 東映公式Youtubeではデカレンジャーに続いて、キョウリュウジャーが始まりまして、ちょっと自分は混乱気味です(^^;。仲間にも正体隠しているのはどっちだったけとか。ターボレンジャーも最終盤ですが、これの後に何が来るんだろう。

 ターボレンジャー自体については、数分短いだけで作りがかなり影響受けるんだなと実感してます。バトルなどで盛り込む要素は減らず、しかし短くなった枠に納めないといけない。かなり、いろいろ苦労している感じです。が、終盤になってくると、ちゃんと盛り上げてきているのも感じます。どう締めくくるか、楽しみです。

●ダイの大冒険(第27話:陸戦騎ラーハルト )

 ほぼバトル回でしたね。バランの接近にダイが、おそらくは好意的な反応を示すとかありましたが、次回への伏線の感じ。ポップの逆襲、ヒュンケルの畳みかけ、しかし敵ラーハルトの圧倒撃な反撃と、目まぐるしい攻防を堪能できました。その合間に魔戒の名匠ロン・ベルクの名前が出て来まして、いつ出てくるかと意識し期待したくなります。

 今話を観る限りだとラーハルトにダイ側現有戦力では歯が立たなさそうですが、予告映像では破壊された鎧を捨てたヒュンケルが巻き返しを見せている感じです。そういや、ヒュンケルはまだ捨て身の大技とかあったんでした。双方、まだ奥義を駆使したとはいえない状況なんでしょうね。

 それに次回はラーハルトが過去を語るらしい。少し予習してみると、ラーハルトはダイ側につくそうで、ヒュンケルとは将来のライバルにして盟友ということらしい。過去が似ていて、性格も似ている。が、考え方の違う面もあるとのこと。いいコンビになる条件揃ってそうです。

 ともかく本編。城地下ではダイがバランの接近を感じ取ってますね。ラスト辺りでは特に強く感じているらしい。やはり実の父親、ダイ/ディーノはむしろ安心感を覚えているらしい。これがクロコダインが言う刷り込みの前兆ということか。これがどうなるかは、来週以降ということですね。

 一方、竜騎衆を足止めするポップ&ヒュンケル。ヒュンケルはダイが記憶を失ったと聞かされ、さすがに驚き焦るものがあるみたいです。味方側戦力低下もさることながら、ダイとバランが親子ということがショックみたいですね(親子共闘を察した?)。ダイのもとに向かうべきと判断したヒュンケル、「ザコどもに構っている暇はない」と、速戦即決の構え。

 ですが、ガルダンディーはポップが倒せと。先週は羽根の矢で苦戦したポップですが、ヒュンケルの見るところ、力量はポップ優位ということらしい。とはいえポップは魔力の大半を失い、あと2つしか魔法が出せないらしい。ガルダンディーはそこが分かるのか、負けるわけがないと侮っていますね。。

 ヒュンケルに煽られたこともあってか、ポップ vs ガルダンディーの一騎打ちとなる。ガルダンディーはポップ最強のベタンを警戒してか、またも上空に舞い上がり、まず羽根の矢を打つ構え。しかしポップもトベルーラで追った、と思ったら、ガルダンディーの翼が折れて失速ですか。

 どうやらヒュンケルの最初の一撃(ブラッディースクライド)で翼は破壊されていたらしい。このこともヒュンケルがポップ必勝と判断した理由のようですね。空中で翼を失ったガルダンディーは態勢立て直しできず、ポップのゼロ距離のイオを口に叩きこまれて敗北。なるほど、イオでも防御の利かない体内に撃てば大威力というわけか。もっとも、ほぼ格闘戦ですから、準備と技術と度胸がなければ成功しない、難しい技ですね。

 ポップ快勝ですが魔力が尽き、ヒュンケルと交代。敵側は海戦騎ボラホーンで、ガルダンディーの死に怒りながらも、一騎打ちと戦士の矜持は持っている感じです(ラーハルトの意志が尊重されてるのかな?)。

 ボラホーンの長技は身体パワーのようですが、ヒュンケルは軽く受け止めてしまう。ボラホーンの倍は強い奴を知ってると言ってまして、クロコダインのことだろうな。素早さにおいては隔絶してまして、ボラホーンは防ぐ間もなく牙を叩き折られてる。ヒュンケルが「ザコ」呼ばわりしたのも、この時点ではあながち間違いではなかったわけですね。

 が、ボラホーンも小手調べだったようで、ヒュンケルの脅威を認識すると最大の技を繰り出してくる。マヒャド級のコールドブレスで凍結させておいての錨による打撃で砕くということらしい。観ていて「これは効かんだろうなあ」と思ったら、やっぱりでした。

 ヒュンケルの「鎧の魔剣」は(電撃系以外の)魔法は受け付けないはずで、魔法類似の特殊技も同様でしょう。コールドブレスで見えませんでしたが、鎧の装着音がしまして、ブレスが晴れると、やっぱり無事。錨を受け止めたヒュンケルはボラホーンをブラッディースクライドの一閃で倒す(調べると、ボラホーンは死んではおらず復活して反撃を図るらしい)。
(この状況は城地下でメルルが察知しており、能力の高さを実証してますな。)

 自分は竜騎衆3名はそれほど力量差がないかもと思ってましたんで、これでほぼカタがついちゃったかと勘違いしそうになりました。が、最後のラーハルトは他の2名とは段違いに実力を持っていたわけですね。しかも、ロン・ベルク作の「鎧の魔槍」まで持っていると。

 装備的には互角で、ラーハルトは腕は自分が上だと誇示する。見栄やハッタリでないのは、この後の戦いで証明されてました。もっとも、力はヒュンケルが上のようで、しかし素早さと正確さでラーハルトが上回るということらしい。となると、ヒュンケルとしては「当てさえすれば」という戦術になるわけですね。

 ともかく、緒戦ではまずヒュンケルが兜を槍で突き飛ばされる。ヒュンケルにはかろうじてかわしたものの、全く見えなかったらしい。しかも兜は真っ二つで、ヒュンケルの頭部には傷一つつけてない。ヒュンケルがかわせたのではなく、ラーハルトがわざと外した。デモンストレーションができる力量差ですか。

 しかしヒュンケルは諦めるわけにはいかない。しゃにむに斬りかかり、届かないと見るや、海波斬も繰り出す。が、全て不発であるわけですね。全く当たらない。ラーハルト、おそらくわざとヒュンケルの斬撃を受けて見せて、「パワーだけはある。しかしその力も俺に命中しなければ意味がないぞ」と煽る。

 パワーについては嘘ではないんでしょう。しかし焦るヒュンケルに対し、次に打つ手を誘導する計略だったみたいですね。煽っておいて素早い槍の突きを連撃し、ヒュンケルの鎧をはいでいき、次は心臓だと。ヒュンケルは槍の一撃をあえて受けて相手の動きを止め、カウンターでブラッディースクライドを打つしかないと覚悟する。が、これって誘導されたんだろうなあ。

 ラーハルトがとどめの一撃を放ったと見た瞬間、ヒュンケルはブラッディースクライドを打つも、フェイントに引っかかりましたか。槍の一撃と見えたのは手甲の投擲で、ラーハルトはジャンプしていたと。ラーハルト、おそらくブラッディスクライドと同等の必殺技と思しきハーケンディストールを放ちまして、ヒュンケルに負けたと意識させて倒す。

 次回「ダイの秘密」では、ラーハルトが過去について、ヒュンケルに語るらしい。ということは、ヒュンケルを一撃では倒さなかったのか。それとも不死騎団団長たるヒュンケルの不死身性が発揮されたか。ラーハルトとの決着もつくんでしょう(どちらも死なないはずだけど)。まあ来週のお楽しみです。

●青天を衝け

 ちょこっとだけ、井伊直弼について。先週分までですと、おべっかで取り立てられ、攘夷派を恐れて粛清に走る小物みたいな感じだったんですが、今週分でちょっと見直すものあり。

 安政の大獄でさすがに周囲に恨まれた井伊直弼、将軍が心配して身の安全を図ろうとすると、言下に断る。もっとも、その時点では芝居がかった言い方、身振りでして、虚勢に見えなくもなかったです。

 しかし、桜田門外の変が勃発、まず籠を狙った拳銃が井伊直弼に命中する。しかし井伊直弼、己が血を見て少し驚く風はありますが、慌てる様子はない。逃げるでもなく、命乞いをするでもなく、じっと籠の外の戦いを見守ってました。まあ、自ら刀を振るって戦うわけでもなかったんですが(将軍に対しては槍を振るう真似をしてみせてたのに)。

 なんと申しますか、井伊直弼にとっては想定内の異変だったという感じです。しかし観念した様子もない。死んだらそれまでのこと、もし生き延びるチャンスがあれば、という風に見えました。

 ふと思い出したのが、石田三成です。処刑のために移送されていくとき、喉が渇いたから水をくれと申し出た。警護の武士が、水はない、柿ならあるが、と言うと、三成は柿は体に悪いといって断ったとのことで。警護の武士が、すぐに死ぬのに体の心配かと笑うと、三成は大志ある者は死ぬ寸前まで先のことを考えるものだと答えたとのこと。

 もしかすると、井伊直弼は籠の中で三成のような心境だったかもしれないと思いました。そう思うと、小物だと思った自分の判断がひっくり返りそうです。安政の大獄から桜田門外の変と展開が速かったですが、それだけに井伊直弼の印象の変遷が興味深い感じでした。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/13 (Tue) 00:55:47

 定例感想です。

★ダイ大

 バラン編が4月いっぱいかな、と予想していましたが、今回はじっくり構えてくれたので、ゴールデンウィーク明けまで続くと予想修正。

 そんなわけで、ヒュンケルがラーハルトに敗北? で続く。
 しかし、聖闘士同様、主人公側は鎧が破壊されてからが本番。
 バカな、これだけの攻撃を受けているのに、どうして立っていられる!? と驚愕する敵からの会話の応酬というのは当時のジャンプ漫画の定番だったと思います。
 そして、鎧がなくなって軽くなったことで、かろうじてラーハルトのスピードに付いて行けるようになったヒュンケルの逆転劇に期待です。

 なお、ラーハルトはこの戦いで一応、死ぬ予定。そのラーハルトのバランへの想いを、新たな武器の槍と共にヒュンケルに託し、ヒュンケルが剣士から槍使いになる流れ。
 で、ラーハルトの復活はずいぶんと後になりますので、誰もが死んだと思っていたわけで。
 来週で散った後、年内復帰は無理かも。

 とりあえず、ラーハルトからヒュンケルへの想いと武器の継承が次回の予定。

★アギト

 アギトの裏主人公とも言うべき北條さんの注目編その1です。
 ある意味、アンノウン以上に3人の仮面ライダーを敵に回して、ヘイトを集める人物になりますからね。

 次回は、アギトとギルスにスポットが当たりつつ、北條さんも北條さんなりに見せ場があって、氷川さんだけが地道に捜査。
 というか、氷川さんって、普通に捜査活動している方が優秀な結果を出して、話が進みやすくなるような気が。

 あと、氷川さんが超常現象を信じる一番の理由は、あかつき号事件を目撃しているから、というのが一番大きいですね。
 今後、あかつき号事件の生き残りの人たちがアンノウンのターゲットになっていくので、そこから手掛かりがいろいろと。

 一方、警察に捕まった黒神さん。
 まさか、これがアンノウンのボスだとは思わず、精神病扱いで病棟に移され、そこで悠々と配下に指示を与える流れ。
 警察がラスボスに潜伏場所を提供する形で、いろいろと皮肉な流れ。

 その後は、北條さんの率いるアギト捕獲作戦のために、アギトやギルスが警察不審になって、ますます共闘が遅れる形に。
 まあ、おかげで北條さんはギルスを敵に回したり、いろいろ死にそうな目にあうのに、悪運が強いなあ、と。
 アンノウン以上に物語を掻き回す台風の目になって、悪役ではないのに敵役という不思議な立ち位置のキャラです。そして、何よりも懲りない。
 どんなに困難な目にあっても、情けない顔で逃げはするけど、へこたれずに嫌味キャラのスタンスは崩さず、やることはブレない。

 また北條さんがいらんことを企んでいる、とネタにされつつ、いろいろと裏目に出る結果ばかりなので、ズッコケキャラに見える。

★青天

 13代将軍の遺言を受けての井伊さんの暴走→天誅による暗殺と、斉昭の死を並行させて描く流れ。

 井伊さんの場合は、ヘイトを買った悪役だけど、その散り際の描写はきちんと悲劇として重々しく描いていましたな。
 ただの悪役の死とか、小物として茶化すのではなく、侍としての覚悟を描く形で、重い1話でした。

 そして、次回、栄一が志士になるというサブタイトルで、暴走迷走しながら、時代を変えようと必死な若者の姿なんですが、
 視野が狭くて、突き進みやすい反面、そこから「これじゃダメだ」と切り替わりの早さが今回、千代への語りで提示されます。

 「あの時は目の前の侍に激怒したけど、世の中を変えるには、あんな小物を相手にしていてもダメだ。だったら、どうしたらいい?」と少しずつ大局を見る形ですな。

 尊王攘夷にかぶれながら、そこから幕臣に召し上げられ、一橋の財政立て直しを任され、そこからフランスへ派遣され、帰って来たら明治政府の大蔵省役人になって、お役所から民間の商売に切り替えるなど、このフットワークの軽さが凄いというか、
 一つ所に想いを貫くのとは異なるキャラで、自分も若い時期に見ていたら、理解不能というか好きになれない移り気ぶりに呆れていたろうな、と思います。
 でも、身を置くところは違えども、志とする部分はブレず、そして多面的に物を見れる(日本人としては珍しいけど、ベンチャー企業精神に満ちた)人間かも、と感じたり。

 農民の出でありながら、商人と武士の世界でも才覚を示し、マルチな考え方が武器だったのかな、と。

★おまけ

 キョウリュウジャーは、主役のダイゴをフォーゼの如月弦太朗の再来だと思って見るのもいいかも。

 いや、フォーゼにも別キャラで天高のキングがいましたが。
 もうダイゴの破天荒なキャラが、個性的なメンツの「こいつはバカか?→何だか器が違う、凄え」と転じる序盤の流れが面白い。

 一方、デカの方もレッドのバンの暴走火の玉ぶりが、スタイリッシュなプロチームに、熱いハートを叩き込む形で、似た出だしかも。

 しかし、このタイミングで一番つながるのは、デカイエローことエスパーのジャスミンが、超能力ヒロインということで真魚ちゃんと能力かぶりしてますし、
 ジャスミンの女優さんが、キョウリュウブルーの妹で、終盤に2代目キョウリュウシアンに変身して、兄妹戦士になったりしますし、
 比較するポイントになるかな。

 ターボは、次のファイブマンが不遇な戦隊で、「教師で兄弟姉妹」というのが特徴ですが、
 あわや戦隊打ち切りの危機を招いたとも言われ、次のジェットマンのマンネリ打破革命ぶりに比べると、良く言われることの少ない戦隊かな。

 何よりも、教師ヒーローって初志貫徹できないジンクスがあるんですね。
 高校生ヒーローの次は、教師という設定につながるのも分かるのですが、教師って学生以上に行動の自由が制約されるので、「学校内での事件を解決する物語」しか描きにくいのかも。
 ある意味、日常的に関わって世話しないといけない人間の頭数が一番多い社会人なのかもしれません。

 結局、ファイブマンって敵が攻めてくる前に教師をやっていたけど、敵の襲撃で学校が潰れ、職業が元教師になったはず。
 一応、レッドが理科教師、ブルーが体育教師、ブラックが国語教師、ピンクが算数教師、イエローが音楽教師という設定だけど、小学生の担当で、小学生は教科担任制度じゃないので(音楽や体育などの実技は別だが)、もう設定段階からツッコミどころが多い戦隊だったりも。

 フォローしたいけど、自分的に褒めるところが少ない戦隊となります。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/13 (Tue) 16:11:03

 定期感想その3です。

 ダイ大は、ラーハルト再登場は相当に後だったんですか。分からずにネット情報見てて、大事な役回りの感じだったんで、すぐ復帰するのかと思ってました。重要そうな戦士では他に例えばヒムという名前も見えます。

 チェスの駒に模したキャラクターの1人とのことで、もしかするとOP映像に顔が映らず登場している本編未登場キャラクターのどれかかな。それはともかく、ラーハルト再登場がたぶん来年となると、ダイ大は長期放映してくれそうで、安心材料となりそう。

●仮面ライダーセイバー(第30話:絆、切り裂かれても。)

 今話の流れは好みのパターンでした。冒頭で倫太郎帰還を喜ぶ一同と受け入れられて感激する倫太郎を描く。それも以前から倫太郎を引き戻そうと一生懸命の芽依が軸になる描き方ですね。

 そうしておいて、芽依がメギド化するという流れで、倫太郎らも、観ているこちらも崖から突き落とすような展開に。上げといて落とされるのは落差が大きくてショックがでかくなります。観ていてこちらの気持ちも激しく上下動します。

 倫太郎と芽依のつながりは序盤から描かれてまして、芽依がしばしば倫太郎を心配する流れというのは一貫してた気がします。例えばズオスとの初戦で倫太郎がズオスが師の仇と知って荒れ狂ったときとか。それがあったからこその今話の納得だった気がします。

 芽依の一生懸命の溜めが倫太郎にはできてますんで、芽依がメギド化して危機に陥ったときの倫太郎の必死も自然に感じます。その自然さを使って、今度は倫太郎が飛羽真の現バディ(ないしはバディ候補)という立ち位置も浮かび上がってくれたような。

 なにせ飛羽真に食って掛かってますから。倫太郎自身を犠牲にしてでも芽依を救うべきだったのに、なぜそうしなかったんだと。先週は倫太郎を連れ帰るために飛羽真は大怪我したわけで(ユーリが治療しましたけど)、倫太郎は飛羽真にも負い目があるはず(冒頭では気にしていた)。

 しかし、芽依を救わなかったことを激烈に責める。その倫太郎の気持ちとしては、飛羽真が目的も気持ちも同じくする戦友のはず、というものがあるはずです。そうであれば、もうバディと言っていいのかなと。もっとも倫太郎は今話では余裕がなかったですが、「もし飛羽真が止めを刺されそうになったら、自分(倫太郎)は見捨てられるか?」と自問自答できれば、倫太郎は飛羽真の行動を理解できると思います。そこがまだないので、まだバディ候補レベルかなとも思う次第。

 ともかく本編。ノーザンに帰還した一同ですが、倫太郎は表情が硬く、ぎこちないですね。ロゴスの内情・真実を報告し、共に戦いたいと言うも、飛羽真らの仲間に戻る感じではない。生真面目な剣士だけに、罪の意識が強いんでしょうね。が、飛羽真ら、他の面々は「そんなこと、もういいじゃないか」という気持ちがあらわな感じです。しかし倫太郎の生真面目さのハードルが高すぎる。

 そこで活躍できるのが、倫太郎と行動を共にした時間が長い芽依であるわけですね。序盤で倫太郎がエクレアに興味示したのを知ってるし、サウザンからノーザンに引き戻そうと説得したときもエクレアの約束したし。芽依は優しく声をかけ、約束のエクレアを見せて説き伏せる。この場にソフィアもいるんですが、たぶん芽依の役割は果たせなかったかもです。敬愛と親愛は似て非なる面がありますから。

 ともかくも、止めは飛羽真らがエクレアを食わせ、倫太郎の頑固の壁を突き崩した感じ。エクレアはしょっぱかったとのことで、涙の味でしたか。このシーンは文句なく「めでたしめでたし」でした(まだ途中ですけど ^^;)。芽依はまだ何かいいこと考えてるらしく、ちょっとその場を去る。が、これが悲劇の始まりだったとは。何か細工物作ってますが、ワンダーワールドがまた見えたらしい。

 メギド側ではストリウスは余裕ある態度に戻ってますが、ズオスが荒れ気味ですね。レジエルも荒れだしてから退場までが早かった。今度はズオスかも、という気がしました。が、ズオスは強敵と戦うごとに強くなるとかで、必然的に余裕ができてしまう感じがあります。今話ですと、敵(飛羽真、倫太郎)がまだ強くなると見て、止めを刺さずに退いてます。ブックのドーピング(?)だったレジエルとは違う経緯を辿りそう。ともかくもズオスは行動開始、おそらくワンダーワールドを見た芽依を襲撃、メギド化した模様。

 そんなこととは知らないままのノーザン剣士は敵の分析をしてまして、神代兄妹の剣の能力の分析ですね。玲花の煙叡剣狼煙はまだ分かる面もありますが、凌牙の時国剣界時は理解しがたいみたいですね。瞬間移動のようではあるが、時間を操っている可能性もあるらしい。刀匠の大秦寺や、千年の歴史を知るユーリですら知らないわけですか。賢人が見た破滅の未来イメージからすると、聖剣ですらないのかもしれない(魔剣?)。神代兄妹が戦いに加わってはなかったはずですんで。

 大秦寺でもまだ分からないことはまだあって、しかし良い材料の「飛羽真の火炎剣烈火で人とメギドを分離できる」点ですね。しかし発動条件がよく分からない。気持ちかも、というのが大秦寺の見解の模様。ともかく聖剣が光れば分離能力を発揮できる。が、そのことが後で倫太郎の苦悩を引き起こしてしまうわけでもある。

 ユーリの光剛剣最光は当初から分離能力がありましたが、飛羽真もできるということで任せ、「古い友人」(後のシーンでタッセルと確定)を訪ねるため出て行ってしまう。これも倫太郎が苦しむ原因となってしまうわけですね。

 ソフィアもカリバーに会うと言い出す。尾上は心配しますが、ソフィアは賢人だと知ってますし、サウザンから助け出したのもおそらく賢人ですから、ソフィアは危険とは見てないんだろう。ソフィアは芽依についても触れ、大事なもの(何かの鍵)を預けていると言う(序盤でそんなことあったようななかったような? もう思い出せませんorz)。

 ソフィアはそこでメギド出現を察知、飛羽真らは迎撃に赴く。相手はネコメギドですが(何の物語由来だろう?)、正体が大問題なわけですね。何せ芽依ですから。しかも人間を封じ込めたアクセサリーを多数つけている。要は人質の塊みたいなもんですな。ブレイズの援護でセイバーが分離の剣を振るおうとするも(ここまではいいコンビネーション)、アクセサリーの人質に気が付いて斬れない状態に。

 さらにメギド化したのが芽依だとも明かされる。そう明かしておいて、ネコメギドが倫太郎に心理口撃仕掛けてくるわけですな。芽依がこう思っている、という格好で倫太郎の傷をえぐりにえぐって来る。さらにズオスも参戦ですが、小手調べ程度だったらしく、ネコメギド撤退を追って、ズオスも去る。
(その直後のCMがなかなかに気になるものでして、エグゼイドとゼロワンの社長サブライダー対決ですか。なかなか面白そうな趣向ですね。)

 芽依がメギド化されるわ、他にも人質とってるわ、ワンダーワールドではタッセルは行方不明だわ(視聴者としてはマスターロゴスの仕業と知ってるわけですが)、そのタッセルを探すユーリは帰って来ないわで、八方塞がりになって来た感じですね。ここから倫太郎が飛羽真に激しく当たるようになる(この点の感想は上述の通りです)。

 が、飛羽真は倫太郎が逸り過ぎとみているようで、落ち着かせようと試みてるみたいです。が、そこも倫太郎がさらに苛立つ理由になってしまい、それなら自分が分離の剣を振るうと宣言して突っ走ってしまう。倫太郎としては、剣が光る鍵が気持ちなら、今の自分(倫太郎)の気持ちの高まりでできないはずはない、と思ったんでしょう。

 その頃、蓮は独自行動してるみたいですが、デザストが付きまとってますね。強くなりたいんなら一緒に来いとかなんとか。とりあえず蓮は誘いには乗らないみたいですが、この後、どういう動きに出るか不安な感じです。倫太郎はノーザン剣士一丸で引き戻そうとしたのに、蓮は放置気味なのも不遇で気になる点かも。尾上が呼びに来る程度ですから。蓮は気持ちが離れつつある感じで対応するのみですね。

 一方、ネコメギドにされた芽依。今までと同じく、ときどき人間に戻っているわけですね。芽依はネコメギドの記憶があるようですから、初期段階はもう過ぎたんだろう。となると、ブックとなって消滅するまで時間がないわけですね。倫太郎が探し当てて声をかけると、芽依はすがって助けてと願う。

 それもズオスとネコメギドの狙いだったか。ズオスが割って入りまして、煽っておいてからバトルを挑む。芽依はネコメギドとなって参戦、2対1に。が、これだけ真剣になった倫太郎ブレイズでも聖剣(水勢剣流水)は光らないわけですね。ネコメギドは相変わらず倫太郎のメンタルを食い破りに来るし、ズオスは戦うたびに強くなるし、またも先代水の剣士のことを持ち出すしで、倫太郎ブレイズは追い込まれる一方、。
(この戦いを賢人は決定済み事項と見做して傍観しているわけですが、深い意図は不明ですね。ソフィアが声をかけても賢人は揺らがない。)

 そこで飛羽真が駆けつけて参戦。変身したセイバーの剣はまたも光る。おそらく人質アクセサリーを避けてネコメギドを斬ろうとしているみたい。が、前の双子のときと同じく、分離しかけるものの元に戻ってしまう。が、諦めない。乱入したズオスは倫太郎ブレイズが抑え、飛羽真セイバーは急所を見切って、再びトライ。

 ですが、倫太郎ブレイズがズオスに圧倒され、止めを刺されそうになるわけですね。飛羽真セイバーは見捨てられず、倫太郎を守って、ネコメギドへの斬撃を諦める。ズオスらはそうしておいて、またも去ってしまう。まだ足りないんでしょうね。得るべき力も、晴らす恨みも。倫太郎は飛羽真の行動に激怒しまして、次回へ続く。

 次回「信じる強さ、信じられる強さ。」では、倫太郎が混迷を深めるようですね。それが底まで行き当って、反転上昇して解決に至るのかな。ともかく、自分的には倫太郎の奮起に期待したいところです。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/14 (Wed) 08:39:27

 セイバー感想ですが、その前に。

★ダイ大補足

 ラーハルトとヒムは、それぞれ最終決戦用のチートキャラって感じですね。
 ラーハルトは、バランのためにダイを守り、戦闘不能になったヒュンケル(でも死なない)から後事を託される。
 ヒムは、ハドラーの後継者として(おそらく声優は関さんの一人二役じゃないかな、と推測)、やはりヒュンケルと縁深い存在になっていきますね。

 と言うか、戦士としてはダイよりもヒュンケルの方が今後、縁するキャラが多くて、第三の主人公扱いですな。
 ダイとポップが成長途上のキャラなら、ヒュンケルは兄キャラで一応完成されているキャラ。星矢における一輝兄さん枠になりますか。「俺の弟(弟子)を見捨てるわけにはいかないのでな」と格好良く登場して、敵の武人キャラに一目置かれる存在になっていく。

 ポップもそうだけど、「たかが人間」と言われつつ、人間の想いの強さを体現するキャラになるわけですな。
 ダイがドラゴンの騎士(人間と魔族のハーフ扱い)として、人間代表ではないのに対し、人間の強さを語るのはポップとヒュンケルの役どころになる、と。

 次回以降は、その人間という種族の光と闇の両面について語られる哲学戦闘になっていくかな。
 目的は、人間を憎むバランに対して、人間の素晴らしさを見直させる中での、ダイのアイデンティティーの再確立と言ったところ。

★セイバー

 倫太郎メインのドラマの続き。

 前回は長谷川脚本で倫太郎を描いたのに対し、今回はメインライター回。
 脚本家分業体制だと、例えば倫太郎係とか、賢人係とか、それぞれの持ちキャラを中心に描く分け方もありますが、セイバーの場合はそういう形ではないですね。
 だから、脚本家同士の連携を取りつつ、それぞれの「倫太郎話」を別々に見せる。この辺の連携が上手く行かなければ、「同じような話を繰り返す」ことになって、例えば「賢人が年末にカリバーに斬られる話」を2回やってしまい、「斬られて重傷を負った賢人が、また斬られて、同じことを繰り返すなよ、と思わせる」流れになってしまう。
 一人の脚本家視点だと、同じことを繰り返しているつもりじゃなくても、視聴者視点だとチグハグを感じる。まあ、見方によっては、より濃密に描かれたと見ることも可能ですが。

 で、今回は倫太郎のアイデンティティにつながる話かな。
 前回で「組織からの決別」を描いて、新しい家族としてのノーザンの剣士との絆を描く流れ。
 そして、何よりも新たな家族の絆を象徴するのが、姉的ポジションの芽依ですね。
 飛羽真にとってのメインヒロインは(おそらく)ルナになっていくと思われるので、芽依の立ち位置はあくまで仕事仲間であり、孤立していた時期の相談相手などになっていたわけですが(そして暗い話の時期の陽性コミカル、癒し担当)、その彼女がシリアスな局面に立たされたことで、飛羽真と倫太郎の絆が揺れてからの再構築に向かうドラマなんでしょうな。

 倫太郎が自己のアイデンティティーを揺さぶられて、新たなアイデンティティーはまだ確立されていない。
 例えば、倫太郎の剣が光らない理由なんかもいろいろ考察し甲斐がありますが、飛羽真は他の剣士と刃を交える作業を通じて、いろいろ吸収した経緯があります(マスターロゴスも、剣士同士の戦いで聖剣を育てることを画策した節がある)。
 一方、倫太郎は剣士と刃を交えずにここまで来た。つまり、聖剣同士の共鳴とかが不足しているからこそ、次回は飛羽真VS倫太郎の模擬戦闘を通じて、双方の想いを通じ合わせる展開になるんだろうなあ。

 自分の信念をかけて刃を交えることで、通じ合う想いというのがバトル物の王道でしょうし、そこに期待。

 あとは、倫太郎のアイテムによるパワーアップがどのタイミングで行われるか。
 次回なのか。それともその後なのかが問題です。
 倫太郎覚醒からのアイテムゲット、強敵を倒すという展開には間違いなさそうですが、次回はあくまで飛羽真との連携で芽依救出に留めて、
 倫太郎の強化フォーム、ズオスとの決着はその後の話に回すぐらい、じっくり描いてくる可能性が高いかな、と考えます。

 それと、飛羽真の不完全な人とメギドの分離ですが、「一人では無理でも、倫太郎との共同作業なら可能」って形なら、上手くドラマとして結実しそうですね。

 結果として、4月は倫太郎月間となっていくのでしょうな。
 賢人と蓮のドラマは5月に急展開かな。

 年末から据え置きになっていたのは、賢人復活と、ソフィア救出と、ルナ登場なのですが、
 そのうち2つは果たしたので、あとはルナだけ。で、その鍵を握るのがユーリとかタッセルになるんじゃないか、と思いますので、そちらの仕込みも気にしつつ。

 結局、ワンダーワールドの門が開かれない限り、ルナ登場には至れないので、視聴者的には「さっさと開けよ」と年末から考えていたのですが、開くと世界が危機に見舞われそうなのも確かなので、ジレンマですな。
 果たしてルナは人間なのか、それとも神とか精霊とかそっち系なのか、ということで再登場した際も、子どもの姿なのか、それとも大人に成熟しているのか、いろいろ気にしつつ。

 ルナ(月)って名前だから、光と闇の両方に通じそうな雰囲気だし、ユーリの光の剣と、カリバーの闇の剣の両方に縁しそうな気もします。
 まあ、散々引っ張って、興醒めということにはならないといいなあ。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/19 (Mon) 20:57:52

 定期感想その1です。

●仮面ライダーアギト(第11話:繋がる過去、第12話:湖の激突!)

 今週分を観て、クウガと直接つながった世界観だと、改めて感じました。公式には関連性が(設定上)ないとされたとのことですが、序盤ではもしかすると連続性を意識してたのかなと思います。

 今週のゲストキーパーソンが篠原佐恵子でして、前に「闇の力」に殺害された三浦智子の友人ということですね。一緒にあかつき号に乗っていて事故にあったと。その後、様子がおかしくなり、兄の(実は作り話の)山王湖の「聖なる戦部」の像を探し求めていたと。

 しかし見つかるわけもなく、兄が湖に投げ入れた陶器の欠片を拾い集めるのみ。ですが、収集品にクウガの古代文字っぽいメモを張り付けたりしてまして。結局、アンノウンに襲われ、湖に沈んでしまうわけですが、それなら何らかの異能を持っていたはず。

 となると「篠原佐恵子は古代のクウガを幻視した」みたいに思えてきます。もっとも、PCに延々と「私は何も知らない」とタイプし続けてるところを見ると(映画シャイニングの1シーンを思い出すものあり)、敵(アンノウン)に怯えているような、それとも狂気なのか、みたいな感じで判断しづらい演出になってますね。

 映画シャイニングでも、主人公ジャックが魑魅魍魎に魅入られたのか、狂気による幻覚に捕らわれたのか、途中までは判断しづらいものがありました。最後の最後で、ジャックが(生前の)魑魅魍魎と一緒の集合写真が映りまして、魑魅魍魎の仕業と分かる仕掛けでした。

 アギトを最後まで観てみないと分かりませんが、制作の公式見解なしに、「アギトはクウガの続きか、異なる歴史の別世界か」を見て取れるかどうか、だんだん興味が出てきました。

 今週の自分的なもう1つの見どころは、北條透ですね。先週分では「北條、この次どうケジメつけるんだろう?」と思ってましたが、ある意味、全くブレなかった(^^;。攻撃は最大の防御主義での、他人に対する攻撃性ですね。

 今週の前半では、のっけから小沢澄子の指示ミスを主張。これだけでも目を見張る(?)徹底ぶりですが、氷川にも敵意むき出しで、G3は自分が適任で氷川の出番はないと無駄に自己アピール。北條が無理にG3で出張ってアンノウンに倒され、氷川が無茶して生身でG3の銃で救っても非難する。

 さすがに呆れるほどですが、後半終盤で納得するものあり。アギトとアンノウンのバトルに銃を向ける北條は、氷川の制止を聞かず、ついにぶん殴られる。これは氷川がようやく思い切った行動を北條に取れたといえます。突っ張る北條を氷川が押し戻したともいえ、これで(仲が悪いながら)バディ成立しそうかなと期待できます。
(その直前では、運転する車がアンノウンに襲われても、北條は必死のハンドル操作を続けてまして、隠された気骨の片りんを感じさせる演出もあったのも、上記印象に影響したかもです。)

 ともかく本編。先週は翔一の無実の証明に奔走した真魚、今週も引き続き走りまして、翔一の過去を知る人を探すわけですね。先週の三浦智子は殺害されてしまってますが、その母親を訪ねて、三浦智子の友人の篠原佐恵子のことを知る。これとは全く別に、涼は父親の遺したメモから篠原佐恵子にアプローチを開始すると。

 ほんのちょっと、涼が先に篠原佐恵子の家にたどり着きますが、佐恵子は拒絶し、山王湖に向かってしまう。この後、涼は湖まで追っかけまして、砂地にタイヤを取られて発進に難儀する佐恵子を手伝ったことで、ようやく話ができるようになると。

 一方、翔一と真魚は一瞬遅く、訪問が佐恵子の外出後。ただ涼と知らずにすれ違いまして、観ていて「あ、ようやく接点できた?」と思いました。この後、まだ互いの正体を隠してますが、涼と翔一が知り合うことになるわけですね。

 それはともかく、翔一と真魚は佐恵子の友人の母親の紹介という強みがあって、佐恵子の兄の篠原数樹に迎え入れられ、佐恵子の帰りを待つことになる。翔一は部屋の収集品に興味を示しまして、特に佐恵子が陶器に貼り付けたメモに描かれた記号が気になる様子(何か思い出しかける様子あり)。しかしこの後、アンノウン(ゼブラロード)の出現を察知、佐恵子の帰りを待たず飛び出してしまう。こういうすれ違い演出、割と好きかも。

 警視庁では先週分の北條の行動が問題視されているようですが、上述の通り、北條は無駄な抗弁を試みてますね。上層部は氷川への信頼を取り戻してるようで、この後、氷川がターゲットを推理して先回りのガードをしたことが決定打となった模様。

 が、この時点ではまだG3装着員の座が空白で、アンノウン出現を好機と見た北條が巻き返しを図る。対処できるのは自分だと小沢澄子に主張、無理押しの出撃となるわけですね。しかし氷川のほうが早かった。後で明かしたことも踏まえますと、最初の被害男性が「姓名判断」の本を持っていたことから、妻の妊娠と推理、次のターゲットはその胎児だと判断して先回りできたらしい。

 が、氷川は生身ですから被害者の妻を逃がすので精一杯。北條G3が駆けつけますが、やはり太刀打ちできず、攻撃食らって気絶(だけど今回は逃げなかったとも言えるかも)。翔一がアギトとなって介入しますが、隠れていたもう1体のアンノウン(ゼブラロード)に襲われる。

 そこで氷川が根性見せまして、北條G3が手放したG3用の銃(GM-01)を拾い、生身を顧みずに射撃、撃つごとにダメージ受けるも頑張りを見せ、なんとか急場をしのぐわけですね。氷川も最後の一撃で失神しまして、撃った右腕は負傷。しかし、これが警視庁上層部に評価され、G3装着員復帰につながると。観ているこちらも納得ですが、北條が依然として諦めてる感じがないのも、自分的になかなかツボです(^^;。良くも悪くもブレないタイプみたいですね。

 氷川はG3装着員復帰を名誉と思ってはいるようですが、自信がない。この辺り、観ていてイライラするものがあります(たぶん、制作の狙い通り ^^;)。小沢澄子が最初は励まし、それでも氷川が煮え切らないと見ると、嫌なら辞めろと。さすがに氷川もやるしかないと覚悟を決めたようですね。この辺りも小沢澄子的に「可愛い」ということなんだろう(^^;。

 一方、真魚と翔一は佐恵子に山王湖畔で、ようやく話が聞ける。そこに涼もやって来るわけで、互いに正体を知らないながら、これでようやく2人につながりができましたな。足がつって溺れかけた佐恵子を、翔一も涼も即座に救いに行くところは、2人の共通の性格か。

 それはともかく、佐恵子も三浦智子同様、翔一に心当たりがある感じですね。しかし、口では知らぬ存ぜぬを通してます。PCにタイプし続ける「私は何も知らない」もありますし、何かに極度に怯えてる感じでしょうか。

 その代りといいますか、佐恵子は山王湖の伝説の古代遺物を拾い集めていると語る。最も欲しいのは「聖なる戦部」なる、クウガを思わせる戦士の像ということですか。しかし、翔一らが山王湖について調べると、最近できた湖で古代の伝説なんかない(設定では人造湖らしい)。兄の篠原数樹に問い質すと、あかつき号事故後に様子がおかしくなった佐恵子のため、伝説を偽装していたわけですね。しかし佐恵子が何かの真実を感じ取ったのは事実なんだろう。

 翔一は山王湖に関する事実を佐恵子に告げようと思うも、おそらく佐恵子を理解することが深い涼に(拳で)止められる。この辺り、涼の人情味が察せられます。と同時に、口より先に手が出てしまう性分もあるわけですね。涼は、なかなか難しい人物ですな(^^;。翔一も記憶喪失、気後れのしやすさ等が難儀な部分ですが、そこは涼と対照的かも。

 しかし翔一は怒る様子がなく(対照的な性分かな?)、アンノウン出現を察知して去ってしまう。例の身重の妻が襲われるわけですね。既に氷川、北條らが護衛についていて、かろうじて車で逃げるも、アンノウンが追撃。そこへアギトが間に合いまして、疾走する車上での大立ち回りとなる(このアクション、なかなか見応えあり)。

 アギトとアンノウンをなんとか車から振り切った北條、降りると銃を向けまして、ついには氷川にぶん殴られてしまうわけですな。こっちもゲンコツですか。これについての感想は上述の通りで、この先が楽しみ。アンノウンとのバトルは地上戦に移行するとアギトの圧勝という感じかな。

 一方、湖に残る佐恵子にもう1体のアンノウンが襲い掛かりまして、察知した涼がギルスで対処するも、佐恵子の救出はあと一歩で届かない。佐恵子が湖に沈むカットだけ示されまして、自分は「これは救出して、次週にもっと話が聞けるかも?」と思ったんですが、調べるとここで佐恵子死亡となったらしい。涼は女性とは悲運になりやすいとのことで、今回もそうだったのかな。

 その頃、「闇の力」は病院に収監されてまして、精神鑑定とかの結果かしらん。ともかく、そこへ超高級車に乗った人物が訪ねて来まして、いったん「津上翔一」と面会カードに記名するも、すぐに書き直して「沢木哲也」と。予習によると翔一の本当の名前らしいですね。いよいよラスボス周辺で具体的な動きが出始めるかもと期待です。

●ゴジラSP(第3話:のばえのきょうふ)

 まだ毎話継続して感想書けるかどうか自信ないですが、3話まで来ましたんで、少しはメモ的にでも書いておこうかなと。

 ストーリーはまだまだ謎がどれだけあるか提示している感じですね。地下に置かれているゴジラらしい化石(?)とか、放射性物質ラドン由来のネーミングとなった翼竜とか、赤い砂とか。第3話ラストでは海中に首長竜らしき怪獣出現ですが、正体が分からない(設定では「ゴジラアクアティリス」だそうで、ゴジラの亜種?)。

 その一方、おそらくですが、分かりやすいのは映像的な拘りでしょうか。昭和ゴジラ、というより当時の円谷特撮へのリスペクト、オマージュと感じられるものがいろいろ。第1話からだと変電所の様子やら、ラジオやら。第2話ではジェットジャガーの奮戦ですね(あそこまで動ける機体だったのか)。第3話で出てきたオオタキファクトリーの車はウルトラマンの科特隊の車をオープンカーにしたようなデザインでした(セブンのウルトラ警備隊のポインターのベース車との説があるみたい)。バイクに積んだ発信機のアンテナとかも昭和特撮的な感じです。

 そういうものはレトロ指向な感じですが、PC等は現代的な感じで描かれてますし、近未来的なAI演出もそうかな。制作時の空自の最新鋭機を出すのは、ゴジラ映画のフォーマットといっていいかも(今作では第3話冒頭のF35)。何らかのキーアイテムらしい。サイコロ大の透明キューブの中の花は正体不明ですが、未来的なSFアイテムの感じですね。

 構成・脚本の円城塔さんは、実験的、前衛的な作風らしい。ウィキペディアに見える作品リストはほとんどが見たことないもので、作風としてはちょっと測りかねます。伊藤計劃さんの遺稿を引き継いで小説「屍者の帝国」を完成させたそうですが、深夜にTVでやってたのを録画して観た程度です。理屈っぽそう、くらいの印象しかない。ゴジラSPの作風はちょっと予想できないです。

 第3話本編については、冒頭はラドン大量出現に空自がスクランブルかけるという、映像的には緊迫感あるものですが、なぜか正体不明のナレーションが入ってますね。不条理な感じすらしまして、もしかすると脚本家:円城塔さんの作風、個性なんだろうか。あるいは、一般人主人公2人(有川ユン、神野銘)を際立たせるため、大組織等は背景化させる狙いかも。

 今週で本当に緊迫感が出るのは、オオタキファクトリーの面々の対ラドン作戦ですね。大量のラドンを電波で誘導し、人口密集地域から遠ざけるものらしい。最初は忘れてたんですが、出現してからの寿命が極めて短いことを利用した戦術だったようです。

 しかし(お約束の ^^;)アクシデント起こりまして、発信機搭載のバイクが転倒事故、さらにそこにラドンに襲われたバスがありまして、逃げ遅れた乗客、運転手がいると。バスからの無線連絡でラドンが余計に集まってしまう。。そこからの対応が身近に感じられる作りでして、ペットボトル使った鏑矢というわけですね。

 ラドンの鳴き声の波長が40cmなので、20cmのペットボトルで半波長となる笛を作ればラドンを誘導できる、幸いにして弓もあるし熟練の射手もいると。高校物理程度の話ですし、実際にやれそうな感じの設定でもありますね。主人公の手の届く範囲は分かりやすい作りを心掛けてるのかもしれません。

 そういう対応を図る間もラドンがバス、小屋を襲撃しまして、緊張感の維持もなかなかのものです。とりあえず鏑矢は成功で、バスからラドンを引き離し、誘導作戦継続、しかしラドンが多すぎて再び危機に陥る。が、もう1人の主人公:神野銘が偶然介入してくるわけですね。

 神野銘はオオタキファクトリーにハッキングかけまして、遠隔操縦の作業車を乗っ取りまして(どうぞ、と言われてるけど ^^;)、有川ユンらに追いついて来る。そのお陰で、すんでのところでラドンかわして誘導を継続、ついにラドンは寿命が尽きて一斉死。

 そういうところは、とても分かりやすく、テンションの上げ下げ、テンポとか上手く作ってくれてて、きちんと観入れる感じです。次話への引きとしては、不思議らしい花の入った透明キューブに、潜水艦が発見した海棲恐竜っぽい怪獣。アクションの次は謎を少しは明かしてくれるかなあ。来週分でも感想が書けるような内容に、情報開示もテンポアップして欲しいところ。

●DYNAZENON(第3回:裏切り者って、なに?)

 ようやく「誰がどこで何をする話か」という大事な3ポイントが見えてきた感じです。ここまでで、自分的に意外なことに、最も明快に行動しているはずのガウマが、実は何をしたいのか最もはっきりしなかった感じです。

 麻中蓬ら、他のダイナゼノンパイロットは巻き込まれた感じが強くて、あまり疑問は湧かない。ガウナだけは、自ら動くだけに、なぜそうするのかと不思議な気がしてしまってました。
(もっとも、「GRIDMANのアンチ君がそのまま成長したら、ガウマみたいになるかも」とか思えまして、分からないながらも好感度あったんですが。)

 正体は不明ながら、ガウマにダイナゼノンを与えた女性がいて、ガウナは探したいわけでしたか。5千年前とか復活とか、ガウナが以前に所属していた「怪獣優生思想」とか、そもそも「怪獣使いとは?」とかありますが、とりあえずドラマを動かすガウマのやりたいことが分かった。それだけでも、(当面)何を観たらいいかの視点が定まり、興味が高まります。

 とりあえずそこがクリアされると、次はダイナゼノンパイロットの人となりでしょうか。特に当初は気ままで、良心に欠けるところすらあるように見えた南夢芽ですね。破壊された街を観て以降、モチベーションは麻中蓬より高いみたいで、過去と何か関係があるのかとか(特に姉絡み?)。

 しばらくは怪獣対峙しつつ、敵(怪獣優生思想)含む主要キャラの紹介で進むのかな。もしそうでも、どういう世界(現代、5千年前)とか、少しずつ明らかにして欲しいところです。

 怪獣デザインとか、バトルとかは自分的に及第点つけられる気がします(長らく巨大ヒーロー物から遠ざかっておいて不遜な言い方ですが ^^;)。前作のGRIDMAN同様、アニメでも巨大格闘戦がきちんと観入れる作りになってる感じ。

 その怪獣バトルだけでも毎週観る理由に充分なりますが、設定や争点などの情報をもうちょっと出してもらわないと、毎週の感想継続では書くことが尽きそう(^^;。まだ前作GRIDMANほどの「あれ、これって?」が出て来てないですし。

 余談ですが、この番組は自分でもリアルタイム視聴できるBS(11:30)と、もっと遅い時間帯の地上波の2つを録画しています。地上波のは字幕が入ってまして、キャラクター名や分かりにくい設定の名前とか、理解の一助になります。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/20 (Tue) 10:47:57

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第28話:ダイの秘密)

 世の中、いろんなことを気にする人が少なくないようで、今話ですと「レオナが牢の鉄格子超しにダイにキスしたかどうか」をネットで言っている人がいるようです(^^;。もしキスしたのなら、子供(ダイ)に対する虐待に当たらないか、とか心配してるみたい。

 そう言われてみると自分も気になりはじめまして、ではダイたちの年齢は、と確認すると、

 ダイ:12歳
 レオナ:14歳
 マァム:16歳

となってました(ウィキペディアより)。レオナとダイですと、一応は中学生(2年)と小学生(6年)の違いがありますが、まあ「同世代の子供」でいいんじゃないか。もしマァムだったら高校生で、ダイ相手だと問題出るかも。

 と思ったんですが、ダイ大の舞台は(原作ゲームに則り)異世界ながら中世欧風なんでした。親しい仲の挨拶としてはアリなんじゃないか。バック・トゥ・ザ・ヒューチャー(1)では、30年前に戻ったマーティを、30年前の母親がキスして「弟とキスしてるみたい」といぶかしがってました。その程度には当たり前と受け取っておいてよさそう。

 いかん、最初は「しょうもないことを気にする人がいる」と軽く見てたのに、自分もハマり込んどる。

 ともかく本編。城地下ではバランの接近に好意的反応を示すダイを危惧、レオナは以前にダイに与えた短剣を再び装備させ、身を守れと言い含める。これはレオナがバランを迎え撃つする決意を固めたからなわけですね。レオナの気迫を見て取ったのか、クロコダインも覚悟を決めた模様。

 ただ、短剣を渡したことはレオナの想定外の効果があったようで、おぼろげながらレオナと初めて会ったときの記憶が蘇ってますね。去ったレオナらは気付けず、おそらくメルルも察知できてなさそう。こちらで伺ったことからすると、そこをポップが決死の突破することになるはずですね。

 一方、ヒュンケル vs ラーハルト。前話で決着がついた感じなんですが、ラーハルトはあえて止めは刺さず、そのまま死ぬに任せると言い出す(クウガにおけるグロンギ敗北フラグと同種?)。ラーハルト曰く、「ディーノ様を奪い返すためにバラン様のもとへ急ぐ」とのこと。

 これがいわゆる口を滑らせたわけで、ディーノ=ダイと気付いたヒュンケルを奮起させてしまう。とはいえ、立ち上がるのがやっとという感じですね。ここでラーハルトが第2の失策(?)で、冥途の土産にとバランの過去を語って聞かせるわけですな。これでヒュンケルに回復のための時間を与えたといってよさそう。

 とはいえラーハルトの話は観ているこちらにはためになります。断片的だったバランの過去がまとまって明かされまして、「なるほど、そうだったのか」という感じ。映像で見せてくれてますんで、実感できて納得性が高い。

 竜の騎士がどういうものか、から始まって、バランが人間のために世界の危機を救いながらも人間に裏切られ、それでも王女(ソアラ)と駆け落ち同然で去る。追っ手が来たら降伏もする。が、最愛の妻(ソアラ)がバランを庇って命を落とし(この行為が親からも愚弄されるのが最大のポイントかも)、息子(ディーノ=ダイ)は行方不明に。

 前の大戦で魔王ハドラーを倒したのが人間の勇者アバンだったのも、竜の騎士バランがより強大な危機:冥竜王ヴェルザーと戦っていたからでしたか。予習によると大魔王バーンと同格の竜王らしい。前々からハドラーが、バランを部下としながらも恐れる風があったのは、もしかしたらそのせいだったのかな。

 ともかくも、危機が去ると態度が一変するのは人の常とはいえ、まずいことやらかしたもんですね。マトリフも似たような目に遭ってますが、先を見越して、度が過ぎないうちに身を引いてくれたんでしょうね。バランは行くところまで行っちゃいまして、世界を滅ぼすこともできる力を持った者を深刻に恨ませて、敵に回してしまった。

 この話はヒュンケルにはショックだったようで、特にダイが竜の騎士二世だという点みたいですね。だからあれだけの力があったのか、と思ったでしょうし、魔物に育てられた人間の自分(ヒュンケル)より、過酷な宿命を持っているとも思ったはず。

 そのショックでヒュンケルはさらに奮起。ダイだけでなくバランも救わねばと思い定めた模様ですね。さっきまで立つのがやっとだった様子でしたが、力がみなぎった感じです。しかし、依然としてヒュンケルを侮るラーハルトは、前言撤回で止めの槍の突きを心臓に入れる。と思ったらかわされた。

 こちらで伺ったことを参考に、鎧の重さを捨てたことが大きいかなと思ったんですが、ヒュンケルの言によると後の戦いのための余力を考えて、防御・回避が大雑把になっていたと。攻撃だと大振りになるのと似たようなもんかしらん。ともかく、決死と思い定めれば、紙一重で見切れる、というわけですね。

 でも、観ているとやっぱり「鎧捨てたのも大きく影響してそうだな」と思えます。もちろん、身軽になったことがあります。さらに、鎧を捨てたからこその「今は食らっても構わんという覚悟」になったはずです。鎧が健在だと、つい「当たっても何とかなるだろう」になるはずですんで。
(それにしても、ヒュンケルの説明はいかにも昭和から続く90年代風だなあと思えます。メンタル重視といいますか、根性据えれば何でもできる、みたいな感じで(^^;。)

 それはともかく(^^;、これで互角の感じで、いったんはヒュンケル形勢有利とも思えたんですが、剣と槍のリーチ差で再びラーハルトに分があったようですな。懐に飛び込めば剣、引き離せば槍ということで。

 そのままグッサリでいいところ、ラーハルトはさらなる失策。己が最大の技で止めを刺しに行くわけですね。もっとも、さっき死にかけてたヒュンケルが瞬時に立ち直ったのを見た直後ですから、気持ちは分からなくもない(「こいつ、普通にやったんじゃ死なないんじゃないか?」みたいな)。

 いったん大きく飛び上がっておいてのハーケンディストールですが、ヒュンケルがそれを狙ってたわけですね。アバンの印の鎖で槍を受け止め、十字型を作ってのグランドクルスを撃ち、薄氷ながら先読みの逆転勝利。前話で小手の投擲フェイントで敗北したお返しになってますな。

 が、ここでボラホーン介入。ポップを人質にとってまして、相当にヒュンケルを恐れているようです。というところで次回(バランの怒り)へ。なんですけど、次回予告が相変わらずネタバレですな(^^;。ヒュンケルとポップの生存確定なこと言ってました。やっぱり、そこはちょっとぼかしたほうがいいんじゃないかなあ。まあ1週間、気をもまなくて済みますが(むしろ、どう打開するのか、に期待感が集中)。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/22 (Thu) 01:51:19

 ゴジラSP、ダイナゼノン、シンカリオンZと新しく見るものが3つも増えて、番組鑑賞ローテーションがうまく回せてません。
 仕事で忙しい時期は一段落したので、物理的には時間ができたはずなのに、心理的に時間の使い方を見失っている感じですね。
 その結果、アギトがまだ見れていないことに。

 どうしても、YouTubeでいつでも見れると思っているものが後手後手に回りがちで、固定時間の番組のリアル視聴の方が安定しやすいか、と。

★ダイ大

 ダイ大は原作コミックで読んでいたのですが、過去形で、現在手元にないので、記憶頼りで喋っていますね。それとWikipediaなどの記述から、記憶を補完しつつ。

 だから、細かいところは他の同種の作品や別エピソードと記憶が混ざっている可能性も念頭に置きつつ。

 で、ヒュンケルがラーハルトに前は負けた理由として、スピードの差があるわけですが、これは二人の鎧の形態の差も大きいです。
 ヒュンケルの鎧は全身甲冑で、これを装着して動けることから、優男風の見かけよりもパワーがあるのがヒュンケル。しかし、そのために戦術がどうしても防御主体に回りがちで、アバン流の剣技とも相性が悪かったりします。

 アバン先生は鎧を身につけず、相手の攻撃を飄々といなし、スピードと機転で相手の弱点を見極め、一気に倒すスタイルです。
 受けるのではなく、避けるのがアバン流。

 一方、ヒュンケルは相手の攻撃を受けながら、カウンターで返す「肉を斬らせて骨を断つ」戦法みたいで、まあ、自分の命を省みない感じがするのに、「魔剣の鎧」は相性が良かったのでしょうな。
 わざと相手に攻撃させて、それが無駄だと悟らせて、ブラッディースクライドで仕留める。

 でも、ラーハルトにはそれが通じなかった。
 防御主体の重装鎧をも容易く破壊するラーハルトのスピード槍技は、攻撃重視で全身に仕込んだ隠し武器が特徴。ラーハルトは鎧を防具ではなく、武器庫として使っているわけで、攻撃は全てかわすスタイル。
 攻撃過多のラーハルトに、防御過多のヒュンケルの鎧じゃ太刀打ちできない。
 だから、ヒュンケルは戦術を切り替えた。まさに、アバン流で学んだことを思い出すように。

 この後、ヒュンケルはどんどん「アバンの弟子の長兄として、アバン先生のやり方を学び直す形で、自分を鍛え直す時期」に入ります。
 もちろん、ダイやポップを導きつつ、サポートすることが自分の使命と見据えた上で。
 アバン先生の凄いのは、武芸百般で、剣だけでなく槍も使いこなす。でも、実は学者の家系で、一番の武器は知識という。何でもできる勇者だけど、専門家には及ばない(マトリフ師匠の勇者観も、アバンを見てのもの)。

 ともあれ、ヒュンケルが不死騎団長としての戦い方から、もう一度アバン流に立ち返る流れがVSラーハルト戦かな。
 アバン流=敵の動きを見切ることも含まれるので。

 あと、命を捨てて起死回生的な技もアバン流に含まれるのかどうか。

 ともあれ、今回はラストでボラホーン介入で驚きました。
 原作では、ボラホーン介入で翌週に続く、ということはなく、ここまで引っ張るキャラではなかったはず。
 次週の頭に、ラーハルトがヒュンケルに自分の鎧と共に後事を託すシーンを示すための改変に見えますね。
 つまり、ボラホーンは最後に、ラーハルトの引き立て役として悪辣な悪あがきを示すという悪役名サポーターぶりとして、原作以上に大事にされた演出。

 このバラン編。自分の予想以上に、じっくり尺がとられていて、知ってる話でも、構成の仕方で印象が変わるような驚きを覚えています。

 次回は、クロコダインVSバランも見どころの一つで、クロコダインが身を粉にして、バランを消耗させる持久戦法をとる中で、ヒュンケルとポップが駆けつけて、ますます激怒するバランの猛威……という流れ。

>バランの過去

 十字架にかけられ、あわや火あぶりになりそうなバランと、それを庇って死んだ妻ソアラのドラマは、
 タイミング良く、ターボレンジャーの流れ暴魔のエピソードとかぶったなあ、という感想。

 ヤミマルとキリカの二人も暴魔のズルテンに捕まって、火あぶりというシーンがあったし、
 ええと、ターボレンジャーは89年で、ダイ大は91年ぐらいだから、「人と魔族の愛情が、心ない者の憎悪で悲劇に転じ、火あぶりにされる」という風潮が、この時期は一般的に見られた作劇スタイルなのか? と。

 バランの悲劇については、原作版デビルマンの「人間の手で魔女として殺害されたヒロインに、不動明の怒りが爆発」というシーンも想起され、
 人間への絶望が70年代の先鋭的なドラマだったなら、90年代はそこを土台にして、その後の人間性の光を照らし返す流れに発展したとも読めます。

 人間に絶望した世代から、だけど改めて人間も捨てたものじゃない、と切り返す流れで、次の世代への指針になっていく路線。

★ゴジラSP

 引きの海ゴジラ出現が盛り上がりどころですな。
 最後に、怪獣の猛威を予感させて、次につなげる。

 途中の、民間人が持てる技術を駆使して、怪獣災害に必死の活劇を展開するところも、既存の怪獣もののパターンではなく、意外な展開をあれこれ見せて、これも実験的手法と言えますか。

 ラ丼とか、思わずクスッと笑う小ネタも挟みつつ、AIおよび遠隔操作通信技術の描写が、サイバー物を見ているようで、防衛チームならぬ民間町工場主役の奮闘劇でいろいろ新鮮。

 あとはジェットジャガーがいつ復帰するか、ですな。技術の段階的進化が描写されると、面白いので。

★ダイナゼノン

 謎のロボット・ダイナゼノンが、謎の怪獣使いが暴れさせる怪獣と熱いバトルを繰り広げる。

 これで十分楽しいのですが、主人公チームと、怪獣使いチームのそれぞれの日常とか、人間関係とか、一癖も二癖もありそうなところが面白く、キャラ同士の絡みが増えてくると、意外な展開が期待できそう。

 背景世界が今回はバーチャルじゃなさそうなんですが、前作との接点はどの辺りで見え隠れするかも期待しつつ。

 とりあえずは、怪獣使い側のローテーションがまず一巡することで、個々のキャラ性の違いを見極めたく。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/22 (Thu) 11:40:23

 定期感想その3です。

「青天を衝け」の前・中説の徳川家康さんが、だんだん自分的にツボになってきてまして。最初は解説内容に見入ってたんですが、この頃は最初の挨拶「こんばんは、徳川家康です」が何となく可笑しい(^^;。神君家康公がえらく気さくだなあと。

 演じているのが北大路欣也さんで、同様にギャップが面白かったのがドラクエのCMでの竜王役です。例えば、神官ハーゴンに会いに行って、「ゴンちゃん、お久しぶり」とか言ってました。たぶん、そのイメージの下敷きがあって、今の「青天を衝け」の家康に面白さを感じているんだと思います。

●仮面ライダーセイバー(第31話:信じる強さ、信じられる強さ。)

 このところ、ズオス(人間態)がちょっとトリッキーなアクション見せてまして、「代役のスタントマン?」と思ったんですが、ご本人(才川コージさん)なんだそうで。特技の1つがパルクールで、それをアクションに取り入れてるらしい。

 パルクールをちょこっと調べてみますと、他にもSHT出演者がちらほらで、ルパンレンジャー/高尾ノエル役の元木聖也さん、フォーゼ/如月弦太朗役の福士蒼汰さんなど。そういう基礎・才能があったのかと思うと、今さらながら納得するものありです。福士蒼汰さんはちょっと前にボディビルで仕上げた肉体披露してたのを見まして、またアクション系での活躍見せてくれるかなあと期待するものがあったりします。

 今話の注目ポイントは自分的に倫太郎なんですが、冒頭でちょこっとだけ描かれた神代玲花も気になります。こちらで(たぶんウィザードのときも)聞いてました、「悪のヒロインがボスに「お前(だけ)が頼りだ」と言われて喜ぶと死亡フラグ」というのが、成立しちゃったかなあと。

 マスターロゴスから頼りにされたのは前で、今話では死亡フラグ第2段階でしょうか。マスターロゴスの冷たい態度で焦らされ、兄の凌牙から追い打ちの一言がありました。こうなると手柄を焦って破滅するパターンかな。そうなると悲劇のヒロインに様変わりしそうですが、飛羽真側に寝返るという可能性も無きにしも非ずな気もします。何にせよ、神代玲花のドラマが面白くなりそう。

 しかし、もちろん最大の注目株は倫太郎ですね。こちらで賢人について、「斬られて重傷を負った賢人が、また斬られて」というダブりについて伺って、自分もようやく「そうか、あそこのくどさははそこか」と思った次第。

 もしかすると倫太郎はもっと繰り返しになってるかもしれません。序盤で先代の水の剣士(長嶺謙信)がズオスに倒されたことが明かされ、怒りの倫太郎ブレイズが立ち向かうも返り討ち、狂乱気味の倫太郎はリベラシオンで修行に励むもズオスを倒せずという混迷の時期がありました。

 このところも倫太郎はズオスにいいようにしてやられているわけで。かつ、ロゴスの実態、続いてメギド化した芽依のこともあって、錯乱に近い迷いを見せてました。序盤と同じようなことやってるとも言えますが、自分的にはなんだか納得性があります。たぶん、同じようでも一周回るごとにスパイラルに上がって来てる感じがあるからかも。今話ではついに剣に開眼し、倒しきれぬながらもズオスを圧倒して退けてますし。

 その倫太郎のイメージは、芽依によっても引き出されている気もします。例えば飛羽真との対比ですね。芽依は前話で倫太郎を見るや、「助けて」と縋ってます。今話では飛羽真を見るや「ユーリは?」ですから(^^;。味方側の非戦士ヒロインがどっちに引力を発揮しているか分かろうというもの。この場合は「迷いがある者を引き寄せる」となるかも。
(そういうイメージ感じたことあるなと思い出したのが、ドライブの詩島霧子だったりする。自分的に霧子は、進ノ介・剛・チェイスを1つにまとめた立役者に見えてます。)

 ともかく本編。冒頭、マスターロゴスとストリウスが仲良く歓談。前に出会い、禁断の書を授受して以降、共同戦線が成立していたということみたいですね。もっとも、両者とも自分が覇権を握りたいでしょうから、互いに腹を探りつつ、共通の敵がいる間だけの仲良しなんでしょうな。

 ストリウスが去ると神代兄妹がマスターロゴスに謁見、玲花が敵情報告をするも、マスターロゴスが遮り「今は手出し無用です」と冷たく言い放って消え去ってしまう。さすがに玲花がショックを受けますと、凌牙が駄目押しで「お前(玲花)への信頼が揺らいでいるということだ」と。

 うーん、上述しましたが、急に追い込んできた感じです。玲花としては、マスターロゴスより兄の凌牙に評価されたそうな感じですね。前にマスターロゴスに頼りにされて嬉しそうだったのは、『これで兄ちゃんに褒めてもらえる♪』という気持ちだったのかも。

 一方、ノーザンベース。倫太郎が大秦寺に手当てされてますが、まあ大丈夫な感じ(絞り込んではないので目立たないですが、割とガタイがいい。鍛えてるみたいですね)。が、メンタルのダメージは深いわけですね。芽依を助けられず、無力感にさいなまれ、飛羽真/セイバーとの力の差に焦ってもいる。

 心の拠り所を次々失ってきたこともデカい。倫太郎、どうしていいか分からないまま、ノーザンを出て行ってしまう。再修業で何とかなるものではない自覚があるんだろう。が、この後、やっぱり剣士は剣を磨く基本に立ち返るわけですな。

 一方、芽依もズオスにメンタル追い込まれてますね。水の剣士はもう死んだのかもとか。たぶん、芽依が諦めることでブック化が早まるとかあるんだろう。すぐメギドに変わりまして、その辺りの制御がネコメギドが握ってる感じ。前話でも戦術的に人間・メギドを切り替えてましたし。

 メギド出現はノーザンのソフィアが察知、飛羽真らが迎撃に出向く(が、上述の通り、芽依に当てにされてない ^^;)。バトルとなりますが、これに気づいた倫太郎、やっぱり向かっちゃうわけですね。ズオスも水の剣士と戦いたがってる。

 ネコメギド&ズオスに押されて変身解除となった飛羽真の剣を拾って、倫太郎ブレイズが参戦。二刀流ですが、やはり今のブレイズでは今一歩及ばない感じですね。飛羽真と違って剣も光らないし。それでもブレイズは二刀で一撃加えて、その隙に飛羽真を連れて脱出。

 が、倫太郎はこのバトルで思い切るものがあったらしい。相変わらず、先は見通せないものの、飛羽真と剣を交えると何か掴めるかもと思った模様。確か、こちらで倫太郎だけが飛羽真と立ち会ってないと伺ったのを思い出しました。飛羽真と本気で打ち合うと、どの剣士も変化、理解、成長があったわけですが、ついに倫太郎の番ですか。

 ふと「剣で話が進むって、飛羽真の小説家設定どこ行った?」と思ったんですが、これでいいのかも。「ペンは剣よりも強し」は有名な警句ですが、セイバーでは剣もペンくらい語る(ただし飛羽真なら)ということなのかも。弘法は筆を選びませんが、筆を超えて剣だって、という感じで。

 それはともかく(^^;、迷妄の底に行き着いた倫太郎は飛羽真と剣を交えて開眼したようで、剣が光るようになり、やれると実感するものがあったらしい。これで芽依を救いに行けるわけですが、その芽依がズオスから怖いこと言われてますな。ブック化するというのはワンダーワールドの一部となることだが、死んだほうが楽だと。

 何となく「銀河鉄道999」を思い出す設定です。999では「機械の体を与えられて永遠に生きる」=「部品にされ、機械の一部にされる」ということでした。セイバー世界ではアルターブックはワンダーワールドを作る部品らしい。

 が、飛羽真と倫太郎は芽依を思い出しつつ、救出の希望が開けたと実感してますね。いつの間にか、芽依が飛羽真陣営の軸になっていることも気づいた模様。倫太郎は芽依に「顔を上げろ、倫太郎!」と怒鳴られたことを思い出したりしてまして、これが続く救出劇における伏線でしたか。

 ついに、ネコメギド&ズオス vs 倫太郎&飛羽真の最終決戦となりますが、倫太郎と飛羽真の息の合い方が半端ない感じですね。が、ネコメギドの芽依を使う戦術が相変わらず厄介。しかも芽依が絶望しかけてまして、「うちを斬って!」と犠牲になる覚悟になってしまってるらしい(ズオスが怖いこと言ったせいもあるかも)。

 が、ブレイズ&セイバーが諦めるはずもなく、いいコンビネーション(北風と太陽)でいったんはネコメギドから芽依を分離。ですが、ネコメギドが容易に芽依を再吸収してしまい、後一歩足りない。何が足りないのかと思ったら、芽依自身が希望を持つことだったみたいですね。

 飛羽真の励まし、倫太郎の「顔を上げろ、須藤芽依!」の叱咤で芽依に活が入りまして、芽依がネコメギドの動きを止め、ブレイズ&セイバーの光る剣同時斬りでようやく芽依を解放(助かるときはコミカル演出なのがご愛嬌 ^^;)、返す刀でネコメギドを二刀両断。

 気持ちのいい逆転完勝ですが、芽依がソフィアから預かった鍵を落としてストリウスの手に渡ったのは不安材料ですね。ズオスも倒しきれず、ストリウスが連れ帰ってしまいました。さらにいつの間にか見守っていた賢人が「また、知らない未来が」と呟いてまして、想定外の歴史になってもいるらしい。

 しかし、ともかくもいったんはめでたしめでたしでしょうか。倫太郎の飛羽真に対する呼び方も「君」抜きに変わった模様。芽依に対してはどうなるかなあ。来週にならないと分かりませんが、まだしばらく「芽依さん」かも。芽依が事件前に作り始めていた、仲間をイラスト化したアクセサセリー配ってるシーン見た感じでは、まだ「芽依さん」と呼びそうな気がします。
(あのアクセサリー、かなりえこひいき入ってそうですね。少なくとも大秦寺は呆然で、ソフィアは芽依の背中睨みつけてる感じだったし。 ^^;)

 が、ノーザン以外では不気味な動きになってまして、マスターロゴスがニタアッという感じで笑うと、口が粘液だらけの感じ(映画のエイリアンが口を開くときみたいな)。タッセル邸を探すユーリに、小鳥型の使い魔(?)がタッセルの消息を告げまして、ユーリはXソードマンとなってどこかへ向かったらしい。ストリウスは鍵を得てるし、次から状況が大きく動きそう。

 次回「僕の想い、結晶となりて。」では、まず神代兄妹、続いてズオスがノーザンベースに侵攻するようですね。予告後のキャプションには「タテガミ氷獣戦記」と出てまして、ブレイズの新フォームなのかも。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/23 (Fri) 12:11:36

 ライダー感想ですが、その前に。

★ダイ大補足

 前回の自分の書き込み読み直して、ボラホーンの件で誤解を招きそうなので追記。

 ボラホーンは、原作でも悪あがきでポップを捕まえて、力を使い果たしたヒュンケルを脅しにかかるのですが、即座に倒されてしまうんですね。それで一週間ひっぱることはなかったと記憶。

 言わば、ザコキャラの最後のあがきみたいな形だったんですが、今回はまさかの「ボラホーンにスポットが当たって続く」という持ち上げよう。
 もちろん、次回予告を見たら、メインがすぐにバランに置き換わって、「ああ、ボラホーンはあっさり倒されるんだな」と感じさせるのですが、
 元々、その程度の扱いだったのを、「ヒュンケルがピンチで続く」という取り上げられた方、構成上の演出をさせてもらえるのは、ある意味、破格の扱いだなあ、と。

 ええと、声優さんへの配慮? とか、いろいろ思ってみたりもするのですが、この辺の構成が、原作ストーリーを知っている身でも、意外な切り方、次回への引きを思わせて楽しいです。
 この流れだと、バラン編はどこまで続くか。現段階の読みだと、5月の第2週ぐらいで決着がつく、と思いますが、果たしてどうか?

 そして、バラン編の後で、ロモス武術大会があって、武闘家マァム復帰。そして、ロン・ベルクにダイの剣を作ってもらうエピソードが6月かな、と、あれこれ推測しつつ。
 まあ、その前にマトリフ師匠がポップに「魔法使いはクールであれ」と説教する名シーンがあったり。

 でも、とにかく、次回と、その次でダイの記憶復活に至る感動を堪能してから、ですな。
 もう、このシーンが平成頭から見たかった、と感じ入る、明日以降の物語をワクワクしながら、今日を生きる次第。

★青天

 桜田門外の翌週は、坂下門外でした。
 ええと、年号にして1860年から1862年で、一気に2年が過ぎ去りました。

 次回は1863年で、栄一のテロ暴発未遂。
 史実では未遂と分かっているのですが、ドラマではどういう流れで描かれるのか。
 この辺は黒歴史というか、主人公の暴走闇堕ちめいた流れで、ドキドキする頃合いですな。思いつめた栄一と、もっと思いつめた長七郎と、それを心配する千代という不吉な流れ。

 次回予告では、アクションも見られそうですが、実際は未遂なので、肩透かしにならないかだけ懸念して。

 その後は、晴れて慶喜と正式に出会って、第1話の冒頭シーンに至って、第一部完って形に収まりそう。
 百姓→侍という形から、剣の道→商いの道に通じる流れ。

 ある意味、栄一は幕末に士農工商すべてを経験していることになりますね。
 元々、富農の出で、染め物職人とか、マルチに社会に接する環境にあったこともありますし、何だかんだ言って、人脈を構築する才もあったのだろう。
 百姓から侍だと秀吉という超有名人がいて、彼も人たらしの名人と言われていますが、栄一もそういう系譜に見えたりします。

 だけど、栄一が一番尊敬していた武将は、家康という。

 家康が幕府という基幹システムを構築し、後世に長らく伝えたことを高く評価しております。
 ただ、現段階で尊王攘夷にかぶれている姿からは想像しにくいのですが、やはり慶喜の影響だろうなあ。

 この辺、尊王攘夷派は一橋派で、慶喜を旗頭にしようとするのを、当の慶喜は「そんなの無理でしょ。時代は開国の流れだし、面倒なのはイヤだ」と引きこもりライフに走ろうとする気質。
 自分がトップに立つよりも、ご意見番、補佐役で周囲をバックアップする役割(いわゆるフィクサー)を目指していたのかな、と。

 ともあれ、解説役の家康の、時空を越えたナレーションは楽しいですな。
 最初に「こんばんは、徳川家康です」と出てくると安心できるし、最初に出ないと「どのタイミングで出るんだ?」とか気になって、出てきたら「よっしゃキター」と盛り上がる。
 こんなに楽しいナレーションは久しぶりです。

 でも、第一部が終わって、明治に突入すると、お役ごめんになるのかなあ。
 次は「こんばんは、福沢諭吉です」とかになることを妄想しつつ。

★セイバー

 ナレーションつながりで、こちらを先に。

 タッセルが消えたことで、物語の冒頭が、緊張感を醸し出すようになっていますな。
 正直、彼の語りは芝居っ気が濃すぎて、シリアスを壊してしまいますので、家康にはなれん(笑)。
 いや、力を取り戻して、ビクトールとして急にまじめにキャラ変する可能性もありますが。

 とりあえず、いろいろ解説役にはなって欲しい。

 今は、ユーリが一番詳しくて、マスターロゴスとストリウスが暗躍していて、ソフィアさんがいろいろ知ってそうなのに大事なことをちっとも教えてくれなくて、賢人は一人で抱え込んで、
 情報共有がなかなか進まない。

 それでも、飛羽真の熱意でみんなを感化して、だいぶ風通しが良くなって来たのかな。

 で、次回の脚本家さんは、これまでの福田、長谷川、毛利の3人体制に一石を投じるように、新人くんです。
 一応、ウルトラ経験者で、ライダーは初めてで、熱意ある若者といったところでしょうか。

 ストーリーを構築するのではなく、これまでのストーリーの流れでアクション主体になる話の勢いに乗っかることのできる人を、新人育成の感覚で抜擢したというところでしょうか。
 大筋ができ上がっているので、基本は誰が書いても事故ることはないと思われますが、キャラの意外な言動で新たな側面が描写される可能性はありますね。

 特に、サーベラがこれまでの「クールで取っ付きにくいお姉さん」から「お兄ちゃん好きのギャップ萌え妹キャラ」に急転換する可能性が大。
 脚本家が変わると、キャラの解釈のズレで、ブレが加速する可能性がありますが、今のところセイバーは、キャラそのもののチグハグさはさほど生じておりません。状況の変化に推移して、変質していく流れはありますが、回によってコロコロ変わることはなく。

 ともあれ、次回は飛羽真&ユーリVS神代兄妹のタッグ戦と、パワーアップ倫太郎VSズオスの一騎討ちというアクション燃え上がり回なので、
 見るべきポイントは自ずと絞れてくる。

 よって、新人脚本家がどういう細部で、自分の色を出そうとするのか、それとも歯車に徹して流れを崩さないのかに注目したいと思います。
 近年は、東映さんがいろいろ新人発掘を頑張っている時期だし、円谷との交流が盛んなので、良い化学変化が見られそうだ。

★アギト

 やはり、ギルスの変身が独特で、今見ても新鮮ですな。
 まるで、ジョジョのスタンドみたいに隣に映像が浮かび上がって、一体化するという。

 氷川くん、上層部の人たちに「素晴らしい推理力だ。G3の装着員にふさわしい」と褒められるも、そこでツッコミ入れたくなりますね。
 G3の装着員に推理力は必要ないだろう? と。

 推理力があるなら、それこそ捜査一課の方が向いていて、じっさい、地道に足で稼ぐ役どころは氷川さん向き。
 北條さんの場合は、直観と論理で動くんだけど、思い込みが激しくて、自分の過ちを修正できないからなあ。頭は良いし、的確に本質を見抜くことも多いけど、間違った方向に暴走する危険性も大きく、一気に破滅転落して、それでも自分だけは何とか生き残るタイプ。

 ある意味、現実にいるとイヤだけど、ドラマとしては大変、面白いというか。
 で、今回はアギト捕獲に固執して、とうとうキレた氷川さんに殴られてしまいました。
 それで氷川誠許さんとなって、次回は何としてもアギトを捕獲してやる、と大騒ぎをして、間違えてギルスを敵に回すという展開に。

 アギト捕獲作戦は、その後、カブト捕獲作戦とか、「謎のライダーVS正義の公組織」という錯綜パターンの一つになっていきます。
 正義VS悪ではなく、事件を背景に「それぞれの正義のぶつかり合い」が描かれる平成ライダーの基本作風が、この辺りから本格的に加速。

 まあ、それは脳天気な翔一を殴る、生真面目な涼という形でも示されるのですが、各人バラバラだった人間関係が少しずつ紡がれていく流れが面白い。

 そして登場する沢木哲也(本名・津上翔一)という謎人物。
 あとは「アナザーアギトに変身する木野さん」が登場すれば、物語の大筋の役者は揃ったと言えましょうか。
 あかつき号事件で、神の奇跡と恐怖に接して、ある者は正気を失い、ある者は肉体が変容して耐えきれずに死亡し、ある者は忘れようとし、それでも連絡を取り合う互助会を率いる頼れるリーダー木野さん。だけど、その心も闇に蝕まれ……という形でサイコホラーの方向性にもなっていきます。

 翔一、氷川、涼、それぞれの視点でアンノウンとあかつき号の謎を追っていく流れが、丁寧に描かれているなあ。
 涼の持つ手帳に書かれた名前自体もいろいろ伏線になっていて、昔は、それぞれのキャラ名をこちらもメモにとって、いつ登場するのか、と注視してました。

 あと、OPのG3設計図に見られる、パワーアップ型の「G4システム」の名前にワクワクしつつも、登場したのは平成ライダー初の劇場版という形。
 TVではG4は登場せず、G4の非人道システム(人間を戦闘機械に変えてしまう)を抑えたG3Xに進化。

 当時は、G3が仮面ライダーV3っぽい名前だけど、カラーリングと弱さからライダーマンっぽい印象があって、それがよりメカニックに強化されたのがXライダーモチーフだったり、
 ギルスはアマゾンモチーフ。
 いろいろと昭和ライダーの特徴を採用したヴァリエーションにワクワクもしていましたな。

 昔の伝統を土台に、そこからいかに発展改編していくか、というデザイン設定に、マニア心をくすぐられつつ。

PS.セイバーの物語「北風と太陽」も、元々、物語を重視するライダーだし、炎のセイバーと、氷のブレイズに通じる流れ。まあ、倫太郎のキャラ的には、あまり氷のイメージがないのですけどね。
 でも、ノーザンベースが北極だから、そこで戦って氷の力を会得するって流れなら、絵的に美しいかも。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/24 (Sat) 21:20:26

 定期感想その1です。

 最新話を観る限り、ゴジラSP(木曜)とDYNAZENON(金曜)は定期感想に入れていいかなと思えます。もっとも、どちらもまだ話を進める準備の比重のほうが多そうです。

●ゴジラSP(第4話:まだみぬみらいは)

 ドラマ的な動きより設定面の開示が強かったと感じますので、ストーリーに沿っての感想は割愛し、設定面の感想に絞ってみようと思います。

 前話でアクション交えた怪獣対策を見せ、今話は少し設定を明かしてきた感じですね。ちょこちょこ出してきた謎を少しずつとりまとめ始めたといえましょうか。以下、設定についてちょっと妄想してみます(例によって当たった試しがないやつ ^^;)。

 第1話ではたった1体、続いて大量出現するようになったラドンですが、4足歩行怪獣(アンギラス相当かな?)が食った(らしい)と描写されてました。ラドンが海から飛び出している点も特異ですが、ラドンを追うかのように海棲のゴジラアクアティリス(のはず)が出現したわけで。

 そうなると、ラドンは怪獣の食物連鎖では捕食される側かなという感じがします。大量にいる点は被捕食者の特徴だったりしますし(リアルでは例えば草食動物が概して多産な)。しかも一斉死するということは、ラドンは撒き餌に近い何かの感じです(ということは、撒いた奴がいることになる)。

 怪獣以外の点では、赤い砂が今話で「紅塵」と名付けれましたが、まだ正体が掴めない分子とされてますね。神野銘が入手したキューブに入った花についても、「アーキタイプ」なる未知の物質(そう言ってみると昭和特撮っぽいなあ ^^;)につながってます。シミュレーションでしか実現できなかったはずが、今話で実際に創り出されて発表されてます。

 光を使った実演ではエネルギーなしで「増幅」されるわけですね。神野銘の推測では、未来に存在する光を今(過去)で先取りするとのこと(時間軸方向の乱反射)。ドラえもんのある話では、のび太に押し付けられた宿題をこなそうと、ドラえもんが2時間後の自分、さらに4時間後、6時間後、8時間後の自分をタイムマシンで連れて来て、5人がかりで宿題を片付けるなんて話がありました。

 たぶん、それと似てる設定なんでしょう。もうちょっと物理寄りで申しますと、アーキタイプに入射した1つの光子(フォトン)が1周したところで時間反転し、逆行して入射地点まで戻ったら、また時間反転で順行して、と繰り返すような感じかもしれません。たった1つの光子であっても、際限なく増えていきます。
(↑電子とその反物質である陽電子について、物理学者のファインマンが導き出した解と同じものです。陽電子は時間反転した電子だということになってます。)
(時間遡行する光=電磁波であれば、相対論以前の古典的な電磁気学でも「先進波」なる数学解としては存在したりします。)

 もっとも神野銘の時間遡行の仮説以外にいろいろあり得ますんで、来週以降の謎解きに期待したいところです。アーキタイプの光増幅の他の候補としては、例えば光子の対生成と対消滅。量子力学によると、ミクロに見れば宇宙の至る所で光子のペアが発生してるはずだそうで。ただしすぐに対で消滅する(光子の反物質は光子なので可能)。


 光子が対生成しても対消滅しないのがブラックホールの事象の地平線付近で、ホーキング博士が言うブラックホールの消滅の仕組みですね。対生成した光子の片割れが重力に引かれてブラックホールに落ち、もう一方が外に飛び出してくるというもの(結果、ブラックホールはエネルギーを失い続け、質量を減らしていく)。似たようなことがアーキタイプ内部で起こっても、SF考証としては何とかなりそう。

 もっと単純、リアル寄りですと、アーキタイプの分子がエネルギー準位が高く、光の刺激で光を出すというだけかも。でも、それだとドラマを動かすSF考証ネタにはならないでしょうな。

 やっぱり神野銘の考える時間をいじる解釈でしょうか。2020年に公開された「TENET」という映画があります。自分は未見なんですが、登場人物が時間を順行したり逆行したりする、観ていてなかなか難解な映画らしい。あるキャラクターが意味不明なこと言ってると思ったら、時間が逆さまになってるわけですね(animationがnoitaminaになるみたいな)。

 地中の骨になっているゴジラが時間反転した存在ですと、いずれ肉体が復活する、なんて設定にできそうです。今話では自衛隊員の会話で、死んだはずのラドンが生き返ったとされてるし。
(有川ユンと加藤侍が見つけた、死んだラドンの消失は生き返って逃げた可能性もありますが、四足歩行怪獣が餌として持ち去ったかもしれず、はっきりしない感じ。)

 そういうタイムトラベル要素があるとしますと、計算量が大きすぎて解析できないアーキタイプをどうして見つけたかも、設定が作れそう。リアルでは、ある物理学者さんがネットで紹介していた論文に「未来のメモリーを持つコンピュータ」なんてあるそうです。計算結果を入れるメモリはタイムマシンで、例えば1000年後の計算結果を格納している。計算に1000年かかるプログラムでも、答はすぐに出るわけです。

 何億年か後の計算結果を先取りできるコンピュータであれば、アーキタイプの計算も不可能ではないでしょう。構成・脚本の円城塔さんは物理学者でもあるとのことで、そういった話はよくご存じなんじゃないかと思います。

 前話実戦では身近な設定だったわけですが、今話は一転して先端的な科学考証を踏まえてSF考証してくる前兆みたい。いろいろあるわけですが、自分的な希望としては、それらがジェットジャガーに結実してくれることかな。ラドンに対しても苦戦していたわけですが、いずれゴジラと対等に渡り合うとか、観てみたいです。

●DYNAZENON(第4話:このときめきって、なに?)

 ゴジラSPと違い、設定的な仕掛けとかを深めない感じですね。しばらくは1話完結的な作りかもしれません。しかし、主要キャラクターの印象、理解は深まって来る。敵側のリーダー格(?)のオニジャですと、もうルーティンギャグが与えられた模様。負けた後に「死ぬかと思ったぜ」と愚痴る流れですね。1話完結的な連続もので敵将がよくやるパターンじゃないかと思います。

 GRIDMANのときですと、新条アカネの謎に迫り、翻って響裕太らの正体が分かっていき、世界の真実が明かされる。それが新条アカネに返り、とスパイラルに謎の深まりと解明がシリーズ通してあった感じです。

 DYNAZENONですと、もう4話分進んだわけですが(1クールとすれば全体の1/3で次から中盤の頃合い)、特に分かりにくい、というよりは、「これは何だろう?」→「知りたい!」みたいなところがあまりありません。

 その代りというわけでもないんでしょうけど、キャラクターの印象が際立ちつつあるような印象を受けます。例えば味方側のメインヒロインは南夢芽になると思いますが、端的にいえば不思議系でしょうか。敵(怪獣優生思想)側ヒロインはムジナでクール系の感じです。

 ただし、ムジナはバトルではのめり込みそうな感じを見せてまして、口出しするオニジャをうるさがってイラついている様子が見えます(もっとも、負けたら即座に興味を失ってましたが)。

 一方、南夢芽は当初、いい加減でやる気なさそうでいて、実は姉の死で何か抱えている模様。さらに麻中蓬に対して約束を破ったことを(同様の行為を繰り返していたにも拘らず)気にしている様子があります。罪の意識が芽生えたかもしれませんし、麻中蓬の好意を感じたからかも。そうだとすると、南夢芽は不思議の皮を被った熱いコアがあると期待したくなります。

 そうなると、実はバトルで熱くなる(可能性のある)ムジナと正面衝突した面白そうかなあと(いつも通り、期待、予想通りにならないと思いつつ ^^;)。他の対になりそうなキャラクターとしては、ガウナとオニジャかな。似た者同士な感じがあり、怨恨もありそうなわけで。

 キャラクターへの興味が高まるのに対し、物語舞台への好奇心はちょっと薄れて来てるかも。GRIDMAN時にあった不思議な修復とか、怪獣のシルエットとかはない。ごく普通の街の感じで、怪獣(とそれにまつわる超常現象)発生以外に違和感のあるところも特になし。

 最初は、ダイナゼノン各機が平時はミニチュアであることから、「GRIDMANがコンピュータ世界なら、DYNAZENONはジオラマ世界なのかも」と思いました。ジオラマなら壊れたら、簡単に直せないだろうし。それならジオラマの特徴的な現象がないかなと注視してました。が、特にそれらしきことはなし。普通の世界と思っても通りそうなら、それでいいかなという感じになってきました。

 今話分も、ストーリーに沿っての感想は特になし。バトル的には1話完結的ながら、南夢芽と麻中蓬がじわじわ接近したり、敵も一枚岩でない様子が見えたり。ダイナゼノン搭乗は割と誰でもできそうと分かった点は、ちょっと面白いかも。敵含め、悪意ある者に使われる可能性とか出そうですから。

●特撮とアニメ

 NOVAさんのブログのほう、ときどき拝見しておりますが、困った人物が繰り返し困ったことをやっているようですね。あるブログで追放処分になると、こっちのブログは構わないとか言って出没する。ブログ主として根気よく対処されているご様子ですが、大変だなあと。

 書き込む内容も、自分的に噴飯ものだったりで、思わず口出ししそうになることもあります(^^;。が、関わるとロクなことがないのは自明で、自分の健康のためにもぐっとこらえる次第。ですが、さすがにちょっとこちらに書いておこうかなと思うところもあります。

 件の人物はアニメの得手(特撮の不得手)とするのは「キャラのデフォルメ、背景、交換音と擬音を用いた描写や演出」(交換音は効果音のことだろう)と言っていて、何を言ってるんだろうという気がします。しかもCGによって差が埋まって来たとか。

 デフォルメは絵での効果的なものは、極めて人間的な技に属します。どうデフォルメするかは画家の腕前でしょう(故人ですが人物画家:A. ルーミスが似たようなこと言ってたりする(後述)。ルーミスの教本は今も学ぶ人は多いみたい)。単に乱すだけなら機械化できます(ゆらゆら揺れる効果とか)。

 しかし見栄えを出すようなデフォルメは、手順化を明示できず、個々の画家/イラストレータの判断次第です。流行りのAIの学習も有効ではありません(人物を一から描けるAIすらまだない)。今のところ、CGが得意とするのは「設計図があるもの」で「可動範囲が定義されたもの」でしょうか。ニュートン力学通りに動かすことも、コンピュータのことゆえ、計算して精密にやれます(いわゆる物理エンジン)。

 ですので、例えばメカニックは適するわけですね。少し前ですとEテレで「銀河英雄伝説」アニメやってましたが、宇宙戦艦の艦隊戦とかはCGと物理エンジンでうまく動かし、リアリティが出ていた感じです。細部を精密にすれば実写でもよく用いられてますね。

 CGが不得手なのは、例えば依然として人間でしょうか。例えば、ターミネーター映画では、若手ボディビルダーが演技して、顔をシュワちゃんにCGで入れ替えるとかありますが、主演が務まるような仕上がりは無理な感じ。今の最新技術でも同じでしょう。表情がどう作られるかがまだ定式化できず、顔のモーションキャプチャ―使ってしのいだりしてるわけですので(さらにAI的なディープフェイクまで来てますが割愛)。

 表情筋をシミュレートし、皮膚を被せればよさそうなんですが、感情と表情筋の動きがどう連動するか分からない。そもそも感情をどうコンピュータ上に実装するかも分かってませんので(さらには人工知能で感情を再現する目処も立ってない)。

 身体の動きも同様ですね。例えば、歩くという動作がどうして成立するのか、まだまだです(2足歩行ボットがかなり歩ける、走れる、跳べるようになってきてますが、未だ軍事技術レベル)。人体の骨格と筋肉を設計図的に与えて、学習型AIに「早く移動させろ」と指示したら、とても奇妙な動きになった、なんてTVでやってました(宮崎監督が激怒したやつ)。

 まだCGではいかに支援ソフトを用いようが、人間は描けません。人間が分かってないから。人間を生物全般と言い換えても、おおむね同じかと思います。情報量で申せば、直感ですが、生物の持つ情報は膨大でコンピュータに扱える代物ではなさそう。機械だと、生物よりぐっと情報量が下がります。だからこそ機械は人間に扱えるし、コンピュータで描くことも可能です(でないとコンピュータ制御とかできない)。

 3DのCG映画では失敗例が続出です。言っちゃ悪いですが、聖闘士星矢、FF、DQ、ルパン三世等々、いくつもあったのに、当たったと言えるものが事実上ありません。人物を(人間が)デフォルメして漫画タッチにしたり、動物・モンスターキャラクターで同じく漫画タッチにしたものなら、ピクサー映画で上手くいった事例はいくつもあります。

 漫画タッチという点が大事ですね。イラストと言い換えてもいいかもしれません。上述のA. ルーミスは絵は省略と強調が大事だと言っています(リアルであるほどいいと思う人はカメラを買え、とも言ってる)。情報量で申せば、人間が描ける情報量は少ないからでしょう。リアルの(人間、生物含む)物体は線がない、あるいは無数の線で成り立ってるようなものですが、絵を描く線は多くはできません(たぶん、人間の情報処理能力の限界が低い)。

 さらに多数描く漫画になると、通常のコマでは線を節約する必要に迫られます。絵を動かすアニメだともっとです。その辺りは、模写練習とかすると実感したりします。「アニメ絵って(絵たらしめる主要な)線が少ないんだなあ」とか。

 そこへ、最近は3D-CGアニメ由来の技術が入って来た感じがあります。前にこちらに定例感想書いてた「ULTRAMAN」ですと、2019年(Netflix)で、キャラクターの表情が硬く、動きもちょっとぎこちなかった覚えがあります。2020年の「空挺ドラゴンズ」ですと、2Dアニメでキャラクターの動きが自然で、表情もかなり作れていた感じです。

 今年ですとBSでやってた「Levius」がNetflixで2019年に公開されたものだそうで。これも2D-CGでかなり自然にやれてた感じです。人体の一部を機械化したボクシングの話でして、動きがぎこちなかったらどうしようもない。ULTRAMANですと変身後は(メカニカルな感じだけに)きちんとやれていたんですが、Leviusだと半生身の人間を上手く動かせてました。

 たぶんレベルの推測ですが、3D-CGアニメ技術を転用し、線が少ない2Dアニメに用いて、上手くいくものがあったんじゃないかと。リアル系3Dアニメですと、例えば「不気味の谷」現象の克服は未だ困難ですが、リアルと一定以上の距離がある2Dならその問題は出にくいはず。

 メカ主体のCG特撮とて、最初から特撮/実写で上手くいったわけではなさそうに思います。自分が覚えている事例では「フルメタル・パニック!」が、主にメカニカルについて、部分的にCGだと思った映像がちらほらしてました。

 ベースが2Dアニメの特徴的な絵ですから、メカの質感的なリアルさもそれに合わせればいい。しかし、動きやカメラ視点は自在にできる。それで効果を出しているなと思ったカットが散見された覚えがあります。たぶん特撮系から流入した技術なんじゃないかと思います。

 ほぼ同時期の特撮としては「仮面ライダー龍騎」ですね。まだ全編通して観てはいませんが、フルメタ程度にCGを活用しようとしても、当時の技術ではなかなかだったんじゃないかと思います。しかし後年、特撮のレベルが上がっていきまして、もしかするとアニメで培われた技術が実写に戻って来た部分もあるかもしれません。

 こっちではまだまだ未成熟な技術でも、あっちでは充分だったりして、棲む場所を変えつつ進化していく感じですね。さらにCGならばコンピュータ性能(主にハードウェア)の進歩も外せません。スパコンでしかやれなかったものが、10年経ってPCでできるようになったりするわけですんで。

 しかし、です。やっぱりまだリアルで存在感ある人間はCGでは描けない。人間の役者が演じ切る実写をアニメでやれるとはいえません。逆に言えば、実写では人間の見え方を削ぎ落りたり、どこかを強調することはできません。メカの点ではかなり接近してきても、キャラクターをどう見せたいかで、依然として表現手法(実写、アニメ、さらに言えばコミック、文章)の選択は、「物語で何を描きたいか」について、重要なんじゃないかと思えます(視聴者としても期待する点だったりする)。

 いかん、簡単に触れるつもりが、ついだらだら長々とorz。少し書いたら、あれもこれもと思い出されるものが多くて。すみません。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/25 (Sun) 21:20:40

 定期感想その2です。

●高速戦隊ターボレンジャー

 ネット放映が完結しました。終わってみると、5分短いというのは重大な影響があるんだなという点が印象付けられた感じです。何が影響を受けたかって、最も深刻なのはキャラクターの印象の深まりが今一歩、描き切れてない、言い換えれば、こちらに伝わり切らないということでしょうか。

 例えば、序盤で自分はヤミマルについて、当時の評を知らずに、実写ドラマ「柔道一直線」の(近藤正臣さん演じる)結城真吾を連想しました。ピアノをトリッキーに演奏するという点、キザなキャラクターという点からですが、既にそういう評価があったとこちらで伺い、深く納得するものがありました。

 ヤミマルはそれだけ、自分的にも印象が強かったわけですが、終盤に至っても、主人公らのライバル、敵の下克上キャラクターという点などが強い実感とならなかった気がします。ヤミマルのパートナーのキリカにしても、数奇な出自と意外な親などがあるんですが、例えば悲劇性とかがあまり浮かび上がらない感じ。
(キリカの設定面も疑問点があり、18年前に生まれたのか、それとも大昔なのか、劇中からは自力では読み取れなかったりするorz。)

 そのことは主人公らについても言えそうな気がしまして、各戦士の個性や戦士間の相違とかが、余り印象付けられない感じです。たぶん、敵味方とも、具体的なエピソードで掘り下げる度合い、キャラの核への切り込みがあまりできなかったんじゃないかと。

 そこがたぶん、5分足りないためだった気がします。戦隊らしい要素は毎回きちんと入ってたと思えましたんで、つまり削ってない。5分短い影響はキャラクターの造形となるエピソードを削ったということだったのかも。

 もっとも、戦隊としての要素は保ったために、観終えてみると、全体を通しての物語のうねりはあったなという好印象もあります。ラスボスと配下の幹部が登場し、トリッキーな謎キャラクター(ヤミマル)登場→敵/ライバル化、そのキャラクターのパートナー出現(キリカ)でチーム化と、ドラマ要因が序盤で出揃ってくれてます。

 中盤以降、次第に敵幹部が退場していき、描かれるキャラクターが絞られ、ストーリーが一点に集約していく感じが出てくる。ヤミマル・キリカが流れ暴魔という、人間でも暴魔でもない存在ということも明かされる。そしてヤミマルのラスボス(暴魔大帝ラゴーン)に対する下克上。

 しかし、まさかのラスボス復活。ターボ戦士とヤミマルらは紆余曲折あるも、結果的には共闘して倒し、ヤミマルらも救われる。これをターボ戦士側で言えば、冒頭からずっと、非力ながら戦力の源であるシーロンを死守しつつ、三つ巴を乗り越え、悲劇面を持つ敵をも抱擁し、勝利したわけですね。

 自分でまとめてみて、今さらながらに全体の構成はきっちりできてるなあという気が強くします。各話の多少の不満を覚えつつも、結局、最後まで見届けられたのは、そういう魅力ある作りが大きかったのかなと思えます。

●ダイの大冒険(第29話:バランの怒り)

 ボラホーンについてこちらで伺ったお陰で(補足までして頂き、感謝です)、今話冒頭がよく見えた気がします。かつ、前話ラストで次話への引きにボラホーンが使われたことの意外さも、原作を知らないながら、何となくですが感じるものもありました。

 前話ラストでポップを人質にする卑怯さを見せ、今話冒頭で弱みを握って勝ち誇るせこさを見せ、直後にあっさり倒される弱さを見せつける。ヒュンケルと1対1の勝負を受けたときには、(根拠のない自信ゆえとはいえ)横柄ながらも戦士の矜持があるか、と期待させたわけですから、負けてもまだ評価のしようがあった。しかし正体との落差はデカかったですね。

 言い換えれば、観ているこちらをガッカリさせる段取りが上手くできていた感じです。そこを一気に1話で見せると、「幽霊の正体見たり、枯れ尾花」であるわけですが、2話にまたがらせると次への引きができると制作が気が付いたのかな。「幽霊の正体見たり」でいったん切り、こちらが「なんだそれは?」と思うように仕向けておいて、「枯れ尾花」を見せてくれたと言えましょうか。

 そのガッカリが大きいからこそ、ボラホーンを死を以て咎めたラーハルトが光るという段取りでもありますね。1週間という時間を使った、巧い対比の作り方だと思います。好感度がぐっと高まったラーハルトだからこそ、ヒュンケルに託すものの重さも伝わるということかと。最近の話は、脚本が香川久さんと小松こずえの2人が交代で作ってるようですから、連携しつつの工夫が上手く行ってるのかな(と、どちらの脚本家さんも自分はよく知らないで言ってます ^^;)。

 ともかく本編。前話ラストからの続きで、復活のボラホーンに人質に取られたポップですね。ヒュンケルを恐れてのことですが、以前のヒュンケルならいざ知らず、今のヒュンケルがポップを見捨てるわけがない(そこまでボラホーンが読み切ったわけじゃないんでしょうけど)。武器を捨てて殺される覚悟を固める。

 が、ポップはポップでヒュンケルこそ生き延びさせないとと、ダイを救う戦術として、必須だと思い定めてますね。それだけでなく、人情、特にマァムに対する気遣いも大きい様子。ダイのための戦力だけでなく、マァムが想いを寄せるとしたらヒュンケルだ、というわけですね。ポップのこれって本物の愛情でしょうな。「自分がマァムが好き」を乗り越えて、「好きなマァムのベストを選びたい」ですから。

 もしかすると、ヒュンケルはヒュンケルでダイが必要とするのはポップ、のみならず、マァムにもと思ってるかも。そこから、ポップとヒュンケルの互いの信頼も浮かび上がろうというものです(こいつなら後を託すに足る、みたいな)。

 が、見かねた(?)ラーハルトがあっさりカタを着けましたな。瀕死ながらも最後の力で槍を投げたようですが、そこは力量差で、ボラホーンはあっさり絶命した模様。前話ではヒュンケルのための冥途の土産話をしたラーハルト、今話では自分のための置き土産話で、己が出自を語る。

 ラーハルトは魔族の父と人間の母を持つ者だったわけでしたか。で、やっぱり迫害されると。しかしどの種族でもないと思われる苦しみを知るバランに見いだされ、忠誠を尽くすようになったわけですね。バランの過去についても、同様の経験を持つラーハルトだったから深く理解、共感できたわけでしたか。この話に意外にもポップのほうが強く反応して、泣いていることを隠しもしませんな(ポップの善性、率直さを示すものでもある)。
(自分的には、ダイ世界に既に遺伝子の概念があることがちょっと驚きだったりもする ^^;。血じゃなくて、魔族の遺伝子とラーハルトが言っとる。)

 しかしラーハルトが後を託したくなったのは、自分を直接倒したヒュンケルであるわけですね。人間ながらも魔族に育てられたゆえか、信用もしているみたい。「鎧の魔槍」を与え、バランのことを託すわけですね。これはもう、暗に「バランを止めてくれ、救ってやってくれ」ということでしょうな。

 一方、城を出てダイを守らんとするクロコダイン&レオナ。バランが単騎で現れまして、竜騎衆はポップらと戦うため残してきたと伝える。これはクロコダインらにしたらショックなわけですね。逃げたと思ったわけですから。しかもポップの敗死はバランの様子を見ても明らかと思える。クロコダインは大笑いして涙を流し、その内心を全て表している感じですね。「あの世で会ったら、好きなだけ俺を殴れ」は決死の覚悟を端的に言い表せてます。
(ヒュンケルは生き延びたとクロコダインは思ってるかな。自分以上の不死身と思ってるし、後で「(仲間は)必ず来る」とバランに言ってのけてるし。)

 が、レオナは回復など補助魔法向きですし、ドラゴニックオーラを持つバランには直接打撃しか効かない。クロコダインは隙を見て一撃入れるしかないわけですが、なぜかバラン最大の技「ギガブレイクで来い」と挑発する。何をするつもりだ、と思ったんですが、狂気レベルの、しかし計算尽くの消耗戦を仕掛けたわけですか。

 クロコダインは防御に徹して即死は回避し、レオナのベホマで回復する。となるとバランは何発もギガブレイクを撃たざるを得ない。クロコダインが死ぬのが先か、バランの魔力が尽きるのが先か、というわけですか。決死のポップを疑い、しかし真実を知ったことで、ここまで根性入ったんでしょうな。ただ、負けない可能性があるだけで、勝てる見込みはない戦術ですが。
(鬼岩城で遠隔で見守るハドラーがバラン敗北をないと知りつつ、願ってたりしまして、さらに小物化進行中みたいですね ^^;。)

 ギガブレイク1発目はクロコダインの目論見通り、なんとか即死は免れまして、直ちにレオナが回復に入る。2発目も何とかしのぐ。ただし、この状況はバランには意外だったらしい。いかにクロコダインが全力を尽くそうとも、ギガブレイクをまともに食らって生きていられるはずはない、と判断していた模様。

 なぜ死なない、と考えて、おそらくダイのときにも感じた、仲間との絆の力と思ったようですね。とりあえず、回復役のレオナをライデインで脅して動きを止めにかかる(少なくとも直ちには殺さないところが、バランがヒュンケル同様、堕ちてもなお残る矜持を暗示しているのかも)。回復を阻止されるとクロコダイン側は絶体絶命となりますが、ここでヒュンケル&ポップが救援に駆けつける。

 これはクロコダインとレオナは嬉しいはずですね。一方、バランは驚愕。まさか最強の部下:竜騎衆3名がしてやられるとは、という感じでしょうか。バランはヒュンケルが纏う「鎧の魔槍」をラーハルトから奪ったと思ったものの、ヒュンケルが託されたと告げると、さらにショックだったみたい。さらにバランはヒュンケルから、人間を憎むと言いつつ人間の妻(ソアラ)を未だ愛していると指摘され、理解も示される。

 が、バランには孤高で最強の自負がある。怒りで猛りまして、様子はおろか、姿かたちまで変わっていきますね。かなり迫力ある変身で、終わってみると異形の戦士。これが竜魔人ということですか。血液の色まで変化するようで、身体が魔族化するのかな。

 バランの力が高まるにつれ、城の地下のダイに呼応するような変化があり、竜の紋章が発動した模様。そうなると牢の鉄格子など軽くひん曲げ、おそらくはバランのもとに向かってしまうわけですね。

 いいところまでやれたにも関わらず、あれこれ手づまりで次回へ続くわけですか。次回「ポップの覚悟」では、話には聞いているポップの一世一代の活躍があるはずですね。前話のポップは味方を騙しての決死の出撃、今話ではヒュンケルを生かそうと必死なのが感動ポイントでしたが、それを上回る感動があるとのこと。早く観たいなあ、と思いまして、はたと「やっぱり自分はポップに注目してる」と改めて自覚しました(^^;。

●PC

 PCといっても、ポリコレ(political correctness / politically correct)です。やはりNOVAさんのブログのコメント欄に触発されまして。コメント欄から発展した記事のほう、興味深く拝読しております。自分ではあそこまでの発展性、まとまりは書けそうにないです。自分はどうしても網羅せずのトピック的になりがちで。

 それはともかく、ポリコレは自分は30年ほど前、英語を勉強し直していて知った概念です。そのため、最近になってまたポリコレと見聞きするまでは、言語上のものだと思ってました。日本語だと、いわゆる放送禁止用語とその言い換えの類みたいな。

 30年前に知ったポリコレは英語圏、特に米国での物の言い方です。英語を勉強し直す過程で読んだ参考書などに解説がありました。性別差のある言い方だと、chairman を chairperson と言い換え、actress は actor と言おうとか。人種的なものなら、アメリカの Indian は Native-American にしようとか。90年代には既に置き換わって定着しているものもいくつかあったと記憶しています。

 30年前の英語解説書は、是非が議論されていると、現在と同じような論調でした。特に行き過ぎに関してですね。子供の頃からactressになりたいと思い、夢をかなえてみるとactorと言われてガッカリとか。Indianと呼ばれ、自分でもそう自認していたら、「その名前はまずい、Native-Americanだ」と言われ、怒りを覚えたとか。

 さらに明らかな行き過ぎとしては、「poor と言うな、economically challenged と言え」とか、「garbageman ではなく sanitary engineer にしろ」とか。こうなると反論も出てくるわけで、「PCとは言葉を飾って実態を隠すものだ」みたいな批判も出たそうです。しかし、たぶん落としどころに落ち着いたんでしょう。自分が英会話習い始めた頃には特に混乱はなかったですし。

 しかし、PC問題が再燃してしまってるみたいですね。改めて、例えばウィキペディアを調べると、かなり批判的な文脈で解説が為されているようです。映画やドラマの配役では、確かに例えば黒人役に適する黒人役者がいるのに、白人役者が顔を黒く塗って演技するとかは問題ありでしょう。

 が、トランスジェンダーでない役者がトランスジェンダー役を務めるべきではないとか、アニメで白人声優が黒人キャラクターを演じるべきではないとか言い出すと、首をかしげたくなります。役者さんって、自分ではない何者をも演じられる人じゃないのか、とか。役者さんが自分のリアルの属性しか許されないとすると、小説家、脚本家、漫画家、映画監督等々まで同様に批判されたりしかねず、大変困った事態になりそう。

 今回も、やり過ぎてから反省して少し退く、みたいになるのかしらん。前に学んで、最初から落としどころを考えたほうがいいとは思いますが。特にフィクション分野ですね。自己流の道徳の教科書みたいになって、つまらなくなってしまっては元も子もありません。ファンが離れて衰退しかねません。特にサブカルだと、下卑てナンボみたいなものはいくらでもあるわけで。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/26 (Mon) 12:09:11

 どうも。
 癒されに来ました(笑)。

 週末は自分の脳内スケジュールを完全に乱して(アギト、キョウリュウ、デカは未視聴)、特撮アニメ概論にハマってました。
 久々に感情爆発気味になったので、荒れ狂う気持ちを叩きつける勢いで、でもなるべく建設的な研究発表になるよう、ガーーッと書き上げて、とりあえず鎮静化させました。
 これが彼一人が相手だったら(メールのやりとりをしていた時期)、文章を書いても空回りするだけなのでもったいない。きっかけはともかく、こちらの考察につながって、違う場所で建設的にフィードバックを得られたなら、徒労感じゃなくなるので、癒されたかな、と。

 彼の欠点は多々あるのですが、世間知らずで、世の中のことをワイドショーと過激な論調のマンガ家の話でしか知らないのに、社会派気取りで批判的に斬り込むところ。
 まあ、そういうのは自分ところで過激に好き放題書いて、変人ぶりをアピールして、独り善がりに満足していればいいのに、わざわざ他人のコメント欄で「自分の大仰な(偏見まみれの)見解」を披露して、自分の見識を認めてもらいたがっているので、これが科学者だったら「珍奇な説をぶちまけ、人間関係も維持できずに学会を追放されて、世間に恨みを抱くマッドサイエンティスト」なムーブをそのままかましているように思えます。

 でも、偏屈な科学者は、先見の目のある天才であるケースもフィクションでは多いので、その科学者の遺産が主人公たちのパワーアップにつながるケースも、ヒーロー物あるあるなんですが、
 彼の場合、先見の目がほぼないですね。まあ、元ネタがワイドショーとゴーマン批評しかなくて、その受け売りで語っているだけなので、彼の中で筋道を立てた統合が為されていない。

 ここで人と話を合わせるだけでも、作品を鑑賞する姿勢を見せるなら、それを軸に話をすり合わせることも可能でしょうが、
 ぼくの印象では、彼はウルトラも牙狼も、こちらに言われたから名前を出して、見たような素振りを示していますが、相変わらず作品の上っ面を流した程度だし、ネット検索でも最初の1ページめで出てくるような情報しか出していないので、ああ、見ていないんだな、と感じます。
 ロードスの小説の時も、宣伝文だけで中身を読んでいないのに、読んだかのような批評をしていたので、非常に底の浅さを感じたのですが、そういうところは小狡い学生的かな。

 彼の場合、「読みたいのはやまやまですが、なかなか時間がとれなくて」と言い訳する絶対の理由(一日5時間しか能動的に動けない)があるのだから、
 見てないものは見てないで良くて、知ったかぶりをしなくてもいいと思うんですけど、中身のない自分に引け目を感じて、虚勢を張りたがるのかな、と。

 この辺は社交ですが、世間で話題になっているものには即、飛びつくのがオピニョンリーダーになって、まずは、その知見を拝聴して、なるほどと得心した後で、周りの人物がリーダーの情報を元に、それぞれの感想や知見を披露して……という手順を踏む。
 話の中心にいるために必要なのは、まず流行へのアンテナと、それを咀嚼して、周囲の人に分かりやすく披露する説明能力、そして周囲の反応に気分よくリアクションする対応能力でしょうか。

 で、オピニョンリーダーは確実に会話の中心になれますので、それに憧れる人が、あれこれ流行を追って、みんなの耳目を集めることにエネルギーを注ぐわけですが、
 昔は、それが非常に苦手でした(苦笑)。

 世間の流行に素直に飛び込めないんですね。まずは様子見しちゃう。
 流行に合わせられないから、話を聞きながら、へえ、そういう世界があるんだ〜と聞き役に徹して、一番、安心できるのは、「オピニョンリーダーと、その取り巻き」の話をちょっと離れた距離で聞きながら、すげえと感心と関心を示して、たまに空気の読めない質問をして、場を冷めさせるタイプでした(苦笑)。

 そこから、TRPGのゲームマスター経験で、リーダー感覚を学んだり、自分の専門分野と相手の趣味関心をうまくつなげれば、少人数との会話は何とかなるな、とか、後は集団の中で会話に入りきれない人に、どう接するかとか、問題に応じて、反省しつつ、積み重ねて、今の自分ですね。

 それで思ったのは、こういう社交経験で、最初はスキルがないから上手くいかない。で、赤面しながら、反省材料をいろいろ会得しながら、次に同じようなことがあったら、こう対応しようとか(すぐにはなくても、時間を重ねて、違う相手と接したときに似たような状況は必ず生じる。失敗して学んだことは、無駄にならない)、誰かの振る舞い方をいいなと思ったら、そのまま真似しても自分には合わないので(そういうのを付け焼き刃という)、自分にしっくり来るやり方にアレンジしてみるとか、いろいろ。
 まあ、付け焼き刃でその場しのぎに成功することもあれば、あっさり底の浅さを見破られて、「すいません。ただの知ったかでした」と頭を下げることも覚えたり。

 この頭を下げる技術も大事ですね。場を和ませるネタとして、「偉そうにしてる奴が、ミスをして、たははとか、動転してコメディアンになる」というのも、フィクションあるあるですし(ツッコミからボケへの立ち位置転換)。
 バラエティーでは、司会役がキレのいいツッコミ役として話題を引っ張って、そういう立ち位置への憧れもあるみたいですが、自分が好きなのは、やはり「解説役」ですね。

 解説でテキトー言ってボケる芸能人もいれば(そこで司会がツッコむ)、的確な知見を示す黒柳徹子みたいなタイプもいる。
 これは学校のクラス運営でも、教師と生徒の役割分担があって、教師が司会で、生徒の中にも質問をされて、間違った回答をして笑われる生徒が必ずいる。そこで、教師がどう接するかで、その生徒の人格形成にも影響するんですが、バラエティーのボケ芸人がモデルケースになって、笑いをとったと解釈する子は見ていて安心。
 そこで、泣いちゃう子とか、悔しい顔をする生徒、無表情な生徒に応じた教師のリアクションとか、いろいろありますな。

 最近のバラエティーの問題で、司会が他の芸能人をイジるのがモデルケースになって、現実でそれをやるとイジメにつながるという。
 イジられる芸人は、ボケてリアクションを返したり、たまにイジりが酷いときに「そこまで言うか!?」「いくら何でも言い過ぎやろ。ちょっとキレるで」と怒った表情演技。
 たまにコワモテ役者を司会がイジった場合に、役者が立ち上がって「お前、後で楽屋の裏に来い。きっちり話を付けたろやないかい」とか凄んで、司会がビビって「すみません。勘弁してください」と頭を下げる。
 まあ、こう言うのも芸人としての演技なんでしょうけど、もしかすると、本気で人間関係がトラブるかもしれないと思わせるインパクトはある。

 で、これを現実の子どもがマネした場合、分かった者同士が上手く回っていればいいんですけど、世間知の少ない子どもは対応する術を知らないので、ノリの悪いリアクションをしてしまい、イジった側も「何や、こんなことで泣くんか。つまらんのう」と感想を口にして、ますますこじれてしまう。
 なかなか難しいですね。

 教育ドラマとか、いろいろなモデルケースになりそうな事例を見て、自分ならこういう時にどう振る舞うかって、あれこれ考えました。
 道徳の時間に、そういう番組を見て、感想文を書かされた経験もありますし。
 たいていは「○○君は可哀想だと思いました」とか「○○君のイジメはひどいので、自分は人をイジめないようにしようと思いました」とか、そういうレベルですけど。

 そこで「○○君の態度にも問題はある。あそこであんな態度をとったら、仲間外れにしても当然」と書くような生徒はまずいない。
 中高生ぐらいだったら、他人と違う考えのできる自分は凄い、と思いがちですけど、

 大人になると、「時と場合による。こういう時はこれが正解だろうが、正論を言って、すぐに解決するものでもないので、この場はどう振る舞うのがいいか。少し検討の余地がある」と言いながら、問題の分析に取り掛かるかな。
 で、できるだけ、しこりを残さないようにするのが知恵だと思いながら、それじゃ手ぬるい。ここは攘夷に徹するべきである、と過激論者が多く発生したのが幕末。

 って、あれ?
 これって、青天の感想?

 ……とまあ、今はこんな整理できていない頭の状態なので、少しクールダウンが必要みたいです。
 ヒーロー物の何ちゃらフォームではないですけど、彼みたいなタイプを相手するには、自分の経験の中の何フォームで対処するのがベストなのか本当に対応に困りますな。
 怪人相手だったら倒して解決なんですけど、あれこれ考えて熱暴走したら、ブルーバスターのリュウジさんみたいになっちゃうかな。

 あと、彼が「北條さんみたいに有能さ」を持っているなら、そこを褒めてプライドをくすぐることは容易なんですが、フィクションのキャラに彼のモデルケースがあまりいないというか、一時期はプリキュアの怪人(最近は器物系が多いけど、悩んでいる人の心の闇が噴出して怪人化というケースも以前はあった)みたいだな、と思っていた時期もありました。
 彼がプリキュアを見て、あっ、この怪人は自分みたいだ、うわ、必殺技くらって浄化された。おお、プリキュアに浄化してもらったので明日から頑張れる……とそんな風にフィクションで癒してもらったらいいんですけどね。

 お騒がせしました。
 感想およびレスは、また落ち着いてから、ゆっくり書きに来ます。では。
 

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/26 (Mon) 15:29:04

 定期感想その3です。

●仮面ライダーアギト(第13話:父の手掛り、第14話:最強キック)

 今週分は、まだ暗示的な感じではあるんですが、先週ラストで氷川に殴られた北條のブレなさに感心するやら笑うやら。もっとも表面的な態度はガラッと変えて来てまして、氷川に対して恭順とまでは言いませんが、尊敬交えた親和的な態度ですね。

 ただし慇懃無礼な面が見え隠れ。かつ、氷川の生真面目さ、善人さを突いて、罪の意識を持たせる。今の言葉で言えば、巧妙なモラハラといったところでしょうか。例えば、北條がにこやかに氷川に挨拶してすれ違った瞬間、殴られたところがまだ痛むと漏らす。氷川が驚き恐縮しそうになるタイミングをとらえて、冗談だとほのめかす。

 観ていて「うわー、コイツ(北條)は悪質が板についてやがる」と真剣に思いそうになりました(^^;。北條は氷川には、殴られる原因となったアギト捕獲を引っ込めた風を装い、上層部にはアギト捕獲作戦を上申してたりするし。なぜだかオーズのウヴァさんを思い出しまして、今後は北條ではなく北條さんと呼称すべきかと考えたりも(^^;。

 小沢澄子についても、前半(第13話)冒頭のシーンで思わず笑った。氷川に、北條を殴り倒した件を問いただしているわけですが、サポートの尾室隆弘がもう5回目だと言ってます。確かに同僚を殴り倒すなんて軽く扱っていいはずはないんで、詳しく聞いて、できれば(小沢的に「可愛い」)氷川を守るべく、報告書をまとめる必要はある。

 と思ったんですが、違ってたわけで。グー・チョキ・パーのどれで殴ったのか、何メートル吹っ飛ばしたのか、とかアクションの詳細を聞きたがってます。これはもう、北條が殴られて嬉しすぎてる感じですね。小沢澄子の脳内では、氷川の話を聞くたびに映像が再現され、大興奮になってるんだろう。よほどに北條が嫌いであるんでしょうが、子供っぽさも感じるシーンでした。

 そういう可笑しさの核になるのが氷川の生真面目さ、お人好しですね。後半では、スコーピオンロード/レイウルス・アクティアの死の針攻撃を受けた翔一が、「もうすぐ死ぬ」をネタに氷川をいいように扱ってました。

 これも翔一が意外に性格悪いと笑えるものだったんですが、直後に重いシーン来まして。台所で翔一1人になると、死の不安に怯えてたと分かるわけですね。それも真魚を守れなくなるのが怖いと。クウガの雄介にも通じるヒーロー魂を感じるものでした。

 そう分かってみると「制作は巧いな」と感じ入ります。北條、小沢澄子に氷川をいじらせて笑いを誘う。翔一も同じようなことさせて笑いを取った、と見せかけて、翔一内面の強い不安を見せる。氷川に目が行っていた隙を突かれて、重いパンチを食らった感じといったらいいか。自分的には落差ある演出で、翔一の内面を強く浮かび上がらせる効果があり、翔一のキャラを印象付ける効果が高かったです。

 ともかく本編。先週ラストからの続きで、「闇の力」青年に面会に来た、津上翔一ならぬ、自称:沢木哲也。どうも2人は割と対等な感じですね。「闇の力」が意見を求めたり、後半では「闇の力」は自称:沢木哲也のアドバイスに従い、苦戦するアギトに助力したりしてるし。少なくとも単純な上意下達の関係(ラスボスと部下、みたいな)ものではなさそう。

 美杉邸では相変わらずホームドラマ展開でして、真魚の誕生日が近づいて盛り上がってますね。今週分で17歳になるとのこと。美杉義彦は真魚を我が子同様に可愛がってる感じですが、真魚は実の父親(風谷伸幸)を思い出している様子。

 なんてことはないシーンだと思いましたが、後半(第14話)も観終えてみると、大事な伏線だったかも。美杉義彦はここまで、アギト等を何も知らない風でしたが、喫茶店のコーヒーカップからは、風谷伸幸とのつながりが暗示されてる感じでした。

 そうなると、よく知っているからこそ知らないふりで何かの秘密を守ろうとしているように思えてきます。ただ今話でも物証破壊者(?)の美杉太一が瓶の中の百円硬貨に続く活躍(?)しまして、証拠となる喫茶店のコーヒーカップを割ってしまう。暗示しつつ、真実にたどり着くのを邪魔してる感じで、観ていて焦れて来ます(^^;。

 それはともかく、アンノウンが活動開始。スコーピオンロード/レイウルス・アクティアが運送業の男を襲いますが、首筋にサソリの針を刺す程度。刺した跡ははっきり見えますが、襲われた男もほとんど気付かない程度のダメージでしかない。後で判明するのは、遅効性の攻撃で、被害者体内で金属片が巨大化して凍死させるものらしい。
(雄介を激怒させ、クウガの暴走を招きかけたグロンギ:ゴ・ジャラジ・ダ/未確認生命体第42号/ヤマアラシ種怪人を連想するものがあり、そこもクウガとアギト世界が連続している感じを出しているように思います。)

 その頃、氷川はG3装着員としてアンノウン対策班に正式復帰。やたら爽やかな北條に祝われたり、三浦智子殺害犯にしてまだ「闇の力」と知られていない青年のその後の話を聞いたり。ちょっと驚くのは、2年前の風谷伸幸=真魚の実父殺害事件の担当になったことですね。

 視聴者的にはありがたいことでして、翔一の幻視、真魚の過去透視(?)で断片的にしか見せてもらってない事件が、警察の調べではどうなっていたか分かります。頭部から流血はるものの、死亡に至るような外傷はないのに、人体内部は致命的に損傷しているとか、不可能犯罪っぽい。が、河野浩司刑事によれば、犯人の目星はある程度ついており、通常の殺人事件だとのこと。

 風谷伸幸が最後に目撃されたのは、ある喫茶店で(ジュークボックスがあったりして、レトロ趣味のマスターみたいですね)、誰かと口論になっていたらしい。その日が実は開店10周年で、記念品のコーヒーカップを配っていたことが分かるわけですが、上述の通り、証拠は壊れて捨てられてしまうわけですな。しかし視聴者向けには、その相手が美杉義彦だと暗示されたことは大きい。

 氷川らが風谷伸幸の家に行ってみますと、偶然、真魚と出くわす。まあ実家ですから、ときどき行くというのは自然なことかも。しかし奇妙なものが柱から見つかりまして、ビデオテープと黒いボール。ボールのほうはテニスボールの内と外をひっくり返した、通常はあり得ない物体だと後で分かるわけですね。ビデオテープのほうは、意味のある録画ではなかったみたい(ですが、尾室隆弘が何かに気が付きかけてましたな)。

 そうこうしているうちにアンノウン(レイウルス・アクティア)の被害発生。冒頭で針に刺された運送業の男ですね。体に異変を感じたと思ったら、体内が凍って死亡したらしい。もしかして、風谷伸幸死亡の状況と似ているのかも。

 アクティアの被害者が他にもいて、例によって運動業の男の家族(血を引く者)というわけですね。しかし全員が殺害されてしまい、それ以上の辿りようも、待ち伏せもできない状況らしい(北條談)。が、アクティアは真魚を狙ってきた模様。やっぱり父親の風谷伸幸殺害はアクティアの仕業かな?

 真魚は翔一が守り切った格好ですが、翔一が針攻撃を受けてしまう。他の被害者同様、体内に金属片が見つかるも、心臓に近すぎて取り出せない。他の被害者の死亡状況(刺されてから24時間後に死亡)からすると、翔一も金属片肥大化→死亡のタイムリミットが迫っている。が、翔一は意外な明るさを見せてますね。真魚の誕生日用のケーキを用意しようと、料理教室に参加したりもしてます。これについては上述の通り、今週分で印象深いポイントの1つです。

 しかし、アクティアを倒せば何とかなるかもしれない。翔一が真魚と行動を共にしているのは、そこも考えてのことなんでしょうね。真魚をガードする必要があるし、アクティアと遭遇することはチャンスでもあるわけで。アクティアはやはり再襲撃してきまして、翔一はアギトで迎撃。

 ですが、アギトの形勢不利か。初戦から攻撃が盾で無効化されてますし。防がれるなんてものではなく、当たる前に跳ね返される。調べると「冥王の盾」なるもので、バリアを発生させる機能があるらしい。前戦では、不意を突いたG3が横合いから援護射撃で撤退はさせましたが、1対1だとどうしようもない感じですね。

 が、今回はアギトのバイクが突如暴走したかと思ったら変形する(マシントルネイダー→スライダーモード変形ということらしい。ディケイドで観たのはこれ由来だったのか)。これを駆ってアギト快勝。翔一はあずかり知らぬことですが、沢木哲也が「闇の力」に「アギトは貴重なサンプルだ。まだ殺してはならない」と助言、「闇の力」が応じて、アギトに助力した結果だったと。予習では「闇の力」は単純にアギト排除かと思ったんですが、そう一筋縄ではいかない事情みたいですね。

 ともかくも時間差の殺害は不成立になり、美杉邸では真魚の誕生日を翔一のケーキで祝って、めでたしめでたし。ですが、美杉義彦が風谷伸幸殺害事件の証拠品となりそうな、喫茶店の記念カップを持っていたことが明らかに。しかし事情を知らない太一が割ってしまい、証拠は偶然で隠滅されると。美杉義彦もちょっと挙動不審な点が見え隠れします。

 その他、北條のアギト捕獲作戦の具申とか、ビデオテープに何か気付いたらしい尾室隆弘とか、気になる点はありますが、次回以降のお楽しみらしい。波乱含みに核心に迫る予兆のような感じがします。

●日本人を配役するメリット

 NOVAさんのブログの2つの記事(特撮とアニメの対比概論1・2)を興味深く拝読しました。あちこち「ああ、そういう感じだよね」と思うものがあり、もう一度(3度目)通読すると、もう少し分かりそうです。が、ちゃんと分かって来るのは3か月後くらいでしょうか。自分が知ってから分かるに至るのに必要な平均期間がそれくらいです。

 それでも自分では書けない良記事だと思いました。よくブルース・リーの映画中の台詞「考えるな、感じろ」が引用されますが、上級者のみが可能な境地かも。(相応の努力は要しますが)普通に可能なのは「(まず学び、それから)考え抜いて、感じるまで高める」でしょうか。

 あの2つの記事ですと「感じる」何かが伝わる気がします。たぶん、会話劇で書かれていることも大きいんでしょう。説明・解説はむしろ補足的で、それがどう感じられるかが表せているように思います。考えてみますと、フィクションについて語っているわけですから、感動がポイントなのであり、観た人の気持ちが伝わるのが重要です。

 が、読者がそう感じるように書けるのは技術面は大きいはず。書きなれているので、あのように書き表せるのかなと思ってました。が、こちらへのご投稿を拝読すると、それでも心千々に乱れるものがあったようですね。「ガーーッと書き上げて」とは仰るものの、相当に文章の制御に苦労して書かれたんじゃないでしょうか。

 自分などはちょっと立ち寄った読者といったところですが、ブログ主としては相当に抵抗あるコメントだったと。そういうことが、ブログ記事とこちらへのご投稿を拝読して、感じ取れた気がする次第。

 野次馬程度の自分でも、実はメモ的にでも書いておこうと思うものがまだあったりします。個人研究的で、しかも派生的な話題多々ですが(説明上、必要でもある)、例えば「天野英世さんが死神博士を演じて、何が良かったか」です。少し広義に言い換えると、日本人視聴者向けに、日本人役者がなぜ効果的か、の一側面(NOVAさんの記事での着目ポイントとは、ちょっと違う視点となります)。

 天野英世さん、特に死神博士は吸血鬼的なコスチュームもあって、自分的にはクリストファー・リーを思い出します。ロードオブザリングの白のサルマンよりは、やはりドラキュラですね。なにせ吸血鬼ですから。自分的にはそれくらいイメージが被るほどなんですが、死神博士は仮面ライダーの重要キャラクターでであり、メインの視聴者は日本人(の子供)。仮にクリストファー・リーが死神博士を演じると申し出てくれたとしても、やっぱり天野英世さんを起用すべきと自分は思います。

 その理由説明はちょっと長くなります。まず「顔認識空間」。顔の識別は、今まで見てきた膨大な数の顔のデータベースが元となるのだそうで。これは「美しい」と思う顔のパターンにも影響しているようで、指標の1つが「今まで見てきた顔の平均」だそうです。
(コミック、アニメでも最初はヒロインが美しい、可愛いと思えなくても、しばらくすると魅力的に感じるようになるのは、作品世界での平均的な顔立ちが認識できてくるからかも、みたいな応用もできるかも。)

 平均的な目鼻立ちが分かるほどとなると、微細な違いも分かるということでしょう。ですので、似ている顔でも違うと識別できる。ただし、今まで見てきた顔パターンに限られる。日本にいますと、日本的、あるいは東アジア的な顔立ちを多く見ているわけですよね。ヨーロッパ的、あるいはアフリカ的な顔立ちはほとんど見ず、顔のデータベースに登録が少ない(顔認識空間でいえば辺縁みたいな)。

 そうなると、欧米、アフリカ(、さらには同じアジアでも南アジア等)の人の顔は細かい判別が難しくなります。言い換えれば、ステレオタイプ化される。これは実例を聞いたことがあります。アメリカに行った日本人女性に、あちらの黒人の彼氏さんができた。女性は自分がそれほど美しくないと思っている。が、彼氏さんからは綺麗と褒められ、大事にされる。

 女性はネットで石原さとみさんの画像を見せ、「自分とは大違い」と言ってみせたところ、彼氏さんはきょとんとしたそうです。「いや、大差ない。むしろよく似てる」とのことで。お世辞かと思ったそうですが、どうやら彼氏さんの本音らしい。しかし依然として女性としては、自分と石原さとみさんの違いはよく分かり、似ても似つかないことに自信すらある。

 見方や美的感覚が隔絶しているようですが、顔認識が今まで見た顔データベースに基づくという理論からすると不思議ではなさそうです。黒人の彼氏さんからすると、日本~東アジアの顔立ちは見慣れてなくてステレオタイプ化されている。細かな違いは分からないか、細かな違いでしかない。女性は自分も石原さとみもよく見慣れた日本人の顔立ちなので、細かな違いも大きな差で捉えることができてしまう。

 そういう話なんですが、顔立ちをステレオタイプ化されてしまうと、表情が読み取りにくいということも生じます。特に細かい表情の違いが分からない。言い換えると、絵のような、特にアニメのような顔認識になってしまいがちになります。はっきりした、あるいは記号的な明確な表情は表現でき、受け取れもするけど、微妙な変化は感じ取りにくい。

 実写とアニメの人物の違いの重要ポイントの1つですね。それが「どういう顔を見慣れているか」で、リアルでも発生してくる。当然、実写映画/ドラマでも同じことが起こってきます。

 ですので、死神博士の適役はクリストファー・リーではなく天野英世さん。少なくとも、自分的にはそれで間違いありません。前にゴーバスターズのラスボスでも申しましたが(さらに牙狼シリーズのラスボスについても)、重要な敵役は顔が見えると分かりやすい。表情が見えるからですね。その表情を日本人の自分が読み取りやすいのは日本人(ないしは東アジア人)。ドラマを感じ取るためには大事なことです。
(もっとも、ドラマでキャラクターをどう見せたいかによりますが。例えば、理解しがたい雰囲気を醸し出すなら、人種を飛び越え、被り物が効果的なことも多々あります。濃いサングラスでもなかなかの効果あり。)

 ではアニメなら、ということも少し。アニメですと、よく「萌え系の顔は白人モチーフ」みたいな話を繰り返し見聞きします。妄言であると断じてます。そう判断するようになったきっかけは「アルプスの少女ハイジ」アニメです。制作者曰く「ヨーロッパやアジアに輸出したら、どの国でも視聴者が「ハイジは自国の少女がモデル」と言った」のだそうで。

 これがヨーロッパだけ、あるいはアジアだけだったら、まだ理解のしようもあります。が、全く異なる顔立ちの、バラバラに離れた地域で「ハイジはうちの国の子にそっくり」なわけで。制作者はどこの国の少女をモデルにしたわけでもない。速成した大勢のアニメータが、短期間に描けるようになり、動かしやすい絵柄を追及して、ハイジのデザインになっただけの話なわけで、日本人すらモデルではない。

 ハイジはどこの国の人でもない顔立ちであるわけですね。しかも線が少ない、記号的な顔でもある。誰にも似てないからこそ、誰にも似ていると感じることもできるようになってしまった、といえましょうか。ですので、上述の顔認識空間、自分が見てきた顔パターンに合致すると感じることになる。いわば「(^o^)」とか「:-)」はどこの国の人の顔か、と言ってるようなもん。

 このことは、その後の萌え絵系に至っても、同様です。最近は髪の色を指して「あれは金髪だから白人モチーフだ」とかも言う人がいるみたい。違うだろ、としか思えません。直接的には「じゃあ、あのピンク色の髪はどこの国の人? あの青は? 紫は?」ということがあります。

 もっと基本に立ち返ると「キャラクターの識別のためだろ」となります。なにせ線の数が少ない絵ですから、ちょっと小さめになると誰が誰だか分かりにくいのがアニメの宿命。遠目に分かるような工夫の1つが髪の色、ということでしかありません。次いで髪形でしょうか。

 では人種をアニメで表すには、と考えてみます。肌の色なら表現できるかもしれません。が、よく日に焼けた人と、もともと肌の色が濃い人は描きわけは難しいでしょう(昔の水泳部での経験で申すと、リアルですら難しかったりする。サファリパークで「現地の人」と言われたことがあったりするし(^^;。ただし遠目に、ですが)。

 ましてや顔立ちで描き分けるのは、技術的にも倫理的にも無理です。技術的には少ない線(とベタ塗りの色)で描き分ける難しさがあります。無理に描き分けすると、ステレオタイプに堕し、差別的な表現と言われかねません。以前に黒人の特徴を表現した(つもりの)マネキンに非難が集まったことがありますが、それと同様のことを起こしてしまいかねないわけです。

 あくまでも自分個人の見解と念押ししますが、アニメの絵で人種を表すのは無理があるように思います。できるとしたら、設定しておくくらいでしょうか。視聴者に「このキャラクターは○○国の人」と知らせ、視聴者はそのつもりで観る(たぶんコミックでも同様)。何も知らせなかったら、日本人視聴者の大半は、(上述の理由で)アニメ劇中のキャラクターを日本人だと思うんじゃないかと思います。

 例のコメント由来で思ったことは、だいだい書いちゃったかな。自分も(管理人でもあるのに)お騒がせしまして、すみませんでした。でも、あの2つの記事に触発されて、また時期を改めて何か書きたくなるかもしれません。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/26 (Mon) 16:55:37

 稿を改めて追記。

●スペイン風邪と新型コロナ

 件の人物は某自称評論家の言を妄信してやまないようで。以前にレイプ被害者は自決すべきと暴言吐いてましたが、その後、ネットで元ネタの漫画を見かけました。自称評論家は事実と論理では勝負できず、気分を動かしやすいコミックを用いるところがどうにも低劣な気がします。

 それを件の人物は自己流に受け売りするわけですから、しばしば元ネタ以上に有害ですらあるでしょう。自称評論家はレイプ被害者は自決せよとまでは言ってない(敗戦直後の被害者について感想を述べるに留まる)。歪曲したのは件の人物です。その彼がコロナ禍については、少なくとも二度言及してたでしょうか。

 最初は政府の専門家委員会の西浦教授の試算ですね。「無対策だとこれくらいの死者になる」というもの。数十万ですから、驚いた人も多かった。自称評論家氏が「そんな数、戦争でしかあり得ない」と断言したと、件の人物が得意げに述べてましたっけ。そんなはずはない、やっぱりそんなに死ななかった、という一部の世評があったことも、彼の自信を深めたのかな。

 あの試算が正しいことは間違いありません。「無対策だと」ですから。当然、集団免疫が成立するまで蔓延することが前提になります。人口の6~8割が感染する事態ですね。そこまで行かないと蔓延は収まらない。その数に、当時知られていた死亡率をかけると、確かに数十万になる(おそらく西浦教授は年齢別死亡率を適用しているはず)。だから無対策ではいけない、蔓延防止に全力を挙げねば、となります。

 その試算に比肩する事態は、昔々のスペイン風邪で実際に起こっています。当時の日本の人口を今の人口程度に補正すると、西浦試算と同レベルの死者数になります。医療技術はスペイン風邪当時と、今とではずいぶん違うのは確かです。が、蔓延してしまうと大した医療は期待できない。(高度な部分は)医療崩壊しますから。スペイン風邪当時の治療程度しかできません。新型コロナに無策なら、スペイン風邪と同じような被害が起こるのは間違いない。
(さらに、新型コロナで手が回らなくなり、他の重症/重傷患者の死亡率も跳ね上がってしまう。)

 こんなことは算数と多少の一般常識で分かる話です。数字的なこととかは、ネットで少し検索すれば分かる。しかし件の人物は調べることすらしないみたいですね。反省もなしに、次はファクターXですか。コメント返しで指摘されてますが、あるかどうかという話を、あるという前提にしちゃいけません。
(ファクターXはBCG接種による交差免疫かもと言う人がいて、聞いた反ワクチンの親が医院に駆け込み、BCG接種を頼みこんだなんて話も。医師が叱りつけたそうです。母子手帳のワクチン記録欄が白紙だったとのことで、我が子の命を何だと思ってるんだと。)

 死亡率に関しても、専門家により見解が違いますが(特定の疾患の死亡率計算は非常に確定させにくいとのこと)、インフルエンザの数倍~十数倍で間違いなさそうです。感染の起こりやすさも、インフルエンザの比ではないと思って間違いなさそう。インフルエンザは激減しており、新型コロナの予防対策のお蔭と考えるしかない。それくらい徹底しても、なお今の感染状況なわけで。

 しかし、家に籠ってばかりもいられない。最も怖いのは経済で死ぬ人が増えてしまうことでしょうか。だから、状況が改善したら動き、悪化したら止まる、という、初期から言われていた「ハンマー&ダンス」ですね。若者は死亡率が低いから動いていい、などという局所最適解モドキでは解決できません(それで解決を図るなら、スペイン風邪と同等の被害を覚悟しないといけない)。

 新型コロナについて、愚かしいし恐ろしくもある妄言を他人のブログで吐き散らかすのは困ったもんです。件の人物としては、もし難詰されたら「自分が言ったんじゃない、○○先生が言った」と言い訳するつもりなのかなと思います。が、数ある見解の中から、彼が妄言を選んで紹介した以上、彼の責任は免れないでしょうな。

 ましてや、もし歪めて伝えていたりしては危うい。自称評論家の新型コロナへの見解は(興味もないので)読んだりしてなくて知らないですが、件の人物が都合よく曲解している可能性も警戒すべきでしょうね。なぜ「ワクチンが間に合えば」とか言えないんだろう。いつも通り、非常識な言説を非常識と分からず、かえって自分だけが真実を知った気分で酔ってるのかな。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/27 (Tue) 00:40:46

 少しクールダウンしての書き込みです。
 やはり、定例の作業は、落ち着きますな。

 で、些細なツッコミになりますが、死神博士は「天本さん」ですね。
 天野さんだと、自分的には仮面ライダーギャレンの橘さんか、イラストレイターの天野喜孝さんになるかな。

 天本さんと言えば、特撮の敵キャラとして有名なんですが、クイズ番組の『平成教育委員会』の解答者としても出演されていて、
 その際の風貌は、ニコニコ笑顔の好々爺という様子で、ああ、役者って凄いなあ、と思ったり。
 顔つきは同じでも、衣装と表情で見事に化ける。当然だけど、素顔と演技は違うわけで、声優さんの声の演技も名人芸と感じますが、役者の違う顔というのは、目つきや口元など、ちょっとした変化で善人そうなお爺ちゃんが死神に変わる。ライダー以上に変身しちゃってるよ、と感じ入った思い出が。

★コロナ関連

 これについては、たぶん、ゴーマンガ家の人の意見については、「総論反対、各論一部賛成」と読めると思うんですね。
 ただ、件の人の引っ張ってきた部分は、本人が受け取った一番過激なところを愚かに切り取った、と考えます。いくら何でも、内容がバカすぎる。
 ひどいのは、そのバカすぎる部分を引っ張ってきて、尊崇するなんて言っているから、文脈的に「バカを尊崇する」としか見えない。
 もしも、あのコメント文を、普通のゴーマンガ家ファンの人が読んだとしたら、おかしな引用をするな、とツッコミが入るんじゃないかなあ。

 で、ぼくはAmazonの書籍紹介文を覗き見した程度ですけど、そこでは賛否両論の意見が挙がってますね。
 ぼくのコロナ知識は、初期にあれこれ調べて、最近は積極的に情報収集はしてなかったんですけど、春休みに「高校生の英語の時事問題テキストの宿題」の訳を手伝っていたりして、そこで専門家の見解を交えた概要を知る機会を得た次第。

 内容としては「トランプ氏の大統領選挙関連の話」と「コロナ関連」「国連がゲーム中毒を精神障害として認定」というのが目立った感じ。
 トランプ選挙関連から、そのテキスト文が編集されたのは、去年の秋だと分かりますが、そこでのコロナ話で印象的なのは、

 ウィルスの目的は自己増殖なので、宿主を殺してしまっては伝播できない。よって、増殖力を高めるためには弱毒性に進化しようとする。弱毒性のウィルスは、宿主の中で巧妙に身を隠して、広く拡散する、という内容。

 ただ、この「弱毒性」というのは、致死性がないという意味ではなく、「じわじわと体を蝕む遅効性」という意味を伴い、「強毒性が即死毒」「弱毒性はすぐには殺さず潜伏期間が長い」という意味合い。

 で、この弱毒性というキーワードが、「コロナはただの風邪論」の根拠の一つと考えられるまやかしなんですが、
 弱毒性だから死なないという意味では決してない。「じわじわと気付かない間に体をむしばんで、広がっていく」という特性を考えるなら、決して安心できないだろう、というのが、自分の現在の見解となりますね。

 これは、現状の変異株についてはどうなのか、という点は分かっておりませんが、
 少なくとも、「弱毒性で、ただの風邪みたいなものだから、過剰に心配する必要はない」という見解に対しては、明確に論破できると思います。

 ただし、コロナで経済が回らないから、コロナより先に経済が死ぬ、という言い分自体は正論なので、経済を守ることを優先という意見は分からなくもない。
 でも、「マスクは必要ない」とか「積極的に集まることを推奨する」という結論は、極論と断じますね。

 少なくとも、そういうことを主張していたら、普段の仕事に支障が出る。きちんと、コロナのことを心配していますってスタンスを示さないと、非常識な人間扱いで、生徒や保護者の信頼を失うわけで。

 やはり、社会に出ていない学生さんや、コロナによる経済悪化で仕事を失った人ぐらいしか、ああいう本に賛同できないんじゃないかな、と思います。

 今、と学会が活動を続けていれば、コロナ関連のとんでも本がノミネートされそうだな、と想像してみる。


 さて、感想ネタは、すぐに応じれそうなのは、「ダイ大」「ゴジラSP」「ダイナゼノン」それと「ターボレンジャー」になります。

★ダイ大

 アニメ化されて、「バランの竜魔人」変化が大迫力で見られたことが現状、一番の収穫と思ってます。
 こりゃ、マンガからイメージを膨らませた動画ならではの衝撃です。

 原作どおりのストーリーでも、どこで切るかで印象が変わる。
 フレイザード編までは、旧作アニメの倍のスピードで、やや急ぎ足の感じでした。とある知人の意見では、「その回の前半でピンチになったと思ったら、後半ですぐに逆転して、ダイやポップの成長力が速すぎ。相対的に敵が弱く見える」というもの。

 あと、自分の記憶では、「ピンチになったダイたちが、反撃に出ようとするところで続く」が多かったんじゃないかな、と思いますが、
 バラン編では、「味方ピンチで続く」が増えたな、と見ています。

 前回でバランの過去が、今回でラーハルトの過去が、と別々の回で語られるのも、うまく情報分散したな、と考えますし、その点で、ストーリー構成さんが上手く仕事してるな、と。

 そして、次回は、もう神回確定で、ハンカチの準備を忘れないように、という意見もTwitterで見て、うん、その通りとうなずく次第。
 ポップのおかげで、ダイの記憶が甦り、その想いに感じ入って、バランが敗北を認める流れに、来週はポップのターン。次はダイのターンで、バラン編終了かな。

★ゴジラSP

 で、こちらも構成を考えてみるのですが、1話から3話までがラドン編と考えると、4話からアンギラス編になって、3話で1エピソードのペースかな、と推測。

 つまり、序破急とか、前中後で1セットですね。
 序は、謎を追うだけでアクションなし。ラストに怪獣出てきて続く。
 中は、ジェットジャガーVS怪獣と、間を挟んで、さらなる危機を思わせて続く。
 後は、最大級のピンチを切り抜ける。

 こんなローテーションで進むのか、次はパターンを変えるのか、流れを見つつ、仮説を後で検証してみます。

 ともあれ、仮説どおりなら、次回がジェットジャガーの再出動ですが、どうなるかな?

★ダイナゼノン

 この世界の謎ですが、怪獣が暴れて建物は壊されているんですが、逃げる人々が描かれていないんですね。

 枝葉なので単に描かないのか、それとも怪獣やダイナゼノンには何らかの認識阻害の機能が働いているのか。
 壊された街が修復されていないのは前作との違い、とは思っているのですが、ゴジラSPと続けて見ているせいか、この世界の人々の怪獣に対する反応の淡白さが気になるところ。

 あとは、夢芽さんの部屋の怪獣ぬいぐるみに、前作のアカネちゃんの匂いを感じたり、そろそろ前作とのリンクが見え隠れするのかな、と期待してみます。

 例えば、ガウマさんにダイナゼノンを与えた謎の女性が、アカネちゃんの中の人という可能性はないのかな。
 まあ、ここもアカネちゃんが創った世界だったら(前作とは仕様が異なる)、またかよ、とツッコミどころですが、そこも気にしつつ。

 ロボ戦は、毎回、何かの秘密が判明して面白いですね。
 今回は、蓬くん以外でもダイナソルジャーは動かせる点と、日常でダイナウィングを夢芽さんが使っても、トラブルにはならない点(ステルス機能でもあるのか?)。
 あとは普通に日常生活を営んでいたり、転校して来れる怪獣優生思想の皆さんの面白さですね。

★ターボレンジャー

 視聴、おつかれさまです。
 流れ暴魔関連のエピソード、筋は分かっても、積み上げが弱く感じますね、今の目から見ると。

 ただ、それは、これまでは最後に散るのが当たり前だったライバル男が、初めて生き残って和解した作品という意味で重要。
 立ち位置としては、完全に仲代壬琴にかぶるのですが、主人公との関係性が弱いというか、元クラスメートというドラマが登場時と終盤に出てきたくらいで、ヤミマルの改心の理由が、キリカの赤い糸に救われたから、というのみで、あくまで和解ドラマの原形でしかない、と。

 なお、改心して味方になる敵幹部だと、ターボ以前にチェンジマン、マスクマン、ライブマンで描かれていますが、
 チェンジマンもマスクマンも女性キャラで、男幹部はレッドと一騎討ちして死亡するのが割と恒例。
 ライブマンは、敵対するクラスメートたちと戦う前作で、そのうちの一人の落ちこぼれ幹部だけが中盤で改心し、終盤で他の仲間を説得するものの叶わず、ライバルと女幹部はどちらも非業の死。

 いずれも最後は壮絶な展開が続いていたのが、ここで初めて、和解が成立。共闘は微妙でしたが、ライブマンが救えなかった友を、平成最初の戦隊であるターボは初めて救えた形です。

 その後、ターボレンジャーの「車要素はカーレンジャー」「学生要素はメガレンジャー」「ファンタジーや守護する獣要素はジュウレンジャーとギンガマン」に受け継がれ、今回はバラバラでまとまりの悪かった設定を掘り下げる形に。
 いろいろと後につながるアイデアは満載だった意欲作という評価ですね。

 次のファイブマンは、5人兄弟設定がゴーゴーファイブとマジレンジャーに受け継がれましたが、教師設定がどうにも使い難い模様。
 ここまで若者向けのシリアスな方向に進んでいた戦隊が、急に低年齢向けの内容に戻ったのが、個人的に失点かな、と思ってます。
 ターボレンジャーが青春をテーマにしていたのに、ファイブマンは子どもを守るヒーローという、まあ普通と言えば普通なんでしょうけど、対象年齢の急降下になっちゃった感。50話の中で、10話ぐらい飛び飛びに見たんですけど、当時の自分には合いませんでした。

 まあ、今は再評価の機会と思って見ますけど。これを見ると、学生時代に見逃していた全戦隊を制覇できるという個人的な理由で。
 一番の注目は、妹キャラの星川レミのカンフーアクションかな(ターボにも山口先生の妹役でゲスト出演してた)。
 後年の品評によると、「兄弟戦士の連携アクションが、前作以上に強調された」とあって、これまでは戦闘員との乱戦描写が各人バラバラだったのが、ターボ以降、チーム戦としての連携アクションを積極的に行うようになったという話ですが、昔はそういう注目をしてなかったですから。
 今だと、子ども向きという偏見の目なく、改めて良いところ探しができるかも。

Re: 4月のスレッド(2021) - K.K

2021/04/27 (Tue) 15:33:17

 定期感想その4です。

 然り、天野ではなく天本英世さん。「些細なツッコミ」と気を使っていただいていますが、名前を間違ってはいけません。しかも、事前にネットで名前を再確認していたのに間違ったという情けなさですorz。

 平成教育委員会に天本さんが出演されていた(それも皆勤だとか)のは気が付いてませんでした。当初は面白がって、しばらく観続けていたというのに。たぶん死神博士と全く違う雰囲気だったからかも。

 死神博士以上に凄み、狂気性を感じたのが、映画「日本のいちばん長い日」(1967年)の佐々木武雄大尉役だったりします。仮面ライダーより前の作品ですが、(TVで)観たのは仮面ライダーより後です。天本さん演じる佐々木大尉が兵士らを叱咤するんですが、観ていて震えあがるほど怖かった。

 しかし平成教育委員会に「天本英世」として出演されると、自分が「あの死神博士であり、佐々木大尉である天本さん」と気付かないほど好々爺だったわけですね。先に申しました「役者さんって、自分ではない何者をも演じられる人」を体現している感じです。

 その天本さんも、死神博士役を煩わしく思われたこともあるらしい。ある昭和ライダー主演の役者さんについても同様の報道を目にしました。天本さんの場合、メディアが死神博士についてばかり聞くからだったそうで。ファンには死神博士として喜んで応えていたとのこと。

 ライダー主演役者さんも似たような事情なんでしょうな。その方についてはほぼ同時に悪評記事が流されてまして、自分が把握したのは他に2つ(版権、女性関係)。物も言いよで角が立つ、といった印象の記事でした。元記事と少数のバイラル転載以外は目にせずで、特定の誰かの何らかの作為が働いてそう(ライダー50周年にネガティブに便乗とかかも)。

●仮面ライダーセイバー(第32話:僕の想い、結晶となりて。)

 強化されたズオスはズオス・プレデターという名前がついてたんですね。今回、公式サイト等で見るまで全く気が付いてませんでした。レジエルも最後の形態はレジエル・フォビドゥンですか(公式サイトの第27話あらすじにちゃんと記載があったorz)。ズオスは捕食者、レジエルは許されざる者ということらしい。

 メギド側の3名は力の差があったみたいですね。飛羽真側剣士との戦いを見る限り、レジエルよりズオスのほうが苦戦してた感じ。そのズオスの(おそらく本気ではなさそうとはいえ)一撃をストリウスは易々と受け止めてました。たぶん、当初から強さは「レジエル<ズオス<ストリウス」だったんだろう。

 仮にそうだとしても、より強い者は弱い者には力の差を知りつつ隠してたみたい。だからレジエルが倒されたときにズオスは焦らず、ストリウスはそのズオスも使い捨てる前提で動いていたとか。レジエル(とおそらくズオス)の力を引き出したのがストリウスですから、メギド側で最強でもおかしくない(力尽くでもコントロールしたいでしょうし)。

 だからこそ、圧倒的な力がある(らしい)マスターロゴスと、ストリウスなら対等に話せもするんだろう。信頼関係があるとは思えませんから、マスターロゴスが容易に手出しできないだけの実力と自信がストリウスにないと、裏でつながっての共闘とか成立しそうにない。

 飛羽真側陣営/ノーザンベース側では、やはり注目株は倫太郎でした。飛羽真は(絶望に捕らわれたドラゴンの少年を解放する通過儀礼を経て)禁断の書をモノにし、いったん倫太郎と差が開く。しかし倫太郎はノーザンベースの力だった全知全能の書の一部に認められる形で力を得たと。これで飛羽真と倫太郎は対等なバディになったといっていいかな。息の合い方も前話に引き続きピッタリ合ってるし、互いの意思の理解も速いし、倫太郎が気にしていた戦力差も埋まったようだし。

 マスターロゴス陣営/サウザンベース側では、神代玲花/サーベラが揺らぎだしてる感じですね。玲花はマスターロゴスとメギド側のつながりを知らなかったらしい。兄の凌牙は知っている様子があります。倫太郎に続いて、玲花がロゴスに疑念を抱き、迷走し始めてもおかしくない雰囲気が今話ラストではありました。「いいぞ、もっとやれ」という感じがします(^^;。どうも玲花に感情移入し始めてるみたいです、自分。

 ともかく本編。ノーザンベースは祝勝ムードでなごんでまして、大秦寺は剣を封印されたショックから立ち直ったかな? ソフィアは警戒を緩めず、サウザンの実力をよく知っているからなんでしょうな(この後の襲撃で証明される)。そのサウザンでは、またもやマスターロゴスとストリウスが密談してまして、ストリウスは暴れたい獣がいると言う。ズオスを指しているのは間違いなさそうで、使い捨てで事を進めるつもりの感じですね。
(この冒頭では、前話で入手した鍵をストリウスが意味ありげにもてあそんでますが、ラストでストリウスが開けた扉の鍵だったみたいですね。「面白い本」の保管室の鍵だったのか。以前の情報も踏まえると、ソフィアを作った本、人間を創り出す本なのかも。)

 それに応じたらしいマスターロゴスは、「蜘蛛の巣を払うように」の言葉通り、ノーザンベースの結界を(おそらく一時的ながら)破りまして、神代兄妹を侵入させる。同時にストリウスは強化したズオスを連れて入り込むわけですね。

 神代兄妹は飛羽真、ユーリが引き受け、残る剣士はソフィアを追って中枢部に退避。が、ズオスが尾上を急襲して昏倒させ、倫太郎が迎撃に入る。ズオスとしても執念で狙った相手ですから(ズオスの強化形態も、たぶん元に戻れない)、不足も文句もない感じです。
(ユーリは帰還する前に、失踪したタッセル絡みで何かしてると思うんですが、今話では特に示されず。これもちょっと気になる。)

 が、復活した尾上が倫太郎を叱咤、尾上バスターがズオスを足止めし、倫太郎をソフィアのもとに向かわせる。剣士として強化がなく、戦力としては相対的に低下傾向の尾上ですが、何を為すべきかの判断は一日の長がありますな。この後、ズオスに倒されはするんですが、たぶん尾上はそれも覚悟の上の決断だろう。

 神代兄妹は、凌牙デュランダルが飛羽真セイバー、ユーリ・Xソードマンを一手に引き受け、玲花サーベラを聖剣とブック奪取に向かわせる(メギド情報で玲花が動揺したせい?)。バトルは2対1となるわけですが、時国剣界時の能力には依然として当たり難い感じですね。

 仮面ライダーWEBの解説も踏まえますと、「時間を削り抹消する」というものらしい。デュランダルは抹消した時間を把握できるが、対戦相手は抹消された時間を覚えていない。その効果は眼前の対象者だけでなく、一定範囲を巻き込むとのことで、前話の飛羽真が遭遇した、いつの間にか進んでるという現象がそれらしい。欠点があるとすれば、能力使用は負担が大きいため、短時間の行使に限られるとのこと。ジョジョ黄金の風のラスボス:ディアボロのスタンド:キング・クリムゾンに酷似した能力だったみたいです。

 そんなほぼ無敵の能力、どうするんだろうと思ったんですが、飛羽真に抹消された時間が見え始めた模様。火炎剣烈火が厄介と、以前に凌牙デュランダルが愚痴ってましたが、こういう能力が隠れていたからなのかも。前は飛羽真に無意識で限定的に能力が発動し、致命の一撃をいくつか避けられたのかも(変身解いたら食らっちゃいましたけど)。

 それはともかく、飛羽真に見え始めたのならとユーリがおとり役を買って出る。ユーリが時国剣界時の能力を行使させるから、飛羽真が見極めろってことですね。次第に飛羽真が見切り始めまして、デュランダルは瞬間移動してなくて、普通に動いていると見て取る(ただし隣接する異空間らしい)。

 そこで飛羽真セイバーがバトルを引き継ぎ、デュランダル再出現を見切って、振り返りざまの一撃を入れる。デュランダル、さすがに驚いた様子がありますが、これでキレたらしい。どうも凌牙はミスると激怒する性分のようです。前のバトルでも飛羽真らを取り逃がしたら乱れてたし。

 マズいと見たのか、マスターロゴスが凌牙デュランダルを制止し帰還を命じても、飛羽真セイバーに襲い掛かる。が、マスターロゴスが「はい、しゅーりょー!」とばかりに強制帰還させまして、このバトルは痛み分けといったところかな。剣士としての凌牙は欠点が多そうですが、時国剣界時はマスターロゴスにはまだ使い道があるのかもしれない。

 一方、ズオス。尾上バスターを倒しまして、ノーザン中枢部に侵入。ソフィアは倫太郎に命じ、ノーザンの力たる全知全能の書(の一部)を持って、芽依と逃げろと命じる。ソフィアは結界で防御に徹して時間を稼ぐつもりのようですね。

 しかしズオスのパワーが優り過ぎてる感じ。1分と持たずに結界が破られ、ソフィア絶体絶命。しかし倫太郎がこれを座視するわけもなく、命令を無視して割って入る(ここ、実に気持ちいい、まさに期待通りの動きでした)。が、ズオスが強すぎる。ブレイズの現最強形態でも当たり難く、たちまち劣勢に。

 ここで芽依が抱えていた全知全能の書(の一部)が光って呼応、ブレイズに新たなブック:タテガミ氷獣戦記として渡るわけですな。これで倫太郎はブレイズタテガミ氷獣戦記へ強化、ズオスを圧倒し始める。ズオスはノーザン外に逃れますが、ブレイズは逃がさない。
(ブレイズタテガミ氷獣戦記を見た第一印象は「あ、快傑ライオン丸だ」です。古いなあ、自分(^^;。)

 ブレイズ、ついにズオスを氷結させて倒す。ズオスが人間態に戻り、「強いじゃねえか、またやろうぜ」と言ったもんですから、自分は「あれ、まだズオスを倒せてないのか」と勘違いしましたorz。どうやら最期の強がりにして、本音でもあったみたいですね。たぶん、根っからのバトルマニアだったんだろう。レジエルと雰囲気は違うものの、気分よさげな死に際でした。

 神代兄妹は帰還してマスターロゴスに戦況報告。聖剣、ブックも一部ながら奪えたらしい。マスターロゴスは想定内の予定通りくらいの反応を見せてますね。しかし玲花に迷いが見られますな。ブックと聖剣奪取の最中にも、ズオスまで見て疑いを持ったらしい。「仇敵のメギドと共同作戦だった?」みたいな感じか。

 次回「それでも、未来は変えられる。」では、賢人を呼び戻す動きと、マスターロゴス自ら出張って来る動きの2つが軸みたいです。予告映像ではルナがちらっと映ったり、不吉な流れもありますな。最後のキャプションでは、ソフィアの存在理由云々言ってまして、「面白い本」絡みだろうか。これらに「そうか、そろそろ終盤へ突入だな」と思うものありです。

Re: 4月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/04/29 (Thu) 02:43:50

 いろいろあって頭が疲れているので、アギトのストーリーが頭に入って来ない状態ですね。

 だから、感想は控えて、日曜日に見たセイバーと青天のみ。
 アギトは、「アギト捕獲作戦」の実行が今回ではなく、次回だったことをK.Kさんの感想で確認して、記憶が少し前倒しになっていたようです。
 だから、北條さんの失態は、次回みたいですね。

 ここまで2話完結で進んでいたのが、次回のエピソードは3話構成になります。だから、しばらく前編後編のローテーションがズレて、解決編と事件編のセットで話が回りそうですね。
 視聴タイミングを考えないと、と思ったり。

★セイバー

 倫太郎大活躍回であり、さよならズオス回でした。

 新人脚本家の人は、なかなかいい仕事をしたと思いますが、次回もその人の担当なので、今度は賢人絡みで熱いやり取りを見せてくれるかな。
 とにかく、情念こもった熱いバトル中のセリフ回しを書ける人なのは分かりました。

 あとは飛羽真の時読み特殊能力の覚醒ですね。これがどういう原理で発動したのかを気にしつつ。

 理屈はともかく、映像イメージとしては「海に潜って、海中潜行して、敵の死角に回って、それから斬りつける」みたいです。

 それと、潜行している間は、デュランダルも敵の影しか見えていないので、味方がその場にいると、敵味方の識別ができずに味方を斬ってしまう可能性があるので、妹を別行動させたらしいことが、公式サイトで書かれていました。
 つまり、この剣の弱点は、味方チームでの連携が困難なこと。一人で敵複数と対峙している方が戦いやすく、1対1だと圧倒的に有利。

 後は、飛羽真の新能力は、最終フォームへの伏線になるのかな。
 最終的には、あらゆる本(すなわちライドブック)を読み書きする力になるのかな、と思いますし、敵の本の特殊能力を読むことで無効化するだと、今回の能力発現からの延長のような気もしますし、カリバーの未来予知さえ書き換えることが可能だと、それはストーリーにも影響して来そうです。

 次回、マスターロゴスが前線に出て来て暴れるとか、カリバー賢人と飛羽真の共闘とか、ソフィアやルナ絡みで物語が動きそうとか、あれこれ加速しそうな気配。

★青天

 栄一のテロ未遂前編といったところ。

 悲劇的なのは、第一子を流行病で失ったことですね。
 当時は、やはり乳幼児の死亡率が高かったようで、栄一自身もこの時の経験で、子どもをたくさん作ろうとする強迫観念みたいなものが芽生えたとするなら、浮気も……と考えていいのかどうか。

 ともあれ、父親から勘当されて、攘夷決行の覚悟定まるという流れで、次回につづく。
 栄一のアクション自体は、ただのイメージ映像だったというオチ。いわゆる妄想。

 一方、慶喜が将軍補佐役になって、政界に返り咲き。
 そこから栄一との出会いにつながるお膳立てが整う流れですね。

 史実では、テロ計画が長七郎の説得で断念し、そのまま故郷を一時捨てて、京都へ逃走。そこで、平岡円四郎の推挙で慶喜と出会って、第一話のシーンにつながるとのことですが、来週が12話で、再来週が13話。これで1クールなので、まとまりがいい感じ。

 栄一が慶喜に会うのと、ダイ大のバラン編終了が同時期になると、一区切りってところでしょうか。

★おまけ

 アニメと特撮とCGの関係について、一つ思いついたことがあるので、試し書き。

アニメ:絵なので、メイン能力は美術、文化系。

特撮:アクション物で体を張るところは体育会系で、着ぐるみとか大道具、小道具などを作るのは技術工作系。造形技師とか、模型作りとか、絵以外の芸術関連も必要。
 場合によると、火薬を仕込んだり、セットを建てたり、具体的な物を組み立てるなど、撮影風景はいかにもものづくりやってますって感じが好き。
 個人的には、作り物が好きな人は、アニメよりも特撮の方にハマり、絵心のある人はアニメが好きなのかな、と思ったり。

CG:デジタルデータを扱うので、理数系のイメージがあります。

 何にせよ、普通はこういう作品作りの話をすると、あれこれワクワクできると思うのですが、どうして件の人は他人の仕事を矮小化して、語ってしまうのか。

 牙狼を褒めておきながら、それで大量のお金を使ったことを提示して、こんなに金を使って凄いものを作っても、毎週TVで放送できないからダメだ、と言い出す始末。
 これは本当に呆れて、作品を作るということが本当に分かっていないな、と感じました。

 お金をかければ、単純に凄いものができると思っていて、それを作った人間たちの才能や努力、想いに感じ入ることがないのなら、クリエイターたる資格はないな、とまで思います。

 何にせよ、牙狼は日本のトップレベルの特撮ヒーローアクション作品という認定ですが、最近はTV版が微妙に当たらないのが残念で、10年前の作品の方がいいと思いがち。
 で、今はTVの雷牙編を配信されていますが、劇場版配信がレッド・レクイエムで止まってしまいましたね。続くものだと期待していたのですが。

 ゴールデンウィークにまた何かやるかもしれない、と願望を込めつつ。

 

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