創作と鑑賞の談話室

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1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/01 (Mon) 00:00:53

 あけましておめでとうございます。
 1月の雑談スレッドです。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/01 (Mon) 21:58:09

 新年明けましておめでとうございます。

 まあ、正月早々の北陸災害で、何だかおめでとう気分が吹き飛んだ気分ですが。
 うちの掲示板の石川県の住人さんは無事との確認もできて、ホッと胸を撫で下ろしたり。

 で、正月あいさつの傍ら、簡単に必殺感想をば。

★仕事人(2023年末)

 サブタイトルが付いていないので、後から作品語りをする際にややこしいなあ、と思いますね。
 2018と2022と2023がタイトルはそのまま『必殺仕事人』なので、しかも今回は2023パート2的な内容。

 で、感想としましては、一本のまとまった話になってないですね。

 メインイベントの殺しのシーンが、序盤に1回、中盤に1回、終盤に1回というのは、2時間ドラマ版の定番構成なんですが、
 大体、中盤の殺しのシーンまでは、よくある勧善懲悪の話。しかし、その殺しのシーンでどんでん返しが起こって、前半で善人だと思われた人物が心の闇に蝕まれて豹変し、クライマックスの殺しの的になるというパターンで、これまでは来ました。

 そして、この善人豹変の伏線を前半で撒いておく物語作り。
 善人は大抵、過剰な正義感に燃えた若者が、世の中の裏を知って、幻滅したり、自分の理想を実現するために小の虫を殺すとか、親しい仲の人物を出世の道具として切り捨てるとか、とにかく、善人が光から闇に堕ちる様が2時間のドラマの筋をつなぐわけですな。

 しかし、今回は中盤の悪人(芸能界の裏に通じるタイムリーな物。下手すると自虐ネタにも見える)と、後半の中抜き工事の陰謀ドラマが全くつながっていない。
 言わば、2本の話を、「新たな女仕事人、髪結の棗(なつめ)」という軸で無理に、1本につないだ形。

 そして、この棗(なつめ)と、もう一人、流しの仕事人、雪丸というキャラが、その殺し技の類似というフェイク以外に、ドラマで全くつながっていない。

 ドラマの主軸は「棗の加入」という一点で、「辻斬り的な棗の行動によるサスペンスと彼女の目的(役者殺し)が、偶然、仕事の的とかぶったことによる仕事人への勧誘」。
 それから後半は、「私情の仇討ちを続けてきた棗が、個人的な友人である、実は悪女だった的を仕留めて仕事人に脱却できるか」という展開なんですが(大体、新人加入の際にレギュラー放送では2話めに来る話)、
 2つの話としては、非常に納得できるパターンなんですね。

 1話めでは、以前からの仲間でなければ、たまたま偶然、同じ的を狙ったりして殺し屋同士が遭遇。とりあえず、悪人を始末して、それから「殺しを見た相手の口を封じようと戦いになりかけたところを、元締めの取りなしなどを受けて、ひとまずは命を預けておく」という展開。
 そして、2話めでは、「あいつは本当に仲間として信用できるのか?」という展開になって、新人の個人的なドラマが描かれて、裏稼業の掟に則って知り合い(でも悪人)をきちんと始末する流れ。

 問題は、棗のドラマとして、そこまで描くならいいのですが、雪丸が絡んできたことで、ストレートな話じゃなくなった。
 どうも、雪丸のパートがメインで、後から棗の物語が挟まれたのか、それとも逆に棗のドラマがメインで、後から雪丸が挟まれたのか。今回の話は、全体的に一つの話として構築されておらず、後からつぎはぎされたように思えます。

 雪丸の方は、リュウと小五郎に対するプレッシャーを与えるキャラで、行動動機とか非常に分かりやすい。
 ただ、難点を言えば、牛鬼の件と、雪丸登場のタイミングが一致するにも関わらず、小五郎が雪丸を全く疑うような素振りを見せないこと。視聴者的視点では、ミスリードながら、いかにも雪丸が怪しいと思うのですが、小五郎が一言でも「まさか、てめえが牛鬼じゃないだろうなあ」とか疑ってみせて、雪丸がしらばっくれて見せるとか、「もしも俺が牛鬼だったら、旦那はどうします? 俺とやり合いますか? 望むところですよ」と対立の緊迫感を示すとか、あれば、納得。

小五郎(雪丸と刀を構え合ってから)「いや、やめておこう。こんなところでてめえと突き合っても、一銭の得にもなりゃしない。仕事じゃないからな」
雪丸「ちぇ、つまらないな」
小五郎「てめえもバカなことを考えてると、そのうち痛い目に合うぞ」
雪丸「痛い目が怖くて、仕事人なんてできませんぜ、旦那」
小五郎「口の減らねえガキだぜ」

小五郎(後から)「雪丸の構えは、牛鬼の剣筋とは違う感じだ。じゃあ、牛鬼ってのは何者なんだ?」

 ……とまあ、こういう段取りがあれば、牛鬼絡みがサスペンスとして盛り上がったのでしょうが、どうも、そこまで筋を組み立てるだけのドラマの尺か、脚本構成時間がなかったのかも。
 そして、牛鬼の正体が棗ということで、中盤の盛り上がりに突入したわけですが、彼女の裏の事情と、それを汲んでのお菊の勧誘がいかにも唐突というか、腑抜けたリュウと、チームワークの見出せない雪丸と、いまいちお菊の裏稼業の方針がよく見えない状況。

 元々、この2007から2009の時期に結成したチームは、メンバーの仲が必ずしも良くない構図だった(とりわけ小五郎と涼次の関係がギスギス)のを、主水さん離脱後、理知的な小五郎と、人情家ながら情に溺れすぎない大人の涼次、そしてムードメーカーな甚八郎と、若者リュウの構成でのバランスだったわけですが、甚八郎が抜けるとムードメーカーがいなくなって、リュウが不安定になる。
 兄貴分の涼次だと、過保護になり過ぎる危険があるので、カンフル剤として雪丸が有効……と考えたのかな。

 雪丸は、暗黒面を暴走させた小五郎みたいなところがあって、参入させたはいいけど、どうにも危なっかしい。
 そこで、同じくクールな方向性の棗……と考えたのか。
 でも、棗と雪丸は会話もしていないし、お菊のチーム勧誘のポリシーが本当に分からない。腕が立ちさえすれば、誰でもいいのか?

 ある意味、甚八郎が死んだ時点で、リュウが不甲斐ないようなら、チーム解散してもいいのでは、と思うぐらいですが、そこに雪丸が強引に押しかけてきて、お菊さんは様子見で仲間に入れてみたところ、その結果を判断する前に、棗が裏の顔を見せた。
 そして、私情で人を殺してきた棗に、小五郎が裏稼業の心得を解く最後の(?)説教タイム。

 ええと、小五郎さん、雪丸はおろか、リュウにも、そういう説教はして来ていないですよね。どうして棗さんにだけ?
 まあ、相手が女性だから、という慮っての私情はあるかもしれませんな。女だから情に溺れる危険性を危惧したとか?

 ともあれ、刀を川に捨てた棗さん。まあ、ここから糸を使った絞殺技に切り替わるわけですが、これは前例があるんですね。
 今回、棗さんの専用BGMとして使われたのは、『必殺仕業人』の曲で、侍から大道芸人になった赤井剣之介(演・中村敦夫)というキャラが、腕の立つ侍なのに身分を捨てて刀も捨てた。そして、殺し技が相手の髪の毛を鋭利な指輪で結びを切って、その髪で絞殺するという技を使うわけで。
 まあ、職業が髪結いだから、髪の毛を斬って、その髪の毛で相手の動きを封じてから引き回して、壁に激突死させる芦屋雁之助さんのキャラ(必殺仕切人)もいて、後にもっと分かりやすいプロレス技に変化したりするんですが、
 それに比べると、髪を結ぶための糸で絞殺というのは、ストレートで分かりやすい。

 刀を振り回す膂力があるなら、糸での絞殺もできるだろうし、相手が女性なら力負けもしないだろうし、後は覚悟の問題。
 まあ、続きがあるなら、今回、絡みが全くなかったリュウとの人間関係がどうなるかですね。

 そもそもリュウのドラマも、甚八郎の死で腑抜けて、お前は弱いから仕事するなとまで言われて、それが友だちを殺されたから仕事人に復帰して、小五郎のピンチを救いに駆けつけた。
 まあ、これが仕事人じゃなければいいのですが、結局、私情だけで動くってのは裏稼業としては半人前で、何の成長もしていないわけですな。

 一方で、棗が私情を捨てて裏稼業の道に踏み込んだのに対して、リュウだけは今だに半人前から脱却していない。
 棗とリュウの関係性がいきなり最初から逆転して、この後のチームの構成がどうなっていくのか。
 小五郎が抜けた後、クール棗、情の素人リュウ、中間ポジションの涼次となるのか。一応、お菊のポジションも見えにくいですが、そこに新たなベテランが加入するのか。

 どういうレギュラー構成で、新番組を作る形で、新生仕事人チームを見てみたいなあ、とも思いますね。
 

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/02 (Tue) 09:57:31

NOVAさん、あけましておめでとうございます。早速のご訪問を頂き、大変ありがとうございます。

 北陸の地震は自分も「大変なことになった」驚きました。こちらでも多少の揺れはあったんですが、すぐに気づかず。室内エクササイズしておりまして、自分が揺れてるので分かりませんでして。

 天井から吊るした電灯が揺れているのに気づき、慌ててTVつけましたら大地震のニュースでした。驚きましたが、北陸のほうに特に知り合いはおらず、安否等については確認の要なし。この掲示板についてもそちらの在住の方はいらっしゃらないはず。

●感想など

・必殺スペシャル

 年末の必殺スペシャルのご感想・ご解説、ありがとうございます。拝読してみて、自分が何に戸惑って感想を書けずにいたか、だいぶ分かったように思います。特に「一本のまとまった話になってない」というご指摘ですね。

 自分は無自覚に『これは出だしからラストまで一貫しているドラマだ』と思い込んでいたようです。それをやはり無自覚に今まで(特に前回かも)のフォーマットに則る何かがあると思っていたようです。

 しかしそのフォーマットを明確に「善人だと思われた人物が心の闇に蝕まれて豹変し、クライマックスの殺しの的」とまでは意識できておらず。今回のでもそうなりそうな要素を持つ人物がいたわけですが、もともとが腹黒いと判明するなど、転落・豹変みたいにはなりませんでしたな。

 しかし、棗については過去の必殺シリーズを意識したキャラクター作り(刀を捨てて絞殺技へ)だったわけですか。知ってみると納得感が出てきます。もし自分が仕業人を観ていれば、「ははあ、あれだな」と気分が乗ったんでしょうな。こちらのローカル局の必殺再放送は主水さんの仕事人シリーズに限られており、仕業人等がないのが改めて残念に思う次第。

 ともあれ、ご教示を踏まえて再視聴して感想を考えてみようと思いますが、もしかすると前に中途のつもりで書いたものが最終的な印象となってしまうかも。

・仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦

 実は必殺に関するご教示がこちらにも役立ちそうでして。東映公式Youtube覗いたらこの劇場版公開してくれてましたんで、さっそく観てみました。が、ドラマがどう展開したのか、自分では見据えることができませんでした。

 キャラクターのドラマ(問題発生から解決へ)に伴って、立ちふさがる敵は撃破していくみたいのが通例だと思うんですが、この作品ではそこが見えない。バトルはふんだんにあり、レジェンドも多数出演で目を引くものがあるんですが、キャラクターのドラマと結びついて来ない。

 必殺のご教示「一本のまとまった話になってない」を、この作品にも敷衍してみると読み解けそうです。ご教示を受けてからネットの感想なども探してみますと、ドラマとバトルをつなぎ合わせず、並べて立ててるみたいな評があったりしまして、たぶんそういうことなんだろう。

・BASTARD2期

 今夜からですね。1期は期待せずに観始めたものの、コミックを追跡していた当時には気が付かなかったものがアニメでは表れてまして、次第に興が乗りました。特にネイです。コミックではさしたるヒロインとも思わなかったんですが、アニメではきっちりヒロインと感じました。その要因が声優さん(日笠陽子さん)の演技にあると気が付き、自分がコミックを充分には受け取れていないと気が付いたのも収穫。

 2期でもそういう発見があるといいなあと期待しております。まあ全15話とのことですから、特に何か新たな興味が起こらなくても、感想は書き切れるはず。1期と同じくらい楽しめれば充分ですし。

・ゴブリンスレイヤーII

 観なおしていますと、なんだか発見がいくらでも出て来る感じです。また第1話から観なおして、例えば「エルフは聴覚が優れている」と描写されているのに気が付きまして。1期でも妖精弓手さんがちょっと離れた位置の会話を正確に聞き取ってましたが、2期では離れた位置のひそひそ話でも聞き取れる旨、明言してますな。

 どうして聞き取れるかははっきり説明してませんが、見た目では大きな耳だからということになります。そこが共通するのがゴブリンであるわけでして。そして少年魔術師(や蜥蜴僧侶さん)の音響戦術が出て来るというわけですね。

 自分は「ゴブリンは夜行性で主に洞窟などに生息だから聴覚が鋭いはず」と推測して、音響戦術を合理的と納得しましたが、実はちゃんと描写されていたと気が付き、改めて感心した次第です。

●ウマ娘(3期)

 こちらではゴブスレIIで、酒場の馬型獣人について「これぞウマ娘と言われている、しかし自分は観てないから知らない」なんて申しましたが、前年10月期の3期は観てはいまして。ただし、ゴブスレの男酒盛りの時点ではウマ娘アニメが特に面白いとは思ってませんでしたんで、あのような言い草に(^^;。

 しかしその後、終盤に入ると自分的に俄然面白くなりまして。ただしゴブスレやロードス島戦記でTRPGの知識があればもっと面白く観られたはずと愚痴を申しましたのと同じく、ウマ娘の面白さを分かるとは申せません。

 1つにはゲームですね。ウマ娘はメディアミックスでして収益の大半はゲームであるようです。確実にゲームを意識した作りをしているはずですが、自分はそちらには興味すらない。

 もう1つはリアルの競馬。調べてみますと、アニメに登場するウマ娘は実在の名競走馬に基づいており、戦績はもとよりレース展開まで全く同じにしてあるようです。作中の実況アナウンサーの喋りまで、実際の実況中継をアレンジしているらしい。

 こうなりますと競馬ファン(特に主人公のモチーフの名馬のファン)は嬉しいでしょうな。「あの名馬を擬人化すると、こういう悩みや苦闘があったのか」みたいに思えるはずですから。しかし自分にはそういうのが一切ない。ゴブスレやロードスでは「TRPGやってればなあ」と思いましたが、ウマ娘については面白いと思っても競馬を知ろうとする意欲は全く湧きません。

 しかしウマ娘3期を「アスリートの物語」と思って観てみると、終盤はたいそう面白かったんです。序盤中盤は「努力型の主人公が、幼馴染にしてライバルでもある天才肌の親友と夢を実現していく物語」という明るいもの。言い換えれば、よくあるいい話。

 ですが、中盤の終わりで最高潮になり「なんだか最終回みたい」と思った次(終盤の最初)で崖から突き落とすような展開来まして(ここも自分のツボだったりする)。主人公が突如として得意とする競技能力を喪失してしまう。

 原因は体力のピークを過ぎたこと。そこからどう踏ん張るかが終盤のドラマでした。体力メインの努力型のアスリートって、おおむね努力の方向と成果が3つの時期に分かれます。

①自分の器を大きくする努力(教わった通りに頑張って伸びる時期)
②自分の器を満たす努力(免許皆伝後に自力で模索して伸びる時期)
③自分の中にまだ残るものをかき集める努力(衰え行く自分に抗う時期)
(④しかし、力がこぼれ落ちるのを止められず、努力も競技も諦める)

 ウマ娘3期では主人公キタサンブラックに、この3つの段階がよく描かれてました。序盤の①の時期にはレベルの違う強敵に圧倒されるなどしますが、自分が「祭りが好きで、レースは祭りだ」と気が付いて「祭りで目の前の人を喜ばせたい」と奮起する。

 諦めずに努力を続けた中盤ではその強敵の技量を身に着けるに至る。非常に強くなったことで、ちょっと慢心が見え隠れするようにもなる。

 最強となったと思えた終盤早々、突如としてその技量を失う。原因が加齢による衰えなのでリカバリーは効かない。近いうちに引退と思うものの、諦めきれない。そこからが自分には面白かった。

 まずせめて衰えを緩やかにしてたくさんのレース出場を果たそうと、前にもましてトレーニングに励む。そうしてみて、次のレースでは勝ちはしたものの、もはや自分の中に残るものをかき集めるスピードよりこぼれ落ちる量が大きくなっていると悟る。

 仕方なく、残り2レースで引退を決意。しかし1つめで新たに頭角を現してきた伸び盛りのライバルに敗れる。そのライバルが実は主人公に憬れていたと告白したことで、主人公は自分が残せたものがあると思おうとする。

 が、次が最後のレースだと思うと「勝ちたい」という執念が残っていることに気が付く。普通だとそう思いつつも、そうできないと悟って諦めるわけですが、やはりフィクションですんで奇跡を起こしてくれます(が、競馬史実に基づく話なので、実際に起こった奇跡でもあるらしい)。

 最後のレースの最終局面で先頭を走ってはいるものの、もはや力尽きようとする主人公は、観客席の大興奮と大声援に気が付く。そこで上述の「祭りで目の前の人を喜ばせたい」を思い出す。ライバルが持っている競技能力とか、後で得たものはこぼれ落ちてしまったけど、素志は最初から最後までしっかり自分の中にあった。

 となって、主人公はたった1つ自分の中に残ったものに力を与えられて、今まで見せたことのない踏ん張りで勝ち切る。最後の最後で悟り(自分の本性の発見)を得たと言い換えてもいい感じです。どうも自分はこういうパターンに弱いみたいです。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/04 (Thu) 23:00:15

 今年2度めの書き込みです。
 先にバスタード3話分を1回の書き込みでまとめてみます。

 あと、来週の木曜日から牙狼ですが、その後に同じ木曜深夜に「うる星やつら」2期もやるようですね。
 そちらの感想はメインにはならないと思いますが、一応、1期よりの流れで視聴はするつもり。
https://uy-allstars.com/

★バスタードII

 どうして、初回で一気に3話分かと思ったら、「主人公のDS登場まで、それぐらい掛かった」ということですね。

 それまでは、カル=ス配下の魔戦将軍と、主君を失った侍レジスタンスたちの組織戦が物語の中心だった、と。
 個人的には、こういう群像劇の方が面白いと思って見ましたが、雰囲気としては、やはり山田風太郎の剣豪VS忍術・妖術ものの雰囲気。
 具体的には、『魔界転生』とかの雰囲気ですな。

 ただ、3話の時点では、侍側が弱くて、たった2人の魔戦将軍にほぼ壊滅に追い込まれる。
 で、成長したヨーコが勝利の鍵かと思われたら、まあ、回復&防護役としてはいい仕事をするのかもしれないけど(いわゆる女神官と同じ立ち位置)、結局は、DSがいないと負け試合というか、
 うん、主役登場までのお膳立てをしっかり整えるまでの3話でしたな。

 侍の敗因は、剣術のみの修練だと、魔戦将軍の使う邪道っぽい特技(妖縛糸とか蟲術とかの秘術)には対処できなかったらしい。
 まあ、一応、魔法も使えるようだけど(その辺はWIZARDRYの設定に基づく)、最高レベルの半分程度とのこと。
 何だかんだ言って、魔法の方が剣技よりも強力な世界観なんですな(その辺は、昔のD&Dの時代観)。
 今だと、武器でも魔法よりも強力になってます。

・武器:単体に対するダメージが高い。
・魔法:集団相手に強い。

 まあ、ゲームにもよりますが、今の武器と魔法のバランスはこんな感じ。
 でも、バスタードの連載時期は、「打たれ強い戦士が前線壁役として後衛を守り、後衛が強力な魔法で敵をなぎ払う」のが割と定番でした。
 で、「魔法使いなのに打たれ強すぎるDS」が、定番ゲームの中では異端児だったのが、その理由として、そのうち神とか悪魔と言い出すのは後の話。

 ともあれ、剣が魔法の後塵を拝す世界観がバスタードなので、侍VS魔戦将軍のバトルも、奇道で攻める魔戦将軍に侍がボロボロにされて、
 それを粉砕する救世主DSの登場ですか。

 何というか、こういう作品だと思いながら、侍たちにはもっと健闘して欲しかったな、と思います(その方が自分好みの展開)。
 まあ、先の展開を見ると、侍たちもそれなりに見せ場が与えられるようで、自分好みの展開も見られそうですが、逆に、ガラとかネイの登場は大分遅くなりそうで、
 とりあえず、次回はDSの逆転無双を見守るとしますか、と。

 何にせよ、糸使いとか蟲使いは、当時は少年マンガで珍しいギミックでしたが、やはり今見ると、古典的な定番っぽく見えるなあ、と。
 逆に、ファンタジーRPGでは珍しいギミックなので、その辺は和洋折衷の物語だったり。

 でも、「糸使いVS侍の特殊剣術」とか、スタンド使い同士の技の掛け合いみたいな技巧戦が見たかったんですが、
 魔戦将軍が特殊技を発動すると、あっさり倒されるザコ侍と、
 DSが超絶魔法を発動すると、あっさり倒されるザコ魔戦将軍という大味な戦闘になりがちで、
 もう少し丁々発止のバトルであって欲しいと感じた最初の3話でした。


 たぶん、自分が好きな展開は、チームの面々それぞれの仕事や役割がしっかりあって、一人だけの無双ではないパターン。
 その上で、勝ち負けはそれぞれの相性で決まり、「この敵に対するは、お前じゃ不利だ。俺に任せろ」とか言ってメンバー交代するとか、
 逆に、不利な戦いに際して、主人公側がどういう知恵や小細工で、逆転に漕ぎ着けるかなどですが、

 バスタードは、技よりは圧倒的な力で一気に粉砕する、そしてピンチになるのも、技ではなくて力の戦いになりがち。
 そんなわけで、侍が技を駆使してDSに頼らず、状況打開するような回があれば、その回が自分好みだと申して、今回の感想としておきます。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/05 (Fri) 00:26:36

 定期感想その1です。

 うる星やつら2期の情報、ありがとうございます。80年代版との差が面白く、1期は感想を書きましたが、たぶんそれで言えることが尽きてる気がします。2期については、たぶんスポット的に非定期で書くことになりそうです。

●BASTARD II(第1~3話)

 リアルタイム視聴直後、ご感想で「主人公のDS登場まで、それぐらい掛かった」と仰る通りの印象でした。言い換えれば、DS復活・再登場までの導入部といったところでしょうか。視聴前は「全15話を3か月/1クールで放映だから、最初は無理矢理にでも3話分の枠なんだろう」と思ってました。第3話ラストでDS復活なら、こうなるのもさもありなん。

 などと言いつつ、侍 vs 魔戦将軍の集団戦となるこのパートは、コミック追跡当時の自分には印象が薄い部分となっております。それは面白くないとかいうことではなく、急に多人数が主役級で出てきますと、自分には覚えきれず、整理もできなかったから。

 そこは、だいぶ前にこちらでも申した気がします。ライダーは分かるんだけど、戦隊ものは混乱しがちといったことです。自分はどうもパラレル処理に弱い。しかし戦隊ものを次々観まして、ようやく慣れてきました。BASTARDの集団戦もようやく評価できそうです。

 第1~3話は簡潔に申せば「正義で高潔の侍たちを、力で蹂躙する魔戦将軍の非道」というもので、カル=ス側へのヘイトを高める狙いでしょうか。あまりにも侍が弱いように見えますが、一応は「正々堂々の1対1の勝負しかしない」という信念を入れてある。君主らしからぬ君主にも歯を食いしばって忠義を尽くしもする。

 さらに次々と惨殺されちゃうわけですね。作りとしては観ているこちらに「DSに登場して欲しい」という気持ちを掻き立てようというものでしょう。言い換えれば、作中の侍やヨーコの無念を観ているこちらに共有させたい。パターンとして悪くなく、類似の演出の作品でそのように感動した覚えもありますが、このBASTARDの1~3話ではそこまで行かない感じでした。

 たぶんちょっとした差なんでしょう。例えば「もう少し丁々発止のバトルであって欲しい」というのは大いにあるように思います。終始圧倒されてますと、どうも負ける側の悔しさとか伝わってこない。ときどきは「あと一歩まで追い詰めたのに」というものとかないと、期待から失望への落差みたいなものが生じません。

 そこをヨーコがいったん、己が命を犠牲にする大技(天の聖櫃)でひっくり返そうか、というところでDS復活。まあヨーコが危ないとなれば復活するのはパターンですけど、DSが蘇れば1人で状況をかき回すんだろうな。今話までで戦死した侍は確か後々まで活躍したはずですが、どうやって蘇ったのかはすっかり忘れてしまいました。次話でそこがどうなるかだけは期待してたりします。

●必殺スペシャル(2023年12月)

 初見ではですが、映像的には飽きなかったのにドラマ的には興味が持てなかった点、こちらでご感想を伺って納得。というのは先述の通りでして、それを踏まえつつも何か感銘を受ける点はと観なおしてみたんですが、どうも自分には刺さるものを見出せませんでした。

 もっともこの作品単独ではということでして、今までを考えると思うところがないわけではありません。ただし不満と申しますが、「もしこうだったらなあ」と残念に思う点が主だったりします。

 その最大が「渡辺小五郎」です。演じる東山さんはもう表現者引退ですから、次からは登場しないはず。彼はいかなる仕事人だったのか、ついに分からなかったのは惜しい気がします。もっとも自分は渡辺小五郎登場の2007年版(と以降)のTVシリーズは観ておらず、年1回ペースのスペシャルしか観てないもんですから、知識不足による誤解はあるんだろうと思います。

 自分の不足を承知の上で申せば、小五郎は「昼行灯」という主水の魅力の1つを追い過ぎて、結局は主水になれず、主水に取って代わる何者かにもなれなかったというものです。そこを今回のスペシャルで申せば、こちらで「雪丸は、暗黒面を暴走させた小五郎」と仰る点が的を射ているかもです。

 今回ですと、わざわざ居眠り演出までしまして、公金を横領する作事奉行の豊川忠次に、しつこいくらい「昼行灯」呼ばわりさせてます。でも東山さんが演じると(彼のイメージを損なわない演出もあって)全く昼行灯っぽさがない。

 ちょうどこちらのローカル局で再放映中の必殺仕事人シリーズでは(現在IV)、主水はきちんと昼行灯してます。それは裏稼業では凄腕なのを隠してというばかりではなく、昼の顔は半ば以上、主水の地金ということがありそうです。袖の下とかセコイことしたり、家では本当に妻(りつ)や義母(せん)に頭が上がらず、しかもときどきしょうもない仕返しまでしてみたり。

 小五郎ですとそういうところが弱いというか、事実上ない。常に「ヘタレてるようですが、ホントはカッコいいんです」という雰囲気を醸し出してます。しかし主水の必殺仕事人を再現して欲しいという要望があるからなのか(自分もそういうの観たいし)、主水的な演出を取り入れてしまっているようです。

 しかし例えば前作では無慈悲にターゲットをバッサリやってました。主水さんですと刺した直後に感情を窺わせる台詞を吐いたりするんですが、小五郎からはそういうのは感じ取れない。何の感情もなく止め刺すわけですね。しかも、そこまでがまるで鼠をいたぶる猫のようなわけでして。

 最初は抗い、叶わぬと見て逃げようとするターゲットを小五郎は(どうやったか分からない不気味さで)先回りして追いつめる。ついにターゲットが恐怖して命乞いするも、全く許さずためらわずにバッサリ。そうできるんなら、最初に一思いにやれたんでしょうけど、わざわざ恐怖が極度に達するまで追い詰めてからの止め。

 そこが今回では雪丸の快楽殺人にも似た仕事ぶりと重なるものがあります。それが「雪丸は、暗黒面を暴走させた小五郎」。この類似点は自分では気が付くことが出来ず、拝読してから「ああ、そういえば前作では」とようやく連想が働きました。

 今作でも仕事人としては逸脱してしまう雪丸(依頼を受けておきながら背く)を油断させておいて討ち、「勝ち負けじゃねえんだよ、どう殺し切るかだ」と言い放つ。ここは明らかに雪丸のほうが腕が立つという設定でもよかったくらいでした。目的(ターゲット殺害)のみに徹する冷酷さには、たとえ腕が優っても見栄などを突かれて倒される。

 そういう小五郎を強調するようになれば「小五郎とはこういう仕事人だ」とキャラクターに感銘を受けることもあったんでしょうけど、(後期の)主水さん風演出に引きずられてついになしえず。主水も演じる藤田まことさんの年齢に応じるかのように変化しましたから、東山さんの小五郎もいずれはイメージ変わるかもと前なら思えたんでしょうけど、これで見納めのはず。どうにも惜しいかなという気がします。

●仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦

 登場ヒーローが盛りだくさんで、しかもそれぞれきちんとアクションを見せてくれてます。ネット評では「連れて行った子供(たぶん小学生)は大喜び」というのが複数ありまして、そうなるんだろうと納得するものがあります。自分も小学生くらいのときは、例えば全ライダー集合とかウルトラ兄弟勢ぞろいとかだけで嬉しがってましたから。

 しかしドラマはどうにも盛り上がりません。10歳にして天才プログラマーの「霧野エイト」がエグゼイドのゲーム病に類似の病となり、彼をいかに救うかというのは悪くない。スタート時点で霧野エイトが無感情というのも、むしろ結末でのどんでん返しに期待したくなります。

 鏡飛彩とエイトの世界のゲームキャラクターとしての鏡飛彩との信念の対立もいい感じで進んでくれます。飛彩と異なる信念をTVシリーズでも見せていた永夢が絡んできて、エイトを「指きりの約束」で別方向に引っ張り始めるのも面白くなる予感を生じます。

 が、結局は盛り上がらない。たぶんエイトの無感情がそのままだからなんでしょう。感情がない設定のキュウレンジャーのナーガもせっかく登場してエイトと絡み、ナーガは涙を流して困惑するとかあるのに、エイトはほとんど変わらず。

 ゲスト主人公ともいえるエイトに各作品のヒーローが一生懸命働きかけているのに、エイトは動かず、ヒーローの頑張りだけで解決する。そんな印象です。言い換えますと、エイトとヒーローの間に何も発生しない。キャラクターの間のドラマを自分は好みますんで、期待するものがなかったということになりましょうか。

 それでも飽きずに最後まで観られたんですから、アクションや映像は良かったなあ。実在するコンピュータゲームの敵が攻めて来るとかは、映画「ピクセル」を思い出したりもしましたし。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/08 (Mon) 22:57:45

 定期感想その2です。

●仮面ライダーガッチャード(第17話:ムーンブレイク・メッセンジャー)

 今話は状況を一変させての仕切り直しだと、初見では思えました。ちゃぶ台ひっくり返すと言っていいほどですね。未見ですが、TV本編と完全連動とされる劇場版について、こちらで伺った内容を考えると、それもリセット同然くらいかなと。

 ただし、よく観てみると序盤から積み上げたものは、もしかしたら崩されてないという示唆、伏線は張ってあるのかとも思えます。仮面ライダーWEBによると、前話(第16話)からが第3章「解体!錬金アカデミー!」篇とのことで、章立てで構成考えてるんなら第1話からの発展性があると考えてよさそうです。

 しかし今話の流れを眺めてる分には、宝太郎らが孤立無援に陥っていく絶望的なものですね。冥黒の三姉妹のボス:グリオンは人形を使って(前話のオロチ同様)従来より強力なムーンマルガムを作り出す。アトロポスによれば邪悪が過ぎて封印された「お兄様(たち)」とのこと。これで冥黒の三姉妹及びりんねはホムンクルスだとほぼ確定したんじゃないかと思います。

 ムーンマルガムに対しては、レベル10ケミーの助力をもってしても(青)ガッチャードは太刀打ちできず。こちらで伺った通り、年末の新フォームは賞味期限が短いようですね(^^;。そこをかろうじて救ったのがオレンジのガッチャード(デイブレイク)ですが、グリオンと語らったらしいミナトが敵に回ってしまう。ドレッドとなり、宝太郎らのカードと指輪を没収し、ケミーについての記憶を消去する、というわけですね。しかも宝太郎らの後釜は冥黒の三姉妹だと言う。

 その場は先にミナトの襲撃を受けた(らしい)スパナが宝太郎らに急を知らせたことで、カードは奪われたものの、指輪は守ってかろうじて撤退に成功。しかし状況からすればグリオン&冥黒の三姉妹が錬金連合と結託し、ミナトもそちら側という感じ。ガッチャード側戦力は宝太郎、スパナ(と鏡花)、りんね、蓮華、錆丸と少数で四面楚歌。かろうじてオレンジのガッチャード(デイブレイク)が宝太郎寄り(決意を促す)なのが救いになってる程度ですな。

 眺めてますとそういう状況に陥ったと思えるんですが、細かいところとか気にしてみると違って見える気もします。まずミナトの裏切りですが、スパナに接触するときは「話がある」と、あまり好戦的・高圧的ではない。このときに打ち合わせがあったと考えてもよさそうです。ミナトはスパイとして(腐敗の挙句に敵と手を組んだ)錬金連合に潜り込むから、スパナはりんねらを守っていったん逃げろ、という感じでしょうか。グリオンが状況を監視しているようですんで、ぎりぎりバレない一芝居を打ったんでしょう。

 今回、オレンジのガッチャード(デイブレイク)の声がDAIGOさんと公表されたことで、そちらもいろいろ妄想が働きます。デイブレイクの正体については、自分は以下の3通りがありそうかなと考えました。

①変身者は九堂風雅
 →既に登場した人物では立場・力量的にあり得そう
②変身者は宝太郎の父親
 →写真の顔を隠すとか謎の重要人物っぽい
③変身者は未来で敗北した宝太郎
 →デイブレイクが未来について詳しそう、かつ宝太郎に選択を迫っている

 ①は第1話で風雅が宝太郎に託してますんで、引き続きサポートしそうだから。③ですと、自分(未来の宝太郎)の過ちを繰り返させないために過去に来たということで、今の宝太郎が正しい方向に行くと消滅しそうです。消滅前、変身を解いたら宝太郎そっくり、みたいな演出とかありそう。

 が、デイブレイクの声がDAIGOさんと判明しますと、DAIGOさんがデイブレイクの変身者として登場してもよさそう。となると、存在は示されているけどどんな顔なのかが不明な宝太郎の父親ではないかと。今話で「10年前の事件」なるものが話に出てきましたんで、今起こってることはそれの再来だとすれば、デイブレイクが未来について語っているのと符合しそうです。

 次回「駆け抜けろ!進化のファイヤーロード!」では、今話で宝太郎らと突如敵対したミナトがいないことになってるみたいですね。もしかして今話のミナトは錬金連合とも対立したのか。そういえば以前にも錬金連合上層部に掛け合ってましたが、無駄と承知だったはずですね。その辺りはミナトがスタンスを維持していると思えます。ともかくも、事態の解決のため、宝太郎が過去に行くとのことで、子供の頃の記憶の伏線とかも回収されそう。

●王様戦隊キングオージャー(第43話:覇王の大罪)

 第41話~42話前半が動くことで燃える展開を作ったと思ったら、第42話後半~今話は今までの伏線を回収して何があったかを明かしつつ、ラクレスの覚悟が示される静かに燃える展開でした。

 敵側の動きとしては、案の定ですがダグデド復活ということでギラ側にとって下げ調子。シュゴッド国民それぞれが老いたり若返ったり、さらに駆けつけたオージャー戦士も子供化のコミカル展開は、ダグデドが「不死を殺す力」くらいではどうしようもないと示せてる気がします。なにせ宇宙の創造主として自らすらも作り出せるわけですから、倒すことが無意味になってしまう。前に倒せたのは茶番なんだよ、となりましょうか。

 不死鳥の如きダグデドをどうするかは次回以降としまして、ラクレスが被告の裁判でここまでのほぼ全部が明らかに。これで、自分が今まで何を見て来たかを理解できたのはありがたい。ただし、先々代王コーサス・ハスティについては理解不足かも。2千年も受け継いできた密かな叛逆の意思ですから。

 そこは去年夏の劇場版とリンクすると思うんですが、自分は未見。しかし、幸いなことにこちらへのご感想で詳しく伺ってます。読み返してみますと、ポイントはコーサス・ハスティにその意思が受け継がれる元となった初代国王ライニオールですね。ギラ戴冠に当たり、初代国王(の亡霊?)が何を託したか、今話と符丁が合うような感じがあります。最終回辺りでその劇場版の伏線が回収されたりするのかな。

 それはともかく、メインのラクレス裁判。今まで観て来たものの意味が次々明かされまして、第1話から一貫したドラマだったと納得できました。まず第1話以前のエピソードからでして、ギラの出生から。当時の国王コーカサスが反撃の意思を秘めて「滅びの力」をダグデドにねだる。ラクレスが「不死を殺す力」を願ったのと同じ手段ですね。

 が、コーカサス王が具体的に願わなかったもんだから、王妃がギラを身ごもるという形で「滅びの力」を賜ってしまうと。しかもギラ出生は王妃死亡という代償を伴うものであったらしい。それでもコーカサス王はダグデドに従うか、と試されたのかもしれません。が、コーカサス王は別の理由(ダグデド打倒)から引き続き面従腹背を続けると。

 コーカサス王はさらにラクレスに命じて「レインボージュルリラ」をギラに食べさせる。その正体はゴッドクワガタのシュゴッドソウルというわけですね。後でラクレスは事実を知ってショック受けてますな。事実を伏せてラクレスに命じたのは、もしかするとコーカサス王はシュゴッドソウルと知りつつギラに食べさせるのが耐えられなかったからかも。

 あの「レインボージュルリラ」って、確か序盤で出て来てましたな。もうハッキリとは覚えてませんが、ギラが王家の者であると証明する一助になってたような。リタが調べてたはずです。まさかシュゴッドソウルとは思いも寄りませんでしたが、ギラがシュゴッドと意思疎通できること、地球に飛ばされたときにギラだけがシュゴッドを召喚できたのはこれによるものでしたか。

 しかし「レインボージュルリラ」は何度も食べさせると、バグナラクとおそらくは同様に人間から人間ではないものに変貌するらしい。バグナラクと異なるのは、コーカサス王によれば記憶も失い、従順な「道具」となるらしい。たった一食の「レインボージュルリラ」でも(おそらく一時的、部分的に)人格変化を起こしてしまってます。

 死期を悟っていたコーカサス王はギラの「道具」としての完成をラクレスに託そうとしたようですが、家族を愛するラクレスは断固拒否。もっとも「道具」をやたら強調するコーカサス王も、本当はそうしたくない。しかし王としては何千、何万の民を考えなければならず、揺らぐ覚悟をあえて「道具」と連呼することで保とうとしてたようですな。

 しかしラクレスはギラを連れて逃げ、コーカサス王は叛逆計画を察知され、五道化に倒される。「神の怒り」事件は、コーカサス王の不発の叛逆に対するダグデドの報復だったわけか。ラクレスはギラを人として生きて欲しいと願って孤児院に預け、自らは父王コーカサスを軽蔑し、ダグデドに阿る「シュゴッダム史上最悪の王ラクレス」となると腹を括る。

 その真意は、いずれダグデドを倒して宇宙の生命を滅ぼすゲームを止め、同時にギラも守るというもの。それだけでも充分カッコいいんですが、裁判の最後に申し出た内容が奮ってますな。

「私がここで話した記録は全て消し去って欲しい」
「私は自らの意思で多くの民を犠牲にしてきた。そのおぞましい事実が宇宙を救うという大義や私への情けで正当化されるようなことは未来永劫あってはならない」
「私は最悪の王として語り継がれるべきだ」

 いいですねえ、静かに語るこの覚悟。ラクレスが自ら手を掛けた人間はいないはずですが、「神の怒り」など、傍観した、あるは救えなかった犠牲は自らの罪として背負う。かつ、おそらくはギラに汚れなき玉座を用意すべく、悪名は全て被って世を去る。

 判決はラクレスの望み通りに死罪。が、こうなると観ているこちらはラクレスを救ってほしいわけで。その望み通りにリタは猶予を与えると言い、理由は駆けつけたギラらが知らせたダグデドの復活。打倒するまでは「道具」として働け、というわけですな。「道具」呼ばわりはラクレスの罪の意識を幾分かでも軽くしてやるためでしょうな。

 前にダグデドを(いったん)倒したとき、崩れ落ちるラクレスをギラが抱きとめ、自分は幼いときからの兄弟の物語が一周して完成したと思いました。が、まだでしたか。もう一周してギラが「ようやく手が届いた」という兄弟の握手に至るわけでしたか。ラクレスも共に戦うことを誓いまして、さらに一周してラクレスの命運が定まるんだろう。

 次回「王の証!真の六王国同盟」は今話のシリアス展開を崩すような、王様戦隊のリーダーの座を争う対決らしいんですが、コミカルで始めてシリアスに納まるのかな。前半ではデズナラク8世が最後の大暴れをする直前、夏祭りなんてやってたわけですから「シリアスは一休みかな」などと油断はできません。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/10 (Wed) 22:10:29

 定期感想その3です。

●BASTARD II(第28話:黎明)

 3話に渡る陰鬱な下げの流れの後なんですが、上げる方向へ持っていくのではなく、リセットかけたような感じです。ちょっと肩透かしのようにも感じます。原作もこうだったか、ちょっと思い出せないですが。

 ヨーコの危機(といっても自ら望んでのもの)に(ルーシェがリードするかのような暗示付きで)DSが呼応して復活は、まあパターンですから期待通りとしておくことにします。その後、敵を一方的に一掃するのも、もともと無敵アピール強い作品ですからOKですね。アニメ化されたバトルの映像は悪くないですし。

 DS復活前までは侍を一方的といっていいほどなぶり殺しにしていた、自信満々の高圧的な魔戦将軍が突如としてギャグキャラのようになるのも、BASTARDでは通例という気もしますんで特に不満はなし。ただ、もうちょっと攻防があってもいいとは思いますが。

 問題はせっかく2年の経過を感じさせる成長を見せたヨーコです。前話ラストでは自らの命と引き換えに、戦死した侍を蘇らせようとすらしていたわけですね。DS/ルーシェを救いたくて必死に辿り着いた侍の隠れ里ですが、今やルーシェを助け、かくまってくれ、さらに共に戦う仲間になった侍を救いたい。そのためなら、初志である「ルーシェを守りたい」も捨てる覚悟ができている。

 が、DS復活と同時にその覚悟がどっかへ吹っ飛んじゃってる感じ。一応、これまでも不可能を可能にしてきたDSなら何とかしてくれると、ヨーコが信じていると考えてもいいです。あるいは、DSで何ともならないなら前話ラストで発動しかけた術を今度こそ行使する覚悟があると考えてもいい。

 が、完全にコミカルの動きをヨーコはしちゃってます。いつも通り、復活したDSを(ちょっとミスディレクション演出入れて)ぶん殴りに行きまして、メタ表現(新登場のキャラ云々)まで使ってドタバタやってます。

 こういう演出で自分が感じるのは「ヨーコ(とDS)は作者がこの先どうする予定か知ってしまっている」ということです。少し具体的に申せば「作品外の作者がバ・ソリーの再生蟲で死んだ侍を復活させると、作中のヨーコは知っている」となります。だからヨーコは呑気なまでにDSとお気楽な喧嘩(?)をしていられる。

 そういう作中のキャラクターが作者の心づもりを知って動くような、悪い予定調和は自分的には冷める、つまらなくなる要素です。原作追跡当時、突如として大量に出て来たキャラクター(侍、魔戦将軍)に混乱して内容を掴みづらくなったのはBASTARD熱が次第に冷める大きな要因でしたが、アニメ版で観なおしてみると、悪い予定調和も一因だったかもしれません。
(でも、やっぱり連載が滞るようになったのが最大かなあ ^^;。)

 物足りない要因としては、1期でせっかく集まった元四天王不在もあります。が、既に侍の中にそっくりさんいますし、ガラは今話ラストで登場。カル=スは今編の事実上のラスボスとしてむしろ前より存在感あります。ネイはどうしてたんだか忘れました(^^;。が、じきに本編に戻って来るだろう。

 やはり自分的に問題になりそうなのは、上述しました(原作由来の)悪い予定調和になりそうです。これが今後も出てくるようだと、下手すると感想を維持できないかも。が、1期も似たようなこと思ったりしつつも、ネイのヒロイン性とかの発見などで興味を維持した覚えがありますんで、このアニメ版2期も何とかなると期待しておこう。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/11 (Thu) 00:52:45

 明日から牙狼なので、それまでの感想を消化しておきます。

★BASTARDII

 3話まではシリアス展開だったのに、4話で一気にギャグ漫画に転落してしまいましたな。

 まあ、DS無双はいいですけど、ヨーコとDSのやり取りで、「このアニメの作風」的なセリフ(原作ではマンガなんでしょうが)を言ってしまうと、真面目に世界観を考えることがバカバカしくなります。
 もちろん、元々、DS自身、自分を「超絶美形主人公」と宣言している時点で、自分がフィクションの登場人物であるというメタ表現を出し惜しみしていないわけですが。

 一周回って、この作品が「なろう系の元祖」的な評価がされているわけで、世界の外から転生してやって来たメタ視点持ちの主人公が、世界の解説役も兼ねながらチートスキルで無双する系の物語。
 ただし、なろう系と異なるのは、DSがあまり世界の理に詳しいわけではない(というか作者がまだ世界観をそこまで練り上げていなくて、行き当たりばったりの安易なファンタジー世界でしかない)から、世界そのものを解説してくれず、客観視点すら備えていない点。

 なろう系主人公はたいてい、知識重視なので、自分が転生してきた異世界や自分の持ってるスキルの扱い方など、研究熱心というかオタク気質なんですね。
 でも、DSは世界や自分のスキルを研究しようという意識はまるでなくて、最初からスゴい魔術を普通に使いこなして、積み上げようという気持ちすらない。
 ある意味、少年マンガ的な努力を否定して、方向性は『北斗の拳』『シティハンター』のような最初から完成された大人主人公の方向性。あるいは、ジョジョ3部の空条承太郎も最初から完成されている系と言えますな(他の部の主人公たちは違うけど)。

 バスタードは、一人だけ規格外の能力をもった大魔法使い(西遊記の孫悟空が近いかも)が暴れ回るのを、読者側は「こいつはどこまで暴れるんだ」ってその破天荒ぶりを堪能しつつ、
 当時の時代背景では、流行のファンタジーRPG蘊蓄と絡めて、作者のD&Dとかウィザードリィ知識のマニアックネタに感心しながら楽しんだな、と。
 勢いある先駆者として、時流を生み出した作品と言えます。

 で、今の時代におけるバスタードの価値……となると、ノスタルジー以外に何があるのかな、と。

 今回の話で、おおって思ったのは、DSにぶっ飛ばされた糸使いが飛ばされた先。
 これまではファンタジー世界という風景だったのが、「廃墟と化したビル街」で、こういう現代文明を象徴する場所(古代文明の遺跡になるのかな)が残っていたんだな、と。
 ガラも、何だかエジプトの砂漠みたいなところを彷徨っていたみたいだし、
 そういう目で見たら、今回DSが蹴散らした魔物も、エジプト由来のスフィンクスだった。

 侍ということで東洋風味の世界観を堪能していたら、突然、世界観が変わったというか、ヨーコさんやDSの周辺から離れた場所では、一気に違う光景を見せてくれて、この世界の中での視野が広がった感です。
 メインストーリーのDSサイドではなく、より広範囲な舞台が見えそうなガラサイドの脇展開が面白そうだな、と感じた回です。
 DSは、この世界がどうなっているのか解説してくれるキャラではないけど(本来、魔法使いはそういう解説役が定番なんだけど)、ガラさんの方がマメに世界観に興味を持って、情報収集もしてくれて、解説役も担当してくれそうで、そういうことをしてくれる人物がいると楽しめるな、と。

 あと、アビゲイルさんがそういうのを好きなんだけど、今、侍の一人の中に封じられているからなあ。
 まあ、再登場を楽しみにしつつ。

★ガッチャード

 年明け初放送。
 やはり、OPの変化(3人ライダーにスポットを当てた映像)が最大の注目ですな。
 ガッチャード、マジェード、ヴァルバラドの揃い踏みが楽しみです。

 もしかすると、スピンオフ作品のレジェンドもTV本編に出るという噂もありますし、
 展開が賑やかになっているな、と。

 錬金アカデミーのミナト先生が敵に回ったというのが、陣営シャッフルの急展開ですが、
 その分、スパナの師匠が新たにバックアップ体制を築いてくれそうですし、
 デイブレイクがガッチャードの強化をサポートしてくれる流れみたいですし、
 少なくとも、セイバーの時みたいな、主人公の孤軍奮闘みたいな絶望感はないですね。

 ミナト先生が唯一の大人キャラとして導いてくれていたのが、今後はスパナ陣営が面倒みてくれて、
 スパナも愛されキャラとして、頼れる兄貴分として上手く脱皮してくれそうですし、
 あとは……アカデミー以外の学園生活はどうなるんだろう?

 転校生として、三姉妹が同じクラスの高校生として入って来ると面白そう。
 あるいは、宝太郎の店にやって来るクロトーとか……そう言えば、彼女たちは食事をしたりはできるのだろうか。

 とにかく、今は敵の三姉妹がそのうち、デレて和解する可能性も想定してみたいと思います。
 少なくとも、リバイスのアギレラ様とか、セイバーのサーベラの前例があるわけで。

★キングオージャー

 ラクレスの裁判という名の過去設定確認と、ミノンガンの中からダグデド復活の物語。

 で、次回ですが、たぶん、ギラとラクレス以外の5人の王と王国の設定確認とか、軽い総集編みたいなことをしながら、
 ちょっとだけ話を進めるのかな、と。

 リーダーに相応しいのは……という話をしながら、ヤンマとンコソパのエピソードや設定を振り返ったり、各王様と王国の紹介をそれぞれ3分ぐらいで紹介して、
 最終的には、多数決となって、ギラをリーダーに祭り上げる。

ギラ「え? ボクでいいの?」
ヤンマ「キングオージャーを操れるのは、お前だろうが、スカポンタヌキ。お前がリーダーやらなくて、どうするんだよ? 言っておくが、他の誰がリーダーでも、俺は付いて行かないぜ」

 それぞれが自己アピールしつつ、最後はギラに全ての責任を負わせる方向で、意見が一致する未来が見えた感です。

 ここで、それ以外のサプライズはないと思う。

 突然、「いいや、リーダーはオレサマだ」とドンモモタロウが出現するようなオチはたぶんない。
 「真のキングは俺だ」とキョウリュウレッド(ダイゴ)が出て来るサプライズは期待するけど。

 デイブレイク(声優DAIGO)とキョウリュウレッドのWダイゴが出て来るニチアサというのも捨て難いけど、はてさて。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/13 (Sat) 13:53:58

 定期感想その1です。

 さっきようやく「うる星やつら」録画を視聴したんですが、1期と同じ雰囲気、作風(原作コミック重視)を維持しているようですね。

 安心して観ていられますが、逆に特筆事項なしともなります。これはと思うエピソードのときにスポット的に感想書くことになりそうです。

●牙狼-ハガネを継ぐ者(第1話:創/はじまり)

 流牙編の3作目がいよいよ始まりましたな。TVシリーズ前作:翔編からは9年弱。劇場版:神ノ牙からは6年ですか。ただ、全12話予定らしいのは少し残念かも。しかし新章の始まりと位置付けられているのは心強い。次が予定されているってことですもんね。

 今話は第1話だけあって、まずは雰囲気でしょうか。特にバトルですね。冒頭から会社員風の男を襲うホラー出現でして、まずは準人間態、続いて半着ぐるみといったところ。応戦する流牙も生身バトルで応じ、最後にちょっとだけ鎧召喚。

 闇照編のときと同じく、生身バトル主体なのかなと思いました。しかし鎧バトルも見せてくれて、CGじゃない着ぐるみ型。現時点の自分としては歓迎できる方向性です。ホラーのデザインは過去のギーガーにも通じる感じのゴシック風、古風さもあるメカニカル風と異なる感じ。ホラー態になっても半ば生身でして、アクション重視なのかもと感じました。

 が、この後の次のホラーはなかなかゴツイ着ぐるみだったわけで。EDの配役表示から調べてみますと、冒頭の女型ホラーを演じた南部麻衣さんはバレエ7年の経験があり、他にキックボクシングもやり、アクションに強い方らしい。モデル業もやっているだけあって、体型作りもしっかりやってる。だからあの半生身デザインなんでしょうな。ともかくもよく動くアクションを見せてもらえてありがたかったです。

 この冒頭は「この世界には人を食らうホラーがいて、それを倒す者がいる」という設定紹介を兼ねているんでしょうな。そこが飲み込めたところで、見知らぬ魔戒法師コヨリにいざなわれてクレアシティへ。流牙シリーズ伝統と申しましょうか、戦場は〇〇シティでして、鋼牙編と違ってホラーは都会に巣食うという裏設定とかあるのかしらん。アローやフラッシュなどを思い出したりもします。

 このクレアシティは「破滅ノ門」があるとのことで、ホラーがこの世に出現した最古のゲートですか。ザルバによればこの町は「人を惑わせる甘い匂い」がするとのことで、これがコヨリが語る「それほどの陰我を持っているとは思えない人間が(ホラーに)憑依されている」原因なんでしょうな。

 それには黒幕がいるらしいといのは、次のホラーのシーンで暗示されてますね。工事の現場監督らしい男が発注主らしい男に、本当は打ち合わせ済みの手抜き工事がバレて責任を擦り付けられそうになっている。現場監督の男が憤慨した、と思ったら前髪で目を隠した女(誘惑者)が現れ、現場監督を容易くホラーにしてしまう。

 現場監督のホラー態は冒頭のホラーとはまた雰囲気が違ってまして、ライオンがモチーフの獣人みたいな感じですね。ゴツイんですが動きやすく作ってあるらしく、着ぐるみアクションがなかなかに派手めで嬉しい。まずはコヨリの腕前披露でして、最初は格闘戦。ですが、攻撃力が足らない。続いてエフェクト付きの法術ですが、これも防御力が不足の感じ。

 それならと流牙が助太刀に入ろうとすると、タイトルの「ハガネ」登場。このハガネの鎧アクションを見せるため、流牙の鎧は控えめにされていたんでしょう。冒頭と同じく、着ぐるみアクションに少しエフェクト付けたバトルですね。今作のアクションがこの方向性なら自分としては歓迎です。

 コヨリでは歯が立たなかったホラーもハガネなら圧倒しまして、装着を解いて白羽創磨が現れる。このクレアシティを管轄する魔戒騎士ながら、他の騎士に対して排他的らしく、流牙に「手を出すな」「邪魔をするな」と取り付く島もない。白羽創磨がさっさと去って、続く。

 今作はこの白羽創磨と流牙が互いに認め合う関係になるドラマなのかな。もっとも今話はまず目を引く作りになってまして、ホラー多発などのクレアシティの状況は次回で明らかにされるようです。それで舞台が飲み込めて、第3話からドラマ開始になるんだろうと思います。

 まだ第1話ですが、流牙編として奇をてらわない王道のような印象です。下手すると「変わり映えしない」~「マンネリ」になる恐れはありますが、自分としては「そうか、自分はこういうものが観たかったんだ」と思えます。バトルは人の動きがよく感じられる着ぐるみ主体ですし、流牙と対立的な騎士というのは、闇照編での序盤のギクシャクからの共闘、あるいは鋼牙編初作での零の復讐心からの友情みたいに変化が楽しめそう。

投稿直後追記:
 この「ハガネを継ぐ者」は放送日にはTVerでも観られますね。リアルタイム視聴し録画もしていますが、万が一の失敗の場合に頼れそう。
 GARO公式Youtubeでは翌日ですね。既に第1話はあります。第2話以降もずっとだと期待してますが、第2話までとかだったりするのかな。GARO公式のほうだと、TVerと違って長く置いといてくれそうなんで、やはり万一の失敗を考えると公式のネット放映は最終話まで対応して欲しいところです。

Re: 1月のスレッド(2024) - たさくらたすな

2024/01/13 (Sat) 23:07:59

 あけましておめでとうございます。
コロナにかかりまして待機休養中ということで遅れての正月休みみたいになりました。
自分にでた症状としては頭痛がひどかったですね、一回目のワクチンの接種の副作用も頭痛が出ましたがその時の1.5~2倍くらいの痛みです、今は薬で落ちかせていますがせっかくなので自部屋でのんびりしようかと思ってます。

 年末年始の映画はこちらに関係しそうなのはゴジラ・鬼太郎(6期ベースのゲ謎)・ガッチャード&ギーツを観ております。あと2日ほどのんびりできそうなので感想を述べれるようなら後ほどということで、それでは不定期ながら今年もよろしくおねがいします。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/14 (Sun) 10:56:46

たささん、あけましておめでとうございます。

 コロナ罹患とのことで心配です。つらい症状での待機療養中、ご訪問を頂きまして恐縮です。薬で症状を和らげれば、投稿くらいなら可能なお加減と考えてよいのでしょうか。どうかお大事になさってください。

 自分はワクチンではさしたる症状はなく、せいぜい接種部位が少し張った感じが当日だけするくらいでした。が、やはり事前に医師から聞いた、頭痛などの症状が出る方も少なくないわけですね。それでもコロナにかかってしてしまうと、その比ではないつらさであるわけでしたか。コロナ弱毒化とかいろいろ噂は聞くものの、侮れませんね。

 映画のご感想も、体調が戻られまして、もし気が乗られましたら、伺ってみたいと思います。ガッチャード&ギーツはこちらでNOVAさんからご感想・ご解説を頂き、TV本編と絡めて興味深いものがありました。たささんは、どうご覧になったんでしょうか。

 こちらでは話題にしておりませんが、「ゲゲゲの謎」はあるユーチューバーの解説動画で知り、ちょっと気になっております。と申しますのも、そのユーチューバーの動画はほとんどが「クソ映画」とこき下ろすものなのに、「ゲゲゲの謎」はガチ泣きしたと激賞してたんです。

 そのガチ泣きのレベルが「ローグワン観たときと同じくらい」と言うんですから、ローグワンに感動した自分としては気になるわけでして。他の感想もネットで調べてみますと、作りは6期ベースながら、墓場の鬼太郎との類似・対比もあるんだそうで。特に鬼太郎の育ての親「水木」の扱いが面白いらしい。

 などと興味津々風なこと申しておりますが、自分はケチなもんですから「TV放映してくれないかなあ」などと思っている次第です(^^;。人によってはシン・ゴジラを超えたと評されるゴジラ-1.0もそのうちTVでやってくれるでしょう。

 それでは今年もよろしくお願いいたします。気が向かれましたら、いつでも歓迎いたします。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/15 (Mon) 23:01:32

 定期感想その2です。

●仮面ライダーガッチャード(第18話:駆け抜けろ!進化のファイヤーロード)

 先に不満を申しておきますと、大変に駆け足で進めていろいろ詰め込んだような印象です。情報提示のためにイベントが並べ立てられたと申したらいいでしょうか。そのためドラマで見せてもらえなかったような気もしています。

 その分、本編外で説明されないと曖昧になっている点も散見されまして、仮面ライダーWEBで確認してようやく納得したりしました。ただ、いつものことですが「あれ、変だな」と思ったら、だいたいは自分の勘違い、見間違いであるわけでして、次回以降もしっかり観て、今話にフィードバックかけるとかしないといけなさそうです(^^;。

 それでも感想としては今話で自分が理解したことを元にするしかありません。本編冒頭では宝太郎らに対しては錬金アカデミーが消失し、しかし高校には所属しているという状況ですね。一方、グリオンはアカデミーを占拠し拠点としている。

 ミナトは高校の生徒・教員からは最初からいなかったという記憶に改ざんされている(ケミー以外の記憶操作もできたのか)。ただし宝太郎らは覚えておりまして、仮面ライダーWEBによれば錬金術師の指輪をしている限りは記憶改ざんを免れる設定とのこと(前話でスパナが指輪を死守しろと言ったのはそのためらしい)。

 ムーンマルガムは引き続き暴れてまして、まず蓮華と錆丸、続いてりんねが影の世界に捕らわれる。宝太郎/ガッチャードでは太刀打ちできず、デイブレイクの助太刀で何とかムーンマルガムを撤退させるも、りんねらは捕われたまま。

 デイブレイクは自分が持ってる「ガッチャーイグナイター」を使って強化せよと宝太郎/ガッチャードに申し出るも、宝太郎は自分で作ると固辞(無理な作意を感じる点、その1)。なら10年前に行けとデイブレイクは言う。イグナイターを自作(?)するなら「この世にたった一つの宝物」が必要というわけですね。

 おそらくはデイブレイク自身がこの世界/時間に来るために使った「タイムロード」を宝太郎に授け、10年前に行け、ただし過去の自分と接触するなと戒める。これはちょっと無駄、あるいは混乱を招く設定だったかも。仮面ライダーWEBによると、素手と素手とかの接触がマズいらしい。

 たぶん過去の自分が錬金術で作った「ゴーグル」を無理矢理奪う選択肢をなくすためなんでしょうけど、分かりにくい。素手が接触した途端、「タイムロード」が苦しみだすんですが、それ以外の接触では何も起こってません。そもそも会うことだって接触のはず。禁じられた「接触」って何だろうと疑問が生じ、仮面ライダーWEBの解説読むまでは「?」状態でした。理解してからも、宝太郎の行動を制約してピンチ作るとかにはなってなくて、何か無駄な禁じ手だなという気がしてしまいます。

 さらには過去の宝太郎が端からウロボロス界にいるというのも、ケミーと知り合いになっている説明にはなってますが、どうやってそこへ来たのかが不明。この世界に(ケミー100体と共に)逃げ込んで研究を続けている風雅も幼い宝太郎に気付いてないですから、連れて来たはずもない。風雅のいるところに17歳の宝太郎が来ないといけないから、7歳の宝太郎もそこにいることにする、という都合のように感じられてしまいます。

 また、17歳の宝太郎が7歳の宝太郎(ないしはホッパー1)が錬金術で作ったゴーグルを一目見て「この世にたった一つの宝物」と察知した理由も不明。なんだか「このゴーグルがイグナイター作る宝物なんだから」から逆算して組み立てた流れのように感じます。

 ともかくも、そこへ10年前のグリオンが三姉妹連れて、やって来る。「暗黒の扉」を開くためらしく、風雅が開発中で、後にガッチャードのドライバーとなるものがその目的に使えるらしい。さらに風雅と遭遇してバトルとなっての会話で、錬金連合幹部らの記憶改ざんがグリオンから語られる。裏切者はどうやらグリオンで、風雅に罪を擦り付けたらしい。

 これは観ているこちらに情報開示する会話ですが、りんねを苦しめて来た懸案事項がこうもあっさり明かされるのはちょっと拍子抜け。りんねはこの場にいませんが、17歳の宝太郎は物陰でしっかり聞いているわけで、りんねにも伝わるはずです。

 グリオンの攻撃からケミーを庇おうと7歳の宝太郎が飛び出し、さらに17歳の宝太郎は幼い自分を庇おうと飛び出す。7歳の宝太郎はお礼にとゴーグルを差し出し、受け取った17歳の宝太郎は「タイムロード」の限界で現代に戻る。この流れも強引に感じました。なぜゴーグルをお礼にと渡したのか。7歳の宝太郎は17歳の宝太郎の目的は知らないはずですし、父親のゴーグルの模造品がそんな大事なものと知る由もないはず。

 ともかくも現代に戻りまして、ゴーグルから宝太郎独自のイグナイターを作るわけですね。これで新フォーム:ファイヤーガッチャード完成。スピードタイプのようでして、影の世界と行き来して手に負えなかったムーンマルガムを圧倒・打倒して、ケミー:ネミネムーンを回収。これで、りんねらも影の世界から救出される。

 これを見届けたデイブレイクは満足気に「さすが俺」と呟きまして、これでデイブレイクは未来の宝太郎と確定したと考えてよさそう。それもデイブレイクの回想では破滅した未来となってまして、「5年後にグリオンは世界の半分を掌握。10年後は未来という概念がなくなる」ということらしい。それが変わる可能性が出て来たようですね。

 デイブレイクは「お前(宝太郎)なら掴めるはずだ、最高のガッチャを」と言って消え、宝太郎は「ガッチャ」という言葉からデイブレイクの正体を察する。のですけど、デイブレイクは登場時点から宝太郎についてよく知っている節がありましたんで、宝太郎の口癖を知っていてもおかしくない。「ガッチャ」で宝太郎が気が付くのはちょっと強引な気がしないでもない。

 それはともかく、未来が変わったんでデイブレイクも消えたと思ったんですが、仮面ライダーWEBによれば、デイブレイクの未来世界はそのままで、今話の宝太郎の未来の世界は別に分岐したとのこと。デイブレイクは、例えばドラゴンボールにおけるトランクスみたいなもののようですね。トランクスも過去の悟空を救いましたが、未来に帰っても人造人間に破壊された世界のままでした。

 ただ、デイブレイクが消えたわけではないとなれば、いずれ再登場ということもあり得ますんで、ここは期待できるポイントと考えることにします。自分は前話時点でデイブレイクが己が過ちを宝太郎にさせなければ、デイブレイクは消えると思ったんですが、そうはならなくて幸い。が、宝太郎の父親がデイブレイクと予想しちゃったから、そもそも大外れなんでしたorz。

 ちょっと気になるのはデイブレイクの回想でのゴーグルです。廃墟と化した世界でゴーグルを拾い上げてましたが、あれはデイブレイク(敗北の歴史の宝太郎)が幼いときに作ったものなのか。それとも、もしかしかして模造品ではなく父親の持ち物で、父親が死んだこと(おそらくはグリオンに敗北して)を暗示しているのか。

 ともかくも一段落でして、先輩ズ(蓮華&錆丸)も合流して「キッチンいちのせ連合」を立ち上げて続く。

 次回「りんねの夜明け!変身・マジェード!」では、ようやくマジェード登場みたいですね。既に変身経験があるとTV本編で匂わされてましたが、仮面ライダーWEBによりますと、マジェードは劇場版を観てくれた人への特典であるらしく、TVにはちょっと遅らせて登場させたかったらしい。

 それが次回ということで、りんねの再変身に必要な魔力回復のドラマとなる模様。どうやら、ファイヤーガッチャード→マジェードと連続登場する流れを作るための今話の無理であるみたいです。次の次はスパナのヴァルバラドの新フォームということになるんなら、今話の流れも受け入れられそうな気がします。

 それにしても反感を持ち始めたらしい冥黒の三姉妹の動き、どうなるかなと。今話でグリオンから「お人形さん」と呼ばれたことは相当に許せないみたいです。次回ではアトロポスがりんねを狙うようですが、りんねがホムンクルス/人形由来であるとすると、むしろ共闘の流れに変わっていくかな。

●王様戦隊キングオージャー(第44話:王の証!真の六王国同盟)

 のっけからロボット風着ぐるみで狭い檻のなかで作業するラクレスでして、ここまでおふざけしてどうなることやらと心配になりましたが、終わってみると燃える展開でして納得でした。

 とはいえ、ロボレス・ハスティーの次はラクレスとして「王の証」にダグデド打倒の力があると言い出しまして、前の剣に力があるに続いて唐突な流れ。さらにリーダーを決める必要があると言い出したのはいいが、かなりふざけた対決からカオスへと、観ていて「何やってんの、これ」と思ってしまいました。劇中のギラも「わけ分からん」と嘆いてます。

 さらに大問題発生でしてヤンマ/叡知の王が「王の証」の使い方を突き止め、その力を振り回す暴走に。ヤンマが「テッペンだ」というわけですね。

 が、すぐにカオスの理由が分かりまして、ギラが地上に落とされてみると、シュゴッダム国民が皆、自分がテッペンだと叫んで争ってる。ヒルビルの洗脳だったわけですな。おそらくは冒頭のロボレス・ハスティー登場前に既に洗脳が発動していたかも。

 タイミングとしては復活したダグデドがチキューを滅ぼさず、コレクションにすると言った直後なんでしょうな。これがたぶん、ラクレスが「道具」として各国でこき使われる前だったんでしょう。みんな、今話冒頭からおかしかったんだ、きっと。

 ヤンマが力を独占して暴走し、そこへギラが絡んで行って、となるわけですが、こちらの先週分のご感想がほぼ大筋で当たってると思いました。特にヤンマが仕切ってる点ですね。今話ラストでは、円卓の騎士よろしく6国王平等の体裁を取りましたが、ヤンマは(洗脳ゆえとはいえ)今話の仕出かしで一歩引くはず。リーダー争いに加わった面々もたぶん次々そうなるでしょう。

 洗脳を受けないカグラギの動きは、同じく洗脳から免れるギラの背中を押すもの。そして、こちらのご指摘にありますように、「キングオージャーを操れるのは、お前(ギラ)」ということがあります。切り札を動かせるギラが自然とアーサー王ポジションになるのが自然です。

 その流れを最初に作ったのが、ギラで「歯ぁ食いしばれ!」と叫んでヤンマを殴りつける。普段のギラからは想像もつかない動きでして、しかしヤンマに通じる「言葉」はこれしかないと思い切ってのことらしい。これはヤンマ流なわけですな。その後もギラはヤンマを立てるように動いてます。が、上述しましたようにヤンマは一歩引くはず。受けた恩を忘れないタイプですし。ヤンマが仕切って、結局はギラを立てる流れになるはずです。これが他の王に波及しそうだと、自分には思えます(そうなるとカッコいいなあ、という願望なんですけども ^^;)。

 その流れを下支えしているのがラクレスですな。ヒルビルを倒して一段落すると(五道化がまた1人去り、いよいよ終盤っぽい)、ラクレスはロボット着ぐるみこそないですが、また冒頭の檻に戻って作業。ヤンマに問われるままに王位にあったときの心境を語るんですが、力に溺れていたと言う。たぶん嘘ですな。

 例えばヤンマを(ダイゴーグが)倒したとき、喜んだみたいなこと言ってますが、自分はそのときのラクレスの表情が複雑であると感じました。一瞬苦しげで、しかし『ここは笑って見せねば』という感じで狂ったように笑ったはずです。決して嬉しそうでも安心してそうでもありませんでした。が、ヤンマは倒されてましたから、ラクレスの表情などは見ていない。せいぜい笑い声が聞こえただけのはず。

 ラクレスはまたもや汚名を覚悟で自らを詰って、ヤンマの自覚を促したように思えます。ヤンマも自らが直接的に非難されてないからこそ、洗脳時の歪みを素直に省みて、二度とすまいと思えたんでしょうな。

 で、スズメのいる元の牢獄に戻ったラクレスがようやく真実を語る。各王の証は元は1つであり、危険なので6つに分割されたが、1つに戻ると気が来たようだと。これは直接的には平等な6王国同盟(による力乱用抑制)を指すと思いますが、1つになった証はいずれ誰か1人が代表で預かる必要が出るはず。ラクレスとして、ギラをその代表と考えてないはずはない。

 次回「王を継ぐ者たち」では、各王が精神だけ子供になるわ、リタとカグラギの後継ぎ問題とか今そんなことやってる場合かと思うような話と予告では出てますが、今話同様、シリアスに収束していくと期待してよさそうです。たぶん、リタがギラに一目置く流れになるんじゃなかろうか。次のメイン敵手らしいミノンガンの中にいる誰かの正体も明らかになるといいなあ。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/16 (Tue) 00:21:25

 番組改編期で、感想書き込みのタイミングを、また調整しないといけないなあ、と思いながら、
 特撮感想です。

★牙狼

 第1話は、アクションと新キャラ紹介編に終始して、ストーリーは大きく進まず。
 とりあえず、新たな舞台のクレアシティに流牙が招聘された形。莉杏がいないのは、たまたま彼女が別の任務で出張仕事をしていた、と脳内解釈。

 さて、2体めのホラーが「手抜き工事の件で罪を被せられた」というストーリーで、昨年末の仕事人の後半エピソードを思い出したり。
 まあ、こちらは仕事人の代わりに、ホラーが晴らせぬ恨みを晴らす展開になるわけですが。
 牙狼と仕事人というネタ絡みだと、バラゴが京本政樹さんとか、冴島雷牙役の中山麻聖さんの父が三田村邦彦さんとかに、つながって来るわけですが、さておき。

 今回、牙狼とハガネの2つの鎧アクションが見られて、黄金騎士は瞬時にホラーを倒して、あっさり着装解除。
 ハガネの方が見応えあるアクションだったのは、もちろん新登場の騎士の見せ場を長くしたという事情もあるのでしょうが、おそらくはホラーに対する両鎧の戦闘力の差もあったんじゃないかなあ、と。

 つまり、黄金騎士は最強なので、鎧をまとえば雑魚ホラーなど一瞬で葬れる。
 一方のハガネはそこまでの戦闘力がないので、雑魚ホラーに対しても、それなりの時間を要するとか。

 もちろん、流牙の場合は生身アクションが見どころの一つだったりもするのですが、
 ともあれ、「破滅の門」を始めとする背景説明は、また次回の楽しみにして、久々の鎧アクションは十分及第点だなあ、と。

 まだ、凄えとか驚きには値せず。
 そのうち、バトル演出やアクションに感じ入る回を期待して。

★キングオージャー

 前回の予想を盛大に外したので、先に修正しておきます。

 ヤンマメインで、彼のラクレスに対する不信感や反発が、権力の魔性への理解で昇華された回と理解。

 まあ、ラクレスがかつての氷室幻徳(inビルド)みたいに、コミカルギャグキャラに振り切れたりして、親しみやすさ演出を見せることで仲間になった感。
 しかし、「道具」呼ばわりとか、雑なイジられ方が笑えつつ、ともすれば場を仕切ろうとする風格演技もあって、アップダウンの激しさが楽しいですな。

 そして、ギラをリーダーとして認める流れじゃなくて、王様戦隊はリーダー不在のまま、誰かが暴走したら他の誰かが止める合議制チームとして全員が納得して、一致団結する流れで決着。

 そして、次回はまたミノさんによる子供化作戦? 
 今回はヒルビル退場だったけど、次回はミノンガン退場回かな。

PS.ガッチャード感想はまた後日。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/17 (Wed) 23:11:32

 定期感想その3です。

●BASTARD II(第29話:氷雪)

 情報整理回でしょうか。冒頭からは前期ラストの崩壊からDSが皆を逃がしたことがラーズの推測として語られる。ガラは既に登場してまして、四天王クラスだと生き延びた理由は何とでもつきそうですが、未だ最後の封印を宿すシーラ姫の存命を保証する意味があるんでしょうね。

 そこからはカル=スがDSに匹敵する強さを示すため、ダイ=アモンが襲来。まず魔戦将軍より(満月の夜ならば)強いことを示しておいて、カル=スには一方的にボコられる。これで一応、魔戦将軍2名を鎧袖一触のDSと同等くらいと示してるわけでしょうね。

 ダイ=アモンらしくコミカル仕立てですが、DSも登場するなりコメディでしたからバランスなんでしょうね。それだけでなく、ダイ=アモンは自慢したくて喋りまくるキャラクターですんで、上手い具合に口を滑らせて、カル側及び観ているこちら向けに情報提供もしてくれる。

 カル側に対してはDSの存命を伝える意味がありましたな。これはアンスラサクスも察知していなかったらしく、知るや否や強く反応する様子がある。カル=スも怒りを見せるほどですが、演出でアンスラサクスに支配されていることが描かれてますから、カル=ス本人の意思とは無関係となりそうです。

 カル=スはアンスラサクスが母親に見えており、確か母親が精神的に弱点になっているはずですね。そこに付け入られて支配され、今やアンスラサクスが居城に根を張り巡らせている状況。ただし魔法で隠している。が、魔力の強いダイ=アモンにはバレており、偽装を解除されて魔戦将軍も事態を知ることになると。ただし、誰もあまり気にしてませんな。

 実は荒れ果てている城内に魔戦将軍が動揺しないのは、カル=スに対する絶大な信頼があるから。そこは具体例としてイングヴェイがカル=スに仕えるに至った経緯で示される。祖国を侵略するカル=ス暗殺を試みたイングヴェイ、軽くあしらわれるも返り討ちにされない。さらにカル=スが「合理的」と言いつつ、占領後の善政のプランを示すに至り、イングヴェイ心酔したわけですね。

 3話まででア=イアン=メイデのマーシ王子の暗愚ぶりがコミカルなまでに誇張して描かれてますんで、たぶんイングヴェイの主も似たような面があったんだろう。

 が、現在のカル=スは以前とは打って変わっているわけですな。アモンに女性と見抜かれたシェラなどは、既に強い不安を覚えている。イングヴェイもアモンとの戦闘の巻き添えにされており、以前のカル=スでは考えられないことであるらしい。

 しかし魔戦将軍はカル=スに付き従う。これは以前のカル=スの徳によるものであるようで、もしカル=スがアンスラサクスの支配を受けていることが知れたときにはどうなるか、といったところでしょうか。

 ドラマ的にあまり動きはありませんが、DS側とカル側の状況が整理されて、ドラマがあるとしたら次からかな。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/18 (Thu) 01:36:09

 ガッチャードとバスタードの感想です。

 余談ですが、ガッチャードに登場するライダーは全員、名前の末尾がドという法則があって、敵のドレッド、次回登場のマジェード、そしてヴァルバラド、さらにネット配信のレジェンドもそう。
 すると、仮面ライダーバスタードもありか、と思いつつ、仮面ライダーバスターは前にセイバーで出ていたな、と。

★ガッチャード

 デイブレイクが破滅した未来からタイムロード(時王?)のケミーカードでやって来たパラレルワールドな宝太郎自身と判明。
 一説によると、ジャマタノオロチ戦で仲間を助けられなかった先の未来像だったのでは? と。

 あの時は、劇場版の厳しいバトルの直後で、みんなが力を消耗していたという事情があって、
 グリオンさんが錬金連合の上層部に影響力を持っていたという背景を考えると、釘宮リヒトたちの暗躍も、彼の差し金という可能性も否めない。
 監査官2人の裏切りも、グリオンが背後で糸を引いていて、劇場版の事件が終わって、アカデミー側の抵抗力が削がれたタイミングを見とって、グリオンが動き出した。
 それを邪魔したのが、デイブレイクということになりますな。

 で、今回のエピソードで、ミナト先生が敵に回ったことで、蓮華先輩が戦意喪失となっております。
 彼女が錬金術を志した理由が金儲けのため、という俗っぽさで(その背景はまだ謎ですが、そのうち錆丸先輩みたいに劇的なエピソードがあるかな)、義理人情とか、面倒見の良さはあるものの、指導教官なしに錬金術に関わるほどの心の強さは持ち合わせていなかった。
 まあ、宝太郎やりんねほどの覚悟は持っていなかったわけですな。

 で、今回は宝太郎の過去の封じられた記憶と、それから宝太郎の覚悟を示した回と言えます。
 ここで大事なのは、宝太郎は錬金アカデミーに入る前から、ケミーと関わっていて、しかもケミーの協力で自己流の錬金術を会得していたわけですな。
 これが例えば、謎の父親に由来するものか、それとも血筋とは関係なく宝太郎個人の天賦の才によるものかはともかく、彼の土台はアカデミーにはない、と示されたわけで。

 なお、蓮華先輩の戦意喪失の理由は、宝太郎よりも長くミナト先生に師事していたという理由が考えられますな。
 ミナト先生が、蓮華や錆丸の才能を見出し、コツコツ錬金術の基礎から教えてきたということなら、先生と関わりの短い宝太郎よりショックは大きいだろう、と。

 一方、宝太郎の性格は、楽観主義で、夢に対して一途なだけでなく、意外と負けず嫌いというか、上から目線の相手に対して反抗心旺盛だったりします。
 スパナに張り合ったり、劇場版ではギーツに張り合ったり、今回はデイブレイクにさえ張り合ってみせる。
 父親が家にいないからか、やたらと自立心旺盛で、上から目線の男性には、負けるものかと食ってかかる面がある。

 役者の雰囲気が爽やか系なので、明るく演出されていますが、がむしゃらな反抗期っぽい気質で、負けん気が強い。
 ええと、夏目漱石の坊ちゃんみたいな感じか。彼は最後に教師を辞めて鉄道関係の仕事をしていましたが、ガッチャードも蒸気機関車モチーフだし。

 で、頭は良くなくて、感性で突っ走って、極端から極端に突っ走る傾向がある。ブレーキが掛からない暴走機関車みたいな性格で、これが成長したら、荒れるぜ〜止めてみな、の桐生ダイゴに近いヒーローになりそうだ(いや、未来の声はDAIGOですが)。

 そんな宝太郎が、感性だけで突っ走った結果が、未来の自分からパワーアップアイテムをもらうのではなく、自分で作るという選択。
 でも、幼少期の自分が、すでに錬金術を発動していたのを見て、「さすがはオレ」と言いつつ、過去の自分ができるのなら今の自分もできるはず、とその気になったりする。
 さらに、過去の自分がピンチなのを、迷わず身を張って救出する。

 これも実はデイブレイクとやってることは同じなわけで、しかもデイブレイク曰く、「過去の自分とは接触するな!」
 いや、それを言ったら、デイブレイク本人が(正体を隠しているとは言え)接触しているという事実を棚に上げてます。

 正直言って、タイムパラドクスとか矛盾に満ちたお話なのですが、それを成立させているのは、宝太郎自身が勢いで突っ走るおバカだから。
 で、タイムパラドクスの修復のためにダメージを受けているタイムロードが可哀想と思いながら、宝太郎の勢いに視聴者も乗せられて、ファイヤーガッチャードの熱い疾走感に快を覚える。

 これまでのガッチャードは、りんね父の作ったドライバーで変身するだけで、錬金術師としては何も自作できていなかったのですが、
 変身アイテムの強化パーツを自作することで、ついに錬金術師として(ケミーとの交流以外の)才能を示したわけですな。

 つまり、錬金術師として自立した。

 ここで蓮華先輩が、お宝ちゃんの強さに感服したのは、単に戦闘力だけでなく、教師が敵対して指導者不在の状況でも諦めずに戦い続ける心の強さであって、そういうのを目の当たりにしたら、先輩として自分も投げ出すわけにはいかない、と火がついた。
 そして、目的が「敵に操られているかもしれないミナト先生の救出」なんですな。前に錆丸先輩が敵に操られた事例があるわけですから、今回もその可能性は大きい。

 火をつけた宝太郎の家を拠点として、自分たちの錬金アカデミーで再出発という流れで、
 年末からの勢いがさらに加速する流れは、面白いな、と思っております。

 で、次回は第3の脚本家、井上亜樹子女史がライダー初参戦というトピックが盛り上がっています。井上敏樹さんの娘で、親子3代でライダーに関わるという逸話がすごい。
 祖父の伊上勝氏が昭和ライダーの第1話からメインライターを務め、敏樹氏はクウガから始まる平成ライダー1期の中心ライターで、令和のライダーはその娘というのが劇的だし、
 さらにストーリー内容が、九堂りんねが父親から託された錬金術師の想いと力を胸に、改めて変身を遂げるという、何て出来すぎた展開。

 父娘の継承が、劇中人物でも、書き手の方にもシンクロしてる回になりそうで、期待大だなあ、と思ってます。
 事実は小説よりも奇なり。

★バスタード

 ダイ・アモンの子安武人氏、大ハッスルな回。

 改めて、彼がダイ大のミストバーンとか、ジョジョのDIOの声とは思えないぐらい、ノリノリ演技に笑えました。

 もう、子安劇場ってだけで、ストーリーそっちのけで満喫できたってものです。
 なお、カル・スの声はジョジョ5部のジョルノなので、図らずもDIO対ジョルノの父子対決でもあったという。

 基本的にこの番組、敵だった者がどんどんDS陣営に引き込まれていくという展開で、
 敵役の魔戦将軍にも憎めない事情があるのを示した展開。

 というか、ダイ・アモンの方がどう見ても悪役なもので、悪党VS悪党の群像劇が少年マンガでは珍しかったなあ、と連載当時は思ってました。
 
 まあ、今回は敵側の背景を示した回で、次回は「DS、ゴブリンをスレイする」話になる模様。

 声優的には、アビゲイルが蜥蜴僧侶で、シーラ姫が妖精弓手で、どうしてもつなげて考えがち。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/20 (Sat) 10:28:20

 定期感想その1です。

●牙狼-ハガネを継ぐ者(第2話:創/はじまり)

 前話では頑なな態度ながら、ホラー(レグレージ)を危うげなく討伐し、さすがはクレアシティを管轄するだけのことはある、と見えた創磨ですが、今話では未熟な面が強調されてますな。そのくせ、やたら突っ張っている。ただし、その理由も明かされることで、創磨の人物像にある程度の納得もいく。そこに流牙が関わっていたというのが面白そうなところ。

 冒頭、またも会社員風な男が襲われてまして、第1話と同じ趣向かと思ったら、会社員風の男を襲ったのは路上強盗でしたか。半殺しにされた会社員風の男を「誘惑者」がホラー(ルカルゴル)としてしまうが、男はそうされることをあまり望んでないような。

 一方、魔戒側拠点ではクレアシティを法師として管轄するムツギが「アゴラの騎士」を援軍として招いての作戦会議ですね。創磨がえらく反発しているようで、「アゴラの騎士」をあからさまに侮り、一触即発まで行く。この態度の理由は後で明かされますが、アゴラの騎士筆頭のイグスやムツギ法師の言う通り、未熟さが露わですな。

 それはともかく、前話のホラー襲撃現場から回収した証拠品にザルバの感じた甘い匂いがあり、陰我を引き出す作用があるらしい。「破滅ノ門」についても語られ、予兆は3年前から。その時期に創磨の父であり騎士であるゴドウが理由不明の失踪しているわけですね。

 その辺りは一切隠されずに、すらすら明かされてますな。流牙側が当面どう動くかをハッキリさせてくれてます。全12話ということで、あまり複雑な裏があるわけじゃないんでしょうけど、今話で明かされた事件の概要がそのまま真実というわけじゃないんでしょうな。

 ぱっと見には「失踪したゴドウは(暗黒魔戒騎士みたいに)闇落ちして、ここ数か月の一連の事件を起こしている。目的は破滅ノ門を開くこと」辺りでしょうか。そう見せかけたい黒幕がいる、となりそうな気がします。黒幕としてあり得そうなのは、まずムツギ法師でしょうか。クレアシティにずっといるわけですから、策を施すに最も都合がいいポジションです。

 今話登場のアゴラの騎士も怪しい。筆頭のイグスですと創磨を未熟として排斥・交代を考えていそうでして、父:ゴドウに続いて息子:創磨を除きたい理由があるのかも。今話で流牙がゴドウから継承した技:閃光剣舞が未登場のラスボスの弱点なのかもしれません。創磨でなく流牙が今話使ったことで、もし次話からイグスに態度変化があるようですと、疑いは強まりそう。

 最も若いオビも意外性という面では黒幕として面白そう。頼りなさそうで、流牙が黄金騎士と知ると大喜びで、その軽さに創磨がカチンとくるほどですから、悪さをしそうにない感じ。ある意味、創磨よりはるかに未熟。疑いを持たれにくいキャラクターが黒幕だったりするのは、パターンとしてはありそうです。

 先走り過ぎ妄想はさておきまして(^^;、今話のメインバトルは冒頭のホラー(ルカルゴル)への創磨/ハガネの対処がポイントですね。創磨、女性を救っておいての自信満々の討伐開始ですが、意外なほど手こずっていた模様。ついに人けの多い場所まで出てきてしまう。ここで苦戦と申しますか、周囲に目配りできない創磨の欠点が露わに。

 ホラーからの攻撃を剣で切り裂いてしのいだのはいいが、流れ弾が背後の人々へ。これはかろうじて流牙が防ぐも、創磨は混乱してしまう。すかさず流牙が「ホラーに集中しろ!」と叱咤、ようやく創磨は鎧召喚して戦いますが、またも手こずる。見てられないと思ったんでしょうか、流牙が鎧召喚しまして「閃光剣舞」でホラーを一撃で仕留める。

 これを見た創磨がまたも混乱、茫然自失ですね。なぜなら「閃光剣舞」は父ゴドウの技であるから。創磨としては、「閃光剣舞」を放つ流牙に父を感じもしたでしょうし、同時に『なぜ自分(創磨)を差し置いて流牙に伝授したのか』という嫉妬めいた怒りもあるはず。どうしていいか分からなくなった創磨はよろよろと去る。

 この創磨の一連の行動が創磨のバディと思しきコヨリの語る「創磨は父ゴドウが帰って来ると信じて、クレアシティ管轄騎士の座を守っている」で理解できるわけですね。創磨は形式上は管轄騎士かもしれませんが、実はお留守番のつもり。おそらく自分が実力不足の未熟なことも分かってるんでしょう。それだけに突っ張って強気を見せてないと、父以外の後任にその座を奪われるという恐れがあるはず。

 そこへ流牙が父の技を見せたことで、次回「鋼」では創磨の転機が来るかと思ったんですが、聞こえて来る台詞からしますと依然として創磨は突っ張り続ける模様。ゴドウが予告映像には見えますんで、3年前にどうなっていたかを明かしてくれるのかも。

●うる星やつら(第25話:想い出ボロボロ!?/想い出のアルバム/涙の家庭訪問 激闘の藤波家編」)

 80年代アニメで印象的だったエピソードが来まして、いい比較になりました。それにより80年代版では自分がどう面白がっていたかを再確認し、明確に意識することができました。

 その前にちょっと気になった演出の小さな差から。このリメイクでも設定は70年代のようですが、現代風に手直しもしてあるようです。竜之介が諸星家に招かれて夕食を振舞われるシーンでは「おふくろの味」に感激し、それを見たあたる母があたる父のおかずを奪って竜之介に「これもお食べなさい」という点は80年代版と同じ。

 80年代版で強調されたのは、その料理が「袋のままお湯に入れて3分待って封を開ける」と説明したあたるに、あたる母がしゃもじを投げつけること。要は「手抜き」といじるギャグですね(今なら電子レンジでチンなどでしょうか)。そこはもう現代では面白がられないということなんでしょうな。しかし「おふくろの味」というのは依然として魅力要素として語られると(家庭の味とかに言い換えない)。

 そこはちょっと感心した程度なんですが、はっきり80年代版と作風の差を感じたのが、竜之介の父が語る妻の思い出。職業も経歴も名前すら次々変わるデタラメ話ですね(後半のアルバムの伏線でもある?)。80年代版はそこを膨らませて、デタラメ歴史を語るギャグシーンになってました(竜之介の父が語り始めて、錯乱坊のナレーションに引き継がれる)。

 十五年戦争が終わった時期から話が始まるも、歴史用語をランダムに用いたもので、「同年、中大兄皇子、蘇我入鹿を殺害」と時期もデタラメ。しまいには「赤い夕陽のイスカンダルへと旅立っていった」とか、当時の人気作品のパロディまで交える。そして話の最後は十五年戦争が始まるところで終わる。

 まあカオスなんですが、当時の自分はそういうのを面白がってました。今だと、その手のは全く喜ばないですね。用語をランダムに拾い出してつなげるなんて、誰にでもできる遊びに過ぎないとしか思えませんので。しかし80年代当時は、自分のみならず結構受ける演出だったように思います。

 後半ではそれとは異なる要素で80年代版を面白がってました。夜中に竜之介の父が寝ぼけて竜之介を追い回すシーンです。今話のはいわばアニメとして普通の作りです。80年代版のは、逃げる竜之介と追う父を後ろからカメラで追う視点で、2人が壁から天井へと縦横無尽に走り回ってました。

 そういう手法はセル枚数を膨大に要するわけでして、なかなか観られない映像でした。贅沢な作りだなと感心したのを覚えています。相当に人気が出て、予算も人も潤沢に付けてもらえてたのかもしれません。

 でも、上記のいずれもシーン映像だけの効果です。ストーリーやドラマの面白さに寄与するとは申せません。しかし当時の自分はそういうのがあるエピソードを面白がり、未だに記憶も(かなり ^^;)鮮明だったりします。よく覚えているだけに、今の自分が面白がりそうにないことも分かります。

 20年代版の今話ですと、ドラマ展開に目が行き、竜之介の父のキャラが改めてはっきり印象付けられた気がします。80年代の自分はシーンごとの見た目を面白がり、20年代の自分はキャラクターを面白がっていると自覚した次第。原作コミックはたぶん、キャラクターを面白がれるような作りだったんでしょうな。だから当時の自分はあまり評価してなかった(アニメの補足くらいに考えていたと思う)。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/22 (Mon) 23:27:03

 定期感想その2です。

●仮面ライダーガッチャード(第19話:りんねの夜明け!変身・マジェード!)

 先週分のご感想で、強化パーツの自作が錬金術師としての自立を意味する旨の部分、特に参考になりました。自分は「上から目線の男性には、負けるものかと食ってかかる」と仰るようなことだけ感じ取っていたようです。宝太郎個人の部分ですね。

 状況をすっかり忘れておりまして、錬金アカデミーから放逐されて、りんねの父:風雅とも(過去に戻ったのは例外として)あれっきりになっており、孤立無援なんでした。全てを自前で用意しないと対処できないわけですな。となると、強化アイテムくらい自分で用意できなくてどうする、となるのは自然な流れなんでした。言われてみるまで思いつきませんでした。

 今話はようやくのマジェード(TV本編)登場と、変身者であるりんねのルールへの拘りが肝ですね。ルールについては、冒頭のキッチンいちのせ連合結成式(?)での蓮華の「人とケミーを守るのは錬金術師の使命や」がヒントになってるかも。ルールを法と言い換えますと、法の各条文以前に立法目的があるわけですね(第1条になってたりする)。「

「この法(ルール)は何をどうしたくて、各条文/規定を定めたか」というもの。が、往々にして細分化された条文に拘り、法の目的から逸脱することがあるようです。前に見聞きした事例では生活保護で奇妙な不幸がありました。ある人が当てにしていた入金が得られず、生活保護を受けることになった。

 が、しばらくして入金があり、生活保護離脱を申し出たところ、「保護期間中の収入は法のこの条文に従い、支給した保護費に弁済に充てよ」と言われ、生活保護から離脱できなかった。とても奇妙な話に思えました。困窮時には保護するが、自立を促すのではないのかと。法が生活保護に縛り付けるようでは本末転倒です。

 そんなジレンマ(?)が今話のりんねに発生しているようですね。キッチンいちのせでの論争(?)では、りんねは前話でミナトの指輪を返せとの指示に背いた点を突かれる。アカデミーのものは退校時には返還すべきなのは確かでしょう。でもそれでは「人とケミーを守る」が実行できないわけですな。でも、りんねはルール各条文に拘っており、言葉に詰まってしまう。

 続いて、りんねは高校の帰り道でのミナトとの遭遇。アカデミーに戻れとの誘いですね。オレンジ色の指輪は特別だからというのが理由。りんねは言下に拒否。そこは「人とケミーを守る」に基づく判断で正しい。が、「錬金術師なら連合の意思に従わなければならない」なる条文を突きつけられると、りんねはまた言葉に詰まる。

 りんねのルールに拘る態度は父の風雅の教えだからのようですね。おそらく大事な意味があるんでしょうけど(錬金術って使い方次第では危険なものですしね)、りんねの判断に基づくものではない。いわば風雅の教えに機械的に従っているだけ。これも立法目的を忘れて各条文に拘る態度と思えます。

 が、りんねとミナトの言い合いは宝太郎が駆け込んできたことで中止。宝太郎の言い分はミナトからポエムと言われてしまいますが、全体方向としてはあながち間違ってもないかも(及び、ミナトが隠している真意も同様)。しかし変身してのバトルになりまして、ガッチャードがイグナイターを行使すると、ドレッド/ミナトは撤退。

 続くシーンでちょっと驚いたんですが、宝太郎はまだ過去で見たことをりんねに知らせてなかった。てっきり、既に伝えて了解されていると思い込んでました。が、ともかくも全てはグリオンの仕業であり、皆は記憶操作で(本当はケミーを守っていた)風雅が犯人と思い込まされているとりんねは知る。これでようやく、りんねの最大の悩みが解消。

 しかし「ルールを守れ」との風雅の教えを、宝太郎を通じて再び聞かされる。ただし、宝太郎の解釈は「裏切者と言われても守らなきゃいけないルールがあったんだ」。これはこの時点の、明示的・表層的なルールを順守すべきと思うりんねには難解なようですね。

 しかし、グリオンが悪意ある人形から作りだしたケルベロスマルガムが襲来。拠点キッチンいちのせの錆丸が先に察知し、急報を受けた宝太郎らが急行、バトルとなる。が、マルガムは陽動だったようで、操るアポロトスがりんねを襲撃。殺害が目的の模様。その第一撃はファイヤーガッチャードがしのいでりんねを逃がすも、イグナイターが過熱してファイヤーとしては戦闘不能に(これって暴走フォームということなのかなあ)。

 りんねはガッチャードを救うべく、マジェードに変身を試みるも果たせず。が、アポロトスも流れ弾を受けて、ケルベロスマルガムを使役する笛を破壊され、逆に自分(アポロトス)が狙われてしまう。この事態はグリオンが想定したのかどうか不明ですが、目の前にガッチャードもりんねもいるのに、ケルベロスマルガムがアポロトスに襲い掛かるのは不可解な気がします。

 ともかくも、さすがのアポロトスも恐怖を覚えたのか、思わず「助けて」と声が漏れ(音としては心の声っぽい気もする)、りんねが気持ちを動かされ、マルガムとの間に割って入って助ける。これには前に思わずりんねがアポロトスに言った「友達になりたいんじゃないの?」が関係しているわけか。しかし、またも「敵を守るなんてルール違反」を突きつけられる。

 しかし、今回はりんねも答えが出せまして、「私のルールは私が決める!」。なぜか風雅頷くイメージ映像が出まして、続いて指輪が光る。これも自立ってことなんでしょうね。それがライダーに変身できる条件だったらしい。マジェードに変身し、イグナイターを冷やしてもらったガッチャードと呼応してケルベロスマルガムを撃破、ケミー:ヨアケルベロスを回収。

 りんねらとしては一段落といったところでしょうか。逆にグロオン側が何やら不穏。三姉妹のうちクロトーは回収したケミーを今話のマルガムに奪われ、さらに吹っ飛ばされて不満の様子。アポロトスはグリオンから「君が傷つくのは本意ではない」と言われてますが、手下のはずのマルガムに襲われ、りんねに助けられてますから複雑な気持ちがあるみたい。その様子を見ていたラケシスは何やら険悪な表情です。

 不穏ではないけれどモヤモヤしているのがスパナですね。バトルの一部始終を鏡花と見ていたわけですが、ガッチャードに続いてマジェードが登場し、しかも自分(スパナ/ヴァルバラド)より戦闘性能が高い。これが次回「微笑む天使、笑えぬ真実」につながるようで、いよいよヴァルバラド/スパナ強化が来るみたいですね。

 などと充分楽しんだような感想書いてますが、正直申しますと、やはり劇場版未視聴の影響は少なくないものがありました。特にりんねが前には変身できたという点ですね。こちらで詳しく伺ってはいるものの、観ていないものはどうもつながりません。

 自分が知らないことを元にりんねが動いてますと、どうにも気になって仕方なく、ドラマがぶつ切りのように感じがちです。が、「りんねはマジェードの変身者」と今話で確定しましたんで、たぶん次からはスムーズにドラマに入って行けると思います。

●王様戦隊キングオージャー(第45話:王を継ぐ者たち)

 この期に及んでまで「ミノンガンの中にゲロウジームがいるんじゃないか?」と期待していたんですが、ミノンガンあっさり退場で妄想に過ぎないと結論出てしまいましたorz。前にリタが気づいたミノンガンに潜む者は「別の時間軸のダグデド」だったみたいですね。ヤンマは下手にミノンガンを攻撃すると、また出てきてしまうと危惧していたみたいですが、ダグデドはミノンガンを中身空っぽと言っており、同じことは起こらないということなのかも。

 ともかく本編ですが、キャラクターの整理といったことが主で、ラスボスたるダグデドへの対処という点での動きはあまりないですね。まず敵ダグデド側についてはミノンガン退場。ただし、ダグデドはミノンガンをほぼ用済みと見ているようで、しかも意思疎通に難ありとして煙たがってすらいる感じ。ミノンガン退場でも大した痛痒にはならない感じです。

 一方、ギラ側ではモルフォーニャとスズメの立ち位置安定ですね。そういえば、この2人はちょっと中途半端なんでした。モルフォーニャは裁判長の後継になるようなならないような不安定さがありましたし、スズメは既にラクレスと生死を共にするほどの愛情を持ったものの、トウフ国から送り込まれたという立場も依然としてある。

 さらには「王の証」の力ですね。対ダグデド用ですが、強大すぎて使う者の身を滅ぼしかねない代物らしい。実際、試しに使ってみるとカグラギは炎に包まれてしまう。リタについては既に使えばリタごと凍ることが前裁判長カーラスが明らかにしてましたな。ただでさえダグデドと戦って生き延びる保証はないのに、対抗する力も諸刃の剣。

 それを(おそらくは過去に詳しい)ラクレスは承知していて、「相応の準備」≒「後継者問題」を切り出したのかもしれません。そこへヒルビル敗死に怒るミノンガンが攻め寄せてややこしくなるんですが、結果的にはリタ&モルフォーニャ、カグラギ&スズメにとってベストな落としどころに落ち着いてくれました。

 しかしまずはカオス発生でして(ミノンガンが戦術的思考を持たないかなかな?)、ミノンガンの第一撃でモルフォーニャとスズメの記憶が10年前に戻る。10年分を記憶喪失したという断絶はなく、10年前と今が直結しているらしい。第二撃ではギラ、ヤンマ、ヒメノが精神だけ幼児化。これで戦力はカグラギ、リタのみ(他の2人は保育士役 ^^;)。

 スズメは10年前の婚約者候補を偽装してシュゴッダムに乗り込むつもりに戻る。なぜかラクレスの妻になっている、ということでラクレスに襲い掛かっちゃうわけですな。こちらは心境がハッキリしているんですが、モルフォーニャのほうはちょっと複雑。表向きの希望は「暖かい国で食っちゃ寝したい」ですが、どうやら次期裁判長の座から降ろされたことが無念だったみたい。

 モルフォーニャは獄中で生まれた罪人の子で、本人に罪はないからリタと共に法を学んだようですね。両親を逃がすために脱獄ほう助の常習犯となったものの、さしたる処罰はなかったらしい。でないと、リタと一緒に法学校で学んでられません。法学を修めたということは、やる気があったと見ていいんでしょう。しかしリタから今になってその座を外されたことで、悔しくてトウフ国へ逃げたんでしょう。

 しかしリタがモルフォーニャを放逐同然に扱ったのは、裁判長(兼国王)となれば、命の保証がないから。これは平時ではなくダグデドとの決戦を控えているからなんでしょうな。現王様戦隊で勝てる保証はなく、リタが敗死してダグデドが依然として残る恐れがある。

 そのときモルフォーニャが裁判長なら断固として戦うしかない。そのリスクが嫌で、リタはモルフォーニャを逃がしたかった。結局、リタはやはりモルフォーニャしか次の裁判長を託せないと思い直す。

 一方、カグラギもスズメが後継者となれば、自分(カグラギ)が倒れた後のことを考えるとスズメにトウフ国を託したい。しかし結局、リタとは逆にスズメを危険から遠ざけ、子供の頃からのスズメの願い「誰かのお嫁さんになりたい」を叶えてやりたいと思い定める。

 これをモルフォーニャもスズメも知るところとなり、2人とも何か腹を括るものがあったようですね。ミノンガンが倒れると記憶も戻ったようでして、今話の一件がなくても大丈夫ではあったんでしょうけど、モルフォーニャとスズメに覚悟ができたことで、後顧の憂いは減ったのかもです。

 上述しましたが、今話のドラマは最終決戦に向けてはさしたる動きがあったとは言えませんが、ドラマとしては好みだったかも。しかし設定的なものとしては、「王の証」の力の安定的な使い方が示されたことで、勝てる可能性が見えてきたかもしれません。リタの封印の力はリタをも共に凍らせるものであったわけですが、カグラギの炎で相殺すれば2人とも無事。これなら使えそうです。

 次回「命の美しさを知れ」ではヒメノとジェラミーの「王の証し」の使い方が示されそうですね。敵側はグローディ退場となりそう。そうなると五道化はカメジムのみとなりますが、序盤から暗躍しているだけに1話ではケリがつきそうにない気がします。全50話とすれば残り5話。グローディが次回で倒されるとして、カメジム2話、ダグデド2話という配分かな。キョウリュウジャー再参戦はどの辺りで来るんだろう。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/24 (Wed) 00:22:27

 牙狼とキングオージャー感想です。
 組み合わせが少し変則的ですが。

★牙狼

 ベテランの流牙と、未熟な創磨のバディ物というか、師弟ものっぽく見えて来ましたな。

 2話めは、創磨の生身アクションと、周囲の見えていない猪突ぶりが描かれて、
 しかも、流牙が創磨の父親の技を使えることで、思い出した作品があります。

 それは、牙狼のレッド・レクイエム。
 流牙がかつての冴島鋼牙の立ち位置で、創磨が魔戒法師の烈花のポジションに当たる。

 烈花は、魔戒騎士の父親(ケンギ)を持ち、女が騎士になれないという規則に抗いながら、父の後を追いたいという反抗的なキャラ付けが為されていました。
 しかし、同じくケンギに師事していた鋼牙が父親代わりに、烈花に「守りし者」としての心構えを示し、父親の騎士の形だけを追っていたところに騎士としての精神性を伝授する役回り。

 未熟者が父親代わりの黄金騎士に、当初は反抗しながらも、戦いを通じて守りし者の精神性を示されて、覚醒・成長するドラマという話に流れるなら、
 本作は、2010年のレッドレクイエムの焼き直し的な物語を、流牙バージョンで1クール描く話かな、と。

 また、今回の流牙はデビュー11年めで成熟した姿で描かれていますが、闇照での流牙の姿は、今回の創磨にかぶって見えますな。
 そばに莉杏がいたら、創磨の反抗ぶりを見て、「昔の誰かさんみたいね」と流牙を茶化していたかもしれません。
 そして、流牙の師匠キャラとしての威厳を保つなら、莉杏はそばにいない方が良かったかも、と感じた2話でした。

 そんなわけで、流牙が過去の自分を指導するかのように、あるいは烈花に対する鋼牙のように、「守りし者」のあり方を伝授する話を期待できそうです。
 そして、実質的な主人公は、成長する若者としての創磨の方で、流牙はダイ大におけるアバン先生やマトリフ師匠みたいな立ち位置。副題の『ハガネを継ぐ者』もストレートにそんな感じですし、
 もしかすると、将来、創磨シリーズとしてスピンオフさせるつもりの第一幕かもしれません。
 まあ、あくまで本作が好評ならば、という条件付きですけど。

 あと、役者ネタですけど、今回、アゴラの三剣士のうち、最も若いオビですが、仮面ライダーゴーストの主役(タケル殿)ですな。
 ゴーストは2015年の作品なので、今年でヒーローデビュー9年め。当時は17歳で、今は25歳。
 一方の創磨は24歳で、ほぼ同年齢。
 また、流牙は32歳。父親という年齢ではありませんが、会社組織に例えるなら、「本社から派遣されたエリート上司」が流牙で、「大学を卒業したての新入社員で、学生時代から父親の部署でアルバイトしていたので、それなりに現場体験はしている生意気な若者」が創磨ってところかな。

 バイト上がりで、いきなり実践はさせられているけど、きちんとした研修はしていないので、仕事の段取りとかが粗くて、独り善がりとか?

 まあ、魔戒騎士の仕事がサラリーマンと比べるのはどうかと思いますし、より血筋によって受け継ぐ要素も多いので、もっと相応しい例えがあるのかもしれませんけど。
 最初は、創磨がもっと天才肌のエリート的性格かと思ってましたが、男版の烈花だと思ってみると、その成長に期待したくなりました。

 頑張れ、次代の主人公、とか。

★キングオージャー

 キョウリュウジャーとの共演ですが、TVではなく、ゴールデンウィーク時のVシネ映画で公開されることが、日曜日に発表されました。
 同時上映が「ドンブラザーズVSキングオージャー」で、史上初の戦隊VS映画2本立て、という快挙。
 まあ、その分、各作品が30分程度の1時間弱なので、今から物足りないという意見も聞きますが、

 ともあれ、キョウリュウジャーとの共演は、TVの枠を越えた形。

 そんなわけで、TVでは最終回に向けたお膳立てと、ブンブンジャーの紹介編はいつやるのか、という点を気にすればいいわけですが、

 ええと、カグラギ殿と、リタ様で、熱と氷でメドローア? と思いきや、互いの制御しにくい力を2つ合わせると、弱点が補われるという仕様ですな。

 ガッチャードも炎の力の暴走という話でしたが、カグラギ殿も炎属性だったか。

 ヤンマが電気属性で、あと考えられるのは、風属性とか、大地属性とかになるのかな。
 今ごろ、属性がどうこうと言ってるのも、遅すぎるのでは、とも思いますが、「ラクレス司令の指揮の下、6人の戦士が力を合わせて連携する話になった」という意味では、ようやく戦隊のフォーマットに合わせた展開になったと言えるかも。
 きちんと、毎回、1体の怪人を倒してくれますし。

 それにしても、ミノンガン、登場してスポットが当たるたびに、性格が変わってなかったか?
 結局、どういうキャラなのか、最後まで謎だったぞ。

 時空を操作ってすごい能力のはずだけど、いまいち有効利用されていなかったというか、ドラマのために、便利に主体性なくテキトーに扱われていたキャラだと思う。
 でも、そういうキャラを、関さんの七色の声でノリノリで演じてくれるので、きっと多重人格なキャラなんだろう。

 で、スズメとモルフォーニャにスポット。
 ええと、以前にシオカラ、セバスにスポットが当てられて、側近に注目が当たった時期がありましたが、カグラギは先代イロキと、リタはアイドル回だったので、両王の側近は今回でスポットが当てられたわけか。
 ところで、トーフ国の側近キャラは、黒子のクロダさんだと理解していたんだけど、彼にはもうスポットが当たらないのかな。

 そして、ミノンガンが退場したので、ジェラミーの側近のゲロウジームは次回にスポットが当たるのかな。
 もう、ここまで来ると、今まで描き残した要素をしっかり消化して、きれいに大団円を迎えて欲しいと思います。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/24 (Wed) 21:08:42

 定期感想その3です。

●BASTARD II(第30話:出航)

 冒頭でカル=スが陽動をかけておいてのキング・クリムゾン・グローリー(KCG)攻略を言い出したもんですから、これでドラマが進むと思いました。が、出航したことがラストで描かれただけで次回かららしい。冒頭とラストの間はパロディ交えた中休みといったところでしょうか。

 もっとも、その頃は何が流行っていたかを思い出すものもありまして、本編とは別の部分で感慨深かったりします。序盤では「北斗の拳」ですな。ホブゴブリンなど亜人部隊の侵攻があるわけですが、デザインも行状も北斗の拳のモヒカン部隊を強く連想するものがあります。

 北斗の拳アニメは84~88年ですからBASTARD以前とはなりますが、長らくあちこちでパロディで用いられてました。うる星やつらの80年代版でも(声優つながりもあって)ケンシロウそっくりの生徒がいました。ごく最近では「邪神ちゃんドロップキック」でもケンシロウらしきキャラクターが登場。北斗の拳は2000年代に入ってもアニメのリメイクあったし、関連作の蒼天の拳もアニメが2018年ですんで、実に息の長い人気シリーズだなと思います。

 ラストでKCGに向かう魔戦将軍の船団は「天空の城ラピュタ」のパロディを感じます。魔戦将軍の船で、羅針盤っぽいものの中央に置かれた目玉は、ラピュタでムスカがラピュタの方角を知るために使った飛行石を意識したものなんでしょうな。

 中休み部分は風呂シーンだの夜這いシーンだのでして、コミカルではあるけど何がしたいか分からないカオスでもある感じ。原作もこうだったかちょっと記憶があやふやですが、連載を追っていた当時はいろんなネタ突っ込むんだなと何となく思っていた気がします。「大魔王シャザーン」(1968年)なんかも複数回引き合いに出していたはずです。

 お色気多用については、遅筆ゆえの未完成の絵の使用、さらには途切れがちな連載を補うテコ入れなのかなと。しかし作者の趣味のようでもある。テコ入れだとしたら、お色気が理由とされる青年誌への移行は起こらないはずですんで。

 しかしこちらで伺ってみたことを踏まえますと、D&Dベースで進めるのが難しくなり、何を詰め込んだらいいか迷った結果なのかなとも思えます。作風を転換しないと勧められないけれど、どうしたらいいか模索していたのかもしれない。

 今話では侍大将のヨシュアが真面目及びコミカルにカイ・ハーンに惹かれている描写がありますが、もし関係性が発展するならラブコメとなりそう(原作では結局、関係が深まらなかったはず)。それも何を新たに詰め込むかの模索だったのかも。

 今話はそういう原作の迷走(?)が出てしまったカオス回だったのかも。次でKCGに舞台が移るなら、バトルものに戻って話の方向性が定まるかな。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/25 (Thu) 10:26:00

 ガッチャードとバスタード感想です。

★ガッチャード

 マジェード変身のきっかけが、アトロポスを守るためというのが、良かったな、と思います。
 誰かを守るために変身、というのが劇場版での初変身ともつながりますし、ケミーとの友情のために変身というホビー的価値観の主人公よりも、王道主人公って感じになっているな、と。

 マジェードの能力(相手の魔力を解除する)も、片手を石化ならぬ黄金化されたアトロポスを癒す形で発動したし、きちんとキャラの能力をストーリーに取り込んだ描写は好き。
 ライダーが増えると、役割分担が疎かになるけれど、マジェードの場合は癒し系&敵の特殊能力の解呪系という、いわゆるヒーラーポジションなので、能力が腐ることもないかな、と。

 使用カードも、宇宙の天体系(コズミック)と、ファンタジーの幻獣系で、星と幻想の力で戦う(そのカードは高位なので、未熟な宝太郎には使えないとミナト先生が劇場で言ってた)という棲み分けがありますし、
 一方で、宝太郎は年末に恐竜などのエンシェント(古代)系とUFOなどのオカルト系が加わって、スーパーガッチャードになった……かと思ったら、そっち方面のパワーアップは一時中断かな。

 とりあえず、ファイヤーガッチャードの弱点(オーバーヒートしやすいので、長期戦は無理)が判明したので、スーパーで時間稼ぎしながらファイヤーでとどめ、という使い分けができる。
 で、そのうち冷却効果を持つケミー(マンモスとか)が出て来たら、カグラギとリタみたいに弱点補強ができるかな、と。
 そう思って既出のケミーリストを見たら、火を消す消防車はあっても氷属性はないんですね。
 炎属性のカードは複数あって、宝太郎の性格(熱い)を体現しているとともに、使用カードでキャラ付けできるのは、こういうカードバトル系の文脈を踏まえていていいです。

 ここまで割と、宝太郎が万能でいろいろなカードを使ってましたが、味方に複数ライダーが出ると、「このキャラはこういうのが得意」という戦術の違いが描写されるのが面白いと思ってます。

 あとはスパナが、3人ライダーの中で、どういう役割をこなすか。
 これまでは、いけ好かない先輩とか、頼れる兄貴分とか、孤高の戦士ポジションを貫いて来たのが、ここで「後輩の成長に追い抜かれた先輩」「実は努力家で、悩み大きいキャラ」「過酷な過去持ち」という特徴がチラチラ見えて来て、そこからのキャラ再構築になっていく頃合いですな。

 ドラマ的には、「成長や変化が描かれるのが主人公」という定石があって、最も成長の見せ場が多く与えられるのがメイン主人公ですが、1年間の長期シリーズだと、サブキャラの成長と変化にスポットが当たって、それが単独で完結するか、それともメイン主人公や他の脇役との関わり合いで、共に成長し合うバディ物になるかなど、いろいろ。

 ここで主人公だけが勝手に修行して、他のキャラと一切関わらずに成長しちゃうとドラマにならない(オレツエー系の若手作家にありがち。キャラの絡みが描けないというか)ので、
 成長の起因となるドラマ作りで、他のキャラとの絡みをどう描くかが作家の特徴かな、とも。

 分かりやすいのは、先輩や師匠や、両親とかですが、最近は「未来から来た自分」とか「未来から来た子孫(だけど大人なので年上)」とか、そういうのがヒーロー物の流行?
 逆に、封印された自分の暗黒面が目覚めて……って覚醒型とか、憑依する幽霊というパターンも平成半ばにはあって、いろいろなキャラ内面ドラマを見せてくれましたが、
 自分の中だけで完結だと、深まるけど、広がらないので、最近は広がる方向の仲間関係がウケるみたい(たぶん、コロナで孤立が強調された世相の反動もある)。

 ともあれ、自己完結型よりは、最低でもバディ、できればトリオというのが対比的なキャラドラマが描きやすそうなので、
 スパナの孤高状態が、どう変化するかに期待。

 孤高のスパナポジションは、どうやらミナト先生の方にシフトした感じなので。

★バスタード

 カル=ス側がドラマを引っ張って、ヨーコおよびサムライ側は後から転移装置を使って、追いかけて行く流れが次回みたいですね。

 で、DSは封印されていた期間の鬱憤を取り戻すかのように、相変わらずのマイペースぶりなセクハラモード。

 ええと、バスタード連載時に、セクハラという言葉はあったのかな。
 いかにも、80年代の古臭い描写で、今どき青年誌でもやらないぞってレトロなスケベ表現ですな。
 今は草食系男子が、肉食系女子(複数)に翻弄されるラッキースケベもしくは朴念仁主人公が一般的だと思いますし(たぶん90年代半ばかな。エヴァとか)、少年誌だと熱血純朴主人公少年と3枚めスケベ兄貴分(ダイとポップ)の方が一般的だったかも。

 DSのキャラは、もっと古くて70年代の永井豪的な主人公メンタルと、新鮮な偽悪主人公ムーブを混ぜたもので、彼単体ではストーリーを牽引してくれない。
 世界の動向に興味あるのは、ヨーコと、敵の魔戦将軍で、
 DSはドラマの中心ではなくて、掻き回し役と風呂敷たたむのを両方担当する舞台装置。トリックスターであり、デウス・エクス・マキナでもある。

 ある意味、ファンタジーの魔法使いのポジションには沿っているとも言えます。
 魔法使いが事件の元凶になって、それを収束させるのは別の魔法使いに導かれた英雄なのを、バスタードでは同一人物がマッチポンプ的に担っているのが当時、新しかったと思います。
 昔のDSが諸悪の根源だったのを、今のヨーコさんに縛られたルーシェDSが修復するために力を発揮する。
 ただし、ありがちな贖罪精神(罪滅ぼし)ではなくて、DSが別に過去の自分を反省するでもなく、ヨーコさん以外の何者にも縛られることなく、欲望のままに行動する。

 バブル期だからこそのヒーロー像だったのかも。

 そして、過去に縛られているのがカル=スだってドラマを今後は描いて、それを解放するために戦うのがDSたちという流れですが、

 次回で一番の期待は、ネイさんの登場です。公式サイトの予告絵で、ネイさんが映っている。
 まあ、前のガラ同様、顔見せ程度の出番でしょうが、DSを見ているより、世界を客観的に見てくれてそうな彼らの方が、広がりという意味では興味深いので、DSコントは(時代錯誤だなあ、と)苦笑しながら流し見しつつ、ドラマを追いたいと思います。

★うる星

 で、時代性としては、80年代の象徴とも言えるこちらも。

 浮気とかスケベとかの属性たっぷりで、DSとの共通点を論じられる諸星あたるですが、
 こちらで一世風靡したのは、彼よりもラムちゃんとか、個性豊かな女性陣たちですね。

 しかも、女の子がみんな一人の主人公男性になびきがちなハーレム物と違って、あたるに心酔しているのはラムだけで、他の女性キャラはみんな酔ってくるあたるを見下し、忌避するように、それぞれの想うところにシフトしているのが逆に新鮮。
 作者が女性だからというのもあるのでしょうが、あたるに矢印の焦点が当たっているのではなく、

 ラム→あたる→しのぶ→面堂→ラム、という当初の変質ラブコメ構造が魅力。
 たぶん、変質前の、ラム→あたる←しのぶの三角関係じゃ、在り来たり過ぎて作品としては跳ねなかったと思う。

 あたるの浮気に呆れたしのぶが、興味を面堂に寄せることで、初めて、うる星の独自性が高まったのかな、とも。
 そして、新しく登場する女性キャラが一度は、諸事情であたるにちょっかいを掛け、勘違いしたあたるが登場する女性キャラにことごとく惚れムーブを披露しながら、ラムの嫉妬を誘発し、
 そういう過程で、新登場の女性キャラのドラマを引き立たせ、あたるは女性キャラを盛り立てる舞台装置として、お約束コントを担当する。

 言わば、その回のゲスト(から、しばしばレギュラーもしくはセミレギュラーに発展する)女性キャラを迎え入れるホスト役があたる、と。
 あたるの動きを見ていると、必然的にゲストヒロインに興味が湧くわけで、日常系コメディとして上手い形を作ったな、と。

 そして、あたるは巻き込まれ系であるとともに、巻き込み系で非常にアクティブに動き、世界観を広げてくれる。
 女性に視点が偏ってはいますが、あたるは世界を広げる開放的なキャラ。

 で、DSは似たような浮気系エロキャラでありながら、彼を追っかけても世界が広がらないで、内輪の女子追っかけだけで閉じてしまうところがあって、そこがファンタジーとしてはつまらない主人公となる。
 外向的なあたると、内向的にして収束的な閉じた主人公のDSとなるのかな。

 一応、自分がエンタメとして見ていて楽しいのは、世界に興味を持って探索してくれる広がる系ということで、
 作品としてではなく、主人公としてのDSは好みじゃない、という話になります。
 作品としてのバスタードは、新境地の開拓を志向した名作と評しますがね。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/27 (Sat) 16:50:23

 定期感想その1です。

●牙狼-ハガネを継ぐ者(第3話:鋼(はがね))

 ホラーは出現せず、バトルは騎士同士の練習試合のみでして、地味とは言えますが、魔戒側の内部のきしみみたいのがちょっと不気味な回でした。前話について自分はクレアシティ管轄法師ムツギ、アゴラの騎士3人のいずれも黒幕の可能性を考えてしまったんですが、今話を観る限りは邪推だったように思えます。

 その代わりというのも変ですが、創磨の異様さが際立ってきた感じです。現時点で闇堕ちとかはないですが、その崖っぷちまで来てそうな印象はあります。何か言われたときの反応で、台詞よりは表情、特に目つきがどうにも切羽詰まり、怪しい感じがあります。演じる役者さん(仲野温さん)がそういう演技に手慣れてるのかな。

 ともかく本編。ロンとオビが稽古しているシーンからですが、若いオビは仲間を拒む創磨が不可解らしい。しかしロンは庇うかのように「創磨がそれを選んでるんだ」と。この後、オビがロンに稽古に加わるよう勧めてはと提案、オビがそうするも創磨はやんわり拒否。

 そのときのオビの表情が微妙で面白い。やはりムッと来てはいるようですが、創磨に食ってはかからず、オビに『だから言っただろう?』と言わんばかりの渋い顔。ロンとて腹に据えかねるものがあるが、創磨を大事にしようという意思もある感じです。それだけ父のゴドウが偉大だということだろうか。

 一方、アゴラの騎士団長(でいいのかな?)イグスは管轄法師ムツギと密議。イグスが創磨を(管轄騎士として)危惧する気持ちは真剣みたいですね。創磨は父ゴドウを気にしすぎており、必死さが「守りし者」としては空回りしているし、ハガネの騎士としての誇りも持てない幼さがある、という感じでしょうか。

 自分はイグスが若いオビをゴドウの後釜に考えているかと思ったんですが、ムツギに推薦したのはロンでした。事態から考えてオビへの教育・訓練も兼ねて管轄騎士とする余裕はないということなんでしょうな。何せ創磨でなければ黄金騎士(流牙)に頼むかというくらいですから。この時点でムツギも迷うものがあるんでしょう。この後、創磨を加えての練習試合となりますが、創磨の資格試験も兼ねたものであったようです。

 創磨については父と一緒だったときの回想が入ってますね。「閃光剣舞」の伝授について、自分は前話で誤解してまして、創磨には伝えられなかったと思い込んでました。今話の回想ではゴドウが創磨に教えてはいたものの、今少しのところで会得しきれてなかったということみたい。ムツギが流牙に語ったところによると、すぐ会得できた流牙にゴドウは期待するものがあったらしい。

 ただこの「閃光剣舞」、ちょっと不気味な技なのかも。創磨は会得しようとして気絶してます。教えていたと思われるゴドウは手に怪我をしてしまっています。創磨も自分の手を気にしている。「閃光剣舞」を放つときの黒い煙(?)も気になります。何らかの闇属性でもあるんだろうか。もしかすると「試みて会得できなければ闇」みたいな危険なものかも。

 創磨を気遣うコヨリもちょっと闇堕ちの可能性が示されたかも。前に助けた、建設業者騙した面々の1人が、物乞いの男を陰湿にからかってまして、コヨリは失望するものがある様子。命張って助けた人間がこんなもんなのかと。流牙が人を選別しないものだと諭し宥めるものの、コヨリは納得できたのかどうか。

 そして問題の練習試合。まず流牙がオビ、続いてロンと軽くて合わせ。オビとロンの技量の差を流牙の足さばきで演出しているのがなかなか面白い。流牙はオビに対しては普通に立ってあしらい、半身となっても足幅は狭い。上半身の動きは少なく、大きく動かずともあしらえるという感じですね。ロンに対してだと、流牙は足幅を大きく取り、全身を使って応戦してます。

 それを見て取ったのか、イグスがロンの戦いぶりの評価を流牙に尋ね、(たぶん目論見通り)流牙は見事だ旨述べる。創磨について悩むムツギは動揺する様子があり、創磨は目を怒らせる感じで睨みつけてますね。さらに食って掛かるように反論。が、イグスは「ロンと共に」と上手く回避ですか。

 しかし創磨は治まらず、ロン&オビと試合して腕を見せることに。流牙相手でないことが、創磨が日和っていることを示していそう。ロンに対する高評価に、自分(創磨)が追い付けなかったらと不安があるんでしょうな。

 そして2対1の対戦となりますが、イグスがムツギとの密議で正直に言った通り、剣の腕前はロンらを上回っている感じ。オビはついに対応が取れなくなって足をくじいてしまう。が、水に落ちた犬は叩けとばかり創磨が襲い掛かったのはまずかった。

 このとき、ロンがオビのカバーに入って事なきを得ていますが、創磨はホラーとの戦いはそんな甘いものじゃないと言う。騎士として厳しい態度を見せたつもりなんでしょうね。しかしホラーとの戦いではなく、ホラーと戦うために己を高める稽古。止めを刺すのはおかしい。

 それだけではなく、流牙らは言及してませんが、創磨の理屈通りにロンが動いていたらどうなってたか。創磨の剣を止められたくらいですから、オビを見捨てる覚悟なら創磨に止めを刺せてロンの勝ちです。どう考えても、創磨が未熟で判断が甘い。

 しかし創磨は流牙に叱責されても何も悟らず、(おそらくムツギの了承を得た)イグスがロンのクレアシティ常駐を宣言すると(たぶん創磨の上司ポジションでしょうな)、創磨は混乱。さらにイグスから3年前のゴドウの失踪と「破滅ノ門」の関連性を示唆されると激怒し、創磨はイグスに剣を抜いて突きつけてしまう。騎士なら絶対にやってはならない行為ですね(牙狼1stでは零と鋼牙がやらかして命を縮める処分だったはず)。

 上述しましたアゴラの騎士に対する、自分の疑いが邪推だったとハッキリ思ったのが、そのシーンです。イグスはどうやら創磨を排斥するというより、命張ってでも迷いから解き放って成長させたいんじゃないかと。創磨は「こうなっている」と信じることしか選択できなくなっているようでして、だから父ゴドウを怪しむことはできず、客観的な状況からは疑いがあると言われると激しく拒絶すらしてしまう。

 言い換えれば、つらいことを考えることができないということですね。自分が心地よい「こうだといいなあ」という気持ちと現実を区別できない。それでは駄目だ、とイグスは言いたいように見えます。流牙は「閃光剣舞」と共にゴドウから創磨について託されたものがあるようですが、イグスも何か託されてるのかしらん。ムツギとの密議でのゴドウに対するイグスの激情からすると、何かありそうな気がします。

 次回「傷」では、予告映像冒頭で創磨の目が赤くなるカットがありまして、いよいよホラー寄りになっちゃうのかな。闇堕ちすれすれまで行って、そこで覚醒があるのなら自分の好みのパターンです。もう1つ観たいものがありまして、鎧装着が100秒を超えると起こる「心滅獣身」です。「ハガネ」の場合はどんな感じだろうという興味がありますし、鎧装着者がそこから戻って来ると成長するはずです。創磨に「心滅獣身」が発生するとどうなるか、観てみたい気がします。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/30 (Tue) 21:07:51

 定期感想その2です。

●仮面ライダーガッチャード(第20話:微笑む天使、笑えぬ真実)

 仮面ライダーWEBによると次回が仮面ライダーヴァルバラド登場とのことで、今話はその仕込みという意味があるみたいです。鏡花によればスパナが「黒い炎」に包まれたら仮面ライダーになれないとのことで、どうもその炎が「冥黒の力」なるものらしい。自分はてっきり「冥黒の三姉妹」の「冥黒」が形容ないしは二つ名程度だと思ってたんですが、錬金術の暗黒面みたいなもののようですね。

 今話のスパナは暗黒面に堕ちるか否かの分かれ道が示された感じですね。いったんは暗黒面に足を踏み入れまして、ヴァルバラドの仮面を外してマルガム(ウィールマルガム)に。思わず「ドライブの魔進チェイサーみたい」と連想が働いてしまいました。スパナが次でライダーになるとしても、いずれライダーでは太刀打ちできずに変身不能にされ、しかしマルガムとなってでも立ち向かう、なんてことになってもいいなあ。

 ともかく本編。まずグリオン側に動きがあり、生と死を司る天使系のエンジェルマルガムを刺客として放つ。そのケミーを捕獲したのはアトロポスのようでして、グリオンから褒められてますな。が、三女ラケシスは面白くない様子。前話のアトロポスとりんねのこともあり、内部不和が徐々に進行しつつある模様ですね。

 しかしまずはエンジェルマルガムの使い道でして、スパナの欠落した記憶を突く作戦ですね。前に語られた10年前の事件でスパナの両親はグリオンと戦って敗れ、亡くなってしまっているがスパナの記憶は鏡花が消去してしまっている。そこを突いてエンジェルマルガムが両親を土くれから蘇らせ、スパナと会わせる。両親も自らが死者であることは理解していない様子。

 そうしておいて両親を土くれに返す。むごい仕打ちですが、これが大きなショックとなってスパナの記憶が戻る。10年前(14歳時)に、反逆したグリオンに両親を目の前で殺害され、怒りのあまり黒い炎を纏いそうになり、鏡花に保護されたわけですね。黒い炎≒暗黒面に堕ちるのを避けるため、事件の記憶は消去された。しかし鏡花はスパナを根本的に救うべく、黒い炎を制御できるドライバーを開発しようと、この10年努力してきたらしい。

 しかしこれにスパナは怒るわけですね。黒い炎を纏えば強大な力を得られるらしく、10年前の事件で鏡花が介入しなければ両親を救えたかもしれない。それが手遅れだったとしてもガッチャードやマジェードを上回る力を得て、仇討ちかつグリオンの野望を阻止できたかもしれない。

 ただ、その判断はおそらくは誤りなんでしょうな。スパナは(アンデッドの?)両親を再び失うとき、「助けてくれ」と求めるほど動揺してますし、その後の怒りもすさまじい。怒りは己を疑えなくしますので、自分の望みが正しいと信じてしまいます。

 だから黒い炎の力を制御できるドライバーが完成間近と聞かされても、今の自分の力(≒黒い炎)だけでOKと思って興味を持てない。さらに10年前に記憶を失ってから今までの自分(スパナ)を存在しないものと考えようとさえする。今の自分以外に正しく強いものはいない、くらいの勢いですね。

 そのためマッドウィールに取りつかれてマルガム化するわけですが、そこは次話への仕込みの勿怪の幸いってやつなんでしょうな。ヴァルバラドは6+6のダイオーニ+マッドウィールで変身できるけど、マッドウィールはいったん敵に奪われている。しかし今話でスパナに取りついてくれたことで、取り返したことになりますな。後は黒い炎され何とかすれば。

 しかし今話のところはマルガムを受け入れたスパナの暴走で続く。途中で気になったのはミナトとラケシスです。ミナトは以前に敵側に寝返ってケミーカードと指輪を奪いに来たとき、スパナと事前に何か話していました。今話ではグリオンの手の内を確かめるかのように、眉間にしわを寄せて動かない。そろそろ去就を明らかにしてもいい感じです。

 もう1人はラケシスでして、おそらくはグリオンに何も指示されてないにも関わらず、スパナの様子を熱心に窺ってます。スパナを逆恨みで付け狙った鉛崎ボルトの回で一戦交えてからは、ラケシスはスパナを自分が倒すべき相手(≒好敵手)と見做した感じがあります。そろそろ1周回って「お前(スパナ)を倒すのは私(ラケシス)だ!」のフラグを立たせてもいい頃合いかなと。

 次回「マッドウォリアー!黒炎のヴァルバラド!」はスパナが黒炎(冥黒)を制して仮面ライダーとなるんでしょうな。そこは期待ポイントですが、今話でスパナが錬金術に高い才能を持つゆえに暗黒面に堕ちやすいと鏡花が示唆していた点が気になります。グリオンもそうなのかとか、錬金連合上層部(たぶんハイレベルの使い手)もそれで闇堕ちしている者が多いのかとか。

●王様戦隊キングオージャー(第46話:命の美しさを知れ)

 今話ではゲロウジームがしれっと出てきまして、思わず「ずっと、おったんかい!」とぼやいてしまいました(^^;。声が関智一さんということで、ミノンガンとゲロウジームの関係を考え、ミノンガンが退場してどうなってるんだろうとかまだ考えてたもんで。

 あるいは、ヒメノががグローディに「あなたはもう死んでいる」と言い放ったのもちょっとびっくり。いや、話の流れからすると自然な台詞なのは分かってるんですが、前にヒメノが「北斗の拳」アニメの秘孔を突く演出を使ってたのを思い出してしまいまして。あれがここにつながってるのかとか無秩序な連想で面白がってました。

 しかし全体としてはシリアスなドラマですな。今話ではまだ決着つかず、前後編となるほどの筋書きらしい。今話で問題となったのは「不死はいいものなのか」というものですね。ゴブリンスレイヤーでは事実上の不老不死のハイエルフはそれなりに安定してますが、メンタルが違うんでしょう。人間のメンタルで永遠に続く人生はどうなのかということですね。

 こうだと1つに断定できる答はないんでしょうけど、キングオージャー世界のヒメノ(とおそらくはジェラミー)の結論は「よくない」というもの。グローディが示して見せた通り、得られない死を求めて死を振りまくから、というのが理由ですか。一般論というより、グローディへの宣告と考えたほうがよいかもしれません。

 そのグローディをどう倒すかが今話前半でして、まずヒメノの王の証の「命を刈り取る力」を行使してみる。医療と相反する力で、ヒメノも醜いと嫌悪してますな。しかしグローディは蘇る。それはなぜか、の答を追って行くと「グローディは既に死んでいるから」に辿り着く。死者が持たない命を刈り取るのはできない相談だったわけか。

 そのことはグローディも知らなかったみたいですね。ダグデドが生み出したことも知らなかったらしい。シュゴッドソウルを大量に摂取したせいでしょうか。ギラもレインボージュルリラという形で摂取させられましたが、シュゴッドソウルと知ったラクレスが止めてくれた。

 そのままだったらギラはグローディのようになっていたのかしらん。あるいは、ギラを望み通りに仕立てそこなって、ダグデドは代わりにグローディを作ったのか。ギラのほうは不老不死ではなく単に回復能力が高いだけで普通に老いるとヒメノが断定してましたな。ある意味、ソウルの用法用量を守ったお陰と言えましょうか。

 ともかくも既に死んでいるから死なないグローディをどうするか、となって、ラクレスがジェラミーに示唆したのが、実はジェラミーも受け継いでいた王の証「永遠の命」なわけですね。そこにヒメノの力を用いれば、という寸法。

 カグラギとリタですと「炎と氷は互いに和らげよ」でして、建設的な救いのあるものですね。ヒメノとジェラミーの場合は厳しい。「仲間が差し出す永遠の命を刈り取り、他者に与えよ」ですから。しかし涙をこらえて断行する。おそらく「グローディが生ある者となれば倒せる」からなんでしょう。

 しかし仲間の永遠を奪う犠牲を払ってグローディに命を与えてみますと、パワーアップしてしまい「神の怒り事件」の再現になってしまって続く。

 次回「神を黙らせろ」ではそれに対応しつつ、いかにグローディを倒すかという話みたいですね。それで五道化を倒し切れば、残り3話でダグデドとの最終決戦か。キョウリュウジャーとの共闘はVシネマ映画との情報を頂きましたんで、かなり予想・想定・想像を絞れて助かります。

Re: 1月のスレッド(2024) - Shiny NOVA

2024/01/31 (Wed) 09:00:08

 今回は牙狼とガッチャードの組み合わせで、1月最終書き込み。

★牙狼

 何だか創磨に闇堕ち警報が出てますな。
 現ライダーのマルガム化と違って、牙狼シリーズではホラーになった人間は元に戻せないのがシリーズの絶対のルールなので、もしかして元に戻せる奇跡があり得るのでは? と神牙さんが示してくれましたが、結果は糠喜びの悲劇に終わったわけで、

 牙狼ワールドでは、ホラー堕ちはダメ絶対、という設定なのに、
 大した陰我じゃなくても、強制的にホラーに憑依されてしまうクレアシティ。
 考えてみれば、ヤバい設定ですな。
 流牙第一作の闇照でも、人工的にホラー化させられる魔導ホラーが陰鬱なムードを高めていましたが、
 ホラーを狩るプロの魔戒騎士ですら、ちょっとした陰我で容易くホラーにさせられる可能性があるってことは、黄金騎士以外の誰が「実はすでにホラーでした」とか、「これからホラー化します」って話に転がっても、さもありなんとなる物語設定なわけで。

 こういう話だと、下手にキャラに感情移入しすぎない方がいいな、と警戒信号が走っております。
 ストレートに闇堕ち傾向を示している創磨は、ギリギリのところで踏みとどまるにしても、落ち着いて見えるムツギ法師とか、いかにも実は……ってどんでん返しが有り得そう。

 魔戒騎士を誘い込んで、大ホラー復活のための生贄に……とか考えていても、納得できそうだし。

 で、今回、ホラー堕ち候補は、ロンかな。
 オビは創磨よりも格下扱いなので、ホラーになってもインパクトが薄い……というか、こいつは先輩がもしもホラー化したら、それを見て感情的に狼狽える役だと思うので、いきなり切り捨てると、他の面々が割と覚悟完了してそうだから、驚き役がコヨリしかいない。

 そんなわけで、次回は創磨がホラー化の危機を乗り越えて成長して、少し持ち上げられたと思ったら、それに不快な嫉妬陰我を発動したロンがホラー化して云々と予想してみたり。

 何せ1クールしか放送期間がないなら、キャラ紹介が一通り終わったタイミングで物語が加速すると思われ。

★ガッチャード

 スパナ先輩が封じられていた闇の記憶を解放されて、マルガム化という衝撃で続きました。

 錆丸先輩に続いて、2人めの闇堕ちですな。
 ミナト先生は闇堕ちを疑われていましたが、普通に正気を保っていそうですので、故あって敵に与している立ち位置でしょう。

 ともあれ、スパナのキャラ再構築が急速に進んで、頼れる兄貴分が一気に崩壊しました。
 回復変身後は、一気に仲間想いのいい奴というか、ダイ大のヒュンケルみたいなキャラに化けるか、それともノヴァのような人懐っこい方向にキャラ変するか、とにかくスパナというキャラ(役者)の演技の振れ幅に期待したく。

 まあ、立ち位置的には前作のバッファ道長なので、怪人化しても衝撃的ではないのですが、それよりプライドの塊のようなキャラが、追いつめられて泣き言を口にする様が衝撃でした。
 このアップダウンからのリカバリーに期待が高まるというもので、そこは長谷川さんの十八番とする作劇手法ですので、下手に裏切られることもないだろうと思ってます。

 スパナには感情移入しても、頑張っても結局、悲劇で絶望させられることはないだろう、と。
 ともあれ、3人ライダーが並び立つ姿を期待しつつ。

Re: 1月のスレッド(2024) - K.K

2024/01/31 (Wed) 23:30:03

 定期感想その3です。

●BASTARD II(第31話:転移)

 まだドラマが動かず感想らしい感想が出てきません。と言っても、原作連載当時は「古代の遺物が先進的な科学技術の産物で」というのは流行ってたような。そのせいで設定紹介を連ねたような内容でも一定程度は受けてたかもしれません。

 エルフ(科学技術時代の生き残り)の残した遺物が転送装置で、(まだ明かされてませんが)その頃に生まれた/生み出されたDSが取説読めて、カル=ス側の魔戦将軍を追う、というところで続くと。

 キャラクターの動きとしてはマーシ王子を見せたいのかな。引き続き、尊大なヘタレと描いているわけですが、DSに対比させるためとはいえ極端すぎて、ヘイト感情が湧いてこない。確か、いずれ敵のモンスターに取り込まれて化け物となって敵対して、みたいになるはずで、そのときに納得できるよう嫌われておく必要があるための、今の演出なんでしょうけど。

 マーシ王子はDSと並ぶほど態度がデカく我がまま。しかしDSのような力はなく、相手が強く出ると手も足も出ない。しかしDSと対比させる必要があるんだかどうだか。部下/臣下の侍と対比させておいてもよかったかもしれない。態度は同じだが心根は醜いとかで。

 原作追ってた当時は気がつきませんでしたが、今話でDSの「ルーシェが愛する者はDSも愛している」がヨーコ以外にも適用されるのは、ちょっとした再発見だったかもしれません。でも、今までルーシェが大事にしてくれた人にDSが好意的な態度を見せたことあったかしらん。だいたいルーシェは邪険にされてたように思いますんで、今話で追加された設定なのかな。

 今話でちょこっと出て来た、いざという時に集まることになっている「隠れ家」は、ほとんど覚えてませんでした。既にネイはいて、ガラも向かっている。DSと合流するのはいつになるんだろう。この2人がドラマに復帰すれば、テンポ良くなるかな。

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