創作と鑑賞の談話室

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2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/01 (Mon) 00:00:59

 2月の雑談スレッドです。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/01 (Mon) 21:01:53

 定期感想その3です。

●仮面ライダーセイバー(第20話:牙城を崩す、剣の意志。)

 頻繁に目を引く演出入れてるなあと思ってたんですが、伏線に使うものも混ぜてたのかと感心しました。芽依ですね。爆発でコミカルに吹っ飛んだと思ったら、後で本屋のシーンでは、ギャグ漫画的な爆発後の扮装してまして、結構引っ張る。

 芽依らしくコミカルしてるなと思ったら、ラストでユーリに治癒能力があることにつなげてます(アメコミのヒントで発現した能力?)。そのユーリが次回では大化けするようで、単なるコミカル描写に終わらず、連綿と続く組み立てをやってるみたいです。

 敵との攻防も、敵が人間をメギド化→飛羽真らが救う、というパターンを作るのかと思ったら、もう崩しに来たかもしれません。メギド、飛羽真&ユーリ、ロゴスの三つ巴の乱戦模様に寄せて来ましたし、ロゴス側も内部での意思統一が乱れてくる様子もあります。状態を安定させないよう、適度に波乱を入れてくる感じです。

 これで異世界風バトルをCGふんだんで見られる回がもうちょっと増えたらなあ。序盤で「これは凄い」と思った第2話レベルの背景CGレベルがなかなかない。アクション的には見入る回が多々あったんですが(坂本浩一監督回が多いのは、やっぱり好みによるところが大きそう)。

 ちょっとがっかりしないでもない点もありました。ユーリが光の剣として、メギド化した人間を救い出せる能力についてです。自分はてっきり、ユーリが剣となり、飛羽真が振るうと人を救えるのかと思い込んでました。そのほうが面白そうだからで、例えばユーリと飛羽真のドラマが期待できます。が、今話でユーリ単独でメギド化人間を救えると判明。
(これはユーリが斬れば救えることを言わなかっただけでなく、白井ゆきのケースを座視していたことにもなりかねません。ヒーローとしてどうかと思えますが、その反面、ユーリの成長は期待できます。今話ラストはそういう兆候がありました。)

 ともかく本編。ユーリの奇行は置いときまして(猫の鳴き声は気になるけど ^^;)、来島慎吾を乗っ取った王様メギドが神出鬼没で、車を積み重ねた壁を建造しているわけですね。自分は前話で「もしかして魔法陣作ってる?」と思ったんですが、城の城壁だったわけですな。その中央に城を作り終えたら、来島慎吾は消滅してアルターブックを残すことになると。

 今度はそれでちょっと首を傾げまして。城の完成というのは、おそらく来島慎吾の願望でしょう(もし「ジオラマだからこそ良い」と思うほどのマニアだと別ですが)。じゃあ前エピソードの白井ゆき編集長の場合は何だったのかなと。白井ゆきは「自然はいい」と思い、キャンプも好んでます。イエティ化して、その望みを果たすような動きってあったかしらん。単に暴れるごとにブックが育っていたような。アルターブック生成の条件が、どうも分かりません。

 それはともかく(^^;、来島慎吾は王様メギド化に抵抗しているようですが、抗しきれない模様。前話では余裕があって、飛羽真の本屋に遊びに来てたし、ブック埋め込まれても、メギド化するまではどこ吹く風みたいな態度でした。メギド化は進行性のものらしい(もしくは初期はメギド化を意識できず、覚えてもないとか。白井ゆきもそんな感じはあったような)。

 一方、サウザンペースではロゴス剣士が動揺している感じですね。今度は伝聞ではなく、大秦寺が人間のメギド化と飛羽真が救おうとする様子を目撃してますから、さもありなん。が、さらに目つきが悪くなった(^^;)神代玲花が、またも煽る。メギド化したら救えないとか、光の剣を回収できないならメギドを倒す(≒被害者の死亡?)しかないとか。この後、神代玲花は最も動揺しているらしい蓮と単独で接触してまして、引き込むターゲットを絞ってきたかな?

 その頃、メギド側ではストリウスが他の2人をうまく言いくるめてる感じですね。ロゴス側にもストリウスらに同調する者がいそうとか。シーンが連続しているせいか、ロゴス側では神代玲花、メギド側ではストリウスが「あの方」=ロゴスマスターの意を受けて連携しているように見えます。もしくは神代玲花かストリウスが首魁で、ロゴスマスターはお飾り(実在しないかも)。

 来島慎吾はかろうじて飛羽真にたどり着くも、王様メギド化してしまう。ユーリはいない困った状況ですが、さらに蓮・剣斬が剣奪還で介入してくるし、レジエルも参戦するしで、八方塞がりの混戦状態ですな。ようやくユーリが駆けつけ、芽依お世話で変身。芽依については一時期、ソフィアの代理~後任のポジションに行くかと思ったんですが、ロゴス内乱で、ユーリの保護者ポジションに行っちゃったのかも(^^;。

 が、芽依は早々に爆発に巻き込まれて吹っ飛ばされる。この後、漫画的な重傷演出で再登場となるわけですね。バトルのほうは、さらにトリックスター:デザスト参戦。どちら側につくでもなく、独自の路線で飛羽真の剣を狙いに来た感じか。デザストは、物語・幻獣・生物の3つのジャンルを兼ね備えているとのことで、だから我が道を行けるわけか。

 乱戦は誰が勝つでもなく、痛み分けの感じ。気になるのは、デザストが蓮に言った「お前(蓮)は、こっち側の人間だな」ですね。蓮は言下に否定してましたが、「こっち側」が何を指すのか、自分にはちょっと曖昧で分からない。蓮には分かったみたいです。ということは、蓮に何か心当たりがあるのかな。ともかく、蓮が荒れているのだけは確か(最初は倫太郎、次は賢人、今度は蓮。ロゴス剣士は荒れる傾向があるんだろうか ^^;)。

 変身を解いて、再び来島慎吾を探す飛羽真に、倫太郎が接触してくる。のですが、どうも「営業用の笑顔」かなあ。飛羽真の言を信用したとか言ってますが、言いくるめようとしているような雰囲気を感じます。が、ロゴス内部に敵に飛羽真が言及すると、途端に倫太郎は怒りを見せてます。やっぱり最初の笑顔は作り笑いだったかな。

 が、神代玲花が場の状況をコントロールしに来てしまう(のだと思う)。飛羽真を威圧するような言辞を弄してますが、すかさずユーリが介入し、反論を加える。日常生活的には奇行が目立つユーリですが、ロゴスのこととなると、最も揺らがないキャラクターの感じがします。何か根拠ある確信があるんじゃなかろうか。

 というシリアス雰囲気になると、芽依のコミカルが入るわけですね。飛羽真に「うち、分かっちゃった」と電話、行ってみると頭爆発、顔はすすけて、松葉づえの芽依が待ち構えてます。何が分かったかといえば、王様メギドが作っているのは城壁であり、最後に中央に城を築いて完成のはずだと。

 これで敵の作戦は最終段階ながら、出現ポイントは分かった。飛羽真らが駆けつけまして、最終目的地から逃げられない王様メギドと今度こそバトルになる。が、レジエルも来援し、いったんは飛羽真セイバーを叩き伏せる。しかし変身解除の飛羽真は諦めず、まず舌戦、続いて再変身して反撃。

 その動きは大秦寺スラッシュの技を見取り稽古で会得したものだったわけですね。これを見たユーリは飛羽真の伸びしろを確信するものがあった模様。ユーリは王様メギドから来島慎吾を分離すると、後は飛羽真セイバーに任せた感じです。セイバーはドラゴニックナイトで王様メギドを粉砕、レジエルは捨て台詞で退散する。

 このバトル、どっかで見たような気がしまして、思い出しました。ディケイドです。士は各エピソードの最終決戦前に、演説する癖がありまして、こないだのクウガでいえば「綺麗事」でしょうか(「その通り、だから余計に、腹が立ち」だけど、結局は「そうしたい」し、「そうしてよかった」となるもの)。

 今話の最終バトルも、舌戦部分は飛羽真が正しさを真正面から述べるものでした。それはそれで納得はできます。もっとも、自分の好みで申せば「できれば、それを行動で示し、言わずに体現して欲しい」でしょうか。もっとも、段取りも時間も必要ですから、何もかも行動で示すわけにもいかないわけではあるんですが。

 とりあえず何とかなりまして、ラストではユーリが治癒能力を初披露、どうやら剣から剣士となって(戻って?)事態に対処する気になったらしい。もしかすると、アメコミヒーローの影響か。ED曲後、尾上と大秦寺が密談してまして、ソフィアの行方についてですな。ストリウスから大秦寺が聞いた情報は、ロゴスではまだ公にはなってないみたいですね。蓮が動揺しそうですが、それよりも大秦寺と尾上が神代玲花を疑っているということが大きいかも。

 ともかく、次回「最高に輝け、全身全色。」では、メギド側も新たなタイプのメギドを生み出すようですし、ユーリが影でなく実体のライダー/剣士となるみたいですね。メギド側の人間メギド化計画が拡大するような記述も、公式サイトにありまして、シビアな流れの予感もします。

Re: 2月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/02/02 (Tue) 00:16:39

 月明けで、配信分の視聴が後手に回っていますので、TVのリアルタイム分の感想消化を先に。

★セイバー

 何だか錯綜したバトル展開で、スッキリはしないけど、カオス極まりない状況を楽しんでおります。

 敵味方が入り乱れて戦っていて、このアクションシーンの段取りが非常にややこしそうで、高度なことをやっているとか、
 前回は大秦寺スラッシュが魅せていたアクロバティックな動きを、今回、セイバーが再現していて、当然、中の人(スーツアクターさん)は別の人でしょうから、飛羽真ではなく、セイバーの中の人(元バルカン)の身体能力に惚れ惚れしております。

 で、キャラとしては、ユーリが一つの台風の目になってますね。
 今の飛羽真と芽依とユーリのトリオが、Wの翔太郎と亜希子とフィリップの関係性になっていて、「ハートフルでタフで依頼人への愛に溢れたハーフボイルド探偵」と「稀代のコメディエンヌヒロイン」と「クールだけど世間知らずで妙なものへの好奇心に突き動かされがちな魔少年」の再来みたいな感じ。

 本来なら、ユーリのポジションって倫太郎が担う感じだったのが、完全にキャラ属性が取られちゃいましたね。

 で、今回の放送で芽依さんの爆発でボロボロな姿を見て、ようやく自分の中で彼女のポジションがしっくり見えました。
 彼女、必殺仕事人の「何でも屋の加代」だって。
 ある時は元締め的なポジションをやったり、ある時は世間知らずなインテリ坊やの保護者をやったり、戦闘力はないのに、チームでは情報収集で欠かせない役割。

 しかし、ロゴスには現状、主水さんみたいなブレインがいませんなあ。
 飛羽真も裏稼業には向かない性格だし、現状、必殺で該当するキャラはいなさそう。

 主水じゃなければ、尾上さんが畷左門さんで、大秦寺さんが鍛冶屋の政で……って無理やり、キャラをこじつけることは可能。

 ドラマ的には、黒幕っぽいマスターロゴス(放送見ている際はマスターローズと聞き違えていたり)が登場して、要するに組織のトップが悪い奴なのか、とか。
 すると、天王路さんの再来ですな。
 ソフィアが烏丸所長に相当するキャラで、ロゴスの剣士はみんな橘さんみたいなムーブ?
 あ、蓮だけ睦月だな。

 カリスに相当するキャラは現状いなさそうだし、飛羽真も剣崎とはキャラが違うし、いろいろつなげて考えてみたくなる今日この頃。

 で、2月は、ユーリのシャドーにアメコミっぽい色が付いてパワーアップ。後半はセイバーがまたパワーアップするみたいだけど、セイバーはパワーアップが多すぎて、あまり有り難みを感じませんなあ。
 昨年末にインパクト大だったドラゴニックナイトも、もうかませ状態になってますし。

 とりあえず、ユーリがいなくても、メギド化した人を切り離せるようになれば成長したって言えるのかな。

★ダイ大

 クロコさんとヒュンケルの加勢で、もう盛り上がりまくりですな。

 自分に優しさを教えてくれたマァムや、頑張ってる弟弟子のポップを救うため、アバンの弟子の長兄が父親の本当の仇であるハドラーに対峙する。
 純粋に剣の腕では最強キャラですな。
 ただし、ハドラーは格闘も魔法も使えて、しかも策謀家でもあるので(勝つために手段を選ばない)、卑怯な手を良しとしないヒュンケルとはいい勝負をするわけですが、結局、「贖罪のために自分の命を顧みない戦い方のできる(それでも死なない)ヒュンケル」には勝てない。
 この世界、命懸けの覚悟をした時だけ、戦闘力が跳ね上がるので、そんな覚悟のできないキャラが負けるという構図があるわけで。

 正に命を捨てて、俺は生きるという歌が歌えそうなキャラが味方には集まってくる、と。

 最近は、「命を惜しげなく捨てるというヒーロー発言」にもクレームがつくから、自粛が多いみたいですしね。
 「あいつを守るためなら死んだっていい」とか「この世界を守るために俺は命をかける」というセリフさえ、使いにくいそうで。

 そういうセリフは「あいつを守るためなら何だってできる」とか「この世界を守るために俺は負けるわけにいかない」というマイルドモードになりがちで、
 さあ、ヒュンケルの命がけセリフも改変されるんだろうなあ。

 命がけの必殺技グランドクルスも大人しめ仕様になるだろうと思いつつ(まあ、命がけの技を何回使っても死なないのがヒュンケルだけど)。

 あとはクロコさんとバダックさんのおじさんキャラ同士の友情成立に期待したいですね。
 バダックさんは、クロコさんの必殺技「獣王痛恨撃」を「獣王会心撃」に名称変更させるとか、ダイ以外にクロコさんの心意気を理解してくれる良き友人キャラになりますし、戦い終わって一人酒モード(モンスターの自分は人間に交じれないと自嘲する)のクロコさんに付き合ってやる飲み友達にもなりますし。
 こういう脇役人情ドラマもダイ大の好きなところですね。

★その他ニチアサ

 今回のプリキュア、香村脚本では予想を覆す展開がありまして。
 彼女の作風に「苛酷な自己犠牲を強いられる主人公」と「敵女幹部は忠義を尽くした上司に切り捨てられて可哀想な末路を迎える」というのがあって、

 仮面ライダーウィザードや、ルパンレンジャーが前例なんですが(メインライターではないですが、ゴーカイジャーのバスコも彼女の傾向が出ていて、サルのサリーが切り捨てられたキャラ)、
 今回のプリキュアも、「前代未聞の病弱主人公」(名前は「のどか」ですね)という設定から始まり、自然豊かな田舎の街で静養に来たら、プリキュアの力を会得して、体調が回復して、病原菌モチーフの敵と癒しの力で戦うという設定。
 もう、コロナ禍という状況にタイムリーすぎる設定なんですが、敵のビョーゲンズの一人ダルイゼンが、実は彼女の病気の原因だったという秘密が明らかになり、自分が敵幹部の生みの親だったという過酷設定が追加。

 そして、終盤になって、「自分を苦しめた病気の元であり、自分が生み出した敵で、自分に対するストーカー」に対して、優しい心で受け入れられるか、という問題提起を示され、
 まあ、いつもの香村脚本だと、自己犠牲を肯定すると思われていたんですね。
 だけど、「無条件の優しさを求めてくる(付け入ろうとする)相手に対して、自分の心と体を守るために拒絶することを肯定」するという予想外の展開に、ヒーロー物としては異例だけど、それはそれでよくやったという意見も、自分のTwitterでは多かったなあ、と。

 実際、「医者だから患者に尽くして当然」とか「店員だから客の要望に応えて当然」とか、相手の職業倫理や善意に付け込んで過剰サービスを求める傲慢な弱者(そして要求が聞き入れられないとヒステリックに相手を罵るクレーマーと化す)が見られがちな世相なので、
 ヒーローやヒロインにも自分の心や体を守る権利はある、という当たり前の主張を肯定した点が、この種の作品では斬新ながら、世相的には納得できる。

 キラメイジャーでも、「自分に打ち勝って、限界突破して強くなれ」という定番に対して、「限界は越えないためにある。そして個人の限界を越えさせないために、助け合う仲間がいるんだ」という発想で、限界突破よりもチームワークの連携で負担を和らげることで逆転勝利を果たした回がありまして、

 一方の敵は、ヨドンナがムチでビシバシしばくことで、限界を越えて戦闘員や怪人を強化させる方向性。
 軍国主義でブラック企業な敵と、個人の夢や日常を犠牲にせずにメンバーのやりたいことを堪能できるキラキラ心の輝きが力の素である味方側という作風ですな。

 実際、キラメイも主人公がコロナで入院したという経緯があって、無理な撮影ができない中で、できる範囲で頑張ろう。でも、できないことはできないので、その辺は可能な限り楽しく、キラメくのが大事というテーマでした。

 もう、撮影事情までリアルタイムに察することのできる心のドラマとして、自分は堪能しています。

 ともあれ、のどかとダルイゼンのドラマは、まだこれで終わりではなく、おそらくキングビョーゲンを倒す際に、改心したダルイゼンを癒す流れになるんじゃないかなあ、と。
 ビョーゲンズが浄化されて、ワクチンとして人のために生きる新しい道が提示されるなら、まあ、ハッピーエンドかな。

 もっとも、人と病原体の共存はやはり難しいという終わり方でも自分は納得なんですけどね。
 アフター・コロナという言葉はよくても、ウィズ・コロナという言葉には賛同できない自分ですし。

PS.とりあえず、今回はここまで。後は配信分を消化しつつ、謎本派生の勧善懲悪論テーマにも、後日、自分なりの見解を述べたいですね。これって、育った時代による思想の変遷もあって、昭和生まれ世代と平成生まれ世代でも世の風潮やフィクションのテーマ変遷があるので、時代感覚ゆえの受け止め方もあると思うんですね。

PS2.牙狼レッド・レクイエムが今回、配信されたってことは、今年は毎月初めに劇場版牙狼を1作ずつ見せてくれるのかもしれませんね。
 すると来月は、スピンオフの「暗黒騎士キバ」か鋼牙主役の「蒼哭の魔竜」のどちらかをやってくれるかなあ。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/02 (Tue) 14:57:09

 NOVAさん、どうもです。

 ご感想でちょこっと「(名前は「のどか」ですね)」と仰っておられ、自分は「なんじゃろう?」と思ってました。はっと気が付いて先月最後の自分感想を見直すと、「のどか」を「ほのか」と間違えてる、それも3か所連続でorz。1回も正しく「のどか」と書けてない。

 書いているときは何にも意識しませんでした。「ヒーリングっどプリキュア」を観ていて、誰が誰かの区別はついてて、別に混乱しているわけでもなし。そもそも「ほのか」って誰やねんと自己ツッコミ状態です。

 が、調べてみると初代プリキュアにいました(「ふたりはプリキュア」~「同Max Heart」)。ダブル主人公の1人「雪城ほのか / キュアホワイト」ですね。この「ほのか」と、今の「のどか」が、脳内でごっちゃになったらしい。ライダー物でいえば、「飛羽真」を「(一文字)隼人」と書いてしまうようなものかも(昭和ライダー初作は2号ライダーから観始めました)。

 プリキュア初作・次作はある程度観てましたが、いずれも途中で離脱しまして。しかし、OP曲だけはなぜか覚えてます。他のプリキュアシリーズですと、最新作のOP曲は覚えていても、次になると次第に忘れるのに、初代だけはなぜか覚えてる。何かが自分の根深いところに刺さったのかしらん。ちょっと分かりません。

 とりあず長い言い訳はさておきまして(^^;。プリキュアのあの流れも、脚本家のカラーであり、それも作風を変えてきている部分もあったわけですか。改めて香村純子さんをウィキペディアで調べてみますと、戦隊ものに多く関わっておられるんですね。ライダー物もあり、ウィザードだと半分近くですか。

 作風の一端としては、自己犠牲と使い捨てられる悲哀ということがあると。となると、シンドイーネさん、実は既に命運尽きてるのかも。ちょっと不安です。

 そこは観てのお楽しみだとして、自分がモヤモヤした「のどか」(今度はちゃんと書いたぞ)の決断については、ご教示で少し見通しが良くなったような気がします(まだ「気がする」段階)。

 よく「目の前の1人も助けられなくて、世界が救えるか!」みたいな啖呵があるわけですが、さらに一歩進めて(いや、退いて?)「自分一人も助けられなくて」みたいに踏み込んでいるようですね。自分はどうも、ヒーローを大乗の如来、菩薩みたいな存在と思っていたかもしれません。要は「あまねく救う」みたいな。

 そういや、典型的アメリカンロールモデルだった、78年の「スーパーマン」映画は好きだったけど、21世紀の悩める「スーパーマン」にも深い感銘を受けたんでした。人間臭く、困りもするし悲しみもする、だからこそ嬉しいことは心底嬉しい、みたいな。プリキュアシリーズも変わって来てるんでしょうな。

「自分に打ち勝って、限界突破して強くなれ」という従来の定番についても少し思うところがありました。こちらは以前から何となく嫌いなものです。もっとも、フィクションだとついつい乗せられて燃え、悪い気はしないわけなんですが。

 具体的な作品名が思いつかない、なんとなくの「限界突破」主義の歴史ですが、もともとは「自分の思い込みの殻が、自分の能力よりかなり内側にある」という状況で使われていたような気がします。ですので、叱咤激励されたり、仲間のピンチを目の前にしたり、卑怯な敵への怒りで我を忘れたりすると、本来の実力を発揮できて勝つ。

 それがテンプレート化されて、「とにかく限界突破」ということにすればいいという路線も出てきたような。人間離れした特訓とかが、そのための演出、雰囲気作りに使われたりもする。限界を超える力を発揮すると、しばらく戦えないとかの演出もありますね。少なくとも、例えば「巨人の星」の頃からあったと思います。

 だけど現実では過労死とかは以前から問題だし、ブラック企業も社会問題化するレベルになってる。頑張っていれば明日は良くなる、とはいかなくなって久しい。頑張り過ぎたら倒れる、とか、背水の陣は勝率低いという常識が思い出されるようになってきた。限界突破を称えるような演出は、かえって重く、暗い感じがする恐れも出てくるんでしょうな。

 しかしフィクションでは依然として強敵に勝たなきゃならん。どうするかってことで、足りないところを補い合う路線が浮上してきたわけかな。「ワンピース」はコミック、アニメともほぼ追いかけてませんが(どちらも序盤少しだけ)、チームワーク路線らしい。素質と特訓の個人戦の「ドラゴンボール」と比較する論を、ときどき見た覚えがあります。後は創意工夫も強調されるようになったかな(以前は、根性と力尽くの一点突破が多かったような。それも限界突破の一形態だったかも)。

 いかん、とりとめがない。ご感想を拝読して、キラメイジャーとヒーリングっどの終盤に期待するものが大きくなったので、つい長くなりました。RED REQUIEMを観る前に少し、と思ってたのに(^^;。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/02 (Tue) 19:47:49

 非定期感想です。

●牙狼 RED REQUIEM

 烈花初登場作品を、ようやく牙狼シリーズという意識を持って観ることができました。前に知り合いに見せてもらったときも牙狼だと分かってはいたんですが、牙狼シリーズがどういうものかよく分かってなかった。そのため目が滑りまくりだったようで、今回視聴してみて「各シーンは知ってるんだけど、初めて見るような不思議な気分」になりました。

 これは再視聴中のアニメ初作の「炎の刻印」でも同じです。そもそも牙狼シリーズと知らずに観始めましたから。同時期の他のアニメとは異なる雰囲気が気に入ったんですが、こちらで伺って牙狼シリーズという、深夜帯特撮ドラマがあると知った次第。そこから牙狼シリーズを観ていくことになりました。そうして「炎の刻印」を再び観てみると、牙狼なんだなあという感慨です。アニメ牙狼中では、最も実写牙狼の雰囲気が濃いんじゃないかしらん。

 それはともかく「RED REQUIEM」。「白夜の魔獣」は牙狼MSより先に観ておきたかったと痛感したんですが、「RED REQUIEM」は牙狼MSの後で観たからこそ、よく分かり、感動も深かった気がします。「これが牙狼MSの烈花になっていくのか」という感じですね。

「RED REQUIEM」における烈花は、魔戒の者としては何とも荒削りといいますか、気概はあるけど心構えが今一つの暴れん坊の感じ。何を為すべきか、よりも、こうしたい、がつい先立っちゃう様子が見えます。最後の最後で法師アカザの命と引き換えの助力を受けまして、ようやく「守りし者」に目覚めたようです。それが牙狼MSの烈花だと思うと、納得度が高い。

 烈花を変えるきっかけとなった法師アカザもなかなか印象深いキャラクターでした。自分に最も気持ちが分かる人物だったかもしれません。亡き家族に(幻影でもいいから)会いたいという欲求と、それが与えられてみての後悔ですね。

 手に入れるまでは身を焦がすほどの熱情であっても、ほいっと貰ってみると想像していたのと何か違う気持ち、違和感が生じる。そういう経験は、アカザほど深刻なものではないですが、自分にはよくありました。自転車、バイク、オーディオ、車などなどです。なけなしの大枚はたいて買ってみたら、思っていたほど面白くない。手に入れる前は「あれがあったら、どんなに面白いんだろう」と生々しく想像してたのに。

 よく考えたら、結果だけ手に入れてました。入手して、その先はあるんでしょうけど(どれもマニアがいるわけだし)、手に入れたら即座に至福とか妄想だったようです。努力なしではつまらない。苦がないと楽がない。経済学では非合理とされるサンクコストも、主観的な納得、満足には大事みたい。勉強してみると面白くなってきますけど、誰かがほいっと賢さを与えてくれたら、たぶんつまらないんでしょう。牙狼などの視聴の楽しみも、そういう面はありそう。

 アカザも欲しいものをすっと与えられた。代償は裏切りなんですけど、決断だけですね。苦労して手に入れたとかではない。たぶん「あれ、こんなもん?」という気持ちは生じたんじゃないでしょうか。「こんなことのために魔戒を裏切ったのか」と。そう思えましたんで、アカザの最期は納得しました。

 アカザ法師が鏡の世界に突入して来て烈花に笛を渡したとき、自分は特に何も思いませんでした。鋼牙や烈花が既に入り込んで戦ってましたし、烈花もアカザの身を心配してないし。が、勝利後に烈花が戻ってみると、アカザは死んでいる。そこでようやく「死なないと鏡の世界に入れない」という条件を思い出しました。鋼牙、烈花は「ルビスの魔剣」で穴をこじ開けて生きたまま入れており、すぐに穴は塞がってたんでした。

 となると、鏡を通して戦いを見守っていたアカザが、死ぬと承知で突っ込んで行ったわけですね。決戦前からアカザは死と引き換えに贖罪したいとは言っていましたが、鋼牙らの説得で翻心、生きて罪を償うんだと思い込んでました。たぶん、烈花もそう思ったんじゃないでしょうか。最終決戦前に、許さない旨、再び言ったのは、いずれケリをつけられるという、(変な言い方ですが)安心感からでしょう。

 しかし、アカザは烈花を助けて逝ってしまいました。そうとは思ってなかっただけに、烈花は崖から突き落とされたような気持ちだったんでしょうな。そこから這い上がって来ての、あの牙狼MSでの頼もしさと気配りなんだろうと思います。もし「RED REQUIEM」を先に観たら、自分は「烈花はここで終わってしまわないだろうか」と気をもんだと思います。しかし、牙狼MSで颯爽と勇姿を現したのを知っていますから、ラストは安心して観ることができました。

 鋼牙は……安定しているなあ。やはり初作(暗黒魔戒騎士編)の試練を乗り越えただけのことはある。が、己が死の運命をカオルには隠しながら戦う試練が、牙狼MSで来るわけですな。

 ポイントごとでのキャラクターの印象は、だいだい以上ですが、ストーリーは割とシンプルだったんじゃないかと思います。魔鏡ホラー:カルマが出現、陰我を持つ男に付け込み、ホラー化して利用、魔戒法師の裏切りも誘うし、死の防御結界もあってほぼ無敵状態。しかし結界を破るアイテム、鋼牙:牙狼を強化する烈花の笛の力もあって撃破。

 小ネタとしては「牙狼」が古代魔戒語では「希望」を意味すると、初めて知りました。調べるとウィキペディアの牙狼初作の項に「「ガロ」とは旧魔界語で希望という意味」とちゃんと記載がありました。牙狼初作でザルバとかから解説あったかしらん。もしそうなら、そこも自分がうかつだったことになります。

 それはともかく、キャラクターとバトルで魅せる劇場版だったというのが自分的な印象です。キャラクターはホラー側でも、気が付いたことがありまして、「RED REQUIEM」のラスボス:カルマと、牙狼初作の巨大ボス:メシアどちらにもある魅力です。

 巨大さと迫力(とCGの見栄え)でいえば、牙狼MSのイデアのほうが上かもしれません。が、イデアにないのが表情です。なにせ非人間型モンスターですから。表情は等身大のギャノンから感じ取れるような見せ方でした。表情が分かると感情も読み取れ、印象が深くなります。

「RED REQUIEM」のカルマですと、人間の顔をそのまま見せてます。初作のメシアも同様ですね。牙狼MS最終盤で「イデア凄い」と圧倒されつつも、「でもメシアも良かったよなあ」と思えたのは、たぶんそこ(表情~感情)だったように思えます。等身大ホラーでも半生身のホラー(女性形が多かった)に感じる妖しさも、たぶん表情が見えていたことが寄与していたんじゃないかと思います。

 敵のホラーらしい造形の迫力もいいし、敵の気持ちが伝わる造形もいい。そういうことに気が付いたのも、「RED REQUIEM」を観て良かった点の1つです。

 1回観ての感想はそんな感じですが、公開されている間に、もう2回くらい観たいですね。たぶん、まだ読み取り損ねているところがあるはず。

Re: 2月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/02/05 (Fri) 01:13:43

 クウガを中心にいくつか感想。

★クウガ

 ジャーザ編に加えて、いよいよ表に出てきた0号ことダグバ。
 白い服の少年が笑いながら虐殺行為を働く流れ、ということで、このクウガという作品、世紀末のオウム事件とか、ゲーム感覚で人を殺すオタクというマスコミがレッテル貼りした「大人がレッテル貼りした新人類」的な犯罪者予備軍に対して、大人がどう向かい合うべきかを模索した社会派ドラマの方向性もあります。

 で、人間は会話による和解が可能だけど、ゲーム感覚で人を殺すような奴らは悲しいけれども、鉄拳制裁が必要とか、でも、それってとても哀しいことだよね。
 正義のためとは言っても、殴る方も痛い。
 だから、きちんと人間に向き合って、綺麗事が実現する社会を目指そうってテーマもあったり。

 で、もしかすると、グロンギの一部とは和解もできたのかもしれないけれど、ダグバの構築したゲームのルールは、ひたすら強くなって頂点を目指せ。脱落者は死あるのみ、という過酷さだから、
(現実的に考えると、グロンギが頂点に立った者しか生き残れないことを是とする種族なら、どうやって種を維持したのか、という文化論になる。あるいは、リントの中の異端者がグロンギになったのか)
 とにかく、緻密なように見えて、語られない背景は結構、穴を指摘できるグロンギ設定ですが、

 物語の主眼は、誰がゲゲルに勝ち上がり、ダグバへの挑戦権を獲得するか、というクウガをも巻き込んだバトルファイトになってます。

 そして、クウガもダグバのようになる、という問題提起が為され、注目点は五代がどれだけ優しさを失わずに、怒りに飲み込まれずに、それでいて苛酷な戦いに勝ち残れるか、という様相を呈してきます。
 一方、荒んだ世相で、五代の周囲の人間も心の闇に飲み込まれそうになるのを、五代がどれだけ明るさ(笑顔)や心の強さ(勇気)などを振りまけるか。

 正論を言っても、反抗期のひねくれた若者が「しょせんは綺麗事じゃないか」と小バカにする風潮があった世紀末、その中で「綺麗事が通用するのが一番いいに決まっている」と、綺麗事を揶揄するのではなく、擁護して見せた五代のセリフに感心したなあ、という記憶。

 あとは、桜子さんの研究室の会話で、ちらっと話題に挙がった「熱い本郷先生」の教養講義。
 もちろん、仮面ライダー1号こと本郷猛のネタです(舞台も、城南大学だし)。

 そうか。平成ライダーの世界は、昭和ライダーの世界とパラレル的につながっているんだなあ。
 だったら、藤岡さんがゲストで出ないかなあ、と思っていたら、翌年のアギト映画で「警視総監」の役で登場。
 若きライダーに、「君たちが平和を守ってくれ」と激励する感じ。

 まあ、その後、藤岡さんはレスキューフォースって別ヒーローの長官をやったり、そのチームの隊長が後にオーズの伊達さんになった後、宇宙刑事シャイダーの2代目になったり、
 藤岡さんは鎧武の映画で、平成ライダーなど認めん、と厳しく指導したり、
 ゴーストの映画で、自ら主演して、熱血授業をしたりなど、
 クウガ劇中で蒔かれたネタの種が、後のヒーロー作品でしっかり回収されて、歴史を紡いだわけですな。

 で、今年は仮面ライダー50周年でもあるわけですが、セイバーで何かイベントをやるのかやらないのか気にしつつ。

★ゴーバスターズ

 ギャバンとの共演編を楽しみました。

 そして、次回はパワードカスタムという強化装甲モードと、新ロボ登場に至る新展開です。

★レッドレクイエム

 白夜の魔獣がTVスペシャルという枠だったのですが、レッドレクイエムは牙狼初の劇場版という位置付けですな。

 この時期、牙狼は色がタイトルに付く作品が続いていて、
 白→赤→黒→蒼と来た後、邪美&烈花主演のスピンオフ「桃幻の笛」までが、鋼牙編の世界観となります。

 その後は、流牙編と、雷牙編と、スピンオフの絶狼と、アニメ諸作と、どんどん広がっていくわけですが、

 一応、TVの2作めに前後して、赤と蒼と2つの鋼牙映画が展開された、と。

 その意味で、レッドレクイエムから牙狼第2章が開始されたとも言えるわけですな。

 で、烈花役の松山メアリさんが、紅音也と結婚して、まさに紅い曲で、キバ祭りな感覚もあったり。
 どうせなら、音也も牙狼作品に出演しないかな、と思ったりする今日この頃です。

 というか、牙狼の新作も見たいわけですが、その前に、いろいろと旧作のおさらいをするのが今の時期なんだろうなあ、と。
 コロナが収まらないと、やはり撮影も動きにくいだろうし。

★世代別の勧善懲悪論

 まず、60年代から70年代のヒーロー物では、基本的に日本征服あるいは世界征服を企む悪の組織というのがいて、それと戦うヒーローが頼れる正義というのが定番でしたな。

 悪の組織だから、ほぼ絶対悪で、人々を襲うからヒーローは良心の葛藤に苛まれることなく、倒してもいい。
 まあ、ヒーロー自身が悪の組織に改造されたり、裏切り者扱いされたりして、過去との因縁で悲哀を感じることもあるのですが(この辺は、原作マンガ家の石ノ森章太郎テイストであることが多い)、悪側に事情があって、問答無用で倒すことの是非を考え始めるのは、80年代に入ってから(稀に単発回で、哀しき悪側ゲストとか出たりするけど、組織自体が同情すべき背景を持つことは稀)。

 敵サイドの事情なんかをドラマに持ってくるのは、特撮ヒーローよりもアニメのロボット物が先で、
 SF物でも、敵勢力との和解(ヤマトのデスラー総統とかも含む)などが描かれる流れが70年代の後半に見られるようになり、特撮ヒーローでも、ヒーローと格好いいライバルとの宿命の対決などが80年代から定番になったりするわけですな。
 ヒーローVS悪の帝王という構図が、ヒーローVS悪の王子(下剋上で帝王を先に葬ることが多い)に代わり、敵王子が人気ライバルになったりする流れ。

 80年代は、ヒーロー側も、敵組織の側も構成メンバーが大人から若者主体になっていき、
 美形ライバルとか、悪の女戦士とか、時に和解に通じるドラマを交えたりとか、善悪の境界線が曖昧になりつつあります。
 そして、和解を描くためには、悪に走った哀しい事情があったり、洗脳されていたけど解除されたり、戦隊ならばそれが6人目になったりするのが90年代以降につながる、と。

 一方、昭和時代の勧善懲悪が、平成に入ると、「正義という思想への懐疑、価値観の多様化」が社会の風潮となります。これは、ゲーム文化との関わりにも通じるのですが、大人が子供に絶対的な正義とはこれだ、と主張しにくくなり、むしろ既存の価値観の押し付けそのものが罪悪と見なされるようにもなったのが、90年代以降の平成時代か、と。

 で、ヒーローの目的が「人の心を守る戦い」と抽象的なことを言い始めて、暴力では何も解決しないから、悪い心を浄化するとか、倒すのではなく逮捕するとか封印するとか、正義そのものをお約束のコミカルパロディとして演出するか、という流れになったりも。

 正義の行動への理由づけ(主人公がヒーローとして戦う理由に葛藤すること)が物語の定番になり、正義のあり方の多様性がしばしば世紀明けの平成ライダーのテーマになったりして、ライダー同士のバトルという流れになる、と。

 よって、70年代のヒーロー番組は、正義のあり方にヒーロー自身が悩むことは少なく、そういうのは多様化した価値観が取り沙汰されるようになった平成時代の風潮かと考えます。

 なお、正義に対して一番冷笑的で批判も多かったのが90年代で、21世紀になると、ゲーム文化が関わってきて、善悪ではなく、競技としてのバトルとか、戦いを強要するバトルルールの是非を論じたり、ルールを裁定するゲームマスター(世界の神)そのものへの挑戦とか、主人公の目的が悪を倒すのではなく、新たなルールを構築して、アンフェアな戦い構造を理想的に改変するなどの目的が提示されたりもします。

 そして、敵のボスというのも特定個人ではなく、悪意の集合体とか、抽象的な概念が形を持って擬人化したものが多く、人間ボスなら話せば分かるけど、話しても分からない悪意の集合体に対して、夢とか愛とか優しさで浄化して明るい未来をって話になる。

 まあ、世の中の善悪の風潮が大きく変わっているのだから、それを反映したヒーロー物語も時流に合わせた変化があって、然るべきだし、
 我々は昭和時代の勧善懲悪の洗礼を幼少期から思春期に受けているのだから、悪を倒してスッキリということに安心感を覚えるのも当たり前なわけですな。

 もちろん、大人になって平成時代を生きているのだから、勧善懲悪が子供っぽいと思える面もあるのですが、昭和時代は大人も普通に勧善懲悪が常識と考える風潮だったりするわけですから、
 何が子供っぽくて、何が大人の考え方かは、時代による価値観の差異も考慮に入れないと、って感じる次第。

 ゲームという新文化への接し方も、この20年のフィクションで相当に大きく変わりましたしね。
 ゲーム感覚というのがクウガの時代は、人間性に反する悪という捉え方だったのが、近年は「ゲームだからこそ本気で戦えるんだ」とか、「ゲームのルールを勝手に改変する者が悪で、ゲームはそこに住む世界であり、みんなの幸せにつながるもの」という主張が当然のようになっているなあ、と。

 みんなを不幸にするルールは改良して、ルールを管理運営する側のドラマとかにもスポットが当たるようになったのが、昨今のフィクションかな、と自分視点では思ったり。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/07 (Sun) 14:34:40

 定期感想その1です。

 年代別の勧善懲悪論、興味深く拝読しました。思うところや、触発されるものがありますが、まだまとまらずの煮詰まらずです。そのうち、「ああ、こういうことか」と思えたら、何か自分でも書いてみようと思います。

●仮面ライダークウガ(第42話:戦場、第43話:現実)

 今週分はグロンギとの戦い描写・ドラマは控えめで、夏目実加を通して見る一条が描かれてました。人間の凶悪事件は発生しますが、対グロンギ的には嵐の前の静けさでしょうか。

 夏目実加は当初、一条を寡黙、無表情と捉えていたようですが、フルート・コンクールで応援してくれた一条は違うわけですね。笑顔も見せるし、あんこ好きという共通の好みがあるとも知る。

 ところが、コンクール主催の蟻川グループ社長(蟻川誠一)が拳銃を所持した男に拉致される事件が発生してしまうわけですな。後半終盤、一条が犯人の拳銃を撃ち、なんとか取り押さえるも、一部始終を目撃した実加が怯えてしまう。

 分からなくもないです。ずいぶん昔ですが、銃で武装した男が銀行を襲って立てこもる事件があり、結局、警察が突入して犯人を射殺したことがあります。事件直後の記者会見に射殺した警官も出席してました(今だとちょっとあり得ないかも)。テレビで見ても、目つきが非常に鋭く、非常に威圧感がありました。目の前にいたらと想像するだけで、すくんでしまいそうなほどです。

 今週分の一条はそこまでの凄みは見せませんでしたが、演出もあるんだろう。あの死ぬか生きるかの逮捕劇直後だと、本当はもっと怖い感じだったはずです。そう脳内補完してみると、実加が怯えるのも無理はないように思えました。

 普段の「寡黙・無表情の一条」→「戦う顔の一条」ではなく、もっと落差のある「笑顔の一条」からの激変ですから、なおさらです。雄介が実加をなだめてはいますが、実加が一条を受け入れるのは、時間がかかりそうです。

 ともかく本編。前半(第42話)開始早々、既にプレイヤーグロンギ:未確認生命体第45号/バッファロー種怪人/ゴ・バベル・ダのゲームが始まって、相当の時間が経過しているようですね。追跡する杉田刑事らの無線連絡からすると、建物出入り口に大型トラックで突っ込んで封鎖、閉じ込められた人を殺害したらしい。

 既に4回の犯行で682人を殺害、ゲームクリアまで47人まで迫っている模様。ようやく雄介が追いつき、クウガとなって戦うわけですが、さすがはゴ集団最強3怪人の一角のバベル、クウガの攻撃が通じない。それでも一応の評価はしていて「これだけ強い拳があれば、たくさんの獲物を殺せるだろう」と。グロンギ流の誉め言葉は、人間からすると怖いですな(^^;。

 クウガを戦える敵とみなしたのか、バベルは剛力体となり、ハンマー状の武器でメッタ打ちして来る。クウガは防御力最強の紫の金(ライジングタイタン)で受けるも、ハンマーが貫通し、大ダメージになってるみたいです。これでは勝ち目がない、と思ったら、一条の救援の一撃が。榎田ひかり新開発の筋肉弛緩弾ということですね。

 これは効き目ありまして、一時的のようですが、バベルが戦闘不能状態。そこをビートゴウラムで郊外へ運びまして、クウガ赤の金にゴウラムを反応させての体当たり(金のゴウラム合体ビートチェイサー・ボディアタック)で決着。勝ちはしたものの、総力戦での辛勝で、もうクウガだけで太刀打ちできない感じですね。この後、ラスボスから気配だけで圧倒されてますし。

 善後策を練る必要もあってか、警視庁で対策会議ですね。椿が第3号/ゴオマを調べた結果も出てますし。クウガとグロンギの類似は既に核となる石、さらに物質化能力などで判明してたと思うんですが、人間との類似が示唆されてますな。同じ生物と考えていいらしい。

 それで妄想が膨らみまして、例えば「魔法少女まどかマギカ」みたいなことが起こってるのかなとか。「まどかマギカ」では、人間から魔女も魔法少女も発生することになってます。そして魔女と魔法少女が戦うし、魔法少女が魔女化することもある。魔女がグロンギ、魔法少女がクウガと置き換えると、似てなくもない。

 そのグロンギは(古代の)人間(リント)が魔石(ゲブロン)を得て発生するのだとすると、ダグバの大量粛清も説明できそう。グロンギがたった1人(ただし最強)まで減っても、人間から補充すればいいんですから。古代リントは戦士という概念がなかったほど本能的な平和主義だとすると、魔石は闘争本能を植え付ける洗脳機能もあるかも。

 が、魔石と似て非なる、洗脳機能がないアマダム(霊石)を埋め込まれたリントがいてクウガとなり、リントを守ってグロンギに抵抗し、ついに封印までやってのけたとか。そうだとすると、昭和ライダー初作(身体改造はされたが洗脳は逃れた)と似ているような気もします。

 妄想はともかく(^^;、椿が心配するのは序盤から言っていた、雄介が戦闘マシン化することですね。今回も、雄介が大丈夫と言ってるんだから大丈夫という、なんとも心もとない結論にならざるを得ない。アマダムが雄介の心に反応している以上、物証的なものは出しようがないわけですな。

 その頃、コンクールでの演奏を終えた実加の身の回りに異変。拳銃を隠し持った犯人が変装して会場に入って来る。実加の危機か、と思ったら、冒頭の描写通り、狙いは蟻川グループ社長(蟻川誠一)だったわけですね。動機は解雇された怨恨。

 犯人は社長を拉致するも、行方不明を察知した警察が発見、一条も加えて大捕物になる。結局、実加の目の前で一条が逮捕するわけですが、実加が一条に怯えるという、上述の通りになってしまうわけですね。雄介の説明でも、実加を宥めきれてない感じでした。

 グロンギ側は、ガドルも倒されていよいよバベルの出番らしい。ですが、ガドルはゲーム開始を遅らせて、何か準備をする模様。クウガにヒントを得ての新しい力ということらしい(グロンギ語翻訳ボランティアさん、いつもありがとう。バラの姐さんの日本語台詞では「新しい力」としか分からなかった)。

 残るはたった7話になりました。4話がバベル戦、続く2話がダグバ編で、最終話はエピローグ的みたいですね。いよいよ完結するんだなあと思ってみると、ここまであっという間だったような気がします。序盤から「先行するグロンギを、クウガ&警察が必死に追っている」「観ている自分も追いつくのが大変」という印象でしたが、最終盤まで来ても同じ印象です。これだけ突っ走って1年続けるって、なかなかに凄いことだと思います。

●ダイの大冒険(第18話:ヒュンケル対ハドラー)

 燃えるバトルに納得しつつも、ポップがつくづく不憫だなあと思った回でした(^^;。ケガしても薬草投げつけられる、だけじゃありません。まずは、前話ラストからヒュンケルに美味しいところ持ってかれそうと思ったら、やっぱりマァムが目覚めるのはヒュンケルの腕の中。

 その後も、ポップはヒュンケルに焼きもち焼いてまして、またもやヘタレっぷりを強調されてしまってます。しかしその程度はまだまだ演出の範囲内。最も痛いのは、ヒュンケルが決死の大技(グランドクルス)を使った気配を感じ取ったときの、ポップとマァムの行動、言動の違いです。

 ダイはヒュンケルが危ないなら救いに行かねばと言い、ポップは止める。マァムも最後に止めまして、両者は結論部分は同じです。が、理由、動機が違う。ポップはヤバそう、怖いからでしょう(ヒュンケルに対するやっかみもあり得るけど、ちょっとそういう感じではなかった)。

 だから表向きの理由は、ヒュンケルは魔法を使えないからメガンテではない、だから死なないはず、というもの。しかしアバンのときと同じ気配を感じているわけですね。もし、ポップの意見が採用されてしまうと、ポップはアバンのときの後悔を繰り返すことになりかねません。

 一方、マァムは全く違う理由で、このまま塔に向かうべきと言う。ヒュンケルに救われて(と思ったはず)、彼が死んだと思っていたこともあって、大変な喜びと感謝でした。が、ヒュンケルの覚悟も受け取っていたみたい。アバンの使徒たる者が命を懸けて強敵を引き受けてくれたなら、その命より志を重んじると。

 覚悟の程が違う感じです。マァムと大差がついているようでもある。ですが、そのお陰でポップが救われた面もあるのも確か。小さい変化かもしれませんが、悟るものがまたもあった模様です。こういうよろつきながら小悟を積み重ねていくポップは、やっぱり自分好みです。

 ともかく本編。といっても、ヒュンケル vs ハドラーがほとんど全編という感じですね。一応、ヒュンケルがなぜ生還したかの説明はありまして、溶岩に飲まれた直後にクロコダインが救出していたわけですか。クロコダインが生き延びられたのは頑丈だったかららしい(^^;。
(クロコダイン、嘘偽りなく完全回復しているようで、獣王痛恨撃で炎魔塔をふっ飛ばしまして、バダック提案で獣王会心撃と改名ですか。技名的にも敵から味方になったわけですな。)

 さらにクロコダインに、生きて信じる道を行け、と説かれて、ヒュンケルはつきものが落ちたらしい。迷うことなくハドラーを阻止するために参戦したわけですね。育ての親の仇討ちでもあるけれど、ダイらへの贖罪の気持ちが強そう。

 対するハドラー。この時点では名声欲と覇権主義に傾いてはいるものの、一騎打ちに応じる。ちょっと武人のプライドは残っているかも。ですが、心臓が2つあることを利用した奇策も弄し、勝ったと思うと驕りもする。

 ですが、最後の最後で瀕死のヒュンケルから致命の一撃を食らい、逆転負けしたと認めると、ヒュンケルを武人として称えて倒れる。蜘蛛の糸1本程度かもしれませんが、誇り高き魔王のプライドをつなぎとめている感じでもありました。

 ヒュンケルのほうも、万策尽きて負けを覚悟した途端、師たるアバンの教えが頭をよぎるわけですね。そこから再び奮い立って、グランドクルスを放っての形勢逆転につなげていく。育ての親の死の真相を知って、人格を一変するような改心をしたわけではなかったようです。ヒュンケルも結構よたよたしながら、正道を目指している感じです。

 ヒュンケルとハドラーは一進一退の名勝負で、最後は相討ちだったようですが、ミストバーンが成り行きを見つめていますな。現在はハドラーの部下であり、ヒュンケルの闇面の師でもあったわけで、これは両者の命は助ける流れかな。調べると、ミストバーンはヒュンケルを生かして置く必要があるらしい。

 氷魔塔、炎魔塔での戦いを高みの見物だったのがフレイザードで、結果的に失策だったんじゃなかろうか。フレイザード本人はダイらを倒せるつもりで、手柄独り占めとか思ってるみたい。ダイ側援軍のヒュンケルは死亡したと見れば、たとえクロコダインが敵手に加わっても倒せると思ったんでしょう。

 が、最も頼みになる結界は破壊されてしまってます。残る優位性は人質のレオナ姫だけ。結界を張るには2つの魔塔が必要だったみたいですが、維持には1つで足りてたようです。どちらか一方へ駆けつければ、手堅く勝ててたかも。分散したダイ側を各個撃破しなかった慢心は、次週から報いを受けるんだろう(それでも名悪党として粘ってくれるらしいのは楽しみ)。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/08 (Mon) 15:40:22

 定期感想その2です。

●仮面ライダーセイバー(第21話:最高に輝け、全身全色。)

 序盤では前説のみだったタッセルが、じわじわ本編に絡む度合いが深まりまして、自分的には結構不気味(^^;)になってきました。ウィキペディアをよく見直すと「ワンダーワールドのどこかに居を構えて」とあるのに今頃気が付きまして、去年10月には公開されていた情報らしい。

 今話ではユーリが剣士に戻るためのブック(ユーリの身体を封じ込めていた?)をタッセルが預かっていたと明かされまして、傍観者以上の役割があってもおかしくない感じです。鎧武のDJサガラに相当するキャラクターという説も、信憑性を帯びてくるように思えます。

 まだ2名ほどですが(今話で3人目)、飛羽真の身の回りからのドラマ再出発でキャラクターをはっきりさせる流れが、枠を広げてきた感じもありますね。前にメギド側が盛んに人間にブックを埋め込む描写があったんですが、登場メギドが各エピソード1体だったので、残りはメギド的にハズレなのかと思ってました。

 しかし今話で次々と犠牲者が出ていることが明らかにされまして、飛羽真が目の前の1人を救う間に死屍累々だったというわけですね。なにせメギド拠点では人間から作ったアルターブックが山積みで、となると被害者は消滅しているはず。明示的に描写されている部分は明るいですが、暗示的な部分はクウガ(グロンギ)の状況になっているような気がします。

 シビアな状況が飛羽真の見ていないところで起こっているというのは、大秦寺の台詞からも察しられるような。飛羽真の「みんな救う」テーゼに対する、大秦寺の「見えてないところで死んだ人を背負う」アンチテーゼが突きつけられた状況なのかも。

 ともかく本編。前説兼本編でユーリがタッセルに「ストーリーオブ光剛剣最光」を返してもらいに来るわけですね。現実とアメコミから正義のありようが変わったと認識しての決心らしい(勧善懲悪のご考察がちらっと頭をよぎるシーンでした)。が、タッセルはどこにしまったか思い出せず、続きは後半で、帽子の中にしまっていたと。2000年間、文字通りの肌身離さずだったわけか。

 場面は大秦寺に移りまして、剣の手入れですが、子どもの頃の回想してまして、祖父の教えを思い起こしているらしい。この後、光の剣・闇の剣は天与で、飛羽真が現在託されている火炎剣烈火は、初の人造剣という出自が明かされるわけですな。大秦寺の一族は代々、刀匠であると同時に火炎剣烈火を守護する役割もあったと。

 そんな火炎剣烈火ですから、大秦寺が飛羽真に期待するところ大なのも分かる気がします。何せ、引き抜いたわけですんで。剣に選ばれた人間に注目しないわけがない。それだけに「剣が響かない」というのが、強烈な不満ともなるんでしょう。それが今話で一応の解決を見るわけですね。

 一方、メギド側では着々と人間メギド化作戦遂行中でブック量産には成功するも、聖剣も奪取しないいといけないらしい。そこでストリウスが新種(?)のメギドを作り出すわけですね。デザストと同種らしく、レジエル、ズオスは不満たらたらですが、ストリウスが丸め込めば問題なしみたい。

 人間メギド化作戦を飛羽真側視点で言えば被害者続出。被害者家族に話しを聞きこんだりして、飛羽真もようやく事態の深刻さを認識し始めたらしい。ですが、とりあえずは双子のフードファイターが焦点になるみたいですね。なにせ飛羽真は今は個人で対応に当たっており、実戦力のある仲間ユーリくらい。芽依も敵の察知、情報収集に努めてはいますが、いかんせん手が足らない。

 サウザンベースでは相変わらず神代玲花(三白眼が板についてきたかも ^^;)が煽ってまして、倫太郎は迷い、蓮は乗せられている感じですね。尾上、大秦寺は半ば面従腹背のの模様(この後、態度が鮮明になりますな)。大秦寺は腹に一物持って、神代玲花の意を受けたふりをして、出張ると言い、尾上も同行する。

 ストリウスは双子フードファイター:爆食ジェミニの姉:伊本マミにブックを埋め込み、カリュブディスメギドに変える(来週は妹の伊本レミがターゲットらしい)。この伊本マミ・レミ役のMIOさんとYAEさん、牙狼:翔編で双子ホラー役を演じてくれた方ですね。ライダーにも進出してくれましたか。

 一方、己の無力さを感じたのか、「本屋かみやま」で落ち込む様子の飛羽真に、芽依がドンピシャの励ましで「みんなを説得して、また一緒に戦うんでしょ」。そこでタイミングよく、大秦寺と尾上がやって来る。いい流れの感じで飛羽真が「一人では全てを救えない、また一緒に戦ってください」と頼むわけですが、大秦寺がちゃぶ台返しでキレましたな。

 しかし大秦寺の怒りも納得いくものでして、剣士仲間では既に賢人が倒れてます。15年前には上條大地が裏切り、こないだ倒されてます。戦いがある以上、敵味方とも倒れていくわけですな。大秦寺は命と引き換えに託されたものを背負うと感じているらしい。だから飛羽真の振るう剣も軽すぎる(から響かない)と感じるんでしょう。飛羽真は子どものような純真さはあると思いますが、それだけに「こうしたい」しかない軽さもありそう。

 しかし飛羽真が火炎剣烈火を引き抜いた=火炎剣烈火が飛羽真を選んだのも事実で、大秦寺はまたも剣を交えてみようと。設定的なことも含めてですが、飛羽真はブックの扱いに長けているが(小説家だからかな?)、まだ剣に振り回されているといった感じのようです。

 本は人を喜ばせるものですが、剣は敵を倒すという全く逆ですから「全てを救う」心構えでは振れないものなのかもしれない。では飛羽真も非情さを兼ね備えるのか、と思ったら、どうも甘さを突き詰めて一周回って何かの境地に達したらしい。火炎剣烈火が名前通りに炎を発し、大秦寺が受けてみて響き、祖父の教えが頭をよぎった模様。

 大秦寺は黙して去りますが、意を決した模様で、尾上も察している様子がありますね。飛羽真のもとを離れた場所で、大秦寺はロゴスを離れて飛羽真につくと尾上に告げ、尾上も快諾する。尾上の帰趨もこれで決したのかも。

 一方、何かを悟った飛羽真はカリュブディスメギド再出現で駆けつけ、ユーリ抜きでセイバーとして対処開始。しかし「全てを守る」は固守で、作業員を助けてセイバーはカリュブディスに飲み込まれる。

 ようやく剣士の体を取り戻したユーリが駆けつけ、「Xソードマン」なるアメコミ風の派手ライダーとなりまして、飛羽真を救出。なんでそんなデザインが可能なのと思ったんですが、ユーリはイメージ通りのコスチュームが出来る描写が前にありましたな。あれはコミカル狙いだけでなく伏線でもあったのかも。

 今回のバトルでは飛羽真の悟りの一端が示されました。火炎剣烈火でもメギド化された伊本マミを救い出しかけてました。天与の剣の力に近づいたということなんだろう。しかし作業員救出で半ばまでとなり、結局、今回もユーリの剣で被害者マミは救出され、止めもXソードマン。

 バトルの一部始終を見届けた大秦寺は飛羽真に合流を宣言。仲間を1人取り戻し、被害者も助けて、めでたしめでたし。が、カリュブディスに止めを刺しきれてなかった模様。飛羽真らが去ってからストリウスが現れ、残されたブックを手に「お楽しみはこれからですよ。

 次回「それでも、人を救いたい。」では、尾上に焦点が当たる感じです。公式サイト含めた予告では、飛羽真の剣とブックを奪いに来るような記述ですが、今話の流れからすると、飛羽真を試す意図がありそう。

●ニチアサの他の2作

 セイバーは中盤ですが、「ヒーリングっどプリキュア」「魔進戦隊キラメイジャー」はいよいよ大詰めに来た感じがありありえですね。

 プリキュアのほうは、前にのどかの決断(自分から生まれたダルイゼンが保護を求める→迷うも拒絶→きっぱり拒絶)に、自分は少し違和感を感じました。こちらで少し伺って、それなりに納得。そこが、アスミ/キュアアースの決断で補完された気がします。

 自分の違和感はどうも「のどかが再び病魔=ダルイゼンを受け入れることに対する恐れ」にあったみたい。そこがまだ解決されてない気がしていたようです。アスミ/キュアアースはシンドイーネを浄化してから取り込んでます。なんとなく「こうすればよかったんだよ」という、のどかに対する暗示のような気がしまして、ようやく納得しました。

 それにしてもシンドイーネさん、退場ですか。まあ、ラスボス(ネオキングビョーゲン)におだてられた挙句に使い捨てられる絶望の最期、ではなかったことで満足しておこう。

 キラメイジャーのほうは、OPが劇場版モードになりまして、壇蜜さんの演じるラスボス:ミンジョって、ハマり役かも。妖しさが際立ってまして、TV本編のメイン敵役とイメージの被りがありません。敵役が上手く住み分けられているようです。

 それはともかく(^^;、TV本編のドラマは1/5を失って、かえって解き放たれた感のあるクランチュラが突っ走るのかと思ったら、とりあえず脇に戻り、代わってガルザが台頭ですな。王を倒そうとする下克上の次は、皇帝を倒して成り代わる下克上狙いですか。

 ガルザの成り上がりはどうも噛ませ犬的な結末に陥りそうな気がします。身体を他人に預ける皇帝が、裏切りに対する用意がないとは思えません。ともあれ、ガルザの皇帝乗っ取りの一連で、皇帝の分身と思われたヨドンナも元々は別の個人で、取り込まれた可能性が浮上したような。

 自分的にはクランチュラのドラマの落としどころ、ヨドンナの出自辺りを注目したくなっています。為朝/キラメイイエローの片思いも、ここに来て進展あるかな。

Re: 2月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/02/10 (Wed) 01:34:54

 いろいろ感想です。

★ダイ大

 フレイザード編は、残り2話ぐらいですね。

 そして、3月以降はバラン編に突入するでしょうが、これが旧アニメでは大きく改変された部分で、実質、今回が初のアニメ化になるので期待大です。

 ダイのパーティーでは、マァムが一時離脱して、代わりにレオナ姫が参入して、またポップに惚れる占い師の娘メルルが登場して、新展開に突入する形。
 よって、OPの映像なんかも、フレイザード編までと大きく異なる新映像になると思われますし、場合によっては歌そのものも変わるんじゃないかと考えています。

 ということで、自分の中では少し早く、3月以降の展開に期待が移っているわけですが、
 毎回の放送そのものも満足していますね。特にクロコさんもヒュンケルも、違和感なくしっかり格好いいですし、きれいで迫力ある戦闘映像も堪能。

 さあ、後は完成バージョンのアバンストラッシュをどう見せてくれるかに期待したいところ。

 そして、バダックさんとクロコさんの関係も、カットされずにきちんと見せてくれたので、後は酒の席と、後にクロコさんの武器をバダックさんが強化してくれたり、人間と魔物の武人のやりとりにも期待しつつ。
 バダックさん、戦闘能力には期待できないけど、クロコさんをサポートする名バイプレイヤーの立ち位置ですし、宴会部長というか、チームの潤滑剤みたいな立ち位置というか、良心的な大人代表みたいなキャラ。

 ダイが人を惹きつけるカリスマを持つとすれば、バダックさんが人間関係を維持し続ける縁の下の力持ち、と言えば、褒めすぎか。

★クウガ

 今回は、夏目実加さんにスポットが当たった回ということで、彼女が主役級の活躍を示す小説版クウガの話をば。

https://dic.pixiv.net/a/小説仮面ライダークウガ

 今回、一条刑事に恐怖心を覚えた彼女が、どういう経緯を辿ってか、13年後に刑事になって、一条さんと共に、復活したグロンギを追うことに。
 小説の作者が、クウガのメインライターの荒川さんなので、ほぼ公式みたいなものと考えていますが、
 小説版に登場するクウガは2人いて、五代のクウガは最後のクライマックスに登場して、これまで戦ってきたクウガ・プロトタイプを救うことに。

 このプロトタイプの登場背景が小説版の眼目なんですが、グロンギを憎む心で暴走しちゃうんですね。
 そして、暴走する理由も納得できるものですし、プロトタイプというだけでアバレキラーおよびリジェ、そして成長したリジュエル(次週から登場)を連想する向きも。

 クウガ本編では、五代が聖なる泉を枯れさせることはなかったのですが、もしも枯れさせてしまえば、どれだけ恐ろしいことになるかを小説で補完してくれたわけですな。

 TV版クウガの納得できる後日譚は、この小説版しかないと考えていますので、興味があれば、本編終了後にでも。

★セイバー

 こちらは、自分の感情移入対象がユーリに移っています。

 そして、セイバー脚本家3人の中で、一番ツボに刺さる話を書いてくれるのが長谷川圭一さん。
 メインの福田さんが風呂敷を広げて、毛利さんがかき乱して、長谷川さんがしっかり引き締めて、まとめつつも、次につなげる流れができている感じです。

 とっ散らかった風呂敷の中身をうまく整理して、きれいに整えて、物語の中身を納得度の高いものに構築してくれるのが長谷川さんのお仕事。

 今年はウルトラマンがティガ・ダイナ・ガイアの平成3部作のおさらいで、またアニメのグリッドマンおよび続編のダイナゼノンの脚本家も長谷川さんなので、
 自分的に注目度がすごく上がっている御仁なんですが、途中の話がどれだけ錯綜しても、きちんとまとめてくれる職人さんがいるとなれば、まあ、安心して見ていられると感じています。

 何よりも、長谷川さんは「光のヒーロー」と「異世界との交流譚」を書くことに実績がおありで、しかも小説も書き慣れてらっしゃる。
 福田さんも、毛利さんも、メインは舞台のお仕事で、見た目のケレン味たっぷりな話は作れるんだけど、細かいリアリティが欠如しやすいのかな。

 まあ、毛利さんの回は、坂本監督が当たれば、派手な演出で盛り上げてくれると思います。

 タッセルに変なことをさせがちなのが福田さんで、
 タッセルが現実ドラマに影響する役割を果たすのが長谷川さんと見ているのですが、果たして、この観測も当たるかな。

 本編感想としては、大秦寺さんが仲間に戻って来たのはいいとして、この人も剣マニアなもので、ユーリに「調べさせてくれ♪」とハッスルして、飛びつくらしい。
 え? マジメなキャラと思っていたのに、いきなり羽目を外してしまうの?
 光と音の剣士の関係性がどうなるかが気になる。

 たぶん、長谷川さんがトスを上げて、毛利さんがエスカレートさせて、大秦寺さんとユーリさんが変人度数を高めていきそう。
 そして、飛羽真一人だけが真面目に悩む未来が見えたような気が。

PS.あと、来週から始まる大河ドラマ(コロナ禍で、放送開始が遅れた)。仮面ライダーメテオが主人公というネタを、ここでも振ってみます。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/10 (Wed) 11:07:59

 ピンポイントに反応しまして(^^;。

●大河ドラマにライダー勢

 NHKの大河ドラマは今年は少し遅れて開始ですね。タイトルは「青天を衝け」で江戸末期~明治初期が舞台になるとのこと。主人公:渋沢栄一役がメテオ/流星役の吉沢亮さんというわけでしたか。大河ドラマに対する興味は薄れてまして、ご教示頂くまで知りませんでした。

 他の配役もちらちら眺めてみますと、ライダーで見知った役者さんに気が付きました。ベテランの竹中直人さん辺りですと「ライダー物に『も』出てくれた」という感じですのでさておくとしまして(^^;。

 徳川家茂役が、ゴーストのアラン/ネクロム役の磯村勇斗さんですね。自分は未見のアギトからは氷川 誠/仮面ライダーG3/G3-X役の要潤さん。ジオウでの敵役ですが、ウール役の板垣李光人さんが徳川昭武役。

 これだけライダーやその敵役がいらっしゃると、今年の大河ドラマは第1話から試し観しようかという気になってきます。

 もっとも長らく観てこなかったのも事実で、ずいぶん前に興味が薄れたんです。観始めたのが確か「国盗り物語」(1973年)から。戦国時代の群雄伝ですね。大河ドラマは戦国時代ものだと当たりになりやすいらしい。次作以降も、しばらく熱心に観てました。

 自分的なハズレも多いわけですが「面白いはず」と思い、いつしか惰性で観てました。が、主水さんの「必殺仕事人」シリーズにハマるようになる頃、大河ドラマは観なくなっていきました。
(同じくNHKの紅白歌合戦を全く観なくなったのも、「必殺(スペシャル)」絡みだったりする ^^;。)

 しかし「真田丸」は面白いとよく耳にしましたんで、当たりが多い戦国時代ものということもあり、終盤から観てみました。そしたら、これが面白い。なんとなくNHKの大河っぽくなさも感じました。

 調べてみると、書き起こしの脚本が三谷幸喜さん。自分的には「古畑任三郎」の原作・脚本の方でして。「古畑任三郎」はミステリですが、犯罪トリックよりもキャラクターが面白くて観ていた面が強かった気がします。「真田丸」も同様です。

 ということは、こちらで学んだ脚本家の重要性ということになりそうです。「古畑任三郎」のときは全く脚本家の重要性に気が付いておらず、2016年の「真田丸」のときでも、認識がまだまだでした。

 しかし、意識できてなくても、脚本家次第で面白がっていたこともあったわけですね。分かってみると、以前のことも理解が深まるのは面白い。

 今年の「青天を衝け」は出演者つながりになりますが(脚本の大森美香さんは自分的には未知数)、役者さんへの思い入れ効果がどのくらい出るかでしょうか。3話ルール(連続ものは第3話まで観てから判断する)を適用してみようかなと思います。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/15 (Mon) 21:06:51

 定期感想その1です。

●仮面ライダークウガ(第44話:危機、第45話:強敵)

 ゴ集団筆頭(のはず)のガドルと本格的にバトル開始ですが、榎田ひかりの日常ドラマと絡めてますね。それも序盤から榎田ひかりが悩んでいる一人息子(冴)ですね。今回は授業参観に行けない事情が描かれてます。榎田ひかりはなんとか都合をつけようとするんだけど、ガドルのゲーム(ゲゲル)はそんなことお構いなし。

 榎田ひかりは兵装面でのグロンギ対策の要ですから、仕事を遅らせると、民間・警察共に死者が増えてしまう。ペーパークラフト本や授業参観と、被害者や仲間の命を天秤にかけるなら、仕事に戻るのもやむを得ない。しかし、異なる視界の母親(篤子)はそう思えないので責めるわけですね。その板挟みが相当に、ずっと苦しかったことが示されるシーンもありました。

 リアリティは細部に宿るそうなんですが、確かにそうかも。グロンギとの戦いは現実にはあり得ないスペクタクルではありまして、フィクションだと納得して観ている面があります。が、それと並走するドラマがリアル(現実にあり得る)ですと、あり得ないフィクション部分も、なんだかあり得るような気がしてきます。

 今週分ですと、榎田ひかりは家庭面では現実的な子育ての悩みで(以前から仕込みもあるし)、その原因がグロンギ(今回はガドル)への対策で引っ張られて揺らされてます。作劇的にうまいこと、非現実にリアリティを与えている印象です。たぶん、ずっと前からそういう演出が(榎田ひかりのみならず)為されていたんでしょうけど、今回、日常・非日常の対比効果がはっきり意識できた気がします。

 ともかく本編。前半(第44話)冒頭では、早朝ランニングする雄介と一条ですね。トレーニングと考えると気を抜いてないといえますが、なんだか楽しいから走っているようにも見えます。もっとも交わす会話はグロンギの話だったりするわけですが。

 走り終えるのは警視庁で、雄介は松倉貞雄本部長に挨拶。どうやらこれが初対面だったらしい。完全に警察にも受け入れられたということか。もっとも、一瞬「ようやく信用したのか、ちょっと遅いぞ」という気はしました。が、考えてみると当然かも。本部長は要であり、雄介は警視庁総力でも当たり難いグロンギ怪人を倒してます。雄介の善意に全幅の信頼を置けるまで、本部長自ら会うのは難しかったんでしょう。

 一方、榎田ひかりは警視庁で帰り支度してまして、徹夜仕事だったんでしょうね。息子(冴)の授業参観に行くため頑張っていたらしい。母親(篤子)との電話ではほとんど家に帰れてない様子で、息子(冴)もストレス溜まってる感じがあります。

 この授業参観に行けるかどうかの日常ドラマ、上述しましたようにリアリティを与えてくれてるんですが、観ていて辛いものもあります。榎田ひかりを責め立てる母親は最初、憎らし気に見えたんですが、徐々に気持ちも分かる気がしてくる。母親不在のみならず、母親が仕事と自分(冴)の板挟みと感じている息子(冴)の気持ちも分かる。榎田ひかりが、あと少しで家庭に手が届くという寸前で妨害が発生することへの焦りも分かる。どっち見ても辛い展開です。

 それはともかく(^^;、雄介は榎田ひかりも交えた警視庁の対策会議に参加。一条から最近のグロンギがクウガと似た強化形態をとること、ゲーム(ゲゲル)の先に第0号(ダグバ)があるらしいことなどが説明される。榎田ひかりはこの会議が終えたら、息子の授業参観(1時限目かららしい)に駆けつける段取りを考えてたようですね。

 だからマーキング弾だけは何としても間に合わせたかったんだろう。ただ神経断裂弾までは手が回らず、それで榎田ひかりの算段が崩れていく苦しい展開になるわけですね。追いかける手段を早めに仕上げたために、仕留める手段も急かされるジレンマといったらいいんでしょうか。

 その頃、喫茶店ポレポレは平和な感じですね。朝日奈奈々は前のオーディションでのショックから立ち直り、活動再開する気になってる。おやっさんは、店に飾った雪山の写真を眺めてご満悦の様子。その写真の経緯は明かされませんが、どうも大事なものみたいですね。エピローグで何か明かしてくれたりするんだろうか。

 一方、グロンギ側。ダグバの人間態と思しき白スーツの青年が出没し、バルバ姐さんはガドルとゲームの確認。ダグバは新たな力を手に入れたようで、この後、クウガに対して無敵に近い強さを見せつけるわけですね。ただこの後、バラ姐さんはダグバ人間態に対し、ガドルをクウガが倒す可能性に言及し、ダグバもその可能性はあると思った感じでした。

 ジャンが研究室に出てきますと、桜子も榎田ひかり同様、徹夜仕事だった模様。研究が興味深いだけでなく、当然、雄介の力にもなれると思っている点は迷いはなさそう。しかし、やっぱりジレンマはありまして、クウガを助けたいなら強化せねばならず、しかし強化すれば雄介が戦闘マシーンと化すリスクも高まる。

 桜子は最初、クウガの強化(再度のビリビリ)に反対しますが、事態の成り行きを見て、ついに雄介の背中を押す決断をするわけですな。被害者続出であるし、そのために雄介が逃げない以上、敵より強くなければ死んでしまう。といった気持ちでしょうか。古代の「(聖なる泉涸れ果てし)凄まじき戦士」と現代の「金のミレニアム特別バージョン」は異なる可能性に賭けるしかなさそうです。

(そういうシーンに、まだ観てない「仮面に隠れて泣く雄介」が重なる気もします。みんな、気張って笑顔を見せつつも、実は泣いているみたいで。それが最初に崩れるのが榎田ひかりだったみたい。)

 ガドルはついにゲーム(ゲゲル)開始しまして、強化できた実感からか、「戦うリント」のみをターゲットにするらしい。警察官狙いということですね。ガドルは警察署を襲撃、おそらく一般の装備しかない警察では歯が立たず、ほとんどが瞬殺されたようです。リントにも戦士がいると期待したガドルは物足りなさそう。

 が、これでグロンギ対策班に招集がかかる。一条から呼び出しが入った榎田ひかりも密かに一瞬迷う様子がありますが、己を鼓舞して現場に駆け戻る。ガドルは警官が捨て身の誘導を試み、すんでのところで雄介が間に合い、クウガ緑で狙いを定める。

 そこで後半(第45話)に続きまして、いよいよクウガとガドルの一騎打ち。ですが、全然敵わないですね。クウガの(金の)どのフォームも、ガドルが同じような強化形態となり、威力が上回ってますな。撃っても、斬っても、蹴っても、全部返されてます。ついにクウガ、白に戻って倒れる。が、これがグロンギの死亡フラグというやつですか。ガドルは止めを刺さず、何か言い残して去る。
(グロンギ語翻訳ボランティアさんによると、どうもガドルはクウガが全力を出せるよう、アドバイスしていたらしい。ガドルにとっては、クウガを戦うに足る戦士にするためのエキジビションマッチだったのかも。)

 しかし戦果はありまして、一条ですね。監視役のドルドをマーキング弾での狙撃に成功しまして、追跡が可能になる。ついでにカウンター(バグンダダ)を破壊し、ゲーム(ゲゲル)がリセットされ、ガドルとドルドの対立に至るわけですね。たぶん一条は知る由もないでしょうけど。ドルドに反撃され、高所から墜落する寸前まで追い込まれてましたんで、考える余裕すらなかったはずです。

 ともかくもガドルが去りまして、意識不明の雄介は病院に担ぎ込まれる。以前から実証済みの回復力からすると、おそらく短時日で完全回復はするはず。ですが、おそらくは意図的に昏睡状態を維持し、さらに心停止したようですね。椿に電気ショックを促す意図がある、と桜子は見抜きまして、ついに桜子が雄介の意を代弁する。その結果は来週分で見せてくれるらしい。

 仕事に戻った榎田ひかりは、不在の間に難航していた神経断裂弾開発を成功させるわけですね。クウガ vs ガドルを目撃したらしい一条に急かされたこともありますが、榎田ひかりの技術が優れているという証でもあるわけですね。他の追随を許さぬレベルだけに、彼女がいないとどうにもならんと。

 が、それでふっと力が抜けたのか、ジャンが声をかけて安心するものがあったのか、、榎田ひかりが泣き出してしまうわけですな。やっぱり授業参観に行けなかったこと、さらには今まで息子との時間すら取れなかったことが一気に噴出したんでしょう。

 その頃、グロンギ側でも問題発生。1つは監視役のドルドがマーキング弾を被弾したことで「汚された」こと。もう1つはカウンター(バグンダダ)が破壊されたことで、ゲーム(ゲゲル)がやり直しになったこと。ガドルはゲームリセットは受け入れるも、ドルドに死を以て償うことを求める。要は1対1の対決ですか。

 ドルドは監視役ながら、戦闘能力は高そうですね。来週分でもっとはっきり描写されるみたいですが、今週後半ラストでも正々堂々と受けて立つ感じがあります。しかし、その対決の場に、神経断裂弾開発成功の報を受けた一条が駆けつけ、で次週へ続くのか。いいところで切りやがるなあ(^^;。

 こちらで、小説版クウガのお勧めがあったんですが、最初は読む意欲はあまりありませんでした(小説版の存在自体は、もっと前からウィキペディアのクウガの項で知らないわけではなかった)。が、最終話を観終えた後はちょっと分からなくなってきた気がします。

 自分はライダー物に限らず、映像作品は映像で観たいという欲求があります。映像に特化した作りになってることが多いですし。が、クウガに関しては、今週分も観終えて考えますと、文章のほうが上手く表現できる部分が多そうです。

 特に各キャラクターの複雑な心情などの内面ですね。絵や映像が不得手とし、文章が得意な部分になります。クウガですと、例えば上記の通り、榎田ひかりのジレンマ、揺れがあります。映像ですから表情などから推測するしかないわけですが、実際にはどう思っているのか。ちょっと気になります。

 それに次いで知りたいのが、設定などの仕組み的な部分ですね。TV本編だと台詞で語られる部分しか分かりません(そこからウィキペディアの解説などで補足するしかない)。論理的な説明は絵、映像より文章が得手とする分野になります。こちらでもいろいろ伺っていますが、ストーリー進行に即して説明があれば、もっと分かるかもという期待があります。

 ともかくも残り話数僅かですんで、最終話を観終えて考えてみようと思います。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/17 (Wed) 14:10:26

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第19話:アバン流最後の奥義)

 アニメ前作より進行が速いとのことで、こちらでのご示唆もあり、フレイザード戦決着かと思ったんですが、完全決着は来週に持ち越しみたいですね。自分的にはそのほうがいいかな。フレイザード、当初はシンプルにあくどい名悪役の印象だったんですが、出自などの複雑な事情や執念が示されるようになり、深みが出てきました。

 そうなると、打倒→復活・強化→完全打倒が今話に収められると、ちょっともったいない。深みという点では「憐れ」という面もありまして、マァムを通じて描かれる点がなかなか巧妙でしょうか。フレイザードの知られざる一面を告白させ、マァムの反応で補強する。なかなかにぐっと来るものがあります。

 それのみならず、マァムの性格も描けています。以前にヒュンケルがマァムを聖母のようと形容したんですが、台詞主体だった気がします。ヒュンケル=敵をも心配する様子は描かれはしましたが、ヒュンケルが武人のプライドを重んじるとか、好ましい面も描かれていたわけで。

 フレイザードは今まで憎らし気に描かれていたわけで、同情の余地がなさそうに演出されていたように思います。今話では生まれてまだ1年と示されたものの、勝利と栄光への執念が凄まじい。しかし、そこにもマァムが「憐れ」を見出すわけで。例えるなら、カンダタに蜘蛛の糸を垂らすお釈迦様といったところ。わずかでも可能性があれば、手を差し伸べるというわけですね。

 そういう重要ポイントがいくつも描かれつつ、バトルはバトルでしっかり決着へ向かうわけですから、なかなかに密度が高いですね。しかし詰め込んだ感じではないのは、各話ごとはもとより、第1話からの通しでの話の組み立てが上手いということなんでしょう。これが原作者:三条陸さんの実力というわけですか。例えば仮面ライダードライブで感動したのは、偶然ではなかったわけだ。

 ともかく本編。冒頭からは、クロコダイン vs ザボエラですね。ミストバーンはハドラーを支援(?)に行ったきりになってる模様。こうなると戦況はザボエラ不利は明らかでして、クロコダインを影武者に引き付けておいて、捨て台詞で去る。ヒュンケルのほうは、意識が戻ると、既にミストバーンが去っている(やっぱり治療施した?)。

 一方、ダイらはバルジの塔に突入しようとするも、フレイザード配下のフレイム&ブリザード軍団が襲い掛かる(原作では爆弾岩も参戦しての面白いシーンがあった模様)。が、もはや敵ではない感じですね。バギで足止めして、メラゾーマ(なぜか全体攻撃 ^^;)&ヒャダルコ・魔弾銃でさっさと撃滅。

 が、これは囮攻撃だったわけか。配下を囮の捨て駒にし、フレイザードは地中を進み、マァムを捕らえる。前にフレイザードは強敵には自ら当たるなど、意外に部下思いかもと思ったんですが、勘違いだったorz。でも、悪役としていい感じだから、いいか(^^:。

 それはともかく、マァムのピンチにドンピシャでヒーロー救援。まずクロコダインですね。フレイザードの腕を斬り飛ばし、マァムを救う。続いてヒュンケルも現れる(これでポップはハドラー死亡と思ったようですが、たぶん違うんだろう)。するとフレイザードが急にしおらしくなりまして、ダイらに加え、軍団長2人も敵に回っては勝ち目がないとか言い出す。

 が、楽勝ではなくなったという意味でしたか。フレイザードは奥義を持っているものの、行使は自らもダメージがデカいものであるらしい。それを使う覚悟を決めたというわけですな。大魔王バーンより授かった、というか、他の軍団長と競って手に入れた「暴魔のメダル」をかなぐり捨てる。

 この「暴魔のメダル」は鎖で胸にまとうもので、フレイザードのデザインに締まりを与えていたようです。なくなってみると、見栄え的にちょっと迫力が落ちる感じ。大技繰り出すにしては、演出的にどうなのかといったん思ったんですが、浅はかでしたorz。

 むしろ、そのほうがいいわけですね。技を繰り出してからの再出現時、フレイザードはみすぼらしいとも感じられるような姿になってます。大技の代償があることが感じ取れますし。なによりマァムがフレイザードに同情するきっかけも自然に作れています。今話で「なるほどなあ」と感心した点の1つです。

 メダルを捨て「過去の栄光はいらねえ」と大見得切るの、なんともカッコいいと感じ入りました。が、ちょっと勘違いもありまして、フレイザード自ら明かした、生まれて1年という点ですね。どうも「過去の栄光」というのは、他の軍団長の武功などを指していたらしい。この言葉のイメージの切り替わりも、今話でなかなかジーンときた点の1つです。今話は自分的になかなかの名シーン多い気がします。

 腹をくくったフレイザードが何するかと思ったら、意外に威力の低い自爆。突風で小石飛ばした程度でしかない。と思ったら大間違いでして(^^;、自分を細かく砕き、散弾のように攻撃するわけか(弾岩爆花散)。これでは攻めようも防ぎようもない。

 ただ、破片の1つだけは急所となるコアのはずというわけですね。もしフレイザードがあくまでも勝ちに拘るなら、コアは攻撃に参加させず、できれば下げるか、地中に潜らせておくところでしょうか。しかし「斬り込み隊長」の自負は捨てられず、核も突撃させていた模様。それが最後に敗因となるわけですな。バカなプライドのようであり、しかしそこが魅力的にも感じます。

 ともかく、この時点ではダイ側は対抗手段に窮する。コアを狙えばいいといっても、多数の破片のどれかは見切れない。もっとも、フレイザードも体を覆う氷と炎がはげ落ちてまして、自分にもダメージがあると言ったのは嘘ではなさそう。それを目撃したマァムの反応については、上述の通りです。


 双方無傷ではないものの、フレイザード優位のようですね。ダイは、マトリフの修行、アバンの教えを思い出し、土壇場で空烈斬を初めて成功させるも、コアに届かず。と思ったら、かすってはいたんですか。止めの一撃を放とうとしたフレイザードの右腕が砕けちゃった。が、ビギナーズラックだったみたい。行けると思ったダイが空烈斬をやたら放つも、第二撃は入れられない。フレイザードも用心して、体を分散させたままの戦闘スタイルに切り替えてますし。

 しかしヒュンケル、さすがはアバンの剣技の兄弟子だけあって、自らは会得できなかった空烈斬の要訣を心得ている。昭和のお約束といいますか、「心眼で捉えろ」ということですね。ヒュンケルは己が血をダイの目に飛ばし、強制的に目視を遮る。こうなるとダイも気配で察知するしかないし、なによりヒュンケルの意図を了解し、アバンの教えの意味を理解できたことが大きい。

 空烈斬の一閃で見事にコアを両断。フレイザードが斬られたことを、しばらく気が付かなかったほどの切れ味だったようです。というところで次回へ続く。

 次回「今すべてを斬る」では、かろうじて助かったフレイザードがミストバーンに強化され、最終決着に至る、でいいのかな。来週のフレイザードの散り方次第ではありますが、もう自分的には名悪役になった気がします。フレイザードの「最強の敵(今回はダイ)に勝つ」から決してブレない点がツボです。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/17 (Wed) 16:02:21

 定期感想その3です。

●仮面ライダーセイバー(第22話:それでも、人を救いたい)

 もしかすると、少なくとも設定面では、その場その場の面白さ優先で、一貫させるのはプライオリティ下げてるのかなと思ったりしました。王様メギド編(第19~20話)で見せた、ユーリの治癒能力ですね。今話(カリュブディスメギド後編)で、飛羽真が大怪我しまして、動けないという状況になるんですが、ユーリが治そうとしない。

 王様メギド編では大爆発で芽依がテンプレな大怪我コスチューム(?)になりまして、飛羽真も怪我する。が、アメコミ(?)で目覚めたユーリがサクッと完治させてました。損な能力あったんかい、飛羽真&芽依は驚くし、観ている自分も驚いた。てっきり、これは次話以降にも活かされる、と思ったら、肝心の場面で治癒能力は行使されず。

 アメコミ演出のほうは、今話ラストで使ってました(台詞のパクリ)。となると、治癒能力について「この場面ではそのほうが面白いから」という目的でやってみたのかなと。もっとも脚本家が順繰りに担当してて、王様メギド編は福田卓郎さん、カリュブディスメギド編は長谷川圭一ですんで、ユーリについての各脚本家の解釈、特徴づけが異なっただけかもしれません。

 ともかく本編。冒頭はサウザンベースですね。大秦寺の離反(?)で、ロゴス剣士が動揺しまして、神代玲花は力に魅せられた裏切り者扱いする。玲花の言い草に尾上が猛反発、大秦寺を擁護すると、玲花は尾上も疑う。そこまで言うならと、尾上は飛羽真の剣と本は自分が奪還すると宣言して出張る。なかなか丁々発止のやり取りで、興味深いかも。

 尾上はすぐに飛羽真のもとに向かわず、保育園(かな?)にそらを迎えに行ってますね。そらに語ったこと(あくまでロゴス側で戦う、子どもを守るためには仲間が必要)は本音なんでしょうな。しかし「仲間が必要」ということは、必ずしもロゴスでないといけないわけでもなさそう。

 一方、飛羽真側拠点の本屋では大秦寺が皆を束ね始めてる感じです。ユーリは超長寿者だし、あれこれ知ってそうだけど、どうにも奇矯で頼れない。飛羽真は性分に幼さが残る。芽依は軽さゆえの無鉄砲は役には立つけど、司令塔は難しい。

 それなら大秦寺が司令(代理)に適役、と思ったんですが、どうも違ってたみたいorz。ユーリの剣としての能力に興味津々過ぎまして、行動がブレがち。あまり当てにしてはいけなさそう。
(となると、今回出張ってくれる尾上に期待したくなったりする(^^;。)

 なんにせよ、千年前とは「救う」が変わっている(旧:人を犠牲にしてでも世界を救う、新:人を救う即ち世界を救う)、ロゴスの長らしいマスターロゴスが肝という結論になりそうですが、事件発生。フードファイター双子姉妹の妹、レミが失踪したわけですね。

 姉のマミが飛羽真らに必死の訴えなんですが、ちょっと歪んでるかも。2人で1人みたいな結びつきはいいんですけど、1人欠けると無価値とか、ちょっと自己の存在意義が揺らいでるかも。双子フードファイターとして売り込むため、プロダクションから言い含められたのが原因らしい。もっとも、そこが飛羽真の奮起ポイントになったみたい。

 一方、メギド側ではストリウスが他の2人からねちねち言われてますな。凄いメギドと言っておいて、あっさり倒されたせいですね。が、ストリウスは相変わらず自信ありげで、ターゲットがもともと双子だったかららしい。まだもう1人いるというわけですね。

 しかしストリウスは、いつになく興奮しているようで、特にラストでの様子。双子姉妹のメギド化も敗れること前提の計画だったみたいで、目的は果たせたみたい。どうやら、ストリウスの(レジエル、ズオスに秘した)野望に近づきつつあるのかも。

 自宅に戻った双子の姉マミのもとにレミが現れまして、本人ではあるらしい。けれど、カリュブディスメギドに体を乗っ取られているわけですね。レミにメギド化の自覚がないらしいことから、まだ初期段階らしい。しかしメギドとなりまして、マミも取り込んだ模様。これがストリウスの本来の目的らしく、だから自信ありげだったみたいです。

 その頃、飛羽真に尾上が接触しまして、単刀直入、戦って本と聖剣を回収すると。バトルになりますが、尾上は手加減なしらしい。ですが、尾上は飛羽真の本気度を確かめたかったようですね。真っ向から剣を受け止めた飛羽真に、尾上は何か納得するものがあった感じです。

 さらに、倒れても立ち上がる飛羽真に何か感じ取ったらしく、尾上はブックのみ回収し、火炎剣烈火は放置して去る。ユーリが現れたからというのは、単なる口実でしょうな。が、これで飛羽真は2~3日の意識不明のダメージを受ける(でもユーリは治療しない点については上述の通り)。

 しかし、マミ、レミを取り込んだカリュブディスが活動開始し、行動不能の飛羽真は措いて、大秦寺、ユーリが出動、ロゴス側も剣士総員出撃。ユーリ/Xソードマンはメギドに憑依された人間をいつものように切り離そうとするが、うまく行かないわけですね。2人取り込まれていると、ユーリでもいかんともしがたいらしい。

 こうなると「犠牲もやむなし」路線のロゴス側剣士、特に倫太郎が苦しい。斬るしかないのか、と倫太郎が決断する寸前、飛羽真が駆けつけまして、生身で火炎剣烈火を振るうと、前話と同じく、メギドに捕らわれた2人が分離しかける。そこをXソードマンが完全分離、さらに撃破。カリュブディスの督戦・援護に来ていたストリウスは打つ手なく、去る。

 この飛羽真~ユーリのコンビネーションは納得しました。前に飛羽真とユーリの協力で解決となるかと期待し、しかしユーリ単独でメギド化した人を救いましたんで、じゃあ飛羽真とユーリってそれぞれ独自で戦うのかなと。ちょっとがっかりしそうになってました。が、今話で2人の協力が必要と明示された感じです。これでキャラクター同士のつながりがしっかりできた感じで、ドラマにも活かされていくはずです。

 それはさておき、ユーリの記憶操作能力はしっかり使われまして、マミ・ユリ姉妹からメギドの記憶は消された模様。しかし困難に際しての成長はしっかり残されてまして、双子のフードファイト対決、初めてガチンコ勝負しまして決着つけてますな(もっとも再戦とかやるんだろうけど)。

 次回「荒れ狂う、破壊の手。」では、飛羽真らがマスターロゴスに向かうみたいです。セイバーの新フォームも出るようなキャプションが出てまして、中盤の敵味方の強化競争に入っていくのかな。

Re: 2月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/02/19 (Fri) 00:13:17

 定例感想です。

★ダイ大

 今、個人的に一番ワクワクしているのがこれですね。

 TV本編を視聴後、動画で「旧作との比較」なんかを見ながら、昔のはコミカル寄りで、今のはコミカル抑えめのシリアス寄りだなあ、と感じたり。
 とりわけ、ポップとフレイザードはだいぶ扱いが昔よりもよくなっている。

 ポップは昔の方がお調子者色が強く、フレイザードも昔はやられ演出が、小物化した驚愕表情を見せていたのが、
 どちらも格好良さを崩さない程度に抑えられている。

 後は、やはり今の方が必殺技の溜め演出とか、動きの細かさが上ですね。
 技の名前を出す時も、昔は一気に叫ぶのに対して、今回の空裂斬は発声を引き伸ばしながら、どんどん勢いが高まっていく感じで、
 細かく旧バージョンと新バージョンを交互にカット編集してくれる動画配信者に感謝しつつ。

 セリフが同じでも、演出の違いとか、いろいろ感じられて楽しいな、と。

 そして、次回、真のアバンストラッシュがどんな感じに演出されるか、神作画に期待です。

 ミストバーンから送られた強化アーマーを装着し、攻防強化されたフレイザードに対し、それでも一種の悟りの境地に達したダイは、全てを斬る必殺技を発動させる。
 一つの決戦の終わりってことで、この半年最大の盛り上がりどころか、と思ったり。

 続くバラン編は、原作の巻数から推察して、3月からゴールデンウィーク前後まで続きそうなので(もはや旧作アニメの話数が考える材料にならない)、作り手も初アニメ化になる部分なので、ペース配分とか、演出の仕方とか、ここからが本番とますます力を入れて来ることを期待しつつ。

★クウガ

 今回は、次回の勝利の鍵とも言うべきアメイジングマイティについて(驚きのマイティ、黒のマイティ)。

 大体、ヒーローのパワーアップは玩具の発売情報からネタバレが起こります。
 クウガのライジングフォームとか、ゴウラムとか、新バイクとか、リアルタイムで番組を熱心に見る特撮ファン(雑誌やネットで先の情報も仕入れる)にとっては、クウガの究極形態アルティメットフォームがいつ出るか、と思って視聴していたんですね。

 ガドルさんを究極の力で倒すクウガというのを期待していた、と(確か、アルティメットフォームとガドルさんのソフビがセットで発売されたと記憶)。
 そして、黒いマイティの存在は事前情報がなく、本当にサプライズだったんですね。
 アメイジングマイティの名も放送後にネットで明かされ、視聴者がみんなアメイジングさせられた、と。

 近年は最終回特別フォームとか、玩具の発売予定になかったものが限定玩具として特別注文発売されることも定着していますが、当時はそんな慣習もなく、もうクウガにはいろいろと驚かされまくったわけだし、
 ただ、クウガが平成ライダーの定番を築いたかと言えば、そんなことはなく、これが平成ライダーっぽさと言えるのは、アギトから、だと言うことに。

 クウガは土台を築いたけど、それでいて今、見ても、やはり唯一無二の異色作と思います。ヒーローとしての華がなく、既存のヒーロー作劇のアンチテーゼを散々見せて、『新世紀ヒーローの金字塔』を打ち立てたけど、尖り過ぎたので、よりヒーロー活劇を見せるように番組スポンサーとの迎合も示しながら、3人ライダーそれぞれの個性を描くことで、ライダー群像劇を見せたのが次のアギト。

 クウガの後は、こちらだと思いますので、3月はその切り替わりをワクワクしようか、と。


★セイバー

 シンケンジャーの追加戦士の役者が次回、登場して、どうも新ライダーになりそうですね。
 果たして敵か味方か。変身するのは3月だろうけど、まだ詳しい話は未チェック。

 で、ユーリの治癒能力の話題が出てましたが、自分の脳内補完としては「メギドの攻撃による負傷は癒せるけど、剣士の聖剣による攻撃は癒せない」とかかな。
 バスターの大剣によるダメージは大きすぎて、さすがのユーリの治癒能力でも完全に癒すことはできなかったとか。
 前の負傷も、本人たちは意識を保っていたので、致命的な重傷とは程遠かったけど、今回は下手したら死んでいたかも、という重傷を辛うじて、ユーリの治癒能力で、命は取り留めたということなら自分的には納得。

 まあ、そういうセリフが一言あれば良かったのかもしれませんが、

 とにかく、飛羽真の覚悟と成長を描写できる流れにはなったかな。
 でも、次のパワーアップアイテムが、飛羽真の暴走を招いてしまうようで、原初のドラゴンの野生の力で凶暴化という流れらしい。

 暴走した力を制御して、真の力を会得するのが3月の物語かな。そして、その辺りで、話が急展開しそうなのが例年のパターンですが、
 現在、抱えている宿題が「ソフィア救出」「ルナのいる異世界とのつながり」「賢人の復活(OPには出続けているんだから)」「マスターロゴスの真意」ってところだし、
 他には「カリバーの剣をどう扱うか」「劇場短編に出たファルシオンはTVに登場するのか」などなど。

 次回は、毛利脚本なので、飛羽真暴走以外のネタは少なく、ただの仕込み回で、いろいろ新情報が加わるのは次のメインライター担当の3月に入ってからでしょうが、
 飛羽真が暴走すると、また話がややこしくなるのも予想されます。

 「やはりセイバーは力に魅入られて危険ですから、急いで聖剣を奪わないと」とサウザン女が焚きつけそうで。

 3月は、倫太郎VS飛羽真の激突(そして和解からの新展開)に展開していきそう。

★戦隊

 キラメイは、ガルザ散るからの復活劇を期待しつつ。

 ターボは、ヤミマルとキリカが赤い糸で結ばれ、

 アバレは、リジェがリジュエルに成長して、

 バスターズはライオンメカが水木一郎氏のバックアップで加入し、

 ゴレンジャーは次週から、ゴレンジャーストームがバージョンアップし、

 リュウソウ・キラメイ・ゼンカイの3部作映画が週末に公開され、

 アメリカではパワーレンジャー版のリュウソウジャーであるダイノフューリーがやはり週末から放送されるそうで、

 これでもかと戦隊祭りになっている今日この頃です。というか、まだアバレとバスターズは配信見ていないので、後手に回っているわけで。

 ちょっと注目回が目白押しで、見るのが追いつかないという嬉しい悲鳴ですな。

★大河ドラマ

 登場人物の紹介と、子役からのスタートで、ドラマ面で感じ入るものは特になく。

 序盤、「渋沢栄一でございます」と何度も連発して、主役の名前を浸透させつつ、慶喜との出会いをドラマチックに見せる演出。
 まずは、この場面に追いつくのに何週かかるかな。

 利発で、お喋りで、好奇心旺盛だけど無鉄砲な性格というのが、子どもの時から描かれる。

 一番、感じ入ったのは、慶喜の乗馬鷹狩りシーン。昔ほどじゃないけど、さすが大河らしく金の掛かっていそうな大掛かりなシーンですな。
 コロナ禍の撮影でも、それを感じさせないような見せ方で、まあ清々しさを覚えました。

 主人公の生まれた地域の自然の美しさ、雄大さを空から映すシーン(ドローン使用かな)も、最近の日本の映像ではあまり見なかったので(ロケが大変そうだし)、ドラマよりも撮影風景に魅入った第一話でした。

 自分も久々大河なので、改めて見る視点の構築中ってことで。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/21 (Sun) 18:17:47

 定期感想その1です。

●仮面ライダークウガ(第46話:不屈、第47話:決意)

 今週分を観終えると、来週の2話で完結ですね。これが次作のアギトに直接つながらず、似て非なる別世界と設定されたのは、雄介が泣いて守った世界にさらに敵が出現して欲しくないという制作の意図ということだったわけか。

 その雄介が泣いて倒すのは来週ながら、雄介ゆえだけではないものもありそうな気が、既にしています。例えば、今週分では神経断裂弾、さらに強化型と対グロンギ装備が開発されて行っています。バラ姐さんが「リントも変わったな」→「リントもやがて我々と等しくなりそうだな」と述べるのも当然かも。

 仮にグロンギを殲滅したとしても、同様の脅威があり得ると想定すべきですから、警察の装備も強化が求められるのは必然でしょう(警察で対処できないなら軍が代わるかな?)。そう考えると、G3のようなパワードスーツ型ライダーが作られるのも当然の成り行きかも。設定的にはクウガ→アギトとシームレスに続く流れが自然かもしれません(アギト未見で偉そうですが ^^;)。

 が、泣いて戦った雄介がいるから、というわけですか。それだけでなく、今週分の榎田ひかりを考えても、やはりクウガ世界に次なる敵が出現するのは辛い気がします。榎田ひかりは兵装強化の中心人物ではあるんですが、その仕事に疑問を抱いてました。雄介が守りたいのが「みんなの笑顔」に対して、榎田ひかりはおそらく「我が子の笑顔」でしょうか。

 たった1人だから望み、志が小さいということはなさそうです。本編では匂わせるだけですが、設定では榎田ひかりは仕事にのめり込んで家庭を省みず、離婚に至ったんだとか。おそらく、そのときに息子(冴)は泣いたんでしょうな。で、もう泣かせないと榎田ひかりは思ったんでしょうけど、グロンギの事件が勃発。「こんなはずでは」と思いつつ、ここまで来たんじゃないかと。

 それで先週分では、ついに泣き出してもしまう。もしクウガ世界にさらなる敵が出現すると、榎田ひかり(と冴)をまた泣かせてしまうような気がしますんで、やっぱりグロンギが滅んだら、平和が戻るとして欲しい気がします。榎田ひかりを例に挙げましたが、雄介の妹のみのり、桜子、おやっさんなどでも、同様なことが言えそう。

 ともかく本編。まず前半(第46話)冒頭では病院で蘇生措置が成功したらしい雄介ですね。まだ意識不明ですが、傍らの椿秀一、桜子の会話によると、雄介が電気ショック療法を受けるために意図的に心停止を起こしたらしい。

 前の心停止(からの体温低下)は体内のアマダムが起こしたようですが、今回は雄介がアマダムを操作したんだろうか。もしそうだとすると、雄介の2001番目の技に認定していいかな。と、そこじゃなくて、アマダム~クウガを制御下に置きつつあり、人間性喪失の究極の戦士にならない布石でもあるような。

 OP曲後は、ガドル vs ドルドの対決、その現場へ迫る一条ですね。ラ集団のドルドは、短いシーンながらガドルと互角以上に渡り合ってる感じです。翻訳ボランティアさんの解説では、ラ集団はゲリザギバスゲゲルを成功させるも、ザギバスゲゲルを辞退した集団なんだそうで。ダグバの後ろ盾ではなく、実力を以てゲゲルを管理していたわけでしたか。

 一条はグロンギ同士の抗争を確認すると、無理押しせずに撤退、本部に連絡したらしい。目覚めて電気ショックの効果を感じ取り、バイクを駆る雄介にも連絡が届く(と思ったんだけど、そうじゃなかったみたい)。が、神経断裂弾が手配できるまで積極的攻勢に出るのは難しいらしい。クウガの成長は未知数ですから妥当な判断でしょう。

 間もなくTRCS-2000Aの隊員により神経断裂弾を届き、一条らは戦端を開く。本気を出したらしいガドルはドルドの羽をむしり取り、優勢になるも、バラ姐さんが「リントの戦士の臭いがする」と察知、グロンギ同士のバトルは中断、ドルドは逃走。

 ドルドは杉田刑事らが追い、ガドル&バラ姐さんには一条が単身で挑む。神経断裂弾はガドルに有効な模様で、数発命中するとガドルはいったん倒れる。が、止めを刺すまで撃ち来ないといけなかったらしい。

 ドルドのほうが杉田刑事、桜井刑事が追いつきまして、人間態に戻るまで神経断裂弾叩きこんで息の根止めてました(封印以外で倒すと、爆発しないわけか)。ガドルはグロンギ態のままで、一条がバラ姐さんに気を取られている隙に回復してしまったわけですね。それにしても、人間(リント)が、ついにゴ集団クラスを倒す力を得たわけですか(ダグバには通用しないだろうけど)。

 一条にガドルが迫りますが、すんでのところで雄介到着。クウガ赤+金で(おそらくビートゴウラムも使い)付近の森へガドルを誘い出し、最終決戦。ガドルは電撃体(でいいのかな)となり、クウガは黒+金の初フォームですね。これがアメイジングマイティですか。こちらで伺ってなかったら、クウガ最終形態と勘違いしてたと思います。

 それはともかく、電撃キックの撃ちあいとなり、先に立ち上がったのはガドル。ですが、封印の紋章が現れまして、ガドルは抑えきれずに爆散。クウガの辛勝といったところか。雄介は勝ってから、ようやく黒いクウガだと気が付いたみたいですね。それだけ必死だったんだろう。

 一方、前話ラストで泣き出した榎田ひかりはやや落ち着いたようで、事情をジャンに語ってますね。今までずっと気をもんでいたらしいジャンも納得するものがあった模様ですが、自分の意見を差し挟まず、ひらすら相手に耳を傾ける姿勢はなかなかですね。。

 母親失格と嘆くひかりに、ようやくジャンは息子(冴)は駄目出ししてないと指摘(つまり依然として息子に好かれている)、自分(ジャン)もそうだったとも言い、ひかりも悟るものがあったようですね。これで立ち直ったひかるは、仕事は仕事で完遂し、息子(冴)には序盤から約束していたペーパークラフト本を一緒にやることも成功した模様(はっきり描写されてませんが、間違いないはず)。

 その頃、喫茶店ポレポレは平和な感じですね。このポレポレだけが唯一、序盤からずっと平和な空間になってるんじゃないかしらん。朝日奈奈々のダンスの先生にまつわる悲しみ、怒りなどはありましたが、何かで揉めたり、衝突したりはなかったはず。

 先週で気になった山の写真は、みのりや雄介の父親が撮影したものと明かされてますね。戦場フォトグラファーながら、美しいと思った山も撮影したりしていたらしい。みんなが笑顔になる、という雄介の望みも父親譲りである模様(世界を巡ることもかな?)。父親については、だいぶ前に雄介が一条に語って以来の情報でしょうか。

 続いて後半(第47話)。残るはダグバ1体だけですが、それゆえに「究極の闇」をもたらすはず。冒頭、クウガ vs ダグバの戦闘と周囲への被害が走馬灯のように示されまして、前哨戦にしてこれでは、既に絶望的らしい。この時点でガドル戦から1ヶ月半らしく、被害者は3万人超とのこと。ガドルに勝てたクウガ黒+金でも何ともならないわけですね。バックルも半壊のようです。

 が、ダグバは手加減したようで、理由は「殺すに足る強さ」ではないかららしい。古代のクウガに封印されたダグバの恨みは、笑顔に反して強いらしく、究極となったクウガを倒さないと気が済まないようですね。雄介のほうも禁断の究極の戦士に踏み出す覚悟を決めたようです。

 前には「聖なる泉、涸れ果てし」にならないと笑顔で断言した雄介ですが、やっぱり自信はなかったようですね。まず恩師の神崎昭二に会いに行ってます。凄まじきの戦士(「最高に強くなる方法」で暗示してますね)になる以上、最後の別れになるかもしれない、というわけですな。しかし、勝って帰れれば、また冒険の旅に出られるかもしれない「希望」は捨ててない。

 警視庁は着々とダグバ迎撃の準備を進めているようで、気象レーダーを応用したらしい追跡システムを構築しつつあるらしい。強化型神経断裂弾の配備も進めてますね。追跡システムが作動して、まずB1号=バラ姐さんが発見されたようですが、一条は雄介に知らせない。一条は雄介がしておきたいことを察しているんでしょう。

 桜子も古代文書からヒントを探っているらしい。ですが、雄介が凄まじき戦士を選択したことは承知している模様。雄介は桜子にも会いに行ってたわけか。

 さらに雄介、榎田ひかりにも会う。続いて椿秀一。こうして最後の挨拶を済ませていく様子は、じわっと胸に迫るものがあります。雄介がニコニコ明るいだけに、なおさら辛い感じ。もっとも、ひかりだけでなく、雄介が会いに行った全員、雄介の意を察しているんでしょうな。それでも笑顔に笑顔で応えているわけか。

 雄介は最後に喫茶店ポレポレに立ち寄ろうとしているらしい。その頃、一条は追跡システムが示す廃ビルを調べるも、どうやらもぬけの殻ですが、古代文字の文書が残されているのを見つける。

 その頃、ダグバはグロンギ語で「始めるよ」と言ってまして「究極の闇」のことか。だとすると、ダグバは雄介が最終形態となる覚悟を察知して、誘い出すつもりということかな。同種同質の戦士であることは分かってましたから、相互に反応してもおかしくない。雄介もダグバは敏感に察知してましたし。

 あちこち悲劇を暗示する流れですが、みのりの同僚の元城恵子の出産間近なことだけが、希望を示すエピソードかな。元城恵子は以前にグロンギの危機に遭遇して、出産に絶望しそうになってましたが、みのりが一生懸命支えてきた感じですし、今週分でも同じ。榎田親子の和解もあったし、グロンギ後の世界を暗示する流れでもありそう。

(今の世相でいえば、アフターコロナへの期待にシンクロするかも。ウィズコロナは一時のことになって欲しい。グロンギで言い換えると、ウィズグロンギはさすがに無理そうで、アフターグロンギでないと安心できません ^^;。コロナについては、自分が見聞きした範囲では、なんとかアフターコロナに落ち着きそうです。)

 ともかくも来週で完結ですね。見届けるのが楽しみでもあり、これで終わると思うと寂しくもあります。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/21 (Sun) 22:34:06

 定期感想その2です。

 NHKの「青天を衝け」は第2話終盤で子供時代から大人時代に移りまして、来週から自分的に観たかった「ライダー出演者が主役、重要役をやってくれる」になりそう。ドラマ展開とかは、まだ準備段階の感じで、第1話冒頭(渋沢栄一が慶喜に直訴)にたどり着くのはいつになるやら。

●ダイの大冒険(第20話:今すべてを斬る)

 ミストバーンによりフレイザードが強化・復活、再戦を挑むも、実は捨て駒としてでしたか。ダイの力を引き出して試すための噛ませ犬ということですね。予習したミストバーンの意図を踏まえると、なるほどと思う運び。綿密にプロットを練ってあったようですね。

 自分的に意外だったのは、今話時点で魔弾銃が壊れてしまうことでした。壊れたものの修理できずに、というのは、ちらっと読んだ記憶があったんですが、もっと先だと思ってました。マァムはレオナ姫のパーティ参加と入れ替わりに武闘家修行に出るとのことですが、先の塔でのフレイザード戦の反省からだと思い込んでました。

 実際には主戦力の魔弾銃が失われるからだったのか。現時点まででマァムは「僧侶戦士」だったようですが(防御・回復魔法に長けてる?)、魔法面は魔弾銃頼りに見えます。戦士としては弱くはないんでしょうけど、軍団長クラスとの戦闘では力不足だった感じ。僧侶たることをやめないとすると、たぶん剣は使えないでしょうから、拳の武闘家を選んだのかな。

 もう1つ意外だったのは、ハドラーが大魔王バーンから、どう扱われていたかということ。以前に生き返らされてますが、汚名返上のチャンスを与えられるための復活ではなかったわけでしたか。ミストバーンによれば、負けると強化されて復活させられるとのこと。

 つまり、ハドラーは勝つまでじわじわ強化されて生き返る。つまり、強敵相手に死ぬか生きるかで戦わされ続けるというわけですね。妙な表現ですが、使い捨ての使い回し、みたいな不条理な境遇です。こういう立ち位置が明示されたハドラーが、この後、どうなっていくか、(ハドラーには悪いけど ^^;)ワクワクするものがあります。

 ともかく本編。冒頭は上述した通りのハドラーの今の境遇がミストバーンから明かされるわけですね。ハドラーは「望むところよ」と答えてますが、胸中はどうなんだろう。もっとも、己のことよりミストバーンの饒舌が気になっているようではあります。寡黙な奴が急に喋り出すって、何かを誤魔化すときによくありそうですから、その辺りが気になるのかも。

 そこから場面はダイ vs フレイザードに戻りまして、先週ラストのコアを一刀両断されたところからですね。自分はコアというのがフレイザードの生命に直結すると思い込んでたんですが、そうではなかったみたい。氷の半身と炎の半身が互いに拒絶しないためのコアでしたか。

 そのコアが破壊されたため、氷と炎が反応して消滅の危機に至ると。フレイザードはとりあえず左右の半身を引きはがそうとする様子が見えますが、ポップらの攻撃のほうが速かった。ベギラマで氷側をふっ飛ばしまして、チャンスと見たヒュンケルが炎側を斬り裂きにかかるも、ミストバーンの待ったがかかる。

 この時点ではミストバーンはフレイザードの加勢に来たように見えますね。復活と強化の鎧を与える代わりに配下になる条件はシビアでしょうけど、おそらく弱肉強食の魔王軍としてはおかしな話でもない。フレイザードも密かに下克上を企図しつつ、ミストバーンの条件を飲んだようですし。

 ともかくもフレイザードに選択の余地はない。ミストバーンの言う「最強の鎧(敵はない)」を受け入れてみると、どうやらフレイザードの期待以上だったらしい。ダイらを倒した後、ミストバーンも降せると思ってますな。もっとも、この後の展開を見ると、その程度はミストバーンは承知だった感じです。

 しかし、突然迷い込んで来た(?)バダックはともかく(^^;、軍団長たるクロコダイン、ヒュンケルでもフレイザードを止められない。鎧についてのミストバーンの言はあながち誇張ではないのかも。ただ「鎧の魔剣」より威力がありそうな点は不審に思うべきなのかも。バーンが配下の強さを何らかの意図で制御しているようでもありますんで。

 それはともかく、この場では無敵状態のフレイザードに対し、ダイだけは全く動じてない感じですね。瞑目したまま「こいつ(フレイザード)には負ける気がしないんだ」と言い放ったのは、負けん気とかそういうものではなさそう。素朴に正直に感触を述べたんでしょう。

 ヒュンケルだけはさすがに剣士にしてアバンの弟子、何が起こっているか察したみたいでっす。ダイはアバン流の大地、海、空を会得したことで、本物のアバンストラッシュにたどり着いていたわけですね。

 が、無敵の感慨に浸るフレイザードは敵の成長に気付かない(経験たった1年も災いしたか?)。無雑作にダイの剣を受けてダメージを負い、ようやく何かおかしいと気づくも、時すでに遅し。ダイ、さらに構えを取り、目を開けて、アバンストラッシュ一閃、フレイザードを鎧ごと斬り裂く。ミストバーン、思わず「素晴らしい」と漏らしまして、ダイ打倒が目的ではなさそうなことが感じ取れます。ヒュンケルも「ダイの力を試した」と気づいたみたいです。

 かろうじて目玉だけ残ったフレイザード、ミストバーンに再度のチャンスを乞うも、用済みと踏み潰されて終わり。ミストバーンが去った後、ポップがさすがに憐れんでますが、ヒュンケルは墓標はフレイザードがかなぐり捨てた「暴魔のメダル」でいいと。ちょっと複雑な気もする物言いです。憐れむ必要はないと言いたげでもあるし、敵が情けをかけてはかえって非礼と言っているようでもあります。

 これでとりあえず何とかなった、と思ったら、レオナ姫が凍り付いたままでしたか。フレイザードが、自分を倒せば魔法が解けると言ってたのは、嘘ではないんでしょう。どうも、魔法が解けたら自力で出る、というものだったらしい。レオナ姫に氷から出る力が残ってないわけですか。

 ポップのギラ系ではほとんど溶けず、クロコダインが力尽くで砕いては、レオナ姫まで砕けかねない。魔弾銃のギラ弾にベギラマ追加すれば、とマァムが思いつくも、ポップが躊躇。マァムの重要装備というだけでなく、アバンの形見でもあり、無理な使用法で壊れたらいけないというわけですね(壊れたら直せないことも暗示してる感じ)。

 が、マァムの意志は固い。ポップも折れますが、魔力が尽きていたか。ここでダイが踏ん張りまして、敵への怒りではなく、人を救うために紋章を発動させ、ベギラマを発動。先週から何段階も成長しましたな(空裂斬→アバンストラッシュ→怒りによらない紋章の力)。

 紋章の発現はヒュンケルが驚いてまして、今の今までダイの最強の力の源、知らんかったのか。そういや、対ヒュンケル戦では一度も紋章出てませんでしたな。あのときは、ダイはヒュンケルの境遇を知って、怒るに怒れなくなってたんでしたっけ。だから紋章出なかったわけですが、人を救いたいという気持ちから紋章を出すこともできなかった。

 今話以降は紋章を自由に出せるようになりそうですが、それはそれで一筋縄ではいかない影響をダイに与えるらしい。ダイを見ている限り、性格的にはあり得そうもないですが、欲望に任せて紋章を使ってしまう恐れもなくはない。少なくとも、ダイをよく知らない人は怖がる恐れもあります(で、迫害につながったり)。

 それはともかく、魔弾銃と引き換えにレオナ姫救出。迷いが見えない感じだったマァムも、壊れた魔弾銃を見て、密かに後悔と納得が交錯している様子ですな。ヒュンケルのしんがりのときもそうですが、断じて行って振り返らないようでいて、いろいろ悩んでそうです。そういう奥行きのあるキャラクターなんでしょうな。

 しかし戦勝、敵撃退ではある。祝宴となるわけですが、当然なんですが、問題発生。ヒュンケルですね。パプニカを滅亡寸前まで追い込んだ敵だったわけで。もしかするとレオナ姫の父王を殺害したかも。その後、味方に転じて魔王軍撃退の功はあるも、恨まれても仕方ない。

 そのことはヒュンケルも承知の上で、ダイ側に転じたんでしょう。目的(魔王軍撃退)を達した以上、処刑される覚悟はできていた。しかしレオナ姫は赦しまして、アバンの使徒として障害を全うせよと。ヒュンケルもそう言われては受けるしかない。クロコダインは宴を遠慮してますが、バダックが放っておかず、樽酒でもてなしてますな。

 これらは不思議な気もしますが、中世的で戦乱もある世界だと、案外に普通なのかも。恨みつらみはお互い様で、恨みに拘ると己を滅ぼす結果になるんでしょう。今話時点でも魔族が一概に悪とは決めつけられない感じですし(だからヒュンケルは魔族側だったし)、調べると魔族も太陽のもとで生きたい願いゆえに人と争ってる面もあるらしい。

 まあ、ヒュンケルの処遇、クロコダインに対する態度は自分なりに納得した次第です。が、ヒュンケル、クロコダインはダイらと同行せず、ここで別行動ですか。敵本拠たる鬼岩城の偵察で先行するつもりらしい。事態がぐいぐい進んでいく感じです。

 一方、ハドラーに厄介払いされた格好でカール王国攻撃中のバラン。ダイに(竜の)紋章が現れたことを知ると、激怒してますな。「ハドラーめ、たくらみが読めたわ!」と何か気付いたようですが、今週はここまでか。予習によればダイはバランの子らしいので、その辺りに何かなんだろう。

 次回「マァムの決意」では、キルバーンが登場するようですね。ミストバーンと名前が似てますが、ネットで調べてみるとバーンのライバルから遣わされた客将とのこと。そのためトリッキーな立ち位置ながら、ミストバーンとは馬が合うらしい。どうもこの後の展開が読めない感じです。

Re: 2月のスレッド(2021) - K.K

2021/02/23 (Tue) 21:25:26

 定期感想その3です。

●仮面ライダーセイバー(第23話:荒れ狂う、破壊の手。)

 ゼロワンでゴーバスターズからゲスト出演あったわけですが、今話のセイバーではシンケンジャーで梅盛源太/シンケンゴールドを務めた相馬圭祐さんということですね。セイバーに寿司屋が、という情報をネットで見かけたりしましたが、シンケンジャーの源太のことでしたか。

 他にも多数いる衛兵役ですが、重要アイテムの授受を行ったりまして、ドラマの軸になりそうな役割の感じがあります。マスターロゴスは実在は確認できましたが、正体は明かされなかったものの、あの衛兵という可能性もあるような。もしそうなら、ラストまで重要人物として活躍を期待できることになります。

 設定面で今話でちょっと驚いたのが、サウザンベースの規模ですね。ノーザンベースの書棚と中2階のある部屋とそっくりの部屋があるだけかと思ったら、その奥がかなり広い。マスターロゴスが常駐し、多数の構成員もいることが示されました。

 ウィキペディアの記述ですと、ノーザンベースがロゴスの本部となっており、サウザンベースは神代玲花たちの拠点となっています。組織トップのはずのマスターロゴスがいるとなると、本部がサウザンベースということかしらん。

 メギド側についても「おや?」と思うものがあり、ストリウスです。マスターロゴスから「始まりの人」扱いされてました(鎧武を連想してしまう ^^;)。ストリウスはメギド側の黒幕といった雰囲気はありましたが、ワンダーワールド全体としても特別な立ち位置なのかしらん。

 ストリウスはいったん「禁書」を奪取するんですが、途中経過がカットされてました。マスターロゴスから敵扱いされているなら、あんな簡単というか、手に入れて当然みたいな雰囲気で禁書を持ち出せるとは思えません。マスターロゴスとは初対面だった感じですが、ロゴス側からも特別視され、便宜が与えられてるような気もします(以前の神代玲花の不自然な動きも、それなら説明できそうな気がする)。

 ともかく本編。冒頭は「本屋かみやま」で飛羽真陣営のミーティングですね。希望の持てる点としては、火炎剣烈火でもメギド化した人を分離できそうなこと(前話では2本の剣の合わせ技でしたが)。大秦寺の見立てでは、他の聖剣でも可能かもしれないと。

 問題点は既にメギド化からブック化で消滅した人多数ということ。これは現状「必ず救い出そう」と誓うくらいしかできない。少なくとも諦めてはおらず、サウザンベース:神代玲花の「犠牲もやむなし」と大きく隔たる点ですね。

 そのサウザンベースが歪んでいるのも現状を招いているとユーリは考えてまして、単刀直入思考の芽依がマスターロゴスに会えばいいと提案。大秦寺は即座に不可能と断ずるも、他の面々はやってみようと多数決ですか。

 しかし行く方法がないわけですね。飛羽真らは裏切り者扱いですから、正面玄関から入れてもらうわけにはいかない。忍び込むにも大秦寺のブックゲートは強制オフにされている。それならサウザン帰属ながら、飛羽真側にも理解ある尾上に頼もうと。

 で、「ブックゲート貸して」と頼んだら怒られたわけですな。脇の台をバンと叩きまして、出ていく。と思ったら、台の上にブックゲートが残されてる。尾上もサウザンベースと行き来のために必要でしょうから、頼みの内容を予測して予備持って来てたんだろう。尾上の腹の内は読み切れないものの、密かに理解、支持があるのは確かでしょうな。

 このシーン、初見で「あれ?」と思いました。台を叩く尾上の手です。怒って叩いたにしては手の形が変。その手にブックゲート持ってたから、そういう感じになったわけでしたか(となると、最初はポケットに手を入れていたのはブックを持ってからかとも)。ともかくも、これでサウザンベース侵入が可能となったわけですね。

 一方、メギド側。ストリウスもサウザンベース侵入を企図してますね。目的は禁書を手に入れること。ズオスなどは禁書の存在自体、知らなかった様子で驚いてますが、ヤバいらしいと知ると嬉しそうでもある。禁書を内緒にしていたことに怒らないのは、体力派(?)のズオスらは作戦はストリウスに任せているということなんだろう。

 ストリウスがどうやってサウザンに潜入するのかと思ったら、レジエル、ズオスを派手にア暴れさせて、サウザンから剣士がゲートで駆けつけさせ、そのゲートで侵入しようということでしたか。この作戦はサウザンベースから剣士を引き離すためでもあるようですね。飛羽真側もユーリが同行しないのは、陽動作戦を考えてのことなのかも。

 両陣営がサウザンベースへ同時に侵入を試みるわけで、なんだかアヴァロン突入のときと同じようになってきましたな。そのサウザンベースではマスターロゴスが多数の構成員の前で訓示(?)してたりしまして、組織として実体があったわけですね。

 自分的には、最初はサウザンベースの実在自体疑い、あると分かっても、ノーザンベースの剣士を利用するために仮に作ったのかもとか、疑ってました。しかし、こうはっきり描写されると、ロゴス組織の実体があり、マスターロゴスも実在すると認識しないわけにはいきません。サウザンでは、神代玲花はナンバー2くらいの地位みたいです。

 で、まあフードで顔が見えにくいマスターロゴスですが、最後に喋る口元だけははっきり映りまして、この後に出てくる重要ポジションの衛兵と似ているような気もします。もし同一人物だとすると、マスターロゴスは敵味方両陣営を操っている可能性もありそうな。

 それはそれとして(^^;、飛羽真&大秦寺、ストリウスはサウザンベースに潜入、それぞれの目的に従い行動開始。ですが、マスターロゴスに先に会ったのはストリウスであるわけですね。マスターロゴスはストリウスに「あなたは、始まりの人でしたか?」と問いかけまして(なぜ過去形?)、現時点では何のことか分からない。ともかく、ストリウスはロゴスマスターに禁書について尋ねまして、この後の描写からすると、禁書保管庫へ通された模様。

 一方、ストリウスを警戒する衛兵に阻まれ、大秦寺は撤退すべきと言うも、飛羽真は独断専行してしまう。そこへ尾上が現れまして、大秦寺に「メギドが現れた。作戦はいったん中止だ」と言い、ちょっとびっくりです。最初から打ち合わせてあったみたいですね。尾上は飛羽真らと決裂と見せて、実際は内通者としてロゴスに残ったようです。

 それはともかく、衛兵が現れてゲートを開いて、飛羽真をどこかへ導く。そこにストリウスが禁書持って現れる。この段取りは衛兵、もしかしてマスターロゴスがつけたんだろうか。マスターロゴスは先にストリウスに会ってますから、やろうと思えばできるはず。

 ストリウスは禁書持って去るも、飛羽真に追跡する余裕も与えてますね。しかも禁書について、危険なものだと最小限の情報提示もしたりする。当然、飛羽真は奪おうとする。ストリウスは禁書の力を試してみましょうと言い、この時点では飛羽真/セイバーを倒すために使うと受け取れます。

 が、レジエルを試験台に禁書を飛羽真/セイバーに使わせて、禁書の力を引き出したかったようですね。禁書はセイバーに「プリミティブドラゴン」として作用し、我を忘れて力を振るうフォームにしてしまうらしい。カラーリングが水色ベースのセイバー・プリミティブドラゴンは暴れまわりますが、猿猴拳ベースのアクションかな? ゼロワンの暴走時(ちょっと猫背の感じ)とはまた違った印象です。

 現時点で「プリミティブドラゴン」は圧倒的なようで、おそらく「ドラゴニックナイト」と同レベルと思しき、倫太郎ブレイズの「ライオン大戦記」も一蹴する力であるらしい。困った点は飛羽真の意識が飛ぶほどの暴走ですが、どうやら持続時間が短く、しばらく暴れると変身解除になるみたいですね。ただし変身者の飛羽真は大ダメージ受けてます。

 次回「父の背中、背負った未来。」では、「プリミティブドラゴン」の暴走を制御できるか否かが焦点になるようですね。プリミティブの力を実見したストリウスは改めて奪取を狙うようですし、神代玲花は強大過ぎる力として飛羽真をさらに危険視するらしい。両者どちらも、いわゆる「思う壺」とほくそ笑んでるような気もします。

 どうも、観ていて先は読めないものの、全ては予定通りに動かされているような印象です。そう仕組んでいるのがマスターロゴスなのか、ストリウスなのか、神代玲花なのか、ちょっと分かりませんが。

●他のニチアサ

 まず「ヒーリングっどプリキュア」は無事完結。次作の「トロピカル~ジュ!プリキュア」へバトンタッチもやってまして、次作の主人公:キュアサマー/夏海まなつもメガビョーゲン浄化に一役買ってましたな。

 ネオキングビョーゲンに取り込まれたり、プリキュアに浄化された3幹部が、転生みたいな感じで再登場するかと思ったんですが、それはなしでした。最終話で示されたのは「ビョーゲンズは存在し続ける」というもので、地道な戦いが続くという感じです。

 考えてみると、当然なのかも。ビョーゲンズは病原体がモチーフですから、いなくなるってもんじゃないんでしょう。現実で例えると、コロナ禍は克服できたけど、例年のインフルエンザ流行はこれからもあるし、風邪の類への用心はしなくてよくなるわけじゃない、みたいな。

「ヒーリングっどプリキュア」は、スッキリしないエンディングで正解なのかもしれません。病を癒すコンセプトなのに、序盤からコロナ禍の影響受けつつも、よくこの結末までたどり着いたもんだと思います。

 キラメイジャーは大ラス前ですね。先週で死んだと思われたガルザは、同じく死んだと見えた充瑠を救い、後事を託して果てたわけでしたか。ガルザは記憶、思考を操作されて敵になってしまった不運があり、一矢報いたのが充瑠の救命と、魔進ジョーキーの付与だったわけですな。

 早々にヨドン離脱のクランチュラは、キラメイジャー側からも逃走と思いきや、カナエマストーン・イリュージョアを奪取して復帰。自分の好みのパターンです。特に「ヨドン皇帝に逆らって生き延びた奴はいない」と何度も言っておいて、最後に「これまでは!」と言い放つところですね(似たパターンではビルドで、内海「あなた(幻徳)は終わりですよ……私(内海)がいなければ!」がツボでした)。

 一方、ヨドンナは皇帝が手を下して死亡した模様。キラメイジャーの作戦に巻き込まれた格好ですので、敵幹部&影武者ながら、ちょっとすっきりしないかも。しかし世界を破滅させようとした、純然たる悪役でもある。その辺り、最終話でどう決着するのか、非常に気になります。

P.S.

 東映公式Youtubeのほうも、いろいろ面白い展開になってるもの多数ですが、観るので精一杯で、感想を考えるのまで手が回らずorz。特にアバレンジャーは目まぐるしい展開になってまして、メモ的にでも何か書いておきたいところなんですが。

Re: 2月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/02/24 (Wed) 00:19:52

 2月は短いので、今月最後の定例感想になりそうです。

★青天(ヒーロー風感想)

 村に伝わる祭り用の獅子面を持ち出して舞い踊る栄一少年。すると面に秘められた真の力が発動して、時を越えて急成長。

 剣術は苦手でも、体当たりでは負けねえ!

 そんな主人公とは別に、一橋家の七郎も能面パワーで覚醒。後に「最後の将軍」と呼ばれるヨシノブの力を習得することに。

 二人のヒーローが覚醒した頃、異国からは黒船に乗ったマシュー・ペリーが江戸を目指して進行していた。

 風雲急を告げる江戸の町に、故郷の血洗島村(史実とは言え、すごい名前の村だなあ)を出立することになった栄一。
 果たして、彼が江戸で出会うものは何か?

 日本の経済の定めは俺が決める!
 論語と算盤を武器に、青いライダーが世界を目指す。


 ……とまあ、そんなストーリーと解釈してみました(笑)。
 真面目に感想書くよりは、毎回をヒーローもの視点で解釈してみることに決定。もちろん、劇中で語られていないことをゼロから創るのではなく、あくまでアレンジの範疇で。

 それにしても、2話めの途中では、「いつまで子ども時代をやってるんだろう。早く成長しないかなあ」と思っていたら、忍法獅子変化と称する転身ぶりを見せてくれましたな。

 で、このシーン、後から思い返すと「お蚕さまが繭を作ったシーン」と被っていて、つまり繭から羽化して成虫に、という演出に被せていたんだなあ、とも。

 史実的には、日本の明治時代は絹織物の産業で発展していったわけですが、そこにつながる流れもあって、うまく伏線が敷かれているようですね。
 藍染めということで、青を強調した描写も、タイトル通り空の青と、さらに海外に飛躍する海の青をつなげているようにも思えますし、まあ、ネタ的にはメテオのカラーリングでもありますからね。

 この辺で、物語の仕込みをいろいろ考える材料が出てきた気もします。


★ダイ大

 アバンストラッシュ発動によるフレイザード撃退と、レオナ姫救出、その後の宴、そして次の敵バランへの流れ、と「決戦と後始末、次への仕込み」まで流れるように展開しました。

 そして、次回はマァム離脱と、キルバーン登場か。
 旧アニメでは、結局、マァムは帰って来なかったし、キルバーンも何しに出て来たか分からない形で、息子のダイを強引に連れ去ろうとするバランを、仲間の友情の絆パワーで撤退させて打ち切りエンドでしたからね。

 実際には、バランの部下の三騎衆なんかとのバトルとか、バランが紋章の共鳴でダイの記憶を奪って、その記憶を取り戻すためにポップが命をかけるとか、記憶を取り戻したダイが頭部の紋章を手の甲に移し替えることで、バランの精神攻撃を封じると共に攻撃力を高めるとか、
 いろいろ盛り上がる展開があって、一月では解決しないほど盛り沢山な内容です。

 たぶん、バラン編の終了は5月のゴールデンウィーク前後じゃないか、と思いますが、バランとダイの父子の対決ドラマは、本作の魅力のベスト3に挙げられると考えます。
 他の2つは、ポップの成長と、ハドラーの魔王としての矜持。

 ともあれ、自分的にはここまでがウォーミングアップで、ここからが本番という気持ちですので、ダイ期待になりますね。
 そして、フレイザードが倒れ、マァムが離脱する以上は、OPとEDの絵面も変えないと不自然だろう、と。マァムの帰還はバラン編終了後になりますし、するとバラン編用のOPに改められて、敵の3騎衆とか、占い師メルルとか、キルバーンとかを加えた新OPが3月からという形が予想できます。

>ハドラーのもくろみ

 バランがダイの父親ということを知っているので、もしかするとダイの味方をして裏切るかもしれない、と危惧していたんですね。
 だから、バランがダイに会う前に、ダイを倒しておこうと思ったのですが。

 一方、バランは以前のヒュンケル以上に、愛する者を人間に殺された過去から、人間を恨んでいるかつての英雄であり、息子を人間から引き離すことを望みます。
 人間の醜さと、それでも人間を信じたい気持ちの衝突が本作のテーマであり、90年代はそれを真正面から描いた物語が多いなあ、と感じます。

 で、だから人間はダメなんだ、と嘲笑するような風潮もあったりして(謎本とかで作品批評する流れとか)、一方で「だったら人間はどう生きるのが理想か」を逃げずに堂々と描いた作品、作者が今の時代も生き延びているんじゃないかなあ、と考えてみたく。
 ある意味、平成の生んだ闇の総括を、今、いろいろ再検証しているような時流に思えていますね。


★クウガ

 で、闇に対する心の強さを描いた作品ですね、これも。

 覚悟を決めて変身したアメイジングマイティーで、強敵ガドルを撃退するも(前の正月スペシャルは、ここまでの総集編)、
 年明け最初の物語では、ダグバの猛威にクウガが敗れた絶望から始まります。

 ダグバを倒すには、凄まじき戦士になるしかない。しかし、それは禁断の力であり、たとえ相手に勝ったとしても、人間として戻って来れなくなるかもしれない。
 それでもダグバは自分が止めないといけない。
 悲壮な決意を固めながらも、表面上は笑顔で、別れの挨拶回りをする五代の姿を描き、最終決戦前夜を描いた回ですね。

 そして、次回、「自分がもしもダグバと同質の存在になって暴走したら、自分のベルトを破壊して倒して下さい」と一条さんに告げて、戦いに臨む五代。
 黒の五代と、白のダグバ。
 涙の戦士と、笑顔の戦士。

 ヒーローの戦いとは異なる人間の戦いを示して、殺人ゲームに終止符を打つ。
 そして、最後に迎える青空。

 旅に出た五代の帰りを願って、みんなが明るい日常に戻って幕……という人間ドラマの結実を期待。


 その後は、クウガの続編を目指しつつも少し異なるパラレルワールドのライダー世界。
 4号を元に製作された強化スーツG3が、未確認を越える新たな敵アンノウンの出現に際して投入される。
 だが、アンノウンの脅威にG3は圧倒される。
 そこへ出現した4号に似た意匠の新戦士アギト。
 また、一方でアギトとは別の戦士ギルスも目覚めつつあった。

 超自然の力を宿し始めた人と、それを憂える神の使徒のドラマが後に続く。
 目覚めよ、その魂……というキャッチフレーズで、クウガの続編のオカルト風味なヒーロー活劇になるわけですな、アギトは(ゲームのメガテンみたいな要素も感じたり)。

 最初は、クウガの続編という形で始まったのに、途中で、「クウガの続編という設定はなしになりました」と発表されて、少しがっかりしたのが、リアルタイムの感想。
 でも、不器用な氷川さんが一条さんの後継者として、体を張って頑張って、ヒーローに昇り詰める姿に感動したり、まあ、いろいろ。


★セイバー

 サウザンベースの設定が、公式サイトで発表されました。

 文明の中心が北半球なので、書物を巡る戦いは北半球で発生することが多い。そのため、ノーザンベースは武門の集団で、剣士の精鋭はそちらに集められる。
 一方、比較的平和な南半球は、貴重な書物がサウザンベースに保管され、組織の文官や賢者の多くはそちらに待機し、組織を統べるマスターロゴスもそこにいる、と。

 言わば、サウザンベースが京都で、ノーザンベースが鎌倉みたいなものですか。
 武家の中心が北で、帝や公家は南に集まっていて、組織の統治は南を中心に為されていた、と。

 北は精鋭剣士が集い、南は一般兵士が多く集うという役割分担ですね。

 そんなわけで、今回は謎の多い仕込み回でありながら、新展開の序章といったところ。

 暴走形態のプリミティブドラゴンは、骨をモチーフとした死のイメージ? 
 理性を失って荒れ狂うセイバーの脅威を見せつけて、さあ、これを止めるのは誰か?

 ユーリと一緒に戦うのは……カリバー? 中身は誰だろう?
 カリバーの姿が次回予告に出て、湧き立つ一方で、バスター尾上さんの動向も気にかかる。
 プリミティブを止めようとして、バスターが倒れる可能性にドキドキしつつ、先の読めない状況を楽しもうか、と。

★ニチアサ

 ヒーリンぐっどのメインライターの香村さんは、この後すぐに戦隊新作のゼンカイジャーのメインにシフト。

 ゼンカイは映画を見て参りましたが、海賊戦隊とはまた異なるコミカルな作風っぽいですね。
 味方も敵も機械生命体で、不思議コメディー的な世界観(ロボコン的というか)。
 ロボットとのバディだと、ゴーバスターズもありますが、そちらがシリアスな組織所属なのに対し、ゼンカイは駄菓子屋のお婆ちゃんと孫(主人公)が、機械生命体の戦いに巻き込まれてヒーロー活動を始めるような緩い作風っぽい。
 ただし、行方不明の両親が、ヒーローたちの活躍する多元世界の研究者で、スーパー戦隊の力を宿したアイテムを主人公たちに託した背景があって、本筋は敵の襲撃からみんなを守りながら、行方不明の両親を探す物語になるのかな。

 何しろ、公式で主人公の設定が、「お調子者のバカだけど、本気を出すと熱く燃えるバカになる」と、バカを強調されているぐらいコミカル。
 もしかすると、サブライターで浦沢義雄が入ってきてもおかしくないなあ、と思いつつ。

 となると、キラメイ最終回で感じ入って、次は頭軽くして見ろってことかな。
 まあ、次のプリキュアもバカっぽいし(誉め言葉)、まだまだ暗い世相を吹き飛ばす明るい作風を期待します。

 それにしても、冬が終わると、即、夏というのが最初のツッコミどころですね。




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