創作と鑑賞の談話室

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9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/01 (Thu) 00:00:52

 9月の雑談スレッドです。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/07 (Wed) 21:32:49

 定期感想その1です。

 ボウケンジャー劇場版「最強のプレシャス」、倉田保昭さんのご出演に気が付きました。意外と特撮にご出演多いのかなとウィキペディアを調べると、そうでもないようですね。「最強のプレシャス」と闇照編って、倉田さんのご出演が見られる貴重な作品みたいです。

●ダイの大冒険(第93話:瞳の宝玉)

 さすがにラスボスとの最終決戦だけあって、テンションを高めては緩めるみたいな波はないようですね。クライマックスに向かって駆け上がる一方な感じです。とはいえ、ここまでの経緯を踏まえて、少し波乱を起こしておいて不発と見せ、しかし「これって、もしかしてこの後の伏線かな」と思うような要素をまだまだ入れ込んで来るようです。

 まずレオナですね。既に勝利を確信し、ダイに対して一気にやり過ぎたかと悔いるほどの大魔王バーンに対し、隙をついてパプニカのナイフで一矢報いる。魔族最上位の大魔王ですから、その傷はすぐに治癒してしまうんですが、ミストが預かっていた凍れる時間の魔法の体ですと、傷をつけることすら難しかったはず。

 レオナの攻撃はダメージが残らないにしても、レオナの台詞通り、バーンとて無敵ではないことは証明できた。となると、ミストバーンにも当たれば有効なはずだったポップのメドローアならどうか、と観ていて考えたところに、ポップらが駆けつけて来るわけですな。

 もっとも今話の流れからすると、ポップは魔法攻撃よりも頭脳戦で真価を見せてくれそうな感じですね。アバン先生によると、レオナへのアドバイス「大魔王を倒せるのは勇者の一太刀」をポップも重んじているらしい。勇者でなく、レオナの一太刀を見たのがダイであることを考えると、ダイが一太刀入れる気合をレオナにもらい、ダイの一太刀に託す執念をポップはアバンにもらったとなりましょうか。

 アバンがポップに望みを託す流れが、なかなか感動します。ホワイトガーデンで勝った9人揃って駆けつけるも、いきなりバーンに睨まれて5名が瞳化。ダイはレオナは瞳化されて、自分は影響なかったことから、発動条件「バーンと戦うまでもない相手」と知っている。ポップはその情報と瞳化された各人の状況・状態から、何が起こったか正確に把握する。

 その状況を「むしろ好都合」と言ってのけるほど、ポップは冷静でもあるわけですね。ヒムは激高し、ラーハルトは呆れるも、ポップの真意(瞳状態なら安全なはずだから、思い切り戦える)を知って納得する。ポップの「むしろ好都合」は思考の流れが速いことを示唆するシーンでした。

 これを見たアバンは安心したようですね。まるでマトリフのようだと。ポップもマトリフを意識してますね。となれば、アバン先生は自分の後を託せるわけで、その後の行動の意味が分かります。ダイがバーンの構えを最強奥義だと警告すると、アバンらはむしろ積極的に突っ込んで行く。

 あれって、おそらくはまだその奥義を目にしていないポップに見せるために、あえて無謀に突っ込んで行ったように見えます。ポップもそこを悟り、ダイを回復しつつ押さえ、「天地魔闘とは何ぞや」と、じっと見るだけで手を出さないんでしょう。

 その甲斐はありまして、攻撃防御呪文の三動作の桁外れのコンボと見極め、かつ奥義後のバーンの行動の不審な点も気が付く。敵に対して隙を見せないけれど、有利な止めの追い討ちに行かないということですね。そこに反撃の余地があると見て、ポップがいろいろ仕掛けていく模様。

 視聴後にポップが何に気付いたか気になってネットで調べてみると、天地魔闘の構えが基本的に反撃技だということらしい。相手の攻撃がないと、バーンも攻撃できないということになりますな。もっとも天地魔闘コンボでなくても、今話で見せてくれたようにそれぞれの単発技でも圧倒的に脅威ですから、そう簡単に事が運べるものではなさそう。

 それはともかく、バーンに天地魔闘を使わせた3人のうち、アバン先生は戦う力が一定以下に落ちてしまい、バーンの瞳化の餌食に。これはさすがのポップもショックと怒りで我を忘れかけたようですが、しかしさすがはアバン先生。『止まれ』の意の身振りでポップを鎮めましたな。

 そうしておいて、バーンに対して思わせぶりな「あいにくと、切れ者ならば私以上がもういる」と不敵な宣言。ポップはそれでもダイを連れて短距離ルーラでアバン先生の前まで移動しますが、最後のアドバイスを受けるつもりだったみたい。

 その期待通り、アバン先生は瞳化される前に「ダイの強さを最大限に引き出せるのはこの戦いを最初からずっとともに生き抜いてきたポップ、あなただけです」と必要十分の訓示をポップにする。2人とも、ここはカッコよかったなあ。次回「絆にかけて」では、ポップによる巻き返しに期待したいところです。

●仮面ライダーギーツ(第1話:黎明F:ライダーへの招待状」)

 まだ始まったばかりで、印象が定まらず、状況説明やドラマ展開は次回以降のようですんで、書ける感想は限られる感じです。とりあえず、シーンは派手なものが多く、目を引きつける出だしのインパクトは作れてるかな。等身大ながら異様な敵軍団とのアクションとか、浮遊要塞(?)とか、破壊される街とか。

 観ていて、いろんな作品を連想しました。勝ち残った1人に栄誉・褒賞があるらしいバトルロイヤル的ゲームなのは、例えば牙狼VR。もちろん、龍騎もなんですが、なぜか牙狼VRのほうが設定的に近い感じがします。

 ゲームナビゲーターの元アリスのツムリさんは、もしかすると演技的には「絶狼 DRAGON BLOOD」の不安を残しているかも。しかし、牙狼VRにおけるナビゲーターの朱伽と似た立ち位置と雰囲気でして、朱伽変じてヨドンナ様になりますと、演技に文句なし。まあ、ツムリもドラマを動かすようになれば、アリスからの成長がどれくらいか分かるんだろう。

 ウィキペディアで見てみますと、主人公が誰かがちょっとややこしそうです。主人公ライダーのギーツは浮世英寿ですが、現時点では正体不明のライダーという印象しかない。かつ、この世界で何が起こっているか熟知していて自信家。ドンブラザーズの桃井タロウのようでもあるし、ボウケンジャーの明石暁を連想するものもあります。

 今話の描写からは、描写の視点があるらしい桜井景和がむしろ主人公的に感じました。ウィキペディアによると「本作品の語り部」となってますから、一人称小説だと思えば、桜井景和が主人公。この桜井は今話では一般人として事態に振り回されてましたが、次回でライダーになるっぽいですね。

 ただ、話の展開を急ぐせいか、桜井景和が事態になじみすぎている、あるいはなぜかよく知っている風なのは、演出的に気にならないでもないです。例えば、豪徳寺武/仮面ライダーシローが撃破されたとき、桜井は即座に「人が死んだ」と言っています。体が消滅する異変を見たにしては、判断が冷静すぎる。設定を知っているかのようです。同様に街が破壊されたとき、今までの生活は終わると即座に感慨を述べています。これも何が起こっているか、既に(半ばくらいは)知っているかのよう。

 しかし、ギーツが勝利すると、「GRIDMANみたく、壊れた街が修復だと?」→「あれ、夢オチ?」→「いや、実際に起こった」と立て続けに揺らして来まして、上記はあまり気にならなくなってきたのも事実です。この辺り、次話以降で印象がはっきりするかも。

 ツムリがライダーを多数リクルートしまして、次回「邂逅I:宝さがしと盗賊」では、今話で「デザ神」となった浮世 英寿/ギーツが言うゲーム=デザイアグランプリ=ライダーバトルが始まるみたいですね。まあ第3話くらいになればどういう話か見えて来るでしょうし、ライダーものとしてどう面白いかは(平成ライダーでは通例の)話数が2桁になってからかな。

●鎌倉殿の13人(第34話:理想の結婚)

 巧拙が分かれる権謀術数が渦巻きまして、いろいろえらいことになってきましたな。もっとも、そのお陰で主要各人物の今の立ち位置や性分が見えて来る感じもありまして、ドラマ理解としてはありがたい面もあります。

 まずはこんな状況でも見ていて安心できるのが時房でしょうか。前からコメディリリーフ役でしたが、今話も健在。子供を連れて遊びに出かけ、帰ってきたら臭い。義時が危ぶむと便所に落ちたと時房が言う。てっきり子供が落ちたと思ったら、時房でして、しかし気にせずくつろいで義時に怒鳴られると。

 野心と呑気(かな?)がごちゃごちゃしてるのが三浦義村ですが、今話もやはり健在。どうしたいんだ、と思う面をたびたび見せる義村ですが、ぐらつかないせいで観ていて安心できるのかも。今話のコミカルな面は実朝への処世術指南。なんの処世かと思ったら、女性との別れ方ですか。義村が頭を下げると後ろに「天命」とあったのが、なかなかに自分のツボでしばらく笑ってしまいました。

 しかし義村、時政にヤバい話を持ち掛けられると、のらりくらりがなかなかに見事。武蔵の国を奪取する気を起こした時政、畠山重忠と対立すると予想して義村を引き入れようとする。が、義村は時政に酒を注いで「決まってるでしょう」。三浦の加勢が欲しい時政には義村が応じたと聞こえるはずです。しかし、どう決まってるかは義村は言ってない。たぶん、義村は何があっても義時側につくつもりじゃないかな。義村の対人距離感は安心感ありです。

 もっとも義村の安定感は、闇に足を踏み入れるも闇に飲まれていない義時あればこそかも。義時ですと力を得ても公権力を預かっているという意識がありそうです。だから義村も時として耳が痛いことが言える。時政ですと、比企を除いて力を独り占めしたつもりになり、力に飲まれて闇に堕ちた感じ。しかも自覚はない。ヤバいですね。

 時政、例えば訴訟事をルールではなく気分で決しちゃってますもんね。付け届けがあれば頼られたと喜んで贔屓しちゃう。義時の諫言は全く届かない。むしろ、頼られた自分の偉さを否定すると感じて怒り出してしまう。時政はいわゆる「隴を得て蜀を望む」に陥ってまして、武蔵に手を伸ばしちゃうわけですね。

 当然、畠山重忠は心穏やかではない。時政は重忠を武蔵守に任命すると言い出しますが、惣検校職の役目は解くという。自分は歴史に疎くて「惣検校職」が何かよく分からないのですが、ドラマの雰囲気からすると実務上の裁量権を持つものらしい。対して「守」は赴任しなくてもいい名誉職でしょうか。名目上のトップに祭り上げて、実質を奪おうというのが時政の策略みたいですね(りくの入れ知恵?)。

 こんなのは亡き宗時が抱いた「坂東を武者の世界にして北条がてっぺんに」ではないですし、比企を除いたら比企以上の暴君来ましたくらいになりそう。いや一応は臣下だから、君側の奸か。その慢心のせいか、都の意思、策謀に気が付けない。後鳥羽上皇は北条を田舎侍と嫌い、せめて源氏で鎌倉を支配させたいわけですね。その意を察した側近らは恐るべき策を思いつく。

 時政が御台所出迎えのために都に派遣した北条政範の毒殺ですね。劇中で明確な描写はありませんが、源仲章が平賀朝雅に毒薬を渡し、(傍流ながら)源氏だろうとけしかけ、朝雅が応じたのは確実でしょう。朝雅は時政・りくの娘婿でいながら、鎌倉ではなく都の権力・名声欲に目がくらんだようです。そこまで都の権力者に嫌われていることに気が付かない時政・りくも末期症状か。

 その都の謀略は義時は気が付いてるんだろうか。三浦義村辺りだと勘づいていそうですが、義時が後妻絡みで遠ざけたのはマズかったかも。元13人衆の大江広元らが反時政の意を秘めて、二階堂行政の孫のえを勧めてきたわけですね。こののえに関してだけは、どうやら義時の目が曇ったらしい。

 義時、一応は用心して八田知家にこっそり見てもらうわけですが、のえの演技を見破れなかったらしい。裏表なしと断言しちゃってますね。義時が三浦義村を危ぶんで遠ざけたのが間違いじゃないかしらん。義村だとおそらくはのえの権勢欲やらなにやら、察知できたと思うんですが。

 と偉そうなこと言ってますが、観ていた自分がまずのえにコロッと騙されまして(^^;。最後に泰時が目撃した、のえが友人らに放言したのを見てもなお、「もしかしたら、のえさんは義時向きのいい人かもしれない」とか思ってたんです。

 確かにのえは、義時の贈ったキノコについては嘘言ってましたし、義時を勝ち馬と見て積極的に賭けてきたのは間違いないでしょう。それでも、子供にすぐ懐かれてるし、義時を虜にする手練手管は見事。闇に足を踏み入れても正気を失うまいとする義時には、のえのような野心も誠意もある人がいいか、と思ってしまったんです。
(誠意は例えば、義時のこれまでの苦労も事前に調べてあったことなど。)

 しかし、視聴後にのえ=伊賀の方を調べてみて唖然。ウィキペディア等では、義時急死(1224年)後、伊賀氏の変を起こし、しかし政子に鎮圧されて流罪となったとあります。義時急死も少し調べると、毒殺説もあるらしい。「のえが義時を毒殺し、鎌倉乗っ取りをたくらんだが」とか、このドラマだと採用しそうな説に思えます。少なくとも、時政に対するりく以上の恐るべき者になりそう。

 そこまで行くかどうかは別として、今話ではのえの放言を盗み聞ぎした泰時の表情が真実を物語ってるんでしょうね。義時は泰時を評して自分の若い頃そっくりと言い(理念的に正しいが現実的に間違い、みたいな)、泰時も暴言(義時に対して「自業自得」とか)を言いはしますが、今話では義時が偏り過ぎているということかもしれない。
(それにしても、夫:泰時の暴言に思わずビンタくらわした初さんに感心。泰時・初夫妻はそこまで互いに突っ込める信頼関係と尊敬があるようです。)

 ともかくも今話が1204年末頃で、翌1205年には畠山重忠の乱、牧氏事件が立て続けに起こるはずですね。承久の乱はまだ先とはいえ、こんなガタガタの鎌倉で大丈夫なのかと心配になります。

 今話で出て来そうなのに出てこないなあと思った人物が2名。まず、九条兼実に対抗できそうな土御門ハドラーさんどうしたんと思ったんですが、この頃には既に亡くなっていたみたいですね。もうちょっと関智一さんのご出演を観たかったなあ。もう1名は善哉です。比企尼が実朝に対するヒットマンにするべく、恨みを吹き込んだ後、どうなってるんだろう。

 その善哉(公暁)に狙われることになる実朝は、既に今話時点で哀れですね。政略結婚含む政治に対する怯えや、和歌に対する熱心さとか見るに、文人の家に生まれたらよかったろうに、武門の出になっちゃったのが不幸の元でしょう。今の混乱した状況を、将来的にも制御する手腕も気力もなさそう。せめてもの理解者は政子くらいでしょうか(あの分量の和歌の書き写しとか、並大抵じゃない)。

 次回「苦い盃」では、どうやら北条政範暗殺の嫌疑が畠山重忠に及び、さらに事態が捻じれてしまうようですね。義時と共に、宗時の思い描いた鎌倉を作れそうな人物がまた退場ということになりそう(史実だから仕方ないけど)。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/08 (Thu) 12:51:53

 9月の初感想です。

 ところで10月からは風都探偵のBS11放送と同じく、ジョジョのストーンオーシャンも10月7日から第2期スタートしますので(今はネフリの先行配信中)、確認したり。

https://jojo-portal.com/anime/so/

★風都探偵(5話)

 最悪のmエピソード2。

 第一エピソードは、Tという頭文字の付く容疑者・関係者をいろいろ登場させてましたが、
 今度もドーパントのメガネウラ以外に、Mという頭文字キャラをいっぱい登場させて、推理を撹乱させてますな。

 今回の大筋としては、ゲームアイドルの殺害予告事件に対して、翔太郎のパートナーの座を掛けたフィリップとときめの対立と、和解に至る流れ。
 クールなフィリップが、ときめに対して冷静ではいられない心情を読み解く亜樹子所長のフォローがいいなあ、とか。
 元々、感情が希薄だったフィリップがいろいろな経験で感情が豊かになり、生まれて初めて「嫉妬」という感情を覚えていたんだね〜と指摘して、

「そうか。これが嫉妬というものなのか。それで謎は解けた」とか言い出すフィリップが面白い。

 一方のときめは、「依頼人を絶対に守り抜く」という翔太郎の探偵としての覚悟に感じ入って、翔太郎並みの無茶を披露。

「やれやれ。翔太郎みたいに衝動的に動くのでは、見過ごしにできない」とフィリップがフォローに入り、
 翔太郎の助手としての関係性が成立。

 ときめが翔太郎の弟子の立ち位置で、フィリップは翔太郎のパートナーであり、保護者でもある。

 一方、この5話めで照井竜もアニメでは初登場しましたが、実写版よりも堅物キャラが強調されている感じ。
 翔太郎やフィリップはアニメでも違和感を感じなかったけど、照井竜は声のトーンが実写以上に低くて、当面は違和感を覚えてます。まあ、だんだんこなれて来るとは思いますが。

 そして、バトルでは翔太郎が負傷して動けないので、アクセルとファングジョーカーが登場して、続く。

 ともあれ、師匠キャラとしてハーフボイルドながらも成熟した感のある翔太郎の姿と、それをモデルに準主役として描かれるときめのポジションが固まった回ですな。
 ドーパントやWの能力を見て、彼女が驚くリアクションなんかも、視点キャラとしてW初体験の読者(視聴者)に感情移入させる役どころだし、
 Wのファンは、自分たちが知っている設定を○○キターって喜びながら、各キャラの成長具合なんかも感じ入りつつ、続編として楽しめる。

 この辺の計算されたストーリー構築は、さすが三条さんだなあ、と心地よいなあ、と。

★ダイ大

 で、こちらも三条さんのクライマックスを堪能しつつ、「たった一人の大魔王」に対して、「仲間の絆」で立ち向かう展開ですな。

 師弟のドラマであり、互いを補うバディ物ドラマでもある。
 Wは大人のドラマである一方で、ダイ大は少年の成長譚。だけど、テーマは一貫しているなあ、と感じます。

 そしてポップの役どころは「クールな魔法使い」という点でフィリップ寄りなんですが、感情表現豊かなムードメーカーぶりが翔太郎的でもある。
 鳴海亜樹子の声優がマァムの小松未可子さんということもあって、ダイ大の雰囲気が風都探偵にも受け継がれているような感覚を覚えたり。
 
 ともあれ、ダイですら打開不能な天地魔闘に対して、ポップがどうやって攻略するかが見物な次回。
 敵の強力な奥義を、味方がどうやって打ち破るかがバトルアクション物の醍醐味なんですが、この攻略過程が面白いかどうかが作品価値とも言えるぐらい、作家のアイデアの見せ方が光ると思います。

●敵が凄い技を披露する:うわあ、こんな技をどうやって対処したらいいんだ? と受け手に実感させる。

●相手の技の特徴を分析する:理詰めっぽい描写に、受け手は「頭の良い作品を鑑賞している」満足感を覚える。

●分析した上での打開策を披露:なるほど、そう来たか〜と、受け手はカタルシスを感じる。

 この分析タイムを経ての攻略が、頭脳戦の醍醐味かと考えます。
 逆に、そういう分析抜きだと、「力VS力」または「感情論とか奇跡によるご都合主義な解決」になってしまい、そういう物しかないと、作品として幼稚でつまらない、となる。

 ジョジョのラストは承太郎のオラオラオラという力技で締める感じですが、それ以前に「敵スタンドの能力分析と、それを突破するための知謀」を見せた上での、カタルシスに乗せてのオラオラですから、安易な力技での解決ではない。

 まあ、この辺の「相手の技を破る段取り」は、推理ものにおける「犯人がトリックを仕込み、いろいろと分析し、最後に探偵や名刑事が仕掛けを見抜いて解決に導く」のと本質的に同じで、
 面白い能力バトルストーリーと、面白いミステリーの共通した仕込みと段取りに通じるものがあるなあ、と。

 ダイ大のそういう要素の集大成が、この天地魔闘破りにあって、これで大魔王が人間の持つ「知恵と仲間の絆」というものに恐ろしさを感じ、「だからこそ滅ぼさねばならない」とブチ切れ状態になり、
 それを見て、ダイが「だからこそ守らないと」って決断して、自分の全てをかけて決着をつける展開になる。
(その前に、ダイたちのこれまでの奇跡の原因であるゴメちゃんの秘密が明かされたりもするのですが、ここは文字どおりの涙です。言わば、理詰めな部分と、泣かせる情緒のバランスが非常に良い。フィリップと翔太郎のWな部分ですな)

 ともあれ、クールな魔法使いの真骨頂、ダイ大の理詰めな部分のクライマックスが次回にある、と。

 たぶん、自分がダイ大の一番感じ入った部分ですな。
 その後は、情緒部分で勢いよく押し流す展開になるので、分析よりも、ジェットコースターに乗って叫ぶぐらいの感想しか書けそうにない(泣けるとか、燃えるとか、そういうレベルの感想)。
 オラオラオラの勢いも好きだけど、その前の理詰め分析→打開策の披露の過程が大好きということで、次回を強くプッシュする、と。

★ギーツ

 ええと、新番組の開始ですが、物語的には「前回のデザイアグランプリの決勝試合」からスタートなんですな。

 ここまで勝ち上がったライダーは、ギーツ、バッファ、シローの3人。
 デザイアグランプリの通常試合がどういう風に展開されるのかは、次回以降に示されるのですが、決勝試合の内容は「現実世界に侵攻してきた敵から街を防衛すること」。
 そして倒した敵の数だけポイントが稼げて、それが多い者が勝つルール。

 バッファはそれを忠実に守って、手堅くポイント稼ぎ。ごく普通の理詰めゲーマー的なムーブですな。

 一方、シローはここまで勝ち上がった強者なんですが、舞台が現実ということが災いして、ゲームの勝利よりも、人を守ることを優先してしまった。彼のムーブは、仮面ライダー龍騎の城戸真司に通じるものがあります。
 その結果、自分を犠牲にしてシロー消滅。
 ええと、新しいゲームでは、消滅したライダーもリセットされて復活するのか、それとも消滅したライダーの復活はなしなのか、そういうルールも明かされていません。

 そして主人公のギーツは、通常のゲーマーよりも、ルールを知り尽くしたチートとして描かれています。
 ザコを倒してポイント稼ぎするよりも、攻略不能と言われた大物ボスを、一回だけ使えるブーストアイテムを駆使して、撃破して勝利を収めます。
 デザ神に認定されて、世界を自分の好きなように作り変えられるゲームマスターの立ち位置に君臨。

 これで一般人を巻き込んで壊された世界も完全修復された……でいいのかな。
 一般人は、自分の日常生活の裏で、そのような世界の命運をかけたバトルゲームが行われていることを知らない、と。


 そんな一般人のタヌキ君やネコヒロインちゃんが、デザイアグランプリの決勝バトルに巻き込まれて、驚いた挙句、
 修復された世界で、次のデザイアグランプリに招待されるまでが1話の内容。
 この招待が、拒否できるものなのか、それとも強制参加なのかは次回に示されそうですし、
 デザ神となったギーツの立場とか、決勝以外の予選的なゲーム内容とか、ゲーム世界と現実世界のリンク具合とか、いろいろな設定は次回から徐々に示される、と。

 ともあれ、ギーツやバッファなどDG経験者と、タヌキやネコのDG初心者の知識格差を埋めながらの世界観解説、
 そして装備なしの初心者フォーム(動物モチーフの仮面と、黒い素体スーツ)がゲームを通じて、強化アイテムを獲得して、武装や特殊能力を習得していく過程が序盤の楽しみです。

 それにしても、主役だけ最初から強い状態でスタートできるのか、それとも主役も最初はエントリーフォームで登場なのか。
 何となく、初心者たちが何も分からないまま必死で戦っていて、ピンチなところを、「ここからハイライトだカッコいい」と現れたギーツが美味しいところを持っていくパターン展開がしばらく続きそう。

 ピンチを助けてもらって感謝する素直な初心者と、ライバル意識を燃やすキャラとかいろいろな人間模様が描かれながら、
 強キャラ主人公に感情移入するか、成長する初心者に感情移入するかは視聴者の自由。
 そのうち推しキャラができたら、その動向に一喜一憂するところまで楽しめたら当たりですね。

 とりあえず、自分は推しキャラのシロクマさんの消滅に、涙目でしたが(苦笑)。ヒロミさんみたいに復帰しないかなあ。
 シロクマの後継者(?)のパンダはどんなキャラなのかを気にしつつ。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/08 (Thu) 22:53:39

 定期感想その2です。

 ストーンオーシャン2期の放映情報、ありがとうございます。大雑把に「10月からだよな」くらいに記憶はしてましたが、正確な開始日を公式サイトでみると、「いよいよか!」という気持ちになります。自分がリアルタイムで観られそうなのはBS11(金曜24:30)かな。MBSのはちょっと夜遅すぎ。

 同時期に風都探偵アニメ開始ですが、先行地域ではもう5話ですか。しかし電子コミック無料公開のお陰でストーリーはもう知っているのは助かるところ。さっき画像付き感想サイトも見てきました。しかし声は(第1話プレビュー分以外)分からない。

 照井竜は実写より低い声質ですか。ちょっと想像できなくて、本放送で待つしかなさそうです。しかし低い声だとシリアスパートはいいとして、いずれ実写版レベルのコミカルシーンが来たらどうなるんだろう。大変気になります(^^;。

 ギーツの解説にも感謝です。第1話以前に何があったか意識すると、かなり分かりやすくなりますね。そこを考えてなかったんで、第1話初見は「なんか起こってるな」くらいだったんですが、ご教示を踏まえるとかなり「なるほどな」くらいになってきました。第2話にスムーズに入れそうです。

●仮面ライダー龍騎(第5話:骨董屋の怪人、第6話:謎のライダー)

 自分はタイトルと配役の出演回情報で勘違いしまして、第7話から新ライダー続出でバトルロイヤル開始と思い込んでました。しかしこちらで「カニライダーの悪辣ぶりと、哀れな末路」と伺った、この第5~6話でライダーバトルがいかなるものか分かる仕掛けでしたか。カニライダーは今週分のみの登場のようですが、ライダー必ずしも正義ならずであり、負ければ死亡退場だと、はっきり見せてくれた重要な役どころですね。

 カニライダー=シザース=須藤雅史が今エピソードの敵(?)ライダーであるわけですが、第5話終盤までは正体を隠しているわけですね。代わりに骨とう品店主人の加賀友之がシザースとしてミラーモンスターを操っていると疑われる。しかし実際はエピソード開始以前に、裏の仕事で須藤と揉めて殺害されて壁に塗りこめられてしまってると。

 須藤は死せる加賀の影に隠れるだけでなく、刑事の立場を積極的に利用して、事件捜査含む情報に通じており、うまく隠れ通せているみたいですね。第5話冒頭時点で、単純にライダーバトルを止めればいいと考える真司としては、須藤は疑惑の対象外。しかしライダーバトルが警察に知られてはまずいとは思う。が、ライダーと思しきは骨とう品店主の加賀なので用心せずに電話し、優衣や蓮の情報を伝えてしまう。

 ところが加賀と思ったのが須藤刑事であるわけで、たちまち蓮や優衣が狙われてしまうわけですな。まず蓮がトラック事故を装って襲われる事態に(あのシーン、確かディケイドでオマージュされてたような記憶があります)。須藤の正体は第5話ラストで蓮が加賀の死体を発見することで露見しますが、時すでに遅しで須藤は優衣を兄の免許証が見つかったと偽って拉致してしまうと。

 これは真相に気付いた蓮が追いかけて、なんとか止める。須藤も優衣をどうこうしたいわけじゃなく、神崎士郎にたどり着く駒として利用したかっただけなのが幸いしたかな。優衣の拉致に失敗した須藤は、神崎士郎に会う正攻法(?)のライダーバトルを受けそうになる。が、シザースの罠からかろうじて逃れた真司が追い付いてきたことで2対1は不利として去る。

 自分はそこでようやく気が付いたんですが、相手が受けなければバトルにはならないようですね。ミラーワールドに入り込むのはライダーが望まなければできないから当然なんでしょうけど、うっかりしてました(^^;。

 その辺りから黒幕として事態を動かしていた須藤が不利に追い込まれ始めまして、まず骨とう品店主の加賀の死体が発見されたことで警察が動き出す。骨とう品店で襲われたOREジャーナルの桃井令子の被害届を須藤が握りつぶしたこともバレる。逃走する須藤を追った刑事は、ミラーモンスターが始末はしたものの、もはや須藤は警察という立場を利用できない格好ですな。

 それでも須藤は(裏の仕事の自信からか)めげることなく、蓮/ナイトとの対戦を受けまして、しかも戦いを優位に進める。ちょっと調べてみると、契約したミラーモンスター:ボルキャンサーに人間を多数食わせたたため、モンスターが強化されてしまっているとのことらしい。

 が、ナイトのカードデッキへの一撃がシザースへの決め手になりました。それが止めになったのではなく、壊れて砕けたためにミラーモンスター:ボルキャンサーが制御不能になり、契約主である須藤/シザースを食ってしまう悲惨な結末。もっとも他人の死を何とも思わない悪役の末路としてはふさわしい退場だったかも。

 これがこちらで予め伺った「警察が悪という逆転構図」ですか。なるほど納得な感じです。ただ、何となくですが「警察すら頼れない絶望」みたいな感じが生じません。なんでだろうと考えて、OREジャーナルが(部分的にはですが)代わりになってるからかなと思いました。

 第1話からOREジャーナルでは、リスクを承知で真相を突き止める使命感を持つ桃井令子がいるわけですね。ホワイトバードに事件のいきさつを書いて整理したり、PC通じてネット調査したりもする。その辺りが、例えばクウガにおける警察署での描写と被る感じがしていたようです(今回、ようやく意識した)。そのため、今エピソードで悪徳刑事が無茶苦茶やっていても、「この世界に正義はある」と感じられるようです。

 ところで今エピソード通しての、前エピソードとの比較ですが、それにしても蓮が辛抱強くなったなあと思います。蓮はライダーバトルで何が起こるか熟知しており、同じく察している優衣に対しては、バトルが起こること自体を隠そうとする動きが見られます(優衣を須藤から救出した直後の会話等)。戦った結果がシビアだからでしょうね。

 蓮はそれくらいバトルが厳しいことを知っていながら、呑気(?)にバトルを止める、話せば分かると主張して、骨とう品店主の加賀に接触を図る真司をほぼ放置してます。せいぜい苦笑いくらい。真司が加賀(に化けた須藤)に自分(真司)のみならず、優衣や蓮の情報を漏らしてしまい、危機に陥ってしまうわけですが(蓮なんか死にかけるし)、蓮は真司にライダーバトルが厳しいんだぞと強めに注意するくらい。

 前エピソードだと真司がバトルに加わろうとしただけで、蓮はボコボコに殴ってたりしたわけで、今エピソードではずいぶん温和になったなあと(^^;。これは真司の性分は変えられないと諦めたのか、それともバトルの真相にたどり着くまでは仕方ないと思ったのか。

 もっとも、今エピソードラストでは真司もライダーバトルが飲み込めて覚悟した様子がありまして、蓮の辛抱も功を奏したかな。真司の横にいる蓮と今は共闘しても、もし勝ち続ければいずれ生死を賭けた闘いをしなければならない、と真司は理解したはずです。そのうえで、喫茶店:花鶏に帰り着いた2人は、優衣には笑いかけて食事の支度をしようと言うわけですね。あのシーンは真司&蓮と優衣の胸中の落差を考えると、グッサリきました。特に真司でしょうか。須藤から救出した優衣に、バトルにはならないと誤魔化した蓮に、真司が追い付きつつある辛いシーンだなと。

 そして最後の最後でサブタイトルの「謎のライダー」登場ですか。この緑のライダーがゾルダということらしいですね。中の人の北岡秀一は悪人に無罪判決を勝ち取らせる悪徳弁護士ということですか。これも須藤同様、正義の立場で悪を為す逆転構図ということなんでしょうな。

●牙狼-闇照編(第9話:乱 Sonshi)

 放映時期の偶然の一致で、津田寛治さん演じる、龍騎の大久保大介編集長と闇照の金城滔星を比較できるお話が出ていたわけですが、同じ顔だけど全くの別人だなあという印象です。しかし、ある意味対照的で、若くて怠惰なようでやる気満々の前に出る大久保編集長と、どこか老成してもう半ば絶望して退き気味の滔星という、互いに裏返しの2人という感じですね。しかし滔星が正体を現すと、また印象変わるんだろうなあ。

 本編のほうは「次回の尊士バトルが最初のクライマックス」と伺ってはいましたが、本当に意味を理解したのは観てからでした。尊士が実によく動いて戦う。事前に予想したのは、時代劇の主人公と同じく、あまり動かずに構える尊士と、盛んに動いてかかってくる騎士らでしたが、おおむねその通りと言えなくもない。

 生身バトルにおいては、尊士はおおむね画面中央にいて、流牙らが必死に打ちかかるバトルでした。しかし尊士が画面中央にいながら、実によく動く。つり革のバーを持って、軽々と自分の体を持ち上げるところとか、まず間違いなくワイヤーなしだと思いますが、倉田さんは撮影当時の年齢でよくあれだけできるもんだと。そのうえ、長年のアクション経験を活かした迫力を出してくれる。たぶん、流牙らの動きも倉田さんがうまく応じて見栄えあるようにしれくれてるんじゃないでしょうか。

 ともかく本編。冒頭が前話とちょっとした対比になってまして、前話では街の人ににこやかに積極的に接する流牙、今話ではホラーが気になって心ここに在らずで街の人のあいさつに応えもしない流牙。これが後で流牙が追われる身になってみると、微妙な差を生んだんじゃないかと思います。

 一方、ホラーとの戦いの現場で流牙にカメラを斬られるも、メモリを隠して持ち出した風見は、ホラーの証拠写真を旧知のリベラに見せるわけですね。これをTV放送して真実を広く伝えて欲しいと。リベラも証拠不十分を承知で受ける。が、後で明らかになるのはリベラは魔導ホラーにして、風見の恋人を食らった者。風見は自ら敵の罠に飛び込んじゃったわけですね。

 そして、ホラーを普通の人間のように修正した写真で、リベラは流牙を殺人犯に仕立て、指名手配に持ち込むと。SG1のほとんどはホラーが中枢部に食い込んでいることを知りませんから、単純に受け取るし、しかも隊長は既に魔導ホラー化している燕邦。風見を心配した流牙と莉杏が変装して放送局に潜入するも、これすら敵の予定通りなんでしょうな。流牙とすれ違った尊士の様子からすると、そんな気がします。

 そしてリベラの放送が行われ、風見の写真を修整した画像で流牙が指名手配に、真相を知る風見は(リベラの勧誘を断り)証拠隠滅のためにリベラ食われると。流牙は尊士に変装を解かれて正体がバレ、追われる身になる。放送局からは脱出するも、街には「殺人犯 流牙」のニュースが知れ渡ってるわけですね。

 そこで上述の態度の差が悪く作用した気がします。もし流牙が前と同様、街の人に愛想よく接していたら、誰かは流牙の訴えに耳を貸したかもしれません。しかし、この日の流牙は険しい様子で返事もしない。要は怪しいわけで、市民は流牙よりもニュースを信用してしまうでしょう。

 しかし、この敵の罠発動は全てにおいて悪影響があったわけではなく、危機意識を持った魔戒騎士3人は、以前のギスギスをいったん置いといて、共闘が成り立った模様です。この直後、尊士が襲撃してくるわけですが、かろうじて戦えたのは急遽成り立った結束のお蔭でしょう。

 しかしまずは逃げ延びるのが先決ですね。滔星が車で駆けつけまして救出するわけですが、タイミングが良すぎるといえば良すぎる。さらに流牙を乗せた直後、尊士が襲撃してくる。追ってきたのではなく、待ち構えていた感じですね。この一連はやはり疑うべきなんでしょうけど、滔星の必死な様子を見ると疑いたくないのも自然な人情でして、偶然と思いたくもなるでしょうな。

(自分とて、予習抜きだと滔星を疑えそうにありません。この一連の流れ、今話では疑えず、後で真相がわかった時点でおかしさに気が付く仕掛けなのかも。そうだとすると、実にうまい構成・演出ということになりそうです。)

 それはともかく、そこからが伺った通りの「最初のクライマックス」でした。上述の通り、生身バトルが凄かった。特に哀空吏と猛竜が駆けつけ、場所をモノレールに移してからですね。そして再び地上に場所を移しての3騎士揃い踏みで鎧装着、尊士もホラーの正体(なのかな?)を見せる。鎧バトルは「待ってました!」のはずなんですが、生身バトルが見応えあり過ぎたのか、それともCG多用だからなのか、「ああ、尊士の動きが鎧になってもうまく再現されてる」みたいな感動になってしまいました(^^;。

 鎧装着の3騎士がチームワークで挑んでも、再びモノレールに戦いの場を移しても、尊士には全く歯が立たない感じですね。流牙/ガロが何とか一太刀浴びせ、鎧が黄金に輝くも、尊士にはさしたるダメージがない模様。符礼が羅号連れて全力の介入をしまして、ようやく尊士は矛を収めて去る。符礼と尊士の表情の差を見ても、もう魔戒側が事実上の完敗ですな。

 尊士が去ってようやく、流牙が「あんな強い奴ははじめてだ」と悔しがってまして、こちらで伺った「本作最強の敵」ぶりを確認。観ていてそう納得できたのは、今話で尊士が見せたバトルのお陰です。強いと言われなくても既に強いと実感できてますから、流牙の台詞に即座に「確かに」と納得できてしまいます。

 風見を救えなかった無念で流牙は1人去るわけですが、また滔星が声をかけて来る。「逃げるのか」と問うのは心配して逃げることを勧めてるように聞こえますし、踏みとどまると流牙が答えると、憂い顔で「死ぬなよ」と。そう言う滔星はバトルを少しは目撃したでしょうから、それでも踏みとどまっていたことになります。予習してなかったら、単純に「なんて健気ないい奴なんだ」と思ってしまいますな。

 どうしようもないほど強い敵:尊士の存在が明らかになって、さあどうするかというところですが、次回「誓 Promise」は予告映像からすると舞台は学校で、尊士はいったんお休みみたいですね。それよりも、長澤奈央さん出演に気が付きまして、どんな役柄だったかと気になっています。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/09 (Fri) 07:48:08

 週感想の後半です。
 一週間が早くて、もう週末ですね。
 少し涼しくなったからか、時間が経つのを早く感じてる気分。

★鎌倉殿

 8月で頼家編が終わって、9月から実朝編が始まった感じです。

 前回で善児死亡の後が気になっていましたが、トウは今回、登場せず。

 代わりに出てきた感じなのは、のえ。一癖も二癖もある女性キャラで、これまでの健気に見えた義時妻とも違うタイプ?
 意外と彼女がいるから、後の時政追放にもドラマが動くのか?

のえ「りくさんウザい。小四郎さん、追放するのが鎌倉のためです」と入れ知恵したりする可能性も?

 そして、歌人としての顔を持つ実朝。まあ、百人一首にも収録されている人ですからな。藤原定家に指導を受けたりもして。

 後は、女を見る目が全くないことが判明した八田さん。

 一方で、「女と後腐れなく別れる方法」を教示する三浦義村。まあ、歴代鎌倉殿が女性関連でトラブルを起こしている様子を見ると、必要な処世術かも知れん。

 ともあれ、新たな章に入って、人間関係の再構築が行われた仕込み回ですが、今回の死亡者は北条政範ですか。
 京都からの告げ口で、政範死亡の影に畠山が関わっているというデマを吹き込まれて、時政たちが乗せられる流れなのかな。

 京都の目論見は、源氏は認めるけど、北条の台頭は許さないというものですからね。時政の思慮では、後鳥羽院の思惑は読めず。
 後白河院の時は、時政パパもうまく立ち回っていたのになあ。

★龍騎

 シザース編の次は、弁護士ライダーことゾルダ登場。
 須藤刑事以上の策士、陰謀家の顔を持ちつつ、戦闘スタイルが銃撃戦、契約モンスターの緑牛、マグナギガが豪快なキャラで、巨大な大砲やらミサイルやらを連射して、しかも役者が無類のガンダム好き。
 声優としてガンダムSEEDにも登場して、そのメカニック属性が好きだったライダーです。
 龍騎のライダーで一番好きなキャラですね、ゾルダ。

 そして弁護士の北岡先生の助手が吾郎ちゃん。
 彼も後に仮面ライダーカブトのラスボスや、鎧武のフルーツパーラーの店長、また絶狼のライバル竜騎士だったりで、界隈でよく見かける顔だったり。
 北岡先生と吾郎ちゃんの主従コンビがいい味出していたなあ。

 ともあれ、龍騎ライダーの常連は、龍騎、ナイト、ゾルダ、王蛇の4人で、他はまあ期間限定の人たち。
 新ライダーの登場で、話がかき混ぜられ、その退場劇で盛り上がる。
 まあ、今の鎌倉殿みたいな流れか。
 歴史ものじゃないので、当時は誰がいつ退場するかは不明でしたが、とにかく一癖も二癖もある連中に、真司が翻弄されながらも、頑張ってモンスター退治を続ける。

 ともあれ、ゾルダ登場で、脚本家が井上敏樹さん登板になって、総じて「小林靖子:真司と蓮担当」「井上敏樹:北岡と浅倉(王蛇)担当」的な役割分担が為される、と。
 小林靖子さんの描く蓮は格好良くて、井上敏樹さんの描く蓮はややダメになり、
 一方で井上敏樹さんの描く北岡先生は、とにかくイヤミな皮肉屋、キザっぷりが凄い。

 ここまで蓮がクールな嫌味キャラとしてキャラ立てしていたのが、北岡先生の登場で、蓮がクールじゃなくなるというか、真司以上の熱血漢にキャラシフトしていく。
 実質、この番組の主人公は仮面ライダーナイトであり、龍騎は看板上の主人公でしかなく、「ライダーバトルにおけるイレギュラー、アンチテーゼ、異物である」という設定で、いろいろと報われない悲劇の主人公になっていくわけで。

 陽性主人公の真司が、ライダーたちのバトルに翻弄され、「何でなんだよ?」と疑問をぶつけながら、ポジティブに己の信念を貫こうとして、戦い続ける過酷なストーリーです。

 なお、ライダーバトルの勝者は、TVスペシャルと、TV本編とで異なり、どちらも龍騎は勝ち残れない結末を迎えます。
 先行最終回と称された夏の劇場版と、秋のTVスペシャルと、冬のTV最終回で全て結末が違うというパラレル展開を示し、その背景に「神崎士郎が自分の欲望を叶えるために仕組んだライダーバトルという背景」があり、「自分の望む結末が得られなかったから、リセットボタンを押してゲームをやり直す」という裏設定が明かされ、
 最終的に、TV本編で神崎士郎が納得に至った結末、という体裁をとって、繰り返されるライダーバトルが完全に終わった、という形。

 で、今回のギーツは、ギーツ自身が神崎士郎の役どころ(ゲームマスター)の立ち位置になった感じです。
 場合によると、ギーツ自身はあの世界の外側にある上位世界の住人ではないかとか、いろいろな予想説が流れ始め、主人公が世界の神ムーブをする作品かな、と。

★牙狼闇照

 尊士大暴れを堪能した次は、長澤奈央さん大暴れ回に続きます。

 彼女は学校教師にしてホラー。生徒を餌食にしようとして、流牙に止められる流れ。

 闇照の中では番外編エピソードですが、従来の牙狼風味の話ですね。
 人を襲うホラーがいて、魔戒騎士にすっきり倒されて、平和な日常に至る、と。

 今回の話で、騎士としての自分を見失いかけた流牙が、改めて「護りし者」としての自覚を再確認するエピソードと思えば。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/10 (Sat) 22:44:28

 定期感想その1です。

●ダイの大冒険(第94話:絆にかけて)

 前話のNOVAさんのご感想が、むしろ今話の解説がほとんどになるほどでして、それなら余程に凄いんだろうなと期待して観ました。で、いつものことですが(^^;、実際に観てみると予想を超えいました。

 今話のポイントにして、30分ほぼそれしかないのが「いかにダイに必殺の一撃を入れさせるか」ですね。その一撃は次回に持ち越しでして、今話はいかにバーンに隙を作るかに終始でした。そこが頭脳戦にして心理戦になってまして、ほぼポップが一人でバーンと渡り合う展開。

 ただ、ポップがそこまでできたのは狙いが既に半ばくらいはラーハルトやダイと共有できていたことがベースにあるようですね。ラーハルトと共有していた考えは「ダイの盾になって天地魔闘を防ぎきってやること」ですね。ダイとは「天地魔闘発動直後の隙に勝機あり」ということ。ヒムはそこを何となく察してたみたい。それがあるから、詳しい段取りを説明せずとも、ポップが簡潔に狙いを言えばチームワークが成立していたようです。

 ポップが見抜いたのは、大雑把に申せば以下の3点でしょうか。

・天地魔闘の構えは反撃技であるため先手は取れない。
・発動直後は満足に動けない(0.5秒くらい?)
・この決め技の隙を突かれた経験がバーンにはない。

 上記のうち最初の2つは防御から攻撃に転ずる頭脳戦に関わるもので、最後の1つは主にバーンに天地魔闘を使わせるための心理戦に関わるものだったようです。ダイ側戦闘要員は次々と瞳化され、数的劣勢に陥っており、バーンとしては通常(?)攻撃で対処できる状態になってます。

 バーンの通常攻撃はさしたる隙がなくて、反撃するのが難しい。食らえばダメージがデカい代わりに、隙が見えた天地魔闘を使わせて乾坤一擲を挑むしか、ダイ側には勝利の可能性がないわけですね。そう考えたポップの腐心が今話でよく見て取れました。

 孫子によると、自軍だけで成せる必勝の戦術というものはなくて、勝つチャンスは常に敵軍が作るものとのことです。要は敵が不敗の構えを解いて、隙や弱点を見せてくれないことには勝てないと。そのためには敵将の気持ちを動かす誘いをかけろと。今話のバーンに対するポップは、その通りにやろうとした感じ。

 だから今話のポップは、いわゆる役者でしたな。バーンに対して天地魔闘を見切ったような解説をしてみせたり、それでいて決め技としての威力を認めてみせたり、そうかと思うと侮ってみせたり。バーンの反応を見つつ、いろいろの手練手管です。

 普通なら敵の弱点を読み取っても伏せておくところですよね。作劇上は読者・視聴者にどうなってるか知らせないといけませんから、味方にだけ伝えたりする(あるいは、戦闘離脱した仲間同士で解説したり)。しかしポップはバーンに対して滔々と語ってます。

 おそらくはバーンに多少なりとも焦りがあるからでしょう。前話でのダイに対する天地魔闘は一気に行き過ぎたと思うものの、アバン・ラーハルト・ヒムに対しての第二撃は誰も倒せず、アバンを瞳化したのみ。いかに3人同時とはいえ、倒そうとして倒し切れず、2名が再び立ち上がって来るのはバーンとしても経験がないんじゃないかしらん。

 そこへポップが天地魔闘を見切ったような解説を入れて来る。さらに技直後の隙まで指摘するわけですね。普通なら自信ある技についての弱点は認めたくないんでしょうけど、さすがは(真・)大魔王バーン、なるほど知らなかったぞ、くらいで受け入れる。しかしバーンとしても弱点をもっと正確に知り、できれば克服したくなるはずです。

 つまりバーンは練習も兼ねて天地魔闘を使いたくなる。そこはポップの舌先三寸だけでなく、通常攻撃(カラミティウォール)に出たバーンに対し、ヒムとヒュンケルの奮起で跳ね返してみせたことも大きかった(威力が足りない、と思わせられる)。もっともポップがまずは勝つ策があると言いつつ弱気を見せたり、しかし直後に果敢さを見せることで、2人を鼓舞したからこそですな。

 奮起したヒムがべらぼうにパワーありまして、カラミティウォールを素手(?)で引き裂くのはちょっとびっくりしました(が、そうなって欲しい気持ちがあるので納得)。目を負傷したラーハルトですが、もしかすると見えないからこそ思い切り突っ込めた面もあるかな。

 この2人の気迫にさしものバーンも脅威を感じ、天地魔闘を使う。そこがポップの狙いだったわけですね。バーンは目の前の2人を撃退することに専心ですから、3コンボを使い切っちゃう。そこへポップがメドローア。これはかろうじてバーンに弾かれるわけですが、かろうじてなのが大事なところだったようです。

 ミストバーンが同じく弾いたときは、それで反撃にも転用していたわけですね。しかし今回のバーンはそうできていない。天地魔闘は発動直後に満足に動けなくなる欠点がある。そこを確かめるのがポップの狙いで、同時に必殺の一撃を入れさせたいダイに隙ができるのがどれくらいの時間かを確認させることも大事でしたか。

 最初に天地魔闘を食らったダイも技直後の隙は感じ取っていて、勝機がそこしかないと思ってはいた模様。しかし正確には把握してなかったんで自信はなく、今までポップにも戦術としては言ってなかった。そこでポップがバーンに繰り返し天地魔闘を使わせ、技直後を狙って攻撃もしてみせて、天地魔闘の隙をはっきりとダイに理解させると。

 倒しに行くバトルかと思ったら、情報戦だったわけですな。しかもこのときにポップが言った「3発全部、俺(ポップ)が受けてでも」が凄かった。ポップがそう言った時点では、単に意気・気概を示すものだと思ったんです。まさか後でその通りになろうとは。その台詞時点で(幾重にも条件分岐するんでしょうけど)勝てる戦術が明快に見えてたんでしょうな。大したもんです、ポップは。

 ダイに必勝の一撃を入れる隙をしっかり見せたものの、もう一度バーンに天地魔闘を使ってもらわなければならない。そこでまずまたもや煽り倒し、それだけでなくポップの手の内も明かすわけですね。右手にイオラ、左手にブラックロッドを光らせてみせる。これを見たバーンは油断するわけですね。天地魔闘の技数3に対し、技数2しかなく、止めの一撃に対抗する術がない。

 そうバーンが見切ったのはいいですが、そこでここまでのポップの煽りが効いてくる。なにせポップにさんざん天地魔闘の解説と弱点の指摘をされてますから、バーンも必ず自分が勝つと説明したくなる。バーンは気づいてないんでしょうけど、説明自体がバーンの戦闘シミュレーション・イメージトレーニングとなり、言った通りの動作をしてしまうわけですね。

 たぶんポップはそこまで読み切っているはず。バーンの最後の攻撃が魔法攻撃のカイザーフェニックスである点が大事なわけですね。ここまでも天地魔闘の最後がカイザーフェニックスではあったんですが、今回もそうでなくては困る。なぜなら手の内を明かしたふりのポップの秘策は、シグマから託されたシャハルの鏡だから。

 ずっと前にシャハルの鏡は決戦で再使用されると予習していたはずなんですが、すっかり忘れてました。ここで使われるわけでしたか。シグマから託されてから、ポップはずっと服の下に仕込んでいたようですね(携行している描写なかったはずだし)。前にミストバーンに弾き返されたメドローア、今話のバーンのカラミティウォールに対しても、ずっと使用を控えていたわけか(どうしても駄目なら使ったかもしれず、ここまで温存できたのは運もありそう)。

 つまり、遅くともホワイトガーデン決戦時には、対バーン秘密兵器とするとポップは考えていたことになります。おそらく具体的な使用方法はバーンと対峙してから考えたんでしょうけど、それにして極めて用意周到です。なるほど、アバンが自分以上の切れ者と言い、マトリフに比する理由が分かった気がします。

 それはともかく、勝ち誇るバーンに、カイザーフェニックス(とポップに撃ち返されたイオナズン級イオラも?)をシャハルの鏡で跳ね返して、バーンが炎に包まれたところで続く。ちょっと面白かったのが、シャハルの鏡がどう作動するかです。鏡の反射のようではなく、いったん吸収してから再放出するみたいですね。

 ということは、もしシャハルの鏡に容量限界みたいなものがあったら、弾き返せずに砕けるとかもありそう。バーンが自分に真に脅威となるアイテムを部下(当時はハドラー及びシグマ)に授けるとも思えません。最後のカイザーフェニックスがもしバーン全力の一撃だったら危なかったかも。どうせ人間のポップ1人、とバーンが油断してのカイザーフェニックスだとしますと、そこもポップが誘導した通りということになりそうです。

 ともかくも、これでダイの必殺の一撃を入れる隙が生まれ、次回「最大最後の逆転」は、ダイ vs 真・大魔王バーンとなりそうですね。しかし、バーンはまだより強い形態を残しているわけか。

 これでいったん投稿します。あまりに感動したんで、まだ印象が定まってない気もします。今話についてはまた何か補足するかもしれません。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/12 (Mon) 15:59:09

 定期感想その2です。

●仮面ライダーギーツ(第2話:邂逅Ⅰ:宝さがしと盗賊)

 前話について、主人公の浮世英寿が優勝者=デザ神の権利で「一般人を巻き込んで壊された世界も完全修復された」というご指摘で、「もしかして浮世英寿は世界の改悪を阻むため優勝に固執している?」と思ったりしました。もしそうなら、ちょっとカッコいいかもと。

 そう思うと、救わなくても世界改変時に無事に戻ってくるはずの(その時点の一般人の)鞍馬祢音を、浮世英寿がビル落下から救った意味も分かる気がします。ただ、はっきりしないんで今話で判断しようと思いました。が、冒頭の浮世の改変現世の楽しみぶりとか、再び催されたデザイアグランプリ(略称DGPにしょうかなあ、公式サイト通りの)で桜井景和を騙してブーストバックル奪って使ったりでガッカリ感あり。

 ともかく浮世英寿、己の欲望に忠実にやりたい放題の印象ですね。そう思ったら、最後の最後で1回戦敗退=消滅した平孝人/ギンペンの願い「重病の息子の病を治したい」を、浮世英寿が手術費用を立て替えて叶える(明確な描写はないですが、描写の匂わせ方からいって確実)。

 浮世英寿はやっぱり世界を守るヒーローなのかな、と思ってみると、バトル中の「世界中の子供を救いたい」旨の、その時点では嘘だった台詞が重みを持ってきます。本当のことを言っておいて、しかしそれで本音が見透かされるのを嫌って、わざと露悪の嘘になるように一芝居打つタイプなのか。

 浮世英寿の台詞に嘘と本当が混ざるとしますと、単なる例えに聞こえた「恐竜が滅びても世界はやり直せた」旨の発言も気になります。本作の敵らしきジャマトがいつ頃から活動しているか不明ですが、もしかするととんでもなく古い時代からいるのかも。それが恐竜絶滅期だとして、世界を作り直した最初のデザイアグランプリだったりすると、ちょっと怖いかも。

 その当時から浮世英寿がいたかどうかは分かりませんが、優勝者の望みによっては恐竜絶滅もあったかも(優勝者は当時の哺乳類のどれかとかかな?)。それが人類に起こっては困るので、浮世英寿はひたすらデザイアグランプリの優勝を続けると決意してるのか。自分が優勝し続けるなら、変な願いさえ持たなければ大事に至らないわけで。なにせツムリによると、死者の復活さえ真の願いなら叶うみたいですんで、デザイアグランプリは優勝者次第では、とてつもなく危険な代物のはずです。

 ともかく、表向きの理由の「ジャマトから世界を守るためのデザイアグランプリ」というのは相当に怪しいかな。まるでグランプリ主催者の都合に合わせるようにジャマトが出現してますから。ある意味、最初は魔物が弱いコンピュータRGPみたい。前話の決勝戦レベルだと街が崩壊するレベル。今話の予選(?)だとパラパラ現れたジャマトを倒してアイテムを手に入れるゲーム程度。それで出場者をふるいにかけての1回戦になると、ザコボス程度の敵が現れる。

 ジャマトも主催が用意したものっぽい。なんだかエグゼイドの「仮面ライダークロニクル」のようなことを、デザイアグランプリ主催がやっているように見えます。浮世英寿がツムリに接触を図るのも、主催者の意図や目的を探るためなのかも。ツムリが(天然の?)ポーカーフェイスなんではかどってないようですが。
(投稿直後追記:ツムリについて、演技力のせいでポーカーフェイスになってるようにも取れてしまうことに気が付きました。牙狼VRみたいに主催の操り人形のゲームガイドかも、といった意図です。)

 とはいえ、ライダーに選ばれる条件とか、デザイアグランプリによる死傷者の扱いとか、まだゲームルールがハッキリしない感じです。原則、ライダー候補(IDコアに触れる)にならない限り、世界改変の記憶は失われるみたいですが、桜井景和だと夢かと疑いつつも覚えていた形跡があります。しかし姉の桜井沙羅はまるっきり覚えてない。

 グランプリのバトルによる負傷~死亡のリセットもはっきりしない感じ。ライダーとして参加して死亡すると復活しないのは確かなようです。一般人は蘇るらしい。しかし世界リセット後、GRIDMANみたいに既に死んでいたことになっていたり、リバイスみたいに忘れる=記憶上はいなかったことになるみたいな可能性もあり得なくはなさそう。

 もうちょっと話が進まないと考えても仕方ないか。とりあえず、キャプションでも明記された、何でも望みが叶うわけではない、という点だけはっきりしてますな。もっとも、どんな願いなら叶わないかはまだ分からないですけど。死者復活より難しい願いってなんだろう(ジャマト消滅とか、主催者ないしはデザイアグランプリ消滅とかかな?)。

 しかし当面はギーツ世界の紹介兼ねての目を引くバトルが続きそう。次回「邂逅Ⅱ:ゾンビ狩り」では、ゾンビものを模したサバイバルゲームらしい。まるでUSJのアトラクションみたい(死亡退場さえなければ、ですが)。

●鎌倉殿の13人(第35話:苦い盃)

 やはり義時は盟友:三浦義村を遠ざけてはならなかったようで、のえの件で八田知家との差がはっきり出てしまいました。八田知家は義時と会うのえを陰からじっくり観察して「裏表なし」と激賞し、三浦義村はちょっとのえとあいさつしただけで「握り飯食いながら裁縫するか?」と嘘を見抜く。

(義村が見たという飯粒は実際に描写してあるようで、のえが義村に手をついてあいさつするとき、左手薬指の爪辺りに米粒があるようです。のえは平伏して気付いたようで、すぐに左手を右手の下に隠してますね。ただ、義村が自分の右手を示して「飯粒がついていた」と言うのは、自分の右側にあった手だからなのか、勘違いなのか。)

 のえはどうやら義時に対する愛情はこれっぽっちもないようで、陰では辛気臭い男などと言い、義時に問われて子は望まないと言うも、実は子をもうけて泰時を蹴落としたいとすら思っている様子。のえに取って、義時は権力への踏み台でしかなさそうですな。

 最初から義村にのえの見立てを頼んでいれば、となりますが、それでは史実の「義時がのえ=伊賀の方と再婚」が成り立たない。義時がのえにきちんと(?)篭絡されると同時に、三浦義村の義時に対する重要性を見せるため、いったん義村を遠ざけて、八田知家にピエロを演じてもらうドラマにしたのかなと思います。

 ともかく本編ですが、今話は実朝個人のサブドラマと畠山を巡るサブドラマに別れて描かれ、最後に2つが悪しくメインドラマとして合流してしまう流れですね。まず実朝ですが、冒頭では政子書写の和歌から気に入ったのが、父:頼朝が悩めるときに詠んだ歌で、これが後で効いてきますね。続いて正室=御台所たるべく、後鳥羽上皇の従妹:千世を都から迎えるわけですが、これがどうにも実朝には気が重いらしい。

 これを見かねたのか、気のいい和田義盛がまたも自邸に招いて気持ちを引き立て、さらに占いをよくする歩き巫女に引き合わせる。占いって、ほぼ人生相談なんだそうで、この歩き巫女も実朝の悩みを見抜いて、的確に、しかしゆるゆると指南してますね。実朝の悩みは、先達も持っていたものであり、後進もまた同じく悩むと。
(ただ「雪の日は出歩くな」は怖い予言ですね。実朝暗殺は雪が降り積もった道すがらだったそうで。しかしこの時点で劇中の誰にも意味は分からない。)

 先達については、もう実朝に心当たりがあります。父の頼朝でして、冒頭で父のものとは知らずに気に入った和歌ですね。実朝としては「ああ、あれもそうだったか」と深く納得して、パッと目の前が開けた気持ちがするところでしょうし、思わず涙がこぼれるのも当然でしょう。しかし、ここで悩みを多少なりとも解決したのは、もしかするとマズかったかもしれない。

 なぜなら、北条 vs 畠山の対立がヒートアップしていくからですね。一応、表向きは時政が主導する格好ですが、その時政の動きもいろいろな偶然とさまざまな思惑が重なってのこと。まず黒幕的な動きをしたのは、今話でほぼはっきり北条政範毒殺実行犯と、観ているこちらに明かされた平賀朝雅ですね。政範亡き後の執権の座と、都からの寵愛を狙っての暴挙です。

 平賀朝雅の怪しい動きを掴んでいたのが、畠山重忠の子の重保。政範に随行していて、平賀朝雅が毒を医師(薬師?)から受領して、味でバレないかと尋ねてる現場を密かに聞き耳立てていた。直後に政範が急死するわけですね。これを鎌倉に戻って、おそらくまずは父の重忠、続いて義時らにも報告する。

 義時は平賀朝雅にいい線まで問いただしてましたな。遺体をそのまま連れ帰ろうと思えばできたのに、なぜしなかったかと問い、毒で死ぬと顔色で分かるとカマをかける。これに平賀朝雅が「無礼な!」と応じたことで、ほぼ決まりですね。ミステリの探偵でしたら「なぜ無礼と思う?」と畳みかけるところでしょうか。しかし平賀朝雅は源氏の系譜にして、都から重用される者。それ以上の追及は難しかったんでしょう。

 しかし焦った平賀朝雅がりくを動かす手に出る。朝雅の不審な動きを訴えた畠山重保が政範を毒殺したかもしれない、その嫌疑を自分(朝雅)にかけようとしているかもしれない、と嘘を吹き込むわけですな。りくはこの時点でいったん立ち直りかけていた感じがありますが、これで闇に堕ちた模様。この後は、時政を畠山討伐に動かそうと、政子らに内心を隠しつつも迷わぬ行動に出ると。

 しかし未だ揺れているのが、実権を持つ執権の時政。ただ、仮に畠山を討つとしても軍勢を動かすためには鎌倉殿の花押がある下文がないといけない。これが今話の勝利条件になってますね。下文を出させなければ義時の勝ち、そうでないなら負け。しかし、それだけが決め手ではなく、平賀朝雅の隠された野望もある。次期執権の座を狙って政範暗殺という真相ですね。その疑いがあると言われると、話の辻褄は合っているわけですから、時政も考え込まざるを得ない。

 が、その時点でもう暴走しているりくが押し切ってしまう。やり過ぎているのではないかと迷い始めた時政に対し、その弱点「家族」を突いて、政範の次は自分(りく)と匂わせ、時政を動かしてしまう。深謀遠慮が苦手で情で動きがちな時政としては、りくも危ういとなるとどうしようもないんでしょうな。

 しかしまだ時政を阻止する要素がありまして、実朝行方不明。それでは花押の入った下文は手に入らない。その隙に情勢を動かし得るし、義時は畠山重忠の説得にかかっている(ただし、時政の再度の変心を知らないのは痛かったですが)。実朝を招いた和田義盛の意図せぬナイスプレーですが、八田知家にひっくり返されましたか。もっとも八田知家も時政を利するつもりはなく、単に行方不明の実朝を真面目に探して保護しただけなんですけれども。

 政子や実衣、さらに時房に大江広元にまで警戒されて、御所からいったん遠ざけられた時政ですが、諦めず密かに留まっていたわけですね。そこへ(他人に心を開く気になった)実朝帰還で、時政は人が遠ざかった隙を見計らって、畠山討伐の下文に花押を貰ってしまう。時政は文面は手で押さえて読めないようにしており、三浦義村に飯粒を手で隠したのえと同じ行動なのはなんとも残念というべきか。

 しかし、いずれこうなることは畠山重忠には分かってたみたいですね。三浦義村がたびたび「優男だが」と警告した通り、決断すれば断行し、拳で床を凹ませる力もある。そういう武者が義時に、事を構えることとなったら父:時政に就け、と言うわけですね。理由は北条と対立する者は滅ぼされるから。

 なかなかに意味深長な気がします。今の畠山重忠にとって、義時は「北条」ではないらしい。そういや、北条の後継者は政範になるはずであって(りくの思惑)、義時は後継から外されてるんでしたっけ。今の義時は北条ではなく、江間小四郎義時ということか。

 ともかく、畠山重忠は義時に、今回は北条に就いて自分たち(畠山)を討て、と決断を促したんでしょうな。畠山重忠は倒すべき敵は義時が知っていると言い、後を任せるという意味もあるみたい。直接的には時政とりくとなりそうですが、いずれもっとデカい敵が来るわけですね。重忠はどこまで見通してたんだろう。

 次回「武士の鑑」では、畠山重忠の乱は必至のようですね。おそらく決着もつくんだろう。史実は変えられないとはいえ、またも鎌倉を支えられそうな人物退場は無念。今話ではその乱を意図せず防ぐべく、いい線まで頑張ってくれた和田義盛についても、ちょっと予習して暗い気持ちに。いずれ義時と対立して討たれてしまうようですね。その際、巴さんはどうするんだろうとかいろいろ気になります。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/13 (Tue) 23:40:29

 今週感想の前半。

★風都探偵(6話)

 「最悪のm」完結編。

 バトルは、ファングジョーカー(フィリップ)の大活躍で決着。

 その後、ときめとフィリップの和解で、きれいに幕って感じです。
 まあ、普通に予定調和な終わり方。

 一方で、暗躍し始めた裏風都の勢力……で続く。

 次エピソードで、裏風都の首領格が正体を隠して、翔太郎&フィリップと接触する山荘回。

 ええと、コミックの2巻はメインエピソードの「最悪のm」以外に、ネコのミックにスポットが当たったミニエピソードが付いて来るので、
 次回は「3巻に突入するのか、ネコ回をやるのか」気にしてましたが、ネコ回は飛ばして、3巻に入るみたいです。ネコ回はブルーレイ特典になるのかな?

★ダイ大

 非常に面白い絆回でした。プッシュした甲斐があったというもの。

 ポップの見せ場なのはもちろんですが、助っ人戦士のヒムとラーハルトコンビも良かったな、と。

ヒム:仲間想いの熱血パワーファイター。
ラーハルト:クールで、ダイへの忠義心篤いスピードファイター。

 それぞれ性格や闘い方の対称的な2人ですが、どっちもヒュンケルにスカウトされたような経緯が。

 で、どちらも最初はポップに対して、上から目線で接するキャラだったのが、今回はポップを認めて、捨て石になる覚悟を示す、と。

 ヒムは、ポップのことを「感情的で、ギャーギャーうるさい奴」と見ていたのが、仲間が珠にされた時のクールぶりを評して「仲間がやられたのに、ずいぶん冷たいじゃないか」と非難。
 それに対して、ポップは「足手まといを心配しなくて済む。珠になっている方が安心して戦える」と、別に仲間を見捨てているわけではないと宣言。
 それを聞いたラーハルトは「意外とクールに考える。見直したぞ」

 つまり、ヒムにとっての評価基準は、仲間への情と勢いある熱さ。
 ラーハルトにとっての評価基準は、冷徹に己の役割を果たすブレない心。

 それぞれのツボを、ポップはこの大魔王との対峙において、はっきり示したことになります。
 ポップは本来、お調子者で、仲間想い、情で動く気質だったのが、マトリフ師匠に「魔法使いの仕事はクールに努めること」という精神を伝授され、意識的にクールさを学びとったわけですな。

 これはメドローア習得時に、炎系の魔力が強く、もっと氷系の魔力を高めろ、と指導されたこともありますが、
 その氷系の魔力は、キルバーンの炎のトラップからハドラーを守る際に、必要から一気に高まったとも考えられます。
 生来の気質が炎系、情熱系で、クールな氷系は後付けになりますが、ピンチに際しては、その後付けクールのスイッチが入って、飛躍的に観察力、判断力が高まるのがポップの特徴。

 言わば、熱血、クール、そしてコミカルの三要素が機に応じて現れる、非常に多面的なキャラに成長したわけですな。
 ただし、クールスイッチはイザという時にしか発動せず、そのイザという時が今回の話だった、と。

 魔法使い→賢者への転職もそうですが、ダイのサポーターとして、ポップがどんどん万能になっていく。
 ついでに、ポップは一度死んで、バランの血で蘇っていることもあり、タフさが普通の魔法使いのレベルを越えている。
 アバンが驚くほどのMPの成長も遂げていて、継戦能力においては、尋常ではない伸び方を示している。
 次回のダイが言うには「ポップは天才」ということで、マトリフ曰く、「こいつは追いつめられなきゃ本気を出さない」すなわち「追いつめられた時の伸び方がすごい」とも言える。

 そして、これも生来の気質の姑息さが、「生き残るための知恵の回し方」に転化されている。

 ダメだったキャラの奮起、急激な成長に、ヒムもラーハルトも惚れ込んだ瞬間ですな。
 弟分の覚悟を見せられると、兄貴分としては意地を見せないと、と火が付いたのかもしれないですし。

 ポップの勇気と、ダイの純粋さが、ヒムとラーハルトにも火をつけるとか。

 で、ポップの見せ場はこれで最後というか、この後は、知恵ではなくて、絆やら奇跡やら、これまでの物語の集大成的な「全ての人たちのドラマが、大魔王に対する力になる……という最終回を見据えたクライマックス」になる予定。
 大魔王を倒す切り札は勇者ダイだけど、世界を守るのはダイたちと接してきた多くの人たちの幅広い絆という。

 この辺はゲーム的でもありますね。プレイヤーにこれまでの冒険の数々を思い起こさせる物語の大団円に向けた流れ。
 ただし、勇者はそのかけがえのない人々の世界を守るために、自らを犠牲にする覚悟を見せて……たぶん、残りの話では、毎週、ハンカチが必要になりそう。

 理性のターンが終了して、感情のクライマックスドラマに突入すると思いつつ。

★ギーツ

 人を化かすキツネ。
 これが、リバイス映画客演時にも見せたギーツの真骨頂ですね。

 チートゲーマーで、巧みな駆け引きで敵味方を翻弄する主人公。キャラとしては、ディケイドとか、ルルーシュとか、ピカレスク系になりますね。
 一方、そういう主人公を引き立たせるには、騙されやすいお人好しキャラが必要で、未熟な人情派がクールキャラに翻弄されながらも、追っかけていくドラマ。

 でも、1話のシロクマに続いて、2話で犠牲になったペンギンさん。そのペンギンがタヌキ君と縁を紡いで、そして散る。
 何だか散る前に、感情移入させておいて……というドラマを繰り返すのか? まあ、バトルロワイアル物って、そういう傾向があるけど。

 少しずつゲームのルールを示しつつ、販促ノルマのアイテムを見せるための設定作りにも余念がない。

 こうなると、次回はどんなギミックで戦うのか、と、次回はどのキャラが散るのか、が注目ポイントかな。

 あと、ギーツさんって、散っていったキャラの願いをアフターフォローしていましたが、今後もそういうポジションで、立ち回るのかな。

 なお、今のところ、自分は感情移入したいキャラがいない、というか、感情移入しかけた、と思ったら散ってしまうので、感情が後に残らない作品になってます(苦笑)。
 で、ちょっと空虚になった感情を、ドンブラザーズがかき混ぜて来るので、情緒が振り回されがちなニチアサですな。
 もう少し、気持ちが落ち着けたらいいのですが。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/14 (Wed) 12:55:35

 定期感想その3です。

 東映公式Youtubeで、エグゼイドものが2つ来てまして、1つは「トゥルー・エンディング」で9/17にプレミア公開。ちょうどエグゼイド本編のネット公開が最終回間近でいいタイミングです。本編TV視聴時はこちらで内容だけ伺った劇場版ですが、本編と併せて実際に観てみる機会ができたのは嬉しい限り。

 もう1つはVシネマの「仮面ライダーブレイブ ~Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!」ですね。すでにネット公開されてるんですが、自分が視聴すると最後のほうで音声と映像が少しずれてました。自分のPCのせいかなと思ってたんですが、どうやらアップされたものに問題があったらしい。再アップされたので、もう一度観てみるつもり。

 風都探偵は「最悪のm」完結とのことで、こちらで教えて頂いたコミック無料公開で復習しようと思ったら、丸ごと公開が終わってたorz。前に3度通しで読んでおいてよかった。こちらで伺うアニメ放映に合わせて読もうとか考えてたら、読み損なうところでした。

 それにしても猫ドーパント編はアニメではカットですか。あのエピソードは個人的にはラストはちょっとヤバいと思った覚えがありまして、亜樹子が宝石を窓から投げ捨てちゃうところです。宝石の所有権は相続人全体で共有しているはずで、損害賠償が発生しかねないことはもちろん、他人のものを投げ捨てるのは、W/風都探偵的にどうなのかなあと思った覚えがあります。

 それはともかく、次は雪の別荘に閉じ込められる話のはずですね。最初はホラー風、続いてミステリ風になったと思ったら、最後は燃える展開からのスッキリした結末だったと記憶。その辺りで「風都探偵、自分は大好きになるかも」と感じました。

●仮面ライダー龍騎(第7話:新種誕生?、第8話:4人目ゾルダ)

 ミスディレクションが多用されてまして、「誰がライダーなのか?」「何が起こっているのか?」がいろいろ想像できるようになってますね。一応、分かる範囲の予習はするんですけど、それでも目が泳ぐ(^^;。

 まず今週前半(第7話)は、誰が緑のライダー(ゾルダ)なのかという点。これは予習で(悪徳?)弁護士の北岡秀一と知ってはいるんですが、知らなかったら、冒頭で不敵に笑う謎の男(由良吾郎)が緑のライダーだと思い込んじゃいますな。なにせ、逃走した馬型のミラーモンスター(ゼブラスカル)は変身者いないとして、直後に姿を現すのが、言い方は悪いですが、ガラの悪そうな無精ひげの男(にして、若き日の竜騎士 ^^;)。

 この男が、どこか分からない部屋でTVに映る北岡弁護士を見て、ニヤリと人相悪く笑ってたりする。直後、北岡弁護士は謎の一団に追われ、襲われるわけですね。北岡によると、追っているのは高岡商事の雇われ一味で、裁判を勝たせてやったものの、使い込みやったのがバレて追われているとのこと。。
(北岡を追う高岡商事の一味は高岩成二さん、岡元次郎さん、岡田良治さんら、スーツアクターの面々ですか。初見で気づかず、ウィキペディア調べて驚き、シーンを観なおしました。)

 とうとう北岡弁護士が追いつめられると、謎の男も姿を現す。一団のボスないしは用心棒か、と思ったら北岡が「ゴロちゃん!」と喜んでまして、観ていて「あれ?」。

 まあ北岡弁護士側の人間と思い直しはするんですが、ゴロちゃんがいかにもな変身ポーズを取る。これはもう「あ、こいつがライダー」と思いそうになるわけですが、よく考えたら相手は人間だし、ミラーワールドで戦うわけないし。再度「あれれ」と思ったら、ミラーモンスターの出現を察知したのは北岡であるわけで、実際に変身も見せてくれる。

 もっとも、北岡が緑のライダー(ゾルダ)と知ったのは観ているこちらだけで、真司は未だ知らないわけですね。北岡もまだ真司がライダー(龍騎)だとは知らないはず。予習で知った、北岡の疾病についても、今話については匂わす程度でしょうか。あまりに呑気だとはいえ、真司に対する北岡のキレ方が唐突にして不自然。

 なんとなれば、そこまでは結構いい雰囲気でしたから。北岡はノリが軽いし、天真爛漫に欲望に忠実だと言い、行動もその通りに見えるし(オーズの鴻上会長の若い頃、と言われたら信用しそうなほど ^^;)。しかし北岡についての予習を踏まえると、欲しいと思えば躊躇しないのは、もしかすると生き急いでいるからか、とか思うとちょっと暗い気持ちになったりもします。ともかく、一筋縄でない北岡に真司がどう関わるかが面白くなってきました。

 もう1つのミスディレクションドラマが、前半タイトルの「新種誕生?」のほうで、いかにもな煙を吐く工場近くで、奇妙な生物を捕獲したとOREジャーナルに知らせて来る男がいるわけですね。工場は川津製薬のもので、製薬工場となれば特殊な有害物質が漏れ出している可能性は考えたくなります。なにせ寿命が短いらしい奇妙な生物以外に、周辺住民に健康障害が多発しているらしいし。

 なにより、疑いを持たれた川津製薬が顧問弁護士に雇ったのが、黒を白にする北岡弁護士。しかし、周辺を調べても汚染といったことはなし。住民の健康障害もインフルエンザの流行だったと判明する。奇妙な生物は、OREジャーナルにネタをもたらした大森なる人物が普通の生き物に細工しただけだったわけですな。それらの生物は細工が祟って早死にするものが多かったんでしょう。

 ふたを開けてみればバカバカしい話だったわけですが、あっちもこっちも怪しい状況を作ってたわけですんで、後半(第8話)終盤までは気を取られまして、何が起こっているか理解しようにも混乱してしまいました(^^;。しかしようやく「なるほど」と思えたら、大森はゼブラスカルに襲われてしまう。せっかく話のオチがついたのに気の毒ですな。

 もっとも、ようやく本筋のミラーモンスターに話が戻ったともいえます。真司もガセネタから解放され、ゼブラスカル迎撃に専念できる。のですが、撃退したと思ったら、ゾルダが砲撃して来まして、続く。これはこれでライダーバトルということで、龍騎のドラマの本筋なんですけど、観ているこちらは2人が生身状態では知り合いと知っている。しかし2人は互いの正体を知らずに、ライダーとして対峙。なんだかヤキモキします。

 ミスディレクションやら正体を互いに知らないゆえの齟齬とかある中、直球ど真ん中なのが優衣の叔母さん:神崎沙奈子ですな。ぱっと見の印象で決めつけすぎなところはありますが、別の一面を見たら即座に評価を変えもする。最初、蓮を見てうさん臭いと思い、真司を見て信用できると思ってしまう。

 が、いざ真司を喫茶店:花鶏で住み込みでバイトさせてみると、ミス連発。真司採用を真剣に思いとどまらせようとした蓮が真司のミスをフォローするかのように洗い物から接客まで、高い能力を示すと大喜び。結局、真司と蓮の2人とも花鶏住み込みになると。しかも相部屋。どうやってこの2人が花鶏に住まうようになるかと思ってたんですが、こんな強引技でしたか(^^;。まあ叔母さんが、あんなに豪快だから納得してしまいます。

 それにしても、なんだかんだ言って、蓮は真司を放っておけない感じですね。根がいいと見た人間が四苦八苦していると、手助けせずにはいられない性分なんでしょうか(優衣はそういう点を信頼している?)。

 前にジオウの感想をここに投稿しているとき、蓮の見た目がゲイツと似ていると伺い、ネットで画像を確認して「確かに」と思ったことがありました。そのときは龍騎のドラマとか分かりませんでしたので外見上だけなんですけど、行動面でも蓮とゲイツは似ているかも。

 ゲイツも最初は天真爛漫に、しかし次第に四苦八苦しながら最善の魔王になる言うソウゴを助けるようになっていきました。最初は将来のオーマジオウだとして暗殺に来たはずなのに。蓮もライダーバトルに関わろうとする真司を最初は拒絶し、しかし素朴かつ一生懸命な真司を見るに見かねて、という感じになってきたわけですね。この関係性が進展し、しかし生き残れるのはたった1人というドラマがどう展開するか、ジオウと比較しながら観ていくのが楽しみです。

●牙狼-闇照編(第10話:誓 Promise)

 こちらで伺った通りの「長澤奈央さん大暴れ回」であり「従来の牙狼風味」でした。流牙がボルシティ一般人からはお尋ね者の立ち位置とか、尊士に惨敗からの立ち直りを匂わせてこの後に期待とかありますが、エピソードの作りとしては1話完結性が高いですね。

 この話独特で面白かった点の1つは、メインゲストの少年:坪井浩輝の視点で描かれていることです。もちろん、観ているこちらはここまでの話を把握してますんで、前半で浩輝が流牙を目撃して恐れるのは誤解だとか分かるわけですが、浩輝の思考や感情に沿って観ると話がより面白い。

 学校の友達になじめない浩輝ですが、原因の1つはどうやら母親がホラーに襲われて亡くなったことにあるらしい。さらに、父親(坪井正臣)が街を守るSG1隊員であることも、悩みを深くしているようですね。さらに、やっとのことで心を開きかけたクラスの女子:北島遙華は行方不明となる。担任の遠山未歩先生は急な転校だと言うけれど、北島遙華の自宅は引っ越しにしては荒廃している様子で、なぜか遙華の携帯のストラップが落ちてたりする。

 浩輝が遙華の自宅を調べていると、流牙に出くわすわけですね。殺人の指名手配犯ですから、当然恐れて逃げ出す。が、やっと自宅に逃げ帰っても、流牙が外から監視している。これは浩輝としては恐怖ですな。遙華の次は自分(浩輝)なのかと思い込んでも仕方ない。しかし父親(正臣)は浩輝の気持ちに構わず、将来のSG1隊員に育てるべく厳しく当たって来る。

 翌日、学校で三者面談があるわけですが、遠山未歩先生は浩輝が自主性などに欠けるとして心配げで、父親(正臣)も落胆する風があります。なにより浩輝自身がしょげ返ってしまう。いろいろうまく行かないのは前からかもしれませんが、異変に気付いて訴えても誰も取り合ってくれない。

 浩輝がそう絶望して1人になると、また流牙が現れるわけですな。浩輝は恐れますが、流牙は危害を加えようとする様子がない。淡々と自分の無実を語り、級友の遙華の死の真相を語り(ホラーを目撃したため家族ごと消された/食われた)、先生には告げるなと警告して去る。

 この時点ではまだ浩輝は混乱するしかなく、帰ろうとして出くわした遠山未歩先生に怪物(ホラー)について話してしまうわけですね。すると遠山未歩が本性を現し、遙華らを食らったことを隠しもしなくなり、浩輝にも迫って来る。逃げ出すわけですが、逃げる先に流牙が「先生に話したな?」と現れる。浩輝は万事休すと思うわけですが、剣を抜いた流牙は遠山未歩に襲い掛かり、魔戒火で陰我ホラーと確認、「お手柄だ」と。

 そこからは生身バトルの「長澤奈央さん大暴れ」を堪能。やっぱり体のキレがいいと申しますか、いいアクションしてますね、長澤奈央さん。断片的な遠山未歩ホラーの話からしますと、人間時の遠山未歩は教育熱心が行き過ぎて選別主義に陥いる陰我が生じ、ホラーに取りつかれたんじゃないかと思います。鎧装着した流牙に一瞬で討伐されまして、真相は闇の中となりましたが。

 そこからも見せ場がありまして、遅まきながら駆けつけてきた父親の正臣ですね。てっきり殺人犯:流牙に息子を人質に取られたと思い、銃を突きつける。流牙がいったん投降したふりをして、しかし浩輝が立ちふさがってくれる。その隙をついて流牙が剣を手に取ると、父親:正臣はとっさに息子:浩輝に覆いかぶさって庇う。直感の行動は「任務より我が子」というわけですね。これを見た流牙、ニコリとして去る。危険が去ったと確認した正臣はようやく、浩輝に「よく頑張ったな」と頭をなぜる。

 これで浩輝は自信を取り戻したんでしょうね。学校で遠山先生失踪を知らされたクラスメイトが流牙を殺人犯扱いすると、街を守ると約束してくれた流牙を思い出し、「道外流牙は人殺しなんかじゃない」と叫べるようになってました。今話冒頭とはえらい違いです。

 そうやって浩輝視点で見てみた後、今度は流牙視点で観なおしてみると「改めて「護りし者」としての自覚を再確認」が分かりました。ホラーから守った人に信じてもらえた。我が子を身を挺して守る親を見た。ということが、流牙が最後に見せた笑顔の理由であり、自信回復の現れなんでしょうな。

 さらには、そういう人々がいるボルシティを、流牙は好きになりかけてるんじゃなかろうか、とも思えます。Wの翔太郎が風都を愛するのと同じ理由ですね。ここには守るべき人々がいると信じられる街、ってことで。もしかして、浩輝が好んで聞いていた曲が、前に流牙がホラーの誘惑から救ったミュージシャン:シンのものだと気づいているかな?

 次回「虜 Desire」からまた本筋のボルシティに巣食うホラーの親玉にたどり着くための戦いとなると思うんですが、予告映像を見た限りでは何の話だかちょっと分からんかったorz。流牙と莉杏がらしからぬ扮装してたりしまして、何をしてるんだろう。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/15 (Thu) 12:01:39

 今週感想の後半。

★鎌倉殿

 メインイベントは畠山討伐に至る道で、サブイベントは実朝と泰時の交流ですな。

 自らの政治に対して意欲的だった兄・頼家と違って、3代実朝はあまり自己主張が強くない。
 だから、北条と対立色を鮮明にした兄と違って、お飾りというか傀儡的な立場も受け入れる……というか、政治よりも短歌という文化面に興味を向ける。
 また、父親の女好きな面を引き継いだ兄と違って、草食系でおとなしいように描かれる。

 アクティブで暴走しやすかった兄と、権勢欲に乏しい弟という描かれ方ですが、その受け身なところが北条と畠山の対立につながるというか、今の実朝だと、京都の思惑にも素直に応じてしまうでしょうな。
 京都からすれば、鎌倉の御家人と対立した頼家が最後は京都と結託することで危険分子と見なされて暗殺。その後の実朝をうまく利用して、北条の牽制を削ぐように御家人同士の対立を煽る構図か。

 クライマックスが承久の乱だと考えると、鎌倉VS京都に話を持って行きたいのだろうけど、鎌倉の勢力がどんどん自滅させられていくのが燃えるドラマとは言い難いですな。

 武闘派革命勢力の内ゲバドラマと見るなり、学園不良抗争と見るなり、いろいろな闘争劇なんでしょうが、
 意外と北条政子がおとなしい……というか、無力無能に描かれている感じですな。少なくとも、尼将軍として主役を張った「草燃える」と比べて、目立った自己主張が見られない。
 それこそ、策謀家みたいなムーブを示す他の女性陣に比べて、押しが弱いというか、これが時政りく夫妻を追放する際に化けるのだろうか。

 あと、今話では「泰時が双六に接すると、気分が悪くなる」というネタが語られて、やはり上総介の転生か? という話が。
 上総介は梶原景時との双六の際に斬られていまして、彼の退場時に「ぶえいぶえい」と泣いて生まれたのが金剛→太郎泰時ということで、双六は前世の不幸に通じるというネタ。

 今後、泰時は上総介みたいなムーブを示すことが増えるのかな。
 真面目に手習いに夢中になるとか、実朝の短歌に付き合って字の練習をし始めるといいのかな。

 そして、ラストは「アガサ・クリスティーの作品みたいなオチになる」と脚本の人が語ったそうで、いろいろと予想がされつつある状況。
 果たして、どの作品やら。

★牙狼闇照

 次回は、英語タイトルが「欲」で、デザイアグランプリとつながったり。

 大筋は、女性キャラにスポットを当てた恋愛とか愛欲絡みの話ですね。
 流牙と莉杏の関係性が深まるとか、猛竜と類さんの純愛とか、燕邦とゲストホラーの女性の鞘当てとか。
 ゲストホラーがいわゆる色気で男の魂を吸いとるタイプで、一方の燕邦さんは武闘派気質なので、格下と見下すとか、12話の決戦回の前にキャラの掘り下げをしようという回でもあります。

 12話が前半最大の盛り上がりで、その後の13話から主題歌が歌詞付きで流れ始める後半戦開始、と。
 その辺から反撃の狼煙が上がって、燃える展開が増える流れですね。

★龍騎

 ゾルダ登場編は、4話で一つのドラマって感じですね。

 レギュラー陣としては3人めのライダーが登場して、お人好しの真司が騙されて痛い目にあう展開がまた増える。

 そして、ライダー同士の戦いで人が死ぬのは当たり前、という過酷なドラマをシザースで初披露しましたが、次は「もしも真司が人を殺してしまったら、どれだけ動転してしまうか」を描いたストーリー。
 北岡が真司を騙して、ゾルダを殺してしまったように見せかけて、その動揺ぶりを陰で嘲笑う……という人の悪い作戦を考えるのですが、真司の動揺ぶりが思いのほかに深刻で、「こいつは本当にライダーバトルには向かないんだな」と毒気を抜かれるというか、本気で裏表のない真司の純粋ぶりに、人の表裏ばかり見てきた北岡が呆れるというか、そういうストーリー。

 なお、人を殺せない真司のリミッターが外れて暴れ回ったら? という展開が、ミラーワールド人格の真司が黒い仮面ライダーリュウガになる夏の劇場版ですね。
 真司はライダーとして戦闘センスが抜群で急成長するキャラなんですが、人は殺せないので、ひたすらモンスターだけ倒していく。
 そして、お人好しの真司と対極を示すのが、殺人鬼の浅倉威。ライダーバトルは浅倉が暴れ回ると祭りとして盛り上がるという流れがあって、そこまでは「新キャラ紹介編」で、どんどん増えてくる。

 同時に出るのは、TVスペシャルを除けば、最大6人ですね。
 浅倉が出るまでは、ライダーの死者は出ないけど、新キャラの登場でその度に翻弄されて、感情的にアップダウンする真司のリアクションに、視聴者も引き込まれるという展開に。

 こちらとしては、落ち着いて番組視聴したいので、一番冷静に状況分析できる北岡先生に感情移入している方が、安心できるというか。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/20 (Tue) 00:06:22

 定期感想その1です。

 大型台風が縦断しつつありますが、感想は定常運転で。しかし状況等のご連絡などのご利用もあるかと思い、ご投稿は即時公開に変更してあります。

●ダイの大冒険(第95話:最大最後の逆転)

 今話から「感情のクライマックスドラマに突入」と伺って、どういう展開かと思っていたんですが、その準備という感じですね。先週から続いて、まずバーンをさらに追いつめ、倒し切れるかという期待で盛り上げておく。ところがバーンの秘策はもとより、バーンの戦略と覚悟も読み誤っていたことが判明し、思っていた戦況は虚となり、突如として絶望に至るわけですね。

 ダイたちは偶然とはいえ、ダイ&レオナが老バーンに当たり、残るメンバーは幹部を足止めするという結果的に正しい戦術を取れたわけですね(ここでのご教示がなければ、気が付かなかった点でもある)。老バーンが本物の身体をミストに預けていたのは意外でしたが、ダイがバーンを追いつめたことにより、バーンの身体はミストから返される。

 これで「凍れる時間の秘法」による不死身化も解けまして、バーン打倒の道はさらに開け、借り物の身体を失ったミストも撃破でき、バーンパレス突撃チームははバーンの前に再結集。実にいい流れです。バーンも真・大魔王に戻って強大化したとはいえ、ポップにより攻防の要の「天地魔闘の構え」の弱点を見破られ、そこを突いたダイがバーンの左腕を斬り飛ばし、「天地魔闘の構え」不能に追い込むと。

 それでもまだバーンのダメージは浅く、ダイは決着つけるべく、バーンに剣を突き立ててのライデインで我慢比べとなる。しかし、こうなれば流れは完全にダイ側なわけで、雰囲気としては「ダイが勝つはず」と観ているこちらに確信させるものがあります。そこからですね、ずっと前にさかのぼってのちゃぶ台返しは。

 ダイ含めた最精鋭チームがバーンパレスに突入するのは、バーンの目論見通りであったわけですか。既に地上各所に落としてあったピラァ・オブ・バーンには黒の核晶が仕込まれていて、フローラ率いる地上部隊を最後のピラァで撃滅するとともに、全ピラァ起爆のタイマーがスタート。しかも僅か10分後ですか。バーンが自ら起爆するわけではないから、バーンを倒しても止まらない。ゆえにピラァから地上の強者を引き離しておけばバーンの勝ち。

 バーンはそもそも自らが死しても地上が魔族の世界になれば良し、が最初からの勝利条件だったと明かす。そういう狙いだったんなら、「バーンさえ倒せば」とずっとやってきたダイらは、この物語序盤か、遅くとも中盤からずっと偽の目的を信じて来たことになります。今話終盤でダイは(本当の目的であった)地上を救うことができないと理解して絶望してしまいましたが、今までのことが全て無駄、徒労だったということも心理的ダメージとして大きかったんじゃないかしらん。

 もっとも、ダイのバーンの舌戦は10歳と数千歳が交わしたものでして、バーンが言いくるめたと見ることもできそうな気がします。といっても、バーンが勝っても死ぬのが嫌なので詭弁を弄したわけではないでしょう。バーンの前までたどり着いた者を瞳化したのも、ダイに戦意喪失させたのも、地上破壊の後も生き延びさせようと思ったんじゃないかなという気がします。バーンは強者に対する敬意がありますから、自分より強敵の命を惜しんだということで。

 ともかくも、最後のピラァ投下でダイは地上部隊全滅と思い、他の5本含めて6つの黒の核晶同時爆発と知らされ、絶望。こういうときに仲間、特にポップが踏ん張るところですけど、ダイの絶望があまりに深かったらしい。そこを感じ取ったポップもくじけてしまいましたな。アバン先生は瞳に閉じ込められて話もできないし、打つ手なしの状況。

 しかし、パレスの死闘を危惧する地上部隊の描写で、おそらくは次回の再逆転の伏線と思しきものがありましたな。メルルでして、依然として意識回復していないようですが、わずかに手が動いてました。予習によると、パレスでヘタレたポップにメルルが活を入れるらしい。それも、ポップのために倒れたメルルを、能力に覚醒したポップが死の淵から回復させたことがきっかけとのこと。さすがにバーンも、そこまでは予想・計算できないでしょうな。

 次回「閃光のように」では(このタイトルに期待するネット評が多い模様)、「感情のクライマックスドラマに突入」するようですね。予告ナレーションでははっきりしませんが、どうやらメルルとポップの奮起に世界中が呼応するはず。あのニセ勇者一行すら決死の活躍なんだそうで、OP映像に見えるニセ勇者一行のカットはそれかな。

 余談になりますが、ネット評で「六芒星を避けた」という声がちらほらでして、調べてみると原作でははっきり「六芒星」と言い、バーンがピラァで示した図形も六芒星が描かれているようですね。子細は分からなかったのですが、うかつに使えないと判断することがダイ以外でもあるみたい。

 よく思い出してみると、バーンが今回示した六角形(と曲線的な三角形の組み合わせ)に対し、ダイ側では五角形がありました。ミナカトールは使徒5人で作る五角形ですし、破邪の秘法も五角形を使ってる。が、中の星型の図形はやはり曲線的に描かれてまして、五芒星ではない。原作では五芒星らしい。

 どうも六芒星、五芒星は避けてるみたいですね。もしかすると六芒星はマズいと当初から判断して、それなら五芒星も避けておく、みたいなことなのかも(もしくはその逆)。自分は六芒星って、西部劇の保安官のバッジくらいのイメージなんですけど(^^;、いろいろ事情のある図形なんでしょうか。その辺り、ちょっと気を付けて調べてみたくなりました。

 さらにしょうもない余談。ダイがバーンに止めを刺しに行ったシーンはバーンの肩にダイが飛び乗って剣を突き立ててるわけですが、一瞬「仲良く夕日を眺める親子」に見えてしまいまして(^^;。そう思ってしまうと、バーンに必死に食らいついて反論するダイが、父ちゃんに駄々こねる子のようにもに見えてしまいます。この構図って、ダイがバランと死闘したときに観たかったかなあ(^^;。

●仮面ライダーギーツ(第3話:邂逅Ⅱ:ゾンビ狩り)

 第3話からドラマが転がり出すかなと思ったんですが、まだまだ世界観紹介を兼ねたエピソードが続く感じですね。デザイアグランプリ(DGP)なるゲームも今話を観終えてもなお、よく分からない感じですから、当然なのかも。

 ちょっとずつ明らかにはなってますが、今のところは場合によっては死亡とはいえ、いかにもお遊び要素を強調したゲームの感じ。敵に敗れて退場のライダーについても、死亡扱いなんだけど「?」要素ありみたいです。

 例えば、平孝人/ギンペンについて桜井景和がツムリに居場所を尋ねますと、答えは「ジャマトしか知らない」とのこと。死亡退場してもどこかにいると言ったも同然ですし、ジャマとしか知らない、と知っていると明言しちゃったわけで。敵のジャマト含めて、全てはDGP主催が用意したと判断できそうです。

 DGPも繰り返し行われているわけで、ゲーム1回で世界の命運がどうこうというものでもなさそう。ゲーム中の一般人死亡者はどうなるか心配したんですが、今話を観た印象ではゲーム終了後には影響が消えると考えてよさそうです。

 ゲーム参加者=ライダー自身の生死には関わりますが、死亡はあくまでも敵に敗死した場合で、失格の場合は特にどうということはなさそう。今話はちょっと気になる要素がありまして、ゾンビ化ですね。ゾンビに噛まれてゾンビになった場合は死亡扱いなのかな。あるいはゾンビとして倒された場合に死亡扱いなのか。それとも、ゲーム終了でゾンビ化はリセットなのか。その辺りは次話に分かりそうです。

 そのゾンビ化条件ですら、観ているこちらにはゲーム進行をトリッキーにするための要素が主だったりしてますな。今話の墨田奏斗は敵ゾンビに噛まれてゾンビ側になったことを使って、自分の思う通りの攻略を進めてました。ラストで鞍馬祢音も噛まれていたことが発覚しますが、墨田奏斗の狙い通りなのかも。

 なんとなれば、墨田奏斗の願いは自暴自棄なもので、人類のいない世界とデザイアカードに書き込んでいたわけですね。高校でバスケ選手として活躍していたものの、交通事故でトップレベル選手として復帰することが叶わなくなったから。デザイアカードに自分の完全復活、さらにバスケの上達を書き込んでもいいんでしょうけど、なぜか世界道連れの破滅のほうがいいらしい。そういう墨田奏斗のドラマは、次話で鞍馬祢音の願いの内容と生死ともに解決するのかなと思います。

 主人公:浮世英寿/ギーツに対するライバルの吾妻道長/バッファの敵対性が固定的らしいと明らかになってきましたが、両者の思惑等は依然として不明ですね。その辺りを見せてくれるはずの、語り部/視点主人公の桜井景和/タイクーンがちょっと不活発かな。第2話までと違い、今話では彼の視点であまりドラマが語られてない気がします。

 次回「邂逅Ⅲ:勝利の条件」では、とりあえずの焦点はゾンビ化のカウントダウン始まった鞍馬祢音/ナーゴと墨田奏斗/ダパーンでしょうか。特に墨田奏斗は絶望から救われるべきでしょう。たぶん、ゾンビ化から救われた墨田奏斗が悩みを解決し、最下位としてゲームから離脱、というところかなと思います。ヒロインポジションの鞍馬祢音はレギュラーでしょうから、何が願いかとかはじっくりやるんじゃなかろうか。

●鎌倉殿の13人(第36話:武士の鑑)

 前半は畠山重忠の己の士道を命と引き換えに守った覚悟、後半はそれすら策謀に組み込まれる流れですね。暗い後半ではありますが、前半の重忠の活躍が凄すぎて、あまり後味が悪くなかったりします。

 前半は畠山重忠の乱の勃発から収束まで。既に畠山討伐の下文の花押は、時政が得ており、今さら「そんなつもりでは」と失効させるのは鎌倉殿の権威に関わる。と、義時が押し切る形で進めてしまう。領地で戦備は整えたものの、畠山親子は小勢で鎌倉に向かって来る。これを好機として畠山重保を謀反人討伐名目で誘い出し、だまし討ちにするわけですね。もっとも時政ですら生け捕りを考えていたものの、重保が応じなかったらしい。後で重忠の行動、言動を見てみると、重保が父親同様の武者であったからと納得しました。

 これで畠山重忠は鎌倉に向かう足をとどめ、領地からの援兵は待たず、しかし戦術的に有利な高台の鶴ヶ峰に陣を敷く。勝つ気はないが敵に大打撃を与える構えですね。これには時政も容易ならざると引き締まり、騒ぐりくを叱責するほどですな。事ここに至って、義時は進んで総大将になる。

 この時点で、どうも義時も重忠も誰が何を考えているか、2人がどうすべきかを熟知し、かつ考えを共有している感じがします。特に重忠の洞察が深い。例えば和田義盛に対しては、おそらく使者となって出て来ること、交渉不調なら腕相撲と言い出すこと等、全部分かってますね。

 さらに戦いになれば、何とかの一つ覚えで奇襲をかけてくることも。これは、重忠が若い頃、和田義盛が(停戦を知らずに)藪から射かけてきたことをよく覚えているんでしょうな。以前にも重忠は「自分がこう言えば、義盛は逆張りするはず」と考えて、策が功を奏していました。ある意味、もう熟知の間柄なわけで、今話序盤で義盛が重忠を討ちたくないと言い出したのは、その辺りを義盛なりに感じ取ってるからかも。

 重忠はついに敵を味方にしたわけですが、最後はしかし敵同士ですか。無念でしょうな。その無念もあっての、「戦など誰がしたいか!」の叫びでしょうか。泣きそうになったのか、つい顔を歪めてしまった重忠ですけど、そこは義盛には見せず。振り返るともう、落ち着いて笑ってました。根が単純な義盛ですから、重忠の辛い顔を見たら、寝返るかもしれない。と重忠は考えたのかもしれない。


 重保の義時に対する行動も見事。戦場で目が合うと、重保は馬の向きを変えて走り出す。その先に義時の息子:泰時がいるわけですね。おそらく「義時なら、自分(重忠)が息子(重保)を討たれた恨みで泰時を狙うと考えるはず」という読みでしょう。そうやって、1対1の戦いに持ち込むわけですね。

 乱闘となりますが、武においては重忠に一日の長があった模様。ついに重忠が組み敷いて義時を刺しに行きますが、頭の横に刃を突き立て、命は助けましたか。これも予定の行動なんでしょうな。なんとなれば、前話で重忠は義時が戦うべき真の相手がいると言ってます。その敵と戦わせてやるのが、重忠の士道なんでしょう。

 義時との一騎打ちを終えて去る重忠が印象的です。呆けたような顔を見せまして、しかし空を見ています。全てやり終えた、これで良し、ということなんでしょうね。その最期は描かれず、討たれたという報告のみ。重保のときのような、立派な最期、の誉め言葉すらなし。そこは脚本の三谷幸喜さんの温情か、それともさすがにつらくてシーンを作るのが忍びなかったか。

 表情の演技では、時政(坂東彌十郎さん)も凄かった。厳しい顔一つとっても、欲得ずくの怒り、武士として危機感を感じての引き締まり、行き詰っての焦燥等々ががきちんと演じ分けられてます。そうかと思えば、畠山討伐後にりくと話しているときの緩んだ顔。全てやり終えて呆ける重忠と似て非なるものです。何か、魂が抜けてしまったみたいな感じがしました。

 しかし時政、義時が本気で敵対してきたと気が付くと、このドラマ始まって以来の最も怖い顔に。覚悟を決めた表情であり、観た瞬間「魔王が出よった!」と独り言してしまったほどです。もう、りくに左右される感じではないですね。もっとも、りくさんが今話での迫力凋落が著しかったりはしますが。時房ですら面と向かって諫言するほどですね。りくさん、何かにつけ感情をあらわにしてしまい、先の計算とかどっかへ行っちゃってる。これはもう駄目だ、という感じです。

 時政の表情七変化があったのも、義時のなせる技ゆえでして、こちらも魔王にふさわしい凄みです。義時は、政子に時政排斥の意を告げるずっと前から決意していた感じですね。序盤では畠山重忠のため弁護し、戦にならないための動きを見せていましたが、もう心の準備はできてたんじゃなかろうか。義時が畑山追討の下文を知り、「どうしてそういうことになる!」と喚いた時点で、「このルートしかない」と思い切ったような気がします。

 そこからはある意味一本道でして、おそらくは重忠との以心伝心の無言の打ち合わせ通りと言えましょうか。ただし死んで名誉を守る重忠は読みは乱(で義時を「敵」に向かわせる)まで、義時はその先まで見通しての行動ですね。義時としても畠山の乱はやむを得ない途中経過でして、当面の目標は時政排斥。時政の政治能力で執権に居座られては、鎌倉システムが崩壊するかららしい。
(それでも、重忠の首実検をしろと義時が時政に迫ったのは、最後のテストだったかな? もし時政が重忠の首を見る覚悟があれば、義時は別プランに移行してたのかもしれない。)

 時政が呆けた顔でりくと話しながらも、武蔵の領地を功あるものに配分しようとしたのは、やはり危機感はあるからでしょうね。悪辣なことまでして武蔵を取ったものの、人望は失う一方。そこで武士にとって最大の恩恵である領地を恩賞とすれば、また皆が慕ってくるはず。そのためには、まず最も時政寄りの稲毛重成すら、畠山讒訴の罪を着せて、文字通り切り捨てる。

 しかし、それすら義時の策であるわけですね。義時が表に出て、時政に成り代わる野望ありと疑われては困るんで、三浦義村を使って足がつかないようにもする。おそらくは自分(義時)が密かに焚き付けて時政弾劾の連判状を作る。が、時政の前で破り捨てまして、代わりにおとなしくしろ、武蔵の分配もやらせてやらんと。

 梶原景時を孤立させた因果応報のようでもありますし、先代鎌倉殿の頼家が寄る辺を失って追い込まれていく再演のようでもあります。前者はある時点で諦める覚悟をし、後者は最後まであがきました。時政はどうするんだろう、という気持ちになります。

 そういう感じで、この物語が始まってからのあれこれが、済んだことにならずに後々までずっしりのしかかって来る印象が強くあります。ちょっとしたコントですけど、義時が出陣に不安を覚える泰時を励まそうとした冗談もその印象を強めてたかも。

 ずっと以前、初陣で緊張する義時が「怖くないのですか」と問うと、宗時が「俺も怖い」と言い、時政が「小便ちびった」と笑った、あれですね。あのときは義時が我を取り戻せたわけですが、同じことを義時が泰時にやったら真に受けてしまうわけですな。もっとも笑えるだけではないかも。泰時は若い頃の義時のようであるわけですが、義時は若い頃の宗時や時政のようではないという暗示もありそう。

 じゃあ今の義時は誰に似てるのかと言えば、義時自身が政子に言ったように頼朝でしょうか。義時は三浦義村に対しても横柄になったり、思うままにこき使ったりするようになりましたが、どうも義村が不満げでない。逆にニヤリとしていたりします。以前、義村は義時に「頼朝に似て来た」と言ったわけですが、もしかすると義村は義時が頼朝に似て欲しいのかもしれない(坂東を治めるには頼朝の力量が必要だが、それは坂東の者であって欲しい、とかで)。

 そう考えると、三浦義村ってやっぱり得たいがしれないなあと思ったりします。自分はシン・ウルトラマンは未見なんですが、もしかして三谷幸喜さんはメフィラスを意識して義村のキャラクター作ってたりするのかと割と本気で思ったりします(^^;。

 前半は畠山重忠の乱、後半は策謀で緊張感高まる展開で、コミカルなシーンでもたいてい気を抜けない気がしましたが、ほっとする一幕もありました。足立遠元と政子の会話シーンです。足立遠元は畠山重忠と同じく武蔵の者でして、重忠と同じく時政の采配に不満を抱いていたはず。

 ですが、今話の足立遠元の行動は畠山重忠と対照的ですね。すっかり気落ちして、上に逆らう気力もなく、政子に愚痴を言うのが関の山。しかし政子によく仕えて気心も知れたようで、政子からうまい具合に気を引き立てられ、所領に帰って一休みする気になってました。観ていて「この人は確実に生き残るなあ」と思えました。

 次回「オンベレブンビンバ」って、タイトルの意味が分かりません。ネット評ではイタリア語説があるようで、それによると「子供の(ための)影」だそう。しかし公式サイトのも含めた予告映像ですと、時政と義時の父子激突の感じです。牧氏事件まで行くんだろうと思いますが、史実通り、時政は失脚で済むんだろうか。OPの配役表示にトウが出たりすると怖いかも(^^;。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/20 (Tue) 23:59:14

 六芒星については、「ダビデの星」で検索するといいかと思います。
 簡単に言えば、ユダヤ教の象徴なので、下手な使い方をするとクレームが付くみたいですね。

 ドラクエで言えば、僧侶や教会の定番マークである十字架模様も、海外ではキリスト教からのクレームを想定して禁じ手とされていて、現在では「Ψ」マークにデザインがアレンジされています。

★ダイ大

 ポップの天才発言は、次回送りになった模様。

 今回は、天地魔闘破りの後の、大魔王の逆転ターン。
 これでダイの心が折れたわけですが、ここからのポップの立ち上がりに期待するわけですね。
 「人間をナメるな」という、挫折からの立ち直りです。

 最初から強かったダイやバーンと違い、弱かった人間がギリギリまで粘ろうと立ち上がる姿に、バーンが心底畏れおののく流れ。

 ここはアギトにおける氷川誠みたいに、「ただの人間」「勇者ではない、ただの武器屋の小せがれ」という弱い者の可能性、意地の見せ方が光るところ。

 そして、片手でも放てるカイザーフェニックスに対して、ポップは自身の魔法操作の技(メドローアで培った炎の魔法と氷の魔法のバランスの取り方)を駆使して、打ち消してしまう。
 力を凌駕する器用な技術(大魔王は圧倒的な魔力を頼りにしてきたため、こういう小手先の技を身に付けていなかった)に、自分の知らない脅威を感じる。

ポップ「へへッ、いい加減、コツを覚えてきたぜ。もしかすると俺って天才かもな」

ダイ「お前は最初から天才だったさ」

バーン「バカな。ありえん。ドラゴンの騎士ならいざ知らず、たかが人間風情に」

 こんな感じの展開と記憶。

 あとは、地上でのメルルの奇跡的な復活と活躍ですね。
 空から恐ろしいものが落ちてくると察知した彼女が目覚めて、フローラ様たちにすぐに避難するように伝達する。
 確か、シェルター代わりに、近くの「封印の洞窟(ミナカトールを習得した場所)」に逃げるんじゃなかったかな。

 それで事なきを得て、ポップに新しく身につけたテレパシー能力で連絡をとる。そして、黒の核晶の爆発を止めるために、地上組で手を尽くす。
 ここで氷結魔法のマヒャドとルーラの使えるノヴァとか、アポロたち賢者陣が活躍するんだけど、北の大地には誰も行けない……と思いきや、世界の危機から逃げていた偽勇者一行が運良くいて、メルルからの緊急連絡に応じてくれる。

 まあ、その回は、さらに次の回になるのかもしれませんが。
 確か、ゴメちゃんの最後の奇跡が今週の次の回ですので。

 残り5話、毎回が格好良さや絆に感激したり、悲壮な展開に涙したりの繰り返しになりそう。
 今回の、ダイの覚悟を決めた自己犠牲ライデインから、涙展開のスタートと言えますし。ドラゴンの騎士の宿命、人の絆に接したからこその「守りし者」としての使命を自覚したダイの選択とか、まあ、いろいろと。

★風都探偵(7話)

 雪の中の山荘……ではなくて、豪邸だった。
 ええと、外部から閉ざされた屋敷の人間たちの中に、名探偵と犯人がいて、一人ずつ殺されていくミステリーの定番展開。

 敵ドーパントの能力は、「アルコール」で取り留めない動きと痛みへの耐性、発火能力が強力だったり。
 とりあえず、1話めはイニシャルKの登場人物紹介と、最初の事件、ドーパントとの小競り合いだけを消化。

 本格推理は次回から。

★ギーツ

 良い人だったシロクマさんとは似て非なる怨念を抱えたパンダさんと、自由が欲しいセレブアイドルのナーゴさんがゾンビ化の危機に見舞われて続いた話。

 とりあえず、ここから定番の2話1エピソードになっていくのかな。
 現実とゲーム世界の距離感の問題で、正義とは言い難いライダーたちの欲望まみれの戦いに、「少なくとも主人公だけは正義漢だった龍騎」との差異を感じつつ、

 今週の北岡先生のキャラは、ギーツとやっていること(病気の子どものための入院代を立て替え)が被って、比較が楽しいかも。

 なお、まだ感情移入キャラがいないです。不破さんみたいな熱血正義漢を希望。
 タヌキ君は、人が良いけど、いまいちアクティブじゃないんだよな。

★鎌倉殿

 謎のワード「オンベレブンビンバ」。
 まさか、この世界観でイタリア語を出して来るとも思えないので、何かの呪文かな。
 「オン・バサラン・ウンハッタ」みたいな真言かもしれん。

 そんな呪文が出て来るとしたら、実朝に対する呪詛とか?

 とにかく、畠山さんとの戦いが、久々に大規模な戦シーンで、盛り上がった回でした。
 バトルアクション好きな自分としては、頼家暗殺回に続く派手な展開と、重い決着演出と見事な演技に、見応えがあったなあ、と思いました。

 ドワーフっぽい風貌の和田殿と、エルフっぽい美形の畠山さんの、昔は反りが合わなかったけど、今は真友みたいになった関係に、LOTRのギムリとレゴラスを思い出したり。
 こうなると、近い将来の和田騒動も泣けて来そうですね。

 さあ、畠山編が終わって次は、時政追放が、どういう風に描かれるのか。
 オンベレブンビンバの謎とともに、次回を気にしつつ。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/21 (Wed) 21:50:28

 定期感想その2です。

●六芒星など(ダイ大)

 原作コミックからのデザイン変更について、よく分からない点を申してみたら、さっそくのご教示を頂きまして、ありがとうございます。

 咲のは一応、六芒星については「ダビデの星」であり、イスラエル国旗にも採用といった辺りまではネット検索したうえでの疑問でした。悪い意味・文脈で使われたこともあったみたいだけど、国旗に採用するくらいだから、単純に出してマズいということはなかろうに、なんでデザイン変えたんだろうと。

 と申しておいてなんですが、自分で五芒星もデザイン変更だと書いておいて、気が付いてなかったことに、ご解説を拝読してから気が付きました。大魔王側が今回の六芒星で、ダイ側は一貫して五芒星なわけですよね。そういう使い分けだと、六芒星に悪しき意味づけをしたと取られる恐れもありそう。

 しかし、こちらのご教示でもっと大きかったのは「フィクションでの用法」ということでした。五/六芒星のみならず十字等も含めてです。ネット検索で漠然と記号名だけで調べてたもんではかどってなかったorz。フィクションの用法として調べ直すと、十字をΨに変えてあることなど、こちらで伺ったことを補完して理解できた次第。

 リアルですと、例えば赤十字マークはイスラム圏では歴史的経緯により、赤新月マークであったりしますね。日本の「卍」ですと(地図や標識などで)ナチスのマークかと言われるのはよくあることだったり。フィクションならば「どうしてもこのデザインでないと」ということがなければ、危うきに近寄らないのは当然だったのかもです。

●鎌倉殿感想補足

 先の感想では、泰時がのえを危惧する進言を義時が聞かずに退けるシーンを特に大事ではないと思って触れなかったんですが、もしかすると違うかも。

 直近だと、仁田殿が悩みを相談に来たのに、義時が忙しいと後回しにし、仁田殿自害という悪い結末になってしまいました。もしかすると、今回も泰時の話を聞かなくて、この先マズいことになるかもと不安になってきました。そこは、のえがつわりっぽい仕草をしたことも、不安材料の1つだったりします。

 泰時がのえについて、義時に何を言おうとしたかは不明ですが、まず間違いなく悪い評価・情報でしょう。そのことは、目ざとそうなのえのことですから、察知しているのも間違いない。

 そして、泰時が義時に追い返されるタイミングで、つわりっぽい様子をのえが見せつけると。これ、もし妊娠していないとすると問題です。泰時は、のえが妊娠していると思えば、のえを追いつめることをためらうでしょう。

 さらにもし、それでものえについて義時に妊娠の件に含めて訴えた場合、泰時は妊娠については嘘を言ったことになります。そうなれば、妊娠以外のことについても、泰時の言は疑われる余地があることになります。

 となると、のえは敵対的と見做した泰時をハメに行っている恐れもある。それに加えて、何か画策しているようですから、それが露見せずに進行することにもなりそう。ちょっと先行きが怖い気がします。

●仮面ライダー龍騎(第9話:真司が逮捕!?、第10話:ナイトの危機)

 ギーツがライダー同士のバトルという触れ込み(だったはず)で、同じくライダーバトルロイヤルの龍騎と見比べられるのは助かる、とようやく実感し始めました。龍騎のネット再放映が(毎週2話ペースも含めて)先行しているのは助かります。

 ギーツと龍騎は似ているようで異なるようですね。ギーツですと、ライダー同士のバトルはルール上禁止されていて、デザイアグランプリのゲームクリアを競うもの(この点はエグゼイドと同趣向かも)。参加者は敵から致命傷を受けない限り無事(わざと手を抜いて脱落すれば生き残る戦略もありそう)。しかし、その裏では優勝者となるため、他のライダーを敵に倒させるなどの策略が巡らされたりもするわけですね。外見は楽しそうでも、内側は闇。

 それに対して龍騎のルールは、戦うのはライダー同士であり、敵ミラーモンスターはレベルアップのためくらいの意味しかない。参加者も勝ち残るか、負けて死ぬかということを覚悟している。しかし、バトル新参にして主人公の真司はいわばゲーム中の異分子でありまして、ゲーム目的否定とも言える、ライダーバトルをやめさせたいという個人的目的を持っている。

 龍騎みたいに、歪みや緊張があるものの、一応は安定しているコミュニティに異分子が入って来て、というドラマは他にもよく見ます。パターンとしては、新参の異分子キャラクターが歪みや緊張を露わにして、いったん全体を壊しかけて、しかし新たに再建されるというものですね。

 龍騎だと、劇場版やTVスペシャルを含めるとマルチエンディング(?)だそうですが、それら含めてどうなるかな、という期待があります。TV本編でも既に真司がいろいろかき乱している様子が現れ始めてますね。戦うべきライダー同士が、なぜか仲良く、あるいは和し始めている感じがします。

 最もあからさまなのが蓮でして、ツンデレぶりが深まってますな(^^;。今週分では島田奈々子誘拐事件で誤認逮捕された真司を救うべく奔走してます。北岡に神崎沙奈子が弁護を依頼するわけですが、怪しい動き(真司に疑われるような供述をさせる)を察知すると、解任すべく動く。真司に接見に行った際、なぜ救おうとしているかと問われると、(おそらくは内心でグッと詰まって)貸した金を返させるためだと言う。

 照れ隠しに貸したのは5万だったか8万だったかと言ったりもするわけですな(真司が真に受けて反応するのも見越してるかも)。この蓮の言動って、実は真司を救うのに理由はないことを示しているように思えます。言い換えれば、ドラマ等でよく聞く「友達を救うのに理由がいるのか?」みたいな感じ。つまり、蓮にとって真司はもう友達ってことを示していそうです。そう思ってみると、例えば真司のいびきに対する蓮の行動とかは、なかなかクスクス笑えるほど納得できたりします。

 それに対して、北岡秀一の行動・言動は未だ真司と距離はあるものの、惹かれるものを感じ始めているかな、という辺りでしょうか。先週分と違って今週分だと、蓮を介してのつながりという面もあります。

 北岡については、真司と接近しえる素地を示した感じでしょうか。それも由良吾郎/ゴロちゃんを介して、人となりが示されたようです。北岡は表向きは相変わらず強欲にして、モラル度外視な態度ですね。子供も嫌いそうであったりする。対して由良吾郎はどうも子供に甘いらしい。子供:堀口ゆかり(実は父親が島田奈々子誘拐犯)が頼って来ると、断り切れない。

 しかし北岡は真司の弁護に際し、かえって疑われるような供述(もし身代金を受け取れたら何がしたいか)を録音したりしまして、相変わらずです。おそらく依頼は果たす気なんでしょうけど、請求額を吊り上げるため、真司の疑いを深めさせたいようですね。クロをシロとする自信はあるからこその手でしょうか。

 しかし、蓮、ゴロちゃん、ゆかりに突っ込まれると、真司が島田奈々子が犯人に噛みついたことを思い出して無罪放免になったことでもあるし、悪態つくもさっさと引っ込める。さらにその後が注目なわけですね。堀口ゆかりの母親が重病で、父親の誘拐が治療費捻出のためだと知ると、黙って治療費を出してやる。さらに看護師らの会話で北岡が治療不能の病で余命いくばくということも判明する。

 北岡が同じく病に苦しむ者に対してどうしたか、で性分が読み取れるわけですね。自分(北岡)の病について、怒り憎しむようであれば、他人も同じ運命になればと思いがちでしょう。しかそ北岡は、病で死ぬ者があってはならじ、と自分の運命を他人には辿らせない道を選ぶわけですね。

 北岡の根っこがそういう性分であれば、いずれ真司に惹かれて何かが変わることもありそうな気がします。少し予習してみると、北岡も真司にいい影響を受ける1人らしい。根っこの性分以外でそうなる要因を考えてみますと、両者に共通するのは子供っぽさかな(子供嫌いの北岡が子供っぽいのはちょっと面白くもある)。

 しかし、なんで真司が他人を引き寄せるのかと考えてみますと、危うさのせいでしょうか。どうも放っておけない感じがしてしまう。なんとなれば、一生懸命なんだけどやることの方向性がちょっとズレてる感じだからでしょうね。動かない人だとどうしようもない感じでしょうし、正しく一生懸命だと見守るだけでいい。よく動くけど間違ってると、ちょっと手を貸したくなる(そうして深みにハマる)。

 似たような主人公を思い出しまして「Re:ゼロから始める異世界生活」アニメ(原作小説は未読)の「ナツキ・スバル」です。スバルのやることなすこと、観ていて「そうじゃないだろ!」と憤慨してしまうんですが、作中の他のキャラクターがスバルに手を貸し、仲間になっていくのはなんだか納得してしまいます。ズレてるけど一生懸命なんで、手を貸したくなるキャラクターだからですね。

 自分はそちらを先に観てましたんで、龍騎の真司もすんなり納得できている気がします。

 それはさておき、今週の後半(第10話)終盤でようやくミラーモンスター:ワイルドボーダーとの対決。人間関係のドラマに見入ってて、モンスターについてはすっかり忘れてました(^^;。バトルは北岡ゾルダのロボット(?)を介した大火力攻撃で、龍騎とナイトまで巻き添えにしつつ、モンスター瞬殺。調べてみると、このロボット(?)はミラーモンスターの「マグナギガ」ですか。中長距離では無敵な感じですね。

 しかし北岡はこれっきりで去るような発言をしてまして、登場話数を調べてみると次週(第11・12話)には登場しないようですね。次のライダーは、手塚海之/仮面ライダーライアが第13話からになってます。エグゼイドVシネマにも登場する浅倉威/仮面ライダー王蛇は第17話からみたい。しかし神崎士郎が次週の第11・12話登場になってまして、ライダーバトルについて、もう少し明かしてくれるかな。

●牙狼-闇照編(第11話:虜 Desire)

 前回に引き続き、割と1話完結性の高くて、メイン敵も陰我ホラーですし、従来路線の牙狼に近い話でした。が、主要登場人物がいったん整理され、流牙と莉杏の関係性が予感として浮かび上がる仕掛けになっているようですね。

 そのために特に莉杏が謎を残しつつ描きこまれた感じです。今話ではまず、嫌な感じの印象に振ってます。富裕な実業家らしきサムにダイヤを贈られるも、何かを示して招待されると、これっぽっちのダイアで、と小馬鹿にする。しかしダイアはちゃっかり頂いてしまう。その後、ダイアで不足ならと、さらに高価なプレゼントを提示されたみたいですが、すげなくしたらしい。莉杏は相手(サム)をもてあそんでる感じですね。

 その頃、哀空吏と猛竜が花屋で働く洲崎類を見つつ会話。哀空吏は符礼の言いつけで旅に出るらしい。目的や帰還時期は分かりませんが、ともかくいったんボルシティ攻略メンバーから外れることになりますな。猛竜は猛竜で、ますます類に接近してまして、魔戒メンバーに対する、今までのような潤滑油的な身の入れ方はちょっと下がりそう。

 そうなりますと、流牙の莉杏に対する存在感が浮上してくるわけですな。莉杏はさっきまで自分に迫って来ていたサムが、「パラダイス」なる謎の店の接待を受けた途端に冷たい態度になったことがショックらしく、流牙に愚痴り始める。莉杏の冒頭でのサムに対する態度を踏まえますと、なんとも身勝手な気がしてしまいます。

 さらに莉杏、金か力のある男でないと嫌だ、とかさらに欲得ずくなこと言い出してしまう。この辺りで莉杏の悪印象はぐっと高まってしまう感じです。が、流牙はなぜか受け流さずに受け止めてますね。何か感じ取っているらしく、それを確かめるためか、莉杏の左耳の上の奇妙な形の髪飾り(?)を手にし、何か聞き取ってみる。

 どうもその耳飾りは家族からの贈り物か何からしく、流牙は能力で何か感じたか知ったかしたらしい。どうも莉杏には家族について不幸な過去があり、それが今話の一見は嫌な感じの行動、言動に現れているようですね。

 そこからはホラー討伐になるわけですが、今話は陰我ホラー菩阿羅ですか。「パラダイス」のトップホステスに化けて、男客が最も会いたい女性に擬態して引き寄せ、食らってしまう。もっとも、魔導ホラー(今回は燕邦)がターゲットを指示しているようで、主流派(金城グループ)に従わない反主流派の要人の始末を兼ねているようですね。ついでの描写ながら、燕邦がちらっと見せた態度から、魔導ホラーが陰我ホラーを見下し、使役しているらしいことが窺えますね。

 その辺りから莉杏の印象が反転上昇するのが面白いところ。もてあそんでいたくせに振られるとイラついていたように見える莉杏ですが、サムが「パラダイス」に引き寄せられていると知ると、なんだか一生懸命になる。何とか救い出したいみたいです。しかし女性は「パラダイス」入店お断り。

 ということで、莉杏は男装して流牙と共にホラーの店に突入。それが先週見た予告映像でしたか。客として店に入って探りを入れるのかと思ったら、魔戒火でホラーを確認するや、いきなり戦闘開始。生身アクションは敵ホラー側もなかなかよく動いてまして、後で調べたらアクション畑の人がホラー役になってたようです。

 それはともかく、莉杏はさらにサムを救おうと奮戦してまして、またもや印象上がります。莉杏がサムから貰ったダイアで作った弾丸でホラーに大ダメージ与え、止めは鎧召喚した流牙が一刀で斬り伏せる。前回に引き続いて止めはあっけないですが、そこでの莉杏の反省がまたもやいい感じ。

 ダイアはサムに返すつもりだったんですか。いったん弾丸にしたけど、できれば使わないつもりだったようですね。そこから感じるのは、「流牙のためなら使っちゃう」ということで、印象が反転して上がった莉杏の気持ちが流牙を向いている、と分かる仕掛けですね。なるほど、こういう接近になるわけですか。

 と思ったら、莉杏さん暴走しまして(^^;。帰り道に流牙に子作り持ち掛けるのは、ちょっと唖然です。欲深と思ったら一途、で終わらずに、さらに振り切ってきましたか。しかし、流牙が今度は受け止めずに受け流して不発に終わる。いや、受け流したようで受け止めたのかな? まあ今後の2人の関係性の発展に期待。どの辺りで、翔編の流牙&莉杏になっていくかですね(想い人かつバディである、という理想的な状態)。

 次回「報 Trap」では、リベラや憲水が予告映像に見えまして、本筋のボルシティ中枢のホラーとの戦いに戻るようですね。魔戒側の人間関係がいったん整理されて、いよいよ反転攻勢になっていくのかな。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/23 (Fri) 00:45:32

★龍騎

 前回、自分が書いた北岡関連のエピソード、13話と14話の話でした。
 今回では、まだゾルダの正体が北岡だと、真司たちには分かっていませんね。
 あくまで悪徳弁護士としての北岡との絡みしか見せていない。

 さて、次のエピソードは、蓮が戦う理由(昏睡状態の恋人を目覚めさせるため)が描かれ、改めてナイトこそが本作の真の主役だと提示される回。

 その後、13話以降は、毎エピソードごとに新ライダーが登場し、ライア、ガイ、王蛇とどんどん参入し、ライダー同士の戦いがどんどん加速する、と。

 とりあえず、12話までが第一クール、13話からが第2クールで中盤の盛り上がりどころ、ということで。

★牙狼闇照

 流牙と莉杏の関係が急接近だった回。

 キーワードは、どちらも家族を喪失した孤独を抱えているってことで、表面上は強がっているように振る舞っていたのが、
 心の寂しさを読むホラーによって、内面の弱さが暴露され、それでも弱さを克服しようとする流牙の熱気に、莉杏が感化されたというか、それまでの「粗暴な子供っぽさ」が「漢として強く成長する可能性」を見出したという形ですね。

 まあ、当初のギスギス感が、強敵出現と、それぞれの守るべき何かを見出す中で連帯が深まる流れで、次回、前半のクライマックス回です。

 ここからが、ようやく面白さが安定するというか、これまで我慢して見てきて良かった、と思える形。
 次回は、ここまでの話で、一番スッキリできた、と記憶します。楽しみ。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/23 (Fri) 18:21:55

 非定期感想です。

 牙狼闇照編の陰我ホラー菩阿羅が「心の寂しさを読むホラー」と伺って、「あ、そうか」と納得です。サム含む3人の客の様子から「好みのタイプに化ける」と思い、流牙や莉杏への言い草は心理戦と思い、別々のものと解釈してました。が、寂しさに付け込むとすればホラーの行動・言動が統一でき、ドラマに一本の筋が通りますね。

●仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング

 エグゼイドTV本編視聴時に、こちらで内容を伺ったわけですが、分かったつもりで分かっていなかった(これって何度目だろうorz)。今回、東映公式のネット視聴できたわけですが、初見の印象は「よく分からない」でした。

 一応、敵は誰か、何をしようとして、どう阻止されたかは分かります。が、本編とのつながりが分からない。エグゼイドの真の完結ということで、大事なポイントなのに。ネットで調べなおしてみると、本編はTV本編終了後の事件とのこと(ビルド登場のエピローグはさらに1年後らしい)。

 檀正宗完全打倒で、リアル体感(?)ゲーム「仮面ライダークロニクル」のラスボス:ゲムデウスバグスターも、その対抗馬の仮面ライダークロノスも消滅となり、ゲーム自体が廃盤。そこから、正宗との提携を破棄したはずのジョニー・マキシマがVRゲーム「幻夢VR」で引き継いだ、ということらしい。

 そのジョニー・マキシマの正体はバグスターということですね。マキシマが今回の事件を起こした目的は世界滅亡と匂わされてますが、あまり内容が明らかではない感じ。リアルをデータ化して、VRゲーム内にに全てを移行させようとしたのかしらん。

 戦いもリアル、VRゲーム内の両方で争われまして、ちょっと混乱しました。勝利条件はVRゲーム内の星まどかを奪還することだったみたい。VRゲームは父の南雲影成がまどかのために開発したもので、(リアルでまどかが生きている限りは)ゲーム内ではまどかが元気に生きていられるようにしてある。

 が、まどかは父親がゲーム世界で元気にして欲しいという願いを叶えたいという気持ちで、ゲーム内にいることに固執していただけだったわけですね。そこを突いて、飛彩がまどかの手術を成功させ、まどかを基点にしていたゲームは、マキシマ=ゲムデウスマキナをエグゼイドが撃破して完勝、事件を解決した。でいいのかな。

 TV本編では第41話以降で徐々にこの劇場版の内容に連なる描写が出てたみたいで(グラファイトのガシャット等)、劇場版封切日に観に行った場合と、TV本編完結後に観た場合で印象や意味がいろいろ変わるらしいですね。ネット視聴なので第41話とか見返すのは無理でして、録画機にも残してない。ちょっと記憶だけでは何がどうつながるか、追いきれません。

 ED曲後のエピローグが、さらに1年後だと知ってようやく納得。初見だと、TV本編でのビルドとゲンムとの絡みのすぐ後くらいに、エグゼイドに接触したと思ったんです。だもんで「エグゼイドをフルボトルに吸収しちゃマズいでしょ」と慌てました。が、(TV最終回で救いきれなかった人々含め)1年後に全て解決したエグゼイドの力を貰った、ということみたいですね。
(しかし、ジオウがまたもやエグゼイドの力をもらい受けちゃうわけで。最後にリセットされたから大丈夫なのかな。)

 それにしても尺が約1時間であるのは惜しい。あと30分あれば、掘り下げが充分できたんじゃないかという気がします。特にジョニー・マキシマがやろうとしていたことは何かという点です。

●仮面ライダーウィザード イン マジックランド

 尺が1時間では惜しいなあと思うのは、こちらも同じ。ただし、舞台がTV本編ラスト2話と似ていて、現実世界そのものではない特別製であるとか、TV本編からの独立性は高いため、「これでもいいか」という感じもあります。

 謎の金色の魔法使いにより、晴人とコヨミが魔法の国(マジックランド)に異世界転移した、みたいに見えて、首謀者のオーマ大臣/仮面ライダーソーサラーが構築(現実改変?)した世界だったわけですね。魔法使いの国でして、しかし魔法が使えないマヤ大王を立てている変な世界。

 マヤ大王の悩み/引け目は魔法が使えないことで、それで魔法使い全てを滅ぼすというオーマ大臣の策に乗せられてしまっている。それはそれで邪悪な策謀ですが、真の目的は絶望の力を集めてファントムの世界を作ることですか。そのためにコヨミの賢者の石の力で魔法の国も用意したらしい。

 しかし、オーマ大臣=金色の魔法使い=仮面ライダーソーサラーが正体を現し、全て露見し、ウィザードが倒して解決。魔法の国は元の現実世界に戻る(融合した?)。

 1時間では惜しいと思ったのは、例えば現実への帰還条件ですね。TV本編のラスト2話ですと、晴人が迷い込んだのがどういう世界で、どうすれば戻れて、何が犠牲になるか等がはっきり分かるようになってました。

 それを30分2話でできたのは、TV本編(の事実上の最終回)に直接連なるからでしょう。この劇場版だと、事の起こりから説き起こす必要がありまして、1時間ではちょっと駆け足、省略が起こりがち。

 尺以外でも惜しいと思ったのは「魔法使いの国設定をTV本編でも用いたら、終盤までドラマが進みにくい難点を解決できたかも」ということです。ゴーストでいえば(ちょっと不発気味に終わった)眼魔世界設定ですね。2つの世界を積極的に行き来すれば、ドラマの起こしようもいろいろあったのかなあと。

●仮面ライダーブレイブ ~Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!~

 評価に困るのがこれです。エグゼイドTV本編の雰囲気とガラッと変わってます。バイオレンス描写等が強めで、対象年齢層上げてるかなと思います。エグゼイドの続きのつもりで観たもんで、ちょっとびっくり。

 ですが、もしかするとハード路線寄りなのは当然の成り行きかなという気もします。エグゼイドTV本編から年数経ってますんで、役者さんの年齢が上がってます。主人公:鏡飛彩役の瀬戸利樹さんも年齢に応じて凄みが増しているわけで、それなら無理に軽くしなくてもよかろう、みたいな判断なのかなと思います。

 龍騎のネット放映では、この作品の敵:浅倉威(仮面ライダー王蛇)が現時点で未登場なので、比較しての印象は言いにくい。ですが、やはり年相応の迫力があるはず。そこも、鏡飛彩をハード寄りに描写する必要性、メリットなのかなと思います。

 内容は、2人の看護師を通じて語られる飛彩の過去とかは面白く、飛彩の人となりの理解が深まって、エグゼイド本編へのフィードバックにもなります。が、ドラマ的には評価が難しい感じ。1つのドラマとして独立してない感じです。

 ウィキペディアで調べると、「『小説 仮面ライダーエグゼイド』の全史では、第14話から第15話の間の時系列」ということで、もっと大きな物語構成・構想の一部を成すものみたいですね。その辺りを理解しないと、この作品の位置づけや意味がきちんとは分からないんだろうなと思います。それでも面白かったですけどね。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/27 (Tue) 17:13:30

 定期感想その1です。

 録画予約してましたら「風都探偵」があるのに気が付きました。第1話はネットのプレビュー版では冒頭カットでしたんで、冒頭のビル脱出バトルは未見。
 こちらで伺った、よく動くWなんだけど、それだけに突端では不自然といった点、自分にも分かるかどうかとか、ともかく早く観てみたい。

●ダイの大冒険(第96話:閃光のように)

 先週のネット評では、このタイトルに非常に期待する声があったんですが、実際に観てみると意味が実感として分かりました。ポップが大魔王バーンに言い放った台詞でしたか。おそらくは1回こっきりだけど、決め台詞として最高である感じですね。

 もっとも「閃光のように」(調べたら原作第36巻のタイトルでもあるんですね)という台詞自体が優れているからではないんでしょうな。いい台詞だけど、別の台詞でも大丈夫な気がします。例えば「線香花火」でも、前後の台詞をちょっと変えれば成立しそう。

 なんといっても、「閃光のように」と言い放つまでの段取りが凄い。「閃光のように」はそれに支えられているからこそ、その台詞を思い出しただけでも興奮しちゃうんでしょうね。たぶん、その後のフォローも凄いんだと思いますが、そこは次回で描かれるはず。

 その段取りはポップ中心でして、気持ちの動きを実にうまく上げ下げしてます。そのためには、まずヴェルザーまで登場するわけですね。戦いの最終局面を視察に来た格好ですが、バーンとの会話が必然的に発生しまして、過去のいきさつが語られる。ポイントは、不倶戴天の敵が目的を同じくするためライバルとなり、地上殲滅を賭け事にしていた点ですね。

 人類からしたら存亡をかけた闘いは、バーンとヴェルザーにとってお遊び要素が入るものでしかないというわけで。しかも、この期に及んでまだ意地の張り合いの舌戦までやってたりする。これは立ち直りかけたポップを再び絶望に突き落とすに充分でしょう。レベルどころか次元が違う。

 しかし、そこでメルルの声「諦めないで!」がポップにだけ届くわけですな。ポップがメルルを救ったことで起こった奇跡で、しかもフローラ率いる地上部隊が無事に避難したことが伝えられる。絶望した材料が1つひっくり返りましたが、メルルの「ポップさんのことばかり考えていたからです」のほうがポップに強く響いたかも(^^;。

 それでもまだポップが絶望から立ち直れないのが、観ているこちらはイライラやきもきしまして、それゆえ後の感動がデカい。もっとも、戦況的には希望が持てないのも当然でして、6つのピラァに仕掛けられた黒の核晶の爆発が迫ってるからですね。

 しかしそこへ第二撃。ロン・ベルクとノヴァがパレス直下の黒の核晶を停止させたことが伝えられる。凍らせれば止まる、というわけですな。しかしバーンが再び絶望に突き落とそうと、1つでも爆発すれば、他が誘爆する、残り僅かの時間ではどうしようもないと宣言。

 これに対してはロン・ベルクが気概を示すわけですね。お前(ロン・ベルク)だけでも助けてやろうと持ち掛けるバーンに対し、ロン・ベルクは言下に拒絶。刀匠であり武人であるロン・ベルクは、バーンに従っていた時期は腐っていた、だから今の仲間と運命を共にするということでしたか。ロン・ベルクはバーンの誘い(配下になれ)を拒絶したはずですが、世話になるだけでも嫌気がさすほどだったのか。

 勝つ可能性と愛情と気概を貰って、ようやくポップが立ち上がる。しかし、そのまま突っ走れないのがいい感じですね。黒の核晶停止方法が分かれば、自分(ポップ)もルーラで、と試みたら、バリアーが復活していて阻止される。

 直下の光の魔法陣がピラァ投下で破壊され、ミナカトールの効力が消えてたのか。この時点では、うまく行きかけると駄目になる、何度目かの繰り返しでして、天は我を見放した、みたいに嘆じるところですね。

 しかしここまでへし折られても、ポップはそうしない。また立ち上がるポップに、「何故そうあきらめが悪いのだ!」とバーンがイラついて殴り倒す。そこで急にポップが静かになりまして、観ていて「あれ、さすがに諦めた?」と慌てました。が、クライマックス直前の静けさだったらしい。

 そこは後から分かることでして、唐突に5,6歳頃に死ぬのが怖かったという話を始めたもんですから、不安にはなります。が、尻上がりに話のテンション上がって来るわけですね。母からいずれ死ぬのは避けられない、と諭される。そこは、ずっと遡って対クロコダイン戦に尻込みしたポップを思い出します。

 母は続けて「だから一生懸命生きる」と励ます。思い直して対クロコダイン戦に飛び込んだポップを思い出します。そこからのポップも全部ですね。続いてポップの気持ちの吐露となり、悠久の時を生きるバーン(やヴェルザー)に対して、短い命の人間だからこその根性を示すと。

 それが「閃光のように」なわけですね。この場のみならず、上述の通り、登場してからここまでのポップの全部が浮かび上がった気がしました。こうなるとダイも奮起してくる。ダイもここまで一緒に来たポップとの全てを思い出したんでしょうな。立ち上がった2人が、再びバーンに挑みかかりまして、続く。

 今話をバーン視点で考えてみますと、モグラ叩きみたいなのかもです。出てきたモグラを叩き落しても、別のモグラが顔を出す。全然終わらない。しかも、顔を出したモグラが、さっき叩き落されたモグラを呼び戻すわけですね。これはイラついて来るでしょうし、そのうち「いつになったら勝てるんだ?」と焦りもするはず。

 あるいは、バーンの必勝策は6つの黒の核晶の1つでも爆発させられれば、誘爆で残りも爆発というものですよね。しかし、ダイ側は戦意においては、1人でも気力を示せば、それが他の仲間の気力を呼び戻す。自分(バーン)の必勝策(物理的)を、別の形(心理的)でダイらが使ってきている状況です。自分(バーン)の策に自信があればあるほど、不安になる状況でしょう。

 そういう印象も観ていて伝わってきますんで、今話のポップの悪戦苦闘からの思い切りまでが、より感動できた気がします。

 ダイ側の気持ちと行動の連鎖はこれで終わるわけではなさそうで、次回「髪の涙」ではゴメちゃん最後の活躍で、全地上奮起のはず。それにしても、バーンの最終形態がまだだし、キルバーンの最後のあがきもあるはずですね。残り4話でどう風呂敷畳むのか、気になります。

●仮面ライダーギーツ(第4話:邂逅Ⅲ:勝利条件)

 自分的にはなかなか盛り上がれるところまで行かないなあという感じです。こちらで伺った「自分は感情移入したいキャラがいない、というか、感情移入しかけた、と思ったら散ってしまう」に同感するものがあります。

 今話ですと、最終的に失格退場となった墨田奏斗/ダパーンです。高校バスケの希望が絶たれたら、世界が滅んでしまえと願ってしまったライダー。そういう歪んだ堕ち方をしたのなら、そこからどうするかに期待したくなります。それ以上は堕ちられない底を見出して反転上昇するもよし(ヒーローパターン)、その底すらぶち破ってさらに堕ちるもよし(真の悪役パターン)。

 でも失格退場しちゃった。期待したキャラクターがいなくなる失望感だけじゃなく、自分の視聴上の弱点である、主要登場人物が大勢だと、誰が誰でどうしているか把握しづらくなることも影響してしまっています。「よし、墨田奏斗が分かって来たぞ」と思ったらいなくなる。物語を理解するための手がかりポイントがまたも消えてしまいました。

 第1話から同じことが起こり続けてまして、豪徳寺武/シロー、平孝人/ギンペンですね。これはと期待する行動を見せたり、紆余曲折ながら分かって来たぞと思ったら、退場してしまう。登場人物が把握できてこないと、ドラマの理解が深まりません。

 一応、前話と今話だと、印象が強くなった墨田奏斗/ダパーンに対比されるヒロイン:鞍馬祢音/ナーゴが浮上する作劇ではあるようです。が、どうも不幸パターンとかがテンプレート。いわゆる毒親に縛られているとかあるんですが(さらに毒親になった理由も示される)、簡単に経緯が描かれただけの墨田奏斗の刺さり方より浅い。

 鞍馬祢音が書いた願いも「本当の愛が欲しい」なるものでして、美しくはあるけれど、なるほどそうですかくらいの感想しか出てこない。墨田奏斗の世界が滅びろのほうが凄み、絶望感があっていい感じ(その願いをどうするか、という葛藤も生まれそうだし)。

 しかも、行動上の主人公:英寿が祢音を庇うように、奏斗を「諦めない人間には希望がある。それがデザイアグランプリだ」と突き放す。なんと申しますか、「悪いように描いたんだから、天罰覿面でいいでしょ」みたいな感じで、かえってモヤモヤします。

 しかも今話最後で鞍馬祢音は毒親を克服してしまう。一応、絶望的な状況(ゾンビ化)に抗して戦う覚悟ができたという前段はあるものの、どうもきれいに運びすぎる気がしてしまいます。なんだか、この世界の神(≒制作者)に守られているお人形のよう。対比される奏斗の、泥だらけで地べたをはいずるが如きの人間臭さのほうに、自分は魅力を感じます。

 と、愚痴ばかり出るんですが、自分的に(一般人、ライダー含めて)マイベストヒロインの詩島霧子(ドライブ)も、最初はそんな感じで低評価してました。チェイス、剛、進ノ介の間で、あっちふらふら、こっちふらふらしてましたから。そのふらふらが実はカッコいいんだと気が付いたのは、話がかなり進んでから。

 ギーツですと、まだ第4話で、平成・令和ライダーものが面白くなるのは話数が2桁か2クールめに突入する頃(とエグゼイドで学んだ ^^;)。しかも、2話1エピソードの体裁を取りつつも、ずっと「邂逅」編であるのは、タイトルに明示されてますね。主要登場人物が揃う過程だと考えると、キャラクターのドラマが本格発生するのはまだまだ待てます。

 待てる要素はありまして、他に見どころがあるからですね。現時点までですと、とりあえずはゲームクリアがどう為されるかという、登場人物や世界設定を深く理解しなくても楽しめる要素がきちんと盛り込まれてます。

 今エピソードはゾンビゲームでして、主人公サイドの勝利条件はDGP主催のよりも精密化されまして、祢音らがゾンビ化する前にゲームに勝つこと。上記で人物ドラマとしては不満を申しましたが、ゲーム視点では奏斗/ダパーンがきちんと障害として立ちはだかり、さらにライバル格の吾妻道長/バッファが黒幕的役割を果たしてくれてます。

 そういうゲーム及び作品世界紹介観点で申せば、奏斗/ダパーンは龍騎のカニライダーの役割だったと考えることもできそうです。

 ともかくも当面は各ゲームをどうクリアするかを楽しみつつ、固定的な主要登場人物が揃うのを待つ観かたをすればよさそう。次回「邂逅Ⅳ:デュオ神経衰弱」でも、ゲーム趣向を変えてくるようで、2人1組で挑むものらしい。今残ってるのが5人なんで、もう1人新ライダーが登場してくれもするようですね。

●鎌倉殿の13人(第37話:オンベレブンビンバ)

 タイトルは真言でしたか。それも時政が間違って覚えていた、全成に習った大姫が唱えたもの。それでも「なんでオンベレブンビンバなんて、元のオンタラクーソワカから遠いものを?」と思わないでもないですが、まあ無理な詮索はやめとこうと思います。

 ともかくも、時政の記憶がデタラメだったおかげで、本当はどんな呪文だったか、家族そろって思い出そうと盛り上がれたわけですね。久しぶりに家族そろって笑いまして、さらに庭の菜園で一緒に勤しむと。

 このシーンって「もしりくがいなければ、こういう北条一家になっていた」、さらには「頼朝と出会わなければ、こうなっていた」という、並行世界のこじんまりだが幸せな北条家を仮想的に見せてくれたのかなと思います。

 しかし、団らんの場に宗時はいない。宗時が頼朝を呼び込み、強力にプッシュしたことで、仮想ではない現実の今があるわけですな。座を強引に設けた時政も、お開きの後は決別があると覚悟しているからこその、あの笑顔。今話も時政(坂東彌十郎さん)の表情の演技がなかなかのもので、呆けてすら凄みを感じました。

 その時政と義時の対決へと、大域的な状況は動かしがたく流れていくわけですな。なぜなら、義時は執権 時政排斥で腹を括っているから。しかし、序盤では時政も本気で譲らない構え。義時は訴状は尼御台(政子)宛てだとして、時政を評定から排する。実権を取り上げるつもりですね。時政は当然反発、りくも政子との対立を深めると。

 時政は高野山を動かして挽回を図るも、義時が先回りして押さえ込む。その言い草がなかなか凄い。「ご自分の引き際をお考えください」→「身内でなければもっと手荒なことを」→「梶原殿や比企殿、畠山殿と同じ道を歩むことに」ですからね。時政は「頼朝様に似て来たな」と皮肉るのがせいぜい。

 しかし時政は諦めたようではなく、時房に二択(時政か義時か)を迫ったりする。が、りくの策謀が恐るべきものでして、実朝を拉致して鎌倉殿から退位させ、平賀朝雅を次期鎌倉殿にするというもの。そのためには三浦義村も抱き込もうとする。

 りくが知らないとはいえ、平賀朝雅は実の息子の政範を毒殺した主犯。りくが最も討つべき相手を最高権力者に仕立て上げようというわけですから、その意味でも恐るべき策謀です。しかも、その平賀朝雅は己の行いも、鎌倉の血みどろの闘争も熟知しており、加わって来る見込みが実はない。なんとも皮肉にもほどがある感じです。

 しかし、もう誰も止まらない、止まれない。義時にとって幸いなことに、三浦義村は盟友のままですね。ただし、実利あってのことで、平賀朝雅を鎌倉殿にしたが最後、義村が擁する善哉の将来がないと見越して、時政を裏切ってるわけですね。ただ、目ざとく察すること深い義村ですから、平賀朝雅が鎌倉殿就任を固辞することは分かってるんじゃなかろうか。そう考えると、三浦義村の動きはちょっと謎が残る、言い換えれば何するか分からん感じです。

 義村の裏切りを知らない時政は突っ走る。のですけど、りくと話す態度、特に表情が不可解。覇気がないですね。またもや呆けてる感じすらある。実際、もう望むものはなくて、りくが喜べばそれでいい、みたいなことを言ってます。

 時政は腹を括ってると言いますが、負ける覚悟をしたということなのかしらん。この直後、和やかながら今生の別れの意を秘めた家族の宴を催すわけですし。政子は時政が殺す覚悟で来ると考えますが、義時は時政が殺される覚悟で負ける道を選んだと判断する。おそらく義時説が正しいんでしょう。

(時政内部で、執念と諦念がせめぎ合い、当初は勝っていた執念が諦念に追い抜かれたんだと思いますが、劇中のどのポイントなのかはよく分からずですorz。)

 時政の計画は実朝を拉致して退位を迫るもの。今回も和田殿が良くも悪くも知らずに介入する形になりまして、実朝を和田邸に招いたのは、事件勃発を遅らせる効果はあったようです。が、実朝単身で訪問しているため、(義時に言い含められた)義村らは簡単に実朝を拉致できてしまう。

(和田義盛が実朝に「武衛」と呼んでいいかと尋ねたのは、ギクッとしました。頼朝に親しもうと意味を知らずに武衛と呼び、しかし最後は騙し討ちにされたのは上総介。さらに、上総介に「武衛」を教えた義村が、「みんな武衛」と言いつつ入って来るんですから、「あの運命が再び?」と怖くなりました。)

 しかし、八田知家もいたことが幸いしまして、すぐに一報が義時にもたらされる。義時の決断は「謀反人 時政を討つ」というもの。政子らは助命を願いますが、北条が身内に甘くあってはならんと聞かない。直前に、畠山重忠の妻ちえの覚悟(謀反人として処断したなら、それで一貫せよ)を示されてますし、そうするしかないという義時の気持ちがよく伝わります。

 一方、実朝を自邸に拉致した時政は、起請文を書くよう有無を言わせない態度で迫る。鎌倉殿退位ですね。実朝は(政子らに諮ることすら止められ)謀反と察したようで、最後には断固として拒絶。すると時政は刀を手にし、すらり抜いて、で次回へ。

 この最後のシーンの時政は、後で言い訳が利かない態度ですね。最高権力者の鎌倉殿に無理強いし、目の前で刀すら抜きましたから。おそらく、義時の推察通り、わざとなんでしょうな。義時としては時政が謀反人認定されれば討ち取るなりなんなりで排除できる。そこを時政も読み切って、謀反人を演じたんだと思います。次回は恐ろしいが悲しく、しかし納得できる結末になるんじゃないかと思います(史実では時政は生き残りはするはずですけど)。

 一方、周辺も不穏。鎌倉ではのえですね。義時を利用し、さらに鎌倉中枢に食い込む構えを見せている気がします。都では後鳥羽上皇ですね。似顔絵を描いているわけですが、コミカルにデフォルメされてまして、周囲は喜び笑うものの、描かれたモデルは立腹。

 まあ特徴を誇張した似顔絵なんてそんなもんですけど、後鳥羽上皇が状況をも戯画化して理解している暗示なのかなと思いました。以前の箱庭(?)で鎌倉をあばら家に模したのと同根ですね。もしかすると、いずれ来る都 vs 鎌倉(承久の乱)での上皇方敗因の暗示なのかも。

 次回「時を継ぐ者」は、タイトルの意味がちょっと分からない。「時」は時代とも思えますし、時政や義時の「時」とも取れます。しかし、公式サイトの予告映像が非常に気になりまして、義時から命を受けているらしいトウが映ってます。善児亡き後の唯一の暗殺者再登場ですから、穏やかならざることは間違いなさそう。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/29 (Thu) 00:10:02

 風都探偵が、今週の土曜日からスタートですね。
 先行視聴できている身ですが、たぶん土曜日放送分も見ようと思います。
 面白いので再視聴したいという事情もありますが、CMなどの周辺要素がどうなっているかも気にしつつ。

 うちのサンテレビで流れているのは、ブルーレイと、ライダーつながりでギーツ関連のCMなど。
 BS11も同じかなあ。

 アクションについては、アニメの動きにも慣れたこともあり、今見ると、しっくり来るのかもしれません。
 2ヶ月前は動きが軽すぎると感じたので、今後のアクションにも不安を覚えていたのが、その後は「適度な溜め」で重量感を演出。
 さらに、感心しているのが、フィリップが喋っているときに、きちんと右側の目が点滅しているところ。

 演出としては、「初変身は動きがぎこちなくあるべきで軽快なのはNG」「手慣れてくると、動きが軽くスピーディーでも納得」と考えていましたが、
 ここに来ての演出意図としては、「初変身は敵がザコなので、力が入らない軽さ」に対して「以降は、戦闘経験を積んだので、力の使い方がこなれて来て、重量感、溜め、緩急のメリハリが付けられるようになった」と考えれば、自分的には納得するに至っています。

 こればかりは、第一印象と以降の演出を比較して、初めて理屈が通るものだけに、昔の感想に固執し過ぎない方がいいのかな、と。
 まあ、今が楽しめているからこそ、昔の不満も軽減できているのだとも思います。

★風都探偵(8話)

 雪に閉ざされた館での、花嫁候補連続殺人事件の謎解き。
 ドーパントの変身者が複数というサプライズ展開と、ゲストのアルコールドーパントに加え、敵組織第一の刺客スクリーム・ドーパントが登場し、

 アルコールVSダブル、スクリームVSアクセルの2つの戦いが発生して、続く、と。
 お気に入りは、リボルギャリーの発進シークエンス。何だか、秘密基地から発進するウルトラ防衛メカっぽい演出で、格好いいなあ。実写の格納庫からの発進よりもメカアニメっぽい力の入り方がナイスでした。
 照井のバイク変形も、実写CGの嘘っぽさよりも、ワンカットで上手く魅せていますし、

 とにかく、仮面ライダーでバイクが走るシーンだけで、感動しちゃう時代ですからねえ(苦笑)。

 ともあれ、次回からは週2回の「W風都探偵感想」を書くことになるのかな、とこちらは思いつつ、K.Kさんの感想料理を楽しみたいと思います。

★ダイ大

 自分の次回予告風の感想記事、今回は若干フライングだったかな、と思います。

 ポップの天才発言は、さらに次に先送り。
 やはり、人間を見下していた大魔王さまが、人間の潜在力を思い知るようになる過程がいいですね。

 弱くて寿命も短い人間が、神々に贔屓されているようなのが許せん、みたいな想いもあって、
 そして、「神の涙」というスペシャルアイテムを見たときの反応が、やはり力の信奉者たる魔王ならではのもの。
 「そうか。こんな物に守られていたのなら、お前たちが何度も奇跡を起こしていたのも納得だ」と得心がいくバーン様ですが、

 ダイが「神の涙」に願ったのは、力ではなく「友達」という、バーンには理解し得ないもの。
 ここに来て、ダイの物語のルーツ、第一話に通じる展開なんですな。

 「レアモンスターのゴールドメタルスライムを求めて、島にやって来た偽勇者たちとの戦い」からダイの物語が始まり、それが次回に結実する。
 レオナやポップに出会う前からのダイの最初の友達との絆と別れ、最後の奇跡が人々の心をつなげる。

 スライムというモンスターのデザインを「涙」に見立てるセンスも当時、感心しましたし、まあ、いろいろと感涙したくなる神涙回を期待しつつ。

 ポップがダイに勇気を与え、ダイの純粋な心が世界をつなぐ。
 後はやはり「短い寿命でも、閃光のように精一杯生きる」「限られた寿命だからこそ、眩しく輝く」ってのは、昔、70年代の『銀河鉄道999』でも感動したテーマを90年代のダイ大コミックで再体験し、それを30年ぶりに味わえる、時を越えた熟成味を堪能できる幸せで「生きてて良かった」なんて思ったりする今週末の予定(笑)。

★ギーツ

 ギーツの基本フォームって、「白いマグナム」と「赤いブースト」なんだけど、どちらも使わせてくれないのが面白いですね。

 マグナムは、パンダからバッファに渡り、
 ギーツは、バッファから奪ったゾンビを活用し、
 代わりに、水鉄砲のウォーターをバッファに渡し、
 アイテムの所有者がいろいろと変わっているのが、バトル映像的に面白い。

 で、今回はハンマー使いのナーゴが、ボーナスアイテムのブーストとのコラボで美味しく締める。

 さらに「ブーストはバイクに変形する機能つき」だけど、ブーストは1ミッションで1回しか使えない仕様だから、バイクが滅多に登場しない理由づけにもなってる。

 さて、そんなブーストですが、次もタヌキ君がゲットするのかな。何だかんだ言って、アイテムの引き運が非常にいいのが彼の長所かもしれません。

 ともあれ、使い回しできるアイテム描写が、本作の特徴でもあるし、「ゲームだから新アイテムが実装されてもおかしくない」仕様だし、アイテムの使い勝手に関する意見が普通に話題に上がるのも楽しく思えたり。

 ドラマ面については、今のところ可もなく不可もなく。

★鎌倉殿

 オンベレブンビンバが、オン・タラク・ソワカだったなんて、普通は分かりますか!? ってな回。

 で、タラクで思い出したのが、1年前のゲッターロボアークに登場した「真ゲッターロボ タラク」。

 スマホゲームのスパロボDDで、鎌倉殿放送の翌日にタラクが実装されて、大河ドラマも見てるスパロボのクリエイターさんが、ツイッターで盛り上がってたとかいう。
 後から「鎌倉殿とスパロボをつなげるなんて、節操なしで恥ずかしい」みたいなツッコミを入れられて、ツイート消したみたいですが(自分はいいねを入れて、リツイートしたのに消されて残念)、
 趣味で見ているものが被ると、親近感が湧くなあ、と思いつつ。

 なお、自分はタラクをゲットしたけど、タラクの必殺技がガシャで当たらないので、ギーツのタヌキ君のガシャ運が羨ましかったり。
 まあ、アイテムを引くけど、自分では使わないので、当面、タヌキ君がブーストを使う日を楽しみにすればいいのかな。


 ……って、鎌倉殿の話なのに、ゲーム話に寄り道するのは、自分も節操なしかよ、と思いつつ。

 ええと、「時を継ぐ者」って格好いいサブタイトルですね。
 時政→義時→泰時という流れが強調されるのかな。

 それと、次回、トウが登場しますが、義時は善児の死を知っているのかどうか。
 トウのターゲットは、時政……ではなくて、平賀朝雅じゃないかなあ、とは思いますが。

 時政は伊豆に隠居して、義時が2代目執権になる話と理解しつつ、そろそろ気になるのは和田さんの動きですね。

 実朝さんが和田さんと親しくなって、和田さんは畠山の件や、上総介の件を引きずりながら、そして三浦義村にそそのかされて、義時と対立する流れが確定している。

 とりあえず、次回は時政退場で、その後は三浦義村の動きを注目したいところ。

 それにしても、ここに来て「武衛」ネタを思い出すように出して来たのは、いろいろと伏線だなあ。
 先日は、泰時の双六嫌いを伏線に出して来て、上総介ブームが再び。

 頼朝に似て来たと称される小四郎義時と、上総介に憧れているような発言をし始めた和田殿。
 頼朝と上総介の顛末を繰り返すようで、不穏な空気です。

 あと笑ったのが、プチりくとツイートで称されるのえさん。
 まあ、りくに比べて品がないとか言われがちですが、泰時と対立する流れなのかな。

 現状、癒し枠は時房ですが、承久の乱では、彼と泰時が京都に攻め入る大将みたいな立ち位置なんですな。
 現状はイジられ役ですが、そのうち化けるのかな。

 取り留めない感想ながら、今宵はここまで。

Re: 9月のスレッド(2022) - K.K

2022/09/29 (Thu) 01:45:10

 定期感想その2です。

 以下をちまちまぐずぐず書いておりましたら、NOVAさんのご投稿に気が付きました。いろいろ反応できてませんが、ご容赦頂ければ幸いです。

●仮面ライダー龍騎(第11話:謎の無人電車、第12話:秋山蓮の恋人)

 第1クールの終わりに当たって、なぜこんな状況が起きているかの一端を、蓮が失った記憶を思い出すドラマで見せてくれるという、面白い趣向でした。特に蓮の戦う理由ですね。次いで、優衣が今の状況を作り出した原因であるらしいことも示されると。それらにより、一気に緊張感高まりまして、2クールめ突入の次回以降が楽しみになります。

 前半(第11話)冒頭は前回からの続きですが、蓮が頭を強打して記憶が一部欠損したらしい。ただ、どこかへ行かなければならないというのは覚えていて、しかしどこへ行くかが思い出せない。それを残っている記憶頼りに探し始めるわけですね。

 その途中はちょっと物騒でしかしコミカルかも。あっちこっちで蓮は敵視されたり、恨まれたりしているわけですね。蓮って今まで何やってたんだろといぶかしむほどです。が、心配して蓮にくっついていく真司には災難。険悪な雰囲気をとりなすのに四苦八苦するだけでなく、ついにはぶん殴られたりする。

 その頃、電車の一両だけ、突然に乗客が消失する事件が立て続けに起きまして、どうやらミラーモンスターの仕業らしい。これをOREジャーナルの桃井令子が追いまして、ついに事件に遭遇。が、よれよれの背広の男が怯えて出てきて、何かに怯えながら去るという、どうなってんだろうみたいな状況。

 一方、優衣は優衣で神崎士郎の行方を追っかけてまして、清明院大学にたどり着く。そこで江島研究室について調べようとするも、研究室は解散・閉鎖されている。が、江島研究室のアルバム写真に写る男を見かけて声をかけるものの、かえって問い詰められてしまうわけですね。

 どうやら江島研究室閉鎖の原因は優衣にあるらしい。しかし優衣は何も知らない。男も何がどうなっているか、混乱しているようです。ネットで調べてみると、この男は、仲村創といい、いずれ疑似ライダー(オルタナティブ)になるらしい。が、今週分では優衣について暗示して、それっきりですね。

 優衣が荒れ果てた江島研究室で戸惑ってますと、蓮もやって来る。あちこち行ってみて、ようやく記憶が戻りかけたお陰ですね。恋人の小川恵里を迎えに行く、という1年前の記憶に突き動かされていたわけですか。研究室に入った蓮はさらに記憶が明瞭になりまして、観ているこちらに何が起こったかが回想的に分かる仕掛けですね。

 しかし、蓮の回想が分かりにくい。小川恵里は神崎士郎と江島教授の研究で何か事故が起こり、ミラーモンスターに襲われて昏睡状態になった模様。そのミラーモンスターはどう見てもナイトの契約モンスターのダークウイング。実験事故当時だけでなく、今も小川恵里の入院先に出現しまして、隙あらば襲い掛かろうとしてます。かろうじて蓮が阻止しているようですね。

 となると、やっぱり分からない。1年前の事故の直後、神崎士郎が蓮にライダー=ナイトとなって戦えと言ったらしい(もしくは神崎士郎を殺害する)。おそらくは小川恵里を昏睡から救うためでしょう。しかし、その契約モンスター(ダークウイング)は、小川恵里を今も脅かしている。しかし蓮はダークウイングと共に戦うだけなく、を強化し続けている。蓮の目的と行動が齟齬しているというか、ちょっとカオスですらあるように見えます。

 桃井令子が遭遇した、よれよれ背広の男は江島教授だったようで、ミラーモンスターに狙われているわけですね。実験に参加したメンバーは、彼と小川恵里以外は事故死したようですが、おそらくはミラーモンスターに始末されたらしい。どうも実験に参加した者は口封じかなにかで殺害されたんでしょうな。

 江島教授はなぜかミラーモンスター退散(?)のカードを貰って、今まで逃げおおせたようですが、そのカードも失って襲われてしまうと。小川恵里が狙われているのも、江島教授が襲われたのと同じ理由なんでしょうな。しかし神崎士郎だけは(鏡の中にいて)無事らしい。となると黒幕は神崎士郎、みたいな構図が見えてきます。

 さらに状況を説明できるのは、神崎士郎の実験目的を知る江島教授なんでしょうけど、真相を話す前に絶命。なぜ優衣がこの状況の原因なのかとか、最重要の謎を解くのは、当分先になりそうです。とりあえず、他の2体のミラーモンスターはいつも通り、真司/龍騎と蓮/ナイトの連携で撃破。なんですけど、真司がちょっと蓮の様子に違和感を感じたようですが、観ている自分にはなぜだかちょっと分からず。

 しかし、最後の江島研究室~小川恵里の病室シーンで、抜き差しならない状況にあるらしいことは、しっかり伝わってきました。たぶん、今週分のドラマ運びに感銘を受けていたため、納得感が増したんじゃないかと思います。

 今週分は、各人各様で動くサブドラマが、最後に1つのメインドラマに収束する作りでして、DCやマーベルで好みになったパターンです。バラバラに見えていたピースが、ぱっと噛み合って全体が一気に見えた爽快感が納得感を増したんじゃないかと。ただ感覚的にそうなったわけですんで、実際の理解はそんなに深まってないかも。まあ、「そういう気がする」のほうが、ドラマを楽しむにおいては自分的に大事ですんで、これでいいのだ。

●牙狼-闇照編(第12話:報 Trap)

 これも1クールめの最後でして、「前半のクライマックス回」「ここまでの話で、一番スッキリできた」と仰るのが理解できました。反撃ののろしが上がった、というところでして、実に気持ちいい。

 今まで正体を見破るのが難しく、位置の特定もできなかった魔導ホラーが分かるようになった。さらにそこは流牙をハメたリベラに逆襲できたお陰。しかも、ボルシティでの立場すら逆転できたと。こうなると「敵に押されに押されてきたが、ここから一気に押し返すはず」と確かに思えます。

 前話で符礼法師の命で旅に出ると言った哀空吏は、早々に今話で戻って来てくれまして、観ているこちらとしては一安心。しばらくいなくなるかと思っちゃってました。魔導ホラー探索用のアイテムを取りに行っていただけでしたか。

 しかし、今話の主役は莉杏でしょうか。ずっとリベラに張り付いて、今回の作戦を最前線で成功させた立役者といっていいでしょう。まずリベラのメイク担当として潜入するわけですね。リベラは一般人の類ですら恐怖を感じることがあるほどなので、魔戒側も目星をつけてのことなんでしょうな。

 リベラに間近で接触した莉杏も、プレッシャーを受けた模様です。リベラの控室を探り、リベラが戻ってきた隠れたときの莉杏の様子からしますと、相当な強敵と感じ取ったみたい。誰も見てなかったですから演技ではないはず(その一方、リベラと面と向かっているときの怯えなどは演技交じりだった感じ)。

 リベラのほうも、どこかの時点でメイク担当の正体に気付いた模様ですね。「あなた(莉杏)は本当にメイク?」と尋ねたときには察していたかな。もっとも、莉杏が使った偽名がちょっとなあという気もします。RINAですから、莉杏(RIAN)の簡単なアナグラムでしかありません。

 リベラがはっきりと莉杏をターゲットにしたのは、殺人容疑の流牙について、突然に尋ねたときですね。最後に「莉杏さん」と名前を呼んでます。これをTVで見た猛竜が、よっしゃあという感じで放送局に向かったのは、リベラが魔導ホラー確定と思ったからと自分は勘違いしました。

 先にスタジオに突入したのは流牙でして、覚悟を決めてリベラに立ち向かうも劣勢の莉杏を援護する形。ですが、流牙が風見の形見の拳銃を取り落とし、リベラが拾って圧倒的優位に。この時点では自分は拳銃は流牙が風見に勝利を見せようと携帯してきたんだと勘違いしてました。なので皮肉な結果になったなと。

 そしてリベラは拳銃の銃口を流牙の左胸に押し付けて発砲。これは致命傷、そりゃ莉杏も悲鳴をあげるよな、と思ったら、莉杏さんはテレビカメラで状況を捉えてます。猛竜も機器操作してボルシティに放送すると。

 これで鈍い自分もようやく「あれ、流牙側が仕組んだ?」と気が付きました。リベラがカメラを壊して実況中継を止めると、流牙が起き上がってニヤリ。胸に札を仕込んで防弾してたんですか。冒頭で拳銃を確認し、札を選んでいたのはこのためだったかと気が付きました。最初から計画通りだったというわけですね。莉杏の態度も打って変わって自信に満ち、リベラの台詞で返して「正義は作るもの」。これらは『全て予定通り』の気持ちゆえかな。

 しかし流牙は剣を抜いてリベラと戦うも、長い舌を斬り落としたところで逃げられてしまう。いかん取り逃がした、と思ったんですが、なぜか斬り落とした舌が大事みたいで、莉杏が確保してますな。後で分かるのは、魔導ホラー探知のために必要なアイテムだったということで、これも当初からの予定通りだったみたい。倒し切るとホラー丸ごと消滅のはずですんで、倒さなかったことすら予定通りなんでしょう。

 これってもうパーフェクトゲームと呼んでよさそう。こうまで鮮やかだから、尊士は緊張した様子で金城憲水に自分が出張る旨告げ、しかしリベラをアジトにかくまうので精いっぱいだったんでしょうな。ただ、アジトの歌姫(?)が事の成り行きを気にする様子もなく歌っているのは気になります。

 ホラーが人間も含むコミュニティを作る点では「絶狼 BLACK BLOOD」がありました。それでも歌は重要な要素でして、コミュニティの秩序維持とかに必須だったわけですね。しかも正体が、ユナの母のイユ。この闇照編でも、外では女神像の歌があり、アジトでは謎の歌姫がいる。ウィキペディアで調べてみると、どうやら流牙の母らしい。どうやら歌姫って、牙狼では特別な意味がある存在なのかなと思いました。

 ともかくも、流牙側が一気に押し返す流れになった感じで、次話タイトルが「狩 Hunting」。今の気分で解すると、流牙らが狩る側に変わった(もともと魔戒はホラーを狩るんですけど ^^:)のかなと思えます。が、まだ1クールある話半ば。敵側もそう簡単に崩れはしないんでしょうね。

Re: 9月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/09/30 (Fri) 23:18:50

 9月最終書き込みになります。

 明日から風都探偵で、来週金曜夜からストーンオーシャンの追いかけになりそうですね。
 個人的には、13日以降の毎週木曜の「うる星やつら」も気にしてみたり。

★牙狼闇照

 第一クール終了。
 次回から、OP主題歌の登場など模様替えがあって、ストーリー的にも魔導ホラーに対する魔戒騎士側の反撃態勢が整い、物語のテンポが速くなる形ですね。

 ボルシティを脅かす闇の正体を探り当てる中で、流牙や莉杏、そして符礼法師の過去が見え隠れする展開。
 まあ、次回は哀空吏がメインになるわけですが。

★龍騎

 こちらもタイミングよく1クールが終了し、次回からゾルダ再登場と、占い師の手塚海之こと仮面ライダーライア登場編。

 手塚さんを演じる高野八誠さんは、当時はウルトラマンガイアの相棒のウルトラマンアグルに変身していた過去があって、後に仮面ライダーTHE FIRSTの一文字隼人にもなる名物ヒーロー役者として、一世風靡しておりました。
 で、手塚も当初は「うさん臭い占い師」として、腹に一物抱えているような雰囲気だったのが、元ヒーローとしての役者のオーラが幸いしたのか、どんどん良いキャラ、悲劇のヒーローとして輝いていく存在に。

 ライダーの名前がライア(嘘つきっぽい)上に、契約モンスターの名前がエビルダイバー(邪悪な潜航者)で、初期設定は完全に悪役だったようですが、何だか脚本家がこの人をどんどん魅力的に盛り上げていく。
 主人公(真司や蓮)を導く立ち位置として、非常に美味しい存在になっていく、と。

 一方、その後に出て来るガイが、マッチョなタフガイみたいな変身後に比べて、変身者がカニ刑事並みに姑息で嫌味な若者で、大人たちをいろいろと翻弄し、ライダーバトルをゲーム感覚で楽しむキャラ……だったのが、殺人鬼の王蛇の盾(ガードベント)扱いにされるという無惨な運命に。
 当時の自分を含む視聴者は、ライアを応援しながら、ガイに対してはムカつきを覚えていたので、王蛇がガイを殺害したときは妙に拍手喝采で盛り上がっていたと思います(当時は若かった^^;)。

 まあ、王蛇は後にライアも抹殺して、契約モンスターを奪って、どんどん強大化していくわけですが、
 真司やそれに感化された蓮が、どんどん人を殺すことを躊躇する中で、殺人ゲームをとことん楽しむキャラの登場で、ストーリーがどんどん盛り上がって、夏映画に突入していく流れ。

 これは当時の映画『バトル・ロワイアル』でも、サイコパスの殺人狂学生が主人公の強烈なライバルとして、暴れ回っていたことにも影響されていたわけですが、
 こんな強烈な殺人鬼・浅倉も、それ以前に『シャンゼリオン』というヒーロー番組の主人公だったという。その時は、お茶らけた陽性の私立探偵だったのに、真逆のキャラに転身したわけで(脚本家は同じ井上敏樹氏)。

 ともあれ、ここからライダーバトルの前期の盛り上がりに展開していくので、楽しみにしつつ。

 たぶん、浅倉が画面に登場すると、鎌倉殿の善児に匹敵する戦慄が走っていた、という記憶。
 こいつが出て来ると、誰かが死ぬ的なドキドキハラハラ感とかね。

 今のところ、ギーツには、浅倉に匹敵するヒールは出てないなあ。バッファがそれを目指しているそうですが、役者にまだそこまでの風格が備わっていないというか。

 ともあれ、王蛇が登場してからが、龍騎は本番だと思っております。

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