創作と鑑賞の談話室

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6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/01 (Sun) 00:01:54

 6月の雑談スレッドです。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/01 (Sun) 23:46:37

 定期感想その1です。

●仮面ライダーガヴ(第37話:忘れたことはない)

 前話でランゴが倒されたものの、明確な死亡・消滅の描写がなかったわけですが、どうも生存してるっぽいですね。傍証はOP映像でして、ストマック家勢ぞろいカットでランゴが消えない。シータ死亡のときは次の回のOPでシータ消滅演出が入っていたはずです。ランゴはそう描かれないなら、生きてるんじゃないかと思えます。

 が、今話ではランゴ生存や暗躍を示す描写はなし。それどころか、目の前でランゴ敗北を見たジープはもとより、グロッタもランゴを嘆く様子がありました。しばらくは劇中のキャラクターの認識としてはランゴ死亡・退場ということになるんでしょうな。そこは油断ということになり得るわけで、例えばガヴ側が必勝の策を立てたと思ったところへランゴ介入となったりすると面白そう。

 そこはまだ先の話でして、当面は「復讐」が盛り上がりつつ錯綜して来ました。依然としてジープは赤ガヴ(ショウマ)がシータの仇と思う。ラキアは弟に致命傷をつけた刃の持ち主を探してる。絆斗は母:早恵をさらったグラニュート(斎藤健二)を見つける。
(さらに、第1話からずっと恨みをあらわにする様子はないものの、ショウマは母みちるの命を奪ったのはストマック家の面々と知っている。今話ではジープに容赦ない態度でした。)

 恨みの持ち主と向かう先が複数、複雑です(今話のタイトルはそれらの執念を示唆?)。しかし、次回タイトルが「憎しみの向こう側」でして、恨みを突き抜けるキャラクターが出てくるんでしょうな。突き抜けて恨みを捨てるかもしれないし、逆に囚われ過ぎて「人を呪わば穴二つ」の自滅に至るのかもしれません。

 自滅するとすればジープになりそう。前話のジープの動きは、今話でジープ自身がショウマをランゴにぶつけるためだったと独白してまして、ランゴの死を招いたのが自分(ジープ)だと自覚してそう。グロッタは薄々気付いている様子がありまして、いずれジープを追い込んで来る恐れあり。元々当てにならいない感じのリゼルはジープに飽き始めた感じがあります。

 ジープはそういう雰囲気を感じ取り、こともあろうにシータに詰め寄られる悪夢を見てしまったようですね。シータは命と引き換えにジープを守ってくれたというのに、今のジープには(赤ガヴを倒さずんバ)祟りを為す怨霊みたいに思えるようです。シータの仇の赤ガヴを追う気持ちが、いつの間にかジープを追い立てる焦りに変じたといってもよさそう。

 しかし今話で描かれた通り、力ではジープはガヴ/ショウマに及ばない。ランゴでさえ敗退するんですから当たり前ではありますね。東映公式の次回予告によると、ニエルブがジープにビターガヴを使えと誘うらしい。マーゲンの敗退はジープとて知っているでしょうから、パワーアップしたビターガヴなのかも。その力に手を出すのは、ジープの死亡フラグのような気がします(それすらニエルブの予定通りかも)。

 ともかく本編。「はぴぱれ」にえらく礼儀正しい男の子(安藤寛人)が訪ねて来まして、依頼は和菓子屋「あんどう」の盛り立て。男の子:寛人の父にして先代の菓子職人が事故で無くなってからは客入りが悪いらしい。職人は斎藤健二なる人物が新たに採用されていて、腕は確かなようです。が、ちょっと引っ込み思案な感じ。

 観ていて、ちょっと不安になりました。人気なのに客入りが悪くなるって、過去にも類似パターンあったような気がします。グラニュートが客をヒトプレスにしていたパターンですね。菓子職人(健二)があまりショウマらに関わって来ないのは警戒してるからかも、とか思ったんですが、どうも現店主:安藤玲奈やその息子=依頼人:寛人との様子からすると勘繰り過ぎかと思い直しました。

 和菓子屋盛り立てプランはラキアや絆斗も協力。絆斗は出向いて来まして、職人:健二への取材で来歴などを教えてもらう仲に。絆斗の取材技術か人徳なのか、健二は「取り返しのつかないことをしてしまって」という大事な話までしてくれるわけですね。それが何かが問題となりそうですが、先代職人が「お菓子を作る幸せを『思い出させて』くれた」ことで立ち直ったようですな。

 一方、グラニュート界では大統領ボッカにランゴの死が報告されるも、リゼルは問題なしと一蹴。ただし、闇菓子の手配はニエルブに「何とかしなさい」、ジープに「がんばろーね」ですか。ニエルブはグロッタに押し付けちゃったみたいですね。後でグロッタがジープに文句言いに行ってます(もっとも、ランゴの死の責を問いたかったようですが)。上述の通り、ジープの焦りが深まっていくわけですな。

 そしてジープは行動を起こしまして、ショウマが和菓子店一家と一緒にいるところを急襲。しかし無謀ですな。ジープの戦闘力は現在のガヴを遥かに下回るし、引き連れたエージェントもストマック家では最弱のはず。勝敗は見えてますが、ジープがショウマに「赤ガヴ」と呼びかけたのを聞いた職人:健二が驚いて、寛人を連れて逃げ出そうとする。

 上述しましたように自分はいったん健二がグラニュートとのの疑いを解いたんですが、本当にグラニュートでしたか。赤ガヴ(含むグラニュートハンター)の情報はストマック社/家から得ていたんでしょうな。となると、客入りの急減は健二によるヒトプレス狩りのせいか。それにしてはちょっと変な気もします。

 バトルのほうはゴチポッドに頼るまでもなく、ガヴ側がジープを圧倒。ジープに止めを入れに行くガヴですが(もう迷いないのかな?)、観戦していたリゼルが阻止。そこへ、和菓子屋の息子:寛人が大事なものを取りに戻ってしまい、リゼルの攻撃の余波を食らいそうになってしまう。

 が、職人:健二が身を挺して庇うわけですね。それもグラニュートの正体を明かして。つまり、正体バレのリスクよりも寛人を救うことを選択した。ただでさえグラニュートと知られるのはヤバイですが、見ていた絆斗が母:早恵を拉致したグラニュートと気付いてしまう。

 健二/グラニュートはそのことの記憶が曖昧なようですが、絆斗の言を事実として受け入れる覚悟の模様。ただし、負傷の寛人を母:安藤玲奈のもとへ連れ帰ってから処断される気のようです。ヒトプレス狩りのグラニュートとしては行動、言動がおかしいですね。少なくとも、現在はヒトプレス狩りから足を洗ってはいるんでしょう(ストマック社から離脱、下手するとお尋ね者)。

 健二は最初はヒトプレス狩りをしていたけれど、先代職人に出会って改心したと見るのが無難な解釈でしょうか。ただし、それでは健二の言「お菓子を作る幸せを『思い出させて』くれた」と矛盾します。先代職人に出会う前からお菓子を作ってないとおかしい。前に出てきた洋菓子店主グラニュート(菓子作りはおびき寄せのため)とは違い、菓子作りに打ち込んでいたはず。

 その後、何かがあって菓子作りに打ち込めなくなり、先代職人と出会って菓子職人として再起した、となるはずです。となると、最初からヒトプレス狩りをしてないと考えるほうが自然な気がします。そうなりますと、絆斗の母:早恵をさらったということと矛盾してしまう。

 考え付くのは、健二とそっくりのグラニュートがいる(兄弟?)とか、健二は早恵をさらったように見えるが別の行動をしたとか(今話のように庇ったとか)くらいです。もっとも、それはそれで序盤から描かれた「グラニュート界から人間界へのルートはストマック社が秘密裏に独占していた」ということと矛盾します。どうもよう分からんです。

 次回「憎しみの向こう側」は、公式サイトの予告文章を見ますと、絆斗の母:早恵をさらったのは健二で確定らしい。健二は絆斗の仇討ちを受け入れるも、なぜか開発中の和菓子を完成させてからと願うようです。ジープはおそらくビターガヴの力を得て、ショウマに最後の決戦を挑むらしい。

 予告文章から感じるのは、そのどちらもどんでん返しが用意されてるということですね。救いがあることを期待したいですが、ジープのほうは難しいかなあ。

●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第15話:ストップ・ザ・ジューンブライド)

 こちらで「どうもテガジューンはテガソードよりも強いみたい」と伺い、ジャンケンの根拠もあって「なるほど、そういうものか」と思っておりました。そこは第1話以前の話であるはずなんですが、今話で強さの差が描かれまして納得もしますが、やっぱりビックリもしました。テガソードがテガジューンに全く太刀打ちできてない感じでしたんで。

 ただし絵面的にはおそらく笑っちゃうようなものがある「はず」でした。現実の結婚式よろしく、指輪をはめてあげて、誓いのキスぶちゅーなんですが、巨大ロボなわけで。それも強引に、です。

 が、自分は観ていて笑えない。ちょっと怖いくらいでした。と申しますのも、今話の流れが序盤はコミカルに(結婚式用の「三種の神器」集め)、さらに結婚式挙行で戦闘員アーイーが鐘の役割。「ベル型のヘルメットはそういうことか!」とクスクス来たんですが、なんだかシュールにも思えてくる。

 そして操られていると思しき市民多数となってくると、状況がだんだん怖くなってきまして。そこへ天井からテガジューン降臨となって、これはもう怖い感じ。そこからテガソードとの対決から結婚式と怖さが強まっていきまして、もう笑える気がしない。そして世界が終わってしまったらしい。

 ともかく本編。ブライダン城では、指輪が充分集まったとのことでテガジューンが結婚を決意。この後、お相手はテガソードと明かされまして、自分が以前に勘違いしていたと思い出しました。序盤でテガジューンの望みは「婿」であり、そのためにノーワンはナンバーワンになろうとしていると語られてました。

 だもんで、自分は「ナンバーワンのノーワンが婿になる」と勘違いしてしまいました。実際には、ナンバーワンのノーワンが「運命の乗り手」になれるということだったようです。「運命の乗り手」により力を引き出すテガジューンがテガソードを略奪婚するということだったとは思いもよらず。もっとも、今話までに「運命の乗り手」は現れず、クオンが代理(?)を務め、それでもテガソードを屈するに充分だったようです(ナンバーワン争いをちゃぶ台返ししかねない暴挙かも ^^;)。

 それはともかく、いよいよテガジューン覚醒かと緊張する流れ。ですが、コミカルに傾きまして、儀式用の「三種の神器」集めですな。ファイヤキャンドルはお化け屋敷で吠らときゃあきゃあ言いながら「祝福の灯台」ゲット。それにしても、そんなところにあるんかい。さっきまでの物々しさが吹っ飛んでしまいます。

 続いてナイフ&ケーク夫妻は「幻の苺」なんですが、「テガソードの里」にあるんかい。竜儀が仕入れた甘さナンバーワンの苺(愛の宝玉)ですな。希少なんでしょうけど、箱詰めで売ってるくらいだから相当に数はあるはず。それでも神器なのか。ナイフ&ケーク夫妻、竜儀をおだて、駄々こね、泣き落とし、最後に騙して奪い去る。

 ブーケは陸王から「花束」を。このシーンはコミカルではあるんですが、ブーケ=角乃の妹(緒乙)説がありますんで、もしかすると意味深なのかもと思ったりします。花束を探すブーケ、温室で陸王と遭遇。当然、アイドルにファンがきゃあきゃあ言う流れ。2人のやり取りは全てそれで説明できるものではあります。

 が、改めて「そもそもブーケが一目で狂乱レベルの傾倒になったのはなぜ?」と思ってしまいます。あまりにも惹かれすぎなんですが、「角乃の妹(緒乙)と、拉致したと思われる灰色の瞳の男」というのが原因(たぶんブーケはその記憶を失ってる)と考えると、理屈はつけられそう。

 そう考えると、2人のやり取りの中に過去の拉致事件と関係する台詞があるんじゃないかと思えてきます。まず、陸王「可愛いブーケだね」は単なる偶然でしょうか。手にした花束(ブーケ)と「慈愛のブーケ」が偶然重なっただけ。それでも、ブーケが反応してしまうのは分かる。自分が可愛いと言われたような気がするでしょうから。

 続いて陸王が「僕は君に」と言って、一輪の花をブーケの髪に挿してやる。これはブーケが角乃の妹(緒乙)だったときに、同じ経験があるんじゃないかと思えます。ブーケの反応があまりに強いですから。そのブーケの態度に対する陸王の「君が苦しむなら、忘れてくれて構わない」もキザに受け流したようでいて、過去の陸王とブーケ/緒乙との間にあった出来事を暗示してそうな気がします。

 そう思えるのも、その直後にブーケが取った行動がなかなかに思い切ってますんで。去ろうとする陸王の手を取って引き留めたブーケ、「世界はこれから少し形を変えるかもしれません」とテガジューンの企図を半ば明かしてしまう。

 さらに「全ては皆の幸せのため」とも明かす。ここまで踏み込んだこと言うの(ブーケの認識では陸王はアイドルとはいえ一般人のはず)、ブーケが無意識に『この人ならば』という気持ちに突き動かされたせいではなかろうか。

 ブライダン幹部が神器集めしている間、テガジューンがクオンに語る形で設定明かしてくれてます。なかなか衝撃的な内容でして、テガジューンは人間に作られたAIであり、テガソードを模しているということですね。世界を作る力があるAIとのことで、ノーワンやブライダン幹部もAI。クオンはずっと前からそのことを聞かされていた。

 模造品たるテガジューンはオリジナル(テガソード)を超えたいという願いがあり、さらに不完全な人間世界を完全なものに作り替えたいとも思ってる。模造品がオリジナルを超える小手試しに、クオンにゴジュウウルフ/吠のウルフデカリバー50を模したダークウルフデカリバー50を作り、クオンに与えると。これでオリジナルを超えてみせよ、というわけでしょうな。

 三種の神器は揃い、クオンには最強の模造剣となって結婚式へ。上述の通りにコミカルからシュール、さらに怖い展開になりまして、ついにテガジューンはテガソードを略奪婚。これでテガジューンが力を得るのかと思ったんですが、結婚してすぐ「破滅の王子」の誕生ですか。ゴジュウジャーから指輪を奪い、世界を作り変える力を持ってるわけですね。そして新世界誕生となって続く。

 この「破滅の王子」誕生を狂喜してたのはクオンでしたな。クオンはテガジューンに拾われたときから忠誠を誓ってるみたいことを言ってたわけですが、面従腹背のような気もします。「破滅の王子」を誕生させるため、テガジューンを利用したんじゃなかろうか。もっとも「破滅の王子」の力は世界改変くらいしか分かりませんので、クオンの目的も分かりません(兄弟で滅ぼし合うみたいなこと言ってましたが、それもよう分からん話なので)。

 ともかくも世界はリセットされまして、次回「真・救世主ナンバーワン!」では、こちらで伺っていた「白クマの戦士ゴジュウポーラー」登場ですね。追加戦士ということになりますが、東映公式サイトによりますと「真の〝1人目〟」であり「主人公交代」くらいのものがあるらしい。次話がどんな仕切り直しになるか、ちょっと想像できません。

Re: 6月のスレッド(2025) - Shiny NOVA

2025/06/03 (Tue) 07:24:23

 ゴジュウジャーが超展開だったので、書くこと多くなりそうと思い、先にニチアサ2本のみ。

★ガヴ

 ランゴ兄さんについては、役者の人の撮影終了話がサイトに出ていないので、まだ出番はあると考えていますが、シータみたいに死んでも出続けるというケースもありますからね。
 ジープの悪夢の中に、ランゴ兄さんが出ると怖いだろうなあ。

 もうジープが苛まれる描写は痛々しく見ていられませんが、ここからの改心も考えにくいしなあ。香村脚本は、悪役に対して手厳しい(苛酷な罰を与える)ので、今回の毛利脚本で引導を与える方がマシかもしれないと思いつつ。

 で、絆斗の仇問題ですが、親の仇が改心して良い人に更生していたら、復讐を敢行できるのか? という重いストーリーを持って来たなあ、と。
 まあ、ここで絆斗に手を汚させると、ダークヒーロー街道まっしぐらなので、できれば許す展開が欲しいのだけど、代わりにジープが暴走して和菓子職人さんを殺してしまい、絆斗がジープを……というのが良い落としどころかなあ、と考えています。
 果たして、どうなるかな。

★ゴジュウジャー

 神話ファンタジーを見る目で鑑賞していたら、生成AIという言葉が出て来て、現代SFだったのか、とサプライズ。
 そして、「テガジューン復活して大ピンチ」で続くのだろうな、と思って見ていたら、そのまま一気に世界が終わる(書き換えられる)ところまで話が進んで、さらなるサプライズ。

 普通、「敵の儀式が完了すると、世界が終わる」と言われて、その5分後ぐらいに本当に終わる展開にはならないよなあ。
 仮に、終わるにしても、もう少しピンチ展開を溜めるよなあ。溜めもなく、一気に敗北して世界終了。次の回に、救世主現るってスピード展開に、頭がかき混ぜられた気分。

 ゴジュウポーラー登場は6月後半だと思っていたのに、前倒しで来たかって気分。
 まあ、ガリュード登場も、予想よりも早かったしなあ。伏線を張ったと思ったら、即座に消化するスタイルで油断ならない作風。

 で、結局、本作に付いて行くには、『仮面ライダーギーツ』のデザイアグランプリが思考の足掛かりになるな、と考えています。
 願いを叶えるゲームであるDGPで勝つと、世界を改変できて、参加者は命を落とさなかった場合も、負けると記憶を消去されて、DGPのことは忘れる。ただ、運営に新たなゲームのプレイヤーに選ばれた場合に、記憶を取り戻して、ズブズブ命がけのゲームの深みに……という流れでした。

 ゲームごとに世界がリセットされて、勝者のちょっとした欲望が叶えられた改変世界で仕切り直しという形でしたが、本作のナンバー1バトル自体は、そこまでの重みを持っていなかった。
 ちょっと劣化DGP(あるいはミニDGP)ぐらいに思ってたら、ここで世界改変キターって超展開に。

 とりあえず、改変後の世界がどうなっているか、これまでの登場人物が積み上げて来たドラマの何が継続し、何がリセットされたかを次回は気にするところですが、
 まずはテガジューンおよびクオン兄の理想の世界がどうなってるのか次第ですね。

 というか、クオン兄は会社経営者をやってますが(それもAI関連で伏線になっていた)、実は彼が浮世英寿に相当するキャラで、実は世界改変も今回が初ではない? の可能性も想定。
 クオンの以前の願い(大会社の社長になる)が実現して、それから改変後の世界で本作1話が始まったという可能性もあるかも。
 あくまでギーツを参考にすると、主人公の吠が実は景和もしくは道長の立場で、クオンが悪の英寿と対応しているのかも。

 そうなると、テガジューンはDGP運営か、あるいはミツメ(英寿の母)に相当する世界改変装置の位置付けかも。

 何にせよ、テガジューンはテガソードの模造品……という設定が示されて、先週書いたヤンデレ女神という想像をだいぶ修正しないといけません。
 気になる点は、テガジューンがテガソードに愛情を抱いているのか、それとも単に「世界改変のための道具」としか思っていないのか、という点ですね。
 道具として、「破滅の王子」を生み出したから、もう用済み。次の世界改変の時まで、お休みという流れなのか。それとも、洗脳されて目がハートになった(比喩)テガソードと夫婦仲良く、暮らしている姿が次回、描かれるのか。
 これで「破滅の王子」が幼少体で、今度は彼を育成するためのエネルギーを注ぐために、新たなナンバーワンバトルを行う展開もあり得るな。

 まあ、「破滅の王子」は世界改変のために登場するリセット装置であって、別に育成するような存在ではないのかもしれませんが。

 ともあれ、テガジューンの目的はひとまず果たされたようなので、改変後の彼女の理想郷がどのように描かれるか次第ですが。
 人々は普通に暮らしていて、改変前の記憶を持つ者だけが脅威や恐怖を感じるとか、かな。
 こういう改変ものって、改変前後の記憶を持つ人物が主人公視点になるので、その役割が吠なんでしょうけど、1話で吠がアルバイトの同僚がクワガタオージャーに変身する姿を見て、驚いたように、今度もそれを繰り返す可能性もあるなあ。
 ただ、その同僚がクワガタオージャーじゃなくて、ゴジュウポーラーに変身して、吠の方は(今度はテガソードが厳重に封印されているので)ゴジュウウルフには1、2週ほど変身できないまま、ポーラーの付き人みたいな立場で、力を取り戻そうと頑張るとか?

 吠が変身できるようにするためには、兄に奪われた指輪を取り戻し、テガソードを解放しないといけないわけで、そこに至るまではポーラーが戦闘で活躍、と。

 で、吠がテガソードを解放すると同時に、他の仲間も改変前の記憶と力を取り戻し、ゴジュウジャー再結成って流れかな。
 来週がポーラー登場。その翌週に吠がゴジュウウルフに変身できるようになって、その翌週でゴジュウジャー再集結、という展開を想像してみる。

 一方、気になるのは味方ではなく、敵幹部勢。
 今回、ノーワンおよび戦闘員のアーイーはテガジューンが作り出した不完全な生成物、という話が出ましたが、ファイヤキャンドルやブーケたちはどうなのか?
 彼らはテガジューンに拉致洗脳された人間だと、自分は考えていて、怪人や戦闘員とは違うと思いますが(そうでなければ、ブーケ=角乃の妹説も崩れるし)、彼らの記憶もまたリセットされるのか。

 陸王推しのブーケが、陸王のことを忘れるのか、あるいはテガジューンの恩恵で「都合よく洗脳されたアイドル復帰した陸王とラブラブ生活を送っている」のか、次回はどっちでも描かれているのか。

 あくまで願いが叶うのは、乗り手のクオンだけなのか、それともブライダンの他の面々にも恩恵はあるのか、または本当に完全な理想郷を実現するのがテガジューンの慈悲で、ゴジュウジャーの面々も願いがかなって、はぐれ者でなくなった姿として描かれるのか。

 その中で願いを持たない吠だけが改変前の記憶を持ち得る特異点的存在になるとしたら、ドラマ的に面白いですね。

 以上、世界改変SFや並行世界ものを念頭に置きつつの、今後の展開予想でした。
 果たして、どこまで当たるのかを気にしつつ、次回を楽しみに待ちます。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/03 (Tue) 21:33:50

 定期感想その2です。

●GAMERA -Rebirth-(第9話:時を超える影)

「エミコ怖すぎワロタ」と申したらいいんでしょうか。今話冒頭から非常事態勃発にもかかわらず、やけににこやかでして不気味。重傷と思しき部下(ダリオ)に心配する様子もなく「大丈夫、内臓は無事よ」(おそらく『しばらく動ける』の意)、さらに月に連れて行かないと見捨てる言動。タザキは使えるから生かしておく、子供たちは当初からバイラスに与えるつもり。

 前話までの様子は周囲をあざむく演技でしたか。子供の保護もバイラスに食わせるまで生きていてもらわないと困るということですな。そこは突如の絶望感なんですけど、タザキがぐっと浮上してくる仕掛けですね。今話ではエミコに従う素振りですが、見捨てられることとなるダリオに「君の席はあるか」と問いかけたり、ボコらを閉じ込めた部屋にネクタイピン残したり(用途は不明ですが)。

 タザキによる反撃成るかと期待したいところですが、どうもエミコに敵うような気がしないのが不安です(^^;。まず、個人的な能力差がありそう。ここまで子供たちも(政府にもパイプがある)タザキをも騙しおおせたエミコの能力は高そう。

 しかも今は財団の拠点にいるわけで、タザキにとっては敵地。タザキにとって頼みの綱の政府は急には手出しできないでしょうし、おそらく通信も遮断されてるはず。だからダリオ抱き込みを図ったりしてるんでしょうけど、形勢逆転は遠そう。

 ともかく本編。バイラスの前でオリリウムに触れたボコらが過去の記録を垣間見るところからですね。怪獣、特にバイラスは人類を激減させる「浄化」のためのもので、子供を生贄にして完成するらしい。ちょっと後でエミコが言っていたのは「コード」でして、それが怪獣完成に重要らしい。今、それを持ってるのはボコですか。

 ガメラがボコと反応があるのは「コード」によるものということなんでしょうな。過去の記録イメージではバイラスなどとは別にオリリウムにより完成したらしい。おそらくは10万年前に「浄化」を阻止したい反対勢力/レジスタンスがガメラを使い、バイラスにぶつけたんじゃないかな。

 ボコらがそこまで過去を見たところで、財団職員がやって来る。おそらく子供たちは眠らされて一室に閉じ込められた模様。その頃、与那国基地全域ではギロン襲撃による破壊からの救助が行われてる。タザキは何とか無事で、近くで瓦礫の下敷きになったダリオを救助。そこにエミコもやって来るんですが、上述しました通り、態度が何かおかしい。

 エミコの言い草も奇妙。「ギロンのせいでもう時間がないの」は意味が取りにくい(救助などもうどうでもいい、とも取れる)。ボコら子供たちは気にするんですが、ダリオに「自覚はある?」と意味深な問いかけ。これらは「子供を生贄にバイラス復活」を前提にすると意味が分かる怖い言動ですな。

 子供たちはエミコの配下が捕えてたわけで、エミコはタザキを連れて向かう。意識不明の子供たちを前にエミコの言い草はやはり変。タザキも不審から不信、さらにエミコに実力で脅されて確信に至った感じです。まあ子供たちを食わせる「バイラスの再生プロセス」でウッキウキなエミコですから、観ているこちらにもよく分かる。

 しかしタザキにとって、ここは孤立無援の敵中。機会をうかがうしかない。が、勝ったと油断したエミコが「(負傷した)ダリオは置いて行くわ」と言ってしまう。さっきタザキが助けた男ですな。タザキ側に寝返らせる可能性ありでして、この後「君(ダリオ)の席は保証されているのか?」の問いかけにつながっていく。

 エミコはどうしようもないですね。タザキの前で「子供たちをケージに」と言い出し、驚くタザキに「子供が嫌いなんでしょう?」と。嫌いなら同情するわけない、という思考ですね。普通なら「いくら子供が嫌いとしても、死なせていいわけない」ですが、エミコには理解できない模様。エミコを説得できるとしたら、「友達」と言ってくれたジュンイチでしょうか。

 タザキはやむなく面従腹背。ちょっと巧い手を使ってるのは、さすがネゴシエーターでしょうか。月ビジネスの利権の20%を要求しておくわけですね。エミコとしては「おねだりしてくるくらいだから裏切らない」と思い込むはず(古代中国の故事にも見える保身術)。タザキ、そうしておいて財団の計画をいろいろと聞き出す。

 一方、月にいる財団/評議会幹部の会話もなかなか興味深い。エミコが「コード」と言っていたものに怪獣を制御不能にする「マイナス」があると言ってる。それがたぶん10万年前の失敗原因らしい。怪獣による「浄化」計画も不確定要因があるわけですな。そこは設定的なものですが、叛意あるエミコの戦術的な手配が窺えるのが食料と水。月基地では残り10日分らしい。たぶんシャトルで補充する予定なんでしょうが、そこはエミコが押さえてるわけで。干上がらせる算段ですな。

 月基地と地球の間にはステーションがあるようですが、実態がよく分かりませんな。まだエミコは掌握していないらしい。よく考えますと、シャトルで月まで行くのは難しいかも。距離が約40万kmあるわけですんで、数百km上空の国際ステーションとかとはわけが違う。静止衛星軌道でも約4万km。なんで月基地は一応の自給自足体制整えてないんだろうか(ごく短期間の退避しか想定してない?)。

 エミコの叛意は母親に関係ありそうですね。評議会の現トップは「ノーラ叔母様」とのことで、つまりエミコの母の妹。どうやらエミコの母を何らかの手段で陥れてトップの座を奪ったか。エミコはその仇討ちというより、同じようにして何が悪いと権力を奪うつもりなんでしょうな。まあ「浄化」なんてことを考える集団での、当然の骨肉の争いというべきか。

 タザキはエミコのおそらくは完璧なプランを手助けしていってますが、「千丈の堤も蟻の一穴より崩れる」を狙って来る。上述しましたが、ダリオですね。ダリオはまだ知りませんが、タザキはエミコが見捨てたことを知っている。そこで「君(ダリオ)の席は保証されているのか?」。おそらく、そこから事情を話して抱き込みにいったんだろう。

 そしてタザキは子供たちを見に行く。表面上は財団側で指示通りに動いているだけという風を装い、子供たちはすっかり騙される。ここでもタザキ、月とつながる重要情報を聞き出してるわけですね。かつ、エミコの立ち位置を子供らに明かしておく。そしてネクタイピンを残していく。このネクタイピン、何か仕掛けがあるんだろうか。今話では、単につかみかかられてネクタイピン落としていっただけとも受け取れます(が、ジョーが何かハッとしてますな)。

 エミコは情報が一部タザキに漏れたのを気にすることもなく、タザキに指示を出し、バイラスにまず怪獣の生体サンプルを与え、続いて子供たちをと。タザキは子供たちを部屋から連れ出して、で続く。ここからどう逆転していくか、次回に期待したいところです。

●仮面ライダーカブト(第39話:強敵黒カブ、第40話:最大の哀戦)

 前週の小林恵子はアバレンジャーのリジェでしたか。全く気が付きませんでした。演じた鈴木かすみさんをネットで調べると、フォーゼでは新聞部部長の徳田弥生/コーマ・ゾディアーツも演じてますね(髪の毛で分身作る強敵)。アバレンジャーやフォーゼでは見入っていたのに、カブトで気が付かないとはまたも不覚ですorz。

 さて今週分は間宮麗奈/ウカの退場劇ですね。考えてみますと、麗奈がそろそろ潮時に来ていたような気がします。登場当初はライダーが複数でかかっても返り討ちにするほどの強さを見せてくれまして、「麗奈が出てきたらどうしようもない」雰囲気がありました。

 しかしカブトにハイパークロックが加わると、今度はウカ/麗奈が太刀打ちできなくなってくる。強さを逆転された強敵は強化か退場がセオリーでしょうか。麗奈の場合は退場となり、より強いワームが出てくるようですね(しかし神代がそれすら統べるようになると)。

 今週分のもう1つの目玉は、こちらで事前に伺った通り、擬態天道/ダークカブトですね。天道が偶然任せでひよりを追って行くと、そっくりさんが現れる。今週分ではまだまだ謎の存在ですが、少し予習すると相当にややこしい動きをするキャラクターのようですね。

 ややこしい動きは既に地獄兄弟がやってくれてるわけですが、今週分はちょっと笑っちゃった。ワームと人間の間で揺れる麗奈を巡って矢車が風間と張り合う格好に。しかし、麗奈を守ろうとしたら麗奈に吹っ飛ばされるオチ。それを傍でずっと見ている影山と込みでコメディが成り立ってますな。

 先週までは闇になり切れない影山を引っ張っていく矢車でしたが、今週は偉そうなこと言っておいて麗奈でヘタレる矢車を影山が呆れる。それでも影山は矢車を見放さず、最後は『分かるぜ兄貴、まあそんなにしょげるな』と言いたげでした。地獄兄弟が好かれてるの、こういうのもポイントなのかなと思えます。

 ともかく本編。冒頭はビストロ・サル、ハイパークロックアップで見た異世界(?)のひよりと謎の男(擬態天道)で悩む天道ですね。しかし、いつの間にか麗奈がいる。前なら死の宣告に等しいわけですが、今のカブトはハイパーフォーム&パーフェクトゼクターがある。一撃にして返り討ちでして、ウカはサブストワームの介入でかろうじて逃げ去る。

 が、麗奈がワームの記憶を失っちゃうわけですね。そして神社で「世界一の美女と知り合えますように」なんて願ってる風間の前に倒れ込む。風間としたら天の導きなわけで、一目ぼれしちゃっても仕方ない。ゴンは呆れてますが、いつもとは違う風間の本気を感じ取ったかな?

 麗奈は擬態した人間の生活に戻るわけですが、頻繁にかかっていたらしい留守録35件やオペラ公演を控えていたことから考えると、ワームが擬態してそれほど経ってないようですね。麗奈登場の第25話からここまで、かなり長いようで実際は短かったのか。

 麗奈はオペラサークル紅会に復帰するも、記憶がないんで「母が病気で」と突然の不在を誤魔化すしかない。オペラ公演は麗奈の代役(岡村京子)が決まっており、短期間でもブランクのある麗奈は技量で追いつけない(それともワームでは技量は再現できない?)。

 それでも麗奈は頑張るつもりで、公演のビラ配りにも精を出す。そこで風間と再会すると。擬態元の麗奈は性格は優しくもあったようですね。麗奈ばっかり見る風間にふてくされるゴンを見る目が優しい。真面目で優しい頑張り屋というのは風間には新鮮なのかも。だからいつになく夢中になっちゃうんだろう。

 しかし風間がビラ配りを手伝うため、麗奈を連れてビストロ・サルに来たことで事態急変。天道は一目でウカの擬態と気が付く。天道に言われて風間もベールの女が「間宮麗奈」と名乗ったことを思い出す。そういや麗奈登場早々、風間/ドレイクと影山/ザビーを返り討ちにしてたんでした(第25話)。風間は麗奈に会ったのはその一度きり、今は雰囲気も変わって気が付かなかったということか。

 天道はウカを見逃すはずもなく、麗奈を外へ連れ出して対決へ。しかし今の麗奈は何のことか分からず、突如姿が変わった(変身した)天道に襲われ、しかし追って来た風間が(やはり変貌して)阻止に入る。そこへウカの麗奈の配下だった喪服の女(サブストワーム)がワーム引き連れ襲って来る。ワームとして行動しないなら処刑、というわけか。さらに加賀美も駆けつけガタックで参戦。

 混戦となりますが、カブトがパーフェクトゼクターに3つのゼクター集めてワームを一掃。ということはドレイク/風間は変身解除になっちゃってるのか。麗奈を連れて逃げるのが精いっぱいだったでしょうな。そのせいか、麗奈はウカのときに入手していたらしい緑の石を落としてしまっていた。

 それを拾ってみた天道はまたあの異界(?)へ。前と同じく、ひよりと天道似の謎の男がいる。謎の男は黒いゼクターを手にして、黒いカブトに変身。(後半;第40話に続いて)バトルとなり、互角っぽいですが黒いカブトのキックで天道/カブトは元の世界へ蹴り返される。

 何とか風間と逃げ切った麗奈、自分も異形の者:ワームなのかと疑い始める。風間は事実を知りつつも、そんなことないと励ます。

 そんな麗奈に絡んで来るのが矢車でして、今週でようやく「兄弟でカップ麺食う」シーンがありました。ジオウでゲスト出演のときから、カブト本編ではどんな感じかとずっと観たかったシーンです。この絵面がいいから、セイバーでは緋道蓮/剣斬とデザストも一緒にカップ麺食ったりしたのかな。

 矢車は影山に「俺たちは闇の世界の住人だ。光を求めるな」と諭したりするわけですが、すぐ後(後半/第40話)で麗奈に惹かれちゃうわけですな。一応、『瞳の奥に闇が見える。俺と同じ闇を見たか?』と理由を独白してますが、どうだかなあと。

 それはともかく、矢車は最初は影山と共にウカ/麗奈を倒すチャンスと襲って来る。ドレイクは防戦するも2対1、影山/パンチホッパーがドレイクを足止めし、矢車/キックホッパーが麗奈に迫る。が、上述しましたが矢車さんは麗奈の瞳に闇を見てメロメロに(^^;。

 さあどうする矢車、と思ったんですが、ゴンが消火器で目くらましして水入りに。風間を心配して、後を付けてたんでしょうな。バトルになったと見て取ると、神社に備え付けの消火器を拝借する機転を働かせたに違いない。そういう目端が利く行動、前にも神代家のバイトでやってみせてました。

 またも風間は麗奈を連れて逃げ切ったか、と思った途端、麗奈にウカの記憶がよみがえる。麗奈はウカに変化して風間に一撃して昏倒させ、しかしまたも人間の麗奈の記憶がよみがえって圧倒して来る。意識を取り戻した風間は人間の麗奈を信じると腹を括った模様。

 しかし麗奈はウカに戻った時の記憶がないものの、手に付いた血などから自分自身を信じられなくなってくる。こうなるとオペラ公演どころではなくなるわけですが、風間はあくまでも歌えと励まし続ける。応じた麗奈はオペラに打ち込むようになった過去を語り、次に自分(麗奈)が自分でなくなったら(ウカ)、もう1人の私(ウカ)に「心の声に耳を澄ますように」と伝えてくれと風間に頼む。それって、麗奈なりにウカを説得する道を感じ取ったということなのかも。

 その麗奈の言に風間は可能性(麗奈をウカに戻らせない)を見出したんでしょうか、天道に麗奈に手を出すなと言いに行ってますな。本物の麗奈が殺害され、今は擬態の麗奈と分かっても、大事にする覚悟ということですね。加賀美は擬態の弟で諦めましたが、天道はひより(ワームでなくネイティブのようですが)について風間と同じ覚悟。天道は風間の気持ちが分かる。

 オペラ公演のほうは麗奈が歌手としての力を取り戻し、代役を降板させて出演することとなる。しかし喪服の女(サブスト)は諦めず襲って来る。ここは、ずっと麗奈を見守っていたらしい矢車が撃退。なんですが、一緒にいた影山は不満やるかたない。ようでいて、影山はなんだか一生懸命こらえてますな。どうやら影山、光を諦めきれないようですから、今の矢車の気持ちが分かるのかしらん。

 しかし麗奈が光と闇で揺れ、安定していない。代役が降板に納得できずに不満を激しくぶつけると、動揺した麗奈にウカが戻りそうになる。駆けつけた風間の前で、麗奈は人間態のままウカに戻ってしまう。が、ウカに変化が見られますね。「なぜ人間如きの心がよみがえる?」でして、記憶ではなく心がよみがえったと感じ取ってるわけか。

 そこで風間、人間の麗奈の伝言(心の声)を伝える。ウカの麗奈は「バカバカしい」と言葉では一蹴しますが、どうも本心ではなさそう。本心を押さえようと、建前を連発しているように感じます。その傍証と言ったらいいんでしょうか、「この人(麗奈)は俺が守る」としゃしゃり出てきた矢車を、ウカの麗奈は一発で吹っ飛ばしてしまう。

 まあ、麗奈より先に矢車が踏ん切りついた格好ですね。影山は『こうなると思ってたよ』みたいな感じで「お帰りなさい、兄貴」と笑顔で迎える。「ただいま」と答える矢車はバツが悪そうですが、納得しているようにも見えます。『やっぱり俺のいるべきはここか』といった心境なのかも。

 さらに矢車が吹っ飛ばされたのは、麗奈と風間にとっても無駄ではなかったようで。麗奈がまた人間の「心」に戻りました。しかし麗奈はやはり不安定のままという自覚はあるらしい。風間にメイクされて公演に臨む麗奈、「きっと間に合わない」と言い出す。じきにウカに戻ったきりになる。

 麗奈の風間への最後の願いは「ウカに戻ってしまったら倒して欲しい」。この望み、2つの点で風間には叶えられませんな。1つには風間がその気になれないこと。もう1つはドレイクでは依然としてウカに太刀打ちできないこと(戦えるのはカブトのみ)。

 麗奈は無人のホールに立って歌い始める。が、すぐにウカの心がよみがえる。それでもなぜか歌い続けるわけですね。歌はBGMとして続きますが、シーンは歌った後に外に出た2人へ。麗奈はウカの姿となって風間に襲い掛かる。サブストワームもしつこくやって来ますが、天道が阻止。

 風間は変身もせず、ひたすらウカを説得するも心配したゴンが駆け寄ってしまう。ウカはゴンに襲い掛かる構えを見せ、風間もやむを得ずドレイク変身して戦い始める。ドレイクでは勝てないと申した舌の根も乾きませんが、ドレイクが頭脳戦で挑んだようですね。ライダーシューティング1発目は、案の定ウカにかわされる。が、シューティング2発目をガードさせることでウカを1発目のシューティング弾に押し込んで当てると。

 そこは分かったんですが、単純にドレイクの作戦勝ちと判断していいかどうか。シューティング1発目は戦闘中にウカの視界に入ってます(ドレイクが1発目とウカの間に入る位置)。2発目はクロックアップしての射撃ですんで、ウカがさらに加速してかわし切るのが難しく、ガードするのは分かる。が、戦闘慣れしたウカがシューティング1発目とドレイクを結ぶ直線上で突っ込んでいくのは、やはり解せない動きです。

 あれは止めを刺しに行くというより、『今だ、撃て!』と迫ったようにも見えてしまいます。そして挟撃で致命傷を受けたウカはなぜか擬態の麗奈に戻る。本来の姿はワーム態のはずですから不自然ですね(覚えている限り、ネイティブ含めて致命傷食らうとワーム態で消滅したはず)。

 さらに麗奈の今際の言葉は(風間の顔に触れつつ)「不思議だ。なぜ、私は」でした。こういう場合の定番は「心が人間の麗奈に戻って」かもしれませんが、意識はウカのまま発した言葉であったと思われます。負ける選択をしたことを含めて、ウカの麗奈自身が驚いてたのかも。ただし後悔はなさそう。

 もしかすると、人間の麗奈の心とワームのウカの心がついに統合されたのかなと思ったりもします。こちらで異形化についての555、カブト、電王の違いのご教示を頂いたわけですが、カブトでは基本的に悪と(そこは最終回で自分も感じ取りたいところ)。そこはネイティブ化ということですが、麗奈・ウカはワーム視点で例外的な解(統合)を示唆したのかもしれないという気がします。

 しかし麗奈/ウカは消滅しまして、次からは武闘派の乃木怜治/カッシスワームの台頭となるわけですな。しかし、それもいずれ神代に従えられる。神代が大変な存在になるわけですが、今週分では平和そのものですなあ。相変らず面倒くささ全開ですが、健気な善人ぶりがますます強調されてます。

 今週の神代のドラマは「ミサキーヌに対する失恋と立ち直り」ですね。どうやら神代はモテるらしく、大量のラブレターを貰ってるようですね(神代のことですから勘違い、あるいはじいやの差し金の可能性あり?)。が、神代はミサキーヌ一筋でありまして、カガーミに仲を取り持ってくれと頼み込む。

 が、岬としてはいろんな意味で願い下げでありまして、加賀美と既に恋仲であると偽って神代を諦めさせる。せっかく用意した「ミサキーヌ専用かけそば」屋台が無駄になり、屋台を引いて帰ろうとする神代がコントなのに哀れですらあります。それにしても神代、前に岬に「かけそばしか食べない」と豪華そばを拒まれたの、ちゃんと覚えてたんだなあ。

 岬に巻き込まれたとはいえ、結果的に神代を騙して泣かせた加賀美は罪の意識が発生していそうです(天道は勘づいた節あり)。が、神代は明るく立ち直ってる。カガーミとミサキーヌを祝福しようと、愛のキューピッドコスプレで現れるわけですな。

 ここまでやれる神代の印象を強めると共に、加賀美が神代を見捨てられない感じを深める演出になってる気がします。観ている自分も(この先の展開を踏まえてですが)神代への感情移入が強くなってきます。

 天道もひよりの部屋を訪れて、オウムや絵で印象を深めようとする流れがあったんですが、今週分だけでは解しきれずです。たぶん、ひよりを取り戻すドラマに効いて来る何かがあるんだろう。

Re: 6月のスレッド(2025) - Shiny NOVA

2025/06/04 (Wed) 08:26:14

 ガメラとカブトです。

★ガメラ

 何だかエミコさんがラスボスみたいになりましたな。

 ネフリ版のサブタイトルが『月は無慈悲な夜の女王』って有名SF小説に由来するもので、「地球の植民地になっていた月の革命と独立戦争」の話です。
 ガンダムの世界観のヒントにもなっているそうで、80年代のリアル系SFアニメに与えた影響が非常に大きい物語と言えます。

 もしも未読であれば、Wikipediaであらすじぐらいを読むのも一興か、と。

 さて、何だか「無慈悲な女王」と化した(本性を明かした)エミコさんですが、淡々とした語り口調で、冷静に酷いことを計画遂行している様子が怖いですね。

 バイラスが復活して(エミコさんの意志で復活させて)次回に続く、ですが、次回は本作最大の悲劇が待っているようで、ネタを知らなければ、うわ〜(涙)となるみたい。
 とりあえず、自分は深夜に号泣となる可能性があったので、先にネタを知っていて良かったな、と思いつつ、ドキドキしながら次回を見ようと思ってます。

 サプライズが続くバイラス編で、ネフリ視聴者の間でも、賛否両論あるとか。

★カブト

 井上敏樹脚本だから、矢車さんが奇行に走ったんだな、と思いつつ。

 風間の最終ドラマと、神代の最終ドラマは敏樹さん担当。

 で、次回は大きく2つの筋から成ります。
 1つは、ひよりを取り戻そうとする天道のダークカブトとの戦い。
 もう1つは、新たにワームを率いるカッシスと、ZECTのエリアXを巡る組織戦。加賀美や神代はこちらに絡む流れです。

 そんなわけで、個人の戦いに専念するカブト(だけど、ダークカブトがエリアX近辺に出没するので必然的にZECTの作戦に巻き込まれる)と、公の戦いに挑むガタックの2つの物語を並行して描くクリスマス決戦ですな。

 カッシスワームの強さは、人間体での生身アクションの凄さと、倒されても強くなって甦るというしぶとさにあります。
 3段階の進化を遂げるカッシスをどう攻略するかというバトル・クライマックスがこの後、3エピソード(6話)に渡って展開し、カブトの物語のクライマックスに到達する、と。

 この時期の平成ライダーは、クリスマス決戦が一つの頂点で、年明け後の終盤3話は一応、風呂敷を畳む最終決着エピソードですが、制作の比重が後番組の立ち上げに移ってしまう都合から、ほとんど出涸らしのお茶状態。
 アクションの派手さとか、キャラクター群像劇の盛り上がりは、カッシスおよび神代、およびダークカブトとの決着で片付き、残り3話は比較的静かな幕引き(最後の謎解きとか、世界レベルの危機とか、見どころはあるけど、クリスマス決戦の派手さには及ばない)。

 ともあれ、最強の敵との派手な乱戦、多数のキャラの思惑の入り混じる活劇バトル編ってことで、
 坂口拓さん(カッシス人間体)のアクションを堪能してください、となる。

 「ZECTの諸君!」と堂々と呼びかけ、変身せずにライダーを体術で翻弄し(最近で言えば、マーゲンさんとかランゴ兄さんみたいな演出か)、変身するとエフェクトばりばりで、やはり強い。
 時間を止めたり(ハイパークロックアップさえ止められる)、ライダーの技をコピーして撃ち返して来るなど、いかにもな強敵ムーブで、JOJOのスタンドバトル的な能力戦となっていきます。
 こんな強敵を、どう攻略するんだろう、とワクワクハラハラする形です。 

Re: 6月のスレッド(2025) - Shiny NOVA

2025/06/08 (Sun) 11:49:22

 ゴジュウジャーが相変わらずの超展開だったので、先週の予想を大きく修復する必要性を感じての、先行感想書き込みです。

 先週の答え合わせを中心にした感想ってことで。

★ゴジュウジャー

>まずはテガジューンおよびクオン兄の理想の世界がどうなってるのか次第ですね。

 どうも、先週、クオンが吠のゴジュウウルフのリングをすり取っていた影響で、テガジューンの完璧な世界創生計画に狂いが生じたみたいですね。
 その結果、世界はいろいろ書き換わったけど、吠だけはさほど変化なく、第一話のコンビニバイト生活から再スタート。

 クオンがテガジューンの計画を失敗させたということですが、クオンの真の目的がどこにあるかは謎。

>実は彼が浮世英寿に相当するキャラで、実は世界改変も今回が初ではない? の可能性も想定。

 こう思っていたら、実は新登場の熊手真白が、その手のキャラだったことが判明。
 テガソードに乗ってユニバース大戦に勝利した先代ゴジュウウルフだったことが分かり、文字どおり世界の救世主として、以前のゴジュウジャー世界を生成したのは、彼とテガソードの力だったらしい。

>これで「破滅の王子」が幼少体で、今度は彼を育成するためのエネルギーを注ぐために、新たなナンバーワンバトルを行う展開もあり得るな。
>まあ、「破滅の王子」は世界改変のために登場するリセット装置であって、別に育成するような存在ではないのかもしれませんが。

 破滅の王子テガナグール。
 前回、微かに映った姿が何となくグーデバーンに似てるな、と気にかけていましたが、前回の書き込み段階では確証が持てず。

 ただ、今回の放送で、テガナグールが母親のテガジューンの思惑に反して、家出したまま、自らを氷の中に封じ込めた状態で登場。
 そして、再び出現したときは破滅の王子の名のとおり暴れ回る。
 テガジューンの目的は、破壊した後の再創造にあったのでしょうが、王子は心を閉ざして、暴れるだけ。
 それを説得したのが救世主の熊手真白ことゴジュウポーラー。

「お前は世界を知ればいい。俺様がいろいろ教えてやる。俺様がお前の神になってやる」この圧倒的な自負心で、テガナグールは感化されて、しかも新たな名前グーデバーンを与えられて契約完了。
 こうして破滅の王子は、救世主の使徒のグーデバーンに生まれ変わった、と。

 テガソードは神だったけど、真白はテガソードに代わって、自らが神になる宣言。破壊神だったグーデバーンを従えて、頂点を目指す野心を示しました。
 まさに獣を越え、人を超え、神になる超展開ですな。

>1話で吠がアルバイトの同僚がクワガタオージャーに変身する姿を見て、驚いたように、今度もそれを繰り返す可能性もあるなあ。
>ただ、その同僚がクワガタオージャーじゃなくて、ゴジュウポーラーに変身して

 吠が1話と同じようにアルバイト生活から再スタートする予想は的中。
 ただし、真白は同僚ではなくて、1話の吠の役割(コンビニ強盗をやっつける)を奪う押しかけ救世主。
 しかし、救世主の費用をちゃっかり請求する、「悪魔の取り立て人」を自称する相棒メカのベアックマを従えてる。
 で、金のない吠に、請求書を押しつける。ひどい。

「勝手に助けておいて、金を取るってか? こんなの払えるか!」と請求書を破る吠。
 もう、吠の借金がどんどん増えるのが定番ギャグみたいになって来たなあ。

 ちなみに、自分の小学生のクラスメイトに、いました。真白みたいな奴(笑)。
 クラス一の秀才で、しかも守銭奴。何かあれば、貸しにして、お金を請求する冗談を振りまく男で、普通はその場だけの冗談で終わるのですけど、彼の場合は、きちんとノートに取り分を記録して、しかも利子まで計算する。
 付いたアダ名が「◯◯ローン」。◯◯は彼の苗字ね。
 どこまで本気で言っていたのかは知りませんが、まあ、彼に借金を返した人はいなかったはず。

 真白を見て、小学時代の知り合いを思い出すなんて、笑った。さすがに、本人は救世主を名乗ったりはしませんでしたが。

 それにしても、救世主なのに、金を請求するというのは、いきなり面白い方向でキャラ立ちしたなあ。
 しかも、作品世界で本当に世界を救った実績がある、という稀なキャラ。

 ともあれ、その後の予想は大外れ。
 今週はゴジュウポーラーが単独で活躍し、翌週にゴジュウウルフが復活、3週めでゴジュウジャーの再結成という想定をしていましたが、
 じっさいは、そんな悠長なことにはならず、たった1話でポーラー登場→吠が記憶と変身能力を取り戻す→他の仲間も再集結まで持って来ました。
 つまり、NOVAの予測の3倍のスピード感ですな。密度が濃すぎる。

 他の人のXポストの感想では、「ゴジュウポーラー、ドンブラのジロウみたいな奴だと思っていたら、じっさいは喫茶どんぶらのマスターだった」というネタに笑った。
 新キャラなのに、実は先代主人公みたいな風格と設定を込みで、番組を乗っ取る。

 しかも、主題歌までがゴジュウポーラー仕様で格好いい。
 前の主題歌が、楽しいダンスソングの雰囲気だったのに、今度は正統派なヒーローソングになっていて、これは今週だけの特別版なのか、以降も継続使用されるのか、もう最初からサプライズでしたね。

 結局、元のゴジュウジャー世界も、ノーワン世界も、いろいろと大混乱で、敵も味方も、みなで修復しようと競争する話になったようで。
 そこに、乱入してトップを走る立場になったのがゴジュウポーラーですか。

 まあ、記憶を失って、変なキャラ付けとなった吠以外のゴジュウジャーの姿もネタになりますが(もう一度、おじいちゃんになった禽次郎→譲二とか)、
 そこはあっさり消費して、ポイントはやはり真白の傍若無人なオレ様ぶり。「破滅の王子」すら手なづけて、自分が神さま宣言するのは、ガッチャードのゴージャスな人か、やはり浮世英寿ですな。

 で、そんな鮮烈なデビューをした翌週が「運動会」ですよ。
 もう、予想するだけムダだと分かったので、次はどんなサプライズが見られるかを楽しみにします。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/09 (Mon) 23:06:45

 定期感想その1です。

 GAMRA Rebirth次話のサブタイトルについてのご教示、ありがとうございます。「そういうタイトルのSF、あったような」くらいに思ったんですが、こちらで伺ってWikipediaであらすじ読んで「これは確かにガンダムの」と納得です。

 そこから「OVAのダロスも同じような作風だったかな?」と思い出し、調べてみるとガンダムより後(1983年)で、制作のバンダイがガンダム路線を希望してのことだったらしい。こういうの、60年代SFが80年前後に後継を生んだと考えてもいいのかも。

 昔の名作タイトル取り入れという点ではアニメ「アルドノア・ゼロ」がありましたな。もっとも自分は一部しか元ネタが分かりませんでした。GAMRA Rebirthでも同じで、少し調べるとダンバインの第何話とかありまして、全部の元ネタ分かるのはかなり詳しい人だけなんでしょう。

●仮面ライダーガヴ(第38話:憎しみの向こう側)

 余談ですが、ジープの名前(姓)の扱いがちょっと混乱している模様ですね。ウィキペディアや仮面ライダーWEBでは従来通り「ジープ・ストマック」ですが、TV朝日公式サイトでは「ジープ・ジャルダック」となってます。TV朝日の解釈では、ジープは婿入りしてジャルダック家になったというものらしい。ジープのそういう立場でドラマに影響あるかどうかは分かりませんが(^^;。

 さて前話では自分は斎藤健二/ラゴーの生存・救済ルートについて、ちょっと期待するものがありました。例えば「健二/ラゴーは実は絆斗の母を攫ってはいないのでは」です。なにせ健二は、己が行為を悔いていながら絆斗の母を覚えてないわけで。それなら健二に同情した絆斗がつらい選択をしなくて済む。

 が、脚本の毛利恒宏さんはそんな甘いドラマは作るつもりはなかったようです。健二/ラゴーは確かに絆斗の母を攫ってヒトプレスにさせた実行犯でありまして、その前提で絆斗が悩んだ末に決断を下す厳しいドラマでした。見せてもらうと、そのほうが感動が深いですね。そこは、健二が結局は助からないという結末も含めてになります(無辜の人を害した者は改心しても死亡退場となる法則?)。

 ともかく本編。冒頭は「はぴぱれ」で母の仇の健二/ラゴーは許せないと怒る絆斗ですね。幸果の言う「健二さんは悪い人じゃない」ことは絆斗にも分かっている。もう「グラニュート即悪」の絆斗でもない。が、グラニュートかどうかではなく「母の仇」となれば許せない。そこは後でラキアも同じことを語ってまして、弟コメルの仇は許せないと。

 もう一度、健二に会おうということになり、皆で和菓子屋に出向く。健二はもう覚悟していて、絆斗を見ても慌てず騒がず、一緒に店を出る。外でようやく健二が来歴語ってくれまして、自分はちょっと意外でした。グラニュート界にも菓子屋があるわけか。石を食うから菓子作りなんてないと思い込んでました。よく考えたら闇菓子があるんだから、普通の菓子もあると思うべきでしたorz。

 健二/ラゴーは経営がうまく行かずに店を畳んだと言う。もしかして、闇菓子の蔓延で普通の菓子が売れなくなったとかあったんじゃなかろうか。そして健二/ラゴーは闇菓子に溺れ、ストマック社のバイトになったと。が、親方/先代職人に出会って菓子で他者を幸せにする喜びを思い出し、ヒトプレス狩りしている自分が怖くなった。そこはラキアの弟コメルの心情と共通なのかもしれませんな。

 心を入れ替えたものの、己が罪を忘れてない健二、絆斗の裁きは受けるつもり。ですが、恨みを受け入れるとともに恩も返しておきたい。つまり和菓子屋ですな。今作ってるアニマル和菓子で店を盛り立ててからと健二は願い、絆斗は受け入れる。絆斗に何か迷いが見える気がしますが、それが何だったかは後で分かる仕掛けですね。

 一方、ジープはニエルブの提案を受け入れてガヴ改造手術を受けてビターガヴへ。すんなり受け入れられるわけではなく、ショウマ/ガヴへの憎悪+リゼルの励まし+ニエルブの話術で何とかやる気になった格好ですな。それでもジープとしては誇りも何も、全て投げ捨ててのことのようです。

 その間、ラキアはデンテにヴラスタムギアの修理を依頼。いったん難色を示したデンテ、プリンですぐ態度変わる気分屋のようですが、もしかすると体調不良が本当の理由なのかも。それはともかく、ここでも「恨み」がちょっと話題にされてるのが興味深い。デンテはラキアに未だ恨まれてるはずと思うも、ラキアは自分とて同じ罪ありと言う。絆斗の内心につながりそうな会話です。

 ラキアとショウマが連れ立って出たところへ、ジープ襲来。ビターガヴに変身しまして、これが「バキバキスティックフォーム」ですか。ラキア、修理のほうは上手くいったようですが元通りでは足りず撃破される。これが次話につながるようですな。しかしガヴはゴチポッドの最強、ビターガヴを難なく破る。が、止めは刺さないわけか。生き延びたジープ、さらなる力を求めるか、それとも。

 一方、アニマル和菓子作りがうまく行った健二、絆斗と2人きりに。店には書置きしまして、断罪される覚悟ですね。絆斗/ヴァレンがやりやすいようにと、ラゴーに姿に戻りさえする。絆斗は生身で一発殴ってから変身。が、ヴァレン最強の一撃はラゴーを逸れる。討てませんか。

 理由は、許せないが、寛人のかけがえのない存在を奪うこともできないから。ここはテンプレなのかもしれませんが、実にいい。ジレンマを抱える覚悟ですね。絆斗の性分だけでなく器も物語るものでしょう。母を奪った恨みよりも、自分の悲しみを他人にさせる辛さを重んじたのは、やはり器が大きくなっっているはず。

 が、健二はグロッタに始末されてしまうわけですな。グロッタは闇菓子ノルマのプレッシャーが重すぎるみたいですね。成績の悪いバイトを見せしめで、というわけですが、どうも様子が尋常じゃない。思い返してみると、前にジープに詰め寄ったときに既におかしかったかも。ランゴ喪失のショックが(ジープより遥かに)デカかったのか、それとも他の要因があるのか。

 次回「探し求めていたのに」ではラキアが仇を見つけるようですね。映像からするとグロッタのようですが、ミスディレクションで意外な真犯人いるかも。グロッタがデンテと会って「生きてたの!」と驚いているようなんで、そこにドラマ的な仕掛けがありそうです。

●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第16話:真・救世主ナンバーワン!)

 放映当日にNOVAさんからご感想投稿を頂きまして、普段なら「あれ?」と思うところなんですが、今回に限っては「やっぱりか!」でした。自分ですら視聴中に「これは確かにギーツのDGP、掲示板で拝読した通りだ」と驚いてましたんで。「破滅の王子」の予想もおおむね当たっている感じ。

 が、ご感想を拝読して「先週の予想を大きく修復する必要性」で、またビックリです。自分の感覚では先週の予想はだいたいOKで、今回のご感想はさらにその先の話のように思えます。が、NOVAさんの感覚では先週の予想自体の修正ということなんですか。その辺り、戦隊をどれだけ深く観られるかということなのかしらん。

 ともかく本編。OPが変わりましたな。曲も映像も「戦う者たち」という感じで、大幅にイメージチェンジですが「ここからはこういう流れか」という感じで悪くない。前曲の楽しさから燃えるに変えてきたかなと。と思ったら、東映公式サイトによると第16話限定OPとのこと。第15話までのOPも好きですが、第16話のも良いんでときどきこれでやってくれないかなあ。

 本編のほうは冒頭から第1話の再現ですね。吠はゴジュウジャーの記憶を失ってコンビニバイト、そこへ強盗が入る。第1話とは違い、強盗を撃退するのは吠ではなく、救世主:熊手真白となる。強盗も救済しちゃいましたな。ただし、真白の相棒メカ:ベアックマは料金徴収と現実的なマネージャーっぽいですね(ただし無理には取り立てない)。

 第1話ではユニバース戦士がバイト仲間としていたわけですが、今話ではいない。自分は「もしかするとユニバース戦士の役割も真白が?」と思いまして、そうだとすると下手すると既視感ある展開続くのかなあと思いました。が、この後の展開はそんな平穏なものではなく、ぶっ飛んでましたな(NOVAさんが当日に感想投稿なのもよく分かる)。

 真白、強盗退治して店内の客に「せめてお名前を」と請われ、「名乗るほどの」→(者ではない)とキザな遠慮するかと思ったら、「男だぜ!」からの自慢。この時点でだいたいのキャラは分かっちゃいますな。その性分ならサクサク話が進みそうと思ったんですが、サクサクも度が過ぎてるとすぐに分かる仕掛け。

 真白はさっそく吠を「二代目」と呼ぶ。なるほど、真白は先代ウルフだったんですか。そしてすぐに吠の記憶を戻す。吠は仲間のゴジュウ戦士を捜しに行くも、喫茶「テガソードの里」は「半世紀」に戻っており、しかもアパートになっちゃってますね。ゴジュウ戦士はそこに住んでるものの、記憶がないだけでなくいろいろ変わっちゃってる。現時点までの人生自体、元とは変わってる感じですね。が、これも後半で元に戻ってまして、たぶん真白がやってくれたんだろう。

(飯島佐織はちょっと気になる。年齢が暴神竜儀くらいに若くなっているのは確か。生年すら変わったのかな。息子の碧はどうなってるんだろう?)

 記憶が戻った吠は指輪も使えまして、テガソードとも話せる。テガソードによると何者かが指輪を守ったとのことですが、映像的にはそれがクオンだとヒント出してくれてますね。それにしてもテガソードはテガジューンに囚われたと思ったんですが、世界改変でそれもリセットになったのかな。ブライダン側の会話からすると、2つの世界が不安定とのこと(元の世界と今の世界なのか、それとも改変前と改変後のせかいか?)。鍵を握るのが、破滅の王子テガナグール(の指輪)ということみたい。

 さらにテガソード解説入りまして、世界改変・生成に必要なセンタイリングが足りなくてこうなったらしい。ブライダン側が世界を変えきるか、ゴジュウジャー側が元に戻すかという争いになっていく感じですね。そしてブライダンが侵攻、なんですがノーワン怪人は人間を捕えずに実体化できるようになってるらしい(再生怪人のみ?)。

 ブライダン側の狙いは破滅の王子テガナグールの指輪ですが、もう真白が持ってますな。いつの間に、という感じで展開が早い速い。さらに真白、(吠にしか見えないはずの)テガソードを見て「久しぶりだな」と。真白、「前回の指輪争奪戦のチャンピオン」だったんですか(上述しましたが、ここは「あの予想、そのまんま!」と今話最大のビックリ)。話からすると、下手すると伝説の世界の危機自体、真白が作り出したのかも。なにせ世界を救うのが願いってことですから。

 で、救ったんだから世界は俺(真白)のもの、と真白は考えてるわけですか。だから二代目(吠)を救世主にしてたまるか、と。なんだかクオンが霞んでしまいそうなキャラですな、真白。しかし、クオンほどには吠の気持ちを揺るがすことはできないみたい。むしろガッツ掻き立てられてます。面白いことに、そこは真白の狙い通りであるみたい。

 世直しナンバーワン対決となりますが、焦点は破滅の王子テガナグールですか。これを巡って延々争うんだろうな、と思ったら、早々に真白/ゴジュウポーラーが手なずけちゃったよ。名前もグーデバーンに改名。この名が自分の存在意義に悩むテガナグールに解を与えたみたいですね。もう生みの親(?)であるテガジューンとかどうでもよくなっちゃったらしい。

 いつの間にか記憶が戻った他のゴジュウ戦士も駆けつけてくる(吠と違い、世界改変後の記憶が失われているらしい)。等身大戦はゴジュウ戦士がブーケ率いる侵攻部隊を撃破、巨大戦は真白&グーデバーンの氷がファイヤキャンドル&キングキャンデラ―の炎を撃破。まあファイヤキャンドルサンのために弁護するなら、連れ戻しに来たのであって倒すためではなかったということがあるんでしょう。負けると燃えるファイヤキャンドルさんの次に期待したいところ。

 勝った真白の願いは「テガソードに頼らず、新たな紙になる」ですか。吠の指輪も金から青に作り替えちゃいましたな(ウルフが強化された?)。そこで続くとなりまして、今話って普通な何話分で描く内容なんだろうか。次はどうなるんだと思ったら、次回「キラッと輝け!ナンバーワン運動会!」なんですか。「あれれ、こうまで超展開しておいて、次はいつもの戦隊もの?」と思ったんですが、公式サイト予告によると真白の過去紹介とかあるらしい。「まあ、いったん落ち着こう」ってことなんでしょうな。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/10 (Tue) 22:42:56

 定期感想その2です。

●GAMERA -Rebirth-(第10話:月は無慈悲な夜の女王)

 ジョーの退場が衝撃でありました。身を挺して仲間を救うというヒーローとはかくあるべしと言うべきものではあるんですが、それだけに「ジョーの生存の可能性はないか?」と考えたくなります。

 が、さすがに難しそう。ガメラは壊れた脱出ポッドを救ってまして、シャトルに残ったジョーまでは手が回りそうにない(着陸したポッド周辺に機影なし)。あの状態のシャトルがステーションに辿り着けるわけはない。もう1つの脱出ポッドが突然回復して使えるようになるとは思えない。

 どう考えても駄目ですね。今話ではバイラスが子供たちのうち(コードを持つ)ボコが壁越しでもよく見えている描写がありまして、ガメラ含む他の怪獣も同じだったと思えます。だから、ここまでの怪獣はボコらを執拗に追って来たんでしょうし、ガメラも駆けつける。ジョーがボコと離れた時点でジョーの生存可能性は極めて低くなったんじゃないかと思えます。

 ともかく本編。冒頭はエミコが月にいる叔母ノーラに対して勝利宣言&死刑宣告ですね。軌道ステーションはエミコが押さえ(る予定?)、月基地の食料等は(おそらくエミコの画策で)数日分しかない。ノーラはバイラスについてハッタリをかけてみるも、エミコは揺るがない。これで月の財団・評議会幹部がお終いだとすると、なんだかあっけない。

 そうしておいて、エミコはボコらをバイラスに食わせようとする。エミコが嬉し気になってまして、ノーラに憎悪をぶつけたときより怖い感じです。こうまで平然と殺せるんだ。もっともエミコだけでなく、周りにいるドーソン船長らも同じですな。狂信者とはこういうもんなんだろうか。

 でも、やっぱりエミコが最恐。ジュンイチとの会話ですね。ジュンイチが「友達だって言いましたよね」と人の情を掻き立ててみると、エミコは「一緒に来る?」と。ジュンイチだけ助けてやろうってことですね。ジュンイチが本当の友達のボコらを見捨てられるわけがない、とはエミコには分からないらしい。

 拒絶されたエミコ「結局、私に友達はいないわけか」と言ってますが、情が理解できなくては友達になりようがありません。こういうところから敷衍して、財団・評議会が文明を恐れ、人間を間引く思想になっている原因が知れる気がします。人の情が分からないせいで、見方が歪んでるんでしょうな。

 それでも完全にエミコのペースのようですが、子供たちに秘策あり。ボコが「思い通りにはならないからな」とエミコの気を引き、理由を問われて「ガメラだ」と言った瞬間、ジョーがタザキのネクタイピンの一刺しで脱出の隙を作る。ネクタイピン、どうやら何か仕掛けがあったわけではなく、シンプルで最小の護身具ということだったようです。

 そこからは、タザキが面従腹背と知らないブロディがタザキを突き飛ばしたりはしますが、おおむねタザキのプラン通りに逃げる。既にエミコに離反したダリオがエレベーターで待機しており、その手配の功で間一髪でボコらは地下から脱出成功。ダリオ、警備システムからシャトルまで妨害工作を施してまして、なかなかに優秀ですな。

 ダリオの阻止工作に対し、エミコは部下のエルッキ、ドーソン船長を見捨てる策(?)で対抗を試みる。2人はバイラスを復活させる生贄にされちゃったみたいですね。しかし完全復活にはボコが必要なんでしょうな。ある程度バイラスを活性化しておけば、勝手にボコを追って行くはず、ということなんでしょう。

 が、間一髪でシャトルは発進。しかしバイラス「ヘムデンの雷」で撃墜を試み(ボコを灰にしちゃったらどうするんだろう?)、そこはガメラが駆けつけて阻止。それでもシャトルはダメージ受けまして、おそらくダリオは死亡、タザキも行動不能に。バイラス、反重力飛行でシャトルを追い、いったん気絶したガメラも奮起してこれを追う。目まぐるしい攻防ですね。ガメラは飛行用前足は無事でしたが、行動用の右腕は復活してませんな。やはり再生能力はないのかしらん(だとすると下手するとじり貧?)。

 宇宙でガメラ vs バイラスの一騎打ちとなりますが、意外にあっけなかった。バイラスは全力で「ヘムデンの雷」を放ったはずですが、重装甲のガメラには通じず、逆にガメラの体当たりで砕かれる。たぶんバイラスが完全体じゃないからなんでしょうな。もしボコを食らった後なら危なかったのかも。

 ダメージ受けたシャトルのほうは脱出アラームでして、皆は脱出ポッドに急ぐも、2機のうち1機は破損して使用不能。定員大丈夫かと思いましたが、何とか乗り込めたようですな。しかし故障の連続。まずポッドを射出できない。ここは上述のジョーのヒーロー行動ですね。自分がシャトルに残ってポッドを射出してやる。
(ジョー、「悪いな、父ちゃん」と独り言してますな。飲んだくれて苦労かけてる父親でも情を失ってないことが窺え、エミコの強い対比が感じられます。)

 せっかくジョーが命と引き換えに射出してくれた脱出ポッドですが、今度は着陸用パラシュートが開かない。これはおそらくガメラが救ったようですね。上述しましたが、ガメラはボコが乗る脱出ポッドを選んで救ったんでしょう。ちょっと考えてみますと、脱出ポッドに乗らずにシャトルに皆が残ってたら、ガメラはシャトルごと全員救えたのかも。うーん、どうしてもジョーを生かしたくて、いろいろ妄想してしまいます。

 しかし、助かったのは脱出ポッドだけだったようです。救ったガメラもポッドの傍らで力尽きた感じです。エミコのほうは落下してきたバイラスの破片で管制塔ごと押しつぶされたかな? 怪獣はまだエスギャオスが控えてるはずですから、ガメラは復活はしてくるんでしょう。問題は人間の黒幕が誰になるかということですね。エミコの造反が失敗して、叔母ノーラがラスボスとして台頭して来るのかしらん。

●仮面ライダーカブト(第41話:敗れる最強、第42話:最凶VS.最恐)

 間宮麗奈/ウカワームが倒されて、さて次は乃木怜治/カッシスワームと期待していたところ、前半冒頭から意外な展開。アンチミミック弾ですね。辺り一帯のワームの擬態を解くものでして、サナギ体であれば一掃できる。なにせ兵数的にはZECTが上回っているわけで、今までは誰がワームか分からないから苦戦していただけ。

 そこへおそらくはワーム最強と思しき乃木/カッシス登場ということで、戦力バランスが取れてる感じです。カッシスはカブトらの加速:ハイパークロックを上回る停止;フリーズを持ってるわけで、事実上の無敵といえそう。しかしフリーズも短時間しか発動できないという弱点があるんで攻防はやっぱり成り立つと。

 アンチミミック弾のほうは加賀美のドラマも作り出してくれてますな。ワームと類似種のネイティブの擬態も解いてしまうため、ついに田所隊長がネイティブであることを暴いてしまう。共に戦えると信じていた加賀美の心の拠り所が失われるわけですな。同時に自分(加賀美)を利用した父:陸への不信も募るわけで、まさに「さあ、どうする加賀美!」です。

 なんですが、このところは「さて、今週の神代は!」が自分の期待ポイントとして急上昇してたりしまして(^^;。先週でコミカル寄りしていた地獄兄弟とも絡むようになり、神代の周りはコミカル、コメディリリーフで固まってるかなあと、なんだか安心感覚えたりします(いずれシビアな展開来ると予習はしているんですが)。

 今週の神代のドラマは「ミサキーヌ」ですな。岬が負傷して駆け込んだビストロ・サルからでして、神代は加賀美に恋人ミサキーヌを大事にしろと詰め寄る。根が正直者の加賀美、ついに嘘をつきとおせなくなり、恋人ではないと自白してしまう。ショックを受ける神代ですが、すぐに立ち直る。またミサキーヌにアプローチできるってわけですな。

 負傷で意識を失ったらしい岬を神代は自邸に運んで、と思ったらビストロ・サルにベッド運び込んだんですか。天道が病人食で用意したらしい納豆、豆腐に神代は驚く。うーん、蓮華の勘違い料理は嬉しそうに食うのに、普通の大豆製品は駄目なのか。じいやが食わせてなかったんでしょうな。でもまあ。豆腐は砂糖で食うもんじゃないと知ることで、神代が成長するんで、これでいいのか。

 ともかくも再度ミサキーヌに振られた神代、地獄兄弟と出会う。矢車も先週振られてますんで、神代と波長が合うんでしょうね。しかし、いったんはバトル。拳で語り合うわけですね。これで神代は地獄兄弟の末弟になれたらしい。矢車のほうは天道と遭遇して、なぜか豆腐料理対決再燃。

 と思ったら、新たな強敵:乃木/カッシスと遭遇して、3人ともぶっ飛ばされると。行き当たりばったりの展開なんですけど、なぜか統一感を感じます。神代は吹っ飛ばされて地獄兄弟と別れる格好となり、通りすがった天道に諭される。「岬を見ていながら岬を見ていない」ですね。

 これは神代には難し過ぎまして、「豆腐は醤油に限る。豆腐はヨーグルトでもチーズでもない。豆腐は豆腐だということだ」と易しく言い直すと、ようやく神代も理解。ミサキーヌに姉:美香を重ね合わせてはいけない、というわけですな。神代、その悟りを岬に伝えまして、これが田所隊長の正体で悩む岬に刺さったらしい。ここからどうなるか、来週分に期待したくなります。

 神代のドラマはなんだかウキウキ楽しく観られるんですが、メインドラマは重い展開ですね。上述しましたが、人間側はアンチミミック弾でワーム一掃を狙うと、ワーム側は最強のカッシス/乃木が出張って来る。麗奈/ウカとは異なり、正面切って力で押して来るタイプのようです。不気味さでは麗奈が上回りますが、フリーズ能力もあって力の差を感じるのは乃木のほうかも。

 アンチミミック弾は試作成功で実用段階に入ったようで、ZECTはネイティブを隠密裏に退避させようとする。が、乃木にはバレてたようで(内通者がいる?)偽装しての護送途中に襲撃を受ける。これでショックを受けたらしいのが加賀美ですね。ネイティブを守るべきか否かで迷いがあるように見えます。

 それでも田所隊長が加賀美/ガダックの気持ちを支えているようですが、乃木が襲来してネイティブを一掃してしまう。乃木はそれ以上は攻撃を続けず、去ってしまう。ガタックを以てしても歯が立たず、ネイティブから「あいつ(加賀美)はトップの息子だろう」と言われた加賀美は疑心暗鬼に陥り始めた模様で、田所が何か隠してると疑ってますな。が、田所が隠してたのは、それどころじゃないと後で分かるわけですね。

 しかし今は「トップの息子」ということで、加賀美は警視庁に押しかけ、父:陸に食って掛かる。加賀美の「警視総監がZECTのトップだったとはなあ!」は居合わせた警察官に少なからぬ動揺を与えた感じですね。マズいと思ったのか三島は加賀美を蹴って気絶させてしまう(もしかして、陸の指示?)。

 加賀美は陸と2人きりになり、真相を徐々に聞かされることになる。ZECTはネイティブの支配下にあり、ライダーシステムもネイティブ由来、前に見た資料通り、加賀美は生まれる前からガタックを運命づけられていたということですな。陸の言いようが難しくて、どうも加賀美には伝わりにくようですが、要は「大詰めまで持ってきた、後は頼む」でしょうか。

 陸は後で天道とも会い、加賀美には伝えられなかったことを告げるわけですね。主に天道の父:日下部総一のことですが、加賀美を見放さないよう頼んでもいる。予習してみますと、総一は陸の盟友であり、ライダーシステムに暴走スイッチを組み込むなど、ネイティブの人類同化を阻もうとしたらしい。それがバレて殺害されたようですね。

 陸が天道に「恨まれても仕方ない」と言ったのはそのことでしょうか。それがあるから、我が子:加賀美にも暴走スイッチがあるガタックに選びもしたんでしょう(前には地獄云々とか言ってましたっけ)。天道への罪滅ぼしですね。しかし、やっぱり我が子は見捨てられず、天道に頼んでしまうんでしょう。

 それは後のことでして、真相は天道も掴んだようで、7年前のワーム襲来以前の35年前にネイティブが地球にやって来て、人類と取引してZECT(の前身?)設立。ライダーシステムはそのときに技術供与されたし、野良(?)ライダーがいたのもネイティブがベルトを与えたから(第1話以来、自分が首を傾げた件が解決です)。ネイティブとワームを同一視する加賀美にとっては受け入れがたい話ですな。

 が、加賀美の動揺を斟酌することなく、アンチミミック弾による作戦発動。それを加賀美らに伝えに来た田所に対し、加賀美も岬も不信感を募らせ始めてますな。が、田所は毅然と「俺は人類を救うためなら、命をかけてワームと戦う。たとえ1人になってもな」と言って去る。

 よく考えると、この田所の信念って元からのものでもあるんでしょうけど、その気持ちを大きくして確固たるものにしたのは加賀美じゃないかと思えます。前に田所はついに失意に陥り、あれほど忠実に従って来たZECTを去ろうとしてました。翻意させ覚悟させたのは加賀美の熱血でした。加賀美には、そこを思い出して欲しかったところです。

 いや、思い出したのかな。結局、加賀美は岬と共に作戦に参加。「組織のためじゃありません。信じられる人のためです」とのこと。信じられる人=田所であるのは明らか。加賀美の心の拠り所といえますが、この作戦でそこもぐらついてしまうのは何とも皮肉です。アンチミミック弾を田所は受けてしまう、加賀美が強烈な不信感を抱くネイティブだと明らかになってしまうわけですんで。

 さらに乃木も出張って来まして、人間態のままガタックを圧倒。まあ、加賀美は田所がネイティブと知って動揺してますんで、戦闘力は低下してたでしょうな。ガタックが敗れると天道がやって来てカブトで交戦開始。ですが、フリーズには敵いませんか。それでも加賀美らが逃げる隙は作れたんですが、加賀美の田所への不信感は強烈なままですね。

 後半(第42話)に入りますと、乃木が既に逆襲に転じてまして、ネイティブ多数を人質に取ってますね。狙いはアンチミミック弾ですか。前半での言葉通り、田所が1人に奪い返しに来てますが、フリーズを持つ乃木に敵うわけもなし。が、本部では理玖が上層部のネイティブにお伺いを立てると、乃木の要求受諾(黙ってみていた三島は不服のようで、離反の前兆かな?)。

 交渉役を命じられたのは加賀美ですが、指示が陸からと察すると断固拒否。ガタックのベルトさえ捨ててしまう。が、迷いはやっぱりあるようですね。田所がネイティブと知って憤激はしたものの、今までの田所の立派さも覚えている。野球場でボール投げながら悩んでいるところを天道に諭される。陸が加賀美に何を期待しての任命か察しろ、というわけか。即ち『アンチミミック弾を渡したくないんだろ、だったらそうしてみせろ』ですな。

 加賀美は交渉役に復帰、岬と蓮華も加わる。加賀美、いったんはアンチミミック弾を乃木配下の喪服の女に渡すも、田所解放を見て取るや蓮華がワイヤーで奪還。それにしてもアンチミミック弾のケース、ちっちゃいですね。もしかして、製造法とか起爆装置とかなんだろうか。それはともかく、作戦は成功ですが決裂して交戦開始となる。乃木としては相手の裏切りは織り込み済みだったかも。フリーズ使えばひっくり返せるということで。

 乃木はカッシスとなって戦うも、意外とガタックが善戦してるみたい。アンチミミック弾の取り返しとかは無理みたいです。が、やはりガタックでは勝てず、加賀美絶体絶命。そこをまず救ったのが田所ですね。もちろん、全く敵いませんが前話での宣言通りの行動でして、これは加賀美に刺さったでしょう。しかし絶体絶命は変わらない。天道もカブトで参戦しますが、前は惨敗してるわけで、どうするのか。

 と思ったら、策ありでしたか。至近距離で当てに行ったと見せて、実はブーメラン的軌道で撃っておき、カッシスのフリーズタイムアウトで背後から当てに行くと。それでぐらつかせておいて、最大の一撃を正面から放って決着。フリーズは連続使用できないみたいですね。

 しかし、ラストで乃木が雰囲気変えて現れてまして、止めは刺せなかったか。調べてみますと、カッシスは再生能力が高いらしい。しかも、強化されて再生するようですね。一撃で倒し切らない限り、負けるごとに強くなるとは難敵です。擬態天道も現れたようですし、来週、どうなるんだろう

 そこは心配ですが、人類のために戦うとの宣言通りの行動を示した田所を加賀美は再び信じる気になったようですね。父:陸に対しても真意を悟って黙って和解。陸が使ったミットには「加賀美新」の名前がありますね。弟の亮のボールを受けていたミットでしょうか。もしかすると陸は「亮のことも忘れたわけじゃない」と示したのかも。

 そして地獄兄弟。矢車さん、天道に豆腐勝負すっぽかされてしましまして、天道がすっかり忘れてしまってたから。まあ、神代とつるんだらこうなる、ってことなんしょうな。何とも期待通りでした(^^;。

Re: 6月のスレッド(2025) - Shiny NOVA

2025/06/12 (Thu) 00:37:59

 6月に入って、見ている番組にいろいろサプライズや、ガーンと心を揺さぶられる話が多くて、内容や気持ちを整理するのが大変だなあ、と思ってます。
 まあ、筆頭はゴジュウジャーだったわけですが、こちらは明るい楽しさで、そういうのは感想も筆が乗る。
 逆に重い話がいろいろだと、どう処理したらいいか、で困ることも。

★ガメラ

 これは、まあエミコさんの裏切りと、ジョーの自己犠牲がバイラス編の重さですね。
 ギロン編までは盛り上がっていたのが、少し失速というか、自分がこの番組に期待していたのと違う流れです。

 期待していたのは、子どもたちの日常生活のリアリティーとか、それをバックアップする大人たちの等身大の奮闘とか、そこに襲来した怪獣たちの脅威。
 怪獣が脅威だからこそ、人間たちの頑張りとか絆とか、互いの弱点を補い合う互助から成るドラマが盛り上がるのだけど、
 突然、怪獣よりも恐ろしい人間ってどんでん返しが出て来て、話のリアリティーがどんどん削り取られて行く。

 古代文明とか怪獣の背景が描かれるのはいいけど、たとえば、名探偵コナンを見ていて、毛利小五郎が犯人だったとか、怪獣映画だったら防衛組織の司令官が突然、人類を滅ぼそうとする宇宙人の尖兵に成り代わったとか、番組の前提を覆すような展開だと、何だかなあ、と。

 で、ガンダムの「総人口の半分を死に至らしめた」という宇宙世紀の設定にも、遠い未来の話でスペースコロニーが落ちて来たりしたら大惨事だなあ、とか思いますが、それは物語開始前の背景だから許されるというか、戦争だから人がたくさん死ぬというリアリティーを感じます。

 一方で、今回のガメラの財団が企てる人類間引き計画(浄化)が、「50億の総人口から140万人だけ生き延びればいい」ということを言い出して、本当にそれで文明を維持できるのか? と疑問に駆られたり。
 ニュージーランドとかアイルランドのような小さい島国でも400万人はいるわけで。
 140万人だと、神戸市ぐらいか。
 選民思想というか、大量虐殺にも程があるというか、そういう絵空事を言い出した時点で、このユースタス財団という設定にリアリティを感じなくなって、しらけた感じがします。

 こういう無茶な話が出た時に、例えばタザキさんが「狂ってる」とか「常識的な意見で批判する」とかがあれば、まあ、納得できるのかもしれませんが、聡明なはずのエミコさんがその狂った計画の遂行者の時点で、この作品に常識的な大人科学者がいなくなってしまった。

 何というか、それまで紡ぎ上げたリアリティーを根底から崩して、世界観をちゃちなものに陥れた感じがしますね。
 最初から荒唐無稽な作風なら、そういうもんだと分かって見るんだけど、なまじ途中まではリアリティーを維持していたものだから、「怪獣という大ウソ(そういうジャンルだからと容認できる)」「古代文明という大ウソ(背景設定として容認できる)」に付け加えて、「古代人の末裔が暗躍して、人類の大量虐殺を目論んでいる。聡明なメインヒロインと思われた人物が実は狂っていて、その狂気を諌めるキャラも劇中にいない」という点で、作品のリアリティラインが分からなくなった、と。

 そして、今回のジョーの自己犠牲で、ジュブナイルという本作の核さえ崩してしまった。
 大人たちの世界が不安定でも、子どもたちの世界は確固たる核や希望を持つという作風なら、冒険ものとして楽しめばいいとなるわけですが、不安定な世界の崩壊という方向に舵を切った。
 なお、ジョーの生死については、エンディングで「ボコたちの秘密基地で、無線機を通じてジョーからの連絡があった」という描写があるらしくて、実は生きていたという意見もあるようですが、」どうやって生きていたの?」という理由が明示されておらず、ご都合主義という意見もあって、安易なサプライズという感想も。

 何にせよ、ユースタス財団による狂った計画が崩壊し、真っ当な日常に上手く帰結する流れなんでしょうが、ジョーという欠けたピースがきちんとハマることを期待はしてみたいと思います。

★カブト

 前回の感想で、戦いの舞台がエリアXと言ってましたが、クリスマス決戦の舞台はエリアZが正解ですね。記憶が混同してました。

 ネイティブとワームの種族対立と、マスクドライダー計画の背景が明らかになった回で、
 ドラマの主役は、完全に加賀美になっているわけですが、次回は天道とひよりのドラマも一応のケリが付きそう。

 なお、ネイティブとワームのTVでの地球飛来タイミングですが、それは昭和と平成の仮面ライダーの放送開始に準えている面も。
 ネイティブは昭和の時代に飛来して、マスクドライダー計画の始動も、最初の1号ライダーの放送開始日(1971年4月3日)になってます。

 一方、渋谷隕石は1999年に落ちてきたのですが、翌年に平成ライダーのクウガがスタート。
 ネイティブが昭和のライダーにつながり、渋谷のワームが平成のライダーに通じるという裏設定があって、ネイティブは人類改造を目論み、後発のワームは人類抹殺を目論むという違いが。
 この昭和への密かなこだわりは、次作の電王で切り替わって、電王が初めての「昭和ライダーを意識しない平成ライダー」として、新時代を作るって流れは、またカブト終了後、電王の配信時に掘り下げるとして。

 今はカブト終盤の流れを押さえよう、と。

★ガヴ

 これも終盤が近づいて来たな、と。

 絆斗は予想どおり、手を汚さずに済みましたし、もうドラマとしては完全に決着がついたかな、と。
 ただ、絆斗の気遣いむなしく、健二さんは浅倉みたいなイライラ狂犬になったグロッタ姉さんに処刑されてしまいます。
 これでグロッタ姉さんがヘイト喚起役になって、次のヴラムとの対決につながる、と。

 一方、何とか生き延びたジープですが、このままだと、さらにニエルブに強化改造されそうですな。いい人体実験の材料として、活用されまくりそう。

 ともあれ、次回、プリンアラモードによるヴラムの強化の伏線と、グロッタ姉さん大暴れに期待しつつ。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/17 (Tue) 00:12:29

 定期感想その1です。

 ガメラ前話について、NOVAさんのご感想を拝読していろいろ考えるところがありました。自分は「ジョーの死をどうすれば回避できるか」をいろいろ考えたのは、ジョーの行動に感動したからと単純に思ってました。

 が、どうも不満だから違うルートはないかと考えたくなったんじゃないかという気がしてきました。思い返すと、ジョーが決死の行動でポッドを射出したとき、胸や目頭に来るものがなかった。たぶん『なんでそういうドラマ運びに?』と無意識に思ってたかもしれません。

 そう考え始めて、なんとかNOVAさんの仰る不満点の理解の端緒に辿り着いた気がします。そこから敷衍していろいろ出て来まして、今週の感想はガメラから書こうかと思いかけました。が、ちょっと困ったことが(^^;。今週分の自衛隊戦車部隊の奮戦です。こういうの好みでして。

 しかも、たぶん次で在日米軍出てくるんじゃなかろうか(ボコの母が司令官に直訴してましたし)。ブレイバーンでもあった、奮戦する味方のピンチに駆け付ける増援ですね。「ボコの母の説得を拒んだ司令官だが、息子の「助けて!」の通信を聞いて」とかだとカッコいいかもとか妄想巡らしたくなります。

 自分の偽の感動を整理せねばと思いつつ、次の展開にワクワクするという混乱(?)起こしてまして、落ち着いてからちょっと考えてみようかと。

●仮面ライダーガヴ(第39話:探し求めていたのに)

 デンテ退場でありますが、思わぬ方向からのものでした。デンテが死亡する理由を暗示したのは、直近ではガヴ強化のために歯(≒活力)を失ったことですね。今話でもそれで引っ張ってまして、幸果からラキアに伝えるという形で観ているこちらに再確認させてました。

 その前ですと、デンテは兄(ゾンブ・ストマック)と共に闇菓子を作り広めることになった過去を語ってました。デンテはそのとき、贖罪といったことは述べてないですが、闇菓子に関わりヒトプレスを集めるグラニュートを倒してきたショウマに述べているわけですから、覚悟があると暗に示した感じ。

 でも、デンテはグロッタに殺害されてしまうわけでしたか。デンテ、グロッタを目の前に家族思いと評し、グロッタも動揺する様子がありましたんで、ギリギリまで「グロッタはデンテを手にかけられないのでは?」と思ってました。が、絶命したデンテには(ラキアが仇の証拠とする)大きな斬撃痕が残されている。

 グロッタの大鎌で間違いないと思いますが、斬殺の瞬間は描写されず。大鎌を振り下ろす直前にデンテが何を言ったのか、グロッタがどう返したかは不明です。前にランゴがショウマに何か言ったものの飛行機爆音で台詞が隠されるなんてありました。自分は意味深・意外ななものがあるんじゃないかと思いましたが、次週で台詞が明示されてみますとそうでもなし。グロッタのデンテ殺害については、意外な謎が少しはあると期待したい。

 そう期待するのは、グロッタの掘り下げがどうも充分とは感じられないせいでもあります。今話で急にデンテから「グロッタは短気・粗暴ながら家族思い」なんて話が出てきまして、それはそれで今のグロッタの状況を説明するものではあります。ずっと遡ると、グラニュート家の人間としては例外的にショウマに甘かったりしました(刃を交えるも、ちょっと嬉し気に褒め、止めを刺そうとしない等)。

 最近ですとランゴ喪失で見せた動揺とかグラニュート家の事実上の離散への嘆きとかあります。グロッタが家族を心配はするものの、口より先に手が出る性分のせいで疎まれて孤立しているため、思うに任せないと考えれば理屈・辻褄は合う気がします。が、そう実感するには至らない。グロッタと他のストマック家メンバーが絡むドラマがあまり描かれてない。

 グロッタについては、ストマック家に対する心情と人間に対する見方の違いももうちょっと描いて欲しかったところです。グロッタは家族は大事に思う。が、一般グラニュートに対しても、使えないバイトと判断すると容赦なかったようです(先の菓子職人:健二/ラゴーみたいに)。それでも同族ではある。人間は、たぶん闇菓子のスパイスとしてしか認識していない。

 グロッタの「罪と罰」みたいなことを考えようとすると、視点次第でいかようにも変わりそうです。観ているこちらからしますと、まず直感的に「人間を殺害する悪」。ですが、他種族グラニュートであるグロッタにそういう倫理観があるわけないとも思えます。ジープ視点でもおそらく同じ。

 ラキアですと最初は平気でヒトプレスを大量に集めてたわけで、その時点ではグロッタに罪ありとは到底思えないでしょうな。ラキアが罪ありと思うのは、弟コメルを殺害したグラニュートのみ(ないしはグラニュートハンター?)。

 が、次第に人間にも家族への情ありと理解して、ヒトプレス集めは罪という意識に変わって来た。現時点ではラキアはグロッタに罪ありと思うかも。
(絆斗は逆にグラニュートへの憎悪を克服・脱却していく流れですね。その結果、たぶんラキアと絆斗は近い立ち位置になってるような気もします。)

 ショウマですと最初から人間寄りですね。父親はグラニュート(ブーシュ)ですが、母みちるは人間。ストマック家では疎外されていて、ほぼ「母一人子一人」に近い。出自は両方と意識しても、気持ち的には人間に近くなるのも必然でしょうか。

 見ず知らずのグラニュートは、闇菓子と関わるなら倒す。家族なら、シータを倒したときはショック受けてましたが、このところはジープに対して容赦ない(それでも止めは刺さないけれど)。大量ヒトプレス狩りのランゴは断固倒す。人を害するなら家族とて許さない。

 グロッタ1人についてだけでも、劇中の誰の視点で考えるかで変わってしまうわけで、なかなかややこしいことになってる気がします。「観ている自分は人間」という制約からは逃れがたいものがありまして、さすがにグロッタ視点でグロッタを是とはできません。が、それでも「観ているこちら基準での悪を為していると自覚不能なグロッタ」をどう判断するかは難しいものがあります。ガヴ世界での正義はとてもややこしそう。

 ともかく本編。冒頭はデンテの病状(?)を内心気遣う幸果でして、観ていて「とうとうデンテの?」と思わせるものがあります。後でグロッタにより退場と分かるわけですが、そのグロッタのほうも孤立化を示してくれてますね。リゼルが「お姉さまには相談する人も報告する人もいないのね」と揶揄しまして、観ていて「やっぱり、そういうことなのか」と。

 デンテのほうはいったん雰囲気明るくしてますな。幸果は心配したけど、お菓子の外食したくて駄々こねるとか、プリンアラモード作ってもらえると聞いて大喜びとか、コント交えながら描写。ただ、デンテがふと漏らした「老い先短くなる前にもっと食べとけば」は駄々の一端のようでいて、実際に寿命が縮んでしまったことをうかがわせるものがあります。つまりちょっと不吉。

 幸果らはプリンアラモードの準備して、再びデンテを訪れようとするも、グロッタが先にやって来ちゃうわけですね。グロッタ、リゼルに揶揄され、ニエルブに突き放され、偶然生存に気付いたデンテのもとへ押しかける。孤立無援のグロッタとしては仲間に引き入れたい。

 が、デンテは拒否。理由はグロッタを思いやってのもののようで、デンテは逆にグロッタを引き入れるつもりらしい。まずデンテ、グロッタの本心を「会社なんかどうでもいいんじゃろう」と言い当てる。大事にしたいのは家族だ、というわけですね(ストマック家>ストマック社)。しかし「本当はさみしいんじゃろう」は核心を突き過ぎたようですね。「その通り、だから余計に腹が立ち」というわけで、どうやらバッサリやられちゃった模様。

 その直後、プリンアラモードの材料抱えた幸果らが到着してしまう。デンテの亡骸の傍らに立ち尽くすグロッタということで、何があったかは分かりますな。グロッタ、「赤ガヴに縋るほど落ちぶれちゃないんだよ」と言い捨てて去る。聞いたショウマには意味不明でしょうけど、観ているこちらはデンテの誘いをグロッタが蹴ったことが分かる仕掛け。

 デンテに取りすがるショウマらですが、デンテ致命の斬撃痕にラキアは見覚えがある。グロッタこそ弟コメルの仇だったかと追うラキアですが、グロッタはラキアの弟コメルのことは覚えていない。グロッタの情の偏り、あるいは激怒で我を忘れる性格が感じられますな。戦っても力の差は歴然なんですが、グロッタは武にはプライドあるらしい。ヴラムの武器を返してから戦ってますな。こういうところも、グロッタを単純に判断しにくいところになります。

 もっとも、グロッタとしては勝つ自信があるゆえの「いざ尋常に勝負」だったかも。ガヴが奇襲で介入して吹っ飛ばしてくれなかったら、ヴラム/ラキアは止め刺されてましたな。この敗戦に学んで、次回「追憶のアラモード」ではヴラム強化となるようです。今話でのプリンアラモードが役立つんでしょう。

 次回以降への伏線も少しありましたな。お菓子カフェ「ひだまり」店主とショウマが偶然出くわすわけですが、店主は墓参りだと言う。そこへ、ショウマの母みちるの親族を探す絆斗もやって来る。これは「店主はショウマの母の親族だった」という暗示なのかしらん。

●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第17話:キラッと輝け!ナンバーワン運動会!)

 一気に世界改変、しかも不完全で不安定という大激動の次がなぜか通常運転でして、ちょっと戸惑うほど(^^:。まあ、前話では制作が「大丈夫です、ご覧の番組はゴジュウジャーです」とキャプション入れるほどでしたんで、今話は「ほら、確かにゴジュウジャーです」と安心してもらう狙いもあるのかも。

 安心感が狙いに含まれるせいか、今までのドラマの結果で出てきたものとか、次につながる動きみたいのは控えめだった印象です。予告では熊手真白の過去を明かすと言ってたようですが、あまり驚くようなものではなし。分かったのは、ユニバース大戦で勝ちながらも封印され、1万年後にグーデバーン/テガナグールにより復活くらい。真白のことより「ユニバース大戦は1万年前だったのか!」のほうにビックリです(^^;。なるほど、それなら戦隊「考古」学というのも頷ける話ですな。

 ともかく本編。今話のドラマが「運動会嫌いの碧」であるわけですが、それでしょげている碧に声をかける真白。励ますような諭すような言い方でして、俺様キャラに隠された一面ということでしょうか。ラストではベアックマが碧に突きつけた請求書を真白が破り捨てたりしてまして、子供のためなら銭は取らんという心意気ですね。ジャンルは違いますが、必殺で主水が「どうせ俺たちゃジャラ銭稼ぎよ」と(むしろいつもより積極的に)仕事を引き受けてたのと似た印象を覚えます。

 しょげる碧をどう立ち直らせるかと思ってたら、早々に運動会ノーワン登場ですぐさま運動会に突入。審判のアーイー:ゴーグ・ルゴーは運動会ノーワンに勝たせるためだけに信販やってるとすぐに明らかになる。玉入れ、二人三脚のいずれも、強引にゴジュウジャー側の反則負けにしてしまう。二人三脚ですと、何が反則になるかは最初から仕込んであったりするわけですね。

 その途中の昼食で真白の過去が語られまして、上述の通り、1万年石化してたと。そこよりも、とりあえずは蜂蜜好きが印象的でした。何でも蜂蜜かけるの、ちょっと仮面ライダーウィザードの仁藤攻介のマヨネーズ思い出しまして。蜂蜜ネタ、今後も多用して来るんだろうか。それにしても、北極の白熊は蜂蜜好むんだろうかというのはちょっと気になる(^^;。

 二人三脚ではちょこっと吠の過去紹介ありまして、こちらも印象的。運動会となって、やけに吠が張り切ると思ったら、ノーワンワールドで子供時代過ごしちゃったから、 運動会なんてしたくてもできなかったからなのか。それを聞いてハッとしたのは陸王なんですが、碧が聞くべき内容だったかもしれません。真白が諭したことに連なるものがありますから。

 それはともかく、二戦二敗のゴジュウジャーですが、騎馬戦に臨む真白は何か自信ありげ。何か奇策あるのかと思ったら、策を弄せず勝っちゃった。まあ、碧に成功体験させるのはこういう勝ち方が良いんでしょうな。それでも三戦合わせた総合点ではノーワンの勝利、と思ったら、審判はゴジュウジャー勝利を宣言。真白が審判を買収してたんですか(^^;。

 これに怒る運動会ノーワンですが、真白/ポーラーが撃破。前話ではノーワン怪人が人間を取り込まないで実体化してたはずですが、運動会ノーワンは子供を取り込んでましたな。ノーワンも通常運転に戻ってるのか、それともいわゆる再生怪人については人間取り込み不要になってるのか。

 ここでブーケがカレンデウスで介入して来る(が、一歩遅かったと)。ブライダン城で今度こそ指輪を全部集めて、と言ってましたんで、さすがにここからは何かあるかと期待。ですが、ここも通常運転でした。巨大戦も運動会でして、ブーケも張り切って参戦。しかし、二択のドアで泥まみれになって退散と。審判アーイーはアイアイザーごと撃破される。

 運動会ノーワンに取り込まれていた男の子(太陽)も運動が苦手ということで碧と意気投合、仲良くトレーニング始めまして、冒頭からの碧の問題は解決したみたいですね。綺麗に1話完結しまして、次からは新たな展開か、と思ったんですが、次回「ミステリGP!探偵は里にいる」は密室殺人のミステリ仕立てらしい。しばらくは遊び要素の1話完結を続けるのかもしれませんな。まあ、まだ前半だからそれも良しかも。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/18 (Wed) 23:33:49

 定期感想その2です。

●GAMERA -Rebirth-(第11話:さよなら僕の夏)

 ご指摘を受けて考え始めたんですが、自分がガメラ映画、さらに敷衍して怪獣映画で何を期待しているかをはっきりさせないといけなかったようです。今まで「このシーンが大興奮」みたいな面白がり方してたんですが、何が面白いのかが曖昧でした。

 自分が今までで「これは好き」となるポイントは「怪獣 vs 人類」にあったようです。シン・ゴジラですと、まさにその通り。もっとも、ゴジラ vs 日本でして、アメリカは核攻撃というタイムリミットを作る環境ですね。

 このガメラリバースは「怪獣 vs 怪獣」パターンですが、人類が最初は敵視したガメラに与する流れになってます。「敵怪獣 vs (ガメラ+人類)」になっていくわけですな。そこは回を追って、じわじわ期待とテンションが上がっていく仕掛けになってます。

「敵怪獣 vs (ガメラ+人類)」をもうちょっと詳しくしますと、「人類」は主に米軍・自衛隊で、そう持って行ったボコたちは「+」の役割。敵怪獣のほうは財団幹部を含んだものになってます。終盤で明かされた財団の計画は「コード(を持つ子供)」を怪獣に食わせて人類「浄化」。

 言葉で説明してみると、なんだか巧いドラマ運びみたいになりますが、映像で観た印象はどうもそうではない。自分的に、直接的には勝利条件が曖昧なことがあるように思います。財団は怪獣で人類「浄化」を狙っているわけですが、ここまでの怪獣はそこまでの力があるようには見えない。

 軍や自衛隊の小出しで怪獣と一進一退くらいになってます。軍が総力を挙げたら、たぶん怪獣は退治される。財団幹部が言っているのは「コード」を食わせると浄化スタートということなんで、おそらくコードは怪獣を無敵レベルに強化するものであるんでしょう(同時に寿命にタイムリミット付与もあるかも)。

 財団としてはコードを食わせるまでは安全策が必要で、だから本命のバイラスは地下に置いたまま。コード自体にも勝利条件があり、誤ってマイナスのを怪獣に食わせると財団の敗北(浄化失敗)。コードを食われる前に(ガメラ以外の)全怪獣を倒せば人類の勝ち、怪獣を阻止できなかった場合でもマイナスコードによる逆転勝利もある。

 そういう争奪になれば手に汗握るかもしれません。しかし、上記は財団幹部から明確に語られたとかではなく、自分の「かもしれない」という推測です。言葉を変えますと、観てからの事後の解釈であり脳内補完です。ドラマには表されてませんので、観ていてハラハラとか燃えるとかは生じません。

 なんで勝利条件を明確にできてないか考えてみますと、制作者がガメラ好きすぎだからなのかも。例えばガメラの怪獣全部出したいとか(それでも全12話の尺ではバルゴンは漏れたり)。ガメラは子供の味方だから子供も守らせよう。自衛隊(や軍)も頑張れ。となって、どれも好きすぎて削れない。

 しかし尺が足りない。取捨選択しないせいで総花的になっちゃってメリハリに欠け、各要素の掘り下げも不充分に。子供たちのドラマでは、序盤からブロディのあまりにも急な変化(ボコらの敵から仲間へ)がありましたな。

 前~今話ですとジョーの扱い。描写不足を台詞で補おうと無理してる感じがあります。前話では、ジョーが命と引き換えに脱出ポッドを射出する際に「悪いな、父ちゃん」。無念を物語る台詞なんですけど、ジョーが父親(や死亡した母・弟)とどうしていたかとかは描かれてきませんでした。
(さらに申せば、脱出ポッドのパラシュートが開かず、結局はガメラに救われたたため、ジョーの自己犠牲が何となく無駄死にっぽい雰囲気になっちゃってたりする。)

 そこを補うためか、ボコやジュンイチが必死に叫ぶ描写が入れてはあります。が、前に創作のコツとして聞いた「登場人物を泣かせることで観客を感動させようとするのは下策」に当たるんではないかと。それは今話にもありまして、ボコがコミュニケーターで(死んだと分かっている)ジョーに語り掛けて泣く。後からジョーの重みや悲劇性を出そうとするの、ちょっと無理かなと。

 ここまでの全体的なドラマを考えると、以上のようにはなるですが、前に申した気がしますが自分は単純なところがありまして。1つでも「これは!」とテンション上がるシーンがあると、もう全部良くなちゃったりします。それがありそうなのが今話でして、ともかく本編。

 冒頭はバイラスの墜落から生き延びたエミコですね。しかし(エス)ギャオス幼生に食われて、たぶんこれであっけなく最期でしょうか。この後、財団の月基地ではエミコによる兵糧攻めがあって無きが如くになってまして、たぶん内紛の黒幕エミコ退場で予定が元通りになったんでしょうな。ギャオスはさらにバイラスの死骸を食い、エスギャオスに成長したらしい。デカすぎて飛べないようですが、ジグラみたいに泳ぐことはできる。

 一方、ボコらのほうはガタピシしてますね。タザキの逃げ腰のせいです。せっかく与那国基地で腹括って活躍したのになあ。が、ジュンイチが打算交えた説得でかろうじてタザキを引き留めると。うーん、ここで全員一丸となって欲しかったなあ。ブロディの父:オズボーン司令もボコの母:藍子の直訴を受けるも及び腰(上から圧力かかってる?)。

 タザキはそれでも取りかかったら仕事が早い。早々に政府と話を付け、ガメラ復活と防衛の段取りを整える。科学者チームはガメラを調べ始め、自衛隊は海に数隻の自衛艦、海岸に戦車大隊の防衛ラインを敷く。ここまで折り鶴折ってた佐々木大隊長、ようやく本領発揮し出す感じです。

 ガメラ復活のほうは、古代の情報を垣間見たボコらが役立ちまして、古代で行われていた通り、オリリウムにコイルでガメラが蘇生し始める。が、エスギャオスが襲来して自衛艦隊を壊滅させ、撤退命令が出されてしまう。が、戦車大隊、特に佐々木大隊長が奮戦してまして、この時間稼ぎで何とかなるかどうかですな。

 上述しました通り、自分はやっぱり単純でして、この戦車大隊の奮戦シーンで「おっしゃあ!」とテンション上がって、全て良しという気分になっちゃってます(^^;。たぶん、このシーン単独の印象ではなく、今まで出動はしても待機ばかりという溜めも影響してるんでしょう。観終わって考えると「艦隊がエスギャオスに為す術なくて、戦車隊なら善戦するって?」とか考えないでもないですが、次回(最終回)にもうひと踏ん張りあるはずと思うと気にならなくなったりします(^^;。

●仮面ライダーカブト(第43話:俺を狙う俺、第44話:生きるとは)

 今週分ではカッシスワームが難敵ということが、よく示されたように思います。先週分ですと、ジョジョでいえばDIOのザ・ワールドみたいに時間停止するフリーズで無双するという印象です。だから、そのフリーズさえ破れば勝てる。

 が、再生しちゃうわけですね。しかも変化する。相手の強い攻撃(必殺技)に耐えつつ、コピーして自らの技としちゃうわけか。しかし、破られた技フリーズは捨てちゃってるみたいですね。となると、ライダー側としては攻め手を変えて行くしかない。実際、そうして再び撃破はできたんですが、ラストでまたも再生して出現。

 それも今度は2体ということで、複数ライダー同時攻撃に敗れたので、その手を食わないように数が増えたのかしらん。一撃で倒し切らない限り復活し、しかも同じ手では撃退できないということなんでしょうな。フリーズのカッシスはジョジョのDIOを連想しましたが、復活してきたカッシスは(次の再生・強化もあると考えると)吉良吉影みたいな感じかもしれない。

 カッシスの動きと並行して擬態天道もかき回してくるようになりました。擬態天道の子供っぽさって、演技じゃなくて地だったんですか。エリアXで捕らわれていた様子からすると、相当に恨みを抱いていてもおかしくない。が、すっかり忘れてる感じ。人格崩壊して子供からやり直してるといったことなんだろうか。擬態天道は精神的に幼いがゆえに無計画で気分で動くため、先が読みにくい感じですね。

 やはりカッシスの動きは気にしない地獄兄弟ですが、どうにも巻き込まれる感じです。光を求めないと言いつつも、影山はやはり諦めきれておらず、過去の栄光であるザビーにすがっちゃう。それでカッシスに返り討ちにされると、矢車が奮起してしまう。世捨て人風でいながら、守りたいものがあるわけですな。それって光ではないのかしらん。

 さて今週の神代でして、今週は無邪気なコミカルから、一生懸命な健気への変化が起こってますね。そうなる核は岬/ミサキーヌですな。ミサキーヌと呼んで岬から拒まれ、発奮してみたらミサキーヌでいいと言ってもらえました。カッシスに立て続けに敗れたことでそうなった点が面白い。

 先週分の神代は地獄兄弟と共にカッシスに挑んで、フリーズで鎧袖一触。それに懲りずにまたもカッシスに挑み、岬の警告(必殺技を使うな)を無視してまた瞬殺される。これでようやく学んだのか、三戦目では岬を守ってひたすらカッシスの攻撃に耐えることに徹する。

 戦い方を神代なりに考えた結果なんでしょうけど、無策に近いものがあります。しかし、だからこそ岬に刺さったようですな。神代は相変らず子供っぽくはあるんですが、擬態天道の子供っぽさとは違う方向でして、いい対比にもなってるような気がします。

 ともかく本編。前半(第43話)冒頭は平和な料理コントからと思ったら、擬態天道が平穏破りに来る。天道かと思ったら行動が怪しく、「もう一人の僕」と言い出して決定的。擬態天道、子供っぽいわりによく考えてまして、偽の天道だと見せつければ本物の天道に連絡取りに行くと読んでいたらしい。そこで天道を倒してしまう腹積もり。

 加賀美がその通りにしたもんで、天道と擬態天道が遭遇。ここから天道の策が始まりまして、擬態天道が異世界に帰るときに開くゲートを通ってひよりを救いに行くというもの。そのためには、擬態天道が天道を倒したと思わせなければならない。一応、天道にも偽装戦術はありまして、マスクドフォームからキャストオフするときの爆発ですね。前にも偽装に使われた手です。

 とはいえ、偽装天道が納得するほどんダメージを受けないとバレるわけで、本当に倒されてしまう恐れがある。覚悟した天道、樹花には一人暮らしに備えて料理などを伝え、蓮華には万一の場合は加賀美に告げて後を引き継がせようとする。が、天道は騙すのは上手でも真意を伝えるのは下手のようですね。

 あるいは、腹を割って話すときの相手の気持ちを読むのが苦手。策を聞かされた蓮華が動揺すると分かってない。しかし加賀美は見抜きまして、蓮華から天道の策を聞き、大いに怒って止めに来ると。

 ダークカブトのキックを受ける寸前のカブトを救い出したガタック、「お前(天道)がでっかい奴だからこそ、俺(加賀美)はお前を超えたいと思ったんだぞ!」は図らずしていい説得ですな。駄目出しではなく、褒めてプライドくすぐって思い直させる。さらに申せば、加賀美は計算高くないですから、素の気持ちとして言っちゃったところが好感度高い。

 これで天道は作戦変更、まずダークカブトを叩きのめしておいて、ひよりの元へ案内しろと要求。しかし、ひよりのほうから出向いてくるわけですね。「もう二度とこの世界に戻らない」と告げるために。さすがの天道もこれには参ったらしく、ひよりが帰りたくないならと意気消沈、戦意喪失。それでもカッシス/乃木のエリアZ侵攻を阻止する義務感くらいは残ってますか。

 しかし、またも加賀美が活躍。ひよりの(未来の)絵から、ひよりがこの世界に帰りたがってると見抜くわけですな。カッシスを迎撃中の天道は加賀美の意見を聞き、やる気を取り戻す。頭も働きだしたようで、技に耐えてコピーするカッシスとて、複数ライダー同時攻撃なら倒せると。

 ただし、ハイパーゼクター行使で開いた異世界へのゲートでひよりを救い出すのが先決。その間、ガタックがカッシスの攻撃に耐えて時間稼ぎする必要がある。そこへ、再びザビーを得た影山が参戦して来まして、同時攻撃の難しさを示すことになる。功を焦るザビー/影山が抜け駆け、一瞬の差ですが遅れたガタックの攻撃が決まるものの、カッシスは耐えきって反撃。

 ザビー/影山は返り討ちで敗退ですが、これを知った矢車が奮起、仇討ちに参戦。ひよりを連れ戻した天道もカブトで戦線復帰し、初期攻略案を超えるカブト+ガタック+キックホッパーの3ライダー同時攻撃で撃破と相成る。が、カッシスは倒し切れてなかったようで、ラストで2体に増えて復活しちゃうと。

 ひよりを奪われたと思い込んだ擬態天道も暴れ始めまして、ひよりに襲い掛かる。そこへ2人の乃木が現れて続く。予習しますと、この増えた乃木/カッシスにより神代は自分の正体(スコルピオ)を知ってしまうようですね。今週分では、神代は自らを盾とする決死の覚悟で岬を守り抜き、ミサキーヌと呼ぶことを許されました。さあここから関係進展となったんですが、そう上げておいての崖から突き落とす展開ですか。しかし、そうなってからの神代の覚悟がむしろ凄いらしい。来週は覚悟して観てみようと思います。

Re: 6月のスレッド(2025) - Shiny NOVA

2025/06/19 (Thu) 09:30:21

今回は、ちょっと変則的な順番での感想書き込みです。

★カブト

 これについては、自分のリアルタイムでの感想がブログにありましたので、そちらを紹介しておきます。

https://whitenova.hatenablog.jp/entry/20061210/1165766076

 今だと、カブトは割と達観した感想になりがちですが、当時の生感想なので、素直な想いで書けてると思います。
 特に、加賀美の格好良さへの称賛ですね。

 カブトは、天道に振り回されがちだった加賀美の成長譚として見ることができて、高みの天道に対して、加賀美が追いつくまでの過程を描く。
 それが、ここでの頂点ですな。

 で、次回は天道VS擬態天童の決着。また、神代剣のドラマの決着になります。
 乃木さんは、最後が振るわず、ワームの自分を受け入れた(現実を直視するようになった)覚醒・剣によって、呆気ない散り方を見せるのですが(スコーピオンの毒で洗脳されてしまう)、2体に分離したことで個々の能力が減退するという結果ですな。
 結果的に「ワームの頂点に立った神代剣」が自らを犠牲にする形で、日頃の宣言どおり「ワームを殲滅させるのに大きな貢献」をして、惜しまれながら散っていくドラマに。
 ミサキーヌの愛を勝ち得て、格好良く散る漢として、井上敏樹さんのキャラの類型(金持ち、キザ、上から目線でイケ好かない、だけど過酷な運命に見舞われてドラマの焦点になる。特定個人への愛情を表明することで、ラブロマンスを持ち込みながら、悲劇を盛り上げる、などなど)でありながら、
 メインライターの米村さんは、そんな剣を、世間知らずのお坊ちゃん(天然ボケで言動がチグハグなコミカルキャラ)として描いて(敏樹さんに「剣で遊ぶな」と苦言を呈されたとか)、
 2人の脚本家によって、解釈違いはあっても、その結果で愛されキャラとして昇華されたのかな、と。

 で、カブトの終盤なんですが、自分はその年の年末に、事故で足を骨折して入院してしまったもので、クリスマス決戦と年始の最終章は病院で見たんですね。
 そういう状況で見たものだから、少しネガティブ入りの評価になってしまっているかもしれません。続きの感想は、ブログで2月に振り返って、ダイジェスト的にまとめたものはありますが、消化不良かもしれません。
 だから、この機にもう一度、次回と、その次、そして最終回の感想をじっくり書けたらな、と思っています。

 いずれにせよ、カブトで一番盛り上がったのは、今回の44話だと思っています。
 天道、加賀美、矢車のトリプルライダーキックが白眉ですな。

 残りは、レギュラーキャラの退場劇とか、風呂敷を畳む展開になって、寂しい流れになるので(ドラマ的にはサプライズも多いのですが)、サプライズ抜きで熱く盛り上がれる王道クライマックスはこの回だという評価。

★ゴジュウジャー

 で、次にこちらです。

 運動会ネタはともかく、熊手真白ですね。このキャラも、何だか井上家の脚本に忠実というか、先程の神代剣と共通点が感じられる。
 いや、むしろ天道に近いとか、浮世英寿的とか、ドンモモっぽくもある(シロクマだし)とか、いろいろな上から目線のオレサマキャラの系譜に位置してますが、
 すでに「救世主」という実績のある彼が、「ほぼ神」という強烈なパワーワードを自称して、たった2話でキャラ立てバッチリですな。

 「ゴッドネス熊手、ほぼ神だ」って子ども相手に自己紹介する26才。まあ、1万年間、眠っていたわけですが。
 最近の戦隊の追加戦士は、キングオージャーのジェラミーみたいな長寿キャラが増えて、世界観が急に広がる流れが面白い。
 まあ、前作の先斗は、長寿じゃないけど、幼少期に宇宙に行って、始末屋稼業に拾われた形で、こちらは時間でなく空間的に世界観を広げる役回りでしたが。
 追加メンバーが、主人公たちの知らない「昔話」とか「宇宙の情報」とか持っていて、「そう言えば聞いたことがある」とか言い出すと、ストーリー背景が広がって面白くなりますね。

 まあ、たまに、何も知らない後輩キャラとかが参入することもありますが、その辺の追加メンバーの類型パターンを考えるのも一興。

 そして、この回で、前回の「変になった世界観」が、拠点の喫茶店も含めて元に戻っていることが判明。
 テガナグールの引きこもり騒動でおかしくなった世界が、救世主のグーデバーン契約世直しで修復されたことが分かります。

 一方、前回縮んでしまったテガソードさんは今回、登場しなかったので、力が回復したのかは不明。
 等身大テガソードさんと竜儀の対面コントは見たいんだけどな。

 気になるのは、テガソードがグーデバーンを息子と認知するのかどうか。
 テガジューンが母親なのはセリフで語られているとして、テガソードから見れば、無理やり関係を結ばされた結果としての王子誕生ですから、その辺の父子関係がどうなるのか。
 確定情報は、テガソードがグーデバーンと合体する際に、どっちが主導権を得るかですね。

 ともあれ、不遜な真白に対して、竜儀がどういうドラマで折り合う関係になるか、また陸王は今回、真白と絡まなかったけど、両者も折り合いが難しそう。
 陸王はブルーキャラには珍しく、レッドとぶつかることはなく、むしろ親和的。どちらかと言えば、親友ポジションになりつつありますな。今回の二人三脚、もっと揉めるかと思ったら、意外と陸王さんが相手に合わせる柔軟な性格で、クールだけど穏やかなキャラと判明。

 言動は奇異なはぐれ者が多いけど、情が豊かな連中が多いのがゴジュウジャー。
 一方で、敵のブライダンも同じで、みんな情の塊ですな。

 クール女子と思われた角乃も、苦労人のバイト女子ということが分かって、しかも「金持ちに弱いという、セレブに憧れる庶民」という本質が見え隠れして、でも次回はクールキャラの面目躍如回? それともポンコツ探偵の本性が暴かれるのか?
 とりあえず、人の心が読み取れる能力はあるけど、推理力とか、論理的思考がどれだけできるのかは未知数ですからね。
 少なくとも、その場その場の感情で突っ走る傾向があるのは確かなので、何ちゃってクールなのは間違いないと思うけど、「ハイクラスラグジュアリー名探偵」も今のところは自称してるだけなのが、次回で自他ともに認める状態に持っていけるか、ですな。

 ともあれ、そのうち風都探偵とコラボして欲しいものです。

★ガヴ

 デンテおじさんが死んじゃった(涙)、
 死ぬ死ぬ詐欺で進むかと思いきや、まさかのグロッタ姐さんによる処刑とは。

 これで、次回、デンテの想いを受けたラキアの新フォームで、どういう因縁の決着がつけられるかが楽しみ。

★ガメラ

 ようやく動き出した自衛隊の活躍映像はよし。
 艦隊があっさり全滅したのは、小回りが利かないからですな。

 エスギャオスの超音波メスに対して、高機動で回避行動のとれる戦車が意外と奮闘。
 実写だと戦車って鈍重ってイメージがありますが、アニメだと高機動に描けるみたいで、面白い絵面だな、と。

 さて、この作品のドラマ的問題点を一つ挙げると、エミコさんが秘密を全部持って逝っちゃったので、ボコが自分の特別性について何も理解していないことですね。
 視聴者目線だと、怪獣がボコをコード保有者として狙っているような視線描写もあったりするので、ブロディやジュンイチがターゲットではないことは分かるのですが(もちろん捕食の対象であることは変わらないけど)、
 ボコのコードを守ることが最大の優先事項であることは、誰も理解していないという。

 知り得る立場にあるとしたら、タザキさんか、それとも今回出てきた研究者の人たちでしょうが、エミコの研究資料を読むでもなく、ボコの特別な資質を本人すら理解していない。

 これが、ジュンイチが興味をもって、エミコさんの遺した資料をチラ見して、ボコとガメラの関係性について考察するって展開もあり得たかもしれませんが、
 そういうのは謎のまま、物語が終わってしまいそうですね。

 視聴者には分かるけど、劇中人物には分からない謎ってのは、視聴者の感情移入を妨げる要因になりやすいですし、できるなら視聴者は劇中人物の気持ちに共感して、怒ったり、驚いたり、悲しんだりしたいものだけど、そこで感情移入が絶たれると白けるというか、
 まあ、逆に感情移入とは関係ないクールな謎解きをメインとした作風もありますが、この場合は、謎解き役の探偵とか科学者が突然、悪役になると、視聴者は謎の答えを感情移入を絶たれたキャラに聞かされるだけで、ポカンとなる。

 とりあえず、謎の答えを提示しましたって作り手目線はそうなんだろうけど、劇中人物がその答えを知って、行動するわけでもなく、視聴者もその答えにどんな感情を抱いていいのか分からない。
 ともあれ、ボコの主人公性が希薄だな、と感じてはいましたが、怪獣に関わるコード保有者という特性は、ガメラへの親和性、共感性という形で、暗示的に描かれた程度。

 そこをもっと前から掘り下げてくれれば良かったのかな、とは思いつつ。

 何にせよ、次回は復活したガメラが、エスギャオスと、月の財団の人たちをあっさり撃退してくれて、強引に風呂敷を畳もうとする話になりそう。
 スケールは大きいのだけど、劇中人物がその大きさを認知していないような形に終わるかな、と。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/23 (Mon) 23:39:41

 定期感想その1です。

●仮面ライダーガヴ(第40話:追憶のアラモード)

 前話でデンテの最期をぼかして描写したのを、自分は何か隠されたメッセージがあるんじゃないかと勘繰りました。が、今話ではそういうものはないと示されました。考えてみると、もう残り10話あるかどうかですから、ややこしくなる仕掛けが入るわけはないと思うべきだったんでしょうな。

 今話でグロッタも退場なんですが、ラストでは大ダメージ受けたもののかろうじて逃げ延びたような描写がありました。まだグロッタで一波乱あるかと思ったんですが、帰って来たランゴの腕の中で死んだような描写。

 仮面ライダーWEBを見てみると、役者さんはクランクアップでグロッタはあそこで死亡したとのこと。やはり最終盤で主要キャラクターの数を減らして、誰を倒せば主人公の勝利なのかを示す準備に入ってるんでしょう。今話の感じだと、ランゴが大統領親子を制して、ラスボスに返り咲くような気がします。

 グロッタはいろいろなものを示して退場したように見えます。家族思いとデンテに評されてますが、ショウマだけは家族扱いしてなかったようですね。前にお目こぼしで止めを刺さなかったことなんてありましたし、ショウマがシータを倒した後でも強く恨むような様子はありませんでした。

 が、今話のグロッタの家族回想にはショウマは登場せず。あの回想は(ランゴへの今際の言葉で示されるように)「いなくなったら寂しいと思う家族」だったようで、そこにショウマはいなかったようですね。グロッタを看取って「ストマック家を立て直す」と呟いたランゴも同様なんでしょう。ストマック社ではなくストマック家と言ったランゴ、やはり家族への情があると見えます。

 が、前にショウマに対して「生まれてきたのが間違い」と言い放ったわけで。ここまでのガヴの物語で、自分は敵味方を何となく判別して来ました。誰に対してどんな罪があるか、とかですね。が、どうも主人公ショウマに対する気持ちで敵味方を見分ければよかったようです。

 大叔父デンテだと、闇菓子で人間を犠牲にした罪はあれど、ショウマを(兄の孫として)大事にするので最初からゆるぎなき味方。絆斗が母:早恵のことでショウマとギクシャクしたのは、味方から敵に変わる危機だったかもしれません。が、敵になれないと悟って帰って来る。ショウマの罪を数えるよりは自分(絆斗)の今の気持ちを取ったわけですね。

 そういう流れになる理由としては、今話でラキアの独白で再確認してますね。ショウマがずっと、己が恨みや相手の罪を赦してきたと(ただし、人間を害するのをやめる意思なきときは倒すんですけど)。序盤ではショウマのそういう行動・言動は生き延びるための打算に見えたこともありますが、根底では「赦したい」があったと考えればいいんでしょうな。ラキアも境遇が似ていることで共感して仲間になったように見えたりしましたが、「赦したい」に惹かれていたこと自覚して「復讐は終わりだ」と言ったんでしょう。

 ともかく本編。デンテが死亡して意気消沈のガヴ側ですが、ラキアの弟コメルの仇がグロッタ確定で戦う相手ははっきりしている。ラキアは必死にグロッタを探し回る。もっとも前戦で力の差ははっきりしてまして、デンテ亡き今、どうするかですね。

 そんなこと考えても仕方ないんで、ショウマはデンテのために用意したプリンアラモードでデンテを偲んでのお見送り。ゴチゾウにデンテが残した映像を見てみると、ラキア由来の毒の解毒剤が完成したと。これで大量ヒトプレス狩り阻止については光明が見えてきた。

 一方、グラニュート界では今やストマック家で事実上のたった1人となったグロッタが荒れてますな。デンテに言われた「寂しいんじゃろ」が相当に堪えてるらしく、必死で否定してますね。上述しましたが、ショウマを家族と思えればこうはならない。デンテの言の否定はショウマの否定なんでしょうね。そしてランゴが作った、ラキア由来の毒を使ってのヒトプレス狩りに乗り出す。

 せっかく弟コメルの仇が出張って来てるんですが、ラキアはまだ見つけられない。捜しに来たショウマに「お前の大叔父がやられたんだぞ!」と食って掛かる。さすがにショウマもブチ切れまして(こういうの初めて見せる表情?)、「悲しいに決まってんだろ!」。が、幸果が心配だし、みんなを守りたいからと続け、さすがにラキアも感じるものありの様子。そして、解毒剤完成が知らされる(デンテ最後の作)。

 そこでグロッタのヒトプレス狩りの情報入りまして、対決へ。まずショウマと絆斗が向かうも、ゴチポッドがゴチゾウ不足。急遽ゴチゾウを呼び寄せてみるも、グロッタの大鎌一閃で全滅してしまう。そうなると使えるのケーキングだけらしい。ヴァレン/絆斗はヒトプレス奪還に手一杯。

 ラキアも駆けつけてヴラムで参戦ですが、、これでもグロッタに当たり難いですね。なにせ、グロッタは受けた攻撃を急襲して返す技を持ってる(同様の技をカブトでも見たばかりなのは偶然でも面白い)。ガヴ、ヴラムを変身解除に追い込み、家族に囚われて1人で戦えない弱さとあざけるグロッタ。

 が、既にショウマの恨まず赦すで悟ったラキアは気力で跳ね返しに行く。仇討ちより、みんなを守るという意思ですな。それに応えたのか、プリンアラモード食った効果が今頃出まして、プリンテゴチゾウによるヴラムの新フォーム:アラモードモード。デンテ亡き後はショウマがライダー強化の役割担ってくれるわけですか。

 アラモードモードはパワーもさることながら、防御を大幅にアップみたいですね。これでグロッタの大鎌を受けつつ懐に飛び込んでの攻めが可能になったみたい。インファイトでは大鎌は使いにくそうです。ケーキングも態勢立て直して飛び込んできて、2人ライダーの総力だとグロッタの攻撃吸収のキャパ超えるようで、最後はヴラムが止め。

 グロッタはかろうじて逃れ出るも、致命の一撃を受けてしまっている。そこに現れたのは死んだと思われたランゴでしたか(最初「ニエルブがあざけりに来た?」と思った ^^;)。しかし幻覚と思ったグロッタ、「そっか、やっぱり私さびしかったのね」と言い、絶命。最後までショウマを家族と認められなかったわけですな。

 ランゴ、グロッタの最期を見届け、「立て直す、ストマック家を」と決意を述べて続く。上述しましたが、ストマック社ではなくストマック家と言ったのは、ランゴとて家族は特別であり拠り所であったということなんでしょうな。しかし、ショウマを受け入れられなかったばっかりにこうなったという後悔は生じないらしい。

 次回なんですけど、タイトルが「にじり寄る眼鏡」でして、ちょっと冗談のようなシュールなような。眼鏡キャラが新たなビターガヴになるみたい。眼鏡ではまずニエルブが思い浮かびますが、酸賀研造や絆斗の師匠:塩谷壮士もそうですね。

 絆斗によるショウマの母みちるの近親者捜しも進展あるようで、どうやら何度か出てきたお菓子カフェ「ひだまり」店主に行き着く模様。ショウマが親しくなった、あの店主が母みちるの近親者だとして、どういう展開があるんだろうか。

 ちょっと嫌な想像しますと、店主も塩谷壮士のようにヒトプレスにされて割られたりするのかも。母みちるが(ショウマ以外に)大事にする人も犠牲となって、ショウマが闇堕ちの危機になったりすると観ていてしんどいかも(だけど、それはそれで好きなパターン)。

●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第18話:ミステリGP!探偵は里にいる)

 ミステリ仕立てということで、前話より少しはシリアスかなと思ったら、むしろそれ以上のスラップスティックでした。自分はミステリには暗いんですが、いわゆるテンプレを取り入れたりはしてますが、使い方がもうドタバタで。

 ミステリのコツの1つは「まず死体を転がしておけ」なんだそうで、冒頭から目を引き付けておけということらしい。今話では「喫茶「テガソードの里」に入れるが出られない」を示しておいてのアーイーの刺殺死体ですね。

 誰が犯人かを探偵役の角乃と真白が競って推理し始める。が、緊張に耐えられなくなった禽次郎が「次は僕が狙われるかもしれないんだ、一人でいたほうがよっぽど安全だ」と飛び出してしまう。こういう人物が次に殺害されるって、ほぼセオリーだなと思ったら、次の瞬間にはもう犠牲者になってると。

 あまりに展開速くて笑っちゃいましたが、ともかくも連続殺人事件だなあと思ったら、アーイーに線香あげに来たファイヤキャンドル(どこで知った?)と竜儀がもう殺されてる。そして、読み間違いやすいダイイングメッセージ(だが、すぐ読み方分かってしまう)。

 そこから、吠と陸王が何か真相を掴みかけたと思ったら死亡(何か大事なことを知った者は殺されるパターン)。が、そばにはあからさまに毒の瓶。さらに揚げ物用の小麦粉パッドに手形/足形あって、毒の瓶に後がくっきりと。ベアックマだったというわけですが、いったんはとぼけるベアックマ。

 ですが、「犯人しか知り得ないこと(死因は撲殺)をうっかり喋る」パターンであっさりと。真犯人確定で、責める真白と事情を聞いてやる角乃ということで、よくある人情パターンのオチですな。

 もっとも、ベアックマの動機は自分にはよく分からんですorz。おもちゃだったベアックマが真白に命を与えられた恩に報いたいということらしいんですけど、殺人事件起こすのがどう恩返しなのか。指輪争奪のライバル減らすのならアーイー巻き添えが分からんですし、ミステリナンバーワンに勝たせてやりたかったということかしらん。

 それはもういいとして、犯人分かったら被害者全員元気に復活なのか。敵味方ともバタバタ死んで、「次回からどうすんの、これ」と思っちゃったんですが、コントが終われば全て元通りのドタバタ喜劇/ギャグ漫画パターンだったとは(^^;。

 そこからバトルなんですが、まだミステリナンバーワンの続らしい。今度はミステリナンバーワンの正体当てですね。実はこれも自分は角乃の推理がよく分からず。デザインとSと丸い灰皿で「あなた(ミステリーノーワン)の未来」だそうですが、何のことやら。ノーワンの倒され方を先取りして証拠としたってことなのか? ノーワンの中に取り込まれていた人が何のモチーフだったかは分かる仕掛けですね(「探偵物語」主演の松田優作さんを意識しているはずですが、自分としては仮面ライダーWの左翔太郎も思い出す)。

 ドタバタというよりシュールと感じるほどの分からんことだらけですが、それが狙いでもあるのかも。そっちに気を取られている隙に、次話につながりそうな展開が並行してるわけで。まずはグーデバーン/テガナグールとテガソードの親子喧嘩ですね。そこから突如、ブラック大獣神再降臨に至って続く。

 次回「ふたつの心でホワイトバーン!」では吠がノーワンワールドで一緒だった女性と再会するようです。そこへ今話ラストでブラック大獣神と他の巨大ロボが合体したユニバース大獣神が絡んで来るらしい。

Re: 6月のスレッド(2025) - Shiny NOVA

2025/06/25 (Wed) 07:52:01

 カブトについて、「ダークカブトとの決着」は記憶違いでした。
 年始の話(今週配信分)に持ち越しで、年末クリスマスは神代剣の最期に絞ったようですね。

 感想は改めて。

★ガヴ

 グロッタ姉さんの最期と、復活のランゴで続いた話ですね。

 すると、次回でもOPに変化が見られるのか。
 グロッタがシータみたいに、弾けるように消え、ボカすようだったランゴははっきり目立つように描写される、と。

 これでストマック家は男兄弟だけが残った感じです。
 決着をつけなければいけない相手は、ランゴ、ニエルブ、ジープ、大統領、リゼルの5人で、残り話数は8月いっぱいで10話分。
 隔週で1人ずつ倒せば、きれいに収まりそうですが、果たして次に散るのは誰か?

 一方、劇場版の情報も出てきて、7月頭には9月の新ライダー(ゼッツと名前だけ確定)の情報も解禁されそうです。

 で、劇場版はパラレルワールド設定なので、ストマック5人が健在で、ショウマを助けてくれる? というCM予告映像が出て来ました。
 丸太を担いだグロッタ姉さんの勇姿に、界隈は話題持ちきりですが、劇的な散り方をした直後のCMで、このネタをぶつけて来るとは、しみじみ感が台無し(苦笑)。

 で、ラキアのプリンアラモードは、正当派なヒーローパワーアップって感じで、金属の質感がいいですね。ヒーローでは珍しい盾装備で、防御特化ながら俊敏性も備えて、アクション映えする。
 オーバーマスターのガヴの持つ異形っぽさはなくて、役者つながりのキラメイシルバーや、メタルヒーローっぽい格好良さだ、と。

 燃費の悪さが今回、思いきり露呈したゴチポッドの欠点に対して、アラモードは何か欠点があるのかな、と気になるところ。
 ガヴの強化フォームって、時間制限があるとか、何らかの欠点が見られるのが面白いと思うし。
 ケーキングは確か、ショウマの体調が悪くなる(エネルギー消耗が激しい)だったと思うけど、今だと安定して使っていけそうな中間フォームでしょうね。
 最大の長所はホイップ兵で攻撃の手数を稼げること。

 カッシスの攻撃吸収&反撃にもなぞらえていましたが、あれも一度に対処できるのは両手分の2体までなんですね。
 だから、パンチホッパーが仕掛けた直後に、ガタックがタイミングを合わせるように撃った斬撃は通用しなかった。まあ、影山が先走ったために連携のタイミングがズレたから、という要因もあるのでしょうが、やはり3人ライダーの同時攻撃だから、吸収キャパを超えたのだと考えます。

 そして今回のVSグロッタ戦では、相手の圧倒的な破壊力をアラモードの強靭な防御力で凌ぎ、これで対等に持ち込む。
 その後、ヴラム、ケーキングガヴ、ホイップ兵、それからアラモードの盾(ガンダムのファンネルのように自律攻撃できる模様。キャプテン・アメリカの盾みたいに万能武器っぽい演出)と過剰なまでの連続攻撃で孤立したグロッタを圧倒。

 グロッタの場合、眷属すら用意せず、独りきりの強者という演出を極めていて、群れることが弱者の証、自分は独りでも強いと驕りきっていたから(いい敵役のプライドポリシーなんですけどね。冷酷だけど卑怯ではなかったし、前作に続いて武闘派の女性幹部という個性が印象的でした)、ライダーの絆と連携の前に敗れる、という綺麗なドラマツルギーにもなっている。

 復讐ではなく、守るための戦いという主役ライダーの本義も会得したラキアのドラマの決着もあって、いい盛り上がり回でした。

★ゴジュウジャー

 玩具のクマ販促回でしたね。
 まさかの犯人で、戦闘員のみならず、金次郎、竜儀、ファイヤーキャンドル、陸王、吠の6人を、次々と葬り去るとは、ギャグ演出とは言え、最大の戦果だったのでは?

 角乃がナンバーワンバトルを制しなければ、ミステリーワールドで死んだキャラの復活はなかった? と考えると、あわやゴジュウジャー全滅もあり得たわけで、
 何にせよ、ノーワン特有の「独自ルールが機能するナンバーワン対決用の擬似空間生成能力は凄いな」と。
 運動会ノーワンは、運動会空間を発生させ、ミステリーノーワンはミステリー空間を発生させる。
 その空間独自のルールで勝たないと、ノーワンは倒せない、という仕掛けで、面白いです。

 過剰にゲーム的なご都合主義設定だと思っていたのですが、ボスのテガジューンが「自らの理想とする世界構築を悲願とする人造AIの神」という設定が明かされた以上、ノーワンも「限定的な小世界、ゲーム的にはダンジョン生成能力を備えている」という設定でも納得、と。

 ゲームで言えば、『ソード・ワールドRPG』の現バージョンが、「魔剣が構築した世界ラクシア」を舞台にしていて、魔剣が自らを振るえる生き物として人間を生み出したという設定。
 世界を創造する剣という設定は、思いきり本作に通じていて、元ネタと考えても良さそう。
 さらに、ソード・ワールド世界の神は、「魔剣の力に触れた人間の英雄が神に昇格した」という設定で、人の中から神が生まれたというファンタジーでは面白い設定なんですね。普通は、神が先にいて、造物主として人を作ったとするものですが(人が神になれるかどうかはゲームにもよる)。

 そんなわけで、テガジューンが目覚めた辺りから、神秘的な存在だったテガソード様が、ずいぶんと世俗化が進んで、反抗期の息子との親子ゲンカが始まりましたよ。
 それを仲裁するために(目的は知らんが結果はそうなりそう)黒い大獣神さまが現れました。初代「戦隊の神ロボ」として、要所要所で登場しますなあ。
 しかも、今回は玩具販促の目的もあってか、手足を別のロボの物に換装するという懲りよう。
 肩がゴーオンジャーのエンジンオーで、腕がガオレンジャーのガオキングで、足がシンケンジャーのシンケンオーという夢の合体で、その名もユニバース大獣神。

 これに対抗するために、親子合体するのが次回ですが、それとは別に吠の恋バナ展開にもなる? やはり、今回のテーマは愛(もしくはAI)なんだな、と。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/25 (Wed) 22:07:26

 定期感想その2です。

●GAMERA -Rebirth-(第12話:幼年期の終わり)

 冒頭はエスギャオスの由来ですね。今の決戦の3か月前に財団評議会がギャオス幼生に細工してできたものでしたか。それが巨大化して、今は必死に阻止を試みる自衛隊戦車部隊に対して圧倒的に優勢なほどになったと。

 前話で戦車隊が善戦できて、艦隊があえなく壊滅したことに疑問を呈しました。火力は艦隊のほうが圧倒的に上という点を気にしてのことです。魚雷/水中ミサイルは水中での爆発で大きな圧力を生みますから(小爆発でも板金加工に使うほど)、あれだけ多数発射して至近距離で爆発してもエスギャオスにダメージ与えられてませんから、戦車砲でエスギャオスをひるませられるのは変だと。

 が、艦隊が「小回りが利かない」とのご指摘で考えて、これでいいのかと思い直すものがありました。戦車隊は小型群生怪獣に相当すると思えばよさそうで、範囲攻撃を持たないエスギャオスからすれば倒し切るのが大変。その間に戦車隊は砲撃できるわけですね。

 その砲撃が艦隊のものより弱いと思ってしまったわけですが、どのようにダメージを与えるかの違いを考えてませんでした。戦車砲なら1点に強い打撃ですが、艦隊の攻撃は圧力であって広い面積でぐしゃっと押しつぶすもの。ギャオスは1点集中の攻撃に弱かったようで、特に首筋がもろいということだったみたい。

 そう納得して今話の対エスギャオス戦なんですが、いったん戦車隊は沈黙。奮戦の佐々木大隊長が一撃を食らって行動不能に陥ってしまったからですね。これを知った指揮官が「これ以上、部下を死なせるわけにはいかん」と判断、東伏見官房長官は撤退を決意する。ガメラ復活の作業も危うい状況に。

 これを見たボコが突っ走っちゃうわけですね、自らを囮にしてエスギャオスを誘導しようと。自分は最初「怪獣強化・浄化開始のコードをわざわざエスギャオスに与える愚かな真似」と思ったんですが、よく考えるとそうでもないか。怪獣はボコを食おうと追って来るわけで、ギャオスを退ける方法がない今、いったん逃げだしても追いつかれて食われるのがオチ。ならば一か八かで時間稼ぎしてガメラに勝機を託すしかなさそうです。

 ボコの決死の行動は時間稼ぎはわずかながら、ボコの危機を感じ取ったガメラ復活。ただし回復そこそこに駆けつけたんで、右腕は失われたままですな。それでも一進一退で戦えてたんですが、ギャオスが特有の長い舌をガメラの口に叩きこむ。後の財団幹部の解説によるとウイルス送り込んでるらしい。エスギャオスの舌を振りほどけず、次第に弱る感じのガメラ。

 ここで巻き返し来まして、まず戦車隊、佐々木大隊長ですな。意識を取り戻し、撤退命令を無視(気絶してて聞いてなかった?)、エスギャオスに砲撃再開。長い舌がヤバいらしいと感じ取ってるみたいです。が、残弾数少なく届かないか。というところで、米軍航空部隊の掩護射撃来ました。奮起した者に加勢が来るという、好みのいい流れです。

(もっとも、多少の不満点はないでもない。副官の江夏三佐が佐々木大隊長を止めようとするのではなく、むしろ攻撃に参加して欲しかった。あるいは、オズボーン司令に腹括らせるのは、突如として勇気出したボコの母(和多藍子)ではなくブロディであって欲しかったとか。でもまあ、些細なことではあります。)

 米軍の加勢でひるんだエスギャオスの口に佐々木大隊長の砲撃命中、ようやくガメラは危地を脱する。そこからは一気で、ギロンを倒した技(火焔旋撃)の上位技(火焔烈球)でほぼ瞬殺、粉砕と言っていい決着。

(この決着も不満がないわけではなし。ギロンのときですと、ガメラは攻め手が功を奏せず、ならばと火焔旋撃を出してました。それも、最初はフェイントでギロンに得意のジャンプをさせ、回避できなくなったところへ本気の一撃。エスギャオスに対しての火焔烈球は単に圧倒してまして、「なんで最初からそれ使わんの?」と。もっとも、エスギャオスは火焔烈球を警戒しての長い舌の先制攻撃だったのかも。)

 前話と今話のこの攻防を観終えてみると、1話45分を2分割した弊害はこれにもあったかも。序盤ではブロディの印象変化でしたが、自衛隊・ガメラ・米軍が協調しての戦いは1週間も間を空けるのは惜しかった気がします。艦隊壊滅から決着まで一気に観れば、テンションがどんどん上がっていくのを感じ取れたように思います。

 それでも、ともかくも最後の攻防は良かった。ですが、ここからじわじわダレて行った感じがするの、ちょっと残念です。月の財団幹部も諦めた感じで、勝ったという印象だったんですが、エスギャオスのウイルスに感染したガメラが「浄化」を引きつぎそうになる。この流れは余計だったように感じます。

 一応、ガメラと交信してきたボコの役割を際立たせる狙いはあると思うんですが、ボコが一生懸命呼びかけたらガメラが正気に返ってしまう。うーん、エスギャオスとの交戦中にガメラがおかしくなってたら、ボコの踏ん張りが光ったかも。エスギャオスの危機を一段落させて、次のピンチという感じなんでちょっと盛り上がりにくいし、解決もすんなり行き過ぎるし。

 正気に返ったガメラの最後の仕事が、月基地の財団幹部の始末というのも、なんだかなあと。ガメラが全ての巨大怪獣を倒した今、財団幹部は差し迫った危機ではありません。幹部らは邪悪ではあるものの、既に無力で、人間で対処できる問題になってます。なんでガメラは命と引き換えに倒したのか、ちょっと納得しがたい。

 ガメラが攻撃してきたと分からなかった財団幹部、寸前に「増殖が始まりましたか」と述べてまして、コード(及びその代わりとなるらしいウイルス)の効果が増殖と判明。数が増えるわけでしたか(おそらく爆発的に)。そう分かってみても、今までを振り返って「だから、あそこではこうしたのか」みたいな納得は生じません。「増殖」は早々に明かして、争奪・勝利条件を明示してくれたほうが良かったんじゃないかしらん。

 エスギャオス戦は戦いとしては最も面白かったですが、ドラマ込みでの面白さはギロン編で最高潮だったかもです。正確に申せば、「これなら、この先は面白くなりそう」という期待感が最も大きくなったのがギロンとの決着時点。そこから、それまで描かれたものが1点に集約していく流れが作られればよかったんでしょうけど、どうも総花的で進んでしまった感があります。

 ボコらのその後まで描かれますしね。ガメラも次世代がいると示す。ガメラマーチのEDの後、秘密基地に残されたコミュニケーターに通信入りまして、ジョーの生存が示される。取りこぼさないよう、あれもこれも詰め込んだ感じのラストでした。でも、エスギャオス戦が良かったんで、なんだか不満点も「まあ、それはそれで良しかも」になってしまいます(^^;。

 3か月間、ガメラの感想にお付き合いいただき、ありがとうございました。自分はガメラシリーズは昭和だとギャオス以外は通り一遍でしたし、平成も3部作なのにバラバラで捉えてたりでした。こちらでいろいろ教わって、このガメラリバース(や平成初作)の理解を深めることができて、より楽しめました。いつもありがとうございます。

 さて来週からは鳥山明さん原作の「SAND LAND」ですね。感想書きたくなる作風、内容だといいなあ。事前に知った範囲では自分好みになってそうな感じです。

●仮面ライダーカブト(第45話:Xマス激震、第46話:さらば剣!!)

 TV放映時の感想のご紹介、ありがとうございます。やはりリアルタイム視聴での感想は熱がありますね。そこは先がまだ分からないことから来る期待感なども相乗してるのかなと思います。自分の注目ポイントと必ずしも重ならないご感想ながら、観ているときの気分・高揚とかは似ているように感じますね。

 そこは第43・44話分で特に強く感じます。自分も観てからまだ日が経ってないことが大きいんでしょう。感想とはちょっと関係ないですが、39話の「強敵黒カブ」がガヴを思い出して面白かったり。ビターガヴを黒ガヴと呼んだりするもんで「予言したみたい」と。NOVAさんも「黒カブト」と書くべきをわざと(食べ物つながりで)「カブ」と略されてますしね。

 さて今週分なんですけど、堪えました。神代剣の正体は観ているこちらにはとっくに明らかになっており、その退場はこちらで伺い、ネットでも予習して覚悟はしていました。が、実際に観てみるとつらいですねえ。土曜はカブト観てからガメラだもんで、上のネガティブ多めのガメラ感想はカブト視聴で気分がズーンとなってたせいもあるかも(^^;。

 剣に焦点を当てた結果でしょうか、前話までは最強の敵の貫禄あった乃木/カッシスが明らかに弱体化でして、こちらで伺った通りでした。乃木/カッシスは強者を糾合しての軍団を目指していたようであり、擬態天道に声かけてます。ライダーである神代がワームと知ると引き入れ図ったわけですが、逆に乗っ取られてしまったと(ただしカッシスの戦略意図は表面上は尊重する形)。

 神代はターゲットをワームに絞ってますんで、乃木が声をかけた擬態天道は自然に排除される格好になったようですね。後で明らかになる「擬態天道は(人間が変化した)ネイティブ」を神代が知っていたら、どうなってたかしらん。

 ともかく本編。擬態天道/ダークカブトがひよりを襲ったわけですが、先週分ラスト(第44話)とちょっといきさつが変わってますね。先週のラストでは「ひよりを襲った擬態天道の前に現れる2人の乃木」でしたが、今週分冒頭(第45話)では「ひよりを襲って走り去った擬態天道の前に現れる2人の乃木」でした。

 これは、今週分のほうがいい感じかな。「擬態天道はひよりを襲ったが、止めを刺すのがつらくて逃げ出した」ように見えますから。先週分の「ひよりに止めを刺そうとする擬態天道を2人の乃木が止めた」より、擬態天道に救いが生じます。

 ともかくもひよりは負傷で済み、本物の天道により病院へ運ばれる。が、ひよりは擬態天道の執着は自分(ひより)のせいと思い、人間界で生きていく覚悟を再び失ったようですね。

 ひよりと対照的(?)に腹を括った神代は負傷で入院はしたものの、いろいろうまく行きだす。まず岬に見直され、好意まで寄せられるようになってますな。神代が20歳と知って「やっぱり年下かあ」ですもんね。じいやも心配して駆けつけるわけですが、岬に意識が向いてる神代からはちょっと粗略にされるようになる。

 ZECTではネイティブの根岸登場でして、ゴツイ体格ですが太鼓持ちみたいなお調子者。天道が居丈高、つっけんどんに応対してもニコニコを崩さない。ですが予習によると、こいつが最後の黒幕なわけか。本当の性格も怖いらしい。

 動けない神代に代わって(?)コミカル役は地獄兄弟ですね。乃木/カッシス指揮下のワームが暴れ出し、加賀美らが対処に入りますが、矢車は動かない。というか、自らを鎖で拘束してしまってる。光を求めちゃった反省らしい。影山も感動して真似しまして、後で加勢を求めに来た天道が一目で呆れて諦めてましたな。蓮華もコミカル頑張ってますが、ショートコントの域を出ない。

 各人各様の動きを見せてますが、メインのドラマは神代ですね。岬が見舞いに来ると大喜びで張り切っちゃいまして、直ちに退院してしまう。そこを天道がZECTへスカウトする。ただ、このとんとん拍子に加賀美は気をもむも、神代の正体(スコルピオ)を口外することが憚られてどうしようもできずにいる。

 神代も自分の正体を未だ知らないわけで、ZECT隊長に就任して暴走始めちゃってますな。ミサキーヌのためにと預かった隊を「ミサキーヌを守る会」として私物化してしまう。岬の私用をZECT隊長権限で処理したり、川に落ちた岬の靴を隊員にも探させたり。岬が言う通り、岬を庇ってひたすら攻撃を受けた覚悟と成長がずいぶん後戻りした感じですね。

 岬は神代の暴走をいちいち止はするんですが、内心はまんざらでもないのがちょっと笑っちゃいます。もっとも、呆れてではなく観ていてなんだか嬉しいということで。期待通りでもあるし、神代への感情移入が深くなってせいでもあるように思います。

 しかしZECT隊員はもともと神代に好意があるわけでもないし、岬に忠誠があるわけでもない。ついにブチ切れて神代から去ってしまう。が、逆に神代に惹きつけられた岬は神代のクリスマスデートの申し込みを二つ返事で受ける。大喜びの神代、岬へのプレゼントにと手編みのマフラーを編み始める。が、疲れて寝てしまって、引き継いでくれたのはじいやですか。岬は神代に似合う(と岬だけが思う ^^;)ブレスレットですな。

 ルンルンで進んでますが、この辺りになると観ていて不安に。なにせ予習してるわけですんで。こうまで盛り上げておいて、崖から突き落とす展開になるんだなと。実際、その通りになりまして、喜び勇んでデートに向かう神代を乃木が急襲。今度こそはと立ち向かう神代/サソードですが、乃木の一撃で転落。このとき神代の正体がバレてしまう。

 が、神代はまだ気がつかない。ふらふらになりながらも岬の前に現れるも、ワームの姿に戻ってしまう。この間、もう1人の乃木が天道に襲い掛かってまして、ライダー各個撃破を狙ってたのかな。それがなければ、天道の救援が間に合って神代を守り切れたのかも。しかし、そうはならずに不安を抱いた途端に崖から突き落とされる展開です。

 一瞬ですがワームの姿に戻った神代を岬が目の当たりに。神代は何が起こってるか、混乱してまだ理解しきれてない模様。が、ショックを受ける岬の様子に加え、追って来た乃木が「まさか、お前がワームだったとはな」と言い、再びワームの姿に戻したことで、神代も真実を認識してしまう。自分自身が姉を殺害した仇のワームということですね。そして自分自身=オリジナルの人間の神代も殺害した犯人でもある。

 岬は加賀美に「なんで言ってくれなかったの!」と食って掛かり、ビンタまでしてしまう。この辺り、神代への愛情が冷めたわけではなさそうなことが窺えますね。たぶん、岬は加賀美が神代の正体を告げられたなかった理由も理解してる。が、それだけに岬はどうしていいか分からなくなってるんでしょうな。

 そこは神代も同じらしい。じいやに「知ってたんじゃないのか、俺がワームだってことを」と食って掛かってます。が、口ごもるじいやを見ると、それ以上は追及せず。そこで岬を守った覚悟が戻って来たらしい。「俺は全てのワームを倒さねばならない、俺自身もな!」と宣言して去る。以降、その言葉通りに神代は動いて行きますね。じいやも神代の覚悟を受け取った模様。

 神代がワームであるのが公然となると、天道は「奴(神代)がワームなら倒すしかない」。既に神代の姉も神代自身も殺害しており、他にも犠牲者がいるはず、そういう危険人物だというわけですね。これは神代の今の真意を知らずに言ったようですが、図らずも神代の願いを叶えるものになってるわけですな。

 一方、2人の乃木/カッシスは侵攻作戦が難航しているようですね。2体になったカッシスが(こちらで伺った通り)単体では弱体化しているようで、前のようにライダーを蹴散らして進むことができない。そこへ覚悟決めて強くなった神代/スコルピオが出現したもんだから引き入れにかかる。が、逆に「ワームの頂点に立つ男」神代に取り込まれてしまうと。ただし、頂点に立っておいて滅するというものですね。

 その覚悟は、天道へはじいやから伝えられたようです。加賀美へは神代自身から。戻って来いと説きに来た加賀美が岬のプレゼント(ブレスレット)の箱を手渡すと、神代は投げ捨てて踏みつぶす。ただし、箱は潰しても中のブレスレットは傷つけない。この後の神代の作戦を暗示してますね。加賀美はそのまま神代に捕らえられて人質に。

 神代は天道に会い、「加賀美は預かっている」と言って残りのゼクターを要求、しかし「俺の望みはただ1つ」と念押し。全てのワームを倒すってことですな。準備を整えた神代、配下のワームを拠点に集結させる。天道も神代の要求通り、残りのゼクターを神代に渡す。神代はそれらをプレス機にかける。

 が、押し潰したのは見せかけなわけですな。拠点にワームを集結させた動きはZECTに把握されて包囲も完了もしてる。実はワーム側圧倒的不利が作り出されており、天道と加賀美がゼクター取り戻して変身、バトル開始。そこへ、地獄兄弟もやって来まして、矢車が「もう一度求めてみるか、光を」でふらふら参戦。神代の想定以上の戦力になっちゃってますな。

 神代はサソードとして戦うもそもそも戦意がなく、カブトの一撃を受けて変身解除。その腕に岬のプレゼントの腕輪があり、目撃した岬が神代の真意に気が付く。その直前、岬は「人間って、ワームって何なんですか!?」と田所に悩みをぶつけてましたが、神代の腕のブレスレットで答を悟ったようですね。ついにワームと人間との間の壁を突き崩したか。

 が、神代の戻らぬ決意は揺るがない。スコルピオの姿になって、カブトに止めを刺され、ブレスレットだけ残して消滅。岬の手が届きそうになったところで失われるという運び、実に自分好みです。こういうつらさがいいですね。なぜ止めを刺したと訴える岬に、天道は神代との約束だからと。

 そして、消滅したかに見えた神代はじいやの元へ。やはり、最後に帰る場所はじいやでしたか。手を握ってくれたじいやに「ありがとう、じいや」と言い、安心した神代は世を去る。はっきりとは描写されませんでしたが、人間の姿を残したままだったようですね。間宮麗奈も人間の姿で逝ったようですし、記憶だけでなく人の心も持つとこうなるってことなのかしらん。

 残るはたった3話ですね。NOVAさんのBLOGを拝読してみますと、頭目を失ったワームは最早脅威でなく、ペンダントであぶりだされて滅せられていくのみ。代わってネイティブ強硬派の画策との戦いに移行ということですか。黒幕としては根岸、最後の最強の敵は三島。いったんはコミカルに転じた地獄兄弟も、それに巻き込まれる悲劇なのか。擬態天道は己の為すべきことを見出すようですね。ある意味、この物語の救世主なのかな。

Re: 6月のスレッド(2025) - Shiny NOVA

2025/06/27 (Fri) 00:12:36

★ガメラ

 最後まで見ての感想としては、「何とか着地はしてみたけれど、ガメラ頑張れ、と応援する気にはなれなかった」「主人公のボコにうまく感情移入できず、世界観にもリアリティが感じられなくなった」

 一番盛り上がったのは、ジグラからギロンにかけての中盤ですね。
 バイラス編で一気に失速して、最後のエスギャオス編も、とりあえず消化試合みたいな感じで見ていただけ。
 まあ、ゴジラSPよりは分かりやすいアニメだったけど、ネタにはしにくい話で、昭和ガメラと平成ガメラの要素を適度に混ぜて料理したけれど、これが斬新で語りたいというポイントは特になし。

 ヒーロー怪獣としてのガメラは分かりやすく仕事していたけど、本作ではいつでも出現が突然で、「ボコたちがピンチ→気づけばガメラがそこにいて、敵怪獣と即座に交戦」というパターンで、戦闘での演出もほぼ同じマンネリ感。
 敵怪獣はギロンを除いて、ガメラに正面から力押しで対等に戦える者がいなくて、姑息に触手とか舌とかを伸ばして、針みたいに突き刺して搦め手で攻めてくるのが定番。
 CGだからか、ガメラの流血描写があまりなくて、生物感を感じなかった。どちらかといえば、ジャイアントロボとか、岩でできたゴーレムが主人の少年を守るためにプログラムされたような行動をしてる無機質っぽい感覚。
 会話コミュニケーションのドラマのないターミネーター2みたいな、強いロボット兵器みたいな印象。

 一方、敵怪獣はグロい生物描写がたっぷりで、昭和のガメラ怪獣とはイメージが逆なんですね。
 ガメラ怪獣って、丸いイメージのガメラに対して、鋭角的なデザインと、サイボーグ的な兵器めいた技がポイント。ギャオスの超音波メスしかり、ギロンの手裏剣や、ジャイガーの唾液ミサイルとか、生体兵器みたいな描写があって、超獣的な印象。
 一方、今作の敵怪獣は、完全にバイオ系で、生っぽい演出である一方、ガメラの方に生っぽさを覚えなかった、と。

 最終話で、敵に操られて目が赤く染まったりするのも、機械が遠隔操作で乗っ取られたようなイメージだったり、ボコとの交流で正気を取り戻したのも淡白な演出だったし、尺の都合かもしれませんが、ガメラと子供たちの交流イベントシーンがもっと欲しかったな、と思います。

 ガメラで見たいのは、やはり飛行怪獣らしく、戦場に飛んできて、子供たちが「あっ、ガメラが来た!」と笑顔でリアクションしてくれること。
 ヒーローみたいに空から飛んでくる怪獣というのが、ガメラの大きな特徴だと思いますし、気づけばそこにいて戦っているという溜めのなさは、サプライズっぽい演出ですが、巨大怪獣が何の前触れもなく、そこに突然出現するってのは、逆にリアリティがないかな、と。

 まあ、そこは演出的な不満ですが、作劇上の不満はエミコさんがボコのコードの件を完全に知らせないまま退場しちゃったので、視聴者しか知り得ない情報になったこと。
 ついでに、財団幹部が視聴者だけに分かるように解説した挙句、ガメラの遠距離砲の一撃であっさり壊滅。
 ますます、主人公周辺の登場人物と視聴者の持ってる情報格差が大きくなって、感情移入を妨げる要因になっている。

 これがダイナゼノンだと、主人公のヨモギ君が怪獣使いの才能を秘めていることが分かって、しかし、その力に飲み込まれないよう葛藤しつつのドラマが終盤であったのですが、
 ボコはそこまで自分の持つ特殊な素質を知ることのないまま、物語が終了します。

 ガメラを守るために、友人のブロディやジュンイチにも知らせず、一人で囮になろうとする身勝手さで、ボコが敵側の勝利条件であることを知ってる視聴者だけがヤキモキさせられる。
 ここでの視聴者の感情としては、(ガメラ復活のきっかけとは言え)独り善がりに突っ走ってんじゃないぞ。ジョーの自己犠牲に感化されたのかも知れないけど、無鉄砲にも程がある。

 ボコの勇気とか覚悟に感じ入らせるのが作り手の目的なら、コード云々の設定は必要なかったとも思いますし、
 コードがあるからこそ、ガメラと交信できるという設定なら、ガメラとの交流シーンをもっと加える必要があるか、と。

 主人公の特別な資質に、最後まで主人公が自覚的でなかったという点で、「知らぬが仏」と思うべきか、「知らないから闇雲に無鉄砲なマネをする危なっかしい主役」と思うべきか、いずれにせよ、感情移入がしにくい主人公だったと自分は考えます。

★カブト

 自分がワームだという現実を知った剣坊ちゃんの最期の回。

 これを経て、ミサキーヌが剣の後継者として、ディスカビル家建て直しのために奔走する最終話への伏線にもなった、と。

 それぞれのキャラの去就については、群像劇として悲喜劇込みでうまくまとめられていますが、一番盛り上がったのが剣だったと思います。

 なお、剣の入院シーンに、自分のリアルタイムの体験を重ねて、非常に感情移入できたことを申し上げておきます。
 それも含めて泣けてくる、カブト最高回だったと思いつつ。

Re: 6月のスレッド(2025) - K.K

2025/06/30 (Mon) 22:38:33

 定期感想その1です。

 牙狼の新作劇場版「牙狼<GARO> TAIGA」が10/17から公開との報をネットで見ました。主人公は若き日の冴島大河とのことで、(鋼牙世界の)時代をさかのぼる試みのようです。

 TVでは「ハガネを継ぐ者」があったわけで、劇場版があるとすれば、それの関連かと思ってましたのでちょっと意外。流牙世界を広げるようなことも、制作が言っていたわけで。次のTV作品は大河編をスタートさせるものになるんだろうか。それはそれで期待したくなります。

 東映公式Youtubeでは、クウガ25周年&超クウガ展の記念でクウガ再放映してくれてますね。最初は特別編や第1・2話だけかと思ったんですが、第3話以降もやってくれてまして嬉しい限り。久しぶりに観なおしてみますと、さらに面白い。こちらでのご教示踏まえてのライダー視聴経験が溜まって来たお蔭かもしれません。

●仮面ライダーガヴ(第41話:にじり寄る眼鏡)

 ビターガヴとして「にじり寄る眼鏡」だったのは酸賀研造でしたか。大統領ボッカが暗殺した政敵グラニュートを酸賀に移植。その過程で酸賀は死亡するも、ゾンビ状態で使役されることになったと。死亡グラニュートが持つ催眠能力でヒトプレス狩りをするのが狙いらしい。かつ、グラニュートハンター(ライダー)を操れれば、味方戦力を増やせる。

 それにしても、技術者として対等の交流があり、協力関係であった酸賀をゾンビ化して利用するニエルブがますます悪魔的になってますね。酸賀の場合は行為は悪魔的でありましたが、動機は愛娘という理解できるものがありました。ニエルブにはそれがなく、救いがありません。

 こういう場合の落としどころって、やはり「わずかに残った酸賀の自我がニエルブの命令を拒絶、逆にニエルブを襲いかかって」というものでしょうか。自ら作り出した怪物に食われてしまうってやつですね。もうちょっと嫌な展開もあり得るかもと思い始めてます。

 ニエルブは結局、2人の死者からビターガヴ(マーブルブレイクッキーフォーム)を作り出したことになります。今話で絆斗/ヴァレンがニエルブの手にいったん落ちました。絆斗は塩谷壮士のヒトプレス下半身を持っており、ニエルブは上半身を持ってます。ヒトプレスが割れると死者となりますが、ニエルブは死者をビターガヴにする技術を持ってる。

 ニエルブが次回の戦い(おそらく酸賀ゾンビ敗退)で生き残るとすると、敗因を分析しての次のビターガヴは塩谷壮士が使われちゃうんじゃないか。少なくとも絆斗には戦えない相手となります。非常に嫌な(しかし好みの ^^;)展開ではありますが、そこから塩谷壮士復活も考えられます。酸賀の「最強生物」研究開発って、おそらくは愛娘復活を考えてたはずで、それが使えれば塩谷壮士蘇生もあり得なくもないような。

 ともかく本編。グロッタが倒されてヒトプレス狩りが頓挫した敵側ですが、大統領ボッカは人間界を牧場化するプランに乗り出す。上述しましたが、死んだグラニュートの持つ催眠能力を使って、人間を従わせれば可能というわけですね。後で判明するのは、死んだ政敵グラニュートを動かすために酸賀が使われたということ。その過程で酸賀も死亡してしまってゾンビ状態ということですね。

 その策がさっそく実行に移されたらしく、街では単純な行動を繰り返す人々が目撃されるようになる。ラキアが遭遇したのは石を食べたがる男ですな。人々を操っているのはフードの男でして、ニエルブの指示に従っているらしい。人々の謎の行動とフードの男は幸果らも把握するところとなり、調査開始。

 ほどなくフードの男を捕捉、正体を確かめると酸賀研造なわけですね。ニエルブが現れ、死んだグラニュートと合わせて2人から1人を作ったと自慢。その途上で酸賀が死亡したことをニエルブは気にもしない。むしろ、「最強生物を作りたがっていた酸賀さん的には本望じゃないかな」と笑う。ニエルブは酸賀の研究の動機を理解してないらしい。

 これにはショウマら、特に恩義も恨みもある絆斗の怒りはすさまじいようです。双方、変身してのバトルとなるも、どうやらビターガヴ/酸賀はヴァレン/絆斗に狙いを定めている模様。催眠により戦力として引き入れる策ですな。「ガヴとヴラムを倒せ」と催眠弾(?)を複数打ち込まれたヴァレン、ついにニエルブ側の戦士となってしまう。

 この流れと並行して、絆斗によるショウマの母みちるの親族探しも進行してますね。ついに、お菓子カフェ「ひだまり」の店主=みちるの兄:井上優を見つけ出しました。井上優は「お菓子好きのみちるが大学生のときに行方不明」以外は知らないらしい。

 グラニュート界でショウマがよくお菓子の話を聞かされてたの、みちるがお菓子好きだったからか。それにしても、ショウマは知らず知らず、伯父と親しくなっていたわけですな。そうと知ったショウマはどうするんだろう。絆斗はとりあえず、みちるの兄:井上優のことはショウマに伏せるつもりなんで、余計ややこしくなりそうです。

 事態がいろいろ進展してますが、1人だけ袋小路なのがジープですね。大統領親子をバックに牛耳ったと思ったストマック家は崩壊しつつあり、自身も身を投げ打ってビターガヴに改造されたもののあっさりとガヴに敗退。組織としても個としても強さが足りない。このままだと、リゼルの甘言によりニエルブの毒牙にかかる流れかなあ。

 次回「割れた思いの果てに」では、敵に操られる絆斗をショウマらが何とか身柄だけは奪還するものの、ということらしい。その絆斗が、ニエルブ&酸賀ビターガヴとの決着に何らかの役割を担うみたい。

●ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー(第19話:ふたつの心でホワイトバーン!)

 ガヴでゾンビ酸賀のあとは、ゴジュウジャーでも死者でした。吠がノーワンワールドをさまよっていたときに一緒だった女性:高梨嶺ですね。最初は死者とは示されずに現れ、実は初恋相手だった吠がふらふらと。しかし、観ているこちらには「あれ、変だ」と気が付く仕掛けですな。

 吠がノーワンワールドに囚われていたのは子供の頃。もうずいぶん経っているわけですが、高梨嶺は昔のままの姿かたち。ノーワンワールドでは時の流れが違うのか、それとも。となるわけですが、嫌な想像のほうが事実であると明かされる。2週続いてシュールなほどのコメディ仕立てを見た後ですから、対比でなかなか重い。

 ともかく本編。冒頭は先週ラストで現れた大獣神の続きですが、クオンが搭乗してましたか。大獣神はクオンが復活させたようですが、往歳巡/ティラノレンジャーの「復元(リゲイン)」とは違うようです。どうやら墓場から召喚した模様で、これが吠の初恋相手;高梨嶺にも施されたと後で明らかに。

 それにしても全く歳を取った様子がない高梨嶺を吠は怪しまない。他のゴジュウ戦士も不審に思う様子はなく、むしろ興味津々ですな。むしろ「くっつけちゃえ」くらいでして、高梨嶺が吠に「デートしたい」と連れ出したんで、角乃は「お節介ナンバーワン」として発奮してますね。

 吠と高梨嶺は神社詣でしてバドミントンですが、これって正月時期だと羽根つきになってるんでしょうな。罰ゲームも顔に墨塗ったはず。その後、甘味処へ。散歩の途中で子供を見かけ、高梨嶺は「出会った頃は吠もあれくらいだったよね」と、観ているこちらに時間経過を思い出させる演出ありですね。

 高梨嶺は続けて「ずっと吠に伝えたいことがあった」と。それが何かは、とりあえずは陸王が強引に2人をくっつけようとして、かえって遮ってしまう。ただ「ずっと」という台詞は、高梨嶺の時間経過を暗示するものでありまして、「やっぱり何かあるなあ」と感じさせます。

 陸王の強引を嫌がった吠、高梨嶺の手を引いて逃げ出す。行った先は浜辺でありまして、高梨嶺はバッグからたくさん入ったお弁当を取り出して昼食。このバッグ、最初に高梨嶺が最初に登場したときから持ってまして、デートが予定の行動だったと暗示してますね。たぶん、一連の流れはクオンのプロット通りなんだろう。

 吠が幸せの絶頂になったところでクオンが登場し、高梨嶺が既に死んでいると明かして絶望へ突き落とす狙い。しかし、高梨嶺は別の狙いを抱いておりまして、吠に「願いを見つけて」と伝えたかったわけでしたか。ノーワンワールドで身を守るため「願いを持つな」と諭したものの、そのままにしておいた後悔があったわけですね(高梨嶺は願いを持ったためにノーワンに取り込まれたとはいえ)。

 クオンが現れれば、真白も現れる。真白は冒頭で吠と蜂蜜でひと悶着あった後、クオンにも絡まれてたわけですね。クオンの「吠は天使、だがいずれ堕天使に」を気にした真白、警戒して後を追っていたらしい。

 ちょっと前からですが「実の兄クオンに対し、兄貴分の真白」という感じがあります。一時は「クオンは偽の兄で、本物は真白じゃないかしらん」と邪推したほどです(より正しくは「そうだったらいいなあ」)。が、真白は1万年前からいるらしいんで、ちょっとあり得ないと判明してしまいました。

 真白「このゴッドネス熊手に祈れば、俺様があの野郎(クオン)をぶっ飛ばしてやっても」と言うも、吠は断然拒否。高梨嶺の遺したお弁当を全て平らげ、ついでに真白の蜂蜜も飲み干し、「気に入らねえ奴は自分でぶん殴る」とクオンに挑む。どうやらこれが真白にとって、二代目から吠に変わった瞬間みたいですね。もっとも、当面は公式(?)には二代目ということみたい。

 吠はゴジュウウルフとなって、既に敵との交戦開始していたゴジュウ戦士に合流、ガリュード/クオンと対決に。いつもならやられるはずの一撃を吠は跳ね返し、ついに劣勢となったクオンは巨大戦へ移行。ブラック大獣神+ガオキング+シンケンオー+エンジンオーだから勝算あり、とクオンは読んでいるらしい。

 が、等身大戦では助力を拒まれた真白が参戦。テガソード+グーデバーンの合体となる(前話の親子喧嘩、もう仲直りでいいのかな?)。それにしても、そこに至る映像がちょっと面白い。やくざ映画よろしく、なぜか雪降る中、傘さしたグーデバーンがテガソードと並んで歩く。ここは冒頭で今話のサブタイトル示すためのやくざ映画ポスターそっくりですね。

 そして金網リング戦に移行なんですが、リングが傘から出てくる。そこからは今まで通り、ビル街へ移りました。最後は必殺技の撃ち合いでクオンは押し負けて撤退。が、勝っても寂しい吠ですね。そこを察していたらしい真白、ふらりと現れて「吠」と呼びかけてやると。ただし、すぐに「二代目」に戻る。

 まあ、それで吠が元気になったようですから、これで良しと。コミカルに始まって、シビアな展開となり、最後はそれなりに落ち着いたわけですね。揺らしておいて、上手く落としどころにまとめた流れになかなか感心しました。

 次回「ギャルに真剣! 緒乙はキャラ変!?」では角乃の妹:緒乙が成長した姿で登場のようですね。こちらで、ブーケが緒乙かもしれないとのご指摘があり、自分もそれは大いにありそうと思ったんですが、違っていたということなのか。

 予告文章によると、緒乙はすっかり人が変わってまるで別人らしい。ユニバース戦士でもあり、シンケンレッドとのこと。で、ちょっと「あれ、もしかして?」となります。シンケンレッドは志葉丈瑠(殿)が影武者で、本物(?)が志葉薫(姫)でありました。ということは、次話の緒乙はなりすましとかの可能性考えてもいいかも。

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