創作と鑑賞の談話室

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7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/01 (Thu) 06:30:24

 7月の雑談スレッドです。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/02 (Fri) 00:09:49

 セイバー感想、および戦隊です。

★セイバー

 例年だと、6月は全米ゴルフで一回休みが入るローテーションなんですが、今年はそれもなく、ただ、今月から来月でオリンピックによる影響がどう出るかが気掛かりです。

 7月には後番組も発表されますし(名前はリバイスという噂)、物語もあと8話を切ったのかな。
 劇場版との兼ね合いで、いろいろ新情報も来るだろうし、個人的にも仕事がバタバタしてくるだろうから、感想自体は比較的短めになる可能性を宣言しておきます。

 で、ストリウス大暴れになりそうですが、とりあえずタッセルさんがいろいろと背景情報を語ってくれて、物語に多少の深みを付与してくれたかな。
 まあ、タッセルさんが次回、退場といっても、あまりガーンとは来ないかも。

 どうしても家康さんと比べてしまう(苦笑)。
 家康さんが一週お休みになるだけで、ガーンと来て、明治維新で果たして出番はどうなるのか、と気が気でないのに。

 しかし、まあ、これで北大路さんが衣装替えして、「こんばんは、福沢諭吉です」って挨拶してくれると、あっさり乗り換えたい気もありますが。
 北大路さんだったら、キャラは何でもいいのかもしれない。

 で、タッセルさんの動向よりも、むしろ蓮とデザストの動向の方が気になったりもします。

 次回は久々のメインライター福田さんの話なので、以降は福田さん、長谷川さん、内田さんの3人で回してくれたら自分的にはOKです。

 毛利さんは陽性お祭り回が得意なので、劇場版の派手な話作りにはうってつけな人。
 逆に、シリアスな最終展開の空気には合わないだろうなあ、と感じますので、最後に夏の劇場版に回ってくれて、安心しております。

 ともあれ、残り8話ですと、「蓮の加入」「ストリウスのラスボス能力披露」「最後の戦い」「後日譚、飛羽真の紡いだ結末」の4つまで描くのは十分ですし、
 昨年よりは、どうなるんだ? と気を揉む恐れはなさそうですね。
 まあ、8月に入ると、大勢の剣士の中で殉職するキャラもいろいろ出るかもしれませんが、たぶん飛羽真の現実改変能力が覚醒したりして、何とかなるはず。

 飛羽真はユーリを通じて、自分の書いた小説原稿を芽依に届けてもらったり、
 ルナの力で地上に出て来たりすることは可能とか、まあ、完全に消えることはないかな。
 それでも、このセイバーの物語の作者として、世界の外で見守る神さま的な立ち位置になりそう。

 要は、鎧武の最後みたいな終わり方を予想します。

★戦隊

 まず、海賊映画ですが、寿司屋ことシンケンゴールドの若い日の姿が見れて、笑いました。
 そして、黒十字王の顔が空に浮かび上がって、世界の破滅を宣言したのを見て、そうか、マスター・ロゴスはこれを真似したのか、と感じたり。

 黒十字王が全てのレンジャーキーを奪ったのと、マスターが全ての聖剣を一時的に奪ったのも似てるし、
 最後はカシオペアとクロスセイバーの星の力に負けたのも同じ。
 うん、いろいろとつながったな、と感心しきり。

 いや、まあ、無理やりつなげただけですが、たまたまのタイムリーで違う作品が同じようなシーンを見せて、スタッフの予期していない類似点が目に留まると、視聴タイミングの大切さなんかを実感します。

 そして、キョウリュウジャーは弥生ちゃんが可愛いですし、これからも準レギュラーとしてドクターともども、ちょくちょく出ますので、楽しみ。

 デカレンジャーはテツの参入で盛り上がり、次の大イベントはSWATモードへのパワーアップ。

 一方、ゴレンジャーはバリドリーン登場編から、2年めの盛り上がりが加速しております。

 ファイブマンは……あまり大きなイベントがなく通常回が多い戦隊だな、と思いつつ、早くスターファイブが出ないかなあ、と思っている最中。

 なお、ライダーBLACKですが、これも通常回が多く、最初の大イベントは2台目のバイク、ロードセクター登場回とか、京本政樹ゲスト出演回かな。
 シャドームーン秋月信彦との関係がドラマの中核なんですが、その前に剣聖ビルゲニアというライバルキャラが出て、シャドームーン復活までの場つなぎをするぐらい。
 全体の半分ぐらいでシャドームーンが登場すると、番組全体の空気が変わるので、秋からが本番かな、と思います。

 それまでは時々出てくる、ウルトラマンのハヤタ隊員こと黒松教授の悪役演技っぷりを楽しめれば、と。
 平成ライダーに比べると、BLACK自身は地味な演出かな、と思います。まあ、昭和から平成に移る過渡期な作品ってことで。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/02 (Fri) 13:30:12

 定期感想その1です。

 今月は1日の0時を回ったら、すぐに雑談スレッド立てるのをうっかりしまして。6月30日11時頃、「番組交代の端境期で、深夜にリアルタイムで観たいの、ないなあ」と思って、寝てしまいましたorz。

 水曜深夜(木曜早朝)は「スーパーカブ」アニメがあって、起きて観ていることも多かったんですが、それが既に終わってしまい、「水曜の夜はもうなんもない」と思っていた次第。

 などと反省しても、3か月後にまたやらかすかも。もし月初めに雑談スレッド立ってなかったら、前月の雑談スレッドへの書き込みをお願いする次第です。雑談目的以外のスレッドが必要なときは、この限りではありません。必要に応じて、スレッドを立ててください。

●ビルドファイターズ(第21話:きらめく粒子の中で)

 先週ラストでは、どうなることかと思い、今週分前半でも雰囲気悪くて緊張感が高まってまして、ハラハラしてました。が、バトル最中に急転直下の解決で、唖然としましたが気持ち良かった。簡潔に言えば「ハッとする」感じですね。「そういや、それで良かったんだ」と。

 アイラの問題が解決するまでは、「かなり大掛かりに、背景含めた根っこからやらないと無理そう」みたいに思ってました。が、アイラの(つつましい望みを含む)生活さえ成り立てばいいんでした。大掛かりにやらないと、と思ったのは、たぶんビルドダイバーズ観てたときの感覚があったんじゃないかと思います。

 ダイバーズですと、無印のときですらサラの問題はGBN全体≒ダイバーズ世界全体に関わり、リアルで諸々事情あるダイバーについても示唆されてました。リライズになりますと、別惑星のリアルにも拡張していったわけで。とてもじゃないですが、「プレイヤー(ダイバー)がこうしたいと思ったら、そうできる」とはいかない。

 が、BF無印ですと、現実世界にいたまま、現実のガンプラを動かしている状況なわけで。プレイヤー(ビルダー&ファイター)の気持ち一つで決まる(もちろん、気の持ちようくらい難しいものはない、ということはあるんですが)。プレイヤーが己に打ち勝ったら、もうプレイヤーの問題は解決している世界ということですね。

 そういうところに目を奪われてたんですが、もう一度観なおすと、ラストに向けていろいろ仕込んでいる点に気が付きます。レイジがアイラに啖呵切るとき、「アリアン王家」と口走ってまして、マシタ会長が動揺してますな。これでマシタ会長的には疑いは確信に変わるわけでしたか。

 さらにアリスタの扱い。レイジとマシタ会長は最初から所有しており、アイラはお守りとしてセイ→チナのルートで与えられたわけですね。アイラが助けを求めるのに呼応したアリスタが、レイジのアリスタと反応。これでレイジはアイラの真意を知るし、マシタ会長はレイジの正体に確信を深めると。

 アリスタがアイラに反応するのは、下地としてアイラがアリスタ由来のプラフスキー粒子が見えるという点も大事だったかも。アイラが常勝だったゆえんでもありますが、フラナ機関に利用される原因でもありますね。アイラに不幸をもたらすも、アリスタを反応させて、レイジにたどり着くために必要でもあったことになります。

 いろんな設定がうまく、無駄なくドラマに織り込まれてる感じで、周到にして無駄のない完璧さ、と言ってもほめすぎではなさそう。なんでローカル局再放送のとき、こういう点に気が付かなかったのか(録画をビール飲みながら、いい加減に観てたからですorz)。

 ともかく本編。前話ラストからの続きで、レイジがアイラに食って掛かるところからですね。上述しましたが、レイジが「アリアン王家」と口走ったんで、マシタ会長大慌て。セイらは状況整理しようとしてますが、マオ、ニールセンはセイの「アイラに事情がありそう」に頷くものがあるも、レイジは怒りが勝ってアイラをクソッタレと断定。この怒りをどうするかが問題となってきますね。

 そこは大人のリカルドが気を利かせてくれると。鎮まらないならむしろ燃やし尽くす、ということなんでしょうか、煽って喧嘩売ってますな。もっとも、さすがにリカルドは大人、かなり一方的に子供のレイジ殴らせたようで(もっともレイジの身体能力は高いですが)、後でミホシに手当てされてます(嬉しそうだけど ^^;)。ラルさんも心配してこっそり来ていたようですが、事の成り行きに安心した模様。ただ、それでもまだレイジは吹っ切れてはいない模様。

 一方、レイジに誤解されて憎まれたと思うアイラはファイターとしては不調、個人としては(自身も惹かれた、相手からの好意も感じていた)レイジからの突然の敵意に悩みが深そう。アイラの背景も語られまして、貧困ながらプラフスキー粒子の流れが見える才能があり、フラナ機関に生活保障と引き換えにスカウトされたわけですな。

 しかし始めて見ると想像以上に過酷だったわけで、次第にガンプラファイトを嫌うようになったと。今や食っていくだけのために渋々応じているだけ。他所では生きていけないと思うからこそ、アイラ専用のエンボディシステムの負荷、さらに過負荷にも耐えるしかないと思い込んでるわけか。
(そういうアイラは、ガンダムのニュータイプ、おそらくはZ以降の誰かを模しているかもしれませんが、Z以降を観てない自分にはちょっと誰かとか分からず。)
(自分的には、リアルでの中高生アスリートとの類似性を感じたりします。一時的な成績向上のため、過度の負荷で関節を回復不能に壊したり、過度のダイエットで大成を阻まれたり、昔も今も問題山積です。)

 行き詰まりそうですが、セイが自分に何ができるか考えた結果が、最後に功を奏するわけですね。途中のシーンではアリスタを見つめて悩むセイ、全く無関係な感じでチナがファンを装って「お守り」を渡すわけですが、アリスタというわけでしたか。途中までは暗示的に描写し、ラストで仕掛けを明かしてまして、なかなか自分的には好みの演出です。

 ともかくバトル開始となりまして、アイラ、レイジ双方が戦術的には持てるものを出し切る方向ながらも、アイラの戦意が低い。どうしても致命の一撃を入れられない。そのためまたもや暴走させられるわけですが、それでもアイラは抵抗してますね。レイジ相手ということが、それだけ重いものらしい(けど、後で明かされた真意が結構意外 ^^;)。

 それでも暴走は抑えきれず、アイラ機はファンネル多数でレイジ機を包囲、さすがに防ぎようがありませんが、アイラの抵抗にアリスタが応えると。これでレイジと直接の交信となり、アイラの真意、状況が伝わるわけですね。レイジはそんなことだったのか、とあっさり受容、だったらこっちに来ればいいと。

 でまあ、アイラが何を悩んでたかといえば、レイジが楽しそうにガンプラバトルやってるのに、アイラが全力だしたら敗退しちゃうということでしたか(^^;。これはレイジのプライドに障らないわけがない。今度は仲良く喧嘩となりまして、最終的には先を読めても対処のしようがない、レイジ機の圧倒的なプラフスキー粒子にてレイジ組勝利。

 その間、吹っ切れたアイラはネメシス会長を爺呼ばわり、孫には自分でやれと叱責、要はスポンサーとも縁を切って問題を完全解決したみたいですね。レイジの勝利から、自分(アイラ)が特別な存在(のために不幸)というわけでもなかったと悟ってもいる。全部が全部、一気に片付いちゃった感じです。

 次回は「名人VS名人」で、メイジン・カワグチ(三代目、ユウキ・タツヤ)登場ですか。アイラがセイ&レイジらについたら、メイジン・カワグチが敵に取り込まれてしまうはずですね。しかし、さらにでかい異変が来るわけで、残り4話は激しい動きとなりそう。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/05 (Mon) 18:11:38

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第38話:世界会議)

 OPは曲も映像もそのままでしたな。本編の進行に合わせて、映像だけちょっと削って継ぎ足しで続けていくのかしらん。もしそうだとすると、最終回頃にはOP映像で総集編みたいにするつもりなのかも。

 それはともかく本編は、マァム復帰と超魔生物ザムザ編が終わりまして、敵味方双方それぞれの内情と動きの回でした。

 まず大魔王側。といっても今は動けないハドラー中心の話ですね。ザボエラと組んでダイらを暗殺にかかったものの失敗。ハドラー自らを超魔生物に改造するべく、2人で孤島のアジトに潜んでいたわけですか。しかしミストバーンに気づかれ、詰問を受けると。ミストバーンの性分なのか、それとも大魔王バーンがまだ見捨ててないのか、失敗を重ねた責任により処刑、という感じではないですね。

 ハドラーはミストバーンが部下になっているものの、実際には別格の存在ということに気付いている模様。どこまで分かっているかは不明ですが、「バーン様の最も信頼厚き家臣」というポジションすら超えていると認識しているようですね。つまりバーン直属の幹部以上と。
(投稿直後追記:よく観なおすと、ハドラーの権力を超えている、とハドラーが言っているようでもある。ちょっとハドラーの判断がが分からなくなりましたorz。)

 そうであれば、ミストバーンがハドラーの意のままにならないのは分かり切った話になりますね。だから「無理を承知で、お前(ミストバーン)に頼みたい」となるわけか。ハドラーとしては、最強の超魔生物となってダイらと戦いたいから、改造の時間を稼いでくれと(同時に、大魔王バーンにはしばらく内緒にしてくれ、でもある)。

 虫のいい話ではあるんですが、ミストバーンを動かしたのはハドラーの覚悟だったらしい。ミストバーンはハドラーの覚悟を問うつもりはなく、超魔生物の欠点「変身後は魔法が使えなくなる」を指摘してみただけでしょう。が、ハドラーの返答は魔族たることをやめて、体を超魔生物に固定するというもの。ハドラーの覚悟の程が分かるとともに、超魔生物の魔族内での位置づけも分かるやり取りですね。

 そうまで言うならとミストバーンは引き受け、さまよう鎧等を引き連れて、時間稼ぎの侵攻作戦を開始するわけですね。キルバーンなどは、感心するような、小馬鹿にするような微妙な評価をしてますが、予告も踏まえると鬼岩城も出撃する本格的な作戦らしい。当然、大魔王バーンも了解してるんでしょう(たぶんハドラーの件も)。

 一方、ダイ側。世界会議(サミット)開催から、ダイが使える剣探しに話が移って、魔界の名匠ロン・ベルク登場に留まらず、剣の材料まで揃っちゃいましたな。場所がポップの故郷というのも、場所探しの手間だけでなく、行くのもルーラ一発と。もしコンピュータRPGだと、いちいちフラグを立てるイベントに仕立てるところなんでしょう。名匠、オリハルコン等のクエストを1つずつこなすことになるはず。

 が、アニメ(やコミック)ですから、その辺りは端折ると。ゲームだと自分の選択の結果だから納得できても、作者の選択を見せてもらう場合は事情が違ったりしますから。代わりに何が入っていたかと言えば、例えばですがメルルがポップばかり意識して、一喜一憂のヤキモキする様子とかですね。自分的には、かなりクスクス来ました(^^;。

 しかし、まずは世界会議(サミット)。レオナ提唱で各国共同体制を作るわけですが、既に3か国が魔王軍に滅ぼされた状況も大きく影響してるかも。各個撃破され続けるのが必定という危機意識でようやく共同戦線ということですね。もっとも要人(それも世襲が多そう)が集まるのはセキュリティ上のリスクも大きくなりそう。

 ダイらは世界会議が催されるパプニカに戻るわけですが、その前にようやくブロキーナ老師が正体を見せてくれましたな。チウはゴーストくんの正体を知らずに絡みましたが、マァムはとっくに気が付いていたらしい(バイオプリズンを破るとき辺り?)。ブロキーナ老師のチウへの訓戒「名声は後からやってくる。最初から求めてはいけない」はなかなか名言。

 それにしても、ブロキーナ老師的にはチウは上達してなかったんですか。マァム評価ではリーチこそ決定的に不足なものの、破壊力はあるということでしたが。が、ブロキーナ老師は下げておいて上げる話法のようで、チウのやる気を引き出すテクニックなのかも。決勝戦に残った8人も、ブロキーナ老師の弟子と知ったこともあるんでしょうけど、ザムザ撃退に功があったチウを認めるものがあるようですね。それもあってチウはまたも慢心気味になるわけですが。もっとも、だからこそへこたれないという性分ではありそう。

 ともかくもパプニカに戻りますが、テラン国王フォルケンなら知ってるかも、で行ってみるが、フォルケンも。ハルコンの覇者の剣以上の剣は心当たりがなく、メルルの占いに頼ることに。メルルの初っ端の内心台詞「早速ポップさんたちの役に立っちゃった」で、この後のメルルの行動原理や葛藤がよく分かります(^^;。やっぱりポップ(と仲間たち)でしたか。

 占いでは「ランカークス(村)」と出まして、ポップの様子がおかしいと思ったら、家出してきた故郷だったわけか。そこからは一気呵成な感じ。ルーラでみんながたどり着いて、ポップは母には泣いて喜ばれ、父には力ずくの歓迎、さっそくロン・ベルクの居場所が聞ける。
(この間、メルルはマァムを見て安心して嫉妬し、ポップの父がポップを軽んじるとムッとしてたり、とにかく分かりやすくてちょっと笑った(^^;。もっとも気持ちはよく分かりますが。)

 行ってみるとロン・ベルクは飲んだくれてる。剣を作っても使い手がいなくて絶望しているらしい。が、ロン・ベルクはダイの紋章の力の片りんを見て驚き、ダイが鎧の魔装の剣で真魔剛竜剣を叩き折ったと聞くと、喚くほど狂喜し、作ってやると。ただし、材料のオリハルコンは持って来い、というわけですね。

 これでいよいよクエスト発生かと思ったら、ダイの故郷のデルムリン島にオリハルコン製の覇者の冠があった、ということでルーラでさっさと取ってくると。上述しましたが、ゲームだと何段階かで組んだイベントになるところなんでしょうな。プレイヤー自らが苦労して剣を手に入れたと思えれば感動も生まれますから。

 それにしても、今話のシーンだけで、ロン・ベルグがなぜ大魔王バーンに従わず、隠棲同様になってるか、(部分的にですが)分かる気がします。剣を剣のためだけに打つ職人気質だったみたい。最強の剣で覇業の役に立てようとか言う気はさらさらなさそう。もっとも、例えば楽器職人と同様、使う人あって完結するという意識は強いわけですね。

 次回「鬼岩城大上陸」では、残存する各国の足並みが整わない中、ダイの剣製作が始まるものの、大魔王側の本格侵攻(だけど時間稼ぎ ^^;)が先んじる危機、みたいな感じかな。

●青天を衝け(第21話:篤太夫、遠き道へ)

 メテオとビルドがついに遭遇した、とか思ったんですけど、同じように思ったライダーファン多かったんだろうな。自分と同じく、ライダー出演者多数参加ということで、この大河ドラマ観はじめた人多いんだろうし。

 とはいえ、自分的にはそういうライダーファンサービス(?)的な面は、既に副次的な楽しみになってます。最初こそ撒き餌(?)に引き寄せられてみたものの、物語自体が面白く思えてますんで。それに加えて、歴史ドラマだけあって実在の人物なわけで、ちょっと調べてみる楽しみも大きくなってきてます。。

 戦兎/ビルド役だった犬飼貴丈さん演じる福地源一郎がどういう人物か、ちょっとウィキペディアを見てみましたら面白い人物ですな。維新後も政治、経済に関わり、新聞などの言論分野でも活動するも、次第に文壇、劇壇などで文筆業に傾倒していったらしい。その根っことなったのが幕末の洋行(特にフランス)だったと。

 同じく洋行でもアメリカで影響を受けたのが小栗忠順ですね。今週の、栄一/篤太夫に語った台詞が印象深かったです。いつもネジを持ってるから、どういう思い入れなんだろうと不思議だったんですが、産業革命以降の機械文明の凄さを感じ取っていたということでしたか。産業革命の大事な点の1つが、機械が機械を作る、という面ですね。

 ネジならば、ネジの製造機械があり、その機械を組み立てるネジもその機械自身作ってるという循環が成立してます。そういう状況に達すると、機械が爆発的に増えて普及、浸透していくわけで。もちろん機械を人力で動かすわけもなく、蒸気機関で動かすのもポイント。そこを渡米して見抜いた小栗忠順ならば、日本でも産業革命を追う流れを作り出せそう。実際、司馬遼太郎は小栗を「明治の父」とまで呼んだんだそうで。

 今週の本編は次週以降の激動の準備という感じでした。栄一/篤太夫は昭武に伴ってパリ博覧会行きですし(数年滞在の予定らしい)、慶喜からは訪欧中に幕府がどうなるか分からないと状況を告げられる。その点は小栗忠順からも語られるわけですね。ただ、両者とも、破滅的な未来予想ではないらしい。幕府、雄藩、朝廷はどうあれ、「日の本」はしっかり支える、みたいな感じですね。

 だからでしょうか、慶喜は昭武に不穏な噂を聞いても動くなと。慶喜は次の将軍職は昭武にと考えているようですが、幕府がなければ政府のトップに、と考えてそう。もっとも、史実では慶喜の(劇中の)思惑通りに行かず、しかしそのお陰で後半生は割と平穏だったような感じです(ウィキペディアの記載程度の理解ですが ^^;)。慶喜が政権中枢にいるままで、昭武が後事を託されたら大変だったでしょうな。

 それはともかく(^^;、以前は攘夷を叫んでいた栄一/篤太夫の周囲からの目がよく分かるシーンが2つほどありましたな。1人目は訪仏随行役を打診に来た原市之進で、栄一/篤太夫がほぼ二つ返事で受けると、かなり驚いてました。お前は外国嫌いの攘夷じゃないんかい、という感じですね。2人目は小栗忠順で、直後に冗談とは言ってますが、難詰して試した感じ。小栗は列強に追い付くには列強に学ばねばという考えのようですから、列強を蔑むようでは任に堪えないと不安に思っていたのかも。

 そういうのを潜り抜けつつ、栄一/篤太夫は身辺整理ですね。死ぬつもりはないけど生きて帰れる保証があるわけでもない。戦ではないけど、戦するのと同じくらい厳しい。うまく行っても、数年は帰れない。まずはいとこであり同志でもある/あった喜作/成一郎ですね。故郷の後事を託したいらしい。

 こちらで伺ったことお陰で、ちょっと笑ったのが妻の千代に対する心配です。実際の渋沢栄一は浮気、遊びが多かったとのことですが、この時点の劇中の栄一/篤太夫は千代一筋な感じ。自分ではなく千代の不倫とか気にして悶々とし、喜作/成一郎に宥められてました。維新後はどう描写するんだろう。史実の異性関係はカットするのか、それとも性格が変わっていく様子を描くのか。ちょっと先が楽しみです。

 栄一が以前に攘夷を信奉していたことを今話でしつこく疑われたわけですが、もし攘夷一筋で突っ走ったらどうなっていたか、を暗示するのが尾高長七郎でしょうか。もし乱を起こして死んでいたら別ですが、無駄死にしないだけの知恵があったのは幸か不幸か。栄一もそれくらいの判断はできそう。つまり死に場所を探しているうちに、生き残る確率が高い。

 そうせずに、機を見るに敏なところがあって、攘夷から平岡円四郎の縁で慶喜につながり、次第に別路線に変わって、洋行のチャンスを得た今があるわけで。牢内の長七郎に対し、喜作は声をかけ、盛んに励ましてましたが、栄一は何事かをじっと考える感じがありました。もしかすると、攘夷に固執する並行世界の自分を想像していたのかも。もしそうだとすると、(身柄は何とか救い出すとしても)長七郎を反面教師のように思い、恐れるものがあったのかもしれません。

 しかし、現実の栄一/篤太夫は願ってもないと思えるほどの訪仏なわけで。ラストではすっぱり思い切って、任を全うしつつ、己が肥やしになると期待が膨らむ様子が感じられました。が、実際には前途多難なはずですね。まずは博覧会での薩摩との衝突があるはず。次週でもう勃発するようで、楽しみです。

 今週の家康公は、そういう多難を感じてか(たぶん、過去に詳しくても、この先は知らない設定の感じ)、「こんばんは」の挨拶を言う余裕もなかったみたいですね。家茂死去の次の回では「本当にご苦労さんだった」と悼み、ねぎらってたのに。もっとも、この先にわくわくする感じもあります。歴史の流れが面白いのかしらん。そうだとすると、明治維新後も解説役つとめてくれそうです。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/06 (Tue) 00:07:31

 月が明けると、心持ち仕事がバタバタしてきた感じです。

 番組的には、いろいろ新展開で楽しみは楽しみですが。

★BF

 アイラの悲劇イベントが解決し、彼女もラブコメ時空の一部に。

 うん、ラブコメに巻き込まれないのは、ユウキ先輩だけですね。一人だけストイックに名人街道を突き進んでおります。

>アイラのモチーフ

 まず、彼女の所属するフラナ機関というのが、1stガンダムのララァがいたフラナガン機関のパロディーですね。

 その後、Zガンダムのフォウ、ロザミア、ZZガンダムのプル、プルツーなどの強化人間の悲劇がありますが、
 直接、言及されたのは、Gガンダムのバーサーカーシステムで暴走したアレンビー・ビアズリーですな。

 ビルドナックルという拳で決着を付けるあたり、今作は格闘ガンダムのGガンダムのイメージも濃厚ですが(続編の主人公になると、ますますGガン色を高める)、
 ガンダムシリーズで、初めて強化人間の悲劇をハッピーな方向で乗り越えた作品が熱血武闘伝のGガンダムです。

 各国のガンダムファイターと勝ち抜き戦バトルを展開し、ライバルとの友情を紡ぎ上げ、最後は愛の力で大ボスのデビルガンダムを打ち倒すという作風は、BFに与えた影響も大ですな。
 で、この作品の主人公ドモン・カッシュの声でブレイクしたのが、声優の関智一さんとなります。

★ダイ大

 で、ダイ大のハドラーに続くわけですが、期待していたOPの変化はならず。

 すると次の機会は、鬼岩城をダイの剣で撃退した後ということですな。
 そこまで、大体、一月ほどかな、と予想します。

 超魔生物のザムザもサイズの大きい敵でしたが、鬼岩城はダイ大のバトル相手でも、最大級のサイズの相手で、ほとんど大魔神みたいなもの。
 これを迎え撃つためにベンガーナ戦車部隊が出撃したり、怪獣映画や戦争映画のノリになっていく中で、勇者ダイの力が各国の王族の前で、披露されるようになる展開に。

 とにかく、VSザムザ戦が前座に思えるほどのスペクタクルバトルに期待するわけですが、戦場のスケールとしては最大級の戦いだと考えます。

 そして、ここから後は、勇者の方から敵の拠点に乗り込む話になるので、人間軍VS魔王軍の攻防の立ち位置が逆転する流れ、と。
 物語全体で言うなら、鬼岩城戦で前半終了、そこからハドラー親衛騎団登場から後半戦に入るぐらいかな、と考えますね。

 ともあれ、ダイの剣完成まで、他のメンバーが時間稼ぎのバトルを繰り広げて、ついに満を持して、ダイの剣のお披露目となる流れです。

 巨大な岩石巨人要塞の襲来をいかに防ぎ止めるか、という形で、やはりゴジラSPレベルの怪獣映画のノリを期待したいな、と。

>ルーラ

 ゲームだと、いろいろとフラグが立ったので、今まで訪れた街を飛び回って、アイテム回収って感じですね。

 最後の鍵が手に入ったので、今まで入れなかった扉の中のアイテムを拾い集めるシーンを連想。
 こんな時は、魔法使いが役に立つけど、一応、勇者もルーラは使える、と。

 世界会議もそうですが、ダイのこれまでの冒険の旅がフラグ回収されて、物語のスケールが広がるワクワク感で、
 各国バラバラだった心が、奇跡を呼ぶ勇者の力で一つに固まる展開に。

★青天

 で、こちらも物語の視野が、一気に世界に広がるという意味で、うまく話がつながる感ですな。

 惜しむらくは、福地さんと同時に福沢さんが登場し、ああ、北大路欣也さんが福沢諭吉も担当して……という妄想があっさり潰えたこと。

 だったら、もう明治になっても家康続投を期待するしか。

 何にせよ、栄一が帰国したら、もう幕府はなくなってるわけですから、その辺の大政奉還へ至る流れをきちんと見せてくれるのか(すなわち慶喜や成一郎の物語をどれだけ描くか)、それともパリでの栄一視点ばかりを描く流れなのか、現時点ではどちらでも考えられるわけで。

 一方その頃って感じで、両方を並行して描いてくれるのが理想なんですけどね。

 いわゆるヒーロー役者がみんな洋行して、そうでない人が日本に残っているのか。
 でも、越前藩主の氷川さんは残ってるし、ロックシードの売人も日本にいるし、他に誰がいたかな。

 そして、薩摩の商人といえば、五代さんですな。
 栄一が東の財界頭であるなら、五代さんは西のトップに挙げられる人らしくて、ただ自分では財閥を築かずに庶民派に徹したから、他の財閥主に比べて世間一般への知名度が低いそうです。
 ただ、関西の経済人の間では、非常に有名だそうで、自分はどうもその辺の知識に疎いので、にわかに勉強中ということですな。

 元々は、昔、あまり興味を持たなかった明治の経済人の話に、この年になって関心を持って、当ドラマを見ながら視野を広げようと考えていたわけで、
 この時期の経済といえば、まず坂本龍馬と、そのライバルの岩崎弥太郎の流れがあって、でも岩崎さんは理に聡くて、その分ガメつくて、栄一とはウマが合わなかったとか、栄一は五代さんとは懇意にしていたとか、そういう話が出てくると、それがドラマでどう料理されるかにも期待したいところです。

 立場上は、薩摩の五代と、幕臣の栄一は対立する関係なんですが、志という点では共通するものがあったということで、その辺の人間関係の描写にも期待しつつ。

PS.幕府が滅びた後の家康さんがどう振る舞うかにはドキドキですな。「これで私の時代は終わりました。この後は彼に託しましょう」と交代の儀が行われると寂しくなるなあ。
 まあ、彼が福沢さんでないことは確定っぽいですが(本編に登場したので)、すると本編に出てない著名人として、勝さんか、いっそのこと平岡さんの英霊がナレーションを務めてもいいですぞ。
 いや、家康さんの続投がベストなんですがね。

 まさか、ここまで去就が気になるとは思わず。

 

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/06 (Tue) 15:24:26

 定期感想その3です。

 録画予約してましたら、新番組で「ゲッターロボアーク」アニメが始まるようですね。前にゲッターロボについて盛大に勘違い(ネット情報読み違い)したこともあり、内容がきちんと分かるか不安はありますが、興味はありますんで最後まで観てみたいです。

●仮面ライダーアギト(第33話:現れた敵、第34話:呼び逢う魂)

 先週分で涼が夢に見た女性が真魚であるというご教示、ありがとうございます。感想書くときに申し上げようと思って、ちょっと遅くなりまして、すみません。その情報を知って今週分を観ますと、涼が真魚の頼みを命がけでやり遂げようとする姿に説得力が出ました。夢の女性の正体があいまいだと、ちょっと解釈に困ってたかもです。

 それにしても翔一の立ち直りが速い。やはり1週2話というのは展開が速く感じるからなんでしょうな。翔一がおぼろげな記憶で水のエルを恐れて戦えなくなった、と思ったら、すぐさまという感じで思い直し(真魚の弁当パワー凄い ^^;)、通常敵ではありますが、強化フォーム(バーニング)であっさり撃破と。来週は水のエルまで退けるらしい。

 これを放映時の1週1話で観てたら、毎週ヤキモキしそうです。翔一が戦えなくなったとショックを受けたまま、1週間待たされるわけですから。その溜めにより、克服劇も「そう来たか」みたいな感慨になったかも。もっとも、1週2話での印象「翔一は立ち直る力が強い」(今はレジリエンスとか言うらしい)も悪くないですが。

 ともかく本編。前半(第33話)は、水のエルに憑依されていた関谷真澄が焦点となってきてますな。こうなってるから、前にアンノウンが襲おうとしたとき、別のアンノウンが止めたわけか。関谷真澄はときどき我に返り、水のエルの思うようにはさせまいと頑張るも、水のエルの支配力が強すぎる。せいぜい、正気のときに逃げろと、真魚と真島浩二に警告を発するのが精いっぱいみたい。

 しかし水のエルがすぐに支配を取り戻し、2人に迫る。真魚はアギト/翔一に助けを求めますが(というより活を入れてる?)、アギトは水のエルに全く対抗できてない(しかも、この水のエルはまだ不完全と後で判明)。真魚こそ逃がせたものの、関谷真澄を通して見えた水のエルのイメージに翔一は恐怖してしまう。フラッシュバックを見るに、あかつき号遭難時に水のエルに襲われたらしい。これで、ほぼ戦闘不能に陥っちゃうわけか。

 通常アンノウン(?)のケトス・オルキヌスのほうは、まずギルスが対処、続いて駆けつけたG3-Xが加勢。オルキヌスはG3-Xの銃撃には耐えているようですが、なぜか撤退。水のエルと共同戦線のほうが確実に倒せそうだし、ターゲットが去ったのも大きいかな。ここで涼が変身を解き、氷川は驚いてますな。前に殴られた相手ですから。

 が、これで氷川/G3と涼/ギルスが互いの正体を知ったことは大事なポイントになりそうですな。このことは小沢澄子らにも知らされる。話はアギトの正体に移りまして、尾室隆弘は親和的ですが、小沢澄子は懐疑的。と思ったら、まだ翔一がアギトと知らない氷川が、小沢にぐいぐい迫りまして、アギトの中の人はいい人、と強引に結論。ちょっと笑ってしまいました。氷川は小沢を尊敬していますが、アギトへの信頼はもっと強そうですね。

 が、そのアギトの中の人=翔一はヘタレているわけで。一見はいつも通りに太一とオセロで楽しげに遊んだりしてます。が、真魚から真面目な話を振られそうになると逃げ腰ですね。太一も翔一が弱気だと気が付いている台詞がありますね。まあ、どうやら常にあかつき号遭難時のイメージが目に浮かんでいるようですから、仕方なくはあるか。

 一方、涼には沢木哲也が接触してくる。ギルス≒アギトである意味や、死からよみがえらせたのは真魚だと知らせてもいますね。真島浩二からも大事な情報がありまして、あかつき号を襲撃したが水のエルだということ。だから真島浩二も非常におびえていたわけでしたか。さっきの襲撃シーンを観てて、翔一との共通性に気が付くべきでしたorz。

 後半ですが、呑気そうに見えた真島浩二が焦り、リーダー格の木野薫に連絡を取ろうとすると、木野薫の部屋は荒らされている。アンノウンに襲われた、と思えるシーンですが、たぶん真相は違うんでしょうな。来週前半分の予告映像には、アギトのようでアギトでない何者かがちらっと映ってました。いよいよアナザーアギト登場らしい。

 この状況は、おそらく偶然でしょうけど、捜査員としての北條も真相に迫りつつあるみたいですね。氷川への対抗心がなせる業の感じですが、超能力の遺伝という線だけではないと気が付きつつあるみたい。そうなると、あかつき号にたどり着くのは時間の問題かも。

 その頃、「闇の力」の病室には水のエル支配の関谷真澄が現れる。「闇の力」は正体がよく分かっており、水のエルの力を解放。そうなると、人類中に存在するアギトをすべて滅するほどの力があるらしい。水のエルが不完全でもあれだけ強いなら、これからどうなるのか、と不安になるシーンです。「闇の力」が望みを明言してもいまして、要は特別な力を持たない人間なら愛せる、そういう世界にしたい、ということらしい。

 一方、美杉邸の翔一。真魚が奮起させようと詰め寄るも、翔一はバイクで逃げだしてしまう。が、これがまずかった。覚醒した水のエルが関谷真澄を操って待ち伏せ(?)ですから。しかも関谷真澄は用済みとして始末される。最後の最後で関谷真澄は操られて仲間を襲ったことを自覚したようですが、哀れな最期ですね。これが涼を恐れて殺しかけた関谷真澄と同一人物と思えないほど。

 その隙に翔一はまた逃げ出し、美杉邸の家庭菜園へ。真魚が気が付いて出てきますが、今度は無理押しせず、そっと引っ張る感じかな。翔一もぽつぽつ事情を語り始める。と言っても、おぼろげな記憶と直感ですか。水のエルに会ったことがある気がするとか。はっきりしないからこそ、どうしていいか分からないんでしょうな。ただ、アギトを狙ってくる、という直感はなかなか鋭い(「闇の力」の言と一致する)。

 しかし「アギトをやめたい」と翔一が悩んでもどうしようもない。真魚は涼に助けを求めに行くわけですね。すぐに涼と会えまして、連れてくると翔一が逃げ出しそうになってる。が、真意が分かると納得。自分(翔一)の巻き添えになる人が出るのが怖かったわけでしたか。

 そして逃げる翔一と追う涼。ですが通常(?)アンノウンのオルキヌスが待ち伏せしてましたか。さすがに水のエルみたいには怖がらない翔一、アギトで迎え撃つ。これを涼が目撃したのがデカいですね。榊亜紀をアギトが殺害した、と思い込んで追っていたら、正体が翔一だったと分かったわけですんで。後のシーンも踏まえると、涼の翔一への信頼は厚く、この時点で疑いを解いたみたい。

 オルキヌスはアギトが危なげなく撃破ですが、水のエルが現れ、不穏なこと言ってますね。「お前(アギト/翔一)は死んだはずだ」と。翔一はあかつき号でいったん殺害されてたらしい。そういう強烈な経験なら、ここまで恐れるのも仕方ないか。しかも、もし全力で当たっても力の差は歴然のようですし。

 しかしここで涼が奮起しまして、翔一を守るべくギルスで水のエルに立ち向かうと。涼とて敵:水のエルの力量が分からないわけではないでしょうが、命を救ってくれた真魚に頼まれたらここまでやるということか。

 そして後半(第34話)。ギルスは水のエルに一当てするも力の差を感じ取ったのか、すぐに翔一と共に退く。翔一に最後に確かめたいことがあったのも大きいかな。アギト/翔一が榊亜紀を殺したか、ですね。翔一は言下に否定、涼も即座に受け入れる。まあ尋ねる前から、翔一の人となりを知る涼に結論は出てたみたいですが。

 が、翔一が苦しみだして倒れる。後の展開を踏まえると、アギトの進化/強化に伴う副作用みたいんなもんかもしれません。幸い、涼が一緒ですんで、涼宅まで運んで介抱してくれると(バイクで運ぶの、大変だろうな)。2人は以前から行動を共にすることがあったし、ライダーという共通点も分かったし、すっかり打ち解けた感じですな。

 それに真魚ですね。翔一は大事にしてるし、涼は救われたし。その真魚が駆けつけてくる。たぶん涼が連絡入れといたんだろう。が、翔一は危ないからと遠ざけようとし(て、また倒れちゃうのか)、涼も(おそらく自分が知らせといて)「ここにいないほうがいい」と。

 その涼の判断を聞くと道理な感じで、水のエルが強大すぎて、真魚の依頼「翔一を守る」が難しくなったことが大きいようです。真魚を帰したところで、翔一がアンノウン出現を察知、しかし動けそうにない。代わりに涼が出向くと。

 入れ替わるように氷川が訪ねてきまして(涼、そっちにも連絡入れてた?)、見舞いの品はイチゴですか。翔一、病人ぶって子供みたいになりまして(すぐ誤解と分かりますが)、ミルクと砂糖、さらにつぶしてくれと要求。案の定ですが、不器用な氷川がうまくこなすはずはなく、こぼしてしまう。

 翔一、見かねて自分でやろうとしますが、皿ごとひっくり返してしまいまして、本調子から遠いようですね。子供みたいな言いぐさは、これが原因でしたか。誤魔化そうとしたのか、翔一はふて寝。それでも氷川は夜に入っても傍らを離れませんが、警視庁の小沢澄子からアンノウン出現の報を受けて出動する。

 またも入れ替わるように、水のエルからダメージ受けた涼が戻りまして、今話は翔一の病床(?)周りが忙しい(^^;。もっとも、入れ替わるたびに会話が翔一にとって深まっていく感じがあります。この先に真魚の弁当が来るわけですな。真魚は翔一を励ますべく、翔一の育てた家庭菜園の野菜メインの弁当を一生懸命作っとりますね。

 前に一度、翔一に食べてもらおうと学校の授業で弁当作り頑張ったときと同じく、今一つ不器用で指を包丁で切ったりと危なっかしい。そこへ涼が翔一からの家庭菜園メモを渡しにやってきたりする。記憶を失ったとはいえ、平和な家庭生活がある翔一について、涼は印象を深めるものがあった模様。

 弁当を完成させた真魚が涼の部屋に再び現れまして、弁当を手渡す。前は榊亜紀でドタバタしてて翔一からは無視同然でしたが、今度は(涼のメッセージも伝えて)しっかり受け取ってもらう。翔一もようやく真魚の手の絆創膏に気が付いたみたいですね。その途端、翔一はアンノウン出現を察知しますが、すぐに出撃はしない。

 しかし真魚の助言「(他人のためだけではなく)自分のためにも勇気を」「自分のためにも戦いなよ」もあり、これで根性入って何かを吹っ切ったらしい。涼の言葉(自分を哀れまない、自分が自分である意味を見つけたい)もようやく刺さった模様。弁当平らげてから、アンノウン迎撃に向かう。明らかに気合が違ってまして、この時点でバーニングフォームが覚醒してたかな?

 一方、真島浩二は木野薫宅を訪ねるも不在で、部屋はめちゃくちゃに荒らされているわけですね。この状況ではアンノウン襲撃と思うのが自然でしょうけど、たぶん真相は違っていそう。しかしアンノウン(マンティスロード:プロフェタ・クルエントゥス)が襲ってくるわけですな。これを病床の翔一が察知していたわけか。

 動けない翔一の代わりに涼が駆けつけまして、ギルスで応戦となる。が、水のエルが参戦、圧倒的に不利な状況に。水のエルはギルスがアギトと同質で排除対象と認識してるみたいですね。が、なんとか真島浩二を逃がすことだけはでき、真島は無事、木野宅に逃げ帰ってましたな。が、アンノウン:クルエントゥスはしつこく追ってくると。そこを救ったのが、小沢の急報で駆けつけた氷川/G3-Xであるわけですな。

 が、またもや水のエルが加勢に来てしまう。G3-Xでは全く歯が立たず、絶体絶命ですが、水のエルは「お前はアギトではない。アギトになるべき人間でもない」と言い捨てて去るわけか。これは既に判明している、超能力者とその血族、という線を深める情報となりますな。北條の推理は少なくとも半ば以上当たってたことになりそう。

 クルエントゥスのほうは活動を続けまして、ターゲットを涼に変えたみたい。美杉邸を去る涼を待ち構えて襲撃して来てますね。涼はギルスで応戦、氷川がG3-Xで駆けつけても来る。が、またもや水のエル襲来。ギルス、G3-X共闘しても、水のエル1人にほとんど瞬殺される。しつこいくらい力の差を見せつける演出ですね。

 倒れたギルス、G3-Xにクルエントゥスが迫りまして、あわやというところで、根性入った翔一が現場到着、変身しますとマスクも赤主体、これがバーニングフォームですか(動画スタート画面に既に大写しでしたが ^^;)。まずはクルエントゥスを一撃で粉砕、戦力がかなり上がったか、というところで続くのか。次回予告ではアナザーアギトらしき映像もあり、アギト復活早々、かなり波乱来そうですね。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/07 (Wed) 16:10:30

 定期感想その4です。

●仮面ライダーセイバー(第42話:はじまる、美しい終わり。)

 タッセル退場となりまして、主要キャラクターを絞りに来たのは終盤らしい流れですね。ただ、仮面ライダーWEBによると演じるTOBIさんのクランクアップはわざと曖昧にしているそうで。となると死亡かどうか怪しく、ユーリの台詞「俺も後でそっちに行く」も意味が変わるのかも。

「そっち」があの世とかでなく、アヴァロンみたいな場所があるとか。ユーリも長らく、リアル世界でもワンダーワールドでもないアヴァロンで剣として存在してたわけで、ワンダーワールドでの務めを終えた者が行く世界があるとか。

 そういう妄想はともかく、タッセルに引導渡したストリウスの様子がちょっと変かも。どうもラスボス=究極の悪役らしくない面が垣間見えました。ストリウスはタッセルの言葉に懐かしむような、動揺するような感じがありまして、マスター殺害後の芝居がかった狂気のような態度とは異なってます。

 ラスボスらしからぬ改心の余地が生まれたような感じですね。仮にストリウスが真のラスボスでないとすると、なんでも食うカリュブディスメギドに(人工ルナで完成した)全知全能の書の力を奪われて、ラスボスの座から転げ落ちるとかあるのかしらん。要素数からすると、物語だけのストリウスより、三種一体のカリュブディスメギドのほうが上ではあるし。

 カリュブディスメギドと同じ要素数のデザストは、今週は生き残りましたが、ブックの破損で不死身性が失われたようで、来週はいよいよかな。死ぬ前に蓮に何かを託しておきたい様子も見えます。こちらでデザストの正体が蓮の師匠ではという説を伺ったと思うんですが、あのときはちょっと判断しかねました。が、今週分を観ると、そういう可能性はありそう。

 蓮の師匠は正義のために力が要る、だから力が大事と、ちょっと歪んだ面があったかもしれません(目的と手段の取り違えみたいな)。今週のデザストだと、蓮に迷いを吹っ切らせるのではなく、迷いの原因を安易に取り除こうとしてました。これも取り違えの一種です。そういう過誤をしやすいという共通点が見えますんで、デザストは実は蓮の師匠だった、という説が有力に見えてきた次第。

 ともかく本編。ノーザンベースにルナが来たと思い込んだらしい飛羽真らが駆け込んできますが、いない。ユーリはタッセル/ビクトールが連れて戻ると宥めるわけですが、しかしストリウスの襲来があったことはまだ気づいていないみたいですね。呑気に食事してたりしますが、大秦寺に渡されたのは、料理初心者のソフィアのでかいおにぎりで、ちょっとコントとなる。

 が、塩辛すぎるおにぎりに疲れた(?)大秦寺、ふとカリュブディス(ハーキュリー)がワンダーワールドとの境界を食い破ったことを思い出す。ストリウスがワンダーワールドに侵入した可能性があると思ったらしいユーリが珍しく声を荒げ、タッセルのもとへ急行すると。

 その頃、ストリウスはタッセルに相対し、例の声と表情で「2千年ぶりですねえ」と言い、タッセルは落ち着いて「目的はこれだろ」と本を示す。タッセルの書なんだろう。ルナはタッセルがかろうじて逃がしたみたいですね。しかしストリウスは迫り、死んだら消えると脅す。タッセル、それでも抗わず、しかし従わずに、2千年来のことを語り掛けてみるわけか。ストリウスとて初志は人間のためであり、一緒に頑張ったんだろうと。

 タッセルの「友達」という言葉にストリウスは動揺するものがありまして、声も以前の調子に戻ったりしてる。セイバー序盤から「書には世界の終りまで記されている」とされてましたが、ストリウスもずっと以前にそれを見たらしい(造反のきっかけ?)。が、終りをひっくり返してくれそうな希望「ルナと飛羽真」が現れた、ということでしたか。

 ストリウスもそこは同意するも、結末を他人に預けるのは愚か、という信念を示す(飛羽真の「物語の結末は俺が決める」と似てますな)。声もラスボス調に戻りまして、タッセルをぐっさり。それでもタッセルは「ごめんね」と言い、これがストリウスのさらなる動揺をもたらしたらしい。こういう点がどうも真のラスボスらしくない感じかも。ともかくも、タッセルの書はストリウスの手に渡り、タッセルは消滅。タッセル邸のユーリも事態に気が付いて、覚悟を固めた模様ですね。

 ユーリは急いでノーザンベースに戻るも、ソフィアがワンダーワールドのリアルへの大規模浸食を察知。ユーリによれば、守護者のタッセルが失われたせいで、タッセルの跡を継ぐ者が出るか(飛羽真 or 賢人?)、タッセルの書で止めるかできるらしい。しかし、タッセルの書はストリウスに奪われている。

 まだ方法がないわけではなく、15年前に上條大地が浸食を止めた方法に倣い、刃王剣十聖刃+他の聖剣でも可能らしく、それで試すことになるわけですね。ただし一時的なものらしいですが。

 一方、デザストは蓮を強くしようと本気の稽古をつけようとしてるようですが、蓮が興味を示さない。デザスト相手に頑張っても強くなれないと思ってるんでしょうな。これがデザストを嫉妬させて、飛羽真/セイバー襲撃につながったんだろうか。ともかく、それでも相変わらず仲良くラーメン食う仲であり、紅ショウガを巡って言い争ったりも。この紅ショウガ論争、もしかすると紅ショウガはデザスト暗示するのかなと思います。存在価値/意義/意味があるか否か、という点で。

 さらに、蓮のデザスト評「不死身だから戦う目的や意味も考える必要がない。仲間もいない」がデザストにぐっさり来た模様。特に、どうやらブックの破損で不死身ではなくなっているらしい点が大きそうです。もうすぐ死ぬかもと思って、デザストはようやく「生きる意味」→「死後に何を、誰に残すか」を考え始めてたのかも。

 思い余ったデザストは、ワンダーワールド浸食阻止作戦を遂行中の飛羽真に襲い掛かってしまうわけですね。お前(飛羽真)がいるから蓮が迷うんだと(本当に迷っているのはデザストと思いますけど ^^;)。もっとも、その前に(タッセルを刺した)ストリウスが、浸食するワンダーワールドから現れてしまってるわけですが。

 デザストは2人の「物語の結末」論争に割って入った形となるも、まず飛羽真に襲い掛かり、ストリウスに不要と言われるとそっちにも襲い掛かりと、かなり無秩序な行動に陥ってるようですな。繰り返しになりますが、デザストはどうやら生きた証が欲しいらしい。そういうデザストに、ストリウスは興味はもうないみたいですが、飛羽真は重要らしい。「私(ストリウス)の英雄」と言ってまして、悲劇の主人公ポジション考えてるんだろうか。

 デザスト vs セイバーの一騎打ちとなりますが、舌戦のほうが大事だったみたい。蓮の迷いをインスタントに消したいデザストに対し、飛羽真は「人間だから迷うのは当たり前だ」と、迷いを乗り越える道を示唆する。この辺り、こないだ完結したダイナゼノンでの、蓬とシズムの最後の論争を思い出すものがあります。ともかく、これを蓮が聞いていた点が大事なポイントになりそうですね。それとデザストの不死身性が失われたらしいと飛羽真や蓮に分かった点も。

 一方、辛くも逃げ出せたルナは芽依が見つける。芽衣はルナに恐れられたみたいですが、ルナのために一生懸命なのが伝わって信用されたみたい。が、ルナは芽依に保護されるわけにはいかないらしく、(ED曲後に)芽依の目を盗んで、またどこかへと去ってしまうわけか。

 ラスト、ストリウスが以前から作り始めていた人工ルナの完成が近いことが示される。阿鼻叫喚みたいな声が聞こえている点、不吉な感じで、マスターロゴスの野望を引き継いでいる感じもあります。もしかすると、ストリウスがマスターロゴスに野望を植え付けたのかとも思えてきます。

 次回「激突、存在する価値」では、いよいよデザストの最期かな。それで蓮の覚悟が決まって、飛羽真陣営復帰とか。飛羽真陣営の完全再結束が成って、ストリウスも最終作戦を開始する、みたいなことになりそう。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/08 (Thu) 00:26:02

 ゲッターロボアークを今週見る予定が、うっかり失念していて、1話を見逃しました。

 まあ、原作マンガは読んでいるので、最初はいいかな、と思いつつ、原作は第一部完のまま未完に終わったので、今回のアニメ化でオリジナル展開で、最後までまとめてくれるのかな、と期待しつつ。

 なお、作風はバイオレンスな方向性ですね。
 最初の敵だった恐竜帝国と共同戦線を張って、宇宙から襲来した未来の虫帝国と戦う話です。
 原作は「ゲッターロボ號→真ゲッターの続編」でしたが、アニメでは號のエピソードの一部(アラスカ戦線)を宇宙人襲撃のシベリア戦線に置き換えて、若干の歴史改変を行なっている模様。

 主役は竜馬の息子で、2号機が海底の恐竜人と地上人のハーフ、3号機が超能力坊さんの弟の巨漢ということは、原作アークに基づくストーリー。

 まあ、ややこしい原作の物語を整理したのがアニメの設定と考えます。

★青天

 オリンピックにより、放送休止になるみたいですね。

 ええと、11日、18日のあと2話だけ放送して、25日以降はオリンピックとパラリンピックが終わるまで中断。
 再開は、9月の第2週から、とのこと。

 まあ、明治になって栄一が帰国してから、再開って感じですね。
 ですから、あと2回で幕府がなくなるまでを描くと思われます。

★アギト

 恐怖感に駆られた翔一に対して、兄貴分として振る舞う葦原涼が格好いいと感じた週。

 あと、氷川さんに連絡したのは涼ではなく、真魚ちゃんだと考えますね。

 復活前は、女性に翻弄されて悲劇の連続だった涼でしたが、真魚ちゃんという幸運の女神と出会ってからは、老化現象からも解放され、翔一や真島くんの良き兄貴分としての側面を示します。
 昭和ライダーファンの琴線に触れる「頼り甲斐のある覚悟完了したロンリーヒーロー」として、勝てない敵にも果敢に立ち向かう漢気を示し、
 一方、氷川さんもまた漢気は示すものの「お前はアギトじゃない」と邪険にされる。このG3-Xのアンノウン側からの相手にされなさっぷりが気の毒というか、変身できないただの人間がどこまで異能力バトルに挑めるか、という奮闘ぶりが見物でもある。

 そんな中で、今週は翔一が覚醒して、バーニングフォームに、
 次週は木野さんのアナザーアギトが出現するとともに、OPの歌詞が別バージョンの2番に変更され、いよいよ佳境に突入。
 再来週は、アギトがさらにパワーアップして、シャイニングフォームに。

 さて、ギルスがエクシードギルスにパワーアップするのはいつだったかな。
 確か、アナザーアギトの攻撃で、もう一度ギルスが重傷を負い、真魚ちゃんと真島くんのおかげで再復活しての強化だったと思う。
 ギルスは2度死に、その度に甦り、「俺は不死身だ」と吠えるのは、まるでヒュンケルか。

 そんなわけで、この後のアギトは毎週がイベント回って流れですね。


★セイバー

 雑誌情報で、いろいろと分かって、

 まずはラスボスが「仮面ライダーストリウス」に確定。ソロモンのバージョンアップだと思っていたのですが、結局、ソロモンは中ボスでしかなかった、と。

 ここでストリウスの設定も、役者さんのインタビューでいろいろ提示されて、メギド仲間のズオスとレジエルは、メギド化した際に人間の記憶を失っていたのが、倒される間際に記憶を取り戻して安らかな笑顔で散ったのは、そのため。
 ただ、ストリウスだけは人の記憶を失わなかったらしい。そして、ストリウスの人間時代は「ギリシャ悲劇の詩人」とのことで、自分の悲劇の物語を紡ぐのに執着するのはそのため。
 そして、悲劇の主人公は「葛藤する英雄であること」が望ましく、この世界を壮大な劇場舞台と見なして、英雄の美しい死と共に幕を下ろすのが、ストリウスの悲劇作者としての夢だそうな。

 また、これはマスターロゴスにも共通するのですが、全能の書に描かれた未来は「世界の滅亡」であることが確定していて、メギドの目的は、ワンダーワールドの力で新たな世界を創造することにこだわっていた。
 ただ、創造のためには、今ある世界を破壊しないといけないわけで、メギドの価値観では、人間の世界は滅亡が予定されているので、つぶしても問題ないだろう、と。

 一方、イザクもストリウスも、メギドとは違った価値観を持っていて、世界を作り直すという発想はあまりなく、ただ破滅するのが確定しているなら、どのように終わらせるのが自分の理想か、と考えていた。
 まあ、イザクはもしかすると、自分は神さまだから、選別に生き残った優秀な人間だけをノアの方舟みたいな奇跡を起こして、新天地へ連れ出せるというような目論見を考えていたのかもしれませんが、誇大妄想狂じみた夢にしか思えませんな。

 一方、ストリウスはもう自分の傑作悲劇をいかに美しく完成させるか、しか考えていませんから、まあ、全能の書に触れて破滅まで見た人間は狂気に陥るものなのかもしれません。

 ともあれ、ストリウスの理想とする旧い悲劇の物語(過去)と、飛羽真の理想とする未来の希望を紡ぐ物語のどちらがルナに選ばれるか、という流れっぽいですね。

 その前に、デザストの物語が完結して、想いを受け継いだ蓮が飛羽真に合流する形か。

 蓮の合流したタイミングで、劇場版『スーパーヒーロー戦記』が公開されて、そちらではセイバーの全剣士が一斉変身するシーンが一つの見せ場でもあるみたい。

 あと、TVの最終決戦では、またカリバーが登場するようですが、変身者は誰になるのか。
 実は生きていた先代セイバーの上條さんというのが本命かな、と思いますが、意外とタッセルかもしれん、と思ったり。
 闇黒剣はタッセルが作ったらしいので、タッセルの魂は闇黒剣と一体化している可能性を想像。

 それにしても、福田さんの脚本だと、シリアス展開の中でも、どうでもいいギャグ描写を挟む癖があるなあ。
 ソフィアの不味いおにぎりなんて、今さらそういうキャラ立て方をしてどうするんだろうねえ、と思ったり。

 もしかして、大秦寺さんがソフィアと結ばれるフラグなのか。でも、ソフィアのドジっ娘ぶりを今さら描いても誰得なのか、と思ったり。
 まあ、芽依さんの泥まみれなのは、彼女は前からそういうキャラとして描かれていたので、納得なんですけど、ソフィアさんはコメディキャラじゃないのが今さらキャラ立てしようとしても遅すぎる。

 残り8話で、メインライター回が半分あるかないかというタイミングで、今までドジの片鱗を見せたこともないキャラが、実はドジでしたと見せても、そういうのはもっと前にやれ、と思ったり。
 やはり終盤なんだから、これまで培ってきたキャラのイメージに基づく一貫性は大事にして欲しいな、と感じた次第。

 キャラを崩すなら、3クール目までにしておくべきで、シリアスな空気を和らげるにしても、これまで崩したことのないキャラを土壇場で崩すようなのは、整合性という観点では、安心して見てられないストーリーテラーだな、と。
 キャラで遊ぶにしても、やはりタイミングがよろしくないと思ったり。久しぶりに登板したメインライターがこれかよ、と思いながら、次回はどんな脱力描写かな、とドキドキ。

PS.ギャグはキャラに合わせて繰り返して、エスカレートしてこそ何ぼ、と思うので、この後もソフィアさんが不味いものを作って、大秦寺さんが頑張って食べるってネタを続けるなら、じわじわ笑えてくるのかもしれないけど、そういう見せ方をするにも残り話数が足らないです。
 まだ、神代妹の兄萌えぶりは、敵キャラの味方転向ぶりを示すためにも意味があったと思うけど、飯マズソフィアさんにどういう意図があるのか、理解に苦しみつつ。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/09 (Fri) 22:27:59

 定期感想その1です。

●ゲッターロボアーク(第1話:天の鬼)

 まだ定期感想できるかどうか分かりませんが、第1話はいろいろ思うところがある話、絵でした。ところで、NOVAさんは第1話を見逃されたとのことで残念ですが、原作はご存じだから大丈夫なわけですか。それでももしということなら、例えばバンダイチャンネルで第1話は無料視聴サービスやってるようです。

・ゲッターロボアーク第1話(バンダイチャンネル)
https://www.b-ch.com/titles/7354/001

 自分的な第1話で気になることは、原作を知らないことはもちろん、アニメ版すら追ってこなかったことですね。自分としてはよくあるミス、勘違いですが「長期・長編の原典を知らないから分からない、だから楽しめない」という思い込みをよくやらかします。

 この第1話もそうでして、まず初見では「いろいろ背景があって、どうも難しい」と感じてしまいました。が、よく考えて、もう一度観てみると、そうでもないかもと思えてきます。もちろん、原典を知っているほどに楽しみは深そうですが、知識なしの初見を排するような作りではなさそう。

 第1話冒頭から、現在も続く厳しい戦闘が暗示され、世界の荒廃や、その発端となったらしい大規模破壊とか描写されてますね。「非管理地域」では「マッドマックス2」~「北斗の拳」よりは手前ですが、荒廃のみならず、食糧不足と争奪が描かれてたりする。その部分は、例えば廃棄物集積所のガーベージハンターから「異常気象続きで世界の工場や産業がガタガタ」と台詞で補足され、だいたいの状況が飲み込める感じです。

 流拓馬の身体の異様な頑健さも「ゲッター線」で匂わされ、浴びると何らかの変化があることも分かる仕掛け。さらに、少なくとも今の荒廃を作った戦いから引き継がれているらしいことも暗示されているのが観てて分かります。これからいろいろ詳細説明されることが出てくるんでしょうけど、一見の自分でもとりあえずドラマを楽しめる程度には情報を出してくれてる感じです。

 キャラクター造形(特に顔)は、デフォルメ度が高い石川賢風になっていて、たぶん原作への忠実性が高いんでしょうね。今どきに多いタイプ(例えばラノベ挿絵等)ではなく、自分的にはむしろ好ましい。その反面、キャラクター設定が絵ではしっかりとは分からなかったりすることも。

 特にカムイ・ショウですね。父親がハチュウ人類、母親が人類ということで、あの顔デザインだと、後でウィキペディア等から理解。何も調べずの初見では、単なる顔立ち特徴だと思いました。例えば敷島博士とかと比べて、人類らしからぬ特異さが絵だけから感じられるかと言えば、自分はそこまで異様と思えません。

 あるいは山岸獏について。流拓馬と兄弟だと勘違いしました。3人兄弟で、長兄が行方不明か何かだと(で、長兄が出てきて3人パイロット体制とか)。調べてみると、山岸獏は前作で活躍したメシア・タイールを兄に持ち、流拓馬とは兄弟ではないんでしたか。前作を知ってれば分かることですが、顔立ちが全く違う点で察するべきではあるんでしょう。でも石川賢さんの絵柄だとデフォルメ激しいんで、似てる/似てないでの判断が自分には付きづらい。

 ともかく本編、と言いたいところですが、第1話は前半が主に世界観と状況だったようです。後半は主要キャラクター紹介といったところかな。それを巨大敵とのバトルを描いての情報提示、解説代わりといったとことだったかも。

 たぶん第2話では今の状況をさらに掘り下げ(こうなった経緯と敵とか)、第3話からドラマが転がりだすんじゃないかと予想。だいたいそういう事例が多くて、だから「3話ルール」(視聴するか否かの判断は第3話まで観てから)があったりするわけで。しかし、第1話を観た限りでは、最後まで観たくなるはずだと、ほぼ確信するものがあります。


●ビルドファイターズ(第22話:名人VS名人)

 アイラ問題(?)が片付きまして、キャラクター個々人の印象を作るドラマは終結した感じです。マオの恋愛問題とかは別としてですが(^^;。そうなってみると、序盤から提示されていた、ガンプラバトル→プラフスキー粒子→アリスタ(→レイジの故郷:アリアン王国)、が再浮上してくるように感じます。今週分入れて4話の最終盤ですから、そこを一気に解決していく方向性かなと思います。

 今話はまずはガンプラバトルですね。序盤から提示されていた「メイジン・カワグチ」を巡って、ガンプラバトルの遊び方について一定の方向性を打ち出してきた感じです。以前から例えばレナート兄弟の入れ込み方(疑似戦争体験?)、アイラに追い込まれたリカルドとキララの叱咤とかあったわけですが、いずれも「遊び方」にどう拘るかという面が強いかな?

 今話だと未登場の「二代目メイジン・カワグチ」の存在が示されまして、極端な勝利至上主義であったらしい。ちょっとアイラの不幸と被るものを感じます。あるいは負け惜しみ的ではありますが、リカルドのアイラへの一矢報いようとした行動。そこを、三代目メイジン・カワグチ(ユウキ・タツヤ)に対して、新たな好敵手ジュリアン・マッケンジーが問いに行くドラマですね。

 二代目メイジン・カワグチについては、例えば他人(身内、仲間)を蹴落としてでも勝つ、ガンプラ壊してでも勝つ、といったものだったらしい。劇中では否定的に言及されてましたが、勝つためには何でもやる、って許容されたり、勝負師と称揚されたりすることもないわけではないように思います。

 現実事例ですとジャンルが大幅に違いますが、昭和と平成のプロ将棋での考え方は相当違うようです。昭和だと勝利至上主義の棋士が多かったらしい。盤外戦と呼ばれる、将棋外でプレッシャー与える、伸びそうな若手棋士にはできるだけ惨敗させて苦手意識を植え付ける、等々はよくあった模様。そうまでしてでも勝つ、勝てば官軍という気風だったらしい。

 しかし、いわゆる空気読まないタイプが出現して、盤外戦も惨敗も無効となっていき、将棋の実力だけになっていったとのことです。その先に出現したのが「相手の悪手で勝っても面白くない」→「全力のいい将棋を指したい」といった指し手の美しさに拘る棋風。ガンプラの二代目(勝利至上主義)と三代目メイジン・カワグチ(全力勝負主義?)の差異もそんな感じかなと思えました。
(初代メイジン・カワグチについては作中で言及がほとんどないみたいですが、ウィキペディア等によると、楽しさを求めていたようですね。)

 そのガンプラバトルの楽しさを物語る軸が今話にはありまして、最高齢(78歳)のジョン・エアーズ・マッケンジー/准将ですね。のっけからラルさん相手に病弱を装い(たぶんすぐバレてるはず)、孫で実力者のジュリアン・マッケンジーにも見せつけて、イギリス代表を押し付ける(そんなことできるルールだったのか)。当初は、加齢で衰えて自信がない、みたいな感じでした。

 が、二代目メイジン・カワグチの悪影響でガンプラから遠ざかった孫に、ガンプラの面白さを再発見させるのが狙いだったらしい。上記の将棋の事例で言えば、盤外戦でくじけてたらもったいない、という感じですね。なので、死にそうな祖父の頼みという格好で、知己であり最上の好敵手でもある三代目メイジン・カワグチ/ユウキ・タツヤにぶつけたと。やらざるを得ないし、やったら必死にならざるを得ない、必死ならガンプラだけに集中できる、というなかなかのお膳立てでした。

 ともかく本編、ですが、だいたい感想言っちゃったかな。冒頭は、立ち直ったアイラをホテルの自室に泊まらせたセイ&レイジでコメディ発生ですな。セイの母ちゃん(リン子)とチナに見つかりまして、しかもアイラがシャワー浴びた直後だったからちょっとした騒ぎに。これはいかん、ということでセイの母ちゃんが泊まる旅館に引き取り、アイラの身の上話を聞いてもらい泣き、アイラの当面の居場所(レイジと同じくイオリ模型店)ができると。これでアイラの問題は完全決着ですな。

 で、ガンプラバトルのほうは、メイジン・カワグチの敵手が、以前にガンプラ塾で先輩だったジュリアン・マッケンジー。祖父に押し付けられた格好ながらも、腕試しに挑んできたヤサカ・マオを瞬殺、完敗させる実力者らしい。対戦相手がジュリアンと知ったメイジン・カワグチも敗戦を覚悟する(今まで7戦7敗とのこと)。ただし、以前にA5なるコードネームで開発していた機体:ガンダムアメイジングエクシアがあり、仕上がり次第の面もあるわけですね。

 ジュリアンのほうも、メイジン・カワグチの正体がユウキ・タツヤと知って、疑心暗鬼に陥った模様。ジュリアンは二代目メイジン・カワグチの勝利至上主義を嫌ってガンプラから離れた経緯があり、後輩ながらも認めるユウキ・タツヤが二代目に毒されたのではないか、というわけですな。もしそうなら全力を以て葬ってやろう、と。

 ジュリアン、メイジン・カワグチの全力勝負となりまして、ジュリアンのF91の奥義バックジェットストリームに対し、メイジン・カワグチは追い込まれながらも、エクシアの奥義トランザムで打破。トランザムは時間切れすると敗北確定の技とのことで、勝利至上ではなく全力勝負に出たユウキ・タツヤを、ジュリアンは新たなメイジン・カワグチと認める。
(この勝負、再生速度を遅くして観てみるほどの値打ちがありました。スピードがあって、しかもよく動かしてくれてます。)

 こんな面白い勝負ができるなら、ということでジュリアンも二代目の呪縛を断ち切って、復帰の意思を固め、祖父のジョンの思うつぼであり、かつ大喜びのハッピーエンドでもあると。全部が全部、たった1話で丸く収まっちゃいましたな。しかし、最後に不安要素であり、伏線回収準備来まして、ニルスがプラフスキー粒子とアリアンの関係を解明した模様。

 なんだか全主要キャラクターの印象が固まった感じですね。次回は「ガンプラ・イブ」でお祭り的な回にして、嵐の前の静けさなのかな。そのあと、メイジン・カワグチ/ユウキ・タツヤも巻き込まれる大騒動勃発(からの完全解決)のはず。残り3回(実質2回?)で未だ盛沢山ですが、ここまでの運びから考えて、風呂敷をきちんと畳んでくれると安心できそうです。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/11 (Sun) 08:10:06

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第39話:鬼岩城大上陸)

 なんと申しますか、鬼岩城がデカすぎの強すぎで、迎え撃つのが近代的な大砲。ゴジラ相手に奮戦する自衛隊といった感じで、怪獣映画風でしたな。それが来週も続くわけですか。

 もっとも、随一の火力を持つベンガーナ国王(クルテマッカVII世)が自信過剰で、他国が数日で壊滅したことから学んでない様子もありますね。最強の騎士団を有するカール王国は5日間で、堅固な城塞のリンガイア王国は1週間で壊滅(もっとも戦力の大半を他国救援に割いていたらしい)。いずれもバラン麾下の超竜軍団相手だったようで、バランが去った現在では脅威度に変化はあるんでしょうけど。

 その代わりというべきか、鬼岩城が戦闘モードで侵攻してきたわけですね。巨大ゆえに急襲は無理ですが、だからミストバーン指揮で海上ルートを取ってきたわけですか。上陸寸前まで巨体を海に隠し、さらにミストバーン得意の霧で視界を遮って隠密性を上げると。

 そうまでしないと目立ちすぎるほどの巨体で、最新鋭戦艦を片手で握りつぶすほど。もっとも、見てくれは岩の塊。それも人間似の2足歩行で可動部多数ですから、大砲による鉄球集中砲撃で砕けないわけがないとベンガーナ国王は侮ってしまったわけですな。後の描写からすると、魔力等抜きの機械文明技術で対等に渡り合うには、数百年後(産業革命後100年くらい)でないと無理そうです。

 しかし戦車隊指揮官のアキームは驕らず、クロコダインの忠告に対し「勝敗はどうあれ」と言ってますね。勝てると踏んでない。メルルも離れた場所で鬼岩城の戦力を感じ取り、ルーラで戻ってからは集中砲火にもかかわらず、鬼岩城の力が衰えてないと見切ってましたな。やはり実戦経験が判断の正確さにモノを言うみたいです。

 そういう緊張感を緩めるコメディリリーフで、久しぶりにニセ勇者一行登場でちょっと笑った。それでも詐欺まがいなどの悪辣なことは辞め、本物の勇者パーティ目指すと心入れ替えたわけですか。後には活躍もあるらしいんですけど、今話では顔芸見せる程度でしたな。ニセだったとは言え、魔物と渡り合った経験もある一行が、あそこまで驚く、ということで鬼岩城の脅威のほどがうかがえる仕組み。

 ともかく本編。レオナ提唱で各国首脳がパプニカに集まってくるわけですね。まずはロモス王で、以前に侵攻してきたクロコダインに対しても「今はダイ君の仲間」と理解がある。ルーラで飛んできたダイの頼み(覇者の冠で剣を作りたい)も二つ返事でOK。こういう首脳ばかりなら話が速いんでしょうけど、ベンガーナ国王はこの時点では自信過剰で不遜ですらありますね。

 各国首脳が集まるということは、敵としては一気に叩き潰すチャンスなわけで、それゆえレオナは隠密行動を依頼していた模様。しかし、大艦巨砲主義のベンガーナ国王はむしろ自国の軍事力を誇示するチャンスくらいに思っているらしい。敵に対する作戦も自国の兵力をどう運用するかくらいにしか考えてない。まあ、この自信は後で崩れるわけですが(そうなってから、ベンガーナ国王は素直に反省する度量を見せてくれるらしい)。

 ベンガーナの戦車隊を率いるアキームの兜にちょっと注目しました。馬のたてがみの装飾がある古代ローマ風ですね。調べると古代ローマのは「ガレア」という名前の兜らしい。なんでそのデザイン、と思ったんですが、どうやら戦車と合わせたデザインみたい。戦車は自走式かと思ったら、出撃は馬で曳いてました。1頭立てながら、古代ローマ題材の映画とかで見る戦車の感じです。陸軍に関しては古代ローマモチーフみたい(船は別のモチーフみたいだけど、よう分からんです)。

 ともかく本編。まずダイですが、ランカークス村からパプニカに戻って、ロモス王から覇者の冠を鋳つぶす許可をもらって取って返し、さあロン・ベルクの剣づくり。と思ったら、ロン・ベルク、半日もダイの手を見ているわけですか。この後も踏まえると、使用者に最適化した剣ということみたい。強いけど使用者を選ばない武具はロン・ベルク的には二流ということか。完全に最適化できれば、武具から使用者が選ばれるレベルになるようですね。だから「鎧の魔槍」はラーハルトからヒュンケルに譲渡できたと。

 それはともかく、最高の出来栄えのためには、剣を打つ間も使用者たるダイが付き添ってないといけないらしい。世界会議(サミット)をミストバーン指揮の鬼岩城が襲っているとメルルが察知しても、ダイだけは行けない。ダイ以外が向かうわけですが、相変わらずポップがヘタレとりますな。もっとも、もう仲間もポップを疑わない。

 日の浅いチウだけは不安がってますが、要は「逃げないから怖がってる」ということみたい。以前の逃げてた時期ですと、カッコつけるか、虚勢張るかだったと思います。その次の単身犠牲覚悟の時期だと、逃げると皆に言い出してみせるようになる。一緒に戦う覚悟の今だと、正直に怖いと言うわけですな。

 パプニカでは、レオナは世界会議(サミット)招集は秘密裏に行ったようですが、ベンガーナ王は軍隊引き連れて来てしまう。もっとも、隠密行動だろうが派手な示威行動だろうが、ミストバーンの情報収集に影響した形跡は見当たらない感じ。よく考えたら、ナバラやメルルは水晶玉を通していろいろお見通しだったりするんで、魔族側もそれくらいの芸当は可能なんでしょう。

 鬼岩城は着々とパプニカに迫りつつあり、まず小舟のニセ勇者一行が遭遇するわけですな。一応の改心はしてるようだし、もし連絡手段があれば急報くらいはしたんでしょうけど、どうやら不可能だったみたい。そのため、鬼岩城は霧にまぎれたまま接近、まずベンガーナ艦隊の最新鋭艦を片手で葬る。これにベンガーナ戦車隊が反撃、残存艦も支援射撃するわけですが、この後に駆けつけたメルルの見立て通り、全く効いてなかったわけですね。

 ベンガーナ軍の攻撃が功を奏さないと予め判断していたクロコダインに、バダックが修理した真空の斧を届ける(帰ってきた真空の斧マーク2)。ダイは剣を作ってもらってる最中ですし、ベンガーナ軍以外の迎撃態勢が整いつつある感じですね。ポップらもルーラで戻ってくるし。それにしてもバダック、なかなかの力持ちだなあ。真空の斧は相当に重いはずですが(でないと威力がない)、肩に担いで走ってきてました。

 ベンガーナ軍の猛攻は、メルルが見通した通り、鬼岩城の(邪魔な?)外郭をはがしただけでしたか。爆炎で本体は見えないものの、どんどん岩が崩れ落ちてくるのを見て、ぬか喜びだったわけですね。鬼岩城から反撃の斉射が来ますと、ベンガーナ軍は事実上の壊滅。戦車隊隊長のアキームは、武人として見直したクロコダインに救われはしますが。

 しかし、鬼岩城はいったん攻撃を停止。ミストバーンが命令を発するとか言い出す。無条件降伏とかかと思ったら、「死・ね、この国ごと地上から消えよ!」ですか。もっとも、これは話をこじれさせる目的があるんだろう。ミストバーンがハドラーから頼まれたのは時間稼ぎですから、相手(レオナ側)が即座に態度を決められるような、分かりやすい要求ではいかんのだろう。

 というところで続くとなりまして、次回は「闇の師弟対決」ですか。ヒュンケルが駆けつけ、陣頭に立つミストバーンと一騎打ちということかな。予告映像では、鬼岩城内の兵力も繰り出しての決戦になるようですね。ただ、予習してみるとケリをつけるのはダイらしい。来週分は、ダイが来るまで踏ん張る仲間、といったところなのかも。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/11 (Sun) 13:47:30

 まずは、ゲッターロボアーク1話について、無料配信情報をくれて、ありがとうございます。
 先に、感想まとめ記事などで、1話の概要あらすじはチェックしていたので、大筋は問題ないかと思っていたのですが、リンクを張っていただいたら、一応、見てみるかと考えるのが、ファンとしての人情かと。

 で、アーク感想ですが、今回のダイ大や前のゴジラSPともかぶる部分で、「巨大な謎敵の姿を霧や雲、爆炎などではっきり見せない」という演出で、その脅威を感じさせるのが共通した見せ方だな、と。

 例えば、これが実写特撮だと、リアルな着ぐるみの質感とか、ミニチュアとのサイズ比、そして下から煽るような映し方で巨大感をいかに見せるかの描写になります。
 でも、アニメでは大きいものをいかに大きく描くかで、違った演出があるんだな、と改めて実感した次第。

 とにかく、ギリギリまで隠して見せないというのは、昔の(80年代以前の)特撮ではお馴染みの手法だったのですが(堂々と見せるとチャチな技術がバレるので)、今はCGアニメが多用しているのかな、と。
 もちろん、70年代っぽい古き良き特撮へのオマージュ演出もあるのかもしれませんが。
 とにかく、伝統的な手法をCGアニメが今風にブラッシュアップした感覚で、古今の折衷の面白さを感じたり。

 で、昔にないものと言えば、やはりアニメ特有のスピード感でしょうか。
 もう、これは見ている者として、目が追いついていかない。だから、録画して速度を遅くして何度も見たくなるという気持ちがよく分かります。
 自分も結構、目が肥えていると思っているのですが、アベンジャーズを見る辺りから(大体10年前)、目がついて行けなくなったのを自覚した。
 40になって年を取ったからかな、と当時は愕然としたのですが、そうではない。アクション映像のスピードが高まっているんですね。

 アニメだと80年代から作品によっては飛躍的に速くなっていた(マクロスが象徴的)のが、90年代は逆にレトロブームで巨大感演出の止め絵多用(エヴァとか)の時代になって、スピードと重厚感のどちらを重視するかの攻めぎ合いがあって、
 今回のゲッターには、両方がうまく並立して描写されていたな、と。

 こればかりは映像作品を見ないと感じなかった部分なので、ストーリーとは違う観点で、感じ入れたことを報告して、感謝申し上げつつ。

★BF

 90年代のF91と、ゼロ年代のOO(エクシア)の夢の対決劇でした。
 どちらも、リミッターが解除されて、超高速機動を行う機体ですので、シリーズファンの間では、「戦ったら、どっちが勝つ?」的な考察も行われていたり。

 ただし、大きな違いは、F91が飛び道具主体で、エクシアは接近戦主体。
 つまり、至近距離に飛び込めばエクシアが勝てるのですが、F91は分身回避ができて、うかつに飛び込めば、あっさりかわされて、背後に回り込まれて撃ち崩される。

 で、先にF91の技を一通り出させてから、その後で、本気のトランザムを起動させることで、プロレス的な魅せるバトルを展開したのが、3代目のバトルスタイルだったわけですな。
 勝つことを優先するなら、相手が得意技を出せないようにして、確実に仕留めるべきところ(それ自体に技術が伴う)ですが、ユウキ先輩は、相手に力を発揮させて、その上で超える力で撃退する。ある意味、観客に魅せるショーマンシップなバトルを披露したわけで。

 初代メイジンが、ガンプラバトルの楽しさを追求し、
 2代めが、勝利することを追求し、
 3代めは、魅せて勝つという両方の良さを取り入れたのかな、と考えますね。

 勝利のみだとホビーじゃない。だけど楽しさだけだとバトルとして気の抜けたものになる。
 ならば、ホビーバトルとして、どう魅せるか、がビルドファイターズかな、と。

 これがまあ、ビルドダイバーズになると、バトルだけでなく、その世界でどう生きるかとか、バトル以外の交流イベントも取り込んだ物語になるわけですが、これはオンラインゲームの発展史にも通じるかな。
 昔はネット対戦がメインで、オンラインRPGにしてもダンジョン探索して、経験点と資金、アイテムを稼いで、ひたすら強くなるのを目指していましたが、今のネットゲームって、強さやコレクションを目指す廃人ゲーマーとは別に、緩い感覚で楽しめるイベントや、ソーシャルな交流(フレンドとのチャットや助け合い)システムが実装されて、過剰な競争とは別に楽しむことが可能ですから。

 まあ、たまにストーリーイベントで勝てないレベルの敵に出くわして、頑張ってキャラ育成に励まざるを得なくなることもあるんですけどね。

 とにかく、ゲームを通じた社交、人付き合いが描かれている作品で、その頂点に達している孤高の男の信念が描かれた回ってことで。
 トーナメントで勝ち上がるというのは、昔のスポーツマンガ以来の伝統ですが、そこに科学技術の発展史とか、オンラインゲーム文化の発展史、そして模型作りという物作りの楽しさを盛り込んだ作品になってますな。

★ダイ大

 岩石巨人の外装が剥がれると、中から人工的(メカっぽい)な本体が現れるというのは、メカゴジラとか、アギトのバーニングフォーム(次回、外装が割れてスピード特化のシャイニングに進化)とか、もう燃える演出です。

 で、怪獣映画であり、戦争映画の要素も投入したバトル回なわけですが(ザムザ戦が闘技場からのバトル、次が陸戦、海戦という歴史VS魔法ファンタジーなバトル、とヴァリエーションが良し)、ドラクエというゲームに基づきつつ、いろいろと変化球を混ぜて来ますな。

 で、今回のベンガーナですが、前のデパートと言い、世界で最も近代化が進んでいる国として描かれていて、代わりに魔法とか神秘的な力には懐疑的、ファンタジー世界には珍しい科学技術偏重国家です。

 ロモスが割と典型的なファンタジー国家で、どちらかと言えば、戦士寄り。
 レオナ姫のパプニカが三賢者が重鎮の魔法聖職者が強い国。ただし、マトリフが居心地悪さを感じたことで、魔術師よりも僧侶魔法の使い手が重宝される方向性。
 そして、バラン戦の舞台となったテランは、極端な伝統重視でエコ自然国。王さまが古来の伝承に詳しく、物質文明よりも精神偏重なところがある。

 あとは滅ぼされたカール王国とリンガイア王国ですか。
 カール王国は、女王フローラが治める国で、勇者アバンの出身国。まあ、勇者の出身国だから、最初に滅ぼされたのでしょうな。
 リンガイアは、北の強国でしたが、精強な騎士団もバランには通用しなかった、と。

 ともあれ、ベンガーナがここまで持ち堪えた理由は、とにかく魔法とか魔族の力に対して無知だったから、というのが大きいですかね。
 魔法を重視しないから科学で補ってきて、近代化された軍隊という強みを得たんだけど、
 ダイ大の世界は、やはり竜の力とか、魔族の魔法とか、戦士の闘気とかが物をいうファンタジー世界。科学にしても、魔導科学とかバイオテクノロジー的な超魔生物とかを生み出せる相手に対して、魔法抜きの科学では太刀打ちできない世界観が示された、と。

 ただし、魔法の欠点は、個人の秘めたる才能に頼る部分が大きすぎて、確実性や安定度に欠けるということでしょうな。
 王国が戦争を行うに際しても、魔法戦士団みたいな部隊を結成できるほどではない。敵側の魔族は平気で魔法部隊を投入して来るのに、味方の魔法戦力は数が知れている。

 ダイ大の世界には、魔法学園とか魔術師ギルドという大規模な魔術師養成機関がなくて、勇者アバンとかマトリフ師から個人教授してもらうしか習得手段がないような描かれ方ですな。
 で、そのアバンやマトリフが誰から学んだかと言えば、学者の家系とか、盗掘していたダンジョンから見つけ出した魔導書で独学したものらしい。一応、魔導図書館みたいな施設は人間文明にもあったみたいですが、魔法重視の魔族が優先して戦略目標にしたらしく、いろいろと奪われてしまった点も、人間が魔法に疎くなりがちな原因かも。

 ファンタジー世界について考える際は、その世界の宗教観と魔法観が世界観の根幹になりますが(科学技術観も大切だけど、それはファンタジー世界に限らない)、
 原作者の三条さんの世界観構築能力って、キャラクター設定のみならず、凄いなあ、と考えます。本作はドラクエの世界観に基づいている面が大きくて、世界観で三条さんが注目されることは少なかったんですが、改めて考察すると、三条さんは世界観の整合性とかアレンジする力が凄いのかも、と考えつつ。

 堀井雄二さんの世界観を踏まえつつ、独自の要素を結構、混ぜこぜして、しかも破綻していない(理に適っている)ことに感じ入ったり。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/12 (Mon) 11:15:03

 定期感想その3です。

「青天を衝け」の感想は別途書こうと思ってますが、解説役(のはずの)家康公がちょっと気になります。今週では登場なくて寂しかったんですが、予告映像にちらっと映ってました。

 まさかとは思いますが、前説役と思ってたら本編の重要人物だったタッセルみたいな感じになるのかしらん。もっとも時を超えて生身で出現したら大ごとですんで、慶喜の夢枕に立つとかかしらん。ともかく来週分が楽しみ。

●仮面ライダーアギト(第35話:謎の救世主、第36話:4人目の男)

 木野薫登場しまして、今週分だけでも人物像がいろいろ描かれているし、多少予習もしていたんですが、初見ではかなり混乱しましたorz。略歴は一応分かります。優秀な外科医だが、雪山登山で弟(雅人)を亡くし、自らも右腕を失って、弟の腕を移植された。そのことを引きずって悩みが深い。基本的には人を救いたいと思っている。

 が、なぜか自分以外が人を救うことについては嫌悪感~憎悪を抱いているようで、ちょっと理解に苦しむ。特にアギトですね。自分(木野薫)以外のアギトの存在を許さないらしい。木野薫自身の(アナザー)アギトを肯定しているらしい点で、「闇の力」がアギトを排除しようとするのとは、ちょっと違うらしい。

 さらに弟(雅人)を救うと何度も言ってまして、人助けはそのためらしい。そこが最も理解に苦しんだ点です。ウィキペディアなどの力を借りてみますと、どうやら木野薫にとって、危機にある(一般人の)他人を弟(雅人)と同一視してしまっているらしい。そこまで分かると、ようやく木野薫の行動の(彼なりの)一貫性が多少分かった気がします。

 臓器移植では(亡き)ドナーの人格が乗り移ったような気がするなど、術後の患者の心理面で大きな問題がしばしば起こるのだそうで。場合によっては人格崩壊となりかねないほどですが、患者の心理面は未解決事項のままらしい(異種移植が困難な理由でもあるらしい)。自分の(目の前で死んだ)弟の右腕の移植だと、影響は絶大なんでしょう。そう考えると、木野薫の劇中の迷走(?)も分かる気がします。

 ともかく本編。冒頭は先週のバトルの続きで、バーニングフォームのアギトは、まずクルエントゥスを撃破、返す刀(シャイニングカリバー)で水のエルにも大ダメージ、水のエルは「闇の力」のもとへ逃げ帰り、胸に吸収されると。水のエルはアギトの進化に驚いてまして、じきに次のフォーム:シャイニングに進化するわけですか。

 そこが「闇の力」が危惧する点だったみたいですね。アギトの数が増えるということよりも、力の上限が計り知れないということで。非アギトとの格差はもとより、アギト間の格差も生じそうで、それが争いを生むとえらいことになりそう。愛する人類に、そんな不安定は許せない、と「闇の力」は考えていそう。もっとも、G3系列みたいに機械で力を増大させる点はどう考えてるんだろう(さらに軍事力なんてあるわけだし)。前はアンノウンがG3-X/氷川を見逃しましたが、ちょっと気になる。

 それはともかく(^^;、これでさらに自信回復したらしい翔一、涼のアパートに挨拶メモを残して辞去し、おそらくは美杉邸に戻った模様。真魚が入れ違いに訪ねてきて、涼に説明を受けて安心してましたのは、真魚も翔一の意図、心情をすっと理解できたからなんだろう。もっとも、自分的に大事な情報は、涼の変身の後遺症が消失した点ですね。これでギルスは思う存分活躍できるし、涼の真魚への感謝が命を救われただけではなくなるわけでもありますな。

 その翔一は美杉邸に帰り着くや、みんなを巻き込んで大掃除を始めてますな。たぶん、不在の間に相当に散らかり、汚れてしまったんだろう。それでなくても、翔一の心機一転としては掃除したくなるのかもしれません。なにせ居場所で、それも不変のものになりつつありますから。ホームコメディが発生するのも、序盤からほぼ一貫して美杉邸なわけだし。真魚が大掃除を見て屈託なく嬉しげなのは、翔一は深く居ついていく→いなくならない、という安心感があるのかもしれません。

 一方、警視庁。小沢澄子らは(北條に続いて)アギト関係の真相に迫りつつありますね。これは氷川がアンノウンから「アギトでない」と言って去ったことが大きいらしい。「アギト」という明確なターゲットがあると分かり、超能力とその血族とかいった曖昧なことから前進してます。そこへ北條がやって来まして、氷川からあかつき号遭難について詳細を聞きたがると。氷川の話はアギトについては漠然としてますが、北條は参考になるものがあったみたいですな。

 そして木野薫登場と。きっかけは涼が遭遇したアンノウン(フィッシュロード:ピスキス・セラトゥス)のターゲット襲撃ですね。ターゲットの女性はかろうじて命はとりとめたものの、致命的な重傷。通りがかったサングラスの男と共に病院に担ぎ込むが、担当医は難しいと言う。しかしサングラスの男は医師に当身を入れ、自分が執刀し、見事に救命してみせる。

 病院の院長らしき人物に心当たりがあって、事故で弟の片腕を移植され、医師免許はく奪されるも、無免許の天才外科医として引く手あまたの存在ということですね。それが木野薫であり、この後、アナザーアギトの正体も現す。それが、あかつき号事故生存者グループのリーダー格にもなっていたわけか。涼がまた真島浩二に接触してますが、木野薫の許可なしにはうかつに情報を伝えもしないらしい。

 が、急転直下でして、アンノウン:セラトゥスが襲撃して来まして、苦戦するギルスを木野薫が変身して救援に入る。アナザーアギト(この呼称は劇中では使われないらしい)の正体を見せちゃうわけですね。
(ちょこっと入った美杉邸の会話シーンで、アギトがいっぱいいるかもしれない、アギトの会を作れるかも、などと冗談半分で呑気に言っていてちょっと笑った後だけに、木野薫のアギトで緊張感高まる感じです。)

 進展速いなと驚きつつ後半(第36話)。こちらで伺った通り、OP曲の歌詞、映像が入れ替えになってますね。前のOP映像で真魚が泣いているのは父親の死の悲しみとのことですが、今のOPで真魚が泣いているのは別の理由になってそう(翔一絡み?)。

 それはともかく(^^;、アナザーアギトは相当に強力なようで、アンノウン:セラトゥスを瞬殺ですか。アジトのマンションに皆で戻りまして、木野薫から事情説明。涼を襲ったのは敵と誤認したと、木野薫は謝ってはいますが、あっけらかんとしてますな。涼が皮肉っぽく言い返してますが、全く木野薫は気にしない。前半の手術などのシーンで匂わされてはいますが、自信家で傲岸不遜の傾向があるみたいですね。

 それでも、人を救いたいという木野薫の信念は本物のようだということで、涼も信頼してよさそうと思ったみたい。その木野の動機が雪山登山で一緒に登った弟を失い、さらに右腕移植を受けたことがある、と視聴者に示されるわけですね。普通なら、それが不幸ながらも善性を作るわけなんですが、どうも木野の場合は何か歪みが加わってしまったらしい。罪の意識とどう折り合うかで失敗したのか、それとも弟の人格が自分(木野薫)に乗り移るようなアイデンティティの揺らぎが影響しているのか。

 しかし、すぐに何か起こるわけでもなく。涼はすっかり安定し、木野は患者2人同時手術とか神業見せて、翔一はミニトマトのケーキ作って、とそれぞれ。が、アンノウン(クロウロード:コルウス・カノッスス)出現。まず涼が駆けつけ、続いて翔一も追いつき、変身して撃退。木野薫だけは現場へ急行はしたものの、先行した2人を陰から見ていたわけですね。

 しかし、その挙動が不審。涼が人助けしたいと言うと、木野は嫌悪感らしき反応を示す。さらにアギトが翔一だと知ると「あいつが!」ショックを受けた模様。おそらく、あかつき号で目撃したことがあるんでしょうか。それで木野は何か思うところができたらしく、翔一を尾行して、バイクのトラブルにかこつけて接触してくるわけですか。

 が、おそらくその場にいた真魚が接触テレパスであることを知らず、真魚に心中を読み取られたことに気が付いてない模様。真魚もはっきりしたことは分からないみたいですが、恐るべき人物だということだけは確信したみたい。警戒するというより、極度に怖がるほどの何かみたいですね。しかし翔一は木野の言葉と行為をシンプルに受け取って、単にいい人だと思ったみたい。

(真魚が幻視したのは、雪山の死亡時のイメージのようですが、真魚の体まで冷たくなるようですね。見えるだけでなく、身体ごとシンクロする能力だったのか。予習した情報には全くない妄想ですが、真魚のおびえ方を見て、自分は「もしかして、遭難死は木野薫が作った偽の記憶で、実は弟を見殺しにして自分だけ助かったのが真相?」と勘違いしそうだと思いました。事前情報なしの初回放映だったら、そう感想言ってたと思います。)

 真魚の危惧は証拠にならない主観的なものですが、状況証拠から木野薫に迫りつつあるのが北條と氷川ですね。氷川は生真面目にあかつき号の線に気付かなかったことを悔いて協力しているみたいですが、北條はどうなんだろ。先んじた自分(北條)を自慢したいようでもあるし、行き詰っての呉越同舟みたいな感じかもしれない。ともかく、北條の推測の詳細が氷川に伝わったことは大きいかも。曰く、アンノウンは人間に近い生物、アギトを危惧して排除する目的がある、とかですね。

 一方、木野薫。眠ると弟の死の悪夢を見るらしい。起きてみると真島浩二の様子がおかしい。服を着たまま冷水シャワーを浴びてまして、要は、アギト化するから体が火照ってるのかも、というわけですな。ここから木野薫が暴走始めまして、まず真島浩二に殺しかねない勢いでつかみかかり、「アギトは俺(木野)だけでいい」~「お前(真島)では雅人を助けられない」と喚く。

 真島浩二は何とか逃げ出し、訪ねてきたらしい涼と出くわし、助けを求める。木野薫は追って来まして、「お前(涼)も邪魔だ、雅人を救うためお前を倒して最強のアギト」とか、ほとんど意味不明のことを叫ぶ。もっとも、木野の背景を考えると分からなくもないかも。木野薫は弟(雅人)の死に強い罪の意識を持っており、何とか贖罪しないと苦しくて仕方ない。その贖罪を「横取り」するアギト候補は許せん、ということですね。歪んではいるけど、木野薫の中では一貫性があるんだろう。

 しかし涼にそんなことが分かるわけもなく、とりあえず真島浩二をバイクに乗せて逃げる。追う木野薫は変身までする執念見せてますね。というところで続くのか。次回予告を観ると、どうも北條がまた動き出す感じですね。人間時ならどうこう言ってまして、変身前のアギトに何かするということらしい。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/12 (Mon) 21:59:39

 定期感想その4です。

●仮面ライダーセイバー(第43話:激突、存在する価値。)

 ストリウスに関する情報、ありがとうございます。特に悲劇詩人だったということで、いろいろ腑に落ち、確かにラスボスになるという実感がようやく湧きました。悲劇という軸が分かって、ストリウスの行動基準が見えてくるお陰です。カリュブディスメギドがラスボスかとか思ったんですが、ストリウスが悲劇詩人ならそういう方向はなさそうと思い直し、今話の話の流れ(カリュブディスはストリウスの依り代だった等)に納得度が増しました。

 そうだと分かってみますと、もしかすると現時点までのストリウスは、詩人/クリエイターとしては二流なのかなという気がしてきます。言葉を操って想像を刺激しても納得いく創作ができず、現実の迫力を借りたくなった、ということで。ストリウスの詩人としての矜持がラストまででどうなるか、ちょっと注目したくなりました。

 今回の感想は、ちょっと愚痴多くなるかもです。直接的には「ソフィアの不味いおにぎりなんて、今さらそういうキャラ立て」というNOVAさんご感想に触発されたと言えるかもしれません(NOVAさんの掲示板のほうも拝読しました)。

 食べ物演出では、例えば流しそうめんが、こないだありました(第41話)。マスターロゴス打倒を祝ってのイベントみたいな感じですね。あのときのソフィアは、割と緊張して構えて「よし、そうめん取るぞ」みたいな感じだった気がします。そこから前話(第42話)の塩まぶしすぎのデカいおにぎりにつながると言えなくもない。出自が人工ルナとして作られたということで、人間生活に関わることは不慣れ、未熟という設定なんでしょう。

 食べるって、ライダーものでは効果的に使われていることも多く、直近ではジオウかなと思います。ソウゴの大叔父:順一郎が毎回、手の込んだ食事を供してました。料理頑張るのは、ソウゴの友達だからということが大きかったみたい。前作ゼロワンだとAIアンドロイドのヒューマギアがバディ、パートナーですから食べ物演出はしにくかったかも。ゴーストも食事シーン多かったような。アランが仲間入りしますと一緒に食事となるし、アランがたこ焼きをおかずにするのもさりげなく演出されてる。

 宮崎駿監督のフード理論というのがあるそうで、主人公が心が通じた相手とだけ、一緒に食事するシーンを作るんだそうで。逆に言えば、心が通じ合わない間は食事シーンはない。それくらい食べ物に拘ってたそうです。ゴーストやジオウの食事演出に通じるものがありそう。

 セイバーのそうめんやおにぎりだと、コメディリリーフでの添え物的な感じですね。それが悪いわけでは決してありません。そういう演出もアリでしょう。問題があるとしたら(NOVAさんからの受け売りになりますが ^^;)唐突なことでしょうか。NOVAさんが芽依との対比で述べられているのは、なるほどな感じです。芽依は以前からそういう面があるキャラだと描かれてまして、むしろ「いかにもやりそう」という感じになってる。

 自分流に言い換えれば、ソフィアについては「溜めがない/足りない」となるでしょうか。そう考えると、ちょっと不吉な気がしないでもない。死亡フラグですね。キャラクターが唐突に、らしくないことしたり言ったりすると、次の回で死んでしまったりする。呑気そうなキャラクターが突然、故郷に残した家族の写真を取り出して「この戦いが終わったら」とか言ったりすると「あー、これは死ぬな」という印象になるやつですね。

 よく考えると、ソフィアってドラマの役割上は宙に浮いちゃった感じがあります。序盤はノーザンベース司令官、中盤では敵に囚われた奪還対象、さらに全知全能の書復活のための人工生命体と分かる。が、既にルナが復活/帰還しているため敵からは用済み扱い。しかしルナに代わって書の復活儀式に介入して阻止する意思があった。が、阻まれて果たせず。ノーザンベース/飛羽真側は既にソフィア抜きで長らく行動してきた実績があり、今さら司令官ポジションにソフィアが必須とはされていない。

 じゃあソフィアはどうするんだ、と考えて思い出したのが、話が飛ぶようですが、賢人が何度も斬られて死んだ(と思ったら、闇の世界に落とされてた)ということ。賢人のカリバー化は(効果的な運び、演出かどうかはともかく)繰り返しを使ってます。繰り返しはセイバーではよく用いられている気がします。神代凌牙ですと、何度も飛羽真と戦いつつもなかなか同調せず、今話でようやく芽依に「ありがとう」が言えたわけですね。

(賢人については、父:隼人やカリバーの正体について、迷走と立ち直りが複数回あったのも、自分的には繰り返しに入ります。後に活かされたとは言えない感じ。カリバー化後の、未来予測からのズレを認識しても絶望、も同様。設定上のことですが、いろんな未来を見たというのも、現時点までで活かされたとは言えない感じ。賢人はやたら同じところをぐるぐる回りがちな気がします。)

 どうも急変か繰り返しか、どちらかに話運び、演出が偏ってるような気もします。そのこと自体はマズくはない。効果的に使われている事例も多々あるはずです(自分的には、例えば映画「ベイマックス」を成功事例に挙げたい)。マズいのは、結果的に「唐突やダブり・重複」の印象が生じたときでしょうか。どちらも「溜め」≒段取り不足が原因のことが多いような。さらに申せば、作者/制作が「描いてないけどこうなってる」と思っても、それが観ているこちらに伝わってないといった現象かなと思います。

 それが前話でのソフィアのおにぎり(まだたぶん未完)かもしれませんし、今話のデザストと蓮にも感じます。特にデザストですね。デザストが「何も残せてない」と独り言ちるのは、以前からの様子から感じ取れるものもないわけではないです。が、エピソードとして(デザストの無念が)描かれてはいないので、溜めが足りず、どうも「そうだよなあ」という実感が足りません。なので唐突な感じがしてしまいました。たとえ、モノクロで消滅しかけるカットを入れてあっても、です。

 デザストからソフィアに話を戻しまして、ドラマ上の役割が消失した感じで、しかも親しみを持たせようという感じのコミカルシーン・演出入ったとなると、退場前に平和に印象上げといて、最期を劇的にする狙いなのかなという気がします。繰り返し演出としては、ルナに代わろうとして果たせなかったシーンがあります。もう一度同じようなことがあって、今度こそソフィアが身を挺して飛羽真らを助けてもおかしくはなさそう。

 もっとも、まだ1か月半分くらい残してます。途中までの流れが本当に納得できるかどうかは、話が締めくくられてから分かるもの。来週分は劇場版を意識した、ゼンカイジャーとのコラボらしいんで、最終盤に来て、ラストまで描くのに尺に余裕があることが窺えます。最終回を見終えて納得出来たら、今回の愚痴はきちんと反省するつもり。

 ともかく本編。先週ラストで逆ギレ気味にバトルに介入したデザスト、やはり負傷の回復に支障がある様子で(デザストが回復すると、存在の根源たるブックの破損が進む)、そこをしっかり蓮が見てしまい、状況を悟るわけですね。デザストは「何も残せなかったな」と無念がある様子(ですが、どうも唐突に感じるのは上述の通りです)。

 劇場版向け特別映像OPの後、どうやら蓮は思い切ったみたいですね。たぶん、デザストが長くないなら、デザストの思う通りに応えてやろうと。つまり本気の真剣勝負ですね。現状では依然としてデザストの腕が勝り、追い込まれた蓮は倫太郎/ブレイズの剣技を使って、デザストに失望される。

 蓮はさらに追い込まれて恐慌状態に陥り、這って逃げさえしてますな。そこから立ち直ってデザストにとどめを刺すと。デザストの評価は「お前はそのままでいいんだよ」というもの。これも守破離なんだろうか。蓮は最初(?)の師に学んだのが守、そのあと、強い者に興味を示し、剣を交え、賢人などだと崇拝に近いものがあったりするのが破。

 一周回って、自分らしい剣さばきに戻ったのが離で、これで第2の師たるデザストとしては免許皆伝と認めるに足るのかも。
(などと納得しようとしてますが、悲し気なBGMとかわざとらしく感じるし、過去シーン回想と現在での台詞繰り返しもくどい。自分的にはやはり、ここに至るまでの溜めが足りず、納得感が低いせいかも。たとえ紅ショウガのそれっぽいエピローグがあっても。)

 一方、ノーザンベースでは現状の情報整理。全知全能の書は復活してしまい、始まりの5人の書はストリウスが独占、おそらくソフィアを作った書(人間を作る書)もストリウスの手中にあるはず(視聴者にはストリウスが入手したことは明示済みですが)。ただ、ルナはまだなことは、芽依がルナに遭遇したことから確か。しかしソフィアを作った書をストリウスが持っているなら、代わりは作れてしまう(し、後のシーンでそうなっていたと描かれる)。

 それにワンダーワールドのリアルへの浸食は一時停止に過ぎず、タッセルの書を取り戻す必要がある(もしくは飛羽真が犠牲になる)。ストリウスが一手に握っているならストリウスはどこだ、ということで、賢人が見た未来を参考に、今のランドマーク頼りに拠点を探すわけか。

 ルナのほうは意外と簡単に倫太郎が発見する。ルナを探し損ねた芽依は神代兄妹と遭遇、凌牙の「ありがとう」&玲花のブラコンコント。ストリウスの拠点は飛羽真が発見し、そこへ神代兄妹がやってきて、また玲花のブラコンコント入ってますね。玲花単独で出てた頃の高飛車演技も交えて、効果を狙ってる感じ。

 自分的には、この後のバトル時も含む、玲花のブラコン演出のエスカレートは、物語がラストに向かう雰囲気を押しとどめてる気がします。もしくは早すぎて、エピローグ向けの演出がコメディリリーフに使われちゃってるような。どうもラスボスに話が集約されていく感じが出ない気がします。

 それはともかく、飛羽真&神代兄妹でストリウスに挑む。のですが、ストリウスの儀式準備がかなり異様。ブック化した多数の人々、新たに創造した赤ドレスのソフィア(2番目)はカリュブディスメギドに食わせて統合するための生贄ですか(かつ、飛羽真を追い込んでの悲劇の主人公化)。そうして強化したらしいカリュブディスメギドでもセイバーらに対抗できないと見たストリウス、自分を生贄にしてしまう。と思ったら、食らい返して全てを我が身に吸収したらしい。
(仮面ライダーWEBによると、カリュブディスメギドの声優さんはクランクアップだそうですが、カリュブディスメギドは退場かどうかあいまいみたいです。デザストのイメージを被らせたカットあったし、もしかするとということはありそう。)

 そうなってみたストリウス、何か見えたらしい。「物語の結末は私が決めます」と宣言して次回へ(たぶん再来週)。こういう点は、主人公とラスボスは似た者同士、ラスボスは主人公が道を踏み外した姿、というどっかで聞いた創作のコツと通じるものがあります。

 次回「映画公開記念合体SP特別章:界賊来たりて、交わる世界。」は、たぶん寄り道のお祭り回かな。しかもゼンカイジャーも同じ趣旨となる、実質の1時間ものらしい。それはそれで息抜きに楽しんでみようと思います。

●青天を衝け(第22話:篤太夫、パリへ)

 解説の家康公は前にちょこっと書きましたが、今話に出てくれないのは残念、しかし予告映像に出張ってきてくれた点は来週に大いに期待するものありです。いよいよ本編に関わって来そうで(夢枕くらいが限界でしょうけど)、家康公もタッセル化かと思うと、ちょっと興奮すらします。

 映像的には昔のパリの映像がなかなか。CGだそうですが、本物みたいであるし、美しいし、迫力も感じるし。昔だと、ああいうのは絵を描いてはめ込んで合成したり、絵をスクリーンに投影したりしてたはず。それもなかなか美しくできるわけで、例えば堺正章さんや夏目雅子さん出演の「西遊記」では上手くやってたと感心した覚えがあります。が、やはりCGはきちんと作れば素直に凄いと感心、感動します。特にリアルさですね。

 ドラマは国内外に分かれて進んでいくわけですが、しかし密接につながっている点が緊迫感を盛り上げてます。どうやら薩摩藩は今話中盤までは、体制を形式的には維持したまま、幕府に取って代わることを考えていたらしい。

 そのための布石の1つがパリ博覧会を利用した外交だったわけですな。ヨーロッパ列強に、日本は徳川を盟主とする連邦であると喧伝しておいて、盟主の座を奪うつもりだったように見えます。それも幕府側の要求に応える形でトリックを用いる。琉球王国は薩摩が守護しているも同然らしいので、まず博覧会出展を「日本と琉球王国」の2国にしてみせる。

 当然、幕府側は抗議して取り下げさせようとするので、「では薩摩太守としましょう」と。太守(藩主)は大君(将軍)の下、ということで幕府側も納得する。が、「政府」という単語を付け加えることで「王国と公国」みたいな感じの印象操作ができ、「将軍は皇帝ではない」と新聞に書かせる。これって抗議できないですよね。「皇帝」に対応するのは「天皇」でしょうから。「将軍は国王ではない」と書かれたら、訂正を要求できたかもしれませんが。

 その背後では英仏の押し合いへし合い、しかも政経が分離してのややこしい動きもありますな。政治家よりも商人が主導して、日本国内の対立を利用している感じです。

 そういう列強の動きに対し、対応できているらしい慶喜、なんとかついていけそうな栄一/篤太夫、あるいは栄一に先んじる小栗忠順と、旧態依然の幕臣との対比が面白い。例えば「郷に入っては郷に従え」るかどうか一つとっても、頑迷な幕臣は問題あり。自分たちが国内のしきたり通りでいいなら、諸外国も日本国内で同様にしちゃうとか想像できないらしい(そして治外法権に結びついていく)。

 あるいは、一代でフランスを帝国化したナポレオン、それを引き継いで回復した三世を「わずか3代。日本の帝室は2千5百年」とか負け惜しみ言ってちゃいけませんな。徳川幕府で当てはめれば、家康公と、3代目の家光を愚弄するようなもの。フランスを列強に引き上げた実力に素直に感心している栄一/篤太夫との差は大きく、「幕臣の大勢がこうでは」と不安になるものがあります。

 そう思ったら、来週はもう大政奉還みたいですね。なんだか「なるほど」と思ってしまいました。慶喜自身は列強のやり手から警戒されるほどの人物でも、組織を構成する幕臣≒官僚がこれではいけない。わずかに小栗忠順のような開明な臣がいても、多勢に無勢でしょうな。パリ博覧会を目の当たりにしても感心することすら拒む幕臣が多くては、とてもとてもという感じです。

 しかし慶喜だけでも有能なことが、かえって災いしたような運びでもあります。盟主の座に就こうとする薩摩藩:久光の思惑が外れたことで、倒幕に向かっちゃうらしい。そうなると倒幕派でいったん敵対した長州藩と手を結ぶ方向性も出るわけですね。もう表面上にせよ、平和裏の解決はありえなくなってしまいました(だから大政奉還の奇手なのか)。

 しかも、渋沢栄一のライバルとなりそうな五代才助(友厚)も現れる。現時点では、実力的には栄一/篤太夫のはるか上を行く感じです。五代友厚はNHKの番組で紹介されているのを少し見た程度で、よく知りませんでした。渋沢栄一と岩崎弥太郎を比較する話は時折見聞きしてたんですが、五代友厚との対比ってどう描かれるんだろう。これも付け焼刃でも下準備しとかないと、いろいろ描写が分からないかも。

 栄一/篤太夫の後年の女性関係について、今話でちょこっと萌芽が描かれた感じだったのはちょっと笑いました。ダンス会で見惚れてしまってましたな。肌が玉のようだとかなんとか、ほとんどうわ言になるほど心奪われた様子。それなら後年、あっちこっちで浮気する素地があるのが見て取れる気がします。

 地味ながら感心したのが昭武/民部公子。調べてみると慶喜より16歳若いみたいですね。若いし、幕臣が忠誠を誓っているのは実は現将軍慶喜と知っているせいで、控えめに振舞っているようです。衆人環視の中で随行の幕臣を咎めることはしない。恥をかかせることになるからでしょう。

 が、部下だけになるとやんわりと意思表示をする。ホテルを引き払い、住むアパート探しの件ですね。アパートが気に食わないと不服を言う幕臣を抑え、これでいいと栄一/篤太夫をねぎらう。しかし頭ごなしではなく、「兄上(慶喜)の住居より立派」と、幕臣が本当に頭の上がらない慶喜を引き合いに出して黙らせたわけですね。

 昭武/民部公子は立場をわきまえつつ、しかし知恵を働かせて物事を処理する能力がありそう。だから慶喜も後継者として期待しているんでしょうな。が、大政奉還して将軍職は事実上、なくなってしまうわけか。残るは、薩摩藩が当初目指していた盟主の座を、新政府で徳川が占めることができるかになってきそう(史実はもう分かってはいるわけですけど ^^;)。

 そういう状況を来週、家康公がどう評するのかも楽しみにしているポイントの1つです。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/15 (Thu) 09:31:24

 今回は、ゲッターロボアークとライダー感想です。

★アーク2話

 この作品は、過去のアニメ諸作とストーリーが全くつながっていないので、アニメ視聴があまり予習にならない作品です。

 アニメ作品は、TV放送3作とOVA3作があって、今回が7作めになるわけですが、ざっと紹介すると、以下のとおり。

1.ゲッターロボ(無印)
 主役はリョウ、ハヤト、ムサシの3人チームが、地上侵略を狙う恐竜帝国と戦う話。
 ゲッターロボは宇宙開発に作られた3機のゲットマシンが、空陸海の3体のロボに変形合体するのが特徴で、アニメの変形合体ロボの元祖です(合体は特撮のキングジョーが先)。
 最終話で、ムサシが恐竜帝国に特攻して戦死する悲劇で、続編のゲッターGに続く。

2.ゲッターロボG
 戦死したムサシに代わって、新たなメンバーのベンケイが参入し、恐竜帝国に代わって出現した百鬼帝国と戦う続編。
 ロボもパワーアップし、ゲッタードラゴン、ライガー、ポセイドンに。終盤、ハヤトが戦死するかと思われたけど、無事に生還して、今回はハッピーエンドに。これで70年代のTVアニメのゲッター史は一度終了。

3.ゲッターロボ號
 平成になってリメイクされた3作めのゲッター作品。ただし、アニメ版は前2作とは世界観が全くつながっていない。その後のゲッター史に影響するのは、石川賢氏の原作マンガの方である。
 主人公は、號、翔、剴の3人で、敵はプロフェッサー・ランドー率いるメタルビースト。マッドサイエンティストの操る機械獣ということで、最初はマジンガーZのリメイクとして作られた。

 その後、ゲッターはTVゲーム「スーパーロボット大戦」と共に浸透し、原作版の號の後半に出現した真ゲッターから、現在のゲッターロボサーガにつながる長期シリーズと化す。

4.真ゲッター
 ゲッターOVAシリーズ第1作。
 マンガ版の號とゲームの真ゲッターを原作に、オリジナルストーリーを描き、現在のスパロボのゲッターの土台になった作品。
 リョウたち旧ゲッターチームと、號たち新ゲッターチームのダブル主人公チームの物語だけど、実質は若者を導く旧チームが美味しいところを持って行った感。

5.ネオゲッター
 OVAシリーズ第2作。
 前作は、原作ゲッター號の中盤(アラスカ戦線)をインスパイアしたオリジナル展開だったけど、今作はゲッター號をアレンジしたデザインのネオゲッターを主人公メカにして、原作ゲッター號の序盤(チーム結成)と終盤頭(真ゲッターへの乗り換え)を題材にしたオリジナル物語。
 敵は、原作ゲッター號の後半に再出現した恐竜帝国。その意味で、無印ゲッター(原作マンガ版)の設定も受け継いでいる。

6.新ゲッター
 毎回設定が変わるOVAシリーズ第3作。
 今度は、無印ゲッターの原作マンガ版の序盤のバイオレンス展開を再現し、敵はゲッターGの百鬼帝国をモチーフに、途中で平安時代にタイムスリップして、鬼退治から陰陽師退治に至るという超展開。
 言わば、牙狼シリーズにおける紅蓮の月みたいなものか。ある意味、シリーズの中では最も異色作。

 で、今作のアークは、アニメのゲッター作品とは、一つもリンクしておらず、むしろ見た方が混乱するという設定ですね。
 予習するなら、石川賢原作マンガで、無印ゲッター→ゲッターG→プレストーリーで後から挿入された真ゲッター→ゲッター號という一続きのゲッターサーガをチェックしないといけない作品。

 で、キーワードは宇宙から注がれるゲッター線という謎エネルギー。最初はマジンガーの光子力エネルギーと同様、ロボを動かす凄いエネルギーに過ぎなかったのが、
 真ゲッターの登場から「恐竜を滅ぼし、人類の進化を促す起因になった意思を持つエネルギー」という設定が加わり、当掲示板の今の話題的には「アギトの力」に相当するのがゲッター線と考えてもいいのかな。

 で、ゲッター線が最も愛したキャラが、初代主人公の流竜馬(リョウ)で、2代目主人公の號のお株を奪う大活躍だったのが、真ゲッターと共にほぼ壊滅状態の荒れた地球を救った後、火星へ飛んでいって、行方不明という背景ストーリー。
 地球がどうして荒廃したか。原作では、恐竜帝国の大侵攻で、地球を昔の恐竜が住める星にすべく大改造しようとした作戦の影響で、要は恐竜帝国が人類の敵という設定なんですが、
 どうもアニメ版アークは、ランドーとの戦いを描いたアラスカ戦線をシベリア戦線に改変した影響で、恐竜帝国との因縁が改変されているようです。

 今回、拓馬がカムイと殴り合ったのは、「人類と恐竜帝国は不倶戴天の敵」という設定が前提にあって、人類と恐竜人のハーフであるカムイの設定は、それまでのゲッターの常識ではあり得ないものだったんですね。

 原作アーク劇中では、恐竜帝国の中にも地上侵攻を目論む好戦派と、海底で平和な生活を守りたい穏健派の二つの勢力があったことが示され、
 カムイは穏健派の長の息子で、人類と恐竜人の和平の使者的な位置付けでもある。
 一方、宇宙からの侵略者が出現したために、地上の人類とかつての敵だった恐竜帝国が手を組んで、応戦するという話でもあります。

 原作のストーリー設定では、恐竜帝国が地上をボロボロにしておいて、今さら味方面かよって因縁が尾を引くのですが(拓馬がカムイの背景を理解し、感情的に受け入れるようになって、本当の意味でチームの絆が成立するに当たって、第一部完だったと記憶)。
 今回のアニメでは、その辺のややこしい設定をどこまで掘り下げるのかを気にしつつ。

 ドラマ的には、拓馬とカムイの関係性に注目。
 ただ、拓馬の性格が、割と理知的で過去の因縁にこだわるところのあった原作設定よりも、おバカに改変されていて(むしろ、原作の號みたいな山猿的な気質の持ち主)、ワイルドでバイオレンスなのは変わりないものの、より陽性でサッパリしたキャラになっていますな。
 つまり、原作は過去を引きずった息子キャラだったけど、アニメ版の拓馬は義理人情に篤い、よりストレートな竹を割った性格に描かれていて、敵宇宙人とのバトルに専念するような作風かな。

 いずれにせよ、2話めは設定紹介編で、こちらとしては原作要素と改編要素をチェックしながら、整理が必要な段階です。
 たぶん、下手に原作を知っている方が、こんがらがるので、ところどころのキーワードだけ拾い集めている方が良さそう。
 今後、アニメ版独自の設定も増えて行きそうなので。

 怪力エスパー僧侶で、しかもインテリハッカーの獏さんが、原作よりもスペックが高そうですし、実はチームの柱というか潤滑油として機能しそう。

★アギト

 台風の目と言うべき木野さんのアナザーアギト登場で、後半の波乱展開に突入。

 アナザーアギトとの対立と、4人ライダーが和解してのアンノウン(水のエル)との決着に至るまでの展開が、アギトの盛り上がりどころですね。
 で、アナザーアギト編が終わった後のラスト5話は、おまけというか消化試合みたいなもの。

 ともあれ、次回は太陽の光で覚醒するシャイニングフォームが目玉で、その後はエクシードギルスへのパワーアップに期待しつつ、アナザーアギトメインのドラマに注目と。

★セイバー

 デザストさんの退場劇。

 さて、次回は劇場版祭りの番外編的な内容で、30分後のゼンカイジャーとのコラボなんですが、
 もう作風が全然違うので、公式で言うところのゼンカイ脳を理解していないと、意味不明になること受け合い。ここではゼンカイジャーの話をしていないので、どこまでご理解されているか不明ですが、

 とにかく毛利脚本の超絶ギャグ回ですね。
 神代兄妹と、ゼンカイ側の世界海賊兄妹のトレード的に、両方の世界が入り混じるとか。

 どちらも追加メンバーですが、海賊兄はゴーカイジャーをパクったデザイン(劇中公式でそう明言)で、ヨホホイと叫びながら歌って踊って変身というキャラながら、性格はシリアス。
 基本はおバカで陽性ノリなゼンカイジャーの中で、クールシリアス担当かと思われたら、あっさり感化されて、ゼンカイ脳恐るべし、と公式がギャグにしてしまってる次第。

 こうなると、シリアスキャラのイメージの強かった神代兄妹も一気にギャグ時空の住人になってしまう可能性が大きくて。
 しかも、妹サーベラさんの演じ手の女優さんが、ゼンカイヒロインの魔法少女の熱烈なファンだそうで、あっ、こりゃ間違いなく壊れるな、と期待させてくれる。

 もう、次回は、今回のストーリーとつながらないぐらいの面白ギャグエピソードになること確定なので、まあ、ある意味、これもワンダーワールドかな、と思います。

 さて、ラスボスであることが発表された仮面ライダーストリウスですが、頭部デザインはストリウス怪人体とほぼ同様で、胸アーマーは仮面ライダーソロモンと同じ形の色違い。
 完全な新規ではなく、「ストリウス怪人体+ソロモン」の融合デザインですね。

 こいつとの決着で、風呂敷は畳むのでしょうけど、劇場版でもっと派手な展開で盛り上がるんだろうし、
 まもなく、新作ライダーの公式発表で、空気は完全にそっちに移るだろうし、この後のセイバーは消化試合的にきれいに風呂敷を畳んでくれたなら、自分的には文句はありません。

 気になるのは、飛羽真の去就ぐらいですしね。
 まあ、終盤で、味方側の殉職キャラが出ないことだけは願いつつ。

 案外、世界の守護者の任務はソフィアさんが引き継ぐって可能性もあるだろうし、と言うか、そうでもしないと、彼女の存在意義が分からないですしね。
 ストリウスがこしらえた赤ソフィアも、思わせぶりに出てきただけで、食べられて退場ですし、果たして再登場はするのだろうか。

 ルナちゃんは、劇場版で大人になった姿を見せるそうですが、
 すでに発表された内容からの推測で、「ライダーと戦隊の世界の壊滅を目論む敵ボスが、原作者の石ノ森章太郎氏の幼少期を狙ってくる。少年を助けようとセイバーとゼンカイジャーが共闘する中で、彼らは物語世界の根幹の力に触れてパワーアップ」って感じでしょうね。

★戦隊

 9月から、ジェットマン配信を大々的に告知されました。
 いや、前作のファイブマンがまだ配信中なのに、もうそれが消化試合であるかのように、公式でアピールするなんてどうよ? と思いつつ、

 まあ、ジェットマンは戦隊史に残る伝説の作品ですし、牙狼の雨宮監督と、アギトの井上敏樹脚本のコラボで、しかも現在の戦隊界の大御所脚本家の荒川さんも参加したり、
 戦隊シリーズでも革命的な一作という形で、超お薦めと言っておくわけですね。

 この作品を見たことで、海外のパワーレンジャー企画がスタートしたというほど、ドラマ的にも一気に洗練された形ですし、
 基本は軍人レッドとヒロインがチームの中核になるはずだったのが、敵の襲撃でヒロインが犠牲になり、残されたレッドが復讐の鬼になりかけるも、他のメンバーが偶然選ばれた民間人の素人で、チームワークもバラバラ。
 そんな連中を率いることになった真面目で責任感の強いレッドと、一匹狼のプレイボーイなブラックの対立と友情成立の縦糸。
 そして、行方不明のヒロインは洗脳された敵の女幹部として出現したりする悲恋を土台に、一般人お嬢さまのホワイトヒロインがレッドに惚れる一方で、ブラックがホワイトに惚れて、チーム内外の恋愛劇がエスカレートして、戦うトレンディドラマの呼称を頂いたり、
 これまでの戦隊では掘り下げられなかった男女のドラマでシリアスな人間ドラマを描いて、それが平成ライダーや牙狼の作風に継承されるなど、話題性が豊富な作品ですな。

 人によっては、この作品を戦隊ナンバー1の傑作に挙げたりもするほど。
 まあ、自分的には、海賊戦隊と獣電戦隊と恐竜戦隊と超力戦隊とで迷いつつ、元祖の秘密戦隊も捨てるわけにはいかないし、う〜ん、とナンバー1は決めかねるわけですが、ジェットマンをトップに挙げる人の気持ちは非常によく分かるってことで。

 ともあれ、ジェットマン→ジュウレンジャーにつながる時期が、戦隊の中興の祖という感じですね。
 秋からの配信を楽しみにしつつ。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/16 (Fri) 16:53:39

 定期感想その1です。

●ビルドファイターズ(第23話:ガンプラ・イブ)

 タイトル通りのお祭り回でしたが、次話のためにしっかり段取りもしてありましたな。今話に限らず、1つの回が1つのテーマだけを表現しないことがよくあるのに感心します。こういうのは、全体構成をきっちり構想してあるからこそできる、のだろうか。創作者資質が欠ける自分では、「そういう気がする」レベルの推測に留まりますorz。

 お祭り部分では、劇中キャラクターのお祭り気分に留まらず、ガンダムシリーズを追ってきた視聴者に対するサービスとしてのパロディ。オマージュが多数あったようです。「ようです」というのは、自分には少ししか分かるものがなかったから。

 分かる範囲では、例えばイオリ・タケシに絡んだ(?)シャアとそこへ戻って来たらしいララァ。シャアは台詞「坊やだからさ」まで使ってますね。お祭り会場特設のガンプラバトルでの司会はGガンダムのレインで、しかもパイロットスーツですね。ハマーンもちらっと出ていたようです。
(Gガンダムは興味はあったけど、視聴時間が取れず、ほとんど観ておらず。ガンダム公式Youtubeで最終盤はちょっと観てたりする。)

 少しネット検索してみますと、ガンダムシリーズを追った人なら分かるものが多数あったようですね。そういうファンサービスも(本編ドラマに影響しないように)入れてあったわけですか。が、最初は勘違いしてしまいました。そういうアバターなんだと思い込んでしまったんです。コンピュータ世界に入り込んで遊ぶダイバーズシリーズと取り違えてしまいまして。あの通りの姿かたちでお祭り会場にいたとすると、コスプレと解釈する必要がありました。

 ビルドファイターズはガンダム派生のガンプラシリーズ初作ですから、ガンダム世界をガンダム過去作でイメージとして取り込む必要性は特に高かったんでしょうね。やはり「ガンプラを見ていると、まるでガンダム世界にいるような気分になる」というのは大事でしょうから。といっても、序盤からガンダム過去作の有名キャラクター、台詞を目白押しにすると、ビルドファイターズ主要キャラクターの印象が薄められかねない。

 そこでオリジナルキャラクターの印象が固まった最終盤にお祭りとして、ガンダム有名人を登場させたということなんだろう。最終回を見終えたら、感情移入した主要キャラクターとガンダムシリーズの有名キャラクターが結びつき、ガンプラでガンダム世界に入り込む感覚が自分(視聴者)に入ってくる仕掛け、となりそう。

 そういう楽しい雰囲気、仕掛けを打ち出しておいて、三代目メイジン・カワグチ/ユウキ・タツヤのキャラを立ててくれてるわけですね。これが次回に効いてくるはず。まず二代目メイジン・カワグチと思しき、重症の入院患者にタツヤが語り掛けまして、前話で匂わせた行き方での決別を明示する。ここはシビアでして、続くお祭りの楽しさに対する落差を作る、いい締りになってます。

 そうしておいてお祭りの賑わいを見せてくれる。懐かしのキャラクターも多数登場で、観ていてウキウキですから、受容的な気分になってくる(たぶん劇中キャラクターも)。そこでユウキ・タツヤの告白ですから、すっとこちらの胸に入ってきます。セイらもそうだろうなと思える。

 タツヤの話は具体的で興味深く、どうガンプラバトルしたいのかだけでなく、セイの父親:タケシの教えによるところ大というわけですな。タツヤとセイのつながりが実は深いことも分かると共有するものも見えてくる。今話でついにタケシがリン子と会えて、セイも一緒に抱きしめるシーンは、タツヤの告白によく効いていた感じがします。

 前話の全力の正々堂々バトルの後にこれですから、セイのタツヤへの信頼が(視聴者的にも)実によく分かる運びになってます。ところが最後の最後で登場したユウキ・タツヤがガンプラ(ガンダムエクシアダークマター)ごと雰囲気が一変、もしかしたら二代目はこんな風だったか、というほどの感じ。さっきまで平和へ向かう感じだっただけに、一気に崖から突き落とされるような感じが出るわけですね(自分の好みのパターンの1つ)。

 実際、次回ではセイ&レイジが「こんなの三代目=タツヤさんじゃない」みたいな衝撃を受ける戦いをするようですね。フラナ機関のナイン・バルトと組んだマシタ会長の策動なら、と察するものがあります。が、タツヤの素顔の掘り下げが充分にありますんで、きっとセイらはひっくり返せるだろうという信頼はできます。

●ゲッターロボアーク(第2話:運命の子ら)

 作品史を踏まえるご解説、いつもありがとうございます。アニメ版シリーズの流れと、このアークはつながってないんでしたか。そのアニメ版シリーズも、個々に独立性があり、マジンガーZのリメイクを意図してスタートしたものさえあると。

 アニメに対応するコミック版(原作と呼ぶべきなのかな?)があり、さらに1つの歴史軸を持つようまとめられて、ゲッターロボサーガとして成立したわけでしたか。しかし、きわめて残念なのことに作者の石川賢さんが2006年に58歳で死去され、サーガは未完の大作となってしまったわけですか。

 ゲッターロボサーガは、石川賢さんの別シリーズ「虚無戦記」との関連も言われているようで、いずれさらに統合する予定もあったのかな。アニメで言えば、ファンが始めた(らしい)のがガンダム史の統合で、ガンダムだけど1stと無縁で作ったものも上手にまとめていったとのこと。

 ゲッターの場合は作者の石川賢さん自ら、いろいろ作ったゲッターをまとめ上げて行ったわけですね。ゲッターシリーズに原作者として関わった永井豪さんも、自分は最近知ったんですが、デビルマンシリーズもすそ野の広がりが大きいようですね。例えば「バイオレンス・ジャック」だと、自分は単に世紀末ものという認識しかなかったんですが、ジャックの正体はデビルマン/不動明なんだそうで。

 そういうのって、最初から構想があって、いったん個々を独自に描いてもまとめるプランがあったりするのかしらん。それとも、長く創作していると、作家の持つテーマ性で共通部分が浮き出てきて、まとめられるようになるのか。ちょっと興味深い現象であるような気がします。

 ゲッターロボに戻りまして、サーガの各作品をもうちょっと知ろうとウィキペディアの「ゲッターロボサーガ」の項から、各作品のリンクをたどろうとしたんですが、情報量が大きすぎて頭が発散。前にも同じことやらかしたのを思い出しましたorz。アークアニメを観つつ、ときどき読み返していれば少しは分かるかも。

 いかん、脱線が長いorz。ともかく本編ですが、こちらのご感想にある通り「2話めは設定紹介編」ですね。第1話で具体的状況を劇的に見せて目を引き付け、第2話で経緯や仕組みを語り、第3話から戦いのドラマ(らしい)という、自分的にはセオリー通りの作りです。

 冒頭は本作前史にちょこっと触れるシーンで、アラスカ戦線の決着みたいですね。このシーンを自分は初見では勘違いしまして、拓馬の父の流竜馬がメシア・タイールのよって救われたと思ってしまいました。観なおしたら所員が「神一佐」と呼びかけ、「號と竜馬は?」と問い返してるのに気が付きました。タイールは、早乙女研究所の現所長:神隼人を生き残らせるべく、自らが出撃したわけでしたか。

 竜馬の息子:拓馬のみならず、タイールの弟の山岸獏まで揃ってやってきたら、そりゃ神隼人所長も驚くのも無理はないわけでしたか。しかし、みんな揃いも揃って気が荒い(^^;。まずは、カムイが「今度そういう目で見たら」と殴り掛かり、拓馬が殴り返して「トカゲ野郎」で乱闘に発展。

 神隼人所長の一喝で止まりはしますが、性分が変わるわけもなく。さらに量産機D2チームの面々も気が荒いと。この後の合体訓練失敗をからかったのが元でまたもや乱闘に。ちょっと驚いたのが、一応は拓馬らの頑丈さ、膂力に驚いてはいたようですが、D2メンバーも対等に殴り合えてるところですね。

 さらに頑健さも引けを取らない感じ。今話終盤の敵襲で、まずD2チームに出撃命令が出ると、乱闘のダメージなんかなかったがごとくで元気に出撃してました。ゲッターロボに乗れるパイロットって、みんな超人レベルらしい。

 しかし、ともかくは状況説明。なんで第1話のような状況になってるかが神隼人所長から語られる。表立って戦ってたのは百鬼やら恐竜帝国ながら、別の正体不明の宇宙からの敵がいると。外見は虫で、系統的な戦略は見えず、偵察っぽい行動を繰り返していたのが、今や本格侵攻に変わってきたみたいですね。

 しかし拓馬の興味はそんなところにはなく、10年前に道場に現れて拓馬を連れ去ろうとやってきた科学者(らしき連中)を探しているらしい。少し調べてみますと、そのときに拓馬の母が殺害されているらしいですね。仇を探しているわけか。

 しかし、拓馬が仇探しで早乙女研究所にたどり着いたわけでもないし、神隼人が探して連れてこさせたわけでもない。ゲッターに呼ばれたから、というわけですか。ゲッター線ではないし、3体のロボットでもないみたいですね。これも少し調べると、ゲッター線の設定が発展して、知能と意思を持つ存在になってるらしい(それにより恐竜絶滅とか起こったらしい)。

 拓馬はゲッターに興味を示さず去ろうとするも、予知能力を持つ獏は何か感じることがあるらしく、残って運命に従うと。これで決別かと思ったら、拓馬は意外にあっさりしてまして、子供のころからの付き合いであり恩義もある獏と行動を共にすると即決即断。「陽性でサッパリしたキャラ」というのが感じ取れて、なるほどとなります。しかし原作版では小難しい面もあるわけですか。

 これで当面の方向性は定まりまして、さっそく合体訓練に入るも失敗、量産機D2チームにからかわれて乱闘、とかやってるうちに敵が行動開始。歌舞伎の隈取したみたいな現場指揮官が襲撃機多数引き連れて早乙女研究所を包囲、これにD2チームが迎撃に発進と。

 最後に敵本部の様子が移りまして、ラスボスは大女王メルドウサですか。かしこまって芝居がかった物言いの幹部は、調べてみると「コーメイ」なる大幹部らしい。名前からすると策士っぽいですが、言動は武断的かな。

 ともかく、いよいよ戦端が開かれまして、来週の第3話からは激しい戦闘を交えつつのドラマ展開をしれくれそうです。もしそうなら、感想を毎週書きたくなりそう。

●件の人物の暴言(レジェンド絡み)

 NOVAさんのブログへ迷惑~ストーカーまがい~暴言書き込みを連ねる悪質な人物が、掲示板まで手を出しまして非常に心配しました。なにせ多数の方が毎週の番組感想で平和に楽しんでいる場所ですんで。それもライダーものはメイン題材の1つ。

 とにかく書き込み内容がひどい。昭和の初代/1号ライダーを演じた藤岡弘、さんの50年前のごく短期の失踪事件を引き合いに出して、現ライダーへの激励の言葉に因縁つけるとは。

 もちろん、その失踪がスポンサーや視聴者を含む周囲に迷惑をかけたことは事実でしょう。が、調べると事情がかなり複雑なことも分かるはず。その後の経緯(すぐに完全復帰、大河ドラマなど他番組への進出等)からして、悪質性がなかったことも分かるはず。

 記号処理的に「失踪=迷惑=破廉恥」などと断じるものではないですね。仮に失踪を批判的に考慮するとしても、立ち直って恩返し(例えばその後のライダーものの発展)したレジェンドが、自らの経験も踏まえての訓戒って、むしろカッコいいんじゃないか。藤岡さんのその後って、まさにその訓戒通りなわけで。藤岡さん、御年76歳にして未だ現役の仮面ライダーですから。
(商業行為的に言えば、宣伝の場で過去の思わしくない出来事に言及できるわけがない、ということも常識的。)

 ベテランは言い換えれば歳を取っていくということでもあるんですが、一定以上の年齢になりますと、行き方がいろいろですね。年老いたところをしっかり見せ、時には枯れた味わいを出す方もいます。それもいい感じのことが多い。

 一方、凄みを増していくのが藤岡さんでしょうか。2016年には藤岡さんは69歳で劇場版「仮面ライダー1号」(ゴーストとのコラボ)に出演、主演なさってますね。自分は映画は(例によって ^^;)観てないんですが(Youtubeでそろそろやってくれるかなあ ^^;)、CMなどだけ観ても凄みは感じ取れました。劇場版を見に行ったファンのネット評でも迫力が半端なかったと。

 もし「69歳なのに、あそこまでやれる」と思ったら、そんなに感心はしないかもしれません。しかし「69歳だから、あそこまでやれる」のなら、逆に感動ものです。たぶん、ライダー&戦隊コラボの最新作でもそこに期待できるはずと思っています。
(凄みを増すのを、コミカルや軽さと両立しつつやって見せてくれたのが、藤田まことさんの中村主水だったりする。主水主役シリーズでは、主水さんについては、自分的には後期ほど好き。本編ドラマ的にはいろいろあるんでしょうけど。)

 あの書き込みを読んだ瞬間、そんなことが頭をぐるぐる巡りまして、思わず乱入しそうになりました(^^;。が、怒って何か書くこと自体マズいし(当該人物のやらかしたことに類似)、管理人裁定待たずでは越権的だし、そもそも普段書いてない掲示板だし、と思いとどまりました。

 そうしたら、まず当該書き込みのみが閲覧停止となり一安心、続いて閲覧再許可と同時に第1次管理人裁定で納得。さらに補足が来まして、安心すると同時に、「やっぱり自分が興奮して書き込みしなくてよかった」と思った次第です。ブログのほうで当該書き込みへの助言があるのは確認しまして、もしやるんならそういう形だなとも思った次第です。

 NOVAさんの掲示板での措置は温情寄りながら適切なものと思いますが、当該悪質人物に通じたかどうかは不安もあります。ブログでの措置に対し、こっちが禁止ならあっち、とやらかし、さらに有期の出禁を食らうと、掲示板に出張ってくるような人物であるわけで。自分が何をしたからこうなった、という思考が働いている形跡がない。

 よく「他人の過ちは赦すべき」とは言いますが、「悔いるなら」が前提条件なわけで。悔いてない人間を赦すと増長させてしまう、つまり余計に悪に向かわせてしまいかねない。自発的に悔いて自発的に行動が改まるまでは、決して赦さない旨のメッセージを単純に明示すべきなのかもしれません。
(「こうしたほうがいい」「こういうことはするな」といった具体的なメッセージはたぶん不可で、なぜなら文言の穴を突いたつもりで、別のことをやらかすだけだから。)

 心配して何か申し上げるつもりが、愚痴になってしまって申し訳ありません。安定して処理されているので大丈夫と思いつつも、やっぱりあまりにも大変そうだとも思っての次第です。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/17 (Sat) 09:00:39

 青天の感想を書いていないことに今頃気づきましたが、まあ、次回の幕末編最終話を見てから、まとめて書くことにします。

★BF

 アイラ編では、機械の力で暴走した彼女をいかに救出するかというドラマが描かれていましたが、
 決勝戦の相手のメイジン戦でも、楽しさを奪われた機械の力による暴走を、ガンプラというホビー愛の力で、どう打ち破るか、という流れに突入したな、と。

 スポーツマン風に考えるなら、勝つために手段を選ばない大人の策謀に対して、純粋な子どもの趣味パワーで心を通わせることで、ホビーアニメとしてのテーマをしっかり表明。
 言わば、趣味を楽しむことは素晴らしい。より楽しんだ者の勝ち。視聴者の皆さんもガンプラ作って楽しみましょうってことですから。

 この辺、商業主義と言っても、趣味界隈ですから、実質、楽しめるものを提供することでWinWinの関係を構築するのが、エンタメ業界なので、
 販促アニメでも「こういう楽しみ方もある」とか、楽しめる趣味こそベストって感じだし、そういうノリを批判する客層は残念ながら相手にされない世界でもある。

 もちろん、プラモデルを作らない視聴者もいて、純粋にガンダムアニメのスピンオフとして、物語のファンになる人もいるだろうし、それはそれで歴代ガンダムシリーズファンを楽しませる仕掛けも豊富。

 で、この世界には、そもそもラルさんがいるので、他にもガンダム時空の登場人物に似た人(一種の並行世界の同一人物説もあり、ただのコスプレと解釈もできるけど、夢のガンダムワールドパラダイスとも理解)たちがお祭りで楽しむ今回は、アニメシリーズファンの涙腺を潤ませるものもあるわけですな。

 アニメ本編では、悲劇の戦死を遂げたキャラとか、シリアスなドラマで家族が崩壊した一家とかが、この作品では幸せそうな姿を見せている。

 例えば、Gガンダムの主人公ドモン・カッシュ。
 彼の家族は、父親の作ったアルティメットガンダム(後のデビルガンダム)にまつわる悲劇で、母親は死亡、兄はデビルガンダムに取り込まれ、父は事件の責を負って冷凍刑という中で、兄が悪の元凶だと考えたドモンがデビルガンダムを倒すためにガンダムファイターとして、武闘大会に参加して、大会の裏で暗躍するデビルガンダムを利用する一党と戦う話です。

 孤独な復讐者だったドモンが、武闘家としての拳で、友を得て友情を紡ぎ、師匠を乗り越え、最後に愛の大切さを知って恋人のハートをゲットして、愛の力でラスボスを倒してハッピーエンドな話。
 ただ、それでも失った家族の悲劇が背景にあって、だけど劇中で描かれた幼き日のドモンが、父母兄といっしょにプラモ作りに興じているワンカットを見ると、ああ、この世界は悲劇が浄化されるんだ、とIFハッピーシーンの数々に心揺さぶられる、と。

 似たようなIF改編世界に、スパロボなんかもあって、原作アニメでは悲劇に終わったエピソードを、原作再現で繰り返すこともあるし、ゲームならではの選択肢や条件設定で、ハッピーな展開にアレンジすることもある。

 まあ、ゲッターチームのムサシみたいに、大抵は死んじゃうケースもあるけれど(そうでないと後釜のベンケイが出られない)、重傷を負ったけど死なずに戦線撤退とか、シリーズが続くと結局、死んじゃったとか、いろいろなストーリーアレンジパターンがあって、
 赤い彗星のシャアも、敵だったり味方だったりの立ち位置が作品ごとにバラバラで、味方時に有能だからと育てたら、逆襲のシャアになって終盤の敵になるとか、今回は裏切らないので安心して育成して下さいと公式がアナウンスするとか、逆襲したけど最終的には味方として戻って来るとか、いろいろなIF展開が見られる。

 つまり、ゲームの世界では、IF展開というのが当たり前なので、それをゲームアニメが上手く取り込んでくれたのが、本作のこのエピソードなんですね。

 そして、この敵に操られちゃうメイジンを、助け出して勝利することで、セイ・レイジ組が優勝する仕掛け。
 実力的には、メイジンの方が遥かに上なので、まともに戦ったなら、主人公と言えども勝てずに終わるはずだったのが、メイジンが実力を発揮できない(それでも心を失った暴走機械として脅威的に立ちはだかるので緊迫感は維持)わけで、
 これならメイジンが負ける話になっても、納得の筋書き。

 そして、最後の敵として、正々堂々の戦いに汚い水差しをしたマシタ会長をラスボス的にぶっ潰す流れに突入するわけですが、
 まあ、人を憎んでではなくて、マシタ会長が制御できない事故が発生して、そのプラフスキー粒子の暴走を止めるために、全てのガンプラファイターが力を合わせて、暴走ラスボスを倒すGガンダム的な物語に帰結。

 そう、それまで戦ったライバルたちと共に、巨悪を倒して、愛の力でハッピーを勝ち取る展開は、まさにGガンの再現ですな。
 まあ、タイミングよく、Gガン配信の最終話付近にかぶせてくることもあって、公式が狙っているのは確かっぽいですし。
 ともあれ、BFとGガンのリンクを中心に語ってみた次第。

★破廉恥ではないでしょうか?

 まあ、何というか、破廉恥という言葉と最も縁遠い、武闘家の精神を持つ御仁に向けて、そんなことを言っちゃう時点で、本当に無知なんだな、と特撮ファンに思わせるような妄言だな、と。

 それだけ破廉恥な人だったら、とっくに信用を失墜していて、芸能界で仕事を干されているはずだし、その程度の想像力も働かないのでしょうかね。

 そもそも、氏の失踪事件の旧弊が公開されるようになったのも、氏がしっかり自伝(90年代に上梓されている)で恥を偲んで語り、関係者に迷惑をかけたことを謝罪して、そのことを関係者も許し、一時のスキャンダルでも信用の失墜に至らなかったのは、本質的に氏の人間性が関係者に信頼されているからに他ならないわけで、

 そういう実情も知らずに、どっちが破廉恥なのか、という恥さらしな書き込みだと思いますね。
 人のことを恥ということで、自分の恥を表明しちゃうという滑稽な様だったと、感想。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/19 (Mon) 14:49:05

 定期感想その2です。

「青天を衝け」の感想は後日書こうと思いますが、解説の家康公についてだけ少し。先週の予告に登場したんで、どんな活躍があるんだろうと思ったら、解説台詞は(大政奉還発表の)日付だけ。後は慶喜の一言一句に応じて、目を見張り、天を仰ぎ、最後に目を閉じる。

 何も言ってないけど、言わんとするところはよく分かる気がしました。これまでの経緯前提ですが、演技力があれば、解説役もきちんと登場人物となるわけか。作劇的には、こんな演出も可能なのかと驚きつつも納得した次第。これなら予告に登場したわけも分かるというもの。

 東映公式Youtubeのほうは、突如として放映番組増えまして、何が起こったかと思ったら、特撮スポーツセレクションなるイベントらしい。五輪記念なんでしょうね。鎧武は「サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!」で、例のサッカーコラボ回絡みか、と少々ガッカリするものがありました。

 が、観てみるとそうでもなかった。むしろ普通に面白い。TV本編ではっきりしないオーバーロード/フェムシンムの情報補完があったり、馬上バトルとかあったり。本編でのサッカーコラボ回は単純にハズレ回と思ってましたが、こういう劇場版の序章と考えると、少し評価を変えたくなりました。

●ダイの大冒険(第40話:闇の師弟対決)

 今話で最も気になったのが、ミストバーンのヒュンケルに対する態度です。ヒュンケルはとうに大魔王サイドから離反して、ダイ陣営についているにも関わらず、ミストバーンは一気に倒そうとしない感じ。むしろ引き戻し工作に躍起になってる感すらあります。

 観ていて「なんか理由あったような?」と思い、調べてみるとありました。予習項目になりますが、ミストバーンの正体は他人の体を借りる魔物で、現在は大魔王バーンの体を預かっている。バーンに体を帰した後の憑依先としてヒュンケルを育てていたわけですか。

 これって前に見た情報ですけど、具体的なエピソードや描写がまだなかったんで、すっかり忘れてましたorz。予習したんで前後の理解が逆になりましたが、知らずに観ていったら、後で「鬼岩城侵攻のあれが伏線だったか」と感心しただろうと思います。

 ヒュンケルについても勘違いしそうになって、しかし理解が深まった点がありました。闇と光のハイブリッドということは前に示されていたと思いますが、今話でヒュンケル自ら「(アバン流)地海空の基本形さえマスターしていればその応用はたやすい」と言ってますね。空って闇属性ではマスターできないはずと思い出し、ヒュンケルがついに闇を捨てたのかと思いました。

 が、大地→海とアバン流奥義を放った次がブラッディースクライド。やっぱり闇と光のハイブリッドだったかと思ったら、ミストバーン解説&勧誘(?)入るわけですね。正義に傾いて暗黒(闇)弱まってる、と。ヒュンケルの力の源泉は(暗黒)闘気で、その闘気の源泉が闇ですから、いくら修行を重ねても弱体化すると。

 これはどうやら、ヒュンケルの光側の象徴の(アバンに代わっての)マァムに引き戻されて、結果は次回ですね。少し予習してみると、ヒュンケルはテーゼ(闇)→アンチテーゼ(光)と進んで、ついには両者を統合する(止揚?)らしい。ダイは出自的に人魔竜3種族を併せ持つ存在ですが、ヒュンケルは属性的に光と闇を併せ持つ(ようになる)わけか、と思い至りました(間違ってるかもしれないけど ^^;)。

 ともかく本編。前話から引き続き、パプリカでの攻防と、ロン・ベルクのダイのための剣造りですね。剣のほうはひたすら打ってるだけで、パプリカでの危機を知りつつも、じっと我慢。ポップが去ってから、父親のジャンクが息子への信頼を隠さない点は、ちょっと感動です。

 そのポップは、パプリカで鬼岩城と対峙して、父親の信頼に応えるかのようにやる気見せてますね。ミストバーンの口上に対し、真っ向から言い返して向かって行ってます。が、冷静さも併せ持っているようで、マァムを連れて行くも、チウは残してる。理由はレオナの目が物語ってる感じです。

 が、ちょっとチウを侮りすぎてた模様。剣を多数持ったバダックと共に最前線に駆けつけまして、最初の攻撃は空振りながら、敵の振り下ろす剣をまともに頭で受けて叩き折り、さらに反撃。そこまでのBGMがコミカルなだけに、おやっと見直すものがありまして、その辺りはマァムのまなざしが物語ってるかな。

 そのマァムは、クロコダインに加勢して、奥義が通じないなら力で叩き破るのみ、と。アキーム隊長、重傷のはずのクロコダインの暴れっぷりに驚いてましたが、マァムに対してもたぶん目を見張ったはず。どちらも戦車隊に引けを取らない戦闘力と感じたはずですんで。

 が、前半で最も踏ん張ってるのは、やっぱりポップかな。さすがに鬼岩城にダメージ与えるのは無理みたいですが、出撃してくる魔物は次々退けてます。弱点のマホトーンもかわすほど、トベルーラと俊敏性は熟達してるみたい。ですが、最も伸びたのは覚悟か。師のマトリフが禁呪レベルゆえ行使すると寿命が縮むと警告したフィンガー・フレア・ボムズをフルで放ってますね。

 マトリフの警告は誇張ではないようで、ポップは「ちょっと疲れただけ」と言いつつも、うずくまりかけてますね。ここから踏ん張って逆襲というカッコいい流れになりそうで、二重にそうはならず(^^;。まず敵が新手を繰り出してくる。どうやら無尽蔵に兵卒を作り出せるらしい。

 これでさすがのポップも「もう、だめかもしれねえ」とくじけかけると、大地が割けて敵勢を飲み込んでしまう。おいしいとこ取りの遅れて現れるヒーロー、ヒュンケルですね。しっかりマァムが満面の笑み。あああ、ポップの見せ場がまたもや、という感じです(^^;。チウは相変わらず、なんか誤解してますが。

 それはともかく、ちょっと上述しましたが、この状況を敵将ミストバーンも待っていた感じがありますね。ヒュンケルには自ら当たるとばかりに、まずは小手調べのデッドアーマー3体。フレイザードが使ったやつとのことですが、中の人なしでも戦えるらしい。が、ヒュンケルは軽くあしらって一掃と、あれからさらに強くなったみたいですね。が、アバン流奥義の大地・海までは習得してるけど、空はやっぱりまだでしたか。

 しかしミストバーン自ら出張りまして、一騎打ちに。上述しましたが、引き戻したいのか、力の差を見せつけてヒュンケルの動揺を誘い、さかんに闇(暗黒)へ誘ってますね。ヒュンケルは修行でさらに強くなった自信があったものの、力のベースとなる闇属性が弱まったからですか。ミストバーンを上回ったはずの闘魔傀儡掌も力が弱まって、ミストバーンをとらえきれない。

 さらに仲間ごと闘魔滅砕陣(闘魔傀儡掌の上位バージョンらしい)でからめとられる。が、ヒュンケルは光属性も持っているわけで、マァムが必死に呼びかけてヒュンケルを思いとどまらせ、さらに「あなたなら必ず勝てるわ」と鼓舞すると。これで覚悟が決まったらしいヒュンケル、闘魔滅砕陣を破って反撃に出る、というところで続くのか。

 やっぱりヒュンケルの中ではマァムの存在は大きく、ミストバーンは比べ物にならないらしい。少し調べてみますと、ヒュンケルはクロコダインとかだと魔王軍時代から敬意を持っているものの、ミストバーンはむしろ軽蔑していたらしい。親の仇と思っていたアバンに対してすら、親しみの感情が育ったらしいことを考慮すると、ヒュンケルのミストバーンに対する感情は、たとえ武においては第2の師であっても、冷たいものだったみたいですね。

 予習(ミストバーンはいずれ、ヒュンケルの身体を乗っ取るつもり等)しても、ちょっと分からなかった部分がありました。ミストバーンが動けなくなったヒュンケルを高所から突き落としたシーンですね。将来使う予定の体を破壊していいのかしらん。それともマァムが助けると読み切っていたのか。もう少し調べると、ミストバーンが憑依して使う身体は、相当にボロボロになってても大丈夫らしい。大怪我くらいは問題なかったのかも。

 ともかく次回「最強の剣」では、逆襲に転じたヒュンケルを再びミストバーンが抑え、そこへ剣が完成したダイが駆けつけて決戦に至る、みたいになるようですね。これも少し予習しますと、剣の威力を駆使して、ついには鬼岩城を降すことになるらしい。が、次第に剣の威力頼りになっていく、みたいな情報も目にしました。ダイの成長はまだまだ紆余曲折があるようですね。

●例の暴言の人物

 レジェンドヒーローを掲示板で侮蔑した発言を、当の本人が自己削除したみたいですね。発言が禁止されたことを守るならば削除しかないわけで、一応は許容範囲の行動でしょうか。管理人裁定としては「失言への反省」としておくのも、無難な判断と思います。

 が、反省はしてないんでしょうな。以前に彼がブログと掲示板を持ったことがあるわけですが、ほどなくしてどちらも放棄・削除してしまってます。しかし、他人の掲示板やブログでは好き放題を続けてます。

 まず間違いなく、無礼や暴言の後始末を誰がするか、の問題ですね。他人の管理の場所だと、暴言吐いてもレスポンスをスルーして、ほとぼりをさませばいい。その間、管理者が管理責任上、事を収める方向で動いてくれる。自分が管理者だと、荒れたら自分が収めないといけないし、失敗したら責任を被るのも自分。

 だから自分のブログや掲示板で「責任は自分にある」と自覚したら、もう維持できなくなったんでしょう。またやってみろ、と言われても応じないのも、おそらくそこが大きいかと。

 だから他人の管理する場所でも、「発言責任は君にある」と言われたら、もう怖くなる。誹謗中傷した相手との交渉も自分がやらないといけない、と管理者に通告された途端、腰が引けるのもむべなるかなです。有名人であるレジェンドヒーローから訴訟を起こされるとしたら、被告は君だよと伝えたのは、彼の心理的弱点を突く、実に効果あるやり方でしたな。彼の反応(発言削除)を見て、自分もようやく気が付きました。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/19 (Mon) 20:41:52

 定期感想その3です。

●仮面ライダーアギト(第37話:暗闇の戦士、第38話:その正体…)

 木野薫がいよいよヤバい奴になってきまして、後半で沢木哲也が説得にかかっても、暴走が止まらない感じですね。かろうじて抑え込んでるのが、弟から移植された右腕で、木野薫としては弟に止められていると感じているらしい。

 ですが、木野薫にかろうじて残る良心が止めているじゃなかろうか。木野の意識の大部分は、弟を死なせた(罪の意識の)苦痛から変質してしまったものの、以前からの信念(困っている人を見過ごせない≒翔一と同じ)が消えてはいない。が、普段は抑え込まれてて、自分のではないと思う右腕で素志が発現するとか。

 そうでないと、仮に木野が詐欺師的に演技が上手いとしても、あれだけの数のあかつき号生存者(たぶん、ほぼ全員)の信頼を得ることは難しい気がします。詐欺師だと、騙しとおす率は高くはなく、数撃ちゃ当たる式で被害者を増やすわけで、ヒット率の高さからすると弁舌だけで信頼されたとは考えにくい。

 もっとも素朴、純朴な氷川は別なわけですが(^^;。翔一のアギトと共闘したこと多数とはいえ、アナザーアギトの変身を解いた木野がちょっと立派なことを言うと、たちまち尊敬を通り越して心酔したらしい(この辺りは悪魔的な弁舌と思えなくもない)。小沢澄子の別人の推測も、氷川にはすっとは受け入れられない様子。もっとも、アナザーアギトと共闘しようとして、たちまちアギトと異なると見破るわけで、やはり拳で培った信頼は拳で分かるものなのかも(^^;。

 北條もちょっと注目しました。捜査官として動いているわけですが、氷川に対する態度は変わってきたかも。当初は利用しようとする態度が見える気もしましたが、今週前半では車中で話を聞いている途中、氷川に出動要請が入ると、北條は「頑張ってください」と、皮肉っぽさ全くなしで言ってます。その辺りが河野浩司の言う「根は良い奴」の一側面なのかも。

 前に司龍二に見せたのが「仕事に私情を挟まない」で、それが別の形で現れたのが今週の北條なのかな。もしそうだとすると、再開した「アギト捕獲作戦」で、以前と変わって北條の態度、行動に柔軟性が見られるのも分かる気がします。小沢や氷川を出し抜くつもりはなく、純粋に捜査に徹しているときの北條はこういうもんだ、ということで。

 それにしても、何度もアギトを見たはずの氷川や北條が、アナザーアギトをなぜアギトと思ってしまうか、ちょっと不思議な気もします。翔一のアギトと比べ、アナザーは明らかに不気味な感じで見間違いそうもない。もしかすると、あれは視聴者向けに見分けがつくようにしているのであって、劇中キャラクター的には見分けがつきにくいほど似ているという設定なのかも。レジェンドとアナザーが対立するジオウだと、たぶん視聴者に見えるアナザー=偽物の姿かたちは劇中キャラクターにも同じものが見えていると考えるべきなんでしょう。

 ともかく本編。先週からの続きで、木野がアナザーアギトとなって涼を追ってくるところからですね。涼はギルスとなって迎え撃とうとするも、力の差が隔絶。一緒に逃げていた真島浩二が涼のバイクで割って入り、かろうじて逃げるのに成功。しかし大ダメージを受けた涼は行動不能の重傷を負っているわけか。

 木野/アナザーは深追いはせず、変身を解いて去ろうとするわけですが、氷川に目撃される。これで氷川は木野がアギトとしてずっと活躍していたと思い込んでしまうわけですね。そのため会話がぎくしゃくしそうになってますが、木野はたぶん「ははーん、翔一のことを言ってるな!」と察し、うまく話を合わせてますね。

 木野は氷川に「人の命を救うのに理由などいらない」なんてカッコいい(けど陳腐な)台詞吐いて感心させ、そこへ手術の要請の電話が入ったりするもんですから、単純な面がある氷川はもう感激してしまう。氷川は警視庁に戻っても興奮は冷めず、冷静に判断する小沢澄子と対立気味になってしまってますな。やっぱり、最前線で共に戦った(はず)、という意識は、そこまで強いものだったのかという感じです。

 北條も変身を解く木野を目撃してまして、氷川とは全く別の思考が働くわけですね。アギトは人間だった、それならアギトの力を使えない(はずの)人間時に捕獲してしまえばいいと。が、アギト=木野と思い込んだために、後で翔一のアギトを追った北條が混乱してしまうわけで、翔一とのやり取りがなかなかコミカルです。

 それはともかく、重傷の涼。打撲部位を冷やすくらいではどうしようもなく、真魚が呼ばれても、前に見せた治癒の力はないみたい。万策尽きて病院に運ぶことになるわけですが、執刀医が木野でえらいことになるわけですね。これには翔一も絡んでしまってまして、木野を良心的な天才外科医と思い込んでるもんだから、患者が涼だとペラペラしゃべってしまってバレると。で、木野は看護師らを退室させ、1人で手術に臨むわけですが、何をしようとしているかは明らかで涼絶体絶命。

 そんなことは思いもよらない翔一、アンノウン(リザードロード:ステリオ・デクステラ)出現を察知して急行する。アンノウン出現をたどってアギト捕獲をもくろんでいた北條も追っているわけですね。が、ともかくはシャイニングフォームお目見えが自分的には大事かな。例によって、説明とか抜きに、バーニングが太陽を浴びたらあっさりシャイニングという形で見せてくれる。設定上は速度重視のフォームとのことですが、特徴を見せつけるような感じではなく、控えめなバトル演出に徹してる感じでした。

 シャイニングのアギトは通常アンノウン(?)に対しては絶対的に強い感じで、たちまち1体(デクステラ)を撃破、応援に現れたもう1体(シニストラ)は逃げ出し、アギトは一応追うも、深追いするつもりがないのか、変身を解いてしまう。

 そこへ北條らが追い付いてくるわけですね。ヘルメットしてるから木野と思い込み、銃を向けて、「あなたの身柄を拘束します」と言ってみたものの、翔一と分かって唖然としてますな。それでも連行して取り調べと。そこから、北條はまたもや翔一に翻弄されるわけですね。

 が、ともかく後半(第38話)は手術に見せかけて殺害されそうな涼から。木野はほくそ笑んでメスを振るおうとするも、右腕が拒否してしまう。じたばたするうちに涼の意識が戻り(麻酔がいい加減だったのか、ギルスであるためか?)、すんでのところで逃れることに成功。手術の成功を待っていた真魚、真島浩二に「これ以上、俺に構うな」と言って、単身で逃げ出す。たぶん、巻き込みたくないんでしょうね。

 一方、警視庁の小沢澄子らG3チームもすったもんだですね。木野に感激した氷川は、小沢を木野に引き合わせようとするも、面会の約束は氷川のみだったらしく、木野の怒りを買ってしまう。のですが、木野の動きは氷川を思うように操るためのように見えます。たぶん、氷川とだけ会う、という点は強調してなかったんじゃなかろうか。もし氷川だけで来てたら、上司を連れてこないと難詰してたかも。

 氷川が単純、実直と木野は見抜いて、利用するつもりがあるのは間違いなさそう。まんまとハマった氷川は木野に対してペナルティが発生して埋め合わせが必要と思い込んでしまう。木野の要求に従い、涼を探して引き渡さねば、というわけですね。しかし(木野と会わなかっただけに)事態を客観的に見ている小沢が止めにかかるわけですね。何かおかしいと。これがすぐには響いた感じではありませんが、後の拳での判断には寄与したように見えます。

 木野には沢木哲也が接触して来まして、アギトとは何者か、というところから諭そうとしてますね。これもすぐには木野に響いてない感じですが、アギトについて不安を覚え、そのために自分以外のアギトを倒そうとする木野の不安に、じわじわ効いてくることになるのかも。ただ、右腕が意思に反した動きをした直後でありますんで、木野の気持ちは不安定になってるはずで、どう転ぶかは見通せない感じです。

 沢木哲也はさらに説得したかったんでしょうけど、アンノウン(ステリオ・シニストラ)出現でお開きに。ターゲットは真島浩二のようですね。真島浩二はまだ超能力を発揮とかしてませんが、ネットで下調べするとアギトに近づいているらしい(それを涼に譲り渡して、ギルス強化に至ると)。執拗に狙われるのも分かる気がします。

 アンノウン(シニストラ)を先に迎え撃ったのが氷川のG3-Xで、そこに木野も追いつきアナザーアギトに変身。が、アナザーがG3-Xを、邪魔だとばかり殴ってしまうわけですね。これでようやく、氷川はアナザーがアギトではないと感じ取った模様。

 シニストラを追い払い、変身を解いた木野に、氷川は「僕の知っているアギトではない」と詰め寄るも、木野は動揺を見せず「あなた(氷川)が知る、唯一のアギトになる」と言い放つわけか。他のアギトはすべて倒す、という意味だと観ているこちらは分かりますが、氷川にはどこまで伝わったんだろう。

 一方、北條に捕まった翔一。問い詰められ、アギトでないと言っても、アギトであると言っても、どうも本当のことを話している感じじゃないですね。また記憶を失っていることも大きい。業を煮やした北條らは逆行催眠で記憶を探ろうとする。この当時はそういう方法がまだ有効だと思われてたのかしらん。一時期流行って、しかし偽の記憶が容易に作られるんで廃れたと聞いたことがあります。

 リアルはともかく、翔一には有効だったようで、姉を思い出し、あかつき号遭難も思い出す。が、アンノウンに襲われたイメージが強烈らしく、悲鳴を上げて気を失うと。中断して出てきた北條が小沢に自慢げに語ったもんだから、小沢にカマかけられて翔一だとバレるわけですね。

 が、小沢は満足げで翔一がアギトであるなら安心らしい(小沢が善人と認めるのが氷川と翔一だから当然なのかも)。そこで翔一がアンノウン(シニストラ)出現を察知、小沢と急行するわけですね。立ちふさがろうとした北條はすねをけられてダウンと。結構真面目にやってるようですし、真相にも近づいてるんだけど、報われないですね(^^;。

 アンノウンはまたも真島浩二狙いで、探しにやってきたもののG3-Xのない氷川がバイクで何とか時間稼ぎしてたわけですが、木野/アナザーアギトが先回りして出現。涼が「逃げろ」と必死に呼びかけますが、自分以外のアギトを滅ぼしたい木野としてはかえって好都合なわけですね。しかしアンノウンはアナザーでもアギトもターゲットなわけで混戦模様に。

 そこへようやく小沢が翔一を連れて到着。翔一はアギト(基本形)で挑みかかる、というところで続くのか。さらに大混戦の様相を呈しそうですが、涼/ギルスの手詰まり感が大きいのも気になります。仮に涼の負傷が癒えたとしても、戦闘力不足は明らかな感じです。その戦闘力不足で今の大怪我したわけですし。そろそろエクシードへの進化の布石を打ってくるかな?

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/20 (Tue) 14:32:06

 定期感想その4です。

●セイバー&ゼンカイジャー(界賊来たりて、交わる世界。~剣士と界賊、兄の誓い。)

 劇場版「スーパーヒーロー戦記」公開記念のスペシャルとのことで、もしかしたら映画の前座的な扱いか、とか若干の不安もあったんですが、観てみたらよくまとまったコラボスペシャルでした。

 念のため脚本家を確認すると、伺っていた通りセイバーは毛利亘宏さんで、ゼンカイジャーのほうも毛利さん。ゼンカイジャーはずっと香村純子さんの脚本だったわけですが、このコラボ回は毛利さんに譲った格好ですね。そして「スーパーヒーロー戦記」も毛利さんの脚本と。その点だけでも、話がきちんとまとまるのも納得できます(かつ、劇場版にもスムーズにつながりそう)。

 よく考えてみると、セイバーは戦隊ものを手掛けてきたスタッフが多数参加という、開始時に言われていたことを思い出しました。序盤では戦隊風味ということを、自分も感想で言ったような気がします。もしかすると、いずれコラボ企画を本格化させる予定が既にあって、計画的に制作を融合させてたのかしらん。

 主人公キャラクター同士(さらにレジェンド)が出会う劇場版コラボへの布石なのか、セイバー世界にやってくるのが、五色田介人側ながら一線を画すスタンスのゾックス(とフリント)であるわけですね。そのゾックスらに連れられる格好でゼンカイジャー世界に出向くのが神代兄妹と。ようやく飛羽真側になりましたが、やはりロゴスに帰属意識が強く、一線を画す立ち位置にいるキャラクターですね。

 かつ「兄妹(で行動)」という共通点もあると。神代兄妹ですと、玲花のブラコンぶりは以前からあからさまに描かれてましたが、凌牙もシスコン傾向強かったと示す演出ですね。それもかなりツンデレ。後半では敵をおびき出すおとりとなるべく、女装も辞さないわけですね(仮面ライダーWEBによると、演じた庄野崎謙さんはコミカル演出・演技も好きで、ノリノリでやってたらしい)。

 それはゾックスも同様で、妹のフリントが敵の狙う条件を満たす(ポニーテール)と気が付くと、内心の動揺を隠しつつも、慌てて母船(クロコダイオー)に戻り、フリントの無事を確認すると密かにほっとする。似た者同士ということが分かった後、ゾックスがいったん奪った凌牙のブックを返す流れは自然に感じられました。

 いろいろ用意周到に作ってあるなあという感じです。セイバーのほうですと、最終盤で緊張が高まっていくところへ、このお祭り回ですから、不自然な回、下手するとハズレ回みたいな印象が生じかねないはずですが、そういう感じではなかった。仕込みの仕方、目のひきつけ方といったことがあるんでしょうし、事件勃発から解決までが短い印象なのも不自然さを抑えてるんでしょう。たぶん1~2日の出来事という感じでした。それなら、セイバーならストリウスの策動の合間に、こんな事件があってもおかしくはない、という気になります。

 メインゲスト敵については、自分的には前半(セイバー編)のオリヒメワルドほうが好みだったかな。能力がトリッキーなため、ちょっとした頭脳戦になってます。「なんでも願いが叶う短冊」だと思えたけど、それにしては敵の使用法がちょっとせこい。事実に作用するのではなく、公式サイトによると心理に働くもので、「お宝(=ブック)がなくなってしまう」なら、ブックが消失するのではなく、見えなくなる。

 たぶん触覚等の五感全部も同じなんでしょうな。どうやら感覚神経に作用すると考えてよさそう。敵が「逃げる」と願うと、その場足ふみ同然となってしまったところを見ると、運動神経にも作用するらしい。が、さすがに1話で解決するんで、ジョジョみたいに掘り下げた設定まではいかないか。2話くらい使うと、もう少し細かい勝利条件の攻防とか工夫できそうです。

 出演した役者さんへのサービスもあったようで、玲花役のアンジェラ芽衣さんはマジーヌのファンだとのこと。撮影の合間に記念撮影をセッティングしてもらったりしたそうですが、本編でもマジーヌを抱きしめるという演出があったのは、ファンだからということで入れてくれたらしい。

 お祭り回という印象が強いんで、ストーリーを追っての感想は割愛しようと思います。しかし一過性の回ではなく、例えば神代兄妹のキャラを立てるのに役立ったように感じました。正直に申すと、このところの神代兄妹のキャラがちょっとぎくしゃくしがちかなという気がすることがありました。今週分の2話で、キャラクターの根っこがちょっとだけ見えた気がしまして、不自然さが多少解消された気がします。

 セイバーは次回「開く、最後のページ。」で、公式サイトの記述では、いよいよストリウスがライダー化するみたいですね。仮面ライダーWEBによると、四賢神が復活してストリウス側につくらしい。しかし、7月25日はオリンピック放映によるお休みで、1週間先の8月1日ですか。今年は高校野球もあるようなので、関西ではまた変則的な放送になるのかな。普段は愚痴言ってますが、今年はスポーツイベント開催を祝し、成功を祈ります。

●青天を衝け(第23話:篤太夫と最後の将軍)

 先にちょこっと書きましたが、今話での自分的な最大の印象ポイントは家康公解説でした。解説と言っても、台詞は「さて、慶応三年十月十二日」のみ。後は慶喜が臣下に大政奉還を発表するのに合わせて、目を見張り、前に歩み出て、天を仰ぎ、瞑目して、という無言の演技のみ。ですが、それでよく分かる。神君家康公も慶喜の決断を認めてくれたようです。

 その慶喜ですが、事前の想定と手配りに抜けはなかった感じですね。が、じわじわと薩摩にひっくり返されていくのが不運のようでもあり、必然のようでもあり。不運な面は主に人材ですね。慶喜も思い浮かべるシーンがありましたが、存命の栄一/篤太夫らはパリへ派遣中。平岡円四郎は討たれてしまっている。心ならずも独裁君主にならざるを得ないわけですね。

 しかし幕臣のほとんどは主戦派らしい。開明の小栗忠順も、大政奉還を知ると、まず戦争準備を唱えてしまってます。もっとも、小栗は戦術家としても優れていたらしく、長州の大村益次郎は後に小栗の作戦計画を伝え聞いて、実行されていたら負けていたと述べたらしい。

 が、慶喜の意図は「国内の発言権の大きさは擁する軍事力による」というものらしい。主戦派は戦果を以て示すという感じか。が、薩摩のパリの工作で600万ドル借款が潰えるなど、国内に留まらない枠で包囲、兵糧攻めに入ってますんで、主戦論はじり貧になりそう。持てる兵力を温存するほうが慶喜は有利と見ていた気配があります。

 薩摩も慶喜にいいようにされるつもりはなく、天皇を戴いての会議には慶喜を呼ばず、おそらくは親徳川の公家も排除。しかし慶喜側も抜かりはなく、土佐を抱き込んで挽回を図ってますね。その背後には単独では最大兵力の徳川があると。ここまでは慶喜の想定から外れてなかったんでしょうな。

 が、薩摩には西郷吉之助がいるわけで。幕臣の大半が軍事過信なのを見て取って、それなら暴発させて賊軍と化してやろうと。神経戦を仕掛けるわけですね。(おそらくは証拠が残らぬよう)放火しつつ、薩摩の仕業と噂を立てる等々。幕臣はしっかり策にはまってしまい、慶喜の面前で「薩摩討つべし」の大合唱になってしまう。「将を射んとする者はまず馬を」の好例でもありますし、英明な独裁君主でも集団の暴走はどうにもならないという事例でもありそう。

 そのうえ、薩摩は同時に「錦の御旗」の工作も進めているわけで。大久保一蔵らが岩倉具視を通じて進めている、朝廷の取り込みですね。しかも、岩倉具視が赦されて現役復帰するに至ると。

 薩摩側が一線級を国内に残し、パリへは(言っちゃ悪いけど ^^;)二線級を派遣して、実務は現地の辣腕に任せ(おそらく利で釣っている)、慶喜側がヨーロッパ歴訪を重視して、腹心にして一線級を派遣した差が出たのかなと感じます。広く海外から押さえようという戦略は良かったんでしょうけど、手薄になった国内を戦術的に突かれて敗勢に傾いていくみたいな。

 そのパリではしかし、もう明治期への移行を先取りするような動きが感じられます。目に見えるのは斬髪ですね。和装をやめて洋装に着替えもする。以前に栄一/篤太夫が同僚を諭した「郷に入らば郷に従え」が、ようやく実行されたわけですが、旧弊の幕臣のふるい落としにもなってますな。ザンギリ頭にすら耐えられんでは、この先に役立つ人材ではなさそう。

 栄一/篤太夫はさらに「四民平等」ポリシーも先取りで学ぶと。これは商人を例えば「賈豎」(こじゅ)と卑しめるなどの気風がある武士としては想像もつかないものだったわけですね。値切るというだけでも激怒したりするわけですから。が、ヨーロッパでは国王自ら売り込みをやる経済観念だからこそ、国力が高まるという事実がある。農と商の出自で武士となった栄一/篤太夫だから理解できるんだろう。そういう考え方を、いずれ日本に持ち帰るわけですね。実業家となっていく素地はそこにもあったのか、という感じです。

 しかし、国内では慶喜の努力と裏腹に公儀が次第に退勢になっていくはず。栄一/篤太夫が帰国後にどう渡りをつけていくかが気になります。同時に、家康公解説が存続するか否かも気にしています(^^;。

Re: 7月のスレッド(2021) - W”MONSTER

2021/07/20 (Tue) 22:18:47

 こちらには久々にお邪魔します。作品感想はネタバレ避ける程度に流し見させて頂いております。
 さて、NOVA様の特撮板での件の人物について。
▼レジェンド俳優の失態について
 彼の書き込みへの口直しの意味も込めて、藤岡さんのバラエティでの対応をレポートしました。管理人であるNOVA様がしかるべく対処して下さったので、軽く触れる程度で。
 藤岡さんの失踪の件は、自分初期の怪我降板の事かと誤認しましたが、後期にもあったと初めて知りました。自分が浅学だったのもありますが、世間的には殊更語られない=水に流しているゆえもあるでしょう。そんな過去の失態を、彼はなぜ今掘り起こしたのか?彼のような粘着質の人物なら、もっと前から糾弾し続けているはず。
 レジェンドの失言で連想したのが、倉田てつを氏の言動です。かの人物の好むヒーロー・仮面ライダーBlackの主演である倉田氏は、引退後のステーキ店経営が思わしくなく、ファン製フィギュアを商売に利用したり、商標に触れる行為が見られたそうで。良くない評判に、版権元からの動きもあったんでしょう。面白くなかったのか、動画で仮面ライダーは好きではない旨発言。炎上撤回がニュースサイトに上ったのがつい最近。かの人物は藤岡氏のニュースをネットで拾うくらいだから、この件も確実に見ているはず。
 今でこそライダー俳優はイケメン登竜門ですが、当時の特撮ヒーローは業界ではジャリ番と呼ばれていたと記憶します。子供向けのオーバーリアクション演技が、普通のドラマ出演にはネックになったなど、ジャンル出身者が生き残るのは今より厳しかったでしょう。飲食業に転身した俳優は他にもいますが、焼くだけのステーキ屋をチョイスしたのは、別に料理を極める気もなさそうで…経営も行き詰まったと。擁護はしないけど、まあ経緯は理解します。
 件の人物から見ても、擁護はできない(思いつけない意味でも)。こういう時、彼のパターンだと別の権威ある人物を貶めて留飲を下げようとする。そこで藤岡氏の旧悪に目をつけ、やり玉に挙げたのではないか、と。理解しても、擁護はできませんが。彼は何を思い入れているんでしょう?
▼彼の好みのもの
 さて、Blackとか、聖闘士星矢とか、テッカマンブレードとか彼の好みは一見バラバラですが、ある共通点があります。
 以前、彼は立ち上げた個人ブログでも今と変わらぬ暴言を垂れ流していました。自分も別名でNOVA様たち同様たしなめるコメントを入れたことがあります。例によって生い立ちを母親のせいにする発言をいつものその場しのぎの反省で流した彼は、聞かれもしないのに弟さんのことを持ち出します。いわく「幼少時に自分のことを弱虫となじった弟、彼は当時幼いから自分のことを分かっていなかったのだ」だそうです。見る目がある弟さんだと思うと同時に、登れない木のブドウを酸っぱいと転嫁するキツネのような兄だなと思いました。このことから彼には母親以外に弟にもコンプレックスを持っていたと推測しました。
 その後、自分の中で先の作品群とこの件が線でつながります。それらは、「大義のために兄弟(またはそれに近い存在)を討つ物語」だと。信彦はシャドームーンにされ、一輝は暗黒聖闘士をけしかけ、シンヤは侵略者に染められる。そういった構造を彼が作品(自称)に取り込みたがるのは、弟をやっつける自分が正義だと発信するためではないでしょうか。もっとも、それらの主人公はライバル(兄弟)を愛しているがゆえに苦悩する。彼が作品(自称)に登場させる弟は、倒すのに都合がいい作り物の弟。母親がダメなら弟を盾にする精神の彼が、原作のエッセンスを正しく導入できるわけがありませんわな。
 昔、彼に「才能がない」と言った先生をも彼は恨んでいますね。その先生の意図はおそらく、「反発して才能を伸ばす」か「あきらめて別の道を生きる」かを期待したのでしょう。だが彼は、その先生に恨み言を吐くだけという斜め下の選択をした。カーナビの音声と違う道に入るのは、技術が曲がれないんじゃなく行きたくないから進まないんです。創作談義でもアドバイスを正しく受け入れないのは、作品を作る気がなかったからです。彼の身内や先生のように、独りよがりのコンプレックスを向けられないうちに縁を切られた方がよろしいかと思います。ま、精々は彼の作品(自称)で悪役にされる程度でしょうけど、老婆心までに。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/21 (Wed) 13:23:48

 W”MONSTERさん、どうもです。
 件の人物の処遇について、こちらで時折話題にしたたため、ご心配を戴きましたようで恐縮です。言及しておいでの話題についても、見聞きした時点で思うところが既にありましたので、そちらも少し。

●件の人物について

 ここでの最終的な彼の処遇を申し上げておきますと、「無期限の絶縁」です。縁を切ってはとご心配頂きましたが、既にそのようにしているわけです。ただ、NOVAさんと共有する過去の事象多々ですので、ときおり話題にはします。そのため、まだ付き合いがあるのかとご心配をおかけしましたようで、申し訳ありません。

 彼がラーリオスなるアイデアらしきものをNOVAさんの掲示板に突如持ち込んだのが2008年ですね。ほどなくして自分も口を挟み、そこから関わりまして(最初はサンプルのつもりで)サイトを作ることにもなりました。この掲示板も同時に始めまして、使用目的が変わって今に至ります。

 当初から彼の執筆能力は疑問符が付くものでしたが、次第に絶望的だと判断するようになりました。劣化していく一方で、セミプロであるNOVAさんが前史的なエピソードをサンプルとして小説にしてみせてくれても、全くの無駄。下手というに留まらず、他人への悪質性も隠さなくなります。

 それでも何とかしようと四苦八苦だったんですが、自分としては知りえる方法を全て、ほぼ限界までやってみて、どうしようもないと判断するに至りました。この掲示板からは彼の書き込み、彼が起こした問題を処理するための議論スレッドが多数あったんですが、全て削除しています。彼のIPをアクセス禁止にもしています。この掲示板からリンクのあるサイトのほうも、彼に関する記述は全て削除済みです。

 なお、名前も出さないようにしていますが、名前を見ただけで気分が悪くなる、みたいなことではないです。主に検索除けのためです。管理人としてそうしているだけですので、ここへ投稿してくださる方々に同様にとお願いするつもりも、ましてや強制するつもりもありません。

 以上のような次第ですので、ご心配に感謝しつつお詫びいたしましたうえで、既に懸念すべき事項は解決済みとお考えいただければと存じます。

●藤岡弘、さんについて

 件の人物は藤岡さんの失踪事件を表層的、部分的に捉えて罵ったわけですが、そんなにひどい行いなら、なぜすぐに復帰できたのかとか、いろいろ考えが足りないようです。

 仰るように藤岡さんはライダー撮影で大怪我もされてますね。入院を余儀なくされ、林修さんの今でしょ講座のライダー特番でも、仮面ライダー初回は病院のベッドで泣きながら観た、なんて藤岡さんは回顧されてました。もっとも、それが2号ライダー登場につながり、V3から新ライダー続々登場につながるわけですんで、藤岡さんには悪いですが、視聴者的には今に至るもライダーものを楽しめる主たる要因の1つと思っています。

 それでも藤岡さんとしては、ライダー出演はリスクが高いということにはなります。もちろん再起不能の重傷なら役者リタイアです。その後の生活も心配でしょう。が、おそらくはめったには起こらないはず。問題は「全治1週間~1か月」とかでしょうか。完治するけど休まなければいけない程度の負傷ですね。

 もしライダーもの1本だけやり続ける、ということでしたら調整は効くと思います。が、役者の幅を広げ、ライダーの後、できればライダーと並行して、他番組にも出演したかったはずです。ライダー1stの頃、役者さんを専属会社に縛る協定が崩壊したことでもありますし。ただ、商業放映ですからスポンサーなどの意向もある。

 ライダー主演俳優が悩んだ末に失踪した、なんてことになれば、利害関係者も考えるところが多々出てきそうです。そして致命的に穴が開く前に戻ってくるわけですね。そうすれば、他番組にも出演でき、ライダーもので危険すぎるアクションも抑えられるんじゃないか、と考えたとしても不思議ではありません。

 今でしょ講座では、例えば爆破シーンについて、1号の藤岡さんとV3の宮内さんの考え方の違いが鮮明でした。宮内さんは(おそらくアクション俳優に特化する希望があったからか)爆破大歓迎。言い換えればリスク許容ですね。藤岡さんは爆破は勘弁してくれと。大怪我して少なくとも活動停止になり、下手するとリタイアだった経験があるからでしょう。避けられるリスクは避けないと役者を続けていけないというお考えがありそう。

 上記は一側面の推測に過ぎませんが、そういう環境、事情下での失踪ということは、よく考える必要があるように思います。その他の注目すべき点としては、例えばすぐに復帰していること。ライダーは2回分の穴をあけてしまったわけですが、普通は当時でも不祥事として干されるもんでしょうね。しかし、むしろ大歓迎と言わんばかりに復帰し、その後はNHK大河などの他番組へメジャー進出も果たしています。「国盗り物語」も信長役は当初、藤岡さんが候補だったようです(いろいろあって高橋英樹さんとなり、しかしこれがはまり役だった)。

 藤岡さんは失踪して間もなく、ある記者が発見したとされています。後年の藤岡さん自身の告白ではちょっと事情が違う話も出たりしたようですね。普通、若手俳優1人が失踪して、警察が探しもせず、少数の身内が短時日に見つけるって、ちょっと難しい話かなと思います。が、実際には撮影2回分の期間で見つかって復帰と。

 大人的な事情がいろいろありそうなわけですが、しかし失踪したのは事実。若い頃にそういう失敗をした人が、現在進行形のライダー主演者陣に訓示する。事情を知っていれば、なかなかカッコいいように思います。事情を知らない人には、初代レジェンドならではの訓示と思えたりもするでしょう。
(そもそも論としては、宣伝のためにやってることでネガティブな話題を出さない、という常識的なことも大きい。)

●倉田てつをさん

 件の人物が持ち込んだアイデアというのが、ほぼ仮面ライダーBLACKをなぞるものでしたが、当時の自分はBLACKやRXは未見でして。こないだから東映公式Youtubeで仮面ライダーBLACKのネット放映が始まりまして、観ているところです。できれば続けてRXもやってくれるかと期待してたりもします。

 そのBLACKに主演の倉田さんについては、少し前にほぼ同時に3つほど、悪い噂を扱うネット(タブロイド)記事を目にしました。

・版権
・女性関係
・ライダー嫌悪発言

 まず版権問題ですけど、W”MONSTERさんが触れておいでの通り、倉田さんが経営するステーキ店でファン制作のフィギュアを、版権元の許可なしに飾っているというものですね。これって、例えば二次創作とも関わる問題です。版権ですから現時点では問題化するには親告が必要です。版権を持たない人が訴訟とかできない。

 二次創作が基本はグレーゾーンと言われるのはそこですね。パクってはいるんだけど、版権元が黙認すればOKだし、駄目だと言えばNGになる。あまりにあからさまな迷惑レベルになると、他の二次創作まで巻き添え食って絶滅なんてこともあります(DOAで実際に起こった事例がある)。

 じゃあ倉田さんの事例はどうか、ということになります。ファン制作のフィギュアが版権的に未認可なのは確かでしょう。では黙認されているか、ということになります。おそらく黙認されていると考えるべきでしょう。以前から公然と飾ってあり、だからタブロイド紙が嗅ぎつけられたし、記事にもできた。だけれど倉田さんが訴えられたとか、弁護士が介入したとかいう報道、噂はありません(もしあれば、当該タブロイド紙は大々的に報じたはず)。

 なお、倉田さんのステーキ店については、「とびきり旨いステーキを食わせる」という売りではないでしょうね。それは図らずもBLACKのフィギュアが物語ってます。仮面ライダーBLACKを主演した倉田さんと交流が持てるお店、ということであるはずです。倉田さんは、今時ですから店舗以外でもファンとの交流はやっておいでのようですね。

 そこでタブロイド紙が報じた女性関係のスキャンダル化という話も出てくるわけで。倉田さんが嫌がる女性に言い寄ったとかネット配信で課金強制、というもだったと記憶しています。ちょっと話の内容が変だったりします。ネット配信での女性の証言によれば、課金しないと黙して機嫌が悪く、課金すると途端に上機嫌、なんだそうで。

 配信って1対1じゃないでしょう。それとその女性は35歳とされていますが、RX当時でも3歳ぐらいになります。Facebookを通じて知り合ったとされていますが、主演作見ずして30万円も課金するほどのファンにどうやってなったのか。言い寄られたとする女性については年齢が明らかではないようですが、同様の疑問があります。

 そうした「ファン」が言うのが、LINEのブロックとのことで。都合が悪くなるとすぐブロックするので仮面ライダーブロックと呼ばれている、なんて締めくくりの記事もありました。これらは、非常に悪意的な見方ですが、「ファン」を「アンチ」と読み替えると、よくある現象です。すべて筋が通るほど、といってもいいでしょう。

 最後のライダー嫌悪発言。これは一部で問題視されて、倉田さんは謝罪コメントを出したようです。元となったのはライブ配信での発言ですね。ライダーの話は好きじゃない、自分はライダーじゃない等々。これはよくある現象じゃないかと思います。ライダー初作の名敵役:死神博士を演じた天本英世さんも、晩年にそういうことがあったようです。

 ただ、文脈から離れた、切り取られたものである可能性が高いように思います。天本英世さんであれば、取材で死神博士のことばかり聞かれるのでうんざりした節があるようです。倉田さんのケースも、ちょうどライダー50周年ということがあり、さんざんBLACK、さらにライダーについてばかり聞かれるといったことはあったんでしょう。

 これって、はまり役/当たり役のジレンマみたいな側面があります。英語ではtypecastという単語があるほど、よく起こる現象で、ひどいときには俳優が自死に至ることさえあります。なにせ、例えばスーパーマンですと「何を演じてもスーパーマンがやってると言われる」みたいなことになるわけで。映画、ドラマ制作会社も単一のイメージが強烈になった役者を起用するのをためらうようになります。

 役者本人としては芸の幅を広げることができないし、収入も途絶えてきます。致命的といっていいでしょう。違うんだ、とキレることがあってもおかしくありません。

 ただ、倉田さんの場合、ライダー50周年だから生じた愚痴でも、ライダー50周年だからマズかったということはあるでしょう。噂が広まると、50周年の記念行事目白押しになのに、迷惑をかけかねない。噂拡散に対して、謝罪コメントを出すのもライダー役者としては必然であったかもしれません。

 以上は、わざと倉田さんの擁護寄りで話を組み立ててみました。ただ無根拠にはしなかったし、無理な解釈も避けたつもりです。迷惑を受けたとされる女性の証言も真実、さらには控えめかもしれません。問題は「聞こえてくる話に解釈の余地がある」ことでしょう。さらに「話のソースが事実上、1つしかなさそう」という点も留意すべきです。

 聞こえてきた噂はあるメディアが加工したものです。1次ソースではありません。情報の受け取りにおいては発信者の意図を重視せよ、とよく言われます(Eテレの高校講座でも強調したりしている)。ライダー50周年の時期に、ある1人のライダー主演者について、少なくとも3つの悪い情報を1つのメディアが流し(バイラルが受け売りし)たことは重視し、解釈に幅があることを考慮すべきと思います。

●ジャリ番

 ジャリは子供を侮蔑的に言う隠語的なものですね。だから子供番組を侮ってジャリ番と呼ぶ。特撮ヒーローものをジャリ番と呼んでいたこともあったんでしょうね。そこから特撮ヒーローをジャリ番と呼ぶこともあったかもです。子供向けは子供しか見ない、大人が見るのは恥ずかしい、なんて考え方もあったような。漫画、アニメ(当時はテレビ漫画などとも)も同様だったはずです。NHKでやってたパペット劇もそういう傾向でした。

 が、例えばパペット劇ですと「新八犬伝」という名作がありまして。「ひょっこりひょうたん島」以来のヒットで、それを超えていたようです。子供向けとして作られましたが、大人も見入ってましたから。子供だましでないなら、子供向けでも大人も喜ぶ事例です。もっとも、大人の視聴者が多いということで、次の「真田十勇士」を大人向け演出にしたら人気低迷。大人向けが子供だましになってしまった事例だったと思います。

 実写であれば、仰るように演技があるんでしょうね。この役者はこういう演技をするという固定観念が生じがちの面はあるでしょう。上述しましたtypecast問題の1要素です。そうでない演技をやっても、「あ、ライダーが○〇した」みたいに言われることもあるかもしれません。

 アニメ、コミックに至っては全て子供向け≒幼稚とみなされていたこともあったわけで。コミックについては劇画等で状況を変えてくるわけですけども、それでも「電車でコミックを読む社会人」がバカにされる時代は長かった気がします。

 よく考えたら、特撮は実写表現の一技法、コミックは絵で物語る手法、アニメは絵を動かす手法というに過ぎないんですが、ジャンルや対象年齢まで固定概念化されてたきらいがありますね。子供向けなんだから幼稚という固定概念と合わさってしまってもいたのかも。が、表現技法・手法と表現内容は別物であるわけで。

 子供向け、つまり対象年齢層ということで申せば、「観て分かる、受け止められる下限年齢」であることも要注意かもしれません。それ以上の年齢層は排するものではないですね。深夜アニメなどですと(ラノベの影響もあって)中高生主人公が多かったですが、元中高生の20代以上も好んで見ていたわけで。

 倉田てつをさんから離れた話になってしまいましたが、番組のタイプ分類は容易ではなく、安易にジャリ番とか片づけてしまうと上記のパペット劇での見誤りから失敗なんかも起こると思う次第です。

●再び件の人物について

 倉田てつをさんについては、上述のような見方も可能であり、幅を持って解釈すべきだと思うんですが、件の人物は単純に悪評と受け取り、さらに誇張して罵ったようですね。原文を見ていないんですが、彼の言いように怒った方の仰ることからは、察しがつく部分があります。

 おそらく、捨象し、単純化して貶す文言が彼には快で興奮したんでしょうね。その倉田てつをさんが主演した仮面ライダーBLACKをパク……えーっと、下敷きにしたアイデアをNOVAさんの掲示板に持ち込んで、書きたいんだと言い出したくせに。

 その執筆ブランが凄かった。全50話くらいで、劇場版相当の特別編を2つくらい入れるとか息巻いてまして。ちょっと膨大すぎます。とりあえず5話くらいでキリのいいところまで仕上げてみたら、と言ってみると、猛烈に抵抗するんですよ。キャラクター設定とかも、こうしたらどう、とか言ってみても、絶対にできない旨、言い出す。

 そのうち、突如として彼から辞めると言い出したんです。口実が「仮面ライダーキバに、やろうとしていたことをやられてしまったから」。当時はそのまま受け取りました。キバを観たことなかったし、ライダーものへの興味が途切れている時期だったし、観る余裕もなかったんで、知らなかったんです。

 割と最近、東映公式Youtubeで途中からですがキバを観て、感動しました。同時に、彼の言い訳が嘘だとほぼ確信しました。彼の計画はおそらく「キャラクターをBLACKから取ってきて、キバのストーリーをパクって書けば、長編が楽々完成」というものだったんでしょうね。だから全50話くらいでないと真似られないし、劇場版対応も入れとかないと辻褄が合わなくなる。

 そう思っていたら、キバの構成が現在編と過去編に分かれていて、ちょっとややこしい。彼の実力では持てあますし、彼は実力を伸ばす努力なんかはしたくない。彼の言い訳を意訳すれば「自分がやって欲しかったことを、キバがやってくれなかった」でしょう。パクれそうにないから諦めた。

 要は機械的に小説が書けると思ったのに、当てが外れたわけですね。そのレベルでの無思考ですから、後で「あのとき、どういう構想を持っていたのか?」と問われても、彼は「忘れた」としか言えないわけです。伝え聞いて、自分もいったん唖然としましたが、考えてみると当然でもある。覚える以前に考えてないんだから、無いものは思い出しようがない。

 彼の自分を可哀そうと言い立てる各種文言も同様だろうと思います。母親がどうこう、弟がなんだかんだ、専門学校で心が折れた云々、地震のショックであれこれ。事実は含んではいるんでしょうけど、彼の説明は無意味と思ったほうがよさそうです。

 相手からむしり取るためには、何を言えばいいかを機械的にパターン学習して、リピート再生しているに過ぎませんので。その場その場で「こういう感じの字面にしておけばいい」くらいの思考しか働いている形跡がありません。

 彼が「それで心が折れた」と称する、専門学校での講師の言は「マイナスの才能」なんだそうで。これ自体、彼が同情を誘う手段とみるべきですが、講師は慧眼かなと思います。本当に彼の才能はマイナス方向ですんで。10万字の小説を書くとして、普通は「10万字でいかに面白くするか」に心を砕きます。面白くしたら20万字に達し、泣く泣く削ったりする。

 彼は違います。いかに楽に10万字埋めるかしか考えない。コピペでのリピート、パクり上等です。彼の努力は「いかに努力しないか」に向けられており、既にそれが彼を形作っていると言って差し支えありません。自らを劣化させる才能だけがある。だからマイナスの才能。言い得て妙です。

 最近になって彼が書いたとする小説もどきを読んでみたら、ここまで劣化したかという感じでした。字面を眺めるとそれっぽくはあるけど、読もうとするとほぼ無意味な文字列に感じられます。2008年当時に彼が以前に書いたとする小説だと、まだ意味のある文章だったんですけどね(それも以前に書いたものほどまとも)。

 それは小説もどき以外にもいかんなく発揮されてまして、NOVAさんのブログでのストーカー的書き込みにもよく表れてました。同情を誘うため、5~6時間しか活動できないと言い、次には3~4時間が限界だと言い出す。病弱なんだ、哀れんでくれ(そしてなんかくれ)というわけですね。

 ほぼ同時に冬山キャンプに誘うわけですよ。それも、しつこく。トレーニングすれば大丈夫などとも言い出す。たぶん冬山キャンプした人が褒められてる記事とか見たんじゃないかな。それで自分もやれば称えられると思ったけど、誰か巻き込まないと(≒丸投げしないと)できそうにない。そこでブログでしつこく声をかけたようですが、ちょっと待て、ですよね。3~4時間しか活動できない、病弱で臥せりがちの人間が冬山キャンプって何なのよと。

 その場その場の支離滅裂です。そういうことが山ほどある(あるいは彼がしゃべった分だけ発生する)。あくまでも極めて個人的な見解ですが、彼の言うことに一貫した意味があると思ってはならないと考えています。少なくとも自分は、彼の言うことは一切真に受けません。彼は例えば、自分がもうすぐ死ぬかもしれない、なんて言い出し、結局は因縁つけるためだけに言っていたなんて、過去の実例もあるんですよ(メールなので表に現れていない)。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/22 (Thu) 12:06:10

 夏のバタバタする時期に入ったので、定例感想のペースを考えないとって思っていたら、まあ、違う意味でバタバタさせられましたね(苦笑)。

 で、こちらに来てみたら、おや、珍しい客人が。
 いや、自分的には、いつも相互にお世話さまです、という御方ですが。
 この度は、腐れ縁の自爆芸の持ち主の件で、お騒がせとご心配を掛けております。

 自分もブログであれこれ、今回の件からの教訓なんかを(ゲーム記事と絡めた寄り道ネタで)書き散らしているわけで、この場でのリアクションは割愛しますが。
 最低限の社交マナーを守ってくれるなら、普通の客人として扱うつもりなのに、その最低限ができない人物なんですね。

 人付き合いにもいろいろあって、W”MONSTERさんとは、うちの掲示板の客人として面白いネタ感想を定例的にお書きいただいて、しばしばクスリと笑わせていただいていますし、
 ご自身のブログで、コミケや母校の大学祭ネタとか、スタトレとか覗かせてもらって、ああ、ジャンルが本当に好きなんだなあ、としみじみ感じて、
 そして、星矢のND連載(短期集中)で記事書きされているところに、こちらもコメント入れさせてもらう形で、応対してもらっております。

 あまりうるさいことになっても、相手するのも迷惑だろうから、星矢に絞って、あと、年1で必殺スペシャルの感想記事があれば、話に喜んで乗らせていただく形のお付き合いですね。
 やはり、人付き合いをする際でも、話題の定例テーマは決めておいた方がいいと思いますので。

 こちらのK.Kさんとは、件の人物のお守りであれこれ助けていただいた恩義がありますし、せっかく立てていただいた掲示板をどうしようかな、と思っていたら、K.Kさんが牙狼に興味を持っていただいて、
 うちの掲示板はニチアサとウルトラ中心だったので、棲み分けができるかな、と思って、その後、平成ライダーとか、YouTube配信とかで、どんどん話題が増えての現状ですね。

 基本は、K.Kさんがハマって感想を書かれているものに、こちらが後からフォロー感想する流れで書きながら、という形。

 自分が中心になってしまえば、話のまとまりが拡散しがちで、話題は相手に決めていただき、こちらが合わせる方がまとまりやすい、と思ったり。

 ともあれ、ぼくも話がとっ散らかりやすい傾向があるのですが、件の人物はもっとひどいというか、そもそも場の話題に合わせようとか、自分を抑えて流れに乗るという思考を持ち合わせていない。
 場に合わない自分語りがしたいんだったら、それこそ自分が管理する場を構築して、ややこしいコメントを付けずに、一人日記で吐き出せばいいのに、そういう孤高には耐えられないみたいですね。

 自分のブログで毒は誰にも迷惑をかけずに吐き出して、人様のところには、なるべくすっきりした状態で、その場での社交に努めればいいものを、どうもそういうやり方じゃ納得できないというか、
 彼のやりたいことはK.Kさんのおっしゃる通り、支離滅裂と言えるもの。

 じゃあ、自分がどういう形で彼と関わっているか、ですが、説教の的とか、ツッコミ欲を刺激してくるボケ役とか、言ってることが穴だらけなので埋めたくて仕方ないとか、時間がある時はいい話のネタかな、と。
 ただ、夏場はキツいですし、ブログ記事に対して、「明らかに記事内容とは無関係の自分語りコメントを付けてくる」のは閉口します。個人情報がダダ漏れですし、リアルで話し相手がいないからか、やたらと番組感想ではない、ワイドショーの事件ネタに関する質問とか振ってきて、そんなん知らんがな、と。

 共同創作絡み限定で付き合う、という約束事を、彼は守ろうとしないので、応じる話題と、応じない話題の線引きをしながら、メールで説教していたら、妙に懐かれたというか、話を聞いてくれるだけで嬉しかったんでしょうな。

 ただ、約束事は守らず、無軌道に何でも喋り、問いかけ、こちらのプライベートを掘り下げようとしてくるし、その辺の距離感を弁える必要もあって、
 試行錯誤、四苦八苦してる次第ですが、その辺は子どもの対応で慣れている部分もあって、やっていけないことはしっかり道理を尽くして、諌める流れですね。

 さすがに、彼と1対1でやると、感情移入し過ぎるカウンセラーみたいに神経を壊すので、
 特技の脳内複数キャラの構築と、趣味の記事書きの合間を縫って、コメント対応とツッコミの形式を整えた次第。

 娘設定のキャラにいろいろ趣味ジャンルの教育指導しながら、毒舌めいたことを娘に言わせて、父親設定のNOVAに取り繕わせたり、
 逆に父親の妄想暴走を、娘にツッコミ入れさせたりで、言いたいことや脳内会話によるネタアイデア構築とか、趣味研鑽とか、日常系コミック風味の会話で書き綴っているのが、この3年ですね。

 一人でもイマジナリーキャラと雑談できるというのは、SFファンタジー創作家の持ち芸の一つだと思うんですが、そういう技術を彼がマネしてくれたら、彼自身のセルフカウンセリングもできるだろうに、
 他人の流儀に合わせられないなら、彼自身が自分を持ち上げてくれるキャラを構築して、自分を癒すしかないと思うんですけどね。

 彼が自己ツッコミという技術を身につけたら、自己客観視とか他者の目から見た自分という思春期に構築できなかったであろう欠けた部分を埋められるだろうに、
 そういうのを他人に求めようとしているから、しかも相手にメリットも与えずに、自分のレベルに合わせて賞賛してもらおうとするから、こっちは付き合ってられないと。

 個人的には、彼に合わせると、どうしようもなく質が下がるので、自分から上がって来るように努めろよってことですね。

PS.番組感想を書きに来たんだけど、時間切れになりました。午後から連れと映画に行くので、感想その他は、また夜か明日にでも。
 ではでは。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/23 (Fri) 03:35:02

 改めて感想です。

★映画(ヒーロー)

 スーパーヒーロー戦記と、ゴジラVSコングを見て参りましたが、感想整理できていないので、概要だけ。

 スーパーヒーロー戦記は、マンガ家の石ノ森章太郎さんとセイバーの飛羽真を物語世界の作者=神というテーマで絡めて、敵側は二人の創作意欲を失わせることで、自らが好きにできる世界を構築しようという感じの話ですね。

 スランプに陥って、自分の描きたいヒーローの姿を見失ってしまった原作者。
 そして、彼が元祖の1号ライダーやアカレンジャーのイメージを構築するために、飛羽真が同じ創作家としてシンパシーを感じたり、リアルと物語の関係について思うところを語ったりするのは、思いきり感情移入できた次第。

 石ノ森さんがライダーや戦隊の最初を思いつけないと、後に続く全てのヒーローが消えてしまうという状況で、ついに登場した仮面ライダー1号、本郷猛。
 そこから次々と復活するヒーローたちと、ヒーロー不在の世界を牛耳ろうとした敵怪人軍団のクライマックス。

 そこに謎の仮面ライダーリバイスが出現。
 石ノ森さんも、飛羽真も知らない「悪魔の力と契約した新たなヒーロー」が暴れて……。

 で、ヒーロー戦記が終了して、リバイスの物語がスタートします。
 てっきり、顔見せおまけ程度かと思っていたら、実は豪華2本立てだったというサプライズでした。

 そんなわけで、9月から始まる新ライダー「仮面ライダーリバイと、相棒の悪魔バイス」が、お風呂と恐竜と悪魔との契約書類に押す印鑑(スタンプ)なんかをモチーフに戦うとか、敵も悪魔と契約した人間が生み出す怪人とか、そんな設定をがっちり組み込んだプロモ映画が、付いてきた次第。

 リバイスについては、27日(火曜)の昼に正式に公式番組発表会がYouTubeでも配信されるとのことで、ここから動き出した感じですな。

★映画(ゴジラ)

 で、ゴジラの方ですが、コングメインの物語で、主役のコングが怪獣王のゴジラを相手に、どう立ち回るか。
 人間ドラマはコング側中心で、ゴジラが大御所みたいな立ち位置で暴れ回るのを、コングが古代の超パワーを秘めたコングアックス(かつてコングの先祖がゴジラの背びれから作った神秘の遺産)を入手して、香港の街を舞台に激突する展開です。

 このコングアックスが、ゴジラの熱戦を受け止めて、破壊力を増すチートアイテムで、
 武器と機敏な動きで立ち向かうコングに対し、それでも圧倒的な地力で粉砕しようとするゴジラの、技と力の怪獣バトルが素晴らしい。

 しかし、ゴジラへの挑戦者は、もう一体いた。
 怪獣優生思想に反感を持つ大企業社長が、怪獣の力を支配するべき超兵器メカゴジラを建造。ギドラのバイオ脳とリンクしたメカ怪獣が、人間の制御を外れて暴走した破壊神として、ゴジラに襲いかかる。
 疲弊したゴジラを倒しかけるメカゴジラに対して、コングが目覚めて、真の敵にバトルを挑む。

 ゴジラとコングが共闘して、ギドラ脳に操られたメカゴジラとの決戦になり、まあ、いわゆるヒーローVS物として燃える形に収まりますね。

 最終的には、コングがゴジラを王として認め、怪獣王の宿命=地球(人類とは限らず)の平和を守るために、脅威となる巨敵を倒す仕事を続けさせ、
 コング自身は、王であることよりも平和な日常を重視するハッピーエンド。

 ゴジラSPのゴジラと違って、今のアメリカ版ゴジラは地球環境の守護者みたいな位置付けで描かれ、そのゴジラが今回、人類に牙を剥いたのはなぜ? という形からドラマが始まり、
 結果として、ギドラ脳で制御する破壊兵器のメカゴジラを人類(の一企業)が製作中ということを本能的に察知したから、という形。
 コングは、メカゴジラ起動のための超エネルギーを得る目的で、人類がコングの故郷である地下空洞遺跡を探索するための手掛かりとして、またゴジラの目を逸らすための囮として、利用された形になります。

 悪いのは、怪獣の力をもてあそぶ人間という結論で、天罰を落とす形で物語を締めくくった次第。
 90年代のアメリカだと、怪獣は人類の脅威なので駆除しなければいけないという思想で、倒そうとしたり、コントロールしようとしていたんだけど、
 2014年以降の現行モンスターバースシリーズは、エコ思想が定着したからか、ゴジラは地球の意思を体現した存在なので、人類が不遜な考えを抱けば敵になるし、人類以外の脅威が出現すれば戦って守ってくれる存在。

 今回の物語では、怪獣に人類の運命を委ねるのは間違っているという考えから、人類の科学は怪獣さえ支配して、人類こそ地球の王だと証明してみせる、との驕りから生まれた事件ですね。
 21世紀に入って、人類が怪獣を倒そうというのは驕りなので、共生できるようにするのがベストという思想に変わっているのが、ハリウッド怪獣映画の思想の変遷として面白いな、と考えます。

★青天

 次は9月という情報を聞いていたら、その前に8月15日に続きがあるみたいですね。
 オリンピックとパラリンピックの間のお盆休みを見計った形。

 何よりも気になるのは、北大路さんの家康の去就。
 徳川幕府の顛末に哀悼の意を捧げるような無言演技を示して、これで退場してもおかしくないという演出。
 でも、時代の壁を越えて、次も出てくれると、本当に嬉しいと思います。
何というか、番組を見守る神とか、何だか家康優生思想みたいな気分に駆られたりしています。
 それだけ、若者の作る未来を見守ってくれる大御所俳優さんに愛着ができているからですね。

 で、大御所俳優で話題に上がった藤岡さんですが、ソフトバンクの5GのCMでドラえもん(演ブルース・ウィリス)の吹き替え声優が藤岡さんだと知って、へえっと感心した次第。
 そのネタを連れに振ったら、お返しに「お父さん犬の声が北大路欣也さん」という情報をくれて、そいつは凄えと感じ入ったり。

 北大路さんと藤岡さんが、犬とネコ型ロボットの声として共演というのは、面白いなあ。
 自分一人では知り得ずに来た情報を、きちんと交換できる関係というのは、ありがたいなあ、と思います。
 互いのツボをポジティブに押し合える関係だからこそ、話も弾むというか、もちろん、ここもそういう場所だと考えていますし。

 そして情報と言えば、西洋の風物をいろいろ見て、自分が幼き日から不満を抱えてきた身分差別意識、武士による経済見下しへの疑問点が、違う文化文明の外国では解消されている現実を目の当たりにして、栄一の目の輝きがいいですね。
 さすがに、演技派というレベルではないので、オーバーアクションでセリフを勢いよくまくし立てるしかないのですが、逆に好奇心を露骨に示して、どんどん吸収する発展途上の若者らしい反応に、一緒にワクワクさせられました。

 ある意味、頭の固い武士の姿と対比して、どんな世界にも飛び込んでいく栄一の好奇心、フットワークの軽さは見どころですね。

 ところで、ここで件の人物を出して恐縮ですが、ぼくが彼を尊敬する点に「時々見られるフットワークの軽さ、専門家に直接、物怖じせずに聞きたい質問をぶつける勢い」は面白いと思ったりしています。
 彼が20代の若手で、どんどん好奇心を示して、ぶつかって行く姿勢は(ぶつかられた本人としても)、彼の長所になるかもしれない、と考えていました。
 ただ、欠点としては、質問するのに吸収しないというか、その場の好奇心だけで、あるいは相手してもらっただけで満足し、自分の蓄積にしていかない点。
 最初は分かっていなかった未熟者が、経験を積み重ねて成長するのは、リアルでもフィクションでも、見ていて楽しい。逆に、成長しないのはどういうケースだろう、というのは職業柄、いろいろと事例を考えますし、創作でも伸びるキャラ、頭が硬くて伸びないキャラの描き分けなんかを考えたりもします。

 栄一は、歴史人物だから、明治に入って大成することは分かっています。だから、ドラマでも、ここまで彼が伸びる資質をどう見せるかが一つの伏線でした。
 その一つは、学問の土台がしっかりあって、何にでも好奇心をもって飛び込んで行くこと。良く言えば、がむしゃら。悪く言えば、行き当たりばったり。

 その二は、自分の生き方はこれでいいのか、と、しょっちゅう悩んでいることですね。他の登場人物の方がすぱっと割り切って、才能を発揮して行く(そして信念に殉じて、非業にも散って行く)中で、栄一は剣術も見識も決して優秀ではなく、幼馴染からも「地べたを這いずり回るような生き方が性に合っている」とか言われて、自分のアイデンティティーが定まらないことに悶えたりする。

 周りに優秀すぎる人間が多くいて、その中で栄一も張り合うべく、いろいろと受け売りの大言をまくし立てる中で、慶喜からは「聞くべきところのない意見」と最初は言われてしまう。
 まあ、考えているんだけど、誰かの受け売りでしかなく、視野が狭いとか、尊王攘夷論を忌み嫌う慶喜の気持ちが見えずに、持論をぶちまけるだけ。周りが見えていないとか、時流が見えていないのが初期バージョンの栄一ですな。

 でも、栄一の才能は、「一つところに留まらずに、いろいろな世界を見聞きして、それらを組み合わせて、結びつけること」であって、知ってる世界が広がれば広がるほど、柔軟につなげて考える発想力で、
 剣術が優秀なら、剣で全てを解決しようとか、
 学問が優秀なら、そこに骨を埋めようとか、
 自分の世界に凝り固まる人間が評価される中で(良くても文武の二道とか)、
 何にでも飛び込んで行って、吸収して行く様が、ああ、大器晩成ってこういうことかな、と感じさせてくれました。

 長所を言えば、記憶力は凄いように描かれていますね。言葉にはならずに、感情表現が擬音でしか表現できないようですが、後から「ああ、この時の出来事は、こういうことだったのか」と伏線を回収するように、昔の思い出を今につなげてくる。
 これは栄一個人の資質か、脚本家の作劇手法ゆえかは分からないけど、「以前のエピソードの記憶を主人公が少し回想して、今の考えにつなげる」のは連続ものを見ていて、見応えがあるというもの。

 物語の深みって、作者が自分の書いたストーリーを何度も読み返したりして、「ああ、この時の主人公の気持ちがあるからこそ、今ここにつながって来るんだな」と感じ入ったりしながら、つなげられる要素を紡いでいくところから生まれると考えますし、

 メイキングインタビューでも、「ここのシーンは、こういう風な想いから作りました」って答えられる作者の話は面白い。

 さすがに何十年も前の話だと、「あの時はがむしゃらに取り組んだだけで、細かいことはよく覚えていないんですけど、今、昔の映像を見ると、演技は未熟だけど、一生懸命、熱を込めているのが伝わってきます。同じ熱さを学ばせてもらいました」と、昔の自分からも吸収しようとする役者とか監督がいて、
 こういう感想は長年、続けてきた人からしか出ないので、なかなか格好いいと思ってます。

 偉人の回顧録で、いろいろ自己評価が面白いと思う時もありますが、栄一は死んで行った人を悪くは言わないんですね。
 「あの人は自分よりも優秀で、いろいろ学ばせていただいたけど、出過ぎたところがあったから、惜しい亡くなり方をした」とか、そういう評価が多いな、と。

 幕末の価値観が大きく変わる時代では、なまじ自分を固め過ぎない方が良かったって結論になるのですけど、商業というのが物流とか人流で成り立つものである以上、風通しを良くするとか、自分の中に壁を作らないとか、いろいろな教訓を感じております。

 でも、こだわるところにはしっかりこだわって、そこは大事にしているのも描かれているので、ブレない根っこと、広がる枝葉がどの辺かな、と気にしつつ。

>西郷さん

 今回の話で、西郷さんの軍人としての策士ぶりが見えたな、と。
 イメージとしては、大らかな豪傑めいた感じなのですが、「相手が戦わぬなら、戦う気にさせるまで」と火を焚きつける様は、後に征韓論にこだわる武闘派・西郷の未来を予見させるもの。
 作品によっては、先見の明があるように描かれていますが、本作の西郷はしょせん軍人でしかなかった、という点で、優秀なんだけど、やはり視野が狭いというか、ここで慶喜を追い詰めるやり方で自分も滅びる流れへの伏線かな、と。

 まあ、江戸城の無血開城に至る功労者でもあるので、戊辰戦争での軍人としての優秀さは描かれるかな。

 一方、大久保は栄一も嫌っているだけあって、あまり有能さが描かれていませんね。岩倉さんとの連携で動いているけど、岩倉の連絡係みたいな地味な役回りに見えます。

 で、薩摩で一番優秀そうに見えるのが、五代さんだな、と。
 帰国した英一と、先輩商人になる五代さんの関係性も楽しみに思えたり。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/23 (Fri) 18:05:23

 定期感想その1です。

 かなり驚いたのが、ソフトバンクCMのお父さん犬の声が北大路欣也さんという情報です。ブルース・ウィルス演じるドラえもんの声が藤岡弘さんというのも驚きましたが、CMを観なおしてみると、「あ、言われてみると確かに藤岡さんだ」と思えます。

 お父さん犬のほうは、ずっと前から声は同じで、北大路さんだと知って観なおしてみたのに、どうしても北大路さんと思えず。念のためネット検索すると、確かに北大路欣也さんが声を当てていると出てきます。これはもう「北大路さんは、こんな声もお持ちの、芸の幅がここまで広い方だったか」と再認識しつつ、感心するしかありません。

 話は変わりますが、ネット放映の牙狼MSは、なぜか第11話「咆哮」が飛ばされ、今週は第12話「果実」のみ。第11話は異色の敵ザジが出てくる、バトルも水墨画風の面白い回なんだけどなあ。

 牙狼1stの最初の再放映では役者さん絡みで大事な回が飛ばされまして、前後のつながりだけでなく、ホラーとはいかなるものかの印象が薄まってしまってました。牙狼MSの第11話はTVで観たし、前後がつながらないとかはないけど、やっぱり1話飛ぶのは残念だし気になる。なんで第11話だけやらないんだろう。

●劇場版セイバー、ゴジラ

・セイバー
 ライダー、ゴジラの映画解説、ありがとうございます。いずれ、ゴジラのはTV、セイバーのは東映公式Youtubeでやってくれるかな。セイバーのほうは次ライダーのリバイスのとセットでストーリーが組み立てられてるみたいですね。

 セイバー映画のほうは、ライダー、戦隊を生み出す前の原作者:石(ノ)森章太郎さんをキーパーソンに据えたわけですか。それなら1号ライダー登場というのも自然な流れになってそう。

 それ以上に納得と言いますか、感慨深いのがフィクション創作者の出会いという流れです。セイバーの飛羽真は小説家設定ということで、序盤にはいろいろ小説家を意識して感想言ってみたりしました。例えば、タッセル暴言(?)「(飛羽真を)小説家にしておくのはもったいない(、軍師になるべき)」がありまして、自分なりに反論の考察をした覚えがあります。そのタッセル発言の原因になったのが、確か、飛羽真が仲間のキャラクターを活かした作戦立案で、これは「想像ながら人物の自然な行動、言動を考える」という小説家ならではと思ったりも。

 が、あまり小説家という面は強調されず、次第にフェードアウトすらしている感じなのが、現状のTV本編かと。編集長が出てきたり、締め切りがどうこう言ったり、新作について語られはしたりするものの、飛羽真の小説家/創作者としての側面を描くエピソードがあんまりない。こちらで伺った話では、創作界隈では「文豪にして剣豪」という小説家戦士のアイデアは期待が高かったそうですが、活かしているとは言い難いみたいです。

 そしたら劇場版で制作面の元祖でありレジェンドの石(ノ)森章太郎さんを劇中に登場させたわけでしたか。なるほどそう来るか、という感じですし、セイバー開始当初からのプランだとすると、なかなかに周到でもあります。石(ノ)森章太郎さんは没後も原作者としてクレジットされ続けてるわけで、意識している視聴者は多そう。そこへ、フィクション中の小説家と、現実のレジェンド漫画家/原作者が出会うというのは、なかなかに贅沢な切り口に思えます。

 とはいえ、TV本編でも主人公:飛羽真の本職を活かしたドラマを観たかったなとは思います。どうやら、TV本編は手堅く収め、本編外~終了後の展開で、特色ある部分を見せて全体像を形作るということかしらん。そういやゴーストも同様の展開だったわけで、脚本家の体制はメインライターが誰かという点も含め、(ほぼ)同じだったはず。

 ゴーストのときは、スポンサーの意向や予算制限があって、TV本編で描きたいことが抑えられ、それを本編終了後の展開に持って行ったと解釈してたんですが、もしかしたら違うのかも。なにせセイバーも終了前ながら、同じような路線になりつつあるようですんで。

 つまりメインライターのTV本編内外含めた全体構成の考え方、方向性。悪く言えばTV本編での出し惜しみですが、善意に解釈すればTV本編で手堅くまとめて、尖がったところは冒険できる外伝、後日譚でと考えることもできそうです。それなりの実績を出してから、冒険要素のある作品に予算を要求して、というのは営利企業ではありそうな話だったりします。

 もっとも、飛羽真の作中の約束は新作を出すことですんで、レジェンド原作者が出てくれた劇場版をバネに、創作者要素を盛り込んでくれる可能性はありそう。というか期待したいところです。創作上のライバル(?)としてストリウスが浮上していることでもありますし。

・ゴジラ
 キングコングとゴジラの対決なのに、メカゴジラが出てくるという噂は耳にしたものの、どういうドラマになるか、ちょっと想像できませんでした。なるほど、怪獣の力を支配する兵器であり、キングギドラの脳が利用されるということですか。ギドラの脳は前作KOMラストで入手するシーンがちらっと描かれてましたな。あの時点で、次作での使い方はもう構想されてたわけでしたか。前作~今作の間で、メカゴジラを建造する大企業社長に売りつけてたと。うーん、とんだ食わせ者の環境原理主義過激派だったか。

 その辺りは(想像がかなり外れてるとしても ^^;)想像を巡らすことはできますが、コング(の先祖)がゴジラの背びれから斧を作って戦うというのは、どうも実際に映像観てみないとどういう感じかすら想像がつかない感じですorz。しかも、ゴジラのブレスを受けると破壊力アップですか。

 そこにメカゴジラが現れるとして、ゴジラとコングにどういう意思疎通とかあるのかも、ちょっと見当がつかない。逆に、そうだからこそ観てみたくなる要素が多そうだと思えます。はよTV放映せんかしらん。KOMはTV放映のをCMカットして観なおしたら、リアルタイム視聴時よりさらに感動しました。ゴジラ vs コングがそれ以上だったら、もしかしたらDVD買い揃えたくなるかも(ただし廉価版が出てから ^^;)。

●ゲッターロボアーク(第3話:アーク始動)

 第3話から本編ドラマを本格始動する作りながら、前半では主人公:拓馬の動機と盟友:獏との出会いも描いてくれてますね。獏との出会いは第1話でちょろっと見せてはくれてたんですが、なんでそういうことになったのかは不明でした。メシア・タイールが弟の獏にメッセージを送った感じだったわけでしたか。ということは、19年前の大規模戦闘直前くらいか。

 拓馬の家/道場が襲撃されたときは、既に父:竜馬の遺影がありましたから、戦闘後のはず。メシア・タイールが死を覚悟の出撃は、将来の早乙女研究所所長の神隼人を守るためでありそうで、だから弟には後継のパイロット仲間として拓馬を託したということになりそう。

 それにしても、竜馬の遺影に妻/母りょうがペアで写る写真は縁起悪かったかも(^^;。りょうは拓馬を守って逃がして殺害され、遺影はそのまま使えてしまう事態になっちゃったわけですんで。しかし、武装した多数相手に一歩も引かなかったわけで、遺影はもとから覚悟を示すものであったのかという気もします。出番は短かったですが、コミカルを強調したキャラクターが一転してシリアスを全うするのって迫力を感じます(自分の好みのパターンの1つ)。

 このシーンは今話ラストに直結もしてるわけですな。襲撃した科学者風の一団のリーダー格がマクドナルドで、ぎりぎりまで見ていた拓馬ははっきり顔を覚えている。仇と思って、獏と探していたわけですな。そしたら、粒子で描いたものとはいえ、そのマクドナルドが敵ボス然として姿を現すと。

 それはともかく、回想編後は敵襲撃から。敵の現場司令官は兎猿猴なる、ゲッター並みの巨体のキャラクターですが、どうやら戦闘力はそれほどでもなかったらしい。マクドナルドから「お前の役目はあくまで無事インセクターを先導すること」と言われてまして、戦闘指揮、直接戦闘は期待されていないようです。

 それでも兵卒のインセクターを化けさせ、本人も化ける特殊スキルに加え、量産型のD2を圧倒するレベルではあるようですね。まず先行出撃した5機のD2に紛れ込み、撹乱しつつ2機を撃墜して高笑い。これに怒った拓馬らが出撃を願い出るわけですが、合体がまだできないのにと反対する伊賀利隊長を抑え、神隼人所長が出撃命令を下す。今戦わないとどのみち終り、というわけですね。

 神所長が拓馬に渡したヘルメットは、父:竜馬の形見らしい。「ハジをかくな」=「死ぬな」というアドバイスは逆に決死の出撃を暗示してますね。が、その直後からの流れが「そうかあ?」と思ってしまったほど凄い(^^;。なんですか、早乙女研究所のこの重武装は。全面からミサイル射出孔がせり出しまして、一斉発射、誘導~爆発制御は敷島博士が一手に担っているらしい。

 それだけで撃退できそうな勢いですが、支援射撃らしい。敵がひるむ隙を作り、アーク・キリク・カーンの発進から合体までの時間稼ぎですか。さらに残存D2部隊が掩護する。で、なぜかミサイル群の攻撃がゲッターロボに直撃しまして、敵隊長:兎猿猴があざ笑うんですが、なぜミサイルが支援に過ぎないかが分かる仕掛けと。

 爆炎からゲッターが飛び出まして、あの爆発くらいじゃ無傷というわけですか。D2はミサイル発射時にいったん退避してましたから、ゲッターロボアークの強度は量産機の比ではなさそうですね。同時に勝負の行方ももう見えた感じ。案の定、兎猿猴は瞬殺。なるほど、ガイド役しか期待されないわけだ。残る敵機インセクターは多数ですが、これも瞬殺と。

 これじゃ勝負になってないと思いかけたんですが、敵主力は兎猿猴でも多数の敵機でもなかったみたいですね。どちらもゲッターの力を測る、小手調べ扱いだったみたい。ストーカゼロなるブラックホールみたようなのが主力だったらしい。調べてみると「ゾーン」なる「不可侵領域」で、通常の物体ではないらしいですね。

 そのストーカゼロから正体不明の粒子が漏れ出しまして、マクドナルドの形を取り、仇と憎む拓馬が突っ込んで続くと。今話後半はゲッターロボアークお目見えにして、反撃の切り札となる実力のデモンストレーションといったところだったようです。来週から敵も真打が出てくるんだろう。

●ビルドファイターズ(第24話:ダークマター)

 決勝戦ですが、ガンプラバトルと同じくらい、場外戦も重要でした。ガンプラバトルについては、見ごたえはあるものでしたが、「名人VS名人」回のときみたいに、スロー再生してみても、感心するということはありませんでした。

 どうしてかなと考えてみると、三代目メイジン=ユウキ・タツヤがエンボディシステムに乗っ取られ、戦闘がやや単調に傾いていたからかもしれません。対ジュリアン・マッケンジー戦ですと、こちらで「相手に力を発揮させて、その上で超える力で撃退する」と伺って、「あ、そうか」と思うところがありました。

 執拗に背後を取ってくる相手に対し、タイミングを読み切って返す。相手の得意技が出てから、返し技で上回るみたいな感じですね。相撲ならいわゆる横綱相撲といったところでしょうか。力を出し尽くして負けたなら、納得するでしょう。

 今話のタツヤは、二代目メイジンのようだと言われてしまってるわけですね。具体的には肩関節部に狙いを定め、片腕を損傷させて戦力低下させてから仕留めにかかる。相手に長技を出させず、確実に勝ちにいくわけですが、相手からしたら「もし、こうなってたら」「あれさえなければ」と思うわけで、負けに納得できなさそう。

 それに加え、戦場がタツヤ機に有利に操作され、タツヤ機自体も、いわゆるチートが入っている感じがある。なにせガンダムエクシア『ダークマター』であるわけで、詳細は不明ですが、炎と氷の両刀使いにもなってます。機体性能で押す傾向が出るのも仕方ないわけで、それゆえ単調な感じにもなってしまうんでしょう。

 いろんな点が重なりまして、今話のバトル特徴になってたみたいです。それが二代目メイジンを髣髴とさせるというわけで、直接的なエピソードが描かれていない二代目のイメージが伝わってくる感じ。そこは「名人VS名人」回の描写が対比としてよく効いてきています。

 その二代目メイジン・カワグチも、本人の意思で勝利至上主義になったかどうかは怪しいとも示されたわけですね。少なくとも、マシタ会長の強い影響があったことは確かと、ようやく描かれました。二代目当時は、タツヤに用いられたエンボディシステムはまだなかったはずですが、もしかしたらアリスタの影響が、マシタ会長も知らないうちにあったのかも。それで体を壊して重体に至ったとすると、マシタ会長(とベイカー)に人生を狂わされた、非常に不幸なキャラクターということになります。
(二代目の詳細は外伝GBF-Aで描かれてるらしいんですが未見。GBF-Aは雑誌のフォトストーリとのことで、公式Youtubeで観られないわけか。)

 そのマシタ会長も、ようやく正体が明かされましたな。アリアンでは盗賊やってて、アリスタに手を出したら、こちらの世界に飛ばされたわけでしたか。そこでセイラのコスプレしてたベイカーと出会い、アリスタからプラフスキー粒子作り出してガンプラバトルで商売始め、ビッグになったわけか。アリアンからの追っ手におびえるわけが分かります。今話ラストではその恐怖が頂点に達して大事件勃発したみたいですな。

 もっともベイカーの心中はよく分からないものがありますね。今話でも意識を支配するエンボディシステムを知って、世界を支配とか言い出してます。野望は大きいし、頭は切れそうだし。すぐどうしていいか分からなくなり、望みも贅沢で安穏な暮らしというマシタ会長の下についている理由がよく分からない。マシタ会長が情けないからこそ、何か放っておけない気がしたりしてるんだろうか。

 それはともかく、今一つ不満が残るガンプラバトルに対し、場外戦はなかなか小気味いいですね。まずアイラのアリスタが反応、マシタ会長の声/意思が漏れ聞こえまして、タツヤへの支配が発覚する。アイラは事態を直ちにレイジに伝え、セイはバトル中止を考えるも、レイジはバトルを勝ち切ってタツヤも救うと。一方、操られたタツヤもわずかに残る意思で抵抗している模様で、隙が生まれる。

 そこに気付いたマシタ会長、エンボディの出力上昇を命じるも、ビルダーとしてタツヤの盟友であるアランが阻止、そこから形勢逆転が始まる感じですね。しかし片腕喪失のレイジ機では未だ力不足で押される。が、戦場チェンジが幸いしまして、失った片腕発見、再装着して一気に畳みかける。これには対ニルス戦の経験を活かしているみたいですね。

 意思を操られ、機体性能と戦場操作で戦うタツヤ機に対し、バトルで培ってきた技で勝負に出たレイジ&セイというわけで、ガンプラバトル王道を行くセイ組が完勝。エンボディシステムとタツヤ機への加工は崩壊しまして、ようやく解決。

 仕組んだのは誰だ→マシタ会長だ、ということが公けになりまして、捕まると恐怖にかられたマシタ会長のアリスタが光り、巨大アリスタが呼応してしまい、何やら異変勃発ですね。会場の上に要塞っぽいものが浮かび上がりまして、これがどうやら最終回で解決すべき暴走らしい。

 いよいよ来週は最終回ですか。大ごとが起きてるけれども、風呂敷はきっちり畳まれそうな安心感があります。続編のトライとの対比をこちらでときどき伺ってるわけですが、実感として分かってきた感じがあります。この後、トライのネット放映やってくれると確認できそう(もう録画を消してしまってるorz)。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/24 (Sat) 14:45:47

 夏季のバタバタと、映画鑑賞と、オリンピックなどで、自分の視聴タイムが乱れまくりな現状です。

 TV放送分はいいのですけど、YouTube配信分が、何を見て、何を見ていないのか、把握しきれなくなっている感。

 そういう時は、スケジュール管理帳に表記して云々と仕事みたいに管理しないと……と思いつつ、そこまですることか? と作業進捗の遅れに神経質モード(苦笑)。

 そんなわけで、非定例になってる定例感想です。

 今回、書けるのは、ダイ大、アーク、アギトかな。

★ダイ大

 タイミングを外して、先週と今週の2話分ですね。

 先週は、ミストバーンVSヒュンケルがメインで、今週は、ついに剣を完成させて戻ってきたダイVSミストバーン&鬼岩城戦。

 ドラマの中心は、ヒュンケルとミストの関係性になりますか。
 ミストバーンが無言の行を貫きつつも、それは大魔王の肉体を使っているので、声を明かさないのが理由だったと記憶。今のこんがらがった頭だと、捏造記憶の可能性もありますが。

 ミストバーンは「ミスト+バーン」で、今だと「リバイ+バイス=リバイス」ともつながりそうですが、
 とにかく、自分の肉体じゃない預かり物なので、体を無下には使えない。
 ガス状生命体のミストが、その憑依能力を大魔王に見込まれて、自分の不老のボディ(仮死状態)を守る役割を与えられたわけですね。

 大魔王バーンは、その魔力だけで作り上げた肉体(老バーン)として、もう少し後に登場。

 ミストバーンは暗黒闘気の集合体で、本体はアバン流の風の技で吹き飛ぶ程度の弱さですが、憑依能力で肉体の力を使えるため、ラスボスの肉体を持つ存在として、立派なチートキャラだと。

 先週は、ヒュンケルが光と闇の二つの力で、闇を捨てることになったから弱くなったと挑発。闇に引きずり込む誘惑を目論みますが、マァムの慈愛の言葉で、ヒュンケルは光の道を極める方向にシフト。
 それによって、空の技、虚空閃を習得。

 原作だと攻防切り替わるシーソー展開で、毎週ハラハラさせながら、早くダイの剣が完成しないかなあ、とジラす時期でしたが、
 アニメだと展開が早いですねえ。

 ヒュンケルのターンだと思いきや、弱点の空の技だったり、大魔王ボディを傷つけられたり、正体がバレそうだったりで、いつもはクールなミストが豹変激怒。

 動きを封じる技で、どうしようもないところに、ついにダイが駆けつける。
 待たせたな、と空の技でみなを解放し、ミストバーンとの戦いに挑もうとするも、ヒュンケルに「先に巨大ロボを止めに行け」と言われて、

 ピンチの王侯を颯爽と救いに駆けつけた勇者のチート剣お披露目タイム。
 インフレの多い作品なので、最強の剣の最強ぶりが描かれるのは、ここが一番の見世物ですね。
 この後は、敵も凄い武器を持っていますから、ようやく強敵と対等に戦う土俵ができたってところ。

 欠点は、剣が強敵相手にしか封印解除できないので、常時無敵モードでは戦えないこと。
 そこで、ザコ戦はポップやマァム、クロコさんが担当し、ダイは大物狙いというシフトになります。
 そして、ヒュンケルさんは中ボス担当で、不安定戦力。野球で言うところのピンチヒッターですな。

 ともあれ、今回の影の目玉は、前回まで傲慢だったベンガーナ王。
 自分の予想を超えた魔王軍の強大さを目の当たりにして、軽く絶望、天狗の鼻が折れたら、自分の傲岸ぶりを謝罪するほどの漢気を見せます。
 この潔い謝り方が、武人として筋が通っているな、と感じさせ、この後、自分の命を救ってくれた勇者のシンパになるわけですね。

 で、次の生意気キャラが期待の新星ノヴァ(笑)。
 OPにはずっと出ているので、8月にようやくノヴァ登場ということで、感想をどう書いたらいいのか、我が事の様に応援したらいいのか、ネタとして笑えばいいのか、まあ、出て来てから考えるべし。

 ともあれ、次回でミスト撤退からの追撃戦に切り替わる予定。

★アーク3話

 拓馬の過去を掘り下げてから、敵の襲撃とD2部隊のピンチ、そして、ついに合体成功するアークと、拓馬の因縁の敵の顔見せと盛りだくさんな内容でした。

 竜馬の妻のりょうさんは、今作初登場で、ほとんど押しかけ女房みたいなものですな。
 竜馬が結婚していて、子作りしていたなんて、アークまでは一切語られていなかったので、正にサプライズ。
 しかも、竜馬にベタ惚れしているので、惚気ぶりが凄いとか、硬派でバイオレンスな竜馬のイメージが崩壊するような演出。

 ハードシリアスな原作よりも、コミカルぶりが増し増し状態ですな。
 ミサイル花火を撃ち放つ敷島博士のハッスルぶりとか、ゲッターOVAの中では、明るい方ですな、今回のアーク。

 アニメでの設定説明も丁寧で、少しずつ謎が紐解けていく様子も好印象。1話1話の構成が、計算立てて作られていると感じます(ゴジラSPが謎の解明に無頓着というか、思わせぶりなだけだったのに比べてのスッキリさ加減が好ましい)。

★アギト

 シャイニングフォームは、先にTVスペシャルで覚醒話を丁寧に描いていたので、本編ではあっさり風味ですね。

 そして、策士の木野さんを中心に、翻弄される周囲の面々を描いたあと、ついに翔一=アギトと北條さんや小沢さんに知られることに。

 次回、アナザーアギトVSアギトから始まり、涼のパワーアップ、エクシードギルス登場回です。

 まあ、今夜を楽しみにしつつ。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/25 (Sun) 22:48:43

 定期感想その2です。

「青天を衝け」が年末終了とのことで、コロナの影響で2月開始に加えオリパラによる中断もあって、全41話と大河ドラマ最短となるとのことです。好きなドラマになってきたのに残念ということもありますが、どこまで描けるかも気になります。

 渋沢栄一が生涯を全うするところまで描くなら(~昭和9年)、どこかで急ぎ足の展開になるでしょうし(密度が下がるかも)、波乱万丈をしっかり見せるなら半生を描くことになりそう(打ち切りエンド感出てしまうかも)。

 次は8/15放映ですか。さらに調べると8/22放映があって、その次は2週休んで9/12とのこと。その頃になれば、全体構成の方針(全生涯か半生か等)が分かりそうな気がします。

 先の感想冒頭の不服に補足。牙狼MS第11話がネット放映に上がらなかったという話をしましたが、この感想書く前に再確認したら、無事アップされてました。何か事情があるのかと心配しましたが、単なる手違いだったみたいで安心しました。

●ダイの大冒険(第41話:最強の剣)

 展開が急でして、今週分を観終えると鬼岩城が「ダイの剣」の威力を見せるために登場したのかと思うほどです。強さバランスが「中世武力の諸国軍<近代火力のベンガーナ軍<ダイの仲間<鬼岩城<<ダイの剣装備のダイ」であると見せるための段取りだった、みたいな感じですね(ミストバーンは未知数なままかも)。

 しかし、原作ではシーソー展開の攻防をじっくり見せてるわけでしたか。普通に期待するのはそちらかも。自分的にもこのアニメ版の展開は、ちょっともったいない気がしないでもないですから。特に気になるのが、ダイの鬼岩城突入から撃破までです。今話ではまさに一気でしたが、城門撃破→弱点探索→守備モンスター撃破→…みたいな丁々発止を期待しないでもなかった。原作ではどうだったのか、ちょっと気になるところ。

 ともかく本編。闇に傾きかけたヒュンケルがマァムの呼びかけで持ち直したと思ったら、未収得だったアバン流奥義の空の技:虚空閃を繰り出し、一部ながらミストバーンの闘魔滅砕陣を破るわけですね。が、後でミストバーンがまだまだ手加減していたと分けるわけですが。

 ちょっと自分は情報未整理で来てまして、「空は空裂斬じゃなかったっけ?」(ポップも言及してる)などと混乱しました(^^;。後で調べて、剣と槍それぞれの技術体系があると再確認しまして納得。地の技、海の技も剣、槍それぞれでしたか。既にヒュンケルが披露してたはずで、そのときに気が付くべきだったorz。

 それはともかく、ヒュンケルの一撃がミストバーン頭部もかすめたのはマズかったらしい。顔が少し見えただけですが、「見~た~な~」とミストバーンの怒りようが半端ない。取り乱しているレベルですね。予習効果ありまして、大魔王バーンに直結するミストバーンの秘密だからと分かりますが、原作をリアルタイムで追っていたら「何事だ?」と理解不能になってたと思います(が、そこが作者の狙い通りのはず)。

 そこからミストバーンが本気の一端を見せますと、力の差の隔絶が明らかですね。再び、あっさりと闘魔滅砕陣で全員が抑え込まれ、そのまま押しつぶす勢い。ポップが以前に見せてくれたベタンの比ではなさそうです。

 その頃、各国首脳が集まっていた(退避していた?)大礼拝堂。敵副将と思しきシャドーが探り当ててミストバーンに報告、鬼岩城が迫ることになるわけですね。その前後、ベンガーナ王は依然として主戦論で、撤退して後図を期すレオナと対立していたらしい。ポイントは国は領土か人か、ということみたい。

 が、鬼岩城が大礼拝堂に迫るに至り、死を覚悟したベンガーナ王はさすがに反省するところがあったらしい。慢心から戦力差が見えなかった愚を悟り、この事態を招いたことを素直に詫びてますな。しくじった自分(ベンガーナ王)だけならともかく、皆を巻き添えにしてしまったと。レオナらは励まし、全員が踏ん張る決意を固めるも、鬼岩城は目と鼻の先まで迫る。

 一方、ダイにはようやくロン・ベルクが剣を仕上げるわけですね。専用剣であり「ダイの剣」と命名。やっかいなことに、戦うべき時は剣が選ぶとのことで、普段は鞘から抜くこともできないらしい。この剣で修行するのは無理みたいですね。

 ともかくもダイは戦場のパプニカにルーラで急行。まずはパプニカのナイフで闘魔滅砕陣を破りまして、すんでのところで皆を解放。パプニカのナイフでこれなら、背中の大剣ではどうなることかとミストバーンが警戒してますね。抜かずとも威力を察するものがあるらしい。

 ミストバーンはターゲットをダイに定めようとしますが、ヒュンケルが阻止し、ダイには鬼岩城に向かえと。ミストバーンはヒュンケルを一蹴するつもりだったようですが、光属性のアバン流の空の技を使いこなしつつあって無視できなくなってるようですな。戦いの勢いが変わってきたのは、ダイが剣と帰還したからだけではないわけか。

 ヒュンケルに送り出されたダイ、まず素手で殴って鬼岩城を止める(真マジンガーのあしゅら男爵を思い出すものあり ^^;)。続いて背負ったダイの剣をついに抜き、大礼拝堂を破壊しようとする鬼岩城の巨腕をあっさり斬り落とす。大礼拝堂の面々、特にベンガーナ王は戦力とは何かについて考え直すところが深い感じか。

 ダイはそのまま鬼岩城をバラバラにできそうですが、城内へ突入と。正直に申しますと、「腕を容易く斬り落とせるのに、なぜ突入する?」と思わなかったでもないです。が、観なおしてみると、腕部は岩の塊みたい。鬼岩城コアの城塞部分とは作り、強度、重要性が違うんでしょうな。

 鬼岩城城代(?)のシャドーも手をこまねいているわけではなく、全砲門で迎撃しようとしますが、紋章発動でドラゴニックオーラを剣に込めたダイの一撃で鬼岩城は転倒、砲撃は外れる。ダイ、そのまま城内に突入しまして、内部から一気に破壊と(設定的には心臓部を突いてのことらしい)。倒壊する鬼岩城にダイが巻き込まれたか見えるも、無傷と帰還と。これも剣の威力の一端とも思えまして、現状で無敵な感じすら漂うような。

 これにはさすがにミストバーンも目をむき、大礼拝堂のレオナらは大喜びなわけですね。そこで続くと。次回「死の大地」では、怒ったミストバーンが底力を見せるも、なぜかキルバーンが来援して撹乱するみたいですね。ミストバーンの正体を考慮すると、そのまま暴れさせるのはマズいという判断なのかも。

●仮面ライダーアギト(第39話:ギルス咆哮、第40話:共同戦線!)

 アギトのシャイニングフォームはTVスペシャルで事前に登場してたんで、本編のお目見えではあっさり描かれてたわけですか。トリニティはよく観てないと分からないように登場してましたんで、控えめがアギト流かと思ってました(^^;。武装とかも、クウガのときみたいに「なぜそうなる/そうできる」が描かれてないわけですし。

 シャイニングがそうならと、エクシードギルスをウィキペディアで読み直してみると、劇場版での先行登場では「窮地に陥ったときに自己防衛本能が高まったことでエクシードギルス」になったとの記載に気が付きました。ギルスについてはちょっと混乱しそうです(^^;。

 こちらで伺ったり、ネット検索して木野薫/アナザーアギトについて分かってはいるんですが、「もし事前情報なしの初視聴だったら勘違いしてそうだな」と思えることが、今週分にもありました。木野薫がなぜアギトを全て倒したがるかについてです。

 今週分では真島浩二が自らのアギトの力(視覚化すると少年時の闇の力の色違いなんでしたか)を涼に譲り渡したわけですが、なぜか木野薫が失望してます。アギトの力はいずれ持ち主をアギトにするわけで、木野薫は自分以外のアギトを排除したがっている。事前にアギト要素がなくなったら、むしろ好都合のはずです。

 しかし木野は失望してる。よく考えたら、アギトの力を授かってしまったらしいあかつき号生存者を取りまとめて、リーダー格として保護していたわけですね。真島に対する失望と合わせて考えると、木野は「アギトを育てておいてから倒す」狙いがあるように見えます。

 かつ、木野はアギトを倒して最強唯一のアギトになると言ってます。ということは、アナザーアギトはアギトを倒すたびにレベルが上がる、みたいなことになってるんじゃないかと。もちろん、ネット情報等ではそんな話は一切ないわけですから、間違った解釈です。でも、自分的にはそうとも見えてしまうということでして。

 でもまあ、今週分で自分的に一番インパクト大きかったのが、氷川のドタバタでして(^^;。そればっか印象に残ってしまい、上述の木野こととかは、観なおしてみないと何が気になってたか思い出せなかったほどです。一方、氷川のドタバタは二度目に観ても、やっぱり吹き出してしまいます。

 北條も小沢澄子も翔一がアギトだと知っていますが、氷川は今週序盤ではまだ知らない。氷川はアギトの正体をきわめて理想的な人間だと思っていて、翔一はその対極くらいの認識になってますね。なので、小沢が氷川にアギトの正体を尋ねられ、「津上翔一をどう思う?」と反問されても察せず、「意外な人物」「氷川もよく知る人物」とヒントを与えられても気づかず。

 小沢と話した氷川がどうするかと思ったら、こともあろうに北條に当たってみたわけで。あそこは大笑いしました。きわめて善良な人物という氷川のアギト観に加え、意外で身近なら北條なのかよと。で、北條も小沢と極めて近い言いようでヒント与えてるわけですが、氷川はなおも気が付かないと。せいぜい、さすがに河野刑事じゃないな、くらいしか分からないらしい。

 そして偶然ながら正体が分かったら分かったで、また氷川は大騒ぎするわけで。まず小沢澄子に詰め寄りまして、小沢から「津上君がアギトなのは、あたしのせいじゃないから」と言い返される。氷川はさらに北條に相談、ついに翔一に会うべく美杉邸を訪問するんですが、無茶苦茶緊張してますな。
(そのシーンで美杉家が平和な空間であることを再認識もしたり。美杉邸では決して不穏なことは起こらない。もっとも以前に美杉義彦が何かを隠していることは暗示され、一抹の不安はありはするわけですが。)

 こんな面倒くさいことになるから、小沢も北條もスバリとは言わず、氷川が自分で気づくように仕向け、気が付かなくても言わなかったようですね。2人が口をそろえたように、なんか言いにくい、というのも分かる気がします。もっとも、大混乱はしましたが、今週分ラストではG3-Xはアギトと息の合ったチームプレイを見せてくれまして、そこまでの氷川のドタバタがあっただけに、バトルと勝利が映えるわけではありますね。

 ともかく本編。先週からの続きで、アギト vs アナザーアギト。キックの打ち合いになるも互角か。しかしアナザーアギト/木野がまたも右腕がいうことをきかず、戦いはうやむやに。このときも、この後もですが、アギトはアナザーに対して最強フォーム(バーニング~シャイニング)を行使する様子がなく、倒すべき敵とは思ってない様子が窺える気がします。

 一方、涼を助けて逃げる真島を追うアンノウン(ステリオ・シニストラ)ですが、かろうじて氷川のG3-Xが間に合う。涼らを逃がしつつ、火力で完全撃破ですね。通常のアンノウンに対しては、安定して勝てるようになってますね。問題が生じるとしたら、水のエルなどの上位種(エルロード)への対処かな。

 上述しましたように氷川はアギトの正体を依然として悟らず、しかし警視庁では翔一だと把握して当面は放置の方針。北條も従うわけですが、小沢澄子に不審がられるわけですね。北條はこの後、木野薫のマンションに侵入して雪菜が翔一(=沢木哲也)に当てた手紙発見したり、どんどん真相に迫ってまして、捜査員としての自覚、警察官の本分で動いている感じがあります。

 これが北條の本領発揮か、立派だなと言える気がするんですが、一点だけ北條らしさ(?)がありまして、先週に小沢にむこうずね蹴っ飛ばされた恨みは忘れてないみたいですね。なぜか、そこでちょっと安心するものがあります(^^;。

 それはともかく、氷川は木野が(氷川が共に戦ってきた)アギトではないと知ったショックから、アギトは誰かに固執し始め、ドタバタを演じるのは上述の通り。一方、氷川G3-Xの援護でかろうじて逃げ切った真島と涼ですが、依然として涼が重体と。そこへ沢木哲也が現れまして、真魚の治癒能力が失われた今、真島の持つアギトの(潜在)力を涼に与えるしかないと言う。

 真島が同意しますと、沢木が白服の少年(子供時の「闇の力」そっくりで、服だけ白の色違い)を真島から引っ張り出し、少年は涼の中に消える。これで涼の容体は落ち着いたようですが、またも昏睡状態に。もっとも、このときにエクシードの力も得たようですね。真島はアギトの力を失い、それを知った木野から失望される経緯については上述の通りです。木野があかつき号生存者を取りまとめ、守ろうとしていた経緯がよく分からない。が、真島が依然として木野を信頼するのは分かる気がします。この後も、涼/エクシードギルスがアナザーアギト/木野に止めを刺すのを止めたのは、木野が真島らを真面目に守ってきたことが大きいんだろう。

 が、この時点の木野はアギト排除しか頭にない。涼に襲い掛かろうとして、駆けつけたG3-X、さらにアギトと戦闘になる。G3-Xの武器を奪って使ったり、涼を倒す気でいるのに、涼を人質に取ったりもしまして、木野アナザーはもう何でもありの戦術ですな。ついにアギトはダメージ受けて変身解除となり、正体に驚いたG3-Xは戦闘不能に(おい、氷川あっ!)。

 しかし、ここで涼がエクシードギルスに覚醒するわけですか。水中で自分の次なる進化体に出会うイメージを幻視してるみたいですが、彼が以前は水泳やってたことと関係あるのかしらん。関連事項としては、山王湖の件(篠原佐恵子死亡)、あかつき号遭難くらいかな。まあ、イメージ映像にあまり拘っても仕方ないんですが。

 ともかく、そのままバトルで後半(第40話)に突入。あえて援護を断って、涼/ギルスは単騎でアナザーアギトに立ち向かうわけですが、以前と打って変わって互角に戦えてる感じですね。むしろ、アナザーが驚いて隙ができたのか、押し切りそうになりますが、真島が止める。ギルス、とどめの一撃を緩めまして、アナザーは水に落ち、変身解除と。

 それを、真島も驚いたようですが、変身を解いた涼が飛び込んで助けるわけですね。どうも、エクシードに覚醒した興奮で暴れたものの、涼の本心としては木野を助けたいということがあるのかも。そこは、自分のマンションまで運ばれてから意識回復した木野に、涼が明かしたことに現れてるのかも。同じ運命の人間を助けたい、という木野に涼が触発されて、生きる希望を持てたと。もっとも、木野は(心中は分かりませんが)甘いとして否定してしまうわけですが。

 一方、氷川。迷走の挙句、ついに美杉邸に翔一を訪ねまして、しかしアギトである翔一に対して緊張しまくり。が、そこからはこの2人を何が結びつけているかが暗示される展開である気がします。アンノウン(ジャッカルロード:スケロス・グラウクス)出現を、2人は別々に知り、しかし共に戦うことになる。

 最初は、まだ緊張しているらしい氷川/G3-Xがじたばたしまして射撃がうまく行かず、しかし手を貸そうとするアギトを拒んだり。ようやく射撃開始しても、アンノウン:グラウクスの俊敏性が高く、当たらない。行き詰ってようやくアギトとの共闘が成りまして、アギトのスライダーにG3-Xも乗り、追いついて連射を浴びせかけて倒すと。ディケイドのアギト編ラストは、このシーンのオマージュとのことですが、ようやく実感として分かった気がします。感心、感動する順序が逆ですが(^^;、それでも満足。
(後半のアンノウン:グラウクスは2名狙ってますが、ターゲットのアギトとの関連性は描かれずでしたな。警視庁は調べてるはずですが、ドラマで描く必要性がもう低下しているということなんでしょう。)

 ようやく落ち着いたと思ったら波乱要素入れてきまして、真魚ですね。北條が木野のマンションで見つけて持ち込んだ、雪菜から翔一宛ての謎の文字の手紙に真魚が触れると、降雨の中の黒服の少年と、晴天下の白服の少年の対峙を幻視しまして続く。いよいよ「闇の力 vs 光の力」の対立が明かされてくるかな。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/29 (Thu) 00:59:47

 レギュラー番組がいろいろとお休みだったりで、今回の感想は状況整理に使いたく。

★セイバー

 自分の中のセイバーは、ゼンカイジャーとのコラボから続く夏の劇場版で、盛り上がりはもう終わったな、と考えています。

 あとは8月のクライマックス最終決着ですが、去年のゼロワンのイズを失った後の或人闇堕ちほどの衝撃は今のところはなく、頭の中は後番組のリバイス楽しみだなあ、と切り替わってしまったり。

 それでも最終決戦で気になるポイントを箇条書き。

・剣士たちがどんな散り際を見せるか?

 終盤を盛り上げるとしたら、ストリウスが召喚するであろう大量の敵メギドに対し、飛羽真を始めとする剣士たちが派手に斬り結ぶ大活劇を期待するわけですが、
 ひたすらチャンバラを繰り広げても、劇場版ほどのインパクトはないと思うし、衝撃を与えるためには、次々と散って行く仲間たちぐらいしか思いつかん。

 尾上さんとか、神代兄妹とか、蓮とかが飛羽真たち三剣士に「ここは俺たちに任せて、ストリウスのところに行け! 世界を頼む」とか言って、
 そして、大勢の敵に対して、格好良く、だけど絶望的な数の暴力に力尽きて……という流れかな、と。

 まあ、最後は小説家の世界改変パワーか、それとも倒されたかのように見せて、「ふ〜、死ぬかと思ったぜ」的に結局、生きてたのかよ(歓喜)というお約束を堪能できればいいかな、と。
 特に、サプライズにもならず、そこに期待もしない方向性で、お約束と思って普通に味わえたら十分か、と。

・カリバーは誰か?

 クライマックスの助っ人として、サプライズが予定されているのは、カリバー登場なんですが、変身者が誰かが公表されていない。
 タッセル説と、先代セイバー説があって、どっちでも、おおっと驚くかとは思いますが、
 他にサプライズの可能性として、故人となった師匠の英霊が登場して、それぞれの弟子たちを支援してくれることですね。

 とにかく、派手なチャンバラ群像劇で、アクションの見せ場と、多勢に少数の味方でピンチってところに、出現する頼れる助っ人たち、という盛り上がりがあれば、普通に○○キターと叫びたい。

・飛羽真の運命

 世界から消えてワンダーワールドの守護者になるか、
 奇跡を起こして、世界に存在し続けるか。

 どっちにしても、冬の劇場版には、どうせ出て来るだろう、と思っています。
 まあ、これでストリウスの勝利エンドで世界が終わりました、ということならサプライズだけど、そういうサプライズはいらないので、予定調和で終わっていいです。

 まあ、真のラスボスは、ルナだったとか、ソフィアさんだったとか、ダーク飛羽真が出て来てとか、意外な展開の可能性も考えられなくはないけど、そんなのを見たいわけじゃないし。

 とにかく、美しく納得できる形で終わって欲しいね。

・最後の脚本家は誰か?

 毛利さんは、もう劇場版で盛り上げてくれたので、それで十分です。

 自分の希望は、長谷川さんで、
 後日譚的な最終回が福田さんだったら、最後はコメディで明るく締めくくってもいいかな。

 長谷川さんが最終決戦を描いて、飛羽真が消失したような感じで、
 最後の1話で、平和な日常。飛羽真が残したものがいろいろ出てきて、彼の最期の原稿もそこにはあって、それらが全て物語の世界の出来事とされ、

 世界の外で少年・飛羽真と少女ルナが一緒に読書しているとか、何となく複数解釈ができるような幻想的な終わり方とか。
 福田さんだったら、きちんと風呂敷をたたまず、余韻を残したようなエンディングでもいいかな。
 ネットだと酷評されそうだけど(苦笑)。

 ともあれ、オリンピックと高校野球で、ストレートに放送スケジュールが流れないと思うので、自分的には、消化試合的な気分になるかなあ、と感じます。

 もちろん、実際に見てみると、アクションに感じ入ったり、演出にハートをつかまれる可能性はあるでしょうが、過剰に期待しない方がいいかなってタイミング。

★青天

 年内で終わりということは、後半がダイジェストになりそうですね。

 そこで、どこまで物語が描かれるか、ですが、栄一の嫁の千代が亡くなる辺りまでがメインで、その後の再婚などの展開は消化試合的に流される、とか。

 本編で気になるのは、栄一が千代に手紙を送っているのに、千代からは返事が来ないという伏線。
 これは、千代の栄一宛の手紙が残っていないからか、どういう演出意図か今のところ見えていませんが、ドラマの終盤で、彼女の栄一への想いが切々と紡がれて、愛と夢、そして栄一のその後の活動が年表形式にテロップ的に流れて、駆け足気味に締めくくられるかな。

 たぶん、栄一の再婚とかは描かずに、お茶を濁して、幕引きと推測します。

 栄一の一人娘の「うた」の成長とか、少し期待したくもあり。

 8月の注目人物は、もちろん家康さんが続投するのかが一番のポイントで、
 栄一の養子になった平九郎の死亡フラグの消化とか、その兄、長七郎の末路と退場を気にして、
 明治に入ってからの、慶喜さんの立ち位置も気になりますな。

 案外、家康さんの後釜に慶喜さんが就いて、陰ながら栄一の活動を解説する役どころを続ける可能性も。

 ともあれ、いろいろと新体制で、明治編に入り、そして、おお、そう来たか、と残りの放送分を感じ入らせてくれることを期待します。

 今宵はここまで。

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/29 (Thu) 16:02:46

 定期感想その1です。

 セイバー劇場版、ゴジラvsコングについて、NOVAさんのブログのほうも追って拝読してます。こちらで仰ることが、さらに分かってくる面があり、特にセイバー劇場版ですね。こちらでのセイバーTV本編に対する評価、ラストまでの期待度、注目ポイントとか、「そういう劇場版だからか」と。

 そうとなれば、自分的にはセイバーTV本編の結末は、カッコよく決まりさえすれば充分かな。付帯条件があるとすれば、こちらで伺った通りになりますが、以降のライダーものに出演しやすいような終わり方でしょうか。もう変身不能とか、行方不明とか、神様になっちゃったりすると、いろいろ理屈付けが必要となって、活躍に制限が課されたりしかねません。

●ゲッターロボアーク(第4話:美しい夜に)

 第3話で敵の本格侵攻開始と思ったら、過去の回想を現在の状況交えつつ紹介して来ましたな。普通は「なるほど、そういうことか」と理解が進むわけですが、自分は大混乱しておりますorz。描写された通りに受け取っておけばいいのかもしれませんが、知識が半端なくせに、もっと知ろう、理解しようと欲を出してしまうせいです(^^;。

 が、泥縄調べの付け焼刃の悲しさで、例えば「しんげったー」という台詞を聞いても、「新ゲッターと真ゲッターってあったはずだ」と思い、どっちか分からない。そもそも、新ゲッターと真ゲッターの違いからして分かってない。新ゲッターも真ゲッターもそれぞれアニメ作品があるけど、漫画版では新ゲッターと呼んでいたものを、後で真ゲッターと呼びなおしたとかネット情報にあったりする。

 どうもよく分からない点多々ですが、今話のはどうやら「真ゲッター」だったようですね。ウィキペディアのアークの項に「真ゲッタードラゴン」とあり、今話で「ドラゴン」と呼んでいるのがそれらしい。先代チームの車弁慶(巴武蔵の後任)が暴走させるともありまして、作中描写と一致してます(次話で弁慶の最期が描かれる?)。今のところ、その程度の理解が精いっぱいです。

 ともかく本編。まずは、アンドロメダ流国の状況からですね。大女王メルドウサに対し、侵攻に失敗したはずのコーメイらが弁明するのかと思ったら、緒戦の失敗は問題ではないらしい。敗死した兎猿猴が、こっそりD2パイロットに仕掛けしたと後で描かれてましたんで、作戦は想定内で進行中なのかも。

 コーメイ、マクドナルドの台詞からすると、前話の戦闘結果により本格侵攻を決定した感じですね。それも人類支配~絶滅とかよりもゲッター線排除が大事らしい。大女王メルドウサの言う「奴の血族が生き延びアークに乗った」というのは拓馬なんでしょうな。母親を殺害してでも奪い取ろうとしたわけだし。しかし、ショウか獏だと考えても、辻褄は合いそうでちょっと解釈に悩みます。

 もっとも演出的には拓馬一択か。マクドナルドが「探す手間が省けた」と呟くや、シーンが早乙女研究所に移りまして、拓馬が「奴(マクドナルド)が道場を襲い俺のおふくろを殺した!」と。続いて設定解説が会話で語られまして、アンドロメダ流国拠点がストーカの向こう側ということで、この宇宙かどうかも怪しいレベルの所在不明ということですか。

 そこまでは分かりやすかったんですが、ここから回想と過去の幻視と現在の状況がまぜこぜの話に突入で、上述しましたがかなり混乱しました(^^;。現在の状況としては、先の迎撃でD2パイロットが兎猿猴に何か仕込まれ、帰還してから倒れたことですね。何かが体内から出現するような影も映ってます。今話では、それが何かはまだ示されず。ただ、敵の作戦の真の狙いはもしかしたらこれか、という感じはします。

 回想はショウですね。幼少期はハチュウ人類のエリアで暮らしていたようです。保護者はハン博士ですか。穏健派ということでいいのかな。ショウが「ハチュウ人類とのハイブリッド」と明示されまして、微妙な立ち位置になってることも暗示されてます。そこへ神隼人らが迎えに来て、というわけでしたか。が、そこから神隼人の回想に直結してまして、パラレル処理が苦手の自分はなかなかついていくのが大変です。

 しかも、神隼人が回想でイメージ化しているらしい早乙女博士が幽霊(?)として実際に現れると。早乙女博士が導いたのが拓馬で、獏には兄のメシア・タイールですが、ショウを導いたのは初見では誰か分からず。調べると恐竜帝国の先帝ゴールらしい。しかもショウの父親なんですか。ショウの反応が冷たいもんで、想像もつきませんでした。

 ともかくも、3人が導かれたのは旧研究所エリアで、しかも19年前の異変を3人揃って幻視することになるわけですね。どうやらゲッターロボに安定してエネルギー供給するドラゴンの試運転らしい。目標は80%のようですが、今のところ50%が限度らしい。が、敵襲があってゲッターチームが出撃すると、竜馬らは50%でこれかと驚いてます。

 敵は巨大なセミの幼虫という感じで、ゲッターチームは正体をいぶかしがってますね。神隼人所長らが未知の敵を「昆虫」と表現していたことから、アンドロメダ流国で確定かな。以前から強襲偵察のような動きをしていると言ってましたが、端緒からしてこういうことなわけか。

 敵の変化もいかにも昆虫らしく、まるでセミの脱皮みたいに外殻を突き破って本体が現れる。同時に小型の何か多数を研究所に放ってますね。どうやら小型(といっても人よりデカい)のほうが作戦的に本命だったらしい。大型機はゲッターロボに対し善戦はしますが、案外容易く撃墜されてしまう。この大型機は小型機を放つ以外には、ゲッター線についての警告を発する役目くらいしかないらしい。

 敵小型機は研究所内で破壊を始めるわけですが、これですらおとりだったのかもしれない。発奮した車弁慶がドラゴンを起動、敵掃討を始めるわけですが、何かにとりつかれて暴走しているようにしか見えません。早乙女博士らの呼びかけも一切無視で、敵撃破の無敵の感慨に浸り切っちゃってる感じです。ドラゴン自体も暴走を始めた様子がありまして、しかし次回へ続くのか。

 初見ですから「車弁慶とはそういう性格」と割り切ることも可能ですが、竜馬らの弁慶に対する様子(信頼している感じ)からすると、普段の弁慶ではなさそう。もしかして、兎猿猴がD2パイロットに密かに行った仕込みって、19年前には車弁慶に対して行われた工作と同種のものだったのかな。とにかく来週の展開を待ちたいと思います。

●レジェンドライダー:剣/ブレイド&アギト

 ローカル局のジオウ再放映(1週2話)を観てまして、先週が剣/ブレイド、今週がアギトでした。初視聴時は剣/ブレイドもアギトも未見で、よく分からず観てました。後でこちらで伺ったり、ネット検索して字面の知識を多少補って、納得した覚えがあります。ネット放映のお陰で、剣/ブレイドは完走、アギトもかなり観たことで、ジオウ再放映の印象が深くなりました。

 まず剣/ブレイド編ですけど、初視聴でも「相川始と剣崎一真がジョーカーとして戦うこと」→「どちらが勝っても、ローチで世界滅亡」というのは分かりました。それを救ったのが大きくなった天音ちゃんであるわけですが、初視聴時ではアナザーブレイドとしか意識せずです。

 剣/ブレイド本編はこちらで(途切れつつも ^^;)感想を申し述べたわけですが、自分的に大事であり不可解なのが、前半メインライターの全体構成の構想です。後半はメインライター交代で全体構成自体が見直されたのは、たぶん間違いない。自分的な推測では、そのために天音ちゃんが浮いちゃったみたいなことを言った覚えがあります。

 もしかするとレベルですが、最初の構想では相川始べったりの天音ちゃんにより、相川始のジョーカーの運命打破、みたいなことだったのかも。しかし相川始を救う役が剣崎一真になったんで、天音ちゃんは役割を失い、始一途演出のみになったんではないか。それを引き継いだジオウのブレイド編でも、キャラが立ってない、役割があいまいな天音ちゃんは、大きくなってもやっぱり始べったり以外にすることがない。

 そう見えたんですが、ラストではアナザーブレイドとしてですが、相川始、剣崎一真のジョーカーを吸い取って統合し、最後の勝者となって世界の破滅を開始させると。アナザーのほうはジオウで対処したわけですが、自分的に大事なのは天音ちゃんが相川始(と剣崎一真)をジョーカーの運命から救ったことですね。

 もしかするとジオウに至ってようやく、剣/ブレイド本編の初期構想をやり遂げたんじゃないかという気もします。同時に、これで栗原天音というキャラクターの役割、意味づけも完成したのかもしれないと。

 一方、ジオウのアギト編は自分的にも明快でした。ネット再放映のアギト本編からまっすぐつながってる感じ(もっとも、まだラストまで行ってないんですが ^^;)。今のところ何となくですが、アギトの真魚を極端にしたのがブレイドの天音ちゃんのような気がしています。

 真魚だと、翔一に惹かれつつも、疑って離れてみたりする。自分(真魚)の異能におびえたりもする。が、翔一から目を離さずに見ていて、再び信頼して接近し、安定するわけですね。位置的には不安定ですが、方向性はブレない感じです。天音ちゃんだと方向も位置もブレないですね。なにせべったりですから。真魚から不安定さを取り除いて性格を極端化したのが、天音ちゃんのモチーフ(の1要素)のような気がします。

 視聴した範囲の真魚だと、未だ不安定な感じです。本人も翔一も危機的状況ですから当然なんですが、いずれ困難を克服するはず。たぶんの予想ですけど、真魚は一般人の相棒ヒロインのポジションになりそうです。もしそうだとしたらですが、ジオウのアギト編の真魚にすんなりつながりそうです。

 ジオウ/アギト編の真魚は特に事件に直接は関わらず、しかし翔一の相棒としてしっかり支えてる感じです。アギト本編で真魚が己が役割をきっちり果たし終えたら、後にはこんな真魚になる、と自然に想像できる感じ。そこが剣/ブレイド本編では役割が宙ぶらりんになった感のある天音ちゃんと対照的な気がします。

Re: 7月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/07/30 (Fri) 23:09:33

 ゲッターロボの歴史で、整理が難航していると聞いて、今回はそれを中心にまとめてみたいと思います。

 まず、今回のアークは、石川賢原作マンガにほぼ忠実に構成されていますので、それ以外の情報が混ざると、こんがらがるようですね。

 そこで原作マンガなんですが、時系列は「無印→ゲッターロボG→真ゲッター(序章)→ゲッターロボ號→アーク」の5部構成。
 第4話の過去編は、真ゲッターの序章の初アニメ化となります。
 アークの中に、過去の真ゲッターの話を混ぜて来て、原作を知る者はおおっと思った次第。

 ともあれ、真ゲッターが話に絡むと、ゲッターの物語把握は非常に厄介になります。理由は、作品ごとに設定や物語がだいぶ違いますから。
 乗ってるパイロットさえ変わって来ますので、どの真ゲッターの話をしているのかで食い違いが生じます。
 今回の真ゲッターは、原作マンガ版の真ゲッターですので、それ以外の情報は必要ありません。そして、第4話は「真ゲッター誕生話を忠実にアニメ化してる」ので、ここから入ってもいいか、と。

 そして、真ゲッター登場前の機体は、最初のゲッターロボと、続編のゲッターロボGの2種類。どちらも70年代のアニメ作品で、昭和時代のゲッターはこの2つだけだったんですね(訓練用のプロトゲッターや、ゲスト出演のゲッターQを除く)。

★無印ゲッター:パイロットはリョウ(竜馬)、ハヤト、ムサシ。TVアニメと原作マンガでは、彼らの設定がだいぶ違う。
 TVのリョウはサッカー部キャプテンの高校生。マンガ版はバイオレンスな空手家。
 理由はマンガ家の石川賢氏が「俺、サッカーなんてルールも知らないし、書けないよ」と言ったら、上司の永井豪氏が「TVアニメは気にせずに好きに書きなよ」と認めてくれたので。なお、永井さんもTVと違う設定のデビルマンで、壮絶なバイオレンス展開にしちゃってる。

 一応、ゲッターの名前は、サッカーのポイントゲッターから来ていて、敵のボスの名前もゴールで、ゲッター1の顔デザインもサッカーボールを人の顔に見立てたんだけど、そういう裏設定も、石川賢氏は90年代の書籍インタビューの際に知ったとか。70年代は大らかな時代だったんだなあ。
 無印ゲッターの最後も、作品ごとに違っていて、共通点はムサシが自爆戦死したこと。一番壮絶なのは、ゲッターの動力炉を暴走させて全身の皮膚がただれていった原作マンガ版。
 そして、敵である恐竜帝国の末路もTVアニメと原作で異なっていて、TVアニメは完全に全滅し、原作マンガは地上侵略にこだわる首領の帝王ゴールを見捨てて、部下はもう一度、地底世界に撤退した(だから、以降も恐竜帝国が再起したり、和平に至ったりする)。

★ゲッターロボG:恐竜帝国に続いて出現した百鬼帝国と戦った新たなゲッター。
 あと、「新ゲッター」という言葉は、単に新型ゲッターという意味で、無印を旧ゲッターとすればゲッターGが新ゲッターになりますし、ゲッターGやゲッター號に対して真ゲッターを新ゲッターと称したときもあるわけで。
 要は、前の車から乗り換えたら、新車と言うようなものですな。
 もっとも、ゲッターの場合は、OVAの作品タイトルで「真ゲッター」「ネオゲッター」「新ゲッター」のシリーズがあったりするから紛らわしいわけですが。今回のアークでは、OVAゲッターは全て異物になりますので、つなげない方がいいです。
 紛らわしいのは、ネオゲッターの後継機としても真ゲッターが登場して、そいつが覚醒すると神ゲッターモードになるという。OVAの真ゲッターと、ネオゲッター版の真ゲッターさえ別の機体ということで、たぶん、真ゲッターと名前の付く機体だけで、最低でも5種類は思いつきます(OVA2作と、原作マンガ版と、スパロボでも複数設定がありますので)。

 さて、ゲッターGは、3号機のパイロットが戦死したムサシに代わって、ベンケイになるわけですが、そのベンケイがゲッターG暴走と早乙女研究所崩壊の引き金を引いてしまった形ですね。
 それと、ゲッタードラゴンは、ゲッターGの1号機で、変形した2号機はライガー、3号機はポセイドンです。
 真ドラゴン、または真ゲッタードラゴンは、後のOVAもしくはゲームに登場した機体なので、今回暴走したのは、普通のゲッターGのゲッタードラゴンになります。

 ここで暴走して強化された結果、誕生したのが真ゲッタードラゴンという設定ですが、原作マンガやアークには登場しません(アニメオリジナルで登場する可能性は否めませんが)。
 それと、ドラゴンの量産型がD2部隊ですね。

 一応、アークの設定ですと、無印ゲッターを強化したのがゲッターG(ゲッタードラゴン)で、さらに強化したのが真ゲッター。そして、早乙女博士が最後に設計したのがアークだと言われていますね。
 一応、ゲッターGまでが昭和時代のゲッターシリーズということで。

★ゲッターロボ號
 平成に入って、リメイクされたゲッターロボ。
 これの原作マンガ版から、物語がややこしくなります。それまでは、悪い侵略帝国を倒すためにスーパーロボットのゲッターで迎え撃つ定番ストーリーだったのに。

 まず、TV版は旧作とは話がつながっておらず、その後にも影響をあまり与えず、スパロボでもほとんど扱われない黒歴史と化しています。
 動力源もゲッター線とは異なるプラズマエネルギーで、ゲッタービームも使わない(使えない)。

 原作マンガ版では、旧ゲッターのハヤトが司令官として続投し、旧作との接点が濃厚になります。そして、アラスカ戦線での敵勢力との決戦を経て(その頃にTVアニメも終了したらしく、以降は独自展開に突入)、恐竜帝国が再び地上侵攻してくる。
 そこで大破したゲッター號に代わる本当のゲッターロボを起動させるために、主人公の一文字號が早乙女研究所跡地に赴いたり、先代主人公の竜馬と接触して、號とタイールと竜馬の3人で地球を脅かす恐竜帝国の作戦を粉砕し、地球の危機に関わるもの(環境改変装置とか核ミサイルとか)は全てゲッターが吸収し、火星に運び去って沈黙という最後でした。

★真ゲッター(序章)

 原作マンガ版の號の後半に登場した真ゲッターのチートぶり(超光速機動とか、死神の鎌みたいな巨大な斧とか、意思を持ったゲッター線および機体の悪魔的イメージとか、全てを吸収して火星で眠りに就いた神秘性とか)がインパクト抜群で、
 スパロボで強化版ゲッターとして登場。旧ゲッター→ゲッターG→真ゲッターというパワーアップ順を遂げます。

 その後、OVAで真ゲッターのオリジナルストーリーが描かれるのと並行して、
 原作マンガを補完するように、スパロボマガジン誌上なんかで「真ゲッター誕生秘話」が後付けで描かれた流れです。
 早乙女研究所はどうして廃墟と化したのか。
 竜馬と隼人はどうして袂を分かったのか(隼人は暴走しないゲッター開発を続け、竜馬はゲッターに関わらないことを決意して山に篭る流れ)。
 3人めのパイロットだった弁慶はどうなったのか。

 ゲッターロボ號では語られず仕舞いだった、それらのエピソードを描いたのが、真ゲッターの序章で、その際に先見部隊として出現した虫型兵器との戦いが、続編のアークに受け継がれることになったわけです。

 物語世界の時系列としては、「真ゲッター序章→號→アーク」ですが、作品発表順は「號→真の序章→アーク」になります。
 その間、ゲームやOVA、原作者死後の2次的コミックなどでもゲッターの物語はパラレル的に展開され、斬や牌やダークネスやノワールといったタイトルの外伝作品がいろいろ生み出される中で、今回のアークは原作者の遺産となる正伝コミックのゲッターロボサーガをきちんと踏襲する流れになりそうですな。

 これまでのOVAは、原作の一部エッセンスを断片的に膨らませたオリジナル改変作品だったのに比べて、今回のアークは4話にて「これまでアニメ化されていなかった真からつながる物語」をきちんと紡ぎ上げてくれることが確定したかな、と。

 そもそも、メシア・タイールがアニメのキャラとして登場したのも今回が初だし、アークに続く號や真の要素も丹念に拾い上げてくれる点で、原作マンガファンが感銘している感じですな。

 なお、もしもアークが数年後にスパロボに登場した場合、流竜馬の真ゲッターと、息子の拓馬のアークの時空を越えた父子共演劇が展開される可能性もありますな。
 まあ、OVA竜馬と、アーク拓馬はパラレルワールド設定になるわけですがね。

拓馬「あんたが親父か!」
竜馬「はん? 人違いじゃねえのか? 俺は息子など作った覚えはないぞ」

 まあ、流竜馬というキャラも、TVアニメ版と、原作マンガ版と、真ゲッターOVA版と、ネオゲッター版と、新ゲッター版で5種類いるわけですが(苦笑)。
 TVアニメ版だけが神谷明氏で、OVA版は石川英郎氏で共通しているもののキャラデザインや設定がそれぞれ違っていたりして、紛らわしいです。

 ともあれ、アークの予習のためには、石川賢氏の原作コミック以外の話は全てパラレルワールドになりますので、理解や整理の邪魔になると思っていただければ、と。

 では、今回はこれにて。

 

Re: 7月のスレッド(2021) - K.K

2021/07/30 (Fri) 23:32:44

 定期感想その2です。

 以下をちまちま書いている間にNOVAさんのご投稿、ご解説を頂きました。いつも、ありがとうございます。ただ今回の書き込みではちょっと反応できませんで、すみません。次のゲッター感想で、ご教示から得たところを申し述べるつもりです。

●ビルドファイターズ(第25話/最終話:約束)

 ついに最終回でして、予想以上にきっちり風呂敷畳んでくれました。風呂敷畳むって、ここでよく言ってたんですけど、おおむね「全ての伏線、ドラマを解決して、主人公の勝利が映える」みたいな意識でした。が、ビルドファイターズはそうではなかったですね。畳んだ風呂敷から、いくつか、少しはみ出してる感じ。

 例えば、レイジとパイロット交代したセイがタツヤといざ真剣勝負となったところで、レイジのアリスタが尽きて決着がつかない。これがバトローグに持ち越されたみたいですね。そのレイジは消えかけながら、セイと対戦を約束しつつハイタッチですが、手が触れる寸前にレイジが消える。

 いずれも、見届けて納得することをさせないわけですが、だからこそ、この先の想像が膨らみます。そういう余韻が生じまして、全部見届けるよりは深く納得するものがあります。

 そういう作りのお陰か、本作が「誰が、どこで、何をする話」(←作劇の基本要素らしい)なのか最後の最後でよく分かった感じです。最終話ラスト直前までですと、ガンプラバトルを楽しむこと、ですね。そのために、例えばアイラを救ったりする。ですが、実は「レイジが尻込みするセイをファイターとして引っ張り出す話」だったと分かった気がします。

 直接的には、レイジがセイのファイターの素質を妨げる「ガンプラが壊れることを恐れる気持ち」を払拭するよう励まし、セイが殻を破ったことですが、それだけでは取ってつけたような急展開にしかならなさそう。しかし、きちんと説得力ありました。その直前ですと、壊れたレイジ&セイ機のために仲間がパーツを差し出したことがありますね。

 その仲間はセイとレイジが戦ったりしながら通じ合うようになったわけで。それも、前半で接近して、後半からはライバルとして敵対して、最後に同好の士ということで相互に深く理解するに至る流れが描かれてました。ちょっと誇張すれば、最後に大事なパーツを差し出すという一点のためのドラマだったといえそうです。それだけに深く納得できます。機体が壊れても、助けてくれる仲間がいると。それならセイが機体損傷を恐れるあまり、戦えないでいた殻を破ってもおかしくない。

 さらにレイジですね。壊れることを恐れるな、という台詞だけだと浮いてしまうかもしれませんが、そこも長い伏線ありました。はっきり描かれたのは、レイジがセイを無理に手伝おうとして、かえって機体を壊してしまった件ですね。その後、アイラと一緒にセイの父:タケシに教わってガンプラ作りを楽しみ、自分が手掛けたガンプラが壊れることの重さを知ると。

 あれって、その時点ではファイター:レイジがビルダー:セイを理解する話ではあるけど、主にレイジとアイラを再接近させる段取りだと思ってました。が、ラストの励ましに効いてくるわけでしたか。ガンプラ作りを軽視したままのレイジだと、壊れることを恐れるなという励ましは軽くなっちゃいます。

 が、いったんは自分(レイジ)も(少なくとも方向は)同じ気持ちを持ったわけで。そこからさらにもっと大事なこと「何を失っても戦う覚悟」を言い出すわけですから、レイジは文字通りの「ビルドファイター(ズ)」として、未だファイターに欠けるセイの背中を押した感じが強くあります。

 そうしておいて、本当はレイジ自身がセイとバトルしたいんでしょうけど、おそらくはセイが(レイジと出会う以前から)敬うタツヤに譲るわけで、なかなか泣かせる展開です。レイジは自分の地球での時間がもうないことを知ってたはずですしね。

 ベイカーのマシタ会長に対する気持ちも、だいたい分かって満足です。マシタ会長が全て失って異世界に引き戻されるわけですが、ついて行っちゃうほどの愛着があったわけでしたか。出来が悪い子ほど可愛いということもあるでしょうし、ガンダム趣味を共にしたこともあるでしょうな。それが男女の愛情に発展するかどうかは、ちょっと未知数かもしれませんが。

 ともかく本編。ですが、ほとんどがバトルでした、前半は暴走巨大アリスタが作り出した要塞(ア・バオア・クー)と新型量産機(モック)軍団との戦いですね。これまで登場の機体が投入される豪勢なものですが、敵(巨大アリスタ)に押されるたびに、仲間参戦で盛り返す展開のほうが、より強い印象になってます。

 ともかく「見ての通り」の大興奮なわけですが、珍庵とラルさんの規格外さに、驚き通り越して、ちょっと笑ってしまうほどでした(^^;。キララが呆然とするのも気持ちがよく分かる感じ。珍庵はガンプラ心形流造形術開祖という肩書がありますが、ラルさんはヤクザから(ビルドファイターとして)恐れられる描写はあったものの、はっきりとは強さが描かれてない。それだけにグフで敵を薙ぎ払うラルさんには驚愕しかありません。

 対ア・バオア・クー戦は終始燃えるバトルでしたが、ちょっとだけ「あれ?」と思った瞬間がないでもないです。敵主砲からセイらを庇って、チナ機、アイラ機が大破しまして、セイが気に掛ける。そこへセイの父のタケシが駆けつけ、チナとアイラは守るから先に行けと言ってます。

 全員がフィールド内に取り込まれてはいるものの、戦っているのはガンプラで、操縦は外のはず。パイロット(ファイター)に直接の危険はないはずです。タケシが2人を守るというのは、ちょっと分からない感じです。2人は戦力としては機体大破で戦線復帰望めないし、パイロットが撃たれるわけじゃないし。

 もっとも臨場感からすると、非常に自然に感じる流れではあります。こういうピンチを描ける設定として、ゲーム内に入り込むビルドダイバーズ、さらにほぼ生身で実寸ガンダムに乗り込むリライズへ進んだのかな。ビルドファイターズ初作としては、ガンプラを失うことは身を裂くような辛さがあるから、と解釈しておけばいいか。

 それはともかく、仲間総がかりでセイ&レイジ機を中枢に送り出しまして、巨大アリスタを撃破。ただ、プラフスキー粒子もこれで失われることが確定で、ガンプラバトルももうできなくなるわけですね。

 しかしレイジが自分の持つアリスタを使い切る覚悟で(異世界:アリアンへ去ることを意味する)、セイをタツヤとのバトルをプレゼントすると。仲間も壊れた機体の補修パーツを差し出してくれる。レイジもセイにファイターの座を譲る。が、レイジのアリスタが尽きまして、決着はつかず。レイジはセイと最後のハイタッチができずに故郷へ。いろいろ心残り演出ですが、上述しましたように、だからいいという感じですね。

 後は後日譚含むエピローグ。アイラはレイジに付いていった(が、レイジはその意図を悟らず)。マシタ会長とベイカーは異世界:アリアンでガンプラ商売、またもや趣味で成り上がるつもりらしい。巨大アリスタを盗み出した件は不問になったのかしらん。地球ではニルスとキャロラインがプラフスキー粒子生成に成功、ガンプラバトルを復活させるわけですね。

 いずれのビルドファイターも、それぞれの道を望み通りに邁進している模様。そしてセイはレイジと再会し、バトルするのを諦めてない。最後に「約束」とタイトル表示で決めまして完。カッコいい終え方だなあ。この作品を自分はなんでローカル局での再放送のとき、流し見しちゃったんだろう。やっぱり「ガンダムの機体知識がないから分かるわけない」という予断、思い込みは恐ろしいですなorz。

 次はトライ来るかなあ。こちらで初作とトライの作風の差異について伺ったときは、理解はできても実感が付いてこなかったわけですが、今なら分かる部分多々です。しかし、覚えている範囲でしかないのが悔しいところで、観なおして確認したい気が強くします。

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