創作と鑑賞の談話室

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8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/01 (Sun) 00:00:21

 8月の雑談スレッドです。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/01 (Sun) 17:43:40

 定期感想その3です。

●ダイの大冒険(第42話:死の大地)

 ミストバーンが正体現しかけるし、キルバーンが各個撃破にかかるし、なによりハドラーがおそらくは最強の最終形態となって立ちはだかるしで、大詰めに来たような印象を受けました。原作のどのくらいまで来てるのか、タイトルで見当をつけてみますと、全37巻の第16~17巻というところですか。まだ半分も消化してなかったんですね。アニメは去年の10月開始ですんで、やっぱり2年くらいの予定で話を進めてるみたい。まだまだ終わりそうになく、当面は安心して観ていられそうです。

 ともかく本編。タイトルが「死の大地」で不吉ですが、冒頭はダイを送り出した直後らしいロン・ベルクらから。ポップの父のジャンクが酒を渡し、いい仕事のあとの美味い一杯といったところですね。

 ロン「年の功ってやつか」→ジャンク「よく言うぜ」の会話は、ロン・ベルクが語る長命ゆえの難点の前振りだったみたい。長生きするから焦る必要がなく、何事も成しえぬままになりがち、というわけか(加えて、魔力の利便性も努力の必要性を下げてしまうかも)。ロン・ベルク自身は、刀鍛冶の修練に加え、使い手を見出だしたことで、最高の仕事ができたみたいですね。その成果が前回のダイの圧勝劇ということになりそう。

 もっとも、パプニカで戦況を探るメルルは(おそらく鬼岩城より)脅威度の高い敵がいると感知、焦りをあらわにダイにポップらを救いに行くよう促しますな。これはもちろん、ブチ切れたミストバーンに違いない。ヒュンケルの虚空閃をよけもせず、ポップのベギラマに至っては、文字通りの倍返し。さらにミストバーン、正体を現して全力を出すような言いぐさになる。ヒュンケルは暗黒闘気などではない、未知の力だと察知しているようですね。

 その事態がマズいと止めに来たのがキルバーンというわけですか。おそらく、ミストバーンの本気の一撃は目撃者全てを消し去るくらいの威力はありそうですが、しかし秘密保持のほうが大事らしい。予習でミストバーンの正体というか、本体が何かは分かるわけですが、それを隠し通すのが局地的な勝利より優先ということらしい。ジョジョ「黄金の風」のラスボス:ディアボロ並みの用心深さですな(^^;。

 ともかくもキルバーンの言葉ならミストバーンに届くらしく、事の軽重を思い出し、大人しくなって、以前のように口数も少なくなると。表向きには、鬼岩城はしょせん前線基地&局地戦用兵力、例えば本拠のバーンパレスと比べるべくもない、という感じらしい。キルバーンもダイらの前ですんで、言葉を選んでいる模様。

 そしてキルバーンはミストバーンを連れて去ってしまう。最後っ屁的に、ポップに対して嫌味言いまして、観ていてちょっと「?」になりました。が、それがキルバーンの策であったわけですね。そういや、ポップはダイのパーティでは顕著な成長株なんでした。個人的能力だけでなく、キルバーンの言うムードメーカー≒統率力・戦術眼・チームの鼓舞&結束等々、師のマトリフの期待以上に育ってきている感じ。

 それゆえ、キルバーンとしては引き離しての各個撃破で、今のうちに倒しておこうという戦術になったみたい。ヒュンケルは敵の狙いを察知、まんまと煽られて逸るポップを止めたかったみたいですが、もはや立っているのが精いっぱいで声をかける以上はできず。もっとも、ポップとて一応は考えがあり、敵本拠の位置を探れればよしと考えている面はあったみたいです。

 そこはやっぱりポップの成長と考えてよさそうですが、敵のほうが一枚上手でしたか。死の大地へ誘い出し、戦況は孤立無援のポップに対し、バーン側大幹部2名という戦力差にもかかわらず、キルバーンは確実に止めを刺しに来る。

 キルバーンはポップに、わざと追わせたんだと明かす。自分(キルバーン)は暗殺者だとも明かす。ポップとしては警戒して、様子を見たくなるはずです。その隙に、死神の鎌に仕込まれた笛で、ポップを幻惑し、五感を奪って無力化すると。そうしておいて止めですから、用心にもほどがあるほどの周到さでしょう。

 しかし、勝利を確信するとキルバーンも油断するらしい。「冥途の土産に」と、死にゆく相手に自慢したくなるわけですね。鎌に仕込まれた笛の機能をペラペラ喋ってしまう。しかし、必殺の一撃の寸前で、ダイが追い付いて阻止。パプニカでは飛んでくるべきところを走ってきたとかで、体力・魔力・闘気消耗が心配されてましたが、このシーンではまだ大丈夫な感じかな。

 ダイはパプニカの剣で対応してまして、ダイの剣は抜けないらしい。ということは、キルバーン、ミストバーンという強敵にもかかわらず、戦うべきときでないと判断しているらしい。ちょっと強さバランス的に理解しがたい感じですが(敵2名は鬼岩城より脅威度高そう)、キルバーンらの態度で納得。ダイの剣を得たダイに力尽くはリスク高いと踏んでるわけですな。だからダイに対して模様見で戦意が低く、ダイの剣から敵と見做されなかったんだろう。

 ダイの剣を抜けない点はダイ側不利要素ですが、パプニカのナイフの一撃は功を奏してましたか。キルバーンの鎌の笛を無効化してたわけですね。さらに、キルバーンがポップに鎌の笛の機能を自慢したせいで、ダイにも伝わってしまう。つまり、ダイらは敵が決め手を欠いたことを知る。

 となると、キルバーン&ミストバーンが本気を出し、それに対してダイの剣が抜けるか、が勝機に関わりそうですが、ここで新たな敵出現と。超魔生物改造が完了したハドラーですね。ハドラーの覚悟は既に改造中に示されてはいましたが、戦いを前に、さらにはっきりと態度に現れている感じですな。恐れもせず、怒り狂いもせず、名乗りを上げて、正面から叩き破りに行く雰囲気です。

 これをダイの剣が認めたのか、封印が解けて抜ける状態に。それに応えるようにハドラーも超魔生物の姿を現す。ザムザの時とは違い、調和が取れ、かつバランの変身時くらいの迫力も感じます。というところで続くのか。

 次回「最強剣激突」では、ダイ vs ハドラーの一騎打ちとなり、緒戦はハドラーが圧倒するみたいですね。もっとも、こちらで伺ったところでは、実は死んでなかったアバンとの再会劇があるとのこと。調べてみると、この後もハドラーは紆余曲折あるみたいですね。その予兆が次回であるのか、ちょっと期待しつつ。

 さらに後になるんでしょうけど「次の生意気キャラが期待の新星ノヴァ」という点も、名前被りはともかく(^^;、予習してみると面白そうですな。勇者としてダイと対比され、しかし勇者の心得などの共通点が見いだされていく感じでしょうか。字面の予習では実感が難しいんですが、ダイにはまだまだ欠けたところがありそう。

 でないと、ミストバーンの本気、キルバーン本格参戦、さらにハドラー復活、という流れが出来てから、対比される勇者が出てくるという流れが出てくる理由が分かりにくい。序盤のニセ勇者一行はダイらとの対比、さらに逃げ腰のポップとの共通性などで、存在感がじわじわ出てました。だから鬼岩城戦直前の登場がなんだか嬉しかったりも。北の勇者ならば、もっと直接的にダイらに食い込み、強い印象を与えてくれそうです。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/01 (Sun) 21:59:44

 定期感想その4です。

●仮面ライダーアギト(第41話:光と闇、第42話:あかつき号)

 先月に、BLACKの倉田てつをさん絡みで、はまり役ゆえに後で困る(typecast)という話をしました。死神博士の天本英世さんも、一時期、そういう気持ちがあったらしいとも。ちょっと前、アギトに関する記事で、翔一/アギト役の賀集利樹さんも同じように困ったとインタビューに答えてました。

 が、氷川/G3-X役の要潤さんは、ライダー役を演じたことを純粋に感謝していると話されてまして。その辺りは、主役ライダーと2号ライダーの違いなのかなという気がします。昭和の2号はさておき、平成の各ライダーでは、2号ライダー以降は、演出上、役柄を縛るほどの強烈な印象は生じにくいのかもしれません。あるいは、役者さんの性格も大きく影響するものなのかも。

 もっとも、自分的な印象では、アギトで最もライダーらしいライダーはG3-Xだったりするんですが。装着者の氷川がちょっと情けないというか、生真面目ゆえに不器用なせいで役柄固定で見られなかったのかしらん。自分的には、そういう氷川だからこそ強い好印象が生じていたりします。もっとも、小学生時に観ていたら翔一、中学生時だったら涼に感情移入が強かったかもしれません(^^;。

 それはさておき(^^;、今週分は自分的には情報的に激動だった印象です。特に、あかつき号のいきさつですね。あかつき号生存者が翔一に固執したり、遠ざけたりする様子が序盤からあり、断片的には理由も語られてもいたように思います。しかし、なんとなく納得できない感じでした。

 特に、涼/ギルスに対して殺害まで目論んだ関谷真澄ですね。あそこまで恐れ、嫌悪することもなかろうという気がしてしまいました。が、作り手の思うつぼの反応だったのかも(^^;。あかつき号を水のエルが襲撃し、翔一以外の乗客に期限不明の猶予付きの死刑宣告ですから、極度に恐れるのも当たり前でしたか。

 しかも関谷真澄に水のエルが入り込んだのも遭難時。必要に応じて、ずっと操られてもいたんだろう。自分はずっと関谷真澄を悪意ある人物寄りと思ってたんですが、純然たる不幸な人物であったわけか。水のエル憑依を知って「逃げて」と叫んだり、仲間の殺害を知って悔いたのが、関谷真澄の本来の性格、人格だったみたい。

 他の生存者も、翔一が気にかかるのも当然ですね。「光の力」は翔一に力を与えたかったようですが、余波で他の乗客にもアギト要素が植え付けられてしまった。いわば、とばっちり受けて、そのせいでいずれ死ぬぞと宣告されたわけで。翔一とて望んでそうしたわけではないですから同じ立場であるんですが、複雑な気持ちは分かる。

 榊亜紀が翔一に執拗なくらい接近した理由も分かりました。「光の力」が身元不明の死体となり、榊亜紀が発見し、そのために疑われたとき、翔一が間髪入れず弁護してくれたからでしたか。榊亜紀が美杉邸に身分詐称して潜り込んだとき、自分は榊亜紀に深い悪意があるのかと思い込んでしまいました。が、間違いだったか。榊亜紀は翔一なら、また庇ってくれると思って、すがる気持ちがあったんでしょうな。

 それにしても「闇の力」と「光の力」。今週分を観るまでは、「人類の発展を不当に押さえつける闇の力に対し、光の力が抗し、敗れてもなお人類を助けようとした」みたいな印象持ってました。が、実際の闇 vs 光の抗争を見てみると、どうもそうではないようですね。

 もちろん「光の力」が人類のさらなる進化を望んだのは間違いないし、「闇の力」は人類が力なきペットだから可愛がってやる、みたいなところがあるのは事実でしょう。しかし、それで力尽くで揉めて、「光の力」が成長因子(アギト)をばらまいたから、「闇の力」が追っかけてきて殺害し始めちゃったわけでしたか。悪意的な言い方をすれば、最後っ屁かまされて、さらにとばっちり受けて、みたいな感じがあります。

 もっとも自分的には、そういう割り切れなさがあるほうが好みということはあります。各人が精いっぱいをつないだ結果が今の状況ですが、どうしておけばよかったのかと考えをめぐらしたくなります。ここから最良の結果に至るとしても犠牲が大きすぎて、勝利条件が満たされるカタルシスは得られそうにありません。しかし、結果を受け入れなければならないこともよく分かる。

 そういうのを「ピュロスの勝利」と呼ぶんだそうで、作劇によく用いられるとのこと。仕事人シリーズもそうなんでしょうな。なにせ被害者が救われないからこその、恨みを晴らすドラマなわけで。たぶん自分の好みパターンの1つですし、もしかすると脚本の井上敏樹さんが得意とするパターンの1つなのかも。

 いろいろ考えても、やっぱり印象の激変は凄いものがあります。肝心な情報が明かされた途端、そこまでの話運びの印象、解釈がひっくり返る作りを「叙述トリック」と呼ぶそうですが、アギトもあかつき号遭難の真相を見せての叙述トリックだったのかも。そうだとすると、なかなかに凝ったことしたもんです。井上敏樹さんがほぼ全編の脚本を担当したからできる芸当だったのかもしれない。

 それはともかく本編。まず前半(第41話)は、序盤で肩透かし食らった気持ちになりそうでした。先週後半ラストで、真魚が異様な光景を幻視した手紙(北條が持ち込んだ、雪菜から津上翔一=沢木哲也宛で、本文は謎の文字)について翔一に告げるわけですが、翔一からはこれといった反応はなし。もっとも、ここで軽く流しておいたから、後で思い出す+真魚の解読が重い一発になるわけで、流れが分かってから、この冒頭に感心しました。

 翔一が手紙に関心が薄かったのは、おそらく木野薫が気になっていたことが影響してそう。氷川も動き出したこともあって、翔一が木野薫を追いかけ始めるわけですね。しかし、直接の心当たりはないので、まず涼を訪ねると。そこから氷川の関心は涼に向いてしまうわけですな。
(相変わらずですが、翔一が氷川をめげさせるのはルーティンだなあ。アギトの会の補欠ですか(^^;。しかも今回は涼が先に氷川を「普通の人間」と言って、軽く凹ました直後。ただし単発のギャグ、コメディリリーフではなく、氷川が涼に固執する原因を作ってるのはさすが。)

 真島浩二からアギト因子をもらい、つながりがある涼は協力的ながら、木野は難しい人物だと。襲撃を受けたこともあるんでしょうけど、「過去に生きている」と、事情は知らないながら、かなり察するものがあるのが大きいか。それでも真島浩二を紹介。真島から木野の過去(冬山遭難で弟だけ死亡)を聞き、その裏付けが取れる。ただし一部で、移植した腕についてはまだ分かってない感じです。

 一方、闇の力は水のエルを再生して放つ。ネットで調べると、先の敗戦に学んで強化した水のエルらしい。後のバトルで、エクシードとなったギルスでも太刀打ちできない様子なのは、そのせいだったのか。「闇の力」は同時に、沢木哲也は雪菜の死亡時の状況を鏡を通して見せつけ、服従を迫った模様。が、かえって沢木の怒りと反発を買っただけみたいです。雪菜の死亡状況も未だ何らかの謎を残してる感じですね。それも沢木の逆鱗になるような何か。

 それはともかく木野薫の所在はすぐに判明。オペの要請が入ると、真島浩二が心配して止めるのも聞かず、「雅人を助ける」と言って、病院に向かってしまったわけですな。手術を終えて出てくる木野に、翔一が話しかけるも、ぶっきらぼう。しかし、涼は木野を救えるのは翔一だと確信しているらしい。

 食い下がる翔一を木野は突き放そうとするも、かえって翔一が意地になっただけみたいですね。木野がバイクで去ると、翔一もバイクで追っかけてますな。翔一は過去に拘るなと木野に呼びかけ続け、ついにキレた感じの木野が「記憶を失うまでは、お前(翔一)も過去に拘っていたんだ」と。これって、ショックを与えて傷つけてしまう言葉のようですが、今まで言わなかった点は翔一に配慮したのかも。できれば黙っておきたかった感じかなと。その事情は後半で明らかになりまして納得です。

 氷川は涼に執拗にアギト/ギルスについて教えろと迫り、またもやぶん殴られる。最初は涼が殴らないと約束したわけですが、あそこまで執拗だと可哀そうだけど仕方ないか。涼はギルスになってしまったゆえの不幸、不運を背負ってきましたもんね。腹を立てて殴ったというより、力尽くでも不幸の道に行く氷川を遮ったんでしょう。ただ、氷川も興味本位とかではない。なにせG3-Xですら太刀打ちできない敵が出現してるわけですんで、警視庁の「守りし者」としては否が応でも強くならねばと必死になるのも分かる。

 誰も悪意はないんだけど、結果としては氷川が殴られるわけか。それでも今回の氷川は「何をするんですか!」で諦めるわけではなく、バイクで去る涼を車で追いかけるわけですな。しかも拡声器で呼びかけ続けてまして、よく考えたらひどい迷惑行為だなあ(^^;。不器用な氷川はずっと、1つのことに一生懸命になると、それ以外が見えなくなる面がありますね。

 2組の追っかけっこは「闇の力」が放った水のエル強化体出現で中断。水のエル1体に対し、アギト&ギルス&アナザー&G3-Xの総力戦となりますが、全く歯が立たず。早々にアギトが退けられ、翔一は意識不明に。そこから翔一が夢で過去を思い出し初めまして後半(第42話)へ。

 翔一があかつき号に乗ったのは、真魚が北條に見せられた手紙を見つけ、差出人に会いに行くためだったらしい。その件は北條も真魚の能力の助けを得て、捜査を進めつつあるみたいですね。謎の文字は雪菜の自動書記でしたか。しかし、ともかくは翔一の夢。感想はおおむね上述の通りです。えらい過去があったもんですな。さらに木野薫に対する生存者の信頼、特に狙われてもなお木野を信頼する真島の気持ちも理解できた気がします。

 それに涼の父親も乗り合わせていたわけか。謎の文字を真魚が能力で解読しまして、闇と光の対決の経緯も判明。これで全てがつながったようです。中盤までで偶然のように見えたものも、必然だったわけか。1つだけ分からなかったのは、真魚によれば大昔の異世界で闇と光が対決し、光が遠い将来の人類にアギト因子を渡した点。「光の力」は敗北直後の死亡寸前にあかつき号に現れたようで、時間が合わない。異世界とこちらの世界では時間の流れとか違うのかしらん。

 ともかくも全てを思い出した翔一が意識を取り戻し、以前とは違う、覚悟を決めた雰囲気で水のエル強化体に挑む、というところで続くのか。次回は「闇の力」自ら動き出す感じが予告から感じられます。

 それにしても、前に翔一が一時的に記憶を取り戻したときは、ここまではっきりとは思い出してなかったのかしらん。あのときの翔一も何を為すべきか明確に意識した感じはありましたが、今週分ラストほどの覚悟は感じられなかったような気がします。美杉邸に戻ったときのことではあるんですが、相変わらず、というより以前より穏やかに真魚と話してたりしました。

 今週ラストのような、あかつき号生存者の未来を奪う水のエルに対する怒りとかは感じられずです。だから発揮できたフォームがトリニティだったのかな。いかんせん、一時的なことですから推測しようもなく、(裏)設定的にはどうなっていたか気になります。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/02 (Mon) 00:59:39

 ビルドファイターズが終わり、アギトとセイバーが終盤に来ていますな。
 終盤の物語については、下手にネタバレするのも興醒めになると思いますので、感想解説は割愛。

 今回は、自分のミスに関するもののみ触れます。

★ゲッターアーク

 これは、カムイの出生について、前の自分の記述が間違えていましたので修正したい、と。

 カムイが「恐竜帝国の穏健派の長の子」と先月に書いたのですが、正しくは地上侵略を行なったボス・ゴールの子ですので、穏健派なはずがない。

 これは自分も原作マンガの設定を勘違いしていまして、後でカムイの異母兄にして現在の恐竜帝国皇帝ゴール3世というキャラが登場します。
 ゴール3世は人類に協力してくれる穏健派なんですが、3世がいるなら当然、2世がいるだろう。その2世がカムイの父と思い込んでいたんですね。
 地上に侵略したのはゴール1世で、アーク時代の王はゴール3世。2世は登場していない謎キャラだけど、勝手にカムイの父親と脳内補完しておりました。

 何ぶん、アークは今回が初のアニメ化で、過去のOVAを見ますと、原作の一部要素を下敷きに大きくアレンジした作風になるかと思っておりました。
 ただ、4話を見た段階では、細かいところはアレンジしながらも、おおむね真、號、アークに通じる原作の流れには忠実に再現してくれるようで、今までのアニメ版で一番、石川賢原作の物語に基づいたアニメ化に見えます。

 すると、アークの物語を進めながら、號の物語も見せてくれるのかな、と、そっちを期待したく。
 隼人の回想とかで、號の物語を思い出すとか。
 そして、アニメの公式サイトで、號や2号機の女性パイロット翔の登場が予定されていることが発表されて、さらに初代ゲッターのパイロット武蔵も登場するとのこと。

 まあ、武蔵はゲッター線に取り込まれたクローン体としての登場みたいですが、アーク劇中で、過去のゲッター原作物語がきちんと回顧統合なされる模様。

★セイバー

 カリバーに変身するのが、死んだキャラではなく、ソフィアさんだと示された感じです。
 過去のカリバー変身者の遺志を継いで、彼女が変身する女カリバーの次回登場に、おおっ、そう来たか、と感じ入っております。

 何だか今、見ている諸作品はそれぞれ盛り上がっている感じで、自分の気分の高揚を文章に綴るのが追いついて来ない感じですね。
 インプット過多なので、アウトプットするまでの整理ができないというか。

 そんなわけで、特に書いておきたいところだけ、ピックアップして断片的にってことで。

 ではでは。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/02 (Mon) 22:17:03

 定期感想その5です。

 ゲッターアークのさらなる補足のご解説、ありがとうございます。これで明日のアークを観て、どれくらい分かるか、さらに楽しみになってきました。

●仮面ライダーセイバー(第44話:開く、最後のページ。)

 本編内でユーリが闇黒剣月闇をソフィアに渡したときは、護符みたいなもんだと思ったんですが、予告で剣を握るソフィアを見て意味を了解。自分的には非常に驚いたんですが、NOVAさんのご感想でも真っ先に触れられていて、やっぱりインパクト大きいんだなと納得です。

 カリバーは序盤から出ているライダーではあるんですが、賢人が闇黒剣月闇をユーリに委ねてからは不在同然。それをこの時期にソフィアが継承したとなると、ジオウのツクヨミみたいに、カギを握るポジションになりそう。自分はソフィアがドラマ上の役割が失われたような印象を受けてたんですが、最終盤で大事な役を任されるための伏線だったのかな。

 それはともかく、ソフィア参戦というだけなら、飛羽真側の反転攻勢みたいな感じがしそうですが、今話でいろいろ不吉な描写がありました。直接的には、例えばユーリ、続いてソフィアの実体が薄れるような描写ですね。ユーリの場合は「光の剣があるから大丈夫」と本人が言うものの、仲間に不安を与えないために誤魔化した可能性が高そう。同様の現象が出たソフィアに対しては、剣が一時しのぎに過ぎない旨、ちらっと漏らしてますし。

 暗示的なものとしては、いわゆる死亡フラグ演出ですね。倫太郎は芽依に戦いが終わったら大事な話があるとか言い出してまして、典型的な死亡フラグ台詞でしょうか。急に尾上の妻(晴香)が帰ってきて、一家団欒してるのも、ほほえましいけど、この時期には不吉。

 死亡フラグって、上げといて落とすみたいな演出かと思います。「この戦いが終わったら」系台詞だと、キャラクターが生き残ってやりたいことがあると明示するからこそ、死亡すると無念が感じられる仕組み。戦いの直前に急に一家団欒演出があると、死亡すると「この家族を残して」の無念が感じられる仕掛け。

 要は死ぬキャラクターの無念を表現、強調するテクニックでしょうか。あまり描写されてなかったキャラクター(端役、モブ)にも使えますんで常用されているうちに、視聴者/観客/読者が「このパターンだと、この先で死ぬ」と予想するようになり、死亡フラグという面のほうが意識されるようになっちゃったんじゃないかと思います。とはいえ、有効な演出ではあるんで、今後も使われ続けるんだろうなあ。自分としても好みの演出だったりします。

 尾上亮の妻:晴香は急に出てきた感じがしたんですが、TTFCのスピンオフコミックでは登場していたんだそうですね。コミックをチェックしていたファンは、ついに本編に登場と驚いたり喜んだりだったみたい。大人のルナ同様、仕込み(?)はTV本編外にもあるのがセイバーの作りということらしい。もし「妻:晴香」が死亡フラグだとしたらですが、相当に念の入ったフラグということになりそう。

 ともかく本編。例の飛び出す絵本(Wonder Story)は後追い(と多分少し先読み)で状況通りに出来上がっていくみたいですね。新たにできたページではラスボスっぽい誰か(たぶんストリウス、それもライダー化した状態を模した?)が、世界を手にかける感じの不気味な絵になってますな。

 すぐにシーンが移りまして、ストリウスが4つの棺の蓋を開いてる。これが後で登場する四賢神というわけですか。どうやら生前そのものではなく、意思は奪って、力は強化したらしい。力は圧倒的で、最強状態のセイバーらが太刀打ちできてない。だとすると、セイバーらに敗退したマスターロゴスが倒せたはずはないわけで。

 さらにストリウス、再びワンダーワールドで現実世界を浸食にかかった模様。新たな巨大ブック複数が出現してますんで、前に一時的に止めた浸食とは別物なんでしょうね。この状況はワンダーワールドが見える人だけに認識されている模様で、他の人は取り込まれるまで気が付かないらしい。以前にメギド被害にあった人だけが騒いでる状態ですね。ある意味、メギドに狙われた人って、敵の侵攻が見えてしまう人ともいえ、メギド側としては邪魔者だから優先的に狙った、ということもあるのかも。

 それは今さらどうでもよく(^^;、剣士らが駆けつけますが内部に侵入できないらしい。ルナも状況を見守ってますが、飛羽真か世界かのジレンマで手の出しようがなく、さらに消滅が始まってしまったらしい。この後、ユーリ、ソフィアにも同様の異変が起こるわけですな。

 それなら元を断つべくストリウスを、と剣士らが判断するや、ストリウスのほうから出向いてくると。その自信の根拠は、仮面ライダー・ストリウスというわけですか(なんとなく、まだ最終形態じゃない感じがする)。しかも、ライダー化できる四賢神も従えていると。全ての剣技を作ったのが四賢神のため、剣士では歯が立たないわけか。これならストリウスが思うがままに振舞うのも道理ですね。

 結果は剣士らの惨敗。ストリウスは2千年かけて築き上げてきた文明が滅びるのが美しいとか言ってまして、なんか腑に落ちた気がします。ストリウスはワンダーワールドに入った当初から、悪意ある笑みを浮かべてました。当初から、人間に知恵を授けて、文明、文化を発展させておいてから壊したかったんでしょうな。もしそうならですが、タッセルの説得が通じないのも無理はなかったことになります。

 ストリウス圧勝ですが、止めは刺さない。飛羽真が悲劇の主人公として滅んでくれないと、ストリウスの物語は美しく終わらないからか。なんかビルド終盤を思い出すような塔が出現させまして、そこへ来いということらしい。

 剣士らはいったんノーザンベースへ撤収、反撃の策を練ると。が、具体策らしきものは出ず、覚悟を決めるくらいみたい。そういう絶望的な状況なわけですね。しかもソフィアまで消え始めると。こうなると、できるのは剣士の結集と結束くらい。倫太郎は神代兄妹のもとに赴きますが、既に凌牙は心得ていて、すかさず「いつだ」とのみ。
(神代兄妹はこのときも剣技修行を怠らず、やっぱり牙狼の鋼牙を思い出す雰囲気があります。)

 未だ帰還しない蓮には賢人が。しかし蓮は「俺は俺の道を行く」と。そう言いつつも、実質的な合流を匂わせる台詞(世界を終わらせちゃいけない理由≒デザスト)でして、賢人も安心して帰ったみたいですね。

 後輩に後を託すみたいな、それ自体が死亡フラグなこと言ってた尾上は家族と水入らずの平和という、序盤から見てみたかったけど、この期に及んでは死亡フラグの上塗りみたいなシーンですね。この危機を察したかのように妻:晴香も帰国しているわけですね。倫太郎は芽依に「この戦いが終わったら」のフラグ。

 飛羽真と賢人はルナと再会、さらにルナが大人化。その状況に驚かず、大人のルナをルナとはっきり認識しているのは、やっぱり劇場版で既に大人のルナを見ているから、でいいのかな。なお、寸劇入ってますけど、ちょっと演出の狙いが分からない。なぜ、あれでルナが安心するんだろう? もしかして、序盤からやってた扮装してのミニ劇って、実際はこういうもので、子供の頃はルナとやってたからなんだろうか。

 それはともかく、ルナの抱える悩みは飛羽真を犠牲にしてしまいかねないこと、自分(ルナ)が出自が通常の人間ではないことだったと。が、飛羽真らはそんなことはもう心得ていて、大丈夫だと安心させる。飛羽真はむしろ謝りまして、約束通りにできなかったことでルナを苦しめてしまったと。すると今度はルナが飛羽真をなだめる。まあ、確かに子供のころからの仲良しさんですな。

 しかし、ストリウスが最後の行動に入ったらしい。ルナに異変が起こりまして、飛羽真らは塔に向かう模様。他の剣士も同じく行動を起こす感じですね。神代兄妹、蓮も合流してくる。予告映像を見ると、さらにソフィアが合流してくるはずですね(ソフィアも「変身」と言ってまして、カリバー確定でよさそう)。

 とまあ、ストーリーを追って感想書いてみると、ケチのつけようがない感じです。が、どうもいよいよ最終決戦、大ラスに向かう、というテンションの高まりが今一つ低い気がします。そつなくきれいにまとまりそうですが、それだけに波乱の予感が高まらないからかも。各キャラクターにも、燃える展開とかあまり感じなかったのも大きいかなあ。

 ドラマ的にはそういう印象がしてしまうんですが、CG交えた特撮バトル頑張ってくれたら、結局は狂喜しちゃうかもです。まだ第2話以上の見栄えのCG特撮バトルは見ていない気がしまして、あれを上回る贅沢があったら、それでいいかもです(^^;。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/06 (Fri) 10:45:47

 定期感想その1です。

 東映公式Youtubeの放映予定に「仮面ライダーアギト スペシャル 新たなる変身」って上がってますね。調べてみると、劇場版「PROJECT G4」につながるスペシャル回らしい。G4が見られると小躍りなんですが、京本政樹さんの出演も注目です。

 ちょうどのタイミングと言いますか、ネット放映の仮面ライダーBLACKでも京本政樹さんがインターポール捜査官:滝竜介で出演されたところです。初代ライダーの盟友、FBIの滝和也を当然思い出すわけで、BLACKにも非変身の盟友登場だ、と思ったんですが1話限りらしいorz。

 その後は牙狼1stのラスボス:龍崎駈音=バラゴを演じてくださってるわけですね。自分的にはそれで京本政樹さんのイメージ、魅力が確定した感じがあります。もっとも、必殺シリーズの「組紐屋の竜」で好感度高い印象があったからこそ、後々も注目できたのかもしれません。

●ゲッターロボアーク(第5話:申し子)

 先に触れるにとどまりましたが、改めてゲッターロボシリーズ解説のお礼を申し上げます。やっぱり多岐に渡ってるんだなと、改めて実感したのが大きいです。自分がネット上の情報を断片的に読んでは混乱したのが、なぜだったのか、さらに分かる気がします。これが飲み込めて来ると、きっと面白くて仕方ないんでしょうな。

 今のアークについては、原作コミック版に集約される方向が見えるわけでしたか。それもたぶん、サーガとして再編成された原作版なんでしょうね。TVアニメ版、OVA版、コミック版、サーガコミック版、スーパーロボット大戦シリーズと、いろいろあるみたいで、制作者(クリエイター)としては、どれから題材取って、どう料理するか、選択に困るほどなんだろうな(それだけにワクワクもするはず)。

 今話でちょっと「?」になったのが、第1話から登場している黒い巨大球について。大爆発を引き起こしたらしいのは分かったんだけど、中に早乙女研究所側(かな?)の人間が搭乗/潜入している描写がありますね。今話ラストですと、黒の線を切るとか、どうも時限爆弾解体みたいなことやってたみたい。しかし爆発したらしい。

 それも、最初は「第3地区のヤマカワ」がやろうとして、なぜか神隼人が制止、「第1地区のヤマザキ」に黒を切れと指示を出す。結果は失敗(爆発)だったらしい。さらに(時間が今話に戻って)神隼人は、おそらくヤマザキと思しき人物を思い出しつつ、「私の行動はいつも矛盾」とか言ってて、どうも深く悔やむものがあるような暗示。

 その「ヤマザキ」って誰だろうと調べてみると、「ゲッターロボ號」や「真ゲッターロボ 世界最後の日」に登場した、神隼人の婚約者みたいですね。人気キャラクターらしく、複数のスーパーロボット大戦でも登場しているんだとか。ウィキペディアにも「ヤマザキ」専用の記事項目があります。ということは、重要なキャラクターで、たぶん神隼人への影響も大きいんだろう。

 分からないと申すより、分からなくなったのが車弁慶。前話ではゲッター線の影響か何かでハイになってドラゴン暴走を加速した、みたいな印象でした。そのまま退場となるはずと予習もしました。が、今話では弁慶は何か見たらしく、ドラゴンは不滅とか言い出してまして、早乙女博士は弁慶がそのままドラゴンを見守る不滅の存在になるみたいなこと言ってます。

 じゃあ車弁慶ってどういうキャラクターとネット検索始めると、例によって情報錯綜な感じです(^^;。こちらでの原作漫画版がアークのシナリオというアドバイスを思い出し、漫画版ベースで調べなおすと、おおむねウィキペディアのアークの車弁慶の項と大差ないみたいです。要はドラゴンの暴走で死亡と。その後に再登場したみたいな情報はなし。

 もっとも、このときに早乙女博士が狂気に陥ったみたいな解説もありまして、弁慶を見送る早乙女博士の台詞は願望交じりだった可能性も考えておいたほうがよさそう。むしろ、とりあえずは「弁慶死亡、早乙女博士は狂乱」と解釈しておいたほうが、自分は混乱を避けて観ることができそうです。後で間違った解釈と分かれば、それもよし。

 ともかく本編。冒頭は街を破壊しつつ富士山方向へ転がる黒い巨大球ですが、神隼人所長の回想らしい。世界にとって重大事件のようですが、神隼人にも重いものだったらしいことが後で分かるわけですね。ただ、この冒頭で神がつぶやく「俺は残酷な男だ。だからか俺はいつも一人残される」の意味は、今話では明らかにはされずじまい。

 続いてドラゴンを暴走させたらしい弁慶のその後の短いカット。拓馬らが旧研究所で幻視したものですね。弁慶は早乙女博士に退避を促しつつ「ドラゴンは死にません、心配しないでください」→「見えます、新しい世界が」と。このシーンも後でもう少し情報加えて繰り返されてますが、やっぱり今話時点では判断が難しい現象です。

 旧研究所の幽霊異変はそれで収まったらしい。ただ、カムイ・ショウだけはちょっと様子がおかしい感じですが、理由は後で明らかにされ、どうやらハチュウ人類の性質もあるため、ゲッター線の悪影響を受けやすいわけでしたか。

 幽霊騒ぎに続いて、アンドロメダ流国の仕掛けが起動して次の事件へ。D2パイロットに兎猿猴が産み付けた(?)のは女王虫なる、手下をその場で大量生産(?)する敵だったらしい(女王バチっぽいけど、女王虫と呼称するらしい)。ちょっと分からない点もありまして、大量の卵から孵った敵が所内の人間そっくりなのか、産卵以外に人間に寄生して操る能力もあるのか、描写からはちょっと判断できませんでした。

 それはともかく、これでは敵味方の判断がつかない、と思ったんですが、神隼人は敵だと思ったら即座に発砲で迷いがない。これが、ラストで明かされた、まずヤマザキに黒を切らせた理由とつながるのかもしれません。敵と戦う以上、自分は死ぬ覚悟がある。自分(神隼人)に近いものほど、やはり敵と戦って死ぬ覚悟は高いはず。

 ならば、近しい者から先にリスクを取るしかない。婚約者に先に黒を切らせたのは、そういう神隼人の信念に由来するのかも。だからこそ、最も死ぬ覚悟を決めているはずの自分(神隼人)が生き残ってしまうのは、忸怩たるものがあるんだろう。

 それはそれとして(^^;、とりあえずはドンパチですな。敵の女王虫は手下を増やしつつ、旧研究所最下層へ。狙いは地下に封印された、未だ暴走のような進化を続けるドラゴンらしい。兵器大好きの敷島博士などは大興奮してまして、拓馬らにいろいろ武器を勧めてますが、どうも趣味に走りすぎて実用性に欠けてるような。拓馬が選んだのはリボルバー銃で、実は竜馬が使っていたものでしたか。

 武装した拓馬らは旧研究所地下へ進みますが、神隼人との覚悟の差がちらっと出てますね。拓馬曰く「見覚えのある奴は撃ちにくい」と。しかし倒すしかない。拓馬らの接近を感知したらしい女王虫、上空にストーカゼロを呼び寄せ、小型機多数を排出させると。さらに研究所の防衛システムを手下を使って乗っ取り始めた模様(この動きからは、所員を乗っ取ったように思える。単に似た者を生み出したんなら、セキュリティ解除含む機器の操作とか知ってるわけがない。)。

 こうなると内部のダメージ覚悟でゲッターロボを使うしかなく、総力を挙げるわけですね。しかし防衛システムは敵の手中にあり、ゲッターロボを攻撃してくると。前にわざとミサイルをゲッターロボに集中攻撃してましたが、あれは手加減があったらしい。まともに全弾命中すると、さすがにパイロットにはダメージある模様ですね。拓馬は流血し、いったん気を失ってます。

 が、すぐに息吹き返しまして、「俺はゲッターの申し子だー!」と啖呵切りまして、反撃開始。まだ外にいる敵を一掃し、旧研究所内部に侵入した敵を追う。そいつらはゲッターロボに対しては雑魚かもしれないけど、その先にいる女王虫を倒さないと終わらないわけですね。敵ストーカ―ゼロも上空で健在のまま。

 どうするのかと思ったら、地獄の釜を開く=ドラゴンの封印を解いてゲッター線大量放射で一掃する、というわけですか。ただ、ショウだけは半ばハチュウ人類出自のため死亡するリスクが高い。地獄の釜を開くまでに女王虫を倒して撤退する必要があるわけですね。そのためには、地中を行けるキリクを操るショウに頼るしかないと。

 腹をくくって作戦開始ですが、女王虫って意外に戦闘力低いみたいですね。あれだけの手下を率いる女王ですから、どんだけ手強いんだろうと思ったら、兎猿猴以下くらいみたい。ゲッターロボを見て恐れる風もある。が、素早い。ちょこまか逃げ回りまして厄介ですが、逃走経路先読みで先回りして快勝。しかし噛み殺しますかね(^^;。

 ぎりぎりでゲッターロボ退避しまして、地獄の釜が開き、ゲッター線放射でストーカゼロも撃退。どうやら、これはストーカゼロにゲッター線が干渉できる実証実験にもなったらしい。

 さらにゲッターチームへの精神干渉も起こったみたいですね。弁慶の最期と見送る早乙女博士の幻視が起こりまして、さっき拓馬が言った「ゲッターの申し子」を幻影の早乙女博士も口にすると。弁慶を見送る早乙女博士の台詞の続きもありまして「お前は安心してドラゴンと共にいてくれ。頼むぞ、弁慶」。このときの早乙女博士は穏やかな顔をしてますんで、もしかすると狂気に陥っての台詞とは言い切れない感じもします(が、当面は真相を語ったとは限らないと思っておくことにします)。

 神隼人所長から一連の事件について補足がありまして、拓馬らが見た幻影は19年前の事実であると語られる。かつ、ゲッター線が単なるエネルギーではないかもしれない、という側面もですね。必ずしも人類にとって守り神のようでいて、しかし光と闇の両面もあるかも、ということか(そういう相対化、二面性って石川賢さんのテーマの1つなんでしょうな)。

 その後、神隼人所長の回想の続きとなりまして、黒い巨大球処理でヤマザキを先行させ、結果的に犠牲となってしまったことが示されると。最後にちらっと謎のキャラクター出まして「面白くなってきた、フハハ」ですか。誰だろ、暗くて分かりにくいですが、もしかしてゴール三世?

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/07 (Sat) 00:41:19

 今は、ゲッターの解説係と情報整理を楽しんでるNOVAです。

 だけど、今回はその前に。

★京本政樹

 組紐屋の竜として、花屋の政役の村上弘明さんと一緒に必殺シリーズに登場した御仁ですね。

 その後、大の特撮ヒーローマニアであることを積極的にアピールして、数々の逸話が飛び出すことに。

 例えば、相方の村上弘明氏が8号ライダーのスカイライダーとして、2号やV 3、X、ストロンガーといった先輩ライダー役者の人たちと共演しまくっていたことを、すごく羨ましそうに根掘り葉掘り聞きまくって、当時の村上さんに何だ、この人は?」とウザがられたり(苦笑)。

 とにかく、自分もライダーに出たいんですよ、と、しきりにアピールして勝ち取った役柄が滝竜介だったそうで、キャラネームも自分で「滝和也の滝と、組紐屋の竜を足して、役柄も自分でリクエストした」とか、その後、自分でヒーローOVAの「スカルソルジャー」を制作したり、90年代のウルトラマン作品にもゲスト出演したり、
 ヒーローオタクというのがまだ日陰扱いだった時代に、いろいろと「ヒーロー大好きイケメン俳優」という路線で先駆者となった御仁ですな。

 この人の凄いのは、音楽も自分でプロデュースしたり、フィギュアとかコスプレなども積極的に製作して、非常に芸達者というか、格好いいオタクの理想像を構築して、芸能人がヒーロー好きをアピールできる空気を作ったこと。
 その延長に牙狼も位置するわけですな。

 やはり、90年代当時は、オタクバッシングも強かった時代に、「日本のヒーローは格好良いんだ」って60年代から70年代のヒーロー懐古熱をポジティブに主導した一人でもあるわけですね。
 その後、尊敬するウルトラ役者やライダー役者や戦隊役者の人たちに雑誌上でインタビューする記事を企画したりして、宮内洋さんに「君はぼくたち以上にヒーローに詳しい」と驚嘆されたとか。

 宮内さんとは、必殺シリーズのリュウつながりでも話題が弾んだりもしましたし(宮内さんは助け人の龍というキャラで出演経験あり)。

 で、現在は京本さんの後継者みたいな立ち位置が、関智一さんかなあ、と。
 自分で主演するオリジナルヒーロー企画を立ち上げたり、やたらと関連ジャンルに顔や声を出したり、関連ジャンル以外にもアピールして話をつなげたり。

★ゲッターアーク

 で、関智一さんが出てくると、真ゲッターの一文字號役だったりもするのですが、アークに登場する號さんはネオゲッター版の櫻井さんなので、違う声ですな。

 まあ、関さんは魔王ハドラーの声と、土曜夜のハイスクールヒーローズの主人公父やアカレンジャーの声と、ゼンカイジャーの海賊アイテムの声で、お馴染みなのでゲッターにまで出なくてもいいかな、と。

 さて、アークでの疑問点は、「黒い球体の正体」と「ヤマザキというキャラの立ち位置」ですか。
 あと、最後のキャラはゴール3世で合ってます。

●黒い球体
 元ネタはマンガ版のゲッターロボ號ですね。

 ええと、號の前半は、プロフェッサー・ランドーという敵が率いており、後半はランドーの部下が恐竜帝国のスパイだったことが判明しての新展開なんですが、
 このランドーがアークでの歴史では、どう描かれるのかが問題なんですが、敵組織としては「宇宙のアンドロメダ流国の虫メカ」「地上のランドー率いるメタルビースト」「恐竜帝国のメカザウルス」は全て別組織になりますね。

 メタルビーストは、どちらかと言えば、マジンガーZのドクターヘルが率いる機械獣のアレンジなのですが、

 號の前半は、ランドーの日本侵略に立ち向かうゲッターロボ號の活躍を描く話だったのが、やがてランドーはゲッターを倒すのではなく、日本政府を脅迫する戦略に出ます。
 日本中の大都市に巨大な爆弾を設置して、これらを爆発させたくなければ、日本政府はゲッターを引き渡せという作戦ですな。あの球体を仕掛けたのは、マンガ版ではランドーという敵勢力です。アニメで、このランドーが今のところ描かれていないので、どういう扱いになるかが不明ですが。

 そして、ゲッター號はランドーの脅しに屈した日本政府の手で敵に引き渡されそうになるのですが、パイロットたちは日本から逃亡して、アメリカのロボット軍団と合流して海外でランドー軍と戦う展開になります。
 日本政府としては、ゲッターが自分たちの管理下から外れたと釈明して、ランドーの脅迫に白旗を掲げる流れ。

 これはマンガの連載された時代背景が90年代の初頭でして、日本が湾岸戦争で自衛隊を派遣せず、金だけ出していたのが国際的に非難されていたような世相があったわけで(後にPKOやPKFで自衛隊の海外派遣が行われるようになるけど)、
 アメリカ軍と合流した號たちも、アメリカの兵士から「日本人は臆病だから、戦場では使い物にならない。ゲッターだか何だか知らんが、足を引っ張るんじゃねえ」と日本人嫌いのアメリカ人に見下され、まあ、ケンカになるわけですが、やがて戦場を共にして友情を構築する流れですな。

 そして、アラスカでのランドー軍との決戦が終わって、黒い球体爆弾はランドーの遺した遺産として放置されたまま、解体処分が行われていた流れです。
 都市の人たちは避難済みだけど、巨大爆弾は解体しなければならない。その危険な作業に従事していたのが、当時の自衛隊ということになります。
 自衛隊の有志が、弱腰の日本政府に見切りを付けて、隼人の率いる対ランドーのレジスタンスに合流して、號世界の日本政府はほぼ統治能力を喪失したような描かれ方ですな。文字どおり世紀末の乱世状態。

●ヤマザキ

 実は、原作版の號では、ほぼモブキャラに近い立ち位置です。
 アークで、こう何度も語られるほどの重要キャラではなかったはず。

 アラスカ戦線を終えて、日本に帰還した號たちがランドーの遺した爆弾の解体処理に部下を犠牲にして平気な顔をしている指揮官の隼人にキレて、「あんたは部下を犠牲にして、自分だけ偉そうにふんぞり返って」と抗議するシーンがあって、
 その際に隼人を慕う部下の南風渓が「あんたは何も分かっていないくせに。今、爆発したのは司令の婚約者なんだから」と告げる場面。

 2つの配線があって、片方を切れば爆発、もう片方を切ると安全に解体終了という状況で、自分の身内に危険を冒させることで、部隊の士気を維持する隼人の置かれた状況や、大義のためには情を捨てる覚悟を、號が悟るシーンですね。
 ただ、ヤマザキの死をここまで隼人が引きずっているのは、アニメの改変かな、と。

 で、石川賢氏の原作では、割と女性キャラも情け容赦なく犠牲にします。先の南風渓も號のパートナーになるのに、あっさり真ゲッターに意識を奪い取られて廃人状態に。

 原作者よりも、後の創作者の方が、ヤマザキや渓の使い方がもったいないと感じて、OVAの真ゲッターで大抜擢。
 ゲッター號の2号機のパイロットは、翔という別キャラだったのが、OVAの真ゲッターでは渓に置き換わり(ネオゲッターでは翔の復帰)、
 ヤマザキさんは隼人の指揮する母艦タワーの副官になって、隼人が真ゲッターに乗って出撃すると、代わりに指揮を取る役割に大出世。

 つまり、原作マンガ版のヤマザキさんは、登場したらすぐに爆死したモブキャラで、後から隼人の婚約者だと語られるだけなのに、
 OVA真ゲッターから、スパロボに採用されると、自軍の母艦のキャプテンの一人にまでなるという破格の扱いに。

 そんなわけで、原作どおり、爆死するヤマザキさんは今回のアニメが初なんですが、何でここまで持ち上げられているのか、原作を知る者にも全く不明な状態だったり。
 アニメスタッフに愛されているのかなあ。

 なお、ゲッター號のヒロインであった翔も、今作ですでに登場していたことが明かされ(カムイが隼人と初めて会ったシーンでの隼人の補佐役だった女性士官がそう)、
 まあ、翔も隼人の後を次ぐゲッター2号機のパイロットなわけですが、先月までは出るかどうかが分かってなかったけど、次回に登場するらしい。

●ベンケイの扱い

 どうも、石川賢のゲッターサーガだと、3号機のパイロットは、みんなゲッター線に取り込まれて、悟りを開いたような状態になってしまうっぽい。

 元々はゲッターロボGに登場して、スパロボでもムサシは死んでも、ベンケイは死なずに健在というのが普通。
 でも、マンガ版のゲッター號では、竜馬と隼人は登場したのに、弁慶や早乙女博士、元のヒロインのミチルさんなんかは登場せず、崩壊した早乙女研究所だけがあって、
 結局、研究所が何故崩壊したかのミッシングリンクが真ゲッターのエピソードで描かれ、ああ、弁慶がドラゴンを暴走させたからか……という流れ。
 なお、原作の弁慶はここまで冗舌にゲッターに取り込まれておらず、號の3号機パイロット剴が真ゲッターに取り込まれるシーンとの合わせ技かな、と。

 とにかく、原作の真ゲッターは、どんどんパイロットを取り込んでしまい、再起不能にした挙句、最終的には號とタイールと竜馬の3人を取り込んで火星に飛んで行きましたからね。
 かつてのゲッターパイロットでは、隼人と翔だけが健在。

 ともあれ、アークはこれまでの真と號の物語を補完しながら、混んがらがったゲッター史の整理を試みている形ですね。
 一番ややこしいのは、號になるかな。真ゲッターは原作エピソードが比較的少ないので、OVA版やゲーム版とは違うのだと割り切ると、今作が初紹介と思ってもいい。
 でも、號のエピソードは分量が多い上に、アークとつながって来る部分が思ったよりも多いので、これからますます多くなりそうなので、スルーできなくなった感じ。

 原作版の號の最終版は、恐竜帝国側の侵略者である女帝ジャテーゴを倒して終わり。で、それで恐竜帝国は滅びたかと思いきや、続編のアークで「地上侵略を企てなかった穏健派との和解で、共に宇宙からの脅威に立ち向かう」という流れになって、それまで恐竜帝国は敵だと考えていたゲッター者は、みんな驚くという。
 ゴール3世なんて、どう見ても新たな敵かよ、と思わせて、実はいい人(?)だったという展開ですし。まあ、腹に一物かかえて、後で裏切る可能性も示唆されていたけど、そうなる前に第一部完でしたから。

 次回、竜の末裔というタイトルで、ゲッタードラゴンと恐竜帝国の両方を掛けているようなタイトルですな。
 ドラゴンが真ゲッタードラゴンに進化するような気配も匂わせてきたし。

 あとは、石川賢原作よりも、女性キャラが萌えキャラっぽいですな。まさか、女王虫を可愛いと感じるなんて、アニメスタッフの仕事ぶりに、おかしなツボを押されました(苦笑)。
 こうなると、次回、爬虫人類の女性キャラにも期待していいのかどうか。いやいや。

PS.永井豪の女性キャラは普通に可愛いんだけど、石川賢の女性キャラは萌え対象じゃないし、萌えたと思ったらあっさり散るのが定めだし、いろいろもったいないと感じたアニメスタッフの情念がこもってそう(笑)。
 その点は、デビルマン的なイメージも付与されていると思います。
 
 

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/09 (Mon) 11:03:03

 定期感想その2です。

●アギトスペシャル~劇場版(まだ感想書けずorz)

 東映公式Youtubeで、アギトの「新たなる変身」があると気づき、「PROJECT G4」もいつか、と思ったら、そっちもプレミアム公開リストに上がりまして、大喜びしました。が、時間差レベルですが公開順序が「PROJECT G4」→「新たなる変身」。ちょっと混乱しました(^^;。「PROJECT G4」視聴を後回しにすればいい、と頭ではわかっているものの、あれば観てしまいます。

 どちらも、TV本編とは少し異なる設定みたいですね。アギトならバーニングフォームは翔一がパニックレベルで追い込まれて発動、そのせいか暴走モードにもなってます。それを太陽を見ることで落ち着いて制御できるようになったのがシャイニングということらしい。涼のエクシードギルスもTV本編とは覚醒経緯がちょっと違う。

 どうも自分では「新たなる変身」~「PROJECT G4」をTV本編と統合して理解できるように整理するのは無理そうです。とりあえず、「こういうこともあり得た」みたいな並行世界的なアギトのアナザーストーリーに位置付けておこうと思います。

 京本政樹さんの出演は自分的にポイントであったわけですが、こちらで解説頂いていろいろ納得。例えば、BLACKの滝竜介役がなぜ友情出演なのか、ですね。京本さんが特撮大好きで。出演を強く希望し、売り込んだということがあったわけでしたか。友情出演扱いは熱意と愛の結果というわけですな。

 京本さんが多才という印象は何となくありはしたんですが、こちらで伺った内容までは把握できておらず、ちょっとびっくり。前にウィキペディアをチェックしたときは気が付かなかったが、と改めてみてみると、ありました。「プロデュース」の欄で解説されてました。そこにそういう情報があると思わず、前は見逃してしまったみたい。「あるはずだ」と思ってないと、見れども見えずになってしまうらしいorz。

 しかし、こちらで伺った内容のほうが、情報密度も、内容も濃いですね。ライダー主演経験の村上弘明さんに、役柄とか聞きまくって困惑されるとか、様子が見えるような気がします。普通は主演張った経験を聞かれて誇らしくなるはずですが(たぶん最初はそうだったんだろう)、熱心なファンはとめどがなくなりがちだからなあ(^^;。

 京本さんの造形の面での具体的な活動をご教示頂いて、以前に牙狼1stの再放映+オーディオコメンタリーで分かりにくかったものが分かった気がしました。京本さんは制作から牙狼のフィギュアを盛んに贈られたそうで、少量・特別生産で、非常にでかい黄金騎士の心滅獣身まですぐもらったとのこと。京本さんご自身が作る方だったことが大きかったわけでしたか。

 アギトの2編のドラマ感想は別途、アギト第43話かセイバー感想の後くらいに書こうと思います。

●ダイの大冒険(第43話:最強剣激突)

 覇者の剣がハドラーに渡ったことをすっかり忘れてまして、出てきてからタイトルの「最強剣激突」が、そういう意味だったかと納得。覇者の剣は真魔剛竜剣同様、神々が作ったんだそうで、ダイの剣と互角という結果のようですから、ロン・ベルクは納得するかな。

 ともかくも、オリハルコン製の剣の激突ではあるんですが、やはり使い手の激突という印象のほうが強いですね。敵は一皮むけた新生ハドラーで、後に退かぬ態度が、かなり期待通りでした(かなり、なのも期待通りといえ、まだこの先の真骨頂を見たくなる)。

 対するダイですけど、早くも慢心が見え始めていた感じ。ダイの剣を得た反動と申しますか、剣頼りになっちゃってる。右腕がしびれると剣を抜けないと焦り、左手でもいいと思い(全力の覚悟をもう忘れてる)、右手で剣を握るとハドラーの力を推し量れてないのに勝てると思い込んでしまう。

 対するハドラーが以前と変わってなかなかのもの。ダイが慢心で、短いとはいえアバン先生の薫陶はどこ行った、という感じなのに対し、むしろハドラーがアバンの教えの意味を理解しつつある(ダイに対する当てつけもあるんでしょうけど)。さらにハドラー、超魔生物なのに魔法を行使したのを見て驚くポップに対し、何も誇示しない。

 以前ですと、「そうよ、この体は超魔生物でありながら」とか強さ自慢したはず。しかし今回は黙ってダイに迫る(代わってキルバーンが解説するわけですが)。隠し持っていた覇者の剣を使ったとはいえ、ダイの全力のアバンストラッシュをまともに受けてやりもすると。格の違いすら感じるほどで、実際、ダイが追いつめられる。

 そうなってようやくラストで必死になれたダイは、勇者の覚悟を思い出した感じです。今話はそういう意味で、勇者魂を忘れたダイにハドラーが活を入れたという面もあると感じました。

 ともかく本編。先週ラストからの続きで、突如出現したハドラーとの対峙ですね。上述しましたように、ダイは慢心があったようですが、ハドラーの脅威の高さは感じ取って、最初から全力を出さねばと感じ取ってますな(もっとも、焦ると忘れる)。

 ハドラーも応えて正体を見せる。ダイは超魔生物と見抜いてますね。ただ、魔法が使えるとは知らない。ハドラーがダイの紋章のガードを突き破る打撃に続いて、イオラを放ったこにポップは驚愕し、キルバーン解説を受けて絶望に近いショックを受けてますな。

 ハドラーの最初の一撃で右腕がしびれたダイは、剣が抜けないと焦る。せめて左手で抜けたらと思うも、剣の背負い方が右手向きなんで無理ですな。ここで撤退を選択肢として考慮しないのは、剣に対する依存心ゆえのように見えます(後でポップが行うわけですが)。

 が、ハドラーの攻撃を利用して剣を跳ね上げ、左手でキャッチした点は、さすがの戦闘センスと賞賛すべきでしょうね。鞘を左手で下げておいて、いい位置にハドラーの爪が来るように調整までしてました。そのまま左手で海波斬を放ち、ハドラーの爪を断ち切る。が、ハドラーは動揺せず、なぜなら超魔生物ゆえにダメージは回復するからか。

 ようやく右腕が回復したダイ、紋章を再発動、ドラゴニックオーラ全開でアバンストラッシュの構えを取る。ハドラーもまともに受ける構え。激突となりますが、ハドラーは隠し持っていた覇者の剣で受け切り、弾き返す。こうなると、初手からダイ劣勢だったのが明らかな感じですね。いかに鬼岩城戦での消耗があるとはいえ、現状での最高奥義をきちんと放って、しかし返されたわけですんで。

 この動揺でダイの戦術判断にミスが出まして、残る闘気量を見誤る。ガードするに足りないのにドラゴニックオーラ全開で防御しようとしたわけですね。オーラを発してから気が付いても遅い。ここに至ってようやくポップが破れかぶれの救援に入りまして、すんでのところでルーラでダイを回避させると。ポップはダイに勝てないと告げ、逃走を選択。

 ポップも剣を得たダイの強さに依存してしまっていた面がありましたが、ダイより一瞬早く、正しい判断(逃げるにしかず)ができたみたいです。傍目八目の冷静さでもあるでしょうし、パーティの戦術判断の要となるのが魔法使いとのマトリフの教えを実行できてるからでもあるんだろう。

 たぶん最も大きいのが、ハドラーが慢心を捨て、魔族たることも捨てて、生死度外視の全力勝負に来ていると心底感じ取ったことでしょうな。その覚悟はポップにも心当たりがあり、例えばポップ自身が命と引き換えのメガンテをバランに放ったことでしょう。だからよく分かる。そうなった奴は強いと。

 ともかくも逃げるわけですが、スピードはハドラーのほうが速いわけで。ポップも鬼岩城戦で消耗して魔力が続かない。あっという間に追いつかれまして絶体絶命。この辺りでダイが勇者の覚悟を取り戻し始めた感じです。まず自分がハドラーに立ちはだかって、ポップの逃げる時間を稼ごうとする。もっとも、ポップは命に代えてもダイを逃がしたいわけであり、踏みとどまってしまうわけですが。

 土壇場で立ち直ったダイ、残り少ない闘気と魔力と体力で勝負に出ますが、ハドラーに叩き落されて氷山に激突、そのまま海中へ。ダイを探すポップにキルバーンが迫る。一方、ハドラーはダイの反撃に耐えきったようでいて、大ダメージ食らっていたらしい。ハドラーもそのまま海へ落ちる。ダイはどう反撃したのか、というところで続くのか。

 次回「氷河に消えた勇者(ダイ)」は、予告からは内容が読み取りにくい感じです。ネット評を見ていると、大魔王バーン登場みたいな予測がありまして、予告映像のシルエットがそうなのかな。もしそうなら、いよいよラスボスが直接参戦、ただし初期形態ということになりそう。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/09 (Mon) 14:48:54

 何だか、夏のアギト祭りになっていますなあ。

 本編の方も残り4週で終わって、秋には龍騎かな、と思われますし、
 G4映画の方では、藤岡さんの本郷警視総監の激励タイムだし、
 TVスペシャルでは、BLACKと並んでスーパー京本タイムだし、
 いろいろとつながって来る感。

 なお、京本さんの相方の村上さんは、必殺撮影時期は、あまりスカイライダーの話を持ち出されたくはなかったそうですね。
 理由は、役者デビューで演技もまだまだ拙かったし、ライダーにあまり思い入れがなくて「事務所の指示でオーディションに行ったら、思いがけず合格してしまった」という認識だったし、当時はライダーも「たかが子ども番組の一つ」という時代の空気だったし、
 要は、ファン心理と違って「凄い番組に出させていただいた」という感覚を共有できていなかった。

 まあ、ヒーロー役者が大人向きドラマに脱却する際の「ヒーロー離れ」を志向していた時期の話ですね。

 クウガ以降は、1年間続くドラマが激減していたこともあり、1年間、俳優として鍛えられる特撮ヒーロー作品が、若手の登竜門という話になったり、インターネットでファンの熱気が可視化されたり、ライダー自体が「大人の視聴にも耐えられるドラマ作りを志向」した流れもあって、
 役者にとってのライダーイメージも大きく変わりましたが、80年代から90年代は、そこに至るまでの過渡期だったわけですな。

 ただ、京本さんの熱気に感化され(君もいつかライダーでデビューしたことを誇らしく思う時が来る)、割と最近、村上弘明氏もライダーの思い出をポジティブに語るようになった印象があります。
 個人的には、村上さんには、必殺シリーズの元締め役か、ライダーのお祭り映画にゲスト出演して欲しいなあ、と思っているのですが、普通に2時間ドラマや時代劇の大御所俳優的な立場ですからね。それはそれで、美味しい立ち位置だとも思っています。

 あと、村上弘明氏は昔の大河ドラマで松平春嶽の役をやったことがあって、今はその役をG3の要潤さんが演じていて、そういうところでライダーの系譜を感じたりも。

 それと京本さんの話に戻って、「友情出演表記は、ノーギャラで出ている」ということで、事務所を通した普通の仕事ではなく、個人的な趣味としてツテを頼って出させてもらっているということですね。
 まさに縁あって、好きだからやっているボランティア的な仕事。
 ただ、役者としてはそっち方面に顔が売れる宣伝効果もあるし、番組制作側としても知名度ある俳優の出演という宣伝にもなるから、WinWinということです。

 BLACKも、アギトも、ウルトラ関連も、牙狼も友情出演なので、どれだけ好きなんだ、この人って気になります。
 まあ、牙狼では、EDの楽曲提供とか、関連フィギュアをプロデュースしたりとか、本人も雨宮監督の縁で、半分制作者みたいなポジションだったわけですが。

 京本祭りだったら、牙王のバラゴ主演の「暗黒騎士キバ」の配信もないかなあ、と期待しつつ。
 春ぐらいにやったレッドレクイエムの後、配信が続くと思っていたら、そこまでだったし、そろそろ来てもいいのでは、と希望したり。

★ダイ大

 鬼岩城を撃退してから、ミストとキルを追ってみたら、超魔ハドラー出現で激しいバトルって流れですな。

 展開が早いので、毎回がクライマックスって感じです。

 ハドラーさん、関智一氏の熱演がすごいなあ。
 しかも、土曜夜はアカレンジャーの声の人として、高校生の息子を激励してくれるし、関さんの声を聞くだけで、気合が入るというもの。

 そして、次回はバーン様がハドラーの復帰を讃えて、オリハルコンのチェス駒を授けて、新たな部下を得るハドラーさんの物語ですな。

 一方、ポップとダイを始末しようとするキルバーンですが、
 助っ人に来るのは、飛行能力を持ったクロコさんと、
 それから息子のピンチに、ついに復帰する父親という流れ。

 まあ、バーン様はハドラーの前に顔を見せるだけで、まだ前線には出て来ませんね。
 ハドラーもバーンの顔を初めて見たときは、「こんな老人だったら、超魔生物の体を得た今の自分だったら簡単に倒せるのでは?」と思いつつ、バーンにその気持ちを読まれて、底知れない恐ろしさに威圧されて平伏するという流れ。
 バーン様も「強さと野心を評価する御仁」ですので、ハドラーの叛意さえも許容する器の持ち主として描かれて、名ラスボスというポジション。

 ともあれ、ダイの反撃技は、ライデインストラッシュwithダイの剣に思えますが、それでも今のハドラーには相討ちギリギリなので、さらに修行が必要だったりも。

 強くなったと思ったら、さらなる強敵が現れて、いっそう鍛えないといけないという、良いインフレバトル劇となってますな。

 それでいて、なおかつチーム戦の要素を忘れないというのがいい作品です。

 

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/09 (Mon) 15:46:31

 定期感想その3です。

(投稿直後追記:自分の投稿公開しようとして、NOVAさんの書き込みに気が付きました。そのため反応できていない点、ご容赦ください。)

 こちらは台風の強風域に入ったらしく、風がびゅうびゅうです。雨も強いのが降ったりやんだり。皆様におかれても、警報などに注意しつつ、気を付けてまいりましょう。

●仮面ライダーアギト(第43話:動き出す闇)

 スペシャルと劇場版やってくれた代わりに、今週はTV本編は1話だけですね。もっとも、そのほうが助かるかも。この第43話ですら、冒頭で一瞬「前話のラストってどうだったけ?」と、話の流れを忘れそうになりましたorz。

 今話の内容はタイトル通りで「闇の力」が自らアギトの処置に乗り出したわけですね。水のエル強化体が倒されたことが、よほどに衝撃的だったらしい。とはいえ、配下のアンノウンのやり方とは違い、アギトの力を奪うだけで、持ち主の人間に危害を加えたくはないらしい。アンノウンは「闇の力」ほどの能力がないから、殺害するしかなかったのかな。

 しかし、いかんせん「闇の力」は1体で、おそらくは無数にばらまかれた(たぶん、最終的には人類すべてに行き渡りそう)アギトの因子を排除はできなさそう。なにせ、アギトの力を持つ者一人一人に直接対処しないといけなさそうですから。血縁関係で広がっていくアギトに対し、いかにも無力な感じ。だから「光の力」を倒したとき、あれだけ怒ってもいたはずです。この先、「闇の力」はどうするつもりなんだろう。

 ともかく本編。圧倒的な水のエル強化体に対し、復活したアギトがバーニングで挑むところからですね。氷川のG3-Xも懸命に食らいついていきますが、やはり力の差は埋めがたく吹っ飛ばされてしまう。が、こういうところが氷川/G3/G3-Xの魅力なんだよなあ。泥臭くカッコいい。

 これが涼/ギルス、木野/アナザーの闘志を高めたらしく、次々と水のエル強化体に挑み、それが翔一の闘志を高め、日の光を浴びてシャイニングに移行。さすがに水のエル強化体も敵わず、アギトの一撃を受けると逃走。

 しかし既に致命傷を受けていたらしい。「闇の力」のもとに戻ろうとしますが力尽きた感じですね。たぶん完全に打倒されたんだろう。水のエルは「闇の力」がアギトを滅ぼせると信頼するほどだったはず。アギトがそこまでの力を得たかと、成長の速さ、上限の高さを「闇の力」は本気で危惧した模様。

 しかし、翔一側としてはとりあえずは勝利。氷川も大怪我ながら、病院に担ぎ込んでみると命に別状はない模様。そこで小沢澄子と涼が出くわしまして、ちょっと言い合いになったのが興味深かったかも。涼は人間では危険だから手を引けと言い、小沢は最後に勝つのは人間だと返す。

 小沢の台詞で何かのイメージが被る気がしまして、思い出しました。黒沢映画の「七人の侍」のラストですね。野盗が襲い、雇われ侍が撃退するも、結局勝ったのは百姓だと。西部劇に翻案された「荒野の七人」でも、その台詞は踏襲されてました。小沢の台詞は涼に対する反感で言い放った過ぎないかもしれませんが、もしかするとアギトの結末を暗示するものであるかも。

 そういう妄想はともかく(^^;、既に記憶が戻っている翔一は木野にあかつき号について、さらに問いただしたいことがあるみたいですね。思い出したと知った木野も態度が変わった感じですし、涼もぎょっとしながらも注目しているみたい。が、翔一の知る以上のことは、木野とて大して知らないみたいですね。気になるのは翔一が水のエル強化体をラスボスと考えている点でしょうか。危機が去ったと誤解してしまうわけですが、大勢を保護してきた木野はさすがに用心深く、まだ成り行きを見る必要があると思ってるみたい。

 一方、「闇の力」は自ら動き始める。病院の医師に止められそうになるも、容易く操って脱走ですか。病院に留まっていたのは、単に便利であるからだけだったらしい。留置所でも大差なかったんでしょうな。どこに行くのかと思ったら、沢木邸ですか。アギトを自ら排除する、と沢木哲也に宣言しに来たわけですね。

 しかし、アギトが次々生まれてとめどがないと知っている沢木は無駄だと反論するわけか。それでも「闇の力」の決意は揺るがないと。ようやくですが、「光の力」から沢木に受け継がれた「人類はアギトになる/なるべき」と、「闇の力」の「アギトは人類を不幸にする過ぎた力」という争点が見えてきた感じですね。

 その頃、翔一は涼との接点を見出したりするも、あまりの楽天に涼から呆れられるような、うらやましがられるような、元の翔一に戻った感じですね。そのまま美杉邸に戻りまして、いつも通りに食事の支度と。美杉家の面々にもざっくばらんに記憶回復を告げまして、本名は沢木哲也とも告げ、しかしいつも通りの翔一なんでみんな安心する。美杉義彦は今まで通り、翔一として美杉家にいたらいいと、翔一を安心させたりもする。

 ただし真魚以外は、ですね(もしかすると義彦も心中では何か察しているかもしれない)。沢木哲也は例の雪菜が謎文字の手紙を宛てた先であり、対立する2人の少年を幻視もしてますから、不安は当然か。しかも、以前に幻視した父親死亡時の状況がより鮮明になっているようで、現場にいた男が翔一だとはっきり見えるようになったみたいですね。それが見えていて、なお翔一を信じたいらしいのは、何か理由があるんだろうか。

 アギト候補者については「闇の力」が動き出してるんですが、アンノウンも任務続行してますね。今回はオウルロード:ウォルクリス・ウルクスですか。これはまず木野の察知するところとなり、アナザーが迎撃開始。が、おびき出すおとりでもあったらしい。

 アナザーを「闇の力」が銃撃(文明の利器も使うのか、とちょっと驚きです)、しかし威嚇に過ぎず、「アギトの力をもらうだけです」と言い、悠々と迫ってくる。木野/アナザーはそれでも一撃を試みますが、全く歯が立たず。とりあえずバイクで逃走ですが、「闇の力」は「無駄なことを」と逃がさない自信があるらしい。アギトらがアンノウンを察知できるんですから、遥かに能力が高い「闇の力」なら当然か。

「闇の力」はその言葉通り、木野/アナザーを追いつめる。まずウルクスで足止め、続いて「闇の力」ですね。逃げられないならと迎撃に移るアナザーを容易く抑え込んでしまい、真島が涼を助けたときにも表れた「白服の少年」をアナザーから引きずり出して、自らの体内に収める(「闇の力」としても苦痛らしく、相当な覚悟で臨んでいると察せられます)。

 木野はアギトの力を奪われたと実感したらしく、駆けつけた涼に「戦うな」と必死で止めてますね。こういうところは、木野の、弟を失う以前の地なんだろう。が、涼は「闇の力」に見覚えがあるわけで、以前に謎の老化から助けてくれた当人であるわけですな。「闇の力」としては、涼の苦しむ原因「ギルス」を取り除く最終的な救済のつもりのようですが、ギルスが危機を乗り越える力と信じられるようになった涼が納得するわけもない。ギルスとなって「闇の力」に対峙しますが、続きは次回か。

 その頃、警視庁の北條。あかつき号から手繰って、着々と真相に迫りつつあるらしい。アギトが遭難事件で発生したらしいことのみならず、風谷伸幸殺害事件の犯人がアギトだと推理してますね(たぶん、翔一のアギト)。以前には信頼する上司の犯行を、種々の証拠から暴いたわけですし、今回も単なる当てずっぽうではないんだろう。

 で、そこが真魚の不安とつながってくるわけですね。真魚は父:伸幸の写真を翔一に見せまして、どこかで会ったことはないかと問う。予習によると、翔一は自分が伸幸殺害の犯人と思い込んで、悩んでしまうみたいですね。予告映像では沢木が、そうではないと説得を試みる感じかな?

 残り8話のはずで、さすがに大詰めだと感じられる流れですが、まだ未登場の重要キャラクター:水原リサがいるわけですよね。ここからどう絡んでくるんだろう。きちんと風呂敷畳まれそうですが、畳み方の予想がつかないです。あらすじとしては予習可能なんだけど、映像的にどうなるかとか楽しみ。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/09 (Mon) 19:15:02

 定期感想その5です。

●村上弘明さんと京本政樹さん

 スカイライダーは未見だった無知もあり、当時の村上弘明さんの自己評価を勘違いしてました。役者として納得できない点もあったわけですか。デビュー間もなくて演技の技量が後から考えて満足はできなかったと。当時のライダー番組の性質上の、演技の制限もあったのかも。

 が、その気持ちを揺すぶった最初の人が京本政樹さんというわけでしたか。ほぼ同年齢のファンから熱心に言われて、仮にすぐには響かなかったとしても、じわじわ染み込むみたいなものがあったのかな。スカイライダーが79年とのことで、当時は村上弘明さん23歳、京本政樹さん20歳のはず。「10歳のときに、スカイライダー観てました」というファンとはまた違った意味合いが生じたんでしょう。例えば、20歳にしてライダーものを観ているファンなら、目が肥えているはず、とかいろいろあるはず。

 こちらでいろいろ伺うほどに、今のヒーローものって、ずっと以前から何人ものキーパーソンが網の目を作ってできてきた、みたいな印象を受けます。京本政樹さんから発したものって、もしかすると運命を感じていいレベルなのかもしれない。村上弘明さんとの関係でいえば、特撮と必殺なわけで。

 京本さんの時代劇面では大川橋蔵が見出してなかったら、必殺にたどり着いていたかどうかという気がします。こればかりは京本さんが意欲でコントロールできるものではなく、しかし偶然と言い切ってしまえる気もせず、やっぱり運命なのかなあと。確かなのは、京本さんがチャンスを逃がさなかったことでしょうか。

●仮面ライダーセイバー(第45話:十剣士、世界を賭けて。)

 ちょくちょくセイバーの不満を言ったりしてたんですが、ちょっと反省する気にもなってます。もしかしたら、自分の観方の問題も大きいんじゃないかと。

 不満点を今話も踏まえて整理してみますと、こうなったという結果は見せてくれるけど、どうしてそうなったのか、キャラクターの動機は何か、という点が今一つ納得いかないこと。納得できない理由としてたぶん大きいのが、自分的には描写が足りてない、ドラマを見せてもらってない、というものです。

 今話では例えば、ソフィアのカリバーでしょうか。カリバーとなって、さらに先代(上條大地)、先々代のカリバー(富加宮隼人)まで駆けつけてくれて、なかなかに豪勢です(もっとも、ソフィアすら消滅が示されるわけですが)。が、ソフィアがカリバーとして参戦したという結果しか描いていない。その点は、自分の好みとしては不満。自分的には、なぜ、いかにしてソフィアがカリバーとして戦う決意をしたのか、の経過ほうに興味があります。結果はむしろ端的に示して、想像に任せて欲しいような気もします。

 ですが、自分が間違ってるのかもしれません。セイバーの作劇、演出の狙いがそうじゃないかも。「こういう結果になってるよ、どうしてそうなったかのほうに想像を巡らせてね」ということかもしれない。

 そうなら、自分はセイバーを楽しみ損ねた部分が大きいのかも。脚本家陣がセイバーと同じのゴーストはどうだったっけ、という気もしてきまして、東映公式Youtubeのドライブの後にゴーストが来るなら、確認してみたい気がします。が、とりあえずはセイバーのドラマが締めくくられて、どういう印象が生じたか、見届けないと。たぶん、残りたった2話のはず(8月15日の休止について代替日設定がなく、22日、29日しか放映日がない)。

 ともかく本編。ほぼ塔を昇り詰めるためのバトルでして、どうしてもビルドを思い出します。が、上述しましたがセイバーでは戦った結果がどうかをメインに見せてくれる。ビルドのときは、戦い始める前にどうなるか察しがつくほど、事前の段取りが念入りだった印象があります。それだけに「こうなるはずだけど、そうなってほしくない」というジレンマでテンションが異様に上がりました。

 それはともかく(^^;、バトルの派手さは堪能したというに値します。まだ第2話ほどではないですが、ライダー名所(^^;)の人工洞窟っぽい暗めの場所に、CG効果をふんだんに入れてくれてます。今話でこれなら残りの回はもっとすごいんだろうと思うと、ワクワクです。

 とはいえ、バトルパートは先輩剣士が後輩剣士を先に行かせるべく、倒れていくつらい流れですね。敵は変身した四賢神(ロード・オブ・ワイズと名前付いてた、4人それぞれスパルタン、ハイランダー、ディアゴ、クオン(リーダーらしい)と固有名まである)。

 外の戦いでは大量のシミーに対し(これがなかなかに派手!)、ソフィアのカリバーが先代、先々代の助けも受けて引き受け、飛羽真らを行かせる。が、飛羽真らが塔に突入するまでしか持たない体だったようで、上條大地、富加宮隼人の霊(?)に続いて、ソフィアも消滅する。カリバーとしての初めての戦いで、いきなり最期だったわけか。それは覚悟してたんでしょうな。

 塔内で真っ先に倒れたのは大秦寺/スラッシュのようですね。蓮/剣斬をサポートして賢神(スパルタン)を撃破するも力尽き、しかし疲れたと言って安心させ、蓮を送り出す。その陰にはデザストもいまして、壊れかけたブックの最期の力で蓮/剣斬を助けた模様(こちらは蓮は気づいている)。蓮の戦いぶりは確かに忍者というべきスピードとトリッキーさでして、「お前(蓮)のままでいい」と言ったデザストとしても本望だろう。

 尾上/バスターは賢神ハイランダーを引き受けて、倫太郎/ブレイズを行かせる。尾上の戦いの決着は次回に持ち越しみたいですが、今度もいわゆる死亡フラグ満載でして、きわめて不吉な感じが既にありますな。

 神代兄妹は飛羽真を送り出すというより、兄は妹、妹は兄を守るべく戦ってるみたい。が、それも結果的には飛羽真を送り出す役には充分でしょうな。賢神ディアゴを引き受け、手出しさせてないわけですんで。ただ、この神代兄妹も既にボロボロでして、無事に生き残る感じではなさそう。

 飛羽真/セイバーには賢人/エスパーダのサポートですが、(公式サイトによると)最強の賢神クオンが立ちふさがる。が、スパルタンを片付けた蓮/剣斬が合流、賢人/エスパーダと久々のコンビで飛羽真/セイバーを先に行かせると。

 一方、ストリウス。なぜかレジエル、ズオスが声をかけてくる。それもメギドになる前の、理想を抱いていた頃の2人らしい。なんだろうと思ったら、ルナが干渉して見せていたわけですか。ストリウスが「全知全能の書」通りに世界の終りまで進めるのを思いとどまらせたいわけですな。

 しかし、世界はそもそも、本の記載通りに発生して、本の通りの歴史を辿り(飛羽真らの奮闘すらも記載されているらしい:仮面ライダーWEBの解説より)、本の通りに終わるものらしい。全部、本の世界の出来事だったということみたいですね。上條大地がカリバーとして暗躍していた頃だと、本が世界に干渉しているようなイメージもあったんですが、世界が本そのものみたいな、もっと極端だったのか。

 が、ルナは「全知全能の書」すら改変する可能性を見出してまして、それが飛羽真ということですね。全て本の記載通りなのに、本に記載がない物語を飛羽真が生み出すことから、運命を変えられるとルナは思っているらしい。

 奇しくも飛羽真が書き終えた新作「エターナルストーリー」原稿を芽依が見つけ、読みふけってます。断片的に見える原稿がうまく読み取れませんが、どうもみんなの心の中に結末がある、みたいな感じかも。原稿を読んで何かを決意したらしい芽依、外に飛び出しまして、ストリウスに弾き飛ばされて倒れたルナと遭遇する。これは本つながりで、2人が何か起こす暗示ということでいいんだろう。

 しかし、ストリウスは依然として「物語の結末は私が決めます」と嘯き、悲劇の主人公たる飛羽真を待ち受けて続くと。

 次回「さようなら、私の英雄。」では、ルナの消滅が本格化し、ワンダーワールド、現実世界とも破局に向かうらしい(そこは特撮面で期待できるかも ^^;)。全部、全知全能の書の筋書き通りらしいですが、今話でルナが示した、飛羽真なら新しい、未知の物語を描ける、というのが争点となりそう。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/11 (Wed) 12:14:55

 非定期感想です。

 NOVAさんのブログで禁足処分食らったと思ったら、次はこの掲示板、その次はあの掲示板と、荒らしまくる例の人物を見て嘆息し当惑。大変ですね、くらいしか言葉が出てきません。過去の数ある事例から、あしらい方は手慣れたものと分かっていても、やはり心配になります。

 彼は以前も絡んでたんだろうかと、過去ログを辿っていくと、クウガをやたら貶す別人と思しき迷惑な人とか、いたみたいですね(クウガを見終えた自分がリアルタイムで接したら、キレてたかも ^^;)。人が寄ってくるサイトを持つって、いろいろ大変だなあと思った次第。

●アギトスペシャル~劇場版

 再度観てみまして、やっぱりTV本編と若干異なってる点がありまして、並行世界的なエピソードと考えておくしかなさそう。しかし、本編の邪魔になると言ったことは一切なく、なんと申しますか、こういうのも観てみたかった、というのが視聴後の実感です。

 何が特に良かったかと申せば、キャラクターの掘り下げですね。特に「新たなる変身」での尾室隆弘でしょうか。尾室はおおむねコミカル役で、警視庁シーンでのコメディリリーフだった気がします。「新たなる変身」でもG3マイルドの「誰でも扱える」点を強調され、取り柄のなさをいじられる感じ。

 ですが、最後に奮起するわけですね。倒されても立ち上がり、しかし氷川/G3-Xに後を託して自ら(G3マイルド)は力を失うと。サポート役の根性を見た気がしますし、ジオウでのG3開発チーフのイメージにすんなりつながりました。アギトTV本編では小沢の後を継いでG5ユニット主任になるそうですが、そちらのイメージも未見ながらイメージがもう浮かんでくる感じです。

・新たなる変身

 G3-Xが警視庁主力になってまして、アギトのバーニング~シャイニングは描写からすると初登場らしい、となると時期的なことはだいたい分かりますね。自分用メモにTV本編と違うらしい点を列挙しておこう。

・バーニング~シャイニングフォーム発現の段取りが異なる。
・北條が翔一がアギトだと突き止める経緯が異なる。

 いずれも、本作を独立して楽しめるようにするためには必要で、しかしTV本編に支障が出ないような小変更だったようです。この作品だけでも観て分かるように、冒頭に登場3ライダーの解説があったりしまして、劇場版へつながることを考慮すると、なるほどと思うものがあります。

 ともかく本編。冒頭解説後、いきなりの不可能犯罪勃発ですね。人体が突如、燃えもしないのに灰化してしまう。タバコの灰と絡めた演出がなかなか怖い。アギト序盤では強調された不可能犯罪ではあるんですが、なぜかクウガにおけるゲゲルを思い出すものありです。ホラー調だからかな。

 そのためか、不可能犯罪を行うアンノウン:ビートルロード/スカラベウス・フォルティスも最強レベルのグロンギのイメージが被りました。具体的にはゴ・ガドル・バなんですが、カブトムシモチーフという共通点があるのが大きかったのかも。

 この作品の核となるのは、やっぱり京本政樹さん演じる国枝東ですね。「大雑把」が口癖ですが、相手の気持ちの読み取りとかがなかなか細やか。おばあちゃんをバイクで送るシーンから始まりまして、最後のシーンも同じ。最初はおばあちゃんが道を忘れたせいで右往左往しているのかと思いました。

 が、どうも国枝東に相手してもらうのが嬉しくて、あっち行け、いやこっちとわざとやってるのかもしれない。それだけ国枝東が相手の気持ちにうまく応えるということなんだろう。美杉義彦と同じく心理学者ということで、心理を読む能力が高いという設定なのかな(だとすると美杉義彦も翔一について、とぼけてるけど察するところは深いのか)。

 ともかくも国枝東が翔一がビートルロードと戦うべく変身するところを目撃しちゃうわけですね。国枝東は記憶喪失後の翔一の入院時に面倒を見ていたことがあり、見覚えがある。それだけでなく、息子の広樹がアギト化し、死んでしまった過去があるため、死んだ息子と翔一が被っちゃいもすると。

 こうなると放っとけないわけですが、ビートルロードの強さにいきなりバーニングが発動したアギトが暴走しまして、あわや国枝東を殺しそうに。しかし国枝東はひるまず、翔一の名を一喝すると、ようやく正気に返って倒れると。そのまま美杉邸に担ぎ込んだらしく、またも国枝東が面倒を見るわけか。

 既に正体露見ですから翔一は素直にアギトについて国枝に話すわけですが、そこに一連の事件を追って北條が訪問しようとしてたからマズかった。TV本編と違い、ここで正体ばれちゃうわけですな。もっとも、TV本編と違い、翔一の身柄を確保しようとするも、涼に殴られて頓挫でして、本作内に収まるように作ってありますね。

 そこよりも大事な点は翔一が自らの暴走に悩み(TV本編序盤を思わせますね)、自信を喪失するところ。もっと大事なのが国枝のアドバイスと励ましですね。ぶん殴ったのはさておき(^^;、青空について語りまして希望を持たせると。これでバーニング暴走問題は解決したみたいです。

 が、それだけじゃなかった。バーニングから太陽を浴びて変わるシャイニングフォームは、国枝のアドバイスで翔一が立ち直ったからだったわけか。TV本編では「なんでお日様?」と思わないでもなかったですが、これでスッキリしました。TV本編でも形は違えど、同じような悩みと解決があったんだろう(と思っておくことにします ^^;)。

 一方、対アンノウンを模索する警視庁では、おそらくは数でも勝負しようとG3マイルド計画を立ち上げていたわけですね。誰でも扱えるG3ということで、尾室隆弘が募集を知って大喜びしてます。が、この「誰でも」でさんざんいじられると。しかし、それこそがラストへの伏線、というのは上述の通り。もしかしたらこの作品での、自分的な最大の燃えポイントはそこかもしれません。

 ビートルロードの不可能犯罪は続いてまして、立ち直った翔一が察知し、駆けつけようとするも、アギトと知った北條が確保、しかし真魚に頼まれた涼がぶん殴って解決と。尾室隆弘がこの作品ではヒーロー化するぶん、コメディ役は北條が大きく分担してるかな(^^;。

 ともかくもビートルロードには先にG3-X、G3マイルドが先行して迎撃。ですが、逸った尾室/G3マイルドがビートルにメット吹っ飛ばされる返り討ちにされまして、単騎となったG3-Xでは苦戦し、バッテリー切れまで起こして絶体絶命。ここで尾室/G3マイルドが奮起するわけですね。息を吹き返した尾室/G3マイルドが再び立ち向かう、と思ったら、氷川/G3-Xに自分のバッテリーを渡すわけですか。この選択が自分的にツボでして、地味なだけにむしろカッコいい。おっしゃあ、という感じです。

 さらに翔一、涼が到着、アギト・バーニング、ギルスで加勢と。アギトは国枝のアドバイスから青空→太陽ということでシャイニングを覚醒させまして快勝。一連の事件は解決ですね。国枝もまたおばあちゃんを送りつつ去ると。

 が、G3勢は惨敗に等しい格好ですね。尾室は小沢に装備強化を訴えますが、小沢は何か不安げ。これが劇場版への伏線でして、最後に小沢が非公開にしていたデータに何者かがアクセスするところで終り。これが実は禁断のG4だった、というのが劇場版ということですか。

・PROJECT G4

 TV本編に登場しないG4をお目見えさせたサイドストーリーという捉え方をしてみると、佳作、まあまあ良かった、みたいな気がします。が、自分的な見どころはそこじゃなくて、G4との対比などで他の面がいろいろ映える、面白い作品でした。

 他作品との連想が発生したことも大きいかな。小沢澄子が設計し封印したG4を完成させた深海理沙一等陸尉は、牙狼MSの布道シグマを思わせるものがあります。深海は対アンノウン、さらに国力強化でG4配備を狙っているわけですが、運用者は死んだら補充の使い捨て。騎士を犠牲にして復活し、人を糧として動くイデアを思わせるものです。シグマは1人殺して100人救えればみたいな悪しき功利主義で、深海も同じ。

 それだけでもゾクゾクする敵役/悪役であるわけですが、深海が神の如く崇めるG4が、超能力者とセットになる点も注目ポイントでした。G4に対し、超能力者を育成してサポートシステムとする。神と巫女という感じでしょうか。巫女も能力主義で選ばれ、育成していた加原紗綾香より真魚のほうがいいとなると、あっさり鞍替え(牙狼・翔編のジンガがアミリ→莉杏に鞍替えしようとしたのを思い出すものあり)。

 しかし、土壇場で真魚が拒絶し、翔一/アギトとつながる点が興味深い。いい対比でして、「アギトでの巫女と神の関係性はこういうもの」と示してくれた感じです。これを人が模して、前から行っているようなのが、氷川と小沢ですね。指揮所の小沢(及び尾室)と現場の氷川というわけですが、第43話の小沢の「最後に勝つのは人間」の台詞が本作ラストに効いてくる感じです。

 G3-Xが(真魚のサポートを失ったといえ)G4に勝てる見込みはない。ならば氷川として戦え、と小沢が指示するわけですね。そこがG4と超能力サポーターを終始マシン扱いする深海との上手い対比になってます。そして人間・氷川が勝利し、装着者死亡で完全にマシン化したG4に止めを刺すと。

 ともかく本編。超能力者育成所みたいなところから始まりまして、能力者は全員子供。みんな「光の力」が与えたアギトの影響を受けているわけでしょうね。が、アギト因子あるところにアンノウンは現れるわけで、予知能力者の加原紗綾香が察知するも手遅れ、念動力者の本木レイを連れて逃れるのが精いっぱいだったと。もっとも紗綾香は育成所を嫌っている節があり、渡りに舟の一面もあったみたい。望みは普通の暮らしということですか。

 アンノウン集団発生ですから、さすがに警視庁も察知、氷川/G3-Xが急行、迎撃に入りますが、ちょっと手遅れか。かろうじて1体を倒しますが、これを見ていた水城史朗三等陸尉に、ライダーになりたいと力を求めさせてさせてしまったかも。この水城が後でG4装着者になるわけですね。しかも、G4は装着者死屍累々と承知の上で。

 この超能力者育成所は自衛隊管轄だったようで、直接の元締めは本作の事実上のラスボス:深海理沙一等陸尉。この失態に憤り、その立場を隠して小沢のもとに潜入、尾室を泥酔させてG4設計図を盗み、完成させてしまうと。G4は小沢が危険とみて封印したらしく、漏洩に気付いて深海を止めようとするも、深海の自信は絶大で全く聞き入れない。

 このG4ってG3と同時開発みたいな設定らしいんですが、本作を見た印象ではG3-Xプロトタイプ(まだ暴走起こしやすかった頃)の直接的な改良タイプみたいな気がします。AI面での強化を行ったG3-Xプロトタイプを、さらにAI強化してみたら、装着者が持たないと分かった、みたいな感じ。高村光介教授が開発した、人間に扱えるための制御チップの有効性を、現G3-X&氷川で確認した小沢がG4をいったん放棄したんだろう(設計図を残したのは、いずれ制御チップを作れれば、と思ったのかもしれない)。

 紗綾香・レイの2人は無銭飲食、強盗まがい、アンノウンとの再遭遇みたいなことをしているうちに、紗綾香は翔一らに保護され、レイは涼に出会うと。盗んだ金で買った弁当で涼に叱られたレイが、働く気を起こしたのが地味ながら面白い経緯をたどってました。肩たたき10分1000円とぼったくろうとしてうまく行かず、100円に値下げしてようやく客を得たらしい。その貴重なお金で駄菓子を買い、涼にプレゼントすると。おそらく稼ぐ大変さを知って、盗む安易さを反省できたんでしょうね。

 紗綾香は予知で太一が事故に遭うのを防いだことで、美杉邸に。紗綾香は戸惑いつつも、とりあえずの居場所となるわけですね。レイにせよ紗綾香にせよ、落ち着かないのは分かる気がします。アンノウンに追われてるわけですが、警察に相談しようにも、育成所が自衛隊管轄。つまり国がやってる。アンノウンからも国からも追われていると思えば、警察に頼る気が起きないのも仕方ない。

 それでも紗綾香は年下のレイが心配で探しに出て、気づいた真魚らが追う。マズいことに紗綾香の超能力を検知するブレスレットを真魚がはめちゃってたわけですね。それが反応したことに追ってきた深海が気づき、紗綾香より高い能力と知り、真魚を拉致してG4の戦術予測システムに仕立て上げてしまうと。どうも命の保証がなさそうなシステムですな。

 気づいた翔一が追おうとするも振り払われ、仕切り直し。翔一は小沢に相談に行ったようで警視庁ですね。そこで本作のスペシャルサービス、藤岡弘さん演じる警視総監登場、小沢、翔一らを激励するわけですね。もうあからさまと言っていいくらい、昭和の1号ライダー/本郷猛になってます。「今の俺にできないことを、君たちがやってくれ」は、完全に本郷猛スタンスで翔一らの背中を押したとしか思えません。が、その後もずっと後輩ライダーの背中を押し続けてくれることになろうとは、このときの本郷猛/藤岡弘さんは予想していたのかどうなのか。

 それはともかく(^^;、真魚救出作戦開始となりまして、G4施設への侵入ですね。翔一が先行するわけですが、能力を買われてか、子供の紗綾香とレイもサポートで同行。作劇的には小学生の感情移入対象ということなのかな。昭和なら少年ライダー隊で、小学生層の感情移入を図ってましたな。

 G4は初登場時はスタンドアローンでしたが(それでも強力)、今回は真魚の予知による戦術支援システムがあり(暴走抑制もしてるかな?)、ほぼ無敵状態。発見された翔一一行を救うべく、氷川/G3-Xが迎撃を試み、翔一もアギトとなって参戦しますが、勝負にならない感じです。が、敵ではないので止めは刺されず、翔一は放置され、氷川は施設内に運び込まれる。

 どんな場合でも揺るがず、生真面目に正義を主張する氷川とG4の水城、さらに深海との舌戦は見ものですが、アントロード集団襲来。どうもG4ってアンノウンを引き寄せちゃうみたいですね(設定的にもそうらしく、G4はアギトに近い何かがあるんだろうか)。が、真魚のサポートを得たG4は相変わらず無敵状態ですね。敵がどう出てくるか分かるんですから、当たり前なのかもしれませんが。

 しかし、翔一の危機を察知した真魚が目覚め、システムに抵抗しだすと戦況が一変、G4が弱体化しまして、アントロード集団の施設内への侵入を許してしまう。さらにG3-Xらが真魚を救出。そこへ涼も駆けつけ、ギルスで参戦するわけですね。しかしギルスは地下に落とされまして、クイーンアントロードと遭遇。劣勢となって腕まで切り飛ばされる。が、この危機でエクシード発動するわけか。しかも腕もあっさり再生と。ギルスって、やっぱり異形の戦士という雰囲気が強いなあ(昭和の1号ライダーも序盤、原作は異形を強調してたんだっけ)。

 それはともかく(^^;、いったんピンチに陥るも真魚の呼びかけで復活したアギト・バーニングも加勢に入り、シャイニングに移行してクイーンアントロードを撃破。美味しいところを持って行ったようではありますが、この戦いの本命はG4ですね。

 そのG4は真魚の支援が切れて暴走度を高め、氷川/G3-Xがさらに劣勢。そこで小沢が氷川として戦えと指示を出すわけですね。一方、G4の戦いを見守るだけの深海は絶大な自信を見せるのみ。が、G4が戦いに出て守りが皆無の隙を突かれ、アントロードの群れが再侵入、深海はあっさり最期を遂げると。マッドな悪役らしさはありますが、戦術判断は緩いかも。力に溺れた者はこんなもん、ということなのかな。

 G4 vs G3-Xは、ついにG4暴走で水城の制御を離れ、氷川も戦いから水城救出に必死になる。が、水城はあくまでもG4を捨てず、ついに死んでしまうと。それでもAI制御で再び立とうするG4に、氷川は「もういい、もういいよ!」と銃撃浴びせまして、G4を完全停止させる。この氷川の態度と言動は、水城の頑なさに対する怒りと悲しみであるでしょうし、氷川自らもG3-Xプロトタイプの暴走の悔いが未だあるってことなんだろう。

 それでも真魚は救出され、紗綾香・レイはピアノ教師に引き取られたと語られ、一件落着。のようでいて、最後の最後で真魚が不吉な幻視ですか。沢木哲也の目の前で、翔一が「闇の力」に腹部を撃ち抜かれて倒れると。これは第44話以降を暗示するカットなんでしょうね。なにせ「闇の力」はアギト回収に自ら乗り出しているのがTV本編なわけで。並行世界的な物語ながら、リンクもしてくるわけですか。

 スペシャルも劇場版も面白かった。観て良かった。並行世界的だったとはいえ、TV本編の理解が深まりそうで、もう始まりつつあるクライマックスがより楽しめそうです。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/12 (Thu) 01:27:42

 掲示板管理については、基本的に自分が「議論好き」だから対応できているのだ、と考えます。

 まあ、議論を通じて学べる、見識を深められることが前提なので、ある程度応じて、不毛な流れになりそうなら、うまく畳むことができればいい、というのが前提ですけど。
 基本的に相手の言い分をうまく整理収拾つければ、相手は言いたいことを言い尽くしたと感じて、お互い納得で終われるんですけど、たまに、どうしようもない感情論で毒を吐くだけの相手もいますからね。
 どこで話を手打ちにするかで、うまく行くこともあれば、何だか助っ人が現れてくれて、こちらは一息つける場合もありますし、仕事で忙しい時は、「次はいついつに書き込みます」と宣言して、何だか果たし状とか剣豪勝負みたいなノリで舌戦を楽しんだ時期もありましたな。
 昔は若かった(苦笑)。

 今はさすがに、そこまで不毛な暴れ方はできないかなあ。30代だからできた感じですね。

 それと昔は、自分が学べることが優先でしたが、今は場を守ることを優先する形に切り替わったと思います。保守的になったというか、その点で、渋沢栄一が若いときに尊王攘夷運動にかぶれて、そこから自分の生き方を見出す流れなんかには、感情移入できるかも。
 若い時はいろいろバカなことをしたなあ、としみじみ語れるのも、年季を積んだ人間の醍醐味かも、と思いつつ。

 成長しない人間は、「若いときのバカな自分」というのを自覚できないまま、バカを繰り返し続けて止まないように思えたり。

★アギト

 TVスペシャルも、劇場映画も、平成ライダー初の快挙ですからね。
 クウガが原点を打ち立てて、アギトが流れを作って、龍騎が盛り上げたってところでしょうか。

 先に劇場映画があって、それからTVスペシャルで、当時はそれらがTV本編の先行情報披露めいたところがありました。

 劇場映画で一番驚いたのは、エクシードギルスでしたね。G3XはTVでも披露済みで、メインはG4で、アギトのバーニング、シャイニングも前情報が上がっていましたが、ギルスの強化体だけは完全にサプライズで、映画を見た直後は名前さえ分かっていない。
 確かパンフレットを買って、「へえ。エクシードギルスって言うんだ。TVでの登場はいつかなあ」とワクワクしていた覚えがあります。

 で、エクシードギルスが早く出ないかなあ、と思っていたら、先にアナザーアギトが出てきて、え? と驚いてみたり。
 今だと玩具バレという形で、すぐに情報が出回りがちですが、当時はネットもまだ成熟してなかったから、いろいろ新鮮だった記憶が。

 他には、氷川さんこと要潤さんが、YouTubeで動画配信して、アギトの思い出話なんかも語ったりしているのですが、G4映画の最後のセリフ「もういい、もういいだろう!」は台本に書いていないアドリブだったそうです。
 台本では、無言のまま悲しい表情でG4を撃つだけだったのが、人間として無言のAIに対して激したセリフという意図だったそうで。

 あと、どこかで読んだ役者インタビューで、真魚ちゃんが「普段は日常シーンが中心なので、それほど過酷じゃなかったのですが、映画だと黒いゴミ袋みたいなのに詰め込まれて、夏だから非常に暑くて、もう少しで脱水症状になりかけました。いつもスーツに入ってるアクターさんたちはもっと大変なんだと疑似体験した思いです」って感じで、劇中で辛そうな真魚ちゃんの表情は演技でなく、本当に辛い真顔だったそうです。

 なお、真魚ちゃんは後で電王の客室乗務員のナオミをやったり、北條さんは後でファイズの敵怪人ラッキークローバーの一員をやったり、役者のその後もネタになりますな。

★セイバー

 おおむね自分の期待どおりに展開しつつ、やはりソフィアさんのカリバーがサプライズでしたね。
 先代のカリバー2人が助けてくれたのは、よし来たーって気分でしたし。

 面白いのは、リアルタイムでTwitterを見ていると、賢人父の役者さんが自分の出演シーンで、よし来たー的なツイートしていたりして、同じタイミングで見てるのかよ、と。
 俳優さんとか声優さんとか脚本家さんをツイートしていると、たまに宣伝も含めて、いろいろサービス的なことを呟いてくれますので面白い。

 さて、問題は次の放送日なんですが、日曜日に雨が降って高校野球の試合が延期になれば、15日に放送するんですよね。
 つまり、その日に起きてみないと、ニチアサを関西で放送するのかどうかが分からないわけで。

 なお、15日が放送しないと、22日、29日となって、次が30日らしいけど、果たしてどうなることやら。

 脚本家は、15日が長谷川さん確定で、すると22日もそうかな。ストリウスとの決着までは、この人が書いてくれそうと期待。
 最終回は後日譚だろうから、メインの人が明るいノリで締めてくれたらいいかなあ。

 いずれにせよ、残り3話ですな。

 セイバー終わって、アギトが終わって、その折は、また番組視聴おつかれさまでした、と言い合いたいものです。

PS.セイバーのドラマ作りにハマりきれない理由の一つは、登場キャラが多すぎて、脳の情報処理が追いつかないという理由も大きいですね。30分足らずで、10人のキャラの死亡フラグドラマを次から次へと流されても、感情移入が追いつかないのが普通です。
 そうなると、アギトの3、4人程度が実にいい塩梅で、という話になる。

PS2.まあ、セイバーは剣技アクションが盛り上がれば、いいなあ、と思いつつ、次回は何人が倒れていくかなあ。尾上さんと神城兄妹は倒れそうで、今回活躍した蓮も倒れそうだけど、結局、最後は飛羽真マジックでみんな復活となるから、あまり悲壮感は感じませんな。
 ビルドは、やはりライダーが4人だから、ローグとかグリスのそれぞれの見せ場が盛り上がったんだと思います。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/13 (Fri) 17:59:35

 定期感想その1です。

 アギトの公開順序が、劇場版(PROJECT G4)が先、TVスペシャル(新たなる変身)が後と伺い、ちょっと意外な感じがしました。きちんと自分で公開日を調べれていれば良かったんですが、話のつながり通りの公開順序だと思い込んでました。

 放映時系列では、劇場版を補完する形でTVスペシャルというわけでしたか。調べ直すと以下のようになってたわけですか。

07月22日:第25話「激突再び!」(G3-Xが使える形で完成)
・・・だいぶ経って・・・
09月16日:第33話「現れた敵」(涼が死から復活)
09月22日:PROJECT G4(バーニング~シャイニング先行登場)
09月23日:第34話「呼び逢う魂」(バーニングフォーム本編登場)
09月30日:第35話「謎の救世主」(アナザーアギト登場)
10月01日:新たなる変身(エクシードギルス先行登場)
10月07日:第36話「4人目の男」(木野の暴走:他のアギト排除開始)
・・・2話あって・・・
10月28日:第39話:「ギルス咆哮」(エクシードギルス本編登場)

 こう並べてみると、ご感想にある、エクシードギルスに対する興味が高まっているところに、予想外のアナザーアギト登場とか、そのときの気持ちの動きが多少なりとも分かる気がします。

「PROJECT G4」における、氷川の台詞「もういい」は要潤さんのアドリブだったんですか。狙いすましたような効果を感じたもんで、脚本家が計算して入れたんだと思い込んでました。本編で涼の復活するタイミングですんで、当時にリアルタイムで全部追っていたら、復活する涼と止めを刺されるゾンビのようなG4の対比とか、考えたくなるような面があったかも。それも、あの「もういい」あればこそのような気がします。

●ゲッターロボアーク(第6話:竜の末裔)

 今話もなかなかに理解するに歯ごたえありです。そのまま観た通りに受け取ってもいいんですけど、これは誰、あれは何、分かったら面白いと思い、ネット検索あれこれです。結果、大して分かったとはいえないんですけど(^^;、本作前史がきっちり想定されているらしいことは感じ取れました。

 敵方では、マクドナルドが百鬼帝国の生き残りであることが示され(角が特徴、でいいのかな)、ブライ大帝の敗死の復讐で動いていたと。そのブライ大帝に止めを刺したのがゲッタードラゴンらしい。となると、マクドナルドが早乙女研究所に固執するのも分かる気がしてきます。

 ゲッター側では橘翔が登場しまして、ゲッターロボ號のパイロットとも明示される。「ゲッターロボ號」(コミック版)ではその後は消息不明で、理由は今話初登場のシュワルツコフと恋仲になって去ったという経緯、でいいのかな。そのシュワルツコフは紆余曲折で一文字號と意気投合旨、伺った通りの感じです。

 今話で「シュワルツって呼んでいいのはあの日の丸野郎だけ」の「日の丸野郎」は一文字號を指すんだろう。そこから、これも初登場でいきなり奮戦の連合軍についても、じわじわ実感できてくる感じです。

 さらに、ラストで恐竜帝国の存在が明示されまして、前話ラストの謎の人物=ゴール三世の伏線が早くもドラマ開始ですか。本作の物語前史が次々明かされていく感じで、ついて行くのがなかなか大変。ですが、字面のみの部分的理解でも、物語の広がりが感じられまして、ワクワクしてくるものがあります。

 ともかく本編。冒頭の敵側の動きはともかく、続くゲッターカーンでの海への突入は後半の先取りですね。時系列をいじった演出に気付くのが遅れ、ちょっと混乱しそうになりました(^^;。

 時間が巻き戻って、敵の侵攻をとりあえず阻止したものの、荒れ果てた早乙女研究所から。波状攻撃受けたら陥落しそうですが、援軍到着。(ゲッターロボ號で共闘したらしい)連合軍ですね。ゲッター側出身者の橘翔が敵情報告と作戦提案しに来たみたいですが、神隼人所長は既に内容を把握、賛同しているらしい。

 敵はハワイ沖などに巨大ストーカを出現させ、攻撃部隊を繰り出す可能性もあるが、本命の狙いとしてはそのまま巨大化させて地球を飲み込むつもりらしいと。ではゲッターチームの作戦行動はその迎撃、かと思ったら別任務ですか。それが冒頭の海への潜航というわけか。神隼人曰く「地獄へのお使い」ですか。
(このシーンで作品「ゲッターロボ」命名の由来が、神隼人から語られてましたな。ポイントゲッター、パス、ということでサッカーを暗示。しかし「ゴール」までは言及されずか。)

 連合軍艦隊はハワイ沖のストーカ01に攻撃を試みる。このシーンで、部下にシュワルツ提督と呼ばれ、シュワルツコフだと訂正するシーンは、「あの日の丸野郎」を際立たせるために入れてあるんだろうな。いずれ一文字號らについて、きちんと語られることになるんだろう。

 それはともかく、おびただしい数のミサイル攻撃を行うわけですが、ストーカ表面で爆発せず、内部に入り込む。そのまま爆発すれば大ダメージ与えられたんでしょうけど、空間転移させられたらしい。艦隊後方からミサイルが再出現しまして、壊滅的ダメージを被る。

 一方、早乙女研究所にも敵が急襲。空間転移で出現するため、接近を察知できないのが不利ですね。研究所所属の戦力はD2が1機のみでしたが、連合軍のUAVステルバーの増援があったのは不幸中の幸い。UAVステルバーは航空機と2足歩行ロボの可変機で、マクロスシリーズを思い出すものがあります(ネット評ではトランスフォーマーを思い出す人も多いらしい)。原型期はコミック版「ゲッターロボ號」の米軍ステルス機:ステルバーα04とのことで、メカ的にもコミック版過去編から、きっちり世界観をつないでるみたい。

 そこまでは何とかついていけたんですが、ここから大騒動で観ていて混乱しました。敵が小型機集合型の巨大ロボで、小型機を爆弾の弾幕としても使える厄介さ、というのはいい。それでピンチを迎えた早乙女研究所に謎の助っ人が現れまして、自分は「誰や?」になりました。もっとも、神隼人所長でも正体を見極めるのに手間取ってたみたいなんで、ゲッター初心者の自分では分かるわけなかった。

 D2、ステルパーが奮戦するも圧倒的不利に陥り、神隼人所長が味方機、所員撤退のうえ、ドラゴンの再解放を決断しようとした途端、空が割れまして漆黒の機体が出現。こいつが強いのなんの。シルエットからすると、ゲッター素人の自分でも「あ、ゲッターロボのどれか?」くらいは感じられます。さらに神隼人が竜馬らと戦っていた頃の回想シーンも挿入されましたんで、「ああ、真ゲッターというのがこれか」と。

 漆黒の機体は何か必殺技めいたものの発射態勢になりまして、神隼人は「ストナーサンシャイン」と呟いて驚いている模様。後で調べると、真ゲッター1の必殺技の1つらしい。これで神隼人も謎の味方機の正体=真ゲッターロボを悟ったみたいですね。が、真ゲッターは敵を一掃すると消え去ってしまうわけか。神隼人の推測では地下のドラゴンのなせる業みたいですが、次々と不気味なまでの力を見せつけてきますな。

 一方、海底へ向かうゲッターカーンは突如、海竜らしきものに囲まれる。が、ショウは慌てず騒がず、海竜について行けと。恐竜帝国の出迎えだったみたいですね。行く先には恐竜帝国の現本拠らしき建造物がありまして、続くと。次回タイトルが「ゲッター同盟軍」でして、恐竜帝国との同盟が早くも締結ということかな。

 ともかくドラマ展開が速い速い。それでいて密度は薄くならないようで、これならこの先もきちんと盛り上がりそうです。もっとも、今話でもまたも思い知った気がしますが、ぐいぐいドラマが進むだけに、ついて行くのも骨が折れます。が、調べて知りたいというモチベーションが、なぜか高まるんで苦にならないですね。もうハマってるのかもしれません。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/13 (Fri) 19:33:47

 アークの補足感想です。

 今回の6話は、原作マンガを読んだ身でも、サプライズがありました。
 それは、真ゲッターのブラックバージョンの登場です。原作アークには登場してません。今回が初お目見えの機体であり、イベントなんですな。

 ですから、火星から號とタイールと竜馬の乗った真ゲッターらしき機体が出てきたとき、「え? マジですか?」という気になって、しかも色が黒い。
 ただの真ゲッターでもなくて、真ブラックゲッターというべき機体に変化していたわけですな。

 多分、後で超合金魂とか出そうだ。

 原作版アークは、海中潜航して恐竜帝国との正式な提携を結ぶメインストーリーだけで、今回の早乙女研究所への再度の敵侵攻はなかったはず。
 號たちの帰還もなかったわけで、燃えるアニメオリジナル展開ということです。

 マクドナルドが百鬼帝国残党という設定も、今回が初だと思います。つまり、アニメで全部の因縁をつなげてきた形ですな。

 翔については、アラスカでのランドー戦の決着でチームを離脱しています。
 理由は、彼女の死んだ兄がランドーの手で改造されて、敵幹部になっていたエピソードがありまして、自分の手で兄を葬って決着をつけた後、傷心状態の翔を見かねた號が翔に戦いも終わったのだから、ゆっくり休むように勧めた流れです。
 ちょうど翔に惚れていたシュワルツコフが、彼女を引き受けた流れもあり、翔とシュワルツコフの関係性もそこから発展。
 シュワルツコフの機体であるステルバーは本来、複座仕様だったのですが、彼の相棒パイロットはランドー戦で討ち死にしたので、最終的に翔がステルバーのサブパイロットとして、真ゲッターが火星に飛び立つのを見送る形になりました。

 翔とアメリカで別れた號が報告のために、日本の隼人のところに戻ったところから、大破したゲッター號の代わりの機体として、真ゲッターを目覚めさせる展開になります。
 そして、ランドー軍を影で操っていたのが恐竜帝国の女帝ジャテーゴだということが分かって、ゲッターロボ號の後半戦になっていったわけですが。

 一方、今回のブラックゲッターの元ネタは、OVA版の真ゲッターの要素を引き継いでいます。
 OVA版では、ゲッター1に乗った竜馬が宇宙で行方不明になって、第1部終了だったのですが、
 第2部に入って、若者の乗った真ゲッターがピンチの時に、竜馬がブラックゲッターに乗って帰還してくる流れがあります。

 つまり、OVA版の真ゲッターの主人公は、竜馬たち旧ゲッターチームと、號たち新チームのダブル体制で、最終的には竜馬たちが美味しいところを持っていく形で終了したわけです。

 で、今回の真ブラックゲッターは、デザイン的にも真ゲッターとOVA版に出たブラックゲッターをミックスさせた感じで、
 とりあえず、味方のピンチに謎の黒いゲッター来たー! パイロットは先代のあいつかあ、というサプライズまで、OVA版の要素を踏襲。

 ストーリーは、原作コミック版に基づきつつ、ところどころOVA版の断片を仕込んで来る感じですね。
 なお、今までのOVA要素は、先代チームの声優さんがOVAの竜馬、隼人、武蔵、弁慶、號、翔という点。
 それとエンディングが、7月のDRAGONは新ゲッターの主題歌のリメイク、8月のSTORMがネオゲッターの主題歌リメイク、そうなると9月は真ゲッターの主題歌になるのでしょうけど、2曲あるので、どっちだろう? と。

 とにかく、回想シーンだけかと思われた竜馬や號が、半ば真ゲッターに取り込まれた形ながらも、独自の意識を持って登場した感じなので、
 原作アークにはない、その後の竜馬や號と、隼人や翔の会話が作られることに、感じ入ったりも。

 うん、真ブラックゲッターは、今回初のアニメ版アークのオリジナル展開なので、元ネタはあると言え、予習が役に立たないサプライズだった、と示しておきます。

 さて、今回で気になるのは、シュワルツコフの生死ですけど、號が救出してくれていると予想したく。
 ここでシュワルツコフをいきなり戦死させたら、原作ファンが怒ると思うし。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/16 (Mon) 12:51:00

 定期感想その2です。

 ゲッターシリーズのご解説、いつもありがとうございます。素人目だからややこしく感じるのかと思ってましたら、シリーズを追いかけてきているファンにとっても、アニメオリジナル含むサプライズ要素多かったんですか。道理で後追いで調べても分からないことだらけだったわけだ。

 いろいろ盛って、しかし整合性はありそうですね。目立つ要素はバラバラに入れただけではない感じが、NOVAさんのご感想から感じられます。もしかしたら制作は、ゲッター正史を作るくらいの意気込みなのかしらん。来週の展開で、その辺りを自分もできるだけ理解できたらいいなと思います。

 ニチアサのほうは、「もしかして高校野球は雨で順延?」と思いつつ、TVつけて待ってましたが、雨がやむのを待って無事に続行と。こないだから雨で中止の日が続いて、日程は延びてるみたいですね。ABCテレビのニチアサ放映予定はさらに順延してるみたい。

 気になるのはセイバーの残り話数です。いったん「あと2話か?」と思ったんですが、残り3話と伺いました。しかし関東地区等ではセイバーの放映があって、公式サイトは15日分放映済の前提で、次回予告が出てまして「最終章」とある。やっぱり残り2話かと思ったんですが、プリキュアの順延予定を見ると、今月分残り3話の差し替え日が明記してある(29日~31日の3日連続)。

 ニチアサはセットになってるでしょうから、やっぱりセイバーも3話分あるはず。と、「どうなるんだろう?」と混乱しております(^^;。できれば残り3話あるといいなあ。飛羽真 vs ストリウスの決着から、きちんと世界もみんなも救って締めくくるには、それくらいの尺があれば、きちんと全て納めて格好がつきそうですから。

●ダイの大冒険(第44話:氷河に消えた勇者(ダイ))

 先週の、ダイを庇ったポップの行動は、自分はナイス判断だと思い、師のマトリフの教えを実行できていると思ってました。死の大地へ誘い込まれたのは冷静ではなかったかもしれませんが、出過ぎたと思ったら引っ込むことができるようになったと。

 しかし今話を観てみますと、自分の評価は浅かったみたい。キルバーンが恐れさせるような挑発にいったんポップはハマりそうになり、ダイを思い出して最善の判断=仲間のもとへ全力逃走ができて、ようやく師のマトリフの教えが分かったことになるわけか。

 なるほど、と思ったんですが、逃げ切ってからは味方にさんざんに乗せられているところが、未だ半人前にして成長株のポップの魅力ですな。味方を信じているということでもあります。帰り着いたポップをチウが頭ごなしに怒鳴りつけるのは、本音の単純な反応でしょう。

 そこをヒュンケルが上手いこと利用しやがった(^^;。消耗してるから休め、と労う風でいて、チクチクと癇に障ることを言う。「まだ半人前なのだから」と、敗戦は仕方ないと匂わせつつも、見下す言い方であるわけですね。同様に「自分を守るので精いっぱいなんだ」は、ダイを守って連れ帰れなかったという指摘でもある。

 で、ダメージが未だ癒えないヒュンケルはクロコダインにダイ捜索を任せるしかないと言い、クロコダインは(さっきポップをどやしつけた)チウについて来るかと声をかける。そのうえ、レオナらもポップ度外視でどんどん話を進める(マァムだけは、ちょっと可哀そうと思っている様子あるかも)。なんと申しますか、みーんなよーくポップを分かってやがりますな(^^;。

 帰り着く前、ポップの危機を救ったクロコダインの態度、言動をポップは覚えてるだろうに。本音はそれだ、とも分かるはず。ですが、ちょっといじると易々と乗せられるのが、今のポップであるわけですね。汚名を恐れず、命すら惜しまず敵に立ち向かいもすれば、こういうコロッと騙さもすれるポップは、自分的には好感度高い。たぶん仲間も似たような見方、気持ちなんじゃなかろうか。
(アギトの小沢澄子の氷川に対する評「可愛い」に通じるものがあるような気がする(^^;。)

 大魔王バーンの顔見世については、こちらで伺った通りでした。ホントに顔を見せるだけだった。もっとも、それだけでおそらくは現時点最強を自負してそうなハドラーを恐れさせるのですから、やはり大魔王と呼ばれるだけのことはあるわけか。

 しかも、予習によれば未だ最強形態ではないわけですな。それでいて、あの威圧感。そのせいでしょうか、出てきただけでぐぐっと決戦が近づいたような印象が生じました。かつ、「このラスボスは正体現しても迫力が削がれそうにない」とも。本当にそうなるのか、この先が楽しみです。

 ともかく本編。ダイが海中に消え、キルバーンがポップに迫るわけですね。しかし、まずは煽ると。「格落ち」発言は効いたけど、「ダイの弔い合戦」は逆効果でしたか。ポップが自分が逸って飛び出し、ダイが無理を押して救出に駆けつけて、今の状況に陥ったことを思い出す。そこでようやくマトリフの教えが響きまして、単身逃れて仲間に危急を知らせる覚悟が固まる。

 これに呼応するかのように救援に来たクロコダインもさすがですね。ピンポイントな場所はメルルが知らせたのかもしれない。しかし戦術判断は間違いなくクロコダインのもので、獣王会心撃で目くらまし、時間稼ぎしまして、ポップを連れて逃げる。いったん隠れての会話がなかなかのもの。クロコダインはポップが逃げるなら、相応の理由があるはずと確信し、自分も倣ったわけでしたか。こんな全幅の信頼を見せられては、ポップがガン泣きする気持ちもよく分かる。

 が、帰り着いてからは上述の通りの、皆からのいじられ方なわけですね。奮起を促すためとはいえ、ちょっと可哀そうでもあり、可笑しくもあり。が、期待通りに気合入りまして、三賢者の一角、マリンに魔力回復アイテムをねだる。ここもポップが真面目に必死なだけに笑う。ワンピースの裾に縋り付いて泣きわめかんばかりに、くれくれですから。

 まるで駄々っ子が母ちゃんにねだるようであり、猫が飼い主に腹減ったと訴えるようでもある。案の定のなことが起こったらしく、ビンタ食らったようですが、魔力回復はできたらしい。ポップは手の跡も生々しく、相変わらず必死の形相でクロコダインを追っていくと。

 この様子からすると、ポップの奴め、マズいことしたと気が付いてもいなさそう。我に返ってからしこたま怒られるんだろうな。が、パプニカ残留組はダイ救出後の反攻作戦案練ってまして、各国首脳にも相談しており、ポップのやらかしに構っている余裕はないかもしれない。もうデパートに買い出しに行ってた頃とは情勢が大違いということか。

 各国首脳については、こちらでも予め伺ってましたが、ベンガーナ王の思い切りの良さには感心です。最初は軍事強国にありがちの、いかにもな傲岸不遜な印象でした。が、それだけに強さに対しては素直な敬意もあったようですね。ダイの鬼岩城撃破を目の当たりにして、思い出すだけで顔が紅潮するほど惚れ込んだらしい。ベンガーナ王にしてこれですから、ダイを軸とする各国一致協力はようやく成ったようですな。

 一方、ハドラーら。ハドラーが勝ったように見て大ダメージだったのは、こちらで伺った通りのダイの戦術(ライデインのギガブレイク)でしたか。これだけの戦い方ができた以上、ダイは死んでないとハドラーは踏んでいる。が、大魔王バーンに報告せねばならない。取り逃がしたと正直に報告するつもりのようで、ハドラーは責めを負って処刑される覚悟の模様。遺言めいた告白(沈黙の仮面の下に流れる熱い魂云々)に、ミストバーンもさすがに感じ入る何かがあったらしい。

 が、キルバーンは楽天的でして、むしろ褒められるよと笑っとりますな。後ろからついて行くザボエラも超魔生物開発者として、最大の功績は自分にあると自負する。が、ザボエラ一人だけ謁見の間から締め出しですか。憤懣やるかたなしのザボエラですが、前半の仲間にいじられるポップと似てるような気もします。もしかして、バーンの隠れた真意は「自ら超魔生物になったハドラー、遡ってザムザらを見習え」と奮起を促すものだったりして。来週はザボエラが暴走するみたいで、ここで気合入ったせいかも。

 それはともかく、謁見の間ではキルバーンの予想通りでしたな。いや、それ以上か。限られた数の腹心にしか見せていない素顔を晒しての謁見ですな。つまり「ハドラー、お前を信用するぞ」と。が、バーンはいかにも老人然としてまして、ハドラーはもしかしたら下剋上も可能か、とちらっと頭をかすめる。が、全てお見通しでして、改めて恐れ入る。

 なんか似た話聞いたことあるのを思い出しました。柳生但馬の守だったか、老境の剣豪の逸話。老剣豪は庭の池をぼんやり眺めていて、すぐ後ろにいた部下の侍が「今、いきなり背後から斬りかかれば、この方とて」と邪念が頭をかすめた。その途端、剣豪がきょろきょろする。部下の侍が「いかがなされました」と尋ねると、剣豪は「いや、殺気を感じたんだが……気のせいか」と答え、部下はぞっとして恐れ入った。という話です。

 格が違う、ってそういうもんなんでしょうね。巨大な差を感じるけれど、それが何かは分からない。分からないから差の埋めようがない。ハドラーとしては、「こいつには勝てない」と、生まれて初めて実感したんじゃなかろうか。もっとも、魔族の体を捨ててでも武人の覚悟を選んだハドラーだからこそ、バーンとの隔絶を感じ取れたのかもしれません。

 ともかくも、バーンはハドラーの叛心を笑って許し、むしろ期待通りだとして、文字通りの「手駒」を与えるわけですな。オリハルコン製のチェスの駒から、禁呪法で最強の部下を作れというわけか。予習したヒムという戦士は、そこから生まれるみたいですね。

 その頃、海中のダイはダイの剣が守っていたことが描写される。ひびが入りながらも、球状の結界を張ってくれていたわけか。ひびは自己修復するのかな。もしそうでなくても、ロン・ベルクがいますから何とかなるんだろう。

 次の決戦に向けて、仕切り直しされて、着々と駒組が出来上がりつつある感じです。次回「オリハルコンの戦士」では、今話で蚊帳の外に置かれた格好のザボエラが乾坤一擲の勝負に出るみたいですね。が、おそらくはハドラーがオリハルコンのチェスの駒から作った戦士(たぶんヒム?)が、なぜかそれを阻むような描写があります。ちょっと成り行きが予想しにくい。来週を待つしかありません。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/17 (Tue) 15:05:00

 定期感想その3です。

 セイバーは関西地区放映順延で、他地区は放映済みのため、公式サイトにはあらすじと予告がもう公開されてますね。それで事前感想書けなくもなさそうですが、やっぱり映像作品は映像あってこそというのが自分の感覚ですんで、観てから感想書こうと思います。

「青天を衝け」はようやく再開ですが、家康公解説はなかった(OPでの配役表記で分かっちゃってはいたけど)。大政奉還で江戸幕府政権が終わり、やっぱり家康公も解説は引退かと思ったんですが、諦めきれずに録画機・TVの番組予約で来週の内容を見てみますと、出演者リストに北大路欣也さんのお名前がある。来週に期待しようと思います。

●仮面ライダーアギト(第44話:父と姉と…、第45話:奪われた力)

 今週分入れて残り8話、最後のクライマックス前にぐぐーっとテンションを押し下げに来た感じです。下げ要素の核となるのは、真魚の父:風谷伸幸を殺害した犯人は誰かということですね。今までは、いったい誰だろうという疑心暗鬼で、一時は翔一かもしれないなんてこともありました。

 そしたら今週分では一気に、我も我もと自分が殺したと言い出しまして、逆に混乱状態に。美杉義彦ですら、自分だと言い出す。が、よくよく聞いてみると、研究で暴走しているように見えた義兄の風谷伸幸を止められなかったせいで、という悔いだったらしい。

 沢木哲也もそうですね。自分がやったと言い出してますが、翔一の姉の雪菜の飛び降りをいったん助けながら、雪菜の願いに応えて手を離したことが悔いになってるかららしい。ただ、みんな真相は知ってはいるようですね。北條がたどり着きつつある「アギトになる前の能力者が犯人」というわけか。

 それが雪菜であることは間違いないようで、沢木哲也は雪菜を死ぬに任せたことを悔いて、庇っているのかも。美杉義彦は同様の能力を持つ真魚を気遣ってのことらしい。前に真魚が相良克彦の偽装で念動力があると誤解したことがありましたんで、美杉義彦は慧眼だったと言わねばなりませんな。

 今まで、美杉邸だけは平和な空間だったんですが、もしかすると美杉義彦がとぼけたふりで必死に不安要素を排除し続けていたからかもしれません。美杉邸の平和は、住人が呑気だからでもなく、偶然でもなかったようです。が、平和ゆえに居場所たりえていたのが、真相が明らかになるにつれて壊れていくようで、安心できるところがなくなっていく不安を感じます。

 キャラクターでは、自分的には木野薫に注目。もっとも、涼が指摘してなかったら気づかなかったかもしれません。先週分で、「闇の力」にアギトの力を奪われた木野は、駆けつけた涼に必死で「逃げろ」と伝えてます。この時点で、自分も気が付くべきでした。

 その前は重傷の涼を、命を救う手術と見せかけて殺害を図っていたのを、自分はすっかり忘れてました。このときはアギトの力を持つ者を殺してもいい、と木野は「闇の力」寄りなことを信じてたわけですね。

 しかし、いつの間にかアギトの力を持つ者を守ろうとしているわけで、「光の力」寄りになってる。木野が涼に「逃げろ」と言った時点では、非常に自然に感じました。となると、木野の変化はどこかであったはずなんですが、自分では「このときに(いくばくかでも)変わった」というシーンに思い至りません。たぶん、制作がじわじわ忍ばせた仕込みにすっかり乗せられたということなんでしょう。そのうち、「ああ、あそこかも」と思い出すこともあるかもしれない。

 ともかく本編。前半(第44話)はアギトの力を奪われた木野を庇って、涼/ギルスが「闇の力」に挑むところからですね。「闇の力」は以前にギルス変身の副作用で苦しむ涼を救ったことがあり、互いに見覚えがある。が、涼は「闇の力」を敵と認識しているらしく、迷いはなさそう。

 しかし力の差は隔絶。ところが「闇の力」の様子がおかしくなるわけですね。胸を押さえて苦しそう。この原因は後で明らかになりまして、白服の子供=アギトの力を奪って体内に納めたものの、消し去るどころか未だ制御すらできず、アギトの力が反抗しているかららしい。

 しかし涼/ギルスの圧倒的劣勢は覆らないと見たらしい木野は、涼に「逃げろ」と言い、涼も木野のただならぬ様子を察して、撤退。木野もアギトの力がなくなれば「闇の力」はそれ以上どうこうしようとする意思はなかったらしく、皆は木野のマンションに。木野の事情説明を聞いた涼、翔一に知らせると出ていくわけですが、去り際に上述の通り、木野が変わったと評するわけですね。木野も我ながら意外に感じている様子が感じられます。

 その翔一は、真魚と共に北條の推理検証を手伝ってるわけですな。翔一は記憶が戻ってるし、真魚は接触テレパス(?)だし、裏返ったテニスボールや音声データのテープはあるし。ビデオテープの声が姉の雪菜だと翔一が気が付くと、真魚はビデオテープから状況を読み取ってみる。

 幻視内容は衝撃的でして、雪菜がその場にいない誰かに「こっちに来て」と言うと、雪菜がアギト化したというもの。北條はアギト化する前には超能力を発揮する時期があると推論しており、となるとちょっと推理に齟齬が生じそうですが、風谷伸幸殺害犯はアギトとなった雪菜だと結論する。驚いた翔一は飛び出して沢木哲也を訪ね(写真に写った沢木に気付いていたわけか)、詰問するも沢木は自分が風谷伸幸を殺害したとしか言わない。どうも事実そのものではない雰囲気で、何か裏がありそう。

 これは翔一が殺害犯かもしれないと疑ったときとは別の問題を発生させてしまいますね。翔一は自分が、真魚の父を殺した犯人の弟だと思っている。真魚は実は犯人が翔一でないなら、たとえ姉が犯人だとしても気にしていなさそう(なにせ、騙されたとはいえ、自分が力の暴走で他人に危害を加えた経験をしてますしね)。

 ただ、翔一と接触すると、父の殺害につて幻視が生じてしまうため、苦しくて翔一を避けてしまう。これが、姉の犯行だと思い、真魚を苦しめていると信じ込んでいる翔一には重い。そこが今週後半のラストの翔一の行動になっていくわけですか。

 しかしともかくもこの時点では、風谷伸幸殺害事件の真相確認が急務。かつ、北條が「闇の力」寄りの考えに自然に傾きまして、アギト(の力)が人間に対しては害があると考え始めた点も大事ですね。予習によると、この後の北條はアギト排除、アンノウン保護という、「闇の力」代理みたいになってしまうらしい。

 ショックが深まる翔一は、いったん美杉邸に戻るも、美杉義彦に家を去ると告げる。真魚の父を殺したのが姉:雪菜だと思えば、真魚の入る美杉邸にいては真魚を苦しめる、と思うからなんでしょうな。翔一は知らず知らず、真魚中心で物事を考えるようになってる感じがあります。

 が、美杉義彦がややこしい(?)ことを言い出すわけですな。告白は後半含めてですが、伸幸義兄さんを殺したのは自分(義彦)だと。これは以前にコーヒーカップで匂わされた件の真相でして、雪菜を被験者に超能力研究にのめり込む風谷伸幸を止められず、惨事を招いたことを悔いているらしい。それで今まで超能力とかアギトとか、情報をシャットアウトして真魚(や翔一)を守ろうとしていたわけか。

 なんだかもう、みんな善意でやってるんだけど、それゆえに事態がマズい方向に転がるという、どうしようもない不運を感じます。「闇の力」とてその1人なわけですが、アギト排除を着々と実行することは揺るがないようで、涼/ギルスを追いつめてますね。既に放ったアンノウンに加え、もう1体を胸から出しまして(こんな風にアンノウンを作り出してたのか)、ギルスの動きを制しておいてから、例の光でギルスを貫き、アギトの力を取り出して我が身に納めると。

 これで涼もアギトの力:ギルスを失ったわけか。そうなれば「闇の力」としては涼に興味はないらしい。が、アンノウン出現を察知した翔一が駆けつけまして、涼が止めるのも聞かず、戦いを始める。アギトって、アンノウンと戦わずにいられないのかも。それが「光の力」がアギトに仕込んだ本能みたいなものなのかな。

 が、力の差は歴然。アギトはアンノウン1体(ウルクス)は倒すも、「闇の力」には対抗できず、炎に包まれて力を奪われそうに。そこから後半(第45話)となりまして、生身の涼が間一髪でアギト/翔一を炎から救い出すわけですね。さすが、木野の変化を見逃さなかった涼だけのことはある。

 それでもアンノウン(ファルコンロード:ウォルクリス・ファルコ)の追撃は止まず、アギトは変身解除。しかし涼は諦めず、翔一を促してバイクで逃走。これをなおも追おうとするアンノウン(ファルコ)ですが「闇の力」に異変。しばしば胸を押さえて苦しそうだった原因が分かりまして、取り込んだアギトの力が反抗していたわけですか。

 アギトの力って、「光の力」が与えた有限の量ではなく、因子をもらった人間の中で種が育つようなものらしい。それが全人類にじわじわ広がっていくとなると、「闇の力」は絶望的な戦いをしているようですね。たった2つのアギトの力でこうも苦しそうでは、無数に増えていくアギトに対処できそうもない。それでも今のままの人類が可愛いから、危ないアギト因子は排除せずにいられないということか。

 それはともかく、沢木哲也が現れまして、翔一とギルスを奪われたダメージが大きい涼を沢木邸にかくまう。そこで「闇の力」や沢木自身について説明するわけですな。これは視聴者の自分としても、ありがたい情報開示であり、いい状況整理になってます。が、姉の雪菜が真魚の父を殺したと思い込む翔一には、重い一撃だったらしい。ついにアギトたることをやめたくなったらしい。

 そんなことになってるとはつゆ知らずの氷川ら。前戦のダメージが癒えた祝いに焼き肉ですが、実は氷川に別の異変が。視覚がおかしくなりつつあるらしい。この後、次第に目の異常が進んでしまうようですね。ライダーもので似たようなことあったな、と思い出したのがキバの名護さんです。名護さんはしかし、視覚異常で戦えなくなったところを麻生恵にサポートされ、目も自然に癒えて、結果的には麻生恵とハッピーエンドだったわけですな。

 しかし氷川の場合は何か不吉かも。せっかく翔一サイドに寄った木野はアナザーアギトの力を奪われ、涼もギルスの力を奪われで戦力大幅ダウン。さらに翔一の戦意も低下。そうなると頼みの綱は氷川/G3-Xになりそうですが、さすがに見えないでは戦えそうにない。となると全戦力喪失からの完全敗北が暗示されてるような。

 実際、ファルコ出現に翔一がアギトで迎撃しようとするも、翔一は真魚の拒絶が自分に向けられたと思い込んだこともあって、戦意を完全喪失。救援に入った氷川/G3-Xの必死の呼びかけにも応じない。そこで氷川はどうやら完全に見えなくなってしまったようです。

 完全に諦めた翔一/アギトは、駆けつけた涼、木野の呼びかけもむなしく、むしろ「闇の力」に頷いてみせて、望んでアギトの力を奪われると。「PROJECT G4」のラストで真魚が幻視した状況とちょっと異なるも(腹部の流血等)、非常に近いイメージですね。「闇の力」が本当は人類を愛していることを考慮すると、「闇の力」の完全勝利に近い状況なのかもしれません。ただ、このままアギト勢が終わってしまうと、アギト因子を持つ人は全て、アンノウンに殺害されてしまうはずで、それはそれでディストピアな未来です。ここからどう巻き返すか、あとたった6話ですが、来週以降に期待です。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/17 (Tue) 16:37:44

 セイバーを始めとするニチアサは、29日前後にまとめて放送するような感じですな。
 高校野球のスケジュールも雨続きで不確定な現状で、いろいろと不安定なタイムスケジュールっぽいです。

 で、今回はダイ大と、久々の青天感想をば。

★ダイ大

 ポップとザボエラの今回の描写の対比は、なるほど、と思いました。
 どちらも仲間から軽視されているようで、ポップには一定の信頼が、ザボエラには軽蔑があるような状況。
 何が原因かといろいろ考えるに、

 心情的には、ポップは今なお未熟とは言え、周囲のキャラの力量を敵味方ともに見えているゆえに、自他共に客観視できるキャラである点ですな。
 一方のザボエラは、自己評価が異常に高いために、周りの者たちを自分より下と見下し、一切の敬意を示さない。もちろん、自分より上と見なしたハドラーに取り入るおべんちゃらは使いますが、自分が利用しようとしていることは(分かりやすい演出もあって)バレバレ。

 同じ魔法使いタイプでありながら、ポップが捨て身になれるのに対して、ザボエラは保身が強すぎて、ハドラーが捨てた己が地位に今だに固執している面が描かれています。

 まあ、ザボエラは技術士官として有能な面も持っているのですが、魔王軍は武人としての力を重視している面があるので、裏方みたいな役割はどうしても軽視されてしまうのでしょうな。

 で、今回は、戦術的撤退を選択するに当たってのポップの苦渋の決断が、クロコさんに受け入れられたのが大きい。
 前にバラン戦で、単身でバランを止めようと向かったポップの心情を誤解したクロコさんの前非の反省とつなげると、今回は「長い付き合い」だから、「ポップが理由もなく、一人で仲間を見捨てて逃げ出す奴じゃない」ことはクロコさんも理解しているわけで、
 でも、そういう理解を言葉にして伝える部分が、ドラマとしていいなあ。こういう以前のエピソードを受けての会話劇は大好きです。

 一方で、ザボエラとクロコさんの因縁というのもあって、以前に「ザボエラの策に乗って、武人として恥ずかしい卑劣なやり方に頼ったクロコさん」。
 この時も、己の立場を重視する保身が過ちの原因というストーリーでしたが、そういう過去の過ちを拭い去るべきエピソードが次回かな、と。
 ザボエラの目からは「単純バカ」のクロコさんだけど、武を重んじる他の魔王軍キャラは、ハドラーも、ミストバーンも、バランも、キルバーンも、みんな「勇猛果敢で名高い獣王クロコダイン」と誉めっぱなし。

 まあ、原作を知る者は「クロコさんの懐の大きさと真っ直ぐさ」をみんな高く評価するわけで、
 そして、クロコさんが自分の後継者に選んだのが、チウというところが面白い。ポップもそうですが、弱い者が勇気を振るい起こして果敢に頑張る姿に、クロコさんはツボを押されるらしい。
 最後は、ザボエラにさえ、憐れみと慈悲を向けるぐらいですからなあ。「他人を利用することしか考えず、自分を鍛えることを疎かにしたから、こいつはダメになった。もしも、もっと自分を伸ばす生き方ができれば良かったのだが」と。

 で、次回はヒム登場。

 この辺の記憶は少し大雑把なんですが、バランが息子のダイを助ける流れは、この状況なのか、もう少し後なのかが混同しているようです。

 いずれにせよ、物語が進むにつれて、キャラの心情の変化というか、成長と関係性の深化が見られるのが面白いです。
 そして、弱いと見なされたキャラにも、物語上の役割がきちんと与えられて、決して蔑ろにはされないのもいい感じ。まあ、レオナの側近の三賢者と、偽勇者ぐらいかな。扱い悪いのは。

 でも、そんな彼らも最終的に世界を守る重要な役割を示すわけで。

★青天

 パリから日本の激動の様子をダイジェストな手紙報告で見せる作劇。
 次回の帰国編で、今回の状況の再確認になるようですな。

 長七郎と平九郎の兄弟が、次で退場になったり。
 幕末編から明治編への橋渡し回になる感じ。

 今回は、まあ、家康さんが見えていないパリのエピソードだから、出て来なくても納得なんですが、
 そうですか。次回は家康さん登場ですか。

 うん、それは楽しみですねえ。どんな感慨深い解説を聞かせてくれるのか。
 もう、他のキャラはストーリーが史実から読めるのに、この御方だけは史実の外にいますから、動きが全く読めません。

 家康さんが語る明治維新というだけでも、興味しきり。

★その他のヒーロー

 キョウリュウジャーはメンバーが10人になったり、夏の劇場版が配信されたりして、もう中盤の山場を超えてますな。

 それと、ドライブも後半に入って、仮面ライダーチェイサーが登場。マッハの剛との間で、因縁を紡いで行くことに。

 ニチアサなくても、注目できる状況かと。

PS.セイバーは最終決戦までが長谷川さん担当で、密度濃く散り行く剣士たちを描きつつ、最後まで突っ走る模様。
 そして、8月の最後は、平和になった日常で、新番組リバイスへの引き継ぎエピソードだと噂されています。まあ、引き継ぎエピソードなら、飛羽真が消失することはないと思われますが、代わりにユーリさんがみんなを癒やして、力を使い果たして消えちゃいそう。
 ユーリさんの運命を一番気にしつつ。最終的に、全知全能の書の管理役に一番なりそうな役どころかな、と。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/17 (Tue) 16:56:34

 定期感想その4です。

 以下を書いて投稿しようとして、NOVAさんの書き込みに気が付きました。そのため、反応できてないとか多々ありまして、すみません。

●青天を衝け(第24話:パリの御一新)

 家康公ご不在の無念(^^;)については前述のとおりです。次回に期待したい。

 今週分はパリ中心でして、激動の日の本の噂を聞きつつ、不安になったり事態を収拾したり、次に備えたりの仕込み回の性格が強いかなと感じました。が、栄一/篤太夫のキャラを立て、この後の方向性も示す重要なシーンがちりばめられてる感じで、期待が高まる描写が多かった。

 方向性については、幕府消滅で金策に走る栄一/篤太夫が証券取引所を紹介され、これだ、と感じ入るシーンが示してますね。大仕事をしたい人/会社に、小金を持つ多数が投資して仕事を成就させ、儲けが皆に分配されると。政治も経済も中央集権の江戸幕府・武家社会では思いつかないシステムだったんでしょう。

 金(資金)って、たぶんランチェスターの戦力2乗則みたいなところがありそうです。資金が10倍なら10倍の儲けが出せるんじゃなくて、10の2乗の100倍が可能みたいな。貴族~武家社会では「100人それぞれが持つ10万円を、1人が収奪した1000万円で仕事を回す」となってそう。単純に公平にすると「100人それぞれが持つ10万円で、それぞれが仕事回す」んですが、総生産(GDP)は激減してしまう。

 しかし収奪による不公平は多数のモチベーションを削いで、社会的な動きが不活発になり、せっかくの資金が活かされにくい。そこで「100人それぞれが持つ10万円を1人に委託して、1000万円の仕事を回す」システムが西洋流だったと(銀行も預金を貸し出すわけで、投資に準じるものなのかも)。貸し倒れにならない限り損はなく、儲けが出ればそれなりに分配もされる。これなら、各人各様の儲けるモチベーションが湧いて、結果的に社会全体の富が増える、みたいな感じでしょうか。

 そう悟ったらしい(のだと思う ^^)栄一/篤太夫であるわけですが、今話では2回もキレてますね。1回目が大政奉還し、鳥羽伏見の戦いを招きながら、戦半ばにして江戸に逃げ帰った慶喜に対する怒りですね。兄の文で留学継続を言われて悩む弟:昭武に対し、文を以て諫めよと進言する。

 それはいいんですが、諫言内容を説明するうちに激高していくさまは見ものです。事態に対して冷静を保とうとする昭武が明らかにビビってました。もっとも、その激烈さを見たからこそ、昭武は帰国後も栄一/篤太夫を側に置きたいと思ったんでしょう。もともと信頼していたのは明らかで、兄の書に対し、他の腹心を差し置いて栄一/篤太夫に相談したわけですんで。

 2回目にキレたのが、帰国しなければならなくなった留学生を集めて、世話しようとしたときですね。床に布団、ということで文句言いだした留学生。オランダからも、と言ってましたんで、栄一/篤太夫は全ヨーロッパの留学生全員を集めて、帰国の段取りをしていたらしい。

 もちろん、財政状況が厳しいのは分かるだろうに、という気持ちは分かります。が、不服の留学生に言い返すうちにテンションが天井知らずで上がっていくのは、やっぱり見ものでした。栄一/篤太夫のキレっぷりは昭武ですら恐れたほどですから、留学生一同が震え上がらないわけがない。それに加え、言ってる内容自体も現実的な正論ですしね。

 若さゆえかもしれませんが激情家の面が見えまして、しかし先見の明にも触れた。ということで、帰国後の栄一/篤太夫がどうするか、楽しみになります。ライバル然として出てきた五代才助/友厚とは、どうぶつかるのかとか、岩崎弥太郎が出てきたらどうなるかとか、期待ポイントはたくさんあります。

 しかし、この先の凄さを見せつけてくれた感のある栄一/篤太夫に対し、妻のお千代さんがひどい(^^;。ザンギリ頭の洋装を「あさましい」ですか。しかも一度ならず言ってますな。自分は観ていて「いや、その写真って栄一はちゃんとやってるということじゃないか」と思ったんですが、じわじわと千代の気持ちも分かるような気がしてきました。

 千代の身近にいた栄一は、武士になるべく奮闘していたわけで、千代も心底応援し、尽くしてきたわけですね。なのに、まるで武士を捨て去ったかのような装いに変わっちゃったわけで。今までの栄一、さらに尽くした千代の努力って、何だったのかと呆然とするのも分かる気がします。それに、栄一/篤太夫がどういう行動をしているかは知らず、写真に見えた格好しか判断材料がない。

 栄一/篤太夫が帰国してからの、千代の理解がどう変わるかも注目したくなりました。もっとも、再会してみれば、2人とも嬉しくて、写真の格好がどうこうなんて吹っ飛んでしまうのかもしれませんが。ともかく帰国後に注目。慶喜とも直接関わることも出てきそうですし、喜作らのこともダイレクトに効いてくるはず。栄一/篤太夫的には中盤の山場になりそう。

●特撮ドラマ2編

 NOVAさんの掲示板では触れられている、「ザ・ハイスクール ヒーローズ」と「超速パラヒーロー ガンディーン」について少し。

 まず「超速パラヒーロー ガンディーン」ですが、自分には最後まで観られないタイプでした。第1話は半ばというか、始まって早々くらいに観るのをやめ、第2話も同様。最終話(第3話)は諦めて最初から観ずです。

 決してドラマとかストーリーが駄目とかじゃない。そもそも途中までしか観てないんで、そこの判断は不可能です。ヒーローがパラアスリートという点も問題じゃない。自分はスポーツ観戦は全くしないんですが、主人公がアスリートで全然問題ありません。見どころはスポーツじゃないわけですんで。

 じゃあ何が支障になるかといえば、演出です。第1話冒頭は事件勃発から始まりまして、自分の好み的には好感度高い。ですが、そこからが自分が苦手な演出、運びになってまして。まず、のっけからメタ表現と言うんですか、作中のキャラクターが視聴者に、しばしば語り掛けてしまう。それも唐突に、ですね。

 これは、自分的にはストレス大きい演出です。没入しようとして押し戻される感覚があります。集中しているときに、突然邪魔される感じです。もっとも、無条件に苦手というわけではないんですが。例えば、ジオウのウォズ解説になると、むしろ楽しみ。民放ですと、CMも入るわけで、タイミングや流れがきちんと制御されているなら、本編中断のメタ表現、CMとかは気になりません。残念ながら「ガンディーン」の演出手法がどうしても自分には駄目だっただけといえます。

 ただ、それに加えて第1話の冒頭の運びは自分には合わないものでした。冒頭の事件勃発はいいんですが、それ以降は登場人物の紹介とかを連ねてます。異変に目を引かれたものの、まだ興味には至ってない。そういう時点で内容紹介を延々とやられると、観ようとする意欲を著しく削がれます(全編説明で乗り切るのか、みたいな気がしてしまう)。第2話ではさすがに冒頭からの説明はなかったわけですが、第1話を観終えなかったせいで興味が高まらず、再度のメタ表現連発で諦めてしまった次第。

 一方、「ザ・ハイスクール ヒーローズ」は今のところ視聴継続中で、第4話も観るつもりです。第1話では、実は「ガンディーン」と似たような運びがあったりしました。内容紹介ですね。ですが、新聞部の取材ということにしてあるお陰で、ほぼ気にならない。メタ表現を避けることにもなってます。

 生徒が活躍し、対立するも、全ての原因は学園長が実は黒幕だかららしい、といった点は仮面ライダーフォーゼを思い出すものがありまして、フォーゼ効果でワクワクしてくるものがあります。1時間枠で観るのがちょっと根性要りますが、その代わりドラマは充分描ける。

 ただ、興味は沸いているものの、まだ感想を書きたいというほどの興奮には至ってないです。原因はたぶん、例えば仕込まれたネタに気が付けてないという点がありそう。他所での感想などを見ていると、かなりマニアックな面があるようです。自分でもさすがにアカレンジャーは分かりますが(しかも声が関智一さん)、声を奪われたコーラス部の女子生徒がフリントさんとは、リアルタイムでは気づけませんでした。

 たぶん「ザ・ハイスクール ヒーローズ」は、そういうファン、マニアなら分かるネタがあちこちに仕込まれてるんじゃないかと思います。が、にわか戦隊ファンの自分(ゴーカイジャー完走以降でしかない)では、そういった面に気付けず、楽しみが浅いのかもしれません。ゴレンジャーが最大のオマージュ元らしいのに、自分はまだ視聴完走してませんし。

 が、回を重ねたら自分でも分かる面白さが溜まってくるかも。そうなったら、ときどき感想を書けるかもしれません。ともかくも、次はモモヒーローで五色五人の戦隊が揃うわけですね。戦士が全員男子なのは「特撮美 少年」が売りだからなのかな。しかし、戦隊史的に外伝的になりそうとはいえ、モモ/ピンク枠が初の男性ということでもある。いろいろ実験的でもいいように思えます。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/20 (Fri) 17:46:41

 定期感想その1です。

 ABCテレビHPによるとニチアサ関西放映のうち、セイバーの次回分は、8/27(金)10:53AMに決定したみたいですね。ゼンカイジャーが、8/28(土)3:30PM。間違えないように録画予約しとかないと(まだ録画機画面に出てこない)。セイバーが残り3回で良かったんですけど、8月中に納めるとすると非常にタイトな放映日程となりそうですね。まとめ視聴のつもりで楽しんでみようかな。

 前回のダイ大でポップとザボエラの対照性は思いついたものの、こちらでクロコダインを軸にする分析を伺って、それがあったかと。クロコダインは、ハドラーに先行してザボエラの策に乗って勝ちを焦った経験があり、その戦いでポップの捨て身の全力に目を見張ったんでした。もしクロコダインが事情を知ったら、で考えてみるといろいろ面白そう。

●ゲッターロボアーク(第7話:ゲッター同盟軍)

 地上では、ここにいるはずがなくて、誰だか分かるけど、どうにも謎な味方が破竹の快進撃で敵撃退を続け、深海では次へ向けての準備が進んだ回ですね。今回も、観たままを楽しむには充分ながら、もうちょっと知ろうとするとえらく難儀する話でした(^^;。主にアーク以前(真や號編)のキャラクターや作中史ですけど、アーク主要キャラクターの立ち位置とかも「どうなってるんだろう?」と思うものありです。

 特にショウですね。海底の恐竜帝国に着いてから、どうも態度がおかしい。ゴール三世に対して実に恭しく、しかし嬉しそうではない。理由の一端はショウの母親の処遇や態度に見える気がしました。母親も久しぶりに息子に会えたというになんだか暗い。皇帝が場に招いたというに、直前までフードで頭を覆ってたし、母親の両脇にいる衛士(?)も敬意がなさそうだし。

 どうもショウの母親はショウの謀反を防ぐための人質同様の感じがします。母親はショウに対する愛情はありそうで、ショウも同じく母親を大事に思う様子が窺えます。だから母親が人質として機能するんでしょうし、ゴール三世がショウの昇進を匂わせるのは、母親の解放の約束と同義なんで、ショウも母親も初めて嬉しそうだったのかと。ショウに出世意欲はなさそうなんで、そう解しておくのがよさそう。

 となると、ゴール三世が一筋縄ではいかないということにもなりそうです。ショウについてハチュウ人類が地表進出するための希望とか言ってますが、今のところは道具、駒に等しい扱いのようであるわけで。しかし今話ラストでゲッターザウルスのパイロットと会わせたのは(面識が既にある点も大事かも)、何か重要任務を託すようでもあるし。アンドロメダ流国の侵攻でやむを得ず呉越同舟だけど、ゲッター線という一方的な脅威に晒されていることがゴール三世の複雑な態度に影響してるんだろうか。

 その一方、恐竜帝国側にも分かりやすそうな人物がいますな。少し前から回想などで登場していたハン博士は穏健派・共存派ということでよさそう。表裏なくショウを心配している様子があります。主戦派のシンボル的な存在はバット将軍でしょうか。盛んな頃は英雄だったんでしょうけど、老いて昔の自慢話ばかりになり、拓馬らに引き合わせはされるものの、すぐ連れ出される。

 もっとも、衰えてもなお大事にされ、大事な場面に引き出されるという点が大事な気がします。いわゆる主戦派の精神的支柱としての扱いで、ゴール三世が(未だ人類と)戦う意思を秘めているイメージを作るのに役立ってるのかも。ハン博士、バット将軍両方を立てるゴール三世は微妙なバランスの上に立つ政権トップということかもしれない。そうかどうか、次回以降にだんだん分かると期待したいところです。

 スパロボシリーズ無知の自分の勘違いかもしれませんが、映像的にはなんとなくクロスオーバーの雰囲気を感じるカットがありました。特に赤い月をバックに斧を持つ真ゲッター・ブラック(仮称)です。あれに何となくエヴァンゲリオン的な描写雰囲気を感じました。TVのエヴァンゲリオンでそのものなシーンは覚えがないものの、ED曲映像やロンギヌスの槍などから連想が働いた気がします。やっぱりスパロボシリーズもアークアニメ版の原作の1つなんだろうな、と思えました。

 ともかく本編。上述しましたが地表編と深海編に分かれて話が進んでいってますね。地表編は真ゲッター・ブラック(実は一文字號搭乗)が敵ストーカを駆逐していくわけですが、まずはその由来から(19年前の戦い?)。竜馬、號、タイールの駆る真ゲッター(でいいのかな)が、苦戦する橘翔・シュワルツコフを救援、戦況をひっくり返して、敵勢全てを飲み込んで火星に去った、ということらしい。
(こちらで伺った、死んだ兄を利用され、自ら止めを刺したという橘翔の経緯を踏まえると、このシーンに印象深いものがあります。シュワルツコフが翔に言った台詞や翔の反応とかですね。)

 真ゲッターが火星に去ったのは、宇宙ステーションにいたロン・シュヴァイツァが目撃・確認してまして、地上の神隼人らに報告もされてる。ロンはこの後、恐竜帝国で拓馬らに接触してくるわけですな。

 その真ゲッターがカラーリングを変えて(?)戻ってきて、ゲッターアーク不在をついて猛威を振るう敵ストーカとその軍団を次々駆逐していくと。真ゲッター抜きでは、人類側は数的に劣勢な遠隔操縦機くらいしか迎撃手段がなく、ストーカによる浸食を待つまでもなく、その軍団で地表制圧するくらいの勢いだったようですね。隔絶した差ですが、謎の(?)真ゲッター・ブラックだと一気に形勢逆転するのか。

 しかも、慌てたらしいコーメイが遠隔ながら自ら迎撃を試みるも、全く歯が立ってない。真ゲッターのパイロット(一文字號)はオートで動く亡霊のようなものではなく、意思があるらしく、コーメイを退けると「つながっているんだ、全ては」と言ってまして、現時点で明確な意味は不明ながら、何をどうしようとしているかはパイロットには分かっている模様。

 この台詞を聞いたわけじゃないんでしょうけど、次々とストーカを撃破する様子から、神隼人はパイロットが一文字號だと確信したらしい。生死を共にした長年のつきあいゆえに分かるのかな。

 一方、海底の恐竜帝国。こちらは表立った波乱もなく、うわべは粛々と進行ですね。しかし、ゴール三世やら神隼人やらは腹に一物ありそうで、緊張感は高い。まずゴール三世に拓馬らが謁見ですが、ショウが柄にもなく(^^;)恭しい。まるで恐竜帝国臣下の如きですが、たぶん事情は上述の通りなんだろう(母親が人質同然)。神隼人とのホログラム映像付きホットラインがあるようで、事の成り行きは人類側にも分かるようになってるわけですね。たぶん、互いに信用していないゆえの情報開示ということなんだろう。疑心暗鬼で仲たがいしてはマズいから。

 もっとも、秘密裏に手を組んでの共同作戦であり、敵中枢を一気に叩く乾坤一擲の勝負をかけるから、ということが大きいようですな。しかも半年以内に実現しないと負け(地球滅亡)確定らしい。ラストで匂わされるゲッターザウルスもそうでしょうし、予習によると共同開発のアンドロメダ流国撃退用最終兵器(?)もあるらしい。

 が、ともかくは歓待の雰囲気で、拓馬らは飲み食い自由の宿舎に通され、ショウにはゴール三世からのお呼びがかかる。地表の話を聞きたい、という名目ですが、実際には母親と面会させ、昇進をちらつかせまして、ショウがゴール三世に背かないよう釘を刺す目的だったらしい。さらにゲッターザウルスのパイロットらしい3名と引き合わされもすると。それも以前からショウと面識があるわけですね。

 拓馬らは、真ゲッターが火星に去るのを目撃したロン・シュヴァイツァと遭遇(ロンが探してたんだろうな)、ハン博士のもとへ案内されると。拓馬らはハン博士が説明するまで、ショウの過去と背景を知らなかったみたいですね。少し理解が進んで、今後のチームワークが変わってくるかな。が、ハン博士はショウだけゴール三世に呼ばれたのが気がかりな様子。穏健派であり決戦兵器完成間近のハン博士としては、ゴール三世が何か意を秘めてるのを危惧してるんだろう。

 いろいろ意味深な伏線を示しておいて、次回「竜の血 人の心」へ続く。サブタイだけでも興味を惹かれますが、ダイ大を連想させる感じがありまして(例えばポップの命を救ったバランとか)、自分的にタイミングいいかも。

●東映公式Youtubeなど

 キョウリュウジャーはご感想の通りで終盤への準備という感じかな。この後の盛り上がりを期待させるものがあります。デカレンジャーは姶良鉄幹/デカブレイクの上司:リサ・ティーゲル/デカブライトに注目しました。傲慢な感じすらカッコいいと感じたんですが、当然だったのかも。調べたら、演じたのは七森美江さんで、クウガのバラのタトゥの女/ラ・バルバ・デじゃないですか。なるほど、と納得しました。

 ドライブも仰る通りの展開に入って来まして、チェイサーの味方化からが自分的にも感銘深いパートになります。まずは泊進ノ介が父親:泊英介の殉職の真相を突き止めるのが中盤の山場ですね。その後は、ジェットコースターの如きだった気がするんですが、きちんと観なおして記憶を整理し、再評価したいと思ってます。

 正直に申せば、あまり期待してなかったファイブマンですが、なんか面白くなってきた。「初代艦長シュバリエ」が登場してからですね。敵側の競争、内紛というのは、この作品では成功要素だったのかもしれない。

 それまでは試行錯誤を感じることがしばしば。5分短い不利が大きいと特に感じたのは、巨大化戦を「ゴルリンが転んで脳震盪」で割愛した回です。ドラマパート頑張ったら尺が足りなくなったらしい。指人形風のキャラクターも、自分的には不発のテコ入れかも。ファイブマンの出自や経歴などもなんだか活かせてない気もします。

 いろいろやってみて、ようやく当たったのが奇矯(?)なまでにキザな「初代艦長シュバリエ」でしょうか。シュバリエ個人の面白さだけでなく、ガロア艦長の立ち位置や特徴が対比効果ではっきりした感じがあります。それでようやく感情移入が生じてもきました。シュバリエとガロアの対比が見えたおかげで、「銀河博士ドルドラ」が案外とまともで常識的な敵幹部だと感じられるようにもなりました(ガロアとシュバリエの両極端に対する中道みたいな)。

 仮面ライダーBLACKは敵側に異色な雰囲気の「剣聖ビルゲニア」が登場したり、黒松教授があっさり始末されたりと動きが急になってきましたが、まだ敵味方とも半ば駒組途上な感じもあります。未見の癖に生意気ですが(^^;、やっぱりシャドームーンが登場してからかなと言う気がします。ディケイドで見たシャドームーンがいかなる者か、知りたいということも大きいかも。

 TVの再放映ではこちらのローカル局でやってるジオウが、やはり観なおすと感慨深い。初見では平成ライダーシリーズの視聴経験ほぼ皆無でしたが、今はいくつか観ているわけで。未だ観てない平成ライダーゲスト回と、観たレジェンド回で、印象に大きく違いがあります。「やっぱり、ずっと追ってきたファンの楽しみは深かったんだろうな」→「ディケイドも同じだろうな」と改めて思う次第です。(少なくとも無料で、時間の余裕もあるのに)観られるものを観ておかないのは損だ。映像作品を文字情報でいくら追っても限界が低い。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/22 (Sun) 13:33:35

 定期感想その2です。

 セイバーは伺っていた通り、残り3話ですね。公式サイトを見たら、第46章→最終章→増刊号となっていて、なるほどと。最終章でサクッと決着して、増刊号でエピローグから次ライダーのリバイスへ引き継ぎみたいです。

 以前は最終回辺りで次ライダーをしっかり紹介していたみたいですが、ビルドでは匂わす程度になり、ジオウ、ゼロワンでは次について触れられてなかったような。セイバーは劇場版でしっかりリバイスを登場させたとのことで、その流れも汲んで、きちんと引き継ぎするのかな。個人的には最終回近辺での次ライダー登場は歓迎したいかな。例えば、ライダーのクロスオーバーが自然な感じになりやすいですし。

 ネット放映のドライブは泊進ノ介の父:英介殉職の謎に急速に迫りつつあるんですが、自分が大事なポイントを記憶違いしていたのに気が付きました。父:英介は冤罪を負わされていたと思ってたんですが、(作中の公式には)子供を庇って銃撃を受けて死んだとなってました。

 これ、TV再放映でも注目してたポイントのはずなんですが、いつの間にか記憶を改ざんしてしまったらしいorz。新任の嫌味な仁良光秀課長(や正体)が、あまりにも憎々しいなどで、実際のストーリーより悪い状況だったと思い違いしてしまったようです。

 さらにチェイスについて。単純な原理で押し切る点(「それが仮面ライダーというものだろう」みたいな)が好きだったもんで、細やかな気遣いもあったことをすっかり忘れてました。今週分ですと、剛が記憶を操られている印にチェイスが気が付くも、霧子を心配させまいと、印はなかったと伝えてます。そういう点あったな、と見方を切り替えてるところです。
(もっとも、確か剛の記憶改ざんって、剛がロイミュード側から情報を得るために偽装したんだったような。その辺りも思い出してきましたが、言い換えると、いろいろ忘れてるorz。)

●ダイの大冒険(第45話:オリハルコンの戦士)

 先週分の感想で、クロコダイン視点でも面白いと教わったわけなんですが、今週分でクロコダイン自ら、その一端を語ってくれた感じです。ザボエラに対する評価ですね。クロコダインらしく、ザボエラに面と向かって言い放ってました。曰く「他人の陰に隠れて甘い汁ばかりを吸い、己の力を磨くことをしなかった」ですな。武人としてはもちろんですが、策略家としても他人の力頼りである点をまともに指摘した台詞です。

 もっとも、そのクロコダインも一時は勝ちを焦って、ザボエラの勝利至上主義かつクロコダイン利用の策に乗っちゃって、しかし当時は極めて非力なポップの踏ん張りで目が覚めたからこそ分かったことなんでしょうな。もしかすると、ザボエラが利用したつもりだったハドラーをも意識した台詞だったのかもしれない。なにせ、クロコダインをいい意味で踏襲しつつあるのがハドラーのような気がしますんで。

 ザボエラについて、先週分でポップとの対比があるような気がしたんですが、似て非なるかなと今週分で思ったり。ポップの場合ですと、仮に落ちても(クロコダイン戦で逃げを打とうとした等)譲れない一線で底を打って反発して上がってくる感じです。仲間もその辺りが分かってくると、先週分みたいにわざといじってみたりする。

 ザボエラだと、落っことされてる最中なんですが、周囲(ハドラー、さらにバーンとか)は、「これほどの屈辱を与えたら、奮起するんじゃないか」と思ってるかもしれません。が、どうもポップとは正反対に、譲れない一線まで下がったら、かえって底をぶち抜いて堕ちていく、みたいになるような気がしてきました。自分的には好みの悪役パターンの1つです(どこにも見どころが無さ過ぎて、かえって清々しいくらい、みたいな ^^;)。

 ともかく本編。ダイの生死について、ハドラーはもとより(手応えがなかったのかも)、ダイ側も生きていると信じてまして、ザボエラはそれならと妖魔師団を出撃させるわけですね。生きているとしても大ダメージだろうから止めは刺せるという判断なんだろう。ダイが鬼岩城撃破時くらいにコンディション良好であれば、勝てるとは踏むまい。

 とはいえ、捜索に出たポップらもダイの居場所はつかめてない。クロコダインはメルルなら分かるかと期待しているみたいですが(やっぱりポップの危機と位置を知らせたのはメルルだったのかな?)、敵もうろつく極寒の氷海では、メルルは体力的には一般人なだけに、ちょっと無理があるんだろう。ポップですら、海中に飛び込んでも短時間しか持たず、魔法の炎で暖を取りつつですから。

 チウは共に来たものの、捜索に加われない。カナヅチだったんですか。が、魔物のよしみでしびれクラゲに手伝ってもらうわけですな。ポップらが呑気に釣りをするチウを咎めますが、報酬の魚を釣ろうとしていたわけか。しびれクラゲはダイの頭の輪っか(これ、何て呼ぶんだろう? 冠か)を見つけるも、チウは釣果なしで、まひのお仕置き食らうと。

 しかしダイがこの辺りにいるはずという情報は貴重。今話でのチウの1番目のお手柄ですな。これで是が非でもダイを探すとポップが奮起しまして、その気持ちがダイの剣を通してダイに届いたらしい。最後の闘気(オーラ)を振り絞って光を放ち、雲に竜の紋章を投影すると。遠目にも間違いなくダイと分かるサインですが、これだけ派手だと敵も気づかないわけがない(特にザボエラは監視網持ってるし)。

 竜の紋章の直下へ急行しようとするポップらを、突如出現した妖魔師団が遮る。しかしクロコダイン慌てず騒がず、ここは任せろと盾となり、ポップをダイ救出に送り出す。しかし敵側もザボエラ自ら乗り出してくる。が、上述の通り、クロコダインに見切られてるわけですね。相手が見えなくなってるのはザボエラのほうで、クロコダインの戦闘力の高さを忘れて侮っていたらしい。ザボエラは配下をけしかけるも、クロコダインに次々倒される。

 この隙にポップはダイが閉じ込められた氷塊に急行、魔力の炎(メラかな?)で救出にかかる。が、炎で押し切るとダイも焼けてしまうわけで、あとちょっとで難航。そこでチウのナイスでコミカルな第2の活躍となるわけですな。久々の窮鼠くるくる拳で最後の氷壁に体当たり。ポップを巻き込んじゃってますが、ダイのもとにたどり着くと。

 これがチウのお手柄といえるかどうか、もしかするとちょっと微妙かもしれません。この後、いったんザボエラに押されてピンチとなるも、ヒムの介入(ザボエラを止め、ダイ連れ帰るだけ)が間に合ってますから。もしかすると、チウが氷壁を破らなくても何とかなったかもしれません。

 が、この時点でのダイは闘気(オーラ)を使い果たしているわけで。剣が寒さから守っていたのではあるんですが、その力/エネルギーはダイから引き出されているはず。剣はダイの力を引き出せても、剣自体にはパワーはないはずです。となると、闘気の尽きたダイを放置していたら、生命を維持する作用が切れ、危険であるはず。自分的には、コミカルさに目が行っちゃうけれど、チウの一撃がダイ救出に不可欠の要素だったと思っておくことにします。

 それはともかく、ダイ救出は成り、ダイの冠を被ったチウは、さらにダイの剣の運び役に。これがヒムの誤解を招くわけですから、チウもつくづく運が悪い(けど、コミカル担当としては秀逸 ^^;)。しかし、その前にザボエラが追い付いてしまうわけですな。配下の人海戦術でクロコダインを逆に足止めしたらしい。

 ザボエラは奥義を見せまして、味方から攻撃呪文を受けておいて、自分の魔力も加えて敵に放つマホプラウスですか。利用するのは敵の攻撃呪文でもいいんだろうな。前にザボエラがハドラーをそそのかしてダイらを急襲したとき(第33話:ザボエラの奇策)、ザボエラはハドラーとマトリフのベギラゴンの撃ち合いに、ベギラマで加勢するのみでした。あのときはまだマホプラウスを極めてなかったのかも。もし使えてれば、後がないと思ってたザボエラが、ベギラゴン2発分を手をこまねいて見ているわけがない。

 それはともかく(^^;、背後のチウを守りつつ戦うしかないと覚悟したポップ(こういところが好きだなあ)、残る魔力で防御を試みようとしますが、突如現れたヒムがちゃぶ台返しですね。このヒムの実力を見せつけるためのマホプラウス演出(たぶんメラゾーマ10発分)だったのかも。おそらくは現時点のザボエラの最大の攻撃をいとも容易くはねのけるわけですんで。

 ハドラーから命を受けてザボエラを追ってきたヒムは、駒形態から人型形態に変わり、ポーンのヒムだと名乗る。オリハルコン製なんでほぼ無敵とも誇って見せるも、正々堂々の勝負を受けてやると言いに来ただけらしい。かつ、4人の仲間がいるとも伝える。ポーンの仲間ということは、ポーンより強い駒であるはずで、要は「最弱の俺(ヒム)でもこんなに強い」というわけですね。この後、残る4名は大魔王バーンにお目通りする形で紹介されてましたな。戦力的には未知数ですが。

 災難だったのがチウでして、ダイの冠を被り(単に運ぶためだけだろう、両手が空くし)、ダイの剣の運搬を任させていたせいで、ヒムに誤解されるわけですな。要は「お前が勇者ダイか」というわけですが、チウは普段の威勢もどこへやら、声が出ずに首を横に振るのが精いっぱい。そういえば、チウは魔物だけに同族の強さを感じ取りやすいんでした。プロトタイプ超魔生物ザムザのときも、いったん怯えてましたな。

 これで何とか無事にお開きになりまして、ダイはパプニカに帰還。一方、ザボエラは牢に放り込まれる。ハドラーは凱旋に近い扱いでして、チェス由来の新部下をバーンに紹介すると、完全勝利の暁には魔王たれとまで言われる。が、予習すると、このハドラーはバーンが勝つための仕掛けが施された捨て駒扱いであるみたいですね。それに気が付いたハドラーがさらに一皮むけるらしい。

 次回「極大消滅呪文メドローア」は、主にポップの修行回みたいですね。タイトル通りの最大級の攻撃呪文を会得するわけか。ダイが剣で大幅強化されてますんで、ポップも追いついていくということなんだろう。ただし反作用、副作用がひどそうですが。なにせフレイザードの得意技:フィンガー・フレア・ボムズでも寿命が縮むようなんで。メドローアもフレイザードつながりがあるようで、メラ(炎)&ヒャド(氷)の合わせ技最上級みたいですね。

●余談(件の人物)

 NOVAさんの(まだ禁足処分食らってない)掲示板に現れて無関係なことを書き込み、やめろと言われた話題へとテンション上げてる悪質人物について少し。千葉真一さんについて、「影の軍団について言及されていてタイムリー」なんて言い草だけでも永久追放に値しそうです。「タイムリー」って好都合なことを言うわけで、千葉真一さんの早すぎる病没の何がタイムリーなのか。
(自分も千葉真一さんを惜しむ気持ちはあるけど、何を書いていいか分からない。門下の真田広之さんや志穂美悦子さんだと、個別の印象とかあったりするんだけど、千葉真一さんは全てを統べるようなイメージで、どう表現したらいいか分からないでいます。だいぶ前に、気になるちょっとしたことは記憶にあるんで、それは書くかもしれません。)

 それでも、NOVAさんのご対応で完璧だとは思うんですが、件の人物ゆえにレベルを下げて話さないといけない苦渋も感じたり。一点だけ例として、コロナワクチンが各国~国連の善意を示すかどうかについて。

 結論としては「善意ではない}ですね。直近の重要事では、例えば3回目のブースター接種について。WHOは発展途上国の接種遅れを危惧して、ブースターよりは未接種者へと呼びかけています。が、主に先進国ではブースター優先の動きが多い。自国第一主義ともいえ、ワクチンが欲しい各国からすれば横暴の部類でしょう。

 では、3回目より1回目へと呼びかけたWHOは善意かといえば、そうでもないです。現時点で(各国内外で)ワクチン接種者と未接種者が共存する状況になりつつあり、集団免疫へ向かいつつありますが、ワクチンを無効にする変異株が発生しやすい状況でもある。

 デルタ株はインドで発生し、感染者が多いからですね。変異発生はウイルスの数に依存するわけで、感染者数比例と考えてよいでしょう。たいていの変異はランダムに起こり、たいていは従来株より生存率が低いのですぐに淘汰されて消えます。デルタ株ですと、従来株より増殖しやすい(基本再生産率が高い)性質をたまたま得て、今猛威を振るってます。

 しかし(繰り返しですが)その陰には消えていった数多の変異株があったわけです。中には「実は現在のワクチンが無効になるような変異」を起こした株もあったでしょうけど、従来株より増殖性が弱く、負けて消えた。

 しかしワクチン接種者が一定以上いると、状況が変わります。「従来株との単純な生存競争には負けるが、ワクチンに影響されない変異株」がワクチン接種者群で増殖することが可能になってしまうからです。これは別に新型コロナに限らず、抗生物質に対する耐性菌、抗ウイルス薬に対する耐性ウイルス、抗がん剤に対するがん細胞などで起こることが従来から知られている現象です。つまり「治療・予防という淘汰圧が、かえって好適な生存環境になる変異株」です。

 たとえ、例えば日本でほぼ全員ワクチン接種という状況を達成したとしても、ワクチンの行き渡りが遅れた他国でワクチン無効の変異株が発生したら、ちゃぶ台返しになります。おそらくWHOが2回目接種優先を呼び掛けている理由の1つはそれです。別に倫理的にどうこうではなく、コロナ禍抑え込みをどうするかの戦略判断に過ぎません。

 全世界での総死者数をミニマムにするには、という功利的な議論ですね。なにせWHOは国連・世界機関であるわけで、自組織の都合で戦略を立てたわけです。各国は自国の感染を抑えることを主眼にしている(ブースター接種等)。これも自分の立場ベースの功利的判断です。

 ワクチン外交はNOVAさんも件の人物に注意喚起しておいでですが、その前はマスク外交なんてありました。世界的にマスクが払底し、日本でも入手困難になってました。特に医療分野でのマスク不足は危機的状況でした。そのため、各国で奪い合いの状況を呈し、例えばドイツが公式に「アメリカに横取りされた」と非難したことも。下手すると紛争~戦争起きるんじゃないかと冷や冷やしました。

 そのカギを握っていたのが、最大のマスク生産国である中国ですね。マスクと引き換えに政治的譲歩、味方化を図ったのは明らかといってよかった。これは危ない、ということになってマスクなどの医療必須品は自前で用意しないと、という動きになったりもしました。不織布マスクに劣るものの、日本では一応の実績はある布マスクを国が配布したのも、その頃ですね(自分の周囲では心理効果は大きかったようで、配ると公表したそばから、不織布マスクの購入ができるようになっていった)。

 しかしマスクの増産はどの国でも比較的容易で、そこに気が付いたのか中国も普通に輸出するようになり、マスク不足は解消して、外交手段に使えなくなりました。続いて出てきたのがワクチンですね(抗ウイルス薬が先かと思ってましたが、ワクチンの新規技術が凄かった)。ファイザーなど欧米勢が先行し、中国が追いかける格好となるも、ワクチンの効果の差が次第に明らかになっていったのを覚えています。

 こうなると、欧米勢が中国を抑え込みにかかるのは当然のこととなります。マスク外交の轍を踏んではなりませんので。特許を事実上無効化してでも配るという話になってきます(製薬会社には別にインセンティブ用意するとかして)。「あっちよりずっとよく効くワクチン、お分けしますよ!」と言えば、外交的に勝利できますから。中国を抑え込みたい各国にすれば、当然の選択となります。これも善意とか倫理ではなく、功利主義的なものです。
(それにしても実利を中長期で追求していくと、なぜか倫理的に見える結果になるのは興味深いかも。道徳なんて面倒くさくて損なイメージありますけど、実は生存戦略であるのかもしれない。統治には千年の帝道(最善)、百年の王道(次善)、即効の覇道なんて分類があるそうですが、長期、中期、短期それぞれで利益最大になる分類かしらん。)

 件の人物が心酔しているらしい、漫画の技量は一流ながら、論客としては三流の愚物も、調べてみるとひどいもんですな。噂でなく本人がコミック等で語ってるんで、盛ってはいても間違いはないでしょう。少なくとも「そうしたい」のは明らかです。

 詳細は割愛しますが、要は「傍若無人な振る舞いをして、誰も咎められないことを誇る」といったところ。件の人物がしたいこと、そのままといっていいかと。ワクチンについての各国・国連の善意とやらも、それが本論ではなく、「お前は以前にこう言ったが、間違いじゃないか!」と咎めてみたかったんでしょうな。が、持ち出す事例がつまみ食いでしかない。確証バイアスとかチェリーピッキングとか呼ばれるものですね(それにも値しない感じだけど)。

 やっぱり10年以上かけて劣化を続けてるんだなと思う次第。しかし彼は怖くないんでしょうかね。コロナ禍では死者続出、回復した方でしつこい後遺症に悩まされる人も多く、離職に追い込まれた人までいる。得手勝手なこと吐き散らかしてると、多数から恨まれると思うんですが。前に彼は得意満面で宗教を貶した作品の掲載依頼をし、後で(妄想レベルの)報復が怖くなって掲載取りやめを乞うてきたことがありました。そのうち、今回のことでも泣き喚かんばかりに怯えるんじゃなかろうか。そうなっても自業自得ですけどね。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/22 (Sun) 17:40:29

 まず、高校野球による時間帯移動について。

https://www.asahi.co.jp/koshien/index.html#saber

 上記のページによれば、20日の時点で、また変更されたようです。少なくとも、自分が見る限り、3回変わっているので、これが確定かと言われると、ギリギリまで分からないと言いましょうか。

 ともあれ、15日の分が27日(金)なのは確定みたいで、今週の水か木に再チェックしようか、と思っています。

 うん、今週末から来週頭は、番組視聴スケジュールでバタバタして、夏の終わりを迎えそうです。

★功利主義と道徳

 いやあ、功利主義で考えようとしている人間は、論理が通じますから相手しやすいんですよ。
 もちろん、自分の利益だけを考えて、相手の利益を気にしない輩は厄介ですけど、そういう目端が利く相手は自分の面倒を見れますので、対等の競争相手と見なせばいいですし、

 互いの利得の折り合える点を示せば、WinWinで妥結できる。
 利益重視と、相互の立場と、それぞれの道徳観が折り合う相手なら、それで一定の信頼を交えることができる。

 敵ながら天晴れとか、立場は違っていても、この点では信用して問題ないだろう、と判断できる。
 フィクションでは、そういう交渉シーンとか楽しいですし、現実の折衝でも、相手の求めるものが見えれば、それを提供したり、交渉材料として取引したりは可能。

 まあ、現実には相手の要求が分かっても、自分にはそれを叶えることができないから、交渉決裂というケースも少なくありませんが、
 相手もそれが分かれば、別の相手を探すか、要求の段階を下げるか、いろいろと手打ち案を考える。

 例えば、ここで自分とK.Kさんがうまく折り合えている点も、互いの信用関係が一定段階である以外に、「これをテーマに創作と鑑賞の話をしよう」というコンセンサスが取れていて、そこを土台に時々膨らませる程度で、
 情報以上の踏み込んだ関係は、求めていない。まあ、たまに親切心で心配の言葉をかけて頂いたりなど、気遣いが嬉しい次第ですけど。

 で、件の人物ですけど、「己の衝動的な感情」が全てで、段取りを構築してとか、相手にこれを求めても難しいだろうなとか、そういう判断力がないので、
 その場の思いつきレベルの質問(本人にとっても深く考えたわけじゃないから、答えてもらっても感謝など湧き起こるはずがない)とか、
 子どもレベルの世相理解とか、そんな話しかできない。

 これがまた、「特撮ヒーロー番組の感想」とかを土台にして、安定した状況で、ふと思いついた「おまけの疑問」なら、「おまけの返答」で処理できるのに、
 そういう土台を構築せず、「どうでもいいおまけ的な疑問」を積み重ねて、「そんな質問をして、お前は何がしたいんだ?」的な話で、人の邪魔を平気でする。

 小中学の時に、親に自分の考えたことを披露したくて、よくやってたっけな。
 さすがに高校生からは、親に言っても仕方ないから、話題に合わせて話す相手を選ぶようになったり、自分の日記に気まぐれに書きつづったりして、まあ、その延長が今ですけど(苦笑)。

 で、彼の質問内容は、自分が小中学生の時の心情で、誰か聞いてくれそうな人がいれば、相手の状況を顧みずに吐き出すレベルに落ちている。
 周りに、そういう日常の話題を聞いてくれる環境がないんだろうと察する限りですが、
 今の人は、それをツイッターで呟いたり、ワイドショーを見た感想なんかはブログで発信したりして、いちいち特定の相手に「どう思いますか?」なんて質問して来ない。

 だって、相手が同じワイドショーを見ているとは限らないから、話を合わせようにも、まずは何が問題かを調べてからでないと、応対しようがない。
 そして、彼の振ってくる話題って、それを調べたから面白いとか、勉強になるとかじゃなくて、本当につまらない。

 つまらない一番の理由は、「話を振ってきた人間が、返答を受けて膨らませるほどの考察をできない」からだと結論は出ているのですけどね。
 要は、質問→回答→回答を受けての再コメントで考察を付け加えて、そこから話題を深めるという思考の上昇スパイラルが、彼との間では発生しない。

 これは、彼の書く小説でも同じで、「事件が起こって考える→そこからの成長」というドラマが彼には描けないのかな、とか、
 まあ、日常系ラノベだと、変わらない日常ってのもアリだし、ドタバタコメディーでもいいのだけど、そういうのって「ドラえもん」みたいな短編連作集とかになって、長編には向かないわけで。

 短編だと、一作一作のアイデアが要で、
 長編だと、キャラの心情の変化のドラマが要で、
 特撮ヒーロー物だと、敵怪人の特性や倒し方のアイデアが短編の要素で、怪人を倒すことよりもキャラ同士の関係性のドラマ重視なのが長編要素で、両方を上手く織り混ぜるのが今風といったところでしょうか。

 結局、作家に求められるのは、「飽きさせないアイデアの引き出し」と「ドラマを膨らませる心情や関係性の変化、深化」なんだろうけど(その辺は特撮もアニメも小説もコミックも大きく変わらず)。

 ぼくは昔、彼をアイデアマンと感じた時期がありましたが、問題は、知っているもの、好きなものを辻褄合わせできずに、つないでいるだけなので、「整合性をもって、組み合わせられないつぎはぎなのが弱点」とも評しました。

 ただ、アイデアという長所は、引き出しの多さとか、知識を組み合わせたり、発想の転換とかで磨いていくのを、彼は怠ってきて(好奇心が枯渇した? 批判に寄りすぎてアイデアが出せなくなった?)、10年前に持っていたはずの武器さえ、陳腐になったかな、と。

 まあ、普通は若いときにいろいろ発想して、年をとると経験を重ねたから、自分のやり方に固執しがちになるとかですが、それでも自分のやり方として固まったものを持っているならいいんですね。
 それが時流に対応できるかどうかはともかくとして、長年培ってきた手法には、瞠目すべきものがあると思います(古き良き伝統とか、枯れた技術ってそうじゃないかな)。
 千葉真一さんの培ってきた昔のアクションなんかもそうで、同じものを再現することはできないでしょう。

 もちろん、今は今の時代ならではのアクションがあって、一部受け継いだ技術と新しい技術や撮影手法の組み合わせで、令和は令和の、昭和とは異なる魅せ方があって、
 で、稀にですが、千葉さんが亡くなったことを機に、昔の映像を見る機会がまた増えて、「こいつは凄い」と感じ入った若者の中から、千葉さんの動きを再現しようとして自分のアクロバット技術に取り込んだり、ゲームのキャラアクションとして映像化したり、いろいろなアプローチがあるんじゃないか、とか。

 ただ、そういうのをあれこれ考えるのは、先達に対する憧れ、リスペクトじゃないかなあ、とか、いろいろ思いながら、
 結局、功利主義も、道徳も、そして感情論でさえも、根底に先達への憧れ、リスペクトがあってこそ、生きてくるんじゃないか、と強引に話をまとめてみたく。

 うん、取り止めのない話になったようで、お目汚し失礼しました。

★ダイ大

>ダイの頭の輪っか

 ファンタジー用語では、「頭環」と訳されますね。女性の飾りものだと、ティアラ(小冠)、サークレット(額冠)となるけど。

 忍者とか和風だと「鉢金」もありますね。金属製の鉢巻きみたいな感じで、千葉さん演じる影の頭領でもおなじみ。

 とりあえず、頭環もしくは額環がいいかな。
 ゲームでは、男キャラの頭飾りは、兜(ヘルメット)を除けば、鉢巻、バンダナみたいな布系、それと聖闘士ならヘッドギアという呼称もありました。

 仮称・オリハルコンの額冠とか。探せば正式名称もありそう。

>チウ

 モンスターを仲間に率いるマスコットキャラになっていきますな。
 ドラクエ5がチウ登場と同時期ぐらいで、「モンスターを倒すと仲間にできる」というシステムが、チウに採用されて、「獣王遊撃隊」を結成していく流れ。
 先代獣王のクロコダインさんをお目付役に、チウがいろいろスカウトしていく流れで、とうとう最後には、ヒムまでもが獣王遊撃隊のメンバーになっていく。

ヒム「俺はしょせん敵の魔物だ。お前たちとは一緒に戦えない」
チウ「だったら、うちに来たらいい。獣王遊撃隊が面倒みてやる。正義を愛する心と勇気、力さえあれば、人か魔物かなんて関係ない。大切なのは心だ」
クロコダイン(こいつ、思ったよりも大物かもな)

 うん、今回の話を見ると、ヒムが将来、チウの部下になるなんて予想できなかったわけで。

>ポーンのヒム

 オリハルコンの駒からの変形ギミックが、メカ好きにとってのツボでした。
 原作読んだだけじゃ、このギミックは分からなかった。

 完全変形ポーンのヒムの玩具があれば、欲しくなりそう。

 で、ポーンはチェスで最弱のコマ扱いですが、後に「強さは関係ない。役割の差って奴だ」との言葉で、別にヒムが弱いわけじゃないことが語られます。

 ポーンの役割は、先陣を切って、相手と接近戦に持ち込むこと。よって、殴る蹴るの肉弾格闘戦では最強なのがヒムだったりします。

 他は、機動力と魔法反射の盾を持ったナイト、奇襲と斬撃主体のビショップ、防御力とパワー特化のルーク、ナイト並みの機動力と範囲魔法の使い手のクイーンと言ったところかな。

>メドローア

 OPで、ポップが弓矢のように放っている魔法ですね。

 禁呪ではないけど、高熱と冷気のバランス感覚が必要で、扱うのに繊細な技術が必要です。
 ついでに、両手で別々の魔法を扱いこなす器用さも必要で、急激に熱膨張させたあと、冷やすことで(逆だったかも)全ての物質を消滅させることが可能。

 で、この呪文を覚えると、ポップがダイ以上に切り札となるんですな。
 メドローアは当てると最強なんだけど、準備時間が掛かるので、敵に動きを読まれると当てるのが困難になります。
 弱点は、魔法を反射されることで、うかつに使うと自滅する(ノヴァが、ナイトのシグマに撃って自滅した)。

 うん、北の勇者ノヴァの出番は再来週かな。来週かもしれないけど。
 最初は、いけ好かないキャラとして登場して、すぐに天狗状態を叩き直されるのは、ベンガーナ王みたいな感じでしょうか。

★ゲッター

 地上での黒ゲッター大暴れが、アニメオリジナルで、
 海底での恐竜帝国での折衝がアーク原作版の物語。

 そこに、號の終盤の「全てを融合吸収する真ゲッターの暴れっぷり」が初のアニメ化。
 ゲームの真ゲッターもそこまで強くありません。まあ、敵ユニットにはいたけど。ガオガイガーのラスボスが、触れた敵を侵食する系で、一回攻撃すると侵食されて、味方機体は撃墜扱い。

 まあ、ダメージは通るので、味方機体を犠牲にしながら、必殺技をぶつけてダメージを積み重ねて、こちらが全滅する前に、敵のHPを削り切るのが攻略方法。

 で、何だか主人公機のアークよりも、前主人公機の真ゲッターの猛威にワクワクしているのが現状ですな。
 知ってるストーリーに混じって、もっと凄い知らないストーリーを見せられている気分なので。

 ジオウを見ていたら、突然ディケイドが出て来たような気分でしょうか。
 え? 何で出て来たの? この世界も破壊しに来たのか? とか。
 
>百鬼帝国のマクドナルド

 以前、アニメオリジナルと書きましたが、原作でも百鬼の残党でした。忘れてたなり。

>恐竜帝国の思惑

 原作よりも野心家のように見えるゴール3世。

 原作だと、カムイの方が裏切る? みたいな感じで、第一部完だったんですが、
 アニメだと、ゴール3世の方が裏切りそう。

 それと、原作では恐竜帝国との折衝直後に、アンドロメダ流国が攻めてきて、アークと敵インセクターのバトルに突入するのですが、
 今回はバトル要素が全部黒ゲッターに振り分けられたので、アークの海底バトルは次回かな。それとも、そこは割愛して、一気に敵の本拠地である未来の宇宙に旅立つかな?

 黒ゲッターも時空を超えてきたようなことを敵のコウメイが言ってましたが、その辺の事情も(原作には書いてないので)アニメの改編部が大変興味深く視聴してるってことで。
 

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/23 (Mon) 23:56:02

 定期感想その3です。

 キョウリュウジャーの桐生ダイゴ/キング/キョウリュウレッドは、フォーゼの弦太朗に似たところがあると伺ってまして、言動、行動面で確かにそう感じる部分はあります。これは偶然かと思ってましたが、もしかすると制作も意識的にダイゴを弦太朗に寄せてるのかも。

 今週分ですと、映画的演出を多用した回でキョウリュウ戦士が学生服姿になるカットがありました。ダイゴは上が短い学ランで赤いTシャツを着てます。これってモロに弦太朗を思い出すわけで。

 役者さん本人も似た面があるのかも。弦太朗を演じた福士蒼汰さんは最近、ボディビルで仕上げた体をネットなどで披露してました。なかなか見事で、ご本人がやり方を熟知してるか、いいトレーナーがついていたと思われます。ダイゴを演じる竜星涼も劇中で上半身脱ぐ演出ありまして、福士蒼汰さんと同じレベルだと感じました。

 体を絞るのは割と短期間でできますが、筋肉を太くするのは少々時間がかかります。役者さん本人が「自分の役者イメージ、理想体型はこう」と思って、以前からやってないと、あのようにはならないはずです。福士蒼汰さん、竜星涼さんはご自分の理想のイメージについて、たぶん共通点があるんじゃないかな。

●仮面ライダーアギト(第46話:戦士その絆、第47話:天空の怪!)

 木野薫がついに退場ですか。自分以外のアギトを倒す、に凝り固まっていたのが、じわじわ変化があったのが良い溜めとなって、前に涼、今週は翔一も助けてました。そこから一気に共闘に転じて、木野/アナザーも「闇の力」に真っ向から立ち向かう燃える展開がなかなかの興奮です。

 が、真島にコーヒー頼んだと思ったら、黙ってあっさりと絶命(死ぬところを見せたくなかったのか)。なんともったいない、と思ったんですが、それが制作の狙いかな。キャラの絶頂期って、たぶん「もう少し観てみたい」と思う頃なんでしょう。万が一「見飽きた」になってからでは、もう退場しても記憶に残らないかもしれません。

 が、木野は自分がどうすればいいかで荒れ狂う点が、涼や翔一らに強い影響を与えてドラマを動かす役割があったわけで、退場すると静かになってしまいかねませんな。それでなんだろうか、大詰めで残り話数僅かの今になって新キャラクター登場で、岡村可奈と水原リサですね。それぞれ、翔一と涼に絡む役割らしい。「闇の力」が人類リセットという最終手段に出ている現状で、どういうドラマ作りするのか、注目したいところです。

 劇場版「PROJECT G4」で真魚が予知したイメージ(倒れた翔一が腹部から流血)は、単純にTV本編とズレがある、劇場版は並行世界的だから、と思ってたんですが、そうでもなかったのかも。翔一が仰向けに倒れているのは「闇の力」がアギトの力を奪ったシーンでたぶん間違いない。腹部の流血については、今週分でヘッジホッグロード:エリキウス・リクォールの張りを受けたことが合致しそうです。

 もし真魚の予知イメージに間違い/ズレがあるとすれば、倒れた翔一の傍らにいたのが沢木哲也ではなく、木野薫だったことくらいでしょうか。ライダー/アギトを助けたいという行動が沢木哲也から木野薫に移ったことまでは、真魚の予知能力を超えるものだったのかもしれません。

 ともかく本編。翔一が「闇の力」にアギトの力を奪われるところからですね。翔一もアギトの力を失いたいという気持ちで差し出すが如きで、(少なくともうわべは)悔いはなさそう。「闇の力」としては、現時点での主要なアギトの力3つを奪ったわけではあるんですが、どうにも抑え込むができないことが、後で再確認されてますね。

 翔一は納得ずくでアギトを手放したものの、涼、木野、氷川は納得できない。詰め寄るわけですが、翔一はすっかり(アギトとして)やる気を失っており、「闇の力」を代弁するように、アギトは「人間が持ってはいけない力」「人を不幸にする」と言い捨てて去る。

 翔一は美杉邸に帰って、すぐに真魚にアギトを捨てたことを告げるわけですね。やはり翔一の意思決定の源はそこか、という感じです。アギトでいると真魚を苦しめるんじゃないか、という恐れが強まり、それならアギトを手放そうと思ったらしい。しかし、たぶん真魚の真意とはズレがあります。真魚は真魚で、自分のせいで翔一がアギトとして苦しんだと悩む雰囲気があります。互いに相手を思う善意なんだけど、どうもすれ違う感じか。

 この状況で動けるのが美杉義彦でしたか。悩む真魚に、その名の由来が旧約聖書の神の恵み:マナにあることを告げるわけですね。真魚は混乱して部屋を飛び出してしまうわけですが、義彦の言がじわじわ刺さったのかもしれません。この後、非常に思い切った台詞を発して翔一を励ますに至ってます。

 真魚は家からも飛び出し、自転車で逃げるように走るわけですが、アギト絶滅を諦めない「闇の力」が見逃すはずもない。アンノウン/ヘッジホッグロード:エリキウス・リクォールが狙ってくるわけですね。リクォールの張りの一撃は、通りがかった涼がかろうじて防ぎ、バイクに乗せて逃走。アンノウンに立ち向かう術がない今、逃げるしかないわけですが、翔一のアギト放棄の選択の間違いが早くも示された感じです。

 しかし、とりあえずは逃げ切りに成功。涼は真魚がいずれアギトになると、「光の力」由来の真相を教えるわけですが、以前に超能力で他人を害したと勘違いしたこともある真魚には重すぎるみたいですね。涼はさらに真魚の父をアギトの力で殺害した雪菜も、真魚と同じく怖かっただろうとも告げる。

 涼の意見は「アギトの力が悪いのではなく、弱さを克服できないのが不幸の原因」ということみたいです。木野薫も同じように考えた節があります。翔一の選択とは対照的ですね。が、一気に畳みかけられた真魚がすぐに受け入れられる感じではないですね。しかし、涼の言も真魚にじわじわ刺さって行くんだろう。

 しかし真魚が立ち直る時間も与えず、リクォール再襲来。木野薫も真島浩二を伴って現れますが、ライダーの力を失っている今、いかんともしがたい。アンノウン側はウォルクリス・ファルコが加勢に来てしまう。ついに木野がリクォールの針の一撃を受けますが、翔一が救援に現れる(察知能力は保持したままなのかな?)。が、やはり人間ですから太刀打ちできず、真魚が逃げる時間を稼ぐのが精いっぱい。

 アンノウンは真魚を追って去る。ここで人間として奮起したのが木野薫ですな。自らも重傷のはずなのに痛みをこらえ、翔一が受けた針の摘出を行うと。このとき、涼が真魚に諭したのと同じく「(自分の人間としての)弱さと戦う」を口にしてまして、今の翔一との対比性が感じられます。

 一方、警視庁では柄にもなく(?)氷川の視力を心配した北條が医師の診察を受けさせてますね。診察結果は目に異常なしとなるも、北條はそんなはずはないと確信し、この先を危惧するものがあるみたい。自覚症状がある氷川も危機的状況ながら、自分以外にライダーとして戦える者がいない今、G3-Xを降りない決意を示す。

 北條はたぶん、氷川の様子から視力異常があるはずと思うんでしょう。氷川もそこを肯定しつつも、決意のほどを北條に告げると。けど、いつの間にそんなに理解する間柄になったんだろう? でも不自然な感じじゃなく、この点も自分は制作にうまく乗せられてる気がします(^^;。

 ともかくもG3-Xを諦めない氷川が、アンノウンに追われる真魚と涼を救出に入るわけですね。しかし、またも視力に異常が起きる。指令車では小沢らが事態を把握しきれずに焦ってますが、北條が飛び込んでくると。この瞬間はなんか燃えるものを感じました。北條は迷わず氷川/G3-Xに視覚的な指示を出しまして、見事にアンノウン(ファルコ)を撃破。北條が「氷川が今どうなっていて、どう言えば素早く、かつ的確に伝わるか」を把握し、氷川も北條を深く信頼してないとできない芸当でして、いつの間にこんなに以心伝心になったんだろう。

 しかし、アンノウンはもう1体(リクォール)残ってまして、翔一らが対峙。しかしアギトになれない生身の人間でしかなく、勝ち目はなさそう。アンノウン側は「闇の力」まで加勢に現れる。分離したアギトの力が諦めないなら、元を断つしかないという意思ですな。ここで意を決した真魚が翔一に叫ぶわけですね、「もう一度アギトとして戦って」と。

 どうでもいいことですが(^^;、初見では聞き違いしまして。台詞が「戦って、もう一度アギト『と』戦って」だと思ったんです。で、「翔一がアギトと戦う?」と一瞬混乱し、すぐ妄想が広がりまして。「そうか、真魚はアギトの力を恐れていたし、翔一もアギトを恐れて手放した。涼も木野も弱い心が問題と言っている。つまり、気持ちの弱点となってるアギトを克服しろということか」という感じ。そう勘違いして、「なんちゅう意味深な台詞だ」と思ったんですが、二度目にはきちんと「アギト『として』」と聞き取れまして、シンプルで力強い励ましでした。

 それはともかく(^^;、翔一は戦う意思を取り戻しまして「闇の力」に挑みますが、生身の人間のこととて手も足も出ない。そこで翔一を奮起させる第二撃来まして、氷川/G3-Xですね。どうやら氷川に視力が戻ったらしく、「闇の力」を正確に射撃しまして、バリヤーを突破、翔一がすかさず組みかかる。

 この闘争心が契機になったのか、「闇の力」内部で犯行を続けるアギトの力3名分がそれぞれ元の持ち主に帰りまして、全員がライダーとして復活。反撃される「闇の力」を庇おうと前面に立ったアンノウン:リクォールを撃破しますが、「闇の力」は撤退。戦いはアギト側勝利ですが、かえって「闇の力」に最終手段を決意させることになってしまうと。

 しかし、ともかくは一段落。翔一は美杉邸に帰り、涼らは木野のマンションに。しかし木野は瀕死だったわけですね。真島浩二の医者になるという望みを喜んで見せ、コーヒーを頼んでいったん遠ざけた隙に絶命。今際の夢では、雪山で弟を助けて下山を試みている模様ですが、なおも道遠しという感じかな。しかし、結果ではなく方向性が大事と暗示しているように見えまして、木野の本望がこれだったのかという印象です。

「闇の力」の動向が不安ながらも、事態は一段落して後半。もう1か月もアンノウンの暗躍がない状況らしいですね。となると臨戦態勢も次第に解除の方向になる。警視庁ではG3ユニットが解散も同然で、それぞれに別の役目が割り振られる(各々不満げだけど)。翔一は家庭菜園にいそしみ、涼はバイク屋に出入りする生活で、この2人はそれで満足らしい。

 翔一はさらに調理師学校の恩師(倉本)に再開、倉本経営のレストランに見習いとして招かれる。このレストランって、ジオウに出てきた翔一のレストランと似てる気がするんですが、同じ店なのかな。それはともかく(^^;、美杉邸の面々は思うところはあるんでしょうけど、翔一を励まして送り出すと。レストランには真面目だがドジっ子傾向の見習い:岡村可奈がいまして、この可奈が翔一と関わっていくことになりそうですね。今は翔一は心配するも、可奈が距離を置きたがってる感じですが。

 涼はバイク屋で水原リサと遭遇、こちらは今話で既に急速に接近しつつある模様。涼にはバイクの様子から、その扱い方、さらに本人の性格まで推測できるらしい。かなり荒い、ということですね。慧眼でして、リサは走り屋というよりは、目立つ走り方をしたいらしい。白バイなどもからかって遊びたいみたい。が、暴走族という感じではなく、群れる気はないようですね。

 まあまあ平和でよろしいわけですが、沢木哲也に人類リセットを宣言した「闇の力」が諦めているはずもない。次のアンノウンが送り込まれてきまして(「風のエル」らしい)、涼の目の前で不可能殺人を実行。涼はギルス、さらにエクシードで迎撃を試みますが、全く敵わない感じですね。たちまちギルスが吹っ飛ばされて、というところで続く。

 この「風のエル」が人類リセットの実行役ということでいいのかな。いわゆるドッペルゲンガーを見せて、自殺に追い込む能力を持っているらしい。今話では「死ぬまで食う」という、怖い映画で暴食の大罪を模した殺人を思い出すような異様なものですね。もっとも涼が見た殺害方法と異なるものですが。

「闇の力」が浮遊状態で何かしているときに護衛してたのも「風のエル」ですな。目撃者を追っ払ってますが、積極的に殺害までするつもりはなさそうでした。ということは、ドッペルゲンガーと奇妙な自殺の遂行はトランス状態の「闇の力」で、「風のエル」は補助なのかも。よう分からんです。次週に種明かしがあるといいな。

●千葉真一さん

 やっぱり少し書いておくことにします。お亡くなりになったことを惜しむだけでなく、むしろ自分の悔いということが大きいかも。もちろん、自分に何の影響力もないことはよく分かっていますが、それでもマズいことをマズいと言わないと後悔するという話です。
 千葉真一さんの自分のイメージで大きいのは「柳生十兵衛」です。ドラマでは「あばれ旅」シリーズ(80年代前半)があるんですが未見で、「魔界転生」(81年)のイメージになります(観たのはTV放映ですけど ^^;)。

 何といっても千葉真一さん演じる柳生十兵衛に凄みがありました。その凄みを際立たせていたのが、若山富三郎さん演じる柳生但馬守宗矩です。十兵衛の成長ぶりを頼もしく思うも、自らも剣客としての自負がある。しかし老いて戦う力が衰えている。もし全盛時なら戦って勝てるだろうか、という迷いに付け込まれ、若い頃の力と引き換えに魔に堕ちてしまうわけですね。

 魔に堕ちてからの宗矩の闇の凄みが怖いくらいでして。魔に堕ちた父:宗矩に戦いを挑まれ、引導を渡さねばならなくなった十兵衛が正道を貫く苦渋に満ちるわけで、宗矩との対比で落差、隔たりが実感できました。それゆえ、十兵衛の深さをうまく表現、演出できてたんでしょう。

「魔界転生」出演時に千葉真一さんは42歳頃のはずで、やはり凄みを出せるのは年齢比例なのかも。千葉真一さん門下となる真田広之さんも「魔界転生」に伊賀の霧丸役で出演なさっていますが、アクションは見栄えしても、キャラクター性としては印象が深いとはいえません。真田さんはそのとき21歳頃だったからかも。

 千葉真一さんがもっと若い頃はどんな役柄だったのか気になってたんですが、だいぶ前にたまたまYotubeで「黄金バット」実写映画の宣伝動画を見まして(映画本編は未見のまま)。1966年製作ですから、千葉さんが27歳頃。それくらいから千葉真一さんを意識して観ていれば、千葉真一さんへの理解(アクションと演技両面等々)が深まったのかもしれません。キイハンターもよく知らないしなあ。

 ともかくも千葉さんが年齢を経てから意識しだしましたんで、印象にあるのは主に「凄み」のほうですね。さらにやはり年齢が高い影響で、人格的には円熟、知性的には賢明というイメージもあります。実際、例えば人脈が広いのは人柄のゆえんでしょう。多方面に進出できたのは賢さあってのことでしょう。JACを設立して後進を多数育成したのはその両方を兼ね備えてのことだと思います。

 が、たった一点だけ気になったことがあります。あるTVバラエティ番組に千葉さんがご出演になったとき、健康にいい水を飲んでいると盛んに言い、他のゲストに強く進めていたことがあったんです。詳細はもう忘れてますが、魔法のような効果を強調なさっていました。割と前ですが昔というほどでもない頃で、ネットで調べると、遅くとも2013年にはそんなことを盛んに仰っていたらしい。もうこの掲示板が出来て、かなり経った頃ですね。

 自分はその「健康にいい水」というのがオカルト的に思えまして(後で調べると、いわゆる水素水の類だったらしい)。あり得ない効果を謳う類似の商品ってたくさんあり、その類ですね(それゆえ規制されるようになっていった)。無効化のものに頼るのは危ない、思慮あるはずの千葉真一さんがなぜ、と思うも「何かが混じってるわけでもない水を飲んでも害はないか」とも思い、忘れてました。

 報道によりますと、千葉真一さんはワクチン未接種のまま、新型コロナに罹患されたとのこと。もしかすると、無効化のオカルト的な健康グッズに惑わされてはいなかったかと気になります。もちろんアレルギーなどの理由で接種されなかったのかもしれませんが。しかしそう信じられるような情報もありません。

 そうなってみると、上述しました通り、自分に何の影響力もないのはよく理解しながらも、危ない傾向を危ないと一度も言いもしなかったことを非常に悔やんでおります。大それたことながら、千葉真一さんにファンとしての己が不作為お詫びし、改めてご冥福をお祈りしたいと思います。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/24 (Tue) 09:06:53

●ニチアサ時間帯移動メモ

 これを書いている時点で、こちらでもご紹介頂いたABCテレビ公式サイト↓と、TV/録画機の予約画面情報に差異ありのようです。

・ABCテレビサイトの順延情報
https://www.asahi.co.jp/koshien/index.html#saber

・TV/録画機の予約画面情報
1. 仮面ライダーセイバー
 8/27(金)13:45から1時間枠で2本
  →13:45 第46章「さようなら、私の英雄。」
  →14:15 最終章「終わる世界、生まれる物語。」
 8/29(日)通常通りの時間で最終回(増刊号)

2. ゼンカイジャー
 8/27(金)10:53 第23カイ「三大合体 地球最大の戦い!」
 8/29(日)通常通りの時間で第24カイ

3. プリキュア
 通常日時分以外はTV/録画機の予約画面にまだ現れず。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/24 (Tue) 21:02:30

 定期感想その4です。

●青天を衝け(第25話:篤太夫、帰国する)

 冒頭から家康公解説でして、ほっとしました。明治維新(劇中では御一新)以降は家康公ご隠退かとか心配していたわけで、今回の前説は最後まで家康公が面倒見ますという宣言でもあるとみていいのかな。

 ただニュース速報のキャプションが入りまして、家康公のご尊顔を隠したのは痛恨。浅はかにも「下部に出せよ」と思いかけましたが、下は字幕のエリアなんでした。家康公のお言葉を読む方の邪魔になってはなるまい。自分は土曜の再放送で観なおせばいいか。

 今回も栄一/篤太夫のキレる演出がなかなかで、キレるでは表現しきれないかも。悲憤慷慨でしょうか。前に栄一/篤太夫は攘夷にハマり「悲憤慷慨して」と軽々しく言ってました。内容のない文学的修辞とでも言うべきもので、今話の声も途絶えるほどに胸を突かれるものこそが本物の悲憤慷慨と栄一/篤太夫は思い知ったんじゃなかろうか。

 その痛撃をもたらしたのが、直接的には養子とした平九郎の死ですね。攘夷→佐幕に走り、新政府軍と衝突して敗北、おそらく故郷に戻ろとするも追っ手に追い付かれ、銃撃を浴びながらの自刃。壮絶ですが無意味でもある。それで世の中が動いた形跡はない。

 その平九郎が落ち延びる途中で、農家にいったんかくまわれたシーンは印象深かったです。水戸家の者だということで、老夫婦は丁重に扱ってくれ、しばらくいたらいいとまで言うし、平九郎が無理して出ようとすると引き留めもする。慕われてるわけですね、水戸家だというだけで。

 これはもう水戸徳川家が善政を敷いてきたお陰というしかない(直接的には斉昭でしょうけど、たぶん代々の方針)。暮らし向きが良く、治安を保って平和であったから、いざというときは、普段は政に関わらない農民らも味方となるわけですな。血気に逸って尊王だ、攘夷だと騒ぎ立てて、誰も味方しなくなっていった勢力と好対照といえます。

 栄一/篤太夫はおそらく、今話で尊王攘夷はもとより、国内列強のトップ争いに見切りをつけたんじゃないかと思います。直接的には平九郎らの死でしょうけど、死んでも何ももたらさないことが大きかったんじゃないかと。そこが平九郎が農家にかくまわれる一件と演出的にリンクしてる気がします。平九郎自身、蚕を見て思うものがあったようですし。

 それでも対照的な立ち位置を保ち続けるのが喜作/成一郎ですね。一時は刎頸の交わりといっていいような状況でしたが、いかんせん上述の「悲憤慷慨」のように思い込みの面が強く、軽い面があったのは事実。そこは土方歳三と出会って、もう一人の渋沢として同志となり、少なくとも覚悟は深まるもののあったのかな。平九郎の死について、栄一/篤太夫とは違う乗り越え方をしたみたい。

 調べてみると喜作/成一郎は生き残って、いったん新政府に降り、投獄されるも栄一/篤太夫が身元を保証してくれて、実業家になっていくようです。栄一と喜作の道がまた交わるところまで、このドラマで描いてくれることを期待したところです。

 本編は栄一/篤太夫が帰国し、状況を整理して、身の振り方を決めようとするところまでかな。栄一/篤太夫は帰国して、昭武は密かに水戸へ逃し、自分は庶務と称する多事多難を整理するつもりらしい。穏便に事を運ぶつもりらしく、新政府役人にあれこれ言われても、じっと耐えてる感じですね。

 続いて状況調査でして、パリ出立前に声をかけてきた面々や先に帰国した面々と会って、聞き取りといったところ。最も気にしてるのは慶喜が何をどうしたかなんでしょうけど、国内組とていろいろ面食らう状況の推移だったようですね。

 それは徳川家内部でも同様の模様で、天璋院がカンカンですな。腹を切れとまでテンション上げてまして、慶喜が戦半ばで逃げ帰ったから、らしい。慶喜とすれば、帝が薩長側に立った以上、戦えないという判断。ですが、軍をまとめることができず、配下は戦うに任せ、単身逃れたのも事実。

 これって、開戦前の幕臣の暴走とか知っていれば判断も変わるんでしょうけど、天璋院らにすれば、何事も将軍の指図次第に皆が動くと思い込んでいそう。史実での判断はよく分からないんですが、このドラマでは慶喜は諸勢力のまとめ役みたいな印象です。それゆえ、止めようと思ったが止めきれなかった感じ。

 しかし惨敗で、実務派トップの小栗忠順も斬首されましたか(口に含んでいたネジを見せるところは、なんか鬼気迫る)。主戦派の暴走って、ある意味、慶喜には好都合な面があったかもしれません。自分(慶喜)は逃げ帰り、残る主戦派負けて、その頭目らが一掃されれば、後はやりやすくなる。が、海外の事情も知る実務派までが主戦派だったため、一気に力を失う結果となったように見えます。

 その時点の日本では保有する軍事力が発言力に比例するでしょうから、弱体化した旧幕府側は政治の舞台から退いていくしかなさそうです。せめて徳川を守ろうとして、慶喜は二度目の蟄居に耐えてるんでしょうね。一方、天璋院は実家の薩摩に頼り、和宮は宮中復帰した岩倉具視に頼るわけか。それも死ぬか生きるかの覚悟で。頼られた大久保、岩倉は頭抱えててちょっと笑った。策謀に長けてても情で迫られるのは苦手みたいですな。

 とはいえ、昭武から頼られた栄一/篤太夫としては悩ましい立場ですね。いったんは主君(慶喜)に会うのが先と昭武をなだめてますが、昭武はもとより、慶喜も力が無い状況です。武力蜂起したって犠牲ばかり出て実効性がないことは、身内の悲劇でもう分かっている。

 喜作/成一郎らは北海道・五稜郭を拠点に粘るも脅威とはいえず、反転攻勢に転ずるには至らないだろうし。そう見たからこそ、栄一/篤太夫は「潔く死」と書き送ったんでしょうな。袂を分かつに最も強い言葉ですが、志を汲んでの情もあるかな。

 こうなると、栄一/篤太夫が慶喜に仕える前から長けている経済・産業で活路を、となりそう。そこで遭遇したのが三野村利左衛門というわけですね。目がギラギラしてまして、野心の強さが窺えます。太政官札を通じて新政府の弱点:経済的苦境も把握してる。次回で栄一/篤太夫はいったん帰郷して仕切り直しみたいですが、その後の方向性は三野村利左衛門が暗示してるような気がします。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/25 (Wed) 21:59:23

 定期感想その1です。
(8/28追記:以下でショウと拓馬の名前を取り違えてまして、修正しました。投稿時に気付いて直したのに、まだあったorz。なぜ間違えるのか、自分でも不思議で困りました。)

●ゲッターロボアーク(第8話:竜の血 人の心)

 拓馬を見直した回でした。ここまで、さらに今話途中でも、自分の拓馬の印象は「何事も直情径行の力尽く」というもの。しかし、ショウの境遇やその母親の話を知って、何をしたかに大いに感心、感動です。

 ショウの母親については、現状は人質で、それもハン博士の尽力と運でようやくそこまで持っていったわけでしたか。帝王ゴール(一世?)の命で、地上人類を拉致し、繁殖その他でハチュウ人類の耐ゲッター線体質獲得を目論んだものの、あまりうまく行ってなかったようですね。ショウは数少ない成功例だったのか。
(地上人類とハチュウ人類がやはり異種族ということも感じる。互いに同族に対する倫理観とかは生じにくいんでしょうな。)

 ショウの遺伝上の父親が帝王ゴールということも大きかったようですね。帝王の血筋ということで生かされる要因にもなれば、次代の継承競争者ということで疎まれもすると。そのうえ、臣民には人気であるらしい。ゴール三世が王位を継ぐも、警戒するのは当然だったわけか。

 それを知った拓馬ですが、当然怒るでしょうな。自分が途中までで危惧したのは、拓馬が暴れはじめて、ショウの母親を奪還して離脱というもの。そうなってしまうと共同戦線が崩壊しかねない。ショウの去就も問題となります。

 が、拓馬の実際の選択はなかなかクレバーでした。怒りの感情のまま突っ走らず、見かけ上はショウと母親の境遇にそ知らぬふり、ゴール三世の(表の)顔も立てつつ、ショウの心配時を(一時的かもしれませんが)解消し、その望みの一端を叶えもすると。

 なかなかの策謀家ぶりですが、拓馬に対する周囲の評価も利用したものなんでしょうな。たぶん、劇中の拓馬の周囲も「拓馬は直情径行」と思ってるはず。そこはゲッターザウルスパイロットと揉めたことでも分かることです。まさか裏事情知って、公式には波風立てないように計らったとは、事情をよく知らない者には分かるまい。

 逆に言えば、事情を知ってる者は驚いたり、怒ったり、感心したりなわけですね。ゴール三世は拓馬らをなめてかかったことを後悔するでしょうし、一目置くかも。ショウは恩義に感じるものがあったはず。ショウに親和的らしいゲッターザウルスチームは一時は対立しても、拓馬の粋なはからいに感心して見直した模様。

 上述しましたが、話の途中までは自分は、ギクシャクする面もある地上人類・ハチュウ人類共同戦線に拓馬がさらにヒビを入れるんじゃないかとハラハラしましたが、結果は(少なくとも現場レベルの)結束を固めた感じです。自分は拓馬を眺めて面白いキャラクターと思ってはいましたが、共感はしにくかった。しかし今話で拓馬に感情移入し始めたのを感じます。

 ともかく本編。海中へもアンドロメダ流国の波状攻撃があるらしく、ゲッターチームが疲弊気味ですね。敵は一撃で撃破を狙わず、絶えず飛来する蚊が眠りを妨げるが如くのようで、主戦力のゲッター(まずアーク、おそらく続いてザウルス)パイロットの疲弊を狙っているらしい。そういや、ガンダムOOでも似たような戦術やってましたな。人が操縦するマシンの克服不能な弱点ということか。

 しかし、恐竜帝国もゲッターザウルスの出撃準備が整ったようで、これでしばらくは凌げるかといったところ。が、やはり人が操縦する兵器の問題点は人でして、いったんはアークとザウルスの共闘体制は成立したものの、勝って帰るとパイロットの喧嘩ですか。D2のときもやらかしてましたし、ゲッター恒例なのかしらん(^^;。戦闘中にザウルス側(ゴズロ)が「アークも噂ほどじゃないな」なんて言ったのがまずかったのかしらん。

 ただ、ショウがおそらくは母親が気がかりで集中力が途切れる瞬間があったのも確か。おそらく拓馬は、ただでさえいつもと違うショウの様子が、さらにおかしいことに気が付いてるようですね。対女王虫戦では、ゲッター線の影響下でもひるまず、冷静に戦い抜いたいのに。

 ショウは、確かに自分の戦闘ミスだとあっさり認めて、喧嘩を収める。おそらく、これも拓馬には違和感あったんじゃなかろうか。D2と拓馬らがやりあったときは、ショウは巻き込まれたとはいえ、暴れちゃってるわけで。なんと申しますか、この時点のショウは全方位的にブレーキかかっちゃってる感じですな。歯切れが悪い。

 もっとも、ゲッターザウルスに続き、最終兵器らしき「亜空間固定装置ゾルド」も最終段階となったハン博士としては、2つのゲッターチームの不和は心配事であるわけで。それをさっと収拾したショウについて、さすがはショウ王子と喜ぶ風がありますな。ハン博士にとって、ショウはノブレス・オブリージュの王家の者ということが第一義なんだろう。

 この喧嘩は上述の自分の心配が最大になるポイントだったんですが、直後に急変でした。フード付きマント(?)を羽織った人間の女性複数を拓馬が見かけ、もしやと思うわけですね。そこでハン博士にカマかけまして(聞いてた通り奇麗な人とか、知ってる風)、そのうちの1人がショウの母親だと白状させる。そこからさらに聞き出しまして、恐竜帝国が人間を拉致して人体実験に使い、ショウが生まれたことなどを知ると。

 地上人類の拓馬としては許せない話であるんでしょうけど、拓馬の度量は意外に大きかった。激怒して事を起こしたりしない。ハン博士が保護に必死だったことも、大きく影響してるかな。処分しろと命令されても従うに忍びず、奔走してくれたわけで、その情に感じるものはあったはず。

 しかし、救えたのは命だけで、母親はショウを操るための人質にされてるわけですね。接触も会話すら禁じておいて、勝った暁には解放を匂わせている。拓馬は、せめてそこだけは何とかしたいと思ったらしい。ハン博士は拓馬が無茶をすると心配するも(だからショウが帝王ゴールの実子であることまで告げたんだろう)、拓馬は何か策がありげ。

 ショウはゲッターザウルスチームはもとより、一般兵士からも敬愛されている模様ですね。ショウの人徳なんでしょうけど、王家内では危険視されやすいタイプですね。ゴール三世の口約束って(母親の解放と地位の保証等)、守られるかどうか危うい感じがします。

 共同戦線を張る友軍といえど、内部の緊張がこうも高いのは困ったもんですね。こんな状況で拓馬がどう出るのかと思ったら、単純明快で思い切った策に出てきましたか。衆人環視の歓迎式典で、ショウの母親を「こんなところに人間が!」とかとぼけて連れ出し、ショウに対面させてやるわけですか。

 拓馬は表面上は「皇帝陛下万歳」と叫んで大喜びし、嬉しさのあまり興奮して、見かけた人間を巻き込んだ格好。恐竜帝国臣民も、皇帝を敬い、友好的であると思って、単純に喜んでるみたいです。が、事情を知る者としたら「やりやがったな、コイツめ!」なわけで。

 ゴール三世は、してやられたと思ってる様子。たぶん、人質の件はバレてて、少なくとも仕切り直しは必要と思ったはず。ショウは感謝でしょうね。この場限りかもしれないけど、望みが叶ったわけで、吹っ切れるものがあったはず。ザウルスチームの面々は拓馬を見直したらしい。ハン博士は……どう思ったんだろう? ともかくも、よどんだ雰囲気に風穴を開け、当面の結束は成った感じです。観ていて途中までモヤモヤ、ハラハラしただけに、この結果にはスカッとしました。

 一方、アンドロメダ流国。地表作戦では突如出現した真ゲッター・ブラックに阻まれ、しかし当初からのターゲットであるアークが出てこないことに、コーメイは焦ってるようですね。マクドナルドはある程度情報をつかんでるようで、神隼人司令がアークチームを海底の恐竜帝国に送り込んだらしいと。

 怒ったコーメイ、遠隔ながら直々に出陣でして、ワームの集合体のようなもので恐竜帝国本拠内に出現。さすがは空間転移技術を持ってるだけあって、大地だろうが海だろうが関係なく、場所さえ分かれば侵入可能みたいですね。しかし、同盟軍側は結束して士気が上がってる状況。コーメイもそこまでは把握してないだろう。が、そこで続くのか。

 地上戦では気になる動きがありまして、真ゲッター・ブラックを駆る一文字號ですね。橘翔がパイロットが號かと確かめに行くと、確かに本人で、生前(?)の意識も保ってるみたい。ですが、自分がなぜここにいるか、半ば分かって、半ば分かってないらしい。年月の経過も感じてないような雰囲気があります。

 それでも「全てはつながっている」と状況を深く理解している様子がありましたし、今なにをすべきかもわかっているらしい。理由は不明ですが、橘翔とあまり接触してはいけないことも分かっているらしい。が、どうやって戦場に引っ張り出されたかは分からないらしい。なんとなくゲッターのお陰、と思う程度なわけですね。

 かつ、タイムリミットがあることも知っている。が、たぶんその後、どこに帰るかは分からないでしょうな。ともかくも時間がないんで、不眠不休で地上のストーカ及び敵軍勢を駆逐し続けているわけか。一文字號と真ゲッター・ブラックが、なぜ、どこから来たかが、ゲッター線とは何かにつながっていくのかなと期待するものがあります。

 次回タイトルは「突入!!」とのことで、まさかアンドロメダ流国へ反転攻勢なんだろうか。「亜空間固定装置ゾルド」は完成間近ではあるから可能なのかな。いずれ未来のアンドロメダ流国(ゲッターエンペラーの侵攻を受けている時点)へたどり着くらしいですが、もう次回で未来の真相を拓馬らが知るんだろうか。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/26 (Thu) 00:04:03

 明後日(金曜日)の放送スケジュールはこれで確定っぽいですね。

https://www.asahi.co.jp/koshien/index.html#saber

 セイバーの方は、27日の昼に2話分放送して、辻褄合わせ。
 ゼンカイの方は27日の朝に1話だけ放送して、その後は1週ズレたまま、9月5日に2話連続放送で、追いつく形。

 まあ、27日がいろいろバタバタする感じです。

 気持ちとしては、リバイスが始まる日に、ようやく落ち着くなあ、と。

 夏はバタバタなので、秋からいろいろ仕切り直しで落ち着くことを願いつつ。


★アギト

 木野さんが亡くなった回が年末最後の放送で、その後は年明けての最終4部作です。

 大筋としては、日常が戻ったかのようで、神さまの人類滅亡計画発動し、それを止めるべく3人ライダーの最終決戦に流れるわけですな。

 当時は、「新番組の龍騎が、13人ライダーのバトルロワイヤル」というキャッチフレーズで盛り上がっていて、年明けての平成ライダーは完全に消化試合的な雰囲気だったんですが。
 ドラマやバトルの盛り上がりは、年末がクライマックスで、その後は、広げた風呂敷をどう畳むか、という展開で、もうバトルの盛り上がりは期待されず(クウガのラストと同じ)。

 ただ、世界滅亡の危機という雰囲気だけはあって、それをどう解消するかですな。
 結果的に、クウガに続いて、アギトもラスト前は非常に重い展開で、この暗さは、龍騎において頂点に達します。

 あとは、涼がバイトをしているバイク屋のおやっさんは、昭和ライダーのスーツアクターを担当していた中屋敷さんで、
 「お前は俺と同じで古いタイプの人間だからな」というセリフも、涼のギルスが「昭和ライダーの悲劇のロンリーライダーのエッセンスを強く引き継いだキャラ」という意味合いもあったり。

 まあ、アギトもあと2週なので、秋から新番組になる流れ、と。

★青天

 先週のパリ編と、今週の話で、日本の激変を篤太夫が事後報告という形で聞いて、ダイジェスト的に時代を進める手法ですな。

 この後は、故郷に戻った彼が、平九郎の死などで身内から責められつつも、長七郎に最後の激励を受けて、仕切り直しの展開っぽい。

 史実では、駿府に引きこもった慶喜のために、財政立て直しに奔走する形で、その功が認められて新政府にスカウトされる流れですな。

 意外と、勝海舟が出て来ないのですが、これは栄一が勝のことを毛嫌いしていたこともあるそうで。
 栄一としては、慶喜がもっと新政府で重要な役割を果たすべきだと考えていたのを、勝が過保護になって慶喜を波風立たない引きこもり状態に追いやったと解釈。

 どちらも、慶喜に対しては忠義を尽くす気持ちは同じなのですが、その方法論が違った、と。
 まあ、本作の慶喜の「逃げ腰、優柔不断さ」を見ていると、勝の方が慶喜のことを理解していたということになるのでしょうけど。

 栄一は、やはり自分を引き立ててもらった英明な君主という目で慶喜を見ているので、それが引きこもってしまうのは勿体ないという感覚なんでしょうな。

 恩義はあるけど、理解は及ばず、過大評価をしてしまっている、と。
 この辺の両者の思惑のすれ違いが、秋以降、どう描写されるかにも注目しつつ。

 結果として、このドラマを見る限り、慶喜は先見の明はあって有能なために、西郷や大久保などの薩摩からは恐れられて、疎んじられた形ですな。
 で、味方のはずの幕閣や水戸藩との関係も疎遠であり、側近であった者たちは攘夷論者に切り捨てられ、完全に孤立に追いやられた。まあ、栄一/篤太夫の現状も、それに近いのかもしれません。
 時代の先が見えたがために、周りに理解者がいなくて、孤立した者同士で、また気持ちがつながるのかも。

 で、そういう状況を、家康さんがどう解説してくれるか、秋からの新展開、明治編を楽しみにしたく。

 今回はこれにて。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/29 (Sun) 18:24:40

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第46話:極大消滅呪文メドローア)

 ダイの頭の輪っかの呼称のご教示、ありがとうございます。「頭環」は全く知らない単語でした。ファンタジーだと同種のものがよくあるみたいですんで、きちんと用語が確立してたのか。

 忍者の鉢金は思いついたものの(新撰組のも同じものかな?)、仰るように和風なので違うと思い、西洋風で思いつくティアラとかだと主に女性用だし。おおむね、こちらで解説頂いた通りに迷ってましたが、サークレットは思いつけませんでした。しかし訳語(小冠、額冠)があったと知ったのは収穫です。

 OP映像でのポップが炎の矢(?)を射るカットは、ご教示頂くまで、イメージ的なものかと勘違いしてました。あれがメドローアだったんですか。「極大」というネーミングと発動に時間がかかるという情報から、巨大な竜巻みたいのが発生して、みたいな絵になるのかと思い込んでました。弓矢のようにコンパクトに発動して、威力が強さもサイズもデカかったわけでしたか。

 ともかく本編。ですが、5日後の反攻~決戦に備える回ですね。ダイのパーティは各々が修行に入るわけですが、今話のメインはポップみたいです。が、冒頭ではパプニカ三賢者のエイミとヒュンケルが面白い流れに。ヒュンケルとダイが同室で回復の床についてるわけですが、エイミの看護がヒュンケルに対して甲斐甲斐しい感じです。果物取りに行った隙にヒュンケルが出て行って、あかさまにガッカリしたりも。後で姉のマリンにはお見通しでしたが、惚れちゃってる感じですね。
(しかし空振り感ありまして、ポップに対するメルルみたいな立ち位置になっちゃうのかな。)

 エイミは果物持ってくると部屋を出ますと、レオナらが入れ替わりで5日後の決戦を知らせる。魔王軍が攻略、破壊し、もうマークされていないカール王国を前線基地とするわけか。5日間ではさして準備できないでしょうから、各国の相談がまとまる前にレオナが既に動いてたのかな。

 それはともかく、ダイらは残る僅かな日数をも惜しんで修行というわけですか。これも(たぶんマァム以外は)数日でできるはずもないですが、これまでの戦いで積み重なった経験前提だと、背中を一押しで大化けすることもあり得るんでしょうね。現実でも努力してもなかなか成果が出せない人が、ちょっとしたヒントで突破、急成長することはあります(三日会わざれば、どころか、一瞬でそうなることもある)。

 ともかく、そうなるとダイらは行動が速い。ヒュンケルはダイを伴ってロン・ベルクのもとに。果物持って帰ってきたエイミは唖然とし、心配するわけですね。あの人たちは戦いしかないのか、と。大魔王バーン・魔王軍の侵攻が急なる現状で何を言ってるんだという気がしないでもないですが、恋する乙女の思考では思い人が第1位に来るんだろう。

 ロン・ベルクは非常に機嫌が悪そうで、ダイが、もといダイの剣が勝てなかったことが許せないらしい。自分は破邪の剣は(真魔剛竜剣と並んで)ダイの剣と同格と思ってたんですが、ロン・ベルク的には格下扱いみたいですね。で、刀匠自ら「焼きを入れてやる」と。ロン・ベルクは剣の腕も確からしく、ヒュンケルが意外そうです。この修行がどうなのかは来週に描写されるのかな。

 マァムは素早さと打撃の正確さの底上げらしい。滝を打って、飛び散るしずく全てに正確にパンチを入れる修練ですが、マァムの格闘術としては、スピード≒威力ということらしい。そこへメドローア習得中のポップが傷めた腕を冷やしに来て、マァムの軽装≒露出の多さに見惚れるわけですが(原作の描写はもっと露骨なのかな?)、大岩を造作もなく砕く打撃に恐れをなすと。確かにあの威力でビンタ食らったら、対クロコダイン戦のときのように吹っ飛ぶだけでは済まないでしょうな(^^;。

 クロコダインは、チウに手伝ってもらって海中に潜り、バルジの大渦を2つに割ったり、1つに戻したりと不思議なことやってますね。これで思い出すものがあるとしたら、古いアニメですが「赤胴鈴之助」。必殺技に「赤胴真空斬り」がありまして、2つの竜巻をぶつけて、竜巻間の敵を砕くというもの。クロコダインの修行内容と新技が気になりますが、これも来週以降のお披露目らしい。

 しかし今話のメインはポップの修行。マトリフが危険と思って、今まで伝授しなかったメドローアを、この危機的状況では伝えざるを得ないという判断かな。たぶん、マトリフとしては自分の全てをポップには伝えておきたいということもあるんだろう。マトリフは前戦の傷が未だ癒えぬのか床についてますね。が、無理を押してポップにメドローアを伝授するつもりらしい。

 マトリフが最も危機感を抱いたのはハドラーでしたか。禁呪法で生み出した魔法生物は作り手に似る。フレイザードの残忍さ、卑怯さは当時のハドラー譲り。今の親衛隊の武人らしさは今のハドラー譲り。となると今のハドラーは半端ない、ということか。氷炎のフレイザードを例に出したのは他にも意図あってのことのようで、メドローアが冷気系+炎系=熱系の魔法だからみたいですね。対極的ですが、「熱~温度」指標では同一の魔法でもあるんで、統合できるものらしい。

 普通に考えると、高温と低温が合わさって適温になっちゃうわけですが、どうも氷、炎それぞれが打ち消さずに混ざる感じなのかな。ともかくもメラとヒャドを合わせた弓矢の形で射抜き、対象を消滅させるらしい(といっても、理屈はさっぱり分かりませんが ^^;)。

 その習得修業が荒っぽいわけですね。マトリフがメドローア撃つから、ポップが受け止めろと。失敗したら消し飛ぶわけで、命がいくつあっても足らなさそう。が、マトリフによれば天性のセンスの有無のものらしく、できないんなら一生できないわけか。もし習得できずにポップが出撃したら死ぬという確信あっての、マトリフの無茶なんでしょうな。ポップは恐れるも、マトリフも無理を押しての行動であると見抜き、正面から受けて立つ。

 ポップが受け切ったシーンは描かれませんでしたが、上述の通り、腕を傷めた程度で成し遂げたらしい。ただし使いこなすまでにもう少しかかりそう。右手にヒャド、左手にメラで行う術ながら、ポップはメラ系の技量が勝り、バランスがいまいちらしい。右腕を傷めてるのは、ヒャドがメラに抗しきれてないからだろうか。それでも山に風穴あく威力なのは頼もしい限り。

 マトリフとしても期待以上だったようで、もしかしたらポップが死ぬかと思っただけに、嬉しそうな感じです。しかし、マトリフがこうしてポップを認めるはるか前、アバン先生が素質を見抜いていたわけでしたか。その当時のポップは、まだ逃げ癖のあるヘタレみたいな感じだったんでしょうけど、伸びしろの大きさと方向性は見抜いていたわけか。さすがは「先生」と呼ばれるだけのことはある。自分(アバン)の強さだけでなく、誰かの強さを引き出すことが大事、役に立つという考えなんでしょうな。さらにその強さを結集させることも。

 その頃、大魔王側では牢獄でザボエラが吠えとりますが、親衛隊のクイーン・アルビナスはダニだとして始末をハドラーに進言。しかしマトリフの慧眼通り、ハドラーは超魔生物の恩義もあるとしてザボエラの命は助け、頭を冷やさせるに留めるらしい。たぶん、この恩情が後で仇になりそう。ザボエラが頭冷やす(改心する)ようには思えませんので(というか、自分はそう期待してる ^^;)。

 しかし、その程度はさざ波に過ぎないのかも。大魔王バーンがキルバーンを召し出して、本業やれと言い出してますから。相手はキルバーンも予想外だったバランらしい。大魔王バーンも敵(主にダイら)の急激な強化、成長に危惧を抱いたんでしょうね。だから各個撃破で戦力を削る算段に出たんだろう。

 次回は「いざ決戦の地へ」で、ダイらは出陣、キルバーンはバランを狙い、という感じですね。波乱の前の静けさといった感じになるのかな。原作コミックのタイトルから、このダイアニメの進行を考えると、まだ半ばらしい。それでも終盤なのかと思う、緊張感の高まりを感じます。本当の大詰めがどれほどか、今から楽しみになります。

Re: 8月のスレッド(2021) - Shiny NOVA

2021/08/29 (Sun) 23:16:28

 27日の2話分補完と、今朝の放送で、セイバーの最終回までは追いつきました。
 やはり、最終回が見られないのは、一番モヤモヤですからね。
 これで、次回は問題なく、リバイスに移れる、と。

 アギトの方も、今回分と、次回で合わせて終了、と。まあ、今週分はいろいろと救いようのない展開に愕然としつつ、次回の最終話はすっきりまとまる予定。

 最後に格好いいのは、ただのホモ・サピエンス……じゃなくて、ただの人間だと誇らしく名乗る氷川さんですね。
 超能力を持つ持たないは関係なく、人間として未来をつかみ取ろうと懸命に困難に立ち向かう姿が奇跡を起こすドラマに結実する話。

 その後で、人の夢や欲望が何をもたらすかを対立ドラマで描く龍騎につながる流れ。
 ドラゴンの騎士セイバーから悪魔にバトンタッチされたように、神と混沌の対立劇からモンスターとカードで契約するドラゴンの騎士に突入する流れ。
 タイミング良く、対になる話だなあ、と感じます。

★ゲッター

 1クールものだと、あっという間にクライマックス感ですね。8話を経過し、次回から敵の本拠のある未来へ時空転移する流れ。

 敵がターミネーターの映画のように、「ゲッターによって滅ぼされかけた未来の宇宙人設定」なので、ゲッターが覚醒する前の時代に戻って、叩き潰そうという筋書きですな。
 ただ、それによって、却ってゲッターの覚醒を早めてしまっているような、鶏が先か卵が先か理論のタイムパラドックスが生じてしまうわけで。

 どういう風呂敷を畳むか先が見えないまま、原作者が亡くなったものを、今度はどう始末をつけるんだろう。

 なお、未来世界では、死んだムサシのクローンが登場しますので、本作の號もゲッターの生み出したクローンの可能性を指摘しておきます。
 本物の號は、やはり火星で真ゲッターに融合されて消えたのかなあ。

 とにかく、次回は、ブラックゲッターが海底に乗り込んできて、アークのピンチを救うみたいな公式サイトの予告があったので、一気にクライマックスに突入しそう。
 何よりも、気になるのはEDに流れる曲。OVA真ゲッターは3話までと、4話以降で主題歌が変わりましたから、どちらが採用されるかなあ。

★ダイ大

 マァムのトレーニング来たあ。
 うん、ポップが見惚れるぐらい「マァムの脚は凶器」ですね。アニメでは「マァムの体は凶器」になって、ことさら脚を強調しなくはなりましたが、原作の素足太腿マァムのコスチュームがタイツ着用に替わって、この回はどうなるかと思われていましたが、
 現実に準じて、きちんと脚はさらしておりました。脚フェチな自分としては、拍手喝采です。

 で、メドローア習得の一方で、各人の修行回で盛り上げてくれます。

 クロコダインさんは、「獣王会心撃」を両腕で放てるようにしたわけですな。
 片手で空気の渦を一つ生み出していたのを、両手で二つの渦を発生させ、相手を二つの渦の合間に放り込み、身動き取れない状態にしたまま、二つの渦の相乗効果で粉砕するという技。

 さて、次回は、バランVSキルバーンが一つの目玉ですが、北の勇者もそろそろ出るはず。
 う〜ん、サブタイトルに「北の勇者」とは付かないのだろうか。
 まあ、8月中に登場すると思いきや、9月になってしまいましたな。

 10月になると、放送1年になりますので、そこでOPの変化になるのかな。何だかんだ言って、絵面のマイナーチェンジだけで続けて、抜本的な変化は見せなかったとは。
 まあ、今回からシルエットだけの親衛騎団が、OPで姿をお披露目されたので、9月は親衛騎団との初バトルが一つの目玉になるかな。

 ダイVSヒムとか、ポップVSフェンブレンとか、マァムVSシグマとか、クロコダインVSブロックとか、ヒュンケルVSアルビナスのカードになる流れ。

 で、ノヴァが乱入して痛い目に合うとか、そういうのが9月の2週めか3週めになると予想。
 でも、ノヴァが痛い目にあったおかげで、ポップが自滅せずに済むという形ですね。
 ナイトのシグマは、魔法の呪文を反射する盾を持っているので、気付かずにメドローアを撃っていれば、パーティー全滅の危機とか、その辺の駆け引きが上手い作品です。

 無敵技を手に入れたと思ったら、すかさず対抗手段を描いて、シーソー続きなバトル展開で、どうやって決め技を上手く当てるかっていう展開に。
 あと、1対1の戦いと違って、集団戦だと、それぞれの相性によって有利不利が変わってくるのが注目点。

 マァムのスピードに対して、それより速いスピードを誇るナイトのシグマとか、
 パワータイプのクロコダインに対して、それ以上に屈強なブロックとか、
 得意技が通用しない状況になって、ヒュンケルの采配で対戦相手を変えるという流れに期待しつつ。

 うん、親衛騎団が出て来ると、チーム戦の面白さが出て来るので、また一味違うバトル展開が楽しめそう。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/29 (Sun) 23:20:38

 定期感想その3です。

 以下、ちまちま書いて投稿しようとしたら、NOVAさんの書き込みを頂きまして。反応できてない点がありますが、ご容赦をお願いします。

●仮面ライダーアギト(第48話:星の支配者、第49話:絶滅の足音)

 まだ来週分を残しているんですが、こちらで伺った「消化試合的な雰囲気」「広げた風呂敷をどう畳むか」ということが、何となく分かってきました。確か、クウガについても同様のことを伺ってました。あのときはまだ、最終盤がバトルや緊張感より、オチらしいオチを作ること優先だということは、強くは感じてなかった記憶はあります。

 クウガだと、ラスボス:ン・ダグバ・ゼバ/未確認生命体第0号とのバトルは、クウガが最強フォーム(アルティメット)を初めて行使しながらも、決着は生身の殴り合いなどがありました。が、ダグバの脅威はフラッシュバック的に描かれ、被害者数も過去最大級であることも示されました。曲がりなりにもダグバ vs クウガの直接対決もあったわけで、直前のゴ・ガドル・バ戦がガドルの強さの直接描写に対し、ダグバは設定的な脅威度で補完されていた面もありました。

 アギトだとちょっと違ってきてますね。ラスボス「闇の力」が、直接に対峙して倒せる相手じゃない。人類を絶滅させるべく行動を開始してますが、「ドッペルゲンガーを見せて、自殺に追い込む」というもので、戦って止めるとかの勝利条件が見えにくい感じです。

 言い換えれば、災厄の元凶たるラスボス「闇の力」が、アギトにできることに対して、あさっての方向に行ってる感じです。つまり、アギトにできることがない感じですね。予習すると、やっぱり「闇の力」とアギトが対決するわけではなく、アギトらの活躍を見て、「闇の力」が手を引く(人類に猶予を与える?)格好でオチをつけるらしい。

 そのためなんでしょうか、最終盤で重要キャラクターらしき女性2名が出てきたのかな。翔一に対しては岡村可奈、涼に対しては水原リサですね。どちらも、非常によく似た経過で親しくなっていってます。かつ、岡村可奈は(父親由来の)アギトの力を宿し、水原リサは「闇の力」がターゲットとするさそり座であると示される。

 岡村可奈は何でも1人でやろうと頑なで、手を貸したがる翔一に反発する。が、翔一にうっかり火傷を負わせる。これは負い目を感じるわけで、少し心を開き、もうクビになると打ち上げる。そこで翔一が踏み込んで料理を手伝って成功させる(店主の倉本を納得させる)。これは岡村可奈としては嬉しいわけで、さらに心を開く。そこで翔一が倒れてしまうわけですね。

 約束に遅刻したのはそのせいと岡村可奈は気づき、そんな無理をして尽くしてくれたと分かれば、さらに感謝の念も湧いてくるというもの。そこで岡村可奈が弁当作って持ってきてくれるわけですね(真魚もそうしてたなと思い出すものあり)。翔一、美味いと言って盛んに食うわけで、これで完全に信頼成立でしょう。

 涼と水原リサも、ほぼ同様の経過を辿ってますね。当初は涼がガキ扱いして、もともと拗ねていた水原リサを反発させてしまう。が、反発心で挑んだバイクの走り対決で実力差を示され、ショックを受ける。が、そのショックで横断中の小学生に気付かず、涼が身を挺して水原リサのバイクを止めてくれて、事なきを得ると。

 これは水原リサの負い目にならないわけがない。これで少し心を開いたところで、大人の走りを教えてもらう約束をするも、涼が遅刻。さらに2人で走行中に涼が倒れまして、重傷をおして来てくれていたことが分かると。それで水原リサは涼をマンションへ送り届け、おそらく看病して、焼きそばを2人前作ると。涼、不味いと言いながらも2人前を夢中で平らげまして、これが水原リサを喜ばせないわけがない。この2人も完全に信頼成立でしょう。

 涼は対応するヒロインがいませんし(離れたり、死んだりしてしまった)、翔一は美杉邸を出たために真魚と距離感が出てしまってます。翔一や涼がライダーであると知らないヒロインで、オチとなるドラマを作る狙いかなと思います。それで「闇の力」を納得させられるのかどうかは、来週に期待したい。

 そこは見どころではあるんですが、自分的に最も注目したくなったのが北條です。今週分でも当初は「アギト排除、アンノウン保護」を主張してたんですが、初登場の上層部らしき白河尚純が同意すると迷いを見せてました。自分は一瞬「おや?」と不思議に思ったんですが、その迷いに至る溜めと暗示はあったかもと思い直すものがありました。

 TV本編内の直近では、視覚異常を起こした氷川を指令車からサポートした一件ですね。目が見えなくなるという氷川を、医師の言を無視して信用したればこその動きでしたし、サポートも的確で氷川の状況を我が事のように分かってる感じがある。いつの間にそんなに親しくなったんだ、と思えますが、よく考えたら延々と行動を共にしてきたんでした。

 北條はもう氷川の理解者といえるわけで、その氷川はアギトを信用したいと思っている。それが北條にじわじわ刺さっていっていると思えば、北條が白河の信任と同意に迷いを見せるのが分かる気がします。ただ、まだ分岐点にいる感じで、次週で北條がどう出るかで最終評価が固まりそう。

 この北條の迷いについては、論理的(?)には「アギト排除、アンノウン保護」も一応の理がある点が大事かもしれません。アギトになる前は超能力が発生し、榊亜紀などは(復讐心からとはいえ)機動隊員2名を能力で殺害、北條も殺しかけたんでした。雪菜ですと、力を制御できずに真魚の父:風谷伸幸を殺害してしまっています。力に精神がついていけてないといえまして、北條の理屈は分かる気がします。

 その理屈に対し、たぶん北條自身の気持ちが相反して来てるみたいで、ジレンマが面白いことになってきたなと。もし次週で北條が何らかの決断をするとすれば、どうジレンマが解決するかが観られそうで楽しみです。

 ともかく本編、と言いたいところですが、おおむね書いちゃったかな。「闇の力」は人類絶滅を画策して、おそらく数百~数千年かかりそうな迂遠な策「ドッペルゲンガーを見せて自殺」を遂行する。手始めはさそり座の人間で、水原リサも対象ですね。配下の風のエルと地のエルには護衛を任せるとともに、「アギトの種」を宿す者を殺害するよう指示する。こちらは、岡村可奈もターゲットになってしまう。

 翔一は岡村可奈と、涼は水原リサと出会い、紆余曲折あって親しくなり、これが最後のドラマとなる感じです。一時はアンノウンの活動は消失していたものの、風のエル、地のエルがアギト抹殺を再開。アギト、ギルスでは太刀打ちできない強さであるわけですね。

 それでも立ち向かうアギトですが、G3-Xチーム(G3-Xと旧型のG3で、G3マイルドではないらしい)が阻んできて、次回に続くと。小沢澄子率いるG3ユニットは解体同然ですから、この2機の装着者は誰だ、といった感じですな。

Re: 8月のスレッド(2021) - K.K

2021/08/30 (Mon) 16:55:32

 定期感想その4です。

●仮面ライダーセイバー(第46話:さようなら、私の英雄。、第47話/最終話:終わる世界、生まれる物語。)

 まずは、1年間の感想にお付き合い頂き、いろいろご教示も賜りまして、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。めでたく感想完走をご一緒できましたことを幸いに思います。
(飛羽真が神として全て救う旨の慧眼の予想とか、NOVAさんのご感想で思い出すことがいろいろありますが、とりあえず割愛。NOVAさんのセイバーの締めのご感想を待ちたいと思います。)

 増刊号はあるんですが、セイバーの物語としては「最終章」で完結したと思います。こないだ、まだ物語途中ではあったんですが、自分の見方で楽しめてない面があるかもしれないと申しました。自分は結果より経緯に注目しがちなんですが、セイバーについては結果から経緯を想像する作りなのかも、ということです。

 その見方はまだまだできてなくて、このラスト2話でも1回目の視聴ではちょっと不満が溜まったりしました。例えば、ルナの消える消える詐欺(?)、飛羽真を塔最上階に送り出す剣士らの死んだ死んだ詐欺。あるいは、ストリウス vs 飛羽真の対決が舌戦主体な印象があること。

 死んだと見せて死んでない繰り返しは、正直、がっくり通り越して、イラっとさえ来ました。特に回数が多いのが大秦寺/スラッシュですね。前の第45話(十剣士、世界を賭けて。)で、蓮/剣斬を送り出して、いったん死んだような描写がありましたが、第46話で復活して尾上/バスターを援護。それで死んだと思ったら、瀕死でとどまり、ユーリに治療してもらって復活。

 尾上/バスターも倒れては立ち上がり、「こんなところで死・ねるか」と言いつつ(無念を表す死亡フラグ台詞っぽい)、敵を捉えてスラッシュに射抜かせ、「おお、我が身を犠牲にして倒した」と思ったら、ユーリに救われてる(もっとも、それでユーリが力尽きて消滅ですけど)。

 こうなると、倒された、死んだと思ってもそうでないと思ってしまう条件反射が起こりまして、さっぱり緊迫感が高まらなくなってしまいました。そのため、飛羽真がいったん(現実世界から)消滅して、再建できたらしいワンダーワールドで復活するのも、現実世界で救いきれなかった人々を復活させるのも、飛羽真が帰還するのも、全部「まあ、そうなるんだろうな」と感じてしまいます。

 これって、今までのライダーとの比較をついしてしまうわけで、剣士が仲間を先に行かせて次々倒れるのは、ビルド終盤を思い出します。あれは悲壮で4ライダー揃い踏み変身が、3ライダー揃い踏みとなり、2ライダーとなりで、非常に寂しくなっていく厳しさゆえの盛り上がりでした。その辛さを回避しちゃうセイバーってどうなのよ、と。

 救いきれなかった人々についてはエグゼイドですね。ラスボス(檀正宗/クロノス)すら倒さずに「治療」したわけですが、犠牲者は救えず、完結後の課題として示される辛い勝利でした。それだけに印象深くなったわけですが、神がかった力でみんな助かるセイバーってどうなのよと。

 1度めの視聴ではそう思っちゃったわけですが、思い直しての2度め視聴では、「これはこれでいいのかも」と思えました。飛羽真を最上階へ送り出しつつ倒れない剣士ですけど、注目すべきは必ず複数で飛羽真援護してる点かも。ビルドだと、たった1人が強敵引き受けてました。

 セイバーは基本、2人組で「決して1人ぼっちにはしない」という作劇・演出意図だったように思えます。1人ぼっちにしない、だけで終わるわけはなく、仲間を見捨てない、となるわけで、それなら死んではならない、となってきます。対比されるのは(最後に復活するものの)1人で行動してきたユーリの消滅でしょうか。

 それを敷衍すると、ヒーローが仲間内だけで守り合うのか、ということになってきて、犠牲者をみんな救いたい→救った、となるのも自然な流れであるように思えてきます。それが作風だとしまして、根っこはどこか考えてみると、ラスボス然としたストリウスですら、ある意味、被害者であったことがありそうです。

 全て事前に「全知全能の書」で決まっている、というセイバーの世界観ですね。誰が悪いとかいうわけじゃなく、世界の仕組みゆえにみんな苦しんでいるというのが、闘争の原因なんでした。だから、邪悪な意志あって悪を為すラスボスがいない。つまり、ヒーローが正義のために戦う相手がいない感じですね

 それでもストリウスは飛羽真の可能性を否定して、世界の終りの演出家たらんとしたのは確かでしょう。対する飛羽真はまだ物語=世界は続けられると信じている。この両者の差も妄想すると面白いかも。

 2人とも、言葉の創作者ですよね。序盤から登場した飛び出す絵本「Wonder Story」は飛羽真の著作ではなく、飛羽真らの行動を絵にするものであったようです。飛羽真が書いたのは「ワンダーストリー」で、小説家が原稿用紙で書いたんだから文章のはず。ストリウスの詩も言葉のみであるはず。

 文章/言葉ですと、論理性とか仕組みの説明等々は優れているけど、情報量が少ない。絵は非常に情報量が多い。ある絵を言葉で説明しても、その絵を知らなければ、おそらく全く違う絵を想像するはずです(簡単な図形を用いた実験で証明されてたりする)。

 文章で絵をイメージして、さらに現実を想像するのが小説であると思うんですが、作者は当然、最初に現実的なイメージがあるはずです。それを絵に落とし込んで、さらに言葉という記号に落とし込む。読者は記号を解釈して絵→現実を構築する、つまり物語世界を再創造する。読者が最終的にイメージするものは、作者の元イメージとは異なるし、それで問題ない。

 ストリウスが陥った悩み・悲劇は、言葉に一意に対応する、たった1つの現実しかないと思い込んだことでしょうか。これは自分が書いた詩が、一字一句違わず「全知全能の書」に記載されていたことで、間違った思い込み(文章と現実が1対1対応)になっちゃったんでしょう。運が悪かった。

 もしかすると、賢人が見たいくつもの未来も、文章の解釈の相違ということだったかもしれません。飛羽真が小説家として見抜いたのが、文章で描かれた物語がたった1つの解釈しかないわけがない、ではなかったかと。それなら「全知全能の書」に、一見、字義的には世界の終りと思える記述があっても、解釈次第ではその先の世界≒続編も出せる、ということだったような気がします。

 そう飛羽真が思ったからこそ、絵本「Wndoer Story」の続編らしい「ワンダーストーリー」は文章で仕上げたんじゃないかな。いずれ物語の次の書き手=世界の担い手が自由に話を進められる=世界を続けていけるように。セイバーの結末はそういうことだ、自分的には勝手に解釈しておこうと思います(そのうち、考えが変わると思いますけど ^^;)。

 ともかく本編、なんですけど、おおむね書いちゃったかもです。塔の最上階で待ち構えるストリウスに対し、剣士たちは飛羽真を送り込むべく、次々と倒れそうで倒れず、倒れたらユーリが我が身と引き換えに助ける。消滅の危機にあるルナは、同じく消えかかってる芽依が決め台詞「顔を上げろ!」で励まし、ルナも塔最上階にたどり着く(ここも2人セットになってる)。

 それまでは飛羽真が孤軍奮闘のようでいて、実はちゃんと仲間がついていたと。プリミティブドラゴンの少年ですね。そういや、飛羽真の語る物語を聞きたがってたんでした。物語が消えようとするのを座視するわけがない。が、それも一時に留まり、ライドブックスら消滅していく。

 が、剣士は諦めず最上階に再集結、生身で挑み、さらにルナもたどり着く。ルナは消滅寸前ですが、プリミティブの少年と同じく、飛羽真が語る物語を聞けると知って力を得まして、飛羽真に「ワンダーオールマイティ」を与える。これで飛羽真はもとより、賢人、倫太郎にも剣士/ライダーの力が復活(そういや、クロスセイバー時点で聖剣10本の力を付与されてたんでした)。

 こうなるとストリウスに勝ち目はなく、撃破されるも、世界の終わりは止まらない。ストリウスは演出はしても、ストーリーに対しては傍観者の立ち位置なんでした。が、芽依の不特定多数への呼びかけがようやく功を奏しまして、物語が続々と寄せられ、それが消滅の闇に飲まれた飛羽真に届くと。

 この時点で飛羽真は既にルナからワンダーワールドの守護者たる力をもらっていたようですね。ワンダーワールドは現実世界のメタ的な世界らしく、飛羽真が物語を続け、現実世界も続いたようです。さらに飛羽真、ワンダーワールドで「Wonder Story」の続編「ワンダーストーリー」を書き上げ、完全に世界を救って、現実世界に帰還もする。同時に犠牲者も全員帰ってきたらしい。ワンダーワールドでも、戦いに倒れた敵味方も復活し、この結果を祝福してますな。

 現実世界では飛羽真不在のまま、新作の「エターナルストーリー」が受賞してまして、賞名がちょっと笑った。脚本担当のお1人、長谷川圭一さんの名前をもじって「長谷川一圭賞」ですか(^^;。第44章~最終章を担当して、きっちり物語の風呂敷畳んだ功績を考えると、こういうお遊びも悪くないですな。

 絵本「Wonder Story」にも変化が現れまして、幼い飛羽真、賢人、ルナが仲良く本を囲んでいるシーンが最終ページになったらしい。ハッピーエンドですね。続編「ワンダーストーリー」に引き継がれるのは、そこからのお話ということになりそうです。

●仮面ライダーセイバー&リバイス(増刊号)

 セイバーの最終章での積み残しを整理して、リバイスのお披露目しての引き継ぎ回ですね。

 セイバーについては、ソード・オブ・ロゴスの構造的な問題がラストで改善方向なのが示されてました。セイバーでの根本的な問題点は「全知全能の書の通りの歴史」ですが、世界の終わりを乗り越えたことが示され、以降は自由に描けるようになってます(だから次作リバイス以降に影響がないということでもある)。

 しかし、すんなりいかなかった要因がマスターロゴスの造反であったわけですね(ストリウスに利用もされたし)。そこで独裁のマスター制から共和の評議会制へ移行。トップ次第の人治主義から、いずれ法治主義に移って安定する前触れでしょう。

 セイバー世界での問題点は完全解消ではなく、「全知全能の書」から分かたれたページ=ライドブックがまだ散逸しており、もし回収したとしても管理が必要。ということで、ロゴスも存続の必要があるようですな。戦乱は収束したものの、剣士も任務は続くと。また波乱があるかもしれないし。

 が、増刊号でのセイバーの最大の積み残しはそこじゃなかったかー(^^;。倫太郎と芽依ですね。序盤では芽依が倫太郎に惹かれていく様子がちょこっとありましたが、中盤くらいから音沙汰なしな感じ。

 そこはたぶん倫太郎のせいでして、どうも情緒未発達な感じがありましたから。芽依の(もしかしたら意識してない)シグナルに気付かず、丁重な態度を維持したんで、芽依にも発展がなく、諦めちゃったのかも。

 倫太郎がいきなりのプロポーズ「家族になってください」も、たぶん以前に「ロゴスは家族」とか言ってたんで、もう家族でしょ、となって不発。芽依以外は倫太郎の気持ちに気が付いてまして、ヤキモキがちょっと笑う。ただ、神代兄妹だけは別でして、そこもなかなか可笑しい。

 が、最終的にカップル成立したようで、賢人が手伝う約束もした本屋かみやまに現れた倫太郎&芽依はカラーコーディネイト合わせた装いでした。こういうところですね、結果を示して経緯を想像させる、と自分が思うセイバーの作りは。

 一方、リバイスはリバイ&バイスが登場ですか。全くもったいぶらずに見せてくれるのはありがたい。両ライダー、敵怪人、バトルの雰囲気を示してくれまして、リバイス第1話のいい予習になったかも。自分は劇場版未見ですんで、こういうのは助かります。

 演出的には「おなら」を強調してたりしまして、コミカル傾向を狙ってるのかな。コロナ禍で世相的に暗い傾向がありますんで、逆方向の明るさ、軽さを出すんだろうか。受ける作品の傾向分析したコラムを読んだことがありまして、なんでも「世相と逆張り」が受けやすいんだそうです。

 たぶん、世間で見かけないものをフィクションで見たいからかも。もっとも、今のご時世に対する励まし、というストレートなものかもしれません。ともかくリバイス第1話を観てみれば、作風や狙いが分かってくるだろう。

 改めて、1年間のセイバー感想できたことにお礼を申し上げ、完走を祝する次第です。次も楽しんで参りましょう。

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