創作と鑑賞の談話室

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12月の雑談スレッド(2024) - K.K

2024/12/01 (Sun) 00:04:14

 12月の雑談スレッドです。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - K.K

2024/12/03 (Tue) 22:21:22

 定期感想その1です。

●仮面ライダーガヴ(第13話:約束の手作りケーキ)

 今話登場のブシュエルフォーム、武装が斧(クリスマックス)で丸太を出現させる能力もありました。初見では「ケーキなのに、なんで?」と思い、後で調べてみると、モチーフとなったケーキ「ブッシュ・ド・ノエル」は「クリスマスの木」という意味なんだそうで。それなら斧に丸太/薪と納得したんですが、フランス語を知っていれば、すぐ分かったのかしらん。

 もっとも、今話のブシュエルフォームは次回予告を踏まえますと、真の力を発揮できない未完成品のようですね。今話ラストでは双子に敗れ、ショウマが変身解除で崖から落ちてしまう。元となったのは幸果のケーキだけでして、今話でショウマが自ら作ったイチゴのショートケーキが強化に必要なのかも。

 ともかく本編。ヴァレンの正体が絆斗と分かり、ショウマが大叔父デンテに相談してますな。以前はヴァレンがグラニュートと思っていたから不自然と思わなかったけど、人間にそんなこと(眷属を扱い変身)ができるのかと疑問に思ったようですね。しかし、今の今までデンテにヴァレンのことを伝えてなかったのか。

 事前情報がなくとも、さすがは技術者デンテであるようで、かなり正確にヴァレンのことを見抜いてますな。「グラニュートの力を体内に宿す手術」って、まさに酸賀が行ったこと。

 問題は「(ヴァレン/絆斗を)改造したのはグラニュート」という推測ですね。前に酸賀が見せた腹は横に筋があり、口(ガヴ)を思わせるものですんで、グラニュートというのはあり得る(ことによるとニエルブ)。思えば、グラニュートの臓器(?)を素手で差し込んだだけで移植されたというのも、人間離れの特殊能力を思わせるものあり。

 ですが、(性格が一致してそうな)ニエルブなどから臓器提供の上、やり方を教わった可能性もあります。なにでデンテは人間ではできないとする理由を「思いつくはずがない」としてますんで。教わればできる、となれば酸賀が人間でも改造できる可能性はある。ただ、どう転んでも酸賀が怪しげな人物であるのは間違いない。

 もう1つ相談がありまして、ショウマを襲った頭痛ですね。今話ではっきりと、絆斗の母:早恵(と幼い絆斗)の写真を見て頭痛がしたと言ってます。デンテの指摘(記憶の欠落)が正しければ、ショウマは絆斗の母と何らかのつながりがあるってことになりますな。ちょっと怖いことが起こっていた/いる可能性もありそうです。

①絆斗の母:早恵をさらったグラニュートはショウマ。
 →ショウマは幽閉同然だった点でありそうにない。
  →ただし、父ブーシュの「特訓」でグラニュート態となって襲った可能性はある(その間の記憶は欠落)
②さらわれた絆斗の母:早恵がグラニュート界でショウマの母:みちるになった。
 →ドラマ外の判断材料ですが、演じる役者さんが別々なのでありそうにない。
  →ただし、グラニュートは人間に化けますんで、人間を別人の姿にできるかもしれない。

 ①ですと、絆斗が母の仇と恨むグラニュートがショウマとなり、バディを討つという暗い流れになりそう。ただ、そういうパターンでよくあるのが「こう見えたけど、実は違ってた」というものですね。例えば「実はショウマ(怪人態)は別のグラニュートに襲われそうになっていた絆斗の母を助けようとしていた」とか。

 ②だと絆斗とショウマが異父兄弟となり、2人が偶然に共闘するに至ったようで、実は必然だったなんて流れが作れそうです。なんて妄想をたくましくしたんですが、自分の予想は当たりませんorz。しかし、いろいろ思いめぐらせるのは楽しい。

 さらに、ショウマはデンテが自分(ショウマ)の名前を忘れていたことを指摘してました。言われたデンテはちょっとギクリと。「わしはおじいちゃんだから」と誤魔化してましたが、あの動揺はなんだろう。デンテも記憶が欠落している可能性がある。あるいは、何か隠している可能性もある(ショウマに、何かを示唆する別の本名があるとか)。

 ストマック社/家側としては、政略結婚で離ればなれを嫌がって飛び出した双子シータとジープの処遇が問題になってるようですね。長女グロッタは危惧して引き戻すべきと思っているようですが(たぶん双子を心配している)、長男ランゴは好きにやらせておけという態度(死亡退場も許容か?)。ランゴとグロッタは前話では結託して事に当たる様子でしたが、早くも亀裂が入り始めたかも。

 ストマック家は家族の情が薄そうですが、のけ者扱いされていたショウマだけがそうではないのが興味深いところ。双子シータ&ジープの誕生日祝いで、ショウマ(と母みちる)には席がない。が、ショウマは双子に花を贈ろうとするわけですな。しかし激しく拒絶される。双子としては「お前(ショウマ)から同列に扱われる筋合いはない」といったところなんでしょう。

 その誕生祝いで見たケーキは食べることができず(闇菓子かもしれないから、それでいいんだろうけど)、しかし幸果の手作りケーキを一緒に食べるわけですな。それが余程に嬉しかったんでしょう、ショウマは幸果にケーキを作りたくなる。そもそも料理からして)初挑戦ですから、ケーキだと悪戦苦闘。しかし、この後で幸果が見たショートケーキはなかなかの出来栄えでした。

 絆斗のほうは偶然に路上ミュージシャンを追ってみることになるわけですが、どうやらそいつ(可児/ロジョー)が重要グラニュートの可能性ありそうですな。絆斗が可児に辿り着くや否や、ロジョーの正体見せて襲って来る。が、絆斗の問いかけに対し、もう20年も人をさらっているのだという。

 となると、絆斗の母:早恵を襲ったグラニュートについて知っている可能性がある。が、とりあえずは話にならない。バトルになるわけですが、なんだかシュールな展開になってますな。まるで海辺でキャッキャウフフの追いかけっこです。「なんだろう、このコント」と一瞬思ったんですが、もしかするとこのグラニュート・ロジョーって、後で絆斗と関わりを持つようになるのかも。そのために、敵対一辺倒ではない雰囲気も演出したのかもしれません。

 絆斗を追ってきたショウマはエージェントに誘われて双子のもとへ。このバトルは自分的になかなかの見ものでした(ライダーらしさを感じる戦いと申しますか)。たぶん、ガヴが初めて戦う格上だからかもしれません。今までのガヴは、しばしば「二度と闇菓子に関わらないか、それとも」の決め台詞言ったりしてました。ガヴが格上でないといえない台詞です(考えてみると、ショウマもストマック家なんでした)。

 しかし今回は同じストマック家の兄と姉。双子はランゴらから半人前扱いされてますが、純潔グラニュートにしてショウマより年長。しかも連携のいい2人がかりです。ガヴ/ショウマが苦戦するのも当然だったか。ここまで敵を圧倒してきたガヴのフォームが次々破られてますな。双子の機動性が高いんで、重武装グルキャンの火力は使えそうもない(ヴァレンさえいてくれれば)。

 幸果のケーキで生まれたゴチゾウのブシュエルフォームでも歯が立たず、ついに致命の一撃を食らって変身解除で崖から落ちて続く。が、次回「奇跡の覚醒!ケーキング」で何とか生き延びていると、これはネタバラシと思っていいんだろうか(^^;。

「はぴぱれ」に帰り着いて、幸果と一緒に手作りケーキ食ってブシュエルフォームを完成させ、双子へリベンジという流れなのかな。自分は前話時点では双子がショウマと合流する可能性を考えたんですが、今話の回想描写などを見るに、どうも望めそうもない感じです。双子は退場し、グロッタが怒り狂いそうな気がします。

●爆上戦隊ブンブンジャー(第39話:悲鳴の星)

 タイトルから考えて阿鼻叫喚レベルの話になるのかと心配だったんですが、スピンドー視点で「悲鳴」がいっぱいあるからギャーソリンもたくさんという意味だったみたい。が、敵味方双方の偉い人の思惑が入り乱れて、緊張感はあるけど暗い感じという希望のなさを感じてしまう回でした。もっとも「下っ端」3人はいつも通りに元気だったりしまして、敵なんだけど雰囲気明るくしてくれてます。

 それにしても最終クールで新キャラクター登場ですな。前話からですが、敵側にはハシリヤンNo.2にして大番頭のグランツ・リスクが動き出し始めまして、まずサンシーターを喜ばせてます。そりゃ末端構成員が大幹部から覚えてもらっていて、しかも好意的評価されれば、鼓舞されようというもの。

 見方を変えれば、グランツ・リスクの人心掌握術ですね。下手すると「うまく鉄砲玉にしたいから、おだてておく」ということかも。孫子に「卒を視ること嬰児/愛子の如し」とありますが、死地に投じても戦ってくれるようにするため。怖い話であります。

 もっとも、今話のグランツ・リスクはキーとスポンジ与えて苦魔獣スポンジグルマーを作らせただけ。なかなかの苦魔獣でありまして、ブンレッド以外を泡と化して追いつめる戦いぶり(しかし致命的な欠陥ありましたな ^^;)。それは後のことでして、グランツ・リスクのもう1つのお仕事はボス:スピンドーの出迎え。留守を上手く預かっていたグランツ・リスクは相当に信頼されているらしい。

 そこへ出迎えに来たもう1人が常槍ISA本部長ですな。調と昔馴染みの梅栖舞美を連れています。スピンドーの地球到達を偽装されるなどでISA上層部の動きに決定的な疑いを持った調、梅栖舞美を盟友と頼んでいるようですが、果たして大丈夫か。今のところ梅栖舞美はISAを疑い始め、軸足をブンブンジャーに移した調に対するスパイのようでありますが、まだ真意は分かりませんな。可能性はいろいろありそうで、

①描かれた通りに梅栖舞美は常槍側で調を騙している。
②梅栖舞美は常槍への忠誠を装って、調に協力するつもりである。
③それ以外(例えば密かにスピンドー側へ寝返ってしまってる)

などが考えられそう。それは今後に期待するとしまして、内藤雷汰もスピンドー歓迎夕食会に呼ばれてまして、スピンドーも既に内藤の人となりを把握しているらしい。完全に結託している様子ですが、常槍としては一蓮托生のつもりはさらさらなく、スピンドー/ハシリヤンを手玉に取って利を得たいらしい。そういうの、たいていはかえって相手に利用されて使い捨てにされるパターンであるような気がします。

 偉いさんの動向は次回以降に期待するとしまして、苦魔獣とのバトルはほぼいつも通り。といっても、いったんはブンブンジャー側が追いつめられる。大也/ブンレッド以外が泡にされてしまい、大也もチェンジャー壊されて変身不能という絶体絶命。

 スピンドー、そうしておいて「BBGはハシリヤンが仕切っている八百長」と大也に告げる。裏切者ブンブンへの復讐として伝えたようですね。なにせブンブンの夢はBBG復帰ですから。大也も応援している。が、戻ったところで八百長の出来レースとなれば、絶望もしようというもの。

 そうしておいて、グランツ・リスクが大也を痛めつけると。ブンブンが矢も楯もたまらず出てくるように仕向けてるみたいですね。しかし、そこで調が奮起、スーツなしでは耐えられないブンブンワゴンで駆けつけ、泡にされたブンブン戦士も救出。しかし、スポンジグルマーを搾れば泡にされた人が無事に出てくるんですか。あまり凶悪ではなかったようですね。

 出てきた姿を見て納得です。みんなマスクだけつけてます。思い出してみると、泡になったブンブン戦士はスーツだけでマスク部分は消失、スーツだけ残して吸い取っていた、ということだったんですね。ちゃんと辻褄合っていて、感心しました。

 そこは感心なんですが、やはり文字通りに命を賭して駆けつけた調には感動です。ブンブン戦士を救い出し、大也に新しいチェンジャーを手渡し「お届け物です」と告げ、為すべきを成してから気絶。普段のコミカルとの落差大きいこともあって、実にカッコいいなあ。

 こうなれば流れはもうブンブンジャー側でして、等身大・巨大戦両方でサクッと撃破。しかし、もうそういう戦いは大河の中の小さな奔流でしかないのかも。ハシリヤン、地球(ISA)双方の大物の思惑が動きとなり始めてるわけですんで。射士郎はスパイの腕を活かして動き出してますが、調と梅栖舞美のつながりのほうは吉と出るか凶と出るか。

 そういう「それで、どうなる?」の緊張感伴うラストですが、次回「はかれない男」は予告からすると、ちょっと寄り道みたいな感じ。錠に弟子入りする男の子の話のようでして、ヒーローとは何ぞやみたいなことらしい。まあ、嵐の前の静けさという趣向ならそれも良しでしょうか。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - K.K

2024/12/04 (Wed) 22:45:40

 定期感想その2です。

●シンカリオン チェンジ ザ ワールド(第32話:追跡)

 保身を図る浜カイジ本部長の裏切り行為により、工部レイジは意識だけがメタバースに取り残され、現在の(第2段階)アンノウン襲撃事件を生み出すことになってしまった。と、表面的には受け取れるんですが、どうもスッキリしない点がいろいろあるようです。

 というのが気になっているんですが、どうもガンダムビルドダイバーズシリーズを思い出してしまことがあるせいかも。ガンダムBDではGBN内の余剰データ(ダイバーの思いの痕跡)がELダイバー(サラたち)を生み出したわけですけど、1期では人工の肉体を得て外界に出てますね。2期だとダイバーが別の惑星の特殊な砂で(ガンプラごと)実体化する。

 このシンカリオンCWではレイジの意識が肉体と切り離され、メタバースに(データとして)存在してしまっていると明かされました。さらに何らかの方法でリアル世界に実体化するようになったと。ガンダムBD1・2期と似たような状況の気がします。

 レイジだとBDリライズ(2期)の感じですね。ログインした本人の意識だけが別の場所で実体化したということなんで。アンノウンだともしかすると1期のサラに近いのかも。サラはダイバーの残滓の集積データの人格化ですが、このシンカリオンCWでは取り込まれたAI(イド)のアンノウン化という事態が発生してます。

 浜カイジに対する聴取では、鍋島チクゴ本部長(当時)がアンノウン襲撃で死亡(殉職)後、アンノウン襲撃が止まったとのこと。サポート(秘書)AIテンダー失踪後ともいえますね。それでERDAの存在意義に疑念が呈されるようになるも、後を継いだ浜カイジ本部長はERDA維持に努めていたと。

 その途中で起こったのがレイジのシミュレーション訓練事故でしたか。10年前のレイジとイナが描かれた回では、自分は中学生でも命懸けてアンノウンと戦う覚悟がある世界と思ったんですが、どうやらそうではなかったらしい。アンノウン襲撃が途絶えていたから、対抗・防衛組織であるERDAに入る心理的ハードルが下がってたみたい。

 が、7年後にテンダーがレイジ(の意識)をメタバースから救出してから、アンノウンの襲撃が再開してしまう。アンノウンの形態も以前のSLタイプとは違って、現代的な機器を模したものが多くなっている。イナをメタバース経由の洗脳という形で取り込んだりもしたわけですね。直接的には仮面の男(レイジ意識体)の仕業ですが、背後にテンダーがいたのかも。

 こうやって思い返して整理を試みても、鍋島チクゴ前本部長が死亡直前にショックを受けた内容が浮かび上がっては来ませんな。鍋島チクゴの様子からすると、真相は到底語れるものではなく、戦い続けてくれと言うのが精いっぱいだった感じ。今話の浜カイジ本部長もなんだかそういう雰囲気があります。何かを墓場まで持っていく覚悟らしいですが、それでもカドミチらに「ERDAを頼みます」とは言う。

 現時点でのイナらの解釈では、ERDA存続を焦っていた浜カイジがレイジの事故でさらに焦って隠ぺいしたというものなんでしょう。イナはデータとしてメタバースに取り残されたレイジの意識の回収には自信があるようでしたし、カドミチもレイジとの約束を違えず救出の意思は固かった。2人とも自分達にも隠したのは、浜カイジ自身と組織の保身としか思えないでしょうな。

 しかし何か変なわけで。訓練中の事故でレイジが昏睡状態に陥ったのは、浜カイジ以外も知っていて秘密でも何でもない。レイジが自ら逃げたと偽ってまで、レイジの体を隠す必要性が分からない。浜カイジはレイジをセーフハウスに隠してから、その意識がメタバースにあると気づいたと言ってましたが、もしかすると病院で昏睡状態のときに既に知っていたのかも。

 問題は、浜カイジがメタバース幽閉を脱して帰還したタイセイらを見てマズいと思い、レイジの体を死亡させようとした点ですね。レイジが7年間閉じ込められことは、タイセイらはもう知っている。レイジの事故は別に浜カイジの仕業ではない(と思われている)。タイセイらのようにレイジが復活しても、浜カイジに不都合はないはず。

 だけどレイジが元の体に戻って来ては困る事情がある。それが何だか分からないですね。例えばの無理矢理妄想ですが、浜カイジがテンダーと協力して、レイジを純然たるメタバースの住人にしようとしていた、と考えれば辻褄が合わなくもないかも。

 モリトだとメタバースに固執していて、リアルかバーチャルかで揉めたときに、AIイドが狙われたわけですね。あれも運転士の結束を裂くための楔だったと考えることもできそうな気がします。もっとも、楔としては逆効果(モリトのリアル再評価とタイセイらとの和解)になっちゃったわけですが。

 しかし、今回打ち込まれた楔(レイジの体験を見せる)は実によく効いてしまいまして。アンノウンが出現するも、リョータは自分を助けてくれたレイジの過酷な境遇に耐えられずに出撃を拒否。タイセイも「カッコいい人」とは何かで決断がつかず、戦意が上がらない。アカネとガンマの責任感で何とか2機での迎撃態勢が整うわけですな。

 出現したアンノウンが医療機器(MRI)タイプでして、体が発見されたレイジとのリンクを感じますね。仮面の男(レイジ意識体)はリョータの訴えは聞こえているようですが反応はせず、ハーデスで戦う様子もない(アンノウンを運んできただけ?)。仮面の男、前はデータセンターへのダメージを気にして戦いをやめましたが、今回は自分自身の体を気にして手を緩めたのかな?

 アンノウンはガンマの機転の跳弾攻撃からの反撃で勝てましたが、アカネは負傷。以前にもアカネが負傷したことがありますが、まだ運転士になってないときの戦闘巻き添えによるもの。一応はタイセイも運転士として責任の一端を感じるものではありますが、今回はタイセイが己が優柔不断と強く感じたらしい。そこが次回「決意」のポイント(カッコいい人とは何か)となるようです。

 今回のアンノウンがレイジの意識から発生したものだとしますと、他のアンノウンもメタバースに入った人間の意識が関係するのかもしれませんな。例えばツクモ登場のときだと、ツクモもよく知るご当地の船だったりしましたし。コピー機モチーフのときは(劇中に未登場の)事務員の意識に反応したりしたのかも。AI由来のアンノウンだと、イドのはリニア・鉄道館の展示SLからとか。

 AI由来のアンノウンがAIの自我/意識発生によるものだとすると(「どうしたい?」へのイドの答であり、イドからエゴへの進化)、意識発生の第1号はテンダーでしょうか。そういうテンダーがメタバース内に無数にあるAIに干渉すれば、続々と自我を持つAIが発生して来ることになります(鍋島チクゴがショックを受けた原因かも)。

 そう妄想してみて(^^;、思い当たるのが以前にイナが喋れるようにしたメタバース動物園の動物です。あの動物も初歩的な意識のようなものを持たされたと考えてもよさそう。それをテンダーが見つければ、きちんとした自我まで育てようとしてもおかしくはない。それが現在のアンノウンのベースだったりすると、ちょっと怖いかも。イナの洗脳は仮面の男が引きこむためではなく、今もイナを慕うヴァーチャル動物たちが飼育員として招いたなんてこともあり得そうですから。

●ウイングマン(第7話)

 2回に渡る詳しいご教示・解説、ありがとうございます。原作との違いを踏まえますと、ドラマ版の工夫がより分かりますね。ドラマ版は各話30分の全10話と尺が短いだけに、イベント的にはダイジェストにして短縮化の組み換え等が多々のようですが、しかしストーリーがきっちり追えて面白い。今話ですとアオイの気持ちの揺れがなかなかのものでして、詳しくは本編感想で。

 それと、自分の目がまだまだこのドラマ版の造形について行けてないことも改めて自覚。前話で周囲が見たアオイの幻覚=怪人態は第1話のシードマンでしたか。録画で第1話を見直してみて(TVerにもまだある)、確かにそうでした。そこを覚えていれば、あのシーンをリアルタイムで理解できて、敵ザシーバの狙いもハッキリし、ハラハラできたんでしょうな。

 ともかく本編。前話でザシーバ優勢の戦いの続きで、崖から落ちて謎の戦士に救われていったん離脱の健太から。ノートから呼びかけてきたのは、やはりアオイの父ドクター・ラーク。ザシーバがイレイサーを持っていたのは、ラークから強奪したからでしたか。

 それでもラークが用済みとして始末されないのは、まだ何か必要な役割があるんでしょうな。リメルは健太のウイングマンを育てたいようですから(たぶんご指摘の通りの横取り狙い)、ラーク(のエネルコア)とノートを同調させたままにしているのもそのためなんでしょう。

 そして前話ではザシーバはノートを白紙にしておいて、健太の手に渡るようにしていたと。もうこれって、ほぼほぼ「ラーク先生によく聞いて、ウイングマン作り直しなさい」ですよね。実際にその通り以上になって、ザシーバは返り討ちまで食らっちゃうわけですが。

 それはこの後のことでして、目を覚ました美紅がドクター・ラークに戦う力が欲しいと申し出るのが、後でアオイに効いて来るポイント(美紅の意図はピンチのアオイを救いたいだけのようですが)。今までの美紅は、健太からすれば「ひたすら守るべき恋愛ヒロイン」であったんですが、ここで「共に戦うバディヒロイン」の立場も(一時的かもしれませんが)得ることになります。

 ここまでは「共に戦うバディヒロイン」はアオイ専用であったわけですね。しかし、アオイはだんだんと「恋愛ヒロイン」の立場を欲するようになってきました。ただし美紅は傷つけたくない(そこは、美紅に対するアオイの直接的な気持ちか、それとも美紅を傷つけると健太が悲しむからなのかは不明)。そのジレンマでモヤモヤしてたのが前話までで、今話では美紅がアオイのピンチを救うという活躍を見せることになる。

 これはアオイが動揺する流れになるんですが、そこへポドリムスでの恋人だったナァス/斉藤達夫出現となるわけですな。それは後のことでして、今はザシーバへの反撃。パワーを譲り受けた美紅がザシーバも、その幻覚をも破ってアオイを救う。アオイは一瞬混乱しますが、アオイの父ドクター・ラークに力を貰ったと美紅が告げたことで、アオイは安心できたようですね。

 それで2人は力を合わせて反撃ですが、謎の戦士でも手を焼いたザシーバですから、形勢逆転とまではならない。美紅が貰ったパワーも尽きてしまう。というところで、待ってましたの健太復帰。短時間でドリムノートに書き直したようで、手の内を知られたザシーバに対する新技まである模様。

 それが青・黄・赤の三体分身のデルタエンドというわけですか。原作のデルタエンドは変身制限時間に近づくにつれて変わるスーツの色が3つ揃うと使えるようですが、このドラマ版のは自在に使える感じですね。敵を捕らえた閉鎖領域内のみに高エネルギー発生するんで、周囲を巻き込まないわけか。

 ティーンと同様、ザシーバも出番が短かったですね。まあ全10話だから仕方ないんでしょうけど、満を持した感じで登場したザシーバですから、やはり観ているこちらとしては少し残念であります。

 ともかくも勝利でして、前の学校での戦闘と同じく、アオイの記憶操作で皆には「すごい特撮」と思い込ませる後始末。もっとも、謎の戦士が布沢久美子の記憶をこっそり回復させたらしい。たぶん、学校襲撃時の記憶までは戻してないんでしょうね。あれはキータクラーの仕業ですから、布沢久美子の記憶にないほうが好都合でしょう。

 これにアオイは気が付いてない。もっとも、これでアオイのパワーが完全に尽きたようですから手の打ちようはないですが(ゲームみたいに一晩寝れば回復ではないらしい)。それよりアオイにとって重大なのは、健太に対する恋愛ヒロインになり切れず、バディヒロインとしての立場も危うくなってしまったことにあるようです。

 その晩、健太からドクター・ラークの健在を詳しく聞かされたアオイは感激。つい健太に抱き着いてしまう。それもベッドの上で、あの体勢で、ですね。しかも原作と違って健太はもう高校生でありますし、どうやらアオイを好ましく思う気持ちもある様子。

 が、健太は美紅を思い出したのか、ハッと我に返って誤魔化しにかかると。アオイも一触即発だったと気が付いた感じでしょうか。不安だった父ドクター・ラークがとりあえず大丈夫となって、気持ちに余裕ができただけに、改めて自分(アオイ)が健太をどう思っているか、はっきり自覚するようになったようです。

 そうなってみると、アオイとしては健太との距離の近さも気になるでしょうな。なにせシングルベッドの上で寝転がって話したりしてるわけで。それで健太は緊張する様子もなし。美紅だとこうはならない、とアオイは思ったはずです。健太のアオイに対する、恋愛対象としての意識が薄いわけですな(そこはアオイとて揺れながらも同様だったりもする)。

 自分(アオイ)の立ち位置はどうなんだろう、とアオイが悩み始めたところへ、学校では転入生:斉藤達夫登場(原作とは漢字が一部違ってるみたいですが、意図不明)。正体はポドリムスでのアオイの恋人だったナァス。このドラマ版ではナァスがアオイにプロポーズして、返事がないままリメルの異変でアオイが3次元(人間界)に逃亡してきたようですね。

 北倉先生/キータクラーは一目で斉藤達夫の正体と狙いを見抜いた様子ですが、アオイは気が付かない。ポドリムスでのナァスのままだと思ってる。今はそれ以上に優しい恋人と思ったかも。なにせ、今のアオイの不安要因であるパワーの枯渇を補ってくれたわけですから。しかも、パワーを与えた達夫/ナァスはがっくり崩れ落ちそうになるほど。これは感激しないわけがない。

 斉藤/ナァスはそうしておいて、自分(ナァス)にはアオイが必要と繰り返すわけですね。ぐらついたアオイはその夜、また健太の気持ちを確かめる。「もし私(アオイ)がいなくなったら、嫌かな?」と意味深な問いですね。健太は真意に気付かないようですが、即座に「絶対嫌だよ!」と。これはアオイが欲しかった答ですな。しかし、そう叫んで照れてしまった健太、理由を「ウイングマンの無二の相棒」旨としてしまう。

 健太のバディであるが恋人足りえないと悟ったらしいアオイ、恋人として迎えてくれるナァス/斉藤のもとへ去る決意をしてしまう。これはナァスの狙い通りなんでしょうな。邪魔立てしそうな謎の戦士も、正体のキータクラーがアオイの敵ではあってもアオイから遠ざける策を施すほどですから、健太に対しても手抜かりはないんでしょう(今のところ、直接接触すらしていないですが)。
(などと言いつつ、初見では「わーい、戦闘スーツのアオイさんだ!」と嬉しがったりしてました(^^;。)

 かくしてアオイ、ドリムノートを持って広野家を去る。ただし、ヒーロー演劇部の写真は持っていく。パワーは戻ってるのに、健太の記憶も消さない。覚えていて欲しいんでしょうな。そういう切ない気持ちを見せてもらうと、予習した原作/アニメ版のラストに感動するわけが分かる気がします。こういう気持ちを振り切ってのものであるわけですか。

 しかし、今話を観ただけでもナァス/斉藤の狙いは謎の戦士≒キータクラーの推察通りという感じです(観ているこちらは分かり、アオイは分かってないという劇的アイロニーなんでしょう)。次回ではアオイが去ったと気づいた健太が奪還に必死になる展開となるようです。ナァスも次で早くも退場なのかも。残り話数を考えると、キータクラーが表に出てくる尺の余裕すらギリギリな感じですから仕方ないか。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/12/05 (Thu) 23:49:49

 例によって、先にウイングマン感想です。

★ウイングマン

 まず、ナァスとの決着編が、コミック4巻の無料お試しページに載ってまして。
 次回の予習にもなりますし、今回のデルタエンドのコミック版での描写もチェックできますので、割とお勧めだったり。

https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?jdcn=08X10000000053542100

 一方、アニメではデルタエンドがまだ未登場の話なので、ナァスの最後はアオイ自身がケリをつけるという形に。

 ドラマ版では、どうなるだろうか。
 いずれにせよ、次回予告を見た範囲では、原作での話(ウイングマンVSアオイ)を再現しているようで、どんなアクション展開になるか期待です。

 なお、ナァス編の原作との違いは、3点。

1.斉藤が、アオイに枯渇したディメンションパワーを分けてあげるシーン。

 原作では、アオイがそこまで限界に至っていない。

2.健太と斉藤の関わりが薄い。

 原作では、斉藤が登場前に、鎧姿の刺客が健太を襲撃して来る。
 その後に転入して来た斉藤がアオイに親しく接しているのを見て、アオイは健太の誤解を晴らそうと、「リメルから逃げて来たポドリムスの昔の知り合い」と紹介したら、かえって「刺客じゃないのか!」と健太の疑念を呼ぶ結果に。

アオイ「どうして、そんなに疑うのよ?」
健太「ヒーローの勘だ」
アオイ「何よ、それ。バカバカしい。いくらケン坊でも、昔馴染みを疑うなんて酷い。ポドリムスの人が、みんな刺客だって決めつけないで!」

 ……といった感じに、健太とアオイの口論に発展するわけですが、どうもドラマ版のアオイは、原作ほど強気じゃないというか、健太の方がそこまで斉藤のことを勘繰らないために、このやり取りは割愛されたようですね。
 それでも、ここまでのドラマの物語の溜めがある分、アオイが自分の居場所を見出せずに、不安定な状況であることは分かりますし、そもそも健太がポドリムスのことをどう考えているのか、アオイには見えない。

 原作では、最初にポドリムスに行って、キータクラーに負けて帰って来て、強くならないといけないという流れがあるから、健太がポドリムスのことを忘れたわけじゃないことは、アオイにも分かってる。

 一方で、ドラマでは、健太がポドリムスに行く前に、刺客の方が先に襲って来たから対処に追われているうちに、アクション演劇部の活動とか、美紅ちゃん絡みの恋愛模様とか、アオイ視点から健太がヒーロー活動を満喫して、自分のことしか考えていないようにも映る。

 健太とアオイの最初の契約では、「ウイングマンの力さえあれば、世界の平和を守れる」とのことで、「ウイングマンがポドリムスを救う」という約束のはずなのに、3次元のドタバタに巻き込まれて、ポドリムスに行く余裕がない。
 しかも、健太がウイングマンの力で「美紅ちゃんを守らないと」ということばかり連発するものだから、「私の故郷のことは忘れてない?」という心のモヤモヤが発生しているわけで。

 そこに、ナァスが「ドリムノートさえあれば、ポドリムスを自分たちで解放できる。3次元人を危険な目に合わせる必要もない」と、もっともらしいことを言ったものだから、
 アオイとしても、健太や美紅の幸せを壊すつもりもないし、文字どおり住む世界が違うと思い立っての決断なんですな。

3.キータクラーとナァスの関係

 ナァスは、キータクラーの剣術の弟子というのが原作。

 一方、ドラマではナァスがスーツの戦士の動きから、正体を見破って「先輩」と呼ぶ。
 この先輩というのが、リメル配下の刺客としての先任という意味なのか、それとも同じ道場か何かの先輩なのかは不明。

 いずれにせよ、キータクラーにとって、ナァスのやり口は戦士らしからぬ卑怯なものらしい。
 それがどう卑怯なのかは、次回のアオイに対する行動で描かれることは間違いないですが、どうもドラマの敵役は、尺の都合で原作以上に短絡的で、己の暗躍している優位性をあっさり放棄して、雑にバトルに持ち込んで、呆気なく倒される傾向があります。

 原作では、ティールも、ザシーバも、変身能力や幻影能力を駆使して、いろいろと搦め手を駆使したのに、ドラマではそういう回りくどさをあっさり放棄して、正体を曝け出しては速攻で倒される。

 ザシーバについては、幹部級の強敵と思っていたら、1話半で溜めもなく倒されたな、と。
 大体、本作は1話半から2話で、1エピソードという切り方をしていて、ニチアサのライダーが2話1で展開しがちなのに比べても、テンポが早い。
 ここまでの経緯を振り返ると、

●1話:アオイとの出会いとドリムノートでの初変身。最初の刺客シードマンの出現と、健太自身の意志での初変身まで。

●2話:初戦闘で、ノートに技を書きながら、何とか勝利。アオイは健太の従姉という形で、広野家と学校のみんなの記憶操作。その後、キータクラー、北倉先生として学校に赴任し、いきなり生徒を操る。

●3話:美紅ちゃんのピンチを救う健太。新装備のガーダーを駆使して、初戦よりも確実にシードマンを撃退。健太の想像力に、アオイは関心。ポドリムスには、TVヒーローの伝統がないので、ヒーロー好きの健太の想像力は、我々が考える以上にすごいものらしい。
 まあ、ウルトラマンや仮面ライダーなどを見たことがない人が、スーパーヒーローの発想(カラータイマーとか変身ベルトとか)に驚くようなものですか。
 次回への引きとしては、健太の変身映像がスマホに残ったことで、布沢久美子の疑惑発生で、続く。

●4話:北倉先生の助言で、アクション演劇部始動。美紅、桃子、久美子も参加。一方で、キータクラーはアオイを拉致して、ウイングマンと戦闘。ウイングマンの力に感心して撤退。その後、北倉先生がギャバンのヒーローショーのチケットを入手して、健太と美紅が初デート。アオイがこっそりついて来る。偽美紅ちゃんがステージショーで暴れるシーンで続く。

●5話:偽美紅騒動。正体は、新任教師の坂上に化けた刺客ティール。その後、本物美紅の前で、健太が変身。記憶を消さずに、美紅との相思相愛を確認した健太。恋愛モードな2人に対し、アオイのモヤモヤ発生。

●6話:映画撮影編。黒津に変身していたザシーバが暗躍し、ドリムノートを盗んで、ウイングマンの記述を消す。そして、異変に気付いた美紅と、続いて健太を崖下に突き落とす。謎のスーツヒーローが出現して、美紅と健太を救う。
 一方、アオイは、ザシーバの幻覚に操られた演劇部の面々に襲撃され、なけなしのディメンションパワーで応戦するも、ザシーバには抵抗できずにピンチなところを、スーツヒーローが助けに入る。

●7話:前半でザシーバ編決着と、後半でナァス編スタート。

 スーツのヒーローは原作では銃使いですが、ドラマ版では銃を撃たずに体術で戦いますな。
 一方、予告編では、美紅が黄色いビームを放っているように見えたんですが、本編ではアオイと同じような衝撃波に変わっているので、先週の自分の予想との食い違いが。ともあれ、美紅のラークから受け取った力が今回だけのものなのか、それとも今後も力を使えるのかは次回を見るまで断定できず。
 そして、何よりもデルタエンドに尽きますが、前半で決着が付いたので、あまりにも呆気なく感じられたのも事実。ザシーバ編で1話、ナァス編は別の話という形で切った方が良かったと思うけど、もう1、2話余裕があれば、そうできたのかも。

 で、ナァス編については、先に書いたとおりですが、ともかく、健太とアオイの関係のクライマックスが次回になるか、と。
 ここまでのアオイの描写はすべて、次回の盛り上がりへの伏線になるのだろうし、そこからどう最終決戦につなげていくか、原作とは異なるオリジナルのまとめ方を気にしつつ。

 あと、キータクラー、布沢さんの記憶だけ取り戻させて、何をしたいのか分かりませんな。
 彼女にウイングマンの宣伝をさせて、それでドリムノートの成長か何かに影響するのかな。
 4話以降の北倉先生の動きからは、何だかウイングマンをプロデュースしたいヒーローオタクみたいに見えますが、リメルとキータクラーの思惑は、ドラマオリジナルの超展開な気がする。

★シンカリオン

 レイジの肉体と、仮面の男は別々だということが判明。
 先週までは、意識を取り戻したレイジが暗躍、と思っておりましたが、実は浜カイジ本部長が、レイジの肉体だけ拉致して、余計にレイジの意識体が肉体に帰還する可能性を潰したように見えますな。

 理由は、レイジの昏睡状態がいつまでも続くと、ERDAの存続に差し障りがあると判断したから。
 レイジは意識を取り戻して、自らの意志で失踪したということなら、ERDAの責任にはならないだろうと短絡的に考えたようですが、もしもイナ姉さんが研究を続けたら、レイジを救えたはず、と怒りの的になっていますね。

 事実、タイセイたちの昏睡状態は、イナ姉さんが頑張って回復させることに成功した直後ですから。

 だけど、レイジの昏睡状態があまりに長く続いたから、レイジがメタバースのデータに侵食されて、もはや肉体とは別の独立したデータ生命体に成り果てた? 可能性もありますし、
 データ生命体が独自に(3Dプリンターの技術を使ったりして)リアルの実体を構築したのがアンノウンかもしれません。

 いずれにせよ、レイジの事情を知ったリョータが戦意喪失、つられてタイセイも戦う理由を見失った結果、
 出現したアンノウンに対しては、アカネとガンマ先輩の2機だけで迎え撃つことに。

 しかし、飛び道具の2機だけでは、前衛の接近戦が得意な壁役がいないので、結果としてアカネが負傷することに。

 リョータ以上にタイセイが動転するようで、タイセイ復活の鍵はモリトが担うことになるのかな?
 果たして、レイジの現状に、タイセイたちがどう向き合うのかを注目しつつ。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/12/06 (Fri) 23:14:41

 ウイングマンを優先しているので、遅れてのガヴとブンブンジャーです。

★ガヴ

 双子の逆襲、といった感じの回でした。

 新フォームのブッシュエルフォームは斧を武器とするわけですが、新装備は強いというお約束は成り立たず、これまでの全フォーム同様に双子に通用しなかった、と。

 まあ、ガヴの本命は次のイチゴショートになるので、役に立たなかったブッシュエルはチョココーティングして、ヴァレンに譲るみたいです。
 次回は、ガヴとヴァレンの新フォームタッグで双子を撃退するのかな。

 ともあれ、ショウマ崖落ちは、タイミング的にウイングマンとかぶっていたので、思わず、キータクラーさん来ないかな、と思ったり。

★ブンブンジャー

 こちらはこちらでピンチ回でしたが、ピンチのまま終わらずに、顔見せ的に去って行ったスピンドーの後で、調さんの支援出動が逆転の鍵となりました。

 ISAの暗躍が明らかになった中で、同僚を信じてる彼女の想いは報われるか。
 現段階で、同僚の娘も上司と同様、黒なんですが、上司の裏切りの証拠を固めるために潜り込んでるスパイの可能性もありますからね。
 一方、内藤社長の方は完全に敵側ポジションとして、大也との対立に流れていきそうです。

 で、緊張感が高まったと思ったら、次回はブラックと少年の通常回? この時期にしては珍しい流れにも思えますが、実は重要な布石の可能性もありますので、果たしてどうなるか。

★来年の新戦隊

 タイトルが「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」ということで、戦隊50周年と、五つの獣という意味の掛け合わせです。

 しかし、「◯◯戦隊」の◯◯の部分がカタカナというのは斬新というか。
 番組開始は3月とのことで、ブンブンは2月いっぱいで終了予定。

 

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - K.K

2024/12/10 (Tue) 10:37:36

 定期感想その1です。

●仮面ライダーガヴ(第14話:奇跡の覚醒!ケーキング)

 ケーキから生まれるガヴのフォーム、前回は幸果手作りケーキからのブシュエルで、今話はショウマ手作りケーキからのケーキング。これが前話予告時点では「幸果のケーキ+ショウマのケーキ」みたいな上乗せになるんじゃないかと思ったんですが、ショウマのケーキ単独からケーキングゴチゾウが生れてのものでした。

 そこはちょっと残念な気が一瞬したんですが、よく考えてみるとそうでもない。前話で幸果のケーキを一緒に食べたショウマは、今までと同じく与えられて喜ぶ人。今話のショウマは与える嬉しさを知った人ですね。クリエイターの一歩を踏み出したと言えそう。さらに、気持ちと知恵は与えると増えるなんてあるわけでして。

 そういう成長をショウマができたのは、やっぱり幸果のケーキのお蔭といえそう(グラニュート界で母みちるから話を聞いての憧れのお菓子でありますしね)。ただ、ちょっと気になるのは「ブシュエルフォームは今後どうするんだろう?」ということ。双子には敵わなかったフォームですし、特殊能力に特化してそうもないし、ケーキングへの継承性とかもない。ブシュエルフォームはちょっと浮いちゃうのかなあと。

 それにしてもケーキングフォームは異色で、ちょっと面白い点も。大きく異なるのは、ゴチゾウ(ケーキングゴチゾウ)が変身1回分ではないことですね。何度変身してもゴチゾウはいなくならないらしい。そこに気が付くと、上述のブシュエルフォームは(幸果が再度ケーキ作るか、市販品買わない限り)もう登場できないフォームだったかもと。

 もう1つのケーキングの特殊性は眷属みたいのを引き連れている点ですね(仮面ライダーWEBによるとホイップ兵と呼ぶらしい)。ストマック家の面々が作り出すエージェントとは姿かたちが異なりますが、それでも等身大。前話で小さいゴチゾウが健気にも双子にかかって行ってましたが、まあ蟷螂の斧。ケーキングフォームはショウマがストマック家と対等にやり合える、初のフォームということなのかも。

 そのストマック家との戦いは双子との決着になりそうでしたが、シータがジープを庇って倒れる流れに。いつもいつまでも一緒、ということでここまできての別離になるわけですね。ネット評では「いかにも香村純子脚本らしい厳しさ」旨を見かけました。自分は香村純子さんの作風とかを把握できてないんですが、ネット評が正確なものだとすると、自分のツボを突く技をお持ちの脚本家なのかもしれません。

 しかも、今話では前話の双子誕生祝を双子視点で描いての、ショウマと双子のすれ違いを浮かび上がらせる趣向が面白い。ショウマ視点では双子がうらやましい。かつ、自分(ショウマ)の双子への気持ちは双子自身に踏みにじられる。

 しかし双子視点では家族(母みちる)と常に一緒で大事にされるショウマがうらやましい。だから贈られた花にも悔しさがこみ上げると。父ブーシュに縋っても、ブーシュはショウマの強化改造に夢中で取り合ってくれなかったですしね。

 互いにあと一歩踏み込んだら理解し合えた、と思ってみますと、今話の対決から決着になかなかの悲壮感を感じます。決戦直前のショウマの想像では、贈った花を受け取ってくれた双子というストーリーを描いてまして、「そこへ至れていればこの対決は、さらには母みちるだって」という印象が強く生じます。これもピュロスの勝利ということなんでしょうか。

 ともかく本編。前話ラストで崖から転落のショウマですが、さすがはグラニュートだからなんでしょうか、大怪我で済んでますな。絆斗が駆けつけてラムネ菓子を与えると、急速に回復していってるみたい。お菓子はグラニュートの回復アイテムでもあるのか。それでも最初はよろよろ歩いてますが、「はぴぱれ」に辿り着く頃にはかなりしっかり歩いてますね。

 で、ショウマ手作りのショートケーキを一緒に食べると(絆斗はショウマの「約束」に気遣ったのか、遠慮してる点がちょっと心憎いかも)。上述しましたが、これでショウマは新たな境地に進むわけですな。が、ショウマの存命を確信する双子が誘い出しの作戦に出て、街で暴れつつ、ショウマにだけ分かるメッセージを出すと。呼び出しに応じないと被害は増え続けるぞ、というわけですね。

 ショウマは心配する幸果を宥めて双子へ向かう。絆斗には半ば理由を明かす。双子は母の仇であり、倒したい。そこは嘘ではないし、絆斗と共通する気持ちでもある。が、ショウマ自身もグラニュート、しかも双子とは家族(ストマック家)ということは、まだ言えない。絆斗には路上ミュージシャンのグラニュートを任せ、ショウマは双子との決戦へ。

 双子との対決は、上述しましたすれ違いを生んだ回想などを挿入しつつ、手作りショートケーキから生まれたケーキングで圧勝。双子のうちジープだけが生き残るも、髪を切ったのはシータの仇をとる決意か。ちょっと気になるのは倒されたシータの遺骸です。何やら機械部品のような。この双子って、もしかして高度に改造されてたのかしらん(さすがに人造人間ではないんだろうけど)。家族からの扱いも考えると、出自も特殊だったりしたのかも。

 それはともかく、絆斗ルートでは敵グラニュート・ロジョー/路上ミュージシャン可児が妙なことを言い出す。下っ端だから見逃してくれ、と初手から命乞いですね。グラニュート社/家に使われてる、そこが人をスパイスにした闇菓子を扱ってると、秘密をペラペラ喋る。これで絆斗にも大事な敵情が伝わる。さすがにショウマとのつながりはロジョーは知らなかったのか、何とかバレずですね。

 次回「脱走グラニュート」では、この可児/ロジョーが闇菓子加担を反省し、ストマック社から逃げたいと言い出す模様。絆斗は信用せずにグラニュートは倒すと主張し、ショウマは可児/ロジョーを助命しようと対立するようです。パターンとしては「ストマック社への裏切りを偽装した可児/ロジョーが」といったところでしょうか。ロジョーは長年に渡り、多数の人を闇菓子のスパイスにしてきたはずですから、ちょっと助けようがない気がします(作劇的に、ですが)。

●爆上戦隊ブンブンジャー(第40話:はかれない男)

 今話のタイトルの「はかれない」は2つの意味/漢字をかけてあったようです。ゲスト苦魔獣タイジュウケイグルマーをぱっと見で、自分は最初「計る/測る」なんだと思いました。が、それではちょっと文脈がおかしいときがある(苦魔獣の失策時など)。字幕を出してみますと、「はかる」(たぶん計る/測る)のときと、「謀る」のときがありました。

 真っ直ぐな器の錠/ブンブラックは数字で計れないし、はかりごとも通じないという2つの意味をタイトルに持たせてあったようです。錠メインの回は前は、いったんは友達になった苦魔獣に引導を渡す決断をするというものでしたな。あれは警察官でありヒーローである者の一面を語るものでしたが、今話は別の面からヒーローの心得を見せてくれました。最善と思って間違えたらどうするか、ですね。

 それを見せるドラマの主役としては、なるほど錠が適任というのは観終わって分かることでして、冒頭からは(前話の危機感と緊張はどこへやらの ^^;)平和なスタート。久しぶりに聞いた「べろーらー」のファンミーティングにブンブンが行くってことで、スピンドーに狙われてるのにと危惧する射士郎、いや自分が警護するとなぜか嬉し気な錠。

 が、ブンブルーに弟子入りするという少年(広瀬イツキ)が現れてかき乱し、一行は解散状態となる。残った錠/ブンブラックにイツキ少年は渋々弟子入りとなり、未来もついて行く。が、錠が見せてくれたのは「市民のために働く地域の警察官」の顔でして、イツキはどうにも不満らしい。

 そもそも何でイツキはブンブンジャーに弟子入りしたかったのかとなりまして、どうやらイツキは「ヒーローとは決して間違えない者である」と思っていたかららしい。そこはイツキの弟の事故が関係するわけですね。公園に一緒に遊びに行ったが、イツキがちょっと目を離した隙に、弟は遊具から転落して頭を負傷。この怪我がどの程度なのかはすぐには明らかにされず、不安を煽る運びなのがなかなかのもの(後で軽傷だったと分かってホッとする)。

 一方、敵側ですがサンシーターがスピンドーに気に入られて取り立てられる描写があってビックリしました。大出世だからではありません。「いかん、これは騙されて鉄砲玉にされるパターンだ」と思ったからです。なにせスピンドーはブンブンを騙すためには部下を使い捨てにしてたりしますんで。

 が、サンシーターの妄想の映像化でしたか。手柄立てて出世するぞー、ってなわけですな。そのために今回作った苦魔獣がタイジュウケイグルマーでして、ターゲットの人間の「恥ずかしい数字」を計って悲鳴をあげさせてギャーソリンを、というもの。デコトラーデは作っておきながら情けないと愚痴ってますが、気持ちは分かる(^^;。

 計るのが面接24回失敗なのはまだしも(リアルで3桁の人、いたりしますからねえ)、二股どころか四股だの、トイレットペーパーを1回で1.2mだのですからねえ。前話ではブンブンジャーをいいところまで追い詰めたアワグルマーでしたから、テンションの落差は大きいですな。

 が、それでも未来/ブンピンクに対しては「運転屋なのに自動車免許試験落第6回」と、一応はプライド突き崩して戦意喪失させてますな。が、錠/ブンブラックには通用しない。タイジュウケイグルマーが技を掛ける前からそう期待してました。なにせ前に本音を強制するトイレグルマーの水を浴びても発言が変わらない、即ち裏表がない錠というのが描かれていたわけで。

 今回もその強みを発揮しまして、錠はどんな数字、どんなエピソードを明かされても、恥はあるが迷いはないという感じ。その最大のものは「9歳」でして、ちょうどイツキ少年の年頃。錠は9歳のとき、父親が寒かろうと警察官制服を温めようとして、着火しちゃったようですね。

 制服が燃えた(下手すると火事になった)ときの父親の態度はなかなかのものでしたな。頭ごなしに叱らず、まずわけを聞く。答が「父ちゃんが仕事行くとき寒いって」云々ですから、これは父親に刺さったでしょうな。まず間違いなく嬉しかったはず。が、9歳の錠はそこは気が付くはずもなく、しかし「その優しさ、なくすんじゃねえぞ」の教えはしっかり心に刻みつけた模様。

 今度は錠がイツキに教える番。「取り返しがつかない間違いがあるかもしれない」(ここは転落事故のイツキ弟への不安を煽る)~「怖がって自分にブレーキかけるのはもったいないよ」からの、「百点満点の正しいヒーローなんていない」~「自分の心が向いた方に100%のアクセルを踏め!」。

 自分は基本的には大事なことは台詞ではなく行動で語って欲しいと思ってますが、ここは台詞で言ってもらってなぜか納得です。そこからタイジュウケイグルマーの計る拘束を破っての反撃であるからかもしれません。それがあるから、また台詞「君(イツキ)は君のなりたいヒーローになるんだ!」も納得できるのかも。

 そして錠はまだ生身(警察官)のままタイジュウケイグルマーの胸倉掴み、「間違いから学べば、それは間違いじゃない」と「過ちて改めざるを過ちという」の温故知新版。そこでようやく錠と未来は変身、他のブンブン戦士もやって来てのバトル突入。これも等身大戦~巨大戦といつも通りに撃破ですが、巨大戦はちょっとコント要素ありましたな。

 巨大トケイグルマーは「2000t以上の車両の進入禁止」なる奇妙なバリアー持ってまして難攻不落(攻撃力なさそうだけど)。が、ブンブンマッハ―ロボがトッキュウジャーの力を借りたトッキュウカスタムなら烈車だから車両扱いではないと。ブンピンク/未来などは「屁理屈」とツッコみ入れてますが(射士郎/ブンブンルーはなぜか納得してる)、トッキュウカスタム内の電光掲示板には「よ~くご覧ください」と出てまして、ちょっと笑った。

 そういう強引理屈でバリアー突破して決着。勝っても緩まない錠がパトロールに出て見かけたのは、また仲良く元気に遊んでるイツキと弟ということで、転落事故の件も解決していたことが示されると。

 1話完結ものとしては大団円ですが、しかし敵のはかりごとが着々と進みつつあることもラストで示される。内藤雷汰が「ゲキトツバスターを搭載した」とスピンドーにキラーロボを見せてます。調の親友:梅栖舞美も同席してまして、やはり舞美は敵側かと思わせるものがあります。

 いよいよ次で、と思わせる締めくくりですが、次回「預ける背中」はサッカー対決らしい。前は遊び要素多々の野球対決ありましたな。2週続いてほぼほぼ箸休めかと思ったんですが、よく考えるとBBGだって興行。昔はイベントによくヤクザが関わってました。ハシリヤンが同類だとすると、BBGに続いてサッカーも仕切りたがってもおかしくはないかも。

●次の戦隊

 新戦隊の情報、ありがとうございます。タイトル「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」とご教示頂けまして、自分もちょっとネット検索してみますとスーツデザインなどは公開されているようですね。各戦士のおおまかな動物モチーフとか、追加戦士予定も明かされているようです。

 しかし、何がナンバーワンなのかとかはまだ分からないですな。ゴレンジャー開始から50周年で「五獣」→「ゴジュウ(五十)」のようですが、しかし49番目の戦隊。さらに次も「五十」記念ができそうです。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/12/11 (Wed) 00:36:00

 今週は先にライダー&戦隊感想。

★ガヴ

 Wライダーで双子を倒すと思ってたら、ガヴのケーキングフォームで双子を圧倒できたのは予想外。

 ヴァレンのチョコブッシュエルは後日になるのか。
 てっきり今回にヴァレンもパワーアップと思い込んでいたようです。
 今回、ニエルブと酸賀がラストで対面していたから、その計略でヴァレンが強化されるのかな。
 ともあれ、こちらもWマッドサイエンティストwithメガネですね。

 そして、双子の片割れ、シータが相方のジープを庇って、先に散る、という退場劇を見せてくれました。
 これでジープがますます怨念を募らせることになるのか。

>香村純子脚本

 ライダーでは、「仮面ライダーウィザード」で、メデューサ(ミサ)が敬愛するワイズマンに裏切られて始末される話を書いた人ですね。

 敵役の情愛を描いた後に、容赦なく倒すという作風の持ち主。
 どんな事情があっても、悪事を働いた者は報いを受けて然るべきで、そこを主人公が同情して何とか和解に持ち込む……という甘い展開にはならないな、と。

 まあ、戦隊では、ゼンカイジャーで、ステイシーだけが本当の例外で敵役から和解できたキャラですが、彼の背景(キカイノイドの父親が人間の母親を誘拐して生ませたハーフ)がガヴとかぶっているような。

 そして、香村さんの容赦なさが露骨に出たのが、メインライターを務めた『ヒーリンぐっど プリキュア』でして、基本的にこのシリーズ、プリキュアは癒し手というか敵怪人を浄化する能力を持っていて、相手の命を奪うことはしないというお約束があります。
 怪人を操る敵幹部に対しても、初期はともかく、だんだん相手の悪意(闇の力)を浄化して和解するような作品が増えて来て、作風としては優しさが基本。

 ただ、ヒーリンぐっどは文字どおり、ヒーリングアニマルと契約した癒し手が敵のビョーゲンズと戦う話で、非常にタイムリーにコロナ禍の時期に放送されました。
 で、相手が病原体を擬人化した敵幹部なんですが、敵の内紛で1人の少年幹部がボスに殺されそうになって、主人公に助けを求める。主人公はこれまで散々苦しめられて来た相手を助けるか見捨てるかという選択肢を突きつけられ、非常に悩むわけですね。
 その結論が……やっぱり許すのは無理。相手は病原体なので、人間とは相容れない存在だから共存できない。癒し手にも癒せないものはあるということで、シリーズに稀な過酷な決断を下した主人公です。

 さらに最終話。
 プリキュアに力を与えたのは、動物の妖精なんですが、その女王は「人間が地球をむしばむ病原体になるかもしれない」というエコ思想を訴えて、もしも人と動物が対立することになれば……と後味悪いまとめ方をして、
 おそらく元々はエコをテーマにした話だったのを、コロナ禍という世情のために、筋書きが変わって、「地球を蝕むビョーゲンズを絶対悪として、癒し手少女が滅ぼすことを是としたうえで、人間文明が地球を蝕むことになれば滅ぼされる可能性」を突きつけたわけですな。

 なお、今放送中のプリキュアでも、香村さんはガヴが始まる前に何話か参加していて、ちょうどガヴ1話が始まった回のプリキュアが香村脚本回で、ニチアサ2作品続けて香村タイムだったという珍しいつながり。
 そちらの現在のテーマは「人間とペットの動物の絆がテーマ」で、敵ボスが人間に絶滅させられたニホンオオカミの化身で、人間に恨みを持って動物を暴れさせているのを、どう和解に持ち込むか、という終盤展開。

 基本は、恨みの念を浄化して和解するようなドラマ作りがシリーズの大筋な中で、和解を否定したのが4年前の香村さんだった、と。

★ブンブンジャー

 ということで、メインライターがハード志向の女史であるガヴと違って、こちらは爆上ですな。

 何というか、クリスマス決戦の雰囲気じゃないぞ、と。

 クリスマス決戦を定義すると、クリスマス商戦に際して、戦隊はメイン商品のロボ玩具を売れるような話をスポンサーが要望する。
 だから、この時期は「これまで登場したロボットが全て見せ場を持つ」ようなエピソードが定番で、ロボ総登場的な派手な話を見せるわけですな。

 その後、年末年始に総集編的な1年間の振り返り回があって、その後で新番組の告知なんかも混ぜながら、最終決戦と。

 でも、今年はどうもいつもと違う雰囲気。
 一応、ガヴが重い話なので、ブンブンは重くなり過ぎないように意識してるのか、爆上げながらロボはしっかり出そうとノルマは守ってるのか。

 ノルマってことですと、チャンピオンの登場後は、消防車の119を出して来ていないので、次に登場させるのかな。
 前の野球回では119も活用されていたので、その流れだったらあるかも。

 で、今回の話で気になったのは、「宇宙中の始末屋に連絡をとってスピンドー対策をする」と言った先斗の発言ですな。
 だから、始末屋との連絡の都合でドラマには参加せず、巨大戦の烈車助っ人役でのみ活躍、と。

 宇宙の始末屋がどれだけいるのかは知りませんが、クリスマス前か、年明けか、始末屋連合VSハシリヤンの大決戦への仕込みかな、と期待します。

 で、アウトロー集団の始末屋に雇われた宇宙海賊って展開だと、燃えるかな。

 まあ、派手に燃えるのも期待ですが、今回のブンブラックの燃える回も凄いですね。
 何せ、ブンブラックの父親が、戦隊OBのガオレッドということで、擬似的にガオレンジャーコラボになっていた。

 ガオレッド→ブンブラック→今回のゲスト少年に受け継がれるヒーロー魂、と思えば、テーマ的にも宇宙海賊の話とも通じるものが。

 なお、ガオレッドはゴーカイジャー9話でも、ゲスト役者として登場していますが、その回の脚本家がやはり香村さんで、つながっていますな。その時期は、まだ闇香村はまだ示してない頃合いでした。

★新戦隊

 念のため、作品タイトル以外の情報は、まだ確定情報ではないかもしれません。

 とりわけ、宣伝ポスター的な画像は、フェイクだと言われています。
 まだ東映からの公式発表が為されていないこの段階で、本物が流出するなら、公式の方でそれを止めるような動きが出そうなものなので、誰かが勝手に作った偽物が出回っているのでは、と考えます。

 最初のビジュアル情報は、クリスマス後かな、と考えますので、作品タイトル以外の情報は信憑性が低いと思っていた方がいいかも。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - K.K

2024/12/11 (Wed) 16:53:45

 定期感想その2です。

 次の戦隊「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」についての続けてのご教示、ありがとうございます。そうでしたか、出回ってるポスター風画像はフェイク疑いありでしたか。よく出来てるんで、公式が(玩具メーカーとの兼ね合いとかで)密かに流したとか思ってました。

 もしかしたら画像AIに作らせたりしたのかしらん。最近のは公式とか作者が手掛けたのかと見間違える出来栄えのが出てきたりするようですんで。ともかくも、公式からの正式発表を待ってから、あれこれ妄想を巡らせた方がよさそうですね。


●シンカリオン チェンジ ザ ワールド(第33話:決意)

 先月末にこちらで伺っていた「ハーデスとファントムの合体」の登場は、ちょっと驚きました。ファントムが出て来たときは、まずは2機連携の戦闘かと思ったんです(運転士が誰かという問題ありますが ^^;)。そしたらいきなり合体。それもどう変形合体したのか、目で追えないくらいのややこしさ。これ、玩具で再現できるのかしらん。

 もっとも、ERDA側がタイセイとガンマが交代してのSRGですから、やはり仮面の男側も単騎でのパワーアップが必要なんでしょうな。仮面の男はおそらくタイセイ出撃が遅れることは把握してるんでしょうけど(テンダーが工作したわけだし)、戦場はERDAが操作できる場所。せり出す塔とかでハーデスとファントムが分断される恐れがあるし、タイセイ以外のシンカリオンが出てくる可能性もあるだろうし。

 そこは納得したんですが、モリトはすぐに駆け付けられる距離にいたわけですね。実際、ちょっと意外な展開でしたがモリトはタイセイを力づけて立ち直らせてから、指令室に一緒に駆け付けてます。となると、少なくとも前にハーデスと互角に渡り合ったイエローは参戦できる。

 そう思ってみますと、タイセイ(のE5はやぶさ)だけが戦力として浮いちゃうなと心配になりました。序盤ですと、いかにも必殺技らしさのある「グランクロス」を放てるシンカリオンでしたけど、敵味方ともパワーアップしている今、通用するのかどうか。

 しかし、イナが出撃直前のタイセイに「いざとなったら、あのシステム」と告げているわけで。E5はやぶさに何か仕込んだんだろうと思ってネットで調べると、ユナイトシンカリオンというものらしい。ウィキペディアだと「玩具展開」の項に簡単な説明ありますが、それだけではよく分からず。他のネット情報も参照しますと、タイセイのE5はやぶさとモリトのドクターイエローの合体らしい。

 そこまで分かってみますと、今話のドラマの流れが分かった気がしました。ユナイトを知らないで観てますと、タイセイは運転士として立ち直るものの、搭乗するE5はやぶさは戦力外化で浮いてしまう流れに見えます。モリトが最後にタイセイに活を入れるものの、彼のドクターイエローとタイセイのE5はやぶさではパワー的に連携のバランスが取りにくいそうですし。

 そうではなく、タイセイとモリトがユナイトで共闘すると思えば、モリトがテンらのメッセージを預かって、タイセイをリアルで励ましに来た(作劇的)意味が分かります。メッセージ預かるだけならメタバースで伝えてもいいわけで(タイセイの思い出の場所とて、たぶんメタバースにあるはず。なにせ鉄道的な名所ですから)。モリトがリアルで駆けつけるのは、合体しての共闘の伏線であったわけですな。

 そこを踏まえての本編。冒頭からは前話ラストで負傷のアカネについてですね。共に出撃したガンマは責任は自分にあると言うも、言われたタイセイこそ自分のせいと思ってるわけですな。これはギクシャクするかと思ったんですが、当のアカネの態度がさばさばしてて救われました。

 ただしタイセイとリョータに決断は迫って来る。レイジがまた襲来のときはどうするのかと。ちょっと驚いたんですが、リョータは既に腹を括ってたようですね。命の恩人のレイジを止めるために戦うと。が、リョータはタイセイに対しては覚悟を求めない。答を出すまで待つ、という態度ですね。

 アカネもですね。キーワードは「君(タイセイ)がしてくれたように」。その台詞で思い出したのが、「どの運転士も悩みを乗り越えて運転士となった」ということです。しかし、各運転士を励ましてきたタイセイだけはまだそれがない。今回はタイセイの番、ということですな。リョータもアカネもその辺りを心得ているように見えます。

 しかし、次はAIビーナですか。励ますというよりは、まずは気持ちをほぐす感じですね。タイセイが「カッコいいとは何か、何を守るべきか」で悩んでいると、「私(ビーナ)を守りなさい」と。それでついつい乗せられて、少しは笑うことができたタイセイ、次はイナと。イナはガンマから様子は聞いていますから、レイジについて語る。戦友であるけれど、今のレイジはカッコいいとは思えない、ということですね。

 そして次はモリトの呼び出し。上述しましたが、テン、シオン、ツクモ、ヤマトのメッセージを預かってきている。みんなタイセイらに励まされて、悩みを乗り越え、運転士になった面々。悩めるタイセイに理解があるわけですね(たとえ何を悩んでいるかまでは深くは知らないとしても)。最後にモリトが、レイジを倒す決意を伝える。

 聞いたタイセイは、なぜかイナとの思い出の場所(の1つ)にモリトを連れて行き、みんなのお蔭で守りたかった何かが分かったと告げる。それが何かは今話では隠されましたが、モリトが笑って納得するものであるようですね。

 そこで黒い新幹線出現の報。バージョンアップしたというハーデスですね。これをアカネ、リョータ、ガンマが迎え撃ち、SRGで優勢に進める。と思ったら、仮面の男も用意があり、ファントムを召喚しての合体でカオスシンカリオンに。しかし、指令室にタイセイとモリトが戻り、タイセイはイナに「カッコいい人になって来るよ」と自信をみせての出撃で続く。

 次回「守りたいもの」では、カオスに対してはさすがに苦戦するSRGに、タイセイ/E5はやぶさとモリト/ドクターイエローが加勢に入るも(たぶんユナイト?)、形勢逆転までいかないらしい。それでイナがメタバースのテンダーに迫る両面作戦となる模様。前に仮面の男がデータセンターの破壊を避けた謎辺りから、テンダーの真意に迫ったりすると面白くなりそうです。

●ウイングマン(第8話)

 原作コミックの該当部分、ナァス/斉藤についての原作とこの実写版での差異などのご教示、ありがとうございます。今話視聴に役立ちまして、感謝です。以下の感想もお蔭で書きやすくなったりしました。それとここまでの流れのまとめですね。自分でも一度やってみたい気がしますが、未だよく分からない部分もあり、最終話まで観てから振り返ってみないといけなさそうです(それでもやれるかどうか ^^;)。

 さて、今話はジェットコースターのような回でした。しかしドラマの密度はきちんと高い感じ。ではあるんですが、自分には解釈が難しい謎な点がいくつか出てきたりしまして。

 もっとも、ポドリムス態ナァスとウイングマンの決着バトル(特にデルタエンドの攻防)については、該当の原作漫画部分を示して頂いたお陰で、駆け引きとかが分かりました。ドラマ版だけ観てたら、自分では「?」部分多々になってたかもです。いつもありがとうございます。

 ドラマ版だけ観てると、相討ち覚悟のウイングマンが奇跡の生存という感じです。ただし、アオイの必死のパワー放出がなんかの助けになってたかな、という印象はあります。それでも、なぜウイングマンが勝って生き残れたのかはよく分からない。正義は勝つ、愛は勝つ、で納得しておくところでしょうか。

 原作コミックを読み直してみますと、勝利に至る駆け引きがあることがよく分かりますね。デルタエンド行使を迷わせようとするナァスと、己が技の特徴を熟知して出し抜こうとするウイングマン。その覚悟の戦術を察知して、デプスゾーンを逆手に取ろうとするナァス。という感じですな。

 ウィキペディアによると、ゾーン内の止めのビームがウイングマンから逸れたのは「健太の精神力」となってますが、原作コミックを読んでみると健太/ウイングマンを心配するアオイが己の方に逸らしたようにも見えます。ナァスは知らず知らずそっちに逃れ、アオイが健太しか見ていないことを悟りつつ、ビーム直撃と。

 これがドラマ版ではアオイの遠距離からのパワー放出という演出に変わったみたいですね。自分には原作コミックのアオイの気持ちと同じく、健太を想ってのことのように見えましたが、たぶん人によって違うんじゃないかとも思います。ゾーンを破壊してデルタエンドを阻止しようとしたと思ってもよさそうだし、ナァスとウイングマン双方の致命傷を避けさせようとしたと考えてもおかしくない。

 といった具合に、原作コミックで予習・復習できたお陰でドラマ版がより理解できて楽しめたんですが、上述しましたように自分では分からない点もありです。

 まずナァス/斉藤達夫の狙いが何だったかです。ドリムノートを奪おうとしたのは確かでしょう。が、どうしてドリムノートが欲しかったのか。帝王リメルの思惑(ドリムノートの成長)とは齟齬するように思えます。ナァスもキータクラーと同じく、自分が頂点に立つ野望があったりしたんだろうか。

 あるいは、ドリムノート奪取は単にアオイ殺害ないしはウイングマン打倒のためだけに使うつもりだったのか。ナァスは自らの鎧に自信があったようで、ドリムノートを取り返されて怒りこそすれ、焦る様子は感じられませんでした。

 その直前では、のび太の悪知恵よろしく(^^;)、ドリムノートの悪用例をいくつか自慢げに述べてました。健太/ウイングマンとアオイを心理的に苦しめるためでして、帝王リメルないしは自分(ナァス)のために使うプランは持ってないが如くです。ナァスが何をどうしたかったのか、自分には謎として残りました。

 もっとも、今話の結末を見た帝王リメルは、機は熟したと満足げ。もしかすると、ナァスはリメルの指示通りに動いていただけかもしれません。つまり裏で意図を持って操っていたのはリメル。一方、おそらくはリメルに対して裏で敵対的に動いていたのが(キータクラー操る)謎の戦士ですね。こちらは前話で布沢久美子の記憶を戻しておいて、ウイングマン(とアオイ)の正体を暴く動画をネットに流させている。こちらも「機は熟した」ということなのかも。

 ともかく本編。前夜でアオイが密かに広野家を去っての翌朝。いつもの朝ご飯ですけど、アオイの分がない。健太の両親のアオイに関する記憶が消されているわけですな。前話でアオイも映った写真を持ち去ったのは、アオイがいた証拠を残さないためでもあったようです。ドリムノートも持ち去られている。アオイの部屋も元から無人だったくらいに整理されている。

 が、健太はアオイを完全に覚えている。急いで学校に行ってみるも、美紅らはアオイを覚えていない。広野家だけでなく、アオイは学校や地域にも記憶操作を施していたらしい(布沢久美子だけは、おそらくキータクラーが阻止)。健太もようやく、昨夜のアオイの思わせぶりに気が付くわけですね。あれはアオイが去るかどうか、自分(健太)が試されていたと。

 健太の気持ちはもちろん変わらず「アオイさんがいなくなるなんて絶対いやだ」でありますが、本当にいなくなってようやく存在の大きさを実感したか。必死に探し回るわけですな。しかし闇雲に探して分かるもんではない。というところで謎の戦士が健太の目の前に。会話の詳細は描かれてませんが、斉藤がナァスであること、その狙い、居場所(ポドリムスへの帰路)を教えた模様。

 で、ナァスがドリムノートを手にしたアオイをポドリムスに連れ帰る寸前で健太が追い付く。ここまでが開始から7分ですから、展開が早い早い。しかし、ここまでのドラマの積み上げがありますから、アオイと健太の複雑な気持ちがよく分かる仕掛け。そこは、映像の情報量が多い実写ドラマである点もよく効いていそうです。アオイがちょっと目を逸らすだけでも、意味がよく分かるのは生身の役者さんが演じてるからでしょう。

 おそらくは謎の戦士が健太に語ったであろう内容が真に迫ってたんでしょうな(たぶん9割がたが真相で、少し嘘を混ぜてあるんじゃないかと思う)。健太はナァス/斉藤を迷わず悪認定し、ウイングマンで突っ込んでいく構え。しかしアオイはまだナァスを信じており、身を挺して庇い、ウイングマンと交戦状態になってしまう。

 この時点ではナァスは上手く立ち回っており、ウイングマンは煽って焚き付け、アオイには信頼と愛情を維持させてますね。しかし、アオイが健太にも信頼を愛情を持っている点をナァスは軽視してしまってるかも。なにせ、健太の(剣を置いての)再びの「アオイさんがいなくなるのは嫌だ」からの「一緒にいてよ」で迷うアオイを、ナァスは『隙あり』として見てないようですんで。

 刹那的にはナァスの判断は正しく、背後から剣でアオイを襲い、庇ったウイングマンをグッサリ。後の会話からして、ナァスとしてはどちらを倒しても構わなかったようです。さらにアオイが取り落としたドリムノートを奪う。が、一緒に落ちた写真(アクション演劇部)の意味を考えなかったのは敗因か(原作コミックでは。、写真を肌身離さないアオイの真意を健太が察する流れがありますね)。

 ウイングマンに致命の一撃(でも、後の描写からすると軽傷?)を入れたナァス、勝ちに驕り始める。アオイに対するプロポーズから何から、全て計算尽くの嘘だったと高笑い。これはアオイは絶望せざるを得ない。アオイに残されたのは健太のみ、となりそうです。

 これはこれで納得はするんですが、好みのドラマとはちょっと外れてるかも。こうなってしまうと、アオイに選択の余地はなくなります。原作コミックですと、ナァスを撃破した健太にアオイは「殺さなくたっていいでしょう!」と叫んでます。デルタエンドが決まる寸前、アオイには健太/ウイングマンしか見えてなかったにも拘らず、です(アップのアオイの瞳には確かにウイングマンのみ描かれてます)。

 でもナァスを葬った健太にアオイは怒る。でも健太の写真は持ってるし、抱き着いてもいる。アオイが自らの意思で選択した証拠ですね(バトルに入る前のやり取りとか分からんで言ってるんですけども)。もしかして、この原作シーンは初めてアオイが健太に縋った、甘えた瞬間でしょうか。もしそうだとすると、より味わい深そうです。

 自分は主人公やヒロイン、バディが難しく苦しい選択をするドラマが好みなんですが、この実写版では選択の余地をなくすことで厳しさを表現したようです。やっぱり尺が短いから、こうするしかないのかなと思います。全10話で今が第8話ですもんね。ここでアオイが迷うと、風呂敷が畳めそうにありません。

 ドラマ版に戻りまして、健太とアオイは以心伝心の対決演技でナァスを騙し、ドリムノートを取り返す。これに怒って鎧をまとったナァスは強力ですが、ここでウイングマンが自らの剣とアオイの剣を拾って立ち向かうのがいい流れですね。が、鎧ナァスに一歩及ばす、剣は折られて行く。

 次にウイングマンが繰り出すのはクロスバーン連発。ナァスの足を退かせはしますが、どう見ても致命の一撃にはならない。たぶん、原作コミックの「殺さなくたっていいでしょう!」をウイングマンが先取りした演出なのかなと思います。

 しかし、ナァスは態度を変えずに迫って来る。これでやむなしと思ったんでしょう、ウイングマンがガーダー装着からの決着を覚悟した感じです。場所を上空に移してのデルタエンドですね。ナァスはそうはさせるかとゾーン内に青のウイングマンを引き込むも、今度はウイングマンが態度を変えず技行使の構え。

 外ではアオイが必死のパワー放出でサポート(映像的には、これでゾーン内のビームがナァスに向かったようにも見える)。それを見て取ったナァス、そのパワーを自分に向けさせようと「冗談だってば」「信じてよ」「愛しているんだ」とポドリムス語で呼びかけますが、もはや耳を傾けてもらえない(が、表情は迷う様子があるようにも思える)。

 ついにデルタエンドが決まりまして、ナァスは爆散した模様。ウイングマンについては、ビームが逸れたらしいこと以外に、赤と黄のウイングマン(分身?)が青に戻る様子が描かれてまして、「もしかして、ウイングマンへのダメージは1/3?」という気がしないでもない(^^;。

 ともかくも、ウイングマンは地上に戻って変身解除(腹部突きぬいた怪我、どうなったんだろう?)。「健太」と呼び変え近寄ってきたアオイを健太は抱きしめる。原作コミックをなぞったと言えそうですが、感じられる2人の感情は別のものがあるかな。

 ナァス敗退なのに「機は熟した」をほくそ笑む帝王リメルの真意はさておき(最終回までに明かされるんだろうか?)。翌朝は広野家でラブコメですな。昨日は思わず抱き合っちゃったけど、かなりが感情の成り行きですから、健太もアオイもぎこちない。が、やはり愛情は確認したわけですから、思わず顔と顔が近づいて、というところでお邪魔虫の母ちゃん来ましてお預け。

 が、異変発生でしてウイングマンについての動画がネットに流され、TVニュースでも報じられるという大騒動になっちゃうわけですね。健太の姿も動画に含まれる(たぶん変身も)。やったのは北倉先生~謎の戦士に導かれた布沢久美子ですが、健太らには分かってないはず。そこで続くとなりますが、予告からすると健太/ウイングマン排斥派と少数の擁護派(主にアクション演劇部?)の対立がある感じですね。

 ヒーローの正体バレでいよいよ大詰め感ありますが、恋愛面はちょっと迷走しそうな感じがあります。今話ラスト時点では美紅がウイングマンを忘れた状態で、アオイと健太が接近したわけで。仮に次話で美紅の記憶を戻すにしても、健太が美紅とのつながりを欠いた状態でアオイと健太の仲が成立したことは変わりません。

 これはちょっと卑怯と申しますか、抜け駆けに近いような。美紅が記憶を取り戻すとしたら、健太は板挟み状態になるかも。ですが、よく考えてみますと原作コミックやアニメ版のラストを踏襲するとすれば、「だからこそのいい仕込み」ということかもしれません。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/12/13 (Fri) 00:56:33

 ウイングマンとシンカリオンの感想です。

★ウイングマン

 ナァス編は、ほぼ原作を踏襲する形のストーリーで終わりました。

 そして、次回からは残り2話の最終エピソードですが、原作読者にとっても未知の領域ですね。
 まず、敵ボスのリメルがポドリムスから3次元に出て来ているような次回予告シーンからして違う。
 これはおそらくポドリムスを背景にしたバトルが描けないという制作事情があってのことでしょう。CGを使って合成すればできることは、キングオージャーとかの例からも分かるのですが、予算の問題が大きいのでしょうな。
 ニチアサと違って、使える予算にも限度はあるし、大手玩具会社がスポンサーに付いているわけでもない。

 その中で、極力CGを使わないライブアクションで、どこまで作れるか、ということですが、ウイナアを登場させると、どうしても空中戦を描かないといけないので、今回は割愛か。
 ウイングマンは飛べるけど、デルタエンドの使用時しか飛んでないし、一度、空中戦の練習をしていたぐらい。

 空中戦と言えば、アオイさんも敵も飛んでませんしね。
 それでも地上で剣撃と体術だけで、しっかり見応えのある戦闘を描いてくれたのだから、そこには不満はありません。
 ただ、予算の壁をいろいろ感じるので、最終決戦がどこまでの物を期待していいのか、自分でも分からない。
 それでも、満足できるサプライズ映像に期待です。

 さて、原作との違いですが、大きく3点。

●1.ナァスの悪辣さが増している

 まず、原作のナァスは元々、悪人ではありませんでした。彼がアオイを裏切った動機は、リメルに家族を奴隷にされて、それを解放してもらいためと発言しています。
 ポドリムス人はディメンションパワーがあって、精神的に優れた種族ですが、火がないということもあって、兵器を作る文明には至れなかった。だから、文明レベルは古代から中世の剣とか槍に、超能力(魔法)みたいなファンタジー世界みたいな感じですね。
 ただ、バイオテクノロジーは発達していて、シードマンみたいな人造兵器は作れますし、精神力や想像力を物質化させるドリムノートを生み出す科学力はある。

 そして本来は平和主義者だったポドリムスに、リメルという野心家が誕生したのが不幸の原因。
 リメルは強大なディメンションパワーの持ち主ですが、さらに他人のディメンションパワーを吸収することができて、より力を高めることができる。
 よって、ディメンションパワーを武器とするポドリムス人には絶対に倒せない独裁者なんですな。

 そして、リメルに逆らう者はディメンションパワーを吸い取られ、奴隷として肉体労働をさせられる。
 奴隷から解放されるためには、忠誠を誓って兵士として身を立てるしかない。だから、ナァスはアオイと別れた後、キータクラーに弟子入りして、剣術で身を立てようとしたわけです。

 なお、原作が始まったのは、83年の冬で、ナァス編は同年の秋ですから半年以上の時間差があります。ドラマ版の2ヶ月とは大違いですね。
 その半年の間に、ナァスはリメルに逆らわずに兵士として出世することが成功者の道と決断しますし、師匠のキータクラーが裏切り者として投獄されていますので、自分がキータクラーの立場(リメルの右腕たる近衛兵士長)に就けると確信して、刺客になった、と。

 一方、ドラマ版では、「最初からアオイを騙していた。プロポーズの言葉自体が嘘」と改編されています。
 アオイと別れてから、女よりも自分の出世と家族の安穏を選んで心変わりした原作と違い、最初からアオイの気持ちを弄んでいたことが判明し、下衆度が高まっていますね。

 そして、「ドリムノートを使って、この街の3次元人を皆殺しにする。それが嫌なら、君の手でアオイを殺せ」と脅迫するのは原作どおりですが、ドラマ版ではネチネチと「ウイングマンの力で3次元人の生命エネルギーを吸い取って云々」と、より脅し方が嫌らしく、サイコパス風に嬉しげに説明しています。

 原作では、元々、気弱な善人だったナァスが魂をリメルに売って悪堕ちして、策士と化したような描かれ方でしたが、
 ドラマでは、最初から悪い奴として救いようのない悪党だったという形に改編。

 だから、アオイさんも原作では優しかったナァスの過去を知っているから、ラストで「殺すことはなかったでしょ」と健太に悲しみを表明していたのに対し、
 ドラマでは、「最初から男を見る目がなかった、純情で恋愛奥手なアオイさん」になってしまったわけですな。

●2.美紅と桃子の記憶

 原作では、アオイが記憶を消したのは、健太の両親のみで、ウイングガールズの仲間の記憶はいじってません。

 というか、原作ではディメンションパワーで「記憶を植えつけることはできても、都合の悪い記憶を消すような使い方はしていない」わけですな。
 壊れた物を修復はできるし、時間を止めることもできるけど、記憶は消せない。ちょっとした認識の改変(アオイが健太の従姉であるとか)はできても、「変身を見た美紅ちゃんに対して、健太がしっかり説明して、変な誤解を生じさせないように」とアオイさんが言い放つシーンもあって、ドラマのように記憶を消して解決、という手段はとってない、と。

 よって、原作で記憶のリセットが生じたのは、最終回だけ、ということになります。
 記憶のリセットというよりも、ウイングマンの物語時間のリセットとなって、いわゆる夢オチ的なラストになった。まあ、ライエル編が壮絶な戦いになって、名もなき生徒が多数殺されてしまった過酷な終盤になったりもしたので、ヒーローの夢物語の記憶を犠牲にして人の命を優先した結果なんですが。

 で、ドラマのラストで気になるのは、健太たちの記憶が残るのか否かですね。
 ウイングマンの正体バレについては、2期があるなら時期尚早なので、大勢の記憶を消すことになるのでしょうが、誰の記憶を残して、誰の記憶を消すかってことですね。

 桃子はともかく、美紅ちゃんの記憶まで消されるとは思わなかったし、おそらく消された内容はアオイさんのこと限定で、アクション演劇部のことや、健太がウイングマンであること、互いに好きだと告白したことまで美紅ちゃんの記憶が消されたのかどうか。

 ともあれ、アオイさんが帰って来たことで、美紅ちゃんの記憶がどうなったかは気になりますし、
 健太=ウイングマンという秘密が公開されたことで、封じられた部員たちの記憶も戻るのかな。
 その場合、松岡先生の記憶も気になるところ。

●3.背中の刺し傷

 ナァスが刺客であると判明した攻撃ですが、アオイを刺そうとして、健太が庇うような動きで、代わりに刺された件、
 原作では、ナァスが剣ではなく、ナイフで刺したために、背中の急所でない部分を突いただけ、となります。

 一方、ドラマ版では長剣のため、思いきり腹側まで貫通してますね。

 それでも戦い続けるウイングマン。怪我は大丈夫なのかよ、とツッコミポイントですが、
 アオイのディメンションパワーで、応急手当てはできたのかな、と脳内補完してます。

 何にせよ、ドラマ版は、原作のように1エピソードが終われば、時間経過して……とはならずに、連続で次のエピソードに流れる傾向があったので、負傷をいつまでも引きずっていたら話が続けられない。

 ともあれ、健太の怪我は、アオイさんが癒し手(ヒーラー)として治してくれている、と解釈しておきます。

 あるいはドリムノートに書かれてある?
 「ウイングマンは怪我しても、自然治癒力が高いので、毎ターンHPが回復する。これこそ勇者の特権」とか。


 ともあれ、マイナーチェンジはあっても大筋で原作どおりだったナァス編ですが、キータクラーと布沢さんが協力して、ウイングマン情報をネットで拡散して……どうなるんでしょうね、これ。

 あと、リメルとキータクラーがどちらも「ドリムノートの成長」を目論んでいた、という話になっていますが、
 それぞれの思惑が、原作とは違う設定になっていて、読めないですね。

 ここは原作と違う、という点だけ気にして、それでどんなドラマオリジナルの展開と結末を見届けるようにしましょう。
 基本的に、原作のスーツのヒーローは、ウイングマンにとって害意ある行動は一切していないので、今回の布沢さんを利用した拡散行動も、悪意ではなく、ウイングマンを応援する会の活動の一環と見なしておきます。

 そして、リメルの思惑と、キータクラーの思惑が同じなのか違うのか、そこも気にしながら、トラブルメーカーとなった布沢久美子が、善意なのか悪意なのか、そしてキータクラーに操られての所業か、それとも自主的に動いているのか注目しつつ。

PS.ポドリムス人は、想像力が3次元人よりも弱いというか、少なくともヒーロー物のフィクション創作文化がない(あっても現代日本に遠く及ばない)ので、ノートの成長にはウイングマンの戦いが不可欠ってことなんだろうけど、そこからどんな結末に持って行くのか。

★シンカリオン

 ガンマ先輩をセンターにして、アカネとリョータとのSRG合体は想定外でした。
 てっきり、ガンマ先輩と合体するのはヤマちゃんとツクモが最初と思い込んでいたため(玩具情報がそれをプッシュしていたから)、話が違うと思いつつも、燃えるバトルに興奮したり。

 で、タイセイがセンターだと接近戦仕様だったSRGが、ガンマ先輩が中心だと飛び道具仕様になるのが面白いな、と。

 一方、SRGに対抗したレイジの切り札が、ハーデスとファントムが合体したカオスシンカリオン。
 思わず、始末屋の口癖を連想するネーミングですが、次々とロボの新型が出るのは、クリスマス決戦っぽくていい。

 そして、自分が戦う動機を見つめ直したタイセイがモリトと共に、新たな決意と合体をお披露目するのが次回。
 SRGを越える4両合体、その名はユナイトってことですか。リアルとメタバースの橋渡しになればいいなあ。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - K.K

2024/12/17 (Tue) 14:55:16

 定期感想その1です。

●仮面ライダーガヴ(第15話:脱走グラニュート!)

 前々から気になっていた酸賀とニエルブの関係(もしかしたら同一人物とか)が、まず前話ラストでつながりのある別人ということだけは判明。続く今話では、以前からグラニュート関係の技術(主に改造?)で交流があったことが明らかになりました。自分の予想とは異なってましたが、ここまでの流れに納得できるものでした。

 ちょっと感心したのは、(互いの腹の内はさておき)対等な関係性らしいことです。ニエルブは「酸賀さん」と呼びかけたりしてますな。酸賀は技術供与される側の人間だと思ってましたんで、ニエルブは居丈高な態度を取るもんだと思ってました。今話でも、酸賀は前に絆斗に埋め込んだとの類似のグラニュート臓器貰ってましたし。

 が、ニエルブも酸賀からいろいろ供与されているらしい様子がありますな。今話ではニエルブは酸賀から貰ったプリンを賞味、かなり感心したらしく、さっそく改造技術に応用した模様。グラニュート:帽子の男/ラーゲ9の能力ですね。

 ラーゲ9は人間を襲うに幸福な気分にしておいてからヒトプレス化する能力を持ってます。前に洋菓子店のグラニュートが普通のお菓子で笑顔にしておいてからヒトプレス化してましたが、それをひと手間で行う能力ですね。ニエルブと酸賀はどうやら持ちつ持たれつなんで関係性がいいんでしょうな(周囲には悪影響だけど ^^;)。

 ともかく本編。今話は前話でショウマに助けを求めてきたグラニュート可児/ロジョーの続きですが、観ているこちらには早々にショウマを騙す意図が明かされますね。絆斗はそんなこと知らずとも、端からグラニュートを信用するつもりはない。知らぬはショウマばかりなり、と観ているこちらがやきもきする流れ。

 まず可児/ロジョーは商店街でバイトしているショウマ、絆斗を発見。おびき出しを狙って、わざと人目につく近くでで路上コンサートをしてみせる。当然、ショウマと絆斗は気づく。絆斗は人目に付かない場所で人間を狙っていた可児/ロジョーの振舞としておかしいと気づくも、改心したグラニュートもいると信じたいショウマは怪しまない。

 2人が追っていくも、可児/ロジョーは2人を分断、騙しやすそうなショウマにターゲットを定めるわけですな。ショウマが自分(可児)を見失いそうになると、わざとポイ捨ての缶を蹴って注意を引く。ショウマが変身して「二度と闇菓子に関わらないか、それとも」の決め台詞言いますと、可児は即座に「はい、もう闇菓子には関わりません!」。これはショウマ/ガヴとしては相当に肩透かしであったらしくて、ちょっと笑った。

 しかし闇菓子に関わらないというなら、ショウマ/ガヴは可児/ロジョーを倒す理由はなくなる。詳しく話を聞くと、人間で闇菓子を作るストマック社を抜けたいということなわけですしね。本当は仲良くしたかったシータを倒してしまったショウマとしては、今度こそという気持ちも湧くはず。

 が、いったんは絶対にグラニュートを信用しない絆斗の乱入で可児/ロジョーは逃げ去る。「はぴぱれ」に帰った2人は「改心したグラニュートがいたらどうするか」でちょっと揉める。絆斗は改心自体があり得ない、すべて倒すと断固拒絶。ショウマはストマック社のグラニュートが人間を害すると知ってますから、絆斗の態度に困惑。

(このシーンで、ショウマがパーカーの裾を触る様子があるのは、腹の口/ガヴを万が一にも見せまいとする演技なんだそうで。自分は最初、単に腕を垂らしてると思ってましたが、グラニュートを憎む絆斗に自らの出自で困惑するショウマと分かってみると味わい深い。)

 ショウマはそれでも迷い、大叔父デンテに相談してみるわけですね。デンテは最初、ストマック社を抜けたいグラニュートなら、助けを求めずにさっさと逃げているはずだと言う。絆斗の考えを補強するものであり、観ているこちらが知る可児/ロジョーの真意とも合致する意見ですね。

 しかしデンテは続けて別の可能性も示唆。抜けたいグラニュートは消されてしまっているかもしれないと。裏切者には死を、というわけですが、ストマック家のやり方をよく知るショウマには納得できる話でありますな。可児/ロジョーがショウマに見せた態度とも矛盾しない。これでショウマ、可児/ロジョーの改心の可能性に賭けてみたくなる(が、警戒心も併せ持っていたことは後で判明)。

 ちょっと自分のために整理しておきますと、

 ①グラニュート界の一般グラニュート(?)は無害
 ②闇菓子を一度でも口にしたグラニュートは依存症起こす
 ③依存症のグラニュートはストマック社のバイトとなり人間を襲う

でしょうか。ショウマの敵は③であり、絆斗は①~③の区別を知らない。もっとも、人間界に現れるのは③バイトのみですから、グラニュートなら敵と思い込んでも無理はありません。が、①一般グラニュートは人間界を知らない模様。今話ではラーゲ9/帽子の男は目隠し(顔に袋)されて人間界に連れて来られてました。ストマック家/社だけが人間界の存在を知っているのかも。

(さらには、大叔父デンテの存在を未だ絆斗が知らない点も大きいかな。デンテはストマック家/社でありながら、もはや闇菓子に関わっておらず、人間の菓子が好きで、ショウマをサポートしているグラニュートという存在なわけで。絆斗の単純なグラニュート観を揺さぶれるはず。)

 それはともかく、ショウマを騙す仕上げとして可児/ロジョーが一芝居打つ。わざとエージェントに追われてみせ、ショウマに助けを求めるわけですな。ショウマが変身してエージェント阻止に入ると、ロジョーは背後からガヴを襲う。が、一撃は受けたガヴは用心していたらしく(直後に追い付いてきた絆斗にもすぐ自分(ショウマ)の誤りを認めてますね)、ダメージほぼなかったみたい。

 止めを放とうとしたロジョーにガヴはケーキングで反撃。しかしまたもロジョーは逃げ去る。この見切りの速さがロジョーが20年もバイトでいられる理由かもしれません。が、ショウマに追い付いた絆斗がロジョーを追う。が、ロジョーは切り替えが早く、絆斗狙いに方針変更。というよりは、既にプランBとして想定していたらしく、逃走ルートにエージェントを伏兵として用意していた。

 絆斗/ヴァレンはエージェントに押さえられ、ロジョーの攻撃を食らって変身解除からの気絶。そこへガヴが駆けつけてくる。次回予告によると、どうやらガヴの救援が一歩遅く、絆斗はロジョーに拉致されてしまうらしい。

 気になるのは、ショウマが気づいた「ロジョーを助太刀したのがジープのエージェント」ということです。ジープは復讐戦を狙ってる感じですが、長男ランゴらには動静が伝わってないようです。単にシータが倒されたとの報告が入った程度の模様。ジープが未だ放置されている理由とか、それをおそらく自覚しているジープがどうしたいのかとか、いろいろ気になります。

 さらには、その事態を事実上招いたのが次男ニエルブという点も気になる。シータが倒される過程で判明した技術情報を面白がっており、家族とかストマック社とかどうでもよさそうな感じです。長男ランゴだとシータを「早まったな、馬鹿が」と多少なりとも残念そう。長女グロッタはシータ死亡と聞いて、一瞬驚愕し「嘘でしょ」、すぐにジータを気にしてます。

 それでもやはり家族の情が薄いですねえ。酷薄とすら言えそうで、ストマック家がいずれ敗れるとしたら、そこが原因となるのかも。そう考えてみますと、シータとジープのつながりの強さはストマック家においては奇跡的なものだったのかも。幼いショウマが双子の誕生日だけは祝おうとしたのも、そこに気が付いていたからだったのかな。

 もう1つ気になるのは、単なる強化型バイトでしかなさそうなラーゲ9です。ここまでは、闇菓子を口にして依存し、しかし闇菓子の対価を払えなくてバイトになるというお決まりのコースでした。バイトになってからもランゴにはおどおどし、ニエルブの改造手術も唯々諾々として受ける。

 しかし人間界に送り込まれて1人になると、本社勤務でないことを残念がってます。ストマック社についてかなり知っている模様。知らずに口にした闇菓子欲しさで引き寄せられて、みたいな行き当たりばったりは演技だったのか。ラーゲ9がストマック家/社とは別の勢力の差し金だったりすると面白そう。


 次回「ノエルのおくりもの」では、今話でプレゼントの意味を知ったショウマがブシュエルゴチゾウを絆斗に贈るらしい。ブシュエルゴチゾウも1回だけのゴチゾウじゃなかったみたいですね。幸果が今話で「クリパ」と言ってましたから、次はクリスマス回でクリスマスプレゼントがそれかな。となると、クリスマスケーキも出てきてのガヴにもさらなる新フォームあるのかしらん。今のケーキングフォームは消耗激しい欠点あるわけですから。

 それはともかく、今話ラストでピンチだった絆斗、予告によるとわざと捕まったらしい。ショウマもわざと捕まって絆斗を助けようとするようですが、考えることが似てるってことなんでしょうな。予告映像では絆斗がグラニュート界へ行く方法のヒントも掴むみたいですし、年明けからは大きく動きそうです。

●爆上戦隊ブンブンジャー(第41話:預ける背中)

 前に野球対決回があって、今話もまたサッカーでのスポーツ対決。ハシリヤンボスのスピンドーが地球に来ているほどの存亡賭けた決戦時期に、そんなのんびりでいいのか。と思いかけたんですが、よく考えたら違うか。

 スピンドーが欲しいのはギャーソリンであり、源泉は悲鳴。人間がいなくなったら困るわけですな。むしろ多いほどいい。さらにハシリヤンはヤクザやマフィアと似た組織のようで、興行に関わるのは必然(日本では暴対法などで排除されるようになりましたが)。

 で、今話はサッカーというスポーツ興行をハシリヤンが取り仕切ろうという話。道草、回り道と思ったのは自分の勘違いで、本筋の話が進んでいたようです。それでも制作が必然性が薄いと思ったのか、玄蕃と先斗にはサッカーでのハシリヤンとの因縁は持たせてありますな。でも、ヘタレな感じのサッカー協会幹部のラストでの「サッカーが好き」のほうが印象強かったりする(^^;。

 ともかく本編。のっけから争点出して来まして、日本(地球?)のサッカーをハシリヤンが乗っ取ろうとし、サッカー協会幹部もどうぞよろしくで話が進もうとしている。そこへブンブンジャーが割って入って、じゃあサッカーで勝負つけようと。

 上述しましたが、玄蕃と先斗は宇宙のプロサッカーチームに所属していて、ハシリヤン乗っ取りを受けた経験から相当に頭に来ているらしい(もしかすると、それで夢を断たれた?)。試合は変則的な5人 vs 5人でコートも狭い。

 フットサル準拠らしいんですが、自分はサッカーもフットサルもよく知りませんorz。ビッグバンサッカー名門チーム:パルス・エースも清水エスパルスのもじりなんて、後で調べて知りました。ユニフォームもエスパルスに許可を得てデザイン似せてるらしい。サッカーファンなら楽しめたんだろうなあ。

 それはさておき、試合運びは半ば格闘技という感じで、しかし「宇宙ではこの程度、日常茶飯事」とのことですか。さらに、ハシリヤンチームが不利になると場所を移してしまう。これも「宇宙ではこの程度、日常茶飯事」らしい。のですが、ブンブンの声優:松本梨香さんご出演だったり、スポンサーCMのパロディまでやったり、制作がいろいろ遊んでますな。

 その頃、試合でのヒートアップが過ぎ、大也が文字通りの水入りで選手交代となった玄蕃と先斗、控室でまだ揉めてる。が、錠が熱血の説得「熱くなったときこそ、クールに行こうかですよ」で納めると。玄蕃と先斗は爆発の名所らしき場所(なのかな?)まで追いかけて行って、2人で仲良くゴールを決めて同点。

 これで敵側の苦魔獣サッカーボールグルマーとスーパー・グレート・ジムグルマー(この名前もパロディらしいけど、自分はよう分からんorz)が焦る。スピンドーに「追い付かれるのは嫌い」と釘さされてましたもんね。巨大戦となりますが、それでも一応はサッカー対決なのか。

 これもブンブンジャー側がいつもの快勝でして、逆転のゴールのボールはスピンドーの艦まで飛んでく(第2宇宙速度と言ってた通りでしたな)。スピンドーの感想は「ナイスゲーム」でして、皮肉なのか素直に感心したのか、どっちだったんだろう。まあ、地球のサッカー乗っ取りはこれでご破算ではあるんでしょう。

 結果にしょげる地球のサッカー協会幹部はしかし、大也に「プレーすれば思い出すさ、地球のサッカーの楽しさを」で元気になり、先斗らの続けるサッカーに加わる。協会幹部2人も、以前はサッカー選手だったんでしょうな。このところは最後に不安要素入れてくることが多かった気がしますが、今話は問題解決の大団円で締めてくれました。

 次回「聖なる夜の届け物」はクリスマス回のようですね。SNS見てますと、クリスマスになるとSNSで鮭の画像がよく出てきますが、もちろん戦隊もので扱われた例のものですな。ブンブンジャー予告映像にもちらっと鮭の映像ありまして、やはりそこは意識して作ってるみたいですね。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/12/17 (Tue) 23:08:09

 ニチアサ特撮感想です。

★ガヴ

 ニエルブが持ち帰ったプリン。どうやら3号ライダーの材料になるようです。年明けに出て来るライダーの名前は「仮面ライダーヴラム」。
 今作のライダーの名前は「ヴ」という字が入る約束事があるようですね。
 あと、春頃には4人めも登場するとか、2月のガヴ強化フォームに「ビターフォーム」というのがあって、名称から闇堕ち暴走? とも言われておりますが果たして? という段階。

 ヴラムについては、幸果さん? という説もありましたが、クラゲの人かも、という噂もあって、今のところ確定しているのは名前のみのようです。
 1月にヴラム関係の玩具がいろいろ出るので、もしかすると、ニエルブ自身が変身するのか、復讐に燃えるジープに変身させる可能性もありそうですな。

 とにかく、今年は冬の劇場版がないので、そちらからの情報がないから、玩具関連しか情報が来ない。玩具関連だと、ストーリー面の情報がないので、誰が変身するのかが見えて来ないですね。

 さて、今回の話は、ヴァレンのパワーアップの前編になるのか。ヴァレンがブッシュエルでパワーアップするのは情報が前から出ていましたが、どの回なのかが分かっていなかった。

 順番としては、ガヴがブッシュエルで強化→それでも双子にやられる→ケーキングでさらにパワーアップして、双子の1人を倒す→ケーキングの欠点はエネルギー消費の大きさで、時間稼ぎされると厳しい→ヴァレンのピンチで、ガヴがクリスマスプレゼントにブッシュエルを贈る。

 そんな流れで、年内放送が終了みたいです。

 そして、次回は、ニエルブがヴラムのための変身ベルトを完成させて、来年に続くとなる模様。
 一応、ハッピークリスマスで終わりつつ、不穏な気配も残して年明けへってことですね。

 あと、カニの人はキュウレンジャーのサソリオレンジで、クラゲの人はキラメイシルバーという戦隊OBの方々です。
 ヒーローから悪役への転向ですが、悪役には演技力が求められますので、若手の主人公たちへの刺激になるみたいですね。
 一応、蘊蓄までに。

★ブンブンジャー

 予告CMで、ゴジュウジャーが公開されました。
 赤はゴジュウウルフという名称で、例のポスターとデザインは同じ。ということは、本物のポスターだったのか、それとも赤だけが本物で、他の4人がそこからデザインを推測した作り物なのか、という可能性も想定しつつ、正式発表はクリスマスの日みたいです。

 あと、このゴジュウウルフだけは、1月のブンブンジャーの放送で先行登場するようですな。

 で、今回のサッカー回。
 何でも、玄蕃さんと先斗の俳優がどちらもサッカーを嗜んでいたとのことで、作られた回だそうな。

 戦隊OBと言っていいのか、執事のセバスチャンと大臣のボシマールさんがゲストとして、悪役なのにコミカルな演技だったり、全体的に楽しい回でした。
 でも、販促ノルマとして、しっかり119とかレオレスキューに見せ場が与えられていたのは上手いなあ、と。
 とりわけ、巨大戦もサッカー仕様で、走り回る形だと、最強合体のチャンピオンじゃアクションしにくいから、まだ動ける119を活用する理由になったのはいいですね。

 アクションと言えば、やはり短いシーンですが、ブンドリオがボールを蹴って走ってるよ。あの着ぐるみでサッカーをするのは大変だったろうな。まあ、野球でボールを投げるのは難しくても、サッカーボールを蹴るぐらいなら何とかなる?
 個人的に、ブンちゃんが器用に走ったり、アクションしているだけで、中の人にご苦労さまです、と言いたくなるわけで。

 ともあれ、次回はクリスマスで、三下のイターシャ主役回。シリアスとは程遠い話になりそうですが、話が終わった後に、海賊出現して来年に続く、となるのかな。
 22日が年内最終放送とは少し早い気もしますが、来週には「良いお年を」とか言うことになりそう。

 ではでは。今夜はウイングマンを楽しみにしつつ。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - K.K

2024/12/18 (Wed) 15:06:03

 定期感想その2です。

●シンカリオン チェンジ ザ ワールド(第34話:守りたいもの)

 冒頭からは前話のバトルの続きで、ラストに至ってようやく決着という、ほぼ全編がバトルの回ですね。キャプチャーウォール内ではカオスシンカリオンの猛威、メタバースではテンダーに迫るイナと、2正面作戦といったところ。

 それらバトル最中の会話や独白から、主に仮面の男/レイジの真相を明らかにしていくという趣向ですな。そこから、タイセイと仮面の男/レイジとの埋めがたい溝も分かって来る仕掛けでして、力尽くで仮面の男/レイジの力を奪わねば止められないという今話ラストに納得がいきもします。

 今話の流れとしては、前話でハーデス+ファントム=カオスに圧倒されるSRGを救援するタイセイ/E5とモリト/イエローから。SRGが止めを刺されることは阻止したものの、形勢逆転は難しいかという状況のようですね。E5は力不足でしょうし、イエローとてSRGを超えるものではないはず。

 頼みとすべきはテンら未到着の運転士ですが、そこは仮面の男も読み切っていた模様。加勢できる運転士の数(4人)の分の伏兵を置いてましたな。もっとも普通(?)のアンノウンでして、おそらくはテンら各運転士独力で突破可能かもしれませんが、狙いは時間稼ぎだったのかも。

 なぜなら、仮面の男はタイセイをイナの弟と認識し、過去と真相を語り始めましたから。レイジがいかにして仮面の男に至ったか、という話ですね。戦闘シミュレーション事故後の7年間(テンダーが救出に来るまで)はタイセイらに明かされているので、主にその後の話ですな。

 それについてはテンダーがキーパーソンになってましたか。メタバースに囚われたレイジを救出に来る前から、テンダーは廃棄されるデータを回収していたらしい。データといっても、おそらくはプログラム&データなんでしょうな。イナが保護に失敗したメタバース動物園の動物だけでなく、生産中止になる衣服デザインとか多岐に渡るらしい。

 さらには、救出の際には「What do you want to do?(あなたはどうしたいですか?)」の問いで自我を与えていたわけですね、イドと同じく。それがいろんなタイプのアンノウンに反映されていたわけか。

 イドがテンダーに取り込まれる(?)ずっと前に、メタバース上のレイジ(意識)にも同じ問いをテンダーはしている。が、人間であるレイジは自我を持っており、自分(レイジ)もデータとして捨てられた身ゆえ、ERDAに復讐したいと即答。そこからアンノウン再出現という事態になったわけか。

 誰かを守るカッコいい人になりたいタイセイを、仮面の男側に取り込むために話をしたんでしょうか。サポートAIのビーナは動揺してますね。なにせビーナもメタバースにいるAI、つまりデータなわけですから同族ともいえる廃棄データに同情的になるのも仕方ないところ。

 モリトは真っ向から反発ですね。仮面の男の廃棄データを救うと称する行動が、モリトにとってはかけがえのないイドを奪い、アンノウンと化し、モリトに止めを刺させる結果になったわけですんで。自我を持ったイドが最後にモリトに語ったのが「仲直り」であるだけに恨みは深いんでしょう。

 それとは違う理由で仮面の男の誘いをキッパリ拒んだのがタイセイ。タイセイが最優先で守りたいのは人間であると。自分的には最もまともと申しますか、常識的であるように思えます。が、仲間の負傷などを見てきたタイセイだから言えたんでしょうか。いかに大事に思うデータとはいえ、仲間を犠牲にはできない。
(この辺り、メタバース動物園の動物を救いたかったイナと、洗脳が解けてからの、大事なデータがあるハードディスクを壊して、作り直すのが大事と説いたイナの差が頭をかすめたりします。)

 タイセイ/E5とモリト/イエローは勇戦するもカオス圧倒的優勢で、イナはカオスを内部から破壊すべく、メタバースに潜伏するテンダーに接触を試みる。その結果を待たず、タイセイとモリトは合体してユナイトに。それでも劣勢のようですね。ただし、攻撃に優れるカオスと防御に長けたユナイト(主にイエローの能力?)の違いが出ているようにも見えます。

 イナはマイらの助力も得て、多重のファイアウォールを突破、ついにテンダーに辿り着く。が、テンダーが管理権限を独占しているようで、イナは手出しできない感じですね。しかし、テンダーが仮面の男がメタバースで行っていたことを見せてくれる。廃棄データやアンノウンの墓標を作っていたらしい(墓標とは何かは不明ですが)。

 これでイナは察するものがあり、テンダーからの接触(再洗脳か?)を避けてログアウト。仮面の男/レイジがERDAに復讐したいわけではないと気が付いて呼びかける。しかし仮面の男は否定する。たぶん、仮面の男がレイジであった頃はイナの推測通りだったんでしょう。何かがねじ曲がって今に至ったのかもしれません。

 キャプチャーウォールでの戦闘は、ユナイトの決め技であるらしい砲撃も通じず、仮面の男もイナの説得に応じず、万策尽きたか。と思ったら、ユナイトにもグランクロスあるんですか。E5搭載のものではなく、ユナイト・グランクロスなる上位バージョンらしい。運転士への負担もさらに大きいんでしょうな。そこを危惧するイナに構わず、タイセイは独断でグランクロス行使。

 これで勝負は決したようですが、相討ちになりましたな。E5のグランクロス同様、運転士への致命的ダメージはない兵器らしい。次回「真相」予告映像ではタイセイは何とか助かったようですし、仮面の男(レイジ意識体)に至っては、元のレイジの体に戻れた模様。

 一応の決着はついた感じではありますが、よく考えると肝心なところは何も解決してないようです。第1話以前からの時系列では以下のように事態が推移していたはずです。

①アンノウン出現し始め、対抗組織ERDA設立、シンカリオンで迎撃開始。
②ERDA創始者:鍋島チクゴ、何かを知ってショックを受けた直後、殉職。テンダーは行方不明に。
③その直後からアンノウン襲来が止まるも、浜カイジがERDAを維持。
④レイジ、戦闘シミュレーション事故で意識不明に(メタバースに意識だけ取り残される)。
⑤浜カイジ、レイジをセーフハウスに隠す。
⑥レイジ失踪7年後に死亡宣言/テンダーが消されかけるレイジ意識体を救出/アンノウン再出現
⑦レイジ/テンダー、タイセイらをレイジと似たシミュレーション事故に巻き込み、真相を一部見せる。
⑧イドがテンダーに取り込まれ、アンノウン化(モリトに倒される)。
⑨今話の戦い。

 レイジの意識が元の身体に戻れば、今のタイプのアンノウンの出現は止まりそうですし、レイジが真相を語れば⑥(レイジの仮面の男化)以降については判明するかもしれません。

 が、①~③の時期に何がどうなっていたかは分かりませんね。レイジ/仮面の男も知る由もないはずです。テンダーとて、暗躍し始めたとすれば②(テンダー行方不明)からで、それ以前(①)に襲来したアンノウンについては分からないはず。テンダーが分かるのは、自分(テンダー)が回収した廃棄データを元に作ったアンノウンだけのはずですから。

 全てのケリがつくのは、まだ遠そうだなあ。


●ウイングマン(第9話)

 詳しいご解説を毎回頂いてまして、ドラマ版理解に大変に助かっております。いつもありがとうございます。

 ナァスが原作よりは単純化(善から悪への変化がない)されている点、アオイのディメンジョンパワーが応用性が高くなっている≒便利度が上がっている点などは、やはり尺の短さに応じたものなのかと思いました。アオイのパワーが原作よりも応用度高いと分かってみると、重傷のはずの健太が直後に奮戦できたのも納得できます。

 ナァスですと、ご教示のような経緯を描ければアオイの気持ちの揺れももっと実感できるんでしょうけど、たぶんその「ナァス編」が最終話までで終わりそうにない。アオイのパワーも記憶操作なしではウイングマンの正体誤魔化し演出に時間を取られてしまう。

 それでは敵との攻防が全10話では描けなくなってしまいますな(その攻防ですら、出てきたと思ったら次話では倒されるという、1話完結に近いゲスト敵になってるわけですが ^^;)。が、今話では大規模の正体バレが起こってまして、今までの「記憶消せば」の便利さが効かないだけに緊迫感がグッと上がる効果が出てますね。

 ドリムノートの争奪については「ポドリムス人は、想像力が」~「ヒーロー物のフィクション創作文化がない」でいろいろ腑に落ちました。ポドリムス人は物語のクリエイターとしての資質に欠けると考えてみると、健太にノートを託すのも分かる気がします。

 特にキータクラーですな。自分に例えてみますと、ウイングマンを視聴して感激し、「次回はどうなるんだろう!」とワクワクしているような状況、状態なのかも。コミックで申せば、漫画家志望者の持ち込み原稿に感激した編集者でしょうか。面白がって読んでたんだけど、「いや、ここはちょっと変えてくださいよ」となることもあり、それがイレイサーでいったんリセットされたウイングマン。

 そういうポドリムス人って、神話・伝承での英雄譚がない種族なのかも。生物的な特性でもあるんでしょうけど、自分より遥かに優れた凄い奴を想像するのを好まないのかもしれない(感情移入より警戒心持っちゃうとかで)。しかし、英雄譚を見せてもらえば感激できる稀なポドリムス人もいて、それがキータクラーなんでしょう。帝王リメルのほうは、ちょっと分からない。

 キータクラーとリメルの、ドリムノートについての思惑の違いも自分にはちょっと分かりかねるものがあります。今までは両者とも「ドリムノートの成長」ということを言ってたはずですが、キータクラーは今話で「ウイングマンは私のものだ!」と叫んでます。キータクラーが欲しいのはドリムノートから生み出されたヒーローらしい。

 リメルはウイングマンを生み出せるドリムノートを欲しがっている感じ。ただし、ご教示頂いたように発想力がないから健太に実証してもらいたい。その後がどうか、ですね。ウイングマンの創出から強化によりドリムノート自体に成長があるなら、ウイングマンを還元したノートに特別な力が宿ったりするのかしらん。そうできれば、前にナァスが健太らを脅したような使い道が大規模に可能になるのかも。

 その辺りは、「ポドリムスには火がない」ということが「兵器を作る文明には至れなかった」というポドリムス界の特徴からも分かる気がします。今話ではリメル自ら3次元(地球/人間界)に親征で、特殊能力により人間側を翻弄しています。が、人間側が軍(自衛隊)を出動させてきたらどうなのか。

 そこを考えて、文民統制のトップたる総理を操る算段だったりしたのかも。しかし、今より万能なドリムノートがあれば、兵器は生み出し放題になります。が、ヒーローが見たいキータクラー(オタク ^^;)はそんなのは面白くない、ということで今のリメルとキータクラーの対立になってるのか。いや、そんなわけないか(^^;。

 ともかく本編。冒頭は前話で大々的にニュースで取り上げられた、ウイングマンの正体=健太のすっぱ抜き動画ですね。健太の両親は動揺、アオイは記憶操作を試みようとするも、健太が止める。もはや家庭内や学校内で収まる話ではない(が、健太はアオイへの心配が主)。健太は両親には「今度ちゃんと話す」と宥めておく。

 記憶操作では無理なら、動画はフェイクということで誤魔化せないか。ここは2024年放映であることが説得力増しますな。CGは発達してるし、さらにAIによるディープフェイクとかあるわけですから。が、学校には報道陣が詰めかけてる。これもSNS時代風でありまして、身元特定が早い。

 誤魔化し作戦は学校内で上手く行きそうでして、健太らが説明し、美紅が口添えすると『アクション演劇部の特撮映像』で通りそう。が、北倉先生/キータクラーはそうはさせるかと思ってるようですね。というより、なんだか「我がヒーローが世間に広く知られて嬉しい!」という感じですな。

 しかし健太視点では北倉先生は挙動不審でしかなく、アクション演劇部に逃げ込む。ここでも真贋論争あったみたいで、部員も顧問の松岡先生も判断つきかねる様子。なにせ、少なくとも部活で撮った映像ではないのは、記憶上は確かなわけで。しかし、記憶操作が免れていた布沢久美子が自分が撮影してアップしたと告白(ただし謎の戦士については何も言わない。そこは記憶操作か?)。

 これは健太的に困った事態になったわけですね。あくまでもフェイクであると主張すれば、部員/仲間の布沢久美子がデマを流したと流布することになる。そういうジレンマに戸惑ったのか、健太は「違うんだよ」と言うのが精いっぱい、そのまま部室を逃げ出す。即座に追うのは、やはりアオイですね。健太の気持ちが分かる美紅は「巻き込みたくなかったんだよ」と代弁、部員を落ち着かせたみたい。

 健太を追ったアオイ、記憶操作を提案するも、健太はニュースが流れた範囲から無理と。しかしなぜ布沢久美子だけは覚えていたのか、と事態の核心に迫りそうになると、まさに当の本人の謎の戦士登場しまして、「奴が動き始めた」と警告して去る。裏で操る存在から目を逸らすためだけではなく、実際に帝王リメル自ら侵攻して来るわけですね。

 といっても、大部隊ではないですな。ご教示頂いたように、以前は平和に治まっていたポドリムスですし、そこに能力が突出したリメルが独裁始めただけなんで、さしたる軍組織とかはないのかもしれません。が、3次元(地球)視点では異世界の先遣隊に見えるかも。

 健太とアオイは変身して迎え撃つ態勢に入りますが、折あしく報道陣が追って来る。彼らが犠牲になっちゃうわけですね。こちらで伺った「名もなき生徒が多数殺され」が、こういう形でドラマ版に取り入れられたんだろうか。そうだとしますと、「ウイングマンの物語時間のリセットとなって、いわゆる夢オチ的なラスト」となる可能性は高まりそうです。

 生き残った報道陣が実況中継したため、敵のみならずウイングマンの実在(と正体)がいよいよ世間に周知される。が、帝王リメルは変身が解けた健太に止めを刺すべく迫って来る。それを阻止したのがキータクラーですな(謎の戦士じゃないのか)。ポドリムス語で「ウイングマンは私のものだ!」と叫んでリメルにかかっていき、健太とアオイは隠蔽の術を施して逃がす。

 このシーンは自分にはちょっとよく分からない点が。まず、リメルにとってキータクラーは既に裏切者ですが(リメル配下を何人も葬ってますし)、リメルはキータクラーを本気で攻撃する様子はなく、振り払いつつ「死にたいのか!」と叫んでます。となると、リメルはキータクラーを始末する気がない? 何かまだやらせることがあったりするんだろうか。

 もう1つは、本当にリメルは健太に止めを刺そうとしたのかという点。リメルはドリムノートを手に入れてますんで、健太にはもう用がないのか。しかし、後で総理を操って健太の身柄を引き渡す予定と発表させているわけですね。アオイの父ドクター・ラークも、イレイサーを奪った後も始末されてないし、ドリムノートに関わる人物はまだまだリメルにとって有用だったりするのかしらん。

 それはともかく、ポドリムスとの和平条約の交換材料とされた健太は、事実上の指名手配状態。健太らの味方となり得るアクション演劇部は布沢久美子の行動の是非などで揉めて分裂寸前か。健太とアオイはキータクラーの隠蔽術もあって、何とか廃倉庫に潜伏してますね。しかしキータクラーは追って来る(まあ、隠したのが自分の術だもんなあ)。

 キータクラーはドリムノートの正体を明かしまして、上手く使いこなすたびに「熟成」が進んで、より大きな力を出せるようになると。ウイングマンがその上手い使い方であったわけですが、同時にノートの力を増す。するとより強力なウイングマンが可能になる。それが前にイレイサーでノートをリセットした件だったようですね。そして今やノートは完成(つまり強化にも上限があるということか)。

 が、そう語るキータクラーは最早リメルの野望、思惑なんかどうでもいいようですね。ウイングマン及び『原作者』健太の狂的なまでのファンになっちゃってる。ポドリムス幹部を葬ってきたのも、「お前が僕のウイングマンを強くするな!」だったんですか。ファンとして自分を知って欲しいから、北倉先生でもあることも教えると。

 全てはキータクラーの掌の上だったとショックを受けるアオイですが、健太は敵に誤算ありと自信を見せる。自分(健太)は操り人形などではなく、今や本物のヒーロー(ウイングマン)である、というわけですね。これすらもキータクラーは狂喜するほどでして、もうオタク通り越した何かですな(^^;。でも、気持ちは分かる。

 ウイングマンとキータクラーの一騎打ちになりますが、ノーマル状態のウイングマンだとキータクラーに及ばない感じでしょうか。そこからバトルのテンション上がる、と思ったら群衆が雪崩れ込んで来る。全てはウイングマンのせいと恨み、総理が操られているのを知らずに、発表通りに健太を引き渡そうとする人々ですな。

 これで興ざめしたキータクラーは人々を凄みだけで追い散らし、自らも去る。健太とアオイも場所を移し、最終決戦の覚悟を固める。健太は最初にアオイに言ったこと(ポドリムスとアオイの父を救う)を忘れたわけではなく、いよいよそのときが来たということですね。だから、みんなに別れは言っておきたいと。生きて還れないかもしれないというわけか。

(中盤までは、健太がウイングマンになれたことに有頂天でアオイの願いを忘れたかのように見えたこともありましたが(アオイもいったん疑った)、キータクラー視点では思い通りに導いたということであり、健太視点では反転攻勢の要のウイングマンを使いこなす準備期間であったと見ることができそうです。)

 一方、事態を発表する総理も異変が。というより、最初から様子がおかしかったですね。最初は局地的とはいえ、未知の敵が襲来して被害を出している。その割には何の感情も見せず、緊迫感もない事務的な発表でした。その理由は操られていたからでしたか。それにしてもリメル直々とは。最後は「リメルが日本語で脅すときはこういう口調だろう」というものになってましたな。

 ともかくも、実はリメルだけど総理の声明としては「健太を差し出せばよし、さもなくば不特定多数を殺害」というもの。こんなこと言って取り押さえられないのが不思議ですが、官邸全体に記憶操作とか為されているのかも。そのように切羽詰まって、いよいよ次は最終話か。予告を見ますと、特撮映像も最終話は力が入ってるようですね。

Re: 12月の雑談スレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/12/19 (Thu) 00:16:56

 ウイングマンも来週で終わりで、シンカリオンもレイジとの対決がこれで終了か、という話でした。

★ウイングマン

 今回は、キータクラーさんの「ウイングマン愛」がなかなか濃いなあ、と。
 ええと、「仮面ライダーギーツ」の未来人(カエル)のケケラが、タイクーン(景和)に対して寄せた仮面ライダー愛に近い?
 あるいは、「ガンダムOO」のライバルキャラのグラハムさん(仮面の戦士ミスターブシドーと名乗ったりもした)が、主人公の刹那に向けた妄執とも似てる。いや、その時は宮野真守さんが刹那の声だったので、昔、自分がされたことを立場を変えて行なっているようなイメージです。

 とにかく、キータクラーさんのウイングマン愛がほとばしっていて、その辺は原作のクールさとも違う解釈なんですが、さておき。

 日本の首相を操って、健太を追いつめるリメルの作戦で、ピンチの健太とアオイの最終決戦への段取り回だった、と。

 ここで思い出すのが、原作のライエル編の最終決戦。

 リメル編は、決戦の舞台がポドリムスで、健太とアオイが2人でリメルとの決戦に赴く展開でしたが(キータクラーが助太刀してくれたけど)、決戦に向かう前に、健太が宝物の超合金玩具を友人たちに託して別れを告げるエピソードが入るわけですね。
 それは、たぶん来週のドラマにも採用されるかも、と思います。皆に別れを告げてから、リメル野前に乗り込むみたいなことを言ってましたからね。

 いずれにせよ、リメルが3次元に出て来て、ライエル編に近い流れを感じます。
 原作のリメルはポドリムスに引きこもっていましたが、アニメの方はポドリムスで倒された後、ゴーストリメルという悪霊モードで終盤、3次元で少し悪さをしてから、ダブルデルタエンドで倒されます。それにしても、リメルはあまり大きな破壊活動を是としなかった。

 一方、宇宙の侵略者ライエルは、ポドリムスよりも高度な侵略兵器と広域破壊活動を展開して、終盤では日本政府に対して宣戦布告をしたりもします。
 地球の兵器では、ライエルの侵略兵器に歯が立たないという状況で、自衛隊はライエル軍と戦っているウイングマンに助けを求めるわけですな。その結果、「健太以外の地球人がウイングマンに変身して共に戦えるようにしてくれないか」と要請があって、ドリムノートの最後のページに、「ウイングマン軍団」のことが記載される、と。

 なお、ウイングマンの正体がバレ始めた段階では、ウイングマンを疑う人たちもいたわけですが、アイドルの美森くるみが健太のことを擁護して、人知れず戦っていた正義の味方として絶賛したことで、風向きが変わった流れもあったのですが、ドラマでは登場してませんからね、くるみちゃん。

 ドラマの桃子ちゃん曰く、「高校生に全てを背負わせるなんて、まるでメガレンジャーじゃないですか」。
 ええと、メガレンジャーは高校生戦隊で、デジタル研究会のメンバーがゲームを通じてスカウトされたチームなんですが、終盤で正体バレした際に、「高校生に地球の平和が守れるのか」とか「彼らが戦うから、周囲の学生や市民が巻き込まれてしまう」とか、心ない一般人からのバッシングが行われたわけですな。
 ヒーローの正体が明かされたことで、マスコミや世間から叩かれる作品の一つで、それでも人々を守るために戦うことで、理解が広がる流れ、と。

 原作とは背景が異なりますが、ヒーローが社会の敵としてバッシングされる状況で、いろいろと追いつめられていくストーリーという点では同じ。

 そして、その状況をもたらしてしまった布沢久美子がどうなるかが気掛かりですが、原作を踏まえるなら、アクション演劇部の面々がチェイングして、ウイングマン軍団の縮小版になっても燃えますし、声援だけでもあればいいのでしょうけど。

 そして、原作の隠し玉として、敵首領のライエルは巨人モードなのですが、それに対して、ウイングマンは最初、ドリムノートに巨大化能力を書き込もうと考えていたんですね。
 だけど、巨大化とウイングマン軍団の二者択一で、後者を選んだ。実際のところ、健太を除く素人の戦士たちは原作当初の健太と同じで、鍛えてないから武器や身体能力を持て余すばかりなのですが、それでも数の暴力でライエル軍をそれなりに圧倒できた。
 しかし、ボスの巨大ライエルを倒す力にはなれない。等身大のウイングマン(健太)が巨人に殺されかけたとき、ドリムノートが健太の想いを汲みとって奇跡を起こします。
 みんなのウイングマンの変身パワーが健太に注ぎ込まれて、ウイングマンが巨大化。その際の姿が、健太が最初、自作していた赤いウイングマンだったわけで、ドリムノートに描いていないのに、健太の想いと人々のヒーロー願望だけで発動した奇跡の姿だった、と。

 で、ドラマ版の次回予告ですが、リメルがどうも巨大化しているようなんですね。
 それに対して、ウイングマンがアクション演劇部のみんなの応援を受けて、赤い巨大化した姿で反撃したら、原作要素の反映ってことで、燃えるんじゃないかなあ、と期待したりします。

 ウイングマン軍団と、赤い巨大化ウイングマンというのが、原作の対ライエル決戦要素なので、そこをドラマで実現してくれると、最終回らしいサプライズかなあ、と。
 赤いウイングマンコスチュームは用意されていますからね。

 何にせよ、リメルを倒して、きれいに終わるかな。それとも、2期に上手くつなげられる終わり方をするかな。
 きれいに終わらせるなら、アオイさんとの別れを描かないといけなくて、あとはみんなの記憶をどうするかなど、気になることは多いですが、上手くまとめられて、かつ次に続けられることを期待しています。

★シンカリオン

 グランクロスを撃つたびに、タイセイが倒れて、一応、強敵との戦いが終了する形ですな。
 前は姉のファントムシンカリオンで、今回はレイジのカオスシンカリオン。
 次回は、一連のエピソードの後始末回になりそうですね。

 そして、正月明けに総集編をやってから、アンノウンを生み出した根源の敵が姿を見せるのかな。

 テンダーがボスなのか、それともボスに通じるキーキャラクターでしかないのかは次回に分かることを期待して。

 メタバースから現世に戻って来たレイジが、上手く更生できるといいなあ、と思いつつ。

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