創作と鑑賞の談話室

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1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/01 (Fri) 00:00:24

あけましておめでとうございます。

 2021年1月の雑談スレッドです。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/01 (Fri) 17:49:38

明けましておめでとうです。

 新年早速ですが、YouTubeで「牙狼 白夜の魔獣」が期間限定配信されております。

 今年の初書き込みは、それにしようかな、と思いつつ、これから見て来ます。

 ではまた、本年もよろしくってことで。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/01 (Fri) 18:47:08

 NOVAさん、あけましておめでとうございます。

 年始のご挨拶を頂いたうえ、牙狼公式Youtubeの情報、ありがとうございます。

 山刀翼/白夜騎士打無登場のTVスペシャルですか。その後が牙狼MSにつながるわけですね。今晩、じっくり視聴してみようと思います。

 本年もよろしくお願いします(という前にすでにお世話になってますね ^^;)。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/02 (Sat) 10:06:05

 初感想書き込みです。

★牙狼

 YouTubeでは、無印が昨年末に終わって、その後に入って来たようですね、白夜の魔獣。
 K.Kさんが未鑑賞で、いつか見たい的なことを昨年おっしゃっていたのが記憶に新しいので、そのいつかが正月にいきなり来たということで、喜んで年始あいさつのお土産に使いました。

 で、この作品、元々は前編と後編に分かれるスペシャル放送なんですね。邪美救出までが前編で、レギュレイス戦が後編。だから、2本つなげると、劇場映画並みに豪華な話だと。
 そして、無印ファンへのサービス的な作品だったから、登場人物も豪華。亡き阿門法師を始め、コダマやバラゴが魔戒樹の見せる幻として顔見せしたり、回想シーンも含めたタイガ、そしてラストのカオルとの再会も含めて、当時の鋼牙の周辺世界を網羅。

 内容的には、無印が父親の話だったのを受けて、母親の話になってますね。そして、今作の交流ヒロインである翼の妹リンが健気で、こういう修行中の魔戒法師の娘の姿が世界観を広げるきっかけにも。
 翼は無印当初の(カオルと出会う前の)鋼牙に気質が似ている、という零の指摘も楽しいし、「みんな仲良くしようぜ」という零に、「お前の口からそういうセリフが出るとはな」とツッコミ入れる邪美姉さんもいい。「俺も成長したってことさ」と応じる零の軽口とか、「笑顔ができる魔戒騎士もいるんだ」と感じ入るリンとか、そのセリフ回しが良かったです。

 で、もし、次回配信があるなら、烈花初登場映画とかにもつながるのかな、とか、この機に鋼牙編のクロニクルをどんどん配信してくれると嬉しいですね。
 烈花のキャラは、鋼牙との対立キャラである翼と、妹分であるリンの要素を合わせ持ったキャラですし、改めて、父親にスポットが当たり、
 そして、MSで恋愛感情と同胞への想いのドラマに橋渡しされる、と。

 ともあれ、今年は牙狼で始まる一年で、めでたい気分です。

★剣その他

 仮面ライダー剣、今回配信されたフォーカード回。
 剣崎と橘さんがアンデッドの毒で暴走した、という話はフェイクだったという件。
 脚本は井上敏樹氏で、ちょうどターボレンジャー20話でも、「敵の毒と、仲間の暴走とフェイク」と同じようなテーマがたまたま偶然つながったり。
 ついでに、ターボレンジャーで、黒いライダースーツと赤マフラーというのは、ちょうど最近クウガでも見たな、とか、バダー回の脚本も井上敏樹。

 つまり、剣→ターボ→クウガのバダー回が、時空を超えて脚本・井上敏樹でつながっているんですね。タイムリー過ぎます。

 剣の笑えるネタは、「アンデッドの臭いが分かる始さん」ですが、本物の剣崎を前にしても、その能力が働かずに、アンデッドに操られていると思い込んで襲い掛かる。
 まあ、その段階で、相手が他人に化けられるという情報を持たないのと、「天音ちゃんの描いた絵が偽剣崎に傷つけられた」ことにキレていたから仕方ないけど。

 その後、敵が天音ちゃんの姿に化けた時は、すぐに気付いて(においが違う?)、始さんが剣崎よりも天音ちゃんのことに敏感、ということが判明した回。

 さて、次週は天王路理事長との決戦回ですが、一応、剣崎たちの活動に対して、どういうわけかBOARDから給料が支払われていたことが分かります。
 で、その給料を払っていたのが理事長なんですが、理事長の嫌がらせ的な攻撃が「給料の支払いを止める」というもの。いやまあ、社会人からすれば、酷い攻撃なんですけど。
 というか、敵ボスから給料もらって戦ってきたヒーローだったんですね、剣って。

 しかし、給料問題があるってことは、ソード・オブ・ロゴスの剣士たちも、生活基盤は(飛羽真を除いて)ロゴスにあるだろうから、簡単に自分たちの組織を疑うわけにはいかないだろうなあ。
 生活基盤を組織に置いている者たちと、ボランティア気分で組織の手伝いをしているだけの者とでは、やはり感覚が違うか。

 ボランティア君が、会社を辞めた退職者の言葉を信じて、「この会社で不正行為が行われている」と訴えても、会社員が「はい、そうですか」と信じるわけにはいかない。
 それよりも「退職者が持ち逃げした会社の備品(剣と本)を返納しろよ。会社に文句があるなら、会社の持ち物を返却して、辞めちまえ」って流れかな。
 と、剣つながりで、セイバーをサラリーマン会社風に解釈してみる。

 うん、作品単独ではしっくり来ない要素も、別作品との関連で見えてくるものがあるのかな、と納得してみたり。

 ともあれ、今年最初の最終回は、剣なので、終盤戦を楽しみつつ。
 次が響鬼になるかは未定です。もしかすると、ゼンカイジャー開始記念で、戦隊になるかもしれないし。
 剣はセイバー開始記念で、その前のカーレンジャーはキラメイジャー開始記念だったと記憶。
 ゼンカイジャーだと何になるのかな。

★機界戦隊ゼンカイジャー

 昨年末に発表された次期戦隊ですが、最大の特徴は、リーダーを除いて、他の4人が全員、ロボット。

 旧年に、スタッグバスターが「バディロイドが変身する変わり種」という話をして、その後、キュウレンジャーにもそういうメンツが3人いるという話をした流れで、
 まさかリーダー以外が全部ロボの戦隊とは。

 そのリーダーも定番の赤ではなくて、白だし、ネーミングも単独ヒーローっぽいゼンカイザーだし。
 ええと、「チーム名ゼンカイジャーの個人名ゼンカイザー」って紛らわしいですな。
 で、戦隊35作めの宇宙海賊から、次は45作めということで、レジェンド戦隊の力をまた使う作品らしいし、メンバーのデザインも戦隊ロボ由来でいろいろ懐かしいし、ネタ元も「赤い恐竜、黄色い動物、青い車、ピンクの魔法」とヴァリエーション豊かだし、

 メンバー構成的に、非常に斬新なんだけど、それでも懐かしい戦隊モチーフキャラという「戦隊じゃないのに戦隊」という変わり種。
 キラメイが割と、宝石というモチーフは新鮮なんだけど、定番の戦隊感覚が強いのに対し、
 ゼンカイは、どうなるんだろうな、これ、ワクワクドキドキな感じです。

 何にせよ、自分はロボ好きなので、いろいろツボ要素はありそうですね。


 とりあえず、初感想もろもろ長くなりましたが、今夜はクウガを楽しみにしつつ。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/03 (Sun) 11:52:23

 今年最初の感想です。

 再放映時期による偶然の一致(剣/ブレイド、ターボレンジャー、クウガ)の根っこには、井上敏樹脚本があったわけでしたか。言われてみて納得です。自分は、4ライダー内紛の作りが終盤としては、と文句を言ったわけですが、単発の話の作りとしてはパズルを解くような巧さもあるとも感じます。

 先に感想で書かなかった巧い点としては、偽天音の描写があります。相川に対して喋っとります。ティターンが化けた他の偽者らはずっと黙ってたわけですね。ティターンの偽装工作が発覚して思い出すのは、偽剣崎は喋らなかった、偽橘も黙ってた、偽相川も偽睦月もだ、と。

 こうなると「ティターンの化けた偽者は喋らないはず」という思い込みが出ます(他には目つきとかもある)。そうしておいて、偽天音は喋らせる。観ていて、天音の偽者だとは直感しにくいものがあります。あれは上手にやってるなと感じました。それが井上敏樹脚本であったと指摘されると、なるほどそうだったのかという感じです。

●仮面ライダークウガ(第33話:連携、新春スペシャル)

 TV本編は前半(第33話)だけで、1時間40分とえらく長い後半はファンサービス映像を挟みつつの総集編3話でした。総集編のうち2つは第17話「臨戦」と第31話「応戦」で、後者はこないだ観たばかり。自分的に新作なのが第46.5話「初夢」でして、第46話と第47話の間に放映されたみたいですね。自分的には長い予告映像という感じです(もうちょっとネタバレ要素欲しかったかも ^^;)。

 ともかく本編。ゴ・バダー・バとの決着の回ですが、前話でのクウガ/雄介に対する警察上層部の否定的な流れが一転、以心伝心の一致協力という実に気持ちいい流れでした。「なるほど、こうしたいからこそ、前話は溜めでストレス作ってたのか」と納得した次第です。

 まず前話ラストからの続きで、バダーがトライチェイサー奪って止めを刺しに来るところからですが、トライチェイサーが煙を吹き出しまして、これを嫌がったバダーは戦いを中断する。「お前を殺すのは一番最後だ」と言い残して去るわけですが、これが前に読んだYoutubeコメントの言う、止めを刺せるのに去るのはグロンギ死亡フラグというやつか。

 とりあえず危機は去ったものの、トライチェイサーはもう動かないみたいで、機動力を削がれたクウガどう戦えるかがが焦点になってきますね。雄介は「なけりゃ、ないなりに」とめげる様子がなく、既にゴウラムを使う腹案を練り始めているようですな。

 一方、警視庁では松倉貞雄本部長が幹部会議で上層部を説得にかかっている模様。一条に意味深なことを言った背景には、松倉もクウガ支援に回る意思が既にあったからなんでしょうな。つまり対策本部は上の指示を受け流しつつ、クウガと共に一丸となっていると。うーむ、ウルトラマンZでも感じた燃えるもの(ストレイジ、ヘビクラ・ショウタなどなど)がここにもあったか。

 対策本部がそこまで本気なのも当然で、バダーの殺害ゲームは着々と進行してしまっているから。TRCS2000Aの隊員らにも犠牲が続出しているじゃなかろうか。97人目の被害者が出まして、ゲームクリアまで後2名まで来てます(クウガ側はその条件は知らないのだけれど)。だから榎田ひかりもにこやかに必死でして、BTCS引き渡しを迫る関東管区警察官に対し、なんとか時間稼ぎしようとしてますな。

 探し回ったふりをして起動キーを引き渡しておいて、さらに暗証番号=雄介の誕生日が必要だと明かしてみせる。そこへ一条が入って来ると、誕生日は一条が知っていると言って、一条に引き継いでもらうと。そこで一条がどうやら真正面から説得にかかったみたいですね。これに打たれたらしい関東管区警察も「私も警察機構の中の1人です」と言って、起動キーを置いて去る。みんなそれぞれ、なかなかにカッコいいじゃないか。

 雄介のほうは杉田守道刑事と同道しつつ、対策を練ってますね。ゴウラム&緑のペガサスで空から狙う作戦がいけそうだけど、トンネルなどの遮蔽物、変身時間制限などが支障になる。この後、開けた場所でやってみるものの、バダーのバギブソンの速度についていけないという、根本的な問題も明らかになるわけですな。

 警視庁は98人目の被害者を出す前に決着付けようと、バリケードでバダーの行く手を遮り、ガス弾で打倒を図るも、バダーは悠々と回避してしまったらしい。バダーを引き付けて誘導したTRSC2000Aの白バイ隊員も殺害されてしまったようです。杉田らは前も今回も目の前で仲間を殺害され、無念が深い様子ですね。しかしバダーとしては、目的まであと1名で、雄介/クウガに的を絞って来るわけですな。

 雄介は殉職した白バイ隊員のTRCS2000Aを借り受け、バダーを追う(図らずもかたき討ちする形になってますね)。この時点でも雄介がクウガだと知らなかった刑事も描写されてまして、雄介=クウガという認識がじわじわと対策本部内に広がる様子は興味深いところです。

 それはともかく、バダーはバイクとともにグロンギ態に変わり、クウガ赤で追うTRCS2000Aが引き離されるか、というところでゴウラム到着。充分なスピードで飛行して追い、クウガ緑+金で狙い撃ちするわけですが、バダーの機動力でかわされてしまう。やはりバイクにはバイクで、止めは接近戦で、ということになるわけか。

 しかしバダーはザギバスゲゲルに臨む自信を深め、追う警察を利用しているような感じすらあります。おそらく「警察の動きに乗ってやれば、クウガが現れる」と踏んでるんでしょう。バリケードでおびき出されるバダーを杉田と雄介が追うわけですが、BTCS2000を駆る一条が到着。予告映像で観たのはこのシーンでしたか。

 BTCSは完成形で到着したと思ったんですが、雄介の誕生日の暗証番号を入れると本格起動する仕組みでしたか。榎田ひかりが時間稼ぎで言ったのは、半ば嘘だったわけですね。起動キーがあれば走りはする、だけどフルパワーは出ないよ、というわけだったか。速度だけとっても、BTCSのTRCSの比ではないようで、急停止にはパラシュートまで使ってますな。

 ともかくも、これで互角の対決となりまして、クウガはバダーを人けのない、爆発しても大丈夫な場所まで誘い込み、バイクを降りて「さあ、轢いてみろ」とばかりに仁王立ちで迎え撃つ。それならと、バギブソンで真っ直ぐ突っ込んで来るバダーですが、これが仇となったらしい。クウガ赤+金のキックを受けまして、バイクのスピードが付加されたダメージになったようです。死の紋章を抑えきれず、バダーは爆死。この爆発もデカいなあ。

 バダーは倒せましたが、上の命令を無視する格好となった一条は覚悟して、松倉本部長に謝罪する。が、松倉本部長が粋でして、「命令違反? そんなこと知らんよ」みたいな対応ですな。むしろ、雄介をこれからも守ってやれと言う。この様子からすると、もし本当に問題視されたときは、松倉は自分が責任被るつもりだったかな。

 後半(?)の新春スペシャルは、再度のを含む総集編がメインで、ストーリーを追っての感想は特になし。ゴオマの成り上がりとあっけない最期とか、高校生連続殺害とか、人間(リント)が苦しむのを楽しんでいるとか、禁断のクウガ最強形態とか、いろいろ不気味な感じです。が、最後の最後で笑った。喫茶店ポレポレに、歴代グロンギ好敵手が客として来てるじゃないですか。これは夢オチではあるんですが、何だかホッとするものがありました。

●牙狼-GARO-スペシャル 白夜の魔獣

 1時間45分もありまして、ストーリーに沿っての感想は自分には難しそう。しかし、途中でダレるようなところがなく、なかなかのものでした。そのことは、単発の作品として出来栄えがいいだけではなく、自分的にはミッシングリンクがつながったことがあります。つまり、牙狼MSの前日譚としても面白かったと。

 まず邪美ですね。牙狼1stであっけなくコダマに殺害され、しかし牙狼MSでは元気な姿を見せてくれました。もちろん違和感はなく、こちらでも伺い、ネットでも調べた「白夜の魔獣」での復活という『知識』がありましたから。

 それで分かったと思ってたんですが「白夜の魔獣」を観終えて、牙狼MS視聴時にはやっぱり分かってなかったと思い知りました。牙狼MSでは邪美が鋼牙を深く信頼し、危険を顧みず戦うこと再三だったわけですが、自分は「邪美はそういう姉御的な性分」というくらいの理解でした。

「白夜の魔獣」を観終えて、「こういう経緯があって、牙狼MSでは邪美があのようにしたのか」というのが、深く納得できた気がします。鋼牙に救われた過去があって、鋼牙を救いに行ったのか、という実感です。

 小ネタ的なところでは、牙狼MSの修行場に登場したのが子ども時代の烈花であって、邪美ではないということ。「白夜の魔獣」で幼少時の邪美と鋼牙は会っていたわけでしたか。そこが分かると、牙狼MSの修行場で鋼牙=シロが遭遇したのが、(牙狼シリーズ常連だとすれば)烈花であるはずとなるわけですね。

 邪美については、牙狼MSでも活躍する山刀翼との関わりも大事なところでした。「白夜の魔獣」では、翼から当初は「死人」として嫌われるも、胸に手を当てさせてやり込める。これじゃ犬猿の仲になってしまうところ、翼の妹の鈴(りん)を身を挺して救い(もっとも身代わりに魔界樹が倒れてしまう)、鈴(りん)がかけがえがないと気が付いた翼が感謝して心を入れ替えたと。

 その経緯があっての、牙狼MSでの翼参戦だと思ってみますと、やはり印象が変わります。「白夜の魔獣」を先に観ていれば、翼の頑固さもすんなり理解できたでしょうし、最終決戦へ飛び込んできたシーンでも燃える盛り上がりも、もっとあったはず。やっぱり作品公開時系列で観ていくのは大事なようです。再放送・ネット放映で時期がバラバラな自分は、どうもギクシャクしがちで、感動し損ねている部分がいろいろあるようです。

 翼の「白夜の魔獣」単独での印象もちょっと面白くて、鋼牙が牙狼1st全編を通して見せた変化が、一気に翼に生じてますな。頑迷なまでに掟のみに従うも、守るべき存在に気が付いて、人情の重みを知る。鋼牙としては以前の自分の変化を見る思いでしょうか。

 全編通して、NOVAさんの仰るように「母親の話」である点も興味深いところです。直接的には、鋼牙の母親:りんですね。鋼牙の知らない、気が付かないところで鋼牙を守っていたと。だから鋼牙のピンチには、幻影としてでしょうけど、現れて力を与える。最後の戦いでは直接的に法術で守ったように見えます。

「母と子」というテーマ(でいいのかな?)は、それ以外にも表れているように思います。まず、魔界樹と邪美がそうですね。前半では200年後の邪美の転生まで、魔界樹は胎児のように守り慈しみ、現世の戦いに駆り出そうとする鋼牙を退けようとする。魔界樹は声は女性的だし、邪美を取り込んだ様子は胎内に胎児を宿すかのようですから、やはり母親的でしょうか。

 しかし鋼牙の奮闘のみならず、邪美自身の戦いに赴こうとする意志を魔界樹が確認すると、独り立ちを許す。それのみならず、鈴(りん)を命と引き換えに救おうとする邪美を、魔界樹は密かに守り、身代わりとして自らが朽ち果てると。身を挺して我が子を守る親の姿を模しているように感じます。

 その邪美は、(鋼牙の母の名を貰った)鈴(りん)を一人前の魔戒法師に育てるべく、閑岱の里に残り、マンツーマンで指導するわけですが、まるで親子のよう。鋼牙の母のイメージが被るのも、さもありなんという感じです。あちこちに母子モチーフの人間関係が示されていますね。

 以前に牙狼MSの感想で、鋼牙が意外なくらい女性陣に支えられていると書いた覚えがあります。あのときは「そういう流れになっているみたいだ」くらいの感想だったんですが、「白夜の魔獣」を観終えて、なんだか納得です。鋼牙は守り守られ、最後に勝機をつかんだのは母の助けだったということがあって、牙狼MSでの流れが出来ていたんだと実感しました。

 もっとも、烈花だけはまだミッシングリンクかなあ。初登場は「RED REQUIEM」ですか。確か知り合いに見せてもらった記憶だけはあるんですが、何がなんだか知らない時期に観たんで、全く理解できてなかったみたいです。調べなおして烈花初登場と分かったんですが、「魔戒側に機械の自律兵器が出てくる」(それが号竜だよ>自分)くらいしか思い出せない。これもいずれ牙狼公式Youtubeでやってくれるといいんですが。

 アクション面では後半のクライマックス、ホラー・レギュレイス軍団の襲撃から決戦、決着までが、実に見応えがありました。30分くらい戦い続けてたと思うんですが、全くダレない。特に好みなのが、奇厳岩へ向かうレギュレイスと追う鋼牙らのバトルですね。森の水平と垂直が入れ替わりまして、木々の間を落ちて行きながらの緊迫感がなかなかのもの。

 木々の間をすり抜けつつの戦いで思い出すのは、スターウォーズ(EP6)です。あれは普通に水平(?)なんですけど、木々の間を高速ですり抜けつつというのは、速度も実感できるし、「あっぶつかる!」としばしば思うし、効果的でした。「白夜の魔獣」では、縦横入れ替えるというアイデアが加わっているわけですね。

 そうして「落ちていく」わけですから、例えば牙狼1stの高層ビルの外壁を滑り落ちながらのバトルを思い出したりもしまして、さらに興奮が加わります。ビルを滑り落ちつつというのは「白夜の魔獣」内でも零が披露してまして、あそこはアクション的な伏線だったのかも(そのバトルで牙狼1stをなんとなく思い出させておいて、森を落下するバトルを見せたとか)。

 巨体ボス→等身大ラスボスだった牙狼1stや牙狼MSとは違い、「白夜の魔獣」のラスボスの魔獣形態はデカいけど、魔人形態の3倍程度。巨大とまではいかない感じです。最後の戦いの争点は「鈴(りん)を貫いて、鷹麟の矢を奇厳岩に刺す」ですから、ラスボスの大きさはちょうど良かったんでしょう。鈴(りん)がよく見えてないと危機感が高まりにくいですから、あれがデカさの限界のような気がします。メシアなどとのサイズ差は、スピードと動きのトリッキーさできちんと補ってまして、バトルの見せ方がやはり巧い感じですね。

 バトル中に、しっかり鈴(りん)が見えている点は大事でして、魔導筆が形勢逆転の鍵ですから。きちんと冒頭で「カオルの絵を傷つけて、鋼牙に取り上げられ、しかし法術で取り返す」という伏線を入れてあったわけですな。自分はうっかりしてまして、鈴(りん)にレギュレイスが迫ったとき、鋼牙が魔導筆を放り投げて渡すのかと思いましたが「あの術で自分(鋼牙)を引き寄せろ」ということでしたか。思わず「そういうことか!」と独り言しました。

 牙狼MSにつながるアクション描写としては、巨大斬馬刀サーフィン(?)アタック(仮称)があるかな。「白夜の魔獣」では鋼牙自身が剣に乗って突撃でして、これを魔導馬にしての二段攻撃にしたのが牙狼MSの発展形かと。雨宮監督は本作ラストバトルで魔導列車を出したかったとのことですが、おそらく時間と予算の制限で諦め、いつか出そうとアイデアを温めてたんでしょうね。TVスペシャルでなく劇場版だったら実現してたのかなあ。

 他に、カオルの絵の扱いも、牙狼MSのラストの理解を深めました。最終戦後、崩壊した冴島邸そっちのけで、ゴンザがレオと一緒に懸命に絵を探す理由が分かった気がします。いったん傷つけられたことで絵の大事さが(観ている自分にも)分かり、修復されたことでカオルの帰還が示されたわけですね。その2つに対する鋼牙の様子を見て、牙狼MSのエピローグの理解と感動が深まった気がします。

 なんかまとまりませんが、自分的には「遅ればせながら観てよかった」と思いましたし、「できれば牙狼MSより先に観たかった」と痛感もしました。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/07 (Thu) 22:41:20

 定期感想その2です。

 今期スタートのアニメチェックとかありまして、感想になかなか取り掛かれない(^^;。その中でも牙狼のアニメ初作「炎の刻印」再放送がありまして、再視聴ながら新鮮な感じがします。

 初回放映時は牙狼を知らなかったけれど、今は「これは牙狼なんだ」と思って観られるからかもしれません。ドラマに深く入り込めるような気がします。

●仮面ライダー剣/ブレイド(第45話:新たなカード、第46話:支配者の封印)

 事実上のラスボスと思える天王路博史ですが、前半で具体的な動きを見せたと思ったら、もう後半で切り札使っても惨敗して、金居ギラファに始末されてしまいましたな。あまりにもあっけなくて、ちょっと拍子抜けすらしました。

 せっかく森次晃嗣さんを据えて凄みを出し、不気味なラスボスになったはずなのに、今週分で急に小物感が漂う気がしました。理由はいろいろありそうなんですが、1つには会社演出でしょう。こちらで伺っていたものの、剣崎が給料が振り込まれていないと騒ぎ出したのを見ると、やはりガッカリします。

 会社員/職業ライダーということを、まだ出すのかと。もうその部分のリアリティは出さなくていいという感じですね。給料というリアリティに拘ってしまうと、ライダーシステムのメンテナンス(点検・修理・消耗品補充等々)などの、ライダーに直結する部分のリアリティも必要になってしまいます。しかし、ないわけですからバランスがどうにも悪い感じです。

 剣崎、橘に対して、天王路が直接とった態度もそうですね。給料を止めたのみならず、BOARDの備品・資産だから変身セット一式を返せと。ラスボスなら力尽くで奪うところなんじゃないかしらん。なぜ平常時のBOARDの規律が、この土壇場で出てくるのか、ちょっと首を傾げます。

 天王路の最後のあがきもそうですね。4ライダーとの対決になり、形勢不利になると、ライダーにして引き立ててやったのにと、恩着せがましいことを言い出す。ケルベロス(II)のカードが失われると狼狽し、ジョーカーや金居ギラファをを封印しろと剣崎らに乞う。こないだまで、というより前半冒頭では不気味に笑っていたラスボスなのに、ちょっと無様も度が過ぎるような。

 とはいえ、天王路の言動、行動からうかがえるプランはなかなかのものではありました。ただ、急転直下で計画発動し、直ちに止めを刺されるため、かなり歪められた感じはあります。もし尺に余裕を持って、天王路の策謀をストレートに出せていたら、次のようなものになったんじゃないかと思います。

1. 天王路は現在の世界が、統制者/モノリス/神によるバトルファイトの結果であることを察知した。
2. 次にバトルファイトがいつ起こるか分からないうえ、ジョーカー勝利のシナリオでは全生命滅亡と判明。
3. 天王路は人工的にバトルファイトを起こし、統制者の管轄外の人造アンデッドで、アンデッドとジョーカーを永久封印し、人類への将来の脅威を取り除こうとした。

 もしこういうシナリオを天王路が考えているのだったら、自分的には納得いきます。ジョーカー以外を封印しても、相川がジョーカーを抑え込めると信じる剣崎とラスボスが正面から衝突することになります。善悪ではない、何に賭けるかという問題になってきます。

 と書いていて、ガンダムSEED DESTINYを思い出しました。遺伝子による社会統制を目指すデュランダル議長ですね。統制というと危険な感じですが、遺伝的素質に応じた適材適所ということで、どうかするとデュランダル議長のプランのほうが合理性があるような気すらしました。対立するキラらが、遺伝的素質による選別を認めないという個人的信念のみであり、自由を重んじすぎて無政府主義的でもありましたんで。後者は戦乱が絶えそうにない。

 もし天王路がバトルファイトの永久根絶を目指しただけだったら、デュランダル議長のような印象も生じたんじゃないかと思います。つまり、きちんと剣崎らと対等以上に敵対するラスボスになれたんじゃないかと。今現在の話ですと、本当に相川に賭けていいのか。モノリスによる生物絶滅は起こらないのか。将来はどうなんだ。等々、相川らを犠牲にして安全策を図る天王路が譲歩を迫り、受け入れられない剣崎らが悪戦苦闘する流れが作れそう。

 ですが、今週分では天王路は急に小悪党になり、現生人類すら滅ぼして、新世界を創る神になるとか言い出しちゃった。それなら葛藤も起こらず、問答無用で打倒して大丈夫、にならざるを得ません。無敵感のあったケルベロスはあっけなく倒されたのは、まあいいでしょう(全面的にOKとは言えないけど)。天王路がアンデッド化してケルベロスと融合、最強のケルベロスIIが出てくるわけですんで。

 そのケルベロスIIは、剣崎がキングフォームでストレートフラッシュ使うと倒されちゃった。ストーリーを進めるために、強さ設定がいじられちゃったような気がします。尺さえあれば、剣崎らがまともに戦っても勝てず、弱点を探し出して、みたいなドラマが描けたのかなと思います。

 ラスボスが途中から、しかも急速にのし上がる点で、エグゼイドを思い出します。檀正宗は自分的にはなかなかの名悪役でした。倒しても倒しても復活して来る。勝ち目がなくなっても自信満々で現れ、惨敗して「なぜだあっ!」とか叫んで、しかし次には強化されて復活してくる。こんなラスボスどうすりゃいいんだ、と思ったところで、エグゼイド側レベル1&2のコンボというのが、「おお!」と驚き、しかし納得できる決着でした。

 剣/ブレイドの天王路&ケルベロスはどうもそういう感じじゃない。単純な登場話数だけで見ても、天王路は第38~46話の9話。エグゼイドの檀正宗ですと、釈放後では第32~45話の14話。やはり話数が違います。中盤からの路線変更・テコ入れの剣/ブレイドはラスボス的にも尺が足りなかったか。もし序盤:BOARD壊滅編、中盤:(偽)広瀬義人暗躍編、終盤:天王路&ケルベロス編、みたいにできてたら、きちんとラスボスのキャラが立つようにできたのかなあ。

 いかん、愚痴が長い。ともかく本編。天王路が番外のスートのA:ケルベロスをモノリスに問うと、受け入れられまして、ケルベロス誕生。天王路には従うようですが、研究所員はどうやら皆殺しにされたらしい(天王路の意思?)。これが計画の最終段階だったらしく、ライダーすら用済みのようですね。天王路はケルベロスでライダーを倒し、残るアンデッドやジョーカーも封印するつもりらしい。

 一方、睦月は独自の和平路線を取りたいようで、金居ギラファに無期限停戦を持ちかけてます。が、ケルベロスが襲ってくる。既に相川からカードを奪ってまして、睦月レンゲルは、剣崎から受け取ったJ:エレファントも召喚して挑むも、ケルベロスのカード奪取能力の前には無力みたいですね。天王路の自信はケルベロスの戦闘力よりも、カードに対する能力のほうだったのかな。

 天王路はケルベロスを剣崎らにけしかけるも、ブレイド・キングフォームのロイヤルストレートフラッシュで倒される。かなりあっけない。が、天王路はまだプランがあって後半では自らケルベロスを取り込んでアンデッド化、ケルベロスIIとなってリターンマッチになるわけですね。もっとも、ケルベロス敗戦でカードが取り返され、ジョーカー化した相川もワイルドカリスに戻って戦線復帰している。全面対決の形は整った格好です。

(途中で相川がヒューマンアンデッドとして目覚め、中途半端な会話するわけですが、ちょっと意味が分からない。なんだったんだろう、あれは。)

 さらに金居ギラファも動いてますな。ケルベロスIIになった天王路に詰め寄るも、歯が立たないと悟って、先の睦月の求めに応じて、剣崎側で参戦。なんですけど、ケルベロスIIも、ワイルドカリスの援護があったとはいえ、ブレイド・キングフォームで撃破されてしまう。変身が解けた天王路は金居ギラファに止めを刺され、ケルベロスカードをゲットした金居ギラファは、バトルファイトに勝利して人類を滅ぼすと宣言する。

 一応、ラスボスのバトンタッチかな? 既にさんざん不服を申しましたが、天王路は実に惜しいラスボスでした。もうちょっと描き込めれば、自分的に印象深い敵対者になったんだろうと思います。たぶん、次回で金居ギラファが倒され、ダークローチ発生となるのかな。その後、剣崎の起死回生の捨て身の策が発動すると。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/08 (Fri) 10:31:25

 関東の方が緊急事態宣言で、学校の方がどうなるか気にしていましたが、そちらには直ちに影響はないようなので、うちの仕事には今のところ関係なし。

 でも、冬真っ盛りということもあって、正月明けると暗くて厳しいニュースが目立つ感じかなあ。
 うまく切り替わることを願いつつ。

★クウガ

 バダー回の完結編と、正月総集編でした。

 クウガも次回のジャラジ編で、五代が怒りのあまり暴走して、闇クウガ(アルティメットフォーム)への危険性が指摘されるようになります。
 総集編で示されたように、次から次へと登場するグロンギの強敵の前に、クウガもさらなるパワーアップを要するようになり、五代も悲痛の選択に追い詰められるようになるのですが、「今度のクウガは、ダグバ(0号)と同じになる」とバラ姐さんに言われて、究極の闇という言葉がキーワードになっていく流れ。

 放送話数的には、バダー戦が一つの盛り上がりどころで、ここからゴウラムや警察との連携が盛んになって、クウガのバックアップ態勢が整う形。
 最終的には、クウガがいなくても、並のグロンギなら警察の強化銃弾で倒せるようになり、バラ姉さんに「リントも変わったな」と評されるわけですが、
 ゴ集団や、その上のダグバは並のグロンギではなく、結局、最後までクウガに頼るしかない、インフレゲームが加速。

 で、警察がクウガの力を人工的に再現するために作ったのが、パワードスーツのG3ということで、次作のアギトに続く、という流れだったのですが、
 五代が涙を流しながら守った世界が、さらなる敵に蹂躙される世界はやめて欲しい、という前任プロデューサーの意向で、クウガとアギトはパラレルワールドで、一部似た設定はあるけど、別の時間軸ということになりました。

 でも、その壁をディケイドが打ち破るとともに、井上敏樹原作のマンガ版クウガで、「クウガとアギトが地続きの別物語」が展開されているのが現状、と。

 21世紀は平成後半という考えですが、平成後半はパラレルワールド、異なる時間軸、多元宇宙という言葉が、フィクションの世界で普通に浸透していて、
 シリーズ物でも、これとこれは別世界だから共演は難しいとか、いろいろ世界観設定が話題に上がるようになる、と。

 まあ、最初に世界観がどうこう公式に言い始めたのは、特撮ヒーローよりもガンダムの方だと思います。
 ガンダムは最初のアムロとホワイトベースの物語(宇宙世紀)から、その歴史を踏まえた続編が90年代頭まで展開し、その後、94年の格闘メインのGガンダムから、「宇宙世紀とは異なる新しい世界設定のガンダム」を打ち出し(それ以前に、パロディー的なSDガンダムをアニメ展開したり、ゲーム展開で異なるガンダム世界の流れはありましたが)、宇宙世紀ガンダムとアナザーガンダムの流れが確立。

 で、ディケイドみたいにその壁を破った世界の破壊者的存在が、世紀末のターンAガンダムだったわけですが、
 特撮ヒーローがとりあえず、ガンダムの後追いをしていたのが21世紀の初めの10年だったような解釈もできます。

 まあ、クウガのキーワードとして、「昭和ライダーの延長にはない新たな世界観」「リアルな社会描写で、ヒーローと怪人の戦う世界を構築」「敵の目的が、世界征服や侵略ではなく、ゲーム感覚で、あるいは人間狩りという遊びで人を襲う」という形で提示され、
 平成20作品の伝統の土台になった、と。

 もちろん、昭和ライダーを受け継ぐ要素もあって、デザイン以外に「バッタ怪人とのバイク戦」はオマージュだし、この後、クワガタ虫モチーフのクウガのライバルとして、同じ電気でパワーアップするカブト虫怪人のガドルとの対決が、年末決戦(放送当時)で展開される。
 当時は、このガドル戦がバトル物としての最大のクライマックス戦で盛り上がったものです。

 で、最終決戦のダグバ戦はどれだけ盛り上がるのか、と期待したら、ドラマ的には盛り上がるも、アクション的にはありゃ? って感じで、見たいものとは違うものを見せられて、う〜ん? これが平成ライダーの流れなのか? と思ったり。
 曰く、クリスマス決戦は盛り上がる。だけど、その後の正月明けは番組終了までの消化試合みたいなもので、サプライズ的な終わり方はあっても、アクションとか燃える展開は期待しない方がいい、という見方になりました。

 まあ、ディケイド以降は、最終回が8月から9月になったので、夏映画と連動型の最終回で盛り上げようとする流れが定着したんですが、
 平成1期は、クリスマス前に盛り上げるだけ盛り上げて、正月明けは広げすぎた風呂敷をどう畳んで、次作につなげるか、という段取りでしたね。

 つまり、次作の準備に作り手も気が行っているので、最後が粗いことも多かった、と。


★剣

 で、ブレイドもとうとう、最終決戦が近づいて参りました。

 やはり、盛り上がりどころは、4人ライダーが集結して、力を合わせて、悪の組織BOARDの首領の天王路を倒す流れなんですが、
 天王路は「自分は世界を救おうとしていたんだぞ。このままだと世界は滅びる」と未練がましいことを言って、惨めな最後を遂げる流れ。

 で、結局、このバトルファイトの結末をどうするか。
 最後は、劇場版が示した未来のように、「剣崎がジョーカーの始を涙流して封印して、ビターエンドなのか」とほとんどの人が予想していたら、

 最終回でサプライズで、まさか「決着をつけないまま、去る主人公」という未完結エンドだったとは。

 その後、ディケイドとかジオウで剣崎のその後が描かれたり、いろいろとパラレル時空を形成していった作品の一つですな。
 これにて、平成1期の前半終了……ってのが剣の歴史的意義となります。

 次の響鬼は、師弟のドラマと音楽ミュージカル、和のテイストという「変なおじさんライダー」の教育番組。
 これって、仮面ライダーなの? と違う方向に進化した異色作ですけど、まあ、伝統に縛られないのが平成ライダーだから……という。
 まあ、次の配信が響鬼かどうかは、まだ分からないけど。

 次が戦隊だと、ジュウレンジャーかボウケンジャーかジャッカーの可能性を予想しておく。

・理由:新作予定のゼンカイジャーで、仲間のモチーフがジュウレン、ボウケン、ガオレン、マジレンだけど、ガオはアバレの2作前で、昨年配信されたばかりだから。
 マジは、アバレの2作後なので、今年の後半に配信されるだろうから。
 ジュウレンとボウケンは、しばらく配信される予定はない(ジュウレンはターボの3作後で、ボウケンはアバレの3作後で戦隊30作記念)。

 なお、ジャッカーは主人公のゼンカイザーの白カラーリングが、ジャッカーの助っ人のビッグ1譲りだとか、
 4人のサイボーグを支援する行動隊長というのが、4体のロボット戦隊チームを率いる白リーダーに類似しているとか、
 剣の後だと、トランプ戦隊というのがうまくつながりそうだとか、
 戦隊第2作なんて、このタイミングで配信しないと、なかなか配信できないだろう、とか。

 自分的には、予想の何が出ても当たりだと思っていますが、ジャッカーが来ると大当たりだと考えています。
 戦隊史上の伝説ですからね。主役の活躍を奪った行動隊長とか、前半はクールでスタイリッシュな大人ムード満載なスパイアクションだったのが、子どもに受けないという理由で、コミカル明るいヒーローに流れる昭和あるある路線とか。

 何かが終わる気配が流れると、次はどんな物が来るかな、とワクワクできる期間を楽しみにしつつ。
 まあ、週末から番組視聴も平常運転ってことで。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/11 (Mon) 12:52:31

 定期感想その3です。

 剣/ブレイドは、TV本編終結前に、ジョーカーが封印された歴史の劇場版があったのを忘れてました。こちらで話題に出して頂いて、思い出した次第です。その劇場版を踏まえると、今のTV本編の流れももっとよく見えるのかもしれません。が、いかんせん観てない。ネット放映の剣/ブレイド本編終了後でもいいので、劇場版もやってくれないかなあ。

●仮面ライダークウガ(第34話:戦慄、第35話:愛憎)

 今週のメイン敵グロンギ:ゴ・ジャラジ・ダが何とも胸糞悪いですね。しかし、そうである必要、効果があるのも確か。何せ雄介が我を忘れる激怒で、破滅につながりそうな己が最終形態を幻視するわけですから。観ている自分としては、ちらっとフォームが見えるだけですが、雄介が何かを感じ取って呆然としている感じから、極めて不吉な印象がよく出ていたように思います。

 そのために雄介の子ども好きも強調されていますね。被害者は高校生ですが、みのりの園児との交友がきちんと描かれてます。注目したのは、雄介が(大事な話は特に)しゃがんで子どもの目線になるか、下から見上げて話すことですね。見下ろす大人は子どもにとって威圧感が出てしまうんだそうで、同じ目線か見上げてやると、子どもは安心するらしい。子どもの気持ちがきちんと分かっている感じがよく伝わる演出でした。

 それがありますんで、大勢の高校生のむごい最期に対する雄介の怒りも当然だと受け取れます。最後の1人を守り抜くこと、ゴ・ジャラジ・ダをひたすら殴り続けるシーンも、説得力が生じたようです。

 ゴ・ジャラジ・ダの殺人ゲーム(ゲゲル)が凄惨である一方、グロンギ内でもえらいことになってる様子が描かれてますね。どうやら第0号/ン・ダグバ・ゼバの粛清が始まったらしく、昇格の見込みのないグロンギが対象のようですな。こんな過酷な社会に生きている以上、異種族の人間(リント)に対する同情がないのも当然だったか。

 ともかく本編。まず前半(第34話)はのっけから病院で、高校生らしき男の子が「あいつがやって来たんだ」と極度に怯えてますね。家族は必死に励まそうとしている。が、鼻血が出た直後、どうも尋常ではない死亡となったらしい。聞き込みに来たらしい一条は一歩遅く、しかしこうなるとの予想、覚悟はあったらしい。極めて悔しそうです。この様子を窺っているらしい不審な男もいますね(後でジャラジと判明)。

 これがゴ・ジャラジ・ダの殺害ゲームであるわけですね。後の情報も踏まえると、緑川学園2年の男子生徒にターゲットを絞り、12日以内に90人殺害するというもの。被害者は死亡後に頭部から大きな鈎針のようなものが出て来て、それが死因なんだけど、生前には発見不能らしい。椿秀一の推測も考慮すると、ジャラジが針で刺して何かが体内に入り、4日後に頭部で鈎針に変化するらしい。

 そんなバカな、と思いかけたんですが、ここはクウガ世界なんでした。クウガとて、手にしたただの棒が武器に変わってますし、大きさも変わっている。ジャラジに同様のことが出来ないと考えるほうが不自然かもしれません。

 それはともかく、高校生の死亡後にOP曲となるわけですが、歌詞が変わってますな。映像はクウガの超変身などに合わせて既に変わって来てますが、今話で歌詞もですか。これは制作の「ここから終盤の盛り上がりですよ」と知らせる意味もあるんだろう。

 本編再開しますと、ガラッと雰囲気代わって、雄介の日常ですね。朝日奈奈々とBTCSの洗車とかしてまして、普段は雄介の新しいバイクというわけか。おやっさんは、金箔散らしたカレーを考案、ケロンパと名付けてまして、キンキン(愛川欽也)とケロンパ(うつみ宮土理)という昭和ネタらしい。

 が、そんな平和が続くはずもなく(この時点でバダーの事件後、2週間くらいらしい)、一条から雄介に連絡が入り、緑川学園2年の男子生徒92人中、87人が既に殺害されたと。その一条にはグロンギと思しき死体が長野で大量に発見されたという報が入る。現場にリント/グロンギ語の血痕が残されていることから、古代語の解読を進める桜子が呼ばれるわけですね。

 雄介は警視庁に出向くのかと思ったら、みのりの保育園に立ち寄ってまして、園児2人(大柄なシュウトと小柄なヒロユキ)の喧嘩があったと知る。どうも2人とも不器用で、なかなか理解し合えないらしい。以降、雄介は2人を仲直りさせようと一生懸命になる日常ドラマも展開されるわけですね。園児2人は雄介とジャラジに模されているようにも見えます。園児たちはぎこちないながら仲良くなり、しかしジャラジと雄介は相容れなさを深めるわけですが。

 そのジャラジは極めて陰湿でして、82人目の被害高校生の葬儀にも現れまして、どうやら死の恐怖を煽っているらしい。あまりのことに耐えかねて、自殺する生徒まで出てしまうわけですね。しかし、これがジャラジには痛打となりまして、殺害によらず死んだことで、ゲームに狂いを生じさせたらしい(そしてジャラジ打倒につながっていくと)。

 ゴ集団とゴオマのグロンギ側は、長野の粛清とは無縁らしく、ジャラジのゲームの推移を見守ってるようですね。しかしゴオマは内密の計画が進行中のようで、つい「今に俺は」と口走り、ゴ集団リーダーと思しきグロンギ(ゴ・ガドル・バらしい)に詰め寄られて、ちょっとタジタジか。まだ反旗を翻すだけの実力は蓄えてないみたい。

 一条はジャラジを着実に追ってまして、殺害方法こそ不明ながらも、ジャラジが被害者に事前に会い、4日後に死ぬと予言していること、葬儀の場に姿を見せることなどを突き止めてますね。さらに雄介が、自殺者はゲーム達成条件に含まれない可能性を示唆、転校してきて、ジャラジと接触していない高校生:生田和也がターゲットになると、一条らは予測。

 その生田和也も、両親ともどもターゲットになるのではと予測、別荘に避難するわけですね。一条、雄介らも保護すべく急行する。しかしジャラジが先回りしての襲撃を開始。父親は猟銃で反撃を試みるも、神出鬼没のジャラジには全く当たらず。特殊ガス弾でもなかなかなんですから、命中しても駄目なんだろうな。

 ジャラジ、今エピソードで最も恐るべき台詞「君たちが苦しむほど楽しいから」を発し、生田和也に迫る。が、すんでのところで雄介クウガが間に合い、岩場、荒れ地をなかなかのバイクアクションで追い詰める。

 そして後半(第35話)。おそらくは瞬間移動が使えるジャラジに対し、クウガは素早さの青で対抗するも、物陰からの投げ針攻撃でダウン。ジャラジは人間態になって「ゲゲルの邪魔をするなら殺す」と警告して去ってしまう。距離を取られると、どうにも対応ができない感じですね。

 ターゲットの生田和也は警察に保護され、長野の大量殺戮のほうは全員にタトゥーがあることから、グロンギで間違いなさそう(そういや、グロンギは生物としては人間と近いんでした。司法解剖しても分かりにくいかも)。やったのは第0号であるらしいとも。バラ姐さんも事前には知らなかったらしく、洞窟で誰か(おそらく第0号/ン・ダグバ・ゼバ)に確認してますな。

 ジャラジのほうはゲーム(ゲゲル)のタイムリミットぎりぎりらしい。となると、警察署で保護されている生田和也を狙ってくるのは必定ですね。雄介、一条も生田和也を励まし、安心させつつ迎撃の構え。が、ジャラジが一枚上手か。警戒する警察官多数を、あちこちに瞬間移動して翻弄しつつ、悠々と進んで来る。

 が、生田和也に襲い掛かる寸前で、雄介が気づき、クウガに変身して阻止。バトルは屋外に移りますが、掴んでしまえばクウガのワンサイドで、ひたすら殴りつける。そのままゴウラムで運び出しまして、湖畔で決着。ですが、怒りに我を忘れた雄介はバトル中に己が未来の不吉なフォームを幻視し、ショックを受けるわけですね。桜子が解読したクウガの最終形態だと気づいてもいるんでしょう。

 その頃、グロンギが殺害された現場に到着した桜子は、クウガを表す血文字を見つけるわけですね。なぜその文字が、という疑問が生じるわけですが、予習によればクウガとラスボス:ダグバが同質の存在だからというわけですか。もうちょっと先まで進んだ時点で、たぶん自分は「クウガがダグバに勝利すると、新たなグロンギ第1位になってしまう?」とか考えたかもしれません。

 それはともかく、平和な日常パートのほうでは、みのりの保育園で大柄なシュウト君と小柄なヒロユキ君が和解したようですな。先手を打ったのはヒロユキ君で、シュウト君に真っ向から抗議しつつ、しかし一緒に遊びたいとも告げる。シュウト君は黙して無視したようでいて、腹にこたえるものがあったらしい。後でやはり黙ったままながら、喧嘩の発端となった積み木で一緒に遊び始める。

 そのシーンを観まして、人間態が若者であるジャラジとターゲットの高校生:生田和也も対比になっているのかなと思いました。途中までは、雄介とジャラジに模しているとだけ思ったんですが、生田和也はジャラジに「なぜ」と語り掛けてますから。しかし、ジャラジを変えることはできなかった。

 ジャラジはグロンギですから年齢不詳ながらも、人間態は若者で、高校生くらいにも見えます。雄介はみのりへの電話で、園児2人ついて「(人間なんだから語り合えば)分かり合える」と信じる様子があります。が、グロンギでは話しても分かり合えないと突きつけられたのが、今エピソードかなと。そして、その雄介も人間性を喪失した戦士に変貌しつつあるわけですな。

●ダイの大冒険(第14話:氷炎将軍フレイザード)

 最初にこれまでの話のナレーション入りまして、「あれ、こういう構成だったっけ?」と思いました。年末年始で放映がお休みだったんで、話の流れを忘れている人もいるかもという配慮なのかな。

 それはともかく、どうも自分はダイよりポップに見入ってしまっているようです。今話冒頭では、マァムを気遣い、(ポップだけが思っている ^^;)ライバルのヒュンケルに花を持たせるようなことを、つい言ってしまってます。こういう、普段はヘタレ気味、小ずるい面をしばしば見せつつも、肝心のところでは踏み外せない性分のキャラクターは好みです。

 ポップについては、踏み外さないんじゃなくて、踏み外せないというところが肝かも。義を見てせざるは勇無きなりというんじゃなくて、義を見てせざると良心が咎めるのが怖い、みたいな。勇気よりは恐怖が勝ってる感じなんですが、恐怖の対象が「悪を見逃す」ことだったりするんで、ジタバタしながらも、結局は立ち向かう。そういう感じのキャラクターはツボです。

 それはさておき、冒頭からはレオナ姫とはぐれたバダックの帰還作戦開始ですね。城は破壊されたものの、地下の火薬庫には信号弾がある。勝利の信号弾を打ち上げれば、レオナ姫のほうから接触してくるんじゃないかというわけですか。

 が、力をつけたダイが少々舞い上がり気味で、瓦礫をどかすのにメラ+剣の火炎大地斬を使ってしまうわけですな。どうなるか分かっているポップが止めるも、ダイには聞こえてない感じです。結果、火薬庫に火を放ってしまい、全信号弾がめちゃくちゃに打ちあがってしまうと。

 それでも当初目的は何とか達成したようで、味方の気球船がやって来まして、搭乗しているのはパプニカ三賢者の1人エイミですか。他の2人(アポロ、マリン)はレオナ姫を守ってるわけですね。レオナ姫が依るバルジ島の塔へ向かうわけですが、海に定常的なバルジの大渦があるため、比較的安全なわけか。脅威となるのは飛行型モンスターくらいなんでしょうね。レオナ姫らは土地っ子ゆえ、行き来できるルート・時刻等が分かってるんだろう。

 が、籠城の常として食料は問題みたいですね。近衛の騎士ですら奪い合う始末。レオナ姫が強くたしなめて、その場を収まるとしても、長く持ちこたえるのは難しそう。しかし、フレイザードが襲ってくる。自滅を待ってはいられないということだろう。

 三賢者の2人:アポロとマリンが立ち向かうも、魔法・魔力のレベルが違う感じですね。フレイザードは5本の指先から5発同時のメラゾーマ:フィンガーフレアボムズなんて技を持ってまして、フバーハが役に立たない。たぶん、フバーハを使うアポロの魔力がフレイザードより弱いんでしょうね。どうもダイ世界ではゲーム的なレベル、魔法種を超えて、術者個人の能力で威力が決まる感じがあります。

 しかし、レオナ姫は屈せず、死を目前にしても魔王軍がいずれ倒されると宣言。フレイザードは構わず止めを刺しにかかりますが、間一髪でダイらが到着する。フレイザードとしては、ダイは死んだはずで意外なはずですが、さして動揺はしてないみたいですね。フレイザードとしては、強さが「ダイ<<クロコダイン<ヒュンケル<<自分(フレイザード)」くらいに考えてそう。

 というところで次回「恐怖の結界呪法」へ。タイトルからすると、まだ決着ではなさそうですね。ネットで少し調べてみると、ダイらに惨敗して倒されそうになるも、強化して復活する粘りを見せるらしい。今までだけでも、なかなかの悪役ぶりですんで、あっさり退場ではもったいない。悪党としてのあがきに期待したいところです。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/11 (Mon) 20:52:24

 定期感想その4です。

●仮面ライダーセイバー(第17話:古の使者は、光か影か。)

 こちらで、セイバーのドラマ面は期待しないで観るということを伺ったんですが、自分も今話で同意したくなるものを感じました(やはり経験値の差が時間差になってるのかも)。

 ドラマ面について感じ取りはするものの、真正面から語るのは自分には難しいんですが、作りの特徴は少し挙げられそうです。例えばユーリですが、今話ではかなり奇矯な感じの演出です。1000年も浮世から離れていたゆえですが、現代に馴染めず、タピオカを珍しがったり、意図せず女装してみたり。要は、ドラマにつながらなくても、面白おかしく目を引くシーンを頻繁に入れてくる。

 こういう作りは低年齢層を取り込む意図があるように思います。飽きさせてはいけないというやり方ですね。戦隊ものも同様の傾向がありますし、クレヨンしんちゃんの劇場版でも、その場だけ、あるいはルーティンのギャグをストーリーとは関係なくても入れて来ていた印象です(そのためか、最近はTV放映があってもクレヨンしんちゃん映画は観なくなった)。

 メギド化された白井ゆき編集長の見せ方にも表れているような気がします。観ているこちらにも(前話終盤に暗示)、劇中の飛羽真らにも(今話中盤)、イエティ=白井ゆきと早々に明かしています。争点を明らかにしたというよりは、謎要素をできるだけ排している感じです。

 あくまでも素人のベタな思い付きですが、「イエティの正体は誰だ?」の疑問から「イエティは白井ゆきらしい」の推測までで、いったん留める手もありそうです。すると、例えば「白井ゆきでないことに賭けて倒すか?」→「人間を斬ってしまうかも」、「白井ゆきの可能性があれば斬らないか?」→「街も人も犠牲にしていいのか」みたいなジレンマも作れそう。

 そういう悩ましい要素は無し、というのがセイバーの作りなのかなと思いました。やるべきことをハッキリさせて、そこに向かって悪戦苦闘というシンプルで分かりやすい作劇にしておいて、アクションなどの視覚的な見栄えで引き付けようとしているらしい、ということですね。

 ある意味、仮面ライダーゴーストを、ドラマ的な作風はそのままに、特撮は現代技術で作り直すといった感じかもしれません。それはそれでいいかな、という気もしています。制作的な制約もあるとすると、やはりコロナ禍でしょうか。また撮影に支障が出るかもしれないから、ショートカットもできるようなシナリオを想定して、今のようなストーリー展開にしているかもしれません(どう転んでも、終盤がきちんと盛り上がるように、とかで)。ラストを観終えて、きちんと筋が通ったドラマにするためだったら、やはり納得はできそうです。

 ともかく本編。ワンダーとリアルの両世界がつながりつつあるにも関わらず、飛羽真と他のロゴス側剣士は仲たがい、先行き不透明になってしまったわけですね。メギド側にとっては有利な状況でレジエルがズオスを抑えて出張る模様。手駒はアルターブックでイエティにした白井ゆきというわけですね。

 白井ゆきはまだ人間に戻ったり、イエティになってしまったりと不安定な模様。今の現実世界同様、雪が降りしきってますが、これは劇中世界ではイエティの影響ということなんだろう。

 一方、飛羽真の拠点の本屋は荒らされてまして、犯人はユーリですか。1000年の時差ボケ(?)を埋めるべく、本屋中の本を読みつくしたらしい。それでも足らず、街を案内してくれというわけですね。で、ユーリが奇矯な行動をして、とは上述の通りです。

 が、芽依に編集長行方不明の報が入ったと思ったら、即座にイエティ出現。ただ、いつも違って街が乗っ取られないわけですね。ともかくバトルとなりますが、レジエルも参戦。イエティをぶっ飛ばしてみると、正体が白井ゆきだと判明する。レジエルは自慢げに、人間をメギド化し、それでアルターブックを作るんだと種明かし(狙いを隠さないという、分かりやすさの一端かも)。

 イエティは海岸沿いに再出現、察知した飛羽真らが駆けつけ、またもバトルとなる。が、正体が分かった以上、飛羽真セイバーには斬れないわけですね。しかし追って来たユーリ=最光は影のようなライダー身体も現し(ただし物体は通過するらしい、名前は最光シャドーとのこと)、迷わず斬って討伐しようとする。

 これを飛羽真セイバーがすんでのところで止め、イエティは逃走してしまう。ユーリと飛羽真が対立状態となったようですが、予告や最後のキャプションを見ますと、次週に解決がある模様。

 一方、ロゴス剣士側はサウザンベースに集結してますね。未だ、本当に飛羽真が裏切ったのかどうか、判断は各人各様らしい。って、サウザンベースは本当にあったのか。今まで「神代玲花の嘘、ハッタリじゃなかろうか」と疑ってました(^^;。が、サウザン所属の剣士は見当たりませんな。神代玲花はいますが、後は上位らしい「あの方」がいるらしいくらい。まだまだ怪しげです、サウザンベース。

 神代玲花は急にボスっぽくなりまして、高圧的な態度で、飛羽真から光の剣などを奪いよう、「あの方」の指示だけを伝える。蓮と違い倫太郎は未だ飛羽真を信じたいようで決まらず、とりあえず尾上が預かる形で神代玲花をいったん納得させる。非常に不穏な動きを見せてますね。

 次回「炎の執念、メギドを討つ。」では、白井ゆきを救えるか否か、飛羽真とユーリの共闘はなるかが飛羽真側の争点、他のロゴス剣士は飛羽真の言葉より、行動を見て何らかの判断をする模様ですね。となると、今のゴタゴタは急速に収束しそう。そうなら、次は黒幕が出てくるのかな。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/11 (Mon) 23:35:13

 今週は、自分の県がまた緊急事態宣言の発令になりそうで、嫌だなあ、と感じつつ。
 まあ、仕事に差し支えなければいいのだけど。果たして、どうなることやら。

★クウガ

 さあ、すっきりしないジャラジ回でした。
 ジャラジの神出鬼没な動きって、Jホラーテイストって奴ですね。貞子とか、あんな不気味な感じで。

 クウガの映像で、改めて思ったのは、怪人の爆発の真っ只中にクウガ本人もいることですね。
 クウガ以前だと、あまり爆発にCGを使っていなかったから、火薬で爆発を起こしている。当然、スーツアクターさんが爆発に巻き込まれるわけにはいかないから、ある程度の距離をとっているんですけど、それでも至近距離で爆発して危なかった……という伝説がいくつも。

 一方、クウガでの爆発はCGなんだけど、演出がこなれていないから、爆発に巻き込まれているヒーローをストレートに描写して、結構、うわあ、となる。

 近年のライダーは、CGでも、敵をライダーキックで貫通してから、距離をとった爆発を魅せてくれて鮮やかだったりするけど、
 爆心地にヒーローやバイクがあると、思わず大丈夫か? なんて思ってます。

 次回からは、4話に渡って、ゴオマ大暴れの変則回。女サソリ怪人のザザルとゴオマの、2体の怪人の事件を同時に描きながら、ダグバの恐怖を示す流れ。
 パワーアップしたゴオマは、ライジングのクウガをも圧倒するのに、そのゴオマをもあっさり殺害するダグバの脅威に、クウガは禁断の凄まじき戦士に強化するのか否か、という緊迫感が盛り上がる。

 普通はいかにパワーアップして強敵を倒すか、というのがヒーローの定番なのに、
 これ以上パワーアップすると、人間に戻れなくなるから、いかにパワーアップを抑えて強敵と戦うか、という展開が当時は斬新でした。

 まあ、以降はライダーの暴走というのが一つの定番になるわけですがね。

★セイバー

 人を守るために戦う、という等身大ヒーローに戻ってきた感がありますな。

 これまでは、最初からクライマックスというか、「場所を守るために戦う大きな視点」で、剣士以外の視点でのドラマが見えにくかったのが、
 怪人化された人をいかに助けるか、というフォーゼとかジオウとかでお馴染みの人助けドラマになってくれて、今クールはそういう路線かな。

 あとは「光の剣は斬った人間を解放して、助けられる」って設定だったらいいですね。

 一方、倫太郎たちは、「世界を救うために、人を斬らないといけないなら、そういう道を選ぶ」とか言いそうで、その辺が対立軸になるのでは、と思っています。

 何にせよ、年末ごろに散々言っていた「もう一つの世界とつなげる」というのが、先送りになった気分で、その点は残念。
 すると、次にそういう話が出るのは春頃かな。ルナさんはいつになったら出て来るんでしょう。

 とりあえず、今回で、倫太郎がようやく行方不明のソフィアさんに言及してくれて、「ソフィアを探す」という選択肢をロゴスの剣士が取ってください、と思ってます。
 探しているけど見つからない、とセリフで言うのと、そもそも探している様子がないのとでは、感じ方が違いますからね。

★ダイ大

 毎回、バトルが見られる構成になっていて、飽きさせませんな。
 フレイム+ブリザードで、炎と氷を合わせ持つフレイザードは敵役としていいキャラです。これまでが、改心する敵キャラばかりだったのが、一切の同情の余地ない魔法生物で、敵味方の総力戦になっていく。

 あと、今回の話で「バルジの大渦」を見て、「ああ、これがクロコダインの新たな必殺技」の修行地だなあ、と懐かしくつながったり。
 クロコダインは怪力系に多い大地属性ではなくて、風属性の技を使うんですけど、大渦の中でその回転から新しい技を生み出す「昭和風味の特訓」を後々見せるわけで、そういう伏線が今話で張られている、と。

 この時期(90年代)のジャンプって、まだまだ特訓がいい感じに描かれていたなあ、とか、いいなあ、特訓と思いつつ。

 それと、フレイザードに話を戻すと、まともな生物じゃないので、剣で斬ってもダメージが与えられない上、弱点の魔法も炎と氷をそれぞれカバーし合っているので、どうすればいいか、という話になって、
 ついにアバン流刀殺法の空烈斬が必要になって、それを短期間でどうやって習得するか、一応、ヒュンケルだけが空烈斬の修行法を知っているけど、自分はまだ習得できていないのを、ダイに何とか伝える流れ。

 ということで、フレイザード編で、一つの物語が完結するわけですね。これで第1部完的なエピソード。

 その後は、マァムが武闘家修行のために離脱するとか、物語の一旦仕切り直しになるので、大ボスがフレイザードだと思ってもいいでしょう。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/14 (Thu) 13:35:29

 定期感想その1です。

 緊急事態宣言が1都3県から関西や九州などにも拡大されてしまいました。感染数などを毎日チェックしてますと、やむを得ないかなという気もします。さらに対象地域が増える可能性もありそうです。

 個人としては耐えるしかありませんが、仕事に影響がある人に対してはきちんと補償がなされるといいのですが。ともかく、切り抜けてまいりましょう。

●仮面ライダー剣/ブレイド(第47話:ギャレン消滅、第48話:滅びへの序章)

 最終盤に来たのに、どうも愚痴ばかり先に出てしまいます。ただし、単純に作りが悪いとか、わざとらしいとかいったことではなく、「ここ、もうちょっと描き込んであったら、興奮し感動したんだろうなあ」というのが、どうも目についてしまいまして。

 例えば、ジョーカーを抑えきれなくなってきた相川に対する橘の行動の変化です(今週分では、これが一番大きいかも)。剣崎はあくまでも相川を信用しようとし、睦月も同調していく。しかし人間、というよりは生物の全滅を危惧する橘は相川を封印しようとする。

 橘は本気でして、睦月がレンゲルでギャレンに立ち向かっても歯が立たない感じです。覚悟を決めた橘ギャレンはここまで強かったのかと驚くほど。で、相川も封印される覚悟を決めたようですが(危機によりジョーカー化してしまうが、この橘なら、と思った感じ)、天音の電話に応える相川は普段通りを装って安心させる。

 これが契機になって橘は翻心、相川を保護して金居ギラファを打倒に向かう。と書くと、いかにもカッコいい感じですが、全く間がないですから。相川の電話の直後に、もう金居ギラファに宣戦してバトルしてます。間がないから溜めがなくて、期待と不安で盛り上がる暇がありません。

 あそこは「シーンが途中で途切れたけど、橘はどうしたんだ?」みたいに気を持たせてほしかった気がします。観ているこちらのジリジリ感が高まったところで、橘ギャレン vs 金居ギラファの最終対決に至れば、「おっしゃあーっ」になったんじゃないかと。まあ、自分の好みですけど。

 その他の点では、言葉だけで八方塞がりを示したところも、もったいないかなと思いました。例えば、橘(前半)や剣崎(後半)が睦月にアンデッド解放を指示するシーンがあります。前半の橘プランはともかく(睦月が相川の封印を拒否)、後半では相川がすぐに指摘して、いったん封印したアンデッドは統制者から除外されてて無駄だと。

 これは剣崎がアンデッド化するしかないという伏線だとは思うんですが、実際にアンデッド解放と統制者の条件リセット失敗まで、ジタバタ、あくせくするドラマで描いてくれたら、きちんと絶望感が深まったんじゃないかと思えます。上記の橘の演出もそうですが、やっぱり3話では尺が足らない。

 その一方、日常も描かれまして、さすがにどうかと思うものがありました。前半だとバトルファイトの最終勝者確定するか否か、後半だとジョーカー勝利が認定されての世界崩壊が始まってしまいます。日常ドラマ入れられますと、「本当に世界は危機に瀕しているのか?」みたいな感覚が生じてしまい、せっかくの緊迫感が下がってしまう感じ。

 その点は尺が余ったように感じます。ジョーカー勝利からダークローチ大量発生の危機を描くため、実質的なラスボス:天王路打倒を急ぎ過ぎたのかも。最終話前になんですが、剣/ブレイドの最終盤は「帯に短し、たすきに長し」状態になっちゃったのかなという気がしないでもないです。

 などと小賢しげに不服言うとりますが、実際は今週分は大喜びしてしまってまして(^^;。橘ギャレンのメット割れです。自分的には必死で戦う、抗う演出としてのメット割れの初出は幻徳ローグでして。エボルトに遅効性の一矢を報いて、しかし幻徳は倒された、あのシーンですね。あれはグッサリと胸に刺さりました。

 それがあるもんですから、今週前半(第47話)の橘ギャレンの必死にして捨て身の戦いでメットが割れますと、つい幻徳が倒れたとき(と実は有効打入ってたと分かったとき)の興奮が蘇りまして。それで満足してしまうんですから、我ながら自分は単純な人間だなあと。でも、いいんです、楽しめればそれで良しなんです。

 ともかく本編。橘らは天王路のアジトを調査はしてみるものの、問題の核心と思しきモノリスは消失。おそらく本来の目的(最終勝者の世界にする)通りに始動しちゃったか。金居ギラファは当初は勝つ方法がなかったわけですが、天王路から奪ったケルベロスカードでアンデッド封印が可能になっている。つまり最終勝者の資格を得た(他に、ジョーカーがライダーに封印されるシナリオもあり得るが、他人任せで不安定)。

 金居ギラファは俄然、動き出すわけですね。ターゲットはイレギュラーながら条件を満たすジョーカー:相川始。相川は剣崎に影響されて、バトルファイトの無期限停止を望んでいるわけですが、金居ギラファは弱点の天音を持ち出して挑発、対決に持ち込む。金居ギラファに勝算はありまして、ジョーカー勝利確定で生物全滅ですから、相川は金居ギラファを打倒できない。しかし負ければ金居ギラファは人間を滅ぼす気でいる。

 ただし、剣崎視点ではジレンマではなく、相川はジョーカーを抑え込むと信じてますんで、金居ギラファを打倒が単純に勝利条件になっているわけですね。金居ギラファはそこも考慮しているようで、ケルベロスのカードの能力:カード奪取で剣崎のブレイドを封じてしまう。

 それでも剣崎、虎太郎が金居ギラファに食い下がり、睦月レンゲルが援護してなんとか相川は逃げ延びる。そこへ橘が現れまして、ギャレンとなって睦月を排除、相川に銃を向けるわけですね。で、天音の電話がありまして、相川は安心させようと平静に会話する。これで決心を変えた橘は金居ギラファと死闘、橘ギャレンはメット割れしつつも、ギラファが防御できないゼロ距離射撃を叩き込み、両者は海に落ちると(この一連の不満と興奮は上述の通りです ^^;)。

 後半(第48話)に入りますと、冒頭では前話の大騒動はどうなったのか分からない。警官2人が通報を受けて出動するも、建屋内には特に何もない。と思ったら、天井にダークローチの大群がいるわけですな。この警官の若いほうは劇場版でラスボスとして出演した方なんだそうで。劇場版観た人だと「あっラスボス!」とか楽しめるんでしょうな。

 それはともかく、世界にはあちこちにダークローチが出現しては、ライダーが駆逐している状況らしい。前話ラストから1週間なんだそうで。相川はモノリスから最終勝者認定されるも、何も望まないと答える。が、無視されて生物リセットが発動したようですね。

 以降、ダークローチが次々に湧いて出て、ジョーカー以外に無差別に襲い掛かっているらしい。ライダー側は勝ち目のない消耗戦になってるわけか。喫茶店ハカランダにいる天音にもダークローチの手が伸びるも、まだ相川の意識があるジョーカーが阻止。が、相川の自意識がいつまで持つか分からないわけですね。そのため、剣崎に封印されることを望んでいる。もっとも、最終勝者の封印は、おそらくはもともとのバトルファイトの想定外の状況なわけで、世界が元に戻る保証はなさそうです。

 が、負傷した剣崎は自分から流れ出る血を見て何か思いついた模様。というのが、最終回の伏線みたいですな。なんとか風呂敷は畳めそうです。後は劇場版で別の歴史を補完すれば、ジオウで見たブレイド編の理解が深まりそう(及び、ディケイドのブレイド編に対する不満も理解できるかも ^^;)。

投稿直後追記:

 ダークローチの出現が、劇中で100体とか言ってまして、世界を滅ぼすにしちゃあ数が少ないという気がしてました。とりあえずは剣崎と睦月で対応できちゃってますし。たぶん加速度的に増えるんだろうと想像して、状況に納得しようとしてました。

 それが「どっかで、そういう状況を見たことがあるような?」という気がしました。ようやく思い出しまして、「平安京エイリアン」という古いコンピュータゲームです。インベーダーゲームの後釜として期待され、しかし流行りませんでした。

「平安京エイリアン」では碁盤目状の通路にエイリアンが入り込んで来ます。プレイヤーキャラクターは落とし穴を掘り、エイリアンが落ちたら埋めて退治する。

 しかし一定時間経っても全エイリアンを退治できないと、突如として手に負えない数のエイリアンが出現しまして、為す術もなくゲームオーバーに。

 そこがたぶん、自分的にはダークローチに対する予想と印象が被るものがあったようです。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/19 (Tue) 13:50:35

 定期感想その2です。

 武田航平さんと松山メアリさん、ご両名がご結婚とのことで、少々滅入っていた気が晴れるような気持になりました。自分的には、ライダー世界と牙狼世界が融合したような気がしてきます(^^;。末長いお幸せを祈りたいと思います。

●仮面ライダークウガ(第36話:錯綜、第37話:接近)

 ゴオマの大化けが始まりましたな。前に呪術的に何か掘り出しているというシーンがありまして、いったんはバラの姐さんの言いつけでゲーム(ゲゲル)用アイテムなのかなと勘違いしました。ゴオマ自身の強化用だったわけでしたか。行使にはかなり苦痛を伴うようですが、それだけの効果はあるらしい。

 ゴオマ、かなり自信を深めつつも焦りまくっているようで、今週分ではまずバラの姐さん(ラ・バルバ・デ)を探し回ってましたな。が、ラスボスのン・ダグバ・ゼバの居場所を聞き出したかったらしい。ダグバの粛清が自分にも及ぶと見て、反抗できる力を身に着け、できれば倒してしまいたいらしい。予習によれば相当な線まで行くものの、ダグバには遥か及ばず、となるようですね。つまりダグバの強さを見せつける役割。

 一方、雄介はクウガの行き着く先の不安が高まって来てますね。桜子の古代文字解読が進み、リントの古代文字の「戦士/クウガ」はもともとはグロンギ語だったと。平和主義にリントには「戦士」の概念がなく、外来語だったわけですか。一応、文字の角の数は違うようですが、ダグバとクウガは、少なくとも同質の存在となりそう。そこで「聖なる泉」がどうなるかが分かれ目らしい。もう雄介にも予感~実感は生じている模様。

 ともかく本編。冒頭、第0号の残した長野の血文字の分析ですね。一条はリント語でのクウガ殺害予告と考えるも、桜子はグロンギの文字だと言う。つまり、第0号の署名ということかもしれないと。

 警視庁では杉田刑事らが話し込んでまして、B1号=バラの姐さんが長野で目撃されたことなどから、第0号との疑いを深めてる感じですね。視聴者的には、バラの姐さんが洞窟で誰か、重要グロンギと話しているシーンなどから、「いや、違うんじゃないか」と思え、ちょっと焦れます(^^;。ただ、杉田らの推測は一条も共有しているはずで、次話のラストにつながってきますね。

 一方、雄介は科警研に呼ばれて、榎田ひかりに協力してクウガの力の一端を見せてますな。榎田ひかりはクウガとグロンギの能力は共通で、ジャラジの突然の鈎針物質化の殺害方法は、クウガがただの棒などを武器にするのと同じ仕組みと考えたらしい。となるとクウガを研究すればグロンギが分かることになりますな。

 グロンギ側も動き出しまして、今エピソードのプレイヤーは、未確認生命体第43号/サソリ種怪人/ゴ・ザザル・バですか。サソリだけど毒じゃなくて強酸を持ってるわけですね(ついエイリアンを連想してしまう ^^;)。パンク風の女でリントの文化に影響されたのか、マニュキュアに凝ってるみたい。このザザルがタクシーを次々に乗り換えては運転手を殺害していくわけですね。親指を立てる癖は雄介に学んだのか、それとも爪を見ていたいのか。

 一方、もう1人のメイン敵グロンギ:ゴオマは勾玉みたいのを体に埋め込んでますな。えらく苦しい作業みたいですが、終わるとサッパリした感じになってます。上着まで脱ぎ捨ててまして、人間態では結構ガタイいいかも。下っ端の感じがしません。調べてみますと、演じた藤王みつるさんはダンサーであり、格闘技もやってる方でしたか。ダンサーと分かってみると、なるほどと思う体つきです。このときのために、ずっと厚着で体格を隠してたのかも。

 そのゴオマが造反したようで、まずザザルに絡む。もっとも探しているのはバラの姐さん(バルバ)らしい。ザザルもゴ集団のプライドからか、軽くあしらおうとするも、ゴオマが意外に手強いわけですな。調べ直してみますと、ゴオマはコウモリ種のせいか、日光に弱かったらしい。今は強化のお陰で克服していると。ザザルはこの点を不審に思わなかったんだろうか。

 それはともかく、このバトルを杉田刑事ら警察が察知、雄介、一条に急報する。よく見つけられたなと思ったんですが、ゴオマの特徴的な音は、以前に警察がキャッチできるようになってたんでした。クウガ青の金が介入しまして、次話へ。

 前半(第36話)でも、今まで同様、上手く日常エピソードが挿入されてますね。ポレポレの会話ではちょこっと作中情報を出してくれたりもしてます(雄介がクウガになって8ヶ月とか)。あるいは、雄介が榎田ひかりの居室で折り紙を折ってみせて、例のペーパークラフト本が映る。榎田ひかりがグロンギ対策にかかりきりで、息子(冴)の相手をしてやれてないことも分かり、そこを後半でジャンが気にする様子も目を引きます。

 まだ平和を保っている面もあるけど、じわじわと日常がむしばまれていることが伝わってきます。そこから、平静を保っているようで、みんな必死という印象も出てきます。そういう日常がグロンギとの戦いと齟齬がなく、キャラクターの実在感がうまく出せているような気がします。

 それはともかく後半(第37話)。前話ラストのバトルの続きですが、クウガ青+金ではゴオマに歯が立たない感じか? ザザルは渡りに舟だったのか、さっさと去った模様。ゴオマもクウガに興味がないようで、やはり去ってしまう。雄介はゴオマの異様な強さや切迫感を感じ取り、長野から戻る一条らに伝えてますな。要は「なんか違うぞ」と。

 しかし警察と雄介は、まずは第43号/ザザルにターゲットを絞る模様。今回は爆発の規模もさることながら、ザザル体内の強酸が問題になるわけですね。だから飛び散らない場所に誘導することになる。ただザザルの犯行パターンが読み取れず、出現を予測できない。

 一方、桜子は古代文字の解読を進め、クウガの文字に隠れた角があることを見つける。いよいよ第0号/ダグバとクウガが近しい存在と考えざるを得ないわけですか。この情報を一条から伝え聞いた雄介も何か心当たりがある感じでした。ジャンの協力でゴウラムの解析を進めつつあった榎田ひかりは、急遽、強酸の対策に乗り出す。ひかりの息子:冴を気遣う様子があるジャンも、状況が状況だけに強くは言い出せない感じですね。みんな危機を強く感じている。

 しかし、第0号/ダグバを探すゴオマが(本人の意図と無関係に ^^;)状況を攪乱してくる。警察に対しては特有の音波でキャッチされるし、バラの姐さん(バルバ)見つけて絡むし。しかしゴ集団筆頭と思しきグロンギ(ゴ・ガドル・バ/カブトムシ種)に見つかり、戦闘に。現時点でのゴオマではガドルに勝てない感じです。ゴオマは一瞬の交錯とはいえ、クウガに対し優勢な感じでしたから、ガドルはどんだけ強いんだ、ということになりそう。

 実際、駆けつけた雄介が参戦しようとするも、ガドルを一瞥してたじろいだ感じがあります(その後、雄介がどうしたか分からない)。続いて一条も到着しますが、バラの姐さんと二度目の対峙となるわけですね。思わず銃を構える一条ですが、バラの姐さんは悠然としてたじろかず。というところで次回へ、か。うーん、ここで1週間待つのかあorz。

●ダイの大冒険(第15話:恐怖の結界呪法)

 マァムの戦術判断が光った回でした。攻防に全力を尽くしても、不利と見たらいったん撤退する点ですね。レオナ姫が人質に取られたわけですが、たった1人の人質ゆえに、相手(フレイザード)の要求を蹴っても殺害はされないと判断した点もなかなか冷徹。

 フレイザードについては前話までは悪役らしい悪役くらいの印象でしたが、こちらもなかなかの兵法家でした。相手の長技を封じて、自分のペースに持ち込む。侮って煽りもすれば、人質も取って見せる。強敵(ダイら)相手に、自分が出張って、配下はサポートに回らせる。味方の損害を徹底して減らす戦術で、もしかすると部下には慕われてたりするんじゃなかろうか。

 ダイについては「まだ勇者としては、心構えも未熟か」という感じです。フレイザードの戦法に対し、卑怯と罵り、正々堂々戦えと迫る。一見、カッコいい台詞ではありますが、下手すると「自分(ダイ)の戦いやすいようにやってくれ」ということでもあります。勝ち目がないのに突っ込んでいくところもですね。紋章もありましたし、仲間の助けもあって、今まではそれで何とかなってたんで、感情高ぶらせての猪突猛進が癖になっちゃったか。もっとも、だからマァムの判断が光る回になったわけですが。

 ともかく本編。フレイザード強襲に対するダイらの反撃ですね。緒戦はダイ有利で、覚えたての火炎大地斬を今度こそきちんと使い、フレイザードに有効打が入る。これで今までダイらをなめていたフレイザードも、ダイを強敵と認識。クロコダインやヒュンケルに勝ったのはまぐれではなかったと思ったんでしょう。

 この隙に負傷者を気球に運び込んだまではよかったものの、フレイザードが戦法を変えてくる。バルジの塔の左右に配下を呼び寄せ、炎魔塔と氷魔塔を作って結界を張る。魔力由来の力が全て無効になるみたいですね。魔法の無効化はもちろん、ダイの剣技・体術も1/5の威力しか出ないらしい。

 フレイザードはさらにレオナ姫を生かしたまま氷結し、解呪には自分(フレイザード)を倒すしかないと挑発。ダイはまんまと乗せられまして、遮二無二フレイザードに向かって行く。が、マァムの痛恨の一撃(?)が入りまして、ダイがダウン。気球に運び込んでなんとか脱出に成功。マァムの読みは冴えてまして、上述の通りですな。

 塔から離れれば魔力も回復しますが、フレイザードの放った追っ手の数が多い。防御魔法が使える賢者アポロは意識不明の重傷ですんで、しのぎ切れない。気球がダメージ受けまして、みるみる降下するも、すんでのところで島から何者かが助力。行ってみると、マトリフというわけですか。

 確か、名前だけは出てましたな。アバンのパーティの一員、大魔導士マトリフということですね。いったんはパプニカに召し抱えられたものの、不和が原因で、この島に隠棲していたとのこと。ということは、魔力を封じられて活躍できなかったポップ辺りを成長させてくれそうな感じです。

 マァムは武闘家としての修行のため、ダイらといったん離れるとのことですが、もしかすると今回の敗戦がきっかけなのかな。魔力アイテム頼りでは危ういと感じたんじゃないか。今話では魔弾銃の弾丸を投擲して、しのいだわけですが、銃が使えなければ自らが接近するしかないでしょうし。

 次回「大魔導士マトリフ」は、予告映像からすると修行をやるみたい。ダイはアバンの修行を完遂してないし、ポップはサボり気味だったみたいだし、フレイザードと再戦するにはどうしても特訓回は必要かもですね。こちらで伺った、ヒュンケルの助力も描かれるんだろうか。そうなら単なる修行回以上のものがありそうです。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/20 (Wed) 00:08:43

 新番組とか春以降の新情報とか見たいものが目白押しで、配信鑑賞が後手になっております。
 とりわけ、クウガが中途半端なところで終わる回なので、見るタイミングをズラしておりまして、まだ見ていない段階。
 今回は、今日が最終回の剣の先週分と、ダイ大のみ。

 戦隊では、バスターズとアバレと、ターボが中盤のクライマックス期に入った感なので、それも見逃せない頃合い。

★剣

 個人的には、最後の消化試合に入った形ですね。
 リアルタイムですと、平成ライダーも5作品めでしたから、大体のパターンが分かって来てまして、

パターン1.強大なボス敵が出現して、世界の脅威になる。
パターン2.大量のザコ敵が発生して、世界の脅威になる。

 1は総じて盛り上がるのですが、
 2は映像的な緊迫感はあっても、バトルで決着というわけではなく、ザコ敵が出現する原因を取り除くために過酷な選択をする(誰かの犠牲を伴う)ジレンマで、ビターエンド感が漂うわけで。

 まあ、剣までは、どのライダーもビターエンド要素があるのを、雰囲気だけハッピーに見せる形でした。
 主人公の死を匂わせたり、主人公の大事な人を失ったりなどで、初めて、きれいにハッピーで終われたのは、響鬼以降かな。
 まあ、アギトは3人ライダーの中で、不幸だったのはギルスだったわけで、他の2人はハッピーエンドでしたが。

 で、剣のラストは未決着エンドで、ラスボスの始を封印して終わり、という予想を覆すサプライズでしたが、
 この時期は例年、仕事がバタバタする時期でしたし(雇われ人時代だと、自分の意図どおりにスケジュールが組めず、休日講習でニチアサもリアルタイムで見れない時期だったので、今とは忙しさが全然違う)、あまり感情移入してなかったな、と。

 サプライズの衝撃度だと、主人公が最終回の1話前に死んでしまう龍騎が一番だったので(敵の大量発生という状況も剣と同じだったし、剣には二番煎じ感をいろいろ覚えていた)、
 ああ、劇場版にはつながらないエンドね、と確認して終わり。

 で、今の感想としては、橘さんが退場し、始が行方不明で、剣崎と睦月だけで大量のローチを駆除する悲壮な戦い。
 うん、天王路相手に4人ライダーが力を合わせて、というところが一番の盛り上がりどころで、後は寂しく消えていく流れを演出する形で、重さがのし掛かるわけですね。

 この重さをどうやって払拭するのか、という最後の希望を求めて、主人公の覚悟を見届ける、と。
 で、主人公に感情移入して見ていた人はかなり感動したようですな。
 自分は、始推しだったので、「あ、封印されずに助かったんだ。でも、何? 剣崎が自己犠牲? おい、ちょっと待てよ。しっかり決着つけてくれよ。このまま放置? どうすればいいんだよ?」とモヤモヤエンドで、

 その後、ディケイドで、違うブレイド世界を見せられてカリスが悪党で、へ? となり、
 帰ってきた本物の剣崎を見て、懐かしいと思ったのも束の間、ライダー大戦でまたもモヤモヤエンドで、
 その後、時たま劇場版で剣を見る機会があっても、モヤモヤ感は拭えず、

 ジオウでようやく、モヤモヤが解消されたなあ、と思ってます。何というか、大人になった天音ちゃんが全ての呪いを持って行ってくれて、ありがとう、天音さん。これでようやく、子供のときの不快感を許してあげられる、と自分の剣への想いが昇華されたな、と。

 ともあれ、5年めで惰性になってきた平成ライダーに新風を入れようと思ったら、グダグダになって、立て直しを余儀なくされた作品。
 そして、次の響鬼で今度は心機一転し過ぎて、何じゃこりゃ、と思いつつ、「おじさんと高校生の師弟ドラマが自分のリアルにかぶって、そっちはツボを突いたな」と個人的に思っております。

 でも、剣の次は一体、何を配信するのかな? 今はそれを一番気にしております。


★ダイ大

「俺は戦うのが好きなんじゃねえ。勝つのが好きなんだよ」
 フレイザードの名セリフいただきました。

 クロコダインとの対比で、とにかく手柄を立てたい、武勲を上げたい、その理由は自分が生まれて間もないから、という理由が後で挙げられて、戦い勝つことだけが生きる理由という。

 一方、マトリフさんが出てきて、またも師弟のドラマと特訓回になりますな。
 大人ファンとしては、若者を鍛える師匠キャラというのは、憧れの対象にもなりますし、その教育方針とかがモデルケースとか研究対象になり得る。

 で、大魔道士マトリフは、口が悪いし、スケベだし(彼のマァムへのセクハラがどこまで描写されることやら)、ドラゴンボールの亀仙人に近いところもありますが、より厳しい性格。
 アバンが飴なら、マトリフが鞭という姿勢で、ポップをイジメる。曰く、アバンが甘やかすから、ポップが腑抜けになった。俺の修行に耐えられないなら、そのまま死んだ方がいい、とまで言うキャラで、果たして、どうマイルドに改変されるかな。

 でも、その厳しさにポップの才能が目覚めるわけで。
 今回はマァムが撤退の判断をしましたが、本来そういう戦況をクールに見据えて司令塔になるのは魔法使いの役割だ。どんな時でもクールさを忘れるな、とか、いろいろと含蓄の深い言葉を示すわけで。

 ともあれ、マトリフは本作におけるチートキャラの一人ですが、老齢なので持久力がない。すごい魔力と魔法を持っていて、最強クラスの破壊力は持っていて、経験と老獪さだけなら、ラスボスのバーンを除いて、敵うものがいないぐらいの御仁。
 長期戦だと不利なのは分かっているので、颯爽と現れて、主人公や弟子のピンチを救っては、相手をガンつけてビビらせて、即時撤退するのが定番なので、ほぼ負け知らず。

 まあ、主人公たちが負けているのを、再戦の機会に導く便利なキャラですね。
 名監督あるいは名コーチと言える立ち位置でしょうか。

 アバン先生はみんなの師匠ですが、それ以外にもポップの師匠はマトリフになり、またマァムにも武闘家の師匠が現れ、ダイにとっては父親のバランが乗り越える壁として立ち塞がりつつ、竜の騎士の闘法を学ぶ師匠格ともなっていく。
 個性的な師匠がいっぱい出てくるドラマなので、才能をいかに伸ばすかという理論が大人心にもハマれるな、と。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/20 (Wed) 14:58:52

 定期感想その3です。

●仮面ライダー(第18話:炎の執念、メギドを討つ。)

 先週分のご感想で、

>  あとは「光の剣は斬った人間を解放して、助けられる」って設定だったらいいですね。

と仰っていて、今話でドンピシャでしたな。しかも「それ先に言ってよ」のオチに使われていると。まあ、ユーリ/最光は「斬る/斬れ」と再三言ってたものの、飛羽真としては斬る=白井ゆき死亡と思い込んでたわけで。飛羽真が一言「それでは白井ゆきが死ぬ」と言えば、ユーリが「いや違う」と答えて、という流れにできたんでしょうけど。要は確認、詰めが甘かった。

 飛羽真のその詰めの甘さが倫太郎との関係でも悪い作用起こしまして、イエティ=ゆきを斬ろうとする倫太郎ブレイズに対し、飛羽真セイバーは「斬るな」としか言わない。一応「人間だ」とは言ってますが、倫太郎が信用しないわけで。一時的ながら白井ゆきに戻ったこと、レジエルが自慢した人間をメギドにしてアルターブックを作る作戦のことを話し出せれば、倫太郎も聞く耳あったんじゃなかろうか。

 1つ(ユーリと飛羽真の意思疎通不調)は偶然と思えても、もう1つ(飛羽真と倫太郎)ありますと、どうも作劇的な無理を感じないでもありません。前話から引っ張っての今話のオチ「最光で斬ればイエティ化を解けることをユーリが言ってない」に持っていくため、あれこれ無理したようにも見えます。

 そこは当然、自分的には不満となるわけなんですが、こないだの剣のときと同様、喜んじゃうことがありまして(^^;。ドライブのチェイスを連想したんです。チェイスも大事なことを黙ってて、事態が判明してから問い詰められると「誰も聞かなかったからだ」と平然と言ってのけたことがありました。

 もちろん、それ単独では単なるコミカルシーンですけど、そのチェイスが最後は、ライダーの力を失ってもなお、魔進チェイサーとなって剛マッハに道を切り開いて倒れるわけで。その途中には例えば、霧子を巡る恋愛で人間の感情を理解し始めるなんてこともありました。

 ですのでドライブを最後まで観てみると、チェイスの「誰も聞かなかったからだ」は自分的にはもう単なるギャグではありません。笑えるんだけど、チェイスの最後/最期も思い出されて、燃えるし感動もよみがえるものになってます。

 そこを今話のユーリが大事なことを言わなかったことに重なりまして、「うむ、これでいいのだ」と感じてしまった次第。もっとも、ユーリの今後次第ではあります。が、ドライブほど重い作風にはしないだろうとも思います。

 ともかく本編。冒頭、イエティにされた白井ゆきを巡って、ユーリと飛羽真&芽依が揉めてますな。ユーリは「剣士にできるのは斬ることだけだ」と譲らない。のですが、ユーリに緊張感が全くなく、鉄道模型のジオラマ見て楽しんでますな。この様子が伏線だったか。一方、メギド側では勝利を確信して緩む様子があるレジエルに、ストリウスが釘を刺してますな。怒れば宥め、油断するなら焦らせとうまく操ってる感じです。

 サウザンベースでは神代玲花がロゴス剣士を煽ってますね。飛羽真が光の剣を得たらヤバい、ということらしい。蓮は飛羽真を裏切り者と断ずるも、倫太郎はまだ望みをつないでいる様子で、大秦寺も同様らしく、2人で飛羽真と接触してみることに。尾上はちょっと様子見の態勢か?

 ノーザンベースではユーリが出自を飛羽真に語りまして、剣士だったけれど光と闇の剣が創造されたことに危機感を覚え、光の剣と一体化したらしい。つまり人であることを捨てたと、相当な覚悟ですね。とぼけた感じと裏腹なシビアな過去ですな。

 これにショックを受けたらしい飛羽真に倫太郎、大秦寺が接触。が、飛羽真の意思は固く、ユーリも口添えして、ロゴスの現状のおかしさを語る。むっとする様子の倫太郎らですが、事件発生。イエティがまたも襲撃してきたわけですね。

 話し合いをしている場合ではなくなり、居合わせた剣士が応戦。ですが、イエティの正体を知る飛羽真セイバーの行動・言動を、倫太郎ブレイズは信じられない。まあ、斬るなとだけ言われてもなあ。人間がメギド化した前例も知らないわけだし。が、ユーリが剣化して状況を一掃してしまい、飛羽真セイバーが庇ったイエティはまたも逃走。

 大秦寺スラッシュが、神出鬼没のユーリ最光に苦戦してますが、音で分からないんだろうか。それはともかく、セイバー(とブレイズ)がイエティの氷結攻撃をモロに受けたのは、ラストのバトル逆転の伏線だったみたい。

 撤退した飛羽真らは善後策を練りたいところですが、ユーリが相変わらずですな。芽依が語る白井ゆきは、おそらく飛羽真も共有する経験なんでしょうな。それがあるから、白井ゆき救出は絶対に譲れない。ようやくユーリも理解を示す。このシーンで、ユーリはガチャポンに興味を示してまして、これもヒントかな。次のヒントは古典的なトースターのオモチャですね。パンが飛び出るのを見て、飛羽真が何か思いつく。

 どうやったのか、飛羽真らは白井ゆきを探し出すも、再びイエティ化し、レジエルも現れる。レジエルはユーリ最光が抑え、飛羽真セイバーはイエティに立ち向かう。が、一方的にやられるわけですね。それも作戦で、イエティがアルターブックを完成させる瞬間を狙い、ブックが飛び出したところを斬るわけか。

 しかしセイバーは氷結されてるから、と思ったら易々と氷を砕いて成功させる。一度、氷結攻撃受けたときに対策を考えてあったわけですね。炎の防御壁作っておけばいいということで。これでユーリは飛羽真を認め、敵を撃退。爆発をバックの決めポーズは、やはり好みです。今話は坂本浩一監督回ではないですが(諸田敏監督担当)、バトルはなかなかよかったかも。諸田敏監督は坂本浩一監督作品にはカメオ出演多数のようですが、アクションも互いに影響してたりするのかな。

 ともかくも戦い済んで日が暮れて。と思ったら、オチが来まして、ユーリ/最光で斬ればメギド化した人間を助けられる、というやつですな。このオチに対する感想は上述の通りです。一方、サウザンベースでは神代玲花が倫太郎を口説き落としにかかってるみたいですね。彼女が言う「覚悟」は飛羽真を斬るということなんじゃなかろうか。

 次回「炎と光、剣と剣。」は今話の延長線上にあるみたいですね。メギド側は人間のメギド化作戦を継続、飛羽真側は既に対策はできている、サウザンベースは飛羽真にターゲットを絞って来る。当面はこういう感じで進むんだろう。気になるのは最後のキャプションです。「ジオラマ好きの高校生が王様に!?」とあり、高校生で王様ってジオウを連想してしまいます(歴史リセットを考慮しても、もう卒業したはずですが)。

●仮面ライダー剣(第49話/最終話:永遠の切札)

 ようやくラストまで観終えました。最終話も消化試合といえば、確かに消化試合ですね。その証拠に、ここに来て烏丸所長が再登場です。何しに出てきたのか、と思ったら、状況の説明役だった模様。特に剣崎の狙い:没収試合についてですな。予習があるせいか、説明抜きでも分かりにくくはないと思いましたが、どういう決着(ないしは未決着)かは、誤解なきようきっちり伝える必要があったんでしょう。

 ともかく本編。冒頭からキングフォームで荒れ狂う剣崎ブレイド、虎太郎が心配するも、全く止まらない。ともかく弊害の睡魔をこらえて、キングフォームを乱用してます。ダークローチ相手ならノーマルでよさそうですが、キングフォームでないと意味がなかったわけですね。

 一方、相川はなんとか理性を保って、剣崎が封印しに来るのを待っている。こちらは戦ってはならないため(おそらくジョーカーに意識を奪われる)、ダークローチに構わず、ひたすらじっと耐えている感じですな。

 橘は烏丸所長にかろうじて救われてまして、この事態に対処するべく参戦しようとするも、なぜか剣崎が止める。その意味は烏丸所長が察し、(視聴者含む ^^;)皆に説明すると。要はキングフォームの暗黒面:変身者がいずれジョーカー化するを使ってしまおうと。これもライダー同様、1万年前のバトルファイトにはなかった状況のわけで、上手く行くかは分からない。剣崎はしかし、そこに賭けまして、万が一の場合の処置を橘に頼む。

 睦月は重傷で入院してますが、ダークローチが迫るのを感じ取ったのか、飛び起きて出張ろうとするも、ダークローチ多数が襲来。バックルがないのか、睦月は変身せずに立ち向かうも歯が立たない様子。剣崎の拠点などにもダークローチが押し寄せる。

 が、突如としてダークローチが全て消滅。相川ジョーカー/カリスに戦いを挑んだ剣崎ブレイドがジョーカー化したわけですな。封印を迫る相川ジョーカーに対し、剣崎ブレイドが変身を解くと、血の色が赤から緑に変わる。剣崎の狙い通り、残り2名となったので、統制者はダークローチをリセット、改めて決勝戦を求める。が、剣崎が拒否して、いずこかへ去るわけですね。

 これで剣/ブレイドTV本編は未解決の決着というわけですか。「しかし、いずれ剣崎は老いて死ぬのでは?」と思ったんですが、アンデッド化しているから、文字通りの不死なのかも。それでも気になることはあり、相川はヒューマンアンデッドの働きかけで平常心(?)を保てるとして、剣崎の平常心を保つのはなんだろうとか。だからディケイド、さらにジオウのときには荒れてたのかな。

 しかしともかくも、これでジオウに登場した剣崎がいかなる人物であるか、分かった気がします。相川も同様です。そこまで含めますと、剣/ブレイド本編に納得いきました。

 序盤~中盤では盛り上がり損ねる展開に、感想はもちろん、視聴もめげそうになりました。一応、ウィキペディアなどで中盤以降の盛り上がりがあると分かりはしたんですが、そこまで待てる気がなかなかせずでした。

 なんとかこらえて、たこ焼き回以降の盛り上がりをきちんと見届けられたのは、こちらでいろいろご教示を受けたお陰が大きいです。

 視聴を完了でき、納得もできたことに、感謝申し上げる次第です。半年間、ありがとうございました。

●ビターエンド

 ビターエンド要素がありながらハッピーエンドの雰囲気というご指摘に、ちょっと触発されるものがあります。平成ライダー初期(剣まで)は目下視聴中ですが(剣はようやく観終わったところ)、TVで観終わった中にもあったなあと。

 被害者多数を救済しないまま終わったのがエグゼイドですね。ゲーム中に取り残された人々を救いたいと決意表明して終わってました。死んではいないけれど助かってもない(助けられてもバグスターとしてか?)。

 ビルドでは、主人公:戦兎が世界を救いながらも、ラスボスがもともといない歴史への改変ですんで、誰もヒーローの命を引き換えの奮闘とかは、本人ですら知らない。せめてもの救いが相棒の龍我だけは残ってくれたこと。

 再放映のですとドライブは、チェイスや最後には共闘したロイミュードは失われてしまいました。雰囲気だけハッピー要素としては、チェイスのモデルとなった人間と偶然会えたことくらいでしょうか。しかしチェイスがもういないことに変わりはありません。

 こういうの、もしかすると「ピュロスの勝利」というものでしょうか。勝ったけれど代償が大きすぎて虚しくなるというやつ。しかし、自分の観た範囲のライダーものでは、虚しい勝利と感じるものはなかったように思います。

 1つにはハッピーエンド演出があるんでしょう。それ以外にも確かにある要因としては、通しで観た結果生じた、主人公らへの信頼感があるんじゃないかと思います。最終回に至ってもなお、解決されていないものがあったりはする。だけど「この主人公たちなら、きっとうまくやっていく」と信じられるものがあります。

 その主人公らへの信頼感から、「この世界で生きていける」という感覚も生じます。つまり「よし、大丈夫だ」という感じですね。

 ライダーから離れますが、そうでない有名作品もあります。「風の谷のナウシカ」(アニメ版)です。最後に風の谷がナウシカの活躍で守られ、巨神兵もいなくなり、侵攻して来た軍隊も去った。エンディングでは平和が戻った風の谷も描かれています。脅威と思われていた腐海は世界を浄化するもので、蟲が守っていると明らかにもされた。

 全ての要素に救いが与えられたはずです。が、どうにも「この世界は緩やかに衰亡していく」という感じが残りました。ナウシカの世界が大丈夫とは思えないと、「これで良かった」とは感じにくいものがあります。もっとも、原作ではもっと厳しい設定らしいですが。

 今のところ、ライダー物でそういう印象を持ったことはありません。厳しい展開と不完全解決のラストでも、観終わってみると「これで大丈夫だ」と信じられるものがあります。ライダー物を観終わるたびに感じられる満足感や納得は、そこから来ているものが大きいような気がします。

 もっとも剣/ブレイドはちょっと違うかなあ。自分的な印象は、剣崎は覚悟してアンデッド化したものの、やっぱりちょっとグレまして(ディケイド時)、ついに意を決して相川と決着付けようとしけど救われた(ジオウ時)という感じです。やっぱり後に続く制作者も剣/ブレイドをきっちり終わらせたかったのかもしれません。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/21 (Thu) 10:45:51

 クウガとセイバー感想。

★クウガ

 クウガのバトルはあまりなくて、ゴオマ君の大暴れ回な2話でした。

 ザザルの強酸溶解ゲゲルは、セリフだけですが非常にえげつないスプラッター描写を連想。まあ、セリフだけの演出というものをどう見なすかということですが、脚本段階では映像での演出指定はあまりできません。アニメだと絵コンテとかを描くのが主に監督の仕事。特撮の場合は、絵コンテを描く監督もいれば(坂本浩一監督は描くらしい。多才だなあ。雨宮監督の場合は絵コンテじゃ済まない描き込み様みたいだけど)、特撮などの細かいことは専門家に任せてドラマ主導の監督(非特撮系ドラマでは、絵コンテってあまり聞かないですね。ぼくが知らない可能性も多いけど)もいると思われます。

 間接的に役者さんへのインタビュー記事で、「坂本監督は絵コンテを示してくれるので映像の完成イメージが分かりやすい」と読んだ記憶がありますし(逆に言えば、そうでない監督もいると推察される発言)、
 雨宮監督の場合は、ご自分のツイッターで、自分の描いた絵コンテみたいな裏資料も公開されていましたからね。
 やはり、アクション演出に定評のある監督は、絵コンテで指示するものかもしれません。

 ともあれ、脚本レベルでは、どのように映像化するか見えていない場合もありますので、「剣終盤で、セリフで全部説明して具体的なイメージがないのが残念」的なご意見については、尺の都合とか、まあ、いろいろとあるのでしょうが、総じて「世界滅亡みたいな大掛かりなシーンって、脚本みたいな文章では簡単に描けても、映像化するのは非常に困難」なのかもしれません。

 「大量に発生するダークローチ。次々に襲われる人々。世界は崩壊に近づいている。その中で懸命に戦うブレイドキングフォーム」
 そういう背景だけを示して、あとは登場人物のセリフの応酬につながるシナリオを書くのが脚本家の仕事で、
 その大量なローチのために崩壊しそうな世界をどう描くかを考えるのが監督の仕事ですね。

 で、用意できるローチの着ぐるみの数(10体ぐらい?)とか、CGで補える演出とか、いろいろ制約ある中で、ニュース映像演出で見せたり、アンデッドサーチャーのモニター画面で示したり、モノリスから次々湧いて出るローチのシーンを挿入したり、いろいろ演って、積み重ねによって、少ない予算で世界崩壊を見事に演出してくれたなあ、というのが最終回含む感想になりますか。

 そう。最終回付近になると、番組予算がほぼ枯渇しているので、その制約の中で、最後の花火をどう打ち上げるかにスタッフの涙ぐましい努力を感じます。
 もちろん、そこまで見据えて、きちんと予算のスケジュールを組むのがプロデューサーの仕事ですが、剣の場合はいろいろバタバタしていたので、計算どおりに進まなかったんだろうなあ、と察します。

 ……って、思わず、剣の感想に流れていますな(苦笑)。

 クウガの演出の話でした。
 まあ、放送できないザザルのゲゲルについては、「ホラー映画のような、直接見せずに想像を掻き立てる演出で恐怖を描く」ということですね。悲鳴とジューッと溶ける音と、その後、ゴオマ戦で溶ける鉄骨の描写と、それから「五代と警察のやりとりで、今度の敵は酸を使うので非常に危険だから、どう対処しましょうか、というセリフ回し」。

 クウガはこの辺の一つの事象に対する周辺描写が非常に細かい作風なので、リアルなんでしょうな。
 そして、当初は200体以上いると言われたグロンギですが、さすがに1年で200体をクウガが倒すドラマは描けませんので(ローチみたいに大量発生するザコならともかく)、番組外の背景でクウガや倒した非映像化グロンギの設定資料(タイムスケジュール)を雑誌などで公開して、細かい情報が気になるマニアを納得させたり(当然、劇中でも第何号という数字で、これまでの戦いの数を描写)、それでも200には届かないぞ(8ヶ月で40体近く倒すのも凄いけど。1ヶ月で5体倒してきた計算になる。まあ、毎週怪人が殺人事件を犯している世界観って、リアルに考えると恐ろしすぎるわけで)。

 で、そんな中で、セリフだけの「0号によるグロンギ大量殺害」で、ラスボスの脅威を思いきり煽りますなあ。
 クウガがこれまで警察と協力して、40体ほどなのに、ダグバは短期間で、どれだけ倒してるんじゃ、という演出。
 ダグバが直接暴れる描写を見せずに、間接的な情報でじわじわ恐怖を募らせるのが、この回の注目ポイントで、
 そんな恐ろしいダグバと、クウガが同一存在になりかねないってことで、ドラマ的にもじわじわ来る。

 そして、怪人どもはクウガそっちのけで戦い、駆けつけた五代クウガに対しても、「今はお前の相手をしている場合ではない」という感じで、ヒーローがスルーされるという前代未聞な展開。
 ゲゲル進行中の内紛という感じで、敵側の異変を描くのが、ヒーロー物の第3クールの定番といえば定番ではあったのですが、そんな中でついに登場したガドルを始めとするゴ陣営三巨頭(ジャーザとバベル)。
 クウガ最大の激戦がこの3怪人との戦いになるわけで、いよいよ来たなあ、と。

 なお、ダグバとは散々脅威を煽った中で、どんなすごい戦いになるんだろうと期待したら、そこは拍子抜けですからね(ドラマ的には美しいまとめだけど)。
 今回と次週のゴオマ編で、散々恐怖を煽って(そのために、かませ犬的なゴオマ君に頑張ってもらって)、これから過酷な激闘というクライマックス展開に突入。
 手に汗握るバトルの目白押しは、再来週からという流れ。

 ともあれ、酸の体液を放つ敵に対しては、接近戦が危険なので、切り札はペガサスボウガンになるのかな。
 敵の能力がこれだから、それに対抗するために技やフォームを吟味するというのは、やはりいいですね。
 最近のは、玩具の販売スケジュールが密だから、能力に合わせて怪人とのバトル演出をじっくり組み立てることは少なくなったからなあ(その中でフォーゼのスイッチ使用はアイデア満載で健闘していたと思う)。
 セイバーは……うん、次に移ります。

★セイバー

 氷怪人に対して、火炎剣烈火は対立劇として面白い構図だと思いますが、
 ドラマの本筋はそういうところではなくて、飛羽真が一人の剣士として人々を守るために、どのような覚悟を決めるかとか、創作家らしいアイデアをどう見せるかを強調する回。
 で、そういう飛羽真メインの葛藤とかドラマは、今までで一番描かれていたと思います。

 これまでが、敵側の思惑とか、個性的な剣士とのやり取りが主で、意外と主体性を発揮できておらず、たまに活躍する回(アーサーとか、カリバーとの決着とか)があっても、唐突感が拭えなかった(自分の力というよりも、降って湧いたようなアイテムの力で状況を乗り越えた)という印象でしたが、
 ようやく、組織抜きで自分が戦う理由と、覚悟と、創作家らしいアイデア出しまでやってのけたか、と。

 そして、ライダーあるある物語で「個人と組織の対立」という流れが定番で、
 原点の昭和ライダーが「悪の秘密結社ショッカーVS人間の自由のために戦う個人と、そのサポーター」の戦いで、
 カリバーの言葉になぞらえるなら、「組織は裏切るもの」となります。もちろん、組織視点からは「主役ライダーは裏切るもの」となるわけで、ある意味、ライダーらしい展開なのが現状です。

 最終的に支援組織が敵じゃないライダーって、クウガと響鬼ぐらいで、
 途中で、ほぼ必ずと言っていいほど、主役ライダーとそれを危惧する組織の対立劇というものが描かれますからね(そういう視点で、シリーズを研究する話はよく聞くし、自分も試みた)。

 この場合の組織というのは、怪人組織というのもありますが、アギトの警察とか、人類を守る側の組織が「主役を怪人と同一視して排除しようとする」ケースもありました(クウガも序盤はそういう流れを示しましたが、すぐに一条さんのおかげで連携するようになった)。
 前作ゼロワンでは、主役が社長で、対抗馬の警察組織エイムズとの組織対立劇が序盤でしたが、中盤で別会社のザイアとの対立に舵を切って、本来の敵である滅亡迅雷は組織というよりは零細的なテロリストの方でしたからね。
 で、中盤はザイアのサウザーが悪の元締めとして立ち回って、飛電を乗っ取り、物語が「ヒューマギアの自由と笑顔を守るため」という逆説的な展開が面白い(そのために人間キャラを見失いがちなドラマが批判された面もあるけど。人間の悪意が元凶という流れで、善悪の立ち位置が流動化して、その割に主人公の或斗があまり悩まず、不破さんの方がよほど悩んで真の主人公と呼ばれて共感を集めたり)。

 で、セイバーはどうなるかと思って見ていると、ロゴスの後ろ盾がなくなって、個人になることで、ようやく主人公の主体性が描かれ始めたかな、と。
 一時期は、組織の作戦参謀になるかな、と期待していたんですが、どうも組織が乗っ取られた形になったので、後は乗っ取った奴の顔が見えてくるところまでが春までの流れになりますかね。

 玲花は、敵ボスの秘書というか女幹部相当のキャラで、彼女がまた剣士として変身する流れも期待したいですが、暗躍して煽るだけでも仕事はしている感じですな(少なくともソフィアよりは働いている感が強し)。
 ええと、前作の刃唯阿さんの立ち位置(中盤)と思えば、じゃあ、1000パーに相当するようなキャラに期待したいわけですがね。

 いずれにせよ、劇場版が短編だったもので、例年に比べて先を予想する材料に事欠くのが本作でして、でもまあ、個人と組織の攻めぎ合いという意味では、ライダーらしい流れに落ち着いてきたな、とは思っております。
 むしろ、今までが戦隊すぎた。

 あとは、賢人の復活のタイミングと、ルナさんの登場のタイミングがどうなるか、と言ったところ。

>光と音

 まあ、この属性が対決すると、速度の違いで光が勝つ、というのがフィクションの定番でしょうね。
 あと、地に足つかず飛んでくる剣とか、持ち手が影だったりすると、音では分かりにくいのかもしれませんね。大秦寺さんが聞いている音が「足音」なのか、もっと敏感な「空気の流れ」そのものかにもよりますが、いずれにせよ、剣そのものが意思を持って斬りかかって来るというのは、並みの剣士ではできない動きも見せそうで、読めないし聞きとれない可能性が高いな、と。

 そうなると、スピード対決という意味では、同じトリッキーキャラの蓮(剣斬)がユーリに対処できるか、という対立劇も期待したいところ。
 光VS風だと、どっちが勝つか、というのが、あまり読めないというか、その両属性が対立するケースが思いつかないので。しかも、忍者だって影だし、トリッキーどうしの対決は見たい。

 という意味で、ドラマの葛藤はさておき、剣士どうしの属性技のぶつかり合いという展開に、開き直ってワクワクしている自分はいます。
 ドラマ的にどうこう言うよりは、「個人の信念で組織を抜けた主人公VS組織に忠誠を誓うかつての仲間の剣士対立劇」をエンタメとして見せたいのか、という造り手の目論見は見えてきたので、それはそれで大好物だったりしますな。

 宮本武蔵と佐々木小次郎とか、剣豪小説を見る目で、視点を新たに切り替えていこうかな、と。

>1000年前の価値観

 ユーリが飛羽真の意見を聞いて、「人が世界を作るから、人を守ることが世界を守ることにつながる。面白いな」というリアクション。

 まあ、1000年前の人だと人権思想はなかったろうから、「世界を守る=民ではなくて王侯が築いた秩序を守る。あるいは、教団的な思想とそれを軸とした文明世界を守る」という発想で、個人個人を守るという思想が新鮮なのかも知れませんね。

 一方で、飛羽真がアイデアマンの創作家らしく参謀格を期待して昨年は見ていたのですが、
 どうも彼は倫太郎とは別の意味で、コミュ障かもしれん、と思い至っています。というか、人に自分の考えを会話で伝えるのが苦手で、「文章なら書けるけど、会話で通じ合わせることができず、また意外と読解力がなくて、その場の臨機応変な対処が苦手。じっくり考えて、思索を練った上でないと、アドリブで処理するひらめきは湧かないタイプ」かなあ、という結論。

 で、そういうのが得意なのは、編集ガールの芽依さんだろうから、飛羽真がう〜んと悩んでいるところに、気分転換させてアイデアのきっかけを与えるのが彼女の役割だとすれば、話はつながったかな。
 で、この世界、察しのいいタイプのキャラがあまりいない感じだし、みんな「言葉足らずで誤解を煽る」という作劇上、非常に都合の良い性格をしていて、自分の言いたいことだけを言って、相手の言葉の奥の真意を読み取れる深みを持ち合わせた存在がいない。

 一番年季を積んでそうな尾上さんが脳筋キャラで、洞察力のありそうな大秦寺さんは口下手設定だし、ユーリはヒューマギアみたいに融通が利かないところがあるし(まあ、浮世離れしていて人間とのコミュニケーションに関心ありそうでなかったし)、やはり賢人復活か、ソフィアさん救出するかしないと、和解は難しそうですな。
 だったら、当面はロゴス内紛編をどう楽しむかを考えるしかないですね。

 現状のセイバーは、「脚本そのものは悪くない」けど(キャラの設定や言動には大きな矛盾を感じない)、ここまでが序盤のキャラ紹介編でしかなく、演出過多でいきなり大きな背景を示して、キャラができていないのにクライマックスから入った(ロード・オブ・ザ・リングなどのファンタジーでありがちな世界の命運をかけた大決戦を示す)のが昨年の流れで、
 ドラマ的なお膳立てを整えて、ここから物語が動き出して、足元を固め直す時期かなあ、と思ったり。

 もう少し、日常編でキャラの人となりを見せてくれてもいいと思いますしね。
 単純に、「日常で関わったゲスト」が敵の作戦に巻き込まれてピンチなところを助けるヒーローで、春まで続いてくれてもいいかなあ、と。
 どうも、冬場の展開が重くてギスギスなりがちなのが近年の平成および令和ライダーなので、飛羽真は明るく、ロゴスの剣士はおバカで騙され、それでも飛羽真に本気で斬りかかれずに適当に悩んで、そして春に一気に黒幕判明。悪いのは全部あいつだ、とみんなが理解して、再共闘する流れだったら、必要以上にこっちが悩まなくて済みそう。

PS.組織ライダーだと、あとドライブもいましたが、中盤で警察上層部にロイミュードが潜入していたので、「現場VS上層部の対立陰謀劇」になってました。どちらかと言えば、個人として戦うのはマッハの役目になってましたね。
 で、マッハやチェイスの方が「仮面ライダーらしい」とか(実際バイク乗りは主役ではなくて彼らだったし)、「ライダーにおける組織論」は近年の傾向を踏まえて、また考察し甲斐のあるテーマかもしれない、と思いついた次第。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/24 (Sun) 23:18:06

 久々の戦隊感想です。

★剣の後配信

 仮面ライダー剣の最終回の次を気にしていましたが、戦隊第一作の「秘密戦隊ゴレンジャー」が確定です。

 自分としては、ゴレンジャーは長いので、2作めのジャッカーを期待していたんだけどなあ。
 まあ、序盤のシリアス時期を見て、後はイベント回だけの視聴になるかな。基本はコミカル回が多くて、縦糸をつなぐ話があまりないですからね。

 敵幹部出現と、幹部退場劇、そして新幹部登場編で、その間のスパンが長い2年放送の大作だから、ずっと追っかけるのは大変な作品。
 でも、無茶苦茶懐かしくはある。

★ターボレンジャー

 次回(金曜配信)から、先日話していた、中盤の盛り上がり回に突入。
 敵組織の崩壊劇から、新ロボ登場、流れ暴魔ヤミマルがメイン敵に昇格する大転換期に突入、と。

★アバレンジャー

 こちらは、先程配信された話で、一気にドラマが進みました。
 先週で、アバレキラーがリジェに惚れられて、エヴォリアンに招聘されて、組織を乗っ取る。そして、アバレンジャーに大イベントのゲームを仕掛ける。爆竜を人質にされて、キラーの分身怪人キラーゴーストの前に敗北したアバレンジャーという形で続いて、

 今週分で、新たな力アバレマックスの登場回。
 絶対のピンチに対して、中盤のパワーアップで盛り上がる段階ですね。

 一方、ドラマ面では、アスカとジャンヌ(マホロ)の悲劇という縦軸に、大きな進展が。
 ラストで、まるでアスカとマホロが心中してしまったような衝撃的結末で、新展開に続く、と。

★ゴーバスターズ

 こちらも、今朝の放送で、中盤クライマックス。
 亜空間突入で、ボスが倒されます。だけど、ハッピーエンドにはならず、主人公たちにとっての悲劇でビターエンドですな。

 そして、次回から新展開で、宇宙刑事ギャバンGがゲスト出演するイベント回。

 何というか、もうすぐ最終回の現役番組キラメイジャーよりも、まだ中盤の配信組の方がハードシリアスな雰囲気を見せている感じで、
 ちょっとテンションがマックスになっている感じですね。

 ある意味、戦隊の配信を見るなら、今が非常に面白いタイミングですので、興味があれば、どうぞ、と。

 ではでは。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/25 (Mon) 19:45:12

 定期感想その1です。

●剣/ブレイドの次はゴレンジャー

 こちらで剣の次が戦隊の場合の予想を拝読しまして、まず「そうだった、ライダーと戦隊を代わる代わるのケースもあったんだ」と思い出しました。戦隊の場合の推測がなかなか緻密で、自分にはよく分からない部分もありますが、候補3作のどれかだろうという気がしました。

 そしたらゴレンジャーが東映公式Youtubeにあがってきたわけで(まだ第1話のプレミア予定のみですが)。ちょっと虚を突かれた感じがします。が、それはそれでありがたいとも思う次第です。

 なんとなれば、ゴーカイジャー観終えて以降、戦隊シリーズへの興味度が上がってきてまして、前に申しましたが、現在Youtube毎週放映中の戦隊ものから戦隊の変遷が見て取れたらなあと思っています。

 そこから戦隊ものの起源まで見えたらいいかなと思っていたところへ、元祖のゴレンジャーですから。この意味では、観たいものが来てくれたことになります。こちらへ感想は書かないかもしれませんが、最終話まで観てみようと思っています。

 ただ「ゴレンジャーは長いので」「2年放送の大作」と仰るように、毎週2話でも1年かかるわけですか(もし週1話だと再来年まで)。仮面ライダー初作と同じくらいですね。敵幹部交代劇のスパンが長いとのこと、その点もライダー初作と似ているのかなという気がします。

 アバレンジャーは、仲代壬琴アバレキラーが敵組織の事実上の長に座る異例の展開に加え、アスカ/アバレブラックと破壊の使徒ジャンヌ/マホロの因縁も大詰めの感じですね。それにしても争奪の対象となってる「暗黒の鎧」って、リュウソウジャーの「ガイソーグ」を、つい連想します。もっとも、力を与える代わりに魂を奪うアイテムって、古くからありますから、元ネタがどうこうとか考えても仕方なさそう。

 ゴーバスターズのほうは異空間突入で、ラスボスのはずのメサイアが破壊されるという中盤としては異例の展開ですね。どうもメサイアに仕える風のエンターのほうが黒幕的であるらしい。しかしメサイア破壊はシビアなミッションでして、当初からの念願だった異世界に取り残された人々(特に両親)の救助を断念する引き換えとしてしかやり遂げられないわけでしたか。これも予想外の展開でした。

 ターボレンジャーは1話完結性の強い安定した展開かな。しばしばコミカル寄りでして、力士の暴魔が現れたら、ターボ側もみんなで相撲しましょうとか、多少シュールなほど。が、ヤミマルに続く2番目の流れ暴魔が次で登場するようで、もしかしたら流れが変わるのかもです。

●仮面ライダークウガ(第38話:変転、第39話:強魔)

 今週分はゴオマの必死の成り上がりはあっさり退けられたことが、最も印象的でした。メイン敵のゴ・ザザル・バのゲーム(ゲゲル)も凄惨ですし、その最期も必死のあがきがむしろ哀れにも思えるほどでした。が、ゴオマは(ダグバおびき出し以外は)無目的に大量殺戮やらかしてますし、クウガを退けながらも、ダグバらしき影が見えたら、おそらく瞬殺されてます。脅威、恐怖の焦点にゴオマがいた感じです。

 そのゴオマの成り上がり経緯ですが、自分は勘違いに勘違いを重ねていたと、今週分で気が付きました。前に遺物らしきものを儀式めいた方法で発掘してましたが、最初はバラ姐さんの言いつけだと思い、すぐに思い直して自らの強化のために隠れてやっていたと思い込んでました。

 今週分で分かったのは、おそらくゴオマはバラ姐さんに命じられて、ファイナルゲーム(ザギバスゲゲル)に必要なアイテムを発掘したものの、強化アイテムと知って(知っていて?)、渡さずに隠し持ったようです。

 それを先週分で行使し、バラ姐さんやゴ集団からアイテム回収のために追跡されたらしい。アイテムは3つセットだったようで、ゴオマは1つだけ持ち出したわけですね。アイテムの機能・性質は「ダグバの力を得る」ものらしい。

 ということは、ダグバへの挑戦権を勝ち取った者に3つのアイテムが授与され、ダグバと対等の条件で戦えるようになる、ということなんだろう。ゴオマはたった1つでダグバと戦える力を得たと思い込んだようですが、たぶん間違ってた。自分も今週分を観終えるまで間違ってたorz。

 それはともかく本編。前話ラストからの続きで、ライフル構える一条とバラ姐さんの対峙ですね。一条は「第0号か?」と問うて発砲するも、人間態のバラ姐さんに対して至近距離すぎたらしい。ライフル弾は例のグロンギが苦手なガス弾なんでしょうけど、弾が貫通してしまい、グロンギならすぐ治癒する創傷にしかならない。

 バラ姐さんは「今度のクウガはやがてダグバに等しくなるだろう」と言って、一条を殴り倒して去ったらしい。前の接近遭遇時より一条の怪我は重いようで、バラ姐さんが一条を(クウガに次ぐくらいの)戦士と認めたからなんだろう。一条もこのとき『ダグバが第0号を意味する』→『ならばB1号は第0号ではない』と直感したんじゃなかろうか。

 雄介については先週ラストを誤解してまして、どっか行ったけど描写してないのかと思いました。が、ゴ・ガドル・バを見て動揺するも現場に踏みとどまってたんですね。ガドル vs ダグバの戦いに介入、というより巻き込まれまれる感じ。

 ですが、グロンギ2体はクウガにさして興味ないようですね。収穫はゴオマが言った「ダグバの力」という情報くらいか。一条の銃声に雄介は駆けつけ、倒れている一条を病院へ運び込んだらしい。が、一条がじっとしてないわけですね。この後の未確認生命体第43号/サソリ種怪人/ゴ・ザザル・バとの戦いはパスしたものの、第3号/ゴオマ再襲撃のニュースを聞くと、専用兵器引っ提げて出動してしまう。治療を担当した椿秀一も、そうなると分かってたみたい。

 一方、ザザルはゲームを続行してまして、犯行後に警視庁が察知するも、規則性が掴めずに先回りできない様子。が、雄介が真っ先に規則性に気が付きまして、色でしたか。視聴者として分かる情報も加味しますと、ザザルの爪の色(マニキュア)ですね。指は10本ですから、11回目以降から次第に規則性が見えてくる。

 ザザルが次にオレンジ色を狙おうとするのが分かり(14回目のターゲットのはず)、警視庁が手を回して、オレンジ色の乗り物を全て停止させたらしい。ターゲットが見つけられないザザルは相当にイラついた模様で、監視役のラ・ドルド・グに食って掛かったりしてますな。

 後半(第39話)、さらに探し回るザザルは目立つことにもなるわけで、第3号/ゴオマへの警戒網強化もあったせいか、ゴオマと同時に発見される。オレンジ色の乗り物停止は、ザザルあぶりだし効果もあったわけか。ゴオマも凶悪ですが、雄介は二兎を追わず、まずザザル殲滅を選んでますね。一条も同じ判断をしてますが、独自に第3号/ゴオマ対策するつもりだったことが理由の1つらしい。

 ザザルのほうは雄介が発見、交戦となるも、ザザルもゴの者でして、クウガのキックを無効化する力がある。が、桜井刑事らの応援が駆けつけまして、中和弾を集中砲火、まず強酸を無効化する。こうなるとパワー対決となるわけで、ゴウラムの来援を得たクウガ有利か。

 桜井も既に心得てまして、拳銃をクウガに手渡す。これをボウガン化(ライジングペガサスボウガン)、ゴウラムでザザルを地下へ運び込んで、ボウガンの一撃離脱で決着。ザザルの今際の言葉はグロンギ語で「死ぬもんか! 舐めんじゃねえ!」だったとのこと(グロンギ語翻訳ボランティアさん、いつもありがとう)。

 残るはゴオマですね。無差別殺戮を繰り返し、警察署も襲撃で死屍累々とやりたい放題。それでも警察は必死の抵抗で足止めし、応援、特にクウガを待っている模様。ザザルを仕留めた雄介は直ちに向かいまして、クウガとなって応戦するも、どうやらゴオマが強すぎるみたい。

 そこを予想して専用兵器携えてきた一条が応援、なるほどゴオマの出す音に近い音で対抗するわけでしたか。しかしゴオマがクウガ渾身のキックを受けるも、なおも暴れまして、専用兵器も壊される。もはやこれまで、となりそうなところ、異様な気配が漂い、ゴオマがそちらへ向かうわけですな。

 どうやら第0号/ン・ダグバ・ゼバがゴオマを始末しに来たらしい(そういや、バラ姐さんらがそう言ってた)。ゴオマはダグバの力を得て自信があったようですが、雷の一撃と共に瞬殺された模様。雄介と一条が追ってきますが、樹上にゴオマ人間態の死体があり、どさりと地面に落ちる。

 このゴオマの最期はなかなかにホラー風味です。思い返すと、登場時も神父を殺害してすり替わってまして、悪魔を思わせるホラー演出だった気がします。ホラー的に現れ、ホラー的に死んだわけですな。しかし、途中のあがきはグロンギなのになかなか人間臭い。大量無差別殺戮を繰り返した憎い奴ですが、その最期には何かしら哀れさも催します(そこは「死ぬもんか」と叫んで死んだザザルも印象が重なるかも)。自分的には、なかなか印象深い悪役になったような気がします。

 次週から、最強3怪人(ただしダグバを除く)との戦いに突入みたいですね。今週後半(第39話)での、姿を見せないダグバの脅威は圧倒的な印象ですが、バトル的にはあっさり目なんですか。第39話ラストの映像を見ただけでもダグバ戦に期待したくなりますし、最強3人衆、特にゴ・ガドル・バとのバトル(4話分あるみたい)が凄いようですから、「グロンギ頭目のダグバなら」と期待したくなるんでしょうな。自分も後追いでしっかり見届けようと思います。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/25 (Mon) 23:09:46

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第16話:大魔道士マトリフ)

 大魔導士マトリフが描かれたわけですが、原作やアニメ初作と比べると、かなりマイルドになっているようですね。例えば、マァムに対するパフパフとか、直接的な描写を避けているとのネット評があるようです。その補強に、マァムの母:レイラから昔の行状も語られたりしてますね。真面目と不真面目が極端と暗に示しているみたいです。

 現状のスタンダードから考えると、こういう表現自粛(?)は自然なことなんでしょうけど、マトリフのキャラの幅、奥行きを出すのに苦労しそうな点は心配でもあります。深夜アニメだったら遠慮会釈なしだったんでしょうけど、昼間帯ではやむを得なかったんだろう。もしかすると古典的サブカル作品は深夜帯でやってもいいのかもしれません。

 しかしポップに対する手厳しさはダイレクトに出したのかな。このまま放置するとポップは実戦で死ぬとマトリフは見てますから、死にそうで死なない程度のシゴキをやる。ダイ世界は再びの戦乱ですから、不自然に特訓を強調した感じはないですね。今週はルーラ修行のようですが、ルーラ自体に意味があることも、修行の各段階に意味があることも示されてました。

 ともかく本編。かろうじて助けられた一行が洞窟に入りまして、マァムがマトリフだと気づくわけですね。で、お約束な「挨拶」しまして、バダックもマトリフを知っていると。で、バダックとマトリフが魔王ハドラー討伐後の、隠棲に至る顛末が語られる。マトリフ視点では理不尽なんでしょうけど、魔王を倒したパーティの一員が怖い気持ちも分からなくはないかな。

 世事に嫌気がさしたらしいマトリフは、レオナ姫救出に興味がないらしい。が、やはり今回はいい意味で純粋真っ直ぐのダイが猛反論、しかしダイの言葉よりも目にアバンと同じものを見出したマトリフ、やる気を起こしたらしい。ただし、あくまでもサポートに徹するようですね。爆弾2つ作って結界を張る2つの塔を壊せとアドバイスするのみ。

 と思ったら、戦力強化の手も打ってきますか。マトリフはポップを弱いとこき下ろし、力をつける修行を課す。最初は虚勢を張っていたポップも、心当たりがあるから応じたんでしょうな。この後、ぶつくさ言いながらも素直に修行に励み、無理難題をこなそうと必死になってました。

 その修行がルーラ修得ということですね。逃げる魔法と思ったのか、やる気をなくしたポップを、マトリフは叱りつける。気球で追われたとき、ルーラ使えていたらしのげたんだぞ、と。ポップ、己が応用の利かなさを恥じたのか、またも真面目に修行に取り組む。結果、魔の森から取り残されても、なんとかマトリフの洞窟に帰り着き、バルジ島派遣の4名に選ばれると。

 一方、魔王ハドラー側。こちらでフレイザードが禁呪法で生まれて1年程度と聞いていたんですが、ハドラーからもはっきり語られましたな。出自が禁呪ゆえに、マトリフなどは外道とする禁呪を使うことに躊躇しないわけか。長寿の魔族、特に軍団長クラスなら過去に実績もあるんでしょうけど、フレイザードにはそれがない。功を焦る気持ちも仕方ないわけか。

 しかしもっと注目した点は、超竜軍団長バランですね。ハドラーが顔に脂汗を浮かべて、バランを別戦線に追いやってます。なんとしてでもダイらと会わせたくないのがありありです。予習するとバランはダイの父親とのことですから、万が一、ダイ側に寝返られると戦力バランスが逆転しかねないんだろう。

 ポップの修行のほうは、村で準備運動→魔の森へのランニングから、重りつけての水没ですか。魔力を放出して上がってこい、それがルーラの基本だ、というわけですね。後は目的地をイメージできれば飛んでいけると。ゲームの設定通り、知っている場所でないと行けないわけですな。今話ラストで発動した作戦を考えると、作戦の成否にかかわらず、必要となる術になりそうです。修行の意味を理解したポップ、マトリフを師と仰ぐ気を起こしたようですね。

 村のシーンで出てきた女性は、マァムの母親のレイラみたいですね。勇者アバンのパーティの僧侶だったとのこと。設定年齢を調べますと33歳。ということは、15歳くらいで魔王討伐に加わり、16歳で戦士ロカと結婚、17歳でマァム出産といったところか。やはり中世風で、結婚・出産年齢が低いなあ。しかし、そこより15歳で魔王討伐に加わる実力と意思のほうが凄いか。

 それはともかく、バダックの爆弾もいったんはマトリフに駄目出しされるも完成、ポップも自力で帰還しまして、4人小隊も揃う。が、この作戦はハドラーが予想しているものであるわけですね。2つの塔を狙って分散したところを、撃破してしまおうと、ずっと監視もしていた。

 それを知ってか知らずか、マトリフは小舟に4名を乗せて魔法で送り出す。が、止める方法考えてなかったんかい。と思ったんですが、バギでブレーキ掛けられるのか。このままでは衝突と、追い詰められたダイがバギを修得する、いい副作用になったみたい。

 島になんとか到着した一行は、ダイ&バダック&ゴメちゃん、ポップ&マァムの2分隊で2方面作戦を開始するも、ハドラーが派遣した軍団が待ち構えている模様ですね。途中のカットで、マントを羽織った長髪の人物の後ろ姿が出ましたが、誰だろう? 次回「不死身の救世主」に出る救世主なんだろうか。まあ次回を観てのお楽しみなんでしょうな。

●仮面ライダーセイバー(第19話:炎と光、剣と剣。)

 今話の流れをいったん誤解しました。大秦寺/スラッシュがストリウスの言(ソフィアの行方を知らない)を、うのみにするように信用したことです。上條大地/カリバー(2代目)は裏切り者として、飛羽真から伝え聞いたことを信用するのは留保し、モロに敵であるストリウスの言は信用するんかいと、奇妙な気がしたんです。

 が、観なおしてみると、今話だけでも伏線は張ってありました。尾上との会話で、大秦寺はユーリを光の剣、飛羽真を火炎剣烈火と呼んでいます。普通、ユーリと飛羽真と呼ぶところでしょう。しかし剣名で呼んだということは、技術者(刀匠)の大秦寺は剣で分かるわけですな。

 大秦寺は剣士とは違う意味で、剣を交えて理解するタイプだったようです。だから今話ラストでも、飛羽真の剣から何も響かないと意味深なことも言うわけで。その言葉の意味は、次回以降に明らかになるんでしょう。

 全体の流れでも、ようやく分かってきたことがあります。こちらで伺った、まず日常で主人公らを見せて、次第に敵の巨大さを示すという流れですね。前エピソードが飛羽真も親しい(はずの)編集長、今エピソードが初対面ながら飛羽真を慕ってきた高校生ファンを救う話。主人公の身の回りにスポットが当たって来たことが実感できてくると、ビルドやエグゼイド等々もそうだったと思い出されます。

 が、自分はエグゼイドは貴利矢の死でぎりぎり観続ける気を起こしましたが、それ以前は、せっかくライダーを初回から観始めても、日常からのスタートから盛り上がる前に離脱していたわけで。これは、いわゆるツカミの問題ですね。第1話から目を見張るようでないと、視聴者/観客/読者が付いて来なくなるというもの。

 自分が(平成)ライダーものの全体のストーリーの特徴を知らないうちは、ツカミが感じられなくて、後の盛り上がりを予想しそこなったことが大きそうです。もしかしたら、ライダーものをこれから観ようとする視聴者だと、自分と同じような人がいるのかもしれません。ある意味、セイバーは冒頭のツカミというテンプレートを採用したのかもしれません・
(ただ、そのツカミのイベントがなかなか長すぎて、各キャラクターを見せるのが不充分になってしまったのかも。そういう匙加減は難しそうです。)

 それはともかく本編。冒頭は、ユーリの能力「人間とメギドを分離できる」を言わなかったことで、芽依や飛羽真が怒ってますね。ユーリは「聞かなかったから」と、チェイスと同じこと言ってます。が、3人は現実主義でもあるようで、すぐにロゴスへの対策に話しが移る。のですが、ユーリが相変わらずで、芽依のスマホに興味を示してますな。芽依に取り返されますが、この後、白井ゆき編集長に会ったときは、湯沸かしポッドが面白くて仕方ない様子。もっとも、白井ゆきのメギドに関する記憶を奪ったりと、苦痛を除くためとはいえ、強引なこともするわけですが。

 ルナの話にもなるわけですが、ユーリもよく分かってない感じかな。「大いなる力」に関係する重要人物とまでは知っているようですが、飛羽真が大いなる力を受けるべく選ばれたのかとか、ユーリはあまり明快なことが言えない様子です。

 一方、サウザンベースでは神代玲花が、ますます目つき悪くなってますな(^^;。現状を恣意的に解釈して、ロゴス剣士らの飛羽真に対する不安を煽ってます。が、同調的なのは蓮くらいか。倫太郎はまだ飛羽真を信じたいし、尾上は全体状況が見えてないことを不安視している様子です。大秦寺は迷う風がありますが、以前に聞いたユーリの言に傾きつつあるかも。

 メギド側はロゴスの内部分裂も手伝ってか、人間のメギド化作戦を着々と遂行中。らしいのですが、適合者といいますか、目的通りの成果を得る人間は限られるらしい。いろいろ試して、今話の高校生:来島慎吾にたどり着いたらしい。彼が王様メギドになるわけですね(出典となる話は何だろう?)。

 その来島慎吾はジオラマ好きで、中世風のお城のジオラマ作ってますね。ワンダーワールドが見えてもいて、そこをストリウスに付け込まれ、ブックを埋め込まれる。そして飛羽真の本屋を訪ねてきて、王様メギドであることが発覚する(この辺りは、やはり主人公に状況を明示する、分かりやすい作劇のような気がします)。

 王様メギドは、とにかく壁を作りたがってるみたいですね。材料は自動車。この辺りの理由、目的はよく分からない。そこへ(まだ正体を知らない)飛羽真らが駆けつけると、王様メギドはさっさと姿を消す。ストリウスの差し金らしく、不戦で事を進める戦略か。この後、来島慎吾が王様メギドにされたと知り、戦闘に葛藤が出るわけですな。

 ロゴスをいまいち信じられない大秦寺は、尾上と語らい、飛羽真と接触することにしたらしい(このシーンについての感想は上述の通り)。大秦寺は王様メギドと再戦中の飛羽真らに介入、ストリウスと剣を交え、ソフィアを拉致したのはメギド側でないと知る(ここの感想も上述の通り)。

 ストリウスはユーリ/最光の能力(メギド化した人間を救える)を知っているのか、またも戦いを放棄して逃走。残された大秦寺スラッシュは、飛羽真セイバーに剣で問うてみるわけですね。しかし芽依が王様メギド/来島慎吾の再出現をキャッチ、飛羽真らは戦いを中止して救出に向かう。一人残った大秦寺は「お前の剣からは何も響いてこない」と意味深なこと言いまして、次回へ続く。

 次回「牙城を崩す、剣の意志。」では、人間がメギド化されていると知ったロゴス剣士に変化がありそうですね。相変わらず神代玲花は飛羽真の脅威を煽るようですが、ソフィア失踪がメギド側の策略でないと確信した大秦寺が尾上と共に何か動くみたい。

 神代玲花の策謀(や背後)が明らかになっていく流れなのかも。序盤のカリバー編(?)ではラスボスと見せかけてはぐらかされた感じですが、今度こそ敵の中核に向かって行く流れを期待したいところです。

Re: 1月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/01/29 (Fri) 00:23:57

 いろいろ感想です。

 まずは、新配信のゴレンジャーから。

★ゴレンジャー

 この作品、幼少期に物心ついていた時に見た記憶がいろいろあって、ごっこ遊びでもお馴染みの作品だし、玩具も持っていて(バリブルーンとかバリタンクとか、人形とか)、もう自分の特撮ライフでも原点に近い作品になります。

 で、大学時代にレンタルビデオを借りたりして、普通に見ていた馴染み作品のつもりでいたのですが、当時のビデオって全話ではなくて、傑作選だったんですね。
 だから、ある程度、イベント回とかメジャーな回は見ていたのですが、全話を制覇したわけではない。
 例えば、第1話は知っているのだけど、第2話が見ていない。よって、今回は2話の方を新鮮な気分で見てました。

 今の特撮と比べて、人がよく死ぬなあ、とか、まだフォーマットが固まっていないので、意外と展開が読めないなあ、と思ったり。

 戦隊史的には、まず巨大メカのバリブルーンの扱いが新鮮ですね。
 後の作品だと、敵が巨大化したから、こちらも巨大ロボで対抗という形ですが、ゴレンジャーの場合、味方が巨大戦闘機を持っているのに、敵が(まだ)対抗戦力を持っていないので、バリブルーンの仕事は戦闘ではなく、救助活動がメインになります。

 特撮史的にも、75年時点で、戦闘機を持っている作品って、ウルトラの防衛チームが主で、東映系は仮面ライダーのバイクや、せいぜい空飛ぶクルマで、ゴレンジャー以降、チームヒーローのフォーマットや、巨大戦闘機でのメカ戦が番組の華になっていきます。
 そして、飛行機に何をさせるかというと救助活動ってことは、サンダーバードっぽいですね。

 なお、このフォーマットは先にアニメであって、「科学忍者隊ガッチャマンのゴッドフェニックス」ということになります。
 で、このゴッドフェニックスは、初期段階で戦闘メカではなく、あくまで移動用と、各人の小型メカの運搬用。有名な科学忍法火の鳥も非常時の脱出機構とか、搭載された唯一の武器バードミサイルも、いざという時の切り札だったりとか、初期は「忍者らしく調査活動がメインで、戦闘は極力避けるように」と命令されていたわけで。
 もちろん、任務に忠実なG1号のケンと、敵組織に復讐したい2号のコンドルのジョーが、バードミサイルの発射を巡って、意見をぶつけ合う展開の材料に。

 で、そんなガッチャマンもだんだん強大な敵組織に対抗するために武装化の道を歩むのですが、
 ゴレンジャーの方も、30話過ぎから敵側が戦闘機部隊を(ようやく)展開するようになり、空中メカバトルが楽しみの一つに。

 1話では、ゴレンジャーの各メンバーが所属していた支部がそれぞれ5人の仮面怪人に襲撃され、各1人を除いて全滅したため、
 最初の5話では、それぞれの戦士の復讐譚を交えたエピソードが続きます。
 そして、1話も2話も、子供が事件に巻き込まれて、救助にバリブルーンを使っていますな。

 自分にとって意外なのは、2話めで「スナックのマスターが司令である」という正体を明かしていなかったこと。
 つまり、謎の声で任務を命令するスパイアクション風味だったのが、3話めであっさり正体がバレて、普通に命令するようになるらしい。
 2話めを見ていなかったから、司令が正体を隠していたことを知らなくて、自分にとってはサプライズでした。

 とりあえず、自分にとってのサプライズを拾い上げていこうと思ってます。

 そして、初期はただのバレーボールをサッカーボールみたいに蹴るだけの地味な必殺技ゴレンジャーストーム。
 9話めになると、演出が強化されて、蹴ったキャラに合わせてボールの色が変わり、トドメの赤が蹴るときは新型コロナウィルスみたいなデザインのトゲトゲボールになる。今の時代だと、いかにも強烈そうな技ですな。

 その後、敵の弱点に合わせて変化して、有名なギャグ技に進化して行くわけですが、今のところのギャグは、ナゾナゾとキレンジャーの大食いカレーネタぐらいですな。
 どこからギャグが暴走を始めるかにも期待しつつ。

 しかし、ゴレンジャーについて、リアルタイムの話で掲示板で語るのはこれが初めてですので、かなり新鮮です。
 大抵は、「キラメイジャーの邪面師がゴレンジャーの仮面怪人のオマージュだ」とか、懐かしの伝統番組の思い出として語ってきたのに、ゴレンジャー初体験の人がどんな感想を持つかも興味深いです。

★クウガ

 この時期のクウガは、警察との連携が非常に小気味いいです。
 ヒーローじゃなければ、敵怪人は倒せない。
 でも、ヒーローだけでは、敵怪人を探すことも、追い込むこともできない。

 後の平成ライダーでは、「超感覚や本能的に敵の出現を察知するライダー」か、「アンデッドサーチャーのような機械を操作してバックアップする仲間」か、「知り合った人が事件に巻き込まれてしまう必殺仕事人の被害者パターン」か、いろいろありますが、
 警察組織から、「五代、すぐに現場に急行してくれ」と連絡が入るライダーは珍しい。

 ともあれ、ここからは、クウガのバトルも強敵との激戦モードに入り、「バトルそのものよりも、バトルに至るまでの展開にスポットが当たったここまで」よりも見応えがある戦いが期待できます。

>ラスボス戦

 一言で言えば、ヒーローの派手な戦いではなく、互いの変身能力があっさり破壊されたことで、変身を解除した五代とダグバの生身での痛々しい殴り合いになるんですね。
 その間、ダグバは戦いが楽しく笑顔で殴り合い、一方の五代は戦いの痛みに涙を流しながら、それでも殴り合いを続ける。

 今回の話で、五代の小学生時代が「泣き虫だったけど弱虫ではなかった。最後まで諦めずに戦い続けて勝った」的な神崎先生のセリフがありましたが、ラスボス戦での伏線にもなってますね。
 とにかく、みんなの笑顔を守るために戦うヒーローが、仮面の下では涙を流しながら、拳を振るっていたという事実を視聴者に突きつけられ、「これ以上、五代を戦わせたくない」とプロデューサーなどのスタッフに言わしめたのが、ダグバ戦の演出というわけで。

 だから、戦いの盛り上がりを素直に楽しんで、敵を倒してスカッとできる演出なのも、ガドル戦までになる、と。
 ダグバ戦は、ドラマ演出としては盛り上がったけど、もはやヒーローのバトルではなくて、悲しすぎるカタルシスなき戦いってことで。
 そして、傷心の五代がいなくなった日常を描くのが最終回の「青空」となります。

★セイバー

 昨年はロゴスの剣士チームの紹介と、主人公が力を得ていく様が描かれ、世界を守る派手な展開が中心。

 そして、今年になって、剣士たちとの関係が決裂する形となって、飛羽真の戦う理由と、剣士としての成長(対決する剣士たちは結局、飛羽真に実践的な稽古を付けてやる形になる)、そして主人公の周囲の人物のドラマ的な掘り下げがメインになっていますな。

 後は、昨年がコロナ禍に対応して、人同士が接触しがちになる日常ドラマを描くのを遠慮して、世界の危機という映像的スペクタクルで乗り越えたのを、
 今年は、現場の対応力が上がったのか、ドラマを濃厚にしつつ、ゲストとの接触時間は最低限にしているようです(役者同士が1分ぐらい会話をしたら、すぐに怪人化して、顔出し役者の距離はそれなりに空けている描写)。

 意図してかどうか、役者同士がお互いに向かい合うシーンも少ない。違う角度を向いていたり、片方が背中を向けていたり、お互いの濃厚接触を極力避けているなあ、と。
 一同に会していても、みんなが違う方向を向いて、直接対面していないのはドラマ的に狙っているのか、コロナ対策なのか、そういう撮影手法が気になります。

 あとは、やはり変身しての対峙が例年よりも多いなあ、と感じたり。

★ダイ大

 マトリフさん、セリフだけセクハラで、逆にマァムに殴られずに威厳を保っている感じ。
 ポップにとってのいろいろな意味での師匠ですからね。

 で、目に見えない物を斬る訓練が、後で空烈斬につながる展開だし、フレイザードの弱点である核を斬るには、相手の気配を読み取る心眼が必要。

 一方、ハドラーはバランを牽制しつつ、ミストバーンとザボエラを引き連れ、フレイザード支援のために、分割行動中のダイたちを各個撃破に出向く。
 絶体絶命に陥りかけた一行を助けに現れるのが、ヒュンケル&クロコさんで、次回の総力戦への流れを楽しみにしつつ。

 では、今回はこれにて。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/30 (Sat) 00:25:09

 非定期感想です。

●ゴレンジャーなど

 NOVAさんのご感想に触発されるものがありまして、自分も少し。まだ第2話までですが(毎週2話のようで良かった、助かった)、最も際立った印象は「楽しい」です。ずいぶん長いこと、ヒーロー物でそういう感覚を覚えるのを忘れてました。死屍累々で何が楽しいとなりそうですが、子どもは決して死なない点が大きいですね。例えば、バスの中で怖くて泣いていたら、きちんとヒーローが助けに来る。

 今ですと、それで安心するとかはあまりありません。大人が大人の責任を果たしてるなあ、くらいでしょうか。自分がヒーローだったらそうするだろう、といった感情移入で緊張もします。が、子どもの頃にヒーロー物を観ていたときですと、安心していた覚えがあります。

 ヒーローには、感情移入型ヒーローと憧憬型ヒーローがあるんだそうで。感情移入型は、観ている自分がヒーロー視点でドラマを観るタイプですね。今はおおむねこっちです。憧憬型は、自分の目の前にヒーローが現れてくれると感じるタイプ。子どもの頃ですと、大人のヒーローを自分と同一視が難しいですから、憧憬型になりやすいんだそうで。
(昭和ライダーの1号・2号も大人ヒーローなので憧憬型。たぶん、そのために感情移入対象の少年ライダー隊があるんじゃないかと。)

 子どもを守るという点ですとクウガもそうですね。ですが、被害者の遺品のランドセルとか映りまして、子どもも無差別に被害に遭ってます。はっきり高校生がターゲットになっている回もありました。クウガですと守るに守れない状況がはっきりしてます。

 ゴレンジャーは初めて観るのではあるんですが、直感的に「必ず子どもは守られる」と思えました。そのせいで、子どもの頃に憧憬型ヒーローを安心して観ていた感覚が蘇ったらしい。没入していても、安心感がある。それが上記の「楽しい」です。しかし、すっかりその感覚は忘れてました。

 いかんせん小学生くらいまでの感覚ですから。中学生になりますと、思春期が始まりまして、自己イメージが膨らみ、もし自分がヒーローだったらという感覚が支配的になってきます。ですので、制作意図的に憧憬型になっているヒーローに対しても、感情移入型ヒーローとして観てしまうわけで。それが今になって、ゴレンジャーで小学生時の感覚を刺激されたわけです。この感覚がいつまで続くか、興味が出てきましたし、ゴレンジャーを観続ける意欲にもなってきてます。

 NOVAさんがサンダーバードに続いて引き合いに出されたガッチャマンも、すっと自分に入って来る感じです。破壊力絶大の火の鳥は使うのに、通常兵器のバードミサイルは南部博士の許可がないと使えない点、バランスが悪いんじゃないかという評判も、放映中からよく耳にしました。

 が、自分的にはすんなり納得していた覚えがあります。なんでだろうと改めて考えて、思い出したことがあります。「忍者部隊 月光」(1964~66年)という作品です。忍者の末裔が自衛隊風のコスチュームで忍者刀背負って戦う話。拳銃も持ってるんですけど、ほとんど使用不可のレベルで自己規制してました(卑怯、凶悪とかで)。それ以外はあまり覚えてません。ガッチャマンとは忍者つながり以外に、原作が吉田竜夫さんということがあり、雰囲気も似ている部分があったかもです。

 拳銃とバードミサイル、どちらも「飛び道具」と考えたら似てますね。刀で敵中に斬り込むのと火の鳥も似ている面があるような気がします。たぶん、それでガッチャマンの「火の鳥は現場判断で使用、バードミサイルは許可が必要」が不自然に思わなかったような気がします。

 それがゴレンジャー(序盤)につながっていると思うと、興味深いような、感慨深いような、ちょっと不思議な気分です。これもゴレンジャーを見て、意外に見入った理由の1つかもしれません。第3話以降で、どんな発見があるかも楽しみの1つになりそうです。

 視聴中の戦隊でターボレンジャーは、予習で勘違いしてちょっと肩透かしされたような気がしてます。流れ暴魔のリンが登場したんですが、早々に退場。「ヤミマルとコンビになる女性流れ暴魔が参加」とうろ覚えしてて、てっきりリンがそうだと思って観ましたから。改めて調べると、もう少し後に、月影小夜子/キリカが登場してヤミマルに深く関わる重要キャラクターになるみたいですね。流れが変わるとしたら、そこからかも。

●ラスボス主義の悪弊(謎本派生)

 どうも自分に深く根差した問題のようで、考えれば考えるほど、まとませんませんorz。しかし書いてみるうちに整理できるかもしれないので、メモ的に少し。

 謎本の安易さから、自分は山本弘さんの「フィクションの正義が現実に行われないのを恥じるべき」に反発を覚えた経験があると書いたわけですが、掘り下げると自分の問題でもあるとも申しました。もう山本弘さんは関係ないわけですね(たぶん、自分が感じたものと、山本弘さんの真意は別だろうし)。

 考えてみると、(エンタメの)フィクションの正義って、悪役が悪事を起こしてこそ発揮されるもののように思います。もともと世界は平和で完全であり、それを乱し、できれば壊したいのが悪役というパターンが多いような。なので悪役を排除できれば万事解決。それも一種の破壊でしょうし、破壊の後に何かを建設する必要もなし。もともと世界は完全であり、良いものですから。

 ある意味、気分だけのものともいえるかもしれません。悪役は世界を壊すと脅すものの、正義の味方は阻止するわけで。悪役が望む世界は、たいてい絵に描いた餅で終わります。怖い、うっとおしい奴がいなくなって、気分サッパリのカタルシスというわけですね。

 人様はよく分かりませんが、自分はついリアルも同じようなものだと思い違いしがちです。明らかに悪癖で、矯正に努めてますが、未だにやらかすことがあります。言い換えれば、気分だけで考えているとも言えそう。悪い奴を除けば気分スッキリだし、身の回りも世の中も上手く行く気がしてしまう。

 それが自分の中の「フィクションの正義をリアルでも行う」になっているみたいです。ハッと勘違いに気が付いて、「もし本当にそうなってしまったら、どうなるか」と脳内シミュレーションしますと、どうやってもバッドエンドになるのが普通です。

 例えば横暴な独裁者を倒すとします。フィクションならそれでいい。ですが、リアルですと、脳内シミュレーションはもとより、リアルでもそれではうまく行かなかった事例がいろいろあります。横暴な独裁者も国を統治していたのであり、そもそも独裁で、やり方が横暴なのも、国内に問題があったから。単に独裁者を除くと、抑え込んできた矛盾が一気に噴出して、大問題を引き起こします。

 よく考えたら間違いなんだけど、「あの独裁者には腹が立つ、気分が悪い」を結論としてしまい、「倒したら気分がいいだろうなあ」で考えが終わってしまう。自分的な「フィクションの正義がリアルでも行われる」は、そういう思考抜きの感情論になってしまっている自覚があるんで、つい反発したくなったんだと思います。その反発心こそが「フィクションの正義をリアルで行う」悪弊でもあるわけで、どうも自己嫌悪に陥ってしまいますな(^^;。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/31 (Sun) 16:37:20

 定期感想その1です。

 牙狼公式Youtubeをチェックしたら「RED REQUIEM」が2/1(月)にプレミアム公開でして、小躍りするくらい嬉しかったりします。一度見せてもらったもののよく分からず、覚えておらずで、牙狼MSで烈花を意識して調べると、初出が「RED REQUIEM」だったと。

 山刀翼は初出の「白夜の魔獣」がこないだ放映で、キャラクターの理解が深まりましたんで、「RED REQUIEM」もやってくれたらなあ、と思っているところへ、ドンピシャの放映。大変にありがたいことです。

 ウルトラマン公式Youtubeでは「ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀」が最終回(第10話)なんですが、全然終わってないですな。最後に次作「The Kingdom」と出てくるし。スターウォーズシリーズでいえば、エピソード5(第2作)と同じような感覚のエンディングの気がします。まあ、次があるのが確定のほうが嬉しいので問題なしです。

 東映公式Youtubeでも「鎧武/ガイム外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン」が公開されてますね。それぞれ、呉島貴虎と駆紋戒斗の人となりを語る面が強いエピソード。劇中時期的には、今ネット放映中のTV本編と同時期と考えてよさそう。

 貴虎/斬月はシリアスな愛憎劇ですね。その根っこは、父親の昔からの極秘研究にあったと。戒斗/バロンは、性格が正反対のそっくりさんを介して、戒斗の幼少時のシビアな経験がどう人格形成に影響したかを物語るものですね。2人はちょっと強引な性分ですが、ゆえあってそうだと分かると、本編の理解が進みそう。

●仮面ライダークウガ(第40話:衝動、第41話:抑制)

 いよいよ最強3怪人登場ですね。今週は、未確認生命体第44号/サメ種怪人/ゴ・ジャーザ・ギで、性格特徴は計算高さでしょうか。実力者ゆえか、ゲーム(ゲゲル)を、資格を得るための簡単な課題、通過点くらいにしか考えてないらしい。ザギバスゲゲル勝利後のことも考えているようです。

 体力温存のため、さらにゲームを簡単にしようと、老人、子供といった、抵抗できなさそうな人間(リント)にターゲットを絞るわけですね。その一方、わざわざ犯行予告をネットに流す点は、ゲーム難度を上げてまして、もしかして殺害人数を減らすのとバーターなのかな。

 ゲーム(ゲゲル)を楽しいと言ったメ・ガルメ・レ/カメレオン種怪人や、「(被害者が)苦しむほど楽しいから」と言い放ったゴ・ジャラジ・ダ/ヤマアラシ種怪人と比べると、ジャーザは人間(リント)への関心が薄いのかもしれません。

 ともかく本編。警視庁では第0号のグロンギ殺害について検討されてまして、笹山望見からクウガの討伐数と比べて圧倒的な点が指摘される。こちらで伺った内容ですね。確かにクウガの数倍で、しかもごく短期間ですから、脅威度も分かるというもの。

 もしゴオマの必死ながら虚しい抵抗がなかったら、自分は「相手がグロンギの王だから、殺害されたグロンギは死を宣告されて受け入れたのかも」と思ったかもしれません。しかし、ゴオマの動きとゴ集団の反応等から見て、下位集団ほど文字通りの怖いもの知らず、つまりダグバの実力をよく知らないがゆえに、抵抗するらしいと分かります。やっぱりダグバは戦って処刑したんだろう。

 そういう深刻な状況ですが、日常ドラマもきっちり入れて来ますね。朝日奈奈々のオーディションにまつわるトラブルと解決ですな。日常と戦いの単なる対比ではなさそうで、奈々と雄介が重なる部分があるようです。予習した今後の展開(特にラスト)も踏まえると、雄介の戦いの真相の伏線でもある感じです。

 朝日奈奈々のドラマは、張り切ってオーディションを受けに行ったものの、しょげて思いつめた様子で帰って来る。おやっさんが心配すると、奈々は「誰かを殺してやりたいと思ったこと、ある?」と物騒な問いを発して、喫茶店ポレポレを飛び出してしまう。

 おやっさんが雄介に連絡、雄介が探し出しまして、話をすると、シビアな体験だったわけですね。オーディションの課題が「好きな人を目の前で未確認に殺された演技」だったと。奈々は尊敬し、慕ってもいた芝居の先生をガルメに殺害されてますんで、生々しすぎる課題。まずいことに、他のオーディション参加の女性、つまりライバルから「先生が未確認に殺されたの、役に立ちそうだね」と言われたわけでしたか。

 事の真相は奈々の話しか分からないわけですが、そのオーディション・ライバルの女性の真意は問題となりそう。奈々が先生の死を話したくらいですから、知らぬ仲ではなさそう。その女性が、競争相手の奈々を追い落とそうとしたのか、それともショックを受けたのを過度の緊張だと思い、実体験があるからと励まそうと思ったのか。

 いずれにしても奈々は(おそらく相手の発言前から)感情が高ぶっているようですから、話している内容をそのまま受け取り、相手が無神経とか断じるのは危険な気がします。たぶん、奈々にも何らかも問題があった可能性は考えておくべきでしょう。

 その辺りを考慮してか、雄介のアドバイスは、奈々の「目には目を」の否定から入る。それでは延々と殴り合いになるよ、と。「目には目を」の続きの警句を聞いたことがありまして、「やがて誰もが見えなくなる」だそうです。そういう危惧なんでしょうね。いったんは綺麗ごとと反発する奈々ですが、じわじわ刺さった模様。ラストでは件の女性と和解した暗示がありましたな。
(みのりの保育園で、喧嘩した2人の園児のエピソードと同工異曲なんだろう。)

 一方、グロンギとの戦い。榎田ひかりや桜子らの、第0号について調査が進んでいるようで、一条の観察もあって、B1号/バルバ/バラ姐さんと第0号/ダグバは別個体と認定したらしい。しかし、クウガとの類似性が問題化してくるわけですね。戦士クウガの古代文字も、よく見ると4本角を模しており、第0号/ダグバの血文字と一致する。

 クウガとダグバは同一か、少なくとも類似性が高い可能性があるわけですね。が、以前に己が究極態を幻視した雄介は、大丈夫だとサムズアップ。どういうものか分かったから、決してそうならないと。桜子ならずとも、信用するしかないですね。他にどうしようもありませんから。

 もしかすると、雄介は本当は自信ないのかもしれない。勘違いかもしれませんが、桜子の研究室に、例によって(^^;)、おどけて窓から侵入してきた雄介、部屋に入ると足取りがふらつきました。たぶん自分の勘違いだと思いますが、雄介の体に何か深刻な変化があるんじゃないかという気がしました。

 その他のグロンギの特性については、クウガと同じ物質化能力があることや、そこからクウガと同じく、「超変身」できる可能性があると。これは、この後の海上の戦いでジャーザが披露しまして、危惧が的中してしまう。予習すると最後のガドルともなると、クウガ並みの超変身がある模様。

 それはともかく、未確認生命体第44号/サメ種怪人/ゴ・ジャ-ザ・ギの事件発生。ジャ-ザは空港でノートPC使って犯行予告し、他のゴ集団と嬉しそうに会話してました。その後、旅客機に乗り込んで大量殺戮を行った模様。

 ツアーの老人多数(たぶん予定人数通り)を殺害し、機から脱出したらしい。全員ではないし、旅客機も破壊しなかった。そのため、犯行状況詳細が生存者から証言得られたわけですね。そこにはジャーザの自信、老人=弱者狙いには計算高さが窺えます。

 連絡を受けた雄介が港に到着、クウガ赤で海の様子を窺うわけですが、ゴオマが倒されたときと同様の気配を感じ取る。ダグバの人間態のようですな。しかしクウガは緑の金となって海のジャーザを感じ取ろうとするも、もしかすると仇になったか。

 たぶんダグバの気配をより強く感じたはずです。その隙をジャーザに突かれ、肩に銛を受けましてダウン、クウガ白→雄介へ変身解除となり、怪我は急速に回復するにしても、2時間は変身不能(この間に奈々を探し出し、説得するわけですね)。銛のほうは、抜かれると小さい装飾品に戻りまして、榎田ひかりの推論が正しいことの傍証になってますな。

 ともかく、まんまと逃げられたわけですが、警視庁も座視はしていない。笹山望見がネットの犯行予告を探し出し、一条が人数の一致からジャーザのものと断定、次のターゲットが「海に浮かぶ太陽」と突き止める。一見は何のことか分かりませんが、旅客船「さんふらわあ」だと推理するわけですね。子どもの団体客があり、予告人数条件を満たしている。

 雄介は警視庁の支援を受けて、さんふらわあに先回り、直後にやって来たジャーザを発見、バトルとなる。このときも雄介クウガには強い怒りがあった感じです。やはり、子どもを狙った点は許せないんだろう。クウガは青の金から紫の金で二刀流も使って戦うも、しかしジャーザも三強の一角、致命の一撃も剛力体で跳ね返してますね(これも、榎田ひかり予測的中)。

 クウガ、ついにジャーザを捉えて海中へ。大爆発がありまして、ジャーザが倒されたのではあるんでしょうけど、雄介は無事か。船上から心配して海を凝視する一条ですが、雄介がぽかりと浮かび上がってサムズアップ。雄介がポレポレに戻ると、奈々がちょっとはにかんでからサムズアップ。

 とりあえず、全てなんとかなった格好ですね。もっとも、今回の事件~戦いからすると、この先は半端ない不安要素しかないように思えます。ジャーザへの致命の一撃が何だったかは不明ですが、今まで通用して来たキック等では封印エネルギーが足りないのは明らかです。さて、どうするんだか、見てのお楽しみになりそうです。

Re: 1月のスレッド(2021) - K.K

2021/01/31 (Sun) 22:27:51

 定期感想その2です。

 仮面ライダーセイバーの感想がちょっとまとまらず。明日以降に書こうと思います。

●プリキュア/キラメイジャー

 そのセイバーは中盤に入った感じですが、ニチアサの他の2つは終盤への突入感がありまして、いつもより見入るものがありました。

 まずプリキュアですが、主人公ほのかのジレンマと決断が提示された感じです。自らを宿主として生まれたダルイゼンに対する態度ですね。ラスボスに飲み込まれると知って助けを求めてきたダルイゼンを、拒絶しつつも迷うところがありました。ラスボスにも救済しないことを揶揄されもする。

 が、結論は「都合の悪いときだけ利用しないで」でしたか。個人的なヒーロー観からすると、ちょっとすっきりしません。その恨みつらみを乗り越えてこそのヒーローのような気がします。が、中学2年生ですからねえ。拒否するほうが自然かも。

 考えてみると、ダルイゼンの求めも得手勝手ではある。自分の行いを省みず、なおも自分の欲しいものだけ求めてますから。もし彼がラスボスの吸収をはねのけて復活しかけることがあるとして、ほのかを守ろうとするとかの行動で示したら、ほのかの決断も変わるかも(そういうベタな燃える展開が、どうも好きで ^^;)。

 一方、キラメイジャーでは敵幹部のクランチュラにハッキリした変化が起き、それも敵役・悪役たることからそれる方向でした。充瑠の絵を見て、クリエイター魂が蘇ったようでした。クランチュラの1/5が失われた影響があるみたいで、服従心みたいなものが消えたのかな。もしくは、美しいものが嫌いという性質か(その場合、おそらく後でラスボスに付与された人工的な性格なのかも)。

 なんにせよ、元はクリエイターだったということですね。そちらに立ち返る動きとなり、自然とヨドンヘイムと離反の方向に。観ていて「いいぞ、もっとやれ」と思っていたら、今週分ラストであっけない最期。と思ったら、ガルザに救われていたらしい。来週でどうなるか、非常に気になります。

(前話では漫画家志望者がゲストでしたが、他人の評価ばかり気にしたり、公募に通る通らないで自らの価値を判断したり、何となく違和感ありました。もしかすると、今話の展開を見据えて、ちょっとずれたクリエイターを描いたんだろうか。)

●ダイの大冒険(第17話:不死身の救世主)

 不死身の救世主は2人でしたか。炎魔塔へ向かうダイ&バダック分隊の危機には、待ってましたのタイミングでクロコダイン復活の再登場ですね。こちらはダイらの奮戦よりも、クロコダインの救援で盛り上がるものを感じました。

 一方、氷魔塔に向かったポップ&マァム分隊のピンチにはヒュンケル。おそらく活躍が次回なせいでしょうけど、こちらの戦いはポップの奮戦に燃えるものがありました。それと同時にマトリフがポップに課した修行の意味も、こじつけながら自分なりに納得もしたり。

 前話の修行で、村から出るとポップは修行場所まで走らされてました。自分は「たった1回走っただけで体力がつくわけはないが」と思ってました。が、あれはマトリフの「川に沈める修行で、体力任せにあがくとマズい」という判断だとしたら、納得できそうです。ランニングで疲れて体力が残ってなければ、魔力で上がってくるしかない。それも必死で魔力を一気に絞り出そうとするでしょう。そういう深謀遠慮だったと、勝手解釈することにします(^^;。

 前話ラストでちらっと映った、長髪にマントの人物はハドラーだったようですね。前話の流れでは、ハドラーが軍団を差し向けただけと解釈してまして、バルジ島にいるはずがないと思い込んでました。ハドラー自ら赴くほどの重大事でしたか。ただ、バランだけはマズいということがあるんで、戦力補強かもしれない。

 ともかく本編。冒頭からブレイザードが一人でごねてまして、やはり1歳の幼児性があるのか(^^;。レオナ姫を人質としたものの、自ら設定した死の期限も待てそうにないわけですね。が、日が暮れるまでだと思い直したようですね。が、ハドラーの増援部隊がダイらの止めを刺しに来ていることは知る由もなし。

 一方、炎魔塔に向かうダイとバダックはフレイザード配下のフレイムを蹴散らして、快調に進んでる感じです。が、誘い込まれているようです。ということは、フレイムらはハドラー指揮の増援があるのを知っているし、指示も受けているということなんだろうか。

 が、いざ爆破というところで邪魔が入りまして、さまよう鎧とか悪魔神官とか、ドラクエシリーズでおなじみのモンスターですね。こういうところは、いい意味でドラクエ世界なんだなと感じます。それはともかく、率いるは妖魔軍団長ザボエラ、魔影軍団長ミストバーンですね。

 爆弾作りで力を発揮したバダックも奮戦していますが、加齢もあるし、いかんせん格闘戦では力不足か。主戦力はダイとならざるを得ません。が、ミストバーンが曲者でして、闘魔傀儡掌でダイが捕らえられる。ヒュンケルの技だと思ったら、伝授したのはミストバーンでしたか。ヒュンケルは剣はアバンから、魔力というか「暗黒闘気」はミストバーンからということらしい。

 バダックはザボエラのザラキにかかって死が秒読みとなるし、絶体絶命。というところで突如、巨岩が降って来る。待ってましたのクロコダイン登場ですね。もはやダイ側であることを隠しもせず、権謀術数のザボエラがうろたえてますな。これで一気に戦力逆転、ダイ側が押せ押せになるも、ダイはさっき氷魔塔のほうで起こった異変が気になる。しかしクロコダインは「強力な助っ人が向かっている。その男は俺より強い」と、自信ありげに謙虚ですな(なんか変な言い方ですが)。

 その氷魔塔。ポップ&マァムもダイらと同じように誘い込まれたのか、ハドラーと遭遇してしまってますね。アバン先生の仇ではあるものの、ハドラーの強さを知るポップは及び腰か。しかしマァムは強きに立ち向かうわけですね。、今のハドラーの脅威度もよく知らないこともあるでしょうけど、もともとの性分が気丈だからなんでしょう。

 それにハドラーがうまく煽ってます。アバンの弟子ということから、アバンを侮辱すれば怒り狂うと分かってるんでしょう。優しさのせいでアバンは死んだ、猿にも劣る奴だ、とか。まんまとマァムは怒り狂いまして、ポップが止めるのも聞かず、杖で殴りかかるも、格闘技も身に着けたハドラーに太刀打ちできるはずもなく、カウンター食らう。

 さらに魔法攻撃(メラ複数発?)で追撃ですが、ポップが身を挺してマァムを守り切る。が、ハドラーは以前より強化したと誇り、弱気のポップの戦意を砕きに来る。が、止めのベギラマが来るのを見て、マトリフの教えを思い出したポップの弱気が底を打って反転、俄然反撃に出る。ベギラマにはベギラマをぶつけ、しかもハドラーより威力あり。ここは思わず「おっしゃあ」と言ってしまいました(^^;。

 しかし、ベギラマでハドラーが倒せるはずもなかったか。ハドラー配下のモンスターはダメージあったようですが、ハドラーはほぼノーダメージで爆炎から歩み出まして、上位のベギラゴンを放つ(ダイらが見た異変は、たぶんこれですね)。マァムは意識不明、ポップももう動けずのピンチに陥る。

 ハドラーはさらに思うさまに罵りまして、これは勝ったと思う驕りでしょう。おそらくクロコダインが認めたハドラーではないはず。さらにハドラー、虫の息のマァムから止めを刺そうと、マァムの命乞いするポップを嘲笑いつつ、氷魔塔のてっぺんへマァムを放り投げる。が、それこそもう1人の救世主の狙い通りだった模様。

 氷魔塔が一気に崩れ去りまして、現れたのはマァムをお姫様抱っこするヒュンケル。あ~あ、ポップって損な役回りだなあ。本当の必死の活躍はマァムに見てもらえず、おそらくマァムが気が付くのはヒュンケルの腕の中。うーむ、頑張れポップ、今の不遇は終盤への溜めだ。

 次回は「ヒュンケル対ハドラー」とのことで、まずはハドラー直轄の増援隊の撃退に入るのかな。バルジの塔のレオナ姫救出とフレイザード打倒はその次くらいになりそう。

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