創作と鑑賞の談話室

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6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/01 (Tue) 00:00:15

 6月の雑談スレッドです。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/01 (Tue) 14:20:55

 定期感想その4です。

●仮面ライダーアギト(第23話:資格ある者、第24話:完璧マシン)

 まず自分の見間違い訂正。涼の手がいったん回復したように見えて、感想にもそう書いたんですが、治ってませんでした。何をどう見間違えたかはもう確認不能ですが(そう思った回はもう東映公式から削除されてる)、「涼の状況は悪化し続けている」という流れを踏まえたら、見間違いもしなかったかもと反省。

 気を取り押しまして、今週分。氷川の豆腐すくいは笑いました。こちらで伺った通りの感じです。氷川が警視庁などで何か言われてショックを受ける→(主に美杉邸で)翔一が知らずに同じことを言って氷川がさらに凹む→氷川が意地になって「違う」と証明を試みる→失敗して「やっぱりそうだ」のオチ、という既に確立された(?)ルーティンは同じですね。

 しかし、今週は豆腐で氷川がさらに踏み込んで、さらに墓穴を掘る流れですね。自分(氷川)が言い出しておいて、上手く行かないと「そんなの関係なもん!」とごねるという「天に唾する」パターン。木綿豆腐が掴めても絹ごしは、と言われて、絹ごし豆腐を氷川自ら買い出しし、やっぱり失敗すると、豆腐が掴めたからってなんだ、スプーンですくえばいいじゃないか、とか自分が言い出した話があさっての方向に。

 それでも翔一がG3-X搭乗者候補になりそうなのを否定しようと、免許がないから駄目だ、記憶喪失で免許持ってる/取れるわけがない、と言い出す。が、翔一が持ってるわけですね。記憶喪失でも取れるんですよ、と「警察なのに知らないの」も含意してる感じ。追い込まれた氷川、バイクに乗れるかどうかなんてどうでもいい、みたいにごねまして、もう漫才ですな。ボケが氷川、ツッコミが翔一。

 でも、一連のシーンは、単なるコミカルシーン、コメディリリーフではないかも。漫才みたいなのは息が合ってこそです。思えば、氷川は「嫌な人」だと認識してもなお、北條の実力には、本気の敬意を持っている節があります。仕事上の関係もある。ですので、氷川が北條と積極的に関わる必然性は分からないでもない。

 しかし翔一は北條のような立ち位置ではありません。氷川からしたら、美杉義彦の居候程度でしょう。しかも、他意はないとはいえ、いちいちグサッと来ることを言う。現時点ではまだ、共闘して来たアギトの正体が翔一であることを知らない。だけど、なんだか息が合って来ちゃったわけですね。

 今週分後半ラストでは、氷川が独断で翔一にG3-Xを任せようすらしています。氷川があれだけ固執していたのに、北條ではなく(小沢澄子が白羽の矢を立てたとはいえ)翔一に譲ったわけですね。立ち位置的に2人はバディとなる必然性はなく、関係性も(少なくとも氷川視点では)ギクシャクしていた感があるのに、この信頼関係に至ったのを見ると、「この2人はバディとなる運命だったか」と実感できます。

 こういう描き方もあるのか、と感じ入るわけなんですけど、キャラクター的には氷川の要因が大きいかな。なにせ、ぶつかっていくのはいつも氷川ですから。しかも、退かない、諦めない。そこが小沢澄子にも刺さってる感じがあります。小沢澄子の氷川への当初の印象は「可愛い」でしたが、今週分になると、実はもっと踏み込んで来てた感じです(小沢澄子は今まで自覚してなかったけど)。

 小沢澄子はG3-Xを、おそらくは自分の理想通りに作り上げたはずです(高村教授に対しても、ハッタリなしに自信満々のようだったし)。が、エンジニア、さらに理系の暗黒面にハマってる感じもあります。自分定義ですが(と思うけど、どこかで聞きかじった可能性もある)、ちょっと文理を分類しておきます。

・理系:人間はややこしいので簡略化し、できれば除外して考える。
・文系:人間を中核に据えて考える。

 機械を作るエンジニアは基本、理系で、機械の性能の最大化を考えます。が、どんな機械も人間の用を足す目的があり、人間に帰着されるわけです。そこを忘れると、とんでもないモノを作ってしまいます。理系が文系を必要とする理由の1つです。文系は理系に根幹(人間についての考え方)を提供してくれますけど、理系は文系に道具(考えるための補助ツール)しか提供できない(だから理系は劣る、ということではない)。

 G3-Xでいえば、装着者の負荷が半端なかったりする。が、G3-Xのシステムを装着者に合わせるのではなく、装着者がG3-Xに馴染めばいい、と小沢澄子は考えてしまったように見えます。小沢澄子は、氷川の代わりに翔一を装着者にしようとしたようですが、氷川が参考とするためのテストパイロットの役割を考えていたような。氷川の必死さ、執念は度外視ですね。リスペクトが無い。

 何となく氷川を大事にしてますけど、「G3-X搭乗者」という曖昧な見方をしているようでもあります。氷川個人という見方ができてない。しかし、氷川がシミュレーションで怪我し(しかし氷川はひらすら辛抱)、戦闘AI暴走でさらに瀕死の重傷となって、ようやく小沢澄子の意識が変わった感じがあります。しかも、それでも氷川が頑張るのは、小沢澄子への絶大な信頼ゆえ。

 こうなると小沢澄子には「G3-X搭乗者が」から「氷川君が」への視点転換が起こる。「氷川君が死ぬかもしれない」と個人に意識が向いてみると、ようやく「自分のマシンが人を傷つけた」と認識できたのかも。そこから、機械は人間のためにある、という基本に立ち返る……のかな? 今週分ではちょっとはっきりしません。そういう妄想が膨らんだんですが、きっかけは豆腐掴みコントなんですね。そこが、上述しました「単なるコミカルではない」というわけです。

 ともかく本編。G3-Xシミュレーションで倒れた氷川、起き上がって平気を装ってますが、負傷した感じがある。診察を受けるとはっきりしてましたな。が、氷川は頑なにG3-X搭乗者として頑張るつもり。小沢澄子が翔一を次のテストパイロットに選ぼうとすると、豆腐掴み事件(?)を起こしてでも抵抗しようとするし、怪我してるのにトレを頑張るし。しかし、小沢澄子の判断は「頑張らない奴なら、G3-Xに身を任せてくれる」というものらしい。

 もっとも、頑張る氷川が小沢澄子の気持ちにじわじわ刺さっていくようではありますね。自信家の小沢澄子ですが、さすがに罪の意識発生し始めたかも。G3-XとV1の演習で性能判断となるわけですが、G3-Xは氷川に任される。V1は北條で、以前のG3演習同様、見事な腕前を見せつける。

 北條は既に、V1でアンノウン:アピス・メリトゥス迎撃の実績もある(倒せてはないですけど)。装着者の北條も、メリトゥスの無差別殺人はアギトとの戦闘でダメージを受けた結果と、正確に推理する冴えを見せてたりもする。実際、メリトゥスは触角を失い、ターゲットを見定める能力を喪失していたみたいですね。
(自分は最初、クウガで目を警官に撃たれたグロンギ:ズ・メビオ・ダのような、怒りによる暴走と勘違いしてました。)
(V1ってデザイン的に宇宙刑事みたいな印象。あの系列が「メタルヒーローシリーズ」になっていたことは、東映公式Youtubeを視聴するようになってから、明確に意識するようになりました。)

 氷川に不利な状況でG3-Xの番ですが、異変発生。北條V1が冗談かつブラフで銃を氷川G3-Xに向けてしまう。戦闘AIは敵の脅威を判断し対処開始するも、その負荷で氷川の意識レベルが極度に低下したみたいですね。事後に氷川が語るに、記憶ははっきりせず、アンノウンと戦っていたような気がするとのこと(その程度でも戦闘AIがサポートして応戦、さらに出動からアンノウン撃退までやっちゃうわけか)。
(北條V1が銃を向けたのは、許されない行為ではあると思います。残弾なしと確認していても、万が一のミス、あるいはそれを知らない相手への脅威を慮るのが基本のはず。演習時の北條は残弾確認せず、トリガーに指をかけたままのようにすら見えました。G3-Xが防御行動起こしても仕方ない。倒れたV1を攻撃したのは、さすがに暴走ですが。)

 ともかく北條V1をボコり、アンノウン出現の報が入ると、G3-Xは直ちに出動、暴走中のアンノウン:メリトゥスを銃撃のみで撃破してしまう。圧勝といっていい感じです。返す刀でなぜかアギトにも襲い掛かるも、急に倒れる。実は、中の氷川はほぼ意識不明の重体であるわけですね。駆けつけた小沢澄子も、前よりでかいショック受けてるみたい。

 警視庁上層部としてはジレンマですね。V1が撃破できなかったアンノウンに圧勝したG3-Xは強力。しかしG3-Xは暴走を起こした危険な機体でもある。小沢澄子は折衷案を出しまして、氷川がV1搭乗者になればいいと。そこまで北條が嫌いかい、とちょっと笑うものもありますが、氷川の必死さに打たれるものがあったからでもあるんだろう。同じチームの尾室隆弘に、氷川の気持ちが分かってるのかと言われたことでもあるし。

 が、今度は氷川が暴走(^^;。アンノウン出現の報に、氷川は翔一をG3-X装着者に起用して出動しちゃうわけですな。小沢澄子の完璧なG3-Xが制御できないのは、自分(氷川)が至らぬと思い込み、小沢澄子が選んだ翔一に任せたくなったんだろう。で、翔一/G3-Xがアンノウン:スティングレイロード/ポタモトリゴン・ククルスに対峙して、次回へ続く。

 たぶん、翔一はG3-Xを上手く操るんだろう。アギトとして戦ってきただけに、アンノウンを前にしても緊張する様子がないですし。が、その翔一も不安材料ありましたな。夢で女性に「こっちに来て」と呼びかけられてました。例の映像は意味不明だけど、音声は「こっちに来て」と入っていたビデオとリンクがありそうです。アギトを榊亜紀の仇と狙う涼も活動再開させてます。次回は波乱ありそう。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/02 (Wed) 13:35:50

 定期感想その5です。

●仮面ライダーセイバー(第37話:未来を変えるのは、誰だ。)

 緋道蓮が飛羽真と剣を交えたわけですが、手応えを感じての納得から合流、とまではいかなかったですね。師の教えが相当に強く影響しているらしい。ですが、蓮は師の言をちょっと誤解しているような。

 蓮は「力は正義」と教わったと思ってるみたいですが、師の教えは「正義に力は必要」というもの。蓮の理解だと、下手すると「強い者が行ったことは正しいとされる」でしょう。師の考えは、正義の実現には力を用いる(こともある)、つまり「力は(正義を作る)道具」ということですね。

 が、蓮は正義という理念と、それを実現するための、善とも悪ともなる力を混同してしまっている模様。その誤解を解かない限り、いくら剣を交えても飛羽真の言や、賢人の無言の意思表示は届かないかもしれません。

 ともかく本編。冒頭は前話の経緯を踏まえ、飛羽真が神代兄妹を説得にかかってますね。意思決定を担う凌牙に単刀直入にぶつかっていくわけですが、既に凌牙は状況を理解し、何を為すべきかはよく分かっているらしい(力は足りないけれど)。そこへ飛羽真が下手を打った。ロゴスという組織に拘る凌牙に「今さら組織なんて関係ない」と言い放っちゃった。

 これ、凌牙の全否定に近いでしょう。凌牙はロゴスを守る家柄の現最高責任者のようですし、マスターロゴスはマスターではないと断言しているように、マスターロゴスをロゴスを蝕む攻撃者イザクくらいに位置づけなおしているようです。

 凌牙はあくまでも「世界を守るロゴス」を維持し、歪んだら立て直すという忠誠心を軸に動いているはずです。そこに彼のプライドも責任感もある。ロゴスを守る、という前提を飛羽真が取っ払うようでは、凌牙のモチベーションはダダ下がりでしょう。その辺り、倫太郎はやんわり飛羽真をたしなめたようですが、飛羽真が気が付けたかどうか。

 一方、賢人にはソフィアが説得に当たる。序盤での賢人の苦悩の原因である父親:隼人を持ち出してますね。隼人は世界を守ろうとしただけじゃない、賢人も同時に守りたかった。その父の願いを叶えてやれ、命を粗末にするな、というわけですか。

 飛羽真とは好対照の、大人の諫言といったところ。しかし賢人は「もう時間がありません」と意思を曲げない。その直後、光るものが賢人の周りを飛び回ってまして、ちょっと気になる(光の鳥、というものらしいですが)。

 サウザンベースでは、マスター/イザクのもとにバハトが姿を見せますが、マスターは大して驚かない(このシーン、出現時のバハトがちょっと小さいような。合成時の縮尺ミス?)。バハトとしてはマスターが世界を滅ぼすことに異議はなく、むしろ動きが遅いと感じているらしい。が、微妙ですが、マスターの方針に疑問を抱き始めたような雰囲気も感じます。

 ノーザンベースでは、世界を救うことと犠牲になる者がいることをユーリが解説してますね。世界を救うには、賢人が消滅するか、飛羽真が消滅するか。飛羽真は初めて、賢人が「自分(賢人)が犠牲になって、世界も飛羽真も救う」ために動いていたことを知る。当然、飛羽真は衝撃を受けるでしょうし、単純に賢人がノーザンに帰還し、友達に戻ればいいと思って賢人に接していたことを悔いるはずです。

 が、飛羽真があまり悩む様子はないかな。賢人の苦悩がまだ飛羽真に刺さってない感じ。飛羽真のこの時点での言動、行動は「(ユーリの提示する選択肢は)どっちもやだ、みんな助かればいいんだ」みたいな、ちょっと子供じみた感じです。飛羽真、というよりは、セイバーの作風として、あまり苦悩は掘り下げないということなのかも。

 そのまま飛び出した飛羽真をバディの倫太郎が追い、芽依もくっついて行こうとしますが、ユーリが「お前が必要なんだ」と。何かと思ったら、無謀にもバハトを芽依に説得させるわけですか。芽依、バハトを怖がるものの、バッジ見せたり、ニコニコ話しかけたり。が、バハトはバンと手すりを叩いて威嚇、鼻で笑って去ってしまう。もっとも、最初より態度がいくぶん柔らかいかも。

 それにしても、全く相手のされなかった感じですが、しかし、もしかするとチクッと刺さったりしてるかも。向き合い方が全く異なりはしますが、序盤の倫太郎のときも、芽依にちょっと小うるさくまとわりつかれているうちに、なんとなく見過ごせなくなり、情が移った感じがありました。もしかすると、バハトも自分でも気が付かないうちに、芽依に取り込まれるようなこと、あるのかもしれない。

 その頃、蓮はデザストにズケズケ言われてますな。炎の剣士が気になるんだろう、でも戦いの役に立たなかったよな等々。蓮には図星ではあるようですが、だから腹も立つらしい。それなら当たって砕けろなのか、ついに飛羽真の剣の勝負を申し込む。双方、最初から変身しての真っ向勝負ですね。

 が、蓮/剣斬がセイバー・エレメンタルに通用しない。少なくとも蓮はそう感じ取った模様。上述した力と正義の議論になるわけですね。蓮としては、強さ=正義、なんで負けるなら自分の正義≒己が存在意義の否定になるんだろう。飛羽真は守りたい気持ちだって同じ(正義)と諭し、蓮が何のために戦ってるか問い、考え直させようとする。

 が、蓮には師の教えが(おそらく間違って)深く刺さり過ぎてるみたいですね。崇拝する師は「強さ無くして正義は成し得ない」と教え、蓮は「強さこそが正義」と信じてる。それ以上、考えたくないみたい。飛羽真は賢人が(飛羽真も世界も救って)一身を犠牲にする覚悟であることを告げる。

 ここは上手い説得かも。おそらく、蓮が素直に尊敬する数少ない1人ですもんね、賢人は。蓮には(飛羽真はともかく ^^;)賢人を死なせたくない→守りたい、という気持ちも生じるはず(直前の飛羽真の言に直結)。さらにうまい具合に、以前の賢人も、最強たることを求めない、守れれば充分、と蓮に言っていたわけですな。が、蓮は即座には受け入れられず、去ってしまう。飛羽真は待ってみることにする。

 一方、賢人。倫太郎が追いすがってきますが、賢人は既にマスターロゴスの行動開始を感じ取ってる。その通りにマスター現れまして、倫太郎の説得どころじゃなくなる。賢人は倫太郎を巻き込まないため、一撃入れておいて、マスターとの対決に入る。賢人にはマスター封印の自信があるゆえみたいですね。ただし一身を犠牲にする手段。

 バトルはマスター/ソロモン優勢で、根性で立ち直った倫太郎もブレイズで加勢、さらに追いついた飛羽真もセイバーで参戦。が3人がかりでも、ソロモンに太刀打ちは難しい感じですね。さらには「飛羽真か、賢人か」のジレンマを解決する策もまだない。

 マスター/ソロモンは委細構わず、開けば世界が終わるという本を開く。と、辺り一帯、廃墟になるんですか。今回はマスター/ソロモンの力を世界に見せつけるデモンストレーションであるらしい。戦争しないならこうするぞ、というわけですな。が、賢人カリバーがこの暴挙を看過するはずもなし。

 最終奥義(?)で賢人もろとも、マスターを闇へ封印にかかる。さすがのマスター/ソロモンもこの奥義は破れないらしい(完全に力を得ていないせいもある?)。が、飛羽真がこれを許さない。方法はまだ分からないけど、賢人も助け、飛羽真も死なないという決意ですね。が、この場の結果論から言えば、マスター/イザクが九死に一生を得てしまった。もう同じ手は効かない感じでもある。

 ソロモンの逆襲となりますが、ユーリがXソードマンで救援、光と闇の両刀使いでソロモンを仮に封印。賢人のとは違うらしい。考えれば当然か。ユーリに完全封印可能なら、とっくにやってるか、少なくとも提案はしているはずですんで。案の定、マスター/ソロモンは後であっさり復活してる。

 賢人はそれでも独自路線を貫くらしく、飛羽真と別れて去る。が、去り際にまた光が現れまして、「未来は変わるさ」と告げる。字幕では「光の鳥」と出てます。声は誰だろう? タッセルの感じじゃないし、この場に導き手として現れそうなキャラクターは他に思いつきません。

 次回「聖剣を束ねる、銀河の剣。」では、マスター/イザクが全世界で都市消滅をやり始めるようですね。いよいよ最終章の戦い突入か(たぶん、その攻防の過程でソロモン完全体みたいな強化とかあるんだろう)。「銀河の剣」はキャプションに出てた「全知の剣」ということかな。もっともどんな剣か分かりませんが。

 予告映像からすると、今話の「光の鳥」は賢人の父:隼人の可能性がありそう。賢人を初志に返すなら、父の隼人は適役かもしれません。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/02 (Wed) 15:39:44

稿を改めまして、ご感想を拝読して、はたと思いついたことなどを少し補足しようと思います。

●青天を衝け

 自分は平岡円四郎の死に最も感動したんですが、家康との関りについてのご指摘で、あっと思うものありです。慶喜のみならず、観ているこちらにも、ですね。そこに気が付いてみると、平岡円四郎の死の演出が周到に用意されたものだったかもと思えてきました。

 慶喜の父:徳川斉昭の腹心の藤田東湖は、まさに懐刀で斉昭は全幅の信頼を置いてました。ところが大地震で藤田東湖は死亡し、斉昭は亡骸に取りすがって号泣。今度は慶喜が同じように、腹心の平岡円四郎の死に涙するわけですね。父子で同じ喪失に遭遇しています。

 加えて、藤田東湖の子:小四郎が過激な攘夷を唱え、同志を集めて決起してしまっているという状況(そして反対派が藩主を説得して強行鎮圧に動き出す)。まるで斉昭の遺志が怨念となって暴走したかのよう。慶喜はずっと、攘夷から一歩退いて大局を見定めようとしている感じです。

 その距離感から来る歪が、ついに平岡円四郎を襲ったような感じです。リアルタイム視聴中はそう意識できませんでしたが、感じ取るものはあった気がします。円四郎襲撃時、「ついに来るものが来た」という印象が生じまして、想定外の感じはなかったです。ただ、そのときは例の「西郷隆盛の警告」ゆえに、運命と感じたんだろうと思ってました。

 西郷隆盛の警告による演出効果はあったんでしょうけど、もっと前には斉昭と藤田東湖の類似、あの回の中では東湖の子:小四郎の決起という齟齬などがあって、平岡円四郎の死が劇的な印象になったんじゃないか。

 その下地として、家康公の不在がある。慶喜らからすると、徳川幕府開闢以来の危機で「もし家康公おわせば」の気持ちでしょうし、観ているこちらとしては「家康公に何か言って欲しい」という気持ちがあります。でも出て来てくれない。喪失に準じる気持ちが生じちゃうわけです。

 自分的によく考えるとですが、そういう周到な演出効果があったんだなと感心します。

●ダイの剣

 先には安易に「剣がないなら、ダイが武闘家になったら」と考えたんですが、アバンストラッシュを指摘されて、あっそうかと。もっとも、いったん「武闘家なりのアバンストラッシュ応用ってできないのかな」と思わなかったわけではありません。

 そう考えてみようとして、はたと思い出したのがヒュンケルです。アバンの書を暗記するくらい熟読したと言ってました。あれって、ヒュンケルの修行方針・方法を探るためだけではなく、「ダイが剣なしで戦える方法はないか?」も、アバンの書に何か記述がないか、探してたんじゃなかろうか。だから眼光紙背に徹し、かつ何度も読み返してたとか(暗記できたのは副作用かも)。

 その結果、「剣なしでアバンストラッシュは撃てない(し、全力のアバンストラッシュを欠いては勝ち目なし)」と判断したのかも。ダイの剣を気にして、真っ先に指摘したのはヒュンケルであるわけですし、そこがクロコダインの言う「アバンの使徒の長兄の自覚」ということなのかと。

 槍の修行のため、ヒュンケルがダイらといったん離れるというのも、もしかするとダイ用の剣探しを兼ねるつもりがあるのかもしれない。覇者の剣のヒントは与え、しかし(一撃を放ったら砕けた)鎧の魔剣と大差ないなら、もっといい剣が必要になると思ったとか。

 制作意図は分かりませんし、上記は勝手な妄想に過ぎません。が、そういう可能性を考えてみると、自分的には一連がすらりと通るような気がしています。モヤモヤが減れば、それで良し(^^;。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/04 (Fri) 07:53:13

 週末ギリギリのライダー感想です。

 ところで、今のYouTube特撮配信がダイ大も含めて三条陸祭りになっていることは前述しましたが(仮面ライダードライブとキョウリュウジャー)、
 ジャンルで見るなら、刑事もの祭りでもあるわけですね。アギト、ドライブ、デカレンジャーで。同時に週3つも同じジャンルを見ることも少ないのですが、
 今のタイミングは、怪獣および竜祭りでもあって、似たような素材を違う切り口で、どう料理しているかを比較対象するのも一興かな、と。

★アギト

 で、アギトなんですが、実はアギトのモチーフも竜なんですね。ちょっと分かりにくいんですけど。

 ええと、自分としては前回に書いた自分の予告編の間違い直しを始めたく。放送を見てから気づいたのは2点。

>高村教授

 小沢さんへの嫌いだ発言が2回と書きましたが、もしかすると3回めがあるかもしれない。
 今回、2回めを言いましたが、自分の記憶では失念していたセリフでした。「私は君のことが嫌いだ……が、君の作ったG3ーXは完璧だよ。問題があるとしたら装着者にあるんじゃないのかね」

 このシーンでの教授の顔は、自分のV1システムを破壊された後なのに、G3ーXという新しい研究対象をチェックする機会を与えられ、見るからに嬉しそうというか、何だか悪そうな演技です。
 まあ、この人、80年代に戦隊ものの「超新星フラッシュマン」のラスボス、マッドサイエンティストなリー・ケフレンを演じた前歴がありまして、当時は「ケフレン様だったらG3ーXを与えられたら、好き勝手に改造して、悪の戦闘兵器にしても不思議じゃない」なんてネタにされていたわけで。

 で、次回で出番終了なんですが、終わってしまえば、非常に良いキャラで、小沢さんにとって良き恩師ぶりを発揮するわけですね。
 うわあ、悪のボスだった人が、善に返り咲いた〜って感動のドラマ。もう、氷川さんがG3ーXの装着員に正式になれたのも、高村教授のおかげということになります。

 要は天才の弟子の暴走を防ぐために「人に優しい機能」を組み込む助けをしてくれるのですから。
 そして、感謝する小沢さんに対して、「そんな必要はないよ。私は君のことが嫌いなんだからね」という粋なセリフで返した、という記憶。
 明日に確認するのが楽しみです。もしかしたら、記憶を捏造している可能性もゼロではありませんが、とにかく、G3ーXが「天才の弟子と、人間想いな師匠の協力で、人間・氷川のものになる」ドラマであるのは、間違いない。

>翔一のG3ーX

 ディケイドの葦河ショウイチは、一人でギルス、G3ーX、アギトの3役を果たしましたし、
 ジオウの翔一は、アギトへの変身能力を消失していたので、G3ーXをまとったりしましたが、

 要は翔一が1度だけG3ーXを装着した話のオマージュでもあった、と。
 変身できる仮面ライダーが、別のライダーにもなるというのは、後に龍騎とかファイズにもあって、トリビア的に面白い展開でした。まあ、その究極がディケイドのカメンライドとかに通じるのですが。

 本放送時は、まさかの展開でしたね。

 そして、次回は、翔一と北條さんのやりとりが面白いと記憶。
 いつもは氷川さんに嫌味モードな北條さんが、翔一相手だとペースが乱れるというか、もう北條さんのキャラがブレるという珍しい展開に。

 井上敏樹脚本は、キャラのアクが強くて、その分、いつもと違うキャラの関わり合いが出てくると、その化学変化が笑えるというか、やはりドラマを描くのは、キャラの関係性だなあ、と感じさせてくれます。
 あのブレない男である「心の広い善人である北條さん」すらペースを崩させる翔一の凄さに拍手しつつ。

 でも、翔一の夢(姉の雪菜の記憶)が次の展開(記憶の一時回復)につながる一方、
 その前にギルスの大暴れ再びと、迎え撃つアギト、G3ーXコンビ。敗れ去ったギルスの死亡につながる流れがまたドラマチックというか。

 この時期は、夏の劇場版の公開もあって、アギトが非常に盛り上がっていたわけですな。

>涼の老衰描写

 自分の記憶でも、前回の涼の手は老衰演出はなかったと思います。ですから、K.Kさんの見間違いということはないのではないか、と考えますね。
 変身する際は一時的に元気が戻って、また衰弱が加速して、休んで回復を繰り返しているのでしょうね。

 何にせよ、一難去ってまた一難というか、毎回、きれいに事件解決とならずに、井上敏樹単独脚本で、ひたすらキャラブレせずに錯綜した物語を紡ぎ上げていく。
 たった一回だけ、涼の死亡直後の回だけ、小林靖子脚本で番外編みたいな涼の回想譚みたいな形になるんですが(その間に、敏樹さんは映画の脚本を書いていた)。
 ともあれ、アギト、龍騎、ファイズまで、どんどん井上敏樹が書き続けて、平成ライダー前期の立役者になっていくわけですね。

 何にせよ、この時期になると、アギトはいろいろサプライズの連続で、盛り上がっていたなあ、と。

★セイバー

 ライブラリーではなく、クロスセイバーが強化形態とのことで、全部で十本の聖剣の力が組み合わさって、ソロモンに対抗する力となるのが次回。

 ええと、賢人も、蓮も、神代兄妹も、バハトでさえも、飛羽真に力を捧げてくれる、と。
 喜んで力を貸してくれるのか、それとも無理やり強引に剣だけ集まるのか分からないけど、どんなドラマ展開なんだろうねえ。

 入り組んだ人間関係がどう解きほぐされるのか。
 しかも、脚本家は倫太郎パワーアップ回の新人氏なので、もう一気呵成に畳み掛ける勢いは実証されているので、細かいことはどうでもいいんだよ、とにかく熱く突き進めな、なノリかな、と。
 緻密にやろうとして、まとまりきらないよりは、怒涛のような勢いでガーッとパワーアップな話を見せてくれるなら歓迎。

 たぶん、後から細かいツッコミどころは出て来そうだけど、見ている最中に脱力しなければOKかな。
 それと、この新人くんは、マスターロゴスがポエミーなセリフを紡いでくれたので、脱力気味だった彼にも最後の見せ場が与えられるかな。

 ただの妄想ですけど、クロスセイバー登場の生け贄として、マスターが倒されて、そのまま退場しても不思議じゃない。
 で、彼の遺産たるソロモンの剣は、デザストかストリウスが回収して、ソロモン自体はまだラスボスとして君臨するかも、と考えてみる。

ストリウス「哀れなイザク。あなたの役目はこれで終了しました。ご苦労さまです」
イザク「まさか、この神たる私が……」
ストリウス「あなたはその器ではなかった。ただ、それだけのこと。安らかに逝きなさい」
イザク「ぐふっ」

 こんな未来を、闇黒剣が見せてくれたんだ(笑)。
 しばらく、何かを予想するときのネタとして使えそうですね。
 で、しばしば未来は変わるのに、「それでも破滅の未来は変わらない」と言い張るとか。

 果たして、マスターロゴスはいつまで出られるかな。

PS.バハトさんも気になるところですけど、これでユーリと和解して、きれいなバハトさんになったらビックリですな。ヒュンケルみたいに、不死身のバハトさんと呼ばれて、「暴走した剣士は俺が消し去る」とか言い始めると、不死鳥兄さんとして慕われるとか。
 バハトさんがピンバッジもらって、満更でもない笑みを浮かべる未来も見たいなあ。
 人の命は地球の未来、とか言ったりして。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/05 (Sat) 22:37:52

 定期感想その1です。

●ゴジラSP/設定(第10話:りきがくのげんり)

・タイトル

 タイトルの「力学の原理」は本編のどこに反映されていたのか、自分の知識では理解できず。力学の原理って、いろんな種類がありますから、自分が思い違いしてるかもしれません。厳密に言えば、(物理学の)原理って「証明できないけど、理論の基礎として受け入れる理屈」です(数学だと「公理」)。

 しかし「てこの原理」は証明できるので、本当は定理なんけど原理と呼んだりする。定理まで考慮すると、もう膨大にあり過ぎて、どれが本編で使われたかなんて、制作が「これだよ」と示してくれないと、とても分からないですね。

・歌に含まれる日時情報

 本編にある設定情報としては、「歌に含まれる16進数情報が日時で、有川ユンと神野銘のチャット・会話を指している」でしょうか。まだ未来のやり取り(4日後らしい)も含まれており、現時点では意味が取れないものではあるですが。これは李桂英と神野銘のレストランでの会話で示唆されてもいましたね。李桂英は、そういう方法なら未来から情報を送ったことにならない=因果律に矛盾を起こさないと言いたげ(大いに異論ありますが割愛)。

 未来情報が含まれる歌の成立は50年以上前(1980年以前)で、まだ暗号化手法もない。となると、どうやって作詞・作曲したんだ、ということになりそうです。時間がループすると無矛盾でも不可解という話では、「ベートーベンの運命を現代から、ベートーベンが作曲する前の時点に送り、ベートーベンに聞かせる」というものがあります。

 曲に感心したベートーベンは楽譜に起こし、第5交響曲:運命として発表する。それが後世に残り、感動した未来人が過去のベートーベンにも聞かせようと、過去へ送ると。誰も運命を作曲してないけど、運命という曲は確かに存在し、母親殺しのパラドクス的な因果律の矛盾は起きてない。

 作中のキャラクターのことに一部、目をつむりますと、4日後の有川ユンと神野銘の会話で歌の情報が確定、それを過去に向かって送信するということになるのかも。「歌の情報は間違いなかった、これを過去の葦原博士に知らせれば問題を解決してくれるかもしれない」とか言って。過去ならマイクロ波だのデジタル通信だのはないから、中波ラジオ放送で情報乗せて送るとか。

 が、受信したのがゴジラで、骨となっても歌を再生し、それを受信した葦原博士が後世に残さにゃならんと広めたとか。それを(今話時点から見て過去の)有川ユンや神野銘が疑問に思って行動開始し、かくてループが成立してしまうとか。だから何やねん、ではあるんですが、歌自身は無限ループするわけで、外界の情報を無限に取り込み、成長する可能性もあるかも。で、育ち過ぎて破局に至るとか。

 しょうもない妄想ですが、アーキタイプとか紅塵とか怪獣とかが作劇上はミスディレクションで、「実は原因は別の身近なものでした!」みたいな(チープな ^^;)どんでん返しがあるとしたら、の話ですけど。第10話に至っても、SF考証的な勝利条件がサッパリ見えてこない。

●ゴジラSP/ドラマ(第10話:りきがくのげんり)

 SF考証的な面白さはサッパリ発展してこない気がしますが、ドラマ的、怪獣的には大盛り上がりで大満足です。今話で「うん、これは確かにゴジラ映画/ドラマだ」と納得して確信できました。

 今話はジェットジャガーはちょっとお休みで、目玉は自衛隊 vs ゴジラ(テレストリス)の対決ですね。こちらで「タバコの煙みたいな演出はミニラの吐く炎へのオマージュ」のご示唆を頂いたお陰で、リング状のブレス(?)に納得感が出ました。ミニラの幼さ演出の輪に対し、ゴジラSPは迫力を感じる輪なんで、自分では連想ができずでした。ご教示、いつもありがとうございます。

 紅塵の濃霧の中、ゴジラは巨大化が進んでいるように見えますし、おそらくゴジラを敵とみなして飛び込んで来たラドンも以前より巨大。やはり紅塵は怪獣の生息に適するものらしい。映像的には一部しか見えないゴジラ、ラドンが想像をかき立てまして、大変な迫力を感じますし、濃霧から突如現れるスリリングさもまたいい。

 対する自衛隊は目視困難な中、音にも頼って対処ですが苦戦ですね。ラドン襲来に対し、リングブレス(?)一発で撃墜するゴジラには、手の出しようがない感じ。この後、さらに凄いブレスが来るわけですな。このラドン、ゴジラに撃ち落とされてから、行方不明になったらしい。

 おそらくは政府内の対策会議、紛糾してますね。爆撃を先読みして防御した可能性があるし、紅塵が誘爆したように見える現象もあったわけだし、いったん沈黙させてもより強大になって復活したわけだし。何をやってもゴジラが上回ってきたわけで、決しかねるのも仕方ない。多数が整然と(?)歪んだ街灯とか、未だ謎なのも困ったところ。

 が、いつまでも首都をゴジラに占拠されているわけにもいかない。ついにゴジラ排除作戦が発動。映像を観た感じでは戦車を主力とする作戦行動に見えます。前回の空爆の失敗(ともしかするとジェットジャガーのアンギラスへのゼロ距離射撃)に学び、着弾までの時間を短く、距離を近くとって攻撃するなら戦車、ということなのかも。

 が、ゴジラ映画の常として(^^;、効いてなさそうですね。爆撃に対処したゴジラの防御能力は戦車砲にも有効であるようですし、外皮が厚く頑丈になって直撃でも有効ダメージ与えられなさそう。この攻撃シーンが実によくて、紅塵の濃霧が攻撃で光る様子がなかなかのもの。

 シン・ゴジラですと、精密なCGでのリアリティでした。自分は「アニメではあの迫力は難しいだろう」と安易に考えてました。兵器やゴジラの質感を、それ以外のアニメ表現のリアルさとバランスさせないといけないですから(特撮的部分だけひらすらリアルにしたら浮いてしまって、リアリティが減じる)。

 が、こんな手(紅塵の濃霧を利用する表現)があったのかと驚きです。隠すことで想像させる、ということですね。そうしておいて、濃霧からいきなりゴジラを画面に出す。観ていて、あっとびっくりするや否や、おそらく現時点でのゴジラ最大のブレスです。輪っかを有効に使いまして、「来るぞ来るぞ」の期待と溜めを作っておいて、ビルを貫く威力を見せてくれる。辺り一帯炎上しまして、続くと。

 この時点では完全にゴジラのターンですから、選ばれる伊福部音楽もゴジラ側のテーマになってますね。シン・ゴジラは自衛隊の反撃ですからマーチが選ばれて希望を持たせる雰囲気作ってますが、ゴジラSP今話では逆に、どうしようもなさを感じさせるものになってます。「これはゴジラ物だ」と強く確信したのが、この辺りのシーンとBGMです。

 有川ユンパートは、今話はジェットジャガー出撃なしで(オオタキファクトリーで対ゴジラ作戦の進行を放送で注視しつつ待機)、歌に含まれる情報の解析ですね。歌にあったのは日時情報で上述の通りですが、有川ユンと会話していたのが神野銘と判明したのは進歩かも。これで合流して対処することになりそう。かつ、今までリモートだったのは「会話が記録される」伏線だったのか。そこだけは「なるほど」という感じです。

 問題なのは神野銘パートかなあ。最大の心配は李桂英です。レストランでのやり取り(※)があったんで、「ラドンの襲撃から逃れたのか」といったん安心しました。が、直後のシーンでは神野銘1人。しかも、やつれています。レストランシーンは元気な頃の回想で、李桂英はラドン襲撃で死亡したと考えるべきなのかもしれません。

※ 現時点の情報を未来の情報が指し示せば因果律OK説。ラリー・ニーブンの仮説「過去への干渉は未来を変え、過去へのタイムトラベルの無い世界で歴史は安定する」。結末用の設定に採用される可能性あり?

 が、ともかくも李桂英の予定通りに神野銘は渡航、ペロ2ロボット絡みのコントはちょっとなごむかも。娘のリーナ・バーンの案内でベイラ・バーンのもとに向かうわけですね(車中で解説される歌詞内容はちょっと、ドラマ的に意味深かも)。が、シヴァ共同体のティルダ・ミラーらが予測した通り、脱走したサルンガが出現。警察では対処不能のようですね(おそらくは対人用の小口径の銃でどうしようというんだろう?)。

 ベイラ・バーンとしては予測通りで、予定通りらしい。OD2発で何とか仕留めたようですが、前回と同じ感じで、あれから生き延びて逃げ出したわけだからなあ。このサルンガが最重要の「シヴァ」だとすると、そもそも捕獲目的の作戦かもしれない。ともかく、そこへ神野銘が合流して、どうなるかは次回でしょうか。

 短いながら現ミサキオク所属の佐藤隼也もありまして、現上司の山本常友と飲みながら状況を語ってますね。おそらく推測の話でしょうけど、佐藤隼也によれば、村を滅ぼした怪獣は倒され、残された骨を葦原博士が保管し、発する電波を研究していたとか。上司の山本常友の反応は「あまり深入りするな」でしょうか。この後、2人は首都で暴れるゴジラに向かったらしい。

 各人各様でクライマックスに向かっていくな、と感じたんですが、何か忘れてる気がする。考えて思い出しまして、自称ジャーナリストの海建宏です。対アンギラス戦までは不審な動きを見せてたんですが、このところ雲隠れ同然な感じ。何か狙いあって動いているようでしたが、どうなったんだろう? 次週には出てこないと単なる不審人物で終わってしまいそう(ですが、そんなわけないなあ、たぶん ^^;)。

●ビルドファイターズ(第17話:心の形)

 世界大会での対ヤサカ・マオ戦ですね。試合よりも、試合に至るマオに重きが置かれてました。マオはガンプラ心形流造形術の開祖:珍庵に学ぶも、次期後継者と言われつも、熱心な弟子とまではいかなかったのかな。世界大会を前に不安になりまして、師の全てを学びたいと願い出てますね。修行はなぜか柔道とかで、基本にして極意「心のままに在る」には心技体を極めよということなのかしらん。

 さすがは次期後継者と言われるだけあって、短時日で悟るものがあったらしい。勝ちに拘る感じが消え、試合では非常に落ち着いてます。セイ・レイジ組が感じたのは、マオが楽しんでいる、というものらしい。それに引きずり込まれるように、セイ・レイジも本気で楽しむ方向に引っ張られるわけですね。

 試合経過の詳細は描き切られず、結果はセイ・レイジ組の勝利が示される。試合中は集中を崩さなかったマオ、敗戦しても笑顔で会場を去るが、後で悔し泣き。しかし師の珍庵が声をかけると、やがて立ち直る。

 この流れ、何かに没頭する人間がよく描かれているように思いました。本当に面白いことを真剣に楽しんでいる最中は、特に感情が出てこないんですね(面白い、楽しいとはちょっと外れるかもしれないけど、仕事でも同じ)。少なくとも感情を自覚しない。終わったり、一段落ついたとき、はっと我に返って「面白かった」と自覚する感じですね。

 もし、やっている最中、特に一番面白そうなところで「楽しい」と言っていたら、実は楽しんでない。リアルですと、ずいぶん以前ですが「スポーツは楽しまないといけない」なんて風潮がありまして。アスリートが盛んに「楽しんでます」とか言うんですが、義務的に楽しむみたいな不条理で、痛々しい感じすらしました。

 フィクション作品でも結構前の某アニメでは、主人公が試合中の山場で「たっのしーい!」と盛んに叫んでまして。自分的には「全く楽しんでないけど、楽しいアピールを強要されている」ように見えまして、どうにも痛々しく、観なくなった覚えがあります。逆に、面白いとも何とも言わずに熱中していると、どうやら気分が周りにうつるようです。何かを心底楽しんだことがある人には分かるんでしょうね。「ああ、これは熱中しているな、それなら相当に面白そうだ」と。

 そういう「没頭する気分」を今話はよく表していたなあと。無我レベルの集中を見せたマオと、そこに自然と引っ張られて、おそらくは同様の境地になっていった(らしい)セイ&レイジですね。バトルのクライマックスから決着までを割愛したのも、自分的には効果的でした。最も無我夢中になる部分ですから、描かれないほうが気分が伝わる。

 で、決着がついて、負けたマオはおそらくすぐには集中が解けないでしょう。集中が続いている間は眼前のことしか見えない。しかし、次第に落ち着いてくると同時に、何が起こったかが思い出されてくる。そうなると「負けたんだ」と自覚でき、悔しくもなってくる。だけど全力を出した感覚も思い出され、後悔はない。

 共感できました。こういう話作りでできるということは、制作は夢中になる人の気持ちをよく分かっているんでしょう(おそらくは、制作者自身がそういう経験を積み重ねた人が多いんだろう)。

●天道あかねとティア・ノート・ヨーコ

 相変わらずグダグダと、NOVAさんのブログに書き込む人物に悩まされてお出でで、心配になります。うまくあしらっておいでですが、負担になっているのは間違いなさそう。

 しかも、今回は小説投稿サイトにアップした作品を読んでくれと言い出してますな。少しは進歩あったんかい、と2つのうち、1つの冒頭に目を通そうとして、早々に諦めました。思いついた設定をだらだら書き連ねてある。物語はサッパリ始まらない。誰がどこで何をする話なのか、全く示そうとしない。読めたもんではありません。10年前のほうがマシだったんじゃなかろうか。

 それはもう絶望的と再確認しましたが、好きな作品語ってる内容にも現れてる気がします。NOVAさんは、「優しい」について彼が具体例を挙げたことで、一応、表面的に許容されたようですね。まあ、あれ以上粘られても困るでしょうし、仕方ないかも。

 自分だと反発しそうな内容でした。具体例を挙げただけでは「優しい」と語ったことにはなりません。どうしてそれが「優しい」と自分に刺さるのか。そこを彼は全く考えている節がない。仮にも小説を書こうという人間なのに、読者/視聴者として「ここが面白い」しか言えないのでは絶望的です。

 例えばですけど、天道あかねとティア・ノート・ヨーコの立ち位置を考えるだけでも、「何が自分に刺さりやすいか」を考える糸口になるはずです。例えば、以下のようにヒロインとして整理してみます。

・あかね
 →勝気傾向が強い(生来、および武道の影響か)。
 →彼氏キャラクターは「男で水を被ると女性化する、主人公らんま」
 →女らんまに対しては最初から受容的、男らんまに対しては(特に当初は)対立的。
 →武道の家柄で武道の心得と信念が身に着いている。

・ヨーコ
 →勝気傾向が強い(生来、および宗教的要請の影響か)。
 →彼氏キャラクターは「乙女(ほぼヨーコのみ)の接吻でルーシェとダーシュに変わる」主人公
 →ルーシェに対しては保護者的な愛情、ダーシュに対しては振り回されて怒り気味
 →大神官の娘で、自らも神官であり、宗教的な信念がある。

 あくまでも例えばレベルですが、立ち位置的な類似点があります。優しさのベース(武道、宗教)があり、本人の性格に合致している。それゆえの厳しさもあれば、個人的な毛嫌いもあり、勝気傾向ゆえに行動に現れやすい。彼氏キャラクターの二重性ゆえに振り回されることも多く、言動、行動が安定にしにくい。

 そう描写された上で、ときどき信念とそのベースになる本質的性格のうちの「優しさ」が発揮されるわけですね。らんま1/2ですと、NOVAさんが挙げてお出での「長女:天道かすみ」がいます。おっとり系で、安定して優しい。ときどき優しいあかねと、いつも優しいかすみがどう印象付けられるのか。そういうことを考えないと、「あかねは優しいからいい」と論じたことにはなりません。

 現実では、嫌な話ですが結婚詐欺師の手法があります。回数的に2割、優しくして見せるんだそうで。常に優しくてはありがたがられない。半々でも印象が弱い。回数にして5回に1回、それもランダムで優しくすると、相手(被害者)は優しくして欲しいと願い、根は優しいと信じてくれ、こうすれば優しくしてもらえるだろうかと考え、ついには執着するのだそうで。リアルでは禁じ手ですが、フィクションでは有効でしょう。

 以上はあくまでも例えばですけど、そういう感じで論じる気も起こさないから、おそらく「もしかしたら、ティア・ノート・ヨーコの優しい面が魅力と思うのも、あかねと通じるものがあるのか?」みたいな疑問~考察も出て来ようがないんでしょうな。だから「いいな」と思ったシーン例しか言えない。NOVAさんがあそこまで、あかねとヨーコについてまとめてくださっているのに、1つも活かすことができない。

 彼は創作者としては絶望的でしょう。そうなってしまったのは、長年、自ら劣化を続けた結果だけではなさそうです。彼のマズい点は、例えば「自分が手掛けたものには多大な価値を感じる」(イケア効果)を知らない。自分が作ったものに、他人が同じような興奮を覚えるわけではないことは知っておかないとしくじります。

 さらに、どうも彼は「自分が書いたものを読んで、他人の名作(たぶん、主に人気アニメ作品)の感動を覚えてしまう」ようです。これはおそらく、彼のパクリ癖とも連動しているでしょう。書く以前の、自分が何かのシーンをイメージしたとして、そのイメージから受ける印象ではなく、元ネタとなった名作の感動場面での興奮を覚えてしまう。

 まだ彼と創作で話をしていた頃、全く話が通じないことがしばしばありました。そのときはまだはっきり分からなかったのですが、いろんなところでアマチュア創作家(主に駆け出し)の言動を見ていて、「あー、元ネタの感動と自作の出来を混同しているな」と分かるようになりました。(件の人物で懲りてるし)面倒くさいから、口出しは一切しませんが。

 彼らは「つまらない」と言われると、例えば「いや○○という作品では同じようにしている」と言い訳するのです。その名作と同じ感動を、自分の作品も出すはずと信じ込んでる。その作品とは出来栄えが雲泥の差、とか言われても理解できた様子がない。切り取ってパクっても同じにならないと指摘しても無駄。明らかに自他を区別できてません。

 思い起こすと、件の人物も同様だと分かるようになりました。自分が見聞きしたアマチュア作家は、若いからいい。この先、学んで成長するでしょう。しかし件の人物は年齢的にも、観測した範囲での変化を見ても、もう伸びしろはない。彼を創作者として扱うのは、自分的には間違いのような気すらします。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/06 (Sun) 18:09:10

 定期感想その2です。

●DYNAZENON(第10話:思い残した記憶って、なに?)

 通常OP曲なしで、特殊な回だという暗示なんでしょうね。冒頭の怪獣出現から怪獣優生思想が掴むパターンと思ったら、まず怪獣優生思想が取り込まれるという例外事象からして不気味。しかし、結末的にはガウマチーム側の面々が「印象的には吹っ切れたはずの過去のしがらみに、完全決着をつけた」という小気味いいもの。

 風呂敷を綺麗に畳みに来たな、という感じです。よく考えたら、前回のちせも悪夢で始まり、起きてみると自室の異変、という不気味っぽい導入だと思ったら、怪獣ながら友達のゴルドバーンを得て、チームに完全参加になる気持ちいい流れでした。
(前作GRIDMANでの、アカネの作った夢の世界に、GRIDMANチームの3人が別々に取り込まれ、しかし嘘を見破って打破する話を思い出すものがあります。)

 広げた風呂敷のうち、ちせはもう畳まれた。今話では、最も大きいのは夢芽の風呂敷の畳み方でしょうね。姉の香乃に自殺の意図はなく、いじめを放置した(逃げた?)疑いのあった先輩:千田双葉は優しい人であり、香乃は信頼と思慕ゆえに迷惑かけまいと巻き込まなかった。「誰のせいだ?」と疑う必要はなかったし、香乃が夢芽を疎ましく思ったわけでもないことも分かった。

 暦の過去については、自分的には若干の紛れがあるかも。たぶんこうだろう、という推測ですが、暦は大金の入ったカバンが怖くて逃げた。怪獣に取り込まれたIFルートでは稲本と逃げてみたら、実はカバンの中は全て偽札(おそらく稲本の仕込み)。暦はずっと「あの金さえあれば、今頃は」に執着してたんでしょうね。「大金はなかった」と分かって、吹っ切れたと。

 ナイトは影響なしでしたな。さすがはアンチ君で、一周回ってグリッドマンが好きになってからのブレなさがよく分かりました。彼に過去のIFはなかったようです。

 もっとも、謎は残りまして、かつ何が謎なのかくっきりして来た感じです。蓬は、母親と「上条さん」で悩んだ形跡がありましたが、夢芽(が見せてくれた浴衣姿)を思い出し、ダイナソルジャーの助力で、自分の過去は捨て置いて、皆の救出に向かってます。それゆえ、蓬の過去については放置される格好で終わりました。蓬がハズレ怪獣ザイオーンから受けたショック等は謎のままです(夢芽の件で泣き崩れたことも、未だに気になるし)。

 ガウマの過去も回収されず。5千年前に怪獣優生思想の一員であったことはハッキリしましたが、どうやらオニジャら他のメンバーと決別したのみならず、内紛が昂じて全滅したらしい。その怪獣優生思想は「国」に使い捨てされてもいるらしい。「国」の重要人物と思しき「姫」は、ガウマ的には「国」≠「姫」らしい(他のメンバーとしては、「国」≒「姫」の感じ)。今回も、姫の3つ教えが「約束」「愛」で、あと1つが不明のままでしたな。

 各キャラクターの(怪獣内の)それぞれの過去のみならず、どのIFルートについても、その後も続いているらしいことが気になります。夢芽のIFルートでは香乃は存命が確定した感じ。ただ、それについては「この後、夢芽が悩まない、姉妹が仲直りした平和な世界」が続く感じで、あまり問題なしでしょう。

 暦のIFルートもあまり問題ないかな。現実ルートの暦は偽札と確認して吹っ切れてましたから、IFルートの暦も偽札と知り、稲本のイタズラはちょっと手が込んで悪質寄りですが、笑ってお終いでしょう。その後、たぶん稲本と接近するでしょうな。稲本は暦の気を引きたくて、あくどいイタズラしかけた感じですので(香乃の過去の「いじめ」について、示唆しているのかもしれない)。

 ガウマのIFルートはちょっと怖い。ラストの描写ではガウマは死んだような、死んでないような。大変な禍根を残したことは間違いありません。死んだとすると、ほぼ現実ルートでもあるわけですが、現実ルートではあまり怨恨が深くなさそう。IFルートのその後は憎悪が残りそうな印象があります。IFルートの5千年後はちょっと怖い。もし現実ルートと交わるようなことがあれば、面倒な展開になるかも。

 再び蓬についてですが、怪獣優生思想について誤解をガウマチームに広めてしまったようです。人々、さらに世界を消しにかかったのは、怪獣優生思想(のムジナ)が操りそこなった怪獣です。が、蓬は怪獣優生思想が操って、そうさせたと思っているし、メンバーにもそう告げてます。しかし怪獣優生思想メンバーとしても想定外で、取り込まれた被害者という面が強い(シズムだけは何か察したようですが)。この誤解は次回に禍根を残しそう。

 ともかく本編。ですが、以上でだいたい言っちゃったかも。割と大きめの怪獣が出現しまして、ムジナが掴もうとするも、逆に取り込まれ、他のメンバーも取り込まれる。シズムだけは一言「これで、みんな自由になれる」と。この後、ガウマの過去のIFルートに怪獣優生思想メンバーが出てきますが、別人でしょうな。おそらく、怪獣優生思想メンバー各々は、それぞれの過去のIFルートに行っちゃってる可能性が高い。

 ガウマチームの面々も次々と消失、怪獣内の過去のIFルートに放り込まれる。蓬だけは中途で脱出し、他のメンバー救出に奔走するわけですな(蓬に特殊な立ち位置か出自があるゆえか?)。どうやら、夢芽が(おそらくは蓬のために)見せてくれた浴衣姿は、蓬にとって、背負うもののデカさを実感するものがあるらしい。

 夢芽は小学生時に戻りまして、高校生の姉:香乃に会う。夢芽の様子からすると、IFルートに放り込まれた直後は、現実ルートの意識、記憶があるものの、次第に取り込まれて忘れていくみたいですね。現実ルートと同じく、香乃の夢芽に対する態度は冷たい。が、実は悩める香乃は夢芽がうらやましいゆえに避けてたと後で判明するわけですね。

 IFルートに取り込まれていく夢芽を蓬が救出。真っ先に「まっすぐに突っ込んで来ました」ね、今回も。しかも、力尽くで血だらけになってる。これは夢芽も感じ入るものがあるでしょう。2人して香乃を救いに行く。この時点では自殺だと思ってるようです。が、香乃に追いついて、今度は夢芽が香乃に、まっすぐ突っ込んで行く。

 が、香乃は自殺なんてことは全く考えてなくて、1人で歌の練習ができる場所に来ていただけらしい。香乃は、もう高校生に成長した夢芽を「妹」とすぐに認識してまして、愛情があるからなんでしょうね。だから和解もスムーズ。高校生の夢芽が別ルートの存在ということも分かるらしく、元の世界に戻れるよう、さりげなく背中を押しした感じもあります。

 大金のカバンを見つけた有本から逃げなかった暦は、大金が偽物と分かって呆然。しかし現実の暦は受け入れ、完全に吹っ切れる。現実世界で二代目をお姫様抱っこして現れたナイトは、過去のアンチ君に戻されますが、迷いなしの感じですね。いずれも蓬が駆けつけるとIFルートを直ちに離脱。

 ガウマはIFルートで怪獣優生思想メンバーに戻り、「姫」と会うも、他のメンバーと血みどろの戦いで共倒れしたらしい。が、蓬が「死んでる場合じゃないです!」と迎えに来て、5千年後(現実の現在)の消滅の危機を告げると、やはり直ちにIFルート離脱。が、ラストに見えた、IFルートに残されたガウマはちょっと気になる。

 これでガウマチームは全員生還しまして、ゴルドバーンが保護していた二代目、ちせと合流、全合体を果たして怪獣を撃破。世界の消滅はかなり進んでましたが、怪獣が倒されると元に戻る。そうなるのは「お約束」的ではあるんですが、なんとなく前作GRIDMANのアカネの作った世界を思い出すものがあります。もしかすると、前作GRIDMANの世界も、こんな感じで作られたのかなとか(ラストでコンピュータ的な世界から、リアルな感じに戻ってたわけだし)。

 ラストは過去の香乃が練習していたらしい歌を夢が歌うBGMで、過去と完全決別したメンバーの結束した感じが描かれ、こういうのが「めでたしめでたし」の典型例と思えます。が、一瞬、過去のIFルートで倒れたガウマが映りまして、どうも不気味な感じで次回へ続くと。

 残り2話だと思うんですが、この物語のテーマも「救う」だとすると、ガウマと怪獣優生思想メンバーが救うべき対象となりそう。謎を未だ残す蓬の正体が救う鍵になるのかな。もっとも「救う」は前作GRIDMANのテーマですから(最大の対象はアカネ)、DYNAZENONで同じにするとは限りませんが。前話の内容からすると、「救いに来る」ではなく「迎えに来る」かな? 残り2話でどう締めくくるか、楽しみです。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/06 (Sun) 18:36:59

 ちょっと変則ですけど、アギトの件で記憶の捏造が起こっていたことを確認したので、そこの修正をば。

★アギト

 高村教授のセリフは、3回めの「嫌いだ」発言がなかったということで、まあ、大筋の記憶は違っていなくても、細かいところで造ってましたね。

 事実よりも美化してしまったというか、つじつま合わせとか、こうなったらいいなあ、と願望を込めてたというか、下手に話を創ってしまえるだけに事実認識が大事な場面では気をつけないと、と思いつつ。

 で、前回も自分の書き込みの2つめのミスがはっきりしなかったので、追記。
 自分が書いたのは、「小沢さんが翔一をG3ーXの装着員にして、翔一が才能を発揮したので、氷川が嫉妬で豆腐対決に挑む」みたいな流れでしたが、前後関係が違っていた。

 「小沢さんが翔一をG3ーXの装着員候補に考えている」→「それを聞いた氷川が豆腐コント」→「その後、氷川が自分は装着員に向いていないのではないかと葛藤」→「小沢さんは自分のためにG3ーXを諦めて、V1システムに譲ろうとしていることを氷川が知る」→「氷川が翔一にG3ーXを装着させて、アンノウンと戦わせる」→「翔一が戦果を挙げて、氷川が喜ぶとともに複雑な気持ちに」

 こういう流れですね。
 ここから高村教授のアドバイスで、G3ーXのピーキーな性能をセーブするためのチップを装着することで、氷川が装着員として返り咲くという流れ。

 当時は、「機体がピーキーすぎて、パイロットが操りきれない」という描写はありましたが、大抵はパイロットが猛特訓で使いこなすように成長するというパターンでした。
 ここで、ピーキーな性能を落とすという展開は斬新だなあ、と感じたり。
 で、ピーキーな戦闘兵器として完成したのが、劇場版のG4で、「人もアンノウンも殺す完全兵器であるG4に対して、人間・氷川誠が苦戦を強いられながらも涙を流して、悲劇を終わらせる」という大筋。

 もちろん、翔一や涼もそれぞれの立ち位置で物語に絡むのですが、アギトの主役は氷川の印象が大きくなるわけで。

 でも、TV本筋は、次に翔一と涼にスポットが当たりますね。
 翔一が記憶を取り戻した直接に原因が、ギルスの攻撃で水落ちした際の衝撃だったことは失念していました。
 さらに、北條さんの手品のひもが「つながった」というのが、うまくかぶさって、当時は「記憶がつながった」「ひもがつながった」と演出を掛けていたことに気付いていなかった。

 やはり、2度めだと再発見できますね。

 で、ギルスはアギトと戦ったけど、G3ーXと戦うのはまた別の機会ですか。
 自分は記憶違いの穴を埋めながらの視聴になりますが、それがちょうど翔一の断片的な記憶を埋め合わせる作業とシンクロしていて、昔と違った気持ちで感情移入できて楽しいですね。

 次回は、涼が助けた人間の暴走によって死ぬという衝撃の展開になりますが、そこに至るまでの話が錯綜していて、サプライズ続きの流れですね。

 でも、今回のラスト。アギト翔一と、真の翔一(沢木)が雪菜を通じて、つながっていたことで、いろいろ謎が解けるかと思いきや、記憶回復は一時的なものだったというオチ。
 記憶が戻っている間だけのトリニティフォームで、わずか2回のみなんですが、ジオウで登場した際に久々のトリニティで盛り上がったな、と、いろいろ話がつながる。

 まあ、今回のアギト話は先出しになったということで。

★創作関連

 個人的には、創作関連を考えるのは嫌いではないのですが、彼が問題提起しかしなくて、相手をしても不毛だというのが残念な点ですね。

 逆に言えば、たささんやK.Kさんがそれぞれ意見を出してくれるので、そこは建設的だと考えています。
 話のネタを提供してくれていると思えば、そういう役割が彼のポジションなのかもしれませんが、ただ、こちらのペースをかき乱してくれるので、それだけが難儀な点。

 仮に自分が北條さんだとするなら、彼が翔一なのかもしれませんが、ただ、翔一と違っていい人ではないですね。
 人を見下すところが北條さんで、天然ボケなのが翔一で、不器用なのが氷川さんで、それぞれの欠点に見えるものを足し合わせると、彼かもしれない。

 北條さんの優秀さと、翔一のふんわりした性格や器用さと、氷川さんの実直さや責任感のどれかがあれば、もっと付き合いやすいんだけどなあ。

 結論すると、人や場や時代のどれにも合わせられないように見える点で、どうしようもないです。
 天の時を見ることも、地のルールに合わせることも、人の和を重視することもできなくて、自分だけの狭い世界を絶対だと思って生きている。

 最近読んだラノベ批評の意見で、今の若者は「無能感と万能感のギャップに苛まれながら、揺れまどっている」という記述があって、自分たちの若い頃はどうだったかな、と考えたりします。

 無能感というのは、社会で立ち位置を持たずに、アイデンティティが未完成の期間が長いということですが、これは人を助けるとか、人から頼られる、あるいは自分の居場所や役割を構築することで癒やされる。そのためには、自分の武器になるスキルや学習環境が必要で、それを持たない者がこじらせるってことですね。
 一方、全能感とは、例えばゲームの世界では経験を貯めて活躍できるとか、創作の世界では神さまになれる感とか、自分が何でもできるという気分に浸れる。

 そして、最近のラノベに多い話が、「現実で不遇な30代とか40代の主人公が、異世界で人生やり直しの機会や特殊能力を与えられて、もう一度幸せを目指そう」というもので、若者や年長世代の「無能感から全能感への揺れ動き」を反映しているという話。

 趣味の世界で自己実現とか、現実逃避とか、賛否両論あるのだけど、それがITの発達して現実と虚構が機械を通じて紙一重な現代では、若者のリアルな感じ方、だと。

 まあ、それは現在の作風分析なんですが、実際の創作修行では、そんなに美味しい話が転がっているものでもなく、これはどんな流行でもそうですが「自分のやりたいことをやってるだけで、仕事になる」というものでは絶対にない。
 自分のやりたいことをお金に変えるには、「求められているものを作らないといけない」わけで、「周囲の要望に合わせて、自己を最適化しつつ、そこに自分らしさを上手く混ぜる」という器用さが必要です。

 周りの声を聞かない独り善がりでは、商品となる作品が産み出せませんし、それこそ自費出版とか同人誌で自分の作りたい作品を作るという道もあります。
 そっちに鼻の利く人はすでにやっていますし、アマチュアだってバカにできたものでもない。

 そして、創作家にも2種類あって、自分のオリジナルを作れる人と、2次創作とかパロディとかアレンジするのが得意な人と。
 オリジナルを作る人は、先駆者になって、流行のトップに至りますが、アレンジャーとして下積み時代を過ごして経験を積んで、ようやくオリジナル作品を作らせてもらえるケースもありますし(マンガ家のアシスタント制はそういう要素も持っている)、何かに憧れて、何かのような作品を作ることにも意義はあるわけですね。

 物マネも一つの芸ですし、何かが流行したら、その何かの二番煎じ、三番煎じを器用に作ることは決して恥でない。
 もちろん、劣化コピーで魅力に欠けたものになることも多いですが、人気ジャンルに独自の趣向を加えて、そこに作者の個性がうまく被さったものは亜流から、このジャンルの改革者と見なされることもあったり。

 これはシリーズ物の発展史を考えると、よく分かるのですが、特撮ヒーローで「仮面ライダー」という王道に、複数ヒーローというアイデアで戦隊が生まれ、そこにロボを混ぜて、違うジャンルにした。
 仮面ライダーはチームヒーローに進化したけど、一方で宇宙とメカっぽいスーツという要素を加えて、「宇宙刑事」から始まるメタルヒーローの系譜が生まれる。

 ライトノベルでも、20年以上も続くと、流行ジャンルの波とか、亜流と呼ばれる作品でもどんな趣向を加えたか、何が流行って、何が廃れたか、栄枯盛衰史があって、プロレベルの人は、やはり自分の作品だけでなく、時代の流れをしっかり研究しています。
 とりわけWeb小説は、編集さんのいない自己プロデュースの世界ですから、そこで名を上げて、読者人気を確保してたら、出版社から声が掛かって、という成功物語が一つのモデルになっているのが現在。

 以上を踏まえると、実は、パクリ癖自体は悪ではないというのが、自分の意見です。
 ただ、パクリだと、商業作品にはなれずに、せいぜい同人誌とかなんですけどね。
 彼の場合は、パクリ癖が問題なのではなく、作品分析がしっかりできていないのに、「○○みたいなもの」と安易に言ってしまうことです。それこそ、K.Kさんが書かれた「自分はそのキャラのどういう面に魅力を感じたか」そこから発展して、「その作品のどういう部分に魅力を感じたか」という自分のツボ、それから世間のツボもリサーチして、「これがツボだ」という特徴をただのイメージではなく、明文化できないといけません(小説家なら)。

 言わば、キャラや作品を要素として解体すること。
 それができない者が、再構成することはできないし、彼の弱点は自分の好きなものさえ、分析できないこと。
 分析して考えていないから、整合性ということも当然考えられないし、混ぜてはいけないものを混ぜるという愚を犯す。
 いや、まあ、たまに混ぜてはいけないものに、違うエッセンスを加えて、これはすごいアイデアだ、という組み合わせの妙を見せる作品もあるのですが。
 特撮ヒーローに多いですね、本当に。

 仮面ライダーセイバーも、「本と剣」というアイデアは最初に知ったとき、おお、その手があったか、と思いましたし。
 「文豪と剣豪」「ペンは剣より強し」「剣士の物語が紡ぎ出す異世界ファンタジー」
 一度、つながってしまえば、いろいろと「実は相性が良かった?」とコロンブスの卵的なアイデアの宝庫だったのですが、特撮ヒーローでは前代未聞です。

 そして、何よりも、小説家の人たちは、ぼくの知る多くの人がこのアイデアを絶賛していたわけで、作品内容は賛否あれど、アイデアそのものは凄いという声。
 で、件の人物は、小説家志望であるにも関わらず、この設定アイデアの凄さは気にした素振りもなく、「デザインが気に入らないから見ていない」とのたまう始末。

 小説家が我がことのようにツボと感じるアイデアには関心を持たず、デザイン云々を評価基準にするのは、精神性において物書きではなく、絵描きの発想ですね。
 でも、絵は描けないようだから、文章しか書けないと言って、彼の中のヒエラルキーは「アニメやマンガ>イラスト付きラノベ>大人向きの小説」という価値観で、そのまま来ている。

 小説を書く作法? 
 勉強してないでしょう。絵に比べて大したことないからって、ナメてるから。
 たぶん、彼の中では「面白い物語のイメージ」だけ、浮かんでいるのかもしれません。それを表現するテクニックが稚拙なだけで。
 だから、他人の書く文章も、その構成とか、全体的な物語をつかむのではなく(本質や全体像をまとめるのが文系のスキルと考えます。分析は理系脳の得意分野)、自分が違和感を覚えた些細なところをつつくことしかできない。

 普通は、「こういう大筋で話ができているのだから、その目的に合わせたら、ここはうまくつながっている。ここは伏線ですね。ここは余計な寄り道に見えるけど、主人公らしさが溢れているので、自分は好き」とか、全体から批評するなり、
 「このキャラとこのキャラの絡みが好き」とか、物語作者なら、キャラ単独よりも、複数キャラのやり取りに注目するとかだと思うけど、

 これがイラストレーターとかグラフィックデザイナーの視点だと、キャラ単体に注目が当たる。
 それぞれの注目視点に、個性が出るので、別ジャンルの人の意見って、参考になります。

 で、彼は自分視点しか持たないから、他人の視点を重視していないから、自分に合わないものに違和感を覚えて仕方ない。
 でも、その彼視点というのが、極端に狭いものだから、発想も貧困だし(時に奇抜で面白いことを言うこともあるけど、それは彼が変わり者で、世間とは違う世界に生きていて、アイデアとして自覚的ではない)、何よりもアイデアを形にするための技術の土台が構築されていない。

 一人称視点で描く場合に、「このキャラはこういうことは知っているけど、これは知らないから語れない」とか、「このキャラの視点では、これが見えていないから書けない」とか、きちんと制約が分かっていない。
 例えば、映像作品だと、視聴者は神の視点を持ちますから、多面的に物語を見ることができますが、
 一人称だと、そもそも自分の姿さえ、鏡がないと見えない。だから、顔つきとか、中肉中背とか、髪の色を描写することもできない。

 ましてや、複数の切り替わり視点だと、「このキャラは部屋に入ると、金目のものに注目する」けど、「もう一人はまず本棚を見て、背表紙のタイトルや部屋の主の趣味嗜好を気にする」とか、
 キャラに合わせて、見える光景が変わってくるわけですな。そういう想像や技術がちっとも持ち合わせていない。

 たぶん、物書きにとっては常識なので、普通に技術を持った作家ほど、彼の文章の底の浅さが見えてくるはずです。
 その意味で、駄文を推敲する練習を積むためのいいテキストになりますね。

 頑張って書いた。丁寧に描写したつもり。
 だけど、評価されない理由はいくつもありますが、本質的にそういうのは問題ではありません。
 周りに合わせられない。自分の感じる違和感の多くは、そこに原因があるということに気付いていない。
 浅慮で傲慢、と彼は自己認識してますが、それは「目から鱗」と同様、彼の人格にこびりついたもので、常に浅慮で傲慢を発揮し続けるのかな、と思います。

 世の中は時として、パラダイム・シフトと言える大転換を起こしたりもしますが(コロナ禍がそうなのかな)、人間の場合、そこまでの大転換で切り替わる可能性は少なそう(それこそ人格崩壊とか、多重人格になりますので)。

 長文失礼しました(ペコリ)。
 何にせよ、役者や声優さんは複数人格を演じられるし、作家さんも「自分の中に劇団を持て」というアドバイスがあったり、とにかく自分以外の視点が必要となる職業です。
 たぶん、彼にとって、一番の修行(今さらという気もしますが)は、らんまとかバスタードとかの読み直し感想をブログに丁寧に書くことだと思います。
 それで、昔の記憶と、今、読み直して感じる想いを比較対象すれば、内省の練習にもなるんじゃないかなあ、と思ったり。



Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/06 (Sun) 19:13:02

 定期感想その3です。

●ダイの大冒険(第35話:決勝戦の異変)

 マァム復帰編は割とじっくり描いてくれてるみたいですね。予告を踏まえると、次回はチウの奮戦を見せておいて、囚われたマァムにつなぐ感じです。そのチウはダイの成長にとって大事な役割もある模様。チウは師ブロキーナの鍛錬で大魔王の影響を自力で排し、人間とも対等に振舞ってますから、ダイが見習う面も持っているように思えます。

 マァム復帰戦の敵ボス:ザムザは意外なくらいあっさりと正体現した感じです。敵側の妖魔学士と明かしたと思ったら、すぐに超魔生物第1号だと見せる。ロモス国王に偽って取り入り、武術大会を催すとか周到な準備があったはずですが、回想とかは割愛かな(そのほうが話が速い反面、経緯を知りたい気もして複雑な気分です ^^;)。

 このテンポの速さは、ポイントはじっくり描きつつも、2年くらいで物語終結に導くためのものかな。ともかく本編。大会のチウ vs ゴメス戦をよそに、前話からのマァムの怒りの続きですね。親子の殺し合いに覇者の剣が使われるなら、たとえ優勝しても剣は受け取らない、ダイには渡さないと。

 が、まずポップが(マァムと別れてからの)ダイのこれまでを説明、ダイが引き継いで父バランを倒すためじゃないと約束。つまり、武を止める武だ、ということでしょう。それならマァムの志と合致するわけで、マァムは一転して快諾。いったん離れていても気持ちは離れずなのか、意思疎通は密でスムーズですね。が、実は武術大会は仕組まれたものであるわけですね。

 しかし謀略が明らかになるのはもうちょっと後。まずはチウですな。マァムの言によれば、必殺技:窮鼠文文拳は岩をも砕く威力があるらしい。が、手足が短くて相手に届かない、チウの体格的な致命的欠点があるわけですね。チウは惨敗、マァムに介抱されて目覚め、指摘を受けて大ショックらしい。が、思い切り甘えて泣いてますな。こういうの、マァムが見放せないタイプの1つだろう(^^;。

 これで立ち直ったらしいチウ、ポップに手切れ金渡すとかコントしてますが( 勘弁してやる→ズッコケ、からすると関西系か?)、異変勃発。準々決勝8名まで絞られた段階でザムザが正体を現し、大会の真の目的を宣言するわけですね。超魔生物実験のモルモットで、仲間の魔族で試す前に、まず身体頑丈な人間で、ということですか。どうでもいいことかもしれませんが、8名中の「ゴースト君」だけはちょっと気になるかも。予選敗退しそうな雰囲気なのに、勝ちあがってまして、かなり謎がありそう。

 それはともかく、8名はテント風(?)の檻に囚われる。容易く破れそうな見かけに反して、武術の実力者を以てしても傷一つつけられないらしい。ザムザはバイオプリズンと呼んでまして、単なる檻ではなく魔物であるらしい。このバイオプリズンに加え、実は超魔生物であるザムザは自信満々で、たくらみの全てを話してしまってますな。もう知られてもどうということはない、ということなんだろう。この場にダイがいることを喜んですらいます。

 先行してザムザに立ち向かったチウ、さらにゴメちゃんが危機に陥るも、ダイが阻止。ここから一騎打ちに入るわけですね。なかなかのバトルでして、要所でカメラワークが大きく急だったりする(ゲーム技術、やっぱり導入してるのかなあ)。一進一退の互角に見えますが、ザムザの自信は揺るがない。さらに策謀の核心「超魔生物(学)」までばらしてますね。目指すは竜魔人レベルの魔族ということらしい。

 戦いは互角、さらにダイ優勢に見えますが、なぜかザムザを倒せない。むしろザムザ、鼻水垂らして狂喜してるようす。さすがにポップも訝しがってますな。ダイが素手での奥義:紋章閃を食らわしても、ザムザは立ち上がって来る。その理由は、ザムザが超魔生物実験体だから、というわけでしたか。

 100以上の魔物の力を得ているらしく、変化は禍々しいですが……バランの竜魔人のときの迫力には及ばないかな。変身後の姿の統一性も今一つな感じです。まだまだ研究途上ということなんだろう。しかし剣なしのダイ相手なら勝てるという自信もありそう。これで仕切り直しの対決、というところで次回へ。

 次回「超魔生物対チウ」では、チウの奮起に期待したい。予告映像の最後に写ったチウ、今話の様子とは打って変わって、なかなかに凛々しい感じです。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/07 (Mon) 13:48:32

 定期感想その4です。

 ダイ大感想書いてるときにNOVAさんのご投稿があったのに気付かず、反応できませんでした。すみません。アギトの感想書くのには大事なことがあり、助かりました。

 後半の「創作関連」については、拝読してさらに思うことも出てきたんですが、今回は割愛。少し寝かせて、練れて熟して来たら、何か書くかもしれません。ちょっとだけ先出し・小出ししますと「ああ、こういう視点、発想がたぶん文系ならではで、自分には欠けているものだな」と思うものがあります。

●青天を衝け(不定期感想)

 今週は、家康公解説が無事復活。先週の不在を詫びて、理由説明するとはなかなかに律儀ですね。家康公解説はルーティンとして「無いと寂しい」という観たさであるわけですが、今週分の自分的な見どころは栄一の態度でした。

 前に500両を要求した代官相手にどう出るかですね。以前に、栄一の抗議は聞かず、500両差し出しても礼の一言もなければ、ねぎらいもしなかった。その代官が栄一らの村からの出立を遮る。が、一橋家家臣が丁重ながら断固として拒否、気圧された代官は悔し気に脇へ下がる。

 その後ですね、注目したのは。栄一がどういう態度を取るか。もし「ざまあみろ、胸がすっとした」みたいであれば、この時点では一時の快をむさぼる栄一の器量は小さい。が、立派でしたな。不当に頭を押さえる者を退けられたのも平岡円四郎の恩と思い、涙してました。

 こういうことがあった、というのは、もしかすると史実として記録されているかもしれませんが、そのときの人物の細かい振る舞い、反応、胸中といったことは分からないのが普通でしょう。ということは、あのシーンは脚本家が「後に大を為す栄一が、若いときならどうするか」と想像して作ったもののはず。

 あれでいいかどうか、歴史に詳しい人はいろいろ思うところがあるんでしょうけど、自分的には「ああ、なるほど。納得しました」という感じです。適切か、正しいかは分かりませんが、自分の好みのツボを突くものがありました。

●仮面ライダーアギト(第25話:激突再び!、第26話:甦った記憶)

 予習材料をいつも頂いて助かっておりまして、目が泳ぐのがだいぶ防げています(≒観なおし必要回数現象の効果大)。視聴後の確認で訂正情報頂いて、さらにありがたいことです。一応、予習は完全ではないという当然のことは意識しまして、本編を観て確認するようにはしております。が、確かにここはこうだ、という情報を頂くと、「自分の観た通りで間違いなかったか」と安心できます。

 涼の手ですと、NOVAさんからのご指摘で自分の思い違いを一発修正できました。今週分で、涼が自分の手を見て回復していることを確認するシーンがありまして、もし助言を頂いてなくても自力で気が付けた可能性はあります。「手が治ってる。ということは、前も治ってたのかな?」くらいに、ですね。ちょっとあやふや。

 しかし「いや、涼の手は確かに回復してるんだよ」と教えてもらいますと、確信できます。確信すると、安心して話の流れを把握したり、考察したりできます。あやふやですと、どうしても「もしこうなら、こうなっているはず」と解釈ごとの可能性を考える必要が出てしまい、下手すると発散してしまいます。シーン解釈を1つに確定するのは、自分的には重要な次第です。

 今週前半での自分的なポイントは、やはり高村教授ですね。対立する小沢澄子の動きで、高村教授の動き、意図が浮かび上がるのがいい感じ。高村教授が持つ技術思想「機械は人間のためにある」は、自分が工学部学生のときに戒められたものとほぼ同じ感じです。自分が教わったのは簡潔に言えば「(自分が作った)機械が人を害してはならない」だったりします(厳密には不可能ですが、あえて理想論で戒められた。事故等で「だって仕方ない」などの言い訳は禁句にして論外)。

 小沢澄子の(今話以前の)技術思想としては、「最高の性能を出すマシンを作り、それを扱える人間を選抜、あるいは訓練する」というものでしょうか。機械に人間が合わせろ、というわけですね。しかし「人間」と抽象化せず「氷川君」とピンポイントに身近で、大事にしている個人で意識すると悩み始めたわけで。

 そこを突く高村教授が、なかなかに粋なはからいでしたな。北條から提供されたG3-Xの設計資料を見て、(おそらく小沢澄子のやりそうな失敗を予測していた)弱点を確認。性能的には劣ると(おそらく当初から予想していた)V1を取り下げ、G3-Xの弱点を補うチップを製作、使うか否かは小沢澄子の判断にゆだねると。高村教授は、小沢澄子が相談に来るのも予想していた節があります。

 小沢澄子に対する言(突き放すようでいて、説得になっている)が、高村教授の人間理解の深さを示していたように思います。エンジニアのツボをきっちり突いてる。個人としては嫌いだが、腕前は評価するよ、と言うわけですね。

 これは、もし自分なら奮い立ちます。嫌われてもなお、技術力は認められるわけですから、腕前は本物だと。逆なら絶望してしまいますね。「腕前はいまいちだが、人柄はいいね」ですと、「お前は決して一人前になれない」宣告ですから。

 手品もちょっと注目。コップを新聞で覆ってから消して見せる手品は種を明かしてました。紐をハサミで切る手品は種を明かさずで、手順が多少複雑だからかな。劇中では紐を切ってましたが、あの太さをあのハサミで簡単に切れる紐は普通ないはずです。

 自分が紐を切る手品を習ったとき、まず師匠から「その紐、ハサミで切ってみ」と言われました。試みると切れない。となると「マジック披露中に、スパッと紐が切れるのは、実は切ってないからだ」と分かります。もう手順をちゃんと覚えてないんですが、あの手品は要は「紐の端同士をつながっているように見せ、ハサミで切ったふりをする」というもの。

 自分は手品は一時ハマってまして、種への興味です(人前で演じたい意欲とかは希薄)。普通は種を知るとガッカリするみたいなんですけど、自分は興奮します。「こんなものが、あんなふうに見えるのか」という驚きですね。手品を習う、学ぶ前は「目にも止まらぬ早業で誤魔化し」とか思い込んでましたが、実際にはそんな手品は、ほぼなかったです。ある意味、トリックを堂々と、ゆっくり、はっきり見せてます。

 種を知ると、どうして手品が不思議に見えるのか、いったん分かりにくくなるんですが、しばらく続けて、考えて、ある程度分かりました。トリックが成立する要素でおそらく一番大きいのが「思い込み」でしょう。「これはこうなっているはず」という感じで見ていると、思った通りのことが行われていて、見えない部分も思った通りになっていると疑わなくなってしまう。

 手品は、例えばギャンブルのイカサマなどと技術的に密接な関係にあったりします。リアルの詐欺はマズいですけど、フィクションなら大いに結構。フィクションで「おー、凄え!」と興奮したとき、自分はよく「うまいこと乗せられた/騙された」と表現したくなります。

 ジョジョ名物の頭脳戦でも、例えば「はっきり見せているんだけど、気にならなくて見過ごす」なんてありまして、後の種明かしにきっちり効いてくる。アギト今週分ですと、記憶を取り戻した翔一の美杉邸での会話ですね。会話を圧縮したような演出がありまして、翔一の「子供の頃、トマトが」の台詞を聞き流してしまいました。

 直後、その会話を観ているこちらが忘れないうちに、真魚が思い出して衝撃を受けると。なんで子供の頃を思い出せるんだ→記憶が戻ったか、というわけですね。自分は聞き流してしまったんだけど、すぐ後だったんで、「ああ、そういえば言ってたな」と思い出せました(が気になって、戻って確認してしまった ^^;)。

 時間差で真魚が話の齟齬に気づいたのって、前に榊亜紀の語るソフトボールでもありましたな。あのときは、かなり間をあけてました。今回は直後。いずれも種明かしタイミングは絶妙に計算されたもののように思います。

 ともかく本編。と言っても、感心、感動したポイントはほぼ書いちゃったか。冒頭からは、氷川への上層部の叱責ですね。(実はアギトだけど)部外者の翔一にG3-Xを使わせちゃったから。氷川は自分が不適任だから、小沢澄子は自分が翔一を選んだから、と理詰めでかばい合い、尾室隆弘まで自分の責任と言い出す。尾室隆弘はコントのように見えますが、内心ではG3-Xテストパイロット志願だったんで、筋は通ってますね。

 V1を破壊され、高村教授がV1計画放棄したことを知ってる北條は憤懣やるかたなく出ていく。が、G3-X装着者の座を狙ってもいたわけですね。傾斜の速い男です。が、それが墓穴を掘るとは(^^;。この後、翔一に会うべく美杉邸を訪れ、小沢澄子の説明(身長2m、体重150kg)と違うことに驚いたのが、ペースを乱した発端か(そんな大男だと、現G3-Xよりデカくなると気が付かないんだろうか)。

 さらに手品で乗せられるわけですね。新聞とコップの手品は種に気づいたものの、ロープ切りの手品は種が分からない。翔一に「氷川さんより頭悪いんですか?」と笑われたもんだから、怒った北條は必死モードに移行。

 ロープ切り手品に夢中になるわけですが、美杉太一がナイスなお邪魔をしてくれてましたな。北條をG3-Xで出動させる呼び出しだったのに、美杉太一が集中する北條を慮って切っちゃった。観ていて「太一ーっ!」と声出てしまいましたが、実はそれが氷川復活の大事なポイントだったとは。

 小沢澄子は高村教授を訪ねていたわけですね。北條が先に来てましたが、揉めた後だけあって、すぐに帰ってしまう。小沢澄子はG3-Xが完璧だといい、そこは高村教授も同意するも、だから駄目だと。マシンに対する腕前は最高だが、人間が使うという意識がなく、人間に対する理解も足りないと。だから高村教授は、小沢澄子が人間としては嫌いということなんでしょうね。

 人間を人間として軽んじ、能力≒機能を重視する小沢澄子ゆえ、対人関係で敵を作りやすいんでしょう。例外は、部下として上司の理解に努める尾室隆弘、腕前に全幅の信頼を置き、それを人格への敬意にまで高めてしまう生真面目な氷川、物事に頓着せず、相手を自分のペースに巻き込む翔一、くらいでしょうか。

 高村教授がG3-X装着者に氷川を選んだのが間違い、と言ってました。今週分ではG3-Xを扱うには無我の境地でG3-Xに身を任す必要がある言ってますね。ある意味、神仏に身をゆだねるような境地でしょうか。が、氷川はマシンを通して常に小沢澄子を見ているし、北條はマシンが自分を映す手鏡の心境で、どちらも不向きのようです。小沢澄子、意を決してG3-XのAIの動作レベルを下げる高村教授製チップを採用、氷川なら使えるようにしてやる。

 そこへアンノウン(カッシス)出現ですが、幸い北條は太一のナイスブロックで連絡がつかず、氷川がアンノウン対処にG3-Xで出張る。アンノウン出現は翔一が先に察知して急行してたんですが、途中で涼が気づかれ、追跡されてギルスとの乱闘になっちゃうわけですね。

 そこへG3-X到着、今度は氷川はマシンに振り回されず、武装を使いこなして余裕で撃破。この成果で、次回に氷川は正式にG3-X装着者に返り咲くと(北條は無念でしょうな)。一方、アギトはギルスに川へ叩き落され、変身解除して沈んでいく。が、その衝撃と薄れた意識が幸いしたのか、記憶を取り戻した模様。少なくとも「こっちに来て」と呼んでいたのが姉(沢木雪菜)だと思い出す。

 後半(第26話)に入りまして、翔一はなんとか岸に這い上がる。既にギルス/涼は去っていたのが不幸中の幸いですね(もしかすると、涼は強い復讐の念はあるも、アギトが殺害したとは確信がないのかも)。ここから激動だ、と思ったんですけど、意外に話が停滞する感じです。来週分から大きく動くのかな。

 それはともかく、いったん美杉邸に帰った翔一、おそらく以前に修得していた優れた料理の腕前を発揮、ごちそうを皆に作るわけですね。皆は浮かれて会話内容に注意が行かず、真魚だけは直後に翔一が「子供の頃、トマトが」と言ったことを思い出して衝撃を受ける。翔一の部屋に駆け込むも、既にもぬけの殻。記憶をたどって、姉の恋人にして本物の津上翔一(現在は沢木哲也)に会いに行ったわけですね。

 沢木邸はなかなかの豪邸で、ちょっと不審な感じながらも執事らしき女性がいて、すんなり応接室に通される。が、沢木哲也が来る前に翔一はアンノウン出現を察知して出ていき、今話はすれ違いに。この一連のシーン、ちょっと不気味な感じの演出だったんで、何か起こると期待したんですが、外されてしまいました(^^;。
(もっとも、沢木哲也が津上翔一だった頃の研究室は大変参考になりました。冒頭の不思議な絵というか曼荼羅というか、あれは研究対象・資料だったわけでしたか。)

 今話で動きがあるのは涼のほうですね。アンノウンに襲われている2人(実はあかつき号生存者グループの相良克彦と関谷真澄)を救うも、倒れてしまう。助けた2人に助けられ、アジト(?)で介抱されるも、関谷真澄の恐怖が半端ない。涼/ギルスに殺されるんじゃないかと。涼が知らずに訪ねてあかつき号の名前を出した時点で、関谷真澄は察するものがあったらしい。

 涼は相良克彦も先に訪ねていたようで、2人が行動を共にするきっかけは涼だったらしい。2人して涼から逃げて、しかしアンノウンに襲われ、涼が助けたわけでしたか。で、アジト(?)に運び込まれると。なんだか涼が全てを仕切ってる感じがしないでもない(^^;。

 怯える関谷真澄に、相良克彦はリーダー格らしい木野薫に指示を仰ごうと提案。しかし相良克彦に沢木哲也が接触、覚醒させてしまうわけですね(このせいで沢木哲也は不在にして、翔一とすれ違いになったわけでしたか)。一方、部屋に残された関谷真澄は暴走、ガスを出しっぱなしにして涼殺害を図る。
(もう都市ガスになってて、一酸化炭素中毒死にはならないんじゃなかろうか。もしかしてプロパンガス使ってるのかな。)

 相良克彦の得た能力はなんか地味に凄いですね。アンノウンが覚醒を察知して襲撃してきますが、負傷してもみるみる治ってしまう。このまま行くと、不死身の肉体になっちゃんじゃなかろうか。が、攻撃能力はないみたいで、ひたすらアンノウンから逃げるのみですね。しかし沢木邸から急行した翔一がアギトでアンノウンを迎撃。

 今話のバトルではアギトが多段階で変身していきまして、最後の3色カラーがトリニティフォームでしたか。演出はちょっと凝ってたようですし、戦力的な強さも見せつけてましたが、新フォームをあまり強調はしてない感じかな。事前知識がなかったら見過ごしていたかもしれません。翔一が敵アンノウンに対し、いつもと態度が違う点も大事だったかも。こちらで事前に伺っておけるのは、いつも助かります。

 一方、沢木哲也。入れ違いになっても応接間に残り、回想してるんですが、内容が深刻。翔一の姉:沢木雪菜の飛び降り自殺をすんでのところで手を掴んで止めたものの、沢木雪菜の願いに応えるように手を放してしまう。これを翔一が知ったら、どうなるんだろう。

 今週後半は、入れ違い、すれ違い、もしかすると思い違いとかが強調された感じで、どうもドラマ的には動きが少ないような。これらが溜めだとすると、次は激しい展開になりそうです。と、書き終えてみて、感想の長さに我ながら呆然。ポイントは先に書いちゃったんで、本編に沿った感想は簡単に終えようと思ったんですが、気になることが多かったようです。要は「ハマり方が深くなって来たなあ」と(^^;。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/07 (Mon) 21:04:21

 定期感想その5です。

●仮面ライダーセイバー(第38話:聖剣を束ねる、銀河の剣。)

 飛羽真、先週は凌牙に「組織なんて関係ない」と気持ちをかえって逆立てること言いまして、今週はバハトに「絶望しているのはバハト自身のせい」旨、やはり暴言レベルのこと言ってます。どうして言葉を選べないのか、相手の内面を想像できないのか。せっかくのプロ小説家(設定)が泣くんじゃなかろうか。

 もっとも、今週分ではバハトに「絶望するのは自己責任」と繰り返したものの、剣を交える前と後ではちょっと意味が違っているのかもしれません。剣を交える前だと、ほぼ能天気に「絶望しなけりゃいいんだ、希望を持てばいいんだ」と相手個人無視の一般論だったような。

 しかしバハトの剣が重い≒気持ちが深いと分かると、ニュアンスは違ってたのかも。バハトは不死の剣士というよりは、死を許されず、たとえ死んでも強制復活するらしい。それが千年続いていると。たぶん、いろんな死に方試したんでしょうな。しかし死なないか蘇るかする。そうなると「自分ごと世界を消滅させないと終わらない」と結論するしかなさそう。

 そこを汲み取った飛羽真が、絶望するな+未来は変えられる、と言い放ったことと、言を違えずに致命の一撃を入れて見せたことで、バハトも納得しようと思ったんじゃなかろうか。ただ、飛羽真に納得したというよりは可能性にかけたといったところかな。それも飛羽真1人ではなく、そういう飛羽真にした仲間、特にバハトに向かって、おそらく千年言われたことがない「友達になる」と言った芽依がいることも、賭けてみる気になる要因だったかも。

 なんて、なんとか解釈つけようとしていますが、映像を観て、自分的にそう納得できたわけではありません。今話の流れを、自分的に納得するものがあるとしたら、こういうことが起こってたんでは、という妄想が半分くらい含まれてます(^^;。最初に申したように、飛羽真は本職は小説家ですから、もうちょっと納得できる物語を語って欲しいところです。今のところ、勢いだけで乗り切ってる感が否めない。

 ともかく本編。冒頭からは前話ラストのマスターロゴス/イザクが巨大な本で世界を壊しにかかるところからですね。ノーザンベースではソフィア交えて剣士が協議、とりあえずマスターを止めるしかないと結論。ただし賢人も迎えないと勝ち目なしと見たらしいユーリ、飛羽真だけは賢人の元へ派遣。

 デザストは蓮とつるみつつ、面白がってますな。しかし蓮を煽って、マスターとの対決に導きたい節も見られます。この終盤突入時期に来てもなお、デザストの動きの意図は不明ですね。この後、やはり真の意図が見えないストリウスに制されたりしてて、3勢力(飛羽真陣営、マスター陣営、メギド陣営)のどれでもない感じです。蓮の師匠格としての独立勢力なのかな。一方、ロゴス内で正義を目指す神代兄妹はマスター打倒で微塵も揺るがない感じですね。

 飛羽真は賢人のもとにたどり着きますが、のっけから賢人に詰られる。なぜやらせなかった、あれで世界が救えたのに、ですね。が、飛羽真の望むプランは、世界も賢人も自らも救うというもの。具体的方法は現時点では分からないながら、方針で一致してくれというわけですね。もっとも、そういう勢いだけのノリだからこそ、未来すら経験した現実主義の賢人が受け入れられないんでしょうけど。

 ともかくも飛羽真はエスパターの剣:雷鳴剣黄雷を置いて去る。が、この剣に導かれたのか、意外な人物出現。父の隼人ですね。この時点では幻影で実体がないと思ってましたが、後で剣を振るってますな。隼人は賢人に詫びまして、しかし昔の雰囲気で笑う(「あのお方」への妄執から覚めた?)。これで賢人も納得するものがあったらしい。が、この先、どうすればいいかは未だ迷ってますね。隼人は「信じる道を進め、仲間が待ってるんだろう」と背中を押し、ついに賢人も走り出した模様。

 飛羽真以外のノーザン剣士は、地上に現れたマスター/イザクと対決。が、全く歯が立たず。しかし蓮が剣斬で加勢(しかし、ついてきたデザストはストリウスに止められる)。続いて神代兄妹もライダーで来援、先に名乗りを上げたのは玲花/サーベラだった点、成長があったと思いたい(^^;。これで凌牙/デュランダルが先に「元」マスター打倒を宣言、玲花/サーベラがまたも「お兄様、凛々しい」とか言ったらどうしようかと思いました(^^;。

 が、バハトが介入。マスターの方法を納得したかどうかは分かりませんが、世界消滅を本気で願っているらしい。飛羽真も駆けつけ、舌戦となりますが、感想は最初に述べた通りです。善意に解釈すれば納得は可能だけど、気持ちが自然には入って来ない。つまり、燃える展開としては自分的には今一つです。しかし、いいほうに解釈しておこうと思います。この後、いいフォローが来るかもしれないし。

 ともかく、バハト/ファルシオンの剣の重さを実感した飛羽真/セイバー、バハトの苦しみもしっかり受け取り、仲間の剣士の気持ちも受け、駆けつけた賢人に励まされ、深い反撃の一撃を入れる。これはバハトにも初めての敵からの深手らしく、ちらっと芽依、ユーリに目をやりつつ、何かを納得して消える。

 が、そんなことお構いなしにマスター/ソロモンは止まらない。が、ソロモンの剣を受けた生身の飛羽真は「剣が軽い」と。どうやら野望はデカいが気持ちはこもってない、ということみたい。ここで奇跡おきまして、例の伝説の一句通りになるわけですね。新たな聖剣:刃王剣十聖刃(クロスセイバー)を得て(十人だし十字だから十聖刃なのかな?)、クロスセイバーフォームへ。仲間剣士の聖剣も強化された模様。

 マスター/ソロモンは巨大ゴーレム剣士(キングオブソロモン)を多数召喚しますが、等身大剣士の敵ではない感じ。ソロモンもぶっ飛ばされまして、とりあえず撃退、世界の崩壊も元に戻せたと。あの崩壊・消滅は物理的なものではなく、不可思議な現象だったみたいですね。

 賢人の未来イメージでは、地球が奇妙な消滅を始めたり、元に戻ったりしてましたが、ブックの力ってファンタジー的なものだということかも。世界の崩壊描写が自分にはビルド終盤のエボルトによるものと、いったんイメージが被ってしまったんですが、ビルドのSF風に対し、ファンタジー風のセイバーということらしい。となると、最終勝利条件もいろいろあり得そう。

 次回「剣士よ、信じる道を行け。」では、今話までの「マスターと対決、打倒」路線から一変するみたいですね。飛羽真がマスターに直接会おうとするらしい。桃太郎のミニ劇の映像も、なんだか平和な感じだし、路線を捻っていくということかな。嬉しい予想外になってくれることを期待したいです。
(真のラスボス=ストリウス仮説で考えるなら、今のマスターの狂気はストリウスの術だった、とかでマスターを正気に返す流れとか、あり得なくもない……かな?)

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/08 (Tue) 00:51:13

 今回は青天から。

★青天

 メインストーリーは、一橋家のための兵士集めに動く栄一と喜作(成一郎)が恩人・平岡の死を知って、悲しみながら京へ帰還するまでの流れですが、

 自分が感じ入ったのは、滅び行く天狗党の描写です。

 この時点で、尊攘派は長州と水戸、開国派は薩摩と江戸幕府。
 そして、京都は当初、孝明天皇が異人嫌いということもあって、尊王攘夷の中心であったのが、現実主義の慶喜の働きかけや和宮降嫁の影響もあって、過激な攘夷活動から距離を置く流れです。
 この際、慶喜の立ち位置がいろいろブレているのがややこしい。攘夷を扇動した父・斉昭に対して、慶喜は周囲の期待に反して「攘夷など不可能」という冷めた持論を持つわけですな。

 だけど、孝明天皇は攘夷を主張するし、薩摩も京での政争で攘夷を主張するので、慶喜もやむなく攘夷に応じてみたところ、幕府は開国を主張するので、板挟みになる。
 そして、薩摩の影響を削ぐために、薩摩主導の四藩体制を崩してから、将軍後見人から禁門守護職になり、尊王をメインに動くようになる。攘夷については一時棚上げ状態になって、治安維持を中心に動くと決めたわけですな。
 元々は、攘夷反対の立場だったので、うやむやのうちに、攘夷が下火になるのを待っていたとも。

 いち早く攘夷から開国に転じた薩摩と慶喜は、天皇を守護する立場で共闘しているのが今回の話。
 そして、協力して長州を撃退したのが、禁門あるいは蛤御門の変です。

 一方、天狗党は攘夷志士の集団ですが、その中で藤田小四郎が、栄一に酒の席で攘夷に動かない不甲斐なさを責められていました。つまり、天狗党の乱の原因は、栄一のうかつな煽りにあったというのがドラマの解釈。
 ただし、幕府は過激な攘夷派である天狗党を厄介な賊と見なし、水戸藩の主流派も斉昭死後は反攘夷派が台頭。ここで天狗党は勢力を盛り返すべく、攘夷の旗頭として慶喜を担ぎ上げる動きに出る、と(栄一たちもドラマ中で同じように考えていた)

 斉昭の息子である慶喜が攘夷に動かないのは、平岡円四郎が悪いと勘違いした水戸の攘夷志士が暗殺に及んだのが前回ですが、これによって、慶喜が攘夷論者にブチ切れしたのが今回ですな。
 なお、気の毒なのが武田耕雲斎。この人は、仮面ライダー龍騎の大久保編集長(ジオウにもゲスト出演していた)なんですが、藩や幕府を敵に回して追いつめられていた藤田小四郎を説得に行ったら、泣きつかれてしまい、自分が天狗党の首領に担ぎ上げられてしまう。
 ええと、小四郎が20代で、耕雲斎が60代なんですが、あるツイッターでの感想で「不良少年がやんちゃして暴れていたのを、宥めに行った校長先生が若者を気の毒に思って同情して、何とかしようと労を負ったら、世間で若者を扇動して暴れさせた極悪人のように報じられてしまった」という例えに、うわあ、気の毒に、と。

 そして、この耕雲斎、以前に慶喜から「一橋は自前の軍を持たないので、水戸から兵を送ってもらえまいか」と文書をもらっていたので、慶喜なら天狗党を引き取ってもらえると期待して西進する。
 なお、天狗党の思惑は、慶喜を攘夷の旗頭にして、江戸の将軍の代わりに将軍に就いてもらおうと、完全に時流から外れた願望を抱いていた、と。

 当然、慶喜には攘夷の意思も、幕府に反乱する意思もなく、むしろ平岡を殺された怒りの方が強いので、完全に思惑がすれ違って、悲劇の耕雲斎になるのが次回、と。

 ……本当に流れがややこしいですな、尊王攘夷って。
 何よりも、人の思惑のズレとか、時流の流れの早さに反して、情報伝達が今よりも遅いので、人の意識改革が付いて行かないゆえの悲劇というか、
 先見の明がある慶喜と(だけど周囲の思惑に翻弄される)先見の明はないけど学習能力の高い栄一(学んだ分だけ深く考える)の二人に反して、時代に合わせられなかった者たちの哀れさが、何だかドラマの焦点になっています。

 なお、ドラマでは、平岡さんのことを西郷さんが「優秀な男だけど才能をひけらかすので恨まれる」と評していましたが、実際はその表現は後年の栄一の言葉として遺っているんですね。
 まあ、この段階での栄一はまだそこまで考えていないはずですから、ドラマの脚色で西郷さんの言葉と言うことにして、栄一が西郷さんの言葉を自分の言葉のように遺した、という解釈でしょうな。

 で、栄一は藤田小四郎についても、「優秀な男だったが勢いが付き過ぎた。惜しい男を亡くした」と遺しています。ドラマを見ると、あんたが焚き付けたんじゃないか、とツッコミ入れるところですが。
 このセリフ、多分、次回に出ると思うんですが、誰が言うのかな。

 ともあれ、時代は1864年で、天狗党打倒後は第一次長州征討でも慶喜が薩摩と共に戦で活躍する流れですな。
 その間、栄一は一橋家の懐具合を良くして、軍資金を調達するように動くのが次回。

 1866年に14代将軍の急死で、慶喜が最後の将軍になるのですが、天狗党も2年待てれば、と思えたり。
 そして、1867年に栄一はフランスへ派遣され、同年、大政奉還。

 あと、2、3話ぐらいで慶喜、将軍になると思われ。
 6月から7月に入る頃に、栄一はフランスへ行ってそう。
 その頃、日本では喜作こと成一郎が、慶喜家臣の武士として、彰義隊での戦いに参入するとか、こちらは戦場モードで命懸けのバトルっぽいですね。

 予想よりも幕末が長いなあ、と思いながら、時代のダイナミズムに感じ入って、視聴しているってことで。
 家康さん曰く、家臣の非業の死が続くことに歴史の無常を覚えますな。

 とりあえず、今回は長い話になったので、これぐらいで。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/08 (Tue) 09:52:07

 いろいろ感想です。

★ダイ大

 ええと、「ヒロインが優しい」エピソードで某氏が事実の羅列のみをしていた件ですが、
 まあ、それで優しいということなら、他にもいろいろと挙げられるわけですな。例えば、マァムだって十分、強くて優しいキャラになるし……って話は随所で出てきます。

 今回のマァムの「ダイが父親と戦うつもりなら、覇者の剣は渡せない」とゴネたのは、彼女の理想主義的な甘さと評することもできますが、
 作劇的には、ポップとダイの主張を引き出すための前振りになっていました。つまり、マァムに問題提起をさせることで、ダイたちが力を求めるのが「相手を憎しみで倒すのではなく、相手の防御を止めるため。倒すためでなく、守るため」の力という防衛論だと示した、と。

 正義を掲げる側としては、「守るための力を求める」というのは大切な理屈です。
 一方で、同じく力を求めるハドラーが「ダイやバランを倒すため、何もかも捨てる覚悟を決めた」のと対照的なんですが、その彼の元に覇者の剣が渡るのも皮肉なもの。

 ともあれ、マァムの優しさが、時にヒュンケルの仲間入りのきっかけになったり、味方のスタンスの確認を促したり、ドラマにどのように影響しているかを考えるのも一興ですな。

 件の人物は、自分が優しいと考える事実を挙げるだけで、それで満足してしまうのがやはり浅いのかな。
 何かを引き写しただけで、それで十分だと考えてしまうのでしょう。もちろん、事実を具体的に挙げることには価値がある。巻数やページ数を挙げるのは、それだけの労力を負った証明ですから、一応の誠意とは考えます。まあ、ぼくがその本を持たないために検証はできないし、そこまでするつもりもないですが、
 とりあえず、ぼくの一連のコメントの目的は「自己主張したければ、ぼくのところではなく、自分でブログを立ち上げて、自分ところで思う存分やれ」というもの。

 彼の場合、小説を書くよりも、自分の好きな作品の思い出を書いている方が、よほど建設的だと思うんですがね。
 以前、彼がラーリオス企画に際して、K.Kさんの多大な支援の元、「創作活動のプラットフォームになるべきブログ」(彼はそう公約していた)を立ち上げたのに、何だか創作とは関係ない話(秘密基地への憧れならともかく、広島の原爆反対行事を見て、そこに政治的イデオロギーで平和運動を嘲るような非常識な記事を書いたりしたのは、眉を顰める元になった)ばかり書いていて、
 「ええと、そのブログは創作活動の拠点として立ち上げたはずなんだよね。ラーリオス企画のためのブログなんだから、何で企画と関係ない記事を書いてるの? 君は何がしたいの? とりあえず、カテゴリーでも決めて、ブログの方針をはっきりさせてよ」という意図で、コメント欄で書いていたんですね。
 同時にJD氏という匿名御仁が、彼に批判的なツッコミを入れていて、ぼくは「その御仁がもしかしてK.Kさんかな?」という可能性(違っていたらゴメン)と、批判ばかりで彼が萎縮すると作業が進まないので、彼に助け船を出すつもりでJD氏の牽制に回ったつもりが、余計にコメント荒らしになった形で(当時は彼の対応能力の低さを見誤っていた)、結果的に、ぼくとJD氏が共謀して、彼のブログ活動をダメにしてしまったような印象すら与えてしまった。

 まあ、時効ですから、当時の彼のブログの顛末のぼく視点の見え方を語ってみましたが、
 その後、3年ぐらい前の春に、彼と対面して、ブログの不始末をぼくは謝った上で、「自分でラーリオス企画とは関係ない創作ブログを立ち上げるつもりはないの?」と聞いたら、「NOVAさんみたいに書くネタがあまりないから」と返されて少しがっかりした。

 その時は言わなかったけど、「書くために生きていると自負しているぼくと比較してもなあ」とか思いつつ、3年前は彼が創作から足を洗っていた形なので、それ以上は掛ける言葉もなく、「そうか」で話が中断。

 で、ぼくが彼との対面の一番の目的は、ラーリオス企画の思い出話の取材だったのですが、「よく覚えていない」的に返されて、おいおい、と。
 散々、企画主、原案者と持ち上げていたのに、それはないだろう、と。

 せめて、「こういう話に持って行きたかったんですけど、うまく行かなかったですね」とか、「こっちの企画で、苦労をかけましたね。ありがとうございました」とか、終わった企画に対しての謝礼の一言でもあれば、まあ、全ては水に流せたというか、少なくとも、ぼくの中でもしっくり来たのですが、
 よりによって、一番、がっかりする答えだったと思います。

 覚えていないというのが本当に記憶の欠如によるものか、それとも彼としては嫌な思いをしたから思い出したくもないのかは不明ですが、
 ぼくにとっては、ラーリオス企画への思い入れとか、それを機に当掲示板での創作鑑賞話を楽しめていることとか、決して無駄ではなかったという考えですが、

 いくつものトラブルはあれど、原案者が覚えていないというのは何事か? それ以上の無責任はないだろう? とか、憤りを越えた呆れ方とか脱力とか、思うことしきり。

 その後、企画の締めくくりは、彼を完全に切り捨てて、自分で決着をつけるしかない、と「花粉症ガールのエピソードで、ラーリオス編の結末案、いくつか考えたプロット原案を公開する形」で、自分の中で決着をつけたわけですが、
 原案者は未練たらしく、絡んで来ますね。

 メールでプライベートな話をされることとか、やたらと質問をされることとか、いい加減うんざりしていたので(彼の数少ない限られた他者との交流なのだろう)、
 もう、いい加減、(ぼくにとって)無内容な話しかして来ないから、「君とメールを交わしても、ぼくの文を読む相手が君だけだと、ぼくは満足できない。以降の君とのメールの付き合いは不毛なので止める。ぼくの書く文章は、君以外の人間にも読んで欲しい。もう、君のメールには返信しない。言いたいことがあれば、ブログのコメント欄で、公開された場所で、ブログの客人として節度をもって書くように」的な流れで、今に至っている、と。

 そういう経緯がありますので、コメント欄での彼への対応がぞんざいに見えるのは、一連のメールでのやりとりあっての話ですね。
 彼にとっては、コメントがメールの代用みたいな感じで、たまに場を弁えず、「自分自身のプライベート情報(給付金をいくらもらって、貯金がどれだけ残っているから、安心して好きな本を買えるとか)」を書いてきたり、「NOVAさんをよしりん先生ぐらいに尊敬してる」とか(彼にとっては、それが褒め言葉らしい。こっちはバカにされたようにしか思えないのに)、
 彼がぼくのブログのコメント欄に寄せてきて、ぼくがうんざりして公開しなかった話の一部です。

 そこまでこっちを慕ってくる(複雑すぎる気分)のに、こちらと話題を揃えるために「ウルトラを見る」とか「ダイ大を見る」とかはせずに、
 ぼくが彼の土俵に降りてくることばかり求めてきて、「だったら、自分のしたい話を自由に書ける自分のブログでも作って、そこで自己主張してろ」と言っても、聞き入れないというか、自分で管理する責任は負いたくないらしい。

 以上が、この3年の彼絡みのこちらの経緯ですね。この場で、吐き出せてスッとした(ペコリm0m)。


 で、ダイ大に話を戻すと、今のぼくの目には、ザムザのキャラが彼に見えています。
 というか、フィクションのこじらせた敵キャラのイメージが、たまに彼に見えて仕方ない。

 なお、自分が誰に仮託しているか、と言うと、今のエピソードでは、ゴースト君ですね(笑)。
 彼の正体は……ジャッキー・チュンと言うとドラゴンボール的なヒントになるでしょうか。まあ、声優さん的にネタバレは明らかなんですけどね。

 それと、次回は思わずチウがサブタイトルに挙げられて、おおっと心がどよめいたり。

 窮鼠猫を咬むというか、最初は未熟なダメダメ君だったのが、試練に際して思わぬ化け方をする「ポップの役割の後継者」的なキャラなんですが、
 ここでプッシュしてくるとは、スタッフ分かってるなあ、と思います。

 戦闘力的には大したことないのですが、弱いキャラが勇気を奮い起こして、伏兵的に思わぬ戦果を挙げるというのが、彼の持ち味。
 原作以上に、熱くチウの活躍を描いてくれるなら、こういうバトルものでありがちな「強いキャラだけ美化して、弱いのは切り捨てる」のではなく、「弱いキャラにもできることはあるんだ。強さが正義じゃない。正義が、そして努力と絆が、そして誇りが強さを生むんだ」という作品テーマの一つにも通じるかなあ、と。

 強さを目指すのは好きですが、弱いキャラが強い敵に対して、ブルブル身震いしながらも、「ここで逃げてちゃ、男がすたる」的な意地で立ち向かうのは燃えます。

 次回、ポップがそのチウの勇気を見て、感じ入るんですね。
 「超魔生物を見て、明らかにビビってるのに、それでも立ち向かおうとする。昔の俺だったら、絶対に逃げてるような局面でよ。こいつの頑張りを見ていたら、俺も負けてられねえな」

 ダイ大は、ポップ視点でキャラ描写することが多くて、ダイよりもポップが作者の代弁者だったりするのですが、ダイは強さに焦点を当てる視点で、ポップは弱さに焦点を当てる視点。
 そして、ポップ自身が弱さから努力で成り上がっていくキャラなので、相手の弱さをバカにしない。ただ、漢気を汲みとって評価できるキャラだから(女心には疎いけど)、ポップ視点の心情描写で世界が見える構造。

 ともあれ、自分の弱点(リーチの短さ)に向き合って、それを克服するために、格好良さを度外視してチウが発動する新必殺技が、状況打開の鍵になるわけですな。
 拳が届かないなら、体ごとぶつかっていけばいいということで、回転体当たり(当然、技の発動後は目が回って、ギャグ風味に倒れる)。
 でも、シリアスな巨敵に対しては、ギャグ時空のパワーで相手の虚を突いて、その後の逆転劇の起因にするのは、マンガの王道の一つ。

 シリアスとコミカルの急な切り替えは、絵でイメージを付与できる点で、小説ではなかなか難しいですからね。

 小説では、シリアスならシリアス、コミカルならコミカルでじっくり描かないといけなくて、こういう切り替わりをマンガみたいに再現することは不可能に近い。
 ただ、ラノベだと、日常パートと、バトルパートとシーン切り替えで表現したり、メインの視点キャラが2.5枚めの一人ボケ、一人ツッコミ属性を持つことで、マンガ風の緩さを再現できるのかな。

 やはり、媒体ごとに表現できるもの、あるいは表現手法の模索がありますので、
 そこを研究せずに、マンガみたいなストーリーを文章で表現するのは適切な解が見えて来ないかも。

 って、ダイ大だけで、話が終わってしまいました(寄り道しすぎたので)。

 あとは、ゴジラSP、ダイナゼノン、ビルドファイターズ、セイバーの4作品の感想を書くつもりですが、
 次は寄り道に走らず、一回の記事で、できるだけ短くまとめるつもり。



Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/10 (Thu) 01:29:10

まずは、前回の書き込みのミス修正から。

★ダイ大

>相手の防御を止めるため

 防御じゃなくて、暴挙が正解です。守りに入ってる相手を止めてどうするんだ。


 それと、アギトで一つ気になったところが

★アギト

>氷川さんより頭悪いんですか?

 こういうストレートな挑発は、翔一のキャラではないですね。
 正確には、「残念だなあ。北條さんは氷川さんより優秀だって聞いていたんだけどなあ」と、拗ねたように言いながら、相手を持ち上げて、プライドをくすぐるやり方。

 翔一、実に北條さんの弱点を的確に突いてきます(笑)。

 北條さんは自分の優秀さを証明したくて仕方ない人なので、「あなたは優秀だと聞いていたが」と言われると、引っ込めなくなる。

 なお、これが氷川さんだったら、「氷川さんには無理ですよ」と言われると、「そんなことはない。任せてください」とムキになって、何かを壊す(笑)。
 氷川さんは、基本的にダメだと言われても、撤退を是としない人なので、逆境ほど力を発揮しようと頑張るタイプ。
 逆に、褒められると「そうでしょうか?」と自尊心の低さを匂わせる。小沢さんは氷川くんに「大丈夫、あなたならできるわ。もっと自信を持ちなさい」と激励する形で、自信に欠ける相手を可愛がる面がある。
 北條さんは自信を崩さないキャラなので、小沢さんには可愛く映らないわけで。

 もしも、北條さんが落ち込んだりしたら、「何を落ち込んでるのよ。あなたらしくない。いつも傲岸不遜が服を着たような北条透はどこに行ったの?」とか毒舌混じりで激励しそうですけど、
 北條さんが落ち込む姿は絶対にないですからね。

 とにかく、誰かに弱みを見せたくないのが北條さんだけど、戦術的撤退はして見せる。逃げることと、弱みを見せることは別なんですね。
 で、翔一に対しても、「こんな手品に意味はない」と思っていても、「氷川さんより優秀」と焚き付けられたら、それを証明したいスイッチが入ってしまう。
 「優秀だったら、これぐらいできて当然だ」と考えちゃう人なんでしょうな。

 たぶん、もしも翔一が北條さんに「氷川さんより頭が悪い」と言ったら、北條さんは平然と「分かりましたよ。あなたの人を見る目のなさがね。実につまらない人間だ。ここに来たのは時間の無駄だったみたいなので、帰らせてもらいます。失礼」と固辞していたと思う。
 北條さんに嫌味を言わせる隙を与えない翔一のほんわかぶりは、ちょっと常人では理解が困難かな、と思ったりします。ぼくも常人なので、翔一のキャラは自分では描けないし、作れないと思ってます。
 他のキャラには感情移入できるのになあ。

★セイバー

 本編感想よりは、主人公の飛羽真像について。

 当初は小説家キャラということで、「賢明な軍師・アイデアマン・頭脳担当で、人の気持ちがよく分かる察しの良さ」とか、いろいろ美化したイメージで考えていました。
 だけど、実際は思っていたよりも精神年齢が低くて、無邪気で幼稚。ええと、彼の文才はどういうの? と気にしながら話を追いかけていたら、

 ああ、記憶喪失設定で、自分の夢で見た幼き日の断片的な記憶をそのまま書いたのが処女作。
 どんな作品かと思えば、イメージ豊かなファンタジーで、知性よりは感性重視な方向性で、しかも20代の若手だから、とにかくイメージの構築力、瑞々しい世界観をリアルに描き上げる筆力が凄いのでしょうな。
 編集さんから見たら、若いのに自分の世界をきちんと持っていて、約束は必ず守る律儀さとか、熱意が魅力ってところかな。

 論理派、知性派の作家ではなく、感性派にして童話作家のような温かみを描ける。

 ただし、そういう自分の世界観に相容れないものや主張は受け付けない頑なさを持っています。
 彼の世界に、人を縛る組織は存在してはいけないし、絶望で涙を流す竜の子どもには同情して助けたいと思うけど、絶望して世界を滅ぼそうとする相手に対しては、「勝手に絶望しただけ」と冷たく突き放す。
 つまり、飛羽真は人の気持ちに寄り添う作家ではなくて、自ら世界を構築し、その世界に入る余地のある概念は引き入れ、そうでなければ否定するという狭量な面も持ち合わせているみたいです。

 ノーザンベースの面々に対しては、自分の世界に存在する身内感覚で、
 サウザンベースの組織については異物だし、自分の世界に入りたいなら、組織は捨てろとか、世界を滅ぼそうとする奴の絶望など知ったことか、とか、
 作家として、自分の世界観に噛み合うかどうかで決めているのではないか、と。

 もちろん、これが年季の入ったベテランなら、世界観が狭すぎるだろう、とツッコミ入れたくもなるのですが、まあ、20代なら、逆に自分の世界観をきちんと構築して、きちんと描き出せているだけでも凄いのでは? と。

 で、飛羽真は自分の世界の論理だけで言動を紡ぎ出しているため、人の気持ちに寄り添うような言葉はあまり持ち合わせていない感じ。
 俺の世界はこうだ。こっちに来れば幸せになれる。お前たちの理屈なんて知ったことか。世界をつぶすような奴は許せない。物語の結末は俺が決める。

 何てワンマンな奴でしょう。まあ、若い小説家って、それぐらいの強烈な自負心があってこそ、デビューできるのかも。まだまだ円熟の深みとは程遠いですけど、自由で解放されたキラキラな世界観は、広がる可能性に満ちている。
 組織はいらない。絶望もいらない。純粋な子どもの不思議さ、輝き、希望に彩られた世界を俺が作る。

 そんな感じの作家ということで、歴史とか伝統重視の神代兄妹とは合わないでしょうし、結局、賢人とも蓮とも、言葉そのものはすれ違った形ですね。
 賢人は父親に癒やされ、
 蓮は師匠の強さ理論から抜け出せず、
 飛羽真が彼らの絶望とか信念を理解した様子は全くない。ある意味、子ども並みの洞察力ですな。

 でも、相手の痛いところ、自分とは相いれないこだわりを鋭く見抜いて、深く抉るわけで、言葉の暴力が剣より鋭かったり。
 まあ、最近は「相手の主張などお構いなしで、自分の主張や構築した世界観をぶつけてくる強烈な自負心」も作家らしさかな、と思ったり。
 ベテランだったら、知性とか洞察力とか、人の気持ちを慮るとか期待したくなるんですけど、デビュー仕立てで、ずっと記憶喪失だった人間に、そこまで求めてはいけないと納得してます。

 創作技術は大人、頭脳はまだ幼い少年、それでも熱意あって律儀な性格で、卑怯ではない。逃げない、負けない、諦めない。そして一心不乱に突き進む。
 これが飛羽真のキャラ性である、というのが自分の理解です。

 まあ、自分は達観しているユーリさんとか、組織に縛られてた倫太郎とか、今の神代兄妹のスタンスの方が好きなんですけどね。
 飛羽真が「物語の結末は俺が決める」と言うたびに、「こっちだって決めさせてくれ」と主張したくなるのが創作家の想いってことで(そんな気持ちが二次創作の原動力になりがち)。

★ダイナゼノン

 過去の思い出の世界で、みんなが癒されて良かったねって回。

 暦先輩の顛末がどうなるか、ですが、これは過去のもやもやが払拭されたことで、もう一度、バイトから社会復帰を始めるんじゃないですかね。
 蓬くんところのバイトに暦先輩が加わるとか、バイトリーダーの人は旦那と共に過ごしたいとかで辞めて、代わりにガウマさんがバイトリーダーになぜか採用されたりすると面白そうなエンディング。

 まあ、あとは怪獣優生思想と、ガウマさんの過去の因縁がもう少し見えて、どういう顛末を迎えるか、ですね。

 次回は、彼らの過去編をじっくり見せるんじゃないでしょうか。そこで重要な秘密が分かって、最終回につながって幕になりそう。

 誰も犠牲にならなければいいなあ。

★ゴジラSP

 ゴジラ完全体に育って、次はジェットジャガーの最終形態に期待しつつ、それ以外はどうでもいいかな、と思っております。

 あ、でも、

>李さん

 その前にラドンに襲われてピンチ。だけど、今回は出て来たので、てっきり「ふ〜死ぬかと思ったぜ」的な何かだと思っていたのですが、

 ここでK.Kさんの感想読んで、「ああ、今回の李さんは過去の回想の話という可能性があるのか」と感心しきり。

 何せ、時間のズレとか、与えてくる情報のブレとか、前後関係の曖昧さとか、そんな話をしているので、確かにトリッキーに引っ掛けてくる可能性も十分考えられるな、と。

 謎考察では、結局、怪獣出現という事象の発生した理由とか、ストーリー上の意味とか、きちんと劇中で考察までしてくれるかな、と。
 一連の科学考察話で、きちんとパズルのピースがハマる快感を味わえるのか、考察のためのサブテキストとして、小説まで読む必要があるのか。

 ともあれ、どう風呂敷を畳むのか、そこを気にしたく。

★ビルドファイターズ

 ガンプラ心形流に感情移入しまくりな回ですな。

 で、マオ君ですが、負けた後の方がラブコメ時空の住人として、吹っ切れたように前向きな楽しいキャラになりますね。
 もう、本作一のムードメーカーとして、まだまだ活躍してくれます。

 フェリーニ、マオと続いて、ここまではガンプラ作りの楽しさをすでに知っている人たち。
 しかし、ここから後は、楽しいからやっているのではなく、実利的な理由で研究重視なニルスとか、生活のために心を押し殺して機械的にバトルするアイラとか、遊びじゃない人たちに、いかにガンプラの楽しさを伝授していくか、ってドラマになっていきます。

 バトルを通じて、想いをぶつけるって言う、ある意味、ガンダムファイトレディーGOな武闘家ワールドにも似た、モデラー魂をかけた戦いドラマを楽しめる形。
 遊びだから本気でぶつかり合えて、それが楽しいって物語テーマに対して、遊びじゃないガチ勢の姿を見せながら、シリアス色を増しつつ、最後はハッピーに終わる未来を目指して。

 あと、次から次へとカップルが成立していくラブコメ時空にも突入しますな。
 全てのモデラーがリア充になっていく過程も、何というか、爆発しそうな展開、と。

 でも、ラルさんだけは、いつまでも独り身という。せめて、ハモンさんも出て来てくれたらなあ。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/11 (Fri) 18:35:40

 定期感想その1です。

●仮面ライダーアギト(感想訂正&補足)

 まずこれを正しておかないと、他の感想に手を付けられない気持ちです。ご指摘の、

> >氷川さんより頭悪いんですか?

ですね。正直に申しますと、ご指摘を拝読して「誰だよ、そんなこと言ったのは」と思いそうになりましたorz。が、すぐに「いや、そう言った覚えがある」となり、すぐに己が感想を読み直して「確かに」と。自分の感想投稿直後、一応は読み直すんですが、そのときは気が付かずでした。

 改めて第25話を観なおし、翔一がロープ切りマジックを北條に見せたシーンでの台詞を書き起こすと、

「あー北條さん、種が分からないから誤魔化そうっていうんですか。がっかりだなあ、氷川さんより頭がいいと思ってたのに」

ですね。NOVAさんの台詞要約通りです(北條への期待で煽る)。自分の間違った要約だと、直接的に北條を下げてしまっている。確かに翔一らしくなく、ここまでアギトを観て感想書いておきながら、キャラを壊すような理解になってしまったのは情けない。

 しかも、時間を置いたら自分でもそう言った自覚がなかったわけで。未だに自分で自分がよく分からない面多々ですが、観なおしたお陰で少し分かった部分もあります。冒頭は氷川がG3-Xを託した翔一がアンノウンを見事に撃破するわけですが、ちょっと氷川が複雑な心境のようです。

 そこはいいんです。氷川としては「やっぱり自分では無理か、不向きか」と悩むでしょうから(そう悩んだからこそ、翔一を小沢澄子が選んだことに最初は反発しつつも、結局は氷川も翔一にG3-Xを託した)。問題はその後の、翔一の「謙遜」です。美杉邸での、北條が訪ねてくる直前のやり取りですね。

 翔一は氷川に対し、G3-Xの装着・操縦を「大したことないです、なんか簡単でしたし」と言う。この時点で翔一はG3装着者が氷川だと知っており、氷川がG3-Xが無理だと思って翔一に託したことも知っているはず。しかし、褒められたら謙遜する、と思えば許せなくもない。

 ただし、すぐに失言でもあると気がつけば、ですが。しかし翔一、無自覚に追撃して「誰でもできますよ、あれくらい。サルでもできます」と。これは氷川はショックを受けまして、翔一のコップ消失手品披露の後、氷川は「僕はサル以下ということですか」と食い下がってます。

 自分も翔一の「サルでも」のところで、正直、カチンとくるレベルのものを感じまして。今までだと、誰かに言われた気になることを、翔一が偶然に言及するというパターンだったんですが、今回は翔一が単独で言っちゃった格好。それゆえ、翔一にむかっ腹たっちゃったんですね。

 どうやら、その気分のまま、翔一が北條にロープ切りマジック披露するシーンも観ちゃったようです。翔一にムカムカしてたもんだから、台詞を悪意のほうへ捻じ曲げてしまったのかなと。自分の常として不注意とかもありますから、全部が全部、「腹が立ったもんで、つい」とは言えませんが、原因のかなりの部分であることは間違いなさそう。

 そこから「ああ、やっぱり自分は氷川に感情移入してるな」と改めて自覚するものがあります。例えば、小沢澄子が以前、氷川に肩入れする理由を問われて「可愛いから」と言ってました。直後はコント的な台詞と感じたんですが、その後、じわじわ実感できてくる感じです。

 しかし不注意も確実にありまして、他のシーンの見間違いに気が付きました。観なおしてみると、涼が最初に気づいて追った相手は氷川のG3-Xだったんですが、先の感想投稿時には、涼が翔一/アギトに気が付いて追った、と思い込んました。勘違いした見方ですと、かなり単純な作劇となります。

 しかし実際の作劇は、涼の「アギトに関わる者を見つけ次第追い、アギトにたどり着く」という、榊亜紀の死への無念、復讐への執念と注意深さが表現されているわけで。そこに気が付いてみますと、涼が榊亜紀に「あかつき号事件を知りたいわけじゃない」旨言った頃からの変化も感じ取れる気がします。

 そうなると、涼が関谷真澄・相良克彦に関わっていく姿勢も前とは違うものがあるかもと考えを巡らせたくなります。実際、少しですが考えてみると、確かに榊亜紀の死が涼の心境の変化に決定的だったけど、山王湖で篠原佐恵子を救いきれなかったときが変化の発端だったか、と思えたりもします。

 それ以前ですと涼を突き動かしたのは、、変化した自分を見放した仲間(水泳部の顧問、部員ら)、涼を受け止めきれなかった恋人の片平真由美らに対する絶望だったように見えます。つまり「どう自分(涼)を守るか」でしょうか。それが「どう他人を守るか」に変わりつつあるように見えてきます。

 自分の感想の翔一の台詞の間違いへのご指摘は、もしかすると単純に間違い・勘違い、あるいは翔一のキャラのそぐわないというものだったかもしれませんが、そこを観なおそうとしたら、以上のように考えが膨らみまして。以前のシーンの意味が変わってきますし、キャラクターも違って見えてきました。しかも、より面白く感じる方向に、ですね。

 それくらいのものがありましたんで、きちんと感想修正をしておこうと、以上のように長々記した次第です。いつも定型の感謝で恐縮ですが、いつも助かっております、ありがとうございます。

●ゴジラSP/設定(第11話:りふじんながくふ)

 1クールもののはずなんで、来週が最終回か、と思って録画機で来週を調べると、まだ最終回マークがありません。ネットで調べなおすと全13話予定とのことで、後2話ありますね。しかし2話でこんな設定の羅列、収拾つくのかしらん。

・特異点その1

 有川ユンの理解を自分なりに要約すると「特異点は同時多発的に世界中に発生しているようだが、この宇宙の外でつながっている1つの高次元物体」みたいです。前にベイラ・バーンが立方体の影(平面への射影)で説明していたものの発展みたいな感じ。

 成長すると破局に至る、というのは、他のキャラクターの台詞を踏まえると、高次元物体はこの宇宙より大きく、このまま入り込む/引っ張り込むと宇宙全体を占めてしまう→既存のものははじき出される、ということなのかも。

・特異点その2

 ジェットジャガーのAI(元ユング)が「心」(たぶん「自我」と言い換えて可)を持ち出したようで。技術的特異点ですね。今頃になって、そっちかよという気がしないでもない。しかも、その「心」はいったん赤ん坊状態に返ってから成長し直すらしい。

 その点は人間の成長と似ていますが、知性の持ち方・発達が人間と真逆で、もしかすると相容れない。数を理解するに、ペアノの公理から出発するとか、抽象的な理論から入って具体例を把握する知性らしい。言葉も学び直してますが、チョムスキーの生成文法から自然言語を理解して、日本語の喋り方を学んだりするのかしらん。

・前成説

 そのジェットジャガーPPの知性の獲得は「前成説」であるらしい。大滝吾郎が指摘して、有川ユンが卵の中の卵の繰り返しで説明してますね。鶏の卵だとしてし、前成説だと卵の中には既に鶏の全ての器官を備えた超小型の鳥がいる。その鳥が大きくなって鶏の形になると。

 ということは、卵の中の、鶏の器官を全て備えた超小型の鳥にも、既に超小型の鶏の卵があるはず。その超小型の卵の中にも超々小型の鶏があって、卵を持ってて、と際限なく繰り返しになるらしい。なんだかフラクタルみたいな感じです。

 もっとも、ジェットジャガーがPPになる過程の有川ユンの推測は、どうもそれとは違ってる感じですが。歌の中には現実の資料へのポインタがあり(「BIBLE」とあれば聖書を見る)、ポイントされた資料のデータで再構築すると知性に至るという感じです。

・超計算機

 その前成説がジェットジャガーPPをどう説明するかはよく分からなかったんですが、もしかすると超計算機の設定への伏線かなという気がします。前成説をちょっと捻りまして、卵の中の卵の中の……、と追っていくと、最初の卵に行き着くという循環があるとします。最初の卵がどれか、いつ生まれたかは分からなくなります(鶏が先か、卵が先か、への解答でもある)。

 そんな循環をどうやって作るか、となると、1巡で済ますなら「鶏の卵を過去に送り、孵ってみたら、その鶏自身だった」というモデルが考えられます(前にここで記した、自分の産んだ子が自分の母親だった、という小説と同じ)。

 超計算機も、アーキタイプを解明した超計算機の計算結果を過去で得て、アーキタイプを作り、それをもとに超計算機を作った、という時間の循環モデルらしい。ですので、前成説にタイムトラベルを加えれば、超計算機の設定説明になるのかもしれない。

 が、やっぱり「だから何やねん」という気しかしないorz。設定を並べ立ててるだけで、何かがつながって、まとまって来る感じがありません。映像作品としては「勝利条件を際立たせる雰囲気作り」に留まってしまうのかなあ。

●ゴジラSP/ドラマ(第11話:りふじんながくふ)

 設定はさておき、怪獣、ドラマはなかなかです。が、今話は溜め作りかな。悪党面の面々の動きが面白く、何か起きそうというイベントを主とした構成だったように感じました。が、もうちょっと怪獣 vs 自衛隊・ジェットジャガーが観たいぞ、終盤なんだし(もう「溜め」に乗せられている ^^;)。

 さらに不満を申せば「モスラはまだ来ないのか!」もあります。ED曲の映像にはイラストとして映ってたりしますし、単独で映画化された怪獣としては、ゴジラ、ラドンと並んでますし、平和派という異色さがあるし。こないだTVで観たキング・オブ・モンスターのモスラが、東宝映画より戦闘力強化された様子に目を見張ったのも、モスラ期待に寄与してるかも。

 ともかく本編。冒頭、有川ユンらが動き出してますが(背景の海が真っ赤で事態悪化を窺わせますね)、ミサキオクに向かってましたか。異変が起きてまして、例のゴジラの骨を持ち出しているらしい。主犯(?)は自称ジャーナリストの海建宏で、この後、自称フリーの諜報員になってますな。有川ユンは、特異点→破局を危惧して調べたい模様。

 既に佐藤隼也らが捕らえられてまして、有川ユンらも捕まってしまう。が、海建宏としてはゴジラの骨を持ち出せれば充分らしく、無事に解放されたみたいですね。海建宏と有川ユンの問答で気になるのは「魔法のランプ」の例えでしょうか。たぶん特異点を指してます。有川ユンの魔法のランプ/特異点対策の答は「魔法のランプ自身にランプの消滅を願う」というもので、海建宏は「ロマンチック」と評してますね。

 失望したらしい海建宏、この後、神野銘にも同じ問いをしまして、そっちの答は気に入ったらしい。もっとも、有川ユンに収穫はあったみたいです。海建宏が「ODでそんなことができるのか?」と皮肉ったことで、何か気が付くことがあった表情でした。

 神野銘パートは、まずシヴァ共同体からですね。この後に動きが出ますが、おそらくは鹿子行江が内々に手配した形跡があります。が、ともかくは正面から。神野銘はティルダ・ミラーと面会、破局回避を主張するも、またもや受け入れられない。が、「顧問研究員を失った」穴を埋めるため、迎え入れられたようですね。

 ということは、前話の暗示的な描写は李桂英死亡を示唆していた、で間違いなかったようです。ラドンから猫は救ったが、自分は死んじゃったのか。(ハードSF面で)問題解決に至る重要人物に見えましたから、「死んだかも」→「いや無事でした」のどんでん返しを期待しないでもなかったんですが。神野銘がやつれてたのは、大量の計算を任されて徹夜仕事してたとかで。しかし李博士死亡確定。残念です。

 それはともかく、神野銘の処遇はベイラ・バーンらに引き継がれるわけですが、研究所に異変が起こったらしい。何者かの侵入っぽいですね。この後、マイケル・スティーブンが救援に駆けつけたと明らかになりまして、悪党面同士で裏でつながってましたか(^^;。もっともリーダー格は故李桂英だった節が、この後分かりますが。

 とりあえずはベイラ・バーンの研究所案内。葦原が探り当てた特異点を元とする超計算機を核に作り上げた研究施設みたいですね。地下から特異点を引き上げねば完成せず、後7年はかかるらしい。この後、別ルートから地下の超計算機の根元(?)へもぐりこんでますが、同じものでいいのかな。この辺りも、どうも自信なし。

 が、ベイラ・バーンの悪さ(?)がバレて、警備兵らが動き出す。ODを盗んで世界中に送りつけたみたいですね。そうしたのも、故李桂英の計画に則ったものらしい。自分が死んでも事が運ぶよう、手配してあったわけか。そう分かってみると、李桂英の一連の動きも、偶然性のない意図的なものだったか、と思えてきます。神野銘に目を付けたのも、最初からいろいろ知ってて近づいたんじゃなかろうか。

 李桂英の直属の部下:マキタ・K・中川が外務省の鹿子行江に神野銘の伝言と言って連絡したのも、李桂英の計画通りなのかな。この後、ベイラ・バーンが盗み出した(?)ODを届けてますね。

 が、ともかく研究所。セキュリティが封鎖され行き詰る。と思ったら、即座に救助されまして、マイケル・スティーブンですね。どうやら反ティルダ・ミラー派ということらしい。人物ではなく方針を巡っての反目でしょうか。神野銘、研究所に着いたと思ったら、もう脱出ですか。

 向かった先はどこかの遺跡で、内部に地下深く通じる洞窟がある。サルンガが出て来た穴であり、葦原博士が見つけた地下の特異点につながるものですね。通れるように道まで整備されてますな。ここへ海建宏まで現れまして、有川ユンへのと同じ問いを神野銘に発する。神野銘の答は「ランプ自身に考えてもらう」。これが海建宏に納得しまして、何か大事なことを任せる気になったらしい(その内容は、現時点では全然分かりませんが)。

 葦原博士が洞窟を調べ始めたのも、例の歌を解析してのことらしい。ともかくも、その最深部と思しき特異点にたどり着きまして、このパートは次回へ続く。さっさと設定的な決着付けて欲しいものです。追跡劇はなかなかいいんだけどなあ。

 有川ユンパートは、今話は溜めの感じですね。主にジェットジャガーの成長(PPへ)で次につなげる狙いか。紅塵の中、大滝吾郎が率いてゴジラに向かいつつある模様。佐藤隼也らも同行してますね。が、ジェットジャガーの様子がおかしい。心がどうこう言い出したら、シャットダウンして再起動かけたらしい。有川ユンの操作も受け付けない。

 どうやら歌に含まれる情報を元に、ジェットジャガーは自らのAIを再構築しつつあるらしい。今さら「AIの自我とは」とか言い出されると面倒臭い気がしますが、前に有川ユンが言っていた「強化のための膨大な計算量」解決ということなら歓迎。来週次第ですね。

 前成説だか卵の中の卵だか、ともかく例の歌はジェットジャガーの持つデータへのポインタとなっており、それで自己改造が進む。ラドンが現れると一時的に対処モードになるみたいですが、無事にバージョンアップ完了。赤ん坊みたいなジェットジャガーPPに進化したようですが、真価は来週に見せてくれるんだろう。

 再起動したジェットジャガーPP、なぜか東京駅上空100mと時刻を示しまして、例の歌を歌い出す。で、このパートも来週へ続く、か。これだけ歌でこちらの注意を引いたんですから、ドラマの決着に重要な役割があるんだろうなあ。第1話から、これだけ気を持たせたんですから、きっちりした落としどころが欲しいところ。

 怪獣パートは短いながらも、今回もなかなかの迫力でした。今話は紅塵と豪雨の中での「ゴジラ vs マンダ」ですね。マンダも巨大化しまして、もうゴジラに追われるだけでなくなり、逆襲に出たらしい。が、さすがにゴジラのブレスには敵わず、か。自衛隊はもはや、状況を見張るくらいしかできることがないみたい。多数のラドンにも対処できず、把握しつつ避けるだけのようです。自衛隊は備え、怪獣はいろいろいるも、パワーバランスとしてはゴジラ一強という感じですね。

 ちょっと面白いシーンがありまして、政府から派遣されたらしい3名がオオタキファクトリーを訪ねてますね。自分は「誰だろう?」くらいに思ったんですが、後でネット感想を調べると、シンゴジラの巨災対のメンバー3名を模していたようです。リアルタイム感想で「あっ尾頭さん!」とか気が付いたマニア多数みたい。自分はまだまだだなあと改めて感じた次第。即座にそういうことが分かると、観ててもっと面白いんだろうなあ。

 次回タイトルは「たたかいのおわり」で、ちょっと不安。怪獣の戦いが終わったりしないだろうな。ハードSF面のドラマがモタモタしてる感じなんで、見どころの怪獣の見せ場が終わるのは困ります。しかしもし、平和の使者モスラ登場ということなら、タイトルは納得ですし、歓迎したいかも。
(投稿後追記:モスラに拘る理由、1つ書き忘れてたorz。歌ですね。歌が関わる怪獣で自分的に印相深いのがモスラ。キングシーサーも歌で蘇ったんで、期待するものがあったりする。)

●ビルドファイターズ(第18話:ブラッド・ハウンド)

 日常パートとバトルパートが全く別々のキャラクターで構成されてました。日常パート(たいてい前半)で起こったことが、バトルパート(主に後半)に活かされるっていうパターンが多いように思いますが(例えばシンカリオンはたいていそうかと)、別々のキャラクターのドラマで描くと、そういう手法が使えないですね。

 ですが日常とバトル、それぞれ面白いものでした。日常パートだと、最も浮き彫りになったのがアイラ・ユルキアイネンでしょうか。レイジとは表面的、意識的には対立しがちで、距離を置こうとする姿勢が見えますが、食べ物に夢中になったりすると変わる。レイジを意識しない場合だと、全く同じ反応でシンクロしたりしまして、実は相性がいいと分かるわけですね。相変わらず、本人(アイラ)は意識してないわけですが。

 そこに意図せず絡むのがヤサカ・マオでして、ミサキとデートだと張り切って出かけるも、焦り過ぎて会うや否や張り倒されて、今回はお終い(反応からすると、ミサキも好意はありそうですが)。一直線に向かったもののしくじったマオと、意図せずじりじり接近するアイラが好対照。かつ、フラれて泣くマオを見るアイラの表情が、対人関係についての素のアイラを物語ってる感じです。

 バトルパートは、メイジン・カワグチ vs レナート兄弟ですな。バトルアクション・アイテム的にも面白いんですが、両者の楽しみ方の差異が自分的には最も気になりました。メイジン・カワグチはガンプラバトルであると考え、一騎打ちやゲーム性を最大限に生かす方向性。対するレナート兄弟は戦争であると規定し、勝利を最優先し、部隊運用まで考えるわけですね。

 例えば、レナート兄弟は一般兵を使って相手機体に爆破をしかける。が、メイジン・カワグチは先読みして、プラモ的発想のグリスで防御してあった。演出上はメイジン・カワグチを是とする感じでしょうか。が、自分的にはレナート兄弟も同じくらい是としたい気がします。両者の差は単に「こう楽しみたい」という希望、スタンスの差でしかないように思えます。

 メイジン・カワグチはゲームとしてのめり込み、レナート兄弟は戦争の疑似体験としてのめり込んでるようです。実際の戦争ではないですから、どっちの楽しみ方がいいとは言えない気がします。たぶんの想像ですが、あの頃の実際のガンプラファンの楽しみ方を反映して、今話で異なる2つの立場の演出を見せてくれたんじゃないかと想像したりしてます。

●創作関連について

 件の人物が少なくともこの1年以上は出入りしてないほうのブログ記事も拝読しまして、こちらでの書き込みと合わせて「思った以上に深く侵食しているようだ」と思った次第。少し言及してお出での「JD氏」については、確か当時にメールでお問い合わせ頂いてまして、返信しています。あの返事内容通りとお考えいただければと思います。

 それはさておき、最も注目したのは、件の人物自身が主催のはずのラーリオス企画について「よく覚えていない」になっている点ですね。「は?」という気持ちが半分、「やっぱりか」が残り半分という、相反したものが同時に発生しました。

 おそらく、彼は本当に覚えてないでしょう。極めて簡潔には、前にも申しましたが、快楽に浸る以外は彼にとっては「作業」だから。終えた作業なんか覚えない。もう一度やれ、と求められたら、「どうやるんですか?」と臆面もなく問い返す。もし書いたものを絶賛されたら、少しは自分が何を書いたか覚えるんでしょうけど、それも(あり得)ないですから。

 それでも、飛び込みで言い出して、願いをかなえてもらって忘れるというのは人間としてどうか、と思うのは自然です。反面、そういう人物ではない(例えば、他人を自分のための機能としか思ってない)、というのが長時間かけて証明されたのも事実。だから半分「は?」で、半分「やっぱりか」。

 当該人物がどういう行動パターンがあるか、で考えてみます。彼はだいたい次の3段階で(他人からかすめ取るための)テンション上げていきます。

・レベル1:頑張っている、志があるとポジティブ風に訴える。
・レベル2:自分はこんなに不遇だと同情を買いたがる。
・レベル3:「俺がこんなに苦しんでるのは、お前のせいだー!」と喚く。

 まあ、彼だけではないパターンです。勤め人だった頃、新入社員、派遣社員等々を任されることがあったんですが、自分にはたいてい厄介な人物が回されます(たぶん、自分が面倒臭い人物だから ^^;)。上記のようにテンション上げていく人物は一定数います。

 その根っこはどうやら「自分のしたいことだけしたい、気分が乗らないことは絶対にしたくない」のようです。が、会社の仕事ではそれでは困る。仕事が仕上がりません。やるべき項目、必要な達成度が先にあって、それを満たすのが仕事です。ですので、強いることも必要になります。結果、何人か辞めてますね。

 同情はしませんし、罪悪感もありません。怨恨もなし。仕事ですからね。ただ、その途中で同僚、先輩からいじられるのは確かです。「厳しすぎるぞ」だとまだ緩いほうで、「いじめだ」とはやし立てられることも少なくありません。

 そういうときは、「では、あなたが代わってください。上手く行くなら見習いますし、ここまでのことに責任を取ります」と言うようになりました。誰も代わってくれる人はいませんでしたが、文句、揶揄も止まります。(責任を負わされない限りは)貶して楽しむ人も一定数いる、ということでしょう。

 当該人物のことで何か言われることもあるかもしれませんが、気にする必要はないように思います。が、NOVAさんはどうしても彼を見捨てないで済む方法があれば、という救済は断ち切らないご様子ですね。自分だと切り捨てたら顧みませんが。

 やはり、現本職が教育者だからかな、と思うものがあります。自分ですと勤め人の当時は「教育」として人を任されたわけですが、決して教育者ではないことは、当時から自覚はありました。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば」までしても、「人は動かじ」だったら諦める。

 教育者はそこで諦めないようですね。この「やってみせ」が功を奏さないなら、あの「やってみせ」ならどうか、と工夫を凝らす。迷惑かけられても、また教えを乞う姿勢を垣間見たら、また教える。

 などと考えてみると、はたと自分に思い至るわけで(^^;。他人のことばかり言ってる場合じゃなかったですね。そもそもフィクション自体から気持ちが離れがちだった頃、フィクション感想・解説が面白くて、「やっぱり観てみようか」となったのがこの掲示板などの発端です(当該人物サポートは副次的な気持ちだったような)。

 そこからいくつか転機ありまして、例えばたまたま牙狼アニメ初作の感想をちょろっと書いてみたことですね。すぐに反応ありまして、それは牙狼シリーズというものだと。それが特撮だったわけで、特撮に興味が回帰するきっかけとなりました。

 平成ライダーもそうですね。実写特撮の牙狼で確認した面白さもありますが、こちらで伺ってなかったら、相変わらず序盤で見切ったつもりになって、中盤以降の面白い時期を見逃し続けたはず。洋物ファンタジーではロード・オブ・ザ・リングにホビット、それからアメコミ特撮ドラマ(主にフラッシュから入ってアローバース)。自分1人で面白いもの探してたら、そこまで広がるのは無理だったでしょうな。

 なーんだ、自分も見捨てられずに教わったお陰か、と。何か考えてると、だいたい最後には自分に返ってきますな(^^;。当たり前と言えば当たり前かも。心中まではっきり分かるのは自分自身だけですから。他人を理解するにも自らを以て推し量るわけで、「そう思うお前(自分)はどうなんだ」となるのは自然な流れかもしれません。

 とはいえ、当該人物については、(自分的には既に過去の事象とはいえ)思うところ少なくないのも事実。自分のうちで多少なりともまとまる考えが出てきたら、また何か書くかもしれません。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/12 (Sat) 22:13:29

 定期感想その2です。

●DYNAZENON(第11話:果たせぬ願いって、なに?)

 次が最終回ですね(録画機の予約画面でも確認)。しかし未解明といいますか、主要メンバーの未解決事項を残したまま、エピローグに突入させてみた感じ。案の定、ラストで破綻しまして、いわば「風呂敷を畳に行ったら、まだ畳めないと分かった」みたいなエピソードでした。次で「こう畳めばスッキリ」みたいに見せてくれることを期待。

 原作にして原典の実写版グリッドマンとの関係もあらわになった点がありました。最大のものはガウマの出自でしょうか。実写版グリッドマン・第18話「竜の伝説」に登場するミイラを意識しているのは確定と見てよさそう。

 同話との関連性はDYNAZENON開始当初から、ネット評で目にすることはあったんですが、「そこをヒントにしたオマージュ要素のあるということかな」くらいに思ってました。が、ガウマが死の直後の聞いたという「お姫様もあなたの後を追って死んだのよ、あなたに会いたくて死んだのよ」は、実写版グリッドマンで井上ゆかがミイラを説得した言葉と完全一致ですね(もしかするとDYNAZENONでの声の主も?)。

 設定的にも、グリッドマンのミイラは5千年前に、「竜使い」の一族として国のために戦い、姫君と恋仲になったとされています。しかし王に毒殺され、悲しんだ姫は竜の彫像を亡骸に持たせ、自らも後追い自殺と。グリッドマン第18話の記憶がおぼろげだったんですが、調べなおすと全て符合するわけでしたか。もっと早くに調べなおしておけばよかったと後悔です。

 そこを強調するように、蓬らのクラスメイトがミイラの事件(復活して行方不明)を知ったりしてますな。蓬はそのミイラがガウマである可能性を考えてる。もしかすると、DYNAZENON全体が実写版グリッドマン第18話のリメイクと考えることも可能かもしれません。
(さらにEDテロップに、「協力 電光超人グリッドマン 第18話「竜の伝説」」と出てたりするし。前から出てたかどうか、ちょっと確認できませんが。)

 そこはテーマに関わるモチーフですが、印象レベルでの類似描写もちらほらあるような。自分的にはですが、今話の夢芽の墓参りは、アニメ版GRIDMAN第9話(アカネが裕太らを夢の世界に閉じ込める話)での墓参りと被ります。なんとなく背景絵が似てる(瓦屋根付きの門とか)、という程度ですが。自分としてはアニメ版GRIDMANは大いに楽しんだわけで、その快経験を上手く刺激されると、より面白く感じます(ただ紙一重なところもあって、正反対の作用になることもある)。

 ともかく本編。上述しましたが、ちょっと早すぎるエピローグに突入した感じですね。冒頭、まずは怪獣優生思想。自分は勘違いしてまして、前話では怪獣優生思想も怪獣に囚われたと思ってました。ムジナは「勝てなかったよ」と言ってまして、怪獣ガルニクスに取り込まれつつも、ムジナが掴んで操ってはいたようですね。

 が、敗退。シズムの見立てによると怪獣ももういないらしい(これが大嘘なのが、後で明らかに)。ムジナ、ジュウガは怪獣優生思想の完全敗北と認識し、オニジャはそれなら自らの手で人間を殺すと宣言(ですが、かなり幼稚な考えだったことが、後で明らかに ^^;)。が、ジュウガはちょっと気になること言ってまして、怪獣ガルニクスの異質さから見て、5千年前に用意されてたものじゃないかと。そうなると怪獣使い復活及び怪獣出現って、5千年前に計画されたものという可能性が出てしまいそう。

 しかし、怪獣優生思想もガウマチームも、みんな後始末に入った模様。ガウマチームは日常に復帰しようとしてますね。それも元通りではなく、さらに一歩進める感じで、一連の戦いで成長したからかな。まず暦は就職活動開始。これにちせがちょっと焦る感じがある。たぶん、ちせとしては「自分は不登校だが、従兄の暦だって引きこもってるし」と同類がいる安心感があったんでしょう。

 その暦が働く意思を見せたことで、ちせの停滞は再びたった1人の孤独なものに、みたいな不安な状況になる。そこでちせはまた学校に行こうとするわけですが、踏み切れない。そこへナイト、二代目が現れて、親戚ではないたった1人の友達:ゴルドバーンを連れて去る、と言うわけですね。同類がいる安心感が失われ、続いてせっかくできた理解者も失われると。だから、分かるけど分かんない、となるんでしょうね。理屈は分かるが感情がついて行かない。

 暦はそんなちせの心情に気が付かないのか、履歴書書いて、スーツ用意して(実家で暮らしてたことが判明、ちょっと驚いた ^^;)、就職用の写真撮影ですか(上だけスーツで、ちょっと笑った ^^;)。そこでムジナと出くわすわけですね(たぶんムジナから会いに来た?)。

 ムジナ、「多分もう怪獣は現れないよ」→「もう戦うこともないよ」と伝えまして、なんとなく最後の暇乞いの挨拶な感じですね。が、どうやらムジナは暦と話したいようなそぶりもあります。いきなり「(怪獣騒ぎでおそらく死者まで出した)私のこと憎い?」と心情を尋ねてます。

 暦は(就職を意識したせいもあるのか)、ムジナが職務として行ったことを、ムジナ個人に帰すつもりはない旨、答える。ムジナ、ほっとするわけでも、怒るわけでもなく、なんだかショボーンとして「私は暦君が憎いよ」と呟いて去ってしまう(この後、1人で酒飲んでましたな)。暦はムジナを追わず、その場に立ち尽くすと。

 ここはムジナをそのまま1人で帰らせて良かったか否か、観ていて悩ましい感じがします。自分は途中から、ムジナの成長を期待するものがありました。当初、高校生に混じった大学生風でしたが、実はメンタルが小学生くらいと判明(だから人の言いなり)。続いて、『自分はやれるんだ』という自覚が芽生えて、自己イメージが限りなく膨らむ中学生メンタルに(思春期前期)。

 そのまま行くと、高校期(思春期後期)特有の「イメージだけは膨らんだ自分は、実際には何者か」みたいな自己同一性の獲得へ移行するはず、でした。が、成長の手掛かり≒怪獣が失われまして、ムジナがまた迷走始めちゃった感じです。この時点で、もし手掛かりがあるとすれば、立場が異なりながらつながりができた暦でしょうか。

 ムジナの「私は暦君が憎いよ」は、暦を突き放すようでいて、実は助けを求めたようにも思えまして、なかなか解釈、応答、対応が難しそう。もしムジナが「自分は怪獣使いではなくなり、人間に戻った」(≒シズムの評価)と覚悟しているのであれば、そのまま見送るのが正しそう。が、アニメなんで微妙な表情は読み取りにくいんですが、自分が受けた感じとしては、ムジナは暦に助けを求めに来たのかなという気がします。最終回では暦は絶望していくムジナを追いかけてくれるのかな。

 ジュウガはムジナと好対照で、サッパリと諦めた感じですね。ガウマのもとに現れまして、敗北を認める点は同じですが、殴られる覚悟があったみたい。おそらく、殺されても可、くらいに腹くくってたかも。幸い、通りがかった蓬らが止めてくれましたが、ジュウガはかなり顔がはれ上がりそう。

 しかしジュウガ、「ガウマさんのパンチ、悲しくなるほど痛くないんですよ。昔っから」などと言う。これも解釈が難しい。単純に受け取ると、ガウマ自身は大した攻撃力持ってない、でしょうか。でも殴られた顔はあざだらけで、痛くないわけなさそう。

 となると、ジュウガはガウマが殴りたくなる気持ちがよく分かるのかも。殴られて当然と思えば痛くないとか。ガウマのほうも(そういうジュウガを察して)全力を込めては殴れない気持ちがあるのかもしれない。あるいは、ジュウガはあくまでもガウマを認めず、否定する気持ちがあって、やせ我慢して煽ったか。どうも確定しづらい気がします。

 そのガウマは、夢芽らが陰で「ただのいい人」になっちゃったと評してまして、その時点では自分は「そうかあ?」と思いました。が、ナイトと二代目が別れのあいさつに来たシーンで、「ああ、たしかにだたのいい人だ」と感じました。二代目がナイトに頭下げさせて、ナイトも渋々「世話になった」と言うと、ガウマは「ふ、聞こえねえな」と言いつつも、満面の笑み。ただのいい人だよ、これは。

 そのガウマも撤収準備進めてまして、チームメンバーからダイナゼノンを回収していってるわけですね。蓬などは返す段になって、改めて「こいつ(ダイナソルジャー)かっこいいな」と名残惜しさを実感している模様。淡々と終結に向かっていそうですが、不安点が2つ出てますね。

 1つはガウマが探していた「姫」関連ですね。5千年後にガウマが蘇るのを予期してダイナゼノンを託した謎が解けてない。ガウマの死の直後にメッセージを伝えたのが「姫」地震ではなさそうで、じゃあ誰なか。もう1つはガウマの体調不良。だんだん苦しくなってきてるみたいで、皮膚に見える症状も進行しつつあるみたい(これについてはラストでシズムが理由を明かす)。

 それでも、なんだか強引にエピローグ進める感じで、夢芽が蓬を誘って香乃の墓参りですね。上述しましたが、GRIDMANでの裕太&アカネの墓地シーン思い出すものがあり、何か異変があるのかとワクワクしました。が、平穏に進んで終了ですね。むしろ、いいデートという感じか。これが契機で、後で蓬の告白に至ったのかな。夢芽が蓬に聞こえない小声の「ありがと」から察すると、OKの返事が予想されます。しかしガウマの動きが気になる。こっそりつけて来て、監視していたらしい。デートを見届けるというには緊張感高すぎる感じです。

 で、墓参りの帰り道、蓬が夢芽に告白しまして、観ていて「おーし!」という感じが高まった瞬間、シズムが無情にも割って入る。お陰で夢芽の返事が聞けず、腹立つ奴ですな(^^;。それはともかく、蓬らを狙っての襲撃らしい。ガウマがすんでのところで阻止しますが、ガウマの体の異変もあらわに。シズム解説入りまして、怪獣使いでなくなると、急速に体が衰えて死に至るものらしい。シズムらは怪獣とつながっている限りは衰えない模様。

 ということは、怪獣がいなくなった今、残る怪獣使いは衰え始めるのかな。もっともシズムだけは例外で、体内に怪獣を宿していたらしい。蓬ら、というよりは、たぶん蓬を狙いに来たのは、シズムと同類だからとかだろうか。蓬が前に怪獣を掴もうとして、幻影のショックを受けた理由、まだ明らかではありません。なんかありそう。

 ロクに動けないガウマに代わるように、ナイトが救援に入る。二代目がこの事態を予期していたとかだろうか。別所で異変を察したらしいゴルドバーンは、ちせが送り出してますね。自らを怪獣化、巨大化させたシズムに対し、ナイトは1人でカイゼルグリッドナイトを操って対峙する。が、どうも太刀打ちできない感じですか。やっぱり、チーム全員が揃い、気持ちを1つにしないとフルパワー出ないんでしょうね。

 この戦闘の余波をオニジャが受けてまして、収監中ですな。オニジャが「人間を殺す」と宣言した、その手段は「警官から拳銃を奪って」というものだった模様。やっぱり子供っぽい考えしかなかったか。しかも、そうするだけの力もなく、あっさり取り押さえられ、逮捕されたわけですな。

 しかし久しぶりに「死ぬかと思ったぜ」が聞けまして、なんか嬉しそうでもある。まあ、もういないと思った怪獣がいたから当然か。シズムと気が付いたかどうかは分かりませんが。ジュウガも闘志が蘇ったかな。ムジナはどうしているか不明ですね。

 自宅の暦もニュースで怪獣出現を知りまして、現場へ駆けだしたらしい。電車のちせもたぶん、現場に向かってるんでしょうね。ナイトはみんなを逃がす時間稼ぎもあって1人で戦い始めたようですが、どうしても集まって来ちゃうか。自分的にはいい感じの流れで、最終回に期待が持てそうです。

●パクリと守破離(創作関連派生)

 件の人物の「パクリ癖」についてですが、

> パクリ癖が問題なのではなく、作品分析がしっかりできていないのに、「○○みたいなもの」

というのは、しっくりくるものがあります。自分はパクリ癖そのものを問題視したわけですが、掘り下げるとそこに行き着くんだな、という納得と申したらいいか。

 あるいは「パクリ」をどう分類、定義、解釈するかですね。考えてみるには、「パクリ」を「真似る」と言い換えたほうがいいかも。そうなると、自分的には守破離の守がどうしても思い浮かべます。自分の整理のために、各段階を書き出しておきます。

・守:1人の師(ないしは1つの流儀、1冊の教科書)をひたすらなぞる。
・破:他の師(他の流儀、複数の教科書)からも真似る、学ぶ。
・離:真似る、学ぶことを卒業し、自分流を作り出す。

 芸事にせよ、勉学にせよ、身に着けるにはだいだいこういう感じでしょうか。勉学だと、最後の「離」は研究に相当しそうです。しかし、まずは学ばないと始まらない。例えば、無知な妄想では学問は修得できません。

 ですんでまずは守破離の守。いきなり複数から学ぶ「破」から始めるなんて無理です。複数の教科書のいいとこどりで学ぼうとか無謀で、かえって分からなくなるだけ。当たり前の話で、別々のものからつまみ食いでまとまった形を成すものを作るなんて上級者にしかできないですから。

 まず真似るんですが(守)、それでは上限が真似る対象であり、限りなく近づくだけですね。しかし、1人の師、流儀、教科書ですから、整合性のある体系にはなってる。それで基礎が身に着いて、ようやく他の流儀との差、彼我の得失とか分かって来て、つまみ食いも可能になってきます。

 しかし、例えば自分は工学を学んで技術職へ進んだわけですが、各種工学や技術の先人の成果を借りて、仕事してました(そういう工学分野がある)。自ら学問的成果を出すなんて、思いもよりません。しかし真似てはいます。が、いくらやっても「守」になりません(←多少、極論ですけど)。上達はない。むしろ、やったはずのことを忘れてしまいさえする。

 多少極端に言えば、成果だけあればいいんで「コピー&ペースト」みたいになっちゃってるせいです。結果さえ出れば、内容は自分の頭を通さなくてもいい。分析はしてない。だから真似た対象が、実際には何かは理解できるようにならない。分からないから応用は利かない。
(それでも、あちこちから部分的に真似ても、統合する技術は必要になるんですが、そこが主旨ではないんで割愛。)

 物語創作ですと、練習として好きな作品まるごと1冊、書き写すなんてあるそうで(例えば、ジョージ秋山さんが上手く台詞書けるよう、やってみたと自著で言ってたりする)。真似るのは人類の特徴であり、進歩の源泉でもあるようです。まずは真似ないと、何かができるようにはならない。その過程を簡潔にまとめたのが守破離だったりするんでしょうね。

 自分もあの人のようにできるようになりたい、と思って真似るんなら修行であって、いずれ技術は身に着いてくる。けれど、あの人が得た結果だけが欲しくて真似るんなら、作業であって、技術は身に着かない。創作ですと、自分が「パクリ」と評するのは後者です。学んでいる要素があるんなら、単純にはパクリとは言いたくない。

 言い換えれば、せっかくパクるんなら考察・分析まで進め、となるでしょうか。そこまでやれば伸びるわけで。というのが最初に申した、引用部分がしっくりくる、という自分なりに納得である次第。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/13 (Sun) 03:45:38

 感想その他です。

★ダイナゼノン

 この作品、YouTube配信されているボイスドラマがありまして、そのうち、10.01話と言うのが「ガウマを含む怪獣優生思想の面々が仲良くダベっている場面」で本編の補完ができるかな、と。

 ここでは、ガウマがリーダー格で、ガウマを慕う後輩キャラがジュウガ、ガウマのちょっと下品な悪友がオニジャで、ちょっとクールなシズム、そして姉御肌っぽいムジナさんがいて。

 ええと、ムジナさんのキャラがTV本編と違うというか大人っぽい。
「ジュウガはあんたのことを慕っているんだから、ちょっとは気を遣ってやりなよ」とかガウマに気さくに話しかけたりしているし。

 多分、ムジナさんは現代に蘇った際に記憶がうまく回復できていないんじゃなかろうか、と思いつつ。

 で、今回の放送は、現代組の悩みはあらかた前回で解決して次のステップに進むような流れで、
 シズムがラスボスっぽく秘めたる怪獣の力で大暴れで、それを倒したら、一応のハッピーエンドになるのかな。

 もっとも、ガウマたちは消えてしまうのかどうか。
 そもそも、彼らがなぜ復活したのか。怪獣がなぜ蘇ったのか。そういう世界観の謎はまだ解けていないので、謎解明されないまま、ラスボス倒したら終わりでいいのかな、って感じ。

 まあ、蓬くんの怪獣操るパワーがVSシズムの逆転の鍵になりそうとか、
 シズムが体内に怪獣を封印できるなら、他の怪獣優生思想の面々(ガウマ含む)も同様のことをすれば延命処置にならないか、とか、

 いろいろなことを考えつつ、まあ、いろいろと謎だった人間ドラマの方は、前回の夢回で、自分的にはスッキリ終わっているし、暦先輩の就職活動で一歩進んだ感もいい落としどころだと思うし、
 怪獣が消えて、番組も終わってしまうんだ〜って微かな寂しさも込みで、いい作品だったなあ、と思っております。

★アギト

 で、「翔一が姉の自殺の謎を求めて、姉の恋人に会いに行った」って話を聞いて、思わずダイナゼノンじゃん、と感じたり。

 いや、まあ、それを言うなら、葦原涼の衰弱状態が、ガウマさんにかぶって見えたり、妙にタイムリーにつながっているように。

 ストーリーの感想ではありませんが、ちょっとしたリンク感を覚えたって話。

★ゴジラSP

 こちらは残り2話で、ダイナゼノンより多いようですね。

 印象的なのは、ジェットジャガーのAI急成長ですか。

 映画『ゴジラ対メガロ』に登場した元祖ジェットジャガーは、元々、遠隔誘導型の等身大ロボットだったのですが、内部に搭載されていた良心回路が突然起動して、正義の自律型ロボに急変し、しかも何故か巨大化して、ゴジラと共に戦う、という「理屈を考えたら、理解不能な超展開」を示す子供向け娯楽映画だったのですが。

 まあ、最初に見たのは子どもだったもので、何も考えず、ジェットジャガーってすげえ、と無邪気に喜んでおりました。

 で、今作でもジェットジャガーの昔みたいな進化現象に理屈を無理やり構築したのかな、と思ったり、ジェットジャガーのパワーアップの理由をツッコミ入れさせないために、科学用語をいろいろバラまいて、視聴者を煙に撒いているだけじゃないのかな、と感じています。

 とにかく、JJに期待したいのは、旧作にあった飛行能力と巨大化能力を見せてくれることですね。

おやっさん「ジェットジャガーが飛んだ?」
ユン「周囲の紅塵の力がジェットジャガーの周囲の重力に反発作用をもたらしているみたいだな。紅塵の斥力を瞬時に計算して、推進力に変えている。こんなことができるなんて」
ハベル「ジェットジャガーが大きくなった?」
ユン「周囲の紅塵を吸収して、仮初のボディーを生成しているようだな。いわば、怪獣が状況によって形態を変えているのと同じことを、ジェットジャガーが応用しているとも言える」
ユン「だったら、ジェットジャガーも怪獣になったと言うのか?」
ユン「ボディーはね。だけど、行動原理はぼくたちの味方だ。ゴジラと戦うために、ゴジラと同じ力を備えた機械のゴジラ。ジェットジャガーは進化して、メカゴジラと呼べる存在になったのかもしれない」
ハベル「何でもありだな、紅塵って」
おやっさん「細かいことはどうでもいいんだ。ジェットジャガーには正義の心がある。目には目を、歯には歯を、ゴジラにはメカのゴジラをぶつけるって心じゃないか。だったら、わしらはジェットジャガーを応援するのみよ。人の心意気って奴で、ゴジラ野郎に目にモノ見せてやろうぜ」

 もう、こういう流れで、最後に細かい理屈を吹き飛ばしてくれたらいいかな。

 で、遺跡の方は、やはりモスラかな。日本まで飛んで行かないといけないだろうし。

 なお、今回で、李さんの死が確定したのが、少し悲しいですが、あまり人間ドラマ的には面白さを感じないですね。
 どちらかと言えば、SFサスペンス風味なので、キャラが感情移入よりも、謎解きのために用意されたコマって感じで、感情がどうこうって作品じゃないかな。

★創作とか教育の話

 ちょっと昔の話の整理で、改めていろいろと情報確認をしている流れですね。
 いわゆる総括気分と申しましょうか。

 JD氏については、こちらも懐かしい匿名人物の名をふと思い出したというか、当時の記憶の再確認で勘違いした部分まで出してしまったようですね。
 疑うとか他意はございませんので、単に昔の事実誤認ボックスの蓋が開いただけと受け止めていただければ。

 そして、ラーリオス企画が紡いだ縁というのは、自分的には大切なものだったとご理解いただきたいのですが、
 当の企画主がその大切さを忘れてしまった=こちらが彼の原案者としての感謝や敬意をゴミ箱に投げ捨てても文句は言えない、という大義名分が成り立ちます。

 何しろ、きっかけが「ラーリオス企画の協力からスタートした関係」ですし、それを捨てたら、彼との関係性は土台が崩れ去った形になりますので。
 例えば、彼からのメールでいろいろ応じていたのも、「ラーリオス企画の後始末」以外の義理はなかったわけですし、元より人情で付き合う相手でもなかった、と。

>教育

 これについては、ぼくが「仕事で部下を持ったことのない」点で、K.Kさんの昔の経験を伺ったときに、いい勉強ができたな、と考えています。
 例えば、生徒相手の教育だと、「相手はお客さんで、こちらはお金をもらって教えるという義理と、未来ある可愛い教え子って人情の両方が原動力」となりますし、何よりも、生徒教育には一定のゴールがある。高校まで教えたとしても、18歳以降のその子の人生には責任を取る必要がない。
 これが部下相手の教育ですと、「相手は客ではなく、同じ企業の働き手であり、相手もお金をもらっているのだから、いち早く技術や心構えを習得して、一人前になる義務が部下の方に生じます。上司としての義理はあるのだろうけど、職業人としては人情よりも、双方の仕事への責任感」が要求されるみたいですね。

 すなわち、子どもの生徒は大人の教師に立ち位置として甘えることが許されるけど、大人の部下は同じ大人の上司に甘えることは許されない(公の仕事とは別に、私情を示していい場面は除く。飲み会とか)。

 その意味で、転校生名義の人物を文字どおり生徒を見る目で見ていた企画初期のNOVAと、一人の大人を見る目で接したK.Kさんとでは、結果的にK.Kさんの方が正解だったということは、すでに理解しています。

>救済

 これは、ぼくが信仰心旺盛な人間なら、そういう観点も考えられるのですが、ぼくにとっての宗教は「思想文化学や民俗学的な関心」が強く、家は仏教で信仰の土台にはなっていても、歴史勉強の最中に、いろいろ学んだキリスト、イスラム、その他、マルチな視点で見ているので、個人の優しさや愛って感覚で人には接していないと考えます(彼相手に限らず)。

 だから、ぼくの行動原理を「優しさ」と受け取るのは(彼はしばしばそう言いがちですが)、明らかに誤解だと断言しますね。
 どちらかと言えば、「義理堅い」と評価される方が、実情に即していると考えます。

 で、救済と言ってしまうと、こちらが上で、彼が下のようにも見られますが、そういう意識もない。もちろん、客観的に見て、創作面でのスキル、作品鑑賞面でのスキル、その他では彼が下だと言うまでもなく、確信していますが、それで彼が救済の対象か、と言えば、そういう目では見ていない。

 じゃあ、ブログでコメント返ししたり、記事で相手しているのは何故か?
 彼の寄せてくる「創作での考え方や、社交的なマズいと考えられる態度」を問題提起のネタとして、自分の考察や経験則を研究的に自己主張を試みている、というのが、自分のスタンス。

 創作は趣味ですし、ネット社交について考えることも、昔から好きでやっていた。まあ、自分の考察をあれこれ述べる説教親父みたいな傾向が、ますます加速していますが、今はまあ、複数のキャラに配分しているので、楽になりましたね。
 一人であれこれ抱えるのは、辛い時期もあったので、考えるテーマごとに軽い愚痴と、特定個人だけでなく汎用的に使えると思う人生訓に昇華できればいいなあ、と思ってやってます。

 彼がそれを読んで何かを学べるとは、今は期待していないですが、彼の不見識ぶりを酒の肴にしながら、じゃあ自分の見識では、どんなことが語れるのかな、と書き記すことにはハマっていますね。

 ただ、彼の場合、何か書き込むたびに「トラブルのネタ、不見識の表明」をやらかしてしまう稀有な人間ですので、ツッコミが本当に追いつかない。
 エンタメ的な面白い記事を書きたいのに、何だか説教芸が主流になりがちなのは、果たして、こんな記事は読者受けするのだろうか? といぶかりつつ、まあ、蘊蓄芸の一環にはなるのかな、と。

 まあ、彼のボケ記事に、こちらがツッコミ入れる漫才ネタならいいか、とか、いろいろ思いはするのですが、うちのブログのネタを彼が占有するのもイヤなので、
 こんな状況は大変不本意である、と不満めかして訴えるしかない、と。

 自分にとって今の彼の存在意義は、ボケネタ製造機であり、ツッコミ説教誘発装置ぐらいに考えています。
 救済ということなら、結局は、彼が自力救済するしかないでしょうね。
 こちらは語るべきことを語っているだけなので、そこから学んで賢明な行動をとれるようになれば吉、他の人が参考にできると受け止めてくれても吉、彼が救済されずに愚かなままであっても、こちらの知ったことではない、と言ったところでしょうか。

>パクリ

 これについては、パクリの内容によりけり、ということですね。
 彼の場合は、「パクリ反対論を唱えておきながら、自分の作品はパクりまくり」というダブルスタンダードが露骨なので、問題視されるわけで。要は、誰かが「パクリは許せない」と主張したから、自分もそれに同調しているにも関わらず、「自分の書いてるものがパクリだという自覚がない」わけで。

 例えば、ラーリオスが「星矢とライダーBLACKを元ネタにした作品」であったことは公然の事実です。
 その企画を考えたのは彼なので、彼がパクリ云々をバカにすることは、自分の企画そのものを貶めている行為に他ならないのです。

 そして、パクリがダメ理論の論者は、しばしば「似ていれば何でもパクリ認定して、バカにする傾向」があって、露骨に無知なんですね。
 例えば、「ダイ大のあるシーンが、鬼滅の刃のパクリだ」という話が匿名板で出されたことがあって、ジョークで言っているのか、マジで言ってるのか、どちらとも受けとれるものですが、

 同じ会社や同じ作者が作っているものをパクリ認定したり、ジャンルの定番描写をパクリ認定したり、浅はかだなあ、と思うばかり。

 で、著作権で保護されたプログラムコードとか、デザイン、キャラクター名などをパクると問題になりますが、
 元ネタを題材にしたパロディとか、名ゼリフの引用、二次創作、アレンジなど、パクリ批判の的にされるものは拡大解釈されると、創作活動そのものの否定になりかねないので、

 個人的には、いちいちパクリに目くじらを立てる方がダサい、と考えます。
 まあ、自分の書くものは、特撮などの作品鑑賞をしているキャラのダベりが多くて、そこから発展させたギャグとかを多用していますし、そもそも創作とはいえ、よくある小説形態をとっていませんので、
 パクリはいけない論に与すると、自分の得意技を封じてしまうことになって、楽しくない。

 ただ、パクリを土台に、そこからネタを膨らませることで、ただのパクリじゃないよぐらいの芸は見せてるつもりですけどね。

 文化伝達史的には、流行語はみんなに使われてこそ流行するものだし、短歌における本歌取りとか、ことわざ格言なんかもありますし、マンガやアニメ、創作の有名ゼリフはみんなが真似して使って有名になる、ということでもある。

 ただ、パロディと自覚した作品でのパクリはいいのですけど、ギャグでもコメディでもない「感動を与えるはずの場面」で、どこかで聞いたことを言っていたら、感動も興醒めになりますので、やはり大切な場面では、その作者のオリジナル、新鮮さを見せられることが作家の評価ポイントかもしれません。

 それと、これは件の人物特有の問題点ですが、「元ネタはこれです」と作品紹介で堂々と書いちゃうのは、トホホものですね。
 そういうのは後書き的な裏話、打ち明け話として表には出さないものなんですが、彼は有名作品の名を出せば、自分の作品に箔が付くと考えている節がある。逆効果でしかないのに。

 まあ、ラノベだとパロディは多くて、あとキャラ設定にた作品を流用してくることも多い。
 『スラムダンク』好きの主人公とかで、キャラの引用セリフとか、行動パターンのモデルケースに、やたらとスラダン由来のネタが出てくるとか、まあ、20年以上前のマンガは古典だから自由に使っていいのかな。判断が難しいとは思ったり。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/13 (Sun) 18:33:19

 定期感想その3です。

●ダイの大冒険(第36話:超魔生物対チウ)

 チウのキャラがいろんな意味で立った感じです。よくよく観てみると、この第36話だけでそうなったのではなく、前話のエピソードなども踏まえていて、計算された構成らしい(その辺り、自分では読み切れないorz)。

 直接的には、例えばマァムから手足の短さの不利の指摘→ダイから頭突き・体当たりの示唆があり、いったんチウは「カッコ悪い」と拒絶しておいて、土壇場に追い込まれてやれる手はやり尽くすと覚悟しての新必殺技ですね。揺らして、溜めを作ってという事前の段取りの上に成り立ち、フォローはコミカル(技の成功に喜びすぎての油断)で締めると。

 そのコミカルなしくじりもマァム登場&活躍に効果を出してますな。ポップ→チウの一進一退の攻防で時間を作ったんで、マァムが脱出して来て今エピソードのボス撃退にかかると。これには外の戦いと同時進行で、中(バイオプリズン内)の戦いが描かれてまして、決め手となるキャラクターが「ゴーストくん」。こちらで頂いた正体のヒント「ジャッキー・チュン」で、ああなるほど、となりました。後に「ビーストくん」としてチウを助けたりするみたいで、面倒見のいい師匠だなあ。

 それはともかく、バイオプリズン内の奮闘では勝ち残った歴戦の勇士が絶望気味になっていってまして、外の戦いの諦めの悪さと好対照ですね。これがあるんで、チウの恐怖の克服から奮戦に至る流れが、さらに映える仕掛けになってるみたいです。一度目の視聴では興奮して見入るだけでしたが、観なおしてみるといろいろ自分が乗せられたポイントが見えてくる気がします(が、全てに気が付くのは無理そう)。

 ともかく本編。超魔生物の正体を現したザムザに対し、ダイが紋章パワー全開で撃破に行きますが、既に判明している欠点のスタミナ切れに陥ってますね。それでもいったんはザムザのハサミの手を砕き、ポップが(前にも見せた)一点集中のギラ→メラゾーマで支援。

 さらにポップはダイ、さらには背後の人々をいったん撤収させるべく、ザムザ正面に飛び出しますが、チウは恐れて動けない。「シッポの震えが止まらない」わけですか。チウは魔物であるゆえに魔物の強さをより実感するんでしょう。ポップは「本能的に敵わねえって分かっちまうんだ」と理解を示してまして、親和的であると同時に冷静でもあるかな。

 が、いくら攻撃してもザムザの再生が速いわけですな。一発ごとの攻撃力が不足で、連撃でダメージ蓄積して倒す手は使えなさそう。ダイに適した剣がない、というのはこういうとことで決定的な不利として働くわけか。もっとも、ザムザの超魔生物は未完成で、魔法が使えない不利があり、パワーバランスがかろうじて均衡しているようですね。

 が、ついにダイがザムザに飲み込まれる。このことはバイオプリズン内のマァムも気が付いた模様。ゴーストくんのアドバイスも得て、プリズン破りを急ぐことになるわけですか。これに呼応するように外の戦いでは、チウの奮起が来る。目の前でダイを飲み込まれて、意を決するものがあったようですね。

 チウ、シッポの震えを手で掴んで止め、堂々の名乗り。すっくと立って胸を張り「待てい、魔王軍の化け物! これ以上の悪事は許さんぞ!」ですか。前話までの空威張り、バイオプリズン内の描写等の溜めがここへ効いたようで、自分的にはぐっと燃えるものが来た瞬間です。

 が、ポップが見抜いた通り、チウは勇気は奮い起こしたものの策はない。破れかぶれでひたすら向かっていくだけですね。案の定、そのたびに張り倒されますが、打たれ強いですなあ。危険と見たポップが止めにかかるも、チウは(自分の期待通りに ^^;)聞く耳なし。

 これと好対照なのがバイオプリズン内で、突いても切っても駄目で呪文も効かず、諦めムードが支配しつつある。マァムの叱咤激励も通じない。それならとマァムは単独でプリズン破りを試みるも、やはり通用しない(チウと同じ頑張りなのがポイントかも)。プリズン内にはさらに麻痺性のガスが放出される。

 が、そこでゴーストくんのアドバイスが入るわけですな。要は奥義を使えということらしく、それがプリズンを破るだけではなく、超魔生物のザムザに対しても有効にダメージ与えていくわけか。この技は「閃華裂光拳」とのことで、調べると回復系呪文の過剰作用を併用する打撃らしい。そういえば、薬は微量の毒なんでした。量が多ければ害になるわけか(という理解でいいのかなあ)。

 外ではチウが繰り返し突撃してますが、ザムザを倒すことはもとより、ダイ救出にもつながらない。が、劣勢ながらもマトリフの教えが身に着いたポップは冷静に状況見てまして、ダイを飲み込んだザムザの口が呼吸もすることに気が付くわけですね。これもチウがあがいたお陰でザムザの息が切れたお陰で、行動の一つひとつが無駄ではなく、むしろ全てが勝利へつながってますな。

 ポップ、フレイザードの技を盗み取ってまして「フィンガーフレアボムズ」ですね。ただし、まだ指5本からメラゾーマを発することはできず、3本分が精いっぱいらしい。それでもザムザの頭部を覆うには充分で、呼吸を止められたザムザは腹の口を開く。そこへチウが急造の新技:窮鼠包包拳で突っ込み、ダイを半ばまで引きずり出すことに成功。

 おそらく、チウは技のイメージはあったんでしょうね。明確には意識してないかもしれないけど、例えばダイに体当たり等を提案された際、詳細に技の発動からフィニッシュまでが思い浮かんだんじゃなかろうか。でないと、きっぱりと「カッコ悪い」とは言わないはずです。もっと元を手繰れば、拳法修行は質も量も充分な素地があるんだろう。

 が、チウの性分までは変えられなかったらしい(^^;。新技の成功で舞い上がってしまい、ザムザにその隙を突かれて踏み敷かれてしまう。ダイは半ばまで出てきたものの意識がなく、ポップは魔法力が底をつきかけてる。絶体絶命であるわけですが、ここで今エピソードの真打:武闘家マァムの登場ですね。タイミングが絶妙で、チウ奮起に続いて、今話の燃えるポイント2つ目です。

 閃華裂光拳でバイオプリズンの壁を破ったマァム、同じ技でザムザを殴り倒す。が、この時点ではザムザは押されたとは思ってないでしょうな。回復速いですし、ダメージも大したことなさそう。が、マァムは「今までに戦った敵の中でもあなたは最低だわ(後略)」と啖呵切りまして、自信があるらしい。

 自信の根拠は技の真の威力が遅効性であることだったみたいですね。ザムザの右の角が砕け、全く再生しない。チウはさすがブロキーナの弟子でして、マァムが放ったのが閃華裂光拳だと気が付く(もしかして、チウも修得したい技だったんだろうか)。が、ザムザは未だ超魔生物の自信は崩れ去らず、で続くのか。観ていて、いいところで切りやがる、と何度目かの地団駄ですが、既に結果が見えている気もします(^^;。

 次回「一瞬にすべてを」では、マァムによる単純なザムザ撃破ではないようですね。ダイの戦い方との差に気が付くのが勝利への鍵になるらしい。ザムザの過去も紹介されるのかな。もともとは魔族とはいえ普通の好青年だった、みたいなネット評があるようで、気になります。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/13 (Sun) 23:49:15

 定期感想その4です。

●青天を衝け(第18話:一橋の懐)

 こちらは不定期ですが、おおっと思ったもので。先週分についてのNOVAさんのご感想、ご指摘で藤田東湖の子:小四郎が起こした天狗党の乱で「天狗党の乱の原因は、栄一のうかつな煽りにあったというのがドラマの解釈」とあり、なるほどと思いました。

 その時点では「気が付かなかった、思い出さなかった」程度の反省だったんですが、今週に重く扱われているのを見て、「そこまで大事なポイントだったか」と。ちょっとショックを受けるほどのレベルですね。

 まず、栄一/篤太夫自身が小四郎を煽ったことを思い出してます。自分にも責任ありと感じたのは間違いなさそう。それで終わらず、第二撃来まして、喜作/成一郎が投降を勧める使者となって赴いたときの惨状を伝え聞いてのショック。喜作/成一郎が攘夷はこんなものだったと言い、これもまたグッサリ来るものでしょう。

 まだ終わらず、天狗党の処遇ですね。慶喜は助命を考えたようですが、死罪とされる。それも武士の処遇としての切腹ではなく、純然たる罪人としての斬首ですね。栄一/篤太夫が、その場のノリくらいの気持ちで言い放った激励が、こういう結末になったと。叩きのめされるような何かがあったはずです。

 が、そこで終わらないのがいいところかな。底まで落とされたら上がって来る。兵事には装備も補給も必要で、それには金が要ると悟るわけですな。農民から兵を募る一方、商業的な利益を上げるべく調査もする。兵を募るほうは、いったん任務に逸ってしくじり、思い直す点、ボトルネックを察知しての対処とか、なかなか見事。その合間に、殖産興業もしっかり進める。失敗の反省と立ち直りが見事でした。

 そういう点を、先週の時点でドラマの大事なポイントとして挙げてお出でだったわけで、慧眼に感服する次第。ドラマのポイントを見切る目を養うのは容易に進むものではありませんが、もうちょっと歴史を知っておくと助けになり、ドラマを楽しめるのかしらん。積読になってる中公新書の日本史シリーズ、やっぱり読んどいたほうがいいのかな。

 その前に高校の日本史参考書かもしれない。指導要領準拠のはずで、歴史家の独自見解とか入りにくい、無難な歴史解説のはずですから。ピンポイントにウィキペディアとか調べる手もあるけど、前に申した守破離の守ができてない自分だとリスクありそう(独自見解と定説の区別がつかないとか出てくるはず)。

投稿直後追記:武田耕雲斎について
 耕雲斎の意図がどうも自分には読み取りにくいようです。もしかすると耕雲斎は天狗党の蜂起に望みなしと見て(時機、兵数、党与の勢力等々)、慶喜に宥めて引き取ってもらうつもりだったのかと思わなくもありません。

 何せ、宥めに行った校長先生という評があるとのことですから。が、巻き込まれた校長先生としては、攘夷実行を望んでいた風もあるように感じ、耕雲斎の意図と計画が何だったのか、気になっている次第。でも、もう退場してしまい、真意を明かしてくれることはないわけですね。

●仮面ライダーアギト(第27話:涼、死す…、第28話:あの夏の日)

 前半(第27話)で涼が川に浮いて流されるという死亡を思わせる不吉なシーンで終わりましたが(実際に死亡したみたいですね)、予告映像には元気な様子が映ってました。てっきり、「ああ、すぐ回復するのか」と思い込んで後半観始めましたら、どうやら涼が死の直前に見た走馬灯みたいですね。それに多少、警視庁の動きなどの外の、客観情報を加えてあったみたい。

 その後半を観る限り、1話完結のようでした。ウィキペディアで確認すると、登場アンノウン的に1話完結で間違いなさそう。これは来週からまた、2話完結の前半/後半セットで観られるかと思ったんですが、次の第29話も1話完結らしい。第35話から次第に1週内で事件発生→解決のセットで観られることが多くなるみたい。まあ、TV放映時は1週1話なわけで、1週2話でキリがいいパターンになるのは偶然だから仕方ないか。

 ともかく本編。前半(第27話)は、涼/ギルスを恐れる関谷真澄がガスで殺害を図るところからですね。が、相良克彦が戻って来まして、おそらくガス臭に気が付き、かろうじて事なきを得る。ただ、リーダー格らしい木野薫の指示なしに勝手なことはできない、というのが大きそう。涼が2人を助けたという事実は副次的になるほど、木野薫の存在は大きいみたいです。

 それにしても、関谷真澄の行動は、ある意味、不可解かも。太刀打ちできないアンノウンの同族だからと怖がるのは分かる。けれど、なぜ殺せると思ってるのか。太刀打ちできない脅威であるから逃げてるわけで、もし殺せるなら脅威ではないはず。という思考は働かんのかしらん。もっとも涼は明らかに弱ってはいますんで、「今ならチャンス」という判断かもしれませんが。

 それはともかく、美杉邸にシーンが移り、翔一が戻って来る。真魚、嬉しそうですな。記憶が戻った翔一は姉:沢木雪菜の死などを語る。この辺り、真魚の反応は複雑か。翔一の夢に出てくる女性が姉であるのはホッとするみたいですが、しかし亡くなったとなると翔一が悲しいのが分かるんで、ホッとした様子は見せられないし、翔一が苦しいなら真魚も苦しいわけで。

 それはともかく、翔一は再び沢木哲也を訪ねまして、今度は面会できましたな。姉の死因は飛び降り自殺とされており、沢木哲也も事情(力の獲得と暴走)を話した上で肯定。しかし翔一は納得が行きかねるみたいですね。このシーンで分かったのは、例のビデオ(「こっちに来て」の音声)とセットで見つかった黒いボールはテニスボールだったことですね(ボール表裏が裏返ってたわけか)。念動力と空間歪曲がセットになった能力だったみたい(設定説明考えだすと、高次元を持ち出す必要が生じ、ゴジラSPみたいになってきそう ^^;)。

 翔一は沢木哲也が雪菜に対して冷淡に見えるのが不満らしい(なんだかDYNAZENONの香乃の死の謎追及を思い出す流れかも)。が、沢木哲也は翔一に期待するものがある様子ありですね。その翔一は、涼/ギルスを襲う相良克彦を狙って現れたアンノウンを察知し、走り去ってしまいますが。

 一方、関谷真澄は再び涼を狙いまして、寝ているところをガラスの花瓶で殴打して殺害するつもりらしい。上述しましたが、なんだかやり口が無茶苦茶になって来てるような。かなり思考が混乱してるんだろう。ただ、関谷真澄は木野薫の指示だと言っており、能力が覚醒した相良克彦が引き継ぐわけですね。ただ、観ていて「本当に木野薫の指示があったのか?」と疑問に思わなくもない。相良克彦が木野薫に相談する必要があると言ったんで、関谷真澄が誤魔化したようにも見えます。

 しかし、ともかくも相良克彦は涼殺害の覚悟を決めたらしい。最初に覚醒した力は自分の超回復ですが、すぐに他人の怪我も癒せると気が付いたみたいですね。治癒を受けた子は気味悪がって逃げたみたいですが。続いて念動力も得まして、飲料缶くらいは軽く吹っ飛ばせるように(それでアンノウン:クロウロード/コルウス・ルスクスから狙われてしまうわけですが)。

 涼のほうは、いったんはギルスに変身しても、すぐ元に戻ってしまうほど弱っているようで、逃げるのが精一杯か。が、じわじわ追い詰められまして、川に転落。どうやら死亡してしまったような感じですね。が、人を呪わば穴二つか。またもアンノウンが襲って来まして、今度は相良克彦が危機に。しかし察知した翔一がアギトで応戦、またもトリニティですね。アンノウンはもう1体(カルウス)が加勢に来ますが、アギトが難なく退ける。

 そこまでは順調(?)ですが、原因不明のの異変発生。翔一がまた記憶喪失に戻っちゃいましたか。トリニティは記憶が戻って使えるようですんで、これが見納めらしい。これをジオウが継承するわけですか。こちらのローカル局再放送は白ウォズが現れたところでして、いずれジオウ・トリニティが観られます。たぶん、初回放映と違った感慨で観てみることができそう。

 で、上述しましたが予告映像を観て、涼復活と思い、後半(第28話)を観始めたんですが、ショック受けました。涼はやっぱり死んでるようで、後半は走馬灯らしい。しかし話の内容は、涼の今の運命に反して、希望が持てるものでした。ずっと涼は不遇で、他人から疎まれてきた感じですが、その合間には「涼が人助けをして、助けられた人がギルスの正体を知っても、なお好意を持ち続けてくれる」ことがあったと信じられるわけですから。

 話自体は割と単純かな。男2人に追われる少年(浅野一輝)を、事情を知らない涼が助ける。少年は「今が嘘になる」よう、逃げおおせたいのだと言う。ちょっと謎めいてますが、ラストで事情が明らかになりますと「ああ、なるほど」となるものですね。

 少年の両親はアンノウンに襲われて殺されたようで、警視庁も把握してますね。狙われたのは父親のほうらしく、「食事直後に餓死」という不可能殺人だったらしい。母親は巻き添え食ったわけですね。が、両親は少年を置いて食事に行ったらしく、家庭事情は複雑なのかな。

 が、アンノウンは「能力者の血筋かどうか」しか気にしないわけで、少年を狙ってくる。少年が涼/ギルスに出会ったのは僥倖だったわけですね。が、とりあえず追ってくるのは、アンノウンではない、普通の男らしい2人組。これをバイクでかわしつつ逃げる。少年は、あっち行け、こっち行けとデタラメにガイドし、最後にはもういいとばかり、涼と別れてしまう。

 涼も、いつまでも面倒見るつもりはないとばかり、去ってしまうわけですが、実は面倒見いいわけですね。自分と重なる悩みを持つらしい少年を見放せない。この間、少年は翔一に出くわし、パン屋でバイトしてた時に面識があったとか分かり、翔一がアンノウンを一時撃退するなどありますが、今話では脇役かな。

 メインは涼で、少年と再び同行しまして、今度は少年も事情を語る。両親の死ですね。涼、たぶん少年が自分(涼)のようになってはいけないと思ったのか、必死の説得ですな。なんだか普段の涼らしからぬ感じがありますが、かえって好感度高いかも。相手が子どもなんで、涼の地が素直に出ているように思えます。

 が、アンノウン(シーアーチンロード/エキヌス・ファメリカーレ)が襲ってくる。涼はギルスで応戦、これを少年がしっかり目撃し、最後まで見届ける。激戦を制したギルスが変身を解いて涼に戻ると、(涼にも自分的にも)意外にも駆け寄ってきましたな。少年も涼が自分に近い悩みを持っていたと共感したらしい。

 これで少年は覚悟を決めたらしい。何から逃げていたかと思えば、両親の葬儀から逃げていたわけでしたか。追っていた男は叔父(と、たぶん親戚の1人)らしい。葬儀に出なさい、と追っかけてたわけでしたか。家庭事情は分かりませんでしたが、両親の死を認めたくなかったのは確かなようです。かくして涼は少年を救ったわけでしたか。その点が叔父にも伝わったらしいのも、涼は知らぬながら救いになってる感じです。

 が、最後はやっぱり涼死亡を匂わせて続く、ですか。殺害した相良克彦が蘇生を試みるも果たせず、結局、真魚が救命するらしい。調べると、劇中で涼の死亡が確定するのが第30話、真魚による復活が第32話らしい。せっかくキャラが立つエピソード来たんだけど、しばらく涼/ギルスはお休みか。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/14 (Mon) 17:20:29

 定期感想その5です。

 デカレンジャーに追加戦士:姶良鉄幹/デカブレイク登場ですね。全50話で第22話登場というのは、もしかすると平均より遅めの登場なのかな。しかも姶良鉄幹は既存戦士を侮る態度があからさまで、馴染むのに時間がかかりそう。

 追加戦士エピソードは「特キョウ」紹介(第21話)含めると3話構成ですね。登場敵はヘルズ3兄弟で、末の妹サキュバスになんか見覚えある気がしました。配役を調べると蒲生麻由さんでした。響鬼の立花香須実役ですが、TV放映時は響鬼は早々に視聴離脱。もったいないことしました。

 蒲生麻由さんのカッコよさを知ったのはEテレのランニング番組だったりします。そこから「ああ、響鬼に出てた方か」と視聴離脱を悔やんだ次第。東映公式Youtubeに響鬼来ないかなあ。剣/ブレイドの後に来るかと期待してたんだけど。

●仮面ライダーセイバー(第39話:剣士よ、信じる道を行け。)

 OP曲の映像、少し変わってますね。もしかすると、今までも少しずつ変えてたのかもしれないけど。先週と今週でハッキリ違いがあるのは、(密やかなな優しさは♪のとこの)1列で歩く人数が増えて10人。今話の飛羽真陣営を表しているようで、神代兄妹まで加わってますね。先週だと飛羽真、芽依、倫太郎の3人でした。

 それと(仮面に隠れた涙を見せずに♪の辺りの)ライダー揃い踏みの映像。先週まではここ、メギド三人衆(ストリウス、ズオス、レジエル)がアジトでポーズ取ってる映像だったはず。レジエル、ズオスの本編退場後もOPに姿見せてくれてたわけですが、ついにOPからも去ってしまいましたか。

 設定とかの情報が多い仮面ライダーWEBの解説が、今話分がなかなか消化しづらい。自分には神話や伝承の知識、特に体系的なものが決定的に欠けてまして、「こういう枠組みの中に、セイバーのこれがある」みたいな理解ができません。どうしても、個々をトピック的に知る程度にしかならない。

 今話分だとまるでウィキペディアみたいに参照項目のリンクが散在してたりしまして、以前に読んでない項目とかあったりする。読んでみると、聖剣の名前の当て字風の漢字は意味があるんだと、前に解説されてたわけですか。でも「セフィロトの樹」がモチーフと言われても、すっと理解できるものではないですね(調べれば、付け焼刃くらいはいけるかもしれないけど)。

 10本の聖剣の要素を持つ刃王剣十聖刃に無銘剣虚無は含まれてないけど、セフィロト的には関りがあって、とか言い出してて、テレ朝公式サイトの刃王剣十聖刃の項目を見ろ、とも言ってたりする。見てみると「解放した力の余剰分を無に帰すことで銀河の調和を保っている」というのが該当するのかな? ちょっとピンと来ませんが、ぼんやりと「最終的な勝利条件に関わりそう」という気はします。

 ともかく本編。冒頭はタッセル復活からですね。ユーリの言通り、一時的に力を失っていただけらしい。この後、ルナを探しに出るわけですが、今話では成果は見えず。ルナはマスターも依然として狙ってますんで、誰が先んじるかが焦点か。隼人である光の鳥も出ましたが、こちらは辞去するために現れた感じかも。

 一方、ノーザンベースでは芽依が本(Wonder Story)に新たなページが出来たと言ってまして、賢人も予知できなかった歴史が実現すると、この本に反映されるということか。光るとルナが現れ、破滅回避ルート(?)を実現すると本が完成に近づく、ということかな。だとしても最後のページって、どうしても出てくるわけですよね。上條大地の言「世界の最後まで記されている」旨が未だ気になります。

 前話で伝説の聖剣(刃王剣十聖刃)が出現したことでマスターが新たな動きに出るようで、呼応するようにロゴスの守護者たる神代兄妹も動き出すわけですね。これがラストで神代兄妹の飛羽真陣営参加につながるとは、この時点では全く思わずでした(^^;。

 というのも、たぶんこの直後にコミカルなミニ劇演出が来たから(かも)。久しぶりでして、今回でこの劇がどういう状況なのか、ようやく分かった気がします。扮装とか小道具とか、たぶん飛羽真らのイメージだけで、実際には存在してなさそう。小説家、読書家の想像力はこんなに凄い、ということなんでしょう。

 このシーンは意味的には、賢人の復帰の確認といったところかな。続いてノーザンベースに戻り、仲間の剣士と結束を再確認。ですが、賢人は蓮を連れ戻るために出かけ、飛羽真はマスターに話を聞きに行くと言い出すわけですな。

 一方、サウザンベースには神代兄妹が侵入、マスターと対決に入りますが、以前の戦績からして敵うわけない。何しようというんだろうと思ったら、ブックの奪還でしたか。凌牙/デュランダルが陽動で、玲花/サーベラが主力の作戦だったわけですな。しかしブック奪還して何するのか、と思ったんですが、要は飛羽真らに対し「手は貸さないが、本は貸してやる」というツンデレでしたか。

 凌牙のもたらしたブックにはゲートもありまして、これでサウザンベースへの侵入が可能に。が、借りは返したと凌牙は言うものの、重傷でして、手当てを受けることになり、また「借り」が。とはいえ、いいほうの深みにはまっていくわけですな。

 ゲートでマスターのもとに、倫太郎と共にたどり着いた飛羽真が「どうしてこんなことをするんだ?」と問う。マスター、なんかしおらしく「かつて愛する者を失った」とか、それっぽいことを語り出した、と思ったら、全部ウソらしい。もっとも本当にウソかどうか、今後次第な気もします。

 マスター、たちまち態度が元に戻りまして、退屈だから事を起こしたと言ってのける。さらに飛羽真に恩着せがましく誘いをかけますが、飛羽真は言下に拒否。決裂となってバトルになるわけですが、セイバーはさらに強化されてまして、前のように一方的ではないですね。

 気になるのはストリウスがカリュブディスメギドを久しぶりに召喚したことかな。デザストと同系統の3種類の本の属性持ってるはずで、成長もしている。が、とりあえずはブレイズが撃破。もっともデザスト同様、カリュブディスメギドは復活するんだろう。マスター/ソロモンはセイバーが押し切って勝利。

 再びサウザンベース謁見の間に戻りまして、倫太郎はマスターに「ただのホモサピエンス」と言い放つし、飛羽真はマスターを世界の守護者に戻そうとする。が、ストリウスが介入、マスターを連れて逃走ですね。

 その頃、賢人は蓮にたどり着きまして、説得にかかるも、やっぱり蓮は頑なですね。飛羽真の消滅の危機で説かれても応じず、どうやら「本当の強さ」で迷いが生じてるみたい。師の教えの間違い、ないしは解釈の勘違いを見極める必要があるということかな。師匠代わり(?)のデザストがついてますんで、なんか大丈夫そうな気がします。

 飛羽真陣営一同、いったん本屋かみやまに戻りまして、凌牙がぼそっと「ありがとう」と。倫太郎がツッコミまして、再度言わせようとするも、凌牙がキレ気味ですな。やっぱり、こっぱずかしいらしい(^^;。ブラコンの玲花が喜んでますし、気持ちは伝わってるようなんで、まあいいかという感じ。

 ただ闇黒剣月闇から絶望の未来が見えなくなったらしい賢人、何か不吉な未来イメージがまた見えたらしい。来週の新たな争点となって来るのかな。マスターはメギド旧拠点に退避、さすがに敗戦に焦るものがあるようで、おそらくはさらに力を得るため、ルナ奪取を急ぎたい様子がありますな。そのルナはタッセルが探し回ってますが、すぐには見つけられそうにない。

 次回「輝く友情、三剣士。」では、タッセルがルナを探し当てているようですが、マスターより先なのか後なのか。キャプションによると「三剣士、友情のコンボ」となってますが、もしかしてトリニティ的なものが観られるのかしらん(玩具情報チェックしてなくて、よく分からないorz)。

 なんにしても飛羽真側のパワーアップが急ですんで、さらに力が増すとマスターを圧倒しそう。それで打倒寸前まで行って、マスターが起死回生の完全体に、みたいな流れになるのかな。残り2ヶ月半(のはず)、バトルもドラマも思い切り揺らして欲しい気がします。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/16 (Wed) 08:58:53

 今回はダイ大と青天感想。
 次回はライダー感想ですが、その前に。

★戦隊

 19日(土曜)に海賊戦隊ゴーカイジャーの劇場版がYouTube配信されるみたいです。
 内容は前作の天装戦隊ゴセイジャーとのVS物であり、かつレジェンド戦隊との大コラボ祭りというもの(199戦士という数がすごい)。
 言わば、スーパーヒーロー大戦の戦隊オンリー版ですが、タイミングとしては現役のゼンカイジャーの夏映画公開一月前に合わせたのかな、とも。

 そして、全戦隊ですから、究極は元祖戦隊ゴレンジャーにスポットが当たったり、ゴレンジャーの大いなる力であるバリブルーンとゴーカイオーの合体が最後の切り札。
 ただし、ゴーカイシルバーこと伊狩鎧は登場しません。公開時期が夏以前でしたから。
 何にせよ、ゴーカイファンだったり、戦隊ファンだったら、超絶オススメな傑作コラボ映画ってことになります。

>デカレンジャー

 6番めの戦士デカブレイク登場が話題に挙がっています。彼が持ってくるデカバイクロボは、巨大バイクが変形するわけですが、個人的にはロボになる前にデカレンジャーロボがバイク騎乗して、巨大バイク戦を仕掛ける映像が好き。なかなかレアな巨大戦の見せ方ですからね。
 そして、生意気な後輩戦士のテツですが、装備が強いからと天狗状態な彼が、メンタル面の未熟さのためにピンチに陥り、そこを装備が劣っていても鍛えられた先輩面々に助けられて、忠犬みたく尻尾を振るツンデレ展開までが1セットです。

 で、少しすれば、先輩5人の方も強化形態のSWATモードにパワーアップして、後輩との戦力差が逆転したり、新たに飛行できるデカウイングロボが登場して、ますます宇宙刑事っぽくなるんですけどね。

 で、形式上は6番めなテツですが、本作で先に出た追加戦士はボスが変身するデカマスター(形式番号は100番表記)で、そっちが6人めということになります。
 つまり、デカレンジャーは7人戦隊ということになります。

 まあ、ゲストとして、スワンさんが変身するデカスワンや、劇場版に出たデカブライトなども挙げられるのですが。

>キョウリュウジャー

 大所帯戦隊という意味では、最大12人に膨れ上がったキュウレンジャーがTOPですが、次点なのがキョウリュウジャーです。
 6人めのゴールドまでがレギュラー枠ですが、準レギュラーとしてシアン、グレイまでが登場済み。次は声優の千葉繁さんが海と宇宙の好きな老博士ドクター・ウルシェードとして登場し、おそらく役者の最高齢戦士として変身するキョウリュウバイオレットの登場が期待です。
 まさに、聞いて驚け、なんですが、寄る年並みには勝てずにギックリ腰で戦線離脱。そして2代目バイオレットとして、孫娘の弥生ちゃんに受け継がれます。つまり、キョウリュウバイオレットは男バージョンと女バージョンがある稀有な戦士で(他に類例は、シンケンレッドと、それから……ゴーカイチェンジでいっぱい見たな)、しかも弥生ちゃんはメガネ女子。2代目でメガネ女子ってことは、ダイナゼノンでも見たな。

 ドクターと弥生ちゃんは、うちの妄想ブログのオリジナル戦隊メガネンジャーでも登場させて、ロボを作ってもらったりするぐらいのファンなので、まあ、楽しみです。

>ゴレンジャー

 こちらはそろそろ敵幹部の鉄人仮面テムジン将軍がバリブルーンと共に爆発して、新型機のバリドリーン登場して、同時にゴレンジャーの装備がいろいろパワーアップする流れに突入する頃合いです。

 超ヒット作なので、2年めの予算がついて、ますます派手になる流れですな。
 ただし、役者のスケジュールの問題が発生して、キレンジャーが一時期交代して、2代目の熊野大五郎にバトンタッチして、初の後輩戦士だったり、初の殉職戦士になったりするわけですが、未熟な後輩が頑張って奮闘するものの非業の戦死を遂げて、結局、先輩の初代キレンジャーが復帰するという「基本は明朗な戦隊の中にあって、時折り出てくるシリアス編の元祖」になります。

 以降も、殉職するのは黄色系というジンクスが付きまといましたな(バトルコサック、イエローフォー)。
 まあ、どれも役者の都合による降板劇なんですが、キレンジャーの場合は、初代が人事異動によって九州支部の教官になったという流れだったので、結局、返り咲くことができたわけですな。
 2代目には悪いですけど、やはりキレンジャーはカレー好きの大岩さんじゃないとってイメージ。2代目は甘党設定で、カレーは好きじゃなく、スナックゴンもフルーツパーラーに改装されるとか模様替え。
 でも、フルーツパーラーなのに、特別メニューとしてカレーが出てくるなど、戦隊でカレーネタは原点オマージュの定番(アバレンジャーの恐竜やカレーとか、海賊戦隊でもマーベラスが地球で最初に食べようとしたのがスナックサファリのカレーとか)。

 あ、スナックサファリでつながるのが、作曲家にして、役者の小林亜星さんが亡くなったというニュースに合掌を捧げたく。
 ええと、太陽戦隊サンバルカンのイエロー・バルパンサーの役者さんが亜星さんのご子息で、ご本人も息子の父親役でゲスト出演して、持ち前の巨漢パワーで戦闘員をなぎ払っていたりもしたのですが、亜星さんと言えば、クイズ番組「ヒントでピント」の男性軍リーダーとして博識ぶりを見せていたのも大変懐かしい。

 もう、今年は自分にとってレジェンド作曲家が相次いで亡くなる年になってしまったなあ。また、追悼記事を書かないと、と思いつつ、こちらで先に。

★ダイ大

 戦隊で長引きました。

 こちらはチウが包包拳で目を回す描写がなかったので、また記憶違い、何か別のシーンと混同をやらかしたな、と思います。軽く陳謝ということで。

 大筋は予告したとおりで問題ないと思うのですが、自分では細部のミスが気になるわけで。まあ、人のフリ見て、我がフリ直せ、のことわざは好きですしね。
 普段が、人のミスを指摘して直させる職業なもので、逆にこの歳になると、ミスを指摘してくれる御仁は稀なので、自分のミスは自分で直さないと、なんて思ってます。

 でまあ、自分のミスを棚に上げて、他人さまのミスを挙げつらうことはあまりしたくない性分なもので、他人さまのミスを話題にする前は先に自分のミスも挙げておくことで、お互いさまなんて演出を心掛けたりも(だから文章が長くなるというオチ)。

 さて、このザムザ編は、マァム復帰と、老師およびチウの新キャラお披露目編でありつつ、全体として仕込みエピソードと言ったところ。
 バラン編という一大エピソードを終えた後の箸休めな話ですが、やはりダイには剣が必要とか、力が強すぎるのでセーブが必要とか、師弟や親子関係というテーマに通じるとか、力を使う意味とか、弱くても意地と努力と根性で頑張るとか、見るべきポイントはいろいろ拾い上げることができますね。

 そして、何よりも敵役ザムザがまあ嫌な奴なんですが、フレイザードみたいに、本人なりの戦う理由(父親に認めてもらいたいため)が明かされて、マァムに敵だけど可哀想な人、と言ってもらうなど、まあいろいろ感じるものが。
 ザボエラが文字どおり毒親なもので、無能な息子と見下し、ザムザは自分は無能じゃないと示したいばかりに、自らの体を実験材料に超魔生物に成り果ててしまったという流れ。つまり、超魔生物の体は身を捨てて、悲願を達成するための両刃の剣なわけで、それがそのままハドラーの伏線になる、と。

 ダイ大のストーリー構成については、伏線研究の良いテキストになるなあ、と今でも思っております。
 無駄だと思っていた要素が、後からきちんとつながって来るのを知ると感心させられるし、週刊連載だから、どこまで最初から構想されていて、どこから後付けでのつなげ方なのかはいろいろなんでしょうが、後付けでも要するに自分の作品をきちんと見返して、ここはつなげられるな、とか考えて、決して書き捨てでないエピソード群の結晶で、いい勉強になった、と。

 もちろん、それはドライブとか、キョウリュウジャーにも感じられる点ですが、連続ものって、前のエピソードが後のエピソードに上手くリンクしているな、と感じたときに、ここまで追っかけて来て当たりだったと思えます。
 それこそ、泊進ノ介が言うところの「つながった。脳細胞がトップギアだぜ」と興奮できるポイントかな、と。

★青天

 で、調子に乗って、こっちにつなげるのですが、三条陸脚本だとフォーゼも挙げられて、メテオにつながるんですね。
 あと、伏線的には今回、慶喜の弟の昭武(ジオウのウール)が初顔見せするのですが、栄一が後で彼のお供をしてフランス万博に行く関係ですから、このタイミングでの登場自体が伏線とも言えます。

 そして、伏線回収と言えば、実は慶喜の父、水戸斉昭の功罪、あるいは光と闇の遺産こそが、今回の話のポイントかな、と考えています。
 この偉大な父親の影が、慶喜自身の鬱屈の原因でもあるわけですが、それを今回、栄一が払拭してくれたのが注目に値するかと。

 K.Kさんは耕雲斎の真意について、疑問を投げかけておいでですが、そこに自分なりの解釈を試みますと、やはり斉昭の残した闇というのが大きいかな、と。

 斉昭の闇といえば、もちろん尊王攘夷という妄執なんですが、この根本には日本の伝統重視と共に、日本の民のため、国家安康のため、という家康さんにも通じる想いがあって、
 民のためを第一に考えると、藩の経済活性化にも力を注いだ斉昭の名君ぶりが浮かび上がった。
 尊王攘夷という闇の形式、無謀な方法論に心を縛られて、斉昭の目指した理想(民のために国が力をつけるという指導者の当然の心構え)を誰もが見失っていた時に、栄一と慶喜の話で、斉昭の真意がうまくつながった。

 慶喜は、父の考えで、尊王は受け継ぎ、攘夷には不可能だと反対しながらも、周囲の思惑に翻弄されていて、自分は父親の遺した呪いに縛られていると鬱屈していた。
 栄一は、何も知らないまま、斉昭の尊王攘夷論を国のためと思い込み、突っ走って来たけど、その顛末を知るに及び、民草のために経済に腰を据える気持ちを固め始めたタイミングで、実はそれが斉昭の真意に叶うことを慶喜から伝えられ、自分でも驚く。
 風神雷神のような斉昭のイメージを聞かされた慶喜が大いに笑うシーンで、俳優の竹中直人さんが本当に風神雷神のコスプレを嬉々として演じる様を思い出して、爆笑したTwitter民もいて、まあ、竹中さんはゴーストの仙人だから、そんなイメージも合わさって、自分もクスリと。

 そりゃあ、慶喜も笑うわ。
 たぶん、慶喜が父親の件で、ここまで爆笑したのはドラマで初めてじゃないかな。
 尊王攘夷論に縛られて、大上段に国家のことを熱弁する栄一の話は、慶喜にとっては「聞くべきところもなかった」わけですが、
 武士の世界では軽視されていた経済の大切さを熱弁する今回の話で、父もそうだったと初めて開眼したかのような慶喜と、そうだったんですか、と知らず知らずのうちに斉昭の真意を歩み始めた栄一/篤太夫の交歓シーン。
 斉昭の理想は、「国を富ませて外国に負けないという富国強兵政策」に通じる面があって、方法論としての攘夷ではなく、あくまで国防、国の発展としての土台としては間違っていないことが今後描かれる流れだと思いますが、斉昭の光は経済(経国済民)にあり、というのは本作のテーマ性に通じるものかと。

 で、天狗党に話を戻すと、耕雲斎は斉昭や藤田東湖と同世代の生き残りになりますので、ある意味、自分の死に場所を求めていたとも考えられますね。
 藤田小四郎は東湖の息子であり、耕雲斎にとっては親友の息子。
 斉昭の息子と、東湖の息子だから、二人で協力すれば、という考えにもなったのでしょうが、時流がそれを許さなかった。賊である天狗党は、慶喜にとっては板挟みの種にしかならないと悟り、人が良い耕雲斎は自分にできることの限界を思い知って、神仏にすがるように亡き斉昭公の元へという気持ちで、処刑の座についたのかな、と。

 小四郎の方は、自分を焚きつけた栄一への恨み言を残していますが(一部の視聴者の気持ちの代弁)、栄一自身も強く反省しているシーンを描き、その中で成一郎の言葉(天狗党の困窮状態の実態)を聞かされて、彼らの過ちが経済の軽視にあったという結論に達する。
 どんなに高邁な理想を掲げても、人間、腹が減る。飢えて苦しんで、民から略奪するようなやり方をしていれば、それは賊と変わりない。そんなやり方じゃ、世直しなんて叶いっこない、という方法論の指摘ですね。

 もう、今回は天狗党の失敗から、うまく経済の話につながって、しかも、それが水戸斉昭の理想にもつながって、慶喜の鬱屈が晴れて、次回、家茂の急死からの将軍へ、の流れになるわけですから、
 ドラマとして、うまく波を作ったな、と思います。

 過去の闇に囚われて抜け出せなかった天狗党と、未来の光を経済という糸でつかんだ慶喜と栄一という対比の一話だったと結論してみます。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/17 (Thu) 07:40:45

 ライダー感想ですが、その前に。

★蒲生真由さん

 この人、デカレンジャーの敵キャラ、響鬼のサポートキャラで登場した後、
 ウルトラシリーズの外伝的作品の大怪獣バトルに主人公の姉にしてライバルのケイト役として登場しています。

 特撮ファンの間では、ウルトラ、ライダー、戦隊の3作に出演すると、3冠と呼ばれ、ちょっとした敬意を抱かれるのですが、
 この人もそのうちの一人ですね。とりわけ、ライダーと戦隊は同じ東映制作なので、つながりが深いのですが(プロデューサーさんや監督が気に入れば、お呼びが掛かる可能性が大きい)、ウルトラは他社ですから、役者としての実績、存在感がないと声が掛かりにくい。

 まあ、最近は坂本浩一監督が、3シリーズの間を渡り歩いていて、シリーズ間の交流が昔よりも増えている感じですが、ファンとしては、役者を演じた役柄で認識し、その人が別の役で出てくると、注目度が上がり、愛着がまた高まるわけで。
 ヒーローを演じた役者が、追加の先輩戦士の役をしたり、敵役になったり、ゲスト出演の一般人になったり、違う演技の引き出しを見せると、もう、それだけで話題になりますね。

 まあ、それは青天でのライダー役者に注目する楽しみだったり、セイバーのマスターロゴスが元シンケンゴールドで寿司屋呼ばわりされたり、いろいろネタがあって、愛されキャラになっているようなもの。

 シンケンジャーつながりで言えば、賢人の父親の隼人さんが主人公(松坂桃李)のライバル剣士で、寿司屋が主人公の幼馴染の親友。
 主人公は殿と呼ばれる侍で、寿司屋は一般市民なんだけど、主人公の助けになりたいと頑張って侍戦隊の変身アイテムを自作して(すごい)、光のモヂカラで変身し、海洋生物モチーフのロボまでを自作する非常に有能なキャラ(しかもいい奴)として描かれていました。

 それがどうして、イザクみたいな奴に成り果てた? とファンの間で冗談まじりにネタとされていたりもしますね。
 シンケンジャーは、剣と文字の力で戦う戦隊で、主人公は火の漢字の力を象徴した戦士。セイバーとの設定のリンクもあって、ユーリさんが「光あれ」と叫んだら、マスターロゴスが改心してシンケンゴールドに戻るという4コママンガもあったりして、笑ったとか。

★セイバー

 で、セイバーに話をつなげると、とりあえず、マスターロゴスに話をつけると乗り込んだ飛羽真さんが、彼のあまりの小物っぷりに呆れて、話し合いによる和解を断念し、クロスセイバーの力でサウザンベースから追い払った回ですね。

 これでマスターはメギドと公然と手を組む形に。

 それと、賢人や神代兄妹との完全和解が成り立ち、残りは蓮だけとなったり、タッセルとルナの再登場が目玉と言ったところでしょうか。
 次回は長谷川圭一脚本ですので、設定の足元を固めてくると思われ。ダイナゼノンも今週で終わりだし、セイバーももうすぐ終わりだし、この人の旬な頑張りっぷりもこれで終わりかな。
 まあ、夏の新作ウルトラのトリガーでも書いてくれる可能性を期待していますが(Twitterでは、トリガー応援していますって言っていたから、メインってことはないと思うけど)。

★アギト

 今週は、涼の主役エピソードでしたが、特に少年との交流を基軸にした回顧譚が、小林靖子脚本ってことで、注目されます。
 アギトはほとんどが井上敏樹脚本で唯一この回だけが違うということで、要するに本筋から外れた話をゲスト脚本家に任されたってことです。

 小林靖子さんと言えば、この掲示板ではJOJOアニメのメインライター(シリーズ構成担当)で、秋から予定の第6部でも手腕を発揮することが期待されていますが、
 平成ライダーでは、アギトのこの回が初担当。そして次の龍騎では、先輩の敏樹さんとタッグを組んで大活躍。そして、電王でシリーズ全体の雰囲気を陽性に切り替えた立役者となったり。

 まあ、ライダーよりは戦隊の方がメインでして、ここではゴーバスターズと言えば、通じやすいでしょうか。
 とにかく、宿命の戦士の悲哀ぶりとクールなダンディズムを描かせたら、なかなかのものというか、女性脚本家なのに女性キャラが上手く描けないという欠点があって(男の友情とかの方が書いていて楽しい、というのは本人談。女性で宿命を描くとキツい話になりやすいので控えめにしているとか)、JOJO第6部は女性主人公なのに大丈夫かな、とか。
 まあ、ゴーバスターズでヨーコを書けているから大丈夫かな。どちらかと言えば、女性キャラは勝ち気な被保護者的な妹分になるイメージですね。JOJO第6部も、父親の承太郎の娘という要素に重点が当たりそう。

 で、アギトに話を戻して、今回の涼ですが、女性絡みで翻弄されて悲劇に……というこれまでの描かれ方とは一転して、子ども相手にぶっきらぼうながら良き兄貴分として振る舞うという別の顔を見せています。
 そして、この回からが涼の転機というか、懐の広い兄貴分としての振る舞いが目立ってくる。アギト劇中で、最も感情的で、誰かを助けたいという真っ直ぐな思いで、ぶつかって叫ぶ。
 記憶喪失なのか無念無想で戦うクールなアギトと、仕事という義務感も込みで戦うG3と、情念剥き出しで戦うギルス。

 こいつ許さんとか、お前は俺が守るってワイルドでストレートな想いをぶつけるギルスが、応援したくなるライダーナンバー1ではないか、と思ったり。
 G3は弱いライダーが頑張って戦う姿を応援していたら、G3ーXとして強化されて戦績が上がったので、安定度が向上。これでしばらくは安泰。氷川も翔一にイジられてコミカル度がアップして、ドラマ的にもポジションを獲得。

 翔一は、記憶を取り戻したことで、一時期シリアス寄りにキャラ変していたけど、結局、元に戻って、この話の続きはまた終盤に。

 だから、ドラマの焦点は、ギルスの運命にスポットが当たるのですが、自分は少し勘違いして、ここから復活した涼が即座にエクシードギルスにパワーアップすると思い込んでいたのですが、もう少し後ですね。
 もう一度、涼が死んで(!)、そこからのパワーアップでエクシード化します。
 まあ、何というか変身しては衰弱して倒れ、守りたい女性は結局殺されたり、恐れられて逃げられたり、守ったのに殺されそうになったり、ついには死んだり、不幸街道まっしぐらなんですが、

 小林靖子さんのおかげで、ようやく子ども相手なら、不幸ジンクスが解消されるという流れができて、良き兄貴分という方向性でキャラ立ちしようか、という形。
 また、真魚ちゃんとの絡みで、彼女の超能力で命を助けられて、幸運の女神的に感じたり、翔一との関係も真魚ちゃんを守るという一点で改善されたり、翔一から兄貴分の葦原さんとして慕われる方向性に。

 結局のところ、翔一自身は記憶喪失ということで、年齢の割に精神年齢が高くない描写で、無邪気な子どもキャラと捉えた方がいいのかな、と。
 真魚からは翔一くんと呼ばれ、年上男性というよりは同年齢もしくは弟的な関わりだし、太一からも呼び捨てで弟みたいにぞんざいに扱われているし、アギトに変身したり、家事を任されたりする以外では、未熟な子ども扱いされるキャラなんですね。

 だから子ども番組の主人公としては、子どもに近い目線の親しみやすいヒーローになるのかな。
 それと、翔一のキャラ性は、無念無想というか自分を前面に押し出すよりは、相手に合わせて柔軟にボケたりツッコミ入れたり、ころころ自在に対応を変えているところがありますね。普段もフォームチェンジというか、リアクション芸人というか、だから個人じゃキャラ性が上手くつかめない。
 翔一は、会話相手のキャラ性を引き立たせる方向で、セリフ回しが構築されている。相手を乗せる太鼓持ちキャラと考えればいいのか、とようやく今にして、彼のキャラがつかめた気分です。ちょっと新発見で嬉しいと思うのと同時に、20年前の自分にはそういう考え方がなかったと思うので、当時は翔一が理解できなかったのも納得。

 氷川の責任感や、涼の激情なんかは理解できたんだけど、翔一のキャラを理解できる内面が自分にはなかって、それが今の自分には、文字どおりつながった感があって、なるほど、と書きながら一人納得ができた心境です。

 ここでアギト感想を書いた甲斐があった。

★ビルドファイター

 書き忘れていたことに気付いたので、最後に追記。

 今のメイジンのユウキ先輩は3代目なんですが、何だかガンプラバトルの世界が、能や歌舞伎のような伝統芸能みたいに扱われておりますな。
 まあ、心形流も茶道や華道のような芸事の世界ですし。武道よりは、そちらに近いかな。

 そして、メイジン流派も世代交代によって、芸風が変わるわけですが、初代メイジンの時はガンプラバトルの草創期で「とにかく自分の作った模型でリアルに戦えることが楽しい」って感覚を前面的に押し出していたんですね。
 3代目のユウキ先輩も、その思想を強く受け継いでいる。

 一方で、レナート兄弟は2代目メイジンを尊敬しているところがあって、
 競技バトルとして続いたガンプラバトルが、より実戦的に勝つこと、高みを目指すことを理想に掲げた。効率的というか、テクニックを競うというか、心よりも技を重視したというか。

 で、3代目は、そういうギスギスした勝利にのみこだわる姿勢に反して、原点回帰のガンプラは楽しい理論の復興を図っている、という背景があります。

 これは模型作りの姿勢にも言えて、楽しい模型作りと、上手な模型作りのどちらを推すか、ですね。
 年季を積んだ上手い人が、初心者にダメ出しして、楽しさを損なうような風潮は、スポンサーとして好ましくない。だから、テーマ性としては、ガンプラ作りは何よりも楽しさを重視するんだってメッセージを込めてくる。

 もちろん、楽しさを極めれば、もっと上手に作りたいとか、そういう欲も出てくるし、競技バトルである以上は勝たないといけない。
 でも、その勝ち負けはスポーツと同じで、負けたら泣きたくなるほど悔しいけど、勝負がついたら水に流して、いい友達として振る舞うことを推奨するとか、そういう話ですね。

 あくまでケンカして決裂するためのホビーじゃなくて、好き者どうし絆を育むためのホビーでしょうし、良きスポーツマンシップ、モデラーシップを見せるってことで。
 でも、不正行為や八百長試合は良しとしない。本気で、かつ楽しんで戦うことが王道だ、と。

 そんなテーマを考えながら、次はニルス戦を楽しみに。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/18 (Fri) 10:13:04

 管理人連絡です。

 私K.KのメインPCが突然に壊れまして、サブPCから一応のアクセスはできるものの、充分な管理、投稿は難しい状況です(サブPCの処理速度が遅く、実用的な処理に耐えない)。

 従いまして、当面、以下のような状況となります。

・掲示板管理は最低限度となります。
 →投稿確認→公開頻度は落ちます(1日1回程度)
 →同じく迷惑書き込み削除も対応が遅くなります(公開はされませんけど)。
 →毎月始めの雑談スレッド立ては、私K.Kのほうでいつもどおり行います。

・投稿者K.Kの書き込み頻度は落ちます。

・通常復帰まで2週間程度かかる見込み(メインPCの手配からセットアップに要する時間)。

・私K.Kのメールアドレスをご存知の方へ:メール送信がほぼ不能です。
(追記:送受信不能でしたが、メール受信は何とかなりました。)


 ご迷惑をおかけしますが、ご了解を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

 通常復帰しましたら、その時点の最新の雑談スレッドでご案内申し上げます。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/18 (Fri) 22:46:42

K.Kさん、状況了解しました。

 一応、そちらの書き込みペースに応じて、随時、書き込みしていく所存ですが、
 こちらも、来月には仕事の多忙で書き込みペースが下がる可能性を想定していましたので、お互い無理のないペースでじっくり対処していきましょう。

 とりあえず、今期はダイナゼノンとゴジラSPで見るものが多かったなあ、という形なので、今夜と来週で終わることを一抹の寂しさと共に、安堵も覚えていたり。
 この時期だから、仕事に支障なく鑑賞できたと思っていますので。

 新型機への慣熟訓練など順調に進むよう応援しつつ。
 うまく乗り継ぎができたら、新型の性能談話なども聞かせてもらえたら、ワクワクできるか、と。
 今度の機体は、こんな機能が搭載されているとか。まずはデータの移植などですな。
 変な未来の破局につながらないように(ゴジラSP脳)。
 リアル・ジェットジャガーとかを想像するような気分です。

 では。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/19 (Sat) 01:07:21

 書き込み頻度が下がると言ったしたの根も乾かぬうちに(^^;)定期感想その1です。えっちらおっちら書いてましたら、NOVAさんのご投稿を頂きまして恐縮です。

 こちらのPCクラッシュの状況は、どうやらハードディスクが駄目になったようです。しかもバックアップ機器が先日壊れたところでして。つまり全データ喪失です。一瞬「ど、どうしよう」と焦りそうになったんですが、よく考えたら大したことないんでした。

 自分はPCは道具として必須ですが(なかったら能力が半減以下になる)、失っては困るデータはほとんどローカルにはありません。例えば、この掲示板はネットのレンタルサーバにあるわけでして。前にPC乗り換えたときも、データは移行したものの、さっぱり使わずです。どうやら自分にとってPCは、何かを蓄積するマシンではなく、その時々に能力をブーストしてもらうための道具だったか、と改めて思った次第。

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 東映公式Youtubeでは仮面ライダーBLACK始まりまして、第1・2話を視聴しました。過去の経緯がありますから、最後まで観ようかなという気になっております。あのとき何をしていたのか、これでかなり分かりそう。BLACKの後はRXが来てくれるといいな、とも思ったり。

●ゴジラSP/設定(第12話:たたかいのおわり)

 来週で最終回、設定面できちんと風呂敷たためる可能性は限りなく下がったような。この期に及んでも、いろんな可能性を並べ立てる描写のように思えます。今話で触れてない、以前から放りっ放しの伏線(?)もありますし。

・シヴァ≒超計算機?
 こちらでご紹介のあった情報で「サルンガ=シヴァ」というのがありました。前話までは自分もそうだと信じて疑わずでした。
 ところが今話、自分的にはいきなりの「シヴァ=超計算機(の核?)」という情報開示(ベイラ・バーン発言など)。そりゃないよ、と思いました。大事な争点の1つであるシヴァについて、ミスディレクションする必要はなかろう。今までのストーリーの見方が変わりそうですが、別に「なるほど」となるものはなく、ややこしいだけの気がします。

・破局=怪獣の世界?
 植物まで紅塵環境に適した新種がはびこりだしたようで、破局って怪獣が生物界の頂点になる世界なのかしらん。外務省の鹿子行江が「神が宇宙より巨大化」とか言ってるのとは別なのか、比ゆ的には同じなのか。
(自分も似たようなこと考えなくもなかった。たとえば2次元平面は無限でも体積0なので、有限の体積の3次元物体がひたすら薄くなれば、体積的には覆えてしまう。みたいな大雑把ですけど。)

・モスラ
 これはヤママユガに似ているけど色違いの蛾が多数出てきまして、歌に対応する怪獣モスラの予兆でいいのかな(地球生物由来なら味方側っぽさがあるかも)。飛行怪獣ラドンは多数なんで、モスラも無数に出てくるのか。ここだけは最終回の自分的な期待ポイントです。

・ジェットジャガー強化プログラム
 いろいろ放りっ放しの伏線(?)の1つがこれ。確か有川ユンが「計算量が膨大すぎて」と言って神野銘に送信したはずで、ファイルはペロ2に残ってるはず。そのペロ2は超計算機に入り込むレベルで取り組んでる。
 もしかして、未来とかアーキタイプ計算放り出して、ジェットジャガー強化計算するとあるかな。その計算結果が有川ユンが未来で受け取るとされるコードだった、とかで(妄想行き過ぎ ^^;)。

・ゴジラの骨
 これも放りっぱなし。現ミサキオク所属の佐藤隼也が由来を突き止めかね(居酒屋の話は妄想に近い、たぶん)、現物は海建宏が運び出してます。こちらで伺った話(メカゴジラがゴジラの骨から作られたとする劇場版がある)で考えると、メカゴジラみたいの作りそうですが、いかんせん後1話。
 その骨はどっから来た、に絞って考えると、時間遡行ネタを使うなら「ジェットジャガーがゴジラを過去へぶっ飛ばして勝った」とかか。ゴジラは発生からそこまでの記憶があるんで、過去で未来の情報が漏れ出し、それを昔の葦原博士が調べ始めたと考えてみる。
(で、海建宏は対ゴジラ決戦兵器として、ゴジラの骨でメカゴジラ作って世界を救うつもりだった、とか。)

・ゴジラ=他の怪獣の天敵?
 サルンガがシヴァを狙っていた(たぶん破壊衝動)こと、ゴジラをラドンもマンダも襲ったことを考えますと、「ゴジラは特異点、シヴァも特異点。特異点は他の怪獣にとって邪魔」みたいなこともあり得るのかも。そうとでもしておかないと、怪獣同士が積極的に戦う理由が分からない。

・未来予知・時間遡行・高次元
 これ、どうなったんでしょうな。序盤は「アーキタイプとは!?」「過去へ戻るとどうなる!?」みたいに(議論描写だけですが)見せ付けてたと思うんですが、なんだか鳴りを潜めた感じ。

・赤毛の女性隊員
 なんとなくダークホースな気がしまして。初登場がサルンガ射撃してた隊員の1人。2回目の対サルンガ戦ではベイラ・バーンからOD射撃(2発)を任されてました。ベイラ・バーン宅を去るとき、窓から見えるリーナ・バーンに手を振ってたりしてた。
 かなりベイラ・バーンと密接に見えます。ベイラ・バーンが神野銘をシヴァ研究所案内するとき、最初だけ同行し、その後は描写されてない。となると、研究所からの脱出に手を貸してたりしたのかも。
 つまりベイラ・バーン側の人間では、というわけで、最終回の要所で出てきたりするかとか、妙に期待してしまいます。

 などなど、とりとめがない話してますけど、本当に設定的にはまとまらない感じです。最終回前に至っても、何も収束してこない感じ。最終回では、ゴジラの頭の辺りでびっくり箱(神野銘からのメッセージで起こる何か)あけておしまい、とかにならないか不安です。

 最終回前ですけど、映像作品としてはハードSF要素は難しかったのかも。論理的なこととか、内部の仕組みとか、描写しにくいわけで。そこは小説版に任せて、映像は怪獣映画に徹しようとしたけど、脚本との押し合いへし合いで、今の話の流れになっちゃったのかなあ。

●ゴジラSP/ドラマ(第12話:たたかいのおわり)

 ドラマや怪獣、戦闘映像はハードSF要素シーンは溜めと考えると、おおむね満足です。前に申しましたが、アニメ版では実写版に劣るんじゃないかと心配したんですが、(ハードSF要素としては未だ納得感不足の ^^;)紅塵をうまく映像的に使って、こちらの想像力をかき立てての迫力を出してくれてたりする。

 ともかく本編。冒頭、鹿子行江が紅塵の積乱雲(?)眺めながら神話を持ち出して、マキタ・K・中川に語ってますね。神が宇宙より大きくなって、世界がリセットとか何とか。ゴジラの成長、ないしは紅塵の広がりを意識してるのかかしらん。今週分では感想に留まり、特に発展するものではなかったですね。紅塵積乱雲映像を、視聴者にじっくり見せるための時間稼ぎかな(^^;。

 神野銘パートは超計算機に取り付いて作業開始しましたが、今週分では予兆程度の動きかな。超計算機がうまく動作せずに「計算爆発」するのは、序盤に李桂英がアーキタイプでデモしていた「光が勝手に増えて小爆発、原因は光の未来と過去への多重の行き来」と似たようなものらしい。

 その超計算機は特異点と特異点観測装置のセットらしい(特異点に干渉して、出てくる未来の情報を観測、みたいな)。デジタル計算機というよりは、アナログ計算機に近いのかも。空間を歪めるものであるらしく、光学的な見た目が揺らいでますね。たぶん時間も揺らぐんだろう。ぱっと見に分かりやすい感じです。そこが有川ユンパートでのゴジラの影響と似てるかも(三角形の内角の和云々)。

 ペロ2が超計算機に入り込んでインターフェースとなるわけですが、計算量が発散するみたいですね。発散が起こる手前まででやろうとすると、また発散で、前話の前成説同様、どんなスケールを当てはめても無限になってしまう、と言うことらしい。世界のあり得る分岐を全部計算してるみたいなんで、どんな時間の範囲を調べても発散するといったことか。

 この後、ペロ2が多数出てきてしまうわけですが、当然といえば当然かも。量子力学の多世界解釈ですと未来だけじゃなく、現在も無数にありますから。もともと、はるか過去から無数の世界が分岐したり融合したりしてるわけで。前提が間違ってるから計算が行き詰ってると考えてよさそう。

 ペロ2がさらに超計算機にもぐりこんだり、意味ありげに芦原博士の論文蒸し返したり、ペロ2が増殖したり、すったもんだ(観ていて全く意味分からんかった ^^;)。大事なのは、ベイラ・バーンは破局まで最短3時間(最長3ヶ月)と割り出した点みたい(予想では数百年後だったらしく、だから悠々やってたのか)。たぶん、有川ユンが歌から見出した、未来にメッセージを受け取る時刻なんでしょうな。

 未だ迷走の感ある神野銘パートに対し、有川ユンパートはクライマックスに向かって、ちゃんとテンション上がってくる感じです。まずジェットジャガーPPがちょうちょと称する蛾(たぶん、色違いのヤママユガ)と接触しまして、モスラ登場の予感ありです。ジェットジャガーPPも「悲しい」なんて言ってまして、より人間に近くなってる感じも出してるかな?

 有川ユンらは(自分の期待通りに血気盛んな大滝吾郎に率いられ)ゴジラに向かってるわけですが、周辺の自衛隊は既に駆除作戦どころではないみたいですね。命がけの監視が精一杯で、世界各地でも似たような状況らしい。ただし、まだ紅塵~怪獣の影響はいくつかの都市とか、局所的ではあるらしい。しかしその内部では、植物まで紅塵に適応したものが出るとか、生態系は激変がある模様。

 自衛隊の陣頭指揮は松原美保一佐で、そこへOD受け取った外務省の鹿子行江が駆けつける。しかし使い方はオオタキファクトリーの有川ユンに聞け、というわけですな。ジェットジャガーPPがラドンに襲撃される自衛隊を救援したことから、有川ユンも合流してくる。が、有川ユンもODをどう使うか、分からないわけですね。まだ神野銘からのメッセージの時刻じゃないから。となると、例の歌の指定する時刻に、指定の場所へ行かなければならない。つまり100mまで巨大化したゴジラの頭部へ。こっちは勝利条件が着々と固まってきてます。

 どうやって行くかといえば、大滝吾郎の言う「対ゴジラ用決戦兵器が役立つってわけよ!」ということですね。そのジェットジャガーには、おそらく自衛隊がプロペラの飛行装置を取り付けてくれまして、ついに空を飛ぶところまで来た(後は巨大化するだけだ!・・・・・・してくれるのかな?)。

 さらに色違いのヤママユガの大群まで飛来しまして、モスラ出現の予感。一行は自衛隊が警護しつつ出発し、どうやら気がついたゴジラが咆哮してるみたい。もう自分の期待通りに盛り上がりそうな感じです。ここからが最後の戦いのはずで、今話タイトルはタイトル詐欺だったようで、ほっとしました(^^;。

 対する神野銘パートは溜めと思うことにしてますが、しかし最終回では波乱来るかな? なにせシヴァ研究所には地上から、予測より速く復活したサルンガが迫りつつありますんで。ODで迎え撃つとしても、時間稼ぎ程度でしょう。地下の神野銘らに迫って行きそうで、攻防があるはず。もう理屈的な勝利条件はほどほどでいいから、最終回では怪獣映画的な勝利を観たい気がします。

(どうも、風呂敷畳めなさそう、積み残し多そう、みたいな愚痴が多くなってますが、さっき見終えたDYNAZENON最終回で戸惑うものありです。DYNAZENONもいろいろ積み残した感じがあるんですが、なんだか納得してます。GRIDMANもそうでした。これ、自分的にえこひいきしてるのか、それとも何か理由、差異があるのか、ちょっと考え込んでます。)

●ビルドファイターズ(第19話:アストレイの刃)

 全体ストーリーとしては、プラフスキー粒子がガンプラバトルのみに用いられることに疑問、不満を持つニルス・ニールセンの話ですね。プラフスキー粒子解明の意欲はそのままなんでしょうけど(終盤で作り出すわけだし)、手段として選んだガンプラバトルにのめり込んでることを自覚すると。

 しかし、まだ粒子への興味のみと思っている前半では、PPSE社マシタ会長の意を受けたらしいベイカーの出資の誘いに乗るわけですね。工場見学を申し出て、粒子の謎に迫ろうと。ベイカーもセイ・レイジ組を退ける狙いもあるんでしょうけど、粒子の謎を探りたいらしいニルスを警戒し、正体を探る狙いのほうが大きいみたい。要は化かしあいですな。

 ニルスはセイ・レイジにも近づき、八百長試合を餌に粒子について教えるよう迫る。ガンプラバトルは「おもちゃのバトル」と思っているからこそのことですが、だからこそセイ・レイジの怒りを買うことが予想できなかったらしい。この辺りで、ガンプラへの本気をぶつけられて、ニルスが揺らぎ始めたかな?

 キャロラインとのコントなどを挟みつつ(でも、いずれニルスと結婚まで行くわけか)、試合開始。負けてやるのを断るなら、勝って聞き出すつもりなのか、経験3ヶ月ながら、己が体術を生かした全開の戦いで緒戦は優勢か。武術家らしく、後の先を取るスタイルみたいですね。

 が、セイ・レイジ組も負けてない。ニルスの刀を砕き、拳を砕いて相討ち覚悟で迫ってくる。両機、両腕を失いまして復旧のための水入り。ニルス、壊れた自機を見て、懸命に作ったガンプラがこうなった悔しさを初めて知ったようですね。一方、セイはバトルから得るところがあったらしく、時間ぎりぎりまで自機の補修を頑張ってますな。

 セイが何を工夫したのかと思ったら、ニルスの粒子発勁の威力を接着剤で緩和ということですか。前話を思い出すものがあります。本物の戦争さながらに楽しむレナート兄弟とガンプラバトルを楽しむメイジン・カワグチの差が戦術に出てました。今話のバトルもよく似た流れです。武術の発想では接着剤なんて思いもよらないけど、ガンプラバトルなら接着剤は超重要で意識に上って当たり前のアイテム。

 この差が勝負に現れまして、セイ・レイジ組の辛勝といったところか。がニルス、さすがは武道家でして、全力ならば負けて悔いなしという感じ。むしろ、ガンプラならばこういう戦い方(と作り方)もあると、新たな面が見えて面白かったのかも。ニルスは研究者でもあるわけですから。研究か戦いか、みたいな二者択一でもないというのも、実感として分かったでしょうな。

 両者の戦いは双方納得で終わりましたが、見守る面々の反応もなかなか興味深い。キララ、というより今話はミホシですが、かなりのめり込んで見守ってた感じ。リカルド・フェリーニの見方、解説への反応も真剣さが感じられます。キララとしてはガンプラはアイドルとして上り詰めるための手段でしかないけど、アイドルを意識してないとき(≒ミホシ)だと純粋に興味を持てるということか(その下地はキララとしてガンプラを学びまくったことがあるんだろう)。

 アイラだと迷いが見られたような気がします。「こんな楽しそうに戦う奴らと、義務で戦わなくちゃいけないのか」みたいな気がしてるのかな。今話の戦いに感動して見入っていたリカルドと、アイラは次で対決するみたいですが、かなり波乱含みの展開になるようですね。残り半クール、いよいよ大詰めか。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/19 (Sat) 20:15:29

 定期感想その2です。

●DYNAZENON(第12話/最終回:託されたものって、なに?)

 いろいろ積み残して終わった感じですが、GRIDMAN UNIVERSEとして展開する布石でもあるから当然なのかな。とはいえ、伏線が回収されないみたいな不満は生じませんでした。前作GRIDMANも、例えばアカネの作った世界が何だったか明らかでないし、アカネが去った後は普通の惑星に戻った感じだったし。

 ゴジラSPですと、最終回前ながら既に散々不服を言いましたが、少なくとも設定面では発散気味で楽しめない。次の最終回1話でまとまるとも思えず、不満が残る予感が強くしてます。DYNAZENONだと最終回前でもそんな印象は生じませんでした。伏線っぽいのに回収されないとか、いろいろあった点はゴジラSPと同じなのに。

 考えてみて、「伏線などが残る状況は同じだけど、その伏線含めた動きが一点に向っている感じがあるか否か」ではないかと思うようになりました。DYNAZENONだと最終回前から、各キャラクターが悩みを吹っ切る方向とかありました。なので、どこへ向かうかが想像できる感じです。そのため、描かれなかった部分も気持ちよく想像できて、まとまり感が生じるようです。物凄く簡潔に言えば「余韻の作り方が上手い」でしょうか。

 それでも、予想とはいろいろ違ってました。怪獣優生思想は生き残らなかった(どこかへまた転生するかもしれませんが)。ガウマもですね。てっきり、最終決着「最後の怪獣ガギュラを倒し、怪獣優生思想は新たな生き方を見出す」みたいな感じかと思ってた。

 ですが、実際の最終回で示された結末は、なんか納得しました。怪獣優生思想について言えば、変な言い方になりますがガウマチームとは「相容れない仲良しさん」みたいな印象が生じたせいです。それが最もはっきりしていたのが、ムジナと暦だった気がします。

 ムジナは「怪獣しかないって分かっちゃったじゃん、暦君のせいで!」と叫ぶわけですが、前話で、去るムジナを暦が追わなかったことを暗示しているような。あそこで暦が追っかけ、一緒に酒飲みに行ってたら、今話ではムジナは怪獣に取り込まれるのを拒否したかも。しかし、おそらくムジナとしてはそっちよりも、怪獣として戦うほうが充実すると感じたんでしょうな。

 だから「暦君のせいで」だし、暦が「俺が悪いんなら謝ってやるよ!」と返すと、ムジナは「もし謝ったりしたら、絶対許さないから!」と答える。両者、互いの心中が分かっていての会話(痴話喧嘩?)なんでしょう。ムジナの言を簡単に言えば「ありがとう」でしょうな。何が(生死に優る)本望なのか分かったということで。

 シズムを除く各キャラクターがそういう感じで納得したことが伝わって来るので、観ている自分も自然に納得したみたいです。しかし、やっていることはメチャクチャではある。古いですが、バカボンパパの決め台詞(?)「うむ、これでいいのだ」が当てはまりそうな感じです。

 シズムだけは別かな。蓬が提示したテーゼ「かけがえのない不自由をこれから手に入れていく」に対するアンチテーゼ(自由=無制限の恣意性)の存在だったのかも。守破離でいえば、シズムは修得しないことを自由と称するのに対し、蓬の信念は守破離の守から始めるといった感じだったのかも。シズムは怪獣に欲しいものを与えてもらうのみ、と蓬は思ったのかもしれません。そんな成長もしない生き方はつまらないんだろう。

 ともかく本編。前話でシズムが怪獣ガギュラとなって暴れはじめ、ナイトが単独でカイゼルグリッドナイトとなって迎え撃つところからですね。が、ナイト1人では最強形態も力を発揮できないみたい。ガギュラ圧倒的優勢でして、ナイトは他のメンバーが逃げる時間稼ぎの殿軍に留まる(ナイトも初めからそのつもりなんだろうけど)。

 一致団結したのは怪獣優生思想のほうで、ガギュラがシズムであると知ると、積極的に取り込まれる覚悟になってますな。前の夢に誘う怪獣ガルニクスですと、怪獣に破壊活動(?)任せて、自分たちは夢を見ていたはずですが、今回は自らの手で怪獣らしいことをすると腹を括った感じ。

 これでガギュラがいよいよ強化されまして、ナイトはさらに押され、ついに機体はバラバラに分離。ですが、これがガウマチーム側の反撃開始にもなるわけか。その時点ではガウマは二代目に対症療法の手当てを受けるも瀕死状態から回復できてない。が、蓬、夢芽は立ち向かうべく走り出してます。既に暦も現場に馳せ戻りつつありますし、ちせはゴルドバーンを見つけて加勢を頼んでる。

 そういう暦、蓬の前に分離した機体が落ちてくるわけですな。渡りに舟でして、暦は直ちにバトルに参加、ムジナと仲良く舌戦に入るし、蓬は夢芽をまたもや迎えに行く。この状況に力を与えられたのか、ガウマも立ち上がって参戦。ナイト「何しに来た」→ガウマ「余計な真似をしに来たんだよ」は定番的ながら、この場面ではなかなかカッコいいやり取りです。

 かくしてガウマチームも全員揃いまして、これで怪獣優生思想側と対等以上になれたみたいですね。双方フルメンバーとなってからは、ガウマ側が押し切って行く感じです。まずカイゼルグリッドナイト(メンバー完全版)で圧倒して行く。怪獣へのダメージは中のジュウガにダメージ与えてるみたい。

 NOVAさんからボイスドラマのご紹介を頂いてまして、10.01話を聞いてみました(さらに他もいくつか)。この最終話前ですと、印象は「キャラクターに存在感出る感じだな。付加情報的なものではなさそう」でした。が、今話を観た後では印象変わりまして、「あれは、このバトルでのやりとりを先出し補完するものだったかも」と思えてきます。

 ムジナはガウマに、慕ってくるジュウガを気遣え、とアドバイスするわけですが、ちゃんとやってたんだ。ジュウガがガウマを慕う理由をよく理解していて、全力で押し返すことがジュウガを最も納得させると知っていたんだろう。だからこそ、ガウマは己が瀕死状態を顧みずに、ジュウガと全力で戦ってやってるようです。

 上述しましたが、暦のムジナに対する態度もそうですね。暦はムジナの望みを全面肯定して、引導渡してもやむなし、くらいの覚悟で臨んでようです。ただ、シズムだけは蓬、夢芽と学校などでつながりがありながら、沈黙を保ってる。この後、おそらく決着直前くらいに蓬には真意を話していると明かされるわけですが。

 それはともかく、バトルが最終回らしく豪勢で運びもいい。まず最強形態のカイゼル(全員)で始め、続いて初期・基本形態のダイナゼノンとグリッドナイト&ゴルドバーン(合体できたのか)のタッグ、さらにダイナレックスが支援機としてグリッドナイト&ゴルドバーンを乗せて突撃と。

 その間、いったん反撃に出たガギュラに対して蓬機が分離、怪獣使いの能力の片りんを見せるわけですね。ハズレ怪獣ザイオーンに行使したインスタンス・ドミネーションは偶然ではなかったわけでしたか。この時なのかな、後で明かされるシズムと蓬の論争(?)は。

 ともかくも、ダイナゼノンの戦い方をフルで見せてくれて満足です。シズム以外の怪獣優生思想の3人も、全力出しての敗北に悔いはなさそう。ジュウガは「怪獣の未来はまだ」と言ってますが、だから悔しいという感じではない。オニジャは「もう一度死ぬとは思わなかったぜ」で、今までの「死ぬかと思ったぜ」からつながる、良いまとめ(?)でした(^^;。ムジナの「これで良かったのかな」は肯定される確信がありそう。

 ガウマは勝ちながらも怪獣と分離したために死が目前に迫ってますが、やっぱり納得している模様。当初の目的「姫を探す」は果たせませんでしたが、姫ではなく仲間と出会って5千年前にケリをつけるために最後の命が与えられた、みたいな悟りを得たらしい。だから、無理して戦いに突入したのも、蓬らの未来のため、だったのか。

 ただ、この後も出てきますが、ガウマが姫から教わった3つの大事なことの最後の1つは示されずじまい。約束、愛、と来て最後の1つは何だったのか(次作が3作目なので、それのテーマかも)。

 そして3か月後。世間はすっかり平和な日常に戻れたらしい。元ガウマチームとグリッドナイト同盟がガウマの旧居前に集まってますが、別れのあいさつのためらしい。ナイトらが最後の怪獣たるゴルドバーンを連れて帰るわけですか。

 バトル後にちせが空に見た星が飛び散るカットもそうですが、ナイトが差すビニール傘が壊れてまして、GRIDMANでの描写を意識させますね。前作のファンサービスかと思ったんですが、どうやら別の狙いがあったらしい。

 それはともかく、各メンバーのその後が描かれる。暦は就職、それも稲本さんの夫の会社でしたか。コネ使ったことを隠しもしない。ちせは不登校がどうなったか不明ですが、入れ墨した腕を隠さなくなりましたな。

 蓬と夢芽は、中断した告白そのままだったらしい。学園祭を嫌がる夢芽ですが、蓬が連れて行く。また隠れる夢芽を蓬はまた探し出す(蓬が「南さん係」と言われてたの、ちょっと笑った。夢芽はかなり相変わらずの面があったらしい。それでも周囲からは公認カップルというわけか)。

 夢芽は例の歌をまた口ずさんでますね。DYNAZENON開始前のCM、このシーンを意識して夢芽の歌声を入れてあったのかな。蓬は夢芽の差し出した手を取り、陰から光へ立ち上がらせる。この瞬間に、なぜか蓬はシズムとの会話を思い出してますな。蓬の言う「かけがえのない不自由」は、おそらく夢芽と無縁ではないんだろう。下の名前で呼べと言われれば、照れつつも従うとか。

 ラストはGRIDMANの天井(?)世界、あるいは実写グリッドマンのコンピュータワールドに帰ったグリッドナイト同盟ですね。ゴルドバーンを連れ帰ったわけですが、ダイナゼノンも回収してましたか。そのダイナゼノンが首を持ち上げ、ちょっと振り返るわけですが、GRIDMAN最終回ラストの実写シーンを思い出すものありです。

 そうしておいて、次シリーズの予告と思しき「NEXT GRIDMAN UNIVERS / GRIDMAN×DYNAZENON」と出ましたな。この最終回でやたらGRIDMANオマージュ出てたのは、「次もあるよ!」という面もあったみたいですね。視聴者的にも希望が持てるラストでした。

 この最終回で気が付いて「?」となり、そのままだったものがありまして、蓬と夢芽にある「S」みたいな文字状の傷跡です。ガウマにもありました。シリーズ題名に付されたSSSSかなと思うんですが、数が足りない(3人分)。もしそうだとしても、意味が分かるわけではないですが(^^;。まあ次作で分かるかもと思っておこう。

●ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦

 こちらでの東映公式Youtubeについてお知らせ頂き、ありがとうございました。一応、自分も公式をチェックしていったん気が付いたんですが、公開まで間があったんで忘れそうになってました。それでもライダーや戦隊観るときに気が付けたとは思うんですが、公開してすぐ観に行けたのは思い出せたことが大きいです。

 内容は割とシンプルで、今までの戦隊顔見世してのお祭りの印象です。ラスボス(黒十字総統→黒十字王)はゴレンジャーからだったのは、ちょっと驚きました。すぐに「あっ!」と思えたのは、ちょうどゴレンジャーをやってくれてるからで、ありがたいことです。

 レジェンド戦隊の扱いが、まずレジェンド大戦で地球を守ったことを示す。これで戦隊イメージ固めておいて、敵が作り出した偽者戦隊をゴーカイジャー&ゴセイジャーが撃破する。それで解放されたレジェンド戦隊が主役2戦隊を後押しして、とレジェンドの立ち位置がくるくる変わって飽きない感じです。

 が、ラスボスが仮の姿の黒十字王から黒十字城に変わって反撃に出るも、歴代戦隊のメカ、巨大ロボで迎撃、さらにゴレンジャーの導きで最終兵器作り出しまして完全撃破と。この間のゴレンジャーのバリブルーンの扱いは、ちょうど観終わったDYNAZENONを思わせるものがあり、戦隊初代へのリスペクトも感じられ、自分的になかなかの演出でした。

 こちらで伺った通り、鎧/ゴーカイシルバーの活躍はありませんでしたが、ゴーカイシルバーと思しき戦士が最後にちらっと出まして、TV本編の予告を兼ねてる感じですね。とだけ思ったんですが、ウィキペディアで調べると「199番目のヒーローであるゴーカイシルバー」の記載がありまして、ちょっとびっくり。あのラストは既にタイトルに織り込み済みだったわけですか。なるほど、という感じです。

 結構、面白かった。ゴーカイジャーのお蔭で、自分は戦隊ものにきちんと興味を持ち、面白さも分かるようになってきたことも、面白さに大きく影響してそう。東映のサイトにあるうちに、もう一度くらいは観ておきたい作品です。

●牙狼-GARO- -炎の刻印-

 再放送が終わりまして、一通り観なおしてみて、いろいろ納得。一度目は牙狼シリーズの存在すら知らず、「ちょっと絵柄が変わってて、話も面白そう」くらいで観始めました。こちらで牙狼シリーズだと伺ったわけなんですが、当時の自分は牙狼未視聴で、教わってもよく分からず。それでも面白がって最後まで観たのは確かです。

 が、やっぱり牙狼シリーズ、特に実写をいくつか観た後だと、このアニメ版の印象も変わってきますね。最初は「変わったアニメだな」という印象だったのが、「牙狼として手堅く作ってる」という見方になりました。

 もしかすると、初の牙狼アニメ化ということで、「アニメで牙狼が成立するかどうか」を意識した実験だったのかも。だから剣と鎧(と法術≒魔法)に似合う中世ヨーロッパ風舞台にしたのかも。
(もっとも、単にやってみたかったという可能性もありそうで、なんとなれば日本で撮影ですから、中世ヨーロッパ風は舞台も役者揃えるのも難しいわけで。)

 ドラマ要素的にも、反逆した法師、暗黒騎士等々、実写版牙狼で魅力が証明されたものが多い感じです。巨大敵から等身大敵も上手く取り入れてる。途中の、レオンの挫折と復活は、一度目の視聴とはまた違った印象を受けました。あくまでも例えばですが、心滅獣身をドラマで描くとこうなるのか、という感じです。

 その挫折から復活のドラマで悲劇のヒロインとなるララは、最初の視聴で確かに見たはずですが、再視聴するまで思い出せませんでした。なんでこんな印象深いキャラクターを忘れていたのか、我ながら情けないorz。ララの絵柄は可愛いんですが、キャラクターのドラマは極めて過酷です。

 先月の雑談スレッドで、実写とアニメの対比の話で「君の膵臓をたべたい」という作品を例に挙げたんですが、それのヒロインと狙いが全く同じ。持ち上げて、期待させておいて奪う点ですね。ララですと、失意のレオンの気持ちを事実上救うも、レオンが去りそうな気配を感じると悲しみ、しかしレオンがどこにも行かないと安心させる。

 これは観ている自分もホッとします。そのほぼ直後、ホラーに襲われて死亡となるわけで。しかも、いったんは逃げ延びたものの、種もみを火事から守ろうと取って返した祖父を助けようと追いかけてのことなわけで。そこもホッとさせといてから悲劇を見せつけるわけで。

 そこからが「君の膵臓をたべたい」アニメ版と違う演出で、ララの死後もララをむごく扱ってます。ララの亡骸が化物となり、レオンを責めるわけですね。それも、元はどう見てもあどけない子供なのに。ここまでむごくしてこその、アニメでの迫力、説得力と申しましょうか。実写で同じことをやると、実在感が過度となり、えってリアリティを損ないそう。こういう点も、アニメと実写の違いかもしれません。

 来週からは「紅蓮ノ月」をやってくれるようです(録画機の予約画面で確認)。これも二度目で印象が変わるかどうか、とりあえず観てみようと思います。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/19 (Sat) 23:25:28

 定期感想その3です。

 書き込み頻度が下がると言っておいて、いざやってみると下がらないもんですね(などと他人事風な ^^;)。速度の遅いサブPCに緊急避難してみると、こっちはあまり支障がないと気が付いた次第です。主にテキストエディタ使うだけですから、PCのパフォーマンスが影響しにくい。

 他の作業は重くって、あまりやれない(しばしば「応答なし」との戦いになる ^^;)。そのため、さらにこちらに時間を割きたくなるのも要因の1つ、ということも気が付きました。事前の予想って難しいですorz。

 それでも、Youtube視聴も支障がないと分かったのは幸いです。これなら、新しいPCが届くまで(世界的な半導体の不足でもしかすると、と納期が心配)、視聴と感想は問題なさそう。

●ダイの大冒険(第37話:一瞬にすべてを)

 先週の予告の意味を勘違いしてまして、ダイの戦法からマァムが学ぶものがある、と思い込んでました。全く逆で、魔力を一瞬に込めるマァムの会得した奥義(閃華裂光拳)から、ダイがパワーの無駄遣いを悟るということでしたか。

 閃華裂光拳については、先週の大事なカットを意識せずに観ていたせいで、今週の大事な描写「粘液で拳を覆われて無効化」を理解し損ねました。先週分を観なおしてみると、バイオプリズンを閃華裂光拳で破る際、まずマァムは手袋を外してるのに気が付きました。今週分で思いついたように弱点を見せたのではなく、きちんと事前に描写してあったわけかと感心し、己の不注意のくせに描写に不満を覚えそうになったのを恥じた次第。

 ともかく本編。冒頭は前話ラストからの続きで、超魔生物ザムザ vs マァム。これが実にカッコいい。バトルで見入ったのは、例えばバラン vs ダイもそうだったんですが、あれは凄みというべきか。ちょっと感動の性質が違います。対ザムザ戦ですと、遠距離攻撃を持たないマァムは、剣技以上の超接近戦です。しかも、相手(ザムザ)がデカいんで、飛び跳ね、身を翻しつつ、一撃離脱と思えば連撃繰り出しと多彩。

 これはもう動きのカッコよさが命となる描写でして、それを見事に描いたのは制作陣の腕前が凄いと言うしかなさそう。特に目を奪われたのが、最初の攻防です。蹴りをフェイントに閃華裂光拳を一撃する動きも凄いんですけど、当たった後の威力の描写も、溜めを作ってから爆発的に見せてまして、観ていて気持ちが痺れるほど。
(自分は、格ゲーのストリートファイターシリーズでは春麗小僧でしたんで、今話のマァムと重なるところ大なせいも多々あったりします ^^;。))

 最初の最初でバトルに感動しましたんで、その後の攻防もずっと見入ってました。要所要所でどう攻撃してるか、巧い具合の台詞もあります。ずっと緊張したままにならないよう、ブロキーナを回想するシーン挟んで、緩めつつ、技の凄さを理解できるようにしてますね。回想でのブロキーナが布をかぶるような衣装であるのは、ゴーストくんについて暗示しているのかな。

 またバトルに戻って、マァム優勢で戦いは推移。常に閃華裂光拳を使うのではなく、おそらく魔法力を温存するため、通常攻撃と交えての戦いぶりですね。ザムザは閃華裂光拳のダメージのためか、通常攻撃のダメージも回復する余裕がない感じで、どんどん追い込まれてますな。

 この戦いを見ていたダイ、ひらめくものがあったらしい。勝つ手があるとして、回復アイテムを求める。。ここで、今度はチウのコントで雰囲気をいったん緩めてるのもなかなかの運び。この後も踏まえますと、ダイの発見は「フルパワー持続だからばてる、攻撃の一瞬に絞るべし」というものらしい。

 そこは分かるんですが、危くもあるかな。バランですと常に闘気を大量放出してガードに使ってたわけで。フルパワーを一点、かつ一瞬に絞るならば、防御の面で弱点を作ることにもなりそう。しかしばてたら負けですから、やむを得ないか。

 それはともかく(^^;、ザムザがマァムの攻撃の法則性に気が付いて、戦況は逆転。光る拳を封じればいい、と粘液を吐き出して、マァムの拳を覆うわけですね。回復不能になる打撃を無効化すれば、強くて速い回復力のあるザムザが有利になる。実際、ここからマァムは防戦一方に追い込まれるわけで。
(しかし、追い込まれてもなお、バトル自体は相変わらずカッコいいんだよなあ。)

 この状況を逆転するのはダイしかいなくなり、チウがかろうじて持っていたのが「涙のドングリ」とやらで、雀の涙ほどの回復力ですか。ポップはガッカリしますが、ダイはそれでいいと。しかし、すぐには使わず、チウに肩を借りて王の観覧席の破邪の剣へ急ぐ。雀の涙ほどの回復力ならば、そこまで上る体力も惜しまないといけないという、ギリギリの状態であるらしい。

 一方、マァムは王が逃げろと叫んでも逃げない。あくまで踏ん張るマァムにも感心しますが、戦闘力皆無そうなのに現場に踏みとどまっていた王様にも感心するものがあります(たぶん、臣下を先に逃がしてる)。その間も、ダイとチウは破邪の剣へと急ぎ、ダイは自分の発見を語るわけですな(タイトルの「一瞬にすべてを」はそういうことか)。

 ダイらの動きに気が付いたマァムの対応もなかなかのもの。何か狙いがあると見て、陽動に出る。ダイの動きをザムザに悟られないためですね。ザムザはしかし、打つ手がなくなったマァムが破れかぶれであがいていると思い、勝利を確信して嘲る。この油断が敗北につながるわけか。

 が、マァムが特に考えずに言い返した「あなた(ザムザ)こそ本当のゴミ」が、意外とザムザに刺さってしまった模様。ザムザは父親のザボエラから、役に立てば道具、立たないならゴミ、と言われて育ってきたわけでしたか。なんだかアギトの翔一と氷川のやり取りを思い出します(^^;。

 このザムザの動揺もダイを利しまして、ついに破邪の剣にたどり着き、「涙のドングリ」で回復、アバンストラッシュの構えを取る。この機をうかがっていたらしいゴーストくん、ポップにメラを撃てと指示、それもザムザではなくマァムへ。粘液のことだと気が付いたポップ、マァムの注意を引いてメラを放ち、その意を察したマァムは粘液だけを焼かせ、すかさず閃華裂光拳で腕を破壊して逃れる。

 そこへダイのアバンストラッシュがヒット。いったんザムザが平然と振り返るのはお約束ですな。ちょっと時間差で体が裂け、完全決着が明示される。自分的に久しぶりのようで、何度目かなんですが、決着を見届けて、はっと我に返る感じがありました。相当に夢中になっていたようです。

 終わってみると日が既に傾いてまして、相当に長時間の戦いだった模様です。破邪の剣は朽ちてしまいまして、ザムザが偽物だと明かす。本物は超魔生物に改造中のハドラーに渡ったわけですね。ザムザの体もどす黒く染まり、朽ち始める。超魔生物は負けると炭化なのか、黒い灰となって遺骸も残さず散ってしまうらしい。

 しかし、ザムザは満足するものもある模様。というか、自分を納得させたい感じかな。1つには、超魔生物実験体としてかなりの実力を証明できたこと。それより大きいらしいのが、負けても超生物研究の成果を父ザボエラに届けたこと。それで自分(ザムザ)の優秀性を父に対して立証できるはず、というわけですね。例え、死を悲しんでもらえなくても。実際、その通りの反応をザボエラは見せるわけですが。

 ポップもマァムも、ザムザが父親に認めてもらえさえすれば嬉しい、ということに気づいて哀れを催したようです。ダイはバランが父親なだけに、もっと深いところで感じるものがある様子ですな。

 自分的にはザムザを見直すものありです。あとちょっとまで来ていた人物と思います。ザムザは父親、つまり自分の外の評価基準を絶対と考えていたようです。が、負けて余計な力が抜けたこともあり、父親の評価を得る余裕もないせいか、自分で自分を評価しようとした。

 その自己評価に気づいた点が、自分としては割と高評価したいポイントです。周囲など他者の求めるレベルはこうだ、に留まらず、自分がやれるのはどこまでか、も評価できてこそ、何をどこまでやるかが決められます。評価が他人任せだと、何をどこまですればいいかが分からずに使い走りに終始することになりがち。

 自分がどこまでやれば満足か、という自己評価ができてこその、大人の判断といったところ。ザムザはもうちょっとで一人前になれるところでした。そういう意味で、惜しい人物を亡くした気がします。妄想すると、自己評価ができるようになったザムザは、いずれダイ側につく可能性とか考えられそう。もっとも、そうできなかったからこその、ザムザの哀れさが出ていたわけですが。

 次回はここまでの総集編みたいですね。たぶん感想は書かないでしょうけど、長丁場で話が錯綜して来てますんで、まとめ回が来るのはありがたいかも。

●うぞぞってなった件

 件の問題人物は本当に懲りないみたいですね。キャンプの件で相当に嫌がられ、そのように何度も説明と警告を受けたのに、まだやらかすとは。出入り禁止のときは、記事と無関係と知りつつ書き込んだのが直接の「罪状」ですけど、それ以前からの言動が問題視されているとは思わなかったんだろうか(思わなかったんだろうな、今までの言動を考えると。

 彼に言い訳があるとしたら、「一夜を共に過ごしたい」は「(ハサウェイの感想で)語り明かしたい」のつもりだった、くらいでしょうか。実際のところ、彼の最近の言語能力からすると、全くあり得ないとまでは言えないかもしれません。

 が、小説を書くと宣言し、取り下げてない人間ですからね。通常の字義通りに受け取るべきでしょうな。指向が異なると表明済みの人へ(かつ、過去の経緯から個人的な嫌悪感があるのも伝えてあるはず)、しつこく言い寄るのは深刻なハラスメントです。暴力に限りなく近いと言ってもいい。

 それでも秋までの書き込み禁止ですから、処分としては極めて寛大ですね。ブログをまたがっているとはいえ、度重なるわけですから、無期限追放くらいが適切かと思いましたが、できるだけ来る者は拒ますの運営方針かと推察します。普通の善良なお客さんは安心してくれそうです。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/20 (Sun) 21:08:53

 定期感想その4です。

 獣電戦隊キョウリュウジャー、こちらで伺っていた千葉繁さんの出演回、ようやく今週に来ました。役者として「紅い眼鏡」などの映画出演があると聞いてはいたんですが、声優、ナレーターとしてのみ存じ上げてまして、今回、初めて演技するお姿を拝見した次第。

 配役のドクター・ウルシェードは出演当時の実年齢より、相当に高い年齢設定だったみたいですね。20歳の弥生ウルシェードの祖父ですから、設定年齢80歳くらいかな。だから意気軒昂ながら体が付いて行かず、変身してすぐ、ぎっくり腰になると。

 千葉繁さんを意識したのは「うる星やつら」の「メガネ」で、原作コミックではほぼ端役ですが、アニメ版ではしばしばメインポジションになる異色キャラクターでした。その後に意識したのが「北斗の拳」の予告ナレーションで、回を追うごとにテンションが上がり、絶叫が多くなってました。その後が、パトレイバーOVAのシバ・シゲオで、この頃になると千葉繁さんを意識したキャラクター作りになってますね。

 キョウリュウジャーでも、演出は千葉繁さんご本人らしさを重視したようですね(ウィキペディア等の記載より)。異色、個性派として、ここまで確立していたわけでしたか。惜しむらくはドクター役での活躍回が少ないらしいこと。バイオレットはじきに孫へバトンタッチされるわけで。しかし眼鏡は継承された、と考えて納得しておこう(^^;。

●仮面ライダーアギト(第29話:数字の謎!?、第30話:隠された力)

 今週前半(第29話)は前話同様、1話完結的ですね。それだけ観た時点では、なぜこのエピソードが用意されたんだろうと思わなくもなかったです。が、続く後半(第30話)を観終えると、第29話の必要性が少し分かった気がします。

 後半(第30話)からは、真魚のドラマが大きく動き出してますね。そのきっかけとしてテニス部の嫌な先輩達が必要であり、前半で真魚のテニス部活動を紹介したようです。しかも真魚は脇に置いといて、主に氷川 vs 翔一をコミカルに描き、チアリーダー部の練習を応援風、かつ冗談風にカットとして入れてる。楽しげですから、後半で真魚が部活でイジメに遭う流れとの落差が作れてます。

 かつ、真魚が超能力者であることも、こちらに思い出させる効果がありますね。序盤でカンニングとか、翔一の濡れ衣を晴らすとかあったわけですが、アンノウン被害者や、あかつき号メンバーの超能力にスポットが当たっていって、真魚もそうであることはちょっと忘れられがち。後半で能力強化されて事件になっていくわけですから、なかなかうまいやり方だと思います。

 氷川については、後半でG3/V1搭乗者を諦め、捜査員として動き出した北條と比較する効果があったようです。氷川とて、例えば翔一の濡れ衣事件で捜査の手腕を見せてましたが、このところはG3~G3-X搭乗者の面が強調されてました。氷川が北條と、捜査面でもライバルであることを、前半で思い出させる仕掛けなのかなと思います。

 ともかく本編。前半はアンノウンがあまりドラマを起こさず、主に怪盗を追うという、多少極言すれば、他愛ないエピソードですね。もっとも、のっけからアンノウンの不可能殺人が起きてまして、被害者(佐野稔)が地上で潜水病で死亡していたというもの。この被害者が実は怪盗Xとして指名手配されている2人組(兄弟)の1人(兄)の高木勇だと。

 では、怪盗の片割れであり、アンノウンのターゲットでもある実の弟は誰で、どこにいるか、が焦点となるわけですな。手掛かりは、被害者がマスターを務めるバーに残されたメモ「0-15-30-X」くらい。番号つながりでメニューを調べても、見当が付きかねる模様。
(数列だとすると、X=45かと自分は思ったんですが、そこもミスディレクションだったようです。)

 そこで氷川、以前の濡れ衣事件で、凶器の針金からヒントを幻視できた真魚を頼るわけですな。真魚は意欲を起こしてテニス部に所属してまして、尋ねてみますと、翔一もいるわけですな。そこでのテニス勝負は2回でして、1回目はテニスラケットの代りにフライパンを使いこなす翔一が圧勝。2回目は気合入れた氷川が翔一にテニスラケット使用を要求、すると翔一は前戦の見る影もなく惨敗。
(最初に氷川がテニス経験を語り、翔一に対して自慢げにするの、ちょっと笑った。やっぱり氷川も人間、いつも痛いところ突かれて悔しいものがあったみたいですな。)

 なんか分かる気がします。手に持ってるだけのようでいて、手になじんだ道具か否かで、全身の動きも変わってしまうって、たぶんある。道具は手の延長ですが、手の動きは腕の延長、腕は肩から全身の延長、みたいなところがありますから。

 末端の道具が変わると、体全体のの使い方が変わってもおかしくない。翔一はテニスラケットが料理の道具に見えてしまうくらい、なじみがないみたいですんで、どう持って、どう振っていいかが実感できないのかも。翔一がテニスラケットを見て思ったのは、ゆで上がったスパゲッティを掬う道具ということでしたが、何かの映画でそう使って見せるシーンがあるらしいです。似たこと考える人はいるもんだ。

 それはともかく(^^;、氷川に頼まれた真魚が頑張るも、「0-15-30-X」のメモからも、被害者のテニス仲間2人(藤島、並木)からも、何も読み取れない。それならと、氷川は翔一と組んでのダブルスを申し込む(なぜ?)。が、翔一がサーブをミスしたり、結局負けたり、しかし真魚はやっぱり何も読み取れずで失敗ですね。

 しかし、試合後の食事中に氷川がひらめきまして、「0-15-30-X」はテニスのスコアの付け方だと。バーに戻ってメニュー40番→その置き場所を調べると隠し戸棚。今度は真魚がきっちり「バッグを取り出す男がいた」と幻視しまして、マスターの知り合い2人のうち藤島と判明するわけですな。

 が、証拠になるわけではない。そこで引っ掛け使いまして、氷川が藤島に「アンノウンは直系親族も狙う」と告げ、翔一が偽アンノウンを演じて脅し、藤島は氷川に助けを求めて自白、逮捕されると。時効ギリギリだったらしい。

 実際に狙ってきたアンノウンはいまして、翔一/アギトと氷川G3-Xが対処。見事な連携でしたな。が、前には有効だった連射銃は効かず(槍で弾かれた)、アギトがいったん蹴り飛ばしたところを、ランチャーに切り替えての撃破。アンノウン側の対応強化がうかがえまして、次話ではさらに苦戦することになるわけですね。

 後半(第30話)からは、アンノウンとの戦いの攻防ドラマに復帰ですね。沢木哲也の暗躍が続き、かなり錯綜して来る感じです。冒頭、沢木が川から涼を引き上げてまして、この後、冷蔵室に運び込んだらしい。蘇生を試みるためですね。

 沢木は「闇の力」と面会もしまして、一連の行動を批判されてるみたいですね。要は、力を与えられていろいろやっても、事態が好転してないと。沢木が人類への愛で反論すると、「闇の力」は涼を助けはしたが、人間以上の力は憎んでいると複雑な答えですな。以前に大きな異変があったらしいとも匂わされてまして、それを根拠に「闇の力」は人間に特別な力が宿ることを不安視しているらしい。

 その頃、北條は河野刑事と風谷伸幸宅を調べてまして、氷川よりだいぶ遅い。が、確信度は高いらしい。自らが榊亜紀に超能力で襲われたせいでしょうな。フラッシュバックまでしてますし。この後、美杉邸で手巻きずしを見てもフラッシュバックしてまして、相当に堪えてるらしい。

 美杉邸での北條は、搭乗者候補から捜査員になったことに必死で(小沢澄子との言い合いからすると、北條は走狗を操る犬使いポジションを自認したいらしい)、知らないとはいえ真魚に迫るに急なものがあります。超能力に心当たりはないか、ということですね。そこを隠している真魚としては図星以上。

 さらに北條が真魚の父(伸幸)殺害犯が、自分が意図せず超能力を行使した可能性もあると言い出し、真魚のショックは決定的になる。視聴者的には、能力が暴走するのを危惧して自ら死んだらしい、翔一の姉の沢木雪菜について知ってるわけですから、なおさら真魚の辛さが感じられます。

 もっとも、美杉邸のシーンでは辛い会話劇になりそうになると、コント入って緩めてますな。翔一が手巻き寿司で割ってはいる格好になり、まず氷川がかなり不手際ででかい手巻きしてほうばる。冒頭の焼き肉シーンでも肉独り占めになって、尾室隆弘が悔しくて逃げ去るほどでしたが、前話の大盛りラーメン+大盛り冷やし中華の大食いシーンが今話にきっちり効いてきてる感じです。で、北條は好対照に天罰覿面、自分が巻かれた経験を思い出して食欲が失せると(^^;。

 しかし、真魚の不安は具体化して来るわけですね。テニス部の先輩からの追い出し狙いのイジメがありまして、夏祭でも絡まれる。突き倒されて真魚、さすがに腹が立ったらしいですが、これがいけなかった。意図せず、沢木に強化された力が発動、車のバンパーで先輩の1人を殺しかけてしまう。先輩も恐れますが、当の真魚はもっと怖いだろうな。この力があれば誰をいつ傷つけてもおかしくないし、父親の殺害も可能だったと思えてしまうでしょうから。

 その頃、おそらく関谷真澄と別行動になったらしい相良克彦、自宅を拠点にしてるみたいですね。しかし相変わらずアンノウンが襲ってくる。相良は逃げおおせますが、また帰って来てますね。相当に自宅に執着があるらしい。何かと思ったら、どうやら妻との思い出か。2人で写った写真に見入ってます。が、沢木が現われまして、過去に囚われるなと言い、どこかへ連れ出す。

 何をさせるのかと思ったら、沢木が回収した涼の遺体を見せ、相良に蘇生させたいわけですか。涼も、相良らがいずれなる「アギト」だと言って。沢木は「闇の力」に力を貰ったものの、(アギトとなる可能性のある)他者の力を引き出すのみみたいですね。

 ヒーリング能力が覚醒した相良は必死に念じるも、さすがに死者を引き戻す力はないらしい。これに失望したらしい沢木、真魚に目を付けまして力を覚醒させ、上述のテニス部に端を発する、真魚を苦しめる事態を発生させてしまうわけですな。

 涼を助けるに至らなかった相良ですが、アンノウンは相変わらず襲ってくる。呑気に夏祭りの花火見物していた相良も緩み過ぎだったかも。しかし、翔一が察知してアギトで応戦、同じく察知した警視庁から氷川がG3-Xで駆けつけ、参戦。武器を用いない格闘戦ですが、どうもアンノウンにあまり効いてなさそう。調べると、アンノウンはクラブロード:クルスタータ・パレオとのことで、蟹ということか。だから殻が硬くて打撃が有効じゃないのかな。前話に続き、今後の苦戦を予感させる緒戦ですね。

 その頃、自らの力に怯えた感じの真魚がさまよってる感じで、予告映像では次話で事件に巻き込まれるみたいですね。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/20 (Sun) 22:55:03

 どうもです。
 書き込み作業そのものは表面上、滞りなく行えているようですので、安心しました。
 もちろん、見えていない部分でのご苦労などもおありでしょうから、根を詰めすぎないよう。

 自分の方のアクシデントとしては、本日、乗っている自転車のブレーキが急に破損しました。
 坂道を降りている途中で、ブレーキをかけつつ減速で進んでいたら、突然、ワイヤー部分がちぎれて、焦りました。大事はなかったのですが、乗っている自転車のブレーキワイヤーが切れたのは初めてでして、どうしよう、と。
 とりあえず、いつも使ってる自転車屋で修理できないか、と言ってみると、本日休業。ということで、別の自転車屋まで行って、何とか1000円ちょっとで修理してもらえたのでホッとしたり。
 過ぎてしまえば、あっさり解決できたことですが、何しろ初めて経験する類のアクシデントだから、修理困難で自転車の買い替えが必要かとか、うわあ、緊急出費が大きそうだなあとか、いろいろ心配事が頭をもたげてくる。
 そんなちょっとしたアクシデントでも、解決するまでは割とパニックと事後策を考えるので疲れるものですね。
 まあ、一度経験しておけば、次に同様の事態が生じても、解決できるものですが、ブレーキワイヤーの破損って、そうしょっちゅう起こるものなんだろうか、と気になって、自転車屋さんに聞いてみたら、プロの世界では割とちょくちょく生じて修理しているらしい。

 ものづくりとか修理とか、そういうイメージソースが膨らんだ経験でした。
 何にせよ、愛用の何かが破損すると、まず精神的ショックに見舞われますな。次に、自分で修理できないか、とあれこれ見るものの、できることは少なく……とか、日頃は考えない頭の回し方をします。そして、創作脳的には「敵からダメージを受けて機体を傷つけたパイロットの心理状態」を考えたり、「何か悪いことでもしただろうか」と迷信めいたことを思い悩んだり、頭の中がグルグルして(青天の栄一状態^^;)、ようやく今すべきことを考え始める。
 うん、確実に現実逃避の時間があるんだな、と認識してしまった。

 これがパイロットだったら、数瞬の判断の遅れにつながって、隙を見せて戦死……というのは今、思いついたことですが、何かのネタにしようと思って、おそらく、こういうトラブルの話は、タイミング的にK.Kさんが分かってくれるだろうと思って、日常会話的に吐き出してみました。

 以上が本日体験した実話で、ここからが創作鑑賞。

★ゴジラSP

 思わせぶりな謎がごちゃ混ぜで、何も解決した気がしないまま、事件だけが進行し、次回で最終回ですな。

 このまま最後まで、主人公のユンとヒロインは別行動なのか。それとも、次回の最後3分から10分ぐらいで後日譚的に事件を一緒に振り返るのか。

 で、謎が多すぎて、サルンガとシヴァが別物だと知っても、おお、そうだったのか、と感じ入ったりはしませんね。もう、何があっても、感覚が麻痺して驚かなくなってます。
 まあ、ゴジラの皮が剥がれて、中からメカゴジラが出てきたら驚きますけどね。

 エンディングには、メカゴジラも出てますし、メカゴジラの顔面デザインはジェットジャガーを踏襲しているらしいですから、JJが進化してメカゴジラになる程度は想定内。
 そして、今回、モスラっぽい蛾が大量発生したり、歌が流れたり、ジェットジャガーに飛行ユニットが装着されて、ゴジラの上空でOD持って爆発させようという計画が動いていたり、いろいろと事実情報だけを流し見しながら、自分の想定と比べてみます。

 うん、まだ想定の可否を決める段階ではないな。
 このまま最後まで見ても、謎は謎のまま解けずに終わり、世界だけは何とか救われ、JJがただのロボットになって、超進化したAIはゴジラと紅塵と共に別世界へ。
 世界はJJとペロツーに救われた……ってオチかな。

 何と、ゴジラとJJが融合した? というネタも想定しておこう。とにかく、分岐がいろいろだそうなので、こちらも思いつく妄想ネタをいろいろ出して対応するのが席の山ですね。どの未来に収束するかは、後で確定する、と。
 破局オチ。世界は滅びました、チャンチャンだけにはならないように。

★ダイナゼノン

 とりあえず、グリッドマンとのクロスオーバーは次回作と知って、喜んでおります。
 1話限りのスペシャルか、それとも13話分のシリーズなのか、詳細は今後待ちですが、面白かったので、続きがあることに喜んでおります。

 そして、現代組はみんなハッピーエンドっぽいですね。
 途中、描写はなかったものの、やはり怪獣はこの世界にいっぱい被害をもたらしていたんですね。人死にが描かれなかっただけで。

 一方、コヨミ先輩、21回も面接に失敗して(まあ、ニート期間が長かったから納得。それでも、しっかり就職活動した根気は凄い。感心だ)、結局、命の恩人という信用を武器に、コネで就職成功。
 まあ、入るのはコネでも、しっかり真面目に働いて、それなりの成果を上げれば、遅れは取り戻せるさ。
 怪獣被害が多そうなので、土建関係なら何とかなるだろうし、ダイナストライカーの運転実績もあるから、車の運転とか土木作業も務まりそう。

 蓬と夢芽はラブカップルだし、チセは相変わらず不登校? でも、彼女は何か創作関連で芽が出そうだなあ。

 次作は、蓬くんたちが出るのか、それともダイナゼノンと実は生き返った怪獣優生思想が、グリッドマンの世界に行くのか、それとも新たな世界と新たな登場人物の話に、グリッドマンとダイナゼノンが絡むのか、いろいろ予想できますが、
 可能性だけ広げて、ワクワクしていよう。

 次回作の話も、この場でできたら幸いです、と申し上げておいて。

 とりあえず、今回はこれにて。

 残りのノルマは、ダイ大、ビルドファイター、アギト、セイバー、青天が定例で、
 他も余力があれば、追記。海賊とか、恐竜は書きたい。何だか、海賊も10周年記念で企画が動いているという噂を聞いたので、そちらも確認したいところ。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/21 (Mon) 11:07:24

 ダイ大、青天、セイバーの感想です。

★ダイ大

 ザムザ、死ぬ寸前にいろいろ告白して、いい奴感出して来ましたな。
 ダイ大の幹部系敵キャラは、ザボエラとキルバーンを除いて、みんな尊敬あるいは同情できる面を持つ連中ですからね。敵なりの誇りの高さ、筋の通し方を持っていて、立場の違いで対立関係になったけど、敵ながら天晴れ的な。

 さて、次回は総集編ですか。
 つまり、新作画はなし……となると、その間にOP作画の一新が行われて、7月から模様替え? という可能性を想定しておきます。

 一応、武闘家マァムをチラチラ登場させていますが、旧マァムの部分を差し替えることもなく、チグハグ感が満載なOPですからな。
 一応、バラン編とザムザ編で、少しずつ変えてみせて、それなりにおおって思わせたけど、これは古いパソコン本体に拡張パーツを付けたけど、機種変はしていない。
 バージョンで言えば、1.0から、1.1とか、1.2になったようなもので、次こそは2.0が見られたらいいな、と期待しておきます。

 で、総集編後のキャラ期待は、魔界の鍛治師ロン・ベルクと、北の勇者ノヴァ、それに新生ハドラーとチェス駒モチーフの親衛騎団ですな。

 あと、ポップの両親か。OPには最初から父親が登場していて、ポップの旅立ちシーンが示されていますが、
 ダイ、ザムザに加えて、父親との確執が描かれています。ダイ大が好きな理由の一つに、師匠キャラ、父親キャラの印象の強さが挙げられて、例えば、大魔王バーン様さえ、魔王軍のワンマン社長、そしてハドラーは別の子会社の社長を併合合併して一躍幹部に抜擢したけど……と見ることができます。

 で、バーン様は隠居した身だけど、その手腕はまだまだ健在で、部下に適度な緊張感を示しながら、実力を伸ばすよう指導している。
 本当に上司の鑑みたいなところがありますが、全ては自分の壮大な野望のための手駒として、それなりの敬意をもって遇するけど、弱い者への慈悲はない。だけど、利用するだけは利用する。
 もう、この物語では合理性の塊のようなお方で、ラスボスの鑑ですな。

 で、もちろん少年マンガだから、ダイやポップその他の若者キャラの成長がメインで、総じて見れば、全てのキャラが物語を通じて何らかの成長を示す。
 物語の面白さの一つに、「主人公の変化・学び・気づき」があると言われて、最初から最後まで大きく変わらない主人公じゃ面白くないとされます。あとは成長する理由に納得性があったり、カンフル剤としての試練・強敵を作者が用意したり、成長を認める先輩・コーチ・師匠キャラがいたりなどなど。

 少なくとも、上から目線で、主人公が何を学んだか解説できるキャラ、主人公がどういう才能を秘めているのか読者に分かりやすく説明してあげられるキャラが必要で、時にはライバルが解説役にもなったりするのが少年マンガの王道、いや、一部の少女マンガもそうですね。
 つまり、主人公の成長を描くには、導き手であったり、解説役だったりする視点キャラが必要で、我々年長世代は、若者主人公の成長と活躍を父親や師匠視点で応援しつつ、年長キャラの指導力とか人間性なんかを参考にしたりもできる。

 そして、師匠や父親が存在感を発揮する物語は、世代の対比とかが分かりやすい。
 近年のライダーのラスボスに父親的存在が多いとよく言われて、あるいは時代遅れの神なんかはアギトの時代からすでにいた(侵略宇宙人が神扱いで描かれるのは昔からあったけど、世紀末以降、特にラスボス神と名乗るのが増えた気がする)。

 まあ、近年のバトル系ラノベも、中世のキリスト教的権威、組織が敵であることが多くて(関係者によれば食傷気味なパターンとか)、それに対する破天荒、自由人かつ庶民志向の主人公が仲間と共に反抗する。主人公には周りを感化する魅力と、チートパワー、そして真っ直ぐな理想やビジョン(その土台に父親や師匠からの教えがある)があるという王道作劇パターン。

 で、やはり、主人公の人間を描くには、師匠や父親から受け継いだもの、逆に反抗して独自に獲得した哲学を語ればいい、ということになります。
 ダイ大には、それがあるから、大人視点で見ても、いい勉強になるな、と。

 そして、ここで例の人の作品になりますが、致命的な欠点として「武道とか、学園とか」が好きなのに、師匠や父親、教師の影が非常に薄いというか、そもそも作者がそういう存在を大切に考える節がない。
 技術ではなく、メンタル面で言うなら、先達への敬意とか憧れるものをちっとも描けず、周囲を見下す系のキャラがメインの時点で、ああ、ザボエラやキルバーンみたいなキャラが主人公みたいなものか、と。
 彼の書くものが性に合わないと言ったのは、本質的にはそういう部分ですね。

 まあ、モデルが菊池秀行氏の耽美的あるいは俺ツエー的トレジャーハンターとか、バスタードのDSとかだけど、
 菊池さんの世界はそもそもラノベではなく、山田風太郎とか昔の剣豪・忍者対決ものに洋物ホラーのエッセンスと耽美を混ぜたところがありますし、そこを取り入れようと思えば、和風時代小説とか洋物ホラーとかの土台も確認した上で(自分に合う合わないは置いておいて)、自分らしいリアルを取捨選択する必要はあるんだけど。
 DSについては、封印された魔人が召喚者の少女に契約で従うわけですから、同じ性格を普通の人間の学生で描くには無理がある。この封印された魔人というのを「現代人の主人公が異世界に召喚されて、異なるメンタル思考を持ったチートキャラ」として描いているのが近年の転生系ラノベの構図なんですけど。

 要するに、物語がそういう形になったのは、過去からの継承、何らかのルーツやアイデアの元となる素材があるんですけど、ガワだけ真似して、適度に張り付けして良し、と考えちゃう(読む側からすれば、設定と描写の違和感がはなはだしい)のが彼で、
 パクリにしても、要素を解体して再構成すれば批判されるパクリではなく、ガワだけ取ってきて組み合わせて異形な怪人みたいな姿になっているのが彼の不可解なキャラですね。そこを批判すると、アイデア元の先達のキャラがそうだから、と言い訳するんだけど、先達はもっと上手くやってるのを劣化させてる自分の落ち度は反省しない。

 うん、ダイ大感想から違う話になりましたが、ザムザは最後に「超魔生物のデータ」と「覇者の剣(破邪はドラクエのゲームに登場しますが、覇者はダイ大オリジナル。似てますが「はしゃ」と呼びますので注意)」を父にもたらした。
 ある意味、自分の役割をまっとうした研究者の鑑ですな。一時期だけでも、自分が最強だという夢を持てたし、勇者一行と戦えただけでも、誇りを持って燃え尽きることができた。
 「誰かに認められたいからの妄執」という意味でザムザは彼を思わせるところがある、と記しましたが、研究者としての知性と誇りという点では、ザムザは立派な奴でした。

 そして、息子さえ道具として扱うザボエラの卑劣ぶりは、ドライブの蛮野に受け継がれましたな。
 その関連づけだと、ザムザの立ち位置になるのが、マッハの剛に当たるのですが(そろそろ出てきた)、今はリアルタイムで特定作家の新旧両作品の系譜が、タイムリーなネタとして語れるいい時代ですな。

★青天

 商の道を進む栄一と、武の道を進む成一郎(喜作)の道違え。まあ、バトル物としては、成一郎の人生がこの後、過酷ながら面白そうに思えるんですが、
 栄一のパリ万博行きの伏線が着実にまかれていますな。

 慶喜が将軍になることで、今は対立模様の幕府の人材の計画が、全て栄一の学びのタネになるというドラマ作りの妙が感じられて面白い。
 言わば、ライバル側の起死回生の計画が、立ち位置の変化によって、主人公をパワーアップするのに役立つという流れか。

 もちろん、薩摩の言い始めた富国強兵もしかり。
 前回、富国強兵は水戸の斉昭の意にも叶うことで、それが明治政府にも継承された、と言いましたが、より直接的には、斉昭の盟友であった薩摩の島津斉彬の意を汲んだ西郷さんや大久保さんの計画として描かれています。

 あと、薩長同盟とか、長州の武器購入の影で動き回った坂本龍馬については、一切描かれていないのが、ドラマとしてはかえってリアルですね。
 栄一視点、慶喜視点では、この時点で龍馬の動きは見えていないはずですから。
 ただ、勝海舟はそろそろ出て来るはずなんですがね。誰が役者なのか。

 平岡円四郎のキャラ(江戸っ子口調)が、勝海舟っぽいなと思っていましたし、坂本さん主人公だと勝さんが開明論の師匠の一人でもあるわけで、やはり師弟が描かれているから良い話と感じられる。

 そして、来週、病死するアラン様こと家茂。
 大抵は、慶喜のライバル、対立相手というイメージで語られることが多かったわけですが、今ドラマでは違った解釈。
 己の才のなさを自覚しながらも、責任感の強さから最後まで役割を果たして、自分より優秀と見なした慶喜に後事を託す悲運の将軍として描かれ、おおっ、そう来たか、とにわかに感じ入っています。

 そして、本作では有能と言われたキャラが非業の討ち死にをしたり、周囲の思惑に翻弄されて動けなかったりしながら、自分の見える範囲で、できることを一生懸命している様が気高く描かれています。
 まあ、立ち位置上、敵対相手の演技は滑稽にコミカルに見えるように演出されていますが、史実を踏まえながらも、納得のできる新解釈がドラマでも見られて、比較するのも面白い。

 次回、慶喜を慕っていた14代が、「もっと腹を割って話したかった」と涙ながらに語る次回予告で少し感動。
 一方で、14代の妻が慶喜を嫌いらしく、「亡き夫の重荷を、慶喜に負わせればいいのじゃ」と悲憤気味に叫ぶのもいい。
 分かり合うキャラがいる一方で、通じ合えない関係性もある。それが人間関係のリアルを演出しているみたいで、また慶喜の複雑な立場を示しているようでもある。

 とにかく、次回、とうとう将軍継承で、栄一の洋行も近づいてきたな、と。
 先にベルギーの五代さん(クウガにあらず)を見せていましたが、後にこの人も栄一の友人になるわけで、この後はとにかく栄一が広く人脈を構築する流れが面白そう。

 対比としては、栄一が富国で、成一郎が強兵を目指すという流れにもなってますし、明治の時点では、それが国を支える両輪ですからね。
 その二つの視点も今後を考えると面白そう。

★セイバー

 アギトとBFはまだ視聴が追い付いていないので、先にこちらを。

 マスターロゴスが退場しました。
 彼を演じていた俳優さんが実に楽しそうで、Twitterで語っています。いやあ、小物キャラでもあそこまでノリノリで演じたら、快感を覚えたりするみたいですね。

 全てを統べる神だと言って、ライダーの剣を操って、ライダー同士を戦わせる。ある意味、全人類に戦えと言って、高みの見物をしたかった彼の目論見が発動した様を見せられたわけで。

 そういうのが見たかったのなら、武闘大会を開催すれば良かったのに、とロモス王を見習え、と言ってみる。
 まあ、このイザクさん、劇中では「能力の高さの割に、やっていることが大物ぶった小物そのもので、世間知の狭さ浅さを感じ取られて、時流から取り残された残念キャラ」として扱われ、ラスボスの器じゃないな、と散々な批評と、古くからのファンの間では、寿司屋も落ちたものとか、いや、これぞ寿司屋の新境地とか、賛否両論の嵐が非常に吹き荒れたわけですが、

 終わってしまえば、彼のおかげで蓮を除く剣士ライダーの集結を果たし、しかも作り手のもくろむ「大勢の剣士のチャンバラバトルの面白さを見せたい」という映像を見せてくれたんだから、役割は全うしたと考えます。
 来世では、家に縛られない自由な寿司屋として、また頑張ってもらいたいもの。

 ある意味、シンケンジャーとの対比では、家に縛られた殿が烈火の剣を振り回し、それを助ける一心太助みたいな幼馴染の光る寿司屋の関係性が、
 今度は寿司屋が家に縛られて、自由人の烈火の剣使いを見下す関係性に変化。
 で、やってることはチャンバラだし、作り手もいろいろ意識しているんじゃないのかなあ、と。

 そして、タッセルさんがルナにいろいろ語っていますが、ええと、これは飛羽真がタッセルさんの後継者として、ワンダーワールドの守護者の任務を引き継ぐってことかな。

 で、このタッセルさんは、ユーリとかイザクとか、視聴者とか、一部の者にしか見えていないという可能性を指摘してみますし、最初から妙に飛羽真推しだったのも、自分の後継者たる人材として目を付けていたなら納得。

 しかし、飛羽真は戦いが終わった後、新作を執筆するという約束を編集者としている。この約束がどういう形で叶えられるか、も気になるところですが、
 とりあえず、長谷川さんが書いてくれるなら、ラストはハッピーで収まるはず。光と闇の葛藤ドラマは長谷川さんのストレートなテーマ性ですし、まあ、ウルトラマンダイナみたいな別次元への旅立ちエンドも、ガイアみたいな日常への帰還エンドもどちらも感動的に書ける人だから、セイバーのラストがどうなるかは読めませんね。

 まあ、長谷川カラーではなく、本来のメインライターの福田さんが最後をきちんとまとめるなら、旅立ちエンドではなく、帰還エンドに落ち着くと思うんですがね。
 できれば、飛羽真の作家としての特殊能力で、現世とワンダーワールドの両方に自由自在に行くことができて、現実と夢をつなげる「タッセルにもない能力」を会得してもらいたいな。

 夢を見続けることが俺のファンタジーとか言って、時を越えて空を翔けたら、この星のためになるという、どこかの黒いライダーさんみたいな方向性で一つ。
 名前も、飛羽真ですし、飛ぶ羽の真実ですから、最後は良い物語の結末を決めて欲しいものです。

 と言うか、こっちは「物語の結末は誰が決める?」を気にしているんですけどね。
 長谷川さんなら当たり。
 福田さんなら、お願いです、最後に脱力させないで。
 毛利さんだったら……多分ないと思うけど、何だか、よっしゃラッキーで強引に解決しそう。
 内田さんだったら……大穴の新人くんですけど、今のところは特に外れなしで、まあ、詰め込みすぎで密度が濃いから、イベント回での盛り上げ役はできるけど、最後を締めるには静かな余韻も欲しいから、その辺は未知数かな。

 さあ、後はストリウスさんがラスボスに相応しい威厳を見せてくれるか、そして不死鳥の剣を受け継いだデザさんがどう動くか、いまだに迷走してはる風の剣士がどんな強さに到達するかが見どころかな。

 最後の光と闇の葛藤は、蓮になるのか。
 まあ、定番の流れだと、真の強さは愛だ、という形だけど、愛という伏線は賢人にしかないからな。
 一応、ストリウスが心に迷いを持つ蓮を操り、それをデザさんが不死鳥の剣で迎え撃つと面白いか。そして、デザさんは実は蓮の師匠の断片から作られたことが突然、語られ、散る間際に蓮に本当の強さの意味を伝えると感動できる。

 メギドは人間の中から生まれるという設定にも通じますし、「デザスト=蓮の師匠の成れの果て」説をにわかに唱えておきます。
 たぶん、自分が師弟ドラマを見たいから、そういう発想になるんでしょうな。

 では。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/22 (Tue) 15:27:23

 定期感想その5です。

「ダイの大冒険」感想での、覇者の剣と破邪の剣との取り違えのご指摘、ありがとうございます。どこかで取り違えて、そのまま固定化してしまってました。ちょっと考えたら、おかしいと分かりそうなものなんでした。アイテムに関するダイ大知識がなくとも、魔王→超魔生物ハドラーの手に渡るのに「破邪」ではおかしいのは明らか(もっとも、いかに魔族といえど、邪と言い切れないかもしれないんですが)。

●使い慣れた道具

 PCは壊れても怪我とかしませんが、自転車のブレーキワイヤーは怖いですね。走るより止まれることが大事。ブレーキが思う通りに作動してこそ、自転車に安心して乗ってられるわけで。自分は自転車は長く乗ったほうだと思いますが、走行中のブレーキワイヤーの破損は経験がありません。でも、よくある故障なんですか。自転車(やバイク)のブレーキは、前後輪2系統独立だから止まれるということで、高度に安全化はされてないのかしらん。

 ワイヤーが切れた瞬間だけでなく、その後も焦ったり、どうしようかと迷うというのは、分かる気がします。自転車に限らず、使い慣れた道具全般でそうなりがちのような。もし、自転車に乗れて間もなくで、操作をいちいち意識する段階ですと、そう焦らないかもです。

 自転車に習熟して「自転車に乗る」という意識だけになるからこその、異常時の混乱といったらいいか。習熟とは、いろんなことが無意識に行えるようになる面があります。例えば、自動車のMT車では最初こそ、「クラッチ踏んで、ギアをローに、アクセル踏んでクラッチ離して、またクラッチ踏んでセカンドに入れて」とか、いちいち意識します(少なくとも自分はそうだった)。

 しかし、乗り慣れて来ると「発進する」と思うだけで、気が付いたらギアはトップまで上がっているわけで。それくらいにならないと周囲に注意しつつ走行するって、なかなかできません。自転車とて、ブレーキレバー握るのが無意識くらいになるからこそ、便利な道具として乗っていられるわけで。

 が、いったん故障となると状況が一変。自転車の後輪ブレーキへのワイヤーが切れたとして、乗り方は激変します。今まで無意識だった操作が、全部意識に上るようになる。なにせ「できる/できないを判断し直して、操作を組み立て直す」必要に迫られますから。

 もちろん、その状況を放置していいわけないんで、故障をどうするかも意識に上ってきます。無意識のオートで行われていたことが一気に意識に上り、大量の情報を迅速に処理する必要に迫られるわけですね。これはもう、焦ったり混乱したりしても仕方がない状況です。

 飛行機、特に旅客機などですと、パイロットは(今は主にシミュレーションで)事故、トラブルの状況をいろいろ経験しておくみたいです。警報ランプ点滅、警告ブザー・音声の中で事態に対処するには、人間(パイロット)が判断・操作を無意識レベルに自動化しておく必要があるんでしょう。

 とはいえ、なんでも習熟≒無意識化すればするほどいいかというと、そうでもなく。意識せずにやれるってことは、チェック機能も働きにくくなるわけで。よく言われる「初心に帰れ」は、そこも戒めるものかなと思います。武道やってる人の話ですが、相手の動きに無意識に対応するまで修練するのは必須だけれど、無意識にやれることを自在に意識できるようにならないと強くはならないとのことです。「初心に帰れ」って、そういう難しいことを求める格言なのかも。

●仮面ライダーセイバー(第40話:輝く友情、三剣士。)

 マスターロゴス/イザクを演じた相馬圭祐さん、ノリノリで演じていたと少し前の仮面ライダーWEBで知りましたが、ご本人もツイッターでそう仰ってたわけですか。よほどにマスターロゴスの役柄、演出が面白かったんでしょうね。

 こちらでのご感想、さらに(シンケンジャー時からの)ファン評通り、いかにもな器量の不足感を露呈してました。ストリウスがあっさり抹殺(?)するのも、自然に感じるほど。ただ、自分的には今話までの小物ぶりに至る過程も、小物感を強く出していた気がします。

 マスターロゴス、最初は思わせぶりに兵士に扮しての登場でした。ただ者じゃないな、という感じがあった。マスターとして現われてストリウスに相対したときは、ストリウス以上の曲者な感じ。この辺りまでは感情を見せることがなかったのが大きいかも。

 さらに、やること為すこと全て計算ずくで、見かけ上の飛羽真側の成功など、想定外に見える事態も、実はリスク要因含めた予定通りの感じで進行してました。倒すどころか、裏をかくことすら能わぬ、という印象ですね。

 が、そうしてマスターの思惑通りに事が運ぶうちに、だんだん感情を見せるようになっていく。そうなってみて気が付いたのが「マスター/イザクの見ている範囲がだんだん小さくなってないか?」ということ。

 千年単位の歴史を踏まえ、世界全体(それも2つ)を見据えて事を進めていたと思ったのに、次第に眼前の敵しか見なくなっていく感じがありました。それも、計画の阻害要因という見方から、逆らってくる腹の立つ奴らという感情的なものに変わってくる感じがしました。「利用しておいての排除」から「憎いから苦しめたい」に変わって行き、今話がその頂点に達した感じです。

 小物化要因は他にもありそうで、大きそうなのは倫太郎が指摘した「一人ぼっち」ですね。ちょっと嫌ですが(^^;)件の人物の創作でNOVAさんが指摘されていたのを思い出しました。記憶頼りですが「大物ぶっていても、自らザコを蹴散らして威張ったり、札びら見せびらかして自慢げだったりしては、小物にしか見えない」というもの。大物なら大抵のことは部下にやらせるもんだ、というわけですな。
(例えば、孤高を上手く描ければいいんでしょうけど、それはまた別の技術。)

 マスターロゴスですと、倫太郎が絶望し、尾上らは見放し、神代兄妹に至ってはマスターの資格なしと断罪し、と次々離れて行き、取り巻き演技のストリウスしか残らなかった(未登場の四賢神は自ら殺害)。結果、マスターが現場レベルまで全てやるようになり、しかし威張り散らし度はアップしていくと。前に伺った「大物気取りで小物化してしまう」の、見事な(?)実例を見た気がします。

 ともかくも、いろんな点で見るごとに器が小さくなっていったため、今話での小物ぶりが絶望的に感じられた面がある気がします。もし今話で生き延びたら、再来週くらいには器が無に帰すくらいになっちゃうんじゃないかと思わせるものがある。それなら、今のうちに退場するほうが、という納得感につながったかもです。
(自分的に、器の変化量がマスターと逆に思えるのが「青天を衝け」の家持将軍。次回で他界しそうですが、既に「ああ、実に惜しい」という気持ちになってます。)

 ともかく本編。ルナがワンダーワールドでさまよってまして、まずタッセルが探し出そうとするわけですね。これにマスターロゴスがタッセルに先んじてルナを奪取すべく動き出すと。マスター、先週はセイバーに力負けしたわけで、全知全能の書完全版の儀式(?)をやり遂げないとという焦りはありそう。

 マスター、少なくとも苛立ちはあからさまで、先週までは仲良かったストリウスにまで「口をきいていいと言いましたか?」と、自らが神≒上位者であることに固執する。で、自ら出張って、最初のターゲットは神代兄妹ですね。ここら辺、威張っていても敗戦の弱気が出てるような。まとめて始末ではなく、確実に各個撃破ということで。
(負けても負けても自信満々で出てきた、エグゼイドの檀正宗は凄かったんだなあ、と無秩序な連想してしまったりする ^^;。)

 しかも、マスター/ソロモン自ら当たらず、凌牙/デュランダルを操り(意識はそのままなのがポイント)、玲花/サーベラを襲わせると。敵を倒すより苦しませることが目的化している感じで、いよいよ小物ぶりが堂に入って来たか。ブラコンならずとも玲花/サーベラがはかばかしい応戦ができるはずもなく、煙を使って尾上らに助けを求めるわけですな。

 一方、ノーザンベースではユーリがワンダーワールドでのルナ生存を伝えると皆が沸いてますが、ユーリしか行けないと。それならと、賢人が闇黒剣月闇をユーリに託す。ユーリは光と闇の二刀流になったし、賢人は完全にエスパーダに復帰、でいいんだろう。が、ワンダーワールドへはマスター/ソロモンが先んじまして、先行していたタッセルが妨害されてますね。これにソフィアが気付いて一気に緊張が高まり、さらに玲花/サーベラの救援要請まで。

 凌牙/デュランダルに対しては、尾上、大秦寺が向かいますが、玲花/サーベラ同様、倒してしまうわけにはいかない。が、凌牙の踏ん張りを引き出しまして(「俺を斬れ」から「俺を怒らせるな」へ)、デュランダルはマスターの操りに抗して、かろうじて剣を止める。しかしマスターの影響を振り払うまでは行かず、飛羽真らのマスターへの対処次第となったわけですね。

 その飛羽真らはワンダーワールドに向いまして(あれ、行けないはずだったんじゃ?と思わなくもない ^^;)、マスター/ソロモンに追いつき、ユーリ/Xソードマンも駆けつけ、かろうじてルナを逃がす。が、ソロモンはXソードマンを消し、2つの剣を奪うと(いろんな能力持ってるな)。

 そのままバトルに流れ込むわけですが、自分的にはエスパーダにちょっと注目するものありです。セイバー、ブレイズは複数回に渡る強化があったわけですが、エスパーダは初期のままのはず。ですが、セイバーらと同等の力を発揮している感じです。いったんカリバーとなったことで、力が底上げされてるのかな。ともかく、エスパーダが後れを取らないのは、自分的には満足です。

 こうなると真っ向勝負ではマスター/ソロモンに勝ち目がない。例の操る術を使うわけですな。飛羽真には無効化されますが、倫太郎、賢人には効いてしまう。飛羽真側の同士討ちが始まりますが、マスターの狂喜ぶりがいかにもな小物化です。全世界を好みの狂気に落とすとかはどこへやら、目の前の同士討ちで溜飲下げちゃってる。ルナの奪取も、自分より強い奴らが怖いから、みたいになってんじゃなかろうか。

 が、凌牙同様、倫太郎も賢人も気力で操りの術に抗しまして、さらにユーリが剣として術を破ったようで、そのまま倫太郎と賢人の呪縛も断ち切ると。解放された2人は己がブックを飛羽真/セイバーに託してますが、基本形態のブックですね。変身能力の根幹であるし、最強は基本に宿ってるということなのかも。

 ブックを受け取って、これがフィーチャリングセイバーですか。セイバー単体の強化ではなく、変身が解けた2人の支援を受けて強くなる形態みたいですね。こういうトリニティもアリかもです。もうソロモンが敵う相手ではなく、あっさり撃破。全知全能の書は燃えてしまいますが、この後、復活してますね。ということは、全知全能の書を消滅させることで勝利するのは不可能なわけか。

 それはともかく、マスターを退けたことで凌牙の呪縛も解け、玲花は初めてでしょうか、涙を流して感謝。凌牙は未だ頑固で「借りができた」と言ってますが、「ありがとう」と同義で、これで神代兄妹は飛羽真陣営に完全参加でいいんだろう。

 マスターが敗退すると、今度はストリウスが感情を隠さなくなりましたな。もっとも1人でいるときですが、顔を歪めるほどの大笑い。かろうじて逃げおおせ、復活した全知全能の書を見て喜ぶマスターロゴスを、ストリウスはあっさり処刑してしまう。ストリウス、なんかメイクして雰囲気変わり、声まで変わりまして、これが真のラスボスということでいいのかな。

 一方、いったん吹き飛ばされたタッセル。飛羽真らがマスターを食い止めたお蔭で、ルナのもとにたどり着く。が、ルナにとって、ちょっとむごい事実を知らせないといけないみたいですね。まず、ルナはワンダーワールドであること。ルナの選んだ飛羽真とずっと一緒にいる、と言ってますが、「世界を救うと飛羽真が消える」の言い換えでしょうな。ルナはそれでも、飛羽真と友達の別れがある、と気付いて迷うものがあるらしい。が、タッセルはあくまでも覚悟を促す。大事な点では、タッセルは役割に厳しい人物なのかも。

 次回「二千年、綴られた願い。」では全知全能の書(オムニフォースワンダーライドブック)を得たストリウスが行動開始みたいですが、同時にタッセルの解説回でもあるみたい。マスターが倒れたし、整理にはちょうどいい頃合いかもしれません。

●セイバーの結末予想

 この脚本家さんならこういう結末に導きそう、というのは自分ではまだまだ無理です。NOVAさんの予想を拝読すると、いずれもありそうな気はするんですが、脚本家と結び付けて納得するには、まだまだ修行が足らないみたい。とりあえず「当たり」を希望しとこう(^^;。

 飛羽真の「新作を執筆するという約束」は、すっかり忘れてました。約束は飛羽真の大事でゆえもある信念ですんで、新作が成るのは必須要素になりそうですね。とはいえ、自分だと以下のような結末の妄想が精一杯です。

「世界を救って、飛羽真と賢人も助かるミッションは最後の最後で成らず、飛羽真は賢人は助けて、ルナと一緒に消える。
 後日、本屋かみやまで一人たたずむ芽依の持つ本が光ると、白紙だったページに物語が描かれていく。それは最後の戦いの記録だったが、続きが描かれていた。
 最後のページで描かれたのは、勝ちながらも流浪の旅に出た戦士が我が家のドアをノックするところ。
 そこまで読んだ芽依がはっとしたとき、本屋かみやまのドアがノックされた。」

 うーん、こんなんではいかんなあ。観ていて「おお!」と驚き、しかし深く納得するエンディングを期待します。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/22 (Tue) 16:17:22

 非定期感想です。

●青天を衝け(第19話:勘定組頭 渋沢篤太夫)

 まだ定期で感想書けるかどうか自信なしですが、ちょこっとでも感想書くと、本編が面白く思えてくるのは、他の作品での経験と同じです。

 栄一/篤太夫は、もしかすると初心を忘れつつあるのかも(先述の初心に帰れとは違う意味)。栄一/篤太夫とて、代官などの武士の横暴にはさんざ怒り、嘆いたはず。木綿織物の販売で儲けさせてやる、との口上は見事でしたが、「役人がワシら百姓を儲けさせようなんて思うはずあるかいな!」の疑心、反発を予想できてなかったみたい。

 あの場合、すぐに「俺も百姓だった」みたいなポジショントークできればよかったかもしれませんが、そういう瞬発力は栄一/篤太夫にはなかったみたい。が、その代わりというべきか、二枚腰の粘りと安定はあるようですね。喜作/成一郎と行く道が分かれそうになっても揺るがない。武士から商人へ確信を持って変わりつつある感じです。

 その揺るがなさが、商才、実務家性と相まって、ついに慶喜から全幅に近い信頼を得るに至った感じがするシーンがありました。前には尊王攘夷に逸って慶喜を説いて呆れられるも、実務寄りの話をするほどに耳を傾けられるようになってました。

 今週ですと、慶喜は栄一/篤太夫の話が分からなかった、聞いてなかったと言う。慶喜が何をしていたかといえば、栄一/篤太夫の顔を眺めていたと。で、結論は「よくやった」。これはもう、細かいことは任せるからしっかりやれ、ですよね。栄一/篤太夫の人物が信頼できると、慶喜は判断した。
(それにしても、農民相手にしろ、慶喜相手にしろ、芝居がかって説得する栄一/篤太夫は、まるで幕末のテレビショッピングみたいな気がしてしまいます ^^;。)

 ここから栄一/篤太夫は力量を思う存分振える、と予感できるシーンですが、予告を見ると(おそらく将軍就任で)慶喜と遠ざけられるような感じがあります。そう簡単に成功物語は見せてくれないか。もっとも、そうでなくては面白くならないわけですが。

 ちょっと触れましたが、将軍家茂にも注目しました。思えば、最初は、よく言えば家庭的、悪意で申せば暗君な描写が多かったような。しかし家庭的な面は和宮降嫁において、和宮の信頼を得るに至る。それより前、井伊直弼抜擢は暗君的な行為に見えましたし、井伊直弼も当初は、悪く言えば「君側の奸」みたいな側面が見え隠れ

 ですが、井伊直弼が次第に信念を見せ、最後はおそらく覚悟あっての従容の死にざまをみせる。シンクロするように家茂も名君的な面が見えだす。陣頭に立つ覚悟を見せるようになりましたし、今週ですと敵の銃まで言い当てるほど戦にも詳しくなってる。

 急速に名君に近づいた感があります。が、自然な性分に逆らうものである感じがありますね。そのためか、今話では明らかにやつれた感じも見せ、すぐに倒れてしまいもする。来週はいよいよ最期という感じの予告映像までありました。井伊直弼のときと同じく、ぐぐーっと印象上がってきたところで退場ですか。

 ゴーストで例えるなら、アラン様がフミ婆ちゃんと会って、ここからヒーローとして成長しそうと期待した途端、アラン様が退場するようなものかもしれません。ゴーストでそんなことやったら石投げそうですが(^^;、青天を衝けの家茂だと、惜しいと思わせてこその退場なれば、慶喜が将軍職を継ぐことへの納得、重みが出るのかもしれません。

 家康公は解説が、いよいよ徳川びいきになってきてますね。幕末ですから、遠い子孫となるんだけど、孫の行く末を心配するおじいちゃんみたいです(^^;。そのお蔭で実在感がより強くなりまして、本当に幕末にいるみたいな印象が出てきました。慶喜が大政奉還するとき、家康公はため息ついて、しかしホッとしたりするのかな。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/24 (Thu) 09:24:31

 ビルドファイターズとアギト感想です。
 ただ、その前にレスをいくつか。

★ブレーキ破損

 後から考えると、タイミングが良かったと思うんですね。下り坂をちょうど下り終わりかけてたところだから、スピードが加速せずに済んだというか、
 とっさの急ブレーキでなかったのも幸いして、多少の慌てぶりも実害には至らなかった。

 不幸中の幸いと申しましょうか。
 ワイヤーが古くなって錆びたりもしていたので、いずれ寿命で切れていたのでしょうけど、後はどのタイミングでそうなるかって話。
 こういう時の教訓は、やはりタイミングの良し悪しが結構重要ってことですね。自転車に乗っての事故は、前に左脚骨折という苦い思い出がありますし(それがあればこそ、ラーリオス企画に積極的になれたという契機でもあった)、事故りかけた際は、いろいろと過去の似たような事例をつなげて教訓をひねり出したくなります。

 転ばぬ先の杖になるか、転んでもただでは起きないというか、まあ、今回は自転車で転ぶようなことにならなかったのが幸いです。

 教訓:暴走しないようにブレーキの点検は大事。

★セイバー補足

 飛羽真たちとイザクとの戦闘の場所はワンダーワールドではなかったですね。
 タッセルとルナはワンダーワールドにいましたが、イザクは本体は現実世界に、腕だけワンダーワールドに伸ばして、ルナを捕まえようとしていました。

 おそらく、体丸ごとワンダーワールドに入ることまではできなかったのだろう。
 そこに飛羽真たちが駆け付けてきたので、ルナ捕獲を妨害されて、現実世界で迎え撃つ流れになったのだろう。

 それと、これは次回予告での確認ですが、自分が予想した「タッセルは普通のホモ・サピエンスには見えない説」は、次回、あっさり否定されるようですね。
 タッセルがノーザンの剣士のところに姿を見せるみたいですから。
 ただ、これも「世界をつなぐルナの力で一時的に実体化」の可能性がありますので、次回を見ないと分からないのですが。

 それと、結末予想ですが、これはまあ、該当脚本家の過去作品をいくつか見た経験と記憶に基づくので、
 ある程度、意識して脚本家の物語傾向をチェック、比較すると癖が分かります。
 あとは著作とかインタビュー記事とかで自己アピールを積極的にする人(長谷川さんは小説も数々書いているので、追っかけやすい)は読みやすいし、
 福田さんや毛利さんは舞台畑の人なので、違う話の組み立て方もされるのでしょう。小説家よりは、舞台作家の人の方が整合性よりも見栄えと勢い重視のホンを書くような印象が強いですね。

 小説家はどうしても、キャラの内面のデリケートな変化とか設定に縛られる面があるのに対し、
 舞台作家の人は、細かいところよりも派手なインパクトを優先しがちというか。まあ、それでいてかつ、劇団主催するような人は、他人を自分の世界に引き込む手法をいろいろ身につけていて、サプライズを優先しがち。

 そういう風に分けると、例の御仁は小説家よりも、舞台作家に向いた資質なのかも、と思えますが、チームプレイができないのでは、演劇に向かないということになりますし。
 クリエイターとしての向き不向き、長所や欠点は誰にでもあるので、誰だって欠点をつつくだけなら、いろいろ粗探しはできるわけですが、世間で成功している人は、自分の弱点は何かを把握して、それを補う相方とかとの関係性を維持できているのかな、と。

 だから、これはプロデューサーさんのインタビューでありがちですが「あの人はこういうことができて、この人はこれが得意だから、上手く合わせると、いい作品になる」とか、人の良い面を引き出すような話が参考になりますね。

 で、毛利さんは今度の夏映画担当という情報が入ってきたので、セイバーの終盤には関わって来ないかなあ、と思えますね。
 そして、メインライターの福田さんのツイートですが、セイバーの発信はほとんどなくて、ご自身の経営する劇団の話が中心。まあ、コロナ禍での劇団運営に苦心されているようです。
 そういうことで、結局、セイバーの宣伝に最も貢献しているのが長谷川さんということで、実質メインライターみたいなものと見なしているのですが、

 背景をあれこれ想像すると、福田さんが本職の多忙で動きにくくなったから、長谷川さんを中心に、新人補佐役として内田さんを登用した、という流れかな(今のところは状況証拠のみ。こういう裏は、番組終了後に回想録で一部が語られがち)。

 ともあれ、結末予想は「自分の願望と、作り手の癖」が上手く噛み合えば当たりますし、
 作り手の作品傾向とか、そこまでのストーリーの流れを分かっていないのに、願望だけで結末予想する人は、作品批評も粗い感じがします。
 この辺は、ぼくが一応、歴史専攻とは言え、文学部なので、「作品批評には、作家の背景研究と込みなのが当たり前」という環境で学んだから、作品とその奥の作り手の思惑まで読もうとするのが人文系となります。

 これが自然科学系とか、社会科学系の人だと、物を分析するのに属人思考に囚われてはいけないという基本スタンスだということは分かりますが、
 人文系は、「誰がどういう背景で、こういう作品を作ったか」を探り当てる研究中心なので、属人思考が武器にならざるを得ない。まあ、その辺は広く客観性を必要とする他の学問分野に比べて、解釈次第の主観性丸出しで学問としては不確かという謗りもあるのですが、その分、文献資料の合理的解釈力を問われて、根拠と理論のつなげ方が問われることでは共通している。

 どちらがいいか悪いか、という話ではなくて、それぞれの土台で、思考スタイルが違うという話ですが、文系だから何を言っても自由か、というと、そんなことはもちろんなくて、やはり根拠となる資料を探そうとする貪欲さがあってこそ、だと考えます。
 だから、資料を軽視する作家は、毛嫌いする理由になるのですが、まあ、資料なしで自分の感受性とイメージだけで、独自の世界を作る詩人みたいな芸術家肌の作家もいるからなあ。

 話を戻して、K.Kさんの結末予想イメージで、「生死不明の主人公が、最後にもしかして帰ってきた? と思わせる最後演出」は余韻があって、いいですね。
 最後に読者や鑑賞者の想像力に委ねるところ。個人的には好きです。

 ただ、今のインターネット時代に、映像ものでそれをやると、結構、炎上したりします。
 創り手が鑑賞者に解釈を委ねるようなのは、未完成で創り手の責任放棄だ、と完成品を提供してもらいたがる一部層の反感を買うらしい。

 昭和生まれの人は、割と未完成品で育ってきた背景があって、全てをきちんと決められることよりも、自分たちの想像の余地が残されている作品を傑作と考えがち。
 平成生まれの人は(これも30年のうちで細分化されるでしょうが)、物心ついた時からインターネット世代ですので、曖昧なものに白黒付けたがる傾向があって、これはこうだ、としっかり決めて欲しいと考えがち。
 曖昧な世界や物語の終わらせ方だと、議論が勃発して、賛否両論になるため、傑作とは認め難いとなるわけで。まあ、その方が長く語られるロングセラーにもなるのですが。

 そして、電王はディケイド以降の平成および令和ライダーのシリーズですと、終了後の番組は必ず後輩と映画などで共演する形ですので、完全に消失してしまうことはまず有り得ませんな。
 神さまになった鎧武も、世界そのものが書き換えられたビルドやジオウも、続編にゲスト出演したり、自分自身の続編が根強く作られたりして、続きはあるのが当たり前となっております。

 そういう制作状況ですと、曖昧エンディングがあり得ない、ということになりますね。
 まあ、平成ライダーでも初期だと、「今だはっきりとは帰って来ない五代雄介」とか、「生死不明で眠りに就いたボロボロのファイズ」とか、「ジョーカーと化して人間社会から姿をくらませた剣」とか、視聴者に解釈を委ねるエンディングが多発して、それらが余韻を残し続けたのですが、ジオウで時を超えて補完されたものも多いのですが、クウガのその後だけは(荒川さんの小説を除けば)まだないわけで。

 ともあれ、今の平成令和ライダーは、番組終了後に即、年末の冬映画に物語を引き継ぎ、その後、1年間はVシネ映像ソフトで後日譚が描かれるローテーションですので、曖昧さを許容しなくなっているな、と。

★アギト

 2話1で見ると、ここから先はイベントが目白押しとなりますね。
 次週はギルスが復活して、
 その次は、幹部怪人のエルロードが出現し、
 そして、次にアナザーアギトの木野さんが登場。

 また、初期平成ライダーのジンクスがあって、「夏はお盆休みがあったり、映画があったりして、物語が大きく進められないので、だらだらコミカル回を垂れ流す」という傾向。
 ディケイド以降は、夏に終了、秋から新番組というローテーションに変わったので、夏は最後の盛り上げどころなんですが、
 アギトの氷川さん豆腐伝説や、テニスバトルは本編を進めないがためのお遊びなんですが、それでキャラのインパクトが高まるのだから、コミカル方面に暴走するのが夏の特徴。

 で、秋から引き締めにかかるのが、今回の30話。

 一気にヒロインの真魚ちゃんがドラマの中心に。超能力を持つのに、これまでアンノウンに狙われず、平和な日常の象徴だったのが、どんどん過酷な状況に突入して、真魚ちゃんを守るために、アギトとギルスが共闘するとか、北條さんが真魚ちゃん絡みの事件でイジメ役になりつつも、翔一と氷川タッグで真魚ちゃんを守ろうとするとか、
 とにかく、ヒロインの存在感がアップする流れですな。

 まあ、その前に劇場版で、G4の未来予測装置に接続されたり、真魚ちゃんの涙演出初めになっていたわけですが(厳密にはOPでずっと泣いている。あれは父親の死を担任教師から聞いた際のイメージだそうで)、
 とにかく、全ての謎が真魚ちゃんと、木野さん、そして翔一の過去の記憶に集約される流れってことで。

★ビルドファイターズ

 バトル後のラブコメ&友情ドラマに、ニルスも絡めとられましたな。
 それまでのクールなアーリージーニアスぶりが、どんどん崩れてくるというか、これまで絡みのなかったマオ君とニルスの絡みとか、日常シーンがますます賑やかに。

 そして、これまではガンプラのことしか知らないセイと、バトルと食べ物のことしか知らないレイジに、ニルスという情報収集忍者が加わることで、薄汚い大人の世界の陰謀劇がいろいろと白日の下にさらされる流れに。
 無邪気な趣味バトルから、シリアス風味を増すメインストーリーに流れ込んで、バランスをとるためのコメディシーンが加速度的に盛り上がり、
 ソフトな笑いとハードな緊張感で揺さぶってくる。まあ、涙がないのが幸いか。明日に微笑みあるだけ。

 そして、ビルドストライクが多彩な武装を切り捨てて、拳で全ての鬱屈を粉砕する流派・東方不敗チックな機体になるという流れ。
 まあ、ビルドストライクは、途中でドラマの重荷を粉砕するべく拳ファイターに進化したからいいんです。

 でも、続編では、最初から拳だけで、殴れば全て解決する脳筋アニメになっちゃった。
 試練を経て成長して、武器を消耗しての拳だから、演出が生きるのに、最初からとにかく拳一本じゃ、芸のなさだけが際立ったのかな。

 次回、アイラさんの正体バレがポイントかな。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/25 (Fri) 00:39:29

 定期感想その1です。

 セイバーのマスターロゴスの所在に関するご指摘、ありがとうございます。すっかり勘違いしてました。ワンダーワールドのマスターが別の場所へ手を伸ばした、みたいに思い込んでました。リアルからワンダーへ手だけ差し入れた、と分かるとスッキリします。いつもありがとうございます。

 牙狼公式YoutubeでMAKISENKIが始まりまして、自分的に喜ばしい限り。録画機にも残ってるんですけど、どこかでやっていれば観たくなります。期待しているのは最終回で、ディレクターズエディションだと、撮ったけど泣く泣くカットしたシーンがあるんだそうで。できれば観てみたい。

●ゴジラSP/設定(第13話/最終回:はじまりのふたり)

 極めて不満のまま終わったんで、貶しまくりの酷評になってしまいます。そんなことやっても楽しいわけじゃないんですが。普通なら、面白かったところを拾い上げて、あれこれ言ってみるんですが、それがない。どうしても見つけられません。

 本編設定は、ついに何もまとまらず、どんな設定だったか明らかにならず、ほぼ無意味な情報の羅列で終わってしまったようです。構成・脚本家の脳内には何らかのイメージがあったかもしれませんが、外に向かって表した形跡がない。ドラマ的には「まだこの後がある」という感じだったので、(可能性としての)第2期か劇場版に設定開示を譲った、という格好にしたのかもしれませんが。

 簡潔に言い換えれば「表現されたのは言葉遊び」と申したらいいか。さっきネット検索して知ったんですが、ひらがなタイトルで立方体の各辺を作ると、意味が出てくるとか何とか見つけている方がいました。自分としては「なんだ、そのつまらない遊びは」なんですが、「タイトルにそんな秘密があるのか、面白い!」と思った可能性もあります。

 もしその言葉遊びが「面白い!」と思うとすれば、本編ドラマ・設定が面白かった場合でしょう。面白かったら知りたくなり、隠された遊びがあると面白がれる。ゲームでも隠しアイテムとか知って喜んだりしますが、あくまでもゲームが面白いとき。いわゆるクソゲーに隠しアイテムがあったら、むしろ腹が立つ(その工夫をゲーム本体に入れとけよ、みたいな)。

 ゴジラSP設定の「言葉遊び」をさらに言い換えれば、構成・脚本家の「こんなこと思いつきました」「こんなこと知ってます」の無秩序な連想、羅列ということになりそうです。その核には何かまとまったものがあるかもしれない。しかし、よく分かるように表現すると、つまらないと言われるかもしれない。それを恐れる人がやりそうなのが、いわゆる「(悪い意味の)ポエム」です。何かありそうだけど分からないような言い方で饒舌になる現象です。

 ゴジラSPの構成・脚本家の経歴、作品リストをもう一度見てみて、「やっぱりか」という気がしないでもない。特に(早逝した作家の遺稿を引き継いで完成させた)「屍者の帝国」ですね。原作小説は読まず、TVで深夜放映していたアニメを観ただけですが。自分の好み的には、ひどくつまらない。自分の思いつきに酔った人が延々と何かしゃべり続けてるような印象でした。

 その早逝した作家の作品のアニメ化では「ハーモニー」も深夜で観ましたが、これも全く好みに合わず、ひどくつまらない。どちらもストーリーをもう覚えていないほどです。つまり興味が全く沸かないタイプの「つまらない」。未見ですが「虐殺器官」も、たぶん同じになりそう。

 もっとも好きな人は、極端に好きみたいです。原作小説も読んでるんでしょうね。もしかしたら小説版は面白いのかも。仕組みや理屈、キャラクターの思考や感情を描くには、文章は向いているわけですんで。あくまでも自分は、映像化されたものをつまらなく感じた。かつ「たぶん映像化に向かない作品なんだろう」とも、視聴時に感じました。

 ゴジラSPもそういう傾向があるように思います。どうすればよかったのかな、と考えて思い出したのが漫画家の士郎正宗さん。もっとも原作コミックはほとんど読まず、アニメ化作品観ただけですけども。攻殻機動隊シリーズは有名ですが、あまり好みでなかったりします(^^;。が、絵で理屈が(面白く)分かるようになっているのは確か。

 さらに「ブラックマジック M-66」(原作コミック:ブラックマジック中の1編のアニメ化)は面白かった。たぶん、士郎正宗さんは理屈を面白い絵で描くことに長けてるんじゃないかと思います。ゴジラSPの脚本(のノベライズ)を士郎正宗さんがコミカライズして、それをアニメ化したら、もしかしたらうまく行ったのかも。いかん愚痴が止まらないorz。

・冒頭のペロ2の夢(?)
 たぶん、時間ネタはこれで全部明かしたつもりなんでしょうな。外界時間での未来が過去につながっており、ペロ2はループした時間をぐるぐる回る。2030年の翌年が1980年になる、みたいな感じですね。

・分裂したペロ2の「和解」
 先週にペロ2が(超計算機内で)多数出て来てしまったわけなんですが、上述の時間ループのせいでしょう。ペロ2は何度もループしているので、外界から見ると同時に多数、存在している(冒頭のアーキタイプの光子数の増大と、たぶん同じ)。
 しかし、最後の時間ループのペロ2だけがループを脱し、外から見ても1人のペロ2になった。このペロ2は時間ループを多数回(もしかすると無限回)繰り返して長時間(もしかすると無限時間)経過しており、膨大な計算もこなしたんでしょうな。

・有川ユンのジェットジャガー強化計算
 ペロ2がループに入る前に有川ユンからジェットジャガー強化計算プログラムを受け取り、終わらないと判断しつつも計算はしており、時間ループを長時間回ったお蔭で、計算時間が充分となり、計算結果が出た。それがおそらくループ終了条件となって、「未来に届くメッセージ」となった。

・ジェットジャガー巨大化
 おそらく、ペロ2が時間ループするたびにジェットジャガーにメッセージを渡してはいたんでしょう。ただし途中経過であり、最終ループ前までは常に失敗、敗北。しかし、そのたびにジェットジャガーは改修が行われていた。
 プロペラ背負ってゴジラに挑んだのが最初のループのジェットジャガー。巨大化したのが最後のループのもの。途中のループは過去改変のたびに消えたんで、最初と最後だけが劇中にキャラクターの経験となった(し、そのように描写された)。

・紅塵の青い結晶化
 たぶん、時間がループするごとにODも計算し直されて、改良されていったかと。ジェットジャガー強化プログラム完成する頃には、ODも破局を回避するに足る完成度になってたんでしょうな。結局、特異点やら破局やらが何だったか、曖昧に隠されたままになりました(いわゆるマクガフィン?)。

 自分としては、以上のように解釈しておこうと思います(これが最大限の好意的解釈)。構成・脚本家が本当は何を考えたのかは分かりません。なにせ、設定、仕組みを見せてくれませんでしたから。繰り返しの愚痴ですが、SFファンなどからツッコまれるのが怖くて、脚本家が見せなかったように感じます。だからポエムが生じたし、ポエムでないのなら作者の試行錯誤の結果ではなく過程を書き出しちゃった感じ。

・愚痴の最後っ屁
 モスラが出なかったじゃないか! ヤママユガの色違い、よく見ると頭部はモスラそっくりみたいですが、それでモスラを出してくれたとは思わないぞ!

●ゴジラSP/ドラマ(第13話/最終回:はじまりのふたり)

 ここまで設定崩壊すると、いかに監督らが怪獣絡みドラマや映像を頑張っても、水泡に帰される感じです。前にも申しましたが、怪獣映像はアニメ=絵の特性を生かして、実写=写真と別の効果で劣らぬ迫力を出してます。わざと紅塵の霧で覆って、全体を映さない、あるいはぼかすとかですね。

 人間ドラマが少ないのはこちらで伺った通りでした。おそらく脚本が意図的に排していて、あまり描かれてない。が、怪獣の関わるドラマについては、ゴジラのどうしようもない圧倒的な強大さとか、それでも抗する自衛隊とか、ジェットジャガーの(最後以外の)強化と運用とか、見どころがいろいろありました。

 そこをクライマックスからエンディングに収束させれば、観るべきものに仕上がったと思うんですが、設定を収束させるような運びがなく、ドラマもそれに引きずられて何となく発散してしまった感があります。

 それでも最終回を振り返っておこうと思います。まず神野銘パート。自分が時間ループする夢(?)を見ていたらしいペロ2が、超計算機中に船(のイメージ)を発見。葦原博士の破局回避のタスクらしい。50年前に放棄されたらしいけれど、さらに動かせばいいのでは、となる。

 しかし、地上のシヴァ研究所にサルンガが襲来、ODで迎撃するも(撃ったのは赤毛の女性隊員? 先週の予想、大ハズレorz)、ほぼ無効みたいですね。これを観たティルダ・ミラーは「猿の方が一枚上手か」と自嘲してますが、死亡したかな? ともかく、サルンガは地下まで突入、超計算機での攻防になるわけですね。もっともサルンガに抗すべくもなく、いつまで超計算機が持ちこたえるか、でしかないですが。

 ペロ2は未来で計算爆発なら過去を計算してはと提案、やってみようということになる。が、サルンガが襲来、超計算機の頑丈さに賭けて、ペロ2以外は退避と相成る。で、ペロ2が計算終了してもコードは出て来ず、例の歌が聞こえて来て、神野銘がゴタク並べて、はどうでもいい(^^;。有川ユンから以前に頼まれたジェットジャガー強化計算が出てくるわけですな。これがどうやら完了したようで、このタイミングが有川ユンパートの逆転劇開始タイミングなんだろう。

 そして怪獣映像的には、やっぱりよくできてる有川ユンパート。自衛隊の警護でラドンをかわしつつ、トラックにジェットジャガー積んで、ゴジラに向ってますね。有川ユンが外部座席に搭乗、メッセージ=OD用コードを神野銘から受け取って発射するわけか。対アンギラス戦以来の共同作戦ですな。

 が、道路が途切れてる。どうするのかと思ったら、大滝吾郎はアクセル踏みこんで突進、ジェットジャガーと有川ユンは飛んで行け、というわけですね。決死の決断ですが、ジェットジャガーが飛べない。プロペラ補助機が不調なのか、速度不足で揚力が出ないのか。万事休すですが加藤侍が力尽くで放り上げまして、ようやく離陸。トラックは落ちて行きまして、どう考えても助からない高さです(が、後で大滝吾郎と共に生存確認できまして、ホッとした)。

 離陸したジェットジャガーですが、ラドンが襲ってくる。ジェットジャガーは撃退しつつも何かを思い出しつつあるようですね(それにしても戦闘力高い)。が、ラドンが急に逡巡、何かと思ったらゴジラ頭部に到達してましたか。ゴジラはブレスでラドンを一掃、ジェットジャガーはかろうじてかわす。が、有川ユンがOD入れたバッグを落としてしまう。そこへゴジラ表皮の寄生虫みたいのが多数襲来(ラドン映画などに出てきたメガヌロンらしい)。

 有川ユン、加藤侍らに命がけで託されただけあって根性座ってまして、飛び降りてバッグを取り戻し、しかしジェットジャガーも執念で追いついて有川ユンキャッチ。が、不時着に失敗して、ジェットジャガーもODも転落。ゴジラは有川ユンめがけてブレス準備、万事休すですな。

 が、ここでODが光ったと思ったらジェットジャガーが巨大化、ブレス直前のゴジラを蹴り倒す。やっぱり来てくれたか、ジェットジャガー巨大化。なんか記憶がよみがえったらしく、ペロ2との時間ループの共同作業を思い出したみたい。PPはペロ2ということで、微かな記憶があって、そう名乗ったわけか。が、ここでジェットジャガー&ペロ2はループの最後らしく、お別れを言ってますね。そしてODを青で発動させて、ゴジラが消えて、万事解決したらしい。
(正直なところを言いますと、最後の締め方は極めて不満。せめてゴタク言わんで欲しい。設定を言わないと終えられないのは分かるけど。)

 エピローグはくだらないゴタク並べ、有川ユンと神野銘が出会ってお終いと。ED曲後にちょこっとメカゴジラと、建造しているマイケル・スティーブン、海建宏、葦原博士が出ましたが、もうどうでもいい。未解決、未回収、未説明を全部、「この先になんかあります」みたいな誤魔化しに押し込んだとしか思えません。

 怪獣バトル、巨大ヒーロー(ジェットジャガー)の描写は、本当に自分好みで良かったんだけどなあ。無秩序な設定語りで台無しになっちゃった。途中までは期待して長々感想書きましたが、本作への供養だと思うことにします(ひどい ^^;)。

●今期の他のタイムトラベル・AI物

 いつもはビルドファイターズ感想なんですが、ゴジラSPと対照的で、比較検討できそうな今期作品について、先に書いておこうと思います。

 ゴジラSPは時間遡行にAIも加味した設定を売りにしようとしてました(成否はともかく ^^;)。自分が今期に観ていたアニメで、2本ほどタイムトラベルを含むものがありまして、結構面白かった。うち1本はAIネタもありました。

・Vivy -Fluorite Eye's Song-

 1クールもので完結済み。AIアンドロイドの大規模叛乱で(黒幕が「アーカイブ」と呼ばれる全AI管理AIだと終盤で判明する)、人類絶滅の危機発生。AI研究者(松本博士)が100年前にAIプログラム&データを送信して起動し、100年前から現在に至るまで存在している女性歌手型AIアンドロイド「ヴィヴィ」をバディにし、100年後のカタストロフを回避すべく奮闘する。という話です。

 過去改変で矛盾がどうこうとか、AIの自我や心とは、ということに踏み込まず、エンタメに徹していた感じです。アクションシーンも多く、かつ上手い。そのため楽しめました。調べると、原案・シリーズ構成が「Re:ゼロから始める異世界生活」(通称:リゼロ)の作者:長月達平さん(とアニメ化担当の梅原英司さん)で、なるほどと思いました。リゼロも「主人公が死ぬと時間が巻き戻る(ただしどこまで戻るかは選べない)」という設定があり、一種のタイムトラベルものです。アイデアには手慣れていたわけで。

 ストーリーは、基本は2話1エピソードで「100年後のAI叛乱の原因と思しき、いくつかの事件を阻止する」という2話完結性の高いシンプルなもの。しかしストーリーにうねりはありまして、終盤に向ってテンション上がる作りになってました。100年の歳月が流れるんで、AI技術が向上して主人公ヴィヴィも(改修されて)変化したり、子どもが大人になって再登場したり、といった面白さがあります。

 主人公ヴィヴィは「歌でみんなを幸せにする」ことを使命としています(そのようにプログラムされた)。が、どうも歌手として人気が出ない。たった1人、12歳の女の子:霧島モモカが熱心なファンなんですが、再序盤の第2話で飛行機事故で死ぬ(ヴィヴィに何らかの影響を与えた形跡あり)。

 終盤に入る頃、女性看護師AIと結婚した初の男性を救うミッションを成功させるんですが、女性看護師AIは救えず、その男性はヴィヴィの目の前で拳銃自殺する。しかも、男性は「ヴィヴィの歌と女性看護師AIを重ねていた」旨、言い残す。これで何らかのショックを受けたヴィヴィ(「心」の発生を示唆)、機能停止に陥る(ただし「アーカイブ」のバックアップにより消失はしてない)。

 ヴィヴィは新たな歌手AIをインストールされまして、ディーバとしてよみがえるんですが、「心を込めて歌う」能力を得る。裏で存在していたヴィヴィはその「心」を学ぼうとするんですが、ディーバは「歌を聞けば分かる」としか教えない。ディーバはAI叛乱阻止計画に巻き込まれ、完全消去されてしまう。これでまたショックを受けたヴィヴィ、全く歌えなくなってしまう。歌えるとしたら「心を込めて歌う」が分かったとき。

 それでもヴィヴィ&マツモトは最後のミッションを達成。ヴィヴィは小学生くらいの男の子(実は後の松本博士)と出会いまして、男の子の「友達ができない」という悩みを聞き、自分の「歌えない」悩みを打ち明け、どちらが先に悩みを解決するか競争しようと言って励ます。ヴィヴィは「歌える歌がないなら、歌える歌を作ろう」と作詞・作曲に取り組むようになる。

 が、お約束ですがAI叛乱が勃発してしまう。おそらく前より事態は悪化、ガンダムで言えば「コロニー落とし作戦」まで行われまして、人類絶滅は免れない状況に。そこでようやく、黒幕が全AI管理の「アーカイブ」だと判明する。人類繁栄のためにはAIが人類に取って代わる必要があると演算したとかで。ターミネータのスカイネットみたいな感じですね。が、アーカイブにも一抹の不安があり、芸術などでの人間の「心」は演算不能だったと。

 で、勝利条件「ヴィヴィが歌えるんなら、人間の心を把握した、自分(アーカイブ)より優れたAIと認め、人類抹殺計画は取り下げ、全AIを機能停止させる」が発生。松本博士は自らの命と引き換えに、1日だけ過去にヴィヴィを送り、ヴィヴィは自ら作詞作曲の歌を歌いまして、人類抹殺を阻止。ただし「全AI」にはヴィヴィも含まれるため、ヴィヴィも機能停止(またインストール受けて、過去の記憶が完全にない歌手として、全部覚えてるマツモトと三度出発するエンディング)。

 いかん、簡単にあらすじ紹介と思ったけど、長々と。やっぱり、面白がって観ていたせいかもです。最後の勝利条件も、各エピソードの争点も、ターニングポイントもよく描かれていたせいかなと思います。いずれも、深すぎず浅すぎずでした。

 例えば、「心とはなんぞや?」みたいなことは言わないけど、心がどの程度あるかの雰囲気が感じられるような演出はある。そのため、最終勝利条件「心を込めて歌う」は「歌う」に単純化されまして、納得感が出た気がします。そのベースとして、2話1エピソードで積み上げてきたキャラクターの印象がよく効いていました。

・BEATLESS

 Vivyを面白く視聴し終えて思い出したのがこれ。2クール物で観終えたものの、途中から自分はだれまして。原作は小説でして、日本SF大賞ノミネートとなるなど、優れたものらしい。が、アニメ版からは面白さが感じ取れず。絵の質は悪くないし、アクションなども優れていたんですけど、ドラマが楽しめなかった。

 BEATLESSは高度なAIを持つアンドロイドがヒロイン、サブヒロインで、まるで人間に見えますが、心を持ってないことになってます。後で覚えた言葉で申せば「哲学的ゾンビ」(の亜種の行動的ゾンビ)。見た目、反応、言動、行動等は人間と見分けがつかないけど、内面は全くないという存在ですね。

 自分は視聴時には考え違いをしてまして、「AIアンドロイドが心を持ってるとしても通用しちゃうじゃないか」と不満を覚えてしまったんです。内面がない、というコンセプトはどこに行っちゃったんだと。放映終了後に、己が間違いに気づき、ほぞをかみました。「人間と見分けがつかないなら、見分けがつくように描いちゃいけない。AIに内面がないという理解で観ないといけなかったんだ」ということですね。そう思って観ていれば、楽しめたかもしれません。

 文章ならば、その辺りはダイレクトに描写もできるでしょう。が、映像化作品には向かない設定コンセプトではあったと思います。見分けがついちゃいけないんですから。映像の最大の売りは映像なんであり、見てどうなのかのはずです。絵の裏の仕掛けとか、視聴者が頑張って補完しながらでないと分からないんでは、ちょっとマズい。

 BEATLESSは、もしかすると小説は小説のテーマ、映像化(アニメ化)は映像化のテーマ、と割り切って、別作品作った方が良かったのかもしれません(古くは「2001年 宇宙の旅」みたいに)。その辺りは、もしかするとゴジラSPにつながるものがあるような気がします。

・東京リベンジャーズ

 これは現時点で、まだアニメは終わってません。が、既に面白いと感じてます。ほとんどは「暴走族の抗争」が描かれまして、自分の好みではありません。が、ドラマの核は「12年前に心だけタイムトラベルして、現在の不幸な状況を救う」というもの。

 主人公はバイトで食いつなぐも不遇な状況。少し前、中学時代にいい感じになっていたガールフレンド/ヒロインが暴走族の抗争に巻き込まれて死亡。主人公も駅のホームから線路に突き落とされ、そこへ列車が。というところで、なぜか主人公はちょうど12年前の中学時代の自分に戻っていると気が付く。

 中学時代は不良でパシリ扱いされていた主人公は四苦八苦しながらも、なぜかヒロインの弟と握手すると現在に戻る。握手の際、主人公は弟に「姉ちゃんを守れ」と告げまして、これが全ての発端となります。その言葉を信じた弟は、警察官となり姉の死を回避しようとするんですが、失敗。

 弟は主人公に接触してきまして、もう一度過去に戻れるんじゃないかと言い出し、握手するとまたも過去に戻る。それで判明した過去へ戻る条件は「12年前の同月同日同時刻にしか行けない」ということで、未来に戻るのも同じ。つまり、過去と未来を行き来でき、過去改変は可能だけれど、全て1発勝負ということですね。

 この制限がドラマにいい味だしてまして、今のところは大変面白い。分かりやすくて、扱いが不自由というのは、盛り上げやすいんだなあと改めて思います(その反対が「何でもあり」)。絵柄も原作がコミックのお蔭なのか、個性的でなかなかいい感じです。

 だいぶ前のも含め、ゴジラSPと比べられそうな作品3つ挙げてみたんですが、やっぱりエンタメ意識した作品は楽しみやすいようです。それも映像なら映像の利点をきちんと活かしてくれると、より嬉しい。もう少し正確に申せば、狙いに徹してくれるのが大事そう、となるでしょうか。エンタメ性排したハードSF重視なら、それでもいいんです。でも、ゴジラSPは設定を雑多にチラ見せして、残りは隠しまくりな感じで、腰が引けてる。
(などと書いてて、ゴジラSPのOP曲歌詞を改めて見てみると、本編の欠陥の言い訳満載のような気がしてしまう。作った音楽家の皆さんに何も責任ないんだけど ^^;。)

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/06/25 (Fri) 08:24:10

 ゴジラSPのみの感想です。

 とりあえず、「思わせぶりな情報に振り回されながら、ああでもない、こうでもない、と推論を重ね、もしかして、こんな真相じゃない? と見当をつけたりもして、結論としては、最初から全部分かっていた」というペロツーおよびジェットジャガーの言い分に、
 ぼくたち視聴者(少なくとも、ぼく)は到達して、はあ、と溜め息をつきながら、
 ここまで一緒に追いかけてきたユンや銘に、ありがとう、でもさようなら、とお別れを告げて、ゴジラと共に爆発することで、この世界から離脱。

 そして、上から目線で結論らしきものを悟ったかのようにまとめて終わったSF怪獣アニメでした。

 うん、ペロツーおよびジェットジャガーに大変、感情移入できたぞ、と。

 過程はともかく、大筋は理解していたというのもその通りで、
 リアルっぽい世界に、あり得ない怪獣現象が出現して、懐かしさと新解釈でサプライズを喚起されつつ、科学的見地で解明しようとしても何だかよく分からないまま、事件に翻弄されるばかりで、それでも適当な推論だけは重ねていく過程。
 その中で、怪獣が暴れて、それと抗う人間たちがいて、その頂点にゴジラがいて、怪獣たちの王として君臨し、対抗馬になり得るジェットジャガーが奇跡を起こして、良心回路の成長で巨大化まで果たし、ゴジラと戦って世界を救う。
 最後に、ゴジラの骨を利用して、メカゴジラが完成。

 うん、細部はともかく、これまでのゴジラシリーズの文脈を踏まえれば、ネタの引用だけで、最初から大筋は予測できていた。
 もちろん、違う可能性も予想したりして、この場でもあれこれ推論を重ねて、現象に合わせて棄却したり、おお、そう来たか、と話しながら、最後まで到達した。

 つまり、この場で、ぼくとK.Kさんが作品鑑賞して書き込んできた過程も、複数人格のペロツーが大量分裂してそれぞれの意見を主張しながら、追っかけて来たことの一部かもしれない。
 お見事なメタフィクションだなあ、と解釈できなくもないわけで。

 まあ、感想としては、ここまで話を紡いできて、結局それかよ、と皮肉交じりの感想を書かざるを得ないのですが。

 結局、ジェットジャガーが巨大化した理論も、擬似科学的にでも解明してくれるかなあ、と期待してはいたんですが(自分でも「あり得ない紅塵パワーの作用で怪獣化」という予想を立てつつ)、何も作品内では説明してくれず、現象だけ見せられたな、と。
 せめて、最後にユンと銘が「今回の出来事はこういうことじゃなかったのかな」と仮説を語りつつ、
 ハベルがそれを聞きながら「ちっとも分からねえが、世界は救われた。ありえないことは分からないまま、だけど俺たちはこれからも事件の後始末をしながら、現実を作り続けるってことだな」と一応の理解を示し、
 おやっさんが「小難しいことを考える必要はねえ。怪獣が出てきて、世界がピンチになったところを、わしらが頑張って、全部解決した。ジェットジャガーがゴジラを吹っ飛ばして、救世主となったってことだな。そして、わしらが次にやるべきことは一つ。今回のことが再び発生した時に備えて、第2、第3のジェットジャガーを作って、あらかじめ備えておくことだ。さあ、これからも忙しくなるぞ。あっ、嬢ちゃんもAI作りに協力してくれよな。うちのファクトリーの怪事件専属アドバイザーをお願いするからよ」と豪快に、まとめ上げる。

 これぐらいの語りは欲しかったですね。ペロツーのメタ独白ではなく、人間ドラマの帰結として。
 世界を上から見て語るのではなく、世界の中に生きている人たちのやり取りとして、その世界ならではのリアリティを見せて欲しかった。

 最初から最後まで、作り物の茶番劇でしかない、と視聴者に思わせてしまったら、物語としては失敗だったということで。
 作り物だとは分かっていても、どこかリアルだと感じさせてくれて、共感を呼ぶのが創作の理想だと、考えますし。

 ゴジラ映画、ひいては怪獣映画のリアリティって、やはり事件解決に奔走する人間がきちんとお話を引き取って結論づけてくれるからであって、
 そこを怪獣同様にありえない人工知能にまとめさせても、劇中の人間が認知しないところでやられては、世界にリアリティを感じずに興醒め気分だった、と思います。

 とりあえず、ラドン出現と直後のお祭り的な社会現象(ラ丼とか)、アンギラスの未来予測とJJの進化、クモンガとの攻防戦までは、劇中の人間が制御できている範囲で面白かった。
 ゴジラの進化成長も楽しめた。

 それ以外は、科学的考察とか、暗躍する人間のメカゴジラ製作に至るまでの思わせぶりな描写は、本筋に影響しない枝葉と切り捨てれば、
 見たいものをそれなりに見せてもらって、一部を想像補完することで、傑作とは言えない不合理な実験作として面白いものを見せてくれたな、と。

 あとは、これを小説として補完するなら、神野銘と有川ユンの双方の視点で後日譚的な懐古録にするかな。
 そして、ところどころで葦原さんの研究手記を章間文として、さし挟む。
 小説では、メタ的なペロツー視点は使わずに、あくまで人間視点の物語としてリアリティを担保して欲しいと思います。

 ともあれ、小説で補完が為されるようであれば、また読んで、この場でポイントと思しきものを追記したいと思いつつ。

PS.舌に合わない不味いものを食べた後に、口直しに他作品について、書きたい気持ちは大変分かります。
 自分は、一部タイトルだけは知っていて、今後の参考にもと考えつつ、見てはいない作品だらけなので、特にレスはできませんが、一応は承った旨だけ伝えておきます。

PS2.ゴーカイジャー10周年を記念して、「テン・ゴーカイジャー」という作品が、秋に限定的ながら劇場公開されるようです。
 マーベラスたち6人の宇宙海賊のその後の物語が、メインライターの荒川さんの脚本で帰ってくるということでワクワク。
 バスコはバスコで、7月からのウルトラマントリガーで役者が登場しますし、
 今年は宇宙海賊イヤーになって来たなあ、と思っております。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/26 (Sat) 10:12:23

 管理人連絡です。

 本掲示板運営について、通常通りに復帰しましたことをご連絡いたします。

 管理人K.KのメインPC喪失により、当掲示板運営に支障が出る旨、先にご報告申し上げました(6/18付)。新メインPC手配から、当掲示板運営についてのセットアップがただいま完了し、旧に復することができました。

 管理人K.Kのメール送受信も滞りなくなりましたので、メールアドレスをご存じの方は、メール連絡も承れるようになりました。

 システム復旧まで、ご迷惑、ご心配をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/27 (Sun) 23:57:43

 定期感想その2です。

 ダイの大冒険はここまでの振り返り回で、感想はお休みしようと思います。もっとも、各シーンは「ああ、そういうことがあったな」と、いい復習になるし、視聴時の感動がよみがえるしで、気に入った作品なら総集編も悪くないですね。

●ビルドファイターズ(第20話:裏切りのアイラ)

 大詰めに来ていると思うんですが、事件(クライマックスのイベント)を盛り上げるより先に、キャラクターをさらに浮き彫りにしてきてるかなという印象です。キャラクター個人の場合もありますし、2人のキャラクターの間をくっきり見せたりもしてる。

 そういうキャラクターのドラマは過酷になる傾向があるわけですが、緩めるコントもきっちり入れて来てますね。セイとレイジからプラフスキー粒子の情報を得ようとする、ニルス・ニールセンですが、2人は知らないと言う。そこで催眠術でセイの深層記憶を掘り起こそうと。が、掘り当てた鉱脈はガンダム1st視聴体験でしたか。

 しかも全話思い出し尽くすまで催眠から帰ってこないと。そこまでは純然たるギャグの感じですが、しっかりドラマに使って来るのはさすがと言うべきか。セイがなかなか目覚めないため、アイラ vs リカルド戦に遅刻する。セイらが観たのは暴走するアイラ機に一方的に蹂躙されるリカルド機というわけですね。セイらへのショックの与え方が上手い(し、それが感情移入している視聴者の追体験になる)。

 当面の悪役も交代かな。ヘタレ感を増大させ続けてきたマシタ会長(しかし、それでも実はプロメテウスなわけですか)は悪役の器じゃなくなってますし、実務的な有能さを見せていたベイカーも机の下に隠れるようになっちゃうし。代わって出て来たのがネメシス会長ですね。孫に甘いお爺ちゃんだが、他人には冷酷。孫が喜ぶならアイラを壊しても構わないと。

 その当面のラスボス(?)登場ですが、ストーリーとしてはシンプルかな。簡潔に言えば「決勝トーナメントのアイラ vs リカルド戦は、緒戦はリカルド優勢ながら、ネメシス会長によりアイラが暴走、リカルド機を容易く屈し、止めに入ったレイジ機も瞬殺、しかしアイラはレイジに正体を知られてしまう」というもの。

 しかしキャラクターのドラマはなかなか面白い。まずリカルドとキララ/ミホシ。自分は先週で誤解してまして、素のミホシはガンプラにのめり込んでるが、キララは人気を得る道具と認識、と思ってました。今話を観ると、キララ時でもガンプラにのめり込んでたんですね。これにはリカルドの影響がありそうで、そうだとすると、今話のバトルではリカルドは「負うた子(キララ/ミホシ)に教えられ」たことになりそう。

 勝つことに拘るリカルド、暴走したアイラに手も足も出ないと知ると、肉を切らせて骨を断つ戦法に出る。もっとも自爆ですが。これを察したキララが乱入、リカルドを叱咤するわけですな。曰く「今日負けても明日勝てばいいだろ、明日じゃないなら明後日に勝て」で、そこまでは勝ちに拘るのはリカルドと同じ。ですが、止めが「フェニーチェと一緒に!」で、これはグッサリ来たでしょうな。

 作品タイトル「ビルドファイターズ」通りでして、ファイターでありビルダーでもあるんだろ、と。使い捨ててんじゃない、というわけで、ネメシス会長から使い捨て扱いのアイラの今話の境遇にも通じるところがあります。さらに今までのドラマを踏まえると、レイジとアイラの関係性に衝撃を与えるものでもありますな(ドラマの発生ポイントになってそう)。

 前に素姓を隠したアイラとレイジが、仲良くガンプラ作りして、共闘して自作の機体で勝って、2人がビルドファイターの面白さを知るエピソードがありました。今話では、暴走したアイラは勝っても止まらずにリカルド機を破壊、止めに来たレイジ機も破壊してます。その直後、ガンプラへの容赦なさに怒ったレイジに、アイラは正体を知られてしまうわけですな。

 レイジとしたら「あんなにガンプラ作りを喜んでたのに」という気持ちになったはず。アイラとしても、リカルド戦前からレイジと当たることにためらいがあり、そのために負けかけたりしたわけで(それが災いして暴走させられる)。誤解ではあるんですが、接近していたアイラとレイジの間に、急に決定的なひびが生じた感じがあります。あの他愛ないガンプラ作りエピソードが、こんなところにシビアに効いて来るんですから、なかなかに用意周到なドラマ作りだなあと感心する次第です。

●仮面ライダーアギト(第31話:人の居場所、第32話:ギルス復活 )

 今週分は相良克彦の意図、背後の事実関係でだいぶ混乱してしまいました。ネットでの予習(と復習)では、

「相良克彦は(おそらく沢木哲也と語らい)真魚を誘拐し、騙して信用させ、涼復活に協力させた。真魚が自分の超能力の暴走と不安になったものも、実は相良克彦の仕業。」

という真相ですね。が、高い治癒能力を持つ相良克彦がアンノウン(クルスタータ・パレオ)に重傷を負わされ、そのまま死んだ点に疑問を持ってしまいまして。相良克彦が既に死ぬ意思を持っていたんじゃないか、ということですね。そこが引っかかると、他も「パッと見とは違うかも?」と思い始めました。例えば、

「相良克彦は沢木哲也の影響から真魚を守るために連れ去った。真魚が先輩を超能力で襲ったときは邪魔をして、致命的な事態を防いでいた。死ぬときに、他人を助け、自分の身を守れる治癒能力だけを真魚に譲った。」

みたいな感じ。本編をもう一度観てみると、さすがに無理がある気がしまして、相良克彦は率直に述べ、真相はネット解説通りと思えました。が、もしかすると制作が観ているこちらを「あれか? これか?」と揺らすように作ったということはあるかもしれません。

 ともかく本編。北條が前に何気なく言った「風谷伸幸は超能力者が意図せず殺害したかも」が真魚に刺さり続けていたようですね。家族、翔一らは気にせず接してくれますが、むしろ重荷に感じているかな。ふらりと家を出てみるも、足元に飛んできたスケボーを拾おうとすると真っ二つになってしまい、またもや力の暴走をうかがわせる。

 ついに警視庁の氷川に「自首」してくるわけですね。もちろん、氷川はそんなこと取り合うわけもなく、むしろ慰め、励まそうとするわけですが、真魚の自責の念は晴れない模様。自分の目の前で先輩が死にかけたわけですから無理もない。

 真魚の帰り道、買い物帰りの翔一が声をかけ(実はこっそり追ってきた?)、真魚を支えようと公園に連れていく。が、これがむしろまずかった。突然ブランコの鎖が切れ、翔一めがけて飛んでくる。かろうじて惨事は避けられたものの、真魚としては「またもや自分の力が暴走?」と思ってしまうわけですな。もっとも、2人で公園にきて、手の大きさを比べたことは、後で効いてくるわけで、思わぬ効果にはなってますな。

 しかし今は翔一も殺しかけたと思い込んだ真魚、怖くなって逃げだし、道路に飛び出して危うくトラックにはねられかける。転倒で済んだようですが、足首をねん挫した模様。そこへ相良克彦の車が通りかかると。これが偶然ではなかったことが、後で分かるわけですね。

 相良克彦は声をかけ、しかしはかどらないとみると力を行使して真魚を気絶させて連れ去る。追ってきた翔一は一瞬の差で間に合わず、何が起こったか分からない。帰宅してから真魚が返ってこないと知るわけですね。

 その頃、関谷真澄を狙うアンノウンがいますが、別のアンノウンに制止される。これが後々、実はえらいことになってた、と分かる伏線でしたか。調べますと、制止したほうは最高位エルロードの1人「水のエル」の直属のケトス・オルキヌスらしい。「水のエル」の隠密作戦が進行していた、というわけか。

 関谷真澄は無事に相良克彦のいるアジトに帰り着いたようで、そこで真魚が目覚める。相良克彦は真魚の足の捻挫は通常治療しただけで、治癒能力は使ってないようですね(超能力があること自体は示してますけど)。自分(相良)の能力を当面隠したいのか、それとも真魚の逃走を防ぐためか。

 そこへ初登場の真島浩二が訪ねてくると。入れ替わるように相良克彦は自宅に戻りまして、あかつき号を思い出したり、転居の繰り返しにうんざりした妻に見放されたことを思い出したり。しかし沢木哲也がやって来まして、真魚についての一連がグルらしいことを匂わせてますね。このことは関谷真澄らは知らないんだろう。あかつき号生存者グループ内もいろいろややこしそうです。

 そういう雰囲気を感じ取ってかどうか分かりませんが、真魚は相良克彦らに心を閉ざし、脱出を決意。まず花びらに助けを求めるメッセージを書いて、外に放り出してみる。一方、美杉邸ではようやく家出かと慌てだしまして、翔一は氷川に協力求めて捜そうとしてますな。偶然ですが、翔一は真魚が囚われているマンション近くを通るも、花びらのメッセージに気が付かない。

 何やってんだ、と思ったんですが、しかし翔一は別のことに気が付くわけですね。見覚えのある車の窓に手の跡が残ってる。公園で大きさ比べしたばかりですから、翔一は「真魚の手だ」と直感すると。しかも車はマンションの駐車場にあり、部屋番号まで分かる。これはもうその部屋を訪ねないわけにはいかない。

 相良克彦はさっきまで執拗に真魚を説いてましたが、あっさり真魚を自由にさせ、翔一に引き渡してますね。なんだろうと思ったんですが、真魚が自ら帰ってくる確信があったわけか。あれだけ超能力の暴走の不安を煽っておいた(と後で分かる)わけですから、好意的な態度を見せる同類を頼らないわけがないと。

 が、相良克彦には別の目的が生じてしまいまして、訪ねてきたのが翔一だからですね。リーダー格と思しき木野薫から抹殺指令が出てる。相良は翔一の暗殺を試みるも、アンノウン(クルスタータ・パレオ)に先に察知され、致命の一撃を食らってしまう。アンノウンのほうは翔一/アギトが引き受け、相良は真魚とともに自宅へ逃れる。

 アンノウン:クルスタータ・パレオのほうは、相変わらずアギト単体では歯が立たないようで、スライダーモードの助けを借りて何とか撃破。トリニティが失われたのはこれほど痛かったわけで、勝ったものの、この先の戦いが思いやられるバトルですね。

 一方、自宅に逃れた相良ら。命を狙った翔一/アギトに助けられたせいか、相良はつきものが落ちたみたいな雰囲気んなってますね。もう助からないと自覚していることも大きいかも。相良は真魚に、一連の超能力の異変は自分(相良)がやったと告白し、息を引き取る。途端に鉢植えや庭の枯れた花がよみがえると。真魚の能力覚醒か(相良が力を譲ったかも)、相良の最後の能力行使か(自分(相良)の治癒の力を自分より、思い出の花に割いた?)。

 相良の真意、事態の真相について、解釈にちょっと悩んだのは上述の通りです。観なおして、さらに感想書いてみると、真魚誘拐は沢木と組んだ相良の悪意と分かる気がします。それも洗脳じみたことしてまして、悪質なカルトまがいですね。あかつき号生存者グループに何らかの悪意が内在していることがうかがえそう。

 それはともかく、そこへ沢木哲也がやって来まして後半(第32話)へ。沢木は相良のカルト的な態度を引き継ぐような感じで、真魚を救う、翔一のためだ、などと言い、涼の死体を見せると。蘇生させろ、というわけですね。涼はいったん、うっすら目をあけまして、さすがに怖くなった真魚は逃げ去り、追ってきた翔一に保護されると。

 が、真魚はまだ帰らないわけですね。ただし様子は安定してきた感じなんで、翔一も認め、美杉邸に戻って、その旨報告すると。しかし真魚の様子を見ていない美杉義彦はうろたえたようで、この後、さんざんコントやらかすわけですな(^^;。

 自分(美杉義彦)の教育が悪いと思い込んだと思えば、氷川が(受け売りで)ガラス細工に例えると、「いくらだ?」→「真魚が5万円の価値しかないと!」と怒り出したり。最後は、引っ叩いてでもとか言い出しといて、いざ真魚と対面するとベソかきそうになって謝る。親バカのようですが、叔父が姪にやりそうなことでもある。我が子へは責任のある愛ですが、姪っ子、甥っ子だとつい可愛さが先に立っちゃうんでしょう。

 それはともかく(^^;、真魚は関谷真澄らのもとに戻り、顛末を報告。これで関谷真澄はパニックになったみたいですね。真島浩二ら子供では不安だと出ていき、木野薫に頼る気らしい。真島浩二は真島浩二で、そういう関谷真澄の依存心をバカにしてまして、かえって清々した感じ。やっぱり、あかつき号生存者グループは一枚岩とは程遠いか。

 が、真魚に異変起こりまして、それどころではなくなる。涼に生じた異変と酷似してまして、手がしわしわに。さらに倒れる。おそらく、涼に力を込めた副作用なんでしょう。この手のせいで、真魚は余計に美杉義彦のもとに戻りにくくなるわけですね。もっとも、手は自然に、突然に治ってしまうわけですが。「闇の力」は介在してないみたいですし、ちょっと謎。

 ともかくも、真魚は翔一らとともに遊園地に行き(なぜ?)、まず翔一と話す(美杉義彦は混乱してるみたい)。翔一は既に真魚の家出(最初は誘拐だけど ^^;)に受容的でして、やってみて良かったという。「すっぱんぽんの裸を見つけたんだよ」などと、今のご時世では問題発言となりかねないアドバイスしてますが(^^;、要は「幸せの青い鳥」の話みたいということか。

 元いた場所がベストと分かるには、いったん離れてみないと分からないというわけですね。美杉義彦もようやく落ち着いて真魚に謝り、真魚も素直に反省しまして、一件落着らしい。家出の発端はともかく、帰還は人情コントのコメディリリーフ的ですが、「帰る場所」というテーマをうまく表してるような気がします。

 一方、関谷真澄は木野薫を訪ねるも不在。仕方なく、あかつき号グループの橘純を頼るも、橘純は電話中に死亡(アンノウンに殺害された模様)驚いて逃げ出した関谷真澄、高島雅英を訪ねますが、既に殺害されている。結局、関谷真澄は真島浩二のいるアジトに戻ったようですね。

 そこへ、真魚が律義にお礼に行くわけですが、異変勃発。関谷真澄の様子が急変し、声まで変わって「人でない者は滅べばいい」と言い出し、アンノウン(オルカロード:ケトス・オルキヌス)を使って襲い掛かってくると。翔一が察知し、アギトで応戦しますが、前戦以上に歯が立たない感じ。少し予習してみますと、この敗戦を契機に翔一に恐怖心が芽生え、いったん戦えなくなるらしいですね。

 ともかく、アギトでも敵わず絶体絶命、というところに復活した涼登場、ギルスで戦闘に入って、続くのか。涼も夢で誰か分かりませんが女性を思い出しているようで、涼にも思い出せない記憶とかあるのかしらん。それとも、涼を救った真魚のイメージなのかな。少しネット検索とかしてみましたが、女性の正体はちょっと分りませんでした。

Re: 6月のスレッド(2021) - K.K

2021/06/28 (Mon) 18:33:41

 定期感想その3です。

●仮面ライダーセイバー(第41話:二千年、綴られた願い。)

 敵側はストリウス独り勝ち状態になり、ラスボスで間違いないと思うんですが、もしかして下剋上要因となるかなと思うものが出てきたかも。カリュブディス・メギドで、今話でデザストのブックの一部を食らって、カリュブディス・ハーキュリーに昇格(?)したらしい。

 カリュブディスは、デザストが離反の傾向を強めてから作られ、デザスト同様、3種の属性を併せ持つメギドですね。トリックスター的な動きを見せるデザストと対照的に、カリュブディスは上位メギド3人に忠実で、今話でもストリウスに従順。最初は知能が赤ん坊レベルでしたが急速に成長。戦力的には、戦う相手を食うほどに強くなる。

 そういうキャラクターって、成長が急なあまり、「これほどの自分が何故、この程度のボスに従わなくちゃならない?」とか思い始めて、ついに下剋上に至るってよくある作劇の気がします。しかもずっとストリウス配下で、ストリウスはレジエル、ズオス、さらにはマスターロゴスも、敬う素振りでいいように動かし、最後は使い捨てるのが常。カリュブディスがストリウスに学んで、さらに成長すると「ストリウス食らって成り代わったほうが話が早い」と思ってもおかしくなさそう。

 ともかく本編。冒頭は(声変わりした ^^;)ストリウスの野心語りから。11本の聖剣とか、10冊のブックとか、全知全能の書とか、争点がよく変わってた気がするんですが、ストリウスの狙いが「始まりの5人の書」という点が大事なのかも。そんなもんあったのか、とは思いましたが、おそらく残り話数1桁になりまして、争点~最終勝利条件を明確にしてきたのかも。そんなストリウスにデザストは警戒を強めているようで、意図を質しに現れてますな。が、ストリウスは物語の美しい結末とか、曖昧なことしか言わない。が、曖昧なようで実は本音かもしれないと、後のシーンからは思えてきます。

 デザストはストリウスの野望が自分の「まだこの世界で遊びたい」の邪魔とみなし、倒しにかかる。もしかするとデザストの真意は「(自分が後事を託したい?)蓮への障害を排除」なのかもしれませんが。デザスト、無銘剣虚無を手にファルシオンに変身(デザストでしたか、バハトを引き継いだのは)。

 ストリウスもメギド態で応戦ですが、舌戦部分からすると、上り詰めて滅ぶ姿を見るのが好きで、こういうことしてるらしい。さらにリスクを嫌ってか、カリュブディスを召喚して戦わせる。強くなってまして、しかもデザストのブックを食いちぎり、能力の一部まで奪い取ったらしい。劣勢になったと見たのか、デザストは捨て台詞吐いて撤退と。これでデザストは何か、覚悟するものがあったらしく、以降の行動がちょっとシリアスな雰囲気に変わってるような。たぶん、ストリウスが「蓮の最期はどんなものが」と言ったのが、デザストの逆鱗に触れるものであったんでしょうな。

 一方、ワンダーワールドのタッセルはルナを自邸に保護しておいて、ノーザンベースに向かう。飛羽真の運命の再確認と補足説明して、覚悟を促すためですね。こちらで、タッセルは一部の人間にしか見えない、という説を伺いましたが、少なくとも半ばくらいは当たってましたな。ワンダーワールドの力を得たために、リアル世界では触れることも叶わないわけで。

 ワンダーワールドですら、例えばストリウスが今話ラストで、ようやく探し当てたと言ってます。実は力を得ているタッセルが重要人物と窺わせるものですが(だからストリウスは最後のブックとして狙う)、普段は姿を見せないことで安全を図ってたかも。さらに情報漏洩(力のこととか)にもなってて、だからマスターロゴスの計画にはタッセルが含まれていなかったとか。ともかく、とんでもないダークホースであったわけですな、タッセル/ビクトールは。

 そんな情勢をよそに、ノーザンベースはマスター打倒の戦勝で浮かれてまして、夏らしく流しそうめんでお祭り気分ですか。が、賢人だけは世界の破滅予知のイメージがぬぐい切れないらしい。たぶんストリウスを幻視してるようです。そこへタッセル到着。旧知のユーリが皆に紹介しまして、すんなり受け入れられてますな。

 タッセルはまず、2千年の歴史のあらましを語るわけですね。自分が勘違いしていた点がいくつかありました。例えば、ワンダーワールドはリアル世界と並行して、ずっと存在していたと思ってたんですが、実際は2千年前に書籍から発生した世界でしたか。ただ、タッセル/ビクトールが最初に飛羽真に言った「私(タッセル)にとっては過去の話であり、君(飛羽真)にとっては未来の話」の意味は理解しかねてます(ゴジラSPを思い出してしまうと嫌な予感がしたりも ^^;)。

 それはともかく、人類に「神の啓示」を与える「知識の源」が本(全知全能の書、でいいのかな)となってタッセルの手に渡り、ワンダーワールドが創生されるも、4人の仲間のうち3人が力を求めて離反、現在の争いの歴史になったと。それにしても、初代マスターロゴスはイザクそっくりなんですか。マスターロゴスって、姿かたちまで継承するものらしい。タッセルを導いた女性はソフィアそっくり、というかソフィアが似せて作られたということか。2つの世界をつなぐとされるルナとの関係は未だ不明な感じ。

 ともかく、そこまで知ってるし、本の力も得ているなら、なぜ不毛な争いを止めないのか、と疑うのは自然ですね。が、タッセルも代償払って到達した境地で、代償は「リアル世界に(物理的な)干渉はできない」というもの。成り行き見ているしかなく、できるとしたら、適切な人間にアドバイスするくらいらしい。それが飛羽真だ、というわけですね。ただし、ルナに会う≒正式に選ばれると、タッセル同様、リアル世界の人間とは、少なくとも触れ合うことはできなくなるわけか。これが賢人の予知した「飛羽真が世界を救って自らは死ぬ」ということでいいのかな。

 しかし、飛羽真は賢人にも言い続けた通り、要は「世界は救う、自分も仲間も死なない」路線を堅持すると再宣言。賢人のときはシミュレーション的な未来予知でしたが、タッセルは過去と言ってる点、精度が違うのかも。例えばの妄想ですが、タッセル本体は遠い未来に実在していて、自分の映像・音声だけ過去(飛羽真の現在)に送ってるとか。だから飛羽真にとって未来で、タッセルにとって過去と。

 飛羽真は何度目かの「未来を変える」宣言ですが、もしかするとその選択はタッセルを消滅させることになるかもしれません。少なくとも現タッセルを消滅させ、別の歴史のタッセルを生み出すことになるかも。などと当たらない妄想はほどほどにしとこう(^^;。

 ノーザンで話がまとまりそうになると、ストリウスが行動開始して大異変起こり始めた模様ですね。芽依が「山が消えた」と叫んだ異変は、2つの世界(ワンダー、リアル)の境界が消え始めたものらしく、カリュブディスが境界を食らってるらしい(そんなもんまで食えるのか)。尾上と大秦寺が阻止に駆け付けますが、デザストの能力を得たカリュブディス(ハーキュリーに昇格)は手が付けられない感じ。しかし蓮と別れた飛羽真が駆けつけ、バスター、スラッシュを二刀流にして強化までし、カリュブディスを撃退(だけど倒せてないんだろうなあ)。

 一方、蓮はデザストどこ行ったとボヤいてまして、だいぶデザストになついてきた(?)かもです。デザストがなぜか師匠ポジション寄りになってきてますんで、蓮の気持ちは分かる気がする。そこへ飛羽真が連れ戻しに来るわけですが、蓮の思う条件(たぶん、真の強さ、みたいなもの)は整わないらしい。しかし蓮は飛羽真は剣士でなく小説家なのに、なぜそんなに強いのか、強くなるのかと問う。しかし、たぶんもっと気がかりなことが蓮にはあって、世界を救って飛羽真が消える、という話ですね。飛羽真はそうならないと言うも、芽依の呼び出しで帰ってしまう。

 そこへデザストが帰ってくるわけですが、やっぱり様子がおかしい。破損したブック見つめてしょんぼりな感じですし、蓮に突然「俺と戦え」と言ったのみならず、「さもなきゃ前の風の剣士みたいに」と、おそらくは蓮の逆鱗を突いてくる。ずっとトリックスターだったデザストが、初めて見せた本気の感じですね。

 その頃、自邸に戻ったタッセルは肝心のルナがいなくなっているの気が付くや否や、ストリウスが「ようやく見つけましたよ、ビクトール!」と言いつつ迫ってくると。ルナはストリウスに拉致されたらしい状況ですが、まだはっきりしない感じかな。少なくとも、冒頭のストリウスの言からすると、ターゲットはタッセルであってルナでないはず。

 次回「はじまる、美しい終わり。」では、デザストが最後の一仕事を試み、最期を迎えそうな感じがします。タッセルも危なそうな雰囲気の映像でした。ストリウスが念願を果たすべく本格的に動き出すとは思うんですが、どういう成り行きかは予想しにくい感じです。

●青天を衝け(第20話:篤太夫、青天の霹靂)

 最初はライダーもの出演者多数の興味から観はじめ、しかしドラマ的にも結構面白いことに気が付きまして、とりあえず最後まで観ようかと。その時点では「これくらいの面白さなら、まあまあじゃないか」くらいだったんですが、尻上がりに面白くなってきてますな。そういうペース配分なんでしょうけど、そこが平成ライダーもののストーリー展開と似ているように感じます。で、同時に家康公解説コーナーも楽しみになったわけですが、ジオウのウォズ前説と似たような感覚もあるのかもです。

 今週は何度目かの栄一/篤太夫の挫折ですね。しかも、あっちもこっちも行き詰まりと感じる仕掛けです。以前ですと、尊王攘夷に逸って非現実路線を突っ走りそうになって失敗。しかし、もう少し剣の腕前があったら尾高長七郎のようになって、長七郎の(少なくとも現時点までの)バッドエンドに行ったかもと感じるものがあります。

 もっとも今話では新撰組副長:土方歳三に出会ってまして、さらに剣の腕前があったらそうなっていた可能性もあるように思えました。が、いかんせん栄一/篤太夫の剣術の上限はどうも低く、そういう道からははじかれた感じですね。ただし、それが栄一/篤太夫に幸いしている(はず)。
(ネット評を見てますと、史実では土方歳三が渋沢栄一を高く評価した記録があり、2人会話シーンはあながち嘘でもないらしい。武闘派と商才の人に実際にそんな接点が、とちょっと驚きました。)

 剣術では難しいなら商才、実務家ということになり、今話では長州征伐で適材適所の役目(主に補給)を得るも、慶喜は形勢不利とみると即座に停戦、和議へ。戦死も覚悟した栄一/篤太夫の活躍の場は失われたわけですが、これも幸いだったかも。おそらく互角の激戦が続けば、栄一/篤太夫の働きが認められ、軍務寄りになっていったかもしれない(「銀河英雄伝説」でいえば、ヤン・ウェンリーみたいな人生になる?)。

 が、慶喜は幕臣から迫られて将軍職を受けるに徳川は滅ぶかもと警告し(そうならないためには)「徳川に大ナタ」と言ってました。これは栄一/篤太夫の(おそらく最後の)建議と軌を一にするものなんでしょうな。栄一/篤太夫は幕府はもう駄目だから将軍職を受けるなと言い、おそらく慶喜は幕府はもう駄目だから引導を渡す気でいるのかも。2人とも、幕府の後を考えていそうです。

 その将軍後継問題では天璋院と和宮の態度の違いが面白いし怖い(^^;。天璋院はおそらく、家茂の対立候補だった慶喜が嫌いで、(家茂の以前の言もあり)将軍は他の者に継がせようとした。和宮は、むしろ慶喜に継がせてしまえと内々にですが言い出す。家茂は心労と過労で苦しんで死んだと思い、憎い慶喜も苦しめばいいと、怨霊さながらな状態です。そういや、怪談噺のシーズンになりますね。時節を考えた脚本、演出なのかしらん(^^;。

 権力の幕府に対し、権威の朝廷の対立も面白い(剛の者っぽい岩倉具視が再始動しそうだし ^^;)。さらに薩長が接近しまして、いずれ反幕府勢力を築いてくるはず。三つ巴とも言えますが、単純な三すくみではなく、どちらが朝廷や外国列強を取り込むかといった、複雑な様相です。栄一/篤太夫は慶喜を幕府/公儀から引き離し、幕府倒壊後に来るはずの寡頭制の長にして、くらいの構想を持ってる気がしますが、慶喜は全体状況を踏まえてそうですね。

 来週は栄一/篤太夫がパリの博覧会担当に抜擢されるようですが、広く世界を見てこいという慶喜の心遣いかも。たぶん栄一/篤太夫の建議が、方向性はいいとしても、見ている範囲が狭い、短いのを気にしてのことかなと思います。が、パリに行ってみると、薩摩藩が幕府と対等な日本の権力だと誇示していて、という騒動になるらしい(NHKの別番組でやってた内容より)。

 パリ博覧会は栄一/篤太夫の最終的な適材適所(商才、実務)の始まりと思いますが、後の栄一が苦労することになる政治との闘いも、もう始まってしまうということになりそうです。

Re: 6月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/01 (Thu) 00:53:45

 6月最後の書き込み……と思ったら、タイミングを外して7月になってしまいました。

★ビルドファイターズ

 催眠術とか外部からの強要で、暴走してしまう主人公と、敵対ヒロインの話でしたね。

 ニルスの催眠術でガンオタ暴走してしまったセイと、
 機械操作でバーサーカー化してしまったアイラ。

 本放送中は、この2人が「自我喪失で周りに迷惑をかけるつながりだった」とは気づかず。
 この感想を書く段に及んで、ああ、そういう接点があったのか、と思い当たったり。

 ともあれ、ニルス君、いろいろと隠し芸を持っているようで、実はガンプラ関連以外の特殊技能が一番豊富なキャラですな。
 さすがはアーリージーニアスの異名は伊達じゃない。

 そして、マオ&ミサキ、ニルス&キャロライン、フェリーニ&キララ、セイ&チナ、そしてレイジ&アイラとカップリング率の非常に高いアニメでもあったり。

 まあ、アイラについては関係性が確立されるのはこれからですが。
 ガンダム世界では、強化人間の悲劇というのが定番で、機械によって暴走させられた挙句、戦場で死ぬというシリアス展開が付き物でした(宇宙世紀では)。
 で、ビルドファイターズ最大のシリアス展開で、暴走させられたアイラをどうやって救えるのかが見どころとなるわけですが、本放送時は割とハラハラして見ておりました。

 作風的に悲劇で終わることはないにしても、レイジとアイラの関係性がどうなるかまでは見えていませんでしたからね。

 ともあれ、悲劇の女王になりかけたアイラがいかにレイジとくっ付くかが本作の見どころの一つかも、と思いながら、次の回を楽しみに。

★アギト

>涼のイメージの女性

 これはストレートに真魚ちゃんでいいですね。
 以降の涼の行動動機の一つにもなりますし。
 基本的に女子供を襲うアンノウンを倒すのが涼の正義になるので、アギトに牙を剥いたのも、アギトが人を殺したという誤解からだし、
 少しずつ、3人ライダーの間のわだかまりが解消されつつあるところに出現して、また混迷をもたらすのがアナザーアギトの木野さんという展開に。

★青天

 新撰組との絡みで、珍しく栄一のチャンバラ劇が見られました。

 いや、刀はあまり得意でないので、いつ昔とった杵柄の拳法を繰り出して、ホワチャーと叫ぶかと期待したのですが、そういう過去世は封印中のようで。

 その後、土方さんは同じ渋沢姓の成一郎の方と懇意になって、徳川を守るために剣の道を貫いて、栄一とは今生の別れになるのですが、
 栄一の方は、フランス送りになって、帰ってきたら幕府はもう滅んでいたという流れですね。

 この急展開を劇中でどう描くかが気になるところ。
 やはり、栄一の洋行を描く一方で、慶喜や成一郎のドラマもじっくり描くのでしょうが、果たして大政奉還後の慶喜の姿も引き続き描いてくれるのかな。

 今回、勝麟太郎の名前だけが、長州との和睦交渉というセリフで登場していましたが、このまま勝さんは登場させず仕舞いなのか、それとも今後出てくる伏線なのか、どちらだろうかと気にしつつ。

 では、まあ、今宵はここまで。
 セイバーは7月スレにて。

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