創作と鑑賞の談話室
11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/01 (Fri) 00:01:11
11月の雑談スレッドです。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/02 (Sat) 16:54:30
ガヴとブンブン感想ですが、その前に。
★ウイングマン
旬の作品だからか、情報がいろいろ入って来まして、ネタに事欠かないタイミングです。
本作のドラマは、原作の桂正和さんもしっかり作品制作に関わっていて、Xポストでも熱心に情報を発信してくれる。
で、2話めの放送後に「一部の熱心なファンの間で、ガーダー問題、もしくはガーダー論争というべき議論が発生しているとの認識」で、先に答えと蘊蓄を語っておりました。
ガーダー問題とは、OPおよび次回予告で登場したウイングマンの装備がガーダーか、ソーラーガーダーか、という議論で、
答えはガーダーなんですけど、どうしてソーラーガーダーという意見が出て来たのか、という点で、作者の見解が面白い。
コミックのストーリーを読んでるファンには、このエピソードで登場するのがガーダーであることは当然なんですが、
デザインがガーダーよりは、ソーラーガーダーに近いと認識されたようですね。
あと、ウイングマンにはアニメもありますし、フィギュアで作品を知った人もいて、コミック版のストーリーよりも、他の媒体の印象が強いファンもいる。
さらに、原作コミックでも、動きが鈍くなるという欠陥を備えたガーダーは出番が少なく、一方で新型のソーラーガーダーは必殺技ヒートショックと合わせて印象的な活躍を示すなど、そのシャープなデザインも含めて、ファンも多い(アニメではそこまで話が進まず、幻の装備ですが、原作コミックのウイングマン後半の活躍も多くて、そちらの印象が強い人も)。
念のため、ガーダーとソーラーガーダーの違いをまとめると、
●ガーダー:重装甲の防具で、ウイングマンのダメージ耐久性を上げるとともに、腕力を倍にして、肉弾戦の攻撃力を高める。しかし、装備の重さで動きが鈍くなり、空も飛べなくなるなど、デメリットも多いため、急場しのぎの装備でしかなかった。
アニメだと、黄色いカラーリングだけど、原作者によれば元々は宇宙刑事ギャバンがモデルなので銀色だったのを、アニメーターの意見で黄色に改変されたとのこと。
黄色の方がアニメ映えするから? と作者は推察しているが、当時のアニメでは「パワフルで鈍重=黄色いカラーリング」というステロタイプなイメージに支配されていたから、とNOVAは推測します。
このガーダーは黄色いというアニメのイメージで、今回のドラマ版のガーダーが、ソーラーガーダーと誤認されたのでは? というのが作者見解。で、「実はガーダーの作者の意図したカラーリングが、ソーラーガーダー同様の銀色だった」という発表に至る、と。
●ソーラーガーダー:ガーダーの欠点を改良した新武装。それでも欠点を設定したくなるのが健太のマニア気質というか、「太陽のエネルギーを吸収しないと、装備もできないし、能力もフルに発揮できない」という弱点が。
ライエル編の初戦が吸血鬼モチーフの怪人コウモリプラスで、学園の生徒を吸血鬼に変え、闇に包むという空間操作能力も合わせてウイングマンとアオイをピンチに追い込むが、学園から離れた場所では陽光が照っているので、アオイに時間稼ぎしてもらっている間に、陽の下でエネルギー充填し、ソーラーガーダーを装着して、逆に光に弱いコウモリプラスに逆転勝利を果たす。
ソーラーガーダーには、動きが鈍るという欠点がないので、普通に飛行できるうえ、胸のアーマーからデスボールという光球を放ち、相手を拘束、そしてクロムレイバーを右手アーマーにセットして強化した光剣で相手を両断するヒートショックで、装着さえできれば、ほぼ無敵の活躍を示す。
なお、ウイングマンの必殺技は、ファイナルビーム→デルタエンド→ヒートショックの3つがあり、技演出的には、デルタエンドが1番人気が高いと思われ。
●ファイナルビーム:全身からビームを放つが、周囲への破壊が問題となるので、使用機会は少ない。
●デルタエンド:ウイングマンの変身残り時間をカラーリングの変化(青→黄→赤)で知らせるように設定し、赤になったタイミングで使用可能。ブラーンチ(分身)によって、青黄赤3色のウイングマンが連携し、相手を四面体型のバリア空間に閉じ込め、ファイナルビームの3倍のエネルギーを注ぎ込んで、バリア内で爆発させる。
必殺技発動までの段取りが長く、変身残り時間の制限がないポドリムスとか特殊空間では発動できないなど欠点も多いが、他のヒーロー作品やロボット作品に例を見ない技演出のため、作者のアイデアが光ると評価が高い。
まあ、平成ライダーの仮面ライダーウィザードが、時間を操作することで4人の色違いのウィザードを分身させる技を使用し、まるでデルタエンドみたいと一部で言われていたのも、10年ぐらい前か。
●ヒートショック:デルタエンドの欠点も踏まえて、ポドリムスでの決戦時に編み出された技。こちらはソーラーガーダーとの組み合わせでそれなりに人気だけど、技演出としては、これも今が旬になってるレトロなロボアニメ「ボルテスV」の必殺技「超電磁ボールで拘束&敵装甲の弱体化→天空剣Vの字斬りのコンボ」と、宇宙刑事の必殺技のイメージを合わせたもので、デルタエンドほどのオリジナリティがない。
もちろん、スピーディーに必殺技を放てる点で、格好いいんだけど。でも、アニメで登場しなかったこともあって、デルタエンド派とヒートショック派の論争では、デルタエンド派の方が優勢に思える。
ともあれ、次回にはガーダー登場で、作者がプッシュしてる銀色ガーダーの活躍を楽しみにするとともに、その次のエピソードでは、セイギマンが出るのか、バトルの切り札としてデルタエンドが提示されるのかを期待してます。
★ガヴ
ハロウィン回ですが、ネタがネタだけに1話完結かと思っていたら、駅伝をはさんで、後編まで延びた感じですな。
ガヴとヴァレンのそれぞれのドラマとバトルを個別に描き、バトルではガヴが、ドラマではヴァレンがプッシュされた感。
ガヴの重装甲グルキャンフォームは派手なガトリング連射で破壊力と防御力を両立。
奇しくも、その後のブンブンジャーが同じく重装甲の最強合体チャンピオンBBロボを登場させたことで、重装甲なニチアサになったな、と。
そして、さらに奇しくも1週遅れながら、ウイングマンが重装甲のガーダーをお披露目するような流れで、重装甲祭りって感想です。
一方、ヴァレンはやはり単独だとスタイリッシュとは言い難い、ガチンコなケンカバトルというか、スーツアクターさんのアクションを強調した肉体派なバトルを示してくれますな。
で、相手もヤドカリモチーフで重装甲だから、ヴァレンの攻撃力では装甲を貫通できない。かろうじて装甲の隙間に一撃入れた形でその場を凌げますが、まあ、ヴァレン頑張れ、と応援したくなる決死の戦いぶりだな、と。
で、子どもを狙う卑怯なヤドカリ怪人に対して、視聴者のヘイトを集めたところで、続いた、と。
★ブンブンジャー
話がすっきり終わらなかったガヴに対して、こちらはチームの和解と、最強合体お披露目と、敵幹部のディスレースとの決着で、きれいにまとまった。
4クールめ(ファイナルラップ)の敵として、ハシリヤンのボス、ワルイド・スピンドーの悪辣ぶりを示した回でもあるし、
孤立して復讐相手に勝てなかった玄蕃が、チームの絆を取り戻して、本懐を果たすというか、復讐の先にある未来を描き得たことで、ディスレースが乗り越えるべき障害の一つでしかなくなった心境の変化が描写されて、サードラップの彼のドラマがきれいに完結した、と。
連続ドラマとして見た場合の構成の見事さを感じた回でした。
あとは月面での巨大戦。
チャンピオンBBロボのあれだけの巨体がどう動くかを期待しておりましたが、基本的にあれは動けず、飛び道具だけで戦う固定砲台だと思っていたのですが、さにあらず。
ザコが大勢群がる形でしたが、それでも敵を薙ぎ払う形での接近戦をこなす。いわゆる時代劇の大物俳優と斬られ役の演出ですな。桃太郎侍とか暴れん坊将軍的な、敵が斬り込んで来るのを、最小限の動きで高橋英樹や松平健が見栄を切りながら迎え討つ形。
まあ、舞台が重力の軽い月面だから、ああいうアクションができたのかな、とも思いますが、登場お披露目回ではきちんと動く。
その後の話では、合体即座に必殺技というように短縮されると思いますが、BBGロボって映像は同じでも、ブンブンの声優さんがセリフで演じ分けてくれるので、違うシーンに思えるというメリットがあります。
ともあれ、重装甲なロボが頑張って、どんな動きを見せてくれるかがこの手の番組の肝の一つだと考えますので、前作のCGだらけなキングオージャーよりも、中に人が入ってる(時々CGエフェクトとか、ビュンディーの飛行アクションとか一部がCGを挿入してますが)着ぐるみアクションが好みなので、
ザコ大勢をなぎ倒す今回のアクションも堪能できたな、と。
で、ファイナルラップのイメージ画像が発表されましたが、宇宙海賊の旗が描かれて、おおっと感じ入りました。
やはり、出るんだ、ゴーカイジャー。
その先行なのかは知りませんが、次回のダブルピンク。
演じるのは、ゼンカイジャーの世界海賊(略して界賊)のツーカイザーの妹フリント役の娘ですね。
そうか、とうとうピンクに変身するのか、と感じ入ったり。
兄のゾックスと違って、フリントはTV本編では変身せず仕舞い。一応、中身がゾックスと入れ替わる回で、変則的に変身した回があったぐらいで、その後、舞台や配信映像でツーカイフリントが登場したこともあるのですが、TVでは変身していないので、ようやく彼女の初変身が放送されるのか、と。
こういう戦隊OBやOGが別の変身キャラとして帰って来ると、ちょっとしたお祭りになりますので、ダブルピンクに期待。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/04 (Mon) 23:41:51
定期感想です。
●シンカリオン チェンジ ザ ワールド(第28話:モリトの想い)
冒頭からは前話で正体発覚した仮面の男=工部レイジについてでして、既に分かっている部分多々ではありますが、やっぱり重いですね。メタバースでのシミュレーション訓練中の事故で昏睡状態となり、しかし入院先から自力で去ってしまったと。
去り際のレイジの後姿を目撃したのは浜カイジ(新)本部長でして、周辺を捜索させたが発見には至らず。そのシーンはちょっと疑いを入れられなくもなくて、薄暗い通路を去る後ろ姿を浜カイジが遠目で見ただけ。レイジと似た背格好の別人ということもあり得そう。
しかしレイジ失踪時の状況はともかく、現在の仮面の男がレイジであることは間違いなさそう。長く一緒にいたイナらがレイジ本人と確信してますから。そして洗脳とかで操られている可能性も限りなく低いと。ならば、イナが知るレイジの信念「苦しんでいる人を助けられるカッコいい人」も健在なんでしょうな。となると、現在のレイジの行動の動機や理由は何かが焦点になりそう。
それが分かるのはまだ先の感じでして、ERDAの面々としても突き止められず、手詰まりになってしまっているようです。そこで雰囲気ガラリと変えて、ドクターイエローの運転士のドラマへ切り替え。メタバースでここまで登場の運転士勢ぞろいですね。観ているこちらとしては各運転士の、性格等も含めた復習になりまして助かります。
そこへ、これからドクターイエローの運転士となるはずの梔子モリトも到着ですが、断るためにやって来たんですか。皆驚き、リョータは特に納得いかないようで「適性値満たしてんだよな」「乗るべき」「俺たちの責任」とグイグイ押して来ます。が、モリトは「乗りたいという気持ちが湧かない」のに運転士になるのは「君達に対して失礼」と。
核心の「気持ちが湧かない」理由は言わずじまいでしたな。一応、メタバースに専念したい気持ちがあるとは言ってますが、それだけなのか。
と考えて、ハッと「そもそも、シンカリオンに乗るって命懸けだよな」と思い出しました。ここまでの運転士は「適性値満たせば乗る」と描かれてきましたんで、自分もそれが当たり前と思うようになってました。現実的には断るのがデフォルトでしょう。そうではあっても、アンノウン襲来の危機は子供であっても骨身にしみている、ということなのかも。
それはともかく、モリトが断るなら無理強いはできない。故鍋島チクゴ本部長も(レイジに対して)無理矢理乗せることはしなかったんでした。それがERDAのやり方ということになりますが、だとすると仮面の男/レイジが何に怒っているかが疑問となってきます。
仮面の男(及び洗脳中のイナ)は運転士を使い捨てするERDAを憎んでるんでした。でも、納得ずくで乗ってもらってるとなると、仮面の男/レイジの言い分がちょっとおかしい。もっとも、運転士になるときはちやほやして、なってしまったら扱いがひどいということもあり得ますから、レイジがおかしいと断言まではできませんね。
ともかくもモリトはメタバースに拘って運転士を断り、しかし諦めの悪いリョータがジタバタしはじめると。リョータの思い付きが上手くいかないのは、鉄道部の同好会降格のピンチでガンマの弱みを握ろうとした件で証明済み。今回も駄目ですね。モリトのメタバースを大事に思う気持ちを全く尊重せず、リアルの良さを主張し過ぎ、かえってモリトを頑なにさせてしまったようです。
途中までは、モリトのサポート/友達AIのイドの部屋にみんなで行ったりしまして、雰囲気良かったんですが、あれよあれよで悪い方向へ。ラストはイドの部屋を訪れる誰か。イドはまず定型的な挨拶しますんで、訪れたのが誰かは分からない。流れからすると、悩めるモリトがイドと話に行ったとなりそうですが、それなら訪問者を隠すような演出はちょっと変かも。誰でしょうな、ラストの訪問者。
しかし次回「メタバースよりAIを込めて」では、「イナが開発したイドの部屋にだけ通じる特別なスマホ」(公式サイトより)でイドを外に連れ出すらしい。イナが予めバックドア仕掛けてたんでしょうか。しかし、セキュリティに難があっての特別室での保護のはずですから、イドを外に出して大丈夫なのかしらん。
●ゴジラ-1.0
モノクロ版のゴジラ-1.0/Cもリアルタイム視聴しました。CMカットして観なおしたほうがいいかもしれませんが、たぶんそんなに印象は変わりそうもないので、感想書いておこうと思います。
面白さは確かでして、また観なおしてみたいと視聴直後から思うほどです。あくまでもTV放映された映画の中での比較ですが、自分の好みに合うという意味で上位層に入る映画。ずっと以前(VHSテープ時代)、盛んにレンタルビデオ店に行って借りた映画を含めても、このG-1.0はやはり上位層。
しかし、どうしてもシン・ゴジラと比べてしまいますな。シン・ゴジラはTV放映版を観て、映画館に行かなかったことを後悔しました。このG-1.0はそうではない。TV放映で観られたことは良かったと思うものの、それで充分という気もしてしまいます。シン・ゴジラのほうが、自分のツボを正確に深く突いてくれたようです。
内容でなく見た目の部分では、画質・色合いが納得いかずです。古い時代の「総天然色」を謳うゴジラ映画のような感じですね。昔ですと、その色調や画質で「まるで本当にその場にいるみたい、白黒とは全然違う」とか思ったわけですが、なにせ観ているのは今ですから。古い映画を観ているような気持になってしまいます。
(そう感じる画質・色調のせいで、モノクロ版を観ても特に感心せずでした。カラー版が既に古い感じなんで、そんなに差が出ない。それでもカラー版・モノクロ版とも、最初のゴジラ映画へのリスペクトであるんでしょう。そこは自分も納得します。)
ドラマ面では、テーマを台詞に出しちゃってるようなのが、自分的には合わない。「死ぬな」「生きろ」ですね。個人的には、同意できるメッセージなんですが、モロに言われて「そうですね」と同意しても感動にはつながりにくい。言わずに、観ているこちらが察するように運んでほしかった。自力で「こうだ」と気が付いた方が感動が深いですから。
主人公らが民間の独力でゴジラに当たらざるを得ない事情の作り方も、自分には合わない感じです。無理矢理状況を作ってる感じがします。終戦後すぐですから、日本が軍・武力を持ってないのは分かるし納得もできます(だから、混乱に紛れて放置されたものしかない)。
問題は米軍の扱いですね。緊張が高まっているソ連を刺激するから動けない、というのは首をかしげます。むしろ、当時は米軍の実力を仮想的のソ連に見せつけたがっていたはず。もっとも、そういうタカ派の最右翼が占領軍司令官のマッカーサーでして、映画ではマッカーサーは日本に赴任していないと設定してるようですね。一応は気にしているとしても、やはり釈然としない。そのため、窮地に陥っていく主人公らのドラマにうまく感情移入できない。
ゴジラについても、一部不満ありです。巨大化してからの動きが非常に素早いときがあります。例えば、上陸したゴジラが銀座を破壊していくシーンですね。尻尾を振り回してビルを破壊するわけですが、目にもとまらぬという感じ。手ごわさは感じるものの(後の航空機でゴジラを誘導するときの緊張感の元になるし)、巨大感は損なわれます。
もっとも、「よくぞそこを描いてくれた!」と思うシーンもあります。大戸島に現れた、水爆実験の影響を受ける前のゴジラです。このときの身長は15m。その身長でも充分に迫力がある。それでも橘宗作が主人公:敷島に言った通り、20mm機銃でも倒せそうではある(また再生するにしても)。
それが水爆実験で変異して50m。米軍艦船の被害も納得できますし、木造の海進丸が一撃で沈む絶望感。さらに、ギリギリで到着した重巡:高雄が決死のゼロ距離砲撃でゴジラを仕留めるか、と思ったらこれも水中からの一撃で破壊されてしまう。この絶望感があるからこそ、ゴジラの口が弱点というのが一縷の望みとして光ります。
そういう盛り上がりを感じることができたのも、変異前のゴジラを至近距離でリアルに描いてくれたから。自分が観たゴジラ映画ではですが、変異前のゴジラを見たことがなかったんです。この映画で初めて見まして納得しました。恐竜レベルのあれが、こんなにデカい怪獣になってしまっては、確かに手がつけられないと、ようやく納得できた気がします。
ドラマも上述の状況部分は不満なれど、個々人のドラマはツボな部分が多かった。目につきやすいところでは、やはり主人公:敷島と、敷島の逡巡で仲間を失った橘宗作ですね。大石典子を失い、ゴジラへの復讐を決意した敷島は、ゴジラを葬る「わだつみ作戦」の切り札:震電の補修には橘が必要と言い張る。
その辺りでピンと来るものがありますな。震電でゴジラの誘導するのではなく、口に突っ込む気だと。となると爆装しなければならない。「わだつみ作戦」を主導する野田健治は(作品テーマ通りに)一人も死なせたくないと言う。野田が呼んだ整備士では震電に爆弾を積んでなんかくれませんな。
だから、敷島を恨んでいるはずの橘。彼なら敷島が死にに行く用意をしてくれるはず。敷島視点ではそう思っておかしくないわけですが、観ているこちらは「いや、橘は応じておいて、何かするはず」と思う仕掛け。期待通り、脱出装置をつけてくれていたと。
惜しむらくは敷島が出撃前に脱出装置を知らされ、応じる決意をしていたことですね。そこは後で描かれてはいますが、感動を若干下げてしまう。敷島が最後まで葛藤するとかが描かれていれば、自分的に納得が深まったとは思います。でも、ギリギリのタイミングで脱出ですから、予め決意してなければできるものではないんでしょうな。
その辺りは目立つし見栄えもするドラマですが、そのドラマの成立を下支えしてくれたいたのが、敷島のご近所さんの太田澄子です。最初は戦争から帰還した敷島に恨み言を言い、続いて大石典子と明子の面倒を見ていることに嫌味を言う。子を失っているんで仕方ないとはいえ、やっぱり嫌な感じの人物です。
が、まだ赤ん坊の明子を心配してしまう。そこから雰囲気が変わっていくのが実にいい感じ。大石典子が働きに出るとなって、明子の面倒を見ると言い出したりする(それが典子の口から語られるのがいい感じ)。なんだかんだ言ってもお人好しだなあと。
太田澄子はゴジラと関係ないところでちょこちょこ出てくるだけなんですが、ゴジラに向かいつつも迷走しがちな敷島を(意図せず)上手く導いたように見えました。それを口で語らずに行動で示した点が自分的に高評価です。上述の通り、「こういうことだ」と言われるより、自分で「こういうことらしい」と思えたほうが感動が深くなりやすいもんで。
ドラマ以外ではオマージュらしいものがあるのも、ちょっと嬉しいかな。例えば、ゴジラの銀座襲来をビル上で実況中継していたシーン。昭和ゴジラ初作では鉄塔からの中継をイメージしているんでしょうな。初作でも間近に迫るゴジラを実況しながら、最後には「いよいよ最期、みなさんさようなら」で殉職してしまいます。この映画ではテーマ通り、できれば生き残りたいという雰囲気に変えているようですね。
シン・ゴジラと比べてどうこうと言ってしまいましたが、やはりいい映画だったなと思います。が、続編あるようですね。ラストでゴジラもさらに変異して復活するような描写は続編への布石だったか。奇跡的に生還した大石典子の首にあった黒いあざ(G細胞らしい)は、それと関係するのかしらん。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/06 (Wed) 19:46:30
定期感想その2です。
●ウイングマン(第3話)
ガーダーのご教示、ありがとうございます。コミック試し読み(実写特装版 2)も再確認し、これを実写ではあのようにしたのかと。一部のファンでも(話の流れを知っていながら)間違えたくらいですから、無知の自分では判断できるわけなかったorz。
今話はアクション回と言ってよさそうで、生徒役の方々もなかなかいい動きしてますね。要所要所でアクション専門の人がやってるのかしらん。アオイについては派手に動くが顔はほぼ映さないカットでは代役の人かなと思います。体格がほぼ同じなんで、露出多めでも同じ人に見えます。言い換えればアオイ役の加藤小夏さんがきちんと鍛えているということになるかも。
生徒の乱闘アクション見てまして、女子の制服のスカートが白い理由が分かった気がします。暗くなりがちな低い部分でも動きが見やすいですね。男子だと黒いズボンですが、脚の形そのままに動くので分かる。が、女子はひざ下までのスカートですから脚の動きは見えにくい。
そこで白いスカートになっていれば、くっきり見えるスカートから脚の動きが感じられる仕掛けのようです。さらに白い道着の部活生徒(ネット情報では高岩さんの息子さんらしい)が激しい動きを見せるという感じで、全員が激しく動いて争っているのがよく感じられます。
ともかく本編。冒頭は前話ラストからの続きでして、美紅に追い付いた福本が頭かきむしって喚くところから。自分はこれが肩透かしオチになると思ったんですが、ちゃんと(?)バーサーカー化してました。北倉のピアノの音の効果速度は個人差があるようですね。しかも演奏やめても効果は持続していて厄介。
健太は美紅の悲鳴を聞きつけて救いに向かい、アオイはディメンジョンパワーで皆を鎮めていくも、相当に消耗がある様子。福本らから美紅を助け出した健太はとりあえず校舎を脱出、安全なところに美紅をかくまい(美紅の目が既に恋する乙女の感じ ^^;)、自らはアオイと戦うべく再び乱闘の場へ。北倉/キータクラーもそれを察したのか、ピアノ演奏をやめてアオイらを追い始めてますね。
松岡先生に襲いかけられるも、からくも逃れた布沢久美子は腹を括り、この事態を記録せねばとスマホに実況いれながら撮影を始める。これがラストでの次話の波乱を予想させる事態を起こすわけですな。布沢久美子の動きに気付いてない健太、トイレに駆け込んで変身、走り出てくるところを撮られてしまう。変身の叫び「チェイング!」設定が仇となったか。健太だと分かってしまいますもんね。
一方、校舎外に移動したアオイに北倉の偽装を既に解いたキータクラーが迫る。アオイはまだ北倉先生がキータクラーとは気づいていない、でいいのかな。見知った強敵ですから、アオイも迷わず元の姿に戻って迎撃の構え。が、彼我の実力差が歴然で、たちまちアオイは追い込まれる。
そこはウイングマンがタイミングよく駆けつけて、いよいよ決戦へ。と思ったら、キータクラーは自らが手を下すまでもないという感じでシードマン3体を差し向けると。前戦と同じく、ウイングマンは防御・攻撃共にパワー不足は否めませんが、しかしガーダーを既に用意していたわけですね(回想での書き込む健太の楽しそうなこと)。
これを見て何を思ったのか、キータクラーはせっかく捕えたアオイを黙って解き放つと。意図はよく分からない。ウィキペディアなどで下調べしますと、キータクラーは敵から好敵手(それも準仲間的な)に変わっていくようですから、その片鱗がここで見えたということなのかも。
アオイが戦線復帰、ウイングマンもガーダー装着となりまして、勢いは逆転、と思ったら、シードマン3体が合体して巨大化するのか。原作コミックでは飛べる個体がいるようですが、この実写版ではいきなり巨大化ですね。コミックではキータクラーもシードマン(ロドム)も饒舌なようですが、この実写版ではみんな寡黙で分かりにくい(^^;。
ウイングマンのほうも「ガーダーは重いため飛べない」は描かれませんでしたな。一瞬だけ羽を出してのジャンプしてますが、不都合は感じていない感じ。おおむね、ガーダーによる強化を強調するアクション演出になっているようです。
ウイングマンの奮戦を必死で支援するアオイ、ついにディメンジョンパワー乱発で体力が尽きかけてるらしい。へたり込んでのピンチとなりますが、すかさずウイングマンがカバーに入る。2人の顔が近づいたときのアオイの表情からしますと、美紅と同じ感情が芽生えたのかも。
などと期待する間もなく(^^;、健太好みの必殺技(レイバーストリーム)でウイングマン圧勝。アオイの渾身の一撃で見えた弱点のお蔭でありますな。なんですけど、衆人環視での激闘なわけで、ここでちょうど時間切れとなったウイングマンが健太の姿に。アオイともども、正体バレのピンチですな。
が、アオイがおそらくは最後の力で記憶改変。今回の事態は「ヒーローショー」だったということに。健太は匿っておいた美紅のもとに戻りますが、美紅にも記憶改変効いているのかどうか。戻って来た健太を見る美紅はほっとした感じですし、ヒーローショーと思ったなら隠れ続けてないはず。
健太は匿うときも戻ってきたときも「ヒーローでなくてごめんね」なわけですが、ウイングマンでも手作りヒーロー衣装でもない健太は、美紅にとっては既にヒーローである様子ですな。
2人が戻って来てアオイと出くわす。アオイは美紅が気になったのか、記憶を探ってみてますね。美紅の記憶にはキータクラー襲撃時の記憶が存在しているようです。が、美紅がそれを意識できてるかどうか。どちらにせよ、美紅に何があったか知ったアオイは、健太のヒーロー部分も含めて、記憶完全消去した模様ですな。
その後のアオイの様子がちょっと思わせぶりでして、美紅と健太の仲を応援するようでもあるし、ちょっと美紅にやきもち焼いたようでもあります。
それでも一段落、と思ったら、「ヒーローショーにしてもやり過ぎ」と健太を叱る松岡先生を宥めた北倉先生が不気味な動きを。健太に「7万年前にホモサピエンスに芽生えた想像力が」云々言い出しまして、単なる直接的な敵対ではない狙いがあるような感じ。それが何かは現時点では全く分かりませんで、それゆえに不気味です。
しかし、2人で帰宅する健太とアオイの様子は平和な感じですね。本日の戦いの反省会も兼ねてますが、キータクラーの動き(理由なくアオイ解放)をアオイが不審がるも、健太は自信満々。アオイがちょっと胸を押さえてため息ついたのは、キータクラーへの不安だけではなさそう。ウイングマンがピンチのアオイを庇ったことや、美紅の記憶を覗いたことも影響してるかな?
が、ED曲最後辺りでの布沢久美子が次回での最大の問題となりそう。記憶は消去されてもスマホの映像・音声は残っている。異常事態が発生したことや、トイレに駆け込んだ健太がウイングマンとなって飛び出してくるところなどですな。でも、そこからアクション演劇部(ヒーローアクション部?)→セイギマンチームという流れになるかもと思えば、むしろ期待要素かも。もっとも、予告映像に出て来たギャバンが今は一番気になってます(^^:。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/06 (Wed) 23:46:37
一番書きたい内容は、やはりウイングマンなので、そこから。
★ウイングマン
まず、参考までに、アニメ版ウイングマンの東映公式各話あらすじページをば。
https://lineup.toei-anim.co.jp/ja/tv/wingman/episode/1/
1話3行ぐらいの内容なので、大筋が簡単にチェックできると思います。
もちろん、原作から改変されている部分もいろいろと見られるのですが、要所要所のエピソードは原作から引き写していて、おおよそ忠実かな、と。
アニメは、当時のキン肉マンみたいに、より年少ウケがするようコミカルなキャラ付けがされる一方、原作にあった特撮ヒーローネタがいろいろと割愛。
さすがにリアルタイムでシリーズ展開されている特撮作品をアニメに持ち込むのは版権とか制作体制的にも厳しかったか、と。
その点、ドラマとは作り方が対照的な面も。
さて、ドラマ感想ですが、細部の違いはあっても、大筋は原作の該当エピソードを忠実に再現。
原作では、暴れる生徒たちを鎮静化させるために、アオイがポドリアルスペースで時間停止させたのですが、ドラマでは一人一人をディメンションパワーで気絶させたり、記憶改変したり、原作以上に疲れることをしてますな。
健太の戦いがヒーローショーと誤解されるのも、原作どおり。ドラマではアオイの記憶操作で、そう認識させられたのですが、原作ではアオイは記憶操作に関与していない。
周りが勝手にヒーローショーだと受け止めたという都合のいい展開。まあ、生徒たちはシードマンに憑依されて、暴れた記憶も残っていなかったですし。
原作では、事件の記憶が残っていたのが美紅だけで、彼女は自分を怖い目に合わせた元凶が健太だと疑惑に駆られて、しばらく2人の仲がギスギスするのですが、次なるシードマン(強化型のディシードマン)が変身能力を持っていて、美紅に化けて健太に急接近、ドリムノートをこっそり奪う作戦を展開したりします。
そのエピソードで、本物美紅と偽美紅が鉢合わせした挙句、美紅を助けるために目の前でウイングマンに変身する健太がそこで事情説明する流れに。
だけど、その美紅の疑惑は、ドラマでは布沢さんが代わりに担う流れになったようです。
美紅のギスギスと仲直りに費やす尺はないと判断されたのか。
アニメだと、偽美紅のエピソードは12話になります。
https://lineup.toei-anim.co.jp/ja/tv/wingman/episode/12/
ともあれ、ドラマ版では、まじめな堅物布沢さんが、スマホで撮影した流れで、健太の秘密に疑惑と関心を持つことに。
子どもらしいヒーローごっこには軽蔑しながらも、ごっこじゃない本物の秘密と危険には、探究心を抱いたか。
まあ、自分の記憶が操作されているとなれば、無関心ではいられないぐらいには生真面目なんだな、と。
それにしても、スマホでの撮影が証拠というのは、今の時代ですな。
一方、美紅の方はあっさり記憶を消されて、健太の正体バレは先送りになった?
そして、次回はアクション演劇部の桃子も登場で、隠れヒーロー好きな彼女と、セイギマンの面々が健太の今回のヒーローショーに感動し、隠れることなく堂々とヒーロー好きを訴える彼への憧れからリーダーに祭り上げるのが原作。
ドラマでは、セイギマンではなく、桃子単独で自主映画を撮影するような流れみたいですね。
桃子は原作よりも、特撮オタク女子であることを強調していると、役者の娘がXポストで宣伝していたので、たぶん健太に負けないヒーロー蘊蓄を展開するのではないだろうか。
あとは、この坂本監督インタビュー記事もお勧め。
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/drama/entry/202411/16003.html
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/drama/entry/202411/16004.html
とりあえず、今夜はこれにて。
シンカリオンとゴジラ感想は次回にて。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/07 (Thu) 23:48:29
シンカリオンと、ゴジラ感想です。
★シンカリオン
バトル皆無の仕込み回ですね。
テーマは3つあって、1つは元シンカリオン0の運転士のレイジの情報を現役運転士たちに共有。
これで一番動揺したのが、かつてレイジに助けられた経験を持つリョータであることは想定内。しかし、そのリョータの情緒不安定な勇み足がモリトとの不調和を生むことは若干、想定外だったかな。
次に、ツクモとヤマちゃんの関西新人コンビが、チーム全員に顔合わせ。
ここでヤマちゃんが早速、関西芸人らしいノリの濃さを発揮してますな。一番笑ったのが、イナ姉さんを「お稲荷おばさん」という勝手な呼称で呼んで、ドツキ芸のボケ役になったこと。
せめて「お稲荷アネさん」だったら通ってたかもしれないけど、20代女性におばさんはアカン。中学生の姉を捕まえて、高校生がオバサン呼ばわりしていたらまあ、しばかれますな。
こういうオチをつけるところまで、ヤマちゃんの狙い通りだったら、大した芸人根性ですが(自分が酷い目にあうボケ役コントは関西自虐芸のイジリイジられセンスの発露)。
これが東京もんだと、ツッコミ役はできても、ボケ役はやりたがらないというか、わざとボケて相手のツッコミを誘発するのが高等芸になるようで。
で、ヤマちゃんの芸は、他人に変なあだ名をつけながら、ボケつつイジるとか、完全にチームのムードメーカーになりつつあるな、と。
ガンガン先輩とか、ツクツクボーシとか、後で合体トリオになる面々と早速絡もうとするし。
同じ陽性コミュ強タイプのリョータと比べると、リョータは年若いのと、自分が下手に出ることはあまりできないというか、自分の正義に一途なところですな。
ヤマちゃんは、クラブのリーダーやってる経験からか、イケイケガンガンに見えながら、部員の意見を聞く懐の広さを持って、反省するときはしっかり反省して、土下座までする点で、意見を引っ込めるときはきちんと空気を呼んで引き際を確かめる。
これで、イナ姉さんにまた暴言吐いて、不貞腐れるような反発の仕方をしたら、まだ未熟なんでしょうけど、一度痛い目にあったら、同じ過ちはしない程度には振る舞えるんじゃないかな。
一方、リョータはずっとマイに手綱を握られているというか、大宮支部のリーダーは運転士じゃないマイで、タイセイとリョータとアカネは対等でありながら、性格的にはタイセイもアカネも思案型なので、リョータの暴走はマイにしか止められない。
チームのクール担当なアカネがもう少し積極的に立ち回れたら、空気がまた変わって来るのでしょうが、基本的にアカネは(陸上ではスタートダッシュが大事と言いながら)人間関係では様子見スロースタータータイプなので、距離を置きつつ、後からリョータの苦言を呈する傾向が(まったく君という奴は……)。
まあ、リョータもマイの即ツッコミに慣れすぎて、それ以外の言葉が響かないというか、頭ごなしにダメと言われないと、反省できないタイプ。
アカネはネチネチ理屈をこねるタイプだし、タイセイは遠慮しがちでどっち付かず。
リョータのブレーキ役は、現状ガンマとマイしかいないんだな、と。
で、今回のメインのモリトですが、タイセイとは仲良くできるけど、リョータとはぶつかり合うのは、リョータの押しつけがましさ(デリカシーのなさとも言う)として演出されましたが、
基本的にモリトは自分の世界を強く持ってる「引きこもり特有のテリトリー感覚」が強固で、そこをドリルで掘削されると警戒心がシグナルを発するキャラですな。
あと、メタバース職人ですから、そこはプライドも高くて頑固。これがタイセイの説得だと、職人(クリエイター)同士の敬意もありますから話も聞けるのでしょうけど、リョータがタイセイの考えを勝手に代弁して、タイセイがあたかもモリトと対立するように話をこじらせた。それに対して、タイセイも苦笑を浮かべながらもリョータを止められない。
モリトとしては、味方のはずのタイセイに裏切られた気持ちにもなりますな。この期に及んで、タイセイは中立で和を重んじる自己の役回りについて、自覚的ではない様子です。
アカネも、タイセイも、リョータのブレーキ役にはなれないチームの歪さが、出ちゃったかな、と。
改めて、リョータの手綱をマイしか握れないのが、3人だけになったときに露呈した形。
それでも、タイセイが後手に回りながらも、モリトにどんなメッセージを伝えられるか、そしてモリトの内面で、タイセイの気持ちが推し量れたら説得できるかな、と。
リョータについては、頭を冷やす必要があるとして、次回、どんな人間関係が描かれるか。
これがヤマちゃんだったら、「少年、夢を持つのは素晴らしい。それはよく分かる。しかし、夢っちゅうもんは、それを支えるリアルの仲間がいてこそ、現実に力を発揮するもんや。もっと、世界を広げなあかん。いっしょに夢を追いかけて行こうや」ぐらい寄り添えるんじゃないかな、と思うのですが、
リョータは実のところ、シンカリオン運転士以外の夢も今のところなさそうですし、ゲーム趣味もプレイヤーとして楽しむだけで、クリエイターとして作る方の気持ちは想像できないのかな、と感じます。
まあ、創作料理が趣味みたいですし、手先は器用な方だと思うのですが、想像力の面では眼低手高なタイプだと思いますね。
あと、モリトのキーキャラクターはイドみたいですが、イドをリアルに出してやると、モリトと意見がぶつかるみたいで何だろう?
もしも、イドが「古い機体は役割を果たしたから廃棄処分ですね。それも当然です」などと合理的な(人情味の薄い)発言をしたら、そのイドの自分を顧みない発言にはキレると思いますが、
モリトがイドへの過依存を脱却して、リアルの人間関係に意識を向ける流れになるのだろうか。
メタバースとリアル、合理と感情のバランスめいたものとか描けるなら、期待したいところ。
★ゴジラマイナスワン
まず、自分はこの作品、好きか嫌いかで言ったら、好みじゃないですね。
嫌いというのではありませんが、好みではない。
何が問題かと言えば、「古さ」だけで映画を作っていて、今のリアルを映し出していないから。
最初のゴジラは、1954年(昭和29年)の空気感で製作されて、当時を生きている映画です。
ゴジラ作品は、その初代ゴジラを原点として、そこから時代時代のリアルや未来SF感覚を映し取る形で、続いて来た。
過去にゴジラ作品がいろいろあって、時としてノスタルジーを感じさせながらも、その映画の公開時のリアルを映し出す作品が歴代ゴジラシリーズだった、と。
懐かしの過去怪獣をリメイクすることはあっても、「今の時代に昔の怪獣が出現したら」という形だったのを、
初代以前の時代にゴジラがすでに出現していたら? というIFを、今の時代とは切り離す形で、違う歴史を始めてしまった。
タイムスリップではなくて、初代のゴジラさえ否定してしまった。
まあ、斬新な設定だと言えば、斬新です。
アメコミで言うところのリブートですな。
すると、新生ゴジラに注目する映画になるかと言えば、ドラマ的には人間メインで、ゴジラが戦争の亡霊が新たな解釈で描くのみ。
ゴジラの映像的な描き方は面白い(熱線を吐くときの背びれの立ち上がり方はメカニック的で新鮮だ)けど、キャラとしてはゴジラ自体に設定の魅力がないし、感情移入対象にもならない。
なお、ゴジラザウルスは『ゴジラVSキングギドラ』で前進の恐竜が描かれていますが、その際はゴジラが暴れてアメリカ軍と戦ってくれて、島の日本軍を救ってくれた。
ゴジラに命を救われた軍人が日本経済の大立者になって、日本を壊すキングギドラを倒してくれた(日本の恩人)として感情移入しつつも、ゴジラの方にそういう意図はなくて、本能のままに暴れるだけ。キングギドラを倒したゴジラが今度は日本の脅威になって……と善悪の立ち位置が状況によってブレる形なのが、ゴジラを救い主として感情移入した男がゴジラの手で殺害されるという皮肉さも含めて、人とゴジラの関係性を描いた物語です。
で、ゴジラ映画って、ゴジラという怪獣に対する人々の受け止め方のドラマだと多かれ少なかれ思って来たのですが、ゴジマイって戦争に対する想いは描かれても、ゴジラそのものに対する想いが希薄というか、怪獣が主ではない映画だな、と。
この場合、誰に、あるいは何に感情移入すればいいのか困るのですが、どうも、この映画、感情移入対象が見出せなくて困った。
主人公がトラウマ持ちのうえ、チームから孤立してもいるし、好きなキャラといえば学者さんとか船長さんになるのですが、そうなると主人公のドラマが別になってしまい、視点がブレるというか、
このキャラに集中すれば、安心してストーリーを楽しめるって存在がいなかったな、と感じたり。
戦後のトラウマとか、アメリカ人だったら、ベトナム戦争とか湾岸戦争後の退役軍人を思い出せたのかな。
あとは単純に、自分はゴジラ映画をSF超兵器や怪獣バトルの娯楽エンタメとして愛しているので、人間のトラウマとか重い人間ドラマに比重が乗ると、カタルシスが削がれるな、と。
一方で、恋愛ドラマとして見る場合も、戦争のトラウマが原因で愛情に向き合えないとか、死者の怨念みたいな悪夢(その象徴としてのゴジラ)に苛まれると、娯楽映画とはまた違う内容で、深くはあっても楽しめない。
自分の好みではないし、味わい方のよく分からない映画だったという結論です。
あと、自分はゴジラの音楽家・伊福部昭のファンですが、劇中でゴジラのテーマが効果的に使われていたにも関わらず、一部で???となる選曲がありまして。
モスラ対ゴジラの決戦曲と、キングコング対ゴジラの決戦曲が採用されていたのですが、この両曲はゴジラと対戦怪獣のモチーフが融合していて、これは伊福部さんが上手くモスラの曲と、ゴジラの曲を結びつけた傑作です。
で、当然、今作はゴジラが出てますが、モスラは出ていない。モスラが出てないのにBGMは「マハラー、マハラーモスラー」と流れている。曲の意味を解せずに、単に監督か選曲担当が好きな曲を流しちゃった?
この感覚を説明するには、プロ野球での今年のクライマックスシーズンで、六甲おろしの応援曲が流れたような違和感? 阪神ちゃうやんって感じ?
あるいは、仮面ライダーガヴとヴァレンが戦っているシーンで、仮面ライダー1号とか、クウガ、Wなどの主題歌が流れて来たら、ちょっと意図を疑うような。
ゴジラなんだからゴジラのテーマだけでいいのに、何だか好きな旧作の1番のクライマックスの盛り上がり曲を、意図も分からずに採用した感があって、ちょっと、そこは白けたというのがBGMマニアとしての意見です。
曲を聞くだけで、どの映画の曲か分かってしまう伊福部マニアには、ちょっとこれはな〜と思えちゃうとか。
ここで「震電をモスラに準えて、この曲を使いました」とコメントが付けば、また評価が変わるかもしれませんが、そういうシーンじゃなかったと思うし。
まあ、シン・ゴジラの在来線の突撃シーンで伊福部マーチが鳴り響くほどの盛り上がりが、ゴジマイにはなかったかな、と。
突然、銀座に瞬間移動したかのように、ゴジラがそこにいるというシーンも、ゴジラ上陸の段取りをカットされたかのような違和感を覚えたし。
スピーディーではあっても、じわじわ脅威が迫る溜めみたいな演出があって欲しかったな、とも。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/08 (Fri) 16:03:19
自分のゴジラ-1.0感想へのピンポイントの補足です。
●ウイングマン
と、その前にウイングマン情報のご教示へのお礼を。特に坂本浩一監督インタビューですね。ドラマ化でよくある問題、脚本や設定で原作者の意図と齟齬するというのがあるわけで、そこはちょっと心配ではありました(大問題となった事案が最近あったわけですし))。
が、実写ウイングマンは原作の桂正和さんが納得する、というより坂本監督にアイデアまで出してくれて、坂本監督もしっかり受け止めているということだったんですね(前編)。舞台を現在(2020年代)想定にしたのも、桂正和さんとしてはむしろそうしたいとか。それなら安心です。ウイングマンと銘打った別物になる心配とかはない。
ちょっと残念情報もありますな。ウイングガールズ(のコスチューム)は出ないんですか(後編)。だから演劇部設定だったのか。が、10話分で盛り込むべき内容が他にあるということのようで、これも安心材料と受け取ってよさそう。
(※ ある3DCGアニメ映画では制作者が長編の原作が好きすぎて、エピソード全部盛りにしたため各エピソードが浅いなんてことがありました。尺を見て取捨選択するのは大事ですね。)
それと飛ぶ描写はこのドラマ版ではスケジュール・予算で難しいというのも。深夜枠ですから、スポンサーが出してくれる予算が少ないとかあるんでしょうな。ということは、もしかすると牙狼も同じ点で苦労があるのかもと思ったり。が、ウイングマンもできることに注力してくれるということだろうし、最近は自分も生身アクションに注目してますから、その方針で納得できます。
メイキングの点では、ウイングマンのスーツを作るのに苦労したというのが意外でした。てっきり「だいたい仮面ライダーの技術使えばできるんだろう」くらいに思ってました。が、そうではないのか。戦隊、あるいはウルトラマンのスーツはそれぞれ特徴があり、ウイングマンのスーツ造形と要求される動きには合わないと。勉強になります。
坂本監督のお話はここまでの話の流れの理解と、次からの視聴に活かしたいと思う次第。
●ゴジラ-1.0感想補足
先の感想では面白いがシン・ゴジラには及ばなかった旨申しました。が、不満と納得をいろいろ書き連ねてはみたんですが、何かモヤモヤするものが残ってたんです。そこがNOVAさんのご感想を拝読して、はっと思い当たるものが出てきました。
自分はシン・ゴジラは「怪獣大戦争」を連想し、G-1.0は初代ゴジラを連想しておりました。それぞれ昭和ゴジラシリーズ中の1作だけを結び付けてたわけですね。でも「(昭和)歴代ゴジラシリーズ」と言われてみて、「そういうことなんだ」と。
G-1.0に対応するのが初代ゴジラだとして、その後のゴジラシリーズが初代ゴジラの位置づけに影響するわけですね。自分の中では初代ゴジラをTVで初めて見たときは単純に「凄い」。ですが、次の「ゴジラの逆襲」でアンギラスが出てきての怪獣対決になりまして、「ああ、これだ!」と。同時に反核・反戦・科学の責務がどうこうの説教臭さもなくなっていって、エンタメ色が深まる。自分の好む方向性です。
ラドンやモスラなども、最初は単独での映画が作られますが、ゴジラシリーズ参戦となるわけですね。東宝の後発怪獣の単発映画はいわば新怪獣紹介という側面がある。となりますと、初代ゴジラもそうだったかも、という位置づけになってきます。ゴジラシリーズを楽しむに、1stである初代ゴジラは大事だけど、面白さは後続作品のほうが、となってきます。
そうなって、自分的に最高に好きな昭和ゴジラが第6作の「怪獣大戦争」だったりします。前にネットでちょっと評判調べてみたら、あまり芳しくないらしい。そこは自分も理解できたりします。怪獣映画なのに怪獣が活躍しませんから。敵は「X星人」であり、怪獣(ゴジラ、ラドン、キングギドラ)はX星人に操られる侵略の尖兵。しかもあまり暴れない。
メイン敵たるX星人の撃退も凄い兵器でもなければ、自衛隊の奮戦でもなく、ゴジラらの反撃でもなく、「拡声器から不快音流す」ことで成される。最後の最後でX星人の洗脳(?)が解けたゴジラ、ラドンがキングギドラを撃退してお終い。怪獣映画としては肩透かしだったんでしょうな。
しかし自分は昭和ゴジラでは「怪獣大戦争」が最も好きでして。追い込まれてからの逆転劇のベタさがツボなんです。そのときに流れる伊福部マーチがシン・ゴジラのヤシオリ作戦の曲(宇宙大戦争)で、自分的にドンピシャ(OPでも流れてて、その時点で既にハマっている ^^;)。今まで自分は「怪獣大戦争」単独で好きになったんだと思ってました。
が、こちらで「歴代ゴジラ」という視点のご示唆がありますと、そこまで(及び以降)のゴジラシリーズと無関係に「怪獣大戦争」にハマるわけないなと。その辺りは、こちらで感想書き続けている仮面ライダーシリーズ等と同じですな。あるライダー作品はその前後、さらに今まで観て来たライダー物の中でどういうものかが分かって来ると、ようやく「これが(一番)好き」と言えたりする。
自分にとっての「怪獣大戦争」もゴジラシリーズを観てきたうえでの「好き」なんでありました。なんでこんな簡単なことに思い至らなかったのかorz。で、シン・ゴジラですね。現代に初めて現れた巨大怪獣という扱いながら、いったん自衛隊総崩れから政府壊滅するほどの劣勢を経ての逆転。そのときにかかる伊福部マーチが「怪獣大戦争」と同じ。
こうなると連想どころではなかったようです。「シン・ゴジラ」は「怪獣大戦争」を引き継ぐ作品くらいに重なる。いや、「怪獣大戦争」の感動の上に「シン・ゴジラ」の感激が上乗せされたと言ったほうが正確かも。そこがG-1.0との差である気がします。
一方、そのG-1.0。こちらは先の感想でも申しましたが、初代ゴジラと重なります。初代ゴジラは上述しましたように、初見では凄いと思うものの、それを踏まえた後続作品が出てくるとゴジラ紹介という雰囲気になってくる。それをG-1.0が引き継いだとしても既に不利ですし、しかも初代ゴジラ以降の作品では弱められた説教臭さは、一部逆張りでしっかり引き継いじゃってる。
それでも(人間の)ドラマ部分について、部分的にせよ納得できたのは、たぶん怪獣映画なのに怪獣が脇役同然の「怪獣大戦争」に納得していたお蔭かもしれません。
しかし、ゴジラとの最終決戦のBGMは確かに頂けませんな。初代ゴジラのテーマ曲からモスラ曲へ変わるのはつなぎとして許せるんですが、キングコング曲は「あれ?」という感じ。特に「アーシーアナホイ・アセテーサモハイ」部分は同じ音階ということがあり(他のパートもおおむね単調)、盛り上がりに使う曲と思えない。むしろ何か起こる前に不安を煽るための曲という感じです。
ただ、自分が今まで聴いて来たゴジラ音楽集みたいなものでは、ゴジラ・モスラ・キングコングをつなげたアレンジがいくつもあった覚えがあり(もしかしたら演奏会用の定番的なものかも)、音楽単独ではそれほど違和感があったわけではありません。それがありますんで、G-1.0視聴時には「まあ、いいか」くらい。
しかし、安易にBGM選定した結果という可能性はありそうですな。映像や全体的なドラマをよく思い起こしてみますと、作り手が「自分のゴジラ」を作りたかったように感じなくもない。このG-1.0では仮にそこがハッキリしないとしても、同じ作り手の他の作品(ルパン三世 THE FIRST)を考えてみると、疑いが濃くなる気が。タイトルからしても「FIRST」(リブートと言い換えられそう)ですもんね。
もし作り手が「これがゴジラ/ルパンだ」というつもりであったとしたら、ちょっと危ういのかもしれません。偉大なタイトルやフォーマットを借りる気がない、言い換えると多くのファンが共有するリスペクトがないということになりかねませんから。シンゴジ観たときは「おおー、確かにゴジラだ」と感激し、G-1.0ではそうでもったのは、その差かもしれません。
G-1.0の次作があると知ったときには漠然と「そうなのか、次はより面白くなるといいな」くらいに思ってたんですが、意外にヤバい事態なのかも。ルパンは単発で終わったようですが、ゴジラをG-1.0からさらにねじ曲げるとどうなってしまうのか。こちらが期待するゴジラ像に寄って行ってくれればいいが。とか、いろいろ不安になってきます。しかし、そう思ってみると「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を怖いもの見たさで期待したくなったり。
だんだん邪推が過ぎて来たので書き連ねるのは停止(^^;。しかし、ご教示を頂けたお蔭で、ちょっと立ち止まってみることができましたこと、感謝です。それにより、シリーズを考慮することで、シンゴジとG-1.0の自分の中の位置づけをはっきりさせることができました。それにより、自分が何にどう感動したのかを意識することができました。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/12 (Tue) 14:31:44
定期感想その1です。
●仮面ライダーガヴ(第10話:特盛り!キャンディ砲!)
前週はニチアサお休みでしたんで、2週間の間が空いてのガヴ洋菓子店後編。そのせいなのか、ドラマがちょっとつながらないと申しますか、ギクシャクしたような気がしないでもないです。
前話/前編ではダンスで悩む高瀬きらりに絆斗が接近し、交流を深めていくような感じでした。それならきらりを通じての絆斗の掘り下げなのかなと思ったら、後編ではきらりは救出対象以上ではなく、ドラマはショウマ/ガヴと絆斗/ヴァレンのニアミスのほうへ。
この前後編限定のドラマとしては、敵グラニュート怪人ヤードの神出鬼没の謎があります。が、割とあっさり(?)した謎でして、ヤドカリだから家を背負って移動くらいのものでした。どう追うかとか、長技を封じて弱点を突くかとかはなし。
それ以上に自分が気になったのは、ハラハラポイントであり、ガヴ側の弱みともなり得る「ヒトプレスが砕けると元の人間に戻せない(事実上の死亡)」という問題についてです。ラストバトルでは堅いヤドカリの貝装甲を砲撃で砕いたわけですが、その下に大勢のヒトプレスが。
あわや子供たちが犠牲に、ということになりますが、ガヴ/ショウマもヴァレン/絆斗もさほど気にしていない。むしろ、子供たちを奪還できてよかった、くらいの雰囲気だったような。まあ、あそこに偶然、それも全員のヒトプレスがいて、しかも傷一つつけなかったという結果論なんでしょうけど、それにしてもどうかなあと。
特にヒトプレスが上下に壊れてしまって師匠を失った絆斗ですね。砲撃でヒトプレスがこぼれ落ちるのを見たヴァレンがガヴに「うかつに撃てねえぞ」くらいは言うところだったんじゃないかしらん。そしてヒトプレスを全て無事に取り戻してから、大火力を使いに行くとか。という気がしたんですが、上述の通り、2週間ぶりで後編観たからかもしれません。
ともかく本編。冒頭はゴタゴタするストマック社/家ですね。前話で敗退ながらも双子シータ&ジープは首の皮一枚でつながっているらしい。ただし、ヒトプレスを大量入荷しない限りはこのまま退場の危機。そこでニエルブが再改造した(らしい)ヤードが子どもの多い施設:幼稚園を狙う作戦に出ると。
これは絆斗の捜索に浮上して来るわけですね。なにせ、例の洋菓子の袋を残して消えたきらりを追っているわけですんで。菓子を作ったグラニュート怪人にも遭遇してますから、常識外の現象も起こり得ると思って調べている。そこに効いて来るのが、ショウマらが工事のバイト先で聞いた「何かを引きずるような音がして」~「どでかいものが動いていた」という情報ですな。
ショウマは「はぴぱれ」に駆け込んできた絆斗と共に捜索を開始するわけですが、相変わらず互いにライダーの正体を知らない2人の思惑がズレてますな。絆斗は(一般人の)ショウマが一緒だと変身できないと思い、ショウマはグラニュートが出現すれば絆斗が危ないと思ってる。
ともかくも怪しい洋菓子店の名前や店主の顔はもう分かっている。ネット検索すると、新たな所在地も分かった。が、行ってみるとまたもや引きずったような跡だけ残して店は消失していると。が、ここで映像化可能のゴチゾウ捜索隊が威力を発揮しまして、怪しい洋菓子店店主が幼稚園に入り込んでいると突き止める。
(自分は前話予告であの店主/ヤードが幼稚園園長とかに化けるのかと思ってまして、予想は完全に外れですorz。)
しかしゴチゾウ情報とは言えないショウマ、絆斗には聞き込みと誤魔化す。これも勘違いから行き違いを生じそうな感じです。絆斗はショウマの捜査能力を評価するはずです(自分が突き止められない真相を容易く聞き込んできたので)。しかし、ゴチゾウの捜査能力だったと知った暁には、「それを早く教えてくれれば未然に防げたのに」という怒りにもつながりかねません。ただし今回は新たな犠牲なしに解決しましたんで、今のところはセーフでしょうか。
それはともかく、2人は元の場所から遠く離れた幼稚園を探り当てる(移動後の場所もゴチゾウが調べてくれていたのか、それとも引きずった跡が延々と残されていたのか)。子供も先生/保育士もおらず、どうやら全員ヒトプレスにされてしまったらしい。結構大きなケース4つにヒトプレスを詰め込んでまして、逃げるギリギリのタイミングで間に合ったか。
絆斗らはまずは園内に潜入となりますが、ショウマがうっかり物音立ててしまって気付かれる。ここでも2人の齟齬発生でして、ヴァレンに変身したい絆斗はショウマに逃げろと言う。同じく変身したいショウマはすぐに応じて去る。絆斗としてはちょっとガッカリした模様。危なくなったら仲間を置いて逃げ去るのに近いように見えてしまいますもんね。
が、これで2人とも変身できまして、グラニュート怪人ヤードとの決戦へ。ガヴはグルキャンゴチゾウのフォームに、バクキャンゴチゾウのアシストによるガンキャノンみたいな双砲門ですか。前話初出のブルキャンガトリング砲をヴァレンに貸し与えてみるも、ちょっと重すぎる様子。それだけグルキャンフォームはパワーがあるってことなんでしょうな。
バトルは上述しましたように、ヤードの貝装甲に納められたヒトプレスのピンチはあったものの、何とか回収はしまして、大火力で撃破。きらりは公園に戻ってから、ヒトプレスから元に戻してやる。ヒトプレスになっていた間のことは知らないきらり、絆斗に会わないとと言って駆け去る。
その絆斗がヴァレンとして救ってくれたことは知る由もなしと。絆斗も素知らぬ顔で再会ですな。2人の交流からの絆斗掘り下げに期待していたと申しましたが、これはこれで良かったのかもしれない。危機に陥った子供を見捨てておけず、必死で助け出したけれど、そのことは黙っているというのもカッコよくて、絆斗の人物/ヒーロー像を物語っているといえそう。
「はぴぱれ」に帰り着いたショウマは幸果から絆斗の無事を聞かされてホッとする。子供のために危地に飛び込んだ絆斗をいい人と心底思ってもいますね。絆斗は絆斗でショウマが心配で「はぴぱれ」に立ち寄ったらしい。ライダーとしてはヴァレンはチョコのゴチゾウをガヴから譲り受けましたし(そのときの内心描写も大事)、正体知らないながらも、今のところは関係良好かな。
ホッとしたところで終わらせないのがガヴのドラマなんでしょうか。ラストはどこかから怪しげなUSBメモリを受領した酸賀。内容はガヴらとヤードの戦闘ですね。誰が撮影して届けたのか。映像から酸賀はガヴを「さすがオリジナル」と言ってます。ということは、赤ガヴを作ったデンテの技術を知っていて、ヴァレンを作ったということかしらん。赤ガヴは「進化」もするらしい(ゴチゾウのことか?)。
前からの酸賀の動きも踏まえますと、ニエルブと通じている疑いは濃そうです。ニエルブ本人ということもあり得なくはない。ニエルブは長女グロッタからも疑われるほど、行動は不審の模様です。
次回「あまい言葉にご用心!」では、いよいよ長男ランゴが乗り出してくるらしい。ストマック社/家の現最高権力者であるランゴはラスボスかと思ってましたが、第11話で前線に出てくるとなると、そうではないのかも。どこかでニエルブが下剋上して、ラスボス化してくるような気もします。
●爆上戦隊ブンブンジャー(第36話:夢へと走る道 )
先週の予告映像ではブンピンクが2人いまして、てっきりゲストヒロインと2人で変身するものと思ってました。なにせ、そのメインゲスト:野木秋役はゼンカイジャーでフリント・ゴールドツイカーを演じた森日菜美さんですから、そう期待しておかしくない。
が、2人のブンピンクは未来の分身でした。そこはちょっと肩透かしな気もしましたが、ドラマの流れからすると自然な落としどころでした。それでも演出意図としては、分身ではあるが、未来は野木秋と共闘しているつもりであるらしい。
野木秋についてもう少し調べてみますと、髪飾りはフリントがつけていたものを使用しているとのこと。自分はそこに気がつきませんでしたが、制作側としては「フリントの人と分かる?」という意図があるんでしょうな。
さらに「野木秋」という名前は、脚本の冨岡淳広さんが以前担当したアニメ「イナズマイレブン」のキャラクター「木野秋」(サッカー部マネージャー)をもじったものとのこと。森日菜美さんが戦隊に帰って来たこと、制作陣が相当に嬉しいと窺えます。
ともかく本編。冒頭からはバトルですね。場所は大規模おもちゃ店の前。これがきっかけでさらなる事件が起こるのかと思ったら、ブンブンジャーの活躍に声援を送る人々が今話ドラマの鍵であったみたい。1人だけ浮かない顔の店員がいまして、ゲストヒロインの野木秋ですね。後で未来の中学時代からの友人と明かされる。
この店で未来もバイトしてまして、普通なら親友2人で働くのが嬉しかったりするところ。が、野木秋は仕事上のミスが多いらしい。いわゆるドジっ子なのかなと思ったら、ずっと夢だった舞台を親に言われて諦め、郷里に帰るという失意のせいらしい。
が、真因が他にありまして「上手くいかなくて注目されない自分(秋)」を「ブンピンクとして大活躍で拍手喝采受ける未来」の対比ですね。嫉妬ともいえそうですが、大きな落差を感じたせいでしょうか。自分(秋)はあそこ(未来の位置≒自分が目指す位置)に届きそうにないと。
が、仕事に戻る未来からブンブンチェンジャーを預かったことで、秋の行動が狂い始める。最初はうっかり返し忘れただけですが、次第に「これ(ブンブンチェンジャー)さえあれば、自分(秋)も未来のように」というわけですね。ブンブンのサーチにより、ブンブンチャンジャ―を秋に預けたままと思い出した未来が電話しても、迷ってから無視。自分自身ではなく、借り物に頼り始める危険な兆候です。
敵サンシーターはギャーソリン集めねばと、再生怪人2体(レイゾウコ、ソウジキ)を暴れさせる。秋はチャンスとばかり駆けつけ、ブンピンクに変身を試みるも不発。追いついた未来が後で教えた通り、最後にチェンジャーのタイヤを回さないといけなかったわけですな(目ざとい視聴者はすぐ気が付いたらしい、自分は言われるまで分からずorz)。
秋が変身を試みたのは、駆けつけた大也はもとより、親友の未来にも意外だったらしい。しばし茫然と眺めてまして、冷静だった先斗がかろうじて秋を苦魔獣から救い出し、ちょっと皮肉を言うと。これで我に返ったのか、大也らは戦闘に入り、未来はいったん秋を連れて退避。
が、避難した先で未来は秋から意外な告白を聞くわけですね。秋曰く「私だって(未来みたいな)主役になりたかった」と。が、これは未来も思っていたこと。未来は舞台の上の秋に憬れすら持っていたわけですね。そう聞かされた秋は迷いが解けたらしい。ブンブンチェンジャーを未来に返して、後を託す。
バトルのほうは2人ブンピンクの活躍もあり、そもそもが所詮は再生怪人ですから等身大バトルはサクサク片付く。巨大戦も同じく、と思ったら合体するんですか。ちょっと面白い。それでも、巨大戦も既に強化済のブンブンジャー側に敵うべくもなかったようです。
観なおしてから気が付いたんですが、2人ブンピンクが苦魔獣2体と戦っているとき、後ろで「凄い」と喜んでた秋って、冒頭でのブンピンクの活躍に複雑な表情で無視していた秋との対比だったようです。これで秋の立ち直りを表現していたわけでしたか。
そう理解すると、引っ越しで去る秋が納得いきますな。秋の表情はもう晴れやかでして、舞台を諦める必要がなかったと気が付いたから。郷里に帰っても舞台俳優を目指せばいい、というわけですね。言い換えれば、状況の変化で自分の意思を曲げる必要はないとの悟りでしょうか。
めでたしめでたしなんですが、宇宙からハシリヤンボス:スピンドーが迫りつつあり、いよいよ次回登場。地球では射士郎と大也がラストで危惧していたISAの動きもいよいよ不安になってくる。今話では常槍本部長自らブンブンジャーを聴取。先斗からギャーソリン(=人々の悲鳴)がスピンドーの永遠の命の源と伝えられましたが、そう知ったISAも永遠の命を欲しがったりするようだと、ややこしいことになりそうです。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/13 (Wed) 14:46:18
定期感想その2です。
●シンカリオン チェンジ ザ ワールド(第29話:メタバースよりAIを込めて)
あれこれ試みてもなかなか事態が好転せず、それでも粘ってようやく明るい兆しが見えたと思ったらとん挫する。イライラするくらいうまく行かない回でした。加えて最後はモリトにとって絶望的な展開ですし。
まず冒頭からは前話でリアルを推しすぎて怒らせ、頑なにさせてしまったモリトに詫びに行くタイセイらですね。最もやらかしがひどかったリョータは反省はしているようですが、モリトへの謝り方が大げさすぎて伝わらない様子(一応、五体投地のようではある)。リョータ慣れしている面々だと分かるんでしょうけど、付き合いが浅いと分からなくても仕方ない。
タイセイらも詫びまして、ようやくモリトも怒りすぎたと反省の弁は述べる。が、さっさと終わらせ、追い払いたいための方便のようですね。表情も声のトーンも全く緩んでない。モリトはメタバースに専念したいという意思も変わらない。
これはモリトの頑なさだけが原因とはいえないかも。タイセイらは「ここがマズかった」という反省は述べても、「だからこれからは、こうしよう」がない。それではモリトも歩み寄りようがなさそうです。もっとも、その点はモリトも同様で、「それなら、こうしたい」がなくて、タイセイらもどうしていいか分からないわけですね。
が、イナが用意した携帯端末のイドが打開の道を拓いてくれたらしい。メタバースにいないときでも、いつでもイドに会える。これでようやくモリトの態度が柔らかになってますな。モリトとて、メタバースで作る鉄道の元ネタとしてのリアルは大事に思ってるようですね。退役した新幹線をイドに見せたり、軽便鉄道に誘われると応じ、実際の乗車感に感心したりもする(が、結局はメタバースのためという点から揺るがないわけでもある)。
雰囲気が良くなってきたな、と思ったら、さっきはモリトの気持ちを和らげたイドがちゃぶ台返しのぶち壊しにしてしまう。もっとも、イドがモリトに言った意見は穏当、順当なものではあるんですが。まず、リアルで廃棄された鉄道車両の気持ちはどんなものだろうという疑問(序盤でのリアル動物園に押されて廃止されるメタバース動物園の動物の裏返しですな)。メタバースだけでなく、リアルも同じく大事という視点。
しかしモリトには受け入れられないわけですね。リアルからはなくなっていくものでも、メタバースならずっと残せるじゃないか、といった感じでしょうか。しかし、それを技術進歩により規格が合わなくなって、現在のメタバースにいられなくなったイドに言うとは、モリトもちょっとどうかしてる。モリト自身、真剣に悩んだ問題であるのに。
が、間の悪いことにアンノウン出現。リアルも大事と説くイドと一方的に仲違いしたモリトがせっかく怒りすぎたと反省したところなのに(序盤での儀礼的な反省の弁とは違う、本気のもの)。が、イドがいなくなっている。探す間もなくキャプチャーウォールでの戦闘突入と。
今回は3体同時出現でして、1体は盾代わり(かな?)の車輪からするとSLモチーフ。残る2体はアスリートかな? ローラースケート風だったり、トレーニングマシンらしきものを振り回したり。SL風アンノウンは見た目通りに頑丈でして、タイセイのE5はやぶさの斬撃がモロに入っても全くダメージなしの模様。
そこでモリトのドクターイエローというわけですか。過去作では防御重視ということで、盾になって守るのかと思ったら、意外なほど攻撃性能が高いらしい。といっても、打撃力が強いわけではなく、ドクターイエローらしく検測が得意なんで、探し出した弱点を突けるという設定みたい。
アスリート型は他のシンカリオンが倒し、SL風のはタイセイらと一緒に戦う覚悟を決めたモリトが倒す。が、決め技直前の「コイツを倒したら、イドにちゃんと謝るんだ!」というのがフラグ台詞になっちゃってたみたい。ただし、モリトではなくイドの死亡フラグですね。
SL風アンノウン、今際にイドの声で「モリト、もう一度ちゃんと話がしたかった」と。どうやら、イドが改造(?)されたアンノウンであったらしい。もしかして、SL風であったのはイドが古い規格のAIだからでしょうか。10年前の回想シーンでは、同じくSL風アンノウンがいたわけですし。現在の規格のAIだと、現代の機械モチーフのアンノウンになるとか。
今話途中でちょっとだけ大宮指令室のシーンがありました。仮面の男=工部レイジを探るイナらに対し、浜カイジ本部長がSRG復旧を優先させようとしてましたな。そういう浜カイジの頑なさがちょっと解しかねていましたが、鍋島チクゴの顛末から少し理由を察するようになりました。もしかして、今の浜カイジ本部長は鍋島チクゴが気が付いてショックを受けた真実をいくばくかは知ってるのかも。
仮にそれが上述の邪推(^^;)「(廃棄された)AIがアンノウン化する」だったりすると、ちょっとは納得できるような気もします。いくらでも湧いて出てくるでしょうし、AIの進歩に比例してアンノウンも進化することになってしまいます。もっとも、イドやビーナは実体を持たないプログラムですから、同様のAIならメタバースで飼いならす(?)こともできそうではあります。
次回「灯火」ではイドを倒してしまったモリトが自らを追いつめる模様イドを外(スマホ)に連れ出したのがイナですから、イナも責任を感じたりするのかな。。が、今話のことを予期していたのか、イドはイドで遺書めいたメッセージを残したらしい。特別編での予告によれば、次回で感動の結末とのことですから、今話の重さからの落差を期待してよさそう。
●ウイングマン(第4話)
前話のキータクラー襲撃をヒーローショーとうまく誤魔化してからの顛末、北倉先生として健太を応援しておいて、キータクラーとしてアオイを拉致しての事件、ヒーロー演劇部のとんとん拍子の成立から、ギャバンショーでの美紅の異変と盛りだくさんでした。そこへアオイと美紅の気持ちがじわじわ表現されると。
が、各パートが浅くならないのは不思議なほど。もっとも、どれもまだ落としどころに行き着かない開いた状態なので、不足を感じないということはあるかもしれません。それでも「これはこの先どうなる?」という期待感を煽るように作れているのは、さすがのお手並みとなりましょうか。
冒頭からは、なぜか高層ビルから飛び降りさせられるウイングマンですが、アオイ指導で性能テストといったところでしょうか。ウイングマンがどこまでやれるか、実際の経験で試しておく感じですね。最初は尻込みの健太/ウイングマンですが、やってみると気分が乗って来たらしい。登校時には白ブーツ履いたりしまして、さらに上靴代わりの靴用スリッパまで用意してますな。
この健太の様子は記憶操作された生徒らからすると、前日の派手なヒーローショーの延長といったところらしい。美紅も今話では前日の騒動はヒーローショーだと思い込んでる模様。キータクラーの襲撃から逃げて健太に守られたことは、ヒーローショー内の出来事だと言ってますね。もっとも、その様子を見守るアオイがなんだかニヤニヤでして、確かに記憶をヒーローショーに完璧にすり替えたかどうか、怪しい気もしてきます。
が、記憶を完全に改変されても、スマホ映像・音声から異変があったはずと、特に健太を怪しんでいるのが布沢久美子ですね。この後、アクション演劇部に入部希望してきますが、他の部員と違って健太から目を離さないため。
そのアクション演劇部立ち上げを勧めてくるのが北倉先生/キータクラーなわけですね。こちらも、この後の描写からしますと、ウイングマンから目を離さないため。正確にはウイングマンを出現させたドリムノートの進化を気にしているらしい。まあ、書き込めば書き込むほどウイングマンは強くなるわけで、用心するのは当然か。
しかし、キータクラーを予習してみますと下剋上の野心を抱いているらしい。帝王リメルの敵としてのウイングマンが強くなれば好都合ということか。が、次第に心情が変化していくみたいですね。それを今期でどこまで描くか分かりませんが(2期を期待したいなあ)、今のところは健太と知識量・熱意・興味が匹敵する森本桃子のテンションの高さについて行けず辟易している感じですな。おそらくそこを心配したアオイも入部。
アクション演劇部はさらに、ヒーローごっこ付き合いが長い福本は当然のように巻き込まれる。布沢久美子は思惑あって食らいついて来る。美紅は赤コスチュームのウイングマンを褒めたりしてましたんで健太は誘い、美紅も健太への好意で応じる。健太も美紅に好意があるようですが、もしかすると半ばはウイングマンに対するヒロインという意識もあるのかな(アオイはバディの立ち位置)。
とりあえず演劇部スタートとして部員数は揃ったわけですが、美紅が孤立感を持ちつつあるような。いや、孤立感というより「自分(美紅)より健太に近い女性が立ちふさがっている」でしょうか。美紅は健太と一緒にいられると思っての入部のようですが、森本桃子はヒーローに関しては健太に近くて話が合う。アオイは健太のイトコであり幼馴染だから親しくなれなれしい。美紅はどちらも持ってないわけですね。
もっとも、アオイは美紅の背中を押す気でいるらしい。まずウイングマンの赤コスチュームをみんなの前でしつこく臭いと言い、美紅が洗濯すると言い出させる。美紅がアオイに対して嫉妬の念があるのを見越してのことでしょうな。健太に対して嫌な態度のアオイと優しい美紅という演出になってます。
(アオイは勘がいいようで、入部理由がはっきりしない布沢久美子に探りを入れるような会話もしてますな。)
さらに公園での部活(ウイングマン振付)で、美紅と健太だけが残るように仕向けもすると。当然、美紅と健太2人きりの帰宅となるわけですね。先に帰ったアオイは入浴しつつ「美紅ちゃん、純粋でかわいいなあ」と独り言で持ち上げたりする。が、わざわざ口に出すところに複雑な気持ちが見え隠れしているような。「こういうことだ」とか「こうする/したい/するべき」と独り言を言うのは、実は自分への説得だったりする。気持ちが相反しているからですね。
が、異変発生でしてキータクラーのアオイ拉致ですな。これは直ちに健太が察知し(キータクラー自身が知らせた?)、いぶかる美紅を置いて救出に向かうと。美紅としては健太とアオイが「2人はそんなに以心伝心?」と思うかもしれませんし、「自分(美紅)よりアオイを大事にするのか」と思うかもしれない。そこはギャバンショーでの敵の仕掛けに関係、影響あるのかも。
しかしアオイの救出は、キータクラー自ら出張って直接戦闘もしたのに、割とあっさりでした。キータクラー、戦うというよりはウイングマンのテストをしたかった感じです。いったんポドリムスに強制的に戻されたキータクラー、帝王リメルに「ウイングマンは経験が必要」「ドリムノートの成長のため」とか言ってますし。このとき笑っていた側近はザシーバでいいのかな。ラストで美紅に何か仕掛けたのは彼女らしい。
(この戦闘、ネット評によるとウイングマンの初期技オンパレードらしい。全10話と短いので、ここで見せておこうという意図でしょうか。)
それは後のことでして、翌日の学校では北倉先生が(そ知らぬふりで)ギャバンショーの案内を持ってくる。ちょっと遠距離でも健太は行く気満々。が、福本と布沢久美子は乗り気せず。行きたくて仕方ない森本桃子は姉の結婚式の日。しかしアオイが「じゃあ、あたしが」と言いかけると、北倉先生は遮るように「小川さんはどう?」と。どうやらキータクラーとしては美紅が行かないと意味がなさそうですね。
美紅が応じると、アオイは気を利かせて遠慮し、かくして(少なくとも美紅視点では)デート成立と。が、アオイは会場までこっそり付いて来ちゃうわけですな。いったんは美紅と健太を近づけようとしたアオイですが、キータクラーから救出のために駆け付けた健太を見て、ぐらぐらし出したらしい。キータクラーが退いた後も、健太がアオイの怪我を見つけて心配したりしてたのも大きかったか。
ギャバンショーが始まりますと、美紅の横の席の子がうっかりして服を汚してしまう。美紅は少しは汚れを落としておこうと、水があるトイレに向かう。健太はショーを少しも見逃したくない(し、美紅の行先は女子トイレでもある)ので、そのまま留まる。これが敵の狙いだったらしい。
美紅をつけ狙ったらしい謎の女が何をしたか不明ですが、服の汚れもそのままに、美紅は席ではなく舞台に戻ってきて暴れ始めると。この謎の女はザシーバということでいいのかしらん。ウィキペディアによれば「他人の体を遠隔操作する」能力があるとのことなんで、この展開と辻褄合いそうです。
次回予告を踏まえますと、アオイがショー会場まであとをつけて来たのは、怪我の功名となったようですね。今話で美紅に何かしたらしい謎の女は教育実習生:坂上として学校に現れ、北倉先生の追い落としをするみたい。正体はザシーバと思うんですが、役割はシャフトということなのかな。原作を理解してないんで、デタラメ言ってたらすみません。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/14 (Thu) 01:27:50
先にウイングマンとシンカリオン感想から。
★ウイングマン
桃子の特撮オタクぶりが原作以上に強調されていて、ネタが濃い。
仮面ライダーは基本、「変身」というワンパターンですが、宇宙刑事などのメタルヒーローは作品が変わるたびに、変身コードも変わってましたから、それを羅列するだけでマニア描写になる。
・ギャバン:蒸着
・シャリバン:赤射(せきしゃ)
・シャイダー:焼結
・スピルバン:結晶
・ビーファイター:重甲
・ビーファイターカブト:超重甲
・シャンゼリオン:燦然(さんぜん)
こんな感じですか。シャンゼリオンを出して来るところが濃すぎる(この中で唯一メタルヒーローじゃないし、番組枠も違う。TV東京系)。
ある意味、健太よりも、特撮ファンぶりのアピールが凄いなあ。
で、今回はアクション演劇部の立ち上げと、キータクラー戦と、ギャバンショーでの事件発生の3つがテーマですが、
最後の美紅は、敵の化けた偽者というのが原作ですね。
原作では、ギャバンじゃなくて、パロディの「宇宙警視総監バギャン」のショーに怪人(ディシードマン)が乱入ですが、その作戦はキータクラーが担当ですね。
ドラマでは新幹部ザシーバが暗躍しているのかな。
なお、今回のギャバンの声は関智一さんですね。大葉健二さんに似せようとノリノリだなあ。
序盤の飛行訓練とか、ブーツのネタは原作の小ネタ。
ウイングマンは飛べるけど、いざ飛んでみたら、健太が高いところが苦手(軽い高所恐怖症)だと発覚して、それを克服するために部活で合宿しながら、崖から海に飛び込むバンジージャンプ特訓というエピソードがありました。
完全にドラマオリジナルは、赤いウイングマンスーツが臭いという話。原作では松岡先生にスーツを没収されていましたからね。健太はその後、セイギレッドのコスチュームになって日常のヒーロー活動をしてました。
ともあれ、キータクラーは原作でウイングマンに入れ込みすぎて、ライバル幹部のシャフトがウイングマンを倒そうというシーンで、北倉先生の立場で妨害し、リメルさまから裏切り者と見なされて、幽閉されてしまい、そこから下剋上を企てることになりました。
で、幽閉中に、遠隔操作で着ぐるみスーツの謎の戦士を操り、ウイングマンを支援する流れなんですが、今回のギャバンのヒーローショーの会場でも、「謎の戦士のスーツ」が登場していて、あ、ちゃんとスーツを作ってるんだ、と。
キータクラーとは今回、戦って、次回で幹部交代。しばらく幽閉状態になるっぽい?
ザシーバは教育実習生っぽいですが、それ以外に転校生の黒津という謎の少女も予定されていて、原作がどう料理されるのか。
・黒津:原作では男。シャフトに憑依されていた。アニメではシャフトの変身体。
・教育実習生:ドラマのオリジナル。原作ではヒーローショーからテレビ出演の話に流れて、そこでアイドルの美森くるみという女子キャラが登場するのですが、彼女のマネージャーにザシーバが化けていた。
学園ドラマとは別に、芸能界エピソードもウイングマンでは描かれていたわけですが(84年はアイドルブームでもあったし)ドラマでは学園ドラマに専念するらしく、くるみちゃんは割愛された結果、ザシーバもいろいろ設定が改変されているみたいですね。
原作では、キータクラーとシャフトがライバルで、ウイングマンがシャフトを倒すのと、シャフトの邪魔をしたキータクラーが幽閉されるのは同じ合宿エピソードの出来事。
そして、ザシーバは2人の退場後に新たに登場した芸能編幹部でしかないのですが、ドラマで持ち上げられているのが意外といえば意外でした。
ともあれ、原作のエピソードの要素をところどころシャッフルして再構成しているようで、大筋は原作の順番に沿いつつ、前倒しや後から補完とか放送を見てから、そのネタをここで出すか、という部分も多し。
今回、風呂上がりのアオイをキータクラーが拉致したのも、原作では最初のシードマンが行ったもの。アニメでは、序盤の5話ですね。
バトル順で言うなら、
・ウイングマン、ポドリムスでキータクラーと対決。敗退。
・自分の実力不足を痛感した健太、特訓開始。ウイングマンの様々な技をドリムノートに書きながら、試しに使ってみては失敗を重ねたりもしつつ、実戦で使えるように調整を試みる。
・キータクラー、3次元に出てきて、ウイングマンとアオイにシードマンを差し向ける。特訓を経たウイングマンは何とかシードマンを撤退に追い込む。
・その夜、キータクラーはアオイを浴室で拉致。ケンタを誘き寄せて、シードマンと再戦させる。特訓で疲労のたまっていた健太は苦戦するも、ファイナルビームで撃退に成功。
・一難去ってまた一難。新幹部シャフトが出現し、疲労困憊のウイングマンに対ビームバリアを装備したシードマンで連戦を仕掛ける。支援ロボのウイナルドで急場を凌ぐも、メイン武器がビームのウイナルドでは時間稼ぎにしかならず、決死の覚悟の回転突撃技ドライバーレイドで何とか勝利に持ち込む。
・翌日、学園教師の北倉に扮したキータクラー。生徒を操り、怪我のため欠席中のウイングマンを誘い出す。健太は怪我した体を保護するための装備としてガーダーを用意して、遅ればせながら登校。
アオイとの連携でキータクラーの作戦を粉砕する(ドラマ3話)。
・健太のヒーローパフォーマンスに感動した隠れヒーローファンの優等生集団がセイギマンを結成し、健太をセイギレッドに祭り上げる。なお、ブルーはクラス委員長で、グリーンは学年トップの天才。イエローとピンクはそういう個性がないけど、ピンクは後にウイングガールズに。
・北倉、セイギマンのヒーローアクション部に興味を持っていると主張して、自分を顧問にするように持ちかける。
・セイギマン、デパート屋上のバギャンショーにアルバイトのスーツアクターとして参加。アオイ、美紅を誘って、ショーを見に来る。美紅、健太のヒーロー活動にモヤモヤ中(ドラマと違って、美紅は健太が先日の学園のトラブルの元凶と考え、快く思っていない。アオイは健太と美紅の関係を修復しようと気を使っているけど、上手くいかない)。
美紅は能天気にヒーローショーに夢中になっている健太の姿を見ていられず、トイレに逃げ込む。そこで美紅の姿を写しとったシードマンに成り代わられ、美紅が悪役のコスチュームをまとって、ショーに出演して、健太を翻弄しつつ、攻撃する。(今、この辺りまで)
原作とドラマは、人間関係のシチュエーションが大きく異なっているのが分かるかな、と。
と言うのも、美紅の性格がだいぶ違うから。原作の美紅は、非常に内気で臆病で、健太に内心で好意を見せつつも(モノローグで読者には分かる)、それをアピールできずにいる。遠くから距離を置いて見るタイプ。
ドラマの美紅は、尺が足りないからか、健太への好意が露骨すぎるな、と。昭和の中学生の身の置き方よりも、令和の高校生っぽい距離感の近さを意識しているのかも。
原作で美紅と健太の恋愛関係が成立するのは、偽美紅がドリムノートを奪う目的で健太を誘惑し、それを目撃した本物美紅が煽られるように「自分も広野くんが好き」と訴える展開があって、その流れで健太が本当にヒーローとして悪と戦っていて、自分や学園のピンチを救っていたことを知り、健太のヒーロー活動を理解するようになってから。
ただし、この段階ではまだ自分が変身して、戦うとは思っていない。
ウイングマンはヒーローマンガであると共に、恋愛マンガとしても、関係性が成立するまでの心情の流れが細かく描写されていて、そういうモヤモヤがアニメではギャグ調に、ドラマでは紆余曲折を経ずにストレートに露骨すぎる形に改変されているな、と。
もちろん、マンガだと内心のモノローグという描写が、ドラマだと露骨なセリフとして表現されるとか、やたらと健太を肯定することしか言わなくなってる美紅とか、脚本家の解釈として、健太への好意を普通にアピールしてる告白後の美紅というイメージで書いているのかな、と。
告白前の、美紅に想いが伝わらずに涙目の健太とか、同じようにモヤモヤ陰湿モードの内気美紅とかは、ドラマでは描かれなくなっているな、と。
いずれにせよ、次回が健太と美紅のドラマ上の転機なのは間違いないだろうし、偽美紅(でも演じるのは同じ役者の娘だし)が立派にアクションしたり、本物と違うアクティブ妖艶悪女美紅を見せてくれたりするのは、期待していたりします。
ヒーローショー(この段階で桃子が異変に気づき、美紅を攻撃できない健太を庇って、桃子VS美紅という展開にもなったり、アオイに頼んでディメンションパワーを使えるようにしてもらったりするのが原作)の後で、偽美紅と本物美紅の対峙から恋愛感情の進展、そしてアルバイト代が入ったことで合宿編になり、その後の芸能編の流れは、ドラマでどう再構成されるかを気にしつつ。
★シンカリオン
モリトの心情のアップダウンが大きすぎて、最後のモリトの絶望感がまるで「持ち上げてから落とす」闇菓子ヒトプレスって感じです。
ただ、モリトのドクターイエローは、この後ビークル合体でSRGに匹敵するグレート形態になるようで、イドの修復ないしSRG合体用の操縦サポートAIとして新イドに生まれ変わるように思えます。
そうでなければ、モリトが立ち直る理由が思いつかないし。
いずれにせよ、メタバースとAIが、アンノウンの正体に通じる手掛かりになったということで、これまではアンノウンは外からの侵略者であり、メタバース起源であるとは予想できていなかったのかな。
外部へのセキュリティばかりが安全で、メタバース内部からの侵略という可能性は、今回のイドの件で初めて認識される要素かも。
で、メタバースの安全を守るという動機なら、モリトも使命感を抱くだろうし、イドを通じて、解明される謎ということなら、話の根幹要素が一気に浮かび上がりそうなので、
そこは楽しみにしつつ。
そしてメタバースで自己完結してきたモリトが、大事なものが失われる苦痛から、どう視野を広げていくかですね。
成長しないはずのイドの方が、頑ななモリトよりも柔軟に振る舞っているのも、リアルで人と関係性を結ぶことを拒絶してきたモリトをどう次のステップに導くか、のショック療法的なイメージで見ています。
AIだってさまざまな経験で成長していくということで、モリトが若くして自分の世界に固執しすぎたために、その世界を否定するような発言は過敏に反応してしまう。
ともあれ、もはや人間関係云々の話じゃなくて。世界観の秘密にまつわる重要なテーマに入って来たので、次回の話を楽しみに。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/15 (Fri) 00:05:18
ガヴとブンブンジャーと、おまけのゴジラ補足です。
★ガヴ
ハロウィン時期の前半とは、共通怪人ではあるものの別のドラマって感じですね。
前半は、ショウマと絆斗の個々の物語で、後半は合流しての共闘話という。
おかげで、前半の少女のドラマが何だか中途半端に思えたりもしますが、間を2週飛ばすということで話を引きずっても仕方ないというか。
あと、脚本家がメインの人ではなくて、2018年デビューの比較的新しい人(ルパパトがデビューで、メインの経験はない)ということで、ところどころ描写が粗いかな、と感じましたが、
まあ、人間関係が変にギスギスせずに軽いノリで話が展開したので、いいのかも。
特撮は2008年デビューのメインライター香村さんは、現在のニチアサクイーンみたいになっていて、ウイングマンの桃子に匹敵しそうな戦隊マニアだったりもしますので(ライダーはそこまでではないけど)、ガヴに昭和ライダーの改造人間設定を付与したりしながら、どんどんマニアぶりを発揮してる感。
龍騎の小林靖子さんの後継者的なポジションに見えて、先代に負けず劣らず、ライダーでは闇属性をちらつかせている感じ(代表作はウィザード)。
サブライターのデビュー作のルパパトも、香村さんがメインライターで、あとプロデューサーの武部さんも女性だから、ガヴは全体的に東映女性陣が仕切っている作品だな、と。
なお、武部さんのプロデュース担当ライダーは、キバ、オーズ、鎧武、ギーツなので、割と主人公に過酷な運命を与えてくる傾向が強いかも。主人公が人間じゃないとか、人間じゃなくなるとか。
ともあれ、ガヴはレギュラー陣の人間関係が固まるまで時間が掛かった作品なので、ようやくガヴとヴァレンの先輩後輩の関係とかが安定して来たかな、と思いますが、
これが正体バレとかで、どう転ぶかですね。
あと、幸果さんの変身はあるのか。あるとしたら、現行の改造人間とは違ったシステムという可能性も想定しながら、とりあえず、ストマック家の大きな動きが年末に向けて展開しそうですね。
仕込みの時期は終わったと思ってますので、次回、ランゴ兄さんの表舞台進出で話が劇的に動くかな、と。
★ブンブンジャー
ダブルピンクの映像に、自分も騙された口なので、本編見て、やられたと思いました。
不満ってことではないけど、そう来たか、という感心しきり、でもフリント役の娘にはまた変身の機会を与えて欲しいな、と思ったり。
ともあれ、ファイナルラップということで、最後の仕込みの時期に入っているなあ、という緊張感があったり、
年末の宇宙海賊にじわじわ期待を寄せている時期。
★ゴジラー1.0補足
前回はネガティブ寄りの主観感想ですが、ゴジラ映画としての客観的な評価点としては、
シリーズでも珍しく「怪獣マニア以外の一般客層をターゲットにした人間ドラマ重視の大人向き作品」ということですね。
シリーズで該当するのは、初代の「ゴジラ」、続く「ゴジラの逆襲」、そして「ゴジラ1984」ぐらいだと考えます。
「シン・ゴジラ」が怪獣マニアやアニメファンをゴジラに引き寄せたのに対し、「マイナスワン」は話を原点以前の過去に戻して、戦後の復興もまだ十分に行われていない「戦争の清算が人々の中で行われておらず、混迷していた時代」になります。
ゴジラ誕生は1954年で、その年の特筆ニュースの一つは警察予備隊から自衛隊への昇格。
一方、マイナスワンの時代は1947年で、まだ旧日本軍の解体も完全には行われておらず、人々が戦争をまだ引きずっていた時代。
そして、ここは重要なのですが、ゴジラと戦争をつなげると、どうしても反戦や反核という話になりがちなのですが、
マイナスワンって、意外と反戦の空気ではなく、時代的には「戦争反対の平和主義という思想が、まだ十分に浸透していない頃」かなあ、と考えます。
何せ、日本国憲法がようやく施行された年で、憲法第9条がどうこうという世論が立ち上がる以前ですし、
戦争から帰って来た兵士が、戦後をどういう価値観で生きていくのか、十分な心の整理も行われていない時期のドラマだと。
逆に打倒ゴジラというクライマックスの作戦を通じて、「上からの命令ではない、自分たちの戦争」をやり切ったという展開で、鬱屈した想いを晴らそうという話になった。
反戦思想ではなく、反官僚主義というか、戦争がいけないのではなく、兵士の命を顧みないお上の命令に対する民間主導の戦争を持ち上げる展開。
ある意味、レジスタンス的な物語ですな。
その中で、主人公は死に場所を求める気持ちと、命に向き合う気持ちが揺れ動いて、ゴジラという事象に怯えながら、自分の臆病さをどう処理したらいいのか、最後は半ば破れかぶれの特攻精神でゴジラに挑む。
いわば、戦争中の悔いを晴らす戦いです。
そこに感情移入できるかと言えば、特攻を美化させて決して格好良くはない。
主人公の心の傷とか、絶望とか、破滅に向かう覚悟とか、そういうものを描いて見せて、観客にストレスを与えてから、絶望からの救いを与えてカタルシスとする。
娯楽映画ではなく、純文学めいた方向性ですね。
そして、戦争映画の色合いが強いので、女性の色合いが少ない。
ヒロインと、養女と、その面倒を見る寡婦の3人がそれぞれ、死を拒む生命や日常平和の象徴ではあっても、主人公がそれを受け止める十分な精神状態ではない。
役者的に朝ドラの空気をチラつかせながらも、作品的にはそういう女性の明るいバイタリティを打ち壊すように動いて、「持ち上げてから落とす」手法で、主人公に全てを清算させる覚悟を求める。
娯楽映画の文脈では、任侠映画の仇討ちのために特攻をかますクライマックス。
これがチームだと、必殺シリーズの晴らせぬ恨みを……って方向性でしょうが、これを盛り上げるためには、悪役にいかにも憎らしい演技をさせないといけないのでしょうが、CGのゴジラはそういう善悪を超越した無機質な存在なので、演出としては完全に主人公の独り相撲でしかない。
特撮的には、ゴジラを水中に沈めたり、その後、浮上させたり、水圧と減圧効果で撃退しようという他にないアイデアが面白いと思うのですが、絵面があまり劇的ではなく、しょせんはそれも前座。
最後は特攻する機体で、主人公は辛くも脱出。映画としては良いハッピーエンドにつながるカタルシスの昇華なんで否定するところではないのですが、頭部破壊って何だかメカゴジラだな、と思いながら、ゴジラのキャラが生き物とも違う、物体X風味のグチョグチョで、そこも感情移入とは程遠い生物兵器に成り果てたな、と。
そんなわけで、感情移入できる主人公でも、ゴジラでもなく、それでも太平洋戦争関係のミリタリーファンには大ウケという状況もあり、既存の特撮怪獣とは違った映像演出に評価できる面はあっても、もう一度見たいと思える魅力はなかったな、と。
ただ、既存の怪獣ファンとは違った客層を取り込もうという意図は分かりますし、娯楽要素よりも、軍人のトラウマ劇やら、漁船VSゴジラってハラハラドキドキなピンチ映像(しかも低予算CGでアメリカ人を驚かせた)とか、話題性に満ちた作品だったと思います。
好き嫌いとは関係なく、こういうムーブメントは歓迎したく。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/19 (Tue) 17:34:19
定期感想その1です。
●仮面ライダーガヴ(第11話:あまい言葉にご用心!)
今話ラストでショウマ/ガヴにヴァレンの正体が絆斗とバレるわけですが、ちょっと早すぎたかも。と言っても、ドラマ運びを急いているということではなく、ショウマと絆斗の信頼関係がまだまだ築けてないということです。ガヴとヴァレンはバトルでは命預ける間柄にほぼなっている感じですが、2人とも正体は同族と勘違いしたままですな。
これではまだまだバディとして成立する素地ができてない。自分はビルドを観てからバディのドラマがはっきり好みになってます。ガヴではバディ成立の最後の決め手が互いの正体を知ることになるかなとも思ったんですが、むしろ逆になりそう。
次回では絆斗がガヴに正体見せろと迫るらしい。となると、2クールめからバディ成立のドラマが観られることになりそうです。ここまでは、バディとなるドラマではなく、なりそうでならないニアミスを観ていたと考えればよさそう。
敵側ですが、前エピソードでは子供を狙うグラニュートでした。今話では子供に化けて大人を襲うグラニュートで対照的ですな。どんな姿と方法で襲って来るか分からない不気味さを感じます。
が、偽名のネーミングセンスに正体が出がちなのかも。今話では絆斗の写真を悪用したグラニュート・アーリーが名乗った偽名がニワ。逆から読むとワニで、グラニュート名のアーリーはアリゲーターでしょう。イワシモチーフのディーンでは人間態の偽名が岩清水にサルディーナ。一応は(劇中のキャラクターにとっても)ヒントになるポイントなのかも。
ともかく本編。冒頭からは寿司に初トライするショウマですね。他の客の食べ方を見習ってますが、その客が「はぴぱれ」依頼人になると。姉妹でして、姉の鳥谷栄美がネット恋愛し、妹の葉奈が心配している。姉:栄美は金銭要求等なしだと言うも、妹:葉奈はロマンス詐欺かもと危惧。
が、「ニワ」と称する相手が栄美に見せていた本人画像が絆斗のものだったわけですね。タイミングよく絆斗が「はぴぱれ」にやって来まして、栄美は狂喜ですが、絆斗はすげなく「誰?」。これで詐欺ほぼ確定と。少なくとも素顔誤魔化すんじゃ信用してはいけない。栄美は会うべきではない。
が、なりすまされた絆斗は収まらず、自分が待ち合わせ場所へ行くと言い出す。フリーライターとしてネタにできるかもという期待もあるんでしょうな。スポンサーいるわけでもないですから、仕事して稼ぐことも必要。しかし、単なるロマンス詐欺ではなかったことが後で明らかに。
一方、ストマック社/家では長男ランゴが双子シータ・ジープを正式に解雇。が、双子はお役御免ではなく政略結婚ですか。富裕層とのパイプというわけですな。ギーツでは未来人の「オーディエンス」が敵組織を積極的に支えていたりしましたが、このガヴでも同様にストマック社/家を支える層があるのかも(さらに、真のラスボスがその中にいたりする?)。
さらに、仕入れ担当の双子を解雇したランゴが直接に人間界に出張って来ることにもなるわけですね。この後、失踪した栄美を探す幸果がランゴに遭遇し、正体を知らないながらも不気味な迫力を感じたりしてますな。幸果だけでなく、周囲の人間は同じく不審に思う様子ありでした。
ランゴ、殺気を隠せないタイプなのかも。それで双子も常に怯えてたのかな。グラニュート界では人間態のランゴが窓ガラスに映った姿がグラニュート怪人態でしたが、ちょっとはっきりとは見えないながらも造形的に凄みありそう。武闘派らしき長女グロッタとは異なる怖さのようですね。
待ち合わせの喫茶店に行った絆斗ですが、相手がなかなか現れない模様。喫茶店は雑居ビルの中にあり、途中でなぜか小学生が座ってまして違和感ありました。「はぴぱれ」では依頼人姉妹を心配した幸果が電話をかけてみると、妹:葉奈が姉:栄美が待ち合わせ場所へ向かってしまったと言う。
既に相手の言葉の術中にハマっている栄美は諦めきれないんでしょうな。顔を誤魔化していても優しい人であり、自分(栄美)への愛情があると信じたい。いや、信じてるのか。喫茶店へ向かう栄美は笑顔でありましたから。
が、心配して喫茶店に向かった幸果らが絆斗に尋ねると、栄美は来ていないと言う。絆斗は師匠のときを思い出して不安になる。ショウマがすれ違いで出て行った小学生(役名:小6男子)が何か見たかもと追ってみると、そいつがグラニュート・アーリーであり、栄美をヒトプレスにして雑居ビルから逃げ去ってたわけでしたか。
バトルに突入となりますが、ランゴまで現れてエージェントを放つ。ランゴのエージェントは強力であるようですね。ガヴはエージェントの対応に手一杯で、グラニュート・アーリーは栄美のヒトプレスを持ったまま逃走してしまう。
が、同じく小6男子を探していた絆斗がアーリーに遭遇、こちらもバトルに突入。ヴァレンの戦いぶりは「ヒトプレスにされた栄美奪還」最優先ですな。わざと我が身に食いつかせてでも取り返す覚悟はツボです。
そう思って気が付いたんですが、自分はどうやらショウマより絆斗に感情移入が深いようです。ちょっと(常識面含め)人間離れしたところがあるショウマより絆斗のほうが分かりやすいこともありますが、このところのドラマ描写量が絆斗のほうが多いという単純な理由が大きいかも。
それはともかく、ヴァレンは栄美のヒトプレスを奪還、追って来たガヴに投げ渡す。ガヴはいつも通りの手順で栄美を人間に戻しますが、やはりいつも通りに怖がられると。生身の絆斗が説明してくれないと、ガヴは化け物扱いされる点はまだ進展がありませんな。
一方、人質解放で全力で戦えるようになったヴァレンですがアーリー優勢らしい。アーリーの止めの一撃の炎は駆け戻ってきたガヴが阻止を試みるも、ヴァレンに直撃。変身が解けまして絆斗に戻り、驚くガヴで続くと。
次回「ドーナツがつなぐ絆」では上述しました通り、絆斗がガヴも正体見せろと迫る展開のようですね。ガヴもショウマの正体見せ、共闘となるようですが、関係がぎくしゃくしたりしないか心配です(が、ギクシャクを経ることを期待してたりもします)。
●爆上戦隊ブンブンジャー(第37話:二人のスパイ)
前話に続いて2人テーマですが、射士郎の前職(?)であるスパイの仕事仲間ステアということですね。ステアを通して射士郎の現在の状況を描き、敷衍してブンブンジャーの置かれた状況を暗示。その状況を取り巻いているのがISA長官の常槍ということらしい。
同時にちょこっとですが、大也の過去における悔いの回想がありまして、ブンブンジャーとして活動する動機を垣間見せたりもすると。大也が子供の頃、隣室から聞こえて来た子供の悲鳴を無視したため、何か取り返しのつかないことが起こったらしい。
それを大也は激しく後悔するものの、学童保育施設のまひろ先生(こういう再出演があるとは)に「それは大人が対応すべきこと」と諭され、それなら「早く大人になる」と決意したと。その心は「悲鳴には必ず駆けつける」ですな。
これを内藤雷汰に語っている点が少々複雑な事情を物語っていそう。射士郎の調査によれば、常槍本部長は世界中の政治・経済の大物とコネクション作るなど、スピンドーへの対策を進めているらしい。内藤もコネクションの1人で、以前から常槍と密談する様子も描かれてます。
が、内藤が必ずしも大也を利用するためだけに接触しているようでもありません。大也は射士郎情報で内藤と常槍本部長の結託は知っていて、しかし内藤に対してはあまり隠し立てせずに話しているように見えます。各人の思惑が気になるところです。
ともかく本編。冒頭は「?」となるアクションシーンでして、大也と射士郎が拠点でガチンコバトルしとりますな。いきなり何かと思ったら、OPを挟んで数時間前に戻る。そのバトルに至る経緯が本編ということらしい。
その数時間前というのがブンブンが買い出しに出て、先斗らと遭遇するところから。先斗らはお掃除バイトみたいですが、ブンブンが大也の金で買い出しならばと、タカリに行くというわけですな。相変らず落差大きいなあ(そういうところからも、最初から連想していた必殺仕事人を思い出したりする ^^;)。
先斗らは終盤までそのまま買い食いでして、メインドラマは射士郎へ。以前に組んでスパイ仕事したことあるステアとの再会からですね。しかし最初から罠でして、ハシリヤンが襲って来たと思ったら、ステアとグル。
ステアは既にサンシーターのあずかり知らぬところで苦魔獣カメラグルマーを作り出しており、その能力で射士郎の「焼き増し」を作ると。要は偽射士郎ですね。そいつをブンブンジャー拠点に送り込んで何か画策するつもりらしい(その内容は常槍から指示されていると考えてよさそう)。
偽射士郎は易々とブンブンジャー拠点に侵入できてますが、ブンブンチェンジャーを奪っておいたからなんでしょうな。堂々と入って来てますんで、未来と錠は気が付かない。しかし、大也と玄蕃は偽射士郎から目を離さずでして、異変に気が付いてる感じ。後で明らかになったのは、偽射士郎が何気なく「ブンドリオはどうした?」と聞いたことが決定打となるわけですな。
そこへ苦魔獣カメラグルマー出現の報。サンシーターまでカメラグルマーの餌食となってますね。ただし、写真を撮ってあげるとポーズを取らせ、撮れた写真は変な加工。見せられて思わず悲鳴が出てギャーソリンゲットというものらしい。うーん、これでいいんなら、ハシリヤンは地球でお化け屋敷やったらいいんじゃなかろうかという気もします。
ともかくも偽射士郎を拠点に残し、ブンブンジャーが迎撃に赴きますが、偽射士郎と気が付いている大也は密かに残ると。これで冒頭のバトルに至るというわけでしたか。偽射士郎はバックアップを任されたふりをして、コンピューターに「ロジックボム」を施していた。
が、本物の射士郎が仕込んだプロテクション(カウンタープログラム)が一枚上手でした。生身バトルでも偽物は本物に及ばなかったみたいですね。バトルが多少長引いたのは、偽物に失敗を見せつけるため、大也が手を抜いたからのように見えます。
一方、本物の射士郎。ステアに拘束され、「焼き増し」まで作られてしまうものの、脱出の機会を窺っていたらしい。ステアが背中を見せた瞬間、あっという間に手錠を外してしまう(映像からは分かりませんでしたが、東映公式サイトによるとネクタイピンを使ったらしい)。
そこから生身バトルですが、これがなかなかのもの。このアクションシーンのステアは代役ではなく、ステア役の内藤好美さん自ら演じたらしい。ウィキペディアによると、内藤好美さんは極真空手二段であり、趣味が沖縄空手の武具なんだそうで、それならこれだけ暴れてみせてくれるのも納得です(ウルトラマンブレーザーのミナミ・アンリ役のときは、ここまで動けると思ってなかった)。
射士郎、ついにステアを下し、手錠で拘束。ですが、自分も易々と外したんですから、ステアも同じくと射士郎は思ってるでしょうな。そこで発信機つけといたわけですが、これもバレるのは計算の内だったかも。ともかくも、いったんステアの足止めにはなり、射士郎が大也らと合流するには充分な余裕が作れる。
既に始まっていた苦魔獣カメラグルマーとの戦いに、大也と射士郎が同じタイミングで参戦、2人でチェンジャーのタイヤをこすり合わせての変身、ちょっとカッコよかった。等身大戦の止めはブンブルー/射士郎に託され、巨大戦もブンブルー主体で、チャンピオンキャリアー以降の余裕ある勝ち方は変わらず。
これを案の定脱出していたステアが見守ってますが、常槍が放ったらしい刺客が始末した模様ですね。射士郎が行ってみたときにはステアの姿はなく、ついておいた発信機だけが残されていると。玄蕃の解釈では「いつでも見ているぞ」という警告・脅しらしい。
それ以上には手を出してこないのは、ステアが射士郎を捕えたときに言った「あなた(射士郎)にはまだまだ使い道があるらしい(から生かしておく)」ということのようですね。他に理由があるとすれば、例えば常槍が大也に下手に手を出すと、内藤が離反する恐れがあるといったことでしょうか。
次回「三下の誓い」って、タイトルがなんだか印象的。おそらくはサンシーターをはっきり(駄洒落元の)三下と言い切っちゃってます。ヤイヤイ・ヤルカーの上位らしきウェイウェイ・ヤルカーが引き抜きに来るらしい。サンシーターを割るクサビを打ち込むということかも。
ハシリヤンNo.2の「グランツ・リスク」なる新幹部も登場するようなんですが、せっかく自ら出張って来たスピンドーが後退しちゃうのかしらん。そうならちょっと残念ですが、残り1クールですから、そう単純な運びにはしないんでしょうな。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/20 (Wed) 22:59:22
定期感想その2です。
●シンカリオン チェンジ ザ ワールド(第30話:灯火)
今さらな話かもしれませんが、今話を字幕出して観てみますと、ハーデスシンカリオンの台詞に「テンダー」とキャラクター名が出てました。テンダーは鍋島チクゴのサポートAIですよね。鍋島チクゴ死亡事故現場(のタブレット)から消え去る描写がありましたが、なぜかその後は仮面の男=工部レイジをサポートしていたらしい。
改めてネットで少し調べてみますと、(鍋島チクゴ本人及び)テンダーとハーデスの声は三木眞一郎さんが担当ということで、一部のファンはテンダー=ハーデスと推測していたみたいです。もっとも声優の兼任ってよくあることでもありますんで断定はできない。が、字幕がネタバレしちゃったとなりますね。たぶん、伏せておくようなことではないんでしょうな。
ともかく本編ですが、前話ラストで無二の親友イドを自ら手にかけてしまったモリトの絶望から立ち直りがドラマの核ですね。前話のアンノウンがイドと知ったモリト、強い自責の念にかられると共に、他人にも少しとげとげしくなる。力づけようとしても、ちょっと取りつく島がない感じです。
それでもタイセイは売り言葉に買い言葉にせずに、根気よく接してますね。アカネだと黙してしまい、リョータだといったんは言い返すところでしょうか。後で敵迎撃から外れてでもモリト復帰の役割を任されるのは、そういうタイセイの性分にあるのかもしれません。
が、まだモリト自身がイドを倒してしまったことを受け止めきれてない。例の隔離部屋に行ってみたのは、もしかしたらイドがいるかもしれないと思ったからでしょう。が、いるはずもないわけで。指令室ではイナがアンノウンからイドの音声がしていたと確認しているわけですしね。
この時点でモリトが考えるべきは、なぜイドがアンノウンになった/されたかでしょうし、そのヒントとしては(外に出たタイミングで)突如としてイドがモリトの意に沿わないことを言い出したことがありますね。しかし、絶望を深め行くモリトにはその余裕がない模様。もっとも、メタバースでいろいろ作れるからといって、AIの分析まではモリトには荷が重いかもしれません。
そういうことができるうってつけは、やはりイナでしょうか。モリトが他人を拒んで、イドの特別室からタイセイらを強制的に締め出しても(あの部屋の管理権限、モリトが持ってたんですか)、イナならセキュリティ突破して出入りできる。しかし、プログラム&データ分析ではなく、答えは意外な方向から来ることになるわけですな。
一方、仮面の男/工部レイジ。ハーデスの修復をAIテンダーが報告しますと、さっそく再侵攻開始。ですが、ちょっと変かも。いつも通りに黒い新幹線で線路上をやって来るわけですが、速度一定でして「さっさとキャプチャーウォールに捉えろ」と言わんばかり。キャプチャーウォールに入りますと、さっさと最強形態(デストロイフォーム)へ。ERDA側シンカリオンと決着つけるのが目的なのかしらん。
(ERDA側はまだSRG復旧できてないようですし、ドクターイエローはモリトが戦意喪失で出撃不能という、レイジ側には好都合な状況ではありますな。)
イナはハーデスに構わずイドの調査を続ける。既にイドに外部接触があったことは分かった。が、それが何だったかですね。そこはイドがモリトに当てた録音メッセージから明らかになると。失意で無気力になったモリトが聞いたのは、イドがどこからかアップデートされたということと、繰り返される「What do you want to do?」(君はどうしたい?)というメッセージ。
これにより「リニア鉄道館の人たちに会いたい、必要だと言って欲しい」という願いが芽生え、イドは特別室から出て行ったと(そしてアンノウンに改造される)。これが、前話で外に出たイドが珍しくモリトに反論し、さらにスマホから消えてしまったタイミングということでしたか。これってイドに自我が芽生えた、仮面ライダーゼロワンでいえばシンギュラリティ発生ということでいいのかな(で、滅亡迅雷ネットに接続と ^^;)。
これで立ち直りのきっかけを得たモリト、自室から外に出てみますと、タイセイが待っていてくれると。モリトはおそらく仮面の男/工部レイジがイドをそそのかして(?)アンノウンにし、自分(モリト)と対決させたと確信してるんでしょうな。それなら戦うしかない。
ハーデスが最強形態デストロイで来ているなら、モリトのドクターイエローも最強形態グレート。タイセイのはやぶさとの連携もいいようですね。それでも、かろうじてハーデスの片腕にダメージ与えて撤退に追い込むに留まりますか。ハーデスは以前も片腕を失い、レイジはかなり激する様子があったと思いますが(第18話の対SRG戦)、今回は落ち着いてテンダーのアドバイスに従って去ってますね。敗戦も想定内だったのかしらん。
イドをアンノウンにした経緯をレイジから聞くことはできませんでしたが、モリトは戦う目的を見出して立ち直ったようで、(イドが望んだ通りに)タイセイらと仲直りして、当面の一段落ですね。しかし次回のタイトルが「絶望の記録」でして、せっかく上がる方向に行ったのに、また下がるのか。たぶん、工部レイジの過去、特にERDAを壊すという意思決定の過程でしょうか。
●ウイングマン(第5話)
先週登場の教育実習生:坂上がザシーバだと思ったんですが、全然違ってました。しかし初見では気づかず。予告を見て「あれ、倒されたはずのザシーバ(ポドリムス態)がいる?」と思い、観なおしてみると北倉/キータクラーが坂上に「ティール」と呼びかけているのに気が付きました。
初見では「ティール」を名前と認識できず、そのため聞き違いも生じてしまい(念押しの「いいな」とか)、どうでもいいと思って忘れてしまったようです。「ティール」をネットで調べてみますと、シードマンの上位種ディシードマンの中の1人の個体名ということらしい。ウィキペディアだとアニメ版第12話の登場と言及あるだけです。
キータクラーより格下だから、キータクラーも大して警戒せず、易々と葬るし、ポドリムス界でそのことを知った帝王リメルも反逆とは認識しても、直ちに動かなかったようですね。しかし次回は、キータクラーと同格のザシーバが出張って来ると。今話では現場(3次元)での力の差で安泰だったキータクラーも、次はどうなるか分かりませんな。
ともかく本編。ギャバンショーで美紅が突如乱入して暴れ始めたところからですね。こっそり追って来たアオイが健太に「あれは美紅ちゃんじゃない」「偽物」「リメルの刺客」と知らせ、狙いが自分と知った健太はまず観客を落ち着かせようとする。前の経験からヒーローショーだと誤魔化しちゃえばいいわけですな。
バディとしてもう息が合っているアオイもショーの演出を装って、観客を外へ誘導する。そう誤魔化してもどうも胡散臭い状況ではありますが、本気で暴れる偽美紅に吹っ飛ばされる健太がそれっぽいんで、何とか観客も外へ退避してくれた感じでしょうか。このときに舞台袖にいた1人が原作者の桂正和さんですな。演技がノリノリなのは、このドラマ版の完成度が高いと既に分かっていたからなのかも。
その桂正和さんの目の前で、健太はウイングマンに変身。健太を誘い出すように外へ走り出た偽美紅を追う。が、偽美紅は多少の手合わせをすると、空間転移でさっさと逃げてしまう。館内に残ったアオイはまだ残ってるスタッフの記憶消去ですな。なにせ健太の変身を見ちゃってますんで仕方ない。
後は美紅を助け出して、またもや記憶は消しておくと。帰り道の美紅は「ギャバンショーを観て面白かった」という記憶のみになっているらしい。が、アオイの様子がちょっと変ですね。かなりバテているようです。初見のときは「そういや、一度に使える力は限界あったな」くらいにしか思わなかったんですが、ラストではどうも(いろんな意味で ^^;)深刻な事態であると匂わしてますね。
自宅に戻った健太はアオイと善後策協議のようですが、現時点では気を引き締めるくらいしかできない感じですね。敵は擬態使ってきますから、有効な事前対策はなさそうです。さらにアオイは他人の記憶を操作するストレスも感じているらしい。最初の頃は割とほいほい記憶操作していたように見えましたが、内心では平気じゃなかったようですね。そこもアオイに疲れが見えることと関係あるのかしらん。
が、2人とも翌日は学校で何食わぬ顔でアクション演劇部の部活に勤しむ。こちらはこちらで厄介な人物:布沢久美子がいるわけですね。自分の記憶にない映像で健太がウイングマンに変身している。その真相を探ろうと入部してきたわけで、昨日のギャバンショーについても、健太が突如MCやり出したことを根掘り葉掘り聞こうとしつこい。
が、そこを押しとどめたのが北倉先生、実はキータクラー。彼にとっても真相を暴かれるのはマズいわけですね。顧問の先生の立場を使い、余計なことして部員の士気を下げないようにと半ば脅す感じですね。
が、それをひっくり返しに来るのが教育実習生:坂上に擬態したディシードマン:ティール。差し入れ(と称して北倉狙い?)に来た松岡先生に付いて来まして、ヒーロー演劇部に介入しようと、いろいろ弁じる。顧問に加えて欲しいとも言い出してますな。狙いは北倉/キータクラーに成り代わって、ドリムノート及びその成果であるウイングマンを管理したいということですか。
(その小競り合いは、松岡先生の内心(北倉先生を憎からず思う)を上手く利用したキータクラーに軍配でしょうか。まさか松岡先生が勝利条件になろうとは思わなんだです(^^;。)
単にそうしてみたいというわけではなく、何らかの計画に沿ったものみたいですね。おそらくは、ティーンは帝王リメルの意に従った計画を念頭に置いていると思われますが、北倉/キータクラーのほうは、どうも独自路線で進めているっぽい感じがあります。造反・下剋上の野心があるようですから、さもありなんと言うべきか。
しかし坂上/ティーンは諦めず、次は健太を狙って来る。美紅は健太に惹かれ、健太も美紅に弱いことをよく知っての上の戦術ですね。またもや美紅に化ける、ただし今度は敵意ではなく強い好意を示して操ろうというもの。それを人目につかない倉庫内でやれれば上手くいったんでしょうけど、偽美紅に化けたティーンが廊下から呼びかけたもんでアクシデントが。
本物の美紅がアオイと一緒にやって来ちゃうわけですな。ここは、こちらで伺った原作での偽美紅と本物の美紅のエピソードを使ってるんでしょうな。このドラマ版で、偽美紅が健太が好きと言うと、本物の美紅も負けじと愛の告白。アオイは岡目八目で本物がどちらか分かっているようですが(だから迷わず偽美紅を突き飛ばした)、健太には分からない。
むしろ、2人とも本物という感じで大切にしちゃってますな。そういう健太を慮ってなんでしょうか、アオイも動きが取れなくなっていってるように見えます。しかし、アオイは内心では「自分(アオイ)は美紅ほどに健太に大事にされているだろうか?」と思い悩んでいるようにも見えます。
が、自分にはちょっとよく分からない理由で健太はアオイと来た美紅が本物と悟ったらしい。健太の「俺も美紅ちゃんが好きだから」に対し、偽美紅の台詞が「他の人が(健太を)好きだったらどうしようと不安だったんだ」、本物の美紅が「嬉しい」で分かったのかな。うーん、それで分かる前に「あまりに積極的な美紅」で見抜けよ、とは思います(^^;。
ともかくも偽美紅は「ば~れ~た~かあ~」くらいのノリで豹変。坂上の姿に戻って戦闘開始と。既にドリムノートは抜き取ってある。それに気が付いたアオイが奪還を試みますが、格闘戦能力はティーン/坂上が圧倒的の模様。全員ピンチに陥ってしまう。健太、美紅の目の前ですがやむなしと変身して反撃開始。
ここで、こちらで伺ってた事態に至るわけですね。ドリムノートが誰でも使えてしまう問題ですな。ティーン/坂上はドリムノートを使って同じウイングマンに変身。健太との差は、おそらく変身者自身の身体能力ないしは鍛錬度となりそう。戦闘からしますと、ティーンの操る触手みたいな、特殊能力による強さはウイングマンの強さと直結しないようです。
(さらに「一度ドリムノートで変身すれば、ドリムノートを奪われてもウイングマンになれる」ということも判明。自分はドリムノートを持つ者だけが使えると勘違いしてました。)
しかし健太はティーンがドリムノートではなく擬態能力を使ってウイングマンに化けたと勘違いしている。真相に気が付いているのはアオイですが、健太に伝えない(不安にさせないため?)。2人のウイングマンは現最強技のファイナルビームの撃ち合いとなりますが、どうやら健太のウイングマンに一日の長があったようで、ティーンのほうだけ変身解除でボロボロ。相手(ティーン)が擬態の偽物≒劣化コピーという自信があったから、健太が勝てたのかもしれません。
それでも空間転移で逃げられるティーンですから、ドリムノートだけは持ち去るのかと思ったら、置いて行っちゃうのか。観ていて「なぜだろう?」と首を傾げたんですが、この後のティーンと北倉/キータクラーの会話にヒントがありました。ドリムノートに書きこむドリムペン(鉛筆)はあるが、取り消すドリムイレイザー(消しゴム)がないのが理由らしい。ティーンとしては「計画」に則ったドリムノートの管理・使用にはイレイザーが必要らしく、まだ健太にノート持たせて泳がせておくべきと思ったみたいです。
が、ティーンは北倉/キータクラーにあっさり始末されてしまうと。これを決定的な裏切りと見た帝王リメルは怒り、次回でザシーバを遣わすことになるんでしょうな。
一方、健太とアオイはウイングマンの正体を知って気絶した美紅を保健室へ。しかし、もう美紅は目を覚ましての狸寝入り。健太とアオイの相談に聞き耳立ててると。健太は怖い記憶は消しておかねば、しかし今日の大事な思い出を消したくないと悩む。それが美紅に刺さったみたいですね。自分(美紅)をここまで大切に思ってくれてるのか、といったところ。
健太とアオイがやはり美紅の記憶は消しておくべきとなるも、どうやらアオイの力が尽きたらしい。もう記憶は消せない。が、そうとは知らずに美紅が記憶を残して欲しいと言い出し、身の危険を顧みずに力になりたいと言い出す。健太の揺らいでいるが真っ直ぐな気持ちがよほどに嬉しかったと見えます。健太も「今日のことは忘れたくない」とアオイに頼む。
こうまで言われては(今は1人の記憶を消す力すら残ってないことを措いといても)アオイも受け入れるしかない。が、アオイの表情は微妙ですね。帰路、アオイは嬉しげに話す健太と美紅を見ながら「私の故郷はどうでもいいの?」と呟く。
確かにアオイの目的は故郷と父ドクターラークではありますね。第1話で健太の家にイトコとして入り込んだ辺りから、自分はうっかりしがちになってました(^^;。が、健太/ウイングマンのバディとして共に危険を乗り越えて来たアオイとしては、「自分(アオイ)は健太から美紅ほどに大事にされているだろうか?」という迷いが生じているようにも見えます。
それがバディという立ち位置に留まるかどうか、アオイ自身にも判断つきかねているかもしれません。その辺り、次回で登場する幹部ザシーバの起こす危機で健太が試されそうな気がします。アオイの結末は原作コミックとアニメ版で少し違うようですが、このドラマ版ではどうなるのかなあ。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/22 (Fri) 00:49:54
またも、先にウイングマンとシンカリオンから。
★ウイングマン
教育実習生は、女幹部のザシーバではなくて、ゲスト怪人のティールでした。
つまり、その点では原作どおりということですね。
ディシードマンのティールは、知性を持ったシードマンという設定で、原作ではキータクラーの部下でしたが、ドラマではキータクラーと対立する役どころに改変。
それ以外では、ほぼ原作どおりに展開した話です。
>健太が本物の美紅を見抜いた理由
原作では、健太が美紅に「ぼくも小川さんのことが好きだ」と告白したときの美紅の反応が露骨に違っていたんですね。
・偽者:にこやかに「両想いだったなんて嬉しい♪」と明るく振る舞う。
・本物:静かに涙を流しながら、「嬉しい……」と小声でつぶやく。
美紅ちゃんがおとなしく、内気な娘だとイメージしていた健太にとっては、後者の方が本物っぽいとモノローグで判断。
ただ、ドラマだと、本物の美紅ちゃんも好意を露骨に示しがちだったので、余計に違いが分かりにくかったかも、と思います。
ともあれ、ほぼ原作どおりに進んだ内容ですが、最大の違いは、原作で「ドリムノートが2つに破れ、片方が敵の手に、もう片方が布沢久美子の手に渡ったこと」ですね。
また、ドリムペンも敵の手に。
ドリムノートはキータクラーの手に渡るのですが、シャフトとの争奪戦になったりして、敵サイドの仲間割れになったり、
リメルが「キータクラーとシャフトの2人の幹部に競わせて、どちらが勝っても構わない。勝った方からドリムノートを奪い、わしが全てを支配する。部下は捨て駒に過ぎん」と発言したのを、キータクラーが聞いていたために、裏切りを画策する流れがあります。
で、原作では、この後、合宿編に入ります。
健太たちのヒーローアクション部がヒーローショーのアルバイトで稼いだお金を元に、合宿を行うのですが、北倉先生が顧問として合宿に同伴すると知った松岡先生が、新体操部の合宿も同じところに行くと決めて、美紅たちも近くのホテルに宿泊することに。
一方、布沢久美子が変装したりして、合宿中の健太に接触、ドリムノートが健太の秘密に関係していると推測して、「返して欲しければ、秘密を教えろ」と健太に迫ったりしながらも、諸事情で紛失したのを美紅ちゃんが発見。
健太に届けようとしたら、シャフト配下のシードマンに襲われ、崖下に落下するようなアクシデントがあったりします。さらに、美紅ちゃんを助けようとした健太がチェイングしようとしたら、変身できない。
シャフトの手に渡ったドリムノートの片割れが、敵側の発明したドリムイレイザーの力でウイングマンの記述が消されてしまい、変身能力を失っていた、と。
やむを得ず、健太は美紅の落ちた崖下の海に自分も飛び込み、何とか海の中の美紅を救出。美紅はドリムノートの片割れをしっかり握り締めていて、海水で濡れた影響と、美紅の想いと、美紅が生きていたことを知った健太の涙がいろいろ入り混じって、ドリムノートが奇跡のパワーアップを遂げます。
アオイの父ラークから、ノートに秘められたメッセージで、ドリムノートが人の純粋な想いで成長することを伝えられ、シャフトの持ってる片割れを焼けば、新たなペンも出現して、またノートが使えるようになるとか、ウイングマンに一度だけ変身できる力は与えようとか、美紅にもディメンションパワーが使えるように変身バッジを与えるとかいろいろなサービスを受け取り、シャフトとの決戦に挑む健太。
シャフト「バカめ。変身できないお前に私を倒せるものか」
攻撃を加え、爆発の中から出現するウイングマン。
シャフト「なぜだ!? ウイングマンは消えたはず!」
ウイングマン「あんた、ヒーロー物を見ていないようだな。ヒーローはここぞというところで、都合よく変身できるものなんだよ」
こうしてシャフトは撃退されて、失われたドリムノートは新生しました、と。
でもドラマでは、ドリムノートが破れたり、奪われたりする展開がないですね。
桃子だけでなく、美紅や久美子がアクション演劇部に参加していて、細かい筋書きがいろいろ変わっているし、そもそも合宿には行かずに、映画撮影のためにロケに行くのかどうか。
次回予告の絵面からは、合宿編の美紅ピンチなシーンを撮っているようだし、改変しながらも原作の該当エピソードを引用しているように見えます。
問題は、敵がシャフトではなくて、ザシーバ? とか、合宿編の前に転校してきた黒津くんはどうなるのかな、とか、改変の予想が立てにくい、と。
なお、アニメだと、このエピソードは18話から20話になりますな。だいぶ改変されているけど参考までに。
https://lineup.toei-anim.co.jp/ja/tv/wingman/episode/20/
原作コミックの無料で読める分だと、3巻の頭が「合宿編の終わった直後の話」からスタートで、ザシーバは本来そこから登場です(TVアイドル編)。
ドラマでは、アイドル編をやらないと思われますので、そっちもどう改変するのか予想を立てにくいのですが、そろそろ後半戦。
確実に言えるのは、アオイの婚約者(原作では昔の恋人)のナァス編が入ってくること。リメルを倒すために、ドリムノートが必要だと言われて、アオイがナァスにドリムノートを渡そうとして、彼をポドリムスの刺客と疑う健太と対立、アオイVS健太というエピソードが確実に入ってくるわけで、ドラマもそこに向けた伏線が展開されているようです(アオイのモヤモヤした気持ちとか、健太に対する不満とか)。
ともあれ、原作をどう料理するのか楽しみにしながら、次回予告から情報を推測するのを堪能している、と。
★シンカリオン
イドの復活はならず、ただ「AIであるイドが自分で考えて、やりたいことを叶えるために部屋から出たこと」を知ったモリトが、自分もやりたいことを見つけるために、イドの後を追うように部屋を出る。
その先に、自分を待ってくれる友だちのタイセイがいて、シンカリオンがある。
人間の友だちとの関係性に飛び込むモリトの引きこもり状態からの脱却と、AIの心の発展(進化?)に回答ではなく、まだ問題提起の段階だとは思いますが、
そこにレイジ視点からの意見が提示されるのが次回かな、と思います。
ともあれ、ゼロワンのヒューマギアのシンギュラリティを指摘いただいたのは、言い得て妙ですな。
確かに、アンノウンは滅亡迅雷に接続したマギアっぽいですわ。
イドを失ったモリトが、イズを失って悪堕ちしたアルトを想起したけど、関連テーマの作品とのリンクが見えてくると、面白くなるな、と思います。
レイジが、滅亡迅雷のトップのホロビにも見えるとかあれこれ。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/23 (Sat) 00:35:33
ガヴと、ブンブンと、ウイングマン補足です。
★ガヴ
ヴァレンの正体が絆斗だとバレて続いた話です。
一方で、ウイングマンの方も美紅ちゃんにバレて、一週の間に正体バレ回が2話もあったわけですな。
ともあれ、この回はアクションが非常に充実した自分的な当たり回だと考えてます。
とりわけ、ビルの間の狭い裏路地でパルクール的な上下移動を駆使したバトルアクションは目を見張った。
で、あの路地が現物である場所ではなく、セットでこしらえたものだと後から知って、驚いたりも。
ガヴのアクションは、エフェクト的なCGに目を奪われがちですが、スーツアクターさんのトリッキーな動きにも見るべきものがある、と再確認した次第。
一方、ヴァレンの方は違う意味で体を張ってますな。
こちらはトリッキーというよりも、ケンカ殺法ですが、見ていて痛々しい(ほめ言葉です。念のため)というリアリズムあるぶつかり合い。ただし、絆斗が機転が利くというか、傷つきながらも咄嗟の判断で相手の隙を突いて逆転……的な演出で、弱いキャラが知恵と工夫で逆転するとか、感情の高まりで逆転するとか、そういう演出がお見事。
もちろん、それ以前に傷だらけになるというピンチあってこそですが。
で、今まではガヴ先輩と、後輩のヴァレン君の関係性と、
新人バイトの若者ショウマ君と、大人で頼り甲斐のある辛木田さんの関係性で、
正体を知らないゆえのモノローグ会話がコントみたいになったり、お互いの気遣いのズレっぷりと、理解と誤解のネタ応酬が面白かったわけですが、
正体がバレると、果たしてどういう関係ドラマに進展するかが面白そうです。
幸い、正体バレで対立することはなさそうですし、サブタイトルが絆ですから、ギクシャクタイムは少なそう。
ショウマ=ガヴと知ったときの辛木田さんの反応が楽しそう。
「お、おい。お前がガヴ先輩だったの?」
「そういう辛木田さんだって、ヴァレン君だとは思わなかった」
「だったら、これからは先輩後輩ってのはなしにしようぜ。俺たちは対等の関係で行こう」
「分かりました。ハンティー」
「そっちは、今までどおり辛木田さんにしてくれ。変身後は、ガヴとヴァレンで行こうって話だ」
ともあれ、それぞれの呼称がどうなるかってのが気になるところです。
★ブンブンジャー
ウイングマンで偽美紅が登場したと思ったら、こっちはこっちで偽者がいろいろと。
別に示し合わせたわけでもないだろうに、何故かタイミングよく特撮でネタかぶりしてしまうのが面白いというか。
ともあれ、この回は射士郎の役者さんがアクションで大活躍でした。本物偽者の一人二役で、どっちもアクションをこなすという。
ニチアサ作品がどちらもアクション充実していたので、大変満足した回でした。
で、ストーリー的には、大也と内藤さん、それにISAの関係にいろいろ仕込みが入れられたというか、クリスマス決戦に向けての伏線が練られているって感じですね。
>ハシリヤンNO2
とりあえず、クリスマス決戦用の強敵が必要なので、彼が第一候補かな。
ボスのワルイドさんの地球到着はクリスマス後の年末になるかも?
で、宇宙海賊はいつ来るのか、と期待中なんですが、次回はまたゴーオンジャーのエンジンオーが登場?
もしかして、ゴーオン、トッキュウ、ゴーカイの3先輩コラボもあったりするのかな。
クリスマスに向けての玩具販促もあるだろうし、どう盛り上げていくのやら。
あと、来年の新戦隊のタイトルもそろそろ発表される時期なので、そちらも気にしつつ。
★ウイングマン補足
敵キャラのディシードマン・ティールについての話です。
まず、原作コミックのエピソード順を自分は勘違いしていまして、「先に美紅と健太の告白→両思いに」の後、「バギャンのヒーローショー」でした。
つまり、ドラマと逆順なんですな。どうもドラマ、アニメ、原作のエピソードが入り混じって、記憶の捏造に至っていたようです。
美紅と健太のギクシャク→健太が美紅に話しかけようとするも、美紅が学校のトイレに逃げ込む→そこでティールの偽美紅が入れ替わって、健太を体育館に誘う(本物は拘束されず)→ティールが健太に告白するも、体育館に本物が来て、鉢合わせ→ドラマと同様の展開に。
なお、美紅の告白現場に、アオイは同伴していないのが原作。
で、その後、デパート屋上のヒーローショーに、アオイは美紅を伴って見学に(この段階で、美紅は告白済みなのでギクシャクしていない)。
そして、健太は怪人ハネデビラー役で、バギャンと戦うショーを行うことになるのですが、そこに悪コス着た美紅の偽者が乱入するのが原作。
偽美紅の正体がシードマンだというのは健太には分かっているのですが、その場面で、本物美紅がどうしていたかが記憶曖昧。たぶん、危険だからアオイが避難させたと思う。
で、健太は相手が偽者だと分かっていても、攻撃しにくい。
そこに同じヒーローショーに出ていた桃子が乱入したりしながら、ショーは大混乱。
そして、ティールは正体を現した後で、ウイングマンにチェイングして見せて、ウイングマン同士の対決になるのも同じ。
バギャンショーが完全にウイングマンショーになってしまい、戦場もデパートの屋上から階下に移ったりして大混乱するも、人々はリアルな戦いもショーの一部だと思って喝采したり。
その中で桃子は健太の戦いが本物だと察して、アオイに自分も戦えるようにして欲しいと頼み、アオイのスティックを借り受けることでディメンションパワーが一時的に使えるように。
一方、ティールを支援しようとしていたキータクラーですが、混乱の最中にシャフトにドリムノートを奪われ、ドリムノートが破れて、片方はシャフトが、もう片方は健太の追っかけをしていた布沢久美子の手に渡るのは前回に書いたとおり。
そして、戦闘の最中に先に変身した健太の変身が解けてしまい、ピンチなところをアオイさんと桃子のサポートで窮地を逃れ、健太は再変身。
被害を減らすために、空中戦に持ち込むも、健太の高所恐怖症が発覚し(合宿で克服するための特訓)、アオイと桃子のフォローの末、ティールのウイングマン変身のタイムリミットが過ぎたタイミングで、ファイナルビームでとどめ、と。
ショーはメチャクチャになったけど、デパートのオーナー社長がウイングマンのアクションショーに興奮し、バイト代を弾み、TV局にも顔が利くので、TV出演の話にもなって行く、と。
以上が、今回のドラマの原作展開ですが、これをそのままなぞると、美紅よりも桃子がヒロインになってしまいますな。
現状、ドラマでの桃子は、ただのオタク娘で、セイギピンクでもないし、原作よりも扱いがよくない感じです。
ドラマはあくまでアオイと美紅との三角関係に話をしぼって、布沢さんと桃子はしばらく外野なのかな。どのタイミングで2人が健太の秘密を知るのかも気にしてみる。
それと、ティールの件ですが、実はドラマ版では怪人態を見せていないのですな。
まあ、ティールの怪人態は、「裸の金髪女性で胸は長い髪で隠している」というTV放送しにくい姿。
名前の元ネタがおそらくスティール(盗む)で、「美紅ちゃんの姿」「ドリムノート」「ウイングマンの変身」を盗むなど、原作コミックだと連載2ヶ月に渡って大活躍。
キータクラーの部下だったはずなのに、ドラマではキータクラーによって粛清されるなど、扱いの悪いゲスト怪人枠になったな、と。
ともあれ、それまで怪物然としたシードマンが、知性を持って会話するようになったというだけで、ドラマを盛り上げてくれたな、と。
擬態以外の素の能力が髪の毛を武器にして、鞭のように使うことで、それで美紅や健太の首を絞めたりもしたのですが、ドラマでは髪ではなく、指先を触手みたいに伸ばしてましたな。
着ぐるみは用意されずに、擬態した人間体とウイングマンのスーツだけで演出されていたわけで、予算の節約なのかな、とも感じたり。
以上、ティール編の原作を踏まえた補足でした。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/26 (Tue) 21:10:08
定期感想その1す。
●仮面ライダーガヴ(第12話:ドーナツがつなぐ絆)
前話ラストでヴァレンの変身解除で正体が絆斗であることがガヴに知られ、さあどうなるかと思っておりました。ガヴ=ショウマからすればヴァレンについて全て分かったわけですね。ライダーとして初遭遇時には、ヴァレンが眷属を生み出せないグラニュートとショウマは思ったけど、正体が絆斗なら人間だったと理解を正せる。
絆斗は、以前は(ヴァレンとして)ガヴに互いに詮索はやめておこうと提案していたはずですね。しかし、ヴァレンだけが正体を知られたとなると、そうも言っていられないようです。絆斗としては(ライダーとしては)命預ける間柄なら対等でなければという気持ちがあるんでしょうな。
それにガヴがとっさ、かつ自然に「辛木田さん」と呼びかけたことから、知り合いである可能性が高いと絆斗は踏んでる。そうであれば、なおさら知っておかないといけない。例えば絆斗がガヴに何かしでかしてしまったとして「お前(ガヴ)が○○だったとは知らなかったから」なんて言い訳はしたくないでしょう。
さらに、ガヴがショウマである可能性が高いと絆斗は思ったんでしょうな。洋菓子店主に化けたグラニュートが襲った幼稚園に潜入したとき、絆斗がショウマに逃げろと言うとショウマは迷わず応じ、絆斗がちょっと面食らってました。ショウマらしくない、ということだったんでしょう。が、直後に現れたガヴがショウマだとすれば辻褄が合う。
だから、ガヴが変身を解いてショウマの姿を現すと、絆斗は「やっぱ、お前か」と反応したんでしょうな。重傷ながら気力で保っていた絆斗、思った通りであり『ガヴがショウマでよかった』安心して気を失ってしまったように見えました。
だから、絆斗視点ではその後はスムーズ。もっとも「はぴぱれ」で目を覚ました絆斗、ショウマに自分(絆斗)を助けずにグラニュートを倒してしまえと激しく詰ったりはします。が、それもガヴ=ショウマだから言えるんでしょう。かつ、ショウマが「グラニュートの被害者を出したくない」旨言われると、絆斗は素直に納得もする。これも生身状態で既に親しいからこそ。
さらに、母をヒトプレスにされ闇菓子の「スパイス」にされたという共通点も互いに知るわけですね。母を奪われたという過去を同じくするという点は絆斗により強く作用したように思えます。今後、おそらく絆斗はショウマを疑わないでしょう。
ただし、ショウマは出自を隠している。絆斗が気を利かしたのか、師匠であり父親代わりの塩谷壮士については伏せたんで、話の流れが「母をグラニュートに殺害されて、では父は?」にはなりませんでした。父について話せば、ショウマがグラニュート(と人間のハーフ)と分かってしまう。
絆斗はグラニュートに激しい憎悪を抱いてますから、ショウマの父について知ったらショウマにも敵意を抱く恐れがある。とショウマはラストで不安になってました。が、どうも自分はそれは杞憂なのではという気がします。むしろ絆斗の反応は「お前(ショウマ)もグラニュート!? なら、いいグラニュートもいるのか」となりそう。
そして「ならば、敵はグラニュートではなくストマック」と絆斗は結論するはず。今話は、ショウマを信じた絆斗と、絆斗を信じきれないショウマ、という中途半端な形になっちゃったのかもしれません。
それと、ショウマのほうはちょっとよく分からない点がありましたな。母をグラニュート/ストマック社に奪われた共通点があると知ったショウマが、急に頭痛のような症状に襲われてました。(演出的に)忘れていた何かに触れそうになったときなどにある反応ですね。グラニュート界の出来事(特に母:みちる)について、何か秘密が隠されていそうです。
ショウマ/ガヴと絆斗/ヴァレンの関係性はそんな感じで8割がた上手く回り出し、2割の不安を残した感じです。今話はそのドラマが大きくて、グラニュート・アーリー退治は軽くサクサク進んで、むしろ雰囲気明るいと感じるほど。前話ではマッチングアプリ使ううえ、小学生に化けるアーリーは難敵に思えたんですが、今話でも全く同じ手口なんで拍子抜けするほど容易く追いつめられる。
まず幸果が自分を使ったおとり捜査で撒き餌すると、前話での栄美に対するメッセージと酷似の「温暖化トーク」で口説いて来る奴がいる。「こいつだ」ってことで、幸果に代わってショウマが女装して待ち合わせ場所にやって来ると、またも廊下に小学生。もう分かってますから、ショウマは易々と攻撃をかわし、追って来た絆斗と挟み撃ちにすると。
グラニュート・アーリーは正体を現わし、ショウマらも変身してバトルへ。アーリーは装甲が硬いようで、ポテトチップの剣が通りませんが、チョコでコーティングすれば斬れる(お菓子として美味しいかどうかは別ですが ^^;)。アーリーの重い攻撃もヴァレンがドーナツのモフモフで無効化、さらに捕え、ガヴのキャンディ大火力でケリ。
前話でガヴを化け物と恐れた栄美に対しても、映像記録で味方と説明できました。自分は最初「誰が撮影したんだろう?」と不思議で、「もしかしてゴチゾウが見たものの映像化か?」と思いました。大叔父デンテがショウマにくれたアイテムですね。が、ヴァレン/絆斗が撮影してたんですか。ドーナツでアーリーを捕えた時点で、それだけの余裕が生れていたようですね。
一方、不穏になってきたのがストマック社/家。双子シータ&ジープを見放した長男ランゴ、長女グロッタと語らって何か始めるつもりらしい。とりあえず「バイト」の強化ですが、闇菓子依存にしたグラニュートから選抜してるようですね。もはや違法薬物でシノギする暴力団/ギャングまがいですな。
そのシーンで、グロッタのみならずランゴもグラニュート態(正体)を見せてました。それで思ったんですけど、ショウマもグラニュート態があるのかしらん。今までは腹に口があるだけ(さらに改造)と思ってまして、父ブーシュが厳しく鍛えようとしたのも、「立派なグラニュート」にしたかったんじゃないかと。
ショウマが絆斗に正体(半分グラニュート)を知られたくないのは、人間離れのグラニュート態のせいかもと思ったり。あるいはショウマもそこを知らず、急な頭痛はそれ(グラニュート態)に触れるものだったのかとか、いろいろ妄想が膨らみます。
シープとジータも危険な状態ですね。人間界に逃げてきても、自分が作った拠点からも追い出される。もうストマック社の人間ではないから、と。ランゴは好きにさせておくつもりみたいですが、行き場を失ったシープとジータの恨みはショウマに向いちゃった模様。次回「約束の手作りケーキ」では、今までの遊び気分ではなく本気で倒すつもりでショウマを襲うようです。そこをショウマが「なら、こっちに来ればいい」と受け止めたりすると面白そうですが、どうなりますやら。
独自の動きを見せてたニエルブ、どうしてるんでしょうね。ニエルブと通じている疑いがある酸賀は、絆斗の異様な回復力を改造のお蔭かとニヤニヤする感じでした。もしヴァレンがニエルブの野望(ランゴに対する下剋上とか)のために改造・育成されてるのだとすると、せっかくガヴ/ショウマといい相棒となっただけに、不安な展開になってしまいそうな気もします。
●爆上戦隊ブンブンジャー(第38話:三下の誓い)
タイトルを「サンシーターの」ではなく「三下」にしてあるの、先週予告のときはちょっと変かなと思いました。サンシーターが「三下」のもじりであるにせよ(他に3シーター(3人乗りの車)も意図しているらしい)、駄洒落の元ネタ言っちゃうのは野暮かなあと。
しかし今話を観終えてみると納得しました。ヤイヤイ・ヤルカーの同族ウェイウェイ・ヤルカーが誘う「エリート街道」と対比させるべく、あえてモロに「三下」と表現したわけでしたか。それにしても、ヤルカーという種族があったとは、ちょっと驚きです。ウェイウェイ・ヤルカーが見せた能力から考えると、ハシリヤン(特にボス:スピンドー)にとっては大事な意味を持つ種族なんでしょうな。
ともかく本編。スピンドー来訪が近いということで、サンシーターは出迎え準備ですが、普通に大掃除なんですか。これじゃ叱られるんじゃないかと観ていて心配になりますが、早くも空から何者かが現れる。スピンドーかと思ったら、ヤルカーの一族のウェイウェイ・ヤルカーでした。
ウェイとヤルカーとの違いはメガネとトサカ(トサカ―)でして、故郷を飛び出したヤルカーは宇宙で何かと衝突してトサカ―を失ったとのこと。しかし、ヤルカーの才能は一族には知れ渡っているとのことで、(ウェイのような)スーパーエリートにするべく、ウェイが迎えに来たと。とりあえずは「ハシリヤン・ハイスクール」ですか。
どうもちょっと怪しげな話ではあります。一緒にどん底から叩き上げてきたサンシーター3人組の離散にもなってしまう。が、そこからが自分のツボの展開でして。「こうなって欲しい」と思うと、必ずそうなってくれまして、観ているこちらの気分がどんどん上がっていきます。
それでもウェイは怪しげであるんですが、ギャーソリンを集める能力を見せてくる。2体の苦魔獣を作り、少なくとも日本全域の人間から一挙にギャーソリンを搾り取る。この規模のは、改造隊長キャノンボーグが出した奥の手ジャッキー・ホイホイに比肩しますね。ヤルカー一族は1人でそれだけのことができるということか。ヤルカーをエリートにするという意味は、その能力を目覚めさせるということなのかも。
(ギャーソリン集める苦魔獣2体は、奪ったギターの持ち主含め、ミュージシャンのパロデイやオマージュいろいろあるみたいですが、自分があまり知らないところから持ってきてるらしい。分かってみてたら面白いんだろうな。)
これを見たデコトラーデとイターシャは覚悟する。ヤルカーの大出世のためならと、引き留めたい気持ちをこらえて、「サンシーターは解散!」と宣言、ヤルカーが気持ちよく旅立てるように振舞って励まし、送り出そうとする。着ぐるみのこととて表情は同じですが「顔で笑って、心で泣いて」が見えるような気がします。いいですねえ、こういうの。
こうなりますと、ギャーソリン集めを阻止しに来たブンブンジャー側別動隊ブンバイオレット/先斗が悪役に見えてしまいます(^^;。普段はあまり戦闘に参加しないデコトラーデらが(たいてい後ろで見ているだけ)、ヤルカーを行かせたいと必死でブンバイオレットに食らい付いて行ってるわけで。ブンバイオレットとの力の差が隔絶しているのがよく分かるだけに泣けるほどです。もちろん、これをヤルカーもしっかり見ている。
でも、デコトラーデらにも奥の手があるとは。ブンブンキラーロボって、サンシーターの権限で呼び出せるんですか。これでデコトラーデらが大丈夫と見たんでしょう、ヤルカーはついに出立する。ただし「必ず帰って来るカー」なんですよね。忘れてしまった故郷よりもサンシーターの仲間。
それにしてもこのブンブンキラーロボって、キャノンボーグの置き土産ではなく、内藤雷汰のライトニング・テック社のものなんですか。しかも電話報告を受けた内藤は「またか!」と。となると、キャノンボーグが初めてキラーロボを繰り出したときからライトニング・テック社製だったのかしらん。さらに内藤は「経費はISA持ち」とも言ってまして、最初からスポンサー(あるいは発注主)はISAだったのかも。
前にISAないしはライトニング・テック社にキラーロボが複数並んでるシーンありまして、自分はキャノンボーグの技術供与ないしは盗用だと思ってました。が、事態はもっとややこしいのかも。キャノンボーグはキャノンボーグで独自にヤクザと手を汲んだりしてたしなあ。各人の人脈も狙いも分からなくなってきました。
(それにしても今話の内藤雷汰の表情の悪そうなことと来たら(^^;。内藤雷汰のネーミングの由来は米国ドラマ「ナイトライダー」(1982年)だと思うんですが、そういう正義のヒーローではないのかも。大也に対しても騙す為に笑顔だったのかなあ。)
それはともかく、キラーロボを得たサンシーター側有利とみたのか、ウェイも参戦。が、ビュンビュンマッハーロボが意外に手強いと知ると、さっさと撤退。ディスレースより損切り早くて、ちょと情けない。が、だからこそヤルカーが光るわけですな。故郷に向けて「エリート1号線」に入ったものの、ヤルカーはデコトラーデらと出会ってから今まで思い出して足が止まる。で、ウェイと入れ替わるように帰って来ると。
その直前、劣勢となりながらもキラーロボでデコトラーデらは踏ん張ってたわけですな。イターシャ曰く「ヤルちゃんが安心してエリートになれるように」。これで思い出したものがあります。「ドラえもん」でドラえもんが未来に帰るエピソードです。
ドラえもんの手助けがなくなったのび太、それでも「(自力でやれないと)ドラえもんが安心して帰れないんだ」と叫んでジャイアンに挑む。何度も叩きのめされてましたが、諦めないところがカッコよかったですねえ。同じカッコよさがデコトラーデらにあります。
が、気概と根性だけで勝てるものではない。ウェイが去ったキラーロボではビュンビュンマッハーロボに敵わず、ピンチに。そこへヤルカーが帰って来るわけですな。これはもう期待通りのタイミングで、続けて性能以上の実力発揮。先斗らがたじろぐほどですな。これをウェイは冷笑しつつ、ギャーソリンを持って逃げ去ろうとする。が、空間から突如出現したスピードルに弾き飛ばされる。
このスピードルの出現は、ウェイへの天罰覿面だけでなく、勢いを盛り返したキラーロボ/サンシーターにブンブンジャー側が勝てる理由を作るためでもあったようです。そのままマッハ―ロボが戦ってたら、負けそうな雰囲気でしたもんね(そこはサンシーターに花を持たせるためには必要ではある)。そういう役割ですから、キラーロボを倒して、サンシーターが「お疲れさんしたあ」となると、スピードルはさっさと帰っちゃう。
これでブンブンジャー側は巨大戦で勝ったし、サンシーターも元通り以上に結束するしで、めでたしめでたし。ですが、苦魔獣とのバトルでは異変発生。何者かが降臨しまして、今度こそスピンドーかと思ったら、その右腕にしてハシリヤン大番頭のグランツ・リスクですか。
グランツ、何を差し置いても「リスクは排除」がモットーらしい。そのためには味方側の苦魔獣すら一撃で排除ですか。何のリスクかと思ったら、どうやらボスのスピンドーがうるさがるんじゃないかという危惧らしい。さらにブンブンジャー5人も吹っ飛ばしてしまう。が、倒す気はないらしく、そのまま去ってしまう。何か画策しているらしく、ラストで「それで進めよ」と肩の動物(牛で名前はランボーらしい)に指示してましたな。
次回「悲鳴の星」ではISAの新キャラクター梅栖舞美登場(調とは仲良しらしい)、ハシリヤン側もスピンドーがついに地球へ。大詰め感出てきそうですが、とりあえずはISAとハシリヤンの関係とか、ややこしくなってるところを解きほぐして欲しいなあ。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - K.K
2024/11/28 (Thu) 00:05:16
定期感想その2です。
●シンカリオン チェンジ ザ ワールド(第31話:絶望の記録)
冒頭はレイジの回想でして、タイセイらが見せられた3次元映像が確かにレイジの体験と保証する演出ですね。ただ、レイジは過酷な過去について普段は「記憶に蓋をしているだけ」らしい。その点はサポート(秘書)AIのテンダーも何か引っかかるものがあるような様子です。
OP後はタイセイらのメタバースでの戦闘シミュレーション。しかしレイジに起こったのと同様な事故(?)が発生、メタバースのどこかにある密室に閉じ込められてしまう。それも運転士1人ずつバラバラに。そこへ10年前のレイジが現れる。が、メタバース内でのホログラムらしい。触れもしないし、映像再生らしくて話しかけても応答はない。過去のレイジの体験と行動を見せられるだけと。
これは冒頭でテンダーが言っていた、ERDA運転士の結束を壊す策であるらしい。レイジが(仮面の男である頃から言っていた)「ERDAは運転士を使い捨てにする」を印象付けるためのようですね。運転士同士というより、運転士とERDAの信頼・結束を壊すためのものであるようです。ターゲットとなったのは、SRG運転士3名とドクターイエロー運転士の4人。
タイセイらが見たのは、7年に及ぶレイジの孤独ですか。ログアウトできないまま密室に閉じ込められて、巨大な扉を開ける手段もない。最初はカドミチが約束通りに救出に来てくれると希望をつないでいる。が、いつまで待っても来ない。それでもアンノウンと戦う覚悟で運転士になった気持ちは保っており、アンノウンが仲間を襲撃しているんではないかと心配したりもする。
が、その気力も衰えてくるわけですね。まあ、そりゃそうでしょうな。中学1年生だった自分が見た目にも成長しているのが分かるほどの時間経過ですから。むしろ、よく正気を保っていると思えるほど。見ているタイセイらにはダイジェストのようですが、体験したレイジにとっては7年。
そこへ、ようやくテンダーが救出に来る。それもギリギリのタイミングでして、レイジがメタバースからも消え去ろうという寸前ですね。が、テンダー到着寸前のレイジの独り言が、まるでタイセイに話しかけているようであり、何か作為っぽいものを感じないでもない。
ともかくも「ERDAが自分を見捨てた」と確信し絶望したレイジのもとへ、(タイミングよく?)テンダーが現れる。テンダーは探し回っていたようなことを言い、7年経過したと伝えると。
ここでイナがハッキングを解析して、侵入者がテンダーと突き止めて急遽対策したセキュリティでタイセイらを救出。もうちょっと待っていたら、レイジのその後ももっと分かったかもしれませんが、見た範囲ではレイジの実体験で間違いないとタイセイらは証言する。
それにしても、レイジを救出に来たのがテンダーで、今回のタイセイらへのレイジの事件と酷似のハッキング攻撃もテンダー。少なくとも直接的にはテンダーが全て仕切っている可能性は考慮しておく必要がありそうです。
さらに、仮にレイジのメタバースでの体感時間がリアルでの時間経過と同じだと仮定すると、おかしなことがあるわけで。浜カイジ本部長が見たという、病院を抜け出すレイジですな。メタバースのレイジが7年後に救出されたのに、リアルの(昏睡状態の)レイジは1か月ほどで起き上がって去ったことになります。
怪しむべき点はいろいろありそうですが、まずは浜カイジの証言が正しいかどうかですね。今話ラストで逃げるように本部から姿を消した浜カイジ、次回「追跡」では追われる立場になるらしい。逃げ込んだセーフハウスに何かある、と公式サイトの予告は匂わしてます。
その予告文章から確定しているのは、レイジの意識は7年間は例のメタバース空間に閉じ込められていたということ。浜カイジの証言が嘘以外の可能性としては、レイジの肉体に何者かが憑依して操っていたとかでしょうか。
もしかすると、7年前に救出されたレイジ(の意識)は未だメタバースにいて、今暴れているレイジ/仮面の男は記憶だけコピーした偽物とか。で、本物レイジの意識は、以前に偽物レイジが破壊を避けたデータセンターにあるとかで。
まあ、そんな話ではないんでしょうけど、真相の可能性がいろいろありそうでワクワクします。今のややこしい見かけを、一目でスパっと納得できる見事な落としどころがあると期待したい。
●ウイングマン(第6話)
いろいろご解説を頂いて、恐縮です。が、ウイングマンを知らない自分としては、ドラマ版視聴に大変助かっております。アニメ版のリンク先も(予告編集の感じですね)、第20話だけでなく、第1話~最終話まで通しで見てみると、なかなか興味深い。
(さらに東映アニメ公式Youtubeでアニメ第1話を視聴してみて、ドラマ版との雰囲気の違いに驚いたりも。原作コミックはアニメ版に近い感じですね。)
例えば、ドラマ版では前話ラスト辺りからアオイのパワー枯渇が描かれてますが(全10話の半ば)、アニメ版では第38話、つまり最終盤で発生するピンチだったのかと。アニメ版紹介では「三次元に長くいすぎたせいで」となってまして、それならポドリムスに戻れば、そういやポドリムスに行けるバイク型メカあったな、とか考えてみると楽しい。
ドラマ版が全10話として、最後に向けてテンション上げていくと、盛沢山にする必要がありそうです。ということは、アニメ版第38話時点に相当するのが前話ラスト辺りと考えてもよさそうですね。ドラマ版の今話では敵新幹部ザシーバと帝王リメルから造反判定されたキータクラーの暗闘があったようですし、ドリムノートはリセットされました。ここから仕切り直しで盛り上げていきそうです。
アニメ版がほぼ原作通りの進行とすると(帝王リメルの復活はアニメオリジナルみたいですが)、この実写ドラマ版はこちらで伺った通りかそれ以上のシャッフルであり再編成ですね。シャッフルという点ではゴブリンスレイヤーもそうでしたな。シャッフルしていながら、スムーズに物語が進んで不自然さがない。この実写ウイングマンも同じくでして、感心することしきりです。
それにしても、敵側がドリムノートをどうしたいのか、自分にはちょっと分からずです。ティールもいったんドリムノートを奪っておいて、固執することなく置いて去っています。北倉/キータクラーは奪おうとすらせず。今話のザシーバもやはり、いったんは奪い、内容を全消しまでしておいて、美紅経由で返してしまってる。
帝王リメルもそれらを認めてしまっていますし、どうやらドリムノートの成長ということを重視し、そのためには健太に使わせておくのがいいと判断しているように思えます。その辺り、第1話ではドリムノートを燃やしたいから、火のある3次元まで逃げてきたアオイの意図と齟齬があるようであり、しかし健太に預けておく点では一致しているなとも思ったり。ともかく混乱してしまってます(^^;。
ともかく本編。自分的には前話でパワーを失いつつあるアオイが気になっています。特に独り言「私の故郷はどうでもいいの?」の気持ちですね。そこに健太は無頓着。ウイングマンになれて舞い上がったままであるし、美紅からはっきり思いを寄せられたからでもありそう。
しかし、単なる無頓着ではないかもしれません。美紅は守るべき恋愛ヒロインであり、アオイは共に戦うバディヒロインであるようです。敵怪人との直接戦闘ではウイングマンがアオイを上回るとはいえ、防御から支援戦闘、さらに隠匿までウイングマンにできないことを、アオイはやれるし、実際やってきた。健太としてはアオイのことはアオイに任せていいし、ウイングマンについてもむしろアオイを頼りにする気持ちがあるのかもしれません。
が、アオイは不安や心細さを表に出さないようにしているだけのようですね。アオイがうろたえると健太が動揺しますし、秘密を共有した(ゆえに敵のターゲットになりえる)美紅も恐れる気持ちを抱くはず。アオイとしては内心はいろいろあれど、しっかりしてみせねばと思ってるんでしょう。
(その辺り、断片的に見てみたコミックやアニメ版第1話のアオイとは異なるのかもしれませんが。)
ですんで、イトコに偽装して入り込んだ広野家では、にこやかに食卓につくし、親について問われてもうまく誤魔化しもする(ただし、パワー切れでバレても記憶操作できない危ない状況ではある)。が、やはり緊張はしており、ベッドに入ってもなかなか寝付けない。それで健太の部屋に行ってみるわけですが、どうも会話がすれ違い気味ですね。
健太はウイングマンの能力開発に夢中。それはいいんですが、何の為、誰の為という点が問題ですね。ファイナルビームは周りも破壊するから、もっとピンポイントの技を、と健太。アオイが毎回の補修はキツイから助かるというと、健太は一応「やっぱそうだよね」とは言うものの、すぐ美紅を守れるとか言い出す。
アオイは頷いて「美紅ちゃんを絶対守ってあげてね」と言って去りますが、ドリムノートから目を離さない健太は、その直前のアオイの表情には気が付かない。健太としては、アオイは頼れる姉くらいの認識でしょうか。アオイの父ドクターラークが捕らわれているとしても、アオイが救出方法とか考えているはず、と健太は思っていそう。なので、上述の技の話でも美紅については考えても、アオイの父救出にも役立つみたいな発想は出てこない。
その辺りはアオイも察したかもしれません。その後は学校でも務めていつも通りに振舞おうとしてますね。ただし、健太の注意が向いてないときに、アオイはちょくちょく暗い表情になってしまいますな。
一方、ポドリムス界ではザシーバがイレイサーを手に入れた模様。ドクターラークは頑としてイレイサー引き渡しを拒んでましたから、どうやって入手したんだろう。そこは謎ですが、これで事態は急展開することは間違いない。しかし、帝王リメルはウイングマン強化に使えと言ってるわけですね。この意図も自分にはよく分からないポイントです。
そんなことはつゆ知らずの健太、朝一からトレーニングですな。感心したアオイが付き合うと言うと、健太はその気持ちを察せず「美紅ちゃんと待ち合わせしてるから」と言い、昨夜の「修復がキツイ」への思いやりなんでしょうけど「アオイさんは寝てていいよ」と。うーん、思いやりの方向がズレてしまってて、観ていてヤキモキします(^^;。
さてトレーニングですが、どうもデートに近いような(^^;。そこは、ウイングマンであることを美紅に知ってもらったこともあるんでしょうね。改めてお近づきになりましょう、という感じでしょうか。本物のヒーローになってみた健太の心情吐露がなかなか味わい深い。自前のヒーロースーツは軽かったわけか。が、アオイに言及しない点は相変わらずです。
学校ではアクション演劇部の活動は森本桃子が持ってきた「特撮ヒーロー映画募集のお知らせ」でロケに行くことになる。健太は最初乗り気でなかったんですが、美紅が背中を押す。それを見たアオイも健太に頷いて見せる。これで決まりですが、布沢久美子だけは別の思惑がありそうですな。
(自分はよく知らなかったんですが、岩船山爆破ツアーなる、実際に爆発とか体験できる場所みたいですね。)
その直後に参加したいという女子生徒:黒津登場。これがザシーバであると後で判明するわけですな。もちろん、この時点でそんな疑念を抱く余地があるわけもなく、全員が大乗り気で準備を進めると。個人的に嬉しかったのが、健太の「ライダー、変身」ポーズです。未見の「仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ」ではこの変身ポーズ見せてくれたのか分かりませんが、実写ウイングマンで拝めるとは。
いい雰囲気だったんですが、渡り廊下でアオイの内心がまたちょっと漏れてしまう。健太とアオイが並んで、他のみんなのちょっと後を行くときはいい雰囲気。ですが、それを振り返ってみた美紅が「映画のタイトルってまだ決まってなかったよね」と言い出したことで、ちょっと変な雰囲気になってしまう。
美紅提案の「夢戦士ウイングマン」はアニメ版タイトルでありまして、観ているこちらも「おお、そう来たか」と思うもの。それでちょっとこちらも嬉しくなったところで、アオイが愚痴っぽく「健太のことなんでもよく分かってる」と。これはさすがに美紅もギクッとする。それを見たアオイもギクッとする。
アオイ、内心は隠しているつもりだったんでしょうな。しかし美紅の反応から気持ちが漏れちゃったと知る。アオイは反省して気持ちを立て直そうとしたようですが、果たしてそううまく仕切り直しできるかどうか。パワー失いつつある問題も未解決のようですし。
一方、北倉先生は松岡先生にアクション演劇部ロケへの同行を頼む。松岡先生、事実上のデートかと舞い上がるも、北倉先生は所用で行けないから代理に、と。他愛ないコメディのようですが、北倉/キータクラーの真意は「顧問として同行しては行動が制限されてしまう」というものでしょうな。既にザシーバ襲来を予測しているらしい。後で分かるのは、キータクラーであることを隠すためのスーツまで用意していたというもの(ギャバンショーでくすねたらしい)。
健太らがロケ現場に到着し、準備を始めた早々に異変発生。アオイが健太からドリムノートを預かるわけですが、美紅視点では黒津がノートを受け取っている。これがザシーバの能力ですか。対象のみに錯覚させられるみたいですね。この後、演劇部員にアオイが化け物のように錯覚させてますが、もしかしてポドリムス界でのアオイ本来の姿だったりするのかしらん。
しかし現時点ではほぼほぼ平静に進みまして、決めポーズの健太と美紅の後ろで爆発の映像撮ったりする(好みの映像でして、自分も一度やってみたい ^^;)。が、ついに美紅が意を決し、ドリムノートを手にした黒津を問い詰める。朝トレで美紅はノートについて聞かされてますから、ほぼ飛び入りの黒津が持ってるのはおかしいというわけですね。
黒津も悪びれずに真意を明かす。まあ美紅は一般人ですから恐るるに足りずであり、同時に長く誤魔化す意図もない短期決戦ということなんでしょう。駆けつけた健太が気づき、変身しようとするも不発。イレイサーでノートの内容消しちゃってるからですな。前にティールがあっさりノートを手放したのは、これができないからだったのか。
幻覚で混乱する美紅は崖から転落、健太も正体現したザシーバに吹っ飛ばされて同じく転落。ザシーバはこれで2人とも片づけたつもりなんでしょうけど、ギャバンショーで見たのとそっくりな謎の戦士がこっそり救うわけですな。ノートも健太に返される(ノートから聞こえた声はアオイの父ドクターラーク?)。
そうとは知らないザシーバ、次のターゲットはアオイでして、演劇部員に幻覚見せてアオイを襲わせる。これはアオイがおそらくは最後のパワーを搾り出して難を逃れるも、ザシーバが止めとばかりの一撃。しかし謎の戦士がすんでのところで阻止。
という流れなんですけど、観なおしてみて「あれ?」となりました。帝王リメルは「ウイングマンの更なる強化」と言ってましたし、ザシーバもその意を受けての行動。となると、美紅はともかく健太を始末する気はないはず。崖から落としたのは謎の戦士(のキータクラー)の救援があることが前提だったのかしらん。敵側について、内紛含めて意図が分からなくなってきました。
ともかくも次回はウイングマンの再生・強化でしょうか。3色3体のウイングマンが予告映像に見えまして期待大。今話でヤキモキしたアオイと健太の関係も、どうやらうまく行くようなカットも見えます。残り4話でポドリムスへの殴り込みからドクターラーク救出まで行けそうな感じでしょうか(もしかするとリメルは倒せないかも、それが続編の種だったりするなら歓迎)。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/29 (Fri) 00:28:23
例によって、先にウイングマンとシンカリオンから。
★ウイングマン
原作展開からいろいろ予想を立てている感想書き込みですが、今回のサプライズは3点。
1.謎の戦士が早くも登場。
原作では、次のTVショー編から登場する彼ですが、ザシーバと共に前倒しで登場した形になります。
中身は……空っぽで、リメルに幽閉されたキータクラーが外から遠隔操作したスーツ(でも手にした光線銃からはビームが出る)で、たびたびウイングマンを助けてくれました。
まあ、キータクラーがリメルを倒すために、ウイングマンの力を借りる都合上で、それでも成長するウイングマンの姿に、戦士として敬意を持ったライバルの鑑みたいなキャラでした。
でも、ドラマでは尺の短さもあって、キータクラーの心情の移り変わりが描かれていませんね。
原作では、クラブの顧問として接するうちに情が移ったようにも見えますし、自分とシャフトを競わせるリメルの姑息なやり方に戦士としてのプライドが傷つけられて、嫌気が刺したようにも見えますし、いずれにせよ、謎の戦士は心強い助っ人でした。
そしてドラマでのシチュエーションが、変身できない健太を助けるために、突如現れた謎のヒーロー、そしてピンチのアオイを助ける彼、の姿で続くわけですから、美味しいなあ、と。
2.美紅ちゃんが崖から落下。
いや、原作と同じですが、原作では下が海。
特撮で、海や川に落下は生存フラグですが、今回のロケ地は崖の下が海じゃない。
下が海じゃないので、普通なら死ぬじゃん……と思って見てたら、健太も爆風で落下。すると、すかさず謎の戦士が飛び込んでくる。
原作以上に、北倉先生、美紅と健太の命の恩人だよ。ここまで露骨には介入していなかったのにな。
せいぜい、物陰からビームを撃って、窮地を凌がせるとか、敵の作戦の情報をヒントで知らせてくれるとかだし、中に人が入ってないから張りぼてみたいなものだけど、
今回は、マスクをとったら、中から宮野真守の顔が出て来ても不思議じゃない。いや、そう思わせて、中から関智一の顔が出て来ても納得だけど。
初代スーツのヒーロー=キータクラーの遠隔操作
2代目スーツのヒーロー=ドクターラーク(アオイのお父さん)
2代目もキータクラーのようにミスリードさせておいて、アオイも2代目に「キータクラー、あなたは何を企んでいるのよ」と詰め寄って、「いや、私はキータクラーじゃない。そんなことよりもウイングマンが大変だ」的な展開を、リメル編の後のライエル編で見せてくれたな。
って、スーツの男の話じゃなくて、美紅ちゃんだ。
ええと、今回は美紅ちゃんの身体能力の高さが話題になって、新体操やってるから鍛えている的な話で、次回からは正式にアクションヒロインになる模様ですね。
何だか次回予告でディメンションビームを撃ってるし。変身はしないけど、ビームは撃てる、と。今回は映画撮影で、シャイダーのアニーみたいなポーズをとってたし、原作みたいに手からビームなのか、それとも撮影用の小道具からビームを発射できるようにするのか。
3.アオイが幻覚で化け物に見える。
ザシーバは、テレキネシス、予知能力、幻覚など多彩な超能力を使います。
これで、原作でもウイングマン、およびウイングガールズも相当に苦しめられたんだけど、アイドルの美森くるみちゃんが自分のマネージャーの異常(幻覚に集中しているため、自分の声に反応しない)をおかしく感じて、自分を襲った怪人の正体だと察して石を頭にぶつける。
これによってザシーバの正体がようやく判明し、ウイングマンの逆転勝利の契機になる。
アイドル編は、TVショーのエピソードから映画ロケのエピソードまで盛り沢山ですが、ドラマでは思いきり割愛されたと思われつつ、
一応、合宿編、TVショー編、映画ロケ編の3エピソードを1つにまとめた形っぽいですね。
で、3次元人に化け物だと言われて、襲い掛かられるアオイですが、もしかして次回の伏線にも思えました。
次回は、ザシーバとの決着まであっさり進みそうで、その後、アオイのフィアンセのナァスまで登場している。
アニメでは26話と27話のエピソードにつながりそうな流れ。
ナァスが「ポドリムスの亡命者」だとアオイから聞かされた健太が、「もしかするとポドリムスの刺客かもしれない」と疑念を表明したことで、「もしかしてポドリムス人はみんな悪の化け物みたいに考えているわけ?」とアオイの怒りを買うことに。
アオイVS健太の対決まで発展するこのエピソードに向けて、話の伏線が(原作以上に)緻密に張られているな、と。
で、健太の疑念も原作以上に分かります。
教育実習生も、黒津さんも、関わって来る人間が次々と刺客なので、毎週のように刺客が押し寄せる状況。
おそらく次回の最後は、健太とアオイの決裂で続いて、その後でナァスがやはり刺客の正体を現して、アオイの恋心を粉砕するとともに、健太の心からの怒りを招く。
とりあえず、原作エピソードはここまでだと思います。
最後の9話と10話は、ドラマオリジナルの決戦で、何だか日本国首相というキャラが出て来て(原作には出ない)、リメルの日本侵略大作戦みたいな派手な展開になるのかな、と推測。
それにしても、ドラマのリメルの思惑は本当に謎ですね。
キータクラーが、ウイングマンの育成計画を考えているのは、原作展開的に分かる(ドラマでは宮野さんの怪演もあって、ウイングラブみたいになってるキータクラーですが)のに対し、
リメルがウイングマンに肩入れする理由が全く分かりませんね。原作では、強大なディメンションパワーの持ち主で、逆らう者は全て投獄し、強制労働を行わせる専制君主のようにしか描かれていなくて、他の考えられるのは「ウイングマン=広野健太の体を乗っ取って、ドリムノートの支配権も奪う」という企てかな。
原作では、頭部を切断されたリメルが最後の怨念でウイングマンを乗っ取ったけれど、健太の強靭な精神力で反抗されて、とどめを刺された。
まあ、リメルがウイングマンを育成しようと考えている動機があるとしたら、そんなところだろうと思ったり。
どうも、日本国首相をリメルが乗っ取って云々というネタバレを何かで読んだような気もしますし、でもネタバレなのか、誰かの妄想憶測なのかは断定できず。
>デルタエンド
原作では、ザシーバ戦で初披露。
アニメでは遅くて、35話で初登場。おかげで、ナァス編での決着の仕方が原作とは異なる形に。
3色3体に分身したウイングマンが相手を三角錐のバリアに閉じ込めて、内部に破壊エネルギーを送り込むことで爆発させる、非常にオリジナリティ高い必殺技。
この一連のシークエンスが実写特撮でどう映像化されるかが、番組開始前から楽しみにしているウイングマンファンが多くて、多分、次回が一番の映像的クライマックスじゃないかな、と思います。
ドラマ的クライマックスは、その次のナァス編で、
ラスト2話は、ドラマオリジナルで派手なんだろうけど、原作ファンの期待とは別の形で、どう綺麗にまとめるかな、ぐらいの注目。
最後は、うまく次のシーズンにつなげられる終わり方かな、と思うばかり。
ともあれ、デルタエンドに期待してるのが今、と。
★シンカリオン
レイジの過去に何があったかを、再現映像で見せた回。
AIテンダーの思惑と、疑惑の人物の浜本部長の秘密が次回に明かされることを気にしつつ、今回はロボ戦が訓練シーンだけで、そこは不満。
まあ、クリスマスに向けて、派手なクライマックス戦闘の仕込みをしていると思えば、SRG合体とか、対抗するハーデスとファントムの合体とか、力と力の激突に期待。
Re: 11月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA
2024/11/29 (Fri) 23:31:47
11月最後の感想です。
★ガヴ
ガヴとヴァレンのバディ関係が次の段階に進んだ感じですね。
思わず辛木田さんと呼んでしまったことから発覚して、今後は「絆斗」呼びで定着か。
こういう呼称の変化で、人間関係の深化が描かれるのは、男女間だけじゃないんだな。
ただ、今後、気を付けないといけないのは、ヴァレンの前で「シータ姉さん、ジープ兄さん」と呼んではいけないことですね。
ストマック家との関係がバレるのが、一番ヤバそうなので。
で、12月に入ると、特撮では例年、誰が無事に年を越せて、誰がクリスマス決戦で散ってしまうか、のドキドキ予想が行われたり。
去年のガッチャードでは、犠牲者がいっぱい出たところが、デイブレイクの介入によって時間軸が変化したからセーフ、という背景事情が、夏の映画で明かされたわけですが(凄い大仕掛け)。
目下は、リストラされた双子が散っていく候補に挙げられていますな。
早ければ、次の放送でピンチの可能性も。
ともあれ、年末年始で敵組織の改変劇も令和ライダーの定番になって、新たな敵が出現したり、敵味方の関係に変化が見られたりするわけですが、
次の敵の候補=シータとジープの政略結婚先の有力グラニュート。
そもそも、グラニュートは異世界の種族なので、第2部として、グラニュートの世界に引きずり込まれたショウマと絆斗、それに幸果さんという可能性も来年早々にはあるかもしれない。
まだ、妄想段階ですけど。
ともあれ、幸果さんがいつライダーの正体に気づくのかも気にしつつ、今は双子の顛末を見届けたく。
★ブンブンジャー
こちらは、そろそろ終盤なので、風呂敷を畳み始める頃合いですが、次回はワルイド・スピンドーが地球に到着ですね。
先遣部隊とクリスマス決戦して、ボスの到着は年明けかな、と思ってたら、あっさり到着して、そうなると次回はボスと側近の脅威を見せつけて、ピンチのまま続くことになりそうだな。
その後の助っ人宇宙海賊の到着からの逆転劇を想像しつつ、派手に行くクリスマス決戦を期待。
★ウイングマン補足
今回は原作とドラマのキャラ描写の違いを考えてみる。
●広野健太
年齢が中学生から高校生に変わったことで、アオイさんとの年齢差がなくなりました。
原作ではアオイが16歳で、健太が中2の13〜14歳だから、アオイもケン坊呼びで、基本は上から目線でした。美紅ちゃんへのモヤモヤ嫉妬状態が表面化するのもナァスとの恋心が断ち切られた後の話ですね。
ドラマは尺が短いので、三角関係を一気に持ち込む流れに。
で、健太の最大の違いは年齢もさることながら、アクション演劇部を自分から立ち上げたことですね。
原作のヒーローアクション部は、セイギマンのメンバーが立ち上げて、健太は祭り上げられたリーダーですから。
部長は、たぶんブルーかグリーンだと思う。その辺の描写は曖昧で、健太もセイギマンのメンバーからはリーダーと呼ばれ続けてましたから。
●福本
原作では、ただのクラスメイトで、初期の健太の親友だったけど、セイギマンの面々に出番を奪われて、健太とは疎遠に。
ドラマでは、セイギマンの男性メンバーの役割も代行し、映画撮影の監督兼脚本家のポジションに?
ともあれ、セイギマンの男性メンバーは鈍感で、ピンクがいち早く気づいた「健太の変身がヒーローショーではなくて本当に戦っている」ことに最後まで気づきませんでした。
福本も、ほぼ空気で、ドラマでの持ち上げられ方は、「うる星やつら)の旧アニメで、メガネが持ち上げられたことを想起させます。
あと、ガッチャードの加治木みたいな立ち位置かな、とか。
●アオイ
健太との年齢差がなくなり、より距離感が近い……のかな。
ただ、作劇の都合で、どんどん気持ちの不安定さが加速していますな。
アオイは、健太やガールズたちのお姉さん的立ち位置で(独断専行型の布沢さんを除く)、基本的にブレないのが原作だったけど(それだけにナァスとの再会で不安定に崩れるエピソードがインパクト大)、物語的立ち位置も、しっかり者のツッコミ役。
でも、ドラマでは、健太と美紅との関係に疎外感を感じたり、ディメンションパワーの使いすぎで消耗が激しくて、よけいに気持ちが不安定になっておりますな。
次回、美紅ちゃんが、健太の反対を押して、自分も戦いに参加する決意を固めると、アオイが余計に疎外感を覚える流れになるんじゃないかな、と思われます。
●美紅
アオイとの年の差がなくなり、原作よりも積極的に健太へのラブアピールをするように改変。
新体操については、セリフだけで処理されて、映像化はされず。
そして、坂本監督の影響で、ディメンションパワー獲得前から、生身アクションできる身体能力を披露。戦闘スーツは用意されていないようですが、ティールの変身態としてもアクションを披露したり、それ以前に学園で生徒たちに襲撃される場面で、やられアクションを披露。
実のところ、やられアクションにも相応の運動能力が求められますので、来週の戦闘シーンでも期待できそう。
そもそもアオイさんの戦闘スーツも3話までしか着てなくて、それ以降は制服もしくは私服なので、ビーム撃つだけならスーツはいらないかな。
あと、アオイの攻撃は衝撃波みたいなエフェクトなのに、美紅の攻撃は光線っぽいのね。この辺は差別化かな。
美紅はギャバンを履修したのだったら、手からビーム出すのもギャバンがやってるけど、映画の小道具の銃を使うのか、手からビームなのかは次回予告からは分からず。
ともあれ、美紅が戦えるようになると、アオイが自分のポジションを奪われた気分になるように、ドラマは物語展開しているようで。
●桃子
セイギピンクじゃないので、自分ではアクションしない裏方の、特撮オタクトークをしてるだけの役回り。
で、部活だと、やたらと健太の横に来て、ヒーロー話に華を咲かせる。
今回は、ファイズの乾巧の正体がオルフェノクネタをぶちまけておりました。自分は、自然に聞き流していたけど、「乾巧とアオイさんの立場が、人間(3次元人)じゃない異種族の擬態(化け物と見なされる)」という意見があって、ああ、そういう狙いだったの? と感じ入ったり。
アオイのポドリムス人の姿は原作でもはっきり描かれていないけど(ナァスとの回想シーンで口元だけでボカすように描かれたぐらい)、ザシーバの幻覚では最初に倒されたシードマンの姿でした。
さておき、原作での桃子は、美紅より先に戦闘に参加して非常に優秀なサポートキャラになっていたわけですな。
だから、現状のネタキャラ化してる扱いに、不満だったり、でもアオイと健太と美紅の三角関係にスポットを当てるなら、同じく健太に恋してる桃子の関係までドラマに入れるわけにはいかないか、と。
桃子は、健太のことをリーダーと呼びながら、美紅ちゃんのこともサポートしてくれる健気な娘なんだけど、
劇中描写だと、グリーン→桃子→健太という恋目線があって、健太は、アオイ、美紅、桃子、美森くるみの4人に好意を持たれているというハーレム状態です。
ナァス編の後は、ウイングマン側のチーム分断を図るために、アオイと美紅の気持ちを健太から引き離すような敵の心理作戦が続いて行われて、ラブコメ劇のウイングマンの話を盛り上げてくれたのですが、ドラマではそこまで描く予定はなさそうです。
アニメでは、ロリっ娘アイドルのりろちゃんがセイギマンやアオイ、美紅を引き込んでバンドを結成して、健太を孤立化させる作戦(で、好きな人を取られて傷心の健太を、美森くるみがフォローする展開)とか、転校生の3兄妹がアオイ、美紅、健太の関係を分断する作戦に対して、桃子と久美子が修復しようとする話とか、ひととおりは(シンプルに改変されつつも)描かれたのに対し、
ドラマでは、そういう要素も当面は割愛っぽい。
そんなアニメ版「夢戦士ウイングマン」のタイトルを、ドラマで回収したのも、桃子のおかげかな。
でも、ドラマの桃子のテンションを見ると、自分でピンク色のウイングマンスーツを自作して、勝手に「ウイングガール」と名乗っても通用する気がします。
セイギピンクの代わりに、ピンクのウイングマンを第2シーズンで披露してくれないかなあ。
●久美子
ドラマでも存在感は示しているんだけど、原作の行動力が足りてないなあ。
原作では、とにかく「スクープだわ」が口癖で、健太のパパラッチみたいに突撃取材を仕掛けて、その延長でアニメだと、北倉先生の正体にまで気がついてピンチになったり、コミカルなトラブルメーカーとしてのエピソードに事欠かないキャラでした。
で、アオイ、美紅、桃子の3人とはチームを組んだり、別行動をとったり、何だか女スパイ的な独自の立ち位置で動いてた感じですが、
戦闘時のスーツではメガネを外して、普段と違う変身要素が一番強いヒロインに。
でも、一人だけ運動神経があまり良くなくて、アクションでもキャーキャー騒いで戦果が少ないお騒がせ要員。
ドラマ版とは、最もキャラが違うなあ、と思っております。
原作でも第一印象はクールでミステリアスだったんだけど、「スクープだわ」を決めゼリフにすると、どんどん暴走していった感じです。
しっかり者お姉さんのアオイ、内気なお嬢様風の美紅、健気なサポーターの桃子、トラブルメーカーな小悪魔属性を持った久美子といったのが原作。
ドラマでは、心労たっぷりで生真面目なアオイ、思ったよりもアクティブな美紅、特撮オタクな暴走娘の桃子、陰キャラジト目の孤立思考な久美子ってところかな。
ガールズ結成は、アオイの心情が回復した最終決戦までお預けかも(原作では、ザシーバ編の映画ロケエピソードでガールズ結成)。
以上、健太周りの人間関係でした。