創作と鑑賞の談話室
3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/01 (Sat) 00:01:07
3月の雑談スレッドです。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/03 (Mon) 22:38:57
定期感想その1です。
●仮面ライダーガヴ(第25話:虚像の幸せ 蜜の味)
先週登場のガヴ新フォーム:ブリザードソルベはゴチゾウ(ブリザードソルベ)が1回限り(昇天タイプ)でして、次はどうするのかと思ったら、種類問わずアイス食えばいいみたいですね。今話ではアイスクリームケーキでして、一瞬「ブリザードソルベの上位ゴチゾウか」と期待したんですが、前と同じゴチゾウでした。
ともかくもガヴは先週と同じブリザードソルベで今話の3体めのビターガヴと対戦しましたが、精彩を欠いてますな。お菓子はアイスだけは食えるけど、それでは体力低下を防ぎきれないんだろうか。さらに強力なフォームは負担がきついのかも。ケーキングでは明らかにそうでした。ブリザードソルベは一定時間で溶けるから変身解除みたいですが、ショウマの体力限界にも対応しているのかもしれない。
もっとも、ガヴがビターに敗れるのは、演出の狙いとしてはヴァレン・チョコルドの性能を見せることにあるんでしょうな。今話のビターガヴがさらに強くなったかどうか分かりませんが(ヴラムと手合わせしてくれてたらなあ)、少なくとも前より弱いとは考えにくい。
そのビターガヴにヴァレン・チョコルドが快勝するわけですから、ガヴに追い付いたと思っていいんでしょう。すぐ手を抜くヴラムとの比較ではちょっと分かりません。敵味方に分かれているパターンではシーソーゲームよろしく最強の座入れ替わりが激しかったりしますが(戦うから分かる)、今はヴラムは味方サイド。まだヴラム最強が続いている可能性は大きそうです。
しかしラキア/ヴラムは「だるっ」が口癖で人間への情が薄く、しかし計算高そうですんで、味方側戦力の核としては不安があります。そこで今話のドラマ運びなのかも。Vtuberカブトダンシをやってる源浩二とラキアの関わりですね。人間に興味がなかったはずのラキアも人同士の仲良し見るとモヤモヤするものが出てきたみたい。そこへ何となく亡き弟コメルを思い出す源浩二と行動を共にすることで、ラキアの情緒に成長が出そうです。
源浩二がVtuberカブトダンシ(お菓子紹介系)であることは、アカウントを乗っ取ったグラニュート:ル・ビートと対峙するシーンで明かされますが、伏線でちらちら暗示はしてましたな。まず幸果に仕事の依頼をしたこと、即ち単にVtuberに会いに行くのに他人に同伴を求めに行ってることが1つ。
さらに幸果らに語る態度ですね。カブトダンシが妙な真似をするはずはないが、今のカブトダンシは危ないみたいな矛盾したこと言ってます。会いに行く途中、洋菓子店のプリンを見つけて嬉しそう。しかし「今の小遣いじゃ」と諦めてます。Vtuberの収入があったときなら買えていたけど、アカウント乗っ取りで収入が途絶えて買えなくなったと解してよさそうです。
そういう源浩二に出会うまでのラキアがちょっと面白い。いや、ラキアの世話を焼く幸果のほうですな。まずラキアを定職に就かせようとあれこれ説得。ラキアは石食ってるということで(グラニュート共通?)、心配になったのかしらん(貧乏で石しか食えないってわけじゃなさそうだけど)。
最初の仕事は引っ越しか部屋の模様替えみたいですが、ラキアは早々に「だるっ」で横になってしまう。幸果が一生懸命起こそうとしたり、依頼主に誤魔化したり。これは完全に母ちゃんモードですな。ショウマのときも同じように世話焼いてましたが、ラキアがいかにも駄々っ子風なんでちょっと笑ってしまう(しかし、なんか嬉しい)。
続いて、ケーキ屋に並ぶだけのバイト。さすがにこれは面倒臭がりのラキアでもできそうですが(待つ忍耐心はあるようですから)、幸果は様子を伺うため電話を入れてます。心配でしょうがないわけで、やはり母ちゃん的。それを当たり前みたいに受け入れてるラキアも子供的。
もっとも、それが幸いして「弟コメルを思い出す源浩二」に出会えたわけで。しかも、ラキアが弟コメルに源浩二を重ねたのは、源浩二がプリンを欲しがりつつ買えなかったから。買えなかったのはグラニュート:ル・ビートにカブトダンシのアカウント乗っ取られたから。しかも、その偽カブトダンシを問い詰めに行くのにラキアに同伴を依頼。全てをうまく組み合わせたドラマになってまして、感心してしまいます。
カブトダンシを乗っ取って成り代わったグラニュート:ル・ビートは早々に観ているこちらには正体ばらしてくれてます。カブトダンシのコメント欄に会いに行った人が行方不明とあるのを幸果が気づいてもいますな。こうなるとカブトダンシと対決に向かう源浩二について劇的アイロニー(知らぬは本人ばかりなり)が生じまして、ハラハラする仕掛け。
そこでラキアが源浩二を止めきれず、しかし放っておけないと(こっそり)ついて行くわけですから、ラキアが引き立つ。この辺りもうまい運びと感心します。ラストはグラニュートが正体明かしてピンチの源浩二を庇うラキア。続きは次回で、となる期待通りの引き。
今話のもう1つのドラマは絆斗ですね。こちらはラキアと対照的にショウマから離れていく流れ。それも酸賀の手のひらの上という感じですね(ニエルブも関わってるんだろうか)。酸賀の渡したチョコルドでヴァレンが強くなっていく。ビターガヴもヴァレンだけで倒した。が、体調不良が発生するわけですな。ショウマとも気まずいままで頼れず、このままでは堕ちるか、という不安感で今週分はお終い。
もっとも、今のショウマも戦力としては頼りにならないわけですね。上述しましたが精彩を欠いており、ヴァレンが勝てるビターガヴに対処できませんでした。こちらも体調不良なわけですが、原因が絆斗との仲というわけですね、絆斗の拒絶態度からすると、ショウマにできることがない。
次回「怒りのぷっつんプリン」はちょっとタイトル笑った。プッチンプリンが元ネタでしょうけど、キレるもじりは「ええんかいな?」という感じ。それはともかく、プリンはヴラムということで、今話で弟コメルを愚弄したグラニュート:ル・ビートに対するラキアの怒りですね。それが絆斗をも変えてくれるといいんですが。
●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第3話:日本のドン! 私が総理!)
ゴジュウジャーでのゲスト戦士:歴代レッドがレジェンド出なく「ユニバース戦士」なのは、(戦闘能力はともかく)キャラクターを変えてるからみたいですね。今話の「ドンモモタロウ」は、こちらのローカル局でドンブラ再視聴している自分としては「あまりにも桃井タロウとかけ離れている」という不満が生じかねません。
が、「ライダーシリーズでいえば、レジェンドそのまま招聘のジオウではなく、アナザーライダーにアレンジのディケイド」と思えますんで、これはこれでいいかもと。ゴーカイジャーで過去戦隊をレジェンドとして扱ってますんで、同じ趣向でやるわけにもいかないという理解もできます、
今話の熱海常夏/ドンモモタロウ役の七瀬公さんはウルトラマンタイガではトレギア役だったとのことで、そこを活かした悪役っぽい演出なのかもしれない。今話もドラマ運びはかなりカオスだと思いますが、前話より自然に感じました。ドンブラも話がどう転ぶか/転んだか分からない展開だったわけで、印象は違えと「ドンモモタロウ」というキーワードで2作が自分の脳内でつながったお蔭かもしれません。
ともかく本編。八百屋でバイトの遠野吠ですが、他の人間には分からない「いけ好かない桃の匂い」を気にしてクビ。百夜陸王によれば、センタイリングを授かると特殊能力が付随するとのこと。厄介なようですが便利でもありますな。遠野吠は洗濯ものひっくり返したクリーニング店では洗濯前と洗濯済をすいすい仕分けて感謝される(金にならない場合は有能なのかも、遠野吠)。
桃の匂いの元はゲスト戦士のドンモモタロウ/熱海常夏であるわけですね。日本の総理とのことですが、街中で人助けとか挨拶とかで一応は「庶民派」の建前なんだろう。どうもポピュリストっぽいですが。そして今回のナンバーワンゲームは「人気」ということで、ブライダンからは「人気者ノーワン」が挑んで来る。熱海常夏の得意分野での勝負となるわけですな。
ゴジュウジャーとなるはずの新キャラクターも登場しまして、一河角乃(ゴジュウユニコーン予定)。「テガソードの里」に現れて、パフェの値段で暴神竜儀と言い争い、と思ったらパーティの予定とかで去ってしまう。設定は「港区女子」をイメージしているらしいんですが、自分の知識外で分からんです。後で熱海常夏のプライベート・アイ(私立探偵)と明かされたりしまして、むしろ「ルパン三世」の峰不二子に近いんじゃないかしらん。
敵側幹部は(慈愛の)ブーケ参戦ですね。第1話では謎のいわゆるクールビューティみたいな印象だったんですが、ガラリと崩して来ましたな。元アイドル(だけどなぜか現役)の百夜陸王に夢中になりまして、ステージに駆け寄ってキャーキャー言ってます(けどマナー守って、最前列より前に出ない)。この後、手に入れた百夜陸王の写真破かれて怒り狂うわけですが、その相手がゴジュウレオン/百夜陸王なわけで。次話でなんか続きあるんかしらん。
ともかく物語は続き、相変わらずのカオスの果てに人気ナンバーワンは熱海常夏に。人気者ノーワンの洗脳術を上回るポピュリズムの力があったようですね。熱海常夏は遠野吠を激励してましたが、当て馬にする算段でしたか。これに怒ってバトルとなり、人気者ノーワン、さらにブーケや他の戦士も加わって乱戦へ。
人気者ノーワンは冒頭で遠野吠がバイトしてた八百屋店主なわけですが、無事に救出。それにしても、ドンブラからドンモモタロウということで「心の隙を突かれて怪人化」という共通性を感じます。戦隊戦士なら助け出せる点も同じですな。そのせいか、助けた八百屋店主の心の投票が「ゴジュウウルフ」だと分かったシーンで、自分には「これで縁ができたな」という声が聞こえた気がしてしまいました(^^;。
そこへ熱海常夏/ドンモモタロウのもとに「時間ですよ」と一河角乃がやって来る。熱海常夏総理によればプライベート・アイ(私立探偵)とのことですが、やってることは秘書の仕事のような。ということを気にする間もなく、緑の戦士(ゴジュウイーグル)の攻撃があって、姿を現わしたらお爺ちゃん。
珍しく高齢者戦士がレギュラーかと思ったんですが、次回「パーリィタイム☆夢見るじじい」では若返って高校生となるらしい。と書いてみて、前話以上に「あまりにカオスで話の筋に沿っての感想が難しい」と感じました。公式サイトのあらすじですら「バトルは超カオスな展開に!」で結んでるくらいなんで、もう「ゴジュウジャーはそういうもん」と思うしかなさそうです(^^;。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/04 (Tue) 23:20:16
定期感想その2です。
●仮面ライダーカブト(第13話:チーム解散、第14話:裏の裏の裏)
ZECTの裏切者(ワームへの内通者)捜査のドラマでして、影山が意外に光ると感じました。予習と途中までの態度から、影山は矢車を決定的に突き落とす嫌な奴になるかと思ったんですが、そうでもなし。
内通者あぶり出しの策が込み入ってたことですね。シャドウの偽装解散、隊員に任務外で接近する矢車への陽動、加賀美を容疑者に仕立てる等、うまく影山はこなしています。先週分と今週分の間のどこからでザビーを得て隊長になってたわけですが、有頂天にならずに隠し通してもいます。
それでもシャドウ復帰を望む矢車を突き放すのはどうかということはあります。これにも影山なりに筋は通せそうでして、シャドウ隊長時の矢車がカブト打倒に固執して隊員を見捨てたことがあります(そのために犠牲者も出たはず)。影山もピンチに陥ってました。パーフェクトハーモニーが口癖の矢車を信じていただけに、裏切られたと恨む気持ちはあるはずです。
さらに影山の前に現れた矢車、ちょっと反省の色が薄い。敗れたカブトに対してはなかなかに潔かったですが、影山に対しては「またパーフェクトハーモニーを奏でよう」と。もうこれって「何を嘯いているか」と言いたくなるレベルです。まずは「前は済まなかった、隊長失格だ」くらいは言ってほしいところです。
隊長時は隊員を見捨てる裏切り、ノコノコ現れたと思ったら返り咲きに固執している。影山が矢車をそのように感じたら、影山のパーフェクトハーモニーには不要と突き放したくなりもするでしょう。ただし、その影山のパーフェクトハーモニーも加賀美を捨て駒にするという、矢車を超える裏切りなわけで「似た者同士ではあるなあ」と。
内通者あぶり出し頭脳戦に影山と矢車のドラマが付随したわけですが、同時並行でひよりと天道のドラマも描かれてますな。こちらは、もし予習がなければ「よく分からないいさかいだなあ」と思ったかもしれません。が、放映済みの利点で先は知ることができ、「ひよりは天道の実の妹(同然)」ということですね。兄妹喧嘩と考えれば、こういうのは起こってもおかしくないと納得できます。
(初放映を視聴してたら、ひよりの正体が分かったときに「ああ、あのときの揉め方はこうだからか」と感動するんでしょうな。もっとも自分1人で観てたら思い出さない可能性大ですが ^^;。)
ともかく本編。前話ラストの危機:ドレイク vs カブトはゴンのとりなしでうやむやに。形勢はカブト優位でしたが、変身者の力量差なのか、フォームの性能差あるいは相性なのか。ともかくも風間大介は去る。後半(第14話)で、加賀美と岬にZECTに勧誘されてましたが、入る気はゼロのようですね。しばらく関わって来ないのかと思いましたが、ラストで変身して現れまして、ちょっとびっくりしました。
そこからは今週分メインの内通者捜査。偽装がいろいろでして、劇中はもとより、観ているこちらにもミスディレクション仕掛けてくるややこしさですな。それだけに面白い。まず影山がシャドウ解散後の配属先として田所チームにやってくる。やる気失っているようでいて、悔しさをにじませたりしてますな。シャドウがなくなってショックなんだろうと思ったら、後で「実はシャドウ健在、影山はザビーを得て隊長になっていた」というどんでん返しが来ると。
それは後のことでして、影山配属とほぼ同時に元シャドウ隊員への連続テロが起こる。おそらくはワームの仕業で、こうも立て続けに狙われるのは情報を漏洩する内通者がいるに違いない。そこへ矢車が絡んで来るわけですね。矢車の主張としては「隊員を守るため」。しかし元シャドウ隊員のもとに現れるということは、連続殺害犯もしくは協力者と疑われるに充分。
天道が立ち寄った輸入雑貨店に矢車は先行してましたしね。荒れ果てた店内について説明もせず、店長の安否についても黙すのは不審。しかし影山は矢車に全幅の信頼を寄せ、復帰を願う。これが演技でしたか。この時点では矢車を最重要容疑者としてあぶりだそうとしてたみたいですね。雑貨店店長も矢車に従うように見せかけて、実は影山の指示で動いていたらしい。
(店内を荒らしておいたのはワーム襲撃の偽装ということになりますが、店長=元シャドウ隊員行方不明扱いにして、矢車はどうするつもりだったのか。シャドウ再結成は隠しておく予定だったのかな?)
が、矢車は店長(元シャドウ隊員)にシャドウ再結成を持ちかけて連れ出してたわけですね。影山もいる。そこへ既に元シャドウ隊員を襲って擬態していたワーム2体(セクティオ)が襲い掛かる。「お前たちの命は俺が守る!」と叫んだ矢車に呼応したかのようにゼクター飛んできますが、受け取って変身したのは影山でしたか。
(加賀美がザビーになったとき、胸に紋様が現れたのを自分は「なんで?」と思いましたが、ザビー変身者を明示する演出効果があったわけですか。)
シャドウ隊員も駆けつけてくる。シャドウは健在であり、影山は隊長というわけですな。カブトも加勢しましてワームは撃退。影山は矢車が内通容疑者だったと明かし、しかし影山がザビーと見抜けないような矢車では内通には力不足と半ば嘲りで放免。それでも矢車は容疑が晴れたんなら復帰させてくれと願い出るも、影山は自分のパーフェクトハーモニーに矢車は不協和音と一蹴。実に冷たいですが、自分的には上述のような納得をしています。
(この間、ZECTの田所隊長からカブトの新装備が加賀美を通じて渡されますが、ZECTの真意は不明ですね。田所は加賀美がカブトの正体を知っていると見抜いてのことだったら、さらに狙いが分かりません。)
しかし、田所隊長に加賀美が内通者との報が入って後半(第14話)へ。観ていて「え?」と絶句してしまいました。が、観ているこちらに「影山が内通者か?」と疑わせる仕掛けが入るわけですな。田所隊長が加賀美を直接尋問しようとすると、影山は泳がせてあるからと抑える。さらに影山、加賀美から携帯を借り受ける。これでおそらくは次のシャドウ隊員被害者へ電話を入れたように偽装したはずですね。
さらに影山は加賀美を尾行もするわけですが、天道に見つかっちゃう。上手いことやってまして、影山を背後から締め上げて自分の顔は見せず、しかしカブトだと匂わせて、影山から「加賀美が内通容疑者」と聞きだす。これで天道は影山の策を察したんでしょうな。
逃げ回る加賀美もついにZECTに追いつめられ、観念した加賀美は銃を引き渡す。が、それを発砲の意図ありと見做した隊員が射殺。ヘルメット脱いだの見て驚きました。「神崎士郎じゃないか!」ってなわけですが、これは龍騎じゃなくカブトだと気持ちを落ち着けて観続けました(^^;。
が、ビックリする仕掛けがあったわけで。確かにその隊員(井口浩二)が内通者・裏切者なんですが、さらに擬態したワームが守ってたとは。ここまでは人間とワームが協力してたことになりますな。しかしワームは人間を利用しただけ。正体がバレるとさっさと隊員を殺害してしまう。
もう1つ驚いたのは、加賀美の射殺です。防弾チョッキ着てるだろうと思ったら、そうではないらしい。影山も予定通りに射殺されたようなことを言ってます。そこで思い出したのが予習していた「加賀美がガタックになる前にいったん死ぬ」ということ。前にガタック登場は第22話と調べてましたんで、この時点でもう死亡とは思いもよらずです。
が、影山の策を見抜いた天道がカブトのクロックアップで弾丸止めて救ってましたか。かつ、クロックアップに気付いた隊員がいればワームだと検出できると。結局、内通者捜しは天道が成し遂げたことになるようですね。ともかくも分かってしまえば、後は倒すだけ。ザビーもカブトもいれば余裕のようですね。しかし、そこへドレイクが現れて続くと。
もう1つのドラマはひよりと天道の喧嘩(?)ですな。といっても、ひよりにとっては「両親を殺害したのは誰か」という、これも犯人捜しの重大問題。カブトのベルトが殺害犯の少年のものに似ていたため、天道を疑うようになる。オリーブオイル買いに行って、天道と出くわし、さらにワーム出現でカブトを目撃したせいですね。観ているこちらには「ライダーたくさんいるんだけどなあ」ですが、ひよりにとっては「こんな珍しい奴が他にいるわけない」なんでしょうな。
これだけですと、天道のことですから柳に風と受け流したかもしれませんが、機嫌を悪くしたひよりが天道のきんぴらを食わなかったせいで事態が悪化(バカバカしい気もしますが、上述の通り兄妹喧嘩と思うと納得)。
天道は仕返しなのか、ビストロ・サルに飯を食いに来て、しかしひよりのロールキャベツを不味いと言い、1万円札叩きつけてもう来ないと言い放って出て行く。しかし、これが意外にひよりにはダメージだったらしい。その天罰なのか、腹ペコ天道が行きつけの店に行ってみるも、どこも臨時休業。
ひよりは1万円札を返しに天道邸へ行くと(腹立ち半分、反省半分かな?)、樹花に(天道の)飯を食って行けと強引に引き込まれる。おかずは作り置きでのものばかりですね。さっきはひよりが食うのを拒否したきんぴらもある。美味かったらしく、ひよりがちょっと天道を見直した感じがありますね。
しかし、まだ決定的ではない模様。が、ひよりがビストロ・サルに帰り着くと、飯を食い損ねた天道がやって来ると(自宅の飯は妹とひよりの2人分だったんでしょうな)。またもロールキャベツですが、天道は今度は嬉しそうに「美味い」と。これで、ひよりは「天道があんなこと(両親殺害)するわけがない」と納得したらしい。
しつこいようですが、これだけを観ているとどうにもバカバカしい。「なんでそれで双方納得できるのか」と思いますし、特にそこまでの天道の機嫌の急変が天道らしからぬ子供っぽさです。しかし、これもくどいようですが「兄妹喧嘩」と思ってみると、むしろ微笑ましくすら感じます。
カブト視聴前にいくつか読んでみたネット評では「バトルは見応えあるが、ドラマはちぐはぐ」みたいな感想が散見されました。が、ここまで観た範囲では、自分的にはドラマが破綻している、あるいはしそうな点は感じられません。もっとも、ドレイクも加わってのここからがドラマの複雑化が起きそうですから、やはり最後まで観終えてみないと油断はなりませんな。
Re: 3月の雑談スレッド - Shiny NOVA
2025/03/06 (Thu) 09:25:15
★ガヴ
今回の脚本は、メインの香村さんではなくて、サブの毛利亘宏さん。
代表作は、唯一のメイン担当のキュウレンジャーなんですが、執筆本数的には仮面ライダージオウも、4割近く書いていて、当時シンカリオンとの掛け持ちで非常に多忙だったメインの下山健人さんをしっかりサポートしていた記憶が。
ここでメインライターとサブライターの違いを簡単に触れると、メインライターの人はプロデューサーさんと協力して、物語全体の大筋と根幹設定を構築する役割があります。
原作付きのアニメの場合は、大筋と根幹設定は原作コミックや小説の作者が構築済みなので、メインライターの仕事は、原作のどの部分を何話で描くか、何を取り込み、何を削るか(何を強調するか)などの決定に関与しますが、
特撮ヒーロー番組の場合は、原作のないオリジナル要素が強いので、メインライターの権限が大きいですね。
で、サブライターの役割は、プロデューサーやメインの人が構築した基本設定と、自分が担当する回の大雑把なあらすじ(今回はラキアというキャラの掘り下げと、絆斗の孤立化描写かな)を聞いて、具体的なストーリー構築を行う。
基本的に、サブの人は基本設定に忠実であることを求められ、そこを変に改変しちゃう人は問題なのですが、ゲストキャラで遊んだり、その回限定で主人公やレギュラーたちに変なことをさせて、変なキャラ付けが後々まで語られることも多々ありますね。
ジオウで言えば、2話しか書いていないのに、釈由美子にマンホールの蓋アクションをさせて、これまた伝説になった井上敏樹回とか。
毛利さんは、キュウレンジャーで発覚したのが、メインライターをさせると、話が膨らみすぎて、錯綜して、まとめるのが非常に苦手な人という印象で、サブライターという他人の設定とかを利用する方が光るタイプの脚本家だなあ、と思います。
割と手堅い話を上手くまとめる短編向き作家の気があって、特撮デビューのオーズで、それぞれ正義、友情、夢をテーマにした3つのエピソード(6話分)を描いて、ヒーロー物でありがちなテーマに対する問題提起を正面から真摯に描く人というイメージから始まりました。
なお、本職は舞台演出の人なので、そちらがメインで、特撮脚本は副業なのですが、担当した回は手堅くまとめるので定評がある職人肌の人という印象です。
まあ、毛利さんだったら、キャラを暴走させることはないだろうという安心感があります。
ゴジュウとカブトが暴走する番組なので、今週と来週のガヴは、予定調和として安心して見ていられそう。
一方、メインの香村さんだと……キャラをイジメて葛藤させて、視聴者の同情と共感を高める手法を得意とするので(ガヴの場合は、それが顕著)、たぶん再来週の話でいろいろ急転直下で仕掛けてくる可能性が高いな、と。
ショウマと絆斗が物語の中心なので、2人を追いつめにかかる可能性を予想し、そこをフォローするために、ラキアを安定枠にしておこうという方針でしょうな。
で、クールで謎の多かったラキアの生態や性格が少しずつ判明。
まさか、グラニュートの主食が石だとは思わなかった。すると、今後は「良い石だな。食欲をそそる」的な発言もするのかな。
石を溶かす強靭な胃袋をしているなら、まあ、この世界でも飢え死にすることはないな、とか、無機質が主食だから、本当に闇菓子は禁断の嗜好品であり、通常のグラニュートは人肉食を好むわけではない、という(ストマック社の関係以外では共存可能)証左になっている。
で、ラキアは弟想いのお兄さんという属性と、それから保護者のいない孤立キャラ(だから幸果さんみたいな面倒見のいい人間には会ったことがない)という属性、一方で、独りで生きてきたという意味での矜持と観察眼、判断力を備えている。
基本は頼れるお兄さんキャラだけど、行動するのに合理を求める傾向はある。情を寄せるのは弟絡みだけで、そこを掘り下げて、人間を守るヒーローへの昇華につなげてくるストーリーですな。
ラキアにバイトをさせるために、ショウマがまだ体調不良という状況を継続させたのも、大筋として理にかなっているし、
このままだと、再来週には、ショウマも絆斗も体調がボロボロという状態で、新ライダーを迎え撃つことになりそう。
後はフラッペカスタムが、ショウマとの絆で生まれる形態なのか、別のパワーアップ要因なのかを先行き気にしつつ、
次回は、ラキアの後編を安心して堪能したく。
★ゴジュウジャー
最大のサプライズは、変身を解除したゴジュウイーグルの爺さんキャラですが、毎回ラストに大きなサプライズを入れてくる作風なのか、これ、と。
とにかく、井上亜樹子さんの作風ってものが、父親の影響が大きそうって以外によく分かっていないのですが、
ゴジュウジャーのドタバタコメディ偶像劇ぶりには、『うる星やつら』的な「宇宙は大変だ」なノリを感じました。
あれも、「宇宙で一番浮気者の高校生」を主人公にして、変な性格の主人公が周りを振り回す話かと思えば、周りのキャラがもっと輪をかけて変なので、主人公が常識人にも見えてしまうという(ツッコミ担当になりがち)。
で、今回の主人公を振り回すキャラは、案の定、ドンモモなんですが、原典のドンモモとは真逆の設定要素が芸コマですね。それこそ、ディケイドのリイマジンなライダーや、ジオウのアナザーライダーと同じで、原典をどう変えてくるか、の解釈が面白い。
で、ナンバーワン対決は、意外にもゲストキャラが勝つという番狂わせが発生したり、ブライダンの怪人は毎回倒されるけど、ユニバース戦士は倒されることなく、セミレギュラー扱い?
それと、前回のブンブンジャーリング(ゴジュウレオンが使用)や、今回のジェットマンリング(ドンモモが使用)のように、ユニバース戦士としては登場しないキャラもいる、と。
これで、ジェットマン回がなくなったとガッカリな反面、井上敏樹パパはニチヨルの違う戦隊アニメで、娘以上の暴走をしていたという話ですな(詳しくは、うちの特撮掲示板、あるいは異世界レッドとか、キズナファイブで検索してみてもいいかも)。
ともあれ、まとまりの悪さではドンブラに匹敵し、はぐれヤンキー風兄ちゃんの社会勉強バトルにも見えて、ピカレスクロマンみたいな作風にも見えるのですが、総理のお付きのプライベートアイなヒロインとか、パリピ爺さん(高校生に擬態するのか?)とか、どんどん変なキャラが増産されていく流れも、「うる星」風味ですな。
なお、昔の「うる星」は敏樹パパも参加していたり。この人のデビューは、81年のドクタースランプで、その年季から考えても、敏樹大先生と呼ぶに相応しい経歴なんですが、特撮ヒーロー物へのデビューが86年のフラッシュマン。
得意なのが、「ヒーローに対して、上から目線でいけ好かない言動を行うライバルキャラ」の構築で、このスタイリッシュまでのいけ好かなさがギャグにもなるという、強烈な焚き付けカンフル剤だと。
で、今回のドンモモも、父親のそういう手癖を受け継いだようなキャラ付けで、だけど途中までは本当に良い人っぽく、主人公を導いてくれているようにも見える。
どこまで信じていいのか分からないけど、人の人気を得るのが苦手と自覚している主人公が、意外にも素直に教示を受け入れたりもする。
え? もしかして、このままドンモモ師匠になったりするのか? まさか……と思ってたら、案の定、本性を表して、勝利をかっさらって行った。
桃井タロウは嘘をつけないけど、こっちの総理は腹黒い。
なお、敏樹パパはシャンゼリオンという番組で、ライバル怪人が都知事になるという展開を見せたけど、さすがに総理はなかったかな。
日本キビダンゴ党が与党で、ドンモモが総理という時点で、この世界の日本はかなりぶっ飛んでいるという世界観の証明にもなっていて、
あまり真面目に考えても仕方ない作風なのかな、と。
そうなると、どんな仕掛けでサプライズを見せてくるか、という一点で作劇を考えるといいのかも。
あとは、過去戦隊を踏まえたネタですね。
とにかく、父親の創作したドンモモを、娘がどうアレンジしたかを楽しませてもらいました。
ゴジュウイーグルについては、ガワが高校生で中身が爺さんというのは、アニメでは良くあるキャラとは思いますが、特撮ヒーローでは珍しいかも。
まさか、爺さんが次回でいきなり死んで、孫に後を託すって話じゃなくて、爺さんが若返る話だよね。
一人称がワシ口調のワシキャラというのも、アニメっぽくて、特撮では新鮮。
メインライターが、前作からアニメ畑の人を投入するようになっていて、アニメとの境界線を越えようという近年の東映の戦略がはっきり見て取れるのですが、
すると、亜樹子さんの参加したアニメ作品もチェックしてみるに、注目は2019年から参加したカードゲームバトルを題材にした『デュエル・マスターズ』シリーズのほぼ常連ライターになっている、と。
ゴジュウジャーも、リアルバトル(敵の侵略から地球を守る)ではなく、カードゲームバトルのノリ(お前もデュエラーか。だったら、互いの意地とメンツをかけて、カードで勝負だ)って感じですね。
まあ、こちらはカード戦ではなくて、ブライダンの◯◯ノーワンの出現に際して展開される「◯◯対決」で毎回、異なるバトルゲームが行われるわけですが、ルールは敵怪人が決めているので、敵が優勢なのを、主人公側がどう引っくり返すのかをドラマにしている、と。
カードゲームアニメにありがちな敵の仕掛けてくる強力なコンボ(カードの組み合わせ技)をどうすれば打ち破れるか、ルールを真面目に分析したり、裏技で対応したり、心理戦で得意技を封じ込めたり、やり方は脚本家のアイデアで多彩なのですが、
とにかくゲーム的な対決が前提。
そして、それだけだと、ただのホビーアニメ的なお遊びに堕するので、敵のノーワンに主人公たちの知人の一般市民が封じ込められて、その欲望を暴走させているような仕掛けで、主人公の毎回の目的がナンバーワンバトルに打ち勝つことで敵を弱らせ、封じられた被害者を救出することでヒーロー性の担保にしている。
敵怪人の中に、主人公が関わったゲストキャラや知人友人が封じ込められて、怪人を倒す=封じられた人を助けるというギミックは、セーラームーンやプリキュアなどでよく見られ、ライダーでもオーズのヤミーなんかで散見されます。
怪人や巨大ロボが毎回暴れて、街を破壊する世界観ですが、今作の場合は、きっとドンモモ総理が特殊能力で復興させているんでしょう。
この辺は、例えばプリキュアだと、壊れた建物も魔法的な力で戦闘が終わると元どおりという描写がありますし(プリキュアの力が浄化と癒し、再生に通じるので)、ウイングマンのディメンションパワーとか該当要素をチェックしてみるのも面白い。
もちろん、リアルに考えるなら、壊れた物が簡単には修復できない世界観もありでしょうけど(アベンジャーズとか)、シンカリオンみたいに、専用の戦闘フィールドに敵を封じて、外に被害を出さないような戦場構築をするような作品もあったり、その辺のアイデアが作品次第で多彩、と。
ともあれ、今作の作風は、新規要素が既存の戦隊と比べても多すぎるので、どういう作品要素を継承しているのか、視野を広げる必要を感じました。
何にせよ、当面は設定固めを楽しみながら、メンバー5人が集結するまでの新鮮なカオスを楽しむ時期、と。
★カブト
ガヴでカブトダンシというネタがあって、思わずつながったり。
矢車さん退場で、次に登場するのが33話という、だいぶ先になりますな。パーフェクトハーモニーはこれで完全に終わって、
これまではあまり本筋に絡まなかったヒロインのひよりにスポットを当てたりしながら、天道のキャラを膨らませる、と。
天道にとっては、樹花とひよりの2人の妹を守ることが大きな行動原理になって行くわけですが、カブトとして戦う理由がこの時点でもまだ不明確。
一応、天道とひよりの記憶のフラッシュバックが謎の手がかりになるわけですが、それが解き明かされるのは、2クールめが終わる頃合いで、それまでは話が大きく進まずに、新キャラと天道の対決劇を楽しめ、という作風。
龍騎と違って、負けたライダーが基本は死なないという意味で、ややマイルドな作風ですが、ワームが人間に擬態するという点でミステリー的な話が多々見られがち。
誰がワームなのか、という犯人探しにも似た推理要素が各エピソードの骨子であることも多く、この時点でワームに感情移入はあまり発生しない、と。
そもそも、ワームの側に人格を持ったレギュラー的な幹部キャラが出てくるのも、2クール目の終わりからですしね。その辺からメインストーリーが加速していくので、それまではメインキャラが出揃う過程での衝突劇になる流れ。
カブトの場合、メインの天道とひより、加賀美との関係性が縦糸なんですが、そこは非常に展開が遅く、むしろ、ザビー、ドレイク、サソードというサブライダーの群像ドラマが速いテンポで描かれる。
つまり、メインの話よりも、サブキャラとのワチャワチャ感が主体で、ドラマの焦点が絞りにくいという問題があります。主人公中心に話が回っていないという点ですね。
あと、記憶が曖昧なキャラというのも多くて、これもミステリー風なんですが、後からこんな過去がありまして……と提示されて、それで整合性が取れているのか、ツギハギだらけで歪なのかがよく分からないという、何だかスッキリしない話がカブト。
このスッキリしなさをミステリアスで奥が深いととらえるか、曖昧なだけで何が描きたかったのか意図がつかめんととらえるか、まあ、人それぞれの受け止め方になる、と。
ともあれ、次回からの井上敏樹3エピソードは(6話分)、ベテランの筆のノリ(悪ノリとも言う)を堪能できそう。2クールめに入って、勢いが加速していく時期だったので。
Re: 3月の雑談スレッド - Shiny NOVA
2025/03/08 (Sat) 09:45:56
非定期書き込みです。
先ほど、ゴジュウジャーに関して、面白いプロデューサーインタビュー記事を読んだので、明日の放送前のネタとして紹介しておきたいと思います。
https://www.cinematoday.jp/news/N0147762
ともあれ、ゴジュウイーグルは「87才のお爺ちゃんが高校生に若返った」という設定で確定、と。
後はまあ、明日の放送で、次はどんなサプライズが出るかに期待ですね。
では。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/08 (Sat) 20:36:35
非定期感想です。
ゴジュウジャーのプロデューサーインタビュー記事のご紹介、ありがとうございます。明日の視聴に役立ててみようと思います。もし記事との関連で気が付いたことがあれば、その感想にて。
●戦隊レッド 異世界で冒険者になる
こちらで「井上敏樹パパはニチヨルの違う戦隊アニメで」「異世界レッド/キズナファイブ」とのご紹介を頂きまして、「ああ、あれが」と。そちらの特撮掲示板でも触れておいでというのは不覚にもお知らせ頂くまで気づかずorz。
「異世界レッド」については、前にちょっとしたことから今期のアニメ化を知りまして。ちょっとしたことと申すのは、やはり戦隊モチーフのコミック作品「桃の園」がSNSでちょっとネガティブに話題に上ったときです。比較として「戦隊レッド」の名前が挙がり、「こっちがアニメ化なのは納得」みたいな評判でした。
コミック「桃の園」については、まだ第1話しか公開されておらず、内容についての先行きは不明(その後、無料の第3話まで読んでみたけど、自分の目には特に不安点無し)。作者さんの(コミック宣伝兼ねての)言動が不安視されてました。例えば「女性だけの戦隊を知っている」とか(※)。
(※ おそらく90年代のOVA含むメディアミックス作品を指して言っているらしい)
それで「戦隊分かってるんだろうか?」と思った人が少なからずいました。「戦隊大失格」が戦隊ファンの一部から言われている批評と同じのようです。自分もここで前に「戦隊大失格は好みの要素いろいろありながら好きになれなかった」旨申した覚えがあります(※)。
(※ その後調べてみると「戦隊大失格」の作者さんは人気作「五等分の花嫁」を描いているとのことで、しかし自分は「五等分の花嫁」アニメの面白さは分かりませんでした。もしかすると、原作者さんの作風がそもそも自分に合わなかったのかも。)
「桃の園」がどうかより、「異世界レッド」は戦隊を分かっているとの評判でしたんで、アニメ化を気にしておりました。実写からアニメ化ではウルトラマンは良かったわけですし、原作・原典愛があるんならいいかもという期待ですね。こちらに感想書きたくなるくらいだといいなあと。
異世界レッドアニメ始まって、第1話観てみた印象は「ツボを押さえた戦隊要素はあるけど、むしろ従来の異世界転移に近い?」というものでした。そのため、こちらで言及するのは控えておりました。が、しり上がりにいい感じになっていくタイプの作品だったみたいです。「戦隊大失格」では期待感が高まると、なぜかふしゅっという感じでしぼんじゃうんですが、「異世界レッド」では逆。「なんか違うかな?」と思いかけると、すっと気持ちを持ち上げてくれる感じです。
第1話で主人公(浅垣灯悟/キズナレッド)が現代世界で敵を破りつつも異世界行くわけですが、当初はたった1人。それでも「残る戦隊戦士もやって来るか、それとも異世界で新たな仲間を?」と思いつつも、ちょっとその気配がない。イドラ・アーヴォルンは当初は戦隊ではなく異世界側の感じだし、ヒロイン枠っぽいし。
そこが解決されたと理解したのは第4話です。ロゥジー・ミストの裏切りからの急転直下の和解・共闘ですな。これでロゥジーはブルーの戦士の立ち位置になったなと。しかし変身・スーツ装着がないわけですね。戦隊モチーフとしてはそこは期待ポイントです。が、よく考えると異世界ものでもある。戦隊戦士が異世界の敵を圧倒しちゃうようなら、異世界下げみたいなことになりかねない。
前にここで申した「昔のマジンガーZとデビルマンのコラボ作品でデビルマンが弱く描かれたことだけは不満」と同じです。そこは仕方ないかなあと思ってたら、第7話で新登場キャラクター(ラーニヤ)が戦隊戦士に変身してくれました。しかも、千年前の別の戦隊由来らしい(となると、いずれ現代世界回想以外に古代も描かれる?)。
そんな感じで、上述しましたように「これじゃないかも?→これだ!」の繰り返しがあって、今も観続けている次第。しかしながら第8話(現最新話)に至っても、主人公以外のキャラクターの戦隊戦士性や立ち位置が未だつかめずです(アジールに至っては、ラスボスなのか、いずれ仲間になるのか分からんし)。「なるほど、こういう物語か」と分かるのに1クールかかりそう。
このアニメが2クールあればいいのになあ(分割も可)。もっとも、ブレイバーンみたいに、あっと驚く仕掛けがあるかですね。自分が感想書けるとしたら、そこからかなと思います。
●メカウデ(アニメ)
ついでと申してはなんですが、24年9月期のアニメで「メカウデ」が面白かったので少し。地上波では近畿と福岡がカバーされる、ちょっとマイナーなものですね。制作は福岡のスタジオ(TriFスタジオ)とのこと。そうなると、予算とか少なめだろうと予想しまして、実際に観てみるとたぶんその通り。
同時期のアニメで、例えば「ダンダダン」ですと贅沢に作ってある感じがします。カメラ位置がダイナミックに移動したりして、作画は相当頑張ってる感じ。絵が自在に使える利点を生かして、観て驚くような仕掛けが多々ありました。
それに対して「メカウデ」は、言い方は悪いですが見栄えはしょぼいかも。キャラクターデザインも、どうも二次創作などで流行る感じでもない。しかし第1話時点でもう見応えありと感じました。低予算っぽいのになんでだろう、と観なおしてみると、工夫が凝らしてあるのが分かりました。
「メカウデ」は異世界から来た(らしい)腕の形の機械生物と人間がコンビを組んで敵と戦う話です。当然、バトルは見どころとなります。実際、バトルの見栄えはなかなかいい。しかし、バトル以外の部分のドラマも感情とかよく伝わって来る。ドラマパートでのキャラクターも感情とかに合わせてよく動いてるんですね。
バトルのほうもよく観てみると、止め絵を揺らしつつ拡大し(上述のキャラクターはそうする前提でデザインされたと思われる)、その上にエフェクト(火花とか)をかけてたりする。それで手間とコストを削減しているようです。単純なアプローチだと「限られた予算をバトルにつぎ込み、ドラマパートは口パクで済ませる」とかやりそうです。
しかしそうせず、バトルの意味がしっかり伝わるよう、ドラマパートで気持ちが伝わるよう、絵を動かしてきてます(さらにベテラン声優さん起用とかにも予算を惜しまない)。制作がバランス感覚と工夫がいいわけですな。そうなると全体を通してもドラマもいいものになるんじゃないかと期待しました。つまり「この制作者は上手いはずだ」。
最終話を観終えてみると、確かにその通りになってくれました。上述の「ダンダダン」ですと、観ているときは夢中ですが(翌日に録画を観なおしたくもなる)、終わってからもう1周しようかという意欲は薄くなります(それでも1周した ^^;)。「メカウデ」ですと、ストーリーを追いたくて1周したくなります。もう既に2周してたりします。これは自分のツボ「バディ」がよく描かれているということも大きな理由だったりします。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/10 (Mon) 22:54:18
定期感想その1です。
●仮面ライダーガヴ(第26話:怒りのぷっつんプリン)
ラキアの人物像と今の安定できる立ち位置の落としどころまで描いて、しかし絆斗のほうも忘れずに小出しで進めてますね。その絆斗の先に酸賀が何を何のためにやって来たかが暗示され、そこは次回(再来週かあ)。予告だけでも新ライダーということだけは分かりますな。
それがこちらで伺った仮面ライダーベイクということのようですね。「銃を使うという玩具情報があるので、もしかすると酸賀さんかな」という予想は、ドンピシャの的中でしたね。その予想を拝読したときは、自分には酸賀が変身するイメージが持てなかったんですが、今なら振り返って「酸賀のあの動きはこうなるためのものだったか」と思うものがあります(要は後知恵 ^^;)。
自分はダークショウマ/ビターガヴを育成するのが酸賀の目的だと思ったんですが、どうやら酸賀がライダーになるための手段だったようで。そう考えてみると、前に酸賀が絆斗に腹を見せたときの横筋はやはりグラニュートの臓器埋め込んだ手術痕だったのかも。絆斗もグラニュート臓器埋め込まれても「ガヴ」は現れなかったんで、酸賀もそうだったんでしょう。
酸賀が単独でやってる時点では、ライダーというのは想像できなかったはずです。酸賀は単にグラニュートの能力が欲しかったくらいでしょうか。そこへショウマ/ガヴが現れたんで、自分(酸賀)もそうなれると思った。そのためには変身デバイス以外にゴチゾウが必要なんで、ガヴ付け回して収集。そこへグラニュートを憎み、力を欲する絆斗が現れると。
絆斗/ヴァレンは酸賀にとってライダーのプロトタイプなんでしょうな。さらにショウマ(人間/グラニュートハーフ)のクローン(ダークショウマ)も作り、プロトタイプ兼ゴチゾウ製造者にする。自分(酸賀)と同じ体質(人間+グラニュート臓器)の絆斗に、自前の人工ゴチゾウ(ダークショウマ製)をテスト。初期人工ゴチゾウの欠陥も分かったところで、次回で自分(酸賀)が変身する。
といったストーリー考えてみましたが、具体的に考えれば考えるほど大ハズレになりそうです(^^;。しかし、それくらい用意周到にやってきた、ということはあり得ると思っています。ニエルブはそこをどう見ているかは気になります。
たぶん酸賀は詳しいことは伏せている。しかし、これ見よがしにもやっている。今話の感じではニエルブはあまり感心できないと見ているように思えます。酸賀がライダーになることで、ニエルブが見切りつけたりすることもあり得そう。
ともかく本編。冒頭は前話の続きで、弟コメルへの侮辱でガチギレのラキアから。しかし、グラニュート:ル・ビートはコメル殺害犯ではないようですね。ただし、コメルが闇菓子のための人狩りと気付いて手を引き、そのため見せしめの粛清を受けたと知っている。そういうル・ビートの話にラキアは思い当たる節がある。
バトルはル・ビートが逃亡し、ラキアははぴぱれで源浩二に手を引くよう説得。しかし源浩二は諦める様子なし。むしろ、いきさつを全て明かして再協力を頼んで来る。ラキアはラキアで拒否ですね。表面上は面倒臭そうですが、おそらくはコメルと重なる源浩二の身が危ういことを案じてるんでしょう。
それだけに源浩二の「死んだほうがマシ」にラキアはカチンと来るものがあるんでしょうな。カチンというよりズキンかな。コメルがどうして死んだか知った今、そこを突かれる言葉が痛みとなるはずです。
それをショウマの説明から察した幸果が動く。本当は源浩二が心配だが弟を思い出してつらいラキアを「業務命令」で動かすわけですね。それでラキアも源浩二の護衛に戻る決心がつくわけですから、やはりギリギリのところで迷ってたんでしょう。本当に源浩二の言が気にくわないのなら、それしきでラキアが動くとは思えません。
動き出せばラキアは的確でして、すぐに源浩二を発見。そこからがちょっと面白い。前に幸果から菓子(アイスケーキ)を勧められて、一口で「グラニュートが食べるもんじゃない」と放り出してました。が、源浩二が差し出したプリンは美味そうに食う。
ヴラムはプリンの戦士とはいえ、プリンなら美味しいわけでもないでしょう。源浩二がプリンを渡して言った「嬉しかったから」が効いてるんじゃないかと。分かち合う気持ちですね。弟コメルが自分の石(食べ物)を分かり合ってくれたから、ラキアは石が好きになったのかも。
一方、偽カブトダンシのル・ビートは手抜かりはない。エージェントの助力を得て、罠を張って来る。スイーツ会を催すとネットに流し、ラキアらが察知してやってくるよう仕向けるわけですね。ラキアはその策に策で対抗せず、真正面から乗り込んで来る。おそらくは冒頭で見せた怒りが持続してるんでしょうな。助っ人のエージェントから顔面に一発貰っても痛みを感じないが如くです。
バトルとなって場所は外へ移り、ショウマも駆けつけてガヴに。今度もブリザードソルベなんでしょうけど、食べたアイスごとにマイナーチェンジかプラスαあるみたいですね。今回はソフトクリーム由来で、ケーキングのときのホイップ兵みたいなソフトクリーム兵もいます。当りが出るとデカくなったり小さくなったり。剣はケーキングのときのと似たものになってますな。
ヴラムのほうは源浩二から貰ったプリンで強化された様子はなさそう。しかし、怒りの気合が入ってますね。敵グラニュート:ル・ビートに対し、ガヴ/ショウマがやったのと同じく、最後の警告を与えてます。「あくまでも闇菓子とストマック社と共にあるんだな?」→「だったらストマック社と共に散れ」ですね。
現時点でもヴラムのゼリーによる不可視化は最強なようでル・ビートを圧倒し、逃がさず倒す。加勢のエージェントはガヴが倒し、体調不良は食べたお菓子次第で一時的にせよ克服できるみたいですね。
一方、体調不良が一時的でなくなってきたのは絆斗。最初は不調に波があり、チョコルド使用時にはむしろ好調。相談を受けた酸賀はチョコルド調整するから、その間はショウマのゴチゾウでと申し出るも、絆斗はまだ母と遭遇したショウマを引きずっている。ついチョコルドを使い続けちゃうわけですな。それに不調も波があるわけで、改良型チョコルドが間に合うだろうという計算もあるんでしょうな。
が、チョコルドの弊害は急速に悪化しているらしい。使っても体の痛みが消えなくなって来るわけですね。薬物乱用で起こるプロセスと似てるんでしょうな(頭痛薬乱用が頭痛の原因になるみたいな)。それで再び酸賀に会いに行ったんでしょうけど、ダークショウマ2人が酸賀にゴチゾウを差し出すのを目撃してしまって、次回(再来週)に続く。
酸賀がニエルブと通じているのをまだ絆斗は知らないはずですね。そこをはっきり知っているのはラキアですな。なにせニエルブが酸賀に(裏切り前の)ラキアを紹介したわけで。しかしラキアは絆斗を軽視し、絆斗はグラニュートを憎んでたんで接触が少なく、情報が伝わらない。特に絆斗がショウマのことで飛び出してからは皆無。
ここはやはり人脈のハブになってる幸果の出番かなと思います。今話のラキアは幸果の言葉も刺さったみたいですしね(特に「ラキアンにも幸せになって欲しい」)。しかし次回「酸いも甘いも焦がす程」では、酸賀が積極的に動く模様。ショウマを人質にとっちゃうようで、知らされた絆斗が駆けつけるらしい。この2人については幸果を介さずに直接ぶつかるということかしらん。
●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第4話:パーリィタイム☆夢見るじじい)
前話までは派手でカオスに突っ走ってましたが、今話からそろそろストーリー展開を見せ始めた感じがします。まずは「誰がどこで何をする話」なのかを見せようとしてる。そのうち、まずは「誰が」ですね。なんですけど、どうやら「先の者は後となり、後の者は先になる」ようです。
主人公の遠野吠を差し置いて、まずは前話ラストで登場の猛原禽次郎/ゴジュウイーグルですね。次いで少しだけ一河角乃/ゴジュウユニコーンについても。暴神竜儀については父親が医者で疎遠を匂わすくらいでしょうか。
猛原禽次郎ですが、前話ラストでは爺ちゃん(87歳)でしたが、普段は高校生相当の見た目(と身体能力)。テガソードと指輪の契約をしたとき、87歳では戦えまいということで若さを貰ったらしい。ただし維持には定期的に卵を食う必要がある(弱点設定?)。本名は「譲二」だけど、転校先の高校で孫(太志)と出くわして、偽名「禽次郎」を使うことにしたと。
願いは「青春を謳歌するパーリーピーポー」ですか。若さは禽次郎が望まずして与えられたものですから、87歳のまま謳歌するつもりだったようですね。ただしパーリーピーポーをどう理解しているか、ちょっと怪しい。部屋に貼ってあったポスターは昔風の演歌歌手(テガソードが宿って口パクはちょっと笑った)。後のバトルでは盆踊り風音頭でして、これは「お祭り小僧/爺」と呼ぶべきなのかも。
が、本人は至って真面目に高校生としてパーリーピーポーを目指しているつもりらしい(転校手続きとかどうやったんだろう? テガソードの手配?)。が、年齢なりの経験の蓄積と生来の生真面目でギクシャク、それでも慣れていく感じですね。そうまでするかという気もするんですが、禽次郎の動機の1つに家族との疎遠があるらしい。家族のために生きてきたけど、頑固と嫌われて気持ち的に疎遠になっちゃってる。おそらくは唯一の理解者だった妻(房子)は先立っちゃってる。
それでいったんは諦めていたらしい「パーリーピーポー」の夢を叶えたくなったんでしょうな。そこへ禽次郎の願いに合わせたかのような敵パリピノーワンが襲来、パリピ争いになると。しかし禽次郎は孫の太志と衝突してしまったことで、パリピを諦めて指輪を投げ捨ててしまっている。やはり家族を最も大事に思っていたと悟ったようですね。
パリピも青春も代償行為に過ぎない。が、家族から大事に思われてないから何もない。と愚痴る禽次郎に遠野吠が意見。禽次郎の生きがいは家族に大事にされることじゃなく、大事にすることということのようですね。つまり、無償の愛。そこは伝えとけということで禽次郎が太志のいる学校に戻るとパリピ争いやってると。
禽次郎はすぐには加わらず、まず孫の太志を救出。太志からすれば喧嘩別れした友達が身を挺して救ってくれたと思う。友達の気楽さと感激で正直な気持ちを打ち明けると。無いと嘯いていた夢(後で分かるのは絵描き)が実はある。これで禽次郎も励まされて、やっぱりパリピになると再決意。盆踊り風で敵パリピノーワンのゲームに勝っちゃうわけですな。パリピノーワンが取り込んでいた級友(陰山)も助け出す。
これで「めでたしめでたし」ではなく、さらに禽次郎は家族の真意も知ることになるわけですね。息子(信二)はいなくなった禽次郎(譲二)を心配してくれてたし、孫の太志は「誰よりも優しい」と評してます。祖父(譲二/禽次郎)がその場にいないと思うからこその本音ですな。これで禽次郎は心残りなくパリピを目指すことができる。孫の太志だけは、禽次郎が祖父(譲二)と気が付いた様子がありますな。しかし黙って見送りますか。
もう1人、少しですが「誰が」が描かれたのが一河角乃ですね。指輪の戦士であるはずですが、なぜかゴジュウユニコーンに変身できないらしい。一河角乃が指輪の契約をしたのは、行方不明の妹を捜すためらしい。その情報を知るらしい検事:桜庭に声をかけるも、桜庭はリュウソウレッドなんでしたか。一河角乃の指輪を見て勝負を挑んで来る。
が、変身できない一河角乃のピンチを熱海常夏総理が救うわけですね。どうやら一河角乃が何者で何をしようとしているか分かっていてサポートしている模様。リュウソウレッドとの対決はいい勝負の感じでしたが、タイムレンジャーの能力を扱えるドンモモタロウが勝利。そういやドンブラでは歴代戦士の力を使えるんでしたな。リュウソウジャーはちょっと分が悪かったかな。ゴーカイレッド出てきたらどうなるんだろう。
次回「取り戻せ魂!スミにおけないお節介」では、一河角乃について明かしていくようですね。熱海常夏総理は一河角乃がゴジュウユニコーンになれるまでは準レギュラーとして登場し続けてくれると思ってよさそうです。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/11 (Tue) 23:05:07
定期感想その2です。
●仮面ライダーカブト(第15:怪人名医!?、第16話:まさかの嵐)
前話(先週)では加賀美が撃たれたのをを自分は「ガタックになる前に死ぬって、これか?」と勘違いしたと申しました。今週分も勘違いしまして、天道がZECTの隊長になる部分ですね。ウィキペディアには「天道がリーダーで副官を高鳥蓮華が務めた天道チーム」とあり、「そのことか」と思いました。影山はチームにいますが(たぶん副官相当)、いずれ脱落するはず(いや地獄兄弟へ昇格と言うべきか)。
が、今週分ラストで天道はZECTからさっさと逃げ出してまして、「あれ、違うのか」と。よく考えたら、今回は早々に「天道寺」という偽名使ってると明かしてくれてて、天道チームとはならない。そこは気が付くべきでした。それにしても、先の展開を暗示しているかのようですね。
いや逆に先が読めないようにしてるのかな。加賀美が死んだと心配させといて大丈夫、と見せたら、なんとなく加賀美が死ぬことはないという気がしてしまう。安心させておいて加賀美死亡となればビックリします。天道の偽名でのZECT隊長も同様ですね。そもそも天道はZECTを警戒してるわけだし。そう思ってたら、という運びは面白そう。
注意を逸らすミスディレクションと言えそうですが、今週分にもうまい具合にそれが入ってる感じです。つい注意が向いちゃうのは、天道らの子供っぽさ。撃たれたと思った加賀美なんか、前半冒頭でベソかいてたりします。そこは後半ラストへの伏線ですが、その印象を隠しに来る。というより、天道らの子供っぽさを見せて目立たなくしてます。
先週ラストから今週冒頭で3ライダー対峙となったと思ったら、大して争いもせず肩透かしだったんでした(ただし天道のガチギレは暗示)。直後に天道と風間大介の子供の喧嘩かと思える意地の張り合いで「ああ、そういうレベルの争い」と納得。岬へのメイクとヘアセットですな。まだ子供のゴンが天道らよりよっぽど落ち着きあり。そこは女子大でのモテ競争の印象も被って来る。
さらに天道、ZECT隊長になって加賀美らを唖然とさせる。これはワーム洗い出しの目的があったわけですが、なにせ態度が自慢げでして。「こんなこともできるんだぞ」と見せびらかしているようで、大人の振舞な感じがしない。さらに医師にも化けて調子に乗ってる感じを出してます。振り回される加賀美もいい感じで子供っぽい。
もっとも、それだけだと目を引くためだけの演出になってしまいますが、そうではないと気が付いて感心しました。天道らのケレン味ある子供っぽさが、影山の異様な行動を目立たなくしてますね。よく見直してみると、今週分の影山は先週の有頂天も併せて考えると情けない方向に突き進んでます。
それも童心残した子供っぽさではなく、成長してない大人という印象。隊長の座を奪われた悔しさから、天道(寺)隊長の命と称して、ZECTに属そうとしない風間/ドレイクをザビーで襲撃し、天道/カブトと潰し合わせる漁夫の利作戦に出る。これで風間と天道の間の情報交換を遮断で来てれば上手く行ったかもしれませんが、2人は子供っぽい諍いする仲であるわけで。
風間が正面から天道に文句言いに行き、ゴンのとりなしもあり、天道が素直に頭下げちゃって解決。策が破れた風間は罰で皿洗いと。それが天道視線と影山視線で意味が違ってそうなのが面白いところです。天道からすれば子供っぽい諍いの延長線上の罰ゲームくらいなところでしょう。しかし成長してない大人の影山からすれば、ガキ扱いされたと屈辱に感じるはず。
しかし、やっぱり天道と風間の子供っぽさにより深刻なことになっていく感じが薄れてますね。そこへ、冒頭でベソかく子供っぽさを見せた加賀美の立ち直り劇も入って来るわけで。それも終始子供っぽい感じ。まず岬から立ち食いの天ぷら蕎麦で活を入れてもらう。なんか年の離れた弟が姉に叱咤激励されてるかのよう。次は父ちゃん(加賀美陸)から落ち着きのある励まし。
それで気力回復した加賀美がまたもや突っ走ると。加賀美って突っ走っては壁に激突してひっくり返ることを繰り返してる感じですな(まあ、そこが自分は好きなんですが)。休職願い出してワーム追いかけ始める。活入れた岬もそこまで極端とは思わず、慌てて止めようとしてますな。しかし加賀美は聞かない(そこも好感度高い)。
結局、加賀美の知らないところで助けられ(クロックアップしたカブト)、ワームを倒して狂喜してます。その様子といい、「もう元気になったんかい」というところといい、やっぱり子供っぽさあるなあと。そこも上手く影山の異様さを隠してくれてます。なにせワームに負けたと思ったら、三島がザビーとして助けてくれて、影山はそっちへ縋っちゃうわけで(そしてゴンを狙う怪しい行動へ)。
もっとも、それだけでは天道らの子供っぽさが目立ってしまい過ぎる恐れがあります。そこを隠してくれるのが、今週分のワーム:フォルミカアルビュスのややこしさと攻略ですな。擬態したのは外科医:若林龍宏。若林は普段はさえない見た目の酒好きですが、オペとなるとキリっと引き締まる。酔いは看護師のビンタで醒めるらしい。
観ているこちらには早々に若林がワームの擬態であることが明かされる。「なるほど、若林の外科医の記憶を引き継いで」と思ってしまいますな。ところが天道らが捜査すると、もう1人若林が現れる。「そうか、前にタレント志望の女性本人とワーム擬態のときみたいな」と思う。それなら本人とワームを遭遇させて、と期待通りに進むと、2人の若林が仲良く酒盛り。
あれれと思ったら、別の場所でワームの被害発生。自分は「若林は双子で、ワームに擬態されて生き残ってる」と思いました。が、若林3人が仲良く酒盛り。緊急オペの要請が入ると、「誰が行く?」「じゃ、俺が」などと相談したりしまして、もうどうなってるか分からない。
が、だからこそ天道はZECTに潜り込んだわけですな。さすがの天道も3人同時に監視するのは難しい、ならばZECTの組織力で、というわけか。そして、ビンタで酔いを醒ましてもらうのが本物の若林ということですね。分かってしまえば割と単純。ワームに襲われたものの、オペをやり切るため1か月待ってくれとの頼みを聞いてもらったわけでしたか。が、緊急もあって手が足りず、擬態若林を増やしていったと。
擬態若林は3人となり、期限の1か月が来たということで襲撃して来る。仲良く酒酌み交わしても分かり合うことはないみたいですね。それにしてもワームが多様だなあという気がしてきます。どのワームも最終目的(たぶん、人類全てと入れ替わって文明ごと乗っ取る)は同じなんでしょうけど、個々の生態は各人各様。その延長として、擬態したこと自体を忘れるワームというのも自然に受け入れられる気がしてきました。
それはともかく、成虫はほぼカブトとドレイクで対処ですね。ザビー/影山は破れ、しかし三島が代わってザビーを使って見せる。感激した影山は三島に文字通り縋る。影山は唯々諾々と三島の命を受け、なぜかゴンを尾行。自分は初見ではようやくそこで「影山がヤバイ方向に突っ走った!」と驚き、観なおしてみて上述のような工夫で影山の異様さを隠してたと気が付いた次第です。
観なおして考えてみて、矢車と影山の相違や共通性も見えてくる気がしました。矢車は既に(ZECTからは)脱落し、いずれ影山も同様となるはず。その後、矢車が影山を拾い上げる格好になるはずですね。なんだかんだあっても自分で進める矢車と、誰かに手を引いてもらうしかない影山の差なんだろうなと思えてきました。それでようやく、ジオウでの地獄兄弟(と加賀美)が納得できる気もしてきます。
矢車と影山がこうも面白くなってくるのは予想外でしたが、どうやら自分にはカブトの(現時点までの)作風がツボであるようです。事前に目にしたネット評で「ドラマが行き当たりばったり」というのを目にしましたが、もしかすると自分には巧いミスディレクションの組み合わせと思えるものが、別の人にとってはランダムウォークでしかないのかもしれない。まあ、自分が面白く観られればそれでいいです。
Re: 3月の雑談スレッド - Shiny NOVA
2025/03/12 (Wed) 09:48:35
来週はニチアサがないのを残念に思いつつ。
★カブト
放送当時はメインライターの米村さんの作風が知られておらず、スタイリッシュな天道を描くオシャレな脚本家のイメージがありました。
一方で、井上敏樹脚本に関しては、サブライターで作品荒らしの印象が強くあって、この回のリアルタイムの感想は、「カブトの世界が井上敏樹に壊された」的な反応でした。
K.Kさんの感想では、「子供っぽさ」という言葉で違和感を表現しておられますが、この回の反応は井上敏樹ワールドやな、と。
アギトで、翔一くんと氷川さんが無意味に豆腐関係で張り合って、氷川さんのぶきっちょぶりを強調したり、
ファイズで、乾巧と草加雅人と木場勇治の関係性がいろいろとややこしくなって行ったり、
言ってしまえば、つまらない理由で人間関係がこじれてドラマが二転三転していく不安定な人間模様。
リアルというよりは、コミカルでディフォルメされたようなキャラ演出などなど。
なお、これで「井上脚本だから、キャラが変な行動をしても想定内」「メインライターが立て直してくれるはず」「この回はサブライターの番外編と思って、あまり真面目に受け止めない方がいい」的な受け止め方で許容されていたわけですが、
じっさいは、メインライターが立て直すどころか、サブライターの暴走に負けじと、さらに自分も暴走を仕掛けて、ドラマ的にはどんどん迷走していく流れだった、と。
まあ、勢い任せで、その場で面白かったら、それでいいだろう的な作り方をしていたとは思います。
これは、前作の響鬼が前半はのんびりした作風で、展開が遅いのを、後半が脚本家交代で作風が大きく変わったのを受け止めつつ、だったら最初から勢いだけで突き進み、ドンデン返しでどんどん塗り替えていくようなケレン味あふれる展開を志した結果、となりますか。
ともあれ、実写経験の少ない脚本家にメインを任せるということは、「シリーズに大きな変化を求めている」ってことですし、
米村さんのアニメの代表作は、アンパンマンとか、ポケモンとか、モンスターファームなど。
要するに、1話完結型で、一定の筋書きを要する「起承転結を伴う長編」よりは、「その回その回ごとのインパクトや面白さ、勢いを重視する作風」の人だ、と。
割と、当時の平成ライダーが、起承転結をしっかり組み上げる方向性を志向していたのに対し(クウガの荒川稔久氏、アギトやファイズの井上敏樹氏、龍騎の小林靖子氏はそういう1年間かけてのドラマ作りが得意な印象)、剣、響鬼がシリーズ半ばでのメインライター降板展開などもあって、作品そのものが迷走する傾向があり、立て直すのに苦労したこともあって、カブトはもう迷走を前提とした作品作りを狙っていたとの節もありますな。
なお、カブトの目指していた理想は、龍騎のスタイルで、ライダー同士の対決劇だったのが、2クールめの終了時から、「ワームと人間の異種族間での恋愛感情も含む悲劇的な交流ドラマ」に突入します。
つまり、龍騎の方向性から、ファイズや剣の方向性に大きく路線変更する、と。
これは、これまでのクウガ〜剣までのシリーズ大筋をカブト一作で辿って行こう、という思惑が後付けながら示された形。
・クウガ:警察という組織が追っている未確認生命体(グロンギ)を倒す謎のヒーロー・クウガの出現。警察はクウガの謎と、未確認生命体の謎を共に追いつつ、一条刑事を基軸にクウガとの共同戦線で事件解決を目指す。
・アギト:警察が作り出したメカニックライダーのG3と、謎のヒーロー・アギト、さらに謎のギルスの3ライダーの群像劇。平成複数ライダーの幕開け。
・龍騎:ライダー同士の対決がテーマで、善悪さまざまな願いを持った個性派ライダーがどんどん登場して、ライダー=モンスターと契約した怪人という設定を定着させる。
・ファイズ:ライダーと怪人のドラマをより密接に描く。変身者とライダーの1対1の関係を改め、ベルトさえ入手すれば、一定条件で誰でも変身できるという作風。これによって、主人公以外にもファイズになれるとか、主人公が実はモンスターだったとか、前代未聞のドラマを構築。
・剣:カードを使った複数ライダーシステム、前作を受けて、擬態化したモンスターキャラとの交流劇、主人公のモンスター化など、アギト以降の要素をいろいろ投入して、平成ライダーの当時の集大成を図った。ただし、主人公のサポート組織であるBOARDという設定が、いまいち消化不良というか、曖昧に終わった感。
前作のスマートブレインもそうだけど、ライダーシステムを構築した組織が、味方なのか敵なのかがよく分からない状況があり、組織の内部抗争が主人公たちの知らないところで描かれていて、物語を錯綜させる傾向が、この時期に定着する。カブトのZECTもその延長線上にある。
一応、カブトは剣同様にカブトムシモチーフを採用して、剣で上手くまとまらなかった平成ライダーの総決算を改めて、意識した作品ではあると思います。
天道の最強説教ヒーローとしての貫禄は、伝説を塗り替えたクウガの再来的なイメージもありましたし(2000の技を持ち、何でもそつなくこなすスーパーマンとしての五代雄介の資質を、もっと強調させたのが天道)、加賀美は未熟な一条さん的な立ち位置。
もちろん、人懐っこい五代とクールな一条さんの性格は、カブトでは逆転してますけどね。そこは、龍騎の方向性もある。人懐っこい真司と、クールな蓮とか。
基本的に主役が人懐っこいキャラで、サブライダーがクールになる傾向がありますが、カブトやディケイドは主役が「オレサマ系上から目線クールキャラ」だったり、独自の立ち位置。
ともあれ、カブトという作品は、天道というキャラの(当時は)独自性で成り立っていた傾向があるので、天道というキャラが崩れると、こうじゃない感が出てくる。
そして、次回はドレイクの(一時)退場編になりますね。
ゴン絡みのドラマで、風間も一度、姿をくらますことに。
★ガヴ
毛利さんがきちんとラキアのヒーロー話をまとめてくれました。
もう、この人のサブ脚本話は、ヒーロー物として非常に安定度が高く、しかもツボを外さない。
一方、絆斗がどんどん壊れていくのも、次への溜めということで、上手くメインの香村さんにトスした。
これで、来週が駅伝で休みじゃなければ、良かったのに。
そして、何だかんだ言って、最近、暗躍しまくりだった酸賀さんが、ダークショウマのご主人さまという情報が劇中でも確定し、絆斗がその事実を知って愕然とする絵面で続いた、と。
視聴者視点だと、やっぱりなっていう話ですが、絆斗から見たら、現在唯一の頼れる保護者役だったのが裏切っていただなんて、脳みそ破壊されますよ。
絆斗をどんどん過酷な状況に追い込むのは、香村さんの指示なんでしょうな。それを受けて、毛利さんが「はぴばれに受け入れられたラキアの幸せそうなエンディング」と「絆斗の孤立化」を対比的にかぶせて来る。
次のパワーアップのための仕込みとは言え、絆斗ファンにとっては、ドキドキハラハラな2週間を過ごせ、と。
さて、次回は酸賀が変身するベイクの脅威ですな。
ビターガヴを眷属的な手下に率い、3人ライダーを相手に、オレ最強と調子づく酸賀さんの嬉しそうな演技を期待しつつ。
この酸賀を演じる浅沼晋太郎という人も多芸な人で、本業は舞台役者にして、脚本演出も行うマルチクリエイターな人ですな。
それに加えて、声優なんかもしていて、近年はゼンカイジュランの声の人で、イケオジキャラを演じてた。
つまり、戦隊レッドの1人というわけですな(主役じゃないけど、主役のバディ役)。
今回、ベイクになることで、二冠達成と。あとはウルトラマンに変身すれば。一応、ウルトラマンのシリーズにも宇宙人の声で何度か出演経験はあるので、変身にこだわらなければ、作品には出ていることになります。
とにかく、浅沼さんというマルチな御仁だから、悪の仮面ライダーとして、どんなふてぶてしさを聴かせてくれるか、声の演技も期待したく。
たぶん、今作の登場役者の中で一番芸歴は豊富な人ですから、喜んで変身ポーズを取ったり、嬉しそうに立ち振る舞ってくれることでしょう。
なお、ロボット物の主人公声もやっていて、叫び声も板についています。スパロボで「ゼーガペイン」「マジンカイザーSKL」などで実証済み。
悪役のはずなのに、ヒーロー演技をして、ベイクの強さをお披露目するのを期待。
むしろ、今までのメガネのマッドサイエンティスト演技が、皮をかぶっていたような役者ですからね。本性は熱血系の似合う人ってことで。
メガネを外して、キリッとした表情で変身するのか、メガネを付けたまま飄々とした演技のまま変身なのか、どっちに振れるのかも楽しみです。
★ゴジュウジャー
おじいちゃんが主人公のドラマで、本作のテーマが家族にあることも明示。
若い子に「若返ったお爺さん」の演技をさせるなんて、また難易度の高い役柄を。
家出老人だから、主人公の教会改装アパートに移って来る理由もできたし、拠点がどんどん賑やかになっていくのは面白いなあ。
で、一週飛んで、次回が黒ユニコーンの参入回ですが、
行方不明の妹がいて、指輪の正式な契約者はどうやら妹の方みたいなんですね。だから、お姉ちゃんは正式な契約者じゃないので今のところ変身できないっぽい。
戦隊リングの契約者をいろいろ探しながら、熱海総理のバックアップも得ている、と。
熱海総理は、彼女の調査能力を利用して、ユニバース戦士狩りをしているって感じかな。腹黒総理なので、ただの親切心で協力してるってことはないと思うのですが、
その辺の背景事情も、次回に語られる?
あと、戦隊リングの契約者は超嗅覚などの特殊能力を与えられるとのことですが、
お爺ちゃんのイーグルには、ワシらしく超視力が与えられるそうです。
一方のユニコーンの方は、テレパシー的な読心術。人の心がある程度、分かるらしい。ウソをついているかどうかが感知できるので、探偵業を営むうえでは重宝しそうな能力。
そういう設定が、劇中のドラマや演出でどう使われるかを楽しみにしつつ、いろいろとキャラの関係が固まるのを見届けたく。
Re: 3月の雑談スレッド - Shiny NOVA
2025/03/16 (Sun) 23:16:45
非定期書き込みです。
今年はガメラ60周年ということで、界隈がいろいろと賑やかになりつつありまして。
で、2日前からYouTubeで平成ガメラ3部作の第1作『大怪獣空中決戦』が2週間の期間限定で配信されております。
1995年の作品で、大人向き怪獣映画の一大傑作とされております。
昭和ガメラが子供向き映画であったのに対し、平成で復活したガメラは当時、非常にリアルな作風で、これが特撮ファンにヒットしたおかげで、平成ライダーのクウガの作風にも影響を与えたという意見も。
出演者でトピックなのは、ウイングマンの広野健太の母親役だった中山忍さんがメインヒロインの1人。
あと、牙狼のゴンザ役だった螢雪次朗さんが、その10年前に大迫刑事役を好演。
他には、先日カブトで話題に挙げた本田博太郎さんの斎藤審議官が見られます。
もしも、平成ガメラを未見であれば、この機会に是非視聴することをお勧めします。
たぶん1作めの配信期間が終了すれば、2作め、3作めも続けて配信されるでしょうし、
4月からはNHK総合で深夜に、ガメラ最新作アニメの『ガメラRebirth』も地上波放送されるそうですから、今年はガメラのメモリアルイヤーでいろいろ企画が動いているみたい。
ともあれ、個人的に『平成ガメラ』→『クウガから始まる平成ライダー』→『牙狼』という流れで、平成の大人向き特撮の系譜が受け継がれたと考えているわけで、超お勧めの映画ということになります。
まあ、3部作で一番好きなのは2の『レギオン襲来』ですが。
もしも鑑賞済みなら、この機に、平成ガメラの話をするのも一興ということで。
では。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/17 (Mon) 00:01:21
ピンポイントレスで「ガメラ」です。
Youtube配信のほうは把握でして、平成ガメラシリーズで最も好きな初作ですね。シンプルにギャオスの脅威を打ち出してくれている点が刺さります。これは自分の昭和ガメラからの影響も大きい。昭和ガメラでも「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」(67年)が印象に残ってまして、ギャオスに弱点設定が行われ、それを突く攻防が面白かったから。
昭和ガメラではギャオス以外にバルゴンなどが敵怪獣として登場してますが、再登場したのはギャオスのみ(ガメラ対大悪獣ギロンでの宇宙ギャオス)。やはりギャオスはインパクトあったんでしょう。しかしいかんせん昔のことでして、自分もすっかり意識しなくなっておりました。
そしたら平成ガメラです。その一番手に登場する敵怪獣がギャオス。これは「おおー」と思いましたね。しかし、ケチ臭い自分は映画館には行かず(^^;。そのうちレンタルビデオで出るだろうと。で、観てみたら面白かった。ギャオスがきちんと怖いんですね。シン・ゴジラと同じく、映画館に行かなかったのを後悔しました。
こうなりますと、2作目、3作目は観るようになります(ただしレンタルビデオ ^^;)。NOVAさんは2作目「レギオン襲来」をお好みとのことですが、自分は上述の理由で初作です。2作目以降はガメラの掘り下げとかありまして理解は進むんですが、(争点や勝利条件の)複雑化でもありまして、ちょっと興奮度下がったこともあるかも。自分には「人食いギャオスを倒すためだけに作られたガメラ」が分かりやすかったんでしょう。
しかし、今見比べてみるとどうか分かりませんな。初作はやはり面白い。が、ここでの感想書きで「自分は何がどうだと面白がるか」が分かって来たし、それにより見逃さずに意識できるものも増えています。2~3作目を再評価できる気がします。
「GAMERA -Rebirth-」はNetflixでやるという話は見聞きしてたんですが、どんな作品化はよく分からず。小学生が主人公らしいんで、昭和ガメラを踏襲するのかなとか想像するくらい。NHKで放映というのも知らず、ここでお知らせ頂いて助かりました。TV放映してくれるなら、是非観てみたい。
いずれもこちらで感想書きたいと思います。とりあえずは、明日にカブトの感想書いてから「ガメラ 大怪獣空中決戦」ですね。そこから話が広がればいいなと。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/17 (Mon) 20:46:28
定期感想です。
●仮面ライダーカブト(第17話:甦る記憶!!、第18話:さらばゴン)
カブトまでの平成1期を踏まえての、カブトという作品の立ち位置のご解説、ありがとうございます。カブト以前の(剣/ブレイドでやるはずだった)総決算というわけでしたか。
自分が観た感覚では、とりあえずクウガはさておくでして。ターゲット年齢からして違っていそうでして、もしかしたら昭和ライダーを観ていた世代を意識したのかも。次のアギトで、後の平成ライダーの基礎が作られた感じがします(自分は平成2期から入ったんで、どうしても振り返る視点になる)。
アギトが上手く行って、龍騎、555と独自性を出しつつも「仮面ライダーとはいかなるヒーローか」を深めてくれました。そこを5周年でまとめようとした剣/ブレイドは(おそらくは脚本家の考え方の相違で)ちょっとらしからぬ方向性が出て、後半で回帰を計るも最終回までの尺が不足。
それではと響鬼で「ライダー」を「鬼」と言い換えるほどの方向転換を図るも、やはりライダーへの回帰は不可避となり、しかし剣同様に方針転換後の尺が不足。カブトでようやく吹っ切れたかな、というのが自分の感覚でした。
(ついでに申せば、さらに電王、キバと上手く転がって行ったのに、ディケイドの「???」なラストになっちゃうと。まあ、お遊び要素多い前提だし、劇場版で一応の回収はしたし。そうしてジオウでは多世界ライダーの先輩に。)
が、響鬼の方向からの転換なんてもんではなく、クウガからを見据えてのカブトの作風ということでしたか。響鬼までのどんな要素がカブトに練り込まれているかとか、どこまで自分に見えるかは自信ありませんが、「ここはあれの」と気がつけば面白そうです。
それはともかく今週分。影山大暗躍ですな。ただし、いい具合に(?)報われない。予習では影山もZECTから脱落するはずでして、今週分のジタバタぶりではもうすぐかと思いました。が、ウィキペディアで影山の登場話を調べると、ほぼ出ずっぱり。
矢車の再登場が第33話になってますんで、その直近までは影山はZECTであくせくするんでしょうな。意外に粘れる奴ということか。無様に這いずり回ってでも頑張るって、たとえ悪役でも自分には刺さりやすい。ちょっと影山とタイプは違いますが、クウガのゴオマも印象強かった。
今週分では「何やってんだよ、影山」という感じですが、しかしいずれ影山に感情移入が生じそうな気もします。それがうまく地獄兄弟につながる印象になるといいなあ(そうなれば、おそらくジオウのカブト編がより理解できるはず)。
とはいえ、今週前半(第17話)冒頭では前話の続きで、ゴンをつけ狙う影山からなわけですな。三島の指令でしょうけど、「おいおい影山」と言いたくなります。後ではっきり示されるのは、ゴンを人質にして風間を脅し、カブト/天道にぶつけようというもの(さらに風間をZECTに取り込む)。
この戦術のプロトタイプは影山が既に試みてますね。ZECT上司(天道)の命と偽って風間を襲い、天道と対立させようというものでした。しかし、風間と天道の隠し立てしない間柄により失敗。それなら、策と分かっていてもやらざるを得ないように追い込めば、ということでゴンを人質に取ると。紆余曲折しますが、これも結局は風間と天道の以心伝心の前に敗れるわけですな。
それは後のことでして、まずはゴンを襲った影山から。幸い風間が近くにいたため、影山は拉致は失敗。ゴンは怯えますが、風間は大したことないという感覚のようですね。何が起こってもドレイクの力があればという自信と、ゴンが身近になりすぎてるせいかなと思います。例えるなら「自分の右腕がなくなる心配を普通はしない」といったところ。
それにしても、ゴンが持っていたソフトクリームが指に付き、それを舐め取る影山はちょっと不気味ですらあります。これはゴンの不安を強調する演出なんでしょうな。後で明らかになるのは、ゴンはワームに襲われて記憶を失っていたこと。襲撃時の映像的な記憶は失っても、漠然と状況と結びついた不安は残ってるんでしょう。
そこは風間には分からない。分からないことを分からないまま置いとくのは不安ですんで、何か理由付けしたくなる。それが「あの年頃の子供は注目を引きたがるものなんだ」なんでしょう。
それでも、ちょっとした物音や人影を怖がるゴンの様子を少しでも風間に察して欲しいところ(と観ているこちらに思わせるのが脚本・演出の腕前ですね)。が、不安・恐怖で手元が狂ったゴンがギターケース=化粧品入れをひっくり返すに至り、風間は怒り爆発で「邪魔するなら出て行け」と怒鳴ってしまう。
たぶんゴンは風間から怒鳴られるのは初めてなんでしょうな。ショックを受けて逃げ出し、ビストロ・サルに助けを求めに来る。ちょっと面白いのは、もうゴンに狙われる恐怖の様子が見えないことです。そんなことより「大介に怒られちゃった」ほうがゴンには大事件だからでしょう。泣いちゃってますしね。2人の結びつきがよく分かります。
話を聞いた天道は風間の態度・仕打ちに怒り、ひよりはゴンの境遇が自分に似ていることで感情移入が生じたらしい(この後、「殺さないで」という台詞も重なって来る)。ひよりが天道に店番を任せ、ゴンを連れて風間の元へ向かう。
これが上手い具合にニアミス演出になってるとは、後で分かりますな。そこへ女性記者:順子が風間を連れてやって来るわけで。後で分かるのは順子がゴン(百合子)の母親ということで、「あのとき順子がもうちょっと早くビストロ・サルに来てくれてれば」と思える仕掛けですね。
しかし、母親に見つけてもらえなかったゴンは影山に再び狙われる。折あしくワーム(ビエラ)も襲って来る。今回は天道/カブトが阻止に入ってセーフ。ですが、ゴンは頭を打ち、ワームも見たショックが加わったせいか、記憶が一部戻った模様。バスに乗っているときに何かあったようですな。
そのままゴンらはビストロ・サルに戻り、さすがに風間もやって来る。ただし態度は冷たいですな。記憶が戻ったんなら家に帰ったらどうか、なんて言ってます。天道やひよりは怒りますが、これも風間なりに配慮してるかも。親を思い出せば親元に帰るのがよいというのも、ゴンのためになる正しい判断です。
が、まだ充分に記憶が戻ったとはいえない。しかしゴンが天道の味噌汁を「不味い」と言ったことで糸口が。「前にもっと美味しい味噌汁を飲んだ気がするの」と思い出したようです。しかし、風間が上述の口出し(家に帰ったらどうなんだ)したためそこまで。
ゴンはビストロ・サルを飛び出し、ひよりが追いかける。2人はバスに乗ってみるわけですが、直後で母親(順子)とバスに乗っていたゴンと重なることが分かりますね。バスを降りた直後、ゴンがまたも記憶の一部を取り戻す。バスの乗客の1人が突然バイオリンを弾きだしたと思ったら、ワームの正体を現すというもの。
ゴンは隣の女性に「ママ!」と叫んでます。まだ顔は思い出せてない。しかし「殺さないで」と言った/思ったことは覚えており、そこは事情がまだ分からないながらもひよりに刺さるものがある。が、そこへ影山が襲い掛かりまして、ひよりに当身を入れ、ゴンを連れ去ってしまう。天道が追いかけて来ましたが、一歩遅かった。
影山の狙いはゴンを人質に風間を意のままに動かすことですね。風間は一応「俺とゴンは何の関係もない」と突っぱねようとしますが、本音は駄々洩れと言っていいでしょう。。ほぼ即座に応じた模様で、すぐさまゴンを取り戻すべく、天道を襲撃するわけですね。
襲われた天道も、後半冒頭(第18話)でゴンが人質だからと知ると、なんか嬉しそうであります。この辺りに既に影山の敗因が暗示されてるような。バトルのほうはカブトが脱出する形で痛み分け。ゴンが人質と分かった以上、天道はそっちの解決に切り替え。拉致はZECTによるものと判断できますんで、加賀美と岬も呼ぶ。ゴンに同情するひよりも加わる。
一方、影山は風間にゴンをガラス越しに合わせて焦らせてますな。再び天道と対決となりまして、他の策もあると示唆する天道に耳を貸す余裕もない。バトルとなりザビー/影山も加わりますが、カブトは海中に逃れ、追撃したザビーに撃たれる。カブトは爆散したように見えますが、どうやらキャストオフしただけのようですね。
自分は「もしかして風間と天道が示し合わせて?」と思いましたが、後で天道が現れて風間が驚いてました。風間はカブト/天道を倒したと思い込んでたようです。だから堂々とゴンの解放を影山に要求できたわけか。
しかし影山は応じないわけですな。カブトを倒したら、次はZECTに入れ。ZECTに入ったところで、風間を動かす鍵としてゴンは解放されんでしょう。やはりテロリストとは交渉はできませんな。意気消沈の風間、昼は仕事をミスするし、夜は飲んだくれる。
そこで女性記者:順子と一緒でして(順子が飲みに誘ったらしい)、実はこれもニアミスですな。順子は娘の写真を眺めますが、風間には顔だけ見えず、観ているこちらにはチラ見せ。ゴンっぽい少女ですね。しかし、飲み屋の主人が酔い覚ましにと出した味噌汁が(記憶喪失面からの)打開の鍵になるとは。
加賀美らも動いてまして、ZECTが誘拐とはと田所隊長に迫る。が、田所は言を左右にしつつ、疲れてるようだから伊豆の保養初はいいと言い出し、加賀美はポカンと。岬は意を察し、そこにゴンが捕らわれていると知るわけですね。ZECT上層部の指示は絶対と言いつつも、内心では疑いもあるという田所の心情が窺えます。
これで準備は整ったも同然で、天道らはようやく風間を引き入れる。当初の作戦は「警備の隊員の食事に睡眠薬混入」というものだったようですが、天道が土壇場で反対。じゃあどうすんの、と思ったら「美味い飯に夢中にさせて隙を作る」ですか。バカバカしいようでも、あっさり上手く行ったからそれでいいか。
無事にゴンを取り戻したら、次は記憶。ゴンに(天道のより)美味い味噌汁の記憶があったんで、天道が多種の味噌汁を用意するも、どれも違う。「もっとさわやかな味」らしい。それを聞いて風間がそういう味噌汁飲んだことを思い出すわけですね。
上述の女性記者:順子と行った飲み屋ですな。行ってみると、確かにゴンが覚えている味の味噌汁で、どうやらトマトを出汁に使ったようですね。トマトはグルタミン酸豊富で洋風によく使われますが、味噌汁にも旨味として有効らしい。が、「さわやか」というのは酸味なんでしょうな。
で、その味噌汁は店主が常連客に教わったもので、その常連客こそ風間とずっと接触していた女性記者:順子。即ちゴンの母親は順子。早速、順子を呼び出すわけですが、ビエラワーム襲来。風間は親子を守って逃がすも、影山がザビーで乱入して来まして乱戦に。さらに天道も駆けつけてカブトで参戦。
さらにややこしくなる、と思ったんですが、既に影山/ザビーに従う理由がない風間は天道との以心伝心の共闘を選ぶと。ザビー/影山は挟撃からのドレイクの射撃を誘い、クロックアップで交わして同士討ちさせようとするも、カブトは弾をキックで返す。しかし、それも読んでいたザビーはドレイクを盾にするが、ドレイクはそこでクロックアップ発動で交わし、弾はザビーを直撃。
ザビー/影山の策がドレイク&カブトの無言の示し合わせに敗れた形ですね。地面を叩いて悔し気に去るしかないか。それにしても、跳弾とはいえまともに食らって走り去れるって、やっぱり弾の威力を下げてあったんだろうか。その辺り、ちょっと気になる。
ともあれ、これは常人にしたら一瞬の出来事でして、ゴンは順子を母と思い出して涙している瞬間ですね。風間/ドレイクはクロップアップのまま2人の様子を見に来て、そのまま去る。後日、百合子に戻ったゴンが仲良く順子と歩くところに風間が現れるも、ゴン/百合子は覚えていない様子。影山が医師の言として風間に伝えた通りであり、ゴンが望んだ通りではない。
風間が言葉に詰まっても、もうゴン/百合子の助け舟はない。それで風間も踏ん切りつけたようで、他人のふりをして去り、陰でちょこっと幸せを祈ると。ベタですが、初めて風間をカッコいいと思いましたね。これで風間はいったん去って、再登場は第25話ですか。代わって神代剣が次回登場ですな。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/18 (Tue) 21:52:37
非定期感想です。
●ガメラ 大怪獣空中決戦
角川公式Youtubeでの次の期間限定公開は昭和ガメラ最後の「宇宙怪獣ガメラ」になってますね。ガメラ1(大怪獣空中決戦)視聴の後、ガメラ2~3はいつになるんだろうと気になりました。そこで思い出しまして、確かずっと前に平成ガメラ3作のTV放映録画したんじゃなかったっけと。
確認してみるとBS12で23年5月に集中して放映してくれた平成ガメラ3部作の録画が残ってました。BS12は古いゴジラ映画の放映もあったりしまして、自分的には助かる局です。角川公式Youtubeでガメラ1を観た後、録画機で2・3も観まして、ようやく3部作の流れが少し掴めた気がします。
そこでもう一度ガメラ1を観なおすと、2・3がある前提で作ってあったかと初めて気が付きました。1だけ観たときは勾玉やらガメラの巫女やら、それっぽい演出程度に思ってました。2・3を観ても、間隔があいてたんであまり前作との整合性とか考えたりせず。しかし続けて観てみると違ってきますね。
それでも全て明かされるわけではなく、ギャオスやガメラが作られた超古代のことは劇中の人物の推測で語られるのみ(碑文の解読結果とかはなし)。「ご自由に想像してください」ということでもあるでしょうし、実現しなかったガメラ3の続編で語る予定のものもあったんでしょうね(自主製作映画で引きついだようですが未見)。
ガメラとギャオスについては、ガメラ1の段階では「厄介な超古代の遺物」くらいの印象しかありません。一応、大昔の過ちを現代の人間が繰り返した、みたいな匂わせはあるんですけど無根拠ですし。ガメラ2(レギオン)になると、勾玉の崩壊などでガメラが創造主の末裔(人間)すら敵に回す可能性が示唆される。
それを引き継いでのガメラ3(イリス)での、多数の犠牲者出してでもギャオスの撃退を優先するガメラになってくるわけですな。もっとも1体でも放置したら無限に増殖するギャオスですから、人間(という種)を守るためにもそうするしかなさそうですけど。
しかし、ちょっとオカルト色ありそうな「マナ」設定出してますね。地球の生態環境を1つで表す指標みたいなもんですな。これが不足したり乱れたりすると侵略的外来生物みたいのがやってきたりするとかで、ガメラ2の出来事を説明したりする。さらにガメラ2でガメラが勝ったからこそのガメラ3の災厄になったと。
特に最後のギャオス大発生(ギャオス・ハイパー)ですね。このことはたぶんガメラ4で掘り下げる予定だったんだろうなあ。ガメラ1からの長峰真弓の推測などからすると、人類による環境汚染への警告とかなんだろう。もっとも、自分には違って見えてきました。ギャオスもガメラも生物兵器であり、古代の戦争の遺物なんじゃないかと。古代の後始末を現代でやらされているという迷惑な話。
たぶん、古代に2強の勢力があり、一方がギャオスを開発。食うほどに増える人食い怪獣ですから、敵を食らいつくして田畑や工場とかは残る。ギャオスは共食いしますんで、人を食らい尽くしたら自滅していなくなるという算段。この攻撃を受けたもう一方はギャオスに特化したガメラを開発して対抗。完全自律型兵器ギャオスに対し、ガメラは勾玉による制御ありの安全設計。
しかしギャオスの繁殖力と機動力(飛行距離等)を甘く見ていたせいで、古代の2強勢力はどちらもギャオスに滅ぼされる(ガメラを以てしても鼠算式のギャオスは減らせず、ギャオスは行動範囲広すぎて餌:人間に困らない)。人を食い尽くしたギャオスは共食いして卵だけが残り、ギャオスがいなくなったと見たガメラは冬眠。そいつらが目覚めてガメラ1の惨劇が始まっちゃったとか。
ガメラ3のイリスは敵味方無差別のギャオスに懲りての改良型ギャオスなのかも。巫女と交信するのみならず、一体化して制御システムに組み込む仕様ですね。しかし実戦投入が間に合わず。イメージを具体化すると的外れ度大きくなりますが、ギャオスやガメラが劇中人物が言うような現代人類への警告とかには思えません。本能に従って暴れてる感じ。でも、もう2回くらい観たら、草薙浅黄の言ってることとかも分かって来るのかなあ。
ともかくガメラ1の本編。冒頭からガメラはいいとして、怖いのはギャオスですな。まだギャオスの姿は映されない。逃げる船員と警官からですが、「それでどうなった!?」と思うところで別シーンに移る、自分好みの描写です。不安と期待を高めてくれますし、何が起こったか知りたくて先を観たくなります。
そこから、米森良成(主人公)がガメラに、長峰真弓(ヒロイン)がギャオスにアプローチしていく流れですな。長峰真弓が姫神島に上陸しての調査シーンがじわじわ怖いのが、やはり自分好み。先遣の平田教授のペンがペリットから見つかり、続いて眼鏡が流れ落ちる。何があったかを間接的に物語ってくれて、「なら、あの警官も船員も」となります。
そうやって怖がらせてくれておいて、長峰真弓の反撃ですな。危険を承知でヘリのパイロットにギャオス追跡を願い出て、偶然ですがカメラのフラッシュにたじろいだギャオスの弱点を把握。が、長峰真弓がこのままヒーローとはならず、いったんはくじけるのが上手い流れです。ずっと付き添っていた大迫力刑事がいい味出してますな。ギャオス対策に頭がいっぱいで焦ったり、長峰真弓の心情を知ってしょげて反省したり。そうなると、長峰真弓も大迫力刑事を助けたくなるのも分かる。
そして福岡ドームを使うギャオス捕獲作戦。この辺りは昭和ガメラ対ギャオスを思い出すものがあります。ナイター用照明で明るいということで球場を避難場所に使い、ホテルの回転ラウンジを転用してのギャオス足止め作戦やってみたり。現実にあるものの流用ですね。
ゴジラ映画だと専用施設や装備を急造する印象があります。たぶん予算の差なんでしょうな。しかし低予算のための苦肉の策がかえってリアリティ・生々しさ出したりすることもあるわけで。平成ガメラは昭和ガメラを巧く引き継いでいるように感じます。
(ただし、その後の昭和ガメラは予算少なすぎて迫力が減じて行ったような。後で大映が経営難だったと事情通の友人から聞きました。)
ギャオス捕獲が半ば成功かというところでガメラ登場。米森良成がずっと追っていたもので、ようやく主人公とヒロインが合流。しかし両怪獣は行方をくらます。ギャオスを追う長峰真弓が卵からかえったギャオスの共食い発見したりして、じわじわとギャオスのとんでもなさが浮き彫りになっていきますな。
そこを実地で知る長峰真弓と斎藤雅昭環境庁審議官の温度差が面白い。いや、こちらは長峰真弓視点でギャオスを観てきましたから、斎藤審議官の態度にイライラするんですが、だからこそ終盤が実にいい感じになる。それは後でして、今はギャオスが巨大化して手が付けられなくなる恐怖ですね。
しかし実見してない政府はガメラ撃滅の態度を変えない。観ているこちらは「ガメラを失うと人類が」とハラハラ。ここでガメラの巫女となった草薙浅黄が乗り出してくるわけですね。ガメラが傷つけば巫女:草薙浅黄も傷つくも、的確な指示と力を与えることができると示される。ちょっと希望出てきますな。以降、草薙浅黄はへこたれない。
しかしギャオスはいよいよ手の付けられない段階へ進んでしまう。人工的に人食い怪獣/兵器作られたことも分かってくるわけですな。それがついに人口密集地帯へ。電車が襲われるシーンがなかなか怖い。車内のパニックシーンに続くのが、ウォークマンだけが鳴り続けるカット。
こういう「何があったか察してくれ」演出は好みです(ただし上手くやらないと大失敗になりがちでもある)。対象年齢を上げないために残酷シーンを直接描写しないということはあるんでしょうけど、自分はむしろ怖く感じます。たぶん「こうなったのか、それともああなったのか」と幾通りも想像した全部の怖さが足し合わさるせいじゃないかと思います。
都心に居座るギャオスに自衛隊では戦力が届かず、光もギャオスの弱点足りえなくなってしまう。そこからはガメラとギャオスの一騎打ちなんですが、その直前に、長峰真弓 vs 斎藤審議官の決着がつくのがちょっと面白いところ。これで懲りたらしい斎藤審議官、次作からは態度こそ相変わらず好感度低いものの、怪獣に関しては長峰真弓に逆らえなくなったみたいです。
怪獣決戦のほうは戦いぶりは見ての通りで、ガメラ勝利と。初見ではめでたしめでたしだと思ったんですが、上述しました通り、ガメラ2~3と続けて観ていくと、このガメラ1が完結してないのがよく分かる気がします。スターウォーズEP4(初作)ですと完結していて、しかし続編にもスムーズにつながるのが分かります。ガメラ1はそれとは違う作りだったようです。
ガメラ2・3は上述しました通り、自分は録画がありますんで感想はいつでも可能です。NOVAさんのほうはいかがでしょうか。基本的には角川公式Youtubeで再放映されてからがいいど思いますが、NOVAさんのご都合を優先するのが便利とも考えます。
Re: 3月の雑談スレッド - Shiny NOVA
2025/03/19 (Wed) 00:45:09
カブトとガヴ、それからガメラの話です。
★カブト
カブトが「剣」でできなかった、これまでの平成ライダーの集大成という話。
実は、昭和ライダーと話を絡めることができまして、昭和ライダー1期は「栄光の7人ライダー」と呼ばれていますが、作品数は5本です。
・仮面ライダー
・仮面ライダーV3
・仮面ライダーX
・仮面ライダーアマゾン
・仮面ライダーストロンガー
最初の仮面ライダーが、主演の藤岡氏の怪我による一時降板で、急遽、2号ライダーを登場させることになり、その後、1号の復帰とダブルライダーで話を締めくくったあと、続編のV3に話を引き継ぐ。
V3では、終盤に4号ライダーとなるライダーマンを登場させて、赤い熱血ヒーローV3と、青いクールなヒーローのライダーマンの対立と和解を描きながら、それが後の平成ライダーのフォーマットにも引き継がれていくことになる。
ライダーマンのメカニックを重視したコンセプトは、アギトのG3にも引き継がれ、また生物感を強調したギルスは、アマゾンライダーの要素をモチーフにしたとも言われています。
続く昭和ライダー3作品めのXライダーは、ライダーマンのメカニック要素をさらに強調した作品ですが、これの影響を受けた平成ライダーはファイズですな。
後に、映画で昭和と平成ライダーが共演した際に、乾巧は昭和ライダーのX(神敬介)とドラマの絡みがあって、スタッフがいかにも狙っているな、という感じでした。
まあ、デザイン的には、カイザの方がよりストレートにXでしたが。
そして、平成ライダー5作めの剣は、昭和ライダー5作めのストロンガーを参考にして、「電気の属性を持ったカブトムシライダー」というコンセプト(他にトランプのカード)で制作されました。
昭和は作品数が最大5本で休憩に入り、その後、数年のブランクを経て、8人めのスカイライダー(1作めのリメイク的な意図も当初はあった)、続くスーパー1で、また終了。
その後も、ライダーを復活させては、2〜3年で終わるのを繰り返したのが昭和ライダーで、剣の放送時も「ライダーは5年続いたら、もう充分だろう」って空気があったと聞きます。
だから、平成ライダー6作めの響鬼は、当初、仮面ライダーではなく、「変身忍者嵐」のリメイク的な時代劇風の忍者ヒーローという原案があって、それが劇場版だったり、小説版に反映されたりもしています。
つまり、響鬼は、仮面ライダーを作るつもりじゃなかったけど、TV局側は「仮面ライダー」のブランドをまだ終わらせたくはなかった。だから、あそこまで仮面ライダー離れしたヒーローになったわけですな。
で、響鬼のコンセプトとして、よく比較されるのが仮面ライダーアマゾンです。
野生児の青年と少年の友情ドラマのアマゾンが、野外活動に長けたおじさんと高校生の師弟ドラマに進化しつつ、シリーズの中での異色作と呼ばれる形ですね。
アマゾンは昭和の6号ライダーで、響鬼も平成6作めでつなげられる。あと、アマゾンはBGMも原住民風の太鼓を鳴らすものが散見され、音楽的なつながりもあるそうな。
で、カブトになると、2年前の剣でカブトムシモチーフを使ったばかりなのに、響鬼を挟んで、またカブトムシかよ、と思われましたが、
コンセプトはやはりストロンガー。ストロンガーは名前の通り、最強ライダーの設定で、主人公の城茂も敵に対して上から目線のワイルドな性格で、時代劇っぽい芝居がかった口調で決めゼリフを口ずさむキャラ。
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶ。俺は正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!」
カブトの「天の道を行き、総てを司る男」のキャッチフレーズも、ストロンガー由来という話も聞きます。
ということで、カブトムシライダーの系譜で、ストロンガー→剣→カブトが、各時代の最終作の意図を込めて、作品制作が成されたという話なんですな。
もちろん、平成ライダーはそれで終わらず、昭和の制作本数を超えて続く流れになったわけですが。
そして、昭和のリメイクは当時、『仮面ライダーFIRST』『NEXT』という形で当時、作られて、しかもNEXTに登場するV3は、カブトの3号ライダードレイクの風間役の加藤和樹さんが担当しているとか、
V3もドレイクも、トンボモチーフのライダーであるという仕込みがあったり。
ともあれ、昭和ライダーが完全に復活するのは、カブトの3年後のディケイドにおいて、ですが、一応、平成ライダー制作時にも、昭和ライダーのモチーフや設定要素をどこかに取り入れようとするマニアネタが仕込まれていたという話でした。
さあ、次は「神に代わって剣を振るう男」とか「爺やが言っていた」とか、天道の劣化コピーみたいなセリフを口にしては、一方的に突っかかる剣坊ちゃんのデビューですな。
矢車さんや、風間ともまた違うライバルキャラですが、一応は大人で、それなりの対等にやり合っていた面もあった2人に比べて、「生意気なお坊ちゃんキャラ」で、上から目線なのに実力が及んでいないというキャラ。
でも、天道が剣坊ちゃんの爺やに対しては、敬意を表するということで、「イヤミなキャラも、爺やとの関係性で愛嬌が出てくる」とか、キャラの絡みが楽しいな、と思えます。
★ガヴ
放送はなかったのですが、次回予告を再見しまして、一回流し見したときには気付いてなかった点を再確認。
酸賀がベイクに変身するというインパクトの方が大きかったのですが、
デンテおじさんが、幸果さんや絆斗と対面しているんですな。
まあ、おそらくは体調不良の絆斗を治療してもらうために、デンテおじさんを頼ろうとしたのでしょうが、これで主人公チームの風通しがいろいろと良くなるのかな、と。
で、気がかりだったのが、絆斗のパワーアップのフラッペカスタムのパワーアップ経緯。
これ、ヴラムの変身ベルトと同種のベルトで変身するという情報が出ているのですが、それでいろいろと噂が飛び交っていました。
曰く、ヴラムが退場して、残されたベルトを絆斗が継承するとか、
曰く、ニエルブが酸賀に対抗して、絆斗に実験用のベルトを与えるとか、
どっちに転んでも、過酷な話になりそうやな、と思ってたわけですが(雑誌や玩具情報からの憶測噂でしかなく、どこまで信じられるかは不明)、
もしかすると、デンテおじさんがラキアのベルトをコピーして、絆斗の治療も含めて、フラッペカスタムのシステムを用意してくれる流れかな、と考えるに至りました。
これだと、誰も傷つかずに済むか、と。
ともあれ、酸賀に裏切られたと分かって、心身ボロボロの絆斗が、デンテおじさんに助けられて、グラニュートの全てが悪い奴じゃない、と納得できて、4月からの新展開を迎えるようなら、次回の酸賀大暴れを素直に楽しめそうだな、と。
たぶん、体調がまだ回復しないショウマを酸賀のベイクが、ビターガヴといっしょにイジメて、その次の週で復活強化したヴァレンの新フォームがショウマを救いに現れて、燃えるバトルを展開するんじゃないか、と期待できますから。
★ガメラ
ガメラ1はVHSのビデオをいまだに持っていて、2と3はDVDで購入済みなので、見ようと思えば、いつでも見れる状況です。
ただ、配信されると、同じタイミングで鑑賞しようって気になりますよね。
今回のガメラ1も視聴は5回めになると思います。
1回め、劇場で。
2回め、レンタルビデオで。
3回め、中古ビデオで安かったので購入。もう一回見る。
4回め、ふと思い立って、もう一度、ビデオを見る。
5回め、今回の配信で見る。
もしかすると、手持ちのビデオをもう一度見た可能性もありますが、ビデオで複数回見た記憶は割と混ざってしまうので、はっきり覚えているのは上述のとおり。
さて、ガメラ1の感想で、一番印象的なシーンは、吊り橋のシーンです。
ガメラが、ギャオスに襲われた長峰さんと子供を守るシーン。そう、この守るために傷つきながら戦うのが、ガメラのヒーローっぽいところ。
その後の東京決戦は、スピード感あふれる凄い映像なんですが、人間との絡みがなくて、長峰さんも完全に傍観者になってしまっているので、やや感情移入に欠ける。
自衛隊も、両怪獣の激突には完全に手が出せず、蚊帳の外になってしまいましたからね。
続くレギオンの話が好きな理由も、ガメラの戦いを自衛隊が支援するシーンがあって、人類がガメラとともに地球を守るために共闘しているという燃え方。
あと、これは制作時期の問題で、世紀末の終末観が濃厚に溢れた雰囲気がいいですな。
インパクトとしては「仙台消滅」のニュースとか。当時は阪神淡路大震災および地下鉄サリン事件の直後で、それを踏まえた映像演出もあったり。
ガメラ1の時は、公開が阪神淡路後でしたが、制作時期はそれ以前ですので、映像にはそういう雰囲気がありません。
でも、レギオン制作時は、都市破壊のスペクタクルがリアルで生々しくあった時期ですので、映像的リアリティの差も大きい。
一方、3のイリスの話はリアリティが後退して、オカルトファンタジーの雰囲気に流れ、少女の内面ドラマに比重が置かれた分、社会派シミュレーション的な作風の2よりは好みじゃなくなったかな、と。
映像的な美しさとか、見るべきポイントは多いんですけど、あまりジメジメした作風だと、見た後のスッキリ感が減るので。
とまあ、こちらも感想はいつでも可能なんですが、せっかくの60周年で公式がいろいろ企画を用意してくれているみたいですから、じっくり話題として追いかけたい気持ちはありますね。
一気に消化するのがもったいないというか(笑)。
とりあえず、配信に合わせて、と、4月の「Rebirth」放送も踏まえながら、追跡できればいいのかな、と。
あと、「Rebirth」は昭和ガメラの雰囲気をリメイクって感じですね。登場怪獣も旧作からの出典ですし。
こちらも、自分は予告編とか断片的な映像を除いて未見ですので、今回の放送が通しで見るのは初の予定になるか、と。
あと、ガメラ3は、最後がギャオスの大群相手に絶望的な戦いを挑む満身創痍のガメラのシーンで終わって、これと同様のエンディングが「仮面ライダー龍騎」の劇場版だと思っています。
そして、ガメラ4ではないのですが、その後のガメラ的な公式映画が
2006年に公開された『小さき勇者たち』という作品。
オープニングで、ギャオスの群れとガメラが戦って、ガメラの自爆で相討ち的な決着が付いてから時を経て、ガメラの子ども(トト)と少年たちの交流と、新怪獣ジーダスに対して奮戦する成長した子ガメラのバトルクライマックスで、ハートフルなファミリー映画になっています。
監督や一部の役者が、平成ライダー絡みの人が多く(例えば、主人公の少年の父親が龍騎の大久保編集長とか)、「Rebirth」のジュブナイル路線につながるミッシングリンク的な作品とも考えます。
いずれにせよ、公式配信や放送の動きに合わせながら、時機を見てじっくり話題にできたらいいかな、という意見で。
ガメラなんて、ゴジラと比べても、ほとんど眠っていた企画なので、それがまた目覚めてくれたのが嬉しく思っていますが、話題としてはゆっくり噛み締めて味わいたい、と。
では。
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/24 (Mon) 23:24:45
定期感想その1です。
●仮面ライダーガヴ(第27話:酸いも甘いも焦がす程)
先週の予告で自分は「人脈ハブの幸果とデンテにつながりできるのか」くらいにしか思わずでして、ドラマへの影響はまだ後かなと。が、今話でグラニュートと見るやいきり立つ絆斗が、デンテが治療してくれたと知るや否や、一気に打ち解けたのはちょっと笑っちゃいまして。嬉しかったんです。成り行き見せてもらってから「ああ、これが自分が絆斗に期待するものだったんだ」と後追いで理解しました。
そこは印象だけの問題ですが、「絆斗のパワーアップのフラッペカスタムのパワーアップ経緯」は少なからず驚きました。こちらで予測して頂いた通りの経過でしたんで。自分はヴラム退場説(ただしラキア退場は期待しない)、ニエルブ説も面白そうと思いました。しかし今話の展開を観てみると、どちらもあり得ないようにドラマ運びしているのが面白いですね。
絆斗の師にして親代わりの塩谷壮士を酸賀が持ち出してくるという、まさかの展開。酸賀が相談持ちかけたニエルブがグラニュートに命じてやらせたというものですな。これでニエルブが塩谷のヒトプレスの下半身を持っていた理由も分かる。割って上半身を現場に残したわけですね。絆斗に見せるために。
それを知った絆斗が怒るだけの気力を残しているようなら、ヴラム退場説やニエルヴ説もまだあり得なくはない。が、絆斗は真相を知るやがっくり来てしまうわけで。それだけ塩谷への気持ちが強く、そのために酸賀に頼る気持ちもあった。が、そこをすっぱり断ち切る「酸賀が元凶、ニエルヴはグル」で絆斗が踊らされていたというもの。
こうなると、残る希望は(グラニュートの技術を持ち、絆斗を助けた)デンテしか残りません。それを前話予告時点で予想されていたということで、上述の通り「少なからず驚きました」次第です。自分では「それもあり得そう」くらいしか思わなかったところ、他の可能性をきっちり排して「これしかあり得ない」のドラマ運びしてくれるなんて、神業を見ているようです。
ともかく本編。冒頭は先週ラストの続きで、酸賀とダークショウマの関係を見てしまった絆斗ですね。先週時点で自分は「絆斗が気づかれないように去る」と思ったんですが、実際の絆斗は自分の予想超えてきました。酸賀に真っ直ぐぶつかって行ってます。酸賀も大したもんでして、バレても全く動揺せず、悪びれもしない。それどころかダークショウマから出てきたゴチゾウを「使ってみて」と絆斗に差し出す。
酸賀としては自分の望みも絆斗の望みも叶えてwin-winのつもりであるようですね。不調治して強くもするとサラっと言ってのける。いや、恩着せがましくすらあるのかも。が、普通の常識を持つ絆斗が耐えられるものではない。怒って飛び出してしまう。
ここで酸賀が初めて感情みせましたな。イラついて「今さら怖気づいちゃって」と吐き捨てる。酸賀視点ではおかしいのは絆斗ということなんでしょうし、酸賀のプランが崩れ出したということでもあるのかも。
絆斗、酸賀邸を飛び出したはいいが、不調は深まるばかりのようで、ついに行き倒れちゃうわけですね。それほどなのに酸賀の手は振り払ったわけか。決意の強さが窺えます。幸い、仕事中のショウマ&幸果が見付け「はぴぱれ」に運び込むのかと思ったら、いきなりデンテのところでしたか。よく考えると絆斗は改造人間であり、普通の治療を受け付けない以上、妥当な判断でありますな。
幸果も一緒ですが、さすがにデンテはちょっと怖いらしい。が、ここでチョコルドがいい具合に逃げ出そうとしてくれるわけで。絆斗の不調の直接の元凶ですが、それを察して「ヤバイ」と思ったのか、逃げ回るわけですね。追いかけまわして、最後に幸果の心眼で御用となる。このドタバタですっかり雰囲気ほぐれた感じ。
捕まったチョコルドは黙秘し、映像記録も見せないようですね(酸賀が予め対策済み?)。とりあえず瓶に閉じ込めておく。チョコルドから情報が得られない以上、酸賀に聞くしかないと今度はショウマが行ってみる。
ショウマを見た酸賀はやはり悪びれない。これはもう誤魔化してるとかはじゃなく、自分(酸賀)が悪事をなしているとは全く思ってないようですね。酸賀は絆斗に言ったことを繰り返し、「手伝ってくんない?」とビターガヴにショウマを捕えさせる。絆斗を呼び出すための人質ですな。
一方、デンテのアジトではようやく絆斗が目覚める。グラニュートのデンテを見て気色ばむわけですが、上述の通り、命の恩人と知るや素直に態度一変。絆斗のこういうとこ好きです。デンテも怖がられたり嫌われたりするのは慣れっことのことで気にしない。絆斗に何が起こってるか、すらすら説明してくれる。
チョコルドの作用が過剰で心臓に来てたということでしたか。ショウマのゴチゾウなら問題ないと。直接的にはダークショウマ/ビターガヴと絆斗の相性が悪いということになりそうですが、根本原因はグラニュートの器官を埋め込んだこと。戦わねばならぬ絆斗としてはグラニュート器官除去は選べない。この器官は今後も絆斗の抱える爆弾、あるいは人とグラニュートのバランスを示すものになりそう。
今は絆斗がショウマのゴチゾウを使う気になるかどうかですね。まだ母:早恵とショウマのことは割り切れてないようです。が、ショウマが倒れた絆斗を見つけてデンテまで運んでくれたこと、さらに酸賀を問い質すべく出て行ったと知ると、さすがに絆斗もぐらつくものがあるようですね。
そこへ連絡入って、ショウマが酸賀に捕らえられたと知る。横で幸果がショウマの不調と原因を絆斗に告げる。この状況を知って、じっとしている絆斗ではありませんな。「俺のせいなんだよ!」と叫んで飛び出していく。が、その先にもっとデカい「俺のせい」があるとは、観ているこちらも全く予想せず。
絆斗が行った先(地下駐車場)で酸賀が自慢げにベイクに変身。嬉しげながらも不慣れな様子でして、事前にテストとかしてなさそうですね。酸賀によると、絆斗で充分試したということらしい。グラニュート器官も絆斗の後で自分(酸賀)に移植したようですね。前に酸賀が見せた腹に横筋が入ってたんで、自分はてっきり酸賀がまず自分に何かしたんじゃないかと思いました(あるいはガヴを持ってたか)。そうではなかったということですか。
もっとも、酸賀が変身してみせたベイクも絆斗に使わせたかった感じですね。派手に戦闘デモンストレーションやってみせて、ガヴを圧倒してみせる。が、ガヴ/ショウマの戦意が低いせいでもある。酸賀の真意を知りもしないで戦えないというわけですね。これはショウマ自身が知りたいのではなく、絆斗に伝えたいということなんでしょう。
が、それがマズかった。酸賀は既に何人も犠牲にして研究進めてきたと語り出す。マッドサイエンティストの面目躍如といったところでゾッとしますな(とはいえ、自分はそういう存在に憧れもあったりした)。
絆斗にとってショックなのは酸賀の犠牲になった人に「餌」もいるということですね。闇菓子の材料を暗示してます。その「餌」のうち、ニエルブの手配で絆斗にヴァレンを受け入れさせるために犠牲にした人がいると。即ち師の塩谷壮士(母:早恵の仇はグラニュート)。
これで全てつながっちゃった。母の仇のグラニュート憎しで絆斗が突き進んだため、まんまと酸賀の罠にかかり、塩谷壮士がヒトプレスにされて割られちゃったと。ショウマが捕らわれたとかのレベルでは済まない。自他の苦しみは全部自分(絆斗)が引き起こしたと絆斗は思い込んでしまう。いや悪いのはストマック家/社と酸賀なんですけど、そこまで考える余裕は絆斗にはなさそう。
これにはショウマもショックでして、2人とも戦闘不能。ショウマが絆斗抱えて逃げ去るのが精いっぱい。が、精いっぱいだったのは酸賀も同じだったようで、変身を解くと手に老化のような副作用現れてますな。「おっさんの体には負担がデカいか」とのことで、ベイクも問題ありのライダー・ゴチゾウみたいですな。だから絆斗にやらせたかったんでしょう。
が、今話には絆斗を救う可能性も示されているわけで。デンテがヴラムのベルトとゴチゾウを参考に絆斗用を作ってくれそうです。ラキアのはニエルブ製なんで、デンテにも解析可能というわけですね。次回「絆のチョコフラッペ!」では、それでフラッペカスタム/チョコフラッペが完成し、酸賀のベイクと対決となりそう。
その後がちょっと気になります。いずれフラッペカスタムが酸賀ベイクを倒すとは思うんですが、酸賀の手を離れたベイクがどこへ行くのか。同じく、酸賀の作ったダークショウマ/ビターガヴもですね。ダークショウマがベイクを引き継いじゃうのかしらん(そして酸賀の手に負えない存在となったりして)。
●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第5話:取り戻せ魂(ソウル)!スミにおけないお節介)
一河角乃のゴジュウユニコーン覚醒ですね。一河角乃が真の願いに気付けることが条件でして、それには遠野吠が一河角乃の本性を見抜くのがポイント。その鍵となったのが「絆創膏」でして、これはもう「戦隊レッド」を連想してしまいます。
一河角乃の願いは「妹の緒乙を助ける」で間違いないんですが、「それをどうやって実現するか」も含まれていたようです。まず「(悪しき者の手を借りず)自分の手で」であり、「(指輪の)力をみんなを守り助けるために使う」ということですな。後者は一河角乃が妹:緒乙に恥じない行いであり、同時にテガソードへの約束でもありそう。
そこへどう行き着くかが今話ですが、冒頭からは「目的のためなら手段を選ばず」でして、前話までと同様、ルパン三世でいえば峰不二子みたいな立ち位置と振舞を続けてますね。可愛い子ぶって男2人をデートに誘って振り回してます。
が、この2人は妹失踪事件の関係者でしたか。一河角乃はゴジュウユニコーンにはなれないものの、指輪を使って読心ができる。こうやって関係者に接触しては内心を読み取り、失踪事件の犯人捜しというわけでしたか。しかし振り回して捨てるんでしょうから、あまり良い行いとはいえませんな。
この一河角乃の行いを熱海常夏総理は把握していて、接触相手がもし危険人物だったらと危惧してますね。しかしかりそめの同盟ということで、強くは止めない。しかし役に立つ指輪を渡してやったりする。この熱海常夏の行動も真意不明な感じ。一河角乃を助けているようでもあるし、真相に近づくのを妨害する意図がありそうでもある。その辺り、次回で熱海常夏の願いが明かされるようなんで、来週に期待です。
冒頭までは峰不二子みたいな一河角乃でしたが、「テガソードの里」での回想ではガラッとイメージ変わりますね。以前は警察官だったとのことで、妹を助けるのに一番いいと思ったかららしい。しかし警察組織と力を個人の願いに使っていいわけはなく、早々に追い出されたと。それで私立探偵(プライベートアイ)になったわけか。
そんなことお構いなしに敵はやって来る。今話はおせっかいノーワンで、ちょっと何したいのか、何を基準にナンバーワン決めるのか分かりにくい。取り込まれたのは一河角乃が引っかけた2人のうちの1人。ゴジュウ戦士とつながりが薄く、まあ賑やかしと思っておくことにします。お節介は相手が喜ぶ親切になってはならず、ありがた迷惑でなければならないらしい。昔の標語パロディ「小さな親切、大きなお世話」が近いのかも。
親切をやっちゃった百夜陸王と暴神竜儀はあえなく敗れる。猛原禽次郎はカセットテープの曲を流そうとするも、それは騒音=迷惑だからアウトと。CDプレイヤーにカセットテープ入れようとするの、ちょっと笑っちゃった。カセットはもちろん古いですが、CDすらもう廃れてきてるわけで。一河角乃もCDは見たことある程度なんでしょうな。が、見たことないカセットは興味示すわけか。
(30分前には酸賀が針のレコード聞いてたりしてて、本日はオーディオのレトロ多めかも。)
が、このドタバタの隙を突いた一河角乃、悪習スプレー使ってゴジュウ戦士の指輪を全て奪い取って逃走。そこは峰不二子的振舞ですが、転んで泣いてる小さな男の子を見かけると、心配して駆け寄り、擦りむいた膝に絆創膏を貼ってやる。追っかけてきた遠野吠がこれを目撃、一河角乃の隠された一面を知るわけですな。
が、そういうことならとストレートに「指輪を返しやがれ」と言ってみた遠野吠、あっさりと一河角乃に偽の指輪で釣られて騙されると。まだまだ一河角乃は計算高く利己的ですな。しかし一河角乃が逃げ込んだ廃倉庫にお節介ノーワンが雪崩れ込んできて、変身できない一河角乃はピンチ。
追って来た遠野吠は、さっき騙されたのに一河角乃を救おうとする。この辺りから徐々に流れが変わって来る感じですね。指輪を奪われた遠野吠はあっさり柱に鎖で括りつけられる。ノーワンは一河角乃の妹:緒乙が付けていたティアラを示し、犯人の指紋がついていると言い、欲しければ遠野吠の命を奪えと。これがノーワン流のお節介らしいんですが、猛原禽次郎の騒音より迷惑なんじゃなかろうか(^^;。
が、一河角乃が覚醒するための通過儀礼になってるわけですな。一河角乃はいったんは遠野吠に刃を向けるも、遠野吠に「お前(角乃)の本当の願いは?」と問われ、「絆創膏」と畳み込まれてようやく悟る。以前に妹に「夢」を語ったことを思い出したわけですな。
そして上述の通りの宣言に至り、ついに指輪が呼応してゴジュウユニコーンに。迷いがなくなった角乃/ユニコーンは奪った指輪を他のゴジュウ戦士に返しまして、そこからは定例のカオスバトルと。巨大戦は禽次郎/イーグル、等身大戦はユニコーンが制し、おせっかいノーワンに取り込まれた男も無事救出。今のニチアサはプリキュアも戦隊も取り込まれた人を奪還するバトルになってまして、アニメと実写なのに記憶違い起こしそうになることがあります(^^;。
これで戦隊が5人揃ったし、めでたしめでたしと思ったら、何やら風雲来ました。角乃の妹をさらったのは灰色の瞳の男ということですが、百夜陸王の瞳は以前は灰色だったとファンが語ってます。このことは角乃は知らない(おそらく遠野吠らも知らない)。
どういうことか知りたくなりますが、次回「決戦!常夏城の大冒険」は常夏総理メインのドタバタらしい。灰色の瞳の男はしばらくお預けかな?
Re: 3月の雑談スレッド - K.K
2025/03/25 (Tue) 22:31:59
定期感想その2です。
●仮面ライダーカブト(第19話:さそり富豪、第20話:ねぇじいや)
昭和ライダーと平成ライダーの比較・類似点のご解説、ありがとうございます。自分は昭和ライダーはV3までのせいか、「昭和ライダーはモチーフかもしれないけど、平成は基本は仕切り直しだろう」と何となく思ってたようです。が、比べてみるとむしろ継承といっていいようなものがあるようですね。
しかし、平成ライダーもシリーズとして昭和に倣って「ライダーは5年続いたら、もう充分だろう」の雰囲気あったとは、初めて知りました。響鬼でヒーローをライダーとは呼ばない点含めた異色さは、その辺りの要因だったんでしたか。
聞いてみると納得な感じです。響鬼が変身忍者嵐も系譜というのは伺ってましたが、5年一区切りも知っておけば、響鬼前半にもう少し納得度上がったかも。東映公式Youtubeで2巡目あったら意識して観てみたい。
さて今週のカブトは神代剣登場でありまして、奇天烈ではありますが分かりやすいキャラクターですね。前話までの風間大介ですと、奇天烈度は神代剣より低めとは思いますが、分かりにくさがありました(風間大介自身、例えばゴンをどう思うかを理解してないとかある)。
それに比べると、神代剣は冒頭から何を考えていて、どういうときにどうするかがだいたい分かる描写になっているようです。ウィキペディアによると神代は4話分限りだったとのことで、それで描き切る段取りをしていることが大きいんでしょうな。
神代の分かりやすさは考え方のみならず、それが天道と似ているというのもミソでしょう。天道について分かっていることを敷衍すれば神代も分かる。これもライダーとして際立たせないといけないが登場は4話限りという当初制限を考慮したキャラクター作りなんでしょう。
分かりやすい奇天烈だけに、今週分だけでも神代剣が面白いと感じます。しかし、そういうキャラクターは飽きやすいという弊害もありますね。何するか分かっちゃうし、しかも天道と似ている≒被るわけで。そこを超えて終盤まで起用されることになった理由は、次週で感じ取れるのかな。
ともかく本編。冒頭からは(まだ遭遇してませんが)天道家と神代家の朝食風景から。どちらも美味しそうな点は共通ながら、贅沢度の差を際立たせる趣向ですな。おそらくは庶民の天道に対し、神代はイギリス名門のディスカビル家の末裔。ただし家名は変わって神代家なのか。予習では神代家は貧乏貴族になっちゃってるとのことですが、次週で明かされるのかな。
が、今のところは不自由はなさそう。「じいや」(名前設定ないらしい)の運転する自家用車もデカいし古びてないし。その車での出来事は、後で神代の性格を物語る伏線になってるかも。まず運転は法規無視、というか無知ですね。じいや運転ですが神代の命ずるままなんでしょう。そういう神代は歩行者としても常識がなくて、後でトラブルに。
車のほうは運転見とがめた白バイが追ってくるわけですが、その白バイ隊員は神代の相手で手一杯になった隙をワームに突かれて殺害される。このときの神代は平然としてます。後で姉がワームに殺害されたと明かされ、神代の苦悩・動揺が描かれますが、他人の白バイ隊員だと平気の平左。神代は自らにつながる者、自分と重なる者でないと同情・共感は起きないようです。
白バイ隊員殺害のワームにより、早々に神代が仮面ライダーサソードであることも明かされる。じいやも当たり前のように変身バトル眺めてますな。直後にワーム退治を三島から請け負う仕事していることも描かれると。その報酬が1体120万円というのが、神代家の経済状況を示すものなのかもしれません。
そういう神代に偶然天道が関わるわけですね。町内会のサッカーチームに欠員出たんで、試合には天道が出ることに。ただし天道1人でやる。相手チームリーダーが神代なわけですね。神代も相手が1人でやるなら自分も1人でと張り合う。結果は引き分け。2人は勝負つけようと、いろんなスポーツで勝負を続けるも全て引き分け。身体能力は互角のようですな。
神代は天道に負けず劣らずの俺様キャラだなあと思えたところで、隠された一面も描かれるわけですな。神代が見る悪夢は姉がワームに殺害されたというもの。その悪夢を見ると弱気になってしまい、じいやに「俺が寝付くまでそばにいて」と頼み込んだりしちゃう。じいやもそう言われると心配しつつも嬉しそうでして、この主従の間柄が分かりますね。
その頃、ZECT田所チームはぱっと見には分かりにくい動きが発生。世間で仮面の怪盗事件が連続発生しているんですが、加賀美が防犯カメラ映像チェックすると犯人は岬。加賀美は動揺するわけですが、田所隊長に相談すると真相を教えてもらい、引き入れられた模様。しかし観ているこちらにはまだ狙いは伏せられてまして、「なんで田所チーム一丸で盗みを?」と。しかも、天道も加わっていると岬が加賀美に告げるわけで。
そのことは三島も察知したようで、後半で「怪盗はご子息(加賀美)も」と加賀美陸に報告。陸は慌てる様子もなく「ちょっとビックリ」とだけ。怪盗事件の真相が分かった後で考えてみますと、陸は真相を把握しているが、三島には伝えてないようですね。今は三島の下にいる影山を気にしたのかな。天道がサポートしているから、影山との遭遇は避けたかったんだろう。
一方、神代 vs 天道の対決はライダーバトルにまで発展しちゃってますね。どちらがワームを倒すかの争いからエスカレート、サソード/神代がカブト/天道に襲い掛かってしまう。が、後半(第20話)に入りますと、対決は「おばあちゃんた言っていた vs じいやが言っていた」に変じまして、何となく(またも)引き分け。
怪盗事件のほうは岬から加賀美に説明する形で徐々に全容を明かしていきますが、真の狙いだけはラストまでお預けでした。ただし、ワーム(セパルチュラ)の行動は伏線になってまして、ひったくり犯を襲って殺害してます。そのことを加賀美に告げる影山の台詞「被害者はろくでもない人間ばかり」。これらがヒントだったわけか。
一方、神代のほうも過去のトラウマ(姉の殺害)を徐々に明かしていく。殺害現場近くに薔薇が咲いていたんで、神代はローズティーにすら拒否感持っちゃってると。姉を思い起こすもの全てを拒絶したい感じでして、それだけにあの悪夢は苦しいということですね。
しかし普段の神代は傍若無人。それでトラブル起こしちゃうわけですね。じいやが止めるのも聞かずに買い出しに付いて来て、まず肉屋で大人買い(?)。他の客に平謝りのじいやの様子から、普段の苦労が窺えます。
が、それはまだ可愛いトラブル。神代、安全確認もせずに車道を横断、避けた車が事故起こし、同乗していた樹花が軽傷負っちゃうわけですね。天道はこれに激怒、神代をぶん殴っちゃう。が、神代は天道に妹がいると知ると態度が変わり、素直に謝る。
じいやが神代のために警官らに平謝りするのを見て、神代は素直にじいやに謝ってもいますな。上述しましたが、自分と関わりがあったり、重なったりすると神代は素直であるらしい。4話分予定が延長されたの、この辺りの好感度も影響してそう。
それはさておき、実はZECT田所チームの怪盗のほうは神代家の家宝を盗むと予告状送りつけてくる。神代が自分の強さに自信持ってるせいでセキュリティが甘いのが好都合のようですね。確かに神代が見ているところで盗むのは難しそうですが、天道がピアノを教える立場で上から目線してやれば、神代は食らいついて来る。
その隙に怪盗は家宝を盗み出すとワーム出現。駆けつけた影山に岬が真相語りまして、ワーム(セパルチュラ)が犯罪者ばかり狙うんで、田所チームで盗難事件起こして見せてたと(盗んだ後、返してたんだろうか?)。これで影山は納得したらしく、ザビーに変身して迎え撃つ。さらにカブト、サソードもワームを追い、止めはサソードでした。
事件が解決すると、また神代/サソードは天道/カブトと対立。三島のカブト討伐依頼はすっぱり断り、事故の件では天道に対する態度を軟化させてましたが、「全てのワームを倒す」という願い・誓いは譲れないものがあるらしい。つまり、姉:美香のためですな。
が、サソード/神代は突然苦しみ出して、走り去る。身体的のみならず、精神的にも何か問題抱えてる感じですね。何かが来るのを怖がってる。と思ったら、神代はワームの正体を現すと。擬態してるけど、自分がワームであることは意識してないというわけですな。
しかもそのワームはスコルピオでして、姉:美香の殺害犯。そのとき神代も殺害されちゃったんでしょうな。そしてワームは神代の記憶を受け継いで擬態し、自分がワームであることは忘れちゃったということか。確かにこれでは4話しか持ちそうにないキャラクターと感じます。
そこが面白そうなんですが、なぜ終盤までいるレギュラーキャラクターになったかも面白そうなポイントに思えてきました。そこはいったん置いといて、次はガタックの話になるみたいですね。楽しみにできる点が増えていくのはワクワクします。
Re: 3月の雑談スレッド - Shiny NOVA
2025/03/25 (Tue) 23:48:42
定例感想です。
★カブト
今回はサソード登場ですが、次回は加賀美の変身するガタック登場で、リアルタイムだと、この時期の一月後の8月に夏の劇場版で、新たにコーカサス、ヘラクス、ケタロスという3人の外国産カブトムシライダーの登場と盛り上がっていました。
劇場版は、TV本編とはパラレルの世界観で、ZECT対ネオZECTの組織対決が展開されており、ZECTに所属するザビー矢車さんと、ネオZECTに所属する風間ドレイクの対決に、第3勢力というか孤高のカブト天道が乱入という状況。
つまり、TVで退場していた矢車さんは、劇場版でザビーを続けていたわけですな。
だから、TVでもそのうちザビーに返り咲くかと思われていたら、まさかの地獄兄弟とは……というのが、リアルタイムの衝撃だったわけで。
ともあれ、風間の一時退場も劇場版での出演の都合であり、劇場版の撮影が終わって、公開間際の25話で帰ってくる。そこから、ワームの女幹部に恋するメロドラマを展開する流れに。
この辺り、カブトの20話台は、次々と状況が目まぐるしく変化して、物語が慌しかったな、と思います。
2話1だと、毎回のようにスポットが当たるキャラが変わって、誰に注目したらいいのか分からなくなる可能性が。
その中で、敵幹部の立ち位置ながら、大物感が全くない影山が叩かれ役として、大活躍というか七転八倒な有り様で、リアルタイムで見ていた時は「ウルトラマンネクサスに変身した男が、どこまで堕ちていくの?」と溜め息しきりでした。
まあ、言い換えれば、悲劇のヒーローではあったわけですが。
と、今だと物語を達観して見れるわけですが、リアルタイムだと、神代剣にもなかなか馴染めず、それでも加賀美の変身に燃えて、ダブル主人公並び立つって話を堪能していたら、ドラマの焦点が、ワームのレギュラー幹部に移っていき、と目まぐるしい展開に追っかけるのが大変な作品だったな、と。
レギュラーキャラが増えても、龍騎だったら死んで退場するライダーがいて、上手くローテーションが行われましたが、
カブトの場合、どのライダーも終盤までは死なずに退場しないので(一時的に休場はあっても)、レギュラー、セミレギュラーがどんどん増えていく形ですね。
ライダーの総数は、龍騎の方が上ですが、ドラマのこんがらがり様は、カブトの方が上というか、これからますます混迷していく流れです。
★ガヴ
酸賀さん、変身したら性格が変わるかなあ、と思ってたら、あの飄々とした演技のままに、ショウマと絆斗を翻弄していましたな。
「何だかゴメンね〜」と言いながら、全然悪びれた気配もなく、楽しい実験を繰り返すマッドサイエンティストを演じる。
普通、マッドサイエンティストって、「わしを認めぬ世間に、このわしの天才ぶりを見せつけてやるのじゃ〜」とか、承認欲求や自己顕示欲の塊みたいなムーブを行うんだけど、
酸賀さんの場合は、純粋に実験が楽しいというか、他人の承認を意にかけずに、やりたいことをしてるなあ、と。
ガヴとの戦闘も、ベイクの運用テストをしているだけで、別にガヴを倒したいというわけでもない。で、ガヴが実力を発揮しきれていないのを「人間を守るため」という倫理観に縛られていると考えているわけですが、視聴者にはショウマの体調不良という背景を知っているわけですから、現段階でベイクが強いという風には見えていない。
いや、むしろ、次回に倒されることが確定していそうな流れなので、どうなることやら、と。
一応、酸賀さん自身の体がベイクには耐えられないということが判明したので、次にダークショウマのクローンにベイク用のゴチゾウを使わせるようで、
ベイクのシステムも量産されそうな気配。この量産する敵というのが、酸賀の厄介なところですな。
ともあれ、今回の話では、明鏡止水の極意に開眼した幸果さん、凄いというか、変身しないのに武闘家の奥義を会得している?
まあ、あくまでギャグの一環だとは思うのですが、もしかすると、デンテおじさんが幸果さん用の安全な変身システムを作ってくれるのではないか? と期待したくもなります。
そして、一つの作品で、3人も有能な科学者が登場するのも珍しいな、と思ったり。
あとは子どもたちの集まる公園で、癒されている感のラキア。
つい2ヶ月前には、人間を襲っていたなんて、考えられない演出です。
こうなると、4月には、ショウマ、絆斗、ラキアの3人ライダーの同時変身に期待したくなるわけですが、絆斗とラキアの人間関係がどう変わるかのドラマにも期待しつつ。
★ゴジュウジャー
角乃の妹が戦隊リングの持ち主……という話は、間違いだったようですな。
玩具情報や、公式情報に混じって、たまに個人の憶測が入ったりすると、うっかり信じてしまうこともあるわけで(とりわけ、その憶測に整合性があって、面白そうと感じた場合)、
本作の場合は、脚本家の手癖も分かっていないから、なおさら。
あ、これも本当かどうかは不明ですが、敵女幹部のブーケさんが、角乃の誘拐された妹が成長した姿では? という意見がXポストで流れて来ました。
その根拠は、ティアラを付けたお姫さまっぽい幼女コスが、ブーケのウェディングドレス風の衣装と類似点が感じられるというもの。
言われてみれば、確かにそれも一理あるな、と。
脚本家の手癖で言うなら、ガッチャードのりんねちゃんとアトロポスが姉妹みたいな関係性だったり、敵味方に分かれた姉妹関係というのは、ドラマのネタとしては定番でもあるし、
そこに陸王が絡んでくると、なおさら。
それにしても不思議なのは、誘拐犯が灰色の目というのは、どうやって分かったんでしょうね。
目の色が分かるということは、顔をじっくり見ているのか、あるいは目だけ露出した黒マスクでも付けていたのか。
で、陸王が昔、灰色の目だったことは、追っかけファンの娘には分かっていることですが、ハイクラス・ラグジュアリー名探偵を自認している角乃さんは芸能界には疎いのか、陸王を疑ってはいないようですね。
あと、彼女の「手で触れた人間の心を読める」という能力は、戦隊リングの持ち主には機能しないようですので、陸王の心を読むことはできないようです。
仲間になった記念で、よろしくと握手することで手がかりをつかむというのも無理みたい。
だから、次回にスポットが当たる常夏総理の真意も、角乃は把握していない様子。
いずれにせよ、思いつめたら、一直線に突き進みがち、というのが彼女の特徴みたいですね。今回の話を見る前は、いろいろと器用に立ち回るキャラかと思ってたのですが、「戦術面で相手を翻弄する短期的な視野での器用さはあっても、戦略面で長期的に物事に接する計画性や融通性は持たない」感じ。
せっかく入った警察を、強引な捜査が災いして辞めたというのは短絡的というか、そこで感情を抑えきれずに猪突猛進しちゃうところが、彼女のユニコーンらしさというか。
あるいは、警察を辞めてから、人を騙す演技やしたたかさを身に付けるに至ったのか。
いずれにせよ、主人公陣営のキャラ造形が、「二面性を持ったはぐれ者」揃いで、一筋縄でいかない曲者揃いだというのは分かりました。
その中で一番まっすぐなのは、お爺ちゃんの禽次郎という。真っ直ぐな気質の生真面目爺ちゃんが、若返って、無理やり人生をエンジョイできるパーリーピーポーを目指すという。だけど、時代錯誤で勘違いも甚だしいというギャグですな。
ともあれ、後はどのキャラとどのキャラの関係性で、話が面白くなるか、ですな。
禽次郎が本気でパーリーピーポーを目指すなら、元アイドルの陸王なんかが参考例にはなるのでしょうが、本質的にあまりちゃらちゃらした陽キャが好きではないので、一番寡黙で落ち着きありそうな吠との接触が多いとか、今はそんな感じか。
先に禽次郎と角乃の背景を描いたから、元アイドルと、怪力狂信者の背景はまだ描かれていない段階。
とりわけ、黄色のキャラは立っているのに、背景がまだ見えないので、ドンモモとの決着の後は、そこを掘り下げて欲しいな、と。
もう、「テガソード様」と賛美しているだけで、彼は面白いので、そこをギャグではなく、シリアスなドラマに落とし込めるかが期待です。