創作と鑑賞の談話室

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10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/01 (Thu) 00:00:19

 10月の雑談スレッドです。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/03 (Sat) 17:15:23

 定期感想その1です。

 ビルドファイターズ初作ですが、きちんと観てみると、なかなか面白い。ローカル局再放送時の初見では「知らないMS多いし、分からんなあ」とネガティブだったことがあり、眺めて終わった気がします。

 当然ながら「知らなくてもそれなりに楽しめるよ」というのが真理なんですが、当時の自分に伝えても理解できないだろうなあと思えます。今なら「知らないなりに」で楽しめるんですけど、それはBF~BDシリーズで「ある程度は分かったから」です。以前は「知らなくても大丈夫」という自信(?)が持てませんでした。

 そう思っていたところ、BSで「SDガンダム三国伝」が始まりまして、観始めました。15分ものを2話分まとめて30分枠にしているようですね。調べてみると10年前の作品ですか。放送局を調べると、自分は視聴エリア外だったようです。

 これも10年前だと(もし視聴できても)分からないと割り切ったかもしれませんが、今だと分からなくても観る気が起きました(録画機の予約で気が付いてすぐ予約)。観てみると、実際に(それなりに)面白い。観ていて「あ、これはBDのあれか」とか気が付けるようになると、もっと楽しめそうです。

 10月になりまして、主に深夜アニメで新作が目白押しに戻りつつあるのは幸いです。再放送もあるのは、やはりコロナ禍で制作が思うに任せない部分がまだあるからでしょうか。今までのような「期の初めは録画しとくのも観ておくのも大変」に早く戻らないかなあ。

●牙狼MS(第14話:再会)

 今話はよく分らないものがあれこれありましたが、充分に楽しめた次第です。理由は上記の通り、「分からないなりに楽しめばいい」という確信があるから。戦闘だけでも、1つ前が法師戦で、今度は騎士 vs 騎士です。魔戒の掟では騎士同士(というか魔戒同士)の争いはご法度のはずですが、背いたと思しき騎士なら例外ということですね。

 それに予習効果、後で調べて分かる効果もありまして。名前だけ出てきた「レギュレイス」は「白夜の魔獣」に出てきたホラーでしたか。それを倒すため、山刀翼/白夜騎士打無が共闘したという過去があるわけですね。そう知ってみると、今話ラストのバトルでの息の合い方がより深く納得できました。

 調べてよく分からないのが「ガジャリ」です。今話の描写では絶大な力を持っていそうで、一応は魔戒側についている感じですが、敵でも味方でもない(ザルバ談)とのこと。生死に関わることはしないながら、交換条件によっては願いをかなえることもあるらしい。キャラクターというよりは舞台装置に近い存在のような気がします。

 それよりも、ドラマ展開で大事な点が、前話の感想でアドバイス頂いたお陰で分かってきました。敵の正体が誰か、という点です。邪美がレオを意識しての疑念を述べたと分かると、前の話がすらりと理解できた気がしました。今話ではレオの見せる表情などですね。それに赤い仮面の男の劇中の出現タイミングによるミスディレクション(作中時系列ではかなり前)。

 さすがに自分も、仮に前情報なしの初見だとしても、今話のレオの様子などから「もしかして、もしかするかも」と思ったかもしれません。今後いかんの面はありますが、今話時点でも「実に上手いこと騙してくれる」と感じました。そういう乗せられ方は大好きですし、知ってから観ても感嘆したくなります。

 ともかく本編。冒頭、騎士と思しき黒コートの男を、同じく黒コートが追ってますね。どうやら追われているのが、裏切りの容疑がある四十万ワタルらしい(確かにキバの次狼/ガルルの役者さんですね)。追っている男がこちらで伺った大牙の人かと思ったら違ってたorz。山刀翼として、もう少し後で出てきました。

 追跡は対決となりまして(生身アクションが結構見もの)、追っていた男が刺殺されたように見えましたが、続く元老院での話では「斬った」「傷は深い」とだけ。これがラストの種明かしにつながる伏線だったみたいです。今話は四十万ワタルの身に何が起きたかのミステリ的な要素も楽しめる点の1つですな。

 斬られたのは閑岱の魔戒騎士:日向とのことで、調べてみると「白夜の魔獣」では山刀翼の弟子として出てきたらしい。だから鋼牙は知っていたし、続いて山刀翼が四十万ワタルを追うことになったわけか。斬った男も、四十万ワタル/雷鳴の騎士バロンと正体が明かされる。ワタルが闇に落ちたか否かが問題となって来るわけですね。

 鋼牙にワタル処置命令が出ますが、その前にガジャリに面会。ザルバがかなり嫌がってますな。仙水が濁ったときほどではないんでしょうけど、会うだけでかなり苦しいらしい。鋼牙もガジャリに刻印を突かれてまして、しかし曖昧なアドバイスをするだけですか。何がしたいか分からないですね、ガジャリは。

 一方、ワタルへは山刀翼が捕捉しまして、戦闘に入る(うん、確かに大牙さんだ)。ワタルは鎧を召喚するも、翼は無理な様子。翼も刻印を刻まれていたわけですな。そこへ鋼牙も追いついて来て戦闘になりますが、翼のアドバイスを無視して鎧を召喚しない。ワタルも決着をつけるでなく、逃走してしまう。ちょっと謎めいた行動です。

 元老院に翼を連れ戻すわけですが、大事なことが明かされる。刻印を刻まれると、鎧を召喚するたびに命が削られるわけですか。翼はもうギリギリの可能性があるわけですね。ということは、鋼牙も遠からず同じことになりそう。横たわる翼の左耳にイヤリングが見えまして、ちょっとキザなと思ったんですが、ラストまで観てみると、どうやら妹絡みの何かがある感じですね。

 己が命より使命に殉じようとする翼をとどめようとする鋼牙らですが、ひと悶着あり。翼が騎士の使命を説くのはいいのですが、法師を軽んじる言動があります。法師のレオは言い返さず礼を返すものの、深刻な怒りの表情ありです。

 調べてみると、もしかするとレオの怒りは父親絡みかもと思えました。翼は闇に堕ちた父の子と呼ばれる息子に新釈せず、レオは自分の父親のことで悩みがあるようですから。

 一方、ワタルは隠れ家と思しき洞窟で回想してますね。以前は怪しい魔戒法師を探していたらしい。そこを赤い仮面の男が接触し、刻印を刻むわけですね(鋼牙らのとは違うタイプらしい)。以降、ワタルは善と悪が分離したような状態になったらしい(描写上、身体が分離してますが、ワタルの内面描写とも受け取れそう)。優勢なのは悪みたいですね。

 このシーンのつなぎ方が実にいい感じです。睨むレオ→赤い仮面の男の呪印ですから、「これはレオ=ラスボスと匂わせたか?」と思いたくなります。

 元老院では鋼牙が追討に出ようとするのを、翼が「お前には斬れない」と言い(先程の戦闘からの判断でしょう)、代わって出撃しようとする。体に無理がかかっていると知る鋼牙は押しとどめようとする。が、翼の騎士としてのプライドは高く、良くも悪くも作用してしまうようですね。レオを侮蔑する形だったり、命を賭して使命を果たそうとしたり。

 このシーンでちょっと気になったのは、やはり翼のイヤリングです。左にしかつけてない。この後、覚悟を決めてワタルに挑むとき、ちょいっと鳴らす感じで触れてまして、心の支えになるほどのものみたいですね。

 ともかく、そこへワタルに斬られた日向が現れまして、事の真相を明かす。止めの一撃は日向に入れず、自分(ワタル)の脚を刺していたわけでしたか。どうやら、未だ善のワタルも肝心なところでは健在な模様。この後は、ワタルの善と悪、どちらが生き残るかという緊張が高まっていきますね。

 依然として翼はワタルを死なせるのが正しいとし、鋼牙は受け入れない。ワタルの拠点の洞窟へは鋼牙とレオだけがやって来る。翼がいてはマズいということでしょうね。自他とも容易く死を受け入れる態度ですから危ういんだろう。

 ワタルは鋼牙らにいきなり抜刀して襲い掛かる。対する鋼牙は剣を鞘に納めて応戦する。続いて鎧召喚してのバトルに移行しますが、やはり鋼牙は剣を鞘に納めたまま。「何が何でも斬らないぞ」→「お前(ワタル)はまだ堕ちてないと信じる」という意志表示でしょうね。

 が、ワタルも騎士のこととて、そう甘くはない。鋼牙はやむを得ず抜刀しての戦いとなる。レオも援護しようとしますが、逆にワタルに岩壁ぶち抜いて放り出される。すんでのところで救ったのが翼ですね。やはり駆けつけてきたわけか。さらに無理を押して白夜騎士となって立ち向かう。

 鋼牙はおそらく二重の意味(死ぬな、殺すな)で「やめるんだ、やめろ!」と止めますが、翼は「分かってる!」と返す。この一言で鋼牙は翼の意思を察したらしい。さすがは強敵を共に倒した仲というわけですな(自分は未見だけどorz)。

 弱点らしき、ワタルの歪んだ鎧の紋章を突く戦いになるわけですが、今一歩届かない。ついに翼が意を決してワタルを抑え込み、鋼牙に自分ごと刺せと。これに鋼牙も応えまして、翼の急所を外し、ワタルの鎧の紋章に充分な一撃を入れた模様。

 最後、正気に返ったワタルと鋼牙が対面。鋼牙はワタルに「わずかでも可能性があれば、必ず助ける」と言い、ワタルは思い出すものがあり、鋼牙のコートにつけたアクセサリ(?)に気が付いたらしい。ワタルの「そうか、君はあのときの」で以前に何かあったらしいと分かりますが、回想編らしき次話で少しは明かされるのかな。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/03 (Sat) 22:14:48

 定期感想その2です。

 もう1つ、リメイクですが「ダイの大冒険」が始まってますね。初作(コミック含む)のときは、存在を知っても注目できずでした。ゲーム設定をかなりなぞったアニメ版「ドラゴンクエスト」のようなものかと思ってたんです。

 アニメ版「ドラゴンクエスト」はDQ4販売前から始まり、第1部がDQ4の人気が収束する時期に打ち切りに近い形で終了(いよいよ山場へ、というときに、子どもに昔話風にドラクエの結末を語る形で終わる、それもバッドエンドに近い)。さすがに第2部が補足的に放送され、ハッピーエンドでしたが、自分的にはかなりガッカリでした。

 その後、「ダイの大冒険」というコミックがあり、アニメ版も始まるという情報を耳にはしたんですが(もう始まってたかも)、ゲーム原作と思い込み、アニメ版ドラクエを思い出して観ずじまいでした。

 最近になって「ダイ」がゲーム版とは全然違うと知りました。「魔法陣グルグル」もゲームの雰囲気だけ借りて、内容は全く違うものでして、あれは当時は面白がって観てました。「ダイ」もドラクエは設定的に借りたものの、ドラマ的には違うものと知ったので、観てみることにしました。第1話はなかなか良くて、たぶん最後まで観続けそうです。

●仮面ライダーウィザード(第39話:ピッチの忘れ物、第40話:自転車に乗りたい)

 面白い作品が出てきている一方、こちらはどうも自分の期待的には盛り上がりに欠けるような。まずソラでしょうか。残忍非道な人間時の人格そのままにファントムになった、というところまで見せておいて、今のところワイズマンを疑ってうろうろしているだけのように見えます。「それでどうなるの?」の期待が満たされない感じです。

 そのソラの代わりにでしょうか、笛木が第39話でようやく姿を現してますし、晴人に正体も見せています(たどれるのはせいぜい骨とう品店主の小倉まででしょうけど)。小倉に作らせた紫の指輪を晴人に渡して、しかし晴人には使えないことも知らしめている。これは指輪を試させるふりで何か仕込んだか、と思ったんですが、少なくとも第40話では何も起きない。

 そして第40話ラストで稲森真由再登場、仮面ライダーメイジですね。こうなると真由による美紗の仇討でミサとの対決になることを期待したくなります。しかしそうなると、第39話の笛木の動きから発展するドラマはなさそう(無理に入れるとごちゃごちゃしそう)。ソラに至っては、ストーリーに絡む可能性すら下がっていくような。

 これがストーリー・ドラマ的な問題なのか、自分が消化不良を起こしているのか、ちょっと自信がありません。予習による文字面の理解では、破局的な事態へとヒートアップしていくようなんですが、映像で観ての緊張感は高まって来てないような気がします。当面期待できるのは、稲盛真由のドラマくらいかなと思えます。

 愚痴はさておき本編。骨とう品店に紫の魔宝石を持ち込んだ男(ようやく笛木と名乗った)は、以前に店主の小倉に仕事を頼んだことがあるわけでしたか。それも匿名で金を積んでのことですね。もっとも、それが晴人らの不運につながったと小倉は思っており、今回は仕事を引き受けたくなさそう。しかし笛木は小倉を動かす術を心得てまして、晴人を助けるためと匂わし、指輪を作らせることに成功するわけですな。

 一方、前話で和也がバハムートの襲撃を受けた事件は、ビーストの加勢もあって、かろうじてかわせたウィザード側の辛勝でしょうか。和也が腕を負傷してしまい、入院となりましたから、事実上の敗北かもしれません(ゲートが和也と確定はできたようですが)。

 これはもう直美が怒りまくるわけですね。晴人絡みで負傷ですから、過去の事故時の怒りも思い出すのは当然かも。晴人は「(和也のように)今の自分にできることをやるしかない」=「和也を守る」と言うものの、ちょっと紋切型かなあ。そこを補うのが陽性の人情家:攻介であるわけですね。

 敵バハムートが入院先まで襲撃かけてくるわけですが、緒戦は晴人側の作戦勝ちか。和也の病室で待ち伏せ、別病室の和也を護衛していた攻介も参戦。今度は撃退といえる成果を出せたようです。

 が、そこからストーリーがどうもギクシャクしているような。まず和也が子どもがサッカーしているのを見て、サッカーグラウンド(ピッチ)へ出向いてしまう。攻介が気を利かせて和也と晴人のサッカー部時代の写真を晴人に押し付けるように手渡すも、和也行方不明の報が直美から入る。

 晴人が気が付いて、サッカーグラウンドに向かい、首尾よく和也を見つけて会話する(バハムート襲撃の後なのに緊張感足りないんじゃ?)。それで何となく2人とも立ち直った感じがあるんですが、なんかきっかけとかあったっけという気がします(攻介の行為は忘れられてる感じだし)。

 そこへ思い出したようにバハムート襲来。バトルマニアっぽさが前話ではあったんですが、今話では寝込みを襲ったと思ったら、(前話と同じノリで)正面から向かってくる。どうもちぐはぐな気がします。

 さらに決着のつき方。ウィザードはもう最強のインフィニティ―があるわけですが、なぜか前話から使ってこなかった。これは何かあるな(魔力不足とか)と思ったんですが、劣勢になってから悠々とインフィニティ―を使用し、余裕で倒しちゃってます。観ていて「あれ、自分は何か見落としてる?」と思ってしまいました。

 しかし、勝利もつかの間、ゴーレムが紫の指輪を運んでくる。指輪に加工されたと見るや、骨とう品店から奪ったものですね。晴人が使ってみると「エラー」。そこへ現れる笛木。しかも白い魔法使いの正体を見せ、紫の指輪を回収し「来るべき時に備え、その身を大事にしておけ」と晴人に告げて去る。

 今話に不満点はありましたが、「ここから終盤の盛り上がる来るか」と期待しました。しかし、少なくとも続く後半(第40話)に引き継がれなかったようです。ラストで真由再登場で流れはそっちに行きそうだし。

 ともかく後半(第40話)。上記で第39話の伏線っぽいものが回収されないと愚痴を言った舌の根も乾かぬうちになんですが、後半は見応えがありました。攻介のやり過ぎ感あるコメディから、一転しての緊迫感へ変わり、真由再登場して次話へ続く。これだけ上手くこちらを揺らせてくれると、次回も大丈夫な気がしてきます。

 まず冒頭は前話の笛木情報の整理ですね。骨とう品店主の小倉による、笛木との1年前の出来事が語られ、凜子を通じて警察への情報収集に入る。こちらは囚人や手配写真等に笛木がないことが分かり、モンタージュで顔写真を作成。このときの国安0課の木崎が、ツンデレなところ見せまして、ちょっと笑った。

 そう笑えたのも、攻介が軸のドラマが楽しめたからといえます。中学生 飯島譲がファントムに襲われまして、瞬平のマウンテンバイクを借りた攻介が助け出す。このバトルシーンは攻介がマウンテンバイクで難所を駆け回るもので、続くドラマの伏線になってますね。しかもネットで調べてみると、この譲は後で仮面ライダーメイジになる存在らしい(今話ラストの続きが予想できる)。

 譲は自転車に乗れないと攻介に告げる。ファントムに襲われたならゲートのはずですから、攻介は渋るも、譲には事情がある。譲はずっと倉田朱里に可愛がられていたものの、朱里が居合わせたときに自転車で車にはねられる事故を起こしていた。それも朱里の自転車だったみたいですね。小学生時らしいので、ありそうな話です。

 朱里は譲の母親から叱られ、こっそり見ていた譲は罪悪感からか、お姉ちゃんと呼んで慕っていた朱里と話せなくなってしまった。そのまま中学生になるまでずるずる引きずるも、朱里が引っ越すと知り、自転車に乗れるところを見せ、謝りたいんだと。こんな話を聞かされたら、攻介の性分として受けざるを得ないでしょうな。

 が、攻介の本気が過ぎて大暴走となる(^^;。体力づくりから始め、少林拳とかでやってそうな修行させたりする(付き合う攻介のはヨガだろう)。そこで止まらず、マウンテンバイクで難所走破まで目指させる。観ていて「どこまでやるねん!」とツッコミつつ、笑ってしまいました。

 が、「いいぞ、頑張れ」みたいな何か燃えるものも感じまして。攻介がそういうキャラだと、今まで見せてくれたお陰なんでしょうな。いろいろ非常識ながらも好感持てるドラマがいろいろありました。

 そして譲は見事、山道をマウンテンバイクで疾走するところを朱里に見せることに成功。しかし最後の最後で突風が来まして、譲はバイクごと吹き飛ばされるように朱里に激突。譲は負傷して動けず、朱里は頭部を打ったたしく意識がない。

 この突風は自然のものではなく、ファントム:シルフィが吹かせたようですね。観ているこちらの気分を上げておいて、いきなりドスンと落とし、すぐさま「やったのはコイツ」と見せてくれると、自然と「ソイツを倒せ」という気分が盛り上がってきます。

 攻介の必死の呼びかけもむなしく、朱里をひどい目に遭わせたのは自分のせい、と希望から絶望に落とされた譲の顔にひびが入り始める。予習効果で、この後がどうなるかは大体分かるんですが、それでもハラハラしてしまいますな。

 その頃、晴人は譲と攻介のもとに向かいつつあったものの、シルフィを援護するらしいミサが行く手を阻む。双方、変身してのバトルとなりますが、ウィザードのドラゴタイマーを封じたメデューサの作戦勝ちか(こういう段取りが前話とは違うところ)。

 ウィザード絶体絶命となるも、それが演出的には狙いだったみたいですね。ニューヒーロー登場となるわけですから。稲盛真由ですね。メデューサに対して姉の仇討を宣言してメイジに変身。これは「よーし来た!」となります。が、次回へ続くのか。

 そこで終わるのが残念な気がしたのは、ウィザードではもしかすると久しぶりかもしれません。第39話の不満とかありましたが、次週分に期待して待とうと思います。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/03 (Sat) 23:13:48

 牙狼を中心に、ブレイドとウィザードの話をおまけに。


★牙狼MS

 翼とワタルの登場回は、今後に向けて、非常に情報密度の濃い話だったと思います。

 いくつかの疑問点について、確認しておくと、

>ガジャリ

 シリーズでは、ここで初登場した「魔戒騎士と契約した異界の精霊、神霊的な存在」と認識しています。

 魔戒騎士は、魔界の力を召喚してホラー退治に活用している一面があって、剣や鎧に蓄積された邪気を定期的に浄化したり、制限時間をオーバーして鎧を装着し続ければ、自身が闇に堕ちてしまうリスクがあるわけですね。

 そういう魔界の力を扱うのに慣れて、術や知識面で研鑽の励んでいるのが魔戒法師で、法師のバックアップがなければ、騎士は鎧その他のメンテナンスもできない。
 ロボット物で言うなら、魔戒騎士が機体を操縦するパイロットみたいなもので、法師がメカニック技師みたいな側面もあるわけですね。

 で、ガジャリは、騎士の守護神みたいな異界の存在ですが、この世には直接干渉できないので、騎士を通じて、自分の願望を叶えようとする面もあり、
 今回の召喚は、「この世で問題が発生しているようだが、鋼牙には覚悟ができているか?」という確認とか、法師の裏切りの警告とか、諸々の情報を伝える前振りになるわけですね。

 後に法師の上層部が敵対する中で、鋼牙がガジャリに助力を求める展開があり、その契約の代償として、鋼牙が異世界に旅立つ流れで、MSが終了するわけですが(次の映画の前振りにもなる)、
 人間社会の管理人である番犬所よりも、さらに上位に位置する「悪意はないけど、契約をもって騎士を利用としようとする異界の神霊」で、この登場で魔戒騎士の周辺世界の奥深さを示した存在となりますな。

 MSにおいて、鋼牙は全ての騎士や法師の頂点に位置する王的な立ち位置となるわけですが(鋼牙自身は権力を求めないけど)、その鋼牙でさえ、頭の上がらない強大な存在を提示した、と。

>ワタルと鋼牙の関係

 次回で判明しますが、魔戒騎士の育成機関における指導教官がワタルでした。
 つまり、ワタルが先生で、鋼牙が教え子になります。

 では、どうしてワタルは鋼牙に気付かなかったのか。
 指導が幼少期の一時的なものだったので(ホラーの襲撃にあって、育成機関が崩壊する)、ワタルは幼少期の鋼牙の顔しか知らないのと、
 育成機関においては、魔戒騎士見習いの本名は明かされず、コードネームで呼称されること(鋼牙は、ハチマキの色からシロと呼ばれる)が原因。

 今回、ラストで、ワタルが鋼牙に気付いたのは、「自分が子どもたちに教えた訓示(あきらめずに仲間を守れ)」を鋼牙が覚えていたことと、「自分が子供たちに送ったお守り飾り」を鋼牙が見せたことの2点。

 つまり、次回を見ることで、ワタルの感動(成長した昔の教え子に命を救われたこと)を味わえるわけですね。

 なお、ワタルの教え子は、もう一人、ラスボスのシグマがいるわけですが、そのことが判明するのがMSの終盤。
 次回に登場するムラサキ(法師の術の使える騎士見習いの少年)がそうなんですが、最初の放送では、自分もそれに気付かず(最終回まで見ても)、当時の番組感想とか監督の雑誌インタビューで後から知って、「うお〜、そういうことだったのか〜」と感じ入った次第。

 初見の時は、そういうドラマの裏を読み解くことよりも、アクションとか映像描写の凄さだけで圧倒されて、ドラマに仕組まれた背景を知って感動を深めたのは、2度めの視聴において。

 今回は3回めになりますが、ここで書き込みながら、再度感じ入る予行演習みたいなものですな。

 物語の流れで言えば、次回は「番外編」「ワタルとの思い出エピソード」程度のものと認識していたのですが、実はラスボスとの因縁も込められていたことに、最終回を見てから気づく(=もう一度見たくなる)構成だったわけですね。
 番外編どころか、非常に重要な伏線だったと。

 あと、次回に流れる童謡的な「友だちがいる〜」で始まる歌詞の曲もまた伏線で、
 この曲が、MSの放送後の提供シーンに流れる静かなメロディーにアレンジされる一方で、シグマ登場時のおどろおどろしいBGMの元でもあり、音楽面でも伏線だったわけですね。このアレンジが秀逸で、
 2度めの視聴時は、「ラスボス戦BGMが、友だちの歌アレンジ」と知って感じ入り、今回の視聴では、そのアレンジが「赤仮面の男の登場時に最初から使われていたこと」を知って感じ入り、

 BGMアレンジが長大な伏線になっていたことも、非常に計算高い(パズルのピースを一つ一つはめ込むような)作劇だなあ、とか。

 次回はまあ、基本的に「子供たちの運動会を見るようなほのぼの劇」なんですが、最後の最後で、どんでん返しになってギャーとなる一方で、大人になった鋼牙がその因縁を晴らす展開で、その回で物語はうまくまとまります。
 あくまで、鋼牙にとっては幼少期の「美しくも哀しい思い出」として終わっていたはずが、実はまだ因縁が続いていたという流れ。


★ブレイド

 井上敏樹脚本3部作ですね。
 桐生さんが次回退場なのは、まあ、ゲスト脚本家が「橘さんに喝を入れるための役どころ」として登場させたから。

 暴走する(いささか身勝手な)正義というのが、井上脚本にありがちな一つのストーリーパターンですが、「暴走して、身勝手なのに、妙に格好よくて印象に残る」わけですな。

 暴走する先輩として迷惑をかけた橘さんが、自分の手で暴走する先輩を倒して、先輩としての責任感を継承し、今度は睦月の教育に励む。
 うん、これで橘さんのマイナス面も、ずいぶんと拭われたかな、という印象になる予定。

 で、次回は、牙狼のカオルが、女アンデッドとして登場し、アンデッド嫌いの虎太郎との間でいろいろと悲恋っぽい物語を展開する流れ。

 当時は、剣の女アンデッドの娘が牙狼のヒロインのなり、ファイズのオルフェノクの強敵が銀牙騎士になり、電王の映画の強敵(牙王)が主人公の父親になるという「ライダー→牙狼」の流入劇にも感じ入ってました。

 ある意味、牙狼でカオルを見るのと同時並行で、剣で女アンデッド時代の彼女を見れるのはタイムリーか、と。

★ウィザード

 一方で、こちらも「因縁のヒロイン登場」で、話を盛り上げて続いている流れですな。

 白の魔法使いの教育を受け、復讐の道を生きる彼女が、台風の目になるわけで、
 さらに今回のゲスト少年を、魔法使いの道に勧誘して、白の魔法使いに加担しながら、翻弄したりされたりする流れ。

 結局、白マホさんの儀式には、4人の魔法使い(仁藤を除く)を生贄にしないといけなくて、
 晴人、真由、譲と、あと1人、響鬼の轟鬼さんの役者の人が選ばれし者として、儀式に利用される。

 それを止める最後の希望となったのが、仁藤だったということで、主役交代と称される展開なんですが、
 戦闘力は高いのに、心理的に白マホさんを止められなくなってしまって、仕事が果たせないまま悲劇にさらされる晴人さんが終盤キツいわけですな。
 白マホに翻弄されて、その後はソラに翻弄されて、守るべきものを守れないまま、傷心の旅に出る中で、ディケイドに出会って、次のライダーに後を託すのが、最終クールの流れですな。

 悲劇のヒーロー晴人さんに感じ入るもよし、
 明朗快活な陽性ヒーロー仁藤の活躍を応援するもよし、
 姉妹対決の壮絶な決着に痺れるもよし、

 ウィザードの最終クールがいよいよ動き出した、と。

PS.「さあ、終わりの時よ」というのが真由さんの決めゼリフですが、終わるまで、あと6週ぐらいかな。
 

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/04 (Sun) 00:12:33

 アニメの話も不定期ながら補足

★ビルドファイターズ

 序盤の展開ですが、「毎回、新たな挑戦者が登場して、ドラマの因縁を気付いて、ガンプラバトルで決着をつける」1話完結の分かりやすい話を見せてくれていますね。

 OPなんかで登場するキャラを小出しにしながら、一人ずつ紹介していき、戦いを通じて、それぞれの持つガンプラへの情熱とか、逆に譲れない想いみたいなものをぶつけ合いながら、それでいて誰も傷つかない(プラモは壊れるけど修理可能)児童向き友情ドラマ。
 一方で、大人のガンダム好きには、セイのガンダム蘊蓄やら、ラルさんのネタ解説などで、ツボを突き、

 そして、プラモのバトルが妙に迫力があって、格好いいというのも大きい。
 敵と味方の機体が1対1なので、タイマン張らせてもらう分かりやすい決闘バトルなのも、この時点ではいいなあ、という感想。

 後は、ガンダム好きの少年恋愛劇の方向性もあって、萌え方面の需要も満たしているとか。

★ダイの大冒険

 原作が三条陸ということで、こちらの話の展開ですと「仮面ライダーW」「仮面ライダードライブ」のメイン脚本家であり、「仮面ライダーフォーゼ」のサブライター(3分の1ほどを書いた)ということもあって、
 実は、特撮要素の濃い熱血ヒーローストーリーになるわけですな。ダイ大は。

 昔のアニメ版だと、「帰ってきたウルトラマン」の主人公の人が主題歌を歌っていて、ストレートに燃えるヒーロー路線の作風だったし、
 BGMがドラクエのすぎやまこういちさんのゲーム音楽をアレンジしたものが主体だったり(その、すぎやまさんも帰ってきたウルトラマンの主題歌の作曲家だ)、

 まあ、今は、「ウルトラマンZ」の次にそのまま見られる、ありがたい仕様。

 で、1話を見た感想は可もなく不可もなく。
 BGMはドラクエ要素が薄く、主題歌からはヒーロー要素が薄く、音楽面でいろいろ不満があるものの、
 原作終了後というメリットを生かして、OP前のアバンで「いろいろと伏線を示して、今後の期待を持たせる作風」。

 具体的には、魔王ハドラーの奥にいる大魔王バーンを早くも登場させたり、主人公ダイの出生の背景である父親バランの悲劇をチラ見せしたり。

 そして、敵側の声優さんが豪勢だ。とりあえず、ハドラーの声が関智一さんで、宇宙海賊の技音声とか、それだけで馴染みがあります。

 とりあえず、2話までが連載前の短編2本で、物語が動き始めるのが3話から。

 3話か4話の勇者のアバン先生VS魔王ハドラーの戦いが盛り上がるなら、当たりの作品ですな。
 で、その後から島を出ての冒険の旅が始まるということで。

 1話:主人公の紹介
 2話:ヒロインとの出会い
 3話:師匠の下での勇者修行と、ライバル敵との因縁という流れかな、と。

 主題歌の軽さと、BGMのドラクエっぽくない点に馴染めればいいけど。

 旧作アニメは、前回のあらすじを語る場面で、ドラクエ3のフィールド音楽「冒険の旅」が流れて、気分を盛り上げ、
 エンディングテーマで、ドラクエ2の名曲「この道わが旅」が流れて、しみじみと終わるのが良かったんだけど、
 そういう音楽面のノスタルジーを喚呼させてくれる曲にはならず。

 でも、戦闘シーンはよく動くので、後はアバンストラッシュとか必殺技の迫力があればOK。

PS.蛇足ながら、ウィザード感想で、指輪職人の人の役名と役者名を混同しているようです。輪島のおやっさんですな、店主は。

PS.さあ、これからクウガだ。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/04 (Sun) 17:46:17

 定期感想その3です。

 ウィザードの「骨董品店主:輪島繁」と「演じた小倉久寛さん」の取り違え、ご指摘ありがとうございます。数えると6か所全部で間違えてまして、「骨董品店主:小倉久寛」と思い違いどころか、確信していたようですorz。さすがにいったん呆然となりましたが、すぐに我が事ながら大笑いしてしまいました。

 たぶん原因は「輪島を演じた小倉久寛さんって、他に特撮出演あるかなあ」と思って調べたことがあるかもです。こちらで事前に伺った、ライダー(キバ)と牙狼(MS)両方に出演した役者さんで興味があったもので。

●仮面ライダークウガ(第7話:傷心、第8話:射手)

 今週分は、第1話でグロンギの犠牲になった夏目幸吉教授の娘 実加と、ハチ種怪人に対抗して緑=視聴覚強化になるクウガがポイントですね。いわば雄介クウガが2正面作戦になって、どちらも使命を果たすと。

 グロンギ側の動きも、ゲームがズ集団の上であり、技を持つメ集団に代わったようですね(グロンギ内で何か揉めてたのは、そのせいらしい)。実際、今週のハチ種怪人:メ・バヂス・バは毒針射出能力を持っている。

 警察の動きも、最初は「あれ?」と思う点がありました。ハチ種怪人:バヂスが14号とナンバリングされてまして、かなり数が飛んだような。後でYoutubeのコメント欄を読むと、前話から数週間経っており、その間に警察は多数の新手グロンギに対処していたらしい。

 グロンギも相変わらず委細構わずゲームを突っ走ってるし、制作がサクサクと話を進めてる感じですね。クウガ側もグロンギを必死で追っかけますが(動きも能力も、ですな)、観ているこちらも一生懸命追いかけたくなる気分です。

 ともかく本編。まず前編(第7話)は一条刑事の動きから。射撃訓練のようですが、対グロンギ用に支給された拳銃(357口径、銃身6インチでいいのかな)を確かめるためでもあるみたいですね。口径とか大きくなったようですが、一条の感覚ではどうにも威力不足らしい。

 そこへ夏目実加が母親 倫子に伴われて一条を尋ねてくる。父親 幸吉の遺品からグロンギのものと思しき遺物を見せ、これで父親殺害の犯人を捜せないか、ということらしい。が、一条は話もそこそこに、城南大の桜子を尋ねるよう言って去る。実加は当然ですが、不満な模様。

 しかし一条の慌ただしさは事件が起きたからですね。それも立っている人間の頭部から大腿部へ何かが貫通したという異様な死因。銃撃だとしても弾丸が見当たらない。なにより、現場にはそんな角度から狙える場所がない。

 不可思議ですが、現場を調べると巨大なハチの針のようなものが地面に穴を穿って刺さっていたわけですな。これでほぼ未確認生命体=グロンギと確定したようなものでしょう。後で実行犯のグロンギ:バヂスも特定されて14号とされる。飛行しながらの針射出能力を持つハチ型の怪人ですね。

 一方、夏目実加は一条の対応に不満ながらも、言われた通り、城南大の桜子を訪ねる。遺物に興味を示した雄介に飛びつくも、研究者じゃないと分かるとあからさまに失望し、そこへ現れた研究者ジャンにすがる。

 が、実加はジャンの興味の示し方に激怒してしまうわけですね。父殺害犯を特定して欲しいのに、ジャンは古代の遺物への学問的興味しかない。そこでまた怒ってしまいまして、研究室を飛び出してしまう。

 この実加の一連の行動は分からなくもありません。中学生ですし、仕方ない面もある。が、やはりこれでは話が進まんでしょうな。研究者ができるのは自分の専門分野であって、専門外のことまで頼んでも無理です。

 ジャンができるのは「どのような遺物か」であって、「この遺物がどう犯人と結びつくか」じゃない。ジャン「どのような遺物か」→警察「それが犯罪にどう結びつくか」と役割分担しないと、どうにもなりません。もっとも、ジャンも事情を知るとさすがに反省したようではありますね。

 それはともかく、実加は絶望に傾いていくわけですね。この後、110番に電話して自殺をほのめかして、捜査を迫ったりもする。これも「やっぱり中学生だな」という感じです。1つのことで頭がいっぱいになり、「やってくれるか否か」しか考えられなくなる。端的に言えば「困った子」となるでしょうか。

 しかし雄介は決して見捨てず、ハチ種怪人対処よりも実加を優先させている感じです。研究室でちょっと会っただけなのに、実加のネックレスの貝をしっかり見て覚えており、後で実加を探し出す鍵になってました(最初、腕輪だと思った。この後、腕輪がグロンギ側の重要アイテムになってるし)。雄介の人物像が次第に見えてくる感じで、なかなかツボです。

 ハチ種怪人のほうは着々とゲームを進めてまして、らせん状に犯行現場を広げていくのは、やはり儀式めいたものですね。それゆえ一条・雄介らにも次の犯行場所が予測ができたりもするわけですが(グロンギはこういう不利は織り込み済みなんだろう)。

 ついに犯行直後ながら、ハチ種怪人:バヂスにまず一条、続いて雄介が追いつきまして、クウガとなって立ち向かう。高く飛び上がるバヂスを階段で追って赤から青に変わり、いったんは追いつくも、青の悲しさでダメージが与えられない。

 バヂスは悠々と受けてから高速で飛行し、クウガ(青)では捉えられない様子。ジャンプするにしても位置を捕捉できないわけですね。するとクウガの新能力が目覚めまして、感覚鋭敏な緑に変わる。が、鋭敏過ぎて周囲の音が氾濫するが如きになり、混乱しただけで続く。

 後半(第8話)では、バトルの続きですがクウガは戦いにならず、白のクウガに戻り、なぜかバヂスは去ってお終い。バヂスの動きがちょっと理解できなかったんですが、ボランティア翻訳の方の解説があり、バヂスは次の針が出てきたのでゲーム続行を優先させたとのこと。言われてみると、シーンと完全一致で、なるほどな感じです。

 駆けつけた一条が桜子に連絡するも、雄介が携帯奪って喋り出すところ、混乱が見える気がします。話す内容もとりとめがない。再び一条が話しまして、とりあえず検査することに。どうやら致命的ダメージはないようですが、変身は2時間お預けですか。かつ、緑の使用限界は100秒と。
(雄介のグロンギ化はもう気にしなくなってるのかな。たぶん雄介が大丈夫そうにしているから。)

 そこへ実加が110番で自殺をほのめかして失踪した報が入る。雄介はグロンギの件よりも実加捜索を優先させるわけですね(2時間変身できないんだし、は言い訳だろう)。あちこち探し回りますが、貝が決め手となって、浜辺でようやく見つけるわけですな。

 途中、実加は踏切で電車をジッと見つめたりして、かなりハラハラする流れでした。ネックレスの貝は父親もネックレスにしてまして、おそらく実加が贈ったものでしょう。夏目教授の感じからすると、自分であのネックレスを好んでしそうではない。

 父親は娘に貝について教え、娘はお返しに貝の首飾りを父親のために作った。愛娘からもらったから、父親も似合うかどうか気にせず、喜んでつけてたんだろう。そして実加に形見として戻って来たと。なかなか悲しい物語です。

 一方、グロンギ側では何やらもめてますね。どうやらバヂスが腕輪を失ったことが問題らしい。前話では一条に銃撃で落とされ、別のグロンギが回収を試みたようですが果たせずだった件ですね。

 何とも思わず観てましたが、グロンギ語翻訳・解説によると、腕輪は「倒したクウガ、リント(人間)の数を記録する」ものだったらしい。数が分からなくなって、新しい腕輪でやり直しみたい。今エピソードは敵はそろばんの玉みたいのが大事な腕輪、味方はいくつも貝をつけた首飾りという共通点の演出でしょうか。

 警察では第14号(バヂス)の特徴的な羽音をキャッチする装置を開発してまして(第13号対処の経験を生かしたらしい)、一条もバヂスを有効に追えるようになった模様ですね。これが功を奏したか、ついに一条は犯行前にバヂスを捉えることに成功。ターゲットの親子はかろうじて保護する。

 そこへ桜子から連絡入りまして、緑は「邪悪なるものあらば、その姿を彼方より知りて、疾風のごとく邪悪を射抜く戦士あり」らしいと分かる。「彼方より知りて」はもうあるわけで、「射抜く」が問題なわけですが、一条は新装備の357リボルバーを持っている。署内の試射はこの伏線だったか。

 次の犯行場所予測は海辺近くで、一条が向かいつつ雄介に知らせる。が、そこに実加が来ており、貝を手掛かりに雄介が先に到着するわけですね。そのタイミングもなかなかで、実加が「お父さん、どうしよう」と呟いた直後、雄介が「どうしようか」と言いつつ現れる。

 これは「父親の代わりに支える者」という暗示になってる感じです。この時点で実加は立ち直ったようで、後で一条に素直に反省の態度を見せてました。

 そこへグロンギ:バヂス襲来。しかし雄介は生身状態で気づけず、間一髪、一条の警告が間に合う。雄介は緑のクウガとなってバヂスの位置を特定、一条から渡された拳銃を専用武器に変えまして、キャッチした相手の針で撃ち返し、射貫いて決着。

 たぶん今までもそうだったんでしょうけど、必要な全てがギリギリ間に合う、タイトロープなドラマ展開でした。今回、初めてそこを意識出来た気がします。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/04 (Sun) 22:13:17

 定期感想その4です。

●海賊戦隊ゴーカイジャー(第49話:宇宙最大の宝、第50話:決戦の日)

 最終回は来週ではあるんですが、今週分だけでも「これは凄い作品だった」という印象確定でよさそうです。戦いの決着は次の最終回でしょうけど、流れは決した感じ。戦隊ものをこれだけ見入ったのは初めてですし、そうして損はなかったという確信が既にあります。

 今週分ですと、こちらで伺っておいたお陰で、盛り上がりが倍増したシーンがありました。第1話と第50話のマーベラスの台詞の対比(海賊→スーパー戦隊)ですね。台詞だけでなく、台詞を発したときの状況も以下のように違っていて、そこが決め台詞を下支えしていたようです。

・第1話:ザンギャック先遣隊から逃げ惑う人々、ゴーカイ戦士が敵の前に立ちはだかり「それが海賊ってもんだろう」とマーベラス。
 (↑終始、廃墟で戦っている。先遣隊攻撃前は活気ある街並みだった。)

・第50話:ザンギャック本隊に立ち向かう人々、ゴーカイ戦士が背後から現れ「それがスーパー戦隊ってもんだろう」とマーベラス。
 (↑続く戦闘シーンが破壊されていないビル街になっており、敵の攻撃を防ぎ切っている感じを出している。)

 第1話だと、海賊であるのに逃げ惑う人を庇い、皆を守るヒーローとして目覚めた感じです。これはこれで燃える展開。「そう来なくっちゃ」といったところですね。

 第50話ですと、街を破壊されても第1話のように逃げない市民が先にあり、ゴーカイ戦士が市民の意気に引っ張られるように自然に出て来ての決め台詞。これ単独でも燃える展開ではあるんですが、第1話のシーンが思い浮かぶと「真のヒーローにたどり着いた」という実感がします。

 この対比は自力では気づけなかったと思います。こちらで事前に伺い、幸い第1話がまだYoutube公式にあったおかげで復習もでき、決め台詞の瞬間「ああ、これだ」と分かった次第。

 ともかく本編。前半(第49話)冒頭は、自分的にはちょっと驚くシーンでした。バスコから奪い返した5戦隊の大いなる力を、勝手に使っていいのかとゴーカイジャーの面々が悩んでます。以前ですと、主にマーベラスですが、レジェンドに「寄越せ」と言ったりしてたのと大違い。キーとて、変身能力は使いたい放題してましたし。

 それが今や、いいのか、と迷ってる。やはりレジェンド戦隊への敬意が生じたんでしょうね。海賊がこうもしおらしいと、さすがにレジェンドも手助けしたくなるらしい。サンバルカン、チェンジマン、フラッシュマン、マスクマンファイブマンからレジェンドが1名ずつ現れ、いいよ使いなさい、と。

 5戦隊からのレジェンド本人のご出演だったみたいですね。衣装も、戦隊戦士のその後が窺えるものになっていたらしい。

 ともかくもこれで力の宿ったキーが揃いまして、残るはナビィですね。宇宙最大のお宝へたどり着く最後の鍵であるはずです(バスコ談)。どうなるのかと思ったら、錠前が多数ついて扉に変身するんですか。そして錠前は各戦隊のキーで扉が開くと、目の前に。三角錐を組み合わせたような、割と小ぶりのものですね。

 結構あっさり手に入ったなと思いました。最後の通過儀礼とかあるんじゃないかと思ってましたんで。多少は拍子抜けした、と言いたいところですが、通過儀礼ありました。1つだけ願いが叶うのはいい。だけどレジェンド戦隊は全て、存在からして消滅するわけですか。

 ゴーカイジャーにレジェンドへの敬意がしっかり根付いたところへ、この条件ですから、最も過酷な通過儀礼が課されたといってもいいでしょう。などと言いつつ、どうするかは読めた、というより、はっきり期待するものがありました。

 願いを言うとしたらザンギャック消滅、それももともといなかった宇宙の構築ですね(ビルドの終盤みたい)。しかし、そうしてしまうとレジェンド戦隊ももともといなかった歴史になってしまう(この辺りはジオウ感かも)。
(もし「レジェンド戦隊全部に力を返して欲しい」と頼んだら、どうなるんだろうとか、妄想を巡らしたりもしましたが、どう考えても、本編通りの決着がベストですね。)

 決しかねているところへ、決断を迫る異変が起こるわけですな。皇帝から疎まれそうになったインサーンが汚名返上に攻め寄せてくる。そのために開発していたらしいグレートインサーンで必勝を期していたようですが、ゴーカイジャーの成長を読み損ねていたらしい。巨大戦用の武装、仲間の力を結集したゴーカイジャーが快勝。

 しかしインサーンは諦めず(諦めたら死だろうし)、皇帝からの増援を得て、ミサイル武装を駆使した等身大戦に持ち込む。が、これも敗退(通常と戦闘順序が逆でしたな)。しかし、勝てたと思ったのもつかの間、親衛艦隊が攻め寄せてくるわけですね。その兵力は先遣隊の比ではないらしい。

 ゴーカイジャーは再び全戦力を投入して応戦するも、ザンギャック艦隊の数が多すぎる。ついにゴーカイジャー側が敗北、さらに散り散りに。こうなると、宇宙最大のお宝に力に頼るか、という誘惑が生じるわけですね。皇帝アクドス・ギルは全人類抹殺を予告したわけですし。

 しかしよく考えると、もともと海賊で今も海賊である意識はあるはず。それも鎧以外は宇宙人。地球から逃げ去るという選択肢もありそうですが、そうするつもりがないことを理由付きで後で示してくれるわけですね。

 ともかくもゴーカイ戦士は再び集う。途中、レジェンドやその関係者に会ったりしてまして、みんな力を尽くして頑張っていた点はポイントですね。マーベラスは第2話でキーを奪った少年に出会ってまして(←初見では分からず、調べて思い出した)、少年が諦めず孤軍奮闘しているのがマーベラスに響いた感じです。特に、この1年で成長していた点でしょうか。

 その一方、鎧は人々の救助に奔走するジュウレンジャーのゴウシ/マンモスに出会ってまして、ゴウシからレジェンド戦隊全て消えていいから、後を頼むと覚悟を託される。ゴーカイ戦士が再結集して、鎧が最大のお宝行使を提案したのは、そのためでしょうね。歴代戦隊の熱狂的なファンである鎧としては、腹をくくっての決断でしょう。

 一方、マーベラスの考えは違ってた。鎧以外のゴーカイ戦士もそうですね。レジェンド戦隊の歴史と希望は消さない。ザンギャックを倒す歴史を作る。これを宇宙人のゴーカイ戦士が選択した点もポイントです。地球人の鎧は戦隊を犠牲にして宇宙(アイムらの故郷も含む)を救おうとし、宇宙人の戦士は地球を救う決断をした。これは鎧のつらさを慮っての面もありそう。

 さすがに鎧も受け入れまして、宇宙最大のお宝を破壊する(割ともろいんですね、最大級の宝にしては ^^;)。

 ザンギャック側は地上部隊を派遣、人類抹殺を遂行しつつあるらしい。しかし市民は屈せず、抵抗を続ける。そこに背後から現れたのがゴーカイジャーであり、各々が決意を述べ、最後にマーベラスが決め台詞を発するわけですね。この辺りの印象は上記の通りです。通りすがりのつもりだった海賊が、地球に守る意義を見出していたわけでしたか。

 地上戦となるとゴーカイジャーの面目躍如ですが、次回へ続く。おそらく問題は艦隊戦ですね。同じにやっていては、同じ負け方になるのは必至。どう打開するか、最終回が楽しみです。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/05 (Mon) 18:35:11

 定期感想その5です。

●仮面ライダーセイバー(第5話:我が友、雷の剣士につき。)

 前話でエスパーダになった富加宮賢人が引きずる過去の話でしたね。カリバーに異様に拘る様子がありましたが、父親(富加宮隼人)であったと。ロゴスの現場指揮官(でいいのかな)たるソフィアは「闇の剣士」と呼んでまして、裏切ったか堕ちたかしたんでしょうな。15年前の事件で飛羽真ともネガティブな関りがあるはずですね。

 賢人は飛羽真と幼なじみであり、ロゴスへの裏切りだけでなく、友人の記憶を失わせたという点でも、カリバーが許せない。が、良くも悪くも親子であって、なぜ裏切ってメギドへ奔ったかをまず知りたくもある。

 と言っても、電話して聞けるようなわけはなく、悶々としていたわけですね。今話でもカリバーについて考えていて、飛羽真らの話が上の空だったり、カリバーを見ると暴走しかけたり。そこを、飛羽真、尾上らがとりあえずは支えて、安定はさせた感じでしょうか。ただし解決したわけではないですから、仮の平静であり、いずれ大問題に発展しそう。

 ともかく本編。飛羽真が拠点の本屋で情報整理してまして、続いて1日前のノーザンベースにシーンは移る(初見では「前日-」のキャプション見落としまして、ちょっと混乱しました ^^;)。

 ロゴス拠点では敵の動きを察知しまして、尾上はカリバーを追い、倫太郎は敵の前触れ「虹色の泡」を探し、飛羽真は本屋で待機とサクサク作戦方針が決まる。ぼんやりしている賢人だけは、なぜか戦力から外されてますね。

 緊張が高まりそうになりましたが、ちょっとブレイク。こないだから姿だけは見せていた大秦寺哲雄の紹介も兼ねてますね。武装に関するエンジニアみたいですね。偏屈なところもエンジニアではありがちかもです。

 雰囲気緩めただけかと思ったら、大秦寺哲雄が飛羽真の武装チェックする間が出来たことで、賢人に話しかけるシーンを入れて来ましたか。既に申した通り、賢人はぼーっとしてまして、飛羽真が「(ロゴスには大秦寺哲雄とか)いろんな人がいるんだね」と話しかけると、賢人は「大丈夫、あいつ(カリバー)は俺が止めるから」と返す。

 飛羽真はきょとんとしていますが、他のロゴスメンバーには思い当たるものがあるらしい。後で明かされる「カリバーは賢人の父親」ということですな。ここから賢人を支えていく流れが描かれますが、自分的に特に注目したのは尾上かな。核心には触れず、笑わせつつも心配していることを伝えるという、なかなかの苦労人ぶりを見せてましたから。

 が、尾上はまずはダイレクトに、しかし軽く「1人で抱えてんじゃねえぞ」と賢人に声をかける。が、賢人の態度は深刻ですね。仲間を倒され、本を奪われ、飛羽真の記憶も失わせたということですから、吹っ切るに吹っ切れるわけない。飛羽真に会うたびに思い出すことも、悩みの深刻化の原因の1つでしょう。尾上は自分も関りがある、組織が対処すべき問題と言ってはみますが、賢人に響いた様子はないですね。

 倫太郎は飛羽真の本屋に移り、さらに泡を探しに出かける。芽依も締め切りとか焦ってる割には面白がってついていく(倫太郎の話が通じてないのは、わざとなのか、天然なのか)。しかし、上手い具合に(?)飛羽真が1人残される。

 賢人は子供の頃を回想してまして、尾上との会話に加え、父親に関する情報をうまく観ているこちらに伝えてくれてますな。かなり子煩悩なようで、おそらく腕の立つ剣士でもあるんだろう。賢人としては愛情と尊敬があるはずですね。だからこそ悩みが深いわけか。

 そこへ飛羽真が声をかけてくると。前と同様、子どもの頃に一緒に読んだ本(トム・ソーヤの冒険)の寸劇になりますが、飛羽真が悩みは何かと尋ねるわけですね。前の「銀河鉄道の夜」寸劇では、自分は「本当にそういう過去があるのか」と思ったんですが、どうやらコメディ的な演出だったらしいorz。

 一方、敵はズオス自ら出張ってきてまして、ピラニアメギドを放つ。ピラニアメギドは街ではなく船をブック化しますが、飛羽真と賢人が目撃する。即座に出撃となるわけですが、ピラニアメギドは「釣られて餌が来やがった」とちょっと謎めいた台詞ですね(普通は、餌に釣られて、だろう)。

 賢人は「俺に迷いはない」と言い放ってエスパーダに変身、ピラニアメギドを寄せ付けない強さを見せる。飛羽真はセイバーとなって船の救出に向かおうとするも、カリバー出現ですか。ブレイブドラゴンと火炎剣烈火を奪うのが目的らしい。が、探査らしきことをして「やはりそうか」と。

 なんだろう、と思ったんですが、カリバーに気づいたエスパーダが暴走してしまうわけですな。しゃにむにカリバーに向かって行き、なぜ裏切ったかと問う。セイバーへはピラニアメギドが向かってきますが、飛羽真は「ピラニアがモチーフだ」と気付いた模様。眼前のメギドには快勝するも、後で「ピラニアならば群れ」と推測もするわけですな。

 エスパーダは迷いのせいか戦いぶりも混乱してますが、おそらく成り行きを見ていたらしい尾上バスターが「見てらんねえんだよ」と割って入るように加勢。バスターの斬撃が決まったように見えますが、カリバーは用が済んで去っただけでしょうね。

 おそらくバスターの出現はカリバーにとって渡りに船だったんだろう。帰路についたカリバーに、ストリウスが「彼に拘る理由」を問うも「アヴァロンだ」とのみ。アヴァロンは現時点で不明ですが、カリバーが欲しており、、ブレイブドラゴンと関りがあるみたいですね。

 敵拠点ではズオスが皮肉言われても動じず、まだ何かあることを匂わせてますね。この後、飛羽真が気が付き、明らかになるのが「ピラニアだから群生」→「1匹倒しても駄目」ということ。今回は人海戦術(?)であったわけですね。

 一方、尾上は冒頭と打って変わって、賢人を問い詰めようとしますが、かえって頑なにさせただけみたいです。この後、押して駄目なら引いて見ろなんでしょうか、搦め手からのアプローチに切り替えてます。表面的には強引に見えてたんですが、尾上は気配り・心配りができる人物みたいですね。

 ビルの屋上に出た賢人を尾上がコーラ2本持って追っかけて来まして、炭酸なのに放り投げて渡す。が、賢人は困ったような表情を見せるだけ。すると尾上、おりゃあと叫んでコーラで斬りかかる。ようやく賢人、「何するんですか!」と悩みから注意が逸れた模様。

 食いついたと見た尾上、自分のコーラを開けまして、案の定ですが、コーラが顔へ吹き出す。すかさず「不意打ちとは卑怯なー!」と喚き、続いて「(コーラが)もうねえじゃねえか」と嘆いてみせ、賢人を笑わせる。完璧な段取りですな。もしかすると、今話冒頭からの複数のアプローチも「こうして見せて、相手がこう出たら、こうしよう」とか考えてたのかもしれません。

 ともかくも我に返った賢人、暴走時の振る舞いを謝る。それを確認した尾上、「小説家の奴、目が点になってたぞ」と、自分(尾上)以外を心配させたと匂わすわけですね。正気に返ったとはいえ、飛羽真については責任感・罪悪感があるらしい賢人に、尾上はとどめに「あいつ(飛羽真)はよお、守ってやらねえといけないくらい、弱いのかね?」といぶかし気にしてみせる。

 これらも婉曲的ですね。相手に「これはこういうことだ」と言ってしまうと、反発、反論を招きがちですが、結論を相手に譲ると意外に効果高いようです。それでも逡巡する賢人を見た尾上、今度は自分ならこうして欲しかったと自分になぞらえるわけですね。

 これでとりあえず、賢人は立ち直った模様。去ろうとした尾上と飛羽真が鉢合わせになりまして、尾上はブックを渡して「お前(飛羽真が)(賢人を)守り抜け」と言う。おそらく尾上の判断では、賢人と飛羽真が互いに支え合え、ということじゃないかと思います。

 ついでに前に尾上が渡したブックを飛羽真が返そうとすると、賢人のものだから返しておけと言い残して去る。チャンスは全部逃がさず、賢人をサポートしている感じですね。当然、飛羽真と賢人は話すことになるわけですから。

 しかし話してみると、(すぐに)話す必要もないことに2人は気が付いた感じですね。それならと、当面の敵に話題が戻りまして、飛羽真がピラニアの群生に思い至ると。つまりまだ打倒できてない。それならと、飛羽真/セイバーと賢人/エスパーダで駆逐に向かう。序盤の戦いと違って息が合っており、今度は見事な撃破ですね(しかし予告を見るとまだ終わってないらしい)

 そういう流れをぶった切るのが倫太郎&芽依でして、何かを指さして驚いてるから何かと思ったら商店街の福引ですか。倫太郎には「新井式回転抽選機」が珍しいらしい。が、緩んだところにデザスト出現。芽依が悲鳴あげて逃げ出すのは分かりますが、倫太郎までうろたえた感じで逃げてますな(芽依から離れてはいけないという判断でしょうけど)。

 デザストは何しに来たかちょっと不明な感じで、わざわざ「ワンダーワールドを侵食し、乗っ取って支配する」と目的を明かす。そこへズオスが現れて変身まで見せまして、しかしデザストの情報漏洩をたしなめるにとどまる(しかし「生物を司るズオス」の紹介になってますな)。

 今話は自分的には尾上の動きがツボだったようです。どうしても事細かに尾上について感想を書きたくなってしまいました。バトルもなかなか良かったんだけど、自分的な収穫は「尾上の性分、立ち位置が見えて来て、好感度上がった」点でしょうか。

 次回「疾風の如く、見参。」では、緋道蓮/仮面ライダー剣斬が登場ですね。ピラニアメギドとも決着がつくようです。予告映像からすると、緋道蓮は結構面倒臭い性格らしい。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/06 (Tue) 00:45:58

 最近、ソーシャルゲームのスーパーロボット大戦クロスオメガ(略称スパクロ)において、「牙狼の冴島鋼牙と涼邑零」がコラボ出演してまして、
 黄金騎士とマジンガーZの兜甲児なんかが共闘したりしております。

 スパクロと言えば、基本はアニメのロボット作品のクロスオーバー作品なんですが、ごくたまに特撮作品が登場して、これまでに「宇宙刑事ギャバン」「ゴーカイジャー」なんかが出ていたんですが、このタイミングで牙狼とはビックリ(ロボットが出ないのに)。
 まあ、牙狼15周年とか、主題歌のJAMプロジェクトが、スパロボにも関わりが深いとか、雨宮監督がゲーム好きとか、いろいろ縁はあるのでしょうけど。

 で、ストーリーは、人間に憑依して化け物とするホラー……と思いきや、真ゲッターの敵の寄生生命体インベーダーだったという流れで、多元世界の揉め事を解決するために奮闘する魔戒騎士という話ですね。

 あ、それと牙狼ネタとしては、以前、リュメ様を演じていた桑江咲菜さんが(それ以前に戦隊のゲキレンジャーに子役で出演していた)、次回のキラメイジャーに出演とかで、
 自分の観測範囲で、いろいろ牙狼関係の動きが活性化してるなあ、と。

 さて、感想の前に、自分のミスツッコミ。
 鋼牙の父、冴島大河役の渡辺裕之さんが、電王の映画の敵、牙王を演じていた件。
 牙王→大河と書きましたが、逆で大河→牙王が正解。
 あと、渡辺さんはそれ以前に、ウルトラマンガイアで防衛チームの副隊長を演じていたことがあって、
 流れとしては、ウルトラ→牙狼→ライダーです。

 ウルトラマンに出演していた役者が牙狼に出たという記憶が、仮面ライダーに出演と混同していた次第。
 まあ、結果的に出演そのものは正解にせよ、時間軸の前後を勘違いしていたのは、歴史専攻としてはこだわりの反省点ですな。

★ゴーカイジャー

 さて、歴史面から考えると、ゴーカイは「東日本大震災」の年に放送されて、そのことが作品背景で影響を与えている面もあります。

 当時、ツイッター上で、「ヒーロー役者のOBたちが子どもたちなどを励ますメッセージ」をニンジャレッドの小川輝晃さんの呼びかけで始動していまして、そこに賛同するレジェンドの方々が多数。
 ゴーカイジャーも、当初は34作品全ての役者を顔出し出演する気はスタッフにもなくて、ディケイドみたいに、せいぜい10年程度のゲスト出演ぐらいで企画が進行していたら、
 東日本ツイッターの件で、連絡がとれた役者さんもいて、結果的に、TVと映画を合わせて、全34作品の役者が顔出しするという快挙が実現したわけですね。

 ゴレンジャーの誠直也さんや、ジャッカーの宮内洋さんも、最終回で顔見せしますし、
 バスコに奪われた5戦隊分は無理かな、と思っていたら、ああいう形で、一人ずつ「各作品の主題歌由来のセリフ」で後輩戦士を激励してくれたり、
 ドラマもそうですけど、「全作品から役者が出演してくれた」というのが本当に快挙だったわけですね。

 当時は、「あの作品からはまだ登場していない」とか、どの役者が出るという情報を聞いて、盛り上がったりとか、実に楽しいお祭りでした。

 だから、最後の「廃墟の中でも、負けずに立ち上がる人々」というのは、東日本大震災で暗い世相に対するエールでもあるわけです。

 当時は、計画停電などもあって、撮影も困難だったという話も聞いていますし、今年のコロナ禍にも通じる厳しさもあった中で、それに負けない派手な作品を仕上げたことに、過去を遡っての敬意を示したく。

 そして、過去を安易にやり直すのではなく、どんなに厳しい試練でも受け止めて、力強く戦う反骨精神がドラマになっていた時代だと。

 あ、次の作品ゴーバスターズは、コンピューターウィルスがテーマで、今、再放送すると「コロナ」につながりかねないかも。
 ゴーカイジャーほどの派手さはないですけど(派手好みだと、ハリケンジャーの後のアバレンジャーがお勧め)、バスターズは「大人向きのシリアスなスパイ物かつロボットとのバディ活劇」になりますな。

★クウガ

 ドラマとしては、五代雄介って「未確認生命体の事件で悲しんだり怯えたりする人々の心理カウンセラー」みたいな行動を行うんですね。
 持ち前の笑顔とサムズアップで、人々の心を癒しつつ、自身は心の痛みと涙を仮面に隠して、クウガとしての戦いに赴く。

 で、次回は、イカ怪人(軟体ゆえに打撃を受け付けず、強力な墨火弾を連射する)に対し、強靭な装甲と大剣で攻防を合わせ持つ(弱点は動きの鈍重さ)タイタンフォームが登場するエピソード。

 これで、基本フォームが出揃います。

 その後のパワーアップは、赤のマイティーフォームが必殺技のマイティーキックを習得するエピソード(いわゆる跳び蹴りのライダーキックですな)。
 そして、バイクを強化するゴウラムが登場する流れですね。

 ゴウラムについては、今回の話で、夏目実加ちゃんが持ってきた「陶器のかけらみたいなもの」がゴウラムの伏線です。
 クウガの支援メカとして、遺跡から復活したんだけど、生体アーマーの劣化が進んでいて、この後、金属パーツを吸収して成長。
 そして、クウガを追っかけてくる段取りがあります。

 ディケイドの時は、クウガがゴウラムに変形させられていましたが、実際は、クウガの支援生体メカだと。

 一条さんおよび警察の調査活動、五代雄介のカウンセリング、桜子さんのクウガパワーアップ碑文解読、グロンギの殺人ゲーム、そしてクウガのピンチの前編と強化による逆転勝利。
 ここまでの要素で2話1エピソードの流れですね。

 後は、喫茶店の日常ギャグシーンか。

>夏目実加さんのその後

 またゲスト出演の回があるのですが、その後、2013年に出版された小説版クウガ(メインライターの荒川さんの手になる物)で、主役の一人となります。
 2013年を舞台に、成長した彼女は警察官になって、一条さんのサポートをするわけですが、実は行方不明の五代雄介の代わりに、クウガに変身して戦うという大役を務めることに。

 時期的には、ウィザードの真由ちゃんと同じことをするわけですね(彼女も、番組終了後にウィザードの代わりに、魔法使いとして凛子さんと協力してファントム残党退治をする流れ)。
 主人公が姿を消し、主人公に助けられたヒロインたちが後を継いで戦い、そんな彼女たちがピンチの時に、帰ってきた主人公が助けるという展開が流行っていた頃合いでしたね。

 で、その未来を知ってみると、五代が実加に言った「君にも将来、できることがあるんじゃないかな」という激励の言葉に、違う意味が加わる、と。

 まあ、クウガの放送時期は、女ライダーという存在が、ほぼ皆無だったわけで、でも、12年後はそれなりにいる、と。

 ともあれ、クウガは唯一、劇場版のない平成ライダーで、TVだけで完結してしまっていたわけですが、小説版を公式設定と見なすかどうか。
 まあ、それとは別に、コミック版の違う時間軸のクウガも展開されていて、ジオウ映画に登場したりしていたり、ディケイドのせいか、ジオウのせいか、パラレル化が進行中でもある現状。

★セイバー

 尾上さんが美味しいポジションですな。

 キャラ紹介編は、次回の忍者ライダー剣斬で一通り出揃うみたいですが、ここまでの剣名を確認すると、

・セイバー:火炎剣烈火
・ブレイズ:水勢剣流水(ながれ)
・バスター:土豪剣激土
・エスパーダ:雷鳴剣黄雷(いかずち)
・カリバー:闇黒剣月闇(くらやみ)
・剣斬:風双剣翠風(はやて)

 月闇と書いてくらやみと読ませたり、翠風と書いてはやてと読ませるセンスがいいなあ、と思います。

 あと、それぞれの剣士の戦闘スタイルについても設定があるみたいで、

・セイバー:西洋の騎士をイメージした王道スタイル
・ブレイズ:中国武術をイメージした流れるようなスタイル
・バスター:両手剣を活かしたパワフルに叩きつけるスタイル
・エスパーダ:フェンシングのような華麗な突き技主体のスタイル
・剣斬:剣を分割して二刀流にしたり、パーツを組み替えて手裏剣状にして投げたりするトリッキーな和風忍者スタイル

・カリバー:闇のセイバーをイメージし、黒竜をモチーフにした暗黒騎士スタイル

 一通り出揃うと、それぞれの剣の使い方の違いをアクションの見どころとして比べる上でのヒントになれば。

 あと、敵のメギド幹部も、今後、いろいろと因縁が出るようで、ブレイズがズオスとライバル関係になるとか、雑誌情報での話題をば。

 ズオスに負けて、自分の未熟さを痛感する倫太郎のドラマとか、
 芽衣が何らかの活躍を認められて(情報収集関係かな)、ノーザンベースへの出入りを認められるようになるとか、
 そんな情報をちらほらと。

 後は、剣斬に変身する後輩剣士の蓮が、賢人を尊敬する余り、賢人が気に掛けている新人の飛羽真に対して、嫉妬混じりのライバル意識を燃やして突っかかるらしいですが、まあ、「主人公と対立させてキャラ立ちさせた後、すぐに主人公の力量を認めて仲直りするパターン」と見ています。

 というか、賢人の先輩の尾上さんと、後輩の蓮とで、賢人の周りの人間関係が充実してきて、まるで賢人が主人公みたいな物語ですな。
 学園ドラマでいうなら、飛羽真が転校生で、部の中心が賢人。
 倫太郎の立ち位置がいささか不明ですが、ロゴスの中では、賢人を中心に人間関係が構築されているような。

 まあ、ライダーが多くなると、怪人の存在感が少なくなるようですが、
 怪人の特性を見分けるのが、主人公の仕事ということなら、その点でキャラ立ちするのかな。

 2話のアリもそうですが、怪人を倒しても復活したり、複数いたりして、要するに「一体倒しても話が終わらない」というのが物語パターンかも。
 まあ、ライダーが多いので、それぞれが倒せるだけの数を用意しないといけないのだろうし、今後はザコ戦闘員のように、どんどん切り捨てられる一般怪人と、
 カリバーやデザスト、ズオスたちなどの幹部メギドとの二種類のバトル展開かなあ、と。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/10 (Sat) 18:22:35

 定期感想その1です。

●牙狼MS(第15話:同胞)

 もし今話だけを前後の脈絡抜きに観たら、単なる回想シーンと決着に過ぎないと思えただろうと思います。前話を踏まえるとしても、鋼牙はワタルとはずっと以前に出会っていた、という補足的なエピソードになるくらいでしょうか。

 しかし、こちらで事前に伺った通り、この後の展開に大事なポイントが仕込まれているわけですね。例えば、子供の頃から騎士の覚悟があるという演出の会話だと思ったら、実は終盤に効いてくるとか。シロ(白鉢巻)が鋼牙であることは強く示唆されてましたが、まさかムラサキ(紫鉢巻)が後のラスボスとは、今話時点ではちょっと想像もつきません(死んだように見えたし)。

 かつ、実はすんでのところで生き延びていた将来のラスボスは、助かったためにラスボス化していったわけでもありそう。しかも、その弟が鋼牙側で戦うことにもなると。騎士と法師の対立構図もラスボスと弟にきちんと仕込まれているようです。それなら、なかなかにシビアな展開になっていくはずですね。

 しかも、おそらく10年以上前の事件が因縁となっていったんだと思うと、ドラマに凄みが出て来そうです。映像的な見栄えに気を取られていましたが(予算も凄かったらしい)、じわじわと内面ドラマの仕掛け、溜めも施されていたわけですか。

 と、字面だけの予習でまだ観ていない部分まで、今からあれこれ言っても仕方ない。ともかく本編。冒頭はホラー(ライゾン)と対峙する鋼牙ですね。前話で意味ありげに示されたコートの飾りがさりげなくアップにされてまして、制作が映像的にいろいろ示唆していることが窺えます。

 ザルバは「コイツはホラー:ライゾン」と言い、鋼牙も「俺が忘れるはずはない」と返す。そのおかげでラストでライゾンが再出現したとき、観ている自分はしっかり思い出すことができたようです。かつ、回想ラストから冒頭シーンの続きに返りますんで、うっかりしてても大丈夫なように見せてくれてますね。

 それはともかく、鋼牙が構えた剣が木の棒(棍)に変わりまして、回想シーンスタート。そこからは延々と、まだ子どもの魔戒騎士候補生の修行風景ですね。教官はワタルで、厳しさはありますが、牙狼VRのような生き残り選出みたいなものではない。子供らしい夢を語りつつの、相対的にのどかな感じでしょうか(傷跡が残るほどの怪我もするようですが)。もっとも、だからこそ回想ラストの惨劇が衝撃的になるわけですね。

 途中、ムラサキがむかっ腹を立てて、法術でチームメイトの邪魔をしたりしますが、いかにも子供らしい感じです。他チームと競うときには仲間を法術で助けたりもするわけで。紫は才能あるらしく、ソウルメタルの短剣も誰よりも早く持ち上げたりもする。ちょっと気になった点では、魔戒法師候補の修行に出くわしたときの、ムラサキとシロの何気ない会話も、長じて後の両者の性格を表すように思えます。

 修行の半ばはイメージトレーニングみたいですね。イメージは術によるもののようで、牙狼VRで用いられた技術をちょっと思い出したりも。注目できたのは、ムラサキがホラーになったらという会話で、中でもシロ「俺が斬る」、ムラサキ「いいよ」というのが、実は後で大事な意味を持つわけか。

 シロとムラサキはチーム内だけでなく、修行生中でも群を抜いている感じですね。ただ、そのムラサキは魔導筆を使うことをチームメイトから指摘されており、目的達成に手段を選ばない性分の萌芽が見られる感じです。一方、シロは自分が冴島家の息子であり、牙狼を受け継ぐ可能性について秘している模様ですね。

 鐘を鳴らしたほうが勝ちのチーム対抗戦が決勝戦となりまして、ムラサキは窮地に陥った仲間(アカネ)のために法術を使ってしまう。勝負に負けた上、反則で最下位になるわけですな。ただしワタルは責めない。ムラサキは自責の念が強く、仲間もやはり責めない。勝負より大事なものがある、というわけですな。

 ワタルより励ましの訓戒がありまして、小さな飾りがそれぞれに贈呈される。その後、シロ(とチームメイトも?)は修行を終えたらしい。卒業パーティみたいな準備もしてるようですね。が、そこへホラー:ライゾンが突如襲い掛かりまして、シロ以外のチームメイトは食い殺された模様。一瞬の出来事で、ワタルの応戦も間に合わずですか。このため、飾りは全て鋼牙が持つことになったわけか。

 時間は現在に戻りまして、大人となった鋼牙は鎧を召喚してライゾンと決着。その姿が回想シーンのシロと重なりまして、映像的に「シロが鋼牙だ」と教えてくれていますな。さらに場面が変わって冴島邸。一連は鋼牙カオルらに語ったものだったわけですか。回想シーンは回想の回想だったと。

 しかし、死んだはずの修行仲間がイメージ出て来まして(鋼牙もシロに戻る)、ムラサキが「お前が黄金騎士だったのか」と言い、皆が「後は任せたぞ」と。これは感動的ですが、巧妙なミスディレクションにもなってますね。イメージで出てくるんだから死んでるんだろう、という印象を駄目押ししてます。

 一見、今まで見せなかった鋼牙の人となりを語るエピソードのようでいて、悲劇の発端が詰め込まれたということですね。そういう仕込み回と知らずに観てたら、寄り道回としか思わなかったんじゃないかと思います。

 ちょっと気になったのは、しょうもないことですが(^^;、牙狼1stの大河死亡は、この事件の後なのか前なのか。気になって調べてみますと、ウィキペディアの牙狼1stの鋼牙の項には、大河の死亡後、背中の傷について記述があり(未読の小説『暗黒魔戒騎士篇』)、今話の傷跡についての会話を考えると、大河死亡後かなと思えます。

 同じく、鋼牙の髪の色の変化(黒→茶)についても記されているんですが、黄金騎士を受け継いだ時らしいので、判断材料にはならなさそう(今話のシロの髪色は黒でしたが)。

●仮面ライダー剣/ブレイド(第19話:暗黒を征す者、第20話:標的は虎太郎)

 ストーリーを追っての感想ではなく、第17~19話を観て、どうしてそれ以前のエピソードに不満があったのか、少し分かった気がしました。第20話はメインライターに戻ったんですが、まだ出だしでストーリー自体については分からず。ですが、脚本の影響と思しき演出の違いは少し見えた気もしました。

 第20話でも少し見えた、第17~19話でのキャラクターの行動の違いは、例えば以下の感じです(実際のシーンの有無ではなく、印象)。

A. 相手に対し「やめろ」と叫んでから、掴みかかる。
B. 相手に掴みかかってから、「やめろ」と叫ぶ。

 Aは第16話までと第20話でも少し見えたパターンです。よく分る代わりに劇的な印象は下がりがちです。Bは唐突なだけに劇的にできるみたいですが、キャラクターがどうしたいかが読みにくくなるかも。

 第17~19話では、適度に手法Bが用いられていたように思います。そのため、例えば桐生豪の動きが際立ち、その最期も相まって印象の残るキャラクターになりました。桐生は説明抜きに掴みかかって感電させる。レンゲルのベルトを使い、アンデッドもけしかけておいて、橘に「戦え」と迫る。

 そういう見せ方を「ここぞ」というときに上手く使ってくれると、観ていて「コイツはどうしたいんだ」→「あっそうか」という納得の快感が生まれます。常に「こうするぞ」→(そうした)ではテンションの上げ下げがない感じです。

 行動が先、というのは睦月の変容にも不気味さを添えてくれた感じです。例えば、レンゲルのベルトを手に入れた→バスケットで異様な活躍→睦月の高揚→正気に返って反省、という見せ方をしれくれますと、「力に依存するとともに、魅入られてもいるな」というハラハラ感が出ます。第20話だと橘のムツキへの言葉の説得ですが、説明されても実感はわきにくい。

 行動が先んじることによってキャラクターが何するか予想しにくい緊張感が漂ったお陰か、レンゲルのベルトが主を求めて動き回るのも、ホラー的な怖さが出ていたように思えます。

 そういう中だから、桐生の異常な行動も光るとともに納得性も与えてもらった気がします。しかし第19話ラストに向かって、橘にギャレンとして戦うことを求めていくことで、桐生の意思が浮かび上がる構図にもなってました。

 もっとも、謎は残ります。桐生がはっきり「こうしたい」と1つの選択肢だけを持っていたかどうか不明な感じ。印象的には、

1. ギャレンを倒し、己の強さを証明する→以降も己が正義を実行
2. ギャレンに倒され、橘の正当性を証明する→後事を託す

の2つがあったんじゃないかと。作劇的には1をやっちゃうと後の展開に影響大ですから、ゲスト/サブライターとしては2しかないんでしょう。癖の強いキャラクターも退場させる必要があったでしょうし。

 しかし倒されたからこその強い印象も桐生には生じる効果があったみたい。桐生は最期の言葉として橘に「もっとバカになれ」と告げるわけですが、意味的に曖昧ながらもカッコよさがありました。曖昧だからこその印象かもしれません。しかし意図を補う台詞もあり「なりたかったよ、俺も仮面ライダーに」ですから、桐生がレンゲルでは満たされなかったことも暗示されます。

 激しい争奪の対象であり、複雑な思いも抱かせたレンゲルのベルトですから、再び魅入られた感のある睦月の後も気になりました。

 が。第20話ではちょっと肩透かしな感も無きにしも非ず。新たなボス級的の矢沢/カプリコーンアンデッドが現れまして、かなりエキセントリックなんですが、ちょっとドラマに関わりなさそうな装飾的設定の印象です。

 既存キャラクターは、またも動きが止まったようでもあります。これについても、第17~19話との比較で考えると、

C. キャラクター内面を内面(物思いにふける等)で示す
D. キャラクター内面を外面(外部への行動等)で示す→第17~09話

という違いがあるのかと。自分が(ライダーものに)期待するのはDのほうです。Cはどちらかというと、推理ドラマで「犯人は誰だ?」みたいなときに効果がありそう。

 新敵の矢沢も「こんな言動なんだから、何かしでかしたらヤバそうでしょ」という演出のように思えます。しかし自分は、実際にヤバいことをしでかして、こちらに理解させてほしいわけです。例えば、仲間とはいえザコをいたぶっても、あまり理解は深まらず、印象も強くなりません。

 とは申せ、新敵出現でドラマはこれからでしょうから、あまりあれこれ言っても仕方ないし、こちらの見方のハズレも大きいでしょう。できれば、第17~19話が作り出した好印象をうまく使って欲しいところです。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/11 (Sun) 00:21:25

 定期感想その2です。

●仮面ライダーウィザード(第41話:魔法使いは運命、第42話:指輪の小説家)

 もう最終クールに入ろうかという終盤ですが、依然として主人公ライダーの晴人のドラマが動かない感じです。もっとも、コヨミと併せてドラマ発生の準備が整いつつあるようではあります。

 なんでこんなに晴人のドラマ発生の開始が遅いんだろう、攻介は見応えあるドラマが何度もあるのに、と思ってました。が、自分なりに理由が少し見えてきた気がします。少なくとも、晴人の立ち位置、設定のせいでないかと。

 予習によれば晴人は笛木奏がコヨミを人間として復活させるために必要な4人(笛木入れて5人)の魔法使いの1人です。終盤に来て、まず真由が魔法使いとして復帰。今週は飯島譲が覚醒しそうになり、白い魔法使いが拉致してしまうわけですね。残るは1人。

 この「笛木が必要とするのは4人の魔法使い」という設定、その最初の1人であるという晴人の立ち位置により、晴人のドラマが動き出せば物語は結末に向かわざるを得ない感じです。さらにコヨミの命運ともセットになるはずです。

 そのため、晴人とコヨミはセットで動かすしかなく、晴人が本領発揮するようなドラマは中盤までは作りづらかったんじゃなかろうか。そのため、何か秘密あると匂わす程度で留めてきたのかなと思えます。

 一方、攻介にはそういう制限がありません。魔法使い(ライダー)であるけど、笛木からはコヨミ復活の儀式には適合しないと見做され、排除対象ですらあるようです。これって、自分の好みパターンの1つ「孤高のヒーロー」に当てはまってます(えらくポジティブですけど ^^;)。

 あるいは、単純明快に敵に立ち向かうポジションとも言えそう。そんな立ち位置の2号ライダーがいたら、主人公のような活躍になるのも無理からぬところかと。名が晴人と1字違いの或人も社長責任のためか思うように動けず、フリーなポジションの不破がしばしばドラマ発生させていたのと似ているかもしれません。

 しかし晴人もそろそろ動けるはずだし、今週分ではその予兆も見られた気がします。ともかく本編。冒頭は前話ラストの続きで、ミサ・メデューサ vs 真由メイジですね。メイジの救援で助かった晴人もウィザードで参戦、さすがに2人相手ではドラゴタイマー封じも困難でしょうから、やむを得ずミサは一撃しての離脱。

 攻介のピンチは続いてまして、大ダメージで動けない攻介が「踏ん張れ」と譲を励ますも、絶望しかけた状況を覆せない模様ですね。が、朱里がかろうじて「譲、駄目」と呻いたことで譲が奮起、アンダーワールドの朱里イメージがひび割れる寸前で止まって盛り返す(心の支えのイメージの人間が逆転の鍵で、真由のときと似てますね)。

 絶望させるのに失敗と見たファントム:シルフィ、次の手は打てず、朱里と譲を拉致しての撤退を図るも、かろうじて譲は攻介が生身で守り切る(やっぱり燃える展開は攻介で発生するなあ、と思いました)。

 が、一同が拠点の骨董品店に撤退してから、ちょっと不穏な流れに。真由が譲に魔法使い資質ありとしてリクルートを試みるわけですね。まだ中学生なのにと指摘されると、私(真由)もまだ高校生と反論する。いや、真由には強い動機(姉の仇討)があるけど、譲は違うだろう、と思えますが、後の展開を見ると、白い魔法使いの影響があるみたいですね。

 もっとも、この強引さについて真由が説明するに、4人の魔法使いが揃えばファントムを打倒できると。ファントムに強い恨みがある真由ですから、譲を引き込む是非はさておき、動機は納得はできそうです。だけど予習によれば、それも違うわけですね(おそらく真由も偽の理由を信じている)。

 さらに晴人らにとっての、真由が魔法使いになったメリットも示される。コヨミに魔力を供給できるわけですな。譲も魔法使いになれば、さらにコヨミは安全になる。ただ、晴人にしかできないことが減る≒存在意義に関わることでもありますね。

 それでも雰囲気的には「譲に魔法使いになってもらってもいいか」に流れかけてる感じです。そこで俄然、攻介が奮起。「みんなのために魔法使いになるというならやめておけ」と諭す。なかなかカッコいいじゃないかと思えました。これで迷いが生じた譲に、さらに「よーく考えろ」と。これで「譲が魔法使いになる/ならない」の選択肢がはっきり示された感じです。最終的には譲の意思ということでしょう。

 そこへ、朱里を人質にしたシルフィから呼び出しが入る。朱里を慕い、責任も痛感する譲は行くと言い、晴人らは反対するも、攻介は覚悟ありと見て同意する。魔法使いの戦いを見て決めるという譲を、攻介としては(おそらく一命に代えてでも)守り切るつもりなんでしょう。ここも攻介のドラマが光る場面でした。

 ただ、シルフィの呼び出しは罠で、譲の目の前で朱里を殺害することで、今度こそ絶望させようというわけですな。しかし伏兵の真由メイジが朱里を守り切り、シルフィはまたも失敗。こうなるとシルフィも正面切って戦うしかない。激戦となり、さすがに譲が怯える様子がありますが、真由メイジは(見て決めたいのなら)直視せよと。この辺り、真由の言に嘘がなかった様子が見て取れる気がします。

 シルフィは撃破されまして、見届けた譲は魔法使いにならない覚悟を決めた模様。朱里に堂々と会えるカッコいい男になる、というわけですな。ということは、譲は魔法使いに何らかの難点を見出したのかもしれません(そうなら慧眼かも)。真由も無理強いはせず、潔く諦めたらしい(この点も真由自身は嘘偽りがないと見て取れるポイント)。

 攻介はそれならと、譲のアンダーグラウンドに巣食うファントムを退治する、とおそらくは予定の行動に移る。が、白い魔法使いが介入するわけですね。しかも譲の意思を無視、魔法使いにすると宣言して連れ去ってしまう。ソラと行動を共にもしてたりしまして、白い魔法使いの立ち位置が揺れてきた感じです。

 攻介はビーストとなって阻止を試みるも、白い魔法使いは「アーキタイプに用はない」として、あっさり退ける。魔法使いながら攻介の敵視点のポジションが示された感じです。だから白い魔法使いはずっと晴人に拘るも、攻介については関わって来なかったということでしょう。そしてワイズマンも同様だったことを思い出し、そろそろ白い魔法使いが味方サイドではなさそうな雰囲気がはっきり出てきました。

 一方、国安0課の木崎。凜子らの作成したモンタージュに驚いたと思ったら、即座に何者かの襲撃を受けた模様ですね。凜子が発見したときは、既に室内が荒らされ、木崎の眼鏡が血まみれで残されるのみだったようです。呼ばれて駆けつけた晴人も手の打ちようがなさそう。

 続いて後半(第42話)。それでも木崎失踪は笛木絡みとの判断くらいはつきすんで、その線で当たってみるわけですね。店主の輪島は、笛木の素性までは知らないものの、2度に渡って接触しているわけで、妥当な判断でしょう。

 攻介は木崎よりも譲救出に必死で、拉致した白い魔法使いに激しい敵意を持ったらしい。でも、予習による笛木の正体を踏まえると、晴人と攻介は別のことを考えているようで、実は同じ人物に狙いを定めているわけですな。

 第42話からのエピソードのメインゲストは小説家の西園寺雅文で、焦点は「西園寺の自殺を考えるほどのスランプを10年前に救った少女はコヨミなのか」のようです。その少女が残した手掛かりはオモチャの指輪とコヨミという名前だけらしい。

 西園寺はサイン会などでも、面影が似ている女性にそれとなく探りを入れてたりしまして、相当に会いたいらしい。それだけ感謝しているわけですな。だから心の支えであり、実はゲート候補であるので狙われてしまうわけか。少女と再会する望みを絶てば(あるいは手掛かりであり思い出でもある指輪を壊せば)絶望するだろうということで。

 そのため、まずはファントム側(スフィンクス)と晴人側で指輪の争奪になるわけですね。これはかろうじて晴人側が指輪を奪い返し、西園寺を拠点の骨とう品店で保護することになる。そこで西園寺はコヨミと会い、10年前の少女だと直感で確信した模様。コヨミも知らないコヨミの秘密が解き明かされる端緒となりそう。ですが、続きは次回ですか。

 一方、攻介はまず真由に声をかけ、続いて凜子も加えて白い魔法使い探しに奔走してますな。しかし真由も魔法使いにはしてもらったけれど、白い魔法使いの居場所は知らされていないらしい(これは前話の様子から考えて、本当なんだろう)。

 そこへソラが声をかけてくるわけですね。白い魔法使いの居所は知っていると。真由も凜子も疑問視しているようですが、攻介だけは信用して話に乗ると言い出す。攻介は根が単純ですが、騙されると分からないわけではなさそう。凜子らに「俺に任せろ」と言ったのは、『罠だと分かっててもやるしかない、みんなは俺が守る』という意味かもです。

 なんとなく、ドライブにおけるチェイスが「危険なら守ればいい」「それがライダーというものだろう」とあっけらかんと言ったのを思い出しました。行動原理は単純で、素直に正しい選択をするわけで、攻介と似たところがあるかもしれません。

 正直に申しますと、西園寺を巡る敵味方の争いは、この終盤ではちょっと盛り上がれない感じがしました。むしろ、序盤~中盤でのゲート候補の絶望を巡る争いのほうがシリアスさと迫力があったかも。例えば、映画監督志望者と女優志望者の話ですと、「ファントムになったら、元の人間性は失われる」点が裏の争点になってまして、絶望に落ちるか否かのギリギリの争いが演出できてた印象があります。

 晴人とコヨミのドラマを始動させるためには、そういう作りができないのかなあ。見応えのあるポイントをあれもこれもと欲張ると、どれも魅力が充分にできないとか。ともかく次週分を観てみないと、はっきりしないですね。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/11 (Sun) 23:09:32

 定期感想その3です。

●仮面ライダークウガ(第9話:兄妹、第10話:熾烈)

 今週分で、自分的にいろいろ収穫ありです。といっても、「ここは分かってなかったな」というものですけど(^^;。

 例えば、このキャラクターの見方をを誤ってたと思ったのが、笹山望見。一条刑事に付き添っている女性警察官ですね。たぶん長野から一時的に出向して来た一条の補佐を命じられたんでしょう。

 ですが、やたら可愛げを見せようとしたりしてまして、ずいぶん軽いキャラだと思ってました。どうやらそうではなかった。一条刑事に惹かれていって、あの態度になってたらしい。そこが(一条以上に ^^;)分からず、ずっと勘違いしてました。

 仕事にかかるとスパッと様子が変わり、テキパキこなしてますね。事件発生してグロンギを追う一条らにもよどみなく指令を伝えています。上司に伝えて指示を貰っている様子はなかったので、笹山望見の裁量に任されている模様。となると、優秀で信頼されるほどということになります。

 それにしても笹山望見は一条に一目惚れしたんかしらん、と思ったんですが、それも違うようです。時間の経過や事件発生・解決が描かれていないところでずいぶんあるわけですね。先週で未確認生命体の番号が14号まで飛んだのに気が付いて、「前話からいろいろありました」という示唆だったらしい。今週だともう21号ですね。

 その分、笹山望見は長く密に一条の接していたんだろう。描かれていない時間や事件は、雄介の妹のみのりの態度にも表れていたような。前には雄介を心配する桜子に、みのりは笑って安心させてましたが、今週の序盤ではずいぶん陰りがあります。

 前に笑ってみせたのは、もしかすると兄と似た性格で他人に心配かけまいとしたのかもしれません。が、今週分だと園児相手につい感情が出てしまう場面があり、不安に耐えかねている感じがありました。

 いろいろあったはず、となるわけですが、クウガについての新聞記事、未確認生命体のナンバリングなどだけ示して「これで察しろ」という感じの描写ですね。どんどん飛ばしてくる。それだけに観ているこちらもスピード上げないと置いてかれそうです。

 しかし、それくらいがいいという面も強くあります。ついて行くのが大変くらいだからこそ、物語にテンポ、スピードが感じられます。そうなると危機の進行拡大も速く感じられ、(今のところクウガ強化が主なドラマなのに)緊張感も感じられます。

 そうでいながら、とりあえずはエピソードに関係ないパートが挿入されたりもする。例えば、おやっさんの姪の朝日奈・奈々が登場し、ジャンとちょっと絡んだりして、何かあるかなと思ったら、特に何もなし(朝日奈・奈々はレギュラーになるようなので、予め紹介という意味はあるんでしょう)。

 そういうのを計算なしにやられると、ごちゃごちゃする感じになってしまうわけですが、少なくとも今エピソードではそうなってない。観ているこちらに制作が「今まで見せた中で事件解決につながるのはどれ?」と謎かけしている気がしてきます。つまり見て楽しめる要素として織り込まれているようです。
(ジャンの好物が梅干しという設定紹介もですが、演じたセルジュ・ヴァシロフさんが実際に好きらしい。そこは、お遊び演出でもあった模様。)


 自分なりに、クウガの人気の秘密の一端が垣間見えた気がしました。

 それはともかく本編。赤のタトゥの女らが倉庫らしき場所に集結、儀式めいたことをやってます。通りがかったトラック運転手が不審に思って入ってみるが、たちまち殺害されてしまう。しかし、これは警察への大事なヒントになったらしい。

 おそらく翌日、おやっさんの喫茶店では、今日が雄介の誕生日であることが示され、妹のみのりは祝いたいが(次話ラストで園児らも手伝ったプレゼントがあったと判明)、雄介はあまり気に留めない様子。そこがみのりには不満かと思ったら、雄介が戦いにのめり込んでいくようで心配であったわけですね。

 一方、警察では未確認生命体/グロンギへの対処レベルを上げていってる模様ですな。グロンギが集会を開いているらしいことから、グロンギの臭いに特化して訓練した警察犬を投入、 前にバッタ種怪人が嫌った工場の煙にヒントを作ったガスを使って撃退する計画を立ててますね。

 雄介のほうも、協力的になった桜子から、まだまだ不完全ながら古代文字解読からクウガ強化などのヒントを得てますね。みのりの心配と反比例して、グロンギとの攻防が否応なくヒートアップしていく感じです。

 今週のグロンギ/イカ種怪人/メ・ギイガ・ギはかなりエグイ奴でして、ゲームはイカよろしく分泌液吐きかけて、爆殺するというもの。既に相当数を殺害しているらしい。クウガ(赤)が対処しようとしても、装甲も厚くてダメージを与えられない。

 ギイガの爆発攻撃はクウガにかなりのダメージを与えられる。のですが、腹から蒸気吹き出したと思ったら、水中へ撤退してしまった。これが打倒のヒントになるわけですね。

 警察は訓練できた警察犬を投入、グロンギの集結場所を急襲、ガス弾を投げ込んでみるが、逃げられてしまう(もっともグロンギ側も動揺していたようです)。警察犬はさらに追うも、グロンギに襲われて絶命した模様。こうもあっさりやられては、警察犬&ガス作戦もどうやら成果をあげるのは難しそうです。

 もっとも現場の遺留品はグロンギ解明に多少は役立ったようではあります。ボードに書かれた文字を見た雄介、何かの数だと直感した模様(古代文字が分かって来たのか、それともクウガの力によるものか)。おそらく殺害した人間の数なんでしょうね。

 しかしギイガ打倒のヒントにはならなさそう。警察の分析した情報「イカ種怪人の爆発液体は体内で合成されるとき高温になる」→「だから腹部の排気口から蒸気を出す」→「排気口のある腹部は装甲が弱い」と推理できたわけですな。

 残るは攻撃をどう入れるかですが、今回は古代文字のヒントから、雄介が判断して会得してますね。剣を使うクウガ形態があると古代文字は示唆するものの、どうギイガに剣を使うか。

 そこで雄介が編み出したのが、かなり無茶な戦術で、無防備に攻撃を受けつつ前進、間合いを詰めての突き、というわけですか。一条相手に剣道で模擬戦したということは、剣を使う紫のクウガは、剣道の防具同様、防御力が高いということかもしれません。

 狙いは当たり、正面から悠々と歩み寄るクウガ(紫)に対し、焦ったギイガが爆発液体を連発、おそらくは温度限界で止まったところを、クウガの剣が腹を貫いて決着と。

 みのりはギイガとの決着をつける前に雄介に会って、率直に悩み(雄介の変容・変貌のリスクなどかな)をぶつけたら、雄介も「俺も怖いよ」と返されてました。拍子抜けもしたでしょうし(たぶん「みんなを守るためなら」とか予想してたんじゃないか)、人間性は失われてないと安心もしたんでしょうね。誕生日プレゼントは園児みんなのお手製で、だからこそみのりは祝うことに拘っていたのかもしれません。

 後半(第10話)のギイガ決着戦いで気が付いたんですが、ライダー(クウガ)が悠々と歩み寄るときに足元をクローズアップする手法、クウガのときに既に用いられてたんですね。ゼロワンでも頻出で(セイバーではまだ気が付いてない)、割と好みの映像表現です。

 ただ、ちょっと違うというか、後の作品ほど洗練されてない面があるかもしれません。クウガの足元クローズアップ時の歩き方では、かかとが2本の平行線上に着地してます。後のライダーだと一直線上にかかとが着地してます。つま先がやや開く(俗に11時5分と呼ぶらしい)のは同じで、これは体を安定させるため。

 一直線上にかかと接地&やや外股は、モデルさんの歩き方だそうです。正面から見て足首が細く見える(両足が重なったシルエットになるから。単に立つ場合はモデル立ちともなる)。

 じゃあ見た目重視の歩き方かというと、そうでもない。実用的といいますか、エネルギー効率のいい歩き方です。全身の重心位置の一直線上を歩きますから。美しい歩き方ですが、実用美ということですね。

 ともかくも、単に歩くだけでもアクションとして大事に扱ってるな、と常々感心してまして、それがクウガのときから意識し出したらしいと分かったのも収穫でした。

●海賊戦隊ゴーカイジャー(第51話/最終回:さよなら宇宙海賊)

 ついに大団円来ました。前話までの流れから綺麗につないで、納得いく展開と終わり方でした。皇帝アクドス・ギル親征の艦隊への対処は「ほほう、そう来たのか」とちょっと驚くものもありましたが、それ以外は「こうなって欲しい」→「そうなってくれた!」と全て期待通りに応えてくれて、しかも予定調和感なく気持ちよかった。

 ともかく本編。前話からの続きで、地上戦はゴーカイジャーが優勢に進めているようですが、ザンギャック艦隊が再襲来してしまうわけですね。しかしナビィがバスコの残した海賊船フリージョーカーで駆けつけたことで逆転のチャンスが生まれる。
(ここ、バスコの性格描写次第では、止めを刺されなかったバスコが嫌味言いながらツンデレ救援してたのかも。)

 といっても数で敵うわけないので、親玉に狙い定めて突撃するわけですな。やはり海賊は海賊流、敵旗艦ギガントホースにマーバラス、鎧が乗り込んで戦うと。アクドス・ギル狙いかと思ったら、まずは敵旗艦の火力を使って、艦隊を一蹴するんですか。

 ちょっと呆気にとられましたが、考えてみたら当然かも。ラストでの新聞報道によれば、アクドス・ギルが敗死するや、早くもザンギャック帝国は分裂、崩壊し始めたとのこと。

 やはり皇帝アクドス・ギルによる力の支配だったんでしょうね。かつ、裏切り行為等は力でねじ伏せるために、皇帝個人に力を集中もさせていたはず。

 圧倒的な旗艦が味方艦を急襲したら、回避・迎撃が遅れること以外に、隔絶する火力差もあったはず。為す術なく艦隊が一掃されるのも仕方なかったでしょう。

 敵旗艦ギガントホース乗っ取りは艦隊撃破だけでなく、アクドス・ギル打倒の戦術でもあったみたいですね。ザンギャック艦隊を撃破したら、今度はギガントホースを破壊、アクドス・ギルもろとも墜落させる。

 地上戦を戦い抜いた残るゴーカイ戦士は心配するも、マーベラスらは別方向から余裕の表情で降りてくる。脱出までの算段もつけてたんでしょうな。しかし、これしきでアクドス・ギルを倒せないことも、マーベラスは予測していたらしい。まあ、自分たちも脱出できたんですから、敵もできる可能性を考慮する必要はあるでしょう。

 等身大の最後の決戦となりますが、これが後片付け的なものではなかったですね。アクドス・ギル相手に35番目の戦隊だと見栄を切り、34戦隊の力を存分に借りての打倒。これは(自分は戦隊ものをほとんど観てこなかったのに)燃えます。

 同じような興奮をどこかでしたと思って考えてみて、牙狼1stのときの「メシア→暗黒魔戒騎士」バトルの感覚だと気が付きました。あのときも巨大戦は真のラスボス戦の前哨戦といった感じでした。そのことが等身大ラスボス戦を観終えて、初めて分かったというのも、ゴーカイジャー最終回と似ています。

 ともかくもアクドス・ギルを打倒し、ザンギャック帝国も崩壊に向かう。そこからが、ちょっと小洒落てますな。ついさっき35番目の戦隊と宣言しておいて、地球人にお礼を言われると、ただの海賊だと返す。そのくせ、今までに得た戦隊のキーは全て地球に返して、宇宙に去ると。

 次々とレジェンド戦隊にキーが返り、最後は戦隊元祖ゴレンジャーからアカレンジャーが見送りますか。しかもアカレンジャーに変身もする。アカレンジャーになったがイメージシーンか、それとも本当のことかは考えるのは野暮な気がします。きっちり観終えて、満足もしました。

 余談的ですが、こちらで伺った通り、キラメイジャーにもレジェンドのゲキレンジャーからの出演がありましたな。ジャン語というのが出て来て分からず、調べてみるとゲキレンジャーに出てきた特有の言い回しらしい。しかも、それがなつかしさ演出ではなく、きっちり事件解決に使われてる点、リスペクト度が高そうでした。

 ツイッターなどでは、ゲキレンジャー関係以外に、こちらで伺った牙狼つながりを言う人も少なくなかったようです。リュメ様とクロウが時空を超えて共演とか。牙狼シリーズ内では、鋼牙系世界と流牙系世界は、確か魔戒烈伝でちらっと交錯が匂わされた程度でも話題になってたようです。

 別作品の役者さんつながりだけでも、夢が膨らむんでしょうね。自分はまだ流牙系が浅いんで、面白そうだと感じはするものの、シリーズを全て知るファンの興奮には届きませんorz。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/12 (Mon) 02:06:09

 ゴーカイジャーの最終回に際して、ラスト、アカレンジャー役の誠直也さんが出て締めくくられましたが、ここで書いた宮内洋さんは出なかった。

 あれ? 自分の記憶では、お二方の映っている映像があるのに、と調べ直すと、劇場版でのシーンと混同していたらしい。
 ということで、海賊戦隊の映画もまた配信して欲しいものと思います。
 最初の199戦隊、そしてギャバンとの共演編、最後にディケイドとのスーパーヒーロー大戦の3作分。

 まあ、最後の作品は、ディケイド終了時に「近日配信予告」がされていましたので、すぐに見られることでしょう。

 ともあれ、最終回は「地球人代表のシルバー鎧を中心に皇帝を倒す」という熱いもの。
 誰よりも戦隊を愛する戦隊マニアとして描かれたファン代表みたいな男が、大願を果たすという破格の抜擢に、初視聴時も感無量だったことを覚えています。

 で、ゴーカイを見た直後に、アバレンジャーが始まって、あ、この雰囲気がつながってるなあ、と感じたり(まあ、脚本家が同じだし)。

 鎧の性格は主役のアバレッドとかぶってるところがあるし、マーベラスの性格がアバレブルーの進化系とか、
 ゴーカイジャー→アバレンジャーに戻ることで、逆につながるものを感じたり。
 ゴーカイとは別の意味で、派手に暴れている作品ですし、ある意味、戦隊の中では異端作だと思います。
 まあ、最大の理由は、アバレキラーの仲代先生なんですけどね。

 ここでの話題になるかどうかはさておき。


 多分、ゴーバスターズよりはアバレンジャーの方が、ゴーカイ要素の強い作品だと感じたり(異世界から敵が攻めてくるファンタジー系作品)。
 一方、ゴーカイの後継のゴーバスターズは、違う方向性を意識して、クールに、リアルにというアクションの方向性と、バディロイドというパートナーロボットとの連携を描いた近未来SF。ロボ好きなら、こちらがお勧めでしょうか。

 まあ、新番組の作風だけを先に伝えつつ、お気に入りがあれば、どうぞ、と。

 では、改めて感想をば。

★牙狼MS

 ムラサキが生きていたなんて、この回だけじゃ絶対に分からないですよね。
 アカネに「危ない」と言って庇いながら、自分は犠牲になって喰われたような絵面だったのですが、喰われる瞬間、チョウや花みたいなイメージが飛び散る演出があって、
 これ以降、シグマが瞬間移動の法術で消え去る際に、同じような演出を何度か見せてくれるので、それを比べて初めて分かるようになってます。

 なお、自分は本放送で最終回を見ても、「シグマがムラサキだった」というドラマが分かってなくて、後から解説を見て、初めてつながったという視聴体験をしております。
 劇中、鋼牙もシグマも、それをセリフで説明したりせず、お守りや表情やBGMなどの間接的な演出でのみ、それを伝えようとしていて、「うわあ、凄い深いなあ」と感じた次第。

 さて、次回、「仮面」ですな。謎の男の仮面が割れて、中からレオの顔が現れて、え? という展開。
 しかし、そこに、行方をくらませていたレオが現れて、という驚きの一人二役演出。

 あ、それって、ウィザードのメデューサと真由さんみたいなものだ。ちょうど、タイムリーですね。

 あと、伏線といえば、今回、魔戒法師の修行中の女の子で「オレは騎士になるんだ」と言っていた娘がいましたが、烈花の幼少期でしたな。
 まさか、鋼牙と烈花の初邂逅がこんなところで描かれていたとは、と当時はニヤリとなりました。
 そして、二話後のゲストが烈花です。

 もう、毎回のように新展開で話が錯綜していく段階に入って来ました。
 そして、これまでゲストで登場してきた騎士や法師がどんどん集まってきて、シリーズ過去最高に豪華なクライマックス決戦に流れ込むことに期待しつつ、逆にこれ以上に豪華な作品はないという事実。

 たぶん、この作品を見終わったら、牙狼ロスに陥りそうだ(苦笑)。

 いや、まあ、今年の11月に、雨宮監督直々に「新作牙狼を作っています」と発表されると、期待するわけですが。
 でも、自分の中では牙狼MSを凌駕するほどの作品は今のところないので、今の放送を最大限に楽しもうと思っています。

★ブレイド

 そして、こちらはカオルアンデッドが登場して、役者つながりだけで、牙狼成分が吹き荒れています(笑)。

 いや、まあ、こちらのカオルは悪女役なんですけどね。

 上級アンデッドが次から次へと出てきて、暗躍しているのが面白い時期に入って来たな、と。

 そして、ジャックフォームの登場。
 この時期は、フォームチェンジの回数もまだ少なく、カードゲットで使える技が増えただけのパワーアップから、ようやく目に見えてはっきり強くなる流れ。
 比較的地味な戦闘演出のブレイドが、ようやく派手な動きになってくれる流れか、と。


★ウィザード

 「指輪の小説家」というサブタイトルで、セイバーとのコラボかな? と感じてみたり。
 まあ、コヨミの過去に通じる流れですが、晴人が明確に「ゲートを守ることよりも、白い魔法使いの方に気をとられて、怪人退治にやる気のない発言」を繰り返していますな。

 小説家のおじさんは、彼自身がどうこうより、過去のコヨミ(当時は暦という人間の少女)に話をつなげるためのキーマンという扱いで、物語テーマが完全に、白い魔法使いの秘密にスポットが当たる流れ。

 一方で、仁藤にとっては、コヨミとほとんど縁がない描かれ方。
 だから、晴人のドラマと、仁藤のドラマが絡まずに別進行で、しかもゲート保護にやる気のなさを露呈した(惰性の義務感にしか見えない)晴人と、譲奪還の使命感で積極的に動き回る仁藤じゃ、どっちが主役として感情移入しやすいか、というもの。

 晴人ってキャラが、熱血漢の仁藤と違って、クールに、スマートに事を処理するスタイルを持っているため、一度、情で動くようになると実にもろいキャラに描かれたせいで、性格的に非常に不安定になってしまった。
 W、オーズ、フォーゼまでが情に走る主人公であったため、晴人のスタイリッシュなクールキャラは1号ライダーとしては当時珍しかったと思います。まあ、ビルドの桐生戦兎が後継者だとは思いますが。

 そして、行動動機がコヨミを救うため、となると、白い魔法使いのやっていることを晴人が止められなくなってしまうという情緒的矛盾を抱えてしまい、
 晴人が行動不能になってしまう流れが当時は、本当に見ているのが辛かったなあ、と。

 結局、白い魔法使いの計画を止めるのが、仁藤であり、ソラであるというオチに通じるのですが、終盤のドラマ的立ち位置の変遷は、脚本家二人体制という状況から、かなり複雑な流れだったなあ、と記憶(似たような作劇だと、仮面ライダー龍騎がそう)。

 メインライターが一人だと、主人公のドラマに物語を収束させられるのですが、
 メインライターが二人だと、それぞれがお気に入りのキャラをメインに立てるので、二項対立が収束しないまま、それぞれのラストを迎える形になりがち。

 あと、コヨミという終盤の鍵となるヒロインが、劇中全体ではあまり大きな動きを見せずに、晴人の心情はともかく、視聴者視点だと「可愛い人形」以上の感情移入をそそられなかったというのがあります。
 これがゼロワンのイズだと、主役の掛け合いパートナーとして大きな存在感を示していたのですが、晴人にとってのコヨミって、大切なパートナーのはずなのにパートナーとして扱われなかったという悲劇が。

 なお、この回の見るべき点は、個人的にはドラマよりもアクションだな、と思って見ました。
 ハリケーンを中心に、変幻自在のアクションが楽しめて、ドラマの錯綜ぶりを気にしなければ、面白いアクションドラマと思ったり。

PS.クウガとセイバーは次回。ゴーカイは今回の冒頭で、十分かな、と。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/12 (Mon) 17:04:59

 定期感想その3です。

 ゴーカイジャー最終回が「地球人代表のシルバー鎧を中心に皇帝を倒す」という簡潔にして明快なまとめを拝読して、自分的にハッとするものがありました。前に地球人の鎧、宇宙人の他のゴーカイ戦士で考えたものがあったんですけど、最終回ではそういう視点が持てなかったみたいです。

 気が付いて思い直したのが、皇帝アクドス・ギルと対峙したときのゴーカイ戦士の連続決め台詞です。中でも、ブルーの「この星(地球)を狙ったのが間違いだったんだ」ですね。初見では単純に、鎧が「34のスーパー戦隊がいるんだ」と言う通りに受け取りました。

 しかし「地球人代表のシルバー鎧」という見方をしてみると、ブルーの台詞は鎧が締めで言ったこと以外に「鎧のような戦士を生み出す地球人に勝てるはずはなかったんだ」の意を秘めているような気がしてきました。

 そう考えてみると、マーベラスが鎧と共に敵旗艦に突入したのも、別の意味があるように思えてきます。最初は「レジェンドの能力を複数同時に使える戦士だから、予測しにくい戦闘に向いている」というマーベラスの判断だと思いましが。が、「地球は地球人が先頭に立って守るべき」という意味もあったのかもです。

●仮面ライダーセイバー(第6話:疾風の如く、見参。)

 新登場の緋道蓮/仮面ライダー剣斬がなかなかの曲者(?)ですね。飛羽真に突っかかるのは賢人への敬愛ゆえかと思ったら、その賢人の制止も聞いてない様子があります。バトルに夢中になりやすいみたいですね。しょっぱなから「力」を最重要視する風がありましたが、バトルマニアだからか。

 もっとも、蓮は戦いが好きというより、勝つ快感を味わいたいようにも見えます。力を使いこなすのではなく、力に魅入られている恐れもありそうです。もしかすると、最初から高い能力があった上にライダー(剣士)の力も授かり、思った通りに勝てるから面白がってここまで来たとか。

 そうだとするとですが、真剣勝負で負けることへの恐怖心が動機だけど、本人(蓮)は意識出来てないとかもありそう。勝てない相手に遭遇したり、本気で挑んで惨敗したりすると、ポッキリという感じで折れてしまう可能性も感じます。

 などと、のっけから蓮を貶すようですが、今話の倫太郎を見たのが一因です。ちょっと世間(リアル)知らずですが、ここまで温厚篤実そうな青年だったのに、ズオスの一言(倫太郎の師を倒した)で激変し、壊れちゃった感じがあります。

 その前は賢人ですね。ロゴスを裏切った父親カリバーと再会して暴走、いったん壊れちゃった。が、そこから立ち直るドラマで飛羽真との関係もしっかりしてくる。その前は尾上で、息子そらが拉致されて当然とはいえ、荒れてました。

 飛羽真にも「約束」で突っかかりまして、さすがに八つ当たりでしょうか。が、立ち直って、そらを飛羽真らに任せて戦う。続いて賢人が暴走すると、あの手この手で押しとどめ、飛羽真と堅く結びつくように取り計らいもすると。

 今話ラストで様子がおかしくなった倫太郎も立ち直って一皮むけるドラマが期待できそうです。そうなると、次は蓮に期待したくなるわけで、「こういう点は壊れる要因じゃないかなあ」とか妄想をたくましくしたくなる次第です(^^;。

 ともかく本編。ロゴス拠点ノーザンベースでは、悩んでいた飛羽真が賢人に尋ねる形でワンダーライドブックの設定開示、と思ったら、扉が開いて緋道蓮乱入(?)し、いったん話をぶった切る。修行場の「リベラシオン」から帰って来たらしい。
(リベラシオンって何か意味があるのかと思って調べると、フランス語で「解放」という意味みたいですね。)

 この運びはなかなか上手いんじゃないかと思いました。よどみなく会話が続いたりしますと、いわゆる説明台詞になりかねません。そこでいったん会話を乱すと説明臭くなくなる。しかも、こちらは知りたいという欲求もあるので、遮られるとさらに知りたくなってきて、実は説明台詞であっても説明とは感じにくくなります。

 それはともかく(^^;、蓮がのっけから言いたい放題ですな。飛羽真が謙遜もあってか「剣の修行中」と蓮に告げると、すかさず「マジないわ~、下っ端か!」と明るい笑顔で返す。「新人/新米」ではなく「下っ端」で、理由は「修行中」だから。蓮が屈託なく「力は正義」とか言ってますから、実力・能力によって序列が決まると考えているみたい。そして自信もあり「俺(蓮)が世界で一番強いことはよく知ってる」とも。

 よく言えば、年功序列を排する実力主義者ですね。しかし力の原理主義者のようでもあるし、対人関係を気に掛けず、チーム意識がなさそう。他のロゴスメンバーも困り顔のようです。が、強くたしなめないのは、蓮に悪意だけはないからか。良くも悪くも子供っぽいということで。例えば、蓮は飛羽真に勝負を挑むも、獲物は丸めた新聞紙。賢人からの電話に気を取られ、だまし討ち同然で負けるも、不服そうながら負けと認めてるみたいです(三匹の子豚ブックを取り返す素振りがない)。

 話はワンダーライドブックに戻りまして、前話で倫太郎らにズオスが言った内容がソフィアから語られる。ワンダーワールドの乗っ取りですね。スラッシュと呼ばれた大秦寺の話によれば、世界を創った本由来の力があるワンダーライドブックに対し、メギド側は「正しくない方法」で作られたアルターライドブックを用いているらしい。メギド側の狙いは、ワンダーとアルターを置き換えようということなのかしらん。

 それってどういうこと、と思ったら、再生怪人ピラニアメギド出現ですか。デザストも支援してますね。これに対して飛羽真セイバーと賢人エスパーダが対処開始、ピラニアメギドは撃破する。が、罠だったわけですね。戦いに気を取られた隙に敵幹部ストリウスが接触してきて、セイバーの力を火炎剣烈火ごと封印してしまう。
(ストリウスはさらに狙いがあるようで、アヴァロンへ行かせたいらしく、ヒントを残しますね。)

 デザストはストリウスの狙いを知らされていないものの、あまり意に介さず、ズオスの用意した決闘の場へ来いと言い残して去る。こちらもおびき出し目的で暴れてみせていたらしい。

 となるとミッションは、どうやって元に戻すかと、メギド退治の2正面作戦ですね。飛羽真はロゴス拠点に戻って、大秦寺哲雄と相談すると、失われしアヴァロンに行くしかないとのこと(アヴァロンって、場所の名前だったんですか)。しかし剣士ではたどり着けないらしい(牙狼の森みたいだな)。場所も分からない。

 相変わらず蓮は飛羽真をからかう様子がありますが、飛羽真がライドブックを渡して「賢人と一緒に、みんなを救って欲しい」と頼むと、表情が一瞬変わりましたな。蓮の想定外の頼みを聞いて、飛羽真を見直すきっかけになったか。蓮は勝負を申し出るも、蓮がメギドを倒すか、飛羽真がアヴァロンを見つけるかの競争らしい。勝負といいつつ一致協力のWin-Winですな。

 蓮は敵ピラニアメギドに遭遇しますと、敬愛しているはずの賢人の制止を聞かず、高揚し切った感じで立ち向かっていく。バトルマニアという面は強いにせよ、飛羽真に対する見方も変わったことが原因のように見えます。戦っているのは敵だけど、競っているのは飛羽真という感じです。

 ピラニアメギドを賢人エスパーダに任せた蓮・剣斬、デザストとの対決に移る。このバトルは背景が全CGなど、VFXがふんだんで見応えありました(止め時のパラパラ漫画風演出もなかなか楽しい)。第2話のときよりも、ゲーム的≒エグゼイド的な感じもあります。デザストは蓮・剣斬が満足する敵手のようでしたが、特に苦戦せずに撃破(だけど、本当に倒しきったんだろうか? 爆炎から何か飛び去ってたのが気になる)。

 その頃、戦力外となった飛羽真は大秦寺とアヴァロンへ行く方法を探ってますね(同じころ、敵もアヴァロンについて話してますが、既に知っているらしい)。しかし書籍に情報がない、ということで飛羽真が思いついたのが禁書ですね。言われた大秦寺もハッとする様子があります。

 どうやら2人とも禁書を盗み見したくて仕方ない感じです。大秦寺は、例えば口では「(禁書は)ない」と言いつつも、禁書の在りかへ視線を向けてます。これを聞いた飛羽真も「ないですよね、そんな本は」と口では言うも、しっかり大秦寺の見る先を目で追ってます。
(このシーンを公式サイトのあらすじ紹介で調べたら「飛羽真は大秦寺の制止を振り切り閲覧禁止の本を手に入れ」と書いてあって、思わず「嘘つけ!」とツッコんでしまった ^^;。)

 禁書は本棚の1つに隠され、3冊の本がスイッチになってるみたいですね。飛羽真が適当に3冊を指さすと、大秦寺が「違う」と言い、正しい本を指し示す。禁書が出て来て読んでみると、「13の剣が鍵となり」とか、それっぽいこと書いてあるみたいですが難解みたいですね。それでも読み解いた模様。同じころ、ストリウスもカリバーにアヴァロンへ行く方法を伝えたみたいです(カリバーの目的を聞き出す引き換えだったらしい)。


 一方、倫太郎&芽依は他のメンバーと独立にズオスに遭遇、倫太郎はズオスが15年前に倫太郎の師を倒したことを知る。そこから倫太郎ブレイズは人が変わったように狂暴化してひたすら立ち向かうも、ズオスに太刀打ちできず惨敗。それでも激怒し続けてます。ゴーイングマイウェイの芽依もさすがに引いてる(のか心配してるのか)。

 倫太郎はロゴス拠点にいったん戻るも、仲間を無視するようにリベラシオンに向かってしまう。戦闘中も仲間を呼ぶなと芽依に言ってますし、師の仇となると自分以外に手を出して欲しくないらしい。師に対する尊敬ゆえなんでしょうけど、現時点の倫太郎の限界でもあるかな。

 次回「王の剣、アヴァロンにあり。」では敵味方がアヴァロンに向かい、おそらくは「王の剣」の争奪になるんでしょう。攻防のテンションが上がっていきそうで楽しみです。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/13 (Tue) 00:47:11

 そう言えば、うちの掲示板なんかで番組最終回を迎えた時に、よくやる行事がありまして、

 一作品、最初から最後まで感想書き、お互いお疲れさまでした(m0m)。
 昨年辺りから、YouTubeがどんどん配信してくれますので、一つ終われば、次に見るものが続き、なかなか追っかけるものが止まらなくて、嬉しい悲鳴を上げたりする次第ですが、
 ええと、ここで話題に挙げた作品ですと、キバ、ディケイド、オーズ、フォーゼまで視聴済みで、あとは鎧武以降の作品は追っかけ完了していると思われますので、すでに平成ライダーも半分は見られたんじゃないか、と拝察します。

 戦隊は、いきなりゴーカイジャーに参入されて、いろいろとまあ、おつかれさまでした。
 ここで話題に挙がっていると、自分ももう一度見たくなって、一緒に完走していくのが、何だか快感で、病みつきになっている気分ですが、

 次はウィザードが終わる頃合いに、剣の方も脚本家交代の後半戦になるか、と思います。
 基本はライダーメインで、戦隊は優先されないと伺っていますが、まあ、必要に応じて、作品紹介はさせてもらいますし、1、2話視聴して、合わないから切るのもOKかな、と考えてみたり。

 自分はゴーカイロスでも、アバレンジャー見た瞬間、「アバレッドの子育てキャラぶりと、伊狩鎧との類似性」がツボに入って、あと、将来、仲代先生のキャラに期待しながら、再試聴しようと思ったり。
 というか、アバレンジャーって主役が3人だけで、キャラ描写が濃く、しかも4人め、5人めの追加メンバーが非常に不確定で、実に平成ライダーっぽい戦隊だったな、と。

 と、妙に推しているのは、今年は荒川脚本というのがマイブームになっていて、現役のキラメイジャーのメインを務める他、クウガ、ゴーカイなど、荒川さんの作品をどんどん配信してくれて、もはや戦隊シリーズの大御所となった氏の歴史を振り返るのにもってこい、という形。
 ヒーロー物としてはかなり変化球を投げているのに、それが結果的に王道になるという「ある意味、それぞれの時代の趨勢を作り上げてきた人」という評価になりますし、今年亡くなった上原正三氏に心酔して、この道に入って、『帰ってきたウルトラマン』の大ファンで、いろいろオマージュを示したり。

 とまあ、脚本家絡みの作風というのをいろいろ研究するのにちょうどいい環境だな、とも。

 一方、今現在、ライダーの大御所って誰なんだろう? って気になってます。
 井上敏樹氏や小林靖子氏は平成1期の大御所クラスですけど、ここ5年ほどはレギュラーではないし、毎年、人が変わっていって、いわゆる新人脚本家の2周めという時期でしょうか。
 エグゼイド→ゼロワンと、ゴースト→セイバーという流れで、先の未来を考えるなら、ビルドの人の二作めとかも続くのだろうか、とか。
 ドライブはW、フォーゼの三条陸さんが書いていて、平成2期の中では一番の大御所になりつつありますし、慣れた人の書く話だと、見ていて安心感がありますね。

 とまあ、脚本家の癖みたいなものが分かってくると(好きな小説家の作風とか、好きな作曲家の曲風とかと同じで)愛着も出てくるんじゃないか、と思ったり。

 もちろん、監督の演出癖とかもあるんですが、牙狼の場合は基本、雨宮監督中心の作品と言えるのに対し、戦隊やライダーは、監督がローテーションで交代することが通常なので、「この作品はこの監督のもの」という認識がしにくいのかな、と。
 その中で、やはり坂本浩一監督だけ別格に見えるのは、アクション畑から上がってきて、しかも戦隊とライダーとウルトラを渡り歩いているので、1ヶ所に安住せずに、しかも各作品に新たな撮影技術をバラまきながら、凄い映像を見せてくれる、と期待できるからですね。

 コロナで停滞気味ですが、令和という新時代の構築期に当たるので、新しいものを頑張って作ろうとする息吹が感じられたりも。


★クウガ

 この作品は、他の平成ライダーと比べても、裏設定の構築が凄いマメですね。
 グロンギ語もそうですが、TVで登場していない(クウガが倒してきた)未確認生命体の名前や、倒された日付けなども詳細に設定されていて、TVで放送されているのは「クウガの戦いの転機になる一部」ということで、二次創作のネタになりそうな設定も豊富。

 そして、脇役キャラの日常なんかも、他の作品より密に構築され、今回は科警研の榎田さんの「仕事で忙しいため、息子の世話を母親任せにしてしまい、うまくコミュニケーションが図れないという状況」を示しつつ、その部分のドラマは物語にはあまり関係しない。ただし、未確認生命体の事件に、脅かされている日常の一部という状況。

>笹山望見

 彼女は「電磁戦隊メガレンジャー」のイエロー役の娘で、当時、デジタル研究会で頑張ってきた技能を生かして警察に抜擢……という妄想ネタ設定があります(笑)。
 つまり、役者の昔、演じた設定があると、デジタル関係の専門技術を持っていることにも説得力があるとか。

 ともあれ、今回、警察犬を惨殺したマッチョなサイ怪人が次回の敵です。
 もう、ひたすらパワーで押してくる敵に対して、押し負けた五代くんが、自分の攻撃力を高めるための特訓を行い、空中キックのいわゆるライダーキックをようやく習得する流れ。
 今までが普通に蹴って、足から封印エネルギーを注入するという地味な蹴り技だったのに対し、ようやく「昭和ライダー風味」に育ちつつある展開ですね。

 フォームチェンジが一通り出揃った次は、「特訓による技の強化」ということで、昭和のライダーファンはここで拍手、と。
 それまでは、やはり昭和のライダーとの違い(リアルを突きつめすぎて地味で、派手な活劇要素が少ないという不満)があったのを、だんだん進化するライダーという形で魅せる回です。

 一方で、ドラマ部分は、五代の昔の恩師との再会で、彼のサムズアップの由来とか、そういう背景を見せる話。
 ここで、五代というキャラを膨らませる流れですな。

★セイバー

 主人公が変身を封印されても、他の面々が戦ってくれるので、あまり危機感を感じませんな。
 戦隊と違って、全員揃わないと怪人が倒せないということもないわけで。

 ところで、この回、ピラニアメギドの存在感が薄いというか、これで登場終わり? 単に複数いて、それぞれ倒されて終わり?
 デザストとかズオスとか、幹部怪人のインパクトが強かったせいで、ピラニアの存在感がすごく薄かったというか。

 番組開始一ヶ月そこらで、一般怪人の存在感が激減してしまい、消化試合的に処理されてしまうのも寂しいものがありますが、
 とりあえず、アヴァロンで王の剣と、それによって召喚される巨大ロボを手に入れる流れらしいです。

 まあ、ジオウも、ゼロワンも、巨大ロボはあったので、今年も登場回数は少なくとも、巨大ロボは出るってことで。

 それと、例年よりも早いテンポで物語を進めているのは、コロナを想定していたりもするのかな。
 ゼロワンはじっくり進めようとしていたら、コロナで話数を削られてしまったし、
 セイバーは先にどんどん話を詰め込んでスピードアップを意図しているのかも。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/16 (Fri) 21:09:07

 定期感想その1です。

●牙狼MS(第16話:仮面)

 先週の回想部分で騎士になると言っていた女の子は、烈花の子ども時代でしたか。大人の烈花は劇場版「REDREQUIEM」で初登場し、続いて次回の牙狼MSで出てくるみたいですね。前話のいきさつ(実は子ども時代に偶然、一瞬出会っている)が、反映されるかどうかも注意したくなります。

 ムラサキがホラーに食われる寸前のエフェクト、脱出の術だと気が付くのは、自分には至難の業だったようです。そういう設定だったとこちらで伺って観なおしても、「そう言われれば、そう見えるかも」くらいの自信しかありませんorz。

 今話については、自分が事前知識なしに観たら、制作の思惑通りに「レオが赤仮面だった」と信じて疑わなかったと思います。かつ、真実(赤仮面は双子の兄のシグマ)を知ったときに、「なるほど」と思える仕掛けでもあるようです(先は未見なので少し自信なし ^^;)。それくらいミスディレクションが完璧でした。

 最初のポイントはレオがカオルに(一時的な)別れを告げるところですね。レオが声をかける寸前、カオルの背景がググっと大きくなる撮影手法(こちらで、たささんに伺ったもの)が使われてまして、不安感を醸し出してます(ただし片羽の幻視もありますが)。そこへレオが現れて、理由を言わずにいったん離れると言う。

 レオの不在をつくように赤仮面が本格的に動き出しまして、仮面がはがれるとレオの顔ですもんね。事前知識無かったら双子の兄なんて疑わないですし、ほぼ決まり。と考えてみると、例えば第7話:閃光が思い出されます。

 決戦場となったタワービルは、冒頭でレオとカオルの出会いの背景に効果的に使われてました(両者の間の線みたいな)。その後、そのタワービルで赤仮面と鋼牙の対決です。レオがいないときに赤仮面が出現するだけでなく、映像的なレオ→赤仮面の流れでも匂わされてたなあと。

 それに冒頭で出てきた機械ホラー的な強敵:鉄騎があります。襲われた騎士を救援した零が協力していったん倒すわけですが、偶然に血を受けて復活し、騎士を倒してしまう。これはバイク回の号竜コルトを思い起こすものがあります。レオの技術を連想するものがあるわけですね。

 ただし、あくまでも分かって観ていてですが、赤仮面とレオが別人の線も、ほんのチラッと示唆されていたようにも感じます。多少明示的なのは、仮面が取れて鋼牙が「レオ!?」と驚くと、赤仮面が「その名前で呼ぶな!」と感情的に反発したところでしょうか。ここまでレオは鋼牙に認められて嬉しい感じはあったものの、チラッとでも反発を見せたことはなかったはずです(レオが密かに反発を見せたのは、例えば法師を軽んじる台詞に対してくらいか)。

 それより込み入った暗示は、魔戒モビルスーツとでも呼びたいリグルが撃破され、搭乗者の赤仮面が放り出されたとき、思わず魔導筆を使おうとしたシーンです。前話のムラサキの切羽詰まったときの癖ですね。レオだとカオルとの散歩(?)回で、魔導筆を非常に丁寧に扱う様子が描かれてました。ですんでちょっと違和感があります。

 もっとも、ムラサキ少年が後のラスボスと分からないと、そんなことは想像しようもありません。これが暗示的なシーンだったかどうか、ちょっと自信がなく、自分の思い込みか妄想に近い気もします(^^;。

 ともかく本編。冒頭、シルヴァが魔戒騎士は助け合えとか言い出してまして、何かと思ったら、元老院から全騎士への指令でしたか。鋼牙と零はもう盟友であり、言われずとも協力体制ですね。零は冴島邸に立ち寄る前、未知の機械的ホラーと思しき強敵に遭遇もしているし。両者の刻印は末期症状を呈しているらしく、触ると古代魔戒文字が浮かずほどに。

 ザルバでも古すぎて読み解けず、鋼牙は刻印による死の時期を示すらしいと推測するくらい。このシーンを見て、ちょっと反省。前に赤仮面が古代魔戒文字を見て、読み解かねばと言っていたシーンを、自分は赤仮面が未熟だからと誤認してしまってました。実際には、まだ誰も解読してない文字に赤仮面は取り組んでたんですね。

 いずれにせよ、もう時間があまりないようですが、零はホラー狩りを続けると言い、まずは逃した鉄騎ですね。鋼牙も付き合う。これが偶然、赤仮面に迫ることにつながるわけですな。ともかく前夜の戦闘現場から調査開始し、敵機械:鉄騎の破片にかすかながらホラーの痕跡を見出す。

 一方、レオも前夜の零の戦闘現場を調査してまして、敵機の破片を見て深刻な様子(これも上手いトリック的な見せ方)。直後、カオルに会って一時離脱を告げるわけですね。理由は言わないし、戻る時期もはっきりしない。ですが、カオルが鋭意制作中の絵本について尋ねるなど、カオルには優しい面も相変わらず見せてますね(前にレオが誰かを連想してて、レオの重要人物と匂わされてもいるし)。

 鋼牙・零が鉄騎の痕跡を追って、倉庫らしき建物に入りますと、その鉄騎が残骸同様で放置されている。そこへ赤仮面が現れまして、鉄騎をいとも簡単に消し去る。どうやら赤仮面製作だったみたいですね。

 これは当然、バトルに発展するわけですが、赤仮面の構想する騎士抜きでのホラー討伐計画の一端が見えたような。前から出ている号竜人、今話冒頭の鉄騎、この後の法師搭乗型のリグルですから、機械化兵団を作ろうとしているらしい。おそらく、その先のプランもあるんでしょうね。

 それはともかく、次々と相手を変えての戦闘はなかなか見ものです。今回の目玉はホラー的メカとのバトルですね。山場バトルで一度として同じ趣向がないのは、さすがというべきでしょう。鋼牙・零は鎧召喚に魔導馬も投入し、ザルバのアドバイスでなんとかリグルを倒す。

 が、搭乗者の赤仮面は大したダメージなく生き残る。生身対決となりまして、鋼牙の剣で赤仮面が剥がれますと、レオですな(真相を知れば、レオの顔をした男)。鋼牙が「レオ!?」と呼びかけると、「黙れ、その名前で俺を呼ぶな」と叫んで去る。

 今話でずっと、何も知らされないカオルだけが平和ですね。鋼牙も真相を知らせず守ってる感じ。赤仮面=レオだと思ってみると、カオルだけは敵も手出ししたくないと思えます。そこもレオでなく兄のシグマと分かると、また違った意味に見えるんでしょう。

 次回「赤筆」では烈花登場ですね。話数的には終盤突入のはずで、赤仮面も(ミスディレクションの)正体現してますから、結末に向かってテンポと緊張感上げていってくれると期待です。

●仮面ライダー剣/ブレイド(第21話:友を思う戦い、第22話:闇からの脱出)

 ストーリーを追っての感想じゃないんですけど、第20~21話が「ああ、やっぱり」という感じだったのがあります。第22話からは脚本が會川昇さんに代わりまして、ウィザードのメインライターの方ですね。調べると、前には戦隊ものも多く手掛けられ、こちらでゴーカイジャーとの類似性があると伺ったアバレンジャーも相川さんでしたか。

 そこも注目したんですが、もっと前の80年代OVAも手掛けられていたのに気が付きまして。會川さんが20代半ばくらいのはずです。ダンガイオー、妖刀伝、竜世紀、吸血鬼美夕、ゼオライマー、妖魔、魔龍戦紀(90年)などはかなりハマったシリーズ作品です。

 もしかしたら、會川さんの作風は自分のツボを突きやすいのかも。剣/ブレード後半は會川昇さんの担当が多くなりますんで、自分的に期待できるかも。以前は誰が作ったかは気にしてなかったんですが、監督、脚本、アクション監修等々が誰かって、改めて大事だと思った次第。

 それはともかく今週の剣/ブレード。まず第21話ですが、第20話からどうもギクシャクしているような。作劇的な狙いとしては、派手で目立つ矢沢/カプリコーンアンデッドの陰に隠れて暗躍する誰かがいる→吉永みゆき/オーキッドアンデッドだった、でしょうか。並行してレンゲルを制御しようとする上城睦月と橘朔也のドラマも進むと。

 しかし実際の視聴では、こんな印象を受けました。

・正体を隠す吉永オーキッド
  →騙して接近した虎太郎にもあっさり正体を見せる:なぜ?
   →虎太郎のドラマ役割は剣崎を脅すための人質になることだけ
    →アンデッドサーチャーを故障までさせた等はなんだったのか?。
    →虎太郎が吉永がオーキッドと気付かないままのほうがスリリングだったんじゃ?

・閉所と暗所恐怖及びレンゲルを克服しようとする上条睦月
  →橘は動体視力の修行を課す:なぜ?

 第22話ではこういった流れを立て直そうとしている印象ですが、次話を観ないと分からない面も感じます。

 ただ、ブレないキャラを再び動かし始めた点は期待できる要素かも。相川始に一途な栗原天音ですね。その父親:栗原晋が大事にしていた写真を相川始が持っていることに、晋の助手だった神丘令が気が付いてしまう。これは波乱が起きそう、という気がしてきます。

 睦月の成長は、前話の修行とかは放り出した感じですね。閉所・暗所が怖いのは幼児期にコインロッカーに閉じ込められたためという設定も、事実上使われなかったように思います(原因となった体験をどう克服したか、とかは描かれない)。

 その代りに出してきたのが「助けた人々に感謝されてヒーロー魂に目覚める」というもので、自分的には納得できるものでした。

 第22話冒頭では、吉永みゆきがアンデッドと知り、ショックを受けた虎太郎が料理に失敗するコメディ交えたシーンでした。橘だけが平気で食い、食欲がないという虎太郎の分も食おうともする。

 この辺り、橘のキャラを解体して作り直そうとする試みのように感じます。この後、いったん目覚めた睦月は再び堕ちてしまい、橘が引き戻そうとするドラマがあるようです。橘は剣崎一真らから離れつつも、遊撃的にサポートすることにもなるらしい。

 橘はそういう立ち位置が向く面も持っている、と示していく必要があるんでしょう。自分的にも、そういう方向性なら興味が起きそうです。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/17 (Sat) 08:53:19

 今週は考えることが多くて、見る作品が追いついていない感じです。

 ブレイドとビルドファイターズを消化したいと思っているうちに、もう土曜日かあ。
 とりあえず、牙狼MSだけでも感想レスしておきます。

★牙狼MS

 鋼牙&零のタッグで、仮面の男シグマ(劇中でまだ名前が上がっていませんが)と戦い、相手の仮面を外すと(割ってはいなかったですね)、中から現れたのはレオの顔だった、という衝撃で続く。

 それとは別に、カオルの絵本のラストがイメージされて、いよいよ作業が大詰めに……となったと思えば、次回、彼女の主役回というか、烈花との初遭遇回になります。
 魔戒法師1号が邪美で、2号が阿門法師で、3号が翼の妹(見習い子役ですが、白夜の魔獣の実質ヒロイン)で、烈花は4号ぐらいになるのかな。

 その後、彼女は絶狼(ドラゴンブラッド)で、零とのコンビ共演もしますし、その前に魔戒烈伝で活躍したり、さらに前には邪美とのダブルヒロイン話(桃幻の笛)で主役にもなっていたのでした。
 ある意味、「女ゆえに騎士になれない」(父親は鋼牙の師匠の一人の騎士なのに)ということでコンプレックスを抱いているという設定は、「優秀なのに、その傲慢さが災いして、騎士の後継者として認められなかったシグマ」に通じる「騎士になれない法師の苦悩」というテーマを提示したというか。

 そして、MSの初期に出ていた魔戒竜の稚魚(ザルバに、カオルと名付けられた)は元々、烈花が親愛の証として鋼牙に贈ったものなのでした。
 そんな烈花がカオルに対して、「お前みたいな守られるだけの弱い女は、鋼牙の足手まといになるばかりで、彼に相応しくない」とケンカ腰で絡んできて、それでもまあ、カオルの持つ「戦闘力ではない、待つ女としての想いの強さ」なんかを感じて、「戦いで荒んだ鋼牙の守るべき対象、還るべき場所の大切さ」を知るに及んで、彼女自身の内面の成長を見せてくれる回になりますね。

 以前、邪美と烈花のエピソードを取り違えた件について。
 当作2回め視聴が、ニコニコ動画による一気見だったので、各回ごとの記憶が混ざってしまった形ですね。
 だから、話数ごとの概要はつかんでいるものの、ところどころゴッチャになっている。

 今回の話では、シグマの正体がレオ? となる。
 で、レオが現れ、魔戒騎士の鎧姿を見せて、シグマとレオが別人だけど双子の兄弟だと背景を語る、という2話後の展開が、「うっかり直後の話」だと思い込んでしまった。

 まあ、まずは「レオが裏切った?」と思わせるミスディレクションで、衝撃を見せて続く。そして、もやもやした気分を、後の話で晴らす、という仕込みの巧みさに、当時は感じ入ったものでした。
 初視聴時は、レオに善悪二つの人格があって……とか予想してまして、結果的には外れ。そして、レオ再登場が魔戒騎士に変身して、え? こいつは騎士だったの? というサプライズとか、この辺、サプライズ尽くしだったなあ、と。

 シグマは、「優秀な魔戒騎士になりたい」という想いを強く抱いていたのに、父親から「お前は騎士の高潔さを持たない」と見なされ、弟のレオに鎧を譲った。
 プライドを深く傷つけられたシグマは、「騎士なんて」という恨みを募らせて、騎士を越える力で自分の力を世に知らしめようとする。
 一方、レオは行方をくらませた兄に罪悪感を抱き、騎士の鎧は封印して(いつか兄に託そうと考えていた)、自分は法師として身を立てようと考えていたのだけど、兄の暴走に心を痛めて、自らの手で決着をつけようとと思いつめて……というのが現状ですね。

 この時点で、レオとシグマの兄弟の確執がドラマのメインになるのですが、「実は鋼牙もシグマとの昔の因縁があった」ということで、すごく密接に話が構築されている、と。
 まあ、初視聴時は、単に「レオに兄殺しをさせたくない」という理由で、鋼牙がシグマ戦の決着をつけたとばかり思っていて、演出意図も見誤っていて???に思うシーンもあったのですが、
 それでも、アクションやCGの勢いだけで、見応えのある傑作だったし、後からドラマの奥深さを再度味わったりして……この時期(2010年代前半)は傑作が花開いていたなあ、と。

 今はどちらかと言えば、傑作大作よりも、コロナ禍も含めて、「集大成後の新展開模索期」という印象ですが、1、2年先に大きな花が開く流れであることを期待しつつって、感じですね。

 では、ひとまずこれで。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/17 (Sat) 15:57:44

 先に、脚本家さんの話について、いくつか誤認の指摘をば。

●荒川稔久:最近、自分が話題にしばしば挙げている人ですね。
 ここでの代表作といえば、クウガ、ゴーカイジャー、アバレンジャー、キラメイジャーのメインライターで、坂本浩一監督とのタッグで、日本版アベンジャーズとも言うべき『スペース・スクワッド』なども書いた、戦隊ヒーロークロスオーバー作品の名手的な位置づけ。

●會川昇:ブレイドの後半のメインライターで、ディケイド前半のメインの人。ただし、ディケイドのブレイド編は、この人の話ではないので、カリスの扱いとか結構酷かったと記憶。
 で、ウィザードの場合は、きだつよしさんがメインで、香村純子さんがサブになるのかな。でも、ほぼ対等な関係。舞台の本業で忙しいきださんのサポートで、まだデビューして間もない時期の香村さんが関わったとか。
 おそらく、會川さんが「ウィザードで東映ヒーロー作品に復帰」的な情報をご覧になられたと推測するのですが、それは「最終前後編のディケイドとの共演編」のみの話と補足します。

 さて、會川さんの作風ですが、ヒーロー物では「ヒーローの転落、不幸な幕切れ」の通じることが多くて、自分的にはドラマチックだけど、決して好みでないとは言えます。
 熱血漢が空滑りして失敗して、その中で何を守ったのか、というテーマで、すっきりはしないんだけど、じわりと残るものはある話。まあ、明るくはないけど燃えるドラマではありますので、印象には残りますね。

 これがもっと、過激に振り切れますと、井上敏樹スタイルになるんでしょうけど。
 ともあれ、會川さんもアニメを含めて多作な方で、代表作が何かというと、自分でもピンと来ない。というか、メインを務めてたのに途中で降板したり、逆に誰かの後を引き継いだり、微妙に安定しない脚本家、というイメージがあります。
 一年間の長編向きじゃないのかもしれません。

 で、ブレイドの話題で出てきた方なんですが、同作に「相川始」もいますので、ややこしいですね(苦笑)。
 ともあれ、似たような名前など、いろいろ混同してしまうかなあ、と。イニシャルにすると、同じA川ですし。

★ブレイド

 で、先程、確認したブレイドですが、睦月というキャラの成長物語として見ると、まあ、いい話なんですが、まだまだ、こいつは迷走しまくりですし、成長したと思ったら、すぐに調子に乗って闇にブレまくるので、橘さんの苦労が絶えなくなります。

 橘さんは、戦わなければ能力的に凄い人だと見せつけるのに、作劇の都合で強さとか戦闘成果の安定しない人なんですな。
 普段はヘタレなのに、時々、妙な強さを発揮して、「ザコには弱く、ボスには強い」というアップダウンの激しさを露呈。

 剣崎は主人公らしく安定して怪人を倒していますが、本人のドラマが弱くて、
 結局のところ、カリスがドラマ的にも、強さ的にも一番安定して、愛されているのか、という評価。

 カリスのドラマで衝撃を与えて、続くって回が結構多いですしね。

 さて、他はダイ大と、ビルドファイターの感想でも書いておきますか。

★ダイ大

 BGMや主題歌への不満(本編との不整合感)は付きまといますが、作画や作劇、それに声優さんの声など、総合評価はいいと思っています。

 まず、アクション物として、よく動くとか、迫力あるとかで当たりですし、テンポもいい。
 旧アニメだと、原作連載中なのでストーリーが追いつかないために、余計なギャグシーンを入れたりするのを(これはドラゴンボールなんかでも、ありがちでしたが)、
 今期のアニメだと、原作ストックは十分なので、一話一話のストーリー密度は高く、しかも後の伏線をしっかり張る余裕もあって、逆にストーリー展開に寄与しない部分(遠くの街でモンスターが暴れているとか)はあまり尺を掛けずに、つまらない部分をうまく削ぎ落としている。

 それはつまり、30分の中で見逃していいシーンが少ない、きちんと濃縮されたストーリーということですね。
 原作の三条さんも、しっかり監修しているらしいので、納得です。

 モンスターの作画CGなども、元がゲームだったり、ここから流用できたりするので、きちんと作り込まれているし、粗がないなあ、と。

 で、今回の3話めは、バトル要素の少ない修行編だったのですが、最初と最後にバトル要素を込めて、次回に続くとか、バトルはなくてもアクション性は豊かで、そこにキャラの性格を交えたセリフも入れ込むなど、うまくまとめていると思います。

 そして、次回が、いよいよ関智一声の魔王ハドラー登場で、期待大。
 この関さん、今回は30分前のウルトラマンZの敵宇宙人で、もう、ご自分の作品のパロディー出しまくりで大笑い。

 宇宙海賊という設定の宇宙人なので、「派手に行くぜ」とか、必殺技が「ファイナルブレイク」と叫んだり、ゴーカイジャーの余韻ありまくりだし、
 さらに対抗する側の主人公ロボも、「Gガンダム」(関さんが主人公)の必殺技・爆熱ゴッドフィンガーを発動したり、もう、関さん祭りだなあ、と。

 で、ダイ大のハドラーも関さんだから、声を聞いているだけでも楽しそうで、「Zの後のダイ大」というのがツボに入りまくりだった土朝でした。

★ビルドファイター

 そして、ガンダムつながりです。

 地区予選優勝が決まって、賞品の旅館宿泊回。
 しかし、その宿は悪徳地上げ屋に狙われていて、それを阻止するためのガンプラバトルという。

 この世界、もめ事があったら、何でも「よし、ガンプラバトルで白黒つけよう」で解決してしまう、昔のホビーマンガやアニメ特有の世界観で、リアリティー無視して割り切った物語が面白い。

 地上げ屋ヤクザがドズル・ザビの顔していて、元ガンプラファイターとか、だからラルさんに頭が上がらないとか(原作ではドズルがラルさんの上司なのに、この世界ではラルさんが大人のガンダムファンの間で絶大な顔の広さを誇っているのが笑える)、
 トライでは、声優交代でラルさんの出番が激減したり、その役割をメイジン・カワグチ(ユウキ先輩)が引き継いだりしたのですが、
 無印BFのラルさんの解説とか、パロディーセリフは、何かを言うたびに笑えてしまう。ラルさんが発言するたびに、ネタでくすりと笑えたり、大人代表として含蓄あることを言うなあ、と感心させられたり、どこまで顔が広いんだ、このおじさんは、と感じ入ったり、

 ラルさんあってこそのBFですね、と今でも思う。

 ……って、ここまでラルさん推しばかりで、主人公のセイやレイジのことを何も語っていないや。

 あとは、後のレイジのヒロインになるアイラ嬢が登場してきましたが、この時はクールなヒロインでした。
 まさか、実は大食漢で、食べ物絡みでレイジと知り合いになるとは思いも寄らず。

 ともあれ、世界大会でのライバル対決がいっそう盛り上がってくることを期待しつつ、

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/17 (Sat) 22:16:09

 定期感想その2です。

●最終回後の感想締め

 先の投稿では、書こうと思っていたことを、度忘れしまして。牙狼MSであれこれ考えて気を取られたようですorz。

 ゴーカイジャーの感想、最終回までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。ネット放映開始前のご助言がなかったら、観てもいなかった可能性がありましたし、随所でアドバイス頂いたお陰で、より深く楽しめました。

 NOVAさんが行事にされている最終回後の感想締め、書いてみると、なかなかいいですね。気持ち的に区切りがつけられそうです。と同時に、感想を書いてみる意義を改めて思い出したりも。

 前に、感想を書いてみるとより深く楽しめるということを申し上げた気がします。感想書き始めたらいきなり面白くなるんじゃなくて、最初は記録程度ですね。

 かなり続けていて、あるとき「あれ、結構深いところまで楽しめている気がする」と発見しました。そう気が付いても「感想書くために2、3回観たりするからかな」といったん思ったんですが、よく考えたら気に入ったら繰り返し見るのは以前からよくありました。単に複数回観ただけで、より深く感動するという経験はありませんでした(せいぜい同じ興奮が再現される程度)。

 やっぱりこれは「観たものの印象を言葉で表現する」からではないかと思うようになりました。言い換えれば、写し取るわけですね。写し取るには正確に観ねばなりません。感想書いてて、「あれとこれは矛盾しているような?」と思ったら、たいてい自分が見間違えてます。こちらでアドバイスを受けつつ、勘違いを正すと「なるほど」とストーリーに納得できます。

 要は、映像の通りに観ることができるようになっていったわけですね。当たり前のことながら、なかなか自分にはできなかったようですし、現在でも充分にやれているとはいえません。しかも単に観るだけでは不足で、例えば、補助的、周辺的な知識とかも必要なのは、ここで学んだ通りです。

 そういう実感がしまして、感想にも力が入るようになったわけですが、別の現象が出てきました。書いていて、自分でしっくりくる、納得できる表現になっているか、ということが気になりだしまして。もちろん、正確に言えているか、ということが第一義的にあります。自分でも違う気がするようだと、当然、人様にも伝わりません。

 しかし、それだけじゃないようです。感想書いていて「そうだ、そういうことだよ」という感じがすると、さらに深く覗き込める気がします(すると、新たに見えたものについて書きたくなる)。言いたいことがうまく言えるって、どうやらゴールであると同時に、再スタートでもあるのかもしれません。

 そういう深まりが自分的に収穫であるわけですが、こちらでガイドして頂かなかったら、たどり着けなかったのは間違いありません。これには長く密にご教示頂いているNOVAさんの影響が最も大きいのですが、たささんからも例えば映像技術的なこととか、観かたのコツを教わったことも大事でした。

●脚本家さんについて

 認識の誤りについてのご指摘、ありがとうございます。まだ分からないところもありますが(會川さんが振り切れると井上敏樹スタイル等々)、だんだん分かるようになると思います。

 荒川稔久さんは自分はよく把握していなくて、しかしクウガのメインライターということで、ライダーものについてはクウガで作風の一端を知ることが出来そう。少なくとも序盤、終盤は荒川稔久さん担当ですね。

 戦隊ものだと既にゴーカイジャーを観終えてまして、こちらも序盤、終盤は荒川さんですね。第1話と最終話のリンクは、同じ荒川さんだからできた名シーンだったと考えてよさそう。スペース・スクワッドは未見で、東映公式Youtubeでやってくれるかなあ。日本版アベンジャーズと聞くと、興味が湧きますし、発展形も観てみたいところです。

 會川昇さんについては、ウィザードは最終の2話分だけでしたか。ウィキペディアで再確認して、さらにその2話についてざっと調べると、どうやら異色というか異質なエピローグ的なエピソードらしい。そうする意図があったから、會川さんが起用されたんだろうか。

 それはともかく、「ヒーローの転落、不幸な幕切れ」との簡潔なまとめに、先の感想では伏せといたところを言い当てられたような気がしました(^^;。もっとも、80年代OVAの話です。

 例えば「魔龍戦紀」では、転生を繰り返してもなお1人の女性を巡って争う2人の男のドラマですが、収拾のつきそうにない事態に発展していくも、最後にみんな死んでお終い。物語を終えるというより、話の続けようのない事態に至る、といったところでしょうか。先に挙げた作品例も、そういう話の流れが多かったです。簡潔に申せば「物語が開いたまま終了」でしょうか。

 当時の自分はそういう話を「余韻がある」「壮大」みたいな捉え方をして好んでおりました。しかし同工異曲をいくつも観てますと、飽きて来ます。なんと申しますか、話作りがシンプル過ぎるような感じです。終わり方がパターン化されて予測出来てしまう。「それでどうなるんだ」くらいにかき乱しても、みんな死んじゃったりして強制終了となると、途中で生じた期待が満たされない不満が大きくなってきます。

 2003年の「鋼の錬金術師」TVアニメも、會川昇さんがメインライターのようです。原作がまだ完結していない時期で、アニメ版はオリジナルの結末になってました。その結末は、まだ物語は続く、と匂わせるもので嫌いじゃないです。ただ、未見ですが劇場版(2005年)で完結したとのことで、あらすじを調べると、80年代OVAの終え方に類するものがあった様子です。

 とはいえ、自分的には同じようなものを観続けたから飽きたわけで、時間を置くと、また面白がれたりはします。特に、途中までのドラマが紛糾していく部分ですね。ブレイド/剣ですと、最終盤は連続して會川さんの脚本ですね。終わり方は予習では、剣崎一真が争いを中断させて去っていくという、やはり開いたまま終わるようです。が、映像作品は観てみないと分かりません。

 というようなことを思ってはいたんですが、どうも貶すような物言いになってしまうのが自分的に不満で、ちょっと書きそびれてました。が、ご指摘を頂いて思い直す点もあり、書いてみることにしました。念のため言い添えておきますと、嫌いな作風ではないです。しかし、そういう自分ですら、上記の通りの難点も感じますんで、好みではない方も多々おられるだろうとも思います。

●仮面ライダーウィザード(第43話:白い魔法使いの秘密、第44話:息子の形見は)

 感想の締めを言ってみると、ウィザードの感想にも影響してくる感じがします。前作であり、ネット放映的にもつながるフォーゼの感動をウィザード視聴に、若干ながら持ち込んでいることに気が付いた次第。

 かつ、最終回を観終えないと、作品の本当の印象は分からないという、当然の事実も思い出しました(例えば、最後の2話はディケイド、鎧武登場らしいけど、ちょっと想像つかないですし)。終盤ですが、ここからでもウィザードはウィザードとして観られるようにしたいところです(でも、できないかも ^^;)。

 ともかく本編。まず前半(第43話)は、前話と併せて考えますと、コヨミのドラマ始動ではなく、晴人が動き出さざるを得ないきっかけ作りだったようです。ゲート候補の小説家 西園寺はゲートとしてのドラマよりも、晴人の状況作りをする舞台装置みたいな役割だった感じ。

 コヨミについては、敵味方の争奪の条件・理由の設定が少し深まった感じでしょうか。こちらで伺った「終盤の鍵となるヒロインが、劇中全体ではあまり大きな動きを見せず」の通りでした。一応、人間の過去があったと知り、生きていく決意とかするんですけど、内面に留まりますし。

 聞きかじった用語で言えば「マクガフィン」に近いのかも。劇中のキャラクターが「重大」「大事」と言って争うものの、どう大事なのか実態はあまり明かされないし、それ自体がドラマを作るわけでもない、といったものですね。

 冒頭からは西園寺の回想でして、10年前に子どもの頃のコヨミ/暦に会っているわけですね。証拠はそのとき貰ったオモチャの指輪。となると「お人形問題」は半ば解決で、コヨミは人間であると。ただコヨミは記憶がないせいで確信は持てないまま。

 一方、ソラの誘いに応じて森へやって来た攻介らは白い魔法使いと会う。白い魔法使いと攻介は譲を巡って争いになりまして、変身してのバトルになりますが、ビースト最強モードでも全く歯が立たない模様ですな。しかも白い魔法使いはビーストを欲する魔法使い候補に入れてない。

 あわやビーストに止めが、というところで、迷っていたらしい真由が「なんで魔法使い同士でこんな」と止める(真由の立場、真情が窺える動き)。白い魔法使いは攻介に、命拾いしたなと捨て台詞で去ってしまう(なんとなくクウガのグロンギを思い出した ^^;)。白い魔法使いとしては、ビーストは邪魔ではあるけど、脅威といえるほどでもないというところなんでしょうな。

 が、そこで国安0課の木崎を発見、病院に担ぎ込むも意識不明のまま。晴人も駆けつけるも、木崎が証言できないですから、せいぜい白い魔法使いの関与を疑うくらいですね。ただ、敵対性の厳しさはハッキリして来た感じです。

 一方、コヨミは西園寺に頼んで、10年前に出会ったという場所まで案内してもらう。が、やはり思い出せずみたいですね。が、西園寺は「自分がどうなるか不安になったら、自分がどうなりたいか考えなさい。そうすると明日が楽しみになる」という、10年前のコヨミ/暦が母親から教わった言葉で励ます。

 そこへファントム:スフィンクス襲来。オモチャの指輪が西園寺の心の支えと知り、破壊してしまう。目論見通り、西園寺は絶望し、ひび割れが起きるわけですね。しかし、西園寺のドラマよりも、そのアンダーワールドにある西園寺の記憶が問題となるわけですね。

 晴人、攻介も駆けつけ、ビーストはスフィンクスに対処し、ウィザードは西園寺のアンダーワールドに入る。どちらも撃破できたわけですが、問題は晴人がアンダーワールドで見た10年前のコヨミ/暦の父親ですね。笛木奏がコヨミの父親だった。以前に晴人の目の前で白い魔法使いの正体を現していたわけで、白い魔法使いの正体が分かったわけですな。
(バトルはこちらで伺った通り、なかなか見ものでした。特にアンダーワールドのファントムですね。鎖であやとりする巨大な手、と書くと冗談みたいですけど、見栄えはなかなか迫力があり、動きもトリッキーでした。)

 ただ、まだワイズマンの線は明らかになってないので、木崎の件が示す敵対性と、コヨミのことから推測される味方性とが齟齬する感じ。要は分かったせいで、かえって込み入って来たとなりそう。

 後半(第44話)に入りますと、仕方ないですが晴人の動きが不活性化。なんですが、陽性のキャラクター出て来まして、晴人の小学校時代の恩師:熊谷義和ですね(一瞬、こちらで伺ったクウガの次のエピソードと混同しかけた ^^;)。

 ただ、熊谷の背景は重くて、10年前に亡くなった息子の形見の飛行機のオモチャを探して、以前の教え子の晴人に行き着いたらしい。しかし、もともとの性分なのか、落ち込む晴人に配慮してか、熊谷は陽気な態度を維持してますね。晴人は小学生の頃から1人で抱え込む傾向があるのを看破していたことがあるのかも。

 この熊谷はゲート候補でもあり、ファントムの静音セイレーンが狙っている。飛行機のオモチャの件も知り、絶望の鍵となるとして奪おうと動く。まず、一時は飛行機を預かった骨とう品店主の輪島に何らかの術をかけて(そういやセイレーンって、魅了の術が使えるんでしたな)、売った先を聞き出す。

 飛行機の争奪になるわけですが、熊谷の気丈で優しい対応にも関わらず、晴人は持ち直してきませんね。依然として真実・心情を熊谷にも語りませんし、むしろ混迷の度合いを増しているような。コヨミの魔力切れの間隔が狭まっている→消滅の危機だからでしょうか。

 それでも晴人は飛行機を追って行きはしてますね。が、売った先に先回りした静音セイレーンが奪取しており、飛行機を破壊。という寸前で攻介が放ったグリフォンが奪回、ウィザード&ビースト vs セイレーンの対決へ。

 なんですが、やっぱり晴人が迷走気味。ケルベロスを見つけて、白い魔法使い=笛木奏にたどり着こうと、追って行ってしまう。ビーストは奮戦するも、セイレーンも一撃して離脱してしまう。この辺りが、こちら以前から伺っていたものなんだろうと思えました。

 攻介は不変の直往邁進だけど、悩み始めた晴人は動きが止まっていくというものですね。ビルドだと、龍我が止まると戦兎が押し出し、戦兎が止まると龍我が引っ張るという構図があったように思います(好みのパターンの1つ)。

 ウィザードだと、晴人、攻介どちらも独自の動きをする傾向があり、現状のドラマ展開になってる気がします。こちらで伺ったことから考えると、そうなる原因、相違は脚本体制から来るものもあるわけですか。

 それはともかく、コヨミは何やら末期症状を呈してますね。苦しみだしたと思ったら、手がひび割れてます。店主の輪島もうろたえているところからすると、今までにない症状らしい。これで事態の動きが加速しそう、というところで次回へ、ですか。

(10/18:やっぱり追記しとこう。ミサに死亡フラグ立った感じですね。ボスから「お前だけだ」と信頼の台詞を言われたら、たいてい近日中に使い捨てされるというやつです ^^;。)

P.S.

 キャラ紹介が済んでドラマ開始の雰囲気のビルドファイターズ、3話めになって印象が定まりつつダイの大冒険については、ちょこっと書きたいなと思うところもあります。が、まだ見定められてない気もしまして、ちょっと悩んでいるところです。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/18 (Sun) 19:04:48

 定期感想その3です。

 牙狼の公式Youtubeで牙狼1stが放映になっているのに気が付きまして、今日時点では第1・2話(これはずっとあるのかも)、第3・4話(金曜更新で順次削除?)がありますね。録画機に残しているとはいえ、観ておこうかな。たぶんTV再放映でカットされた話もやってくれるだろうし。

●仮面ライダークウガ(第11話:約束、第12話:恩師)

 今週のメイン敵はズ・ザイン・ダとのことで、「あれ、ゲームは上位のメ集団に移ったはず」とちょっと分からなくなりまして。途中で別のグロンギ(メ・ビラン・ギ)がザインに攻撃を仕掛けたりしてます。バラのタトゥの女を中心とするグロンギグループがちょっとざわつき、後半では何か新アイテムを用意したような描写もあります。

 そこから妄想しまして、ザインがグロンギを抜けようとしたのかと思いました。冒頭でトラックの排気ガスで興奮して暴れ出したように見えまして(前に別のグロンギが工場の排煙を嫌っていたし)、ゲーム外の殺害をやっちゃったので、粛清を恐れて反逆したのかなと。でも何か違和感が残る解釈です。

 その後の作中の描写、Youtubeコメントのグロンギ語翻訳、そこからウィキペディア読み直しとかしまして、全く勘違いしていたことが分かりましたorz。ザインはゲーム資格喪失を不服として、独自でゲーム続行してたみたいですね。

 ドライバーを襲ったのも、排ガスではなくアイドリング音にイラついたかららしい。ザインに襲い掛かったグロンギ(メ・ビラン・ギ)は、ゲームの順番を横取りされて怒って止めに来ていたと。バラのタトゥの女が受け取ったアイテムは警察に押収されたボードの補充らしい。分かってみると納得です。
(バラのタトゥの女に随行しているのはゴオマのようですね。いかにも下っ端に落とされた感じですが、調べてみると、後で大化けするらしい。)

 前に登場したキャラクターのその後も簡潔に示されてたりしますね。ジャンが助手が来たというから、誰かと思ったら夏目実加でした。ジャンはいったん、グロンギ遺物で実加を怒らせ、悲しませたわけですが、その後に和解し、理解し合うようになったことが窺えます。

 前にジャンと偶然遭遇したおやっさんの姪:朝日奈奈々は、今秋からレギュラー化の模様で、雄介を一目見てファンになると。シリアスなドラマをちょっと緩める、コメディリリーフのポジションになりそうな雰囲気を持ってますね。

 一条刑事は警視庁に正式配属になるようですが、彼女がいないことをさらっと台詞で示してますね。ということは、行動を共にする笹山望見にチャンスが生まれたということでしょうか。調べると、アプローチして一条の事情や、クウガの正体を知って、シリアス化するらしい。どういうドラマか、期待したくなります。

 ラストで「なるほど、そういうことか」となる仕掛けも途中で施されてまして、雄介の「107番目の技」ですね。ザインに敗北した後の雄介の台詞で示されましたんで、いったんは「クウガはもうそんなに技を習得したのか」と思いました。が、今週エピソードの要の人物:雄介の恩師の神崎昭二に、雄介が約束した「2千の技」の1つでしたか。敵打倒に恩師との約束が織り込まれていたわけですね。

 恩師エピソードには昭和ライダーへのオマージュが込められているとYoutubeコメントにあり、思い出の舞台「立花小学校」は昭和ライダーの「おやっさん」である「立花藤兵衛」、恩師「神崎昭二」は昭和のおやっさんを演じた「小林昭二」さんから下の名前を貰っているとのこと。言われてみると、なるほどとなりました。

 ともかく本編。小学校の教師:神崎は、放置された花壇を見て嘆いていますね。いろいろ悩みを抱えている様子ですが、自宅を整理中に見つけた卒業記念のノートらしきものを見つける。雄介の小学校時代のメッセージがあるわけですね。約束を果たしたいから、2000年3月25日に母校で再会したいという意味が込められている模様。

 これは大人になった雄介もしっかり覚えているらしく、クウガのおやっさんの喫茶店でカレー作りをしながらも、いつになく嬉しそう。が、グロンギ出現の報が入る。サイ種怪人/第22号/ザインですね。走行中のトラックを止め、運転手を殺害した件でしょう。雄介は桜子に恩師:神崎のことを頼み、グロンギ対処に向かう。

 サイ種怪人ザインの動きはグロンギ側でも問題になっているらしく、バラのタトゥの女も交えて、何か揉めている感じです。先週でも一瞬「イラッシャイマセ」とグロンギが喋ってましたが、今週に入るとハッキリ日本語で喋るケースが出て来てますね。人目のあるところでは、用心して日本語で喋るらしい。調べてみますと、メ集団以上は人間の言葉を大なり小なり操れるとのこと。

 ザインの行動は迅速で、一条も雄介も間に合わず、先陣の警察隊は全滅。ザインが向かった先に、ようやく雄介が追いつくも、ザインが問答無用に襲い掛かりまして、変身にすら手間取る始末ですね。ようやく雄介がクウガ(赤)に変身、ザインもグロンギの正体を現す。

 のですけど、ザインは人間態のほうが迫力あるような。調べてみると、演じた野上彰さんはプロレスラー(AKIRA)だったんですか。道理で生身の迫力あったわけだ。スーツもパワフルイメージ(おそらく動きやすさはやや犠牲?)なんですが、180cm・90kgの現役プロレスラーの迫力はさすがということなんでしょう。

 それはともかく、バトルはクウガ(赤)の打撃が通じず、高く放り上げられたクウガがザインの角で貫かれたか、というところで次話へ。

 後半(第12話)、バトルの続きですが、かろうじてクウガが角を掴んで免れてましたか。しかし依然として、クウガの(普通の)飛び蹴りはやや効果あるか、という程度でしかない。ピンチとなるわけですが、図らずも別グロンギ(ビラン)が介入、ザインともみあいになりまして川へ転落し、クウガはギリギリで逃れたといったところ。

 敗れた雄介は、しかしめげてはおらず、もっと強いキックが必要と、駆けつけた一条に語る。107番目の技の応用でなんとかなりそうとも。その言葉通り、飛び蹴り=ライダーキックを編み出していくわけですな。

 一条も積極的に動きまして、警視庁が掴んだ情報「第22号(ザイン)は車のアイドリング音で襲ってくる」を使いまして、自らがトラック使っておびき出す。雄介も呼び出して、対策成ったクウガで対処しようというわけですね。

 これらがギリギリで間に合いまして、一条がザインにやられる寸前で雄介が駆けつけ、会得したライダーキックでザインを撃破。

 恩師:神崎のほうは、桜子が途中で出くわすも、カバンの名札を見るまで気付かずですね。しかし分かってしまえば、後は同行するのみ。共通の知り合い:雄介がいますから、その話も弾むわけですな。

 しかし、肝心の約束の場所:立花小学校は既に廃校、取り壊し工事も予定され、立ち入り禁止になっている。が、雄介の性分を知る桜子はあえて入ってみようと提案、神崎も同意する。おそらくは雄介が6年生時の教室で到着を待つことにする。

 ここで伺った雄介のサムズアップの由来も語られるわけですね。神崎の悩みを聞いた桜子がサムズアップが雄介の癖だと言うと、途端に神崎に力が戻った感じで、小学生時の雄介に古代ローマでは相手を認めるときのサインだと教えたと思い出を語る。雄介が2千の技を習得すると約束したことも、ですな。

 しかし日が暮れても雄介は到着せず、神崎は諦めて帰ろうとする。そこへギリギリで雄介が駆けつけて間に合うわけですね。もし間に合わなかったら、神崎は辞職する決意だったわけですから、雄介が(神崎の深刻な事情を知らずに)なんとか救ったということになります。

 先週分でも感じたことですが、メインとなるドラマのテンポが速いだけでなく、勝利条件達成までがタイミング的に、常にギリギリで作られてますね。そのメインドラマも2つのパートに分かれての同時進行です。そのため高い緊張感が持続されてまして、観終えてから、思わずホッと一息ついて、自分が緊張していたと気が付きます。

●その他の番組視聴
・戦隊もの
 ゴーカイジャーの次のゴーバスターズですが、ガラッと作風変えているという印象です。話運びについては、等身大の敵がまず暗躍し、巨大メカを召喚するというものみたい。等身大戦→巨大戦という従来の流れから変えてきたわけか(そして、ゴーバスターズの後で元に戻された?)。巨大敵が現れるまでのカウントダウン表示などは効果をあげているように感じます。

 映像描写的には、SFメカニカル的なVFXが自分的には好みの1つです。基地内部の描写などが特にそうですし、設定ともマッチしているようです、これが、例えばゴーカイジャーだとこの雰囲気は違和感出るかもです。悪くない感じで、来週分も観て、継続視聴するかどうか考えようと思います。

 アバレンジャーは時期的に画面サイズがアナログ放送時のものですね。自分のPCでの視聴ですと、画面いっぱいのサイズになる反面、残念なことに解像度が480pで少し悪い。ただ、この時期の特撮技術からすると、充分に観られる感じではあります。

 作風は、こちらで伺った通り、ゴーカージャーのキャラを連想するものがありますね。気になる敵キャラクターも最初から登場しまして「破壊の使徒ジャンヌ」です。どうも敵幹部っぽくない感じもあるような。と思って調べると、途中でヒーロー側に寝返るキャラクターでしたか。もともとは敵組織と対立する立場でもあったらしい。

 ゴーカイ戦士とのキャラ類似性以外に、このジャンヌがちょっと気になりまして、次週分までは観て、継続視聴するかどうか決めようと思います。

・アニメ2つ
「ダイの大冒険」は、こちらでもNOVAさんの感想にある通り、例えばアニメーションとしてきちんと動いている点は、自分的に高評価です。話運びも、第1話でちょっと派手めのイベントで目を引き、第2話で物語舞台の必要最小限の紹介がなされ、第3話からは主人公のドラマが動き出す感じで、自分には分かりやすい。

 前作を知るNOVAさんの好みとはちょっと違って、自分的にはドラクエと切り離した雰囲気(BGM等を含む)はむしろ好感度高いかも(まだもうちょっと観ないと不確定)。これは継続視聴しない手はないと思えます。感想を書くかどうかは、もうちょっと見てからでしょうか。

「ビルドファイタ―」は改めて観てみると、面白さが分かってきました。前に申したように「分からなくても、分かる部分だけ面白がればいい」という思い切りもありますし。こちらは、おそらくメインキャラクターが多いのか、第7話にして各キャラクターのドラマが転がり出した感じです。

 それも主人公より先に、今話はサブキャラのヤサカ・マオですね。地元旅館のミサキに好意を持っている様子があったと思えば、地上げ屋に立ち向かいもする。その際に、恋愛的な好意はともかく、ミサキから深く信頼される何かがあることも示唆されてました。

 が、何よりも強い印象だったのは、ラル大尉でしょう。こちらでも触れられてますが、強引な話運びでも、ラルさんだとなんとなく自然な流れのような気がしてきます。それだけ存在感があるんですが、特に重みが出るイベントがあったわけでもなく、いつの間にかそうなっていたような印象です。

 この後、世界大会へと戦場が拡大し、さらに異世界にまで舞台が広がるわけですな。どこかのタイミングで、感想を書きたくなるかも。前回のローカル局での初視聴では、よほどにぼんやり観ていたようです。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/19 (Mon) 15:55:09

 定期感想その4です。

●仮面ライダーセイバー(第7話:王の剣、アヴァロンにあり。)

 今話を観て、修練場リベラシオンがどういう場所か、ちょっと分からなくなりました。前話では緋道蓮/剣斬がリベラシオンから戻ったとき、なんてことはない風でした。ちょっとジムに行ってました、程度みたいな。

 今話に入ると、ソフィアらが言うに、時の流れが違うため負荷がかかる、生きて帰れないかもしれない、ような危険な場所となってます。ドラゴンボールの「精神と時の部屋」よりずっと危なそう。実際、リベラシオンから戻った倫太郎はボロボロになってましたし。

 設定変更がないとすると、緋道蓮の強さが別格なのか、それともリベラシオンにもランク別の修練があって、倫太郎は最難関修練に挑んだとか考えておくべきか。とか、書き出してみると結構しょうもないorz。

 先週分のNOVAさんのご感想で「他の面々が戦ってくれるので、あまり危機感を感じませんな」は、言われてみると確かにという感じです。大秦寺/スラッシュとの禁書を巡るコント的描写からは確かに危機感を感じなかったんですが、その要因として「他の面々が戦ってくれる」からというのは、思い至りませんでした。

 緋道蓮/剣斬の「下っ端」発言も、意外に的を射ていたのかもです(^^;。その発言を招いたのは、飛羽真の「剣の修行中」発言ですし。敵と戦っている、とは言わなかったわけですな。

 ともかく本編。修練場リベラシオンに赴いた倫太郎の目的は、3冊使いの修得みたいですね。前に飛羽真のいきなりの2冊使いで驚いていたのは、複数ブックの難しさを身を以て知っていたからだったのかも。しかし、師であり先代の水の剣士:長嶺謙信のイメージはしっかり把握していることからは、何をすべきかは理解しているかな。だから今話中で修行を終えて帰って来れたんだろう。

 入り方の謎を解いた飛羽真はアヴァロンを目指す(正直なところ、なぜ異次元と断定したのかとか、ちょっと分からない ^^;)。13の剣技で異次元への入り口を開いた賢人も、(カリバーの出現を予測し)変身不能の飛羽真を護衛するべく同行。一方、ストリウスから教わったカリバーもアヴァロンへ侵入。

 ですが、両者ともアヴァロンの主(?)にたどり着く条件はまだ満たしていなかったことが、後で示されてましたな。飛羽真、カリバーが同時にアヴァロンを目指さないと、たどり着けない仕組みでした。ストリウスはそこも読んで、カリバーに行き方を教えたんだろうか。

 ストリウスはレジエルもけしかける。結果、レジエルの放ったメデューサメギドが3つの街を同時に封印・書き換えするという大規模事態が発生。メデューサの攻撃能力は、ネーミング通りに石化ですか。迎撃に出た尾上、蓮が変身して当たりますが、ズオス、レジエルが参戦、さらにデザストも乱入してくる(やっぱり生きてたのか。尾上によると、倒せないゆえの強敵らしい)。

 敵が人数的に優勢の戦いになりまして、さらにストリウスが芽依を人質に取る。芽依は「ごめん、うち油断した」と謝ってますけど、用心してても一般人では対処できなかろうに(それとも、さっさと逃げなかったとか、バトル現場へ来たこと自体が油断、という意味なのかな)。ついに芽依は空中に放り上げられて、ズオスの大口に食われそうになる。

 が、ここで修行の成った倫太郎が駆けつけまして、すんでのところでお姫様抱っこ救出。前話で行動を共にしてたし、倫太郎の激情も目撃してたしで、芽依の下地(?)は充分あり、このタイミングで芽依は倫太郎に「白馬の王子様」的な好意を抱いたようですね(芽依のキャラからすると、既に失恋フラグも立ってるかも)。

 それはともかく、倫太郎は変身して、会得した3冊使い+新ブック:天空のペガサスでメデューサをあっさり撃破。ズオスらも圧倒している感じです。が、ちょっと疑問も残りました。ズオスについてです。

 ズオスは先代の水の剣士を倒しまして、倫太郎が師の仇として恨んでます。ズオスからすると、先代の水の剣士は倒すべき敵だったでしょうし、倫太郎もブレイズ後継者であり、やはり倒す必要・メリットがあるはず。

 先週のズオス vs 倫太郎戦では、ズオス自ら倫太郎に先代の剣士を討ったのは自分と告げてます(もっとも、倫太郎が愛弟子と知らずに自慢しただけかもしれませんが)。先代水の剣士を称えるような台詞もありました。その上、倫太郎が取るに足らない弱さとして、止めを刺さずに去ってもいます。
(公式サイトの長嶺謙信の記載「生物を司るズオスによって倒された『と言われている』」も気になる。)

 もしかしてズオスは倫太郎が一人前になるのを待っている、どうかすると手助けしているとも取れそうな気がします。バトルマニアだからかもしれませんし、先代の水の剣士と何かあったのかもしれない。あるいは、エグゼイドのグラファイトみたいに、自分の立ち位置にプライドあってのことかも。ちょっとズオスに興味が湧いてきました。

 それはともかく、一方、飛羽真はアヴァロンへの異次元空間で、同じくやって来た(変身してない)カリバーと遭遇。カリバーは賢人の父:富加宮隼人のはずで、賢人の回想では顔もはっきり描写されてました。が、今話では顔を写さないですね。賢人は飛羽真に少し遅れ、カリバーに変身後に対面してます。何かを伏せている描写の感じです。

 気になって少し調べると、公式サイトのあらすじでは「カリバー」としか記載されてない。キャストのページだとカリバーは「謎のライダー」とあるのみ。ウィキペディアでは、富加宮隼人については「組織を裏切り、姿を消す」、賢人の項だと「隼人が変身したと思われるカリバー」とあり、カリバーの項は正体の記載なしです。こうも言及を避けてるとなると、何かあるんでしょうな。

 それはそれとして(^^;、賢人エスパーダがカリバーに立ち向かうも、やはり歯が立たない。カリバーはドラゴンを寄越せと飛羽真に襲い掛かるも、偶然(なのかな?)、アヴァロンへの入り口出現条件「2匹の竜」を満たす。カリバーはエスパーダが足止めし、飛羽真1人がアヴァロンに到達すると。

 アヴァロンって火星の遺跡だったのか(ビルド)、なんてことはないんでしょうけど、なんか見覚えありますね。ここもライダー名所の1つだったのか。それはともかく、今度こそ正体不明の男がいる。たぶん、ここの主だろう。まずは謎かけで、「探すな」→「ないと思えば、ない」→「あると思えば、ある」ですか。結局、飛羽真は心眼(?)でキング・オブ・アーサーを見つけ、入手に成功。

 しかし、まだ使いこなせるかどうかの試練があるわけですね。今話ではデカいモンスター風のが現れまして、とりあえずはアーサーブックの力も使いまして倒す。これで所持資格はできたらしい。が、謎の男の言う「それ(アーサーブック)がお前を認めるかどうか」は次週の試練らしい。

 事態がサクサク進んでいるようでいて、何かを避けつつ描かれているような気がしてきた回でした。何かを避けるのが重なれば、シルエット的に真実が見えてきたりするかな、という期待も出てきます。

 次回「封印されしは、アーサー。」では、飛羽真がアヴァロンで得たブックについて調べるところからドラマ展開がありそうです。予告映像からすると、飛羽真が迷走し、そのせいなのか尾上が石化してしまうらしい(やはりメデューサは倒しきれてなかったか)。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/19 (Mon) 18:03:52

 不定期感想を連投で追加。

●牙狼1st/第4話 晩餐

 ネット放映分の第4話を観て、これが地上波再放送でカットされた話だったと思い出した次第です。もしBSを昨年に観られるようにしていたら、10月から再放送があり、この第4話も無事放送されたようですね。

 この掲示板で話題にしたのが2016年の7月~8月頃でした。ザ・フラッシュ(第1シーズン)やマクロスデルタなどの感想も言っていた頃です。牙狼1stは再放送録画分を観なおしたこともあったんですが、カットされた話の数字部分までは意識出来てなかったみたいです。自分が言っている感想は、今から見るとかなりたどたどしい感じです(^^;。正直なところ、「これで楽しめてたんかい」と過去の自分にツッコミたくなります。

 それはともかく、観てみると驚きました。鋼牙の過去を示唆するシーンもあれば、烈火炎装の初登場回でもある。ホラーの描写もなかなか不気味。看護師ホラーもメインのパズズの食べ残しの人を食ってるんだけど、あえて隠していることで不気味さが際立つようになってます。

 パズズが堅固な備えを立てているだけあって、どう攻略するかも見ものになってますね。相手のガードを崩すのに、きちんと「ホラーの血を浴びたカオル」が必然的に活躍する作り。

 それも、スラップスティックな料理コントから絡んで来て(カオルの手料理を食べた友人が病院に担ぎ込まれる)、しかし恐怖感ある雰囲気に変わり、最後はバトルの鍵を握る燃える展開になるという変化が楽しめます。

 話のきっかけとなる被害者の男も、単にホラー:パズズの描写の必要性だけではなく、間接的に鋼牙の過去を匂わす描写にきちんと役立ってますね。男がホラーに食われ、世間的には行方不明となるも、まず妻が鋼牙に接触して夫の失踪の不審さを訴える。

 しかしそこが肝ではなく、妻に子どもがいて、父の心配をして妻(母)が慰める様子に鋼牙が反応する点が大事なわけですね。この後、鋼牙の父:大河の死の話があり、そこがラスボス:バルゴ/暗黒魔戒騎士へつながっていくわけですんで。

 ホラー:パズズの最期も、命運・命数尽きても人が食いたいという執念が見られまして、最初から最後まで歪んだ怖さがありました。途中まででも、紳士的に健康にしてから食うと嘯いてまして、理解を超える断絶が見えた気もします。視聴者的に、ホラーについて理解が進みそうな描写でした。

 地上波再放映で、この第4話がカットされたのが、いかに惜しまれるかが、今頃になって分かった気がします。ですが、2016年の自分だと、仮に第4話を観て、最終回を観終えても、すぐには重要性に気が付かなかったような気もします(当時に書いていた感想がいかにもアレなのでorz)。

 惜しむらくは、画面表示サイズでしょうか。どうやっても画面が広がりません(黒い余白だけが広がる)。小さい表示で我慢するしかなさそう。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/20 (Tue) 00:33:56

 今週のキーワードは「恩師」とか「師匠」になるのですかね。
 「この親にして、この子あり」という言葉はありますが、ヒーローもので「師匠との関係」が描かれている作品は、感じ入るものが大きいです。
 まあ、自分の職業柄ということもありますが、ヒーローのバックボーンになるものが描かれていたり、師匠役の人が演技力達者な役者だったり、シリーズ旧作のOBだったり、その貫禄を見るだけで得した気分になるというか。

 さらには、自分の教師としての有り様など、自分を磨く試金石にできそうとか、もう「ヒーローの師匠」というテーマだけで、いろいろ語れそうになります。

 さて、ライダーその他、感想。

★クウガ

 「師匠との再会」と「約束」がドラマのテーマでしょうか。
 強敵を倒すためのトレーニングも重要なのですが、さらに「戦いで忙しくて、大事な約束を守れないかもしれない」というサスペンスが、話を盛り上げます。

 バイクを使ったアクションも、当時は「ライダーだから当たり前」程度の感覚でしか見ていませんでしたが、今、見ると、凄く高度なアクションをやっているなあ、と違う視点で感じ入ったり。

 五代の「みんなの笑顔のために戦う」というキーワードも、後に令和の1号ライダーが別の意味で受け継ぎ、
 昔のライダーが正義ではなく、「人類の自由のために戦う」とか、それぞれのテーマがあるのですが(敵のショッカーが人類を脳改造して奴隷的戦闘員にしてしまうことへのアンチテーゼとか、冷戦時の思想史的なバックボーンとかいろいろ)、
 新世紀のライダーが何のために戦うか、という意味で、「涙を笑顔に変える」「その手段は拳だけでなく、言葉とサムズアップ、笑顔」ということで、五代くんの行動が誰かの心に響く作風(これは脚本の荒川さんの意図ではなく、プロデューサーさんの意図らしいですし、今もツイッターで当時の思い出を語ってますが)。

 とにかく、最後。久々に再会した五代と神崎先生。
 この先生も後で再登場する予定があって、五代との交流が続いていたんだな、とか、先生の教え子が家出して東京に出たみたいなので、その捜索を五代に依頼するという話が後で用意されています。

 ゲストを1回だけの出番に留めず、準レギュラー的に扱うことで、人のつながりを描く作品でもありますね。

 次回は、ゴウラム登場の伏線で、久々にパワーアップのない回。
 今回、ザインの邪魔をしたビラン(ピラニア怪人)と、未確認生命体に憧れる破滅願望の青年のエピソード。
 クウガは、水辺の戦いで軽装のドラゴンフォームでのバトルが印象的だったな、と。


★アバレンジャー

 当時は、この作品が「クウガ2」と呼ばれていたことを最近、思い出しました。
 作風としては、クウガの持つ教育番組的な要素が、本作で継承されているのと、もちろん脚本家つながりなんでしょうけどね。

 クウガの3年後で、ファイズと同じ時期の戦隊でした。
 クウガ以降の平成ライダーは、若者たちの群像ドラマになって「正義のヒーロー」であることを放棄していった時期でしたが(異形の怪物の想いの激突とか)、
 戦隊の方も、大人から子供へのメッセージではなく、大人になりきってない若者が葛藤しながら成長する青春ドラマっぽい作品が続いていたのを、

 アバレンジャーは久々に「家族」をテーマにした作品。
 拠点の恐竜やには、お爺ちゃん、父親代わりの主人公と幼女、クールなお兄さんと、マニアック趣味のアクティブお姉さん、それにメガネの女子高生と老若男女が揃い、アットホームな日常芝居を構築。

 一方、敵側も幼女がいて、美人のお姉さんがいて、画家と音楽家の人外幹部がいる。
 まあ、陽性の子供風の作品で、スーパーヒーロータイムの相棒のファイズが非常に暗く重い作品だったために、極端に明るい作品になったのですが、
 故郷を滅ぼされたアスカさん関連と、仲代先生にスポットが当たると、子供向きの仮面を脱ぎ捨てて、どんどん内容がアバレて来る。

 この転がり方が凄まじいという。

 なお、このメガネっ娘(エミポン)が後にダンスの振り付け師になって、今のキラメイジャーのエンディングダンスの振り付けやってるなどの絡みもあって、今年のトリビアの一つでした。

 個人的に好きなのは、三条幸人さんですね。
 これは荒川さんの作風の一つだと思われますが、クールキャラが背中越しに声を掛けられ、了解の意思を振り返らずに無言のハンドサインで示す演出。
 クウガの一条さんや、ゴーカイのマーベラスや、アバレの幸人さんが、この一月足らずの間に次々と見せてくれ、そのつながりっぷりに感じ入ったりも。

 幸人さんは、当初、イケすかない金持ちにしてカリスマ整体師だったのが、それでも子供の頼みに弱かったり、どんどん崩れていく(仲間に感化される)のが、いいキャラしてます。
 そして、骨接ぎが特技なので、だんだん演出が楽しくなり、「必殺仕置人」風のレントゲン演出とか出てくるキャラ。

 で、この人のクールさが薄れた頃に、その路線を受け継ぐ敵役の仲代先生(アバレキラー)が出てきて、ときめいてくれますので、幸人さんの影が薄くなる(毒が消えて、ただの面倒見のいいお兄さんになる)のもご愛敬。

 とにかく、子供向け、ファミリー向けの皮をかぶった、マニアックな爆弾作品だったという傑作です。
 戦隊の相棒メカ恐竜が喋って、それがどんどん増えていき、声優ファンが特撮界に参入するきっかけになった作品でもあったり。

 作品カラーとしては、アバレンジャー→電王という継承も感じられるかな。


★ブレイド

 作品の放送年代順に感想書いてます。

 まあ、ブレイドはファイズの次なんですけど、当時は平成ライダー5年めの集大成的な作品のはずだったんですね。

 ライダーを支援する組織というのは、クウガ、アギトの方向性で、
 ライダーがモンスターの力を宿したカードで戦うというのは龍騎で、
 そして異形の姿を持つ人外ライダーのカリスはアギトのギルスやファイズを受け継ぐ存在。

 言わば、平成ライダーの多くのエッセンスを投入し、場合によっては、ここで一度幕を閉じる集大作になるかもしれなかったのに、迷走の挙句、何とか立て直した、と言えるのかな。

 で、カリスの正体がジョーカーと分かり、人造アンデッドのトライアルシリーズが登場する辺りで、後半戦ですが、そのジョーカーの伏線がまかれ始めるのが次回ですね。
 正確には、ジョーカーがカテゴリーAのマンティスアンデッドの姿を借り受けていたのを、ヒューマンアンデッドに力を封じられた存在がカリスという「ややこしくて、訳の分からない設定」だったのですが、
 これが元々そういう設定だったのか、それとも脚本家変更による辻褄合わせの結果なのか、自分もよく分かっていません。

 ともあれ、會川さんは引き出しの広い方で、物語を錯綜させるのが得意というか、風呂敷を広げてワクワクさせる力量には非常に長けてらっしゃる。
 SF知識も豊富で、いろいろな小ネタもうまく混ぜ込み、その点で楽しませてくれるのは確か。
 ただ、それで主人公に感情移入したら、ガーンと重いドラマを突きつけて、インパクトを与えてくるというか、引き込まれた分、トラウマを残してくる人ですね。

 決して悪口ではなくて、「好きになれないのは、そういうトラウマ要素をぶつけて来るのを恐れて」ということです。感じ入る作品を書く人なんだけど、スッキリはさせてくれない。
 で、この人の書いた戦隊で『ボウケンジャー』は大好きでした。この人の悪い癖(物語の錯綜と、主人公のすっきりしない末路)が、ボウケンジャーでは「敵組織(複数)の瓦解劇」の方に切り替わったおかげで、主人公側は割とスッキリ終われたかなあ、と。

 ともあれ、ヒーロー物ならラストはスッキリ円満解決して欲しい、と考える観点からは、會川さんの作風には警戒信号も灯るわけですが、
 作家の作風も、時期によって変わるものなので、ある一時期と、近年を混同しないようにしないと、ですね。

 というか、ボウケンジャーという作品は大好きなのに、それが會川さんメインだと気付いていなかったので、この辺の研究はまだまだ甘いなあ、と自分では思い直しています。
(つづく)

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/20 (Tue) 02:25:08

 年代順に辿っていくと、話が長くなるな、と思い知りました(苦笑)。
 おまけに「師匠」というテーマが書いているうちに、抜け落ちてしまいましたし。
 そこを補足すると、「アバレは、イエローのらんるさんが自信のない少年くんの師匠になって、2023年に何かの発明でノーベル賞を取らせる起因になった」し、当然、今の視点では「え? 2023年ってもうすぐだよ」って感じ入るわけで。

 次に、ブレイドは「橘さんが、睦月の師匠役になっています」なあ。
 橘さん、師匠としては決して無能ではないと思うのに、どうも彼の教え子は慢心に駆られやすくなって、師匠に対して暴言を吐いたり、迷走したり、きちんと手綱を引っ張りきれない面を感じます。
 弟子が大成しない師匠キャラのイメージが付きまとうのは、劇場版とか、後のフォーゼのリブラ校長とかに通じるからかな。

 劇場版の橘さん「最新型のライダーシステムを開発したぞ。新人3人の訓練も順調だ」→「新人たちは、一人の裏切りで全滅。結局、剣崎の助けを借りることに」
 なお、劇場版はTV版の未来を描いた内容ですが、その時点でTVがまだ最終回を迎えておらず(というか物語半ば)、TVのラスト(ジョーカーになった剣崎が行方不明エンド)にはつながりません。


★ウィザード

 小説家回の次は、晴人の恩師回でしたか。
 自分、この回のストーリーは完全に失念していました。
 師匠は晴人のことを心配しているのに、晴人がどうも他人に心を開くのを拒絶しているような描写ですね。

 仁藤がオープンマインドなのに比べ、晴人は「最後の希望だ」と言いつつ、あまり他人と腹を割って話すキャラではないようです(一人で抱え込みすぎるのを仲間から心配される描写が多い)。
 サバトに巻き込まれた悲劇ゆえに、他人と距離を置くようになったのか、と思えば、この回を見ていると、それ以前からこういう性格だったらしい。

 恩師と再会しても、心ここにあらずという描写で、この回を見て感じ入るものが少なかったから覚えていないのか、など、いろいろ思う次第ですが、
 ストーリー的に盛り上がるのは、次のエピソード(響鬼の轟鬼さんが最後の魔法使いに覚醒する役どころとして登場)。
 そして、白の魔法使い=ワイズマンが、魔法使い集めを終えたので、メデューサを用済みだと切り捨てる流れですね。ここから一気に話がクライマックスに突入。

 結局、晴人にとっての師匠は、小学校の恩師ではなく、白マホになるのだろうし、晴人ですら知らない謎が次々と発覚して、一気に畳み掛ける展開になって、ひたすら翻弄される流れです。

 やはり、晴人というキャラは、もっと達観した余裕のあるキャラであって欲しかったなあ、と思いつつ。

 ともあれ、ウィザードの最終話は、ディケイドのウィザード編でもありますし、平成ライダー15作め記念の鎧武につながる架け橋でもあるってことで。
 放送当時は、ひたすら派手で豪華な作品制作状況ではあった、と。


★ゴーバスターズ

 ウィザードと同時期に当たります。
 この作品も「東日本大震災」の影響で、計画停電云々を言っていた状況から、エネルギー争奪戦が前半のテーマ。
 敵の首領が封印された異世界から転送してくるためのエネルギーが必要なので、幹部のエンターがエネルギー集めを企てている。それを阻止するための特別チームがゴーバスターズ。

 なお、メインライターの小林靖子さんは、アニメJOJOのストーリー構成だったり、いろいろ話題作の多い人気脚本家の一人です。
 龍騎、電王、タイムレンジャー、シンケンジャーが代表作で、2000年代の東映特撮ヒーローで大活躍してました。10年代はベテラン女流脚本家として、この人の関わった作品に外れなし、と思われるほど抜群の構成力を買われているみたいですね。

 後は、主人公の3人は、近年、平成ライダーでも出演。
 レッドは、ジオウのミライダーの一人、仮面ライダークイズ役。
 ブルーは、ゼロワンの縁結びヒューマギアのマッチ役。
 また、イエローはその際に共演したマッチに惚れる娘さん役ですね。

 ゴーバスターズという作品は、現在アメリカのパワーレンジャーでも現役作品でして、つまり日米両方とも、タイミングよくゴーバスターズを配信放送しているという状況。

・レッド:スピード特化のチーターの能力。まるでフラッシュ。弱点は、鶏を見るとフリーズしてしまい、行動不能になること。

・ブルー:パワー特化のゴリラの能力。まるで不破さん。弱点は、パワーを使いすぎると熱暴走してしまい、凶暴化すること。

・イエロー:ジャンプ力特化のウサギの能力。弱点は、おやつでカロリー補充をしないと、行動不能に陥ること。

 特殊能力と弱点を備えたキャラ設定は、いかにもアメコミ風で、近未来リアルメカSF調な作品。

 放送当時は、基地内でのオペレーター演出なんかが「実写版エヴァ」と評価されたり。
 まあ、今年は似たようなことを、ウルトラマンZがやっている感じですが。

 作品タイトルが「○○ジャー」じゃない時点で、新しい模索が行われていたことは間違いありませんが、シリアス過ぎて子供受けしなかったのかな。

 で、この作品だけ、「師匠」は関係ありませんね。


★セイバー

 いきなり時代が飛んだ感。

 父親とか師匠とか、いろいろ好きなテーマを盛り込んでいるのに、展開が早すぎて、やや消化不良気味な気がしています。

 登場人物の感情に乗りきれていないので、次回の尾上さんの動向次第ですね。
 まあ、バスターが退場してしまうと、せっかくの武器玩具が売れなくなるんじゃないかと思うので、あっさり石化解除するのではないか、と思っていますが、ある意味、次回が一つの山場かも。

 ところで、尾上さん、子連れライダーという名目で登場していたのに、子役はレギュラーじゃないんですね。
 父さんが石化して、子供が父さんの剣を引き継ぐために、魔法で急成長するとか、そんな話になったりはしないかなあ、とか、いろいろ妄想だけは思い浮かぶんですがね。

 ともあれ、倫太郎の師匠がボウケンジャーのブルーとか、毎回の小ネタだけで楽しんでいるのは楽しんでいるのですが、何かを考察するには材料不足だと思っていますし、
 CGを使った映像表現と、キャラの関係性が毎回、新展開を迎えるようで、あまり深く考えずに、目の前の話を追っかけるだけで普通に楽しめているかな、と。

>小説家主人公の謎解き

 アヴァロンというのが異世界というのは、アーサー王伝説の元ネタどおりだと考えます。
 ただ、異次元という言葉を使うのはどうかな、と。

 あそこは小説家特有の知識と直感演出で、理屈よりも雰囲気重視の謎解きですね。
 どうも飛羽真は、理論家というよりも想像力による飛躍を重視する性格みたいですし(ミステリー小説は書けず、冒険ファンタジーの方向性か)。

 問題は、ソード・オブ・ロゴスの面々で、いわゆる読書家っぽいキャラが、倫太郎しかいない点。
 倫太郎はおまけに理論重視で、想像力が飛躍するキャラではなさそうだし、
 この辺、キャラの背景設定はできていても、それに基づく性格描写がまだかみ合っていないというか、性格や内面描写を固めることよりも、ストーリーの急展開の方に脚本の力が注がれている感じがします。

 ストーリーにキャラが動かされているような感じで、だからキャラの言動に感じ入ることができていないのかな。

 まあ、現状は感じ入ることよりも、表面に見える実験的な映像や、ストーリー展開のサプライズ面を味わう方向での視聴と。
 今回驚いたのは、倫太郎があっさりパワーアップして、仇のズオスを撤退に追い込み、ヒロインに惚れられたことですね。
 ペガサスとか、ライオンとか、ピーターパンとか、いろいろファンタジー尽くしの王子キャラになってしまったし、クールなナンバー2ポジションでいいのか?

 SOLのメンバーでは、他のキャラとの関係性がまだ見えて来ないし、水の剣士の師匠も尾上さんの知り合いなんだろうけど、その辺の会話もあって欲しいな、と。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/24 (Sat) 20:44:49

 定期感想その1です。

 金曜含めた週末は視聴したいものがYoutube公式含めていろいろありまして、豊富過ぎて困るくらい。ただし時間配分の問題でして、気分的には「こんなに贅沢でいいんだろうか」とか、「いろいろ終わると寂しくなるかも」とも思ったりします。
(TV、Youtubeに視聴時間のかなり割いてるため、買ってあるアローバース系DVDとか、まだ観てないものが多かったり。それでも、12/8発売予定の廉価版もいくつか、先日予約しました。)

●牙狼MS(第17話:赤筆)

 バトル的な面での派手さはないものの(しかしトリッキーさは面白い)、ドラマを情報的にきゅっと引き締めた感じのする回でした。カオルの立ち位置が変わったことが大きいでしょうか。ついに鋼牙に刻印の死が迫っていることを知ってしまったわけで。鋼牙が秘匿してきたため、カオルは敵とのドラマの線とは平行して動いてきた感がありますが、ついに鋼牙のドラマと交わった印象があります。

 そして烈花登場回ですね。こちらでもある程度伺い、追ってネットでも少し調べてみました。、烈花は最初カオルと反目、しかし刻印の秘密を知ってなお健気なカオルを見て、鋼牙を託すに足ると認める、という感じかなと。しかし視聴してみると、今話を観た限りではですが、「カオルと最初に遭遇した時点で、烈花はあらかた察してたんとちゃうか」みたいな印象を受けました。

 鋼牙側魔戒法師としては牙狼MSでも既に邪美が登場しているわけですが、牙狼1stのときから姉貴的ポジションの感じです。鋼牙を信頼しているが、(それゆえに)割と突き放す。対して烈花は妹的ポジションでしょうか。カオルが鋼牙の彼女にふさわしいかとか心配したり、そのカオルに対する鋼牙の態度が、悪く言えば朴念仁的な対応に気をもんで、搦め手からいろいろ助け舟出そうとしたり。

 カオルが鋼牙の刻印の秘密を知ってしまうと、烈花はカオルに対しても同じように振舞ってます。カオルは牙狼1stでは、憑依されたとはいえ敵となって鋼牙に立ちふさがり、ゲートとなってメシアを召喚してしまったわけですな。それゆえか、牙狼MSでは鋼牙の覚悟を見て取るや、すっと引いて道を開けてやったように見えました。

 烈花としては今話ラストで「それなら、この2人の信じる道を行かせよう」と配慮したように見えます。それが烈花にとって意外だったわけではなく、当初から想定していた、いくつかのあり得る選択肢のうちの1つだったように見えました。それも「そうならなければいいが、もしそうなれば仕方ない」くらいのものだったような。

 要は(鋼牙らに対して)苦労性ということですね。邪美姐さんですと、「自分(邪美)は、こうしたい」が先にあって、それから相手(鋼牙ら)がどうしたいかを考えそうな感じです。烈花ですと、相手の「こうしたい」をまず読み取って、叶えてやろうとするように見えました。烈花も邪美とともに再登場するようですんで、その辺りの自分的な印象がどうなのか、きちんと観ておこうと思う次第です。

 ともかく本編。今話のゲストメイン敵はセディンベイルなる、人間を食わずに文字に憑依するホラーみたいですね。人間を依り代にすることはあるも、仮にであって、セディンベイルが離れると元に戻るらしい。そのため行動も変幻自在で、街中の文字から文字へ飛び移り、討伐に出た鋼牙も手に負いかねている感じです。

 変なホラーだなと思ったんですが、後で明らかになるのは、古代魔戒文字にも詳しい、ある種の学者型ホラーみたいですね。そのため、魔戒側としても利用価値があり、討伐せずに書物に封印していた。が、後で示されたところによると、古代魔戒文字を解読したい赤仮面が奪って、解放と引き換えに利用したわけですな。

 それはともかく、苦戦する鋼牙に烈花が救援に入る。もっともセディンベイルは逃げ去っており、まずは倒し方の伝授ですね。核となる文字を突け、というわけですか。かつ、狙いは書物に再封印ということですね(セイバーが本のライダーですんで、自分的にタイムリーなエピソードかも)。

 鋼牙らは冴島邸に戻り、とりあえず烈花は鋼牙と手合わせ&打ち合わせかな。と思ったんですが、後のシーンによると、烈花はおそらくは刻印のことを察して、鋼牙の実力低下の程度を探っていたらしい。鋼牙が「ずいぶん腕を上げたな」と言うと、烈花は「だったらいいがな」と返したの、このシーンでは烈花の謙遜か敵の強大さを意味すると思ったんですが、実は鋼牙が刻印で能力低下を起こしているかも、という意味だったらしい。

 烈花は続いてカオルと遭遇、鋼牙の知り合いと思って話しかけたカオルに対し、烈花はけんもほろろな対応で、たちまち険悪な雰囲気ですな。しかし鋼牙がやって来て、一時停戦の感じ。カオルは鋼牙に何か言おうとしてやってきたらしいが、言わずに冴島邸を辞する。鋼牙はそのまま出かけてしまう。

 ただ、カオルはゴンザには明かしまして、絵本完成したら鋼牙と旅に行きたい、というものですね。鋼牙に言わなかったのは、いざ顔を合わせてみると無理だと思ったかららしい。が、ゴンザは可能ではないかと匂わせる。後の展開を考えますと、ここで希望を持っちゃったことが、ラストでの悲しさを際立たせて(しまって)ますね。

 烈花は鋼牙を追って声をかけ、今度は刻印のことを訪ねる。冴島邸での手合わせで確信したものの、カオルのいる間は口に出しかねていたようですね。冴島邸でカオルとやり合ったのとは逆に、(鋼牙を慕い、鋼牙も慕う)カオルをどうするんだ、と詰め寄る。が、鋼牙は使命優先でなかなか頑固ですね。

 ホラー:セディンベイルはかなりロックな女性に憑依し、カオルが出版予定の編集者と面会しているところを狙う。そのときの回想で、赤仮面の計画が進行していることも示唆されるわけですな。ついに石板の文字を解読して、次のステップに移ったらしい。

 夜に入って、カオルは編集者と2人きりになる。このときの会話でカオルがずっと念願だった絵本作家としての成功より、鋼牙を大事にしたいと思っていることが窺えますね。しかし無粋にも(?)セディンベイルが襲撃開始、まず編集者を操ってカオルを襲わせる(編集者の額に「欲」の文字が現れまして、文字の意味に従って行動させるものらしい)。

 これを烈花が察知、鋼牙と共にまずカオルを救出、ホラー:セディンベイルとの対決に移る。セディンベイル人間態を演じた役者さん、今話の生身アクションは短めですが、なかなかしっかり動いている感じです。調べてみますと、演じた亜紗美さんはAVでデビューして、その後にアクション系に移られた方らしい。なるほどそれで、という感じです。

 セディンベイルはまたも文字になったりホラー態になったりで、やはり手に負えない感じですね。乱戦の中、鋼牙のコートの例の飾りが取れてしまうほど。が、今回は弱点を知る烈花が最初から加わっており、なんとか再封印に成功ですか。

 問題は、戦闘中にセディンベイルが鋼牙を嘲るため、胸の刻印に言及したことですね。これでカオルも鋼牙に死が迫っていることを知ってしまう。カオル、さすがにショックは隠せないものの、なんとか踏ん張っているようですね。鋼牙を励ますようにコートの飾りを拾って付け直し、騎士の覚悟を知る言葉をかけるも、旅の話は出さずに去る。が、鋼牙も察するものはあった感じですな。

 烈花はしかし、カオルが危ういと見たのか、追ってくる。が、カオルが(泣いているし、後で大泣きするけど)泣いてない、と言うと、それで覚悟と悲しみの深さを悟った模様。オウム返し的に、「お前は泣いてなんかいない」とだけ言って去る。

 烈花、翌日にアフターフォローで鋼牙に声をかけてますね。コートの飾りに触りかけて触れず、「俺(烈花)にはお前(鋼牙)を笑って見守る強さはない」と、カオルの胸中をほのめかす。別れてから「カオル」を再び贈ったりもしてますね。観終えてみると、「鋼牙って、意外なくらい女性陣に支えられてるなあ」という気がしました。

 来週(第18話)からは赤仮面の最終兵器と思しきギャノンが、事実上の最終回(第24話)までずっと登場するようですね。キャラクター的な布陣は今話で固まったので、7話かけての最終決戦という感じでしょうか。そう思うと、こちらも気合が入ってきます。

●仮面ライダー剣/ブレイド(第23話:お前は誰だ?、第24話:謎のハンター)

 この作品が「平成ライダー5年めの集大成的な作品のはずだった」だと伺ってみてようやく、平成5作品目ということは5年の節目かと認識しました。4作品の高評価の要素を盛り込んで、華を作る狙いがあったというわけですね。が、前半はいわゆる「見ての通りだよ」という進行で、後半の立て直しに期待したいところです。

 第23話でも、既に作風変化の兆しが感じられまして、例えば相川始の人となりの描写。今までですと、相川本人が「こうする」と言ったり、その通りの行動でキャラ描写されることが多かった気がするんですが(他のキャラクターも同様)、第23話では相川始に関わった神丘令の行動で語っている感じです。

 令は恩師の栗原晋(天音の父親でもある)を殺害したのが相川始ではないかと疑って、相川始を警戒、監視し始めてました。その令の目の前で、疑われていることを知りつつも、剣崎ブレイドの危機を救うべく変身してしまう。さらに巻き添えを食いそうになった令も救うわけですね。しかも助けた云々とは言わない。逃げろとだけ言う。

 そこに感じ入ったらしい令が、相川始が変身する瞬間を撮影したフィルムを感光させたうえで廃棄してしまう。これで令が相川始をどう評価したか分かりますし、令の判断は観ているこちらにも入ってきます。

 吉永みゆき/オーキッドアンデッドは、来週の第25話で退場みたいですね。第21話で虎太郎にあっさり正体をばらした点は不満だったんですが、どうやら第25話では、その虎太郎と何やら因縁ができるようですね。虎太郎が吉永みゆきをアンデッドと知りつつ、信じようとするみたいで、それが吉永オーキッドに刺さるらしい。これは観てのお楽しみになりそうです。

(第24話でも既に、演出的なミスディレクションが面白かったり。新名を見た吉永オ^キッド、「お前は」とだけ言ってます。単純に受け取ると、「お前は誰だ」でしょう。しかし予習してみると、本当は「お前はウルフじゃないか」と言いたかったと取れそうです。)

 新たな敵の、大地/エレファントアンデッドは、今週分を観て誤解しそうになりました。うろ覚えの予習で「確か、不戦派で剣側につく重要アンデッドがいたんだっけ」と思い、大地エレファントが戦いを「面倒くせえ」として避けたことから、このアンデッドかと。ですが、調べなおすと違ってましてorz。パワーはアンデッド中有数ながら、勝てる算段がつくまでは戦わない主義らしいですね。

 その一方、第24話ではBOARDに所属すると称する新名が登場、アンデッドハンター隊を率いてライダーを支援戦闘し始めてますね。新型兵装だけでなく、高性能専用バイクも開発したりしている。剣側にも味方組織が、と思いかけたんですが、調べるとこの新名もアンデッドですか(ウルフアンデッド)。大量出現した下級アンデッドと思しきゾンビ怪人は、新名の仕業らしく、要は自作自演の模様。

 相川始の正体も、こちらで伺う内容はかなりややこしそう(意図的に設定されたかどうかはともかく)。主に敵側が錯綜して来た感じですね。もともと、生物種代表のアンデッド同士の争いが引き起こした異変ですし、さらにジョーカーという不安定要素まである。アンデッド側が多種同時出現すれば、錯綜してきても自然な感じです。

 そのシナリオは會川昇さん担当であるわけですな。80年代末の作風はいったん気に入り、しかしいったん飽きもしたわけですが(どの時点からでも物語を強制終了させられる等)、敵側に適用するという手がありましたか。剣が2004年作品ですから、80年代OVAから15年くらい経っていることになります。
(敵側に波乱が起きて盛り上がるというボウケンジャーの作風も期待できる要素ですね。)

 剣/ブレイドがここからどう盛り上がって、どう締めくくられるか、脚本家も意識して観てみようと思います。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/25 (Sun) 13:35:27

 まいど、長文書き込み、自由にさせてもらっています。

 今月は、番組改編期ということもあって、ついつい調子に乗って、いろいろ紹介ついでに、あれこれネタを振ってしまいましたが、この辺で、個人的にネタ整理をしてみたくいと思い立ちました。

・牙狼MS
・ライダー:セイバー、クウガ、ブレイド、ウィザード
・戦隊:ゴーカイ→アバレ、ゴーバスターズ
・アニメ:ビルドファイターズ、ダイ大

 ここでの話題が、毎週9作品に及んだのが先週。
 見るだけならともかく、感想書くノルマが大変だし、互いの返信付き合いで視聴作品を増やすのも、気分が乗っているときはいいけど、体調や気力が乗らない時に、変にノルマを増やしすぎないように整理しようかな、と。

 まず、自分なりに、これは是非とも書きたいという作品を挙げますと、

★牙狼MS、クウガ、セイバー、ダイ大

 涙を飲んで(大げさ)ふるい分けると、以上4つがレギュラー枠で書きたいな、と。

 次に、もう少しで終わるものとして、ウィザードは今までどおり、ネタにお付き合いします。
 問題はブレイド。上級アンデッドで物語が錯綜して、面白くなってきた頃合いですが、K.Kさんが精力的に書き込みされているのを拝読しつつ、自分的にはトピックに絞りながら副次的なレスで合わせようかな、と。
 まあ、ウィザードが終われば、そのタイミングで注目度がアップするかな、と思いつつ、現状、ライダーの中では優先順位が高くない。

 何が原因かと思えば、ブレイドはアクション的な華のない作品かな、という印象。
 各ライダーを比較すると、クウガはアクションシーンが短いけれども、そこに持っていくドラマが秀逸で、非常に緊迫感があって引き込まれる。
 ウィザードは動きが軽快でスピーディーで、ビジュアル的にも派手。
 セイバーは、剣士が増えてきて、チームバトルの様相を呈してきて、剣撃アクション物として、見応えが増加中。

 それらの作品と比べると、ブレイドはアクション的な面白さという意味で、推せない作品となります。
 同じカードアクションなら、先行作品である龍騎の方がダイナミックだし、平成ライダー全作品を比較しても、ブレイドのアクションは最底辺に位置するのかな、と考えます。
 もちろん、ドラマが秀逸なら、そちらを推せるのですが、難しいですな。

 やはり、自分が作品評価の基準として考えるものに「アクションの見応え」が第一に上がるかな、と改めて思いました。

 さて、ゴーカイの後のアバレとバスターズですが、作品の雰囲気が真逆ですね。
 派手に行くアバレと、クールにシリアスに行くバスターズと単純に分けるなら、こんな感じ。
 一応、自分的には、両作品の取っ掛かりを勧めてみましたけど、感想継続は作品本数的に厳しそうですので、
「アバレは、キラーが出てからが本番。それまでは、武装パーツとなる爆竜を集めるエピソード中心」で、ドラマ的には毎週感想を書くほどではない。
「バスターズは、敵女幹部のエスケイプさんが出てからが本番。それまでは敵もエンター1人で、ドラマ的な展開は少ない」としつつ、巨大ロボット好きなら、赤1人で操縦するバスターエースが、青や黄のメカと合体するゴーバスターオーに強化されるエピソードが盛り上がる、としておきます。

 視聴して、時々トピックがありそうなら、「この回はお勧め」と話題を振るに留めておきましょうか。
 ライダーと違って、戦隊はドラマ的な進展は少ないですし(海賊みたいなお祭り作は除く)、基本が一話完結ですからね。
 この場での話題としては、セミレギュラー的な立ち位置でいいかな、と。

 最後に、ビルドファイターズは、週1話ですし、それほど負担にはならないかと思いつつ、感想書こうと思うと、「この機体とのバトルが盛り上がった」のと、「このキャラがお気に入り」という以外は、特に思いつかないなあ(苦笑)。
 ドラマ的にどうこう分析するほど、ややこしい話じゃないので、まあ、何か書くネタがあれば、ということで。

 とりあえず、ここでは「ドラマ的に面白い」「キャラの言動に感じ入った」「脚本の構成の妙や、作品の醍醐味はここにあると感じた」という話で続けていけばいいかな、と思っています。
 そういう感想に値する作品を主に追っかけていくという方針で。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/25 (Sun) 14:36:12

 さて、状況整理とか所信表明をした後で、牙狼中心の感想です。

 なお、自分が当MSについて、誰かと感想を話し合うのは今回が初めてなのですが、最近、自分のブログで「個人の感想記事」は書いていたことを発見し、当時のリアルタイムのまとめに感じ入ったり。
 多分、今よりも余計なことを書かずに、シンプルにまとまっているな、と思いつつ、こちらでも参考になれば、と。

https://whitenova.hatenablog.jp/entry/20120510/1336667658

 一応、16話以降の全話を1記事でまとめています。
 先の話が気になってネタバレOKなら、全部読んでいただいても構わないし、
 先の展開は放送時にとっておきたいなら、今話の分までをチェックするという形でも……って、露骨な宣伝すみません。

★牙狼MS

 で、8年前の感想を自分で読み返して、まあ、感想としては大きく変わる面もないなあ、と思っていますが、

 当時は多分、烈花初登場のRED REQUIEMをまだ視聴していなかったから(雑誌であらすじ程度は読んでいた)、烈花というキャラをまだつかんでいなかったかも、と。

 今回、K.Kさんの感想を読んで、「烈花の鋼牙やカオルに対する気遣い」を実感しつつ、自分が感想文で汲み取れていなかった部分を補足いただいたことを嬉しく思います。

 次回は、いよいよシグマの陰謀が表面化し、騎士VS法師の抗争劇に発展。
 物語的に急展開し、鋼牙VSシグマの激突という盛り上がりの末に、レオが魔戒騎士の姿で登場し、当時の自分に衝撃を与えた回ですね。

 ここから先は、1話完結ではなく、毎回が衝撃の結末で次回に続く的な連続エピソードでした。
 そして、鋼牙を助けるために、次々と集結する騎士や法師の仲間たち。

 鋼牙の支援のために、カオルまでが戦場に駆けつけ(補佐役のゴンザとか、烈花がサポートしたりとか)、総力戦の展開に期待しつつ、
 今年はクライマックスの時期に、去年はできなかった金狼感謝イベントになるのか、それともコロナ禍で今年もなしなのか、気掛かりに思いつつ、リモートでもいいから、来年の新展開に向けての予告はして欲しいな、と思っています。


★ブレイド

 昭和ライダーが、第1作、V3、X、アマゾン、ストロンガーの5作で終了し、そこからブランクを経ての新作という歴史だったので、
 ライダーは5作で終了という一つの壁があったんですね。

 そして、ブレイドは「ここで終わるかもしれない」という状況と、「マンネリ打開の新機軸を目指しての特撮新人脚本家(他のドラマではベテランなんだけど)投入」という形で始めたら、いろいろ裏目に出て、試行錯誤状態に陥ってしまった。

 で、いろいろ仕切り直しのテコ入れタイムになっているのが現状の放送分なんですが、
 橘さんが情熱を燃やしてバイク改造計画に乗ると、どうも上手く行ったように見えて、かえって状況が悪化するというジンクスが(苦笑)。

 どうも、この人。実力はともかく、運の方が決定的に悪いというか、状況に恵まれないというか、まあ、分かってしまうとネタとして面白いですね。
 橘さんが頑張る→状況悪化→俺のせいだと自分を責め、結局、剣崎が状況解決という作劇パターン。

 なお、そこで開き直って、自分は謝らないのが烏丸所長。
 そんな烏丸所長から小包でパワーアップアイテムが送られてくるのが次回かな。
 ブレイドの時期は強化フォームがまだ少ないので、次回のジャックフォームで空が飛べるようになって、それから、どんどんパワーアップ展開が加速する時期ですね。

 地味なアクションが絵面的に派手になっていく頃かな。

 地味といえば、カラーリング問題もあって、ブレイドは主役ライダーでは珍しい青。まあ、青二才的な意味もあるのかも。
 そして、主役的な赤のギャレンは、だけど明度の高い赤ではなくて、くすんだ赤で、いまいちパッとしない。
 カリスは黒だけど、これはダークなキャラに合っている。
 最後にレンゲルの緑も、明度は抑え目で、善悪どちらにも揺れるカラーリングかな、と。

 とにかく、この時期は派手な戦隊、地味なライダーという描き分けだったとも思いますが、
 ブレイドはどうにも絵面が地味すぎた。
 そこから、ジャックフォームになると、金色を投入して、ゴージャス感を増して、さらに全身金ピカのキングフォームで一気に派手さを追求(ただし、全身甲冑的なスーツの重さで、パワフルな反面、とにかく動けないという欠点が)。

 自分的には、派手な空中戦アクションのできるジャックフォームの方が好みです。

 カリスもジョーカーの暴走形態を抑え込んで、赤系統のワイルドカリスにパワーアップするのですが、
 ジャックフォーム以外は、パワーアップに至るドラマが結構秀逸で、これも脚本家が変わって良かった要素ですね。

 とにかく、パワーアップのドラマが、アイテムの郵送速達というのは、そりゃないよ、ってもの。
 ライダーにしても、戦隊にしても、玩具販促の側面があって、「新アイテムや強化変身のドラマをどう盛り上げるか」というのが要なのに、そこを露骨に理解していなかったわけで、降板させられた要因ももしかすると、そういうスポンサー事情もあったかも、と愚考しつつ。

 ジャックフォーム、戦闘演出は格好いいのに、ドラマ面が盛り上がらないので、あっさり、お役御免になった感。

 って、どうしてもブレイドを語ると、綺麗に褒めるのが難しいですね(苦笑)。

 今回はこれで。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/26 (Mon) 12:34:32

 定期感想その2です。

 牙狼MSの第16話からのご感想、ありがとうございます。おおよそですが、どこに注目して行けばいいか、分かって来る感じです(分からずに観ると、少なくとも1回目は目が泳いで終わるorz)。いつも助かります。

 セイバー第8話を観てましたら、敵襲撃シーンで見覚えがある2人がいまして、鎧武から特別出演だったようですね。名前を忘れて調べなおすと、凰蓮・ピエール・アルフォンゾ(ブラーボ)と、弟子(?)の城乃内 秀保(グリドン)ですな、のはず。近々、鎧武外伝が公開予定なので、セイバーを応援しつつ宣伝ということなんでしょう。

●仮面ライダーウィザード(第45話:笑顔は胸に、第46話:ひび割れた思い)

 もう最終盤のはずで、ラスト2話が番外編らしいことを考えると、後5話ですね。それにしては、ドラマ展開が中盤的な雰囲気もあるのが、ちょっと気になります。

 第44~45話では、最後に晴人の恩師:熊谷が、息子の形見であるものの紛争の中心となったオモチャの飛行機を叩き壊してます。これにより晴人が覚悟を固める後押しになった感じ。ですが、ゲストキャラがそういう立ち位置になるのは、終盤としてどうかなと。関わるキャラクターを絞って争点を明確にするなら、攻介辺りの役割じゃなかったかと(そうできないのは、1号・2号ライダーが独立独歩的な作風だからかも)。

 続く第46話では、せっかく第45話で恩師(と仲間に)に気合入れてもらった晴人が、白い魔法使い=笛木がコヨミを助けるように現れると、笛木に頼ってしまうような感じになっちゃってます。これも中盤で見せるべき迷いのような気がします。

 簡潔に言い換えれば、主人公のドラマ始動が遅い、となるでしょうか。そう考えて思い出したのが、仮面ライダードライブだったりします。そう思いついたのは、第45話のシーンの影響も大きいかも。ドライブでも出てきた工場のような場所で、ウィザードが斧(アックスカリバー)で戦ってましたんで、その影響もあるかな。

 ドライブのときのチェイス(メイン武器がシンゴウアックス)を思い出しますし、チェイスは工場での対決シーンで、自分的な名言「(敵に狙われた人間が)危険なら守ればいい」を言い放ってもいます。つい連想が働く次第です。

 ドライブですと、主人公:泊進ノ介/ドライブは、中盤で父親の冤罪を晴らし、殉職の仇討もなった形で、葛藤のドラマは一応の解決を見てます(同僚:早瀬明の負傷はその後も尾を引くも、早瀬は進ノ介を励ますことに徹してます)。

 その後は父親が蛮野天十郎≒ラスボス:ゴルドドライブである、詩島剛/マッハのドラマが、チェイスと絡みながら展開するわけですね。最後は剛自らゴルドドライブに、チェイスのアックスで止めを刺すという、シビアなクライマックスでした。そういうドラマ展開も、進ノ介の葛藤が既に解決したから可能だったように(今、考えてみると)思えます。

 その流れを作り出す要因として強く作用したのが、ヒロイン:詩島霧子だったようにも思います。本編開始前の事件でプロトゼロ(後のチェイス)に救われたことからチェイスと関りがある、剛の姉である、進ノ介のバディである、という軸になるポジションですね。そのため、霧子視点でですが、ドライブ側がまとまっていく感じがありました。

 一方、ウィザードでは主人公:晴人がまだ迷いを抱え込んでます。主人公が迷いを打破するドラマは王道的ではあるものの、ラストに直結しそうですから、なかなか起動できないようです。迷いの要因たるコヨミも同じく動けないため、危機にあるというサインしか示せないでいる感じです。これらは葛藤の設定ゆえのモタモタ感でしょうか(まだ最終回を見届けてないのに、言い過ぎですけれど ^^;)。

 もしかすると、その反省がドライブなどの後続作品に活かされたのかなとも思います。剣/ブレイドも同様かどうか、後の作品も踏まえて、見届けたいと思っています。

 いかん、愚痴が長くなりました。ともかく本編。前話でバトル放棄、ケルベロスを追った晴人ですが、収穫はなかったようですね。敵を一手に任された攻介は、しかし晴人が謝れば許してしまうか。コヨミの父親が笛木=白い魔法使いかという問題も影響してるんだろう。そこを確かめるため、晴人は白い魔法使いに連れ去られた飯島譲についても、自分だけで処理したいらしい(後のシーンを考えると、この時点では「救出」と記せない感じです)。

 飛行機のオモチャについては現持ち主:酒井保が玩具コレクターで、手放そうとしない。マニアのコレクションですから、飛行機のみならず、どのオモチャも息子の翔に触らせもしないわけですな。ただ、普通に手に入るゲームなどは買い与えている模様。

 しかしコヨミの容態が悪化、晴人は骨とう品店に戻り、魔力を注ぐも改善せず。これで晴人が焦って、この後の行動(暴走?)に影響したらしい。

 酒井宅には攻介が残ってまして、翔がオモチャの飛行機を心配する素振りで話しかける。攻介が大丈夫だよ、と飛行機を見せると翔が股間に蹴りを入れて奪取、逃走してしまう。この翔の行動、この時点では「父親が大事そうにする古物オモチャに興味があったからか」と思いましたが、子ども心を理解できてませんでしたorz。

 翔は父親に相手して欲しかったわけですね。だもんで、父親が(翔より)大事にするオモチャが憎かったと。つまりネグレクトが問題だったわけか。ともかくも翔を追う一同ですが、攻介の行く手をメデューサが阻み、翔に対しては静音セイレーン。と思ったら、翔の行動は静音セイレーンに言い含められてのことでしたか。

 メデューサに足止め食う攻介ビーストですが、真由メイジが来援し、交代。姉の仇討ですが、この時点ではメデューサの戦闘力が上回るようですね。メイジは必死に立ち向かうも、あしらわれるが如きで敗北。しかしメデューサはなぜか止めを刺さずに去り、真由は己が無力が無念な様子。これが募って、後で不審な行動、挙動が生じるわけですね。
(このシーンの描写だけで考えると不可解な点もありますが、予習した「ワイズマン=白い魔法使い=笛木=コヨミの父親」を踏まえると、一貫したものにもなってるようです。)

 晴人が対セイレーン戦に加わるわけですが、かえって問題が発生。オモチャの飛行機を破壊しようとするセイレーンを、晴人が魔法バインドでいったん食い止めたものの、またもやケルベロス出現。これを見た晴人、内心で『オモチャ破壊→恩師:熊谷絶望→熊谷が踏ん張る→魔法使い候補となる→白い魔法使い出現』と計算、『もし熊谷が絶望に落ちても、アンダーワールドに突入して救えばいい』と危機回避も可能と踏んで、バインド解除。

 これに瞬平が気づき、セイレーンに体当たりして飛行機を奪取。駆けつけた攻介もグルと見たのか、2人に対しゲート候補(熊谷)を意図的に見放したと激しく非難する。巻き込まれた攻介はさておき(^^;、さすがに晴人は反省、まず熊谷に詫びる。

 のですが、引退してもなお教師魂持ってますね、熊谷先生は。しくじればすぐ反省したこともあるでしょうけど、自分(熊谷)を晴人が初めて頼ったと、かえって嬉しくなったらしい。叱るのも忘れるくらい、喜んでます。

 熊谷先生、翔の気持ちも分かってたんでしょう。問題の核心:オモチャの飛行機を地面にたたきつけ、「こんなものがあるからいかん」と叫んで踏みつける。こうなると、熊谷先生を絶望に落とす手段はないですね。そもそも、オモチャの飛行機が心の支え、というのが勘違いだったんでしょう。実際は教え子が心の支えでした。

 実は観ていて、「オモチャの飛行機」のドラマが強引な運び、速すぎる展開、予定調和的と感じないでもなかったです。熊谷先生のキャラも、何やらテンプレ臭いような気が、前話からしなかったわけでもない。しかし、熊谷先生の最後の行動で燃える展開と感じ、お釣りが来るくらい充分でした。
(でも、上記しました通り、ここは攻介がそのポジションに来て、1号・2号ライダーの結束へ、などが終盤らしいだろうとも思ってしまう。)

 一方、どこで何してたか分からないソラ。どうやら何か掴んだらしく、ミサ/メデューサをあざ笑い、賢者の石で人間になるとか、ファントムとはサヨナラとか嘯いてますね。これも中盤なら分かるんですが、最終盤で未だに意図不明というのはちょっと困る。晴人側の動向も併せて、まだまだ錯綜する、という雰囲気です。初放映をリアルタイム視聴してたら「これで風呂敷畳めるんかいな」と心配したかもしれません。

 ともかく後半(第46話)。コヨミが回復したのか、と思わせておいて、実は事態は好転せずですね。手のひび割れを手袋で隠し、かえって心配されてます。前話で晴人が思い切ったように見えたんですが、またもや迷いに落ちている感じです。

 真由も悩んでまして、メデューサに勝てそうにないからですね。そのため、白い魔法使いにすがってしまう。真由の願いは「鍛えて」ですが、白い魔法使いは新たな指輪を出して、これを使えば勝てるよ、と。ただし、その指輪を渡すには条件があるとも。これがこの後の真由の(おそらく初めての)嘘につながった模様。

 今エピソードのメインゲスト敵もフリマに現れまして、ファントム:アラクネですか。晴人らが駆けつけ応戦するも、客が多数のため、ゲート候補が誰か分からない。仕方なく、しらみつぶしに当たってみるわけですが、意外に早くゲート候補にたどり着いてますね(シーン映像的には瞬平とちょっと絡みがあり、視聴者的には「ああ、この人物がゲート候補」と分かる作りではありますが)。

 今話のゲート候補:山本昌宏は、調べてみるとメイジになる人物のようですね。これで4人の魔法使いが揃うわけですか。心の支えと絶望については次回で描かれるようですが(妻と子供らしい)、もう絶望に至るドラマは話の中心ではない感じです。

 よく考えると、最初からそうだったかも。序盤~中盤では、人間の絶望を介して、ファントムが元の人間の心を少しも宿さず、元にも戻れないと描いてました。中盤から終盤にかけては、ファントム化せずに耐えたらライダー(魔法使い)候補という判定のための設定の感じです。絶望はもしかしたら、テーマではなく演出だったのかも。

 それはともかく(^^;、白い魔法使いに何か言われたらしい真由が骨とう品店に現れまして、晴人のインフィニティ―の指輪を見たいと言い出す。晴人が何気なく、白い魔法使いについて尋ねると、真由が(おそらく初めて)嘘を言いまして、会ってないと。この後、白い魔法使い=笛木がコヨミを救おうとしていると示唆するシーンがあるわけですが、真由の嘘を先に見せられると、笛木の言葉に疑問が生じます。

 ソラもようやく動きを見せまして、コヨミを奪おうと、まず誘い出して誘惑する。「僕のものになれ」ば助かるような言い回しですが、真意は「賢者の石を寄越せ」でしょう。晴人が介入すると、晴人のみならず、コヨミをも殴り倒して脅すわけですな。

 このシーンで「なるほど、これではいずれ、禁じ手の指輪殴りにもなるわけだ」と設定的に納得できた気がします。この場は白い魔法使いが現れて、ソラ=グレムリンを叩きのめして追い払いはするわけですが。

 白い魔法使い=笛木がコヨミ/暦の父親と確認した晴人は、なぜ自分にコヨミを託した、なぜ自ら救わないと詰め寄る。笛木も多少は気圧されたのか、僅かながら真意を語る(たぶん嘘ではない部分のみ)。シーン的にはグレムリンに殴り倒されてダメージがある晴人が、それでも必死で訴えるというなかなかの作りでしょうか。

 ですが、どうも観ているこちらへの刺さり方が浅く感じます。なんでだろうと考えて、動機がはっきりしないからではないかと思いました。サバトで生き残った晴人に、白い魔法使いがファントムが生んで残った者として託されたわけですが、そこしかなさそうです。もちろん、晴人と似た境遇で、もっと不幸ということがありますんで、助けたくはなるでしょう。

 しかし、命に代えてでもという必死の態度に至り、揺るがないのはなぜか、までは感じ取れません。晴人の性分、晴人とコヨミの(サバト後の)関り、(誰でも是非救いたいと思えるような)具体的なコヨミの不幸などが1つでも描かれないと、なかなか納得しにくい感じです。

 しかし、晴人とコヨミのドラマが発動してしまうと、必然的に終盤に至る設定があるためか、そういったことは描かれてこなかったような。そのため、晴人の必死さの理由を感じ取ることができず、設定的に納得して観るしかないような気がしてしまうんだと思います。このことは、ソラについても同様な気がします。攻介だけは例外的にきっちりドラマ展開してるようですが。

 もっとも、そういう気がしてもラストまできっちり観ないと分からないというのも経験則的な事実ですんで、残る僅かな話数でマイナス面の印象がひっくり返ることを期待したいと思います。

●戦隊もの(Youtube)

 ゴーバスターズとアバレンジャーですね。どちらも第4話までネット再放映されまして、まだ観続けようかなと思える作りです。もっとも、どちらもまだドラマ展開といえるものはなく、作品に馴染んでもらうことが狙いの段階みたいですね。

 ゴーバスターズは、自分的に久しぶりの感覚ですが「特撮を見る」でハマりそうです。ずっと以前は、見栄えするアクションか特撮があると視聴してまして、その後、こちらで啓もうを受け、ドラマ性などに気が付くようになった次第。ですが「特撮を見る」快感は依然としてあり、そのツボを突かれた感じです。

 しかし、特撮技術なら日進月歩で今の作品はもっと凄いものがいろいろあります。自分でも最初、「なぜゴーバスターズの特撮に見入ってるんだろう?」と不思議な気がしました。考えて気が付いたのが「松本零士調」です。

 宇宙戦艦ヤマトなどで、暗い管制室にバックライトのある計器群という感じの作画がありまして、当時は自分のみならず「カッコいい」として受けてました。流行り廃りはあるもので、その後、GS美神コミックでは時代感覚のズレのコミカル描写に使われたりもしていたようです。

 しかし、依然として自分的にツボではあったようです。ゴーバスターズ特撮ですと、コンピュータディスプレイを際立たせるため、室内を暗く、ディスプレイ、計器類を明るくで見せています。松本零士調メカを現代的実写にしたらそうなりそうで、ツボを突かれたようです。さらに屋外戦闘も夜だったりする。各種兵装の動きなどが、発光で表されたりしてます。そこも類似性でツボを突かれたかもしれない(これは東宝系怪獣映画のパラボナアンテナ型光学兵器の影響もあるかも)。

 アバレンジャーのほうは初回から注目した、敵側の「破壊の使徒ジャンヌ」についての興味が、まずあります。戦隊の敵幹部(だけではないと思いますが)は、おおむねどこかアクや癖が強く、造形や台詞、しぐさなどに反映されている印象があります。そうではない場合は、モットーやプライド、美学といったものを頑なまでに持ってたりするような(このタイプは敵親玉から離反する傾向ありかと)。

 ジャンヌだけは、言い方が変かもしれませんが「敵幹部にしては、のっぺりしてるかなあ」という印象が生じました。敵らしい特徴もなければ、敵ボスと離反しそうな雰囲気も感じられません。変な幹部だと思って調べると、ウィキペディアなどに「なるほど」と思える情報がありました。それがどう映像的にドラマ表現されるか、観てみたい気がしています。

 ゴーカイジャーとのキャラクター類似性も、こちらで伺った通りのものがありますね。三条幸人/アバレブルーとマーベラスの性格的共通性も感じますが、樹らんる/アバレイエローとルカ・ミルフィ/ゴーカイイエローは、生身時でも演じている人からして同じだとうっかりしそうになります。見た目では、衣装がどちらも黄色系でもあるし、髪形もほぼ同じ。行動・言動に現れる性分も非常に似ている感じです。

 もっとも、2つの作品のキャラが似ていることは、興味は起きても、直接的な魅力にはなりにくいようです。あくまでも、ゴーカイはゴーカイ、アバレはアバレ、となるでしょうか。ジャンヌがだいたい分かった後、なおも自分的に惹きつけられるものがあるかどうかが鍵となりそうです。

 そういったことは、まだ第4回まで視聴した限りでの印象であるわけですが、この先に盛り上がり開始ポイントがあるわけですか。今は定期感想リストに入れるほどではないですが、その頃になると考え直すかもです。

 余談ですが、アバレンジャーのED曲、ネット放映で初めて聞いたはずなんですが、どうも以前に何度も聞いた気がしてなりません。同時期のライダー物は555のはずで、全く観てないですから、アバレンジャーも観ていたはずがありません。我が事ながら、どうも不思議です。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/27 (Tue) 01:04:59

 作品数が多いと、自分の中の定例がはっきりしません。いろいろな組み合わせが考えられて。

 今回は、アニメを中心にしてから、ウィザードについて触れてみようかと。まあ、土曜日午前の部までということで。

 でも、その前に。

★アローバース

 ちょっと今年の廉価版購入は今のところ控えようか、と考えています。

・理由その1:YouTube作品の追っかけが多すぎて、視聴時間が確保できないから。いろいろ見てないシーズンも多いので、まずはそれらを処理してから、になりますね。

・理由その2:今年はコロナ禍の影響で、収入が減っているのも事実なので、節約できるところで節約しようという世知辛い事情が(苦笑)。

・理由その3:今年はまたもコロナ禍などで、向こうの作品制作事情もいろいろややこしいことになっているという話を聞きました。
 旧作廉価版は影響がないわけですが、アローバースからグリーンアローが抜けた後、作品制作状況がどうなっていくのか、ちょっと先の見えない状態になっています(まあ、自分がチェックを入れていないせいもあるのですが)。
 新作としては『スターガール』が気になったり、『ブラックライトニング』も教師と娘たちの父娘ヒーローという点が興味あったりするのですが、
 グリーンアローの後継として注目されていた『バットウーマン』が主演女優の降板(本人の申し出らしい)という話を聞いたりして、
 今年はいろいろと制作状況がトラブっているらしいです(夏に聞いた話なので、その後、どうなっているかは分からない)。

 とりあえず、これから年末のイベント回(今年はあるのかな?)なんかの情報も仕入れながら、まあ、またある程度見通しが改善されそうなら、安心して追っかけを再開したいと思います。

 何よりも、時間とお金の余裕が欲しいですね(笑)。


★ダイ大

 師匠のアバン先生との特訓回の次に、魔王ハドラー復活から壮大な物語が始まります。

 主人公のダイは、それまで魔物に育てられた子どもとして、勇者に憧れながら、悪い人間の陰謀と戦ってきたわけですが(このことが勧善懲悪の物語の形をとりつつ、魔物側にも理があることで、深いテーマを感じさせる)、
 勇者アバンの弟子として修行し、その想いを引き継いで、魔王軍と戦うドラマに展開していく、と。

 で、このアバン先生の必殺技がアバンストラッシュで、去年のライダー・ゼロワンの剣技の一つがカバンストラッシュ。
 思いきりパロディですが、ゼロワンの脚本家の一人にダイ大の原作者の三条陸さんがいるので、公認ギャグなんですな。
 しかし、去年ゼロワンがその技を見せた翌年に、本家のアニメが始動するとは思わなかったわけで、まあ、そのつながりを考えると、面白いなあ、と思います。

 ともあれ、今のところ原作に比べると、余計なギャグとお色気シーンがカットされて、一部のファンの嘆き声が聞こえてきたりもしますが(苦笑)、その分、バトルメインのシリアスドラマ色が増していますので、アクション物としては当たりじゃないでしょうか。

 で、島を出た後、メインヒロインの一人のマァムが出てきて、スケベなポップにエロ目線で見られては蹴り倒すお色気担当キャラになるはずなんですけど、そういうシーンが全面カットされると、原作および旧作アニメファンの嘆きがいかばかりか。
 やはり、20年以上前と比べて、TVの放送コードがいろいろ規制されるようになりましたからねえ。

 なお、BGMについては、すぎやまこういち氏作曲の音楽を使うと、とにかく使用料が高く付くらしい。その分の予算を節約したいという話を聞いて、いろいろと制作事情が見え隠れすると、複雑な気分です。

 でも、たぶんネット動画で、今の映像に昔の音楽を当てたMAD映像が挙がるだろうな、と思いつつ。
 今でも、旧作アニメと新作のシーン比較動画が挙がったりして、作画技術はやはり今の方が格段に優れているとか、でもバトルの溜めはどうなるのかな、とか、特撮とは違った観点で楽しんでおります。

★ビルドファイターズ

 世界大会開始前に、強敵ニルス・ニールセンと、アイラ・ユルキアイネンのバトル紹介編。

 日本だけでなく、世界中の人がガンプラで戦っているというのは凄い世界観ですが、この広がり方が1作めの魅力の一つかな。
 トライは日本だけで、1作めよりも世界が縮小した感じだったし、ビルダーとしての楽しさが蔑ろにされたし、1作めにあった要素が2作めになくなると、ガッカリする感があって、
 その分、ビルドダイバーズは路線変更することで、バトルメインからミッションクリア型のゲームになって、自分的にはそれで良かった感。

 言わば、対戦格闘ゲームから、オープンワールドRPG風になって、しかもチームバトル色が高まった、と。

 逆に、無印ファイターズは、ライバルたちとのタイマン対決が(主人公機は複座仕様っぽいけど)遊びの枠を超えた迫力で、玩具なのにリアル仕様で手に汗握る演出だなあ、と改めて思ったり。

 でも、まあ、ギャグ回はとことんギャグに吹っ切れるところも魅力かも。
 ギャグに関しては、トライの方がよほどエスカレートしましたけどね。機体を使った遊び、ガンプラのヴァリエーションという方向性で、トライは進化した形になるかな。
 1作めは、まだリアル志向で、遊びの機体はベアッガイIIIぐらいだし。


★ウィザード

 熊谷先生役の山崎銀之丞さんが、キュウレンジャーのレッドの父親役だったり、ウルトラマンルーブの主人公兄弟の父親役だったことを、今話のコメント欄で初めて知りました。

 さりげなく、ライダーの先生であり、ラッキー(主人公名)の父親であり、ハッピー(妹ヒロインの口癖)の父親でもあるという、ヒーローを制覇しているよ。

 その前には、金八先生の同僚教師でもあったとか、教師役が板に付いていたわけですな。
 問題は、結局、終盤登場のために、その言葉が晴人に響いたのもその場限りで、空回り的に見えざるを得ないこと。

 それと、この回のテーマとして、「子どもをネグレクトする父親」というのがあって、それが「コヨミを放置している笛木」につながるのかな、と思いきや、
 実のところ、笛木は娘の暦の復活のために活動しており、ここに来て、子供に対する父親の情愛がテーマになっていく流れですが、

 逆に、母親というものが見えなくなっているんですね、この作品。
 玩具コレクターも、パートナー女性の姿が見えなくて、死に別れたのか、それとも夫の趣味に愛想を尽かして、子供も捨てて逃げ出したのか、いまいち背景が見えないのが気に掛かるな、あの父子。

 ……とまあ、今さら、この回の位置づけがよく分からなくなっていますが、結論として、晴人に焦点を当てるなら、「コヨミのことで頭がいっぱいで、自分自身を見失ってしまった晴人の主人公性を喪失した姿」を示すことかなあ、と。

 ヒーローの使命(世界の平和とか)、ヒロインの命を天秤に掛けられて、両方救えたら真のヒーローのハッピーエンドなんでしょうが、
 そのことで悩んだ挙句、最後は自らも命を落とすことになった仮面ライダー主人公が過去にいまして(龍騎)、結局は2号ライダーが主人公のできなかった役割を果たして、真の主人公と見なされるわけですが、
 ライダーの場合は、稀にそういう変化球があって、いろいろと賛否両論だったりします。

 で、龍騎とウィザードも、放送当時は結構、類似性を指摘されていたことを今、思い出しました。

・主人公の力の源がドラゴン
・諸悪の根源が、身内の命を復活させようとする学者(かたや兄、かたや父親)
・契約モンスターが、他のモンスターのエネルギーを吸収することを求める。果たせなければ、契約者が食われる(仁藤の設定)
・主人公がヒロインの命を守ろうとして戦意喪失。
・殺人鬼がライバルキャラとして登場し、いろいろなキャラを殺害し、主人公に手を汚させずに、話を翻弄しながら盛り上げる。

 ただし、龍騎の殺人鬼(王蛇)は、ソラみたいなトリックスターではなくて、フェニックスさんを彷彿とさせるバトルジャンキーで、悪役なのに、その豪快な暴れっぷりで、人気キャラになっていたわけですが。

 ともあれ、この段階で、晴人が主人公ヒーローとしては目立った活躍ができないまま、
 仁藤と真由がドラマの中心になっていくわけですな。

 真由がメデューサ・ミサとの決着を付けるのが次回。

 このミサは、ゲートを探知できるという理由だけで、笛木に生かされており、それって、前作フォーゼのリブラ校長みたいなものかな、と。
 そう言えば、彼も途中で出てきた幹部のせいで、主人への忠誠を示しながらも切り捨てられる役どころだったなあ。

 リブラ校長と、メデューサ・ミサの能力と末路の類似性に、今さら気付いてしまいました。

 まあ、敵ボスがホロスコープスのスイッチ12個や、魔法使い4人を集めて儀式を敢行しようとするのだけど、その過程で多くの犠牲が出てしまう、という終盤の展開からそっくりなわけで。

 とにかく、次回は真由のドラマに決着がつき、その次は仁藤の主役級の大活躍が見られ、そして、その後は傷心の晴人が世界の破壊者に出会い、別世界に新たな希望を見出すことになるのかな。
 まあ、晴人にとっての最後の希望はコヨミなんですけどね。その辺のドラマの真の決着は、冬の劇場版で晴人の心が真に救われるのを見ないと、TVだけでは後味が悪くなるなあ、と。

PS.ヒロインを守れなかったヒーローと言えば、ライダーではX、ストロンガー、龍騎、キバ、鎧武、ジオウ、ゼロワンと結構いますな。
 ウルトラでは、新マン(ジャック)とレオの二人だけと言うのに(防衛チームの女隊員殉職という意味では80先生もかな)。まあ、近年のオーブさんも過去にヒロインを守れなかったというトラウマに悩んでましたが、後に「実はライバルが密かにヒロインを救っていた」という事実が判明し、そのライバルが今、防衛チームの隊長をやっているという面白い状況に。

 それはさておき、まあ、ライダーでは死んだ後に転生というケースも近年、それなりに増えてますね。女神さまになったり、王様の時空改変で女子高生になったり、同型機が作られたり、などなど。
 個人的には、ヒーロー物のラストで後味悪く終わるのは、勘弁して欲しいんですけど。男キャラが格好良く散るというのは悪くないのに、女性キャラだとどうしても悲劇色が強くなるわけで。
 男女平等なら、仲間を庇って格好良く散る軍人風ヒロインと、それに敬意を表する(涙はこぼさない)主人公ってのが見たいんだけど、今のところはツクヨミがそんな感じかな。
 まあ、ゲイツの死には涙流してましたけどね。だから、ゲイツが真のヒロイン説が流れたのが、もう一年近く前。

PS.そう言えば、秋にジオウの外伝ソフトが期待されていたのに、結局、ウォズもツクヨミも、コロナ禍で作られずに流れそう。
 来年に期待すべきなのか。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/27 (Tue) 16:25:57

 定期感想その3です。

 セイバーなんですけども、「アヴァロン」で、自分に古典の素養が欠けすぎなことに気が付いて、ちょっと愕然とするものありです。アーサー王終焉の島でしたか。そうと分かると、アーサー王のブック、アヴァロンの謎の男の正体、円卓の騎士といったことがつながって、意味も分かり始めることができたのにorz。

 知らなければ調べればいいんですが、無知の度が過ぎると調べるべきと気が付くこともできません(無知・無能であるほど自信が強いという法則通りかも)。付け焼刃ながら、ざっと調べてから感想を書いたほうが楽しみが深そうと思った次第です。これも温故知新でしょうか。

 NOVAさんのリストに触発されて、自分でも「毎週観るし、感想も書きたい」と思える作品を挙げてみたら、NOVAさんのリストと一致しました(^^;。9作品ですが、本数でカウントすると12本です。道理で大量に観てる気がしてたわけだ。

・TV放映分
セイバー(1/週)、ダイの大冒険(1/週)、牙狼MS(1/週)

・ネット放映分
ビルドファイターズ(1/週)、剣/ブレイド(2/週)、ウィザード(2/週)、クウガ(2/週)、ゴーバスターズ(2/週)、アバレンジャー(2/週)

という計12本です。アローバース系DVD視聴の進み方が遅々とするのも、これだけ観て、いくつかは感想も書いていれば仕方なかったようです。1本30分で計算すれば、360分=6時間ですもんね。
(それでも、ようやくアロー5、フラッシュ4を観終えたところ。案の定「次週に続く」的な最終回でした ^^;。)

 このうち定期感想するのは、もう終盤のウィザードは最後までとことん。盛り上がりは自分的に今一つながら、後続作品で改善された部分を想像したりし始めたのが感想意欲的に大きいかも。

 牙狼MS、セイバー、クウガは感想を書かないほうがどうかしている、くらいに思います。セイバーは最新ライダーですし、牙狼MSはまだ最後まで観きっていないものの、牙狼1st(自分的には牙狼の現ベスト)を上回りそう(そう伺った通りでした)。

 クウガはジオウ時の第1・2話特集で観たときは、「当時の特撮技術をアクションの工夫でカバーしている」くらいの印象だったんですが、本編ストーリーが分かって来ると、そんなもんじゃなかった。ドラマ的には最も惹きつけられる気がします。話数的には、まだ序盤から中盤に差し掛かる段階で、これだけのものだと、終盤の凄さを期待して間違いなさそう。

 その他は非定期で、気になった回があればスポット的に感想を書くことになりそうです。NOVAさんとの違いは「ダイの大冒険」となりそうです。自分的にはまだ模様見で、初作を観ておらず、コミックも読んでないのが大きいかと。しかし、こちらで伺ったことからは、有望株になりそうです。ドラクエゲームも5まではハマってもいたわけですし。

●仮面ライダークウガ(第13話:不審、第14話:前兆)

 今週分は、設定的には前エピソードから3週間後の事件らしい。警察が認知した未確認生命体は前話の22号から今話の23号となっており、グロンギの起こす事件の間隔が長くなっていることが窺えます。

 その代わり、ゲームの犠牲者数は以前とは比べ物にならないみたいですね。今週分では、おそらくゲームの勝利条件が犠牲者180人となっているらしい(グロンギが日本語も喋り出して、リアルタイムで一部分かる)。人数が多いためか、観光客多数のボートを襲撃したりしてますな。

 ただ、もしかすると被害者数規模が大きい点は、作品の緊張感は高めるものの、下手するとリアリティを損なうんじゃないかと危惧したりします。今エピソードは犠牲者180人になる前に阻止されたものの、おそらく数十人くらい殺害されたはず。現実にそんな大量殺人が起きたら、大規模に屋内退避とかになるんじゃなかろうか。

 そういうことが危惧に留まるのは、やはり展開の速さのせいかもしれません。観ているこちらが考えるより事態が速く動きますんで。セイバーも進み方が速いんですが、設定を次々と出してくるからのように感じます。クウガだと、突っ走るグロンギと追うクウガのドラマの転がり方が急速という違いがありそうです。

 それはともかく本編。以前に使用したガスの有効性があったのか、ライフル弾に改良して装備するなど、警視庁の対応が進んでいるようですね。民間の協力も進んでいるようで、桜子の同僚(?)のジャンも参加してます。ちょっとびっくりしたのが、夏目実加がジャンを手伝っていたことで、どうやらお遊びの助手ではなく、2人とも本気度が高そう。

 ジャンが見つけ桜子に連絡した遺物、どうやらグロンギではなくリント由来のものらしい。これが今週分では不気味とも思える起動をするんですが、伺った通り、クウガの新兵装:ゴウラムみたいですな。

 しかし活躍は次週かな。今週分でグロンギの1人(メ・ギャリド・ギらしい)がトラックを動かしてみる、コント的なカットがありまして、それが次エピソードへの伏線だった模様(たぶんゴウラムと絡むんだろう)。ちょっとした、雰囲気的演出のようでいて、見逃してしまうともったいないものが多々あるようですね(たぶん、自分が見過ごしたものがいろいろありそう)。

 グロンギ側も3週間ぶりにゲーム再開の模様で、バラのタトゥの女が今回は日本語で「2日で180人」と、恐るべき達成条件をさらっと言ってますね。グロンギが人間(リント)をどう見ているかが良く分かるシーンです。今まではグロンギ語で言っていた、つまり事実上、視聴者には伏せていたわけで、(翻訳で追っていたといえ)かなりショッキングです。

 現実世界では人間は生物界のトップだとなんとなく自認しており、世界は人間のものだと思っている節があります。クウガ世界では、グロンギもそんな感覚なのかもしれません。自分たちが頂上だと自認しているので、「人類からこの世界を奪う」みたいな思考が生まれない。なぜなら昔も今も世界はグロンギのものだから。そんな気がしました。

 それはともかく(^^;、今回のゲームプレイヤー:未確認生命体第23号/ピラニア種怪人/メ・ビラン・ギが活動開始しまして、観光客多数のボートを襲う。達成条件の人数が多いからでしょうね。これを不審人物が川岸で見てまして、蝶野潤一というらしい。首にグロンギの印があることから、警察に連行されて取り調べを受けるも、どうやら自称グロンギの偽者みたいですね。

 蝶野潤一は病の身である上、世の中に絶望するものがあるらしく、かなりひねくれてますな。雄介が語り掛けても、なかなか心を開けない様子です。蝶野潤一は今週分では、揺れ動きはするものの、命を救ってくれたクウガを拒絶する様子がありました。もしかすると、雄介が蝶野を笑顔にできるかどうかが、グロンギ以外でのドラマの鍵になるのかもと思えます。

 それはともかく、蝶野の起こすゴタゴタにお構いなく、グロンギ:メ・ビラン・ギはゲームを進め、今度は3人の釣り師が乗るボートを襲撃、しそうになったんですが急にターゲットを変える。川辺で腕を負傷した作業員ですね。これをヒントに次話で警察が対策を進めることになるわけか。

 今話ではクウガ(赤)がとりあえず迎撃しますが、雄介の脳裏に奇妙なイメージが浮かぶ(予告映像も踏まえると、クワガタっぽい形状)。これがどうやらジャンらが発掘した遺物と連動しているらしい。こちらで、ディケイドのときから伺っているゴウラムみたいですね。

 次話ですが、桜子が古代文字から「甲虫の姿を象りし」を読み取ったのも、ゴウラムを指しているんだろう。しかし今週分では輸送中のトラックから飛び去り、最後に飛翔する様子をチラッと見せただけで、活躍は次週になるみたいです。

 後半(第14話)に続きまして、ビランとのバトルはクウガ苦戦の模様ですね。クウガ(紫)ならやや優勢に見えましたが、ビランは防御力が低そうな腕に噛みつくなど、戦術で対抗してきてます。一条が特殊ガス弾をビランに命中させ、ようやく撤退させることに成功ですか(設定的にはガス弾がエラに命中して、ガスが直接作用したためらしい)。

 警察は、いつでも水中に逃げ込むなら網に追い込みましょう、ということで、作業員襲撃事例からビランが血の臭いに引き寄せられると推測、人工血液によるおびき出し作戦に入るわけですな。

 一方、蝶野は不貞腐れた態度を取り続けてまして、雄介が説得を試みるも、取り付く島もない感じす。雄介、ちょっと不思議なことを言いまして、「生きてますか?」ですか。観ている自分は意味・意図を測りかねたんですが、蝶野はギクッとした様子があります。すると今度は検視医の椿がビランに殺害された作業員の遺体を蝶野に見せる。

 ビランの殺害方法は、ピラニアの群れが襲うようなものらしく、遺体は相当ひどい状態らしい。人や命を軽視するようなことを言っていた蝶野も、さすが吐き気を覚えたらしい。そこを椿が追撃しまして「人間の命をこんな風に終わらせる未確認生命体を絶対に許さない」と。さらに椿、警察が押収していたらしい飛び出しナイフを蝶野に返す(椿の覚悟を見せ、蝶野に決意を促したんでしょうな。蝶野はナイフで椿を刺すこともあり得ますんで)。

 グロンギ側では、ビランが何やら責められている様子で、ゴオマですらあからさまに嘲っている感じです。クウガならともかく、人間に大ダメージ食らうのは、グロンギとして恥なんだろう(前に拳銃で目をやられたグロンギも我を忘れて暴走してたし)。

 そんなことをよそに、次エピソードのメイン敵となるらしいメ・ギャリド・ギは車に興味を示してますな(さらに安全ピンの使い方が分からず、腕に刺してみたり)。緊張と弛緩のバランスを取る不気味コミカル(?)描写かと思ったんですが、どうやら次エピソードのゴウラム絡みの伏線らしい。

 ビランはそれでも突っ張りまして、しかし警察の仕掛けたトラップにはまり、姿を現す。迎撃態勢は整っているようですが、誤算がありまして、蝶野がすぐそばにいることですね。グロンギに憧れる(のかな?)蝶野はビランと接触するも、問答無用で殺されかける。

 そこを救ったのがギリギリ間に合ったクウガというわけですな。今回はスピード勝負なのか、クウガは青で挑んでます。と思ったんですが、決め手は得物でしたか。ビランが偶然切り取った鉄パイプを専用ロッドに変えて使い、クウガ勝利。

 クウガが変身を解くのを間近で見た蝶野、正体が雄介と気付くも、「こいつに助けられたのか」と言い捨てて去ってしまう。まだ立ち直った感じではないですね。調べてみると、蝶野はこの後も登場し、迷いを断つのは最終回になるらしい。ドラマを揺さぶる見どころを作ってくれそうで期待したくなります。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/28 (Wed) 01:27:20

 土日分の感想は今回で締め。
 次週は、ニチアサが駅伝で休みなので、ここではセイバーを書かない週になりますな。まあ、でもYouTube放送がいろいろあるので、あまり寂しいとは感じないかも。

★アローバース

 現段階の情報で、ざっと分かった分を触れておきます。

 まず、例年なら秋からフラッシュが始まっているはずなのですが、今年はコロナで延期しまして、次の第7シーズンは、2021年からと発表されたようです。
 2021年のいつからかはまだ分かっていないようですが、この時期に発表だと「年始からかな」と見る向きが多い感じで、少なくとも3ヶ月遅れは確定、と。

 で、こっちで年末に出る予定の廉価版は、第5シーズンですね。バリーの未来の娘ノラ・アレンが活躍するシーズンで、それは自分も気になるので、前言撤回して、フラッシュだけは買うかもしれません。

 次に、スーパーガールですが、次がファイナルシーズンになるらしいです。代わりに、スーパーガールと共演したスーパーマンと恋人のロイスを主人公にしたスピンオフというか本家のドラマが2021年に予定とのこと。

 アローの方ですが、続編である『グリーンアロー&キャナリーズ』というタイトルが予定に上がっているという話も。
 内容は、オリバーの娘がグリーンアローを襲名し、3人のブラックキャナリーとチームを組んで、未来のセントラルシティーを守るために自警団活動を始める話で、アローのファイナルシーズンの最終話からつながる設定のようですね。
 一応、DCコミックで、女性ヒーローのチーム活劇物の『バーズofプレイ』という作品があって、それにインスパイアされたらしいとのこと。

 いろいろ仕切り直しということもあって、今年は年末イベントをやらないことも確定されたようで、
 ジャスティス・リーグとなったアローバースも、コロナ禍と大統領選以降の新展開をどう始動させるか、模索中に思えます。

 来年になって、フラッシュがまた走り出したら、それを中心に再起動かなあ、と。

 一方、映画も含めるなら、DC作品で、年末に『ワンダーウーマン1984』が控えていますが、マーベルの『ブラックウィドウ』も含め、やたらと女性ヒーローばかりが企画される時期だなあ、と思いつつ。


★クウガ

 今回の蝶野編は、メインの荒川さんではなくて、井上敏樹脚本ですね。
 基本的に、善人ばかりが登場して、彼らが五代を心配したり、グロンギが暴れて人々の心が荒むような世相に心を痛めるのを、五代の笑顔とサムズアップで癒されるのが荒川クウガで、
 井上敏樹氏が加わると、『世の中、そんないい奴らばかりじゃねえよ。中にはひねくれた奴、他人を見下す皮肉屋がいて、そういう奴が好き勝手しながら、痛い目に合うのがリアルなんじゃないか』という信念で生み出されたのが蝶野くん。

 なお、敏樹氏自身は、カブトの天道、ディケイドの士に似た我が道を行くオレサマキャラだと、もっぱらの評判らしくて、それでも後輩脚本家や俳優陣の面倒見がいい御仁だとか。
 もう、とことん陰鬱な話を見せてくれたり、とことんギャグに振り切れてくれたり……まあ、紅音也の産みの親と言えば十分伝わりますか。
 まだ、蝶野さんはおとなしい方というか、それでもグロンギが「人間社会に怒りを抱いている過激な反抗者」と思い込んで接触を試みたら、「獲物だ」の一言で切り捨てられる皮肉な末路……って、まあ、クウガだから五代にしっかり救われましたけど、他の作品だったら殺されても不思議じゃない。

 あ、次の井上脚本はブレイドのカリスが一人二役をする回ですけど、そちらはとことんギャグです。
 井上脚本は、陽に転んでも、陰に転んでも、アクの強いキャラが出てきて、妙に余韻を残すというか。

 で、この回は、ゴウラムの予兆が見られたり、それに合わせてOP映像がマイナーチェンジして、第2クールのスタート回なんですが、
 クウガの戦いで、一通りのフォームが出そろって、それぞれの使い分けが合理的かつ模索的なのが分析し甲斐があるな、と。

 まず、赤のマイティー(バランス型、格闘戦仕様)で戦ってみると、今回の敵は機敏な動きで、ヒレカッターや鋭い牙で切り裂いて来る。
 ここで、斬撃に対してはタイタンアーマーか、ととっさに防御に出る。だけど、このタイタンはとっさの判断なので、武器を持っていなかった。ここで準備よく、剣にできるものを用意していれば勝てたかもしれないけど、武器を手にする前に敵の動きに翻弄されて、装甲のないところを噛みつかれて、以降、タイタンを使うときは剣を持つこと、という教訓を得ます。

 で、次の決戦時に変身したのが青のドラゴンですが、これも水上で襲われている一条さんを救うために、川岸からジャンプして飛び込むために必要だったから。
 だけど、このドラゴンフォームが水中では動きやすくて、敵の素早い動きにも対処可能と学んだ。以前はジャンプ力だけで、軽量型、破壊力を持たない、打たれ弱いと短所の多い形態と見なしていたものの、ビラン相手には意外とパンチも通じる(以前のバヅーのは非力だったのに)。

 とにかく、この形態なら、相手の動きにも対応できて、そして決め手となるものは……あ、相手が棒状の武器を切断してくれた。これだ! といろいろ試行錯誤が伺える戦い。

 以降は、とっさに危ないとなればタイタンでガードし、相手の攻撃を見極めながら、最適解を学習する戦闘の段取りがクウガの面白さになるな、と。
 こういう戦況だから、この形態で、というフォームチェンジの意味合いが話にきちんと織り込まれている、と。

 次回は、トラックで犠牲者を押しつぶすゲゲルを敢行するヤドカリ怪人に対し、馬の鎧ことゴウラムでマシン対決する話。
 バイクがしっかり活躍する回が多く見られるのも、クウガのいいところですな。


★セイバー

 尾上さんが石になったけど、石化解除までしっかり描かれて、ハッピーで終わって、めでたしめでたし。

 一方、ブラーボとグリドン(に似た人たち)も、元に戻って良かったですな。
 彼らの新作映像は、劇場映画ではなく、東映FCという会員制サイトで配信。
 しかし、どうして鎧武外伝? と思いつつ、ウィザードが3週後に終わったら、お次は鎧武ですな。そこに合わせた展開なのかな。

 そう言えば、鎧武もセイバーと同じ剣技で戦う集団ライダーで、ヘルヘイムは異世界ファンタジーちっくな森?
 似てるのか?

 まあ、とにかく、小説家主人公は、異世界で手に入れたアーサー剣の力を引き出すことへのプレッシャーに飲まれて、自分を見失っていたのが、尾上さんの犠牲で落ち込み、悩んで、そこから自分らしさを見出だす流れですか。
 そして、小説家らしい結論は、チームの作戦参謀として、「物語の形で戦術を組み立てる」こと。

 ある意味、ゲームのシナリオライターみたいな意味合いもありますな。
 カリバーに対しては、エスパーダと剣斬の組み合わせが効果的とか、
 ブレイズ倫太郎の覚醒した力なら、幹部メギドを抑え込めるとか、
 味方戦力と、敵戦力の組み合わせを分析して、最適解を模索するのは、さすが小説家、と思わせる名采配。

 異世界ファンタジーで、今時の読者受けをしようと思えば、主人公が軍師的な戦術眼を示せないと、ダメですな。
 というか、SOLには今まで、そういうことのできる人材がいなかったのか。いや、いたけど、それがカリバーだったのかもしれませんが。

 ともあれ、個々の剣士の力量を、巧みな戦術采配でうまく用兵していたら、それが「仲間の力を引き出す王の資格」みたいな条件を満たしたらしく、
 アーサーロボが誕生して、主人公はファイナルフォームライドして、剣になりました。

 仮面ライダー剣と共演して、ブレイドブレイドとセイバーセイバーの二刀流が実現すると面白いなあ。

 ともあれ、セイバーの必殺技って、素直に格好いいと言うよりも、どこかコミカルなものを狙ってくる感じですね。
 マッスル妖精といい、豚3匹といい、俺が斬るといい、まあ、コロナ禍なので暗いものは作らず、明るい作風を狙っているというプロデューサーとメインライターのインタビューも読みましたので、当面はこのテンションで行くのかな。

 再来週の次回は、ノーザンベース以外に、南極のサザンベースがあることが分かって世界が広がったり、
 制作発表時に公表されていなかった味方6人めのライダー、鍛冶屋のスラッシュが登場するようで、SOLという組織についても、もう少し内情が分かるのかな、と期待します。
 今のままだと、ソフィアさんの役割もよく分からないですし。

★戦隊

 アバレとバスターズはまとめておきますか。

 アバレについては、メイン3人とアスカさんで別ドラマを展開していますな。
 メインの3人は陽性コミカルで、アスカさんだけシリアス担当。次回はアスカさんがようやくブラックに変身して、激強な戦力を発揮し、ジャンヌとの間にいろいろドラマを築く回。

 脚本家としては、メインの荒川さんは安定して面白いと思いますが、6話めが浦沢さんで、うん、「私は生ゴミだから、ゴミ収集車がお似合いなの」ってセリフが浦沢さんっぽい。いつぞやのジェラシットも生ゴミごっこをしてましたな。
 でも、浦沢色が爆発するのが、アバレキラー登場の際におまけで登場するトリノイドのヤツデンワニ。
 トリノイドは、動物・植物・器物の3つがシリトリ的につながったネーミングの面白い怪人なんですが、ヤツデ+デンワ+ワニという怪人が稀代のコメディアンになって、その後、長く伝説になるとは当時は思わず。

 ヤツデンワニと恐竜やカレーって、番組終了後も他の戦隊にもネタとして拾われる愛されネタで、登場回は注目です。
 そして、毎回、出動のたびに、恐竜やから追い出される客の横田さんが、お笑いネタとして注目。ラーメン好きの小池さんみたいなお馴染みのおとぼけギャグキャラですな、カレー好きの横ちゃんさん。

 ドラマには全然絡まないのに、何故かそこにいて、いつもカレーを食べていて、そして邪険に扱われる名バイプレイヤーというか。


 一方、バスターズ。
 実は製作陣がオーズからの流れだったのか、とwikipedia見て、改めて知った次第。

 松本零士調とK.Kさんが評されたメカ描写。確かに、メーターとか言われたら、そうかも、というレトロ未来な感覚がありますね。
 それにしても、こういう軍隊調の基地描写も近年ほとんどなくなったし、基地内のセットを作るのも金がかかるので、最近は見なくなったかな。

 あ、でもキラメイも一応、基地はあるのか。民間企業に偽装はしていますが、ずいぶん明るめの基地だ。

 ともあれ、ゴーカイが基地ではなく、海賊船の中がいつもの溜まり場なので、その拠点描写で戦隊のイメージも決まるものかもしれませんな。
 定番は、アバレみたいな食堂の裏に基地が隠されているケースと、どこかの民間研究所と、まあ、いろいろと思いつくことはありますが、
 大きな格納庫を持った巨大組織があると、その戦隊は金が掛かっているなあ、という気になりますな。
 昨年のリュウソウジャーは、考古学者のおじさんの自宅に居候している文無し戦隊だったし。

 今年の人たちは、主人公の高校生を除けば、みんな、その道の有名人ばかりで、お金には苦労してなさそう。

 ライダーで、働いていない人たちは、親切なお店の店主さんのところで居候してますな。
 何でも直せる時計屋さんとか、写真屋のお爺ちゃんとか、指輪作りの職人さんとか。

 まあ、大企業の社長とか、小説家にして書店の主人とか、最近のライダーはきちんと職業持ちで、何とかなっているのかな。

 それに比べると、警察とか公的機関に所属しているヒーローは安心して見ていられます。
 ところで、不破さんはその後、どんな仕事をしているのか気になるところ。コロナで放送なかった時期に転職がどうこう言っていたので、最終回後はいい職に就けているのかな。
 或人に雇ってもらっているのか、刃さんの世話になっているのか、年末の劇場版の不破さんの状況を今から気にしつつ。

PS.うまくオチがまとまらず、何故、ゴーバスターズから不破さんに話が流れたのか不思議。まあ、青いゴリラつながりかな。
 次回、ブルーバスターのリュウジさんが、滅亡迅雷に接続したみたいに熱暴走する回でもあったり。そして、注目のゴーバスターオー合体の回ですか。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/28 (Wed) 23:52:30

 定期感想その4です。

 今週分のクウガのバトルは、こちらで解説を拝読して、ようやく「狙いとミスと幸運があったのか」と理解できました。

 何となく行き当たりばったりにようにも感じてモヤモヤするものもあったんですが、スッキリしました。しかも、その後に活かされもするわけでしたか。定型文になってしまいますが、ご教示、いつもありがとうございます。

 アローバースの最新情報もありがとうございます。延期とはいえフラッシュが健在なのは嬉しいニュースです。自分的にちょっとショッキングなのが、スーパーガールの次シーズンがラストということでしょうか。

 クライシス・オン・インフィニットのスーパーガールはもうスカート付きではなく、雰囲気も併せて本当にヒーローとして確立したように思えました。1stでは、いかにもヒーロー・ビギナーだったのが、ここまで来たのかと。しかしシリーズ終了になるわけでしたか。

 後続(?)のスーパーマン&ロイス・レインでも、スーパーガールのゲスト出演はあると期待するしかないかな。アローバースはバットウーマンが加わり、次代グリーンアローがオリバーの娘とのことで、女性比率が上がって、ヒーロー男女比率を調整したのかしらん。

●仮面ライダーセイバー(第8話:封印されしは、アーサー。)

 先にちょこっと書きましたが、古典に無学なせいで制作の暗示(アヴァロン→アーサー王)に気づけず、もったいないことしました。アーサー王(物語)が一応の覇業が成るまでは燃える展開(?)ながら、その後はいくつもの悲劇が連なることも、今回、ようやく知りました。

 自分的にはアーサーと並び立つのがランスロットで、終始、理想的なヒーローだと思ってました(東映アニメで描かれたイメージかも)。しかし、王妃と深い仲にになり、円卓の騎士の分裂、抗争を招いた人物でしたか。ランスロットは円卓の騎士を何人も倒してしまっているようですね。弟を殺された騎士は終生、ランスロットと対立したらしい(が、死後は異なる模様)。

 その結果、ブリテン島に君臨するアーサー王と、大陸(フランス)に拠るランスロットが対立、戦争も引き起こすと。これは一応の休戦が成ったものの、別の戦いでアーサー王は深手を負い、アヴァロンへ去ったとのこと(治療のためとも、永眠の地とも、復活のためとも、諸説あるんだとか)。

 興味深いのは、アーサー王が致命傷を受けた戦いの前夜、ランスロットに弟を殺され、自分も死んだ騎士がアーサー王の夢枕に立ち、ランスロットと共闘せよと説得したことです。生前はランスロットとのいかなる和平も拒絶したのが、死後に赦していたわけでしたか。あるいは既に生前、己が態度を悔いるものがあったのか。

 古典知識の無さを悔いるのが、もう1つありまして、メデューサ三姉妹です。今話で「三姉妹だから襲撃ポイント3つ」と明示されて、ようやく思い出した次第です。さらに、1体が他を「姉さん」と呼ぶのも、メデューサが末妹だからというのは、観終わってからようやく理解しました。

 知ってはいたんだけど、暗記知識でしかなく、応用が訊きませんでした。メデューサの襲撃が3か所分散と前話で示された時点で「ははーん、三姉妹だからだな(ニヤリ)」と気付け、他を「姉さん」と呼ぶ個体がメデューサと気付けるなどしたら、もっと面白がれたんだろうなあ。

 古典の反省はこれくらいにしまして、今話でようやく気が付いたのが主人公:飛羽真の優れた資質です。もちろんプロ小説家だということですね。今までの描写ですと、単に本好き程度で、読者・批評家でも置き換えられる気がしていました。が、今話では「物語を作る≒キャラクターが事態を動かす」技術を敵との戦いに応用してまして、これなら作家の腕前を見せてもらった気がしました。

 そういう応用が利くのもある種の天才ということなんでしょう。天才が売り・自称なのがビルドの戦兎(理系)であったりするわけですが、飛羽真(文系)とは異質な感じですね。

 自分的な分類ですが「理系:ややこしい人間を排して理論化する」「文系:人間を中核に据えて理論化する」です。ライダーでは、ビルドの戦兎は状況を打破する道具(兵器)を考え、セイバーの飛羽真は敵の狙いをくじく味方の動きを考えると。今話で自分的には飛羽真のキャラが立ち始めた気がします。

 石化されて活躍せず、助け出されてから自分の手柄と息子:そらに言い張る尾上も、見ようによっては面白い動き、意図を見せたとも取れそうです(自分に尾上びいきがあるからかも ^^;)。前話から尾上が石化されるまで、ロゴス側ライダーが各個で動いていた感があるんですが、尾上が石化リタイアすると、急にまとまって来てました。

 やっぱり尾上は最年長であり、ロゴス側ライダーの親・師匠世代ともよく通じているせいか、ロゴス側ライダーが頼る気持ちがあるんじゃなかろうか。尾上を中心にまとまるようならいいんですが、どうも「尾上がいるから大丈夫」とばかり、各ライダーが思い思いに動く方向になってたような。

 しかし支えとなる尾上がいなくなってみると、皆、大なり小なり不安になる。報復、尾上救出という点で一致もする。そこでようやく、飛羽真の敵情分析・作戦立案プランの冴えが見出される流れになったのかも。

 その今話のバトルですが、巨大戦が入りましたな。前に申したことがありますが、味方側の巨大化は、ライダーでは今一つ好きになれません。ただ、戦隊ものだとむしろ期待するし、ジオウでときたま起こったタイムマジーン戦は例外となります。

 今話はその例外だったみたいです。これはライダーの範疇でのことではなく、ウルトラマンZとのタイムリー性があったからのようです。ウルトラマンZの剣:幻界魔剣ベリアロクですね。ベリアル因子のある剣だそうですが、ベリアルのような言動・わがままとかあって、ドラマやバトルを結構かき回して面白くなってます。

 今話ですと、飛羽真セイバーが「俺が斬る」が妙な解釈になったらしく、セイバーが剣化されてました(まだ技名とかついてないみたい)。これがベリアロクとなんか被りまして、妙に面白く感じた次第です。ある一点でも楽しめると、なんだか全部(ライダーの巨大戦)もいいように、自分は思えてしまうようです。楽しめればそれで良し。

 ともかく本編。ですが、かなり前置きで面白かったポイントを書き終えた感じです。上記以外で楽しめた点を中心に。

 飛羽真はアーサーブックの力を引き出す自信がないが、襲撃された街はまだはまだ2つが敵の支配下にある。ほぼ無手勝流で再戦に向かうロゴス側ですが、おそらくは敵の思う壺の乱戦となり、セイバーはアーサーブックにむしろ翻弄され、尾上が飛羽真の身代わり同然で石化。惨敗して撤退ですね。
(白紙(?)のブック、思わせぶりですが、今話では解明の糸口もなかったですね。)

 さらに落ち込む飛羽真ですが、まず芽依が(意図的に)いつも通りのマイペースを見せ、尾上の息子そらは正面から励ます。このシーン、芽依はそらを軸に動いていた気がします。まず、子どものそらを気遣ってる感じがします(飛羽真を励ますそらを見る、芽依の表情などから推測)。

 尾上の石化はメデューサを完全打倒すれば元に戻ることもあるし(街も救える)、飛羽真は腰を据え直して作戦プランを練る。ここで物語作者の本領発揮となるわけですな。仲間たちと紡ぐ物語、ということで、これにロゴス戦士も乗って来る。円卓の騎士成立といったところでしょうか(たぶん、アヴァロンの謎の男の思惑通りかな。どこかで見ているのかもしれない)。
(飛羽真の立ち直りのイメージシーンに登場したのは、尾上、賢人、倫太郎で、蓮だけいないの、ちょっと笑った(^^;。))

 再びのロゴス戦士出撃は、メデューサ2体を1か所におびき出すことを含め成功し、チームバトルにより戦いも優勢な感じです。アーサーブックの力に拘っていた飛羽真が、ブックより仲間を信頼したことで、かえってアーサーブックが応えてもくれているらしい。アヴァロンでの禅問答(?)は、もしかするとこの事態も含んだものだったのかしらん。

 メデューサ2体のうち1体が倒されると、最後のメデューサが怒り狂いまして、巨大化して隕石落下(?)で全てを破壊する暴挙に出る。が、アーサーブックにより巨大ロボ出まして、飛羽真の台詞「俺が斬る」でセイバーの巨大剣化になり、メデューサも隕石も粉砕して勝利。円卓の騎士成立は燃える展開ですが、アーサーブックの力はどうもカオスっぽい作用に思えます(^^;。

 さっきのイメージシーンと異なり、尾上が抜け、蓮が加わって、飛羽真に声をかけてますな。石化が解けた尾上はノーザンベース帰還後、息子のそらにデタラメの武勇伝聞かせ、皆にツッコまれて、めでたしめでたし(かな?)。

 一方、敵拠点ではカリバーの正体と思しき人物が写真を見てますな。3人写っており、真ん中がソフィア、左側が賢人の父:富加宮隼人ですが、右側の男は分かりません。既出キャラクターで雰囲気だけでも似ている人物を考えると、尾上くらいか。右側の男の正体は、次週以降のお楽しみというわけでしょうな。

 次回「重なり合う、剣士の音色。」では、大秦寺哲雄がライダーとしてお目見えするようですね。スラッシュというコードネーム(?)があると分かった時点で期待するものはありました。新たに重要らしい人物も登場するらしく、ソフィアも知らない女性のようです。

 しかし、駅伝で1週お休みですか。普段ですと愚痴を言うところですが、コロナ禍でスポーツ大会がいろいろ中止された今年は別です。大会を催せたことを祝し、成功を祈ります。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/30 (Fri) 20:48:25

 定期感想その1です。

 東映Youtube公式で、高速戦隊ターボレンジャーが始まりまして、第1・2話だけでも観ておくか、と軽い気持ちで第1話観まして、混乱しましたorz。既に敵がいてターボレンジャーと対峙したと思ったら、いきなり10戦隊の紹介(バトルフィーバーJ~ライブマン)。「え、これも戦隊クロスオーバー?」と思ったら違ってました。

 第1話ラストは、ターボレンジャーがレジェンド戦隊から「任せたぞ」と言われて戦いに赴く。思わず「任せに来たんかい、先輩戦隊は」と独り言が洩れました(^^;。調べてみると、この第1話は本編第1話ではなく、前シリーズとをつなぐ特別編だったようです。ようやく理解して納得できた次第です。

 そして、待っていた「仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦」ですね。明日(31日)午前11時からプレミアム公開。通例通りだと1週間置いといてくれそうですんで、その間に複数回観ることになりそうです。

●牙狼MS(第18話:群獣)

 今話から最終決戦スタートですね。レオそっくりの赤仮面がレオと別人と判明もしましたし(双子の兄弟までは明かされませんでしたが)。

 こちらで予め伺った、ここぞというときにレオが鋼牙の救出に入るシーンは、なぜだか驚きました。知っているのに、なぜ意外感が生じたのか、観なおして考えて分かりました。零が冴島邸に現れ、レオについて情報をもたらそうとするシーンがあったお陰です。

 零は序盤から鋼牙と運命を共にする共闘態勢でありました。ですので、零が現れる→鋼牙がピンチ→救う剣、と描かれると、無意識に「零の剣」と感じたようです。しかし現れたのはレオだったので、意外感があったようです。自分的にはですが、最後の一瞬までレオ=赤仮面と思わせる演出だったと感心しました。それだけに意外性の効果が高くなってるとも。

 もう1つ、同様の小技(?)があったように思いまして、ラテス法師の台詞です。敵地へ踏み込んだ鋼牙に、ラテス法師が裏切りの理由を語るとき「レオ」ではなく「あの男」と言っています。これは当然、赤仮面=レオだなと思うわけです。観ていてそう推測するわけですから、そうだと思いたくなります。

 赤仮面に相対したラテスは「レオ」と呼びかけますんで、観ていて「ああ、やっぱり」となります。思った通りになったんで、余計に赤仮面=レオだと思って疑わない。そう演出しておいて、赤仮面(シグマ)の剣を止めるレオ、となるわけですから、やはり意外性を高めているように思います。

 しかし、何よりもアクション、バトルが見応えありました。最終決戦の幕開けでこれですと、最終話までテンション上げていったらどうなるかと、期待するしかありません。しかも、そこへラスボスと鋼牙の過去の因縁も絡んで来るわけですね。それも、こちらで伺うと、回想回(第15話:同胞)を思い出せないと分からないくらい、自然な隠し味みたいですね。幸い、予習させていただきましたんで、見過ごすことはなさそうなのは安心材料です。

 ともかく本編。まず仮面を外した赤仮面がギャレン(まだ骸、メシアの牙と呼ばれてる)の復活を進めつつ、、ギギに命じて法師決起を促した模様。元老院では、ラテス法師がグレス神官にレオ叛逆に法師多数が従ったらしいことを報告、対処すると言うわけですが、この時すでに赤仮面の檄は届いていたんだろう。
(このことは、怪しい法師を再び追跡していた四十万ワタルも察知したようですが、時すでに遅かったか。)

 ラテス法師、霊獣の毛皮(ギャノン復活に必要らしい)を奪おうとするわけですが、鋼牙(とグレス神官)に現場を押さえられる。しかし、毛皮を持って逃げだしたラテス、敵拠点へ法術でワープ、鋼牙も追う。
(どうでもいいことですが(^^;、ラテスの乗機はなかなかカッコいい。敵砦に到着の俯瞰カットは、なんだかスターウォーズを連想しました。砂漠地帯がスターウォーズで効果的に使われているせいかもしれません。)

 鋼牙は敵地(紅蓮の森)で戦いとなりますが、ラテスは号竜人や攻撃法術で敵わぬと見ると、先程のワープと同じ術を使い、鋼牙をホラーの巣窟へ突き落とす。ものすごい数のホラーでして、洞窟の壁一面にホラーが張り付いてます。これだけの集団となると、ホラー単体とは全く異なる不気味さがありますね。牙狼1stでも鋼牙&零がホラー軍勢(?)に挑む回がありましたが、上回る迫力の気がします。

 鋼牙は「カオル」を放ってラテスを追わせ、自分は刻印のリスクを承知で鎧&轟天を召喚。烈火炎装も使うも多勢に無勢か。しかし岩盤がもろいとのザルバの助言により、なんとか突破。ここでいったん勘違いしまして、もろい岩盤に突破口開けるのかと思いました。が、実は落盤でホラーをまとめて始末するということでしたか。

 その頃、冴島邸には零が現れ、レオについて鋼牙に知らせたいことがあるらしい。が、鋼牙はもう出撃しているわけですね。上記の通り、ここで勘違いが起こるよう、制作がミスディレクションを仕組んだんじゃないかと思います。

 敵拠点の砦(?)では、ラテス法師を赤仮面が恭しく迎える。ラテスは法師多数が既に味方に付いていると誇示するのを赤仮面は謹聴する。赤仮面は法師レオとして、ラテスに従う態度で接してきたんでしょう。赤仮面が王になるとすれば、ラテスは院政を敷けるつもりだったんだろうか。。

 が、ラテス法師は(魔導列車の)鍵を渡さなかったことを機に、赤仮面に後ろから刺殺される。あっけない最期でしたな。そこへ洞窟を突破した、鋼牙が到着するが、鎧制限時間切れ。召喚により刻印のダメージが大きいらしく、思うように動けない。そこを、鉄騎2体を召喚した赤仮面が襲い掛かり、ピンチ。
(このとき赤仮面は「貴様(鋼牙)が嫌いじゃない」と言いまして、これもレオ感を漂わせるものですね。)

 あわや赤仮面の剣が、というところで救援到着、実はレオで、とりあえず疑いは晴れたか。先に理由とともに記しましたが、ここのレオ登場は知っていたはずなのに、驚きました。さらに直ちに鎧召喚、閃光騎士狼怒ですか。二段階を一気のサプライズですな。

 一方、烈花は相棒(?)のシグトから、騎士を放逐して法師の時代が来ると聞かされる。よく分からないのに、素直に喜ぶシグトを烈花は投げ飛ばしまして、叱責する。本来の目的は人間をホラーから守ることなのに、法師と騎士で争って、どうして任務を遂行できようかと。

 正論であり現実的な解でもありますな。さすがにシグト、言い返す言葉もなし。ですが、この2人につかず離れずの蛾がいまして、どうやら敵の手先らしい(敵拠点で赤仮面がラテスへの連絡に蛾を使ってたし)。鋼牙側関係者は監視されているということですね。

 カオルは前話で、泣いて鋼牙の背中を押したわけですが、再び安全な圏外に置かれたようですね。鋼牙を信じて絵本の完成に専念するようで、代理の編集者もついたようですな。それでも思い出すと泣いてしまうらしい。しかし予習によれば、カオルは大詰めで活躍するようで、ここからどう参戦に至るか、興味津々です。

 次回「楽園」では、過去の因縁、特に散歩回でちらっと映った女性にまつわることが開かされるみたいですね。

Re: 10月のスレッド(2020) - Shiny NOVA

2020/10/31 (Sat) 00:42:27

 ハッピーハロウィン……は明日の夜ですか。
 ともあれ、月末と週末がかぶると、どの辺で感想を切り分けるかということですが、

 たぶん、これが今月の書き納めにはならないと思うので、明日が書き納めの予定。
 それと、暦の上ではまだ秋なのですが、そろそろ冬初めの冷え込みだと感じますので、お互い風邪など引かないように楽しく頑張りましょう。

★ターボレンジャー

 これが当時の戦隊の10周年ですね(ゴレンジャーやジャッカーは含まず)。
 平成初戦隊になりますし、初の高校生戦隊にして、初のファンタジー戦隊でもある。

 大体、同一シリーズで10年間も続いたケースが特撮では、それまでなくて(アニメでもなかった)、それが今では40作を越えて、ギネスブックにも載っていると聞きますので、正に伝統芸能。

 そして、10作だったら、50人近いヒーローが応援に駆けつけるのだから……って、その点では、次に大物が控えているのだから、今だと少ないなあ、となるのですが。

 ターボレンジャーと言えば、妖精とかいろいろポイントがあるのですが、
 クウガとの関連性で言えば、この5色の戦士が敵の攻撃で力を奪われたりすると、「スーツの色が白くなる」演出があって、
 クウガがピンチで色が白くなるのを見た時は、「まるでターボレンジャーみたいだな」と思ったもの。

 そういうところで、受け継がれた演出があったりすると、ニヤリとできたりも。

 ともあれ、10作品記念イベントと言えば、ディケイドがそうだし、そしてウィザードが15作記念イベントで、最終話で先輩と共演して、後輩にバトンを渡す回が見られるのももうすぐだし、
 何でも、長く続けるのは、それだけで賞賛すべきことだなあ、と。


★スーパーヒーロー大戦

 ニチアサが休みの代わり、という感じですね。

 とにかく、この作品、スーツアクターの数の多さが圧巻です。
 ゴーカイジャーまでで35戦隊だから、5倍して175人(実際は3人戦隊で減るケースよりも、追加戦士も勘定に入れて199人だっけ?)
 そこに、昭和から平成ライダー(フォーゼまで)含めて、20人以上で、多分、映画史上最大クラスのスーツの戦士が画面に収まっていると思います。

 アトラクションのスーツアクターの人まで動員して、とにかく人海戦術で撮影したので、ストーリーよりも、数の凄さで、もう、これ以上集めるのは無理じゃないか、と思いつつ。
 いや、まあ、令和でもっと凄いものを見せてくれるかも知れませんが、当面はコロナで密になるのを避けないといけないので、不可能でしょうな。

 ともあれ、公開時期は、ゴーバスターズとフォーゼが最新ヒーローで、だけど、主役はゴーカイジャーとディケイド。
 先輩ヒーローの激突に巻き込まれた新ヒーローたちが翻弄されながら、電王のデンライナーに乗って、ライダーと戦隊が激突するに至った歴史的原因を探る中で、そこにショッカーの陰謀が……という展開で、ラストはあまりの茶番にキレたディエンド海東が、ショッカーの最終ロボに乗って、暴れて退治されるという「は?」という強烈なオチで、マジメに見ると呆然とする展開なわけで、

 頭空っぽにしながら見る方がいい作品です。おフザケ入りまくりのお祭りバカ映画と思っていただければ。
 だけど、それをもう凄い数で、映像的迫力だけで、大作映画にしているわけで、ストーリーに感動するとか、そんなのを期待するといけない。

 ああ、そんな理由で、戦っていたのね、こいつら。クスッとか、
 そりゃ、海東もキレるわ、とか、
 だけど、ラスボスになるのはやり過ぎだろうとか、
 でも、何だか諸悪の根源みたいにボコボコにされて可哀想な海東とか、

 結局は、仲良くケンカしな、の物語。


★牙狼MS

 ヒーローの数に圧倒されるのと同様、こちらは「群獣」のサブタイトル通り、ホラーの数に圧倒されました。

 いや、それを一人で洞窟駆け抜け、倒していった鋼牙さんも凄いんですけど。しかも、破滅の刻印で弱っていると言うのに。

 一方、鋼牙をそういう窮地に追い込んだラテスさん。
 シグマに殺されてしまったので、洞窟から生還した鋼牙を見て、「ゲッ、何で生きているんだ?」と驚愕する顔が見られなくて残念。
 いや、何というかラテスの死に様があまりにも呆気なくて、大物法師なのに、一気に小者化してしまい、もう、次の週にはどうでもよくなってしまうレベル。

 鋼牙のアクションという観点で見ると、今回はアクションが盛り上がり、
 次回はレオVSシグマの小競り合いを経て、シグマ撤退からの「レオのいろいろ告白タイム」で、ドラマ的に密度が濃く、
 その次は、また鋼牙のアクションタイムで、
 次は鋼牙がお休みで……という感じに、

 鋼牙活躍、他のキャラ活躍と、代わりばんこに注目すべきところが変わって、飽きさせないままに、目まぐるしく展開していく。
 
 2011年は、東日本大震災という災厄もあったのを受けて、もうその暗さを挽回すべく、その直後の2012年はヒーロークリエイターの心に炎が灯ったみたいで、とにかく、これでもか、と凄い作品を連発していた時代でした。

 コロナ禍という違う形の災厄に対して、その時期のような空気を払い除ける意図も意識しての配信なのかな、と思ったりも。

 まあ、お祭りは2015年ごろには鎮静化し、それから平成が終わる頃に、また活性化し始めたかな、と思いきや、今は出鼻を挫かれた形で、そこから、どう挽回するのか、という時代ですね。

>今回の演出

 ストーリー的にはどうこう言うことはなくて(8年前に書いた記事を、K.Kさんにも読んで頂いたようで)、違った角度で書くことにします。

 もう、ホラーの大群はCGが凄いですね。
 それに対して、騎乗して駆け抜ける牙狼もCG。
 CG凄え、と思いつつも、それだけだと、結局、ゲームのキャラのアクションと変わらないわけです。

 だけど、そこに鋼牙の役者の顔を合成させて、映すことで、CGの中に生身を組み合わせて、魂を込めた形の絵にするのが感じ入りました。
 非リアルな絵にリアルの役者の顔表情を合わせることで、臨場感を醸し出す手法。

 作り物と本物の組み合わせで、作り物をそうだと思わせない演出というのが、上手いなあ、と思います。

 今は、クウガとかブレイドとか、ゼロ年代初期のライダーを見ていて、当時は「CGでのモーフィングとか、技演出とか」凄いものを凄いだろう、と見せびらかすように露骨の見せていた時代でしたが、
 そこから10年経つと、CGだけを突出させず、CG臭さをどれだけ消して、リアルに溶け込ませるかを演出の課題にしている。

 なお、最近の特撮の流行は、「CGでできることは大体把握した」ので、その先の凄い映像演出を生み出そうとしている段階。
 その一つが、ドローンを駆使した「これまでは撮れなかった角度からのカット」。
 例えば、暴れている巨大怪獣の足の隙間を下から回り込んで、巨大感を演出することは、今まではできなかった。

 着ぐるみ怪獣の足の下を人間のカメラマンが通り抜けることはできませんでしたからね。

 だけど、小型カメラを内蔵したドローンを遠隔操作すると、そういう映像が撮れる。
 他にも、今までは考えられなかった角度から、あるいは高度からの撮影ができるし、新しい道具や撮影技法を使っての映像演出に、こちらが驚く機会も去年辺りからまた増えて来たな、と。

 「これ、どうやって撮ったんだ?」って感じさせて、いろいろ自分の持ってる知識と組み合わせて、想像する。
 まあ、今は、大体、「ああ、ドローンか」となるわけですが、創り手さん自身が新しい器具でできることに興奮して、いろいろ実験している様を、受け手の側も、楽しめている頃合いです。

 コロナ禍を受けての撮影技法の模索とか、昔、使っていて、廃れてしまった合成技術とか、知恵と努力の結晶を見ることができる喜びを堪能しつつ。

 他にも、20年前のクウガとか、10年近く前のバスターズとか、いろいろ、その時代の映像技術の進化なんかも比較しながら見られるのも一興ですね。

PS.あとは、やはり作り手側のメイキング裏話とか、設定資料とか、ツイッターで出して来られるのを拝見できるのが嬉しいです。
 今回は、レオのロードのデザイン秘話とか。ボツデザインは色が赤かったり、角の向きが違っていて、悪魔みたいになっていたのが「レオっぽくない」という理由で、今回の形になったみたいですが、「もしもシグマが鎧を継承していたら、赤い悪魔の角のロード鎧になっていたかも」って監督の言葉に、へえ、と感じたり。

 あと、ラテスの乗ってるマシンのボツデザインが、バイクみたいな形で、それはそれで格好いいんだけど、監督は「メカを描くのは苦手だけど、ついつい描いてしまう」と言いつつ、完成品はもっとファンタジーっぽく、孫悟空の雲のイメージで、とか(雲座という名前で、雲の玉座的なもの?)

 イラストに、描き手のコメント説明が加わると、非常にワクワクできるなあ、と思ったり。

Re: 10月のスレッド(2020) - K.K

2020/10/31 (Sat) 23:19:17

 定期感想その2です。

「仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦」を視聴しまして、敵味方の人数的に前のライダー大集合の劇場版以上で、気圧されるほどでした。ちょうど、牙狼MSで大量ホラーの名シーンを観たすぐ後でもありますんで、その印象も加わった印象になったんじゃないかと思います。

 が、「頭空っぽにしながら見る方がいい作品」と伺った通りとも感じました(^^;。もっとも、ジオウで見たディケイドの立ち位置なども感じられるなど、自分的には面白さ以外の収穫もあった気がします。

 話の流れとしては、序盤でだいたい見えた感じです(ラストの海東暴走を除く ^^;)。ヒーローが倒されると直ちに消滅してましたんで、「ははあ、なるほど」と。その辺りは昭和的なセオリーかもしれません。ライダーと戦隊は並び立たずという敵のデマは、放送枠の捻じれという大人の事情の自虐もあるのかなと思ったりも。

 と、まだ1回しか観ていない今のところ、感想はこれくらいでしょうか。観なおしてみて、さらに感想が思い浮かんだら書くかもしれません。

 以下、定例+非定期感想ですが、ライダー初心者の癖に、ほとんどが偉そうな愚痴になってしまいました。1年後は自分で読んでも恥じるかもしれませんが、どうしても書いておきたくなったもので、すみません。

●仮面ライダーウィザード(第47話:ワイズマンの真実、第48話:賢者の石)

 こちらも牙狼MSと比較したくなるドラマ進行と感じました。牙狼MSのラスボス赤仮面≠レオの正体と、ウィザードでの白い魔法使い=ワイズマン=笛木奏(=コヨミの父親)の正体ですね。ラスボスの行動も似ているものがあります。牙狼MSではラテス法師の最期はラスボスに後ろからグッサリ、ウィザードでもミサ/メデューサがラスボスに後ろからグッサリ、どちらもラスボスに絶大の信頼を置いてました。

 が、ウィザードはあまり衝撃や納得を感じません(「そうだったのか!」と言いたくなるような気分的なもの)。これはもちろん、ウィザードでは前から小出しにラスボスの正体を示してきたということがあります。が、それだけでは説明がつかないような。

 ……ここでピタッと筆が止まってしまいまして(^^;。牙狼MSとウィザードの印象の相違は自分の中ではハッキリしてるんですが、どう表現していいか分からず。ようやく「生々しさ」で言えるかもと思いつきました。それも「スケールのデカさ」と対比してみて、です。

 終盤の危機に「スケールのデカさ」が影響しやすいことは間違いないと思います。世界の危機(ラスボス倒せなかったら人類滅亡とか)と言われたら、なんとかせねば/してくれという気になります。が、設定的なことに留まります(まだ発生してないから)。言い換えれば思考的なものといえそうです。

 牙狼シリーズで考えてみますと、牙狼1stだとメシア降臨は最大の危機のはずでした(そうなったらお終い、という前提で話が進んでいたように思える)。が、自分的には、メシア打倒後に復活した暗黒魔戒騎士バラゴの迫力が勝っていたように感じます。メシアを上回る災厄になりそうにないですが、恐るべき敵になっていました。

 牙狼MSでは、(今のところ)敵味方双方とも、人類の敵となるホラーに対処する点では一致しています。何かの危機が世界に迫っているわけではなく、魔戒の内部抗争といったらいいんでしょうか。ですが、手に汗握るし、映像から目が離せません。

 そこを「生々しさ」と感情面で表現したらいいかと考えました。牙狼1stですと、メシアに裏切られ、夢破れた暗黒騎士バラゴが、それでも鋼牙だけは斬ると迫って来る。メシアだと巨大さによる迫力と、地上に出た場合の惨状の予想による危機感でしたが(鋼牙が眼中にない)、ラストのバラゴは鋼牙のみに迫ってきます。

 牙狼MSでも、騎士全員に危機が迫ってますが、それが具体的なのが鋼牙であり、主人公ですから常に描かれます。危機が何かがピンポイントで伝わってきます。同じく刻印を受けた零、法師の邪美、烈花、思い人のカオルの反応も状況に応じた具体的なものですし、感情も伝わるものになっています。

 それらが自分的な「生々しさ」になっています。言い換えれば、主人公の苦痛、覚悟などが感情として実感できると申したらいいでしょうか。

 一方、ウィザード。今のところ「コヨミの危機」という、一個人の問題になっています(それに巻き込まれた被害者多数とはいえ)。そのこと自体が緊張感を下げる決定的要因にならないのは、上記で申した通りです。

 じゃあコヨミ、あるいはコヨミ&晴人を観ていて、生々しい危機感を覚えるかといえば、どうも今一つです。現時点で描かれているのは、コヨミの手のひび割れの広がりであり、今にも消滅しそうという示唆ですね(ソラの暗躍はまだはっきりしない)。

 それで、笛木奏も含めてキャラクターが動き出しているわけですが、肝心のコヨミが(ソラの言う意味とは異なる)「お人形さん」であるのこが困った点かと。晴人らが守ろうとするエピソードはいくつかあるんだけど、コヨミ自身のエピソードがほとんどない。

 そのため、コヨミの印象が深まらずに最終盤まで来てしまった感があります。印象が深くないと、危機が生じても生々しさは感じず、危機感が高まりません。設定的なことから、思考で「健気なヒロイン」が「危ない状態だ」と思うくらいです。
(そのため、晴人が這いつくばって頑張りを見せても、釣り合う動機が感じられず、熱演が空回りしがちのような。)

 ライダーシリーズで、最終盤で生々しさを感じたのが、例えばドライブでしょうか。この場合は主人公:泊進ノ介ではなく(中盤でほぼドラマ解決してる)、剛/マッハであり、彼から最初は敵視されたチェイスですね。死後の機械化とはいえ、剛/マッハは父親だったゴルドドライブに止めを刺し、チェイスは助太刀のために散る。
(これがあまりにも厳しいものだったので、次作ゴーストでは作風転換が図られたと聞きます。)

 ビルドも最終盤は自分的に生々しいシビアさでした。ビルド、クローズ、グリス、ローグの4ライダー揃い踏み変身で敵に挑んだ次の回は、3ライダーとなり、続いて2ライダーとなる。これは観ているだけで辛かったのを覚えています。4ライダーとも、印象的なエピソードがあったからでしょう。だからこそでしょうか、内海マッドローグの突然の寝返りも胸がすくものでしたし(最後に幻徳を庇うのも)、今一歩及ばず倒れたのはショックともなりました。

 ウィザードは事実上の本編最終回(第51回)まで、次週からの3話しかありません。大詰めも大詰めといったところのはず。ですが、観ているこちらが追い詰められるような緊迫感が高まって来ない感じです。重要キャラクターがエピソード不足で、印象の深まりが充分ではないのが原因だと思います。

 言い換えれば、客観的・思考的には、「込み入った状況が明らかになりつつ、翻弄されるキャラクター」ということで工夫を感心はできます。しかし、主観的・情動的には「重要キャラクターへの印象が浅い」ということで、キャラクターの言動・行動に感動できない、となりそうです(最終回まだですが ^^;)。

 もっとも、ウィザードも劇場版込みでないと、きちんと終わらないわけですか。ネット予習では分からず、こちらで伺って初めて知りました。それなら観てみたい気がしますが、東映公式Youtubeでやってくれるかな。

 ともかく本編。といっても、上記の長い愚痴でかなり感想言っちゃったような。今週前半(第47話)では、白い魔法使いに連れて行かれたコヨミをどうするかが問題となるわけですね。ですが、最初は猛反対の攻介ですら、「白い魔法使い=笛木奏はコヨミの父親」という事実に、次第に軟化してしまう。全体的に「父親に任せておこうよ」という雰囲気に流れてますな。もっとも、後でそこが疑問になっても来るわけですね。

 しかし、シーンがコヨミと白い魔法使いに移りますと、一応は大事に保護されているようではあります。結界みたいな感じですが、治療施設でもあるんだろうか。白い魔法使いは警戒するコヨミにはまだ正体を明かさず「お前は私の希望だ」と伝える。
(白い魔法使いに付き従うメイジがちらっと出まして、飯島譲が魔法使いとなったと示唆してますね。はっきりした登場は次回ですが。)

 真由は(晴人の真摯、一途な態度を見て)、ついに嘘をつき通せなくなってますね。白い魔法使いに言われて、インフィニティの指輪を奪いに来た、そうすればメデューサを倒す力を貰えるから、と告白する。聞いた晴人、全く責めず、むしろ嬉し気にインフィニティの指輪を渡してしまう。
(真由周りでは、こういうキャラクターの印象を深めるドラマがちゃんと発生してます。お陰で晴人の印象もはっきりしてくる。以前から攻介にもありました。攻介&真由が主人公&ヒロインのような気がしてしまう ^^;。)

 ゲート候補の山本は妻(とお腹の子)をメデューサ&ファントム:アラクネに殺害されたと思い、絶望しかける。が、晴人が寸前で救出に入っており、無事。これで絶望に入る寸前で立ち直るが、これが白い魔法使い=笛木の狙いであるわけですな。
(絶望という点については、踏みとどまった3名いずれも、モノではなく人で立ち直っており、その辺りを掘り下げたら、テーマとして面白かったかも。)

 アラクネはウィザード&ビーストが対処、撃破しますが、メデューサに対峙した真由メイジは苦戦。ですが、新たに授かったホーリーの指輪を使って逆転、なんとか撃破。と思ったら、倒しきれておらず、力を使い果たしたらしい真由に迫る。

 が、後ろからグッサリ、というわけですね。やったのは誰だと思ったらワイズマン。白い魔法使いにもなってみせ、一連の狙いも語る。が、(牙狼MSのラテス法師と違い ^^;)ミサには信じられない出来事なわけで、混乱に陥り、何が起こったのか把握できないまま死亡・消滅したように見えました。

 今話含めまして、終盤のミサ/メデューサの表情にあからさまな感情が見えたのは興味深いところです。中盤までの独立独歩的なときは計算高いクールさでしたが、ワイズマンへの依存を深めると、勝ったと思うと喜びを隠さないようになった気がします。それだけに最期の絶望も深い感じ。この変化が、真由のドラマの迫真性を高めているように感じます。

 続いて後半(第48話)。笛木奏=白い魔法使い=ワイズマンと明らかになりまして、今話中盤では、意識が戻った入院中の国安0課の木崎から、さらに追加情報ももたらされるわけですね。物理学をはじめとする自然科学に精通しており、魔術の解明も果たしたのが笛木らしい。一人娘の暦は病死していると。ではコヨミは何者なのか、という疑問が再浮上です。

 魔法使い関係では、まず最後の候補となった山本昌宏は白い魔法使いに連れ去られる(ラストでメイジとして再登場)。真由は魔法使いとして生きたくなくなったらしい。姉を失ったのも、仇討も、全ては笛木奏の自作自演で踊らされたと知っては当然でしょう。攻介も理解を示す。

 が、笛木が許すわけがない。グールを差し向けて真由を奪いに来る。戦えない真由を攻介がガードするも、別の狙いがあるらしいグレムリンが参戦、真由の拉致を図る。が、ウィザードが救出し、グレムリンは逃走。

 が、この後、譲メイジが真由を奪い去ってしまうわけですね(攻介がビーストで対処するも、迷いがあったのか敗れてしまう)。分かりやすく(^^;、生身時の譲は目の下にクマがありまして、操られている感があります。いったん連れ去られた山本昌宏も、再登場すると同様でした。

 ソラ/グレムリンは今話では未だ謎の動きをしてますね。晴人が情報を求めて接触に成功するも、曖昧な言辞を弄するのみ。予習によるとコヨミの体内の賢者の石狙いみたいですから、具体的な動きはラストに直結しそうとはいえ、後3話でこれでは、ドラマの動きが停滞してしまう。この後、よほどに劇的な動きをするとしても、ソラのキャラは未だ設定(人間時は連続殺人者)に頼る面が大きく、インパクトとかは難しそう。

 コヨミは結界(?)から普通の邸に移されてますね。結界は魔力消費が激しいかららしい。が、笛木の自宅であるため、情報がある。コヨミは笛木の日記を見つけて読み、晴人ら把握したのと同じ真相を知ってしまう。自分が死んでいた、ということですね。

 その笛木邸に晴人もやって来まして、笛木から直々に真相を聞く。コヨミが賢者の石を内蔵する仮の暦であること、笛木含む4人の魔法使いが揃えば暦が復活できることなどですな。あっさりと真相を明かしてますが、晴人が必須の要員だから仕方ないか。晴人は反発しますが、笛木側は山本メイジ(と譲メイジ)もいまして、劣勢。インフィニティの指輪を奪っておいたのは、こういう段取りを予想したからだったか。

 うーん、実質的に本編は後3話ですか。風呂敷は畳めそうですが、そもそも広げてないような気もしてきます。NOVAさんが以前に、あまり印象に残ってない旨、仰っていた気がしますが、自分なりに分かって来たような気がします。TV初放映を追っている場合、前作がフォーゼ、次作が鎧武ということも影響しそう。

●仮面ライダー剣/ブレイド(第25話:裏切りの疾走、第26話:俺を動かす力)

 こちらも愚痴になってしまうんですが、ちょっと書いておきたくなって。もっとも、今週後半分への不満です。観てから脚本家を再確認し、そこあら前半メインライター(最後)の仕事だったと思い出しました。

 前半(第25話)は、第23・24話で仕込んだドラマを一気に使った感じです。もっとも、敵側のかく乱要因だった吉永みゆき/オーキッドアンデッドが退場するも、大地エレファントアンデッドが最強の感じで敵味方の動きの軸になりそうな感じで浮上してきたのは、ちょっと期待しました。上手い交代だな、と思ったんです。

 勢いよく出て来て、あっさり去ったのが、新名/ウルフアンデッドですね。部隊引き連れて剣側と思ったら、全ては自作自演で、狙いは最新鋭ブラックファングの完成と奪取でしたか。対アンデッド用武装もフェイク。バトルも異色のバイクでしたな(ゲストで本職のレーサー出演だったとのこと)。スリップストリームの設定・解釈に違和感がないでもないですが、地味に良かったバトルの気がします。

 自分的に「あれ?」となったのが後半(第26話)。戦闘を避けたがる大地エレファントと似ていて、不戦派らしき嶋昇/タランチュラアンデッドが登場すると、変わり者のキャラなのに、流れが(再び)停滞して来た感じです。例えば、動きを見せずに、ずっと精神論やら禅問答言ってます。

 それに感化された台詞を剣崎ブレイドが言ったら、烏丸所長開発の強化アイテム渡しちゃうわけですか。せっかくキャラが立ちかけた大地エレファントも、強化アイテムの噛ませ犬だったか。なんてもったいないことするんだ、と観ていて思わず愚痴りました(^^;。

 大地エレファントには、期待するところ大だったんです。オーキッドもウルフも恐れて戦いを避けてます。こいつが暴れ出すと戦いの大勢が決まってしまう、という印象で、しかし戦いたがらない。カリスの腕を試すも、相川始の正体に気づくと、やはり戦わずに引く。不気味なドラマメーカーとったところでしょうか。大地エレファントを避けつつ、どう攻防のドラマが進むか、とか想像してました。

 そしたら強化アイテムの見せ所作っただけ。その強化アイテムも、剣崎ブレイド「愛だ」→嶋昇「そうだ」で授受完了(使命とどんな差があるのかしらん)。直ちに使いこなして、大地エレファントを圧倒、撃破。まあ、ジャックフォームお目見えの埋め合わせはあるけれど。

 こちらで、烏丸所長がチベットからギャレン用強化アイテムを郵送、ということで失望されたという話を伺いました。確かに聞いただけで、「そりゃひどいや」と思える話です。が、今話のアイテム受け渡しも相当ひどいように感じます。郵送シーンでは、今話よりガッカリするんだろうなあ。今から覚悟しておくことにします(^^;。

 中盤からの盛り上がりは、おそらく第29話以降なんでしょうね(そこからメインライター交代の模様)。

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