創作と鑑賞の談話室

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10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/01 (Sat) 00:00:27

 10月の雑談スレッドです。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/02 (Sun) 16:03:53

 定期感想その1です。

 風都は第1話視聴しまして、後で感想書きます。ストーンオーシャン2期ももうすぐ。また1クールものだとすると、中盤までしょうね。たいていジョジョは3クールやってますんで。

 どうなるかなと思うのが「うる星やつら」。これはコミックはそこそこ好きな程度なものの、アニメ版で押井守色が強い部分が強烈と言っていいほど好きでした。が、その後は熱も冷めまして。なので「あのうる星が復活!」という気持ちはないんですが、おそらくは全てが一新した今回のアニメ化はどうなるかなと思っているところです。

 東映公式Youtubeでは、前は途中から観た仮面ライダーオーズをまたやってくれてまして、今回は最初からしっかり観るつもり。次の第3話からが未視聴分になりますが、定期感想はたぶん書かないかな。前に観たところまでたどり着いたら、何か書けるかもしれません。

●ダイの大冒険(第97話:神の涙)

 戦略的には依然としてバーン優位だと思うんですが、流れが今話序盤からはっきりダイ側になった感じがします。バーンが目的に向かって歩を進めてるんですが、歩いている地面がバーンと逆方向に動き出したような感じと言ったらいいでしょうか。それも地面表面は未だ静かなんだけど、地中で動きが起こり、それがだんだん地表に近くなってきているような感じです。

 冒頭は気力を取り戻してバーンに向かっていくダイとポップなわけですが、観ていてちょっと唖然。つかみかかるだけなんですか。無手勝流にもほどがある、と思ったんですが、一応は勝つ算段はあるらしい。バーンに刺さったままのダイの剣ですね。

 なるほど、前話でバーンがポップを脅威と認識したからこそ、ポップも突っ込んで行く意味があったわけですか。ポップに気を取られた隙を突いて、ダイが剣に取りすがると。ダイがさらに剣でえぐるとか、再びライデイン使うとかすれば勝ち目あるかも。

 と思ったんですけど、どうもその余力がないみたい。バーンもそこを感じ取ったか、この攻撃自体は無意味であると思いつつ、混乱し、怯え始めるわけですね。ダイとポップのたった2人なのに「まるで亡者の群れ」と恐れ、「こんな底知れない感情」と理解を超えていると混乱し、「ええい触るな、おぞましい!」とダイを振り払うしかできない。

 そこで先に振り払われたポップがまたも決めるわけですね。バーン倒してバリアー解除し、黒の核晶をヒャドで止めに行く「順番通りじゃねえか」と言い放つ。聞けば確かに勝つにはそれしかないという方法。その正攻法に意表を突かれたバーン(変な言い方ですが、それ以外に表現が思いつかない)、最初に放てばよかったカイザーフェニックスを撃つ。

 が、それもポップにしてやられるわけですな。同威力のヒャドで相殺したのかと思ったんですが、どうやらフェニックスの構造・特徴を見切って、捌いてしまったらしい。その途端ですね、こちらで伺っていた名会話は。ポップが「やっぱ天才だったりしてね、俺」と言うや、既にバーンに殴り掛かる態勢に入っていたダイが「お前は昔から天才だよ、ポップ!」。

 で、ダイのパンチがモロにバーン顔面に決まると。まさに「天才」だなと思える展開です。バーンすら手玉に取れるポップに任せていれば、ダイは思う存分暴れることができる。そんな感じがします。

 しかも、前話のダイの一撃もしぶとく有効なわけですね。そういやダイの剣は剣の意思でしから鞘から抜けないんでした。バーンの体から抜けるかどうも、剣が納得してくれないといけないわけですね。もちろんダイの剣はバーンを倒さずにはおかない覚悟でしょう。

 バーンが前話で威圧するために「3つの心臓のうちの1つ(でしかない)」旨言ったのも、今頃ダイ側に有利に働いてきました。心臓を1つでも止めている限りはバーンの再生力は万全ではなく、斬り落とされた左腕は戻らず、したがって奥義の天地魔闘の構えは使えない。このまま一気にいけばいい、とダイらに分かっちゃうわけですな。ポップが言った勝利ルートが本当に行けるように見えてきました。

 これはバーンとしても焦る。時限装置とか余裕かましていられなくなり、直下のピラァの黒の核晶を魔力で即時爆破する構えに。おそらくは、他のピラァの核晶もたとえ凍結されてても誘爆するんでしょうな。凍結による核晶爆発停止は、バーンが宣言通りの紳士協定守ってこその勝利条件だったか。

 これにはクロコダインを始めとする瞳化された仲間も血の涙流さんばかりですが、またもや(ポップ曰く)奇跡起こりまして、瞳が瞳のまま暴れはじめる。攻撃力は低そうですが、蚊が人を悩ますが如きにバーンにまとわりつきまして、核晶へ魔力を放つ余裕を与えない。

 しかしバーンは奇跡で片づけない。ある意味、現実主義者なんでしょうし、天運みたいなものを認めたくないのかもしれない。少し前の、ハドラーの幻影を見たキルバーンの反応を思い出します。が、さすがはバーンでして否定するだけでなく、正体を見破りに行くわけか。瞳の1つが操っていると見抜いて攻撃、というか瞳化を解除したのかな。

 それがレオナでして、確かに他の瞳は途端に床に落ちる。が、レオナは瞳を操る術を使った覚えなんかない、そもそもそんな力もない(あったら、とっくにやってるはず)。じゃあ誰が、と思ったら、今話最大の功績者にして最小の仲間のゴメちゃんだったわけですか。

 バーンは一目で正体を見抜きまして、手にした者の願いを叶える「神の涙」。ただし、叶える願いは万能でも強力でもないようですね。バーンはちょっと過大評価してるかも。なにせゴメちゃん、バーンはもとより、魔王側幹部クラスどころか、下級モンスターすら倒したことがない。序盤の大サソリとて、ダイが四苦八苦したわけで。

 しかし、ちっちゃく叶えることはしてきたんでしょうね。そう思った途端、第1話からここまでのドラマの印象がガラッと変わる気がしました。今までよく観てきたつもりなんですけど、まだ剥がされるヴェールがあったのかという気持ちです。

 直接的にはポップが死の淵から蘇ったとき。全力を尽くしたことがバランに響き、ポップに竜の血が与えられ、その資格を持つまでに成長していたポップだから帰って来られた。が、あのときゴメちゃんが呼びかけていなかったらどうなってたか。

 それ以外でも、ギリギリで勝ったり、なんとか逃げ延びたりのあれこれも、ゴメちゃんが気づかれずに願いを叶えていたんでしょう。バーンはそれを「神の奇跡の力」と前言を翻すわけですが、同時に強力であると言いたいんでしょうね。でないと、自分(バーン)がここまで追い込まれた理由(言い訳)にならない。

 しかし、ダイ、というよりこの場合はゴメちゃんと一緒に戦ってきたレオナにはバーンが間違いだと分かる。ゴメちゃんはいつも一生懸命だけど、そんなデカい力はない、不可能を可能にする奇跡なんか起こしてない、というわけですね。その擁護は同時に、だからゴメちゃんを殺さないで欲しい、大した脅威じゃないから、ということでもあると。

 しかしゴメちゃんはバーンに握りつぶされまして、ゴメちゃんはダイの意識の世界で神の涙の正体を見せ、真相と最後の別れを告げるわけですね。出会いの場所はデルムリン島、時はダイがもっと幼かった頃。ゴメちゃんはダイの願い「僕の友達になってよ」をずっと叶え続けてきたわけでしたか。

 友達であり続けるためには、ダイを失ってはいけませんから、戦いにおいて一生懸命助けてたんでしょうな。特にバーンパレス突入後は厳しいのでゴメちゃんは大きく力を使い、短期間で体が小さくなっていったわけか。デルムリン島で平和に暮らしていた頃は、そもそもダイが友達であり続けたがっているので、ゴメちゃんは何の力を使う必要もなく、体は小さくならなかったんでしょうな。

 しかし、現実の現時点ではゴメちゃんは握りつぶされ、あと1つしかダイの願いを叶えられない。それが「俺たちの知っていることを世界中の人に伝えられたら」ですか。ゴメちゃんも叶える自信はなかったようですが、何とか声を世界中のダイを知る人に届けることができたらしい。今話で、これは奇跡だ、いや違うと舌戦ありましたが、ゴメちゃんが最後の力で声を届けたことだけが、本当の奇跡だったと思うことにします。

 この奇跡に真っ先に呼応したのがニセ勇者一行だったのは面白かったし、テンション上がりました。「こんな北の果てにもちゃんと勇者様はいるから安心しろ」→「ニセ者だけどなあ!」ですか。思い起こすと、勇者とは何者って、劇中でいろいろ論じられてきたわけですよね。

 ニセ勇者パーティの魔法使いまぞっほはポップを諭して「勇者とは勇気ある者」と。まぞっほの兄弟弟子とこの先明かされるらしいマトリフは「(何でもそこそこな)勇者の武器は勇気」。成長しつつあったダイは「誰かを救えるなら誰でも勇者」。それを受けてノヴァが悟ったのは「勇気を湧き起こさせる者が勇者」。

 ゴメちゃんが声を伝えてニセ勇者一行に勇気を湧き起こさせたんですから、ゴメちゃんは勇者でしょうな。能力的にも資格的にも勇者でないと知るニセ勇者一行も湧き起こさせてもらった勇気があり、誰かを助けるための武器にしたんですから、もう本物の勇者パーティということになりそうです。
(この後の描写になりますが、次のピラァに向かうに徒歩しか手段がない北の勇者たるノヴァの願いをニセ勇者一行が引き継ぐような格好である点も面白い。)

 ちょっと予習しますと、ニセ勇者一行の勇者パーティとしての完成は、さらに続くみたいですね。パーティが向かったオーザムのピラァは守備モンスターが配してあり、まぞっほは怯えて動けなくなるらしい。そこをマトリフに叱咤激励されて奮起するとのこと。ポップの背中を押した、まぞっほの己が情けなさの告白が、この最終盤に至って、まぞっほ自身が克服するドラマで回収されるのなら、これは好みの燃える展開になりそうです。

 先はともかく、他のピラァはパプニカの三賢者らが間に合い、処理できそう。この状況を、世界でただ1人、ダイの知り合い(?)でありながらゴメちゃんが届けた声を聞けなかったバーンは知らない。魔力で直下の核晶の即時起動はできなかったものの、数分が経過したことで勝利を確信する。

 が、ゴメちゃん=神の涙により世界中に声が届いたことを知らされ、その証拠を示すかのように握りつぶして砕いた神の涙の欠片が全て光り出す。呆然となったバーンがどう思ったかは来週でしょうか。最後にゴメちゃんの光で輝くバーンパレス全景が映りまして、背後の雲と併せてゴメちゃんになっているところが、何とももの悲しくも美しいですね。

 次回「ダイの決断」では、敗勢を巡らすべくなのか、なおもバーンは黒の核晶の強制起爆を図るみたいですね。タイトルはそれに対するダイの覚悟ということか。しかし、それに対してもバーンは覚悟に覚悟で返してくるはずですね。

●風都探偵(第1話:tに気をつけろ / 魔女に恋した男)

 当地では先行放映地域から2か月遅れですが、第1話から定期感想したいと思います。ドラマ本編部分はプレビュー版で把握しているわけですが、こちらでのご感想を拝読して気になっていたのは、冒頭の変身バトル部分。

 念のため、実写版第1話(と第2話が公式Youtubeにあって助かる)と比べてみました。実写版ですと、Wに変身するもののバトルはないですね。変身した途端、ヘリがビルに衝突などの異変が起こり、Wがどうしたのかは描かれない。

 アニメ版だと、変身までは駆け足で、その後どうしたかを描いてるようです。冴子/タブー・ドーパントとは交戦せず、マスカレイド・ドーパントを蹴散らすのみですね。こちらで指摘があった、初めてなのに手慣れた動きというのは、自分も感じました。

 おそらくは制作もWのバトルは見せたかったものの、やり過ぎであるのも分かって入るんでしょう。そこを緩和するためか、Wが最初のパンチを出した後、『なんだこの力?』と言いたげに、じっと手を見るカットを入れてますね。一応は「Wの性能任せで暴れることができた」ような印象にしたということでしょう。

 本編については、プレビュー版で感想を申してますんで、ドラマについては付け足して言うことは特になし。まだ事件はプロローグ段階で、登場人物紹介に重きが置かれてますしね。

 しかし演出面で新たに気が付いたこともちらほら。特に気になったのは、坪崎忠太の赤面です。初めて探偵事務所を訪れ、ゆきめについて語るとき、いかにも「実は一目ぼれ」らしく、あからさまに赤面してます。この第1話時点ではおかしくはないわけですが、コミック版では、その告白は実は嘘だと分かっているわけで。

 じゃあなんで赤面しているのか、と疑問に思わなくもありません。が、それほど不自然にも感じない。なんでだろうと録画を観なおしてみますと、翔太郎なども割と赤面描写使われていることがありそうです。坪崎忠太よりは控えめですが、冒頭で亜樹子と電話しているとき、おやっさん風に自撮りした写真などで、目の下あたりに赤みがさす描写になってます。

 おそらくそのせいで、坪崎忠太の赤面がそれほど強い印象でなくなってるのかなと思います。かつ、この赤面描写はその後とのうまい対比になってますな。調べが進んで、ゆきめに殺人容疑があると知るも、なおもゆきめに会いたいと言う坪崎忠太はもう赤面しない。

 坪崎忠太が真剣である、という印象です。予習を含めて考えますと、この第1話時点では惚れ方が真剣と受け取れますが、真相を踏まえればメモリにそれだけ固執していたと分かる仕掛けでもありそうです。いろいろ考えた演出なんだなと思い、たぶん3話1エピソード観終えたら感心するはず。
(それでも、嘘がバレた坪崎忠太がさらにゆきめに微妙な表情≒好意が実はあるかも、みたいな表情描写があったりすると面白そう。)

 しかし、期待は第2話ですね。今話ラストで翔太郎のピンチにフィリップが駆けつけ、さあ変身だ、というところで次回「犯人はそこにいる」に続いてますんで。しかし、感想サイト等も含めた予習では、次話冒頭からバトルがあるわけではなく、しかもメイン敵ドーパントとのバトルは第3話にあるみたいです。そういう構成だから、制作はこの第1話冒頭に多少なりともWのバトルを入れておきたかったのかな。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/04 (Tue) 01:36:24

 定期感想その2です。

 ガンダムの「水星の魔女」が始まっておりますが、模様見中です。作品の毛色がちょっと分かりません。先週の前日譚と今週の第1話が同じ作品と思えないほど雰囲気が違うように感じます。

●仮面ライダーギーツ(第5話:邂逅Ⅳ:デュオ神経衰弱」)

 主人公:浮世英寿は神がかり系だし(ドンブラザースの五色田介人に立ち位置やや似てるかも)、語り手のはずの桜井景和の視点で描かれないシーンも多く、未だ感情移入先とか、ドラマを見る視点が定まらずな感じ。

 とはいえ、主人公周辺のキャラクターを少しずつ掘り下げてくれれば、自ずと主人公も対比で見えて来るはず。今話ではライバル格の吾妻道長/バッファですか。過去に「透」という友人とGDPに参加していたらしい。その頃の道長は普通の明るい青年という感じ。

 ですが、GDP(おそらく前回)の何回戦かで「透」が敗北退場(消滅)、その原因は他の参加ライダーの攻撃によるものらしい。ルール上は違反のはずですが、何らかの条件が成立してたんだろうか(前話のゾンビ化みたいに)。もし直接的には他ライダーの攻撃が死因ではないとしても、倒れた「透」に目もくれずに笑い合うライダーを道長は許せないんでしょうな。

 ただ、透の今際の言葉「こんなはずじゃなかったんだ」がどういう意味なのか。道長はおそらく「仲間が裏切った」という、ある種のダイイングメッセージだと思ったんでしょう。が、透自身が何か狙って外した、つまり策士策に溺れた可能性もありますな。

 しかし、掘り下げは次回以降。ともかくも興味を掻き立てるのはゲーム内容なわけですが、デュオでクリアする神経衰弱ゲームですか。敵側がペアのカード揃って撃破する趣向だから、ライダー側も2人組ということなのかな。

 しかしライダーは現在5人でして、小金屋森魚/メリーはGDP運営が用意した仮面ライダーパンクジャックと組むことに。本来はGDPスタッフとのことで、顔出し声出し厳禁なため正体は不明。このパンクジャックの正体がもしかすると大事なのかも。既に敗退退場で消滅したライダーかもしれません。正体が透だったりすると道長とのドラマになりそう。

 もっとも期待できるとしても次話以降ですけど。とりあえずは、やっぱりゲームシステム紹介でしょうか。今話だとバックルはトレード交換できて、IDとバックルとライダー本人との相性が大事、と説明されたくらいですね。ゲーム(の真の)目的に踏み込むのは2クールめからなのかなあ。

 キャラクター的にははっきりしてきたのは、

・浮世英寿/ ギーツ;(行動上の)主人公
・桜井景和/ タイクーン:語り部(視点主人公)
・鞍馬祢音/ナーゴ:ヒロイン
・吾妻道長/バッファ:主人公のライバル(2号ライダー候補?)
・小金屋森魚/メリー:トリックスター

といったところか。たぶんこの面子は退場は(当面は)しないんだろうと思います。浮世英寿は主人公のはずですけど、自分的には道化回しのようにも見えます。ジオウのウォズみたいな感じ。

 次回「邂逅Ⅴ:逆転のブースト」では、デュオの入れ替えが起こり、道長は森魚と、景和はパンクジャックと組むみたいですね。パンクジャックは今話の相方の森魚とちょっと険悪な雰囲気ありましたが、相手思いの景和だとどうなるかな。情にほだされて正体を少し明かしてくれたりすると面白そう。

●鎌倉殿の13人(第38話:時を継ぐ者)

 次週分の録画予約をしようとして呆然。鎌倉殿特番になってまして、実質1回休みのようです。まあ、時政とりくが穏便に退場して、ほっとするキリのいいタイミングではあるかもです。

 そうではあるんですが今話はいろいろ凄かった。特に自分的に感銘深かったのは、三浦義村です。時政と義時の以心伝心の悲劇(子が親を誅殺)を義村が見事にコントロールして、穏便な落としどころへ導き、しかも後に軋轢などを残さず。ある意味、恐るべき策謀家でしょうか。

 時政と義時が思い描いた運び(悪く言えば出来レース)は、時政が謀反人と御家人衆に認識され、実子の義時が誅殺することですね。鎌倉殿を拉致し、刀で脅して退位を迫るわけですから、半端ない。これを子の義時が成敗したとなると、親でも殺す恐るべき次期権力者となります(権威は鎌倉殿にあるにせよ)。

 それでもいい。しかし三浦義村が動くわけですね。幸い、義時のほうから時政側に潜入してくれと頼まれている。義村はギリギリまで時政側として振舞うわけですが、武勇はあるが思慮が浅い和田義盛を上手いことけしかけてますな。和田殿が畠山重忠に反発する様子をよく観察していたんでしょうか、わざと横柄に「俺(義村)に従っていればいい」と言い放ち、これにむかっ腹立てた和田殿は時政らがいる室内に突入。

 まさに時政が刀を抜いて実朝を脅しているところですね。これを和田殿はしっかり目撃、「言うことを聞いてくれないんじゃ」と言う時政を直ちに止めに入る。これで謀反の証言者は、被害当事者の実朝以外に第三者の和田義盛確保となります。

 時政もこれを待っていたんでしょうな。(おそらくこの時点でも起死回生を目論んでいた)りくに負けを告げ、和田殿に実朝を預ける。実朝に別れを告げる時政の表情、良かったですねえ。先ほどまでとは打って変わって、温和で清々しい顔になっています。全てやり終えた、悔いはない、といった感じです。和田殿に告げた通り、義時が北条と鎌倉を託すに足る人物と確認できたからでしょう。

 この時点ではまだ、義時の時政誅殺というプランは進行中ですね。しかし、義村が打った手がなかなかのもの。義時にはりくが時政と共に邸内にいると言いつつ、家人に紛れ込ませて逃がすわけですな。おそらく、りくが第2の権威の尼御台に時政助命を願うと睨んでのことでしょう。読み通り(かそれ以上)、りくは政子に助命を願い、使嗾したのは自分(りく)だとすら言う。

 これで政子が動かないわけがない。すぐに時政邸に赴き、多数の兵の面前で義時に時政助命を願い、聞かれないと分かると兵らに土下座。以前に政子は御家人の話を聞いてやるのが自分の仕事、と言ってましたから、ずっとそうしてたんでしょう。そういう政子が平伏して願うんですから、御家人衆の気持ちが動かないわけがない。

 これに応じて、さっきは「さっさと(時政の)首を刎ねろ」と言っていた八田知家が動く。邸内に突入して時政の自害を止めるわけですね。義時の公言を重んじつつ、無言の意を汲んでやったと言えましょうか。しかし、そうできたのも、裏で義時の狙いから外れる動きをした義村の仕事あってのこと。

 こうまでお膳立てしてもらえれば、事後処理も楽なもんです。大江広元はいったん時政を厳罰の処すべきと言うも、三善康信が反論してくれるのを期待してのこと。三善康信に大いに時政のこれまでの功を論じてもらい、では流罪にしましょうか、で落としどころに持っていく。それも領地にして郷里の伊豆ですね。

 群臣がそう取りまとめてくれて、ほっとした義時はようやく「息子として感謝する」と、家族の立場で礼を言うわけですな。しかし義時は刃を未だ納めておらず、今回の策動の根源のりくに向かう。りくに野望ある限り、また叛逆が起こる。そこでトウを刺客として送り込んだわけですね。

 これも三浦義村は察していたようですね。のえに続くようにりくに面会し、侍女に化けたヒットマン:トウを阻止。そこから生身バトルが見られるとは意外で、しかし嬉しかった。特にトウですね。善児から紹介されたとき、トリッキーなアクションを模範演技として披露していましたから、いつか実戦での派手なバトルも見たいなあと思ってましたんで(頼家暗殺時は割と地味でした)。

 トウが得意とするのは暗殺で、義村は歴戦の武士。バトルが庭に移りますと、技的にも体重的にも勝る義村に利ありですな。しかし、義村の最後のオチが「俺の女になれ」でして、観ていて思わず「義村あっ!」と不服言ってしまいました(^^;。変わらん奴だなあとは思いますが、その真意は『もうここらで手を引け』だったのかも。

 ともかくもこれで完全終了。りくはこの暗殺未遂を恨みに思わず、かえって義時を次期実力者=執権になれと鼓舞するわけですね。そうなると、大仕事がまだ1つ残っていることになります。義時は能力的にも性格的にも執権を継げるとは思いますが、義時自身が危惧してたように、「権力欲しさに親殺し」と思われ、人心が離れる恐れがあります。

 そこでまたもや三浦義村なわけですね。義時の執権就任宣言に際して、不服が出ると見るや、義村自らが疑惑を義時に叩きつけると。が、義時が真意を説明すると、確かに執権をやれるのは義時以外にいないと折れてみせる。疑ったり不満のある御家人は相当数いると思われますが、不服の代弁者が抗議した上で納得したら、「まあいいか」という気分になると読み切ったうえでの行動なんでしょう。ただし、この出来レースは義時は知らなかった模様。示し合わせたらわざとらしくなる、という義村の読みなんでしょう。

 気が付いたら群雄割拠がすっかり整理され、温厚な権威(鎌倉殿=実朝)と、頼朝似の厳しい権限(義時)のみがいる状況に。実質的な権力者は義時ですね。これで坂東武者の天下にして、北条がテッペンに立ったと言えるとは思いますが、宗時が思い描いたのはこういうものだったのかなあ。今話で水面下の動きが巧妙だった、三浦義村が思い描く筋書きに寄せられて行ってるんじゃなかろうか。

 それにしても、あまりにも骨肉相食む争いです。しかし、一縷の救いを感じないでもないですね。今回の事件(牧の方の乱)がどうも、自分的には梶原景時の乱に重なるイメージがあります。景時は御家人の反感を食らい、連判状まで出されて窮地に陥りました。時政も連判状を受け、義時が破り捨てるも交換条件で追い込まれる。

 景時は観念するも、謀反人の体を作るため一幡を人質にしてみせ、しかし義時が(期待通り)介入するとあっさり解放し、義時の命により討たれる。しかしヒットマン善児を託すわけですね。時政も義時が期待通りに討ちに来てくれて、北条と鎌倉を託すと伝言しました。

 違いは、今回の乱が景時のときの再演ながら、ある意味ハッピーエンドだということですね。義時は時政に今生の別れと涙しますが、しかし伊豆に流罪ですから隠居も同然(さらに義時や政子の動きで、御家人衆のヘイトも解消しているはず)。義時がもし景時を思い出すなら、こういう形で終わらせたかったと思うんじゃないかという気がします。

 泰時は景時の乱の顛末を見てないですが、終わらせ方についてはその成功例の今回の乱を見届けたわけですな。未だ義時の若い頃のようである泰時が、この乱から学び始めたことは大きいような気がします。たぶん、義時が「できればこうしたかった」というルートを実際に辿ってくれるんじゃないかしらん。

 哀れであり恐ろしくもあるのが平賀朝雅です。北条政範毒殺と畠山への濡れ衣という罪を犯したものの、鎌倉殿就任については危険と見て必死に避けていたはず。しかし逃れられなかったわけですね。政範と畠山への罪の業だけでなく、朝雅がほぼ無関係の時政についても義時の恨みを買い(りくに言い逃れしただけだし)、討たれてしまいました。

 なんだか「鎌倉に逆らう者の運命」みたいなものを感じます。が、これが後鳥羽上皇を怒らせるわけですね。因果応報は止まらないものらしい。後鳥羽上皇としては、名前すら認識していなかった田舎の子倅が、突如として牙を剥いた、生意気な!、みたいな気持ちでしょうか。

 次回は1週お休みしてから「穏やかな一日」ですか。タイトルは和やかですが、予告映像は激しくないですが、なんとも緊迫した雰囲気ですな。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/05 (Wed) 00:03:24

 週の前半と後半感想のバランスが悪いので、ギーツを龍騎&牙狼とセットして、今回はダイ大、風都探偵、鎌倉殿の感想をば。
 ジョジョが加わるとどうするかは来週、考えます。

★ダイ大

 ポップのカイザーフェニックス破り(天才発言)と、ゴメちゃん最後の奇跡と、偽勇者を美味しくいただきました。

 ゴメちゃんとダイの友達関係の終幕に涙しつつ、次回はダイの決断に涙する予定。

 ダイの決断は、竜魔人化。理性を失った戦闘マシンになる覚悟ですな。
 仮面ライダークウガが最終決戦で、究極の黒い力を解放するような覚悟です。
 両手に宿した双竜紋を頭部に集めることで、ダイは最強フォームになるわけですが、そうなると力のセーブができなくなるため、ポップやレオナに瞳化した仲間と共に退避してもらい、自分一人で決着を付けようという流れ。

 ダイを独りにはできないと訴えるポップに、「俺はお前を傷つけたくない。それに独りじゃないさ。父さんが一緒に戦ってくれる」と別れを告げて、究極の最終バトルに流れる予定。
 また、ダイの剣は使えないものの、父の剣が飛来する展開だったはずですが、竜魔人化の前か後かははっきりせず。

 ともあれ、残り3話。
 たぶん、最終決着は99話で、ラスト1話は後日譚になるんじゃないかなあ、と思います。

★風都探偵

 まず、9話。
 アルコールドーパントの事件が解決するも、裏風都の敵組織が本格的に名乗りを上げて、仮面ライダーVSハイドープの戦いが本格化する流れ。

 続いて、改めての1話ですが、ここまでのアクション描写を見てきて思ったこと。
 実写では、序盤がスーツアクターの動きが不慣れでぎこちない面があるのが、段々こなれて来て動きが軽快になる傾向があるのに対し、
 アニメでは、軽々しい動きが手慣れて行くにつれて、溜めの演技や重量感が増して行くのかな、と感じています。

 実写はスーツの質感、重量感は自然に表現できるので、動きの軽快さを後付けで描写する傾向。ただし、最近はCGの活用で、動きの軽快さは最初からアニメのように表現できるようになりましたが、序盤が予算も多いのでCGを多用しがちで、次第にCGに頼らない生のアクション演出が多くなる傾向が。

 一方、アニメはスピード感や軽快さは得意分野だけど、実写の質感、重量感を演出する方が後付けなので、それが魅せられるかどうかを気にしていたわけですが、ここまで見てきて、十分満足できております。
 変身するまでのドラマの溜め方や、各フォームのアクション演出も含めて、Wらしさは発揮できています。
 何よりも、変身やフォームチェンジの際の音声が実写そのままなので、違和感が全くない。

 9話めでは最強フォームのサイクロンジョーカーエクストリームのアニメ初披露もあって、これでレギュラーフォームは一通り出揃った形。

 後は実写で(CGなしでは)表現しにくい敵ドーパントのデザインや特殊能力がアニメでは見せどころなので、アクションでの注目ポイントですな。
 それはバイクのハードボイルダーや大型メカのリボルギャリーが迫力をもって描かれているかにも注目ですが、メカ好きを十分満足させる出来ですね。
 良きかな善哉。

★鎌倉殿

 トウの殺しの的は、りくさんでしたが、三浦義村が上手く防いだというか、二人の対決は、どちらも仮面ライダー映画出演者であり、ウルトラマンにも関わった特撮経験役者だけあって、たいそう盛り上がった。

 それにしても義村。善児から八重さんを守り、今度はトウからりくさんを守り、女を守るクールなヒーローそのままじゃないですか。
 格好いいですぞ。
 俺の女になれ、がなければ。

 いや、あのセリフがあればこそ、トウが引き下がったのかもしれませんが。

 俺の女になれ。私の好きな言葉です。

 そんなわけで、時政父さんも、りくさんも史実の通りに生き延びたまま、表舞台から退場。
 今週の犠牲者は、平賀朝雅でしたな。

 さあ、次回は特番でお休みで、息抜きのターン。
 その後は、羽林こと実朝さんが和田殿にそそのかされたのか、自由人になって宋の国に行ってみたいと申して、船を建造しようとするも夢は果たせず……ってエピソードがあるらしい。
 また、実朝さんが和田殿に懐いていることも、義時にとっては面白くない? 
 一方で、義村が貢献している善哉、改め公暁の動きを気にしつつ。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/05 (Wed) 17:21:28

 定期感想その3です。

 風都探偵のご感想で、アニメと実写のアクションが回を追うにつれて変化するというご指摘、自分では考えたことがなくて面白い視点だと感じます。かつ納得ですね。

 実写だと、序盤はスーツアクターさんが変身コスチュームに慣れていないというのは、考えてみれば当然ですね。しかし、そこは例えば「突然にライダーの力を与えられた、戦いに不慣れな主人公」にマッチするし、スーツアクターさんがコスチュームに手慣れていくことが自然と主人公の成長を描くことになるわけですな。

 一方、アニメだと、熟練の絵のプロが最高の技術で動かせる。しかしいかんせん絵であるんで、実在感は実写に及ばない。そこは、もしかするとドラマを重ねて、視聴者が感情移入することによって重みを出せるのかもしれないですね。

●仮面ライダー龍騎(第13話:その男ゾルダ、第14話:復活の日)

 ちょっと主人公:真司に不満が高まってます。お人好しならお人好しでいいんですけど、ちょっと浅いかなと。今週分の真司は騙されて、ゴロちゃん(由良吾郎)をゾルダと間違え、かつ倒してしまった=殺害してしまったと思い込んでしまうわけですね。

 それで落ち込むわけですが、心配して声をかけた蓮に食って掛かるシーンに、正直イラっと来まして(^^;。「お前(真司)がやったことだろうが」という気持ちですね。なんだか蓮に責任転嫁しているように見えまして、ガッカリするものありです。

 しかし、だからと言って真司を嫌いになるかと言えば、そうでもありません。イラっと来る主人公は類例がありまして、「Re:ゼロから始める異世界生活」アニメ(原作は小説)の主人公スバルです。スバルは常にズレた行動してまして、観ていて「そうじゃないだろ」と思うことしばしばです。

 ですが、ズレ方が微妙に絶妙でして。もう少しズレてたら見放したくなるギリギリをさまよってるんです。ですんで、「そうじゃないだろ」に続けて「こっちに行くんだ、こっちに」と思ってしまう。その期待は主人公以外が果たしてくれまして、主人公スバルをギリギリ勝利条件満たす方向に引っ張っていってくれて、観ているこちらは「そうだよ、よかった」と納得する。

 そういうのが真司にもありそうです。今週分ですと、ズレた真司を引っ張るのは、やっぱり蓮ですね。実質的に主人公というのも分かる気がする活躍でした。新登場の手塚海之/ライアに手を焼きつつも、真司の悩みにも積極的に関わって来る。で、真司がゾルダを倒した、と愚痴ったことから、ゾルダの正体=北岡を知る蓮は行動開始。言って聞かせず、見せてやろうとするところ、既に真司をよく理解している気がします。

 北岡が桃井令子にちょっかいかけたがってることを利用し、おびき出すわけですね。それもミラーモンスター(デッドリマー)出没のエレベータへ。気配を感じた北岡が変身しようとすると、エレベータの扉が開いて真司が出て来る。ここでようやく真司の誤解「ゾルダはゴロちゃん」の誤解が解け、さらに死んだと思っていたゴロちゃんも別のエレベータから出て来ると。

 この直後の真司の行動はちょっと評価できるものでした。怒るより先にゴロちゃんの無事にほっとして泣かんばかりですから。これが「ちょっと」なのは、真司よりゴロちゃんの気持ちの動きに自分の関心が行っちゃったからでして(^^;。前に子供が困っていると見過ごせなかったゴロちゃんです。見た目強面だけで情に厚い。子供っぽいところがある真司を騙したのに、泣かんばかりに喜ばれたら、ゴロちゃんとしては情の急所を突かれるものがあったんじゃないか。となると、この先のゴロちゃんの行動変化とか注目したいなと。そこが自分的には興味深かった点です。

 一方、北岡はもしかすると人を呪わば穴二つをやっちゃったのかなと思います。既に劇中の看護婦/看護師の会話から、難治の病で余命いくばくもないことは、少なくとも観ているこちらに判明してます。予習を踏まえると、その運命を回避するために北岡はライダーバトルに参加しているはず。

 その北岡が偽装とはいえ、人の死をネタに真司を追い込んじゃったわけで。己が死に悩みつつ、他人を死で悩ませる。これは北岡に罪の意識を発生させてしまうんじゃないかしらん。特に真司が怒るより先にゴロちゃんの無事を喜んだのを見ちゃってますからね。ゴロちゃんより間接的になりますが、北岡も真司に接近する理由ができた気がします。

 新登場の手塚海之/ライアもこの先が面白そうですね。彼も不戦派ですか。予習すると、深刻な理由が隠されているようですが、現時点では己が占った運命は、ひっくり返してこそ意味があるという信念で動いているようですね。ライダーバトルを止めるという目的は真司と共通ながら、動機が違う。しかし、相手をするのは真司に手を焼く蓮というわけか(蓮が「たくさんだ」という気持ち、よく分かる気がする ^^;)。

 しかし、誰も彼も悪に徹してないと言いますか、真に脅威という印象がないですな。そのため、面白くはあるけど緊張感が高まらない感じ。そこは第17話から登場するはずの浅倉威/王蛇に期待すればいいんでしょうね。エグゼイドVシネマに登場の、いかにも悪役な浅倉威が、龍騎本編でどうなのか。王蛇が、なぜディケイドにもゲストで呼ばれるほどなのか。じっくり観てみたいと思います。

 と書いてみて、自分の時系列が放映順と逆なことを、今さらながらに自覚しますな。どうしても観た順で考えてしまう。蓮については、ますますジオウのゲイツに似てくるというのが実感です。今週分で、契約モンスターに食わせないと、契約者が食われるという条件を見せられ(忘れてたorz)、「まるでウィザードの仁藤攻介だな」と思ってしまったり。たぶん、最終回を見終える頃には、この龍騎が後にどんな影響を残してくれたか、分かるんでしょう。

●牙狼-闇照編(第13話:狩 Hunting)

 OP曲とED曲が変わりまして、特にOP曲に歌詞が入ったことで、「さあ、ここからだ」と力が入る気がします。

 内容も、先週ちょっと心配したのとは違い、前話から引き続き反撃の流れが継続してますね。流牙側が反撃に移るにあたって必要なのは、おそらく魔戒チームの結束でしょう。猛竜は性分的に他人を上手くやっていける。莉杏は流牙に悩みを打ち明けるほど惹かれている(子作りまで言い出すし ^^;)。

 残るは哀空吏なわけですね。序盤から独力で為す傾向が強く、あまり仲間を信頼してない様子さえありました。おそらくは名門である楠神家のプライドであり、楠神流弓術ゆえの自信なんでしょうね。確かに序盤では超遠距離から大型ホラーを射抜くなど、名手と呼ぶにふさわしい力を見せていました。

 哀空吏は厳格で頑なでもありますね。作戦やルールを固守する傾向が見えます。たぶん、楠神流で強くなった自負があるんで、そこから外れるとマズいという意識があるんじゃなかろうか。もしかすると以前に我流でやってしくじったことがあるのかも。それでなくても、武道家は技通りに綺麗に勝とうとすることが多いようで、どうかすると無手勝流の喧嘩屋にしてやられることあるみたい。

 ただし守破離の守の段階だからでしょう。流派の作法通りなら強いんじゃなくて、まだ応用が利かない。そこは守破離の破(他流にも学ぶ)からできるようになるわけですが、今話の哀空吏はまさに「破」に踏み出した様子があります。


 ともかくも、未だ「守」の哀空吏の技は、今話で魔導ホラー(議員)に通用しなかった。何本射ても倒せず、かえって矢を引き抜いて反撃してくる。弓の弦を切られて絶体絶命になり、流牙が倒してかろうじて助かったという状況。「こうすれば勝てる」(基本)が否定されて、ではどうするか(応用)が見えなくなってるみたい。

 それで迷い出し、岩を貫く矢を射ることができない焦りも手伝い、符礼法師に元老院に行くとか言い出す。魔導ホラーに勝てる手段を学べるかもしれない、というわけでしょう。符礼はちょっと呆れ、ザルバに至っては弱い奴云々と揶揄する(今まで軽んじられてきた愚痴でもある?)。

 哀空吏のこの時点の間違いは「隗より始めよ」ができなかったことでしょうね。隗≒流牙が射ても岩を貫けないなら、矢をこう使って砕けと実演までしてくれたのに、哀空吏は受け入れられない。楠神流に及ぶはずがない(と哀空吏が思う)流牙の喧嘩殺法なんか、という気持ちでしょう。

 しかしボルシティの状況が想像以上にむごいことが分かって来る。前に新居を提供するふりをして人間を襲う仕組みがあると分かったわけですが、今度は病院。どうも大量かつ計画的に人間を食らっている節がある。

 陰我ホラーですと飢えれば即座に食うという本能的な感じですが、魔導ホラーは計画的にもやっているようですね。第1話の課長ホラーですと、いったん人間(の魂?)をカードに封印してました。新居提供でもそういう様子があったような。リベラが持っていた小瓶もそうですね。

 それらが何なのか、今回明かされまして、人間の魂を瓶詰め(?)する工場があったわけですか。なんと申しますか、ボルシティは魚の養殖場と缶詰工場がセットになったようなものであるらしい。まず誘い込み、襲えるときに襲ってストックし、好き放題飽食できるということでしょうね。

 それがカネシロフーズ経営の工場で、流牙らはさっそく潜入する(一瞬にして衣装が工場の制服に変わって驚きましたが、第1話で猛竜が早変わりした魔戒コートを思い出して納得)。この時点でも哀空吏は当初作戦通りに固執し、流牙の案(警報を作動させて工員を退避させる)を「SG-1が来る」として蹴る。が、流牙が作戦変更した動機「死者の声がする」が何だったかを目撃し、哀空吏は潔く流牙案に乗り換えると。

 それにしても、瓶から救われた人々のシーンは鬼気迫りますね。瓶詰されても、その直前の状況の夢を見ているらしい。しかし、解放されて昇天する直前に突然、自分が死んだことを見せつけられると。車で移動中に襲われた類の家族もこの工場にいましたか。猛竜は再びのショックですし、記憶を失ったはずの類も何か感じ取っている模様。

 しかし、おそらく最大の衝撃を受けているのは哀空吏みたいですね。目の前の光景が無残だからだけではありますまい。この悲劇が起こっている最中、自分(哀空吏)は何してたんだ、という自分への怒りも大きいんじゃなかろうか。ここにおいてようやく哀空吏は流儀を固守することから踏み出し、流牙の最初の提案通りに警報を作動させる。

 さらに流牙に教わった戦法(貫けなかった矢を束ねて力尽くでぶっ刺す)も躊躇なく使う。泥だらけになっても構わず、流牙に触らせることも嫌がった胸飾り(楠神家の紋章?)を踏みつけてでも工場長ホラー(妻崎という名前らしい)に食らいついてますな。

 止めは流牙が刺しましたが、その直後に哀空吏が笑ったのはびっくりしました。このドラマで初めてですよね、哀空吏が嘲笑ではなく、屈託なく笑うのって。これで哀空吏は一皮むけたし、チームワークも成立したっていうことなんでしょう。びっくりはしましたが、ほっとするものもありました。

 こうなると、いよいよ勢いに乗った反撃の流れを期待したいところですが、次回「腐 Hyena」の予告映像がちょっと不気味。ダンカンさん扮する魔導ホラー「ハイエナ」が、ちょこっと映っただけでも得体が知れない感じがします。一番近い印象を言えば、メフィストフェレス辺りの悪魔でしょうか。強敵でないけど難敵なのかも。

 1つだけ気になったのは、猛竜と類です。いよいよ接近しているようですが、一般人の類が魔戒の猛竜とくっついたとして大丈夫なのか。魔戒側反撃に出たとはいえ、非常に厳しい戦いになることは間違いなさそう。

 既に類はホラーに襲われて家族を失い、たった1人かろうじて助かった身です。ホラー側も取り逃がしたターゲットと認識している恐れもあります。猛竜が傍にいるのは護衛になるかもしれませんが、逆に戦いに巻き込まれやすくもなるはず。

 おそらく類がもし危うくなりそうなら、どうすべきか猛竜が判断すると思いますが、その決断が猛竜にとって厳しいものになりそうな点が気がかりです。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/06 (Thu) 01:23:54

 風都探偵については、実写とアニメが比較対照できるぐらい、演出を似せているおかげで、各媒体の特徴を比べやすいんですね。
 これが特撮のウルトラマンと、アニメのULTRAMAN、
 またグリッドマンとか、キカイダーとかだと、実写版とアニメ版が別作品で、違う物語だから、いちいち演出の違いを分析したりはしなかったけど、

 風都探偵は実写Wのその後の物語だし、実写版のあのシーンをアニメで再現ということも多くて、別物と切り離せなかったり。
 そして、アニメの方の実写リスペクトが濃厚なので、お見事と言いたくなるのですな。

 ともあれ、ときめの妖艶さを実写で再現するのは難しい……と思っていたら、こういう展開があって、事実はマンガよりも奇なり、とか。

https://stage-fuuto.com/#cast


★ギーツ

 鎌倉殿の影響か、退場しそうなキャラに感情移入する癖が付いていそうな気がします。

 で、チームプレイが苦手そうなバッファを苛めるようなルールの戦いが。

 まあ、彼がすぐに退場するとは思えませんが、年内に今のDGPが終了して、また新世界が始動しそうな流れなので、意外なキャラが脱落して驚く展開が今月から来月にかけて有りそうですね。
 そして、一時脱落しても、次の世界改編後のゲームで復帰するとか?

 ともあれ、バッファの演技プランですが、スーツアクターさんは戦闘前に首をコキコキ回す仕草なんかは王蛇を意識しているみたいですが、
 変身者の人は、敵役としてエグゼイドの壇黎人なんかもリスペクトしているとか。

 エース相手に感情剥き出しで迫るところは、永夢相手に迫る黎人の演技で、さらにゾンビフォームもお気に入りだとか。

 そんなお気に入りフォームを、今回、景和を通じて、マグナムと交換。これでギーツとバッファがそれぞれ親和性の高い武装をゲット。

 ところで、今回のライダー、定番の剣はまだ登場しておりませんな。
 年末の目玉商品になるのかな。

★龍騎

 歴史順で考えると、クウガ→アギト→龍騎となるわけですが、龍騎に至って「悪役ライダー」という概念が(敵組織が作った偽者とは違って)定着するわけですな。

 それまでは、BLACKにおけるシャドームーンというライバルがいましたが、アギトで怪人っぽいギルスや、ドクロっぽいダークイメージのアナザーアギトが登場して、
 龍騎はライダーデザインにショッカーの怪人モチーフを採用。

 龍騎は「騎士らしい鉄仮面と、ライダーらしい大きな複眼」を採用。
 ナイトは「マフラー代わりのマントと、ライダーの口元のクラッシャー(牙)」をデザイン化したコウモリ男。
 ゾルダは「頭部のV字アンテナパーツがライダー要素」で、そこにG3みたいなメカ要素(メタルヒーローっぽさ)を加える。

 伝統的なライダーモチーフを3分割したのが、メインの3人なわけですな。
 一方、怪人要素の強いシザース、ライア、ガイ、王蛇は、ライダーではなく、「契約モンスターのデザインを、龍騎やナイトの鉄仮面騎士と組み合わせた」もので、ここでライダーデザインの制約を覆した流れで。

 そして、龍騎以降は毎年、今度のライダーは伝統的なデザインで格好いいとか、今度のは奇抜で驚いたとか、何これ受け付けられないという声が出たり、まあ、デザイン発表のたびにいろいろと直球や変化球に感じ入るのが長年の伝統に。

 ともあれ、ダークライダーと言っても、シャドームーンやアナザーアギトには、個人の奉じる正義感や美学みたいな意識があったけど、
 シザースが正義感を覆した欲望を剥き出しにし、
 次のガイはゲーム感覚で殺し合いを楽しむ幼児性を示し、
 そして王蛇はゲーム感覚すら手ぬるい生粋の人殺し、イライラするからという理由だけで獣のように暴れる、よくニチアサで放送できたな、という性格のキャラ。

 面白いのは、ゲーム感覚で殺すという遊び気分の大学生を、真の人殺しが「戦いをナメてんじゃないぞ」と皮肉な罰を与える姿に、拍手喝采が出たところ。
 まあ、次回のガイが非常にムカつく「社会をナメた子ども」のように描写され、視聴者のヘイトを集めたのに対し、
 王蛇は、地獄の閻魔大王みたいな処刑執行者、絶対悪のカリスマみたいに描かれて、子供たちまでその強者っぷりに王蛇を応援するという人気っぷりを見せたとか。

 小難しい理屈抜きに、戦いたいから戦う単純明快さが受けたのかな。
 逆に、浅倉は相手を口八丁で騙すキャラではなくて、ドラえもんのスネ夫ではなく、ジャイアンみたいな暴れん坊キャラでもある。

 ともあれ、王蛇以降、仮面ライダー+ヘビという組み合わせは、いろいろ物騒なイメージが付いてくる、と。
 まあ、前作のラブコフで可愛い寄りにシフトした気もするけど。

 あと、ガイが登場したら、「仮面ライダーとゲームの関係」についても、改めて振り返りたく。

★牙狼闇照

 流牙と哀空吏の間に絆が成立して、これで味方同士のギスギスも消えた感じ。
 後は、流牙と符礼法師の過去の因縁が語られ、昇華するのみです。

 そして次回は、ラスボスへの伏線がまかれ始めます。
 敵のハイエナは、戦闘力が高くない割に、いろいろと知っていて、ほのめかして来るんですね。いかにも大物らしく見せながら、いろいろと汚い策謀を張り巡らせて、流牙の怒りを買う。
 そんなわけで、何やら重要っぽいことをいろいろ言ったと思ったら、呆気なく倒されて、何だったんだと首を傾げたら、後からなるほど、とつながって来る回。

 ストーリーが急展開する前に、たっぷり不気味な仕込みを入れる回になりそう。

>類

 彼女のドラマは、これでほぼ終了です。
 と言うのも、次回以降、魔戒騎士とホラーの抗争に話がシフトして、一般人のドラマを描く余地がなくなりますから。
 流牙の過去、莉杏の過去がメインイベントになって、そこに魔導ホラーとの因縁が挟まれ、
 類ちゃんの再登場は22話と24話。

 ボルシティーに襲来するホラーの群れに、彼女を始め一般人が窮地になるのを、助けるために懸命な魔戒騎士と法師たち、という背景描写のみの役どころ(猛竜にとっての守るべき相手ではあるんだけど、ドラマとしてはもう深入りすることはない)。

 そんなわけで、類ちゃんにスポットが当たるドラマは、今回で終わり、と思った方が無難です。
 なお、自分も類ちゃんのその後を期待していたんだけど、あくまで守られるべき一般人の代表程度の描写だと。

 悲劇もなく、窮地には絶たされますが、しっかり守られて、ただ魔戒関係の記憶はまたも消されて、ちょっぴり寂しい扱いです。
 でも、一般人が魔戒関係に過度に踏み込むと危険、というのが本作のテーマですし、猛竜も魔戒騎士としての仁義は貫き通した、と思いつつ。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/10 (Mon) 21:13:31

 定期感想その1です。

●風都探偵(第2話:tに気をつけろ / 犯人はそこにいる)

「風都探偵 The STAGE」のご紹介、ありがとうございます。各キャストの写真が興味深いですな。ときめは風都探偵から登場ですが、他の4人はW当時から観てきたキャラクターです。風都コミック/アニメ、実写Wのどちらに近いかで言えば、アニメ版かなと感じます(コミックはモノクロのせいか、ちょっと判断に迷う感じ)。

 しかし何度か見ていると、アニメに寄せているようで、舞台版オリジナルのような気もしてきます。なんだろうと考えていて思い出したのが、メイクです。舞台劇では遠目でも顔立ち~表情分かるよう、はっきりしたメイクをするとのこと(やはり遠目になるフィギュアスケートなどでもそうするらしい)。

 要は顔をはっきりさせるわけですね。そこがアニメ版に近い気がする理由でしょうし、しかし役者さんそれぞれの個性も見て取れるわけですんで、結局は舞台版独特な感じに思えてくるんだと思います。それでも亜樹子ですと、コミック/アニメ版のコスプレと考えると、最も雰囲気出てるかなという気がします。

 ともかく第2話。残念ながら、(原作コミックでの予習通り ^^;)Wのバトルシーンはなしでしたか。冒頭は前話ラストでフィリップが現れて期待だったんですが、逃げられたんで不発。ラストもバトル開始直前まで。

 しかしWの変身シーンには納得、満足です。変身過程を細かく描いてくれてますね。自分が変身シーンが凝ってるなと思ったのは、確かビルドからです。ビルドという名前通り、まるで工場での製造過程みたいな変身シーンでした。変身者の周りをそれらしくしてくれてるわけですね。

 この風都探偵でのWの変身は、変身者自身の変化を見せてくれてます。ドライバーが出て、メモリを挿すところまでは実写通りな感じですが、そこからですね。六角形のメタリックな細かいパーツで全身が覆われていき、Wらしい形になって、何か不要らしきものが弾き飛ばされる感じ。なるほどこういう感じか、と実写版Wまで遡ってイメージできた気がします。

 ドラマのほうは、翔太郎とときめの距離が詰まっていくのが見ごたえありました。ときめの真意が明かされるのは次話になるようですが、まずは客観的(?)な正体を翔太郎が追いかけるわけですね。第1話に比べ、翔太郎は相変わらず必死でして追う速度は同じくらいですが、ときめの逃げる速さが今話では少しずつ遅くなっていく感じ。

 しかし冒頭ではときめは相変わらずでして、フィリップが駆けつけたと見るや、「体をバラバラにされたくなかったらね」と脅しつつ、さっさと壁の中に消える。探偵事務所に戻ってフィリップの検索~推理となるわけですが、人食いロードドーパントの正体はときめとされる。

 ただ翔太郎はどうも納得いかないようで、地道に歩いての聞き込みで追っかけていくわけですな。中学生になった晶が出てきたときには、W最終話からの時間経過を感じたり。晶(のガールフレンド)からの情報が大事だったようで、ときめが持つハナミズキの香りから、場所を特定していくと。

 フィリップの推理通りにはビンゴでして、ロードドーパントが現れるわけですね。久しぶりに聞いた「依頼人を守る」は、やっぱりいい決め台詞だなあ。後で判明するのはロードはときめではないということなわけですが、この時点ではそんなことは分からない。

 さらにフィリップの加勢でロードはいったん撃退するも、実写Wでもよく見た「ドーパント逃走後にメモリ使用者と思しき人物が現れる」パターン。またときめが宙に浮いて現れると。が、そのときめが挙動不審でして「ドーパント、私がそうなの?」と翔太郎に尋ね返す。ちょっと見たことないパターンでして、判断に迷いますね。

 その台詞時点では、本当に自分がドーパントであるかどうか分からないのか、正体を隠すために韜晦しているのか、ちょっと判断つきません。しかし、直後にさらっと「そろそろお風呂の時間だから」と、特に言わんでもいいことを言って去ったんで、観ていて「ああ、なるほど」となりました。

 ときめの風呂が街の噴水だと知っているのは翔太郎だけですから、「例の場所で2人きりで会いたい」というメッセージに他なりません。ロード襲撃現場には坪崎忠太もいましたし、翔太郎は(切ったとはいえ)携帯でフィリップと連絡を取ってました。翔太郎以外には大事な話をしたくない、ということになります。

 翔太郎も意味を理解したらしく、いったん探偵事務所に戻るも、ときめのメッセージについては伏せてますね。これをフィリップは半ば察したらしく、注意してますね。ときめ=ロードという推理は崩してない(むしろ強化してる?)ですから、当然と言えば当然でしょうか。

 そして翔太郎が噴水に直行しますと、ときめが水浴びしながら待っててくれてるわけですね。この時点でもときめは翔太郎を突き放すつもりもあったらしく、坪崎忠太の直接の依頼のカバンを渡してやる。が、翔太郎が食い下がるわけですな。実写Wでの翔太郎通り、目の前の相手を悪人だと信じたくないという、観ているこちらの期待通りです。

 ここでさすがにときめもぐらっと来た感じです。自分の正体が本当に分からないため、不安ではあったんでしょうね。しかし(理由は分かりませんが)誰にも頼れないと思っていた。が、翔太郎が一生懸命追っかけて来るんで、『もしかしたら、この人なら』と頼る気を起こしたんでしょうな。

 で、ときめはまたも「私、ドーパントなのかな?」と言う。ロード襲撃時の態度はどうやら本気で分からないためであったらしい。ときめは一気に核心明かして来まして、メモリを持っていることのみならず、ドーパント出現直前にメモリが熱くなり体がうずくと告げる。このうち、メモリが決め手だったわけですね。故障していてドーパントになれない代物だったと。

 ときめは頼るべき相手を見つけ、翔太郎は守るべき相手を見つけまして、こうなるとドラマはまっしぐら。ちょうどいいタイミングで(^^;、悪徳ビル―オーナーの立川が現れてくれまして、翔太郎は真相を明かす。ときめの体がうずいたことから、立川か、その手下の中にドーパントが紛れていると。

 それが、おそらくは側近らしいサブだったわけですね。警察沙汰になりにくい闇稼業の世界にいれば人を食らうに好都合と思ったらしい。が、ロードの己が身を削る能力を使えば、余計に腹が減るという悪循環になってる模様。それで一般人まで襲ってたのか。

 翔太郎は覚悟決めまして、ときめを逃がす時間稼ぎを命がけで試みようとする。既に翔太郎を頼る気になっている(はずの)ときめには、これがどう響いたか、次話が楽しみです(^^;。が、フィリップがリボルギャリーで派手に駆けつけまして、とりあえずの危機は脱しましたか。亜樹子も同乗で、しかもニコニコしてますから、もう危なげないと見ていいのかな。

 で、上述しました変身に見入ったんですが、続く。次こそバトルが見られそうです。1エピソード3話構成で、バトルは3話目に持ってくる作りなのかしらん。実写版では変身バトルは毎回ありましたから、このアニメ版ではちょっと焦れるものありです(^^;。

 気が早い余談ですが、まだOP映像にしか登場してない万灯雪侍がちょっと気になりました。裏風都のボスといった面ではありません。アニメ版で初めて意識したんですが、なんとなくとときめに似てる気がします。たぶん髪の色が大きいかな。もしかすると、万灯雪侍はときめの兄か、という気がするんです。

 ときめの正体自体、原作コミックでも明らかではないようですから、上記妄想もこのアニメ版ではっきりする(≒間違いと分かる)ことはないんでしょうけど、それだけに妄想は膨らみ放題になりそうです(^^;。

●ジョジョ:ストーンオーシャン(第13話:愛と復讐のキッス その①)

 第2期スタートですが、冒頭のシーンがどうも意味が取れません。エルメェス・コステロが頭から血を流して倒れており、続いて徐倫が特別房(ウルトラセキュリティハウスユニット)に放り込まれてます。収容の理由は、看守によれば「所内霊廟で女性受刑者が1名頭部を砕かれ変死」だかららしい。女性受刑者がエルメェスだとすると、早くも脱落したことになります。が、ウィキペディア等で調べると、まだまだこの先も活躍するらしい。

 これが前期ラストからの続きかと最初は思ったんですが、どうも話がつながらない。前期ではエルメェスやFFは無事だったはず。と思って観てますと、どうやら冒頭はずっと後の出来事を先取りで見せてくれたみたいですね。直後のシーンでエルメェスは健在で、スポーツ・マックスをこっそり監視する様子が描かれてます。マックスが姉グロリアを殺害し、エルメェスが敵討ちを狙っているわけか。

 徐倫のほうも普通の監房でFFといつも通りでして、やっぱり本編では冒頭から時間が巻き戻ってると分かります。FFが変なこと思いついてまして、いつもの逆をやるわけですか。それでも結構うまくいくと。FFらしいコミカルさですが、後で大事になってくるんでしょうね(ジョジョのセオリーとして ^^;)。しかし今話では別行動のエルメェスに徐倫が言い返すのに使われたくらい。

 ともかくも、エルメェスが別行動を取る理由を知ろうと、徐倫とFFが情報をあさってみると、エルメェスの姉グロリアの殺害事件が出て来るわけですね。エルメェスの回想と併せますと、正体がギャングであるスポーツ・マックスが取引先か何かの相手を殺害、そのときに近くをエルメェスが通りがかったのを見られてしまったと。

 エルメェスを守るため、姉グロリアは目撃者として警察に通報。これでエルメェスは助かったようですが、通報者のグロリアはおそらくはマックスからの復讐で殺害される。そのショックで父親も病死したらしい。しかしマックスは逮捕されるも殺人は隠蔽され、微罪で5年の刑期食らっただけ。これをエルメェスは追ってきたわけですね。わざと罪を犯してまでのはずで、相当な執念でしょうな。

 エルメェスはずっとマックスを監視していたようですが、徐倫らと仲間になる前からなんでしょうね。敵とやり合ってきた合間に、密かにエルメェスだけで事を進めてきたわけで、前期含めてエルメェスの印象がガラッと変わった気がします。自分の危険な復讐には仲間を巻き込まないわけで、さらにエルメェスのヒーロー感が増しました。

 ただし、この時点ではエルメェスはマックスを危険だが一般人と思ってますな。キッスの能力でマックスを排水管に閉じ込め、水を流して復讐完了。のはずが、短い悲鳴の後に聞こえてきたのは、意味不明の不気味な声。「闇の中から蘇りし者リンプ・ビズキット、我と共に来たれ」と言ってるみたいで、調べるとスタンド名が「リンプ・ビズキット」のようです。

 が、この時点ではエルメェスには意味が分からない。しかしお構いなしに異変が起こりまして、どうやらマックスが作っていたはく製に関連した攻撃らしい。はく製そのものじゃなくて、それが透明化した何かのようですね。小鳥のはく製は撃退したものの、次はワニのはく製で、こいつがかなり強力らしい。スタンドの力自体ではなく、元の動物の力が再現されるということか。

 透明はく製ワニの行動原理も不明ですね。マックスが閉じ込められたパイプを攻撃したということは、遠隔操作なのか。しかし、徐倫とFFがやって来ると、すかさずFFの足を食いちぎってますが、止めは刺しに行かない。もしかして攻撃本能のままに暴れているだけなのか。

 徐倫の機転で血を浴びせかけると、確かにワニの形ですな。はく製由来で間違いなさそう。というところで後編(その②)に続く。前期ででかいワニが囚人を襲うシーンがありましたが、ワニ多いな。と思ったんですが、前期のは正体がFFでしたっけ。しかし、ホラー的な雰囲気は共通しているように感じます。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/11 (Tue) 11:51:40

 定期感想その2です。

●ダイの大冒険(第98話:ダイの決断)

 シーソーゲームが前にも増して激しくなってるようですね。冒頭からは前話に続いて、バーンの黒の核晶直接起動のピンチです。おそらくですが、まだ凍結されていない最北のピラァをバーンは起動させたいんでしょう。前にバーン曰く、1つでも爆発すれば、残りも誘爆するわけですから。

 そのピラァに向かったのがニセ勇者一行であるわけですな。しかし、他のピラァと違い、護衛モンスター(ジャミラス)が配されてましたか。最北の場所の冬という悪条件に加え、さらに護衛兼凍結防止のためにモンスターでガードしてるわけで、バーンの策としては、このピラァがいざという場合の本命だったのかも。

 が、マトリフが駆けつけてくれましたか。一撃でモンスターを吹っ飛ばしましたが、使ったのはメドローア。時間がなく、確実に倒す必要があったとはいえ、最強の攻撃魔法を使わざるを得なかったのは、それだけモンスター(ジャミラ)が強いからなんでしょう。が、健康状態が悪いマトリフには負担が強すぎたか。もうヒャドすら放てなくなってます。

 となると、この場で動ける魔法使いはまぞっほのみ。マトリフは「おめえ(まぞっほ)がやれ」~「そのつもりで来たんだろ」と託そうとするも、まぞっほは逡巡。序盤でポップに打ち明けた通り、逃げ腰になっちゃうわけですか。見た感じ、やれる自信が出ないというより、失敗を恐れているようですね。「しくじったら、どう言い訳すれば」みたいな気持ちが先に出ちゃうんでしょう。

 マトリフがさらに「一生に一度くれえ本物の英雄になってみせろ」と発破をかけるも、まぞっほは苦渋の表情。そこでニセ勇者でろりんがいい働きしました。「何迷ってんだよまぞっほ!」と怒鳴りつけるわけですね。「俺たちもやっから」と一蓮托生であることも示す。

 これでまぞっほは腹を括れたらしい。でろりんは、勇者の条件の1つ「勇気ある者」のみならず、別の「勇気を与える者」にもなりまして、もうニセ勇者と呼んでは失礼になりますね。パーティもしっかり結束しています。

 ちょうど同じタイミングでバーンが核晶起動したようで、光り始めた核晶をまぞっほらがヒャドで押さえる格好に。これがギリギリ間に合って押さえ込めた模様。おそらくは起動した手応えがあったバーンは驚き、「爆発はどうしたっ!」と混乱してますな。

 他のピラァも押さえ込めてまして、1人「誰だっけ?」と思ったキャラクターを後で調べたら、ロモス武術大会のフォブスターですか。ダイに関わった人が本当に総出だという感じが強くしますな。這ってでも向かうと根性示した北の勇者ノヴァも、次のピラァのすぐ近くまでたどり着いて、爆破停止を確認してるの、なかなかいい。
(ファンが調べたところによると、そこまででノヴァがルーラも含めて移動した距離はとんでもないものらしいですね。絵的に地味ながら凄い活躍だったのか。)

 バーンの計画を阻止するまで、神の涙たるゴメちゃんも頑張ってたみたいですね。全ての核晶停止まで、多数の金色の涙のまま留まってましたから、またもそっと奇跡を起こしてくれていたのかもしれない。しかし今度こそ、ダイたちに見送られて天に昇る。

 一方、バーンは茫然と立ち尽くしてまして、敗れたという事実を受け入れられない模様。と思ったら、次の策を練っていたらしい。まずは、さばさばした感じで負けを認める。ヴェルザーがバーンに言ったような負け惜しみ感はなく、ここまでやれた人間に素直に感心している様子が見て取れます。

 バーンは、これほどの力を無益なことに使うのか、それとも無益なことをするゆえの力なのか旨、ダイではなくポップに問うのが興味深い。もちろん、ダイは竜騎士ですから、地上で踏ん張った人間について聞くのはポップが適当ではあるんでしょう。が、王族のレオナもいるのにポップに話を振る点、やはりバーンのポップへの評価が高いんだなと感じます。

 ただし、その問いも話の前振りでして、これからダイら3人を抹殺し、改めて黒の核晶起動を行うと宣言するわけか。ダイの剣が心臓の1つを貫いたままとはいえ、回復力のあるバーンに対し、ダイらは傷つき、消耗してしまっている。戦闘続行すればダイらは破れ、残る強者も瞳で封印したまま。バーンとしては依然として『勝てる』というわけですね。

 その自信ゆえか、さらにバーンは自らの悠久を誇り、ポップが言い放った「閃光」を侮って返す。ポップはまたもくじけそうになるわけですが、ダイは踏ん張るわけですね。双竜紋を1つにまとめての竜魔人という最後の手段というわけですが、自分は勘違いしていました。その策は、今話の描写を見る限り、ダイはこの場で思いついたようです。自分は前から最後の秘策として、ダイが温存していたんだと思いました(で、途中でやりかけるも、ポップらの踏ん張りを見て行使せず、みたいな)。

 ともかくも、2つの竜紋フルパワーの竜魔人化では、己を保てないとダイも承知している。瞳化された仲間を集めて、退避してくれとポップらに頼むわけですね。さらに、これからどうするかも説明する。その間、じっと待っているバーンはなかなかに紳士的かな。ダイの説明に興味が起こったこともあるんでしょうけど、『心置きなく全力で来い』という気持ちも強そう。

 なぜなら、瞳を集め終えてから、ポップらをパレス深くに落としちゃいましたから。これはダイを挑発する行為であるとともに、ポップらを戦いの影響を受けない場所に移動させたということでもあります。ポップらがこの場にいれば、ダイは傷つけることを恐れて、全力が出せないかもしれないでしょう。バーンとしては『これで遠慮も心配も要らん、思いっきりやれ』といったところかと。

 その直前にポップが言った「たとえどんな姿だろうが、ダイはダイだ」は、ちょっとグッと来ちゃいました。序盤でデパートに買い物に行って襲撃を受け、ダイが額に紋章を現し、力を発揮して恐れられたわけですね。そのままテラン王国に向かったダイは「人間は、俺が人間じゃないと仲良くしてくれないんだよね」と諦めに似た気持ちになる。

 ポップはそのとき、即座に応じることができず、ダイが竜の神殿へと湖底に潜ってから、「俺(ポップ)とお前(ダイ)は友達じゃねえか、仲間じゃねえか」と悔いてます。さらにそこへバランが襲撃して来まして、ようやくポップは「たとえ正体がなんだろうとダイは仲間」と言うことができました。

 そこから紆余曲折、ポップはついにダイのために命と引き換えのメガンテを放つまでになり、今や「たとえどんな姿だろうが、ダイはダイだ」とためらわずに言えるようになったわけですね。とりわけ「ダイは仲間だ」が「ダイはダイだ」まで深まった点が、自分の感動ポイントになります。

 しかし、そのポップらはパレス深く落とされ、竜騎士本来とも言える一騎打ち。バーンが自信あって作った場でもありますが、双竜紋を額に集め、竜魔人化したダイはバーンの予想を超えていたらしい。はっきりと力の差が逆転したことを感じたんでしょうね、バーンが初めて先手を打ちましたから。しかし、ダイにあっさり返される。睨むダイの目にバーンはバランを感じましたか。

 本物の殺気というわけですが、竜魔人ゆえのものであるんでしょうね。目の前の敵を倒すまで止まらない闘志なわけですから。しかし、先のダイの予想(己を失う)とは異なり、どうやら戦うだけの化け物にはなっていないようですね。「こんなもの(力)が正義であってたまるか」と怒ってます。いや、ぶん殴りながらも悲しい、という感じかな。

 しかし、劣勢のバーンも退かない。とはいえ『負けぬ、負けるわけにはいかぬ!』の独白はやはり弱気が出てるかも。負けるイメージがあるからこその「負けぬ」のはずですから。それでも「余は大魔王バーンなり」の誇りは失わず、ダイに捨て身の一撃を、というところで続くのか。

 次回「この腕で勝利を」で決着つきそうですね。バーンはまだ鬼眼王なる最終最強形態を残していますが、予習してみると攻撃は奇をてらわない力押しらしい。となると、トリッキーな攻防でなく、力尽きたほうが負けみたいなバトルと予想します。だとすると、次話のラストではキルバーン再登場くらいの運びになりそう。そして最終の第100話で最後の核晶処理と、ダイの剣が示すエピローグという、こちらで伺った予想通りでしょうか。

●仮面ライダーギーツ(第6話:邂逅Ⅴ:逆転のブースト」)

 このキャラクターは期待できそう、この人物は面白くなってきたと思うと退場パターンが続いてまして、さすがにちょっと当惑。ただし、次回予告によれば次が今のGDP決勝戦らしい。7話かけてギーツ世界観を説明しつつ、主人公、ヒロイン、ライバル、語り手を描く構成ということなんでしょう。そう納得しておくことにします。

 それでもしかし、まずパンクジャックが惜しい。運営サイドからの派遣として、正体は誰だろうとか思ってたんですが、どうやら扱いにくいだけの臨時ライダーだったらしい。言い換えれば、感情移入するなということですね。

 もう1人はもっともったいない。小金屋森魚ですね。当初からトリックスター的に立ち回って、かき回してくれまして、ゲームがどうなるか読みにくくさせつつ、その分、期待もさせていた気がします。その森魚の正体が今話、半ば明かされまして、違法カジノのディーラー(たぶん腕利き)にして、カジノを裏切って大金持ち逃げという、トリックスターにふさわしい経歴。

 ラスボスらしい敵がいない現時点、森魚は期待できそうな気がしました。どうにも好きになれない不快感があるのも秀逸。主人公やライバルは、そういう不快な悪役との落差で光ることができます。つまり、面白くしてくれる大事な要素。

 ですが、ライバルキャラクターの道長/バッファに騙される形でお仕置きされて退場ですか。カジノのディーラーとせっかく明かしてくれたのも、今回のゲームがトランプだからというのと、くじ引きカード操作のためだけだったみたい。

 ドラマ作りできそうなキャラクターをまた1人失ったのは残念ですが、そういうキャラクターを退場に持っていく運びだけあって、仕掛けはまあまあ面白かった。ポイントはくじ引きと裏切りですね。くじ引きのほうは、まず森魚が扱いにくいパンクジャックを避けて組みなおす。得意のイカサマで引くカードを選んじゃうわけですね。

 さらに森魚、パンクジャックを押し付けた 景和/タイクーンからブーストバックルを盗み出す。パンクジャックとデュオになって苦労する景和を見かねて、せっかく英寿が渡したのに、という点もポイントかも。善意を裏切りで台無しにする。おそらく友人(透)を失った道長/バッファを刺激する効果が増すはずです。

 自分はちょっと勘違いしてまして、道長が透の死を見届けたのは、共にGDPを戦っていてと思ったんですが、道長の参加以前でしたか。透はバックルを他のライダーに奪われて弱体化したところを、ジャマトに倒されたわけでしたか。ライダー同士が戦ってはないから、ルールに抵触しないわけか。

 透をハメたのは英寿ではないですが(むしろ再攻撃してきたジャマトを撃退した)、「こんな悲劇は忘れるに限る」の言い草に道長はカチンと来たようですね。それで恨みに思い、全ライダーをぶっ潰す力を求めてGDPに参戦したと。透の「こんなはずじゃ」は深い意味があるかと期待したんですが、道長にGDPの存在を知らせる前振りだったようです。それと、今話ラストで退場する森魚の最後の台詞と被せるためかな。

 その過去回想があっての、道長と森魚の接近と決別であるわけですね。道長の内心の葛藤で言えば、どんなことをしても勝つ vs 裏切り行為への憎悪、となりましょうか。そこへ英寿が突きつけたのが、相手を蹴落とす vs 自分を高める、の葛藤。1対1の対立ですと、勝つためにhどちらでも同じですね。しかしGDPは1対多の様相で、相手を蹴落としてキリがないし、非効率的でもある。

 道長がデュオくじ引きをやり直し、森魚とこっそり縁を切ったのも、森魚が常用する裏切りへのNoを選択したからか。ただし相手を蹴落とすやり方ですね。しかも、これはこれで道長が森魚を裏切ったともいえます。うーん、神がかりで揺るがない主人公:英寿より、ライバル格の道長のほうが面白くなりそうかなあ。もっとも、この2人はいずれバディになるんじゃないかという気がしますけど。

 ともかく道長の選択の結果、運営側の出したパンクジャックと組まされた小金屋森魚/メリーは失格退場。ツムリによれば「普通の生活に返された」とのことですが、元の生活と言ってない点がちょっと不気味かも。GDPのゲーム自体もちょっと分からなくなってくる面がありまして、ツムリがゲームマスター(?)にラスボスが来る旨告げ、ゲームマスターは不安げにも見えます。自分はGDP運営が全てを仕切ったゲームだと思ってたんですが、敵のジャマトはコントロール外なのかしらん。

 次回「邂逅Ⅵ:ラスボスと缶けり」は今回のGDP決勝戦のようですが、ゲームが缶けりというのがよく分からない。そんなこと仕組むラスボスが脅威になるとは思えませんし。ともかく、また世界が改変されて次のGDPからドラマスタートなのかな。「全てのライダーを潰す力」を欲する道長が優勝すると面白そう(GDPで勝つ力なんで、次のGDPでも同じ願いにすれば、理論的には常勝となるはず)。

●鎌倉殿の13人(特別回)

 終盤でテンション高まってきた時期に番宣めいたことやるの、なんだかなあという気がしつつ観たんですが、まあ面白ネタもあったかなと。肝心のドラマの行く末はネタバレ防止でぼかしてますが、今までの裏話に興味深いものがちらほら。

 中でも(ドラマ理解にはサッパリ結びつかないけど ^^;)「へえ、そうだったのか!」と思ったのが、小栗洵さんが頼朝を演じたシーンがあったという話。大泉洋さんが体調不良のため、頼朝が比奈さんに夜這いかけるシーン撮影に支障が出るも、セットは1日しか維持できない。

 そこで後ろ姿だけならと、小栗洵さんが階段をそろりそろり昇るシーンの代役を務めてたわけでしたか。当の大泉洋さんも、どう見ても自分のはずだが、そのシーンを演じた記憶がないと混乱されたそうで。もちろん、観ていた自分も代役とは思いもよりませんでした。

 小栗洵さんは回ごとに自分なりに考えたテーマを扇子に書き入れて贈っていたそうで、それだけ熱心だから、他の役者さんの演技もよく観察していたんでしょうな。自分は「役者さんって、台本覚えて、撮影に呼ばれて、演出家の求めに沿って演じる」みたいに軽く考えてたんですが、なめていたと反省です。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/12 (Wed) 13:15:18

 定例感想アニメ編。
 うる星の感想はどうするか、また考えないといけないけど。

★ダイ大

 最終回まで残り2話。
 今回は、マトリフとまぞっほの兄弟子、弟弟子の関係がまず描かれて、まぞっほが逃げ癖で大成できなかったポップみたいな扱いなんですな。

 マトリフが当初、ポップに異常に厳しく当たったのも、まぞっほと被って見えたから、という後付け理由も見え隠れした感じ。
 そして、まぞっほもポップに対して、過去の自分を見ているような不甲斐なさを感じて、「自分1人が逃げ出すならともかく、仲間を見捨てるな」的な信念を持っていたり。

 現在連載中のアバン過去編コミックで、マトリフの過去編エピソードがあって、「まぞっほが修行途中で逃げ出したのは、マトリフみたいな優秀な兄貴分がいて、その才能に自分が遠く及ばない」と感じていたから。早くも自分の限界を決めつけて、厳しい修行に耐えられなかったから、という過去があります。
 それだけ見れば、単にダメな奴なのですが、そんなまぞっほが自分と同レベルで仲間意識を気兼ねなく感じられるのが、でろりんたち偽勇者一行なんですね。

 また、でろりんたちは一応そこそこの使い手で、決して無能ではないのですが、一攫千金を目論むお気楽冒険者で、魔王のいない平時の冒険者としてはあんな感じかもしれません。
 ダイの視点では、最初の悪い人間の代表みたいなものでしたが、「モンスターだらけの島にお宝がある」という噂を聞けば、冒険者は探検に行くでしょう。
 そして、自分の力量に適っている相手なら強気に出るし、そうでなければ逃げるのも知恵。「勇者ではない、サバイバリティに長けた一般の冒険者」なら、あんな感じですな。TRPGなんかでは割とよくあるタイプ。
 まあ、子ども相手に乱暴を働いたり、性格が姑息すぎたりするけれど、自分の器はしっかりわきまえている小市民勇者ですな。できることはするけど、できないことまではしない。
 だけど、仲間意識は妙に高いんですね。

 この仲間意識というのが、彼らの強みというか美点。ダメな奴なりに仲間想いだったわけで、それがゴメちゃんのメッセージが届いた際に、昔の縁で仲間意識を喚起された。
 そして、タイミング良く北の果てに自分たちがいて(非常にラッキー)、格好良く活躍できる。だったら、手を貸してやろうか。できることをやって感謝されるなら儲けものよ。
 おまけに彼らは生き汚いので、自分たちが動かないと大地が崩壊するとなれば、執念持って動く。

 一方、まぞっほさんがイザという時に腰が引けて動けなかったのは、ポップと同じく、「期待されて、自分が切り札だと言われるとビビってしまって動転する」わけで、そこに喝を入れる仲間がいてこそ、なけなしの勇気を奮い起こせる。

 まぞっほさんとポップの性格は、やはり似た者同士で、ポップにとっての師匠、まぞっほにとっての兄貴分のマトリフを介して、いろいろ比較対照できるキャラ造形はお見事というか。
 一方のマトリフも、まぞっほに対しては「昔はその気持ちが分からなかったけど、ポップを通じて臆病な奴の心根をつかめるようになっていた」という兄貴分としての成長具合もあったりします(マトリフ自身が修行を終えてからの旅で苦労人になっていた経緯もありますし)。

 で、そういう人間同士の心情に対して、魔族のバーン様は凄く合理的で冷静で計算高いキャラなんですね。
 だから、人間の悩み、もがき、それでも意地や守りたい何かのために情熱燃やして懸命になる心情を理解できない。いや、昔はまだ理解できたのかもしれませんが、「凍れる時の秘法」で肉体と精神が分断された際の副作用で、生の感情とは隔絶されたのかもしれません。
 老バーンとして全てを達観して見ることに慣れたせいで、感情に触れる機会さえ薄まったとか。

 そこに、自分より遥かに年若い、そして格下の相手が臆せず、感情をぶつけて来る。
 種族差、世代差もあるだろうし、性格の面からも理解し難い存在に出くわして、バーンが考えたのは、「アバンを初め、自分が考えを読めない、何をしでかすか分からない輩は、最初に消すに限る」と。
 不確定要素をとことん潰してから、全てを計算どおりに進めるのがバーンの手法で、その合理的精神で進めてきた作戦を次々と無効化される。
 バーンの立場からすれば、想定外の連続で、自分をむき出しにさせる相手がポップであり、ダイである、と。

 一方、ダイの覚悟ですが、この時点でドラゴンの騎士としての使命に殉じる覚悟が完了して、ポップたちとの別れも受け入れる。
 直前にゴメちゃんが散ったのも見ていますし、その前にハドラーとの決着もついている(同じ日の出来事です)。
 人間の未来のために、自分を犠牲にして、最後の手段を使うしかないと悟っての、哀しみの覚醒。だけど、悔いはないというドラマ作りですな。

 この後、ポップたちはバーンパレスからの脱出のために仲間たちとの協力プレイ(瞳の魔力から解放されたヒムが美味しい見せ場を得る)。

 ダイと全てを捨てる覚悟を決めた鬼眼バーン(元に戻れない)は、無言で激闘を繰り広げて、力と力をぶつけ合う。
 これ、原作コミックではセリフもないまま、ひたすら打ち合う演出なんですね。まあ、ダイが暴走して止められないのを、父バランが抑えるような記憶もありますが、とにかくセリフがないままの最終決着が印象的でした。

 アニメで声優さんのセリフのない時間をどう演出するか。
 予想では、OP主題歌が流れることで間を持たせるのかな、と思いますが、それも後期ではなく、前期OPだと良さそうですね。いかにも最終決闘って感じで。

 ともあれ、次回はダイの戦いの決着と、ポップたちのバーンパレス脱出。
 最終話は、生還した皆を脅かす最後の刺客との決着と、後半が後日譚かな。

 後日譚は、原作コミックでは、それぞれのキャラの日常風景一コマ(ロン・ベルクの下で鍛治修行しているノヴァとか、フローラ様の隣で玉座についているアバン先生とか、デルムリン島で平和な生活をしている獣王遊撃隊の面々とか、ヒュンケルの一人旅にこっそりついて行こうとするエイミさんとか)、
 そしてマァムやメルルといっしょにポップの新たな大冒険が始まるとか(文字どおりのドラゴンクエストになる旅)。

 それぞれが短い一コマなのを、アニメがどう膨らませてくれるか。そして、今回のアニメの後に時間を置いて何かが来るかなあ、と期待したく(劇場版製作決定とかの報をば)。

 残り2話の大団円を楽しみにしつつ。

★風都探偵

 まず、10話ですが、原作コミック4巻を飛ばして、5巻の「超人r」編に突入しました。
 クライマックスとしては、4巻の「pは悪魔だ」よりも、裏風都が舞台となる5巻の方が相応しいという理由でしょうね。

 ときめの記憶の断片がほのめかされ、裏風都の面々に拉致されたときめを助けるために、Wとアクセルが強敵に挑む王道回。

 一方で、2話の方ですね。
 OPとEDが付与されて、ヒロインときめと照井竜の登場が明確に示されたネタバレ映像。
 そして、ときめの謎と、翔太郎と相棒フィリップの仲違いからの和解がテンポ良く描かれてからのW変身の盛り上げ方。

 3話はもうWのアクションが思いきり堪能できます。
 ロードドーパントなので、相手が道を作り、自らも高速移動モードになって裏風都に逃げ込むのを、バイクに乗った仮面ライダーとしての一大アクションチェイスで盛り上げ、そして特撮WのOP主題歌アレンジで盛り上げる。
 これぞ仮面ライダー、これぞWってな気分に浸れるアクションシーンです。

 その後、ときめが探偵事務所預かりになる後日譚まで、テンポ良く構築。

 あと、Wの変身アクションですが、4話以降はきちんと毎回のように描いてくれます。3話までが溜めを重視したわけで、
 毎エピソードごとに、ファングジョーカーとか、エクストリームとかでクライマックスを盛り上げる趣向も混み。
 4話以降のアクション出し惜しみはないので、その辺はご心配なく。

>万灯雪侍

 舞台版では、ナスカドーパントこと霧彦さんを演じた君沢ユウキさんがキャスティングされたことで、実写版に続いてのライバル役なんですね。

 で、ときめが翔太郎と同じジョーカーのメモリを持つことで、「異世界の翔太郎?」とか、関連性を訝りつつも、
 万灯さんとは、兄妹説の他に、性別違いのクローン説とか、外見の類似がいろいろ考察材料になっていますね。

 現状、ときめは卓越した身体能力と、裏風都への親和性と、万灯さん一派の付かず離れずの執着心以外に匂わせるものがありません。
 最近読んだコミックスの最新刊で、何かまた記憶の断片を取り戻したようで、敵の女性キャラ(照井竜のストーカー女、アニメ8話で露出)の命を助けた後、失踪したのですが、連載の方ではそろそろ判明するのかな、と思わなくもない。

 まあ、現在のコミックスだと、アニメが3期から4期ぐらいは作れるだけのストックがあるので、じっくり鑑賞を楽しむとしましょう。

 それにしても、現在、原作者の三条陸さん、コミックのアバン過去編と風都探偵の連載を続けながら、ダイ大と風都探偵アニメの監修まで行っているという多忙モード。
 まあ、ダイ大アニメはもう終わっているのでしょうが、監修の仕事はどこまでするのかな、と思っていたら、最近、特撮雑誌の風都探偵監督インタビュー記事を読んで、脚本監修の三条さんもマメにチェックしてアドバイス頂いて感謝しているとか、Wのプロデューサーの塚田英明さんもすごく情熱を注いでくれているとか、力の入りようが他の原作つきアニメとレベルが違うほど、原典の作り手さんが応援してくれるとか。

 で、アニメ監督の椛島洋介さんが、メカと美少女とアクションの全てを描ける作画の人だそうで、最近はウマ娘が代表作になるとか。
 まあ、自分にとっては、ガオガイガーのOVAとかグラヴィオンとかのロボアニメ、そしてプリキュアとか、グリッドマン、スパロボOVAなどなど、いろいろタッチしている人じゃないか、と感心しきり。
 特撮に比べて、アニメはあまりチェックしていないのですが、自分の専門分野と自負している方向で、これだけ仕事している人が監督なら、そりゃあ安心して面白く見られるはずだ、と今さら実感。

 風都探偵は、とにかくメカ描写が秀逸だと思ってますので、次回のバイク戦を推す所存。

★ジョジョSO

 エルメェス姉貴の復讐譚前編。

 2期再開1話で、いきなり主役の徐倫ではなく、サブキャラにスポットを当てるわけですが、まあ、原作の順番に忠実なわけですね。

 しかし、自分の注目はFFですな。
 1期ラストの徐倫の怪我を癒したり(傷口を塞いだだけで痛みは消せないけど)、今回は敵のスタンド攻撃で片脚切断の憂き目に合う。

 彼女はプランクトンの集合したスライムみたいな体構造なので、痛い目にあっても修復可能なのですが、そういうキャラがいてこそ、過酷な戦いでも描くことができる、と。

 第4部の仗助とか、第5部のジョルノは癒し能力持ちだったり、途中でゾンビ化したブチャラティとか傷ついても耐えられるわけですが、
 今作では、FFがそういうダメージヒーラーにして、盾役になる感じ。

 で、一番破壊力があるのがエルメェスで、徐倫は破壊力よりもトリッキーな糸使い、と。
 おそらく、アニメ化された歴代ジョジョ主人公の中で、最も破壊力はない代わりに、遠距離対応能力と奇襲攻撃に秀でているのが彼女で、一応トドメのオラオララッシュは持ってるけど、あまり敵の攻撃をパワーで受け止めたり弾き飛ばしたりはできない感じ。力よりは技なんですな。

 一方、エルメェスはシールを貼り付けての分裂というトリッキーさと、融合する際の破壊力で、かく乱役にも攻撃役にもなれる。

 FFは癒し手、傷ついても平気なので盾役がメインなんだろうけど、攻撃力はどれほどか。敵として登場したときは水辺で強かったけど、今後、その攻撃力がどう発揮されるか。

 とりあえず、パワーファイターのワニ幽霊相手に、どのように相手の攻撃をガードできるかを、まずは見届けたく。
 パワーでオラーと圧倒できそうなキャラがいなさそうなので、トリッキーに返すのだろうけどね。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/12 (Wed) 21:13:32

 定期感想その3です。

 ダイ大について、自分はニセ勇者一行を急に見直しているということがあり、アバン過去編コミックを踏まえたご解説を興味深く拝読です。残り2話で、ニセ勇者一行やマトリフが出て来るとしたら、最終話で後日譚的なカットを見せてくれるくらいでしょうか。それでもそこから何か読み取れることを期待したい。

●仮面ライダー龍騎(第15話:鉄仮面伝説、第16話:運命のカード)

 芝浦淳/仮面ライダーガイ登場でして、今週分までだけで考えると、主人公:真司と蓮に対する敵らしい敵、悪役らしい悪役が登場した感じ。しかし、先週分で登場の手塚海之/仮面ライダーライアを加えた人物配置で考えますと、主戦派の蓮・芝浦、和平派の真司・手塚という感じでもありますな。

 さらにややこしいことに、蓮のツンデレがいよいよ嵩じて来まして(^^;、戦いを進めたがっているように見える蓮の動機が、今週分では真司のカードを奪って脅す芝浦に対する反感であることですね。つまり、主戦派内部の対立がある。和平派の2人は今のところ亀裂らしきものはないようです。

 和平派の手塚はちょっとややこしいですね。未来が見えてしまうようなんで(たぶん不可避のものではなく、このまま放置すれば、みたいな感じ?)。前半(第15話)冒頭で手塚が幻視したのは、未知のライダー(芝浦/ガイ)が蓮/ナイトを倒す未来。手塚のこの後の行動は、おそらくこれを阻止するためのものと思えます。

 一方、OREジャーナルは定常運行のようで、今週は飯食うシーン多いな。大久保編集長が健診で引っかかった≒食生活がよくないことを強調するためかな。しかしミスディレクションになってまして、後半で芝浦に反撃するも過労で倒れる島田奈々子という意外性につながってるようです。
(ただし、島田奈々子が読み上げる大久保編集長の検査値は恐るべきものでして、例えばγ-GTP(肝臓指標の1つ)が725って、今日明日の命かレベルのはずです。)

 しかしOREジャーナルも今回の主戦場の1つとなってしまいまして、芝浦のハッキングですね。コンピュータ乗っ取って、OREジャーナルも乗っ取ると。芝浦は大学のコンピュータクラブではおどおどしてますが隠れ蓑らしく、実はプレイヤーを凶暴化させて、リアルで殺し合いに発展させるゲームを開発している。

(このゲーム、本作のライダーバトルについて何か示唆するのかなと思ったんですが、今週分を観た限りでは特にそんな感じはなし。何か意味があるとしても、次週に浅倉が登場してからかな?)

 芝浦がOREジャーナルを狙ったのは、社員でありライダーである真司のカードを奪えたからなんでしょうね。戦いたくないという真司の意思も芝浦には好都合。おそらく真司から辿ったらオンライン購読者を持つOREジャーナルに行き当たった。リアルの闘争に発展するゲームのプレイヤーを増やしたい芝浦には好都合だし、カードを失えば(契約モンスターにくわれて)死んでしまう真司は特に支配下に置きやすい。

 プランとしてはなかなかよく出来てますが、慢心ゆえに芝浦の構想が崩れてくるわけですな。まずOREジャーナルのハッキングについては、島田奈々子を二流のSEと言って憤激させてしまい、反撃を食らうわけですね。島田奈々子は不眠不休で奪還プログラムを作り上げたらしく、最後の仕上げを喫茶店「花鶏」で行うも、送信ボタン押す寸前で倒れてましたな(その直前のOREジャーナルでの食事シーンで、優衣の弁当に手を出そうとしていたのは、あの時点で奈々子が忙しすぎて食事がおろそかだったという示唆だったんだろうか?)。

 そこまで集中するとは、エンジニアとして一流の誇りは並々ならぬものがあるらしい。奈々子に破られたとはいえ、ハッキング仕掛けた芝浦も、ゲーム製作含めて上級者でしょうか。芝浦は自分を見せつけたくて技をふるい、奈々子は腕前を見せつけたくて技を駆使する。よく考えたら、エンジニアとしては褒められたものではないような気もします(^^;。

 ともかくも、奈々子の反撃でOREジャーナルは失った芝浦ですが、真司のカードは依然として押さえている。そこへ蓮が『真司なんか知ったことか』みたいな雰囲気漂わせつつ、しかし奪還に現れるわけですね。そこに至る過程が面白い。今週分の冒頭から蓮は荒れ気味なんですが、どうやらツンとデレが不整合を起こしているゆえの模様です。

 蓮の恋人の小川恵里が意識不明で入院中なわけですね。原因はダークウイングの攻撃で、しかし蓮はそのダークウイングと契約して、恵里を取り戻そうとしているという複雑な状況。いろいろ思うところはあるんでしょうけど、恵里を選択したんでしょうな。意を決したら一途で、そこは蓮の戦いを見てきた優衣も認めるところ。

 しかし蓮の今の行動原理を真っ向から否定するかのような異分子:真司が乱入してきた。恵里を取り戻すために必要な戦いが、真司からは否定される。が、真司は真司で善性真っ直ぐなわけで、おそらくは根っこでは情の人の蓮も揺さぶられている様子あり。

 そこへ蓮の心中を言い当てる手塚まで乱入してきたわけですな。手塚の介入前から蓮はイライラして、誰かが絡んできたらいきなり殴り倒すほどでしたが(前の記憶喪失時にあんなに敵が多かったのは、普段からそうだったから?)、不安定ということでもある。手塚がぶん殴られても食いついて来るんで、おそらくは蓮も意を決して真司を救う選択をしたんじゃないかと思います。

 ただし、相変わらず「真司のためなんかじゃないよ」風に装ってますな。もっとも芝浦/ガイはお見通しのようで、バトルに突入してからも、真司のカードで動揺させようとしてます。が、和平派のはずの手塚/ライアと暗黙の連携があったため仇となり、カードは奪い返されて真司に返されると。さらに手塚は真司を戦いを止めるための戦いに誘う。要は蓮の援護でいいのかな。

 この手塚の一連の行動ですけど、戦いを止めると言って真司と強調するようでいて、実は蓮を救うためのものだったようにも見えます。前半冒頭で手塚が見た、蓮/ナイトの敗北のイメージをひっくり返すということですね。もしそうなら手塚の策は当たったようで、後半(第16話)ラストでは、蓮/ナイトが芝浦/ガイに止めを刺す寸前まで行ってます。

 この後を手塚がどうするかが見ものな気がします。手塚の「運命はむしろ変えるもの」という信念が、いったん変えた運命にも適用されるのか。少し予習してみると、戦いを止めたいという真司を、その気持ち通りに導く存在が手塚みたいな感じがします。手塚の登場話数を調べると、13話~23話となってまして、前半で退場ですか。何を残して去るのか、興味が湧いてきました。

●牙狼-闇照編(第14話:腐 Hyena)

 メイン敵ホラーのハイエナの、何ともトリッキーな話でした。初放映を予備知識なしで観たとしたら、嘘を見破って騙し返すゲーム的で一話完結的なエピソードと思ったかもしれません。ハイエナの正体(憲水の息子)が分かっても、「敵は冷酷なんだな」くらいの感想だったかも。

 実際、ハイエナの言動が嘘だらけでして、流牙側にも、観ているこちらにも有益な情報がありそうにない。あったとしても、どれだか分からない。まずハイエナの噂としては、「見ただけで3日間原因不明の高熱に侵され、目が合っただけで3日以内に死ぬ」というものですが、後の展開からすると、誰も近づけないための嘘としか思えません。なにせ、後でハイエナが明かした自分の人間時の正体も嘘でしたし。

 ハイエナが喋れないのは、莉杏の術が効いたことから本当なんでしょう。が、ハイエナが言う「相棒」により喋られなくさせられたかどうかは不明かな。ハイエナが内心では煙たがる莉杏にいったん近づいておいて嫌悪させるために、ハイエナが自らにかけた術かもしれない。

 牛乳に見せかけた毒を流牙に勧めたのは、ハイエナの言う通り、冗談かもしれません。ただ、駆け引きであり、ホラーらしい行動であるので、大事な話では真実を語るかも、という心理に誘導はできてるかもしれないですね。そこを補強するためか、ハイエナも莉杏の盗聴を見破ってみせつつ、恨みがましいことは言わない。いかにもビジネスライクな面がある、と思わせるものがあります。

 そう持って行っておいて、ハイエナはゼドムの話をするわけですね。これは予習を踏まえるとですが、ほぼ本当らしい。魔導ホラーの種を作る存在であり、魔戒騎士にバラバラにされたものの、首がボルシティのどこかに埋まっていると。

 しかし、そこからは嘘が入るわけですね。女神像の歌がゼドムのためというのはいいとして、歌い手は1か月前に失踪したオペラ歌手のソフィアだと言う。これは予習してみると嘘のはずですが、今話内だけでも流牙らをハメるための話だと明らかになってますね。

 しかし、ハイエナと話している、この時点ではどうなのか分からない。ソフィアはバイオリニストの恋人の万樹の別荘にいるらしい、とハイエナは言い、行ってみろと。これは猛竜と哀空吏が向かうわけですが、ハイエナの注文が多い。バイオリンケースの弓を取りだせ、というわけですが、そうしてみるとソフィアが出現。

 うわホラーだ、と思ったら残留思念らしい。びっくりさせておいてホッとさせるわけですね。緊張しただけに、直後に緩んだら油断しやすくなります(例えばホラー映画演出の常套手段ですな)。さらにもう一度緊張させまして、ホラー化した万樹が襲って来る。が、あっさり倒せてしまって、猛竜らは二段階でさらに緩む感じ。

 たぶん、そのせいでまんまとハイエナに乗せられたんじゃなかろうか。流牙が牛乳を毒と見破ったような用心深さはもうなくて、ハイエナに言われるままに、バイオリンの弓を持って森に行き、指定の場所にためらいもなく刺してます。もしかしたらゼドムの手がかりが、ってのは分かりますが、そのゼドムの話とて、さっきハイエナから聞いたばかりのはず(符礼法師が否定しなかったのではあるんですが)。

 言わんこっちゃない、という感じで素体ホラーが森にもハイエナの拠点にも何体も出現。その隙を突かれ、流牙は壁に張り付けにされて動けなくなる始末。ここまではハイエナのペースでしたが、たった1つだけ漏らした真実がハイエナの敗因となりましたな。人間に戻りたい、というのが本音だったらしい。

 しかし、不可能であるとハイエナは知っていた。ですんで、誰かによって作られた魔導ホラーは元に戻せる云々は嘘ですが、人間に戻りたいという願いは嘘ではなかった。そのため、流牙の「戻せる方法を知っている」に乗せられちゃったわけですね。欲しいものは手に入る気がしがちです。そうだからこそ頑張れて、不可能を可能にもしますが、詐欺師に付け込まれる隙にもなったりする。

 ハイエナ、事もあろうにホラーでありながら、流牙の剣(まず間違いなくホラーには極めて有害)で額に一文字描いてみろと言われ、その通りにしてしまう。嘘つきが騙されたわけで、いわゆるミイラ取りがミイラになった格好ですね。当然、ハイエナは大ダメージ食らう。それでホラーの剥ぎ取った皮で作った、流牙の拘束が解けまして、鎧召喚で勝負が決まる。

 駆けつけた猛竜らが魔導ホラーを元に戻す方法を尋ねると、流牙は「そんなもんない」。これがオチだと思えますから、やはり予備知識なしでは(ないしは、もっと後まで観ないと)、今話は変わり種ホラーを描いた、ほぼ1話完結だと自分なら思い込んじゃったでしょう。

 でもたぶん、そうじゃないわけですね。例えばハイエナが「相棒」と呼んだのは、今話では憲水と思っても仕方ないですが、実は隠れた黒幕のはず。たぶん、話が進むにつれ、今話を思い出すことが出て来るんでしょう。しかし次回「謎 Hint」は流牙の回想が入るみたいで、ボルシティに来る前に何があったかのエピソードみたい。魔戒チームでまだ結束が成ってないのは符礼法師(とザルバ)ですから、そこの話を進めてくれるのかな。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/13 (Thu) 10:21:56

 定例感想の実写特撮編

★鎌倉殿

 こういうメイキング背景が分かるような特番は歓迎ですね。
 退場キャラのメモリアルとか、義経役やら上総介役やらの役者コメントも嬉しくなりました。

 残り2ヶ月ほどのラストスパートも楽しみにしつつ。

★ギーツ

 年内の決勝戦からの新世界への切り替わりは想定していましたが、まさか次回から決勝戦とは思わぬ早さです。

 レギュラー陣の誰か(ナーゴ辺り)が退場して、ガーンと来てからの決勝だと予想していたら、4人でそのまま決勝を迎えるとは。
 決勝参加して生き延びたライダーは、そのまま無条件で次回のDGPに参加できる(させられる)ってシステムなんだろうか。

 ともあれ、ゲームの脱落者は「記憶を失って普通の生活に戻れる」と公式が今回表明していましたが、実際に普通に生活しているキャラが登場しないと、信じられませんね。
 現に道長の友人の透は復活できていませんし。

 バトルに敗退して討ち死にした者はダメで、得点計算で脱落した者は生還できるというルールでいいのかな。
 この場合、敵に倒されたペンギンはアウトで、ゾンビ化ウィルスに冒されたパンダは微妙で、点数計算で負けただけのメリーさんは生還ということになりますが、
 誰が復活してくるかが次のDGPの注目かもしれない。

 そして、11月以降の新DGPでは新たなライダーが登場するだろうし、その中に自分のツボにハマる新常連が登場することを期待します。過去の戦隊俳優とか、大物役者が強力なライバルとして出てくる可能性とか。

 まあ、次回以降の決勝戦エピソードの顛末を、まずは見届けてからですが。

★龍騎

 2000年代初期は、ゲーム脳という言葉が流行した背景もあり、ゲームという言葉に非常にネガティブな風評がありまして、「ゲーム感覚で戦う」というキャラが特撮界隈でもクズ同然に描かれておりました。

 1997年の戦隊メガレンジャーは、「格闘ゲームが戦隊選抜のシミュレーターになっていて、ゲームの得意な高校生がその才能を見込まれて戦士にスカウトされる」という設定でしたが、
 ゲームの戦士に選ばれて夢みたい、と思っていたら、現実のバトルはそんな甘いものじゃなくて、高校生活のリアルとの兼ね合いで両立が大変だ〜とか、そこをポジティブな若さとチームワークで乗り越えようとか、劣等生の赤桃と、優等生の黒青黄の考え方の違いとか、チームメイトのケンカと和解のドラマとか、いかにも戦隊らしい明るいドラマ作りでした。

 追加戦士が若者をバックアップする技術畑の大人だったり、終盤は敵の総攻撃で学園が巻き込まれて、子どもを戦わせることに対する世間での反発、および戦っている学生がいるからこそ学校が戦いに巻き込まれるんだという心ない批判を浴びつつ、
 それでも自分たちの日常生活(青春を過ごした学校)を守るためにロボで懸命に戦い、同級生たちからの声援を受けながらの最終バトル。
 その中で敵メカと相討ちのような形になり、生死不明だったのが、卒業式の場に、戦隊スーツのまま飛び込んで、健在さを示して無事に卒業証書をもらってのハッピーエンドを迎えたり、
 その後、ゴーカイジャーでゲスト出演したときは、母校で元気に教師をしている姿が描かれたりします。

 後のフォーゼの原型とも言われる学園青春ヒーロー作品でしたが、ゲームという題材をポジティブに描いた戦隊の一方で、
 ライダーは「グロンギの殺人ゲーム(ゲゲル)」という言葉にも見られるように、ゲームという概念に対して非常にネガティブなドラマ性を提示しております。
 ライダーがゲームを肯定的にドラマで描いたのは、2016年のエグゼイドが初じゃないかな。

 これは戦隊が陽性で夢の世界や架空世界を肯定的に描く作風なのに対し、ライダーの方はもっと年上の視聴者対象で、リアル世界の葛藤とか人間関係の対立とか、ハードな生死観を強調していたシリーズだったからです(電王以降は緩和されて、戦隊要素を混ぜ込んだ明るい作風も増えていきますが)。
 龍騎はファンタジー要素、架空の異世界、カードゲームの感覚を取り込みつつも、脚本家はゲームという概念に否定的な思想でまだ話し作りをしていた時期で、芝浦淳もそれを体現したキャラですな。

 「人間心理を知悉した殺人ゲームで人々を扇動する、イキリオタクな大学生」が大人社会をバカにし、罠を仕掛け、人々を翻弄したら、その行き着く先は、リアル殺人鬼の餌食にされるという自業自得な末路。
 龍騎のOPでは、顔を隠した一般人がカードを持っていて、女性も子どももライダーバトルに誰でも参加できるイメージカットが提示されていて、当時の視聴者は女ライダーとか子どもライダーの登場も期待していたのですが(女性ライダーのファムは劇場版で登場。TV本編には出ない)、あくまでイメージに過ぎず。

 そして、子どもに象徴されるのはガイの示した、リアルを知らないゆえの幼児性かな、と解釈しております。
 アニメだったら、「大人をバカにする天才技術者な子ども」として描かれていたのかもしれません。
 世間の厳しさを知らず、自分が操作できるネット世界で支配者気どりのままの精神で、まじめに働いている大人を翻弄し、ゲーム感覚むき出しで世の中を遊び場だと誤解している新世代の若者。

 脚本家の井上敏樹氏は当時、アニメの『遊戯王』の脚本も経験済みで、その延長でガイのキャラを描いたとも考えられますが、
 アニメキャラを現実でそのまま置き換えると、イタいというか、ウザいというか、リアリティを損なうというか、
 井上敏樹脚本と石田秀範監督で話を作ると、相当にディフォルメされた異色作になりますな。石田監督も、リアルよりも誇張されたコメディー感覚と衝撃映像を得意としますので。個人的には、苦手な組み合わせです。しばしば、真面目な考察が無効化されますので。
 ギャグだと思って、見流すことができれば良かったんだけど、当時は監督の癖も分かっていなかったので、フザケるな、と気分を逆撫でされた回だったなあ、と。

 そもそも、世間知らずな大学生が「人間心理を云々」と言ってしまう時点で、ギャグ的ディフォルメなのに、当時の自分の感想は「人間心理を分かっていると言っている割には、やっていることが子供じみていて、TRPGのゲームマスターを経験している身からすると噴飯もの。このキャラはゲームのことを何も分かっていない。こんな男の作った殺人ゲームとやらに乗せられて、本当に人を殺してしまう人間がいるはずない。いたとしたら、それはゲーマーとしてよほど自制できない素人だろう」みたいなことをマジで書いておりました(苦笑)。

 当時は井上敏樹氏がアニメの遊戯王の脚本を書いていたことも知らず、ゲームに無知で偏見丸出しのダメ脚本家と思ってましたし。
 誇張したギャグを、そうだと解釈できていなかったのですな。
 今だと、芝浦は遊戯王の延長でもあるし、ネットのレスバでは無敵を誇って、人を小バカにする元2ch管理人みたいな志向の人間と考えれば、まあ、それはそれでリアリティーだな、とか。

 あと、ゲームと言えば、こちらのイメージがTRPGみたいなストーリーゲームのイメージだったけど、芝浦の扱うのは「別種の眩惑系ゲーム、自制できない人間を死に引き込むオンライン上の非リアルゲーム(対面ゲームとは異なる)」と解釈できていなかったわけで。
 作品中で具体的なゲームジャンルが描かれていなかったし、それこそ遊戯王をイメージしていたなら、ゲームに負けると呪われて死ぬ(ある意味、デスノート的なもの)わけで、オカルトホラーみたいなものですな。

 まあ、仮面ライダー龍騎のライダーバトル、ミラーワールド設定自体が、オカルトホラーに量子世界の科学的な彩りを加えた『リング』みたいな雰囲気があるし。

 もっとも、人間心理を云々言って、人の弱みに付け込んで翻弄するキャラが、リアル殺人鬼の絶対的な暴力の前では、はかなく散ってしまうということも、強烈なインパクトがありました。

 そして、これもタイムリーなんですが、次回は待望の殺人囚・浅倉威の登場で、脚本が7話ぐらい小林靖子さんに戻ります。
 小林靖子で囚人物語ということは、現在ストーンオーシャンですので、ジョジョと龍騎をつなげて考えることもできる。

 で、井上敏樹氏の用意したガイを、小林靖子さんがきれいに抹殺してくれますので、当時は浅倉の「悩みなんかぶっ飛ばせ、祭りだ祭りだ」に大いに喝采して、
 今は、井上敏樹氏の描くドンモモの「悩みなんかぶっ飛ばせ、祭りだ祭りだ」にハマっているという奇妙な因縁が(苦笑)。

 歴史は繰り返す……のか(爆)。

 本当に、浅倉が出てくると、悩みとか葛藤とかのドラマが全部ぶっ飛んで、バトルが全て、暴力万歳なスッキリ空間に変わりますからな。
 恐ろしくも、爽快感はあるわけで、たぶん重いドラマに辟易した子ども視聴者が、それを吹っ飛ばしてくれる強者の王蛇を格好いいと思うのも納得というか、
 登場するだけで、画面が派手派手なバトル空間になるキャラって、善悪関係なく分かりやすくてウケるんだろうなあ、と今なら納得。

★牙狼闇照

 魔導ホラーは人間に戻せない、というルールがしっかり提示された回。

 陰我ホラーは化け物だけど、魔導ホラーは元の人間性を装うことのできる理性的な存在として描かれているので、もしかしたら……という希望をここで断ち切るわけですな。

 また、ラスボスのゼドムと、それにまつわる因縁が後半のメインテーマになっていくわけで、毎回が新たな秘密の開示回になって行くと言う。
 次回は、主人公の過去ドラマであり、子役の成長を描きながら、どうして流牙が符礼法師を憎むのかの因縁の一つが語られます。

 符礼法師は、流牙母や莉杏母の知り合いで、どちらも助けることができなくて、孤児の二人を養育した師匠でもあるのですが、
 流牙に対しては、厳父みたいな姿勢で臨み(牙狼として強く育てるためですが)、最終試練で、流牙の相棒(人ではないけど)を殺させる試練を経験させる。使命のためには、甘い感情を捨てろってことですな。

 まあ、符礼法師が甘い感情のために仲間を失うに至った経緯があるのですが(最終話が法師の過去編で、ドラマ全体の謎が解ける大仕掛けになっている)、
 話が進むにつれて、流牙と莉杏、法師の因縁にスポットが当たり、他の2人が脇に退いていく構図。まあ、猛竜には流牙を命懸けで助ける劇的な見せ場があるのですが、哀空吏の方はどうだったかな。

 ともあれ、連続ドラマとしては、毎回が見逃せなくなってくるのが、この段階ですな。
 1話1話が、うおっ、そう来たのか(サプライズに愕然)となる感じだったので。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/16 (Sun) 22:56:25

 定期感想その1です。

「うる星やつら」アニメ(リメイクと呼んでいいものかどうか)が始まりましたね。ぱっと見の感じ、絵柄はコミック的で擬音文字も入り、ストーリーはほぼ原作通りのようです。絵柄含めて原作コミックに忠実に作るのかな。

 膨大な原作の全てを追うのは無理でしょうけど(80年代のアニメ化でも数年続いて最終回に到達しなかったはずだし)、1話完結性が高いのでどこで終えても大丈夫な面はあります。この後どうするのかな。原作通りになぞってもいいし、人気の高いエピソードをピックアップしてもいいんだろうし。

 ただ、前に申しましたが、自分は80年代のアニメ化では押井守色の強いエピソードが好きでして。高橋留美子さんの原作通りの「うる星やつら」ですと、あまり感想で言えることはなさそう。高橋留美子さんだと、ホラー系とか異常心理とか題材のものは面白く読めたんで、作家的に合わないということはないはず(というか、高橋留美子さんの間口が非常に広いおかげ)。

●ジョジョ:ストーンオーシャン(第14話:愛と復讐のキッス その②)

 事前にウィキペディア等で予習しても分からなかった点が一部、この第14話で少し分かりました。まずこの第2期の争奪対象が「Dioの骨」~「Dio本人」ということみたいですね。第1期で承太郎の記憶≒「天国に行く方法」を巡って争い、この2期ではそれを完成させるためのDio本人の復活が争点ということらしい。

 だからスポーツ・マックスの死骸からゾンビを作るスタンド(リンプ・ビズキット)が、ラスボスのブッチから重宝されてるわけか。このリンプ・ビズキットも今話を観るまでは、どういう能力か正確には分からんかったですorz。

 しかし観れば一目瞭然、精神は生前の通りによみがえるようですね。他者からは見えないものの、ゾンビ化した本人からは見えるし、物理的接触は通常通り。もっとも、そういう状態のDioなんぞ出現しようもんならエライことになりそうですが、ブッチはDioを信頼しているということか。ブッチの知るDioは達観した感じだったから、警戒する気が起きないのかしらん。

 問題はマックスがDioの骨にスタンドを作用させたかどうかですね。今話では(ゾンビ化した)マックスは骨を探しているだけなんで、はっきりしません。骨はマックスがブッチのスタンド(ホワイトスネイク)から確かに受け取ってますんで、紛失した経緯も気になります。ウィキペディア等の解説では、骨にスタンドを作用させたら逃げ出したみたいなことみたいですが(自分で書いてて全然分からんorz)、まあ次回以降で分かるんだろう。

 前話の冒頭が今話のラストとつながることもはっきり分かってスッキリしました。前話で霊安室で騒ぎと言ってまして、何だろうと思ったんですが、マックスの能力によるものでしたか。死体からゾンビを作るスタンドだから、遺体がある霊安室でバトルになったわけですな(マックスの意思というより作劇的な理由?)。顔を潰されて死んだ囚人というのは、ゾンビのマックスに食われた被害者。しかしゾンビは見えないし、マックスは敗退して消滅したから、残った徐倫に嫌疑がかかったと。

 ともかく本編。冒頭でブッチからマックスへDioの骨が手渡されたことが示されてから、前話のバトルの続きへ。マックスの謎の逆襲を受けるエルメェスに、徐倫とFFの偶然の救援が入るも、敵は不可視。徐倫は索敵の糸を張り巡らすわけですが、敵はワニのはずなのに3次元的な行動が可能らしく、有効な迎撃ができない。

 が、ここでFFが決死の活躍見せまして、敵にわざと食いつかせて位置を知っての反撃ですか。前話の「いつもの逆をやる」がこれだったみたい。徐倫の「食いつかれるから出るな」の警告の逆をやっての勝ちなわけですんで。

 しかし、このバトルは伏線だったようですね。次の霊安室の対決で、エルメェスがFFの戦いから学んで見事に勝ってます。台詞だけですが、FFは「あたしの左脚を食いやがった。胃袋の中か?」と言っており、敵ワニの攻撃が食いちぎりではなく、食っていることを示してますね。エルメェスは敵がマックスでも食っていると確信して、キッスの分裂シールを使い、食われた自分の身体を戻すことで勝ったわけで。

 FFは敵にわざと食いつかせて位置を知ったわけですが、その前段としては敵ワニが近づきやすいよう、徐倫の糸の索敵の外にいるという選択もしてますね。エルメェスも同様にして、マックスの位置を知り、上述の食わせたからこその逆転勝利につなげてます。

 その逆転勝利もエルメェスがFFに倣ったものに、自分(エルメェス)の観察を加えた戦術を上乗せしてのものでした。倒れて死んでいる囚人の頭部が食われていることから、自分(エルメェス)への攻撃も頭部に来ると予想、シールを使って己が頭を分裂させて待つ罠を仕掛けていたと。

 さらに、パイプに押し込められた時点でエルメェスのスタンド能力を把握したはずのマックスの思考を読み、シールを剥がしに来ることも織り込み済みなわけですね。シールを剥がせば、マックスが食らった頭部も胃袋から自分に戻って来る。これで位置を特定しての一撃ですが、さらにマックスの頭にもシール貼っちゃうわけか。剥がしてダメージ与えるためではなく、1つに戻るために常に自分の方向へ飛んでくることを利用しての連撃ですね。

 前話のバトル開始から今話前半までのホラー的な雰囲気から、最後の最後で急にジョジョ名物のシーソーゲームの頭脳戦の流れになったんで、少し戸惑いつつも喜んで観てました。エルメェスの作戦勝ちと言えますが、姉グロリアの霊が別れを告げに来たようですんで、ずっと付き添ってくれていたのかな。だとすると、少しは奇跡を起こしてくれていたのかも。

 しかし、直接的な奇跡はやっぱりFFのヒーリング能力かなあ。回復は負傷者本人の治癒能力だとしても、応急処置としては完璧。切り傷を即座に埋める程度に留まらず(それも凄いんだけど)、切られた身体までくっつきますからね。しかも神経までつなげているようで、くっついた指とかがすぐに動かせてます。

 ともかくも、これで徐倫は特別房(ウルトラセキュリティハウスユニット)へ。どうやら徐倫はマックスの記憶ディスクを読んで、特別房へむしろ望んで収容されたみたいですね。ここに例の骨があるということかな。

●ダイの大冒険(第99話:この腕で勝利を)

 今話で決着がつくと思った、ダイ vs バーンは次回に持ち越しですか。本当に次が最終回かと、録画機の予約画面で確かめると最終回マークがついてて間違いありません。1時間スペシャルくらいでないと、という気がするんですが、通常の30分枠のまま。

「うーん?」という気がしないでもないですが、次回予告の映像が「大地に刺さった剣」の一枚絵のみでして、予習を踏まえますと、痛いほどに意味が分かります。先を知らずにこの予告を観たら、最終回を観終えて意味が分かる仕掛け。こういう予告を出してくるということは、制作にきっちり締めくくる自信ありと受け取っていいんでしょうな。

 今話のタイトルの「腕」は、予告時点ではダイの腕だと思ったんですが、どうも違ってたみたいです。1つにはバーンパレス深部(心臓部)に落とされたダイ以外の面々の勝利(パレス脱出)のことでしょうか。ヒムのグランドクルスですね。ヒムの腕で勝利をつかみ取ったと言えます。

 もう1つはバーンの悔いからの決断かな。左腕を失って勝てないと思い、いや両腕あっても勝てないと思い直し、ついに鬼眼を開く。腕があっても勝利が得られない(ならば)、ということになりそうです。

 ともかく本編。冒頭から崩れ落ちるバーンパレスが描写されまして、CGとおそらくは物理エンジンを援用した精緻なものでして、なかなかに迫力ありです。その中で行われているバーンとダイの決闘がそれほど激しいということですな。

 この決着を見たくて先週からうずうずしてたんですが、パレス深部に落とされたダイ以外の面々にシーンが移る。自分は最初、「ええい、気を持たせやがって」という気がしてしまったんですが、実は大事であり、テンション上がるシーンでした。ダイを信じて、己のやるべきことを果たす仲間って、燃えるシチュエーションです。

 ダイへの信頼も根拠があるわけですね。パレス心臓部が落下しつつあるということは、捕われたアバンらにとって絶望的な事態ですが、そうなっているのはダイが勝ちつつあるから。それならアバンらの為すべきことは生き残ること。たぶん勝ったダイを迎えに行ける、といったことを考えてるんでしょう。

 が、脱出が生半可なことではない。打撃でも魔力でも壁にダメージ与えられない。前に対ザムザ戦でマァムらが、似たようなもの(バイオプリズン)に捕われましたが、あのときは生物の檻だったんでマァムの閃華裂光拳で何とかなりました。似て非なるパレス心臓部は生物でないらしく、同じ手では破壊できないみたいですね。唯一有効なのが闘気技ということですか。

 以前にダイが天井ぶち抜いて老バーンに直撃させたのも闘気技のドルオーラ。そこでポップが知恵絞りまして、グランドクルスなら行けるだろうと。その使い手のヒュンケルは戦闘不能ながら、教えたアバンができるんじゃないか。というポップの読みはちょっと甘いわけですか。まあアバン先生が突如軽いノリになるのは、いつも何かあるわけで。

 万全のヒュンケル以外だと、放てるけど自爆技にもなるのがグランドクルスというわけか。メガンテの闘気技みたいなものか。アバン先生、またも弟子らを救って死ぬつもりだったみたい。が、アバンとヒュンケルが自分がやると揉めていると、その場にいるのにうっかりしていた(^^;)ヒーロー登場。

 ヒムですな。前にグランドクルスを食らいかけたことで、だいたい分かったらしい。ヒュンケルが止めるのも聞かずにグランドクルスを撃つ態勢に入りまして、そこから言うことがカッコいい。「ここでお前に死なれたら永久に勝てねえ」というのもカッコよかったですが、続けての本音が凄かった。

「好きになっちまったんだよな」~「ここにいるヤツら全員、俺は好きだぜ」ですもんね。ハドラーの魂を受け継いで武人となったヒムの悟りがこれでしたか。そう思うと、もしハドラーが生き残っていれば、いずれこの境地に、いやポップを炎のトラップから救おうとしたときには既に、とかいろいろ頭をよぎります。さらにアルビナスが是が非でもハドラーを生き延びさせようとしたのは、この境地を見据えていたのかとも。

 それをヒムが体現してくれたわけですね。自らが砕ける覚悟でグランドクルスを撃つヒムを見てますと、やっぱりキルバーンのトラップの中でポップを救いたいと神に涙して祈ったハドラーを思い出すものが強いかなあ。しかし、ここまでやると、いわゆる死亡フラグでして、チウ隊長がヒムの12番を永久欠番と言い出すのも仕方ない。

 が、ヒムは生き延びましてめでたしめでたし。これでダイ以外の突入部隊は無事帰還でして、地上部隊と合流。自分はうっかりしてたんですが、この時点でもフローラはアバン生存の情報を知らなかったんですね。アバンを見たフローラが気絶したんで、最初「なんで?」と思ってしまいました(^^;。

 ダイの知らないことながら、これでダイの気がかりは解消されました(観ているこちらの気分だけですけど ^^;)。これで残るはダイがバーンを倒し切るか否か。真・大魔王バーンは既に劣勢でして、上述の通り、腕さえあれば、いや両腕あってもと負けを予測するほど。が、まだ手を残していて、鬼眼ですか。元に戻れぬ変化となるが、段違いのパワーアップになると。冥竜王ヴェルザーが驚くほどですから、鬼眼の行使というのは重いんでしょうな。

 自分はちょっと思い違いしてまして、鬼眼王状態だとバーンの意思は失われるみたいな想像してました。少なくとも暴走くらいにはなるかと。しかし姿が元に戻らないだけで、バーンの自我はしっかり保たれてるみたいですね。いったん、ちょっと都合良すぎないかと思ったんですが、バーン解説で納得。

 まずずっと前の鬼岩城って、この鬼眼王のデザインイメージだったんですか。あの時点で既にハードウェア設計はされていたみたいな感じですね。おもちゃながら(機能のない)試作品でもあったんでしょう。さらに鬼眼の機能については、魔力炉の番人ゴロアでテストしていたわけだったのか。ドラムーンに鬼眼を作用させるとこれくらい、という見積もりみたいな感じでしょう。

 そういう準備で鬼眼にできること、できないこと、不具合をはっきりさせて、ようやく自分(バーン)に使ったわけですな。そう思ってみると、バーンが鬼眼王となっても自我を保てることはもとより、鬼眼を行使する覚悟も伝わってくる気がします。

 その鬼眼王バーンの反撃に対し、ダイは全力のドルオーラ。驚くバーンの顔で続くとなりますが、これだけの準備をしたバーンに同じ攻撃は効かなさそう。

 次回/最終回「さらば!愛する地上よ」は、上述しましたが大地に刺さる剣が全てなんでしょうな。ナレーションで真魔剛竜剣のことまで言ってますんで、バーンとの対決の結果はほとんど隠す気なさそうに思えます(真魔剛竜剣は折れちゃうらしいですけど ^^;)。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/17 (Mon) 23:52:25

 定期感想その2です。

●風都探偵(第3話:tに気をつけろ / 仮面の守護神)

 最新話は「超人r」編で、「pは悪魔だ」編は飛ばされたとのことで気になって少し調べてみました。「pは悪魔だ」では裏風都の構成員:ポール東城/パズル・ドーパントが登場するようですね。裏風都に関する導入としては大事みたいですが、「超人r」では一般人が裏風都に関わっていく話のようなので、裏風都紹介は最新エピソードにまとめるということかな。

 何にせよ、自分が無料コミックで予習した範囲の先ですんで、ちょっと想像がつかず。とりあえずは、こちらで視聴可能な、ちょっと遅れの風都探偵アニメで追っていくしかないです。まだ「最悪のm」→「閉ざされたk」が未視聴で、そこから「超人r」へのつながりがスムーズかどうかは観てみないと分からない。

 ともかくは「tに気をつけろ」解決編。こちらで「Wのアクションが思いきり堪能できます」と伺った通りでした。もう一度変身シーン見せてくれて、変身バトルから裏風都に突入してのバイクチェイスしておいて、実写Wと同じ止めのキックという見栄えに加え、BGMが実写WのOP曲アレンジというのもなんだか嬉しいですね。

 アクションシーンを細かく見てみますと、実写との違いを意識してうまく見せてくれてる感じです。アニメですと多少トリッキーでもあまり驚くほどの印象にはなりにくい。例えば、ロードがときめの腕を掴んだ、と思ったら、伸びたWの腕だったシーンは、もし実写だったらWの姿の異様さが際立ったと思います。が、絵だとよくある表現くらいの印象。

 その代わり、あえて隠すという手法を使ってますね。実写だと異様だけどアニメだとあまり違和感がない「物凄い砂煙」を使って隠し、Wの腕だったという意外さを強調してくれてます。あの後の裏風都に突入してのチェイスでも、同じく砂煙で隠すことによって落下物の緊迫感とかを演出しているようです。ゴジラSPでも紅塵使った同様の演出あったなと思い出しました。

 アニメならではだと思うのが、カメラ位置でしょうか。バイクチェイスですと、実写だとカメラが追っかけていくだけでも大変ですが、アニメだとカメラ位置まで自由に操れます。疾走するバイクの正面から迫って、そのままスムーズに手元までのクローズアップを見せるとか、アニメだから多用できるんだろうなと思います。

 バトルやチェイスはCG使ったほうが精密・正確にできるのかなと思いますが、通常のアニメ(?)に拘ってるみたいですね。もしかすると一部はCGなのかもしれないですが、そうとは意識させない(ダイ大のバトル描写でもそういうのあったかと)。アクションゲーム等が迫力ある映像になって久しいですから(自分が凄いなと思った最初はバーチャファイター2かな)、アニメとしては差別化としてむしろ避ける傾向があるのかしらん。
(CGの弱点としてはデフォルメのやりにくさとかあると思うんですが、今話のアクションでデフォルメがうまく使われていたかどうかはちょっと分からずです。)

 ともかくもアクションシーンは10分近くあったでしょうか。今まで焦れて待った分を取り返せた感じがします。

 ロードをメモリブレイクしてビルオーナーらも逮捕されて、主だった事件は一応の解決。ですが、翔太郎曰く「罪を数えなきゃいけない人間がまだ1人残ってる」わけですか。ここでときめが大写しになるのが意味ありげですが、「1人」の意味がすぐに明らかに。

 盗まれた鞄の底にメモリを隠していた坪崎忠太ですね。二重底の鞄から説き起こして、事件の全体が翔太郎の口から明らかになる。それで自分の勘違いに気が付きまして、ときめが公園の噴水で体を洗ってたの、坪崎忠太も知ってたわけですか。

 前話でときめが「これからお風呂」と言って去ったの、翔太郎にだけ意味が分かるはずと思ってましたが、坪崎忠太にも分かり、途中から鞍替えで結託していたビルオーナーに伝えたんで、襲撃を受けちゃったのか。

 それはともかく、全て分かってみると、翔太郎の「まだ1人」がずっしり効いてきます。2人と言わなかったということは、ときめは翔太郎の言う「罪」を持ってなかったわけか。死体から盗むってちょっと怖いですが、逆に言えば襲ったわけじゃない。坪崎忠太からの鞄の強奪(?)は怪我の功名で事件解決(及びドーパント犯罪予防)に結びついたからチャラ、かな? さらにドーパント出現を察知すると、周囲の人を逃がしてたわけですしね。

 できるだけ悪人分類したくない翔太郎らしい判断です。この事件を引き起こしたきっかけの坪崎忠太に対しても、「この街(風都)の一番醜い部分」に恋焦がれたせいと、いわゆる「罪を憎んで人を憎まず」で悲しげであっても、怒りはなさそう。実写Wの翔太郎通りでして、しかし少し大人びてもいるかな?

 が、ときめに対しては子どもっぽいですな(^^;。ときめに突然にキスされて真っ赤になり、保釈(?)され、助手として戻って来るとアパートを明け渡してしまい、翔太郎は探偵事務所に逃げ出してくると。初対面で「どストライク」と言ってますし、その後はかなり行動を共にしたし、好意はあるんでしょうな。亜樹子はアパートに戻れとけしかけてますが、まあ当面はこのままなんだろう。

 しかしフィリップは「左翔太郎は悪女と惹かれ合う」として不安げですね。ときめは「凶悪な人間には見えない。だが完全な善人にも見えない」というわけか。このフィリップの不安は、フィリップの知らぬところで見せてもらえまして、敵のラスボスと思しき万灯 雪侍/オーロラ・ドーパントが裏風都で「私達の街を出てしまったのか、ときめ」と呟いてます。敵と何らかのつながりがあるわけですね。

 しかし当面、ときめは翔太郎の探偵助手を真面目に務めるはず。アニメ感想サイトで予習しますと、ときめが再び裏風都と関わるのは第10話の「超人r」編からみたいですね。

●仮面ライダーギーツ(第7話:邂逅Ⅵ:ラスボスと缶けり)

 この作品の理解が深まれば面白く観られるんじゃないかと四苦八苦してきたんですが、今話に至って、ちょっとあきらめ気味になってます(^^;。ちょっと情報が錯綜してまして、おそらく意図的なものなんでしょう。そのため、分かりにくいし、仮に分かったつもりになってもひっくり返されそうだし。

 情報が混乱する最も大きい原因は主人公の英寿の言動ですね。紀元元年頃にDGP参戦と述べてます。今話の敵:サボテンナイトジャマトが前回に起こした惨事(ライダー全滅でゲームエリア内の人々も犠牲に)について知っているものの、参戦前だと言う。その前回のイメージ映像が問題でして、遠景にはどうみても現代と思しきビル群。

 そのイメージ映像は劇中の人物には見えているはずもなく、英寿の内心の回想、もしくは視聴者だけに対する情報のはずです。「狐のように人を化かす」設定ですから、真偽織り交ぜた情報を流すとしても、「観ているこちらだけを化かす演出なの?」みたいな気がしてしまいます。

 いわばメタ的な「化かす」になります。今話のバトルで英寿がまたも語り部:桜井景和/タイクーンをその気にさせ、ブーストバックル使わせたのも囮にするため(そして自分(ギーツ)が決め手のにんじゃバックルを入手する)、というのとはちょっと異なるものです。

 一応、英寿が1人でいるときの内心や回想、例えば今話では母親らしき女性に何かあったということは本当だと受け取ってもいいのかもしれません。しかしやっぱり、視聴者だけに向けたメタ的な演出があることを踏まえると、独白等なら確かに大丈夫、と安心して受け取るのはためらうものがあります。

 そういう気がしてしまいましたんで、キャラクター、特に主人公についてはしばらく眺めているしかないかなあと。

 決勝戦のゲームも、観始めてみますとどうも気分が乗り切らないと申しますか。やっぱり「缶けり」では「こうすれば勝てる」みたいな勝利条件が見えません。ラスボスの弱点とされてはいますが、多少誇張して申せば、無理矢理設定したラスボスの倒し方に思え、さらに申せばいわゆるクソゲー臭さがあります(さらに、缶はエリア外まで蹴とばさないと無効という後出しジャンケンとかあるし)。

 前話ラストで、今回のラスボスがDGP運営にとっても脅威、みたいなやり取りがありましたが、その危機感がどっか行っちゃう感じです。やっぱりGDPの隠された狙いとか意図とかも、あまり考えずに眺めているしかないかなあという気がしてきます。

 もっとも、そういう感じで「どこに注目していればいいか」を見失いそうなもんで、逆に「あれ、もしかしてここは当面の見どころ?」と思えるものに気が付いたりもしました。語り部とされているのに語り部らしくないと、いったんは失望しそうになった桜井景和/タイクーンです。

 今話でも見事かつ無様に騙されまして、ラストでは非常に恨む様子を見せて、「もう信じないよ、君(英寿)のことは」と言ってます。でも次回予告を見ると、どうやらまたも信じようとしているらしいカットが垣間見えます。もしそうだとすると、桜井景和は面白いキャラクターになってくるかも。

 騙されても騙されても、また信じちゃうという救いがたいお人好しキャラクターに化けてくれますと、騙す英寿との根競べみたいな感じになりそう(根負けが期待されるのは英寿)。ライダーバトルということで比較される龍騎だと、主人公の真司に近いでしょうし、放映中の風都探偵/Wで言えば、サブキャラとしては刃野刑事がそうですし、主人公の翔太郎もそういう面があります。

 まあそういうちょっとした期待ができる点で視聴意欲をつないでいれば、そのうちギーツの世界観も安定して見えて来るかなあと。次回「邂逅Ⅶ:切り札ニンジャ」では、景和が姉:沙羅のピンチに焦るみたいですね。

 今までだとゲーム終了で一般人は元通りと保証されていたわけですが、ライダー全滅の場合はそうではないと明かされました。ということは、次話ではライダー全滅≒沙羅死亡/消滅という危機があるということなんでしょうな。それで今話では家族についても取り入れたドラマだったのかしらん。

●鎌倉殿の13人(第39話:穏やかな一日)

 前話で予告を見たときには、タイトルの「穏やかな」に反して緊張感あるなと思ったんですが、今話は一応は穏やかではありましたな。おそらくは次回に起こる和田合戦の原因を描く狙いなんでしょうか。そのため、たった1話で1208年から1211年まで話を進めているようですね。しかし、ナレーションの長澤まさみさんを侍女役でちょこっと出演させてみるお遊びもあるのはやっぱり「穏やか」だからかな?

 しかし、当惑する面がありまして実朝です。今話の描写からすると、同性愛者と示されたということでいいと思います。泰時に懸想する様子があり、思い切って恋の和歌を贈ってみるも、失恋する運びですね。別にそういう実朝であってもいい。しかし、急にそういう流れを見せるってどうなのという気もしてしまうんです。
(天然痘にかかって何とか生き延びたのも、今話ではあばたくらいしか描かれず。頼家のように死ぬ前提で扱われたのに戻ってきた、みたいなことについて、せっかく善哉の成長まで見せてくれたのに残念。)

 今話で示された実朝設定からしますと、今までの悩みがちな実朝について一挙に説明できてしまう可能性があります(実朝が暗殺されるまでに何がどう示されるか、まだ分かりませんが)。観ているこちらとしては、頼家の最期を観て、その地位を引き継いだ実朝を見てきたわけです。

 今話でも義時に暗に恫喝されて引き下がる実朝が描かれましたが、おそらくは時政全盛時から実朝は自分が実権のない傀儡に過ぎないと感じてはいたはず。さらに気性的に武人ではなく、和歌が好きな文人であることも示されました。この複雑さは悩むに足る充分な条件に見えます。そこへ単純真っ直ぐな和田殿が盛んに絡んできてくれる。和田殿はあけっぴろげで、巴の尻の下に(嬉しそうに ^^;)敷かれる様子も見せる。

 和田殿が実朝に対するキーであるのは、歩き巫女に引き合わせた点もありますな。将来の不安な予言(後の暗殺を示唆)もあるものの、悩みから踏み出すアドバイスもある。こうなると、実朝の進む道はこっちか、みたいに期待するポイントを絞れてきます。

 そうしておいて、しかし今話では「別の要因の同性愛もあるよ」と示されると困惑です。午前はギーツの英寿についてどう見るか戸惑ったと思ったら、夜は実朝です。どちらも、見る手掛かりがつかめたかなと思ったら、大事なタイミングでミスディレクションかもと示されて、見失った気分。実朝については、文字通り「棺を蓋いて事定まる」と覚悟すべきなのかもしれません。

 そういう実朝に対して、義時の人物像と変化ははっきりしてきた感じです。一言で申せば「魔王化」と申しましょうか。比企能員はともかく、まだ時政を執権に据えたままのほうが良かったんじゃないかと思えるほどの、義時の変貌ぶりです。一言で言えば専横ですね。そのため御家人衆から恨まれること甚だしくなっているらしい。

 が、政子に対しても時政を殺しておけばと言い放つほどの凄みと強引さで現状を押し切っているらしい。家人を御家人に取り立てることを渋る実朝に対する脅しも恐るべき迫力です。(権威、形式だけとはいえ)主君ですら死の恐怖を感じるわけですね。

 これには盟友:三浦義村ですら腹に据えかねるものがあるらしい。一応、義時に御家人の力を削ぐと率直に言われたときには協力するような返答をしていますが、義時が去ると扇子を床に叩きつけてますな。ただ義村が怒る理由はいくつか考えられそうです。

 ・三浦の力もいずれ削がれる。
 ・善哉の鎌倉殿就任の芽が絶たれた。
 ・和田義盛の最期を予見した。

 こんなところでしょうか。史実で予習しますと、三浦義村は義時と対立しそうになることはあったものの、最後まで協力関係を崩さなかったようですね。そのためには弟の胤義すら切り捨てたらしい。ただし、ずっと隠忍自重して、という感じですね。そうやって、三浦氏を北条に次ぐ鎌倉ナンバー2にしたようです。何となくですが、義村は「家康になり損ねた男」という感じがします。

 もっとも、魔王となりつつある義時も、未だ耐え忍ぶべきものがあるらしい。今話ではっきり見せてくれたのは、源仲章に対する態度でしょうか。義時はおそらく、源仲章が平賀朝雅をそそのかして北条政範を毒殺したことは察知しているでしょう。それが原因で畠山重忠を討たねばならぬ事態にもなってしまった。恨みは深いはずですが、都とつながりがある源仲章が口を拭って都合のいいことを言うと、嬉し気にしてみせる。義時は内弁慶はできても、まだ外に対しては(鎌倉がまとまっていないために)力不足なのを自覚してるんじゃないかという気がします。

 力を蓄えつつ機会を窺う魔王:義時という感じなんですけど、それが義時の真意かどうかはちょっとはっきりしない感じかな。その辺りは、ギーツで化かす狐を標榜する英寿とも重なるんですが、ミスディレクションしているのかなと。今話で義時は政子に対して、父の時政を殺しておけば、と怖いこと言ったわけですが、恐怖と同時に憎悪も集める所業ということなりそうです。

 時政が(天然の)専横の振舞により憎悪を集めたことは、一生懸命諫めていた義時はよく知っているはず。であるのに、時政を上回る時政ぶりを示しているわけですね。となると、もしかするとですが、時政ではヘイトを集めることが足りず、魔王になれなかったんで、代わって自分(義時)がやろうとしてるんじゃなかろうか。

 皆に恐れられ憎まれる魔王になりさえすれば、後は勇者に倒されてみせれば、その勇者が皆の信望を得ることになるはずです。義時が考える勇者候補としては、自分の若い頃だと思う泰時でしょうか。そのため、今話では泰時の幼馴染にして忠実な従者の鶴丸に平盛綱の名を与え、御家人として取り立てようとしたのかも。

 いや、ちょっと妄想が過ぎるか(^^;。どうも次回「罠と罠」であの和田義盛すら退場になりそうと思うと、何か期待できそうなことを妄想しがちでして。このドラマ、この先どこかで雰囲気が反転して上がると期待していいんだろうか。いよいよ闇を深めつつあるのに、あと2か月半しかない。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/18 (Tue) 11:13:57

週前半のアニメ感想です。

★風都探偵

 11話視聴。
 裏風都で強敵リアクター・ドーパントと戦うWとアクセル。だけど、苦戦の末に、裏風都から放逐されてしまう。
 ときめのいない状況で、裏風都にもう一度入る手がかりを求める翔太郎たち。
 そして、今回の失踪した依頼人祖父の職人が残した「機械の部品」がキーパーツとなって、再び裏風都に入る糸口となった。

 一方、ハイドープの手で裏風都に連れ込まれたときめは、翔太郎から学んだ探偵の心構えで自分を奮起させて、何とか自力で敵の手を逃れる。
 そして、同じく裏風都に取り残されて失踪していた職人を発見して、その窮地を救うべく動く。
 探偵助手としての誇りを抱きながら。

 ……ということで、裏風都とときめの関係性をほのめかしつつ、彼女の探偵助手としての成長を描いた回ですね。
 風都探偵の実質的な主人公(成長株としての)的な立ち位置です。

 翔太郎やフィリップたちのメインドラマは、W本編で完結していますので、続編を描くには、新たに成長するキャラ、謎を内包するキャラ、主人公たちの日常ドラマに変化をもたらすキャラが必要で、そういう新奇性の縦軸となるのが、ときめだと。

 最初のエピソードtは、ときめがメイン。
 続くエピソードmは、ときめとフィリップの関係に焦点が当たり、
 3つめのエピソードkは、起承転結の転に当たるからか、ときめではなく、敵側のハイドープが表に出てきて、
 クライマックスのrで、ときめの成長とハイドープとの関わり合いを掘り下げることに。

 なお、アニメで飛ばしたpは、裏風都のハイドープが自分たちの仲間候補をいろいろとスカウトしてガイアメモリをばらまいており、今回の一連の事件の黒幕がハイドープにあることを、翔太郎たちが確信するようになるエピソードです。
 結果的に、パズル・ドーパントは「自分がハイドープに選ばれる資格がある」ことを示すため、Wに挑んだものの、結局、覚醒した翔太郎に敗れてハイドープの器でないと切り捨てられることに。

 この事件の犯人は、今回の11話で「警察保護下で入院中」というカットがチラッと描かれておりました(裏風都に入るための手がかりの1つとして)。
 アニメの方では、「放送回として描かれていないけど、すでに起こった出来事」として処理されたようですね。
 もしも、2期が作られるなら、「翔太郎たちが過去に解決した事件の回想譚」として、語り直されるのかもしれません。

 じっさい、原作コミックでは、「エターナルの事件」「ビギニングナイトの事件」などが回想譚として描き直され、それにちなんだ事件を解決するエピソードがあったりします。
 言わば、ときめ及びW本編を知らない読者向きに、Wの重要エピソードを紹介するサービス回ですね。
 もちろん、すでに知っているファンに対しては、翔太郎たちの視点で懐古できるサービス回にもなってるわけで。


 一方、3話ですが、一つだけ補足を。

>まだ、もう一人の罪を数える相手

 翔太郎が「罪」というのは、警察が処理すべき犯罪よりも、むしろ「ガイアメモリ犯罪」「ドーパントであること」を指していると考えますね。

 ですから、坪崎忠太は「ガイアメモリ使用者ということで、罪を数えるべき相手」。
 一方のときめは、ガイアメモリを使用していないので、Wの裁く罪ではない、と。
 もちろん、この段階ではハイドープのことも分かっておらず、裏風都の存在も「ロードドーパントを倒したことで、ひとまず解決」という形。
 よって、ときめの事件は、Wではなく警察案件として翔太郎は処理した……はずだったのが、ときめと裏風都の秘密はまだ続いていたわけですね。

 そして、11話で判明したのは「ロードドーパントは一体ではなくて、戦闘員のように量産されていて、裏風都を拡大し続けていた」という事実です。
 つまり、第一エピソードと、クライマックス・エピソードが上手くリンクしている構成だったんですね。自分としては、同じタイミングで見ることができて、ラッキーと感じたりも。
 アニメとして、上手く構成したなあ、とも。

 さて、4話ですが、注目は「アイドル魔法少女のコスプレ変身シーン」。ある意味、Wの変身シーンよりも力が入っていて、別の作品を見ているような気にさせられる。
 ええと、このシーンをバンク映像にして、スピンオフ作品を作ってくれないかなあ、と思いたくなる出来です。
 ゲーム業界とアイドル業界をネタにして、Wというよりは、ゼロワンのお仕事ネタを想起するようなドラマ展開でありつつ、「コミュニケーション不得手と、自分の仕事に対する誇りやこだわり」を描いた物語ですね。

 ときめもフィリップも、人の気持ちを察して云々が苦手ですが、翔太郎の相棒として一日の長があるフィリップの成長ぶりとか、
 ゲストヒロインもコミュ障ながら、自分の仕事へのこだわり、愛着を披露することで、ときめも探偵助手としての自分を構築する流れが、上手くつながってるな、と。

 いいドラマ=ゲストキャラの問題を解決する中で、レギュラーが自己の未熟さを見つめるきっかけとなり、事件解決と共に成長を感じさせてくれる。
 ストックに余裕のある原作付き作品だと、その辺の有機的な人間ドラマが巧みな計算で描けるな、と。

★ダイ大

 次回で、文字どおり大団円なんですが、

 鬼眼バーンへの変身や、バーンパレスの崩壊を丁寧に描いたために、決着が最終話に持ち越しになりました。

 これで最終話の密度がどれだけになることやら、と期待度とともに、尺が足りるのか、と心配になったりもします。

 いや、話を追うだけなら、バーンとの決着は残り5分ちょっとで片付くかもしれません。
 何せ、セリフが少ないですから、ドラマに時間を費やす必要があまりない。
 それこそ、超絶作画で目まぐるしく動き回り、殴り合っているだけで良くて、溜めがあまり必要ない。と言うか、今回が溜めだったと言うしか。

 で、自分としては先週は「後日譚を膨らませる」ことを期待していましたが、そこを手短かにまとめることは可能だし、
 バーンとの決着を最後につけて、最後の刺客はおまけ……とか、そんなところかな。

 あと、特撮ヒーローだと、最終話はOP抜きで時間を捻出するというのも定番だし、スタッフロールはエンディングにまとめるとか、
 最終回特有の特殊エンディングとか、いつもと違う演出で感じ入らせることを期待します。

 そして、最終回後の感想は、「この2年間を楽しませてくれて、ありがとうございました」と感謝したいですね。
 未完に終わった旧作アニメから30年後の悲願でもありますし、当時のダイ大ファンで、未完を残念に感じていた少年たちが成長して、思い入れたっぷりに作り上げた作品というこだわりもあるそうですから(スタッフインタビューよりも)。
 令和の時代に復活して、最後まで走り抜けただけでも、感銘要素かと。

★ジョジョSO

 ゾンビを操る敵スタンドで、ホラー風味ばっちりだった回。

 ワニも怖かったけど、もっと怖かったのは、「自分が幽霊になっていることに気付かず、女を口説こうとするS.マックスが状況を認識して、激怒して女を噛み殺すホラー描写」です。
 何だかんだ言って、スタンド使い同士のバトルになると、敵の強さとか緊迫感とかはあっても、戦いでの駆け引きとか、戦士の誇りや決め台詞などの格好よさ、感じ入り方があって、怖さは感じない。

 一方で、何も知らない一般人が、よく分からない怪現象に怯えて、犠牲になって行くシーンは、ゾゾッとしますな。
 とりわけ、無機質な機械や殺人鬼ではなくて、今回のS.マックスのような、自分の身に何が起こったか分からないまま、気が動転して、錯乱のために殺害してしまう「殺し屋本人も含めて、誰も自覚してない混迷状態での殺人と、事後の自覚から狂気に突入した殺害者描写」というのは恐ろしすぎる。

 作品鑑賞で、感情移入することが怖いと予想するときは、意識して感情を入れないようにする(距離を置く)ことは日常茶飯事だけど、稀に描写に引き込まれて、感情を引き抜くことができる前に陰惨なシーンを見せられたら、情緒的に怖いな、と。

 一連のシーンで、思いがけずS.マックスに感情移入してしまったもので、うわあ、と内心悲鳴を上げて、
 その後、しばらくS.マックスの気分で、エルメェスを追いつめて、そして成仏させられるという得難い視聴体験をしてしまいました(苦笑)。

 感情移入できる余地のないキャラのはずなのに、映像演出に引き込まれてしまった感じです。
 原作を読んでいないからこそ、発生した事故みたいなものですな。

 久しぶりに、意図せず、思いがけないキャラに入れ込んでしまう(引きずり込まれてしまう)映像視聴体験をしたことを報告。
 精神衛生的にもゾンビに感情移入はあまりしたくないですね(^^;)。

 しばらく尾を引きそう。それも一興だけど。

★うる星

 この作品は、自分も原作マンガではなくて、アニメ視聴派です。
 今回のリメイク版は、メガネが出ないことを残念がりつつ、「令和の時代に即したアレンジ」なのか、「昭和当時の空気感を大事にした原点回帰」なのかの見届けを意識しました。

 結果的に「インベーダーを交えた当時の文化事情」と「黒電話」で、昭和だなぁと思いながら、
 やはり胸ポロリは自重されたところが令和のアニメ。

 そして、しのぶが早くも怪力キャラの属性発揮。
 初期はおとなしめのキャラだったはずなのにな。

 日常ヒロインのしのぶと、お邪魔虫的な災厄キャラ(トラブルメーカー)のラムという初期設定が転げに転げて、
 浮気者のあたるを一途に追いかける健気な正妻ヒロインと、彼女を取り巻くアクの強い面々が続出することで、
 相対的にラムがまともに見えるという後々の展開を知る身には……とりあえず、面堂終太郎が出ることで話がこじれまくるのが面白そうと思いつつ。

 面堂→ラム→あたる→しのぶ→面堂という追っかけ構図が定着して、さらに優等生ライバルだったはずの面堂が、どんどんあたると同レベルに転がり落ちて行く展開とか。

 暗いよ狭いよ怖いよ〜と神谷明さんの声で泣きじゃくったと思ったら、明るくなると急にキリッと引き締まる。
 ええと、後のキン肉マンとかシティーハンター冴羽獠に発展する、面白キリ替え芸の始まりかな、と。

 今回の面堂は宮野真守さんで、ウルトラマンゼロやガンダムOOの刹那で有名。
 あたるもラムも、ウルトラ界隈でも知られた声優さんなので、個人的に「ウル(トラ)星やつら」という目で見たくも。

 まあ、感想を書くにしても、ストーリーよりは印象的な演出とか、キャラ描写の感想程度ですね。
 声優さん的には、あまり違和感なく持ち役を演じてらっしゃいました。

 あたる父の古川登志夫さんにも注目しております。ミストから転生したような感じで。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/19 (Wed) 11:48:23

 定期感想その3です。

 翔太郎が何を罪に数えるかについて、「ガイアメモリ犯罪」「ドーパントであること」というご指摘は、「そう考えてみると、しっくりくるシーンがいくつもあるな」と思えました。実写Wにまで遡ってみたほうがよさそうですが、とりあえず風都探偵アニメ3話まででも、例えばメモリについてバレた坪崎忠太に対する翔太郎の態度がより納得いくものになります。

 第4話以降も翔太郎の視点がそこにあると意識してみようと思います。実写Wについてもそうしてみたいですが、再び見る機会があるのか、いつになるのかが問題ですね。

●仮面ライダー龍騎(第17話:嘆きのナイト、第18話:脱獄ライダー)

 前半ラストから浅倉威登場でして、次週分から仮面ライダー王蛇で暴れてくれるかなと期待の高まる今週分でした。将棋でいえば駒組が出来上がって、いよいよ戦端が開かれるかなといったところです。

 が、よく考えたら駒組が出来そうになる感じって前にもあったような。よく考えたら、初っ端で真司が優衣にカード貰って、モンスターと契約した時点で「主人公がライダーとして戦い始めた」と、そこから一気にドラマに突入するようなん雰囲気がありました。

 が、真司が当惑して迷走。これは既に出来上がっていたライダーバトルをよく知らないで飛び込んできたということで、まあそうなるかなと納得はできました。そしてカニライダーの一件で、敗退ライダーは消滅という厳しい現実を真司が知るわけですね。そうなれば真司もバトルに飛び込んでいく、と思ったら、またもやバトルは止めたいということで斜めに逸れていく感じ。

 よく考えたら、今まで登場したライダーの中で、真司/龍騎だけが神崎士郎にリクルートされてないんですね(カードを渡した優衣が引っ張り込んだとはいえるかも)。いわば招かれざる客であり異分子。真司乱入(?)以前ですと、蓮/ナイトは必死に戦っていた(優衣証言)。退場した須藤雅史/シザース、不治の病の北岡/ゾルダは勝ち残る気がある。芝浦淳/ガイはライダーバトルをむしろ面白がってる。

 和平派で未来が多少見える手塚海之/ライアとて、神崎士郎の決めたルール内で解決を試みています(だからルール度外視の真司に反発したりする)。必死に戦うだけから、真司に影響されたらしい蓮とて、恋人の小川絵里を助けるか否かという、ルール内でのジレンマになっているように思えます。

 一方、黒幕らしき神崎士郎はライダー同士を引き合わせるように動いている感じがあります。自分は序盤では(ジョジョでスタンド使い同士が引き合うように)ライダー同士が引き合うのかなと思ってたんですが、どうも違うみたい。ライダーにミラーモンスターを感知する能力があるのを利用して(この能力は神崎士郎が付与した?)、ライダーが鉢合わせするようにミラーモンスターを適宜出現させてるんじゃなかろうか。

 さらに、もしかすると生身のときにも引き合わせる工作をしてるかも(例えば、北岡が弁護士なのを利用して、逮捕された芝浦淳の弁護に向かわせるよう仕組んだとか)。そうやって神崎士郎の思惑通りにライダーバトルが進むようにしていたところ、イレギュラーな行動をする真司/龍騎が入り込んじゃった。手塚は想定内の撹乱だとしても、真司は(手塚が今週分で言った通り ^^;)予測不能の面がある。

 そこで神崎士郎が目を付けたのが、浅倉威なのかも。真司の無秩序和平(?)の影響で蓮/ナイトがぐらつくなど、芝浦淳の督戦(?)ではバトルが進まなくなったんで、自ら戦う究極の好戦派として、暴れてないとイラつく浅倉威はうってつけの触媒・カンフル剤なんでしょう。真司も今のところは自らの活躍よりは、情けなさで蓮を動かすなどの影響力を見せているわけで、こちらも触媒・カンフル剤のような気がします。

 先週分までですと、真司がずれた行動をするからこその他人を引っ張るタイプの主人公だと思ったんですが、どうやら閉鎖的なライダーバトル世界に迷い込んで、破壊を起こす異分子であるからこその主人公なのかもしれないと見方を変えつつあります。たぶん、これも中盤くらいで「いや、違ってた」となると思いますが、当面は何に期待していいかを実感できましたんで、良しとしておこうと思います。

 しかしそれでも行動を見ていると、蓮の主人公感は強いですな。やっぱり、ギリギリの選択で悩みつつも止まれないというところが、観ているこちらに刺さるのかも。エグゼイドでは、鏡飛彩/ブレイブが恋人の小姫の復活を取るか、戦う仲間を取るかのジレンマに陥ったのと似た状況ですね。飛彩だと既に信じられる仲間がいる状況ですが、蓮は真司に影響を受けつつも、全幅の信頼とは遠い状況。つまり孤立無援に近く、それが孤高のヒーローという感じを出しているように思えます。

 しかし、あっけらかんと戦いを止めるという真司に影響され、せっかくのガイ/芝浦に止めを刺すチャンスを逃してしまう。さらにガイの逆襲で吹っ飛ばされてしまうわけですね。かろうじて龍騎がカバーに入ったんで、怪我で済んだようですね。これが手塚が幻視した未来がちょっとズレた実現なんだろうか。真司は相変わらずの調子で、蓮にそれでいいんだとか言ってますが、もうちょっと怪我を心配してやれよと思ってしまいました(^^;。

 しかし真司の呑気なようで、意外なほど周囲の人物や状況を観察して考えているようではありますね。手塚の占いに軽口叩きつつも、手塚が去ると「(占いを)信じたら終わるじゃないか」と独り言してました。これ前半(第17話)の締めくくりであり、後半(第18話)冒頭で繰り返されましたから、割と大事な台詞なんじゃないかと(同様に繰り返された、浅倉の「イライラするんだよ」と同じく)。真司も真司なりに、不安に抗しつつの頑張りであるようですね。

 そこを策士の芝浦/ガイがどうかく乱してくるんだろう、と思ったんですが、登場話数を確認すると、第15話~19話となってます。あれれ、次で芝浦退場ですか。今週分で割と浅倉と仲良し感あったんで、どうけしかけるかとか楽しみにしてたんですが、所詮は小悪党で、本物の悪党にバトンタッチということかな。

●牙狼-闇照編(第15話:謎 Hint)

 基本的にはここまでの総集編でした。通例のクールの境目ではなく、ここで来るとは予想してませんでした。しかし、総集編のようでいてそうでない面もありますね。1つには、流牙の過去などの新情報。流牙の回想で分かったのは、符礼法師とのいきさつですな。符礼法師は流牙の師であり、修行の最後に修行パートナーの羅号を斬る試練があったわけですか。その形見を今も持っているという点、符礼法師に対する恨みを表しているのかなと思います。

 さらに新情報としては、鎧がゼドム由来らしいことでしょうか。ホラーと戦う装備がホラー/魔界由来であることは、鋼牙編でも語られてきたと記憶しますが、もっとピンポイントに「このホラー」と示されたのは、これが最初じゃないかしらん(まだ観てない牙狼シリーズありますけど ^^;)。ただし、流牙が「どうもそう思えない」旨、いったん打ち消してますね。

 新情報以外は、ここまでのまとめですね。ただし、流牙らが戦いながら見て来たものと、そこからの推理であるため、観ているこちらにはある種のミスディレクションになっているようです。例えば、依然として金城憲水をラスボス扱いしている点ですね。ボルシティの要人は魔導ホラーなんで、憲水も魔導ホラーに違いないというのは、流牙らの視点からは当然の結論です。が、真相は違うはずですな。

 その一方、おそらくは正しい情報も暗示されているようです。流牙が石と木の墓標を作っているわけですが、母親のためのもの。そう莉杏に告げた直後に、女神像からの歌が流れるわけですね。莉杏は前回のハイエナの証言を信用せず、歌い手が分からないと言う。しかし、流牙の母親への言及+墓標に続くように、女神像から少女の歌が流れるわけですから、「もしかしたら歌姫の正体は?」という感じです。

 そうなりますと、いったんは流牙が否定した鎧の材料についても気になってきます。流牙は魔導ホラーを斬るたびに母親の記憶がよぎるわけで、今話でもそう言ってます。となると、歌姫の正体のこともあり、「鎧と魔導ホラーと流牙の母に何らかの関係が?」と思えてきます。

 以上は、前に見た記憶にウィキペディアの記述を加えて書いてみましたんで、かなり真相寄りになります。よくできた仕掛けだなと思えます。たぶん事前情報なしで初見だと、もっと曖昧模糊に「これとあれがこうなって」くらいに考えたんじゃないかと思います。が、後で真相がはっきりすると、この第15話を思い出して、「そういうことだったのか!」と感心したはずなのは間違いありません。

 それにしても、今話はよく考えたら「流牙が莉杏を連れての、母親の墓参り」ということになります。莉杏も手を合わせるだけでなく、銃でこじゃれた供養してます。となると、この2人の(最終話までに確立するはずの)関係性の示唆でもあるみたいですね。

 総集編と思わせておいていろいろ仕込みがある点が、タイトルの「謎」「Hint」なのかなと思ったりもします。

 次回「友 Lost」では、燕邦隊長が半ば異形となって仁王立ちのカットとか見えまして、いよいよ燕邦とも戦うということでしょうか。そうなりますと、いよいよ敵中枢に迫っていくことになりそうですね。しかし「友」が「Lost」とは穏やかでない。

 次の「裏 Tousei」を下調べしますと、これも総集編であるようですね。ただし、金城滔星視点で、これまでの真相を明かす趣向の模様。ここで黒幕が確定的に明らかになるわけですか。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/21 (Fri) 10:48:59

週後半の実写感想。

★鎌倉殿

 実朝のカミングアウトが物議を醸している感。
 前に、大竹しのぶ演じる老巫女に悩みを打ち明けていて、「お主の悩みはお主独りのものじゃない」的なことを言われて、その場では吹っ切れた感じでしたが、
 女性に興味を持てずに云々というのを、実朝に子がいないという史実から構築するとは、まあLGBT関連で深く突っ込むこともできそうなネタですが、物語の本筋ではないので深掘りしない方向で。

 ともあれ、恋慕された対象である泰時さんも、すでに愛妻を持っている身ですので、困るわけですし、ただでさえややこしいドラマに火種を持ち込んだ感ですが、

 そういう色恋とは関係なく、和田殿と公暁という二つの爆弾を仕掛ける形で、今回は終了。
 暴君闇堕ちしてるような描写の義時とともに、穏やかながらも水面下の不穏さを示した回でした。

★ギーツ

 こちらも仕込み回に近いエピソードの最終決戦前編でした。
 次回で決着が普通につくのか、それとも最終決戦らしく、通常の前後編で収まらず、3話もしくは4話を費やすことになるのか。

 まあ、個人的には、この最終決戦も消化試合で、その先の新世界の仕切り直し展開に期待するのみですが。
 やはり、小出しにされているDGPのルールや運営実態、ジャマトとの関係がある程度、明かされてからが本番だと思ってますので。

★龍騎

 ライダーバトルのカンフル剤である浅倉登場。

 バトルアクションがメインの作品において、「戦いたくないと訴えるキャラ」というのはドラマ性はともかく、見ている側としては白けるわけで、
 まあ、真司の場合、「人間を傷つけるモンスターとは戦うけど、人間のライダーとは戦いたくない」というスタンスで、彼のバトルに対する悩み、葛藤が龍騎という作品の魅力である反面、煮えきらなさを感じる要素でもある。

 戦う覚悟という意味で、仮面の下で涙を流しながらも拳を振るい続けたクウガ。
 そして記憶喪失からの謎解きを縦糸にしつつ、「怪人による連続殺人事件」を解決するための警察官ドラマ(G3)が真の主役で、群像劇を紡ぎ上げたアギト。
 その中で、複数ライダーそれぞれの事情で錯綜した物語形式を、さらに発展させたのが龍騎なんですが、

 感情移入の非常に難しい作品なんですな。
 いわゆる王道ヒーローの熱血漢がいない。
 物語を牽引していく覚悟完了したヒーロー(牙狼とか)ドラマが見たい向きには、主役が戦う動機で悩んでしまうというのは、たまにそういうエピソードで動機の再確認するのは許容できても、それがずっと続くと気が滅入るわけですな。

 で、龍騎は主役ヒーローでありながら、最終的に事件解決に貢献できなかった(途中で脱落する。人を殺さずに、モンスターから守るという自分の動機に殉じる最期を遂げる)という意味で、他のヒーローにない振り切れ方をした作品です。
 では、城戸真司の存在理由というと、ヒーロー性に対するアンチテーゼとか、世界は変えられないけど、関わった人を感化して、彼の悩み傷つく(でも逃げない)姿を通して、ライダーバトルの意義を問いかけることで、物語の幕を閉じる契機になる、と。

 なお、この物語の視点キャラというか語り部になるのは、ネットニュースの記者見習いの真司から、大久保編集長にバトンタッチされる流れですね。
 物語の外部の人間が、人知れず過酷な戦いを繰り広げ続けたライダーバトルの真実を報道するまでのドキュメンタリー的な顛末。
 事件に関わりそうで、真相にはなかなか到達できずに、もやもやさせられるのがOREジャーナルなんですが、真司の立ち位置はどこまでも「事件の当事者ではなくて、取材記者だったのが、何故か一緒に神輿を担いで祭りに参加してしまい、善意のヤジ馬として鬱陶しがられながらも、祭りの参加者を翻弄し、翻弄される一般人視点」ということで、

 独特な立ち位置の主人公だったな、と。

 で、ライダーバトルのルールに、最も忠実で、バトル面での主人公だったのが王蛇。
 彼だけは、バトルに一切悩むことはなく、「ライダーバトルってこういうものだろう?」と嬉々として戦うキャラ。
 覚悟完了という意味では、もうひたすら一途で真っ直ぐなキャラなので、視点をそこに定めると、とにかく格好いい。
 北斗の拳におけるラオウとか、悪の組織の武闘派幹部みたいなもので、伝説のヒール役ですな。

 全てを敵に回しても、心底、楽しく笑っていられる、バトルロイヤルの申し子みたいなキャラ。
 それでいて、姑息で陰謀を巡らせるキャラでないのが魅力なわけで。

 暴れん坊蛮族(だけどバカじゃない)で、ライダーだろうとモンスターだろうと、嬉々として狩ろうとするわけで、そんな相手を必死に理解しようとか、和解しようとがむしゃらな真司くんの人の良さまでも引き立たせるキャラ。

蓮「お前はバカか。浅倉と話し合うだと? 相手が話を聞くと本気で思っているのか?」
真司「いや、相手は確かに怖いけど、こっちが誠意をもって話そうとすれば、同じ人間なんだから、きっと分かり合えるはずだ」
北岡「あいつは人間じゃなくて、モンスターみたいなものだからねえ。話し合いが通じる相手なら苦労しないって」
真司「人を騙してばかりのあんただから、通じないんだって。試しもしないで、俺、あきらめたくないし」

浅倉「ハッ。お前、バカか? ごちゃごちゃ言わずに、俺と戦え」
真司「戦えば分かってくれますね。だったら……」
(だけど、モンスターが襲来して、うやむやに……結局、真司と浅倉は最後まで分かり合うことはありませんでした)

★牙狼闇照

 総集編であり、断片的な過去編。
 そして流牙と莉杏の関係性が深まった回ですね。

 ゼドムと騎士の鎧の関係性については、あくまで「流牙の世界のルール」であり、別の世界である「鋼牙たち冴島家の世界とは違う設定」だと考えます。

 当初は、流牙の物語は、鋼牙の遠い未来の話だとも思われていましたが、
 後に裏設定で「パラレルの別世界の話である」と明かされ、それが映像作品で表明されたのは『魔戒烈伝』において。

 つながっているのは、冴島鋼牙の物語と、絶狼の物語、雷牙の物語と外伝の媚空。
 一方、流牙の物語は、神牙の物語とセットなのですが、神牙の物語は無印牙狼のラスボス・メシアが登場したりして、魔界を通じて接点はあるのかもしれません。

 まあ、アニメも含めて、違う世界観がどんどん増えていったので、VRの世界とかの解釈も難しいですし、
 ガンダムと同じで、牙狼の世界もアナザーワールド、パラレルワールドがいっぱいなんでしょうな。

 ともあれ、ゼドムについては、あくまで本作のみの設定と考えていいでしょう。
 後に別の物語でもゼドムの名が挙げられたら、改めて考察すればいいですし。
 あと、魔導ホラーも本作だけしか登場しておらず、次回以降、ゼドムとの関連付けが示されます。

 そして、次回は燕邦が魔導ホラーだと分かって、苦悩する流牙と莉杏という展開ですね。
 魔導ホラーは敵と分かっているけど、共通の知人が人間としての尊厳を奪われて、魔導ホラーと化していたら、どうすればいいのか? というテーマ。
 冴島編では描かれなかった類の物語なので、完全には覚悟完了していない流牙たちならではの葛藤が描かれる流れですね。

 なお、後の雷牙編では、特殊なホラーを封じる魔道具として改造されたヒロイン・マユリの人間としての尊厳を取り戻すというテーマで、換骨奪胎、発展したテーマになっています。

 あと、本作ならではの実験として、「ホラーは絶対悪」「魔戒騎士は人を斬ってはいけないのが掟」という勧善懲悪ルールに対するアンチテーゼが見られ始めるわけですな。
 「人間性を持っているように装える魔導ホラー」に対して、魔戒騎士や法師はどう対処したらいいのか。
 「ホラーを操る黒幕の人間」を魔戒騎士は斬っていいのか。

 そして、魔戒騎士ですら、己の意志とは関係なく、魔導ホラーとして黒幕の手下に貶められるという恐ろしい状況に、鋼牙編ではなかった類の緊迫感が漂う形ですな。
 ただのホラー退治の物語が、知り合いや身内の闇化という事態に向き合うことで、陰鬱なドラマ性を帯びていく流れ。

 う〜ん、今、ここで追いかけている実写4作品って、過酷なサバイバルテーマが多くて、明るくスッキリしたものが一つもないなあ、と改めて実感したり(苦笑)。

 アニメも含めたら一番明るくスッキリなのが、アニメの風都探偵だなあ、と。
 重くて暗い作品ばかりだと、気が滅入るのも事実なので、どうバランスを取るかと模索してみるってことで。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/24 (Mon) 21:08:18

 定期感想その1です。

●ジョジョ:ストーンオーシャン(第15話:ウルトラセキュリティ懲罰房)

 冒頭から誰の回想だろうと思ったら、スポーツ・マックスの記憶DISKをエンポリオが読んででいたんですか。Dioの骨は前エピソード時点で、既にマックスがゾンビのスタンドを作用させていたものの、逃げ出しちゃってたわけですな。しかしブッチはDioの骨の行動で「天国へ行く方法」が明らかになると期待して、追いはするけど放置か。

 マックスが自分の死亡に気付かずに骨を追っていたのは、プッチ/ホワイトスネイクの指示を覚えていたからか。自分は勘違いしてまして、プッチは承太郎の記憶を見て「天国へ行く方法」は解明していて、Dioの骨は実行するためのアイテムだと思ったんですが、まだプッチにも分からない部分があり、その鍵が骨だったようですね。

 Dioとプッチの会話では、今話後半に登場するスタンド解説もありまして「サバイバー」ですか。スタンド自体は最弱だけれど、人間の脳に作用して全力の闘争をさせてしまうという点では最も厄介な代物とのこと。

 それにしても、ハイキング登山の6人のエピソードはちょっと大袈裟かと、いったんは思いました。確かに素人でも思い切り殴ったら、相手が死ぬことはあります。が、筋力に耐え切れずに骨が砕けた等ってどうなのと。ですが、ちょっと思い出したことがあります。

 人間の筋肉、特に速筋は長らく、最も強いType2b(白筋)とやや強く持久力もあるType2a(ピンク筋)と考えられていたそうです(他の哺乳類動物と共通)。全力の筋トレで太くなるのはType2b(白筋)のはずとも。しかし人間にType2b(白筋)はなかったんだそうで。代わりにType2xなるヘンテコな筋肉があるそうです。何がヘンテコって、鍛えてない人ほど速筋中のType2xの比率が高いそうです。

 しかしType2xがやはり人体中で最強の筋肉ではある。それが鍛えてない、普段は非力な人でもいわゆる「火事場の馬鹿力」が出せる理由らしい。扉が開いたまま下り出したエレベータを持ち上げたり、屋根から落下してくる大柄な夫を小柄の妻が受け止めたりですから、Type2xの筋力は半端ではない模様。

 そう思い出しますと、スタンド「サバイバー」はやっぱり恐るべきものなのかなと思います。それを、プッチが特別房(ウルトラセキュリティ懲罰房)に送り込んでいた4名のスタンド使いのうち1人が持ってるわけですね。そこへ徐倫は、プッチにつながる骨を探すためとはいえ、飛び込んじゃったわけか。

 一方、FFも手をこまねいているつもりはなく、エンポリオに頼んで特別房への潜入を図るわけですね。助っ人も欲しいところですが、なぜかエンポリオが無理だと思うナルシソ・アナスイが同行を申し出てくれる。このアナスイ、分解魔(?)なわけですか。人間に対してはさすがにどうかと思いますが、機械類については気持ちが分からなくもありません(^^;。

 なぜなら自分も子供の頃ですが、同じ傾向があったりしましたんで。機械(といってもオモチャ)が動いていると、どうも不思議で、中の仕組みがどうなってるか知りたくなるんです。それで分解しちゃうんですが、元に戻す技量はありません。壊すことがないのは、(事実上唯一)プラモデルだけです。組み立てるわけですから、もう中身は把握してますんで分解したくならない。アナスイにもプラモデル与えておけば、今のようにはならなかったのかもです(^^;。

 それはともかく、看守2名が囚人(徐倫)虐待のために放水したことで、サバイバーの発動条件が成立。看守同士でバトルとなり、勝ち残ったほうがさらに戦いを求めて、囚人全員を房内に解き放ってしまう。この中にプッチの送り込んだスタンド使い4人もいるはずですね。

 ちょっと予習してみると、勝った看守(ヴィヴァーノ・ウエストウッド)もプッチの送り込んだスタンド使いらしい(スタンド名:プラネット・ウェイブス)。徐倫に対する任務を把握してそうな様子はうかがえませんでしたし、サバイバーで暴走してもいます。これでプッチの狙い通りの効果があるのかしらん。

●ダイの大冒険(第100話/最終回:さらば!愛する地上よ)

 きっちり締めくくってくれたなあ、という印象が強いです。観る前は、バーンとの決着の後もキルバーン襲来があって、後日譚もあって、と盛りだくさんなことに不安もあったんですが、前話での制作の自信みなぎる予告映像通り、大団円を見せてくれました。

 ともかく、まずはバーンとの決着。バーンが鬼眼を開き、ダイは剣がバーンに刺さったままの素手、しかもおそらくパワー差は逆転。どうもダイに勝ち目がなさそうですが、真魔剛竜剣の援軍が来るわけですな。おそらくバランの魂も一緒でしょう。

 ロン・ベルクがダイの剣で目指した真魔剛竜剣ですから、再びダイは万全のはず。実際、ダイの剣で鬼岩城の腕を斬り落としたのと同じく、鬼眼王バーンの腕も斬り落とす。ですが、止めとばかりバーンの弱点:鬼眼に斬りかかるも、バーン反撃のビーム(闘気でしょうか?)で刀身にひびが入り、閉じた眼の瞼で斬撃を防がれて折れてしまう。

 そのままダイはバーンにつかまれて万事休す。自分はそこで「真魔剛竜剣、役に立ってない」とがっかりしたんですが(バランも意外そうにしてるし)、浅はかでした。懐に飛び込むのが大事だったみたいですね。そこにダイの剣があるから。

 とはいえ、いったんは負けを覚悟したダイが奮起するには、ダイの心中のポップの励ましが大事でしたか。最初はポップがバーンに叩きつけ、次にはバーンが侮って返した「閃光のように」ですね。この台詞がいかに大事かは、この最終話前は理解できてませんでした。最後の気力を奮い起こす鍵だったのか。

 ダイ、掴んだバーンの手を跳ねのけ、いったんは離れるも、再び懐に飛び込んでバーンに刺さった剣を逆手で掴み、そのまま叩き斬る。これってやっぱりアバンストラッシュでしょうか。ダイの剣は折れずに振り抜けたのは、刺さっていたお蔭か、それともダイの気力ゆえか。

 これでバーンは動かなくなって石化し、どうやら太陽に向かって落ちていったみたい(力学で考えるとしばらくその方向に向かいはしても、落ちないはずですけど ^^;)。ちょっとジョジョの柱の男の最後を思い出したりしました(宇宙に飛ばされ、地球に戻れずに石化同様となる)。

 ダイもパレスのがれきと共に大気圏突入ですが、皆が待ち構えている。飛び出したのはやっぱりポップですね。そして皆がダイを迎えるんですが、ほとんどイメージシーンに近くなったりしまして、いかにも「めでたしめでたし」大団円演出でしょうか。前半終了のアイキャッチの最後(ダイ側の勢揃い)とか、「完」の文字が出てもおかしくない。

 正直、「ここで終えてくれたらなあ」とすら思いました。が、原作の厳しさ通りに話は進む。後半開始のアイキャッチは打って変わって魔王軍集合。そしてキルバーンの出現ですね。首を落とされたキルバーンが蘇った種明かしもされまして、使い魔と思われていたピロロこそがキル。本体と思っていたほうは機械人形だから何とでもなるわけですな。

 しかも機械人形の仮面の下に黒の核晶を仕込んであったと。弱点を攻撃したら起爆する仕掛けということで、以前にアバンが仮面を傷つけたときを思い出しました。キルはえらく怒っていたわけですが、お気に入りの仮面、プライドといったこととは別に、隠し持っていた核晶がバレる危険性があったわけですね。ミストバーンとは理由が異なりますが、素顔を晒そうとする者は許しておけないということだったんでしょう。

 種明かしするピロロ=キルバーンを見まして、なぜ同じ声優さんが両者を演じたのか、理由が分かった気がしました。別人と思わせるなら、違う声優さんに演じてもらうのが無難なはずですが、なぜかピロロもキルバーンも吉野裕行さん。その理由はこの最終回にあったようです。ピロロの声からスムーズにキルバーンの声に変わるのが、ゾクッとしました。この演出をするには、同じ声優さんが演じなければできません。この一瞬のために、序盤からずっと同じ声優さんというトリック(?)が仕掛けられていたようです。

 ともかくも突然の危機ですが、ピロロだったキルバーンは強くはなく、瞬殺されてしまいましたな。しかしピロロ/キルバーンとしてはそれでいいんでしょう。これで冥竜王ヴェルザーに命じられた任務は果たしたはずだし、敵からバーンに遣わされ、暗殺の意図を隠してもいなかったようですから、死ぬ覚悟はとうにしていたはず。

 ともかくも、バーンがピラァの核晶を起動したときと同じく、敵を倒しても爆発は止められない。ダイとポップは瞬時も迷わず、2人して機械人形のキルバーンを空高くへ運ぶわけですな。地表より充分離れてから投棄する余裕があるはずもなく、爆発に巻き込まれて死ぬ覚悟。ですが、ダイがポップを蹴り落とす。大好きなものを庇って命を賭けることが使命、だからですか。

 このシーンにも太陽が大事なポイントとして出てきますね。バランとソアラがそこにいます。その太陽にバーンは堕ちていった。ダイがバーンに逆転勝利する直前には朝日が射しました。ダイがバーンに挑むときは夕日でしたな。バーンが地上を焼き払ってでも手に入れようとしたのは、魔界にも太陽が欲しかったからなんでした。

 もしかしてダイ大のテーマはお日様かと思うほどですが、しかし最後の核晶の爆発が太陽と被さるようであるのは何とも皮肉です。バーン打倒で上がったテンションから一気に谷底に突き落とされた感じ(ですが、そういうの好き ^^;、この落差は凄い)。

 かくして地上は救われたものの、数週間探してもダイは見つかりませんか。しかしロン・ベルク曰く、ダイの剣の宝玉が輝いている限り、ダイは生きているわけか。OP曲の映像の最後の剣描写を考えますと、いつかはゴメちゃんと一緒にダイが帰って来る、という希望があるという感じかな。

 そこで通常通りのED曲・映像入りまして、「え、それで終わるの?」と焦りました。各キャラクターの後日譚が描かれてない。自分の予想では、ED(たぶん前半のOP曲が使われる)で、各キャラクターのその後を、スタッフロールと共に小さく短いカットで流すと思ったんです。

 しかしそういう趣向がなく、「これで終えるのかあ」と思いかけたんですが、時計を見ますとまだ時間に余裕がある。結構長くCMが入るわけですが、ちゃんとそれぞれのその後を描いてくれました。予習通りで納得のいくものです。最後の最後、「THE ADVENTURE OF DAI / DRAGON QUEST / Fin」と出るのは、原作コミック最終ページ通りだそうですね。ネットでは原作ファンは大喜びしてましたし、ここを収録し終えたスタッフの皆さんは涙したんじゃないかなあ。

 第1話から、自分の断片的で間違いだらけの記憶を正しつつ、2年かけて最終回。ハズレらしいハズレ回がなく、むしろ例えばダイとレオナみたいに最初から関係性が組み込まれたり、ゴメちゃんの正体が分かるとそこまでのドラマの印象が一変するとか、精密な計算がある長丁場の作品って、ちょっと他の類例が思いつきません。

 2年間、ほぼ毎週ダイ大があるだけでも充分に楽しかった。原作コミックとこのアニメ版に敬意と感謝をささげたいと思います。おそらく、このアニメ版の素地として、90年代の最初のアニメ版も寄与してくれたんだろうと思えます。ダイの大冒険として表現された全てに感謝したいですね。

 そして、この2年間、間違いだらけの知識で見つつの拙い感想にお付き合いいただき、あれこれご教示頂いたことに深く感謝いたします。ここでいろいろ教えて頂かねば、ここまで深くは楽しめませんでした。

 といろいろ大喜びなことを言いつつ、やっぱりダイ大ロスありますねえ。次の土曜の予約録画してまして、いつもの時間にダイ大がないことに気が付きますと、なんだか茫然とします(^^;。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/25 (Tue) 14:46:47

 定期感想その2です。

●風都探偵(第4話:最悪のm / 死を呼ぶ羽音)

 この「最悪のm」編をコミックで読んで、アニメに期待していた点の1つは、森口もな子→風祭メグの「変身」でした。コミックでも分かるんですけど、動きのあるアニメだとどう見せてくれるかなと。期待通りでして、さらに「なるほど、アニメならではの点もあるな」となりました。

 1つには以前にコミック版の感想で申した、絵ゆえにコスプレイヤーと(もともと作中で絵で表現されているはずの)元となるキャラクターの一致です。もし実写ならコスプレイヤーと絵で表現されている元のキャラクターに差異が出ます。しかしどちらも絵なら限りなく近づけられる。確か「その着せ替え人形は恋をする」アニメのコスプレに絡めて申し上げた覚えがあります。

 文字通り「スクリーンから飛び出してきたコスプレイヤー」なわけですけど、作中の現実にいるコスプレイヤーに、アニメ/ゲーム表現をそのまま模した演出にできる点も面白い。今話ですと翔太郎曰く「いかにもな感じ」の森口もな子から、風祭メグへの変身(着替え及びメイク)ですね。魔法少女もの、セーラームーン、プリキュア等々で見たような変わり身でした。実写ではできないものですね(やってもいいけど、ある種の非現実感が出るのは間違いない)。

 そういう演出を見せてくれておいての、風祭メグのステージ登場となるわけで。スクリーンから飛び出す演出ですが、まさに全く同じ容姿です。さらにメグが後ろにつけている、現実では際限が難しそうな円形の飾り。ゲームを楽しんでいる感覚からしても、コスプレイヤーに感心する感覚からしても、まさに「こんなことが実際にあったら凄いだろうな」と思えるわけで、劇中のファン・観客の大興奮がなんとも納得できてしまいます。
(この辺り、自分的に複雑な感覚でして、うまく説明できない。アニメ表現のドラマ内と分かってはいるんだけど、それがモチーフにしているはずの現実が感じられる、と申しますか。いや書いてて意味不明な気がしますorz。)

 ともかく本編。ゲーム製作のマックスソフト社の真島伸太郎プロデューサーが部下のエンジニア:森口もな子を連れて、探偵事務所に依頼に来るわけですね。売り出し中ゲームの人気イメージキャラクターの風祭メグに脅迫状が届いたから何とかしてくれと。警察に依頼しにくいのは風祭メグの正体を明かせないからで、実はいかにも地味な森口もな子がメグ。

 エンジニアとして真面目な森口もな子、風祭メグとして活動することに強い抵抗感があるわけですね。エンジニアにはよくあることですが、大勢の前に出るのはどうも苦手とか、そういう感じでしょうか。しかし、ステージに出る直前までは怯えたりごねたりですが、いざ出演時間となると凛と引き締まるわけですな。ここは自分的にポイントでして、翔太郎も何か感じるものがある模様。

 一方、探偵事務所ではフィリップがうっかりしたこと言ったもんで、ときめと険悪、というより喧嘩状態。バイクで帰り着いた翔太郎が事務所に入る前に雰囲気を感じ取るほどらしい。しかし、自分的には「仲良くなったなあ」という感じです。きょうだい喧嘩みたいな雰囲気ですから。

「tに気をつけろ」編で、ときめが探偵事務所に助手として入ってから、ある程度の期間が経過してるのかな。ときめは、(自分の素姓を思い出せないゆえか)引っ込み思案なところがあると同時に、物怖じしない面もあります。今は安定した居場所になじんで、物怖じしない面が強く出ている感じです。フィリップと気後れせず揉めたと思うと、バイク後部座席から翔太郎にポンポンと愚痴を言ってみたり。ゴタゴタではありますが、観ていてなんだか安心するものがあります(どうやら、自分はときめに感情移入が起こり始めているらしい)。

 いよいよ風祭メグが(上述の通り、ビシッとした態度に豹変して)ステージ登場となるわけですが、脅迫状通りにドーパント(メガネウラ)が襲撃してくるわけですね。そこからは、まずスタッグフォンを使い、続いて変身してのバトルがありまして、こちらで伺った通り、これからは毎話の変身バトルを楽しめるようで安心しました。

 バトルは楽しめるものだったんですが、シーンの焦点はときめにあったようですね。観察者として登場した万灯雪侍/オーロラに吸い寄せられる様子がありまして、メガネウラの出す音で混乱したせいばかりではなさそう。しかし、そのために翔太郎から保護を頼まれたメグ/もな子が危機に陥る。もともとのメガネウラの狙いはメグですから、予想される事態ですな。

 翔太郎や亜樹子はメガネウラの何らかの作用で動きにくいという感覚しかなく、ときめがボーっとしてメグから離れたとしか思ってない。ときめも説明はおろか、言い訳もしない。影響を免れたらしいフィリップは、先ほどときめと揉めたことが尾を引いているのか、かなり厳しく当たる。

 しかし翔太郎が庇うわけですな。ただし、フィリップや亜樹子には次にどうするかの指示を出し、忙しくさせて忘れてもらう算段らしい。ときめに対しては、問い詰めないけれど、おやっさん譲りの探偵の心得「依頼人を危険にさらす探偵は最低だ」を説くわけですね。

 が、それがメガネウラとの戦闘で背中に重傷を負ったのに平気な振りをしつつ、なところがポイント。ついに翔太郎がぐらりと来て、ようやくときめも気が付く。これはときめに刺さるでしょうな。観ているこちらも、怪我は心配ですが、しかし翔太郎らしいなという感じが強くします。何より、翔太郎の内心の台詞「こうなると思ったからこそ全員に声をかけたのかもしれない」です。はっきり考える前に動いていたわけですな。第一の直感が他人の心配。そういうところ好きですし、燃えますね。

 しかし、怪我をドライバー通して知ったフィリップがどうするか不安かなあ。ときめの自分(フィリップ)に対しての態度は、(自業自得な面もあるし)イライラする以上はないんでしょうけど、翔太郎に怪我をさせたとなれば話は別になりそうです。次話でフィリップはときめに対してどう出るんだろう。ともかく今話はそこで続くとなりまして、不安感残したまま次週まで待つのかあ。

●仮面ライダーギーツ(第8話:邂逅Ⅶ:切り札ニンジャ)

 この作品の語り部とされていた桜井景和/タイクーン退場ですか。いよいよギーツのドラマを理解する手がかりを失った感じです。

 途中までは前回で期待する展開はあったんです。前話ではまたも騙された景和が英寿を信じないと言い、しかし今話では英寿の正論叱咤を受け入れて踏ん張ってました。それも他人に勝ちを譲るための頑張りですね。景和の性分がよく表されていたといえまして、裏切られても騙されても立ち直り、他人を信じようとするのかなと。

 しかし、負傷のためあっさり退場。ツムリは「元の生活」に戻ると言ってまして、小金屋 森魚/メリー退場時に言った「普通の生活」とは違うようです。まあ「普通の生活」と「元の生活」は同義と考えておくべきなんでしょうな。

 しかしバトルは見応えありまして、まあ序盤はそれでいいかと思っておくことにします。忍者はいいですねえ。ニンジャバックルが英寿/ギーツを拒否して景和/タイクーンを選んだのが忍ぶ心ゆえというのも、ベタに燃える要素で好みです(仮面ライダーWEBによると「偲ぶ」と「忍ぶ」をかけているらしい)。

 不満点ですが、最大のものは景和の姉:沙羅がバックルに触れて蘇った記憶になります。両親は事故死ではなくジャマト襲来のため亡くなったと。10年位前でしょうか、ともかく割と最近のはずですね。

 エリアに被害が残る(最悪消滅)のは、今判明している範囲では全ライダー敗北だったはず。英寿の回想では1000年以上前に一度あったことで(襲来したのは今話と同じサボテンナイト)、それ以降にあったとは語られていません。それに英寿が勝ち残ってますから、やはり全ライダー敗北でエリアの被害が回復されないという事件はないはず。

 GDPにライダー側に勝者が出た場合は、第1~2話で描写された通りにエリア内は物も人も元通りのはず(ただし戦闘の記憶はなくなる)。となると、桜井景和/沙羅の両親死亡と記憶改変が分からなくなります。死亡退場~消滅ってライダーだけじゃないの、とか、全ライダー敗北してなくても戦闘の影響は残り、かつ誰も覚えてないの、とかとか。要は、せっかく分かりかけてきたかなと思った全体が、また分からなくなった感じ。

 もしかすると、後で種明かしとかあるかもしれませんが、そうなったとしても、たぶん自分は何を種明かしされたか分からんだろうと思います。なぜなら、理解できてないものは記憶できないので。

 戸惑う内容は違いますが、感覚的にはブレイド/剣前半で感じたものに似てるかも。ブレイドは脚本段階でおそらく問題があったわけですね。しかし脚本担当を調べてみますと、このギーツのライターは高橋悠也さん。エグゼイド全話、ゼロワンも多数の回担当で、ライダーものが分かってないはずがない。となると、分かってないのは観て不服言ってる自分か。

 ともかくも次回「邂逅F:Wake up!モンスター」の「F」はFinalという意味なんでしょうな。邂逅編の次からドラマ本格開始なのだとすれば、そこから何かあると期待しておくことにします。

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/25 (Tue) 18:22:18

 定期感想その3です。

●新・幕末史 グローバル・ヒストリー(第1/2部)

 大河のすぐ後の時間にあった、歴史ドキュメントにちょっと立ち寄りです。内容は幕末の動乱と列強の動きを絡めた解説で、なかなか勉強になった気がします。

 しかし、自分的に最も面白かったのは再現ドラマでして、特に第1部での小栗忠順の活躍です。なぜなら演じたのが「青天を衝け」で小栗忠順を演じた武田真治さんだから。まるで「青天を衝け」の小栗忠順視点のサイドドラマを観ているような気分でした。

 栄一が見ていないところで、これだけの悪戦苦闘をしていたんだなあと感動できました。小栗忠順は当時の人や、後の歴史家によって評価が分かれるみたいですが、このドキュメントではおおむね「青天を衝け」の小栗忠順のイメージ通りでした。それを同じ武田真治さんが演じてくれるもんですから、もう自分的には大満足です。「青天を衝け」では、もうちょっと小栗忠順を見たかったんですが、意外なところで満たしてもらった気分。

 この「青天を衝け」を観ているかのような気分は、モーリー・ロバートソンさんの出演も大きく寄与しているかもです。ただし役どころは「青天を衝け」の米国ペリー提督ではなく、英国公使ハリー・パークスですが。

 NHKのあさイチでは博多華丸さんがレギュラーですんで、西郷隆盛役はもしや、と期待したんですが別の方でした。いや、それでガッカリしては役者さんに失礼ではあるんですが(^^;。それに、あまりに役者さんが被ると、ドキュメント本来の目的から逸れるだろうしなあ(でも、そっちに期待してしまうんだけど ^^;)。

 こちらで感想を書いていた大河ドラマの雰囲気を味わえたことも収穫でしたが、しかし知識面でもやはり大きな収穫でした。栄一たちが何とか乗り切った幕末~維新って、ものすごい激流を渡ってたんですね。歴史を不勉強なもんで分かってませんでした。多少なりとも知ってみると、「青天を衝け」全体の印象がバージョンアップされた気がします。少しはちゃんと知っていれば、リアルタイム視聴でもっと緊迫感とか納得感とか味わえたと思うと、やはり無知は損だなあと何度目になるかの後悔です。

●鎌倉殿の13人(第40話:罠と罠)

 実在が疑わしいという説もある「泉親繁の乱」は不発ながら、それがきっかけにエライことになって行ってますね。このドラマにおける、張本人の泉親繁の正体がなかなかぶっ飛んでまして、ちらっと見えた泉親繁は源仲章ですよね。大江広元が「雅の匂いがする」と言っていたのは、後鳥羽上皇のエージェント源仲章の策動と気が付いていたからかしらん。

 泉親繁=源仲章にそそのかされたのは、義時のターゲットの和田義盛ではなく、その子や甥ということですな。義時がこの策謀の糸を引いてないとしても「将を射んとする者はまず馬を射よ」の通りの展開になった格好でしょうか。

 その前段としては、和田義盛が自然と人心収攬してしまうことにあるわけですね。後鳥羽上皇が鎌倉勢を疲弊させる算段として、焼失した内裏殿の再建を坂東武者に命じる。おそらくはその命を義時が承知したため、坂東武者は和田義盛に泣きついたんでしょうね。この後、御所に和田一族が嘆願に出向くに髭面98名というわけですから、勢力の大きさがうかがい知れます。

 それでも和田義盛が三浦義村のように動ければいいんですが、時政と同じようにしかできない。身近しか見ておらず、やることなすこと情実。義時が最も危惧し嫌った傾向ですね。なんとなれば、せっかく作り上げつつある鎌倉システムをカオス化しかねませんから。時政の前例からすると、諫言等は無駄。何を教え諭しても「これで何が悪い、みんな喜んでるじゃねえか」くらいにしか思ってない。

 それでも勢力が小さければ何とかなりますが、和田義盛は武者働きは優秀で、調べてみますと多数いる一族郎党も剛の者が多い模様。武闘派勢力として侮れないわけですね。こうなると和田義盛はもとより、主だったものを排斥するしかない。というのが義時の判断なんでしょう。

 義時は「泉親繁の乱」を勿怪の幸いとして、和田義盛が頭を下げたのに免じて、その子は許すが甥は許さないという微妙な煽りをするわけですね。和田義盛としては、全員救出まであとちょっとという感覚になるはずです。もし全員に厳罰、となれば戦うか諦めるかの二択でしょうけど、甥っ子だけ処罰。もう一度頭を下げるなり談判するなりすれば、という気がするはず。

 それで98名の髭面揃えて鎌倉殿に直訴に及ぶわけですが、義時としては想定内だった模様。さらに煽るわけですね。義盛の甥っ子であり、乱の準首謀者と断定した和田平太胤長を縛り上げて皆の前に引き出す。武士に対する礼も何もあったもんではありません。和田義盛に「あと少し、もう一押し」と期待させておいて、いきなり崖下へ突き落とす感じです。

 こうなると単純実直な和田義盛は激怒する、はず。ですが、乱を心配して義時を抑えようとし、しかし事実上の蟄居を義時に言い渡された実朝が動くわけですな。これには今の義時を抑えきれないと見た政子も加担する。政子の第一の策は三浦義村を抱き込むことですね。和田側につかせないならば、和田勢は乱を起こす兵数が足りないはず、ゆえに和田義盛は矛を治めざるを得ないという読み。

 しかし義時が煽りまくて義盛暴発の危機が迫ると、北条家伝来の手と政子が称する、女装して人目をかいくぐる策を使い、実朝と和田義盛の面談を実現させる。実朝は義盛に同情的であり、義盛も鎌倉殿を敬愛すること深い。実朝が「鎌倉一の忠臣」と義盛を持ち上げ、義時の専横を押さえる旨告げますと、和田義盛は泣いて感服してしまう。

 その直後に義時に出くわして語り掛ける様子からすると、もし甥の胤長の処罰が流罪くらいであるなら、矛を収めたんじゃないかと思います。それに応じるとしたら、義時としては胤長を3年後くらいに呼び戻す約束でしょうか。

 しかし義時の決意は揺るがないわけですね。史実によれば罪人の家屋等は親族に引き渡される習わしなのに、没収してしまっている。実は義時のエージェントの三浦義村が和田方に入り込み、北条打倒の決起まで持って行きつつある。実朝が和田義盛を引き留め、双六に興じているのも義時には幸いしていますね。帰りが遅い義盛を心配して、和田勢の気勢は上がる一方。

 なにせ比企能員の前例がありますもんね。呼び出しておいて騙し討ち。首謀者は時政とされているはずですが、これも北条家伝来の手といえましょうか。場所は御所とはいえ、急がねば義盛は危うい、と和田一門は思うはずです。さらに三浦義村がタイミングを見て裏切るつもりで和田一門を煽ってます。

 和田から仕掛けてくれれば謀反人扱いして何とでもなる、という義時の読み通りになりつつあります。いや、ありました、か。実朝の仲裁で事をいったん納めねばならなくなってるわけですね。しかし、三浦義村の煽りが、泉親繁=源仲章以上に優れ過ぎていた模様。かつ、和田一門に知勇兼ね備えた巴御前あることも忘れていたかも。

 巴さん、木曽義仲を失った過去に学んでるはずです。木曽義仲も知勇ありましたが、情に厚いため、そこを弱点として突かれて負けたような感じでした。巴が今守るべき和田義盛も情の人であり、敵は魔王然としてきた義時。用心が必要なわけで、一族であり北条打倒を持ち掛けてきた義村に、この期に及んで起請文を求める。寝返りを警戒しているわけですな。

 義村としては図星ですが、ここで決裂してはマズい。和田勢に飲まれて三浦が滅ぼされてしまいます。義村は起請文を書くしかなく、もう和田方から寝返れなくなったわけですね。おそらくは義村と謀を同じくする八田知家も覚悟した模様。三浦義村は「小四郎、すまん」と独り言ち、というところで続くのか。

 観終わってから思ったんですが、もしかして実朝も危うくなってないかな。文弱にして力なき権威として義時に利用されるだけと思っていたら、力ある和田義盛が権威に従っちゃったわけで。他の坂東武者が同じにならないとは限りません。

 さらに和田義盛が言った理想の鎌倉殿=実朝というのも、案外ハズレではないかも。和田義盛が周囲に担がれるなら、実朝も担がれてもおかしくありませんし、そうなれば義時のプランは崩れるはず(だし、下手すると謀反人扱い)。それと、前話と今話で特に、実朝のいい面が描かれまして、失うには惜しいと思わせる死亡フラグが立ったような気もしますし(^^;。

 一方、都は内裏殿再建を命じた余波が鎌倉内紛ということで、思わぬ成功と見ているんじゃなかろうか。再建による坂東武者疲弊を狙い、さらにそれを嫌う武者を扇動して内乱を狙う。内乱はいったん不発でしたが、武力ある和田氏と北条氏が全面対決へと流れている。後鳥羽上皇としては「さっさとつぶし合うがよい」くらいに思ってそう。
(しかし、内裏殿ののぞき穴について慈円が言った「覗く者は覗かれる」は、上皇にとって不吉な予言だったのかも。いずれ承久の乱というしっぺ返し食らうわけですしね。)

 ともかくも次回「義盛、お前に罪はない」はまたもや観るのが怖いですね。タイトルからして不吉ですし、予告映像は戦と勝敗の趨勢を示しているし、史実は知られる通りだし。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/26 (Wed) 00:10:39

 週前半のアニメ感想です。

 今回は、自分にとって2作品が最終回を迎えたことで、ロス状態だったりします。

★ダイ大

 2年間かけて全100話感想おめでとうございました。
 制作スタッフ、および、この場にて感想のやり取りを堪能させてもらったK.Kさんにも感謝とおつかれさまを申し上げたく。

 自分にとっても、原作ファンであり、かつ旧作アニメの消化不良をいつか(ジョジョみたいに)挽回できたらなあ、と願望を抱いていたのが、嬉しかったり、楽しかったり、感無量だったり、まあ感じ入ることしきりですな。

 この場で自分の原作料理の理想像をあれこれ語りながら、予想どおりだったり、違っていたり、それでもアニメスタッフの原作愛が感じられる演出に「これはこれで悪くない。いや、美味しく堪能できる」と何回も思えて、とにかく令和のこの時代に平成の積み残しを昇華できたことが幸いだったり。

 まあ、途中でドラクエの作曲家のすぎやまさんの訃報に涙したり、春の制作妨害事件に心配と憤りを覚えたり、全てがハッピーではなかったわけですが、それでもダイ大放送とその感想書きのやり取りが毎週の楽しみでもあったなあ、と。

 最後は、バーンとの戦闘シーンが原作のサイレント演出とは異なるアニメアレンジではあったものの(太陽などの背景描写に凝っていた感。遠景と移動を駆使した奥行きのある戦闘空間演出はアニメならではのもの)、大筋は同じで、キルバーンや最後の後日譚も原作再現度プラスアルファがいろいろ。

 デルムリン島で「ゴメちゃんの彫刻」が描かれたアニメオリジナルとか、芸が細かい。

 OPとEDの演出が平常回のままなのは、スタッフもそこまでの余力はなかったのだろうと考えますし、
 旧アニメのED「この道わが旅」(ドラクエ2のEDテーマ)は、自分の脳内補完などなどで補えばいいかな、とか。
 本当にノスタルジーをそそられる歌詞で、いい曲なんですな、これが。まあ、CMでも流れてますし。

 興味があれば、You Tubeでも聞いてやって下さい。「この道わが旅」。
 少年時代の見果てぬあの夢〜♪

 あとは、ダイの声は、ジョジョSOのエンポリオ少年で、ハドラーの声はラスボス神父さんで、そしてバーン様の声がDIO様で、つながってもいますし、
 自分的には、アバン過去編からのアニメ続編の希望、新たな願望を継続中ですし、また、この道の続きの旅を歩き続ける所存ですな。

 ともあれ、一つの冒険の旅は終わったってことで。

PS.後日譚シーンを見て、最後に自分のミスに気づく。

>ヒュンケルの一人旅にこっそりついて行こうとするエイミさん

 いや、ヒュンケルは一人旅じゃなかった。
 ごめんよ、ラーハルト。うっかり忘れていて。


★風都探偵

 自分の方では、12話が終了し、こちらも最終回を迎えました。

 ときめの奮起で、裏風都から脱出に成功。
 一方、翔太郎たちが知ったのは「裏風都への入り方」ではなくて、敵リアクター・ドーパントの表側のアジトの方でした。原作読んでるのに、うっかりしてましたな。

 とにかく、脱出してきたときめがリアクター・ドーパントに襲われてピンチなところを、間一髪、翔太郎とフィリップが駆けつけてきて、サイクロンジョーカーエクストリームの力で勝利。

 その後、探偵助手としての決意を新たにしたときめが、もっとWとガイアメモリの秘密を知りたくて、「ビギンズナイトのエピソード」を翔太郎が語り始めるところで、今回のアニメ化分は終了。
 つまり、第1話がビギンズナイトで始まり、最終話もビギンズナイトで終わるという全体構成だったわけですな。お見事。

 このビギンズナイトの風都探偵エピソードは、アニメの2期できっと語られるのだと期待します。

 一方で、4話も「重傷を負って倒れた翔太郎」がまるでスカルの鳴海のおやっさんみたいに、新米助手に後を託して倒れる流れですな。
 もちろん、翔太郎は死んではいませんが、Wとしては重態を負って戦えなくなりましたので、次の回はフィリップのファングジョーカーに期待が集まるところ。
 また、もう一人の仮面ライダーであるアクセルこと照井竜も登場して、翔太郎が動けないところをカバーするかのように活躍してくれる予定。

 翔太郎の探偵としての矜持が、ときめにいかにして受け継がれるかのストーリーが、今期アニメの縦糸にもなっていて、良きかな、と。

★ジョジョSO

 で、こちらですね。

 今期の展開(24話まで)は、ホワイトスネイクの刺客から徐倫を守って戦う仲間たちに注目って感じなんですが、エルメェスのバトルはもうないみたいですね。
 活躍するのはFFなんですが、今期の終わりまでには(涙目)。

 最終的には、正体の判明したホワイトスネイク(神父)の後を追って、牢獄を脱出するところまでが今期で描かれる部分。

 まあ、今期分の全体像は公式サイトで見えた感じで、毎回がスタンドバトルで、盛り上がりそうなのを感じて、ワクワク中です。
 とにかく、FFの自己犠牲含めた大活躍が今期の花だと確認して、応援したく。

★うる星

 メガネことサトシが出てきて、やはり独特の存在感を示してくれている気分(贔屓目混じりですが)。

 ともあれ、30分で原作の2話分を消化していく感じですが、順番は原作コミックとも、旧作アニメとも違う形で再構成していますな。

 2週めのラストで、早くも面堂登場。
 また、先週のメインはさくらさんでしたが、毎週1キャラにスポットが当たるような感じかな。

 とにかく、シリアス番組が多い時期にあって、極めて頭空っぽにして見られるコメディは精神衛生上、大切だと思いますので、
 暗いよ狭いよ怖いよ〜の懐かしギャグを楽しみにしつつ、面堂の刀を白刃取りするあたるのドタバタを堪能したく。

 ダイ大とは違う形で、ノスタルジーですからな。

 変と変を集めて、もっと変にしましょう♪

Re: 10月のスレッド(2022) - K.K

2022/10/26 (Wed) 22:41:29

 定期感想その4です。

「風都探偵」は1クール12話で(いったん)終了だったんですか。こちらで触れて頂いているドラマ内容は感想サイト等で確認しても、何話まであるかは気にしてませんでした。ラスボスとの対決もない、話半ばであるようなので、2期があるんだろうとは思いますが、それでもショック。今期2クールはあると思ってたもんで。

 気を取り直して「この道わが旅」。ドラクエ2のED曲で、ダイ大旧アニメ版には歌詞付きで流れていたわけですか。旧アニメ版は未視聴で分からないんですが、ドラクエ2は自分がファミコンで最初にプレイしたゲームであり、2番目にクリアしたゲームです。
(「牢屋の鍵」で詰まって放り出し、「女神転生」をクリアして最後までやると面白いと分かり、ドラクエ2に戻った。)

 その後、スーパーファミコン版のドラクエ2もやったんですが、ネットで改めて探して聞いても「この道わが旅」を確かに聞いたという実感を伴った記憶はありません。ただ、なんとなく耳になじんでいる感じはあります。たぶん、クリアで気が抜けてしまい、曲に聞き入ってはなかったんでしょうね。しかしクリアの満足感、達成感はあるんで何となくは覚えていたのかも。

 しかしダイ大アニメ前作制作(もファンも)、ゲームを締めくくる曲に思いれがあり、アニメに採用したということでしょうか。ゲームプレイで自分と感動ポイントは違っているかもしれませんが、気持ちは分かる気がします。もしアニメ版今作で制作に余裕があれば、この曲がEDに用いられていた可能性もあったわけか。今後の映像ディスクや、もしかしたら作られる総集編や劇場版ではどうなるか、ちょっと気になりますね。

●仮面ライダー龍騎(第19話:ライダー集結、第20話:裏切りの蓮)

 こちらで伺ったこと(とネット下調べ)から、芝浦淳/ガイが浅倉威/王蛇に圧倒されての敗退・退場だと分かってはいたんですが、あそこまであっけないとは予想できませんでした。しかし、不思議と不満にはなりません。たぶん、芝浦淳がここまで、悪役ぶりをいかんなく発揮してくれたからだろうと思います。今週分でも、蓮や真司を焚き付けるために優衣を拉致したわけですし。

 芝浦が悪玉とすれば、対立する善玉は真司ということになりましょうか。蓮は不戦路線の真司に引き寄せられつつも思いきれない。浅倉威登場以前ですと、真司(善)でないなら芝浦(悪)となりそうですが、蓮視点でも芝浦は嫌悪すべき対象でしかない。

 そこへ登場したのが浅倉なわけですね。先週くらいまでですと、自分は浅倉が小悪党:芝浦を用済みにするほどの大悪党になるのかと思ってました。ただ、そうだとしますと、こちらで伺った、浅倉/王蛇が「子供たちまでその強者っぷりに王蛇を応援」という点はちょっと分かりません。もっとも振り切れた悪党って人気が出ることもありますから、そういうもんかなと思ってました。

 しかし、今週分を観終えますと、自分的にはですが、善玉 vs 悪玉の構図に入らない、別のベクトルを持っているのが浅倉/王蛇かなと思えました。ちょっと昔のプロレスに立ち寄りまして、80年代の新日本プロレス。プロレスファンの作家:村松友視さんが当時に指摘していたんですが、従来型プロレスは悪玉(ヒール)の反則攻撃に苦しめられる善玉(ベビーフェイス)が最後に逆転勝利するのが王道パターン。

 新日本プロレスはそこに別ベクトル持ち込んんだ、と村松さんは指摘。善でも悪でもない、迫力や凄みを見せるレスラーが出てきたと。善玉、悪玉ではない「凄玉」と名付けてました。凄玉はおおむねパワーファイターでして、要は力で圧倒していくタイプ。旧善玉レスラーは技で対抗していくようになるんですが、観客が大喜びしていたのは主に凄玉のほうでした。「こういう迫力が見たかった」という感じですね。

 浅倉/王蛇も悪と正義という対立構図から離れた、凄玉であるような気がします。ファミレスで人質取って立てこもっていた時点では悪党という感じもあったんですけど、それ以降は善とか悪とかどうでもいい、敵味方区別なしのバーサーカーという感じです。しかし戦う欲望しかないわけではなく、ミラーワールドを使って脱出・逃亡するクレバーさもあるわけですね。

 しかしやはり浅倉が「戦えさえすれば」と振り切れている点は大きそう。こちらで浅倉について話す蓮、北岡、真司らの会話例を示して頂いたわけですが、今週分でようやく「そういう感じなるわけか」と感じ始めました。最初は真司だけ浅倉に絶望してなくて変な気がしたんですが、実際の真司の浅倉への応対を見て納得です(さすがに真司もキレかけてはいたんですが)。

 真司だけ浅倉に動じてないんですね。北岡だと、弁護を担当した経験からか、どうしようもないと諦めてます(なのでバトルとなると、ロクに話もせずに火力に頼ってる)。真司だけは、立てこもり事件のときから一貫して、話せば分かるかも、考えを変えてもらえるかも、と浅倉も他のキャラクターと同じだと見ている感じです。こうなると、このドラマにおける両極端な行き方は、浅倉と真司で象徴されているといえそうです。

 今週分で蓮がまたも揺らぎ始めたわけですが、芝浦が何をしようと蓮は落ち着いてたわけで。手塚が看破していますが、浅倉の行き方/生き方に影響されつつあるわけですね。善と悪では迷いはないものの、別方向の修羅≒浅倉ならば、と蓮は思ったのかもしれません。しかし、蓮はもともとは(悲しい)修羅系で、ヘタレているけど菩薩系の真司に引き寄せられたのも事実。蓮は当分、真司と浅倉の間で揺れるのかなあ。

 それにしても、最も浅倉が理解出来てなかったのが、芝浦/ガイでしょうか。なぜ浅倉を飼いならせると思ったのか。ライダーはバトルだよ、と浅倉に言ったら素直に乗ってきたんで、芝浦は油断しちゃったのかな。それにしても、ゾルダの砲撃の盾にされてもなお、「教えてやったのに」と食って掛かるところ、詰めが甘いわけですね(前から詰めが甘くて失敗してるのに学んでないのか)。あるいは、策士策に溺れたということか。

 そう考えていて、ギーツでのキャラクター退場と龍騎のそれとの印象の違いに悩むものがあります。ギーツでは面白くなってきたキャラクターが退場するたびに不満です。龍騎だと、前は須藤雅史/仮面ライダーシザース、今回は須藤より深く描きこまれた芝浦淳/ガイの退場なんですけど、「こういうキャラクターだからこそ、こういう退場なのか」と、なんだか納得してます。なぜ似て非なる印象なのか、整理がつかず思案中です。

 さてライダー同士の戦いと並行して、なぜバトルが設定されているのかの解明が進んでますね。前は神崎士郎についてでしたが、今週分での焦点は優衣でしょうか。不気味なのは手塚の占いですな。どう優衣を占っても「ない」ということらしい。占いを頼んだ神崎沙奈子は「分からない」の意味と受け取ってますが、どうやら「優衣が存在しない」という意味であるようです。

 しかし優衣にはそんな自覚はない。優衣は優衣なりに真相に迫りつつあり、今回は家の記憶が突然よぎったらしい。少し予習してみると、優衣が迫る真相は優衣自身ということのようで、今回の記憶イメージはおそらく、優衣が以前に住んでいた家ということのようですね。おそらくは神崎士郎が優衣にたどり着いて欲しくない情報がある何かのはずです。

●牙狼-闇照編(第16話:友 Lost)

 流牙世界と鋼牙世界が別々であるという点、前に魔戒烈伝視聴当時に伺ってはいたんですが(それも、つながるのが驚愕レベルということで)、ついうっかりしてしまいます。今話でゼドムについて語られ、魔導ホラーがゼドム由来という情報が出てきたわけですが、鋼牙世界ではもともといないと考えないとまずいわけですね。

 平成・令和ライダーシリーズだと、各ライダーものは他のライダー世界とは別物のようではあるんですが、最終話辺りにちょこっと引き継ぎがある。さらにディケイドやジオウでは1つの歴史、あるいは行き来できる世界で全ライダーが共存という感じですね。ウルトラマンシリーズも別宇宙に存在しているけれど、行き来もあるんだっけか(未だにちゃんと理解できてないorz)。

 牙狼だとアニメシリーズも含めて、まだクロスオーバーするほどの整理はできてないということですね。実写版なら鋼牙系と流牙系の設定を混ぜてはいけないし、牙狼VRは位置付けすら情報不足で不可能(一応、流牙世界の過去と考えられそうな気もするんですが)。アニメ版はもっとそれぞれが独自の世界と考えるしかない。でも、いつかは全牙狼がクロスオーバーできるといいなあ。まずはゲームからなら可能かな?

 それはともかく、今話は凄い。曲がりなりにも前に一度観た記憶が少しはあり、ネット情報で予習もしておけますんで、「おお、そういうことだったか」と感心して観ることはできました。もしこれが事前に情報を知ることができない、例えば初放映時のリアルタイム視聴だと、自分が大混乱したことは間違いありません。

 まず、観ているこちらは分かっているけど、劇中のキャラクターが知らないこと(劇的アイロニー)を明かすドラマがあるんですよね。冒頭からだと燕邦です。観ているこちらは燕邦が既にホラー化していることは、部下の吉富を食らったことで知っているけど、莉杏も流牙もまだ知らない。燕邦、まず莉杏に魔導ホラー探知機で確認させるわけですな。観ているこちらは「ははあ、ようやく莉杏も知ってしまったか」となります。

 その情報は流牙らにも知らされるも、流牙は信じられないという風でショックを受けてます。が、観ているこちらは「受け入れろ、流牙」みたいな気分になります。つらい流れではあるんですが、しっかり敵を見据え始めたという点は安心感が生じます。今までだと、いつ寝首かかれるか分からなかったわけで。

 しかし、莉杏も流牙もそれぞれが(ホラー化前の)燕邦と深い交流があり、燕邦自身もじわじわホラー化したこともあり、燕邦をホラーとして討伐すべきか否か迷うわけですね。前にハイエナに対しては「魔導ホラーが人間に戻る方法はない」と断言して切り捨てた流牙ですが、目の前でホラーの姿になって襲い掛かってきた燕邦にはためらってしまう。莉杏が「殺さないで」と叫ぶと、剣が止まってしまう。燕邦なら元に戻れるかも、と思ってしまうんでしょうな。
(予習すると、燕邦にはわずかに人間の心が残っていたようで、そこを感じ取ったということなのかもですね。)

 一方、符礼法師は魔導ホラーの頭目と思しき金城憲水に迫る。しかし尊士が護衛についてまして、接近すら容易ではない。が、憲水がいきなり背後から尊士に攻撃をしかけるわけですね。いつも車椅子に乗っていたから歩けないのかと思ったら、実は足は不自由ではないらしい。

 ここで自分がもしこのシーンを初めて観ていたなら、大混乱したのは間違いありません。初見なら憲水が魔導ホラーの頭目だと思ったでしょうから、突然立ち上がって尊士を襲ったら驚きます。しかし、その攻撃に今話冒頭で出てきた「フィストボム」が使われてるわけですね。その攻撃アイテムはよく知ってる。冒頭のデモンストレーションだけでなく、直前のSG-1隊員が魔戒騎士との交戦に使用もしてますから。

 そういう「これは知ってる」と「そんなこと分からなかった」が大事なシーンで共存してるもんですから、自分は分かっているかいないのか、印象的にですが、混乱してしまいます。実は前に一度は観て、予習もしてあったんですが、それでも結構混乱してしまいまして。初見で感想書いていたら、どうなっていたことやら(^^;。

 さらに、どうやら金城憲水が黒幕ではないと感じ取りますと、歩けるのに車椅子なのは逃がさないためだったか、護衛のように見えた尊士は憲水を逃がさず勝手もさせないために付き添っていたのか等々、ガラッと今までの印象が一気に覆ります。

 そして憲水の告白が衝撃であるわけですね。自分は魔導ホラーではないし、頭目でもないと。むしろ助けて欲しいと懇願するわけですね。では首謀者は誰なんだと問われると、滔星だと。ここまでの話の流れや、その理解を一挙にひっくり返すような種明かしです。流牙に今までの善人然とした滔星が走馬灯のようにイメージされるのも当然でしょうか。燕邦で悩んでいたところへ、「あの滔星が!?」というショックでしょうね。

 観ているこちらとしては、魔導ホラーであることを知っている燕邦について、そこを今まで知らなかった流牙がどうするか、と安心感と共に期待していたところへ、いきなり「核心は滔星」と突きつけられた感じです。多少は分かっていてもなお、「いきなりそっちから来るか!?」と思ってしまうんですから、事前知識なしの初見だったらどうなっていたことやら(と同時に、前に見たときになんでここで驚かなかったんだろう、なんで忘れてたんだと、なんだか自分が信じられなくなってきますorz)。

 ともかくも、ラストで一気に混乱した状況は次の「裏 Tousei」で多少は整理されるはずですね。滔星視点でどうなっているかを描いてくれるはずですんで、自分も気を落ち着けて観てみようと思います。

Re: 10月のスレッド(2022) - Shiny NOVA

2022/10/27 (Thu) 23:59:11

 週後半の実写感想。
 たぶん、10月ラストの感想になると思います。

★鎌倉殿

 和田合戦前夜の話。
 和田殿がいなくなると、本作のコミカル癒し系キャラがいなくなるので、寂しくなるだろうなあ、と感じます。

 後は腹黒い三浦メフィラス義村と、暗殺ガールのトウさんぐらいしか自分のツボがなさそうで。
 巴御前も次回で退場しそうだし。

 最後までは見届けるけど、もはや消化試合みたいな感覚で見ております。
 何にせよ、次回の合戦での盛り上がりは期待しているってことで。
 たとえ悲劇でも、アクティブなワクワク感は伴うってことで。

 その意味では、最終戦の承久の乱もどれだけの規模になるかを期待。

★ギーツ

 景和退場という展開で、ギーツと龍騎のライダー退場劇の比較をば。

 まず、龍騎は「相手の背景が分かった回で、即退場させることはあまりない」(シザースは例外)ために、キャラへの理解から退場までの間が感じられる。
 一方で、ギーツは「相手の背景が判明と、退場が同じ回」なので、キャラに感情移入する余地がない。
 やはり、ドラマ的溜めのあるなしが大きいかな、と。

 次に、退場理由が、龍騎の場合、明確に死亡なのに対し、ギーツの場合、ゲームからの脱落に過ぎないので(物語に再登場しなければ、実質的な扱いは同じですが)、後者の方が命が軽く扱われているように見える。

 そして、主人公のリアクションの差ですね。
 龍騎の場合、ライダーバトルで犠牲者が出たら、真司が怒りや叫びなどの演技をしてくれるけど、
 ギーツの場合、そこまで感情をむき出しにするのは、景和ぐらい。

 もちろん、龍騎は20話までで2人死亡。ギーツはまだ8話なのに、ペンギン、パンダ、羊、タヌキの4キャラ死亡もしくは脱落(第1話のシロクマも入れると5人)。
 キャラを描く分量が全然違いますな。

 とりあえず、現状でキャラが見え始めた段階で、それでも安心して追いかけられる感情移入キャラが見出せないのがギーツ。
 まあ、同じ脚本家だと、エグゼイドで、感情移入したと思ったらクリスマスに死んじゃったレーザー貴利矢とかがいて、
 次にゼロワンでは、不破さんに安心して感情移入していたりしつつ、イズロスという衝撃展開があったので、
 まあ、うかつな感情移入は危険だと思っている次第ですが。

 目下は、次の参戦者に期待しておくことにします。

★龍騎

 真司が浅倉と和解しようと動くのは、大分先の展開ですな。

 自分としては、この4人のレギュラーライダーが固まって、真司以外の3人が揃いも揃って、真司をバカ認定する回が印象的で、ええと、何話の話だったかな? また、調べてみます。

 ともあれ、現状は「人を殺せない自分に悩んで、浅倉をモデルケースにして冷酷さを見習おうと迷走している蓮」と「人間をあっさり殺せる殺人鬼への怒りが先立つ真司」の対立関係で続いた、と。
 真司の怒りを掻き立てて、ライダーバトルを活性化させようと目論む神崎士郎の思惑どおりの展開なんですが、

 やはり、真司も蓮もフラフラ揺れ動くキャラですな。
 この悩み、葛藤することでドラマが展開するわけですが、それに対するアンチテーゼとして、全くブレることなく、ヒールとして我が道を突き進む浅倉は、逆に見ていて安心できる。

 ドラマをよく分かっていない子ども視点だと、ライダー同士の戦いって面白いイベントなのに、それを反対する龍騎がよく分からない。
 とっとと変身して、何でもいいからバトルしろよ、と思ったりする幼児視点からは、「登場すると必ず戦ってくれる王蛇」というのは、イベントを盛り上げてくれる名エンターテイナーかもしれん。

 強くて、ブレなくて、バトルの場を盛り上げてくれるキャラが格好いいというか、
 とにかく、浅倉が物語の台風の目として、プッシュされまくりなんですな。

 一方、ガイを殺されて、はぐれモンスターになったサイのメタルゲラス。
 健気にも主人の仇討ちのために、浅倉を追跡して来るわけですが、返り討ちにあって、浅倉に捕獲されてしまいます。
 ポケモンGETだぜ、の感覚で、複数のモンスターを使役するようになる浅倉。
 そして、やがて3体のモンスターが合体する最強モンスター・ジェノサイダー誕生に至って、うん、そりゃあ、子ども人気が高まるのも分かる。

 そんな浅倉の無敵神話が初めて崩れるのは、夏の劇場版において。
 黒い龍騎ことリュウガ(ミラーワールドの真司)が最強の力で浅倉さえも撃退する。
 これで真司が「人を殺せないという縛り」を振り捨てたら最強の戦士になれるという可能性を披露したわけですが、
 その劇場版を除けば、仮面ライダー王蛇の強さはほぼ揺るがないわけですな。時間切れで撤退とか、邪魔が入ったりすることはあっても。

 そんなわけで、浅倉プッシュしているような書き込みですが、自分の一推しキャラは北岡先生と吾郎ちゃんのコンビってことで。

★牙狼闇照

 初見で、「黒幕が大久保編集長だ」と知ったときは、大変驚きましたとも。
 おまけに、牙狼シリーズでは、烈花の父親じゃなかったっけ、この人?

 鋼牙シリーズと流牙シリーズは別世界だとは言え、同じ牙狼で格好いい魔戒騎士(師匠格)と、黒幕を演じた人って他に……いや、いたか。レオとシグマの一人二役が。

 まあ、魔戒法師のレオが、敵ボスのシグマの双子の弟で、自らも魔戒騎士だったと明かしたMAKAISENKIの16話に匹敵する衝撃サプライズを感じたってことで。

 2クール牙狼において、16話は物語が一気に加速する凄い回って伝統ですな。
 たぶん、この後の感想は、毎回興奮しまくるかもしれません。

 それまでは流牙編の評価はそれほど高くなかったのに、ここから一気に化けて、凄まじいなあと感服したのが初見の記憶ですので。

 まさにジェットコースターみたいな衝撃続きだったということで。

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